Tumgik
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徐々に軽い挨拶から会話を交わすことも増えた ある時は、リビングでもはや主食になった300円弁当を食べていると アジア系の若者が「あっちに200円の弁当屋あるよ」と教えてくれた。 明日旅立つ観光客がオーナーのおばちゃんへのお礼として テーブルにクッキーと花を飾ってるのを眺めた。 ウーバーイーツの面接に落ちて落ち込んでいるジェフに豚肉抜きの麻婆豆腐を作った ユウタは嘘でからかってくる、台湾と日本のハーフだって言うけど、いまだにほんとかわからない マーヴィンはB’zが好きでよく歌ってる、周りに配慮して買ってきたswitchに繋ぐ防音マイク、音はダダ漏れだった 酒好きのジーナは、作業室を一緒にクラブに変えた ダイチが真っ先に話を聞いてくれたのは覚えてる、後日誘われてヨガセミナーに行った。 同じく新規で来ていたおじさんは虹色の本を買って入信した ジェイソンは隅っこの机がお気に入りで、大量の糸ようじをしまってるから少し煙たがられてる PCの写真を撮ったら聞き取れない速さの英語で怒ったから、一緒に台所でフィルム燃やしたね 僕が仕事でPC画面に怒られてる側で、花咲かすような明るい声色でスカイプするジャスミン クリスマスの夜中に仕事を終えて帰ったら、 タケシがリビングでみていた故郷でのスケボー仲間と撮った映像 ハルミが泣きそうな顔でテーブルに広げてた花束 サムは「リョウ」って自分でつけた和名を名乗ってる、顔を合わすと決まって言う「ようセクシー野郎」 ソウイチロウ、スパイスと素材の味しかしないけど何度でも食べたかったカレー 屋上の小屋で太陽光そっくりのLEDライトを作っていた寺じいさん 皆に餃子振る舞うために買い出しに行って、その足で警察に捕まった。 いつも作業着姿でボロボロだけど、いつも笑顔だったハリー ある明け方は弁当に山盛りのご飯をつめていた。 ある夜は階段ですごく悲しそうに電話していた 話しかけると、多くは語らず、またいつもの不自然だけど気持ちのよい笑顔だった それからすぐにハリーはいなくなった ソファに座ってここ数ヶ月前を思い返してた 「大丈夫?すごく怖い顔してる」と心配してきた 彼の名前はチャンホ 数ヶ月後、他のゲストと喧嘩して彼女のサキちゃんと出て行った 春は近くなって そこを家と呼ぶようになっていた 特におかしいことじゃない パーティもするし 飲みに出かけたり銭湯にも行く そして、明日にも東京に出て行くのための距離で、ルールがあった
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同じ部屋に人がいて、でも干渉しすぎないこの空間が心地よかった 聞こえる会話や 故郷の友達や家族なんかと電話をしている声も意味はわからない 都合のいい空間だった
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東京で住む場所をなくして2週間 現金は預金を合わせても10万足らず 東京に放り出された当初がっつりひいてた風邪も、咳がおさまってきた。 漫画喫茶、マクドナルドかファミレスで繋ぐ生活は思ってたより金がかかるので、今あるお金でなるべく長く寝床を確保できる場所を探す。 条件に合うのは観光者向けのゲストハウスだった。 白の照明と白の壁や床、コの字型にフルメタルジャケットの宿舎みたいな2段ベットが4つ 「おはよー」とオーナーの女性が威勢よく入ってくる 次々に英語と中国語と日本語を使い分けて他のゲストを笑わせていた 僕の方にもやってきて、 「そのままでいいよー」 と言うので、寝床に入ったままチェックインの手続きをする もう住所じゃなくなった住所を書いた 「へー、京都!いいところだねー」 京都から来たと間違えられた まさか都内からと思わなかったみたい -あ、 と訂正しようと思ったけど、 単純に字も汚いし、そういうことにした。 そのまま、ばあちゃんの京都訛りの福井弁を思い出しながら会話した。 掃除を始めたので、散歩に出かける。 一つ三百円の激安弁当屋さんがあったので、 弁当と肉団子と揚げ餃子を買って 中川沿いを歩いた 中川は初めてだった 思ってたより大きくて汚い、台風の後だってのもあるだろうけど 途中、駅前で不動産屋の張り紙をみた もしこの場所に住みだしたって 今抱えてる自分が変わるわけじゃない、昔住んだ町もそうだった。 散歩から帰ったら誰もいなくなっていたのでうとうとした レンタカーで旅行に出かける夢を見た。 早く行かないと、って車に乗り込むと、ソファで1人、目を覚ました。
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剥がれる
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アンビルト
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肖像
絵:Vincent Ruijters
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渋谷A
教会が配ってるっていうパンとクッキー クッキーは食べたことない食感で、なかなか美味しいんだ この場所の話をした。 ここじゃなく、どこかに行った住人の話をした。 「にいちゃん、好きな数字二つ言ってくれ」 ..え、8と3。 「そこはちょっと違うんだよなぁ〜」 …なんなんすか 「この人はあれだよ、馬」 「今日はいけると思うんだよ」 …あ、さっきから競馬聞いてたんですね。 僕に住人を紹介してくれてるのはちねんさん 落ち着いた声、しっかりした目で話をする 競馬に夢中なのはうえださん 折りたたみの小さな椅子に座りながらずっとブツブツ言ってる 「おい、そっちの人にこれあげて」 ブルーシートの暗がりから、顔と手と焼きそばを出したやまぐちさん 「ここじゃシェフって呼ばれてるんだ」 ちねんさんは言ってた。 食材をもっていけばなんでも作ってくれるんだって。 「…」 無言でラジオに耳を傾けたまま、うえださんは 焼きそばを受け取ってほうばった。 「こんにちはー、そこでイベントやってる者ですけど…」 よかったら貰って下さいと、 ビニール袋いっぱいのおにぎりと発泡酒が差し入れられた。 やまぐちさんも家から出てくる 「美人さんと撮ってもらわなきなゃ」 差し入れた女性も、加わって輪は大きくなった。 「兄さんも飲みなよ」 そういうので、小さな乳酸菌飲料を貰った。 …僕もなんか、あ、タバコいりますか 「お、懐かしいねぇ」 うえださんとちねんさんは両切りのピースを受け取った。 「食ってみなよ、俺たちの味だ」 帰り際、そう言って、パンとクッキーを貰った。 やまぐちさんがカビを落としてくれたパンは、麦芽の味がして悪くないけど、パサパサしすぎて食べにくかったので、ファミチキを挟んで食べた。 大きくて重いクッキーは、確かに美味しかった。
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内藤さん探し
荻窪駅から環八を世田谷方面へ、 大きな煙突がいやでも目に付く、高井戸駅前。 僕は内藤さんを探すことにした。 まず訪ねたのは、内藤商店。 ...内藤さんが撮った写真を探しているのですが 「うちは違うよ、本家の内藤なら、あっちのゴルフ場経営してる家か、栗農園の家じゃないか」 新たに得た内藤情報から町を歩く。 「うちにはないみたいです。」 栗農園の内藤さんは違った、ちなみに栗は近所でかなりの人気商品らしい 「あいにく内藤は不在でして」 言伝を残しってもらった、ゴルフ場の内藤さんからはいまだ連絡はない。 さらに新しい内藤さんは見つかっていく 「うちはその内藤ではないの」 「あっちの内藤なら」 日毎に住宅地の奥へ向かった この地域はあんな大きな道路に面していると思えないくらい、農業が盛んな事を知った。 「この花は日本でここしか咲いてないんだ」 そう誇らしげに言った彼も内藤さんだったかもしれない。 ある、ひらけた農園についた 何か知らないかと、声をかけようとしたら 「この前、取材に来た人かい」 逆に声をかけられた ...いえ、初めてです。けど伺いたいことがあって、この辺で内藤さんってご存知ないですか。 「あん?俺も内藤だよ」 内藤さんは話好きだった。 「この裏の道でかい囲いの豪邸は、xxの会長んとこだ、金融屋だからな、春になると若���教育するどなり声が聞こえる。夏になると庭のデカいプールにねーちゃん呼んで全裸で騒いでるって話だ、葬式の時にはそこの道にまで車の列ができて…」 止まらない話の合間に写真の事を聞いた、 「ちょっと待ってな」 そう言って家の方に行こうとするも 「そう言えばな、清掃工場建設時はそりゃこの辺り皆で…」 足は止まり、話が止まらない。 結局、その内藤さんの家にも写真はないんじゃないかという事だった。
 集まった情報から、内藤さんは写真機一つで家が建つくらい高価な時代の人物だとわかった。ならもう内藤さんはいいかな 内藤さん探しをここで終わりにした。 しばらく経って、内藤さんを忘れた頃、古い写真に杉並区役所蔵と書いてあるのをみかけた。 これで最後にと区役所へ問い合わせると、それを含めた昔の写真を見せてもらえるそうだ。 都電が走るまっさらな街並み、清掃工場建設反対運動、和解条項の象徴としてあの区民センターがある事、僕が探している写真はやっぱりない、けどその中で印象に残った五日市街道の杉並木。 話好きの内藤さんが言ってたっけ、昔そこいらは杉並木がずっと続いて、しかも皇太子殿下へ端午の節句の式典用に献上されるくらいの上質な杉材だったんだ。 それを遺した名前こそが杉並区、って 未だ風に吹かれ揺れているような風景の裏側に、内藤庄右衛門と記してあった。
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