#これが新しいエンジンでよく言われる金属と金属がこすれ合って発生する金属粉というやつですね
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and273 · 7 years ago
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OCT 2st, 2018 Tokyo Japan by iPhone7+ #千葉県の23歳の焼肉女子のムーブのオイル交換3回の予定が2回で秋になってしまい未使用のままの夏用の古いオイルが1回分ぐらい余ってしまった #1ヶ月も経てばもっと寒くなるから今年はもう使わないよねってことで組み上がったばかりの911のリビルトエンジンに使うことにした #911と言ってもワゴンRのことだけど === #取扱説明書には500km走ったら最初のオイル交換をって書いてあったけどいやいやいや最初のオイル交換は100kmでしょと #そういうつもりでいたけど千葉県を往復したりしていたら載せ換え後あっという間に177kmも走っていたのでした === #たった177kmしかも組んだばかりの新しいエンジンだから汚れてるはずがなくて開封したばかりのようなキレイに透き通った茶色のはずなんだけど実際に出てきたオイルはシルバー色のラメがたっぷり入ってるような濁ってる状態 #これが新しいエンジンでよく言われる金属と金属がこすれ合って発生する金属粉というやつですね #熱で膨張した金属と金属の間の狭い隙間を密封しながら潤滑するオイルにこんなにたくさんの金属粉が入ってたらせっかくの新しいエンジンの内部をサンドペーパーで削るようなものでしょ #このリビルトエンジンの取扱説明書には500kmで最初のオイル交換をって書いてあったし自動車メーカーのディーラー勤務の整備士さん達からは新車から5000km走ってもオイル交換しないお客さんもいるって聞いたことあるけど実際にはたった177kmでもこういう状態 #慣らし運転で特に大事なのは最初の50kmぐらいという説もあるからやっぱりめんどくさがらずきちんと100kmで交換するべきなんだろうなぁ #だけど善意のつもりで他人様に早めのオイル交換をすすめてもクルマにできるだけお金をかけないことを美徳とする人達はまだ使えるオイルを交換しろと言うのかとかお前さては修理業者かオイル屋の回し者だなとか喰ってかかるんだろうね === #オイルは粘性といって水よりもドロッとしてるから最後の1滴としてどこまで待つかはけっこう悩みどころ #バターとか牛脂を熱したフライパンに乗せるとトロッと溶けて水みたいにサラサラになるでしょ #つまりオイル交換する時は少し走ってオイル全体を温めてからのほうが抜けやすい #特に今回はエンジン内部に残るオイルには金属粉がたっぷり含まれてるわけで #たかがオイル交換になんでそんなに時間かかるんだよさっさと終わらせろよとか言ってくる客のクルマはお望みどおりさっさと適当なところでドレーンボルトを締めてオイルエレメントも取り付けてにっこり笑顔でお待たせしましたと言えばいいんだろうけど #あと商売だとどうしても1時間あたり何台あるいは1日あたり何台でいくらの売上で利益率どうこうって数字を出さなくちゃだからドレーンボルトもオイルエレメントも外した状態で最後の1滴が落ち切るまでボケーっと待ってる間に20分ぐらいコーヒーを片手にインスタ用の文字を打ち込もうとか30分から1時間ぐらいメシを食ってこようなんていうのは趣味の素人ならではなんだろうな === #待ってる間の次の準備作業として今のうちに新品のオイルエレメントいっぱいに新しいオイルを満たしておく #こうすることで最初にエンジンをかけた時にオイルポンプから出てきたオイルがオイルエレメントを満たすまでの時間を節約できる #つまりエンジンオイルが無い状態でのアイドリング時間を少しでも短くできる #シロウト発想の気休めかもしれないけど #昨日の焼肉女子のムーブの場合はオイルエレメントを横にして水平方向に取り付けるようになってるからこの手が使えないのよ === #あと細かい話だけどオイルを入れようと思ったら注ぎ口の中まで見事にキレイでうわぁリビルトエンジンだぁと思った #何年か経って過走行のすっかりくたびれたエンジンになってきた頃にはここもオイルが熱で固着して汚く変色してるんだろうなぁ === #2018年10月2日15万3828kmつまりエンジン交換から177km #100kmの次は500kmと考えると次のオイル交換は323km後の15万4151kmですね #夏用の古いエンジンオイルはこれで使い終わったから次からは冬用ということで冷えた状態でもう少し柔らかいオイルを用意しなくちゃ #Suzuki#WagonR#MC22S#スズキ#ワゴンR#K6A #通称2代目ワゴンRとか前期の3型ワゴンRとかあるいはMC22S型なので通称ニイニイの21世紀記念スペシャルFMエアロとも言うけど https://www.instagram.com/p/BodZ2DKn2GA/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=mcrsmmu4ph1q
#千葉県の23歳の焼肉女子のムーブのオイル交換3回の予定が2回で秋になってしまい未使用のままの夏用の古いオイルが1回分ぐらい余ってしまった#1ヶ月も経てばもっと寒くなるから今年はもう使わないよねってことで組み上がったばかりの911のリビルトエンジンに使うことにした#911と言ってもワゴンrのことだけど#取扱説明書には500km走ったら最初のオイル交換をって書いてあったけどいやいやいや最初のオイル交換は100kmでしょと#そういうつもりでいたけど千葉県を往復したりしていたら載せ換え後あっという間に177kmも走っていたのでした#これが新しいエンジンでよく言われる金属と金属がこすれ合って発生する金属粉というやつですね#熱で膨張した金属と金属の間の狭い隙間を密封しながら潤滑するオイルにこんなにたくさんの金属粉が入ってたらせっかくの新しいエンジンの内部をサンドペーパーで削るようなもので#慣らし運転で特に大事なのは最初の50kmぐらいという説もあるからやっぱりめんどくさがらずきちんと100kmで交換するべきなんだろうなぁ#オイルは粘性といって水よりもドロッとしてるから最後の1滴としてどこまで待つかはけっこう悩みどころ#バターとか牛脂を熱したフライパンに乗せるとトロッと溶けて水みたいにサラサラになるでしょ#つまりオイル交換する時は少し走ってオイル全体を温めてからのほうが抜けやすい#特に今回はエンジン内部に残るオイルには金属粉がたっぷり含まれてるわけで#待ってる間の次の準備作業として今のうちに新品のオイルエレメントいっぱいに新しいオイルを満たしておく#こうすることで最初にエンジンをかけた時にオイルポンプから出てきたオイルがオイルエレメントを満たすまでの時間を節約できる#つまりエンジンオイルが無い状態でのアイドリング時間を少しでも短くできる#シロウト発想の気休めかもしれないけど#昨日の焼肉女子のムーブの場合はオイルエレメントを横にして水平方向に取り付けるようになってるからこの手が使えないのよ#あと細かい話だけどオイルを入れようと思ったら注ぎ口の中まで見事にキレイでうわぁリビルトエンジンだぁと思った#何年か経って過走行のすっかりくたびれたエンジンになってきた頃にはここもオイルが熱で固着して汚く変色してるんだろうなぁ#2018年10月2日15万3828kmつまりエンジン交換から177km#100kmの次は500kmと考えると次のオイル交換は323km後の15万4151kmですね#夏用の古いエンジンオイルはこれで使い終わったから次からは冬用ということで冷えた状態でもう少し柔らかいオイルを用意しなくちゃ#suzuki#wagonr#mc22s#スズキ#ワゴンr#k6a#通称2代目ワゴンrとか前期の3型ワゴンrとかあるいはmc22s型なので通称ニイニイの21世紀記念スペシャルfmエアロとも言うけど
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asnr · 5 years ago
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「なぁ、メイス、やっぱりオレお前のこと好きだわ」 「聞き飽きたよゲーラ。ここの店のパスタと同じくらい。…あと声を控えろ。誰かに聞かれたらどうする」 「皆好き勝手しゃべってるし、この店有線でけぇから気にすんな」 「お前の声はでかいし響くんだよ」
 我ながらつれない対応とは思うが、場所も時間も構わず何度も言われれば、流石にそうなるだろう。
 例のピザ屋は相変わらず満員で、運が良ければテーブル席でゆっくりと食事を楽しめる。  ただ、最近はテイクアウトもできるようになり、その気遣いにますます店のファンは増える一方だ。
「つかメイス、またそれ喰うのかぁ?」  トマトソー��にベーコン、それに名前は知らないがチーズが惜しみ無く入ったパスタをさして、呆れたようにゲーラが言う。 「飯は適度に美味ければいいんだよ」  返す言葉に納得い��ない表情を隠しもせず、ゲーラは運ばれてきたばかりのパニーニにかぶり付きながらニョッキの皿を待っている。相変わらず、良く喰う奴だ。
 俺達のオーダーが被ることは全く無い。俺は飯にこだわりはなく、気に入ればそればかりでも構わないが、ゲーラは今日は店の看板であるピザ、一昨日は新作リゾット、明日は最近出来た屋台のガパオライス、色々と試してはレスキュー隊の皆に報告するのが日課になっている。
「…飽きねぇの」  昼飯時、忙しい店員に聞こえはしないだろうが、それでもいつもよりトーンダウンした声でゲーラが聞いてくる。 「…別に。相変わらずトマトと何とか言うチーズが旨いな、と」 「や、せっかくならたまにはアーリオ・オーリオとかよ」 「ニンニク臭い息吐き散らかしながら仕事か?」
 この生活にも大分慣れてきた。  人間として扱われることに。
 半年前の自分たちに想像できたろうか。  椅子に座り、カトラリーを使い、皿に盛られた暖かい飯を食うことを。  眠りは身体だけでなく、心も休めるということを。  感情の昂りに呼応するバーニッシュフレアはあるべき場所へ還ったことを。
 もう賞味期限切れの缶詰を恐る恐る開けなくてもいい。強奪しなくとも、金さえ出せば金額に見合ったものが手に入る。  毎晩、戦闘要員である誰かが見張りを引き受けてはいたものの、最高指揮官であり責任者は幹部である俺達だった。  常に微かな足音や気配に耳をそばだて、互いに浅い眠りを繰り返す毎日。  汚いシーツがわりのシート、どんなに干しても黴臭い毛布。
 今はどうだ。柔らかなマットレスといい匂いの毛布、おまけに枕付きという待遇だ。  …二人だけの秘密だが…最初の頃はマットレスに慣れることができず、どちらかの部屋に毛布を持ち寄り、硬い床の上に動物のように踞って寝ていたこともある。  その頃と比べると、それはそれは大きな進歩だ。俺もゲーラも、今はきちんと互いのベッドから落ちずに朝まで眠れるようになってきたのだから。
 …世界中を巻き込み焼き尽くした大炎上の後、人間と元バーニッシュはどうなったか。  大半は���外早く、社会生活に溶け込んでいった。もともと非戦闘員が7割を占めていたし、彼らがフレアを使っていたのは、怪我の治癒や日常生活におけるときだけだったから。  元の生活に戻るもの、新たな名と職を得てやりなおすもの、さまざまだ。
 …だが3割の元マッドバーニッシュ…俺達やボスは…本来なら死ぬまで何処かに収監されるはずだったのだろう。だが、地球を救った英雄の1人はボスことリオ・フォーティア。史上最強(ゲーラ曰く)のマッドバーニッシュの元リーダー。  …結局、監視付きで復興協力作業に従ずるという、逆に俺らは元国際的テロリストだぞ! そんなんでいいのかよ! と叫んでしまうような判決が下された。
 ただ、これはこれで重労働だった。  50階だてのビルから飛び降りたり、アーマーを形成しどんな鋼鉄も切り裂く力は、もう俺達にはない。  イグニス隊長の指揮のもと、瓦礫や倒壊の危険性が高い建物を取り崩したり。仮設住宅の建設。その他諸々。確かに威勢のいい火消しの兄ちゃんのいう通り、人手は足りなかった。
 改めて痛感する。人間の身体は、思ったよりもずっとヤワで疲れやすかった。  一度怪我をしたらしばらくは痛みと付き合うことになる。  無骨な機械を扱いつづけたおかげで、俺達の手は肉刺だらけになった。  飲まず喰わず、一睡もせずにいられたのはバーニッシュフレアのおかげだったのだ。
 さらに、次第に疲れからか苛立ちか。隊員達同士の揉め事が起こるようになった。  無断欠勤を繰り返し、やがて行方知らずになるもの。バーニッシュだった時の感覚を過信して大怪我をするもの。
 そこで隊長に許可を得て、元幹部の俺達を頭に、それぞれの性格や適性で3つのチームに振り分けることにした。  ボス…リオが率いるチーム1。任務遂行可能な女性、子供、怪我人など。レスキュー隊と提携し、簡単な医療や備品の配布などの手伝いをする部隊。  チーム2。ゲーラがリーダーといえば、大体想像がつくだろう。使い古しのギアをものともせず使いこなし、勝手にデカイ獲物競争とか始めだす部隊。  そしてチーム3。こう言ってはなんだが、さほど特化したメンバーはいない。  なんせ所詮ただの元バンドマンがリーダーだ。何人かはプログラミングや建設知識はあるが、そこは遊軍部隊ということで各自、得意分野や他部隊、時には本家のバーニングレスキューの手伝いをしたり、というところだ。
 そんな毎日が続き、やがて俺はダラスの、ゲーラはマイアミの乗り心地やエンジンの吹かし方を少しずつ忘れていった。  …痩せぎみの顔色の悪い男の指先から、鮮やかな青色のフレアが、躍るように迸ることは二度と無いからだ。
「…メイス、またくだんねぇこと考えてたろ」  そんな時にはこいつが一番、と突然に眼前に置かれたのは、筒状に丸められたパイの中に溢れるくらいのクリームやナッツが詰め込まれた菓子が2本、乗せられた皿。カトラリーも二人分。 「お前甘いモノ割と食うだろ?」 にっ、と笑う奴の顔は、ベッドサイドの引き出しに隠していたチョコバーを発見された時にも見たからこれで二回目か。 「…お、クリームかと思ったらチーズ…?ピスタチオとか苺と…ザクザクしたパイも美味ぇわ」 口の回りを粉砂糖まみれにしながら、グルメレポーターばりの独り言を口にする。 「いらねぇの? なら俺2本目」 そういって伸ばして来た手を叩き落とすと、俺もその菓子に口をつけた。 …どうやら中身が若干違っていたようで、こちらは細かく砕いたチョコレートとオレンジの皮の砂糖漬けが混ぜこまれていた。 「で、どうよ。美味いよなこれ」 「…あぁ」 「……そんだけ?」 「………他に何が?」    そこまで言うと。ゲーラは突然あー、だかとうなり声だか鳴き声だかわからない声をあげてテーブルに突っ伏し、空きタンブラーに水を注ごうと近づきかけたウェイトレスを固まらせ、隣席のご夫婦にぎょっとした目を向けられ、慌てて俺が頭を下げる。連れが失礼を、の意で。  そしてそのまま、テーブルに顔を伏せたまま、奴は呟いた。 「……前から、思ってたんだけどよ。  ……俺のこと、イヤになったなら…はっきり言えよ」 「………何でそういう結論になる」  伏せた顔を上げたゲーラは、寂しそうに笑いながらこう言った。
「………好きな奴から…同じ言葉、聞きたかったんだよ。何度でも。…何度でもお互い、繰り返したかった。  …バーニッシュだったときも人間になっても、俺はそこだけは変わんなかったし、メイス、お前もそうだと思ってた。  でも、悪ぃな。俺だけ舞い上がっちまってよ」 「…ゲーラ、それは」
 先戻るわ。ゲーラはそう言うとのそっと椅子から立ち上がり、器用にテーブルやウェイトレス、他の客を避けながら大股で出口へと向かっていってしまった。
 付き合いはそこそこ長いはずなのに、たまにゲーラの行動パターンが分からず、なぜだか癪にさわる。    …本当に一体何なんだ。一方的に喋りだしたと思ったら、いきなり不機嫌になりやがって。  遠くなる背中に悪態のひとつでも付いてやろうとしたが、あの野郎わざとか。  二人分の伝票をそのまま残して行きやがった。あぁもう、後で端数切り上げで請求してやろう。
 金属の指先とコイントレイ同士がふれあい、軽く高い音を鳴らした。 「レシート、お入り用ですよね。いつもありがとうございます」 「ごちそうさま。…指の調子は?」 「おかげさまで。釜の温度調節以外はだいぶ慣れてきましたよ」 濃い肌の色、人の良さげな顔つきの青年の左の五指はすべてステンレスや合金で出来ている。  彼は…ヴーゴは元バーニッシュで、俺達より早くプロメティックエンジンの犠牲になっていたらしい。左手は、その際に燃え尽きてしまったと、後に本人の口から聞かされた。
 激しく燃える程、再生と回復には時間がかかる。生命力を根こそぎ奪われれば、いくらバーニッシュでも完全な再生は難しい。  マッドバーニッシュと称し、怒りや苛立ち、化け物呼ばわりされるすこしばかりの悲しみを業火に変えてきた俺達は知りも見向きもしなかったのだ。  ただ静かに、炎上衝動をこらえながら息を潜めていたヴーゴのような存在を。
「……すまなかった」 「…メイスさん…過ぎたことですよ、もう」 “この世界にはもう、プロメアもバーニッシュも存在しない”  1人の少年が呟いた言葉は、いつしか新時代の幕開けと全人類の鬨の声となっていた。 「それに、あのまま政府から逃げ続けられたとしても、命は全うできたとしても。それは」  幸せだったかどうか。  何の前触れもなく身体から炎が噴き出す。それが発覚した瞬間、もう人間とは見なされない。戯れに殺されても、文句のひとつも言うことはできない。 「……店を再建するとき、おやっさんと色々話をして…ピザだけでなく、他のメニューも増やそうってことになって」  復興前までは、店主の方針でピザしか出さなかったらしい。だが一番弟子が左手を失ったことをきっかけに、新しい試みとして、軽食やドルチェなどの提供もはじめたとのことだ。 「いつも注文されてくれるパスタ、初めておやっさんに合格点もらったんです。端くれだけど料理人にとって、美味いって最高の賛辞なんですよ」  まだまだですけどね。はにかみ笑いを浮かべたヴーゴの初々しさに、改めて思い出した。新歓とやらで、はじめてレスキュー隊の皆に連れてこられたときのことを。
 暗がりのなか、見張りを立てながらただ飢えを少しでも満たすためだけに喰らう飯とは全く違う。  暖かい日の当たる場所で、皿に盛られた暖かい料理。10数年ぶりの食事に、ゲーラも俺もぼろぼろ涙が出てきて…ボスに笑われたんだ。  そういうボスだって、何度か目の縁をナフキンで��っていたけど。  あのときは確かに固まったものが緩やかに溶けていくような気がした。
 …幸せ、か。  それぞれの座席に置かれた赤と黄色のキッチンブーケ。水だけでなく、くし切りのレモンやミントの入ったピッチャー。  出来たての料理は湯気を立てたまま、客の席まで運ばれ、美味しそう! と歓声が上がる。可愛らしいドルチェは写真を撮られて、世界中に宣伝される。 “もう食べた?今回の新メニューも可愛すぎ!”    「…ありがとうな。今日も美味かった」  店を出かけにするりと口をついた言葉に、ヴーゴもだが言った俺自身が驚いた。一瞬大きな目を更に大きく丸く見開いたヴーゴだが、すぐに笑顔で見送ってくれる。 「また来てくださいね! …ゲーラさんやリオさん…バーニングレスキューの皆さんで!」
 …“幸せ”か。時々ルチア先輩が、まぁた眉間にシワ寄せてるよぉ? と無造作に口に突っ込んでくるキャンディを転がすように、胸のなかでしばらく繰り返す。  ストロベリーを模した味と香りに、まだボス…リオに出会うまでの、世界中から忌み嫌われていたあの時のことを思い出す。    たまに戦利品として手に入ったキャンディやチョコレートを食べた時の子供達の笑顔。  恋に落ち、結ばれ、祝福され生まれてくる命もあった。  それは、幸せと呼んでもいいことじゃないのか。  …そして、その中にはいつも、あいつがいた。    ゲーラ。
 村の皆から慕われて、仲間からも一目置かれてる。前のリーダーからも信頼されてる。太陽みたいな奴だと思っていた。  そんなお前とは逆の俺だから、どうしても皆の輪からは外れがちになる。  そんな奴のどこが、そんなに気に入ったのか。  ある夜、見たことのない真剣な顔で、真っ直ぐに俺の目を見て、お前のことが好きだと告げられた。
 実はな。お前より先に気付いてたよ、ゲーラ。俺は他人のそういう視線や気配には敏いし、慣れているから。  まぁ、俺も悪い気はしなかったからな。  何度も機会を伺って二人きりになろうとしたり、その度に口ごもったり話を逸らしたりしてたしな。  いい加減待つのも飽きてきた時、やっとその時が来た。  散々焦らされたけど、やっと言ったか。  さぁどう答えてやろうか。
“……俺もだよ”
 むしろ俺自身が驚いた。  情けないほど震えた涙声で、見ない振りをしていた本心を知る。
 そう。ずっと欲しかったんだ。探していた。  かけがえのないものを。
 本当は臆病で狡くて、そんな心を見せまいとふるまう俺の手を引いてくれる、そんな存在を。
……ピザ屋からなるべく早足で現場に戻ってはきたものの、15分。しっかり遅刻してしまった。  それでも見つかったのがゲーラで良かった。流石に露骨に顔をしかめはしたものの、何も言わずにそっと作業に混ぜ、まえからいましたよこいつ? といった体を装ってくれた。 「今日中にここら一帯の片付けだとよ」  ゲーラとバディを組んで作業を進めつつ、回りの奴らに聞こえないように声を落としつつ話しかける。機械のモーター音やら誰かの怒鳴り声が響くなか、俺達だけに聞こえる程の会話は、なにやら密事のようだ。 「……なぁ、ゲーラ」 「…あー…昼飯代なら後で返す」 「そうじゃない。…いや、それより…今夜、空いてるか」 「今夜ぁ? 明日も仕事だぞ」 「…あの店、夜もやってるらしいから…だから」 「…だから、なんだよ、メイス」 「…オーダーは任せるから、付き合ってくれ」
 炎とはまた違う、身体を流れるいつもより早い血の熱さ。それはそれで、わりと心地良いものなんだな。  人間ってのも、そう悪いもんじゃない。
 あいつに何度も言われる度、初めてのとき以外ははぐらかしていた感情を、これからはきちんと受けとめ、何度でも言葉にして伝えてやろう。  俺達は、人間だから。  
「…俺もだ。好きだ、ゲーラ」
不機嫌なゲーラの顔が真顔になり、やがて真っ赤になる。  きっと俺だって同じだ。  良い年した男ふたりが、トマトかリンゴのような赤い面。全く格好がつかない。今時のティーンエージャーだってもっとスマートだろう。
バーニッシュだったときも、幹部だったときも、ただの男ふたりになった今でも。
やっぱりこの気持ちは変わらない。 ゲーラ。俺も、お前のことが好きなんだ。
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benediktine · 5 years ago
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【外国人労働者が絶望する「ニッポンのブラック工場」の実態 安すぎる給料、過酷な労働条件…】 - 現代ビジネス | 講談社 : https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49458 : https://archive.is/OAS9m : https://archive.is/PykOI : https://archive.is/4sj2M : https://archive.is/K4XHA : https://archive.is/ZYWVE : https://archive.is/eSV9I 出井 康博 { 2016.08.25 }  {{ 図版 1 }}  {{ 図版 2 : 〔PHOTO〕gettyimages }}
日本の低賃金・重労働に絶望を募らせる外国人が増えている。外国人労働者の実態を取材した『ルポ ニッポン絶望工場』から、その一部を公開する――。
■《外国人労働者の悲鳴が聞こえる》
近年、外国人の働く姿を見かける機会がますます増えてきた。
都会のコンビニエンスストアや飲食チェーン店では、外国人の店員が当たり前になった。建設現場でも、外国人作業員をよく見かける。田舎に行けば、農業や水産加工業などで外国人は貴重な戦力だ。
外国人が増えていることは統計でも明らかだ。
日本で暮らす外国人の数は昨年1年間で約11万人増え、過去最高の約223万人に達した。こうして増加した外国人の半分以上は「実習生」と「留学生」として日本にやってきている。実習生は15パーセント増えて約19万3000人、留学生も同じく15パーセントの増加で約24万7000人となった。私たちが普段見かける外国人労働者も、その多くは「実習生」や「留学生」として入国した人たちだ。
実習生と聞けば、日本に技術を学びに来ている外国人のように思われるかもしれない。しかし、実態は短期の出稼ぎ労働者である。留学生にも、勉強よりも出稼ぎを目的とする者が多く含まれる。
では、外国人の出稼ぎ労働者たちは、なぜ「労働者」ではなく、「実習生」や「留学生」として日本にやってくるのか。
私たちの”便利な生活”は低賃金・重労働に耐えて働く外国人がいなければ成り立たなくなっている。彼らが「��用されている」と気づいた時”復讐”が始まる…。 少子高齢化によって、日本の労働人口は減り続けている。とりわけ体力が必要で賃金の安い仕事は働き手が不足している。しかし、「単純労働」を目的に外国人が入国することは法律で許されない。そこで「実習生」や「留学生」と偽って、実質的には単純労働者が受け入れられているのだ。
私が「外国人労働者」をテーマに取材を始めたのは2007年、ある月刊誌で連載を始めたことがきっかけだった。
すでに当時から、一部の職種で人手不足は深刻化しつつあった。外国人実習生の数は15万人を超えていた。実習生と同様、バブル期の人手不足によって受け入れられ始めた日系ブラジル人の出稼ぎも、全国で30万人以上に上っていた。翌2008年には、東南アジア諸国から介護士・看護師の受け入れも開始されることになっていた。
そうやって外国人労働者はどんどん増えているというのに、世の中の関心は現在にもまして低かった。
欧米諸国を見れば、外国人労働者や移民の受け入れは、国論を二分するテーマになっている。やがて日本でも、外国人労働者や移民の受け入れが大きな議論となるに違いない。そう考え、以来私は、10年にわたって外国人が働く現場を訪ね歩いてきた。
≫――――――≪
■《生臭さが充満する職場で…》
私には今も忘れられない光景がある。外国人労働者の取材を始めた際、最初に訪れた北海道猿払村で目にした光景だ。
猿払村は、日本最北端の宗谷岬からオホーツク海沿いに少し下った辺りにある。人口は3000人に満たないが、ホタテの水揚げ量で全国一を誇る「ホタテの町」だ。ホタテの殻を剥く作業には人手が要るが、地元では確保できなくなっていた。そこで村では、約100人の実習生を中国から受け入れ、人手不足を補うことにした。
実習生の働くホタテの加工場は、殺風景な海岸にポツンとあった。そこに足を踏み入れた瞬間、私は思わず息を止めた。加工場には潮の香りとホタテの生臭さが充満していて、むせ返りそうだったのだ。
そんななか、中国人実習生たちは顔色ひとつ変えず、黙々とホタテの殻剥きに励んでいた。皆、20代の若い女性である。一緒に働く地元の日本人女性たちは60~70代で、作業のスピードは明らかに実習生たちのほうが早い。
「実習生なしでは、この加工場、いや村はもうやっていけない」
加工場の経営者が漏らした言葉に、私は軽い衝撃を受けた。外国人労働者なしでは「やっていけない」職場が、日本のあちこちで増えていくに違いないと悟ったからだ。少子化による人手不足は、なにも猿払村や水産加工業に限った話ではないのである。
あのときの私の予感は現実のものとなった。コンビニや飲食チェーン店のような目につく職場だけではない。外国人頼みの現場は、むしろ私たちが普段、目にしない場所に数多く存在する。コンビニやスーパーなどで売られる弁当やサンドイッチの製造工場、宅配便の仕分け現場、そして新聞配達……。いずれも日本人が嫌がる夜勤の肉体労働ばかりである。
コンビニは24時間オープンしてもらいたい。
弁当はできるだけ安く買いたい。
宅配便は決まった時間にきちんと届けてもらいたい。
新聞は毎朝毎夕決まった時間に配達してほしい。
しかし、私たちが当たり前のように考えているそんな“便利な生活”は、もはや低賃金・重労働に耐えて働く外国人の存在がなければ成り立たなくなっている。いや、彼らがいなくなれば、たちまち立ちゆかなくなる。
そうした実態は、日本人にほとんど知られていないのではなかろうか。
≫――――――≪
■《「反日化」と「復讐」》
取材を続けながら、私が強く実感することがある。それは就労先としての「日本」という国の魅力が、年を追うごとに低下しているという現実だ。
かつての日本は、世界第2位の経済大国として君臨していた。途上国の人々にとって日本は「夢の国」であり、その日本で働くことには憧れもあった。
しかし近年、アジア諸国を中心として多くの途上国が急速な経済成長を遂げた。ひとことで言えば、経済格差が縮まったのである。日本は「夢の国」から「安い国」へと転落し、カネを“稼ぐ”ための場所から“使う”ための国へと変わった。“爆買い”で有名になった中国人観光客を見れば、そのことがよくわかる。
日本に出稼ぎにやってくる外国人の顔ぶれも大きく変化した。かつて実習生や留学生の7割を占めた中国人は減少が止まらない。中国の経済発展で賃金が上昇し、日本への出稼ぎ希望者が減ったからだ。そして日系ブラジル人も、ピーク時の半分近くまで激減している。
代わって増えているのが、経済発展に乗り遅れた国の人々だ。
たとえば、ベトナム人である。
2010年末には約4万2000人に過ぎなかった在日ベトナム人の数は、わずか5年で約14万7000人と、10万人以上も急増した。ネパール人も約1万8000人から約5万5000人へと増えている。さらには、ミャンマーやカンボジアといった国々の出身者も増加中だ。彼らが今、「実習生」や「留学生」として増えている外国人労働者の正体なのである。
職業に貴賎はない。とはいえ、誰もがやりたがらない仕事はある。そうした最底辺の仕事を彼らが担っている。今後も、外国人頼みの職種は増えていくことだろう。老人の介護は外国人が担い、外国人の力なしにはビルや家も建たない時代が近づいている。
日本人の嫌がる仕事を外国人に任せ、便利で快適な生活を維持していくのか。それとも不便さやコストの上昇をがまんしても、日本人だけでやっていくのか。私たちは今、まさにその選択の岐路にいる。
貧しい国に生まれ育った外国人であろうと、彼らも同じ人間である。日本人にとって嫌な仕事は、彼らも本音ではやりたくない。これまで私は、日本に憧れてやってきた若者たちが、やがて愛想を尽かして去っていく姿を何度となく目の当たりにしてきた。“親日”の外国人が、日本で暮らすうち“反日”に変わっていくのである。
「実習生」や「留学生」だと称して外国人たちを日本へと誘い込む。そして都合よく利用し、さまざまな手段で食いものにする。そんな事実に気づいたとき、彼らは絶望し、日本への反感を募らせる。静かに日本から去っていく者もいれば、不法就労に走る者もいる。なかには凶悪な犯罪を起こす者すらいる。
自分たちを食いものにしてきた日本社会に対し、彼らの“復讐”が今まさに始まろうとしているのだ。
≫――――――≪
■《“奴隷労働”が支える新聞配達》
「外国人技能実習制度」(実習制度)で来日した実習生が、日本でひどい待遇を受けているとの報道は多い。「実習」という名のもと低賃金・重労働の仕事に就き、しかも残業代の未払いやパスポートの取り上げといった人権侵害を受け、悪い企業の餌食になっているというのだ。欧米の人権団体などには、日本の実習生を「現代の奴隷」と呼ぶところまである。
しかし私に言わせれば、出稼ぎ目的の留学生たちが置かれた状況のほうが、実習生よりもずっとひどい。彼らは多額の借金を背負い入国し、実習生もやらない徹夜の重労働に明け暮れる。そうして稼いだアルバイト代も、留学先の日本語学校などに吸い上げられるのだ。
現在、日本で最底辺の仕事に就き、最も悲惨な暮らしを強いられている外国人は、出稼ぎ目的の“偽装留学生”たちだと断言できる。
実習制度の問題については頻繁に取り上げる新聞やテレビも、留学生の実態についてはほとんど報じない。確かに“偽装留学生”たちは「留学」と偽って日本で働こうとしたかもしれない。だが、そんな彼らを餌食にしているタチの悪い輩が存在する。日本語学校は留学生たちからボッタクり、企業は“奴隷労働”を強いている。にもかかわらず、メディアは知らんぷりである。
新聞やテレビが留学生問題に触れないのには理由がある。それは、そもそも新聞が、留学生たちの“奴隷労働”に支えられているからだ。
新聞配達は、人手不足が最も進んだ職種の1つになっている。留学生の存在なしには、配達すらできない現場も少なくない。とりわけ都会では、配達員がすべて留学生という新聞販売所まであるほどだ。
かつて都会の新聞配達といえば、地方出身の日本人苦学生によって成り立っていた。大手紙の新聞奨学生となれば、大学や専門学校の学費は負担してもらえ、そのうえ衣食住も保証された。しかし、最近では希望者が激減している。新聞配達の仕事では、真夜中から早朝にかけて朝刊、加えて午後には夕刊の配達も待っている。人手不足でアルバイトなど選び放題の時代、若者に敬遠されるのも当然だろう。
そうした日本人の働き手の減少を補っているのが、ベトナムをはじめとする途上国出身の留学生たちなのである。
もちろん、留学生が新聞を配達しようと構わない。しかし、新聞配達の仕事は「週28時間以内」では終わらない。つまり、留学生たちは初めから違法就労を強いられることになる。
こうした留学生の問題を紙面で取り上げれば、みずからの配達現場で横行する「違法就労」にも火の粉が���ぶ。そのことを恐れ、新聞は「留学生」がいくら日本でひどい目に遭っていようが、記事にしようとはしない。そして、新聞社と資本関係のあるテレビ局も、新聞に気を遣い、留学生問題については触れない。
新聞配達の現場で今、何が起きているのか。私は東京都近郊の朝日新聞販売所の経営者と交渉し、ベトナム人留学生の新聞配達に密着取材させてもらうことにした――。
≫――――――≪
■《ベトナム人が支える新聞販売所》
午前3時、シーンと静まり返った住宅街に原付バイクのエンジン音が響いていた。ハンドルを握るアン君(20代)は、1年前にベトナムから来日し、日本語学校に通いながら新聞配達を続けている。
奨学生としての生活は厳しい。午前2時に起きて朝刊を配り終えた後、午前中は日本語学校で授業を受ける。そして午後から夕方にかけては夕刊の配達がある。その後、アパートに戻って夕食を食べ、日本語学校の宿題と向き合う。睡眠時間は毎日3時間ほどだ。仕事が休みになるのは月4日と新聞休刊日だけで、大晦日も元旦も配達があった。
「スピード、大丈夫ですか?」
バイクを後ろから自転車で追いかける私を気遣い、アン君がマスク越しに声をかけてきた。柄モノのマスクはベトナムに残した彼女からのプレゼントだ。
気温は零度近くまで冷え込んでいた。アン君の顔はマスクとマフラー、ヘルメットで隠れている。新聞配達の姿を見ても、彼が外国人だとわかる人はほとんどいないだろう。
配達する朝刊は約350部、夕刊が200部以上に及ぶ。外国人であっても、配達部数は日本人と変わらない。バイクのカゴと荷台に分けて積む新聞の重さは約20キロ。1回ではすべて積みきれず、配達の途中で販売所に戻って積み直さなくてはならない。
「朝、起きるのは大丈夫です。でも、雨の日は大変。風の(強い)日も大変です」
アン君はベトナムでも日本語学校に通っていたが、言葉はまだ流暢とは言いがたい。配達先の表札にも読めない漢字は多い。そのため仕事中は、いつも「順路帳」が手放せない。絵と記号を使って、配達の順路が記された帳面である。
バイクを止めては前のカゴから新聞を抜き取り、配達先のポストに入れていく。そんな作業が延々と続く。
4時半頃になると、空が白んできた。しかし、道行く人は皆無だ。聞こえてくるのは、他紙の配達員が運転するバイクの音だけである。そんななか、1軒の配達を終えたアン君が、踵を返して私に尋ねてきた。
「新聞配達がいちばん楽しい日は、いつか知っていますか?」
≫――――――≪
■《日本人の友だちは1人もいない…》
答えに窮していると、彼は笑顔で言った。
「雪の日です。配達に10時間もかかりました」
最初は皮肉かと思ったが、配達を終えた後に話を聞いて理解した。
アン君は以前、大雪のなかで配達したことがあった。ベトナムの故郷では、ほとんど雪は降らない。何度もバイク��転んでしまったが、それでも配達をしないわけにはいかない。仕方なく歩いて配達していると、見かねた近所の人たちが次々と手伝ってくれたのだという。
日本にやってきてからずっと、アン君は販売所と日本語学校の往復だけの生活を送っている。接する機会のある日本人といえば販売所の従業員と日本語学校の教師や職員くらいで、日本人の友だちも一人もいない。そんな彼にとって、思わぬかたちで経験することになった日本人のやさしさが身にしみたのだった。
アン君が働く販売所では、数年前からベトナム人奨学生を受け入れてきた。販売所を経営する男性は、彼らの働きぶりに満足しているという。
「ベトナム人の若者は皆、真面目です。不着(配達漏れ)もほとんどなく、むしろ日本人よりも優秀。ベトナム人抜きでは、うちの店はもう成り立ちません」
男性の販売所には10の配達区域があるが、そのうち8つはベトナム人留学生の担当だ。確かに、ベトナム人抜きでは「成り立たない」状況である。
アン君は、朝日新聞販売所に奨学生を送り込む「朝日奨学会」に採用された後、この販売所に配属された。朝日奨学会では、彼のような外国人奨学生のことを「招聘奨学生」と呼ぶ。招聘奨学生となると、日本人の奨学生と同様、学費を負担してもらえ、アパートも提供される。
一方、販売所にとっては、日本人よりも外国人の奨学生を採用したほうが金銭的なメリットがある。日本人奨学生の場合、奨学金と給料、アパート代などで月25万~26万円程度の負担となるが、外国人だと月4万~5万円ほど少ない。外国人が通う日本語学校は、大学よりも学費が安いからだ。
そもそも、最近では日本人の若者で新聞奨学生を希望する者は少ない。珍しく希望者がいて採用しても、仕事が嫌になって短期間で辞めてしまうケースが多い。販売所を逃げ出しても、ほかにアルバイトはいくらでもある。
その点、外国人の場合は、途中で逃げ出す心配がない。人生をかけて来日している彼らは、簡単に日本を離れるわけにもいかない。販売所を辞めたところで、学費が免除され、しかも衣食住の心配もない新聞奨学生を上回るアルバイト先など、そうそう見つからないからだ。
社会人の日本人を雇えば、奨学金の負担はなくなる。ただし、販売所の仕事はアパート付きが基本だ。フルタイムで一人雇えば、首都圏では最低でも月30万円前後はかかってしまう。それでも日本人を雇いたい販売所は多いが、希望者は現れない。そのため仕方なく、外国人に頼る状況が生まれている。
新聞販売所で働く外国人留学生のなかでも、際立って多いのがベトナム人だ。とりわけ朝日新聞の販売所では、ベトナム人頼みの状況が著しい。朝日奨学会東京事務局が、組織的にベトナム人を奨学生として採用しているからだ。この2~3年は毎年春と秋、100人単位での受け入れが続いている。ちなみに同事務局で採用する日本人奨学生は、1年で100人にも満たない。つまり、ベトナム人奨学生の数が日本人の2倍以上に達しているのだ。
「朝日奨学会」制度の功罪と、さらに過酷な新聞配達の実態に迫る後編は {{ こちら : https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49460 : https://archive.is/9cAK3 : https://benediktine.tumblr.com/post/618784835381723136/ }}
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gunosy-news · 5 years ago
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思わぬ高値が!? 持ち物から発掘された予想外の「お宝」
集計期間:2020年3月21日~3月23日 回答数:14530
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捨てようと思っていたものや、部屋の奥にずっとしまっておいたものに予想外の価値があった・・・そんな経験はありませんか?
昔なら、そういった出来事はテレビのお宝鑑定番組でしか見られませんでしたが、フリマアプリやネットオークションが定着した現代では、わりと身近な話になっているかもしれません。
そこで今回は、みなさんの「お宝発掘エピソード」について調査を行いました!
自分の持ち物が予想外のお宝だった経験はありますか?
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回答者14530名のうち、持ち物から予想外のお宝を発掘した人の割合は全体の14.4%と、圧倒的に少数派でした。
やはり、発見の確率が低いからこそ「お宝」なのでしょうね。
ここからは、具体的なエピソードを見ていきましょう。
こんなお宝が発掘されました
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<0円~1万円>
・映画のキーホ��ダー300円程度が、2000円ですぐに売れたこと。
・300円で買ったゲームが4000円の価値だった。
・昔に買ったコミックを専門店に打ったら、5000円の値段がついた。
・駅の忘れ物で買った50円のエルメスのポーチをブランド買取ショップで売ったら本物で、数千円で売れた
・ハードオフでジャンク(新品同様)で買ったCDが、商品の当選品の限定で100円で買った物がメルカリで1万円で売れた事
・古いヘルメットが1万円で売れた
・カードキャプターさくらの千円のクオカード。オークションに出したら1万円超えてびっくりした。
<1万円~10万円>
・PCエンジンの本体が2万くらいする
・以前クリアランスで買った500円おもちゃ2体が未開封で25年後に27000円と30000円になった。
・知人の家の片付け手伝いに行って、いらないからと譲り受けた古い切手。ネットオークションに出したら¥3万以上の値段がついてビックリした。
・小さいころから持っていたお人形オークションで3万円超えだった
・もう離婚しましたが、私はいらないと言っていたのですが、旦那が結婚指輪を用意しました。ナットのような指輪で(本物かな~?)と思わせるような形も無骨なものでしたが、何年か前にお金にかえた所3万円弱位になりました。高額ではないですが偽物と思っていたので儲かった気分でした。
・リサイクルショップで200円で買ったバッグ。百貨店で購入すると5万円はすると言われた。ホンマか?ウソか?
・昔のサンリオのおもちゃのネックレスがネットで5万円になっていた知らずにメルカリで1200円で販売してしまった
・以前懸賞で当たった限定のコップのフチ子さんがAmazonで7万円で取引されていた。
・小さい頃に親戚から頂いた切手がメルカリで7万円で売れました。
・1万円で買ったテレビが10万円になった
・漫画のグッズ。アニメ化される前に漫画雑誌の懸賞で手に入れた枕カバーが、数年後作品の人気が高まって、フリマサイトで10万円近い値段で売れた。
<10万円~50万円>
・6万円で購入したPLAYBOYのスカジャンが11万円で売れました。
・持っていたコンバースが、実は50年前のものでした。12万円くらいの値段になってました
・大滝詠一プロデュースのLP。ロンバケがヒットしたのち15万円になった
・景品で当たったフィギュアが18万円
・何十年も前に新品二千円位で買ったCDが初回プレス盤でオークションサイトで十万円以上で取引されていた
・古いアップライトピアノ。30万で下取りするといわれびっくり  
・親が知り合いから貰った桐の箱に入った壷を「置く場所もないし、誰の作品かも分からないからあんたにあげる」と譲り受けたので、近所の���董品店に持っていったら30万ほどはするものだと言われました。
・ブランド名を知らないのでバックを安くで友達に譲ったら海外ブランドで50万円以上すると他の友達から聞いて驚いた。
<50万円以上>
・親から貰ったゴルフのパター、売りに行ったら70万だった。売らなかった。
・引っ越しのバイトでお礼にとおばあさんからもらった時計がオメガのアンティークでお金に困った時質屋に持ってたら80万借りれた。その後返しに行ったらおばあさんは亡くなれて身寄りもわからないので今でも大切にしてる。
・叔父の形見分けでもらった純金100gが数十万円の価値があってビックリ。住宅購入の頭金にしました。
・仮面ライダースナックのカードが一枚5万円5万円で先輩から買った車が、3年後100万円超えで売れた。 
・父からもらった時計が150万で売れた。
<おもちゃ・キャラクターグッズ>
・ビックリマンシール
・ポケモンカード
・セーラームーンのカード
・キン消し
・バービー人形
・ペコちゃんの人形
・ディズニー関連の軽い気持ちで買ったシリアルナンバー入りの人形
・ファミコンやプレステのゲームソフト
<著名人のグッズ>
・レーシングドライバーの土屋圭市がル・マン24Hレースでクラス優勝した時に着用していたライマリング(腕輪)とレーシンググローブ
・大瀧詠一の発売延期のアルバムポスター
・ラモス瑠偉選手のサイン
・知り合いの甥っ子に直筆のキャプテン翼の色紙をもらった。その甥っ子は高橋陽一さんだった。
・ジャイアント馬場さんのテレカ
・小さい頃に使ってた手帳を捨てようとしたら、後ろのページにサッカー日本代表選手のサインが書かれていた。
・加山雄三のパチンコDVD
・昔務めていた所にやってきた青年がV系バンドのメンバーで、私は全く知らないのでいつも通り丁寧に接客したら、感動したらしくお礼と一緒にCDを1枚無料でくれた。でもV系は全く聞かないので、フリマアプリに出した。我ながら最低だと思いました。しかも、相場もわからないので適当な値段をつけてだしたら、即完売した。笑いましたね、流石に。
<いま話題のアレ>
・今まさに備蓄していたマスク
・マスク。アルコール。花粉症に備え購入しておいて本当によかった。
<貰いもの・受け継いだもの>
・貰いもののキーホルダーがレア物だった
・もらった自転車がプレミアが着いて高額だった
・中学生の時に親戚からもらった金のブレスレットが本物の純金だった。
・姉ちゃんからもらった指輪を売ったら意外な額だった。
・べっこうのペンダント、赤珊瑚のペンダント。シルクハットとフロックコート、スイス製の金の腕時計、紋付き羽織袴、屋久杉の灯籠型の置物。全て父から譲り受けたものです。100年近く前のものだそうです。
・洋酒コレクターの父親からもらったルイ13世。ワインを嗜む程度しかお酒が飲めない為放置していたらボトルがバカラのガラス製と判明!!ビックリしました笑笑
・祖父が自分にくれた刀が凄い大金になった。
・知り合いのお爺さんから貰った48年前のロレックス腕時計。私は頭から偽物と思っていましたが、そのお爺さんが亡くなり1一度真贋かを知りたく鑑定してもらった結果1950年代型式のレプリカ本物と判明しかなりの高額を提示されましたので本当にビックリしました。
・家には似合わない大きな燭台。結構な値がついた
・自分の血液が1人の命を救い、自分の一部が子宝という宝物
<その他の珍品>
・戦前の石
・黒い見たことのない石だと思って持って帰ったら隕石だった
・旧日本陸軍の真空管式無線機。
・公衆電話のガチャガチャ
・年代物のワインの空ビン。
・数年前に、何の気無しに買った首里城のWAONカード。
・書道展に出品して入選したときのすずり
・家のフェンスを最終処分場に捨てに行ったら逆にお金をくれた。
・卒業アルバム。同級生に後に有名になった人がいた。
<取っておけばよかった…後悔や怨嗟の声も>
・引っ越しの時に勝手にリサイクル屋にいろいろ持ち出されてしまいました(泣) 取り返しかったです。
・スヌーピーのぬいぐるみ。部屋の整理で処分したら、海外の骨董品屋で同じぬいぐるみが売ってた。1万円ぐらいで売ってた。処分しなきゃよかった。
・超合金のマジンガーZや塩ビの仮面ライダー人形。気づいた時には、既に母がゴミに出していた。勿体ない。
・子供のころ「キャンディキャンディ」のTVアニメ用のセル画を知り合いから譲り受けて大切に持っていたが、引越しの際に紛失してしまった。大人になってから鑑定TVを観て高く売れる事がわかり後悔した。
・カルビーのお菓子にセットだった仮面ライダーカード多数、今なら十万円以上だと思うが、子供の頃押し入れに大事にしまっておいたら、親に捨てられた、、、
・昔のサンリオのおもちゃのネックレスがネットで5万円になっていた知らずにメルカリで1200円で販売してしまった
・公開当時買った“ナウシカ”グッズ。(ポスター、他)マニアから懇願されるほど。たぶん自分より大事にしてくれるだろうと思い、手放した。今持っていればアノときより、もっと高額になったかなぁ。、。
・昔買ったプラモデルが高くなっていたが親に全て捨てられた!何十万円にも価値が上がっていたが年寄りは価値が分からずに捨てた!蔵を整理した時も価値のある古い物は全て捨てて価値のないキラキラした物だけを取っておいてケンカになった。
まとめ
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みなさんの経験談をまとめると、お宝が多いのは
・長いあいだ放置していたり忘れていたもの
・身内から貰ったもの
といった具合です。特に貴金属はブランドものは裏切りませんね!みなさんもこれを機会に、家の中を整理してみてはいかがでしょう?
アンケートにご協力いただきありがとうございました。
グノシーの「アンケート」タブにて、毎日新しいアンケートを更新しています。ポイントが手に入るものもあるので奮ってご参加ください。
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こちらの記事に関するお問い合わせは [email protected] までお願いします。
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pachelbel112 · 8 years ago
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柔軟性のある硬度7h 硬く・しなやかなdurezza massimaコーティングをアウディ A6アバントに施工
今回は2層コーティングになり、1層目は塗装とコーティング剤の定着を良くするためにガラス成分の粘質を抑えたガラス成分3割のものを施工し、2層目でガラス成分92%のガラスコーティングを施工しました。 但し、正確に言うと今現在のガラスコーティングの流行は層にしますと劣化するので1時間以内に何回塗れるかが鍵になります。
ドゥレッザ ガラスコーティング施工工程はこちら♪
ドゥレッザはディーラーコーティングの硬さが2倍以上!膜厚は10倍以上!
通常のカーコーティングのみの施工ですと有機物汚れや酸性雨による腐食予防には強いですが、ウォータースポットには弱いという弱点がありましたがドゥレッザ は柔軟性のある硬く・しなやかなコーティングの他にシリコーンレジンコーティングという無機物汚れやシリケート固着予防がされているので雪国でも強いボディーコーティング剤です。
どれも同じ?ガラスコーティング・カーコーティングの基本と違いについて
ガラスコーティング剤を選ぶ基準!ここが大事!
日本車の塗装の硬さはH~2H位であり、外国車は塗装の硬さが4H位あります。 ガラスコーティングの目的は塗装の保護ですので、外国車を基準にすると5H以上なければ塗装の保護にはならないでしょう。 しかし、ディーラーの9割以上のガラスコーティングがポリシラザンという成分で鉛筆硬度が3Hのものであり、日本車であれば1H硬いので硬いので塗装の保護にはなりますが、外国車を基準にすると塗装の保護にはなりません。 但し、硬ければ硬いほど良いと言うわけではありません。 例として、携帯電話のアイフォンの表面ガラスは9Hあり、1メートル位の高さから落とすとバキバキに割れ、よく割れた状態のアイフォンをそのまま使用している学生さんなんかをよく見かけます。 そして、メガネですが、これは「柔軟性のある7H」ですので、アイフォンのように1メートル位の高さから落下させてもキズは入るかもしれませんがバキバキに割れることはありまん。 なので、ガラスコーティングを選ぶ基準は「5H~7H」までが最適でしょう。 ※ドゥレッザ ガラスコーティングは鉛筆硬度7Hになります。 硬さの違いもありますが、カーコーティングの厚さが全く違います。 下記画像の左側は通常のディーラーガラスコーティングの成分であり、右側の画像はドゥレッザ ガラスコーティングになります。 通常のカーコーティングは硬化させても「でんぷん」の粉のようにしかなりませんが、ドゥレッザ ガラスコーティングは本物のガラスなので下記右側のようにガラスになります。 カーコーティングは塗装の保護なので、下記のようなガラスにならないと塗装の保護にはなりません。
DUREZZA(ドゥレッザ)と他社のガラスコーティング剤の違い
上記の画像を見て頂くと明らかにDUREZZA(ドゥレッザ)とディーラー系のガラスコーティング剤は成分の違いはわかって頂けると思いますが、DUREZZA(ドゥレッザ)はガラスのかたまりになり、ディーラー系のガラスコーティング剤は白い粉にしかならないのでガラスコーティング剤の厚さが違います。 DUREZZA(ドゥレッザ)同様にガラスコーティングの厚さに関しては、通販売れ筋販売上位商品と変わりはありませんが、24時間後経過後、DUREZZA(ドゥレッザ)は透明のガラスになってますが、通販売れ筋販売上位商品は粘質のあるガラスが半乾きの状態です。
ガラスコーティングの完全無機質と硬度9H以上の嘘・誇大広告
楽天やAmazonのガラスコーティングの商品を弊社、提携の研究員が遊びに来た時など拝見することがありますが、嘘や誇大広告が酷いよねって話をよくします。 そこで私も理系出身から(見た目は大工、たこ焼き屋、ラーメン屋と言われますが…)研究所の検査方法で弊社のガラスコーティング剤と他社の4点の商品を比較検討しようかと思います。
よくある完全無機質��んてない!
ガラスコーティング通販、どこかのガラスコーティング専門店で「完全無機質」などの言葉聞いたことはありませんか? 「無機質」まではOKですが、「完全無機質」ってガラス成分100%ですよね。 仮にガラス成分が100%ですとタダのガラスなので塗装やその他の物質に定着しません。 定着させるにはシリコンやチタンの物質が必要です。 これだけで100%じゃありません。 完全無機質は定着しないガラスコーティングですよと言ってるのと同じです。 下記の画像はステンレスの上に各々のガラスコーティング剤を塗り込みました。 上記画像ガラスコーティング剤の違いはどドゥレッザはほぼ透明なのに対し、他の商品は虹色や白化しております。 虹色や白化するのはガラスコーティングの成分の中に含有量が多いので、上記のような状態になります。 ドゥレッザのガラス成分は92~93%位になり、1番右側のガラス成分3割は弊社で用意したガラスコーティング剤で含有量が多いので若干、虹色ですが、楽天上位商品はさらに虹色になっています。 楽天上位商品の6Hというのがあり、特に虹色にもなっていなく水玉模様になっているのはガラス成分と触媒が上手くかみ合っていないのと、この成分がそもそもガラス系とは違う、塗料系だからではないかと思います。 楽天上位商品の9Hの虹色の原因はガラスコーティング剤の定着からあまり使用されていないスズが原因かと思います。 凡そでありますが、研究員になるとガラスコーティング剤の匂いを嗅いだだけでわかる場合もあります。 結果、成分が透明のドゥレッザですらガラス成分は92~93%位なので、画像の色だけで判断してもそれ以下のガラス成分ですので、「完全無機質」はあり得ないということです。
ガラスコーティング剤の硬さ・硬度
よくあるJISの硬度試験というのは鉛筆を下記のような車に設置して傷をつける試験になります。 たまにモース硬度とかありますが、試験内容にモースはありません。 あくまで鉛筆硬度です。 JISの試験は6Hまでしかないので、弊社で5H~9Hの鉛筆を用意しました。 下記の画像は各々の鉛筆で傷をいれた後の画像になります。 上記、画像で横に傷が入っているのがわかりますか? 下記、画像は傷の確認をわかりやすくする為に横向きにしました。 他社の製品は鉛筆硬度5Hで全てのガラスコーティング剤に傷が入ったので試験結果は4H以下になります。 通販サイトでは9H,6Hと記載してるので、ここまで弱いと思わなかったので3H以下の鉛筆も用意すれば良かったのですが。 ドゥレッザは9Hで傷が入っているので試験結果は8Hになります。 弊社では7Hだと思っていますが。 試験結果はいかがだったでしょうか。 たまに鉛筆は6Hまでしかないから、他社に7Hってなんなんだ!って言われますが、鉛筆は10Hまであります。 逆に硬度13Hや15Hなどの誇大広告のエスカレートがありますが、鉛筆は10Hまでしかないので、どういうふうに試験したのか疑問です。 弊社や研究員の考えとしてはガラス(鉛筆硬度8H)より硬いガラスコーティング剤は存在しないので、ガラスコーティング剤は鉛筆硬度7Hが限界であり、飛び石に勝てるガラスコーティングはありません。 また、今の技術では7Hが限界ですが、それでも傷が入らないことは絶対にありません。 これを糧にガラスコーティング剤を判断して頂ければと思います。
新しいガラスコーティング剤: 低分子シラン ドゥレッザ ガラスコーティングとは
従来のガラスコーティングとは違う硬く、しなやかな最強無機質ガラスコーティング ガラスだから硬いのは当たり前、衝撃や湾曲などのストレスによるひび割れが発生しに��い柔軟性を持たせました。 柔軟性が(硬いだけより)耐傷性を高めます。また、酸化劣化しないことと合わせ、将来の剥がれ、ひび割れ等の弊害に対する心配ををゼロにします。 ドゥレッザ  ガ��スコーティングは単一成分98%の高密度ガラスコーティングです。限りなく無機質に近いコーティング剤ですが2%のアルコキシドを混合する事により3~4ミクロンの甲膜厚を実現しました。また硬度7hの高度を持ちながら高膜厚のコーティング剤でもあり非常にバランスのとれた撥水角100℃を超えた撥水性ガラスコーティング剤です。
Hard-supple 硬く・しなやか
衝撃や湾曲などのストレスによるひび割れが発生しにくいガラスコーティングでは最高硬度の7h! セラミックガラスコーティングのように9hなど硬さが増すほどクラックが発生しやすくなります。 このため弊社のガラスコーティング剤では、多少の柔軟性を持たせて、あえて鉛筆硬度9Hとはせずに7H前後に調整して、クラックの発生を防いでいます。 ※ペルヒドロポリシラザンは高硬度9hであるが、クラック発生を防ぐため膜厚は薄く、意外にも微細な擦過キズにも弱く、膜厚をあげるために何層にもコーティングを施工すると剥離する。 ディーラーガラスコーティングは殆どがオルガノポリシロキサンを使用しており高分子の為、定着性が粘着テープのような定着性の為、柔軟性はあるが硬度が3h位しかなく耐久性も実際は1年半位。 弊社ガラスコーティングは低分子シランガラスコーティングの為、高硬度7h~8hであるが柔軟性があるためクラックしづらく、また、低分子のため塗装面の微細な凹凸に浸透しやすく、強靭な密着力が違う。   他社で完全無機質でガラスが完全に固まるぐらいの硬化で3μ以上の膜厚になれば劣化します。 上記のような硬化が塗装のうえで定着するとは考えづらい。 薄いプロテクションフィルムにドゥレッザ  ガラスコーティングを実験の為、厚塗りしました。 ドゥレッザ  ガラスコーティングを塗ったプロテクションフィルムを指で曲げても、ひび割れしません。 通常のガラスコーティングですと、数μでもここまで曲げるとひび割れしますが、ドゥレッザ  ガラスコーティングは低分子の為、膜厚が厚く、そして硬くても衝撃や湾曲などのストレスにも強い。
硬度とクラック
硬度が硬いほど良いと言われるガラスコーティング商品やサービスがありますが、ガラスコーティングは化学合成品であるため、被膜の硬さが増すほどに脆く壊れやすくなり、「クラック」と呼ばれる微細なひび割れ損傷が発生しやすくなります。 クラックは硬化の過程や使用中の物理的化学的刺激などより発生し、見た目の「クスミ・濁り」になったり、「被膜が剥がれ落ちやすくなる」ことの弊害の原因になります。 今の技術で作ることができるガラスコーティング(非晶質ガラス)は、鉛筆硬度9H程度が最高硬度となりますが、コップや窓ガラスなどの厚みのあるものと比べて、ミクロン(μm)単位の被膜では硬さゆえの脆さの影響が大きくなります。 クラック発生を回避するためには、少し粘り気を持たせる必要があり、6H~8H程度の硬度が最適であると考えます。
膜厚と硬度
膜厚はある程度厚��方が良いと思います。しかし硬度が同じ場合被膜が厚くなるほどクラックが発生しやすくなりますので、上記のような若干の粘り気のある6H~8H程度のガラスコーティングでは2~4μm前後の膜厚が、微細な傷からの保護という意味でもバランスが良いのではないかと考えます。 硬度が同じ場合は、膜厚が厚くなるほどクラックが発生しやすくなるため、硬度9H程度のガラスコーティングでは0.5μm~1μm程度の薄い膜にしないと、クラックの発生が問題になります。 このように余りにも薄い被膜では、摩耗や微細傷も塗装まで達してしまう可能性が高まります。
トヨタ ランドクルーザープラドの概要
オフロード走破性だけでなく、オンロードでの快適な走行性能を追求した本格的SUV「ランドクルーザープラド」。ラインアップは、163馬力2.7L 直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、5人乗り/7人乗りを用意するベーシックな「TX」、「TX」をベースにクルーズコントロールやパワーシートなどを装備する「TX Lパッケージ」を設定。また、2.8Lクリーンディーゼルエンジン「1GD‐FTV」を国内で初めて搭載した「TX」、「TX Lパッケージ」、「TZ‐G」を設定。今回、マイナーチェンジを行った。エクステリアは、力強さと先進性をより一層高めたデザインに進化した。フロントは、フード中央部を前方視界に配慮した形状としたほか、大型フロントグリルとヘッドランプを一括りにすることで力強さを演出。また、ヘッドランプは全車にLEDを採用したほか、19インチアルミホイール(切削光輝+ダークグレーメタリック塗装)を新設定。リヤは、コンビネーションランプの飛び出しを抑えたほか、ガーニッシュのデザインを変更した。インテリアは、レジスターリング(エアコン吹き出し口)上部を下げることで視認性を高めたほか、ナビゲーションをタブレット型の薄い形状とすることでモダンさを強調。センタークラスターやメーターパネルに金属調加飾を施すことで上質感が向上した。ステアリングホイールは、握りやすさを考慮した設計としたほか、専用加飾を施すことでインストルメントパネルとの統一感を演出。安全な運転を支援する衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を全車に標準装備した。また、ディーゼル車のグレード体系を見直し、「TX」に7人乗り、「TX Lパッケージ」に5人乗りを追加。ボディカラーは、新規設定色「アバンギャルドブロンズメタリック」を含む全9色を用意。
フッ素レジンコーティングであるDUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤
下記の画像をクリックすると購入可能です。 ガラスコーティングは有機物汚れ・酸性雨による腐食予防にはなりますが、無機物汚れ・シリケート固着予防に関しては完璧ではありません。 無機物汚れに対するバリアはフッ素レジンコーティングであるDUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤をお勧めします。 ガラスコーティング施工とDUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤で有機物汚れと無機物汚れの両方に対する予防バリアが施すことが理想です。 ガラスコーティングの耐��は普段の洗車も大事になり、外気には有機物の汚れなども車の塗装にたくさん付着します。 多くのガラスコーティングに水洗いだけでOKなどありますが、本当に信じるエンドユーザー様は多いのでしょうか? 例として、フライパンの表面にはテフロンコートなどのコーティングが施されておりますが、フライパンの油汚れは水洗いだけで済ましている人は少ないですよね。 車も同様に有機物の汚れは洗剤を使い、トップコートでフッ素レジンコーティングでガラスコーティング剤を保護する必要があります。 ガラスの硬い被膜を長期間形成するガラスコーティングを施し、その上にDUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤をコーティングする案と、ガラスコーティングのみの案、DUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤のみの案の3パターンが考えられます。 NSコーポレーションが考える選択の目安をまとめてみます。
塗装のウォータースポット予防策 ガラスコーティングのみ DUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤のみ ガラスコーティング+ DUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤 有機物汚れ・酸性雨による腐食予防 ★★★ ★★☆ ★★★ 無機物汚れ・シリケート固着予防 ★★☆ ★★★ ★★★ 有効期間 ガラスコーティング 数年 ー 数年 DUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤 ー 3~6カ月程度 3~6カ月程度 施工性 ガラスコーティング プロの経験と技術が必要 ー プロの経験と技術が必要 DUREZZA(ドゥレッザ) コーティング剤 ー 簡単施工 簡単施工、 ガラスコーティングのメンテナンスとしても最適
ガラスコーティング・カーコーティング・ボディーコーテイング・カーフィルム ご来店の多いエリア:
東京都 千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、北区、荒川区、板橋区、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区、八王子市、立川市、武蔵野市、三鷹市、青梅市、府中市、調布市、町田市、狛江市、千葉県、埼玉県 神奈川県 川崎市、横浜市、厚木市、綾瀬市、伊勢原市、海老名市、小田原市、鎌倉市、相模原市、寒川町、座間市、逗子市、茅ヶ崎市、秦野市、葉山町、平塚市、三浦市、南足柄市、大和市、横須賀市、藤沢市、四日市、埼玉県、茨城県、千葉県
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usamimi-king · 8 years ago
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慟哭は復讐の声 2.僕は君たちのファンさ
2017年3月に行われたサタスペのキャンペーン・青空爆発ドッグスの最終話を小説風に脚色したものです。
 病院の朝はどこか静かで、掃除が行き届いているせいなのか空気が余計に澄んでいるような気さえした。パットは目を擦りながら昨晩を思い出して全員を見渡す。眠気に負けた我々を乃木先生は外に放り出さず、危篤状態のアリエルの病室に詰め込んだ。それなりに仲良くしているらしいマヤンだけは毛布が掛かっていて、恭ちゃんは備え付けの固いソファに沈んで帽子で顔を隠している。ヴィンスは扉の横で��くまで警戒していたが結局腕を組んで胡坐で寝ていて、一松はベッドサイドにもたれ掛って細い指をアリエルの手にそっと重ねていた。こんな寝起きも今までの仕事でもよくあることだったけれど、全員が死んだみたいに不気味だと感じてしまう。嗚呼、考えてはいけない、思惑は現実を呼ぶ。パットは雑に頭を掻いて眠気を散らした。その途端に電話が鳴り、慌てて取るとたぶん近所の人の声だった。パットさん、パットさんと呼ぶ声はどこか余所余所しく、脅えている。 「あなたの家燃えてますけど」
 車に置いてあった荷物を整理しながら、マヤンはいくつかの食糧やお酒を取り出した。備蓄しておいて良かったと言い、それらを均等に分配しておまけに手榴弾もつけて全員に渡してくる。パットだけはそれに目もくれず、清々しい空の向こうに星座を見ながらさめざめと泣いていた。青空爆発ドッグスはパットの「消防が遅すぎるぞー!」の叫び声で目を覚まし、彼のアジトが無くなったことを知った。そんな安いところ住んでるか��ですよ、と嫌味を言ったのは崔で、どうせみんな燃えるよ、と諦め気味なのは一松だ。一つだけわかったのは、この件は長引けば長引くだけ住処が爆破されると言うことだ。 「そういえばヴィンスには渡さなくちゃいけないものがあったね?」  気が付けばマヤンの姿がそこに居らず、さり気無くヴィンセントの背後に回っていたことに誰も気が付けなかった。素早く起勢を行ったかと思うと亜流の緩慢な動きで空気を扇ぎ、大きな背中に気を入れるように手を押し出す。しかし衝撃を与える前にヴィンセントが半身を振り返りそれを力強く受け止めた。 「前はちゃんと受けてくれたのに今回は受けてくれないんだね……」 「いや二回も同じことされたら流石にわかるだろ」  じゃあこいつは受け取っておくぜと武骨な手をひらひらとさせるが、他の三人からはなにも見えなかった。一体なにを受け取ったのだろう。 「そういえばヴィンス、今回は銃が欲しいって言ってたよね?」  どういう銃がお好みかな? 火力が欲しいのか、扱いやすいものが欲しいのか。マヤンはまるで商人のように例を上げていく。ヴィンセントはこの中では戦闘が得意ではあるが、今まで肉体だけに頼っていて武器の類は扱ったことがあまりない。そしてこれからもメインで使っていこうと言う訳ではない。大袈裟なものを貰っても宝の持ち腐れと言うものだろう。 「取り回しのしやすい小型の物が良いか」 「じゃあ牽制用で良いわけだ。自動拳銃で良さそうだね」  しかしそう言ったあとのマヤンの表情は曇っていった。何度か呻いた後に、まずいよヴィンスと呟く。 「ここって意外となんでも揃ってるわけじゃないんだよね」  具体的にはオススメしようとしたベレッ��を取り扱っている場所が無いと言う。軍艦島に行けたなら話は別だが、今は普通に歩くことすらままならない状況だ。無理はしなくて良いと気遣ったヴィンセントとのやり取りを見ながら、崔が思い付いたようにマヤンの頭をポンポンと叩く。 「マヤンくん、君だったらデリバリーで買い物したついでにベレッタも手に入るんじゃないのかい?」  少年は一瞬ポカンとした。それから納得したように部屋の隅に移動して徐に札束を取り出す。それらをバラッと宙に舞わせたかと思うと、両手をパンと叩き真面目な顔で目を瞑った小気味好い音が白に溶けていく。 「時計仕掛けの、名の下に」  全員が聞き取れたのはそこまでで、あとはよくわからない架空言語を途切れなく紡いでいる。あれはマヤンがたまにやる奴なので今更突っ込んだりはしないが、舞った紙幣が金色の光を放ち彼の手に集まっていくのをいくら眺めても理解はし難いと思えた。合わせた手をそっと放していくと、光が一つの銃を象っていく。おまたせ!とニッコリ笑った手の中にはベレッタが既にあった。そう、欲しかったベレッタだ。ヴィンセントは一拍反応を遅らせてから受け取った。ついでに移動用のヴェスパの鍵も渡される。 「僕はJAIL HOUSのほうに顔出してくるよ」  もうちょっとご飯とか必要だしね、と軽快にシトロエンを出していった彼を見送ると、全員も行動しようとその場を後にした。
 とにかくミナミ以外にも行けるようにしなければ、と方針が決まったのでまずは取っ掛かりを見つけるためにパットが走り出した。大阪ドーム近くのコンビニへ行くと最近起こった奇妙な出来事でもないかと雑誌類を読み漁る。何故ドームに来たのかと言うと、ヴィンセントが推してきたからだ。 「ドームは敵がいっぱい来るじゃないか」 「……それは間違ってないけど間違ってるよヴィンス」  そんな会話をしながら乃木クリニックを後にしたが、なかなかの収穫があったかと思う。『話題のイメクラ森の仲間たち』とか『野球界の新星サザンクロスペンギンズ』とか『ドブネズミのように美しく生きる』とか、なんかあいつらっぽいではないか。亜侠の情報収集とはいつだってこういう違和感から始まるのだ。  さてみんなに報告しなければと携帯を取り出したところで、丁度良く電話が鳴った。番号は非通知だ。非通知?パットは前に大人たちから注意されたことを思い出していた。要は知らない人からの電話は出るなと言った忠告である。しかし今は出たほうが良いような気がする、微妙に悪いことをしている気分になったパットはキョロキョロと周りを見てからこっそり外に出てマルチボードでコンビニの屋根の上までやってきた。それから電話を取る。 「君たちが青空爆発ドッグスだね?」  声はなにかの機械を通したようにザラザラしていて、低音の男性のようだった。 「誰だお前は、名を名乗れ!」 「嗚呼、僕の名前はメガディプテス」  復唱しようとしたのどがつっかえる、なんだその滅亡した種類の古代生物みたいな名前。そんな覚え辛い男に電話番号を渡したこともなかったはずで、さてこの電話の向こう側にいる彼の気が知れない。 「一体何者だ貴様」 「僕は君たちのファンさ」  ファン。fanatic。狂信者と言う意味である。しばしば音楽やスポーツの文化活動に勤しむ者のことで、異常なまでに魅入られた楽しそうな人たちのことと思って差し支えないだろう。一体いつから我々はディスカバリーチャンネルを放送していたのか。まさか盗撮。現実と実績から遥かかけ離れた謎の支持者は、楽しそうに息を漏らしたあとに『奴らから身を隠す情報を教えてやるよ』と言った。 「なにが目的だ?」  当然ながら信じられないパットは誰も見ていないのを良いことに顔を強張らせていた。いきなり協力者が現れるなんて普通思わない、元より悲観的な性格だったので殊更に驚く。 「さっき言った通りさ」 「なにか言ってくるんだろ? 報酬だとかそういうので脅してくるんだろ?!」 「いやそういうのは良い」  そういうのは良いから落ち着け、と言われるが少年の手は今や色を失くして真っ白になっていたし、体の震えは収まりそうもない。その癖頭は沸騰しそうなくらいに熱く、千本針で刺されているような痛みがあった。震える声が、嘘だ、嘘だと呟き続けるので、メガディプテスはこれは駄目だと思ったのか簡潔に内容を答えた。ダンボールだ、ダンボールを被ると良い。システム的には、この国は変な人で溢れかえっているので変な人になろうという話だった。 「木を隠すには森さ」 「人を隠すにはダンボールか」 「そういうことだよ」  男はまたなにか見つかったら連絡すると言って電話を切った。通話終了の効果音を数回聞いてから、パットは苦しい鼓動を抑えながら携帯をしまう。そしてコンビニへ駆け込むとトイレの鏡の前でいつも使っている紅を取り出した。何故こんなものを持っているのかと言われると、そういう風習の元育ったのでと言わざるを得ない。どうしてそんなことをするのかについては、聞く前に親元を離れたためにさっぱりわかっていないし、勝手に魔除け厄除けの類なのだと思っていた。紅が底をついたときは、きっと化粧品を買うお金はないのでそのままやらなくなるだろうと思っているが、どうしてなかなかのびが良い代物で八年くらいは普通に持っている。今更もったいぶることもない。パットは赤を指で撫でると頬に描いていたペイントの延長線を加え始めた。  トイレから出ると店の隅に雑然と積まれているダンボールを吟味し始める。いくらまだ小さい体とは言え、人が一人入れる大きさのダンボールなどそうそう無い。あれこれと山を崩しているといよいよ店員が話しかけてきた。パットの渾身の隈取を見たその表情は引き攣っていた、そりゃそうだ。身を隠せるくらいのダンボールを、と尋ねると店員はバックヤードを探し始め、その通りに持ってくるなり逃げていった。なるほど確かに人払いの効果はあるようだ、悪いことをしたようにニヤリと笑うと、パットはいそいそとダンボールを被りいつも通りマルチボードに乗った。これで完璧だ、誰にも見つかることはない。彼はこの後、高速移動する箱型の飛行物体としてミナミを騒がせることを知らない。  その頃、先に乃木クリニックに戻ってきたのはヴィンセントだった。ミナミから出られない状況は思っていた以上に窮屈で、何処にも行けなかったのが正しい。仕方なく待合室に居座って知り合いに手当たり次第連絡しているところだった。ヨーロッパからやってきたハングリー精神を持つ輩は多く、境遇が同じと分かれば打ち解けるのも容易い。尤も蹴落とされるときは容赦も無い。今回はその時では無かったのか、二人ほどから有力な情報が貰えたのがラッキーだ。  一つ、欲の無い動物を信組とする新興宗教が多くなっていると言う話。これは動物園を支配しようとしていたキングの願望が大きくなった故の情報操作によるものではないか? そしてもう一つ、オオサカの水辺に流れ着く不法投棄で釣り人が困っていると言う話。あのロボットを作ったのだ、試作と失敗の数も多いだろう。それらはどこへ捨てたのか? どちらも調べればあの獣共に近付けそうではあった。  宗教に関しては崔が最近一悶着あったし、アウトドアは一松の日常である。二人に後は任せよう、そう思いながら一息つくために窓辺に近付いたヴィンセントは風を切って影を落とす塊を目にした。顔の半分くらいはある石だろうか、そう丁度鈍器になりそうな大きさの。そんなものが自分目掛けて飛んできている。思わずギョッとしながら、ヴィンセントは背中からバッドを抜き打線を見極めた。窓ガラスが派手に割れた次の瞬間には、かつてピンチヒッターとしてチームを勝利へ導いた一振りがその巨大な石を吹っ飛ばす。しかし強力なホームランを犯人の男は涼しい顔でその石を右手でパシッと掴んだ。長い虎の尻尾かと思ったが、辮髪のようだ。男は愉快そうに口角を上げると、スカジャンの背に鮮やかに映える虎の刺繍を見せながら茂みの中へ消えるように隠れてしまった。確か一松が言ってた奴かな。  若干苛立ちながら窓の外を睨んでいると、今度は電話が鳴った。番号は非通知である。雑に操作をして相手を尋ねると「嗚呼、今度はヴィンスかぁ」などとフレンドリーな口調で言われた。 「お前は誰だよ。まるで知り合いのようなことを言うな」 「パットから聞いてないのかい」 「いや、聞いてる���どお前のこと知らねぇし」 「そうか、そっかぁ……」 「名前も名乗らない奴を理解しろなんて無理だろ」 「メガディプテスだっつってんだろ」 「わかりにくいんだよその名前!」  理不尽なことで怒っているというのは、言ったあとに気が付いた。電話越しにしょんぼりした空気が伝わってくる。確かに善意で情報を与えているのに怒られるのはちょっと辛いかもしれないな……全く身に覚えのない相手だけど。 「で、なんの用事だ?」 「そうそう、新しい方法を見つけたんでな」  男はパッと明るい声で話し始める。今使ってるダンボールにセクシーなお姉さんのイラストを描けと言う話だった。これで敵の目を掻い潜ることが出来ると。真面目に聞くんじゃなかったとヴィンセントは頭を痛ませる。 「目立つけどヤバすぎるって目を逸らされる奴じゃないか」 「ふふ、君は馬鹿だなぁ。これに目を向けてる間にダンボールからスッと抜ければ視線を移すことが出来るではないか」  本当にその程度でどうにかなると思っているのか、こいつは。しかし胸を張っているのが目に見えるようなので、仕方なく生返事を返していると電話を切られてしまった。そもそもこの情報を話して実行する奴がいるか?と難しい顔をしているヴィンセントの耳に、ガコンとドアになにかがぶつかる音が聞こえた。またなにか敵がきたのかもしれない、しかし昨晩のリーダーの件もある。いや、そうでなくてもリーダーを島で一回殺しかけている身、次やったら信用問題に関わってくるだろう。ヴィンセントは考えてからそっと隙間から覗いた。大きな段ボールがあった。爆発もなにもしないようだとわかるとようやく扉を開けてその箱と向き合う。少しだけ空いた穴は視界確保の為だろうか、よく見知った大きく赤い目と視線が合った。 「ヴィンス?」 「リーダーか」  変にギクシャクしなくて良かったと思ったのも束の間、パットが段ボールから出てきた瞬間にその体は驚愕で固まった。顔面一杯に赤い線を広げた化粧が奇妙な他無かったからだ。 「顔どうした?」 「え、隈取だよ隈取。さっき電話で言っただろ」 「いや、俺の所にも電話来たけどさ、あいつ別に言ってなかったぞ?」 「念には念を、だ。ところでなにか手掛かりは見つかったか?」 「……嗚呼、そう、新しい策を教えてもらったんだが」
アダムスキー救世教大神殿は、その名前の割りには信仰心の薄そうな人々で溢れかえっている。あらゆるおまじないを心掛けている自分のほうがよっぽど神様を信じているような気もしたし、こんな奴らも救ってしまう神様など信じないほうが良い気もしていると、崔はドリンクバーをお代わりしながらエントランスを盗み見てからパソコンルームに戻った。席についているうちにホットコーヒーは冷めてしまっていて、質の悪さがまざまざとわかる。アダムスキーと言えばデジタル手法がお得意と言うのもあって、そちらの設備が充実しているのが有名だ。ずらっと並べられたコンピューターは宇宙人との通信手段の足掛けとして用意されたものを表向きは善意で市民��無料貸し出ししている。その実インターネットは独自のサーバーにだけ繋がっていて、信者があれこれとでっち上げつつ宇宙人を讃えただけのページに飛ばされるのだが教養に明るくない人間にはそれがわからないのである。そして宇宙人はなんでも解決してくれると思い込んだ彼らが入信するループだ。  しかしそのインターネットも抜け穴を使えばワールドワイドウェブへ飛ぶことも出来るし、おまけに動物占いが大人気と来た。どんな宗教でも動物はとかく密接に関わっているものであるし、神話なんか昔からアニマルパラダイスだ。つまりそこから新興宗教も着想を得ることが出来るのではないかと崔は思ったのである。今までお金をバラまいてきたけれどチームメンバーからは散々な言われようだったので、お大臣は封印だ。久し振りに集中してディスプレイを見続けている。わかったのは、自分たちがあまりにも唐突にテレビに出てきたので掲示板でアラサガシが行われていることと、秋頃にお世話になった紅葉狩りツアーが再開したことと、動物図鑑がamazonからオススメされることくらいか。よくわからないな、と思いつつドッグスの面々に連絡を取っていく。  最後に会話をしたのは一松だった。 「動物図鑑ってなにそれ。もうあいつら動物じゃないから意味無いじゃん」 「だって『もしかして:ムツゴロウ』とか出てくるんですよ。私たち完全に動物に詳しい人だと思われてますよ」 「その人一番遠い人だよね、保護もしてないし好きでもない」 「まぁこういうことなんですよ。一番有力そうなのは掲示板ですかねぇ」 「ちょっと見てみたけど、悪口流してるのが二、三人で固定されてるね。半年前の孤島の出来事も妙に詳しい、これがあいつらの手下だと特定出来れば情報は掴めるかも」 「なるほどなるほど、わかりましたよ……あれ?」  不意に画面にノイズが走ったのを崔は見逃さなかった。カーソルに砂時計が現れたと思ったらそのまま止まってしまい、うんともすんとも言わない。文字がブレていき、点滅にも似た状態になって数秒経つと恐らくパソコン関係者が一番見たくない青色が現れる。 「なに?」 「いや、ブルースクリーンになってしまいまして」 「えぇ……再起動してみたら?」  一松にそう言われて電源を落としてみるも、改めて点けた画面は相変わらずで崔は首を傾げながら本体をバンバンと叩き始めた。 「叩かないで恭ちゃん」 「テレビとかこうしたら直るじゃないですか」  直んないよ、と呟こうとした一松の耳に、なにやら不穏なざわめきが聞こえた。第三者の声がした。大丈夫かと聞こうとしたところで食い気味に大丈夫だよと崔が叫んだが、きっと自分に言ったのではないと唐突に切られた電話の通話終了音で察する。嗚呼、信者にバレたんだな……。
 JAIL HOUSへ行ったマヤンが食料を取りに来てほしいと連絡をしてきたので、一松は一通りうろついた後にそちらへ立ち寄った。��ボットの一件で場が混乱していたと聞いたが、一日経ってしまえば相変わらず亜侠が屯していて大量の酒臭さと品の無い会話が充満している。ここはこうでなくっちゃ、と思った一松の前にバーカウンターでつまらなそうに頬杖をしているマヤンが現れた。どうにもこの喧騒が苦手なのだと最初に集まったときに言っていたはずだ。詳しいことは聞かなくて良いと思ったので、どうこうしてやろうと言う気は無いがさっさと用を済ませてしまおう。 「マヤンちゃん、隣良い?」 「どうぞ」 「ついでに金くれ」 「……そう言われると思ってジャリ銭作っておきましたよ」  小さな拳が差し出されるので下に手のひらで器を作って待っていると、チャリチャリと金属の擦れる音が聞こえた。普段の生活ではほとんど聞いたことの無い音である、マヤンや崔にとってはゴミ同然らしいが少なくとも一松にとってはとても有用性の有る金額なのだ。ちなみに財布と言うものはドッグスの活動をするようになってから手に入れた。カエルの顔をしたポーチにそれをしまい込んでいるとさっき仕入れたバランス栄養食を並べてどれがいい? と尋ねてくる。メープルが好きだ。 「リーダーからダンボールの話聞きました?」 「なに言ってるんだろうねあの子」 「一応用意しましたけど僕たち凄く頭悪そう」  一応用意した辺りがマヤンの優しさと言ったところだろうか、一松は面倒臭いと思って探しもしなかった。 「嗚呼、恭ちゃんの話もしとくね」 「えっなに?」 「アダムスキーのところでパソコン壊したって。バレたら一日修理することになると思うんだよね、どうにか出来ないかな?」 「はい?」  まさに寝耳に水と言った表情でマヤンは目を丸くしている。わかる。こっちも吃驚した。少年は頭を抱えて変な声で呻いたあとに、ちょっとリーダーと相談する、と引き攣った顔で言った。手伝えることがあったら言ってね、と声を掛けて、一松はノートパソコンを起動する。  結論から言うと大した情報は得られなかった。場所を特定出来れば活動場所がわかるかと思ったが、掲示板を盛り上げている十数人を手当たり次第調べ上げる時間は恐らくない。だったら頭を叩いたほうが早そうだと思ったし、そうするべきだと。しかしまぁ、この年になっても知らない自分に会えるのだなと一松は重い胸の内を撫でるように息を吐きながらいくつかの文章を見つめた。酷い言われようだ。益体の無い屠殺だとか動物虐待だとか、あることないことをよく言えるものだ。並べられた誹謗中傷を、せめてリーダーやマヤンが知らないようにと願った。いや、本当は大したことなんかじゃない、皆はもっとタフだしこの程度なんともないだろう。別にいいんだ。皆のことが心配で勝手に苦しくなってるだけだから。こんなことは知られたくはないな。  ノートパソコンを雑に閉じて、珍しく深い溜め息が小さい口から吐き出された。その顔にいつもの飄々とした微笑みは無い。眉間に皴の寄った切れ長の目が人一人を恨みで殺せそうな程度に暗い色をしている。少しの間ぼぅっとしていたが、やがて���から上回る負のオーラを感じ取って一松はビクッとしながらそちらを見た。マヤンはこのひと時で目の下にくまを作っていて目は煤けた金色で要するに死んでいる。肌と髪の艶も無くなって口元に力は入っていなかった。典型的な疲れた人がそこにいた。 「ご苦労様マヤンちゃん」  頷きのようなうたた寝のような首の動きをしてマヤンは椅子に腰掛けると懐から濃いオレンジ色の酒瓶を取り出した。ラベルはカルヴァドスの一種だったと思うが、正規品かどうかまではわからない。彼は直接瓶に口をつけると急な角度でそれを煽る。あんなに綺麗な体でいたいと言っていたのに、と思うのは野暮だろう。 「良い飲みっぷりだね」 「飲まなきゃやってられないって奴だよ」 「そう、お疲れ様」  まさか一枚だけ魔の鋭角に折れていたなんて、マヤンがブツブツ言い始めるともう一松にはよくわからない話だった。金を時に変換し比喩的同義物による時間逆行を感知した猟犬に見つかってSANチェックとかさっぱりだ。この子リーダーと別のベクトルでおかしいんだよなぁ。 「これあげるね」  ようやく一松がそこにいたことに気が付いたようにこちらに顔を向けると、手元に数枚の札を紐で丸めたものが転がってきた。何故これをと疑問をぶつける前にマヤンは席を立っていて、もう入り口に向かっているところだった。その手には貴重品を入れるしっかりした小型のケースと白い粉が握られている。これからキメにいく人みたいだ。後でハルシオン錠を粉末にしたものだと教えてもらった。 「じゃ、リーダーのとこ行ってくる」 「いってらっしゃい」  彼がそっと消えてしばらくしてから車のエンジン音が聞こえた。危ない運転だけはしないで欲しいな、と思いながら一松はもう一度ノートパソコンを開いた。他の掲示板、出来れば地域を限ったところに書き込みがないだろうか。完全に絞り込めなくても検討がつけられればなんとかなるかもしれない。あとは位置情報を照合してみよう。結構な時間と精神力を掛けて、敵はミナミの北部で活動していると見て良さそうだった。それからいくつか見つかった画像の中で建物の中からチームを盗撮したものがあり、目につく全ての店から住所を割り出して、薬局がテナントに入ったビルであるらしいことがわかる。ここに入ってきた人物を確定出来ないだろうか。とりあえず出来ることはここまで、一松は携帯を取り出してヴィンセントに一連を引き継いだ。
 マヤンと話した作戦は、なにも出来なくなるくらいなら無理やり眠らせて休ませようと言うことだった。OSの不調がこのオオサカでどれだけの災難かご存じだろうか、この町のパソコンは希に壊れやすく、文字通り寝る間を惜しんで直さなければならないのである。そして寝ないで過ごした亜侠と言うのは、それはもう使い物にならない。だからこその注射器とハルシオンだった。  乃木クリニックの玄関を蹴破ったまでは良かった��その後の動作が全くなかったマヤンを心配しながらヴィンセントとダンボールが出迎えてくれる。少年の柔らかい頬はげっそりとしているようで、一切の覇気は感じられない。もはや掛ける言葉も見当たらず、ヴィンセントは黙って車の荷物を運ぼうと外へ出た。 「どうしたマヤン、顔色が悪いぞ」  ダンボールから這い出ながら顔を芸術にしたパットが話しかける。一瞬の間を置いてから力無く手招きをした後、彼は上着から品の良い箱と白い粉を見せてきた。こそこそと悪巧みのように顔を俯け合い、やつれた声が使い方を説明していく。箱の中身は時計だった、ケースが二段に分かれていて下に細く小さい針のようなものが入っていて、マヤンはそれが弾だと言った。針を巻くためのつまみを押すと、この針が標的目掛けて飛び出すらしい。文字盤のカバーガラスを開けると照準器にもなる。 「えっなにこれ! 凄いスパイっぽいよ!」  対してパットのテンションは爆上がりだった。そりゃどこぞの高校生探偵っぽい装備の、しかもマジもんを使えるとなると心が弾まないわけがない。それだけで彼が良い仕事をしたと褒めてやりたくもなる。一体どこで見つけたのこんなもの、と勢いで尋ねたかったが、ただマヤンが取り繕えないほどに顔色が悪かったのでグッと飲み込んだ。それが通じてしまったのかマヤンは自嘲気味に笑う。 「正直これ買うときはノリノリだったんだけど途中で疲れちゃってさ……」 「そっかそっか……」  小さな肩をポンポンと叩くといよいよマヤンが泣きそうだったので、どうか休んでほしいと思った。ちょうど良いタイミングでヴィンセントも食事を持って戻ってきて、それらを必要な分だけ分けていく。昼食もまだだったらしく、棒状の栄養調整食品を貪るマヤンは「とりあえず後は任せたから」と良いながらベッドのある部屋を勝手に借りに消えていった。 「ついていくか?」 「ついてきてくれんの?」 「恭一囲まれてんだろ、全員と戦闘になったらどうすんだ」 「そうならないように頑張るけど、心強いよヴィンス」 「じゃあさっさと行こうぜ」 「うん、行こう」
 折角良い情報が手に入ったところなのにこんなトラブルに見舞われるとは。白い服に頭の円盤をくるくる光らせた信者に囲まれながら、崔は何度も壊れてないことを強調して説明した。モニターはとっくに電源を落としたが、どうしたどうしたと詰め寄ってくるものだからバレるのも時間の問題かもしれない。崔は人だかりの中心でいよいよ言い訳も思いつかなくなっていた。 「いやこれは違うんだよ、直る直るちょっと待って……!」  弁償だ何百万円だと怒鳴ってくる老若男女の声に普段の落ち着きも失くしてしまい、心情を表すように帽子がずり落ちてきた。こんなに囲まれては逃げることも難しい、そうでなくても狡いことは出来ない性質だと自負している。だから机の裏、自分の後ろにダンボールが迫ってきていることには気が付かなかった。 「悪いが恭ちゃん、眠って貰おう」  ヴィンセントが崔の位置を確認して伝えてくるなり、パットはダンボールを被り突撃してしまった。どうにも猪突猛進の衒いがあるようだ。しかし素早さとは最強のステータスである、先手を取るための手段に仁義などは無い。少年は誰かに見つかる前に、誰よりも早く狙いを定めて腕時計型麻酔銃を撃った。流石に初めて使う銃なので大分緊張はするし、一松が教えてくれた薬の回りやすい部位は分かり辛いにも程があるが、なんとか当たったようだ。僅か小さい針はキラリと光りながら、勢いを落とすことも無く崔のうなじに刺さった。途端に彼の体がグラつき、足を滑らせて後ろに倒れ込む。拍子にキーボードに後頭部がバァンとぶち当たり、いくつかのアルファベットが宙を舞う。白い幽霊みたいな恰好の人々がアストラル体が飛んで行っただの意識体だけが逃げただのと騒ぎ出し、追い掛けろと言い合いながらバタバタと去っていった。ミッションコンプリート。 「大変だな」  鮮やかに事を終えたリーダーのことを眺めていたヴィンセントはボソッと呟いた。頑丈な体は人波に薙ぎ倒されることはなかったが、まぁ倒れるような事態にならなくて良かったと思うべきか。そのままずるずると眠った崔を運ぼうとするので、流石に手を貸さなければと駆け寄る。脱力した崔に肩を貸すような体勢で移動すると、施設の影に停めてあった彼のスバル360R2の座席に横に放り込んだ。いびきはかいていないが眉間にしわが寄っていた。  ぐったり二人目のパットを車で待っているように言ってから、ヴィンセントは一松に教えてもらったビルを探し始める。住所がわかっているので割とすぐに見つけられたものの、怪しい人物に関しては五万といるからと訝し気にされてしまった。有力そうな心当たりは、カワイイ女の子のキャラクターの着ぐるみが近くでチラシを配っていて、休憩すると言ってビルの二階を使っていたことくらいだ。それがあの女の子かどうかは判別が付かなかった。こういうのは女のほうが得意だろう。一松を女扱いしていいのかという問題は、置いておいて。
 空には早く動く雲が浮かんでいて、見ているとちょっとだけ楽しい。崔の慎ましい寝息を聞きながら、パットは助手席で豆の缶詰をウォッカでつまんでいた。ヴィンセントがいなくなったあと、重たくなった肩を回しながらストレスの負荷を認識してしまってややしばらくはなにもしたくない気分だ。だと言っても他人にとっては知る由もないことで、遠慮無く鳴り響き始めたカンフー映画のテーマソングが携帯の呼び出し音であることをようやく思い出すと忌々し気に耳に押し付けた。 「誰だお前は!」 「やっほー!」  切った。またチャララとイントロが始まる。 「誰だお前は!」 「やっほー!」  やはり切った。  しかし二度あることは三度あるとも言い、こんなタイミングで前に言われたマヤンの「女性からの電話を切るのはとても失礼なことだと僕は思うな」との苦言を思い出して渋々、嫌々、やむを得ず、仕方なしに電話に出るともう一度砂糖が溶けたような可愛いソプラノで挨拶される。 「誰だお前は」 「リボンちゃんだよぉ」 「お掛けになった電話は」 「明日の朝デートしよ?」  パットは一瞬時を忘れ、眉間に手を当てながらゆっくり息を吐き出した。そして確認するように彼女の台詞を単語ずつ呟くと、啖呵を切るように言い放つ。 「この危機的状況でデートに誘うってどれだけ非常識か解ってない?」 「だってパットが一日会うなって言うから電話したのにそういう対応って無くなぁい?」 「なら仲間の危機をなんとかしてもらおうか?!」 「えーだって私には関係無いしぃ」  あいつらのやってることなんて知らないもんっ。拗ねるような口振りに、彼女が電話の向こうで柔らかい頬を膨らませているのが目に浮かぶようだった。それを考えると愛しさのあまり抱きしめて何度でも謝りたいし、機嫌取りとばかりにぷぅとした艶やかな唇にキスを、って俺はなにを考えているんだ。ふぁっく。余った百倍の憎しみが左手の中指をキッと立たせる。しかし、こう何度もちょっかいを掛けられるのも今後困るだろう、一度相手の要求を呑み込んでやって満足させるべきかもしれない。パットは狂犬のような唸り声が聞こえないように悩みながら、金は出せないから奢ってくれとだけ頼んでデートの誘いを了承した。嬉しそうな息遣いがそっと耳に届いた。 「パットは話わかるぅ」  嗚呼、それはもう花が咲くように美しく笑っていることだろう。想像するだけで胸が高鳴るが、苦しさのほうが勝って上手く声が出てこない。油の切れた機械のように、パットはぎこちなく抑揚のない声をしていた。 「どこにいけばいい?」 「なに言ってんのよ、デートって言ったら男の子が決めるもんでしょ」 「わかったよ……」  こんなにときめいていても女って面倒くさいな、と言うのも本音だ。ようやく出てきた安堵は溜め息になって台詞に混じり、大変に嫌そうになった。そんな態度も、素直じゃないんだからと彼女は笑う。さて、場所はどこがいいだろう。言い掛かりでも追われている身、出来るなら刺客の目を欺けて、他の不特定多数もこちらを気にしない場所が良い。木を隠すなら森と言ったか。 「悪いが大阪ドームに来てくれ」 「うんわかった、明日の十時ね」  楽しみにしてる、とリボンちゃんは慎まし気に言った。それから軽いリップ音がした気がするのだが、パットはもう意識を手放していた。眩暈と頭痛で耐え切れなかったのか少女のキスにハートを射貫かれたのかは、もう定かではない。日が傾き始めた頃に戻ってきたヴィンセントが発見した彼の姿は白く、魂が近くを浮遊していたと言う。
 俺たちはこういう奴らだよ。そう嘲笑ったのは他でもないリーダーだったと、一松は記憶している。青空爆発ドッグスはいつだってかっこよく決まらない。最後に依頼を成功させてはいるが、その過程は失敗ばかりだ。そんなものと言ってしまえば仕方が無いのかもしれないが、しかし今回はそれで良しとしてはいけないのだ。キャラクター物の情報を漁った挙句に辿り着いた「着ぐるみの中でセックスしたいあなたへ」とか言う広告がでかでかと表示された画面を見ながら、一松はモコモコした赤髪を両手でぐしゃぐしゃと乱した。テーブルには数十分前に食べたお菓子の箱がまだ転がっている。マヤンちゃんのあの哀愁漂う背中を思い出したら、悪い予感がしても頑張らないわけにはいかなかった。  バーテンダーがもの言いたげにこちらを見てくるので、小銭を投げつけながらジントニックを頼んだ。そうだ、整理し直そう。まだ辿ってない情報がある、水辺の不法投棄だ。流れてくるならそれまでに目撃証言があるはずだろう。オオサカの地図を見ながら水路を確かめつつ、発端を探していくとどうやら道頓堀近くに大量に廃棄されているものの内比較的重たいものが沈んでいるようだ。そしてこれらのパーツはロボットを作る過程のものだともっぱらの噂で、ある程度完成された精密機械を分解したところ動物の生態を真似た機構を使っているとのこと。そういえば動物に纏わる機械を作る会社が前に有名にならなかったっけ、と言う書き込みを見た瞬間、一松の携帯が鳴った。 「もしもし?」 「メガディプテスですどうも」  もはや恒例になった、ノイズ混じりの男の声だ。 「あー、あのうちのチームに変なことを吹聴して回ってる」 「変なこととは失礼だな全く」 「それで何の用かな?」 「吾研究所で開発されたキエテナクナールを使えば自分の姿を消して移動できるようになるんだよ」  そりゃまぁ唐突だな。ハハハ凄いだろーと見えもしないのに威張っている彼に、だったら最初からそれをくれれば良かったじゃないかと言う文句は飲み込んだ。 「凄いけど、それは貰えるのかな?」  自慢で終わりか? と尋ねた一松の元に、バタタタタタと小さな駆動音が近付いてくる。横を見ると丁度小さいヘリコプターみたいなものが空を飛んでいた。確かドローンと言う奴だ、それが小包を抱えてゆらゆらしていた。ドローンは大きく斜めに傾くと、その反動で箱を落として用は済んだとばかりに去って行く。味気無い包装は突然動き出すことも無かったので一松は手に取って蓋を開けた。  中身は更に小さくて、ペンギンを象った丸いピンバッジのようだった。くちばしの部分が出っ張っていてボタンになっている。一松がパーカーにバッジを取り付け躊躇い無くボタンを押すと平坦な胸の辺りから色が消えていき、周りが透けて見えた。 「周囲の反射率を即座に計算してマイクロ単位の物質を放射し君をガード、その反射率を再現して一分くらい風景と同化出来るのさ」 「結構とんでもないもの作るね」 「まぁ、これに見合う活躍を期待しているよ」
 いくつもの街頭とすれ違いながらスバル360R2は夜の道路を走り、僅かな振動を横たわる体に伝えていた。着メロはどうにもしっくり来ないので貰ってからずっと強めのバイブを設定していた携帯が、今震える。未だ朦朧とした意識のまま、崔は届いたメールを開くと説明も無しに画像ファ���ルが添付されていた。寝こけながら画像を確認するとどうやら知り合いのようだった。いや、知り合いと言えるものだろうか、確かに妙に世話を焼くようになったけれど。コンクリートが打ちっ放しの暗い室内に、簡易な木製の椅子、そこに座らされキツく縄で縛られたカスミの姿があった。眠い目を擦りながら更によく見ると、なんとも大仰にプラスチック爆弾やドラム缶が積まれている。またこの人は厄介事に巻き込まれたようだ、しかし今回は私の責任なのか? 崔はもう一度メッセージが無いことを確かめると、誰かから掛かってきた電話に対応した。 「もしもし?」 「へけっ!」  もう可愛らしい声を捨てたのによくもまぁ猿芝居をするものだ。崔は理解出来ないとでも言いたげに眉を顰める。 「なにか誤解があるようですねぇ。その人は私とはなんの関係もありませんよ」 「おや、それはどうかな?」 「えぇ、かたや亜侠の私と前回のクライアントで大手に努める人ですから。なんの接点もありません」  接点が無いというのも素っ気ないだろうが、深い間柄だと思われても困る。少なくとも今は他人であったほうが良い。しかし、公太郎は高笑いに臥すと、それならそれで構わないと言った。そう言えばネズミ総選挙では敵だったのか、個人的な恨みもあるわけだ。 「これ虎っ子には反対されてるけどね」 「嫌なネズミですねぇ」  愚痴を言うように呟く。 「これでもファンは多かったんだけどね」 「皮を被っていたからバレなかった、一部の人間が騙されただけでしょ?」 「タレント稼業なんてそんなもんさ」 「じゃあ引退ってことで納得して欲しかったんですけど」 「そうさな、もう人間だから引退はしてるさ」  ただやり残したことはある。その声にはなにか強い意志を感じたが、崔にはまるで興味の無い話だった。どうせこちらにはろくでもない話に違いない。他人事のように、まぁ上手く行くと良いですね、と思ってもない言葉を投げ掛ける。公太郎のほうはなにが楽しいんだが声を抑え切れないようで、この爆弾は一日で爆発してしまうよと宣言してきた。明日の夜にカスミが死ぬかもしれないと言うことだ。 「目の前でなにか起きるようでしたらこちらもそれなりのことはさせて頂きますよ」 「嗚呼、是非足掻いてくれよ」 「では近い内にお会いしましょう」 「その時を楽しみにしてるよ、へけっ!」  もはやただ不快な掛け声だけを残し、その通話は途切れてしまった。掛け直そうとも思わないし、今は眠気のほうが勝って面倒臭い。くあっと欠伸を一つ吐き出してから、運転席と助手席に誰かが座っていることに気が付く。嗚呼そりゃ、自分は寝ていたのだからチームの誰かに運ばれているわけだ……。なけなしの気力を振り絞って前を覗き込んでわかったのは、ハンドルを握っているのはヴィンスで、助手席には泣き声が聞こえるダンボールが鎮座していることである。 「ヴィンス、これなんですか」 「リーダーだよリーダー。運転中だからなんかあんならそっちに話してくれ」  それも道理かと納得しながら、リーダーと呼ばれた物体をトントンと叩くとダンボールが持ち上がって顔が見えた。なんというか酷い顔だった、化粧が落ちてドロドロになっている。憐憫極まりなく、崔がコートのポケットからハンカチを出しパットの顔から紅を拭き取ってあげると白くなった肌が現れた。血の気が無いと言う意味で。 「大変面倒をお掛けしたようですね」 「いやいいんだ、恭ちゃんのせいじゃない。ゾンビとデートしなきゃならなくてね」 「嗚呼そう言う……ええと、申し訳ないけど知り合いがこの件に巻き込まれてしまいまして」  画面を見せながら、携帯をパットに手渡す。もう少し面倒掛けることになりますよリーダー、崔はそれが限界だったのか返答も聞かないまま座席に寝転がった。閉じた瞼に、一瞬だけ画像のカスミを思い出す。可哀想に。自分を疫病神と言ったのは果たして誰だったか、昔から言われていたのか、それともドッグスに入ってからそんな不運に付き纏われているのか。周りを巻き込んで大抵のことが上手く行かない亜侠なんか珍しくない。 「私は疫病神でねぇ、私と関わってしまったらあなたにも悪いことが起きると思いますよ」  ならば敢えて逆手に取ろう。こちらも不幸に見舞われているが、あちらも最終的には大損だ。崔は届くわけもない皮肉めいた忠告を呟くと、一足早く夢を見始めた。
 マヤンからのお願いの電話で自分を取り戻したパットは、やることが残ってるヴィンセントと別れて乃木クリニックへ戻っていた。会計曰く、今日は疲れたから買い物が出来ないとのこと。朝にアジトが無くなったところなのでそれだけは確保しなければならない。力の抜けた成人男性を半身に背負いながら病院を訪ねれば、相変わらず知性に溢れた顔立ちの先生が怪訝そうにこちらを睨んでくる。パットは可愛い顔立ちではないから愛欲の目で見られることはないが、決して優しくもされない。土下座も辞さない勢いで必死に頼み込み、財布の中身をチラつかせてようやくしょうがねぇなと温情を貰うのだった。  通されたのは地下の倉庫だった。ある程度整理はされているものの、掃除は行き届いておらずこの季節には肌寒い部屋だ。薬品棚がひしめき合っていて通路に寝られるかも怪しい。ここなら空いてるから使っていいよと言い、先生はぶつくさ文句を垂れながら去って行った。せめて毛布くらい貸して貰えば良かったかもしれないと思いながらぴくりとも起きない崔をロッカーに押し込み、マヤンへの連絡用に写真を撮ってから自分はダンボールを被って眠る。どこにも怪しいところは無い完璧な擬態である。スニーキングスキルの高さ、是非褒められたいところだ。尤もドッグスのメンバーは一様に冷めているので褒めてくれないのが目に浮かぶ。  一方その頃、マヤンは送られてきた写真と「この中に恭ちゃんが隠れている」に対して、溜め息を吐いた。手の込んだクリアリングには感心するが、崔を隠した場所はどう考えても死体のそれである。ロッカーでしょ、わかるよ、リーダーの考えてることなんて僕にはわかる。敵から姿を隠すためとは言え、年上に対してこの扱いよ。場所はこの際どこだって構わないけれど。そう腹を括りながら辿り着いた新たなアジトで、疲労のあまり勢い良く酒瓶を煽ると僅か数滴しか舌に落ちず、いつの間にこんなに飲んでたのだろうと若干後悔しながら携帯から巨大掲示板へアクセスする。なんてことはない、近隣で怪しいことをしている輩を適当に告発しているスレッドだが、白衣の男が炎天堂に入っていったのを見かけたと言う書き込みを見つけるとカスミの一件を教えてくれたヴィンセントに折り返し連絡をした。今日はもうこれで休ませてほしい。マヤンは力尽きたように床に寝そべると、そのまま意識を手放した。
「カスミさんが攫われた?」  電話越しで一松が半ば呆れたように聞き返してくる。 「向こうからの嫌がらせだ、可哀想だしなんとかしようぜ」 「いきなり言われても」 「それに死んじまったら恭一、引き摺ると思うんだよ」  ヴィンセントはなんとなくそんな予感をしていた。それなりに彼と仕事をしてきたつもりである、崔と言うのは構いたがりな癖に理由を付けて相手との距離を無意識に置いて、もう随分会わなくなる相手でも心配していると話題に上げる男だ。誰かがいなくなるのが寂しいのに自分からは手を伸ばせないらしい。相手の手も取れないらしい。どこか悟ったような顔をして、黙ってしまう男なのだと考えている。本当のところははぐらかされてなあなあになっているからわからないけれど、とにかくカスミが死ぬのは駄目なのだ。 「……その相棒の勘に免じて協力するけど、手掛かりはあるの?」 「ある。軍艦島の労総本部ビルで爆弾を大量に購入していった白衣の男がいるとさ……あ、やっべコンビナートに見つかった、後は頼むな」  ヴェスパのエンジンをふかしたあとに大急ぎで切られた通話に耳を痛くしながら、一松はそりゃ無茶だろと思いつつパソコンから顧客名簿をハッキング出来ないかと打ち込んだが、接続直後に不審な添付ファイル付きメールが大量に送られてきてすぐさま引き返した。検索サイトのトップに『阪神まさかの敗北』の文字がでかでかと掲げられている。これはしばらく道頓堀に近付けないな。  パソコンを閉じるとわざとらしい咳払いが一つ、胡乱気なバーテンダーが昼と同じように注文を待っている。結構な時間座って酒を頼み続けていたし、これ以上は二日酔いが心配だ。弱いほうではないが、不調を持ち越したくはない。帰って寝なければ、と思ったところでそもそも帰る場所が無いことを思い出した。 「マスター、ご相談が」  一松は財布の蓋を開けると、そのまま下に向けてバラバラと小銭を落とした。バーテンダーどころか、周囲の客も驚いたようにこちらを見つめる。交渉に置いてインパクトと言うのは大事だ、路上生活者の手持ちなんてたかが知れているから普通に渡したところでどうせ相手にしてもらえないだろう。 「休める場所を探してるんだ。どの部屋でも良いから、これで買わせてくれ」  バーテンダーはお金を丁寧に懐に仕舞い込み、一松をカウンターの奥の部屋へ、そこから地下へ続く梯子を降り、カビだかホコリだかで汚れ切った場所へ案内した。樽が所狭しと並ぶ古い酒蔵だ。部屋の隅に蜘蛛の巣があるのが懸念されるが、屋根があるのは素晴らしい。あでもそこらへんの酒は飲むなよ、いつのだかわかんねぇ��ら、バーテンダーは軽い口調でそういうと店のほうに戻っていった。  この部屋には蝋燭すら無いようだ。一松はいつもの癖でパーカーのポケットを漁ってから、ジッポーは失くしてしまったことを思い出して仕方無く壁にもたれ掛かった。部屋が暗いならさっさと寝てしまおう、明日だって朝から動かないといけないのだから。
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gereportsjp · 8 years ago
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軽くて強い3Dプリンター製部品、航空機エンジン実用化までの軌跡
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航空機エンジンは大きくて複雑ですが、驚くほど小さな部品がその性能に大きな違いを生み出すこともあります。今からさかのぼること、10年。GEアビエーションとフランスのサフラン・エアクラフト・エンジンの合弁企業であるCFMインターナショナルは、燃費効率の良い新型エンジンの開発に着手しましたーーこれが昨年夏から商業運転を開始したエアバスA320neoに搭載されているLEAPエンジン開発のはじまりです。CFMインターナショナルが手掛けるエンジンは単通路型のナローボディー機用エンジンが主流で、このマーケットは規模が大きいため収益が期待できる一方、燃料消費と排気ガスを劇的に低減させる必要性に直面していました。
そんな中、カギとなったのは燃料ノズルでしたーーGEアビエーションは、試行錯誤の末、効率的にエンジンの燃焼器に燃料を噴射できる燃料ノズルの設計に成功したのです。最近までGEアビエーションでエンジニア部隊を率いていたムハンマド・エフテシャミーは「なんとまぁ、これはスゴイ設計だ、と思いましたよ」と振り返ります。ただ、一つ問題がありましたーー内部構造が非常に複雑な燃料ノズルの先端部には溶接やロウ付けが必要な部品が20点以上もあり、設計通りに製造するのはほとんど不可能だったのです。「8回も鋳造を試みたけど、ことごとく失敗してしまったんだ」とエフテシャミーは続けます。
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ムハンマド・エフテシャミー 現在はGEアディティブの責任者として3Dプリンター事業の拡大を進める
一方で、シンシナティを拠点とするGEアビエーションのエンジニアたちは、1990年代から3Dプリンター技術のパイオニアであるグレッグ・モリス氏が創設した地元企業のモリス・テクノロジーズと協働してきました。モリス氏は人間のものづくりの手法を静かに変えてきましたーー材料を切削するのではなく、レーザーを使って髪の毛ほどの厚さの金属粉末層を溶接して積層することで、コンピュータ上にあるファイルをもとに複雑な部品を3Dプリンターで造形するのです。この一連の製造技術は、材料を切削するのではなく積層するため「アディティブ(積層)」と呼ばれています。
GEのエンジニアたちは、長年、モリス氏の工場にある特注の機械で新型エンジン部品の試作品を造形し、新しい設計を何度も繰り返し試してきました。しかし、エフテシャミーをはじめとするプロジェクト担当者にとって、最も関心があったのは3Dプリンター技術を用いて複雑な部品を大量生産することができるかどうかでした。なぜなら、これはまだ誰も挑戦していなかった試みだったからです。
彼らはモリス氏と秘密保持契約を結び、複雑なノズル先端部の設計図を共有しました。モリス氏は3Dプリンター技術を使ってニッケル合金でこれを造形し、数日後にチームを招きました。「あの日のことは今日のことのようによく覚えています」とエフテシャミーは振り返ります。「興奮と不安が交錯した心境でした。解決策を見出せたと思った反面で、この技術は過去何年にもわたる努力を水の泡にし、また、我々の財務モデルにも大きな変化をもたらすだろうと思いました」
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25%もの軽量化を実現した、LEAPエンジンの3Dプリンター製ノズル
完成した燃料ノズルはチームの大きな期待に応える仕上がりでした。20部品すべてが一体化されていただけでなく、これま��の燃料ノズルに比べ25%の軽量化と4~5倍の耐久性を実現していたのです。「信じられないくらい素晴らしいテクノロジーだと思いましたよ。航空機エンジンの設計は複雑ゆえにコストがかかります。でも、この技術は洗練とコストダウンを両立できるんです。これはまさにエンジニアの夢で、こんなことが可能になるとは思ってもみませんでした」とエフテシャミーは話します。
GEアビエーションは2012年にモリス・テクノロジー社を買収しました。その後すぐにアディティブの限界についてテストをし、新たな適用先について模索し始めました。エフテシャミーとチームは、数台の3Dプリンターをメイン拠点から殺風景なビルへと運び出し、古い商用ヘリコプターのエンジン部品を造形する試みを密かに開始しました。「私たちは6人のエンジニアを連れて行き、エンジン全体の何割を3Dプリンターで製造できるか確認しようと伝えました。予算を削られたくなかったので、この動きを財務管理担当に気付かれないようにしながらね」とエフテシャミーは苦笑します。
そして、ついに極秘の取り組みは報われました。チームは18カ月の間にエンジンの半分を3Dプリンターで製造できるようになり、900点の部品をたった16点に減らしました。この中には従来300の部品でできていたものもあります。これらの部品は従来品より40%軽く、60%安く仕上がりました。「これまでのやり方でこれらの部品を作ろうとすれば、だいたい10~15社のサプライヤーが必要で忍耐力も求められます。ナットやボルトを準備し、溶接したり締め金を取り付けたりもしなければいけません。でも、それらはすべて不要��なったんです」とエフテシャミーは説明します。
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2014年までに、エフテシャミーのチームは上司であるGEアビエーションの社長兼CEOデイビッド・ジョイスに報告するに足る成果を得た実感を得たといいいます。ただ、ジョイスはCEOに就く以前、エフテシャミーと同様に何十年もGEのエンジニアとして働いており、誰よりも厳しい評価をするだろうと覚悟していました。彼に成果を報告し、まだ胸に留めておいてくれと頼んだところ「そんなことはありえない。ジェフ(GE会長兼CEOのジェフ・イメルト)に伝えたいし、取締役会でも報告したい」とジョイスは答えました。
ジョイスとのミーティング後、事態はどんどん進展し始めます。3Dプリンター製の燃料ノズルを大量生産するための体制を整える専任チームも発足しました。この燃料ノズルはCFMインターナショナルの歴史のなかでもベストセラーのエンジンであるLEAPに組み込まれています。CFMインターナショナルはこれまでに12,200台以上のLEAPを受注、リストプライスでの受注額は1,700億ドルを上回っています。今では、米国アラバマ州オーバーンに燃料ノズルを製造するための工場も設けています。
その間、別のエンジニアチームは次なるチャレンジに取り組んでいましたーーまったく新しい先進的なターボプロップエンジン(ATP)の開発を決めたのです。このチームは、アディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)を活用することで855の部品をわずか12点にまで集約することに成功、設計がよりシンプルになったことで軽量化に加えて、20%もの燃費改善や10%の出力アップを実現しました。また、3Dプリンターを使って素早く試作品を作り出すことが可能になったおかげで、開発期間は3分の1に短縮しています。テキストロン・アビエーション社は、昨年の夏、新型のビジネスジェット機であるセスナ・デナリにこのエンジンを採用することを決めています。
GEは、アディティブ事業のポートフォリオ拡充を進めており、昨年には10億ドル以上を投じて産業用3Dプリンター製造の分野で業界をリードする二つの企業、スウェーデンのアーカム社とドイツのコンセプト・レーザー社の株式の過半数を取得しました(コンセプト・レーザー社は完全子会社化)。コンセプト・レーザー社は金属粉末から部品を積層するレーザープリンター、アーカム社は電子ビームのプリンターを製造しています。電子ビームの機械はより速い造形、厚さ100ミクロンの層の溶融、レーザープリンターの2倍の照射幅を実現します。また、鋼の半分の軽さでありながら、成形が極めて難しいチタンアルミのような素材からも部品を積層することができるのも特徴です。実際、イタリアのカーメリにある工場では、GE90よりさらに大きい航空機エンジンGE9X向けのチタンアルミ製低圧タービンブレードをすでに製造しています。
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GEのアディティブに関する取り組みは始まったばかりです。GEの会長兼CEOのジェフ・イメルトは毎年恒例の株主の皆様への手紙の中で、「アディティブ・マニュファクチャリングの長期的なマーケットポテンシャルは非常に高く、750億ドル規模に達する」と確信していて「現在は3億ドルほどの収益規模だが、2020年までには10億ドルのビジネスを作り上げていく」と述べています。アーカム社とコンセプトレーザー社への投資は、3Dプリンター事業をGEの社外のさまざまな産業を対象に展開するための第一歩で、両社のマシンは航空宇宙や自動車産業をはじめ、医療インプラントやジュエリーなどの産業でも活用されるようになるだろうとエフテシャミーは言います。
アディティブ・マニュファクチャリングはすでにGEアビエーションを筆頭にGEオイル&ガス、GEパワー、GEヘルスケアなど複数の事業部門で成果を挙げています。GEアディティブは、最近、シンシナティ近郊にアディティブ・トレーニング・センター(ATC)をオープンしました。その施設には金属材料を積層するプリンターが約30台、プラスチック材料を積層するプリンターは約40台設置されています。ここは、GEの中央研究所であるGEグローバル・リサーチーー1990年代初頭に世界で初めて3Dレーザープリンターの一つを開発したーーのエンジニアと緊密に協働しながら開設に至りました。なお、GEは、ピッツバーグ近郊にもアディティブ・テクノロジー・アドバンスメント・センター(CATA)と呼ばれる同様の施設を持っています。
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アディティブ・テクノロジー・アドバンスメント・センター ピッツバーグ近郊のこの施設でもアーカム社製3Dプリンターが稼動している
ATCは年に数回、「マニュファクチャリング・ブート・キャンプ」を開催、数百人のエンジニアが研修に参加しています。そして、研修を終えたエンジニアたちが習得したアディティブの知識を各事業部門に浸透させるのです。エフテシャミーは次のように述べています。「マシンの使い方を習得させたら、実践的な課題を与え、エンジニアたちに言うんですーー解決策を見つけてそれを3Dプリンターで造ってみろってね」 ATCでは、ものづくりに携わるエンジニアたちにプリンターの使い方をマスターさせるだけでなく、材料の専門家を訓練してサプライチェーンの再構築も図っています。「今、何百機もの大きな航空機が世界中を飛び、機械部品を運んでいます。でも近い将来そんなことは全部不要になって、必要なものは3Dプリントするだけで済むようになるかもしれません」
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centrummc · 8 years ago
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ども。
    もう無理です・・・花粉で目も終わってるし鼻も死んだwwww
早くも点鼻薬の効果持続時間が短くなってきてるし、日増しに症状が酷くなってきているのが分かります。ええ。マスクを付ける効果もそろそろ薄れてきてるので耳鼻科に行かなきゃならないですわこれ。
今日は特に天気も良かったし気温も高い。遠くを見たら花粉の影響なのか、何の影響なのか分かりませんが、直線距離にして2~3kmほどの位置に有る建物が霞むぐらいですから・・・。
  ・・・にしても、霞みすぎじゃね?
まぁ確かに霞みすぎ・・・というより、煙っぽいwww
なんて最初は思っていましたが、実はあまりにも鼻が死にすぎてて嗅覚が効いてなかったんですよね(^_^;
風向きの関係ってのもあったとは思うんですけど、これ近所で誰かがBBQしている煙なんだそうで。お肉が焼けるあの芳ばしい香りが辺り一面に漂ってるんですからそりゃもう・・・・。
まぁこれよりはもっと規模が大きい感じですが、匂いのイメージとしては十分に読者の皆様に伝わって居ることと思いますw
あぁ・・・腹減った(´・ω・`)
  そういえば、この3連休中は大型イベントやショーが各地で催されていましたが皆さんは参加されましたか?
「あぁ・・・行きたかった」と過去に記事で書いたような気がしますが、今まで一度として行ったことが無かったので、来年こそは行こう!そう去年のイベント終了後に心に誓ったハズなのに。
  [toc]
[showhide more_text=”冒頭記事を読む(下方に開きます)” less_text=”冒頭を閉じる”]
大型イベント
もう皆さん既にこの時期の大型イベントと聞けば分かっていると思いますが・・・。
毎年同じぐらいの日程で開催されているのに、予定表に入れていなかったので完全に失念しておりました。実に悲しい。相当悲しい・・・です。
1年で1度、しかもたった1日しか開催されないイベントに参加できなかっただなんて、悲しみ以外の何者でもない。
イベントと言えば・・・
たった1日??
んなハズないで? 公式HP見ても3日間やってるって書いてあるし 毎年3日ぐらいやっとるで
ほれ
ちゃうちゃう
モーターサイクルショーとかええねんw
なになに?バイク屋やからこれしかないやろ普通w
コレのことちゃうの?www
バイクは後からでも見れるし( ´∀`)b
それに、見慣れすぎてバイクは見ても 新鮮みが感じられへんww
どういう事やそれw
ってか、他になんのイベントがあるねん(?_?)
おぉ・・嘆かわしい
あの一大イベントを知らないとは(-ω-)
・・・・
この時期のイベントっちゅーたら これしか無いがなっ(*゜д゜*)!
不覚にも予定表に書き入れ忘れて 今日気が付いた・・・・(´・ω・`)
終わっとるやんけええぇぇえぇえ ぇぇええぇぇええぇえっ!!!!!!
お、おう・・・(汗)
まっまぁ・・・来年は行けるといいな
モビルスーツカメラマンと ツーショット決め込みたい
(。-д-。)シランガナ
  あまりにもストフェスに行けなかったことが悲しすぎて、ついついこんな風にラインでの会話をしたかのように振る舞っていますが・・・・
  ガラケーやからなwww
現地特派員
まぁでもさすがにバイク屋さんのブログなのに、ストフェスの写真だけがズラズラと並ぶのもちょっとアレゲなので、毎年大阪モーターサイクルショーに行っている特派員より送られてきた写真をご紹介していきましょう。
まぁストフェスの写真はさすがに無いんですけどね・・・特派員の知り合いは流石に居てないし。
毎年モーターサイクルショーの写真を送ってくれてありがとう~まっつあぁ~ん♪
日本橋ストリートフェスタに参加している有能な特派員からの写真も募集しています(真顔)
  http://nippombashi.jp/festa/2017/
  http://www.motorcycleshow.jp/
大阪モーターサイクルショー2017
特に説明はしませんので写真だけをずらずらーっと並べますね♪
個人的には原付クラスの生産を止めたヤマハのブースが気になる所ではありますが。ホンダからのOEMを受けて、原付クラスのラインナップを補充するとか。
では適当にどうぞ~♪
各社のブース
#gallery-0-13 { margin: auto; } #gallery-0-13 .gallery-item { float: left; margin-top: 10px; text-align: center; width: 33%; } #gallery-0-13 img { border: 2px solid #cfcfcf; } #gallery-0-13 .gallery-caption { margin-left: 0; } /* see gallery_shortcode() in wp-includes/media.php */
ホンダブース
ホンダブース カスタム車展示
ワークスマシンの展示
カワサキブース
ヤマハブース
ヤマハブース
スズキブース
スズキブース
ドゥカティブース
KTMブース
トライアンフブース
ハーレーダビッドソンブース
ハーレーダビッドソンブース
BMWブース
ベスパブース
用品系メーカーブース
#gallery-0-14 { margin: auto; } #gallery-0-14 .gallery-item { float: left; margin-top: 10px; text-align: center; width: 33%; } #gallery-0-14 img { border: 2px solid #cfcfcf; } #gallery-0-14 .gallery-caption { margin-left: 0; } /* see gallery_shortcode() in wp-includes/media.php */
アルキャンハンズブース
OGKブース
南海部品ブース
RSタイチブース
サインハウスブース
ダンロップブース
キャンgy・・・
#gallery-0-15 { margin: auto; } #gallery-0-15 .gallery-item { float: left; margin-top: 10px; text-align: center; width: 50%; } #gallery-0-15 img { border: 2px solid #cfcfcf; } #gallery-0-15 .gallery-caption { margin-left: 0; } /* see gallery_shortcode() in wp-includes/media.php */
プロトコーポレーション
プロトコーポレーション
トライジャ
!?!?!?
他にも特派員から写真が貰えたらまた追加します~♪
  [/showhide]
  今日もいつもの
開店時のグリップ表面温度
19.2℃
  明日の大阪の天気予報
  雨のち曇り!
  降水確率と概況
~06時:60% ~12時:90%
~18時:70% ~24時:20%
  明日の大阪の天気は、前線や低気圧の影響で昼過ぎにかけて雨が降る見込みです。その後は、冬型の気圧配置となるため中部や南部ではおおむね曇りとなりますが、北部では雨が降るでしょう。雨具が手放せない連休明けの火曜日となりそうです。
休み明けからいきなり雨とかモチベーション下がりますねwwww
ここからが今日の本題
先日からご紹介している、
TW225のシリンダーヘッドからの異音を修理してみよう!
ですが、今日は第7回目となります。
  前回までの記事は以下のリンクよりご覧頂けます。
前回までの記事
シリンダーヘッドを取外し、ピストンやシリンダーの状態、さらにロッカーアームなどを直接目視で確認して、目立った以上が見受けられずに謎だ・・・となったところまででしたね。
今日はこの続きをご紹介していきましょう。
作業開始
分解前の下準備
ロッカーアームの取外しおよびカムシャフトの取外しのためには、カムスプロケットが取付けられていたこの部分を分解する必要が有ります。
中央に突出して見えるのがカムシャフトで、その根本にある銀色の物がカムシャフトが抜けてこないように押さえてあるスペーサー、そしてそのスペーサーを押さえているプレートですね。
ロッカーアームを固定しているロッカーピンは、EX側のみこの状態でも抜き取ることが出来ますが、IN側のロッカーピンはス���ーサーを押さえているプレートで隠れて居るので見えません。
プレートの取外し
まずはこのスペーサーを押さえているプレートから取外していきます。
固定ボルトは緩み防止のためにツメが折られていますので、先にポンチなどを使用してツメを広げておきましょう。
ボルトを緩めることが出来る程度まで広がればOKです。真っ平らになるほど広げる必要は有りませんし、今回はこのプレートも再使用しますので、出来るだけ無用な金属疲労を与えるような事は避けたいのです。
T型レンチでも取外すことが出来ますが、確実に一発で緩めることが出来るインパクトレンチでボルトを緩めました。どうしても分解しているシリンダーヘッドを片手で支えながら・・・ってのは固そうな気がしたんでね。
先に緩めておくというのもひとつの手段ですので、そのあたりは適宜手順を調整して作業に当たって下さいまし。
んでこれが取外したプレートですね。
薄っぺらい鉄板ですが補強や鈑金されているので、見た目以上に固くて早々簡単には曲がらない様な感じです。
ロッカーピンの取外し
ロッカーピンには6mmのボルトを入れれるようになっています。
ロッカーピンを引き抜くために使用する特殊工具などを固定できるようになっていますので、その部分に6mmのボルトを入れてロッカーピンを引き抜きましょう。
Oリングが入っているため、おいそれと簡単には引き抜く事は出来無いはずですが、比較対象となるデータが無いので手で抜けるかどうかは不明です。
今回のこのエンジンで言えば・・・・
  微動だにしねぇ(;´Д`)
  まるでシリンダーヘッドと一体物なんじゃ無いかって思える程、手で引っ張ったぐらいじゃ少しも動きませんでした。
だからといって、スライドハンマーなんて不適切ですし、やはりぬるぅ・・・っと引き抜いて来るための特殊工具が必要っぽいです。
固くて抜けないので自作
C型鉄骨に適当に穴を開けただけのロッカーピン引き抜き用工具を即席で作りました。
ロッカーピンの入っている場所と、カムスプロケットカバー取付け部分のオフセット量があれば、十分に引き抜いて来れるだけのスペースはあったのでこれで十分です。
分厚い鉄板でも大丈夫だと思います。
さすがにアルミ板ではロッカーピンを引き抜く強度に負けると思いますので、出来るだけ分厚くてカムスプロケットカバー取付け部よりも大きい物をご準備ください。
6.5mmぐらいの穴を開け、あとはロッカーピンまで届くだけの長さの6mmのボルトがあればOKです。
ボルトを入れてゆっくりと締め込んでロッカーピンを引き抜いて来ますが、あまりにも固かったのでそのまま力業で行くのは危険と判断し、ヒーターガンを使用してロッカーピンの周辺を加熱しつつ抜き取りました。
熱を入れているとは言え、かなりの固さでロッカーピンが入れられており、これは単純にOリングが入っているからと言う理由だけでは済まされない用な固さです。
IN側に関してはあのバルブのステムエンドの状態だったので、ロッカーアーム、そしてそれを支えるロッカーピンに過大な力が掛かり、これほどまでに固くて抜けないという説明なら納得が出来ます。ええ。
  でもこれ、EX側なんよなw
ただただ固いだけなのかもしれません・・・(´-ω-`)
やっと抜き取り
ほんっと固かったwww
でも、強固なC型鉄骨が頑張ってくれたので無事にロッカーピンを引き抜くことが出来ました!
同じ様にIN側のロッカーピンもこの鉄骨を使用して抜き取ってきました。
取外し終わったロッカーピンを両方共点検しましたが、使用による当りがついている部分はもちろんありますが、これと言って偏磨耗している部分や、極度に当りがキツイ部分があるかと言われたら・・・無い。
十分に再使用出来そうな感じです。さらにまた謎が深まりました。
スペーサーの取外し
スペーサーは先に取外したプレートによって押さえられていただけなので、少し掴みにくいですが軽く摘まんで引けば簡単に外れます。
掴めないしうまく抜けないという方は、シリンダーヘッドを持ってスペーサーを下に向けてトントントンと叩いてあげると抜けてくると思います。その際、パーツクリーナーで油分を飛ばしておくと外れやすいかもです。
スペーサー外周とシリンダーヘッドの間には油膜があるでしょうから、その油膜のせいでちょっと抜けにくいって事もありますので。
カムシャフトの抜き取り
先ほどのスペーサー取外し時に既に差し込まれていましたが、ロッカーピンを抜き取る時の様にカムシャフトにもカムスプロケットを固定していたボルト穴がありますので、そこに適当なボルトを入れ、カムシャフトを引き抜いて来ましょう。
特別圧入されていると言うことは無いですが、ボルトを入れて持ち上げる方が楽なのですよ。指で摘まんで抜き取ることも出来ますのでそこはご自由にwww
ロッカーピンの様に固くないのでご安心を。
ロッカーアームの取外し
写真はありませんが、カムシャフトを取外すとロッカーアームもかなり自由に動かせる様になるため、シリンダーヘッドから抜き取る事が出来ます。
ロッカーピンを抜き取った時点で、ロッカーアームはフリーになっているはずなので抜き取れると思いますが、作業した日から結構時間が経っているので記憶がちょっと曖昧で・・・。
確か記憶が正しければ、カムシャフトが抜けないとロッカーアームも抜けなかった様な気がします。カム山が邪魔して抜けそうで抜けない・・・まるで知恵の輪って感じで。
まぁ行程的には先に外せようと外せまいとそんなに変わりが無いと思いますが。
    さっ、今日はそろそろタイムアップですw
取外したカムシャフトとロッカーアームの状態については、また定休日明けの水曜日更新の記事でご紹介する様にしますね。
じゃ、今日の作業はここまで!
  閉店時のTODAYのグリップ表面温度とあとがき
12.2℃
閉店時は降ってなかったのに今では土砂降りです(´ε`; )
カッパ着なくても・・・なんて考えられないぐらいの雨が降ってます。深夜でキーボードを叩く音しか聞こえない店内に、今夜は雨が天井を叩く音が鳴り響いてます。
雨が天井を打つ音って、ラジオのノイズに似たサァーーーーって感じの音なので結構耳障りです。静かすぎるから余計に耳に付くってのも有ると思いますが。
夜になると車通りも人通りも無くなる様な田舎なのでね。
  はぁ・・・それにしてもストフェス行けなかったのが残念です。来年の予定表には既に2月初旬頃にアラームが鳴る様にセットしたので、来年はきっと大丈夫でしょう。(予定次第ですが)
  ではでは、また水曜日に元気でお目に掛かりましょう☆
  【第7回】TW225のシリンダーヘッドからの異音を修理してみよう! ども。 もう無理です・・・花粉で目も終わってるし鼻も死んだwwww 早くも点鼻薬の効果持続時間が短くなってきてるし、日増しに症状が酷くなってきているのが分かります。ええ。マスクを付ける効果もそろそろ薄れてきてるので耳鼻科に行かなきゃならないですわこれ。 今日は特に天気も良かったし気温も高い。遠くを見たら花粉の影響なのか、何の影響なのか分かりませんが、直線距離にして2~3kmほどの位置に有る建物が霞むぐらいですから・・・。 ・・・にしても、霞みすぎじゃね? まぁ確かに霞みすぎ・・・というより、煙っぽいwww なんて最初は思っていましたが、実はあまりにも鼻が死にすぎてて嗅覚が効いてなかったんですよね(^_^; 風向きの関係ってのもあったとは思うんですけど、これ近所で誰かがBBQしている煙なんだそうで。お肉が焼けるあの芳ばしい香りが辺り一面に漂ってるんですからそりゃもう・・・・。 まぁこれよりはもっと規模が大きい感じですが、匂いのイメージとしては十分に読者の皆様に伝わって居ることと思いますw あぁ・・・腹減った(´・ω・`) そういえば、この3連休中は大型イベントやショーが各地で催されていましたが皆さんは参加されましたか? 「あぁ・・・行きたかった」と過去に記事で書いたような気がしますが、今まで一度として行ったことが無かったので、来年こそは行こう!そう去年のイベント終了後に心に誓ったハズなのに。
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