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newnewcircle-blog · 6 years
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writing #4
「ドイツ・ベルリン、1か月いくらで生活できる?」
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PHOTO:最近東京にも上陸した"Freddy Leck"ウォッシュサロンのベルリン店
最近はスタートアップやアーティストの移住先として注目され、急成長を遂げているベルリンですが、一方で移民・難民の問題が深刻化したり、ドイツの中でもデュッセルドルフやハンブルグなどの他の都市に比べて貧しく、首都でありながら生活保護受給率No.1というのが現状です。
そんな何かと話題のベルリンに3年前より住んでいますが、まだまだ物価が安く、工夫次第で生活費は結構抑えられています。
また、エコやエシカル、リサイクルがキーワードのサービスが進んでいるので、楽しく利用しながら生活をしています。
「食費:200ユーロ」
「日用品とファッション: 50ユーロ」
「交際費:30ユーロ」
「ケータイ代:15ユーロ」
「交通費:60ユーロ」
「家賃・水光熱費:500ユーロ」
「健康保険:60ユーロ」
  まとめ
1.「食費:200ユーロ」
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PHOTO:毎週開催されるマーケットではお芋専門のワゴンも並びます。
東京で生活していた頃より簡単に家計簿を毎月つけていますが、一番劇的に変わったのがこの食費項目です。
まず、圧倒的に外食の機会が減りました。というのもこちらでは家族や友人が集まるときはホームパーティーが主流。
各自得意料理やワインを持ち寄ったり、みんなで作りながらゆっくりできるのも嬉しいし、お財布にも優しい。スーパーにもお総菜や手頃なテイクアウトが充実していない分、自然と自炊が基本になりました。今では同居人とふたりで月に200ユーロ(約26,000円)以下で済んでいます。
スーパーや定期的に出ているマーケットでは野菜や果物も安くて新鮮、ビオスーパーもあちこちにあります。有機栽培のものでも日本に比べて比較的安いので、ほんの少しの意識でデイリーに利用しています。
ちなみに、ドイツではビオ認証の基準マークが5つに分かれています。審査が厳しいマークのものほど値段が高くはなりますが、やみくもにビオだからと安心して疑わないドイツ人の気質が垣間見えますね。
例えば、
にんじん(1kg)      0.7ユーロ(約90円)
じゃがいも(ビオ、1.5kg) 1.7ユーロ(約220円)
牛乳(ビオ、1L)      1ユーロ(約130円)
ドイツの消費税は通常の19%のほか、「軽減税」といって日常生活に必要な食料品や本などは7%になる制度があります。レシートにも"A""B"で税率別に表示がされています。
ベルリンではベジタリアンやビーガン、グルテンフリーの食材も豊富です。
カフェやレストランでも、必ずと言っていいほどベジタリアンやビーガン向けのメニューがあり、例えばコーヒーに入れるミルクも豆乳は当たり前、ラクトフリーやココナッツ、ライスミルクまで選べます。
またベルリンはトルコ、ロシア、イタリアやアジアの移民が多い都市なので、各国のマーケットやスーパーがあり、レストランも国際色豊か。日本じゃなかなか手に入らないエキゾチックな食材やスパイスをゲットできます。
アジアンスーパーもあちこちにあるので基本的には困りませんが、納豆が日本の3倍もするので最近は同居人と納豆に始まり、味噌やぬか漬けまで始めました。
なかなか日本でも手をつけない自家製発酵食品にはまり、友人と楽しく情報交換をしています。
外食費用は月に50ユーロ(約6,500円)ほどです。
レストランは一流からリーズナブルなものまで揃い、お財布事情にあわせて楽しめます。そんなに贅沢しなければレストランで一度の食事で20~30ユーロほど、カフェでコーヒーとケーキを頼んで5~7ユーロ。ベルリンのソウルフードのケバブは3ユーロ。テイクアウトのイタリアンピザは2.5ユーロ。
ビールはスーパーでなんと0.5ユーロ、お水より安く手に入ります。種類も豊富で安いとくれば、ビール党にはたまりませんね!
エコ先進国の一面としては、賞味期限切れになった商品を売るお店や、廃棄食品を定期的に無料で配る団体やフェスティバルの開催もあります。
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PHOTO:"REFUGIO BERLIN" 難民のためのシェアハウス兼カフェ、イベントスペース。週末にはクオリティの高いシリア料理が楽しめます。
2.「日用品とファッション: 50ユーロ」
ドイツではプラスチックや過剰なパッキングを嫌がるため、どんなコワモテのお兄さんも基本的にエコバッグを常備しています。
反対に新品や包装が大好きな私たちの国民性をよくドイツの友人にもからかわれますが、日本一時帰国中にお店で一体どれくらいプラスチックの袋をつけてくれるのか試してみたところ、東京で1ヶ月滞在をしているうちにもあまりに毎日たくさんもらうので実験とは言え次第に辛くなり、しまいにはエコバッグを持ち出して断念。
ドイツにはPfand(プファンド)という制度があり、リサイクルできるペットボトルやビール瓶にはあらかじめボトル代が含まれていて、スーパーの専用機械に戻すとそのプファンド分が戻ってくるというシステムがあります。
レジに持っていくと、換金または買い物分から差し引いてくれます。私もよくおうちに溜まった���を集めて持って行き、それでエコ洗剤を買ったりしています。
昔、日本でも空き缶のプルタブを集めるのをよく見ましたが、ベルリンではそれで生計を立てている人も多くいるようです。種類にもよりますが、1本8セント~25セントにもなるので、スーパーの機械の前にはいつも長蛇の列。地下鉄や街中に捨ててある瓶を漁っている姿を毎日のように見かけます。
また、空き瓶を持ち込んで洗剤や小麦、ナッツ類など欲しい分だけ買える量り売りのお店もあります。
日本人は商品を買う、つまり消費行為が好きなのに対して、ドイツ人はそれを買うかどうか半年ぐらい平気で悩むその時間が好きだと聞いたことがあります。
ドイツで暮らすようになってからは本当に必要なものしかなるべく買わなくなりました。メイクもファッションも年々ナチュラルになっています。
新しい服も滅多に買わなくなり、ファッションスタジオで働いた時に割引で買ったり、フリマでたまにかわいいビンテージを見つけたり、またしばらく着なくなった服はリサイクルショップに売ったりして、定期的に自分のワードローブの見直しをしています。
素材やそのプロダクトの製造過程に注目し、自分が良いと思うもの、心地よいものを選ぶようになりました。ドイツ人の”良いものを大切に直しながら長く使う”暮らしぶりに共感しています。
日本から来た当初は想像以上にアナログで驚きましたが、なんでも簡単に手に入らない分自分で作ったり工夫する精神が培われ、今では簡単な家具や小物を作ったりとDIYも楽しんでいます。
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PHOTO:店主のDIY感たっぷりなレコードショップ。
3.「交際費:30ユーロ」
とにかくイベントが毎日のようにあちこちで開かれるベルリンですが、ほとんどが入場料フリー。
夜に繰り出すクラバーも基本的にはビール代しか握りしめていません。10ユーロもあれば十分、というノリです。
世界最高峰と言われるテクノクラブでも、18ユーロで金曜の夜から月曜の朝まで遊べます。
ライブイベントはドネーションシステムが多く、日本ではチケット代が高いアーティストもこちらではベルリン価格。
日本のように居酒屋で長時間過ごしたり、はしご文化がないので小銭で事足りてしまうのです。
普段はセーブして、アウトドアや旅行にお金をかける人が多い印象です。家族との時間を大切にするドイツ人らしいですね。
4.「ケータイ代:15ユーロ」
私はSIMフリーのスマホを使用しています。
街中にはwi-fiフリースポットも多く、月に一度15ユーロ分チャージすれば十分に電話も動画も楽しめます。
節約のために普段は電話用のガラケーしか持ち歩かない友人も多くいます。
常にケータイを触らなくてもいいように、目的地までの経路やその日の予定に合わせて事前に必要な情報を調べる癖がつき、メリハリがついて良かったと思います。
5.「交通費:60ユーロ」
電車代は電車・バス・トラム乗り放題のマンスリーチケットが80ユーロ、10時からの利用であれば割引されて60ユーロです。
冬はもっぱら電車を利用しますが、夏は自転車が大活躍します。
街中はフラットな地形のため走りやすく、また移動時間も電車とそれほど変わりません。
基本的に駐輪場がないので何処でも停めていますが、よくイタズラをされるのであまり素敵な自転車には乗りません。
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また、アプリを使用した自転車や車のシェアサービスがあります。
どこにでもシェアの精神が一貫していて、ベルリンを好きな理由のひとつになっています。
6.「家賃・水光熱費:500ユーロ」
最近移民や外資が増えたことにより、リノベーションを経たのちに値上げが相次ぎ、全体的に家賃が高騰しています。
私が来た3年前はシェアフラットで相場が300~400ユーロだったのが、今では400代後半~しかありません。
加えて当初から家探しが困難だったのに拍車がかかり、ようやく見つかっても期限付きで3か月ごとに転々としている状態。
私も昨年は4回引越しを経験しました。
あるニュースでは人気エリアもあいまって、物件の内覧会に800人が並んだという程です。。
現在は水光熱、ネット代含み一人500ユーロの物件に住んでいます。
7.「健康保険:60ユーロ」
ドイツでは国民全員に健康保険の加入が義務付けられていて会社もプランもピンキリですが、私はフリーランスのためのプランに加入しています。
月60ユーロというとなかでも安い方ですが、きちんとサポートをしてくれて年に何度か病院も利用しています。
またドイツには「KSK(芸術家社会保険)」といって、会社に属さないアーティストにとって社会保障の半分をKSKが負担してくれるというありがたい制度があります。
この制度についてはまた改めてご紹介します。
まとめ
というわけで、私はベルリンで月1000ユーロ(約13万円)以下で暮らしています。
日本にいる時はお金の使い方についてあまり真剣に考えたことがありませんでしたが、ドイツで暮らすようになってからはまわりの友人から良い刺激を受け、自分の生活を見直す時間と余裕ができたことが一番の収穫でした。
シェアやエシカルな考え方に基づいたスタートアップも次々に誕生し、そういった固定概念にとらわれない自由でクリエイティブな発想に触れながら、お金に縛られず、自分で価値を決められることが今のベルリンの生活においてトレーニングになっています。
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PHOTO:夏季限定のシェアガーデン。ここで育てたハーブや野菜を使ったレストランも併設しています。
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newnewcircle-blog · 6 years
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writing #3
「ベルリンでフリーランスビザ、取れるかどうかは運次第!?」
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2015年9月よりワーホリビザでドイツの首都であるベルリンに1年間滞在、その後日本へ一時帰国をしてまたベルリンへ戻り、2017年1月末「フリーランスビザ」に切り替えました。
はじめての海外生活を終えたのち、帰国中には再度ワーホリを利用して他の国での滞在も検討しましたが、結果的にベルリンでフリーランスとして働くことを選ぶに至った過程と申請からビザ取得までのエピソードをここでご紹介します。
*このブログは申請当時のものです。現在では必要書類の内容に変更があるかもしれません。また、ドイツでは州によっても審査基準が異なるようなのでご参考までにしてください。
フリーランスビザを選択するまで
ネットでの面接予約
必要書類の準備
いざ、外人局へ!
取得後のもうひと仕事
1. フリーランスビザを選択するまで
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ワーホリ滞在、次へのステップ
東京での生活に区切りをつけ、ワーキング・ホリデー制度を利用してドイツへ行くことに決めましたが、正確にはドイツへというよりは「ベルリンってドイツだったのね、」というくらいドイツ自体にはほとんど興味がなかった私でした。
さらにはそのベルリンにも一度も行ったことがなかったのですが、アートや音楽シーンが盛り上がっていて文化度も高い、かつカフェや公園も多くてみんな昼間からビール飲んでごろごろしてるよ〜という友人の情報から、ただのインスピレーションで渡独を決めます。
きっかけはそんなことだったので特に準備をしていたわけでもなく、ドイツ語どころか英語もままならない状態でしたが、今を逃したら海外生活から遠のく一方だと思い切って決断し、いざ来てみると、「魔女の宅急便」のキキのように毎日体当たりで暮らしながらあっという間に季節は過ぎました。
ファッションスタジオでインターンをしたり、イベントを企画しながらだんだんと繋がりもでき、友人にも恵まれ、何と言ってもベルリンの夏(ベルリンに来たのが9月だったので、もうすでにコートとマフラーがいるほど寒かった!)を経験してしまった私はこの刺激的かつラブ&ピースなリラックスした街をすっかり好きになっていて、ドイツでのワーホリ滞在期限が近づくにつれ、ここでもう少し生活してみたいと思うようになりました。
ただヨーロッパへ来たのも、「いろいろな国や地域の文化・価値観に触れたい」という目的があったので、年齢制限のため最後となるワーホリチャンスを使ってフランス、または"次なるベルリン"との噂のあるポルトガルへの移住も視野に入れていました。
自分の今後のプランや、パリやロンドンなどヨーロッパの他の大都市とはまた違ったこの土地の持つ魅力や特徴、可能性も含め、実際に今ここで何ができるか、今までの経験や実感を踏まえて考えていくと、次第に日本のカルチャーを現地で紹介・体験する"出会いの場"をつくりたいと思うようになりました。
ベルリンはヨーロッパのほぼ真ん中に位置するのでどこへ行くにもアクセスが良く、そして何か新しく始めるには適した場所ということでまずはベルリンを拠点に、友人とプロジェクトをスタートさせました。(KOTO MA - こと、間。
http://www.kotoma.jp/
そうしてワーホリを終え、2ヶ月の日本帰国中に「ええーまだ帰ってこないの?」と母から文句を言われながらも次なるビザ申請の準備をし、プロジェクトのためにと、パートナーとなる作家さんとの出会いを求めていくつか展示会をまわったり、インタビューをしたり、西へ東へ駆け回りました。
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PHOTO : KOTO MA - こと、間。HPより
「フリーランスビザ」と「学生ビザ」
そうして11月にベルリンへ戻り、3か月の観光ビザ期限内に次のビザに切り替えなければならないわけですが、日本へ帰国中から何度もチェックしていた外人局のビザ申請のネット予約に一向に空きが出ず、フリーランスビザだと来年4月までいっぱい、学生ビザ枠であればなんとか年内に空きがあったので、ひとまず押さえることに。
しかし、「大学準備ビザ」は1年のみ、学業重視でバイトも制限内でしか働けなかったり、もちろん語学学校に通うことが必須条件となっているため、本来の目的とは合いません。さらにはこの学生ビザからその後フリーランスビザへの切り替えが難しいという噂も。
「フリーランスビザ」で申請をしたいけれど、滞在期限が迫る一方、毎日空き状況のチェックを欠かさずそれでも予約が取れない状態が続きます。
ビザがなければ春まで働くこともできず、さらにはドイツ国外へ出てはいけません!というので、学生ビザ、ワークビザも検討しながらいろいろな手を考えました。
さらには当時の家を出なくてはいけなくなり、−15℃ベルリンの一番寒い時期にないない尽くしで、今思い返してみてもかなりの崖っぷち、精神的にも本当に辛かったです...
観光ビザ終了1週間前に奇跡が!
そんなベルリンの暗くて寒くて長い冬に鬱鬱としながらも、ひとまず学生ビザのために語学学校へ通いながら、不安な時期が続きました。
とうとうタイムアップという頃、アムステルダムの友人から誘われ、こうなったらオランダで弾丸申請をしようかと思っていた矢先に急に外人局の予約に空きが出たのです。観光ビザ終了の1週間前でした。
2. ネットでの面接予約
ベルリンにはビザ申請のお手伝いをしてくれるコンサルタントがいますが、私はなるべく自力で取得することを目指しました。ネットで調べたり、友人知人の助けを借りながらなんとか1週間で必要書類を準備しました。
以下、ビザ申請までの流れを説明していきます。
面接予約 → 申請書類の準備 → 外人局での面接 → 取得後の手続き
まずはオンラインでの面接日時の予約ですが、ドイツ語のほか英語でのフォームの記入が可能です。予約自体は難しくないのですが、現在では半年前からいっぱいでなかなか予約自体が取れないので、書類が用意できてなくてもまずは予約、早めの行動をオススメします。
どうしても予約が取れない場合は、キャンセル待ちをねらって朝から外人局の前で並ぶという最後の手段がありますが、これは当日に空きが出るかもわからず、どんなに早く行っても前にはもっと早く来た人がすでに長蛇の列を作っているというなんともハードな状況。(このへんのアナログ感はベルリンぽいなーと思うのですが、、)私の友人には終電で外人局へ向かい、そのまま朝まで外で並んでようやく予約番号をゲットできたというツワモノもいました。
3. 必要書類の準備  
種類は公式ページからダウンロードして記入するものと、自分で自由に作成するものがあります。
・パスポート
・証明写真
・申請書
「フリーランス」として申請するには、まずジョブタイトルが必要です。ベルリンの場合、そのタイトルの範囲内でしかお金を稼いではいけません。お仕事がなくてもとりあえずのバイトができないため、ここは慎重に設定します。
私の場合、少々肩書き迷子になっていたのでここで結構悩みましたが、一度決めてしまえばあとは自分にもまわりにも"決意表明"として働きます。「もう私はこれでやって行くしかない」という甘えを捨てた決断でした。今思えば、これは自分にとって必要なステップだったと思います。
つまり、申請書類とは「なぜ、私はドイツでビザを取る必要があるのか?私の仕事がどのように今後ドイツと関係して貢献ができるか?」を冷静と情熱を持って客観的に訴え、担当官の判断材料となるような書類の作成が必須になります。
・資金計画書
・収入見込書
・履歴書
書類は英語で用意する人もいますが、担当官によりスムーズに理解してもらえるように、できるだけドイツ語に翻訳するのがオススメです。
私はこの履歴書のあとに人物照会先や今後の決まっている仕事予定なども付け加えました。
・健康保険
ドイツでは保険に入ることが法律で決められていて、もしも未加入のまま発見されてしまうと即刻国外追放です。
ビザ申請の一番の難関であり、情報が錯綜しているのがこの「保険」パートです。
と言うのも、これは本当に担当官によって判断が異なり、フリーランサーが加入するべき保険会社やプランの価格もピンキリですが、たとえ同じ保険会社の同じプランでも、ある人はOK、ある人はNGと本当に正解がないドキドキのパートなのです。
私はとりあえず相談していた友人がOKの出たプランで挑戦し、もし何か言われたらその時に変更するつもりでしたが、実際は何も突っ込まれることはありませんでした。
・家の賃貸借契約書
・50 - 110ユーロ(手数料)
そのほか、公式ページには載っていなくても担当官によっては提出を求められる書類が以下にあります。
・銀行の預金残高証明書
・大学の卒業証明書
・住民登録証明書
・モチベーションレター
・推薦状
推薦状はクライアントより一筆もらいます。これもできればドイツの会社(GmbH)や個人から書いてもらうのがベストです。
2、3枚あれば大丈夫とい���噂もありましたが、私は念のためできる限り集めて、合計7枚用意しました。内容は、私との出会いや関係性、仕事歴、そして今後の予定とできれば報酬金額も書いてもらい、ポイントとしてはどれだけの信頼感が両者の間にあるのかを恥ずかしくなるくらい大袈裟に書いてもらうことです。
何よりも書類が大事!な種類大国ドイツですから、この提出書類一式でどれだけの熱意と情報を詰め込み、担当官を納得させる判断材料になるように用意するかにかかっています。
4. いざ、外人局へ!
できる限りの材料を整え、ドイツ語の話せる友人に付き添ってもらい、さあ、ひと勝負です。
ベルリンに住む日本人がもっとも恐れる外人局。いよいよ、私も拝む日が来ました。これでやっと一人前、という気持ちで気を引き締めて向かいます。
ビザ申請にあたっては本当にいろいろなケースを聞きますが、つまりは「運次第」。天気や前日のサッカーの試合結果といった担当官の気分で、人生を左右する大事な結果が簡単に変わってしまうのです。
私の場合、部屋へ入ってからほとんど話すこともなく、付き添いの友人がドイツ語で自分の紹介と私のことを簡単に説明してくれたあと、担当官に「じゃあ、書類見せて。一通り確認するからそれまで外で待ってて。」と言われ、さっさと退室。
その後30分ほど待合室で待ち、ポーンと自分の番号が電光掲示板に出て、緊張しながらさきほどの部屋に入ると、担当官は今度はとても穏やかな様子で私たちを受け入れて、すんなりと「はい、2年ね。」
無事即日でビザを発行してもらいました。
5. 取得後のもうひと仕事
その後、クライアントへの請求書作成のためにも必要な「税金番号」を取得するため、税務署へ行きフリーランス登録をします。そうしてようやく晴れて、フリーランサーとして働けるようになります。
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まとめ
ここ近年、フリーランサーやアーティストの移住先として注目を集めるベルリンですが、移民問題も合わせて外人局のシステムが大きく変わり、これまでのようには外国人がフリーランスビザを取得しにくくなっているようです。
私自身体験したこの一連の出来事は、まさに「これぞ、ベルリンあるある」といった感じで、もちろんできるかぎりの準備はしますがもうあとは運に任せましょう、というこの土地に住んでいる人であればある程度共通している心持ちこそ、公式ページには載っていませんが、もっとも必要になるのではないでしょうか。
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newnewcircle-blog · 6 years
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writing #2
「ベルリンのファッションスタジオで働くわたしの1DAYスケジュール」
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世界でも、失業率が低く、経済成長も力強いドイツ。企業では平均年間有給日数30日、消化率はほぼ100%と言われています。
”ライフ・ワーク・バランス”のまさにお手本となるような彼らの「働き方」のポイントは、どうやらONとOFFの明確さにあるようです。
今回は、ベルリンにスタジオを持ち、20年以上活躍を続けるファッションレーベルでフリーランスとして働いている私のとある1日のスケジュールをご紹介します。
AM8:00 起床、出勤
AM9:00 仕事スタート
PM1:00 ランチタイム
PM4:00 ブレイク、追い込み
PM6:00 仕事終了!帰宅
PM7:00 夜ごはん&リラックスタイム
PM12:00  就寝
1. AM8:00 起床、出勤
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ドイツ人の朝は早い。まだ真っ暗なうちからごそごそと動き出す人も少なくありません。そして皆さん車内では居眠りもせず、平気な顔で会社に向かっています。
ベルリンは交通機関が発達しているので、メトロやトラム、バスを利用したり、また市内はフラットな地形のため、自転車通勤も多く見られます。歩道にはちゃんと自転車専用レーンがあり、うっかり歩いているとうしろからドイツ語で威勢よく怒鳴られることも。。
私も夏場はよく自転車を使いますが、冬は途方もなく寒いのでついつい電車を利用しがちに。それでも、電車代は東京に比べたらはるかに安いです。
出退勤時のメトロは5分以内で頻繁に来るので、ギリギリに駆け込むこともなく穏やかに次の電車を待つ人々。ホームにはコーヒーやパンを売るベーカリーショップがよくあるので、たまに利用することもあります。
家を出てから30分ほどでスタジオに着くと、まずはじめの人がエスプレッソマシーンのスイッチをON!これは絶対に忘れてはいけません。みんなコーヒーが大好き。朝の1杯を淹れてから、めいめい仕事に取りかかります。それから冷蔵庫の中身をチェックして、ミルクやバターを買いに行くこともあります。
たまにデザイナーの掛け声のもと、仕事前に有志で集まり、スタジオの外の庭で太極拳をします。ゆっくり1時間ほどかけて、朝の芝生の上で深呼吸しながら身体を動かすのはとても気持ちがいいです。
2. AM9:00 仕事スタート
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平日9時から6時まで、基本的にはスタジオ内での作業をします。
次のコレクションに向けてのサンプル縫製やそのほかのプロダクトの制作をしたり、世界各地のショップへ商品の発送をしたり、生産管理のマネージャーのアシスタントをしています。少人数のチームなので、ひとりひとりの仕事量が多く、フレキシブルな対応が必要となります。
コレクションの発表が終わると、次は工場へ送るサ���プル、生地や付属、発注書の準備に追われます。
デザイナーと確認をしながらリストを作成、パターン確認をしたり、インターンの子にも手伝ってもらいながら、毎回ドラマティックなアクシデントをなんとか切り抜け、納期に間に合うよう一致団結、全力で取り組みます。
3. PM1:00 ランチタイム
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ランチはデザイナーやインターンも含めてみんなで当番制です。
週に1度やってくるこの当番は、"短時間で大量に"(突然の訪問も多く、時には10人分作ることも!)、そして暗黙で"美味しいこと"。
ベルリンへ来るまであまり料理を張り切ってすることもなかった私は、インターン時代からこの日が少し憂鬱で、とにかく慣れるまでは大変でした。
特にベジタリアンやビーガンがいたり、まして日本食を密かに期待されているので、前もって動物性を使わないレシピをあれこれと考え、材料を調達して、、、
それでも世界各国から集まってくるインターンがせっせと作るお国の郷土料理を食べながら、みんなで大きなテーブルを囲んでのコミュニケーションは、このスタジオならではの醍醐味のひとつ。ベルリンはほとんどの人が英語が話せるので、ここでも共通言語として英語を使います。
ドイツ、イタリア、カナダ、アメリカ、クロアチア、韓国、、といった毎日国際色豊かな食卓。レシピを交換したり、インスピレーションをもらったり、と楽しいひとときです。
スタジオの作業スペースの隣にあるキッチンでは、ハーブやスパイスなどの調味料も豊富で、オーブンもあります。前もって近所のスーパーへ買い出しに出掛け(なかには余裕を持って、家でお鍋いっぱいに仕込んでくる子も)、みんな手際よくランチタイムまでに仕上げます。
その他、フリーランチが週に1日あり、その日は各々キッチンで簡単に作ったり、たまにはみんなでお気に入りのお店で外食したりもします。
そうして1時間たっぷりとランチタイムをとり、食後のコーヒーを淹れて午後の部に備えます。
4. PM4:00 ブレイク、追い込み
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午後になると、デザイナーの家族や友人、仕事のパートナーなどの訪問が多くなります。その度にデザイナー自らコーヒーを淹れ、もてなします(本当にコーヒーが大好き!)。
そして甘いものにも目が無いドイツ人。夕方になると、チョコレートなどのお菓子が登場します。ハンドメイドのクッキーやケーキが並ぶことも少なくありません。
そして、コーヒーブレイクを挟むと、時間内になるべく仕事を終わらせるべく、ひたすら黙々と励みます。残業はめったにしません。短時間で効率的な仕事を好むドイツ人気質が、ここでも発揮されています。休むときは休み、仕事になれば淡々とこなすそのメリハリこそが、ドイツを世界でも"労働生産性"がもっとも高い国のひとつにしているのでしょう。
5. PM6:00 仕事終了!帰宅
仕事とプライベートのバランスを重視するため、時間になればさっさと帰宅します。
個々人のやるべき仕事を時間内に終わらせれば良いという考え方なので、基本的には付き合いで残業することはありません。
自分のパートが終わらず、マネージャーと2人きりで深夜まで作業した時も、他の人はいつも通り定時に帰宅していました。日本の場合、なかなか断るのに勇気がいりそうな空気も一切はね退け、爽やかに帰っていきます。
また、残業した分は他の日に早く帰ってもかまいません。
ここ最近、労働時間の柔軟化が進むドイツでは、労働者が、会社で働くだけでなく、家族と一緒に過ごす時間を持てるよう政府が法律によって労働時間を厳しく規制し、違反がないか監視しています。
ドイツ企業では平日1日当たり8時間。10時間を超える労働は、原則として禁止されています。残業させる場合は、事業所委員会の同意を得る必要があったり、また経営者は企業イメージを守るため、残業はほとんどさせません。
そうして、時間になればスタジオを出て、家路についたり、そのまま面白そうなイベントやライブへ出かけることもあります。
冬は日照時間が短く、4時にはもう真っ暗になってしまいますが、その分夏はいつまでも明るいので、みんなウキウキと街中へ出掛けます。私も、公園や川沿いでビールを片手に友達と過ごしたり、ギャラリーのオープニングへ出掛けたりと、仕事後の時間を有意義に楽しんでいます。
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6. PM7:00 夜ごはん&リラックスタイム
ドイツでは日本の居酒屋システムがなく、レストランとバーの区別がしっかりしています。
そのため、夜にクラブやイベントへ出かける時も、みんな一旦家に帰り、ご飯を食べてから集合、が基本です。居酒屋カルチャーが好きな私としては少し物足りない気もしますが、、お財布には優しいですね!
ビールは水より安く、チーズやワインも種類が豊富です。ベルリンは移民が多いので世界各国のレストランがあり、比較的リーズナブルに楽しめます。街中では若い子たちがビールとケバブ(ベルリンのファーストフードの代名詞!)を片手に、なんていうスタイルもよく目にします。
ドイツ人は朝夕はあり合わせのもので食事を済ます、というのも有名な話。食文化についてはかなり日本との違いがあるようです。
家で日本食を作るときには、市内にいくつかあるアジアンスーパーで材料を揃えます。(納豆が3倍くらいの値段だったりします。。)
基本的には自炊を心がけ、食事の後はゆっくり映画を見たり本を読んだりして過ごします。
7. PM12:00 就寝
お風呂については、シャワーが基本。バスタブがある家はあまり多くないのですが、日本人としては特に冬場は浸かりたい!ということで友人が家にお風呂を借りに来るなんてことも。寒さが厳しいドイツの冬を乗り越えるためにも、バスタブは必須アイテムです。
週末はついつい夜更かしをしてしまいますが、平日は十分な睡眠を確保したいので、なるべく12時までには就寝します。
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まとめ
労働先進国として、自分の優先順位に合わせて労働時間を選べるなど、労働者の権利を尊重する姿勢はとても魅力的です。
ドイツが世界でも有数の経済大国となったのも、こうした健全な生活リズムから生まれた結果なのでしょう。
日本での仕事経験を踏まえ、ドイツの「働き方」には学ぶところが多く、自分のワークスタイルを考えるきっかけにもなりました。
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newnewcircle-blog · 6 years
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writing #1
「世界で一番実験的な街・ベルリンで働くことを決めた理由」
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ベルリンの壁崩壊から28年、特殊な歴史的背景を抱えながらも今やスタートアップの街となり、アーティストが数多く活躍するドイツの首都・ベルリン。
日本に似て真面目で勤勉なドイツ人の気質と、移民でできたミックスカルチャーが育んだこの街で、実際に暮らしながら気づいた、とても健康的で人間らしい生活へのヒントをご紹介します。
私の日本での仕事歴
ベルリンという街
ワーホリでのスタート
フリーランスという選択肢
働く目的
1. 私の日本での仕事歴
日本では、大学を卒業後、服飾の勉強をし、東京の衣裳会社に入り、映画、ドラマ、CM、バラエティーや舞台などの衣裳スタイリストとして働いていました。また、フリーランスでのお仕事もしていました。
業界では大手の会社だったため、幅広い作品に携わることができ、メインパートだけでなく、時代物からエキストラまで映像制作のための衣裳全般に携わる業務を行ってきました。
いよいよ渡欧を決める段階で、アート&カルチャースペース「VACANT(https://www.vacant.vc/)」でのイベント企画・運営に携わり、自らキュレートしたイベントもいくつか実行しました。同時に服作りをしながら、マーケットへ出店したり、お店での取り扱いもありました。 2. ベルリンという街
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PHOTO:アート書籍やZINEが豊富なブックストア" Motto "
小さな頃から好奇心が強く、自分の眼や肌で体験せずにはいられない衝動の持ち主だった私が、自然と海外への関心を強めたのは、留学、国際結婚、そしてスイスへ移住をした姉の存在も一因でした。
「日本を出て、多種多様な文化や価値観に触れたい。まだ見知らぬ世界を感じてみたい。」
そして、東京生活でいつの間にか疲れた心と身体をどうしても無視することができず、自分の生き方について一度じっくり考えるきっかけが欲しいと思うようになりました。自分らしく生き生きと暮らすこと、海外の人たちの、そのための仕事とライフスタイルについてのバランスにとても興味がありました。
そして特にベルリンという街は、かつて西と東が壁で隔てられていた極端な歴史的背景や、移民受け入れの姿勢、環境への取り組みなど、自分にとってピン!とくるキーワードがいくつもあり、「新しいものが生まれる場所」の「可能性」を感じていました。
何より他の大都市と比べて物価がまだ安く、かつ文化度も高い、これは何か良いヒントが得られそうだ!というインスピレーションだけで、まだ一度も行ったことのないベルリンを選んだのでした。 3. ワーホリでのスタート
はじめに、ワーキングホリデーという制度でベルリンでの生活をスタートしました。9月というのにもうすでに真冬のような寒い夜、知り合いもいない見知らぬ土地にひとり降り立った時の不安と高揚は今でも忘れられません。
そこから家探し、住民登録、銀行口座開設。
何とかようやく生活が整いだすと、学生時代からのファンだったファッションブランド「BLESS(bless-service.de/)」がインターンを募集していることを聞きつけ、以前から準備していたCVを送り、面接、その後3か月のインターンを経験しました。
ベルリンへ来てまだ間もなく、ろくに英語が話せない状態で毎日必死でしたが、そのおかげで全身で集中して理解するという動物的な能力に磨きがかかりました。
そして、パリコレのお手伝いをしてインターン期間は終了しましたが、その後デザイナーから声をかけてもらうようになり、現在はフリーランス契約でコレクションシーズンのフォローをするようになりました。
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PHOTO:BLESS HOME BERLIN
4. フリーランスという選択肢
そうして次第にベルリンが気に入ってしまった私は、次なるビザ申請のために、自分なりに今までの経験を活かした仕事を探しました。
バイヤーやイベントの企画をしながら、ベルリンで出会った友人とフードプロジェクトを始めたりと、ますます「生活」というものに目を向けだして、衣食住への関心が強まっていきます。
同時に「日本」という遠く離れた故郷への理解と、海外の友人の日本に対する強い関心に感化され、文化交流を目的としたプロジェクト「KOTO MA - こと、間(http://www.kotoma.jp/)」の発足をしました。
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PHOTO:KOTO MA PROJECTで開催したエキシビションのオープニングにて
海外での生活やこうした活動を通して、仕事でのスピード感や人種を超えたベルリンの懐の広さにたびたび驚かされました。ある程度の実績がなければ話にもならない日本の内輪的構造とは違い、コンセプトや需要がしっかりと合えば、どこでもチャンスをくれるのです。
ベルリンは世界一のスタートアップの街として有名ですが、アーティストが数多く暮らし、移民も含め全てごちゃ混ぜな印象があります。しかしその分まわりのサポートや理解度も高く、挑戦ができる土壌ができていると強く感じます。 5. 働く目的
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「生きるために働くのか、働くために生きるのか。」
現代では、自分次第であらゆる暮らし方が可能になりつつあります。ネットの普及のおかげで、「デジタルノマド」として好きな場所で暮らすことを選んで生活している友人も数多く見てきました。
自分は何を優先させ、どんな暮らし方が心地よいのかを考える余裕が、今の暮らしにはあります。 仕事に追われ、無意識に消費サイクルに加担するよりも、時間的に余裕があることで、自分の心の声に耳を傾け、まず挑戦してみることができる環境こそ、とても大切なこと。日本へ一時帰国し、まわりの人たちの話を聞くたびに毎回それを強く感じています。
海外で暮らすことは、自分とは違う価値観の人たちに出会うことで視野が広がり、自分自身の人生設計をブラッシュアップできます。そうして得た生の体験こそが、確実にその後のスキルや自信にもつながるはずです。 まとめ
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クリエイターやアーティストのみならず、自分を表現したり、自分らしくありたいと思う人はきっと多いでしょう。人生の大半は働くことになるのなら、どこでどう働くことが自分にとって一番幸せなのでしょうか。
もし、海外に興味があるという人は早めに行動に移すことをおすすめします。なんだかんだとあなたの選択を阻むものはあるはずですが、今からできることを始めてみましょう。
今まで慣れ親しんだ土地や慣習からふっと離れて、違う環境に身を置いたとき、あなたは比較ができるようになります。そして、比べることを通して理解が深まり、自分の輪郭がよりはっきりとしてくるのを感じるはずです。 どんな些細なことでも、まずはひとつ、新しい挑戦をしてみませんか?
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newnewcircle-blog · 7 years
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Leonor Antunes と
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今年の4月、ポルトガル出身でベルリン在住の彼女のベネチアビエンナーレへ出展する作品制作に携わる機会があった。
彼女と過ごした1週間あまり、はじめのうちは無表情でクールな印象だったのが、隣でいっしょに作業をしながらぽつりぽつりと話をするうちに次第に打ち解け、彼女のキュートな一面が顔を出しはじめる。
(わたしはIKEAがとても嫌いなの。)と言っていた彼女がわたしのIKEAの真っ黒な絆創膏を非常に気に入り、おひとつどうぞとすると少し照れながらも嬉しそうに仕舞っていた。娘のアニマル柄の絆創膏をしている日もあった。
牛革の紐をひたすら通して10メートル以上ものカーテンをこしらえる。相当な作業量に当の本人も(まったく、なんてモンスターなの、、、)と溜息。
ただ、これだけの労力をひたすら黙々と費やすというのは、目の前に��きなうねりとなってぐんぐん成長するモンスターにわたしは時折妙にうっとりとしながら、説得力のある美しさを感じていた。祈りに近いものがあったとおもう。
BLESSのデザイナーと友人でもある彼女の(アートとデザインを区別する)プライドにちらり触れ、世界でも売れっ子の彼女の作品の強さと繊細さ、はたまた素朴さを横目で観察していた。
とりわけ黒澤や小津といったクラシックな日本映画や食文化、ファッションへの興味から熱のあるトーンで話が弾む。なかでも郷土資料室にあるような昔の蓑を(美しい!)と言って、その後日本に帰る予定があればどうにか持ってこれないかとまわりに聞いて回っていた。
こっちに来てからというもの、よっぽど彼らの方から”日本”に対してのディスカバーの意欲と真面目さを感じる。自身の美意識にとても素直。
どれほど大先生か知らないくらいで丁度良かったわたしは、美しいものや良いものをフラットにシェアし、楽しめる良い時間になった。
2017 ベネチアビエンナーレ出展作品:http://www.contemporaryartdaily.com/2017/08/venice-leonor-antunes-at-arsenale/
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newnewcircle-blog · 7 years
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toan
(ト庵)
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点と点をつないで生まれる輪郭を意識しながら
これからの生活の新しいアイディアをさぐるための空間
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newnewcircle-blog · 7 years
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LIVE IN BERLIN
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