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算数を学ぶ目的とは
日々、忙しく仕事をしていると、さまざまな問題に直面する。 プリンタのトラブルから生徒指導上のトラブル、分掌の仕事をこなす上でもさまざまな課題が次から次へと目の前に立ちはだかる。 初任の頃であれば先輩が手取り足とり教えてくれたが、経験を重ねていくとそれもなかなか難しい。 もちろん、自分で解決できるものもあれば、人を巻き込まなくては解決できないことも当然出てくる。 問題解決のフローチャートを作成したり、タスク管理をしたり、プレゼンをしたりとさまざまな方法でアプローチし、問題を解決していく。 高度に情報化が進んだ現代社会において、こうした問題解決のプロセス踏む力は極めて重要な生きる力となる。 算数における問題解決のプロセスはこの生きる力につながる重要なものとなる。 算数で取り扱う場面というのは現実的な問題場面もあるが、その多くは算数の世界に限られた抽象的な問題場面であることが多い。 しかし、それを現実世界で使いこなせるようにする、さらに言えば、算数・数学の世界に限らずあらゆる問題場面においても、その問題解決に至るプロセスを学ぶ重要な教科であると考えている。 子どもたちは文章題が苦手である。問題場面を捉えることができず、鉛筆が止まり、指導者や他の児童・生徒が解決した方法や解答を書き写すだけの子も少なくない。 算数・数学において解答というのは大事であるが、「いかに問題を解くか」という解決のプロセスこそ重要である。 その部分をしっかりと積み重ねていくことが重要である。
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理論と実践
私は、現職の小学校の教員であり、子どもたちとともに学び続ける毎日である。 当然、小学校教員は担任ともなると全教科の指導が求められる。もちろん、私もその1人であり、担任する学級の全教科の指導を行なっている。自治体によれば専科教員がいることもあるが、私の勤務する現場には専科教員はいないため、日々の授業は激務とも言える。 なぜ、「算数教育研究室」なのか? そもそも私の専門は算数ではなく、学生時代は生涯学習および教育心理学を中心に学んできた。 しかし、上で述べたように、小学校教員は全教科の指導を行い、専門外の領域について実践と研究を積み重ねていかなければならない。 初任校は特別活動の研究校で、学級会について学ばせていただいた。その後、異動した学校では社会科の研究を行い、研究教科が社会科から算数科へ移行した。 算数科の研究については2年間、研究主任として研究を進めてきた。実践の積み重ねを残し、算数教育の発展に寄与するなどという大義はなく、個人的な備忘録として残しておきたいといのが開設のきっかけである。 しかし、その記録が若年の教員や、私のように算数が専門ではない教員にとって少しでも参考になっていただけたら、それはとても喜ばしいことでもある。 また、今年度は現職として長期研修生として大学に入り、算数の研究に没頭できる1年間の機会をいただいた。 あくまでも現職の教員であり、研究者ではない。これまでの実践を振り返り、裏付けとなる理論を最大限に吸収したいと考えている。 今年度、私の目の前には子どもたちはいない。これまで向き合ってきた子どもたちとの実践の積み重ねから学び、そして振り返り、これから出会う子どもたちのために算数教育の研究に力を注ぎたいと考えている。
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