Tumgik
unigohan · 2 months
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カブトムシの匂い 駆け引きしてマンションに入っていくひとたちのドアが開く音 夕立明けの湿ったぬるい風 全部今日にある
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unigohan · 2 months
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生きていることにかなしみとうれしさを毎日半分づつ感じる 水道は無料で出てこないしご飯は自分でみつけないといけない 狩りをして生きていたころの人類は本当にすごい ご飯を食べるために外に出ようと思っても、足の震えるような軟弱さ、もう許してしまいたいと思う 弱くなってしまうほど心を放置した応報だから それでも頑張らないとどうにもならないのが人生なので、幾つか仕事を探しても、怪しいものばかり面接に通るし、ほんのり途方に暮れる 
田舎育ち/上京してからは大人に囲まれて生きてきたわたしの周囲は、しっかりとした人生計画の中にいる人か、なにかに熱中している人のほぼ2択で、適当な元クラスメイトなんて存在せず、同い年の友人は東京から誰もいなくなった 同世代らしい言葉で何の気なしに話せるのって尊い事だったんだと、遠くなってから気づいてしまう 
みんなちゃんとしててすごいから、わたしにとってその眺望はわりと荷が重く 目を逸らしてしまいたくなる 尊敬しているから、余計に
それでも周囲の人たちと何かを共にしている時、たとえば電話とか、お酒とか、散歩とか、幸せで、わたしの中のとっても大切なパーツだった 関わりを介して自分の姿形が透けて見えるから、こころの形がわかるから、それが嬉しいのだ 外に出なくなったらおわりだ、と思って、週末は出かける ちゃんと化粧をする 食べたいものを食べる 
お風呂場の空調だけ響くこの部屋にいると、あらためて置いてけぼりのひとりぼっちな気がしてこわくなったから、とりあえずいまの気持ちを整理した 明日はなにをするのかな、何かしたって言えるようになりたい、笑ったり出来るかしら 神様みたいな何かが手をのばして導いてくれたらいいのに、そんなことはありえないので わたしはわたしで道を開いていくしかない
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unigohan · 3 months
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最近観た映画のこと
記憶は、積み重ねた本みたいに頭の端の方へ追いやられて、時々なだれみたいに崩れる。五感のどれかを皮切りに呼び起こされた過去は、モワモワと頭の中をいっぱいにして、涙が流れそうになって、ちょっとよしてくれ、と堰き止めたくなる事すらある。
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濱口竜介監督の「偶然と想像」を観た。
少し前に「悪は存在しない」を観ていたこともあり、再上映しているのを見つけてひとりで向かった。以前から勧められることが多く、期待値も高かったが、結果、震えるほどよかった。
オムニバス形式で描かれた三作を、覚えている範囲で記そうと思う。
1.「魔法(よりもっと不確か)」
車中での会話劇が本当に良く、いつまでも観ていたかった。恋の始まりだけに宿る夢見心地な感覚、人生の感情の中でも特別に良いものだと思う。語りながらの恍惚とした表情が素敵で、対して、聞いている側が体を揺らしながら適当に相槌を打つのとか、窓の外を眺めている感じとか、堪らなかった。「魔法」という言葉の甘美な危うさを最大限に扱えるのは、恋ならではで、良かった。
中盤、迫られている男性の格好悪さ、元彼女との会話の中、心の真ん中に触れられて腰砕けになるシーンが本当に良くて開眼した。こんな時にこんな声色になってしまう男の子、わかる、そんな態度をしてしまう女の子の意地悪さ、わかる。
三作の中で、自分の肌感覚に最も近い作品で、いろいろなことを思い出し、すごく変な顔をしながら見た。恥ずかしいような、居心地の悪いような、それでいて赦される感じは、映画体験としても類稀な感覚で、気がつくとポロポロ泣いていた。終盤の長回しと、顔を覆うシーンはキュートで、あの腑に落ちなさ、舌打ちしたくなる感じ、素晴らしかった。古川琴音演じる「芽衣子」が大好き。幸あれ、とおもう。
 
2.「扉は開けたままで」
主人公の既婚女性と同級生の年下男性、大学の教授、の三人からなる話。個人的に一番苦手だ、最悪だ、辞めてくれ‥と感じてしまう年下男性の演技(最悪で最高)に、初手で掴まれる。顔が可愛く、身体が綺麗で、上から目線で来られても断りきれないような、あの感じ。誰も居なかったらうわあ、と声を出していた。
中盤からが本当に良い。教授の作品を朗読する女性の、可愛らしく、ほんのりいやらしいのに間が抜けてて、利己的なのに、自ら搾取されに行く、みたいな、本当になんとも言えない光景。これも、ずっと聴いていたいと思った。女性として生きてたくさん傷ついてしまった人の、まろやかな輝き。哀愁と言ってしまえばそうだけれど、それで言い表したくない、描かれていない過去の事を想う。欲求を満たす事の奔放さを教授に肯定されたときの、溢れるような言葉と表情が素晴らしかった。
思うのだけれど、がんじがらめだ、と感じた時にそれを解いてくれる異性は、どこか他と違う角度で生きてくれた人だ、とわたしは思う。そうして解いてもらったことの、ひとつやふたつを胸の奥に思い出しながら鑑賞した。わたしにとってそれは、父親や、仕事で出会った大人の人や、好きになった人だった。そんな出会い、これからもありますように。
3.「もう一度」
舞台が地元の近くということもあり、グッと前のめりで観ることができた最後の物語。仙台駅。出会いの発端となる駅のエスカレーター、長くてゆっくりだよね、ペデストリアンデッキ、結構見渡し良いよね、欅並木の通りは良いよね、意外と徒歩で住宅街に着くんだよね、みたいなあるあるで、初っ端から胸いっぱいになった。
同窓会に参加するため東京から来た女性と、仙台に住む地元の女性の邂逅についての話だが、実際に観てほしい、と一等思った作品だった。語るのが勿体無い、というか、観たときの感動がもの凄いから。
ただただ、自分の中にもあるノスタルジーが呼び起こされて、うわわわ、と胸いっぱいになった。わたしにも起きてほしい、こんな事。人生のはなむけみたいなラストシーンは、もう号泣で、何回でも見返したい。素晴らしくヘンテコで、人間で、濁りのない愛情で、それはとてもとても良かった。
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生きていて今までの忘れていた記憶を、端から端まで引っ張り出してくれた、そんな作品だ。
映画って大好きなのに、時間が過ぎるほどに忘れてしまう。でも、この映画のことは思い出す気がする。これからの人生で、新たな出会いや経験があった時、わたしの身体に記憶として刻まれたこの映画の一粒ずつが、またもう一度、二度、胸騒ぎとなって、語りかけてくれると信じている。
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unigohan · 3 months
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ものすごく悲しいことがあって、そのあと友達が迎え入れてくれたからなんとか心を保てて帰宅したのに、思い出してまたひそひそ泣いている 女なんて得するだろとどれだけ思われていたとしても、わたしは一生をかけて対抗したい、女を人と見てくれない奴はクソ、さいあく、たのしく暮らしているはずなのに、例えば道で、飲食店で、赤の他人なのに、見定めるみたいな目線を送ってくるひとの心地悪さ、もう苦しいくらい知っている、それは、わたしが知らないふりして我慢しているだけで、我慢しなくて良いのならもうとうに発狂している
対で関わってくれる異性の尊さ、それを信じたい気持ち、それをしてくれないと虚しくなる気持ちが、あって、だから信じられる人としか関らないし、それ以外信じたくないし、そうじゃない奴はみんないなくなって下さい、と思っている ただ、難しいのは話した所で本質は分かり合えない事 友人でも恋人でもそうでない異性でも
気持ち悪い経験は、ただ生きてるだけでも週何回の単位で起きる 外に出て買い物に行っただけでも起こる 嘘みたいだけど本当にそうだから それに対してわたしは暴言だって吐けるし、侮辱もできる それを出来るだけしないように過ごしている、そんなの悲しいから そんな人達のせいで自分の言葉を消耗するのは嫌だから
またひそひそ泣いてこれはわたしのせいでわたしは結局一人で生きていくただの人間で、じゃあ泣いてるのしょうがないっすね頑張ってくださいってなるならもう全部辞めます本当に。女なんて苦行だし悪夢 守られたいとか思わないけれど、こんな侮辱の世界で生きなきゃいけないのなら、どう考えても割に合わないし生きたくないし、泣いてる時間が本質です 知らない土地に一人で暮らして、不審者だらけで、頼れるひとも相談出来るひとも居なくて、ずっと舐められ続けたらそりゃ、何をするのも精一杯になる 泣いたらまた弱いと思われる 弱々しい女なんて思われないようにする努力は今難しいです 言動から身なりまで、こんなに努力したのにまだしなきゃいけないの? もうさよなら 過呼吸も涙も慣れたから 抱きしめないならほっといて
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unigohan · 5 months
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脳に体温が宿る瞬間って文章書いてるときと恋してるときと女友達とお酒飲んでるとき
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unigohan · 5 months
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デートの後につける日記が好きだから、今日はそのまま載せてみようと思う。思い出しながらほんのり体温の上がる感覚はほかの何にも変えがたく、ゆきさきや表情を脳裏に並べて愛に耽る。だからいま瑞々しいうちにここに置いておく。
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まだ眠っているような気がしておはようの電話をかけると、恋人は寝ぼけていた。ほんのりと不機嫌な声は子供のようで、そんなところが良いなと思う。
目的地へ向かうときわたしはいつも緊張している。それは何年経っても変わらずで、いつも通り期待と不安に心を滑らせていると、茅場町のあたりで誰かがわたしの肩に触れた。それは偶然同じ車両に居合わせた恋人で、驚き、曖昧な返事をしながらイヤホンを解く。
電車を降りてからの道中はおだやかな公園で、築地に住めたら最高だ、3万で住まわせてくれないかな、なんて会話を交えながら光の中をまっすぐ歩いた。
GWの築地はごった返していた。有名な卵焼き屋さんはディズニーみたいな行列、定食やラーメンにも振られて結局大きな海鮮丼屋さんに辿り着く。一番上のページに載った、程よい値段と具の海鮮丼を頼み夢中で食べ、築地全部ここにあったね、と食後の温かいお茶を啜った。
満腹で、コンビニのコーヒーを携え つぎの目的地へ。迂回と旋回を繰り返しながら彷徨う路地裏が好きだから、そうしてみる。すしざんまいの本店や、喫茶営業もしている中華料理店を見つけて、路地に座ったり。ゴールを前にしてナチュラルローソンに寄って店内を物色、とかもした。知らない土地へ出向いたときのわたしたちは、野良の二匹の生き物になる。
目的のぬいぐるみ展はすごくキュートで、雑貨をちょこちょこ買ってしまった。恋人もポテトチップスという名前のキャラシールを買っていた。
そのまま銀座へ、広い道路、歩行者天国は現世で唯一行ける天国だなあと思う。天使の気持ちのままふわふわ、GINZA SIXへ吸い込まれてみる。悪魔みたいな値段の服が所狭しと並ぶから、とりあえずお金持ちごっこをする。
楽器屋やおもちゃ屋や喫茶店をハシゴして、その道中でした会話は、新橋はキャッチが上手だね、精力剤のお店がいたるところにあって変ね、あ、神社だね、ここにも味仙あるね、喫煙可能店多くてうれしいね、ね、みたいないつも通りので、でもお散歩ってどの街も楽しくて凄いね、だけ何となく恥ずかしくて言えず、心の中に留めた。
さいご、新橋らしい居酒屋へ行きたくて、雰囲気でお店を選ぶ。引き当てたお店はもう名前を忘れてしまったけれど、お魚が美味しく、ふっくら脂の乗ったほっけは最高で、蟹味噌を舐めながら恋人のお酒まで貰ったりした。お酒を飲んでいる時も、コーヒーを飲んでいる時もわたしたちはあまり変わらない。美味しいものを分け合い、一口ずつもらったりして、お腹と心が暖かくなるまでそれを続ける。いちばんしあわせな時間だと思う。
普段ならこのままふたりで家へ帰るけれど、お互い用事があったので、ここでお別れすることになっていた。勿論またすぐに会えるのに、デートを繰り返していても何だか寂しくて、今度はわたしが子供のようになってしまう。
ぐずぐず駄々をこねながら改札を超え、またね、頑張ってね、って言ってバイバイをした。別れぎわ最後の不意打ちの抱擁や口づけの尊さ恥ずかしさ愛おしさを、ずうっと信じていたい。
何もなかったようにわたしたちは別れ、触れ合っていた指先がはなれてなら冷たくなるまでの過程や、視界から相手が消えた瞬間のシャットダウンする感じを誰にも悟られないように、またイヤホンを挿した。
茅場町を過ぎる頃指先は冷え切っていたけれど、胸の真ん中はしばらく熱いままだった。
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unigohan · 5 months
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動悸冷や汗キスハグ
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unigohan · 6 months
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心が大丈夫じゃないときの矛と盾 ビールとあったかいお湯
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unigohan · 8 months
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容易く生きるみたいな方向で人生を謳歌していた筈なのにすっからんと忘れてしまった。わたしに今残ってるものって、お家と、動物と、パートナーと、優しい友人たちとで、それってとっても素敵なことなのに当のわたしは縦にもなれず、ぼーっとくらくなるのをまつだけで、立ち上がり方とかすら忘れてしまった。人生のうちの空白を空白だーうれしいと喜んでたのも束の間、差し伸べられる光を拒絶してしまうことがよくある。たまに外へ連れ出してもらってその時に握る手だけあたたかい。編み物の練習をしてぜんぶ解くみたいな毎日、いつか大丈夫になった時の糧になるのだろうか、それなら頑張れる、わたしは今絶望からの再生を練習している、そう思うことにする。
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unigohan · 2 years
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静寂水わたしだけ
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unigohan · 2 years
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やさしくてしろくてきれいであまのがわみたいにキラピカしててさわったら消えちゃうこころ
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unigohan · 2 years
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ひとりだとお肉も買えないし(あまりにも生物すぎて申し訳ない気持ちになるから)、ご飯を飲み込んだあと少しだけ悲しい気持ちになるし、眠る前の動悸を抑える方法がいまだにわからない わりときりきり
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unigohan · 2 years
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身体が空っぽになるくらいまで泣いてみて残ったものが自分の輪郭だと思うから
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unigohan · 2 years
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靴紐結んであげている二人組の靴の色がおんなじ
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unigohan · 2 years
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楽しかった日は身体の内側から眩しくって、あちいすごいやばいあっさみしい消えないでと思う
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unigohan · 2 years
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夏至か冬至に結婚したいの
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unigohan · 2 years
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自分がどうしようもないくらい普通でおバカでかしこいこと、女の子だということ、やさしくしてもらってばかりなこと、でも、自分より身体の大きなひとが怖いこと、夜道の背後が怖いこと、そういったことをよく電車で考えてしまう スピードすらしらないひとに握られた箱にのって、自分の住む家へ帰るときに
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