minicoizoumi
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TOKYO / dyer / textile / artisan
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minicoizoumi · 5 years ago
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空がしげのりだった。 夜の始まりの空はいつもドキドキする。 闇に包まれる前の空の断末魔みたいな それはちょっと怖いか。たまに劇的なハッとする空になってたりする。 私はこの時間が好きなのだが 平日のその時間は家の中なので 週末ゆとりがあるときにちょうど外を歩いていると見る程度になった。 作業場からいつもの道で帰ろうかと横断歩道を渡ってふと右の空を見ると なんとも空がきれいだったので吸い寄せられるようにそっちに歩き出してしまった。 が、 空がしげのりだ。 自分の眉毛が不可解な時になるハの字の形になっているのがわかる。 なにこの空。めっちゃしげのりなんですけど。 しげのりとは小学校の同級生で、幼馴染ではないけど家も割と近い。 中学校は私立に行ったから交流はそんなになかったけど 展示とかするとふらっと来てくれたりする。 仲がいいわけでもないし、悪いわけけでもないし、連絡先も知らないけどSNSで繋がってて 会ったら話す。そんな人いませんか?それがしげのりです。 さっきっからこの空全体がまさにそのしげのりだ。 どこらへんが とか言われてもわからない。 強いて言えば曇天風味のスカイブルーに灰色に少しの真っ白。 それらの色が雲や空や絶妙なバランスでしげのり感をめっちゃ出してる。 あの雲のあたりがしげのり、この細長いそらがすこしみえるところもしげのり。とかそういうわけじゃない。空全体がしげのりになってしまているのだ。これはおおごとだ。 『えええぇぇぇ。。。。?』もう戸惑いながらしげのりの下で私は歩いている。 赤信号で止まってふと右の空を見ると、ほら。しげのりだよ。。。。 みなさん なんで? と思っていると思いますが、私の方がその何倍も何で?って思ってます。 この間マスクケース買ってくれたけど、これらの色は一色も入って��なかったよ。綺麗な緑を選んでいたよ。 そのあと奥様も買ってくださったけど今日の空の色は一色も入っていない。 『マジでしげのりなんですけど』って独り言言いながらベビーカーゴロゴロ押しながら歩いた。 今は肉も魚も熟成する時代。 感覚も熟成させてもいいのかしら。 空がしげのりだったみたいなことがよくある。 丸い掛け時計がありますね。 私は24時間が1時間ごとに何かしらのイメージがあった。 共感覚でもなんでもない。ただその時間をイメージすると頭から離れないモチーフが明確にあった。 それは長年うっすらと思うくらいだったけど、3年前くらいにメモで書き残してみた。 なんか、朝の9時はゆで卵。とかそんな感じのイメージで24個書いた。文章みたいな時間もあった。 そのメモはそのときすぐに四つ折りにして何年か経ったら同じことをやってみて 時が経つとイメージが変化しているか照らし合わせてみよう。 と開かずに置いている。 午前中は割と鶏卵が登場してた。あと茄子。食べ物以外にもあったけど、他は忘れた。 いつまた同じように書いてみて感覚に変化があったか確かめてみようと思っている。 今日の空はあまり理に衝撃だったからこれは記し残そう。 と思って家に着く前に空見上げたらやっぱりしげのりだった。 なんなのよ。
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minicoizoumi · 5 years ago
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今まで制作している中で
なんでこんなこと真面目にやってんだ?っていう事が結構あった。(制作分野で)
売ることにつながるわけでもなく、完成するものでもなくただそれが面白くて熱中してしまう事が、幾つもあった。熱中してしまうのがわかっているからそんな自分がめんどくさくなるときもあった。
不思議なことにそういうものは無駄だとしても自然に経験として脳内に収まり、体験したこととして知識として鎮座し必要な時にひょっこり顔を出す。
『今なんじゃないの?我を使え』
その日は突然やってくる。気持ちいいくらいに全てカチッと歯車があってくれる。これは制作している上で必ずやってくることではないのでその時が来ると、ジーンと一人で密かに喜ぶ。過去の自分よサンキュー。あの時無意味だけどただ面白くてやっていたことがこうして力になっている。
ニヂミチャン(※一つ前の投稿参照)を染めているくらいから元々好きだった散歩が本格化した。どちらかというと夜から夜中にかけて。
夜の、夜だけの特別な空気
真っ暗の中に急に居る自販機とか、人の家の灯りとかとにかく歩いた。その時は夜の外が自分の家だと思ってた。だから夜散歩する時は『ただいま〜』とか言って家を出た。
思い出に残る景色は沢山ある。ずっと記憶に残したいけどどちらかというと忘れちゃうかもしれない思い出の景色。薄らぼんやりその時の気持ちもあいまって色として残っている。
ニヂミチャンを染めている時は無心でぼーっと染めている。何かを思い出している時もある。
昔の記憶の景色を辿ってその色にしたことはないが、完成した布を見た時に、言葉に表すまではなくとも脳に残っている記憶と結びついてつながる感覚はあったりする。
その、無言の心が傾く瞬間。それを作り出したい。正確にいうと、みてもらう人にそ��瞬間を感じてもらいたいから、沢山沢山沢山つくりたい。
最近のニヂミチャンの加工は、人の記憶を覗いたような表情を見せてくれる。できた物を見るたびに遠い先を見つめて考え事をしてしまう。心に残っている色・重さ・質感
綺麗・美しいの中に見え隠れする人それぞれの記憶そんな物を感じてみたいな。と思いました。ニヂミチャンを染めてる意味が今やっとわかった気がします。読み返すと頭がこんがらがりそうなので、このまま投稿しちゃえ〜。
ソレッ
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minicoizoumi · 5 years ago
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この染め方で布を染め続けて6、7年前経つけど毎度いつも新鮮な気分にさせてくれる。 滲んでいるところが綺麗なので『ニヂミチャン』という名前をつけたのだけど、相変わらず滲んでくれている。 私はもともと物凄くせっかちで、待つことができない。 そして、変なところにこだわりが強いので 水彩画とか、本来ならばこういった自然に任せてどんぶらこ的なものが合わない。 気になって触ってしまうし、どんどんしっちゃかめっちゃかにしてしまうからだ。 でもこうして染めている時だけこうして放っておけるのは その都度染めている最中でも乾いた後も、加工した後も綺麗な表情を見せてくれて飽きないからだと思う。 使う布の目の荒さ細かさ、糊(占領に少し混ぜるとトロッとするのです。)が入っているかいないかで全く変わってくる。 もうそろそろ新しく染めたい。 最近はここにこの色入れるとこういう色合いになる。というのが分かってきてしまって(良いことですが悪くもある。) その自分のこなれ感に多少『あ?』みたいな気持ちが見え隠れしているので次は試しにトンチンカンにやってみようと思います。。。 できることならたくさんの色を見たい。
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minicoizoumi · 5 years ago
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日々の思いをどこかに綴りたかったのだが、 そういえば、ここがあったではないか。 とTumblr再開です。 最近、制作を始めてから今までを振り返る機会があり 20歳から始めたとして細々ながらも15年。 大してできてないなー、技術的にも量的にも。。 と落ち込みつつも一つ一つ順を辿るとこの時のこれが ここにつながっていたのね。という事もあったりして面白い。 最初はブログなんかもやっていたりしたけど、現在は 制作時間ができるだけで大喜びの集中しまくりなので 写真を撮る暇も、思いに耽る暇もない。いつか文章を淡々と綴れる場所をまた作りたいなー。と思っていてやっとこの時が来た。 のんびり焦らずに続けていこうかと。
ワタリガニを覗いたところです。エビとかカニとか見るといつも思うんだけど、特に生の。すごく綺麗な色で、よく見ると色素が点の集合でなんでまたこんなに綺麗なものかと例外なく感動するんだけど、この人(蟹)達は自分がさらなる変身を遂げられることを知らない。 茹でるとこれまた綺麗なジャンル違いの朱色に変身するんだけど、茹でた時には本人(本蟹)はすでに死んでるから自分が綺麗な朱色になっていることを知らない。それがいつも遣る瀬無い。 蟹の代わりに遣る瀬無い気持ちになる。 友達の蟹が茹でられているところを目の当たりにしたり、魂になって自分の抜け殻を見たときぐらいですかね。気づくタイミングは。
これから少し過去の制作の写真を記録として載せつつ 気になったことや日々のことを記して行こうと思います。
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