Text
●銀魂 ジャンプGIGA vol.3へ向けての記憶する記録
(2019.2.9 0:38)
銀魂の感想は書くまいと思っていたけど、56巻の将軍暗殺篇の始まりを読んで考えが少し変わった。ジャンプGIGA3号目に向けて、今、いまこのタイミングに思うこと、そして初読に感じたことを書き残しておくべきなんじゃないかなあと。
読み返すごとに思うところは様々に変わっていくけど、始めに読んだときに思ったことは決して無くならないし、それは何度再読したって変わらない。忘れずにそこに、自分の中にずっと残ってくれる。それこそ魂みたいに。そして再読するごとに変わる、その時々に感じることも、やっぱり同じ様に自分の中にずっと残ってくれるなら、ここに書き記してもそれは磨り減らないし、自分の中から無くならない。
それなら、いま自分がどんな風に銀魂を好きなのか、それを少しだけ書き残しておきたい。全部じゃなくて良くて、残しておきたいところだけでいいから。
もちろん「書かない」(書けない、かもね…こわいね)っていうことも一つの感想だと思うので、そこはそれということでひとつよろしく。 じゃ、行きますか!
◇56巻 ああ、終わりの始まりなんだなと、そう思った。 空知がこれまでの十年をフルに使う、本気のやつを描きに来たぞと。
とは言え下ネタの勢いも激しく(カゲ汁)、ギャグ混じりで描いてはくれているのだけども。ふ○っしーそういえば丁度この頃だったね…(笑)ただ、ふっとばされた喜喜ががっつり怪我してる辺りからも、シリアス長編だぞ、分かってるな、ときつく伝わってくる。
影武者の件に関しては、銀さん行かないでよ、万事屋の皆行かない…………訳……ないよね……と思いながら、うう……となった。だってあの三人がこの局面で手を貸さない訳が無いことを、私たちはもう知っている・・・・・・・のですよ。嫌になるほど知っているのですよ、ここまでの55巻を経た私たちは……。まして将軍はほんとのほんとに万事屋三人の命を救ってくれた過去があるからね。まあね、そうなんだよ、そうなんだけど。でも、やっぱり、と思いそうになるけど、なるんだけど!だとしてもそれでも、いやこの三人は行くんだって思うんだよ。だってさ、だってそうじゃなきゃ万事屋じゃないんだ…!私たちの知ってる万事屋は、銀さんは、新八は、神楽は、やっぱりそうするんだよ。そうだって私たちは知ってしまっているんだよ。
空知の本気も分かっていたつもりだったけど、こういうの描ける人で、今までいい塩梅にセーブしてくれてたのも分かってて、ここからリミッター外してくるのも分かってたけど、それでもやっぱり将軍の首が飛んだ1コマで、あ、本気だ、って改めて思った。こっちもスイッチを入れられた。本気で読まなきゃだめなやつだこれは、と。いや別にいつも本気で読んでるんですけどね。
あとは全蔵の眼がなあ…。初めて描かれるのはまず間違いなくこういうガチの場面だろうとは思ってたけど、やっぱりくるものがありましたね。
ちなみに守護霊の話の始めの「こんな化物が499話ずっと銀さんの側にいたの!?」のくだりに何となく覚えがあるような無いような…だったので、この辺までは本誌を読んでたのかもしれない。確かに大学卒業が2015年春なので、2014年の夏~秋口とかなら読んでる可能性あるんだよな。いやめっちゃギリギリのとこまで読んでたんじゃん!っていう。ジャンプが転がってたら銀魂の掲載順は必ず確認してたからなあ。
他にも色々あるけど、とりあえずはそんな感じ。47巻読もう。ア゛ーーーーーこわいなーーーーー!
――ああ、終わりの始まりの、足音がする。
(2019.2.9 1:40)
◇57巻 いつもの将軍かよォォォ!!の引きからの続き。将軍ほんとに死んでるのか?と思いつつ、始めから将軍が偽者だったっていうのはさすがにこっちも騙されたわ…。でもじゃああれは一体誰だったのか?とも思ってたけどまさかこういうことだったとは。全蔵の回想シーンで思わず「う゛あ……」と声が出てしまった。人間・徳川茂茂の命を護ろうとした、という表現がまたぐっとくる。
表紙の阿伏兎の表情も印象的。先の展開でこんな表情が似合うタイミングが来るのかな。どっちかというと銀さんにも似合いそうな表情に思えるけど…でも銀さんがこんな表情になってしまう様な場面、見たく……うーん、ないなあ、やっぱり…。…そんな風に笑わんでくれよ。
あと、この真選組と万事屋の関係がやっぱ好きだ。気に食わないけどお互いを認めてる感じ。見ている方向はバラバラでも、帰るべき場所は同じだ、っていう銀さんの台詞がもうそっくりそのまま言い表してるよね。別の正義だけど敵同士じゃない。
生きて帰るのが友達の務めだっていうのもね。これはずっと昔から銀魂の好きなところの一つ。生きて帰るのが友達の務めだ。務めだからね。
個人的にはこの高杉たちとの再対が、紅桜篇の時と対になってるのかなと思った。新八が武市に(紅桜篇の時と違って)躊躇無く一刀入れてたのが印象的でした。万事屋全員が揺るがなく万事屋メンバーであることが万事屋が万事屋たる所以なところが、力強いし、心強いなと思う。(「万事屋全員~所以」なところが、の意。分かりにくいな)
あとあと、将軍を連れて廊下から飛び降りるシーンの三人の一瞬の目配せと、そこからの銀さんが柱を掴んでぐるっと反転するところがめちゃくちゃ格好よかった…!戦闘シーンでも、銀さんに剣を渡すのはいつも新八なんだなあというのがやはり印象的。とっておきのがもう一本、なんだよな。
五百五十五訓の1ページ目、銀さんは昔と変わらない表情で描かれているのが、狙ってやってるんだろうけど気が引き締まる様な感じ。ここで新八と神楽の名前を呼ぶのもすごい好きだ。
それで、神楽の、この地球で生まれた神楽アル、って言い切る強さがまた…大好きなんだ…!負けんな!神威なんかに負けんなよ神楽!あんなクソ兄貴一発殴って怒ってやれ!!という気持ちのまま次巻へ。
あと五百八訓も読んだ覚えがあったので全然余裕で突入したところまで読んでましたね。いや全然ギリギリどころじゃなかったね!普通に突入してたね!次の巻あたりまでがほんとに読んでる可能性があるラストのところなので、ちょっと気をつけつつ読もう。なんかもう一話くらい読んでそうだわ。
(2019.2.11 22:36)
◇58巻
上手い言葉なんてない。それどころか上手くない言葉すら見つからない。1冊読み進めるのに3度は思わず本を閉じて息を吐いた。その時間が必要だった。
十年……十年間これを、これ・・をずっとしまい続けて、よくまあ十年も……空知先生…………銀さん……。つい二巻前にも書いたけど、ここまでの巻の全てが伏線になって、はっきりと提示してくる。そこに描かれた坂田銀時という男の在り様が、私たちに、まざまざと、鮮明すぎるほどに、過去と現在の銀さんを提示してくる。
ずっと間に合わなかったんだとばかり思ってた。あと一歩届かなかった、もっと自分達が強ければ、と、そういうことだったのかと。そういうことだったのかと思ってたんだよ。こんな……こんな、なんで、こんな。
どうしようもなく、何もできることは無いんだなと思った。たぶん作中の誰にもできることは無くて、もちろん読者である私たちも同じ様に何もできなくて、ただもう……どうか、どうかと祈ることしかできないんだなと……。願わくば、これから銀さんを襲うであろう困難を、銀さんが乗り越えられますように。何一つ取り溢さず歩いて行けますように。銀さんの道行きが、笑顔に満ちたものでありますように。どうか、どうか、と。
59巻も続けて読んだので、ちょっとそっちの内容も入るけど、銀さんがこの先、銀さんの思う答えを見つけることができて欲しいな、と思う。今の銀さんは万事屋の銀さんでもあるから、そこには新八と神楽がいるから、きっと見つかると思う。
高杉と相対する時だけはきっとずっと松下村塾の、吉田松陽の弟子の坂田銀時だったんだな、と。銀さん…。
あと、それでも、銀さんのために私は少しだけ腹を立てたい。松陽先生に。なんで斬らせたんだと。銀さんはやってくれるって、願いを汲んでくれるって分かっててやったでしょう、と。他に何か手は、無かったんだろうけど、でも、それでも、それでも…!銀さんは確かに強いけど、ああいう人だから応えてくれるしその力もあるけど、松陽先生も近藤さんも背負わせるばっかりで、いやそればかりじゃないんだろうけど、でもさ、じゃあ、じゃあ銀さんの荷物は誰が一緒に持ってくれるんだよ。皆いるのに、いないわけないのに、いらないわけないのに、持たせられない人だって分かってるのに…それでも、それしか手が無かったんだとしても、でも、やっぱりそれでもさ、と、どうしても思ってしまうのですよ。銀さんはやっぱり、最後の最後で松陽先生の方に少しだけ傾いてただろうから、余計に。でも、松陽先生も銀さんたちに、楽しくなくったって、それでも生きてて欲しいって思ってたのかなと思うと…何も言えない…言えないんだよ…。先生…。
これを書くのにもう一時間半くらいかけている。最後にちょっと気になった点を一つ。
松陽先生ってあの…もしかして夜兎だったりします?なんか回想シーンの怪力具合と言い、髪とか肌の色といい、そう思うとそれらしく見えてきてですね…。あのいまいちこっちの話を聞いてない感じとか、よくよく考えると神威とテンポ感が似てるよね。過去も何かありそうだし、うーん、まだやっぱり分からないところだらけだなあ。
そんなこんなで、次巻へ。祈りつつ。
(2019.2.12 23:16)
◇59巻
58巻を読んでそのまま寝るのはちょっと…しんどい…続き…となったのでそのまま読みました。真選組の話。
真選組もやっぱり、警察じゃなくても、近藤さんがいて、土方さんがいて、沖田がいて、皆がいて、それならどこでだって真選組なんだなと、改めて。逆にそうじゃなきゃ真選組じゃない。江戸を離れ、いよいよ時代が動こうとしている様が見えてきた。それでも皆の笑顔があるなら、どこでだってそこがやっぱり皆の帰る場所なんだっていう、それも再確認できて良かった。将軍暗殺篇からこっち、空知先生自身が自分に言い聞かせてるのかってくらい(それもありそうだけど)、もうあの日には戻れないんだ、皆でバカやってたあの日には…って何度も繰り返し語られるので、これは嬉しかったな。そうだよね、どこでだって、いつだって、って思えて。
前巻を踏まえての、銀さんの、まだどっちも護れるって言葉が響いた。夢に見てるってことも…。答えが見つかりますように、今度こそはどっちも護れますように、と、やっぱり祈る。
中盤、身を隠した銀さんが着ていた着物はあれ辰五郎さんの着物だったのかな。お登勢さんと目を合わせるシーンがいい。
ヅラが銀さんを指して、とっておきのを残してきた、って言うのがまたいいんだよな。そんで、銀さんのとっておきは新八と神楽なんだな。
あと、小銭形さんの再登場が個人的に嬉しい!カミュのくだりがいっそ懐かしい…(笑)
いよいよ新政権との対立が明確になってきて、見廻組というか佐々木の思惑も気になるところ。いざ次巻へ。
(2019.2.12 23:52)
◇60巻 表紙が知らない人だ!の60巻。ついに60巻の大台に。 ヅラの一つ結び好きなんだけど一瞬で終わった。お互いの敵を倒しあうこの戦闘シーンが格好いい! 八咫烏は不吉の象徴である、という知識を持っていたような気がしていたんだけど、調べてみたらそうでもなかった。烏が不吉とされていたこと、八咫というのは実際に八咫(咫は長さの単位)ある訳でなく巨大であるという意のこと、あたりからそう思ってただけだったのかな。 あと奈落も単に深い穴ってだけでなくて、舞台装置の意も含んでそう名付けたのかな(空知先生が)。舞台装置が動くときは決まって物語が転換する時だから。調べたら地獄とかどん底って意味も出てきて、そういえばそういう意味合いもあるよなと。 名付けについてはあと、さっき気づいたというか思い至ったけど、奈落は烏、夜兎は兎で、合わせて烏兎じゃん、と。これ確か熟語で意味があったはず…(前に調べたことがあった)と思って調べ直したら、太陽の中に烏、月の中に兎がいるっていう中国の故事から、太陽と月のことを指しているらしい。あと、そこから転じて年月のことも指すとのこと(前調べたのはこっちで、烏兎怱々=月日が経つのが早いさま、の方)。ちなみに烏が有ると書く烏有は、いずくんぞあらんやの意で何も無いことや架空のことを指すし、烏有に帰す、は全く何も無くなることを意味する熟語。ここまでくると蛇足だけど、太陽と月のモチーフは吉原篇でも出てきたし、わざと対になるように名付けたのかなと思ったり。ちょっとこじつけすぎかな?あんま関係ないかな。とりあえず思考を残しておくために一応書いておく。 もう一個、奈落は今のところ、朧、骸(信女)、虚、と出てきたけど、どんどん実態が無くなっていくほど強い順になっているのかな。朧は隠れているだけ、骸はそこに肉体はある、虚は何もない、ので。いや、朧さんすごい銀さんに状況とか教えてくれるな…?と思って。松陽先生とも交流があったみたいだし、過去に高杉の左眼を潰しつつだけど止めたのも朧だし。やっぱり他の奈落たちと少し違う感じ。その理由はまだ分からないけど、そのうちまた明かされるのかな…。 といった辺りで閑話休題。本編の話の方へ。 初めて副長と呼んだ沖田もまた、真選組になれたのか、いやもうずっと前から沖田は真選組だったのか。第47条がぐっと来る。いつかの銀さんは死ぬな、と言って、いま土方さんは生きろ、と言う。やっぱり二人は似てるんだなあと思うし、この言葉選びの違いが二人の正反対さも示しているのかなあとも思う。斬り拓くために駆け出す絵、そしてこの台詞。熱い! 佐々木は銀さんや真選組と敵対する存在なのか、それとも大きく見れば同じ側に立つ存在なのか、いまいち真意が読めないと思っていたけど、こういう過去があったとはなあ…。敏い人だった、敏いからこそそこに至り、いまも尚ここで自分自身と戦い続けているのか…そうか…。佐々木の眼に近藤さんはどんな風に映ったんだろうな。 佐々木と松平のとっつぁんの間にもちゃんと関係性があるのが嬉しい。たぶん、ある意味ではとっつぁんだけが佐々木の理解者だった。それと信女も。信女との関係もこういう風だとは思ってなかったな。みんな自分自身と戦っているんだ。 神楽は本当に……強くなったなあ。 そしてあらわれた虚。表紙の人だ!見た目も何もかも強そうだけど果たして…。元奈落で現天導衆か。刀身が黒いのは何か理由があるのかな? ところで新八の木刀って、もしかして一兄との一戦のとき銀さんから渡されたのそのまま使ってるのかな。何だか字が入ってるみたいに見えるんだけど…。そうだとしたらこれもまた熱いな。 そしてとにかく、腹を括った近藤さんの、俺と共に…の台詞が力強い!近藤さんはやっぱりこうでなくっちゃ。いつだってそこが真選組の場所なんだ! 次くらいで「さらば真選組篇」は最後になってしまうのかな。心して読む! (2019.2.13 23:11)
◇61巻 サブタイトルが「さらば真選組」。おまけに表紙が59巻と対になっているという粋な演出!色も緑系で揃えてあるのはきっとわざとなんだろうな。 土方さんはもうね、ずるいよね。鬼の副長にあんな顔されて言われたら無視できる訳ないじゃんね。それでいて自分はぎりぎりまで佐々木を待つんだからさ…。ずるいよなあ。 そして虚。いったいどういうことなの?誰なの? いや正直なところを言うと、本屋で銀魂買うのに探してるときに、先の方の巻が平積みされてて表紙をちらっと見ちゃったんですよね。そしたら松陽先生っぽいけど明らかに悪い顔をしてる人がいたので、これは…?とはなってたし、虚が出てきた時も喋り方とか髪とかぽいなあとも思ってたんだけど、松陽先生のことをまるで別の人のことみたいに話すじゃないですか。別人格なの?これ誰?謎が残ったままひとまず退却になってしまったけど…一体どういうことなんだ…。 さすがに銀さんも固まったけど、そうなんだよ、今の銀さんは一人じゃないんだよ。銀さん一人の剣は届かなくても、というこの場面が過去と決定的に違うところを映し出していて熱い。今なら、今の銀さんなら届くんだ…!吉原篇とは逆に、神楽が銀さんを呼び戻してるところも良いよね。 近藤さんのシーンはさすがにヒュッと息を呑んだ。間に合わなかったのかと…真選組は近藤さんと共にあることが本当にまざまざと思い知らされた。近藤さんが居ない真選組は真選組であることがどうしたってできないというか…崩れたかと思った。けど、銀さんがつなげた。近藤さんの人選は正しかった。たぶん近藤さんの預かり知らないところで、銀さんにとってもそれはきっと意味のあることだった。 朧が背後の近藤さんにちゃんと反応して、鞘で防ごうとしてるのがすごいんだよな。これ近藤さんが朧を斬るつもりだったら、たぶん鞘で防がれてたってことだと思うんですよ。けど実際は鞘はノーダメージで左腕が落とされた。つまり、近藤さんは端から朧に致命傷を与えるつもりじゃなかったってことで。自分が決めるんじゃなくて、土方さんの斬撃を通すために動いて(土方さん利き腕やられてるし)、土方さんもたぶんそれをあの一瞬で汲み取ってるのかなと。それくらい何度も一緒に戦場を、死地をくぐり抜けてるんだよこの二人はさ…。 戦闘シーンは動きがだいぶ練られてるんだろうなと常々感じる。たぶん拾いきれてないところもある。個人的には銀さんも虚も柄で斬撃を受けるシーンがあるのが好き。松陽先生から盗んだ技の一つなのかな。 土方さんと銀さんは似てるけど、やっぱ土方さんの方が素直というか、銀さんの方がひねくれてるというか…とにかくまあ、やっぱり、似た者同士だよな。近藤さんありがとね。土方さんありがとね。銀さんと土方さんが、腹抱えて笑ってるの見れて嬉しかったよ。ありがとね。 お別れは必要ない、さらばだけど、さらばじゃない。――いってらっしゃい、真選組! (2019.2.14 23:41) ◇62巻 ちょっとだけ…と言いつつ、結局ほとんど61巻から続けて読んだ62巻。 虚、そういうことだったのか…というのが率直な感想。あ、アルタナ!…アルタナ…!?……アルタナ…?…あ、龍脈っていってたあれのことなのか…!みたいな感じでした。繋がってくるなあ…。虚もまた、自分で自分を終わらせられない、終わることの出来ない存在だったのか。松陽であった時、やっぱり自分を殺してくれる誰かを探しに、あるいは作ろうとしてたのかな…。 まあでも、色々納得した。そういうことだったのか。なるほどなあ…。 ところで、本当にぶち壊しなこと言うけど、虚はその…首…生えてきたんかな…?朧もなんか腕生えてるしな…。朧が血をもらったのは松陽先生だった頃の虚なのか、どうなのか。 あと虚が500年生き続けているとして、元はただの人だったってことなのだろうか。そうだとしたらあまりにも…。 そして高杉を救うために、かつての仲間たちが集結するこの展開…!銀魂初期の頃から、たぶん誰もが一度は夢想していた場面がついに…!しかし高杉と戦いに行く、じゃなくて高杉を救いに行く、になるとは思いもよらなかったなあ。高杉ヒロインポジションじゃん!と読んでる時にちょっと面白くなってしまった…(笑) あと、三凶星、すごい物々しく出てきたけど正直次回1Pで倒されてそう…と思っている。将軍は本当に5Pで落ちたからな。あれより短そう。 ともあれ、それぞれがそれぞれの思惑を胸に動き出した。さてどうなるか…早く次巻が読みたい。 (2019.2.15 0:13)
◇63巻 表紙誰これの63巻。銀さんまんじゅう食べて太ったんか? 銀さんが攘夷戦争の時の仲間に慕われて、すごい!って言われてるところを見れて嬉しいしなぜか鼻が高い気分になった。そーだろうそーだろう!銀さんすごいんだぞ!強いんだぞ!どうだ俺たちの銀さんは!みたいな。高杉晋助に決まってんだろ!にも、いやいや銀さんに決まってんだろ、って心の中でね、言ってしまったよね。あと坂本のこういうとこ(桂浜の龍坂本辰馬で決まっ…)好きよ。一番色々見てるとこもね。 小さい銀さんがあ~やっぱり銀さんだな~って感じで嬉し笑い。ヅラに偶には俺とやってみるかって銀さんから声をかけるってことは、ヅラも当時から相当強かったんだろうな。 ヅラの本気のこういう戦闘シーンってほんとに初めてな気がするけど、やっぱ強いんだなあ。逃げの小太郎はともかく狂乱の貴公子はいまいちピンとくるようなこないような、って感じだったけど、今回のこれで合点がいった。今回ばかりはいつもと逆で、桂じゃない、なのがまたもう…!頭突きのシーン、いつかの銀さんと被って見えた。ヅラの影響だったのかな。 そして坂本のターン。簡単に死ねると思うな、が、すっと、曲がらず、けれど確かな質量を持って届く。喜喜にもそれは届いたんだろう。喜喜も、喜喜にそれを言った辰馬ですらも、やはり自分自身と戦っている。そして、それはこれからも続くんだ。坂本はどこまでも坂本らしいな。陸奥の曳き波って表現がしっくりくる。 銀さんの方は二人に続いてシリアスに戦闘シーン…と思いきや、思ったより序盤はギャグ強めの展開で一笑い。パクヤサ…(笑)三凶星を全員抑えて表紙を飾ってるのがまた笑いを誘うぜ。でも銀さん住所分かるくらいだから何気にまだ繋がりあるんだな、というのが垣間見えて笑みがこぼれた。 しりたきゃその目玉で…のコマでもそうだけど、銀さんのあの、わざと光が描かれない眼がいつもゾクゾクくる。銀さんはそうなんだよ、怖い人の一面も持ってるんだよ…。酷薄そうなあの眼に会う度にそれを思い出す。 あと、あの…569訓の扉絵の銀さんが…めちゃくちゃ格好良い…。背景が洛陽なのと雨の情景が相まってまたしっとりと渋くて良い。 まんじゅうと朝飯。明日の朝飯のために戦う、が、すっと心に入る。うん、…そうだな。銀さんらしい。 そしてなんだかんだでオッさんがめちゃくちゃ強い銀魂が好きです。次巻へ。 (2019.2.16 22:26)
◇64巻 またも表紙が知らない人だ?と思ったけど、じっくり見てあっこれ神楽のマミーか…!?となった。二年後篇の神楽に納得。 銀さんと高杉の戦闘シーンはいつも二人が対比されて描かれるのがすごく格好良いのだけど、今回はまたとびきりの…!相手の武器を使って相手の仲間を護り、相手の背後の敵を倒してそのまま自分の武器に持ち替えるというあの一連の流れが格好良すぎる! そして四天王が集結…!私たち読者がかつて脳裏に浮かべたこの場面が本当に…!辰馬の言葉が本当にそう、そう思ってしまったよ。それでもやっぱり、胸を張って隣に立てる自分でいよう、そうでありたいと、それだけは譲れないことだね。四人の道はここでもう一度交わった。それぞれが今の友を連れて。なればこそ、旧き友のために、旧き友の今の友のために、彼らは剣を振るうんだ。 高杉が、三人が新八に銀さんを頼むって思いを託すのがいい。新八は、戦闘力こそ銀さん神楽に引けを取るかもしれないけど、誰かを連れて帰ることに関しては万事屋随一なんだから。絶対曲げないし折れないんだよ。 神楽は本当に強くなったね。今の自分を、地球で生まれたって言ってくれてありがとう。切り捨てるとか、諦めるとか、そういうことじゃなくて、繋ぎ留めるとか、護るとか、そういうものを強さって言ってくれてありがとう。どうか取り戻してほしい。 俺と死ね、とは…なんて口説き文句だろう。なんてものすごい…ものすごい口説き文句なんだろう…。私たちはどう生まれるかは決められないし、どう死ぬかも決められない。けど、どう生きるかは自分自身で決められるんだ、って、そう思ったりした。 神楽の強さはでも、母親譲りなのかもね。神威も強さを見つけられたらいいなと、今はそう思う。次巻へ。 (2019.2.16 23:16)
◇65巻 折り返しの空知先生の言葉がじんわりくるなあ。もうここしかないなと見えてくるものか…。 神威はもう止まれなくなってしまったんだな。それしか無いっていうのか。でもそうじゃないよなあ、そうじゃないよ。本当に戦うべきはきっとそこじゃなくて…。そしてこのやり方が銀さんらしい。不器用だけど、まるごと引き受けてしまう銀さんが、それでも、空っぽだと思っていた自分に意味をくれたのは新八と神楽だって言ってくれるのが誇らしい。それが銀さんの今の名前だ、って、それが全部伝えてくれる。 この局面で、お前も負けんな、って、そういう言葉が出てくるところがね、銀魂の好きなとこの一つだよ。たぶんきっと、ずっとそうだったし、もちろんこれからも。 笑って、怒って、泣いて、苦しんで、あがいて、一緒に強くなってきた万事屋だから、もう負けないんだ。 揺るがない強さを見せてもらった今巻。いざ次巻へ。 (2019.2.17 15:36) ◇66巻 朧も松下村塾の、吉田松陽の弟子だった。松陽先生は自分の中の虚に負けてしまったかもしれないけど、抗った。その抗いが銀さんたち弟子を生んだんだ…。松陽先生の思いを銀さんがつないで、けどその銀さんに、松陽の弟子達に松陽の思いをつないだのはまぎれもなく朧だったんだ。だから、そうか、そういうことだったのか…。 朧は誰のためにも戦えなかったって言ったけれど、けどそれでも戦うことをやめなかったことが答えなんじゃないのかなと思う。抗うことを教えてくれたのはだって、紛れも無くあの時命を救ってくれた虚だし、松陽先生なんだから…。そして、朧が松陽先生に抗う術を教えたんだよ。死なせたくないって、人らしい感情を思い起こさせたんだよ。だからきっともう、なりたかったじゃなくて、なってるんじゃないかって、とっくになってたんじゃないかって、そう思う。そう思うよ。 最終章のはじまりに、1巻1話のはじまりのモノローグを入れてくるのはほんと奮い立たせられるような気持ちになる。銀ノ魂篇か…! そう、喧嘩に勝つんじゃなくて止めるんだ。勝たなきゃならないのは喧嘩は喧嘩でも、と不敵に笑んでみせる銀さんを、万事屋を、かぶき町のみんなが、江戸のみんなが、そして私たち読者が、信じたんだ。その信じる思いもやっぱり揺るぎないなら、勝算が無くても負けない。負けない! ところで、ここに来てふと思ったことを一つ。洛陽篇では神楽が、その前の話では銀さんがそれぞれ過去の自分に抗い戦ってきたけど、新八の話がまだされてないような気がするんですがそれは…?一兄の一件がその位置付けなのか、いやでも…もしかしてあえて最後に持ってきたんだとしたら、それは、もう本当に感嘆のため息しか出ないな。 負けない。希望を胸に、次巻へ! (2019.2.17 16:17)
◇67巻 総力戦!一時身を潜めていた仲間達が次々と集結していく様に胸がすく思い。戦況は悪くなる一方で、今の銀さんの剣ですら虚に届かないのかと、銀さん本人も諦めかけてしまっていたその時に、いつかの言葉をそっくりそのまま返されるのが熱い…!どうか最後まで諦めないで、抗うことをやめないで、…負けないで、と、結局のところどうしたって祈ることしかできないけど、でも、それでも祈ることはできるんだ。きっと届くと信じることも。 喜喜の交渉のくだりは久々の感じでまた声を出して笑ってしまった。もう戻れなくとも、そこに笑顔があればいつだって! 実写化のくだりも入ってきて、ほんとにすごいところで実写映画入れてきたんだな!?って感じでした。地球滅亡しかかってるところだよ! 新八の剣を取る理由、そうだね、ほんとにそうだ。追いかけてた背中が今は隣にあるのなら、護りたいと思うなら、それは間違いでも許されないことでもないと、私もそう思いたい。これは新八の、きっと万事屋の誰よりも強いところなんだろう。 何だろう、怖いのにね。うまく言えないけど…今はただ、続きが読みたい。早く、早く。それだけが間違いなく言えるきっと唯一のこと。次巻へ。 (2019.2.17 18:24)
◇68巻 最終章に入ってからこっち、ずっとサブタイトルが昔の感じに戻ってて嬉しい。薄々思ってたけど、将軍暗殺篇から以降、今までのキャラクター全部出すようにしてるんだろうな。金さんまで出てくるとは思ってなかった!でもそりゃそうか、そうだよな。ちゃんと一人ひとりの過去や思いに決着をつけて、前に進ませてくれてるんだな、って伝わってきてちょっと目が潤む。空知先生にとったらみんなそうだよな、子供みたいなものだもんね…。 機械たちも自分の信じるものにかけて、その機能を停止させて。源外さんも自分の信じるもののために、それまでの自分をそこに置いて。どうしたってやっぱり、護り護られて生きているんだなあ、と。護るだけの人も護られるだけの人もいないことを、噛み締めるように心にしまった。 しかしハタ皇子がここでこう繋がってくるとは…!あとエリザベスは今度はいつのシフトの奴だったんだろう…(笑)坂本すらツッコミに回させるヅラのボケ力が本当にすごいな。 高杉と対峙した時に銀さん自身が言ってたけど、銀さんが切り捨てなかったものが、つながってきたものがこれなんだなあって、改めて。銀さんも万事屋も一人じゃないんだって、強く強く思う。 ああそうか、だから、ここまでの68巻が、それぞれの過去も現在もひっくるめてずっと地続きであるのなら、きっとここから先の未来もずっとずっと地続きに、それは続いていくんだな。どうしようもないくらいに、ずっと続いていくんだな。そうか、そうだね。そっか。…うん、そっか、そうなんだよ。 うん。次、読もう。次巻へ。 (2019.2.17 18:54)
◇69巻 はっこの618訓も読んだ覚えが…!ある…!2017年6号っていうとまだ大阪にいた頃のはず?たぶん2月ごろだよね、6号なら。どこで読んだんだ!?病院の待合とかか?全然記憶にないなあ…でもジャンプ見かけたらやっぱしつこく読んでたんだなあ。そんな過去の自分がちょっと嬉しい。 というか、これは69巻関係ないんだけど、これを書いてる今、久しぶりに、読むのが楽しみすぎてお腹の中がふわふわする感じがしてる。ねえ、続き楽しみだよ。楽しみだよ!読めるの嬉しいよ…!嬉しいんだよ…!…良かった、良かったよ…!声をあげて泣きたい様な気持ちがするくらい!ねえ、楽しみで、嬉しいんだよ、嬉しいんだよ…! 次郎長親分!平子!頼もしい仲間が帰ってきて、戦況もがらりと変わる勢い。今までの仲間達が集まって一緒に戦ってくれる、こんなに頼もしいことはないんだなあ。次郎長親分と銀さんの共闘は、前回もだけどとにかく格好良くて痺れる!二人揃った時のあの悪ガキな感じも、粋に決める感じも本当に格好良い!辰五郎さんの思いも一緒にここにずっとつながっているんだ、と、二人がつなげているんだ、とここでも思う。恐怖塗りたくってな、のくだりの銀さんが、そうだった、この人は攘夷戦争を戦い抜いてきたんだった…と思い出させるには十分な程に、戦慣れというか、戦をよくしってることをまざまざと見せ付けてくる。そうなんだよなあ、やっぱり当時から強かったんだよなあ…としみじみ思う。 ペドロのシーンは久々に慌てふためく銀さんが見れて楽しかった。ハーフになったけど今後大丈夫なのかな!?でもほんと、平和が一番だね。 そんなこんなで一時休息。読んでるこちらもちょっと一息つきつつ、次巻へ。なんかこの感想、ずっと書き終わりが来なきゃいいのにな、ってちょっと思ってしまったよ。 (2019.2.18 21:53) ◇70巻 表紙、ぱっと見なんで銀さんシャツなの?と思ったんだけど、よく見たらそういうことか!だいぶふざけとるな…(笑)でも嫌いじゃない、そういうの。 銀さんのめったにきけない一言、そうだね、万事屋のみんなもまだまだってことでさ、だから、もう少しだけ。もう少しだけ、一緒に走ってくださいね、きっと。 しかしなんか、前々から思ってたんだけど、圓翔さんちょっと色々出張りすぎじゃないですかね!?なにが聖戦だよ!戦うしか残ってないのくだりはもう神威がなあ!いっぱい時間をかけてなあ!苦しんで、抗って、でも負けないで乗り越えてんだよちょっと前の巻で!同じことしようとしてんじゃねえぞ!…いまそんな 、そんなことしてる場合じゃないだろう!故郷を壊滅させられたその怒りは、悲しみは、苦しみは、他にぶつけるべき相手がいるんじゃないのか、いまやるべきは、これ以上同じ悲しみを生み出さないことなんじゃないのか…!…坂本の、そんなもんあろうがなかろうが、と静かに落とす言葉が、揺るぎなく響く。額に銃をあてるその姿が、まるで祈るような、願いをかけるような、と思うのはちょっとセンチメンタルすぎるかな。でも私も祈る。祈る���。 高杉に、神威も合流して、いよいよもって集結しつつある…!エリーの顔、ドラゴニア顔になってるのすぐ忘れては思い出し、見る度吹き出してしまった。もう高杉も、神威も、きっと誰にも負けないんだ! 勢いこんだまま次巻へ。もう71巻か、長かったような、あっという間だったような…。…うん、読む! (2019.2.18 22:28)
◇71巻 鬼兵隊表紙に背表紙似蔵さん…!この展開になるとほんと似蔵はかませ犬だった感がどんどん強くなってしまうな…と思っていたのでちょっと感動。やっぱそうだよね、空知先生忘れてなかったよね…おお…。と思ってたら本編の方でも…!似蔵さん今思うとかませ犬感がすごいなと思ってしまってごめん。鬼兵隊は、そう、何も失くしちゃいなかったんだ。全員いる。そうだ、全員いる…! 武市が理屈を捨てるというのがぐっときた。そして、武市も万斉も、死ぬためになど戦わない。最後までただ友と生きるために戦うというのなら。それを見守ろう、もうきっとそこに祈りは必要ない。ただ生きるために戦い抜く、その姿は、泥臭かろうが、みっともなかろうが、眼が離せない、そういう強い光を放つばかりなんだろう。 今巻のサブタイトルは「おもしろきこともなき世を~」で紛れも無く高杉の巻であるけれど、「絶望よりも太い奴」も好きだ。言わずとも、それは、やっぱり鈍く確かに輝いているんだろう。次巻へ。 (2019.2.20 19:59)
◇72巻 圓翔…お前も逃げ続けてきたのか…。アルタナの暴走よりもはるか昔から…そうか…。高杉の、そここそが本当の戦場だろう、という言葉が重い。そうだ。死ぬ覚悟ではなく、生きる覚悟の方が、もっとずっと強くて、重い。だからこそ生き続けなければならない。抱えたまま、背負ったまま、不様でも、苦しくても、辛くても、もがき続けることだけが唯一の。 お前は二度まで、という坂本の叫びがこだまする様だ。喜喜がそこに、自らの意味を見出すと言うのなら、ただ共にあったことを喜ぼう。覚えている。この国の最後の将軍のことを。 地球に、いらっしゃい、はじめまして、そしておかえり。振り返る銀さんの表情が優しい。でも銀さんもいないとだめなんだからね、それを忘れないでいてね、と思う。二本差しで、が温かい。その言葉でまた強くなれるような、そんな気がする。 そしてハタ皇子、ここまで繋がってくるとは…!そしてこの状況、銀さんの過去の再映は銀さんにもう一度選択を迫るものかと思っていたけど、ここでこう来るとは。ハタ皇子も前に進むときが来たんだな…(殴り帰されたけど)。しかし、これ、ここにきて思ったのだけどもしかしてずっと逆順で…やってるのか…?ハタ皇子の前はアネモネだし、ハタ皇子の次は長谷川さんだし���やっぱり新八の話が最後に来るのだろうか。そうだとしたらもう本当に、空知先生…! 長谷川さん…!胸を熱くしながら次巻へ。 (2019.2.20 20:34)
◇73巻 こんな格好良い無職があるか…!長谷川さん…もうそれしか言えないよ…! 最後の希望なんかじゃなくて、ただの万事屋の犬として、救世主なんかじゃなくて、ただの万事屋として、銀さんも、新八も、神楽も、定春も、戦っている。だからこそ、と言う銀さんの言葉が万事屋の辿り着いた場所だということが、本当に、本当に、本当に、言葉にならないくらいに、好きだ。きっとこの感情を表すならば、好きだ、と、それが一番似合っている。そういう銀魂を愛している。好きだよ、好き、 大好きだよ。 そして新八の話…!銀ノ魂篇に入ったときも書いたけど、もう一度ここで1巻1話を持ってくるのが本当に胸をふるわせられる。そしてここまで、過去との決着だったり変わることだったりで皆がそれぞれに前へ進んでいく様をあんなにも鮮やかに描き出しておいて、その上で最後の最後、新八が、終わらないもののため、変わらないもののため、今を生きている、と剣を振るうこの圧倒的なまでの、物語の魂の強さ…!変わることも、変わらないことも、終わらないものも、変わらないものも、全てが強く、闇を跳ね返すようで、光を反射して、不恰好でも鈍く、輝くようで。眼を閉じない、は父上だけじゃなくて、いつか銀さんが言ったことの延長線でもあって欲しいな。 ただいまとおかえりを、もう一度言わせてくれよ。聞かせてよ。万事屋の三人が帰る場所はそこなんだよ。定春…! 皆の力を合わせて、ほんとにほんとの総力戦…!いよいよだ…!の次巻へ! (2019.2.20 21:19)
◇第七百二訓 ついに始まったアプリ配信。いつもの通知と同じで朝8時に配信開始かと思ってたらまさかの0時きっかりに開始…!あわあわしつつもそんなに長いこと動揺する間もなく、勢いで読みました。 一晩明けて一日反芻してからこれを書いているので、多少はまとまったようなまとまってないような…後からまた色々思うことが出てきそうだけど、ひとまずはいま思うことを書き留めておきます。 さらば真選組篇のときも、ハタ皇子のときも思ったし、ちょっと書いてはいたんだけど、ああ、ねえ、これは再映なんだね、銀さんの過去の……ねえ、やっと、銀さんが……銀さんがあのとき見つけられなかった答えを、見つけに行けるんだね……! 忘れたものを取り戻させてもらったって銀さんが言うなら。ハタ皇子に、長谷川さんが「どっちも間違いだ」って言ってくれるなら。一人の剣じゃ届かなくても、今の剣なら届くって、そう銀さんが、皆が見せてくれるなら。だから、銀さんの過去に対するそれは、一人じゃないって、「万事屋銀ちゃん」なんだって、それがきっと答えになったんだって、そう思ってたんだけど。 ねえ、銀さんが、銀さん自身が、それを見つけに行けるんだね。……ああ、良かった、良かったよ、嬉しいよ、ありがとう、ありがとう……ありがとう!今度こそ、今度こそって、でも、そう思いながら、それでも祈らずにはいられないような気持もあって。もうそこに祈りは必要ないかもしれないし、どちらでももう何の関係もないのかもしれないけど。それでも……それでもどうか、私は祈りたい、銀さんが答えを見つけられますように、笑ってくれますように、笑っていられますように、と。 松陽先生は、吉田松陽には「還れない」と言うけど、無と「帰る」だし「帰れる」唯一の場所、とも言っているんだよね。それなら松陽先生の過去は決して無ではないんだよ。無に「還る」じゃないんだから。でも「帰る」場所は他にもあるんじゃないかって思う。「帰」り方、他にもあるんじゃないかって思う。それに、どんなに苦しくても、這いつくばってでも生き続けることこそが、と言った高杉にとっての救いって、本当に高杉がいま思うそれでいいのか?それを言わせた空知先生が、死ぬことを「救い」とするとはどうしても思えない。それは高杉に対してとかじゃなくて、もっと大きな、銀魂という物語で提示される「救い」の話として。GIGA3号を読んだ時は、始めは、虚はそうか、終われることが、人として死ねることが彼の救いなのか、って思ったんだけど、読み返してるうちに、そうだろうか?って思いだした。死ぬことが本当に虚にとっての、ひいては銀魂で描き出される「救い」なのか?やっぱりどうしても、そうだとは思えないんだよ。空知先生はどんな形でどんな答えを出すんだろう…もうほんと予想は全くつかないけど、それが少し怖くもあるし、楽しみでもある。でもきっと、本当はちっとも怖くないんだよ。そうでしょ?だって……。 そして松陽先生は誰も救えなかったって思ってたという事実がね……最初読んだときはちょっと腹が立つまであったけど、でもそうか、松陽先生は虚の中からずっと見てたんだもんな……。……どれほど辛かったろうか……。銀さんもどっちも護ろうとしてどっちも護れなかった、って思ってて、銀さんばかりがそうだと思ってたけど、やっぱりこれも、逆もそうなんだよな。松陽先生も、銀さんも高杉たちもどっちも救えなかったって思ってて、たぶん高杉も、先生も銀さんも救えなかったって思ってる。 そうか、今気づいたけどこの人たち誰も謝れなかったんだな…ほんとはごめんって、ごめんなさいって言ってしまいたかっただろうに、でもそれを言うことは他の二人の思いを踏みにじることになるから言えなかったんだ…。松陽先生も、ほんとは後悔なんかしてないって言わなきゃって思ってたのかもしれないけど、でも「すまない」って言えるのは、弱い自分をさらけ出すのは、それは紛れも無く強さだから、やっぱりそれを言えたのは松陽先生が強いからだと思うんだよ。それが強さだって、そうであって欲しいと思うよ。 そして今回高杉が松陽先生を斬った(とあえて書こう)ことによって、いよいよもって銀さんと高杉は"同じ"になってしまったんだよな。そして虚と高杉という、銀さんの宿命(つまり逆から見ればお互いもお互いの宿命ともとれる訳だけど)も一つに重なってしまったので、この構図がどう影響してくるのか気になるところ。予想したってしょうがないところでもあるな~って感じではあるけどね、空知先生は毎回必ず予想の斜め上を行くからね…ほんとすごいよ空知先生…。 うん、しかし書きすぎでは?長いな。 もうちょい思うところある気はするけど、とりあえずこのへんで。また追加あれば書きます。 (2019.5.13 23:28)
0 notes