#棕櫚の木の下で
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honnakagawa · 11 months ago
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8月14日(水)open 12-18
お盆ですね。 お店の前にも張り紙、そして何度もお知らせして大変申し訳ないのですが、当店はお手洗いのご用意がございません。 不便極まりなく申し訳ありませんが、済ませてからお出かけいただくことをおすすめいたします。 入り口脇の工事が終われば、お手洗いもご用意できますので、もうしばし、お待ちくださればと思います🙇
五十嵐大介さん『ねこまがたけ』原画展2週目となりました。 五十嵐さんの描く海、魚、やはり素晴らしいです。 写真では伝わりきらない瑞々しさ、是非目からも涼をおとりください。 『人魚のうたがきこえる』や『海獣の子供』など、色んな意味でヒヤッとなる、閲覧用書籍もギャラリー内に置いています。 ごゆっくりお過ごしくださいね。
そして新しくお取り扱いが始まった本のお知らせ。 ひとり出版社の秋月圓さん @shugetsuen より『夏葉社日記』が届きました。 今年の春に出版され、すでに3��が決定! 著者であり、版元の代表でもある秋峰善(しゅう ぽんそん)さんに、ハングルでサインを入れていただき、お届けいただきました! 美しい文字。素敵なんです。 夏葉社で島田さんと働いた1年間の日々が綴られています。 島田さんが『長い読書』(みすず書房)の中で書かれた、「アルバイトの秋くん」で秋さんのことをご存知の方も多いかもしれませんね。 夏葉社にいる頃に、中川への荷物も発送手配などしてくださっていたようで、店名がシンプルでありながら、記憶に残るお名前だ、と思ってくださっていた、とやり取りの中で仰っていただき、しみじみと嬉しい。 なんと長野県では初の取扱い店!だそうなので、是非『夏葉社日記』お手に取ってくださいませ。 わたしもゆっくりと楽しませていただきます。
さらにこれから発売の楽しみな一冊のご案内。 ZINEを取扱わせていただいている、メグマイルランドさん @megumireland が、現在マガジンハウスの漫画サイトSHUROにて連載中の『棕櫚の木の下で』が単行本になります! ひと足お先にご恵投いただきました。 ありがとうございます。 やっぱり紙…紙が好い!! webで読んでいる皆さまも、是非単行本でも。 もちろん入荷いたしますので、ご予約承ります! (すでにご予約のお客さまも🌴) 柔らかな佐賀弁と、小学生のソテツくん、かりんちゃんの直向きな姿が本当に愛おしい。 頬が紅潮したり、鼻の穴が膨らんじゃうの。 懐かしかったり、暑く熱く胸がいっぱいになる『棕櫚の木の下で』是非ご体感ください。 メグさんの漫画は温度や匂いや湿度まで感じるから、やっぱり夏に読むのが良いねぇ。
台風がどうか大暴れしませんように。
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hachikenyakaiwai · 1 year ago
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【かいわいの時】宝暦十四年(1764)四月六日:対馬藩通詞鈴木伝蔵、大坂に滞在中の朝鮮通信使節随員を殺害し出奔(大阪市史編纂所「今日は何の日」)
(事件のあらまし) 朝鮮の上々官名ハとううんとうと申を、対州の家中通詞役鈴木伝蔵といふ者、右上々官を鑓の穂先壱尺斗残し是を以て咽を突通し自害の体をしつらいさし殺しけり。右上々官ハ日本にて大目附役の人なるよし其趣を聞に、西国にて人参を荷打せしと偽りて金銀を私欲したる事ありて此役人に伝蔵より返済せねばならぬ金子有しを毎々催促しける、大坂にて相渡べき約束なりしをいまだ相渡さず、よって厳しく催促致しける故、何とやら私欲の義も露顕に及ぶべきやうになりしゆへ止事を得ず、右のごとく害しける由也(『明和雑記』)。
(犯行現場および時刻) 西本願寺津村別院棕櫚の間(朝鮮人来朝大坂旅館西本願寺座割兼小屋掛絵図)。初七日戊子陰寒(『趙済谷海槎日記』)。コメント欄に写真 ▼朝鮮人来朝大坂旅館西本願寺座割兼小屋掛絵図 조선인래조대판려관서본원사좌할겸소옥괘회도 京都国際学園「関西に残された朝鮮通信使の足跡」より。
(殺害方法および凶器) 寝所へ忍入、鑓の穂先壱尺斗残し是を以て咽を突通し、自害の体をしつらいさし殺しけり(『明和雑記』)。関の兼永の槍(『通航一覧』)長さ4寸ほど(『差上記』)。
(事件の目撃者) このとき賊は、三房格軍(水夫)の姜右文の足を誤って踏み、驚いて目を覚ました姜によって目撃されている(『日東荘遊歌』訳注)。
(指名手配) 一 行年廿六歳 一 背ノ高サ五尺三寸中肉にて顏の色白ク眼は少シ大キク張強シ人体骨柄賤からず 一 其節之着類黒羽二重之袷下には群内大嶋の襦袢 右体之者見付次第訴出候ハゝ御褒美被下候間可遂吟味者也 四月九日(「鈴木伝蔵人相書」)。
(犯行の動機) 崔天悰は高麗人参の密貿易に絡んで鈴木伝蔵を叱責した。事の露見を恐れた伝蔵が崔を殺害した(『明和雑記』『摂陽奇観』)。伝蔵の自白によると、人参の取引がもとで殺したというが、真相は到底わからず(『日東荘遊歌』)。
(事件の背景) 朝鮮と対馬の通詞が手を組んで密貿易(積荷の横領)を繰り返していた(『扶桑録』『東槎日記』「海遊録』)。舞台は主に大坂であり、一行はできるだけ長く大坂にとどまろうとした(『扶桑録』)。「裨将の言うままに放っておいたら《略》崔天悰事件のようなこと必ずやまた起こるでありましょう」(金仁謙)。※鈴木伝蔵は通信使が絡んだ密貿易の一味。崔天悰もそうであったかは不明。
(事件の余波) この一件を初めに歌舞伎化したのは並木正三で、67年(明和4)2月大坂嵐雛助座(角の芝居)で《世話料理鱸庖丁(すずきぼうちよう)》を上演。史実に近かったため2日間で中止を命ぜられ、ただちに奥州藤原の世界に改めた《今織蝦夷錦》を上演した。『世界大百科事典(旧版)』【韓人漢文手管始】より。
(写真)「世話料理鰭庖丁 絵番付」1467(『摂陽奇観』所収)
(浜松歌国は)鈴木傳藏の朝鮮信使殺害事件を詳記し、次に其の事件があってから四年目、この事件が角の芝居嵐雛助座に於て、並木正三により新狂言に取組まれたことを書き加へたのみでなく、當時板行の繪番附を其のまゝに貼りつけてゐます。この鈴木傳藏事件が上演されたは、歌國が生れる十年前のことで、その當時の繪番附を手に入れることは容易ではなかつたらうと思はれます(校訂者識)。『浪華叢書 第四』より=写真も。
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oka-akina · 2 years ago
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棕櫚の姫
 そのコンクリートの塀を城壁と呼んでいた。広い広い敷地を囲って、高さもあり、壁の上には有刺鉄線が張り巡らされいかめしい。書道教室の行き帰りにいつも通る道で、城壁の作る影は湿っていた。苔が生え、蟻や蜘蛛が這っていた。蟻を目で追い、歩いていると、足元がぼこんぼこん鳴った。壁とはちがう色のコンクリートで蓋がされており暗渠だった。かつて川だったところにかけられた蓋で、ところどころ揺れる。城壁だなんて巨大に感じていたのはわたしが小さかったためだろう。
 城壁の内側は二階建ての細長い建物で、庭が広いのでぽつんとして見える。クリーム色の壁がくすんでいた。そんなに豪華な建物ではないのでかえって城だった。余計な華美は避け、質素に屹立している。ほんとうの城はこうでなくっちゃと納得し、庭の芝生がかなり禿げていてそういう滅びの気配も城だと思った。どうやらどこか大学か会社の寮であるらしく、何々寮という文字が見えた。といっても、城門はめだたないつくりで奥まったところにありそっちへ行くのはこわかった。どんな寮だか、どんな人が住んでいるのか、ちゃんと見たことはなかった。
 わたしが見ていたのは壁と棕梠シュロだった。お城の庭には一本だけ、背の高い棕梠の木があった。灰色の壁の向こうですっくと伸びている。壁よりも建物よりも高く、ぼさぼさの幹が風にしなっている。棕梠とい��名を知ったのはもっとあとで、わたしはあれはヤシの木だと思っていた。あの揺れ方は南国だなあと、南国のことを知らないのに感心していた。雪の降りそうな寒い低い雲の日でも、冷たい風に手の甲が痒くても、壁の向こうのヤシの木だけ南の島で、お城の中だから当然だと思った。壁の外から見上げる葉はいつも影になり、動物の毛みたいにぎゅっと密集して見えた。
 この木の下にどんな人が住んでいるのだろう。なんとなく、人魚姫の姉たちを想像した。絵本の話、もっとわたしが小さかったころの話。母が、人魚姫の姉たちが泳ぎ回るページを開いて、「この中だったら誰が好き?」とわたしに選ばせた。深い意味はなかったと思うが——人魚の姉たちは色とりどりで、きっとわたしに色の名前を言わせたかった——、わたしは青い髪のお姉さんを指した。彼女の髪の毛はそんなに長くないがAラインにふわふわ広がっていて、ひたいに垂らしたアクセサリーが大人っぽく、いちばん素敵だと思った。そうして青い髪の人魚はその一ページだけの登場で、人魚姫に短刀を渡すシーンにはいなかった。それもよかった。きっと海の底で静かに悲しんだ。悲しみはするが彼女にはその後の人生があり、死なない。青い髪の姉についてわたしは幾度も想像した。棕梠のお城にいる誰かを想像すると、彼女になった。
 やがて暗渠の町からは引越して、わたしは川に挟まれた町に住むことになった。両親が離婚し、母と二人の家になり、近くに祖母と伯母が住んでいてちょくちょく行き来した。蓋のない、どころか、おおきなおおきな川で河川敷もだだっ広い。二つの川はカーブし、町はレモンの形をしている。アーケードの商店街があり暗渠の町よりだいぶ騒がしい町だったが、学校は小さかった。わたしの学年はそれまで三十九人で、わたしが引っ越してきたことにより四十人になり、あなたのおかげで一クラスだったのが二クラスになったのだと春休み明けの転校初日に先生に言われ、自分が福音なのか災厄なのかわからなかった。
 新学期早々ずっと休んでいる子がいて、盲腸で入院しているとのことだった。クラスみんなでお見舞いの手紙を書きましょうと先生が言った。色画用紙が配られ、一人一通、工夫してメッセージカードを作るよう言われ、まだ一度も会ったことがないのにわたしも書くんですかと先生に尋ねたら、「みんなクラスの仲間でしょう」とたしなめられた。でも知らないんだよな、となりのクラスの子たちは書かないのかな、わたしが来なければひとつのクラスだったのにな……と思った。
 どうせ知らない人に書くのなら棕梠のお城にいるはずの彼女、青い髪の人魚に宛てて書きたかった。棕梠のお城の人魚たちには足があり、城壁の外では完璧に人間のふりができる。王子に恋をせず生き続け、芝生の上を駆けたり寝そべったり、真夜中、お城の中でだけ人魚に戻る。庭に水をまいて海にするかもしれない。そうか、だから芝が禿げていた。棕梠の葉ずれの音を聞きながら足の使い方を練習し、人魚の下半身がいらなくなったらお城——寮から出て行く。でも彼女たちは人間のふりも人魚でいることも好きだから、のらりくらりお城に住みつづけ、出て行かない。棕梠はどんどん伸びてゆき、葉の重さで腰が曲がる。青い髪の彼女はぼさぼさの幹をやさしく撫でてくれる。それなら手紙を書けるのだ。書けるか? わたしはなにを書くだろう?
 たとえばいつも棕梠を見上げていたこと。黒い葉。風。書道教室は畳の部屋で薄暗かったこと。流しの水がいつも細く、冷たくて、お湯は出ず、わたしは手についた墨汁をきれいに落とせなかった。黒く染まった指先をきつく握って、すれちがう人たちから隠した。なぜ隠さなければと思ったのか、わたしがあらゆる視線をおそれていたためだが、そそりたつ棕梠にはぜんぶばれている気がした。人魚を見守る南の島の木は、わたしのことだって知っていたはずだ。墨汁はいつも風呂で落とした。浴槽で足を伸ばし、そのころにはもう一人で風呂に入るようになっていた。墨の溶けた湯だからほんとうは透明ではない、目に見えない黒色の混じった湯なのだと思った。そういうことを書く。書いた。学校から帰ってきて便箋につづり、糊をなめて封をした。でもこれでは、わたしが思っていることを書いただけで、受け取る相手、青い髪の彼女に向けてなにか発信しているわけではないなとも思った。
 盲腸のクラスメイトには、画用紙を切ったり貼ったりして「飛び出すカード」を作り、おだいじにとか当たり障りのないことを書いた。
 レモンの町では書道教室に通わなかった。伯母はフラダンス教室の先生をやっており、招かれたので何度か見学したが、自分にはできる気がしなかったので(踊るのは恥ずかしい)、見学しただけだった。伯母はフラをやるからこまかいウェーブの髪がすごく長くて、想像の人魚よりも長かった。教室はおばあさんが多く、ハイビスカスの造花がたくさん飾ってあり、でもヤシの木はなかった。
 盲腸のクラスメイトとは友だちになれた。退院してすぐ話しかけられ、飛び出すカードすごくかわいかった、どんな子が転校してきたのだろうと楽しみだったと言われ、わたしはちょっと申し訳なく思った。
 だからというわけではないがかなり仲良くなった。すみれちゃんという名前で、しばしば自分の名前をSMILEと書いた。たとえば授業中に回ってくる手紙、ノートの切れ端にぎっしり書かれたいろいろの最後にSMILEとあり、それは署名だけども、受け取ったわたしには「笑って!」というメッセージにも見え、わたしはすみれちゃんの手紙がけっこう好きだった。
 きのうみた夢とか、好きな音楽とか、誰々が雑誌のインタビューでこう言っていた、ラジオでこんな話をしていた、いますごく眠い、親とケンカしてすげえムカついてる、そういう日記みたいな手紙で、いや日記でもないようないろいろで、思っていることを書くだけでもちゃんと手紙になることを知った。わたしが手紙を読むときすみれちゃんはもう眠くないし、すげえムカついた気持ちもいくらかおさまっている。その時差こそが手紙の肝だと思った。
 手紙ではたまにシリアスな悩みも吐露され、そういうときはSMILEの下に「読んだら燃やして」と強い筆跡で書かれていた。わたしはすみれちゃんの手紙を一度も燃やしたことはなかった。うちにはマッチもライターもなく燃やし方がわからなかったためで、ガスコンロで火をつけるのもこわかった。父親がいたらライターがあったろうか。ないな。たばこは吸わなかった。うちに小さな火がないのは父とは関係ない。父にはときどき会った。父も暗渠の町から引っ越したので暗渠の町に行くことはなくなった。
 中学に入り、すみれちゃんの家が建て替えすることになった。古い家をぜんぶ取り壊すからラクガキしていいよということになり、友だち何人かで誘われた。すでに家具はぜんぶ運び出されからっぽになった家の壁や床だ。油性マジックとか書道の墨汁とかカラースプレーとか、みんなでいろいろ持ってきて、こんなことは初めてだったから最初わたしたちはおそるおそるペンを握ったが、だんだんマンガの絵を描いたり好きな歌詞を書いたり、家じゅう思い思いにラクガキした。腕をぜんぶ伸ばし、肩がもげるくらい大きなマルを描いてみた。マルの中に顔も描いた。すみれちゃんの妹が壁いっぱいの巨大な相合傘を描いた。片側に自分の名前、もう片側はいろんな人の名前で、芸能人もマンガのキャラクターもあったがやがて尽きたのか、後半は「優しい人」「うそをつかない人」「趣味が合う人」と理想を並べていた。すみれちゃんは最後、床に大きく「ありがとう」「SMILE」と書き、このラクガキは家への手紙だったのかと思った。
 あとになってGoogleマップで暗渠の町を見たら棕梠のお城はなくなっていた。見つけられなかっただけかもしれないが、区画整理にひっかかったのか、暗渠の道もないように見えた。お城を取り壊すさい誰か壁にラクガキしたろうか。しなかったろう。だからすみれちゃんの家はとても幸運だったろう。そうして道の形が変わっても、地面の下にかつて川だった跡は残っているとも思った。
 あのとき人魚に宛てて書いた手紙が、このあいだ本棚のすきまから出てきて、なにを書いたかだいたいおぼえていた。恥ずかしいなと思いつつ封を開けたら、しかし便箋は白紙だった。文字はどこかに消えてしまったのか、書いたというのはわたしの思い込みだったのか、ぜったい後者なんだけど、後者なんだけど……と思う。すみれちゃんはマスカラを塗るとき、ビューラーをライターの火であたためる。小さな火���持っている。
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ペーパーウェルというネットプリントの企画に参加します。
セブンイレブン【24438044】 10/8 23:59まで
ファミマ・ローソン【DA5W82BGB9】 10/9 16時ごろまで
これは4年くらい前に書いたやつ。読んだことある人もいるかもしれない(覚えていてくださる方がいたらうれしい)。
今回のペーパーウェルのテーマが「時間」だったので、時間のことを考えながら書いた小説にしました。いやどこらへんが?って感じなんだけど、自分の中では…。過去のことを語るときの距離感、時間の長さとか流れを探りたかったというか。
つい最近読んだ川上弘美のインタビュー記事ですが、「年をとって記憶がいっぱい自分の中に貯まっているせいか、ある時期から、一瞬にフォーカスして書くよりも時間の流れを書くことが多くなってきた」とあって、なるほどなあと思いました。そして「でもコロナのもとで生活しながら小説を書いていると、なぜだか自然に、今この瞬間にフォーカスした書き方に回帰していくことになりました」と続き、とても興味深かった。
『群像』のweb記事で、「物語るために遠ざかり、小説全体であらわしていく」という題の鴻巣友希子との対談です。
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catonoire · 17 days ago
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「岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」展
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東京都現代美術館で「岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」展を見る。造形作家で批評家としても知られる岡﨑の大規模個展で、作家自身が作品解説も書いている。本人濃度(?)の極めて高い展覧会と言えそうである。
冒頭の画像は、チラシやポスターにも使われている作品。そのタイトルは以下のとおり。
左 Amid the sea’s savage darkness, the little bird glimpsed a single piercing ray of light. What could it be? Awakened, it flew through the storm. Fish, enduring these raging waters, seem stronger, wiser than humans. Beyond twenty feet, wave-roars silence human speech. Reefs transform: slippery, spiked, twisted, sharp—their endless forms leave me utterly lost. 右 The roar of waves and wind deafens me. In reef shadows, I hear phantom whispers, mysterious sea flutes. Mesmerized by the rainbow sheen of fresh fish, divine rapture overtakes me. Sinking through swirling waves, consciousness dissolves. A voice echoes through silver air, "Wild storm! Yet garden, sea, sky—all ablaze." Pale fingers now grasp, cradle.
すべてではないが、かなりの数の作品が非常に長いタイトルを持っている。それも含めて作品が成立しているのだろうと思うので、なるべく正確に書き写すよう努めたが、誤入力があるかもしれない。
展示室は1階か��3階まで続き、ミュージアムショップ近くのスペースにも展示が少しある。
展示室1階は「2020年までの仕事」と「さまざまなプロジェクト」。最初に掲げられていたのは、作家が「こづくえ」と名付けた工作物。これを1年あまり壁にかけて眺め、なぜかおもしろいと感じ、のちにシリーズ化していった由。平面を立体化する発想は、洋服の型紙などに通じているようである。
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下の作品《3時12分》は、箱に入れて送ったら「梱包材しか入っていなかった」と報告され、ごみ箱の中から梱包材とともに発見されたといういわくつきだそう。壁にかかっていれば周囲から際立った存在たり得るが、置かれた環境によっては作品とは認識されない事例。
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このシリーズは、以下のような大きな立体作品にも発展した。
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広い展示室でいちばん存在感があったのは、アクリル絵具による絵画作品群だった。透明感のある絵具と不透明な絵具の使いかたがおもしろく、大胆に描き殴ったかのようでありながら、ごちゃついておらず、すっきりした印象にさえ見える。とても長い作品タイトルは、発表当初はかなり奇妙なものと受け取られたらしい。
左 この方角がわたしにとっては、いつとはなしに生きる方角になっていたというわけだ(ぼくらが近づくと消えてなくなる水!)。衰弱していたので海までは出られない。わずかに見える地平線、光線の具合か、砂漠に反射するまぶしい光がぼくらの目を灼く。わずか一滴でも砂の底から草の芽を、緑の火花を誘い出す水。その残してきたすべてを飲み干す。 右 北へ向って五時間歩いたら景色が変った。なにしろできるだけ遠くまで行き(ぼくらは大股に! 歩いた)何もみつからなかったら日没までに戻らなければならない。真昼に消えて夜にはまた生れるあの雲の、日中のさいごに残る積雲の影。そのひとつひとつが、水の動きと水の深さをそなえた森の茂みをあらたに作り出すのだ。見わたすかぎり忙しなく。
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左 あなたがたの考え(善悪)は紙に書かれる。この紙きれを火にくべよう。紙が燃えたらその考えこそ過ちとなる。紙は炉に投げ込まれ、しばらく火の中にあったが、やがて焼けも焦げもせずふわり、ふわりと飛びだしていく。楽園に神が生ぜしめた(花も葉もめだたぬ)善悪を知る一本の木。その木から(禁じられた果実と同じく)紙きれも作られたのである。 中央 天使は翼があるから鳥という。顔かたちは玉のように清らか、声のさまも女のよう。心を寄せても返事は文ばかり、耳に入るは羽音だけ。 右 野には(この世界では見えぬ)育ちも摘まれもしない無数の種子が眠る。言葉は種子である。あなたの見る水は、いつのまにか漲り涸れる河のように水蒸気が作るのではない。地の底から、泉のように想起されるのである。
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左 石がとどく距離なら、隈なく見渡せるさ。よって、剥き出しになった骸に気づかぬ者—水を目の前に、乾いた口で飢えを我慢するような者は、だれもいない! 悲しみは消えず、きっと肌の上に残るだろう(だから)、いつまでもきりなく泣くことはない。奇麗な死を願うのであれば(食われたくなければ)。海綿と水を用意し、今すぐ洗濯に出たまえ。 右 遠く投げた石によって、少年の肩の筋と骨とは粉々に砕かれた。距たりゆえにこの男—ダレモイナイ、自身は、自分が何をしたのか知ることもない。同じ母から生まれた者を殺したというのに。見える通りその肌はつるつる、滑らかなまま。けれど(だから)心が晴れることはもうないだろう。感じられるのは右脚のくるぶしの痛み。その痛みに大粒の涙を流す、ダレモイナイ。他国のものよ、この男と戦うつもりなら、その鼻と耳を削ぎ落とし、犬に食わすことさえも躊躇うことないぞ。
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小さいサイズの作品も多く、大きいサイズのものとは違った魅力がある。左から、《出来/ルーテルの食卓》、《河内(ハノイ)/地球上ではじめての聲》、《瑠璃/西方の溌剌》、《戸口/雑巾と棕櫚の靴拭い》。
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床に置かれているのはタイル作品。奥の壁に見えるのが布を使った作品。
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床に置かれたタイル作品2点のタイトルは次のとおり。タイルと同じように文字を12×12に並べている。
ひ と の よ は お し よ せ る こ う ず い 、 た て 、 あ ん か ん と い え に ざ し て い て は な ら ぬ 。 れ ん れ ん と こ の よ に と う り ゅ う を き め こ む な 。 す く い の は し が げ き り ゅ う に の み こ ま れ ぬ う ち に い さ ぎ よ く た び た て 。 あ つ い じ ん あ い に お お わ れ た こ の よ に 、 こ こ ろ を あ わ そ う と は お ろ か な こ と 。 ゆ れ う ご く ど だ い に あ し を と ど め て は な ら ぬ   い こ う べ き い か な る か げ も お ち て い な い ま ひ る 、 ち か く に み ず わ き い で 、 て ん が い さ な が ら か た ど ら れ た い け 、 か う せ る か 。 み ど り の く さ が も え 、 す ず し げ な み な も 。 さ ば く を は し り ま わ っ た あ し を や す め 、 ぎ ん よ う に あ い た く ち を と ざ す 。 い ち わ の か ら す 、 き ぬ の う え に お か れ た こ く よ う せ ��� 。 だ れ の た め に も に ふ く す
い ま は わ た し を あ ら う と き で す 、 と み ず に み を な げ た 。 こ ん な う つ く し い ひ と が あ ざ ら し に た べ ら れ て し ま う 、 と ひ と び と は な き さ け ん だ 。 み を な げ る と い な ず ま が お こ り 、 い な ず ま を み て あ ざ ら し は み ず に う か ん だ 。 ひ の く も が と り か こ み け も の た ち が ふ れ る こ と も そ の は だ か の す が た を ひ と に み ら れ る こ と も な か っ た   は じ め て て ん ち が し ゅ つ げ ん す る よ り も ま え 、 ま だ な に も の も か た ち を な し て い な か っ た と き 、 い き る も の は た だ お お み ず の う え を た だ よ っ て い た 。 か み の こ と ば に よ っ て て ん ち が あ ら わ れ て か ら は い き る も の は き の う え に ず っ と と ど ま っ て い る 、 だ か ら い き る も の が う ご く た び に 、 こ の き か ら み ず が な が れ で て く る の だ
この下の画像は、布をパッチワーク的に組み合わせた作品のひとつ、《木灰木を育てる》。近づいて目を凝らして見ると、手芸作品ではないので必ずしも布を縫い合わせているわけではないようだった。
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絵画ほど多くはないが、立体作品も少なからず並んでいた。
(下の画像左) ハンバウとそむきにぐるものを ホクワクととらへたり (下の画像右) テウミンとたみをとむらって バツサイとつみをきりしは
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上の画像で壁に掛かっている小さいサイズの絵は《同じ名をもつ堅さと重量(頭陀袋)》。
また、展示室の隅の一区画が絵本に割かれていた。絵本の実物のほか、絵本『かく』の原画がたくさん。
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数々の「ポンチ絵」。作家曰く、デフォルメされて記憶された名画の印象を、設計用薄葉紙を破って表現した、絵画の似顔絵、とのこと。
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四谷アート・ステュディウム関連資料。2004年から2014年まで開校された芸術学校で、岡﨑はそのディレクターを務めていたとのこと。
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このほか、公園の計画に携わったり(雪と霧の公園)、環境保護的な活動に関わったり(灰塚アースワーク)、公共の場所に設置する作品を制作したり(ファーレ立川)、といった狭義のアートの域にとどまらない仕事も紹介されていた。
2階の小さなスペースでは、岡﨑が2021年に脳梗塞で倒れたことと関連した展示がなされていた。病後のリハビリで描いたものが《T. T. T. Bot (Table Turning Tripod Robot)》の描画過程に似ていたということから、それも展示されていた。《T. T. T. Bot》は2015年の作品で、人の描画過程の速度や方向などを記録し、それを反転させた動きを画板にさせることで、画板に筆を置くだけで描いた本人以外の人も自動的に描画過程を体験できるというもの。この説明では何が何やらという感じかもしれないが、展示室には実物と映像が用意されていたので、仕組みは想像しやすかった。
《T. T. T. Bot》の描画過程の絵はたとえばこんな感じ。
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ご本人の脳の写真も。
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3階は「2022年からの仕事」。やはりアクリル絵具の絵画作品が主役を張っている。
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(上の画像) ジャガタラ。バナナから生まれた。ある日イノシシの牙に引っかかったココナツを見つけました。持ち帰ったココナツを庭に埋めると数日で大木に育ち、花が咲きました。花をとろうと彼女は木に登り、指を切り、その血が花に落ちました。 ジャータカ。かつて菩薩は泥水を泳ぐ力強い魚でした。干ばつがありました。ルビーのような目を開き魚は言いました。助けを求めている世に如来が雨を降らせるのは初めてではありません。洪水が起こって、甘い花の香りが漂いました。 (下の画像) “You don’t see far, and you don’t see clearly,” said the Moon, “In the little pretty whirl here below.” Lute strings trembled moonlight. Gossamer threads caught starlight. Moments dissolved beneath crystal waters. “She wept for the world’s depravity, unheard by the ears of men.” Constellations pierced bamboo grove. Coral pendant caught lamplight. ‘There,’ she exclaimed, ‘there!’ and she knelt and kissed the purple carpet. Evening frost kissed pale skin. Temple candles flickered worlds. Ivory doves scattered dreams. I think she was actually weeping. Dawn shattered like sea glass.
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左から On Ohrid Lake’s rocky shore, an ancient sage meditated, his bird-like face carved by time and fasting. Swallows skimmed waters. The novice’s azure beads glinted. “Master,” he murmured, “your strength wanes like autumn light.” Behind them stood a monastery, half-hidden among olive trees, its burned walls whispering tales of sacrilege. “At night, Master, I see them: Hellenic maidens weaving flower crowns with blue wildflowers, their hair flowing with their hearts’ rhythm.” The youth’s voice trembled. Through azure darkness, mysterious figures like shadows - Macedonian shepherds driving boars through olive groves, Dryads herding pearl-white goats, laughter echoing across deep blue Aegean waters. Lilies and roses, planted by long-departed Orthodox monks, wove through the garden where ferns advanced like silent armies. “The ancient Thracian gods still walk here,” the old man murmured, eyes gleaming. Beyond the flower-strewn ruins, cypress groves stretched toward horizon, harboring secrets of Cyclopes and Thessalian nymphs dancing in moonlight. “I seek the moment when immortal spirits sing,” the sage revealed, clutching his cypress staff. “When the sun passes between Ram and Lion, their song trembles through creation. Tomorrow at dawn, I shall hear it.” His eyes blazed with ancient wisdom, reflecting centuries of searching through Byzantine and Delphic lore. The youth gathered roses bright as rubies and lilies white as pearls, weaving them through rushes as the last grains of sand fell. “You’ll find me young again,” the master had promised. When dawn painted the walls with clear light, he sat motionless, embracing the dewy flowers, his quest ended.
《露齿而笑/コロッケを食べるDavy Crocket. または口笛をふくJiminy Cricket》
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《Une Larme pour une Goutte d’Eau/ただ一つの慈悲》
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立体作品もやはり何点もあったが、Tumblrの画像枚数制限のため少ししか載せられない。
Examine The Tone And Reasoning Too; Consider The face, How It Changes Hue/聆音察理,鑒貌辨色
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(上の画像中央の立体作品) Hear the Breakers’ Deepening Roar/气喘如牛、舳艏揺曳倾海/Trampling, Trampling, Trampling, to Overwhelm the Shore! (上の画像左の平面作品) The faithful brown eyes closed in eternal sleep as the wind created an eerie howl. Through tall reeds, something leapt into deep water. “My brother, Follow the path to that volcanic pit,” I whispered. Animals absorb earth’s scent into their flesh; cubed meat wafts soil’s aroma. A large dun-colored beast moved at considerable speed across the green hillside. The stiffened limbs of our prey ceased their natural service. “It was bluish clay,” he muttered, tracking another creature. We glimpsed porcupines, an anteater, and a wild pig with curved tusks. After hunting for over an hour without securing a shot, darkness fell swiftly. (上の画像右の平面作品) The aged fish cast a vast, faint shadow on the pond’s bottom, its silhouette wavering like a mirage in the sunlight. The water’s slight murkiness and the shadow’s immensity rendered it imperceptible to the smaller fish, who swam on, oblivious to the ancient presence above. Daily, the old fish approached the shore, gazing skyward. It sampled the bitter earth, musing, “With time, I’ll adjust.” It longed to scale the bank, envisioning the wonders beyond: distant mountains, rivers, and luminous nighttime cities. The mysterious terrestrial world beckoned, teeming with countless unseen marvels.
最後に余談をひとつ。額縁やケースに入っていない作品が多いので、下の写真のように床のあちこちにテープが貼ってある。ある展示室でテープの先に踏み込んでしまった人がいたらしく、スタッフが「結界を張ってありますのでその先には入らないでください」と言っているのが聞こえてきた。結界。そう、確かに結界と言っていた、ごく自然に、当然のように、大真面目に。それが妙にツボにハマってしまい、誰かに話したくてたまらなくなったが話す相手がいないのでここに記しておく。
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kamitaba · 10 months ago
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棕櫚の木の下で 1巻 / マガジンハウス
メグマイルランド
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wazakka-kan · 1 year ago
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明日のお弁当のおかずに牛蒡。
片栗粉つけて多めの油で蓋つきの鉄鍋で揚げ蒸しにして、醤油+砂糖のタレを掛け回し、粗熱取り中。
牛蒡の甘みとよい香り。
牛蒡を洗う時は棕櫚たわし。土を落とし、適当に表皮を剥いてくれて手間いらず。
戦時中の捕虜の食事に牛蒡を出したら、後に木の根を食べさせられた、虐待された!と訴えられたそうですが、見た目以上に美味しい野菜だったのにねぇと、残念エピソードとして記憶。
未知の物へ対する受け入れがたさが分かるだけに、仕方ないなと思いつつ、食べてみれば、「経験してみれば」体感で分かるのになあという価値が、世の中にはたくさんあるのだろうなとも思います。
棕櫚たわしの良さは、使ってみないと分かりにくいので、ぜひ一度、お試しくださいね。
職人手巻きの棕櫚たわし通販
#棕櫚たわし #野菜の皮むき #野菜の下ごしらえ #台所仕事 #料理道具 #家事を楽しむ #インテリア雑貨 #和雑貨 #江古田 #新桜台 #西武池袋線 #練馬区 #贈り物 #プレゼント #ギフト
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botaworks · 1 year ago
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ZINE『植物のふりした妖怪』
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作家・宮田珠己さんとZINE『植物のふりした妖怪』を作りました。見た目が妖怪っぽくなってしまった街角の植物を集めたZINEです。
BASEにて販売中の他、下記書店でお取り扱いいただいています。
・ポルベニールブックストア(神奈川・大船)
・古本と新刊scene(熊本)
・旅の本屋のまど(東京・西荻窪)
・コバリブックス(三重)
・緑の本棚(東京・根津)
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●執筆者 村田あやこ 宮田珠己
●装丁 藤田泰実
●目次 はじめに………02
妖怪File 1:壁抜け宇宙人……06 妖怪File 2:エレクトーン妖怪……07 妖怪File 3:森の長老……08 妖怪File 4:スピーカー妖怪……09 妖怪File 5:月極かじり虫……10 妖怪File 6:出目獅子舞……11 妖怪File 7:花ナメクジ……12 妖怪File 8:千樹観音……14 妖怪File 9:ダイオウイカ……15 妖怪File 10:夜回り妖怪……16 妖怪File 11:赤目妖怪……17 妖怪File 12:スナイパー……18 妖怪File 13:壁もじゃ……19 妖怪File 14:森の怨霊……20 妖怪File 15:大ウサギ……21 妖怪File 16:草パンダカー……22 妖怪File 17:陽気なサボテン……24 妖怪File 18:ラインダンサー……25 妖怪File 19:牛化木……26 妖怪File 20:草屋敷……27
タイプ別ギャラリー① 家………28 タイプ別ギャラリー② 壁………29
レポート:妖怪植物を探しに(新宿編)………30
妖怪File 21:能面木……35 妖怪File 22:フェニックス……36 妖怪File 23:棕櫚の精霊……37 妖怪File 24:ドレスアップ犬……38 妖怪File 25:おばけの樹……39 妖怪File 26:ビャクシンの叫び……40 妖怪File 27:妖怪エビフライ……41 妖怪File 28:カニ松くん……42 妖怪File 29:妖怪バレちゃった……44 妖怪File 30:見張り妖怪……45 妖怪File 31:ミラーマン……46 妖怪File 32:クラーケン……47 妖怪File 33:チアおじさん……48 妖怪File 34:草スナッフィー……49 妖怪File 35:モアイ行列……50 妖怪File 36:室外機喰らい……51 妖怪File 37:片目ナメゴン……52   妖怪File 38:妖怪いいのよ……53 妖怪File 39:妖怪の巣……54
タイプ別ギャラリー③ 庭木・鉢………56 タイプ別ギャラリー④ 木の根っこ・節………57
もっと楽しむ参考文献………58
妖怪File 40:妖怪もじもじ……60 妖怪File 41:尻怪……61 妖怪File 42:妖怪×××……62 妖怪File 43:妖怪下の毛……63 妖怪File 44:妖怪なかよし……64 妖怪File 45:ヌーディトビーチの精……65 妖怪File 46:もじゃもじゃヨークシャテリア……66 妖怪File 47:妖怪チューチュー……67 妖怪File 48:緑の守護獣……68 妖怪File 49:ひとつ目……69 妖怪File 50:妖怪の死……70 妖怪File 51:よみがえる王……71 妖怪File 52:サボッティー……72 妖怪File 53:銀目ワニ……73 妖怪File 54:かおかべ……74 妖怪File 55:あばれ犬……76 妖怪File 56:妖怪ハムハム……77 妖怪File 57:怪獣遍路……78 妖怪File 58:大猿……79 妖怪File 59:階段を登る小人……80 妖怪File 60:臥龍神……82
レポート:妖怪植物を探しに(横須賀編)………83
タイプ別ギャラリー⑤ 電線・電柱………88 タイプ別ギャラリー⑥ 自己増殖………89
あなたの妖怪植物診断チャート………90
あとがき………92
総ページ数/本文94ページ/フルカラー
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reedmind · 2 years ago
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kachoushi · 2 years ago
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各地句会報
花鳥誌 令和5年7月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年4月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
一葉の家へ霞の階を きみよ 春昼や質屋の硝子なないろに 小鳥 伊勢屋質店今生の花とほく 光子 菊坂に豆煎る音や花の昼 和子 一葉の質屋は鎖して春の闇 はるか 本郷の亀を鳴かせて露地住ひ 順子 おかめ蕎麦小声で頼み万愚節 いづみ 文士らの騒めきとすれ違ふ春 三郎 一葉を待つ一滴の春の水 光子 物干に如雨露干したり路地の春 和子
岡田順子選 特選句
一葉の家へ霞の階を きみよ 金魚坂狭め遅日の笊洗ふ 千種 菊坂の底ひの春の空小さし 光子 坂の名のみな懐かしき日永かな 要 赤貧の欠片も少し春の土 いづみ 本郷の間借りの部屋の猫の妻 同 質店の中より子規の春の咳 俊樹 止宿者の碑のみ残すや蝶の舞 眞理子 本郷の北窓開く古本屋 きみよ かぎろひの街をはみ出す観覧車 いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月1日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
花冷の背後より声掛けらるる 美穂 幾年も陽炎追ひて遊びけり 散太郎 濃きほどに影のやうなる菫かな 睦子 化粧水ほどの湿りや春の土 成子 画布を抱き春の時雨を戻りけり かおり 昼月は遠く遠くへ花満開 愛 シャボン玉の吹雪や少女手妻めく 勝利 麗かや砂金三つ四つ指の先 睦子 成り行きの人生かとも半仙戯 朝子 鞦韆の羽ばたかずまた留まらず 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月3日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
花吹雪卍色と云ふが今 雪 花冷に後姿の観世音 同 そぼ降りてひと夜の契り花の雨 笑 観世音御手にこぼるる花の寺 同 お精舎やこの世忘れて糸桜 啓子 逝きし友逢へないままに朦月 同 裏木戸を開ければそこに花吹雪 泰俊 御仏と咲き満つ花の句座に入る 希 愛子忌や墓にたむけの落椿 匠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月5日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
縋りつく女心や桃の花 世詩明 肌寒く母の手紙はひらがなぞ 同 啓蟄や鍬突き立てし小百姓 同 日野河原菜花の香る祭りかな ただし 菜の花や石田渡しの蘇る 同 雛祭ちらしずしそへ甘納豆 輝一 ぽつたりと落ちて音なき大椿 清女 花吹雪路面電車の停車駅 同 大拙館椿一輪のみの床 洋子 花の山遠く越前富士を抱く 同 吉野山日は傾きて夕桜 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月6日 うづら三日の月 坊城俊樹選 特選句
花の下天をを仰げば独り占め さとみ 春陰やおのが心のうつろひも 都 春耕や眠りたる物掘り起す 同 左手の指輪のくびれ花の冷え 同 園児等のお唄そろはず山笑ふ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
膝をまだ崩せずにをり桜餅 秋尚 登り来て本丸跡や花は葉に 百合子 葉脈のかをり弾けて桜餅 同 桜餅祖母の遺せし会津塗り ゆう子 売り声も色つややかに桜餅 幸子 木洩日の濡れてゐるやう柿若葉 三無 春愁や集ふふる里母忌日 多美女 伍しゐても古草の彩くすみをり 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
心経をとなへ毛虫に火をはなつ 昭子 マンホール蓋の窪みに花の屑 昭子 栄螺売潮の香りを置いてゆく 三四郎 金の蕊光る夕月てふ椿 時江 禅寺の読経流るる花筏 ただし 若者の髭に勢や麦青む みす枝 龍が吐く長命水の春を汲む 三四郎 花吹雪受けんと子等の手足舞ふ みす枝 土器の瓢の町や陽炎へり ただし 海遠く茜空背に鳥帰る 三四郎 紅梅のことほぐやうに枝広げ 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月10日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
片棒を担いでをりぬ四月馬鹿 三無 薬草園とふ門古りて松の花 和魚 だんだんと声ふくらみて四月馬鹿 美貴 四月馬鹿言つて言はれて生きてをり 和魚 松の花表札今も夫の居て 三無 白状は昼過ぎからや四月馬鹿 のりこ 一の鳥居までの大路や松の花 秋尚 松の花昏き玄関応へなく 美貴
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月11日 萩花鳥会
京よりの生麸草餅薄茶席 祐 不帰のヘリ御霊をおくる花筏 健雄 ただ一本ミドリヨシノの世界あり 恒雄 堂々と桜見下ろす二層門 俊文 猫に愚痴聞かせて淋し春の宵 ゆかり 杵つきの草餅が好きばあちやん子 美惠子
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令和5年4月13日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
便り待つポストをリラの房覆ふ 栄子 畑打つや鍬を担ひし西明り 宇太郎 軒下の汚れし朝や燕来る 都 桜蕊降る藩廟の染まるまで 美智子 桜蕊降るももいろの雨が降る 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
何氣なく来て何気なく咲く花に 雪 神御座す杜の新樹に聞く鳥語 かづを 老の踏むひとりの音や落椿 ただし 野辺送り喪服の背に花の蕊 嘉和 夜ざくらのぼんぼり明り水あかり 賢一 喝采の微風を受けて花は葉に 真喜栄 生きる恋はぜる恋ととや猫の妻 世詩明 葉ざくらに隠されてゐる忠魂碑 同 眩しさを残して花は葉となれり かづを
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
極大と極小としやぼん玉宙へ 要 穴出でし蟻の列追ふ園児どち 経彦 頰􄼺をつく石仏の春愁 貴薫 酸模を噛む少年の今は無く 要 稲毛山廣福密寺百千鳥 同 瑠璃色を散らし胡蝶の羽ばたきぬ 久 春陰の如意輪仏へ女坂 慶月 棕櫚の花年尾の句碑に問ひかくる 幸風 朴の花仏顔して天にあり 三無
栗林圭魚選 特選句
蝌蚪の群突くひとさし指の影 千種 峠道囀り交はす声響き ます江 美術館三角屋根に藤懸かる 久子 こんもりと句碑へ映るも若葉かな 慶月 微かなる香りや雨後の八重桜 貴薫 朝の日に濃淡重ね若楓 秋尚 落ちてなほ紅色失せぬ藪椿 経彦
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月19日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
通勤のバスから見ゆる日々の花 あけみ 花馬酔木白き房揺れ兄の家 令子 亡き鳥をチューリップ添へ送りけり 光子 偲ぶ日の重く出たるや春の月 令子 あの頃の記憶辿って桜散る 美加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月19日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
矢車の音きしみ合ふ幟竿 世詩明 風よりも大きく揺れて糸柳 啓子 花万朶この世忘れて花の下 同 あたたかやお守りはねるランドセル 同 甘き香の女ごころや桜餅 千加江 春場所や贔屓の力士背に砂 令子 落椿掃きゐてふつと愛子忌と 清女 春の虹待ちて河口に愛子の忌 笑子 散りそめし花の余韻も愛子の忌 同 城の濠指呼の先には花の渦 和子 花筏哲学の道清めたる 隆司 故郷の深き眠りや花の雨 泰俊 山道の明るさを増す百千鳥 同 ほころびて色つぽくなり紫木蓮 数幸 花桃に出迎へられて左内像 同 瞬きは空の青さよ犬ふぐり 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
忠直郷ゆかりの鬱金桜とぞ 雪 椿てふ呪縛の解けて落つ椿 同 春愁や言葉一つを呑み込んで 同 御襁褓取り駈け出す嬰や麦は穂に みす枝 鶯の機嫌良き日や鍬高く 同 ただならぬ人の世よそに蝌蚪の国 一涓 あの角を曲つてみたき春の宵 日登美 春の果次も女に生れたし 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月21日 さきたま花鳥句会(四月二十一日)
清冽な水は山葵を磨き上げ 月惑 連写して柳絮の舞ふを収めけり 八草 天守閉ぢ黙す鯱鉾朧月 裕章 行き先は行きつく所柳絮飛��� 紀花 南無大師遍照金剛春の風 孝江 揚浜に春の虹立つ製塩所 とし江 柳絮飛ぶ二匹の亀の不動なり ふじ穂 筍堀り父編むいじこ背負ひ来て 康子 花吹雪ひと固まりの風の道 恵美子 満天星の花揺らしつつ風過ぎる 彩香 夢叶へ入学の地へ夜行バス 静子 啓蟄やピンポンパンの歌聞こゆ 良江
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令和5年4月23日 月例会 坊城俊樹選 特選句
真榊はあをばの中に立つてをり いづみ 水の上の空のその上鳥の恋 順子 掌の中の春の蚊深き息を吐き 炳子 耳朶を掠めて蝶のうすみどり 緋路 仕上りの緻密なる蒲公英の絮 秋尚 手放して風船空へ落ちてゆく 緋路 春の闇より声掛けて写真館 順子 零戦機日永の昼の星狙ふ ゆう子
岡田順子選 特選句
玉砂利の音来て黒揚羽乱舞 和子 耳朶を掠めて蝶のうすみどり 緋路 仕上りの緻密なる蒲公英の絮 秋尚 風光る誰にも座られぬベンチ 緋路 緋鯉とて水陽炎の中に棲み 俊樹 手放して風船空へ落ちてゆく 緋路 蜂唸る神の園生に丸き井戸 炳子 佐保姫は夜に舞ひしか能舞台 俊樹
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
つかまへし子亀に問へり亀鳴くか 美穂 亀鳴くや拷問石にある哀史 ちぐさ 亀鳴ける賓頭盧尊者撫でをれば 美穂 板の戸に志功の天女花朧 喜和 連子窓に卯の花腐し閉ぢ込めて かおり 大人へのふらここ一つ山の上 光子 ふらここや無心はたまた思ひつめ 同 ふらここや関門海峡見下ろして 同 さくら貝ひとつ拾ひて漕ぎ出しぬ かおり 午後一時直射にぬめる蜥蜴の背 勝利 花冷の全身かたき乳鋲かな 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
落城の如く散りたる落椿 世詩明 三人の卒業生以て閉校す 同 双葉より学びし学舎卒業す 同 氏神の木椅子はぬくし梅の花 ただし 鳥帰る戦士の墓は北向きに 同 草引く手こんなですよと節くれて 清女 雛あられ生きとし生くる色やとも 洋子 官女雛一人は薄く口開けて やす香 露天湯肩へ風花ちらちらと 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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uro-9000 · 2 years ago
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棕櫚の木 棕櫚とは? シュロ(棕梠)【学名:Trachycarpus fortunei】はヤシ科の植物で、雌雄異株の常緑高木です。 幹は直立しており約10メートルにも達します。 葉の大きさ約70~80センチで、形は丸く扇状に30~50に分裂しており、葉質は硬く強く、ほとんどが上半分の位置で折れ曲がって下方に垂れ下がっています。
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canty-essay · 3 years ago
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静かな私
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 なんとく心がざわざわするなぁ、というのが最近の実感だ。何かをしていても、そのざわざわのせいなのか集中できない。身体がどこか悪いわけでもないと思うのだけれど、倦怠感がありすぐごろごろするか、ボーッとしたくなる。私はこの数ヶ月、機織りも仕立ての仕事も進まず、一体どうしたことだろうと思っていた。
 そんな矢先、この春から北軽井沢に移住した友人を訪ねることとなった。そこは彼女のご両親の別荘のすぐ隣の土地が数年前にたまたま売りに出たという場所に、彼女とご主人が家を建て、まず先に定年退職したご主人から暮らしの拠点を北軽井沢に移し、彼女もこの春定年退職し、横浜のマンションを引き払い、完全移住を果たしたところだ。
 我が家から車で約2時間、北軽井沢に到着した。山梨の我が家のあたりと雰囲気が似ているけど、空気感がちょっと違う。こちらは完全なる避暑地の感がある。我が家の辺りも別荘地エリアではあるけれど、地元の人の農地もたくさんあるし、移住してきた人も農業やらお店をやろうという人が多いので、住む人の意識の違いが空気に表れているのかもしれない。
 早速見せてもらった彼女の真新しい住まいは、全面に貼られた無垢板もおろしたての香りを放ち、微塵の翳りも無くきちんと整えられた、大人2人の住まいであった。吹き抜けのリビングに立派な薪ストーブ、その横に敷かれたふかふかの絨毯に、2人分のリクライニングチェアと大画面のテレビ。白い流しの対面キッチンに丸いダイニングテーブル。1階奥の寝室には、ダブルベッドにきれいなベッドカバーがかけられホテルのよう。吹き抜けから階段を上ると、天井が斜めになっているちょっとした空間があり、1階のリビングやキッチンが見下ろせる。その奥にはご主人のオーディオルームがあり、スピーカーが置かれ、ここで音楽を聴いたらさぞかしすごいだろうなと思わされた。ご趣味のカメラとレンズがガラスケースの中に並べてあった。
 長年フルタイムできちんと働いてきた彼女とご主人の夢が実ったお家だと思った。お茶のお稽古を重ねてきた彼女がたてたお薄に、和菓子とフルーツを添えた洋菓子のおもてなしを受けた。最後に青く塗った外壁と洒落た赤いドアの前で彼女と記念撮影して、いとまを告げた。
 帰った翌日は、服の仕立てをしなければと思いつつも、前日の遠出の疲れもあり、例によってごろごろしていると、お昼過ぎに友人グループからラインがあり、安倍元首相が狙撃され、救急搬送されたというニュースを知った。夕方には死去されたというニュースに変わった。友人たちは、身内のおじさんが非業の死を遂げたかのような、「断じて許せない、あってはならないことだ、悲しい」と口々にラインしてきた。それはそうなんだが・・・私は自分の意識をそのニュースに持っていかれたくないなと思った。その晩は気分転換に、アマゾンプライムで映画を観た。
 翌朝室内を裸足で歩くと、ずいぶんざらざらしているなと思い、夫も息子も朝から出かけているし、気の済むまで掃除をしようと思い立った。棕櫚のほうきで床を掃く。愛犬るりの毛の抜け替わる時期なので、ほうきの先はすぐ毛だらけになる。それを手でむしってゴミ箱に入れながら掃く。我が家の床は、薪ストーブの周りを除いて全て板張りだ。板と板の間に溝があり、そこにるりの口から落ちたと思われる乾いたご飯粒やら砂つぶが溜まり、掃除機をかけてもなかなか取りきれないが、ほうきだと全てではないが、はき集めることができる。
 はき終わったら、雑巾をかける。ところどころ床の木が白く乾燥しているところが目立ってきたので、最近「ミストdeワックス」という、汚れを取りながらも艶を出すという液体を買った。材料はエゴマとミツロウとアルカリ水のみでできていて、子どもや動物が舐めても安心というので、これに決めたのだ。なるほど、けっこうきれいになり白っぱくれていたところが目立たなくなってきた。1階の床と2階に上がる階段も拭いたらくたびれたので、ちょっと早めのお昼にした。
 お昼ご飯の支度をしながら、掃除の仕方って、実はちゃんと習ったことないなと思う。お料理教室はあっても、お掃除教室なんて聞いたことない。みんなどうやって掃除をしているのかな。最近は何か知りたいことがあったらユーチューブを観るのが習わしになっている。どれどれ。
 きれいなお家の人は押し並べて、モノトーンの家に住んでいる。顔出しはしないで、その人の手元や後ろ姿、首から下のみの出演が多い。無印良品的な家具や食器に囲まれた生活。カラフルなものがごっちゃりなんていう家はまず出てこない。そしてみんな口を揃えたように同じことを言う。「ものが多いと掃除も管理も大変なので、極力ものは減らしています」と。頭の中には北軽井沢の友人の住まいの映像も浮かび、がんばろうと思った。
 午後は、気になっていた窓ガラスを拭くことにした。最近どうも視界が曇っているなと思い、指でガラスをなぞると、外側ではなく内側に指の跡がついた。内側を拭くにあたってまず邪魔になる、十センチほどの幅の窓枠に並べていたものをどける。天井近くに張ったクモの巣をはたきではたく。こちらは昆虫が多いので、クモの巣がすぐ張るのだ。ガラスを拭くと雑巾はたちどころに黒くなった。冬の間に焚いた薪ストーブの煤がついたのだろうか。ようやく外がクリアに見えるようになった。
 さて、どけていた小物を戻そうとしたら、ふと何もない方がすてきじゃない? と思った。並べていたものは、両親や祖父母の家にあったものだ。ただ捨てるには忍びないと思っていただけで、役に立つ物でもなく、格別愛着があったわけではなかった。無い方が掃除がラクではないか。思い切って手放そうか。ユーチューブで言っていたのはこういうことだったのだ。
 もう一箇所の窓も同じ手順できれいにした。また同じように、窓枠に置いていたものがいらなくなった。なんだか楽しくなって、食卓の横で炊飯器やオーブントースターにティッシュの箱など置いている低いテーブルも同じように片付けると、やはりいらないものが出てきた。
 こうして掃除に夢中になっているうちに夕方になった。お茶を飲みながら、ひとりきれいになった窓を眺めていたら、掃除というのは部屋を掃除しているように見えて、実は自分の内側からいらないものを取り除いて、きれいにするためにしているのかもしれないなぁと思えてきた。禅寺などでも掃除を修行の一環として大事にしているではないか。
 昔読んだ本に、ある女流作家が幼い頃、明日家にお客さまがあるとなると、小さな子どもでも自分の引き出しを開けて、中からゴミや不要なものを取り出し、鉛筆などもきちんと削って元の場所に戻すことが慣わしになっていたとあった。ある時そんなことをしてもお客さまには見えないのに、なぜするのと母君に尋ねるとその答えは、たとえ見えなくても内側のちょっとした乱れをお客さまは感じてしまうのよ、というものだった。
 これはずいぶん前に読んだ本で、その中でさらに昔の話として書いてあるのだから、昭和の戦前あたりの話だろうか。その頃の人は感覚がこんなにも繊細だったのだろうか。きれいに拭き清められた室内にきちんとしまわれた持ち物。そこにはざわざわ感など少しも無かったに違いない。
 考えてみると、私たちはもう長いことざわざわ感の中に生きてきたのではないだろうか。ああしなくっちゃこうしなくっちゃと常に追い立てられるような感じ。たくさんのものを買っては捨てて。ざわざわが聞こえそうになると、テレビなどつけて世の中のニュースに注目して、自分の気を逸らす。自分の中から自分宛にメーセージが届こうとしているのに、聞こうとしていないのでは? 無視し続けていると、もしかして大切な何かが手遅れになるかも。
 夜になり息子が帰ってきた。
「お母さんは今日一日何をしていたの?」
「なんだかね、一日中掃除しちゃった。そしたらけっこう自然に捨てられるものが出てきて、片付けられたわ」
「うん。なんか少しすっきりしているよ。そういうことが世界平和に繋がるって知ってる?」
「え、そうなの?」
「よくさ、『戦争反対』とかのプラカードを持って行進するとか、この議員さんなら世の中をよくしてくれるかもと応援するとかあるけど、そんなの全然関係ないんだ。それよりも、ひとりひとりが家を片付けて、物を持ちすぎないで気持ちよく暮らして、その上で好きなことをする。それをみんなができたとき、世界は平和になるんだよ」
 そうかもしれない。コロナだ、ワクチンだ、マスクだ、戦争だ、狙撃事件だ、これから食糧危機が起きるかも、、、と今いろいろな心をざわざわさせることが次々に起きているけど、大事なのは「静かな自分」を作ること。ほうきで掃いて雑巾で拭いて、案外こんな単純なことで自分を整えることができたなら、世界も整っていくのかな。
  
  2022年7月
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nishitaga-eye-clinic · 3 years ago
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おはようございます 7月2日(土) #西多賀眼科医院 午前9:00〜12:00 ⁡ #たわし の日 1915年のこの日、西尾商店(現在の亀の子束子西尾商店)の西尾正左衛門が、「亀の子束子」の特許を取得した。 亀の子束子が考え出されたのは1907年のことで、正左衛門の妻が、売れ残っていた棕櫚製の玄関マットの切り取って丸め、床を磨くのに使っていたことがヒントとなった。 ⁡ 1946年 #西川きよし の誕生日 (漫才師(やすしきよし),参議院議員[元]) ⁡ 【おすすめ仙台グルメ】 白湯ラーメンの新しいお店に行ってみました。 泡を使ったきれいな白湯スープは意外に味がしっかりとしていて濃厚です。 レアな鶏チャーシューに、加水多めの麺がとてもおいしいです。 店内もとてもきれいで清潔感があります。 ⁡ 鶏白湯そば さゝ木 022-302-6467 宮城県仙台市青葉区春日町7-19 https://tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4025381/ ⁡ ホームページもどうぞよろしくお願いいたします↓ https://nishitaga-ganka-clinic.com/ ⁡ #眼科 #仙台 #宮城 #白内障 #結膜炎 #緑内障 #ドライアイ #眼鏡 #メガネ #コンタクトレンズ #眼瞼下垂 #太白区 #鈎取 #西多賀 #長町 #八木山 #富沢 #名取 #秋保 #秋保温泉 #日帰り手術 #白内障手術 #仙台グルメ #長町モール #誕生日 #今日は何の日 #仙台ラーメン (at 鶏白湯そば さゝ木) https://www.instagram.com/p/CffDqySvA0G/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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hachikenyakaiwai · 4 years ago
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【かいわいの時】宝暦十四年(1764)四月六日:対馬藩通詞鈴木伝蔵、大坂に滞在中の朝鮮通信使節随員を殺害し出奔(大阪市史編纂所) 西本願寺の棕櫚の間で槍が喉に突き刺さったままの死体が発見されます。通信使の中堅の役人、崔天宗でした。すわっ、大事件!「望郷のあまり自殺したんだ」「いや遺恨による殺人だ」と宿舎は上を下への大騒ぎです。通信使と幕府や藩の役人とは風俗や習慣の上から意見の食い違うことはありましたが、こんな事件はこれまでの十回の通信使で初めてです。東町奉行所はただちに殺人事件として捜査に乗り出します。江戸からは急遽幕府目付が上坂。これは朝鮮通信使はじまって以来の大事件でした。
捜査の中で、対馬藩の下級通訳、鈴木伝蔵が行方をくらましていることが発覚します。即座に指名手配。その後、四月���八日、丹波へ逃げる途中の伝蔵が池田の宿屋で逮捕され、五月三日に処刑というスピード解決でした(略)通信使一行は一ヶ月近く大坂に滞在し、伝蔵の処刑を見届けてから五月六日、帰国の途につきました。上田秋成はこの時、通信使と筆談を行なっていますが、この事件に触れて「処刑は尻無川の朝鮮船の前で執り行われたこと(打ち首)」「伝蔵はなかなかの美男であったこと」などを書き残しています(平野)。
江戸で国書交換の儀式を終えて帰国の途についた趙曮一行が1765年4月6日大坂の西本願寺(津村別院)で夜明けごろが崔天宗が刺客の刃物で刺されて翌日死亡しました。犯人は対馬の訳官鈴木伝蔵であることがわかりました。鏡を失った崔天宗が自分を疑って棒で殴ったため、「悔 しさのあまり殺した」 と自供したのです。時間が経つにつれ隠された事件の裏側がわかりました。随行員たちが高麗人参を密かに携帯し、日本の対馬訳官の護衛の下で販売した後、高麗人参の販売代金を支払う過程でトラブルが生じたことが明らかになりました(諸説あり)。この事件は演劇や小説の興味深い素材になりました(京都国際学園「関西に残された朝鮮通信使の足跡」より)。
▽鈴木伝蔵の供述による事件のあらましは、1)長浜の荷揚場で紛失騒ぎがあり、通信使の一人ともめた。2)その件に関して暮れ方、北御堂で崔天宗と口論になり、崔から杖で打擲された。3)その様子を御門堅めの御役人方に見られた。4)「通信使とのやりとりで道理なく打擲された場合は討ち捨てよ」という対馬藩の指示があり、御役人方もこれを承知していた。5)従って、その夜、やむを得ず崔を殺害した。というもの。しかし、取り調べにあたった東町奉行所(幕府)は、2)3)および4)を認めず、死罪を申し渡しています。(池内敏『「唐人殺し」の世界──近世民衆の朝鮮認識』1999による)
▽伝蔵が殺害に及んだ動機について、伝蔵が前日昼間の打擲事件で受けた恥辱をすすぐためだと述べたのに対し、通信使側は盗みに入った挙げ句の殺害に及んだものと考えている。伝蔵処刑の翌三日、伝蔵の言う殺害動機を伝え聞いた金仁謙*は、次のように述べている。(五月)三日、穢れたやつらが、伝蔵の自白内容を伝えてきた。(それによると)崔天宗が存命していたとき鏡を一枚なくし、(その鏡を)伝蔵がもっているのであろうとして、藤の鞭で(伝蔵の)背を打ったので、伝蔵が怒って(崔天宗)を殺そうと考えたのだと。そんなことを信じられようか。理解の余地がまったく無い(池内敏『「唐人殺し」の世界──近世民衆の朝鮮認識』による)。金仁謙は、また、「対馬藩と朝鮮側が組んで行っていた密貿易に関するトラブル」(ウィキペディア)が原因だったとも述べています。*金仁謙:第11次朝鮮通信使の一員(従事官の書記)。帰朝後、すべてハングルで旅行記『日東壮遊歌』1764を著す。
(写真)「英祖御真」1744・1900写(国立古宮博物館館蔵) 第21代王英祖(在位1724~1776年)は、21歳となる年から10年毎に自分の肖像である御真を描かせ、下絵等をあわせるとその数、合計12本に達したと言われる。これら国王の肖像画は、永禧殿、璿源殿、江華の萬寧殿及び実母の祠堂である毓祥宮等に奉られた。しかし、現存する英祖の肖像画はこの遺物と21歳の延礽君時代の「延礽君肖像」で全てである。この肖像画は1900年に昌徳宮璿源殿(ソンウォンジョン)の火災により焼失し、毓祥宮冷泉亭に安置されていた51歳の肖像画(1744年)をもとにして描かれたものである。画面の右上に「英祖大王の肖像画である。光武4年庚子(1900年)に新たに模写した(英祖大王御真光武四年庚子移摹)」という標題が付いており制作時期がわかる(国立古宮博物館=写真も)。
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wazakka-kan · 2 years ago
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営業中。おひつの使い始めに棕櫚たわしで洗い肌理を粗すと米がくっつきにくくなります。
あ、たわしは棕櫚素材でお願いします。100均で売ってるパームたわしは硬いので表面を粗し過ぎるのでNG。
見えない程度の凸に、米が点で接するので、面で接触するより密着度が落ち、その後の汚れ落ちが楽になるという仕組み。
おひつは洗ったら、下に向けて水を切るよりも、上に向けて中を乾燥させる方がいいですよ。
使った事が無い方は、中にご飯を入れたらずっとそのままで保存がきくと思っている方もいらっしゃいますが間違い。
その日のうちに食べ切るならそれもいいですが、数日分なら冷えたらおひつから取り、冷凍保存がおすすめ。
何より米の味が保ちます。木も洗って乾かした方が痛まず長持ちします。
炊いた米の保存は冷蔵より冷凍というのは、人から教えてもらいました。やってみると、冷蔵だと味が落ちるのがよく分かりました。
それ以来、粗熱取れたら1食分ずつ(ダイエットのために)グラム数計り、ラップして冷凍しております。
通販→https://goo.gl/KBSPjx
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bottegatramoda · 6 years ago
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【台風の後の秋晴れの中大伐採】 昨晩の台風皆様大丈夫でしたでしょうか? 当店は大きなガラス張りですが、庭の棕櫚の木が1枝折れたくらいで、大した被害は無く済みました。 色々な所で河川の氾濫や竜巻など被害も出ている様なので、被害に遭われた方々の一刻も早い復旧を願っております。 本日は、本来昨日予定だった植木屋さんに来て頂いて、庭の木々の伐採をして頂きました。 お店に庭が付いているのはとても魅力的なのですが、仕事しながら庭のお手入れ迄は中々大変です💦 そこで相談の上、全体のバランスを見ながら、数を減らす事に。 折角来て下さったお客様にも、清々しく気持ちの良い雰囲気を味わって頂きたい、そしてまた来たいと思って頂きたいですし。 本日大体の伐採が終わったので、明日は紅葉などを剪定して頂き、雑草の除去も。 とりあえず一年目にしっかり整えておけば、後は何とか自分達で手入れが出来るかと… 自分達でもかなりの伐採と剪定をしたので、明日は筋肉痛だと思いますが、今日の分本業の作業を頑張らなくては…💧 次の週末には浅草A-roundも迫っていますからね。 A-roundワークショップは、絶賛予約受付中です。 まだ余裕がありますので、今週遊びに行けなかった分、思いっきり物作り楽しんでください。 NHK「あさイチ」にて松本ほのかさんも当店のモカシンシューズ作りを体験!! イタリア帰りのオーダー靴職人が教える本革を使用した、様々なワークショップ! お一人様からお友 達、親子などでも楽しめる時間。作ったものはその日から実際に使えます。店舗でも人気のベビーシューズ やモカシンシューズ作りなど、世界に一つだけの宝物を一緒に作りましょう!! ▼ワークショップ詳細 【18日11:00〜14:00】 ベビーシューズ、モカシンシューズ 【19,20日10:00~/14:00~】 ベビーシューズ、モカシンシューズ お申し込みはこちら→https://www.kokuchpro.com/event/41e8458aafce7fc894f7d56484c97b39/ 《体験希望者は必ず最後まで一読の上必要事項を連絡の上お申し込みください。》 選べる��の画像はこちらをご覧ください。(*写真映りによって若干の色味の違いがある場合がございます。実物優先となりますので色味や質感の違いでのキャンセルは承け給われませんので、ご了承の上お申し込みください。)↓ 甲パーツ革→https://www.instagram.com/p/B3DlVXngGCd/?igshid=abya3ln1xpb5 周りパーツ革→https://www.instagram.com/p/B3DnaOkg7-d/?igshid=859b82onw9da 型押し革詳細→https://www.instagram.com/p/B3DnhG8ADUp/?igshid=kv7xwct5lc5g それでは皆様とお会い出来る事を楽しみにお待ちしております。 #エーラウンド #浅草 #もの作り #もの作り体験 #workshop #体験 #体験教室 #1日体験 #靴作り #靴作り教室 #靴作りワークショップ #モカシン #モカシンシューズ #モカシンシューズワークショップ #モカシンシューズ作り #手作り #ハンドメイド #レザー #レザークラフト #趣味 #趣味探し #体験者募集中 #参加者募集 #生徒募集 #生徒募集中 #ボッテガ #ボッテガトラモーダ #bottegatramoda #宮崎台 #oh庭ya https://www.instagram.com/p/B3jxNu_ArHH/?igshid=1lu9vvz8lyx5u
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makomanailandss · 8 years ago
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木の爽やかさについて
夏に藤沢の実家に帰って、こちらに戻って来て、からりとした湿度のなさが本当に快適だなと思って、木の見た目さえ爽やかだ、と思った。その時はなにがどう違うのかまではわからなくて、ただ札幌の木の方が爽やかに見える、と思った。
それで秋になって、あまりにも紅葉の具合が違うので、なにが違うのか改めて考えてわかったのだけど、こちらには常緑の広葉樹がほとんどないのだった。常緑樹といえばマツとかモミとか針葉樹ばかりで、常緑樹=針葉樹だっけ?と思ってしまうくらいだけど、そうじゃない。
実家の方にあって真駒内で見たことがないものを思い浮かべる。金木犀。沈丁花。万両、千両。スダジイ。マテバシイ。タブノキ。百日紅。夾竹桃。棕櫚。竹。苔生した石垣。
金木犀とかスダジイとかマテバシイとか、肉厚でてらてら光沢があって、濃い色をした重そうな葉っぱじゃなくて、白樺とかのうすくて軽くて光の透ける葉っぱの木が多いから、爽やかに感じるのだと思った。あとは広葉樹はほとんどが落葉広葉樹だから、秋の色の変化が大きい。かつ黄色く変わるものが多い。
木の枝ぶりも違って、藤沢のほうがブロッコリーみたいだとしたら、こちらのはセロリというか、あまり横への広がりがなくて、一つ一つが縦長で上への志向があるかんじで、しゅっとしている。そういうのも爽やかに見える。この木なんの木の木みたいな、横に下に空間を占拠してくようなああいう志向性の木がない。ただ、すごく背の高い木はたくさんある。
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