#焼き鯖の握り
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usamierina · 8 days ago
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Tsukiji Sushi Yamaharu: Newly opend sushi in Tsukiji
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I found a post on a social networking site about a new sushi restaurant "Tsukiji Sushi Yamaharu" in Tsukiji that was very cosy, so I decided to make a reservation for lunch on my weekday off.
築地に新しく2025年4月にオープンしたお寿司屋さん「築地 鮨 山治」が非常にコスパが良いというSNSでの投稿を見つけたので、平日休みのお昼に予約して行くことにしました。
SNSのグルメインフルエンサーが紹介しているお店は当たり外れが多いんですが、新しくできたコスパのいいお寿司屋さんという情報はどうしても気になるもんで。
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築地の大通りからちょっと入ったほっそい道の、さらにほっそい階段を上がった先にお店があります。
メニューは握り10貫+小鉢3種+玉子焼き+お椀で5,500円のコース。最近はちょっと高めのコースのお寿司屋さんにばかり行っていたので、コスパが良さそうなかんじ。
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細い階段を上がった先にあるウェイティングスペース。こういうスペースがあるのは珍しい!ここからさらに細い階段を上がって3階にカウンター席があります。
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カウンター席におじゃまします。おこんにちは。
(一番最初にお席にご案内いただいたんだけど、私がいる前で「あと○名」とか「ウォークインでお客さんいるから入れちゃって」とかのお話をされていたのはちょっと幻滅だったな...お客さん入れたらお店の内側の会話はしないで欲しい...)
平日のお昼なので、おビールいただきますよ。
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こちらの生ビール��YEBISU。おいしいね。
ガリと、お通し的な「���味噌」。
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この魚味噌が味しっかり濃いめで、日本酒にあいそうないいつまみの味!おかわりができたので追加でちょっともらいました。
メニューはこちら。
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ちょっとわかりにくいんだけど、握りの下に横書きで書いてあるのがペアリングのドリンク。 ・ワインペアリング 3,500円 ・日本酒ペアリング 3,500円 ・ティーペアリング 2,000円 3種のドリンクのペアリングメニューがあります。
このペアリング、実はそのお寿司が出ているうちはおかわりが可能なので、実質3種類をほぼ飲み放題で楽しめるという仕組み。コスパ良い!
(とはいえ、あまりに酒飲みが来る��うになっちゃったら、1杯のみに変更されそうな気もするけど...)
最初の小鉢3種。上から時計回りに、 ・胡麻豆腐 ・山芋のワサビ漬け ・万願寺唐辛子とじゃこの炒め
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どれもお酒によく合いますね。すでにビール2杯目に入っております。
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(一番最初に案内されて直ぐ生ビール頼んで、お客さんが揃ってから小鉢が出てくる、となると、そりゃ2杯飲んじゃうよね)
握りがスタートする前に、本日の鮪の紹介。
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こちらのお店は、築地最大級の仲卸「山治」のブランド店なので、全てのネタが山治の目利き。本日の鮪は北海道 噴火湾のもの。ネタを室温にしておくことで脂のとろけのバランスが良くなるということで、早めにカットして室温に戻しておくそうです。
本日の貝・旬・白身・光物はこちら。
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(しかし、光物の鰯が無くなっちゃったところだそうで、ここからは鯖とのこと。鰯食べたかった...鰯大好きなんだよな...)
それでは握りスタート。まずはあいさつ代わりのウニ。
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季節的に、バフンウニではなくムラサキウニ。 「仕入れの時にちょっとだけつまませてもらって、確実に美味しいものを入れてます」とのこと。
SNSで見た時は下��海苔が天ぷらだったけど、賛否両論を見かけたので、もしかしたらやめちゃったのかも。 (「大将が修行したお店のメニューとして揚げ海苔に乗せたウニを出していたそうですが、揚げ海苔の油とウニの相性が悪くてやめた方が...」というコメントを見たので、本当に合わなかったのでしょう。こちらで十分よかったです。)
お次は貝。本日の貝は帆立。
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帆立だぁ〜いすき❤️とろっとしていておいし。
このままビールで行こうと思っていたけど、コスパ考えたらペアリングの方がいいと気づき、ここからワインペアリングをオーダー。
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最初は赤。 山形の「朝日町ワイン」のMeister Selection Black Queen 2022。 果実味があって、赤ワインながらもタンニンが強くなくとても飲みやすい。ゴクゴク飲めちゃう〜🍷
前半の貝や白身に赤を合わせるのは謎ですが、美味しいからいーのだ。
お次は、順番的には赤身��ったのですが、先に旬のおすすめの「九絵(クエ)」。
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(「白身が連続しちゃうので」とのこと。)
クエって大きい魚のイメージでしたが、今回のクエは3kgくらいの小ぶりのものとのこと。むっちりしていて美味しい。
ここで次のペアリングワインが登場。
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新潟の「ホンダヴィンヤードアンドワイナリー」の白、2024年のケルナー。これ、いい感じの酸味で美味しかった〜!
そして赤身。
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室温にもどしていた赤身、とろっとした舌触りとおいしい鉄っぽさ。
(...とはいえ、ある投稿では「赤身が焼けちゃっている」というご意見を拝見し、なるほど確かにちょっと鉄っぽさが強すぎたかなとも)
赤身だったので、ペアリングは白に移行してたのですが、ちょっとだけ先ほどの赤も出してくださいました。こういう配慮嬉しいね。
お次は白身。今日の白身は石鯛です。
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おいしい白身ね。
お次は光物の鯖。
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鯖もとろっとしていておいしい青魚よね〜。
ホンダヴィンヤードのケルナー、いまちょっとずつ価格が上がっているそうで、今後はこのペアリングでは出せなくなるかも...ということで、もう一つの白を出していただきました。
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(一番右)カーブドッチのケルナー! 新潟のカーブドッチ、最近よく聞く。ケルナーとっても美味しい。果実味があってクリアでフレッシュな味わい。わたしケルナー好きかも。白ワイン買う時に覚えておこう。
お次はイカ。
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ふわっと柑橘の香りで美味しい。
最後に出していただいたペアリングワイン🍷
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山梨の「まるき葡萄酒」のラフィーユ樽ベーリーA🍷 こちらもあんまり重くなく、タンニン強くなく、軽やかなタイプの赤で美味しい。「ちょうどなくなっちゃったので...」ということで新しいボトルを開けていただきました。
お次は中トロ!めだまの中トロがきます〜!
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室温に戻された中トロ。
えへえへ
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握っていただいて...
登場です!
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いい色です!!!王様!!!! もちろんとっても美味しいです🐟❤️
お次は穴子。
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ほろっとしていて美味しい。
玉子。
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「山治」の焼印入り。甘めのだし巻きで、結構好きかも。
椀物はアサリのお味噌汁。
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大きいアサリがゴリゴリと入ってる!
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どこかの記事で読んだのですが、仲卸の「山治」はアサリ問屋からスタートしたこともあり、アサリの目利きにはこだわりを持っているとのこと。しっかりした身ぶりのアサリでとっても美味しかったです。
最後のお寿司は干瓢巻き。
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しっかり太めの干瓢の手巻きで食べ応えあり。
最後にあったかい濃いめの緑茶を出していただきました。ごちそうさまでした。
最初の接客がちょっと微妙だったけど、その後はいろいろ会話もあってカウンターならではの楽しさもあったので、概��満足。何よりもワインペアリングでほぼ飲み放題レベルで飲むことができるのが酒飲みにとっては嬉しい。後半、ワイン飲み過ぎで酔っ払いだったのであんまり覚えてないけど、どのお寿司も適度に美味しかったと思います!朝8:00のOPENなので、朝活としてのお寿司もいいかも!笑 またチャンスとタイミングがあれば伺おうと思います。
◾️築地 鮨 山治
📍 東京都中央区築地4-9-11 🍽️ 食べログ 「築地 鮨 山治」 📷 Instagram @tsukijisushiyamaharu
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kachoushi · 2 months ago
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各地句会報
花鳥誌 令和7年5月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和7年2月1日 色鳥句会
おのづから一幅の絵に冬木立 成子 すれ違ふ白秋の歌水の春 朝子 切り口は春へ向きたる粉砂糖 かおり 春隣夫あしらひに慣れもして 光子 春場所や塩撒く胸の真つ赤なり 睦子 ランドセルに入れては出して春を待つ 修二 豪快で情ある人の初便り 孝子 春の日を包みくるりと鉋屑 成子 個室へと移りし看取り寒に入る 朝子 背ナを向け手を振る別れ春の人 久美子 体温の抜けて重たき裘 かおり 雪降り込む家に育ちてつつましく 光子
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令和7年2月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
愛憎のかたちにねぢれゐて盆梅 和子 冬菫ボクシングジムある街に 美紀 春を呼ぶものにナショナルマーケット はるか うかれ猫仙台坂を駆け上る 六甲 十字架に最も遠き冬すみれ 和子 ポケットにテディベアちよこん春を待つ 美紀 春待つとカットモデルを募集中 はるか 少年の英語四温の池すべる 慶月 六階の麻布の蒲団干されをり 三郎 梅の香の白き流れとすれ違ふ 同 極楽を麻布で迎へ鳴雪忌 佑天
岡田順子選 特選句
十字架に最も遠き冬すみれ 和子 滿つること散りぬることもあたたかく 光子 三味線の糸道深しはん女の忌 佑天 水鏡のなかに春待つ木と空と 光子 ブランコの声讃美歌の声包む 俊樹 蝋梅の香を置きざりにこぼれゐて 季凜 野の起伏あたたかに飛び越ゆるなり 光子 ひかりとは蝋梅ふふみゆくことと 緋路
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月3日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
うす紅をちらり零して梅の花 笑子 風花の舞ひて揺蕩ふ思案橋 同 もてなしの干菓子の薄紙女正月 希子 白梅のふふめる蕾覚めやらず 同 水子観音野路に御立ちて鬼は外 数幸 青空を暫し塗り替へ春時雨 千加江 握手する手を手袋に温めて 雪 今はただ凍つる他なき蝶一つ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
風よ波尖るふるさと雪ごもり 百合子 頰なでる潮香近しき島の春 多美女 若布拾ふ旅の途中の相模湾 亜栄子 枡形は青春の地よ春間近 教子 鐘響く二月礼者の読経漏れ 亜栄子 観音の背ナ汚れなき白椿 三無 寒明けの陽射し従へ野を歩せり 和代 笹鳴きの途切れ途切れに囁き来 秋尚 潮の香の雫を砂へ若布干す 同 早春の軽き足音追ひ越され 亜栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月10日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
蕗の薹���み来て地酒封を切る 三無 やはらかな色に膨らむ蕗の薹 秋尚 海苔干し場幾重に並び磯の風 ます江 引き締まる水に色濃き海苔を摘む 聰 景一変黄沙を喰らふ春一番 同 船べりに海苔の色付け戻りけり 秋尚 往診の医者にふるまふ海苔むすび 美貴 隠沼の水面の騒ぐ春一番 秋尚 海苔粗朶を育てる人に朝日さす ます江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月10日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
節分の夜も護摩火は衰へず あけみ 滑稽な鬼のお面へ豆撒かれ 実加 自転車の小さく見えて浅き春 裕子 過疎町に子等の声あり草青む 紀子 春の風邪流行の服を選りてをり 裕子 雪原を駆けづる犬の尾の黒き あけみ 生きること教へてくれる葱坊主 令子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月11日 萩花鳥会(二月十一日)
迷ひつつ卵焼く子や春隣 吉之 小春日や豆の蔓伸び膝の上 俊文 豪雪の屋根は死の渕雪をんな 健雄 枯れて見ゆ老木なれど梅ひらく 恒雄 恙無い日々願ひ食む恵方巻 綾子 父は言ふ運動後には梅干しを 健児 一点前終へれば消ゆる春の雪 美恵子
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令和7年2月13日 うづら三日の月句会(二月十三日) 坊城俊樹選 特選句
春立ちて夫生き生きと畑に出る 喜代子 艶話榾燃え尽きて夜も更けて 都 如月の老舗のポスター江戸火消し 同 寒戻る木々の梢の震へたり 同 窓辺にて春待つ唄を繰り返し 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月14日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
万両の姿万両外連なく 宇太郎 記憶より小さな橋よ蕗の薹 都 ポストにも小さな庇雪解風 美智子 浅利汁一人なれども音立てて 悦子 上京や春セーターと乗る列車 美紀
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
小流れの淵に盛られし春の泥 久子 篁を音なく撫でる春の風 秋尚 暗渠より出づるまぶしさ春の川 千種 薄紅梅枝垂れて空を深くせり 三無 星あまた大地に散らし犬ふぐり 芙佐子 園児らを森に攫ひし蜆蝶 経彦 石仏の陰から影へ猫の恋 月惑 閼伽桶を飛び出し春の水となり 三無 下萌や蹴上げしボール子に逸れて 久子 陽の中の砦の武士の春愁ひ 軽象
栗林圭魚選 特選句
輪になつて体操の声草青む ます江 句碑の辺に師の気配満ち梅開く 三無 記念樹の梅香拡げて年尾句碑 亜栄子 春の川翡翠の色映したる 久 蒲公英の黄の輝きて母の塔 文英 土ほこと梅見の客を迎へ入れ 千種 園児らを森に攫ひし蜆蝶 経彦 励めよと句碑の真白きしだれ梅 千種 富嶽より枡形山へ雪解風 月惑 鳥寄せて何処か揺れをり藪椿 芙佐子 句碑裏の蕗の薹三つ初々し 文英 梅林の香りの仄と径険し 斉
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月19日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
数多なる柚子も生家も売られけり 世詩明 此の路地に名も無く老いて冬籠 雪 それなりに良き事ありし古暦 同 水仙やかつて柏翠町春草 同 猫の恋北斗七星輝けり かづを しろがねの波砕け散る冬怒濤 笑子 ほうほうと訪ひ来る黒衣寒修行 同 大地より膨らむ兆し蕗の薹 希子 天空の霞流れて城遥か 同 紅椿あの人の地に咲いたろか 令子 早春の風やふんはり髪を梳く 千加江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月21日 さきたま花鳥句会 紀元選 特選句
畑打や夕日に長き鍬の翳 八草 冴返る秒針のなき外時計 紀花 春泥を跨ぐに足らぬ我が歩幅 久絵 揉みほぐし叩きほぐして春の土 順子 馬の目が笑つてゐたり春の蝶 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和7年2月16日・21日 柏翠館・鯖江花鳥合同句会 坊城俊樹選 特選句
胸中に温石と言ふ石一つ 雪 力瘤これ見よがしの冬木立 同 父の膝覚えて居りしお年玉 同 雪に生れ雪に老い行くだけの事 同 己が色使ひ果して枯るる草 同 口髭に豆撒く父の男振り 同 不器用を父の所為にしちやんちやんこ 同 初雀話はづんでゐるらしき 同 浅き春乗せ九頭竜は流るのみ かづを 風と来て風花風と去りゆけり 同 神の森三日三晩の大焚火 洋子 土の面ひたすら見たく雪を掻く 同 日脚伸ぶ硯の海に気を満す 真喜栄 樹には樹の忍ぶ月日や春の雪 同 野仏のやはらぐ笑みや水温む 同 道の辺の一花一仏風花す ただし 雑巾の縫目千鳥に針供養 嘉和 雪解水堰音荒き橋の下 英美子 ちらちらと降りて重たき雪の嵩 みす枝 雪地獄なる山からも海からも 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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mipoyupo · 5 years ago
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鯖江dinner
☆海鮮アトム
お寿司はもちろん、
越前そばもかぼちゃの天ぷらも
福井サーモンの桜スモーク美味しかった❤︎
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longgoodbye1992 · 3 years ago
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向ヶ丘遊園から登戸、多摩川
二回目のデートは互いの家の中間地点で店が多い向ヶ丘遊園にした。
学生時代に住んでた街に近いから何となく土地勘はあるし、店も知っているが、いかんせん十年近くも前の話。さらにいえば、当時一緒に飲んでたのは同級生やら年上の酒豪ばかりで、カルアミルクしか飲めない彼女と行くような店は知らない。一から調べて結局はチェーン店に決めた。
前日LINEで月が見たいとリクエストがあり、テラス席も探したが、見つからず、ご飯を食べたあとに登戸近くでお酒をテイクアウトして、河原で月を眺めることにした。
百円ショップでレジャーシートを買った。
思えば学生時代に付き合ってた人とも、皆既月食だかブルームーンを見るために、調布近くの河原でレジャーシートを敷いて見た記憶がある。
仕事終わりの彼女が一度家に帰りたいと話したため、17時に待ち合わせだったのが18時過ぎにまでずれ込みそうだった。
これも楽しむためのスパイスと前向きに捉えた。
待ってる間に学生時代に過ごした街を少し歩くことにした。卒業して以来かもしれない街はそんなに大きくは変わってなかったけれど、TSUTAYAが無くなったり、牛丼屋が出来たりと今の時代の流れに沿っているなと思った。
彼女からのLINEが入る。到着時間は18時20分過ぎらしい。待ち合わせの場所に戻ることにした。
向ヶ丘遊園のホームの階段を改札へ向かいながらイヤホンの中から岡村靖幸の「愛はおしゃれじゃない」が流れてくる。改札を出たところで空を見上げるとほぼ満ちている月が見えた。
時間を潰していると時間はそれなりに早く進んでくれた。
彼女が改札を出てくる。
改めて見ると背が高いなと思った。
「お疲れ様」
「ありがとう」
店へ向かう。
俺は生ビールを、彼女はいちごのサワーをオーダーした。
名物の大きな鶏の焼き物や焼きそば、しめ鯖を頼みつつ会話を楽しむ。
ここで一つ前回の会話で感じた事を思い出す。
彼女は自分の事をあまり話さない。
寧ろ俺の話を聞きたがる。だから彼女について知ることと、彼女が俺について知ることの差が少しある気がしていた。
だから今日は彼女の自身の事を聞こうとしたが、結局俺だけが多く話してしまった。
もしかしたら彼女は自分の事をあまり話したくないのかもしれない。でももっと知りたい。自分の話術の無さに愕然とした。
飲むペースは彼女に合わせてゆっくり飲んでいたから酔ってはいなかった。
居酒屋で過ごした一時間半はあっという間だった。
そして月を見るために登戸を経て多摩川へ向かう事に。
向ヶ丘遊園のホームへ続く階段を降りながら、彼女の手を握った。
「今日も握るんだ」
「嫌だった?ごめん」
一度繋いだ手を離した。
「積極的だね」
「そうかな」
もう一度手を繋ぐ。
ホームで電車を待つ。
「あのさ」
「なに?」
「俺と付き合ってくれないかな」
こんな場所で言うなんてみっともないくらいかっこ悪いなと思った。でも彼女の手の柔らかさを感じていたら、言わずにはいられないくらい、体をソーダ水が駆け巡っていた。
「ここで言うの?」
彼女が笑った。
「そりゃ、ほんとは月を見ながら言おうと思ったけど」
「そうなんだね」
ホームに電車が近づいてくる。
「まだ二回し��会ってないよ?」
「もっとさ、二人で色んなもの見たいんだ」
「映画とか?」
「それもあるけど、景色とか食べ物とか色々さ」
「そっか」
「俺じゃだめかな」
電車が大きな音を立てて俺達の前を通り過ぎる瞬間彼女が耳元に近づいてこう言った。
「いいよ」
電車のブレーキ音が響くホーム。
「ほんとに?」
頷く彼女。ドアが開く。
手を繋いだまま乗り込んだ。
「俺でいいの?」
「私を選んでくれてありがとう」
「こっちこそ」
右肩に頭を乗せてきた彼女の頭を左手で撫でた。
「俺色々抱えとるよ?いいの?」
「いいよ」
「ありがとう」
次の駅なんて来なくていいのにと思った。
登戸で降りて、事前に調べていたカフェでラッシーをテイクアウトして河原へ向かう。
「花火したくなるね」
彼女が言う。
「あるよ」
「嘘だ!」
実は百円ショップで買っていた。
子供臭いと思われたら嫌だからタイミング見て言おうと思っていたところだった。
「買ってたんだよ。小さいのだけど」
「すごい、以心伝心してたんだ」
こういう小さい奇跡が集まって、人は人を運命だなんて勘違いさせるんだろうなと思いつつ、心の中でガッツポーズだ。
敷物を敷いて月を見る。
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雲の存在が様々な月の表情を見せてくれてちょうどいい月見だった。
「月綺麗だね」
「明日が満月だけど、曇って見れんかもしれんから今日がちょうどいいよ」
「そうなんだ、じゃあよかった」
彼女が微笑む。
手を繋いで見る月はいつもよりはっきり見えた。
髪を撫でると照れて恥ずかしがる彼女が可愛らしかった。
「まだ会って二回目だよ」
「回数なんて関係ないよ」
何か言おうとする彼女の口を塞ぐように唇を重ねた。
愛しくて仕方なかった。
���の後、花火を始めた。
無邪気に花火をする彼女は年下のようにも見えた。
「なんで俺で良かったの」 
「一番優しかったから」
「そうか」
「こんなに用意してくれる人他にいないよ」
「そうかな、ありがとう」
「ありがとうね」
少し照れくさくなった。
駅へ向かいながら自動販売機で二人分の飲み物を買った。
彼女を小田急線の改札まで送り届けて俺は南武線へと向かう。
本当は今晩、一人で眠りたくなかった。
帰り道、彼女とLINEした。
「私をもっと好きにさせてね」 
そんな一文があった。
この先どうなるかわからないけれど、とりあえず恋人が出来た山の日の月見夜。
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mvrider7 · 3 years ago
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魚源(ととげん)
京都府舞鶴にあるリーズナブルな海鮮料理店。感じのいい店構え。前と側面に10台分程度の駐車場あり。
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店内とメニュー
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鯖煮定食2200円
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カマスの塩焼き定食
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バイクじゃなかったらお酒も美味しそう
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追記
カマの塩焼き定食
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新鮮な魚の握りも美味しそう
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itoboo · 3 years ago
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くろ崎 2022.06.03 昨晩はお気に入りの鮨『くろ﨑』さんへ。 ちょっと早いこの時期に、こんなに美味い唐津の赤うにを頂けるとは♪ しかも親指と呼ばれる特大サイズ! 一つひとつに独自のひと手間が煌る、魚の美味しさが最大限に引き出されたつまみと珠玉の一貫を堪能しました♪ ----- 鳥貝 太刀魚の酒蒸し 鮑の塩蒸し メヒカリ炙り ��� 握り 鱒の筋子 握り 天然鰻蒲焼 コハダ 握り 車海老 握り 渡蟹の茶碗蒸し 鯵 握り 北寄貝 握り 唐津の赤うに 握り 鳥取 境港 旋網 鮪  大トロ 握り  赤身 握り  中トロ 握り 喉黒 握り 蜆と蛤と北寄貝、鳥貝の肝を酒と水だけでとった出汁 干瓢巻き 追加で 墨烏賊 握り 山口の赤うに 握り 淡路島の穴子 握り #sushi #kurosaki #Japanesefood #aritajapan #michelin #minamiaoyama #aoyama #omotesando #tokyo #japan #くろ﨑 #くろ崎 #鮨 #鮨屋 #江戸前鮨 #和食 #有田焼 #伊万里焼 #ミシュラン #青山 #南青山 #表参道 #東京 (くろ崎) https://www.instagram.com/p/CeYrut0v1rR/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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obentoart · 6 years ago
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posted by @pupumomo17 お握りたち(鮭とごま、焼き鯖と大葉、壬生菜、カニかま)と、トムヤンクン味のチキン、カニクリームコロッケ・・チキンとほうれん草のポタージュ。 #お弁当 #obento  #obentoart #obentouLife
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sorairono-neko · 5 years ago
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Daily Lifeはすてきな特別
 **企業主催、「ゆうりのはなそば日記」より数日分抜粋。 *月*日  みなさん、こんにちは。  勝生勇利です。  どこにでもいる日本のフィギュアスケート選手で、二十四歳です。  今回は、いつもぼくを応援してくれている**企業さんの二十周年企画の一環ということで、期間限定で日記をつけたいと思います。ぼくは文章を書くのがそれほど得意ではないし、平凡な暮らしぶりなのでおもしろいもの���はないですが、よろしくお願いします。  日記のタイトルはぼくが考えたものではありません。変えて欲しいと言ったけど押し切られてしまいました。かなり衝撃です。  正直、何を書いたらいいかわからないし、そんなに楽しい話題もないし、そもそもぼくに興味のある人はあまりいないと思うので、ぼくのコーチのことなんかを綴っていけたらなと思います。書けることだけ、ですけど……。  よかったら記事にコメントをつけて、質問をしてください。答えられそうなものに、答えられる範囲でお答えしていきたいと思います。  それでは、短いあいだですがよろしくお願いします。  勝生勇利 *月*日  勝生勇利です。  早速たくさんのコメントや質問、どうもありがとうございます。ちょっとびっくりしました。やっぱりみんなヴィクトルのこと知りたいんですね。答えやすそうなものと、あとは、事務局さんが選んだ質問に回答していくつもりです。  とりあえず、事務局さんのほうから、ちゃんと自分のことも書いてくださいと言われたので、ちょっとだけ書いておきます。  いまぼくは、ロシアはサンクトペテルブルクで暮らしています。コーチのヴィクトルと一緒です。ヴィクトルの家にいます。すごくひろくて豪華で、いろんな部屋がいっぱいあります。  それから、チムピオーンスポーツクラブで練習しています。ちいさいころから知っている(もちろんヴィクトルが所属しているクラブとして)ところで練習するのは変な感じで、とてもとても緊張します。大きなクラブです。でも、だいぶ慣れてきました。  ロシア語はまだぜんぜんだめです。ヴィクトルが一緒にいて通訳してくれます。リンクでは、わりと英語が通じるので助かっています。日本語を忘れそうですが、ヴィクトルがたまに「日本語で話してくれ」と言うので話しています。ヴィクトル、わかってるのかな?  英語といえば、この日記をずいぶん多くの国のかたが読んでくださっているようで、書きこみも日本語だけではなかったので、とりあえず、英語に訳したものも載せておくことにします。昨日のにも書き足しておきました。日本語と英語以外はぼくはできないので、そのほかの国のかたはすみません。でも、コメントは、翻訳機能に頼ってですが、ちゃんと読んでいます。  今日の質問です。 「ヴィクトルはいま何をしていますか?」  ヴィクトルは昨日から家にいません。仕事で留守にしています。ぼくはマッカチンとふたりでヴィクトルの帰りを待っています。練習は、ヴィクトルがいないときは、ひとりでするか、トレーナーのかたがついてくださるか、あと、たまにヤコフコーチが見てくださいます。 「いつからヴィクトルのことが好きでしたか?」  ヴィクトルが世界ジュニアで演技をしているのを見て夢中になりました。それからずっと彼を追いかけています。 「コーチになる前のヴィクトルと話したことがありますか?」  挨拶くらいはしていました。本当に数回ですけど。あと、もうすこし会話したこともありますが、ヴィクトルはおぼえていないと思います。 「ユーリはヴィクトルのどこが好き?」  すべて。 「スケートのこと以外で、ヴィクトルと普段どんな話をしていますか?」  なんだろう……普通の話です。何が食べたいとか、買い物はあるかとか、ヴィクトルがかっこいいとか、ぼくがダサいとか。 「『エロス』は勝生選手にとっていままでにないプログラムでしたが、どう受け止めていますか?」  あれは最高に難しいプログラムでした。これまでやったプログラムの中でいちばん難しかった。技術的な話ではなく、どう演じればいいのかわからなかったのです。方向性がきまってからは大胆にできるようになりました。  ひとつ言えることは、ヴィクトルがコーチでなければ、あれは完成しなかったということです。 「四回転フリップのこと、どう思いますか?」  ヴィクトルそのものです。  では、今日はこのあたりで。 *月*日  勝生勇利です。たくさんコメントありがとうございました。  今日は調子が出なくて、ジャンプがほとんどきまらないのであきらめて、別のことをやっていました。こういう日もあります。  この日記を読んでいるヴィクトルから電話がかかってきて、「俺も質問していい?」って訊かれました。直接すればいいのに……。  晩ごはんはロールキャベツです。自分でつくりました。見た感じがやばいので写真は載せません。  マッカチンを撫でながらこの日記を書いています。  今日の質問です。 「四回転フリップを跳ぶとき、どんなふうに跳んでいますか?」  ヴィクトルの跳び方を思い出して跳んでいます。 「アクセルジャンプが苦手です。勝生選手はトリプルアクセルが得意で��が、どうやって跳んでいますか?」  えいや、って。それか、せーの、って跳びます。 「自分の中でいちばん自信があるのはどこですか?」  ヴィクトルを好きな気持ち。 「コピーしたヴィクトルの『離れずにそばにいて』をヴィクトルが見たと知ったとき、どんなふうに思った? ヴィクトルになんて言われたか教えて欲しいな」  あのときのぼくは息をしていなかった。  そういえば、あの演技についてヴィクトルと話したことはありませんね。体型がやばいみたいなことは言われましたが……。 「ダイエットにいつもくじけます。勝生選手のダイエット方法を教えてください」  食事をもやしとブロッコリーにして、筋力トレーニングをして、あとはランニングをしています。体質にもよりますが、本気でやれば一週間くらいで、やばい体型から氷にのれる体型にまで落ちます。  がんばってください。 「ヴィクトルと一緒に寝ていますか?」  ベッドはぼくの部屋にもあります。 「食事はどちらがつくってる? 得意料理は?」  どっちもつくります。きまってないですね。ぼくは得意料理というものはありません。ヴィクトルはぼくのつくる里芋の煮ころがしと鯖の味噌煮とぶり大根と生姜焼きときんぴらと豚汁とだし巻きたまごが好きらしいです。ぼくが好きなヴィクトルの料理は……、なんだろう、名前がわかりません。野菜がいっぱい入った煮込み料理。  ごはんをつくっていると、ヴィクトルがそばに来て、隙あらばつまみぐいしようと狙っています。あと、ものすごくくっついてくるので料理しづらいです。 「最近、デートしていますか?」  はい。  では、今日はこのあたりで。 *月*日  こんにちは、勝生勇利です。  今日はジャンプの調子がよかったです。動画を撮ってヴィクトルに送ったら、「アメージング!」と言ってくれました。  マッカチンと一緒に買い物に行きました。マッカチンはぼくが買い物をしているあいだ、表でじっと待っていておりこうさんです。  今日の質問です。 「勇利くんはちいさいころバレエをしていたそうですが、そっちをやってればよかったなあと思うことはありますか?」  ありません。  いまでも練習でバレエをすることはありますし、好きですが、バレエをずっとしていたらヴィクトルに会えなかったので、スケートがいいです。 「『離れずにそばにいて』と『Yuri on ICE』どっちが難しいですか?」 「離れずにそばにいて」です。あれはヴィクトルのプログラムなので。「Yuri on ICE」はヴィクトルがぼくのために、ぼくのことを考えてつくってくれたプログラムなので、ぼくに合っています。  でも、どっちも大好きです。 「ユーリはどうしてそんなに上品なの?」  上品かな? 上品っていうのはヴィクトルみたいなひとのことを言うと思います。 「朝起きるのはヴィクトルと勇利くんどっちが早いですか?」  目覚ましを止めるのはだいたいヴィクトルです。ぼくも止めようと思うのですが、ヴィクトルがさきに止めちゃうのですぐうとうとしてしまいます。起こしてくれればいいのに、ずーっとぼくが寝てるのを見てるときがあるので困ります。 「好きなひとがいます。大好きなひとを振り向かせた勇利くんに訊きたいのですが、どうすれば両想いになれますか?」  これは……ぼくに答えられる質問じゃないような……。参考になるようなことが言えなくて申し訳ないです。  ぼくはただ、ヴィクトルと同じ氷の上に立ちたいなっていう気持ちでずーっとずーっと好きでした。それだけです。 「最近、キスしていますか?」  はい。 *月*日  勝生勇利です。  今日は練習でいろいろだめだったので、帰ってきてからヴィクトルの動画をずっと見ていました。ヴィクトル��っこよかー。  うきうきしながらボルシチつくったら失敗しました。  今日の質問です。 「ヴィクトルに今後望むことは?」  全部の大会で金メダル獲って! 「ヴィクトルと『離れずにそばにいて』をデュエットしている勝生勇利に何か声をかけるとしたら?」  しあわせそうだね。最高の気分だろ? 「『おまえは色気がない』と言われました。どうすれば勝生くんみたいに色っぽくなれますか?」  色っぽくないんですが……。ぼくが答えていいのかなあ? 色気はヴィクトルとかクリスの専門だと思いますが……。 「エロス」のぼくを見て言ってるのかな? あれはぼくが色っぽいんじゃなくて、ヴィクトルがいるから色っぽくなるんです。 「『エロス』のユーリに誘惑されたい!」  ごめんなさい、あの勝生勇利はヴィクトルしか見ていません。 「ヴィクトル以外と愛を交わした経験はある?」  ありません。 「最近、えっちなことをしましたか?」  えっちなことって、えっちなことですか?  そういうはしたない質問には答えられません。  ではこのあたりで。 *月*日  今日はヴィクトルが帰ってきます。  ごちそうを用意して待っています。  マッカチンがそわそわしていてかわいい。  マッカチンは本当にかしこい、行儀のよいいい子です。  ぼくたちは大の仲よしです。  今日の質問です。 「いまの望みはなんですか?」  全部の大会で金メダル獲りたい! 「ファンサービスは苦手ですか?」  はい。 「勝生くんみたいにかわいくなりたいです」  かわいくないんですが……。でも、言われ続けると自信がつくと思うので、たくさん「かわいいよ」「綺麗だよ」「すてきだよ」「初々しいね」「澄んだ瞳だね」「そんな目で見られるとどきどきするな」と言ってって、大好きなひとにお願いしてみるといいかもしれません。 「正装してヴィクトルと一緒に写真に写っている勇利くんが最高にうつくしいと思いました。ご自身ではどう思われますか?」  うつくしいです。正装したヴィクトルが。 「ヴィクトルのことをのろけて!」  のろけるって何だろう……。  ぼくのコーチは、スケートがすごくてかっこよくて綺麗でスタイル抜群で愛嬌があって楽しくて厳しくて優しくて男らしくてあったかくていい匂いがして指がうつくしくて声がすてきでいつも包みこんでくれる……。  とかかな……?  そんなこと、恥ずかしくて、ぼくにはとても言えません。 「勇利くんと付き合いたいです!」  ごめんなさい、勝生勇利はヴィクトルしか見ていません。 「ヴィクトルと付き合ってますか?」  付き合っていません。  というか「付き合う」がよくわからない……。  少なくとも、ヴィクトルに「付き合おう」って言われたことも言ったこともありません。 「いま、愛を感じていますか?」  はい。  ヴィクトル早く帰ってこないかなあ。  では今日はこれで。  すっかり夕食の支度を整えた勇利は、時計を見、そろそろかな、まだ遅くなるかな、とそわそわしながらソファに腰を下ろした。マッカチンがいない。ヴィクトルの匂いのする寝室にいるのだろう。ヴィクトルを待ちわびているマッカチンを見ると、ほほえましいような、胸が痛いような気が勇利はするのだった。かしこいマッカチンはわがままを言わない。ヴィっちゃんもぼくが帰るまでお行儀よくしてたよなあ、と思い出す。 「マッカチン、おいで!」  勇利はマッカチンを呼び、ソファに上げて膝に寄りかからせた。 「ヴィクトルは今夜帰ってくるからね。楽しみだね」  マッカチンが返事をした。 「ぼくもさびしかったよ。早く会いたいね。それまではこれで我慢しようね」  勇利は大きなテレビにヴィクトルの試合映像を映し出した。マッカチンが喜びの声を上げる。勇利はマッカチンと一緒に目を輝かせてうつくしいヴィクトルに見入った。 「これはね、三年前の世界選手権だよ。ぼく会場でヴィクトルを見たんだけど、すごくかっこよかったよ。そのときヴィクトルとちょっとだけ話をしたんだ。ヴィクトルはおぼえてないだろうけどね。あのころは、ヴィクトルと一緒に暮らすことになるなんて思ってもみなかったな。あの時代のぼくに言っても信じないだろうね」  プログラムが終わるとマッカチンがかなしそうにしたので、勇利は次々と過去の映像を選び、順ぐりに見せた。 「これはグランプリファイナル。このときで三連覇だよ。こっちはまだ髪が長いころだね。あ、ジュニア時代もあるよ。見る?」 「わん!」 「こっちのはね、ヴィクトルが髪を切って初めて公式試合に出たとき。大騒ぎになったんだよ。あ、復帰試合もあるよ。かっこいいねえ」 「わん!」 「���段のヴィクトルってさ……にこにこしながらぐさっと来るようなことも言うし、冗談も言うし、愛嬌があるんだけど、試合のときは本当に気品高くて見蕩れちゃうよね」 「わん」 「どんなヴィクトルも好きだけど……、家にいるヴィクトルはおかしなことを言うし、だいたい理解できないし、でもすっごく優しいし……あとちょっとえっち……」  勇利が赤くなって頬に手を当てたとき、マッカチンがぴくんと反応し、はしゃいで吠えながらソファから飛び降りた。 「あ、ヴィクトル帰ってきた?」  マッカチンの鋭い聴覚ではわかるのだろう。いつもそうだ。何かを聞きつけて騒ぎ出す。ヴィクトルも、「勇利が帰ってくるときはマッカチンが教えてくれるよ」と言っていた。 「やったね! お迎えしよう!」  勇利は駆け出したマッカチンのあとをぱたぱたと追って玄関へ行った。扉がひらき、ヴィクトルが入ってくる。 「ただいまー!」 「おかえり、ヴィクトル!」  マッカチンが陽気に吠えながらヴィクトルに飛びついた。ヴィクトルは笑い声を上げ、かがみこんでよしよしとマッカチンを撫でた。 「ただいま、マッカチン。勇利の言うことを聞いていい子にしてたかい?」 「わん!」  マッカチンが夢中でヴィクトルの頬を舐めている。ヴィクトルは笑い声を上げた。しばらくそうしてふたりが交流するのを、勇利はにこにこしながら眺めていた。 「ヴィクトル、お疲れ様」  勇利は立ち上がったヴィクトルからかばんを受け取った。 「何も変わったことなかったかい?」 「うん。問題ないよ。仕事大変だった?」 「勇利が喜ぶと思ってがんばってきたよ。あ、かばんの中にためし撮りしたやつが何枚か入ってるから見ていいよ。勇利が欲しがるって言ったらくれたんだ」 「ほんと!? ありがとう!」 「いい匂いがするね」 「ごはんつくった。すぐあたためるよ」  勇利が奥へ行きかけると、「勇利……」とヴィクトルが引き止め、気取ったしぐさでかるくくちびるにキスした。 「会いたかったよ、勇利。元気な顔を見られてうれしい」 「……ぼくも」  勇利はまっかになってぼそぼそ言い、かばんを抱きしめてヴィクトルの書斎へ逃げた。そこへ荷物を置き、急いで台所へ行く。ヴィクトルはコートを脱ぎながらマッカチンに何か話しかけていた。  まったくもう、きざなことすぐするんだからな……。勇利はほっと息をついた。まだ胸がどきどきし���いる。  食事のあいだ、マッカチンはヴィクトルの足元にうずくまってじっとしていた。ヴィクトルはときおりマッカチンと視線を合わせ、ほほえみかけた。 「仕事、どうだった?」 「予定してた衣装が届かないとかでかなり押した」 「えっ、大丈夫だったの」 「まあね」 「それでよく期間内に終わらせることができたね」 「がんばったからね。褒めてくれ」  勇利は笑い出し、「さすがヴィクトル、仕事ができる」と褒めた。 「なんか感情がこもってないなあ」 「本気本気」 「そういえば、表情がいきいきしてるって言われたよ。もうちょっとけだるい感じにしてくれって何度も注意された」 「ヴィクトルは陽気だもん」 「毎日勇利といるからだと思うね」 「なにそれ?」 「勇利がいると、しあわせ成分が分泌されて、俺は健康になるんだ」 「変なの!」  勇利はくすくす笑い、そういえば……とふと思い出した。勇利もオフシーズンになると撮影の仕事が入ったりするけれど、そのとき、同じようなことを言われたのだ。 『勝生さん、いつも肌綺麗だけど、今日はすごい。メイクのノリがぜんぜんちがいますよ』 『えっ、そうですか』 『うらやましい。何か特別なことしました?』 『え、特別なことって……何も……』 『化粧水変えたとか、手入れ方法勉強したとか』 『化粧水? ぼく何もしてませんけど』 『何もしてなくてこれ!?』 『あ……ずっと温泉に入ってたからかな……?』 『それだけじゃないんですよ』 『何がですか?』 『勝生さん。勝生さんは……』 『な、なんですか……』  勇利は緊張し、ごくりとつばをのみこんだものだ。 『綺麗になりました』 『え?』 『綺麗になりました』  くり返されて戸惑った。 『愛して愛されて、どんどん綺麗になってる、って感じ!』  勇利はそのときのことを思い出し、頬をほんのりとさくら色に染めた。ヴィクトルが気がついて目をほそめる。 「いまなに考えてる?」 「あ、べつに……」 「勇利も言われたことがあるんだろう」 「な、何を?」 「いままでとちがうって」 「…………」 「そうだな……、勇利なら……」  ヴィクトルは顔を近づけてささやいた。 「綺麗になった、なんて言われたんじゃないか?」  勇利はどきっとした。なぜわかるのだろう? 「そ、そんなんじゃないよ」 「そうかい?」 「うん。だってべつに綺麗じゃないし」 「…………」  ヴィクトルはいとおしそうに勇利をみつめ、熱愛のこもった慕わしい声でつぶやいた。 「勇利……、綺麗になったね……」 「!……」  勇利は耳まで赤くなってうつむいた。一生懸命に食事をするけれど、何を食べているのかよくわからなかった。 「こんなに綺麗な子の待っている家に帰ってこられるなんて、俺はしあわせ者だ」 「ヴィクトル、黙って」 「俺がいないあいだ、誰にも言い寄られなかっただろうね? 心配だよ。みんな俺のものにしたはずなのにね」 「黙って」 「でも勇利は俺の勇利だから、俺を待ちわびて、俺のことだけ考えていてくれたはずだね」 「黙ってってば!」  ヴィクトルは笑い出し、しばらく食事に集中した。 「練習はどう?」  一般的な会話になったので、勇利はほっと息をついた。 「ヤコフコーチがすっごく気にかけてくれた。びっくりしちゃった」 「なんだかんだいって勇利を気に入ってるからね」 「ヴィクトルのことが大事だからじゃない? あいつの生徒ならしょうがないな、みたいな感じで」 「ヤコフはよく勇利の方向性について意見してくるよ。俺がいなかったら直接勇利に注意できるから��れしかったんじゃないかな」 「そんなに言われてないよ。そういえば、コンパルソリーずーっとやってたら『好きなのか』ってしみじみ言われた」 「褒めてるんだよ、それ」 「そうなの?」 「勇利、これ美味しい」 「よかった」 「ホテルの食事は味気なかった」 「関係者と美味しいもの食べたりしたでしょ?」 「つまらなかったよ。勇利も来たらよかったのに」  勇利は笑い声を上げた。 「マッカチンのごはんの時間はぼくよりさきだし……ぼくもひとりぼっちでする食事、さびしかったな」 「勇利……」  ふたりは情熱的にみつめあった。勇利はほほえんだ。 「マッカチンがさびしがるから、ときどきヴィクトルの動画見せてあげてたんだ。そうしたら大喜び」 「わかる。俺も勇利がいないとき上映会やるよ」 「そうなの? 知らなかった」 「マッカチン、画面から離れないときあるよ」 「そうなんだ」  食事のあとは居間のソファへ移動し、そこでテレビを見ながらたわいない話をした。マッカチンはずっとヴィクトルにくっついている。勇利はヴィクトルの隣に座った。 「勇利」  ヴィクトルが、静かに勇利の手を握った。勇利はにっこりした。 「日記読んだよ」 「ああ、あれ……。ほんとに毎日読んでたの?」 「俺がこの仕事をどうやって乗り切ったと思う? 毎晩あの日記をひらくのが生き甲斐だった」 「おおげさだな」 「勇利の日記はかわいいな……」  ヴィクトルの大きなてのひらが、勇利の手を優しく包んだ。 「俺も日記をつけようかな」 「ほんとに?」 「そして勇利のことを毎日のろけるんだ」 「ぼくはヴィクトルのことをのろけてなんかいないよ」 「あれ、ちがうの?」 「ちがうよ」 「そうかな」 「そうでしょ。そう書いたじゃん」 「そうかなあ」  ヴィクトルはくすくす笑った。 「俺がおぼえてない、コーチになる前にした話ってなんだい?」 「……ないしょ」  勇利はいたずらっぽく言った。 「意地悪だな」 「いいの。ぼくだけのひみつ」 「セックスしてるか、っていう質問に答えてあげればよかったのに」 「慎みのない」 「そういうところが上品なんだと思うけどね」 「あれはしぐさのことでしょ? ぼくわりとがさつだよ」 「そうかな。品があるよ、勇利はいつも。みだれてるときでも……」 「黙って」 「なんで?」 「慎みのない」  勇利がつんとして答えると、ヴィクトルはますます楽しそうに笑った。 「俺の質問に答えてくれなかった」 「そうだっけ」 「コメントがたくさんついてたじゃないか。ヴィクトルの質問に答えてあげて! って」 「知らない。気づかなかった」 「かわいいうそだね」 「だって、本物のヴィクトルの質問かわからないしね」 「気づいてるじゃないか」 「本物のヴィクトルなら知ってるよ、あの答えは」 「知っていても聞きたくなることがある」 「ヴィクトル、疲れてるでしょ? もう寝たほうがいいよ」 「勇利は?」 「ぼくもそろそろ……」 「勇利の部屋にもベッドはあるんだったね」 「そうだよ」 「でも今夜は?」 「わかってるよ……」  ヴィクトルが寝室のベッドに横になると、マッカチンが隣に寝そべった。勇利は反対側からヴィクトルに寄り添い、マッカチンのつむりを撫でた。 「おやすみ、マッカチン」 「わん」  ヴィクトルもマッカチンのふわふわのつむりに顔を寄せ、「おやすみ」とささやく。 「ヴィクトル、おやすみ」 「おやすみ、勇利」  ヴィクトルは勇利のくちびるにくちづけした。勇利はヴィクトルに抱きついた。久しぶりのぬくもりだ。腕枕もしばらくぶり……。  その夜は三人でぐっすり眠った。  翌朝、勇利はヴィクトルよりもさきにめざめた。ヴィクトルは寝ているときもうつくしいのでしばし見蕩れ、それからあくびをしながら台所へ行った。マッカチンがついてくる。 「おはよ、マッカチン。おなかすいたねえ」 「わん」  マッカチンのために食事を出してやり、かがみこんでしばらく眺めていた。 「美味しい?」 「わん」  マッカチンは居間へ行き、ソファに長くなってぱたりとしっぽを振った。微笑した勇利は寝室へ戻って、ヴィクトルの隣に横たわった。するとヴィクトルがすばやく勇利を抱きしめた。 「わあ。……起きてたの?」 「いま起きた」 「おはよう」 「何時だい?」 「まだ早いよ。もうすこし寝たら?」 「うん。昼までベッドにいよう」  ヴィクトルは上機嫌で言った。 「いいと思う」 「勇利もね……」 「…………」 「やすみだろ?」 「……うん」  ヴィクトルが勇利を抱いたまま身体を転がし、勇利をあおのかせてのしかかってきた。くちびるがふれたので勇利はおとなしく目を閉じた。どきどきする。ヴィクトルのはかりしれない愛を感じる。 「勇利……」  ぞくっとした。いつもとぜんぜんちがう声だ。勇利しか知らない……。 「会いたかったよ……」 「ぼくも……」 「勇利が日記でかわいいことしか言わないから、想いはつのるばかりだし……」 「かわいいことなんか言ってないもん……」 「かわいいよ」  ヴィクトルはささやいた。 「すごくかわいい……」 「あ……」  ヴィクトルの熱い手が寝巻の中に入ってきて、勇利は押し殺した声を漏らした。 「声、抑えないで……聞きたい……」 「…………」  ヴィクトルは勇利に、「綺麗だよ」「すてきだ」「初々しい反応だね」「澄んだ瞳が涙に濡れるとたまらなくなる」「そんな目で見られるとけだものみたいな気持ちになるよ……」とささやき続けた。 「はあ……」 「どうだい?」 「うん……」 「よかった?」 「ん……」 「まだ終わりじゃないよ」  勇利はこっくりとうなずいた。こういうときのヴィクトルの物言いはまったく情熱的で、さらに魔術的であり、勇利をどうしようもないほど甘美に泣きたい気持ちにさせるのだ。 「すこし、待って……やすませて……」 「俺のかわいい勇利」  ヴィクトルのくちびるが頬にふれた。くすぐったくて気持ちよかった。けだるく指をふるわせたら、ヴィクトルが手を握ってくれた。 「勇利……、直接訊けばいい、と言ったね。いま訊いたら答えてくれる?」 「…………」 「ヴィクトル・ニキフォロフのことを、どう思ってる?」  勇利は閉ざしていたまぶたをひらき、清楚な愛を秘めた熱っぽいいちずな瞳でヴィクトルをみつめた。そしてヴィクトルにしか聞かせないとろけた声で、可憐な告白をした。 「……愛しています」 「勇利」  くちびるが重なった。  俺もだよ、愛してる、と熱狂的に告白される、そんな久しぶりの再会の翌朝。
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mark311text · 6 years ago
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mark=311
私は宮城県名取市閖上(ゆりあげ)出身です。
今日は2011年から7年。2018年3月11日、午後2時46分から1分間の黙祷を終えたところです。
2011年3月11日
私は中学2年生で、卒業式の予行練習で午前授業だった。お昼過ぎには家に帰って、両親の部屋でテレビを見ていた。高校生だった兄も帰宅していて、家には私と兄と猫の太郎がいた。
こたつに入って横になっていると、突然、「ゴーーーー」というものすごい音がした。長かった。びっくりして固まっていると、次は激しい地震がおこった。体がゆさぶられるような揺れだった。太郎は驚いてこたつの中にとびこんだ。見ていたテレビが倒れ、画面が割れ、ここにいては危ないと思った私は、ベッドの上にあがり、上になにもない部屋のすみに避難した。クローゼットの扉は全開になり、中の荷物が全て床に落ちた。お母さんが使っていた、普段はうごかせないほど重いドレッサーも、揺れに合わせて生き物のようにズ、ズ、と前に動いていた。ガタガタと揺れる音や、ガシャーンと1階の台所からか食器の割れるような音が聞こえ、すごく怖かった。揺れはなかなか収まらず、もしかしてこのままずっと揺れているんじゃないかと怖くなり、耳をふさぎながら「あーあー!」と大きな声で叫んでやりすごした。
しばらくして揺れがおさまったので、自分の部屋に戻ろうとすると、ふた間続きになっている手前の兄の部屋は、タンスの引き出しや勉強机の上にあったものが全て落ち、足の踏み場がなくなっていた。地層みたいだった。物を踏みながら奥の自分の部屋に行くと、そこ���同じように物の海になっていた。
兄に「とりあえずお父さんのところに行こう( お父さんは家の近くの公民館職員)。」と言われ、部活で使っていたエナメルバッグに持ち出せそうなものを入れ、ラックの上にひっかかっていた薄手の黒いジャンパーを着た。
もしかしたら役に立つかもしれないとお母さんドレッサーの引き出しに入っていた、カード会社や保険会社からの郵便物もカバンに入れた。無意識だったけど、もう家に戻ってこられないかもしれないと思ったのかもしれない。
兄が「避難所では猫の食べるようなものはもらえないと思う」と言うので太郎のご飯が入ったタッパーも鞄に入れた。太郎が怖がってこたつの中から出てこなかったので、兄に頼んで無理やり引っ張り出してもらった。このとき、兄は膝を悪くしていて、無理をすると膝の皿がずれてしまう状態だった。太郎を無理にだしたので膝が痛んだようで、少し休憩してから家をでた。その間も何回か揺れがきていて、家の壁には亀裂が入っていた。
外にでると、道路はでこぼこになっていて、マンホールからは水が溢れていた。家や電柱は傾いて、いつもの景色がゆがんでいるようだった。私たちと同じように、みんな近くの避難所へ移動しようとしている様子で、公民館に向かった。公民館のグラウンドでは小さい子たちが楽しそうに遊んでいた。状況がよくわかっておらず、興奮しているようだった。
公民館の中で誘導をしていたお父さんに会いに行くと、「津波がくるそうだ。公民館は津波の指定避難所ではないから( 公民館は二階建てで低い建物) 小学校か中学校に誘導するよう連絡がきたから、お前たちもそっちに早く避難しろ。」と言われた。
お父さんに話しかけるまで舞台の上で座っているときに、自分の膝から血が出ていたことに初めて気づいた。どこかにこすったようだったけど、不思議と痛くなかったことを覚えている。
お父さんから、津波がくると言われたけど、いつも津波がきても何センチかで結局大したことなかったので、今回もそんなもんだろうと思っていた。いつだったかのチリ地震の際もそうだったからだ。同じようなことを話している人もたくさんいた。私たちは2キロ先の小学校に向かった。
小学校に向かう途中、生協の前でNちゃんに会った。お兄ちゃんとはぐれたらしく、家に一回戻ると言っていた。私は津波が来るらしいから戻らないほうがいいと言ったが、大丈夫だからとNちゃんは戻ってしまった。
Nちゃんは津波にのまれて死んでしまった。
もっと強く引き止めていればよかった。
消防車が走って避難を呼びかけていた。
いつも何かあると鳴る、町のサイレンはこの日、鳴らなかった。
中学校の前で兄の膝が痛み出したので、予定を変更して中学校に避難することにした。中に入ると誰かが「3階か屋上へ!」と叫んでいた。兄と私は上へと向かった。外階段から中へ入られるドアをガンガン叩く音が聞こえ、見ると女の人が必死にドアを叩いていた。ドアの前に机が置いてあり、開かないようだった。でも、みんな自分の避難に必死で誰もどかそうとはしなかった。兄と机をどかし、ドアを開けた。「津波だ!」と、窓の外を見た。黒い水がじわじわと学校の駐車場に流れてくるのが見え、おじいちゃんが一人、まだ外にいるのを見つけた。「逃げて!」と叫んだけど、そのおじいちゃんが助かったかはわからない。
少し遠くを見ると。ず……、と、景色がそのままゆっくりゆっくりと動いた。町の中に船が見えた。船が家にぶつかり、家はぼろぼろになって崩れていった。あちこちに水の上なのに火が見えた。町全体が濃い灰色だった。兄と三階の教室から、水没したグラウンドを見た。水でいっぱいで、まるで映画を見ているようだった。夜になるにつれてどんどん暗くなり、懐中電灯を教室の真ん中あたりに置き、壁や周りにアルミホイルを貼って反射させて明かりを作った。持ってきたラジオからは、「絶対に水辺には近寄らないでください。被害の状況は­———」というような声が繰り返し聞こえていた。私は湿った教室の床に横になり、太郎を抱いていた。何も食べていないはずなのにお腹は空いていなかったし、眠気も全く来なかった。気づいたら朝になっていた。
朝になると水は引いていた。町を見たくて屋上にいった。それと、太郎がトイレをするかなと思って。屋上から見た景色に、町はもうなかった。グラウンドには車や船や瓦礫のようなものがぐちゃぐちゃになっていた。目の前にあった生協もなかった。今度は町が茶色だった。
あのときのトイレは今でも思い出すと吐きそうになる。人の用を足したものが積み重なり、ひどい臭いだった。吐きそうになりながら用をたした。学校には知ってる人がたくさんいて、Sちゃんに会った。Sちゃんは学校のジャージで、お腹から下は泥まみれだった。津波に少し飲まれたらしい。Sちゃんはお母さんとまだ合流できてない、小学校の方にいるかなあと言っていた。あとから知ったが、Sちゃんのお母さんは津波で死んでしまっていた。
お昼前ぐらいに兄が自宅の様子を見に行くと言って、少しして戻って来た。うちがあった場所には、うちの二階の屋根があっただけだったようだ。まだ実感がなく、そうなんだうちはもうないのか、と冷静に思った。
そのうちに大人の人たちが崩れてしまったお店から、食べ物や飲み物を持ち出してきた。避難した時に食料を持ち出すことのできた人たちから少しだけお裾分けをもらった。でも全員分はもちろんないので、たしか私はベビーチーズのようなものを一口分食べた。太郎にはお水を少しだけもらえたのでそれをあげた。
安全な内陸の避難所に全員移動することになったが、中学校の出入り口やバスが迎えに来てくれるおおきな道路にでるまでの道には、船や車や瓦礫などがたくさんあって、大勢の人が移動できるような状況ではなかった。なので自衛隊が道を作ってくれるまで待機するように言われた。
暗くなる前に作業は終わり、みんなでバスのところまで歩いた。海水のようなにおいと、ものが燃えたこげたにおいとガソリンのようなにおいがした。いたるところに車や船があって、きっと中には人がいたかもしれない。水は引いていたけど泥がすごくて、靴はすぐにぐしゃぐしゃになった。靴にビニールをかぶせていた人もいたけど、結局みんなどろどろになって歩いていた。
私と兄と太郎は、内陸の小学校の体育館に避難することになった。着くとすでに近隣の地域の人も避難していて、人がいっぱいいた。入り口でおにぎり一つと使い捨ておしぼりを一つずつ配られた。どこか寝る場所を確保しようとしたけど全然場所がなくて、体育館の中のゴミ回収のスペースの前が少し空いていたのでそこに落ち着いた。おにぎりを食べて、おしぼりで足を拭いた。毛布やシートも物資で配られたりしたようだったけどわたしたちがついた頃にはもうなかったので、余っている段ボールをもらって、段ボールを床に敷いて横になった。近くから避難してきた人たちは、自分の家から持ってきた毛布や服などであたたかそうで、わたしたちみたいな海から逃げてきた人たちとはギャップを感じた。目も怖かった。太郎も不安なのか、私のジャンパーの中から出てこようとしなかった。でもそのおかげで、すごく寒かったけど、お腹はあったかかった。中学の先生が状況把握のため点呼をとっていて、太郎をお腹に抱えた様子をちょっと笑われた。
夜、暗い中で何回か余震があって、そのたびに体育館の照明が大きく揺れて、ざわざわした夜だった。
朝になると支援物資が届いた。飲み物はコップがないともらえないと言われて、考えて、ひとり一個もらえるパンの中からサンドイッチ用のパンを選んで、その空き容器で飲み物をもらうことにした。兄はマヨネーズ入りのカロリーの高いロールパンを選んで、とにかく栄養を確保するように2人で食べた。トイレは、プールの水をバケツでくんで流せたので困らなかった。古着も物資で届いたので、パーカーなどの着られそうなものをもらった。わたしたちの隣にいた老夫婦が小さな犬を連れて避難していて、太郎は犬に懐かれていて面白かった。
兄と座っていると、名前を呼ばれた。お母さんとお姉ちゃんが走ってこちらに向かって来ていた。
生きててよかったと抱きしめられた。みんなで号泣した。
お母さんは仕事で内陸にいて、お姉ちゃんもバイトで海からは少し離れたコンビニにいて、津波が来る前に東部道路に避難して助かっていた。2 人は違う小学校で合流できていたようで、わたしたちの地域の人たちが避難している場所を探していてくれたようだった。お母さんが働いていた保育所の休憩室を間借りしていいといわれたらしく、そこに移動することにした。車できたからそれでいこうと外にでると、血の繋がっている方の父がいた( 私の両親は離婚していて、お母さんは再婚して、新しいお父さんがいます)。私は父のことを嫌っていたし、何年も会ってなかったけど、そのときはなぜだかとっても安心して、頭を撫でられて肩を抱かれると泣いてしまった。非常事態だったので、お母さんも連絡をとって食料や布団などをわけてもらったらしい。
車に乗り、保育所に向かう途中、太郎が安心しておしっこをもらした。避難所では粗相をしなかったので、太郎もがんばっていたのだなと思った。
保育所の休憩室は、5畳ないくらいのスペースで小上がりの畳になっていた。畳の上に段ボールを敷いて、布団を敷いて、家族で川の字になって眠った。やっぱり寒くてなかなか寝付けなかったけど、お母さんが抱きしめてくれたおかげで、よく眠れた。
次はお父さんと合流しようと、情報を求めて市役所に向かった。市役所の中に入ると、壁いっぱいに「◯◯に避難しています◯◯みたらここに連絡をください」といったような内容の紙がびっしりと貼られていた。その中には知っている名前も幾つかあって、ああ無事だったのだなと安心したこともあった。お父さんの名前を見つけたけど、けがをしている、というようなことが書い��あったので焦った。とりあえずお父さんがいるという避難所へ向かうと、お父さんは元気そうに出入り口近くの椅子に座っていた。安心したお母さんはへなへなになって笑った。あのときは情報が錯綜していたので、間違ってそう書かれてしまったらしい。すぐに同じ場所にお父さんも移動したかったけど、お父さんは公務員なので被災者の誘導等の仕事があったのですぐには保育所に一緒に戻れなかった。
保育所での生活は体育館にいるときよりずっと過ごしやすかった。狭かったけど、家族がみんないて、人の目を気にしなくていいのはすごく救われた。電気はまだ復旧していなかったけど、水道が使えて嬉しかった。ごはんも、お母さんの仕事仲間の人が炊き出してくれたりして、あたたかいものを食べられた。ずっとお風呂に入れてなかったので気持ち悪くなって一度、水で頭だけ洗ったけど、寒すぎて凍えた。被災してから一週間たたないくらいに、電気が復旧し始めて、近くの家に住んでいたお母さんの職場の人の好意でお風呂に入らせてもらった。久しぶりのお湯はあったかくてきもちよかった。
お店もすこしずつものを売られるようになって、学校もない私と兄と姉はそれぞれ生活に必要なものを行ける範囲で探し回った。持ち出せたお小遣いをもって、とにかくいろんなお店でなにか買えないか歩き回った。個数制限で、ひとり3個までしかものが買えなかったり、なにも残ってなかったり、3時間以上並んだりした。
あるとき、ひとりでお店の列に並んでいると、知らないおじいちゃんに話しかけられた。どこからきたのかなんでひとりなのか聞かれ、答えると「大変だったね」と自分が買ったバナナを分けてくれた。少し泣いてしまった。いろいろなところで食べ物などを買えてうれしかったけど、そのころは物資不足で窃盗や空き巣が多発していたので、ビクビクしながら保育所に帰る道を早歩きでいつも帰っていた。
銀行でお金をおろせるようになり、保育所も再開するので長くはいられないと、アパートを借りることになった。お父さんががんばって見つけてくれた。引越して、いろんな人の好意で家電や家具をもらって、なんとか避難所生活はひとまず終わった。
アパートで炊飯器をつかって炊いた、炊きたてごはんをたべたときはすごくすごくおいしくて、おかずは缶詰の鯖だったけど、何杯もおかわりをした。あのとき食べたごはん以上に美味しいと感じたものは今もない。
アパートで暮らし始めて少しして、携帯の電話番号を覚えていた友達に電話をかけてみた。その子は飼っていたペットたちは犠牲になってしまったけど無事だった。ただ、その子との電話で「Aちゃん残念だったね。」と言われた。Aちゃんは私のすごく仲良しの女の子で、どういうことなのか理解できなかった。
Aちゃんの妹の名前と避難先の書かれたメモを市役所でみていたので、Aちゃんもきっと無事だろうと思っていた。「新聞の犠牲者の欄に名前が載っていた」そう言われて、後の会話は覚えていない。電話の後に新聞を読み返して犠牲者の欄を探したら、Aちゃんの名前を見つけてしまった。新聞に名前が載っている,という証拠のようなものをつきつけられて、一気に怖くなり、悔しくて信じられなくてまた泣いてしまった。
兄もその欄に仲の良かった友達の名前を見つけてしまったようで、リビングのテーブルに突っ伏して、「なんでだよ」とつぶやきながらテーブルを叩いていた。
4月のある日の夜、また大きな地震が起こった。また津波が来るのではないかと家族全員で車に乗り、指定避難所に急いだ。幸い、なにもなかったが、その日の夜は怖くて車から降りられず、朝まで起きていた。
通っていた中学校から一度学生も職員も集まるよう連絡が来た。当日は市の文化会館に集合し、そこからバスで市内の小学校に移動した。久しぶりに同級生と再会して、今どこに住んでいるのか家族は無事だったのかたくさん喋った。そしてみんなが集まった前で先生が、犠牲になった同級生の名前を読み上げた。Aちゃんの名前も呼ばれた。先生の声は震えていて、最後は泣きながら私たちに向かって話していた。7人の友達が死んでしまった。学校全体では、14人の生徒が犠牲になった。
私はすごく後悔していることがある。遺体安置所に行かなかったことだ。市内のボーリング場が安置所になっていて、そこにAちゃんがいることもわかっていたが、怖気づいていけなかった。私とAちゃんともう一人とで三人で仲良くしていて、そのもうひとりの子は会いに行っていた。顔中があざだらけでむくんでいた、と言っていた。お化粧をしてあげたよと聞いた。私も会いに行けば良かった。
学校は市内の小学校の旧校舎を間借りして再開した。歩いて行ける距離ではなく、駅から毎日臨時のスクールバスが出ていたので、私はそこから毎日学校に通った。文房具や教材は支援物資が届いて、しばらくは制服もなかったので私服登校だった。何週間も字を書いてなかったので、文字が下手くそになっていた。遠くに避難して、転校してしまった子もいたけど毎日家族以外の人とも会えるのは嬉しかった。でも、間借りしていることは肩身が狭かった。間借り先の小学校の子とは話した記憶がない。支援物資や有名人がきた時は「ずるい」、「 そっちばっかり」と言われるようなこともあった。自分は生徒会役員だったため、お礼状や物資管理を手伝っていたけど、千羽鶴や「頑張って!」、「絆」などのメッセージを見るたびに複雑な気持ちになった。無理やり前向きになれと言われているようだった。
学校も落ち着いた頃、同級生の一人のお葬式に参加した。小学校の頃から係活動で仲良くなった子だった。その子はお母さんも亡くなって、その子のお父さんから良かったらきてほしいと連絡があった。とても天気のいい暑い日で、田舎の方の緑がたくさんあるところでお葬式が行われた。久しぶりに会ったKちゃんは小さな箱になっていた。焼かれて骨になって骨壷に入ったKちゃんは、軽くて白かった。お墓にお箸で骨を一つ入れさせてもらった。「ああ、Kちゃんはもういないんだ」と、「こんなに小さくなってるなんて」と、脱力した。
私は夢を見るようになっていた。夢の中で津波から逃げたり、友達と会ったりしていた。その中でも強烈だったのが二つ
ある。一つは、どこかのホテルに友達と泊まりに来ていて、ホテルのベッドで飛び跳ねて遊んでいた。途中までは私も遊んでいたけど、何か変だと感じて、だんだん飛び跳ねている音がうるさくなってきて、「ねえもうやめようよ」と声をかけた。するとその音は「ゴーーーー」という地鳴りの音に変わって、私は耳を塞いでしゃがみこみ、叫んだところで目が覚めた。自分の叫び声で起きた。
もう一つは、なぜか私は小学生で、小学校の帰り道をAちゃんと何人かの友達と歩いていた。夢の中では納得していたけど、不思議なことにみんなでAちゃんのお葬式に行こうとしていた。道の途中で、2本に分かれているけど少し行くとまた繋がる道があり、そこで私はAちゃんをびっくりさせようと「また後でね!」と違う方の道を走って待ち伏せしていた。でも、だんだん不安になって、泣きながらAちゃんを探した。立ち止まっているAちゃんを見つけて、「 行かないで!」と抱きついた、Aちゃんは静かに「なんで私のお葬式があるの?」と、聞いてきた。
そこで目が覚めた。しばらく体は動かず、寝ながら泣いていたようで、頬が涙でカピカピになっていた。
冬になって、12月11日の早朝、お母さんとお姉ちゃんの声で起きた。どうしたのかとリビングに行くと、2人が「お父さん!」と声をかけて、体を揺すっていた。後から聞いた話によると、朝、お姉ちゃんがバイトの支度をしているときに、お父さんから寝息が聞こえず、お母さんに「変じゃない?」と言って、2 人で起こそうとしたようだった。私も声をかけたが起きず、お母さんは「かなこ!( お姉ちゃんの名前) 救急車!」と叫んで、心臓マッサージを始めた。バキバキと骨の折れる音が聞こえた。お父さんの胸はベコベコにされていたが、起きない。私も交代でマッサージをして、救急車を待った。救急車が到着して運ばれる直前、そっとお父さんの足を触った、氷のように冷たくて硬かった。救急車を後ろからお母さんの車で追いかけ、病院についた。ドラマで見たような部屋に運ばれ、看護師に心臓マッサージをされていた。心電図はまっすぐで、「ピー」という音がなっていた。何分間かどれくらい経ったか、マッサージが止まり、瞳孔を見られていた。「すいません」と看護師の方が言い、「ご臨終です」と、初めて聞く言葉を耳にした。病室には「ピー」という音とが響いていた。
みんな無言で家に戻り、お母さんがリビングに座ったところで、「どうして!」と泣き叫んだ。お母さんがそんなに泣いているところを初めて見た。お父さんのことはまだショックでよくわかっていなかったけど、その姿がどうしようもなく悲しくて、お姉ちゃんと抱き合って泣いた。
中学校には、お母さんが色々な手続きで忙しそうだったので、自分で電話をした。担任の先生に繋がり、ほぼ文章になっていなかったけど泣きながら事情を説明した。先生はゆっくり聞いてくれて、学校のことは心配しなくていいよと言ってくれた。
お葬式までの間、斎場でお父さんと過ごした、ドライアイスで冷やされて、���たかったけど、箱の中にはずっといて、怖くもなかったし、もしかしたら起きるんじゃないかなんて思ったりもした。まあ、当たり前にそんなことはなく、火葬の日がきた。
お父さんが焼かれる場所へ、親族一同で向かった。炉の中へ入れられるとき、もう体さえもなくなってしまうんだと、お父さんに会えなくなるんだと理解した私は一気に悲しくなり、「お父さん」とつぶやいた。涙が止まらなくなり、「行かないでよ」とつぶやいた。お母さんが私の背中をさすった。兄が私の頭に手を添えた。
お父さんは焼かれた。ちゃんとお骨を拾い、壺の中にお父さんは収まった。
お父さんは公民館職員で、そして糖尿病を患っていた。震災の日、公民館は建物が低いので、違う避難場所に誘導している途中で津波が来た。目の前で他の職員が流されるのを見たそうだ。公民館にいた人はギリギリ二階に登り助かったものの、船が建物にぶつかって半壊し、もう少しでみんな死んでしまうところだった。でも、避難途中で犠牲になった人の遺族からすれば、いたら助かったじゃないか! とひどく責められていたらしい。
避難場所でも、公務員はずるい優遇されていると同じ被災者なのに責められ、ストレスで体がおかしくなっていた。持病の糖尿病が悪化し、20キロ体重が増えていた。お母さんから後から聞いた話によると、毎晩のように公民館のグラウンドいっぱいに遺体が並び、こっちに来いと呼ばれる夢を見ていたそうだ。死因は無呼吸からの心肺停止だった。
お父さんは震災に殺された。
お父さんの死と、自分の受験のシーズンが重なり、私は少しおかしくなっていた。受験している場合なのかと悩んで、身が入らなくなっていた。トイレで隠れて手首を切るようなこともあった。今思えば、なにも考えたくなかったからそういうことをしてしまったのかもしれない。様子がおかしいと思われたのか、スクールカウンセラーの先生に、週1回、カウンセリングを受けることになった。行きたくなくてサボった日もあるけど、先生は怒らなかった。優しくいろんな話をしてくれた。友達にも支えられて、なんとかいつも通りに過ごせるようになった。
高校受験もおわり、合格発表の日、私は1人で受験した高校に結果を見に来ていた。無事番号を見つけてお母さんに連絡すると、すぐにメールで返事が帰ってきた。メールが2通届いて、確認してみると、もう1通はお父さんの携帯からだった。「合格おめでとう!」と、本当にお父さんからきたかと思って嬉しかった。すぐにお母さんがお父さんの携帯で送ってくれたのだろうと気づいたけどとっても嬉しかった。
高校では美術科に在籍していたため、常にコンペに向けて制作をしていた。一度だけ、Aちゃんを描いたことがあったけど、周りには誰ということはなにも言わずにただ描いた。それっきり震災関連で制作をすることはなかった。
高校生活の中で辛かった授業がある。保健体育の授業だ。心肺蘇生の心臓マッサージを学ぶ授業の時は、お父さんの感触を思い出して辛かった。避難について学ぶ授業では、ふざけた男子生徒が、避難のシミュレーションを発表するときに「津波だー!」とヘラヘラしながら津波のモノマネをしていて腹がたった。そういう授業があった日は、その日1日は震災のことなどで頭がいっぱいになり、帰ってからいつもお母さんやお姉ちゃんに慰めてもらった。
そして何度か震災復興のためのアートプロジェクトに参加した。被災者として何かしな��ればと義務感に駆られて、割と積極的に参加した。でも、いつも心の隅には、こんなことをしてなにになるのだと皮肉な自分もいた。震災の時のことを公演してくれ、文章にしてくれ、という依頼は全て断った。語ったりはしたくなかった。
高校の卒業制作展で、ゲストを迎えたパネルディスカッションを行った。ゲストは有名な大学の先生で、私は卒展の実行委員長としてトークをした。その中で、「地域復興」の話題を担当し、いろいろなことを話したけど、「私もゆくゆくは自分の地域をなにかしら盛り上げたい」と口にした後は「本当にそう思っているのか?」と、苦しい気持ちになった。立派なことを言わなければ、というプレッシャーがあった。
いつも3月11日は家で家族と過ごすようにしていたけど、2015年のその日は、震災以来初めて閖上にいた。
京都に引っ越す前にみんなに挨拶がしたいと思ったからだ。お花を持って友達と待ち合わせをして、久しぶりに来た日和山は、前はみんなで鬼ごっこをして遊んだ場所だったけど、今は慰霊の場所になっていて、上から街を見渡すと、何にもなかった。まっさらでたまに草が伸びている、そんな景色だった。
中学校に移動して、2時46分を待った。鳩の形の風船が配られて、メッセージを書いた。「行って来ます。」と。そして2時46分、みんなで風船を飛ばした。
でもその瞬間はひどいものだった。多くの人がスマホを構えて、風船を飛ばす瞬間を撮っていた。カメラの音がたくさん聞こえて悲しくなった。なんのためにやっていることなのか、気持ち悪かった。一緒に来ていた友達も怒っていた。イベントじゃないんだ、と叫びたかった。
京造に進学してからは、震災の話題に触れることは少なくなった。し、自分でも避けるようになった。
宮城出身です、というと大体「震災大変だったでしょ?」と言われた。「そうですね」と正直に言うと、気まずそうな申し訳なさそうな対応をされた。それが嫌で、出身は言いづらくなって、「震災大変だったでしょ?」と言われても、「大丈夫でしたよ」と言うようにした。一回生の授業である先生が、どんな内容で言ったのかは忘れてしまったけど、「津波はあっけなく人を殺すからね〜。」と、さらっと言ったことがあった。私はショックで涙がとまらなくなった。俯いて、寝てるふりをした。周りの子にはバレていたかもしれない。その日はずっと気分が上がらず、帰ってからお母さんに電話をした。当時一緒に住んでいたルームメイトに抱きしめてもらった。
二回生の時は、授業中に阪神淡路大震災の映像が流されて、震災の時の記憶がフラッシュバックしたこともあった。イヤホンをつけて目をつぶってやり過ごして、大階段を登ってすぐ横の芝生のベンチで家族に片っ端から電話をかけた。午前中でなかなか繋がらず、体育すわりをしながらずっと待っていた。お姉ちゃんとつながって、落ち着かせてもらって、その日は授業があったけど、一度家に帰った。夜は眠れなかった。
7年経った今でも、津波の映像や写真は見ることができない。彷彿とさせるようなものも苦手だ。3月はいつものように睡眠を取ることもできなくなる。11 日は家族と実家で過ごすようにしている。閖上の方向を向いて必ず黙祷をして、黙祷している時は、悲しい、悔しい、いろんな感情が混ざったように涙が出る。
私はずっと震災に潰されている。それが、とても嫌だ。
——
でも、このままでいるのはもっと嫌だ!
だから私は向き合うことにした。
制作をはじめると同時にひまわりの種を植えた。ひまわりは、お父さんの1番好きな花だったから。
だけど、ひまわりは咲かずに途中で枯れてしまった。
私にはもう少し、時間が必要なようだ。
もうすぐ、8年目の3月11日がくる。
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ya-da · 6 years ago
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サバ、自家製干物。 そして塩むすび。 塩むすび、美味え。結局、白飯の一番美味しい食べ方って、塩むすびなんじゃないかと思う今日この頃。 握り立て、熱々おにぎり、美味い美味い。 #塩むすび #鯖 #自家製干物 #鯖焼き #サバ #サバの干物 #つや姫 #riceball #saltyricepudding #saltyriceball #tuyahime #grossprincess #mackerel #jerky #driedfish #homecooking #japanesecuisine #tokyo #japan #経堂 (経堂) https://www.instagram.com/p/BuRSGsqgWcx/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=jsrvp1y34s7v
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usamierina · 4 months ago
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Sushi Hatsume: Newly opened sushi in Ebisu
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Sushi restaurant that I had bought a ticket on makuake in May 2024, finally made a reservation and visited in February 2025.
2024年5月にmakuakeでチケット買ってたお寿司やさん「鮨はつめ」、ぜんぜん予約枠が空かなくて行けなかったんだよね...。やっと2025年2月に訪問することに。
「22品+ワイン・日本酒ペアリング」のコースなので、写真が多く、2回に分けてレビューします。 ☞ 続きはこちら ☟ 最初はこちら
お店の立地は、恵比寿駅から15分ほど歩いた住宅街。makuakeで「22品+ワイン・日本酒ペアリング」のチケット、2名分で32,880円を購入済み。ペアリングコースは通常15,900円(税別 / 17,490円税込)のようなので、ちょっとだけ安く買えていた感じかな。
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ペアリングコースなので1杯目にスパークリングワインをおすすめされたのですが、最初はやっぱりおビールいただきます。(追加料金だけど、しょうがない。)
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生ビールの取り扱いが無いそうなので、瓶ビール。いくつか銘柄があったのですが、恵比寿なのでSAPPOROにしておきますかね。
まずは手巻きからスタート。 こちらは鮪の脳天ドッグ!炙った鮪にウニを乗せた手巻き寿司スタイル。
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豪華なネタからスタートすると、ぐっと期待度が上がるよね。ウニ美味し❤️
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菜の花のおひたし。香ばしい桜海老とシラス。春な味わい〜。
おつまみ2つめ、モッツァレラチーズの磯部焼き、自家製カラスミがけ。
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しっかりとしたモッツァレラチーズは、焼くことで香ばしく、ちょっとだけ水分が飛ぶのかムチムチな食感。これはいいつまみだ...!チーズながら、日本酒が進みそうな味わい。
今回予約したのはペアリングのコースなので、随時おすすめの日本酒が出てくるはず。チーズをちびちび食べながら日本酒待ち。
ということで最初の日本酒はこちら🍶
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◀︎🍶みかどまつ 純米吟醸 虎ノ巻 ▶︎🍶飛鸞 HIRAN にこまる 火入れ
どちらもすっきりとしたタイプで美味しかったです。(たしか)
握りスタート。まずはひらめから。
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むっちりひらめちゃん。
お次は水蛸。
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上に乗ってるのはブラックペッパーの粒。ちょっとだけごま油を使っているので、独特の香ばしさがあって良い。
真鯛。
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綺麗でシンプルな白身。少し白醤油を使っているらしい。
ここで茶碗蒸し。
\ぱかー/
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おっと、想像していた茶碗蒸しとちょっと違うぞ?
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ふつうの黄色い卵ベースの茶碗蒸しではなく"真っ白"なのは、鱈の白子餡を使っているからだそう。さらに上にはいくらが乗っています。美味しい...丼サイズで食べたいよ...
さてさて、お次のペアリングの日本酒が来ましたよっと。
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🍶SABA de SHU 鯖専用日本酒
「鯖専用日本酒」が出てくるということは、案の定お次のネタは鯖だよね。
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2枚乗せ。きれいな脂の乗りの鯖です。
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鯖専用日本酒に鯖の握り。どう考えてもペアリング。
お次は鯵。
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わたし、この鯵の上に乗ってる緑の「あたりネギ」、大好きなんだよね...。青魚とこの「あたりネギ」、本当に合う。いいアクセントになってて大好き。
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細かく包丁が入っている仕事の具合も好き。
お次、何か玉手箱が出てきたぞっと。
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こちらはブリのお造り。おしゃれかよ!
ちなみに、ペアリングするお酒は、日本酒かワインか選べるのです。次はワインをチョイス。
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🍷THE SON OF MAN CHARDONNAY
「THE SON OF THE MAN」=「人の子」、は、エチケット(ラベル)に描かれているルネ・マグリットの絵のタイトル。 すっきりしつつもミネラリーな味わいが美味しいワイン。
お次は鰆。
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かわいい〜
上に乗っているのは玉ねぎ醤油。皮目は炙って香ばしく、身はとろっと解ける。最近、お寿司屋さんでの鰆の登場率高いなあ...まあ季節だからか。
☞ 続きはこちら
◾️恵比寿 鮨 はつめ
📍 東京都渋谷区恵比寿1-25-11 🍽️ 食べログ「恵比寿 鮨 はつめ」 📷 Instagram @sushi.hatsume
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snjyu29 · 2 years ago
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フレンチレストランでのマナーやワインに合うレシピ【鉄板焼 千珠】
1.これだけは押さえたい!フレンチレストランでのマナー
フレンチレストランでのマナーには、以下のような基本的なルールがあります。 ドレスコードに注意する フレンチレストランでは、ドレスコードが厳しく定められている場合があります。事前に確認して、適切な服装を心がけましょう。
食器の使い方を知る フレンチ料理では、様々な種類の食器が使われます。それぞれの使い方を知っておくことで、スムーズに食事を進めることができます。
ナイフとフォークの使い分けを知る ナイフとフォークの使い方は、フレンチ料理において非常に重要です。料理の種類によって使い分けるので、事前に研究しておくことが望ましいです。
ワインの注文と注ぎ方を知る フレンチ料理とともにワインを楽しむことが多いです。ワインの注文や注ぎ方についても、基本的なマナーを知っておくことが大切です。
お箸のマナーを知る フレンチレストランでも、寿司や刺身、アジア料理などのメニューがある場合があります。お箸の使い方に不安がある場合は、事前に練習しておきましょう。
テーブルマナーを心得る 基本的なテーブルマナーを把握し、周囲の人々と同じようにマナーを心がけましょう。例えば、肘をついて食事をすることは避けるなど、常識的なマナーが大切です。
レストラン側のおもてなしに感謝する フレンチレストランでは、料理だけでなくサービスも重要です。レストラン側のおもてなしに感謝することは、マナーの一環として大切なことです。
以上が、フレンチレストランでの基本的なマナーです。レストランによって異なる場合もありますので、予め情報を集めておくことが望ましいです。また、マナーは自分自身をきちんと表現するためのものであり、人によって意識や程度は異なりますが、基本的なマナーは守るようにしましょう。
2.ワインに合う!持ち寄りレシピ集
ワインに合う料理を手軽に楽しむために、持ち寄りパーティーで作れる簡単なレシピを紹介します。
まずは、前菜として手作りカナッペがおすすめです。パンにクリームチーズや生ハム、サーモンなど好きなトッピングをのせて、ワインと一緒に楽しめます。また、シンプルなキャロットラペも爽やかな味わいがワインに合います。
続いて、メインには魚介類を使った料理がおすすめです。例えば、バターソテーした海老やムール貝を白ワインソースで味付けし、バケットと一緒にいただくと美味しいです。また、ローストした鯖にレモンやオリーブオイルをかけ、ハーブと一緒に盛り付けるのもおしゃれでワインに合います。
最後に、デザートにはフルーツを使ったタルトや、チョコレートを使ったムースがおすすめです。ワインに合わせたアレンジを加えても良いでしょう。
例えば、ベリーソースをかけたストロベリータルトには甘口の赤ワインが合います。また、濃厚なチョコレートムースにはポートワインがよく合います。 持ち寄りパーティーで手軽に作れるこれらのレシピは、ワインと一緒に楽しむことでより一層美味しさが引き立ちます。
ぜひ友人や家族と一緒に試してみてください。
3.立川でおいしいワインが飲みたくなったら鉄板焼 千珠
立川でおいしいワインが飲みたくなったら、鉄板焼 千珠がおすすめです。鉄板焼 千珠は、和食の要素を取り入れた鉄板焼きが自慢のレストランで、オリジナルの和風フレンチを楽しむことができます。
こちらのレストランでは、ワインリストも充実しており、約400種類ものワインが揃っています。品揃えは豊富で、赤ワインや白ワイン、スパークリングワインなど幅広い種類のワインが揃っており、世界各地から厳選されたワインを取り揃えています。
鉄板焼 千珠では、料理とワインのペアリングを楽しむことができます。コース料理と一緒にワインを楽しめるプランがあるほか、料理とワインを自由に選ぶことができるアラカルトスタイルもあります。
また、ワインに詳しいスタッフがいるため、ワイン初心者でも安心して注文することができます。
鉄板焼 千珠の料理は、鉄板の前でシェフが調理する鉄板焼きがメインとなっており、新鮮な食材を使った料理が楽しめます。また、お肉や魚介類、野菜など、多彩な食材を取り揃えており、季節に応じたメニューも提供されています。
鉄板焼 千珠は、おしゃれで落ち着いた雰囲気のレストランで、デートや記念日、接待などにもおすすめです。ワイン好きな方には特におすすめで、おいしいワインと一緒に楽しめる料理を堪能できます。
素敵な鉄板焼きディナーを… 鉄板焼 千珠 東京都立川市曙町3-4-3 042-529-6787
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arakawalily · 2 years ago
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🌸春らしいお酒🍶 はるこい 純米吟醸あたごのまつ 柔らかなピンクのにごり生酒❗️お店の方におすすめいただきました❗️ 仙台でしか食べることのできない東北の地物のお寿司がいただける、寿司処こうや 仙台駅のすし通り 駅中店❗️仙台駅について、美味しいお鮨が食べたいので、迷わず直行❗️ ここに注目!和泉元彌さん似の服部料理人が握ります、お寿司やお刺身盛りが、圧倒的に芸術的で新鮮❗️ 東北、宮城を堪能できる地魚と地酒が、豊富に揃い、どのお魚をいただきましても、良いネタと切り方に感動します🐟❣️ 鮮度抜群な魚介類❗️刺身、寿司だけでなく、料理にあう地酒も40~50種類ありますよ❗️ こうやさんの、鮪はいつも、圧倒的に芸術的❗️服部料理人が毎朝市場で仕入れる大間や戸井産のみならず、その地方の旬の鮪 今回のお刺身盛りは、本鮪の中トロ、つぶ貝、シマアジ、しめ鯖❗️ 穴子の白焼きは、繊細な脂が旨味たっぷり❗️細く切ってあるきゅうりと、さっぱりいただきます。 ほやのバクライ、 子持ち昆布、 お鮨は、大トロ、中トロ、つぶ貝のひらき、うに、鮑、とびっこ、ひらめ、しまあじ、カンパチ❣️ #寿司処こうや#寿司スタグラム #寿司処こうや仙台駅中すし通り店 #仙台すし通り #こうや仙台駅中すし通り店 #こうや#こうや寿司#仙台グルメ#仙台駅グルメ#仙台駅 #すし通り#仙台ディナー#荒川リリー#lilystudio#あたごのまつ#はるこい (寿司処 こうや 仙台駅中店) https://www.instagram.com/p/CqNeMtaS7yf/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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harinezutaka · 2 years ago
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二年前日記11(2021年3/12〜3/18)
3月12日 仕事の日。すっかり心が弱くなってしまっている。少しずつ復活していけたらいいのだけれど。夕方、帰省中のNちゃんと会う。ミント神戸のマザームーンカフェで。途中から少し熱くなってしまった気がするが大丈夫だっただろうか。やっぱり人と話すことで自分の偏りが解れていく感じがするな。たくさんの居場所を持つことが大切なんだろうな。沈丁花の花の香りについて聞かれてうまく答えられなかった。ヒヤシンスに少し墨を加えたような感じというのを後で思いついたけどどうだろうか。
3月13日 朝、あちこちオードリーを見る。ゲストは藤田ニコルと錦鯉。書類作りを少しする。お昼はゆでて冷凍しておいたパスタがあったので、キャベツと帆立でソースを作った。夫のバスの定期の更新に行って、ファミレスで三月の家族会議をした。晩ご飯もファミレスで食べる。何となく電気がクラゲみたいだった。私は焼き鮭と唐揚げの定食、夫は塩鯖の定食。
3月14日 Kちゃんと『花束みたいな恋をした』を見に行く。ふんわりしたタイトルでありながらもガツンと苦しい坂元裕二脚本作品。お昼はオムライスのお店へ。見てからずっと「でもさー」と言ってしまう。10年前よりも往生際が悪い。疲れ果ててしまい、晩ご飯を作らずうだうだしていると、夫がピーマンとソーセージを炒めてくれた。しんどいときに作ってもらったご飯は本当にありがたいものだな。夜、寝る前にRちゃんに電話。美味しいものをいただいていたので。映画のことやら最近の色々やらを聞いてもらい少し落ち着いた。
3月15日 メンタル復活のために朝散歩を始める。コンテナカフェまで歩いていくことに。少し久しぶり。軽食セットというのができていて、それをお願いする。パンと鶏ハムとサラダとスープ。夏は青青としていた木が今はすっかり葉がなくなっていて、からすの巣になっていた。木はそこにいるだけで、日陰にもなるし、巣作りの場所にもなって偉いな。Rちゃんにメール。「昨日は愚痴っぽくなってしまってごめんね」と言うと「新鮮だったわ」と言ってもらう。心遣いがさりげなくて素敵だ。帰宅後、少し横になる。夕方買い物にも行く。晩ご飯は豆乳鍋。昨日より少し元気になった。16189歩。
3月16日 仕事の日。あまり仕事がなく、そんなときのための仕事をした。単純作業だけど、集中し過ぎてしまって疲れてしまう。しんどい書面を見るのにダメージを受けないようにするにはどうすればいいかという話題になる。私はとにかく歩くのがいいと言った。帰りも一駅歩いて甲南山手から乗ることにした。日向夏をいただいていたのに持って帰るのを忘れてしまった。上司は追いかけてくれたみたいで申し訳ないことをしてしまった。夫は半休を取って義実家に行っていたので帰り迎えに寄った。夫とお義父さんはなんだか怖い映画を二人で見ていた。晩ご飯もいただいて帰ることに。しゃぶしゃぶでした。6242歩。
3月17日 仕事に行くつもりにしていたが来週のほうが忙しそうなので、変更して休みにしてもらった。朝と夕方に散歩する。7829歩。気持ちが少しずつ上がってきてやっとご飯らしいご飯が作れた。晩ご飯は肉じゃが。
3月18日 午前中歯医者へ。午後からAちゃんと遊ぶ。ココスに行った。アボカドが乗っているドリアを食べた。Aちゃんと会うのは何年ぶりだろう。家族以外の人とはほとんど会ってなかったそう。すごく緊張して出てきてくれたんだろうな。とてもありがたい。私はとても楽しい時間を過ごせたんだけど、Aちゃんはどうだったんだろうか。ふわふわと柔らかい心は傷つきやすい。今の自分も少し人と会うのがしんどいので、少しはわかるようになったと思う。帰り際握手をして別れた。どうかAちゃんらしく生きてくれますように。図書館に寄って本を借りて帰る。晩ご飯は、ニラとひき肉のスープ、春菊とハムとキノコのマリネ。8361歩。
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nihonsyuya · 3 years ago
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【17日土曜日】 にほん酒やのお屠蘇。 本日から販売開始。 帰省のお土産に。 元旦,ゆったり家飲みにも。 前日夜に入れていただけたら次の日には美味しく飲んでいただけますし,数日入れっぱなしにしても美味しいです。 自分の都合に合わせて,お楽しみください〜。 桜海老と一町田芹のかき揚げ,焼き里芋と白子のすり流し,北寄貝の醤油焼き,小肌の握り,しめ鯖サンド。 料理もたくさん仕込みましたー。 13-21時。今日は比較的空いてるので,お待ちしてます! (吉祥寺にほん酒や) https://www.instagram.com/p/CmQOlFKvcb3/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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itoboo · 3 years ago
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2022.06.03 昨晩はお気に入りの鮨『くろ﨑』さんへ。 ちょっと早いこの時期に、こんなに美味い唐津の赤うにを頂けるとは♪ しかも親指と呼ばれる特大サイズ! 一つひとつに独自のひと手間が煌る、魚の美味しさが最大限に引き出されたつまみと珠玉の一貫を堪能しました♪ ----- 鳥貝 太刀魚の酒蒸し 鮑の塩蒸し メヒカリ炙り 鯖 握り 鱒の筋子 握り 天然鰻蒲焼 コハダ 握り 車海老 握り 渡蟹の茶碗蒸し 鯵 握り 北寄貝 握り 唐津の赤うに 握り 鳥取 境港 旋網 鮪  大トロ 握り  赤身 握り  中トロ 握り 喉黒 握り 蜆と蛤と北寄貝、鳥貝の肝を酒と水だけでとった出汁 干瓢巻き 追加で 墨烏賊 握り 山口の赤うに 握り 淡路島の穴子 握り #sushi #kurosaki #Japanesefood #aritajapan #michelin #minamiaoyama #aoyama #omotesando #tokyo #japan #くろ﨑 #くろ崎 #鮨 #鮨屋 #江戸前鮨 #和食 #有田焼 #伊万里焼 #ミシュラン #青山 #南青山 #表参道 #東京 (くろ崎) https://www.instagram.com/p/CeYrjW6v2mZ/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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