#マジック口から風船
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magic---secrets · 2 months ago
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トランプが溶けるように貫通!かっこいいベルトマジックを覚えませんか?
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ari0921 · 1 year ago
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和六年(2024)1月16日(火曜日)弐
    通巻第8093号
 テスラ、EVの絶頂が終わったことを物語るのか?
  時価総額から13兆円が「蒸発」。投資家が離れた
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テスラの好調は終わったのだろうか。
2023年にテスラの株価は2倍強になったというニュースに揺れたが、2024年は一転して厳しい展望となった。テスラの時価総額は年初からの2週間で、940億ドル(約13兆6000億円強)も激減した。
テスラの時価総額が世界一のトヨタを抜いたのは2020年7月の『事件』で、テスラが2072億ドル、トヨタは2071億ドルだった。
もっとも時価総額を企業実績や利益率��軽視した比較はあまり意味が無い。率直に言って「数字のマジック」である。国債残高とGDPを比較するのも、財務省の得意技だが、プライマリーバランス優先の発想から来る数字のマジックである。
株価とは将来の夢を買う投資行為であり、夢が淡くなれば株価は下落する。日本企業は株式市場を錬金術の場、マネーゲームのように捉えず、あくまでも資金調達の場であり、投資家はインカムゲイン狙いが主だった。
欧米ならびに中国の株式市場は、錬金術の試験場だ。ただし外国ファンドが日本の株式市場を攪乱するようになってから、伝統的投資行為は少数派になった。
さてテスラの展望が悪化した原因はいくつかある。
 第一に中国市場でBYDに追い抜かれた販売数量競争の現実と値引き競争である。
 中国生産のテスラは2つのモデルの価格を引き下げた。セダン「モデル3」の最低価格は5.9%値下げされ、24万5900元(約498万円)に、スポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルY」の最低価格は25万8900元と2.8%引き下げられた。
 BYDとの価格競争が熾烈となり、業界全体の価格引き下げの口火を切った。「モデルY」ならアメリカ40%も安くなった。
第二に200万台のリコールである。
高度運転支援システム「オートパイロット」について当局が安全面の懸念を指摘し、テスラは誤使用防止機能を追加するとした。リコール台数は同社にとって過去最多。米国内のテスラのほぼ全てが対象となる。
これも利益を縮小させる。米国道路交通安全局(NHTSA)は、テスラが停車中の緊急車両に衝突する事故が10数件発生したことを問題視し、2021年からオートパイロットの調査を開始していた。
 ▼ベルリンの工場が停まった
第三にイエーメンの武装組織ホウシがスエズ運河出口で貨物船へのミサイル攻撃のためケープタウンルートでの部品輸入となった。このためベルリンの工場などでは操業が停止状態となった。
第四にレンタカー大手「ハーツ」がEV評価を変えた。
2024年1月11日、ハーツは保有するEVの3分の1に相当する約2万台を米国で売却するとした。売却対象車種はテスラを含め複数のEVメーカー。EVの売却代金の一部を、ガソリン・ディーゼル車の購入に充てる。
つまり消費��がEVを見限り始めたのだ。
第五にテスラ米国工場での賃上げでコスパが悪化した。
「ネバダ州スパークスにあるギガファクトリーの労働者について、2024年1月初旬から時給を約10%上げると通達した(2023年12月18日。ジェトロ報告)
20ドルの時給は22ドルに、30.65ドルの時給は34.50ドルとなる。全米自動車労働組合(UAW)の賃上げ(25%)に対応した。
第六にEU委員会がEVとハイブリッド併存に舵取りを変えた。それまでEUは「2035年にガソリン車全廃」などと出来もしない目標を掲げていた。
テスラにとって逆風ニュースの洪水となって、そのうえ中国をのぞいて世界的にEV需要の伸びが鈍化しつつある。
 
第七にEV普及率80&だったノルウェイでEV懐疑論が大きくなったことだ。充電時間が長いこと、バッテリー交換が高価なこと等に加え、個人の電気代が四割ほど上がってEVは結局たかくつくという不満が溢れた。
日本とアメリカの自動車市場でEVシェアは3%台で、圧倒的にガソリン、ならびにハイブリッドを消費者が好むため、テスラの日本での販売は6000台に留まり、BYDは1200台前後である。
これらの事実はテスラの絶頂が終わったことを物語るのか?
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siteymnk · 2 years ago
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「歩道橋の魔術師」呉 明益/著を読了。 1979年、台北。中華商場の魔術師に魅せられた子どもたち。現実と幻想、過去と未来が溶けあう、どこか懐かしい極上の物語。現代台湾を代表する作家の連作短篇。 台北にかつて存在した「中華商場」というショッピングモール、1961年に完工、八棟の建物に千軒以上の商店があり賑わった。1992年に解体された後も当時を知る人々の記憶に残る場所だという。各編の語り部が、そんな商場を舞台に過ごした日々を語っていく。棟と棟をつなぐ歩道橋でマジックを見せていた魔術師を通して、語り手の現在と響き合っていく。恋や事件、家族の問題、不慮の死、失踪、子どもたちの希望と失望、それでも続く生活。
少年マークは三か月間も行方を晦ました後、突然戻って来た。個室のトイレに描いたエレベーターのボタンは九十九階まであった。「九十九階」 石獅子の口に手を入れてふざけていた少年はその夜、戸口に座ってこちらを見ている石獅子に気が付く。「石獅子は覚えている」 ゾウの着ぐるみを着て風船を配るバイトをした経験を語る男。「ギラギラと太陽が照り付ける道にゾウがいた」 ギターを習う少年と教える青年、その青年と恋人との悲恋は衝撃的な結末を迎える。「ギター弾きの恋」 少年と高嶺の花の少女、彼女との関係の中で透明な金魚が記憶に蘇ってくる。「金魚」 初めて飼った鳥が猫に襲われて胴体が真っ二つに。魔術師から教わった再生の呪文とは。「鳥を飼う」 お隣の仕立て屋のおじさんは白い猫を飼っていた。ある日、猫が行方不明になってしまう。「唐さんの仕立て屋」 亡くなった友人が残したのは精密な中華商場の模型、そこには少年時代の記憶が刻まれていた。「光は流れる川のように」 中華商場をテーマにした連絡小説を執筆中の自分、カンボジアであの魔術師の紙人形に出会う。「レインツリーの魔術師」 博物館の学芸員を目指す僕は、双子の少女と森を目指した冒険を思い出していた。「森林、宮殿、銅の馬と絵の中の少女」
ここまで立派な商店街ではないけれど、子供時代に近所のスーパーや商店街の周辺を駆け回っていた頃のあんなことやこんなことが思い出され、純真だった時の感受性のみで得られた奇妙な感覚のようなもの。あれはマジックだったのだろうか?という小さな記憶、その匂いのようなものを強く思い出した。文章が��起するイメージが巧であり、非常に良作だと感じだ。
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honryu-report · 5 years ago
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誹謗中傷に対しての参加者・スタッフの声
張宇さんはマイケル・ジャクソンのような芸術的で不思議な雰囲気を持っている方です。その分誤解されやすく、男女とも尊敬されている分だけに妬まれやすい方でもあります。しかし、この一年、地球人では想像できない卑劣な手口による誹謗中傷を受けてきました。奔流過去参加者、スタッフたちは誹謗中傷と闘い、張宇さんと奔流の名誉のため、文集の他、たくさんの応援のメッセージを寄せました。
この件を振り返る度に、世の中にいかに陰険な人間が存在し、真実を見極めるにあたって洞察力の大切さ、そして多くの場合、「人性」というものに向き合わなくてはいけないことを知りました。張宇さんの心の辛さ、娘の子玉ちゃんとこれだけ穏やかな親娘の生活がこのようにエンドレスに攪乱されていると思うと涙がこぼれてきます・・・以下:
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 「奔流中国という旅が多くの人にとって素晴らしいものであることは声を大にしてお伝えしたいと思います。私にとっての奔流中国は、自由でいられる旅でした。何者かになる必要もなく、感動を押し込める必要もなく、考え方を強制されることもなく、ただ自分が自分のまま、馬と人と向き合って進んでいく旅です。そこには立場や学歴や性別や見た目などで人を差別する人はいませんでしたし、何かを強制したり力でねじ伏せたりしようとする人もいませんでした。それは、張宇さんも同じことですし、むしろ奔流中国のそういった自由な空気は、張宇さんが作り出したものだと思っています。」
―(「主催者に嫌われた場合、危険な目に合うかもしれないという恐れを抱いている」などの悪意な書き込みに対して)
 「張宇さん自身は、中国と日本、いくつもの国を行き来していることもあるからか、様々な人を見て、様々な価値観や世界があることを知っている人だと感じていました。年齢や境遇や性別や環境、様々な要素によって人がつくられることを知っているので、人に合わせてコミュニケーションをしてくれる。人との距離の取り方が優しいのです。だから私は張宇さんとのコミュニケーションで不快な思いをしたことはありませんし、私の周囲の人もそうだったと思います。また、歴史やアートやファッションなど様々な分野に知識と好奇心があって、それぞれに考えを深めて���る方なので、みんな会話を楽しんでいました。主催者で人生の先輩なので当然敬意は持ちつつも、疲れた時やちょっとした隙間に話しかけてくれる、身近な存在でもありました。」 
「ここでの出会いで人生が変わった人はたくさんいますし、私もその一人です。そう言った声をしっかり聞いていただければ、性暴力団体だの、主催者の独裁だの、そんな甚だ的外れな発言はできないはずです。」  
「奔流中国が多くの人にとって必要とされている、大切な出会いや経験を作ってくれる団体です。それをつくりあげてきたのが張宇さんであるということ。そしてこれから先も、多くの方に張宇さんと出会い、奔流中国を体験して欲しいということです。」
―(奔流中国性暴力団体に対して)
 「これまで奔流中国の旅には7回参加し、船のまとめ役を2回ほど務めました。今でもよく説明会に遊びに行っています。三十半ばとなったこの夏も、奔流中国の旅に参加してきました。周りの友人にも強く薦めたいと思っています。奔流中国は私の青春そのものであり、旅を通じて出会った友人、体験、全てがかけがえのない財産です。今、私は教育に携わる仕事をしていますが、この旅は私の原点であり、また希望でもあります。」
「私はこれまでに7回の参加で、多くの参加者、スタッフ、リピーターと出会いましたが、張宇氏が立場を利用して、女性に対して性暴力を振るう、脅迫をするような話を聞いたことはありません。参加者たちは正義感と良識のある人たちなので、性暴力や脅迫を見過ごす人たちではありません。」
ー(「主催者に反抗したら、パスポートを取り上げられる恐れがある」「だから、言われるままに従うしかありませんでした」の悪意な書込みに対して)
 「張宇氏の統率力と優れた判断力、人間力をなくして実現できない旅であるということだ。普段は皆に優しく接しているので、男女とも張宇氏に親しみを持ちやすく、信頼している。そのため、過酷な旅でも苦痛に感じることはほとんどない。大学の時に参加した初めての奔流では、参加していたメンバーがよかったのだと思っていたが、回数を重ねるうちに全体を見る余裕ができ、やはり主催者の人間的魅力がこの旅をつくっているのだと分かった。」
―(「張宇が故意に女子と同部屋に部屋割りしていたが、(参加者)が自主的に部屋割を分けた」の不実な内容に対して(明らかにミスと誤解))
 「張宇氏が主催する旅は、学生、若者に馬に乗る事、乗馬することとは何か?を考えさせ、常に張宇氏は答えは出さず考えさせ、参加者1人1人が自分なりに答え生むまで待ち続ける。」
「私は大学3年で初めて参加し、当時は張宇氏が言っている事、旅の意義なんてものは全くわからなかった。しかし社会人になり参加し初めて張宇氏が旅の中で学生に伝えたい事がわずかながら理解できる気がし、その魅力、答えを見つけに何度も参加し、それは私の生活、人間関係や考え方までも大きく影響を与えた。」  
 「私は、張宇氏の主催者としての力量に感服し、「奔流中国」の旅にすっかり魅せられてしまい、何度も参加することになりました。学生時代に参加した若者が、社会人として再びこの旅に参加したくなることも十分に理解できます。中国辺境の大草原の中で、自らを見つめ直し、学生時代の自己を思い返し、それを取り戻そうと思うのでしょう。中には、この経験を糧にして、卒業後、医者、弁護士、ベンチャー企業の経営者として成功している若者もいます。これまでの長い人生において、数多くの人間を見てきた私達の様な高齢者にとっても魅力的な若者が多く、そんな人たちを惹きつける旅とこの旅を主催者として15年以上も続けてきた、張宇氏の人柄には敬意を表するものであります。」
「張宇氏は、参加者の性格、体力、乗馬経験などを的確に見極めて、各自の力量に見合う 馬を当てがい、さらに、各自に適切で、丁寧な個人指導をしながら、現地スタッフを統率し、注意深く旅を進めます。大きな怪我を負った事故などはこれまで聞いたことがありません。帰国後も、旅を共にした仲間で集まり、旅の思い出とそこで得た貴重な経験を共有し、その後の人生に生かそうとする若い人たちの思いには同感します。男女の区別なく、過酷な旅を達成した者としての共感が生まれるからだと思います。私は、そんな旅を誠実に、当初よりブレる事なく、永年続けている、張宇氏の情熱、企画力、行動力に、改めて敬意を表する者であります。」 
―(だれかの陰険な目的のため作られた「女子救済」の大義名分に対して)
 「旅が素晴らしいので、その後、可能な限り手伝いしている。スタッフという意識ではない。説明会での感想発表はとくに張宇氏から指図がなく、皆自分の中で思っていることをこれからの参加者に伝えるだけ。
説明会前後には都内張宇氏自宅に、旅の参加者たちや張宇氏を慕う歴代の参加者が5〜8人くらい集い肩を寄せ合う。1LDKの6畳ほどの小さな部屋で張宇の愛娘も一緒に船や夜行列車同様に、朝までトランプやサイコロを真剣に勝負する。そこにはいつも真剣に勝負し、過去の参加者や若者とも真剣に向き合う張宇氏が伺える。」
 (「寝台車では、張宇は参加者と別のボックスに席をとり、夜間・消灯後は参加者のいるボックス内に入ってはいけない」、「参加女性と個人的にLINEなどの連絡先を交換してはいけない」主催者に妬みを持つ人間からの理不尽な要求に対して)
 「他人を批判することで自分の存在を確める小さな人間もいます。辛い状況ですが、奔流によって人間的に育てられた人がたくさんいること、信じてくれている人がたくさんいることも忘れることなく、矜恃を失わずに踏ん張ってもらいたいです!」
―(Twitterの誹謗中傷に対して)
 「このような誹謗中傷は張宇さんだけでなく運営スタッフや遊牧民、現地スタッフ、そして過去の参加者も含めたすべての関係者に対する、これまで積み上げてきた歴史への冒涜です。張宇さんがリーダーとなりみんなで作り守ってきた奔流中国の旅をそのような理不尽な方法で潰そうとする行為は断じて許せません。それこそネット社会を悪利用した暴力だと思います。」
―(「(遊牧民スタッフに対して、今後参加者に対して性的な関係を持ちかけたり、連絡先の交換を試みることがないように指導する」主催者に妬みを持つ人間からの理不尽な要求に対して)
 「張さんは旅の中で参加者の一人ひとりを尊重し、軽い怪我でも優しく対処していました。こうして多くの参加者と親友になり個人的な絆も深く、当然ながら、その中には女性もいます。それは人間の感情的領域なので、土足で入るべき部分ではないと思います。虚偽な内容をでっち上げることによって相手の評判を下げ、善意的な行動をすべて悪い方向に解釈させる行動は汚い企みしかすぎません。」
 「張さんは人の自由な選択と女性の権利をとても尊重する方で、また創造と芸術の価値を信じる方でもあります。だから奔流は常に自己発見と参加者の多様性を大切にしていると感じます。人間の自然な美しい感情を尽く性暴力にすり替えようとする人こそ、日本の陳腐な男尊女卑な考えに見えます。自分の狭い価値観で他人を支配するためにフェイクを作り、ましてネットで歪曲した内容で他人を誹謗中傷する行為はとても許せません。それこそ人の人格を踏みにじる行為だと思います。」
―(Twitter上の「奔流は女性軽視」言論に対して)
 「日本はこれだけ中国に対して敵意を抱く人が多い中、奔流の参加者はほぼ全員、中国大好きになり、中国人に対しても友好的な気持ちになります。それは張さんに対する敬意によるものとも言えますし、それだけ張さんの旅は素晴らしいものだったと言えるのでしょう。」
 「2019年の夏ツアー募集の為に大学生協で説明会をした際、生協の担当者が好意的に生協のツイッターに私の写真付きの説明会のご案内をツイートされました。しかし、その後、私の写真と実名は、「奔流中国に参加するな」という主旨のコメント付きでツイッター上に頻繁に流されました。相手は複数のアカウントで書き込みをしておりましたが、文章、内容、しつこさから誰なのかはすぐ分かりました。
一般の参加者に歪曲した内容を一方的に伝える事や、インターネット上に許可も得ないで私の実名や顔写真を悪用する一連の行為に当人物の異常さを再認識すると共に憤りを感じました。
ツイッターを見た参加者予定者は「主宰者(張さん)はいきなり性暴力を振るいますか」と聞かれたり、保護者から参加はさせないと直前��ャンセルされ奔流は甚大な風説被害を受けました。
 私は去年夏のTwitterの件を振り返るたび、やるせない気持ちで一杯になります。23年間にわたる参加者と張が積み上げてきた奔流中国の馬旅と言う、唯一無二の存在。その歴史も参加者の貴重な想い出も、これからの参加予定者の憧れも全てをTwitterと言う卑怯な方法で汚されてしまいました。 事務員ですら、今後の企業運営を心配してしまいます。たった1人の参加者からの誹謗中傷を受けながらも奔流中国、社員やご家族の生活を守る為に冷静に立ち向う代表の張の精神的な苦悩を察すれば言葉になりません。 張はその時その瞬間を精一杯に真剣に生きています。そして張の心に素直な生き方は多くの参加者に憧れと魅力を与えています。 本来、張や奔流中国の魅力となっている「心の自由と“個”の強さ」「真剣に社会と向き合う」と言う高い志がTwitterでは歪んだ表情にすり替えられています。ここ���奔流中国の名誉の為、末筆ではございますが私の意見として述べさせて頂きます。」
―(だれかが悪意に作られた「女子救済」の大義名分に対して)
 「大学や会社でも仲間内のガールズトークや被害妄想、男女間の誤解はよくあるものです。男女の性差による考え方の違いや不注意、人間の自然な感情などによるものも多く、決してお互いに悪意がある訳ではないのです。同じ女性として、セクハラが許されるべきと言っているのではありません。感情のずれや男女の誤解の場合がほとんどです。ニュースでセクハラとして取り上げられるのは、相手から注意されても、尚しつこく迫ってくるケースだと思います。
これまでの旅での張さんは男女ともに人気が高く支持されています。「セクハラおやじ」と感じる人はまずいません。純粋なファッショナブルな少年であり、落ち着いた先生のように皆さん見ています。日本でも若者たちとオープンカーでドライブをしたり、クラブに行ったり、一緒にゲームしたり、熱い夢を語りあったりしています。それが張さんの生き方です。少年のような純粋な心の持ち主でなければ、大学生たちとこのようなピュアな付き合い、ましてこのような純の奔流の旅を作れないと思います。」(旅の直後)
 「奔流マジックと言われるものがあります。奔流のどの陣の参加者は旅が終わる時、あまりにもいい旅なので、「皆良い人」だと言います。しかし、実際はただの普通の大学生たち。サークルにクラスに、様々なタイプの人がいるのと何も変わりはありません。奔流で一時浄化される人もいるけれど、人の根を変えられないことは私達も知っています。
張さんについて語る際 私は20代のファッション、40代の仕事能力、60代の思考力と表現します。皆さんと一緒にいると純粋な少年ですが、やはり経営者としての能力と洞察力があるので、一瞬で相手の“本心”を見抜きます。それに、非常に愛憎が激しく、理性よりも情に生きている人��す。当然、社員と子玉ちゃんの生活を守る責任から、奔流を潰す行為は断じて許しません。
今回皆さん簡単にフェイクに支配されたのは、大学生はそこまで不実なもの陰険なもの、汚い企みのための二枚舌な言論を経験したことがないからだと言えます。」(旅の直後)
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331245 · 6 years ago
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天気の子考察
今作は「これはさすがに考察しなきゃ」という内容だったので、自分の考えを置いていく。新しく発見次第更新、間違いも更新。 当たり前だけど、あくまで僕の捉え方であって正解というわけではない。また意見が違っても、それはそれでいいんだよ、と前置きしておく。 定型文としてネタバレ注意。 ### 作品への理解 映画(2回)、小説、サントラを視聴。パンフは未読。インタビューはちょいちょい。 国語が苦手な理数脳なのでミステリ的に解ければと思う。 ### 核心 ストーリーの理解とは異なるけど、まずはこの作品の核心について。 始まりは君の名は。との対比にある。 二作は監督の前後作ということを抜きにしても一見は類似しており、思春期の男女が出会い、特別な力をきっかけに惹かれあい、世界に挑み成就する。本筋は同じなので今までの新海作品の平行線と見られるのも無理はないが、実はある部分では完全に正反対にある。この正反対の部分こそが今作を通じて監督が示したかったものとなる。 まず君の名は。のおさらいとして、瀧が3年前に遡って三葉と糸守町を救うという、四次元=並行世界が存在するストーリーになっている。瀧が過去改変に関わった時点からエンディングの形は無数に存在しており、映画ではその中の「糸守町を救い三葉と再会する」という100点のストーリーを見ているが、逆に何も救えない0点の世界(元の世界)も存在している。視聴者は100点のルートだけを見た、とも捉えられる構成になっている。 それを踏まえて天気の子を見ると、当然だが時間は不可逆であり並行世界はなく、一本道のストーリーだ。帆高と陽菜、周りの人たちのひとつひとつの行動や決断がすべてであり、世界(天気)を取るか陽菜を取るか、どちらかを選択しなければならず、陽菜を得た代償に世界は変わってしまった。どちらを取るにせよ、50点しか取れない構成になっている。 確実に100点が取れる君の名は。と、絶対に50点しか取れない天気の子。だからこそ帆高たちの決断は重く強く表現されていた。犯罪、警察への反抗、大切な人に向けた拳銃、どれもが「あの人に会いたい」という願いのために犯したものであり、陽菜を得るために確かな犠牲を払っていった。取り返しのつかないことを繰り返して、世界を変えてまでして、答えに辿り着いている。 この背景が在ると無いとでは、「世界の形を決定的に変えてしまった」という言葉の印象は違うはずだ。前作の君の名は。は「数ある中から最適な世界を選んだ」ことに対して、今作は完全に「自分たちが選択をして世界を変えて」いる。 (小ネタになるが、小説での須賀に「もう一度同じ立場にあっても、同じことをするだろう、という確信がなぜかある」という旨の台詞がある。この文からも君の名は。をなぞっているわけではないよ、という意図を感じた。) これから監督が表明したかったこと、それが小説のあとがきにある「教科書とは違う言葉、政治家とは違う言葉、批評家とは違う言葉で僕は語ろう。道徳とも教育とも違う水準で、物語を書こう。それこそが僕の仕事だし、もしそれで誰かに叱られるのだとしたら、それはもう仕方がないじゃないか。僕は僕の生の実態を物語にしていくしかないのだ。」である。この引用文だけでは意図を汲みきれず、僕が説明するのも野暮なので実際に手にとって読んでほしい。 この開き直りとも取れる意思こそが監督の表明であり、天気の子が今までの作品とは明らかに異なる点である。監督がおそらくはじめて「君はこうあるべきだ」とアンサーを出し切った作品が天気の子なのだ。 このことについて書きたいことは多いけど、ここからは感想が続くだけなので一旦おしまい。 興味があれば上の背景をもった上でもう一度映画を見てみてほしい、作品の力強さがまた違って見えてくると思う。 ### ストーリー 正直まだ謎な部分が多いので、解説ではなく逆に分かってない部分を書く。 これ以外は一応回答を持っているけど、それでも分からない部分があるということはその回答も間違っている可能性があるので、確信が持てないまま文章にするのは避けようと思う。 * 帆高はなぜ東京に来たのか。光を追ったとあるが出身地である神津島の地図を見るに光の進行方向は南。光を追った行き先がなぜ東京なのか。(さらにはそこから新宿へ向かう、都会に行きたかっただけなのかよおいどうなんだよ帆高) * 須賀はなぜフェリーに乗っていたのか。神津島は昔「神集島」と言い神が集まる島とされており、オカルト取材目的で訪れた?フェリーの航路上にある他の島から乗船した可能性もあるが、ストーリーに関わりが持てそうな島は見つかっていない。 * さらにその船の甲板で天気の子が力を使った後に残る(のであろう)雨貯まりが割れるが、晴れ間を作ったのは誰か。何故か。(フェリーの乗客が「久しぶりの晴れだったのに」と言うが、このときの晴れは自然のもの?天気の子?) * 代々木廃ビルでの銃撃シーン、須賀はどうやって場所を知ったのか。また凪は?(警察は須賀が通報した?)(凪はサイレンを追った可能性あり)(まっとうな推理なら夏美が連絡したことになるが、携帯は水没しているのでは?とも思われる) * 代々木廃ビル上の神社に精霊馬を奉納したのは誰か。何故か。 * 天気の子の能力は何か。空を泳ぐ魚の能力は何か。それらの因果関係は? 上の疑問への回答に表面上は素敵な説もあるだろうけど、妄想で補完するのは好きじゃない。まずは事実を積み上げたいと思う。 またストーリー補完において上の回答は肝だが、雨女(男)の存在も検討材料になるかと思う。(そもそも天気の子とは?という命題でもある) ### 音楽 一番キリが無い項目。書ききれないしまとまらないので後日書く。 我が家では「新海誠と野���洋次郎ホモ説」が浮上している、とだけ書いておく。産まれてはじめてホモに感謝。 ### 映像 良くも悪くも新海誠。僕は好みなので良い尽くしだったけど、また?と感じる人もいると思う。なんとなく奥行きが深く感じることが多かったので、作画手法とか凝っているのかもしれない。(書いて思ったけどこれ言い得すぎてズルい) 目に見えて新しい挑戦と言えば花火のCG。個人的にはあまり好みではなかった。そもそも監督の作画は和菓子のような繊細さが魅力なのに、急にでかくて硬いステーキが出てきたように感じて、むしろチープな印象を持ってしまった。IMAXで見ると感想が変わるのかもしれない。 映像と音楽のシンクロ具合は磨きがかかっていてとても気持ちいい。音楽というより音。シーンを繋いだり、味付けしたり、互いにシンクロして相乗したり。感動の誘い方が本当に上手い。(クラブのDJとVJみたい、という比喩が浮かんだけどさすがに適切じゃない気がする、けど伝わる人には伝われ) 屋内でもほとんどのシーンで植物があり、雨でどんよりした風景にささやかな色彩があり心地よかった。元々高層ビルと自然を並べたり、いわゆる新宿御苑みたいなとこが好きな人なので納得感があった。 ### 小ネタ 知らなくても問題ないちょっとした気づき。他作品との絡みネタもあるので分かる人向け。細かいものはもっともっとありそう。(忘れてるものも多そう) ある程度確信して書いてるけどすべて推察なのであしからず。 あとなるべく他の記事で見かけないものを書き出してみた。 #### 秒速5センチメートル * 電車は距離や時間の暗喩。秒速5センチメートルでは貴樹が明里に会いに行く電車が天候によって遅延する中、貴樹は成すすべなく俯いていた。今作でも同様に電車が動いていない状態になったが、線路の上を自らが走り進むことで帆高の意志を強調する描写となっている。 * 桜は恋や出会いの暗喩。今作ではラストシーンに帆高と陽菜が再開するシーンで桜が咲いていた。時期的にも無理なく重なり素敵な表現だった。(この天候で桜って咲くの?というのはあるが) #### 言の葉の庭 * 雨が降っているときに2人は会えるという"雨宿り"状態の引用。(晴れたら会えないの引用、のほうが正しいか?) #### 君の名は。 * 指輪と名前の対比。指輪が陽菜の身体をすり抜けて落ちてしまう描写は、三葉が瀧の手のひらに名前を書こうとした瞬間にマジックが落下するシーンのなぞり。ここでいうマジックは名前と置き換えられる。どちらも2人の繋がりを示すツールとして使われている。 * 願いと鳥居の因果関係。三葉と四葉が口噛み酒の儀式を終え神社の階段を降りる際、不満を持つ三葉が「もうこんな町いやだ!来世は都会のイケメンになりたい!」と冗談ぽく叫ぶシーンは鳥居を潜った(並んだ?)あたりで叫んでいる。今作の強く願いながら鳥居を潜って彼岸の世界へ行く(願いを叶えに行く)、がロジックの引用になっている。 #### 天気の子(作内) * 須賀圭介が、"明日"花との娘で���る"萌"花から花かんむりをもらうという構図がかわいい。 * 須賀圭介がホテルのカフェで義母(名前忘れた)と会うシーンの挿入歌、ショパン「雨だれ」は曲の生い立ちとショパンの生涯(主に死に際?)を須賀に重ねている。 * 陽菜が救われた際にチョーカーが切れたのは母親が守ってくれた暗喩。立花冨美(瀧の祖母)の家で迎え火を跨ぐことが伏線。 * 立花冨美が団地に移り住んでから右手首に組紐が付いており、この世界線でも瀧と三葉は出会えたのだろうと匂わせる描写になっている。なお君の名は。のラストシーンと今作とで東京の景色は違う(今作では雨で埋まっている)ので、君の名は。の世界線からは逸れており、それでも会えた運命を感じさせている。(しかし君の名は。の2人はチートすぎる、強すぎ) * 立花冨美は帆高が島に帰っていた3年の間に1度だけ天気を依頼しており、孫の結婚式を晴れさせたかったのでは、と想起させる。(普通に三回忌の説もある) * 大まかにはひと夏の物語な今作中で、なにかきっかけを探して停滞していた"夏"美が前に進み出す、という構成がニクい。グランドエスケープの歌詞「夏は秋の背中を見て」の節「憧れなのか、恋なのか」は、夏美の心も汲んでいるように聴こえるが映画のシーン的にたぶんそれは無い。(夏美の恋心は小説のほうが分かりやすいかも。歌詞から試行錯誤の名残りのようなものを感じて、インタビューなどで触られないかなと思ってる) * 新宿をふらついてるシーン(帆高のみ、3人ともに)の斜め上からのカットはおそらく防犯カメラ。行ける人は確認してみてください。 * 白戸家の犬は見つけられてません。探してもないです。
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notebookonji · 2 years ago
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2022年 DVDなどで観た映画
2022年にDVDやウェブなどで観た映画のリスト。全104本。 今年は連続ドラマもよく観たので、それらシリーズも一緒に記す。
作品タイトル(制作年/制作国/監督名) ★は私の超おすすめ (私は、簡単な鑑賞メモを手帳につけていて、その際、個人的な好みを5点満点で採点してます。★は5点を付けた作品です)
ドッグヴィル(2003/デンマーク+ノルウェー+フィンランド+スウェーデン/ラース・フォン・トリアー) マンダレイ(2005/デンマーク+スウェーデン+オランダ+フランス+ドイツ+イギリス+イタリア/ラース・フォン・トリアー) ビューティフル・マインド(2001/アメリカ/ロン・ハワード) 東京裁判(1983/日本/小林正樹) 台風クラブ(1985/日本/相米慎二) 音楽(2020/日本/岩井澤健治) 楢山節考(1983/日本/今村昌平) 楢山節考(1958/日本/木下惠介)★ エール!(2014/フランス/エリック・ラルティゴ) 男はつらいよ(1969/日本/山田洋次) 続・男はつらいよ(1969/日本/山田洋次) 男はつらいよ フーテンの寅(1970/日本/森崎東) 新・男はつらいよ(1970/日本/小林俊一) 男はつらいよ 望郷篇(1970/日本/山田洋次) 男はつらいよ 純情篇(1971/日本/山田洋次) 男はつらいよ 奮闘篇(1971/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎恋歌(1971/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎柴又慕情(1972/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎夢枕(1972/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎忘れな草(1973/日本/山田洋次) 男はつらいよ 私の寅さん(1973/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ(1974/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎子守唄(1974/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎相合い傘(1975/日本/山田洋次) 男はつらいよ 葛飾立志篇(1975/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎と殿様(1977/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎頑張れ!(1977/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく(1978/日本/山田洋次) 男はつらいよ 噂の寅次郎(1978/日本/山田洋次) 男はつらいよ 翔んでる寅次郎(1979/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎春の夢(1979/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(1980/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌(1980/日本/山田洋次) 男はつらいよ なにわの恋の寅次郎(1981/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎紙風船(1981/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋(1982/日本/山田洋次) 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(1982/日本/山田洋次) 男はつらいよ 旅と女と寅次郎(1983/日本/山田洋次) 男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎(1983/日本/山田洋次) 男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎(1984/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎真実一路(1984/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎恋愛塾(1985/日本/山田洋次) 男はつらいよ 柴又より愛をこめて(1985/日本/山田洋次) 男はつらいよ 幸福の青い鳥(1986/日本/山田洋次) 男はつらいよ 知床慕情(1987/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎物語(1987/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(1988/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎心の旅路(1989/日本/山田洋次) 男はつらいよ ぼくの伯父さん(1989/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎の休日(1990/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎の告白(1991/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎の青春(1992/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎の縁談(1993/日本/山田洋次) 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様(1994/日本/山田洋次) 男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995/日本/山田洋次) 男はつらいよ[特別篇]寅次郎ハイビスカスの花(1997/日本/山田洋次) 男はつらいよ お帰り寅さん(2019/日本/山田洋次) 家族ゲーム(1983/日本/森田芳光) 少女ポリーナと7つの迷宮(2019/ウクライナ+ベルギー/オリアス・バルコ) 悪名(1961/日本/田中徳三) 続・悪名(1961/日本/田中徳三) 新・悪名(1962/日本/森一生) 続・新悪名(1962/日本/田中徳三) 第三の悪名(1963/日本/田中徳三) 悪名市場(1963/日本/森一生) 悪名波止場(1963/日本/森一生) 悪名一番(1963/日本/田中徳三) 悪名太鼓(1964/日本/森一生) 悪名幟(1965/日本/田中徳三) 悪名無敵(1965/日本/田中徳三) 悪名桜(1966/日本/田中徳三) 悪名一代(1967/日本/安田公義) 悪名十八番(1968/日本/森一生) 悪名一番勝負(1969/日本/マキノ雅弘) 破門 ふたりのヤクビョーガミ(2017/日本/小林聖太郎) 私は殺される(1948/アメリカ/アナトール・リトヴァク) 蛇の穴(1948/アメリカ/アナトール・リトヴァク) 狐狼の血(2018/日本/白石和彌) 狐狼の血 LEVEL 2(2021/日本/白石和彌) コロンバス(2020/アメリカ/コゴナダ) トップガン(1986/アメリカ/トニー・スコット) ちょっと思い出しただけ(2022/日本/松居大悟) シェルブールの雨傘(1964/フランス+西ドイツ/ジャック・ドゥミ) 原爆の子(1952/日本/新藤兼人) 縮図(1953/日本/新藤兼人) どぶ(1954/日本/新藤兼人) 第五福竜丸(1959/日本/新藤兼人) 人間(1962/日本/新藤兼人) 母(1963/日本/新藤兼人) 鬼婆(1964/日本/新藤兼人) 悪党(1965/日本/新藤兼人) 藪の中の黒猫(1968/日本/新藤兼人) ファーストマン(2018/アメリカ/デミアン・チャゼル) mid 90′s(2018/アメリカ/ジョナ・ヒル) ゲット・アウト(2017/アメリカ/ジョーダン・ピール) アス(2019/アメリカ/ジョーダン・ピール) ザ・マジック・アワー(2008/日本/三谷幸喜) バッド・ジーニアス(2017/タイ/ナタウット・バズ・プーンピリヤ) そしてバトンは渡された(2021/日本/前田哲) シン・ウルトラマン(2022/日本/樋口真嗣) 彼女とTGV(2016/スイス/ティモ・ボン・グンテン) ダゲール街の人々(1976/フランス/アニエス・ヴァルダ)
【連続ドラマ】 破門 -疫病神シリーズ-(全8回/2015/日本)★ 螻蛄 -疫病神シリーズ-(全5回/2016/日本)★ パチンコ (全8回/2022/アメリカ/コゴナダ+ジャスティン・チョン) 平家物語(アニメ全11回/2022/日本/山田尚子) テヘラン(全8回/2020/イスラエル/ダニエル・シルキン) 大豆田とわ子と三人の元夫(全10回/2021/日本) MIU404(全11回/2020/日本) 空白を満たしなさい(全5回/2022/日本) タイガー&ドラゴン(全11回/2005/日本) 俺の家の話(全10回/2022/日本) エルピス(全10回/2022/日本)
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glico-morinaga · 7 years ago
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TMA2018
「オープニングガラ」
・パクジュンウー 昨年のグランプリ、音とカードがうまく合わさっている。もちろんすごい。
・ワンウェイ&コゾ 現象は一つで、舞台装置の凄さに負けていた。
・森田智博 コンタクトの技術が高すぎてわろた、動きも綺麗で安定感も凄かった。
・マリオロペス 乳首とれるマジック?が凄かった。ほとんどマジックはせずトークや所作で引きつけていた。マジックを使わずパフォーマンス能力だけでここまで人を沸かせるものかと思う。マジックもやれば世界最強レベルなのだから怖すぎる。
・ジョーダンK ポテチ袋のマニュピレーションに驚く。既存技法も道具を変えるだけで効果がここまで上がるのかと思った。
・マヨーラル 靴のアクト好きじゃないから、期待してなかった。FISMで演技せずにスタンディングもらったエピソードも、演技した時よりも拍手もらってるのではないかと考えていた。本当に本当に反省した。 幕が開いた瞬間、非常に期待させる演出、上から光が降ってきてウォンドに移り帽子から火が出る。その火がディズニー映画そのもの。CGで編集した火が現実に目の前で起こる。蝋燭のパートや火が動くパート、全てで感動。脳みそがねじ切られた。終わったあとは少し泣いた。 光と火の神様でした。
「ステージコンテスト」
・Cao Yang 空中から扇子が出現する。
・前田将太 フェザーと玉、フェザーの出方が非常に綺麗で指を空中になぞるだけで出現する。クラシカルな演技だが現代だから生まれた演技。出る前、出たあとの表情が素晴らしい。
・Tsai Jin-Cheng 三国志?アクト。台湾の民族衣装で演技をしており”あー台湾にきたんだなぁ”と感じていた。その国で生まれ育たなければできないアクトを見れるのは楽しい。前半は掛け軸パート、後半は武器が出てくるパート。武器がでてきて舞う。槍がでてきてエンドポーズは本当に盛り上がった。ちなみに飲み会での人柄もよかった。
・Yang Jie-Wei めぽ一押しのイケメン。蝶がもっと本物ぽかったらよかったと感じた。
・Kim Cheol Gyu 腕時計の演技。姿勢が良く立ち姿が美しい。
・Hsu Shao-Yuan 2015にも出ていた気がする。
・まわりみち ぱわぁさんの傘の刺し方がともさんを殺しにいっている。刺すパートがめちゃくちゃ面白い。抜くパートがグダるイリュージョンが多い中素晴らしいアイデアで中から抜けていく。めちゃくちゃ面白い。最後の脱出後の風船の演出も不思議で素敵。途中花が生えたゴローニャみたいになったり、随所にこの演技でしか見ない演出・構図が見えた。素晴らしかった。
・Shanboy マスク
・Kelvin Cheung ランスバートンのライトの修理人の演技。最初の鳩が鳩にしかみえない。最前列で見ていたが、全ての道具が細かいところまで作り込まれていた。完成度が非常に高い。演技全体めちゃくちゃ面白かったが、最初の鳩の現象が一番面白い。
・Jenny The魔法使いの格好をして、ねるねるしてる。ねるねる釜から若返りの薬が飲むと若返る。途中謎のシンブルパートとたまパートがある。魔法使いとマジシャンが混在している為違和感。魔法使いに統一してほしかった。(魔法使いはトランプやシンブルや玉などを出さない。もっというとトランプや道具の扱いが下手なはず。魔法使いなら。)
・佐々木たかもろ うちのサークルの10年に一人の逸材。演技が終わる頃、あーこいつも社会人になるのかぁと思った。受賞して欲しかったが敵は強い。国際大会に出てくれただけでありがとう。
・MalaJohn いつものアクト。曲チェン前は今回のバージョンが好きだが、変わったあとは以前の方がすき。曲のトラブルがあったのかな?それにあのスピードに気付けるのがすごい。
・Park Hyo-sung パズルの演技。前半のLミノをはめるまでは素敵だったが、後半はまだパズルとリンク��きれていない気がする。
・鈴木大河 アイシャドーにピンク、ガニ股のアピール。一つ間違えたらめちゃくちゃダサくなるのに全てがかっこいい。曲、演出、道具、効果、全ていつも通り素晴らしい。しかし、観客が演技を知っている為か高い演技クオリティにもかかわらず反応がいまいち。
・Chou De-yen バスケ、食事していたら見逃した。私服はMJのシャツにスパーズの帽子だったので、おかしくね?っと思って聞いたらチームはスパーズのファンらしい。一番好きな選手はAI。なんとAIが高校にきたことがあるらしい。どんな学校なんだそれは。日本じゃありえない。さすがLALのスターを排出している台湾だ。めちゃくちゃいいやつだった。
・せがみ 前からTim Linに似ていると思っていたがやっと周りも認めた。
・てつや 観客の反応がやばい。バケツのところや昔からやっているカラチェンが報われた。毎日道具を作っていて、お前は何のために作っていて、何を目指しているのか?といつも聞いていた。全て報われた瞬間を見させてもらった。大学1年の学祭の演技を見た時、こいつはやばい。すげぇのがきたと思ったが、やっと本当にやばいやつになった。秋連の演技もそこまで好きではなく大学1年の演技が一番好きだった。スケッチブックのパートも好きじゃなかった。今回の演技ではスケッチブック、バケツ、カラチェンと全てが調和していた。めちゃくちゃ凄かった。 演技のクオリティ以上にやっぱり観客の反応に驚く。ちょっとうるっときた。
Zhong Ming-Ruei ・てつや余韻のため忘却
Jeon Yong-Seok ・天使っぽい演技。本当はカラスだったらしい。コンテスト後半の韓国人ということで非常に期待したが、その見た目とマテの期待感には答えられなかった。
前嶋くん ・和傘プロダクション。海外コンテストだから和っぽい演技は受けるのではないかと思ったがみんな目が肥えているな。
「インビテーションコンテスト」
JerryWoo ・リングがありえない繋がり方をする。最前列でみてもどのような機構かわからない。肌がもちもちしていてかわいい。
ハンナ ・途中から降ってくる紙が照明とあわさってCGの中にいるように錯覚。肉眼でARの時代がきた。
伊能さん ・ウォンドパートでの歓声や拍手は優しい人の数。そしてその数は台湾は多かった。
村田さん ・めちゃくちゃ進化していた。凄かった。観客がずっと息を呑んでみていた。変なアピールの部分もないので拍手もなく、ため息がもれるかんじ。終わった後のチェイサーではやっと拍手ができるかんじで観客が全力で讃えていた。先輩にこんなすごいひとがいるなんて誇りだ。
Rex ・ミスティックで見た時よりもめちゃめちゃパワーアップしていた。グランプリもなっとくの演技。素晴らしい。
Andy Choi ・スプレーの演技。格好がまず良い。表情も憎めない。手錠が本当に不思議。韓国強い。
「クロースアップコンテスト」
I'm Deaws ・シンリムっぽい表情をずっとしていた。お腹痛かったのかな?
AL Chen ・なんか後半よかったきがする。
Hsiung Lei ・忘却
Jonioさん ・椅子しかないのがかっこいい。クロースアップとはこういうものだなって感じ。出方も気持ち悪いほどすごい。めちゃくちゃ面白い。優勝はJonioさんかダイススタッキングだと思ってた。
Joad Hsu ・ダイススタッキング。めちゃくちゃ面白い。お客さんとの会話できている感じが素敵。最後のミスのリカバリーが好き。好き。
藤田大和 ・鏡をつかった演技。
ライチさん ・ダイスを転がしてもらい、出た目でカードを当てる。最後は全てのダイスが一つの動作で揃う。野島さんっぽい感じ??その見た目から今まで話しかけにくかったが、マジックを見せてもらったり素敵な人だった。
Vincent Chang ・なんかよかったような気がする。
Akio ・ルービックキューブ
Choi Sieon ・緑のスポンジをひきちぎるところが好きだった。スクリーン上ではアイパッド上の白い玉が、肉眼でみると色があった。ずっとスクリーンで見ていたので気づかなかった。
「クロースアップガラ」
ボリスワイルド ・キスは好きじゃなかったがバタフライはよかった。
ホレットウー ・中国語がわからないから楽しめなかった。
ハリーG ・中国語がわからないから楽しめなかった。
エリックチェン ・中国語がわからないから楽しめなかった。
さわさん ・まず出てきてびっくりした。レジェンド。レジェンドって昔の栄光でいわれているんでしょ?って思ってました。大変申し訳ございませんでした。 あんな不思議すぎるロープ初めて見ました。日本にもあんな恐ろしいマジシャンがいたとは。ロープやべぇ。すげぇ。握手していただきました。手がプニプニでした。神だわ。
碓氷さん ・ルービックキューブマジックの創始者であり終わらせた人。この人より不思議な人は俺はしらない。ただFISM本戦にすごい人がいたらしいのでそれをみたくなった。とにかく最後の3つのルービックキューブ揃うのやばい。それがレギュラーだという奇跡。
「レクチャー」
サンタさん ・発想がすごい。簡単なギミックを演出で素晴らしいアクトに昇華させている。めちゃくちゃおもしろい。ポーカーデモンストレーションはもうこれ以上面白いのは生まれないと思う。今まで参加した全てのレクチャーの中で上位に入るレクチャーだった。本当に参加してよかった。マヨーラルじゃなくてこっちでよかったと思っている。(マヨーラル参加したら逆のこと言っているかもしれないが。。。。)
「ワンマンショー」
ルイスオルメド ・去年レクチャーで教えてもらった技で驚く恥ずかしさ。マトリックスを泉にたとえながら演技するのはどうやったら発想できるのか・��・飲み会で本人にきいたらI dont knowとのこと。ウッディー並みのショーを期待していたが、そこまでではなかった。人柄、演技ともにすごくよかったのは間違いない。
「クロージングガラ」
池田さん ・恐ろしい司会。本当に恐ろしい。脳みそを完全に溶かしにきている。毎回演技をしてから演者を紹介するのだが、その演技が毎回スタンディングオベーションするレベルなので本当に��めない。もうこれ以上すごい演技をしないでくれって謎の心境になる。神アクト製造機。天才1000人集めてもこの人が一番の天才。
マンホーハン ・最後のグッチのバッグがでる現象が素敵。
ホアンツェン ・衣装チェンが今まで見たきた中で一番美しかった。またシルクがなびいている様子も美しい。ガラにふさわしい素晴らしい演技だった。そしてマヨーラルの奥さんだったというのも衝撃だ。
クリストレンテ ・今まで見た人の中で一番燕尾服が似合っていた。見えない犬と戦う演技。すげー面白かった。
パトリックレーネン ・ピクサーの電気スタンドみたいなやつとずっと演技している。ペンがマジックウォンド設定でペンに当たったものに魔法がかかる。電気スタンドが動くのもそのため。本来CGがなければできない表現を肉眼で見るとこれほど感動が生まれるのかと思う。映画の世界をノースクリーン・肉眼で見れた。
エリックチェン ・さすがグランプリ。これもCGクラスの現象を肉眼で見れることに驚き。ときどき既存の技の香りがする部分を見つけると”あぁ魔法じゃなくてマジックなんだな”と安心を覚える。小池で普通に飲めたのが今では誇り。
リードチャン ・何回目かわからないけど、何回見ても素晴らしい。じつは本の開き方が一番好き。
ジャグラーズビジョン ・深川さん、天平さん、桔梗ブラザーズと各々がスタンディングオベーションを作れる演技を持っている。その人たちが合わさったらどうなっちゃうんだろって期待でいっぱいだった。LEDで長い演技をずっとみれるのはすごい。普通暗いところ光る道具ってすぐ飽きちゃうのに。
ノベールフェレ ・TMA最後の演者。TMAが終わっちゃうから始まらないでくれって思ってた。でも早く見たい気持ちもあった。コメディー部分と演技部分が別れている。玉の演技では初めてFISMってYoutubeを検索した時のことを思い出したりしてた。映像そのままの技術は生で見ると本当に感動した。演技の素晴らしさよりも生で見れたことの感動が強かったと思う。また飲み会でお話させていただいて素敵な人柄で感動した。フランス語がうまいと褒められたのでこれから推していきたい。
感想
素晴らしいコンベンションに参加すると、あぁマジックを好きでよかったと本当に思う。こんなに面白い芸能はほかにないと思うし、それをやっている人口もちょうどいい。世界一の演者と一緒に飲める距離感。その感動を共有できる友人たち。最高だ。
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roomofsdc · 4 years ago
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SDC映画の部屋「ギャラクシー・クエスト(2001)」
放送終了から20年以上経った今も熱烈なファンによるコンベンションが開かれている往年のテレビSFシリーズ「ギャラクシー・クエスト」、主役のタガート艦長を演じたジェイソン・ネズミス(ティム・アレン)は、今はすっかり落ちぶれてしまい、ファンの集いで高額のサイン会を開くことで食い繋いでいる。そんなある日、不思議な格好のコスプレをした四人組がジェイソンの前に現れ、感動した面持ちで「タガート艦長」に是非自分達の星へ来てほしいとオファーをする。悪い気はしないジェイソンは言われるがままにリムジンに乗り込むが、リムジンが着いた行き先は本物の宇宙船「プロテクター号」だった…
100%「スター・トレック」のパロディの本作品、平和的な善玉宇宙人が究極のオタクで、テレビの設定通りに本物の宇宙船「エンタープライズ号」ならぬ「プロテクター号」を作ってしまう。さすがに宇宙船はともかくとしても、こんな状況はあながち空想の話でもない。手のひらサイズの携帯情報端末なんて、「ウルトラセブン」の頃は完全に空想の世界の話だった。
映画そのものは「お約束」がたっぷりで、スタートレックのファンならば(でなくても)理屈抜きに楽しめる。そういう意味ではこの映画の本当の主役は、スタートレック「お約束」の設定や小道具だろう。「デジタル転送装置」は傑作だし、通風口の「シリンダー回廊」が出てきた時は腹を抱えて笑った。また、シガニー・ウイーバーが「え?」と思うような役柄で出ているが、「ゴーストバスターズ」でもコメディエンヌとしての振る舞いが堂に入っていたのを思うと、いかにも楽しそう。そして何と言っても「トカゲ頭」の「ドクター・ラザラス」を演じたアラン・リックマン。「ミスター・スポックを演じているレナード・ニモイ」を演じるプレッシャーはいかほどかと思うが、彼の英雄的な行動のシーンは、笑って泣ける名シーンだ。 こういったオタク万歳のパロディ映画はイギリス映画も得意とするところだが、イギリス人のシニカルな気取りがまったくない、アメリカ人らしい本当に馬鹿馬鹿しいコメディがこの映画の最大の魅力となっている。 「サボテン・ブラザーズ(1986)」から「ギャラクシー・クエスト」につながれた「間違えられたヒーロー」ジャンルは、やがて日本で三谷幸喜の「合い言葉は勇気(2000)」そして「マジック・アワー(2008)」へと受け継がれている。その中でもSF好きにとっては、この作品は隠れた名作と言ってもよいだろう。ヒューゴー賞受賞は伊達ではないよ。
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kieruts · 5 years ago
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「DIR EN GREYに最近ハマッてる!」と嬉しい連絡をいただき、
[ほぼ、私のエゴだけれどおすすめの曲を送るのでよかったら聴いてみてね。]
という、文章のやり取りがありました。
しかし、嬉しさと興奮のあまり、私の頭の中がドクドクし始めてしまい、
何をおすすめしていいかわからなくなり、しまいにはDIR EN GREYへの愛が止まらなくなってしまったので、
此処におすすめ、、、というより
完全に私が好きな曲を書いていきたいと思います。
(※絶対に長くなります。)
「ディルアングレイ」の初期の表記は
[Dir en grey]だが、途中から
現在の[DIR EN GREY]で表記されるようになったので
私は、以下、DIR EN GREYまたはディルと書きます。
DIR EN GREYを知る前から知っていたのは
【THE FINAL】
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私はこの曲を聴いて
ディルのライブに半袖で行くようになった。
むしろ、サポーターやリストバンドをつけなくなった。
すべての傷を抱きしめられている、そんな感覚を初めて覚えた曲だった。
※この調子だとすごくなっちゃいそうなので、コレ!っていうのだけピックアップします。
以下の3曲はMVにストーリー、つながりがあり、同じ俳優さんが出演しています。
MVはエグい、グロいなど言われてしまうたぐいのものですが、
曲は最高にかっこいいし、
歌詞も繊細。
私は高校生くらいの時に
初めて朔のMVを見て衝撃をうけ
「なんて気持ち悪いバンドなんだ]
という印象を持っていたけれど、
でも、なんだか
すごく惹かれるものがあって。
そのMVを見たあと知った
朔の続きとされる
【鼓動】のMVを見て、曲を聴いて
もう心がぐちゃぐちゃになった。
繊細なワードの積み重ねに
出会ったとき、
一瞬息が止まって死んだ。
多分私の中で好きな曲、トップ3に入るのは鼓動。
そして、
最後の【Revelation of Mankind】の
「哀れなのはキミじゃない」
「過去に苦しむ、それだけが全てじゃない」
その言葉に何度救われたことか。
嗚呼。。。
【朔-saku-】
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【鼓動】
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【Revelation of Mankind】
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【ザクロ】
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これは情緒不安定なときに聴いたらだめなやつ。
感情が伝わりすぎて引っ張られる。
アップしたライブ映像は
本当にめちゃくちゃきれい。
そして、そのまま、ありのまま。
愛してる。
【かすみ】
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まだ全然、DIR EN GREYのことを知らない頃、
カラオケか何かで誰かが歌っているのをなんとなく
目で追っていたんだ。
はじめてきちんと歌詞を見たとき
「りんご飴」とか「紙風船」とかって単語が唐突にでてきて。
(しかもサビでw)
このヴィジュアルの人たちが
こんな身近というか、日常的というか、懐かしいというか、
そんな、なんだか意外な単語を使用しながら曲を作るんだなー
そして、歌うんだなーと(完全に偏見…スミマセn)
結構、驚きまして。
そんな、
不思議なギャップが良いなと
初めてDIR EN GREYの歌詞に興味を持ち始めたきっかけとなった曲であります。
ちなみに、
私はこのMVの京さんが
すごくすごく好き。
少年感があるのは唯一このMVだと思っているのです。
【DIFFERENT SENSE】
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ハイパーかっこいい出だしなのに、
京さんが前半何言ってるか
ほぼ、わからなくて、
わからなすぎて笑っちゃう曲(だいぶいい意味で)
ただ、サビの歌詞は痛いほど突き刺さる。
本当に本当に突き刺さる。
泣く、私は。
MVでエロゲーの映像を使っているところも結構好き。
ちょいダサなMVがたまによく見えるマジックってなんなんだろう。
まぁ、その話はまた追々。。。
【OBSCURE】
のリメイク?なのかな。
youtube
私はこっちのOBSCUREが
めちゃくちゃかっこいいと思っていて、初めて聴いたときに鳥肌が���った。
元のOBSCUREがMVも含めて結構苦手だった。
おどろおどろしいのと、
エログロ感が好みではなかった。
なので、ある日
これを聴いて
「私が苦手だと思っていた曲がこんなかっこよくなるのかよーすげぇー!!すげぇー!!なんだこれー!!歌詞も違うし!ハイパー逝ける!!」
という衝撃を受けました。
このアップしたライブ映像はショートver.だけれど、めちゃくちゃかっこいい。
この感じだと多分まったく終わらないのでタイトルだけ書いて、最後に2曲貼って終わりにします。
たくさんあるのですが、
私が最近とくに
よく聞いているのは
「Vanitas」
「蛍火」
「embryo鬼葬ver.」
「我、闇とて」
「蟲」
「艶かしき安息、躊躇いに微笑み」
「Phenomenon」
この7曲は優しくて
なんだかちょっぴり懐かしい感。
どこか切なくて。
だから、だからこそ
この曲にしかできない、
浄化がある。
傷ついた心や、
仕方なく生まれてしまった憎悪などなどを
浄化してくれています。
いつも、いつもいつもありがとう。
あとは
「DIABOLOS」
という曲の歌詞が最近耳から離れなくて。。。
「Blue Velvet 綺麗なまま
忘れたい君は死の海を渡り
Blue Velvet 綺麗だから
触れれば触れるほど
傷は微笑みさえ奪う」
ねえ、あの、多分、さ
ボクは最近、
少し疲れてるんだと思う、
だって海に行きたいんだ。
何もしなくていい。
ただ海に行きたい。
まだその先へ
渡ることはできないけれど、
でも、気持ちはわかるんだ。
夜の真っ黒い海さ。
静かで、風がすこし涼しくて
波の音と僕たちの歩く音だけが響く。
悲しい?
寂しい?
大丈夫だよ、
入るときには一緒に手をつなぐから。
大丈夫だよ、キミ。
一人にはしないよ。
だから安心して。
そのかわり、約束は守ってね。
ぼくより先に死なないって。
お願いだよ。
きっとぼくはキミの手をひいて
必ず浜辺に連れて帰る。
温かい飲み物でも買って帰ろう。
自動販売機に500円玉突っ込んでさ。
命あるものが消えたとき
それらはすべて
砂に還るという話を
たまに耳にするけれど
それじゃあ、其処が
ぼくたちの最終終着地点になるということになるのだろうか? 
ぼくは
みんなと混ざりたくないな。
脱線しましたが、
最後に大切な曲を2曲貼ります。
【空谷の跫音】
youtube
もともとメロディが好きだった。
初めてこの歌詩をきちんと読んだとき、放心してしばらく動くことかできなかった。
「弱いからと口癖を胸にしまい
生きる為に変わる君へ
「俺が俺を殺す理由」
浴びる程の思い出に
醜さと笑い合い、忘れればいいの?」
ずっと自分が抑えてきたものを
会ったこともないこの人が
DIR EN GREYの京が
すべて救いあげてくれた。
そして最後に、
「愛が止む頃 狭い空でも
いつか輝かせる」
って。
希望までくれた。
生きてみたいと思った。
この人たちと、生きてみたいと思った。
DIR EN GREYがいる、
この世界で
生きてみたいと、
そう、思ったんだ。
【悲劇は目蓋を下ろした優しき鬱】
私がDIR EN GREYのなかで、
1番好きな曲。
遺影というものが写真ではなく
音楽でも可能ならば
私がいなくなった時には
この曲を聴いてほしい。
この曲にはちょっとしたエピソードがあると聴いた。
この曲が京さんの、
そしてDIR EN GREYメンバー
全員の願いながら
私はまだ生き続けよう。
このライブバージョンを貼るのは
私が最近帰ってきてから、
この映像の京さんと一緒に泣いているから。
いつもありがとう。
あなたのことを本当に
愛している。
youtube
心を込めて、、、2020/06/21
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jahlwl · 6 years ago
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夢で逢えたら
夢でもし逢えたら素敵なことね。本当にそう? スイートな地獄の再生成に過ぎなくない?
脳のバグだってわかっているのだ。動物実験で、欲しいときにすぐエサが出てきたらエサに執着しなくなるが、ボタンを押してたまに出てくる仕様にすると狂ったようにボタンを押すようになるという例のアレ。一定の距離を保ってぐるぐる地球の周りをまわっている衛星のよう。つかずはなれずをやめてしまったら一気にすべてを壊してしまう類の。
これは私のいびつな自尊心と遠慮と自意識が相手のずるさと噛み合って絶妙なバランスを構成したためにいずれ行き詰る遊びを延長戦していただけのことで、いつかは破滅的なエンドルートを迎える。大団円に着地できるなんて思ってないわ。だからマジで息が詰まってしまったら破壊の限りを尽くすね。それまで夢で逢いましょう。今日みたいに。いつでも欲しがっているけれども全部オモテに出してしまったら本格的に狂ってしまうから何もしないよ。
私は川沿いの道を歩いていた。そんな場所は実際の環境では周りにない。ただ水が世界の構成に必要だっただけだ。今日は台風だから。
現実だったら荒れ狂っているであろう河川は意外なほど落ち着いていて水面には渦ひとつない。夕方の橙にそまって、郊外に近い雰囲気の道を歩いている。陸橋と、なにかの工場と、町の人々が乗る自転車と、全部芝居の書割のくせにどうしたってリアリティがある。かつて地元にいたとき、こんな風景が確かに存在した。
区内の真ん中の方に住んでいた私は、大型の古本屋に行くため友達と隣接自治体まで遠出していたものだ。古本屋に行くのは理由のひとつで、本当はそこに行くまでに河川を渡るあたりの魔を見たかった。魔はなんといったらいいのか…古典的な狂気だった。地霊と��付けるほどの確かさもない、茫漠としていて、ただ、昔からそこにあったのだなと思えるなにか。そこに近づけば一定の人々も魔にあてられて狂ってしまうのかもしれなかった。いつかの遠出では、前方からやってきた中年男性が、我々の一団とすれ違う際に、普通の雰囲気だったのにいきなり歯をむきだし目を見開いてガバリと横を向き、
usワッハッハh
と、短く、その場面だけ、笑ったのだった。後から知ったがシャイニングのジャック・ニコルソンの狂い方にとても似ていた。場所の魔がひとを変えてしまうのだとこの時知った。
また、ある日河川敷の草むらをずっと奥まで行くとどうなるのだろう?と気になって、友達と探検したら「殺」という字がマジックで無数に書かれた船のおもちゃを発見してしまった。偶然おもちゃを落とすとか流れ着くとかがあり得るエリアでは絶対ない。ここで何かしらの狂気が実行されたのだ。この河川敷は、一定の人間を呼び寄せて狂気を加速させてしまうような場所で、日常と魔が交差した間であり、普通の女子高生が興味本位で足を踏み入れていいところじゃなかった。
そのような魔をはらんだ河川敷のエリアに何分もいる。なので私も狂ってしまうかもしれない。トットコ歩いて目的地周辺に着いた。河川敷を抜けて少し住宅街を歩くと、目的の家がある。私は足を踏み入れる…スイートな地獄へようこそ。逢ってはならないのにお前は欲望のまま夢を構成してしまったな。
時間は巻き戻った。再びその家へ向かっている。あるいは次の日も訪れてしまった。今度はタクシーで。先述の道を車で進むと、目的の家のちかくに商店街(これも存在してない)があったので降りたものの、おしゃれした中年女性が売る時計くらいしかなく買うべきものはなかったのでまた少し歩いて家に行った。入ると、人が何人かいてゲンナリした。家で映画鑑賞会をやっているのだけれどその人の元恋人が含まれていたからだ。来るべきではなかった。いやそれ以前に、深みにはまるべきではなかった。逢いたいという思いが重みを持ちすぎて、欲望を繰り返し、繰り返すごとに地獄の力が強まってしまうループに来てしまったのだ。
「あはは、この家も人が来てようやく広さに見合った人口密度になりましたね」
「うっさいわ! 広い方がええやろ」
虚ろな瞳で軽口を叩く。絶望しているのでかえって明るかった。時の過ぎゆくままにこの身を任せ。僕には出来ないまだ愛してる! 歌なら3分で終わるのだけどな。
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ari0921 · 3 years ago
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織田先生よりシェアさせていただきます。
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【変見自在】高市の年
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       高山 正之  
 社会部記者は一旦締めたネクタイに指を入れて3センチ緩める。それで警 視総監にも永田洋子にも会う。
 政治部記者はネクタイを緩めない。だから書くことが面白くもない。
 そんな政治部記者が脂汗を浮かべ、ネクタイを緩めたことがある。一昔 前、あの「悪���の民主党政権」成立のときのことだ。
 何で民主党なのか。人材は公金詐欺の辻本清美とか屑ばかり。政策は 「コンクリートから人へ」とか、冗談と区別もつかない。
 ただ朝日新聞は褒めちぎった。「日本も二大政党の時代」「自民党に伍 す民主党の出番」とか。とどめに「長期政権の自民にたまにはお灸を」と 言った。
 朝日はこういうキャッチコピーがうまい。古くは在日送還のための「北 朝鮮は地上の楽園」だ。梃(てこ)でも動かなかった9万人がそれで地獄に 帰っていった。
 因みに先日、脱北した帰還者が「楽園と騙された」と北朝鮮を訴えた が、楽園と宣伝したのは北でなく朝日だ。みんな生き生き、豊かな暮らし と囃したのは岩垂弘記者らだ。訴える先は北でなく朝日が正しい。
 朝日が次に標的にしたのがマイナンバーの初期型カード。国会で成立 し、さあというときに「国民総背番号制」と言い出した。
「貴方は番号で管理されていいのか」とオーウェル風に脅す。
 一旦、成立した法律が廃された。朝日は法すら潰せる存在だった。
 そして「自民にお灸だ」。まさか、あの屑集団がと思う各紙政治部記者 の予測を越えて、有権者は踊った。
 あのころ乗ったタクシーの運転手が「たまにはお灸もいいもんだ」とみ な口を揃えた。それで悪夢の民主党政権ができてしまった。
 政権担当能力は尖閣で巡視船に体当たりした支那人船長逮捕の事件で試 された。
 支那は即座にフジタの社員4人を拘束した。日本軍が毒ガスを埋めたと いう嘘に便乗してカネ儲けにきた連中だ。放っておけばいいのに仙谷由人 は折れた。尖閣を放棄した瞬間だった。
 そしてとどめがアホの菅直人の原発みんな停止。日本は敗戦の時並みの ダメージを食らった。
 以後、立憲何とか通名で裏通りを徘徊していると思っていたら、朝日が 令和の総選挙で再び彼らを政権党に担ぎ出してきた。
 やり口は前と同じ。長期政権の自民は膿を持った。またお灸の据えどき だと。
 ただ立民には悪夢のイメージが漂う。
 で、朝日は共産党と抱き合わせた新鮮な「立憲共産党」を編み出した。
 解散の翌日、朝日の政治部長、坂尻某は「悪弊の自民を断ち切れ、立民 に力を与えよ」と高らかに宣した。
 そうすれば立民は勝てる。なぜなら共産党と共闘で「小選挙区の3分の 2超を制するからだ」と勝算を示した。
 実は���紙政治部記者はそのマジックにまた引っかかっていた。自民は過 半数の233議席も危ないと。
 事実、投票当日の出口調査も自民大凋落、立民大躍進を裏付けていた。
 午後8時、投票締め切りと同時に共同通信は「自民200議席も危な い」の第一報を流した。
 かくて各紙揃って大誤報となったが、その言い訳が笑える。「若者が自 民に流れた。ただ出口調査の終わったあと、夜陰に紛れて動いたから読め なかった」
 若者は蝙蝠(こうもり)か。
 その動きは見えていた。高市早苗だ。彼女は総裁選で保守本流を語った。
 靖国参拝は当たり前だ。支那、韓国如きに媚びるのは外交とは言わな い。わが国に原発は必要だ。
 日本人の立ち位置を彼女が語り、若者が動いた。自民党員登録が10万単 位で増えていった。
 出口調査でなぜ見えなかったか。若者が朝日、共同にホントを言うか。 トランプの票が見えなかったのと同じ。「隠れ自民」が今度の選挙を動か した。
 朝日は己の目論見の破綻(はたん)を枝野に押し付けた。天声人語は「お 灸を据えられたのは共闘野党だった」とまるで他人事にした。
 新しい日本に朝日新聞はいらない。
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doanob1 · 6 years ago
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あいちトリエンナーレに行ってきた
あいちトリエンナーレに行ってきた。
夏休みにどこか行こ。電波の入らない離島に行って(コナンくんが来たら死ぬだろうな〜)って想像するのと、大阪に行って昔から興味があったみんぱくに行ったり美味しいものを食べたりするのとどちらがいいかな、と考えていた。
ぼんやり色々考えているうち、名古屋在住のフォロワーさんが東京に来た時、「ご飯を一緒にどうでしょう」と連絡をくださった(とてもうれしい)。そうして一緒に食事をしたりお散歩をしたり、なによりたくさん話したりした。
そして後日、その方が「自分の目に新宿がどう見えたか」を文章にして公開していて、これが新鮮で面白く、今思えばこのとき自分が見たものを書いておく・公開するってことの魅力にちょっと興味を持ったのだ。
今回私が名古屋に行って、また同じ方とお食事をしたりおはなししたりしたのだが、今度はその方の絵日記を少し見せていただいて、これもとても素敵だと思ったのだった。
私はいま新宿に住んでいるが、ここに住んでいるといろいろなことがわからなくなると思う。こんなにオリンピックの看板が出ていること、地下鉄で窓の代わりに光るモニターの広告、そうしたものにもう慣れてしまった。「こんなにオリンピックの広告がたくさんあって驚きました」と言われ、はじめて、「そうかこんなに広告があるのは異常だな」と気づいた。
自分が立っている場所のことは自分では見えない。だから、他の人と一緒に自分が住む街のことを聞いたり話したりすると、新鮮で面白くて、自分がどんどん鈍くなっていることを知って恐ろしい気持ちになる。
むかし、地方の天候不順や災害のニュースを見たとき、「今年は野菜が高くなるわね」と言った人がいた。私はこれを聞いて(地方はお前の畑じゃないぞ、住んでいる人間も誰かの生計もあるんだぞ)と思ったものだが、だんだん、私は都市の生活に慣れて、こう言いはなつ人間になってしまう気もする。
近しい人間に「私がこういう無神経な人間になったら頭を打ち抜いて欲しい」と頼むのは、半分冗談で半分本気だ。私が無神経な人間になってしまったとき、自分ではそれと気づくことができないだろうから。ゾンビのように、生きているように動いてももう人の心もなく、ただ他人にかみつこうとする存在はいくらでもいる。じぶんがそうならないなんて言い切れない。
旅行先は愛知にしよう、と決めたのはこのときだ。
ちょうどこの頃、あいちトリエンナーレに対しての脅迫が連日報道されていて、わたしは脅迫する側の気持ちがまったく理解ができなかった。ただ少女が座っているだけの平和的な像が「反日」で、戦時下の性暴力に反対する行為が「国に対する侮辱」?いまでももちろんまったくわからない。でも、いずれ私も彼らのような振る舞いをしないと言い切れるだろうか?この国は貧しくなりつつある。来月から消費税は大幅に増え、生活は確実に苦しくなる。その状況で心まで貧しくならないなんて言い切れない。いずれ私もゾンビになるかもしれない。
隣の国でも、遠くの地方であっても、どこであっても人間が住んでいることを忘れていたくはない。が、いずれわからなくなってしまうかもしれない。
私が毎日なにかを書いているのは、漂流中の人間が書く航海日誌のようなものだ。たったひとりで暮らしながら、正気を確かめながら書く。 書いている途中に、自分でも気づかないまま、もう人の心をなくしてしまうかもしれない。 そのときに、昔の自分が書いたものを読んで、少しでも思い出せればいいと思う。 これから書く旅行の話も、いずれ自分がゾンビになってしまったときに、人間(だった時代)を思い出すために書いていた日記をまとめたものであって、もともと公開するつもりはなかったがせっかくなので載せておく。冗長な描写が続くが元が個人的につけている日記なのでご容赦ください。
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1日目。 7:30にバスタを出て13:30にささしまライブ着。 今回はバスで行ったんだが、名古屋市内に近づくにつれて巨大な船舶が泊まる港が見え、整然と並ぶ輸出用の車が見え、そして現実味の希薄な原色のレゴランドが見え・・・という光景に妙な感慨を覚えてしまった。その後バスが走った市街地でも、看板が大きかったり(走る車からでもよく見えるようにだろう)、店の規模も駐車場も大きかったり、そもそも道路自体が大きかったり、車社会を感じる。この車社会・そしてトヨタとの関係は、トリエンナーレを巡る今回の旅程を通して実感することとなるのだが、それはまた後ほど。
ささしまライブに着き、ホテルまで歩いて荷物を預けて、名駅地下の適当な店で味噌カツを食べる。「味噌カツを食べた」という事実が欲しいがために適当な店に入ってしまったのだが、味噌カツ、高級なソースかつみたいな味がした。駄菓子のアレ。私が貧乏舌なのか、その店に原因があるのかは永遠の謎。
ホテルは安さだけを重視して選んだら「オーバールックホテルからオシャレさと清潔感を抜きました!」みたいなところだった。ホテル名をグーグルに入れると「(ホテル名) 幽霊」とサジェストされる。きっと実際に何かしらの事件があったんだろうな・・・怖くてクリックしてないけど・・・まあ泊まってみたら双子の幽霊も血まみれエレベータもなかったからヨシとしよう・・・。立地は名駅西側のところで、周りも水商売のお店が多く、あとで「西側は治安悪いところですよ」と言われる。新宿にも水商売密集地帯はあって、年季の入った建物の感じや路地裏の感じは似ているが、同じ古い風俗街でもちょっと印象が違うなと思った。新宿の場合、建物自体は古くとも、店の入れ替わりが激しく看板だけは新しかったりするのだが、名駅西側のあたりは「昔からあるのだろうな」というフォントの大きな看板が目立ったからだろうか。
そしてこの日は月曜日だったんだが、月曜はトリエンナーレ全体がお休みなのを忘れていて一度円頓寺会場まで行ってしまったよ。あほ。ホテルに引き返して、持ってきた仕事をしたりごろごろしたりしてたら夜。
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円頓寺の通り。
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円頓寺のかっこいい佇まいの一例。
夜。フォロワーさんと円頓寺で待ち合わせてご飯に行く。「連れて行きたいお店があるんですけど怖いおばあさんがいて・・・お酒を頼まないと怒られるんですよね・・・私はお酒が飲めないんですが、のぶさんお酒飲めますか?飲める人がいないと行けないので・・・」と聞かれたので元気よく「飲めます」とお答えして連れて行ってもらう。連れて行ってもらった先の居酒屋さんは、手の跡が残っているような木でできた煤けたたたずまいであった。店内から曇りガラス越しに見える通行人の影が、舞台装置のようでとてもよかった。通行人の影が傘を差しだして「あ、雨が降り出したんだな」とわかる光景。演劇の演出のようだった。
どて煮と手羽を食べ「これでナゴヤ飯を食べたと言えます」とフォロワーさんから太鼓判をいただく。やったね!「お酒飲んでもらってありがとうございます」とも言われ、(お酒飲んで褒められるなんて生まれて初めてだな!甘やかされてる!)と思った。
このお店で、隣り合わせたおじさんに話しかけられ、手羽からを食べろと渡されたり無視しても声をかけてきたりしたんだが、なんだかすごく寂しいおじさんだな、と思った。お店の人に「飲み過ぎだ、帰った方がいい」と言われても「帰ってもすることないねん」と答えていて、なんてさみしいひとなのか・・・と思ったのだが、この翌日、私ひとりで食事に行ったときも似たようなおじさんにまた話しかけられるのだった。この話も後述。
居酒屋さんのあと、ベトナム料理屋さんに行って、チャーっていうあのあまいやつを飲む。フォロワーさんと政治の話や芸術の話をたくさんできてうれしかった。SHERLOCKをきっかけに19歳からTwitterをはじめてもう八年経とうとしている。現実で出会っていたとしたら、こんなにいろいろな話をするまでに多くの時間がかかるであろう人とも、いやそもそも出会っていないであろう人とも、こうして会って食事をして政治の話をできることが不思議だ。
Twitterがあってよかった。
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2日目。
八時頃ホテル出て電車で名古屋城へ。 名古屋城、堀の幅が広くて深くてびっくり。整然とした石組み。お城へ行く道々に、忍者のかわいいお菓子がたくさん看板に載っていた。 この日は天守閣に入れず、本丸御殿に行ったのだが、本丸御殿だけでも十分満足してしまった。ゴテゴテしているわりに、描いてある鳥獣は間が抜けてたり廊下は異様に質素だったり、全体を通すと上品に見えるのが不思議。ネコ科の動物大集合のお部屋と金具のリスがよい。天井がきれい。質素な廊下を抜けるとキラキラ豪華絢爛な空間が現れて、森の中の滝やお寺みたいだ。
以下は本丸御殿の内部。これはネコ科の動物づくし���いう素晴らしいテーマのお部屋。トラやヒョウやジャコウネコがいるよ!
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ネコ科のお部屋パノラマ。
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↑これは鳥のお部屋。写りが悪いけれども鳥が色々描いてある。
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金具のリス。
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綺麗な天井。
帰りがけに忍者がいた。「よく参った!」と言われて笑ってしまった。名古屋城は忍者がおもてなししてるのね。そういえば昨日はフォロワーさんから「おもてなし武将隊」というライトな観光アイドル的なものも教えてもらったのだった。 私はいつも旅先からお手紙を送るのだが、ジャコウネコとや虎のポストカードを買ったので、明日、フォロワーさんに教えてもらったキッテで発送しよう。名古屋にもキッテがあるらしい。 ポップオーバーというお店でお昼を食べて移動。芸術文化センターへ。このあたりから暑さと日差しが辛くなってくる。 名古屋は車社会で道路が幅広な分、簡単に横断できず、歩道橋や立体通路や地下を経由する必要があってちょっと移動が大変。見えてるのに簡単にいけない感じがRPGっぽい。まあ近くなのに移動が面倒、という点に関しては東京もよそのこと言えないか・・・。
芸術文化センターの展示について。
慰安婦像の対応をめぐり、作家さんの意思で展示中止措置が行われたため、見られない作品も数多かった。その一連を報道した新聞で全体が覆われて隠されている作品もあった。
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これらの新聞記事は全て慰安婦像に対する抗議とその対応を書いた記事が載ってい��。
ウーゴ・ロンディオーネのピエロの作品、造形のみならず薄くて伸縮性のある布が表面を覆ってる感じとマスクの塗装が超リアル。入った瞬間ぞくっとした空間。でも、彼らの間を歩くうちにだんだん親しみがわいてくる。愛嬌のある一体、自分に近い一体を見つけていって、部屋を出る頃には最初の小さな戦慄がなくなっていた。
ペルーの作品は展示していなかった。クラウディア・マルティネス・ガライのやつ。見られなくて残念。とても興味深いディレクションが記してあったので。
あとラテンルーツの人びとがパーティする映像も公開されてなかったけど、暗い空間の中に残されたパーティグッズのもの悲しさそのものがいまの事態に対する静かな悲しさを示した展示のようだった。
石場文子の作品は自分のパートナーを思い出した。一部がマジックで強調してある日常の風景を移した写真。一見ただの写真に見えるが、一部が人為的に強調してあるので、ぱっと見たときに違和感があって詳しく見ていくとそれがだんだん明らかになってくる。 あれは本人/当事者たちにしかわからない「思い出」「時間」を強調して可視化しているのかしら。 人と暮らしていると、ただの日常の道具や風景でも、私たちにしかわからない特別な意味が生まれてくるものだなーと実感しているので、(おそらく)誰かと暮らしているのであろう風景をあのように表現した展示に自分たちの暮らしを思った。
永田康祐の三つの料理の映像は、レヴィストロースの料理の三角形論と、ローストビーフの由来を持たないローストビーフ(分子料理)のところがすごくすき!なるほどと思った! 私自身の住んでいる場所が多国籍な地域なので、いろんな国の料理屋さんに入った時のメニューを見ている感覚を思い出した。メニューに現地の文字による原語名と、日本語に翻訳した言葉が載っているけど、例えばタイ料理屋でも中華料理屋でもミャンマー料理屋でも日本語では「チャーハン」って書いてあるものがあって不思議だったんだ。日本語にするとそれが一番伝わりやすいからこう書いてるんだろうけど、実際葉もちろんそれぞれ別物なわけで、頼んでみるまで実際のものがわからないドキドキ感も思い出した。
田中功起の四人の家族の物語は自分の仕事や生活と重なる部分もあって、とても興味深かった(職がバレるので感想は割愛)。ただ、映像はいいと思ったけどドローイング部分がちょっとよくわからない。
伊藤ガビンのプロジェクションマッピングは、ちょっとネットノリな感じのギャグの部分と、揺れるカメラや遠近感を表現したような部分とで好みが分かれそう。私は後者の部分が好き。鉄骨のなかを降りるような映像が、ゴーグルをつけない空間VRって印象。
ヘザーデューイハグボーグのDNA再現は、過去の遺体を再現するような(アイスマン等)のロマンもあって怖さや気持ち悪さのみでない魅力も感じる。あとやっぱガタカを思うね。かつてここにいたけれどもういない人の痕跡をたどっていくのは、歴史や捜査ドラマのようで、少しわくわくするよ。
ガラスのドローイングは異様な奥行き感があって、「なんでこんなに立体的に見えるんだ?」とうろうろして眺めてしまった。ガラスに書いているという構造だけではなくて、直線と曲線を組み合わせているからあれほど立体的に見えるのだろうか?立体的に見える最大値を全部計算して書いているんだとしたらものすごい手間だ。
「その先を想像する」の大量の単純な映像、見ているうちに恐怖や怯えの予感に身構えてしまうような感覚を覚えた。殴られる前に身構えてしまう予感というか。例えば対面した相手が手を上げれば殴られると思って身構えてしまうが、それはある程度自分の学習に基づく予測なんだな、と考える。
「10分の遺言」日本的というか世界系というかエモい系というか、今回一番サブカル的わかりやすさを内包した作品だったなと思う。十分の時間制限をつけて、ネット上の不特定多数から「死ぬ前の文章」を収集してる作品なんだが、完成した文章そのものではなくそれを打ち込んでいる過程を映像にしてすべて流してるのね。削除したり、カーソルを戻したり、言葉を選んでいるのかためらったり、そういうての後を全て映像で記録して流している作品。映像キーロガー的なシステムはとても興味深かった。ああいう形で人が文章を書くのを記録できるのね。
ステルス機の白い枠線は、事件現場の死体をかたどった白い跡のようだった。(これが落ちてきたらみんななくなるんだろうな)とか(見えないけどいまも頭の上にあるのか)とか、DNA再現の展示でも感じた「痕跡の再現」を思った。
シルクスクリーンを一万回繰り返したやつ、3Dプリンターと同じ構造だけど遙かに手のにおいがするところが、アナログとデジタルの交差点という印象。
誰もいない台湾の町を延々とるやつ、ゾンビ映画の冒頭のようだった。(「28日後・・・」の全裸キリアンマーフィです)映像を見てから作品撮影の背景(軍事的な訓練のため誰も外出しない日であるため、街が無人)を知るとそれも含めてさらに映画的な印象を受ける。爆発する遊園地のほうは、ループものの作品のようで、まどマギを思った。
リングホルトの大きな時計は裏の構造が簡潔で理解しやすくてよい。ずっと見ていられる精神安定作用がある。
ガラスの箱を段ボール箱に入れて、輸送中に破損した実物を展示しているやつ、「これしか壊れないのか!」という驚きがあった。空輸であれだけしか壊れないなら御の字では?なにも梱包せずあれだけの損傷にとどまるのか。
空港のX線で現像した写真の展示は手法に納得し、中身に戦慄した。シリア大使館の荒れ果てた内部だったのか。見ることにできないはこの中をX線で現像して見せている。映画「アルゴ」の映像を思い出す。
木版画の巨大な虫たちの絵は、古代から伝わる壁画のような荘厳さがあった。神話的だ。細部まで書き込まれていて好み。
手にインクで番号を押すやつが閉鎖されていて残念。フォロワーさんが「国際的にも有名な展示で、匂いがするんです」と教えてくださっていたので期待していたんだけど、匂いって「涙を流させる仕組み」のことだったのか。涙を流すべき事態にも泣かない人間のための装置、という説明があった。香港のデモの催涙弾使用のことを連想して、この作品が展示中止されている事態と香港の事態は地続きだなあ、と思い至る。
写真の中の謎の物体を調査するやつは、ちょっと構成がわかりづらくすぐ移動しちゃった。あんまり立ち止まってみられる感じでもなかったのが残念。
ミリアムカーンの美しい青、実に美しかったが、難民というテーマとあの人の他の作品と並べられていると異質に映ってしまう逆転現象。
キャンディスブレイツの「ラブストーリー」は、六人の難民の抱く壮絶な背景に圧倒されると共に、役者のスキル、そして人間の持つ先入観について見事に表現していると思った。俳優さんの演技力がすごい。すごい。「本物」の難民が持つ、どこか意識が遠くにいるようだったり少し曖昧だったりといった要素が剥ぎ取られて、説得力を与えるようコントロールされている役者の演技の方が「本物っぽい」矛盾。面接やなんかにも通じると思うが、よりそれらしい、本物っぽくみせる技術はお金を払ってまで習得するスキルとされている。でも、それを「見ている」側のジャッジってめちゃめちゃ一方的だ。それにしても役者さんの演技がすごかった。表情も仕草も言葉も間合いも、あんなにコントロールできるものなのか。どう見えるか・どう見せたいかを完璧に解体しそして表現するまでが役者の能力なのかと思うと、途方もない仕事だ。
このあと名古屋市美術館に移動。あつい。顔が溶ける。ヒースレジャーのジョーカーみたいになる。退館した後で気づいたけど、国旗が印刷された野外のゴミ袋も作品だったのか。オシャレな袋がかかってるゴミ箱だな~としか思ってなかった。
空から垂れ下がるオーガンジーの刺繍、一見ファンシーで商品のような明るい魅力があるけど、DNA構造に基づき一対になっているデザインや作品背景に気づくと深みが増す。シャーレの構造もそう。清浄で真っ白な空間と生命を生むシャーレが病院のような斎場のような雰囲気だった。
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陶器の展示、とても面白かったー!陶器としてのデザインと、静物や風景が立体化しているあの作品群は、今回のトリエンナーレでもっとも万人に通用する明確な魅力があると思った。いつまでも見ていられる立体的なだまし絵のような発想、繊細な古典的表現!わたしにとっての付喪神ってこんな感じだな。あと刀剣乱舞。山口��さんの作品への好感につながる魅力を感じる。
いっぱい写真撮っちゃった〜。
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モニカメイヤーのピンクの付箋の作品、すでに書かれたものを破ったのではなく白紙のものを破ったのか。もはや書くことができない、声を上げられないという状況の表現。新しい作品表現。視覚的に痛々しい光景だった。
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ホドロフスキーの展示。 ホドロフスキーが考案したという心��療法を実践する様子をおさめた記録映像と、書簡、そして小冊子の三点で構成されている展示。 映像のなかでホドロフスキーの指導のもとセラピーを受けているのが白人ばっかりで驚いた。 ビートルズにしろホドロフスキーにしろ、芸術分野がスピリチュアルな組織構造と結びつくのはまったく珍しくないけど、広々とした古典芸術的な劇場の中で白人だけが集まって手を繋いだりトランス状態に陥っているのはちょっと異様な光景である印象。
人工授精と刺繍の展示。私はこれが今回一番よかった。 18歳の時、自分が人工授精で生まれたことを知って、史上初のクローン羊・ドリーに関心を抱いて実際に海を渡って取材したり、出産や育児について表現したりしている作家さんの展示。 ドリーが生まれた街の写真が拡大されて一面を覆っていて、その上に金糸銀糸のきらきらとした刺繍が施されていて、部屋の中央には人形の家のような小屋があり、内部を除くと家庭的な居間が見える。展示場所やその居間の中や至る所に、ゾートロープによるアニメーションで羊や作者自身の姿がゆっくりと回転している。 18歳の時に自分が人工授精で生まれたと知って以降、「幼い頃からの過剰な愛情が理解できた」「女である自分もいずれ出産することを期待されている」と書く作者の言葉に、私は今回のトリエンナーレの中で一番心からの共感を覚えた。 今回は「しんかぞく」といい家族や出産に関わる展示が多く見られたが、これも津田さんによる「男女同数の作家を呼ぶ」取り組み成果だと思う。
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部屋の壁の前面を覆う刺繍の様子。
知らない言語を書き取る様子を撮った映像作品では、言語の学習過程や異国になじむ過程のようだと思った。まったく知らない音や言葉を、すでに自分の中にある言葉で置き換えて咀嚼しようとする行為。学生時代に語呂合わせで英単語を覚えようとしたことや、自分の素地になんとか近づけて多言語を習得しようとしたことを思い出した。これもまた「異国に生きる」ということとつながっているんだな。
GIFの繰り返しの展示、ヨシキさんがトークイベントでよく紹介してくれたyoutube動画のようで、映像式現代版ドラッグのようだった。ずっと見てしまう。
終盤に、愛知県内の小学生とともに作った段ボールのお部屋があって、それが細部までずっと見ていられる空間だった。
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入り口を入ったところ。
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種々のダンボールから切り取ったらしきロゴが貼られたボード。これを作った子はロゴやフォントに興味があって気になって作ったのだろうか。
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おそらくシャチホコ。尻尾の表現が好き。
ここまでの展示は会場が美術館だったので、トリエンナーレの作品以外にも美術館の常設展示が観覧できた。この常設展示で裸婦像が多く展示されていたが、男女同数を実現し差別に関する問題や出産・育児についても多く扱っているあいちトリエンナーレと対称的だ。古典芸術世界における、女性の客体化と、それに対する問題提起としての現代美術。女性の意思を扱っているトリエンナーレ作品がある一方で、美術館の常設として古典的な裸婦像が山ほど飾られている部屋という、その対称性も象徴的だった。
ほかにも、常設展示では、児童文学の挿絵のような、会社に絡みつくドラゴンの像もあってこれがおもいがけず大好きになってしまった。紙幣=消費者から得た金で作られた、大量生産品を扱う会社とドラゴン。よく見ると窓や道にそれぞれ人間がいる。窓の清掃員やビルから現れる作者自身。ロアルドダールやティムバートンの作品のようだった。
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ここで円頓寺へ移動。あつすぎる・・・
一丁目長屋の中の古い写真を拡大したものは、祖父母のことを考えずにはいられなかった。祖父母のこうして誰かの持つ写真の中に背景として映っているのか。私の誰かのスマホで撮った写真に映り込んでいるのか。祖父母のことが大好きなんだけど、誰かのアルバムのなかでこうやって残っていてくれたらいいなと思うよ。ちょっとでも。
葛宇路は発想が好き。きっとこうやって生まれた道ってたくさんあるんだろうな。昔から。勝手に公共空間に作用していく人の行動が面白いと思う。古代から道の名前ってこうやって決まってたんじゃないだろうか。人の名前も、町の名前も。
移動する洋品店の展示も祖母を思わずにはおれなかった。それとここに限らず、展示場所が超狭い雑居ビルの二階だったり、趣ある巨大な古いお屋敷だったり、距離は大して離れていないのにまったく異なるのが面白い。異世界感。
弓指さんの、自動車事故の犠牲者である小学生六人をモチーフにした展示は、超車社会でトヨタ車がたくさん走っているのを見てここまで来た身からするとチャレンジングな展示だと思った。毒山さんの映像の中でも「トヨタ王国」「愛知からトヨタがいなくなったらやっていけない」との言及があったし。途中で運転席からの景色が見える展示構成がよい。
毒山さんの展示、おそらく私の祖父母と同年代の人びとの映像だが、その老人がいまでも子どもの頃に殴られたり屈辱を受けたりした経験を泣きながら語る様子がつらくて、見ながら泣いてしまった。いまでもこれを書きながら泣いてしまう。今回の展示のなかで唯一泣いてしまった作品。自分たちの祖父母だったら、と思うとつらくてつらくて仕方がない。 本人たちは「いい教育だった」と言っていても、それが本心だとは限らないし、それを疑う余地もない教育��施されたのだろうし、いまはもういない彼ら自身の父母の世代はどれほどつらかっただろうと思う。
円頓寺は最後に寄った伊藤家住宅がすごくよかった。中庭の感じとか蔵と蔵の間の空間の怖さとか。津田美智子の作品は不具合で見れなかったけど、蔵の中の岩崎さんの作品は緻密ながら空襲後の世界を思わせる光景で見入ってしまった。燃えた家財道具と建物と炭。どこかに通じる橋のような構造物がすき。三人しか入れない極小空間という処も含めて、秘密基地のような、子どもの頃にしか出会えない何かが住んでいる空間のような、魅力的な展示だった。
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全て炭で作られた作品の様子。
ゆざーんの演奏は、修行というのでもっと簡潔で寺院っぽい空間を想像していたら地下にあるライブハウスみたいなカラフルな壁画があってちょっと意外。タブラの音ってきれいだ。
ホテルに戻って、外食しようと思って外に出たらまたもや知らないおじさんに話しかけられ、「明日は絶対外に出ないで何か買い込んで宿で食べよ・・・」と堅く心に誓う。
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三日目。
朝起きて九時くらいまで昨日の日記書く。ポメラ毎日使ってるけど買ってよかっ���。旅行先でもいつもと変わらず書けるしバッテリーの持ちが最高。
チェックアウト後キッテへ。ハガキを発送して名古屋駅から東山線で栄駅、舞鶴線に乗り換えて豊田市駅へ。ホテルに荷物を預けて喜楽亭へ。
喜楽亭は建物自体も面白かった。料亭のようなことをしていたらしい。お寺のようだった。古くはあるけど清潔で使い込まれた空間。進むにつれてだんだんと輪郭や映像の出典がわかっていく構成と建物がよく合っている。映像の書簡形式。特に二階の構成がよい。日本のアニメ・漫画作家による二次大戦中のプロパガンダ作品と、それらが彼の記念館に収められていないこと、そして彼自身も特に後悔はしておらず「また政府から要請があったら同じことを行う」「国民としての責任を果たした」と語っている映像。そして、小津安二郎と彼の作品について論じ、作中の幼い兄弟が「大きくなったら軍人になりたい」と語っている映像とプロパガンダアニメが同時に背景に映り込む演出は素晴らしかった。小津安二郎の墓に「無」と刻んであるのはこの展示ではじめて知った。奥の巨大なプロペラの展示は舞台装置っぽい。カタカタ鳴る装置も舞台演出的だ。
ここから豊田市美術館へ。激坂のぼるの熱くてつらかった・・・。
美術館のレストランでお昼ごはん。
空から落ちる花が開くような展示は、みんなが上を見上げたり床に寝転がったりしながら作品を見て笑って話している空間自体が好きで、ずっと見入ってしまった。シャーレの展示もそうだが、美術館の広くしろい空間になにかが上から下がっているって独特の非日常。
豊田市美術館から歩いて近くの高校のプールの展示を見る。これもフォロワーさんから「友人がとても褒めていた」とのお話を伺っていたので期待して向かう。 実際に目にすると、青空にプールと廃校と夏の濃い緑、というのがすばらしい。エモい。バンタンの撮影に使用して欲しい。私はスクールもの時代のバンタンが好きだ。 垂直に立ったプールの壁面が真っ青な空に伸びている、という、飛び込みや空に落ちること・そしてもしかしたら飛び降りを連想させる光景がとてもよい。バンタンの撮影に使用して欲しい(2回目)
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青ずぎる空と校庭と合成のような鳥居が異世界っぽい。
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豊田市駅に移動して、架空のトヨタの遺跡モニュメントの展示三点としんかぞく(レンタル家族)を見る。 しんかぞくは正直、「実際に死産を経験したり子どもを失っている人から見たら残酷すぎる」と思った。流産を扱うことそのものを問題視しているわけではない。テーマパークという形にして、「エンターテイメントとして見せていること」・そして「実際に死んだわけではない想像上の子どもを作り出して、(おそらく)本物の水子と一緒に作品の題材にしていること」がちょっとひどいと思った。水に流す演出の意味や、最初に押すキーボードの意味などは「なるほど」と思ったけれど、原宿の店先に並んでいそうなポップな色合いで作品にするにはあまりに敬意がないのでは。 架空のトヨタの遺跡を再現する展示、発想と映像のなかのとってもうさんくさいおじさんのインパクトが強烈。最初あの胡散臭おじさんが作家さんかと思った。人為的に作られた出土品を見ているのが楽しく、また、「現実にも出土品を偽造していた考古学者がいたけど、こういう感じだったのかな」と想像を巡らせた。
なにかを売り出したいときや権威づけたいときに、古くからの神話や土地の��史に絡めるのは常套手段だけど、これは逆にトヨタ神話を皮肉っているようでもあって、単純な「この土地と切っても切り離せないトヨタ」を礼賛しているわけではないと感じる。
アンナヴィッテのトヨタのダンスの映像も同じことを思った。あのダンスの映像は発想がとても好き。(明言はされていないがおそらく)トヨタの工場労働者たちを集めて複数回お互いの仕事について話し合う様子を撮っている。彼らは流れ作業で部品の点検等単純な労働に従事していて、「これから自分たちの仕事はどうなるか」「仕事は楽しいか」「なぜ仕事をしているか」といったことがらについて各々の意見を述べていく。そして、彼らが毎日繰り返している仕事の動作を再現してもらい、それを元にダンスを作り上げる。彼らが踊る映像と、自動制御のロボットがラインで単調な動作を繰り返しつつ車を作り上げていく映像が流れる。
ホテルに戻り、もうおじさんに話しかけられたくないなと思ったのでトヨタ駅近くの松坂屋地下でご飯を買って���屋で食べる。文章を書いて本を読んで眠る。
------------------------------------------------------------------------------------------- 四日目。 六時に起きてご飯食べてこれの下書きを書く。 チェックアウトして東岡崎駅へ。閑散とした駅にタピオカのスタンドがあり、まったく繁盛していないのを見て諸行無常を感じる。おごれるものは久しからず。高速バスでバスタへ向かう。 バスに乗ったら顔を覆うシェードがあった。はじめて見た。しかし使ってみると超快適で爆睡。隣の人の顔が見えない、見られないってこんなにもノーストレス!
いい旅行だったな。
街の中、しかもこれほど複数の場所に点在したトリエンナーレに初めて行ったので、土地と干渉し合う作品鑑賞も初体験で多く発見があった。
まず、炎天下を歩いて回って、歩く道々で見る建物や風景や、だんだん暑くてボーッとしてきたころ突如現れる作品や、全て込みで作品のようだった。特に円頓寺は一区画入ると全く趣の異なる建物・作品が現れて、街の中に潜む異世界をめぐるようであった。
そして、トヨタに関わる作品も数多くあって、トヨタの影響が色濃い街を歩く中でそれらを鑑賞して「これはこの土地で見るからこそ意味があるな」と思った。単純にどこか別の都市の美術館に全部入れていてもこんなに意味合いを考えたりしなかっただろう。
バスに乗って愛知に来たとき、ミニカーのように整然と並ぶ大量の車や、輸出入の船がたくさん止まる港や、突如現れるレゴランド、幅の広い道、超車社会、等々を見て「あートヨタのちからよ…」と思った。事故の犠牲者6人を追悼する作品で「加害者、被害者、クルマ」を提示していて(トヨタのお膝元でやるにはチャレンジングだな)と思ったけど、酔客にグローバル企業のロゴをかぶせる映像展示では「トヨタがなかったら名古屋はやっていけない」と行ってたり、豊田市駅の展示では架空のトヨタの遺跡を発掘する展示があったり、そしてその会場に向かう駅の歩道には「交通死亡事故一位の汚名返上!」という(展示ではなく警察やトヨタによる本物の)巨大な横断幕があったり、街中を巡ってみる展示だからこその効果を感じた。街中を歩いて車社会を実感しながら作品に会いに行き、そしてその作品たちが相互に作用していく体験が初めてのもので、「自分の目が変わっていく」過程が新鮮だった。土地を体験した自分の目が作品に向ける眼に影響していく。人間はどんどん変化していくけど、これほどの短期間で明らかに変わっていくのがわかる体験は、あいちトリエンナーレの素晴らしい強みだと思う。これからいく方にはぜひ、なるべく多くの作品を歩いて巡ってみてほしい。
それから、私が道中でさびしいおじさんとフェミニズム作品について。1日目二日目と、夕食を食べに行ったら知らないおじさんに声をかけられ、うんざりして三日目はビジネスホテルでもそもそご飯を食べたのは前述の通り。はっきりいって不愉快だし、心底不快だけれど、それ以上に「この人たちはさびしいんだろうな」という気持ちが先に立った。これは愛知に限らず、東京でもあまた経験しているので、今から書くのは今回の旅だけではなく普遍的な話。
旅行先で食べてみたいものがあっても、おじさんに話しかけられると思うとうんざりする。男の人ならどこでも好きなところへ好きなものを食べに行って、話しかけられて嫌な思いをするかもなんて微塵も考えないのかしら。ここでわたしが「旅行先で隣になった人とめっちゃ盛り上がった笑笑笑!おごってもらった笑笑笑」って書くタイプならむしろ旅のいい思い出になるだろうし、「こう感じるタイプの方が生きやすいんだろうね」、って話はフォロワーさんともしたけれど、私がこうやって知らないおじさんに話しかけられてめちゃめちゃ不愉快になるのは、「さみしい」という気持ちを検知するからだと思う。たまたま隣に座った私に話しかけ、少しでもさみしさを埋めたい、というのは侮辱ではないのか。一方的に話したり、相手が立場上・性格上反論できない局面で話を押し付けたりするひとってめっっっっっっっちゃいる。
私は今回のフェミニズム作品、そして作品中止に至るまで作家さんの行動の一連も根本は「対話を行わない」という侮辱に対するものだと思っている。一歩的に作品の撤去を求めること。それに対し、作家さんたちと十分な対話を行わず、実際に撤去をしたこと。
侮辱されている、舐められている、と察知する能力は人間にとって能力だなmと今強く思っている。このまま私は進もう・・・
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ohmamechan · 8 years ago
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沖をゆく青い舟
 ※大昔に出した本の、短編を中途半端に再録です。  夏合宿の前に、一日だけ実家に戻った。  母が物置をひっくり返して大騒動をしているので何かと思えば、遺品の整理をしているのだと言う。 「来年はお父さんの十三回忌でしょう?久しぶりに、色々片付けようかと思って」  そう言いながらも、母が何一つ父に関わるものを捨てる気が無いのを知っている。七回忌の時もそうだったからだ。  仕舞い込まれていたものを取り出しては並べ、天日に干して、また元通りに収める。  各種大会で取ったメダルや額入りの賞状。トロフィー。くたびれた皮のジャケットやジ��ンズ、ぼろぼろのスニーカー。色あせた大漁旗。古びたランタン。  とりとのめのない、父を思い起こさせる物ものたち。  それらは、普段は目のつかないところに収められているけれど、その物ものたちの存在を忘れることは決してない。母は特にそうだろう。普段の食事や、居間で和んでい る時、ふとした会話の端々に、父の存在を滲ませる。父がいたこと、父が今はもうこの世にはいないこと、そのどちらも当たり前にしている。母はそんな話し方をする人だ った。 「このTシャツなんか、もうあんたにぴったりじゃない?」  時代を感じさせるスポーツメーカーのTシャツを、背中にあてがわれる。靴を脱ぎ終わらないうちから、母が玄関に飛んできてそんなことを言うのだ。  江は、居間にテーブルにアルバムを広げて、色あせた写真を眺めていた。 「いっつも思うんだけど、私もお兄ちゃんも、ちっともお父さんに似てないのよね。花ちゃんのとこは、みんなお父さんに似てるのよ。娘は父に似るって言うけどうちは違 うわね。全部、お母さんに寄っちゃったみたい」  などと、一人で何やら分析している。  そこへ母が戻ってきて「ほら、このTシャツよ。みんなで海へ出かけた時に着てたのよ」と手にしていたTシャツとアルバムの写真を交互に見ながら言う。どちらも見比 べてみた江が、ほんとだ、と感激する。  以前は、このやり取りを見ているのが苦痛だった。二人が、父の話を和気あいあいとする中に、うまく混ざることができなかった。父の写真を持ち歩きながらも、本当は 写真の中の父と目を合わせるのはこわかった。母に会えば、父の思い出や存在に嫌でも向き合わなければならなくなる。あからさまに避けていたわけではないけれど、あれ これと理由を付けて帰らなかったのは事実だ。  それなのに母は、いつも子ども部屋を出て行ったままにしておいてくれた。小学生の時に使っていた机も椅子も本棚も洋服箪笥も。そう広くもない平屋住まいなのだから 、ほとんど帰らない息子の部屋を物置にするぐらいのことをしても誰も咎めやしないのに。  荷物を自分の部屋に置いて居間に戻った。  アルバムを熱心に覗き込んでいる姉妹みたいな二人に自分も加わる。  どれどれ、と覗き込むと、 「お兄ちゃんは見ないで。この頃の私、太っててやだ」  と江がアルバムの左上のあたりを手のひらで覆い隠した。写真は見えなかったが、指の間から書きこまれた文字だけはなんとか読めた。日付からして、江が二歳、凛が三 歳の頃の写真が収められたページのようだ。 「お前、食っては寝てばっかだったもんな」 「そうね、江はおっとりしていてまったく手がかからなかったわ。おやつをあげればご機嫌で、あとはすやすや寝てたもの。お兄ちゃんがちょこまか動いて忙しかった分、 助かったものよ」 「そうだっけ」  おやつを食べかけたまま寝こける江の姿は記憶にあるのに、自分がどうだったかなんて、まるで覚えていない。 「そうよ。走り回るあんたをおっかけて、ご飯を食べさせるの大変だったんだから。一時もじっとしてなかったのよ」  ふうん、と頷きながら、するりとアルバムに置かれた江の手をスライドさせる。 「あっ、お兄ちゃんだめったら」  露わになった写真に写っていたのは、浜辺に佇む家族の姿だった。祖母の家があるあの町の海岸かもしれない。母に抱えられた江はベビービスケットを頬張っている。腕 はふくふくとしていて、顔はハムスターの頬袋のようにまるい。とてもかわいらしい赤ん坊だと思うのに、江は顔を真っ赤にして「見ないでよ」と憤慨している。  同じく写真に写っている自分はというと、父の肩にまるで荷袋のように抱えられて笑っている。浅黒く日焼けした父も笑っている。こうして顔が並んでいるところを見れ ば、つくりは多少違うけれど笑い方は似ている気がする。 「これ、お父さんが外海に出る前に撮った写真ね」 「全然覚えてないわ」 「おれも」 「まだ小さかったもんね。外に出れば一ヶ月は戻れないから、大変だったのよ。お父さんが」 「大変って?」 「離れてる間にあんたたちに忘れられちゃうんじゃないかって、不安がるのよ。お見送りの時はいっつもさめざめと泣いてたわ」  お父さんかわいい、と江が小さく噴き出した。  中にはいくつか風景写真もあった。眺めているうちに、見覚えのある海岸線が写っているものを見つけた。 「これは、おとうさんの船で島まで渡った時のものね」 「あ、ほんとだ」  母と江がそろって覗き込んで来る。小さいながらも、父は自分の船を持っていた。青い船体に赤い縁取りの漁船。普段は大型漁船の乗組員として沖合や外洋に出ていたが 、禁漁で船が出せない期間は、よく自分の船に乗せて近海に連れ出してくれたものだ。小島を渡って、釣りをしたり、磯で生き物を探したりした。  小学生の時も、オーストラリアにいる時も、父を思わない日は無かった。けれどそれは、こうして思い出に浸るようなものとは少し違っていた。自分が何のために泳ぐの か、今なぜここにいるのかを確かめるための座標のようなものだった。そこに、感傷はあるようで無かった。感傷を背負い込む余裕すらなかったのだ。 「今度、江も凛もここに合宿に行くんでしょ?」 「うん」 「まさか、またあのコーチに船出してもらうのか?」 「いいじゃない!結構楽しいよ」 「お父さんが生きていたら、喜んで船を出してくれたでしょうねえ」  ゆっくりと母が言った。  昨年の夏、あれほどの問題を起こしたのに、鮫柄高校水泳部と岩鳶高校水泳部は頻繁に合同練習を行い、大会前は対抗試合を行うほど親交が深まった。  許してくれる人間もいればそうではない人間もいる。部内には、凛に対して風当たりの強い部員も当然いる。岩鳶高校と交流を持つことをよく思わない部員もいる。そん な中でも、御子柴部長は率先して岩鳶高校を自校へ招待したし、自分たちも岩鳶へ遠征した。今春から後を引き継いだ新しい部長が今回の合同夏合宿を持ちかけたのも、O Bの意見を取り入れたからだ。  彼の言動というよりも人柄が、凛が水泳部に居座ることを不快に思う部員たちの意識を変えていった。 「だって、江くんと会える絶好の機会じゃないかあ」  などと茶化してはいたが、彼がどれだけ気を遣い、部内の雰囲気を良好に保つために力を割いてくれたのか、側で見ていた凛には痛いほどよく分かる。  自分にできることと言ったら、泳ぐことしかなかった。御子柴の厚意に甘えるばかりでは、何も示せない。ひたすら、どんな時も、誰よりも真剣に泳いで見せた。泳ぐこ との他には、先輩に礼を尽し、後輩を支えた。それは部員として当たり前のことばかりだったが、その当たり前を一心にやり通すこと。それが素直にうれしくもあった。  六月末、島へ渡り、例年通り屋内プールを貸し切っての合宿が始まった。昨年と異なるのは、岩鳶高校と合同だという点だ。  合宿の中日は、午前中のみオフタイムとなり自由行動が与えられた。五日間のうち、四日間は泳ぎっぱなし。合宿後はすぐに県大会に向けて最終調整に入る。ではここぞ とばかりに休もう、ではなく、遊ぼう、と考えるのは、まさに渚らしかった。 「ねえねえ、凛ちゃん。明日のお休み、みんなで海で遊ぼうよ」  合宿二日目、専門種目の練習の最中、隣のコースに並ぶ渚がのん気に話しかけてきた。そういう話は後にしろ、とたしなめても、彼はにこにこしながらなおも言った。 「絶対行こうよ。おもしろい景色、見せてあげるから!怜ちゃんが!」  そんなことを大声で言うので、やや離れたところでフォームのチェックをしてもらっていた怜がぎょっとしていた。  渚の言う「おもしろい景色」とは、まさにおもしろい景色だった。 「お前、なんだそのナリは」  晴天の下、焼け付く白砂の上に降り立った怜を見て、凛は顔をしかめた。 「し、仕方ないでしょう。これがないと、ぼくは海へ出ちゃいけないって、真琴先輩が…」  しどろもどろな怜の腰、両方の上腕にはヘルパーが取り付けられ、腕には浮き輪を抱えている。浮き輪はピンクの水玉模様。先日、江が押入れから取り出して合宿用の荷 物の中に加えているのを確かに見た。まさか、怜のためのものだったとは。 「おもしろいでしょ?怜ちゃんてば、去年色々やらかして大変だったんだから、まあしょうがないよね」  何をやらかしたかについては、大体聞いている。夜の海に出て溺れかけたらしい。一歩間違えれば大変なことになっていた危険な行為だ。だからと言って、これはあんま りだろう。 「お前、ほんとに水泳部員かよ」 「どこからどう見ても、水泳部員です!昨日見ましたか、ぼくの美しいバッタを!」 「あ?全然なってねえ。せっかく俺がじきじきに教えてやってるのに、もうちょっとましになったらどうだ」 「知識・理論の習得と実践の間には時間差があるものです。だから昨日あなたに教わったことはですね…」 「もうまた始まった!バッタの話になる��長いんだからやめて、二人とも!」  そうして三人で波打ち際で騒いでいると、 「まあまあ、三人とも、とりあえず泳ごうよ」  やわらかい声がすんなりと差し込まれた。真琴がにこにこしながら海を指差す。 「ハル、待ちきれずにもう行っちゃったよ」  見れば、遙が波打ち際から遠く離れた場所をすいすいと気持ちよさそうに泳いでいた。 「なんて美しい…海で泳ぐ姿は、本当にイルカや人魚のようですね」  怜がうっとりした顔をしていた。男のくせになんつう比喩だ、と毒づきたくなるが、あながち外れてもいない。 「僕もあんな風に海で泳ぎたいものです」  怜が唯一泳げるのはバッタのみで、他の泳法は壊滅的にだめなのだそうだ。一年をかけて少しずつ特訓してきたが、どうしても上達しない。合同練習で会えばバッタの練 習しかしないので、遙と同じく「ぼくはバッタしか泳ぎません」というスタンスなのかと思っていたが、違うらしい。 「鮫柄の皆さんにカナヅチがばれてしまうのも時間の問題です」 「いや、ばれてるよ、怜ちゃん」 「怜…残念ながら」  渚と真琴がそろって悲しげな顔を作った。 「諦めんなよ。練習しろ」  とりあえず励ましておくことにすると、怜は「でも…」と暗い顔で俯いてしまった。その背中を渚が押して、「そうそう、練習しよう!」と無理やり水辺へと引っ張って 行く。 「さあ、特訓だ!松岡教室開講~!」 「いやです!今はオフです!」 「秘密の特訓をして、みんなを驚かせたくないの?」 「それは…」 「いいから来いよ、怜」 腰が引けているその手を取ると、怜は恐る恐る波に足を浸けた。 「やさしくしてください…」などと、目を潤ませ、怯えた小鹿のように言うので、笑いをこらえるのがやっとだった。 「たぶん大丈夫だろうけど」と言いつつ遙を一人で泳がせておくのが心配になったらしい真琴は、遙の後を追って沖へと泳いで行った。遙の姿はもう小さな点にしか見えな いくらい遠のいていた。一人で遠泳でもするつもりなのだろうか。  そういえば、遙とは昨日も今日もろくに言葉を交わしていないことに気付いた。練習中は専門種目が違うのでウオーミングアップやリレーの練習の時ぐらいしか接点がな い。オフだからと浜辺に集まった今朝は、黙々と一人で体をほぐしていた。 小島まで泳いで渡るつもりなら自分も行きたい。前もって伝えておけばよかったな、と思った。別に、必ず遙と一緒でなければならない理由ではないのだけど。 胸のあたりまでの深さのところで、怜の特訓が始まった。 潜ることは抵抗なくできるというので、とりあえずヘルパーを外して自分の体だけで楽に浮く練習から始めた。だるま浮きだの大の字浮きだの初心者向きの手ほどきは散々 やって来たことらしいのだが、それすら怪しいのだと言う。 「海水は水より浮力があるからな。少しは浮くんじゃねえの」  本当は波のないプールの方が断然初心者には向いているし、浮力が問題ではないと思われた。けれど、慰めにそう言ってみると、怜は「なるほど」と素直にうなずいてい た。なんだかすっかりその気のようだ。  怜はすう、と大きく息を吸って水に潜った。だるま浮きから水面近くに浮いて来たところでじわじわと手足を伸ばす。水面下10cmあたりのところで怜の体がゆらゆら と揺れる。 「わあ、海水マジック!浮いてるよ怜ちゃん!プールの時よりもずっと!」  渚が歓喜して大げさに拍手する。とても浮いているうちには入らないような気がするのだが。  次、バタ足を付けてみろよ、と指示を出すと、怜は恐る恐る水を蹴った。ぱちゃぱちゃとバタ足を数回繰り返したところでその体がずぶずぶと沈んでいく。 「おいおい」  掌を掬い上げて浮力を助ける。ぶはあ、と怜が苦しげに息を吐いて体を起こした。 「はあ…途中まではいい感じだったんですが」 「うんうん、進んでたよ」 「潜水艦みたいにな。もう一度やってみろ」  再度バタ足にチャレンジする怜に「もうちょっと顎を引け」と伝えると、すぐに言われたとおりにしてみせた。怜は理屈っぽいところがあるが、素直だ。力を伸ばすのに はそれは大切な要素だ。  顎を引いた分だけ浮力を得て、わずかなりとも浮きやすくなるはずだ。しかし、怜の場合は逆効果だった。頭の方から斜めに沈んでいく。まさに、潜水艦のごとくだ。 「わあ、頭から沈んでいく人、初めて見たあ」  渚の遠慮のないコメントに笑ってはいけないのに、こらえきれずに小さく噴き出してしまった。 「ちょっと!笑わないでください!ひどいです!」  びしょびしょに濡れた髪を振り乱して怜が喚く。 「わりい…いや、ちょっとした衝撃映像だったから」 「動画、とっとけばよかったね!」  渚と二人で笑い合っていると、怜はもう泣きそうな顔をしていた。 「しょうがねえよ。体質だ」  怜の肩に軽く手を置いて慰めた。 「体質?」 「お前、陸上やってたんだろ?」 「はい」 「筋肉質で体脂肪が少ない上に、骨が太くて重いんじゃねえの。ついでに頭も」 「怜ちゃん、頭いいもんね。脳みそ重いんだね」 「なるほど…」 「もうどうしようもなく浮くようにできてねーんだよ。そういうやつ、たまにいるぜ」 「そうなんですか?僕だけじゃなく?」  凛はしっかりと頷いて見せた。 「極端に痩せた人はもちろん、筋肉をがちがちに鍛えた人も当然浮きにくいよな」 「物理の法則からするとその通りですね。僕の体は、そもそも水に浮くようにできていない…」  しょんぼりと肩を落とす怜を、渚が心配そうに覗き込む。 「怜ちゃん…楽に浮けるようになりたかったら、脂肪を蓄えるしかないね。ドカ食い、付き合うよ」 「いや、脂肪は付きすぎると水泳にとっては邪魔なものです」 「そうだっけ?」 「ようはバランスだな」 「カロリー、体脂肪率、筋肉の質…僕の体にとってのこれらの黄金律を導き出さなければ…!」  怜はかけてもいない眼鏡のツルを押し上げる身振りをして、ぶつぶつとつぶやき始めた。 「ま、でもバッタが泳げりゃいいんじゃね?」  あまり思いつめるのもどうかと心配になったのでそう軽い調子で言うと、怜は切実そうに訴えた。 「あなたまで皆さんと同じことを。ここまで焚きつけておいて」 「だってよ、ここまでとは思わなかったからな」 「ひどいです。僕だって、みなさんと同じように泳げるようになりたい」  顔をくしゃりと崩す怜を見ていると、ふと幼いころを思い出した。こんな風に、父と海で泳ぐ練習をした覚えがある。海育ちは、潜るのは得意だが、わざわざフォームを 整えて浮いたり泳いだりはしない。潜って魚を捕ったり、磯で生き物をいじって遊んだりするのがほとんどだった。だから、幼稚園のプールでいざ泳いでみて、ショックだ った。潜水したままプールの床底を進む凛に、友だちが「それ泳ぐのと違うんじゃない」と言ったのだ。スイミングスクールに通っている同じ年の子どもが、それなりに様 になったクロールを披露してくれた。水の中にいるのなんて息を吸うように当たり前にできるのに、あんな風に泳ぎ進む、ということがどうやったらできるのかわからなか った。  しょげかえる凛を見かねて、父が特訓してくれた。当時は祖母の家の隣の長屋に住んでいて、目の前は海だった。幼稚園から帰ってすぐに海へ駆け出して行って、ひたす ら泳いだ。「がんばれ」と両手を広げる父まで、辿り着こうと必死で水を掻いた。毎日練習を繰り返して泳げるようになったとき、父はうれしそうに笑っていた。  もうずっと昔のことが鮮明に思い出されて、懐かしさで胸がいっぱいになった。  だからなのか、肩を落とす怜に思わず言っていた。 「わかった。とことん付き合ってやるから、がんばれよ」  怜が顔を上げて、その目を輝かせた。ええもう遊ぼうよお、と渚が後ろに倒れ込みながらぼやいた。  それから小一時間練習して、休憩に入った。  怜は、沈みがちではあったが、バタ足で10mほど進めるようになった。クロールのストロークはもとより様になっていたので、特に言うことは無かった。推進力はある のだから、ブレスでなるべく浮力とスピードを落とさないようにすれば、それなりに泳げそうだった。あくまでも、それなりにだったが。  三人で丸太のように木陰に転がり、ほてった肌を冷ました。 「感動です…ぼくでも何となく形になりました」 ��怜ちゃん、感動したよぼくも!」  わざわざ凛を挟んで、渚と怜が会話する。凛は浮き輪を枕にして、二人のやり取りを聞いた。 「渚くんは、途中から変な顔をして僕を笑わせようとしていたでしょう!手伝っているのか邪魔しているのかわかりません!」 「心外だなあ。リラックスさせようと思ってやったんだよ。緊張したら体が硬くなるでしょ?怜ちゃんぷかぷか作戦の一つだったのに!」 「そ、そうだったんですか」 「なんてね」  渚はそう言うや、跳び起きて海へと駆けだして行った。怜からの反論を見越していたのか、見事な逃げっぷりだった。 「ぼくも、向こうの島まで行って来るねー!」  ぶんぶんと手を振り、あっという間に波間に消えて行った。 「あの人は、いつもああなんです」 「楽しそうだな」 「疲れます」  それには頷くしかない。 「あなたも、泳ぎに行かなくていいんですか?」 「ああ、いいんだよ。ちょっと、疲れも溜まってるし」 「…すみません。オフなのに疲れさせてしまって」  怜が顔を曇らせる。 「いや、お前のせいじゃねえよ。ついオーバーユースしちまうから、オフの日はなるべく休めってコーチに言われてんだよ」 本当は島まで遠泳できるならしてみたかったが、心残りになるほどでもなかった。ひんやりとした木陰の砂の上に転がって、潮風を受けていると、とても気持ちがいい。瞼 の裏に枝葉をすり抜けてきた光が差して、まだらにかぎろった。 「あなたが、ぼくに泳ぎ方を教えてくれるのは、昨年のことを気にしているからですか?」  まるで独り言のような小さな呟きが耳に届いて、凛は瞼を起こした。  怜が生真面目な顔でこちらを見ていた。 「なんだよ急に」 「すみません、確かめておきたくて」  怜が言っているのは、昨年の地方大会のことに違いなかった。彼を差し置いて、岩鳶高校の選手としてリレーに出た。彼らの厚意に乗っかって、大事な試合をふいにして しまった。得ることの方が大きかったけれど、負い目を感じないわけがない。しかし、負い目があるから怜に泳ぎを教えているのではない。それははっきりと、違うと言え る。 「あなたがいつまでも、ぼくに負い目を感じる必要はありません。ぼくが決め、あなたたちが選んだ。それだけのことです。そりゃあ、問題になりましたが、いつまでも引 きずっていても…」 「待て待て、怜」  怜の言葉をやんわりと止めて、上半身を起こした。乾いた白い砂の粒が、はらはらと肌の上を滑って落ちる。怜も体を起こして凛と向き合った。きちんと居住まいを正す ところが、怜の真面目で誠実なところだ。 「負い目って言われるとどうかと思うけど、それは一生無くならない。失くせって言われても無理だ。そういうもんなんだ。でも、罪滅ぼしのために、お前に泳ぎを教えて んじゃねえよ」 「ではなぜですか」  面と向かって問われると、答えざるを得ない空気が漂う。凛はがしがしと後ろ頭を掻いた。 「お前が一生懸命だからだ」 「一生懸命?」 「一生懸命練習しているやつがいたら、手伝いたくなるだろ。そういうもんだ」 「敵に塩を送ることになっても?」 「一人前なこと言うな、お前」 「だって、そうでしょう」  凛は口端を上げた。自然に笑みが湧いた。 「一にも二にも努力努力っていうけどよ。努力すらできないやつだって、ごまんといるんだよな。努力する才能ってやつも必要だ。お前にはそれがある。それは…すごいこ となんだ。そういうやつを、俺は尊敬してる」 「尊敬、ですか」  怜がしみじみと噛みしめるように言った。 「あんだけ見事な潜水艦だったのに、さっきの特訓では一度も音を上げなかったしな。俺だったら三分で逃げ出してる」 潜水艦って言わないでください、と怜はむっとした顔を作った。けれど、すぐにそれを解いて微笑んだ。 「ぼく、とても楽しみなんです。今度は、ぼくもあなたたちと一緒に泳げる。いつだってこうして楽しく泳ごうと思えば泳げるけど。試合で泳ぐのは、特別な気がします」 「確かにな」 「緊張もするけれど、わくわくします」  わくわくします。それはいい言葉だった。長らく自分が見失っていた感情に近い気がした。 「あなたは勝ち負け以外の何があるんだって、言っていましたが」 「どうしたって、勝ち負けはあるんだぜ」 「知っています。でも、ぼくはわくわくするんです。勝つかどうかもわからない。勝ったらどんな感情を抱くのか。負けたらどんな自分が出て来るのか。それは理論では計 り知れない。そういう未知なる気配が、おもしろいと思えるようになったんです」 「俺もそう思う」 「わくわくしますか」 「ああ、する」 「一緒ですね」  怜がふわりとはにかむ。隙だらけのあどけない顔をするので、思わずその頭をわしわしと撫でまわしてしまった。 「なんだよお前。ガキみたいな顔しやがって」 「だって」  怜は泣き笑いのように顔をくしゃくしゃにした。 「僕にも、皆さんと同じ景色が見られるんじゃないかって、今、すごく思えたから」 「そうかよ。楽しみにしてろよな」 「はい」 「怜、ありがとな」 「はい…えっ?」  まさか礼を言われるとは思っていなかったらしい怜は、戸惑っていた。妙に照れくさくなってしまって、そんな怜を置いて弾みをつけて立ち上がった。 「やっぱ泳ぐかあ。あいつら、どこまで行ったんだ?」  木陰から一歩踏み出ると、目が眩むほどの強い日差しに、何度か瞬きをした。  そこへ「せんぱあーい!」と似鳥の甲高い声が聞こえてきた。防風林の向こうから駆けて来る姿があった。 「自主練終わりました!ぼくも仲間に入れてください!」  そういえば、似鳥も海水浴に行きたいと言っていた。わざわざ断ってくるところが彼らしい。 「愛ちゃんさん、自主練をしていたんですね。見習わなければ」 「お前も自主練みたいなもんだろ」  似鳥はあっという間に、なだからかな浜を駆け下ってきた。 「御子柴ぶちょ…あ、元部長が差し入れにいらしてましたよ」 「暇なのか?あの人」 「そんなこと言ったら泣いちゃいますよ。ちゃんと後であいさつしてくださいね」 「わかってるよ」  怜を連れ出して沖まで行くか、と相談しているところに、今度は「おにいちゃーん!」と江の声が届いた。  見れば、ビニール袋を提げた両手をがさがさと振っている。言わずもがなのアピール。  「手伝います」という後輩たちを置いて、パーカーを羽織ると江のもとへ浜を駆けのぼった。怜は真琴の言いつけ通りの完全防備で、似鳥に浮き輪ごと曳航されて沖へと 出て行った。 「のんびりしてたのに、ごめんね」と江は詫びつつも、しっかり凛に重い荷物を譲り渡した。買い出しのために顧問に車を出してもらおうとしていたら、鮫柄の顧問から呼 び出しがかかってしまったらしい。 「ったく、買い出しくらいあいつらにさせろ。それか、マネ増やせ」 「そうね、マネも増やしたいなあ。時々、花ちゃんが手伝ってくれるんだけどね」  麦わら帽子をちょんと被りなおした江が、それにしても暑いねえ、とのんびり言う。  岩鳶高校が宿にしている民宿は、浜からそれほど遠くない。ビーチサンダルで砂利を踏みながら、江と並んで歩いた。太陽はますます高く、縮んだ濃い影が、舗装された 白い道に焼き付いてしまいそうだった。 「あ、ねえ、お兄ちゃん、見て」  江が白い腕を伸ばし、海のかなたを指した。 「あの船、お父さんの船に似てるね」  見れば、はるか沖を行く船たちの姿が、ぽつぽつとあった。マッチ箱ほどの小さな船影の中に、確かに、父の船と似ているものがあった。青い船体に、白い縁取りの漁船 だ。青い船は、白波を立てて水平線を滑るように進んでいく。やがてその姿は、小島の向こうに消えて見えなくなった。  二人で船を見送ったあと、わたしね、と江が言った。 「一つ、思い出したことがあるの」 「何を?」 「お兄ちゃん、お父さんが死んじゃったあと、よく海に出かけて行ってたでしょ?ひとりで」 「そうだったか?」 「そうだったよ。お母さんが、夜になっても戻らないって、すごく心配してたの。あの時、お兄ちゃんは、何をしに行ってたのかなあって」 「海に行くのは、いつものことだっただろ」 「そうなんだけど。お父さんが死んだあとのことよ。毎日、毎日、お兄ちゃんが帰って来ないって、お母さんが玄関の前でうろうろしてた。それを見て、わたしはすごく不 安だったことを思い出したの」  突然、遠い昔の話を出されて困惑してしまう。確かに、父が亡くなったあと、毎晩のように浜辺へ通っていた覚えがある。けれど、何のためにそうしていたのか、よく思 い出せない。 「でもね、お兄ちゃんは、ちゃんと帰って来た。お兄ちゃんが海から家に帰って来たら、ああ、よかったあ、ていつも思うの。待つことしかできなくて、とっても不安だっ たけど、ああよかった、お兄ちゃんは、どこへも行かずにちゃんと帰って来てくれて、って安心するの。そういう記憶」  沖をじっと見つめていた江が、また歩き始めた。歩調を合わせてゆっくり歩いた。 「お父さんが死んだとき、私はまだ小さかったから記憶はおぼろげなんだけど、最近は、よく思い出すんだ。お父さんが死んだ時の、お母さんの顔とか、海に出て行ったお 兄ちゃんが庭に放りだした自転車とか、お父さんの大きな手とか、声の感じとか、色々、ごちゃまぜに」 「そうか」 「なんでかな、今まで忘れてたわけじゃないんだよ。毎日、仏壇にお線香上げるし、お花の水も換えるし、お祈りもする。けど、そういう決まったことのように亡くなった 人のことを思うんじゃなくて、勝手に湧いてくるの。ふとした時に、お父さんの気配みたいなものが」  それは、凛にもわかるような気がした。さっきだって、怜に泳ぎ方を教えながら、それを感じたばかりだからだ。もう形を持たないはずの父が本当にそこにいるかのよう な感覚。五感のどこかに残っている父の記憶のかけらが、不意に集まって形作るような。 「海にいるからかな」 「そうかもな」 「お兄ちゃんが、お父さんの話をするようになったからかもしれないよ」 「どっちだよ」 「どっちもよ」  江がそう言うのなら、そうなのだろう。  並んで歩きながら、沖を行く船の姿を探した。けれど、もうあの青い船の姿は見えなかった。その名残のように、小さな白波がいくつもいくつも、生まれては消えた。太 陽の高度はますます上がり、水面に踊る光の粒がまばゆく目を刺した。  江を送り届けて海岸に戻ると、遙がぽつんと遊歩道に立っていた。もう海から上がっていたらしい。  江から、あと小一時間ほどしたら宿に戻って食事を摂り、午後からの練習に備えて休むように言ってほしい、と頼まれていた。それを伝えようと軽く手を振ると、遙はふ い、と顔を背けて再び浜へ下りて行ってしまった。なんだよ、とつい零したくなるような態度だ。迎えに来てくれていたわけではないのは分かっていたが、あまりにも素っ 気ない。まあ彼としては珍しくもない振る舞いなので、まあいいかとすぐに思い直した。  真琴や渚たちも沖から戻っていた。彼らは屋根付きの休憩所で水分補給をしていた。 「怜がちょっと泳げるようになってたから、俺、感動しちゃったよ」  真琴が声を弾ませて言う。怜はその隣ですっかり得意げな顔だ。 「浮く練習なら深いところがいいって愛ちゃんさんが言うから、やってみたんです。そしたらできました」 「へえ、やるじゃねえか」 「はい。…しかしまあ、愛ちゃんさんがすごく怖くて。ヘルパーも浮き輪も容赦なく外してしまうし」 「愛ちゃん、スパルタだったよ!」  渚の隣で、似鳥は恐縮したように肩をすくめた。 「凛先輩ほどじゃありませんよう」 「いや、おれよりお前の方がえげつない練習メニュー考えるよな。この合宿のメニューだってさ、一年が、青ざめちまってたもんな」 「え、そうですかあ?ぼく、もしかして、後輩にびびられてますか?」  似鳥が困惑顔で腕に縋り付いてくる。いや、それはない、とすぐに否定しておく。童顔な彼は、どうかすると後輩に舐められてしまいがちだが、面倒見が一番いいのでよ く頼られている。 「似鳥、俺たちはそろそろ戻るか」 「もうですか?」 「午後連の前にミーティングと、OBに挨拶があるんだろ?」 「そうですね…。もうちょっと、皆さんと泳ぎたかったですけど」 「え~、愛ちゃんも凛ちゃんも行っちゃうの?」  似鳥の縋った腕とは反対の腕に、渚がぶら下がる。重い。 「しょうがねえだろ。OB様は、大事にしておかねえとな」  残念がる似鳥を促して、荷物の整理をしていると、それまでベンチの隅にしゃがんでいた遙が、急に立ち上がった。もの言いたげにこちらを見るので、「なんだよ」と思 わず言ってしまう。そのくらい、視線が重い。何か機嫌を損ねるようなことをしただろうか。 「なんか言いたいことあるなら言えよ、ハル」 「別に」  何もない、と遙はまたそっぽを向く。明らかに何もないわけがない態度だったが、もう放っておくことにした。 「お前らもぼちぼち戻れよ。江が、メシ作ってるって」  ちえ、バカンスは終わりかあ、と渚は盛大にこぼし、真琴は部長らしく「手伝いに戻ろっか」とお開きのひと声を発した。まるでそれを待っていたかのように、ぷしゅ、 と空気の抜ける音がした。遙が水玉模様の浮き輪の空気を抜く音だった。無言のまま、��ゅうぎゅうと体重をかけて押しつぶしている。むっと口を結んでいるところを見る と、やはりご機嫌ななめらしい。 ほんと、よくわかんねえやつ。  手伝うよ、と真琴が遙に歩み寄る。その様を見ているのがなんとなく癪で、凛は「帰るぞ」と似鳥を連れて宿に向かって歩き始めた。  明け方の白砂は、潮を含んで重かった。  少し足を取られながらも、波打ち際を流すようにゆっくりと走った。連日の猛練習の疲れは残っているが、だらだらと眠るよりも、こうして体を動かしている方がすっき りする。  夜の間に渡って来たらしい雲が、東の空から羽を広げるようにたなびいている。それを、水平線に覗いた朝日がうっすらと赤く染めている。波も、同じ色に染まっている 。  朝日の中を行く船があった。まばゆい光の中にあって、色はわからない。  ゆるやかな海岸線の中ほどで、凛は足を止めた。上がった息を鎮めながら、沖合に目を凝らした。  なぜ、父が亡くなった後、毎日海へ出かけたのか。  昨日、江にたずねられたことを改めて考えているうちに、あることを思い出した。昨夜、眠りに落ちる前に、ふとおぼろげな記憶の中から浮かび上がってきた。   父は、凛が五歳の時に亡くなった。夏の終わりの大時化で、船と共に沈んでしまった。船そのものも、遺体も上がらなかった。何日も捜索が続き、母は毎日、港に通った。 何かしら知らせが来るのを待ち続けたけれど、ついに父は戻らなかった。船長を含めた十数人が行方不明のまま、捜索は打ち切られてしまった。だから今も、墓の下に父の 骨は無い。墓石や仏壇に手を合わせる時、どこか空虚な気がするのは、そのせいかもしれなかった。 飛行機に乗って世界中のどこへでも行けるし、ロケットに乗って月へも行けるのに、たった沖合3kmのところに沈んだ船を見つけることができないなんて、おかしな話だ 。捜索を打ち切って、浜から上がって来るゴムボートを眺めながら、そんなことを思っていた。 父が戻らないことを凛と江に告げる母は、やつれて生気を失ったような顔をしていたが、どこかほっとしているようでもあった。何か一つの区切りを迎えなければ、母は限 界だったのだろうと思う。毎晩、祖母に縋り付いて泣いているのを、凛は知っていた。江と一緒に仏間の布団に寝かされ、小さくなって眠る振りをしながら、母の細い嗚咽 を聞いた。母は、泣いて泣いて泣き伏すうちに、いつか細い煙になって消えてしまうんじゃないかと心配だった。朝になると、母は気丈に振る舞っていたので、その不安は 消えるのだけど、夜になって母のすすり泣きが聞こえてくると、家全体が薄いカーテンの中に包まれて、そこだけが悲しみに浸かっているような気がした。 捜索が打ち切られた数日後、形ばかりの葬儀が行われた。遺体の上がらなかった何世帯が一緒に弔いをすることになり、白い服を着た大人たちに連なって、海沿いを延々と 歩いた。波は嘘のように穏やかだった。岬で読経を上げる時、持たされた線香の煙がまっすぐに天へ昇っていったのをよく覚えている。  葬儀が終わると、生活のすべてがもとに戻り始めた。母には笑顔が戻った。友だちと外で遊び、お腹が空いたらつまみ食いをした。江は勝手に歌を作って歌い、ちょっと 転んだだけで泣いた。いつもと同じ毎日だった。  けれどもそれは、凛にとっては、大きく波に揺り動かされて、遠くへ投げ出されてしまったかのように強引で、拭いようのない違和感に満ちていた。誰もかれも、日常の 続きを演じているような奇妙さがあった。  四十九日が済むと、海辺の家を離れて、平屋のアパートを借りてそこで三人で暮らすことになった。父の船は、知り合いに引き取ってもらうことになった。新しい家も、 父の船が人の手に渡ってしまうことも、嫌だった。けれど、決まったことなのよ、と母に泣きそうな顔をされると、何も言えなかった。  引越しをする少し前から、毎日海へ通うことになった。  行き慣れた海岸は、潮が引くと、磯を渡って沖まで行くことができた。ごつごつとした岩場を歩き、磯の終わるところまで足を運ぶと、そこに座り込んで海を眺めて過ご した。  せり出した磯は、ずいぶん海の深いところまで伸びていて、水面から覗き込んでも海底は見えない。もっと小さい頃は、一人では行くなと言われていた場所だった。磯か ら足を滑らせれば、足の着かない深みにはまって危険だからと。  しかし、磯の岩場には、釣り人もいたし、浜辺には船の修理をする近所の大人の姿もあったので、凛は構わず出かけた。  手にはランタンを提げて行った。父が納屋で網を繕う時に、手元を照らすためにいつも使っていた、電池式のランタンだ。凛は、暗くなるとそれを灯して、いつまでも磯 にいた。  父が戻らないことは、幼心にもわかっていた。これから、父のいない生活を送らねばならないことも。  もう二度と、あの青い船に乗せてもらえないこと。泳ぐのが上達しても、大げさなくらい喜んで、頭を撫でてもらえないこと。大きな広い背中に抱き付いて、一緒に泳ぐ こと。朝霧の中を、船で進む父に手を振ること。お帰りなさい、と迎えること。そんなことは、もう、ないのだとわかっていた。  わかっていたけれど、誰も父を探そうとしてくれないことが、誰もが当たり前の顔をして日常に戻ってしまうことが、悔しかった。かなしかった。  海へ通い続けたのは、ぶつけどころのない感情を、なんとか収めようとしていたからなのかもしれない。海はただそこにあるだけで、凛に何も返さない。何を投げても、 すべてを吸い込み、飲み込み、秘密のままにしてくれる。父を飲み込んだ海なのに、憎いとか恨めしいとか、そんな感情は浮かばなかった。むしろ、誰よりも、そばにいて くれている気がしていたのだ。  ある風の強い日だった。その日も、いつものように海へ出かけた。波は荒く、岩にぶつかっては白い泡になって弾けていた。大きな雨雲の船団が、どんどん湧いては風に 押し流されていた。空は、黒い雲と青い晴れ間のまだら模様で、それを移す海も同じ模様をしていた。  嵐の日と、その次の日には海へ行くなと言われていた。嵐の後には、いろんなものが流れ着くからだ。投棄されたごみならよくあることだが、時に死体が流れ着くことが ある。入り組んだ海岸線が、潮の吹き溜まりを作っていたのだ。  父と海に出かけた時に、一度だけ水死体が岩場の端に引っかかっているのを見つけたことがあった、凛は離れているように言われたので、遠目にしか見えなかったが、白 くてふくふくとした塊を、父や漁協の仲間が引き上げていた。あとで父は、凛に諭すように言った。 「嵐の後の海には、こわいものがいる。海に引きずり込まれるかもしれないから、近寄ってはいけない」と。  あの時の教えを忘れたわけではなかったけれど、凛は横風に煽られながら磯の際を歩いた。いかにも子どもらしい発想だ。本当に見つけたとして、どうしていいのか何も わかっていなかったというのに。  雨雲の隙間から、光が差していた。波に洗われて、日に照らされた岩肌は、滑らかに光っていた。海面にはスポットライトのようにまるく光が差し込み、まるで南海のよ うにエメラルドグリーンに透き通って見えた。雨上がりの海の景色の美しさにすっかり心を奪われた。深い深い海の底に、何かもっと美しい景色や生き物がいるのではない か。凛は、���を探すのも忘れて、磯の際に手と膝をつき、夢中で覗き込んだ。きらきらと光のかぎろう碧が美しくて、ため息が漏れた。鼻先が海面に付くかつかないかとい うところで、びゅう、と背中から風が吹いた。ど、と勢いよく押されて、体が前に倒れ込んだ。あぶない、と気付いた時には遅かった。頭から海に落ちてしまう。海にはこ わいものがいる。引きずり込まれるかもしれない。近寄ってはいけない。あれほど言われていたのに。恐怖に体の自由を奪われて、抗えないまま海へ落ちてしまう寸前、後 ろから、ぐい、と強く腕を引っぱられた。 「危ないよ」  と声がした。  慌てて振り返ってみたが、誰もいなかった。ただ、小雨に濡れて黒々とした岩場が広がっているだけだった。  少し遅れて、心臓がばくばく鳴り始めた。  たった今、海に引きずり込まれそうになったこと。それを誰かが助けてくれたこと。その誰かの姿は、どこにも見当たらないこと。  なにか、今、不思議なことが起きたのだ。  凛は泣きそうになりながら、家へ駆け戻った。とにかく、怖かったのが一番。次には、懐かしいようなうれしいような気持ちでいっぱいだった。  危ないよ、という声が、父の声のように思われたからだ。  不思議な出来事は、その一度きりだった。二度と海が不思議な光を放つこともなかったし、助けてくれた声の主と出合うこともなかった。  海辺の家を離れて、母と江と三人で暮らし始めると、そんなことがあったことすら忘れていた。  あれはなんだったのだろうと思う。海面が光って見えたのは見間違いかもしれないし、引きずり込まれそうになったと感じたのは、ただの風のせいだったのかもしれない 。本当はあの時、通りすがりの釣り人がいて、海に落ちそうになっている子どもに声をかけただけかもしれない。  とにかく、奇妙な体験だった。海では不思議なことが起こるものだと感覚で知っている。言い伝えや昔話も多くあり、それを聞いて育つからだ。でも、自分の体験したこ とをどう片付ければいいのか、わからない。  今は、朝日を浴びて美しいばかりの海は、暗くて深い水底を隠し持っている。この海は、父の命を飲み込んだあの海とつながっている。このどこかに、今も父がいるのだ 。 「凛」  不意に声をかけられて、身をすくめる。  気づけば、足元を波にさらわれていた。慌てて、波打ち際から離れる。 「そのままで泳ぐつもりだったのか?」  遙だった。凛と同じようにロードワークに出ていたのか、汗ばんだTシャツが肌に貼り付いていた。  返事ができずにいる凛を、遙は不審そうに見ている。 「いや、泳がねえよ」  首を振ってこたえると、遙の視線が凛の足元に落ちた。 「濡れちまった」  波に浸かってぐっしょりと重くなったランニングシューズを脱いで、裸足になった。砂の付いたかかとを波で洗う。 「どこまで走るんだ?」  気を取り直すようにたずねると、遙は「岬の方まで」と答えた。答えたものの、凛の顔をじっと見つめたまま走り出そうとしない。  昨日は、午後練になってもろくに口を利かなかったからか、どこか気まずい。 「何を見ていたんだ」  遙が言った。 「何って…海しかないだろ」  凛の答えに納得したようではなかったけれど、遙は海を向いた。 「お前も、真琴みたいに海がこわいのか」 「そんなわけねえだろ。俺は海育ちだぞ」 「そうか。真琴みたいな顔をしてた」  相変わらず言葉足らずで要領を得ないやりとりだったが、どうやら心配してくれているらしい。  遠くから霧笛が響いた。大きなタンカーが沖へ向けて港を出て行く。 「船が…あっちの方に、船がいたから、見てた。それだけだ」  そう付け足すみたいに言うと、遙は船の姿を探して、沖合に目を凝らした。潮風にあおられて、彼のまっすぐな黒髪がさらさらと揺れた。遙の目は、「本当にそうか?」 と不思議そうにしていた。遙の目は雄弁だ。誤魔化さずに本当のことを言わなければならないような、そんな気がしてくる。だから、というだけではないけれど、凛はほと んど独り言をつぶやくみたいに、小さく言った。 「船、見てたらさ。俺、思い出したことがあんだよ。昔のことなんだけどさ」  遙を見ると、彼はまだ遥かな沖合に目を向けていた。凛の話を聞いているようでもあるし、波音や風の音に耳を澄ましているようでもあった。 「親父が死んだあと、毎日海に行ったんだ。何をするのでもなかったんだけど。ランタンなんか提げてさ。暗くなるまで海にいた。それで…嵐が来た次の日にも海に行った らさ、おかしなことがあったんだ」  遙がこちらを見ないことをいいことに、一方的に語った。昨夜ふと蘇った、海での不思議な出来事の記憶を。  遙にこんなことを話しても仕方がない。誰かに聞いてほしかったわけでもない。でも、船の姿を探しているような遙の横顔を見ていると、ほろりと漏れだしてしまったの だ。  彼にとってはどうでもいい話。きっと聞いたからといって、何をどうしようとも思わないだろう。  そういう気楽さがもどかしい時もあれば、救われることもあることを知っている。 「あれは、一体なんだったんだろうな」  話終えると、心の中も随分片付いていた。昔のことだから、記憶はおぼろげだし、端から消えていくように心もとない。事実とは異なるところもきっとあるのだろう。  けれど、あの時、海に落ちそうになった自分を助けてくれたのは父だったと思いたがっている自分がいる。  どうしようもない、独りよがりの感傷かもしれないけれど。 「俺も、見たことがある」  遙がふと口を開いたのは、いくらか時を置いてからだった。ごくごく小さく呟くので、凛が語ったことへ返されたものだとはすぐに気が付かなかった。 「見たって、なにを?」  たずねると、遙は、「海が光るのを」と言った。 「一人で遊んでいる時に。海が、とても美しい碧色をしていて、水底まで透けそうだった。子ど���の頃の話だ。あの頃はまだばあちゃんが生きていて、話したら、近づくな って言われた」 「どうしてだ」  遙は少しだけ横目でこちらを見て、すぐにまた海へと視線を戻した。 「死は、時々美しい姿で扉を開くんだって言ってた。小さかったから、よくわからなかったけど」 「そんなの…迷信かなんかだろ」 「そうかもな」  でも、と遙は言い添えた。 「お前の親父さんだったかもな」  不意に父の話に繋がって、けれども相変わらずタイミングはちぐはぐで、理解するのにひと呼吸、必要だった。けれど、遙が言おうとしていることは分かった。凛の気持 ちを汲んで、そう言ってくれたことも。  あの海での不思議な体験は、幼かったので、本当はどうだったかわからない。けれど、それでいいのだと思えた。父が、海に落ちそうになった凛を助けてくれた。そう思 いたければ思えばいい。遙のまっすぐな言葉が、不確かだった記憶をすとりと凛の中に収めてくれる気がした。 「…んじゃあ、そういうことにする」  素直にうなずくと、遙はちらりと意外そうな顔をした。朝の美しい海を前に、わざわざ意地を張る必要もない。  凛は頬をゆるめて、遙かに向かって言った。 「あっちまで走るつもりだったんだろ。行って来いよ」 「お前は?」 「俺は、足、こんなだし。散歩でもして戻るわ」 「じゃあ、俺も散歩する」  一緒に波打ち際を歩き出しながら凛は言った。 「ハル、お前、昨日はなんで怒ってたんだよ」 「べつに、怒ってない」  遙が小さな波をぱしゃりと蹴り上げる。その態度が、すでに、なのだが。 「いーや、むすっとしただろ。言いたいことがあんなら言えよ」 「べつにない」 「べつにって言うのやめろ」 「べつにって言っちゃいけない決まりなんかないだろ、べつに」  ついさっきまで、たどたどしくも心がつながったような、そんな気がしていたのに、もういつもの言い合いが始まってしまった。陸に上がると大概そうなってしまう。  はあ、とわざとらしく長いため息をついて見せると、遙はやや口を尖らせて、ぼそりと言った。 「…島に、行きたかったのに」 「行っただろ、真琴たちと」 「いや、行ってない。泳いだけど、すぐに引き返した」 「行けばよかったじゃねえか」  そんなに行きたい島があったのだろうか。 「お前も、連れて行きたかったのに」 ※このあと、二人で海辺を散歩して、微妙ななんだかそわそわする雰囲気に雰囲気になって、宿の手前で、みんなに会う前にハルちゃんが不意打ちでチューをかまして・・・みたいな展開でした。中途半端な再録ですみません・・・
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royalmilkteaspicyfisihing · 8 years ago
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オランダ人と釣るニッポン① -シーバス編(スズキ、ヒラスズキ、ボートシーバス)
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結構怒涛の10日間だった気がする。オランダからのゲスト、ピーターを迎えてのトラウト取材、Huerco(フエルコ)のPV撮影にピーターのワークショップ?、観光少しにあとシーバスも、もうたくさん詰め込んだスケジュール。ヘトヘトになると思いきや、僕と同じナチュラルハイ系のイカレたやつだったのでそのまま嵐の様に過ぎ去った(笑)
トラウト関連の写真とかネタに関しては編集者さんだったり、動画を編集している人も関わっているので、ひとまずシーバスから。ピーターはオランダで、一番メインで釣りをするのはシーバスらしい。まあシーバスと言ってもご存知(?)ヨーロピアンシーバス。その前にピーターって誰?って人がいるかもしれない。
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ピーターは、Peter Perchの名前でヨーロッパだけでなくアメリカなどで、幅広く、釣りや自然に関するアートワークで活躍しているアーティストで、Huercoではロッドボトルのパッケージデザインやコラボ企画のTシャツのデザインを手掛けるなど、なかなかの重要人物。初めて会ったのはユトレヒトだったかな?まだ出会って2、3年なんだけど、なんだか今回の来日を通してすっかり打ち解けた。出会いかたによっては親友レベルのポテンシャルを感じるクレイジーな男だった。
そんな彼からの、釣りたい魚のリクエストの中に入っていた1種類がシーバス。「SUZUKI」と送ってきた。おしゃれなやつだ。成田に到着した日に早速釣りに行こうと船を予約しておいたのだが生憎強風で中止となってしまい、再度チャレンジ出来たのが帰る前々日だった。
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千葉から出船する時はいつも誠丸さんにお世話になるのだけど、それに加えて毎回海外からのゲストを乗せてもらうのも思えば誠丸さんだ。
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ピーターと大村船長
前に台湾人の友人を案内した時も、厳しい日で釣果には恵まれなかったけどすっかり船長の人柄や釣りの感じを気に入ってくれていた。そういえば彼らともまたやりたいなぁ。偶然台湾の友人も名前がピーターだ、ややこしいな。
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台湾のピーター(【スマイル】より)
1ヶ所目で反応がなかったので、一瞬不安がよぎった。しかも風もそこそこ吹いてきた。だけど思い切って走ってもらった先でピーターが無事にスズキをゲット。しかも釣ってみたいなぁ〜と栃木でも話していたヒラスズキ。「Is this Blackfin!?」と子供の様な顔で聞いてくるデカイオランダ人を思い出すと笑えてくる。釣具屋に中古屋に、色々回ってルアーを揃えてよかったね(笑)
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真夏日だし、この日も決して活性は高くはなかったけど、レンジとカラーをちょいちょい変えていって、飽きない程度に魚を触ることが出来た。前にボートからヒラを狙った時は、同船者は皆キャッチするという悔しい思いをしたんだけど、今回はリベンジ成功。無事にボートヒラをキャッチ出来た。ルアーはタピオスのフローティング、超スロー巻き。まあ、そんなのでしかなかなか口を使わないタフな日でした。
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ピーターに会ってみたいって言ってたしなんか楽しそうだから、Rマジックの菅井さんも、前日にいきなり声をかけて急遽参戦してもらった。開始早々いきなりタコの仕掛けをセットしたり、ソイを釣ったり、全くやる気を感じられなかったが、まあこの時期はブラウンの事しか頭に入ってないんだと思う。いいと思った。
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無事にマルも釣ってもらったし、楽しい時間はあっという間で気づけば日付が変わりそうな時間。急いでなりたけに向かったものの、なんと定休日。そうか、ググった時にはもう日付が変わってたから営業ってなってたのか...。
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と言うのも、日本で何が一番美味しかった?って聞くと、なりたけのラーメンだと(ちゃんと色々食べに連れて行きましたよ?笑)なのでその日は別のラーメンを食べた。美味しかった。なんだけどアレもやっぱり食べたい!って言うから、結局帰国前日もなりたけに行ってラーメンを食べるという、いかにもTokyo Bay Seabassなフィニッシュなのでした。
ちなみに僕は自慢じゃないけど(自慢だけど)、津田沼、千葉(閉店)、幕張、八幡、パリのなりたけ全店を制覇した大ファンである。
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釣りって不思議だ。出会いって不思議だ。そして人間は面白い。 この髭もじゃのオッサンは実はまだ36歳、まあ気も合うわけだ。歳もそう離れていない。英語で文字通り「open my eyes」っていう言葉があって、知らなかった事に気づかされたり感銘を受けた時とかに聞く言葉。出会ってから、直接メールやスカイプを通して仕事をしてきたんだけど、やっぱり顔を見て話をして、一緒にいろんな時間を過ごして、HuercoとPeterPerchというブランド同士はもちろん、ピーターという釣り人と、もっと絆を深めることが出来て嬉しいと思った。
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違う場所で違うもの���食べて、違う魚を釣っているもの同士、刺激を受けないわけは無い。僕にとって彼の目線から一緒に見る、僕ら日本人や釣りや自然は、なんだかもう一回輝いた気さえした。絵を描く時に時折見せる真剣な眼差しには息を飲んだし、ふざけている時や車の中で歌ったり食い散らかす姿は本当に腹立たしい、普段の自分みたいだった。そうか、俺って普段こんなにみんなに迷惑かけてたんだな...(笑)
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ではまた。
Huerco×PeterPerch コラボTシャツ発売中
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Huerco クラックパーチTシャツ(ブラック)
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Huerco クラックパーチTシャツ (ホワイト)
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Huerco スケーターTシャツ (オレンジ)
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Huerco スケーターTシャツ (オリーブ)
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Huerco アジウォーカーTシャツ (マスタード)
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Huerco アジウォーカーTシャツ(ヘザーグレー)
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zeaccainf0 · 5 years ago
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a rose is a rose is a rose
 病室のドアを開けると、幸村はベッドの上で立てた膝に額をうずめていた。その傍らで、真田が狼狽している。 「いいよ、続けて」  真田はしばらくああ、とかうむ、とかなにごとか言いかけて、結局、次の試合でのオーダーを読み上げ始めた。幸村は、時々しゃくりあげながらも、それに耳を傾けているようだった。  やらかしたか、真田よ。緊張のあまりお経みたいになっているその声を聞きながら、そっとため息をついた。  真田はいつも、前だけを見て歩いている。いいことだけれど、そればかりじゃない。悪気なく踏み込まれたくない場所にずかずかと入ってくることがある。今だってどうせ、テニスの話が、幸村の心の弱った部分に触れてしまったのだろう。  くいくいとシャツの脇を引っ張られた。そちらを向けば、柳生に目くばせされる。分かってるよ、相棒。 「幸村ぁ、元気しとるか」 「……仁王、邪魔をするな」 「まあまあ、さなちゃんはちょっとあっちに行っとって」 「すみませんね、真田くん。すぐ終わりますので」  柳生に割って入られ、真田は言葉に詰まった。どうしてお前まで、と顔に書かれている。俺ならまだしも、日ごろ優等生の柳生には強く出られないらしい。 「幸村くん、どうか顔をあげてください」  肩を叩かれ、幸村は柳生の顔を見上げる。その目の端は赤く、涙の膜が薄っすらと張っていた。  床頭台の上におあつらえ向きのハンカチが置いてある。これを使おうか。ハンカチを左手の上に被せ、幸村の眼前に掲げる。 「よっ……と!」  掛け声とともにハンカチを取り払った。俺の手の中から勢いよく飛び出たバラは、空中で一回転して幸村の膝の上へ落ちる。真っ白なシーツの上で、赤い花びらがよく映えて、一瞬にしてそこがぱあっと明るくなった。  幸村は両手でそっとバラを拾いあげ、ほほ笑んだ。 「きれいだね」  幸村が俺を見ているうちに、 「まだありますよ」  柳生がポケットからひと回り小さなバラを出してみせる。幸村はへらりと破顔した。  これで、涙の色はきれいになくなった。魔法(マジック)は大成功だ。  視線を感じ、ふいに振り返る。真田は離れたところから、俺たちのやり取りをじっと見ていた。まったく、世話の焼ける。挽回してやったぜよ。こっそりピースを向けると、気まずそうに目を逸らされた。
「仁王はいるか!」  昼休みが始まるなり、真田の怒声が三年B組を震わせた。  何かやらかしただろうか。制裁だけはごめんだ。反対のドアから逃げようかと思ったけれど、クラス全員から注目を浴びている状況ではさすがにできない。 「そんな大声で呼ばんでもいいじゃろ」  首を差し出す覚悟で廊下に出て、ぎょっとした。真田はいつになく思い詰めた顔をしている。怒っているのではないようだけれど、これはまた別の意味でおそろしい。 「お前に折り入って頼みがある」  ごくり、真田と俺の咽喉が同時に鳴る。 「俺に手品を教えてくれ」 「……は?」  幸村不在の部活をまとめなければならないストレスで、とうとう気が狂ったと思った。  真田は手品のたぐいには否定的だ。部活に関係ないものを持ち込むな、と耳にタコができるほど叱られ、実際に没収されることもままあった。この前だって、数日練習をサボって放浪していた間に、俺がロッカーに隠したひみつ道具は真田の手によって一掃されてしまった。 「本気で言っとるの?」 「当たり前だろう」  しかし、その目はいたって真剣だった。 「そうじゃのー、お前が捨てた俺の宝物、弁償してくれるなら教えちゃる」 「だが、規則は守って然るべきだ」 「あれがないと手品ができん。教えるなんてもっての外じゃ」  小言を遮り、ぴしゃりと言い放つ。真田はすっかり騙されたようだった。果たしてロッカーの中に手品のタネがいくつあったか。なかった気もする。でもことわりもなしに人のものを捨てたんだ、ずっと欲しかったあれやこれを買ってもらったって、ばちは当たらない。 「……相分かった」
 翌日、真田は両手いっぱいの紙袋を抱えて、ふたたび俺の元へやって来た。かくして、しばらくの間、俺と真田は奇妙な師弟関係を結ぶに至った。
「お前さん、テニスに関しては器用なのに……」  思わずため息が洩れてしまう。真田は帽子をぶんぶん振り回しながら、鳩のフンをかけられた、と憤慨している。鳩にすら馬鹿にされるほど、その手品はお粗末だった。破ったポスターは元に戻らない、ハンカチに変わる筈の赤いスティックは棒のまま。 「鳩はひとまず置いといて、簡単なのからやってみ��  テニスボールを手渡した。死角からボールを取り出してあたかも一瞬で現れたように見せるという、いたってシンプルなトリック。これぐらいならさすがにできるだろう。 「……む」  もくろみが甘かった。真田が唸るのと同時、ボールは落下して、床を軽やかに転がる。 「違う、こうじゃ」  俺がこともなげにボールを出してみせると、真田はがっくりと肩を落としてしまった。 「何故うまくいかんのだ」 「なあ、どうして手品なんてやる気になったんじゃ」  床に散らばる失敗した手品の残骸は、無残だった。手先の器用さだけじゃなく、そもそも真田のように感情がすぐあらわになるタイプは、マジシャンに最も向かない。 「幸村が笑っていただろう」  少しためらってから、真田は告白した。真剣な声だった。 「幸村のあんな顔を見たのは久しぶりだった。俺はあれに���らい思いばかりさせている。だからせめて、手品のひとつでもできれば……」  滔々と語っていたのがやがて、何を笑っている、と険のある口調に変わる。勝手に口元がゆるんでしまうのを抑えられなかった。なんだ、そういうことか。 「別に、こんな小細工なくても」 「なんだ?」 「……なんでもない」  不器用なのは手品だけじゃない。 「じゃ、頑張らんとな」 「そうだ」  真田の眉がきりりと吊りあがる。自分を奮い立たせるかのように鼻を鳴らして、テニスボールを拾った。  かわいいな。自然にそう思って、心がこそばゆくなる。我ながらこんな強面に対して正気じゃないけれど、好きな人のために一生懸命な真田は、どうしようもなくかわいい。
「いよいよじゃのう」  マジックショーは早々に諦めた。真田にひとつだけ手品を選ばせ、それを伝授した。一点集中で毎日何十回も練習を繰り返し、どうにかものにできたのが、昨日の夜のこと。 「さなちゃん、リラックス」  がちがちに強張っているその肩を強く叩いた。ふう、と大きく息を吐いて、真田は病室のドアをスライドさせた。  病室に入ってきた真田をみとめた瞬間、幸村の青白い頬にほのかに赤みが差す。 「久しぶりだね、真田」 「すまん、用事が立て込んでいてな」  手品の特訓のせいで一週間顔を出さなかったことに気がついた。今まで真田はほぼ毎日幸村を見舞っていたのに。少しかわいそうなことをしたかもしれない。  ごめんな、と胸中で幸村に謝りながら、顔を覗かせる。 「わ、仁王もじゃないか。珍しい組み合わせだな」 「ピヨ」 「実は、今日は……だな」  もごもごと真田は口ごもる。見れば、ポケットから手品のタネであるハンカチを取り出すのに苦戦しているようだった。何をやってるんだ。恰好がつかないにもほどがある。 「どうした?県大会の話なら蓮二と一昨日したけど」  真田がもたついているうちに、幸村は部長の仮面を被ってしまう。その面持ちにさっきまでのやわらかさはなかった。 「あのな、部活の話をしにきたんじゃのうて」 「幸村!」  俺の助け船は真田の叫び声でたちまちに沈没させられた。ようやく出せたハンカチを手に、真田は床に片膝をついた。右手を高らかに掲げ、ハンカチをそこへ被せる。極度の緊張からかまたは意気込みすぎたのか、真田は全身をぶるぶると震わせていた。おとぎの国の王子様みたいなポーズは俺の演出だったが、こんな風に鮮やかさのかけらもない仕上がりになろうとは思いもしなかった。頭が痛い。  やがてハンカチを押し上げて、一輪のバラが真田の手の中に現れる。掛け声も何もないから、もはやシュールだった。  呆気にとられて固まっていた幸村の肩が、ふっと揺れる。 「似合わないにもほどがあるよ……」  どの手品がいちばんやりたい、と俺に訊かれた真田が迷わず選んだのがこの手品だった。バラをあげたいだなんて案外真田はロマンチストだ。俺と柳生のショーを見る視線に羨望も混じっていた気がする、なんて、邪推が過ぎるだろうか。  ふふ、と控えめにしていたのが、とうとう耐えきれなくなったらしく、幸村は腹を抱えて笑い始めた。真田は怒ったような困ったような顔になって、でもどこか嬉しそうだった。 「ありがとう、真田」  幸村は真田の手からバラを受け取った。その目はきれいに咲き誇るバラではなく、縮こまった真田を見詰めていた。  みっともなく終わってしまったけれど、ふたりにとっては成功だったようだ。口に出してしまいそうになって、慌てて飲み込んだ。  なあ真田、手品も一輪の大きなバラもなくても、幸村は、お前が側にいればそれだけでいいんだ。  バラの花びらみたいに顔を真っ赤にした真田と、同じぐらい赤くなってほほ笑む幸村を見ていると、またくすぐったい気持がせり上がってくる。さて、邪魔者は消えるとしようか。気づかれないようそっと、病室を後にする。もう少しかわいいふたりを見ていたいから、だんまりを続けることにした。
(2012/10/7)
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shibaracu · 5 years ago
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●手妻(てづま)・てじな【手品】●イリュージョン (奇術)
★日本最古のイリュージョン写真 福井で発見 こんな記事を見つけた。 なんだろうと読んでみると●手妻(てづま)というものにたどり着いた。 手を稲妻の様に素早く動かすから手妻(てづま)となったとのこと。 手品については ・てじな【手品】:大辞泉 1 巧みな手さばきで、人の目をくらまし、不思議なことをしてみせる芸。奇術。 「手品の種あかし」 2 人の目を別にそらして人をあざむくための手段や方法のたとえ。マジック。トリック。まやかし。 「言葉の手品を使ってだます」 3 手並み。腕前。 「ただ君と我とがおのおの手品を知らんとなり」〈今昔物語集・二五・三〉 4 手つき。手振り。 「拳(けん)の手品の手もたゆく」〈浄・冥途の飛脚〉 しか出ていない。   ・【冥途の飛脚】めいどのひきゃく(大辞泉) 浄瑠璃。世話物。3巻。近松門左衛門作。正徳元年(1711)大坂竹本座初演。 大坂の飛脚問屋亀屋の養子忠兵衛は新町の遊女梅川を身請けするため、公金に手をつけ、梅川とともに故郷新口村(にのくちむら)に逃げるが捕らえられる。 通称「梅川忠兵衛」。
古今東西 ミステリーと驚きに関しては心血を注いでいた。 毎日の正捨つに刺激が欲しい為に。
●イリュージョン (奇術) http://bit.ly/sS459t イリュージョン(フランス語: illusion, 英語: illusion イルージョン)とは、奇術(特にステージマジック)のジャンルである。 人間や大きな動物が出現、消失、変化、浮揚するなど、大掛かりな仕掛けを用いた奇術である。 イリュージョンを演じる奇術���をイリュージョニスト (illusionist) と呼ぶ。
★最古のイリュージョン写真 福井藩出身の奇術師 松旭斎天一  2017/3/4 http://magicnetwork7.web.fc2.com/history/nagano/mhc_nagano1703tenichi.htm 松旭斎天一による奇術「十字架の磔」の様子を写した写真があります。(撮影年:明治20年代前半) 十字架の女性を槍で突くと、女性は血を流し絶叫の後に絶命。ところがその後、別の場所から蘇生して登場する、という手順です。 絶命後の手順と登場の手順にバリエーションがあったようです。 拙稿「松旭斎天一の新出写真資料について」から画像を転載します。
明治時代に国内外で活躍した福井市出身の奇術師、松旭斎(しょうきょくさい)天一(1853~1912)の一座を撮影したマジックショーの写真が、坂井市内で見つかった。 発見した県立こども歴史文化館(福井市城東)によると、国内最古のマジックショーの写真とみており、18日から一部を公開する。 担当者は「天一は、日本の近代奇術史の礎を築いた人物。写真は今後の研究を進める上で貴重な資料になる」としている。(酒本友紀子) 天一は伝統的な手品に西洋奇術を取り入れて劇場などでショーとして見せる形に発展させた。   ●【地域】福井で明治20年代の奇術の写真見つかる…松旭斎天一「日本最古の手品の写真」https://www.logsoku.com/r/2ch.net/newsplus/1323823945/   ●日本風狂人伝(24) 「ジャポニズム」の先駆者・松旭斎天勝―世界公演で大成功の「マジック女王」 http://www.maesaka-toshiyuki.com/person/3634.html   ●日本古典奇術「水芸」について(Adobe PDF) https://www.konan.ac.jp/images/library/bulletin/k-No39-7.pdf 手品師の吉田菊丸、養老瀧五郎、中村一登久などが水芸を十八番芸として演じていたが、明治の西洋奇術師・松旭斎天一は、それまでの水芸をまとめあげ、大劇場で見せる芸術性の高い水芸を作り上げた。   ●松旭斎滉司 - Jimdo   https://magic123japan.jimdofree.com/ 松旭斎滉司 ・福家咲多郎Facebook. Shokyokusai kouji 松旭斎滉司. マジックジャパン改め~松旭斎滉祥(Kousho)改め. マジックわくわく便り№32-8( ... マジックわくわく便り№32-2(公社)日本奇術協会 マジックミュージアム北海道. マジックわくわく便り№32-3( ... Shokyokusai kouji    松旭斎滉司 マジックジャパン改め~松旭斎滉祥(Kousho)改め 明治時代に、ヨーロッパ巡業した松旭斎天一やその一門などを始めとした数多くの奇術師が「西洋奇術」を披露し、人気を博した。このために、世界的に見てもユニークな手妻は徐々に勢いを無くし、現在では限られた奇術師(手妻師)しか演じなくなっている。   ●トランプマジックやり方 http://swnoone.livedoor.biz/archives/cat_50051694.html マジックのタネはこんな感じ トランプマジックのやり方はマジックの基本です。 トランプマジックのやり方をマスターしてもてるマジシャン を目指しましょう。 今回は簡単なトランプマジックやり方を覚えてみんなをアッといわせましょう!   ●奇術 - Wikipedia http://bit.ly/tMSIuL 奇術(きじゅつ)とは、人間の錯覚や思い込みを利用し、実際には合理的な原理を用いてあたかも「実現不可能なこと」が起きているかのように見せかける芸能。通常、観客に見せることを前提としてそのための発展を遂げてきたものをいう。 マジック(magic)とも表記する。 手品(てじな)と同義であり、古くは手妻(てづま)、品玉(しなだま)とも呼ばれた。 また、奇術を行う者をマジシャン(Magician)、奇術師(きじゅつし)、手品師(てじなし)などと呼称する。
●カードマジック(奇術・手品)を楽しもう! https://uguisu.skr.jp/magic/ カードマジック(奇術・手品)で知っておくべきこと. カードマジック(奇術・手品)を演じる時、知っておくべき事柄、もしくは知っておけば、より観客を楽しませるための事柄を取り上げています。 まず最初に読みましょう。    カードについて、カードマジック(奇術・手品)とは何か    観客を楽しませるには、技法について    どの程度マジック(奇術・手品)を演じれる必要があるか    マジック(奇術・手品)者の心構え    「種明かし」に関する見解 カードマジック(奇術・手品)特集 実際にTV等で見て、種を自分で考え若干のオリジナリティを加えたものです。 トリック解説(reveal the trick)    難易度 D ひょっこり飛び出す"エース"(漫画「MM」内で見ました・有名)    難易度 D ラッキー"セブン"(3列x7行の有名数理的セルフワーキング)    難易度 D カード・サイクルカード当て(知人の演技で見ました)    難易度 C グライドを使ったフォース(入門者のフォースとしては効果的)    難易度 D キーカードを使ったカード当て(テレビで種を紹介したらしい)    難易度 C グリンプスを使ったカード当て(フォースの失敗などに便利)    難易度 C シャッフルカード当て(知人の演技で見ました)    難易度 D 奇跡のカード(「超超オフレコ」の中でマリックが種を教えなかったもの)   ●手品の起源と歴史について  http://www.pureya.net/rekisi.html 手品の歴史と起源  手品の歴史と起源について  こちらのページでは、手品の起源と日本の歴史について紹介しております。  豆知識として覚えておくのもいいですよ。  ◆手品の起源  手品の起源は、紀元前二千数百年前頃に、エジプトの洞窟壁画に  「3つのカップ」と「3個のボール」を使って、カップの中で  ボールを消したり、出現させたり、そして、カップの底から  ボールを貫通させたりする手品が描かれている姿がある。  その頃がはじまりであろうと考古学者は推測している。   ●マギー司郎×審司 マジックお笑い名人寄席 https://youtu.be/nI4Z6A3ijn0   ●ゼンジー北京師匠 MAGIC https://youtu.be/RB4qqSAGXjY 関西奇術教室 第51回奇術の祭典   平成29年10月8日(日) リバティーホール 関西奇術教室HP http://kkk1.la.coocan.jp/   ●ナポレオンズ https://youtu.be/bhf5zJyIZkg ●ナポレオンズが見た二人の超能力者アキット&サイキックJ 2 https://youtu.be/D9YvXROVVXA   ●二代目引田天功・浜名湖炎上遊覧船大爆破・昭和60年9月 https://youtu.be/RE72iMLA9F4   ●奇術(きじゅつ)  https://ja.wikipedia.org/wiki/奇術 人間の錯覚や思い込みを利用し、実際には合理的な原理を用いてあたかも「実現不可能なこと」が起きているかのように見せかける芸能。通常、観客に見せることを前提としてそのための発展を遂げてきたものをいう。手品(てじな)などとも言い、古くは手妻(てづま)、品玉(しなだま)とも呼ばれた。マジック(英: magic)と言う場合もある。また、奇術を行う者を奇術師(きじゅつし)、手品師(てじなし)、またマジシャンとも呼ぶ。 ● ●手妻(てづま)   https://ja.wikipedia.org/wiki/手妻 和妻(わづま) 日本に古くから主に口伝で受け継がれてきた伝統的な奇術の分野である。 手妻(てづま)、品玉(しなだま)と呼ばれることもある。 和妻に対して西洋の奇術のスタイルを洋妻(ようづま)ということがある。 語源は、「手を稲妻の様に素早く動かすから」である。 現代になって生み出された日本奇術は創作和妻、現代和妻などといわれることがある。 手妻とは、古来より日本に伝わる、日本独自の手品・奇術のこと。 手妻師とはそれを生業にしている者のこと。 「手妻」という言葉は江戸時代初期に表れたもので、 それ以前、手品にあたるものは、 手品、品玉、放下(ほうか)、幻術、外術、奇術、散楽…と、 時代により様々な呼ばれ方をされてきた。 「手妻」の語源は「手を稲妻の様に素早く動かすから」。 また、手妻が"手妻"単体として区別されるようになるのも江戸時代になってからで、 それ以前は今でいう大道芸・人形劇などとごっちゃに公演されていた。
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