#Nikonと歩く
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lllusioninthehead · 14 days ago
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2025/6/13
新生児のいる生活というのは、まるでこれまで自分が生きてきた世界とは別の、しかし確実に存在する並行世界へと足を踏み入れたようなものだった。僕は何も知らなかった。いや、知る必要がなかった、と言うべきか。知ろうとしなかった、と言い換えてもいい。無知とは幸福な鈍感さだ。
子供が生まれてからのこの一ヶ月間、僕らは外界から遮断されたような生活を送っている。
免疫の少ない子供のためになるべく外出は控えるのが普通らしい。かつては当たり前だった、扉を開けて一歩外へ踏み出す行為がそこまで危険を伴うものになったのはそれこそコロナの時以来だ。連れ合いは特に厳格にそれを僕に求めるけど、自分は友達や親族を招いたり��ている。
「まぁ、いいけどさ」という感じ。
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住居の窓から見える空の色は、以前と同じはずなのに、どこか違って見える。いや、違うのは空ではなく、僕ら自身の心境なのだろう。外界が停滞しているわけではない。僕らだけが、時間という名の川の底の泥のように沈んで動けずにいる。
そして、1ヶ月たち検診が終わると「お宮参り」というイベントがくる。 神社に出向いて、生まれたばかりの我が子の健やかな成長を祈願する儀式らしい。
お金をかける気もしないので連れ合いの両親を呼んで、お参りと小さなお守りを買った。
NIKONの一眼でいくつか写真を撮った。いつか、わが子はこれを見て自分は愛されていたと思うのかもしれない。または、くだらないと吐き捨てるだろうか。
不確かな世界で、せめて確かな儀式に身を委ねる。それは人間が太古の昔から続けてきた行為であり、生存戦略の一つなのだろうが、若さの圧倒的な輝きはそれをはねつけることがある。
いつか見るであろう写真の顔には湿疹がある。
「母の男性ホルモンの影響で、この時期の赤子には湿疹が出やすい」**という事実も、僕は初めて知った。生命の神秘とは、かくも複雑で、そして時に奇妙なものだ。身体は、僕らの意識とはまったく無関係に、独自の論理で稼働している。
泣く、食べる、寝る、足や手を動かす。
傍目からみるにそれだけなのに、身体の中はもっと複雑で、予測不能な要素を孕んでいる。湿疹に覆われた小さな顔を見ながら保湿剤を塗ってやる。生命がたどる道のりの無秩序さを思う。
最近、赤子を抱いて外に出ると、見知らぬ人から話しかけられることが増えた。お宮参りのあとによったホテル内にある個室のお店でも「あら、可愛いわね」とか、「何ヶ月?」とか。見ず知らずの他者との間に、ごく自然な形でコミュニケーションが生まれる。
きっと、こうやって僕は地域に「飲まれていく」のだ。個として存在していた僕の輪郭が、少しずつ曖昧になり、共同体という名の大きな水たまりの中に溶け込んでいく。それは、ある種の喪失であると同時に、新たな獲得でもある。自分の時間や自由が減る代わりに、僕はこれまで知らなかった、別の種類の豊かさを手に入れる。望む望まないは別として。
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犬は最近、枕で寝ることを覚えた。何歳にっても日々成長。枕は毛だらけになり、少し香ばしい獣の匂いがする。
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palakona · 10 days ago
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2025年6月 長居公園(大阪市東住吉区)
LEICA M8+Carl Zeiss Sonnar 1.5/50 Nikon-S mount
好きな写真の分野は街頭写真なんですが、変形股関節症で医者から歩くと悪くなるって言われてるんですよね…
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pix-ied · 4 months ago
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25年2月4週目
新しいデジタル一眼を買いたくてリサーチ中。今本命はSONYのα7CⅡ。元は10~20万の予算でミラーレスAPS-Cセンサーのものを探していてα6400、6700、もしくはNikonのZ50Ⅱあたりで検討していたんだけど、高品質のAPS-Cセンサーは500㌘くらいで今持っているミラーレスの倍くらいあるんだよね。そして店頭で試しに持ってみたら、500㌘くらいが限界だなと思っていた。調べていくとおそらくトップクラスで軽量なフルサイズセンサーのカメラα7CⅡは重さがほとんど変わらないという。重さがネックだと思っていたので、そこが解消されるならチャレンジしてみるのはありでは!?と思い始めた。レンズの重さも懸念事項だし、価格がかなり予算オーバーなんだけど、これからの人生今が1番体力があるし、1番可処分所得も多いのでは?とも思う。最近はあまりカメラを持ち歩いていなかったので、本当に30万円のカメラを生かすことができるのかお前はという気持ちもあるんだけど、今年はヨーロッパも行く予定だし、これからの旅行で素敵な写真が撮れたら嬉しい。引き続き検討事項。
今年の旅行の予定の大枠が次々と決まり始めたので、これからいろいろと詳細を詰めていく。今カメラと並行して検討中なのが、台北のホテル。いつもは桃園なので、遠くからきて中山~���連あたりが便利に泊まっていたけど、今回は街中の松山空港利用なので、いつもと違うエリアに泊まろうかなとリサーチ中。いつもより東寄りかもしくは西門のあたりか。
『キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド』観た。ネタバレになったらごめんなさい。ハルクの元カノって何の話だっけ?ってかハルクってどうなったっけ?ソーのラブ&サンダーかなんかでちょっと出ていたあと観た記憶がない。あとバッキーっていつ議員になったの?MCUは大体何観ても?が浮かんでいる。だから面白いとも言えるんだけど。あと、ドラマ観てないと観られない設定辞めろ。
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sa1000kosan · 1 year ago
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タンブラー、むちゃくちゃご無沙汰もご無沙汰です。
何気に展示したり細々写真に関わってます。2024年2月現在は根津のギャラリーバーで展示してますのでどうぞ宜しくお願いいたします。
20代〜30代に撮った写真と最近撮影した郊外の写真です。
ZINEも販売しています。
2/6(火)〜2/24(土)
ギャラリーバー最終兵器@saishuheiki2022
長谷川諭子写真展「郊外雑感」
東京都台東区池之端2-6-2
(東京メトロ千代田線根津駅2番出口徒歩4分)
17時〜24時 日月定休日
チャージ¥800 ワンドリンクオーダー制
現代の多くの人間に都会と田舎とどちらが好きかという問いを出すのは、蛙に水と陸とどっちがいいかと聞くようなものかもしれない。
田舎だけしか知らない人には田舎はわからないし、都会から踏み出した事のない人には都会はわからない。都鄙とひ両方に往来する人は両方を少しずつ知っている。その結果はどちらもわからない前の二者よりも悪いかもしれない。
性格が分裂して徹底した没分暁漢になれなくなるから。
それはとにかく、自分は今のところでは田舎よりも都会に生活する事を希望し、それを実行している。
「寺田寅彦随筆集 第一巻」岩波文庫
第2の都市と呼ばれる大阪に住んでいたけれど、私の住んでいた場所は田舎でもなく都会でもなく、中々に何も無い場所だった。
90年代のサブカルに憧れ、東京にはなんでもあると思っていた10代。家庭環境のよるところが大きいけれど、とにかく家を出たかったわたしは写真学校に行くことを理由に19歳の時、憧れの東京に(本当は神奈川に、、)出させてもらった。そんな憧れは大いに空回りで、カルチャーと呼ばれるものをそこまで愛したりは出来なかった。
若い頃の私はそんな自分を憎く思うこともあったけれど、喉元過ぎれば〜というやつで、もう昔の話になってしまった。その頃の私と同じ歳ぐらいの子どもがいてもおかしくない年齢になったのもあるし、今の東京も大阪もなんだかつまらなく感じてしまっているせいもあると思う。
私が当時憧れていたカルチャーも年月が経ってボロというか埃が出るようになってしまったモノもあり、驚く事や考える事もあるけれど、感傷的になるほどの熱はなくなってしまった。
多感な時期に好きだったものが消えていくのが虚しいのか、と言われたらそれほどでもなく、今はどこにいてもどの時間でもネッ���で買い物も出来るし、新旧問わず音楽や映画や本を楽しめるのでとてもありがたく思っている。
ただ、どうして此処に住んでいるのか、という事を腑抜けて忘れてしまっている時に、この田園雑感の節は身に沁みるのだ。
長谷川諭子「郊外雑感」
あとソウルメイト(上司)とラジオみたいな全然ショボショボな(でもそれでいいんだよ、、)YouTubeもやってます。
わたしは今回のバー展示の事とKodakFZ45のこととか上司はNikonのカメラの話とか新宿で展示する話とかしてますので何卒。
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mumesleere · 1 month ago
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2025年5月15日(木) 白昼夢
 そんなわけないだろ!と突っ込みたくなるような現実離れした夢を見た。先生とお出かけしようと約束する夢で、夢の中の私はとてもウキウキしていた。先生も私のことが好きなようだった。私の下心ある願望が夢となった。起きると恥ずかしさと虚しさでなんとも言えない。おまけに寝坊した。でも思い返せば、数年前、私は現実世界で先生と二人でご飯を食べる約束をした。結局私の入院で叶わなかったけど。夢の中でそのリベンジを果たそうとしていたようだ。私はばかだ。
 夫を駅まで見送り、私はいつもの公園まで散歩をした。今日はフィルムカメラを持って行った。花の写真をたくさん撮った。現像が楽しみだ。帰宅して猫と眠る。かねてより調べていたNikon FMというカメラを買った。使いこなせるか少し疑問だが、早くこのカメラを持って色々なところへ行きたい。今行きたい展覧会が三つある。どれも私の好きな日本画家にまつわるものだ。最終日までに間に合うように予定を立てよう。正直一人で遠出する元気はないような気がするのだが、気分転換のつもりで出掛けよう。
 もし私が私自身を愛することができたら(そんな日が本当に訪れるのか疑問だが)、やはり一番最初に会いたいのは先生だ。身も心も洗練された人になりたい。そういう人になって、私が先生に会いに行くという妄想をして眠った。そうすると心地良かった。
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shunsukeir · 4 months ago
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0611. 再度公園での探鳥 ルリビタキ ♀を撮影
0611. 再度公園での探鳥 ルリビタキ ♀を撮影 2月14日。再度公園 に行きました。駐車場の奥、西の山沿いの広場、外人墓地沿い、東の再度ドライブウエイ沿いの遊歩道、修法ヶ原池のコースを2周しました。 ルリビタキ ♀ を撮影しました。
本日の探鳥コース 2月14日。再度公園 に行きました。駐車場の奥、西の山沿いの広場、外人墓地沿い、東の再度ドライブウエイ沿いの遊歩道、修法ヶ原池のコースを2周しました。 ルリビタキ ♀ を撮影しました。 ルリビタキ ログハウスから外人墓地に行く途中で見つけました ルリビタキ ♀です。 西の林沿いと再度ドライブウエイの西側の遊歩道にもいました。 ルリビタキ の見分け方 全長14cm/スズメ目ヒタキ科 漂鳥、または冬鳥。亜高山帯の林で繁殖、平地、山地の林で越冬 ♂は、頭から背中が青、白い眉斑、喉、腹は白、脇腹はオレンジ ♀は、頭から背中が緑褐色、尾羽は青、胸から腹は白。喉の白さが際立つ The photos of the birds of this blog are taken using with Nikon D5500 and AF – S NIKKOR…
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itsumine-cam · 9 months ago
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新宿歩いた
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行ったので この前に中野行ったんだけどあんまり上げたくなるのなかった 結構慣れました 構えて撮るのとかファインダー覗くのとか 距離感とか 構図もだいぶiPhoneで撮る趣味の写真に寄ってきました ボケあんまり好みじゃないかなと思ってたけどピント合う���いろいろだし 解像度きれいだし たのしくなりました 現像はしてない 撮って出しです
趣味の構図撮ってるときは楽しいけど見返したとき画的な面白みあんまり感じないね… 📷:Nikon D600
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helloharuo-diary-2023 · 1 year ago
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G12 復活
Sunday 20 April 2014
真観は禅寺へ車で行った。今朝も雨が降っていた。ご住職曰く『坐禅が上手くいっていないなぁと思っている時は大抵「自分」が上手くいっていないと思う。その「自分」がを外せば良い」『坐禅は自分がするのではなくただ坐禅していると思う様に』人はいつももう一人の自分と対話をしている。そのもう一人の自分が自我だ。生まれて間もなくの赤ん坊は無我だ。成長するに連れて自我が芽生える。そして大人になって行く。その自我が自分の邪魔をするわけだ。ご住職は毎度毎度同じことを教えてくれる。それがいい。その毎度毎度を聞く機会を得るにも坐禅会は真観には重要だ。それは日々の様々な場面を経験して徐々に理解し始めているし、いつかある日その毎度毎度の言葉が深く理解することになる。
坐禅会は参��者が2炷目で次々と立ち去ったためいつもの終了時間8時40分よりも早い時間で終った。今日は、地元の河川掃除の日で真観にとってもちょうど良かった。茶畑庵に戻りコーヒーを飲み時刻は8時になろうとしていた。そう8時から河川掃除はスタートなのだ。茶畑庵の位置する地区は約28世帯が暮らしているがその1世帯から1人が参加するのが決まり。茶畑庵は真観1人参加した。この季節枯れ葉も殆どなく大財産化したので約1時間ちょっとで終了した。こういった地元の行事に参加することは真観にとっては重要なこと。何ごともコミュニケーションだからだ。
そして午前中、思いがけずに宅急便でCanonG12が帰って来た。予定では月曜日大分の修理工場から出荷だったので嬉しいサプライズだった。このG12、何度修理に出しただろうか?と真観は振り返った。多分その数5回。合計の修理代を考えると料金はバカにならないし、合理的に考えると新しく買い替えた方が無難だとも真観は思うのだが真観の性格上そうはいかない。
真観は、修理が完了してリセットされたG12に使い方を再考することにした。
今までのあの棒状の金属グリップからミノルタの卓上三脚に変えた。 (あれは便利なアクセサリーだが「Today's Fashion」のセルフポートレイト撮影には役立たない。100円ショップのクネクネ曲がる卓上三脚も使っていて使い勝手は悪くはないがミノルタの卓上三脚という素晴らしいグッズを折角持っているのから使うことにする)
新調したNikonの28mmファインダーを装着した。 (今回の修理は液晶画面の損傷だった。それはいつも液晶画面を表側に出しっぱなしにしていたからだ。だから今後は液晶画面を見ながら持ち歩き撮影することを止め液晶画面を内側にして保護する。それで電池の消耗も防げる。そして28mmファインダーを活かし撮影方法をファインダーを覗くという従来の基本の撮影方法に立ち返る。それは撮影時の見た目の印象も異なる。G12にはファインダー機能があるがプラスチック製で視界はクリアとは言えない。そしてフィルターアダプターを付けているのでファインダーを覗くとそのフィルターアダプターが視界を邪魔する。フィルターアダプターは撮影時前面に迫り出したレンズの保護にも役に立っている。フィルターアダプターは0.45Xの魚眼レンズ装着時には欠かせない。Nikonの28mmファインダーはガラス製で覗くのが楽しい)
父の形見のキャノネットに使っていたクローム仕上げのフィルターを装着した。 (今までもプロテクターフィルターをフィルターアダプターに装着していた。キャノネットは茶畑庵の部屋で長く置き物になって���るが最近手に取ってみたらレンズに装着されていたスカイライトフィルターが意外にもコンディションが良かった。このフィルターを見る度に父を思い出し意識することが出来る。このカメラで真観の幼少時代は撮影されている。そしてこのフィルターは45年ほど前のモノになりクローム仕上げのフィルターは今や貴重と思う)
ストラップは今まで通りレッドカラーの忍者ストラップ。
ミノルタの卓上三脚は、隠れた名品だと思う。70年代にミノルタがライカと技術提携をした際にミノルタからライカに電子系統を、ライカからミノルタに塗装技術をお互い提携した。なのでこのミノルタの卓上三脚の三脚部分の金属塗装はライカの技術が活かされている。足の開き方もライカの卓上三脚と同じ形状構造を持つ。(とその昔ミノルタの社員だった友人から聞いたことがある。一眼レフカメラミノルタXDと同等の塗装だと思う)どちらにしてもこのミノルタの卓上三脚、造りがしっかりしていて安定感もありチェスポッドにもなるからスローシャッターに強い見方になる。G12に装着し大きく邪魔に見えるかもかも知れないがこれも意外にそうではなくフィットしているから満足している。
ということで男の子のオモチャ「合体ロボット」の完成。
ドラマ「高原へいらっしゃい」の続けて見ているがなぜこの時期にこのドラマを知り観ることになったのか?真観はその理由を気付き始めている。
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cota · 2 years ago
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#45 東京へ飲まれた小さな村と別れる from こた - COTA on Vimeo.
おばあちゃんが育った集落は11世帯で裸足で歩くこともあったという。やがてその村は拡大を続けて世界一大きな都市「東京」として飲まれていった。その村を去るときが来た。
おじいちゃんが書き留めた日記を手にして。自分も節目を迎える。
・おじいちゃんの一行日記(17年分)  cota.jp/sincere/nikon/simplediary/
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orange-moka · 2 years ago
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【ポートレート撮影】紅葉が散る前にポートレートを撮ろう!
銀杏並木をお散歩 黄色く色づいたイチョウ並木を お散歩🍁 鼻をつく銀杏のかおりも、今の季節の風物詩👃 クサイと言えばクサイ香りだけど、 秋の季節にこの香りがなくなると、ちょっと寂しく感じるのかな☺️ モデルさんと、「秋を楽しめる撮影をしたいね」っていう会話をしての撮影♪ 季節を感じられる外ポートレートは、 本当に楽しい‼️ カメラ:Nikon Z9レンズ:NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sモデル:倉本胡桃さん ※掲載許可済(@KurumiKuramot(Twitter)/@kurumi_kuramoto(Instagram)) カメラ:Nikon Z9レンズ:NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sモデル:倉本胡桃さん ※掲載許可済(@KurumiKuramot(Twitter)/@kurumi_kuramoto(Instagram)) カメラ:Nikon…
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a2c4k · 2 years ago
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Leicaに憧れる理由、選ぶという意志。
はじめはただの憧れだったと思う。
SLを買った時の自分はまさにそう。
だって何も知らないのだから。
10年以上前から理由もなく惹かれる写真には何度も出会いがあり、どうしてこんなにも違うのだろうと思って調べたことが、Leicaと僕の始まりだった。
仕事柄、写真データを扱わない日はないというくらいデジタルデータを補正することには馴れていても、そうした小手先で触りようがないと思わされた写真、それはLeicaで撮影されていた。
誤解されると困るのであらかじめ断っておくと、優劣による一軸の評価によってこの話は結末を迎えない。そんな理由で僕はLeicaを選んでいるのではない。
眺めて楽しむということでもない。
僕にとってのLeicaは、教えを乞いたい先生のようなものだ。
まさに息を呑んで、Leicaで撮影された写真に見入ってしまった僕は、どうしてもその理由を、ある時から知りたくなった。そして、Leicaに魅入られた人がそうするように、僕もさまざまな文献を読み漁り、たくさんの方が撮影した写真を見た。でもそれでは永遠に近づいた気がするだけで何もわからない。そう思った。
日本メーカーのカメラも、それまでにそれなりには使っている。その頃は写真が好きだからというわけではなく、そこにあったから、あるいは欲しいという必要に迫られて、その時に自分にとって良いと思うカメラを買っていたと思う。
自分にとって日本のメーカーのカメラが見せてくれる写真は、なにかこう見飽きてしまっているというのが本音だ。広告の世界に見かける写真というのはだいたいがNikon、Canonあたりで、最近ではそこにSONYがはいってる。
その絵作りというか思想が結実したデジタルデータを、僕は20年以上、毎日のように見ているし、補正や調整、加工なんかをして嫌になるくらい切り刻んできた。傲慢でも、それが広告という仕事のリアルだ。
Leicaに惹かれるのは、僕にとってあまりにも異質に見えたからだと、今になって思う。
あらゆるベクトルが自然体というなかに綺麗に収まっている。焦点距離や露出、構図やなんかも。
数値化された指標でLeicaは決して圧倒的に優れたメーカーではない、と僕は感覚的に思う。さりとて劣っているということでもない。その軸線上にLeicaはいない。
今だに手作業で製造を行う古臭いメーカーだし、歴史を振り返ってみても器用なメーカーではない。2000年代までは右往左往しながら必死に生き残ってきた、どこか泥臭いメーカーだと、僕の知る限りではそんなイメージを持っている。
でも、だからこそなのか、多くの方はみなLeicaという存在に一目を置いているように見える。
SLを買う前に、散々国産機も検討した。でもどれも好きになれなかった。というか他のカメラに目を向ける前に、Leicaを好きになっていたんだと思う。
憧れを現実にして、僕はSLを手に入れた。
それが2年ほど前のことになる。
SLは余計なことは一切しない。設定の項目なんて説明書を読まなくても使えるくらい。そしてあのアルミの削り出しのボディ。はじめて手に持った時、これは工芸品だと思った。シャッターを切った時、指先に伝わる感触でこれはもうエンジニアリングの芸術だと思った。
Leicaは裏切らない。
脇が甘い時はあるが、きっちり時間とコストをかけて仕上げてくる。
そんなプロダクトだから、手に持つと嬉しくなる雰囲気がある。
そんなふうに思う。
実際に使ってみてわかることはたくさんあった。
いいとかわるいとかじゃなくて、現実を体感する。
知識を得ることと、体験することは次元が違っているように思う。
それはLeicaだから良い、ということではないと僕は感じている。
僕の場合は、自分の知らない世界を教えてくれる感覚と、本当に必要なことしかしてくれないLeicaは、やっぱり好きな存在なのだと思う。教えを乞いたいと言ったのは、容易には扱いきれない。これが答えです、なんて言ってくれない。
自分のしたことがそのまま出てくる。
こういうことか。
そう感じた瞬間に、世界が変わって見えてきた。
性能とか機能とか新しさは、��は関係がない。
好きなもので写真を撮りたいという気持ちと
それを実際に行動して叶えること。
憧れを現実にする勇気をもって一歩を踏み出した時、
確実に変わる心。
カメラは写真を撮るためのものだ。
写真はいつだって自分次第。
そこに誇りと喜びを持って集中するための道具。
それがLeica。
僕にとってのLeica。
自分はこの道具を選びたい。
世話を焼いてくれない、いつもわからないこと、シャッターを切った結果に常に戸惑いや喜びを内包している。
その感覚は色褪せない。ものとしての質感、いい加減に扱わせない佇まいがその感覚に重みを与える。
それは大袈裟にいうなら、いつも今ここにいる感覚を決して失わせない。
写真を撮るためにLeicaを手に取る。
道具としてのLeicaは
僕にとって、そんな存在だと思う。
憧れと選択の意思は、始まりと終わりの循環の中にある。
Leicaだから素晴らしいんじゃない。
僕はそう感じている。
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sarukotraveljapan · 2 years ago
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【感謝12000回再生】カメラ 片手に歩いて日本一周の旅をする風景 写真家 絵を描くように写真を撮る中村紫苑 コレクション
40キロのリュックを担いで歩いて 日本一周の旅をしている 風景写真家 、中村紫苑さん 。 現在 Gump Suzukiさんの四国霊場の旅でカメラマンとして頑張っていますね。 カメラ NIKON Z6ii を片手に一人旅をしながら様々な風景を撮る 風景 写真家 の姿をこれまでに動画にしてきました。 これまでに公開してきた紫苑さんの映像をまとめ、修正や補正を行ったバージョンに加えて、 未公開部分を追加した 中村紫苑さんの動画集です。 【中村紫苑さんとのコラボ動画】 絶景 鹿目の滝 熊本県人吉市 https://youtu.be/Ljjv1IYyEH8 絵を描くように写真を撮る風景 写真家、旅人 中村紫苑 https://youtu.be/noUph0mhpTI 【 霧島を巡る写真家 前編】 日本神話 のふるさと、 霧島 の神社を巡る https://youtu.be/YZB3WwhFAj4…
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camelatte07 · 6 years ago
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rin358 · 6 years ago
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大善寺の、さくらんぼ🍒‼️ #三原市 #大善寺 #三原日和写真部 #fujifilm #nikon #japan #写真を撮るのが好きな人と繋がりたい #カメラ日和 #アサヒカメラ #nike #さくらんぼ #夫婦で散歩 #お散歩 #散歩の達人 #ryuji358 https://www.instagram.com/p/BxTmInvAFwx/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=15lgenb7885d0
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shunsukeir · 11 months ago
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0587. ゆめさきの森公園の探鳥 サンコウチョウ ♀を撮影
今日の探鳥地 ゆめさきの森公園 に行きました。駐車場から展望台に向う道の途中まで。炭焼小屋の奥から展望台に向う道。通宝寺池の周りと���ぜの谷道の途中までを歩きました。 サンコウチョウ ♀を撮影しました。 サンコウチョウ ♀ 駐車場から展望台に上る道の途中で サンコウチョウ ♀を見つけました。 サンコウチョウ の見分け方 全長♂44cm ♀17cm/スズメ目カササギ科 本州以南の平地からはやしの針広混交林に現われる夏鳥。 ♂は、尾羽が非常に長い。背中側は黒っぽい紫色。 ♀は、背中側が赤茶色。 ♂♀とも頭部から胸は黒色。腹は白色。くちばしとアイリングが青色。 The photos of the birds of this blog are taken using with Nikon D5500 and AF – S NIKKOR 200-500 mm f / 5.6E…
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hs999 · 3 years ago
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CCDと歩く
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ジャンクで手に入れたNikon D70を持って散歩。
フォーカスが合わない時が多く、撮った写真の1/3はピンズレでした。
小さくて見にくいモニターじゃ合ってる��どうかわからん(笑)
操作性もイマイチでかなり戸惑いましたが、CCDの色合いとダイナミックレンジの低さがいい感じで締まった絵になって良いですね。
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