#箱根登山バス
Explore tagged Tumblr posts
shirasuphoto · 2 years ago
Text
Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media
No.450 Hakone 8 views
Ancient Highway-Hakone Tozan bus K line
No.450 箱根八景
裏道街道-箱根登山バス K系統旧街道経由
アーカイブ
八景シリーズ No.440~
554 notes · View notes
wasurerunikkiii · 3 days ago
Text
2025.6.21 sat. / 22 sun.
6時起きで富山行きの支度。早朝は外の音が違う気がする。駅弁を買うべく早めに出たら、一緒に行くたまちゃんも同じぐらいに出発していて、定期の都合で京都からサンダーバードに乗ると言っていたからその分の時間なのかな、とうっすら考えていたのだが、実際は駅で立ち食いうどんを食べるためだった。同じ思考回路。
新大阪駅の駅弁はあたたかいものからエスニック料理やデリ系などいろいろなものがあったが、悩みに悩んでシンプルな西京焼きのお弁当にした。おそらく京都のやつ。これが大当たりで、駅弁と思えないほどに美味しくてびっくり。出汁がちゃんと効いていたり、漬物がしっかりおいしかったり。ごはんも味付きでうれしい。とくに新幹線に乗る用がなくても食べたいぐらい。
駅弁の話でこんなに容量を取ってしまった。
京都からたまちゃんが合流。着いたらなにをするかなど話し合いつつ順調に向かう。良さげなお店は大体休みだった。富山は土日休みの店が多いのか?サンダーバードから北陸新幹線に乗り換え。敦賀での乗換がかなり大変だと聞���ていたが実際はそうでもなかった。全然東京駅とかの方がやばい。北陸新幹線は車両があたらしくぴかぴか。
4時間ほどかけて富山に到着。ロッカーに荷物を入れてしまおうということで先にお土産を見始め、そのせいで最終的にお土産の量がとんでもないことになってしまった。お土産は最後に買うからお土産なのだ……。鱒寿司などをゲットしたのでちょうどよくあらわれたフードコートで食べる。今回はなんかこういうタイミングの良さが続く旅だった。ちなみにお土産は鱒寿司2種、氷見うどん1kg、醤油やめんつゆなど。重いものばかり買ってしまった。
せっかくの旅行でお土産を買いフードコートでだらけているだけではもったいないのでいよいよ外へ。たまちゃんが路面電車に乗りたがったので乗ってガラス美術館へ行ったり。市営図書館が併設されていて、隈研吾の建築で良い空間だった。暑いけど。市の施設との相性の悪さなど話しつつ見てまわる。ガラス美術館は常設展だけ見たがまずまず楽しめた。他にもお土産屋を回るなど。
16時になったので予約していた居酒屋、親爺へ。ネットの情報で怖い店なのかと身構えていたが、まだ支度中の店内に入ってしまい(まあ時間は予約通りだったのだが)、ちょっと早かったかな…と呟いていたら、こっちが間に合ってないだけなんでね、と言われた時点で悪い店でないことが分かりほっとする。たしかに愛想はあまりなく、予約なしで入ってきた客へ「満席」と吐き捨てるように言う様子などは見られたが、基本的には親切にしてもらい気持ちよく飲み食いできた。なにより料理のおいしいこと!刺身盛り合わせの昆布じめやイカにはまちと白えび、ひじきといぶりがっこの入った和風ポテトサラダ、牡蠣酢、無花果と茄子の揚げ出しや、締めの氷見うどんとおにぎりまですべておいしかった。近くにあったら絶対に通う店だ。
食べすぎでお腹を壊しつつもさらにお土産を買い、そうこうしているうちに宿へ向かう電車の時間に。明日のバスの発券を忘れた疑惑が浮上したりと一悶着あったものの無事大きなトラブルはなくたどり着けた。宿も清潔で良い感じ。温泉に入って早めの就寝で1日目を終える。
2日目は5時半起床。人生でなかなかないぐらい早起き。30分で支度をして朝食へ。昨日のお腹の具合悪さをまだ引きずっていて不安。山の中にお手洗いはない。朝ごはんはちゃんと作られていてありがたかった。本当ならたらふく食べたかったな……。
15分ほどで食べ終えて荷物をささっとまとめ出発。7時の電車に乗らねばならぬ。発券とトレッキングポールのレンタルを無事に終え、登山鉄道?なんというんだろうあの坂を登る短い電車、とバスを乗り継ぎ室堂へ。短い電車は箱根にも似たようなのがあった気がする。同じ種類だろうか。室堂は寒くておどろいた。立山ホテルの雰囲気が良く、いつかここに泊まりに来たい。
しばらくうろうろとお土産を見たりして(またもや)覚悟を決めて山へ。残雪と聞いていたが全然ふつうにずっと雪道で、トレッキングポールは絶対にもう一本ずつ借りておくべきだったし、アイゼンも一緒に借りてくるべきだった。山を舐めてはいけない……。しかし常に別の山が見えており絶景。後日カタヤマとも話していたが、「意味わからん時間→きれーい!きもちーい!→意味わからん時間」、登山はまじでこれ。まして雪道は足を取られてものすごく歩くのがつらく、意味わからん時間が2倍に。私はへぼへぼなのにたまちゃんは持ち前の運動神経の良さでズンズン登っていってしまうし。帰りたいと百回くらい思ったが景色や高山植物を眺めつつなんとか一ノ越山荘まで辿り着いた。宿で握ってもらった大きなおにぎり二つに、売店で買ったカップヌードルも食べた。インスタントのココアがちょっと異常にうまい。身体がカロリーを消耗しているのがよくわかる。胃はもう痛くて食べられないのに食べても食べてもお腹が減る感じだった。
一ノ越に着いたあたりで元々強めに吹いていた風の様子がいよいよおかしくなりだした。外にいるだけで危険なのでは?というレベルなので躊躇していると、山荘の人にこの天候で進むのはあまりおすすめしないと教えてもらい雄山登頂は断念……。かわりに雷鳥がいると聞き浄土山の方へ向かってみたが結局会うことは叶わず。岩場は雪道よりも全然歩きやすかったので、次回は雪のない時期にリベンジしたいところ。
下山は行きよりもわりとスムーズに進み、14時前に室堂に戻った。絵葉書を出したり、またお土産を買ったりして行きと同じ道で帰路に着く。さすがに疲れ果て、宿で預けていた大きな荷物を受け取ったあたりで体の電池が切れたような気がする。ぬぼーと帰った。宿と富山を繋ぐ電車が、今どきめずらしく現金しか使えないのを忘れていてお金を使い果たしてしまい、駅員さんにお願いして乗せてもらったり。たまちゃんは帰りも駅弁を食べていたのでやはりタフだなと思う。新大阪駅で津田も目撃していたし。
帰宅し風呂に入り倒れるように寝。たまちゃんといると本当にストレスが少なくてありがたい。いい旅行になった。
0 notes
yotchan-blog · 5 months ago
Text
2025/1/28 8:00:04現在のニュース
サイゼリヤ、値上げ我慢の根比べ 上昇する損益分岐点 東浦秀明 - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2025/1/28 7:57:17) SBI新生銀行、公的資金返済が問う上場している意味 - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2025/1/28 7:57:17) 石川・能登の加賀屋「4棟233室、宿泊利用を断念」渡辺社長 - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2025/1/28 7:57:17) 自律型生活支援ロボ・盲導犬に代わる「AIスーツケース」…大阪万博のプラン最終版概要が判明([B!]読売新聞, 2025/1/28 7:57:11) トランプ氏がインドに米国製兵器の購入要求 モディ首相の訪米も協議(毎日新聞, 2025/1/28 7:53:14) 「夢は叶う」中米・ベリーズの19歳漁師、野球選手になるため日本へ(毎日新聞, 2025/1/28 7:53:14) 「夢は叶う」中米・ベリーズの19歳漁師、野球選手になるため日本へ(毎日新聞, 2025/1/28 7:52:04) 自動運転バス「わくわく」 川崎市内−大田区間で実証実験 出発式で児童ら「便利で住みやすい町に」(東京新聞のニュース一覧|dメニュー(NTTドコモ), 2025/1/28 7:45:40) 電車遅延、5年で8割増 点検や救護、他路線から波及も - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2025/1/28 7:45:25) どうなる春闘 労使ともに賃上げ「定着」はかる 中小企業の波及焦点(朝日新聞, 2025/1/28 7:44:16) ラピダス、先端半導体4月に試作へ 短納期で攻め 山際自民議連会長「資金支援、機敏に」 - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2025/1/28 7:39:26) 立民・野田氏「経済・財政見通し独立機関を」衆院代表質問 - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2025/1/28 7:39:26) 湘南モノレールがコラボ企画 駅名板とラッピング車両に 江の島舞台のアニメ登場 3月まで(東京新聞)|dメニューニュース(東京新聞のニュース一覧|dメニュー(NTTドコモ), 2025/1/28 7:37:33) 箱根駅伝連覇の青学大が千葉県庁で結果報告 「相模原を拠点に たくさん走ってきた」(東京新聞)|dメニューニュース(東京新聞のニュース一覧|dメニュー(NTTドコモ), 2025/1/28 7:37:33) 防災・減災対策に重点 横浜市25年度予算案 子育て支援も強化(東京新聞)|dメニューニュース(東京新聞のニュース一覧|dメニュー(NTTドコモ), 2025/1/28 7:37:33) トランプ政権:「グリーンランドを資産とみるな」 米��和党議員がトランプ氏批判(毎日新聞, 2025/1/28 7:31:39)
0 notes
yokoham · 1 year ago
Text
雑記20240428
youtube
最近、毎日これ聴いてます。いままでのアレンジと違ってかなり原曲に忠実なので“2024年のTM”っていう感じがする。
ちょっと前までボーカルの宇都宮さんの声に違和感があったんだけど、最近は「これはエージングなんだな」と思うようになった。昔のボーカルとはまた違った、同じ人物なんだけど歳月を重ねた結果なんだって。
中には森高千里さんみたいに全然変わらない人もいるけど、変わる人もいる。人間だもの。個人的には、今でも歌ってくれているっていう、そこが一番嬉しいポイントなんだって思う。
-
ちょっと小さいリュックが欲しくてカリマーのcot18をAmazonで買ったんですけど、
Tumblr media
たぶんAmazonでも最大クラスのデカい段ボール箱に入れられて届きました。宅配ボックスのいちばんでかいボックスにギリギリ入るサイズのやつ。なんで? 最近のAmazonで多い紙袋タイプで来るのかと思ったし、あのサイズで十分なんですけどね。割れ物でもないし。
cot18は前から欲しいと思っていて価格を見ていて、いまAmazonで何故かめっちゃ安くてかつ10%オフクーポンがあったんで買いました。アトランティックブルーかわいい。
Tumblr media
[カリマー] 登山リュックサック cot 18(Amazon)
僕は死んでも黒くて四角いビジネスリュックは買いません。スーツにビジネスリュックを強制されるなら会社辞めます!
買うならやっぱり、世界一のならず者国家・グレートブリテンの安心ブランド。ファッションもそうだけどイギリスのブランドもんばっかり買ってんなって自分でも思う。島国根性という美学。
-
新生銀行のキャッシュカードを探していたら、なぜか大学の学生証が出てきました。
Tumblr media
うーんこれはイケメン。証明写真が白黒なのはカラーより白黒のほうが安かったから。銀塩写真を知らない若者には通じない話。学生証が紙って、いまどきの大学ならあり得ないでしょ。
これなんで持ってるんだと思ったんだけど、卒業式に出てないから未だに持ってるんだろうなってこと。学位記と引き換えに学生証を返還するのが普通��ていう話なので。学位記もらってないもんな。留年生が卒業式に出るわけないじゃん。
で結局見つからないわけですよ、新生銀行のキャッシュカード。SBI証券から外貨入出金をするにはSBI新生銀行か住信SBIネット銀行の口座が必要なので、どうせなら持っている新生銀行の口座を活かそうと思ったんですよね。
メールに何かヒントがないかと思って調べていたら、昔のフィスコの株式メールマガジンが見つかって、
Tumblr media
なにこの株価、東電はあれだけどみずほとかNECとか太平洋セメントとか、3桁なんだけど。今の株価を考えると、株式併合とかしたんかな? この中だと三菱UFJだけは持ってましたね、当時から。300円代のときに買いましたけど。
たぶん当時の日経平均株価は1万円くらいだったと思うので、今の4分の1くらいですね。ということは、今から10年後くらいには日経平均株価も16万円くらいになってるかもね。単純計算おじさん。
こんな感じで新生銀行口座再利用作戦は遅々として進まないわけですけど、キャッシュカードが見つかったところで住所変更手続きもなにもしていないので、実際に口座が使えるようになるまでには結構手間が掛かりそう。じっくりやっていくかぁ。
ぶっちゃけ新規に口座開設したほうが早そうではあるんだけどね。なんか気持ち悪いからやりたくない。
Tumblr media
学生証といっしょにPASMOが見つかった。僕がまだ実家(神奈川県)に居た頃に使っていたやつだから、相当古い。調べたら10年間使わないと失効するらしいので、たぶんもうこれ使えないわ。
関東に帰省してもJR西日本のICOCAで困っていないので、特にPASMOが必要な場面は無いのかな。バスとかしらんけど。
Tumblr media
そして大捜索の結果、見つかりました、新生銀行のキャッシュカード。年代物の汚れな。見つかったけど、結局オンラインでの手続きができなくてサポートに電話が飛ぶも、日曜・祝日では対応できないので平日か土曜日にまた電話しろと言われる始末。こりゃ前途多難だわ。まあ今すぐに必要なわけじゃないからいいんだけど。
なんかしょうもないゴールデンウィークの過ごし方。
0 notes
kennak · 1 year ago
Quote
西武系列の伊豆箱根鉄道との差別化からか、小田急系は「登山」の名前を残すのがこれまでの通例だったんだけどな(ex.沼津登山東海バス(現 東海バス))
[B! 鉄道] 「箱根登山鉄道」の社名消失へ - Yahoo!ニュース
1 note · View note
tsuntsun1221ts · 2 years ago
Text
2023.07 火打山
百名山の妙高・火打に今シーズン初のテント泊登山に行ってきた。2日目の妙高山がかなりキツかった。
新幹線で長野→しなの鉄道で妙高高原→バスで笹ヶ峰というルートで入山した。バスの接続がどうしてもうまく行かず、バスが来るまで妙高高原駅で一時間の待機が発生する。駅前はお土産屋さんが一軒あるくらいで、ほんとに何もない・・・。この日は日曜日のためかバスの乗車はたった3名のみ、一時間で笹ヶ峰に到着(1000円)。笹ヶ峰は広いキャンプ場があり、ここで前泊するプランもあり。この時点で25℃はあるので道中かなり暑くなりそう。
【コースタイム】笹ヶ峰登山口(1045)→黒沢橋(1125-1130)→富士見平分岐(1250)→高谷池ヒュッテ(1325)
Tumblr media
立派な登山道入り口。入山料の集金箱が設置されている(任意)。お金を入れた人は木製キーホルダーがもらえるようだが、自分が来たときには無くなっていた。
Tumblr media
驚くことに、高谷池ヒュッテまでの70-80%の区間で木道が設置されており、とても歩きやすい道だった。
途中で黒沢橋を通過するが、橋の下を流れている沢がとても気持ちよさそう!気温が高くダレていたので、もちろん全身に浴びてリフレッシュした。
Tumblr media
基本的に傾斜がゆるく、木道の設置もあってとてもラクに進めた。十二曲りから急に傾斜が急となったが、それでもある程度整備されているので見た目ほどではない。この日最も急だったのは十二曲りとその少し先までの間。なお終始樹林帯のため風が通らず、気温のせいもあって非常に蒸し暑い。スタート地点の標高が1300m、本日のゴールの高谷池ヒュッテでもたかだか2100mしかないので、完全に登る時期を間違えたな。
Tumblr media Tumblr media
富士見平分岐周辺からは再び緩やかな道へ。高谷池ヒュッテまでほぼ平坦な道だった。
Tumblr media
テント泊装備だったが3時間もせず本日のゴールである高谷池ヒュッテに到着。鋭利な角度の屋根と3階建てが特徴的な山小屋。今まで見たことある山小屋って平屋か2階建てで、3階以上あるのは立山の雷鳥沢ヒュッテくらいしか思い浮かばないからけっこう珍しいかも?各階にテラスもついており気持ちよさそう。しかしこの山小屋の特徴として最も驚愕を受けたのが、トイレにウォシュレットが付いていること(もちろん水洗式)。水は池から引いてきているとして、まさか下水敷かれているわけでもないだろうに・・・。こんな山小屋全国にほんの一握りだと思う。
Tumblr media
テント場は真っ平らに整地されており凸凹は一切ないといってよいくらい。ただしすぐとなりが高谷池で、おそらく池の水が地面に染み渡っているのか、どこも湿り気を帯びている。スペース���20張くらいか?この日(日曜日)は7張。
Tumblr media
ヒュッテとテント場の眼の前にある高谷池。雲がかかると少し幻想的な感じになり、ロケーションがとても良い。
Tumblr media
テン場の水場は池から引いている。少量ではわからないが、数リットル採ると緑色を帯びているのがわかる(植物性プランクトン?)。さすがに煮沸消毒が必要。
テントを設営し、昼寝してぼちぼち夕食へ。夕方は17-20℃くらいと涼しく、風が吹くと少し肌寒い。登山ガイドを目指しているという40代くらいの女性と夕食時に知り合った。なんでも資格を取るには年間100日以上(目安)の入山が必要なんだとか。安曇野に移住して看護師やりながらすごいペースで山に登っているとのことで、その体力が凄まじいと思った。20時位には就寝。
翌日0400起床、朝は15℃と心地いいが、この程度じゃ日中は絶対暑いな。朝食をとり、必要なもの以外はデポってまずは火打山へ向かう。荷物は火打から戻り妙高山へ向かうときにピックアップ。
【コースタイム】高谷池ヒュッテ(0505)→ライチョウ平(0540)→火打山(0605-0610)→ライチョウ平(0630)→高谷池ヒュッテ(0700)
Tumblr media
湿原の道がとても気持ちよく、正面には火打山
Tumblr media
10分ほど歩くと天狗の庭園という名の湿原に出た。山上の湿原の規模としては結構大きい。
Tumblr media Tumblr media
ところどころ池があり、逆さ火打山が見れる。
Tumblr media
ワタスゲの群生。もう終わってしまったみたいだが、1ヶ月くらい早ければお花畑が広がっていたらしい。
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
湿原をぐるっと半周して火打山への稜線上へ上がる。ほとんど樹林帯で風が通らず。早朝とはいえ蒸し暑い。
Tumblr media Tumblr media
道中花がキレイだった。
Tumblr media
振り返るとさっき通過してきた天狗の庭園が眼下に。また最奥にはこのあと登る妙高山と、そのひとつ手前に横長の外輪山が見える。
Tumblr media Tumblr media
傾斜はそこまで気にならず登りやすい道だった。樹林帯を抜けて森林限界まで来ると今度は日差しが痛い。まだ朝6時なのに。
Tumblr media
登り始めてちょうど1時間で山頂に到着、山頂は広い。まだ朝の6時だがすでに先着者がいた。自分が一番だと思っていたが。
Tumblr media
北アルプス
Tumblr media
日本海は見えているが、霞と雲ではっきりとしない
Tumblr media
天狗の庭園(写真中央)と妙高山
5分ほど休憩しヒュッテへ戻る。本日の行程は長い。
Tumblr media Tumblr media
特に下山時の景色が良い。
Tumblr media
下山始めて20分もすると雲がたくさん湧いてきて妙高山隠してしまった。もう妙高山登っても景色だめだろうが、火打山の方でそこそこいいもの見えたからいいか、何より日差しがなくなるのはよい。
高谷池に戻ったらテントを撤収し、重いザックを背負って妙高山へ。
続く
0 notes
henokaapa · 2 years ago
Text
富士登山鉄道構想
今山梨県議会では富士登山交通手段について議論が行われている、それによると県知事は登山鉄道を新たに新設しようとしている、つまりスイスアルプス登山鉄道をモデルに考えて同じような構想を持っているのではないか、そして地元のNHKの報道を見ると鉄道運賃は地元の駅から往復で現在の1万円前後を予定しているという、今後人手不足や材工費高騰を受けて更に上がる可能性が高い。今の所謂富士スバルラインをそのままルートとして使いそこに鉄道を敷設して登山電車を走らせるという構想だとむしろ箱根登山鉄道にようなものになるのか。それにしても往復1万円は今のスバルラインのバス往復運賃の2千円ちょっとから見ると約5倍の運賃となる、それは確かに今シーズン中の登山者の数を減らすイコモスの勧告から見れば良いのかもしれないが、外国人観光客ならともかく、国内の登山者は観光目的ではないので、おそらく私の予想では国内客は山梨県側ではなく今度は静岡県側の登山ルートを選んでそちらから登山するだろうと思うので、登山客自体は全く減らないと思う。今何故静岡県側の登山客が少ないかと言えば、しいて登山客を増やそうとしていないからで、基本登山客はカネを使う人はいないからで、他のどこの有名な山を見ても金を���って登山する山はヒマラヤの例外を除いてないから、静岡県はごみが増えるだけの登山客をあえて増やそうと考えていないのであろう、さすがお金持ち県ハハ。しかしもし登山客からの要望があれば静岡県も黙っている訳にもいかないからそうなれば登山道の整備をせざるを得ないだろうし、そうなれば山梨県側の登山客は少なくとも国内登山客は大幅に減ると私は見ている、何せ登山にカネを掛けるのは装備は致し方ないとして、登山そのものに1万円もかける登山客はほかの国内の山ではありえないからだ。それを見越してか地元の富士吉田市の市長は登山鉄道には反対の立場をとっている。私もどちらかと言えば鉄道より富士山の場合噴火のことも考慮に入れると、鉄道では一度に大量の客を運ぶからもし木曽御嶽山の噴火のようなことがあれば犠牲者が大量に出る可能性があり、危険が多く、せいぜいふもとからロープウェイを運行するかそれとももっと簡便なスキー場のリフトのような危険を感じたら自分で乗降できるくらいの乗り物の安全を改良して設置するほうが安全面や費用面を考えれば、しかも一度に載せる観光客も定員を絞れるしゴンドラの数を調節するのも簡単にできるからリスクの分散に役立つと思う、しかも環境負荷も最小で済むし噴火の時の屋根やゴンドラ自体の強度を高めておけば、いざ噴火の時にも下山客を乗せておろすこともできる。鉄道だといったん止めれば大勢の客が取り残される危険が高く、その客をどうやって下に運ぶか、現実には不可能と云えるのではないか。静岡県側に客を取られてもなお登山鉄道をやるというなら仕方ないが、登山ルートは山梨県側だけではないからそれだけでは登山者は減らないような気がする。今の日本の山で1万円と別に千円の入山料を払い登山する人はいない、千円の入山料さえ払わない(3,4割)登山者がいるのに、である。<弱い者(を利権から)排除の思想は日本の基本>。
1 note · View note
yoshihito-ano · 5 years ago
Photo
Tumblr media
#備忘録 #其の拾陸 #箱根 #仙石原 #HAKONE #晩秋 #紅葉 #紅葉狩り #箱根はバスの旅がオススメ #箱根登山バス #仙石案内所前 #箱根ラリック美術館 #函館湿生花園前 #仙石原すすき草原 #仙石高原 #東京放送入口 #LimeResortHakone @limeresorthakone #南仙石原 ✔️ #箱根カントリー入口 #姥子温泉入口 #温泉荘 #公園管理事務所前 #箱根ビジターセンター #白百合台 #終点は #桃源台 #芦ノ湖 #コロナに気をつけて #蜜を避けて行動しています #出張中です (仙石原) https://www.instagram.com/p/CIa57dJjE-a/?igshid=y9lh2dl66o2b
0 notes
443kikaku · 6 years ago
Photo
Tumblr media
天窓つきバス🚌 #箱根 #箱根登山バス #バス #bus #hakonetozanbus #hakone #🚌 https://www.instagram.com/p/Bsc8doOAq3X/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=1t56toistcs4f
0 notes
fs-oyaji · 2 years ago
Text
Tumblr media
バスコレ 箱根登山バスと大阪シティバス。
22 notes · View notes
tanakadntt · 2 years ago
Text
三輪隊と出水の小説(二次創作)
【三輪隊+出水】ディズニーランドに行ってみた
「ディズニーに行ったことがない? マジで?」
三輪隊作戦室の和室である。本部の中でも和室がある作戦室はここしかない。今は、打ち合わせを兼ねたお茶の時間だ。
ナチュラルに馬鹿にされた気がして、三輪秀次はむっとして、言い返した。
「だって、遠いだろう?」
「三門からバスが出てんじゃん?」
米屋陽介である。
バスと言っても、夜行バスだ。夜を徹して走るそのバスに三輪は乗ったことはない。
夏休みの話だ。正確には夏休みのシフト申請の話だ。今年は、まとまって休みがとれるかもという話の延長上で、ディズニーランドに行きたいなどと米屋が言い出したのだ。個人ランク戦をやっていれば満足、という彼にしては珍しい発言である。
「えー、じゃあさ、章平はいったことある?」
「一応、ありますね。上の弟がスターウォーズが大好きなので」
「ちょっとまて、スターウォーズとミッキーとどう繋がるんだ」
「そこからかよ」
まあ混乱しますよね、と古寺章平に場を取りなすようになだめられても、ますます納得のいかない気持ちになる。
なんだ、ディズニーランド、全国民が行かねばならないのか。ミッキーに挨拶を義務付ける法律でもあるのか。
「俺も行ったことがないな」
奈良坂透が口をはさむ。
思わぬ方向からの援護だ。
「ほら見ろ」
「俺はスター・ツアーズがあるのは知ってるけど」
「スタ…?」
「奈良坂もかよ」
「玲がいるから、なんとなく行きそびれたな」
奈良坂の従兄妹である那須玲は体が弱い。ボーダーに入隊以前は、夏はほぼ外には出られなかったらしい。
「私は小さい頃に何回か行ったわね」
月見蓮は急須から三煎目を淹れながら、話を引き戻した。
「楽しいところよ。行ってみたら?」
「三輪隊現着ぅ」
「出水、現着ッ」
初めて乗った夜行バスは消灯してしまえば、すんなり眠れた。ステップを降りて、荷物を受け取る。朝日が眩しい。
あれよあれよという間に決まったディズニーランド行き。こんなに気軽に行けるのか。
最初に話が出た三輪隊に、米屋から話を聞いた出水公平が俺も行きたいと乗っかった。これ以上、誘うとシフト全体に影響が出そうだったので、先着順で出水までとした。組織はつらい。
三輪隊は元々、仲のよい部隊ではないつもりだ。隊の戦略があり、役割があり、そのた���に必要な実力があって成立している。こうして三門市以外に全員で出かけるのも、任務外は初めてかもしれない。
紅一点の月見はやんわりと断ってきた。今度、友人と行くことにしたらしい。
バスから降りて、人の流れが同じ方向に向かっていく。
「暑くなりそうだな」
「コンビニでおにぎり買って並んでる間に食べとくぞ」
出水が慣れている。出水は、家族でよく行くのだそうだ。米屋は三輪にマウントをとっておきながら、小学生以来だという。
「なあ、これ恥ずかしくないか」
「中に入れば普通だって」
三輪がさっきからソワソワしているのは、男子高校生五人の格好が白いシャツと黒のパンツ黒のスニーカーで揃えてあるからだ。ご丁寧にリュックも黒の指定だ。正直、バスにのるときも違和感ありまくりだったのだが、隊服と思えばいいじゃんと説得されたのだ。
さて、入場である。入場してすぐ、スマホアプリをいじっていた出水が大体の計画を立てている。
「ファストパスとったから、まず…」
「あの、もしかして、ボーダーのイズミさんですか?」
「え!?」
突然、高校生らしき女子に声をかけられて、出水は固まった。見知らぬ女子に声をかけられたこと、身バレしていること、この二つが彼を混乱させていた。
まずい。三輪も内心あせる。奈良坂が離れた途端にこれなのか。現在、奈良坂は古寺とともにポップコーンを買いに行かされている。���ケメン圧力で、集団の第一印象を彼がかっさらっているうちはよかったが、実は出水は有名人である。
嵐山隊ほどではないが、ボーダーA級一位はメディアへの露出が多いのだ。何人かがスマホを構え始めた。ボーダー隊員の露出は根付がコントロールしている。もちろん、隊員と明かしたSNSは公式以外は禁止だし、個人でアカウントを持っていたとしても監視される。年頃の青少年を抱える組織にも関わらず、恐ろしいことにネットにおけるトラブルは今まで皆無である。根付は有能な男なのだ。
ある程度は仕方のないこととはいえ、囲まれてパシャパシャとシャッターを切られるのは面倒なことになりそうだった。
脇に控える米屋に一瞬目配せする。米屋もわかっている。出水の腕をひっつかんでダッシュしようとしたところに、空気が動いた。
「あ、ミッキー」
何人かが呆けたような声を出した。
夢の国の王様の登場である。グリーティングだ。反対方向からはパートナーであるミニーマウスもご登場である。
全方向に手をふる二人に、カメラと視線は向いていく。
そこに、
「ミッキーいるね」
それぞれ両手にポップコーンを入れた紙箱を持った奈良坂と古寺が帰ってきた。
「どう? 初ミッキー」
「…あいつ、スゴイな」
「は?」
「いや、マジで」
出水も同意見のようだった。
出水情報が拡散された様子はなかったが、念の為、変装とはいかないまでも、印象を変える目的で服を着替えることになった。
ワールドバザールで売っている派手なTシャツと派手なサングラスだ。変装になるのか甚だ疑問だったが、周りをみわたすに、この国ではこの服装が通常運転らしい。
「え、俺だけ?」
「いや。全員で買おう。そういうものなんだろう?」
「カチューシャも買おうぜ」
「暑そうだな」
「ヘアバンドもありますよ」
着替えてしまったあとは、もう、並んで乗って食べて歩いて、また並んで。
「換装体、ミッキーにするとよくね?」
「最強感あるよな」
「畏れ多いな」
「…三輪」
「頭が大きいから狙いやすいな」
「狙撃手コワ」
「著作権的に言うと難しいですね。コラボすれば別ですが」
「根付さん、太刀川隊だけやりそうじゃねえ?」
「うわ、やりそう」
モンスターインク・ハイドアンドシーク前である。
「…俺はやめておく」
「あー、わかる。目玉」
「ネイバーにしか見えない」
マイク・ワゾウスキを始め、目玉を強調したデザインのモンスターたちがトリオン兵に見えるのだ。
昼のパレードの時間だ。
バズ・ライトイヤーのアストロ��ラスターでレベル7をカンストした狙撃手二人は今はボソボソとミッキーの狙撃位置を相談している。
「やめろ」
「仮定ですよ、意外と射線が切られていて上手く作ってあるので、面白いです。でも、ほら救護所の屋根あたりからだと」
「狙撃手コワ」
シンデレラ城前で、奈良坂が那須に動画を送るという。約束らしい。
「玲、見てる?」
イケメンは石畳の上で、スマホを持ったまま、ぐるっと回ってみせた。三六〇度の景色が伝わったはずだ。
『とても素敵ね。今度は行ってみたいわ』
「案内できるようにしておくよ」
『あ、ごめんなさい、透くん。那須隊で行こうって約束しちゃって…』
「…そう」
日はもう沈んでいる。
「けっこう疲れたな」
米屋がそんなことをつぶやいた。当たり前だが、今日はトリオン体ではない。
「そうだな」
彼にしては今日はおしゃべりが少なかったように思う。
「やっぱり個人ランク戦のほうがよかっただろう」
「と思うじゃん? 」
それ以上は続けず、彼はニヤリとしただけだった。先ほどの夜のパレードで見たチェシャ猫のような笑い方だった。
ここは、何度か通る羽目になるシンデレラ城前の広場だ。あちこちに灯されたランプが眩しく、計算して創られたであろう配置が美しかった。
締めくくりはとにかく、お土産である。
月見ヘは当然、ボーダー幹部、太刀川隊面々、家族に他の部隊にスタッフと、送り出してくれた人々に感謝を。
古寺は、スターウォーズ関連を買いまくっている。弟ではなく、自分用ではないだろうか。
自分用か。
確かに、何か記念が欲しいかと考える。
「え?これ?」
「バスに持ち込めるのか?」
三輪は最後にミッキーの形をした風船を買った。
帰ってから、自分の部屋で手を離してみる。風船はふわりと浮き上がり、天井にくっついて、さらに上昇しようとする。その姿は、ちょうど朝、目が覚めると一番最初に目に入り、何日かの間、三輪に幸せな目覚めをもたらしたのだった。
終わり
4 notes · View notes
shirasuphoto · 1 year ago
Text
2023年 八景シリーズBest5
 あっ、年越しちゃった。年末に片付けようと総集編に手を付けたが、期日迫るものの片付け、コミケが想像以上の盛況、さらに同人誌の通信販売の整備。印刷所が止まって増刷待ちのタイミングで、ようやく着手した。
Tumblr media
 今年は42作品だが、ここ最近は忙しかったり創作活動の模索を始めて月に1作品がやっとといったところ。正直続けるか悩んでいるが、SNSでの発信や写真選択の自由度を考えると潰すのも惜しかったりします。
 さて存続の葛藤はこの辺にして、昨年のランキングを発表します。個人的にインパクトがあったり、反響があり多くのリアクションがあった作品を紹介します。
Tumblr media
第5位 No.439
湘南八景 細道通り抜け-京急バス 鎌40 小坪線
(3/11投稿)
 電車に飽きた? いえいえそんなことはないです。ただより身近なテーマを追い求めて、バスにも手を付けてみました。
Tumblr media Tumblr media
 まず最初に選んだ鎌40小坪線は、乗ったことあるバスの中で、インパクトがあった路線だったからです。鎌倉付近は大通りを抜けたらすぐ行き違いが大変そうな道路。さらに一方通行の道路のため、上下線で走行ルートが異なる。一方通行が戻ったと思ったら、また行き違いが大変そうな道路。そんな狭いに狭いを重ねる運転手泣かせの路線に魅力を感じていた。
 電車では味わえない魅力、そのおもしろさを記録したいとはじめてみた。
第4位 No.433
浪漫八景 乗った思い出-小田急ロマンスカー LSE
(2/12投稿)
 今年から現像ソフトのサブスクをはじめてみた。はじめは方向性が変わるとゴニョゴニョ言っていたが、次第に発色の良さや現像のしやすさに気が付き、今ではなくてはならないほど。
Tumblr media
 最近も乗って思い出つくりをしているが、どうもここまでインパクトのあるものがつくれないと思ったり。もう少し時期をずらさないと味が出ないのですかね。
 そんな現像ソフトで昔の画像をブラッシュアップしてみようと始めたのが、小田急ロマンスカーLSEの写真だった。当時はこの車両の写真で競い合っていたこともあり、オリジナルを求めた画作りを行っていた。伝えたいことはっきりしてなかったが、組み直して、よりわかりやすくしたい。そんな現像だけでなく伝える目的にもブラッシュアップしてみた。
Tumblr media
第3位 No.449
葛飾八景 昭和-京成3600形(ファイヤーオレンジ塗装)
(7/29投稿)
 2022年後半から京成にお世話になっていた。旧成田空港駅の東成田や京成千葉線と気になるところを訪れたが、未だに撮れていない車両がいた。それが題材となったリバイバルカラーの3600形。この勢いで行こうかと、訪れたのがきっかけだった。
Tumblr media Tumblr media
 あちこちがいい雰囲気で、どこから撮ろうかと悩んでいた。その中でお気に入りだったのが、高砂から一つ隣のお花茶屋駅だ。今回都区にエリアを限定したが、ほどよく古く、どこか身近な駅に思えた。誰も撮らないけど、そんな発見を伝えられたのではないだろうか。
第2位 No.428
多摩八景 最後-東急8500系8637F
(2/4投稿)
 あれだけいた車両が、もう地元を走っていない。電車を待っているときは実感がないけど、こうして写真を見返すとふいに喪失感が漂ってくる。
Tumblr media
写真集「東急8500系」メロンブックスなどで好評発売中
 そんな8500系の日々を写真集にして発売した。コミケでも評判で見本誌を読んだら大半が即購入、写真撮っている知り合いからは写真チョイスが絶妙と褒めていただいた。
Tumblr media Tumblr media
 ただ最後の一年を写真集に詰め込むことが難しく、このシリーズのほうがより細かくかつ様々な視点から捉えているかと。中でも「No.428 多摩八景 最後-東急8500系8637F」が印象深い。オタクたちの盛り上がりは写真を撮っている以上避けられず見てきたが、普段使いの人に視点を当ててみるといつもと変わらない光景。そんな非日常が見える裏に眠る日常を題材としたが、あれから1年経つんですね。
第1位 No.450
箱根八景 裏道街道-箱根登山バス K系統旧街道経由
(8/26投稿)
 仕事の疲れを癒そうか。そう思ってふと湯治目的に乗ったバスだったが、これが意外とおもしろかった。家に帰ってすぐ調べたら、奥に行けば行くほどおもしろいことがわかり、この箱根を走るバスを題材にした。
Tumblr media Tumblr media
 箱根登山バスK系統旧街道経由は、箱根駅伝で選手達が走るメインの東海道とは違う。箱根湯本から東海道を分岐する旧道を通るルートで、芦ノ湖辺りで再び東海道と合流する。ただメインルートではないため、車線は途中からバス同士のすれ違いが出来なかったりと運転手泣かせなところだったり。旧街道と言われるだけあって、箱根寄木細工を売りとした宿場町畑宿、今も茶屋として営んでいる甘酒茶屋といった、かつてここを多くの人が行き交って痕跡を通っていく。
 変わらない道がここ箱根にある、そんなことを伝えたく作品にした。その日本の文化が伝わったのか、2023年一番のリアクション数を記録した。
 いかがでしょうか。忙しいと言い訳したいですが、暇な時間にここに投稿する作品をつくらず遊んでいるので何ともいえませんが。
 ただ今後も作品を投稿して、他の人が記録しないような当たり前だけど見たことがない景色。そんなのを提供出来たらなと思っている。
8 notes · View notes
tokyomariegold · 3 years ago
Text
2022/10/15〜
Tumblr media
10月15日 修理に出していたカメラを受け取って図書館へ行った。 神保町カレーフェスティバルのポスターにリラックマがいて、san-xに認められた大会になっていてすごい。私が屋台で売り子をしていた時は、小さな公園が会場で知らないコメディアンがMCを務めていたイベントだった(でも入場規制がかかる程混んでいた。)。 図書館で調べものをして、本をただ眺めているだけで、なんだか漠然と、なんでもやろう!という気持ちになれる。多分無理だろうけど、平日の夜にギンレイホールで映画を観る予定と、日曜の夜にライブへ行く予定を立ててみた。 個人空間について書かれたイーフー・トゥアンの本と、女子のSNS投稿について書かれた名物社会学者おじさんの本を借りた。SNSの方は、少し読んでみるとなんだか危なっかしい書きぶり…
Tumblr media
お茶をしよう・写真を撮ろう、の待ち合わせに向かう。 合流できたのは1時間半後。定刻に到着してしまった私は、お祭りを控えた神社の境内を行ったり来たりして、植樹されている木の縁石の上で本を読んだりして、なんだかんだ過ごした。 合流した後、1時間ちょっとお茶をして、30分位お散歩をして別れた。お茶をしましょう、が、成り立つことって凄いな〜、と改めて思う。何を話しても「まぁ皆いろいろ大変だよね」に落としどころをつけられるのが分かりきっているのに、会ってお茶をして近況を話すのって凄い。皆それぞれ衣食住で忙しいのにね。 神保町駅の青山フラワーマーケットに可愛いバラ��あったので、ぜひ一輪挿しに!と、購入。お茶の席で「まるで甥っ子と姪っ子にあげるみたいに、お二人にお花を持ってきました…」と、お花を頂いたので、私のバラをあげてしまった。頂いたふわふわの赤いお花は、私の一輪挿しには合わないかもな〜、と思いつつ、帰って生けようとしたら、包装と栄養剤だけを残してお花はどこかへ消えてしまっていた。 作った女の子と写真についてのフォトブックを観てもらった! フィルムカメラが修理から戻ってきて嬉しけれど、自分はもっと喜ぶかと思っていた。 雑司が谷の街は思いがけず人が多くて「アド街効果すごいね〜」と言っていたら「そんなにみんなアド街で生きてない」みたいなことを言われた。 今年初の「よいお年を」を言った。
Tumblr media
10月16日 昨日、残り2つ88円に値引きされたバター餅が気になって、2回スーパーへ行った。午前中の予定を終えて、町のお花屋さんでバラを買う。昨日の分を取り戻す! 紫や青やオレンジのバラがあって、全部名前が違う。オレンジを下さい、と店主さんに言うと「アミナって言います。紙のお包みで良いですか?」と教えてくれた。お会計を済ませて店を出るときに、昨日もらった赤いふわもこのお花がいたことに気がつく。名前を確認すれば良かった…!
エレベーターを待っているとお隣さんと鉢合わせ。このところ結婚式続きなのか、いつも正装をしている気がする。「雨が降りそうですよ〜。傘持ちましたか?お気をつけて!」と言われる。 その後会った人に「目が半分くらいしか開いてなかったけれど、やっと開いてきたね。気をつけて帰ってね。」と言われる。 みんなお母さんみたい。
Tumblr media
セリーヌ・シアマの映画も観たい。借りてきた本も読みたい。あおいちゃんがブルーハーツを歌っていた頃のファッション雑誌を読みたい。 今日は自分の文章を見たくなくて、日記を更新できなかった。 帰りにスーパーへ行くと、バター餅はまだ2つ残っていた。でも42円に値引きされていた!セルフレジでお会計をして、スーパーを出るときにもう一度確認すると、1つだけになっている!明日はついて売り切れるかも。 来週は今住んでいる町の市長選なのだけれど、あまり興味を持ちきれない。市民でいるより国民でいたい。
Tumblr media
10月17日 バター餅はちゃんと売り切れていました! 紀の善の閉店を知って、抹茶ババロアを食べたくて仕方がなくなる。もうないものって安心して欲しいって思える。 特別にごほうび!と、修論を終えた時と、夏のなんか冴えないダメダメな日のバイト終わりに食べたことがある。いちごあんみつも美味しかったはず。 今日はつまらなさのターン。でも帰りにトゥアンの本が少し面白く読めた。 人間は神ではないので、複雑な絡みあうものたちを大きくまとめることが苦手。複雑な小さいことを処理することと、大きくて単純な仕組みを作ることが得意(回転寿司?)。社会的である時は全体。生物的、超越的である時は個人。超越的存在でありたいのに、生物的側面があることに恥じて、個を好むことがある、などなど…
Tumblr media
10月18日 昨日の夜、ひどく苦い半額シールのついた豆腐を食べたせいか、胃が気持ち悪い。 趣里ちゃんが根本宗子脚本の映画に出演するようなので是非観たい! 主演の前田あっちゃんを交えた3人でトーク番組に出演していたらしく、Tverで観てみる。おとぎ話のcosmosのPVのこと、おとぎ話みたいの映画のことを3人で「とっても良いよね〜!」と当たり前に話していて「!!!」となった。 10月19日 ライブカメラの映像を眺めるのが好きなマンスーンさんがおすすめしていた演劇をyoutubeで観てみる。 タナダユキの新作映画も観たい。 久しぶりに仕事中に、死んでしまうかも、と思った。 屋上から更に5m上の塔屋の上へ、屋外むき出しはしごで登った。何を考えて、はしごを登り降りすればいいのかよくわからなかった。一通り終えた後、このことを思い出しては、足がガクガクして手に汗を握っていて、心の負債をまた一つ負ってしまったことに気がつく。 紀の善閉店の件を知ってから、抹茶ババロアって他で食べられるところあるの?と検索している。検索結果は紀の善ばかりなので、もうこの世に抹茶ババロアはないのかも知れない!なので、抹茶ババロアが好きな食べ物です!って大声で言えるね。 栗原類って何しているのかな、と調べてみたらyoutubeにラジオをアップしていたので聴いてみている。ぼのぼのが好きすぎて、世の中でつかわれている“ほのぼの”という単語を“ぼのぼの”と無��識に読み違えていた話が良かった。
Tumblr media
10月20日 トゥアンの本、今日はテーブルマナーから個人空間の誕生を考察した章だった。中国では伝統的な、食事の場での作法があり、食べ物を“陰”と“陽”に分けてその案配でもっと健康が維持される、と、考えられているらしい。食事を自然界までひとくくりで考えている。一方で、西洋は、獣をとにかくごった混ぜたご馳走や壺のスープを回し飲む食事から、食事毎に食べ物を切るナイフを用意し、フレーバー毎にワイングラスを用意する程、神経質なテーブルマナーへ変わったために、そこに自意識を持ち出さずにはいられない、らしい。 (中国では穏やかな集団の食事会があるが、西洋にはなく、そこから逃れるために個人空間生まれて…というような流れのようだった。) 明日に予定されていたお部屋の消防点検、時間を早めてもらって午前休をとろうかと思っていたら「いや次回で大丈夫なんで!」と今回は行わなくて良いお返事をもらった。 明日から箱根へ旅行に行く話とこの週末にディズニーランドへ行く話を聞いた。 箱根へ行く方からは、昨日ふいにロイズの小さいラングドシャクッキーをもらって、それが久しぶりにいつもじゃない食べ物過ぎて、自分じゃない人が選んだもので、とても美味しく感じた。そのことを伝えると「いつも何も美味しくないんですか…!」と、今日は塩ちんすこうをくれた。 「箱根でも、美味しいって思ってもらえるお土産を買ってきますね!」と500mlパックの低脂肪乳を飲みながらお話してくれた。
Tumblr media
10月21日 フィルムカメラを持って貴族出勤した日。 同じバスに乗る推している方が、足を引きずって歩いているのに気がついて。大丈夫かしら。 母から珍しくメッセージが入っていて、ちらっと文を見ると、幼馴染(保育園〜中学まで)で家族ぐるみで付き合いのある人達との会が来月に予定されているらしいけれど、知ってた?とのこと。 とっても心がザラザラして、仕事中はなんとなく紛れていたけれど、帰宅してかなり焦っていることを実感している。とにかく掃除をして、爪を切って、体を洗って、さっき届いた新しい服をハンガーにかけて、バタバタしてしまった。 参加してみて何がどうなるのかを確かめたい好奇心があるのが嫌だ。 少し想像すると、その場で、社交無理でした!を120%でしでかして、何となく皆様からかわいそうだから優しくされているのを感じて泣いてしまうのが目に見える。心の負債を負うことなく母のメッセージを一先ず無視しようと決めた。セーフ。 明日は早く起きれたら映画を観に行こう。ダメだったらはとバスに乗って図書館へ予約した本を受け取りに行こう。 ひどくそわそわとザラザラが募り、カメラの前で飛び跳ねたりした。
Tumblr media Tumblr media
3 notes · View notes
unicodesign · 4 years ago
Text
旧中山道碓氷峠越え
連休中の備忘録。5月のアドベンチャーレースも中止になってしまったので、前からやってみたかった中山道碓氷峠越え、軽井沢から横川駅までバスでいき、碓氷峠を超えて家まで走って帰るというのをやってみました。
軽井沢発6:59発のバスに乗り横川駅7:33着。身支度を整えていざ出発。碓氷関所を超えて。
Tumblr media
ほどなく、坂本宿。
中山道63次のうち、十九番目の宿場で、安中・高崎藩の領民を移住させ計画的につくられた宿場町で、厳しい関所をぬけた旅人、碓氷峠ごえの旅人で賑わっていたとのこと。
当時はここにあった木戸が朝晩開閉されていたそう。
Tumblr media
宿場町風情の建物が並ぶ。米屋って書いてある。
Tumblr media
ここは本陣跡。明治にはここを仮校舎となり坂本小学校が��校した場所。
Tumblr media
本陣と脇本陣あわせて4軒、旅籠は最盛期に40軒という大きな宿場だったそうです。
Tumblr media
小林一茶の定宿たさかごや跡地。若山牧水が泊まった宿も。
Tumblr media
宿場を抜け、ここから旧中山道。
Tumblr media
しょっぱなから急。
Tumblr media
途中途中に、名所や史跡の案内板がたてられています。木々の中で視界がひらけて街が見下ろせるこの場所は『覗』といって、一茶が詩を詠んだ。
Tumblr media
馬頭観音。
Tumblr media
弘法の井戸。この先の茶屋に水がないので、ここに井戸を掘ればよいと、弘法大師が教えたという霊水だそう。
Tumblr media
最初のピーク、刎石山まできました。4軒の茶屋があったそうな。奥に石垣が残っていました。
Tumblr media Tumblr media
ここからは尾根道が続きます。このあとカモシカに遭遇しました。熊鈴ならして走っていたので、さーっと谷に消えていってしまい、写真も撮れなかった。
Tumblr media
1590年の秀吉の小田原北条攻めの際に、北陸・信州軍を防戦すべく、松井田城主が道の左右を掘り切って道幅を狭くしたという場所。松井田城は安中氏が築城したお城だが、その後武田→織田方の滝川一益を経て北条方のものとなっていた。攻めてきたのは、前田利家、上杉景勝、真田昌幸。大河ドラマみたいだ!とワクワクします。
Tumblr media
南向き馬頭観音が日にあたっている。
Tumblr media
かたや、北向き馬頭観音。
Tumblr media
座頭も転がるような石ころの多い歩きづらい急坂だったという『座頭ころがし』。現代の靴でも歩きづらかった、草履やわらじで歩いていた頃を想像してみる。
Tumblr media
この道は安政遠足のルート。1855年に安中藩主が、鍛錬のために藩士96人に安中城から碓氷峠頂上の熊野神社まで走らせた競争で、日本のマラソン発祥といわれている。(今も侍マラソンというのが行われている)
Tumblr media
道程の中程、まさに山中に、茶屋が13軒もあったそう。明治の頃には小学校もあったそうです。
Tumblr media
碓氷峠で有名な?廃バス。どうやって来たのかは謎。
Tumblr media
地図上の2つ目の山、子持山。高いところには登ってみたいタチ。頂上まで行ったけれど三角点はみあたらず。1107m。
Tumblr media
子持山の下、陣馬ヶ原という場所に分かれ道がある。旧中山道と和宮道。皇女和宮が、京都から将軍家へ御輿入れの際、遠回りだが険しくないということで通った道だそう。私は旧中山道を進みます。
人馬施行所跡。江戸時代にできた人と馬が休む家の跡。
Tumblr media
沢を渡り、
Tumblr media
フデリンドウがきれいでした。
Tumblr media
仁王門跡を超えるとアスファルトの道に出る。
Tumblr media
ほどなくして、碓氷峠頂上、熊野神社到着。
Tumblr media
この神社県境が真ん中にあるということで、お賽銭箱も2つあった。
Tumblr media
御朱印も2種類。逆転してしまったが、左が群馬で右が長野。
Tumblr media
見晴台で浅間山を拝み
Tumblr media
旧軽への遊歩道をかけおりました。見慣れた景色ショーハウス到着!
今まで、旧軽あがってきても、ここまでしかきたことがなかった。
Tumblr media
朝からすごい人のGW旧軽銀座でした。山の中ではカモシカにしか出会わなかったので、里におりてきた安堵感。
Tumblr media
祖父が大好きだった『ちもと』のそば団子を買って走って帰りました。久しぶりに食べた懐かしい味。
Tumblr media
約1年前のこのブログで、やりたい!と書いていた碓氷峠越え完遂。夏場は山ヒルがすさまじいときいていたので、時期を見計らっていましたが、『ヒル下がりのジョニー』を持参して足元にふりかけまくり被害なし。20度以上になると活動し出すというから、ギリギリセーフだったのかもしれません。
様々な時代のあれこれを記した案内板が飽きない道中でした。藩士も武士も皇女も天皇陛下も通った道。時代は変われど、変わらぬ街道、面白かった。こんどは逆向きいってみたい。
12 notes · View notes
kurihara-yumeko · 4 years ago
Text
【小説】The day I say good-bye (1/4) 【再録】
 今日は朝から雨だった。
 確か去年も雨だったよな、と僕は窓ガラスに反射している自分の顔を見つめて思った。僕を乗せたバスは、小雨の降る日曜の午後を北へ向かって走る。乗客は少ない。
 予定より五分遅れて、予定通りバス停「船頭町三丁目」で降りた。灰色に濁った水が流れる大きな樫岸川を横切る橋を渡り、広げた傘に雨音が当たる雑音を聞きながら、柳の並木道を歩く。
 小さな古本屋の角を右へ、古い木造家屋の住宅ばかりが建ち並ぶ細い路地を抜けたら左へ。途中、不機嫌そうな面構えの三毛猫が行く手を横切った。長い長い緩やかな坂を上り、苔生した石段を踏み締めて、赤い郵便ポストがあるところを左へ。突然広くなった道を行き、椿だか山茶花だかの生け垣のある家の角をまた左へ。
 そうすると、大きなお寺の屋根が見えてくる。囲われた塀の中、門の向こうには、静かな墓地が広がっている。
 そこの一角に、あーちゃんは眠っている。
 砂利道を歩きながら、結構な数の墓の中から、あーちゃんの墓へ辿り着く。もう既に誰かが来たのだろう。墓には真っ白な百合と、あーちゃんの好物であった焼きそばパンが供えてあった。あーちゃんのご両親だろうか。
 手ぶらで来てしまった僕は、ただ墓石を見上げる。周りの墓石に比べてまだ新しいその石は、手入れが行き届いていることもあって、朝から雨の今日であっても穏やかに光を反射している。
 そっと墓石に触れてみた。無機質な冷たさと硬さだけが僕の指先に応えてくれる。
 あーちゃんは墓石になった。僕にはそんな感覚がある。
 あーちゃんは死んだ。死んで、燃やされて、灰になり、この石の下に閉じ込められている。埋められているのは、ただの灰だ。あーちゃんの灰。
 ああ。あーちゃんは、どこに行って��まったんだろう。
 目を閉じた。指先は墓石に触れたまま。このままじっとしていたら、僕まで石になれそうだ。深く息をした。深く、深く。息を吐く時、わずかに震えた。まだ石じゃない。まだ僕は、石になれない。
 ここに来ると、僕はいつも泣きたくなる。
 ここに来ると、僕はいつも死にたくなる。
 一体どれくらい、そうしていたのだろう。やがて後ろから、砂利を踏んで歩いてくる音が聞こえてきたので、僕は目を開き、手を引っ込めて振り向いた。
「よぉ、少年」
 その人は僕の顔を見て、にっこり笑っていた。
 総白髪かと疑うような灰色の頭髪。自己主張の激しい目元。頭の上の帽子から足元の厚底ブーツまで塗り潰したように真っ黒な恰好の人。
「やっほー」
 蝙蝠傘を差す左手と、僕に向けてひらひらと振るその右手の手袋さえも黒く、ちらりと見えた中指の指輪の石の色さえも黒い。
「……どうも」
 僕はそんな彼女に対し、顔の筋肉が引きつっているのを無理矢理に動かして、なんとか笑顔で応えて見せたりする。
 彼女はすぐ側までやってきて、馴れ馴れしくも僕の頭を二、三度柔らかく叩く。
「こんなところで奇遇だねぇ。少年も墓参りに来たのかい」
「先生も、墓参りですか」
「せんせーって呼ぶなしぃ。あたしゃ、あんたにせんせー呼ばわりされるようなもんじゃございませんって」
 彼女――日褄小雨先生はそう言って、だけど笑った。それから日褄先生は僕が先程までそうしていたのと同じように、あーちゃんの墓石を見上げた。彼女も手ぶらだった。
「直正が死んで、一年か」
 先生は上着のポケットから煙草の箱とライターを取り出す。黒いその箱から取り出された煙草も、同じように黒い。
「あたしゃ、ここに来ると後悔ばかりするね」
 ライターのかちっという音、吐き出される白い煙、どこか甘ったるい、ココナッツに似たにおいが漂う。
「あいつは、厄介なガキだったよ。つらいなら、『つらい』って言えばいい、それだけのことなんだ。あいつだって、つらいなら『つらい』って言ったんだろうさ。だけどあいつは、可哀想なことに、最後の最後まで自分がつらいってことに気付かなかったんだな」
 煙草の煙を揺らしながら、そう言う先生の表情には、苦痛と後悔が入り混じった色が見える。口に煙草を咥えたまま、墓前で手を合わせ、彼女はただ目を閉じていた。瞼にしつこいほど塗られた濃い黒い化粧に、雨の滴が垂れる。
 先生はしばらくして瞼を開き、煙草を一度口元から離すと、ヤニ臭いような甘ったるいような煙を吐き出して、それから僕を見て、優しく笑いかけた。それから先生は背を向け、歩き出してしまう。僕は黙ってそれを追った。
 何も言わなくてもわかっていた。ここに立っていたって、悲しみとも虚しさとも呼ぶことのできない、吐き気がするような、叫び出したくなるような、暴れ出したくなるような、そんな感情が繰り返し繰り返し、波のようにやってきては僕の心の中を掻き回していくだけだ。先生は僕に、帰ろう、と言ったのだ。唇の端で、瞳の奥で。
 先生の、まるで影法師が歩いているかのような黒い後ろ姿を見つめて、僕はかつてたった一度だけ見た、あーちゃんの黒いランドセルを思い出す。
 彼がこっちに引っ越してきてからの三年間、一度も使われることのなかった傷だらけのランドセル。物置きの中で埃を被っていたそれには、あーちゃんの苦しみがどれだけ詰まっていたのだろう。
 道の途中で振り返る。先程までと同じように、墓石はただそこにあった。墓前でかけるべき言葉も、抱くべき感情も、するべき行為も、何ひとつ僕は持ち合わせていない。
 あーちゃんはもう死んだ。
 わかりきっていたことだ。死んでから何かしてあげても無駄だ。生きているうちにしてあげないと、意味がない。だから、僕がこうしてここに立っている意味も、僕は見出すことができない。僕がここで、こうして呼吸をしていて、もうとっくに死んでしまったあーちゃんのお墓の前で、墓石を見つめている、その意味すら。
 もう一度、あーちゃんの墓に背中を向けて、僕は今度こそ歩き始めた。
「最近調子はどう?」
 墓地を出て、長い長い坂を下りながら、先生は僕にそう尋ねた。
「一ヶ月間、全くカウンセリング来なかったけど、何か変化があったりした?」
 黙っていると先生はさらにそう訊いてきたので、僕は仕方なく口を開く。
「別に、何も」
「ちゃんと飯食ってる? また少し痩せたんじゃない?」
「食べてますよ」
「飯食わないから、いつまでも身長伸びないんだよ」
 先生は僕の頭を、目覚まし時計を止める時のような動作で乱雑に叩く。
「ちょ……やめて下さいよ」
「あーっはっはっはっはー」
 嫌がって身をよじろうとするが、先生はそれでもなお、僕に攻撃してくる。
「ちゃんと食わないと。摂食障害になるとつらいよ」
「食べますよ、ちゃんと……」
「あと、ちゃんと寝た方がいい。夜九時に寝ろ。身長伸びねぇぞ」
「九時に寝られる訳ないでしょう、小学生じゃあるまいし……」
「勉強なんかしてるから、身長伸びねぇんだよ」
「そんな訳ないでしょう」
 あはは、と朗らかに彼女は笑う。そして最後に優しく、僕の頭を撫でた。
「負けるな、少年」
 負けるなと言われても、一体何に――そう問いかけようとして、僕は口をつぐむ。僕が何と戦っているのか、先生はわかっているのだ。
「最近、市野谷はどうしてる?」
 先生は何気ない声で、表情で、タイミングで、あっさりとその名前を口にした。
「さぁ……。最近会ってないし、電話もないし、わからないですね」
「ふうん。あ、そう」
 先生はそれ以上、追及してくることはなかった。ただ独り言のように、「やっぱり、まだ駄目か」と言っただけだった。
 郵便ポストのところまで歩いてきた時、先生は、「あたしはあっちだから」と僕の帰り道とは違う方向を指差した。
「駐車場で、葵が待ってるからさ」
「ああ、葵さん。一緒だったんですか」
「そ。少年は、バスで来たんだろ? 家まで車で送ろうか?」
 運転するのは葵だけど、と彼女は付け足して言ったが、僕は首を横に振った。
「ひとりで帰りたいんです」
「あっそ。気を付けて帰れよ」
 先生はそう言って、出会った時と同じように、ひらひらと手を振って別れた。
 路地を右に曲がった時、僕は片手をパーカーのポケットに入れて初めて、とっくに音楽が止まったままになっているイヤホンを、両耳に突っ込んだままだということに気が付いた。
 僕が小学校を卒業した、一年前の今日。
 あーちゃんは人生を中退した。
 自殺したのだ。十四歳だった。
 遺書の最後にはこう書かれていた。
「僕は透明人間なんです」
    あーちゃんは僕と同じ団地に住んでいて、僕より二つお兄さんだった。
 僕が小学一年生の夏に、あーちゃんは家族四人で引っ越してきた。冬は雪に閉ざされる、北の方からやって来たのだという話を聞いたことがあった。
 僕はあーちゃんの、団地で唯一の友達だった。学年の違う彼と、どんなきっかけで親しくなったのか正確には覚えていない。
 あーちゃんは物静かな人だった。小学生の時から、年齢と不釣り合いなほど彼は大人びていた。
 彼は人付き合いがあまり得意ではなく、友達がいなかった。口数は少なく、話す時もぼそぼそとした、抑揚のない平坦な喋り方で、どこか他人と距離を取りたがっていた。
 部屋にこもりがちだった彼の肌は雪みたいに白くて、青い静脈が皮膚にうっすら透けて見えた。髪が少し長くて、色も薄かった。彼の父方の祖母が外国人だったと知ったのは、ずっと後のことだ。銀縁の眼鏡をかけていて、何か困ったことがあるとそれをかけ直す癖があった。
 あーちゃんは器用だった。今まで何度も彼の部屋へ遊びに行ったことがあるけれど、そこには彼が組み立てたプラモデルがいくつも置かれていた。
 僕が加減を知らないままにそれを乱暴に扱い、壊してしまったこともあった。とんでもないことをしてしまったと、僕はひどく後悔してうつむいていた。ごめんなさい、と謝った。年上の友人の大切な物を壊してしまって、どうしたらよいのかわからなかった。鼻の奥がつんとした。泣きたいのは壊されたあーちゃんの方だっただろうに、僕は泣き出しそうだった。
 あーちゃんは、何も言わなかった。彼は立ち尽くす僕の前でしゃがみ込んだかと思うと、足下に散らばったいびつに欠けたパーツを拾い、引き出しの中からピンセットやら接着剤やらを取り出して、僕が壊した部分をあっという間に直してしまった。
 それらの作業がすっかり終わってから彼は僕を呼んで、「ほら見てごらん」と言った。
 恐る恐る近付くと、彼は直ったばかりの戦車��キャタピラ部分を指差して、
「ほら、もう大丈夫だよ。ちゃんと元通りになった。心配しなくてもいい。でもあと1時間は触っては駄目だ。まだ接着剤が乾かないからね」
 と静かに言った。あーちゃんは僕を叱ったりしなかった。
 僕は最後まで、あーちゃんが大声を出すところを一度も見なかった。彼が泣いている姿も、声を出して笑っているのも。
 一度だけ、あーちゃんの満面の笑みを見たことがある。
 夏のある日、僕とあーちゃんは団地の屋上に忍び込んだ。
 僕らは子供向けの雑誌に載っていた、よく飛ぶ紙飛行機の作り方を見て、それぞれ違うモデルの紙飛行機を作り、どちらがより遠くへ飛ぶのかを競走していた。
 屋上から飛ばしてみよう、と提案したのは僕だった。普段から悪戯などしない大人しいあーちゃんが、その提案に首を縦に振ったのは今思い返せば珍しいことだった。そんなことはそれ以前も以降も二度となかった。
 よく晴れた日だった。屋上から僕が飛ばした紙飛行機は、青い空を横切って、団地の駐車場の上を飛び、道路を挟んだ向かいの棟の四階、空き部屋のベランダへ不時着した。それは今まで飛ばしたどんな紙飛行機にも負けない、驚くべき距離だった。僕はすっかり嬉しくなって、得意げに叫んだ。
「僕が一番だ!」
 興奮した僕を見て、あーちゃんは肩をすくめるような動作をした。そして言った。
「まだわからないよ」
 あーちゃんの細い指が、紙飛行機を宙に放つ。丁寧に折られた白い紙飛行機は、ちょうどその時吹いてきた風に背中を押されるように屋上のフェンスを飛び越え、僕の紙飛行機と同じように駐車場の上を通り、向かいの棟の屋根を越え、それでもまだまだ飛び続け、青い空の中、最後は粒のようになって、ついには見えなくなってしまった。
 僕は自分の紙飛行機が負けた悔しさと、魔法のような素晴らしい出来事を目にした嬉しさとが半分ずつ混じった目であーちゃんを見た。その時、僕は見たのだ。
 あーちゃんは声を立てることはなかったが、満足そうな笑顔だった。
「僕は透明人間なんです」
 それがあーちゃんの残した最後の言葉だ。
 あーちゃんは、僕のことを怒ればよかったのだ。地団太を踏んで泣いてもよかったのだ。大声で笑ってもよかったのだ。彼との思い出を振り返ると、いつもそんなことばかり思う。彼はもう永遠に泣いたり笑ったりすることはない。彼は死んだのだから。
 ねぇ、あーちゃん。今のきみに、僕はどんな風に見えているんだろう。
 僕の横で静かに笑っていたきみは、決して透明なんかじゃなかったのに。
 またいつものように春が来て、僕は中学二年生になった。
 張り出されていたクラス替えの表を見て、そこに馴染みのある名前を二つ見つけた。今年は、二人とも僕と同じクラスのようだ。
 教室へ向かってみたけれど、始業の時間になっても、その二つの名前が用意された席には、誰も座ることはなかった。
「やっぱり、まだ駄目か」
 誰かと同じ言葉を口にしてみる。
 本当は少しだけ、期待していた。何かが良くなったんじゃないかと。
 だけど教室の中は新しいクラスメイトたちの喧騒でいっぱいで、新年度一発目、始業式の今日、二つの席が空白になっていることに誰も触れやしない。何も変わってなんかない。
 何も変わらないまま、僕は中学二年生になった。
 あーちゃんが死んだ時の学年と同じ、中学二年生になった。
 あの日、あーちゃんの背中を押したのであろう風を、僕はずっと探してる。
 青い空の果てに、小さく消えて行ってしまったあーちゃんを、僕と「ひーちゃん」に返してほしくて。
    鉛筆を紙の上に走らせる音が、止むことなく続いていた。
「何を描いてるの?」
「絵」
「なんの絵?」
「なんでもいいでしょ」
「今年は、��じクラスみたいだね」
「そう」
「その、よろしく」
 表情を覆い隠すほど長い前髪の下、三白眼が一瞬僕を見た。
「よろしくって、何を?」
「クラスメイトとして、いろいろ……」
「意味ない。クラスなんて、関係ない」
 抑揚のない声でそう言って、双眸は再び紙の上へと向けられてしまった。
「あ、そう……」
 昼休みの保健室。
 そこにいるのは二人の人間。
 ひとりはカーテンの開かれたベッドに腰掛け、胸にはスケッチブック、右手には鉛筆を握り締めている。
 もうひとりはベッドの脇のパイプ椅子に座り、特にすることもなく片膝を抱えている。こっちが僕だ。
 この部屋の主であるはずの鬼怒田先生は、何か用があると言って席を外している。一体なんの仕事があるのかは知らないが、この学校の養護教諭はいつも忙しそうだ。
 僕はすることもないので、ベッドに座っているそいつを少しばかり観察する。忙しそうに鉛筆を動かしている様子を見ると、今はこちらに注意を払ってはいなそうだから、好都合だ。
 伸びてきて邪魔になったから切った、と言わんばかりのショートカットの髪。正反対に長く伸ばされた前髪は、栄養状態の悪そうな青白い顔を半分近く隠している。中学二年生としては小柄で華奢な体躯。制服のスカートから伸びる足の細さが痛々しく見える。
 彼女の名前は、河野ミナモ。僕と同じクラス、出席番号は七番。
 一言で表現するならば、彼女は保健室登校児だ。
 鉛筆の音が、止んだ。
「なに?」
 ミナモの瞬きに合わせて、彼女の前髪が微かに動く。少しばかり長く見つめ続けてしまったみたいだ。「いや、なんでもない」と言って、僕は天井を仰ぐ。
 ミナモは少しの間、何も言わずに僕の方を見ていたようだが、また鉛筆を動かす作業を再開した。
 鉛筆を走らせる音だけが聞こえる保健室。廊下の向こうからは、楽しそうに駆ける生徒たちの声が聞こえてくるが、それもどこか遠くの世界の出来事のようだ。この空間は、世界から切り離されている。
「何をしに来たの」
「何をって?」
「用が済んだなら、帰れば」
 新年度が始まったばかりだからだろうか、ミナモは機嫌が悪いみたいだ。否、機嫌が悪いのではなく、具合が悪いのかもしれない。今日の彼女はいつもより顔色が悪いように見える。
「いない方がいいなら、出て行くよ」
「ここにいてほしい人なんて、いない」
 平坦な声。他人を拒絶する声。憎しみも悲しみも全て隠された無機質な声。
「出て行きたいなら、出て行けば?」
 そう言うミナモの目が、何かを試すように僕を一瞥した。僕はまだ、椅子から立ち上がらない。彼女は「あっそ」とつぶやくように言った。
「市野谷さんは、来たの?」
 ミナモの三白眼がまだ僕を見ている。
「市野谷さんも同じクラスなんでしょ」
「なんだ、河野も知ってたのか」
「質問に答えて」
「……来てないよ」
「そう」
 ミナモの前髪が揺れる。瞬きが一回。
「不登校児二人を同じクラスにするなんて、学校側の考えてることってわからない」
 彼女の言葉通り、僕のクラスには二人の不登校児がいる。
 ひとりはこの河野ミナモ。
 そしてもうひとりは、市野谷比比子。僕は彼女のことを昔から、「ひーちゃん」と呼んでいた。
 二人とも、中学に入学してきてから一度も教室へ登校してきていない。二人の机と椅子は、一度も本人に使われることなく、今日も僕の教室にある。
 といっても、保健室登校児であるミナモはまだましな方で、彼女は一年生の頃から保健室には登校してきている。その点ひーちゃんは、中学校の門をくぐったこともなければ、制服に袖を通したことさえない。
 そんな二人が今年から僕と同じクラスに所属になったことには、正直驚いた。二人とも僕と接点があるから、なおさらだ。
「――くんも、」
 ミナモが僕の名を呼んだような気がしたが、上手く聞き取れなかった。
「大変ね、不登校児二人の面倒を見させられて」
「そんな自嘲的にならなくても……」
「だって、本当のことでしょ」
 スケッチブックを抱えるミナモの左腕、ぶかぶかのセーラー服の袖口から、包帯の巻かれた手首が見える。僕は自分の左手首を見やる。腕時計をしているその下に、隠した傷のことを思う。
「市野谷さんはともかく、教室へ行く気なんかない私の面倒まで、見なくてもいいのに」
「面倒なんて、見てるつもりないけど」
「私を訪ねに保健室に来るの、――くんくらいだよ」
 僕の名前が耳障りに響く。ミナモが僕の顔を見た。僕は妙な表情をしていないだろうか。平然を装っているつもりなのだけれど。
「まだ、気にしているの?」
「気にしてるって、何を?」
「あの日のこと」
 あの日。
 あの春の日。雨の降る屋上で、僕とミナモは初めて出会った。
「死にたがり屋と死に損ない」
 日褄先生は僕たちのことをそう呼んだ。どっちがどっちのことを指すのかは、未だに訊けていないままだ。
「……気にしてないよ」
「そう」
 あっさりとした声だった。ミナモは壁の時計をちらりと見上げ、「昼休み終わるよ、帰れば」と言った。
 今度は、僕も立ち上がった。「それじゃあ」と口にしたけれど、ミナモは既に僕への興味を失ったのか、スケッチブックに目線を落とし、返事のひとつもしなかった。
 休みなく動き続ける鉛筆。
 立ち上がった時にちらりと見えたスケッチブックは、ただただ黒く塗り潰されているだけで、何も描かれてなどいなかった。
    ふと気付くと、僕は自分自身が誰なのかわからなくなっている。
 自分が何者なのか、わからない。
 目の前で展開されていく風景が虚構なのか、それとも現実なのか、そんなことさえわからなくなる。
 だがそれはほんの一瞬のことで、本当はわかっている。
 けれど感じるのだ。自���の身体が透けていくような感覚を。「自分」という存在だけが、ぽっかりと穴を空けて突っ立っているような。常に自分だけが透明な膜で覆われて、周囲から隔離されているかのような疎外感と、なんの手応えも得られない虚無感と。
 あーちゃんがいなくなってから、僕は頻繁にこの感覚に襲われるようになった。
 最初は、授業が終わった後の短い休み時間。次は登校中と下校中。その次は授業中にも、というように、僕が僕をわからなくなる感覚は、学校にいる間じゅうずっと続くようになった。しまいには、家にいても、外にいても、どこにいてもずっとそうだ。
 周りに人がいればいるほど、その感覚は強かった。たくさんの人の中、埋もれて、紛れて、見失う。自分がさっきまで立っていた場所は、今はもう他の人が踏み荒らしていて。僕の居場所はそれぐらい危ういところにあって。人混みの中ぼうっとしていると、僕なんて消えてしまいそうで。
 頭の奥がいつも痛かった。手足は冷え切ったみたいに血の気がなくて。酸素が薄い訳でもないのにちゃんと息ができなくて。周りの人の声がやたら大きく聞こえてきて。耳の中で何度もこだまする、誰かの声。ああ、どうして。こんなにも人が溢れているのに、ここにあーちゃんはいないんだろう。
 僕はどうして、ここにいるんだろう。
「よぉ、少年」
 旧校舎、屋上へ続く扉を開けると、そこには先客がいた。
 ペンキがところどころ剥げた緑色のフェンスにもたれるようにして、床に足を投げ出しているのは日褄先生だった。今日も真っ黒な恰好で、ココナッツのにおいがする不思議な煙草を咥えている。
「田島先生が、先生のことを昼休みに探してましたよ」
「へへっ。そりゃ参ったね」
 煙をゆらゆらと立ち昇らせて、先生は笑う。それからいつものように、「せんせーって呼ぶなよ」と付け加えた。彼女はさらに続けて言う。
「それで? 少年は何をし、こんなところに来たのかな?」
「ちょっと外の空気を吸いに」
「おお、奇遇だねぇ。あたしも外の空気を吸いに……」
「吸いにきたのはニコチンでしょう」
 僕がそう言うと、先生は、「あっはっはっはー」と高らかに笑った。よく笑う人だ。
「残念だが少年、もう午後の授業は始まっている時間だし、ここは立ち入り禁止だよ」
「お言葉ですが先生、学校の敷地内は禁煙ですよ」
「しょうがない、今からカウンセリングするってことにしておいてあげるから、あたしの喫煙を見逃しておくれ。その代わり、あたしもきみの授業放棄を許してあげよう」
 先生は右手でぽんぽんと、自分の隣、雨上がりでまだ湿気っているであろう床を叩いた。座れと言っているようだ。僕はそれに従わなかった。
 先客がいたことは予想外だったが、僕は本当に、ただ、外の空気を吸いたくなってここに来ただけだ。授業を途中で抜けてきたこともあって、長居をするつもりはない。
 ふと、視界の隅に「それ」が目に入った。
 フェンスの一角に穴が空いている。ビニールテープでぐるぐる巻きになっているそこは、テープさえなければ屋上の崖っぷちに立つことを許している。そう。一年前、あそこから、あーちゃんは――。
(ねぇ、どうしてあーちゃんは、そらをとんだの?)
 僕の脳裏を、いつかのひーちゃんの言葉がよぎる。
(あーちゃん、かえってくるよね? また、あえるよね?)
 ひーちゃんの言葉がいくつもいくつも、風に飛ばされていく桜の花びらと同じように、僕の目の前を通り過ぎていく。
「こんなところで、何をしていたんですか」
 そう質問したのは僕の方だった。「んー?」と先生は煙草の煙を吐きながら言う。
「言っただろ、外の空気を吸いに来たんだよ」
「あーちゃんが死んだ、この場所の空気を、ですか」
 先生の目が、僕を見た。その鋭さに、一瞬ひるみそうになる。彼女は強い。彼女の意思は、強い。
「同じ景色を見たいと思っただけだよ」
 先生はそう言って、また煙草をふかす。
「先生、」
「せんせーって呼ぶな」
「質問があるんですけど」
「なにかね」
「嘘って、何回つけばホントになるんですか」
「……んー?」
 淡い桜色の小さな断片が、いくつもいくつも風に流されていく。僕は黙って、それを見ている。手を伸ばすこともしないで。
「嘘は何回ついたって、嘘だろ」
「ですよね」
「嘘つきは怪人二十面相の始まりだ」
「言っている意味がわかりません」
「少年、」
「はい」
「市野谷に嘘つくの、しんどいのか?」
 先生の煙草の煙も、みるみるうちに風に流されていく。手を伸ばしたところで、掴むことなどできないまま。
「市野谷に、直正は死んでないって、嘘をつき続けるの、しんどいか?」
 ひーちゃんは知らない。あーちゃんが去年ここから死んだことを知らない。いや、知らない訳じゃない。認めていないのだ。あーちゃんの死を認めていない。彼がこの世界に僕らを置き去りにしたことを、許していない。
 ひーちゃんはずっと信じている。あーちゃんは生きていると。いつか帰ってくると。今は遠くにいるけれど、きっとまた会える日が来ると。
 だからひーちゃんは知らない。彼の墓石の冷たさも、彼が飛び降りたこの屋上の景色が、僕の目にどう映っているのかも。
 屋上。フェンス。穴。空。桜。あーちゃん。自殺。墓石。遺書。透明人間。無。なんにもない。ない。空っぽ。いない。いないいないいないいない。ここにもいない。どこにもいない。探したっていない。消えた。消えちゃった。消滅。消失。消去。消しゴム。弾んで。飛んで。落ちて。転がって。その先に拾ってくれるきみがいて。笑顔。笑って。笑ってくれて。だけどそれも消えて。全部消えて。消えて消えて消えて。ただ昨日を越えて今日が過ぎ明日が来る。それを繰り返して。きみがいない世界で。ただ繰り返して。ひーちゃん。ひーちゃんが笑わなくなって。泣いてばかりで。だけどもうきみがいない。だから僕が。僕がひーちゃんを慰めて。嘘を。嘘をついて。ついてはいけない嘘を。ついてはいけない嘘ばかりを。それでもひーちゃんはまた笑うようになって。笑顔がたくさん戻って。だけどどうしてあんなにも、ひーちゃんの笑顔は空っぽなんだろう。
「しんどくなんか、ないですよ」
 僕はそう答えた。
 先生は何も言わなかった。
 僕は明日にでも、怪人二十面相になっているかもしれなかった。
    いつの間にか梅雨が終わり、実力テストも期末テストもクリアして、夏休みまであと一週間を切っていた。
 ひと夏の解放までカウントダウンをしている今、僕のクラスの連中は完璧な気だるさに支配されていた。自主性や積極性などという言葉とは無縁の、慣性で流されているような脱力感。
 先週に教室の天井四ヶ所に取り付けられている扇風機が全て故障したこともあいまって、クラスメイトたちの授業に対する意欲はほぼゼロだ。授業がひとつ終わる度に、皆溶け出すように机に上半身を投げ出しており、次の授業が始まったところで、その姿勢から僅かに起き上がる程度の差しかない。
 そういう僕も、怠惰な中学二年生のひとりに過ぎない。さっきの英語の授業でノートに書き記したことと言えば、英語教師の松田が何回額の汗を脱ぐったのかを表す「正」の字だけだ。
 休み時間に突入し、がやがやと騒がしい教室で、ひとりだけ仲間外れのように沈黙を守っていると、肘辺りから空気中に溶け出して、透明になっていくようなそんな気分になる。保健室には来るものの、自分の教室へは絶対に足を運ばないミナモの気持ちがわかるような気がする。
 一学期がもうすぐ終わるこの時期になっても、相変わらず僕のクラスには常に二つの空席があった。ミナモも、ひーちゃんも、一度だって教室に登校してきていない。
「――くん、」
 なんだか控えめに名前を呼ばれた気はしたが、クラスの喧騒に紛れて聞き取れなかった。
 ふと机から顔を上げると、ひとりの女子が僕の机の脇に立っていた。見たことがあるような顔。もしかして、クラスメイトのひとりだろうか。彼女は廊下を指差して、「先生、呼んでる」とだけ言って立ち去った。
 あまりにも唐突な出来事でその女子にお礼を言うのも忘れたが、廊下には担任の姿が見える。僕のクラス担任の担当科目は数学だが、次の授業は国語だ。なんの用かはわからないが、呼んでいるのなら行かなくてはならない。
「おー、悪いな、呼び出して」
 去年大学を卒業したばかりの、どう見ても体育会系な容姿をしている担任は、僕を見てそう言った。
「ほい、これ」
 突然差し出されたのはプリントの束だった。三十枚くらいありそうなプリントが穴を空けられ紐を通して結んである。
「悪いがこれを、市野谷さんに届けてくれないか」
 担任がひーちゃんの名を口にしたのを聞いたのは、久しぶりのような気がした。もう朝の出欠確認の時でさえ、彼女の名前は呼ばれない。ミナモの名前だってそうだ。このクラスでは、ひーちゃんも、ミナモも、いないことが自然なのだ。
「……先生が、届けなくていいんですか」
「そうしたいのは山々なんだが、なかなか時間が取れなくてな。夏休みに入ったら家庭訪問に行こうとは思ってるんだ。このプリントは、それまでにやっておいてほしい宿題。中学に入ってから二年の一学期までに習う数学の問題を簡単にまとめたものなんだ」
「わかりました、届けます」
 受け取ったプリントの束は、思っていたよりもずっとずっしりと重かった。
「すまんな。市野谷さんと小学生の頃一番仲が良かったのは、きみだと聞いたものだから」
「いえ……」
 一年生の時から、ひーちゃんにプリントを届けてほしいと教師に頼まれることはよくあった。去年は彼女と僕は違うクラスだったけれど、同じ小学校出身の誰かに僕らが幼馴染みであると聞いたのだろう。
 僕は学校に来なくなったひーちゃんのことを毛嫌いしている訳ではない。だから、何か届け物を頼まれてもそんなに嫌な気持ちにはならない。でも、と僕は思った。
 でも僕は、ひーちゃんと一番仲が良かった訳じゃないんだ。
「じゃあ、よろしく頼むな」
 次の授業の始業のチャイムが鳴り響く。
 教室に戻り、出したままだった英語の教科書と「正」の字だけ記したノートと一緒に、ひーちゃんへのプリントの束を鞄に仕舞いながら、なんだか僕は泣きたくなった。
  三角形が壊れるのは簡単だった。
 三角形というのは、三辺と三つの角でできていて、当然のことだけれど一辺とひとつの角が消失したら、それはもう三角形ではない。
 まだ小学校に上がったばかりの頃、僕はどうして「さんかっけい」や「しかっけい」があるのに「にかっけい」がないのか、と考えていたけれど、どうやら僕の脳味噌は、その頃から数学的思考というものが不得手だったようだ。
「にかっけい」なんてあるはずがない。
 僕と、あーちゃんと、ひーちゃん。
 僕ら三人は、三角形だった。バランスの取りやすい形。
 始まりは悲劇だった。
 あの悪夢のような交通事故。ひーちゃんの弟の死。
 真っ白なワンピースが汚れることにも気付かないまま、真っ赤になった弟の身体を抱いて泣き叫ぶひーちゃんに手を伸ばしたのは、僕と一緒に下校する途中のあーちゃんだった。
 お互いの家が近かったこともあって、それから僕らは一緒にいるようになった。
 溺愛していた最愛の弟を、目の前で信号無視したダンプカーに撥ねられて亡くしたひーちゃんは、三人で一緒にいてもときどき何かを思い出したかのように暴れては泣いていたけれど、あーちゃんはいつもそれをなだめ、泣き止むまでずっと待っていた。
 口下手な彼は、ひーちゃんに上手く言葉をかけることがいつもできずにいたけれど、僕が彼の言葉を補って彼女に伝えてあげていた。
 優しくて思いやりのあるひーちゃんは、感情を表すことが苦手なあーちゃんのことをよく気遣ってくれていた。
 僕らは嘘みたいにバランスの取れた三角形だった。
 あーちゃんが、この世界からいなくなるまでは。
   「夏は嫌い」
 昔、あーちゃんはそんなことを口にしていたような気がする。
「どうして?」
 僕はそう訊いた。
 夏休み、花火、虫捕り、お祭り、向日葵、朝顔、風鈴、西瓜、プール、海。
 水の中の金魚の世界と、バニラアイスの木べらの湿り気。
 その頃の僕は今よりもずっと幼くて、四季の中で夏が一番好きだった。
 あーちゃんは部屋の窓を網戸にしていて、小さな扇風機を回していた。
 彼は夏休みも相変わらず外に出ないで、部屋の中で静かに過ごしていた。彼の傍らにはいつも、星座の本と分厚い昆虫図鑑が置いてあった。
「夏、暑いから嫌いなの?」
 僕が尋ねるとあーちゃんは抱えていた分厚い本からちょっとだけ顔を上げて、小さく首を横に振った。それから困ったように笑って、
「夏は、皆死んでいるから」
 とだけ、つぶやくように言った。あーちゃんは、時々魔法の呪文のような、不思議なことを言って僕を困惑させることがあった。この時もそうだった。
「どういう意味?」
 僕は理解できずに、ただ訊き返した。
 あーちゃんはさっきよりも大きく首を横に振ると、何を思ったのか、唐突に、
「ああ、でも、海に行ってみたいな」
 なんて言った。
「海?」
「そう、海」
「どうして、海?」
「海は、色褪せてないかもしれない。死んでないかもしれない」
 その言葉の意味がわからず、僕が首を傾げていると、あーちゃんはぱたんと本を閉じて机に置いた。
「台所へ行こうか。確か、母さんが西瓜を切ってくれていたから。一緒に食べよう」
「うん!」
 僕は西瓜に釣られて、わからなかった言葉のことも、すっかり忘れてしまった。
 でも今の僕にはわかる。
 夏の日射しは、世界を色褪せさせて僕の目に映す。
 あーちゃんはそのことを、「死んでいる」と言ったのだ。今はもう確かめられないけれど。
 結局、僕とあーちゃんが海へ行くことはなかった。彼から海へ出掛けた話を聞いたこともないから、恐らく、海へ行くことなく死んだのだろう。
 あーちゃんが見ることのなかった海。
 海は日射しを浴びても青々としたまま、「生きて」いるんだろうか。
 彼が死んでから、僕も海へ足を運んでいない。たぶん、死んでしまいたくなるだろうから。
 あーちゃん。
 彼のことを「あーちゃん」と名付けたのは僕だった。
 そういえば、どうして僕は「あーちゃん」と呼び始めたんだっけか。
 彼の名前は、鈴木直正。
 どこにも「あーちゃん」になる要素はないのに。
    うなじを焼くようなじりじりとした太陽光を浴びながら、ペダルを漕いだ。
 鼻の頭からぷつぷつと汗が噴き出すのを感じ、手の甲で汗を拭おうとしたら手は既に汗で湿っていた。雑音のように蝉の声が響いている。道路の脇には背の高い向日葵は、大きな花を咲かせているのに風がないので微動だにしない。
 赤信号に止められて、僕は自転車のブレーキをかける。
 夏がくる度、思い出す。
 僕とあーちゃんが初めてひーちゃんに出会い、そして彼女の最愛の弟「ろーくん」が死んだ、あの事故のことを。
 あの日も、世界が真っ白に焼き切れそうな、暑い日だった。
 ひーちゃんは白い木綿のワンピースを着ていて、それがとても涼しげに見えた。ろーくんの血で汚れてしまったあのワンピースを、彼女はもうとっくに捨ててしまったのだろうけれど。
 そういえば、ひーちゃんはあの事故の後、しばらくの間、弟の形見の黒いランドセルを使っていたっけ。黒い服ばかり着るようになって。周りの子はそんな彼女を気味悪がったんだ。
 でもあーちゃんは、そんなひーちゃんを気味悪がったりしなかった。
 信号が赤から青に変わる。再び漕ぎ出そうとペダルに足を乗せた時、僕の両目は横断歩道の向こうから歩いて来るその人を捉えて凍りついてしまった。
 胸の奥の方が疼く。急に、聞こえてくる蝉の声が大きくなったような気がした。喉が渇いた。頬を撫でるように滴る汗が気持ち悪い。
 信号は青になったというのに、僕は動き出すことができない。向こうから歩いて来る彼は、横断歩道を半分まで渡ったところで僕に気付いたようだった。片眉を持ち上げ、ほんの少し唇の端を歪める。それが笑みだとわかったのは、それとよく似た笑顔をずいぶん昔から知っているからだ。
「うー兄じゃないですか」
 うー兄。彼は僕をそう呼んだ。
 声変わりの途中みたいな声なのに、妙に大人びた口調。ぼそぼそとした喋り方。
 色素の薄い頭髪。切れ長の一重瞼。ひょろりと伸びた背��かけているのは銀縁眼鏡。
 何もかもが似ているけれど、日に焼けた真っ黒な肌と筋肉のついた足や腕だけは、記憶の中のあーちゃんとは違う。
 道路を渡り終えてすぐ側まで来た彼は、親しげに僕に言う。
「久しぶりですね」
「……久しぶり」
 僕がやっとの思いでそう声を絞り出すと、彼は「ははっ」と笑った。きっとあーちゃんも、声を上げて笑うならそういう風に笑ったんだろうなぁ、と思う。
「どうしたんですか。驚きすぎですよ」
 困ったような笑顔で、眼鏡をかけ直す。その手つきすらも、そっくり同じ。
「嫌だなぁ。うー兄は僕のことを見る度、まるで幽霊でも見たような顔するんだから」
「ごめんごめん」
「ははは、まぁいいですよ」
 僕が謝ると、「あっくん」はまた笑った。
 彼、「あっくん」こと鈴木篤人くんは、僕の一個下、中学一年生。私立の学校に通っているので僕とは学校が違う。野球部のエースで、勉強の成績もクラストップ。僕の団地でその中学に進学できた子供は彼だけだから、団地の中で知らない人はいない優等生だ。
 年下とは思えないほど大人びた少年で、あーちゃんにそっくりな、あーちゃんの弟。
「中学は、どう? もう慣れた?」
「慣れましたね。今は部活が忙しくて」
「運動部は大変そうだもんね」
「うー兄は、帰宅部でしたっけ」
「そう。なんにもしてないよ」
「今から、どこへ行くんですか?」
「ああ、えっと、ひーちゃんに届け物」
「ひー姉のところですか」
 あっくんはほんの一瞬、愛想笑いみたいな顔をした。
「ひー姉、まだ学校に行けてないんですか?」
「うん」
「行けるようになるといいですね」
「そうだね」
「うー兄は、元気にしてましたか?」
「僕? 元気だけど……」
「そうですか。いえ、なんだかうー兄、兄貴に似てきたなぁって思ったものですから」
「僕が?」
 僕があーちゃんに似てきている?
「顔のつくりとかは、もちろん違いますけど、なんていうか、表情とか雰囲気が、兄貴に似てるなぁって」
「そうかな……」
 僕にそんな自覚はないのだけれど。
「うー兄も死んじゃいそうで、心配です」
 あっくんは柔らかい笑みを浮かべたままそう言った。
「……そう」
 僕はそう返すので精いっぱいだった。
「それじゃ、ひー姉によろしくお伝え下さい」
「じゃあ、また……」
 あーちゃんと同じ声で話し、あーちゃんと同じように笑う彼は、夏の日射しの中を歩いて行く。
(兄貴は、弱いから駄目なんだ)
 いつか彼が、あーちゃんに向けて言った言葉。
 あーちゃんは自分の弟にそう言われた時でさえ、怒ったりしなかった。ただ「そうだね」とだけ返して、少しだけ困ったような顔をしてみせた。
 あっくんは、強い。
 姿や雰囲気は似ているけれど、性格というか、芯の強さは全く違う。
 あーちゃんの死を自分なりに受け止めて、乗り越えて。部活も勉強も努力して。あっくんを見ているといつも思う。兄弟でもこんなに違うものなのだろうか、と。ひとりっ子の僕にはわからないのだけれど。
 僕は、どうだろうか。
 あーちゃんの死を受け入れて、乗り越えていけているだろうか。
「……死相でも出てるのかな」
 僕があーちゃんに似てきている、なんて。
 笑えない冗談だった。
 ふと見れば、信号はとっくに赤になっていた。青になるまで待つ間、僕の心から言い表せない不安が拭えなかった。
    遺書を思い出した。
 あーちゃんの書いた遺書。
「僕の分まで生きて。僕は透明人間なんです」
 日褄先生はそれを、「ばっかじゃねーの」って笑った。
「透明人間は見えねぇから、透明人間なんだっつーの」
 そんな風に言って、たぶん、泣いてた。
「僕の分まで生きて」
 僕は自分の鼓動を聞く度に、その言葉を繰り返し、頭の奥で聞いていたような気がする。
 その度に自分に問う。
 どうして生きているのだろうか、と。
  部屋に一歩踏み入れると、足下でガラスの破片が砕ける音がした。この部屋でスリッパを脱ぐことは自傷行為に等しい。
「あー、うーくんだー」
 閉められたカーテン。閉ざされたままの雨戸。
 散乱した物。叩き壊された物。落下したままの物。破り捨てられた物。物の残骸。
 その中心に、彼女はいる。
「久しぶりだね、ひーちゃん」
「そうだねぇ、久しぶりだねぇ」
 壁から落下して割れた時計は止まったまま。かろうじて壁にかかっているカレンダーはあの日のまま。
「あれれー、うーくん、背伸びた?」
「かもね」
「昔はこーんな小さかったのにねー」
「ひーちゃんに初めて会った時だって、そんなに小さくなかったと思うよ」
「あははははー」
 空っぽの笑い声。聞いているこっちが空しくなる。
「はい、これ」
「なに? これ」
「滝澤先生に頼まれたプリント」
「たきざわって?」
「今度のクラスの担任だよ」
「ふーん」
「あ、そうだ、今度は僕の同じクラスに……」
 彼女の手から投げ捨てられたプリントの束が、ろくに掃除されていない床に落ちて埃を巻き上げた。
「そういえば、あいつは?」
「あいつって?」
「黒尽くめの」
「黒尽くめって……日褄先生のこと?」
「まだいる?」
「日褄先生なら、今年度も学校にいるよ」
「なら、学校には行かなーい」
「どうして?」
「だってあいつ、怖いことばっかり言うんだもん」
「怖いこと?」
「あーちゃんはもう、死んだんだって」
「…………」
「ねぇ、うーくん」
「……なに?」
「うーくんはどうして、学校に行けるの? まだあーちゃんが帰って来ないのに」
 どうして僕は、生きているんだろう。
「『僕』はね、怖いんだよ、うーくん。あーちゃんがいない毎日が。『僕』の毎日の中に、あーちゃんがいないんだよ。『僕』は怖い。毎日が怖い。あーちゃんのこと、忘れそうで怖い。あーちゃんが『僕』のこと、忘れそうで怖い……」
 どうしてひーちゃんは、生きているんだろう。
「あーちゃんは今、誰の毎日の中にいるの?」
 ひーちゃんの言葉はいつだって真っ直ぐだ。僕の心を突き刺すぐらい鋭利だ。僕の心を掻き回すぐらい乱暴だ。僕の心をこてんぱんに叩きのめすぐらい凶暴だ。
「ねぇ、うーくん」
 いつだって思い知らされる。僕が駄目だってこと。
「うーくんは、どこにも行かないよね?」
 いつだって思い知らせてくれる。僕じゃ駄目だってこと。
「どこにも、行かないよ」
 僕はどこにも行けない。きみもどこにも行けない。この部屋のように時が止まったまま。あーちゃんが死んでから、何もかもが停止したまま。
「ふーん」
 どこか興味なさそうな、ひーちゃんの声。
「よかった」
 その後、他愛のない話を少しだけして、僕はひーちゃんの家を後にした。
 死にたくなるほどの夏の熱気に包まれて、一気に現実に引き戻された気分になる。
 こんな現実は嫌なんだ。あーちゃんが欠けて、ひーちゃんが壊れて、僕は嘘つきになって、こんな世界は、大嫌いだ。
 僕は自分に問う。
 どうして僕は、生きているんだろう。
 もうあーちゃんは死んだのに。
   「ひーちゃん」こと市野谷比比子は、小学生の頃からいつも奇異の目で見られていた。
「市野谷さんは、まるで死体みたいね」
 そんなことを彼女に言ったのは、僕とひーちゃんが小学四年生の時の担任だった。
 校舎の裏庭にはクラスごとの畑があって、そこで育てている作物の世話を、毎日クラスの誰かが当番制でしなくてはいけなかった。それは夏休み期間中も同じだった。
 僕とひーちゃんが当番だった夏休みのある日、黙々と草を抜いていると、担任が様子を見にやって来た。
「頑張ってるわね」とかなんとか、最初はそんな風に声をかけてきた気がする。僕はそれに、「はい」とかなんとか、適当に返事をしていた。ひーちゃんは何も言わず、手元の草を引っこ抜くことに没頭していた。
 担任は何度かひーちゃんにも声をかけたが、彼女は一度もそれに答えなかった。
 ひーちゃんはいつもそうだった。彼女が学校で口を利くのは、同じクラスの僕と、二つ上の学年のあーちゃんにだけ。他は、クラスメイトだろうと教師だろうと、一言も言葉を発さなかった。
 この当番を決める時も、そのことで揉めた。
 くじ引きでひーちゃんと同じ当番に割り当てられた意地の悪い女子が、「せんせー、市野谷さんは喋らないから、当番の仕事が一緒にやりにくいでーす」と皆の前で言ったのだ。
 それと同時に、僕と一緒の当番に割り当てられた出っ歯の野郎が、「市野谷さんと仲の良い――くんが市野谷さんと一緒にやればいいと思いまーす」と、僕の名前を指名した。
 担任は困ったような笑顔で、
「でも、その二人だけを仲の良い者同士にしたら、不公平じゃないかな? 皆だって、仲の良い人同士で一緒の当番になりたいでしょう? 先生は普段あまり仲が良くない人とも仲良くなってもらうために、当番の割り振りをくじ引きにしたのよ。市野谷さんが皆ともっと仲良くなったら、皆も嬉しいでしょう?」
 と言った。意地悪ガールは間髪入れずに、
「喋らない人とどうやって仲良くなればいいんですかー?」
 と返した。
 ためらいのない発言だった。それはただただ純粋で、悪意を含んだ発言だった。
「市野谷さんは私たちが仲良くしようとしてもいっつも無視してきまーす。それって、市野谷さんが私たちと仲良くしたくないからだと思いまーす。それなのに、無理やり仲良くさせるのは良くないと思いまーす」
「うーん、そんなことはないわよね、市野谷さん」
 ひーちゃんは何も言わなかった。まるで教室内での出来事が何も耳に入っていないかのような表情で、窓の外を眺めていた。
「市野谷さん? 聞いているの?」
「なんか言えよ市野谷」
 男子がひーちゃんの机を蹴る。その振動でひーちゃんの筆箱が机から滑り落ち、がちゃんと音を立てて中身をぶちまけたが、それでもひーちゃんには変化は訪れない。
 クラスじゅうにざわざわとした小さな悪意が満ちる。
「あの子ちょっとおかしいんじゃない?」
 そんな囁きが満ちる。担任の困惑した顔。意地悪いクラスメイトたちの汚らわしい視線。
 僕は知っている。まるでここにいないかのような顔をして、窓の外を見ているひーちゃんの、その視線の先を。窓から見える新校舎には、彼女の弟、ろーくんがいた一年生の教室と、六年生のあーちゃんがいる教室がある。
 ひーちゃんはいつも、ぼんやりとそっちばかりを見ている。教室の中を見渡すことはほとんどない。彼女がここにいないのではない。彼女にとって、こっちの世界が意味を成していないのだ。
「市野谷さんは、死体みたいね」
 夏休み、校舎裏の畑。
 その担任の一言に、僕は思わずぎょっとした。担任はしゃがみ込み、ひーちゃんに目線を合わせようとしながら、言う。
「市野谷さんは、どうしてなんにも言わないの? なんにも思わないの? あんな風に言われて、反論したいなって思わないの?」
 ひーちゃんは黙って草を抜き続けている。
「市野谷さんは、皆と仲良くなりたいって思わない? 皆は、市野谷さんと仲良くなりたいって思ってるわよ」
 ひーちゃんは黙っている。
「市野谷さんは、ずっとこのままでいるつもりなの? このままでいいの? お友達がいないままでいいの?」
 ひーちゃんは。
「市野谷さん?」
「うるさい」
 どこかで蝉が鳴き止んだ。
 彼女が僕とあーちゃん以外の人間に言葉を発したところを、僕は初めて見た。彼女は担任を睨み付けるように見つめていた。真っ黒な瞳が、鋭い眼光を放っている。
「黙れ。うるさい。耳障り」
 ひーちゃんが、僕の知らない表情をした。それはクラスメイトたちがひーちゃんに向けたような、玩具のような悪意ではなかった。それは本当の、なんの混じり気もない、殺意に満ちた顔だった。
「あんたなんか、死んじゃえ」
 振り上げたひーちゃんの右手には、草抜きのために職員室から貸し出された鎌があって――。
「ひーちゃん!」
 間一髪だった。担任は真っ青な顔で、息も絶え絶えで、しかし、その鎌の一撃をかろうじてかわした。担任は震えながら、何かを叫びながら校舎の方へと逃げるように走り去って行く。
「ひーちゃん、大丈夫?」
 僕は地面に突き刺した鎌を固く握りしめたまま、動かなくなっている彼女に声をかけた。
「友達なら、いるもん」
 うつむいたままの彼女が、そうぽつりと言う。
「あーちゃんと、うーくんがいるもん」
 僕はただ、「そうだね」と言って、そっと彼女の頭を撫でた。
    小学生の頃からどこか危うかったひーちゃんは、あーちゃんの自殺によって完全に壊れてしまった。
 彼女にとってあーちゃんがどれだけ大切な存在だったかは、説明するのが難しい。あーちゃんは彼女にとって絶対唯一の存在だった。失ってはならない存在だった。彼女にとっては、あーちゃん以外のものは全てどうでもいいと思えるくらい、それくらい、あーちゃんは特別だった。
 ひーちゃんが溺愛していた最愛の弟、ろーくんを失ったあの日。
 あの日から、ひーちゃんの心にぽっかりと空いた穴を、あーちゃんの存在が埋めてきたからだ。
 あーちゃんはひーちゃんの支えだった。
 あーちゃんはひーちゃんの全部だった。
 あーちゃんはひーちゃんの世界だった。
 そして、彼女はあーちゃんを失った。
 彼女は入学することになっていた中学校にいつまで経っても来なかった。来るはずがなかった。来れるはずがなかった。そこはあーちゃんが通っていたのと同じ学校であり、あーちゃんが死んだ場所でもある。
 ひーちゃんは、まるで死んだみたいだった。
 一日中部屋に閉じこもって、食事を摂ることも眠ることも彼女は拒否した。
 誰とも口を利かなかった。実の親でさえも彼女は無視した。教室で誰とも言葉を交わさなかった時のように。まるで彼女の前からありとあらゆるものが消滅してしまったかのように。泣くことも笑うこともしなかった。ただ虚空を見つめているだけだった。
 そんな生活が一週間もしないうちに彼女は強制的に入院させられた。
 僕が中学に入学して、桜が全部散ってしまった頃、僕は彼女の病室を初めて訪れた。
「ひーちゃん」
 彼女は身体に管を付けられ、生かされていた。
 屍のように寝台に横たわる、変わり果てた彼女の姿。
(市野谷さんは死体みたいね)
 そんなことを言った、担任の言葉が脳裏をよぎった。
「ひーちゃんっ」
 僕はひーちゃんの手を取って、そう呼びかけた。彼女は何も言わなかった。
「そっち」へ行ってほしくなかった。置いていかれたくなかった。僕だって、あーちゃんの突然の死を受け止めきれていなかった。その上、ひーちゃんまで失うことになったら。そう考えるだけで嫌だった。
 僕はここにいたかった。
「ひーちゃん、返事してよ。いなくならないでよ。いなくなるのは、あーちゃんだけで十分なんだよっ!」
 僕が大声でそう言うと、初めてひーちゃんの瞳が、生き返った。
「……え?」
 僕を見つめる彼女の瞳は、さっきまでのがらんどうで���なかった。あの時のひーちゃんの瞳を、僕は一生忘れることができないだろう。
「あーちゃん、いなくなったの?」
 ひーちゃんの声は僕の耳にこびりついた。
 何言ってるんだよ、あーちゃんは死んだだろ。そう言おうとした。言おうとしたけれど、何かが僕を引き留めた。何かが僕の口を塞いだ。頭がおかしくなりそうだった。狂っている。僕はそう思った。壊れている。破綻している。もう何もかもが終わってしまっている。
 それを言ってしまったら、ひーちゃんは死んでしまう。僕がひーちゃんを殺してしまう。ひーちゃんもあーちゃんみたいに、空を飛んでしまうのだ。
 僕はそう直感していた。だから声が出なかった。
「それで、あーちゃん、いつかえってくるの?」
 そして、僕は嘘をついた。ついてはいけない嘘だった。
 あーちゃんは生きている。今は遠くにいるけれど、そのうち必ず帰ってくる、と。
 その一週間後、ひーちゃんは無事に病院を退院した。人が変わったように元気になっていた。
 僕の嘘を信じて、ひーちゃんは生きる道を選んだ。
 それが、ひーちゃんの身体をいじくり回して管を繋いで病室で寝かせておくことよりもずっと残酷なことだということを僕は後で知った。彼女のこの上ない不幸と苦しみの中に永遠に留めておくことになってしまった。彼女にとってはもうとっくに終わってしまったこの世界で、彼女は二度と始まることのない始まりをずっと待っている。
 もう二度と帰ってこない人を、ひーちゃんは待ち続けなければいけなくなった。
 全ては僕のついた幼稚な嘘のせいで。
「学校は行かないよ」
「どうして?」
「だって、あーちゃん、いないんでしょ?」
 学校にはいつから来るの? と問いかけた僕にひーちゃんは笑顔でそう答えた。まるで、さも当たり前かのように言った。
「『僕』は、あーちゃんが帰って来るのを待つよ」
「あれ、ひーちゃん、自分のこと『僕』って呼んでたっけ?」
「ふふふ」
 ひーちゃんは笑った。幸せそうに笑った。恥ずかしそうに笑った。まるで恋をしているみたいだった。本当に何も知らないみたいに。本当に、僕の嘘を信じているみたいに。
「あーちゃんの真似、してるの。こうしてると自分のことを言う度、あーちゃんのことを思い出せるから」
 僕は笑わなかった。
 僕は、笑えなかった。
 笑おうとしたら、顔が歪んだ。
 醜い嘘に、歪んだ。
 それからひーちゃんは、部屋に閉じこもって、あーちゃんの帰りをずっと待っているのだ。
 今日も明日も明後日も、もう二度と帰ってこない人を。
※(2/4) へ続く→ https://kurihara-yumeko.tumblr.com/post/647000556094849024/
5 notes · View notes
somethingdiary · 5 years ago
Text
2nd Aug
2日目〜!朝ごはん7時半でお願いしてたから、ちゃんと起きて両親と4人で朝ごはん!
このタイミングで、来年一緒に住むことを両親に告げました。
そういえば、昨日の夜は夜鳴きそばって22時からラーメン無料で食べれるんだけど、私はラーメンたべたいけど、
彼はコンビニでサンドウィッチ食べてた。(記録)(ラーメン食えよ)(一人で食べに行ったよ)
朝ご飯早く食べれたから、その後、貸切風呂行けた❤︎
最高〜!
まったり2度寝して、10時半にチェックアウト。
両親とだーーーーーーーーーいすきな薫製屋さんにタクシーで向かう!
去年ロマンスカーで買えたんだけど、今年はもうどこにも売ってないの。泣
11時オープンだけど早めに開けてもらえた❤︎
Tumblr media
薫製卵と薫製オリーブオイルと薫製塩も買ってもらった!!
嬉しいいいいいいいいいい。なんなら早く帰って食べたい。爆
その後は、バスで、箱根湯本駅まで戻って荷物をコインロッカーに入れて、
向かうは箱根ロープウェイ!!!!!
箱根登山鉄道は、去年きた直後に台風の影響でずっと運行してなかったけど、
先月から再運行してるんだって!タイミング良かった!
Tumblr media
ロープウェイも初めて❤︎去年はガスが危険度上がってて、いけなかったの。泣
天気も最高!
ロープウェイの駅もとっても綺麗だった!
まじで去年は全部工事中でお母さんとひたすら感動してた🥺❤︎
ついに大涌谷出会えたーーーーーーーーーーー!!!!!!!
Tumblr media Tumblr media
すごい迫力(´⊙ω⊙`)
楽しすぎる!!!!!!
私たちよりもお母さんのがテンション高かった。爆
写真も撮ってもらった!
Tumblr media Tumblr media
大涌谷でミュージアム行ったり、芦ノ湖までロープウェイのったり〜
あ〜完全に旅行楽しすぎ❤︎
Tumblr media
芦ノ湖で一旦両親とバイバイ!
お互いのペースで帰りましょうってなった。
両親は多分ゆっくり飲みたかったんだと思う。笑
我々は、ランチタイムに喧嘩した🤜🤛
怪しい雰囲気だったんだけど、帰りのケーブルカーでtwitch配信してる女の子がいて
一緒にお話しして楽しかった!
あ〜感想が薄っぺらすぎる。爆
自分用の日記なので、あしからず。
十分満足して、最後の最後まで両親とたまたま会っちゃったけど、
ほんとにありがとう〜❤︎
ホテルも取ってもらっちゃったしいろいろ買ってもらえれて、まだまだ26歳甘えてます。
親孝行できるようにならなきゃ。
今年は、お盆帰るとちびっ子もいるしおばあちゃんもいるし、妊娠中のお姉さんいるし、
帰省はやめとこうかなって言ってたら、両親が箱根いく!って言ってくれた❤︎
ほんとは、東京旅行の予定でいろいろ残念だったけど、彼も含め思い出たくさん作ってもらえて幸せ。
Tumblr media Tumblr media Tumblr media
ほんとにありがとう〜😭✨
最後の最後まで楽しかったよ!
箱根が予想以上にエヴァで溢れててびっくり。
帰ってきて、回転寿司行って思い出たくさん話した!それも含め最高の2日間でした!
明日から頑張る!!!!
1 note · View note