Okinawa SOBA EIBUN:小酒館風格沖繩麵舖
提到沖繩都會吃的沖繩麵,總是聯想到在老房子裡面吃嗎 ? 「 OKINAWA SOBA EIBUN 」 在日本美食網站食べログ有著3.5分的好評價,門口就有濃濃的日雜風像是小雜貨店一樣可愛,推開木頭門,工業風的裝潢會讓人以為是咖啡店或是小酒館,老闆以拉麵的做法煮沖繩麵,湯頭不死鹹與眾不同,又除了傳統的三層肉,還有炙燒過入口即化的豬排肉,下午三點店裡還滿滿的都是在地人拜訪 !
原文連結 : https://goo.gl/rbD1jz
你對沖繩麵 (Okinawa Soba) 印象是什麼 ?
說起沖繩庶民美食,其中不可少的一樣就是沖繩麵,沖繩麵可說是沖繩最為典型的傳統日本美食之一,以小麥粉製成的麵條,加入鹽及鹽水打製成比較寬且口感帶硬的麵條,湯底則是多半以柴魚和魚貝類熬煮而成的清爽口感。在沖繩境內,有著許許多多的沖繩麵舖林立,從口味到手工麵條軟硬度和價位,都提供著不同的多樣化選擇,其中位在沖繩壺屋小角落的沖繩麵店,在日本美食網站食べログ有著3.5分的超高評價,走近一看不說還以為來到了咖啡館還是酒館,這是一間不同於傳統麵舖但也賣著沖繩麵的「 OKINAWA SOBA EIBUN (オキナワソバ エイブン)」
小酒館風格沖繩麵舖
OKINAWA SOBA EIBUN,老闆中村栄文さんは,是日本岩手縣人,由於對於沖繩麵的熱愛,曾經在沖繩麵屋老舖學習過並於縣內品嘗了上百間沖繩麵,最後決定選擇在那霸壺屋這裡開設獨立店鋪。OKINAWA SOBA EIBUN 雖然也是賣沖繩麵,但從整間店的裝潢風格到烹煮料理的手法卻相當創新,首先是從入門處以木製刻出的店名 SOBA EIBUN,就像日系雜貨門口會有的招牌風格裝置,推開木門來到了右邊是工作的吧台區,以極具現代感的黑板呈現滿滿的店內菜單,這裡適合單人少數人數享用餐點的座位,而中間區域則是四人座的兩張桌,最左邊則是整間店的視覺重點,店主將收集來的漂流木經過整理後,以大量木頭與木製色系擺飾妝點整個區域,呈現設計兼具時髦的風格,外加擺放著幾張高腳桌椅,抬頭上方溫暖的燈光投放於室內,一改傳統沖繩麵舖的枯淡素雅,風格強烈的自然派原生感洋溢著鄉間小酒館的輕鬆氛圍,不管是大口吃上一碗熱呼呼的麵還是來杯啤酒,都相當適合。
bun bun セット¥1050
而說起料理,我們點上了「bun bun セット」(¥1050) 套餐中有「沖繩麵」與「雜炊飯」和店家與一旁的蔬菜碟。這碗沖繩蕎麥麵,湯底的豚骨是經過長時間熬煮而成,而與一般沖繩麵不同之處在於湯頭中又多了甘辛醬油、昆布以及鰹魚風味在其中,湯頭濃郁回甘,像是將���繩麵結合了拉麵滋味,配上Q彈有勁麵條相當完美,而最上方的主角軟嫩的豬肉,有著三層肉與帶軟骨的豬腹肉(軟骨セット)、豬軟骨肉幾種,不同部位的豚肉以不同方式料理後所表現出的口感皆不同,有的咬下入口即化卻不過於軟爛,有的帶些咬感的肉塊則是因為稍微炙燒過而呈現軟中帶硬的風味,整碗品嘗起來相當立體,原本簡簡單單的沖繩麵,經由店主創新手法詮釋後,口感變得創新且奢華,是少見的沖繩麵風味。
軟骨 セット ¥850
而另外點上的是「軟骨 セット」(¥850) 這道就如其名的是以軟骨為主角,湯頭同樣濃郁,軟骨肉質則是經過24小時熬煮後軟嫩的相當順口,越嚼越香。而除了熱呼呼的湯麵外,還有店內自創的「特製蕎麥涼麵」、「涼拌蔬菜冷麵」等等夏日系列也是一大特色,冰涼的冷麵裡放入大量的蔬菜,並且有點微辣的口感十分適合南國夏日,以及創意料理的「特製高湯凍乾麵」,是將麵汁作為高湯凍之後,淋上醬油拌麵享用,相當獨特的口感都能在這裡品嘗到。
OKINAWA SOBA EIBUN
以新穎的空間氛圍和創新的料理口味,營造出以年輕化的視覺氛圍享用沖繩傳統料理的經典滋味,下回來到有著濃厚日本生活感的壺屋通街區,別忘記也來品嘗一回沖繩傳統經典沖繩麵 (Okinawa soba) 新滋味哦。
沖繩上癮:奔向海灘秘境x南國度假,自助島旅上路!
OKINAWA SOBA EIBUN
オキナワソバ エイブン
沖繩縣那霸市壺屋1-5-14
電話: 098-914-3882
營業時間: 週六週日 11:00-18:00
周一至周五 11:30-18:00 定休日:週三、每雙周之週四
Follow Me on IG
Follow Me on Facebook
原文連結 : https://goo.gl/rbD1jz
More from my site
沖繩美食 X 越南餐車 CO’M NGON X 越南三明治 MIX 沖繩風味小餐車
沖繩美食 X MAYBE BAKERY X 享受最真實的麵包口感
沖繩美食 X CALiN X 山丘上的小木屋甜甜圈
沖繩美食 X パン屋水円 bakery SUIEN X 帶妳走進暖心暖胃的質樸麵包小舖
4 notes
·
View notes
ケーキ屋さんを営んでる国広兄弟と、女性向け雑誌の記者?してる長義くん
ところで、今日くにひろ(ローマ字表記)って名前のケーキ屋さんを見つけたので(折角なのでショートケーキを買った。今夜のデザート)、ケーキ屋さんを営んでる国広兄弟と、そこに取材に訪れてまんまとまんばに恋してしまう女性向け雑誌の記者?してる長義くんというちょぎくにの話をしていい?いいよ。
そのお店は少し郊外の、各駅停車しか止まらないような駅の商店街の、さらに少し外れに位置しているお店で、だから長義くんも別に取材しに行きたくて見つけたとかじゃなくて、休みの日に、今日は少し寄り道して帰ろう、みたいなそういう気分でいつも通らない道で帰った時に、
可愛らしい外観のお店が目に入って、職業柄そういうところにふらりと立ち寄る癖があった長義くんはお店に吸い込まれていったのね。「いらっしゃいませ」と背の低い男性、まあ堀川くんなんだけど、堀川くんがにこやかに声をかけてきて、長義くんはそれを特に気にする様子もなく、
これもまた職業柄の癖で店内を見回して、商品を値踏みするようにじとっと見てしまう。堀川くんはそんな長義くんに対して、機嫌の悪いお客様なのかなと思って、「すみません、今日はもうすぐお店閉めるので、あまり残ってなくて…」と申し訳なさそうにするんだけど、
そこで長義くんは自分の悪い癖に気がついて「あ、ああ…すまないね、職業柄こういう店は観察してしまうところがあって…不快だったかな」と堀川くんに返す。「いえ!気を悪くされてないならそれでいいんです。職業柄って、貴方も何かお店を?」「いや…俺は、」こういった店を雑誌に乗せるのが仕事で…
と言おうとしたところで、奥の方から人が出てくる。まあまんばなんだけど。「兄弟、明日の仕込みについて兄弟が言ってたことなんだが…」と周囲を気にする様子もなく店の話をしかけたまんばは、もう店には誰にもいないだろうと思っていたのか、長義くんの姿を認めると、少し驚いて、
それからやや気まずそうに「す、すまない…!」と言って、あわてて引っ込んでしまう。「あ、兄弟!…本当にすみません、ちょっと向こう行くので、ごゆっくりどうぞ!」とぺこりと頭を下げて、「兄弟、明日の何ー?」などと言いながら、堀川くんまで店の奥へと引っ込んでしまう。
「…不用心だな」1人店内に取り残されてぽかんとしていた長義くんは、ぽつりとそう零して、それからケースの中のケーキを眺めた。
しばらくケースを眺めながら待つと、堀川くんが戻ってくる。「お客様なのに、お待たせしちゃってすみません!」と言って、小さい体に忙しない様子の堀川くんに、長義くんは小さく笑みを作って、「いや、いいよ。知らなかったとはいえ、閉店間際に店に寄った俺にも非はあるしね…それより、彼は?」
と気にしていないことを伝えつつ、まんばについて訊ねた。堀川くんは、少し言葉を探すように目を逸らして、それから「彼、えっと、彼はその…ここのパティシエで…でも、ほら、あんな見た目だから目立つでしょう?でも、それが不本意みたいで。それで、お客様が来店されてる時はずっと奥にいるんです。
だから、貴方がいて焦っちゃったみたいで…」と纏まらないような言い方で話して、最後に、悪い子じゃないんですよ、と続ける。
続き。堀川くんがまんばを守るような発言は少々気にかかったものの、自分には関係ないか、と長義くんは思い直して、その日はショートケーキをひとつ買った。家に帰って早速食べてみると、これがまた美味しい。ふんわりとしたスポンジは口当たりがよく、ほどよい甘さの生クリームは苺を引き立てる。
甘すぎないクリームではない。しっかりと甘いのにしつこさがない。数々のスイーツを食べている長義くんでも、驚くほど美味しいと感じた。こんなに美味しければ話題にもなっているのではないか、いや、取り上げられているのを見たことはないな、そう思いつつもネットで調べてみる。
店のホームページはなく、食べログみたいなのにも登録はない。だから、勿論話題は余り見つからなかった。立地もそんなにいいわけではない。これがもし、表参道なんかにある店ならば、あるいは行列でもできていたのだろうと思う。そこで、ふと店員は名札をしていたな、ということを思い出した。
その名前で検索をかけてみる。話をした店員の名前は見つからなかった。しかし、似た名前として、あのすぐに奥に引っ込んだ金髪の青年が、写真付きで見つかった。数年前の、世界大会ジュニア部門のページだ。「…フランスの、世界大会の優勝者…?」思わず呟く。
そのページにあったのは、フランスで2年二1度開催されるスイーツの世界大会の、25歳以下のジュニア部門での優勝記録だった。少し考えて、当時のニュースを新聞社のサイトで調べてみる。「6年前の10月…あった…なになに…?”15歳、スイーツの世界大会で歴代最年少での優勝”…」
長義くんがスイーツ業界に詳しくなったのは、あくまで、仕事として覚えていくうちに、というやつで、だから当時このニュースに興味関心などもなく、したがって覚えもなかった。「15歳…じゃあ、今は21か…俺よりも年下じゃないか」ほんの興味だ。次は、彼とも話をしてみたい、と思った。
追われる夢を見て、まんばは飛び起きた。時間を見ると、まだ起きる時間まで少しある。悪い夢だったからか、少し荒い息を調えて、窓を見る。まだ暗い。けれど、そんな静寂がまんばを何よりも落ち着かせた。この家にはテレビはない。まんば自身が嫌がったからだ。
大会で優勝してから4年間、まんばはずっと引きこもりだった。家の外というのがどうしてでも怖い。だから、安全な家の中に籠るようになってしまった。そんなまんばに対しても、兄弟は優しかった。「大丈夫」「兄弟のせいじゃない」「何も悪くない」と繰り返し言ってくれる兄弟が、まんばには2人いた。
まんばにとって、当時の救いといえばそれくらいだと思っていたし、逆に言えば、彼らがいたから自分はどうにかなったのだとも思う。2年前、通信制の高校で高卒認定を受けて、それから夜間の専門学校に入った。二度とするかとすら思っていたお菓子作りを再開した。
それから、兄弟達の手伝いということで、兄弟が3年前から営んでいた洋菓子店に、パティシエとして入ることにして、今年から本格的に働き出した。
「兄弟、おはよう」リビングに向かうと、山伏さんがもう起きてて、まんばは声をかける(ところで、この3人は実兄弟なんだけど、名前はいじらずそのままでいきます)。山伏さんはまんばを見て「うむ、おはよう兄弟。今朝は早いのであるな…気分はどうだ?」と聞いてくる。
まんばは困ったように笑って、「はは、兄弟は心配症だな。俺はもう大丈夫だと何度も言っているだろう?」と答える。「カカカ!兄弟が息災ならば何よりであるぞ!」なんて山伏さんがからっと笑っていると、眠たそうに目を擦りながら堀川くんが入ってくる。
「おはよー…2人とも早いね、今日って朝早くにやらないといけないことあったっけ…」「昨日の通りだ。兄弟が当番だから、俺たちはない」「あ、そうだったね…あ、朝ごはん!スクランブルエッグ美味しそう!」そんな感じで、3人仲良くいただきますして朝ごはんを食べた。
長義くんが再び店に訪れたのはそれから数日経ってからのことだった。平日の、仕事終わりかと思われる時間。長義くんはその日はスーツで、ああ仕事帰りなんだなと思わせるような格好をしていた。「いらっしゃいませ!あ、この前の方ですね、こんにちは」堀川くんは記憶力がいいのか、
それとも長義くんが印象に残りやすいのか、あるいは両方か、それはともかくとして、堀川くんは長義くんのことを覚えてて、そう声をかける。「こんにちは。この前の、すごく美味しかったよ」「わあ、そう言っていただけると嬉しいですっ!あのクリームの味、兄弟の自信作なんですよ」
「へえ、この前の彼のことかな」「はい!お仕事はこの時間に終わるんですか?」そう親しげに話しかける堀川くんに、長義くんはさっと名刺を渡した。「…実は、俺はこういった者でね。今日は仕事で来たんだ」名刺を受け取った堀川くんは、まじまじとそれを見つめて、それから少し眉を八の��に寄せる。
「…出版社」「ああ。俺…いや、私の担当は女性誌のグルメページで、今日はこの店を載せて貰えないかと打診しに来ました」「…え、と」「もちろん、悪いことを書くつもりはありません。さっき言った通り、ここのケーキ、すごく美味しかったので、この店を紹介したいと思ったんです」
「でも、でも、お店っていうなら、もっと大きいところとかの方が…」「今はこういった、少し郊外にあるような小さな店も人気があるんですよ。隠れ家的…というのを聞いたことはありませんか?それに…」あと一押しか、と長義くんは考える。それから、一呼吸おいて「彼、山姥切国広さん、でしたね。
スイーツの世界大会のジュニア部門での優勝経験があるらしいじゃないですか」と続けた。その言葉に、途端、堀川くんの瞳が曇る。華々しい記録だから、長義くんはあれ?となった。けれど、堀川くんは「その…すみませんが、お断りします」と答える。「え、」
「本当にすみません…!気持ちは、嬉しいんですけど、でも…」どうしてでも無理、と言うようにぺこり、と堀川くんは頭を下げる。その様子に気がついたようで、バックヤードの方からまんばが出てくる。「兄弟、何かあったのか…?って、あんた、この前の…」
そう言って、堀川くんと長義くんの間に何度か視線を行き来させて、まんばは堀川くんがケースの方に置いた名刺を見た。「…出版、社」「兄弟、この人は…」「すまないが、取材の類なら断っている…引き取ってもらいたい」堀川くんがなにか言おうとするも、それを遮って、まんばははっきりとそう告げる。
断定的な口調とは裏腹に、確かに名刺を見た瞬間、ほんのその一瞬、まんばの表情が青ざめたのがわかった。
長義くんが去っていって、堀川くんは、はあ、とため息をついた。置きっぱなしの名刺をまんばから隠すようにしまう。「ごめんね、兄弟。嫌なもの見せちゃって」その言葉に、まんばは僅かに眉を寄せ、「…兄弟たちは心配のしすぎだ。もう、6年前のことだし、俺は大丈夫だと言ってるだろう」と返す。
堀川くんはまだ納得いっていない様子で「でも…」と少し顔を伏せるので、まんばは追い打ちをかけるように「それとも、兄弟は俺が信じられないか」なんて問う。そんなこと言われたら、堀川くんは何も言えなくなっちゃって「ううん!そんなはずないよ!
でも、心配はさせて…僕らも、6年前みたいなのはもう二度とごめんなんだ」なんて言うので、今度はまんばが黙った。そんな空気をあえて壊すように、堀川くんはパン!と手を叩き、「さて、もうお店閉める時間だね、僕はお店の前の方やるから、兄弟レジをお願い。
裏口は兄弟がそろそろ帰ってくるから閉めちゃダメだよ」と少し早口で言うから、まんばは「…ああ、わかった」と物分り良さそうに返事をした。 国広兄弟の家庭は母子家庭。歳の近い兄弟の堀川くんとまんば、少し歳の離れた山伏さんの三兄弟で、お母さんはいわゆる夜の仕事がメインで、
昼間もたまに働きに出ていて、それでなんとか3人を育てあげた(珍しくいい人設定)。だから、ご飯はまんばと堀川くんが幼い頃は山伏さんが、2人が少し大きくなる頃には3人で作ってて、まんばにお菓子作りの才能が芽生えたのはそんな最中。いつもひどく疲れて帰ってくるお母さんに、
なにかしてあげられないだろうか?となって、じゃあ何か作ってあげたい、と思って3人で考えたのが、疲れた時には甘いものというフレーズから甘いお菓子で、3人でその時は協力して作った。お母さんはそれを食べると微笑んで3人の頭を撫でて、「ありがとう、とっても嬉しいわ」と抱きしめてくれた。
その時に、特にまんばはお菓子作りの楽しさに目覚めた。甘いお菓子で、お母さんはこんなに喜んでくれた!もっと色々と作れるようになりたい!兄弟達にも食べさせてあげたい!そうしたら兄弟達もいっぱい笑ってくれるんじゃないか?そんな子供らしい発想で、お菓子作りにのめり込んでいった。
が、趣味で終わらなかった。まんばのお菓子作りの才能の伸びしろはとんでもなくて、中学にもなると家庭科の先生にコンクールに出てみないかと提案される。最初は目立つのが嫌いなまんばは乗り気ではなかったけど、何せ家はあまりお金が無い。その時のコンクールは規模こそ小さかったものの、
優勝賞金はそれなりに美味しかった。まんばは、今月は厳しいと働き出した山伏さんが言ってたのを思い出して、そのコンクールの出場を決めた。これが、うっかりまんばは優勝してしまう。それからはとんとん拍子で、もっと大きい大会への誘いがかかり、
結構のめり込むタイプのまんばは、せっかくだしもっといいものを作ろうと謎の職人気質を発揮し、そんなこんなで15歳にして世界大会のジュニア部門で華々しく優勝してしまう。が、これがまんばにとっては地獄の始まりだった。
15歳の少年が最年少でジュニア部門とはいえ、世界大会で優勝した、しかもその少年の容姿はひどく整っていて、その上母子家庭育ちといういかにもドラマ仕立てにできそうな境遇までもっている(実際は母子家庭で生活に多少の苦労はあれど、まんば自身はそこまで極端に我慢を強いられたりはしていないし、
お菓子作りもきっかけはともあれ、好きだからやっていたけど、テレビではなぜか、何か涙ぐましいエピソードが勝手に色々と付与されてたりした)。まんばがメディアの注目の的になるのに時間はかからなかった。長義くんは6年前のそんな一瞬世間が湧いた話なんてすっかり忘れているが、
当時はそれなりに世間をさわがせた時の人だった。雑誌を開けば自分がいる、知らぬ間にニュース番組で報道されてる、学校の先生がインタビューを受けていて、インターネットを見ればあることないこと噂をされていた。整った容姿ゆえに、中にはかなりゲスい話題や勘繰りもあって、
でもまんばがどれだけ「違う」と否定してもそれが止まるはずがなくて、しまいにはお母さんや兄弟までもカメラに追いかけられたりとか、職場に押しかけられたりして、疲弊していった。まんばは、自分はなんてことをしてしまったんだろうと痛く自分を責めて、部屋にとじこもるようになった。
そんな出来事が、6年前のこと。だから、まんばはテレビの類は今でも嫌いで、兄弟もそれをよく知っていてテレビは置いてない。新聞もとってない。けれど、それだけでは終わらない。自分が引こもることで矢面に立たされたのがお母さんだった。
お母さんがメインで働くお店は夜の店なので、あまり表沙汰に出来ない。メディアがそのお店をうっかり報道してしまって、すると世論は批判した。お母さんが何かした訳では無いのに、勝手に母親のせいでまんば自身が引きこもるようになったかのような言い方をされるようになって、
お母さんは騒ぎになってしまった責任として店を辞めさせられた。山伏さんはその時は大工の仕事をしていて、親方がかなり面倒見が良く、なんとか守ってくれたけど、息子に背負わせてしまったことを責めたお母さんまで、ついには病に伏して、散々自責した挙句、
一年経つ頃についにはふらりとどこかにいなくなってしまって、数日後遺体で発見された。その頃にはすっかりメディアは沈静化していて、誰もそのことを話してはくれなかった。以来、3人も母親の話題は避けている。
とまあ、一連のそれらをずっと見てきた山伏さんと堀川くんは、いつかまんばだけでも元気になったのなら、その時にすぐに好きだったお菓子を作れるようにと、お店の経営の仕方を独学で学んで、今の洋菓子店を作った。目論見は大成功と言える。
まんばはそんな兄弟を見て、少しずつ社会復帰をして、今では裏方とはいえ一時期はトラウマだったお菓子作りも楽しく再開できているし、何もかも元通りではないけど、上手くいっていると思えた。そんな中雑誌の取材依頼ときたから、まんばは頑なだったし、堀川くんもまんばの経歴を話した途端断った。
が、もちろん長義くんはそんなこと知らないし、長義くん自身も上司にめちゃめちゃおすすめしてしまって、話を通してしまった後だったので(はっきり言ってケーキの味に惚れた)、諦めきれないところはあった。というわけで、長義くんは「やっぱりいきなり依頼はまずかったかな…」となってる。
で、長義くんはしばらく通ってもう一度依頼してみようか、と考えて、店の常連になるのだった。なにせ長義くんは、本当に6年前のそんなことなんてさっぱり覚えてない、いや朧気になにか話題になってた奴がいたかなあくらいには思うけど、話題の芸人と区別もついてない。興味がほんとになかったので。
続き!ただのお客様としてなら、少なくとも堀川くんと、その後会った山伏さんは歓迎してくれた。そんなこんなで、曲げられない男長義くんが店に頻繁に訪れるようになったある日、店の裏手の方でまんばと偶然会う。「…店の入口は反対側だが」「ここを通っていくんだよ」「…わかってるなら、いい」
まんばはそう言うと、視線を逸らしてしまう。堀川くんや山伏さんはにこやかに歓迎してくれてるが、まんばはそうではないらしいことを長義くんはなんとなく悟る。が、諦めの悪さに定評のある長義くん。「お前こそ、ここで何を?」ともう話すことはないとばかりに壁を作り出したまんばに食い下がる。
まんばとて無視するほど冷たくもなれず「…空調」とだけ答える。見れば、まんばの前にはエアコンの室外機がある。「壊れたのか?」「それが、効きが悪いんだが、何が悪いのかさっぱりで」「壊れたかな。うん…?いや、待てよ…何か、音がする」「音…?」室外機をよくよく見る。
近付いたからか、長義くんは何かの音が中からしていることに気が付いた。まんばも長義くんの言葉に耳を近付けて確認する。「…本当だ、鳥の鳴き声のような…中に入り込んでしまったんだろうか…すまないが、少し見ててくれ。動かしてみる」そんなこんなで、室外機には小鳥が巣を作っていた。
「あ、鳥…と巣…」「あーあ、これはまた、綺麗に作られちゃったな」「どうしよう…」まんばは本当に困ったような表情で狼狽える。「場所が場所だし、許可も降りそうだけど」もう夏だし、室外機が使えない状態は飲食物を扱う店としては死活問題だろう、と長義くんは考える。
まんばは何か考え込むようにしていた顔を上げ、「いや、ここの室外機は上の家の方のやつなんだ…店のは、向こうの方。雛ってすぐにいなくなるんだろう?…もう少し待ってみようと思う」などと返す。長義くんとしてはどっちでもいい話なので「したいようにすればいいんじゃないか」と答えた。
というわけで、図らずもまんばと話す機会を得た長義くん。まんばも一度話したことで少し慣れたのか、いつもの閉店ギリギリの時間にいけば、たまに奥からひょっこり顔を出すようになった。
続き!そんなこんなで、まんばと話す機会が増えた長義くんは、ある日、いつもの閉店間際の時間帯に訪れると、いつもいる堀川くんがいなくて、代わりにまんばがいるのに気が付く。「あれ、今日はお前だけ?」「…俺で悪かったな」「悪いとは言ってないだろう、曲解するな。珍しいと思っただけだよ」
「…あとは、来るとしたらお前くらいだから。だから、大丈夫だ��言った。兄弟は、俳優の友人がいるんだが、そいつの応援に行きたがってたから」「へえ、そうなんだ」この俳優の友人はまあ兼さんなんですけど、それは置いといて、そんな会話を軽くした後、長義くんはケーキのケースに目を向ける。
今日ももちろん数は減っているが、それでも宝石のようにきらきらと光るケースの中のケーキを眺めて、どれにしようかと吟味する。すると、まんばの方から「…この前の鳥のことだが」と声をかけてくる。「ああ、室外機の?」言えばまんばはこくりと頷いて、「雛は巣立ったみたいだ」と続ける。
長義くんはケーキを選びながら、あまり真剣ではなく、半分くらいになんとなく聞いていた。けど、まんばは気にする様子もなく、「それで、この前世話になったし、お礼…になるかはわからないんだが…」と言って視線を泳がせる。長義くんが顔をあげて続きを待っていると、
まんばは「その…ちょっと…」と言って手招き、店の奥に来るよう促した。「…ここ、入っていいのか?」「構わない。一応そこのアルコール消毒は使ってくれ」「ん?ああ、これか。じゃあ遠慮なく」そう言って店の奥、厨房の方に行く。まんばは大型の冷蔵庫を開けて、それからすぐに戻ってきた。
両手には皿を持っていて、そこにはゼリーのような、見るからによく冷えたフルーツのお菓子がある。「え、と…これ、と…それからこっち。もう夏だから、食べやすそうなものを…と、その、新作で…」「新作?もう売り切れちゃってる分かな」
「…いや、まだ店には出してない。お前はよく来てくれるし、この前も世話になったし、その、お礼というか…い、いやだった…だろうか…」「嫌なんて、そんなわけないだろう。むしろ光栄だよ、俺はここの味が好きなんだから、一番乗りなんてね」そう言って、引っ込めようとしたまんばから皿を受け取る。
0 notes