#友利新医師「内科・皮膚科」
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【2021年最新版】薄毛につながる?髪の毛に悪い食べ物はあるのか?毛髪の専門医が解説!
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2025/1/14 7:00:11現在のニュース
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Vol.164 外来化学療法はiPod&イヤホン持参が吉!? 音楽療法の新エビデンス
大谷翔平選手(野球)のMLBでの大活躍、井上尚弥選手(ボクシング)の4階級制覇、とスポーツ界で大きなニュースが続いてますが、女子サッカーW杯も見逃せません。
娘のおかげで、私も女子サッカーに注目するようになってきたのですが、日本ではプロリーグができたものの、なかなか「マイナー」な競技のイメージから抜けきれていないのが現��です。
これを打破するためにも、やはりW杯での活躍は不可欠。まずは予選リーグを無事通過しましたので、決勝リーグで、2011年・15年当時のような躍進を再び期待したいですね。
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【記事1】 私のがんにも関係ある?「HER2陽性」は乳がん/胃がんのみにあらず
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「HER2陽性」のタイプがあるがんというと、乳がんや胃がんを思い浮かべる方が多いかと思います。
以前のメルマガで、実は大腸がんにもHER2陽性タイプがわずかながらあって、代表的な抗HER2抗体薬のトラスツズマブ(ハーセプチン)が効果を発揮した、というお話を紹介しました。
■「Vol.140 すごいぞSCRUM-Japan! 肺がんと大腸がんで立て続けに新治療に繋がる成果」(イシュランメルマガ)
本研究の成果もあり、大腸がんでは、「トラスツズマブ(ハーセプチン)+ペルツズマブ(パージェタ)」という抗HER2抗体薬での治療が日本で昨年承認されました。
また、HER2は肺がんにも発現しているケースがあって、HER2陽性非小細胞肺がんの二次治療として、新世代の抗HER2抗体薬「T-DXd(エンハーツ)」が承認申請を昨年末しています。
更にHER2は、他の様々ながんでも、それぞれ確率は低いものの発現しているケースがあることがわかってきています。
そこで、子宮頸がん、子宮内膜がん、卵巣がん、胆道がん、膵臓がん、膀胱がん、およびその他のがん種で「HER2陽性」と判明した患者さんで、「T-DXd(エンハーツ)」の有用性を検証しようという「DESTINY-PanTumor02試験」が進んでいます。
蛇足ですが、このような、がん種横断の臨床試験を「バスケット試験」と呼びます。
一つ一つのがん種だけだと対象となる患者数が少なく、相応の規模の試験ができないので、”まとめてドン”でやるわけですね。
この「DESTINY-PanTumor02試験」の中間解析結果の続きが出てきました。
■"ENHERTU® Demonstrated Clinically Meaningful Progression-Free Survival and Overall Survival Across Multiple HER2 Expressing Advanced Solid Tumors in DESTINY-PanTumor02 Phase 2 Trial"「DESTINY-PanTumor02フェーズ2試験において、エンハーツが複数のHER2発現進行性固形がんにおいて臨床的に意義のある無増悪生存期間および全生存期間を実証」(第一三共株式会社プレスリリース)
執筆時点で何故か、日本語のサイトにはなく、英語サイトにだけプレスリリースが掲載されてるのですが…
元々、今年のASCOで本試験の主要評価項目である客観的奏効率(腫瘍が縮小した症例の割合と考えてください)は37.1%で、安全性で特に新しい懸念点はなし、というデータは出てきており、今回の発表で有用性がさらにしっかりと示されたという感じです。
・フェーズ3まで待たずに承認申請がされるかどうか
・その場合、フェーズ2で客観的奏功率が低かった胆道がんや膵臓がんの扱いはどうなるのか
あたりが今後の焦点となってくると思いますが、今後の動向を見守りたいと思います。
※本項執筆時点(2023年7月31日)で、筆者はT-DXd(エンハーツ)やトラスツズマブ(ハーセプチン)に関し、特筆すべき利益相反はありません。
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【書籍紹介】「言葉はいのちを救えるか? 生と死、ケアの現場から」
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友人でもあり、数少ない”腕利き”の医療専門記者である岩永直子さんが、独立されたと共に、初めての書籍を書き下ろされたので、ご紹介。
■「言葉はいのちを救えるか? 生と死、ケアの現場から」(岩永直子 晶文社)
重たいテーマ設定ですが、当事者の肉声を丹念に紡いだ渾身の著です。ご興味ある方はぜひ手に取られてみてください。
岩永さんは読売新聞とバズフィードで長年活躍され、バズフィード時代にまだ乳がんしかカバーしていなかったイシュランを取材していただいたことがあります。
それが、会社の突然の経営体制の変更に伴い、医療記事を書けない状況に追い込まれ、ちょうど独立されたところです。
今、ご自身で「医療記者、岩永直子のニュースレター」という媒体でオリジナルの取材記事を連載されていますので、こちらもよろしければチェックしてみてください。
一部の記事は無料で閲覧可能で、別途有料のサポートメンバー限定記事もあります。記事を読まれて、岩永さんを応援されたいと思われた方は、ぜひサポートして頂けたらと思います。
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【記事2】外来化学療法はiPod&イヤホン持参が吉!? 音楽療法の新エビデンス
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以前のメルマガで、運動ががん治療にもたらすベネフィットについて研究する「運動腫瘍学」を取り上げたことがあります。
■「Vol.153 【記事2】運動とがんの関係を科学する「運動腫瘍学」の登場」(イシュランメルマガ)
では、「体育(運動)」に相応のベネフィットがある��して、「音楽」はどうなんでしょう?
ちょっと古いですが、緩和医療学会がガイドラインの中でエビデンスのレビューをまとめていますので、まずはご紹介。
■「がんの補完代替療法クリニカル・エビデンス(2016年版) Ⅲ章 各論:クリニカル・エビデンス 音楽療法」(日本緩和医療学会)
この中で、音楽療法は、
・がんの身体症状に関しては、「痛みを軽減し得るが、有用性が確立されているとは結論づけられない」「倦怠感の軽減については有用であるとは結論づけられない」とされ、それ以外の症状についてはエビデンス不足。
・精神症状の軽減については、「不安を軽減し得るが、うつの軽減には必ずしも有用であるとは限らない」とされ、それ以外についてはエビデンス不足
であることが示されています。”音楽療法”は、エビデンスそのものがかなり乏しい状況と言えそうです。そんな中、興味を惹く試験結果が出てきました。
■"Using Music as a Tool for Distress Reduction During Cancer Chemotherapy Treatment”「がん化学療法中の苦痛軽減ツールとしての音楽の活用」(Journal of Clinical Oncology)
化学療法のために来院した成人患者750名を、音楽活用群と非活用群にランダムに振り分け、前者は好きなジャンルの音楽を選択して点滴中にiPodで最大60分間聴いてもらい、後者は何もなし、とします。
介入前には、音楽活用群と非活用群の間で、「疼痛」「ポジティブな気分」「ネガティブな気分」「苦痛のレベル」で差はなかったのが、介入後はどうなったかというと…
「ポジティブな気分」「ネガティブな気分」「苦痛のレベル」について、音楽活用群で有意な改善が認められ、「疼痛」については有意差は見られませんでした。
改善の度合いがどの程度の意義かが分かりかねるところですし、点滴終了直後の気分の改善がどれくらい継続するものかなど、ツッコミどころはあるのですが、それでもエビデンス不足の中でこうした研究結果が出てきたことは素晴らしいと思います。
なにせ、追加コストも副作用もほぼ心配ないので、現場でどんどん試してみる価値はありそうです。
化学療法中の患者さんで良いなと思われた方は、次回の通院の際にはiPod&イヤホン持参で行かれてみるのも良いかもしれませんね。
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<ファーウェイCFO逮捕の報復でカナダ人が拘束されて1年、中国で2年間拘束された外国人男性が獄中生活を証言>
2人のカナダ人が中国の秘密警察に身柄を拘束され、悲惨な環境で隔絶された密室に閉じ込められてから、去る12月10日で1年が過ぎた。
元外交官で紛争緩和コンサルタントのマイケル・コブリグと、北朝鮮への業務渡航を手配するコンサルタントのマイケル・スパバは1年前のこの日、滞在先の中国で身柄を拘束された。スパイ活動の容疑とされているが、事実上の人質とみていい。中国共産党と密接な関係を持つIT企業ファーウェイの孟晩舟(モン・ワンチョウ)副会長兼CFO(最高財務責任者)が、カナダで詐欺容疑で逮捕されたことへの報復だ。
スパイ容疑で逮捕したのなら、そして逮捕を正当化するだけの証拠があるのなら、速やかに起訴して裁判にかければいい。そうしないのは、証拠がないからだ。この2人が犯罪の容疑者ではなく、外交上の人質だからだ。
法治国家のカナダで逮捕されたファーウェイの孟は保釈を認められ、今は西海岸のバンクーバーにある1500万ドルの豪邸で優雅に、自由に過ごしている。しかし中国で逮捕された2人のカナダ人は、無法地帯の収容所で拷問に等しい日々を送っている。
尊厳も抵抗意欲も奪われ
中国で不意に身柄を拘束された人がどんな状況に置かれるかを、筆者は証言できる立場にある。妻と私は2013年から15年までの2年間、M&A絡みの企業情報を不法に入手したという容疑で収監されていたからだ。容疑は身に覚えのないものだったが、この収容所体験は私の骨身に染みている。
中国では、起訴前の身柄拘束が脅迫の手段として使われており、事実上の拷問となっている。逮捕されたら拘置所に入れられるが、そこでは人間の尊厳も抵抗意欲も奪われて、いわゆる「自白」を強いられる。もちろん、そんな状況で罪を認めた供述が本物のわけはない。
以下ではまず、「そんな状況」がいかなるものかを、私自身の23カ月に及ぶ経験と、過去に同様な体験をし、最近になって解放された人々の話を基に紹介したい。
被疑者を慌てさせ、恐怖心を抱かせるために、まずは弁護士の同席も許されないまま、最低でも1日以上の尋問を受けた後、疲れ切った状態で雑居房に(場合によっては独房に)放り込まれる。
どちらであれ、部屋は狭くて、ベッドも椅子も家具もない。一日中、床に座るかしゃがんでいるかで、結果として関節や筋肉は痛み衰えていく。支給されるシーツは薄く、冷え冷えした硬い木の床で眠らなければならない。用足しは隅にある床の穴でする。蛇口をひねっても、出るのは冷水だけ。夏は暑く、冬は底冷えする。しかも廊下の窓は開いたままだから、冬になると風が吹き込んで屋外よりも寒くなる。夏の暑さもひどいが、もちろんエアコンはない。
壁や天井には湿気のせいでカビが生え、もろくて欠けやすくなり、有毒な鉛を含む塗料が剝がれ落ちてくる。壁のコンクリートにも、冬場の凍結を防ぐために有毒物質が混ぜられている。
食事は格子越しに犬用の食器みたいなボウルで供され、どれも冷たい。不衛生で、どうみてもカルシウムやビタミンなどの必須栄養素が足りない。新鮮な野菜や果物などは望むべくもない。
必要な医療措置は施していると当局は言うが、まともな治療や投薬を受けることは不可能に近い。屋外で運動する機会はほぼゼロだから、日光を浴びることも、新鮮な空気を吸うこともできない。そのせいでビタミンD欠乏症やその他の病気になりやすい。
当然、皮膚病もよくある。症状が悪化しても保釈が認められることはない。私の知る収容者のほとんどはすぐ何らかの病気になったが、治療はされなかった。癌を発症した私も同様だった。
私たちは筆記具の所持も許されなかった。看守から借りることはできたが、週に1度で、わずか数分のみ。家族や友人に手紙を書くのも電話するのも自由ではない。家族との面会も許されない。
弁護士への連絡手段も、看守から借りたペンで書く短い手紙しかない。面会依頼や、日用品を買う金や衣類を送ってほしいという伝言を頼むのが精いっぱいだった。
制度上、被疑者の家族が衣服などを送ることは認められているが、食品や衛生製品の差し入れは不可とされる。そして被疑者は毎日、拘束された状態で、公安部その他の治安当局の職員に尋問される。もちろん弁護士の同席はない。弁護士との面会はめったに許されず、実現しても常に監視され、会話は全て録音されている。面会中に被疑者がメモを取ったり、監房に書類を持ち帰ったりすることも許されない。
被疑者は毎日、かなりの時間の��想教育を受けさせられる。被疑者にクリスマス用電飾の製造といった労働を強いる施設もあるという。所内には懲罰制度もある。態度が「悪い」と判定された被疑者は日用品の購入といった権利を奪われたり、正座を強制されたり、独房に閉じ込められたりする。
まやかしの司法制度
こうした人たちは、いったい裁判が始まるまでにどれだけ待てばいいのだろう。筆者の知る限り、2年ほどは拘束される例が多い。自白を拒んだせいで、結果的に5年も拘束された人もいる。
筆者自身、看守が私たちを「未決の犯罪者」という不思議な用語で呼ぶのを聞いたことがある。未決、つまり有罪と決まっていない人を「犯罪者」と呼ぶのは、西洋の常識では考えられない。だから私は抗議したが、看守は私の抗議の意味さえ理解できなかったようだ。
たいていの被疑者は雑居房に入れられるのだが、2人のカナダ人は独房に閉じ込められている。そうした隔絶された状況では、物質的な欠乏に耐えるのも尋問に耐えるのも難しくなる。
中国は法治国家ではない。だから被疑者が公正な扱いや公正な裁判を受けることは期待できない。中国における司法機関は共産党とその幹部の利益に奉仕するだけの機関にすぎず、いわゆる「正義」とは無縁な存在だ。
中国共産党にとって、司法とは自らの利益と権益を守る仕組みだ。なにしろ党は、全ての法律を超越している。だから中国の警察は、まともな捜査をしない。裁判所も、証拠がなくても平気で被疑者に有罪の判決を下す。なぜなら、それが党の意思だから。
警察は物的証拠や科学捜査ではなく、状況証拠や伝聞証言に頼る。恐怖感と拷問を武器に被疑者に自白を迫る。証人は証言を強要される。時には被疑者を敵視する人物が証人役を買って出る。
私の場合もそうだったが、よく国営テレビでさらし者にされる。正式な訴追手続きを踏まず判決も出ていないのにテレビで虚偽の自白をさせられる。単なる虐待で、公正さも透明性もない。
貿易の犠牲になる国民
何千年もの歴史を持つ中国だから、外国人の身柄拘束や投獄は昔から珍しいことではなかった。皇帝が君臨した時代にも人質外交はあった。
とはいえ、こうした状況にはカナダ以外の国々も悩まされている。また、2人のほかにもカナダ人の被害者はいる。例えば、中国でスパイ行為を働いたとされるケビンとジュリアのギャレット夫妻。それはアメリカでお尋ね者になったスー・ビンという名の中国人スパイがカナダで逮捕されたことへの報復だった。この夫妻は私と同じ頃に、2年間拘束されていた。
習近平(シー・チンピン)国家主席時代になって、国営テレビでさらし者にする例は増えた。以前の自由化に向かう改革が逆行している。国民に対して強権的な共産党支配を強化し、外国人���斥のナショナリズムをあおり、他国への威嚇行為を繰り返し、諸外国への露骨な内政干渉を続けている。そして何かの計画をしたというだけの理由で外国人を逮捕してしまう。
なぜか被害が多い国はオーストラリアだ。賭博客誘致を疑われたとされるクラウン・カジノの職員18人のほか、中国生まれでオーストラリア国籍の人物(反体制活動家を含む)が逮捕されている。
スウェーデンにも被害者がいる。中国生まれでスウェーデン国籍の桂明海(コイ・ミンハイ)だ。香港で出版社を経営していたが「失踪」し、その後、中国のテレビでさらし者にされた。
被害者はアメリカにもいる。2015年3月には実業家のサンディ・ファンギリスが、テキサス州の財界代表団と移動���にスパイ行為を働いたとして身柄を拘束された(2017年4月に解放)。
私と一緒に収監されていたアメリカ人学校教師デービッド・マクマーンは、身に覚えのない性的虐待の容疑で2013年に逮捕され、いまだに釈放されていない。いいかげんな司法制度の下で不運な身にある彼を、アメリカ政府は助けず、助けようとする姿勢も見えない。欧米諸国の政府は往々にして、中国との貿易を自国民の保護よりも優先したがる。
しかしイギリスでは、中国で不法に拘束された人たちの家族や支援者たちが「在外英国人権利グループ」を結成し、活動を始めている。外国で不当に身柄を拘束されているイギリス国民を解放するため、しかるべき措置を政府に義務付ける法律の制定を目指す運動だ。この動きに、他国の人々も追随してほしい。もはや、北京の顔色をうかがっている場合ではない。
かつての英国宰相ウィンストン・チャーチルは第二次大戦の勃発前夜に、ナチス・ドイツを虎に例え、「虎の口に頭を突っ込んだ状況で交渉はできない」と言ったと伝えられる。今の私たちも、虎におもねらず、一致団結して闘いに挑むべきだ。
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美容メディアVoCEでおだし美人が紹介されました! 内科・皮膚科医の友利新先生が、やせる習慣には出汁を取り入れることが大切であるとわかりやすく解説してくださっています。 ※ とても嬉しいことに、VoCEの高橋ミチル副編集長が実際におだし美人をご愛飲してくださっているとのことで、今回の掲載に至りました。 #おだし香紡 #出汁専門店 #出汁 #おだし #おだし美人 #飲むおだし #出汁茶 #おだし茶 #工藤孝文 #医師 #VOCE #友利新 #出汁を摂ればヤセるはホント? (おだし香紡) https://www.instagram.com/p/Cex2qiFBCSn/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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近さの / なかに / はいる
※この記事はnoteに書いたものをそのまままとめて移植したものです
→もとの記事(初回)https://note.com/megata/n/n47f8d146b717
[1]
花になるなら、飾らず、まっすぐに伸びるヒマワリがいい。モードが言う。対してハロルドは、一面に咲くヒナギクを見下ろしながら、自分はこの花がいいと言う。あの花この花の区別なく、たくさん横並びで生えている、どれでも変わりないようななかのひと花でありたい、と。そんなふうにヒナギクを評するハロルドに対し、同じ花なんてないとモードは意見する。それから、こんなこともいう。世の中の不幸のほとんどは、他人と同じように扱われることに不満を持たない人々が生み出している、と。
ところが、「どこにでもいるやつなんて どこにもいない」式のことを述べたてるモードは、とてもとても極端な人物なのだ。名もなき雑草のひと花ひと花に愛情深い態度を示すような、落ち着いた穏やかな人格ではない。独善的で身勝手な狂老女、とみなされても不思議ではない。
ラブコメというジャンルはどのような構造で組み立てられているか、という話のなかで話題にのぼり、紹介された映画『ハロルドとモード』を実際にみてみた。とはいえこの映画は、いわゆるラブコメというジャンル映画ではないように思われる。家人の目につくところで自殺を演じ続ける少年ハロルドだが、ハロルドの母は、息子が首を吊ろうと手首を切ろうと銃で頭を撃ちぬこうと、まったく相手にしない。「いつものいたずらね」ということで軽く流し、かわりに精神科に通わせたり、軍人の叔���に預けようとしたりする。ただし同伴・同席はしない。ハロルドは一人で精神科や、叔父のオフィスに通わされる。 ハロルドはいつものように、知らない人の葬儀に勝手に参列する。そこで知り合った79歳の老女・モードもまた、赤の他人の葬式に参加するシュミがあった。二人は巡りあう。 モードは常に人の車を運転する。公道の街路樹を引き抜き、人の車にのせ、料金を払わず高速道路をぶっ飛ばし、白バイ警官をまいて、山に勝手に植えにいく。シャベルだって当然盗品である。しかしあっけらかんとしていて、罪の意識はない。法を犯していることぐらい理解しているだろうけど、罪を犯している自責はかけらもない。めちゃくちゃである。 惹かれ合った二人が、きちんと一夜を共にする描写(朝になって、裸の少年と老女がおなじベッドで目覚めるシーン)があるのがとてもよかったです。 「ラブコメ」のジャンル映画ではなさそうだったし、それに「恋愛」を描いているようにも思われなかった。おもしろい映画だったけどね。さあ「恋愛」ってなにか。
このごろ読んでいた嘉村磯多の「途上」という自伝小説のなかに、露骨な切れ味の描写があってハッとさせられた。中学校のなか、からかわれたり後輩をいびったり、勉学に励みつつ田舎出身を恥じらい、色が黒いことをバカにされたり先生に気に入られたり、下宿先の家族に気を使いすぎたりして、なんやかんやで学校を中退して、実家に戻ってきた。ぶらぶらしていると、近所にいる年少の少女に目が留まる。いつか一度、話したことがあるきりだが、やたらと彼女が気にかかる。そこにこの一文があらわれる:「これが恋だと自分に判った。」 そんなふうにはっきり書かれてしまうと弱い。「はいそうですか」と飲み込むほかない。 けれど、恋愛を描いている(とされるもの)に、「これが恋」って「判った」だなんて明確に言及・説明を入れ込むことは、どうなんだろう。少なくとも当たり前な、お約束なやり口ではないと思うけど。 世の中には、「恋」「愛」「恋愛」という単語の意味するところがなんであるのか今一度問い直す手続きを踏まえずに、じつにカジュアルに言葉を使っているケースばかりがある。そうすると、その場その場で「恋」の意味が変わっていくことになる。その「恋」が意味しているものは単に一夜のセックスで、「恋多き」という形容詞がその実、「ぱっと見の印象がイケてた人と手当たり次第やりまくってきた」って内容でしかないときも少なくない。 まあけど、それがなんなのかを追究するのはやめましょう。というか、いったんわきに置いておきます。
さて『ハロルドとモード』の紹介された雑談のトピック:「ジャンルとしてのラブコメ」ですが、これは単に、「イニシアチブを奪い合うゲーム」であるらしい。そういう視点で構築されている。要するにラブコメは、恋愛感情の描写とか、恋とは何かを問い直すとかじゃなくて、主導権や発言権を握るのは誰か?というゲームの展開に主眼がある。気持ちの物語ではないのだ。描かれるのは、ボールを奪い合う様子。欲しがらせ、勧誘し、迷い、交渉する。デパートのなかで商品を迷うように。路上の客引きの口車にそれなりになびいたうえで、「ほか見てからだめだったらまた来ます」って断りを入れて、次の客引きに、「さっき別の店の人こういってたんですよね」とこちら側から提示するように。 イニシアチブの奪い合い、というゲームさえ展開できればいいので、気持ちとかいらない。ゲームが展開できるのであれば、主体性もいらない。ラブコメの「ラブ」は心理的な機微や葛藤の「ラブ」ではない。奪い合っているボールの呼び名でしかない。(つまり奪い合い=おっかけっこ、が、「コメ(ディ)」ってワケ)
浮気はドラマを盛り上げる。人が死ぬのも、まさに「劇的」なハプニングだ。雨に濡れて泣きながら走り、ようやく辿りついたアパートの部屋はもぬけの殻、ただテーブルにひとことの書き置き「フランスに行きます」みたいな、そんな派手な出来事で試合はいよいよ白熱する。ところが、心理的な機微や葛藤というのはいつだってモノローグ的だので、気持ちの面での「ラブ」を描きたいなら、このような出来事たちはむしろいらない。うるさすぎる。もっとささやかで、短歌的な味わいのものがふさわしい。ひとりでいるときに、マフラーの巻き方を真似しようと試みて途中でやめたり、チェーンの喫茶店の安コーヒーの味が思い出でおいしくなったり、そういうのでいい。出しっぱなしのゴミ勝手に片づけたの、ちょっとおせっかいすぎたかなってくよくよ悩む、とかでいい。
恋愛の感情・心理がよく描写されているように感じられる物語の登場人物は、内面的な葛藤に閉じこもらざるを得ないシチュエーションに押し込められている場合が多い気がする。「ひとには秘密にしてないといけない」「誰にも言えない」という制約のある環境。仕組みとして、宗教の違いや人種や年齢の断絶、同性愛など、自分の思いを簡単にひとに打ち明けられないセッティン��の話のほうが、「イニシアチブ奪いあいゲーム」からは遠ざかる。(それに、そんなようなセッティングだと、「世間の常識」が要求してくるジェンダーロールを無視して鑑賞しやすい場合も多い。)
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[2]
成功した実業家の息子であるハロルドは、経済的にも肉体的にも不自由なく暮らしている。が、なんだか欠落を抱えている。自殺遊びや他人の葬式への参加など、死に接しているときが最も楽しい。老女モードは、そんなハロルドの世界観を一変させることになる。彼女はかなりアナーキーな存在で、逮捕されるようなことばかり繰り返している。けれど悪びれない。自らの行為を、自分らしい人生を過ごしている実感を与えてくれる刺激として肯定している。
J.G.バラードに『コカイン・ナイト』という小説があって、この頃これを読みました。あ、そもそもこの記事は、最近読んだものや見たものについて、できるだけ網羅的に言及できないかと願いつつ当てずっぽうで書き出した文章です。できることなら人とのやりとりや、自分の過ごした日常についても記したいが、それがうまくできるかどうか。
『コカイン・ナイト』の主人公はチャールズで、世界中を飛び回っている旅行記者です。退屈について、カリスマについて、刺激について。さまざまな切り口から鋭い洞察が重ねられたこの名作の入り口は、ミステリーのかたちをしている。 スペインの南、ハイパーセレブたちのリゾート地で働いているはずの弟が窮地にたたされているから助けにいかなきゃ! という目的で、チャールズは物語の舞台にやってきます。弟の状況はよく知らないけど、あいつのことだし、そこまで深刻じゃないだろう。そう高を括ってやってきました。ところがどっこい、弟、かなりやばい状況でした。 大邸宅が放火により全焼し、五人が焼け死んだ。弟にその容疑がかけられている。捕まって、留置されている。裁判を待っている。けれども、誰も、弟が犯人であるとは信じていない。警察だって例外じゃない。明らかに、弟の犯行ではないのだ。それでも弟は、自分がやったと自白しており、嘘の自白を繰り返すばかりで取り下げない。いったいなにが起こっているのか。どういうことなのか。 地域の人らはすべて疑わしい、なにかを隠しているような気がする。チャールズは素人ながら探偵のまねごとをしはじめ、地域の人々から疎んじられはじめる。チャールズにとって、地域の人々の態度と距離感はますます疑わしいものに思えてくる。そして実際、普通には考えにくい、歪んだ事態を数々目撃することになる。余暇時間を持て余したハイパーセレブたちは、事故を起こして炎上するボートを楽しそうに見つめていた。拍手さえあがる。
『ホット・ファズ~俺たちスーパーポリスメン~』という映画があって、平和な村=表向きには犯罪のない村を舞台にした話でした。「表向きには」犯罪はない、というのはつまり、法に反した行為があったとしても、届け出や検挙がなければ統計にはあらわれない、ということを示しています。
世の中にはあたまのかたい人というのがたくさんいて、俺もその一人なんだが、すべてのルールは事後的に構築されたものなのに、これを絶対の物差しだと勘違いしている場合がある。法律を破ったのだから悪い人だ、みたいな感覚を、まっとうなものだと信じて疑わない人がたくさんいる。身近に悪いやつ、いやなやつ、いませんか。自分のなかにも「悪」はありませんか。それと「被告人」「容疑者」はぜんぜん別のことではないですか。 陰謀論がささやかれている。「悪いやつがいる、たくさんいる、てのひらで人を転がしているやつと、愚かにも転がされているやつがいる、自分はその被害者でもある」そう発想する立場に対し、逆の立場に立たされている不安を訴える声もありえる。「知らず知らずのうちに、自分は、陰謀に加担しているのではないか。なんならむしろ積極的に参加しているのではないか」あんなふうになってしまうなんてこと思いもよらなかった、ってあとで口走っても遅い。
『コカイン・ナイト』の主人公チャールズは旅行記者で、世界中を飛び回っているから定住地はない。 どこかに行くと、「自分にとって、ここが本当の場所だ」と感じられる旅先に巡り合うことがある。けれどその段階を越えたむこうに、「自分にとって、世界はすべて異郷である。どこにいても、自分は単なる旅人以上のものではありえない」その境地がある、というようなことを池澤夏樹が言っていたかもしれない。言ってないかもしれない。ともかくチャールズは定住地がない。
國分功一郎『暇と退屈の倫理学』には、 遊動の暮らしをやめて定住するようになったとき、人類は、財産や文明を手にするようになった。貧富の差が生じ、法が生じ、退屈が生じた。時代が下って便利になればなるほど、退屈は大問題になってくる。 というようなことが書かれていた。遊動の暮らし云々については資料がない話だから、この本がどれほど学問的に厳密なのかはわからないけど、発想としてはおもしろいと思ったので覚えています。記憶だから、読み返すとそんな話してないかもしれないけどね。 けどまあ、ともかく、遊動し続けていたチャールズは、退屈がまさに大問題になっている地域に巻き込まれるかたちで取り込まれていく。はじめは弟の部屋を使っていたチャールズも、その地域を牛耳っているやつが用意してくれた部屋にうつるときがやってくる。その部屋にはじめて足を踏み入れたチャールズに、こういった言葉がかけられる。「チャールズ、君は家に帰ってきたんだ……」 「今の気分を大いに楽しみたまえ。見知らぬ場所という感覚は、自分にとって、常日頃考えているよりも、もっと近しいものなんだよ」
この記事は当てずっぽうで書き出した日記ではあるけれど、記事のタイトルははじめから決めている。「近さの/なかに/はいる」 ようやく、「近さ」というキーワードを登場させられました。よかった。距離についての話を引き続き。
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[3]
いつか「ア・ホロイ」というグループ展で映像作品の発表をしたときに(おれのみヘッポコな)対談イベントの相手として巻き込んだ太田充胤(医師・ダンサー・批評家)が、ちょうどその当時スタートさせていたのが『LOCUST』という雑誌だった。Magazine for travel and criticism|旅と批評のクロスポイント。 執筆者たちはみんなで旅行をしにいく。そしてその場所についての文章を書く。これを集めて雑誌にしている。参加者は批評家だけではないが、肩書は別になんでもよい。いわゆる観光ガイドでもなく、かといって思想ムックでもない。地域と時事に結びついた、批評癖のある人らの旅行界隈記集で、最近、この第三号を買いました。三号の特集地は岐阜県美濃地方。
この本、千葉市美術館で買った。千葉市美術館ではいま、「大・タイガー立石展」が開催されている。立石紘一=立石大河亞=タイガー立石という作家については、これは子供のころ、好きで好きでしかたなかった絵本のひとつの作者として知りました。親近感、懐かしさがある。 60年代、日本のなか美術作家として活動、のちイタリアに渡り、そこで油絵もヒットしますが、同時にデザイナー・イラストレーターとしても、漫画家としても活躍。日本に戻り、絵本の仕事も手掛けるようになります。陶も捏ねます。 ナンセンス、毒々しくも軽妙で、湿度は高いんだけどしつこくない。筆運び色選びモチーフ選び影の黒さははっきりシュールレアリズム由来で、反逆児のフリをしつつジャンルの枠組みは壊さず、荒唐無稽なフリをしつつ不穏当で思わせぶり、祝祭的=黙示録的、派手好みのくせに辛気臭くすら感じられるガロ感がいつまでも抜けない。という印象。個人的には。
懇意にしている友人の家、友人なのかな、友人なんでしょうか。一緒にいる居心地はいいんだけど、話題が狭く、政治的な話も教養的な話もしない。あるのは惰眠と食卓で、生理的で予測可能なよろこびしかない。安心安全で退屈な時間を過ごす人。おれは人のことをバカにして生きてる。まあいいかそれはいま。ともかく、友人、そう友人の家を出て、千葉中央駅に到着すると、急に大雨が降りはじめた。美術館まで徒歩にしてほんの10分の距離ですけど雨はものすごい。駅ビル内のダイソーで傘を買って足を濡らして10分歩くなら値段的にもそう変わらないと判断し、駅前でタクシーに乗り込みました。「市立美術館まで」と注文します。「市立?」聞き返した運転手はメーターをつけずに発車、すぐに着いて、料金として500円を払う。車運転させておきながら500円玉1枚だけ払って降車するのは後ろめたい。ちょっと照れくさくもある。 タイガー立石の絵はいわゆるコピペっぽさというか、表面的なトレースが多い。ピカソの泣く女やゲルニカ、ダリの溶けた時計、ルソーの自画像、タンギーのうねうね、そんなものがはっきり登場する。作品によっては、モチーフらは一枚の画面にただ雑然と並んでいる。ライブハウスのトイレの壁みたく、全体のなかに中心のない、みるべきメインの仕組まれていない羅列面。 ずっと好きではあったけれど、とはいえどっぷりハマりこんだ覚えのある作家でもない。距離感としては「シュークリーム」とか「揚げ出し豆腐」みたいな。それでも、さすが小さなころからの付き合いだけあって、自分のなかに、あるいはタイガー立石をみる自分のなかに、自分自身の制作態度の原型をみるようで居心地が悪く、やはりちょっと照れくさくもあった。
もちろんカタログを買う。そのために美術館併設の書店に立ち寄った。そこで『LOCUST vol.3』を見つけたので一緒に買ったのだった。太田充胤が、「おいしい、と、おいしそう、のあいだにどんなものが横たわっているのかを考えた原稿を vol.3に載せた」と言っていた覚えがあったためだ。なんだそれ、気になる。そう思っていたところだった。 ぜんぶで7つのパートにわかれたその原稿の、はじめの3つを、ざっくばらんに要約する。 1・はじめの話題は日本の食肉史から。肉を食べることは力をつけることと結び付けられもしてきた。禁じられた時代、忌避された時代もあった。食肉への距離感っていろいろある。 2・野生動物の肉を食うことが一種のブームになっている。都市部でもジビエは扱われている。ただ、大義たる「駆除される害獣をせっかくだから食べる」というシステムは、都市部では説得力がうすい。都市部のジビエは「珍しいもの」としてよろこばれている? 舶来品の価値、「遠いものだから」という価値? 3・身近に暮らす野生動物と生活が接しているかどうかで、(動物の)肉というものへの距離感は変わる。都市部の居酒屋で供される鹿の肉と、裏山にかかってたから屠って食卓に登場する鹿の肉は、そりゃ肉としては同じ鹿肉であっても、心理的な距離の質は同じではない。
イモムシが蝶になる手前、さなぎに変態してしばらくじっとしている。さなぎの中身��どろどろで、イモムシがいったんとろけた汁であり、神話の日本の誕生よろしく、ここから形状があらわれ、蝶になるのだと、子供のころ誰に教えられたわけでもないのに「知って」いた。それは間違いだった。イモムシの背中を裂くと、皮膚のすぐ裏側に羽が用意されている。蝶の体つきは、さなぎになるよりずっと前から、体のなかに収納されている。さなぎはただ、大一番な脱皮状態を身構えてるだけの形態で、さなぎの中がどろどろなのは、イモムシや成体の蝶の体内がどろどろなのとまったく同じことだった。日高敏隆の本で知った。大学院生のころ、ひとの自作解説を聞いていたら、「イモムシがいったんその体の形状をナシにして、さなぎの中でイチから再編成しなおして蝶になるように」という言い方をしている人があった。同じ勘違いだ。 この勘違いはどうして起こり、どうして疑いなく信じ続けられるんだろう。だって、イチから再編成されるなんて、めちゃくちゃじゃないか。めちゃくちゃ不思議なことがあっても、それが「生命の神秘」や「昆虫の不思議さ」に結びついて納得されてしまえば、「ね、不思議だよね、すごいよね」で済む話になるのか。<現代人・大人たちが昆虫を嫌うのは、家の中で虫を見なくなってきたからだ>という論文を先日みつけました。隣近所の人とあいさつをするかどうかで生活の心やすさは大きく変わる。知らない人の物音は騒音でも、知っている人の物音はそんなに不愉快じゃなかったりする。「面識」のあるなしは非常に重要だから、背が伸びてもなお、公園や野原で昆虫と親しみ続ける人生を送っていれば、虫嫌いにはなっていかないだろう。け���ど、そういう人生を送っていたとしても、いったん誤解した「さなぎ状態への理解」が誤りだったと、自然に気づけるものだろうか。
岐阜で供されたジビエ肉についての原稿をLOCUSTに執筆した太田充胤は高校の同級生で、とはいえ仲良しだったわけではない。今も別に、特別仲良しとかではない。なんかやってんなあ、おもろそうなこと書いてるなあ、と、ぼんやり眺めて、でも別にわざわざ連絡はしない。卒業後10年、やりとりはなかった。数年前、これを引き合わせた人がいて、あわせて三人で再会したのは新宿三丁目にある居酒屋だった。ダチョウやカンガルー、ワニやイノシシの肉を食べた。それこそ高校の頃に手にとって、ブンガクの世界に惹かれる強烈な一打になったモブ・ノリオの作品に『食肉の歴史』というタイトルのものがあったな、と急に思いついたけれどこれはさすがにこじつけがすぎるだろう。あ、 ああ、自分の話を書くことはみっともなく、辛気臭いからしたくないんだった。「強烈な一打」たるモブ・ノリオの『介護入門』なんてまさに「自分の話」なわけだが、他人の私小説のおもしろさはOK けど、自分がまさに自分のことを語るのは自分にゆるせない。それはひとつに、タイガー立石はじめ、幼少時に楽しんだ絵本の世界のナンセンスさ、ドラ���さへの憧れがこじれているからだ。 まとまりがなく、学のなさ集中力のなさ、蓄積のなさまであからさまな作文を「小説」と称して書き散らかし、それでもしつこくやり続けることでなんとか形をなしてきて、振り返ると10年も経ってしまった。作文活動をしてきた自負だけ育っても、結果も経歴もないに等しい。はじまりの頃に持っていたこだわりのほとんどは忘れてしまった。それでも、いまだに、自分のことについて書くのは、なんだか、情けをひこうとしているようで恥ずかしい気がする。と、このように書くことで、矛盾が生じているわけだけど、それをわかって書けちゃってるのはなぜか。 それは、書き手の目論見は誤読されるものだし、「私小説/私小説的」というものには、ものすごい幅があるということを、この10年、自分にわかってきたからでもある。むしろ自分のことをしっかり素材にして書いてみてもおもろいかもしれない、などと思いはじめてさえいる。(素材はよいほうがそりゃもちろんいいけど)結局のところ、なんであっても、おもしろく書ければおもしろくなるのだ。
こないだ週末、なぜだか急に、笙野頼子作品が読みたくなった。『二百回忌』じゃなきゃだめだった。久しぶりに引っ張り出して、あわてて読んだ。おもしろかった。モブ・ノリオ『介護入門』に接し衝撃を受けた高校生のころ、とりあえず、その時代の日本のブンガクを手あたり次第漁っていた。そのなかで出会い、一番ひっかかっておきながら、一番味わえていない実感のある作家が笙野頼子だった。当時読んだのは『二百回忌』のほか『タイムスリップ・コンビナート』『居場所もなかった』『なにもしてない』『夢の死体』『極楽・大祭』『時ノアゲアシ取リ』。冊数は少なくないが、「ようわからんなあ、歯ごたえだけめっちゃあるけど、噛むのに手一杯になってしまってよう味わわん」とばかり思っていた。 新潮文庫版『二百回忌』に収録されているのは4作品。いずれも、作家自身が作家自身の故郷や家族(など)に対して抱いているものを、フィクションという膜を張ることで可能になる語り方で語っているものだ。
『大地の黴』: 生まれ故郷に帰ってきた主人公が、故郷での暮らしを回想する。かつて墓場で拾い、そして失くしてしまった龍の骨が、いまや巨大に成長し、墓場を取り囲み、そして鳴る。小さなころ、その土地に居ついている、黴のような茶色いふわふわが見えていた。地元の人の足元にまとわりついていた。いま墓の底から見上げる、よく育った龍の骨たちのまわりにもいる。
『二百回忌』: 二百回忌のために帰省する。親とは険悪で、その意味では帰省したくない。しかし、二百回忌は珍しい行事だし、すでに死んだ者もたくさん参加する祝祭時空間らしいから、ぜひとも行ってみたい。肉親はじめ自分の人生と直接のかかわりをもったことのある地元の顔ぶれは嫌だけど二百回忌には出向く。死者もあらわれる行事だから華々しいし、時間はいろんなところでよじれ、ねじれる。
『アケボノの帯』: うんこを漏らした同級生が、うんこを漏らしたことに開き直って恥ずかしがらない。そればかりか、自分の行いを正当化ないし神聖化し、排泄の精霊として育つ。(漏らしたことで精霊になったから、その同級生には苗字がなくなった!)自分のうんこの話をするのははばかられるけれど、精霊が語る排泄は肥料(豊かさ)や循環の象徴であるからリッパである。
『ふるえるふるさと』: 帰省したらふるさとの土地が微動している、どうやら時間もねじれている。いろいろな過去の出来事が出来していく。
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[4]
『LOCUST』の第三号の特集は岐阜で、おれの祖父母の実家は岐阜にある。大垣にあったはずで、いまどうなっているかは知らない。 父方の祖母が一年ほど前に亡くなった。おれの祖父=おれの父からすれば実父は施設で暮らしはじめた。住む者のなくなった、父の実家は取り壊された。父は仏壇や墓のことを考えはじめ、折からの歴史好きも手伝って、寺を巡っては話をきいてまわるようになった。寺の住職はすごい。自分とこにある墓の来歴ならしっかり把握しており、急に訪れた父が「うちの母のはいった墓は、いつ、誰がもってきたもので、誰がはいっているのか」と尋ねればすらすらと教えてくれる。 つい数代前、滋賀の彦根から、京都の寺に運んできたとのことだ。ところが運んだ者がアバウトで、京都の寺は彦根の寺と宗派が違う。それもあって、一族代々の墓ではなくて、数代のうち、そのアバウトさに異を唱えなかった人らが結果的におさまっているらしい。よう知らんけど。 続いて調査に乗り出した、母方、つまり岐阜の大垣にあった家の墓の来歴についても、どうやらごまかしが多い。ひとりの「かわりもの」のために、墓の行き先がなくなる事態があったらしい。 昭和のなかごろ、青年らは単身で都会へと引っ越しはじめ、田舎に残してきた墓をそのままにしてると数十年のちに誰か死ぬ。次は誰の番だろうかと悩むころには、あれこれ調べて動かす余裕がない。嫁ぎ先の墓にはいるとか、別の墓をたてるとか、戦死してうやむやになってるとか、ややこしいからウチは墓を継ぎたくないとか、もはやふるさとはないから墓ごと引っ越したいけど親戚全員への連絡の手立てがないのでできる範囲だけを整理して仕切り直すだとか、そういうごたごたを探査するのがおもしろいらしい。 父から送られてきた、一緒に夕食を食べることを誘うメールには、「うちの墓についての話をしたい」と書いてあって、おれはてっきり、「墓を継げ!」というような説教をくらうのかと身構えていたのだけど、全然そうじゃなかった。墓の来歴からみえてきた、数代前のずさんさ、てきとうさから、果ては戦国時代の仏教戦��まで、わがこととしての眺望が可能になった歴史物語を一席ぶちたかっただけだったみたいだ。よかった。
京都で父は祖父、父からすれば実父と、たまにあそんで暮らしている。祖母なきいま、90近い祖父と話をできるのはあとどれくらいかと思いを馳せるとき、父はふと、戦争の頃のことを聞いておこうと思い立った。いままでぶつけていなかった質問をした。 「お父ちゃん、戦争のときなにしとったん?」 祖父は15歳だった。日本軍はくたびれていた。戦局はひどい。余裕がない。15歳だった祖父は、予科練にはいった。 「軍にはいれば、ご飯が食べられるから」と祖父は笑って話したそうだ。けれど理由の真ん中は本当はそこじゃない。どうせだめになるのだ、負けるのだ。自分の兄、つまり一家の長子を死なすわけにはいかない。兄=長男に家は任そう。長男が無理やり徴収される前に、次男である自分が身を投げうとう。 きっと必要になるから、と考えて、英和辞書を隠し持って予科練にはいった。敵の言葉の辞書を軍に持ち込んでこっそり勉強するなんて、見つかったらえらいことになる。 その頃、12歳だった祖母は、呉の軍需工場で働いていた。 生前の祖母、というか、祖父と出会ったばかりだった祖母は、祖父が、長男に代わって死ぬつもりで、自ら志願して予科練にはいっていたことを聞いて泣いたという。 おれの父親は、おれの祖父からそんなような話を引き出していたそうだ。父としても、はじめて聞く話だった。 90近くなった自分の父親が、目の前で話をする。自分の身に起きたこと、戦争時代の思い出話をする。子供の前で語ってこなかった話を語る。なんだか瀬戸内寂聴みたいな見た目になってきている。極端な福耳で、頭の長さの半分が耳である。 本人は平気な顔をして、ただ、思い出を話しているだけなのである。それでも、「大井川で、戦地へ赴く特攻隊を見送った。最後に飛び立つ隊長機は空でくるりと旋回したあと、見送る人々に敬礼をした。」と、この目で見た、体験した出来事についての記憶を、まさに目の前にいる、親しみ深い人物が回想し話しているのに接して、おれの父は号泣したという。これは「裏山にかかってたから屠って食卓に登場する鹿の肉」なのだ。
戦争への思いのあらわれた涙ではない。あわれみや悲しみでもない。伝え聞いていたという意味では「知って」いたはずの戦争だが、身近な存在たる父親が直接の当事者であったことがふいに示されて、戦争が急激に近くなる。父親が急激に遠くなる。目の前で話されていることと、話している人との距離感が急激に揺さぶられた。このショックが、号泣として反応されたのではないか。食事中、口にする豚肉を「ロースだよ」と教えてくるような調子でふいに、「この豚は雌だよ」とささやかれて受けるショックと同質の、「近さ」についての涙なのではないか。感情の涙ではなくて、刺激への反応としての落涙。 これでひとまず、自分の描く分を切り上げる。思えばいろいろなトピックに立ち寄ったものです。ラブコメにはじまり、犯罪的行為��共同体の紐帯の話、内的な事件「恋」の取り扱い方、ジビエを食べること、故郷についてのマジックリアリズム。 散らかすだけ散らかしておいて、まとめるとか、なにかの主張に収束するということもない。中心がない。さながらライブハウスのトイレの壁みたく、みるべきメインの仕組まれていない羅列面。 この羅列面に対して連想されるもの、付け足したくなったものがあれば、各々が好き勝手に続きを書いてください。うまく繁茂すれば、この世のすべてを素材・引用元とした雑文になるはずです。や、ほんとのことをいえば、すでにテキストというものはそういうものなんですけど。
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【芸能】 内科・皮膚科医でタレントの友利新さん、コロナワクチン接種予約できず 「朝からずっと電話かけ大袈裟でなく5千回はかけた」 [影のたけし軍団ρ★]
元スレ 1 :影のたけし軍団ρ ★:2021/05/02(日) 17:11:47.30 ID:CAP_USER9.net 内科・皮膚科医でタレントとしても活動する友利新さん(43)が1日、自身のツイッターを更新。 東京都が4月26日から始めた薬剤師や保健所職員ら医療従事者向けの新型コロナウイルスのワクチン接種受け付けで、 予約すらできない状況を「もう心が折れた」と嘆いた。 友利さんは「月曜日から始まった東京都医療従事者用コロナワクチン優先予約。直ぐにWEBはダウン」と説明。 電話に切り替えて予約を試みたが「今日は朝からずっとかけ大袈裟でなく5千回はかけた。で、やっと繋がったと思ったら 本日受けられる予約枠は埋まりましたと」と予約すらままならない状況に不満をぶちまけた。 続くツイートでは「ちなみに沖縄在住の兄(産婦人科医)と母は既に接種済み」と地域差の大きさも明かした。…
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07300039
いきなり土下座されるなんて驚いたけど、それよりも今、彼の口から飛び出した言葉を反芻するほうがよっぽど大事だった。
「もう一回言ってもらっていい?」
「......やっぱり、怒るよな。」
「いや、怒るとかじゃなくて、ワンモア。脳が処理しきれなかった。」
「...お前を、食べたい。」
ゴッ、と床に頭を打ち付けて動かない彼。この食べたい、の意味が性的なスラングであればまだ幾分か救われるし、そもそも土下座などせずとも快く足を開いてやってるじゃないか。と笑い飛ばせるのに、長く一緒にいすぎたせいで、彼の言わんとしていることがわかってしまう自分が憎かった。
「一昨日セックスしなかったっけ。」
「した、けど。そうじゃなくて。やめろお前そんなあけすけな言い方。」
「分かってる。揶揄っただけ。」
「......お前は意地が悪い。」
「恋人が意地悪だから移ったのかも。」
戸惑った顔で俺を見上げたかと思えば、怒ったり困ったり拗ねたり、表情筋の忙しい人間だ。土下座から顔を上げた彼は手を床についたまま、目線を彷徨わせてから、また口を開く。
「...ごめん、いきなりこんなこと...」
「お前が突然なのは今に始まったことじゃない。けど、お前らしくないよ。普段なら理路整然と説明して、俺を捻じ伏せられるだけの屁理屈と持論を持ってくるはずなのに、こんな古典的なお願いのし方なんて。」
「そうだよな、俺もそう思う。」
要領を得ない話に若干イラッとしたのが顔に出ていたのだろう、元々平行気味だった眉毛がきゅっと下がり、困った顔のまま子供のように唇をへの字に曲げた。大人のくせに仕草が子供なところは、好きな所の一つでもあった。この状況じゃなければ頭の一つでも撫でていただろう。
「とりあえず説明してくれる?」
「...本当は、ずっと思ってた。それが今、積もり積もって言わないと耐えられなくなった。だけ。」
拍子抜け、と肩の力が抜け誘われるように笑いがこみ上げ思わずくすりと肩を揺らせば、不快そうな顔をした彼が俺を睨んで不貞腐れる。あ、また新しい表情。そんなことをしても嬉しくなるだけだ、と内心突っ込んでおく。
「あぁ...そういうこと。何、俺ついにお前に殺されるのかと思っちゃった。殺人計画が完成したわけじゃないのね。」
「そんな計画立てたことないわ。」
「よく言うよ。今まで散々、小説の中で殺してきたくせに。というか、殺すつもりないなら食べようがなくない?」
「それは、その...俺の友達に、医師免許持ってる人がいるから、そいつに頼んでどうにかしてもらおうかな、って。」
「どうにかって。らしくないよ、そんなアバウトな感じ。」
「その、部位を食べようかなって。」
「うわぁ、変態っぽい。変態だったわ。」
座り込んだままの彼の肩をぽんと軽く叩いて、そして話は終わり、とばかりにその場から立ち去り、棚に並んだ中から一冊の本を片手にリビングのソファへと座った。拾われた捨て犬のような顔をした彼は俺と、そして俺の手の中にある本の表紙を見て顔を顰め、深いため息を吐きながら俺の隣へ座った。
「...悪趣味。」
「書いたのお前じゃん。」
「なんでお前はこのタイミングで、嫉妬に狂って人間フォアグラ作る話を読み返すわけ?そんな好きじゃなかっただろ、その話。」
「お前が書く話で、好きじゃない話なんてないよ。で、どうするの?食べるの?食べないの?」
「...食べたい。」
「...考えが纏まったら、また話してよ。」
葛藤があるうちはきっとろくなことにならないと、彼と長年過ごしてきた俺は痛いほど理解していた。彼は一人で延々と考え込む癖がある。そしてその考えは大抵、いい方向には動かない。さて、どうしようか。と、目では心地の良い文字の羅列を辿りながら、頭の中にはある人の電話番号が浮かんでいた。窓の外ではジーワ、ジーワ、と苦しげなセミの声が響いている。薄いカーテンを引いた室内ですら日差しが眩しい夏が、来てしまった。
「ねぇ、ちょっとサイン書いてよ。」
「...あー、俺も、一冊サイン書いて。」
丁度手に持っていた彼の本を差し出せば、書斎に消えていく背中。戻った彼の手には白と黒のペン、そして、俺の撮った写真集。白のペンと写真集を手渡した彼はなんだか嬉しそうな顔。
「今日は何を描けばいい?」
「太ったネコがいい、ってさ。」
「はいはい。」
「こんにちは。」
「お久しぶりです。どうぞ。」
「お邪魔します。」
相変わらずゾッとするほど��麗な部屋だ、と、白一色で統一されまるで生活感のない彼の部屋を不躾に見渡しながら感動する。同じ日本に住んでいるはずなのにここだけが嫌に涼しく感じるのは、山の中にあるからなのか、それとも彼が醸し出す雰囲気なのか。持ち寄った紅茶の手土産を渡せば、彼は微かに微笑んでそれを受け取り、「今、お茶を入れます。」とキッチンへ消えていった。
「これ、いつもの。」
「ありがとうございます。...いつもすみません。ご無理を言ってしまって。楽しみにしてたんです、彼の新刊。」
「アイツ、喜んで書いてたよ。サイン。」
「こうして貴方から頂いているせいで、売り上げに貢献出来ないのが心苦しく思えますね。」
「その言葉だけで有頂天になってる姿が見えるから大丈夫。」
紅茶は上品な透明のグラス中で、ゆらゆらと日の光を纏いながら氷と共に揺蕩っている。手渡した本を宝物のように抱き締めた彼はそっと机にそれを置き、表紙、そして最初の数ページをか細い指で捲って文字を辿った。そしてぱたり、本を閉じ、呑気にガムシロップたっぷりのアイスティーを飲む俺へと向き直った。
「今日は、どうされましたか。」
「やっぱ分かる?」
「えぇ。何か、相談事でもあるんでしょう。分かります。」
「そうなの、きっとあなたなら聞いてくれる、と思って。」
「他ならぬ貴方の相談ですから。」
一通り全て話終えると、俺の話を黙って聞いていた彼が、少し考え込むような表情で唇に指を当てている。彼の、思考するときの癖だ。俺とは違う表現方法で、呼吸しやすい自らの世界を生み出す彼の、思考の世界。そしてその深い深い海から浮上した彼は、ぽつり、思い出したかのように言った。
「彼等に会っていきますか?」
「暑い、こんな暑い日に呼び出して俺を殺す気か?」
「知らないなら教えてやろう。この国には夏ってのがあって、あと2ヶ月は暑い日が続くんだ。」
「るせぇな、コーヒーだ。」
「分かってる。待ってろ。」
死にそうな顔色でドアを殴ったかと思えばクーラーの効いたリビングに転がり込んでソファーに沈み込んだ奴の相変わらずな姿にため息を吐き、用意しておいたアイスコーヒーと灰皿を奴の前へ適当に置いた。カラン、と氷の滑る音と共に、ライターの燃える音。吸いながら飲むのは行儀が悪いといつも言っているのに、ヘビースモーカーな奴は直す気がさらさらない。し、直させる気もさらさらない。
「お前は出来がいいな、いつも忘れずに用意して。うちの部下と変わるか?」
「勘弁。楽しさと引き換えに気が触れる仕事は嫌だよ。」
「はぁ、で、ほら、寄越せよ。」
放り投げられた奴のライターを拾って、懐から取り出したタバコに火を付ける。催促する奴の手に、お目当ての本を載せてやれば瞬時に開かれる表紙と、そして満足そうに口角を釣り上げる奴の顔。
「あー、最高かよ、お前のコイビト。」
「本当にな。得体の知れない奴をファンだって喜んでサイン恵んでんだから。」
「自己紹介でもしてんのか?大先生よ。」
「そういやあの子元気なのか、エリちゃん。」
「あぁ、元気だよ。今度の金曜参観日だ。」
「ちゃんと育成出来てることに驚いた。お前が人の親だなんて世も末だな。」
「相変わらず存在が嫌味だなてめぇは。死ね。」
本を抱き締めた表情と言葉が何も合致していない。と、奴が本を机に置き、タバコの灰を雑に落としながら膝を立て俺の顔をじろじろと舐め回すように見て、そして、笑った。
「お前、ろくでもないこと考えてんな?」
「お前じゃあるまいし、と言いたいが、正解だよ。ちょっと聞いてくれないか。」
「何だよ。」
「あいつを食べたいんだ、俺。」
「で、どこを?」
「え?」
「...なんだ、捌いて欲しいって相談かと思ったらただ危ない思考に染まる自分に酔ってるだけか。はっ、ざまぁねえな。」
「...そりゃそうだろ、食べるってことは、減るんだぞ。」
「白痴ごっこなら乗らねえぞ。」
話題に瞬時に飽きたらしい奴は机に置いた彼の写真集をパラパラとめくり、人には決して向けないような穏やかな目でその写真達を見始めた。
「かの有名な食人犯は、食欲が抑えられず銃を手に女の背後に立った瞬間、『今実現しなければ後で後悔するという、その後悔が恐ろしかった。』を理由に引き金を引き、死体を解体して食べた。」
「随分と懐かしいネタだな。佐川だろ?」
「俺は、好きな人を食べたい。食べたいけど、死んで欲しくない。」
「くだらねえな、その好奇心。」
2本目に火がつけられ、めくられた写真集はもう折り返し地点に到達していた。まるで昨日のニュースでも話すように、奴は声のトーンを変えないまま目線は写真だけをただ辿っている。
「ガキ作らせて食えばいいだろ。」
「それは純正じゃない。」
「クローンは、って、アレもガキの姿からだからお気に召さないか。」
「お前ならどうする?」
「まぁ、デカイ冷凍庫と少しの知識、あとは根気があればお前みたいな素人でも何とかなるだろうな。たかがウン十キロの肉だ。」
「...お前、何とも思わないのか?」
「はっ、そんな正気に駆られてるようじゃ、殺し終えたら秒で塀の中だろうな。お前。」
ぱたり、最後まで見ずに奴が本を閉じ、氷のほとんど溶けたアイスコーヒーを一気に飲み干した。そして、その本を放置し、灰皿に何本目かのタバコを押し付け、ふらりふらりと玄関へ歩いていく。彼の本を抱え慌てて追いかければ、スニーカーの踵を踏みながら俺よりも少し身長の低い奴がゆらりと顔を上げ、覗き込むようにして目を見つめて、一言。
「持っとけ。直ぐ取りに来るから。」
「...分かったよ。」
数日後、夜に家に来て欲しい、と彼に呼ばれた俺は、彼の写真を見ながら次に書く本の内容についてあれやこれやと空想を繰り広げていた。玄関から音がして、出迎えようと振り返った瞬間、言葉を失った。
「どうした、それ。」
「.........。」
左手、幸い利き腕ではないが、痛々しく包帯を巻かれ、三角に吊られた腕。裏腹に彼はとても清々しい顔で、左手に持った袋を俺に差し出した。掌を出せば、とす、と置かれる冷たい袋。
「開けて。」
ビニール袋。中には氷だろうか、ガサガサゴロゴロと塊が手に当たる。ビニールの結び目を開け、結び目を開け、出てきたのは、冷えた、3センチ×6センチほどの、長細い皮膚片。
「おま、え、これ、」
「俺の友達に、外科医がいて。」
「......。」
「怖気付いた?食べていいよ。」
震える手で、彼は袋の中から、さっきまで俺の一部だったその黄色と赤と、それから肌色の層になった皮膚を取り出した。案外分厚い。顔面は蒼白で、今にも倒れそうだ。彼はもう、手の中の俺にしか興味がないらしい。食べていいよ、のセリフが耳に入った途端、目線が皮膚片に釘付けのままだ。
彼の、いつも俺を優しく追い詰める舌が、皮膚片へとゆっくり触れ、そして、表皮を滑っていく。彼は目を見開き、口の端からは溢れて止まらないのか、だらだらと涎が垂れ床に落ちていく。毛繕いでもするかのように何度も感触を楽しんだ彼の舌が仕舞われて、そして、手の中の皮膚片は袋の中へと戻された。
「...食べ、ないの?」
「うん。食べないよ。好物は味わって食べないと。」
「そっか。」
俺はただ、安堵した。彼が、他人の肉を食べようものなら、直ぐにでもその皮膚片を叩き落として奪いネタバラシをしなければいけないところだった。
彼等、それは、彼のお気に入りの部屋にある、沢山の植物たちのことだった。その部屋は風通しも日当たりも抜群に良く、所狭しと緑の葉が艶々と並び、水滴を浴びてキラキラ輝いていた。時折風でかさり、ざわり、と木が、葉が揺れる。
「話してるみたい。」
「残念ながら、話せないんです。私も常々、願っているんですが。」
シュ、シュ、と水をやり始めた彼の手つきをじっと見つめ、心が洗われていくような感覚になる。気持ちがいい。
「彼を、試す。というのは気が引けますか。」
「試す?」
「健康な人間の身体にメスを入れるのは、普通の医者であれば患者が死ぬ次に嫌なことです。貴方の願いであれば私は、それをしてもいい。でも、彼がもし、ただの一時の好奇心で言っているのなら、困りますね。」
「困る。けど、その時は、あなたの作品にして。咲かせて。」
「ご冗談を。なので、試しましょう。丁度3日後に、上腕の切除手術が控えています。また家へ来ていただけますか?」
そうして彼の好意により皮膚片を手に入れ、カモフラージュで包帯を巻き、彼の本気を見れた。あんなにも歓喜に溢れた表情。これならもう、自分を食べ���せても、構わない。あの皮膚片はあの人へこっそり返して、彼にはネタバラシをしよう。ボソリ、彼が何か小さな声で呟く。
「............ない。」
「ん?」
「あんなゲテモノ、食べるわけがない。」
『ほらな。言ったろ?』
「うるさい。全部アイツが悪いんだ。俺を騙すから。アイツが悪い。あんな何処の馬の骨か分からない奴の皮膚を、自分だと偽って、そこまでして俺に食べられたくなかった、いや、そもそも騙すなんて、俺がどれだけ愛する人を食べたかったか、どれだけ時間を費やしたか、何も知らないくせに、」
『独り言なら他所でやってくれ。』
「一つ、頼みがある。」
『あ?』
虫の多い山の中に家を構えたクソ野郎をどうしようもなく腹立たしく思うが、まあこれが最初で最後だと思えば許せなくもない。正面のチャイムを鳴らせば、異なる二つの足音が響いて、扉が開いた。
「よう、性懲りもなく夏に呼び出しやがって。殺すぞ。」
「9月はもう秋って言うんだぞ。知ってたか?」
「3年ぶりってのに何だてめぇは。」
「...お、おじさん、だれ?」
「おいクソガキ、お兄さんな。」
「怖くないよ。俺の友達。上がってよ。」
ちっさい癖に聡明な顔をした子供を連れた男が俺を出迎え、そして部屋の奥へと招き入れる。部屋に漂う微かな死臭には、もう慣れ切っているのだろうか。二人とも何食わぬ顔で住んでいるらしいその小さな家は、身の毛がよだつような寒々しい雰囲気を纏っていた。
「ほら。コーヒーと灰皿。」
「相変わらず覚えがいいことで。」
「俺との約束、守ってくれてるよね?」
「勿論。」
口元を釣り上げ答えを返せば、安心したように息を吐いた男が懐から飴を取り出し、子供へ向こうの部屋で遊ぶよう言い伝え追い払う。
「元気だろ?一度も病気をしないんだ。」
「は、誰が造ったと思ってんだてめぇは。敬愛する写真家のクローンを、失敗するわけがないだろ。」
「分かってるけど。大丈夫そう?」
「あぁ、健康状態、成長具合には何の問題もない。」
「約束も、その、」
「守ってるっつの。お前じゃあるまいし。」
「ごめん。不安になって。あの子以外に、あの人が存在してると思うと俺は...」
「まさかクローンを作らせる代わりに遺伝子を提供する、その代わり人間にはするな、なんてイかれたお強請りされると思わなかったからな。」
部屋の奥、キッチンにいくつも置かれた、南京錠付きの冷凍庫。はっ、笑えねえ。タバコがいつもより不味く感じる。ケツポケットからスマホを取り出し、カメラロールから自慢の作品を選んで彼へと提示してやる。再生ボタンを押せば、感嘆する声。
「わぁ...素敵。お前、眼球フェチなの?」
「は、ちげえよ。いい写真を撮る奴だったからな。きっと綺麗な物を沢山見てきたんだろう、と思ってな。」
最近完成したソレは、小さな顔の真ん中に肥大化させた眼球が一つのみある、陸に上がる直前のおたまじゃくしのような自慢の生物だ。鼻も口も耳もなく、空気や栄養は喉に開けた穴から流れ込んでゆく。かっぴらいた目は発達した毛細血管ととめどなく流れる涙でキラキラチラチラと輝き、ただただひたすら目の前に流れる映像を目で認識し、肥大した脳が反応を示す。強烈な映像なら脳波は大きくぶれ、優しい映像なら脳波は穏やかになる。実験や測定、に使うつもりだったがもう最早ただの玩具になりつつある。ただ面白くて作った作品だった。
「俺は今、幸せだよ。0からあの人を作っていく人生。食べて共に、一つに、なんて馬鹿らしいことだって気付いたんだ。0から一緒にいる方がよっぽど愛だ。他の要素が何もないあの人を、狂いそうなほど愛してる。」
「幸せそうで何より。俺は俺の成果を確認しにきただけだ。帰るわ。」
「え、もう?夕飯でも食べて帰ればいいのに。」
カラン、手付かずのアイスコーヒーが鳴る。
「アレに何か起きたら連絡してくれ。」
「うん。ありがとう。また来てね。」
「食うわけねえだろ。てめぇが普段何食ってんのか、まだ分かってねえのか。殺人狂。」
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大邱の医療観光を使ってきた記録。
大邱は薬令市場にあったことから、医療が発展している地域らしく、医療推しを自治体で行っています。その為、医療観光というサポート体制があり、無料で病院予約代行・送迎・通訳手配を利用できます。トラコリの大邱&慶州本に記載があってずっと気になっていたので利用してきました。
①②まずは大邱の医療観光課に連絡
本に記載があったメールアドレスに連絡をとったところ返信なし。迷惑メールではじかれたかもなので、LINE経由に切り替えて連絡しました。LINEは一日後に返信あり。
旅行日程・希望の施術を伝え、予約が取れる日と病院を教えてもらいます。提示された病院でよければ希望の予約時間を伝えて予約。この際に、通訳と送迎手配の申請にパスポート・eチケット・ホテル住所情報が必要なので伝えます。観光課の方は本当に仲介ってだけなようで、施術に関する話とかはなし。
③当日の時間確認 予約時間と病院の詳細を送ってもらったところで、観光化対応時間が終了。このあと数日特に連絡がなく、せっかちなので自分から問い合わせました。当日通訳が宿に迎えに行くから、予約の30分前に宿前に居てくださいとのこと。
④宿前で通訳さんと合流 予約前日に通訳さんと観光課の方との3人のグループが作られたので、当日はそこで通訳さんと連絡を取り合い合流しました。今回はairbnbで民泊したんですが、ホテルじゃなくても全然問題なし。送迎は通屋さんが兼任で通訳さんの運転で皮膚科へ。来てくれた方が友達のお母さんみたいな優しい雰囲気の方なのがよかった…。
⑤観光課の方に紹介された黄金皮膚科へ 調べたら去年の5月にできた新しいとこみたいです。待ち合いスペースがかなり広くかなりきれい。通訳さん曰く、大邱で有名な皮膚科よりも丁寧で、治療受けた人の満足度も高いとのこと。
⑥⑧受付&診察 通訳さんは皮膚科専門ではないので、知ってることであれば補足してくれますが基本まんま通訳のみ。ソウルの皮膚科にいる常駐の通訳さんよりかなり控えめです。 その分じゃないですが、自分がふわっと施術うけてたらこれやってなくない?とスタッフさんに伝えてくれたりして安心感ありました。この辺はきてくれた通訳さんにもよるかもしれないですが…(そもそもふわっとうけるな)
毛穴が気になってたので、はじめてインタラクセル?をうけました。あの剣山みたいなのをホチキスみたいにガスガスやるやつ。提案された時にやりたいって言ったらスタッフさんと医師、通訳さんみんなに痛いですよ!って強めに言われてそっちが提案してきたのに〜?!と不安に…。
実際は麻酔クリームしたのと、自分が痛みに強いのと、みんなの煽りにびびってた分、思ったより痛くなかったです。いや、痛いし涙は出るけど、涙も顔ってそんな強い刺激受けることないから慣れてなくて反射で涙がでた感じでした。 てか診察と施術中に、先生にまず顔脱毛しましょうって念押しされたのわろた。毛が濃いの知ってたけど!そんな言う?!
⑨施術後 施術終わった後、血がポツポツ出てたり顔が真っ赤になってて通訳さんに「お酒飲んだみたい!ウフフ!」って言われ、鏡みたらほんとその通りでヒャーッ! 3〜5日で赤みは気にならない程度に。毛穴も今まで受けたものよりも目立たなくなっているように感じますが、何度か通わないとなので効果は保留。
⑩送迎 施術後はまた通訳さんの送迎。市内の希望の場所なら連れて行ってくれそうでしたが、自分は宿に運んでもらいました。道中美味しいごはん屋さんをおすすめしてもらいながら戻り、最後に気になることできたらなんでも聞いてください〜と言われてバイバイしました。
価格は今回はじめてやったものばっかりで、ソウルと明確に価格が比較できないのですが、多少安いかも…?程度な気がします。
医療観光というサポート体制自体は面白かったので、しばらくソウル行く予定がない、でも大邱は行く、そして絶対直近で皮膚科行きたいって人ならお試しでやってみてもいいかもしれないです〜。
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インドの病院(入院した話)
週一更新を目標にしていたものの、ドバイ編の筆がなかなか進まず…と焦っていたところに入院するという事態が重なったので、病院で合間合間に記録したこちらを先にリリースします。
思い返せば兆候はモンスーン終わりかけの9月末くらいからあったんですが、やたらと肌と唇が乾燥しているな、、と思っていたものの、まぁ元々乾燥肌だし保湿を頑張るしかないと思って洗顔を変えてみたり、初心に戻ってワセリンを塗ったりしていたわけです。 それがなかなか改善されず、11月に入ってからは顔が痒くて寝ている間に掻いてしまうぐらいで職場の人にも心配され始め、皮膚科を紹介してもらって行ったところ、大気汚染によるアレルギーと診断され。
処方された薬も肌用のローションと飲み薬(左上の白いやつ、ステロイド系)に加えてまさかのアレグラ。

こんなところでアレグラがワールドワイドに使われ��いることを知る。
このとき行ったのは個人の小さな皮膚科で、診察時間は12時〜13時と18時〜21時、木曜昼のみ、日曜休診でした。 Google mapのざっくり検索の結果ですが、病院の診療時間帯が日本と少し異なっており、 午前中(10時頃〜13時頃)+夕方(18時頃〜21時頃)という形態を取っているところが多いようで。 もちろん9時〜19時とかぶっ通しでやっているところもありますが、仕事終わりに20時頃駆け込んでもOKみたいなところが結構あり、周辺でいくつか当たれば遅い時間でも利用可能です。歯科、耳鼻科、婦人科など日常お世話になりそうなところがどこも似たような感じです。
病院に行った直後は肌質がいったん改善されたものの、ステロイドを飲んでいた5日間が終わるとまた徐々に荒れ始め、先週頭からなんだか花粉症っぽいな〜しんどいな〜という状態でした。 そして水曜日に風邪の初期症状というか、インフル疑惑?みたいな関節痛と悪寒がするな…と思いながらも普通に定時まで働き、家に帰って熱を測ったら38度超えてまして。熱が出たらデングかマラリアを疑えと他の日本人から言われていたので、焦って最寄りの病院に行ったところ、デングでもマラリアでもないけど白血球の数値が基準の倍だからすぐ入院してということになりました。 診断の結果、感染症だということで、おそらく全体的に免疫が落ちていたためアレルギーにもなり、何かの菌を拾ったみたいです。(中東弾丸旅行とか行ったしな…)
今回入院した病院は、家から1キロちょっとのApollo Hospitalsという総合病院。なんとなくナビムンバイの中で緊急外来とかも受け入れていて大きそうなところが、リライアンスホスピタル(Kopar Khairane)とFortisヒラナンダニホスピタル(Vashi)とここだな、という認識があったので、オートで10分のこちらへやってきました。 ※ちなみにNMMC(Navi Mumbai Municipal Corporation=ナビムンバイ市役所みたいなもの)の病院もあるのですが、インドでは公立病院は診察料が無料のため、インド人で溢れかえり衛生状態もあまりよくないという噂を聞いていたので元々考慮に入れておりませんでしたが、これも大きい総合病院です。 ※リライアンスは携帯の話で書いた巨大複合企業です。ヒラナンダニもムンバイについて考える中でかなりのキーパーソンなので今後たぶんまた出てきます。
前段が長くなりましたが、病院内の様子、インドの医療事情など気づいた限りで紹介します。 あくまで私のいち体験なので、他の病院はまた全然違うということは多々あるでしょう。
◻︎採血 日本だと、注射器の筒側に採取用の容器を取り付けるのが主流だと思うのですが、注射器内にいったん血液を取り込んで検査容器に移すという方法で、無理やり血を抜かれている感じがとても怖い…そしてなかなか血が入って行かず2本目を取ることになったりしてまた痛い。。緊急外来ではその方法だったけど、個室に移ってからは日本と同じく採取容器に直接採る方式だったので、あるんやん!という気持ちになる。 あと血がついたままの針とか脱脂綿とか、ナチュラルにサイドテーブルにぽんと仮置きされる。大丈夫か、、サイドテーブルの引き出しにも交換用の点滴薬とか注射器がストックされていて、悪用されるリスクとかないのだろうかとちょいちょい不安に駆られるポイント。
◻︎点滴 特に変わらない(と思う)。というか最後に点滴を受けたのが中学生とかなので日本の最先端がわかりません。 日本だと、最近はバーコードをスキャンしたりするんですかね 点滴はベッド脇のポールに吊るされて、キャスターとかないので院内を歩き回ることができず超絶ひまでした。トイレに行く時等はいちいちナースコールで呼んで接続部分を外してもらうというシステム。
◻︎聴診器 服の上から背中のみ。ムスリムの女性とか、男性に肌を見せてはいけないというしきたりがあるためだろうか。
◻︎食事 International mealで良いよねと言われるがまま同意。別に消化器の病気とかではないので、朝昼夜、割とがっつりこってりめでしたw 朝 パン・オムレツ・フルーツ・チャイ 昼夜 ご飯または麺・チキン・野菜・サラダ・デザート(あったりなかったり) これの他に、昼食の前にスープ、夕食の前にチャイとビスケット、夕食後にホットミルクの提供がありました。
朝食(この日はデザート付き)

夕食

一度なぜかインドメニューが一緒に運ばれてきたので参考までに。

毎日何かしらのカレーが出てくる様子で、これはこれで美味しそうだなー
部屋にはルームサービスのメニューも置いてあり、食事の他に好きに頼むこともできます。逆に面会者からの持ち込みは禁止されていて、付き添いの家族とかは院内のカフェテリア等で食べることになっている。
◻︎分業について 以前友人からインドの看護師事情を聞かれたことがあり、気になって観察していたのですが、院内で働いている人の役割が日本よりも細かく分けられている。 制服の色で違いが分かり、 ドクター 濃い青か白衣、スーツの人もいる。 ナース 水色 この他に、グレーの制服を着た、その他の雑用をしてくれる人たちがいます。 女性はMausi(会社とか家庭で雇っているメイドさんも同じ呼称)、男性はWard boyと呼ばれています。 部門がそれぞれあって、掃除をしてくれる人、シーツとかタオルを変えてくれる人、車椅子を押してくれる人、食事を運んでくれる人などに分かれています。 逆にナースは、ドクターの回診について回ったり、点滴、採血、血圧測定、投薬などに限られていて、身の回りのお世話はノータッチです。
他に ・来院者管理部門 ・外国人患者管理部門 ・食事管理部門 (名称は適当です) みたいなところから毎日人がやってきて、サービスはどうか、食事は何か変える必要があるか、付添人の意見はどうか、などなど聞かれました。
患者用エレベーターにもエレベーターガールならぬエレベーターおじさんが乗っていてボタンを押してくれる。
◻︎部屋 相部屋(5名)、セミプライベートルーム(2名)、個室 があり、個室はノーマルとデラックスがありました。 一応相部屋との差額は伝えられましたが、ノーマル個室に入ることになり(保険でどうせ払えるからいいやと安易に同意)、めちゃめちゃ快適な入院生活を送ることができました。
トイレ、シャワー、テレビ完備。付添人用のソファもあり、ホテルばりのきれいさで一番懸念していた衛生面はクリア。 パジャ���とかタオルは毎日交換してくれるので、付き添い無しの身としては助かった。

各個室は外部か中庭に面しているので自然光が入って明るく、私の部屋は中庭向きだったのですが、見下ろすとこんな感じです。ほんとは私もそこへいってくつろぎたい…

◻︎全体の印象 病院自体はインドのほかの施設に比べると断然清潔で安心しました。ただし蚊が飛んでたり、ちょいちょい気になるところもなくはない… インド時間はここでもあって、もう一種類薬があるから、、と看護師さんに言われて待てども待てども帰ってこない、とか、書類をお願いしても一向に出てこず、どうなってるか聞いてようやくどこそこの部門に聞いてみてと言われたり、しつこく確認してやっと事が動くのは病院であれども同じ。 退院時、今日退院できるよとお昼に言われて、結局病院を出たのが夜21時前という(そのくせ食事サービスとか部屋に来る人来る人、今日退院だね!とか言ってくる)、診断書を求めて行ったり来たりする事件もあり、相変わらずインドを満喫しています。
◻︎病院内の様子 病棟のプランです。
地上階

1階

8階(左が北)

※歩きまわれなかったため各階プランはないけど、後日また検査に行くので写真が撮れたら追加予定。
フロア案内

病院自体は計500床なので大きい部類に入ると思います(日本だと聖路加とか三井記念病院が500前後)。サービスも手厚いし設備も良かった分、入院費がなかなかびっくりな金額で、デポジットで払った1lackが3日間で消えて無くなった。
あとは患者一人で病院に行って付き添いもなく入院するという状況が相当レアだったのか、親戚とか誰もいないの⁈といろんな人に言われました。インド人はほぼ24時間体制で誰か家族が付き添っているものと思われます。
今は無事退院して仕事にも行き始めたので、また細々と更新していきたいと思います。
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エリクソンの心理社会的精神発達論(再-1)
2018年9月号
台風20号が四国を直撃、被害が出ない事を祈ります。今年は台風が多いです。暑さから体調を崩さないようにしましょう。 人間の精神発達論には色々ありますが、その中で最も著名な“エリクソンの心理社会的精神発達論”について説明します。青年期に達した若者が、なかなか仕事に就こうとしない、就職しても長続きせずにすぐ辞めてしまう、ひきこもってしまう、という事例が増えています。何故そうなるのかを考える参考として頂きたいと思います。(エリクソンについては文末を参照のこと。なお、この稿は2013年11月の相談会ご案内に、加筆修正したものです。)
第1表は、エリクソンの心理社会的精神発達論の、Ⅰ.乳児期からⅧ.老人期までを要約したものです。この表の用語について説明します。

心理社会的危機とは、いずれの時期においても、人間の心の中において、同調傾向(良い、好ましい感覚)と失調傾向(悪い、好ましくない感覚)が相拮抗して存在しているというものです。危機とは、いわば病気の峠のようなもので、病勢が恢復するか、悪化するかの分岐点、誰もが避けて通れない転回点の意味です。養われる人間力というのは、人間としての精神的強さ(自我の強さ)を表します。同調傾向のほうが失調傾向より勝った場合は、徳目が獲得されます。
反対に、失調傾向のほうが同調傾向より勝った場合は、病理が力を増します。人間の精神が健全に成長するには、この同調傾向の感覚が失調傾向の感覚より勝って各時期を通過して行くことが不可欠です。失調傾向のほうが勝ると、様々な病理をひきおこし、その次の段階において課題に躓いてしまうことになります。 これらのことをⅠ.乳児期(フロイドの心理性的発達論では、口唇期(こうしんき)に当たる、0歳~1歳)について説明しましょう。
Ⅰ.乳児期(フロイドの心理性的発達論では、口唇期(こうしんき) 0歳~1歳) 母親は、乳児の個々の要求に敏感に応じて世話をし、お乳やミルクをタイミング良く与えて子どもの空腹を満たし、おしめをタイミング良く交換することにより、子どもの不快感を取り除いてあげます。この母親による適切な世話によって、子どもの心には、必要物を供給してくれる外的存在(母親)が、いつも同じで連続性を有していると感じます。この感覚が基本的信頼です。もし母親が乳児の要求にうまく応えられず、不適切な世話をし続けると、幼児の心に基本的不信の感覚が醸成されることになります。基本的信頼は同調傾向、基本的不信は失調傾向です。そして、基本的信頼が基本的不信より勝れば、幼児は健全に育ち、徳目として希望、すなわち求めれば必ずいつでも得られるという期待、が養われます。逆に、基本的不信のほうが勝ると、幼児は病理的傾向のひきこもりに陥ることになります。 基本的信頼の感覚は、人生の後の段階になって、「万事申し分なし」、「自分は本来の自分である」、「自分は他人が自分に対して期待しているような人間になれる」という意識となります。自分を取り巻くこの世の中には、悪もあるが良いもののほうが多いのだとして、この世を肯定して生きていく力の源泉となるきわめて重要な感覚です。
Ⅱ.幼児初期(フロイドの心理性的発達論では、肛門期に当たる、2歳~3歳) この時期の身体は、筋肉が急速に発達して、言語、識別力が増大します。 同調傾向は、自律性の感覚です。子どもは自分に”出来ること”を意図するようになり、強制されたという感覚から、自分が”意志をもって◯◯◯した”と感じる事が出来るようになります。両親は自律性を育てるために、子どもの”独立したい”という欲求を励ましてあげることが大事です。それとともに、親自身が威厳のある自律的存在であること、親自身が法と秩序の原則を遵守するという、分別を持つことが必要です。 失調傾向は、恥と疑惑の感覚です。この段階における両親による訓練、しつけは、幼児に確かな安心感を与えるものでなければなりません。両親は子どもに自分の足で立つように励ましますが、それと同時に、恥や疑惑の感覚を持たせないように配慮しなければなりません。恥は人が完全にむきだしの状態で、他人の視線にさらされていると、意識することです。幼い子どもに取っては、”頭を隠したい”、”その時その場で、地面に潜ってしまいたい”という気持ちです。 両親による過度に厳格な訓練というように、外的な制御が過剰であったり、その逆にしつけが少なすぎたり不適切であると、子どもの側では、自由意志による自己統制の意欲や、自己統御感が失われて、このような状態が長く続くと、”退行状態”が生じます。(幼児期におけるトイレットトレーニングを思い起こして下さい。) 疑惑の念は、身体の背後の部分、特に”お尻の部分”が他人によって支配され得る場所であることによって生じます。すなわちお尻は、子どもの自律の力を攻撃する人や、そこから排出される大便を汚いと言う人によって、支配され効果的に侵される身体箇所です。この疑惑の念は、後々どの領域に残ったにしても、それは大人になった時に、言語的に表現される”強迫観念的疑惑”の基礎となります。たとえば、「迫害者がどこかに隠れている」、「ひそやかな迫害」が背後から、また、お尻の内部から迫ってくると怯える成人の偏執病的な恐怖となって表れます。 この段階は、子どもの心に育つ、愛と憎しみの割合、協力と強情の割合、自己表現の自由と抑制の割合、などにとり決定的な意味を持ちます。自尊心を失わずに獲得した自制の観念から、善意と自負の永続的感覚が生まれます。自制心の喪失や外部からの過度の統制を受けると、疑惑や恥を抱く永続的な性癖が生じる事になります。 徳目は自由意志の感覚です。自尊心を伴った自己制御感から生まれてきます。
Ⅲ.遊戯期(フロイドの心理性的発達論では、早期性器期・エディプス期に当たる、3歳~5歳) この時期の身体は、性器の発達により、性器のあたりの感覚が鋭くなって来ます(幼児手淫)。性に関する関心が強まる時期で、子どもはよく「赤ちゃんはどうして生まれるの?」とか、親に質問するようになります。 同調傾向は、自発性の感覚の獲得です。この時期の子どもは、躓きや不安に多少つきまとわれながらも、積極的に課題に取り組み解決していきます。溢れんばかりの活力を発揮して、目標に向かってひるむことなく接近していき、仕事を引き受け計画し、果敢に取り組みます。 失調傾向は、罪悪感の感覚です。この段階に於ける危険は、新たに獲得した運動能力と知力を心ゆくまで楽しもうとして計画した目標、実行した行為に関して、罪悪感を抱くことです。その行為は、やがて子どもの身体や精神の実行力を遙かに超えるようになり、その結果、自分が意図した自発性に停止を命じなければならなくなるのです。こうして罪悪感が生じます。 徳目は目的性です。子どもが空想の挫折や罪悪感、罪を受けるかもしれない不安などにより無力化されることなく、価値ある目的を心に描き、実際にそれを追求する勇気であります。この目的性は行為のひな型であり、家族を一つの倫理的な見本として生まれます。
Ⅳ.学童期(フロイドの心理性的発達論では、潜伏期に当たる、6歳~12歳) どの社会においても、子どものこの時期に、実際的なことを成し遂げる技能、技術を習得させようとします。一方、子どもは大きな好奇心を持ち、学びたい、知りたい、という強い欲求を持ちます。そして、”ものを作る情熱”に支えられて、社会の基本的原則や技術を学びます。 同調傾向は、勤勉の感覚です。”何かものを上手に作ることが出来る”という感覚であり、また、”自分には能力があるのだ”という感覚です。この感覚によって、学校という集団の熱心な一員となることが出来、それが生産的な成人生活に参加していく基盤となります。 失調傾向は劣等感・不適格感です。これは”自分がしていることは何かが欠けている”という感覚です。いまや、子どもはいろいろな物を生産することによって、周囲の承認を得ること���学びます。この時期の子どもの危機は、自分を不適格であると感じたり、劣等感を抱くことです。
もし子どもが道具や技術に関する自分の能力に絶望したり、同じような道具を使う仲間たちの間における、自分の地位に望みを失うと、子どもはその仲間や道具の世界と同一化することさえ断念してしまうかもしれません。勤勉な社会に関する希望を失うと、子どもは道具に対する意識が薄くなり、家庭内の競争にとらわれた孤独なエディプス期*の状態に退行することになります。 子どもは、道具の世界で必要な自分の知識や技術に絶望し、また、自分の身体能力に望みを失って、自分は結局凡庸に生まれついているのだ、あるいは不適格な人間なのだ、と考えるようになります。
この時期において、より広い社会の生産技術や経済における意義ある役割を、社会が子どもに理解させる方法が重要な意味をもってきます。 徳目は適格感・能力感です。課題をめぐる真剣な競争において、道具、知識、技術を自由に使えることです。この適格感の出現を妨げる要因は、以前の段階に於ける葛藤が十分に解決されていない、あるいは自分の価値が、学びたいという自分の意志とは無関係に、皮膚の色や両親の社会的背景により決まるという事実に気づいた場合です。 (エディプス期*とは、早期性器期に当たる3歳~5歳にあたる。この時期に子どもが同性の親を排除して異性の親を独占したいという願望をもつ。これはエディプスコンプレックスと呼ばれ、フロイドによれば人類に生得的に備わっている原幻想であるとされる。)
Ⅴ.思春期(青年期、12歳~20歳) (1)アイデンティティーの確立 同調傾向は同一性(アイデンティティー、identity)の感覚です。同一性は、「自分はこれこれのものである」と自分が自分を認識することです。思春期に達した若者は急激な身体の発達を受けて、それ以前の子ども時代に確立してきた同一化(理想とする人、親、先生、時代のヒーローなど、に自分もなりたいという気持ち)の全てを作り直さなければならない、また、子ども時代の同一性を捨てて、青年期の同一性の全てを自分のイデオロギー的前提、歴史的要求、社会的役割に一致するように、再構築しなければなりません。 (2)同一性の危機、職業の選択 失調傾向は同一性の危機です。青年は自分の能力と、理想とする職業的原型とを、どのように結びつけることができるかを懸命に模索し、自分の素質・資質に適した職業的原型を見出そうと努力するが、一つの職業的同一性に定着できるのは、並大抵のことではありません。それは自己発見の可能性と自己喪失の脅威とが背中合わせになっている状態です。このような状態を、エリクソンは“同一性の危機”と表現しました。危機とはいわば病気の峠のようなもの、良い方へ進むか、悪い方へ進むかの分岐点、誰もが避けて通れない転回点の意味です。もし、そこで良い方向へ進めば、個人と社会の建設的エネルギーが合流して、青年は伸びやかに、たくましく、率直になり、自己実現を果たしていきます。他方、悪い方向に進むと、同一性の混乱が長引いて、病理的感覚、精神的分裂、退行などの症状を呈します。しかし、悪い方向に進んだ同一性の危機であっても、それは自己を統合するための一過程であって、最終的には同一性の確立へと向かうとされています。 以上のように、青年期に至って、個人は初めて同一性の危機を体験しますが、同時にそれを克服する身体的、精神的、社会的条件も整うのです。 (3)集団への帰属、忠誠心 青年は、自分自身が分裂するのを防ぐために、徒党や群衆の中の英雄に一時的に同一化したりします。青年は最終的な同一性の保護者として、不変の偶像や理想をいつでも喜んで受け入れ、また、悪、神秘性、有害性などを定義する儀式や教義や計画などによって確信を固めがちであります(我が国の事例として、オーム真理教事件)。 この時期に生まれる徳目を“忠聖心”と呼んでいます。青年には、忠聖を求めるほとんど本能と呼んでもいいほどのものがあり、青年は自分がそれに忠実になれるイデオロギー的展望や人物を探し求めます。青年は、自分の能力を試す経験に参加し、自分にとって意味のある人々、集団、その規律などに忠実に服することを通して成熟します。自ら選び、真理であると見なすものに全エネルギーを捧げて擁護します。ですから、青年に“価値ある忠誠の対象”を示してあげるのは、大人の大切な役割です。 (4)猶予期間(モラトリアム) 青年の心は、本質的に猶予期間(モラトリアム)の心理です。後期学童期から大学在学期、及び青年期という、きわめて長期化した見習い期間は、心理社会的な猶予期間(モラトリアム)と見ることができます。性的にも知的にも成熟するが、最終的なコミットメントの延期を親や社会から認可されている期間であると言えます。それは、性役割の実験を含む役割実験のための、比較的に自由な活動空間を提供しますが、これは社会自体の適応的な自己革新にも重要な意味を持ちます。 (5)異なるものに対する不寛容 青年は、皮膚の色、文化的背景、趣味や才能の異なる人などを排除する点では、きわめて排他的、残酷であります。この“異なるもの“に対する不寛容の精神は、自分の同一性混乱を防ごうとする防衛機制から生じます。我の所属する集団の、制服、帽子、バッジなどの目印を重視して、自我同一性が拡散することを防ごうとするのです。
Ⅵ.若い成人期 同調傾向:親密。 若い成人期の課題は、親密性の獲得です。親密性とは、自分の同一性を他人の同一性と融合させることであります。たとえば以下のような経験の場合に、自己を放棄することを迫られる事態に直面します。 ◯親密な提携関係の結束 ◯性的結合とオーガズム ◯親密な友情関係 ◯身体を張っての格闘 ◯教師からの感化 ◯自分の心の奥底からの直感
しかし、ここで自己の同一性を喪失するのではないか、という不安に打ち負かされることなく、自分の同一性と他人の同一性を一つに融合させることが出来て初めて、真の意味での”親密な関係”を結ぶことが出来るのです。ですから前の段階の青年期において、確固たる同一性を獲得していないと、若い成人期の親密性を獲得することが出来ません。言い換えると若い成人期へ進めません。
失調傾向:孤独、孤立、距離を設けること。 自分の同一性の喪失を怖れて、上記の◯印のような経験を回避すると、深刻な孤独感にとらわれ、やがて自分の事のみに夢中となり、自己に埋没してしまいます。 ”距離を設けること”というのは、周囲の力や人々の本質が、自分にとって、危険と思われ、それらの”縄張り”が自分の親密な諸関係の範囲を侵害する怖れのある場合、その力や人々を孤立させ破壊しようとする傾向のことです。これが第1表の、養われるべき人間力の病理:排他性です。 真の性器愛について 若い成人期には、将来の伴侶、結婚する相手、性的パートナーを見いだすという、人生の重要な課題があります。その参考のため、以下に精神分析派に属するエリクソンの説く、”真の性器愛”について考えます。 厳密に言って、若い成人期に親密性を獲得する段階に至って初めて、真の性器愛が完全に発達します。親密な関わり合いに先立つ性生活の多くは、主に、同一性追求のものであったり、あるいは性生活を一種の生殖の戦いにする男女の性的努力に占められていたからです。 フロイトは、「正常な人間に出来なくてはならないことは何か」、と問われたとき、「人間は性器的な生きものであり、かつ人を愛する存在である。”人を愛する存在である” という権利、もしくは能力を失うほどに、労働が人を占有してはならない。」、という意味のことを言っています。
エリクソンは性器愛を次のように説明しています。 「性器愛とは、オーガズムを味わうことの出来る潜勢力を発達させる何ものにも妨害されない能力にあります。この潜勢力は、性器的リビドー*が、男女の性器が共に十分な敏感さを持って、全身から緊張を発作のように解放させるという、異性間の相互関係の中に表現されます。*(リビドーとは、欲動のエネルギーのこと、注)福田)。 もう少し状況的に述べるならば、オーガズムのクライマックスの混乱を経て、男女二人の人間の相互調整という最高の経験へと至る全事実が、男性と女性の対立、事実と幻想、愛と憎しみの対立、などから生じる敵意や潜在的激怒を何らかの形で緩和します。このように、満足すべき性的関係は、性への執着を弱め、過剰補償の必要性を減じ、サディスト的支配を無用にします。」 「精神分析は、人の性的な健康を以下のように公式化します。すなわち、人間には性器的オーガズムの相互関係を成就することが潜在的に可能なはずであるが、同時に、感情的な好みとか義務や誠実への配慮から、この問題に関するある程度のフラストレーションには、過度の退行を示すことなく、耐えることの出来る体質でなければなりません。」
Ⅶ.成人期 同調傾向:生殖性(Generativity)。 生殖性の概念は、生産性、創造性のようなより一般的な同意語の概念をも含む包括的なものであり、産み出すこと、すなわち世代から世代への生まれていくあらゆるもの、子ども、事物、技術、思想、芸術作品などを生み出し育むことを意味しています。生殖性とは、次の世代を確立させ導くことへの関心であります。 失調傾向:���滞、自己耽溺。 豊かに成熟することに完全に失敗してしまうと、擬似的親密さを求める強迫観念的要求へと退行し、しばしば停滞感と人格的貧困感の広がりを伴うことがあります。その結果、あたかも彼ら自身が、自分のあるいはお互いの唯一の子どもであるかのように、自分を甘やかし始めます。そして事情がそれに好都合であると、早くから身体的、あるいは心理的虚弱感が、自己に対する表現手段となるのです。 子どもを持つとか、あるいは子どもを欲しいと思う事実だけでは、生殖性を達成することが出来��せん。若い親たちの中には、この生殖性の段階を発達させる能力の遅れに悩む人がいます。その理由は、幼児初期の記憶の中に見いだされることが多いのです。別の原因として、自己愛性のパーソナリティ障害、乳幼児期の信頼感の欠如、であることがあります。 徳目:世話。 世話とは産み出されたものに対する関心の事です。 一人の個人の発達段階は、関わり合う他者の発達段階と対応して、人間は相互に生きています。たとえば、無力な子どもは、自分の欲求を満たすために、母親の援助を求めます。これに対して、母親は自分の漸成的発達課題*を全うするために、生殖性の一つの課題として、子どもの世話をします。この相互性が確立したとき、子どもは健康な子どもとなり、母親は健全な母親となって、両者とも自分の漸成的発達課題*を遂行することになります。*(漸成的発達課題とは、第1表に示すように、Ⅰ.乳児期~Ⅷ.老年期まで、人生段階を八つに分け、各段階にはその段階特有の発達課題があるという考え方です、注)福田) Ⅷ.老年期 同調傾向:自我の統合。 物事や人々の世話を何とか成し終えて、子どもを養育し、あるいは物や思想の生産者になることに付随する勝利や失望に適応してきた人間には、人生周期に於ける七つの段階の果実が実るのです。この心理状態が”自我の統合”です。それは、自分の唯一の人生周期を、そうあらねばならなかったものとして、また、どうしても他のものとは取り替えを許されないものとして受け入れることです。 失調傾向:絶望。 積み重ねられるべきであったはずの自我の統合が、欠如し失われると、唯一回限りの人生周期を人生の究極のものとして受け入れることが出来ないのです。そして、今やすでに時間は残されていない、人生をもう一度やり直そうにもそれは短すぎる。自我の統合へ到達する別の道を試みるには短すぎる、その焦りが絶望となって表現されるのです。 徳目:英知。 人がこの世に生を受けて何らかの責任があるとすれば、それは一世代として次の世代へ、人生の究極的関心に直面し得る”強さ”を伝えることにあります。この老人の強さは、円熟したウィット、深い知識、年輪を重ねた判断力、統括的な理解力などの知恵の形をとります。これが英知です。また英知とは、死に直面しながらも囚われのない気持ちで、生そのものへ関心をもつこと、そして自分の身体や頭脳は衰えても、自分の全き経験を他へ伝える努力をすることです。 老人が持つ心の”強さ”は、人間存在の問題をその全てに渡って直視することを可能とし、一つの世代の人生の終幕を生きた実例として、次の世代に示します。これこそが自我の統合であると言えます。
エリクソン(E.H.Erikson) 1902年、デンマーク系ユダヤ人医師の子として生まれる。大学中退後、画家としての遍歴時代を経て、ウィーンでアンナ・フロイト、ハインツ・ハルトマンに師事し、精神分析の訓練を受ける。1933年、ナチスドイツの迫害を受け渡米、ハーバード大学研究員を皮切りに、イェール大学、カリフォルニア大学に教授として勤務。1960~1970年ハーバード大学人間発達講座教授。著書に、「幼児期と社会Ⅰ、Ⅱ」(1950)、「アイデンティティー 青年と危機」(1964)など。エリクソンは精神分析の立場に立ち、人間の精神発達過程を、その個人が生きる社会との相互関係性として捉えた。エリクソンが唱えたアイデンティティー論は、20世紀後半に一世を風靡した。 参考文献:(1)E.H.エリクソン、仁科弥生訳:幼児期と社会Ⅰ、及びⅡ(1950)みすず書房 (2)E.H.エリクソン、岩瀬庸理訳:アイデンティティ 青年と危機(1964)金沢文庫 (3)E.H.エリクソン、村瀬孝雄、近藤邦夫訳:ライフサイクル、その完結(1989) みすず書房 以上
人は、人に愛されるために生まれる。 人は、自らを愛するために成長する。 人は、人を愛するために生きる。
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独立系ベンチャーキャピタル(VC)のインキュベイトファンドは9月13日、14日の2日間、通算12回目となるIncubate Campを開催した。Incubate Campは、シード/アーリーステージ起業家のための1泊2日の合同経営合宿。国内の著名な投資家やVCからのメンタリングが受けられるほか、数千万〜億円単位の投資の機会もある。今回は16社のスタートアップ企業が参加し、それぞれの事業内容や戦略について語った。 2日目はピッチコンテストとなり、審査員は以下の10名が務めた。 インキュベイトファンド・赤浦 徹氏 GameWith・今泉卓也氏 グロービス・キャピタル・パートナーズ・今野 穣氏 DBJキャピタル・内山春彦氏 ANRI・河野純一郎氏 ANRI・佐���アンリ氏 INCJ・土田誠行氏 ディー・エヌ・エー・原田明典氏 三井住友銀行・松永圭司氏 B Dash Ventures・渡辺洋行氏 最終審査の結果、ベストグロース賞の第4位は猫用ロギングデバイス「Catlog」開発のRABO。第2位は、トークンコミュニティープラットフォーム運営のGaudily、医師によるパーソナルトレーニングサービス「Sylt」を運営するウェルネスの2社が選出。そして第1位は、フリーランスの歯科衛生士と歯科医院のマッチングプラットフォームを運営するHANOWAとなった。 総合の第5位は、受注管理システム(OMS)や倉庫管理システム(WMS)などEC事業で必須の倉庫のバックヤード業務を効率化するサービスを提供するロジレス。第4位は、365日24時間利用できる介護スタッフ向けオンライン医療相談サービスを提供するドクターメイト。第3位は、取り扱い1万品目のインテリア家具を月額定額で利用できるサービス「airRoom」を運営するElaly。第2位は、バイオサイエンスを基盤として安全な農薬開発を目指すアグロデザイン・スタジオ。第1位は、メールやメッセンジャーをはじめとする、さまさまなSaaSアカウントを専門知識がなくても作成・連携可能にするサービスを開発するAnyflowとなった。Anyflowは、審査員賞、スポンサー賞も獲得した。 ブロックチェーン技術を活用して、企業のプロダクトやサービスのファンコミュニティマーケティングを支援するBaaS(Backend as a service)アプリケーション「Gaudiy」を開発。ブロックチェーンをベースにしDapps(分散型アプリケーション)コミニュティは、ユーザーロイヤリティーが非常に高く、ユーザーが社員のようにコミュニティを熱心にサポートする特徴があるとのこと。Gaudiyは、独自トークン、投げ銭、貢献値、チャンネル、企画などの機能を備えるトークンコミュニティープラットフォームで、現在8社でテスト中だ。同社はそのほかブロックチェーン技術の研究を、博報堂、毎日新聞、LIXIL、KONAMI、横浜ベースターズ、ブリヂストン、三菱電機、そのほか海外のブロックチェーン企業、大学機関などと研究を進めている。 パーソナルドクターを軸としたウェルネス事業を展開。身体が不調を感じる前に予防することを目的とした、医師によるパーソナルトレーニング「Sylt」を提供している。Syltでは、マスター、目的別、スポットの3コースを用意。マスターコースでは、自分の身体・心について体系的に理解を深め、将来の病気に備えるためのヘルスリテラシーを得ることができる。目的別コースでは、ダイエット、人間ドック、遺伝子検査などを深く理解しながらトレーニングを受けられる。スポットコースでは、ガンや糖尿病、子供の健康など、自分が関心のある領域ついて学べる。 フリーランスの歯科衛生士と歯科医院のマッチングプラットフォーム「HANOWA」を運営。現在、全国的に歯科衛生士の数は不足しているが、実は有資格者(国家資格)の約半分以上は潜在労働力として働いていない。これは女性の歯科衛生士が、出産などを機に休職することが多いうえ、子育てと仕事を両立できる歯科医院が少ないという現状がある。HANOWAでは、歯科衛生士のすきま時間をシェアリングし、複数の歯科医院でパラレルキャリアの就労を可能にする。人材のマッチングだけでなく、医科衛生士と歯科医院の相互レビュー機能も備える。 Nature Innovation Group 1日70円で傘を借りられるサービス「アイカサ」を展開。専用アプリは不要で、LINE上でアイカサのアカウントを友だちに追加することですぐに使えるのが特徴だ。アイカサスポットに設置されている施錠状態の傘に張られているQRコードをスマホで読み取ることで解錠・決済が可能。1日ごとに70円が加算されていくが、6日以降からは1カ月間は420円。ゲリラ豪雨など想定外の雨であっても、コンビニで傘を購入するより安価に利用できる。傘の返却は最寄りのアイカサスポットに返却すればいい。決済方法は、クレジットカードのほかLINE Payを選べる。今後は全国の鉄道事業者と交渉を進め、2022年には773駅13万本を目指す。現在、280円の月額サービスも試験導入しており、最終的には家の傘のリプレースも狙う意気込みだ。利用頻度が高いユーザーの行動をスコア化して、クーポンなどの特典配布も検討しているとのこと。 インフルエンサーがさまざまな商品を自由に紹介できるメディアサービス「rite」を運営。Instagramをプラットフォームとして、ファッションやコスメの分野でインフルエンサーが簡単にセレクトショップを始められる。1年間でインフルエンサー100名、流通総額12億円を目指す。商品を提供する企業からの要望ではなく、インフルエンサーが本当にいいと感じた商品を自らが選び、自由に紹介できる環境を目指す。 くわえるだけで自動での歯磨きを可能にする「次世代型全自動歯ブラシ」を開発。この歯ブラシのマウスピースには複数のブラシが植えられており、小型電動モーターの駆動により歯列に沿ってブラシが上下左右に運動、約30秒で歯垢を除去するという仕組みだ。ブラシが歯の裏側を含むすべての面に当たるように歯列形状に合わせて設計されているので、あらゆる角度から歯を同時に磨くことが可能とのこと。現在は、大学病院や介護施設での実証実験を進めており、2020年2月までに200台の導入を計画。老人ホームやケアセンターでの利用を想定しており、要介護者や高齢者の歯磨きを短時間で手間なく済ませることを目指す。保険適用できるように医療機器としての申請も進めているとのこと。将来的には一般ユーザーにも広げていく予定だ。 車中泊可能なバンのシェアリングサービス「VAN SHARE」、車中泊スポットのシェアリングサービス「Carstay」、ライフスタイルメディア「VANLIFE JAPAN」を運営。VAN SHAREでは、バンを借りる人である「ドライバー」とバンをシェアする「ホルダー」の両方に自動車保険が自動付保される。鍵の受け渡しは対面なので、車体に特別な装置を装着する必要もない。シェアできるバンは、大人1名以上が快適に車中泊できる自動車のみ。もちろん、キャンピングカーなどの特殊用途自動車も登録可能だ。 「OAO」というブランドを運営。ローンチ直前のため、事業内容などは非公開。 海洋生物の生態行動を調査する研究手法であるバイオロギング技術を活用した首輪型の猫用ロギングデバイス「Catlog」を開発。Catlogは加速度センサーを内蔵しており、猫の動きを24時間記録・解析。歩行や走行はもちろん、睡眠や飲食などの状況もスマホでチェックできるようになる。通常と異なる動きをした場合に緊急アラートを通知する機能もある。ペット保険大手のアニコムと共同研究を進めており、今後は専用保険なども開発していくという。 受注管理システム(OMS)や倉庫管理システム(WMS)など、EC事業で必須の倉庫のバックヤード業務を効率化するサービスを提供。同社が解決するのはEC事業者の経営課題。商品受注や発送、煩雑でコストもかかる在庫管理などのバックヤード業務をロジレスにアウトソージングすることで、人件費や輸送費などを圧縮できる。ロジレスのシステムでは、受注管理、在庫管理、出荷作業などの一連の業務を1つのシステムで管理可能になるのが特徴だ。商品の自動出荷はもちろん、商材や配送先、配送方法に応じて最適な場所から出荷する「複数拠点出荷」も可能になる。現在、30社以上と倉庫業務で提携しており、今後も提携数を増やしていく計画とのこと。将来的にはネットショップだけでなく、POS連携などで卸小売業の商品配送などにもサービスを広げていく。 取り扱い1万品目のインテリア家具を月額定額で利用できるサービス「airRoom」を運営。利用者は月額500円から借りることができ、もちろん1カ月単位での家具の入れ替えも可能。高い料金のものでも月5000円程度とのこと。プロのインテリアコーディネーターによるコーディネート提案や配送料、返却料、組立、設置なども無料だ。補償サービスも付帯しており、家具に傷をつけても追加料金を支払う必要はない。今後はハイエンドの家具のラインアップを増やしていく。 バイオサイエンスを基盤とした安全な農薬開発を目指すスタートアップ。 最近は人気の除草剤が発がん性の疑いで海外で相次いで販売禁止になるなど、農薬の危険性が再注目されている。この一因は従来の農薬の開発手法にある。さまざま組成を繰り返し試して有効なものを製品化という手法が主流で、なぜ効くのかという点が詳しくわからなかったそうだ。同社はゲノム比較によって特定の害虫だけが持つ酵素を探し出し、人体に影響がない有効な農薬の開発を目指す。現在、アンモニア酸化細菌の活動を抑制する分子標的型の硝化抑制剤を開発中。安全性が高く環境にやさしい硝化抑制剤を提供することで、持続的農業に貢献する。 365日24時間利用できる介護スタッフ向けオンライン医療相談サービスを提供���介護施設に医師が常駐するケースは少なく1日数時間しかいないことがほとんどで、ケアスタッフだけで対応できない問題をオンラインで医師がサポートする。配布されたタブレット端末から写真やテキストを送ることで、医師から即日回答を受けられるのが特徴。症状はそのまま共有可能で、嘱託医とも自動連携する。皮膚科をメインに各種診療科の症状に対応、現在18施設と提携している。今後は在宅医療にも進出していく予定だ。 メールやメッセンジャーをはじめとする、さまさまなSaaSアカウントを専門知識がなくても作成・連携可能にするサービス「AnyFlow」を開発。Slack、Chatwork、Dropbox、Money Forwardなど国内外のさまざまなSaaSの公開APIを解析。エクセルのマクロがわかるスキルがあれば手軽に作業でき、一度ワークフローを作ってしまえば業務の自動化も可能だ。サービスは10月の正式リリースを目指している。 商業施設向けのARエンターテインメント事業を展開。これまで、iNTERFACE SHIFTカンファレンス実行委員会、東京急行電鉄、アカツキライブエンターテインメントと組んだARソリューションを開発。それぞれ、テックカンファレンス「iNTERFACE SHIFT 2018」内のAR空間に仕掛けられた爆弾を探し出す「会場ノ爆弾ヲ解除セヨ」、渋谷エリア一帯を利用したリアル謎解きゲーム「渋谷パラレルパラドック」、横浜駅直通のエンターテインメントビル「アソビル」の全館を舞台にしたAR周遊ゲーム「アソビルパーティー」などを展開してきた。 CGクリエイター向けの3DCG作品投稿サイト「CGクラウド」を提供中。CGを制作するには最新の技術を要するうえ、VR/ARなどの登場で需要がさらに高まっている。その一方で、仕事の進め方はアナログでCG技術はクローズド。同社は、パーツライブラリを利用してさまざまなキャラクターを短期間で作成できる環境の構築や版権ビジネスへの参入など、CG業界に特化したマッチングプラットフォームを目指す。 TechCrunch Japanの最新記事を購読しよう
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NIFTYニュース トップ 文字サイズ 検索 検索 ジャニーズJr.「Snow Man」新加入の宇宙Six・目黒蓮「いじめないで」発言が波紋呼ぶ 2019年02月10日 21時25分 サイゾーウーマン 記事まとめ 阿部亮平、岩本照、佐久間大介、深澤辰哉、宮舘涼太、渡辺翔太で活動してきたSnow Man 村上真都ラウール、宇宙Six・目黒蓮、関西ジャニーズJr.向井康二が加入することに 目黒が「俺たちのこといじめないで」と発言し、Snow Manファンから苦言が続出 ジャニーズJr.・Snow Man、新メンバーの「いじめないで」発言が波紋! 早々“釈明”へ 1月17日、新メンバーの増員を発表したジャニーズJr.内ユニット・Snow Man。グループ結成時から彼らを応援するファンは、新体制によってパフォーマンスやメンバーの関係に変化が生じる可能性を危惧し、増員メンバーを拒否する声が相次いでいる。そんな中、新メンバーがジャニーズ公式携帯サイト・Johnny’s webで加入に向けた思いを綴り、賛否両論が噴出。現メンバーがフォローに回るなど、複雑な事態となってしまった。 Snow Manは2012年5月より阿部亮平、岩本照、佐久間大介、深澤辰哉、宮舘涼太、渡辺翔太の6人で活動を開始。アクロバットを武器にデビュー組のバックダンサーとしてコンサートに出演するほか、数々の舞台で輝く実力派ユニットだ。安定した人気を得ているものの、ここへ来て15歳の村上真都(まいと)ラウール、宇宙Six・目黒蓮、関西ジャニーズJr.の向井康二の加入が決定。この増員策は、芸能界を引退し、裏方に回った滝沢秀明の仕掛けであり、メンバーやジャニー喜多川社長とも相談の上で決まったというが、Snow Manファンの間では「6人のままがよかった」と、否定的なコメントが続出した。 「増員反対派のファンによる“犯行”なのか、ショッキングな事件も起こりました。Snow Manの6人は、2月3日に京都四條南座で初日を迎えた舞台『滝沢歌舞伎ZERO』で座長を務め、同作には新メンバーの目黒&向井も出演しています。この公演のポスターをめぐり、同2日頃からネット上が騒ぎに。大阪・梅田駅に掲示されたポスターにおいて、2人の顔写真部分に“バツ印”がつけられていると、ファンが写真や動画をTwitterにアップ。『バツ付けるとか恥ずかしい。6人のSnow Manファンのイメージが悪くなる』などと波紋を呼びました」(ジャニーズに詳しい記者) そんな中、5日に、目黒は兼任するグループ・宇宙SixのJohnny’s webでの連載ページ「宇宙に6Chu~」を更新。Jr.時代の苦労、宇宙Sixでの活動を振り返りつつ、Snow Man加入に対する胸中や決意を明かした。終盤には「ストレートに言うよ?!」と前置きし、「俺たちのこといじめないで 笑」と、ファンへの苦言とも取れる一文も。「駄々こねてる子猫ちゃんたち」「爪そこで研ぐな!!笑」などとファンに伝えた。 「このブログに、特にSnow Manファンが『謙虚さや気遣いが足りない』と大激怒。『爪研ぐな』は、ポスターの傷を受けての言葉だと思われますが、傷をつけたのはごく一部のファンであるため、『別に誰もいじめてないと思う』という指摘も。増員を受け入れようとする肯定的なファンの気持ちも逆撫でしてしまったようで、『ブログを読んだら、やっぱりSnow Manは6人が良いとあらためて感じた』『ばかにしてると思われても仕方ない』『「駄々こねてる子猫ちゃんたち」って、何様?』などと、苦言が続出することに。また、ファンに向かって、最年少メンバーのラウールに優しくしなければ『担当に嫌われちゃうかもよぉ』と注意した点も、非難の対象となってしまいました」(同) 一方で、「ポスターに『爪そこで研ぐな』の表現がめちゃくちゃ好き」「ポスターに爪でバツされたらショックでしょ。いじめないでって言いたくなる」と、目黒を擁護する声も少なくない。 そんな中、翌6日には、グループ連載「すの日常」が話題に。メンバーと話し合った内容を深澤が代表して綴ったもので、「早くみんなに伝えなきゃ」という思いから、更新日ではないタイミングでアップしたという。深澤は、新しく入る3人のプレッシャーや不安を想像しながら、「伝え方はそれぞれ違ってきちゃうと思う」「言い方が下手な人も中には入る」と、コメントし、今後の9人のSnow Manを見てほしいと、ファンへ呼びかけたのだった。 直接的に目黒のブログについて言及したわけではないものの、ファンは「このタイミングでの更新は大人。フォローし合えるのって大事。頑張れSnow Man!」「ふっか、ありがとう! 9人のSnow Manを応援します!」と感激し、目黒へのバッシングは沈静化しつつあるようだ。今回のことでグループの結束が強まったとすれば、彼らにとっては不幸中の幸いだろう。Snow Manの進化に期待したい。 「ジャニーズJr.」の記事 『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』 ジャニーズJr.特集のサポート役に大倉忠義ら 『映画 少年たち』完成披露試写会で東西ジャニーズJr.総勢62名がパフォーマンス披露 嵐・相葉雅紀、正月に中学時代の恩師と再会 ジャニーズに入る時言われた"忠告"明かす 関連記事(外部サイト) Snow Manサプライズ増員で披露された、滝沢秀明の“ジャニーイズム”と“ジャニー忖度” Snow Manがジャニオタ御用達のアノ店へ、“キモさ”満点のTravis・松田【Jr.チャンネル週報】 ピューロランドでオラつくSnow Man・岩本、HiHi Jets・猪狩が藤ヶ谷化!?【Jr.チャンネル週報】 医学誌に載った話題の「水クレンジング」で毛穴肌がツルッツル!PR 0Twitter この記事もおすすめ ヒロミ、滝沢秀明に対する“問題発言”で「第2の休業」突入危機!? 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#3 「ダンテ、ベケットそしてアリストパネース―コメディアの二つの系譜:ソクラテスの視座から」
演劇の起源において、哲学との遭遇から出現したトラゲディアとコメディア。その実際の上演を、ソクラテスは、アリストパネースは、どのように観て、議論したのか? 彼らの生きた時代に思い巡らし、失われた議論の果てから、コメディアの本質に迫りました。下記は講義の要約です。 ■ ソクラテスの視座から-演劇の起源における哲学との出会い ドイツの文学研究者のE・R・クルツィウスが『ヨーロッパ文学とラテン中世』という著書で、ダンテについて言及しています。そのなかで、イタリア中世の詩人、ジョヴァンニ・ボッカッチョとダンテを比較して、「ボッカッチョは面白い。しかし、ダンテは偉大である」と言っていますが、この言葉は、鴻さんの好きな言葉の一つだそうです。それになぞらえて、鴻さんは、「ソクラテスは面白い。しかし、ソポクレスは偉大である」と考えます。 一方、デルフォイのアポロンの神託によるソクラテスとソポクレスの比較は違います。アポロンの巫女の神託は、哲学者ソクラテスの弟子のカイレフォンに「ソポクレスは賢い、エウリピデスはさらに賢い。しかし誰より賢いのはソクラテスである」と告げます。それを聞いたソクラテスは、果たして自分が本当に賢いのかどうか確かめるために、いろいろな人と議論を始める。そうすると議論に勝ってしまう。それでソクラテスは神託の言葉を否定できなくなる。このようなソクラテスを描いたのが、ソクラテスの弟子のプラトンです。 演劇をやっている人の多くは、ギリシア演劇を観ますが、必ずしも、その戯曲が古代ギリシアで上演された時に、どのように観られただろうかということまで思い馳せません。例えば、ソポクレスの『アンティゴネー』は、紀元前441年頃の上演と言われ��います。(講義では、年表を配布、『世界古典文学全集 第12巻 アリストパネス』 p.12-p.14)そのとき、ソクラテスは、28歳。年1度の大ディオニーシア祭は、アテナイの市民全員が集まって観ることになっているのだから、ソクラテスは『アンティゴネー』を観ています。『アンティゴネー』が問う、正義とは何か、このことをソクラテスが考えないはずはありません。(残念ながら観劇記録は残っていません。) 「ここで、今が紀元前450年、私がソクラテスだと考えてみてください。」と鴻さんは言います。紀元前469年にソクラテスが生まれるので、今は19歳です。8年前にアイスキュロスの話題作『オレステイア』が上演されています。そのときソクラテスは11歳ですから、この作品は見ていません。6年前には、アイスキュロスが亡くなっている。ソクラテスは13歳です。オレステイア三部作については見ていないけれども、やがてそれを読むことになる。その5年後、紀元前445年にアリストパネースが生まれる。およそ10年後には、ソポクレスの『アンティゴネー』が上演される。 このような形で、アリストパネースの視座から古代ギリシアを読み解いたのが、アレクシス・ソロモスの『The Living Aristophanes』です。(この本では、アリストパネースは紀元前450年生まれという説をとっています。)『アンティゴネー』の上演があった時、アリストパネースは4歳-9歳。そして、ペロポンセス戦争が起こった紀元前431年は、14歳-19歳です。この本では、ある視座から当時のギリシアの重要な人たちを配置してみると、私たちもさまざまなものが見えてくるだろうということが示唆されているのです。 アリストパネースの生きた時代、ペロポネソス戦争が始まり、アテナイにペストが流行し、その翌々年、紀元前429年に、アテナイの政治家の重鎮であったペリクレスが死去します。これらの社会の出来事の関連が、アリストパネース作品から読み取れると鴻さんは説明します。 例えば、『アカルナイの人々』は、ペロポネソス戦争が始まり、アテナイ近郊に住むアカルナイの人々が土地を捨てアテナイに逃れてきた状況を描いた物語です。『The Living Aristophanes』では、当時こうした状況にあったのは、アカルナイの人々だけではなかっただろうと書かれています。アテナイ周辺の村々のほとんどの人たちがアテナイに逃れてきていただろうと推察されるのです。(配布された地図を見ながら。『ギリシア喜劇全集4 アリストパネースⅣ』 P24)軍港であるペイライエウスからアテナイの城壁の間に長壁(紀元前450-445年)が築かれています。さらに、その南側にパレロンの長壁(紀元前461-457年)があります。ペロポネソス戦争が始まる紀元前431年までに長壁が二重になっているのです。そのアテナイの長壁内は、戦争当時、家を失った難民でごった返していた。戦争でアテナイ近郊が難民で溢れ、衛生状態の悪いなか、ペストが蔓延し、重要な政治家であるペリクレスが死んでしまうといったことが起こったのです。その状況を、アリストパネースは15-20歳で見ていたということになります。 さらに、鴻さんは、アリストパネースが紀元前440-435年に受けたとされるアテナイの初等教育にも関心を向けます。その当時、ホメーロスの叙事詩を筆記するということが初等教育で行われていたのです。『イーリアス』や『オデュッセイア』は、アリストパネースの生きた時代から、約750年前にあったとされる戦争の話を神話として伝えたものです。そこでは、デュオニュソスは力強い神ではなく、自らの信者を見捨て、女神のテティスに泣きつくような、だらしない神として描かれている(『イーリアス』第6書 130-140行)。戦士アキレウスの勇壮な物語だけでなく、それらを取り巻く神々の悲喜劇も描写する、ホメーロスの神話的な世界に子供の頃に触れていたのです。 もう一つ重要な出来事は、紀元前540年頃を前後して、ペルシャに攻略されたイオニア地方の人々が放浪をはじめ、アテナイでも活動を開始したことです。それらの人たちはやがてアテナイを席巻することになり、アリストパネースもそうしたソフィストと呼ばれる人たちに関心を持ち、接触をします。 『The Living Aristophanes』では、アリストパネースの最初の作品の主人公はソフィストであることに注目します。アリストパネースの最初の作品『ダイタレース(宴の人々)』は、紀元前427年に上演され、2位を取りました。その戯曲はほとんど残っていませんが、残されたほんのわずかな断片から、都会から田舎に帰ってきた息子と父親の会話の様子が伺えます(講義では資料として配布。「アリストパネース断片(ダイタレース)」『ギリシア喜劇全集4 アリストパネースⅣ』p289-p301)。父親が高等教育を受けさせようとアテナイに送った息子は、ソフィストの集まりに出て、弁論を鍛えて帰ってきたが、勤労を軽視する。父親は、会話の中で、当時の有名なソフィストであるトラシュマコスの名前を出しながら、その姿勢を皮肉ります。一方、田舎に残ったもう一人の息子は素直に実直に育っている。この2人の兄弟を並べて、ソフィストの弁論というものが、現実にどのように有効なのか、を批評的に描いた作品です。紀元前427年にアリストパネースの書いた最も古いコメディアの最初の作品のモチーフが、都市と農村の関係、そして、都会のソフィストの言説といったものだったのです。この批判的な言説は、その2年後に書かれた『アルカナイの人々』にも入り込んでいきます。アリストパネースは、哲学者がアテナイで新たな活動を始めるなか、それらに関心を持ちつつ、自己で分析し、戯曲を書き始めたのです。 アリストパネースの作品に、ソクラテスの仲間であるソフィストが出てくる。さらに、紀元前423年の作品『雲』の主人公はソクラテスです。その上演をソクラテス自身が観ていたことは有名な話です。このように、演劇の起源において、劇詩人と哲学者たちには強いつながりがあったと鴻さんは説明します。にもかかわらず、現代では、そのつながりのなかで演劇を観ていこうとしない人たちの方が多い、それだけでなく、つながりがあると思わない人たちも多い、では、その流れはなぜ起こったのでしょうか? ■ プラトンの芸術否定論 そこで、問題になるのがソクラテスの弟子であるプラトンです。紀元前375年に書かれる、プラトンの代表作『国家』では、ソクラテスが様々な人と国家について論じます。その舞台となる時代は、登場人物や話の内容から、だいたい、紀元前430-420年の間と特定されています。(鴻さんは、プラトンは自分の誕生年である紀元前427年を舞台としたのではないかと考えています。)副題は「正義について」。法と正義、共同体の正義を巡って、ソクラテスとその他の人たちが対話をします。このテーマを代表する演劇作品は『アンティゴネー』です。28歳の時に観てから数十年、42歳となり哲学者として絶頂期にあるソクラテスが、しかし、その作品を問うような場面は『国家』には出てきません。紀元前430-420年の当時、ソクラテスが絶対に話したであろうことが、ほぼ50年後、紀元前375年にプラトンが書いた『国家』には出てこないのは、おかしいと鴻さんは考えます。 また、鴻さんは、『国家』において、ソクラテスが、ホメーロスを否定する発言をしていることにも疑問を持ちます。『国家』では、死を恐れず勇気ある人を育てるにはどうしたら良いか?という問いに、ソクラテスが、黄泉の国を恐ろしいものだと描くのはやめるべきである、また、英雄アキレウスが親友の死を目の前に嘆く描写は、ことごとく排除すべきである、と答える場面があります。ホメーロスについての議論は良いけれど、神や英雄が嘆くなんておかしい、ホメーロスのそうした文章は排除すべきである、とソクラテスが言ったことになっている。しかし、鴻さんは、ソクラテスがそういうことを言うとは考えられないと言います。こうした記述を、あたかも記録のように、プラトンが『国家』に書いている。哲学から芸術を排除しようとする、プラトンの芸術否定論は、抽象的なものではなく、かなり具体的に提案されたものであったと指摘します。 鴻さんがそう考える証左として、紀元前427年に、ソフィストが劇中に登場するアリストパネースの『宴の人々』が上演されていたことを挙げます。さらに、アリストパネースは、紀元前405年の作品『蛙』で、ディオニソスが、偉大な神々でもなく、英雄でもない、客観的な視点で描きます。このようにホメーロスの神話的な世界観を学びながら、ソフィストに関心を持ち、現実の戦争に、コメディアの上演という形で具体的な対応をとろうとするアリストパネースが現れた同じ時期に、そうした異質なものの対話的な衝突が生み出す豊饒な世界の存在をソクラテスは知っていたはずである。そのようなソクラテスが、親友の死を嘆くような弱気なアキレウスの部分はホメーロスから削除すべきだなどと言った平板な世界像を語るだろうか? と鴻さんは、疑義を呈します。 さらに、問題はそこだけではないと指摘します。それまで、いわゆる哲学者と劇詩人の間の共通の議論の場が存在していたものを、分離する作業というものが、プラトンによってなされ、それが大成功に終わったのではないか。プラトンが勝利した歴史の後で、私たちは演劇を観ているのではないか、と分析するのです。 ■ ダンテ、ベケットそしてアリストパネース-コメディアの本質を巡って ダンテ、ベケット、アリストパネース、この3名の作家を並べて論じていたのは、英文学者の高橋康也でした。実際、サミュエル・ベケットはダンテが大好きで、初めての小説である『蹴り損の棘もうけ』では、ダンテの『神曲』の登場人物ベラックワと同名の人物を主人公にしています。ベラックワは、煉獄編の門の前にいる人物で、怠け者の罪で煉獄にいる。悔悛の気は全くなく、門の前でただ待たされている。この人物は、ベケットのお気に入りでした。『蹴り損の棘もうけ』では、ベラックワが、イタリア人家庭教師に付いてイタリア語の勉強をしている。その時に、ダンテの『神曲』天国編を読んでいるけれど、よく分からない。質問を繰り返すなか、やっと核心的な質問に辿り着きそうな時に、戸口に沢山の人が来て騒ぎとなり、その問題は解決されないまま終わってしまいます。このように、ベケットは、その構想を引き継ぐ形で、『神曲』をさまざまな形で自分の作品に取り入れました。ほとんどの作品はダンテの『神曲』のアリュージョンだとも言われています。 『神曲』の日本語タイトルの元���なる、イタリア語のタイトル“La Divina Commedia”= “Divine Comedy”(神聖喜劇)を与えたのが、前述したボッカッチョです。ダンテが当初つけたタイトルは“La Commedia”。英語に直訳すれば“The Commedy”であり、「神聖」という意味はありませんでした。 ベケットは、ダンテの『神曲』の本質、つまりコメディアの本質は何かということを考えながら、イタリア語を習う人物と教師の議論が、核心に迫るところで頓挫してしまう物語を書きました。これは、プラトンの『饗宴』のア��ュージョンとも言えると鴻さんは考えます。プラトンの『饗宴』は、悲劇作家アガトーンの作品がレーナイア祭で優勝した翌日の祝勝記念パーティーの場面を描いています。アガトーンの作品にちなんで、エロスについて語ろうではないかと議論が始まり、ソクラテスが話し始めるなかで、アリストパネースに対する批判的な言説がソクラテスから出てくる。それに、同席していたアリストパネースが意を唱えようとしたところで、戸口で騒ぎが起こり、呑んだくれ、へべれけになったアルキビアデスが入ってきて、話がうやむやになる。それから、多くの人が泥酔するなか、アリストパネースとアガトーンとソクラテスの3人での劇を巡っての対話が始まります。ソクラテスは、アガトーンには喜劇を書くように、アリストパネースには悲劇を書くようにと話します。そこで、アリストパネースが、悲劇と喜劇の違いをたずねます。ソクラテスがその本質的な違いを述べようとする。しかし、肝心なシンポジウムの報告者には、その内容がわからなかったのか、対話の詳細は残されませんでした。その上、報告を『饗宴』としてまとめたプラトンは、ホメーロスにも悲劇にも興味はなかったので、調査もされなかったと考えられます。ベケットは、こうして断ち切られてしまった、コメディアの本質についての問題性を、作家として演劇において探求したのではないか、と鴻さんは論じます。 ほかにも、鴻さんが考えるアリストパネースとダンテに共通する特徴は、冥界記述、中でも、実在した人物に対する批評的な記述にあると言います。アリストパネースは、紀元前405年の『蛙』で、当時から三大悲劇作家と言われ、すでに亡くなり、冥界にいるとされるエウリピデス、ソポクレス、アイスキュロスを登場させ、各々に自作がどれだけ優れているかの議論をさせます。これはダンテも『神曲』でもやっている手法で、死んだ後に、その生涯を振り返り、それによって作家論が書かれるというものです。このように、人の生涯であれ、戦争であれ、正確に現実を構造化してみせる、そのことがコメディアにおいて重要であるとアリストパネースは考えていた。そうしたやり方を、イオニアの哲学者たちから習ったのだと考えられます。 ■ イオニアの哲学による、叙事詩→悲劇への変換 ここで、具体的に、イオニアの哲学と演劇の関係を考えるとき、鴻さんのテーゼである「ホメーロスの叙事詩をイオニアの哲学で変換すると、古代ギリシア悲劇が生まれる」というものがあります。 イオニアの自然哲学は、自然現象や社会現象を、ある種客観的に分析して構造化することで、神話的な世界から、いわゆる科学的な世界へと人々の認識を移行させました。ソフィストたちはイオニアの自然科学が、同時に、社会科学的な側面も色濃く持っていたということを身に背負いつつ登場してきた人たちです。そうして新たに認識された(されつつあった)世界構造というものとリンクしながら、自然科学的、かつ社会科学的な世界構造というようなものをどのように描くかということに、興味を持ったのがアリストパネースでした。 つまり、ホメーロス的な神話的な世界が、イオニア哲学の自然科学的な認識というものによって、変換されて、舞台にされた時に、コメディアとトラゲディアが出てきた。その結節点にコメディアの場合はアリストパネースがいたと言えます。そして、ダンテはアリストパネースを読んだことがなかったというのが通説ですが、思考の相同性において、ダンテがやったことは、アリストパネースによってすでにやられていたと言います。 そして、鴻さんが今試みているのは、この紀元前5世紀の演劇と哲学的認識の表象についての議論を推し進めることで、プラトン的な芸術批判を、転覆させていくということを具体的にしていこうとすることでもあると語られました。 ボナールの『ギリシア文明史』では、古代ギリシアにあって、症例研究を重んじる臨床医学的なヒポクラテスとアリストパネースが並んで論じられています。臨床医学的な症例研究とは、その姿、皮膚の色の変化など、皮膚の表面に現れ出てくるものを観察しながら、病気の本質を突き止めていくことです。ボナールは、ヒボクラテスの臨床医学的な記述が、社会的な分析に用いられるとアリストパネースのコメディアとなることを示唆しています。鴻さんは、このように世界の分析的記述というものが、何かを呼びかけながら、なされ続けている限りにおいて、コメディアは書き続けられていく、と考えています。 ■ Q&A 参加者: 今回の話が、現代にどうつながっていくのか、今後の展開とともに教えてください。 鴻:今日の話は、演劇が現実とどう関連しているのかを構造的に明らかにしようという試みのつもりで話しています。ギリシアにおいてそれがどのように推移していたかということです。イオニアの哲学については、より具体的に話していく必要があると思っていますし、今後も研究を続けていきます。ただ、講義として、「Part1. 演劇の起源と哲学の系譜」は、今回で終了です。4月からは、次の展開として、「Part2.演劇と帝国主義」というテーマで、アフリカ、南アフリカ、アジアなどの20世紀の演劇作品を挙げながら、帝国主義の問題を考えていこうと思っています。
参考文献: アンドレ・ボナール『ギリシア文明史』(岡道男・田中千春訳、人文書院、1975年) E・R・クルツィウス『ヨーロッパ文学とラテン中世』(南大路振一、岸本未通夫、中村善也訳、みすず書房、1971年) サミュエル・ベケット『蹴り損の棘もうけ』(「ダンテと海ざりがに」の章など) 「アリストパネース断片(ダイタレース)」、『ギリシア喜劇全集4 アリストパネースⅣ』(岩波書店、久保田忠利ほか訳、2009年) トラシュマコス断片、『ソクラテス以前哲学者断片集 第Ⅴ分冊』(岩波書店、1997年) アリストパネス『世界古典文学全集 第12巻 アリストパネス 』(高津春繁 編纂、筑摩書房、1964年)
文/椙山由香
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