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t7co · 7 years ago
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7/29 文アル歌会
参加者(敬称略):夏子・ふみ・ヤマナカ・ 梦乃(ユメノ)・高村七子(主催)
<1> 図書館を胎に生まれし我ならばノスタルジヤはいづこより出づ
作者:ヤマナカさん 特選:ふみさん&梦乃さん&七子 並選:夏子さん
選評まとめ: 文アルという作品の雰囲気がよく出た歌です。 文語や「ノスタルジヤ」という表記を用いてできた懐古的な雰囲気も、「いづこより出づ」といった韻律も魅力的です。 ただ文法面では、「ならば」は「なれば」ではないか、「出づ」は「出づる」ではないかといった指摘がありました。
梦乃さん特選: 己の存在の在り処を手探りに探るようなところにとても惹かれました。ノスタルジヤという言葉がとても鮮明で、かつ敢えて語尾を「ヤ」にされたところが、文豪とアルケミストという世界観に沿った詠み手の方のこだわりに見えました。(個人的にこの言葉遣いやこだわりはとても好きです) 「図書館を胎に」という点で、母のない身である転生を真っ先に思い浮かべ、人とは異なる身への言及だと思いました(文豪全般に当てはまりますが、ここで特に室生犀星をイメージしました)。次に知の集合としての図書館・情報文献保存の場としての図書館(いわば広大な胎)から生まれた身である故に、そのルーツが膨大すぎてどこかわからず手探りで探しているようなスケールの大きさと不安定さを感じました。
ふみさん特選: 「図書館を胎に生まれし」という表現が好きで、胎という文字の選び方も上手いと思いました。ノスタルジヤというカタカナ表記も古い時代らしくて良いです。自分の存在や感情があやふやで儚い感じ、確かにあるのに信じられないような足元が危うい感じに共感しました。 また、「いづこより出づ」の繰り返し音が心地よいです。
<2> 歯車がキシキシ軋む 蜘蛛の糸も もうすぐ切れて血の池の蓮
作者:ふみさん 並選:七子 選評まとめ: 文アルのオープニング画面を想像させ、また芥川龍之介をイメージさせる歌です。 「歯車がキシキシ軋む」という韻律が良く、芥川の頭の中で音がして、今にも糸が切れそうな危うさがあります。 ただ、「歯車」「蜘蛛の糸」「蓮」という主役が三つあるため、どこにフォーカスしてよいかわからないとの指摘もありました。
梦乃さん選外:  芥川龍之介のイメージで読みました。頼りない蜘蛛の糸も、そこに下がっているだろう己=芥川も、すぐ訪れるだろう未来=末路が予測できて、とても救いを求めたくなる歌だと思います。ただこの未来はきっと芥川本人だけの予測で、周りからは異なる未来が見えるのではないか、本人に気付いて欲しい、という所まで想像しました。物語がある歌だと思います。
<3> 夏椿洋墨に染まれど征く君はもう手袋を投げはしまいか
作者:梦乃さん 特選:夏子さん 選評まとめ: 夏椿の白さと、「沙羅の木」という作品があることから、森先生が想像されます(夏椿=沙羅)。 白い夏椿に黒いインクという映像が浮かびます。一方で、白と黒で不吉なイメージもあります。その場合「征く」は出征の意にも、死亡する意にもとれます。 下の句は決闘が想像されましたが、戦いに倦んで投げ出したようにも読めます。また、上の句と下の句の乖離が気になりました。 作者がどのような意図で下の句を作ったのか、訊いてみたいという声があがりました。
作者・ 梦乃さんコメント: 夏椿=森先生の好んだ花。その白から森先生の白衣軍服を連想させたいと思いました。(あと生前潔癖症だった逸話も少し意識しました) 「手袋を投げる」→決闘を挑む意味で使いました(読み取ってくださってありがとうございます!) 「もう手袋を投げはしまいか」は「(生前とは違い)論争を吹っかけはしないのだろうか」という意味を込めました。 生前論争癖(「没理想論争」・脚気論争etc)が見られる森先生ですが、図書館転生後は「当世書生気質」「舞姫(坪内先生との回想)」に見られるように、すぐ論争を吹っかける事はないのかと思いました。(幸田・中野両先生への手紙から議論はするみたいですが)
<4> ありのままの自分というに��虫食いの記憶の穴から木洩れ日のごと
作者:夏子さん 並選:ふみさん&ヤマナカさん&梦乃さん 選評まとめ: 「木洩れ日」という暖かい言葉を使いながら、欠落を描いているところが良いと思います。 文アルの文豪たちは「本人の転生」という設定ではありますが、その実、記憶は虫食いのように欠落している部分が多く、「ありのままの自分」とは言いがたいものです。それが虫食いの穴から洩れる光として映像的に美しく表現されています。 また「虫食い」の虫は本を食う紙魚とも、侵食者ともとれます。 梦乃さん並選: 自分という存在への「虫食いの記憶の穴」という不安定さ・不確かさに、「木漏れ日」という柔らかな光が降り注ぐ様子が見える点が好きです。転生した文豪の抱える解消できない不安にも、安らぎが垣間見えるのを感じました。ただ「木漏れ日」からは光がこぼれる、という連想します。何がこぼれるのか、あたたかでいてもこぼれるという不安なところが、より文豪の心を想起させてとても良いと思いました。 ふみさん並選: 「虫食いの記憶の穴から木洩れ日のように」という表現に惹かれました。覚えていないことがたくさんあるけれど、そこからかすかに見えるのは好ましいあたたかい光という風に私は読みました。作者の意図通りかはわかりませんが。
<5> 図書館の本には手垢わが死後も読まれていたか生きていたのか
作者:高村七子 特選:ヤマナカさん 選評まとめ: 意味がすとんと入り、喜びがストレートに伝わる歌です。 自分が死んだ後のことは普通はわからないのですが、文アルの文豪たちは本についた手垢で自作が読まれていたことが視覚的にわかります。また足跡ではなく「手垢」という表現が使われているのも印象に残りました。 「読まれていたか生きていたのか」は畳み掛けるようなリズムがありますが、やや説明的に感じます。また、「本には」は「本に」でいいのではないか、音数合わせではないのかという指摘もありました。
梦乃さん選外:  並選で<4>とかなり迷った歌です。死との対比である生を、最後に持って来ているところがよりくっきりとしていて印象的でした。手垢というささやかで気付きにくいところから「読まれた」ことに気付き、さらに「読まれた」ことから自らの魂・想いが「いきていたのか」と気付く、文豪の驚きと湧き上がる喜びとを感じられる所が好きな歌です。 ふみさん選外: これはそのままの意味が好きです。死後も本が読まれていた彼らがきっと思う事だろうと思います。
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t7co · 7 years ago
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6/3 水の刀剣短歌歌会 選評
【テーマ詠:水】
<1> 一行の伝承だけを縁(よすが)にし今見る先は 水面だけかな 作者:桔梗さんのコメント 堀川くんを題材に。あの国広を国広たらしめているのは手紙に書かれた一行のみで、それがあるからこそ顕現できたことを上の句に。下の句の「水面だけかな」に一説で兼さんのかわりにGHQに没収され海中投棄されたことを込めました。
朔羅さん:並選 たった一行、それだけの記述であったとしてもその言葉により、その刀剣たらしめるものがある。そういったことから付喪神になった彼らの儚さが思い浮かびます。
高村七子:並選 上の句が印象に残りました。下の句はほかにも置き換えが可能かもしれず、そこが残念です。 (海中投棄された堀川国広が水面を見上げている歌だと聞いて)それであれば、水中にいることがわかるようにした方が良かったですね。この歌では陸地から水面を見ているように読めました。
鳩さん:選外 並選にしようか迷いました。水面を覗く美形はそれだけで絵になります!水面には何が映っているのか、あるいは映っていないのか、もうちょっとヒントが欲しかったです。(でも、こういうのは受取手の感受性が問われていることでもあるので、私以外の方がそこになにかを見てくださるかもしれない。選評が気になります)
<2> 水跳ねて 躍る足音 軽やかに 咲く向日葵の 美しきかな 作者:朔羅さんのコメント 水遊びする短刀。楽しさに軽やかに躍る足音、向日葵のような大輪の笑顔。可愛くて美しい。 血生臭い戦いのなかの一時の安らぎです。
鳩さん:選外 綺麗だな〜!個人的には刀剣乱舞というよりジブリを感じるんですが、綺麗で素敵だと思います。爽やかな夏の日差しを感じます。特定の刀種や男士を思わせるワードか、本丸生活や任務っぽいワードが入ると刀剣短歌としての魅力が増すのではないでしょうか。ひまわりの景趣が欲しくなりました!
<3> 清らかな蓮が濁った泥水に咲くなら俺は泥水になる 作者:高村七子のコメント ミュージカル『つはものどもがゆめのあと』の三日月をイメージしました。
椒さん:特選 「清らかな蓮」は特定の相手(人・刀剣)とも、目指すべきもの(正しい歴��・理想など)とも様々に解釈できると思いますが、私は審神者と初期刀をイメージしました。何かのために身を捨てる覚悟が伝わる良い歌だと思います。
桔梗さん:並選 刀ミュ『つはものどもがゆめのあと』の三日月のソロ曲をイメージしました。三日月だけではなく、刀ミュの土方さんのように裏役・汚れ役に徹する決意を歌ったものにも読めます。
鳩さん:並選 なろう、じゃなくて、なる、というところに決意を感じます。清らかな蓮と泥水のコントラストを謳う作品はたくさんあるけど、落ち着く先が蓮じゃなくて泥水っていうところと、前述の「なる」っていうところ、覚悟や決意が見えてグッときますね!
<4> 本丸は大和、久方ぶりの潮騒、龍馬よ、わしは強くなった! 作者:Neutroさんのコメント 陸奥守吉行極実装に寄せて詠んだものです。大和に本丸があるのは内陸の本丸ならば海はひとしおではなかろうかと。
鳩さん:特選 むっちゃんがストレートにかっこいいです。なにか物語の語り出しのようで、これからどんなことが起こるのか、その先を想像してわくわくします。せっかく口語が活き活きとしているので、方言描写があったら、より彼らしくなったかなと思います。「強うなった!」とか?
桔梗さん:選外 「本丸は大和」が、「大和国(サーバー)の本丸」なのか「大和=日本」の本丸なのかと解釈に迷い、とりきれませんでした。
<5> 水脈を探しているの皮膚の下ここを斬ったらどっと洪水 作者:鳩さんのコメント 辞書で水のつく言葉探してて水脈を見つけたのでとりあえずそこからなんとかしました…みたいな感じです…
桔梗さん:特選 刀の本能なのでしょうか? 自分が言われているようでぞくっとしました。
高村七子:特選 「探しているの」という女の子ぽい口調から、乱ちゃんを想像しました。上の句の可愛らしさと、下の句の血生臭さが良いコントラストになっています。
椒さん:並選 「命の象徴である水/血液」とそこから薄皮一枚隔てただけのところに存在する「死」というイメージが鮮烈でした。さらにそれを柔らかな口調で語りかけてくるアンバランスさも印象的です。
Neutroさん:並選 はじめ読んだとき、刀剣男士が敵を斬り伏せたのかと思いました。しかし物言わぬ敵が刀剣男士に対して詠んだとも、それとも刀剣男士が道具として振るわれていた時秘めていた本能的な意思とも取れる相互性があるように思います。清廉な水の色に隠れた狂気的な血の匂いがなんとも魅力的です。強いて言うなら「探しているの」が刀剣男士視点にしては幼さと女性性を感じるように思います。
余談: 「水脈を探しているよ皮膚の下ここを斬ったらどうなるのかな?」だと、兄者ぽいという意見が出ましたw
<6> 戦場(いくさば)にいざなふ声の水底に届きて覚むる胎(はら)の児の夢 作者:椒さんのコメント 海洋投棄された刀剣が水底で揺蕩うように過ごした半覚醒の歳月を「胎児が見る夢」に喩えました。
朔羅さん:特選 『モノ』として使われていた彼ら。人の身を持ち目覚めたことにより、戦場に誘う声を自身で掴み体験していく。顕現前の刀、審神者に呼び覚まされる前の夢現の��景が美しいと感じました。
Neutroさん:特選 先日日本刀が生まれる瞬間の動画を見たのですが、その際熱された刀が水中で冷やされた際細かな泡がびっしりと付いていました。そのさながら覚醒と言える情景と、声をもつ審神者の存在が重なって音楽を思い起こさせました。水中の刀はまだ「生まれていない」、羊水の中の胎児のようなもの、それが命を吹き込まれた刀剣男士という奇跡をより神秘的に見せているように思います。
桔梗さん:選外 並選にするか迷ったのですが、「胎の児の夢」が読みきれずに見送りました。
鳩さん:選外 じつはとても気になる歌でした。水の底(子宮)で眠る胎児の夢を見ていたけれども部隊に編成されて起こされた?というふうに読みました。胎内の記憶などないはずの男士が羊水にたゆたう夢を見るってとてもロマンチックです!私の誤読かも、という不安から選ばなかったのですが、イメージの美しさが好きです。
【自由詠】 <1> 俺たちの時代が終わる戦場の砲火劈く空に絶叫 作者:鳩さんのコメント ミュ兼さんだよ…ゴールデンカムイはいいぞ…
桔梗さん:特選 刀ミュ『結びの響、始まりの音』の土方さんの最期、むっちゃんが撃った後、兼さんが空に向かって泣くというシーンを想像しました。 ミュージカルを観ていなくても、土方さんの最期が想像される歌だと思います。 また「俺たちの時代」は、幕末だけではなく戦国時代としても読めます。 徳川の世になると美術品になり戦からも離れるので、刀としての本分が成せなくなることを歌ったものとも解釈しました。
朔羅さん:特選 新撰組の刀たちの思い、それぞれが主の最後を見聞きしても、歴史は変えてはならないと、強くあらねばならないというこころの叫びが伝わってきます。 まるでミュージカルの幕末の『理由の在処』の土方組ですね。
Neutroさん:特選 幕末という、刀剣男士にとって彼らの道具としての死期から彼らの役目が始まるという残酷性。己が死に、かつての主人も死ぬ瞬間を幾度となく繰り返す、彼らにまとわりついた悲劇性が伝わってくるように思います。イメージしたのは幕末刀ですが、彼らの絶叫を聞く、その他の時代の刀たちの後ろ姿が思い起こされました。
<2> 肌焦がす日影も重く湿る気も憂けれど飽かぬ人の身の夏 作者:椒さんのコメント ※日影=日光・陽射し(≠日陰) ※曖昧文になりそうなので補足しますと「肌を焦がす陽射しも重苦しい湿気も、(どちらも)辛いけれど」であって「陽射しも重く、湿気も辛いけれど」は意図していませんでした。 句読点がないと紛らわしかったですね。申し訳ありません。
高村七子:特選 前半で「日影も重く湿る気も憂けれど」と陰鬱な重さを歌い、「飽かぬ人の身の夏」でからりとまとめるところが技ありだと感じました。前半と後半の対比がいいですね。
朔羅さん:並選 モノから人へ、見ていた生活を体験する。人の身の感覚はめんどうでありながらも楽しさが伝わってきます。何故か縁側でバテている鶴丸を思い浮かべました。
Neutroさん:並選 人の身だけが感じることのできる感覚を少し皮肉げに、それでも楽しんでいる姿がこれからの季節とあい重なって愛おしさを感じさせます。イメージ刀剣は宗三左文字とへし切長谷部でした。人の身の、という部分が刀であった頃の彼らの夏があったことを、当たり前のことですが思い起こさるように思います。
桔梗さん:選外 寝乱れた宗三をイメージしました。しまわれていた宗三が人の体を得て日の当たるところに出てきて、少し気だるげながらも楽しんでいるような感じです。
鳩さん:選外 口では「暑いな〜」と言いながらも、それを人体で感じることを面白がっているふうな男士の姿が見えます。モチーフが可愛いくて好きなので、並選と迷いました。「飽かぬ」だとちょっとこなれている感じがするので、「たのし」や「をかし」だったら可愛さメーターが振り切れて迷わず選んだかもしれません。
<3> 射干玉の夜に小さき同胞は帰陣せり、右の脚失ひて 作者:Neutroさんのコメント 自由詠は一期一振をはじめとした太刀勢。淡々と戦後処理を行う冷静さと赴くことのできない歯がゆさが入り乱れる夜戦初期の太刀の心情です。
鳩さん:特選 こういう淡々とした描写すごく好きです。暗夜の静謐に戦場の凄惨さが浮かび上がり、さらに私たち審神者は小さき同胞が本当に子供の姿をしていることを知っているので、いっそうコントラストが際立ちます。枕詞と旧かなが使われているので、和歌を嗜む男士の視点を想起しました。
椒さん:並選 物語性があり、連作の中の一首という印象を受けました。感情表現はまったく無いのに淡々と伝わってくる歌だと思います。
桔梗さん:選外 枕詞や文語を使っているあたり、雅を解する歌仙ぽいと思いました。となると「小さき同胞」は小夜になるのでしょうか。 歌仙は三十六人斬り殺した逸話があり、こういう血なまぐさいことにも慣れているので、淡々と報告をするかのように歌を詠みそうです。
<4> 翻る 白き布の 頼もしき 秘めた輝き 我のみぞ知る 作者:朔羅さんのコメント 我が初期刀山姥切国広。最高錬度を誇る彼はとてもたよりになります。ボロ布の奥の美しい彼の姿は私だけが知っている特権。勿論、20㎝の身長差もあるけれど、きっと審神者にしか見せない顔があると思うのです。 ちなみに、『秘めた』は亀甲貞宗より。(『一対の火花、秘め事に触れ』で「大事なものは秘めていないと」というような歌詞があったはず…)
「わあ、初期刀さんこんなに綺麗だったんだね。 なら尚更隠さないと。 大切なものはぎゅっと秘めてこそだよ」 みたいな会話があってほしい…。
高村七子:並選 山姥切に対する審神者の歌ととらえました。白き布に隠されたところには彼の金髪があると同時に、刀としての輝きもあります。それを知っているのは審神者だけだ……という意味でしょうか。 二句目の「白き布の」が字足らずなのが少し残念です。ここが七音になっていたら特選にしたかもしれません。
鳩さん:選外 綺麗とか、言うな。山姥切の背中をイメージしました。隠されているけれども彼は美しくて強い名刀であり、それは私(視点のひと)だけが知っている。と、そこで終わらずに、詠み手はそのことを誇りに思っているのだろうな、というところまで感じられました。(ここまで言ってまんばちゃんじゃなかったらごめんなさい)
<5> 武蔵野の奥で一人待ちぼうけ共に駆け抜け別れた仲間を 作者:桔梗さんのコメント 和泉守兼定を題材に。ちょうど刀ミュと兼さんの公開がかぶりまて…刀ミュ脳のなか詠みました。 新選組の刀剣たちのなかで唯一現存している兼さん。新選組の故郷で土方さん所縁の品々に囲まれてたった一人待ちぼうけをくらっているんだなと。ちょっと兼さんの知識がないと読み解くのが難しかったかも。 ちなみに…テーマ詠と自由詠は土方組一対のつもりで作りました…
椒さん:特選 和泉守兼定が詠んだ歌ではなく、和泉守兼定を詠んだ歌と解釈しました。その客観性によって静かな孤独が伝わってきます。「一人」は「一振」の方が刀剣短歌らしく、また音も調うのではないでしょうか。
鳩さん:選外 日野の土方歳三資料館に居る兼さんの歌でしょうか。人が散り散りになると刀たちも別れてしまうんだよな、と当たり前のことに今更気付かされます。足生えてないもんね。この待ちぼうけが永遠の眠りかと思っていたのに、200年後に人のかたちで再開することを考えると胸熱��す。(土方資料館を調べるのに時間がかかりすぎて選外になってしまった、ごめんなさい)
<6> 2205年僕らがいる限りまだ終わらない刀の時代 作者:高村七子のコメント 堀川くんのイメージで詠みました。安定でもいいかな? ちなみに<1>の歌と対のようになったのは偶然ですw
桔梗さん:並選 刀ミュ『結びの響、始まりの音』でも描かれた幕末で刀の時代が終わった後、2205年には実践刀としての刀の時代がまた来たという、キラキラしたものを感じました。
鳩さん:並選 <1>の歌への返歌かな!?並べると兼さんと堀川くんの問答歌のようになって面白いです。こういう偶然があるから歌会はやめられませんな!2205年というSF的な英数字と刀という時代劇的なワードが繋がるところが面白くて並選にさせていただきました。刀剣乱舞ってSFなんだよな…とあらためてしみじみしました。
椒さん:選外 「刀剣乱舞を一言でいうとこれ」というわかりやすさ、「まだ終わらない」というストレートな明るさが良いと思います。
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