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marvin-masan · 9 months
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人は好きだけど、人付き合いが苦手だ。
子供の頃から人の闇を目の当たりにする不運が多かった。
その場面に出くわすたびに、自分を含む人間のことが薄っすらと嫌いになり、熱した乳の膜のようなものが心にこびりついて剥がれないままこれまで生きてきた。
鬱屈とした性格は、そのアンラッキーな積み重ねと私の性質が見事に一致した結果なんだろうと、この頃になってやっと受け止める器ができてきたような気がする。
運が悪かった。ただそれだけの事だけど、どうしようもない苦しさに、子供が寝た後静かに涙を流すことも今だに多い。
誰かの人生と比べても苦しみがなくなるわけではないから、せめて自分の不運に争いたくて、心に埋め尽くされた物を消せずとも、生を全うしたい衝動で、形を変えながら続けてきたことがある。
何かを紡ぐ細い糸のような些細な人とのつながりだったり、イジけて砂浜に作ったオブジェのようなものなど有象無象にあり、時々人に話したくなるような奇跡的な出来事があったり、まあそういうことがあると、恵まれてるじゃん、みたいに都合よく思ったりする。単純。
良いこともあれば悪いこともあり、どちらも長くは続かない。わかんないけどわかる。結局人生は海のようなものなのかもしれない。
大事にしたい人との時間も、自分の孤独を見つめることも、同じように抱きしめて生きたい、と思った年末の1週間だった。
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marvin-masan · 11 months
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ひとりぼっちのインターネット
という言葉が今日頭をよぎった。
既視感のある言葉の組み合わせだな、と思ったらゆらゆら帝国の「ひとりぼっちの人工衛星」だった。字面も空間の規模もなんとなく似ている。
音楽好きな大学の先輩に連れられてNYでのライブに行ってから、もう10年以上経つことにただ驚く。それまでロックという音楽ジャンルを殆ど通らなかった私にとって、ろくにMCも挟まず、楽器と一体となって職人の如く曲を演奏し続ける彼らのパフォーマンスはとても衝撃的だった。新しい音楽への扉が開いた20代前半の日だ。
今まで積み読していた本を、突然水を得た魚みたいに片っ端から読んでいる。
「ブラックボックス」という去年買った本もそれの一つで、心に制御できない爆弾のようなものを抱えながらメッセンジャーとして働くサクマの思考の断片を静かに描くところから始まる。
「まるで自分の話のようだ」と思う作品に度々出会うが、これも同じく妙な親和性を持ち、苦しいと思いながら読み終えた。
自分の中にある制御のきかない衝動は、大なり小なり皆抱えている。サクマのそれがどこで耕されたのか、生い立ちや環境によってもたらされた起因を推測できるような描写はなかったけど、逆にそういった「不運な生まれ」に依存せず、彼が彼自身に還る瞬間にのみ、前に進める希望がある、かも。というところでさらりと終点へついたところに、とても救いがあった気がする。
何をしている時に、私は私を忘れながらも私として存在できるのか。ドリルを解くみたいに、色々な人の言葉や表現で確認をしている。
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大先輩から指輪を褒めていただき。
ここから何か広げられる発想の種を拾いたいと思いつつ、地道に今やらねばな事を不器用なりに続けている。
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marvin-masan · 11 months
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冷たい飲み物を口にするのが億劫になって、最近赤ワインをよく飲む。
ついこないだ値上がりのニュースがあったけどもう体は忘れてしまった。タバコやギャンブル、夜遊びなどが生活から程遠いところにある自分にとってはお酒は数少ない嗜好品の一つだから、手頃で飲みやすいものの中で冒険する。
師走のような寒さが突然やってきたから、カシミアのニットをおろした。
ニットを大事に着ようと思って買ったLIVRERの洗剤でシーズン終わりに洗った時の香りが、動く度にカシミアの優しい柔らかさとともに感じられた。
近くでやっているお祭りを散歩がてらふらつき、あまりにも厳しい寒さに息子が私のアウターの前を開けてニットにしがみついていた。あったかくて気持ちいいと言っていた。
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先日来日していたKassa Overallの新しいライブ映像が上がっていたので息子と一緒に観た。
tiny desk consertのパフォーマンスを初めて観て以来、毎週末は家事をしながら流していたら、息子もいつのまにかハマっていた。少しずつラップ部分を歌えるようになってきて耳の素直さに驚く。メロディもよく口ずさんでいる。
不安定さ、悪戯な不気味さ、王道的ジャズの空気、ヒップホップの要素と、ゴスペルを彷彿とさせる祈りが交互に顔を出す。一瞬も同じなものなどない事を体現しているアーティストだなと思う。
顔も洗わず日焼け止めとリップを塗って、ひどく絡まった髪に櫛を通しただけの日。
ピアスは時々穴が塞がらないようにランダムに場所を変える。適当でいいやと思う時ほど収まりが良いから気張りたいテンションの日は難しい。
身の丈に合ったバランスでいたいけど流石に顔くらいは洗った方がいい気がする。ほのかに反省してまた来週同じことをすると思う。
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marvin-masan · 11 months
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20231110
雨が降って空気がひんやりしている。
晴れが続いていたここ数日、ニットを羽織って運転しているとじっくり焼かれているような暑さがあったけど今日はちょうど良い体感で嬉しい。
見ない日がなかったツイッターのアプリをスマホから消した。
趣味のようなもので、友人が出来たり、ものごとを共有することが楽しかったし、自分が知っておくべきだと思うニュースも得ることができていた中で、ただ飛び込んできてしまう情報を丸呑みすることに限界がきたみたいだった。
かわいい物、流行ってるらしいこと、ライフハック、新譜、バズ構文、他人の生活、国への不満、将来の不安、戦争。
情報を空気のように吸って、これは買おう!と思った100均アイテムはすぐに忘れるのに、人が残した黒い言葉はずっと忘れられない。
私は愚痴をいってすっきりするのが苦手だ。
ここ数年、吐露しても解決しない問題がずっと続いていて、口に出す事すら苦しさを感じる。厳しい寒さが通り過ぎるみたいに、それらが終わるのをひたすら耐えている傍ら、人の愚痴を目の当たりにすると、その言葉に引っ張られてしまう感じがする。
書いている人はそんな事気にする必要がないけど、駅で理不尽に他人に怒りをぶつける人を見ると鬱屈とした気分になるのと同じで、私は勝手に飛び込んできたものをそのまま飲み込んでしまう。インターネット云々の前に、多分ソーシャルライフに向いていない。
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昨日着ていた服。
ニットジャケットは頼りない保温性だけどピシッとしないから好き。
身につけるものを一つ最初に決めてから、それに合わせて服を選ぶ。同じような服ばかりだけど楽しい。
息子に暖かいルームシューズを買わないといけないのだけど、いいサイズが見つからない。冷え込みが厳しい我が家の朝は烈火の如く泣き叫ぶ息子の声が響くのが日課になってしまった。
子供のクリスマスプレゼント、ケーキ、エアコンの清掃依頼、年末の歯科健診。髪の毛は切りにいけるかな。
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