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zonoworld31 · 2 years
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Sur Lie
近頃気になっているワインが、フランスVallee de la Loire地方(ロワール渓谷地方)の西側にあるMuscadet de Sevre et Maineの白ワインです。安価なものは2千円くらい。そこから3〜4千円程度の価格幅。
MuscadetのシノニムはMelon de Bourgogneですね。基本的に爽やかな酸で、さっぱりとした味わいですが、ブドウ自体に強い特徴はなく、第一アロマはあまり感じない品種のワインかと思います。
この何が気になっているかというと、このワインは熟成方法が特別であり、Sur Lieとあるように、アルコール発酵後に酵母の死骸である澱の上に、澱引きをせずに熟成させるのですね。酵母の死骸というのはアミノ酸であるため、旨味成分であるアミノ酸の上で熟成させることで、澱のアミノ酸がワインに溶け込んで、ふくよかさと味わいの複雑さを与えます。このsur lie熟成の味わい、なんとも好きです。元々の爽やかな酸味に、ヨーグルトのようなまろやかさと、マスカットの甘味、sur lieの独特のフレーバー(通常ワインと澱が長く触れていると還元性イオウ化合物による還元臭が生じるようだが、バトナージュでそれが防げるとのこと)。
ぜひお試しあれ。
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zonoworld31 · 4 years
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純血バスク豚 原木サラミ 「ソシソン・アルデュード」
こちらのソシソン・アルデュードは、幻の純血バスク豚"KINTOA"で造られるフランス産の本格サラミです。手掛けるのは、バスク豚を絶滅の危機から救ったピエール・オテイザ氏。稀少なバスク豚を使用した贅沢なサラミは、ピレネー山脈の自然を満喫して育った豚のしっとりとした肉質と、迸る旨みが特徴です。本物を知っている方にこそ食べて頂きたい珠玉の逸品。
味のコクがすごい。味わい深さ、優しさ、くどいわけでもなく、大きめの胡椒のテイストが絶品。
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zonoworld31 · 9 years
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What's the point of scoring wines?
http://www.wsj.com/articles/whats-the-point-of-scoring-wines-1441359906
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zonoworld31 · 9 years
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ビオワイン(第2章:ビオワインの造り方、その意義)
前々回の投稿で基本的なワインの造り方をおさらいした。それを踏まえて今回はビオワインの造り方をみていこう。先ず整理したいのが、「ビオワインとは?」。ここ数年ビオワインという言葉をよく耳にするのは、その言葉が濫用されている結果でもある。ビオワインの解釈は地域によって異なるが、メジャーな解釈について説明しよう。
ビオワイン=無農薬の自然系ワインという認識が一般的に強いと思うが、ビオワインは飽くまでも自然系ワインの1種に過ぎない。自然系ワインは主に次の三つに分かれる。
①ビオワイン、②ヴァン•ナチュール、③ビオディナミックワイン。
①ビオワイン=オーガニックワイン これは有機農法(化学肥料や殺虫剤、除草剤、防カビ剤等の農薬を使わない)で育てられたブドウを使って造るワイン。有機農法のワイン畑は一目瞭然。除草剤が使われないから、ブドウの木の周りに草や花がぼうぼうと生えている。ここで注意したいのが、たとえブドウが化学物質なしで栽培されたとしても、ワインの醸造過程では前々回の投稿で触れたような人工培養した酵母や殺菌及び酸化を防止するための亜硫酸が添加されているということ。だから100%自然という訳ではない。亜硫酸に関して、日本の食品衛生法はワイン中の残留濃度を350ppm以下と定めており、この基準値は成人が1日1本のワインを80年間飲み続けても害がないとされている量だ。
②ヴァン•ナチュール(英語で直訳するとナチュラルワイン)=自然(天然)ワイン これは100%自然なワイン。ビオワインの要素+ワインの醸造過程においても一切人工培養の酵母であったり亜硫酸を使用しない方法で造られたワインのことをいう。但し、これは亜硫酸の量=ゼロということではない。亜硫酸を人為的に加えずとも酵母の新陳代謝によって微量の亜硫酸が発生するためだ。とはいえ一般的なワインの含有量に比べて無いに等しい量である。
③ビオディナミックワイン これはビオワインの要素+ブドウの育成方法においてスピリチュアルな要素を取り入れた方法で造られたワイン。ビオディナミックは1920年代にオーストリア人の神秘思想の哲学者ルドルフ•シュタイナーによって提唱された農法で、天体の動きなど宇宙との関係(気圧、引力、潮力等)に基づいた「農業暦」にしたがって、種まきや収穫などを行うという自然と調和した農業だ。ビオ(有機農法)が地球レベルであるのに対し、ビオディナミックは宇宙レベルの農法という位置付け。農業暦のみならず、牛の角に家畜の糞やノコギリ草、タンポポ等を詰めて土壌に埋めた後それを取り出し水晶の粉と共に土壌に撒いたりと、調べれば調べるほど奇妙で深入りしたくない世界ではあるものの、欧米でこの農法を真面目に採用しているワイナリーが存在し且つ増えているのは事実であり、Demeterという正式な認証機関も存在する。とことん自然を追求する農法であり、ブドウは手積み、酵母は天然酵母、亜硫酸も使わない又は最低限に抑えるという徹底ぶり。
さて上記三つのワインで共通しているのは、ブドウの育成は有機農法で栽培するということ。除草剤や除虫剤を使用せず、草や花を自然に生えさせ、ブドウの木の害虫の天敵を呼び込み食物連鎖によりブドウの育成環境を整える。肥料も有機の肥料のみを用いて、化学肥料が与えてくれるような不自然なパワーは与えない。よくワインの造り手が言うことは、ブドウを甘えさせてはダメということ。ブドウの木は、水や栄養が足りないと感じると、水と栄養を求めて土の中でどんどん根を伸ばす(時には地下10メートルも)。そして土壌の栄養素を自らどんどん吸収する。その結果そのブドウの木はたくましく育ち、味はその土壌の特質を大いに反映したものになる。また、土壌が呼吸出来るように、土壌をガチガチにしてしまうトラクターや機械類を一切用いない。こういった徹底された取り組みの結果、健康的で活力に満ちた土壌が出来上がる、そして最終的には過去の投稿「Shade-Grown Coffee」と同じようにエコシステムが生き続ける。生産者側からすればブドウの木の育成には手間がかかるし、小ロットしかできないし、ワインの醸造においては雑菌が繁殖しないように最後の最後まで気を使わなければならない。脱帽ものだ。
味に関して、こればかりは私自身の今後の課題であると言うか、現時点において自信のあるコメントが出来るほど自然系ワイン(①、②、③)を飲んでいないので、ここでは一般的に言われていることを紹介しよう。これを参考に、自分も自然系ワインを開拓したい。
自然系ワインは香りが厚く、エキスが凝縮していて、パワフル、そして純粋。ほんだしを使ったダシ汁と、ちゃんと昆布と鰹節を使って手間をかけてとったダシ汁との違いみたいなものらしい。土壌の個性がかなり出るというか、所謂野生の味を感じるというもの。体に無抵抗ですうっと入っていくような感じで、ある造り手は「近代のワインは頭が求めるもの、自然系ワインは体が求めるもの」と。うーむ、なるほど。また、亜硫酸が入っていない、又は少量だからか、ワインを飲んだ後の悪酔い、頭痛が起こらないとも言われている。頭痛は亜硫酸へのアレルギー反応によって引き起こされる可能性(科学的に解明されていない)があるらしい。手間がかかる分高いのでは?と思われがちだけど普通に千円くらいのものからあるし、最近では自然系ワインを取り扱う飲食店も沢山出てきたので、試す機会は存分にある!
最後に、自然系ワインだから良いワインという考えは間違い。好みの問題だ。野性味のあるワインが好きか、あるいは落ち着きのあるワインが好きか。これは人の自由。ただ自然系ワインは生産から物流の過程まで徹底管理を要求するものなので、下手すると既に酸化が進んでいたり、もはや臭いというレベルの野性味であったり、「体にやさしいワインを届けるため」という目的よりも健康ブームにのっかって「自然系と名乗れば売れる」とした自然系ワインが出回っているのも事実だ。ものによっては殺菌のため煮沸したり、濁りをなくすために濾過したりして、逆にブドウの味を削いでいる場合もある。どういう意味での「ビオ」なのかをちゃんと理解しつつ、自然系ワインを、ワインの1ジャンルとして楽しもう。
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zonoworld31 · 9 years
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Summer thunderclouds at sunset over Rice University, Houston, TX.
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zonoworld31 · 9 years
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ビオワイン  (第1章:基本的なワインの造り方)
よく耳にする「ビオワイン」、一体何がビオなんだろうと自分の無知に気付き、ビオワインの意味、そしてその良し悪しを含めた意義について考えてみた。3回に分けて書くことにする。一般的なワインとビオワインを異にするものは、葡萄の栽培過程を含めたワインの作られ方であるため、先ずは「そもそも一般的なワインはどのように作られるのか?」を理解する必要がある。従い、以下の構成で考えを深めていきたい。
第1章:基本的なワインの造り方 第2章:ビオワインの造り方、その意義 第3章:北カリフォルニアでの取り組み
第1章:基本的なワインの造り方
あんまり細かいと面白くないので、簡潔にいこう。ワインの造り方は、赤ワイン、白ワインで異なる。赤ワインと白ワインの違いは使される葡萄の種類(赤ワインは赤葡萄、白ワインは白葡萄)でしょ?と勘違いしている人も多いので注意。違いは醸造過程にある。
白ワイン:葡萄収穫⇨機械で葡萄をクラッシュ!⇨透明な葡萄ジュースをすぐ抽出⇨雑菌を殺すための亜硫酸(SO2)添加、同時に人工の酵母を加えて発酵(糖分がアルコールに変化)⇨任意のタイミングで液体を木樽かステンレスタンクに移し一定期間熟成⇨瓶詰め⇨出荷。
赤ワイン:葡萄収穫⇨機械で葡萄をクラッシュ!⇨葡萄ジュースはすぐ抽出しない!葡萄の実を潰してとれた皮と種とジュースをいっしょに漬けておく。すると皮の色素及び種のタンニン(赤ワイン特有の渋みのもと)が液体に溶け出し、赤味と渋みを与える⇨SO2添加、同時に人工の酵母を加えて発酵⇨任意のタイミングで赤く染まった液体を抽出⇨液体を木樽かステンレスタンクに移し一定期間熟成⇨瓶詰め⇨出荷。
(注)赤ワイン、白ワイン共に発酵を2回に分けて行うこともあるが(主発酵、二次発酵)、今回の趣旨はワインの製造工程を大まかに把握することなので、段階別の発酵に関する説明は割愛させてもらう。
なので、ポイントはすぐジュースを抽出するか、あるいは皮と種とジュースをいっしょに漬けておくかだね。確かに赤ワインは白葡萄から造れないだろうけど、白ワインは赤葡萄からすぐジュースを抽出すれば造れる。
ロゼワイン(ピンク):赤ワインの醸造といっしょ。赤ワインよりも短い期間でジュースのみを抽出し、そのまま発行を続けさせる。早めに皮と種を取り除くことで、完全な赤色にはならず、ピンク色で渋みも控えめな液体になる。簡単に言えば白ワインと赤ワインの中間的な存在。
という訳で、上記を踏まえた上で、次回はビオワインの作られ方に迫ってみよう。
(参考)ワインの作られ方に関する面白いドキュメンタリー: 「A Year in Burgundy(http://www.ayearinburgundy.com/film/)」
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zonoworld31 · 9 years
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The builders of a $22 billion burrito empire—the founder, his father, his college buddies, key execs, and a couple of pig farmers—open up about how they won the fast-food future. And yes, they dish about McDonald's.
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zonoworld31 · 9 years
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とうとうワインも缶に?「おいしい一口を手軽に」というオプションがあっても良いよね。
Underwood: http://shop.unionwinecompany.com/collections/underwood/products/underwood-pinot-in-a-can Coppola: https://www.francisfordcoppolawinery.com/wine/sofia/mini
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zonoworld31 · 9 years
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コーヒーのパッケージ
前々回の投稿の続き(#コーヒーは豆 or 挽き豆?」)として、今回はスペシャリティコーヒーのパッケージの種類について語る。
自分の知るところでは、パッケージの種類は主に4種類ある。それぞれの正式な名称は知らないが、①紙パック、②バルブつきアルミパック、③窒素注入アルミパック、④エージレス入りパックがある。①から③は豆の劣化が早い順、そしてコストの低い順となっていて、④はちょっと特殊。説明しよう。
①はサンフランシスコ発のブルーボトルやサイトグラス等のハイエンドコーヒー店が使用しているパック。パックはただのクラフトペーパー。焙煎が終わって、2、3日寝かせて、パックしてすぐに売る。密閉度も低く、パック内の豆は外気とも触れ易い。コーヒーが一番劣化し易いパッケージと言える。ただハイエンドコーヒー店は、コーヒーを新鮮な内に、つまり焙煎が終わってから1、2週間以内に消費してもらうことを前提として販売しているから、低コストの紙パックを使用するのは合理的だよね。ハイエンドコーヒー店のコーヒーパックには焙煎日が記載されているから、買い手側も豆の新鮮度がすぐ分かるし、売り手側もコーヒー豆を長々と店頭に置いておく訳にはいかない。
②は下記の写真((友人がいつも手土産に持ってきてくれるmy favorite Indonesian Toraja coffee. Special thanks to Hiroshi by the way)にあるようなパッケージで、外装は紙、内装はアルミ、そして内側にバルブがついている。このバルブは非常に便利で、中からは二酸化炭素を吐き出しつつ、外からは新鮮な空気を通さない。①より密閉度は格段に高く、より長期な保存に向いている。前々回の投稿であった通り、焙煎後の豆は酸素との接触により二酸化炭素を放出するから、単純に密閉してしまうと破裂してしまう。豆はパッキング時にパック内に残ってしまった酸素と、豆の内部の小さな穴(豆の多孔質性)に付着した酸素に触れることで酸化が進む。従い、それを逃す必要があり、その役割を担っているのがこのバルブ。たださすがに外からの空気を100%遮断できる訳ではないから、酸化は一応進む。とはいえコストパフォーマンスの良さから世界のコーヒー豆屋の大半はこのタイプのパッケージを使用しているね。大きなデメリットは、豆の風味が二酸化炭素と共に外に逃げてしまうこと。二酸化炭素は「香りの使者」とも言われていて、これが物理的に外に逃げることで、それに乗って香りも飛んで行ってしまう。
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③これは②と同じだけど、袋を密閉する際に機械で窒素を注入して中の酸素を完全に抜く方式のパック。豆の劣化の速度は②よりもさらに遅いけれど、設備投資も必要だし、一番コストが高い。またデメリットも②と同じで、風味が二酸化炭素と共に逃げてしまう。このタイプのパッケージは個人経営、中規模のローストリーにおいて余り見られないのではないかな。
④は②と③のデメリットを解消する革新的なパッケージ。バルブの代わりにエージレスという写真のような乾燥剤みたいな袋(三菱ガス化学株式会社)を入れたパッケージになるのだけど、これは酸素+二酸化炭素を吸収する機能を持っていて、酸化を妨げるのは勿論のこと、二酸化炭素を物理的に逃すのではなく、化学的に吸収することで、香りの放出をも防ぐ(香りは吸収されない)。原価もバルブ付きパックの20%程度に抑えられるというから驚き。良いことばかりのように思えるけど、渡米してからこれを見かけたことがない。自分の知らないところで使用されているのか、認可の問題があるのか、普及段階なのか、それとも使用をためらわせる大きなデメリットがあるのか非常に興味深いところ。 (注:エージレスはパック内を真空にするものではない。空気の中には21%の酸素があって、エージレスはこの酸素のみを吸収するからパック内には他の79%のガスが残る。エージレスを脱酸素剤とも言う。)
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zonoworld31 · 9 years
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A proposed class action lawsuit filed in California claims Franzia, Sutter Home, and other popular wines have arsenic levels three to five times greater than the concentration allowed in drinking water.
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zonoworld31 · 9 years
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コーヒーは豆 or 挽き豆?
コーヒーを購入する際、豆そのまんまか挽き豆のどちらかを選ぶ。DOCCHI?
これはコーヒミルを持っているか、挽く時間を勿体無いと思うか、味の違いを気にするか(味の違いが分かるか?ということじゃない、誰でも飲み比べればきっと分かるから)等の理由で判断が分かれるところだけど、やっぱり豆のまんまで買って、淹れる前に挽いて飲むのが一番おいしい。
今回は何故「まんま」の方が挽き豆より良いのか話そう。ただね、いかにもうんちくっていうのをタラタラと書くのは好きじゃないし、読む方もしゃらくせえと思うだろから、読み手のテイストに合わせて二部構成で書くことにするよ。一部目はうんちくっぽくなくさらっとした説明で、二部目はOh shit, this is Unchikuっていう感じでね。
第一部:
酸化だろう酸化!と説明する前に言われそうだけど、一応書いとく。例えば鯵(アジ)の刺身を食べたいとするだろう。スーパーに行く。すると一匹そのまんまか既にお造り状態の鯵が棚に並んでいるわけ。出刃包丁を持っているか、さばく時間を勿体無いと思うか、アジの違いを気にするかはひとまず置いといて、どっちがおいしいと思う?そりゃ直感的にも前者でしょう。鮮度が違う。バラされれば酸化が進んで鮮度が一刻一刻と落ちていく。コーヒーもいっしょ。鮮度が命。だから予め挽かれた豆に比べると、挽いたばかりのコーヒーの味•香り(風味)は、一言で言うと澄んでいる。クリーンって言うよ。一方挽き豆は、時間が経過していると特にだけど、澱んだ感じ(単純に逆やんっ)。こういう感覚的なことを格好良く表現するのは他に任せて、つまりさ、窓とカーテンが開け放たれて陽が燦々と差し込む部屋の空気と、何もかもが閉めっぱなしの部屋の空気。この差は誰でも分かるでしょう?これ位分かりやすい差だよ。
第二部:
ちょっと深煎りしてみようか。
酸化するとコーヒーの風味がクリーンに感じられない、何故?炭酸が抜けたコーラは誰でも飲んだことがあるよね。甘さだけが際立って飲めたものじゃない。炭酸はコーラの中にある何百種類もの味と香りをまとめ上げる役割を持つ。主張性の高い一つ一つの成分が個別に際立たないように、そう、ハーモニーをつくる感じでね。実は、コーヒーにも同じことが言える。
焙煎(ロースト)前のコーヒー豆、つまり生豆(きまめ)を焙煎すると様々な化学反応が生じる(その反応は余りにも複雑で、実はまだ完全に解明されていない)。その化学反応の一つの結果として、炭素(C)が生成される。焙煎が終了すると、その炭素(C)は空気中の酸素(O2)と化合し(酸化)、二酸化炭素(つまり炭酸ガス- CO2)を発生させる。新鮮なコーヒー豆、つまり酸化しきっていない豆は炭酸ガスを放出している。だから、新鮮なコーヒー豆は、挽いてお湯を注ぐと、プクプクとスフレのように盛り上がってくる。「お、炭酸ガスが残ってるな、これは焙煎後あまり時間が経ってないな」、って思う。
焙煎後のコーヒー豆には700種類もの香りが存在すると言われる。香りを運ぶのも炭酸ガスの役目。そしてコーヒーを抽出する際、その700種類もの香りがお湯に溶け出すのだから、コーヒーの味も相当複雑なものになるだろう。そんな中で、複雑な香りを、味を、つまりは風味を綺麗に一つにまとめ上げてくれるのが炭酸ガスだ。だから新鮮なコーヒーの風味はクリーンで口当たりに違和感がない。一方、炭酸ガスを欠いたコーヒーは、成分の良し悪しに関わらずそれぞれが個別に際立ってしまって、風味の凹凸を感じる。香りも乏しく、味にハリがない。
まとめ:
結局はいかにして酸化を抑え、炭酸ガスをキープ出来るか。豆を挽いてしまうと、コーヒー豆の表面積が数百倍に倍増する。だから一気に酸化が進んでしまい、二酸化炭素が放出され、風味も吹っ飛ぶ。味と香りのハーモニーを楽しむためにも、コーヒーは豆の状態で買いたい。ただ、残念ながら豆の状態でも酸化は進む。その酸化を抑えようと様々なパッケージでコーヒーが販売されているけど、どのようなパッケージで、どのような工夫が凝らされているかは、また次の機会に。
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zonoworld31 · 9 years
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Canned or Bottled Beer?
前回の投稿で「米国では缶よりも瓶ビールが主流」と述べたが、失礼、これはただの思い違いのようだ。米国のビール業界の調査会社Beer Instituteによれば2012年の国内生産マーケットシェアは缶が53.2%で瓶が36.5%。2006年はそれぞれのシェアが大体同じであったことからすると、近頃はむしろ缶が主流になってきているということか!?
どうやら缶 vs 瓶ビールの良し悪しに関する議論は、長年Brewery及び愛飲家の間でなされてきた様子。この問いには個人的にもすごく興味があったから色々と調べてみた。しかし、どうやら決定的な差はないみたい。理解したところ、味に理論的な差はなく、差がないが故にコスト及び利便性の面で缶ビールの人気が高まってきたというところか。
先ず、何故少し前までは瓶、そして今になって缶?って思う。元々缶が敬遠されていたのはアルミの材質がビールの味に��響を与えると考えられていたから。金属的な味がするから嫌だとかね。でもそれは缶の製法技術が発達していない頃にあり得た話であって、今はそうじゃない。
今や缶の内部の壁面はエポキシ合成樹脂という塗料でコーティングされていて、アルミとビールの液体が直接触れない構造になっている。だから、ビールが金属っぽい味がするはずがない。この合成樹脂自体も、無味だ。
味に差がないとすれば、缶が勝っている点は沢山ある。先ずは光を完全に遮断することができる点と、密閉度が瓶よりも高い。つまり、酸化し難く、長期に渡って保管が可能。また、軽いし、輸送中に割れない。アウトドア派にはもってこい形態だね。生産者側にとっても、材料がガラスよりも安価だから生産コストを抑えられるし、瓶よりも小さく軽いため輸送コストもセーブできる。その他、リサイクルし易く、環境にも優しい。
ただ難点を挙げるとすれば、瓶詰めラインよりも缶詰ラインの方が初期投資がかかる。そして、強いて言えば合成樹脂にビスフェノールA(通称BPA)という人体への安全性がはっきりしない物質が含まれている点(基本的には、たとえBPAが液体に溶け出したとしてもビール缶程度に含まれる量だと人体に影響はないようだけど、一部では血圧、ホルモンバランス、妊娠に影響ありと言われている)。
長年缶での販売を避けてきた老舗ビールメーカーであるサミュエルアダムスも2013年に瓶と並行して缶でのビール発売を決定。その他、最近創業した小規模Breweryは、缶での生産•販売を選択する傾向にあるようだ。
時代は缶に向かっているようだけど、俺はやっぱり瓶ビールが好きだな。コップに注ぐよりも容器から直接飲む派だから、口につけた感触とテイストが缶よりもキンとしたガラス瓶の方が好きだね。そして、瓶の方が雰囲気がね。。。味にはフェアでいたいと前に書いたけど、雰囲気も大事でしょ。味がいっしょなら、ね、アナログな瓶で飲むほうが、それこそ味があるよ。
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Beer Institute: http://www.beerinstitute.org/
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zonoworld31 · 9 years
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Beer Cooler "Chillsner"
温いビールほど不味いものはない!ビールは冷たいまま飲むのが一番。そこで面白いアイテムを発見。写真は、スティック型のビールクーラー。このCorkcicleというブランド、元々ワイン用のスティック型クーラーを売っていたよね。
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2本セットで25ドル位。冷凍庫に45分以上入れておいて、ビールを抜栓した後、こぼれないように一口飲んで、キンキンに冷やされたスティックを差し込んで飲む。これでビールを最後まで冷たいまま楽しめる。使い方も至ってシンプル、波打ったアイスピック的なデザイン、金属の硬派な感じも、パッケージもナイス。凍てついた金属の飲み口の感触も気持ち良い。ただこのアイテム、一回使うとまた冷やす必要があるため、使うタイミングは考えなきゃ。最初の一本はがぶがぶすぐ飲んでしまうから、このアイテムは必要なし。ゆっくり飲み始める2、3本目での投入がベストだろう。
このアイテム、瓶ビールが主流のアメリカならではだけど、そもそもアメリカでは何故瓶ビールが主流なのか、それはまた次回に。
Corkcicle: http://corkcicle.com/
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zonoworld31 · 9 years
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Shade-Grown Coffee - シェードグロウン•コーヒー
 コーヒーの品質や流通経路に関して、オーガニック、フェア•トレードという言葉には馴染みがあったけれど、シェードグロウンという言葉を最近知った。Shade-Grown Coffeeとうたわれているコーヒーはつまり、生物多様性(biodiversity)に配慮して日陰栽培の農法で栽培されたコーヒーのことだ。はて、日陰栽培農法の意義とは?。
 結論から言うと、それは健全なエコシステム、そして生物多様性の保全にある。元々コーヒーは熱帯林の木陰の下で栽培されていた。この栽培農法には多数の利点がある。熱帯林とコーヒーノキが共存する環境は、様々な動植物の生息(渡り鳥を含む)を許容し、生物多様性の維持に貢献する。その多様性は、コーヒーノキの害虫の天敵の生息をも可能とし、害虫制御につながる。また、熱帯林はコーヒーノキを強い日差し及びスコールから守り、腐植土(腐葉土)を育むことでコーヒーノキに天然の堆肥を与える他,水分の蒸発を防ぐことで土中の温度を一定に保ち根を保護する。従い、日陰栽培では不必要に化学肥料及び農薬を用いることなく、土壌の疲労を最低限に留め、健康的で持続可能なコーヒーの栽培が可能となる。さらには、日陰の下で栽培されるコーヒーは直射日光下で育てらたコーヒーよりもゆっくりと時間をかけて育つことから、糖分が凝縮され、より豊かな味わいを持つコーヒーが出来るらしい。上記のメリットは一部に過ぎない。
一方、コーヒーの世界消費量の急成長(International Coffee Organizationのデータによれば2000年から2012年にかけて約40%増)を背景として、短いサイクルでコーヒーを栽培出来る直射日光下での栽培方法を採用するコーヒー生産者が増えており、熱帯林の伐採、強いては生物多様性への影響が問題視されている。またの機会に詳細に調べたいと思うが、ある情報によれば、1972年から最近にいたるまで、日陰農園は60%も減少してしまったようだ(http://eartheasy.com/eat_shadegrown_coffee.htm)。近年、コーヒーの生産•流通•供給•消費に携わる企業、団体、個人の意識向上により、日陰農法を採用し続けるインセンティブを与えるための生産者へのプレミアムの支払い、コーヒーの生産と自然の関係に関する啓蒙活動、Shade-Grown Coffeeの意識的な購入等を通じた持続可能な環境保全を目的とした動きが活発化している。そのような中で、遅ればせながら自分もShade-Grown Coffeeという言葉を初めて知ったのである。
 未来の自然保護に少しでも寄与できるのであれば、自分も可能な限りShade-Grown Coffeeを購入したいと思う。おいしく健康的なコーヒーの栽培を可能としている環境を、未来のコーヒーの消費者にも残さなくてはならないから。コーヒー農園を実際に訪れたら、尚更そう思うことだろう。
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zonoworld31 · 9 years
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"Cooking was part of a project of self-invention; it was part of being someone different from the person she had been."
Don’t we enjoy cooking for this reason? At least, I do. 
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zonoworld31 · 9 years
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コーヒーとの向き合い方、哲学
元々コーヒーよりも紅茶派だった。でもそれはコーヒーを一面的に捉えていたから。米国に来てコーヒーの多様性、味だけではなくコーヒーとの向き合い方も含めての多様性、これを知って以来コーヒーを飲むことが楽しい。
今日の一杯は家の近くで毎週末開催されるファーマーズマーケットのRooted Coffee。オーガニック•フェアトレードの豆を使ったスペシャリティコーヒーを淹れてくれる。先ほど言った「向き合い方」というのは、「哲学」とも言えると思うのだけど、オーガニック•フェアトレードの豆のみ取り扱うというのも一つの哲学。作り置きではなく、注文がある度に一杯一杯丁寧に淹れるのもそう。最近の所謂サードウェーブ系のコーヒー屋は基本的にこの哲学を尊重している。そしてこのRooted Coffeeは、カップも蓋もスリーブも、全て土壌還元される素材を使用。自然に優しくあれ、これも哲学。
こういった哲学を意識しながらコーヒーを飲むと面白い。もはやカフェインを摂取することを目的とした飲み物ではない。ワインのように楽しんで味わうものといったところ。ただ自分は哲学のみを崇拝する性分でもないし、味に対してはフェアでいたい。この哲学がどれほど味と関係しているものなのか、それを理解することができたら尚コーヒーを楽しめることだろう。そこは自分にとっての今後の興味深いテーマ。
Rooted Coffee Co. www.rootedcoffeeco.com
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