5 notes
·
View notes
同じ部屋に人がいて、でも干渉しすぎないこの空間が心地よかった
聞こえる会話や
故郷の友達や家族なんかと電話をしている声も意味はわからない
都合のいい空間だった
0 notes
剥がれる
1 note
·
View note
アンビルト
2 notes
·
View notes
肖像
絵:Vincent Ruijters
0 notes
0 notes
1 note
·
View note
0 notes
1 note
·
View note
0 notes
0 notes
渋谷A
教会が配ってるっていうパンとクッキー
クッキーは食べたことない食感で、なかなか美味しいんだ
この場所の話をした。
ここじゃなく、どこかに行った住人の話をした。
「にいちゃん、好きな数字二つ言ってくれ」
..え、8と3。
「そこはちょっと違うんだよなぁ〜」
…なんなんすか
「この人はあれだよ、馬」
「今日はいけると思うんだよ」
…あ、さっきから競馬聞いてたんですね。
僕に住人を紹介してくれてるのはちねんさん
落ち着いた声、しっかりした目で話をする
競馬に夢中なのはうえださん
折りたたみの小さな椅子に座りながらずっとブツブツ言ってる
「おい、そっちの人にこれあげて」
ブルーシートの暗がりから、顔と手と焼きそばを出したやまぐちさん
「ここじゃシェフって呼ばれてるんだ」
ちねんさんは言ってた。
食材をもっていけばなんでも作ってくれるんだって。
「…」
無言でラジオに耳を傾けたまま、うえださんは
焼きそばを受け取ってほうばった。
「こんにちはー、そこでイベントやってる者ですけど…」
よかったら貰って下さいと、
ビニール袋いっぱいのおにぎりと発泡酒が差し入れられた。
やまぐちさんも家から出てくる
「美人さんと撮ってもらわなきなゃ」
差し入れた女性も、加わって輪は大きくなった。
「兄さんも飲みなよ」
そういうので、小さな乳酸菌飲料を貰った。
…僕もなんか、あ、タバコいりますか
「お、懐かしいねぇ」
うえださんとちねんさんは両切りのピースを受け取った。
「食ってみなよ、俺たちの味だ」
帰り際、そう言って、パンとクッキーを貰った。
やまぐちさんがカビを落としてくれたパンは、麦芽の味がして悪くないけど、パサパサしすぎて食べにくかったので、ファミチキを挟んで食べた。
大きくて重いクッキーは、確かに美味しかった。
0 notes
1 note
·
View note
内藤さん探し
荻窪駅から環八を世田谷方面へ、
大きな煙突がいやでも目に付く、高井戸駅前。
僕は内藤さんを探すことにした。
まず訪ねたのは、内藤商店。
...内藤さんが撮った写真を探しているのですが
「うちは違うよ、本家の内藤なら、あっちのゴルフ場経営してる家か、栗農園の家じゃないか」
新たに得た内藤情報から町を歩く。
「うちにはないみたいです。」
栗農園の内藤さんは違った、ちなみに栗は近所でかなりの人気商品らしい
「あいにく内藤は不在でして」
言伝を残しってもらった、ゴルフ場の内藤さんからはいまだ連絡はない。
さらに新しい内藤さんは見つかっていく
「うちはその内藤ではないの」
「あっちの内藤なら」
日毎に住宅地の奥へ向かった
この地域はあんな大きな道路に面していると思えないくらい、農業が盛んな事を知った。
「この花は日本でここしか咲いてないんだ」
そう誇らしげに言った彼も内藤さんだったかもしれない。
ある、ひらけた農園についた
何か知らないかと、声をかけようとしたら
「この前、取材に来た人かい」
逆に声をかけられた
...いえ、初めてです。けど伺いたいことがあって、この辺で内藤さんってご存知ないですか。
「あん?俺も内藤だよ」
内藤さんは話好きだった。
「この裏の道でかい囲いの豪邸は、xxの会長んとこだ、金融屋だからな、春になると若���教育するどなり声が聞こえる。夏になると庭のデカいプールにねーちゃん呼んで全裸で騒いでるって話だ、葬式の時にはそこの道にまで車の列ができて…」
止まらない話の合間に写真の事を聞いた、
「ちょっと待ってな」
そう言って家の方に行こうとするも
「そう言えばな、清掃工場建設時はそりゃこの辺り皆で…」
足は止まり、話が止まらない。
結局、その内藤さんの家にも写真はないんじゃないかという事だった。
集まった情報から、内藤さんは写真機一つで家が建つくらい高価な時代の人物だとわかった。ならもう内藤さんはいいかな
内藤さん探しをここで終わりにした。
しばらく経って、内藤さんを忘れた頃、古い写真に杉並区役所蔵と書いてあるのをみかけた。
これで最後にと区役所へ問い合わせると、それを含めた昔の写真を見せてもらえるそうだ。
都電が走るまっさらな街並み、清掃工場建設反対運動、和解条項の象徴としてあの区民センターがある事、僕が探している写真はやっぱりない、けどその中で印象に残った五日市街道の杉並木。
話好きの内藤さんが言ってたっけ、昔そこいらは杉並木がずっと続いて、しかも皇太子殿下へ端午の節句の式典用に献上されるくらいの上質な杉材だったんだ。
それを遺した名前こそが杉並区、って
未だ風に吹かれ揺れているような風景の裏側に、内藤庄右衛門と記してあった。
1 note
·
View note
0 notes