#収納棚扉付き
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umifani · 10 days ago
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黒アイアンのオブジェ展示用ディスプレイキャビネット(高級) アメリカン風 収納棚 5段ラック
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yutakayagai · 1 year ago
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浩志は東京に来ていた。未だ墨田区に「スカイツリー」はなかった頃で、T鉄道の駅名も「業平橋駅」だった。相変わらず、吾妻橋沿いに建つオブジェも金色に煌めいていた。
いつも浅草に来ると訪れていた「Kバー」は、今日も観光客で賑わっていた。嗚呼、あのデンキブランも味わえないのかと彼は悔やんだ。
この界隈は、実は浩志が神田駿河台にある私立M大学に通っていた頃から、しょっちゅう歩いていた。新仲見世通りや「ホッピー通り」など、彼には馴染みだった。六区ブロードウェイには映画館が並び、いつも賑わっていた。
その映画館の一つで、彼は男を知った。成人向けの上映をしていたところで、トイレの個室で或る男に「口淫」をされたのだ。その男は、当時有楽町にあった新聞社で働いていたが、たまたま非番だった時に浩志と出会った。いつも出入りしていたから気になっていたのだろうが、以後、彼とは切っても切れない関係となった。
浩志は、その映画館があった場所を彷徨いながら、
「幸雄、元気かなァ…」
と呟いた。
「幸雄」とは、その男の名前である。名字は「大原」と言った。
大原と出会ったあの日を、浩志は思い出していた。
昭和四十年代、水戸市内の県立高校から私立M大学に進学した浩志は、本郷の下宿から自転車で通っていた。近くには国立T大学があり、下宿の中にもその学生が数名住んでいた。場違いかなと内心思ったが、兄・岳次が学生だった時にその下宿を利用し、管理人だった「荒川みい」と顔見知りだったこともあった。岳次はM銀行に就職し、そのまま東京に住み続けていた。
みいは、母親の下宿経営を引き継いでいたが、齢は当時二十四歳だった。住んでいた学生から何度か告白をされた��ともあるが、
「学生は恋愛が本業じゃないわよ」
と言い放っていた。
実は、今年も三社祭を見る為に上京した際にもみいと会っていた。彼女は二女・愛美に下宿の経営を任せていたが、食事づくりは手伝っていた。片貝木綿の長着を着たみいは、行き付けでもあるM百貨店で買ったイギリスの紅茶を淹れながら、
「相変わらず、男の追っかけをしてるの?」
と聞いた。彼女にはすでに、自分がゲイであることを、浩志は学生時代にカミングアウトしていた。小千谷縮の長着を着た浩志は、
「それがオレのライフワークだもン。それがなけりゃつまらねぇよ」
と言った。カップに鼻を近づけると、柑橘系の香りが鼻腔内を通っていく。浩志はアールグレイが大好きだった。愛美も掃除の合間に茶の間を訪れ、
「おじさん、こんにちわ」
と笑顔で挨拶した。愛美はTシャツにジーンズと言う格好だった。
そんなやり取りをしていたのを思い出しながら、
『みいちゃんに、どうやって告別式に来てもらおうかな…』
と考えた。浩志は、本郷にある日本基督教団の教会の上にいた。そう言えば、幸雄は基督教徒だったな…。色々思いを巡らせていた。
一方、浩二は浩志の部屋を掃除していた。美津雄と小百合はいったん東京に戻った。再び独りになった家内はガランとしている。
浩二は昨日、生まれて初めて覗いたクローゼットの扉を全開にし、まずは支え棒に引っ掛けていた背広や外套を、全部ベッドに置いた。しかし、意外とキレイに掃除されており、綿埃一つも見かけなかった。
まめに掃除をしていたのだなと浩二は思ったが、背広や外套で隠れていた奥の方に本棚が現れた。その本棚にはぎっしりと『薔薇族』や『アドン』など、所謂「ゲイ雑誌」が発行年月ごとに並んでいた。浩二も一時期買っていたことがあったが、それ以上だった。更に、その本棚の上には蓋付きの収納ケースが置かれ、半透明だったが明らかに「大人の玩具」と判るものが入っていた。そう言えば、高校生だった時に時折、
「嗚呼、イイ! 感じちゃう!」
と壁越しに声が聞こえていたっけ。まさか、これを使ってオ◯ニーをしていたのか?
「…本当に、父さんはスケベだったンだなァ」
浩二はため息を付きながら、クローゼットはこのまま放置しておいた方がイイと判断し、ワイパーで軽く床を拭くだけにとどめた。
全体的に、部屋を軽くワイパーがけするだけで済んだ。しばらく風を通そうかと、窓を全開にした。窓からは、かつて食品や日用品を毎日の様に買い求めていたI百貨店が取り壊され、新たに建設工事が行われていた。向かい側のK百貨店が移転するのだそう。また、隣は元々空き家だったが、いったん更地にされた後に、誰か引っ越してくるのか土台の工事が行われていた。いずれにせよ、この界隈も変わったなと浩二は思った。
階下に来て、仏間に残されている浩志の亡骸の傍に浩二はあぐらをかき、じっと見つめた。未だ、死んだ���言う実感がない。だが、唇は色白くなり肌の艶もないので、やはり死んでいるのだ。明日は通夜、翌日には火葬と納骨、告別式が執り行われる。人間は死ぬと呆気ないと、彼は思った。
「父さん、オレもいつかあの世へ行くのかなァ?」
もしかしたら数分後、でなければ数日から数年後、同じ道を辿るのかもしれないと、未だ解らぬ運命を浩二は漠然とながら感じていた。
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kennak · 1 year ago
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対策とセットで公開しろよボケがまずサンプルはhttps://www.neo-blood.co.jp/を見れば大体わかるこういう詐欺サイトにはひっかからないようにしようなで、対策見分け方としてはhttps://www.ccj.kokusen.go.jp/jri_sysi?page=sgSiteあたりが参考になる最初から騙されずに買わないのが一番いい。このサイトで予習すればだまされる率も減るだろうで残念ながら騙されてしまった場合。汎用的な対処法についてはhttps://www.ccj.kokusen.go.jp/chatbot_answer?page=mhuhn&ksi=creditの3.クレジットカード会社への相談についてを見ろ追記を見たが銀行振り込みの場合はhttps://www.ccj.kokusen.go.jp/chatbot_answer?page=mhuhn&ksi=paidが参考になるだろう。クレカ会社より早いかもしれないぞ警察行って被害届出して、銀行に行くだけだな。頑張れで、ここから↓は「クレジットカードで買い、決済も通ってしまった」かつ「商品が届かない」場合に限っての戦い方を書く理由は実際に俺(正確には家内)が受けた被害がそのタイプだからだまずは不正利用の可能性があるので、即刻カードを止めるそのときに、「チャ��ジバックの手続きをしたいんだがどうすればいいか」も一緒に聞いておくあとからチャージバックの手続きを取ることになる※ちなみに最初に消費者センターに相談したが、最終的にはVISAにチャージバックを申し込むしかないので、消費者センターの出番はない。親身に相談には乗ってくれたが実効力は無かった。次にメールが返ってこないことを承知で以下のサイトのサンプルをベースにした「契約取り消し通知書」を、おそらくは贋サイトに設置されているお問い合わせ窓口のフォームやメアドに送るhttps://syouhisya.net/nettsuhan_torikeshitsuchi/A) 通常のバージョンを使うといい ※AとB間違えてたので訂正 すまんこれは相手に届けるのが目的ではなくその後の手続きをスムーズに進めるための材料づくりなので催告とかまでは要らないと思う どのみち内容証明郵便では送らない(そもそも送るための住所がダミーだし送っても意味ない)俺が送った実際のメールは下記 見ればわかるがAをベースにしているなお業者には名前と住所を知られてしまうことになるが、どうせ通販と思って買っているので向こうにはバレている通知書令和4年2月7日株式会社アクセサリー本舗 御中住所 ××県 ××××××××××××101氏名 ●●●●貴社の運営するサイトで購入した商品の売買契約の解除(取消)について私は、令和4年1月22日、貴社の運営するウェブサイト( https://trailover.top/ )において下記に挙げる商品を購入する旨の申込みを行い、同年1月22日、貴社サイトに記載されている要領に従って当該商品の購入代金として金8490円を支払いましたが、未だ貴社から購入した商品の送付を確認することができない状況です。つきましては、私は貴社と取り交わした当該売買契約を解除(又は取り消し)いたしますので、至急、お支払いした商品の購入代金および送料の合計金8490円を返金くださいますようお願い申し上げます。記1 x |||1列3段タイプのフラップチェスト (約)幅40cm■色:ホワイト・ナチュラル・ブラウン[ディスプレイラック マガジンラック ラック 壁面収納 見せる 本棚 木目 収納 キャビネット フラップ扉 お洒落 シンプル モダン 選べるカラー] (500028211) = 7,040円1 x お買い得品!携帯電話 スマートフォン用ネックストラップ idカード ネック ストラップ 首に掛ける十分な長さの丈夫なストラップはワンタッチで取り外し可能。安い 子供用、ガラケー|||モバイル ネックストラップ。スマホストラップ 首かけ型落下防止ロングストラップ。ワンタッチで外してスマホリングにも。旧携帯や社員証、IDカード入れ、パスケースにも。キッズ キッズ携帯 子供 iPhone エクスペリア (lqd_neckstrap01) = 200円カラー シルバー1 x お湯の上でもふってチャポチャポ、カラカラ!赤ちゃんの感覚を刺激するバストイ|||あす楽【munchkin マンチキン】ベビーバスボール (ピンク・ブルー)知育玩具 赤ちゃん 水遊び 水あそび お風呂遊び おもちゃ シャワー 出産祝い 誕生日 お祝い プレゼント ギフト (tymu11381) = 440円カラー カラーバリエーション ブルー1 x 冷凍ケーキ/パスキエ/マカロン/冷凍/|||ケーキ屋さんやカフェと同じ味わいをご家庭で! BRIOCHE PASQUIER[ブリオッシュ パスキエ]パスキエ マカロンコレクション(6種各2個)[冷凍のみ] 【3~4営業日以内に出荷】 (26461-1) = 810円以上で、これを1日1回、5日間ほど連続で送り、都度PCの時刻が入るようにしてスクショを取るか、お問い合わせフォームの場合は「入力して送信前に」PDF印刷しておく(お問い合わせフォームは所詮ダミーであり、送信するとテキストデータは闇に呑まれるだけなので)俺の場合はメールとフォームへの問い合わせを両方やって全部記録を残したさらに2週間程度待ち、いつまでも返信が無いしモノも送られてこないことを確認する駄目押しで最後通告をもう一通送ってもいいしつこく送っても返信が来ることは無いので限りなくしつこく行く こうすることで民事上の要件は十分満たすはずだどうせ向こうは日本の法律に従う気はないが念のためだほんで、そのスクショを手元にカード会社に連絡し、チャージバックの手続きを行うhttps://www.gladiator.jp/false-pretenses/2019/11/07/%E3%82%AF%E3%83%AC/既に停止のときに問い合わせしていて、チャージバックの手続きが分かっていたり、必要な書類が手元にある場合はその通りに進めるそうでなければ改めてクレジットカード会社の窓口に連絡して口頭で話せばチャージバックに必要な書類とか連絡先を教えてくれるだいたいは家に書類が届いてそれに返送する形になるかと思うあとは教えてもらったとおり/紙に書いてある通りに、クレジットカード会社にチャージバックの訴えをしこしこ書いていく要点としては①そもそも特定商取引法に基づく表記のない詐欺サイトであること②運営者の住所氏名がダミーであること③商品が届かないこと��商品が届かないことを理由に催告を再三行ったが返信が無いこと このとき、撮っておいたスクショやPDFを参考資料として添える 郵送の場合は印刷して同封する俺の場合は上記を述べたうえで、さらに余白に英訳した文も載せた理由は向こうの上司的な存在はVISAになるだろうからだ 意味があるかは知らんあとはVISAが頑張ってくれるので待つ、返金を確認して終わり俺の場合は3か月くらいかかったが詐欺師から無事金を取り返し、その金で焼肉を食ったたかだか8000円のためにどんだけ時間と手間をかけるんだという思いもあるが、泣き寝入りして詐欺師を儲けさせることは嫌だったので戦ったお前も泣き寝入りしてないでちゃんと戦え。詐欺師に儲けさせるな 「ボケが」について解説するたいした理由ではないが複数ある詐欺手法の拡散が目的という割には情報が無い これが一番でかい サイトを示すとお前が幇助とかになるのが怖いのかもしれないが、俺が貼ったまとめサイトみたいなのもあるし、スクショ撮ってもいいし https抜きで晒すとかやりようあるだろ 文脈付きで晒した実物に騙されたとか言ってお前を責めてくる奴がいるわけねえだろ、常識で考えろ んで対策もぶっちゃけ自分が取ってないから、見た人がどう行動するべきかも書いてないじゃん なんも情報ないから得られるもんがねー 注意喚起になってねーからそれ 結局泣き寝入りして詐欺師を儲からせてるくせに「Googleの責任」 チャージバックは調べたところ支払いを踏み倒す制度なので、チャージバックされればそのまま詐欺師への有効打になる 銀行口座の場合はもっと迅速にもっとヤバい口座凍結という手段が取れる 口座凍結されたらまっとうな回復手段は無いらしい クリティカルヒットだ かように戦う方法はある やってないのはお前 (やってるならそのまま頑張れ、勝ったら報告しろよ) 戦って詐欺師から金をもぎ取り返してから他人の責任を問え微妙に間違った情報を書いている ベトナム人がどうとか商品がニッチだとかはぶっちゃけ本質ではない 差別はやめろ スクレイピングで吸い取ってるんだからお前だろうと誰だろうと何かニーズを満たす商品を乗せてるに決まってる 名前なんか適当に決めてるんだからどの国籍だってあり得る 判断基準はそういうのじゃなくて、トップレベルドメイン(.top, .shopとか)、特商法に基づく表記、住所氏名がダミー、値付けがおかしい、他の商品の説明が明らかにフリマサイトとか あとはまあ消費者センターのHPに全部載ってる 愚痴る前にちゃんと精査してから共有しろ 騙されて反省してます感が足りない 騙されたことはお前の落ち度 真摯に受け止め反省しろ 俺は騙されたの自分じゃなかったけど、もし自分が騙されたとしてもそこは反省して、それはそれとして戦ってたと思うよ 闘志が足りない https://i.imgur.com/1r7WKKL.jpeg
対策とセットで公開しろよボケが まずサンプルは https://www.neo-blood.co.jp/ を見..
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wasurerunikkiii · 1 month ago
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2025.5.22 thu.
タンブラーをひらいたら「旅館の卵焼きウォッチャー」「虫と戦う」とメモがあった。夢の内容だろうがまったく覚えていない。書いたことすら覚えていない。
二度寝をするか迷いながらYouTubeでなんとなく「私服の制服化」と検索をかけて、出てきた動画を観る��私はミニマリストなどの動画を観るのが好き。良さげな人を何人か観ていたらかなり好みに刺さる人が出てきて、しばらく動画を観ているうちに掃除欲がむくむくと。布団から出て、ごはんも食べず顔も洗わずで13時から17時までぶっ通しで掃除していた。いつものようにベッドにコロコロをかけ、トイレの掃除、床や壁や扉も拭き、そのまま洗面所の拭き掃除と、洗面台の下の整頓。そうしていると歯ブラシ立てにこびりついた汚れが気になってきて小一時間かけて磨き、次はキッチンに移動してシンク下の整理や食器と調理器具の選定、有り余っていたカップ類をいくつか手放すことに。後からメルカリに出そうとひとまずまとめてテーブルにかためる。マイクロファイバーのふきんで拭き掃除をしていたのでそのままシンクなども磨く。次はリビング全体の床掃除。てんのいる部屋と寝室の掃除機もかけて、玄関先と入り口の通路も雑巾がけと片付け。あ、最近履いていない靴も5足整理した。ずっと気になっていたリビング収納の整理もして、本棚に並べた飾りものもいくつか片付けて、最後に風呂ついでにてんのトイレを洗って、お風呂場も軽く掃除して終了。お風呂から上がってから服の整理もした。ピカピカになって気持ちがいい。
そうこうしているうちにパートナーが帰ってきて、職場でココイチの金券をもらったと言うので食べに行くことに。パリパリチキンにチーズトッピング。ココイチ、ほとんど行った記憶がないが意外に良かった。おいしいレトルトカレーという味。でも高いなあ。最近はなんかもうチェーンの方が高い。
帰ってからいくつかメルカリに出品した。あんまり売れなさそうで面倒だ。でも捨てるにはもったいないし……。
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blogsukisuki · 2 months ago
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なぜ部屋がすぐ散らかるのか? 片付け上手がやっている収納テクニックランキングTOP5!
あなたは「片付けてもすぐに部屋が散らかる…」と悩んでいませんか?
何度も片付けても、気づけば部屋が散らかっている。 リビングテーブルには郵便物が山積み、床には脱ぎっぱなしの服や子どものおもちゃが転がっている…。 そんな状況に、ついため息をついていませんか?
部屋が散らかる原因は、実は「片付けが苦手だから」ではなく、収納の仕組みと片付けの習慣にあります。
このブログでは、部屋が散らかる原因を解説するとともに、片付け上手が実践する収納ルールやすぐに使える片付けテクニックを紹介します。
「スッキリした部屋をキープしたい!」と思っているあなたに、今日から始められるヒントをお届けします。
部屋がすぐ散らかる原因は「収納の仕組み」と「習慣」にあった!
「片付けたはずなのに、どうしてまた散らかってしまうんだろう…?」 この疑問の答えは、ズバリ「収納の仕組み」と「片付け習慣」にあります。
片付け上手な人は、ただ物を隠すのではなく、物の定位置を決めて、それを守る仕組みを作っています。 さらに、その仕組みが定着するまで、毎日の小さな習慣を積み重ねています。
たとえば、こんな経験はありませんか?
外出前に、鍵や財布が見つからず慌てる。
郵便物や書類を「あとで片付けよう」と思い、気づけばテーブルの上が山積みに。
子どものおもちゃを片付けたのに、すぐに元通りになってしまう。
これらの状況に心当たりがあるなら、あなたの部屋が散らかる原因は「収納の仕組み」と「片付け習慣」にあるかもしれません。
次の章では、部屋が散らかる主な原因を3つに分けて解説します。
なぜ部屋がすぐ散らかる?3つの主な原因
1. 収納スペースが不足している
部屋が散らかる大きな原因のひとつが、収納スペースの不足です。
収納が足りないと、物の定位置が決まらず、つい目につく場所に置いてしまいます。 たとえば、クローゼットが洋服でパンパンだと、洗濯物を戻す場所がなくなり、ソファや椅子が「仮置き場」になってしまうことも。
では、どうすれば収納スペースを確保できるのでしょうか?
シーズンオフの衣類は圧縮袋でコンパクトに収納
ベッド下や扉の裏など、デッドスペースを活用
「使っていないもの」を定期的に見直して処分
特に「1年以上使っていないもの」は、思い切って手放すのがポイントです。 収納スペースに余裕が生まれ、片付けやすい環境が整います。
2. 物の定位置が決まっていない
片付けが苦手な人に多いのが、物の定位置が決まっていないケースです。
物に住所がないと、使った後にどこに戻せばよいのかわからず、そのまま放置されてしまいます。 たとえば、リモコンや文房具、鍵などの小物類は「ちょい置き」されやすい代表選手です。
定位置を決める際には、次のポイントを意識しましょう。
使う場所の近くに収納スペースを作る
「ラベル」を貼って家族全員で共有できるようにする
使用頻度に応じて収納場所を調整する
たとえば、リビングのリモコンは「リモコン専用トレイ」をテーブルの上に置く。 これだけで、「どこに置いたっけ?」と探し回ることがなくなります。
3. 「後で片付けよう」という思考のクセ
「今は忙しいから後で片付けよう」と思って、そのまま放置してしまう——。 この「後回しのクセ」が、部屋が散らかる原因になっているケースも多いです。
片付け上手な人は、「使ったら戻す」という習慣が身についています。 では、どうすれば後回しのクセを克服できるのでしょうか?
1分ルールを導入:1分以内に終わる片付けは、今すぐやる
タイマー片付け:5分だけ集中して片付ける
「片付け後のスッキリ感」を意識:きれいな部屋を想像して行動
特に「1分ルール」は効果的です。 ペンをペン立てに戻す、脱いだ服をクローゼットにかけるなど、小さな行動を積み重ね���ことで、部屋が散らかりにくくなります。
片付け上手が実践!収納の基本ルール4選
片付け上手な人が実践している収納の基本ルールを4つご紹介します。
1. 使用頻度別に収納する
収納の基本は、使用頻度に応じて物の置き場所を決めることです。
同じ引き出しの中でも、手前に「よく使うもの」、奥に「たまに使うもの」を配置するだけで、使いやすさが格段にアップします。
たとえば、キッチンツールを収納する際は次のように分けます。
毎日使うフライ返しや菜箸:コンロ周りの引き出しに収納
週末に使う泡立て器:キッチン棚の中段に
年に数回しか使わないケーキ型:吊戸棚や奥に収納
このルールを守るだけで、「使った後に戻す」行動が自然と定着します。
2. 収納グッズを活用して空間を最大限に使う
収納スペースが限られている場合は、収納グッズを活用して空間を有効活用するのがポイントです。
たとえば、こんなグッズが役立ちます。
引き出し用の仕切りケース:文房具や小物をスッキリ整理
吊り下げラック:クローゼット内のデッドスペースを活用
キャスター付き収納ボックス:掃除や模様替えのときに移動が簡単
中でも、引き出しの仕切りケースは即効性バツグン。 ペン、ハサミ、クリップなどを分類することで、探し物のストレスが激減します。
3. 「1つ増やしたら1つ減らす」ルールを導入
物が増えすぎると、どんなに収納上手でも片付けは大変です。 その防止策が、「1つ増やしたら1つ減らす」ルール。
新しい服を1着買ったら、古い服を1着手放す。 これを繰り返すことで、収納スペースに余裕が生まれ、物が溢れにくくなります。
「何を手放せばいいかわからない…」という人は、次の基準を試してください。
1年以上使っていない
存在を忘れていた
似たようなアイテムが複数ある
この基準でチェックすると、「なくても困らないもの」が一目瞭然になります。
4. ���期的に見直す時間を作る
片付けは「1回やって終わり」ではなく、定期的なメンテナンスが大切です。
おすすめは、月に1回「収納チェックデー」を作ること。 この日に次の3つを確認します。
物の定位置が守られているか
不要なものが増えていないか
収納スペースが有効活用されているか
この習慣を続けるだけで、散らかりにくい部屋が維持できます。
ここまでで、部屋が散らかる原因と収納の基本ルールをお伝えしました。 後半では、片付け上手が実践する収納テクニックTOP5と、片付けを継続するためのコツを紹介します。
片付け上手が教える!収納テクニックランキングTOP5
ここからは、片付け上手な人たちが実践している収納テクニックをランキング形式で紹介します。 どれも今日から取り入れられるアイデアばかりなので、ぜひ参考にしてみてください!
第1位:スペースを無駄なく使う「縦収納」
限られたスペースを有効活用するために、多くの片付け上手が実践しているのが「縦収納」です。
部屋が散らかる原因のひとつに「床に物があふれる」現象がありますが、これを防ぐには床に物を置かず、壁や棚を活用することがポイントです。
��えば、次のような方法があります。
壁面収納シェルフを設置して、本や雑貨を飾りながら収納
突っ張り式のラックを使って、玄関や洗面所の収納力をアップ
マグネットバーでキッチンツールを壁に吊るして使いやすく
壁や天井付近など、普段は活用できていない空間に注目すると、意外な収納スペースが見つかります。
特に、縦の空間を使った収納は「床に物がない状態」を維持できるため、部屋全体がスッキリして見える効果もあります。
第2位:収納ボックスを使ってカテゴリーごとに管理
片付けが苦手な人の部屋には、用途の異なるアイテムが混ざっていることが多いもの。 そこで効果的なのが、収納ボックスを使ってカテゴリーごとに管理する方法です。
やり方は簡単。まず、部屋にある物を以下のように分類します。
文具類:ペン、ハサミ、のり、クリップなど
書類関係:郵便物、学校のプリント、契約書
雑貨・小物:充電ケーブル、アクセサリー、工具
このようにカテゴリを決めたら、同じ種類のものを1つのボックスにまとめ、「文具」「書類」などのラベルを貼るだけ。
これで、必要な物を探す時間が減るだけでなく、「使ったら戻す」という習慣もつきやすくなります。
ポイントは、半透明のボックスを選ぶこと。 中身がうっすら見えることで、探しやすさがアップします。
第3位:「ワンアクション収納」で片付けのハードルを下げる
片付けが面倒に感じる理由のひとつが、「出し入れの手間」。 この手間を減らすのが、「ワンアクション収納」です。
ワンアクション収納とは、引き出しを開ける、蓋を取るなどの動作を最小限にする収納方法のこと。
例えば、こんなアイデアがあります。
フタのない収納ボックスを使って、おもちゃやタオルをサッと出し入れ
引き出し式のラックにラベルを貼り、1秒で必要な物を取り出せるように
マグネットフックを玄関に設置し、鍵や帽子をサッと掛ける
片付けのハードルを下げることで、家族みんなが自然と片付けやすい環境になります。
第4位:デッドスペース活用!ベッド下や扉裏を活かす
部屋が散らかりやすい原因のひとつに、「収納スペースの不足」があります。 この問題を解決するためにおすすめなのが、デッドスペースの活用です。
デッドスペースとは、普段使われていない空間のこと。 例えば、次のような場所が該当します。
ベッド下:キャスター付きの収納ボックスで、季節外れの服や布団を収納
扉の裏側:フックを設置して、バッグや帽子、掃除道具を吊るす
洗濯機上の壁:ランドリーラックを設置して洗剤やタオルを収納
使えるスペースを最大限に活用することで、収納力が一気にアップします。
第5位:見せる収納と隠す収納を使い分ける
部屋をスッキリ見せるコツは、「見せる収納」と「隠す収納」をバランスよく使い分けることです。
「見せる収納」は、使う頻度が高い物をあえてディスプレイするように収納する方法。 一方、「隠す収納」は、生活感を隠して部屋全体を整った印象に見せる方法です。
具体的には次のように使い分けます。
毎日使うもの(リモコン・ティッシュ):オープンラックに配置
週に数回使うもの(文具・掃除道具):引き出しに収納
年に数回しか使わないもの(季節用品):クローゼットの奥に隠す収納
このように「使いやすさ」と「見た目のスッキリ感」を両立できる収納方法を取り入れると、生活の質がぐっと上がります。
片付けが続かない人必見!簡単に継続できる3つのコツ
片付けは、「続けること」が何よりも大切です。 ここでは、片付けを無理なく継続するための3つのコツを紹介します。
1. 毎日5分の「お片付けタイム」を設定
「片付ける時間がない」という人におすすめなのが、「1日5分の片付けタイム」です。
やり方は簡単。 毎日同じ時間にタイマーを5分セットし、その時間だけ集中して片付けるだけ。
おすすめのタイミングは次のとおり。
朝、家を出る前の5分
仕事終わりや夕食後の5分
寝る前の5分
「たった5分で何が変わるの?」と思うかもしれませんが、続けることで部屋が劇的に変わります。
2. 家族でルールを共有する
家族で暮らしている場合、片付けは全員で協力することが大切です。 そのためには、家族みんなでルールを共有しましょう。
たとえば、次のようなルールを決めるのがおすすめです。
使ったものは必ず元の場所に戻す
週に1回は「片付けデー」を設ける
子ども用のおもちゃは、遊び終わったら専用ボックスに入れる
特に、子どもと一緒に片付けをする際は、「片付けゲーム」を取り入れると楽しみながら習慣化できます。
3. 便利グッズを活用して片付けを時短化
片付けを面倒に感じるときは、便利グッズを活用するのも手です。
たとえば、こんなグッズが役立ちます。
自動開閉ゴミ箱:ゴミ捨てがワンタッチで楽に
引き出し仕切りボックス:小物がバラバラになるのを防ぐ
吊り下げ式ランドリーネット:洗濯機上のスペースを有効活用
便利グッズを取り入れることで、片付けのハードルがぐっと下がります。
まとめ:収納テクニックを取り入れて快適な部屋を維持しよう
部屋がすぐ散らかる原因は、収納の仕組みや片付けの習慣にあることがわかりました。
今回紹介した、収納の基本ルールや片付け上手が実践するテクニックを取り入れることで、散らかりにくい部屋を維持することができます。
最後に、今日からできる片付け習慣を3つおさらいします。
1日5分の片付けタイムを習慣にする
物の定位置を決めてラベルで管理
「1つ増やしたら1つ減らす」ルールを実践
まずはできることから始めて、スッキリと快適な空間を手に入れましょう! https://lifelifelife.tokyo/katazuke/
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aoisouken · 4 months ago
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▶Custom-built houses with pets - general information
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▶Custom-built houses with pets - general information
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Many people would like to have a pet as an important member of the family, but don't know what it takes to live together. However, many people do not know what it takes to live with a pet.
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1.掃除しやすく足腰に優しい床材 ペットが滑りにくく、足腰に優しい床材を選びましょう。 また、汚れやキズがつきにくく、掃除しやすい素材を 選ぶことで、清潔な環境を保てます。 2.危険なものをペットから遠ざける ペットが誤って危険なものを口にしないよう、収納場所を 工夫しましょう。高い位置に収納棚を設けたり、扉付の収納を 活用することで、ペットの安全を確保できます。 3.ペットのにおい対策 ペットのにおいを軽減するため、換気システムや 消臭効果のある壁材��壁紙・床材を取り入れましょう。 定期的な掃除と合わせて、快適な住環境を維持できます。 4.お留守番中の安全対策 留守中にペットが安全に過ごせるよう、専用のスペースを 設けましょう。ケージやサークルを活用し、危険な場所への 立ち入りを防ぐ工夫が必要です。日中仕事などで留守に することが多い方は、ペットカメラの導入も検討しましょう。 5.ペットの毛対策 ペットの抜け毛がきなる場合、掃除しやすい床材や 家具を選びましょう。また、空気清浄機の導入や 定期的なブラッシングも効果的です。 6.まとめ ペットと暮らす注文住宅は床材選びや収納、安全対策など 様々な工夫が求められます。また、近年はペットの寿命も 延びており、老後の備えも必要です。共に快適に 過ごせる住まいを実現しましょう。 他にも家づくりに役立つ情報や、 施工事例を紹介しています。 ▶ @aoisouken_officialから お気軽にご覧ください!
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realestatehousing · 4 months ago
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🏡 地震に負けない!お部屋の安全対策 🏡
日本は地震大国!「いざという時」に備えて、部屋の安全対策は万全ですか?💭💡 耐震シェルフを活用すれば、家具の転倒リスクをグッと減らせます✨ でも、「どんなシェルフを選べばいいの?」「設置のコツは?」と迷っている人も多いはず🤔 そこで今回は、耐震シェルフの選び方や設置のポイントをわかりやすく解説します💪
🔹 耐震シェルフが必要な理由 🔹
地震の揺れは予測できません💥 ちょっとした揺れでも、家具がグラついたり収納物が飛び出したりすることがあります。特に「背の高い棚」や「壁から離れた家具」は要注意⚠️ 一度倒れてしまうと、避難経路を塞いだり、ケガの原因になったりすることも…😱💦 だからこそ、 地震に強い耐震シェルフ を選ぶことが重要なんです✨
📌 耐震シェルフを選ぶポイント
✔️ 固定方法がしっかりしているか → L字金具や突っ張り棒で安定性をアップ! ✔️ 収納物が落ちにくい工夫 → 扉付き・滑り止め加工があると安心🎯 ✔️ 設置場所に合ったサイズか → 大きすぎると倒れやすいので要注意💡 ✔️ 耐荷重をチェック → 本や家電を収納するなら、頑丈なものを選ぼう💪
💡 設置のコツでさらに安全に!
耐震シェルフを置くだけじゃなく、設置方法にも工夫が必要です💡 👉 壁際&部屋の角に設置 → 揺れの影響を受けにくく安定💯 👉 重いものは下段に収納 → 重心を低くしてバランスをとる📏 👉 耐震マットやストッパーを活用 → 床や壁にしっかり固定して転倒リスクを最小限に⚠️
🌟 どこで買えばいいの?おすすめの耐震シェルフ紹介!
「どの耐震シェルフがいいかわからない…」「賃貸でも使えるタイプってある?」そんな疑問を持っている方へ📢 おすすめの耐震シェルフと選び方を詳しく解説中✨👇
📢 今こそ防災対策を! 地震はいつ起こるかわかりません⚠️ だからこそ、「備えあれば憂いなし」🏡💡 今のうちに あなたの部屋の耐震対策を見直して 安全な空間を作りましょう😊💖
🏠 あなたの部屋の耐震対策、どんな工夫をしていますか? コメントでシェアしてね!💬✨
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moko1590m · 7 months ago
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ミッション「冷蔵庫のデッドスペースをなくせ」 2024.12.03 10:30 author 宮城圭介
冷蔵庫収納の本命登場です。
冷蔵庫って結構無駄な隙間、使えてない空間多くないですか? 食材や、前日の残り皿、タッパー、調味料などそれぞれ形が違うので重ねられないし、ぴったり収納するのが難しくて、なんだかいつも窮屈だなぁ。雑然と散らかってるなぁ…という印���になってしまいがちです。
それなら収納ケースで形を整えてあげれば、ピッタリ収まるようになるのでは! と山崎実業からかゆいところに手が届く商品が発売されました。それが「冷蔵庫中蓋付き卵ケース タワー」と「冷蔵庫中ミニドリンク収納ケース タワー」2つの収納ケースです。
\ブラックフライデー開催中/ PR
ワザありケーブル3選
CIO スパイラルシリコンケーブル CIO スパイラルシリコンケーブル ¥2,180 ¥1,780 Anker USB-C&USB-C L字 Anker USB-C&USB-C L字 ¥1,490 ¥1,090 UGREEN USB Type C 2in1 UGREEN USB Type C 2in1 ¥2,699 ¥2,239 卵の収納トレーに蓋つけちゃえばいいじゃん 3のコピー-1 Image: YAMAZAKI 卵の収納トレーは、引き出しや扉に付いているデフォルトのケースだと、卵をいっぱい買ったときや違う種類を複数置きたいときに、入らない分は買ったまま入れるしかありませんでした。しかし、デリケートな卵をうまく他の食材と重ならないように収納するのが手間だし、取り出しにくいというのが欠点でした。
ますます手放せなくなるPCとは。内蔵されたチップが前例にないパフォーマンスを実現 ますます手放せなくなるPCとは。内蔵されたチップが前例にないパフォーマンスを実現 Sponsored by デル・テクノロジーズ株式会社 4のコピー-1 Image: YAMAZAKI そこに卵の収納トレーに蓋を付けて、重ねられるようにしてくれる山崎実業の卵トレーが現れました。卵14個収納可能なトレーはクリアな蓋付きで、同じケースを上下に2段重ねることができます。奥行きもあるので、冷蔵庫の奥まで無駄なくスペースを使い切れるのがさらにポイント高め。さらにクリアな蓋で卵の状態を随時チェックできちゃうのも地味にうれしい。
コンビニみたいにドリンク出て来たら便利じゃない? 4のコピー Image: YAMAZAKI あらゆる分野にある「次が出てくる」。これ考えた人に日々感謝してもしきれません。ティッシュ、付箋、そしてコンビニのドリンクコーナー。仕組みは単純で、奥から手前に向けて傾斜があるだけ。ただそれだけなのに、それ以前には戻れない圧倒的な快適さ。これを山崎実業は、なんと家の冷蔵庫でも実現してくれました。
1のコピー Image: YAMAZAKI ミニドリンク収納ケースの底面に傾斜がかかっていて、1個取ると次が手前に下りてくる形によって、あらかじめストックしたドリンクが手前にやって来てくれます。ミニドリンクは飲むヨーグルトや乳酸菌飲料などがジャストフィットなサイズになっていて、収納ケースを2つ並べると種類別に陳列できるので、おうちでコンビニみたいな棚を作れちゃいます。
5のコピー Image: YAMAZAKI ドリンク以外の収納にも対応できる広い守備範囲を持っていて、滑り台トレーを外すことで、お弁当箱やタッパーなどの小物収納としても活躍できます。これならミニドリンクのマイブームが去った後に収納ケースだけ余っちゃうかもな…なんてこと考えず、目の前のQOL上げることに集中できそうです。
モニターアームってまだ進化できたの!? 「パンタグラフ式」ってメリットだらけじゃん モニターアームってまだ進化できたの!? 「パンタグラフ式」ってメリットだらけじゃん Sponsored by エルゴトロン それにしても、「ほんとによく思いつくなぁ」の一言です。この商品が登場するまで、これが困ってるなぁって考えもしなかったのに、商品が登場すると「そう! こういうの待ってた! 」という感覚はいつも不思議です。
山崎実業 冷蔵庫中蓋付き卵ケース タワー 1,980 円 Amazonで見る PR
ベストプライスを自動で見つける 値下がり、セール時に通知します by PLUG logo
山崎実業 冷蔵庫中ミニドリンク収納ケース タワー 1,375 円 Amazonで見る PR
ベストプライスを自動で見つける 値下がり、セール時に通知します by PLUG logo ※商品を購入すると、売上の一部が販売プラットフォームよりメディアジーンに還元されることがあります。掲載されている情報は執筆時点の情報、または自動で更新されています。
Source: 山崎実業(1, 2)
(ミッション「冷蔵庫のデッドスペースをなくせ」 | ギズモード・ジャパンから)
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log2 · 1 year ago
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【株式会社三栄製作所】のトランクルーム5点が登録されました!
株式会社三栄製作所は新潟県燕市に本社を有し、主に自転車ラック、室内・屋外トランクルーム、各種ロッカー、台車・物流機器の製造販売を手掛ける企業です。
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今回は、トランクルーム、5点をご登録いただきました。
三栄製作所 Arch-LOG 検索ページ
▼屋内用トランクルーム
屋内スペースに合わせた、有効な寸法で自由設計。
可動棚/標準1段(TR-U2F)標準2段(TR-UF) 可動式なので収納する物に合わせてレイアウトできます。 錆に強く、厚板構造なので強度にも優れています。
扉の開き勝手(右・左)も自由に計画できます。 取手は樹脂製取手、鍵はシリンダー錠(ディンプルリバーシブルキー鍵2本付き) 天井付けや天井部ワイヤーメッシュ付も別途承ります。 ノックダウン方式ですから、現地にて搬入及び組み立て施工を行います。 床アンカー止・レベルアジャスター±20mm以内。
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▼屋外用トランクルーム
建物の外壁に合わせたカラーリング、建ぺい率に合わせた自由寸法。 特殊処理鋼版を採用し、アクリル樹脂焼付塗装で仕上げていますので、錆に強く、強度にも優れています。
屋根は長尺カラー鋼版を採用、一本化されブースとブースの間に隙間があきません。 積雪荷重は30N/m2(垂直積雪量 換算≒1.4m)、積雪地域にも対応できます。(設置状況・天候等により、定期的な「雪下ろし」が必要になる場合があります。)
本体塗装色は自由にお選び下さい。建物との躯体色合わせも可能です。(屋根は長尺カラー鋼板の色見本か���お選び下さい) ドアチェックや、住居同一キーにも対応できます。(別売オプション) 扉の開き勝手(右・左)も自由です。 取手は樹脂製取手、鍵はシリンダー錠(ディンプルリバーシブルキー鍵2本付き)
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▼トランクルーム特注品
三栄製作所では通常のトランクルームに加え、お客様のご要望に合わせてトランクルームの特注品製作依頼も承っております。 トランクルームの設置場所に合わせた形、サイズ、そして機能を備えたオリジナルの一品をご用意いたします。
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マンションから集合住宅まで収納スペースを最大限活用し、あらゆる寸法・高さに対応可能な自由設計。また建物の雰囲気・外壁に合わせたカラーリングにも対応しています。是非ご確認ください。
三栄製作所 Arch-LOG 検索ページ
※文章中の表現/画像は一部を 株式会社三栄製作所 のホームページより引用しています。
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umifani · 4 months ago
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アパレル店舗様向けオシャレな金属ディスプレイラック(高級) 本棚 ブランド品展示用キャビネット アメリカンデザイン
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doyobiki · 2 years ago
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27.古い本をどうするか考えた話
これまでも何度も出てきている通り、実家の大掃除をしているが、今まで開けたことのなかった収納(扉の前に別の家具が置いてあったりして、そこに何があるかも全然把握していなかった場所)から出てきた母の本の中でももういらないなというものを、玄関脇の部屋に一旦置いたままにしていた。中学生くらいの頃に買ってもらったものと思われる文庫のセットから、結婚前、そして私が小さい頃くらいまでの年代もバラバラの様々な本が入っていた。
ラインナップは記録しておきたいので、全てを写真に撮り、いつか読んでみたいと思えるものだけキープすることにした。中には、若かりし母の書き込みがある本もあり、それが理由でとっておくことにしたものもある。だが、ほとんどはどう考えてもとっておくには場所を取りすぎるし、全てを読破するには、残念ながらそこまで今は興味を持てないものが多いのだ。まあラインナップだけ記録しておけば、母が読んでいた本を読んでみたいともし将来自分が思った時にも、探す手掛かりだけ残し��おけばなんとかなるのではないかと思った。
もういらないな、と判断したところまではいいものの、そのいらないと判断した本をどうするかが問題だった。戸棚の中身を玄関脇の部屋まですっかり運び出してしまってから、1ヶ月くらいはそのまま放置してしまっていた。いらない本を積み上げている様子を見て父が、自分のいらない本も一緒に処分して欲しいというので、それを待っていたのもあるが、何よりそれらをどうすべきかを迷っていた。
これまでも、いらない本や服なんかを買取業者に宅配で送ってみたり、買取査定に来てもらったりしたのだが、なんとなくどれも腑に落ちなかった。なぜ腑に落ちなかったのかを考えると、金額とか手間とか以上に、わたしはそれらの物が「その後どうなるか」が気になっていたのだ。全てのものに見覚えがあるわけでもないし、それらにどのくらいの価値があるかとかは、ぶっちゃけよくわからない。だが、物を捨てられなかっただけの、今まで保存されていた理由がきっとあって、その大部分を占めるのは、物を捨てられないタイプの母と、その母が残した物を整理できなかった父のそれぞれの性質なのだろう。それでもその大部分以外の少しの部分には、それを保存していた理由や思いがあるような気がした。たとえば本だけで考えてみても、母が全く本を捨てなかったかと言えばそうではないだろうし、進学や結婚に伴う引越しの度に、処分する機会は何度もあったと思われる。それでも、いままでここに生き残った本たちは、それなりに選ばれてきたものたちなのだ。だからこそ、これまで他のものを買取に出した際に、なんとなく頼むべき先を間違えたかもとか、これならいっそゴミとして捨てるなり資源としてリサイクルされる方がいいのでは、と思ったことをふまえて、どうするかを考えていた。
これまでで一番私なりの正解だったように思えたのが、支援団体がやっているリサイクルショップに寄付として食器類を持ち込んだことだった。その店には、買取でも金額がつかなかった食器たちを持ち込み、そのほとんどを受け取ってもらった。店先にはたくさんの中古商品が並んでいて、従業員のおじさんたちが、ひとつひとつはたきで埃をとったり、きれいに並べ直したりしていた。従業員の多くは、社会復帰を目指している人たちだという。そんなふうに丁寧に扱ってもらえて誰かの手に渡るのなら、私がいらないと判断したものたちが手元から離れても、これまで大切に保存されていた思いがまだ残り続けるような気がした。そんなふうに思える方法を、これからは探していきたいと思った。
母が保存していた本のほとんどは、出版年代がそれなりに古いものが多いため、ISBNコードが付いていないものばかりだった。そうなると、扱っていない業者もあるようだし、むしろ古い本を得意とする業者や、専門書を得意とする業者、などと、得意分野が分かれているので、適したところにお願いするのがきっとよいのだ。手間を惜しまないのであれば、自分でフリマアプリで出品するのが一番良い値段はつくだろう��れど、それだといつまでも手元に残るかも知れないし、なにぶん数が多いのでひとつひとつ対応するのがあまりにも手間がかかりすぎる。そうやって考えた末に見つけたのが、いくつもの業者に一括査定をするという方法だった。買取が成立すれば業者側から10%ほど手数料を取るという仕組みらしいが、そうやってものの価値を判断し��もらい、考えながらやっていく方法が、今のところ最善のように思われた。明日にも本の写真を撮って、まずは査定をしてみようと思っている。実家まで買取に来てもらう大手の業者に頼むのが、梱包の必要もなく、一番こちらとしては手間がかからないが、どのみちゴミになるような扱いになりかねない古いものばかりなので、少しでもそのものたちのこれからが誰かの役に立てるような送り出し方をして、私の中に悔いが残らない方法を選んでいきたい。(2023.7.8)
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lumitic · 2 years ago
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カンカン多感
pixiv主催 「執筆応援プロジェクト〜おしごと〜」に参加した際書いた習作です。悩み気味の浪人生が陽気な鍛金職人のところで数日間お世話になる話。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19395132
さらに読むをクリックすると読めます。
「……ここがいいだ工房か」  古びれた民家を思わせる作りの建物を見て俺は一人呟く。手元の地図にも狂いはないだろうし、外側に手書きで書かれたようなパネルが「いいだ工房」と名乗っていた。  季節は初夏に入りかけていて、日差しは徐々に強くなっていた。周囲の木がザワザワと騒いでいる。  まばゆい陽射しの煩わしさからなのか、それとも単に虫の居所が悪いだけなのか自分でも理解できない苛立ちに俺は顔を顰めた。この頃は毎日こんなだ。  俺は手元にある地図をグシャリと丸めてポケットにしまうと、ズンズンと建物の玄関前に向かった。カンカンカンカンと鉄同士を叩いているような鈍い音が建物の中から響いている。……一度インターホンを押した程度では聞こえないのか、音は鳴り止まなかった。俺はため息をついて、もう何度かインターホンを押した。   中から聞こえるカンカンカンという音がピタリと止んだ。ガラガラと扉が開くと、中から一人の男が顔を見せる。面長な顔立ちをしていて、若干自分より背が高い。作業着なところを見ると、おそらくさっきの金属の音は彼の手によるものだったのだろう。俺が会釈をすると、彼はぱぁっと明るい表情をみせた。 「アナタが中田さん、デスか。お話は先生から聞いていマス。ひとまず入りましょう」  工房の中に案内されると鉄特有の香りが鼻腔をくすぐる。嗅ぎ慣れない香りに俺は少し顔を顰めた。老朽化のためだろうか。若干壁は煤や汚れで黒ずんでいる。  前を歩く男性の背筋を伸ばして歩く姿からは生真面目そうな性格を感じさせた。もしこの工房で過ごす中で困ったことがあったとしても、この人に聞けば大丈夫��ろう。そんな安心感を感じさせるような背中だった。  玄関から続いている廊下を渡り、工具が散乱した作業場らしき場所を抜けて、少し奥の方にある応接室に通される。  応接室に案内されるまでの通り道で、男性はカタコトの日本語で自己紹介をしてくれた。彼・李俊(リ・ジュン)は、中国からの留学生で、二年前に日本に来たという。大学の講師をやる傍ら、この工房の主人である飯田さんの手伝いをしているらしい。 「先生は今、ちょうど外に出ていますカラ、少し座って待っていてください」  李さんがさし示したソファにひとまず腰掛ける。工房の主人である飯田さんがどこにもいる気配がなかったので少し不安ではあったが、本人が外出していると聞いて納得した。 「ええと、飯田さんはどれくらい外出されている予定でしょうか?」 「ああ、多分、ちょっとしたお買い物デス。中田さんがいらっしゃっいしたことをさっき連絡したので、きっとすぐに戻ってくると思いマスね」 「そうですか。では待っています」  そのやりとりが終わると、李さんがお茶の入った湯呑みをテーブルに置いてくれた。  湯気のたったお茶に手を伸ばす。暖かいお茶を飲むと張り詰めていた背筋の感覚がちょっと緩んできたような気がした。ふうと息をついてから、俺は、ここまでの自分の経緯に頭を巡らせた。
 きっかけは祖父の一言だった。 「仁、五月になったら飯田さんのところで三週間くらい勉強させてもらってきなさい」  唐突な祖父の提案に俺は、は?と間の抜けた返事をした。なんでも、いいだ工房の主人である飯田さんは版画家である祖父とは知り合いであったらしい。俺がバンドをやっている話をすると飯田さんが食いついてきて、興味深そうにしていたという。飯田さんは工房で鍛金を中心とする金工制作をする傍ら、何かと特別講師としてあちこちの学校や教室を飛び回っている人で、もし俺が金工制作に興味がありそうであれば、是非いらしてくださいとのことだったらしい。  ちょどその頃、俺は、大学受験に失敗して浪人生になることが確定した時期だった。親はどうしても俺をいい大学に行かせたいそうだったが、俺にとってはそこまでの期待がどうしても重荷になっていた。  支援はいくらでもする。浪人すればいい。両親はそう言ってくれたが、、そんなこと言われたところで、「いい大学に行く」ということが俺のモチベーションに繋がっていないのだからしょうがないだろう。  大学受験のために高校の軽音部も、仲間内で集まってできたバンドもすっぱりやめた。勉強も真面目に取り組んでいたはずだった。そしてこの結果である。そりゃ努力が足りないのは確かだとしても、俺としては、何だかもう解放されたい気分になっていた。  そんな時に、先ほどの祖父の提案だったのだった。浪人確定になって半ば投げやりになっていた俺はそんな提案を渋々承諾して今に至���。  と、ここまでの経緯を脳内で振り返ったところで、ドタドタと言う音が廊下の方から響いてきた。足音がこちらに近づいたと思えば、客室のドアが勢いよく開いた。 「李君!ただいま!!あ、君は仁君だよね!来てたんだね!お待たせしました!!僕は飯田鉱二っていいます!!よろしく!!」  飯田さんはものすごい勢いで捲し立てながら、買い込んできた物を袋から出したり棚に入れたりし始めた。相当急いで返ってきたのか、身体中から汗が吹き出している。李さんは、そんな飯田さんの様子を少し呆れたように眺めている。 「先生、中田さん驚いてマスから」 「え?!あ、ごめんね。驚かせたよね。もう少しで終わるから、ちょっと待っててくれてもいいかな?」 「ああ、いいえ、全然……大丈夫ですよ。ハハハ」  この人にこれから色々教わると思うと何だかちょっと不安になってきた。俺、本当にここでやっていけるのかな……。
 少しして落ち着いた感じの飯田さんから改めて紹介を受けた俺はさっそく工房の中を案内してもらった。応接間の隣には道具が収めてある倉庫があり、その奥には作品の保管庫。廊下を戻ると先ほど見かけた作業場に辿り着いた。李さんはすでに作業場に戻っていた。カンカンカンという音がまた響き渡る。飯田さんは机の上にあった銅板を手にしながら言った。 「鍛金のことは裕之さんに少し聞いたと思うけど、仁君には今回銅で器を作ってもらおうかなって思ってるんだけど、どんな感じのがいいとかある?」 「ええ、ど、どんな感じといわれても……」  物作りに興味がなかったというわけではないのだが、正直イメージが全く湧かない。そもそもあの平べったい銅板がどうしたら器になるのだろうと思う。うんうんと悩んでいる俺をみて、飯田さんが、机の近くの棚に保管してあった金工作品を見せてくれた。 「これとかこれは銅板で作ったコップ。こっちとかはサラダボウルとかかな。こういうのはシンプルなんだけど、工夫すればとっくりとか窪んだ模様も作れるし、気になるやつとかある?」 「なるほど……すごいな、銅板ってこんなに変形できるんですね」 「もちろん!ちょっとずつだけど形を変えていけるからね。まあでも、せっかくここにきて3週間かけて作るものだから、仁君が欲しいものとか使いたい物とかがいいんじゃないかな〜って僕は思うけど。なんかアイデア浮かんだ?」 「……えっと、じゃあ、このコップみたいな形のやつに模様を入れたやつって作れますか?」  こんな感じの……と付け加えながら、俺は持ってきたメモ帳に模様を描いた。すると、先生は感嘆したようにそのメモ帳をまじまじと眺めた。 「いいねいいね、なるほどね。うん、全然できるよ」
 鍛金というのは一朝一夕でできるような物ではなくて、何度も何度も同じ動作を繰り返しながら形を整形して一つの作品が完成するものらしい。まず、焼き鈍しという工程で金属を火で炙り、加工しやすくする。そ��を薬品で洗って、それから打ち出しという作業に入っていく。打ち出しは当て金という角度のついた金属に沿わせてトンカチで叩いていくことで、形が少しずつ整形されていく作業だ。焼き鈍し、洗い、打ち出しを何度も繰り返していくことによって、平べったい金属板が器に整形されていくということだった。  とりあえず初日ということで、俺は作りたい形に沿った底を作るために木槌で銅板の形を緩やかに変形させていく作業に入ることになった。底に当たる部分を決め、それを中心に平べったい銅板を起き上がらせていく。作りたい物の底に当たる部分を整えてから、当て金を使って全体の変形をさせていく作業に入っていくというのが大まかな手順だ。  飯田さんは、黙々と作業している李さんを示して少し揶揄うような口調で 「李さんは本当に真面目で結構作り方も丁寧だから、僕がいないときにわからないことあったら彼に何でも聞くといいよ!作業中は耳栓してるけど、李様〜!!って大声駆けつければ気付いてくれるからさ」 と言った。幸い、その日にそのフレーズを使うことはなかった。ただ、飯田さんも李さんも時々気にかけるようにこちらの様子を見てくれているのを感じた。安全管理という面が主な理由だろうが、飯田さんにいたっては人が作っているのを見ているのが興味深いというような目つきでもあった。俺は何が面白くて素人の作品を見るのか全くわからなかった。  銅板を熱して叩いてを繰り返していると、あっという間に一七時。帰る時間になった。正午くらいにここを訪れたはずだったが、思った以上に没頭していたらしい。  作業着を脱いで道具の手入れをしているときに先生が思い出したかのように質問してきた。 「あ、そういえば仁君、好きなこととかある?」 「……そうですね。特にこれといったものは」 「……そうか。まあ、この時期はそういうときもあるよね。……ああでも、バンドやってるって裕之さんから聞いたけど」 「バンドは……三年の頃にやめました。ちょっと揉めちゃったし、勉強の邪魔になると思って」 「え?そうなの?……楽器は何やってた?」 「ドラムです」 「そうかー。ふーん、ドラムかー。面白かった?」 「ええ、まあ、それなりに」 「へー、いいじゃんいいじゃん」 「ドラム……叩いてたんですか?」 「んー?いやぁ~、僕はちょっとかじったことある程度かな。音楽はからきしでさ。でも……今聞いて僕は思ったね。君は、きっとうちの工房で過ごす時間が楽しいと思うよ」  やっぱ変な人だなと思った。何を考えているのかがさっぱり読めない。バンドのドラムと、トンカチで銅板叩いていることが何の関係があるというのだろう。大体どちらも俺の今後の人生には必要ないことなんじゃないか。そう思いながら、俺は手にある木槌をぎゅっと握りしめた。
 それから次の日もその次の日も毎日、俺はいいだ工房を訪れて、黙々と鍛金の作業を続けていた。毎日作業場の窓から射しこんでくる太陽の日差しが斜めになるのを見ては、今日もあっという間に終わったなと思っていた。それほどまでにこの鍛金という作業が俺にとっては面白いのかもしれない。底の部分は四日目程で整ってきて、それから後��当て金を使った作業に入っていた。  作業場では飯田さんや李さんも作業をしているため、部屋にはカンカンカンという音が響き渡っていた。さすがに耳がイカれそうになったので、李さんに倣って二日目からはしっかりと耳栓を用意して作業をしているが、それでも、カンカンカンという音はよく聞こえた。  俺は初日、飯田さんは何だか変わった人という印象ばかり抱いてしまっていたが、数日間過ごしてみると、根が非常に真面目な人であるということがわかった。一旦作業に入るとそれまでの気さくな雰囲気はどこへやら、表情の険しい一人の職人が作業台に鎮座していた。しかし、それ以上に面白いのは、彼が打ち出しの時に出すトンカチの音だ。李さんのようなカンカンといった音と違って、飯田さんはカンカン、カンカンカカンと言った風に一定のリズムを保っていた。そのリズムが面白くて、時々俺はそれが音楽のようにも思えた。真似をしようとしたがトンカチの重さのせいで飯田さんほどは気持ちいい音を出すことができなかった。    初めは平べったかった銅板がだんだんと器の形に近づいてくるのつれ、当て金を使った打ち出しが少しずつ難しくなってきた。銅板が起き上がってくるということは徐々に角度がついてくるということでもある。当て金と器との角度がうまく掴めないのだ。ちょうどいいところに当たれば綺麗なうちだし跡ができるのだが、下手に打つと斜めにずれてトンカチの縁の跡が濃く残ってしまう。トンカチの力加減もただ力任せに叩けばいいという訳ではないのが難しい。うんうんと難しい顔をしながら叩いていると、時々飯田さんや李さんが���ってきてコツを教えてくれる。けれど、やはりすぐに習得するのは難しい。なかなか習得できないまま、残り日数が少なくなってきたのを見て、次第に俺は焦り始めていた。受験には落ちるしこんなこともできない自分が情けない。何でもかんでも惨めに感じるような気さえした。  そんな日々が何日か続いたときの帰り際、ふとしたように飯田さんが話しかけてきた。 「最近ちょっと行き詰まってる感じ?大丈夫そう?」  飯田さんはどうやらこの頃の俺の様子を心配してくれたらしい。 「ああ、えっと…多分大丈夫だと思うんですけど、打ち出しが思ってたより難しくって……。今日もトンカチの縁の跡ちょっとついちゃったし」  俺は自分の作っているコップを飯田さんに見せながら言った。飯田さんはコップを手に取って、それから縁の跡を指の腹で優しく撫でた。 「……これね。難しいよね。最後軽く研磨もするけど、跡がひどいとどうしても残っちゃうし、仁君もせっかくなら綺麗に作りたいよね」 「そりゃそうですよ」  数秒間静まり返った。飯田さんはさっきからじっと、俺の作りかけのコップを撫でながら何かを考えている様子でいた。外からまたザワザワと木の葉の音がした。そういえば初めて来た時もちょっと風が強かったなと思い出した。沈黙を破ったのは飯田さんだった。 「仁君って確かドラマーだったよね。やっぱ鍛金で叩くのって楽しいでしょ?」 「……ええ、確かにちょっとドラムというか、太鼓っぽさはあって楽しいです」 「僕は、鍛金っていうのは対話に似ていると思っているんだ」  唐突にそんなことを言われる物だから少し困惑した。ドラムにしろ、対話にしろ、何にでも鍛金に関連づけて考える癖でもあるんじゃないのか。  「対話?」 「そう。その人が好きな話をすれば、相手はちょうどいい反応を返してくれる。でも、こっちが好き勝手話せば向こうは受け止め損ねて話はぐちゃぐちゃになってしまう。……鍛金も同じだと思うよ。力任せにトンカチを振るっても当てどころが悪くっちゃ歪んでいってしまうんだ」  ふうんと思った。対話。なるほど。確かに日常でも話題が悪いとうまく返らないし、自分勝手に話したところで話は拗れてしまうのが常である。それなら、少しわかるかもなと思った。気付いたら、俺はずっと気になっていたことを聞いていた。 「飯田さんの打ち出ししている時の音って楽しそうですよね。やっぱり対話しているからなんですか?」 「え?僕の打ち出しの音……?ああ、まあ、あれは癖みたいなものかもな〜。でもなんか単調にカンカンやってても楽しくないじゃん?だったら楽しくしたくない?」  イタズラを思い付いたかのような顔で飯田さんが言うものだから、俺もつられて笑ってしまった。飯田さんらしい。 「だからさ、力任せにやらなくてもいいよ。あと時間はまだまだあるし。多分一週間くらい残ってるでしょ?」 「そうですね」 「初めっからなんでも丁度よくできる人なんていないんだから、できないことなんて気にしないで、ドラムみたいに楽しく叩きなよ」 「はい。……正直スティックの重さとめちゃくちゃ違うからドラムみたいに叩けってのは難しいですけどね」  俺の一言がよほどお気に召したらしい、飯田さんは、そっかそうだよねハハハだなんて笑いながら作業場を後にした。
 そんな日々を通して、いいだ工房で過ごす日はどんどん過ぎていった。三週間が経って、季節が梅雨に差し掛かる頃、俺の銅製のコップは完成した。打ち出しをしながら模様も入れていった自分だけの銅食器は銅の持つ光沢以上に輝いて見えるようだった。  ……結局として俺は打ち出しのコツは掴み切ることができなかった。最後まで李さんや飯田さんからハラハラとした視線を向けられながら、どうにかこうにか形になったという感じだ。とはいえ、あれ以来、器に跡がつくことは少なくなったし、できない焦りよりも楽しい気持ちが最後は勝っていたように思う。  飯田さんは完成したい俺の銅食器を見て、「え!これ、めっちゃいい!見込みあるよ!!弟子にしたいな〜!!大学生になってからでもいつでもおいでよ〜!!」だなんて言っていた。李さんはハイテンションな飯田さんに、先生、誰にでも言ってマスよね〜と冷静な対応をしながらも、「本当によく頑張りマシたね。すごくいいと思いマス」と満面の笑みで伝えてくれた。  工房の中に置いていた私物を整理して、飯田さんや李さんにお礼を言うと、二人は別れを惜しむかのように沢山労いの言葉や激励の言葉を並べまくった。それから、飯田さんから半ば強引に連絡先を押し付けられる形で連絡先も交換した。…こういうところがあるせいで、飯田さんへの変な人だなぁという感想は最後まで消えることがなかった。  いいだ工房を後にしながら、あっという間の三週間を振り返る。思えば何かを学ぶには少なすぎる時間だった。その証拠に俺は初めの頃と俺は何も変わってはいない。何よりこれからは本格的に勉強漬けの日々になるだろう。それでも、自分だけの中にあった鬱憤をカンカンという音でほぐしていけたような気がする。煩わしいものが多かったのに、今は、ポツポツと降り始めた雨さえも、あの時の飯田さんのようにリズムを取っているようで面白くなっていた。  カバンから折り畳み傘を出して、考える。どちらにせよ浪人は確定してしまっている。志望校のこととか、予備校のこととか、向き合わなければいけないことが沢山ある。帰ったら、いいだ工房の話をして、それからこれからのことを親に話してみよう。綺麗に打ち返るかわからないけど、叩かなければ起き上がらないのと同じように、話さなければ、俺の形も曖昧なまま伝わって、どこか歪んでしまうだろうから。  だんだんと雨足が強くなってくる。それでも俺は構わないでのんびりと歩いていると、後ろからカンカンカンという音が聞こえたような気がした。
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receno · 3 years ago
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【 #ナチュラルヴィンテージ研究会 】vol.8 ・ リセノで働くスタッフは、 どのように「ナチュラルヴィンテージ」を取り入れているのだろう…? 2月の毎週火曜日。 4人のスタッフの「リアルなお部屋」を覗いてみます。 ▼第4週目 Staff:デザイナー 岡本健吾 親子3人で、マンション暮らし -------------------- 【 point 】 DIYアイテムをミックスしたキッチン収納。 備え付けの収納棚を リノベメーカーさんに頼んで、 ネイビーの扉に付け替えてもらいました。 下部の収納は、 以前から使用してたお気に入りの キッチンカウンターだけでは足りなかったので、 オーク材+レザーハンドルの棚を 右側に作って組み合わせ。 コーヒーアイテムに加えて、 額縁やトレー、コーヒーフィルターホルダーなど DIYアイテムをミックスすることで、 自分だけのキッチン収納に仕上がりました。 オイル塗装で仕上げた オリジナルの収納や額縁にトレーなど、 時と共に育つ風合いを、 ナチュラルヴィンテージのスタイルとして楽しんでいます。 -------------------- 文/写真:岡本 編集:江上 #receno #interior #interiorstyling #furniture #naturalvintage #folksofa #リセノ#インテリア#インテリアコーディネート#ナチュラルヴィンテージ#ラタン#古いものが好き#キッチン収納 #キッチンインテリア #豊かな暮らし#暮らしを整える#おうち時間 #真鍮 #DIY #くつろぎ時間 #リセノスタッフのお部屋 #お部屋づくり #ナチュラルヴィンテージ研究会 https://www.instagram.com/p/CaQ-wjWPXZ5/?utm_medium=tumblr
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tarubitwublog · 5 years ago
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棚を付ける
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フリーランスで仕事をしていると、部屋のインテリアは自分の好きなように彩れるので、これまで仕事場や居場所は、心地よいと思うもので満たせるようにしてきました。
元々インテリアが好きなので、WEBや雑誌で様々な世界のインテリアをよく観ていて。そんな素敵な資料を頭に浮かべ、想像と妄想を膨らませ、家を整えて行くのが休日の楽しみの一つとなっているこの頃。
この家に引越しをしてから、少ない収納を増やすため壁面に付いてる棚が作りたいと、しばらく考えていました。
イメージが膨らんでは消え、膨らんでは消えを繰り返し構造まで浮かび始めた頃、そのいつかを試す時がくるのです。
まずはホームセンターで木材をカット。この辺りは大きなプロ用ホームセンターがあり木材も豊富で、もうホームセンターばかり行っています。
今回は家にある木材とあわせて作ることに。散々妄想していたので、頭の中の設計図で作業は進みます。
付けようと思っていたスライド扉は、あまり幅を取りたく無いので一枚扉に。半分は常に見える収納にする事にして。レールは薄くて細い幅8ミリの材を半分にカッターで分割し、ガイドにする事にしました。
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まずは丁寧に下穴を開け、細い釘で打付けていきます。上下の板に二本ずつガイドを付けて、扉を挟めばスライド扉の完成です。おぉ。。スライドする。
全体がシンプルで単純な構造なので、見える場所のネジはダボで隠すことに。今回はなによりまず壁に付けてみよう。という事自体が実験。
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金具には100均の石膏ボード用のフックを利用しました。以前から使っていて心強いアイテム。いくつか分散させれば、重たいものも耐えられる強度もありの万歳100均。すごいです。おかげで造作の幅がぐんと広がっています。
物作りは、今をより良くして行く為の行為なので、悩む時間もまた楽しい。それは私の仕事にも通じます。徐々に目に見えて形になって行く過程も、ワクワクする所も好き。
そしてあっという間に昼から夜になり。形になった箱を早く壁に付けたくて、その辺のピッチャーやカゴを台に、一人その勢いのまま持ち上げて設置。
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引越し時、とりあえず使えるように配置した家具と収めた物たち。
そのまま暮らしが始まり、それぞれの物が仮住まいのまま中途半端に置かれ、使い勝手が悪く、どんどん死角の吹き溜りになりつつありました。
どうにかしたい、と動き始めた棚作りでしたが、おかげでカウンター周りが程よく片付き終盤には部屋の模様替えまで。気持ちの良い部屋に一歩近づいたかな。と思います
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元々整頓上手なら良いけどそうではないし、物も多い。少しづつ引越し毎に減らしたけれど、まだまだ沢山の物に囲まれています。
暮らしは毎日の積み重ねだから、雑多なものもキッチンは多く、いつの間にか適当さが習慣になってしまう事もある。なので気付いた時に出来るだけ整えるのが理想で。細やかだけれど豊かな暮らしをしていきたい。
気を抜くとすぐに荒れますが、出来るだけ動線にならい、片付けやすい部屋にしておくことが今の目標です。出来るだろうか。
日常は、常に穏やかでなんていられるばかりでは無いけど、心地よいインテリアに囲まれて送る暮らしは、自分の心を支え癒してくれると思います。
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ichinichi-okure · 5 years ago
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2020.5.13wed_kyoto
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五月十三日水曜日 天気晴 温度75度[華氏/摂氏24度] 起床六時半 就眠十時の予定
 朝食後、昨夜、寝る前に校正した『ウィークリー・コロナ 磯田家と井上家の今日このごろ』第1号の版下データをコンビニで20部コピーして、10部を潤に磯田家へ届けてもらう。『ウィークリー・コロナ』は、家族ぐるみ仲良くしている磯田さん(ウチの5年生の長男と2年生の次男が、磯田家の長女と長男とそれぞれ同級生)と、小学校の休校がすでに2ヶ月近くなり、「お互いの家に行けないし会えないので、紙上訪問といった塩梅で、磯田家-井上家の近況報告をかねての週刊ぼちぼち新聞」(編集後記)を作ろうということになった。名前はまりっぺ(潤はそう呼ぶが、私は面と向かって呼べない)が「コロナ新聞」と提案したので、じゃ「ウィークリー・コロナでいこう」と私が決め、やや強引に子どもらに同意を求めた。  一部50円。さっそく次男がばあばに、長男は向かいの駐車場の山ちゃんに売って50円玉を握って帰ってきた。  将来、この家族新聞を、コロナの日々の記録として子どもたちが読み返してくれたらと思う。
 この一週間、大伯母の百年前の日記を首っ引きで翻刻に取り組んでいる。  三年前に寺の境内にある六角堂(納骨堂)の片づけをしていたら、須弥壇の下の収納奥深くから埃をかぶった六冊の日記帳が出てきた。薄暗い堂内でそれを開けると、まだ女学校に通っていた日野のおばちゃん(大伯母/祖父の姉)の多感な10代が現われて、びっくりぎょうてんしたのだった。  コロナのパンデミックが、百年前のスペイン風邪の流行と共通しているという話を聞いて、そういえば、あの日記は大正7、8年(1918、19)頃じゃなかったかなと思い出し、本棚から取り出してきて読んでみた。すると、こんな記述を見つけた。日付は大正7年(1918)。
十月二十二日火曜日 天気曇 温度七十度[華氏/摂氏二一・一度] 起床五時半 就眠九時 今朝は寺村さんへお美代さんやお喜久さんとお茶のおけいこに行つた。清子さんは御病気だったのでなさらなかつた。 この頃は大変いやな風が流行するので先生も父母も私に気を付けよとおつしやる。
十一月二日土曜日 天気雨 温度[空白] 起床七時 就眠九時半 此頃大層風が流行るから学校は今日から四日間お休みになつた、学校は二百六十四人程の欠席者があつた。 今朝弟は姉ちやんはよいなお休みだからとうらやましさうに学校へ行つた。 正午帰つて来て姉ちゃんく僕とこ一週間休みへとうれしさうにしてゐた。
十一月十二日火曜日 天気晴 温度五十五度[一二・七℃] 起床六時 就眠九時 此頃新聞を見ると黒枠の広告が沢山ついてゐる。 お友達の重田さんのお母さんも八日になくなられたさうで今日山嵜先生と世良さんと私とで生徒総代になつておくやみに行った。 ほんと重田さんはお気の毒である。
 日野のおばちゃんが、当時まだインフルエンザとは知られていなかったスペイン風邪を、身近に迫る不安として記し留めていたことに息を飲んだ。  これは何としてでも、この日記を翻刻して、スペイン風邪の記録として読んでもらいたいと思った。さっそく大伯母の孫にあたるつねちゃんに電話で連絡を取った(五月五日火曜日)。
 コロナの終息が見えない中で、スペイン風邪の蔓延に見舞われた百年前の社会が、どのようなものだったかを知ることが、コロナ後の世界をどう生きるべきかを知る手がかりにもなる。また今現在起こっていることを、どう後世に記録を遺すか、当時十二歳の少女(!)だったおおおばあちゃんの筆がそれを示していると感じた。どんな時であっても日記は貴重な記録なのだ。  つねちゃんに大伯母の日記のもつ意義を伝え、この日記を翻刻して世に出しても良いか尋ねたのだった。私が鼻息荒く熱弁をふるったので、つねちゃんも戸惑ったことだろう。つねちゃんのお父さん、つまり大伯母の長男にあたるのぶおさんは、いまは病に臥しておられる。のぶおさんと家族にも聞いてみなければと、いったん受話器を置いた(むかし受話器を置くという動作にこめられる思いがあった。もう若い人には理解のできない電話にまつわる言葉も多い)。  連絡を待つ間、さっそく日記の翻刻に取り掛かった。水曜日(五月六日)、活字にした分からPDFデータにして、つねちゃんに送った。翌日、「日記を本に掲載することについて、出してもらってよい、と父親が回答したそうです。」と連絡があった。のぶおさんの朗らかな声を思い出した。
八月三十日金曜日 晴 温度八十四度[二八・八℃] 起床六時 就眠九時 朝目を覚すなりお天気はと見ると大変な暴風雨で須磨所か隣へ行くのもこはい位でした。その時どこかでニアオニアオと猫の鳴声が聞こゑると女中の猫がすてゝございますと云ひましたので飛んで見てみますと三毛猫ですけれどこはい顔をしてゐました。門の柵の所へくくりつけてあつたさうです。牛乳屋のおつさんがきましたので猫が棄てあつたがあげませうかと云ひましたら「へいどうぞおくれやす」と云はれましてとうどう連れて行かれました。 須磨行の止めでしたのには残念に思ひましたが夕方五時頃上の親類から電話がかゝつて唯今おぼんさんがお生れになりました。と云ひましたので家では大喜びでした。弟は家中はねまはつて男だ男だと喜んでゐました。 早く赤ちやんの顔が見せていたゞきたいし、伯父母・兄・姉のにこく顔と男ではつまらないと思いながらも喜でいら〈つ〉しやる和子さんのお顔も見とうございます。
十二月二十二日日曜日 天気曇 温度[空白]度 起床七時半 就眠九時半 正午からお茶の御稽古に行つた。大正七年の稽古終ひであるから丁寧にお習ひをした。 明日一日学校で授業したらもうお終であるがちつともそんな気がしない。私は暮でも急がしくない。やつぱり女学生と云つても子供だと思つた。
 毎日、欠かさず書かれた大伯母の日記を読んでいると、百年前と今が繋がった時間に感じられる。なにせ、この日記には私の会ったことのない6歳の祖父が生き生きと描かれている(祖父は46歳で他界。大伯母は92歳と長命だった)。弟思いの大伯母であった。そして、12歳の大伯母がこの日記を書いているのは、いま私たち家族が暮らすこの家の一室だった。
 大伯母の日記は、「十二歳のスペイン風邪 大伯母の百年前の日記 野田正子日記抄」として、神戸の詩人、季村敏夫さんの個人誌『河口から』6号に掲載します(6月上旬には刊行)。
-プロフィール- 扉野良人(とびらのらびと)48歳 京都 徳正寺住職。プライベート・プレス〈りいぶる・とふん〉を主宰。二児の父。 Instagram → ● Twitter → ●
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hirusoratamago · 5 years ago
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【QN】ある館の惨劇
 片田舎で依頼をこなした、その帰り道。  この辺りはまだ地方領主が収めている地域で、領主同士の小競り合いが頻発していた。  それに巻き込まれた領民はいい迷惑だ。慎ましくも回っていた経済が滞り、領主の無茶な要求が食糧さえも減らしていく。  珍しくタイミングの悪い時に依頼を受けてしまったと、パティリッタは浮かない顔で森深い峠を貫く旧道を歩いていた。
「捨てるわけにもなぁ」  革の背負い袋の中には、不足した報酬を補うためにと差し出されたパンとチーズ、干し肉、野菜が詰まっている。  肩にのしかかる重さは見過ごせないほどで、おかげで空を飛べない。  ただでさえ食糧事情の悪い中で用意してもらった報酬だから断りきれなかったし、食べるものを捨てていくというのは農家の娘としては絶対に取れない選択肢だ。  村に滞在し続ければ領主の争いに巻き込まれかねないし、結局考えた末に、しばらく歩いてリーンを目指すことに決めた。  2,3日この食料を消費しつつ過ごせば、この"荷物"も軽くなるだろうという見立てだ。
 この道はもう、殆ど利用されていないようだ。  雑草が生い茂り、嘗ての道は荒れ果てている。  鳥の声がした。同じ空を羽ばたく者として大抵の鳥の声は聞き分けられるはずなのに、その声は記憶にない。 「うげっ」  思わず空を仰げば、黒く分厚い雨雲が広がり始めているのが見えた。  その速度は早く、近いうちにとんでもない雨が降ってくるのが肌でわかった。
「うわ、うわ! 待って待って待って」  小雨から土砂降りに変わるまで、どれほどの時間もなかったはずだ。  慌てて雨具を身に着けたところでこの勢いでは気休めにもならない。  次の宿場まではまだ随分と距離がある。何処か雨宿りできる場所を探すべきだと判断した。  曲がりなりにも街道として使われていた道だ、何かしら建物はあるはずだと周囲を見渡してみると、木々の合間に一軒の館を見つけることができた。  泥濘み始めた地面をせっせと走り、館の玄関口に転がり込む。すっかり濡れ鼠になった衣服が纏わり付いて気持ちが悪い。
 改めて館を眺めてみた。立派な作りをしている。前庭も手入れが行き届いていて美しい。  だが、それが却って不審さを増していた。
 ――こんな場所に、こんな館は不釣り合いだ、と。思わずはいられなかったのだ。
 獅子を模したドアノッカーを掴み、館の住人に来客を知らせるべく扉に打ち付けた。  しばらく待ってみるが、応答はない。 「どなたかいらっしゃいませんかー!?」  もう一度ノッカーで扉を叩いて、今度は声も上げて見たが、やはり同じだった。  雨脚は弱まるところを知らず、こうして玄関口に居るだけでも雨粒が背中を叩きつけている。  季節は晩秋、雨の冷たさに身が震えてきた。  無作法だとはわかっていたが、このままここで雨に晒され続けるのも耐えられない。思い切って、ドアを開けようとしてみた。 「……あれ」  ドアは、引くだけでいとも簡単に開いた。  こうなると、無作法を働く範囲も思わず広がってしまうというものだ。  とりあえず中に入り、玄関ホールで家人が気づいてくれるのを待とうと考えた。
 館の中へ足を踏み入れ、後ろ手に扉を閉める。背負い袋を床におろし、一息ついた。  玄関ホールはやけに薄暗い。扉を締めてしまえばいきなり夜になってしまったかのようだ。 「……?」  暗闇に目が慣れるにつれ、ホールの中央に何かが転がっていることに気づいた。 「えっ」  それが人間だと気づくのに、少し時間が必要だった。 「ちょっ、大丈夫で――」  慌てて声をかけて跪き命の有無を確かめようとする。 「ひっ」  すぐに答えは出た。あまりにもわかりやすい証拠が揃っていたためだ。    その人間には、首が無かった。   服装からして、この館のメイドだろう。悪臭を考えるに、この死体は腐りかけだ。  切断された首は辺りには見当たらない。  玄関扉に向かってうつ伏せに倒れ、背中には大きく切り裂かれた痕。  何かから逃げようとして、背中を一撃。それで死んだか、その後続く首の切断で死んだか、考えても意味がない。  喉まで出かかった悲鳴をなんとか我慢して、立ち上がる。本能が"ここに居ては危険だ"と警鐘を鳴らしていた。  逃げると決めるのに一瞬で十分だった。踵を返し、扉に手をかけようとした。
 ――何かが、脚を掴んだ。    咄嗟に振り向き、そして。 「――んぎやゃあぁあぁぁぁあぁぁぁああぁッッッ!!!???」  パティリッタは今度こそあらん限りの絶叫をホールに響かせた。
「ふざっ、ふざけっ、離せこのっ!!!」  脚を掴んだ何か、首のないメイドの死体の手を思い切り蹴りつけて慌てて距離をとった。弓矢を構える。  全力で弦を引き絞り、意味があるかはわからないが心臓に向けて矢を立て続けに三本撃ち込んだ。  幸いにもそれで相手は動きを止めて、また糸の切れた人形のように倒れ伏す。
 死んだ相手を殺したと言っていいものか、そもそも本当に完全に死んだのか、そんな物を確認する余裕はなかった。  雨宿りの代金が己の命など冗談ではない。報酬の食糧などどうでもいい。大雨の中飛ぶのだって覚悟した。  玄関扉に手をかけ、開こうとする。 「な、なんでぇ!?」  扉が開かない。  よく見れば、扉と床にまたがるように魔法陣が浮かび上がっているのに気づいた。魔術的な仕組みで自動的な施錠をされてしまったらしい。  思い切り体当りした。びくともしない。  鍵をこじ開けようとした。だがそもそも、鍵穴や閂が見当たらない。 「開ーけーてー! 出ーしーてー!! いやだー!!! ふざけんなー!!!」  泣きたいやら怒りたいやら、よくわからない感情に任せて扉を攻撃し続けるが、傷一つつかなかった。 「ぜぇ、えぇ……くそぅ……」  息切れを起こしてへたり込んだ。疲労感が高ぶる感情を鎮��て行く中、理解する。  どうにかしてこの魔法陣を解除しない限り、絶対に出られない。
「考えろ考えろ……。逃げるために何をすればいいか……、整理して……」  どんなに絶望的な状況に陥っても、絶対に諦めない性分であることに今回も感謝する。  こういう状況は初めてではない。今回も乗り切れる、なんとかなるはずだと言い聞かせた。  改めて魔法陣を確認した。これが脱出を妨げる原因なのだ。何かを読み取り、解錠の足がかりを見つけなければならない。  指でなぞり、浮かんでいる呪文を一つずつ精査した。 「銀……。匙……。……鳥」  魔術知識なんてない自分には、この三文字を読み取るので精一杯だった。  だが、少なくとも手がかりは得た。
 立ち上がり、もう一度ホールを見渡した。  首なしメイドの死体はもう動かない。後は、館の奥に続く通路が一本見えるだけ。 「あー……やだやだやだ……!!」  悪態をつきながら足を進めると、左右に伸びる廊下に出た。  花瓶に活けられた花はまだ甘い香りを放っているが、それ以上に充満した腐臭が鼻孔を刺す。  目の前には扉が一つ。まずは、この扉の先から調べることにした。
 扉の先は、どうやら食堂のようだった。  食卓である長机が真ん中に置いてあり、左の壁には大きな絵画。向こう側には火の入っていない暖炉。部屋の隅に置かれた立派な柱時計。  生き物の気配は感じられず、静寂の中に時計のカチコチという音だけがやけに響いている。  まず、絵画に目が行った。油絵だ。  幸せそうに微笑む壮年の男女、小さな男の子。その足元でじゃれつく子犬の絵。  この館の住民なのだろうと察しが付いた。そしてもう、誰も生きてはいないのだろう。   続いて、食卓に残ったスープ皿に目をやった。 「うえぇぇっ……!」  内容物はとっくに腐って異臭を放っている。しかし異様なのは、その具材だ。  それはどう見ても人の指だった。  視界に入れないように視線を咄嗟に床に移すと、そこで何かが輝いたように見えた。 「……これ!」  そこに落ちていたのは、銀のスプーンだ。    銀の匙。もしかすると、これがあの魔法陣の解錠の鍵になるのではないかと頬を緩めた。  しかし、丹念に調べてみるとこのスプーンは外れであることがわかり、肩を落とす。  持ち手に描かれた細工は花の絵柄だったのだ。 「……待てよ」  ここが食堂ということは、すぐ近くには調理場が設けられているはずだ。  ならば、そこを探せば目的の物が見つかるかもしれない。  スプーンは手持ちに加えて、逸る気持ちを抑えられずに調理場へと足を運んだ。
 予想通り、食堂を抜けた先の廊下の目の前に調理場への扉があった。 「うわっ! ……最悪っ」  扉を開けて中へ入れば無数のハエが出迎える。食糧が腐っているのだろう。  鍋もいくつか竈に並んでいるが、とても覗いてみる気にはなれない。  それより、入り口すぐに設置された食器棚だ。開いてみれば、やはりそこには銀製の食器が収められていた。  些か不用心な気もするが、厳重に保管されていたら探索も面倒になっていたに違いない。防犯意識の低いこの館の住人に感謝しながら棚を漁った。 「……あった!」  銀のスプーンが一つだけ見つかった。だが、これも外れのようだ。  意匠は星を象っている。思わず投げ捨てそうになったが、堪えた。  まだ何処かに落ちていないかと探してみるが、見つからない。 「うん……?」  代わりに、メモの切れ端を見つけることができた。
 "朝食は8時半。   10時にはお茶を。   昼食・夕食は事前に予定を伺っておく。
  毎日3時、お坊ちゃんにおやつをお出しすること。"
 使用人のメモ書きらしい。特に注意して見るべきところはなさそうだった。  ため息一つついて、メモを放り出す。まだ、探索は続けなければならないようだ。  廊下に出て、並んだ扉を数えると2つある。  一番可能性のある調理場が期待はずれだった以上、虱潰しに探す必要があった。
 最も近い扉を開いて入ると、小部屋に最低限の生活用品が詰め込まれた場所に出た。  クローゼットを開けば男物の服が並んでいる。下男の部屋らしい。  特に発見もなく、次の扉へと手をかけた。こちらもやはり使用人の部屋らしいと推察ができた。  小物などを見る限り、ここは女性が使っていたらしい。  あの、首なしメイドだろうか。 「っ……!」  部屋には死臭が漂っていた。出どころはすぐにわかる。���ローゼットの中からだ。 「うあー……!」  心底開きたくない。だが、あの中に求めるものが眠っている可能性を否定できない。 「くそー!!」  思わずしゃがみこんで感情の波に揺さぶられること数分、覚悟を決めて、クローゼットに手をかけた。 「――っ」  中から飛び出してきたのは、首のない死体。
 ――やはり動いている!
「だぁぁぁーーーっ!!!」  もう大声を上げないとやってられなかった。  即座に距離を取り、やたらめったら矢を撃ち込んだ。倒れ伏しても追撃した。  都合7本の矢を叩き込んだところで、死体の様子を確認する。動かない。  矢を回収し、それからクローゼットの中身を乱暴に改めた。女物の服しか見つからなかった。    徒労である。クローゼットの扉を乱暴に閉めると、部屋を飛び出した。  すぐ傍には上り階段が設けられていた。何かを引きずりながら上り下りした痕が残っている。 「……先にあっちにしよ」  最終的に2階も調べる羽目になりそうだが、危険が少なそうな箇所から回りたいのは誰だって同じだと思った。  食堂前の廊下を横切り、反対側へと抜ける。  獣臭さが充満した廊下だ。それに何か、動く気配がする。  選択を誤った気がするが、2階に上がったところで同じだと思い直した。    まずは目の前の扉を開く。  調度品が整った部屋だが、使用された形跡は少ない。おそらくここは客室だ。  不審な点もなく、内側から鍵もかけられる。必要であれば躰を休めることができそうだが、ありえないと首を横に振った。  こんな化け物だらけの屋敷で一寝入りなど、正気の沙汰ではない。  すぐに踵を返して廊下に戻り、更に先を調べようとした時だった。
 ――扉を激しく打ち開き、どろどろに腐った肉体を引きずりながら犬が飛び出してきた!   「ひぇあぁぁぁーーーっ!!!???」  素っ頓狂な悲鳴を上げつつも、躰は反射的に矢を番えた。  しかし放った矢がゾンビ犬を外れ、廊下の向こう側へと消えていく。 「ちょっ!? えぇぇぇぇっ!!!」  二の矢を番える暇もなく、ゾンビ犬が飛びかかる。  慌てて横に飛び退いて、距離を取ろうと走るもすぐに追いつかれた。  人間のゾンビはあれだけ鈍いのに、犬はどうして生前と変わらぬすばしっこさを保っているのか、考えたところで答えは出ないし意味がない。  大事なのは、距離を取れないこの相手にどう矢を撃ち込むかだ。 「ほわぁー!?」  幸い攻撃は読みやすく、当たることはないだろう。ならば、と足を止め、パティリッタはゾンビ犬が飛びかかるのを待つ。 「っ! これでっ!!」  予想通り、当たりもしない飛びかかりを華麗に躱したその振り向きざま、矢を放った。  放たれた矢がゾンビ犬を捉え、床へ縫い付ける。後はこっちのものだ。 「……いよっし!」  動かなくなるまで矢を撃ち込み、目論見がうまく行ったとパティリッタはぴょんと飛び跳ねてみせた。    ゾンビ犬が飛び出してきた部屋を調べてみる。  獣臭の充満した部屋のベッドの上には、首輪が一つ落ちていた。 「……ラシー、ド……うーん、ということは……」  あのゾンビ犬は、この館の飼い犬か。絵画に描かれていたあの子犬なのだろう。  思わず感傷に浸りかけて、我に返った。
 廊下に残った扉は一つ。最後の扉の先は、納戸のようだ。  いくつか薬が置いてあっただけで、めぼしい成果は無かった。  こうなると、やはり2階を探索するしかない。 「なんでスプーン探すのにこんなに歩きまわらなきゃいけないんだぁ……」
 慎重に階段を登り、2階へ足を踏み入れた。  まずは今まで通り、手近な扉から開いて入る。ここは書斎のようだった。  暗闇に目が慣れた今、書斎机に何かが座っているのにすぐ気づいた。  本来頭があるべき場所に何もないことも。  服装を見るに、この館の主人だろう。この死体も動き出すかもしれないと警戒して近づいてみるが、その気配は無かった。 「うげぇ……」  その理由も判明した。この死体は異常に損壊している。  指もなく、全身至るところが切り裂かれてズタズタだ。明確な悪意、殺意を持っていなければこうはならない。 「ほんっともう、やだ。なんでこんなことに……」  この屋敷に潜んでいるかもしれない化け物は、殺して首を刈るだけではなく、このようななぶり殺しも行う残忍な存在なのだと強く認識した。  部屋を探索してみると、机の上にはルドが散らばっていた。これは、頂いておいた。  更に本棚には、この館の主人の日記帳が収められていた。中身を検める。
 その中身は、父親としての苦悩が綴られていた。  息子が不死者の呪いに侵され、異形の化け物と化したこと。  殺すのは簡単だが、その決断ができなかったこと。  自身の妻も気が触れてしまったのかもしれないこと。  更に読み進めていけば、気になる記述があった。 「結界は……入り口のあれですよね。ここ、地下室があるの……?」  この館には地下室がある。その座敷牢に異形の化け物と化した息子を幽閉したらしい。  しかし、それらしい入り口は今までの探索で見つかってはいない。別に、探す必要がなければそれでいいのだが。 「最悪なのはそのまま地下室探索コースですよねぇ……。絶対やだ」    書斎を後にし、次の扉に手をかけてみたが鍵がかかっていた。 「ひょわぁぁぁっ!?」  仕方なく廊下の端にある扉へ向かおうとしたところ、足元を何かが駆け抜けた。  なんのことはないただのネズミだったのだが、今のパティリッタにとっては全てが恐怖だ。 「あーもー! もー! くそー!」  悪態をつきながら扉を開く。小さな寝台、散らばった玩具が目に入る。  ここは子供部屋のようだ。日記の内容を考えるに、化け物になる前は息子が使用していたのだろう。  めぼしいものは見当たらない。おもちゃ箱の中に小さなピアノが入っているぐらいで、後はボロボロだ。  ピアノは、まだ音が出そうだった。 「……待てよ……」  弾いたところで何があるわけでもないと考えたが、思い直す。  本当に些細な思いつきだった。それこそただの洒落で、馬鹿げた話だと自分でも思うほどのものだ。
 3つ、音を鳴らした。この館で飼われていた犬の名を弾いた。 「うわ……マジですか」  ピアノの背面が開き、何かが床に落ちた。それは小さな鍵だった。 「我ながら馬鹿な事考えたなぁと思ったのに……。これ、さっきの部屋に……」  その予想は当たった。鍵のかかっていた扉に、鍵は合致したのだ。
 その部屋はダブルベッドが中央に置かれていた。この館の夫妻の寝室だろう。  ベッドの上に、人が横たわっている。今まで見てきた光景を鑑みるに、その人物、いや、死体がどうなっているかはすぐにわかった。  当然首はない。服装から察するに、この死体はこの館の夫人だ。  しかし、今まで見てきたどの死体よりも状態がいい。躰は全くの無傷だ。  その理由はなんとなく察した。化け物となってもなお息子に愛情を注いだ母親を、おそらく息子は最も苦しませずに殺害したのだ。  逆に館の主人は、幽閉した恨みをぶつけたのだろう。 「……まだ、いるんだろうなぁ」  あれだけ大騒ぎしながらの探索でその化け物に出会っていないのは奇跡的でもあるが、この先、確実に出会う予感がしていた。  スプーンは、見つかっていないのだ。残された探索領域は一つ。地下室しかない。    もう少し部屋を探索していると、クローゼットの横にメモが落ちていた。  食材の種類や文量が細かく記載されており、どうやらお菓子のレシピらしいことがわかる。 「あれ……?」  よく見ると、メモの端に殴り書きがしてあった。 「夫の友人の建築家にお願いし、『5分前』に独りでに開くようにして頂いた……?」  これは恐らく、地下室の開閉のことだと思い当たる。 「……そうだ、子供のおやつの時間だ。このメモの内容からしてそうとしか思えません」  では、5分前とは。 「おやつの時間は……そうか。わかりましたよ……!」  地下室の謎は解けた。パティリッタは、急ぎ食堂へと向かう。
「5分前……鍵は、この時計……!」  食堂の隅に据え付けられた時計の前に戻ってきたパティリッタは、その時計の針を弄り始めた。 「おやつは3時……その、5分前……!」  2時55分。時計の針を指し示す。 「ぴぃっ!?」  背後で物音がして、心臓が縮み上がった。  慌てて振り向けば、食堂の床石のタイルが持ち上がり、地下への階段が姿を現していた。 ��なんとも形容しがたい異様な空気が肌を刺す。  恐らくこの先が、この屋敷で最も危険な場所だ。本当にどうしてこの館に足を踏み入れたのか、後悔の念が強まる。 「……行くしか無い……あぁ……いやだぁ……! 行くしか無いぃ……」  しばらく泣きべそをかいて階段の前で立ち尽くした。これが夢であったらどんなにいいか。  ひんやりとした空気も、腐臭も、時計の針の音も、全てが現実だと思い知らせてくる。  涙を拭いながら、階段を降りていく。
 降りた先は、石造りの通路だった。  異様な雰囲気に包まれた通路は、激しい寒気すら覚える。躰が雨に濡れたからではない。
 ――死を間近に感じた悪寒。
 一歩一歩、少しずつ歩みを進めた。通路の端までなんとかやってきた。そこには、鉄格子があった。 「……! うぅぅ~……!!」  また泣きそうになった。鉄格子は、飴細工のように捻じ曲げられいた。    破壊されたそれをくぐり、牢の中へ入る。 「~~~っ!!!」  その中の光景を見て思わず地団駄を踏んだ。  棚に首が、並んでいる。誰のものか考えなくともわかる。  合計4つ、この館の人間の犠牲者全員分だ。  調べられそうなのはその首が置かれた棚ぐらいしかない。    一つ目は男性の首だ。必死に恐怖に耐えているかのような表情を作っていた。これは、下男だろう。  二つ目も男性の首だ。苦痛に歪みきった表情は、死ぬまでにさぞ手酷い仕打ちを受けたに違いなかった。これがこの館の主人か。  三つ目は女性の首だ。閉じた瞳から涙の跡が残っている。夫人の首だろう。  四つ目も女性の首。絶望に沈みきった表情。メイドのものだろう。 「……これ……」  メイドの髪の毛に何かが絡んでいる。銀色に光るそれをゆっくりと引き抜いた。  鳥の意匠が施された銀のスプーン。 「こ、これだぁ……!!」  これこそが魔法陣を解錠する鍵だと、懐にしまい込んでパティリッタは表情を明るくした。  しかしそれも、一瞬で恐怖に変わる。    ――何かが、階段を降りてきている。   「あぁ……」  それが何か、もうとっくに知っていた。逃げ場は、無かった。弓を構えた。 「なんで、こういう目にばっかりあうんだろうなぁ……」  粘着質な足音を立てながら、その異形は姿を現した。  "元々は"人間だったのであろう、しかし体中の筋肉は出鱈目に隆起し、顔があったであろう部分は崩れ、悪夢というものが具現化すればおおよそこのようなものになるのではないかと思わせた。  理性の光など見当たらない。穴という穴から液体を垂れ流し、うつろな瞳でこちらを見ている。  ゆっくりと、近づいてくる。 「……くそぉ……」  歯の根が合わずがたがたと音を立てる中、辛うじて声を絞り出す。 「死んで……たまるかぁ……!!」  先手必勝とばかりに矢を射掛けた。顔らしき部分にあっさりと突き刺さる。  それでも歩みは止まらない。続けて矢を放つ。まだ止まらない。  接近を許したところで、全力で脇を走り抜けた。異形の伸ばした手は空を切る。  対処さえ間違えなければ勝てるはず。そう信じて異形を射抜き続けた。
「ふ、不死身とか言うんじゃないでしょうねぇ!? ふざけんな反則でしょぉ!?」    ――死なない。    今まで見てきたゾンビとは格が違う。10本は矢を突き立てたはずなのに、異形は未だに動いている。 「し、死なない化け物なんているもんですか! なんとかなる! なんとかなるんだぁっ!! こっちくんなーっ!!!」  矢が尽きたら。そんな事を考えたら戦えなくなる。  パティリッタは無心で矢を射掛け続けた。頭が急所であろうことを信じて、そこへ矢を突き立て続けた。 「くそぅっ! くそぅっ!」  5本、4本。 「止まれー! 止まれほんとに止まれー!」  3本、2本。 「頼むからー! 死にたくないからー!!」  1本。 「あああぁぁぁぁっ!!!」  0。  最後の矢が、異形の頭部に突き刺さった。    ――動きが、止まった。
「あ、あぁ……?」  頭部がハリネズミの様相を呈した異形が倒れ伏す。 「あぁぁぁもう嫌だぁぁぁ!!!」  死んだわけではない。既に躰が再生を始めていた。しかし、逃げる隙は生まれた。  すぐにねじ曲がった鉄格子をくぐり抜けて階上へ飛び出し、一目散に入り口へ駆ける。  後ろからうめき声が迫ってくる。猶予はない。 「ぎゃああああもう来たあああぁぁぁぁ!!!」  玄関ホールへたどり着いたと同時に、後ろの扉をぶち破って再び異形が現れる。  無秩序に膨張を続けた躰は、もはや人間であった名残を残していない。  異形が歪な腕を、伸ばしてくる。 「スプーンスプーン! はやくはやくはやくぅ!!!」  もう手持ちのスプーンから鍵を選ぶ余裕すらない。3本纏めて取り出して扉に叩きつけた。  肩を、異形の手が叩く。 「うぅぅぐぅぅぅ~ッッッ!!!」  もう涙と鼻水で顔はぐちゃぐちゃだった。  後ろを振り返れば死ぬ。もうパティリッタは目の前の扉を睨みつけるばかりだ。  叩きつけたスプーンの内1本が輝き、魔法陣が共鳴する。 「ぎゃー! あー!! わーっ!! あ゛ーーーッッッ!!!」  かちゃり、と音がした。  と同時に、パティリッタは全く意味を成さない叫び声を上げながら思い切り扉を押し開いて外へと転がり出た。
 いつしか雨は止んでいた。  雲間から覗いた夕日が、躰に纏わり付いた忌まわしい物を取り払っていく。 「あ、あぁ……」  西日が屋敷の中へと差し込み、異形を照らした。異形の躰から紫紺の煙が上がる。  もがき苦しみながら、それでもなお近づいてくる。走って逃げたいが、遂に腰が抜けてしまった。  ぬかるんだ地面を必死の思いで這いずって距離を取りながら、どうかこれで異形が死ぬようにと女神に祈った。
 異形の躰が崩れていく。その躰が完全に崩れる間際。 「……あ……」    ――パティリッタは、確かに無邪気に笑う少年の姿を見た。    翌日、パティリッタは宿場につくなり官憲にことのあらましを説明した。  館は役人の手によって検められ、あれこれと詮議を受ける羽目になった。  事情聴取の名目で留置所に三日間放り込まれたが、あの屋敷に閉じ込められた時を思えば何百倍もマシだった。  館の住人は、縁のあった司祭によって弔われるらしい。  それが何かの救いになるのか、パティリッタにとってはもはやどうでも良かった。  ただ、最後に幻視したあの少年の無邪気な笑顔を思い出せば、きっと救われるのだろうとは考えた。 「……帰りましょう、リーンに。あたしの日常に……」
「……もう、懲り懲りだぁー!!」  リーンへの帰途は、晴れ渡っていた。
 ――ある館の、惨劇。
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