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すごい!よくぞ見つけてくれました。タグにご参加くださったみなさま、ありがとう。ずーっとやってみたかったんよ。昔からひとりひとりのお友達と仲を深めていくたびに、もしも同じ学生生活を送っていたなら絶対に楽しかったやろうなって考えることが偶にあってね。温めに温め続けて、ようやっと形にすることができてよかったです。妄想のおはなしやからきもちわるー!ってさぶいぼ立てられている可能性もあるけど、僕は勝手にしあわせでした。それからあなたにぴったりの季語というものも一緒に添えてみたんやけど、実はあなたが生まれてきてくれた季節から拝借してきましてん。生まれたときの季節ってね、一年でいちばんの愛が集まってくるんです。だからいくつになっても特別やし、印象深いものやと思う。もちろん好き嫌いはあるやろうけど、偶然と奇跡の巡り合わせで選ばれたその季節と、あともう一歩なかよしになれるお手伝いがしたくて。僕の下にね、春夏秋冬で並んでいます。綺麗でしょう。日本には古くからこんなにも美しい言葉が溢れていて、こんなにも美しい四季がある。そしてその中にみなさまがいてくれる。うれしいよね。今日僕がお渡ししたあなたのようなすばらしい言葉を、どうか忘れないでいてくださいな。そしてこんなにも綺麗な言葉があるんだよって、同じ季節をみている大事な誰かにいつか教えてあげてね。受け取ってくれてどうもありがとう。
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昌哉と出会ったのは、俺が高3になりたての春。部活体験のときに軽音部に来てくれて、すごく楽しそうに話を聞いてくれてるから好印象しかなかったな。きっと音楽が大好きなんやろなあとは感じてたけど、ドラムもキーボードもベースも触らせてみたらあっという間に感覚を掴んでて、本当に驚いた。そして最後ギターを触りに来てくれた時にすこしアドバイスをしながら教えてみたんやけど、すかさず手を握って「ありがとうございます!!」って目をきらっきらさせて言うもんやから、あっという間にメロメロになってしまったのを覚えてる。昌哉が軽音を選んで入部してくれてからも、組んでるバンドは違かったけどよく一緒にいたね。部室の扉を開けるたびに「安田くん!」って嬉しそうに呼びかけてくれたから、毎日部活に行って昌哉のあかるい笑顔に会えることが楽しみやったんやで。ただ出会いの季節がもう一度訪れたときには、俺はもう卒業。ずっと一緒にいたとは言っても、時間に換算したら多分すごく一瞬で。卒業の日、昌哉に俺の学ランのボタンを第二どころか全部もっていかれたのもいい思い出です。卒業したあとも文化祭には必ず足を運んで昌哉たちのバンドを見守ってたけど、どんどん磨かれていく音色と楽しそうな姿が誇らしかった。昌哉はいつもキラキラしてる。それはきっといくつ歳を重ねても変わらないんやろうね。そして俺が卒業前に渡したピックたちをおまもりのように大切にずっと持ってくれていたこと、ちゃんと気づいてるよ。ありがとう。いつまでもずっと愛に満ちたあなたでいてください。今度会えたときには、またセッションしよう。
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スマホの通知音が鳴ってともるとのトーク画面を開くと、「やすくん、みて!」というメッセージと共に送られてきた写真がおもしろくて、朝から飲んでたコーヒー軽く吹き出してもうた。ふとしたときにこうして笑わせてくれるところ、すごく好き。ともるとの出会いもちょうどこんな雪の日やったよね。俺が部活帰りに下駄箱で靴を履き替えていると、その近くで外を眺めたまま立ち尽くしている後輩がいて。その日はもともと小雨予報やったから、雪が降るなんて想定外。きっと傘を忘れてきて雪が降り止むのを待っているんやろうな、というのは簡単に推測できて、開いた傘を半分傾けながら声をかけたのがはじまり。お互い電車で通学していたから駅までの道を一緒に歩いてたんやけど、それまであまり言葉を交わしたことがなかったからともるは少し緊張気味で。でもこんなきっかけはなかなか無いし、あともう少しだけでも近付いてなかよしになりたい!と思った俺は、途中にある大きな公���へ立ち寄ると雪遊びしようって誘ったよね。今考えたら寒い中ほんまに申し訳なかったけど、雪の中ではしゃぐというちょっとした背徳感?に心をくすぐられて、ともるも嬉しそうに乗っかってくれて。降り積もっていく白い景色の中で笑い合いながら雪合戦したり、いびつな形の雪うさぎをつくって並べたり。結局次の日はお互い熱出して休んでたけど、思い返せばこの瞬間は何にも変え難い青春やったと思う。それからともるは俺と会うたび、人懐っこくじゃれてくれるようになったやんな。弟ができたみたいで嬉しかったんやで。夜まで雪が残ってたら、久しぶりにまた雪遊びしたいなぁ。待ち合わせはもちろん、あのときの公園で!
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ゆうみちゃんとの印象深い思い出といえば、それはやっぱり文化祭。の、準備期間。当時の僕は軽音部と演劇部を掛け持ちしていたから、高校生活最後の文化祭へ向けてどちらも気合い十分に取り組んでいたんやけど、どうしても自分の出来に偏りがでてきてしまうもので。本番を数日前に控えた練習中、上手く立ち回れなかった僕は演出担当の仲間と顧問の先生に、それはもうけちょんけちょんに言われた日があったでしょう。何言われてもぜったいやり遂げたい!と思いながら台本片手にひとりで居残っていたとき、とことん読み合わせに付き合ってくれたのが貴女やったね。掛け持ちしてるからやって良く思ってなかった部員ももちろんおったやろうけど、僕に嫌な顔ひとつみせなかった。それが本当に嬉しかったな。おかげさまできちんと不安なく形にすることができて、迎えた舞台の本番。僕たちの引退公演として最後に選んだ演目は、ミュージカルテイストのシンデレラ。こちらのお写真は素敵な衣装に身を包んで、舞台袖から眩しい舞踏会へ踏み出す直前のシンデレラでございます。同じ演劇を創り上げた身やけど、0番に立つ姿を見つめながら、唯一無二の歌声にずっと感動していたなぁ。これからもずっと光の当たる場所にいてほしいって思った。それから卒業までの毎日もとてもたのしかったね。クラスで昼食をとっている時間に物思いに耽っている姿を見て、おいしそうなお弁当からこっそり卵焼きをいただくと、気付いた瞬間に「??」という表情で僕を見ていたり。あったよね、そんなことも。あの時は疑わんといて!と言いながら首を横に振ったけれど、この機会に白状しても許されますでしょうか。全て僕がやりました。
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まさみちとの初めましては学校ではないところから始まったから、今でもずっと覚えてる。俺は軽音部でずっとバンドを組んでて、将来的には音楽で生活したいと思っていたから、進級した春頃には仲間たちと駅の周辺で路上ライブを始めるようになって。たくさんの方に足を止めてほしいという思いで人の多い休日をよく選んでたんやけど、学生バンドにはもちろん見向きもされず。迷惑がる人がおった中でも諦めずにライブを続けて数ヶ月が経った頃、ふと足を止めて少し遠くから見守ってくれていたのがまさみちやったね。初めて最後まで見届けてくれたお客さん。それからも路上ライブをするたびに会いに来てくれるものやから、次に会えたなら必ず感謝を伝えようと思ってて。そんな気持ちを抱えながら迎えた次の休日、いつもの子や!と思って目をやると、俺たちと全く同じ制服を着てて驚いた。それまではおしゃれなお洋服をいつも着ていた��らわからなかったのよ。俺とは違う校章の色なのもそのときに見て、ずっと後輩が会いに来てくれてたんやなって俺ほんまに嬉しくてさ。ライブが終わった後、光の速さで声をかけに行ったね。それからすぐに意気投合した俺たちはバンドの仲間も含めて放課後によく一緒に過ごすようになったり、まさみちの得意なバスケをおしえてもらったり、一緒にみてきた青春のすべてが何から何まで楽しかったな。ずっとずっと俺たちの音楽を大好きでいてくれてありがとう。あの頃からもういくつもの季節が過ぎたけど、いつまでも一番目のファンでいてね。どこにいてもあなたのことはすぐに分かるから。
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「やば、やっちゃん女の子みたいじゃん。ウケる」と写真からでも笑い声が聞こえてきそうなほどに上機嫌で映っているのは、ふたつ歳下のまゆちゃん。まだまゆちゃんが入学したてやった頃、登校中に具合が悪くなったのかしゃがみ込んでいるのを見かけて、ひとまず保健室連れていかな!って有無を言わさずおぶっていったのが初めましてやったよな。登下校の道が途中まで一緒なのもあったし、あのときのお礼で声をかけられたのをきっかけに、なんだかよく話すようになって。会話を重ねるたびに距離も縮まっていって、冗談を言えば豪快に笑ってくれるのが嬉しくて、若干の歳の差も感じさせないくらいにはあっというまになかよしこよしやったね。そしてなんといっても、ふたつ上の先輩に対して途中からタメ口で、「やっちゃん」ってあだ名をつけてきたことも心臓の毛ボーボーでおもろかった。かしこまった上下関係が少し窮屈に感じてた俺にとって、まゆちゃんは唯一無二のたのしい女の子。部活終わりにタイミングよく下校が被るとまゆちゃんの好きなクレープ屋さんに立ち寄ったり、テスト前にはファミレスでお勉強を教えてあげたり。テスト明け、体育祭、文化祭、そしてなぜか俺の卒業後も、ありとあらゆる学校行事の後は決まってプリクラに連れ込まれたのも覚えてる。この写真はいつのやっけ、3年の体育祭のあと?それなりに楽しければいいと思ってた学校生活も、まゆちゃんのおかげで想像の何倍もおもしろかったな。まゆちゃんは大人になった今も変わらず、心に感じたことのない刺激と感情を与えてくれる大事な存在。楽しい思���出を一緒につくってくれてありがとう。これからも感謝を少しずつ返していくね。そういえば今度観に行きたい映画があるんやけど、付き合ってもらってもいい?
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Guten Abend!こちらはまこちゃんに初めて教えてもらったドイツ語。覚えてんねん、えらいでしょ。まこちゃんとは高校の時に初めて出会ったけど、一年の頃からクラスでいちばんの秀才で。分からんところはよく聞きに行ってたやんな。でもそれは俺だけではなくて、なかよしの大倉としぶやんも一緒に。あの子たち授業中ほぼ寝てるから次のテスト範囲とかも全然わかってなくて、いつもまこちゃんに助けてもらってた。あとはクラスで飼ってた金魚に「しゃけ」って名前をつけて可愛がってたまるも。気付けばこの仲良し5人組で一緒にいるのが当たり前になってて、俗に言ういつメンやったね。まこちゃんは紅一点で周りからいじられることもあったはずやけど、それでも毎日俺たちと一緒にバカやってくれてたやんな。カオスすぎる会話につっこみ続けてくれてありがとう。まこちゃん以外はみんな軽音部でしかも同じバンドメンバーやったから、調理実習で作ったクッキーを部活前に持たせてくれてたり、定期的に校内ライブがあったときは絶対聴きにきてくれたり。楽しかった思い出しかないよ。いつか売れたらお礼として、まこちゃんのおうちでMV撮ろう!って言ったらめちゃくちゃ嫌な顔されたけど。名案やと思うのに。まだ諦めてないです。そういえばこのいつメン揃って昔まこちゃんのおうちにお邪魔してテスト勉強したことがあったけど、あんた何股かけてんの!ってお母さん腰抜かしてたんおもろかったね。元気にしてる?今年はもう厳しいかもしれへんけど、また来年ライブやったときには会いに���いで。そして久しぶりにご飯食べにいこう、もちろん俺たちの奢りで!
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きっくんとは学生の頃からまぁーふざけて過ごしたなぁ。席替えで前後の席になったことが仲良くなるきっかけやったけど、授業中でも構わず頻繁に後ろ向いて俺に話しかけてきたり、教科書立てかけてこっそり眠ったり。毎日のように先生から注意されてたけど、でもそんなお茶目なところがなんとも愛らしくて、クラスのムードメーカーといえばみんなきっくんの名前を挙げてた。宿題を丸写しさせる代わりにジュースおごってもらったりもしたな。あとは授業中に先生の口癖をふたりでカウントして笑い合ったりだとか、掃除の時間にほうきをマイクに見立てて熱唱して女子たちに怒られたりとか。よくいるクラスのお調子者コンビやったけど、ひとつひとつを鮮明に思い出せるくらいずっとたのしかったよ。ただ俺のペンケースにGのおもちゃ入れてたことだけはまだ根に持ってるけどね!虫が好きでも突然のあれはほんまに飛び上がって驚いたんやから。そしてそんな愉快な青春の中でも特に忘れられないのは、学校が長期の休みに入ると必ずお互いのギターを交換して、自宅に持ち帰って過ごしてたこと。同じ軽音部やったからというのもあるけど、こんな貸し借りはしたことがなくて新鮮やったな。きっくんのギターが綺麗で、その音色が好きで、俺から提案したのがはじまり。いつからか俺たちの恒例行事になってたね。今度会えた時には、また久しぶりにしようよ。あの頃よりギターも沢山ふえたからさ。ところでなんやけど、絶対続かない!って笑いながらお互いのバンドメンバーと始めた交換日記、あれ誰で止まってる??まだ一回しか書いてへんねんけど…。
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おおくらとは小学生からの付き合いやったなぁ。その頃からとにかく朝が弱くて遅刻ギリギリで学校に着いたり、体操服忘れて背丈が同じ友達から借りてたり、ぽやっとしてるところがなんだか放っておけなくて。中学に上がるとほぼ毎朝おおくらの家まで迎えに行ってたやんな。朝のインターホンが目覚まし代わりみたいなかんじ。玄関先にあげてもらうと眠たい目を擦りながら準備する姿を見守って、ときにはぴょこぴょこ跳ねるふしぎな寝癖に笑ったり、一緒にいると飽きなくてたのしかった。同級生ではあったけどどこかで守りたいと思ってしまうような、そんな大切な存在。でも選んだ進学先が違かったから同じ高校には行けなくて。挙げ句の果てに俺が携帯を水没させてデータが吹っ飛んでしまったから連絡も取れへんし、お互い部活に入って忙しい毎日を送ったりで、心の中ではずっと気にかけていたけど少し離れてしまった時期もあったね。でもご縁っていうのは不思議なもんでさ、もう会われへんのかなって思ってたら、偶然俺のバイト先のたこ焼き屋さんにおおくらがソフトクリームを買いにきて。いやなんで!たこ焼き買えや!と思ったけど、変わらない自由っぷりに嬉しくなって吹き出すと気付いてくれて、感動の再会を果たしたよな。あの頃よりお互い外見も内面も成長してるのはわかっているけど、いかんせん空白の期間があったもんで、いつまで経っても可愛がっていてごめんね。本当にご縁のある人とは、一度離れてもまた巡り会える。それを教えてくれてありがとう。もう絶対に離れないでいよう。爺さんになっても俺が面倒を見てあげる。
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波瑠ちゃんとの思い出を語る上で外せないのは、もちろん修学旅行。素敵な雰囲気の宿について先生の指示を待つ間、ロビーでしばらくのんびりしていたときに偶然波瑠ちゃんと目が合って。お互い考えることは一緒やったんか、毎月恒例になっていたお気に入りの本の貸し借りをその場でも楽しんでいたね。先生のやけに長い注意事項を軽く聞き流して、来月はどんな本をお渡ししようかな?と思いながら割り当てられた男子部屋に入ると、さっそく同じ部屋の仲間たちが夜は男女混合で枕投げしよう!とわいわい盛り上がっていて。その話が上手いこと先生をくぐりぬけながらいろんな部屋に伝わったみたいで、お風呂上がりにはちらほらと仲間たちが集まってきたんやけど、波瑠ちゃんまでお友達に手を引かれて遊びに来てくれたものやから驚いた。チーム分けをした後にじゃんけんで大��を決めて、まくらが大将に当たってしまったら負け。大会かな?と思うようなルールで始まった枕投げやったけど、俺はじゃんけんで一発負けした大将の波瑠ちゃんをお布団で一生懸命カバーする役やったよね。色んなところから枕が飛んできてちゃんと庇えてたんか分からへんし、相手チームのお調子者たちがふざけすぎてもはや勝負にもなっていなかったような気がするけど、波瑠ちゃんの無邪気にはしゃぐ姿が見れて嬉しかったな。それまでは勝手にずっと大人しいイメージをもっていたから、お腹抱えていっぱい笑ってくれるんやってギャップやった。卒業後はみんなそれぞれ違う道へ進んで、あの頃のように大人数で集まって遊ぶことはなかなか難しいかもしれないけれど、今でも思い出して頬が緩んでしまうくらいには大切な青春。波瑠ちゃんにとってもそうやったらいいな。本の貸し借りはふたりでもできるから、またしよう。
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篤志はちょうど文化祭のとき、高校見学で俺が通ってた学校に足を運んでくれたやんな。美術部とアートが好きな生徒達で、教室借りてボディーペイントをやってて。遊びに来てくれたお客さんがランダムに割り振られていくなかで、俺の元にきてくれたのが篤志やったね。なにが好きかわからんかったから手首にかわいいくまのイラストを描いてみたけど、篤志はすこし緊張しながらその筆先を見つめてて。学校生活のことをいろいろ質問してみるといまのところここが第一志望やって教えてくれたから、購買のメロンパンがおいしくて大人気なこととか、学校近くにアイスの自販機があることとかおはなししてみたんやけど、たべものばっかりやって笑ってくれたお顔がすごくかわいらしかった。純粋にこの子が後輩になってくれたらうれしいなと思ったし、なにより真っ直ぐな目と一生懸命に答えようとしてくれる姿がとても素敵でね。出来上がったくまの絵に大丈夫って書き足すとすごく喜んでくれて、俺まで癒されたなあ。心がほかほか暖かくなる出会いやった。それから新入生を迎えてしばらく経った次の春、すこし期待しながら一年のフロアへ向かうと、同じ制服を見に纏った篤志の姿が見えて。あのときよりさらに背が伸びたように感じたけど、廊下で友達と会話をしながら向ける笑顔はあの日見たものと変わらなくて、ほんまに嬉しかったよ。その代で俺は卒業してしまったから一年ほどしか一緒に過ごせなかったけれど、あのとき話したメロンパンをはんぶんこして食べさせたり、夏には自販機でアイスを奢ったりしたね。ここに来てよかったってちょっとでも思ってくれてたならいいな。篤志のまぶしい青春の中にお邪魔させてくれてありがとう。記憶を引っ張り出してときどき思い出してくれたなら、それだけで幸せやで。
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和也とのはじめましては、俺が勤めていたバイト先のたこ焼き屋さん。和也はよく制服姿のままたこ焼きを買いに来て、俺があつあつのたこ焼きを手渡すと「ありがとうございます!」って必ずひまわりのようにあかるい笑顔を向けてくれたね。俺と同じ制服を着ていたから後輩なのは分かってたんやけど、まだ名前すらも知らなかったから、心の中でこっそり「にこにこくん」ってあだ名をつけてた。それから数ヶ月が経った頃かな?ある日バイト先に新人が増えることになって、店長にどんなひとなのか聞いてみたら、笑顔が印象的な若い子やって教えてくれて。まさか…とは思ったんやけど、そのまさか。和也が入ってくれたこと、すっごく感動的で嬉しかったなぁ。同じ学校なのと歳が近いのもあって、教育係は俺。間近で和也の笑顔と魅力に触れるたび、誰もがこの子のことを大好きになるやろうなって思ったよ。作業に慣れてくるとふたりのコンビネーションと接客が話題になって、お店は商売繁盛。年中問わずいつも大忙しやったけど、ふたりで流れる汗を拭いながら過ごした時間はなによりもきらきらした青春やったと思う。真夏の蒸し暑い日��は休憩中にふたりでアイスを食べたり、テスト期間に入るとお勉強を少し教えたり、そんな時間もたのしかったね。頑張った日には好物のプリンを買って渡すとしあわせそうに食べてくれるものやから、後輩ってこんなに愛おしい存在やねんなと思った。今でも和也が喜んでくれることをよく考えてるよ。いくつになってもずっと俺に可愛がられていてくださいな。
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出会った当初から人懐っこかった謙杜。校則が緩いのをいいことに、謙杜が入学してくるずっと前から髪色と髪型を頻繁に変えてたんやけど、そんな奇抜な見た目のせいか後輩から積極的に話しかけてくれる子はあまりいなくて。でも唯一謙杜だけはちがったね。偶然校舎内ですれ違った時、何事もなくすたすた歩いてると後ろから追いかけるような足音が聞こえてきて、「美容室!どこ行ってます!?」って声をかけてくれたんやんな。それがはじめての会話。おしゃれ好きな子なんかな?と思いながら行きつけの美容室を皮切りに、好きなアクセサリーブランドとかお店を色々と一方的に紹介したんやけど、それを全て謙杜は分かってくれて。本当はスカートとかワンピースが好きで日常よく着ていることも、ネイルが好きなことも、きっと理解して貰えへんと思ってたから今まで誰にも言わんと蓋をしてきたけど、そのときにはじめて分かってくれるひとを見つけたの。こんなに趣味が合う子は他にどこにもおらんくて、そこからどんどん仲も深まっていったやんな。先輩と後輩という関係ではあったけど、そんなんも気にせんとお休みが被ったら一緒にお買い物に行ったり、私服を貸し借りしたり、狙ってたアイテムをふたりでお揃いにしたり。まさかそんな日が訪れると思っていなかったから、すごく幸せやった。あの頃よりもいま存分におしゃれを楽しめるようになれたのは、間違いなく謙杜と出会えたおかげ。これからも色々な場所へ連れていくから、たのしみにしててね。そろそろ一緒に夏服でも探しに行く?夏が来たら海にも遊びに行かないと!
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あのちゃんとの初めての出会いは、学校の校舎裏。高校に入ってすぐの頃、放課後にふらっと立ち寄った校舎裏でかわいい野良猫をみつけて以来、誰にも言わずひとりでこっそり可愛がるのが俺の日課になっていて。それからあっという間に一年という月日が流れて、浮き足立っていた新入生たちも落ち着き始めたとき、いつものように校舎裏を覗くと野良猫を膝に乗せて可愛がっていたのが後輩のあのちゃん。その子はいつもご飯を食べている時だけ触らせてくれるのに、どうやって手懐けたんやろって不思議やった。いきなり金髪頭のちゃらついた先輩に声掛けられて驚いたやろうけど、気がつけば野良猫談義に花を咲かせて、それからふたりでお世話するようになったね。意外と共通点が多くて会話を重ねるたびに嬉しかったんやで。家にギターがあってよく弾いてることとか、将来的にはバンドをやりたいこととか、校則破ってネイルしてることとか。あとはどうしても猫とあそびたくなって体調不良を装いながら授業を抜けて校舎裏へ行くと、そこにはすでにあのちゃんがいて、お互い言葉なしに察し合って笑いが込み上げてきたり。野良猫がつないでくれたご縁はどれも楽しい思い出ばかりやったなぁ。卒業後はあのちゃんにお世話を託してしまったけど、よくお写真送ってくれてたね。俺たちはもともと学年が違ったから、クラスメイトと同じような青春を送ってきたわけではなかったけど、でも誰とも経験できないような毎日を過ごせたと思う。というか、むしろここに普通では味わえないしあわせな青春が詰まっていたような気がする。今でも街中で野良猫を見つけると、あの日々とあのちゃんのことを思い出すよ。俺もそのうちまた写真送るね。
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もっくんとは思い出が詰まりすぎて語り切れる気がしないな。もともとお家の都合で関西から引っ越してきて、ちゃんと馴染めるんか不安やった俺をもっくんはいつも気にかけてくれてたね。地元とは街並みも人の雰囲気も何もかもが違かったけど、学校から見えるお気に入りの景色を教えてくれたりもした。学生の頃から今も変わらず、もっくんはずっと温もりに溢れたひと。あるとき席替えで隣同士になったときに教科書をわすれてしまって、申し訳なさそうに声をかけると「僕もよくあるんだよね」って快く机をくっつけてはんぶんこにしてくれたやんな。真剣に先生の話を聞くもっくんを盗み見て、こそっと教科書の偉人に髭を生やすと(勝手にほんまごめん)、気付いてから怒るどころか肩を震わせて笑いを堪えてたり。根っからの関西人やから大事なお友達にはなにより笑顔になってほしくて、おしゃべりするたびふざけたりボケ倒してたけど、呆れずいつも拾ってくれたなあ。愛を持った最高のお友達に巡り会えただけで、ここに来てよかったって思えた。卒業後に初めてカラオケオールした日のこと覚えてる?お手洗いから戻ってくると前々に俺が歌おうと思って入れたしっとりバラードのイントロがもう流れてて、すごい焦って間違えた結果、もういいや!と思ってマラカスで歌い始めたやん。めっちゃせつないのに歌詞が入ってこないってふたりで笑い転げたね。思い返せばお互い笑ってばかりやった。学生時代いろんな場所を教えてくれたお礼に、今度はいつか俺の地元でもご紹介しようかな。ついてきてくれる?
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遥亮は学生の頃から頭も良くて、運動もできて、そしてなんといってもお顔立ちがかっこよくて。みんながやりたがらないことも積極的に取り組んでくれる、モテモテ街道まっしぐらのお友達。俺も勉強はそこまで苦手な方ではなかったけど、通知表を見せ合うといつも遥亮には敵わなかったし、体育祭へ向けた選抜リレーの選手決めでもあと一歩遥亮に敵わなくて、まぶしいライバルみたいやった。もちろん悔しさもあったけど、それ以上にきらきら輝く姿を見れることが俺は何倍も嬉しかったな。そう感じられたのも遥亮の人柄のおかげなんやろうね。でも遥亮は放課後いつも忙しそうにしてて。部活とか塾とか、話を聞いてても毎日いろんな予定がいっぱい。もしかしたらこの子、今まであまり放課後をのんびり過ごしたことないんちゃうかなと思って、いつだったかその手を引いてゲーセンに連れ込んだことがあったね。今日くらいは全部さぼったらええやん!って。途中からすごい申し訳ないことしたかもって思ったけど、隣を見たら楽しそうににこにこで太鼓叩いてる遥亮がいたから俺も救われた。それ以来息抜きと称して定期的にゲーセン行ったり、帰り道にイヤホン半分わけっこして一緒に音楽聴いたり、俺の家に遊びにきた時にはまだ辿々しいギターの演奏を体揺らして聴いてくれてたり。心から笑ってくれることが嬉しかったなぁ。本来やったら好きな人としたいであろう青春を俺がもらっててよかったんかなって思うけど、いつでも遥亮の側は心地が良かったよ。最近また疲れ溜まってきてない?時にはあの頃みたいに陽だまりに腰を下ろして、ふたりで息抜きしよう。呼んでくれたらいつでも行くから。
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すばると過ごした学生時代、お世話になった先生から裏では問題児コンビって言われてたらしいよ。ひどい。高校生という多感な年頃を迎えてしばらく経った頃、よくある反抗期やけどなんとなく大人たちに逆らいたいなと思ったり、真面目に授業を受けるのが途端にめんどくさくなった時期があって。ある日の通学途中、学校の近くにある大きめの公園にふらりと立ち寄って、今日はもうサボってやろうと思いながらベンチに目をやると、そこでヤンマガを枕にして寝転んでいたのがすばる。そのときが初めての出会いやったよね。クラスが違かったから全然顔を合わせたこともなかったけど、俺と同じようにわかりやすく制服を着崩して「大人嫌いです」みたいな雰囲気してたから親近感しかなかったなあ。寝てる時でもお構いなしに話しかける俺に対して最初は迷惑そうやったけど、すばるもだんだん心を許してくれて、留年しない程度にサボっては外で遊んでた。まさに悪友。でもそんな俺たちの関係に転機が訪れたのは、とあるなんの変哲もない日のことで。サボりに行った先のカラオケですばるの歌にあっという間に聴き惚れた俺は、やる気がなくて幽霊部員状態やった軽音部に誘い込んで、一緒にバンドしようって誘ったやんな。途中入部の新入りに向けられる他の部員たちの目線はあまり温かいものではなかったけど、すばるの歌を聴けば誰もが圧倒されてたね。人生で初めて得た仲間という存在がただただ心強くて嬉しかった。どれだけやんちゃして顧問や担任の先生の頭を悩ませても、ふたりが揃えばそこが世界の全て。不自由の中に自由を求めて尖りまくったあの日々も、あなたがいたから楽しくて、青春やって思えるんやろうな。生まれ変わってもやっぱりまた出会いたいよ。
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