櫻2024
慌しい3月が終わり、4月だ。
梅雨のように雨ばかり続いていたが、ここ数日で一気に季節が進んだ。
都内でも山梨でも行くべき場所に櫻がある。
命は循環している、と言った人を思い出す。
人は死んでもエネルギー保存の法則で、形を変え、熱エネルギーや化学エネルギーとなって周囲に影響を与える。大気中の微粒子やガスが土壌や水になり、微生物や植物になるのだ。そしてそれはまた人になる。
オレは、2度目の人生です、という人を見たことが無いので人生は1度きりだと思っているが、自然は繋がっているのだ。
櫻を見るとなぜかその言葉を思い出す。
ここから1週間ほどは早朝の櫻が最高の時を迎える。
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PERFECT DAYS2
男の目には様々なモノが宿っていた。
そこには絶望もあるが希望もある。悲しみもあるが喜びもある。
不安もあるが満ち足りてもいる。諦めとも言えるし、悟りとも言える。
TTT(THE TOKYO TOILET)というプロジェクトは安易に言葉にできない重みを持つ。
一人の清掃員の日々のRoutineを通して日常と非日常、変わるモノと変わらないモノ精神と肉体、修道と世俗を描き出す。
彼の目には一見相反するとみられる様々な対象が浮かんでいた。
こちら側に言葉にすることのできない不穏な感情を呼び起こさせる。(川上未映子さん)
作中で三浦友和が、結局何もわからなかった、と言った。「運び屋」の中でクリント•イーストウッドが、オレの人生は間違いだらけだった、と言ったのを思い出す。
オレの怠惰な脳が珍しくせわしなく反応している。
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PERFECT DAYS
ストーリーが、たとえ良いモノであっても映画の価値を損なう事がある。
オレはストーリーは人を感動させる最たるモノだと思っていた。練られたストーリーは人を惹きつけるのは間違いないが、奥に潜む何かを見失わせる事もある。
川上未映子さんと柳井康治さんの対談は今まで腹の底にあった不可解な感情を炙り出した。モヤモヤしていてイイんだよな、と正当化した。バカなオレには大きな救いだ。
100%のモノなどこの世に一つもないのはわかっているが、ある一時だけは、そのある瞬間、その刹那だけは、何かはわからない言葉にできない完全な100%の何かがあると信じたい。
川上未映子さんの作品を追ってみたいと思った。
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銀座とBARと煙草
先日久しぶりに銀座で飲んだ。
いつもは後輩のGUNROOMに行くのだが、その日は友人行きつけのバーを選んだ。
寿司を食いながらビール、日本酒、焼酎と飲んだのでほろ酔いでイイ気分だ。
そのバーについたのは23時過ぎだった。
カウンターに座り、やっと煙草が吸えると思ったところ
禁煙です。
えっ、どうして?
コロナを契機にオーナーが禁煙したので、と言う。
禁煙がどんなに進んでもバーだけはならないと思っていた。
しかも銀座だ。
だいたい、オーナが吸うか吸わないかは客には関係ない。
それに煙草が吸えないBARはBARと言えるだろうか?
酒を飲みたいだけなら1/10の金額で飲める。
客は「場」を楽しむために行くのだ。ちょっと暗めのオレンジ色の灯り、重厚な木のカウンター、個性的な1本1本のボトル、ジャズが流れる店内でシェーカーが響く。磨かれたグラスとゆっくり漂う煙草の煙。
…
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断捨離3
昨年から今年にかけて生活全般の断捨離をしている。
衣服、本等のモノは以前からやっているが、今回はインフラやサブスクリプションに手を付けた。インフラではUSENを解約し、パラボラアンテナやケーブルを全部撤去した。サブスクリプションでもビタミン剤等の健康に関するモノや音楽、雑誌関連の聞き放題、読み放題も全て止めた。また保険も見直しスリム化した。(本当は解約したかったが抵抗勢力によりできなかったのが残念だ。)
「捨てる」という行為に一抹の寂しさはあったが、いざやってみるとこんなに爽快なのか、というのが正直な感想だ。無駄を削ぎ落すことによって自分にとって大切にするべきモノが浮かび上がる。
「こんなことならもっと早くからやればよかった 」とも思ったが、よく考えたら「そうでもないな。今がやるべき時期だったんだ」と気づく。物事には時期があるのだ。
以前から「ここから先は、いかに足すかでは無く、…
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首
狂気が根底にある生と死。天下を獲る野望と危うい忠誠心。
普通の人がやれば真面目で深刻で、ともすればダークで陰になりがちな世界をユーモアで描く。
北野武ワールド全開だ。
大義を重んじる武士道を独自の視点で捉える。
確かな実績と経験、俯瞰した目がなければ描けない世界。
オレには現在社会に対するアンチテーゼのようにも見えた。
詳細に挙げると怒られるのでこれ以上は言えない。
オレは人生にも型があると思っているが、守破離で言えば「離」の境地。
大概の人が「守」で生きている。
「離」は狂気と表裏一体なのだ。
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ポーリーヌ・ヴィルジニ・オノ
オレに絵心などあるはずもないが、たまに見たくなって美術館に行く。山梨県立美術館にはジャン=フランソワ・ミレーがある。
ポーリーヌ・ヴィルジニ・オノの肖像の前に立つ。言葉が出ない。何とか言葉にしたいとあがくがどんな言葉もこの絵の前では無力だ。オレの教養やボキャブラリーが乏しいせいなのか、情報処理の方法がうまく機能しないのか?
圧倒的な、「何か」、言葉にできないモノがあるとしか言えない。
この絵をもし手に入れることができたら?と思ったが「飾ることどころか持ってることが負担になって、どうすることもできなくて潰れるかも。」と思った。
ミレーの目を通してそこに見えないモノ(例えば情念とか)が描かれているのは確かなのでそれで簡単にはいかないのだ。
考えてみれば、それは空手でも同じ事。なんと言うかは別にして「気、意識、拍子、、相手との間で言えば、その中に確実に「宇宙」があるのだ。
「考える…
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冬
つい最近までタンクトップでジムに行っていたのに今はBUZZ RICKSON’Sのフライトジャケットだ。
冬だ。
季節が進むのが楽しみで冬も好きな季節の一つ。
気温は低ければ低いほどイイ。
凛とする。
山梨にいる時は愛犬ラッキーを連れて早朝と夜、丘陵公園まで歩く。
朝は白くなった南アルプス、八ヶ岳、絶景だ。
夜は丘陵から下界を見下ろす。赤や青、金色の灯りが揺れる。上を見れば一面の星だ。
生きててよかった。
霧がかかったようなぼんやりしたオレの脳みそも幾分スッキリする。
日本が四季のある国でよかった。
オレの愚鈍な脳は季節が移ろうことでなんとか維持されている。
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Amazon VS USEN
中学生の頃からだろうか何をするにもBGMが無いと落ち着かなくなってしまった。いつも音楽が流れている。完璧な依存だ。
20年以上前からUSENを聴いている。聴き始めたころは感動の連続だった。家の周りにケーブルを張巡らしチューナーも3台つけて風呂でもデッキでも聴けるようにしていた。
ところが最近、思わぬ事情でEchoShow5を手に入れ使いだした。音声操作に加え、ニュース、天気、ビデオ通話等もできる。音楽もクラシック、ポップス、演歌等自由自在だ。
「すげーな。便利になったもんだな」
機能を一つ一つ確かめたが1点だけ見守りカメラ機能がうまくいかない。問い合わせ窓口に電話した。
(最近顧客サポートでチャットが使われるが、めんどっくせー、オレはダメだ。口で言いたい。)
電話して直後に折り返しの電話があり対応してくれた。サポートも素晴らしい。
USENは迷った末に解約することにした。
…
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COFFEE
朝起きて先ずコーヒーを作る。
信頼できる厳選された豆を挽き、グラスの中に適量を木のスプーンで入れる。水を入れた真鍮のタンクにアルコールランプで火をつける。やがてタンクの水が沸点に達し、真鍮の管を通ってグラスのコーヒーと混ざり合う。
タンクの水が無くなっていくに連れてシーソーの原理で沈んでいたタンクが徐々に上がり、支えていたランプの蓋が微妙に震えだす。そして全てタンクからグラスに水が移った時点でランプの蓋が閉まる。
しばらくすると真空効果によりどうしても耐えられなくなったコーヒーがフィルタ構造を持った管を通して逆流し、タンクに戻りコーヒーが完成する。
バランス型のRETROCOFFEE…
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アナログ
ここ最近は人を殺す映画ばかり見てきたので久しぶりに穏やかでホッとした気持ちになった。
こういう作品に出会うと思うのは、人の実在とは何かという事。
仮にAさんがいたとしてAさんとは何をさすのか?
肉体なのか、精神なのか、行動なのか、意識なのか?
そしてAさんを愛するとはAさんの何を愛することなのか?
容姿なのか、思考なのか、属性なのか、条件なのか?
バカなオレにわかるはずもないし、掘り下げてみたい気もするが、きっとわからねーだろうな、とわかるので
適当なところで切り上げる。
ただ、以前はわからなかったことが、今ならわかることも随分でてきたので時の経過とともに
実感として腑に落ちる時がくるのかもしれない。
そして今のところその答えは、全ては「縁」ということ。
抽象的だが今のところそれでなんとか折り合いをつけている。
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THE EQUALIZER:イコライザー THE FINAL
暗殺者としての能力はトップクラスだと思う。
イーサン・ハント、ジェームズ・ボンドそしてジョン・ウィックのような派手さは無いが、だからこそ一流だとも言える。
音もなく忍び寄り、そして殺す。
武器は銃も使うが、すごいのは現場にある身近なペン等だ。
人体の神経系や経絡秘孔も把握していて、ピンポイントでとらえるし、数人であれば数手先は一瞬でシュミレーションできる。
9秒で敵を倒すのだ。
日常は物静かで紅茶を飲みながら読書をする。その姿からは特殊訓練を受けた人間には到底見えない。
そして彼が守るのは世界の平和ではなく身近なたった一人の人間だ。
彼のいる今この時のこの場所だ。
油断して撃たれたのは正に正義で、それは前2作と変わらないが、暗殺者としての心の制御を含めたスキルは明らかに前作を上回っていた。
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JOHNWICK:CONSEQUENCES(ジョン・ウィック:コンセクエンス)
「生にしがみつくものは死ぬ、死にしがみつくものは生きる」
作中ウィンストンが使った言葉だ。
また、ウィンストンもシャロンも「これが人生だ」と言う。
「切り結ぶ太刀の下こそ地獄なれ 踏み込み見れば あとは極楽」を思い出す。
もし人生が生だけだとしたら全く意味をなさなくなるだろうし、それでなくても疑問符がつく生きる意味合いは更に空虚になる。死という全ての生命が行き着く先があるから生が輝く。
悲しみがあるから喜びもあるし、苦しみがあるから快楽もある。妬みがあるから共感があるのだ。
世界は対立で成り立っている。
どんな不合理も全て自分の人生の一部だ。
それがあるから人生は成り立っている。それを受け入れることで生は輝きを増す。
99.9%格闘シーンで2時間半を満喫した。
次の連休にWILDTURKEYでも飲みながら前3作を見返したい。
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富士山
Sportsterのアクセルを吹かすとKerKerのマフラーが解き放たれたように響く。
やっぱりこの瞬間は最高だ。
KOOLとZIPPOを確かめてゆっくり走りだす。
���れを忘れるとショートツーロングは台無しになる。
曇り空から光の筋が届き、青空が覗く。
スロットルを徐々に開けてキャブレターから混合器
スロットルを徐々に開けてキャブレターから混合気をEvolutionに送り込む。
インジェクションでは味わえない世界。硬質かつ無機質だ。最新マシンにはない侘びと寂び。
精進湖線は台風の影響からかアスファルトは痛み、工事で一車線のところがあったり、濡れていたりする。
バランスをとりながら慎重に走る。
トンネルを2つ抜けると精進湖が見えてきて前の直進するLEXUSに別れを告げ、右折車線にはいる。
更にスピードを落として湖畔を半時計周りに周ると左に富士山が現れる。
駐車場にバ…
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夏の終わり
オレの夏はプールの閉園とともに終わる。
そのプールは山梨県の田舎にあってとても気に入った場所だ。都内ホテルのモノや、県内で言えばリゾナーレ八ヶ岳の波の出るモノも設備が整った他のプールもこのプールにはかなわない。マリーナベイ・サンズよりもイイ。
オレの理想のプールの条件は以下の5つ。①空いていること(この時点でだいぶ絞られる)②屋外③長さ50m④水深は1.5m以上⑤水が冷たいことこれを全部満たしてはいるが、そのかわり余計な売店どころか更衣室のドアさえ無い。また、シャワーから温水は出ないので、泳ぎ終わって浴びると身がすくむような冷たさだ。
休憩時はプールサイドで寝そべると(もちろんチェアー等は無いが木陰があるのだ)青い空に入道雲がひろがり、「このまま死んでもイイ。」とさえ思う。
そして”カーンカーンカーン”と鉄工所の加工の音がうっすらと遠くで響き、雑音が絶えないオレの耳は癒される。
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春に散る
現在の「あしたのジョー」だと思った。
「泪橋」、「あしたのためのその3」、「完全燃焼」が詰まっていた。
ボクシングはオレが知る限り最もストイックなスポーツだ。
もちろん他にも完璧な自己制御を求められるモノはあるが「死」に直結した「果し合い」ではない。
「果し合い」とは命が果てるまでやるものを言う。ボクシングはその側面をもつ。
「生」のギリギリのところだ。だからこそ「一瞬」が輝く。「完全燃焼」だ。
あしたのジョーでの丈と紀ちゃんの会話を思い出した。
「紀ちゃんの言う青春を謳歌することとは違うかもしれないけど燃えるような充実感は何度も味わってきた。血だらけのリングの上で。くすぶりながら不完全燃焼しているんじゃない。ほんの瞬間にせよ、まぶしいほど真っ赤に燃え上がるんだ。」
横浜流星は極真空手の世界チャンピオンだ。そしてボクシングのプロライセンスもとったホンモノだ。
残念だった…
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海
学生の頃、遠泳が課題のひとつになっていて、一時期毎日泳いだので、最近まで…
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