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#益子町コスモス祭り
kachoushi · 2 years
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各地句会報
花鳥誌 令和5年1月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和4年10月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
草花のひかりの中へ列車ゆく きみよ 玉電の秋日に錆びし蛙色 要 雁渡るご墓所の天の筒抜けて 順子 神在す胙として木の実独楽 三郎 大老の供華には黒き曼珠沙華 いづみ 木の実降る正室と側室の墓 同 おしろいや世田谷線の音に住む 千種 どんぐりに一打を食らふ力石 みち代 踏切を渡りカンナの遠くなる 順子 茎だけになりて寄り添ふ曼殊沙華 小鳥 直弼へ短きこゑの昼の虫 光子 金色の弥勒に薄き昼の虫 順子
岡田順子選 特選句
草花のひかりの中へ列車ゆく きみよ 黄のカンナ町会掲示板に訃報 光子 井伊の墓所秋の大黒蝶舞へり 慶月 大老の供華には黒き曼珠沙華 いづみ おしろいや世田谷線の音に住む 千種 十月の路面電車の小さき旅 美紀 秋の声世田谷線のちんちんと はるか 現し世のどんぐり星霜の墓碑へ 瑠璃 直弼の供華の白菊とて無言 俊樹 直弼へ短きこゑの昼の虫 光子 秋声や多情を匿すまねき猫 瑠璃 累々の江戸よりの墓所穴まどひ 眞理子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月1日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
点と点結ぶ旅して尉鶲 愛 振り向かぬままの別れや秋日傘 久美子 月光や洞の育む白茸 成子 木の実落つ長き抱擁解きをれば 美穂 折々に浮かぶ人あり虫の声 孝子 ひぐらしの果てたる幹へ掌 かおり 国境も先の異国も花野なる 睦子 虫の音が消え君の音靴の音 勝利 流れ星消えたるあたり曾良の墓 かおり
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月3日 花鳥さゞれ会 坊城俊樹選 特選句
天高き天守の磴や男坂 千加 秋高し景色静に広がりて 同 汽水湖に影を新たに小鳥来る 泰俊 朗々と舟歌流れ天高し 同 落城の業火の名残り曼珠沙華 雪 秋立つとほのかに見せて来し楓 かづお 天の川磯部の句碑になだれをり 匠 天高し白馬峰雲ありてなほ 希
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月6日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
夫のこし逝く女静か秋彼岸 由季子 赤い羽根遺品の襟にさびついて さとみ 学童の帽子が踊る刈田路 吉田都 雨音を独り静かに温め酒 同 紫に沈む山里秋の暮 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
蛇穴に若きは鋼の身を細め 鍜治屋都 芋の露朝日に散らし列車ゆく 美智子 神木の二本の銀杏落ちる朝 益恵 破蓮の静寂に焦れて亀の浮く 宇太郎 新種ぶだう女神のやうな名をもらひ 悦子 鱗雲成らねばただの雲一つ 佐代子 色褪せず残る菊とは夢幻能 悦子 ばつた跳ぶ天金の書を捲るごと 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
ますかたは吟行日和年尾の忌 百合子 奔放にコスモス咲かせ埋れ住む 同 椋鳥の藪騒続く夕間暮 美枝子 子等摑む新米の贅塩むすび ゆう子 名園を忘れ難くて鴨来る 幸子 ぱつくりと割れて無花果木に残り 和代 初鴨の水の飛沫の薄暮かな ゆう子 猪垣や鉄柵曲がり獣の香 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
木の実落つ藩邸跡を結界に 時江 コスモスの花街道は過疎の村 久子 産声の高し満月耿耿と みす枝 ひとしきり子に諭されて敬老日 上嶋昭子 曼珠沙華供花としもゆる六地蔵 一枝 鰯雲その一匹のへしこ持て 時江 雨の日の菊人形の香りなし ただし あせりたる話の接穂ソーダ水 上嶋昭子 倒立の子に秋天の果てしなき 同 秋風にたちて句作に目をとぢて 久子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月10日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
川は日に芒は風に耀うて 三無 風向きに芒の穂波獣めく 怜 雨止みて爽やかに風流れ出し せつこ ゆつたりと多摩川眺め秋高し 同 秋雨の手鏡ほどの潦 三無 患ひて安寝焦がるる長夜かな エイ子 藩校あと今剣道場新松子 あき子 秋蝶や喜び交はす雨上り せつこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月11日 萩花鳥会
大阿蘇の銀波見渡す花芒 祐子 観る客と朝まで風の秋祭り 健雄 秋祭り露店の饅頭蒸気船 恒雄 秋吉台芒波打ち野は光る 俊文 花芒古希の体は軋みおり ゆかり まず友へ文したゝめて秋投句 陽子 青き目に器映すや秋日和 吉之 夕日影黄金カルスト芒原 美惠子
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令和4年10月16日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
金継ぎの碗によそふや今年米 登美子 そぞろ行く袖に花触れ萩の寺 紀子 子の写真電車と橋と秋夕焼 裕子 秋の灯に深くうなづく真砂女の句 登美子 花野行く少女に戻りたい母と 同 被写体は白さ際立つ蕎麦の花 紀子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月16日 伊藤柏翠俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
御神燈淋しく点り秋祭り 雪 天馬空駈けるが如き秋の雲 同 自ら猫じゃらしてふ名に揺るる 同 秋潮に柏翠偲ぶ日本海 かづを 真青なる海と対峙の鰯雲 同 鶏頭のいよいよ赤く親鸞忌 ただし 桃太郎香り豊に菊人形 同 鬼灯の中へ秘めごと仕舞ひたし 和子 雲の峰だんだん母に似てゐたり 富子 振り返へるたびに暮れゆく芒道 真喜栄 坊跡に皇女が詠みし烏瓜 やす香
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
おほかたは裏をさらして朴落葉 要 秋深し紙垂の失せたる縄一本 千種 合掌のかたちに稲を掛け連ね 久子 豊穣に早稲と晩稲の隣り合ふ 炳子 耕運機突っ込まれたる赤のまま 圭魚 鏤める谷戸の深山の烏瓜 亜栄子 稔り田を守るかに巖尖りけり 炳子 晩秋の黃蝶小さく濃く舞へり 慶月 雨しづくとどめ末枯はじまりぬ 千種 穭田に残され赤き耕運機 圭魚
栗林圭魚選 特選句
溝蕎麦や角のとれたる水の音 三無 ひと掴みづつ稲を刈る音乾き 秋尚 稲雀追うて男の猫車 炳子 叢雲や遠くの風に花芒 斉 泥のまま置かるる農具草の花 眞理子 稲刈や鎌先光り露飛ばす 三無 耕運機傾き錆びて赤のまま 要 けふあたり色づきさうなからすうり 千種 晩秋の黃蝶小さく濃く舞へり 慶月 雨しづくとどめ末枯はじまりぬ 千種 隠沼にぷくんと気泡秋深し 炳子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月19日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
渡り鳥日本海を北に置く 世詩明 コスモスや川辺はなべて清酒倉 同 朝倉の興亡跡や曼珠沙華 千代子 案山子見てゐるか案山子に見らるるか 雪 赤とんぼ空に合戦ある如し 同 ゆれ止まぬコスモスと人想ふ吾と 昭子 色鳥の水面をよぎる水煙 希子 点在の村をコスモス繋ぐ野辺 同 小次郎の里に群れ飛ぶ赤蜻蛉 笑子 鳥渡る列の歪みはそのままに 泰俊 鳥渡る夕日の中へ紛れつつ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月21日 鯖江花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
俳人の揃ふ本棚秋灯 一涓 大法螺を吹き松茸を山ほどと 同 那智黒をひととき握りゐて秋思 同 漂へる雲の厚さよ神の旅 たけし 稲孫田のところどころに出水跡 同 美術展出て鈴掛けの枯葉踏む 雪 院食の栗飯小さく刻みをり 中山昭子 秋晴や僧の買物竹箒 洋子 末枯れて野径の幅の広さかな みす枝 短日のレントゲン技師素つ気なし 上嶋昭子 栗拾ふ巫女の襟足見てしまふ 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月21日 さきたま花鳥句会 岡田順子選 特選句
竜神の抉りし谷を秋茜 裕章 コスモスの続く車窓を開きけり かおり 段々の刈田に迫る日の名残り 月惑 残菊の縋る墓石に日の欠片 同 草野ゆく飛蝗光と四方に跳ぶ 裕章 夕空を背負ひ稲刈る父母の見ゆ 良江 二つ三つむかご転がり米を研ぐ 紀花 黄葉散るギターケースに銀貨投ぐ とし江 秋びより鴟尾に流離の雲一つ 月惑 弾く手なき床の琴へも菊飾り 康子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月23日 月例会 坊城俊樹選 特選句
ケサランパサラン白い山茶花咲いたから 順子 草の実の数ほど武運祈られて いづみ 盛大に残りの菊を並べけり 佑天 誇らしげなる白の立つ菊花展 秋尚 白帝の置きし十字架翳りなく かおり 魂のせるほどの小さき秋の蝶 順子 晴着色の鯉の寄り来る七五三 慶月
岡田順子選 特選句
初鴨の静けさ恋ひて北の丸 圭魚 色鳥の色を禁裏の松越しに はるか 草の実の数ほど武運祈られて いづみ 菊月の母は女の匂ひかな 和子 白大輪赤子のごとく菊師撫で 慶月 ふるさとの名の献酒ある紅葉かな ゆう子 大鳥居秋の家族を切り取れる 要 菊花展菊の御門を踏み入れば 俊樹 亡き者のかえる処の水澄めり いづみ 秋興や一男二女の横座り 昌文
栗林圭魚選 特選句
菊花展菊の御門を踏み入れば 俊樹 鉢すゑる江戸の菊師の指遣ひ 順子 玉砂利を踏む行秋を惜しむ音 政江 秋の影深く宿して能舞台 て津子 神池の蓬莱めきし石の秋 炳子 破蓮の揺れ鬩ぎ合ふ濠深き 秋尚 能舞台いつしか生るる新松子 幸風
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年10月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
戻りくる波より低き鰯舟 喜和 人波によごれし踵カンナの緋 かおり 考へる葦に生れにし秋思かな 吉田睦子 北斎の波へ秋���のひとかけら 美穂 一燈に組みたる指の秋思かな 同 石蹴りの石の滑りて秋落暉 ひとみ 砂糖壺秋思の翳は映らずに かおり ゆふぐれの顔して鹿の近づきぬ 美穂 城垣の石のあはひにある秋思 成子 おむすびの丸に三角天高し 千代 梟に縄文の火と夜の密度 古賀睦子 黒電話秋思の声のきれぎれに 同 恋人よ首より老いて冬眠す 美穂 顔伏せてゆく秋思らの曲り角 かおり
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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yasupachi · 6 years
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. コスモス畑。 好きな花を自由に摘んで帰れます。 母が摘んだ花たちは今玄関に飾られてます。 小さな蜂も花たちから蜜を貰っていました。 . #栃木県 #コスモス畑 #益子町 #益子町コスモス祭り #してた場所 #秋桜 #コスモス #canon #powershotsx60hs #ネオ一眼 https://www.instagram.com/p/BpQNgDvHW_A/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=ul8k2p56xbpe
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kachoushi · 5 years
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7月の句会報
花鳥誌 令和元年10月号
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坊城坊城選
栗林圭魚選 岡田順子選
平成31年7月3日 立待花鳥俳句会 俊樹選
百畝に百の源氏名花菖蒲 越堂 永らへてよくつきあいし冷奴 世詩明 網戸して貧乏暮しつつぬけに ただし 神主の他は裸や海開き 同 海に向くコスモス倒れんばかり揺れ 秋子 片陰の出来る時刻に帰りけり 誠 九頭竜の出水濁りや海の色 同 落雷に杉の神木火を放つ 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月4日 うづら三日の月句会 俊樹選
手毬花そば降る雨に色極め 由季子 生涯のこの日に出合ふ御来迎 都 時計草週末だけの喫茶店 同 古ガラスいびつに映る虹の橋 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月6日 零の会 俊樹選
梅雨曇魚重たく匂ひくる 秋尚 荷を降ろし聚楽のメロンソーダ水 いづみ 旅鞄曳きて上野のあつぱつぱ はるか 巴里祭を知らぬ絵描きの梅雨籠り いづみ 蓮の葉にゆんべの雨の残りけり 佑天 うすものの風の膨らむ女かな 伊豫 逆しまに軒から下がる竹夫人 同 串刺の肉削ぎ売るも溽暑なる いづみ 蓮原の沖へ一炷くゆらせむ 順子 梅雨湿りしてケバブ売る異邦人 要
順子選
なにに揺れ蓮の露とは銀色に 光子 蓮原の阿鼻叫喚を雲低く 要 天受くるかたちに蓮の花も葉も 美紀 夏服の店員去りて大時計 小鳥 日焼して異国の果実齧りけり 光子 黒南風や故国を忘れケバブ売る いづみ 弁天堂法鼓の一打梅雨払ふ ゆう子 梅雨の灯に肌乾きゆく珈琲店 小鳥 蓮原の揺るるは風のゆきしあと 美紀 あぢさゐはまこと現世の花であり 公世 遥かより人の香ありて蓮の原 伊豫
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月8日 なかみち句会 圭魚選
群がるや麦茶の薬缶元気な児 エイ子 悠然と毛虫這ひをる御神木 三無 暑気払ひ故郷の酒酌み交し 同 香ばしや振舞ひ麦茶人の波 エイ子 家事終へて熱き一服暑気払ひ 聰 毛虫見て手足の痒くそそけ立ち せつこ 山頂や雲もろともに飲む麦茶 三無 買ひ置きを切らして寂し麦茶かな 貴薫
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月9日 萩花鳥句会
墨すつて曾孫命名部屋涼し 祐子 蓮の花かぞへながらの給油かな 美恵子 緑赤黄どれにしよかかき氷 吉之 百歳へ如何に貯めるや明易き 健雄 親鳩の雛を抱き込む梅雨の入り 陽子 挨拶へちよつとはづせしサングラス 圭三 草いきれの先に平家の隠れ里 克弘
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月12日 鳥���花鳥会 順子選
洗ひ終へこぼすさへ実梅の香 都 日の盛り上ル下ルと古りし町 悦子 土佐石を置く水盤の水に風 史子 星の数よむ掌よりとび天道虫 栄子 黒南風や雑魚を貰ひに糶の果て すみ子 青鷺の錆声残し翔ちにけり 益恵 四方より蛙の声や事もなし 佐代子 マヌカンは受け唇や麦稈帽 悦子 砂浜に下りゆく径やユッカ咲く 幸子 どくだみを干して煎ずと婆の謂 幹也
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月13日 枡形句会 圭魚選
喧嘩して又追ひかける夏帽子 清子 白百合のやや青ざめて吾を向き 三無 噴水の風に添ひつつ上がりけり 清子 多摩川の大きなうねり雲の峰 美枝子 噴水に遊びざかりの風が来る 同 蜜豆や今読み終へしミステリー 白陶 活花の主役となりて狗尾草 亜栄子 改札をドレスふんはり香水も 文英 木洩れ日や読書の膝にくる蜻蛉 寿子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月16日 伊藤柏翠俳句記念館 俊樹選
蛍見て戻りし夜と長き文 雪 十薬や輪袈裟褪せたる六地蔵 同 修羅を秘め沈黙を守り蟻地獄 越堂 音楽の湧き噴水の立ちあがる 同 いたづらに乱してみたき蟻の列 英美子 ぱさり落つ桐の一葉と気付くまで 同 片陰に入りて詳しく聞く話 みす枝 魚焼く裏は風鈴鳴らす風 同 夏大根洗ふに水を走らせて 一仁 七夕や少女の願ふ声がする 直子 扇風機畳に置かれ忌を修す たゞし 宿浴衣座つて半畳寝て一畳 富子 とび石に梅雨の名残りの潦 清女 口開けて鴉も啼かぬ大暑かな 世詩明
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月17日 福井花鳥句会 俊樹選
漆黒の吾が影小さき大暑かな 越堂 貼り替へし網戸の風の青さかな 同 山梔子の香の昏れ残る庭の闇 同 糸さきをなめて縫ひたる浴衣かな 世詩明 アコースティックギターの音色大暑にも 昭子 ほつれ髪なで上げ今日は梅雨明と 雪子 浴衣著て少女歩幅を乱しけり よしのり 血潮よりあつき極暑でありにけり 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月22日 鯖江花鳥俳句会 俊樹選
雨降れば雨の色増す七変化 信子 睡蓮の池の直下の闇深し 同 香水の電車の席を譲られし たゞし 石鹸玉少女の吹きし玉われに 直子 片陰に入りて大事なその話 みす枝 夕焼けに船首の鯱燃えにけり 昭子 堂守の一人に余る竹落葉 雪
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月21日 風月句会 俊樹選
夢二恋ふ黒猫伸びて金魚玉 亜栄子 腕組みの兄の見送る梅雨の蝶 圭魚 白南風や子ら空拳を繰り出しぬ 千種 天牛やはるか西新宿の影 炳子 ためらはず刺繍の面で汗を拭く ゆう子 學寮の木の表札を蟻のぼる 斉 白く匂ふ定家葛や梅雨晴間 眞理子
圭魚選
苔の花欠けし野仏思惟深く ゆう子 城址のいづくへ続く蟻の穴 千種 天牛やはるか西新宿の影 炳子 下闇を抜け下闇を城址道 三無 堂裏に展く墓域や小鬼百合 芙佐子 端然と構へて年尾句碑涼し 秋尚 かたはらに無聊の猫や草刈女 千種 拭はれて句碑の白文字影涼し 炳子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年7月25日 九州花鳥会 俊樹選
人を祝ぎ人を悼みて古扇子 孝子 香水の小瓶にクレオパトラの絵 豊子 亡妻の香水瓶のまだ匂ふ 睦子 香水や女の貌の裏表 喜和 夕顔の影濃くしたる花街の灯 かおり 麗はしき眉目を隠し白日傘 同 黙や横顔ゆるぎなく 志津子 衣擦れの音に香水ついて来る かおり ひざまづき精霊舟をはなさざる 睦子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
さくら花鳥会 順子選
無防備に眠る力士や夏座敷 登美子 低過ぎも高過ぎもせず青田風 紀子 形代の闇夜に舞ひて流れけり 寿子 夕焼や親子揃ひの影は伸び 裕子 向かう側少し透けてる夏暖簾 紀子 隣人のとほりに潜る茅の輪かな 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
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