『ドクター・フー』のファンダムについてのアンケート、についてのブログです。
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パンドリカ・リポート補遺 <アンケート説明・質問項目>
報告は下記の7記事に分かれています。
0. イントロダクション 1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか? 2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか? 3. 『ドクター・フー』のどこが好きなのか? 4. どんなファン行動をしているのか? 5. 『ドクター・フー』の日本のファンダムについて app. アンケート項目のアーカイブ
この記事は「補遺. アンケート項目のアーカイブ」です。
◇パンドリカ・リポート補遺1 アンケート実施時の説明書き
タイトル :『ドクター・フー』ファンダムのアンケート
説明:
これは日本の『ドクター・フー』のファンダムについてのアンケートです。
Q. アンケートの対象は? A. 『ドクター・フー』を見たことがある人、少しでも好きな人に答えてもらえるといいなあ、と思っています。お気軽にどうぞ。
Q. どんなことを聞かれるの? A. 視聴状況、『ドクター・フー』の好きなところ、ファン度、それからあなた自身についてお聞きします。ほとんど選択式で20問あります。
Q. 今忙しいんだけどいつまでやってる? A. 今のところ7月20日までのつもりです。お時間のあるときにお願いします。
Q. このアンケートをしているのは誰? A. 誰ってこともないただのファンです。好きなドクターは10代目、好きなエイリアンはダーレクです。
Q. 結果はどこで公開?問い合わせは? A. 結果はhttp://projectpandorica.tumblr.com/でお知らせするつもりです。質問や問い合わせはtwitterのアカウント@PPandoricaかprojectpandorica@gmail.comまでお願いします。
◇パンドリカ・リポート補遺2 アンケート質問項目
■問1 いつごろ『ドクター・フー』を知りましたか?※必須
2005年より前(旧シリーズ)
2005年(新シリーズのイギリス放送開始年)
2006年(NHK-BS放送年)
2007年(NHK-BS/NHK教育放送年)
2008年(NHK教育放送年)
2009年
2010年(LaLa TV放送年)
2011年(LaLa TV放送/hulu配信開始年)
2012年
2013年(ひかりTV配信開始年)
2014年(「ニュー・ジェネレーション」発売年)
2015年
わからない
■問2 『ドクター・フー』を知ったきっかけは?(複数回答可)※必須
NHKで放送していた
海外ドラマが好きなのでいつの間にか
SF・特撮が好きなのでいつの間にか
スピン・オフ『トーチウッド』から
BBC『SHERLOCK』/スティーブン・モファットから
雑誌・情報誌
インターネット・サイトの記事
ソーシャル・メディア(twitterなど)
知人からの口コミ
お店で見かけた
海外滞在時に見かけた
その他
わからない
■問3 どうやって『ドクター・フー』を見ていますか?(複数回答可)※必須
日本盤DVDを購入
海外盤DVD・Blu-rayを購入
店舗でレンタル(TSUTAYAなど)
有料映像配信サイト(huluなど)
無料映像配信サイト(youtubeなど)
ケーブルテレビ・有料チャンネル
知人に借りて
その他
■問4 どのシーズンを見ましたか?(複数回答可)※必須
旧シリーズのテレビ・ドラマ
旧シリーズのテレビ映画
シーズン1(9代目ドクター)
シーズン2(10代目ドクター、ローズ)
シーズン3(10代目ドクター、マーサ)
シーズン4(10代目ドクター、ドナ、特番含む)
シーズン5(11代目ドクター「ニュー・ジェネレーション」1)
シーズン6(11代目ドクター「ニュー・ジェネレーション」2)
シーズン7(11代目ドクター「ニュー・ジェネレーション」3)
50周年記念特番(『ドクターの日』)
シーズン8(12代目ドクター)
わからない
■問5 『ドクター・フー』のどこが好きですか?(複数回答可)
ジャンル(SF)
ジャンル(特撮)
ジャンル(海外ドラマ)
ジャンル(全年齢対象)
世界観(タイム・ロード、TARDIS、タイムトラベルなど)
エイリアン、モンスター
物語、脚本
登場人物
登場人物たちの人間関係
出演俳優
制作スタッフ
その他(問6に書いてください)
特になし
■問6 問5の続きです。問5の選択肢になかった『ドクター・フー』の好きなところはここに書いてください。(最大30文字)
■問7 どのシーズンが好きですか?(複数回答可)
旧シリーズのテレビ・ドラマ
旧シリーズのテレビ映画
シーズン1(9代目ドクター)
シーズン2(10代目ドクター、ローズ)
シーズン3(10代目ドクター、マーサ)
シーズン4(10代目ドクター、ドナ、特番含む)
シーズン5(11代目ドクター「ニュー・ジェネレーション」1)
シーズン6(11代目ドクター「ニュー・ジェネレーション」2)
シーズン7(11代目ドクター「ニュー・ジェネレーション」3)
50周年記念特番(『ドクターの日』)
シーズン8(12代目ドクター)
わからない
■問8 どのドクターが好きですか?(複数回答可)
初代ドクター(ウィリアム・ハートネル)
2代目ドクター(パトリック・トラウトン)
3代目ドクター(ジョン・パートウィー)
4代目ドクター(トム・ベイカー)
5代目ドクター(ピーター・デイヴィソン)
6代目ドクター(コリン・ベイカー)
7代目ドクター(シルベスター・マッコイ)
8代目ドクター(ポール・マッギャン)
9代目ドクター(クリストファー・エクルストン)
10代目ドクター(デイヴィッド・テナント)
11代目ドクター(マット・スミス)
12代目ドクター(ピーター・カパルディ)
戦時のドクター(ジョン・ハート)
■問9 どのコンパニオンが好きですか?(複数回答可)
ローズ
ジャック
マーサ
ドナ
エイミー
ローリー
リバー
クララ
その他(問9に書いてください)
特にいない
■問10 問9の続きです。問9の選択肢に名前のなかった好きなコンパニオンはここに書いてください。(最大30文字)
■問11 どの悪役・エイリアン・モンスターが好きですか?(最大30文字)
■問12 どれくらいの頻度で『ドクター・フー』を見ていますか?
ほぼ毎日
週に数回
月に数回
気が向いたときにたくさん
気が向いたときにすこし
めったに見ない
■問13 テレビ・ドラマ以外の公認ストーリーを読んだりスピン・オフを見たりしていますか?(複数回答可)
『ドクター・フー』小説
『ドクター・フー』コミック
『ドクター・フー』オーディオブック、オーディオ・ドラマ
スピン・オフ『トーチウッド』
スピン・オフ『サラ・ジェーン・アドベンチャーズ』
その他
読んでいない
■問14 『ドクター・フー』の関連アイテムを購入していますか?(複数回答可)
フィギュア
ソニック・スクリュードライバー
マグカップ、文房具など日用品
キーホルダーなど装飾品
Tシャツなど衣服
雑誌、書籍
その他
特に購入していない
■問15 ファン活動をしていますか?(複数回答可)
インターネットで交流する(Twitterやブログなど)
オフラインで交流する(オフ会など)
二次創作を書く、グッズなどを作る
二次創作を読む、グッズなどを購入する
ドクター・フー・エクスペリエンス、ロケ地などを訪ねる
その他
特にしていない
■問16 あなたの年齢について教えてください。※必須
~20歳
21歳~25歳
26歳~30歳
31歳~35歳
36歳~40歳
41歳~45歳
46歳~50歳
51歳~
タイム・ロードなので人間の尺度で計ることは無意味
答えない
■問17 あなたの性別について教えてください。※必須
男性
女性
上記以外
エイリアンなので性別の概念はない
答えない
■問18 あなたのお住まいについて教えてください。※必須
日本
日本以外
TARDIS
その他
答えない
■問19 ぶしつけな質問ですみません、あなたの英語力について教えてください。※必須
字幕なしで『ドクター・フー』の内容を理解できる
英語字幕があれば『ドクター・フー』の内容を理解できる
字幕・吹替なしで『ドクター・フー』を見るのは厳しい
TARDISの翻訳回路があるので英語力は不要
答えない
■問20 自由回答欄です。好きなエイリアン、好きなエピソード、アンケートへの感想、なんでもどうぞ。
◇参照記事
Radio Times Doctor Who 50th anniversary: David Tennat and Billie Piper revealed as favourite Doctor and companion of all time in poll of over 20,000
BBC America Best of 'Doctor Who' 50th Anniversary Poll: Top 5
Wales Online Who's the greatest Doctor Who EVER? It's time to decide
Doctor Who Magazine The Top Stories & Doctors (According to DWM 2014)
BBC America Best of 'Doctor Who' 50th Anniversary Poll: 10 Favorite Companions
RadioTimes Who is the best Doctor Who companion ever?
RadioTimes Doctor Who 10th anniversary: What is the best episode of the modern era?
Doctor Who Magazine The Top 10 Doctor Who stories of all time | Doctor Who Magazine
Telegraph 10 best modern-era Doctor Who episodes
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パンドリカ・リポート5 <『ドクター・フー』の日本のファンダムについて>
報告は下記の7記事に分かれています。
0. イントロダクション 1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか? 2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか? 3. 『ドクター・フー』のどこが好きなのか? 4. どんなファン行動をしているのか? 5. 『ドクター・フー』の日本のファンダムについて app. アンケート項目のアーカイブ
この記事は「5. 『ドクター・フー』の日本のファンダムについて」です。
◇アンケートのまとめ
まず、ここまでのアンケート結果をまとめるとこうなります。
○どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか?
・半分以上が女性で、
・一番多いのは20代前半とその前後、
・半分近くは英語力が高め��人たち
○どうやって、どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか?
・半分以上がhuluで視聴
・多く視聴されたシーズンはS1、S2、S5
・日本語視聴環境のないシーズンも一定数が見ている
○『ドクター・フー』のどこが好きなのか?
・ドクターは10代目、コンパニオンはローズ、エイリアンはダーレクが人気
・一番人気のシーズンはS2
・とはいえ、何よりも『ドクター・フー』の世界観が好き
(=欧米のファンと好きなところはだいたい同じ)
○どんなファン行動をしているのか?
・ファン活動をしている人は半分強
・ファン活動の内容ではインターネット上での交流が主
・回答者の10人に1人は『ドクター・フー』関連施設やロケ地を訪ねている
ということがわかりました。
これだけでも十分なんですが、ここから少し、最初の私の疑問について書きたいと思います。つまり、「日本の『ドクター・フー』のファンダムはどんなかたちをしているのか?」について。
◇『ドクター・フー』の日本のファンダムについて
この疑問は主に、「1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか?」「2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか?」のあたりの回答をつっつくことで回答が得られそうです。
たとえば、おさらいになりますが、『ドクター・フー』の知ったきっかけの回答はこうなっていました。

これに、『ドクター・フー』を知った年を合わせるとこうなります。

山がふたつあります。最初の山がNHKでの放送時期。ふたつめの山は『SHERLOCK』の放送時期(といっても1シリーズ3話しかありませんが)です。「SNS」「海外ドラマが好きなので」などの回答の曲線は『SHERLOCK』/モファットきっかけの曲線と似た傾向で動いているので、ふたつめの山の第一要因は『SHERLOCK』/モファットなのではないかと思います。
つまり、2007年を中心にしたNHK放送時期に最初の『ドクター・フー』ファン増加があって、間にきっかけのない隙間期間(旧シリーズとリブートの間みたいですね)があり、『SHERLOCK』の放送をきっかけに第二のファン増加の波がやってきた。というのが今回のアンケートから推測される日本のファンダム形成の基本的な動向です。
さらに、『ドクター・フー』を知ったきっかけと回答者年齢のグラフを作るとこうなります(タイム・ロードの方々の回答を抜いたので少し数が減っています。ちなみにタイム・ロードの方々の回答も第一波と第二波に分かれます。TARDISから日本のテレビを見ているんでしょうか)。

NHK放送がきっかけという回答者は半分以上が25歳以下、一方『SHERLOCK』やSNSがきっかけという回答者は半分以上が26歳以上です。
『ドクター・フー』を知った年と回答者年齢のグラフを作るとこうなります。

日本の『ドクター・フー』ファンダム形成の第一波、NHK放送時期の波の主体は当時10代の子供たちです。一方、『SHERLOCK』の波では当時20代中盤以上の大人たちが中心です。NHK放送終了以降も『ドクター・フー』が10代の子供を引き付けないわけではないですが、新規ファンの主体は20代後半~30代前半あたりになっていきます。
もうひとつ、『ドクター・フー』を知った年ごとの性別の割合です。

NHK世代は男女ともそこまでの差はありませんが、『SHERLOCK』の波では女性が主体で男性のファン流入はあまりみられません。ちなみに、10代の男性の8割は2008年までに『ドクター・フー』を知っているのに対して10代の女性では2008年までに『ドクター・フー』を知ったのは3割程度です。母数は小さいんですが、10代の早いうちに『ドクター・フー』のテレビ放送を見た男の子がファンになっていく姿が浮かびます。「子供の頃に『ドクター・フー』をテレビで見てファンになる」という、いってみればイギリス型のファンが日本にもいるんですね。
そして、各年代ごとに『ドクター・フー』を知った年の割合がこっちです。

やはり母数は少ないんですが、41歳以上の世代ではNHK放送時前からのファンの方の数が増えます。旧シリーズの頃からのファンの方々です。つまりこちらは海外の(国内ではマイナーな)SF番組を大人が視聴するタイプ、いってみればアメリカ型のファンということになります。そして、リブート後に定期的に放送される新シーズンが新しいファンを獲得していったイギリス・アメリカに比べて、少ないシーズンしか地上波で放送されなかった日本では、新シリーズ以降のファンがはっきりふたつの世代に分かれます。
◇日本の『ドクター・フー』ファンダムについての仮説
だとすると、イギリスやアメリカとはちょっと異なる日本のファンダムの姿が見えてくるんじゃないかと思います。上のグラフ、なんとなくですが、「<」のような傾向がみえませんか? 10代ではNHK期にファンになった方が半分を越えていて、20代前半でも半分はNHK期にファンになっています。20代後半、30代前半ではNHK期のファンが減り、特に30代前半では『SHERLOCK』期のファンが一番多いです。30代後半ではNHK期の割合が少し増えますが、ここからNHK放送より前からのファンの方の割合が増えてきます。こちらも40代50代は母数が少ないので断言はできないんですが、あらためて時代順にファン層を整理すると、
・NHK放送以前からの年季の入った40代以上のファン(ゼロ世代) ・NHK放送期に当時10代~20代前半だった若いファン(第一世代) ・『SHERLOCK』放送がきっかけの20代後半が中心のファン(第二世代)
となるんじゃないかと思います。ねじれているんですね。NHK放送時期からのファンの10代・20代の方のほうが、『SHERLOCK』期からのファンの20代・30代の方よりファンダムの世代が前で、ファン歴も長い。このあたりに日本のファンダムのユニークさがあるのかもしれません。
もうひとつのねじれも指摘できます。こちらもおさらいになりますが、視聴シーズンと『ドクター・フー』を知った年のグラフです。

NHK放送時に『ドクター・フー』を知った2007年組では、S1・S2は多く視聴しており、S5も視聴していますが、S3・S4の視聴は減って、明らかに谷ができています。第一世代だからといってすべてのシリーズを視聴しているというわけではないということがわかります。これも、子供の頃にテレビで見てファンになればそのまま新シリーズが放送されるたびにテレビで見られるイギリスとの大きな差だと思います。視聴手段の少なさの壁が、ファンとしての世代を問わず日本のファンダム全体の前に立ちはだかっていることがわかります。
さて、というわけで、私が最初にこのパンドリカ・プロジェクトを思いついたときの疑問、「ファンダムはどこからくるのか?」「ファンダムはどんなかたちをしているのか?」にはある程度答えが出せるかと思います。
○「ファンダムはどこからくるのか?」
・基本的にNHK放送と『SHERLOCK』がきっかけ
・もっといえばテレビ
○「ファンダムはどんなかたちをしているのか?」
・ファンの流入時期はM字
・ファン歴はV字
「どんなかたちをしているのか」という問いはあくまで比喩で、実際にこうと指摘できるとは思っていなかったんですが、ふたつのかたちで考えることができることがわかりました。日本の『ドクター・フー』のファンダムについて、まずM字で考えることができます。知ったきっかけと時期について、NHKの波と『SHERLOCK』の波のふたつの山から成るM字です。次に、実際の年齢とファン世代についてV字で考えることができます。10代~20代前半がファン歴が長く、20代後半からファン歴が浅くなっていって、40代からまたファン歴が長くなる。そして、NHK放送より前のゼロ世代、NHK放送の波の第一世代、『SHERLOCK』の波の第三世代に分けることができる。
以上、今回のアンケートの回答者から推測できる日本の『ドクター・フー』のファンダムは
・ゼロ世代:NHK放送以前からの40代以上のファン
・第一世代:NHK放送当時10代~20代前半だった若いファン
・第二世代:『SHERLOCK』放送がきっかけの20代後半が中心のファン
ということになりました。
これが、今回のアンケートから浮かびあがる日本のファンダムについての仮説です。ご回答くださったみなさまの実感と比べてどうでしょう。ご指摘と感想をお待ちしています。
報告はこれで終わりです。アンケートにご回答くださったみなさま、ありがとうございました。
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パンドリカ・リポート4 <どんなファン行動をしているのか?>
報告は下記の7記事に分かれています。
0. イントロダクション 1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか? 2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか? 3. 『ドクター・フー』のどこが好きなのか? 4. どんなファン行動をしているのか? 5. 『ドクター・フー』の日本のファンダムについて app. アンケート項目のアーカイブ
この記事は「4. どんなファン行動をしているのか?」です。
◇『ドクター・フー』の視聴頻度
まず、どれくらい『ドクター・フー』を見ているかをお聞きしました。

まとめ見派が多いです。これには半分以上の方がhuluで視聴していることも影響していそうです。
◇『ドクター・フー』のスピン・オフなどの視聴状況
次に、スピン・オフのシリーズやテレビ・ドラマ以外にどれくらい触れているかを複数選択式でお聞きしました。

『トーチウッド』を53%の方が視聴しています。これも『トーチウッド』がhuluで配信されていることが影響していそうです。あとは小説・コミック・オーディオブックと似たり寄ったりの数字になっています。入手のしやすさや日本語で楽しめるかどうかなど、このあたりはいくら公式とはいえハードルの高いところです。
◇関連アイテムについて
グッズなどの関連アイテムをお持ちかどうかも複数回答式でお聞きしました。

73名、30%の方が雑誌や書籍を購入しています。これも入手のしやすさでしょうか。そして24%の方がソニック・スクリュードライバーをお持ちです。「特に購入していない」という回答が43%なので、半分以上の方がなにかしらのアイテムを購入していることになります。ほとんどの方が近場のお店で買える環境にないだろうことを考えるとなかなか高い数字かもしれません。
◇ファン活動について
ファン活動の状況について、複数回答式でお聞きしました。

4割の方はファン活動について「特にしていない」と答えています。つまり今回のアンケート回答者の中でファン活動をしている方はだいたい6割とみなせます。このうち8割の方はインターネット上で交流をしています。Twitterでアンケートを告知したので数字は少し高めかもしれません。また、27名、回答者全体のうち11%の方は「ドクター・フー・エクスペリエンス、ロケ地などを訪ねる」を選択しています。回答者全体のうち10人に1人は『ドクター・フー』に絡めてイギリスを訪ねたことがあるとなると、これはけっこう濃いのではないかと思います。
さて、けっこう濃いファン層の方々にもお答えいただいていたことがわかったところでアンケートの回答結果の報告は終わりです。最後に、次の記事に『ドクター・フー』の日本のファンダムについて少し書きました。
→パンドリカ・リポート5 <『ドクター・フー』の日本のファンダムについて>
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パンドリカ・リポート3 <『ドクター・フー』のどこが好きなのか?>
報告は下記の7記事に分かれています。
0. イントロダクション 1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか? 2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか? 3. 『ドクター・フー』のどこが好きなのか? 4. どんなファン行動をしているのか? 5. 『ドクター・フー』の日本のファンダムについて app. アンケート項目のアーカイブ
この記事は「3. 『ドクター・フー』のどこが好きなのか?」です。
◇「どこが好きなのか?」先行記事
好きなドクター、シーズン、エピソードなどに関してはもうそこらじゅうで投票を実施しているといっていいんではないでしょうか。特に『ドクター・フー』放送開始から50周年となった2013年には大きな投票がいくつもあって、ベスト・ドクターに関するものだけでも
Radio Times Doctor Who 50th anniversary: David Tennat and Billie Piper revealed as favourite Doctor and companion of all time in poll of over 20,000
BBC America Best of 'Doctor Who' 50th Anniversary Poll: Top 5 Doctors
Wales Online Who's the greatest Doctor Who EVER? It's time to decide
Doctor Who Magazine The Top Stories & Doctors (According to DWM 2014)
などがヒットします。ちなみにRadio Timesの投票は2万票以上だそうです。ほかにベスト・コンパニオンやベスト・エピソードの投票などもあるので、今回のアンケート結果と適宜比較していこうと思います。
◇『ドクター・フー』の好きなところ
まず、『ドクター・フー』の好きなところについて複数選択式でお聞きしました。

『ドクター・フー』の好きなところ、第1位は世界観でした。ちなみに、好きなところ、好きなシーズンなどすべて複数回答でしたが、回答者240名のうち選択した方の割合が9割を超えたのはこの選択肢だけでした。ドクターもコンパニオンもエイリアンもたくさんいてシーズンもたくさんあって好みは人それぞれながら、まずは『ドクター・フー』の世界観が好き、というのが基本ということになります。
問6では上記の選択肢にないものを自由回答でお聞きしました。回答数は49件でした。いろいろと書いてくださったんですが、おおまかな傾向をまとめました。

そういえばそれも好き、という回答も多いのではないでしょうか。特に「音楽」は問5の選択肢に入れていれば多くの票を集めたと予想されます。設問ミスでした。ほかに衣装やファッション、グッズ、ひとつのドラマでエピソードごとにジャンルが変わる多様さなども挙げられていました。「ワクワクするところ」とまとめた回答のほかにも、ナンセンス、奇妙、不思議、なんでもありなところなど、『ドクター・フー』らしいキーワードが多くありました。
◇好きなシーズン
次にどのシーズンが好きか複数選択式でお聞きしました。

一番人気はS2でした。そうはいっても見た人が一番多いのもS2でしょ?単純に見た人が多いから投票数も多いんじゃないの?という方のために、該当シーズンを視聴した人数と好きと答えた人数から計算した視聴シーズン支持率です。

1位は変わらずS2です。シーズン支持率ではS2とスペシャル含むS4が70%台で飛びぬけて人気、S1が少し高めでS3、S5、S7、50周年特番がともに50%台に並ぶという結果になりました。しかし、このグラフの凹凸からひとつ面白いことがわかります。

あまり見やすいグラフにできなかったんですが、青い線がシーズンを視聴したという数、赤い線がシーズン支持率です。S2は見た方が多く、見た方の支持率も高いシーズン。一方で視聴者数では5番目のS4は視聴支持率では2番目です。見た方の数は控えめながら、見た方の中での支持率は高いシーズンです。このアンケートでのS4にはS4スペシャルも含むので、10代目のリジェネレーションまでを描くドラマが高支持率の要因になっていると考えられます。未視聴の方はぜひ。
◇好きなドクター
次に、好きなドクターについて複数選択式でお聞きしました。もしかしたらこれが一番気になる結果でしょうか。

というわけで、今回のアンケートでは10代目ドクターが圧倒的な人気で一番となりました。9代目と11代目はほぼ拮抗、12代目、戦時のドクターと続きます。まだ日本語環境では視聴できない12代目がここまで得票するのは意外かもしれません。注目したいのは4代目ドクターです。まず今回のアンケートの結果と、海外のランキングと比べてみます。

Radio Timesの人気投票は50周年特番とS8の前、Wales OnlineとDoctor Who Magazineの投票はS8の前、BBC Americaの投票は5位までの発表です。なので単純に比較はできないのですが(特に12代目)��表のとおり、海外のドクター人気投票ではたいてい1位を4代目ドクターと10代目ドクターが競い、上位は11代目ドクターが入って三つ巴のランキングになります。旧シリーズの放送がなく既視聴率も低い日本ではドクターの人気は新シリーズのドクターに集中しますが、その中でも一番人気はやはり10代目でした。そして、新シリーズのドクターでは10代目が人気、旧シリーズからは4代目が人気というのも共通しています。
◇好きなコンパニオン
次の設問は好きなコンパニオンについてでした。まずは複数回答で選択肢から選ぶほうを。

そろそろお気づきでしょうか。日本のファンダムではドクターでは10代目ドクターが人気で、シーズンでは10代目とローズのS2が人気で、コンパニオンではローズが人気です。といっても海外でも10代目と同じくローズも人気のコンパニオンで、Radio Timesの2013年の人気投票(投票数2万票以上だそうです)では1位、2014年のトーナメント式の人気投票でも優勝しています。
また、選択候補にないコンパニオンについても書いていただきました。回答数は40件でした。

サラ・ジェーンについては選択肢に入れるべきでした。同率2位にクレイグがつけているのは驚きの結果といっていいと思います。演じる俳優の人気が投影されていると推測されます。ちなみにRadio Timesの2013年の投票ではクレイグは29位でした。同アンケートで17位に入っているウィルフレッドの名前が4番目にきているのは、今回のアンケートのS4・S4スペシャルの人気と連動しています。キャプテン・ジャック・ハークネスについては問9の選択肢にも入っていたのですが、「ジャック」とだけ記載したためにこちらに回答したのか、あるいはドクターのコンパニオンとなるジャックではなく地球のキャプテン・ジャック・ハークネスなのかわからなかったので、問9の数には足さずにこちらに残しています(2人のジャックについてはスピン・オフのドラマ『トーチウッド』のS1E12「キャプテン・ジャック・ハークネス」を見てください)。
◇好きな悪役・エイリアン
次に好きな悪役やエイリアンについて、記述式でお聞きしました。回答数は186件でした。

ダーレクの圧倒的な人気! 記述式にもかかわらず圧倒的な差を見せつけてダーレクが1位となりました。2位と3位にマスターとウィーピング・エンジェルが拮抗しています。複数エピソードに登場する敵の名前が多く挙がるなか、登場エピソードがひとつのアディポーズが11票を集めているのは注目に値します。サイレンスはBBC Americaの悪役・モンスター投票では5位につけていますが、今回のアンケートではあまり奮わずという結果でした。記憶を消されずに済んだ方のみが記述できたのでしょうか。あれ、何の話をしていたんでしたっけ。
ほかに、得票1票の名前は順不同で下記の通りでした。
ガスマスクの子供/エディター/「暖炉の少女」のロボット/ラシロン/ジュドゥーン/ダブロス/レディ・カルヴィエリ��狼男/ベインズ/ヴァシュタ・ナラーダ/ヴィンヴォッチ(ボッチ族)/トライトヴォール/シコラックス/ナノジーン/ゲンガー/イヴォンヌ
ちなみにヴァシュタ・ナラーダは前述のBBC Americaの人気投票では同率9位に入っています。
◇好きなエピソード(自由回答欄)
また、アンケートの最後の自由回答欄に「好きなエピソード…なんでもどうぞ」と書いたところ、25名の方に好きなエピソードをご記入いただきました。複数エピソードを挙げた方も多いです。2回以上名前の挙がったエピソードは下記のとおりです。

「ブリンク」が人気です。「ブリンク」は2015年にRadio Timesが実施したリブート以降のベスト・エピソードの人気投票(http://www.radiotimes.com/news/2015-03-17/doctor-whos-top-ten-episodes-of-the-modern-era-as-voted-by-you-6)でも1位に輝いています。また、投票ではないですがTelegraph紙の選んだリブート以降のベスト・エピソード10本の記事でも1位になっているエピソードです。
ほか、名前の挙がったエピソードは以下の通りです。
「ローズ」(S1E1)/「地球最後の日」(S1E2) /「父の思い出」(S1E8) /「暖炉の少女」(S2E4) /「グリドロック」(S3E3) /「マンハッタンのダーレク」(S3E4) /「囚われの歌」(S4E3) /「ドクターの娘」(S4E6) /「ミッドナイト」(S4E10) /「運命の左折」(S4E11) /「盗まれた地球」(S4E12) /「旅の終わり」(S4E13) /「火星の水」(S4SP3) /「眼下の獣」(S5E2) /「天使の時間/肉体と石」(S5E4/E5) /「ビッグバン」(S5E13) /「クリスマス・キャロル」(2010SP) /「人造人間たち/ゲンガーの反乱」(S6E5/6) /「小さき者からのSOS」(S6E9) /「子連れのコンパニオン」(S6E12) /「ドクターの日」(50thSP) /"Kill the Moon"(S8E7)
エピソードがひとつ挙がるごとに1票と数えると、S1、S3、S4、S5はそれぞれ計9票入っているんですが、シーズンとしては人気の高いS2には1票しか入っていません。エピソードが好きということとシーズンが好きということは違うのかもしれません。
以上、今回のアンケートの結果から、
・もっとも共有されている好きな点は『ドクター・フー』の世界観
・一番人気のシーズンはS2
・一番人気のドクターは10代目
・一番人気のコンパニオンはローズ
・一番人気の悪役・エイリアンはダーレク
・一番人気のエピソードは「ブリンク」
ということがわかりました。
ここで記事を分けます。
→パンドリカ・リポート4 <どんなファン行動をしているか?>
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パンドリカ・リポート2 <どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか?>
報告は下記の7記事に分かれています。
0. イントロダクション 1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか? 2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか? 3. 『ドクター・フー』のどこが好きなのか? 4. どんなファン行動をしているのか? 5. 『ドクター・フー』の日本のファンダムについて app. アンケート項目のアーカイブ
この記事は「2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか?」です。
◇『ドクター・フー』を知った時期
もう少し『ドクター・フー』に関係する項目をみていきましょう。まずは『ドクター・フー』を知った時期から。

2014年に知った方が一番多いという結果になりました。2007年に知った方が2番目です。だいたい2011年くらいに真ん中があります。
◇『ドクター・フー』を知ったきっかけ
次に『ドクター・フー』を知ったきっかけを見てみると、

NHKによるテレビ放送がきっかけで知った方が一番多く、次に多いのは『SHERLOCK』/モファットから知った方です。スピン・オフ『トーチウッド』から知った方が少ないのが意外でした。
『ドクター・フー』を知ったきっかけについては問20の自由回答欄にもご記入をいただきまして、海外ドラマが好きなので名前は見かけていたが実際に見始めたのは『SHERLOCK』がきっかけという回答も複数ありました。ほかに、デイヴィッド・テナントやマット・スミス、ジョン・シム、サイモン・ペグなどの名前を挙げて、俳優のファンだったので見始めたという回答も。「出演俳優のファンだったので」という項目を立てたらもっと多かったかもしれません。
というわけで、『ドクター・フー』を知ったきっかけは上位ふたつがテレビ経由ということになります。マス・メディアの影響力の大きさですね。一方、3番目と5番目がSNSと口コミです。4番目の「海外ドラマが好きなのでいつの間にか」にもSNSおよび口コミが入っていると思うので、口コミの影響力も軽視できません。
◇視聴方法
次は『ドクター・フー』の視聴方法です。

7割弱の方がhuluで視聴しています。今日本で『ドクター・フー』を見るなら配信エピソードの多いhuluが基本です。ただし、視聴手段がひとつという方は44%ですので、半分以上の方が複数の手段で『ドクター・フー』を見ています。ちなみにhuluで見ていない方の視聴手段1位は店舗レンタルで47%、2位には「ケーブルテレビ・有料チャンネル」が入ってきます。自由回答欄ではAXNミステリーの名前が挙がっていました。
◇視聴シーズン
既視聴シーズンについてはこうなりました。

グラフのパーセンテージは回答者240名中の該当シーズン既視聴者の割合です。一番視聴されているのはS1、ついでS2でした。S3以降はなだらかに既視聴者が減っていきますが、S5だけとびでています。S5がいわゆる「ニュー・ジェネレーション」として店舗レンタル・DVD販売で大々的に売りだされていることによる増加です。
意外だったのは、S5の山を作っているのが『SHERLOCK』世代だけではなかったことです。『ドクター・フー』を知った年ごとの既視聴シーズンのグラフを作るとこうなります。

グラフでいうと青系がNHK世代、暖色系が『SHERLOCK』世代なのですが、NHK世代でもS1・S2の既視聴率が高く、S3・S4で下がり、S5でまた上がっています。特に、S1・S2の視聴率が最も高い2007年組ではS3・S4に明確な谷ができています。S3・S4は日本語視聴環境のない時期が長かったことが影響していると思われます。
もう一点注目したいのはS8で、アンケート実施時点では日本語環境ではS8を視聴できないにもかかわらず、16%の方が視聴済です。このS8既視聴者39名のうち、日本語吹替・字幕なしで『ドクター・フー』を理解できると回答している方が29名、日本語吹替・字幕なしで理解するのは厳しいと回答している方が10名です。言葉の壁(と再生環境の壁)を越えています。
以上から、今回のアンケート回答者では
・半分以上がhuluで視聴
・多く視聴されたシーズンはS1、S2、S5
・日本語視聴環境のないシーズンも一定数が見ている
ということがわかりました。
ここで記事を分けます。
→パンドリカ・リポート3 <『ドクター・フー』のどこが好きなのか?>
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パンドリカ・リポート1 <どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか?>
報告は下記の7記事に分かれています。
0. イントロダクション 1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか? 2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか? 3. 『ドクター・フー』のどこが好きなのか? 4. どんなファン行動をしているのか? 5. 『ドクター・フー』の日本のファンダムについて app. アンケート項目のアーカイブ
この記事は「1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか?」です。
◇回答者年齢
まずは年齢から。

タイム・ロードの方が20名、8%ほどいらっしゃいます。おいくつだったんでしょうか。 それはさておき、今回の回答者は21歳~25歳が最多層で、その前後、10代~30歳までで全体の60%を占めています。これは
【2015年保存版】ソーシャルメディアのデータまとめ一覧
にある日本のtwitter利用者の年齢層調査とだいたい同じ傾向なので、今回のアンケートの結果を『ドクター・フー』のファン層の年齢分布としてそのまま受け止められるかは保留です。ただ、後述しますが、傾向としてはこれでつかめているのではないかという印象があります。
◇回答者性別
次に性別について。

男性と女性のみで比較するとだいたい1:3になりました。『ドクター・フー』は新シリーズになって女性ファンを多く獲得したというのは一般的な認識ですし、SNSでは女性のほうが活動が活発になるという話もあるので妥当な数字ではないかと思います。 年齢と性別の内訳はこちらです。

20歳以下のみ男性のほうが多いです。それから、男性は8割が25歳以下です。
◇お住まい
次にお住まいについて。

ほとんどの方が日本にお住まいですが、TARDISにお住まいの方が一定数います。TwitterもTARDISからアクセスしているんでしょうか。
◇英語力
それから失礼ながら英語力についてもお聞きしました。

日本語の字幕・吹替なしで『ドクター・フー』を見るのは厳しいという方が50%、対して日本語の字幕・吹替なしで『ドクター・フー』を理解できるという方が40%です。日本語字幕や吹替が手に入らない時期が長かったドラマですから英語力が高めだというのは納得の結果です。ただし、ほかの設問への解答と合わせると、字幕・吹替なしで見るのは厳しいという方も海外盤を購入・視聴していることがわかります。TARDIS回路がなくてもなんとかなっていそうです。
以上から、今回の回答者は
・半分以上が女性で、 ・一番多いのは20代前半とその前後、 ・半分近くは英語力が高め。 ・タイム・ロード含むエイリアン、またはTARDIS在住の方が1割程度。
ということがわかりました。
ここで記事を分けます。
→パンドリカ・リポート2 <どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか?>
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パンドリカ・リポート0 <イントロダクション>
この記事は、@PPandoricaが実施した『ドクター・フー』のファンダムに関するアンケートの結果報告です。調査期間は2015年6月22日から7月20日、告知はtwitterの@PPandoricaのアカウントで行いました。回答数は240件でした。
報告は下記の7記事に分かれています。
0. イントロダクション
1. どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか?
2. どうやって・どれくらい『ドクター・フー』を見ているのか?
3. 『ドクター・フー』のどこが好きなのか?
4. どんなファン行動をしているのか?
5. 『ドクター・フー』の日本のファンダムについて
app. アンケート項目のアーカイブ
この記事は「0. イントロダクション」です。
◇イントロダクション
アンケートの募集を始めたときに公開した記事のとおり、このアンケートを実施することにした直接のきっかけはこの記事を読んだことでした。
elegance walking arm in arm with a lie - Torchwood Survey - Results
これは『ドクター・フー』のスピン・オフ番組『トーチウッド:』のファンダムについてのアンケートです。もともと100人を対象にしたもので、実施は2013年。人気番組の制作がひと段落したとき、ファンダムはどこに行くのかという疑問から始まった調査です。ファンダムのありようがそのときどきでとても刹那的なものであるということ、そしてそれをとらえようとするsariagrayの視線に触発されて、今回のアンケートを思いつきました。
同じく『トーチウッド』についてはmoonlitcactusが実施したアンケートというのもあって、
Torchwood Fandom Survey - Preliminary Results -
シリーズ放送中の2009年に実施されたこちらのアンケートでは777人を集めています。基本的に、今回のアンケートを作るにあたってはこのふたつのアンケートの質問項目を参考にしました。
◇『ドクター・フー』のファンダムについて
『ドクター・フー』のファンダムの属性・傾向についての調査としては、Facebookの『ドクター・フー』ファンダムについての2013年の記事がヒットします。
Facebook Fandom Spotlight: Doctor Who Fans. 50% Women! | Graphic Policy
Facebookで『ドクター・フー』に「いいね!」をつけたアメリカのアカウントの分析とはいえ、対象が3,842,000人というすごい数になっています。けっこう面白いことが書いてあって、
・このアンケートのシリーズが対象にしてきたファンダムの中で初めて男女がほぼ同数 ・コミックのファンダム全体より学歴が少し上(大学在学中・大卒) ・コミックのファンダム全体より少し同性に関心のある人が多い
だそうです。ほかに独身か結婚しているかの項目などもあって、SNSを対象にした分析ならではという感じですね。
さてところで、『ドクター・フー』のファンダムについて、といってもイギリス・アメリカのですが、特徴はどういうものになるんでしょう。実際の投票やアンケート調査ではないですが、New York Magazineが「熱心なファン層」を特集したときの記事に下記の記述があります(ちなみに『ドクター・フー』は9位につけています)。
イギリスでは『ドクター・フー』はつねに家族向け番組だった。しかし、アメリカ合衆国ではこの番組の旧シリーズは主に1980年代にPBSで放送されているのを見つけた男性SFファンによって愛されてきた。2005年の再始動以降、より広範な、多くのファンを獲得し続けており、現在では他の老舗SFものと比べて多くの女性ファンがいることが知られている。 The 25 Most Devoted Fan Bases – Vulture
インターネットの記事ではなくなってしまうんですが、Doctor Who - The Eleventh Hour: A Critical Celebration of the Matt Smith and Steven Moffat Era (London: I.B. Tauris, 2014)所収の “‘Oh, No, That Won’t Do at All… It’s Ridiculous!:’ Observations on the Doctor Who Audience”ではCherry Brigidが
『ドクター・フー』のクラシック・シリーズのファンの圧倒的な大部分は男性だったが、この状態は再始動とともに、特にデイヴィッド・テナントのキャスティングとともに、かなり変わってきている。(209)
と書いています。New York Magazineの特集記事と同じことをいっていますよね。イギリスでは子供の頃から親しんでそのままファンに、アメリカでは大人になってから見たSF好きがファンに、どちらも旧シリーズ時代は基本的にミドル・クラスの・白人の・男性がファンの大部分を占めており、新シリーズ以降は女性ファンが増加、というのがイギリスとアメリカでの『ドクター・フー』のファンダムの一般的な認識だと思います。
「『ドクター・フー』のファンダムは男性に占められてきた」という定説については別の角度からも書かれています。Paul Booth編集のFan Phenomena: Doctor Who (Bristol: Intellect, 2013)に収録されている“Do It Yourself: Women, Fanzines and Doctor Who”でLeslie McMurtryは、ファン雑誌の制作や『ドクター・フー』のファン層が男性に占められてきたという指摘を紹介したうえで、女性ファンは常に存在したんだということを書いています(85)。同じ本の序文 “Foreword: The Eleven Fandom?”でMatt Hillsが『ドクター・フー』のファンダムを11段階に分類しているんですが、この中では男性・女性の層の変化にまったく触れられておらず、問題意識の差がはっきりしていてなかなか面白いです。ちなみにHillsのいう11の段階というのは
1. 1960年代初期にテレビ放送を熱心に見ていた子供たち(組織化されていない)
2. ドクターが変わるなどしても番組を見続けた忠誠心のあるファン
3. 同好会などを作ってファン同士で集まる
4. アメリカではトム・ベイカー時代の放送、イギリスでは私的録音の流通
5. 家庭用ビデオ・デッキの登場、『ドクター・フー』のマニア向け番組化
6. マニア化したファンが専門雑誌や専門店を楽しむ
7. テレビ放送のない狭間期
8. テレビ放送再始動、ファンとプロフェッショナルの境が曖昧に
9. ブログやウィキペディア、放送直後のランキングなど速度とデジタルの時代
10. ファンであることへの自意識の時代
11. 学門的研究とファンの情熱のハイブリッド
なんだそうです(5-6)。最後の段階にいたってはこの本の箔付けのためのオチだろうという感じがしますが。ただ確かなのは、『ドクター・フー』は放送開始から50年あまりの歴史がある番組で、テレビ放送がない時期にもファンダムは続いていて、変わり続けている、ということです。そして、国によって受容やファンダムのかたちは異なる。
◇このアンケートについて
ということを踏まえたうえで、このパンドリカ・プロジェクト(と勝手に名前を付けています)は、『ドクター・フー』新シリーズが日本で放送されてから9年という段階のファンダムについて少し覗いてみようという試みです。日本で新シリーズが放送された時期は上記の11段階だと8のあたりになりますが、「ファンとプロフェッショナルの境が曖昧に」(これはラッセル・T・デイヴィスやテナントなどかつての『ドクター・フー』のファンが番組制作に携わる側になっているという意味です)というところでもう日本の状況とずれてきます。ファンダムの歴史と膨大なファン層のない日本にやってきた『ドクター・フー』を、どんな人が、どうやって・どれくらい見て、どこが好きなのか。というのを、次の記事からみていきます。
→パンドリカ・リポート1 どんな人が『ドクター・フー』を見ているのか?
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『ドクター・フー』のアンケートのこと
そんなわけで『ドクター・フー』のアンケートを作りました。
ただ答えてくださいというのもなんなので、どうしてこのアンケートを作ろうと思ったかを書きます。
きっかけは『ドクター・フー』の本を読んでいたときに存在を知ったアンケートです。『ドクター・フー』のスピン・オフ番組『トーチウッド』のファンダムについて、ファンが実施したアンケートでした。これです。
elegance walking arm in arm with a lie - Torchwood Survey - Results
2013年に行われたこのアンケートのきっかけについて、アンケート主のsariagrayはこう書いています。「ファンダムはどこにいってしまうのか?」 イギリスでの『トーチウッド』の放送は2006年から2011年なので、2013年は放送終了からしばらくしてファン活動が下火になっていった頃なのだろうと思います。アンケートを見ていると、結果の面白さと一緒に、消えていくファンダムの姿をつなぎとめようとするsariagrayの気持ちが垣間見えます。たとえば設問1、「あなたは『トーチウッド』ファンダムの活動的なメンバーでしたか?」の過去形。設問2の「あなたは今でも『トーチウッド』のファンダムの活動的なメンバーですか?」の「今でも」。
私の印象に残ったのは、アンケートの結果よりも「ファンダムはどこにいくのか」という問いのほうでした。ファンダム―ここではファンたちの活動の全体像くらいの意味とします―はそのときどきでかたちを変える。そして消えていく…ようにみえてきっとなくならずに残っていくんだと思いますが、とにかくファンダムのありかたはとても刹那的なものだということです。
ひるがえって。じゃあファンはどこからくる、ファンダムはどうやってできるんでしょう?私は日本で『ドクター・フー』を好きでいるわけですが、ではどんなファンダムに属しているんでしょう?日本の『ドクター・フー』のファンダムというのはどこにあって、どんな姿をしているんでしょう?
ファンダムはかたちを変える。であれば、今あるファンダムについてその姿の一部でも見てみたいし、できることならとどめたい。そしてこのアンケートを作ったのでした。よければご回答くださいませ。
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