#毅然とした間抜け
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勘のわるい良い子が権限持った国は戦争に負けて滅ぶ
#そういう戦争だと認識しておりませんでした#勘#出木杉#良い子#バカ#アホ#セクショナリズム#権限#責任逃れ#無難に#出世#評価#褒められる#えらい#かっこいい#評判#正論#正当#適法#合法#だって違法なことやるわけにいかないじゃない(←じゃそうしろアホ)#賢そうな間抜け#理路整然で愚行#良い子っぽい奴は大抵間抜け#毅然とした間抜け
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2025年2月10日 シャイマ・ハリル東京特派員 もし日本が、不安定さの増すアジア太平洋地域におけるアメリカの最重要の同盟国および友人であることを再確認する必要があったのなら、日本はその目的は果たしたし、それ以上のものを得た。 だが、米ホワイトハウスでのドナルド・トランプ大統領と石破茂首相との会談で印象的だったのは、「起こらなかったこと」のほうにある。 トランプ氏がこれまで米国内外で見せてきた動きの多くとは異なり、論争も対立もなかったのだ。 石破氏は7日の首脳会談後の記者会見で、「テレビでみると声高で、かなり個性強烈で、恐ろしい方だという印象がなかったわけではない」と述べ、こう続けた。 「実際にお目にかかると、本当に誠実な、アメリカや世界に対する強い使命感を持たれた方だということをお世辞をまったく抜きに感じた」 アメリカと日本を結びつけるものは多い。日本は5年連続でアメリカに対する最大の投資国となっており、何千もの雇用を生み出している。日本に駐留する米軍関係者は5万4000人に上る。 ただ、トランプ氏は友人にも敵にも、多くの心配の種を与えている。中国、カナダ、メキシコに対して関税戦争を仕掛けている。パレスチナ・ガザ地区をアメリカが「所有」すると提案している。国際刑事裁判所(ICC)に制裁を科している。 神田外語大学のジェフリー・ホール講師は、「アメリカの友人を自認してきた国々に対して、トランプはとっぴな決定をいくつかしてきた」と話した。 「日本は、同じことが起きるのではないかと恐れていた。トランプが日本に巨額の関税をかけたり、紛争を起こしたりするのではないかと考えていた。だが、そうはならなかった」 トランプ氏対策の「勉強会」 トランプ氏は、日本に対する関税を否定はしなかった。ただ、それは会談の主要議題ではなかった。 石破氏は準備をしてワシントンに向かった。文字通り、勉強して��た。スタッフと「勉強会」を開き、岸田文雄・前首相に助言を求めた。 故・安倍晋三元首相の妻の助けも受けた。安倍元首相はトランプ大統領の1期目に、ゴル��コースで大統領と親密な関係を築いた。 石破氏の勉強は報われた。 トランプ氏が日本製鉄を「日産」と言い間違えたことを除けば、同氏の多くの発表でみられるような、目を見張る場面はあまりなかった。 実際、この首脳会談は日本に安心をもたらした。 握手する日米首脳。日本は5年連続で対米投資が最も多い国となっている画像提供,Getty Images 画像説明,握手する日米首脳。日本は5年連続で対米投資が最も多い国となっている 両首脳は、日米関係の「黄金時代」の到来を告げるような貿易と防衛の強化計画について、意気投合したようだった。 両国が貿易収支の均衡を図ろうとするなか、石破氏は対米投資を1兆ドル(約150兆円)に引き上げる計画を発表した。 石破氏は、日本の自動車メーカーが投資を拡大するとしたほか、日本がアメリカの液化天然ガス(LNG)の輸入を拡大すると表明した。 これは、トランプ氏の耳に心地よく聞こえたはずだ。大統領就任演説での「掘って掘って掘りまくれ」発言の後押しとなるものだった。 両首脳はまた、論議を呼んでいる日本製鉄の問題でも、見解の一致点を見いだすことができた。 トランプ氏は、日本製鉄が米鉄鋼大手USスチール(本社・ペンシルヴェニア州)に「多額の投資をする」と述べた。 日本製鉄によるUSスチール買収の試みは、ジョー・バイデン前大統領が国家安全保障を理由に阻止していた。 話は簡潔に 日本がほっと一息つくためにすべきことはいくつもあったが、今回の石破氏の訪米の主な目的は個人的なものだった。 石破氏は国内で政治的に苦しい立場に置かれている。昨年10月の総選挙で与党が衆院の過半数を失う屈辱を味わって以降、少数与党として政権が弱体化している。 そのため石破氏は、何としても勝利がほしかった。 石破氏自身は、悪名高いトランプ氏との向き合い方について、あまり自信を見せることはなかった。 「日本のメディアは何週間も、(石破氏は)外交的に成功しないだろうとせっせと伝えてきた。ぎこちない、非社交的な人物であり、ワシントンに行けてもトランプ氏にやられてしまうだろうとしてきた」と前出のホール講師は話した。 だが、石破氏は成功したように見える。 防衛相を務めたこともあるベテラン政治家の石破氏は、国会での難解な発言で知られる。そうした発言が、敵対する人々を混乱させたり、退屈させたりしていると、政界に詳しい人たちは指摘している。 そんな石破氏がスタッフとの「トランプ戦略会議」で受けた最大のアドバイスは、「結論を先に。話は簡潔に」だったとされる。 「石破はトランプと対決せず、人としておだて、アメリカへの経済投資を持ちかけるという作戦に徹した」とホール講師は話した。 対立は避ける 日米で意見が合わない可能性のある問題はいくつかある。トランプ氏が打ち出し、世界中で激しい批判を巻き起こしている、パレスチナ・ガザ地区をアメリカが引き取るという構想は、その筆頭格だ。 日本は、2国家解決を支持するという従来の立場を改めて表明している。 岩屋毅外相は先週、「その考えに変わりはない」と述べた。 日本はまた、トランプ氏が仕掛けた中国との貿易戦争を神経質に見守っている。 前出のホール講師は、日本はできることなら米中貿易戦争に巻き込まれたくないと考えているだろうと述べた。 日本は中国に関しては、絶妙なバランスを取ることが求められる。 中国は日本にとって最大の貿易相手国だ。日本企業にとっても最大の投資先のひとつになっている。 防衛や外交の面でも、中国はアジア地域と世界において影響力と主張を強めており、日米両国はそれに伴う問題に直面している。 とりわけ、中国軍が台湾の近海で頻繁に挑発的な動きを見せていることを日米両国は懸念している。中国は台湾を、自国の反逆的な省とみなしている。 平和主義国である日本は2022年、軍事費を2027年までに倍増させると発表した。中国と北朝鮮による脅威を理由に、敵基地攻撃能力を獲得するとした。 この変化は日本にとって、第2次世界大戦後に平和主義憲法を採用して以来の、安全保障戦略に関する最も劇的な見直しとなった。 北朝鮮が核開発を続け、韓国が政治的にメルトダウンし、米中対立が続く中、日本は再び、アジアにおけるアメリカの最も非挑戦的で、唯一問題のない友人として姿を現した。 「日本は可能な限り、トランプとの対立を避けるだろう。『イエス』フレンドになる可能性が非常に高い」と、ホール講師は話した。 (英語記事 'Trump study sessions': How Japan PM's homework paid off)
【解説】 石破首相の「トランプ大統領対策勉強会」、日米首脳会談で成果出す - BBCニュース
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この年になると、人から明確な悪意を向けられるという経験があまりない。皆自分のことで精一杯だし、単純に他者に割く労力がもったいないのだと思う。しかし本日、私は職場で明らかな悪意に触れた。詳しい関係は書かないけれど、客と店員に置き換えると私が店員側になる立場だった。
客の求めるサービスと、店員側が行えるサービスの間に多少の食い違いがあり、私はあくまでルールに則って動いた結果、客は私に「そんなことを言われたのは初めてだ、何様なんだ、謝っても許さない」と言った。私は気を悪くさせたことに関して謝罪はしたが、謝っても許さないと言われたので、その後はただ毅然とした態度で必要な対応をした。その間、現場を見ていた先輩が「対応変わろうか?」と気遣ってくれたが、私に非はないことは明白だったので断った。私は最後まで悪意をもって不機嫌を撒き散らす存在の相手をした。偉い、偉すぎる。先輩には、「相手と同じ土俵に上がらないで、あくまで冷静に対応できるの偉いよね、私なら言い返しちゃう」と言われた。私は言い返すだけの勇気がないだけだ。それに、言い返すのはダサいと思っている節もある。感情的になっている相手に感情で返すのはダサいと思っているし、その時点で負けだとも思っている。勤務時間を終え、既に何時間か経過しているけれど、未だもやもやが抜けない。息抜きがてら旦那に詳細を話す際、「こういうことがあって、ムカつく」と言ったけれど、正直言うとムカつくという感情でもない。悲しい、はあるけれど、それに全振りでもない。納得いかない、が正しいと思う。私は未だ納得していない。だって私間違ってないのに。もし上層部がそれを間違いとするなら、私は今すぐにでもこの会社辞めてやるという覚悟がある。それでもまだ胸に残るモヤつきは、私が正しさに振り切れないからだと思う。自分の対応における欠点を探している。それを見つけることで、私は自分の不適切な対応のせいで、と反省することができるから。自分のネガティブな部分が、こんなところにまで侵攻していることに恐ろしさを感じている。
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休みの日は昼まで寝てしまうせいで夜全く寝れないという最悪な生活習慣がついてしまったおかげで本日も寝れず文字をつらつらと綴ります。
今日は腰の痛みで目が覚めました。日付変わる前に寝落ちて昼に起きました。さすがに寝すぎて腰痛いかー。となって重い腰を上げたのが14時くらいだったかな。そこからはもうあっという間よ。あっという間にこの時間。きっと誰かが数時間はスキップして過ごしてない時間がある説を推してく。そんな話はどうでもよくて。なんだろうな、文章力がないことを自負しているんだけれども、文字を綴るという行為は好きで過去に本でも書いてみたいな、なんてこともあったりして、長々と書いているうちに文章に纏まりがなくなって最終的に何を書いているのか分からなくなったから没。になった。まあ、結局のところ文字を綴る��は好きだけど文章力のない人間にはなにも出来ないんだなと思いました。ありがたいことに俺の綴る文章のことを好きと言ってくれる人が数人いて、あぁ、嬉しいなと。素直にありがとうです。拙い言葉たちを数人にだけでもいいね、好きだよと言ってもらえることがこんなに嬉しいんだ、と思います。人に長文で俺の事を語ってもらったりすることがものすごい好きな人間で、お題箱とかに俺について語ってよ。と、過去にたくさんの人に入れてきて、やっぱり1人1人文章の書き方に特徴があって俺の好きなところをたくさん書いてくれたり思い出話をたくさん書いてくれたりこれからしたいことであったりやりたいことであったりたくさんたくさん画面の先にびっしりと文字が連なっているのを見ると俺のためにたくさんの時間を使ってくれたんだな、とすごい嬉しい気持ちでいっぱいで、今にでもみんなに俺について語ってよ!ってお題箱に入れたいところではあるけれど、さすがに出会って数日すぎるからそんなに書けることもないと思うので、これはしばらく置いておきます。なんか、なんだろう、言葉にするのは難しいんだけど、ここに居座りたいな、と思うんだよね、すごい。今まではあぁ、なんかもういいかなーって思ってしまったらすぐに逃亡をする人間ででも、ここは俺にとってものすごく居心地のいい場所になっていて。みんなが優しいから、俺を受け入れてくれてるからだと思うんだけど、やっぱりいちばん大きいのはメンバーの存在かもな、なんて思っていたりもして。勇斗はいつもふざけたことを言ってるんだけど最年長として俺の面倒を見てくれてると言ったらなんかちょっと違うけど、マイペースなんだけど、俺の様子をしっかり見てるみたいな感じかな、最近どう?っては言われてはないけどそんな感じでよ!会いに来たよ!みたいな感じで定期的にしっかり会いに来てくれて助かってる。気ままな仁人で居てよ、これからも。この言葉俺すごい救われたというか、助かったというか。俺返事しなきゃってなりがちの人間なんだけど、その言葉のおかげで返したい時に返そうみたいな感じで少し気が楽になったと言うか、そんな感じ。太智も毎日吉田さん吉田さん!って会いに来てくれて今日何食べた?俺はこれ食べたよって報告してくれて俺のご飯事情を監視してる。ご飯食べてなかったらちゃんと食べないと!って言ってくれたりおすすめの食べ物だったりをお互い教え合って探してお互い全然見つかんないっていう日々。一番最初におすすめした食べ物なんて未だに見つけてないっしょ、君。まあ俺も全然見つけられてないからどっちもどっちなんだけどね。あと、太智と話してるとわりと常に笑ってて、さすが太智だなーなんでも思ってたりする。ツイートもしたんだけどまじで太智が友達少ないのもったいない。全人類繋がって欲しい、毎日楽しいよ。やっぱりどうしてもメンバーには贔屓しちゃうんだよね。柔太朗と舜太を探す日々からは抜け出せそうにない��らタイムライン血眼になって探してるとこ。柔太朗はわりと見かけるんだけど、きっともう既に別の俺がいるんだろうな、と思う日々。舜太に関しては一瞬たりとも見かけてない。どこいんのまじで。早く会えたらいいな。友達ももっと欲しいな、リョウガくんとか毅とか玲於とか潤とか史記とか(以下略)。EBiDANメンバー全員と会いたいよ。ちなみに今日は仕事です。さあ、4時間後起きれるのでしょうか。というところでそろそろ終わりましょうかね。この調子だと高頻度で長文あげてそうだな、と焦っている吉田ですが、お付き合い下さい。
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King& Princeが手掛ける主題歌「愛し生きること」を使用した“ファイナル予告”が解禁!!新規場面写真3点も合わせて解禁!
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映画『法廷遊戯』のドラマパートをより深く描いた“ファイナル予告”が解禁となりました! 先日10月3日に行われた完成披露において、鑑賞者から「この曲が主題歌で救われた」「映画を観ると歌詞の意味がもっとわかる」といった感想が多く寄せられたKing & Princeによる主題歌「愛し生きること」が使用され、より本作のドラマ部分にフォーカスした内容になっています。 「僕たちはこの結末を予想していた」という主人公・セイギ(永瀬廉)の意味深な一言から始まる映像は、ロースクールに通う学生たちの間で行われていた模擬裁判ゲーム「無辜ゲーム」がきっかけで思わぬ事態に発展していきます。ゲームの最中、何者かに殺害されてしまう馨(北村匠海)、そしてその事件の容疑者となった美鈴(杉咲花)。「逮捕された美鈴を弁護するために、犯人を特定するために、僕は弁護士となった」というセイギの独白から、美鈴の無罪を証明するために法廷に立つ姿が切り取られていきます。主題歌「愛し生きること」をバックに、証拠を突き付ける検察の追求にも毅然とした態度で弁護に挑み、真相を探っていくセイギ。「日本の司法��、冤罪を見抜けなかったのです」というセイギの挑発的なセリフで裁判はさらに白熱していき、裁判は混沌を極めていきます。一体誰が、何が正しいのか…一筋縄ではいかない登場人物たちの応酬がノンストップで畳みかけます!



公式サイト
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②「生活」と「人生」のはざまで







本当にくつろげている人は言わない気がする

『ここ』 という詩 スタジオで読みの対蹠を話でいた。私なりにも思う感想あるし、どっちも分かるし今月は一層どう自他の対話の中にあるべきなのか。。やっぱり感情を離れてもしずかにただ、悲しいそれだけのものよ くつろぐってそれ自体もそういうことに思って過ごしてるよ。出来なくなってしまったもの。休むって何?の問いもながながあるけど含んでるであろうね。順調って何よとかも思うもの。『きわめて くつろいで』にクッと刻まれている感じもするかな私。今回分は、、より悲しくなるなが今の感想だけど書かなくてもそれでしかないやつであろう!🎶 なのに各人の生活に根ざせる詩。やりようもないことなの「かもしれない」ままだからこそ考えたら闇しかないか開き直るか捨てて忘れるか、棚にあげて人のせいにして目前の子供やタスクに思考力と体力を奪われて、それでも良いんだとするしかないから、よくやってるよなっ幸せだよなっ ''くつろいでぇーくつろごうねー は くつろぎ足りてる人は言わないよね" うん、紙一重の中を行くことも大丈夫。未来など生きたくなかったよ、私もはなからない。何をどうされているのか見えなかったり受け取れるものを選べなかった。力を抜くことでひらく花もあるのに伝わらないものの前で閉ざすしかやはりと繰り返すと、、厳しいものも浮き彫りにはなるし、今ここから離れるばかりで、まぁプレッシャーがどうと話したいならだからこそ他人が会話を終えたら未来すらないんだろうから私とて分からないよ。ぞわぞわが今もバランス分からない。ついでにしかなれないならユーモアだった?バランスなんてもう分からないけど 備わっているも後天的なものも、たましいの次に大切なものくらいにしてくれや。物見しかリラックス出来ない人間どこかあほくさいし、生きた心地など今を生きるなど取り戻すしか無いやつだしあの頃みたいにフラットには取りかかれないから、私ももうおんなじさ。孤立をどうやって小さな依存に誤魔化すのだろう?それでも逃走劇でないほうもあるんだぞ。生きたい心地なのか生きた心地なのか求めるやつじゃないかもと思ったが、きわめてくつろげたならばこそとも多分心底願っている。喜ばれることも怖いし、失くしてしまったことをやること、かなり難しすぎる難しいが嫌ならば、多分...ここにしかないんだよ。ここにしかない。。そういう感覚が要るんだよ。なのに無いんだ、保てなくなっちゃうのがもう怖いんだ、もしくは傷付かなきゃならないならこのようにしかならないんだ。確かなものとして幸せを話すとすれば小さなの感覚が紐づくでしょう、今をそれでも持ち上げないといけないでしょう。目的とかあれば箔はつくかもだけどそういうのでもない間、作りたいものを各々感じてくれや全く!!逆撫でが続いて分からなくてそれでも負けないようにやらないといけないから、却って 永遠なんて思っても無いけど だから 今だけでもここにいたいと思うもの、それは地続きにいつも奥の方の願いだものね。空気の冷たさある だめだつらい、とってつけた話なはずないのに!つらいことにしてはいけない!!きっと分けられる。過程を見られない人に託さないまま。きっと毅然と''そう''でしかないものはそうしていける。目指すしかなくなってなおも闘う。形にならなきゃいけないものをやるし、刹那ではなく宗教的な体験とはもやはり必要だし、それはもういいんだ名著で示してもくれるから他者も。はぐれてもはぐらかされても 読み飛ばされても残すしか無いものごとやる。だからこそ今日の日はさようなら
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異郷の地で交わる剣盾(前)
オーレ地方に向かっていたのは『エーデル・ヴァイス』の7人と紅盾神。余りにも乾燥した土や砂漠地帯が続く為、基本は移動がバイク前提になっている。
この辺…『鉄の大蛇』で走れない? 何だそれは。 いや、あれはバイクに変形出来ますけど…何人必要になるんですか。 まあ…8人だ。 無理だろ。パルデアにそんなに連れて来れるのか? ロースト砂漠だと思って走るしかないですね…。
似た様な場所にパルデアの東3番エリアやロースト砂漠、カロスの13番道路などがあったがそれでも、こんなに人の気配も無い土地では無かった。ウルトラホールを介して向かったはいいが、肝心の移動手段が少ない。止む無く、8人はバイクを借りる事に。
場所はどの辺なんですか? 確か、パイラタウンの方に反応があったと思いますが… こっちだ!
紅盾神は飛び回る物体に反応した。それを見て彼は切り返し、パイラタウン付近にあるオーレコロシアムへ向かう。
えっ…! ついて行ってみましょう。もしかしたら………。
7人もそれに応じ、砂漠の中にぽつんと点在するオーレコロシアムへ向かった。入り口付近でバイクから降り、コロシアム内部を確認する。
こんな広い空間にいるんですかね………? あっ………!あれは!
真正面最奥には4つの鋭い列石、所々が壊れかけのコロシアム。石柱は何本か倒れており、嘗て古の時代にでも使われていた様な形跡が見て取れる。そんな場所に待っていたのは、紅い翼を持つ1人の女性だった。そんな彼女に対し、毅然とした態度で歩み寄るは紅盾神。
貴方は………? 君が紅の盾の獣……………だな。私はガラル地方にいる紅盾を持つ英雄だ。君がこの場所にいると聞き、コンタクトを取るべく来た。 そうですか………。申し訳ありませんが、人違いだと思いますよ。他をあたってもら………っ!�� 惚けるな。既に調べはついている。
そう言うと紅盾神はコピーしてもらった資料を彼女に投げつけ、それが彼女に関しての情報と全く同じ内容が書かれている事を証明させた。
こ、これは………いつの間に!? 此処まで見せられて、まだ逃げるのか! うっ………。………分かりました、良いでしょう。誰が相手だろうと、私は負ける気は無いので。
そして彼女は背中に収納していた盾を取り、戦闘体制に入った。
私の『夏の天体エネルギー』を、お見せしましょう。1人相手に8人でも、1人ずつでも構いません。
広げる赤い両翼、盾と合わせて光る大三角の天体。その出立ちは言うなれば、差し詰め『夏空神』と言ったところか。何の能力を持つか分からないままだが、先ずは『エーデル・ヴァイス』が立ち向かう。
この星々は………星座神の仲間なんだね。 そうと決まれば私からやらせてもらうわ。貴方に聞きたい事があるの。 アイヴァンヌさん…?
前に出て、剣を抜くアイヴァンヌ。それを見た夏空神は少し笑った。
…!?今、笑った…? ふふっ…まあ良いでしょう。では…貴方達には一つ、伝えなければならない事があります。それは戦いながら教えますね。
妖精の翼を広げ、浮かぶ夏空神。盾を右手に構え、戦闘態勢に入った。
天体のパワーを持つなら、超能力を得ているはず。ならば私は、彼女が盾を構える前に倒す…それだけだから。
そう考えたアイヴァンヌ。しかし、夏空神はそんな事を知らずに、流星群を落として攻撃してきた。
きゃあ!! …貴方も盾を持っているのに、何故防御してこないのでしょうか。 今は…使う時じゃない。それに、貴方の戦い方も気になるの。 そう…それならば話は早いです。
星屑の塊を降らせる夏空神。それでも、アイヴァンヌは盾でガードする。だがまだ終わらない。
くらってもらいますよ。 ふっ。読み通りだわ…。
神通力を飛ばす夏空神。しかしそれは、アイヴァンヌには効かない。飛び上がり、彼女は剣を突き刺す。
…!?そんな…! 馬鹿な…!?
互いに攻撃の手応えがない。まさか…と言わんばかりに、アイヴァンヌは盾を構える前に、毒の剣を振り抜いて攻撃する。
やられたわ。でも…これなら。 なっ…!?やっぱり貴女は…。
不利だったのは自分だった。妖精のエネルギーがあるとは言え、まさか超能力が無いとは思いもしなかった。天体のパワーを持ってても、やはり関係は無い様だ。夏空神の「リバイブシールド」によって、くらった攻撃を返されてしまったアイヴァンヌ。相手には毒が効いてしまった様だ。
そ、そんな…。 やられても私には、これがあります。だから負けません。
イヴ!大丈夫? ふぅ………取り敢えずは。でも、非常に厄介だわ。これじゃあ、彼女を倒せない…。『防御は最大の攻撃』なんて、よく言うわ。 いや、でもさっきの攻撃は効いていたよ? ううん。回復された。あの盾は、相手から受けた傷を返してから回復する効果がある��たい。 面倒だなそりゃ…。次は誰が行く? いや。もう良い。僕が相手しよう。君の強さが良く分かった。
エーデル・ヴァイスを制止し、紅盾神が遂に前線に出る。それもそのはず、テラスタル環境がこのオーレには対応していないと言うのもあり、サンディエゴ以外では彼女に立ち向かえる術が無いと言う事なのだ。
行くぞ。 ええ、楽しみにしてます。
互いに赤く光る盾を構える夏空神、紅盾神。そして、先に仕掛けたのは紅盾神の方だった。
盾同士なら…どっちが堅いのか。見せてもらおう。 ええ。…きゃっ!?
盾に身を任せた重い一撃を繰り出した。思わず夏空神は抵抗し、リバイブシールドで受けたダメージを返す。
あまり効いてない様だな。君の盾もまさか重いのか? いいえ。貴方のよりは軽いと思いますよ。 まあどっちでも良いが…それならば、これは防げるのかい。
光を放出し、紅とマゼンタの盾を前にして突撃する攻撃態勢に入ったのは紅盾神。あまり効いてなかったのに、まさかまた真上から行くつもりですか。 いいや。
盾と共に敵を弾き飛ばす巨獣弾の一撃。それに対し、夏空神は何とリバイブシールドを構えずに受けにいった。
…!?な、何故だ!? きゃあっ…!!
空気の刃を飛ばすが、盾に吹っ飛ばされた夏空神。流石にこれは紅盾神も唖然とする。
何故………盾を構えない? 油断しました。それだけです。 油断した…?
神らしからぬ判断。確かに普通に考えれば、リバイブシールドを構えて反撃しても良いはずである。ましてや夏空神は妖精なので、金属や鋼による攻撃は苦手と言う物。それならば尚の事なのに、であった。
さっきの貴方から受けたダメージ…あまり効かなかったんです。なので、相手から受けたダメージを返すリバイブシールドも無用の長物だと思いまして、攻撃に転じさせて頂きましたが…私の判断ミスですね。 そうか。だが…君の判断は間違っては無い。 え?でも…私の負けですよ? いや…僕も攻撃を受けている。悪いが、引き分けだ。
紅盾神の服に切れ目が入った。突撃したのは良いが、そのまま夏空神が飛ばした空気の刃を何発も喰らってしまったのである。ちょっとだけ夏空神の能力が判明したところで、戦闘は終了した。
この後、私を探してどうするつもりですか? I.A.に同行して貰いたい。神界に行くが、それで良いんだな? そうですね。そちらが宜しければ…。 良いですよ。向かいましょう。ところで、私の片割れに当たる人を探しているのですが…会えますかね? 剣を持っている方ですね。それなら…。 ああ、それはうちの剣の方の神が相手しているはずだ。向かうぞ。 は、はい…。
ウルトラホールを介して神界へと帰る『エーデル・ヴァイス』と盾を持つ2人の神。何故彼女は、この異世界へと来たのか。それはI.A.に帰還した後に、明かされる事となる………。
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2024-6-30 日曜日
・今日の星の動き
今日は月がサインを移動します。
牡羊座♈️から牡牛座♉️への移動。
月が牡牛座に入るのは、21:00です。
対人関係のいざこざ修行みたいな1日。言葉の扱い方を学んだり、胆力で進む練習の1日。
①8時ごろから20時ごろから、月は蟹座の水星とスクエア。
誤解を��く発言や、SNSでの配慮の足りないポストに注意。
感情(月)と知性(水星)の歯車が噛み合いにくいので、放った言葉が相手からすると自分が思ったよりキツく聞こえたりすることがあります。また、自分に対して投げかけられた言葉に対して、相手の意図以上に自分が氣にしてしまうということもあるかも。
そんな日なので、言葉の扱いには少し注意しましょう。
言葉で何か引っかかることがあっても、あまり氣にしせずにいきましょう。
②18時ごろから翌日の午前5時ごろまで、月は水瓶座の冥王星とスクエア。
自分の強さを信じてやっていきたい時。このアスペクトに悪く反応する人は、独裁者のように振る舞いがちです。あたりが強めの人も出てきやすい時間です。
独裁者のように振る舞う相手を目の前にした時に、冷静でいるのは難しいかと思います。ですが、冥王星が入っているサインの水瓶座は、理論的で冷静な特徴があります。理屈を使って「間違ってるのはどっちだ?」と毅然と切り抜けましょう。(相手が理不尽に当たってきた場合)。
言葉の理論武装で戦わなくても、動じずにポーカーフェイスでいるだけでも、水瓶座のエキセントリックな頑固さとして力を発揮できそう。そうすると、のれんに腕押しという感じで、相手の手応えを減らすこともできるかもしれません。
水瓶座はデジタル的なものを表すので、インターネット上での他人とのいざこざも氣をつけて。ネット上で悪意のある書き込みをするような人間も出てきやすいかもしれません。

・まとめ
今日は言葉の扱いには少し配慮しましょう。親しい間柄ではあまり問題になりませんが、相手への思いやりをなるべく意識しましょう。
また、他者から放たれた言葉に感情を逆撫でされたとしても、そういう時間だと思ってあまり氣にせずに。
夕方以降は、あたりが強めの人が出てくるかも。理不尽に当たってくる人がいたら、ポーカーフェイスか、冷静に理屈で防衛してみるのがよさそう。
あたりが強い人が出やすい時間でもありますが、自分の方でも火事場の馬鹿力が出る時でもあります。自分の強さを信じてやっていきましょう。
ホロスコープ作成サイト
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『抱ききれない私を抱いて』
昨日3月23日(土曜)、『リハーサル』で共演した中野聡さんが出演する坂本企画の『抱ききれない私を抱いて』(@インディペンデント・シアター1st)を妻と見てきました。
舞台はある中学校ーー母親からネグレクトを受けている女子中学生(少女A)とその女子中学生に親切にしてくれる担任の先生がいるクラスにある日、難病を持つ少女(少女B)がやってきます。少女は目も見えず耳も聞こえずしゃべることもできず、最先端の生命維持装置に繋がれています(少女Bは実際には舞台には登場しません。空の乳母車に複雑な機械がついているだけで、少女Bはそこに横になっているという設定です)。
少女 Bの母親は小学校のとき「お世話係」をしていた生徒に「お世話係」を続けて欲しいと言いますが、その生徒はもう耐えられないと思ったのでしょう、早々に転校してしまいます。
そこで先生が少女Bの世話をしようとしますが、そうすると授業が全く進みません。そこでクラスの生徒が交代で世話をすることにします。でも、そんなことは長続きしません。世話をサボる生徒も出てきますし不満も湧いてきます。
少女Aは自分が世話をすると申し出ます。そうすれば先生の負担が減る、負担が減れば先生は以前のように自分に親切にしてくれるだろうということでしょう。
でも、それだって長続きはしません。クラスの生徒たちは少女Aをいじめるようになり、彼女は教室のロッカーに閉じ込められてしまいます。
狭いロッカーの暗闇の中で少女Aは少女Bの気持ちがわかったような気がします。少女Bは死にたがっている、だったら死なせてやるべきだと考えた彼女は、少女Bが繋がれた管を抜き、機械を破壊します。
学校側はこの事件を「不慮の事故」で処理します。だから少女Aが罪に問われることはありません。ところが3年後(かな?)、少女Aは少女Bと同じ難病にかかってしまいます。
事件後学校を辞めて塾の講師をしている先生は、少女Aから手紙をもらって病院を足繁く訪ねることになりますが、ある日「もうここへは来られない」と少女Aに告げます。遠くの町の中学で教師として働くことになったからです。
少女Aは「私を殺して」と言いますが、もちろんそんなことはできないと先生は答えます。少女Aは「それなら私と結婚して」と言います。
翌日(かな?)先生は再び少女Aのもとを訪れます。少女Aは病状が進み、もう声が出なくなっています。先生は白い花ばかりの花束を持ってきて「結婚はできないが、パートナーになろう」と言います。
しかし、先生が花瓶を探しに行っている間に少女 Bの母親が病室に現れ、少女Aを殺します。
最後に少女Aのモノローグがあり、「自分が愛する人=先生に殺��れたかったように、あの子(少女B)だって殺されたい相手がいたかもしれない。私があの子を殺したのは間違いだったかもしれない」という趣旨のことを言って芝居は終わります。
中野さんがリッイートしている書き込みを見ると、多くの演劇人がこの芝居を絶賛しているようです。
へえ、そうなんだ……
いや、もちろん悪い芝居だとは思いません。でも、少女Bの病気は1千万人に一人の病気ですよ。少女Aが同じ病気にかかるというのはいくらなんでも……じゃないですか。
それに少女Aの場合は病状がゆっくり進み、最初の段階では手紙も書けるし、先生と話もできるというのは、ご都合主義に過ぎるのではありませんか。
また、先生が「いい人」過ぎるのも気になります。少女Aがロッカーに閉じ込められた翌日、先生はいじめをした生徒には言いたいことがたくさんあるとしながらも、まず自分の力が及ばなかったことを詫びるところから話を始めます。
もちろんこれは彼なりの「誠実さ」なのだと思いますが、教師としては絶対にしてはいけないことですね。理解力の低い生徒、いじめをした生徒は「あ、俺たちは悪くないんだ」と受け取る危険性があります。
先生が少女 Aのパートナーになることを受け入れる(彼はそのためにせっかく決まっていた教師のポストを諦めます)のもどうかしていると思います。そんなことをすれば、先生は一生少女Aに縛り付けられてしまいます。
だから私は少女 Bの母親が少女Aを殺すのを見て、「ああ、これで先生は少女Aから解放される」といういかにもけしからん感想を抱いてしまいました。
先生は善意の人に間違いはありませんが、優しさと弱さを履き違えているように私には思えました。だから、少女Bの母親の理不尽な要求も少女 Aの要求も際限なく受け入れてしまうーーどこかにキッパリ線を引くことができない人間であり、どこかにキッパリ線を引くことが本当の優しさだということを理解できない人間なのだと思います。
先生は生徒が拾ってきた亀にアルバートという名前をつけて教室で飼っていて、「あの亀は外来種だから日本の冬は越せない。アルバートはここでは生きられないんだ。でも、ある人はここでは生きられないーーそんな社会は間違っている」と言いますが、私にはとんでもなく「痛い」発言に思えます。「ここでは生きられない、でも他のところなら生きられる」というのがあれば、それでいいじゃないですか。そういう場所、その人が生きられるどこかを提供できる社会は「いい社会」だと思います。
「意識高い系」の人々はこの芝居にアクチュアリティを感じ、「誰も悪くない。それなのにこんな事態が起きてしまう」と考えるのかもしれませんが、そんなことはありません。善悪正邪で考えても仕方ありませんが、悪いのは誰かと言うなら、少女 Bの母親(彼女は完全にモンスター・ペアレントです)とその母親の勝手な要求を唯唯諾諾と受け入れる教育委員会でしょう。
似たような事態が現実に学校現場で起きているのをもちろん私は知っています。でも、学校でケアできないような障害を持っているなら、養護学校へ行くべきです。それを「他の子どもたちと同じように教室で勉強させたい」と言って、負担を学校や教師や生徒に押し付けるのは親のエ��でしかありません。学校や教育委員会はそれに対して毅然とした対応をとるべきです。その部分を揺るがしてはダメだと思います。
「意識高い系」の人々はまた、この芝居に「生命の尊厳」を見るのかもしれないなあとも思います。でも、この芝居は「生命の尊厳」など訴えていません。もちろん少女 Aは少女 Bを殺したことを後悔します。でもそれは「少女Bだって誰か特定の人間に殺してほしかったに違いない。それなのに私が殺してしまった。それは間違いだった」という後悔であり、少女Bを死なせること、あるいは自分自身が死ぬことを否定しているわけではありません。
随分ボロクソに書いているようですが、私はこの芝居が嫌いなわけではありません(この芝居が評価されるなら、私の芝居なぞは全く評価されないでしょうが、それはまた別の話です)。現に芝居終盤、難病にかかった少女Aのもとを先生が訪れる場面で、先生は乳母車の中に話しかけ、少女 Aは脇に立って普通にしゃべるという演出は好きでした。
私はただこの芝居を誤読してわかったような気になっているヒューマニストが嫌いなだけです。
中野さんはとても良かったと思います。この芝居ではカツラをかぶっているからでしょうか、私の妻は「中野さんってこんなにかっこよかったんだ」と言っていましたが、私も同じ思いです。
私は軽妙な(あるいは軽佻浮薄な)中野さん、悪党の(あるいはラスボスの)中野さん、思ってもいなかったことに巻き込まれオタオタする中野さんを知っています(もちろん舞台での話です。現実の話ではありません。現実の中野さんは一緒にパリへ行き苦楽を共にした大切な仲間です)が、こういう「いい人」の中野さんを見るのは初めてでした。
そういう演じ分けができるのはいい役者の証拠です。決してカツラだけの問題ではありません(笑)。
坂本企画はこの後、この芝居を東京へ持って行って上演するそうです。パリ公演を行った私が言うのも変ですが、東京公演ってどうなるんですか。代表者の坂本さんは元々関西の人間だけれど、最近東京に拠点を移したとのことなので、集客の当てはあるのかもしれませんが、交通費や宿泊費はどう工面するのか、人ごとながらちょっと気になります。
中野さん、東京でも頑張ってくださいね。
追記: この芝居に関する私見を補足しておきます。
この芝居に意外性はほとんどありません。少女Bがかかっていた難病に少女Bもかかるとか、少女Bに「結婚してください」と言われた先生が白い花束を持ってやってきて「結婚はできないけどパートナーになろう」と言うとか、思いもよらない展開はありますが、その部分で観客を驚かせることは作り手の意図ではないでしょう。
ただ一つ意外性があるとすれば、それは次のようなことです。
少女Aは自分がロッカーに閉じ込められ放置された経験から少女Bは死にたがっていると確信し少女Bを殺します。彼女は少女Bのことを思っていわば安楽死させたわけですが、このままだと「動くことができず、目も見えず、耳も聞こえず、話もできない人間は生きていてもしょうがない。死なせてやるべきだ」ということになってしまいます。
しかし、同じ病気にかかった少女 Aは愛する先生に殺されることを願います。そこから彼女は少女Bもまた誰か特定の人に殺されたがっていたのではないかと考え、自分が殺したのは間違いだったのではないかと思い始めるーーこの芝居の唯一にして最大の���外性はそこにあります。
障害者を安楽死させることをよしとしない結論は、ある意味予定調和でしかありませんが、この芝居は決して「障害者の人権」や「命の尊さ」を訴えているわけではありません。
だって……少女Aは少女Bを殺したことを悔いているわけではありません。彼女は少女Bを殺すのが自分で良かったのかと疑っているだけなのです。
その部分を取り違えるとこの芝居の持つ意味がわからなくなってしまうと思います。
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大人、日々何かに追われながら生きているはずなのに得るものも喜びも達成感も何にも追われなかった若い日々より減り続ける。なぜか、走りながら抱えていたはずの期待と高揚を落っことしているからだろう。さて、毎日寝て仕事をして疲れて帰る繰り返しの中で、日々消費するだけの時間たちに焦る。然すれば情報だけでも取り残されないようにと開く携帯Twitter、ソーシャルメディア、処理しきれない数のアイデアや提案を頭に詰め込んで次の日には忘れる。
こんなにも自分は普遍的で詰まらない仕様もない人生だと輝かしさだけ切り抜いたものたちを見て知らぬ間に深く傷つき、自分自身を責め続ける。怖くなってくる、毎日毎晩何をしているものかと。今でさえ必死に生きているはずなのにまた何か自分もまだやれると焦燥と期待を抱いて、手に何かを得ようとまた何か落として気付かないまま。その焦りがゆえに得たものに結果や成果がついてこなかったとき、見返りを求めて1人で泣き喚くんだろう。何が特別だ、じゃあどうしていれば「偉い」のか。人に尊敬されるということはそんなにお前にとって「重要」か?お前の見ている輝かしいものたちはたかが学歴や職歴やメインワークの合間を縫って行われる努力のみで成り立っていると思うのか。
自分の浅はかさと言われもない不安に追い込まれて、朝を迎えるたびにため息をつく。いつも自分を疑ってかかる、いつも正しくあろうと奮い立てる、いつも特別でありたいとどこかで願い、いつも毅然とした態度でありたいと焦りを隠す。いつも、何者にもなれない自分に怯えている。いつも誰かの何かであれるように、どこか誰かよりも突出して秀でているように必死だった。文字、作品、仕事、功績、センス、何もかも。怖くて怖くてしかたなかった。
自分の価値を甘く見てはいけないということ、知るべきだねお前も。綺麗事は言えねえが、必死に生きるお前にとっての「なんでもない日々」は誰かにとって安心であり拠り所であり助けであり誇りであること、もっと自分の価値を知るべきだ。そう、知人が言っていた。
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2024.1.11thu_tokyo
普段より早い7時40分に起床。 近所のコインパーキングに車を取りに行く。家の横につけて、昨晩用意しておいた荷物を積み込み、起きてまだ10分もしないうちに関越道練馬インターへ向かう。途中、新青梅街道沿いのマクドナルドのドライブスルーで朝マックを買うのは定番になった。 片手でむしゃむしゃエッグマフィンを食べながら、ラジオをTBSに合わせると森本毅郎は検査入院でお休みと知り、少しがっかりする。 ただ八代亜紀の追悼特集をやっていて、雨の慕情が流れていた。北の国からで正吉が純にサビの部分の手のふりを教えていたことを思い出す。 ぼーっと無心で運転をしていたら、あっという間に藤岡JCTに。ここで上信越道に乗り換える。 ほとんど聴いていなかったが、ラジオはパンサー向井の番組になっていた。この人あまり面白くないと思っていたけど、聴いているうちに人柄の良さはわかってきた。
碓氷軽井沢を超えたあたりで1台のジムニーに抜かされる。ジムニーは銀色の旧型でキャリアーにはスキーを積んでいる。どうも見覚えのあるジムニーだ。まさかと思ったが、そんなわけ無いなと思いなおし、しばらく後ろを走っていた。どんなやつがこのジムニーを運転しているのかが、無性に気になったので追い越し車線に入り、抜く瞬間に横を覗くと真田さんがこちらを見ていた。んっ、こんなことってあるんだっけ??? 運転しながら真田さんに電話。二人ともこの奇跡には何故かあまり触れずにお互いの行き先や予定についてを話す。真田さんは家族で3泊4日で白馬にスキーに向かっているとのこと。正月も終わり、みんなが仕事を始めているこの時期にスキー旅行と聞いて、なんだかホッとする。
更埴JCTから長野道に乗ったら、もうすぐだ。つい先日、筑北スマートインターが出来たと聞いていたので、そこから降りることにする。ここは目的地の古民家からすぐのところで、この何年かずっと工事していた場所。2022年より僕はここ筑北村に通って、このあたりの風景を撮影している。

筑北村は特になんにもない山村でとても地味で静かな場所。なんでこんな所にインターチェンジが必要なのかと思い、この工事を訝しい目でずっと眺めていたのだが、使ってみたら凄い便利。まるで僕の為に出来たのじゃないかと思ったくらい。本当に都合が良いったらありゃしない。
古民家に着いたら、まず最初にやるのは水の開栓だ。冬は水道管に水が溜まっていると凍って配管が破裂してしまう為に、しばらくいない時は配管の水抜きをしなくてはならない。この開栓はいつも緊張する。もし配管の何処かが損傷していたら、そこから水が吹き出し、即水道工事をしなくてはならなくなるからだ。開栓は時間はかかったけど、無事終了。次に気になっていた庭のセンサーカメラのチェックをする。センサーカメラは動くものを検知して自動で撮影するカメラのことで、この庭に来る動物を撮影する為に庭の奥に設置している。なにが気になるかというとここに熊が来てないかどうかだ。近頃は熊の出現ニュースが異常に多い。もし熊が映っていたらここでの滞在の気分は全然違うものになるだろう。撮影データを確認するとそこには熊の姿はなく、映っていたのは鹿の頭だけだった。

安心したけどどこかで熊も映っていて欲しかった自分もいた。庭に戻るとさっきしたんじゃないかというような新鮮な鹿の糞があった。

-プロフィール- 酒 航太 50歳 東京 写真家・スタジオ35分店主 @sakekota
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赤入れしてみる
①女の言葉遣いをどうするか。②「する」、とか、「によって」、とか、逃げ言葉をできるだけ使わない。③意味的には正直必要ないが、音的に/リズム的にあったほうがいいフレーズ(「ある種の」とか「言ってみれば」とか)をどう処理するか。あたりが大事だろうか。
***
康子はその空間が空になったのを確認してから、カフェーの喫煙所に入った。康子は一部が灰皿用にくり抜かれた茶色のテーブルに、上品かつ迅速な手付きでライターとタバコの紙箱を置いた。一呼吸おいてから康子はそのタバコ、もう十数年愛飲しているマルボロメンソールの八ミリを、普段と変わらぬ手付きで口元に運んだ。タバコはターボライターによってその先端を炙られ、康子の肺に向けて白煙を放出した。康子は壁側を向いた。
康子は年齢のせいか喫煙の習慣のせいか若干皺ばんだ人差し指と中指でタバコを軽くはさみ、その右手をテーブルに置き添えた。空いた左手でスマートフォンをいじくり、今朝夫の明人から送られてきたショートメッセージの文面を確認する。「今日は夜まで接待なので、晩御飯は大丈夫です」とある。『ところでなぜ明人はメールの文面で敬体を使うのかしら』と康子は思った。康子は二十年近く連れ添った夫のよそよそしさに、ある種の手ぬるい優しさと若干の倦怠感を読み取った。
康子は「わかりました」とだけ返信して、スマートフォンを濃紺のチュニックの下部に取り付けられたポケットにしまった。手持ち無沙汰になった左手をどうしていいかわからず、この中年に差しかかった「良妻」は薬指に重��嵌め込まれた銀色のリングを銀色のリングが薬指に重く嵌め込まれた左手を、やはりポケットにしまい込んだ。康子は左手の存在を忘れるために、煙を喫んだ。タバコを口元に近づける康子のしずしずとした所作からは、この世に対する浅くはないが深すぎもしない諦念(深すぎもしないが浅くはない、のほうが示唆的?)と、終えようとするその役割に毅然と抗おうとする若干の媚態が匂っていた。
「お姉さん、これ、落としてますよ」
「え?ああ、どうも」
康子は久しく聞いていない「お姉さん」という響きにうろたえた。このカフェーのポイントカードだ。さっきタバコを取り出したときにポケットから落ちたのだろうか。夫人のにこやかな微笑ましい失態を指摘した二十代前半の青年は、それが失態であることを夫人に気づかせないように、この一室に入った目的を即座に遂行した。青年はタバコを喫んだ。
康子は青年を横目で観察した。目鼻立ちはよく、その長いまつ毛はしなやかに曲線を描きつつ、だが確固とした雄々しさを持って立っている。背丈は康子より一回り高く、おそらく百八十センチはあるだろう。若干の色味を帯びた肌は喫煙の影響をものともしない艶によって覆われて輝きを放っており、終端部が鋭角に整えられた黒眉がその顔に男性的な締まりを与えている。康子は動揺した。ポケットでスマートフォンが振動する。おそらく明人からの返信だろう。だが、康子の心臓はそのバイブレーションをかき消すように、うるさく拍動していた。
この青年は康子の視線の存在を認識しつつ、それを吐き出した煙で覆い隠すようにして、認識せぬふりをした。康子は自身から放たれる媚態の無効を知り、潔くそれを取り下げた。『けれどもそれにしては冷たすぎる。いや、冷たいのでもない。この男は単に不感症なのだ。女に興味のない性質なのだ』と康子は自らに自らのコケットリーの敗北を納得させた。康子は夫との関係においては萎えてしまったある種の情感的健康さを取り戻し、この媚態のゲームと敗北という帰結を愉しんだ。康子は青年の無関心という名の抵抗を介して、いっそう彼に興味を持った。つまり、康子はこの青年を愛したのだ。
凡庸な男が女の媚態に対して示す態度は二つに一つである。阿呆な魚のように餌に食いつくか、疑似餌かどうかを見極めるために餌を必死で吟味するか、である。康子はその凡庸さを心底憎んでいた。だがこの青年はそのどちらでもない。彼は「魚の餌」では生きていないのだ。彼は男でありながら男ではない。魚類のなりをしていながら、彼は別の類を生きている。『きっと彼は女という餌には反応しないように生まれついている生き物なのだ。魚を釣ろうとしている私ははなから失敗を義務付けられている敗北者なのだわ』と康子は思った。『だからこそ愛するに値するのだ』と同時に康子は思った。
青年は康子の思念を見透かしたように、この女に須臾の蔑視を送った。青年はこの種の女を嫌悪していた。そしてこの種の女が自分に投げかけてくる粘っこい視線の意味をすべて知悉していた。『こいつら! 僕が女を愛せないと知るやいなや蛆のようにすり寄ってくるこいつら! 異性同士の乳繰り合いを免除された僕にありがた迷惑なアジールを見出してくるこいつら!』と青年は歯ぎしりした。彼は尽きかけたタバコの最後を深く吸い込んで、喫煙所をあとにした。『だが僕は負けたのだ。僕はこの女に何も言うことはできない』。青年は自身の性指向の社会的需要が女のアジールでしかないことを思い、拳を固く結んだ。彼はいつも、この需要に供給を与えないことはできても、需要そのものを打ち砕くことはできないのだった。
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2023.7.16
CRAZY FOR YOU @ KAAT 神奈川芸術劇場
※これはあくまでも個人的見解ひいては個人的感想であり、ただ私の個人的なCFYとアイリーンへの愛を長たらしく述べたものである。特段誰かのために書いておらず、また、今なお収めきれない自分の熱意をなんとか昇華しようと文章に直していることをご留意いただきたい。

建物表に下げられたクレイジーフォーユーの垂れ幕
「願わくばもう一度、岡村アイリーンが観たい」 と認めた4月の東京備忘録から約2ヶ月半。
結論から述べると、観れました。再会しました、私を沼に引きずり落とした女に。ということは、私はまた荒川ザングラーに年月の流れを感じ、萩原ボビーと町ポリーの恋模様にハラハラし、渡久山ランクをちょっとかっこいいな…と思っ��ということ。
(参考)4月の東京備忘録
当初は前回と同じく1人で観劇予定だったものの、母と姉が急遽チケットを手配したため今回は3人で観劇した。私に劣らずCFYが大好きな女たちなので、観劇後のお茶タイムが大いに盛り上がったのは言うまでもない。また、姉や私の学年が上がるにつれて3人揃って劇場に足を運ぶというのも難しかったので、意図せず10数年ぶりに母娘観劇が叶ったというのも結構嬉しかった。
話を戻す。そもそも私が同演目を好きなのは、分かりやすいストーリー且つ登場人物が誰も傷つかないから。
分かりやすい と言うことは 「展開が予想し易い」 と言い換えることもできるが、初観劇時はまだ小学生だった私にとってそれはとてもありがたかったし、多少先が読めたとてパワフルでリズミカルな歌やダンスが盛り込まれていて飽きない。
また、誰も傷つかないと言う点においては、劇団四季自身が 「観るだけで幸せになれる」 「とびきりハッピーなラブコメディ」 と謳うだけあって、登場人物の中に根っから腐ったような人間はいない。例えば、ランクも最初は嫌な奴と感じるけれど、酒場やホテルとして場を提供していることから彼は彼なりに退廃した街をマシにさせたいという思いがあるのだろうし、心底憎い奴という印象は受けない。ボビーの母親だって、息子の夢を無視して自分の理想を押し付けたりザングラーの劇場を容赦なく差押さえたりするが、1930年代 世界大恐慌下のアメリカ経済を鑑みれば、彼女の振る舞いは母親や経営者としてのビジネス役割上やむを得ないものと捉える。
そしてそれは、アイリーンについても同様に言える。最初は高飛車な態度で鼻につくが、(彼女がボビーにどういった愛情を持ち合わせているのか図りようもないが)例えボビーが彼の母親に見放されても「私が面倒を見る」 と啖呵を切ったり、わざわざデッドロックまで彼を追いかけてきたり、好いた男に対して常に強気な姿勢は、彼女の持ち合わせた懐の深さやこれまでに築いた自分への絶対的な自信���伺える。さらに、場面が展開するにあたってどんどん柔らかくなる彼女の表情や態度は、自然と引き込まれるものがあった。
私の場合 2011年、2015年とクレイジーフォーユーを観ており、2015年には岡村美南さん演じるポリーの姿を確かに目に焼き付けた。さらに言えば、2011年の夢から醒めた夢のピコも、2012年のキャッツも、2014年のウィキッドのエルファバも岡村さんだった。(過去のプログラムを開いて確認していたらほぼ全てに斎藤洋一郎がいて面白かった。洋一郎ボビー、観たかったなあ)
クレイジーフォーユーが人生で1番好きな作品という位置付けは11歳の頃から全く変わらないが、12年も前から拝見していた岡村さんに今ここまで落ちるとは思わなかった。アイリーンの気品を備えた姿と毅然とした態度が今の私の理想とする女性像に近いと言うのもあるだろうが、それを差し引いても、もっと大きい、言葉で表しようのない部分で岡村アイリーンが私の心を強く捉えて離さない。
今回の観劇は前回受けた衝撃のおかげで、アイリーンが出る場面は全て彼女に目線が奪われた。高圧的なのに愛情深い、大人の振る舞いを身につけた女性。ボビーに結婚を迫りながらも決して彼の夢を否定しない一幕、ランクの店の2階で呆れ顔で爪を手入れしつつ、周りの楽しげな音楽に不本意ながらも身体を揺らしていたThe Real American Folk Song 、未だかつて彼女が体験したことのないだろうランクの乱暴な態度に興味を惹かれ妖艶に魅惑するNaughty Baby、めでたくランクの配偶者として店を切り盛りする姿や棘が抜けたように柔らかい表情でボビーとポリーの恋の成就を祝う終盤。岡村さんの舞台での立ち居振る舞い全てに、アイリーンとしての意思が宿っていた。私の才能ない文章だけではチグハグに思えるだろう彼女の移ろいも、舞台を見れば矛盾のない綺麗な繋がりとしてアイリーンの変化が手に取るように分かる。だから、もし岡村美南のアイリーンの魅力が伝わらなかったらそれは私が悪い。とにかく、彼女のアイリーンは群を抜いて素晴らしかった。
ここまで書いてみると、宝塚の贔屓に落ちたときも似たような感情を抱いたなあと、少し懐かしい 嫌な予感が身を掠める。どうやら私は 「役に魂を込める」 を抜群に体現する役者に惹かれてしまうらしい。もう観劇オタクはしたくないのに、本当に勘弁してほしい。どうしてくれるんだ一体。
ともかく、4月、7月とクレイジーフォーユーを観たことで、私はまた舞台の面白さを思い出してしまった。本を読んだ時とも、映画を見た時とも、美術館へ行った時とも違う、舞台だからこそ感じられるこの胸の昂りを決して忘れないようにしたい。やはり、舞台は私にとって、生きる場所そのものでなくとも生きがいなのだなあと思う。
今週の千穐楽を以て横浜公演が終わる。そうすれば、8月26日からクレイジーフォーユーは全国公演へと切り変わる。その時、彼女をまた観られるのか、そもそも誰がキャスティングされるのか、一体私はどこの公演を観に行くのか、それが今からの楽しみである。そして願わくば、また彼女に会いたいと心から願っている。

萩原ボビーが投げた抵当権をキャッチしました
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中台戦争の番外編の韓日戦争(3)
前回のおさらいとして、韓国は北朝鮮が緩衝国になってくれたことで安全保障上の地の利を得て、米中冷戦に伴う最前線国家としての利益を享受してきたというものである。
そのことの是非はどうでも良いし、評価するのならば「うまくやったな」というものでしかないのだが、懸念は2点ある。
1. 北朝鮮が緩衝国ではなくなったら?
2. 今地の利を得ているのはたまたまであるということを忘れて、それがいつでも利用できる恒常的な前提だと誤解してしまったら?
片方だけならどうにかなるだろうが、両方揃うとまずい。そして2はすでに実現してしまっていると思う。そうでなければ現在の韓国外構の無軌道さを説明できないからだ。
これはいずれ稿を改めて書こうと思うが、今は中台戦争の話なので、その要因としてのみ言及する。
2が達成されているのならば、残るは1だ。1が実現されることはあるのか? 残念ながら、非常に高い可能性で「ある」というべきだろう。北朝鮮政府の統治能力の急激な弱体化である。そのきっかけはなんでもいい。事件または事故による指導者の喪失でも良いし、白頭山噴火のような大規模な自然災害かもしれない。その手のシナリオはいくらでも挙げられるが、特に言及しない。なんであれ、北朝鮮が急��に国家崩壊に向かい、事態が制御不可能になりはじめたとする。
このとき、国際社会の承認と指示の下、中国軍が保障占領すると思う。武装難民、内戦と飢餓、報復虐殺、核拡散など、ありとあらゆる災厄が政府崩壊に伴って発生しうる。あんな政府でもないよりマシで、なくなったら地獄になるし、その地獄は北朝鮮領域内で収まりそうにない。
このとき、弱体化した北朝鮮政府を支援し、反乱や暴動を抑制し、住民のライフラインを確保する。それができる主体は中国しかない。中国が事に乗じて侵略するとかではなくて、それしか取れる手がないからするのであり、形式的には国連平和活動ということになるだろうし、その組織の最上部は韓国や米国を含む多国籍の評議会とはなるだろう。
しかしこれは「実質的には中国軍そのもの」になるだろう。日本のGHQも朝鮮戦争の国連軍もそうだった。
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これだけなら、これだけの話である。 混乱はあるものの北朝鮮およびその周辺地域は破局的な事態を回避し、混乱や衝突はあるものの、概ね沈静化に向かうだろう。
北朝鮮の話はここまでだ。しかし問題は韓国、および中国である。それは4点。
1. 韓国の緩衝国の喪失。
2. 中韓関係という中国にとってオプションの多い関係。
3. 韓国のポピュリスト。
4. 中国の機会主義者。
# 韓国の緩衝国の喪失
名前が国連軍であろうと最高意思決定会議に韓国が関与していようと、それが中国軍であることには違いなく、それがソウルのすぐ北にブーツ・オン・ザ・グラウンドしてしまった。
もちろんだからといって何があるわけでもない。中国軍が南進してソウルを落とし釜山に迫るということは、中国にとって何のメリットもない。またそこには米軍も駐留しているわけで、まったくもって中国に何の利益も優位性もない。
しかし「やらない」と「できない」はずいぶん違う。
中国はやらないだけであって、できないわけではない。
北朝鮮は南進を「やらなかった」のではなくて「できなかった。」 ソウルを火の海にすることはできただろうが、前回と違って洛東江どころか漢江を渡れるかも怪しい。継戦能力もなければ国際支援もない。原付バイクでトラックにぶつかりに行くようなものだ。トラックにも多少は傷がつくだろうが、原付の運転手は死ぬ。だから緩衝国なのである。
# 中韓関係という中国にとってオプションの多い関係
北朝鮮に中国軍がいることそのものは、それだけならば困難な状況ではあるものの、破局的な状況ではない。「できないのではなくてやらないだけだ」というのはごく当たり前の事象であって、ほとんどの国家間の関係はそんなものだ。
2022年現在、ポーランドはドイツに電撃戦を仕掛けて2週間で占領しようと思えばできるだろう。できるできないでいうとできる。でもやらない。そういうものだ。
しかし、中国が北朝鮮を保障占領した状況というのは、話がちょっと違う。もともと中韓関係というのは中国にとって非常に打てる手の多い関係であった。それがさらに広がってしまうからだ。
中台戦争の根本的な問題として、中国にとって台湾はオプションが少ないということがある。瞬時完全占領・全土支配・完全併合しか勝利条件がない。 それに対して、中国は韓国に対して多様なオプション取ることができる。大陸軍の侵攻による絶滅戦争という最も極端なオプションから、尿素水や芸能人のコンサート禁止といった爆竹のようなものまで、ありとあらゆる手段を使って中国は韓国を揺さぶることができる。
勝利条件の設定も自由自在である。100年200年というレベルの勢力圏の伸長から、担当部署の点数稼ぎや、国民のガス抜きまで、どのようなゴール設定もできる。中国にとって韓国への外交勝利は打ち出の小槌というべきものになるだろう。韓国にとっての反日と同じように。
# 韓国のポピュリスト
中国が自分たちの内部の都合で韓国をなぶるというこの状況は、韓国政府がしっかりしていればどうということはない。要は言いがかりなのだから、毅然とした対応、粘り強い交渉、国際社会の支援の取り付けを行えばよいだけだ。
しかしこれは、口で言うのは簡単だが、実際に実行するのは難しい。 実行が難しい理由は3つある。
1. 政治的に脆弱な政府。多数の支持を得ておらず有力は反対者が存在しており、統治の正統性に欠ける。
2. 外患の起こりやすい政治的な伝統。国内の権力闘争や内戦において、外国勢力を引き込むことの心理的抵抗が低い。この場合の外国勢力の引き込みとは、単に軍事介入という形態だけでなく、他国を非難することで自分のステータスを上げるといういわゆる「美徳シグナリング」(Virtue signalling)も含む。
3. 外交や国際関係における一貫性や前提の欠如。政権や政府が変わっても基本的に継続する国際関係や、仲間意識、トーン&マナーといったものを概ね伝統と言って良いのだろうが、それがあれば直近で多少の混乱があっても、長い目で見れば信用することができる。
そしてこの1,2,3は、韓国が絶望的に所有していないものだ。多少足りないとか一時的に減じているとかではなくて、何から手を付けてよいか分からないほど不足している。
2や3は仕方のないことというか、これこそが韓国の「伝統」であるとして、周辺国も了解しなければいけないものである。 しかし1は韓国の政局の問題であり、多や少もあるし一時的なこともある。
そしておそらく、近い将来に韓国史上屈指の脆弱な政府が誕生しそうだ。 2022年1月現在で激しい大統領選挙戦をやっていて、左右のどちらの候補者が勝利するか分からないし、それを予測する気もない。しかしどちらが勝利しても、どちらも恐ろしく脆弱なポピュリスト政権となることは間違いなさそうだ。
このポピュリズム政権は今でさえ先行き不安なのに、これに北朝鮮の崩壊と中国軍の進駐という特大級の国難が降りかかり、その中国があの手この手で無節操な揺さぶりをかけてくる、としたら?
# 中国の機会主義者
北朝鮮の崩壊と中国による保障占領それそのものは、中国にとっては厄介事でしかない。自国の安全保障というか治安維持のために仕方なくやることであり、痛くない腹を探られれないように、まるで中国が北朝鮮を侵略したかのように思われれないために、国際協調を���としてたいそう謙虚に振る舞うことだろう。
しかしそれはあくまで主語を「中国」とした場合であって、もっと細かく見ていくと、そう思わない主体が出てくる。台湾侵略急進派である。「この状況は利用できるのではないか」と計算しはじめる者たちである。
韓国に対する外交オプションが急拡大した中国において、中堅クラスの官僚や軍人でも、大国間の外交や国際関係に直接影響するような事態を引き起こすことができる。しかも官僚組織の傘に隠れながら。
例えば先日の韓国の尿素水不足のようなものは、国家意思などではなく現場の課長クラスで起こすことができる。単体なら単なる事件だが、外交的に微妙なタイミングで、誰がどう見ても国家意思によるシグナルとしか思えないように発生したら? しかもそれが単発ではなく、場所と手法を変えながら同じメッセージを発してきたら?
これは歴史的に同じ事例がある。またも大日本帝国である。大日本帝国の「中国侵略」はおおむねこんなものだった。
そんな中、満州事変に相当する「大金星」が起こる可能性がある。それは米韓同盟の破棄である。
- 北朝鮮に中国軍が進駐しており、軍事的圧迫をかけてきている。政府はそういう印象を与えないように苦心しているのだが、現場レベルでそうとしか思えないような事件や事態が頻発する。
- もし偶発的にでも軍事衝突が起きたときに、在韓米軍との戦闘になれば、世界大戦の勃発である。どの程度の規模の戦争になるかは分からないが、すくなくとも韓国が主戦場として国土消滅レベルの戦場になることは避けられない。
- この最悪の事態を避けるためには、中国も米国も両方引き下がればよい。中国軍は鴨緑江の北へ、米軍は日本へ、それぞれ引き上げる。
- すでに北朝鮮の軍事力と政治力は無力化したのだから、韓国が第二次朝鮮戦争を戦うレベルの軍事力を維持する必要もないし、そもそも国家が南北に分断している必要すらない。
- 現在中国が国連のスキームの中で所持している北朝鮮の統治権は、国連スキームの中で韓国に譲渡する。事実上の南北統一である。
このようなシナリオを囁かれたときに、政権基盤の脆弱なポピュリスト政権が耐えられるだろうか。
大筋ではたしかにこれはいい話だ。最終的にはこうなるのが良いのだろう。しかしこれは一人の大統領の任期とか、その時起こっているなにかの政治的事件が沈静化するまでの期間とか、そういったタイムスパンでやることではない。
大筋では良いという方向に向けて、国論を統一し、プランBを検討し、これを実行可能な担当者や組織や予算を用意し、関係諸国の合意と協力を積み上げていく。
しかし政権基盤の脆弱なポピュリストにはそんな余裕はない。彼は横綱相撲を取ることができない。えいままよ、とパルリパルリ精神で米韓同盟破棄。少なくともそれは大統領のサイン一つで実行可能だから。
---
どういう状況でどういう心理状態で、米韓同盟の破棄を決断するかはなんとも分からない。北朝鮮崩壊時と同じで、個々のシナリオを考えてもしょうがない。
しかしその結果は甚大であり、不可逆である。
これは中国外交の大金星だ。
軍事的には、北京の喉元に突きつけた匕首のような在韓米軍が後退した。地続きの近場に存在しているそれなりに精強な韓国陸軍21個師団海兵隊2個師団46万人が無力化し、うまくいけば(そしてかなり高い確率で)自勢力の尖兵として使うことができる。
政治的には、米国の主要な同盟国が米国を裏切って中国についた。
イデオロギー的には、自由民主主義の先進国が、米国を捨てて中国についた。
そして台湾関係的には、中台戦争が中期戦になった場合に、日本の参戦を躊躇させる大きな足がかりを得た。
望外の大勝利。今までずっと気がかりだった諸問題が一朝にして解決した。大金星である。そう、まるで「満州事変」のように。
問題はそこなのだ。満州事変だ。 もしこの大金星を政府中央が意図して仕掛けて実現したのならそれはそれで良いのだろうが、おそらくこれは、誰が絵を描いて誰が関与して誰が後援して誰が利害関係者なのか、中央政府には全然わからないまま、あれよあれよという間に進んでしまった。
つかりこれの本質はクーデターなのだが、反乱者として処罰しようにも、その成果のあまりの大きさと、それに対する国を上げての歓呼と支援に、それを追認するしかなくなってしまった。
そしてその後は、歴史の証明するとおりだ。少なくとも大日本帝国については。
北朝鮮は崩壊し、中国が北朝鮮を保障占領した。韓国のポピュリスト政権は、中国の機会主義者と相互作用して、米韓同盟が破棄されてしまった。 というのが、今回のまとめ。次回は、そこからどうなるかを考えてみたいと思う。
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私は新卒という枠で入社したけれど経歴的には既卒になります。大学を卒業してから色んなことに巡り合って、さまざまな経験をしました。卒業後とにかく働いてお金を貯めて海外に行ったこと。ビザ申請、居住地の決定、インターンシップ先を全て自分でコンタクトを取り決めたこと。英語で何度もオンライン面接したこと。それに受かってインターンとしてフルタイム勤務したこと。日本を飛び出すとそこには色んな人がいた。中華系マレー系インド系、西洋の方から日本人まで色々。街の景色も色々。帰国してからはリノベーション旅館で働き始めました。求人情報は一切出ていなかったけれど、自分からメールしてコンタクトをとりました。そこには私のように、海外での経験がある方、都会での生活から突如地方に移り住んだ方などなど、やはり個性豊かでとらわれない、さまざまな生き方を貫く人がいました。そして私は新しい挑戦をたくさんしました。自分のセンスを信じて試すように、はじめての商品開発に取り組みました。いい経験だった。
それら全てにはたくさんの人との出会いがありました。さまざまな国籍、人種、文化、宗教、考え方、価値観。そこは当たり前や普通の基準があいまいでした。見えにくくなっていました。それは何故か。みんな違うからです。そして「みんな違う」ということを、そこにいる彼らはよくわかっていました。頭でわかるだけでなく、違うからこそどう振る舞えばいいか、それをよくわかっていて、実行していました。
絶対的な評価基準などそこにはなかったのです。そんなのみんな、無意味だと知っていたから。この小さなコミュニティだけの正しいという感覚、それは地球の裏側に行っても正しいのでしょうか?きっとそうではないはずです。良くも悪くも、踏み込まず毅然とした空気がありました。そこにあるのは、私が私であること、あなたがあなたであること、ただそれだけでした。
今、組織の一員になって思うこと。たったの数日間ですが、それでも感じることがあります。みんなが似通いすぎているから、私が経験してきたたくさんの違いにあふれる社会に比べると、近すぎるから、なじみすぎているから、よくわからない評価基準や優劣関係がまかり通っている。学歴でマウントを取るながれを目撃してしまい、今日はとてもしんどかった。私にしてみればどうでもよかった、なんでもよかった。国立すごい、いや私立のがすごい、あの大学よりはまあ上かも、などなど、自分軸や狭い評価基準で比較し合うのがしんどかったです。自分の学歴すごい、だけでよくないですか?頑張ってその大学入ったんでしょう、それならそっとそれを自分の中で抱きしめて、自分頑張った、すごいでしょ、って言ってもいいと思います、声に出してもいいと思います、だってそれはあなたしか認められないあなたの事実ですから。だからあなたの判断基準で、この世界にしか通用しない誤差みたいな判断基準で、他人に乱暴しないでほしいと思いました。乱暴というのは比較のことです。あなたの頑張りと私の頑張りは比べられないのに、すごいを決めるのは自分自身でいいはずなのに、比べること自体がナンセンスじゃないのかなって、私なんかは思うんですよ。
私は新人としてフレッシュな気持ちでいつもいるわけですが、そういう場面に出くわすと、ああ、そういう枠の話をするものなのか、と急に自分が年上であることを思い出します。でも気が付いたんです、これは私が歳上だからじゃないなって。私が色んな人や色んな世界に触れる生き方をしてきた、考えや視野に幅を持たせてくれるような、そんな素敵な出会いや経験に恵まれたからこそ、そう思うのだなって。そう考えたらとっても自分はしあわせだと思ったし、やっぱりプラスアルファの経験をしているという点で年の功ではあるのかもしれないけれど、でもそれ以上に、私は自分の経験からもたらされるものが大きかったと思う。
年齢どおり、枠組みどおりに進むのが正解なのでしょうか。そんなことないし、べつに何も間違いでもない。でも、その追い風に飲みこまれて、私は自我を見失いそうになっていた。枠から外れた自分を最高だと思っていたはずなのに、現在の環境に適応すると異端児になっちゃうから、それに引け目を感じてた。
でもそんなの、感じなくていい。私は唯一無二だ、変わってるって思われても、はぐれものって思われても、それでいいじゃない、それでこそ人生、それでこそ個性。自分の人生も自分自身も、愛しています。絶対絶対、この気持ちを守り抜くぞ。よくわからない価値観に負けない、狭い判断基準なんかに、屈しない。
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塔の頂上・最終戦4
双拳の塔、その最上階に位置する13階。最奥へと歩き出す4人。そして遂に、このラグナロク戦争の首謀者であり、黒幕でもある塔の主・グゥエルと対峙した。
ほほう………のこのこと来るとはな。実に厄介な奴等だ。我が側近2人を倒すとは見事と言っておこう。
もう逃げんなよ。 この命を懸けても、貴方を止めます。 好きにはさせない。ここで死んでもらう。
毅然とした態度で、淡々と言葉をぶつけるサンディエゴ、フェリンソワ、エオレンスタ。その3人に、思わず笑いを溢すグゥエル。
ふっ。はっははは!そう来なくては。どうせお前らも俺の手で死ぬのだから、最後に言葉を聞かなくては面白くない。で、お前らの慕う神様が勝てなかった俺に、誰か勝てるわけ?
………君は戦ってないでしょ。神様の誰とも。自分だけのうのうと逃げてる癖に、偉そうに振る舞わないでよ!この卑怯者!!
珍しく声を荒げ、キレるジニーエイラ。流石にこれにはグゥエルも彼女を警戒した。
一度フラれた奴に、こんなに言われるのか………。残念だ。あの時から、全く変わってないな。お前は………。
いや、それは…無理矢理にでも付き合おうとする貴方が悪いのでは。 いいの、フェリンソワ。私に非が無い訳でもないから。君を振ったあの時は強くなかったけど、今は違う。君が起こした戦争を終わらせる為に………私達は戦ってきた。ただそれだけ。
得た強さを、誰かを守る為に振るう。ジニーエイラはその為に戦っていた。しかし、グゥエルには理解とは程遠い顔をする。
ふ。お前らに何が出来る。戦争を終わらせる?寒々しい冗談もそこまでだ。俺を倒しても、戦争は終わらん。また違う奴の手によって、戦争は繰り返されるのさ。
それは分からないだろ。例えまたこの世界で戦争が起きても………僕達で止める。神界に選ばれた王達は、その為にいるんだ。 未来の話などまだどうだっていい。今起きている、この戦いを終わらせる。それだけの事だ。
今のこのラグナロク戦争が終わっても、また誰かがこの先々で戦争を起こすだろうと言うグゥエルに対して、エオレンスタとサンディエゴが返す。
ほう…?言うねえ。まー折角だ。身の程知らずの糞共に最後に教えてやらぁ。これが現実だ!!
そう1つ言うと、グゥエルがダイマックスエネルギーを集め巨大化する。
…!これは………!!
まだ驚くなよ。これは普通のダイマックス………お前ら如きには、キョダイマックスは役不足だ!
揺るがない自信、そして全てを潰さんと立ちはだかる大きな敵………グゥエルは、右腕を大きく上げ、ダイナックルを振り下ろした。
来るぞ!準備しろ!
地面を殴り付け、起きる砂埃。サンディエゴの合図と同時に左右に分かれて逃げていたフェリンソワとエオレンスタが、それぞれ反撃に出る。
…確かに、黒幕なだけあって相当強いみたいですね。 …しかし、僕達も負けてられない。行くよ。
空気の刃を飛ばし、素早く風を切る体当たりを繰り出していく。それでもグゥエルは笑いを浮かべて、余裕ある表情を続ける。
……それで終わりか?違うよなぁ?せめてこんぐらい、やってみろよ!
効いている様子は、手応えは、無い。エネルギーを溜め、グゥエルは情け容赦の無い漆黒の拳を2人に振り下ろした。
うわぁ!!
左右に分かれて逃げる2人。しかし、フェリンソワが床を踏み外してしまい、着地が失敗し転んでしまう。
きゃぁっ!! まずい、このままだとフェリンソワが…!
床に倒れた際の態勢が悪く体を打ち、立てない。その隙にグゥエルは彼女に対して、さっきの大きな一撃を繰り出す。
まずはお前な。大人しくあのアイドルと同じ様にくたばれ!
振り下ろされた暗黒の一撃。だが、すんでのところでそれが止まった。
いや………きゃああああぁぁぁ!!!………あ、あれ………?
そこには盾を構えたアイヴァンヌが、一撃を受け止めていた。グゥエルの拳を弾き返し、アイヴァンヌはフェリンソワを起こす。
何とか間に合った。さあ、逃げて!
倒しそびれて、溜息をひとつ吐いたグゥエル。機嫌を損ねたのか呆れ気味に、立ち向かうアイヴァンヌに問い質す。
どうやらお前のその手は………奴らに聖なる灰をかけた様だな。どこまでも俺を邪魔したいと言う腹か?………思えば、お前はいつもそう��。あの時と言い、今と言い。そんなにこの俺をイラつかせたいのか?
彼女に向かって振り抜いたダイナックル。しかし、それを庇ったのは僅かな動きから反応して前に出たジニーエイラだった。
イヴ!駄目だよ!相性が悪いのに…
翼でガードし、そのまま反撃に出る。幾ら何でもあの時とは違う、と言わんばかりにグゥエルと互角に戦い合う。
………そうだね。だけど………それでも………私は。 なあイヴ。俺にもやらせてくれ。良いだろ?
進化していなかった時はグゥエルを前にアイヴァンヌに守って貰った。しかし今回は逆に、進化したジニーエイラがアイヴァンヌを守る番になる。そして、それを見たサンディエゴもジニーエイラに加勢した。アイヴァンヌは1つ頷き、フェリンソワやエオレンスタと共に、別方向からの攻撃に備える。
今度は友達ごっこか?この俺がまさか茶番劇に付き合わされるとは………舐められた物だ!
受け流すダイナックルと、ダイジェット。攻撃を突っ切り、サンディエゴとジニーエイラがグゥエルの懐へと近付く。
………うるさい。うるさい、うるさいなぁ!!
滅多に見せない怒りを見せ、ジニーエイラが連撃で暴れ回る。そしてサンディエゴも、火炎を噴き出し突進した。
………はあっ!!
炸裂する2人の攻撃に、流石に仰け反るグゥエル。
ぐああっ!?………蜚蠊どもに似たしぶとさだけはあるな。俺の仲間はどうしてこうならんかったんだ?まあ良い………これで消えてろ。
グゥエルの召喚したダイロックの岩盤が、2人に向かって押し潰される。地面に叩きつけられると、砕け散って岩片が砂埃となって舞う。
うわあっ!!! しまった………きゃああぁぁ!!!
逃げ切れず、直撃を許したサンディエゴとジニーエイラ。体が痛み、身動きが取れない。
さあさあ、そこのおふたりさん。ダイマックスしても良いんだぜ?この俺に勝てるならな。
挑発されるフェリンソワ、エオレンスタ、そしてアイヴァンヌ。だがそれよりも、先程のグゥエルの攻撃で、ダメージを受けた2人が気掛かりの様だ。
ジニィが心配だけど………未だ動ける!? な、何とか………! ………俺の事はいいから、グゥエルに集中してくれ………!
息はあるが、瀕死のふりをするジニーエイラとサンディエゴ。それを見たグゥエルは再び呆れ果てた。
おいおい、死んだふりなんて無駄だからな?このお前らの仲間達と一緒に野垂れ死んで貰うぞ?
ふっ、言ってくれますね。仕方無いです。 そんじゃ、ダイマックスするか………。
敢えて挑発に乗るフェリンソワとエオレンスタ。渋々とは言え、ダイマックスエネルギーを解放した。そして、その刹那。
………!?………今、フェリンソワさんとエオレンスタさんの体が一瞬だけ、強く光った様な………
それを知るのは、今目の前で戦いを探るアイヴァンヌだけだった。
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