百姓と麹屋を営む夫「宮本貴史」と、醤油ソムリエールである妻「黒島慶子」の夫婦ユニット「めおとと」が、「新婚旅行」として全国各地の蔵元に、挨拶と勉強の旅に出る。
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新桶を造ることは滅多にないこと。 だからこそ、その桶を置く場所を造ることも滅多に行われることではない。 今日は新桶の上に床を貼る作業に立ち会わせてもらった。
なお、動画がめっちゃくちゃブレているのは、私の体幹の筋肉が弱すぎて、不安定な足場に耐えているとプルプルしてしまうからです。予めお詫び申し上げます。

[ 桶の上に板を張る目的 ]
そもそもなぜ桶の上に床を貼るのかわからない人もいると思うので、初めに説明しておく。理由は、床を貼る目的にある。
醤油は「櫂(かい)入れ」という諸味(もろみ)を混ぜて管理する作業時間が他の発酵醸造調味料と比べて圧倒的に多い。蔵によっては、主発酵酵母が活躍する時期は毎日櫂入れをしているところもある。
そこで、木桶は醤油と味噌を筆頭に、酢や酒の仕込み現場で見られるのだが、桶の上に床を貼るのは、私の経験上では醤油蔵だけだ。それも数の多い蔵元のみ。
木桶を使う醤油蔵でも、桶の数が少ない蔵元は桶にハシゴを立てかけたり、桶の上に板を渡して足場を作って混ぜているが、桶の数が多いと板を貼ったほうが上り下りする手間も省けて足元も安定するので、ぐんと作業効率が上がるのだ。
[ 桶の口に合わせて板が貼れる理由 ]
私が醤油蔵を訪ねて初めた頃(まだ私がピッチピチの20歳)、どうやってこの板を貼ったのか謎だった。「床をくり抜いたのですか?」と本気で尋ねたところ、「いや、桶を配置した後で、床を張ったんや」と答えてくれた。「そうですか」と答えつつも、どうやったらそんなことができるのかイメージがつかずにいた。
板が透明なら桶がある場所がわかるから、ラインを入れてカットすることができるけれど、木材はどうやっているの??と。
そして、35歳になった今、現場をみてやっと謎が解き明かされた(鈍すぎる)。桶に板をあて、板の下から裁断する線を入れているのか!!!(最初の動画参照)

[ 工程 ]
板を張る工程を説明しよう。
1)板を支える柱を組む
2)板を柱の上に仮置きし、桶口の下から裁断する線を描いて裁断。
3)桶口の上に置いて仮で合わせていく。
4)板がずれないよう釘を打って固定する。
以上だ。
写真は釘を打つ場所に穴を開けているところ。 当たり前だけれど、ドリルで穴を開ける場所も、板が安定して合わさる場所を狙わなければならないし、適切な釘の太さも必要になる。

そして、個人的にこの写真の図に一番頭が下がった。
究極の足場が悪いのだ。
当然ながら、板を貼る前は桶の上に足場がない。 その状況で大工仕事が続く。 やっと板を置けたとしても、端っこは数ミリだったりする。 そして、釘を打つ前は仮置きした板がつるんつるんに滑る。 ちょっと踏み外せば2mほどの高低差から落下する。
2日連続で作業を見ていた感想として「大工は忍者である」。
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夫が母方の実家に行けば口にしていたという「郡上味噌」。 幼い頃から「個性が強い味噌だ」と思っていたと言うその味噌は、まさに個性が際立っていた。醤油としても味噌としても使えるハイブリッド式。そして強いパンチを兼ね備えている。 先日、その「郡上味噌」とその側の地区で造られる「板取味噌」を見学させてもらった。「郡上味噌」にはっきりした定義はないけれど、少なくとも今回見た味噌はよく似ている。今回は岐阜県関市板取で造られる「板取味噌」のことを記す。
なお、「板取味噌」を商売としてやっているところはなく、全て自家用として家庭で仕込んでいる。家庭で仕込んでいるところのうち、「板取味噌」を麹から造る家は3件。麹を買って仕込む家は4件だ。

これが仕込む直前の麹だ。麹に詳しい人なら、この時点で珍しいことがわかるはず。ポイントは大小2つの材料があること。大きいのが「大豆」と大抵の人が推測すると思うが、小さいのはわかるだろうか?
答えは「丸麦」。精白しただけで押麦に加工されていない大麦の一種だ。この段階で??となる。一般的な醤油ならこの小さいものが割った小麦だし、味噌なら1種類。ちなみに、割合は大豆と丸麦が約半々。再仕込・濃口・淡口醤油の大豆と小麦の割合だ。

見学当日は麹を塩水に仕込む日。見て学ぼうと思ったら「あぁ、もう仕込んでくれたらいいよ」と言われ、まさかの展開で夫が仕込むことになった。
[ 製造工程 ]
ここで製造工程を説明しよう。 大豆を蒸し、丸麦を炒ってミキサーで割る。割った際、粉状になったものと大きな粒になったものを分ける。粉になった丸麦に種麹を混ぜ、 大豆にふりかけて混ぜる。 その後、大きなサイズに割れた丸麦を混ぜる。
そして15cmの厚みにして包む。 その後は常温で保つが、 夜になると冷えるのでホットカーペットや湯たんぽで加温する。 全体的に緑になったら完成。 この日見た麹は5日かかったそう(気温は日中でも20度以下)。
塩水に仕込み、数日経ったら味噌蔵へ。 とろとろになったら完成。 早ければ5,6ヶ月で食べ始めるが1年経った方が美味しい。 また、美味しく食べれるのは3年まで。
1年経ったのもろみを掬い出し、漉して「溜醤油」として使う。 2年以上になると、色も濃くなるし美味しくなくなる。 味噌として使いたい場合は、もろみのまま使う。
その「味噌」がこれ↓

とろっとろ。一般的な味噌ならもっと硬い。醤油の諸味を見慣れている私からすると醤油の諸味と言う印象だ。しかし、香りを嗅ぐと「ぬか漬け???(言いにくくて言えない)」。

この味噌を漉して醤油にしてもらったが、やっぱり「ぬか漬け」しかインスピレーションが湧かない。甘くて深くて酸味がある。塩分が高い。「ぬか漬け」は褒め言葉にならない可能性があるので「甘くて酸味がありますね」しか言えない。

しかし、このあと思いがけず出てきたコノものに納得する。糠漬けだ。板取味噌と同じ場所でこの糠漬けのようの他、いろんな漬物を仕込んでいると言う。この糠漬け、なんと6年漬けたもの。その香りと味のパンチはヘビー級。さっき嗅いだ香りは、板取味噌の香りというより、この香りだったのか……。

続いてご好意でできたのがこの「味噌汁」。 結構覚悟して口にしたが………「おおお???? 美味しい!!」。 本当に美味しいのだ。心からおかわりをしたいと思った。味噌にはうるさい夫も賞賛している。
この味噌汁の作り方は「 2人分ならおたまの先に1cmくらいつけて、味噌漉しで漉す」だそう。他にも 「味噌煮」が定番だそうで、なす、揚げ、練り物、豆腐、こんにゃく、肉、ミョウガ などを煮るそう。


仕込み現場の風景。登録有形文化財にもなっている歴史と風情がある場所だ。 16年間「仕事」として仕込んでいる現場ばかり見てきた私にとって、地域に根ざした家庭で仕込んでいる場所は刺激的。ここにこそ価値があると深く実感しました。
なお、「産膜酵母」が出たら鯉にあげるそうですよ。製造現場のみなさま、そんなことを考えたことあります?笑
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愛知県西尾市旧幡豆地区にある酒蔵「山崎合資会社」へ。 「尊皇」というブランド名で愛されています。
実は、山崎合資会社は自宅から徒歩約10分の距離。ご近所さんです。 大きな蔵でなければ、宣伝という宣伝をしていなくとも、丁寧に造られていることが伝わるその味は、地元で高い評価と信頼を集めており、「尊皇があることが町の誇り」と皆が話します。まさに地元の自慢の酒蔵です!

酒造りに使う水は、三河湾を望む三ヶ根山の伏流水。 地下約30メートルから井戸で汲み上げています。 飲むたびに身体にスッと溶け込んで馴染む軟水です。
酒米の98%が愛知県産。「若水」(わかみず)、「夢山水(ゆめさんすい)」、「夢吟香(ゆめぎんが)」を使います。残りのわずか2%は、最高級の酒米とされる兵庫県産山田錦を使用。 地元の材料にこだわり、とろみと甘味のある酒造りを行っています。

蔵の2階からみえる三河湾の景色。 南に三河湾、北に三ヶ根。 穏やかな自然環境の中で酒が造られます。




麹造りは10〜4月半ばまで行い、吟醸酒は麹箱を使用。 最高温度は40~42℃、出麹は30℃。
実は、酒だけでなく、麹から作った「甘酒」も大人気。 甘酒の麹には、酒を仕込むのと同じ60%に削った酒米を使い、プレーン、古代米、抹茶を使った3種類の商品を出しています。 どれもすっきりとした品のある甘みで、冷やして飲むと最高に美味しいんです! 麹屋の僕自身、ここの甘酒のファンです!
蔵開きも時々やっているので、蔵の雰囲気、蔵人の人柄、仕込み水や酒の味、まちの空気を感じに来てください。 次回は9/16(日)。その次は春に開催予定です!
尊皇蔵元 山崎合資会社 住所:〒444-0703 愛知県西尾市西幡豆町柿田57 電話:0563-62-2005 Web:http://www.sonnoh.co.jp/
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あちこちにれんこん畑や梨畑が続く、伸びやかな道を車で進む。 なだらかで穏やかな景色を眺めていると、思わず鼻歌でも歌いたくなります。 今回訪ねるのは「井上味噌醤油」。「渦潮」で有名な徳島県鳴門市にある味噌蔵です。

初めての訪問に少し緊張しながら扉をあけると、7代目の井上雅史さんが、柔らかな笑顔で迎えてくれました。 その温かな人柄にホッとし、緊張がほぐれます。自然とざっくばらんに会話が進み、「蔵の中を見ますか?」と案内してくれました。

蔵の中に入ると、まずは大きな木桶があり、奥には「むしろ」や「麹蓋」など、多くの醤油蔵が手放した様々な昔ながらの道具がありました。

「日本が大切にしてきた、昔ながらの道具を使い続けると、なぜわざわざこんなに手間のかかる作り方に辿り着いたのかわかる瞬間があるんです」と話す井上さんの声には、何度も実感してきたことを感じさせる深さがあります。

「例えばこの『むしろ』。適度の給水をしてくれるので、蒸した米を広げるのに向いています。いろんなむしろがあり、本当に良いものは剥げてきたり、ささくれが出ません。これほどのむしろを作れる職人は滅多にいなくて、地元で技術を持つ方に復刻をお願いしています。『昔ながら』の良さを後世につなげるためには、多くの人たちが力を合わせることが大切です。この『昔ながらの良さ』が、いつか『当たり前』になることを願っています」
むしろを使うとむしろの破片が麹に混じるので、使わない人が多いもの。しかし、「だから使わない」のではなく、あえて「むしろ」に正面から向き合うところに井上さんの姿勢が表れています。


「道具が変わったらうちの味が出ないんです。例えば大豆は『NK缶』という圧力釜のような機械で蒸す中小の蔵元が多く、うちでも一部の味噌に使うのですが、うちらしい味はやっぱり直火の鉄釜で茹でたほうが出るんです。茹でた大豆の湯切りをするのは、この『片口手箕(てみ)』を使っています。これは先代から使ってきたもので、これと同じくらいの質のものを探し続けているのですが、まだ見つかっていません」。
昔ながらの道具を使いつづける蔵元に理由を尋ねると「新しく機械を買うと高いから」と返ってくることが多いので、井上さんのような人は珍しい。

麹を造るのも全量麹蓋。「40時間かけて麹を造り、その間は徹夜で行っています。目指すは子供の頃に経験した父が造っていた麹の香り。父が寝たきりになったので、直々に教えてもらうことができないのですが、その香りは今なお覚えていて試行錯誤繰り返しています」と、井上さん。
お父さんが造っていた麹の香りを再現するためにも、お父さんと同じように麹蓋で造り続けています。
麹の温度を上げる時には、麹蓋の上に木製の上蓋を使い、上げる時以外は藁を乗せるそう。「この藁も、単なる藁だとアクが出ますが、ちゃんとプロが職人技で作ったものならアクが出ないし、異物混入もしません」。

さらに、主力商品の赤みそは全て木桶で仕込んでおり、驚くことに木桶を新調しています。木桶を新調している蔵元は非常に珍しいこと。それも、「徳島の若手の桶屋『司製樽』の原田啓司さんに作ってもらいました。このサイズの大きめな桶を造るのは原田さんも初めてで、それはそれは唸りながら通いつめて作っていましたよ。僕は原田さんの桶作りを応援する意味も含めて発注したので、『初めての試み』はむしろ大歓迎。うちが発注した桶で、どんどん試して欲しいと思っています」。


「桶作りは一寸のミスも許されないとされますが、『こうすれば良いのでは?』と思うのであれば、実践したほうがいい。もしダメな部分があったとしても良し。失敗する機会がなければ技も磨かれませんから。原田さんも、今ではこのサイズの桶作りに慣れて各地に納めるようになりました。そんな今でも度々この桶を見にふらっと来るんですよ。何かに行き詰まった時とか。思い入れが深いのでしょうね」と、優しく微笑みました。
井上さんの懐の深さに、私は心から感銘を受けました。

そんな井上さんの味噌はナッツのような丸みとコク、甘みのある香りと味わい。その上、料理を引き締める適切な塩味もあるので、食材の繊細な味も引き立てます。 一つ一つと愛情深く、真摯に向き合い続けてできた味わいです。

「食べれないけれど、なんとか体重を増やさないといけない人が、うちの味噌で造った味噌汁なら食べることができ、体力を取り戻すことができると言ってくれたんです。これからも、そんな味噌を造っていきたいです」。 懐も愛情も深い井上さんの探求は、まだまだ続きます。
井上味噌醤油 株式会社 住所:〒772-0013 徳島県鳴門市撫養町岡崎二等道路西113 電話: 088-686-3251
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東京に着いた日の夜は「Restaurant Kabi」へ。
デンマーク領のボーンホルム島と首都コペンハーゲンにレストランを構える1つ星レストラン「Kadeau(カドー)」でシェフを務めた安田翔平さんが、世界に日本の発酵文化を表現し、「食」で日本を変えたい と、2017年11月に東京の目黒にオープンさせました。
店名の「Kabi」は、もちろん発酵に欠かせない「カビ」からとったもの。日本の発酵食品は海外から高い評価を受けているのにもかかわらず、日本ではサブ的な存在として定着しています。例えば、日本の漬物はご飯のお供。一方、デンマークではピクルスとして一皿作ります。ここに着目した安田シェフ。
“僕はこの「発酵」で、自分の生まれた国のシェフとして世界に向けて発信したい。(引用元:http://epmk.net/shoheiyasuda/)”と言います。
この「Kabi」は、私たち夫婦が登壇する「発酵醸造未来フォーラム」にも登壇&出店。 同じイベントの登壇者なら話もしやすいでしょうし、何と言っても料理が気になって訪ねました!
気取りすぎないシンプルな内装。若くて気さくでなフタッフのみなさま。親近感がもてる居心地の良い雰囲気でした。
今日のコースはなんと13品!どんな料理が出てくるか楽しみです。

まずは、コースと別でドリンクを注文。 嫁が頼んだのは、アルコール発酵させたネーブルのジュース(アルコール度数は0.5%程度)。

一品目:ハマグリのスープ。備長炭の香りのオイルを添えて

2品目:穴子の天ぷら。梅干しのパウダーをかけて

3品目:太刀魚とブロッコリーを発酵させたソースのマリネ。ベルガモットをのせて

4品目:葉わさびで巻いた鯖寿司

5品目:もろみに漬けた帆立に、あさつきのピクルスをのせ、グリーンピースの発酵ジュースをかけて

6品目:ぬか漬けにした菜花。春菊のオイスターマヨネーズ和えを添えて

7品目:ボタン海老の炭火焼。ブルーチーズと黒にんにくのタレと、フキノトウのパウダーをかけて(写真右)。写真左はボタン海老の頭。

8品目:大根のぬか漬け。発酵トマトをかけて

9品目:サワラのグリル。麹と鹿肉のソースを添えて

10品目:豚肉に奈良漬をのせて(写真は肉が食べれない嫁のために魚)

11品目:いぶりがっこと鮒寿司が入ったおじや。酢とヨーグルトパウダーをかけて

12品目:《デザート》オリーブオイルのパンナコッタ。発酵いちごと塩麹のアイスを添えて

13品目:《デザート》人参、ネーブルオレンジ、発酵金柑に、味噌と人参のクリームをかけて
以上13品(キャプションは料理名ではなく、伺った内容です。一部抜けていたらごめんなさい!)。
斬新な組み合わせなのに、味は食べやすいものばかり。うっかり「カビ」のことや、メモすることも忘れそうになるくらい、ただただ料理を堪能している私がいました。素直に「美味しい!」って思わせてくれるって、凄いことだなぁ。
話しかけて来てくれたお店の人に感動を伝えると、安田シェフを呼んでくれました。とても気さくな安田シェフ。「お店の奥で発酵させているんですよ。見ますか?」と店の奥に案内してくれました。

人参+米麹+塩の醤油風調味料

魚+麦麹+豆麹で仕込んだ魚醤

グリーンピースの味噌

鹿肉の味噌

中国の後発酵茶で造ったコンブチャ


想像以上にいろんなものを仕込んでいました。 「これらを料理に使っているんですよ。デンマークでは、米や豆だけじゃなく、いろんなものを発酵させているんです」と安田シェフ。
日本食の発酵技法を活かし、様々な材料を醸して新しい風味を引き出す。 安田さんにとっての「カビ」は、私たちが思っている発酵よりずっと自由でした。製造業者が作る「商品」は「 一定の味」が必要になるけれど、安田さんが仕込んだ物は、安田さんの想像と違っていても、その特徴を活かすことができる。それは料理人ならではの楽しみ方であり、西欧の人が持つ柔軟さなのかもしれません。とても刺激的な一時でした。
Kabi 住所:東京都目黒区目黒4-10-8 電話: 03-6451-2413 営業時間: Tasting Menu 18:00 or 19:00 -21:30(Reservation required) A La Carte 21:30-24:00(Undecided / Non-reservation) 定休日:不定休
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「新婚旅行とういう名の発酵旅」も、冬は夫が仕事(麹屋)で監禁状態になるので(笑)お休み。 そんななか、「発酵醸造未来フォーラム」でトークをご依頼いただいたので、この日だけなんとか空けて夫婦揃って東京に行きました。
今回は挨拶周りと登壇がメインだったので、まるで「『新婚旅行という名の発酵旅』を発表する新婚旅行」。言葉にすると複雑…笑。
朝愛知を出発し、お昼に東京に到着。 さぁ、まずは腹ごしらえです!
向かうは秋葉原にある、精進料理「こまきしょくどう」へ。 全国の醤油屋や味噌屋とも交流の深い、ちゃっきちゃきの女将「藤井小牧」さんが「毎日食べるもので、日本の食文化を守れる」という考えで行っています。
私たちが頼んだのは「3種の精進定食(写真)」。 その日のお惣菜の主菜を1つ、副菜2つ。計3種のおかずにご飯とお汁がつきます(平日ランチのみ。980円 )。他にも副菜を3つ選べる「4種の精進定食」もあります(1280円)。
丁寧に作られたご飯が心と体に染み渡り、体の奥からググッと元気が湧き出ているのを感じました。あぁ、こんなご飯を求めてました…!満足。

店内の窓際に置かれている、自家製の醤油や味噌など。楽しみながら探求しているのが伝わってきます。

さて、こまきしょくどうと共に「CHABARA(ちゃばら)」内にある「日本百貨店しょくひんかん」には、小豆島の「ヤマロク醤油」が「木桶職人復活プロジェクト(※)」として造った木桶が展示されています。
こまきしょくどうの小牧さん(左)と一緒に職人ポーズで記念撮影。

そしてアキバと言えばVR!? これを装着すれば、木桶の中に入ってるかのようです! 笑いました。笑
ちなみに、日本百貨店しょくひんかんの商品ラインアップ、すごくいい!
こまきしょくどう 鎌倉不織庵 住所:東京都千代田区練塀町8-2 CHABARA(ちゃばら)内 電話:03-5577-5358 営業時間:11:00-20:00(LO19:30) 定休日:不定休(Webサイトに掲載)
日本百貨店しょくひんかん 住所:東京都千代田区神田練塀町8-2 CHABARA(ちゃばら)内 電話:03-3258-0051 営業時間:11:00~20:00 定休日:元日、 6月の第1水曜日、 11月の第1水曜日
木桶職人復活プロジェクト(日本百貨店しょくひんかんfacebookより) 香川県小豆島からトラックに揺られてやってきた木桶を、プロジェクトの代表、ヤマロク醤油の山本氏をはじめとした日本各地の有志たちがお神輿のように背負って、秋葉原の街を練り歩きました。 日本には、醸造用の木桶を製造する桶屋さんが残すところあと「1社」のみとなりました。 このプロジェクトは、約50年後には日本から無くなってしまうであろう“木桶による食文化”を子や孫の代まで継続させる為、醤油屋自らが木桶を作る事でその伝統と木桶文化の継承を目的とした、非常に意義のある企画です。 現在その活動を支持する全国の生産者さん、大工さん、木桶職人、専門店などが参加して、定期的に新しい木桶の製造を行っています。
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赤い色の陶器が有名な「常滑焼」。 産地は、知多半島にある愛知県常滑市。瀬戸・越前・信楽・丹波・備前を含む「日本六古窯」の1つとされ、その中でも最古、最大規模という。その歴史はなんと900年以上。今回は、窯元の一つ「山源陶苑」さんに行って来ました。
伝統技術は磨きつつ、デザイン性や使い勝手を、今のライフスタイルに合うよう「常滑焼の伝統を更新する」にチャレンジする窯元です。

名古屋駅から常滑駅まで電車で35分ほど乗車し、下車後10分ほど歩けば「山源陶苑」に到着。今日は特別に工房の中にいれてもらいました。
小さな新しい窯元をイメージしていたら、生産ラインが整う工場のなかで、熟練の技を持つ職人が黙々と作っていました。




型で甕を作り、職人の手で微調整して整えます。 さわると冷たく、柔らかい。 持ち上げる時は緊張が走ります。

工房から歩いてすぐのところに、おしゃれな直営店もあります。

こちらはワークショップスペース。 味噌仕込みや陶芸体験もできます。
今回こちらに来たのは、これから味噌を仕込んでみたい!という人向けの甕として、こちらの甕が目に止まったから。
僕も前々から常滑焼の甕で味噌を仕込んでいますが、サイズが大きく、デザインも昔ながらの形。仕事として仕込むにはぴったりだったけれど、「2,3kg仕込んでみたい!」という若い世代の人にとっては、手を伸ばしにくいもの。「だからと言って、プラスチック容器もなぁ」という人に、「山源陶苑」さんの甕がぴったり。
今回訪問することで、 どんな職人が、どんな現場で、どんな仕事をしているか知ることでき、ますますイチオシしたくなりました。そして、facebookで紹介すると、「欲しい」という声が次々と上が、あっという間に数十個販売することに。やはり美しくて利便性が良い道具は、心に響くんだなぁ。
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山源陶苑
〒 479-0832 愛知県常滑市原松町3-7 tel: 0569-35-4657/fax: 0569-35-4639 e-mail: [email protected] web: http://tokoname.com/
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三重県鈴鹿市にある「東海醸造 三百年蔵」へ。
新婚旅行ですが、本日は嫁不在! 「石窯Pizzeria Ocean」の研修も兼ねて今回は5人で蔵主の本地 猛さんを訪ねました。
東海醸造は300年続いていて、 江戸の頃は僕達の住んでいる愛知県三河の大豆と塩を使っていたそうです。 今は三重県産大豆ふくゆたかを使用。

全量木桶仕込みで豆味噌、たまり醤油を造っています。 所有する木桶は約30本、随時使用している木桶は約20本。
全てに豆味噌を仕込んでおり、豆味噌から出てくる水分を「たまり醤油」として販売しています。桶の下のほうには「呑口(のみくち)」があり、ここから出てくるのが「生引き(きびき)」の「たまり醤油」。
呑口の内側にはこの山型の木が入っています。山型の凹みには味噌は入らずにたまり醤油だけが入るので、呑口からたまり醤油が出てくる。という仕組みになっています。
また、たまり醤油が流れ出やすくなるよう、全ての木桶が少し斜めに置かれています。

豆味噌の上には石の重し。 岡崎で造る「八丁味噌」ほどは、高く積み上げません。

ちなみにこれが「八丁味噌」(写真は「まるや八丁味噌」)。
八丁味噌は塩水の量が少ない分、重しである石を多く積み上げ塩水が木桶の上の方まで上がるようにしています。 一般的な豆味噌は八丁味噌より塩水が多いので少しの重しで塩水が上がってきます。

味噌をスコップで掘り起こします。 かなりの重労働!

味噌を味見させていただきました。 豆味噌はふた夏越えて食べごろとなりますが、 東海醸造の味噌は三年半熟成。3回夏を越します。 旨味の結晶チロシンがたくさん。

味見をした直後の表情です。 まさに旨味と栄養素のダイナマイト! 食べるたびにニコニコしてました。笑

たまり醤油の味見も!

本地さんはお話がとても上手なので引き込まれますが、日々は現場で働く職人でありその目線でのお話がとても親しみを感じるのです。
帰ったらこの味噌で味噌汁作りますが、オススメはイモの天ぷらに豆味噌をのせて食べる!だそうです。
忙しい中ありがとうございました! また次回は嫁をつれてうかがいます。
東海醸造 三百年蔵
住 所:〒 513-0815三重県鈴鹿市西玉垣町1454 TEL:0593-82-0001 FAX:0593-82-5135 E-mail:[email protected] http://tokaijozo.com/
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さぁ、「ハッピー太郎 醸造所」へ!
「冨田酒造」をあとにし、木ノ本駅から電車で約40分。 彦根駅で下車すると、ハッピー太郎こと池島幸太郎さんが駅まで迎えに来てくれました。 しかも普段は軽トラで移動しているのでお知り合いから車を借りてきてくれるという有り難さ。 ちなみに我が家も軽トラのみで生活してます。 乗車人数は2名になるから3人以上の場合は他の車が必要だけど、日常使いには軽トラが最高!
さて、車に乗り込むと……
ん? ん? ん!
なんと車のテレビで「新婚さんいらっしゃい」がやってるではないですか!
この旅も祝福されているようです。笑

まずはハッピー太郎さんオススメ、「VOID A PART」でランチ。 「小さな糀屋なのでうちだけ見てもすぐに終わってしまうので」と池島さん。うちも小さな糀屋なので凄く凄くわかるんです。心遣いが嬉しいです。

今日の「VOID A PART」は、地元オーガニック農家の野菜に特化した様々な食のスタイルを提案している「木下実験室」の高木あゆみさんが作るベジメニュー!肉が食べれない嫁には嬉しい料理です。
体に優しく、味わい深い料理に満たされた一同は、いよいよハッピー太郎 醸造所へ。

「ハッピー太郎」さんは滋賀県大津市育ち。
日本海酒造(島根)、冨田酒造(滋賀)、岡村本家(滋賀)の3つの酒蔵に計12年勤め、『顔の見える発酵食品で、つながりを取り戻そう』をテーマに、彦根を舞台に2017年1月に「ハッピー太郎醸造所」を創業。糀、味噌、玄米ふなずしの製造販売をしています。

古民家の一画に漬物や甘酒などを販売しています。 味噌や鮒寿司も造っているので、麹だけでなく、加工された物も色々と買えるのは嬉しい。

池島さんの仕込んだ鮒寿司を食べさせてくれました。 鮒寿司は、フナを用いて作られる「熟れ鮨」として有名で、滋賀県の郷土料理。 好き嫌いはわかれます。 大きく。

香りの強さの順位はこれくらい。ウィキペディアより。

準備してくれたのは鮒寿司のお吸い物! お湯又は出汁をかけて数分待ちます。 旨味が滲み出て、匂いの気になる人もグッと食べやすくなります。

ほぐして食べると…
美味しい! 本当に食べやすいです。 この辺りではお腹の調子が悪い時は鮒寿司のお吸い物を飲むそうです。 鮒寿司の乳酸菌の効果でしょう。

電車の時間が迫る中一緒に写真を撮りました。 糀屋同士だから共感できる話。 室のつくりや温度、湿度の事、一度に作る量や販売の仕方まで。 短い時間でしたが、同業者を快く迎えていただけた事に感謝です。 ハッピー太郎さんまたぜひ愛知で!
ハッピー太郎 醸造所 TEL 080-5236-2593 住所 〒522-0053 滋賀県彦根市大薮町1624 営業時間 13時~17時 定休日 不定休・営業日はブログにて 駐車場 有(2台) https://www.facebook.com/happytarokotaro/
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「七本鎗」の名で知られる「冨田酒造」へ。 470年の歴史を持つ木之本(滋賀の湖北)の古酒蔵です。
蔵元杜氏である15代目の冨田泰伸さんと私(嫁)は前々から友達。さらに夫の家にも2回泊まりに来ているので親しみがあり、ぜひ訪ねたいねとなんども夫と話していました。
とはいえ訪問希望日は11/19(日)。冨田酒造の酒造りは10月始めから4月半ばまで行っており、酒造りで大変な時期の上に日曜日……って…。とダメ元で伺わせてください!と言ってみたら快くOKしてくれました。ありがとうございます!
木之本駅で下車して、山手に5〜10分ほど歩くと、江戸時代から歴史が刻まれた趣ある建物と杉玉が見えました。蔵の前には老若男女多くの人が行き交います。「すごく雰囲気いいね。そして賑わっている。観光地?!」と驚く夫。
カラッと引き戸を開けると、古材が活かされたセンスある小さな売店が迎えます。そこにずらりと並ぶセンスあるパッケージの酒。あれもこれも飲みたくなります。笑
お酒に見とれていると、奥から作業着のまま冨田さんが「ごめんごめん、お待たせ」と屈託のない笑顔で出てきてくれました。すごい人とわかっていながら、その気さくさについつい甘え、30分ほど四方山話へ。
「あ!次の予定あるわな。せっかくやったら蔵見てって」というお言葉に甘えて案内してもらいました。最初に案内してもらったのは水汲場。琵琶湖の北側にある冨田酒造は綺麗な水に恵まれます。地下18mから組み上げる水は、硬度50mg/lの中軟水(※)。しっかりとした口当たりと思ったけれど、これでも軟水なんだなぁ。

そして次に醪が並ぶ場所へ。「米1に対して水を1.3倍入れて…」と説明を聞きつつ、ついつい数本のタンクを埋め尽くすくらい描かれたラクガキが気になります。笑 いかに愛されているのかが伝わるなぁ。

続いて案内してもらったのは、洗米・浸漬工程へ。 「ここが一番大切な工程や。米の種類でも温度でも適切な浸漬時間が変わるから、毎日10kg単位でいくつかサンプルをとっている」と冨田さん。10kgってけっこうあるなぁ!でも、確かにそれくらいの量でサンプルを取らないと、実際と変わってくるんだろうなぁ。
「ここで味の基本が決まる。素材感、土着感を大切にしながら、こうやって合わせるところは合わせて理想の風味にしていくんや。 「目指す風味は、味がしっかりしていながら、どこかすっきりとしている酒。料理とのペアリングが大切やからな。単に重いだけじゃなく、すっきり感があったほうが、ずっと美味しく楽しめる」

そして特別に麹を作る室にも入らせてもらいました。まさかの展開に麹屋の夫は前のめり。「どれくらいの量で?麹に『の』の字や線を入れる?」と麹トークに花が咲きます。


そして醪の部屋へ。ヤクルトとラムネを想わせる弾けんばかりの若々しい香りが心をくすぐります。

なお、冨田酒造にところどころあるステンドグラスはお姉さんが作ったそう。なんて多才な家族。
…と、話が盛り上がっているうちに電車の時間が迫ってきました。「あぁ!でもお酒も酒スイーツも欲しい!」とバタバタと買い物をしているうちに車を用意してくれ、冨田さんが駅まで送ってくれました。ご…ごめんなさい…。そして本当にありがとうございます!
※ 水の硬度: 軟水=ゆっくり発酵が進む/失敗しやすい/なめらかで香り高い/女酒/代表産地:伏見(京都) 硬水=早く発酵が進む/失敗しにくい/芯のある辛口/男酒/代表産地:灘(兵庫)
冨田酒造(銘柄「七本槍」) 住所:〒529-0425 滋賀県長浜市木之本町木之本1107 電話番号: 0749-82-2013 Webサイト:http://www.7yari.co.jp/
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富山の晩御飯! 宿から近いお店「かんにんや」に何気なく入ったら大当たり! イカのイカ墨塩辛、サバの麹漬け、にしんの甘酒漬け。 どれも最高だ。

かにわっぱ。 蟹をたべて旨味と甘味で全身がリラックスするという初体験をした。笑 蟹のハサミが神経を刻んでいるかの様に全身が緩んでいく。 美味しいのひとつ上の体験。
かんにんや 住所:〒939-1635 南砺市福光7331-1 電話番号:0763-52-7850 営業時間:17:00~22:00 定休日:日曜日 駐車場:有
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「土遊野」へ来ました! 米、野菜、養鶏、鶏肉加工、酪農、牛乳卵加工と 山の上の上にある土(ど)と名の地名で農業と加工をしている土遊野。 夜に車で走ると不安になる山奥でこの集落には土遊野一件しか今はない。

卵を取るだけでなく、食肉用の養鶏もしている。 1ヶ月半〜2ヶ月育てたら、近くのフランス料理「レヴォ」さんに出荷している。「プロフェッショナル」でも取り上げられた名店です。 1週間に200羽生まれている。だいたい常に2000羽を育てている。


鶏肉の加工場。

土遊野の田んぼからの景色。 絶景! 米は全部で8〜10h。90枚の田んぼを耕作している。 栽培品種は、 テンタカク、イセヒカリ、コシヒカリ。 有機のお米は合鴨で除草を行い、仕事を終えた合鴨は鶏と同じようにさばかれて食肉になる。

鶏には落ち葉+米ぬか+酒粕をベースに水をかけて発酵させて飼料にしている。 さらに、魚粉やカルシウム、オカラやニラなどその時期その時に採れるもの混ぜ込む。
鶏舎が臭く無いのはこの発酵飼料が理由ではないかな。

食に必要なものはほとんど作っているが、 水車で発電もしている。 これだけでまかなっているわけでは無いが全てにおいてとことん挑戦していただきましたスタイルが素晴らしい!

代表の河上めぐみさんと。 約40年前に造林地の農薬空中散布を阻止するために結成された草刈りボランティア「草刈り十字軍」に両親が参加し、出会い、結婚してこの土地に住み始めた。両親はもともと「土に近く、川の水を引きて生きる暮らしをしたかった」と考えていたそう。
その両親の娘さんのめぐみさんが土遊野を引き継ぐ。
ただただ農業を仕事として継ぐだけでなく、 こ大地に根ざした思想と生き物に対する愛情と命に向き合う姿勢も引き継いだんだと感じました。
土遊野 住所:〒939-2236 富山県富山市土167 電話番号:076-468-2178 Webサイト:http://doyuuno.net/
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富山県の福光にある「石黒種麹店」に来ました! 日本に10軒ほどある種麹屋の1つです。 麹を造るものなら種麹屋から聞ける話しは全身の神経を感度全開にして挑むわけです。 嫁が以前訪問し面識があったのであらかじめ麹を造っている環境、道具、規模などを聞かれこの日は自分のつくる麹を持参しました。 試験に挑む気持ちですが、より良い麹のヒントになる!という希望が大きくワクワクです。 ちなみに麹を生業にしているので受け入れていただけましたが、個人で麹造りをしている方の訪問は御断りされているようです。

まずは甘酒をいただきました! この日の富山県は雨も降り、本当ーに寒い日。 温かい甘酒が身体を芯から温めてくれます。

スッと息子さんが石黒種麹店の麹を持ってきてくれました。 なんと綺麗!道具もまるで工芸品です。
石黒さんの話は書ききれないので詳細は省きますが、
石黒麹店の麹の酵素量は5200ユニット、標準は1000〜2000ユニット、機械式円盤製麹は800ユニット。すごい!
ちなみに、みやもと糀店の米麹も見てもらいました…。ドキドキ。 「うん。悪くないよ。なかなかだね。みた感じ3000〜4000ユニットあるんでは?あと一歩でうちみたいな数字が出るよ」と。
あとひと押しどうやったら良くなるのか? という問いに、全ての製麹過程を細かく聞いてくださり、 改善できるポイントを的確に引き出していただけました。
この冬はあとひと押しを改善していきます!

味噌、甘酒が店頭で買えます。
石黒種麹店 住所:〒939-1652 富山県南砺市福光新町54番地 電話番号:0763-52-0128 営業時間:平日9:00~19:00 土・日・祝10:00~18:00 定休日:土、日曜日が不定でお休み
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「バタバタ茶伝承館」から車で15分ほど移動し、「栄食堂」へ。 「栄食堂」に行こう!と思ったのは、朝日町のご飯どころを調べてみたら、異様に「たら汁」を出しているお店が多く、なかでも「栄食堂」は特に地元に愛されていることが伝わったから。
いざ車で向かい、栄食堂に近ずくと次から次へと「たら汁」を掲げたお店が出てきました。そしてふと、道沿いにでかでかと「たら汁」と書いた栄食堂が現れました。

あります。あります。「たら汁」 200円の「みそ汁」や300円の「とん汁」と比べたら2〜4倍の値段。 原価が高い?もしくは数人分?と疑問が湧き、お店の人に量を聞くと「1人前」とのこと。ボリューミーサイズに対応できるように、まずは1人前を頼んでみました。

「少々お時間をいただきます」ということで、そばにある惣菜からいただくことに。きになるものを持って行って、後で清算するスタイル。どうやら器で値段を判断しているようす。
私は写真の「400」の数字がついたものが気になり、持って行きました。 後で聞けばタラとタラコの煮物らしい。タラ尽くし。

日本酒が進みそうな料理をつまみながら(現実はお茶)、たら汁を待つこと約10分……。

出てきました!な…鍋で。これが1人前………。 やっぱり1つでよかった。味噌汁用の椀ではなく、陶器の椀に入れるのも特徴的。
いざお味は……。品がありました。 まずお味噌の「味噌」らしさが控えめで、お澄ましに近い印象。色も淡い。 タラはぶつ切りにされ、アラ、頭も、キモも、白子まで、余すところなく鍋に入っています。身はとっても柔らかく、こちらも品がある優しい味わい。
調べたところ、朝日町が面する「宮崎海岸」ではかつてタラが豊富に水揚げされていたそう。けれども水分が多く、肉が繊維質であるため鮮度が落ちやすく、市場に出しにくい魚だったので、地元の漁師たちはぶつ切りして汁に入れて食べてきたそうです。今では漁獲量が減ったそうなのですが、今なお地元の人に愛されています。
栄食堂 住所: 〒939-0704 富山県下新川郡朝日町境647−1 営業時間: 7:00~22:00(LO21:00) 定休日:第4月曜日(祝日の場合は翌日休み) 電話番号: 0765-83-3355
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新芽を摘む緑茶とは違い7月に茶葉を収穫。 徳島の発酵茶阿波番茶も7月収穫だった。 その後葉を蒸し、写真の堆肥BOXの様な箱の中で発酵させる。 温度は60〜70度まで上がり、切り返しをして温度の上がりすぎを防ぐ。 どんな菌を使うのか興味があったのでたずねると枯草菌だそうだ。 納豆や藍染のすくもを作る同類の菌。
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