Don't wanna be here? Send us removal request.
Text
《ソトワコラム》
Netflixみたい、というと失礼なのかしら。ストラスブール国立劇場(フランス)の『ラクリマ、涙』は、初めてみる演劇だった。
初めて……ほんとうに初めてかなあと思いをめぐらせていたのだけれど、スポーツを軸にしたものなら構図的にはありそうな気がする。優勝をめざして困難にうちかちライバルとしのぎを削る、のような。
この作品の軸は「ウェディングドレス製作」しかも英国王妃の。この過程で、家族問題や労働問題などの困難に直面しながら物語は進んでいく。
弱小球団が皆のがむしゃらな努力とほんの少しの才能によって優勝を勝ち得ていく、――というようなことではなく、いや、いくらエースでも100球しか投げてはいけないし連投もNG、お子さんが生まれたら大谷だって試合を休む、そんな中で結果を残さなければならないという実に現代的な構図である。
しかもゴールは英国王妃のウェディングなので、期日・品質は絶対、そのプロセスにおいてもフェアなものが求められるのだ(外国の労働者の環境も含めて)
この強烈なプレッシャーと、任命された栄誉の中で主人公は次第においつめられていく。
舞台は、フランスのオートクチュールのメゾンを基本に、さまざまな場所に変化する。この舞台装置がきわめて美しい。ライブカメラがそこここにあり、複数の映像が組み合わさって中央の大きなスクリーンパネルに投影される
パリとイギリス、インドの工房などとのやりとりが、WEB会議の形で再現され、国外も含めた複数拠点の視点が新鮮だった。まさにWorld Wide WEBが舞台で展開する。こう���うのが初めてだなあ。インドの工房の俳優がインド系というのもリアリティを醸し出す
(写真はSHIZUOKAせかい演劇祭 HPから) https://festival-shizuoka.jp/

そんな美しい舞台美術なのに、中央のスクリーンパネルと日本語字幕をみてしまうのですよ。構成舞台なので、客席によっては見えない場所があって、そのフォローのためのカメラなのかもしれないけれど、舞台は3Dなんだから見えないところがあってもいたしかたなし、とか常々考えているワタシは、舞台上の芝居をもっと見たいと思いました(自分がちゃんとみりゃいいんだけど)
予告編はこちら(クリックで再生します。音が出ます) Netflixみたいでしょ(ほめてますよ)非常に面白い作品でした
instagram
宮城聰さんの新作『ラーマーヤナ物語』は色彩豊かな作品だった。『マハーバーラタ』が白を基調にしたものだったけれど、いろどりがあるのも楽しい。
(写真はステージナタリーから) https://natalie.mu/stage/news/622390

ストレンジシードは2本、
『グルーヴィ・グレイヴ』は駿府城の発掘調査現場でのコンテンポラリーダンス。広大な場所に十人程度のダンサーで挑む姿が頼もしい

『ベンチ』は、みている人を巻きこんでのセリフのないパフォーマンス。

ホームページをみると、ホール公演もされているようなのでその場合は違ったかたちなのかもしれません。とても面白かったので(関西公演とかを)チェックしておこうと思いました
https://www.zeroko.net/

せめて年一回は行こうと思っているspac、今回もいろいろな体験・発見がありました
去年の様子はこちら
https://evkkmag.tumblr.com/post/750356339215171584/
0 notes
Text
mag 2025.2.20
《ソトワコラム》
「うつろな恋人」二十年前の初演の写真をあげました
https://sites.google.com/view/evkkPhotos/




���掛けを円形に並べただけのシンプルな装置でした。これは100均で購入したゴミ箱なので20個で2100円!(当時の消費税は5%だ)でも円形ゴミ箱もこれはこれで美しいと思いますね。
さてEVKKの作品は二つに大別されるとよく言っておりますが
(A)アタマおかしい主人公が死ぬ (B)アタマおかしい主人公が殺す
Bの場合、これは犯罪です。今作はBまではいかないまでも≒Bぐらいの物語で、ひと言でいうと「ひどい話」です。犯罪を描くのはドラマや映画に数多く(演劇ではあまりないかな)殺人・誘拐・詐欺・いじめ・戦争……でもそれらを扱いながら感動的な作品もまた数多くあります
今回B的なモチーフながら、胸をうつのはなぜだろう、二十年もたって再演するのは何故だろうと考えます
EVKKは「愛」を主題に作品をつくっていますが、キャンセルカルチャーまっさかりの昨今であってもキャンセルしきれない、唾棄すべきと思っても棄てきれないものがある。それが愛というものの中にはある。
そういうものをあぶり出したい。ロジックでは割り切れない、よくわからないけど確かにあるものを出現させたい。見たことのないものを見せようとするのが演劇だろ!
今回は円形ゴミ箱よりは多少凝った仕掛けで挑戦します。ぜひご覧ください
【キャンセル・カルチャー】容認されない言動を行ったとみなされた個人が「社会正義」を理由に排斥・追放されたり解雇されたりする文化的現象を表す。

あれ?当時はソトワも出演してましたね(今回は出ません) 当時の出演者はこちら
梅崎尚子(劇創ト社) 土本ひろき 岩崎徹(劇団息吹) 大野美伸
*ご予約はこちらから
https://trkr.jp/ticket?p=evkk2503
《サワイノヨモヤマ》澤井里依
本番までおよそ三週間。
先日、定期健診のために歯医者さんに行きました。「気になるところはありますか?」と聞かれたので、強いて言うならくらいの世間話で「親知らずって磨きにくいですよねー」と言うと
じゃあ抜きましょう!となり、 あれよあれよと抜歯の準備がすすみ、 心の準備がとか、 また今度とか、 非常に言いにくい空気になり、 なんだか流れで抜歯してきました。
本番前じゃなくて良かったー、皆さまも歯医者さんでの不用意な発言にはご注意を……。
さて、今回のお話にでてくるストレスケアセンターとは少し違いますが、大学卒業後に精神科のクリニックで三年ほどカウンセリングの仕事をしていました。仕事から離れて随分とたつのに、現場の目線で作品を考えてしまう自分がまだ居ることに驚きました。それほどにこのお話の中の人や事象の描写が、実際に接した事があるかのようにリアルです。心情はリアルで、けれど夢うつつの出来事のような、表現として完成された小説を、演劇で表現できることにとてもワクワクしています。
二年ぶりの本公演。素敵な客演の皆さまとお届けします。 乞うご期待ください。
*サワイを応援してあげようという方はこちらから
https://trkr.jp/ticket?p=evkk2503&a=sawai

絶賛稽古中!今回の衣装をちらり
TOP
HOME
0 notes
Text
謹賀新年
《ソトワコラム》 2025年がはじまりました。EVKKは1995年設立ですので、何と30年になるわけです。
活動の一覧はこちらをご覧ください
作品の、ではなく「活動の」一覧というのは、EVKKのみならず、外部演出とかワークショップとかも入っております。そしてこの一覧では、ついに次公演『うつろな恋人』がNo.100を数えます!
大阪公演で+1、東京公演で+1とかしていますので、これまたいい加減な数え方なのですが、とにかく100に達しました。100もやっているのに30年間かわらない地道さですが、みなさま引き続きご指導ご鞭撻、応援𠮟咤激励何卒よろしくおねがいします
さて、No.100はNo.26の再演で、初演は20年以上前です。役者を一新して(そりゃそうだ)のぞみます。ぜひご覧ください
https://trkr.jp/ticket?p=evkk2503
《サワイのヨモヤマ》
あけましておめでとうございます
皆さま年賀状は書かれましたか?ごく少数ではありますが我が家は年賀状文化を続けています。スマホでデザインを作って印刷するだけ!という機械音痴にも有難いアプリのお陰様々で年賀状制作はずいぶんと楽になった、はず……なのですが、私が触るとプリンターが途中で止まったり、印刷にバグがおきたり、スマホからプリンターにデータが飛ばなくなってたり……
今年は7枚、印刷に失敗しました。過去最高記録です。もはや機械音痴というより、私の手から電磁波的な?なにかしらが出ているのかしら……と10年来の悩みです……(^^;)
さて、アナログな演劇の方は昨年、心が「やりたい!」と走り出すような舞台に1年を通して出会えてとても有難い日々でした。
お忙しい中、劇場へ足をお運びくださった皆さま、本当にありがとうございました
さらに有難い事に年明けにも出演予定が続きます。年明けてすぐですが1月に30分のお芝居の頂上決戦30GP三等フランソワーズさんに客演いたします。とはいえ私が出演するのは2回戦以降。
1回戦1/15(水)19:00『ゾン・ビハインド』が勝ち進めば以下に出演します
1/28(火)21:00『サンセットルール』
さらに決勝に進めば1/29 19:00『サンセットルール』に出演いたします。
中之島春の文化祭で上演し好評をいただいた中川さんとの2人芝居です。加筆された部分もありさらに魅力的な作品になっています。1回戦の結果如何ではございますが30GPというイベント自体に30分の面白い作品が集まっておりますので、ぜひご来場ください。
詳細・チケットご予約
*前売り価格でのご鑑賞は公演日4日前までの事前購入制です
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02ynk1ip2s541.html
そして3月にはEVKK本公演!劇団くすのき!と公演が続きます!
年明け5日より『うつろな恋人』のお稽古が本格スタートいたしました。主演の倉田操さんとは、なんと約10年ぶりに共演します。10年前は大人数の出ている、ザ!エンターテイメント!なお芝居で、役の上では会話を交わす間柄ではなかったので……今回は会話劇。がっつり台詞を交わせる役柄でとても嬉しいです。複雑な心の機微をしっかりと積み重ねていけるよう、お稽古に励みます。
大下真緖里さんとは初共演!中川律さんとは、女優ものがたり(No.83)ぶり!あっぱれ北村さんは客演先でご一緒していて、ぜひまた共演したかった俳優さん!
素敵な客演の皆さまと、3月まで走ります。
少し先ではございますが、3月、乞うご期待ください。
本年もどうぞご贔屓に、よろしくお願いいたします!

TOP
HOME
0 notes
Text
《ソトワコラム》
インフルエンザにかかって3日間は何もする気力なく、4日目でやっと何か見よかという気になってこんなドキュメンタリー映画をアマプラで見ました
「世界で一番ゴッホを描いた男」
https://www.tc-ent.co.jp/products/detail/TCED-4471

中学を卒業するやしないやで、独学で油絵を学び二十年、十万点以上のゴッホを描いてきたチャオ・シャオヨン(��小勇)。深圳市郊外にある大芬(ダーフェン)は複製画制作が産業として確立していて、世界市場の約6割の複製油絵が制作されているという。産業なので、アトリエではなく工場、狭い場所にひしめきあって労働集約的に描き続けられている。絵を描くのも、寝るのも、食事をするのも工房の中。
労働集約的に、ということは機械にとって代わられるべき産業なのだが、油絵の具で実際に筆で描くというところで機械化できていない。将来、原画のタッチを解析しデータ化、そのデータをもとに絵の具をとり、タッチを再現できるようになれば人間は不要である
彼らは、写真で・画集・画像で複製画を描いている。複製に生涯をかけるが、複製元もまた複製なのだ。しかしそのことによって、複製から本物に近づくという創意工夫が生まれる。ただの機械の代わりだとはわりきれない画家としての矜持と、ゴッホに対する畏敬の念がうまれるのである。なのでチャオの夢はひとつ
「ゴッホの原画が見たい」
金策や様々な手続き、家族の説得を経て、チャオはアムステルダムにたどり着く。そこで彼は自分の絵が「ただの土産物」として販売されており、卸値の十倍近い値段で売られていることを知る。産業・ビジネスとしての厳しい側面にまず打たれる。
そしてついに、ゴッホを見る。彼はこうもらす、
「原画とは比較にすらならない」
機械なら自分の絵が土産物でも憤慨しないし、原画と複製の間では再現性が数値として出てくる、つまり比較対象になるということだ
帰国後、彼はオリジナル制作をてがけるという。画家でありたいという気持からは当然だが、しかしチャオくん、それではゴッホとは比較にならないだろう?
複製を極め、色やタッチを精巧に再現してゴッホに限りなく近づいたとき、それでもなお残るものがゴッホが放つものではない光、チャオのオリジナルの光が滲んでくるのはなかろうか
複製ばかりをしている人が本物を見たいと望む物語、に惹かれるのは、オリジナルを書かない、原作あっての演出家、という立場にいるからでしょうか

ドキュメンタリーな演劇、というのもおもしろいかもしれません
TOP
HOME
0 notes
Text
mag 2024.11.9
《ソトワコラム》 外輪能隆
世界線、の使い方がわからない。よく聞きはするけど、使ったことが無いので「せかいせん」で変換しても「世界戦」しかでてこない
調べてみると、メタバース・マルチバースの世界とのこと。この「メタ」も十年ぐらいはっきりしない。かっこよさげに「この台本、メタ構造になってるよね」とかいうけど、大体はケムに巻くときの発言
もともとは相対性理論からで
質点がある時刻にある場所にあるという事象は,この時空の中の1点で表され,「世界点」と呼ばれる。いろいろな時刻における世界点をつなげると「世界線」と呼ばれる線となり,これが質点の運動の過去から未来にわたる歴史を表している。
はあ、さよか
話し言葉で使われているのは、この世とは別の「並行世界」とか「並行世界と現実の境目」のような感じのような感じ
Official髭男dismの「Pretender」では
もっと違う設定で もっと違う関係で 出会える世界線 選べたらよかった
……「線」いるかな
もっと違う設定で もっと違う関係で 出会える世界 選べたらよかった
世界線はそもそも「違う設定」で「違う関係」な並行世界なんだから、「激しい激流」みたいな重複言葉になっているのではなかろうか?
概念とかニュアンスがワタシはまだとらえきれていないのかもしれません
しかし間違いを恐れずに使ってみるなら、今回の公演「たゆたう、さすらう、」は陸が失われ水に覆われた世界線です
EVKKは戯曲や小説から演劇をつくることがほとんどで、その場合「ソトワの好みのものを選ぶ」ということになり、人間の心の中の話、とりわけ「愛」の話が多いのです(広義のね)
今回は書き下ろしであり、まずは大下真緖里さんからの提示から始まっていて、現代とは異なる「世界線」という、いままでのEVKKとは違ったアプローチの作品になっています
関西演劇祭はさまざまな劇団が集まるショーケースで、劇団の特徴のよくあらわれたものをもってくるべきなのかもしれませんが、あえて、新しい試みをもって参加します。ぜひご覧ください
【チケット窓口】 https://yoshimoto.funity.jp/2024/09/17/evkk/ 【関西演劇祭2024】 https://kansai-engekisai.com/
世界線はもともと物理学の用語ですが、「かっこいい理系用語」というYouTubeで知った言葉で言ってみます
https://www.youtube.com/watch?v=4KEXFQhQaJc&t=1066s
今作に登場する「人魚」と「人」は、グランドカノニカルアンサンブル、だよねー、グラカノじゃーん
……う~ん、違うか
公演の詳細は画像をクリック↓


《サワイノヨモヤマ》澤井里依
こんにちは、お久しぶりのヨモヤマ執筆です。
11月��のに暖かい日が続き、お庭のいちじくも、冬にむけて葉を枯らしながらも、また夏のように実をつけて、非常に混乱が見られます。人と違って脱いだり着たりできない動植物には厳しい毎日よなぁ、、と思うばかりです。
さて、11月。EVKKが出演する関西演劇祭には出演できませんが、真裏の日程でインディペンデント最強の一人芝居フェスに出場しております。
念願の一人芝居フェス。宮沢賢治先生と妹のトシを題材にした『ケンジとトシ』を上演します。
子どもの頃から宮沢賢治がとても好きで、朗読BARという朗読イベントでは何度か『よだかの星』を読ませていただいておりました。中学生の頃から銀河鉄道の夜のジョバンニを演じたいというひそかな夢がありまして、今回、形は少し違えど夢が叶ったような心地です。
作演出にはリリーエアラインの遠坂百合子さん。遠坂さんの言葉か賢治先生の言葉か、夢か現か、ぐるぐると幻想的な宇宙の渦にのみこまれるような、とてもワクワクする創作を重ねています。
全国から一人芝居の強者たちが集う祭典。1ブロック券でも3〜4人の一人芝居を楽しむことができます。
11/23(土)は14:30 EVKKの関西演劇祭を観たあとでも、18:30 インディペンデントの一人芝居にも間に合います!笑
ぜひ、どちらの作品も劇場で目撃していただけたら嬉しいです(^^)
季節の変わり目、体調に気をつけてお元気でお過ごしくださいませ!
劇場でお待ちしております!
【ご予約 澤井里依窓口】 https://ticket.corich.jp/apply/338939/d01/ 【INDEPENDENT:24詳細】 https://independent-fes.com/


《制作雑記》
二月の「花しまい」から半年以上なりをひそめておりましたが、11月にいきなり2本あります。ぜひご覧ください!
関西演劇祭2024参加 たゆたう、さすらう、
https://yoshimoto.funity.jp/2024/09/17/evkk/
11/17(日) 18:00 11/21(木) 15:30 11/23(土) 14:30
クールジャパンパーク大阪SSホール
INDEPENDENT:24参加 ケンジとトシ
https://ticket.corich.jp/apply/338939/d01/
11/22(金) 20:00 11/23(土) 18:30 11/24(日) 14:00
インディペンデントシアター2nd
過去のコラムもよろしければお読みください↓
TOP
0 notes
Text
関西演劇祭のPRで「意気込み動画」というのを作りました。意気込んでいますので、ぜひご覧ください
*音がでます。聞いてみてください
公演の詳細・ご予約はこちらから
0 notes
Text
《ソトワコラム》
念願かなって、コンテンポラリーダンスをライブで見る
https://www.dancereflections-vancleefarpels.com/ja
マルセイユ国立バレエ団のダンサー18名が電子音楽で踊る 『ルーム・ウィズ・ア・ヴュー』

バレエ団だけどモダン~コンテンポラリー寄りのカンパニーのようです。国立なのに!(ワタシのGoogle調べでは)クラシックバレエの動画は見つかりませんでした
廃墟のような石切り場のような、はたまたソ連の歴史的遺構のような、

その威容が遠い未来も遠い過去も思いおこさせる
二階席だったけれど「ダンスだし俯瞰でみられていいや」と思っていたところ、セットはロー���シアター・サウスホールの高さ一杯まで建て込んであり、二階席の目線にもアクティングエリアがある。
上下左右同時進行でさまざまなダンスが繰り広げられ、時にはっきりしたことを示すフリもあるため、ストーリーを追おうとする自分に気づき、いやいや、ダンスなんだしイマジネーションね、イマジネーションと戒めながら見る
セットにはさまざまな仕掛けもあって、これほどの規模のものをもってくる京都・埼玉&マルセイユってすごいなと感服する。大阪どうした大阪!
バレエ団と聞いて精緻な技術のダンスを期待していたところもあったんだけど、美術・仕掛けのスペクタクル&音楽でメッセージ性が強めでしょうか
スペクタクルには惹きつけられるけど、もっと踊りにフォーカスしたのも見てみたいと、見るほうは勝手なことを言う
「念願」とはこのこと↓
https://evkkmag.tumblr.com/post/749724556540936192/
0 notes
Text
《ソトワコラム》
今日は3本見る計画 『路地裏の舞台にようこそ2024』、2024ということは2023,2022とかあったのだと思いますが、初めて知りました。
連続で見ることができるようにプログラムが組まれているようで、以前から気になっていた餓鬼の断食→野良犬を狙う

「狙う」というのは、行ったことのない場所ばかりなので、時間通りにたどり着けるのか不安なのでした
餓鬼の断食『フュージョン、』 地域をまきこんだイベントだからだろうか、小劇場をあまりみたことが無いであろうおばちゃんが、暗転すると「わ!」殴られるシーンがあると「あいた!」の声、隣の会場で急遽バンドイベントがありまして、との前説あり、上演中もバンドの音が聞こえてくる。 けれども、おばちゃんもバンドもこの猥雑暴力の劇にあってるのではないかと思えてくるのでした。劇団の方はいやだろうな

野良犬『賽と犀の差異』 作・演出・出演 すべてに手練れていて見事。短いので最後あっけない感じもするが、見ごたえ十分、長く上演していますよ、おすすめ

さて、餓鬼の断食→野良犬(劇団名の並びがすごいな)に移動中に澤井さんにでくわす

くノ一なので神出鬼没なのだ! あとでパンフレットをみたら三俣婦人会とのこと
この『路地裏の舞台にようこそ』ですが、演劇以外も美術・映画・音楽とかあって、シタール&タブラとかおもしろそう。来週も何か見に行くことでしょう
https://rojibuta2024.wordpress.com/
3本目はウイングフィールドで、虚空旅団『ゆうまぐれ、龍のひげ』を見る。作演出の高橋恵さんのご実家から着想をえたお話だそうで、主人公が高橋さんだと思うとドキュメンタリーな気分にもなる作品でした。

0 notes
Text
《ソトワコラム》
もはや、たくさんの人々がひとつの目標にむかってがんばる、というだけで涙ぐんでしまうので、交響楽団の初体験は心高なるスタート
京都市交響楽団 定期演奏会
プロコフィエフ ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26 ストラヴィンスキー バレエ音楽「ペトルーシカ」(1947年版)

ロシア近代のプログラムが渋い。 CDでよく聞いていた、とかでもないので楽曲もお初に近し。さまざま「お初」の新鮮な体験でした
プロコフィエフは、あら、ハリーポッターみたい、と感じましたがいや逆だろう、現代の楽曲のほうがいろいろ影響を受けてるんでしょうね。ファンタジーのようなシーンがめくるめく印象でした。ピアノ協奏曲なのでもっとピアノが立つのかなと思っていたのですが、楽団となじむ感じがしてよかった。他で聞いたことがないので、スタンダードわかりませんが
「ペトルーシカ」はバレエ音楽ということで、これで踊るのだろうか、バレエを見てみたくなりました(YouTubeに意外にない)バレリーナに恋をする道化のはなし、魔術師に命をふきこまれた人形たちの物語、となると演劇的にも興味がわくところです
お初なので作法わかりませんが、第一部の終わりにもアンコールってあるんですね。それがドビュッシーの「ゴリヴォーグのケークウォーク」
この曲をモチーフにした芝居をしたことがありますよ

右が最近OMS戯曲賞をとられた武田操美さんですね。この作品にはワタクシも出ておりました。ギリシャ神話の美少女ダフネ(美少女?なんとなくドラァグクイーンのイメージで)

少し前は汗を飛ばしながらの情熱的な指揮が面白いなと思っていたのですが、最近は、情熱は音楽で伝えるもので、指揮者のふるまいではなかろう、なんて思ったりして、沖澤さんの端正な指揮ぶりに好感。女性指揮者となると映画「TAR」を思い出し
https://evkkmag.tumblr.com/post/757212190728175616/
やはりあれは映画だろうけど、大人数をまとめて作品をつくりあげるのは、音楽の才能は当然として、人格とか人たらしの才能が必要ですね。見習わねばとは思いますが見習って身に着くものでもなかろうとも

京都コンサートホールもお初で、パイプオルガンがかっこいい(HPから) こちらは外観

京都の激暑おそるべし、ですが恐れていた「激混み」はそれほどでもありませんでした。北山なので少し外れてるからかな。
前回のクラシック系のコンサートは去年の10月なので、1年に1回ぐらいは見たいですね
https://evkkmag.tumblr.com/post/757214452265484288/
0 notes
Text
《ソトワコラム》
開演13:00、終演16:15という立て札をみて、ああそうだった「かもめ」をまともにやると3時間こえるんだよな、とNTLで見た記憶がよみがえる。
チラシをろくすっぽ見てなかったので、ドイツ人演出家(トーマス・オイスターマイヤー)でSPACの俳優だと思いこんでいたのだが、ドイツ人俳優+字幕、仮設舞台&仮設客席(パイプ椅子)になっていて、そんな状態での3時間超えの覚悟ないまま劇が始まる。
「まともに」というのは、10年ぐらい前に「かもめ」を演出したことがあって、そのときは刈り込んで2時間ぐらいにしました。演出は、ホリゾントいっぱいの黒板にチョークで情景を描きこんで、そして消していくものだったのですが、今回の演出はスクリーンに水墨画のように描いていく美術。よし、似てる、これなら悔しくない――とおもっていたら、お芝居は悔しいの連続。美術なんて背景で、人物の立体化、奥行きがすばらしい。 外国のカンパニーなのに随所に笑いをちゃんととっていて、だからこそ後半の悲哀が効いてくるのだろう。長いキスシーンも外国人俳優だからか?自然に見ることができる(いやしかしロングランだと大変だろうなとは思う)コント赤信号のように、炭酸飲料イッキ飲みというのは、万国共通のギャグなんだろうか
NTL版はあまり乗れなかったけれど、シャウビューネ版は心配だった3時間、とてもおもしろかった。ワタシはすぐに陰鬱にしてしまうけど、軽やかさを伴って「かもめ」ってそうなのか、そういうことなのか、と教えられました。笑いもあり、胸をつかまれることもあり、現代の戯曲ではないからこそ抜け落ちた何かがよみがえるのだと。
そんな、古典だけどかまえずに「フツーに」面白い作品がつくりたいものです
instagram
あとはSPACの「白狐伝」(宮城聰演出)とストレンジシード静岡で「パレードとレモネード」を見たのが今年のGWメインイベントでした

メインイベントといえば、今日は、井上尚弥とネリの試合
0 notes
Text
mag 2024.5.1
《ソトワコラム》外輪能隆
5月になりました。なりましたが、今年の公演予定は未定のまま、劇場もかなりうまっているし、スタッフのスケジュールもなかなか難しく、コロナ、あけたんだなあ、と実感しております。演劇が活況をとりもどすのは良いことだし、なんとかそれに乗っていこうと画策は続けていますが、スピンオフ的な催しとして、2月に上演した「花しまい」の展覧会をします。
花しまい展 - 町家に佇む娘たち -
2024/5/12(日)~26(日) 水曜定休 9:00~17:00 入場無料
https://evkknext.tumblr.com/
この作品は登録有形文化財である「奈良町にぎわいの家」で行われたもので、その情景はうつくしく、さらに原作者であり歌人でもある小野小町(おの・こまち)が短歌をつけるというものです。

photo:miu 短歌:おの・こまち
お芝居の内容を追うものでもなく、追わないものでもなく、絶妙な距離感が想像をひろげます。にぎわいの家で撮影された写真を、にぎわいの家で見るというマトリョーシカ企画となっております
また、ソトワのほうもいっちょまえに写真家ぶりまして、拙作も展示しております。こちらにも歌をつけていただくのであわせてご覧ください

model:manaka
これが終わりましたら、しばらくお芝居を「見る期間」になったり、HPを更新したりしようとおもいますが、ならばいっちょ何かしよか、という方がいらっしゃったらご連絡ください
https://www.facebook.com/sotowayoshitaka/
https://www.instagram.com/stwfot/
澤井里依さんは相変わらずのご活躍ぶりです。よろしければお運びください
三等フランソワーズ「サンセットルール」 5/4(土) 18:00〜 Cブロック ABCホール中之島文化祭
キャスト扱いでのご予約は備考欄に「さわい扱い」とご記入ください。 https://ticket.corich.jp/apply/311253/C02

GFT版 贋作・桜の森の満開の下 5/30(木)~6/2(日) 芸術創造館 突劇金魚プロデュース GoldFish Theatre #5 http://kinnngyo.com/lp/sakura/
澤井はあんころ組に出演します https://ticket.corich.jp/apply/310786/013/

0 notes
Text
≪ソトワコラム≫
このごろ、コンテンポラリーダンスを見たいなと思っているのですが条件はふたつ。
5人以上のアンサンブルがあること →即興不可、振りつけがあって、同調があってほしい。勝手バラバラばかりはいやだなー コンセプトよりも、美しくあってほしい →カニ人間チョキチョキみたいなのではなく →昔そういう何でもありダンスがいっぱいあった →それであまり見なくなった →いまでもあるのかな?
また、SDGsとかLGBTQとかコンプラ説教されたくない →美しければテーマとしてあるのはもちろんOK
となると意外にない。1~3人はあっても5人以上というのが難しいのか? そんなときNDT(ネザーランド・ダンス・シアター)の配信の告知がFBにあがってきた。3本立てのうちひとつにクリスタル・パイトが振りつけている。ワタシはこのソロ作品がとても好きで、
youtube
今回は群舞で期待が高まる。
しかし結果的には、パイトより、ヨハン・インゲルのこれがおもしろかった
youtube
静謐なソロダンスから始まって、最後は変な人達がいっぱいでてきて混沌としてくる。
あまり見なくなったのでダンスは詳しくなく、ヨハン・インゲルは初耳で、どんなひとかいな、とおもったら……おじさんだった!
https://www.johaninger.com/
なので通じ合うところがあったのだろうか
NDTは62周年らしく、そういえば昔からあるなー、と思いつつ、さまざまな振付家の作品をレパートリーにしているとのこと。今年は神奈川と愛知に来るらしい。動画いろいろみたけど良し悪しが……いやもとい、好き嫌いがけっこうあるんだよなー、なのでわざわざいくのもためらわれるところ。
関西でそんな感じのカンパニーないのかしら。(多分知らないだけだろう)ダンスはライブで見たいなあ
0 notes
Text
《ソトワコラム》
ARU.を見にKIITO(デザイン・クリエイティブセンター神戸)へ。
もと生糸工場のホールに、チェロ・トロンボーン・十七絃箏・パーカッションの生演奏が入り、それで踊るコンテンポラリー・ダンス
KITO初めて行きました。ワタクシ、工場跡地みたいな風景が好きなんでしょうね
こちら↓はEVKKで造船所跡地
0 notes
Text
《ソトワコラム》
最初にみたのが2018年だったので、私の「21世紀観劇BEST」は破られず5年以上継続中となりました。観る前はもしかすると多少古臭く感じるかな、と思ってましたが全くそんなことなく、いや、それは自分がアップデートされていないだけかもしれないですが、NTL『イエルマ』は相変わらずの衝撃。 なにかひっかかる作品だとごちゃごちゃ書いてしまいますが、
https://evkkmag.tumblr.com/post/757216063272386560/ なにせBESTなので、内容については言うことなく、重なるように発せられるセリフが字幕でついていけなかったところが――2段で字幕が出るんだけど、どっちが誰のセリフかわかりにくい、でも3回目の観劇となると、いろいろ発見がありました 劇場に足を運んでの3回観劇は初めてですね(映画館だけど) 『ベルナルダ・アルバの家』という作品を4回ぐらい上演していますが、別のロルカ作品を読んでいてイエルマも読んでいました。詩のようなセリフで、これをこのまま上演するのは難しいな、どうしようか、と過去の上演画像とかを検索していた時に、NTLの『イエルマ』に遭遇したのです。 現代におきかえたという本作は、ロルカ原作とは全く別物ですが ――他人の子供を抱いたりすると腕が凍ってしまうような気がするの という原作にあるセリフがでてくるとぐっときます 子供をもつこと、は同じテーマだけれど約100年前の原作をここまで現代的に再構成するとは!破局的な終わり方をする作品なのに、随所に笑いもあったりして!しかも時事ネタ!(まあ5年前だけど)EVKKは小説を脚本にすることは多いけど、ここまでの換骨奪胎はなかなか無いですね。 ちなみに、 「換骨奪胎」とは、骨を取り換え、胎盤を奪うという意味で、外形は元のままでも中身を変えることをあらわしているんだ。詩文の創作法の一つで、古人の作品の発想や形式を利用しながら、自分なりの創意を加えることで独自の作品を作り上げる手法だよ。 他人の作品を利用しているけれど、そこから独自性のある作品に仕上げるれっきとした創作法なんだが、最近では「過去のものに少し手を加えただけ」「他人の作品の二番煎じ」というようなマイナスイメージで使われることも多くなっている https://www.kanken.or.jp/…/challenge/level04/180606.html とのこと。もちろんここでは本来の意味です 過去2回はKAVCでしたが、今回は大阪ステーションシネマでした。観客は20人ぐらいで、ふと、どういう人が見に来ているんだろう、全員演出家か?とか思いました。 アイドルマスター、ゲゲゲの鬼太郎、仮面ライダー etc.でたくさんの人と甘いポップコーンの香りがして、見終わったあとちょっとほっとしました。お腹が空いていたのだと思います(17:55開演で20:30終演) ところで、 KAVC(神戸アートビレッジセンター)って、「新開地アートひろば」になったんですね。知りませんでした。設置目的に「子どもをはじめとするあらゆる世代の人々の交流」が追加されたそうです。WEBサイトをみると、関西小劇場的な公演は減っているような気がします。 KAVCの映画館はなくなったのかしら。小劇場・ミニシアターだけでは公共施設として理解が得られないのでしょうか。小劇場もミニシアターも随分浸透してきたと思っていたのですが、でもそれは関わっている者の感覚なのかもしれません 映像ではなく実際の観劇の様子はここに詳しいです https://www.oukakreuz.com/entry/yerma/ntlive これを読むと実際の舞台も見たくなります(いや、英語わからんがな)

0 notes
Text
《ソトワコラム》
大阪駅の巨大ポスターをみて「また印象派の展覧会かー」と思ってたんだけど
・新しくできた中之島美術館にまだ行ってないやん ・お、関連イベントで演奏会あるやん ・よくよく見たら「印象派から現代へ」となっていて、オラファー・エリアソンあるやん
と、なんとか行く理由がみつかって、行ってきました。
大阪中之島美術館 テート美術館展
まあまあ混雑してたけど、押せ押せということなく見られました。
オラファー・エリアソンは小さな展示で、「はい、なるほど」という感じ。やっぱ大規模作品をみてみたい。
ジョン・ブレッド『ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡』は意外に小ぶりの作品で、大阪駅の巨大ポスターのほうがいい。

演奏会はチェロとハープという組み合わせに惹かれる。展示絵画に紐づけた楽曲で、フォーレの「月の光」がよかったかな。これと関連付けてた(たしか)
ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー『トスカーナの海岸の灯台と月光』

演奏中のカメラのシャッター音が気になる(観客は撮影禁止なのでスタッフだろう)演奏会というよりも「イベント」という感じなのかな。ハープの中村愛さんは関東から来たということだけど「大阪の美術館なってない」とか思ってないかしら
美術館自体がおもしろかった。曲線が多い建築からこのような直線的なものに移って来てるのだろうか。黒壁というのも閉塞感あるかなとおもったけど、シャープでいい(なんとなくサイバー)
写真けっこう撮ったので、インスタをご覧ください。

・国立国際美術館の真横だった。ということは大阪市立科学館の横の横、東洋陶磁美術館、香雪美術館も近い。ゾーン形成されているのね
・ヤノベケンジの巨大作品あり。兵庫県立美術館にもあり。 ヤノベケンジ好きすぎでは?
・そして続きましてはモネの展覧会があるとのこと。 印象派好きすぎでは?
会期は1/14まで、撮影も一部分可能です
0 notes
Text
《ソトワコラム》
(映像込みでは)ワタシの21世紀観劇BESTはナショナルシアターライブ(NTL)の『イェルマ』なので、大阪で公開が始まった『るつぼ』を見に扇町キネマに。天満から何も考えずに歩いていると、扇町ミュージアムスクエアの跡地に。おっと、違うやん、Google先生に道をお尋ねしたところ病院と一体となっているためか少々まどろっこしいご案内。 https://omcube.jp/kinema/
ぎりぎりに入って、さあこれから3時間。 セイラム魔女裁判がモチーフで、1692年、日本でいうと元禄時代の出来事、これに現代的な演出をということか。「ことか」という疑問形なのは、水が壁のように降って場面転換されるシーンがモダンで美しい、美しいが、劇に何をもたらそうとしているのかがピンとこない。
ワタシは「美 至上主義」なのでいいんだけど、じゃあもっと使ってよと。これじゃ、暗転とブル(青)転とかいうところのシャワ転だよ。もっと使えば、町をおおう陰惨な雰囲気とかが醸し出されたかもしれない。水の仕掛け大変だろうに(ウチでは大変だった。ま、技術力が全然ちがうと思うけど) ブレンダン・カウエルはイェルマのときは内にこもるような、ナチュラル的演技がよかったんだけど、この劇においてはそれが緊張感を高めていかない。他の俳優は歴史劇らしく外向きなので、合わせたほうがよかったんじゃないかなあ 少女役のエリン・ドハティも激情してるのは分かるけど、人々を狂乱に巻き込むほどの人間に見えなかった。造形にも疑問があったけど、これは演出の指示かも 悪魔をみたという証言を少女が翻す、数々の絞首刑の署名をしてきた牧師がやがてこの裁判に疑念をなげかける、それらの過程がふにおちない。おちないので、いやそれじゃさすがに「言わされてんだろ」と思うよな、と思う いろいろ書いてしまったけど、NTLはBEST体験をしているのでどうしても期待が高まりすぎるんだなあ。ネットをみると高評価だし、観劇価格高騰のおり、これが3000円で見られるのは十分お得。来週まで公開してます 集団心理の暴走、とか、猜疑心、嫉妬、打算、いろいろ入っていてアーサー・ミラーのこの作品は非常に面白いと思います。それを、すごい技術力・資本力でつくったこの作品と、紙一枚しか使わないお芝居だったりするEVKKがやったらどうなるかな、なかなかできないけど。資本力(他いろいろ)足らないので。 https://youtu.be/Py9EQ4V3kXQ

0 notes
Text
《ソトワコラム》
『TAR』を見た。1回しか見ていないし映画通でもないので(見たのはDVDだし)、答え合わせしようと思っていろいろなサイトを訪問してみた。
受け止め方を見る側にゆだねる映画だそうで、とはいってもアカデミー賞多数ノミネートだし「あとはよろしく」的なアート作品でもないと思う。実際、二時間半を緊張感もって見られました。
骨子としては、ベルリンフィル初の首席女性指揮者(TAR)が、その権力をもって専横的になり、やがてそれがスキャンダルとして暴露され追放されていくというもので、いわゆる「キャンセルカルチャー」が流れにあります
性的虐待をふくめた横暴への報いの物語なのかと言われると、そういうことじゃないんじゃないの?と思って自分解釈のメモがてらこれを書き始めました。なので細部違ってるかもしれません(1回しか見てないし)
彼女はEGOT(エミー グラミー オスカー トニー)を獲り、策略ではなく、音楽の才能と情熱で女性として初めてクラシック界の頂点に立った天才だということ、そして天才は、周りに理解されないがゆえに孤独で、探求の深さと閃きがあるがゆえに平凡なものに対する厳しい態度が傲慢とうけとられてしまう。それを知ってかリハーサルで楽団員と接するとき、ユーモアを交え傲慢にならないよう自分をコントロールしようとしている、ように見える(なのでたまに傲慢が出る)
孤独であるがゆえに愛を求め、暗闇の中の一筋の光をもとめるような、繊細さと不安定さをもちあわせている。「そういうのが天才」とワタシは考えていて、その前提でこの映画を見ています
まず、音楽以外の仕事が多いこと多いこと、ああこうやって才能はすり減っていくんだなと思いました。そんな中でもパートナーや、とりわけ子供に対する愛情がせめてもの潤いになっていて、その泉を守るためには、常軌を逸していると思われる行動にもでる。だってそれが命綱だから
一方で、音楽の閃きに対する渇望はいかんともしがたく、さらには、自分とは全く違った文脈で閃きを生みだしてくる若い才能に惹かれるのは当然だろう。「首席指揮者が新人奏者を恣意的に抜擢」という図式の中にはめ込めば、権力をかさに着た「性的虐待」になるのかもしれないけど、そうだったっけ?ソロ奏者の採用はブラインドテストで全員一致だったし、新人のほうから指揮者にすりよる描写はなかったような気がする。ほとんどTARの片思いだったような。元恋人の自殺の真相はわからないし、両親からの告発となった時点でプライベートな二人の関係ではないところで事がころがってゆく
多忙、元恋人の自殺から告発、マーラー全曲の最後の録音etc.が重なってくれば眠れないし悪夢も見るよ。もともと繊細なんだし。
でも彼女は狂わない。狂気の沙汰の振る舞いはしたけれど。職も失い、感情も不安定だけれど。彼女は自分を失わない。そのことが、自分にとっていいことなのかは分からないけれど、音楽という楔が、彼女を現実に据え付ける。
↓ちなみにこんなすがすがしい映画ではない(^^;)

0 notes