#病と障害と、傍らにあった本。
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findareading · 7 months ago
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『カラマーゾフの兄弟』を夢中になって読んでいる私に、むかいのベッドのおじさんが興味を示した。それはそうだろう、マンガでさえ、なかなか読めずにいた人間が、いつの間にか、『カラマーゾフの兄弟』を読みふけっているのだ。 「それ、面白いの?」と聞いてきた。
— 頭木弘樹著「本嫌いが病気をして本好きになるまで」(齋藤陽道ほか著『病と障害と、傍らにあった本。』2022年5月3刷、里山社)
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kennak · 1 month ago
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自分は多数の子宮頸がんの患者さんに関して、告知や治療やお看取りを行ってきた産婦人科専門医(医学博士)です。 日本のマスコミが決して報じないこの裁判の実態を、以前からツイートしています。 今回で傍聴記録は8回目です。 これまでのHPVワクチン薬害訴訟傍聴記録も、遡ってnoteで順次上げていきますので参考にしてください。 これまでで最も衝撃的な事実が明らかになりました。 “HPVワクチン後遺症”の診断を現在進行形で量産している唯一の大学病院である鹿児島大学病院。 しかしその診断の実態は、鹿児島大学病院放射線科が作成した読影レポートでは異常がないと判断されたにも関わらず、鹿児島大学病院神経内科が独自に脳血流の画像を異常だと判断していました。 新規疾患の存在を証明するための臨床研究としては、極めて非常識です。 最終的に鹿児島大学病院で ”HPVワクチンによる脳血流の異常” と診断されてしまい、HPVワクチン薬害訴訟の原告となった女性たちの脳血流画像は、今回の法廷の証人である畑澤順先生(大阪大学医学部核医学診療科のもと教授・日本核医学学会前理事長)が確認した全例において、異常なしの診断。 にもかかわらず、鹿児島大学病院神経内科医たちの独自の判断により ”HPVワクチンによって脳血流障害が生じた被害女性” に対して、鹿児島大学病院が被ばくを伴う検査や免疫吸着療法を施行していた事実が、法廷にて明らかになりました。 前回、畑澤順先生が証人として法廷に立った福岡地裁のレポートはこちら。 https://x.com/tanuk_ichi/status/1883897806471225818?s=46&t=aKCnQ_jX0p0aWhyp8OMJ0w マスコミが大々的に取り上げた"HPVワクチン後遺症"は、法廷でも今回を含めて複数の医師(近畿大学医学部微生物学講座角田郁夫教授、東北大学病院総合診療部もと教授本郷道夫先生、行岡医療大学三木健司特別教授、北里大学大村智記念研究所中山哲夫特任教授、大阪大学病院核医学診療科もと教授畑澤順先生など)から誤診の疑いやワクチン接種と無関係だと指摘されています。 例によって法廷では録音録画が禁止されているので、自分のメモからの書き起こし。 なので、一字一句が正しい記載ではない点はご了承ください。 非常に長文です。 特に途中の中西弁護士登場から盛り上がりますが、結論だけを読んでも十分に衝撃的な結果かと思います。 今回は以前の畑澤順先生の証言に対して、原告側弁護士が反論する形で裁判が進行。 以下からは形式的に、畑澤先生は畑、原告弁護士は弁と記載します。 裁判傍聴の抽選は全員通過 法廷は9割ほどが埋まっており、そのほとんどが原告支援者の中高年世代 いつも通り、江戸川大学マス・コミュニケーション学科教授の隈本邦彦も登場 もとNHK記者であり、薬害オンブズパースン会議という団体のメンバー 日本各地で謎の反HPVワクチン講演会を開催している人物 畑 (深々と原告席へ一礼) 弁(若い女性弁護士・うつむき気味でやや不慣れそう) 証人がグラクソスミスクライン(GSK)から証言の依頼を受けたのはいつですか? 畑 2年前くらいです 弁 その前から平井論文を知っていましたか? 補足:帝京大学病院神経内科平井利明による未査読論文、脳SPECT検査でHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)の存在を主張 以前の法廷で畑澤先生が論文の問題点を複数指摘し、科学的価値のない”ただの読みもの”と評価 畑 今回依頼されてから読みました 弁 荒田論文は? 補足:鹿児島大学病院神経内科荒田仁による未査読論文、脳SPECT検査でHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)の存在を主張 以前の法廷で畑澤先生が論文の問題点を複数指摘し、科学的価値のない”ただの読みもの”と評価 畑 同様です 弁 脳SPECTに関する、この松平論文(静岡てんかんセンター松平敬史医師の論文、おそらく未査読)は? 畑 日々多くの論文を読んでいますので、今から読みます 少し時間を下さい 、、、、、読んだことはありません 弁 ではこちらの別の松平論文は読みましたか? 畑 また時間を下さい 、、、、、読んでません しかし論文の方法などを見る限り、画像の専門家から見れば大きな問題のある論文です この論文を読んでいるかいないかで、調書に変更はありません 弁 池田修一先生の脳SPECTに関する論文は? 補足:信州大学神経内科もと教授池田修一らによる未査読論文 池田修一はマスコミに対してHPVワクチンに関する不適切な研究発表を大々的に行い、厚労省と信州大学から厳重注意を受けたのちに開業医に転身 現在に至るまで、査読を受けたHPVワクチンに関する論文はゼロ 画像 マスコミが大々的に取り上げた池田修一の発表 畑 核医学に関して方法論を含めて様々な問題がある この論文をもとにして調書を作成するのは無理がある GSK弁護士 それは“調書”ではなく”意見書”ですね 畑 失礼しました、そうです 弁 原告の脳SPECTは何例確認しましたか 畑 鹿児島大学病院の診断で異常があるとされた方のうち、提供を受けた3-4名の画像を確認しました 異常はありません 弁 その他の原告の脳SPECTは? 畑 提供されていないので確認していません 弁 証人は患者を実際に診察していますか? 畑 大阪大学病院放射線科では、産婦人科や内科などから依頼を受けて画像検査・診断を行います 検査の必要性・有用性を協議することもあります 大阪大学病院ではHPVワクチンの後遺症診断で依頼を受けた例は1例もありません 弁 証人は、脳SPECTは脳血管障害・認知症・てんかんに対して施行する検査だと主張していますね 畑 90%はそうです 弁 脳SPECTとアルツハイマーに関する論文を書きましたか? 畑 2012年ですね 3D-SSP(統計的画像解析法)の使用法に問題がある論文が多く、正常人のデータベースも不十分 その不十分なデータベースを使用して、異常がないにもかかわらず異常だと判断している医師がいる カメラでの撮影条件が一定でなく、そのためにZ scoreが高くなったり低くなったりというエラーが生じる そういった臨床の場での問題を指摘する必要がありました 長くなりましたが、これでよろしいでしょうか? 弁 はい、いいえで答えられる質問には、はい、いいえでお答えください 放射線科医はどのように3D-SSPを使いますか? 畑 主にアルツハイマー型認知症で使用します 原画像の処理を行うために使用するが、あくまで補助診断です 原画像を優先して診断すべきです 繰り返し述べていますが、3D-SSP���けを見て判断してはいけません 弁 証人の論文では、3D-SSPは臨床的に有用性が高い、と述べていますね? 畑 はい、そうです ただし様々な条件をクリアしてなければなりません 対象とする特定の疾患、主にアルツハイマー型認知症では有用性が高いことが世界的に��明しています 弁 3D-SSPはあくまで正常と比較して用いるのですか? 畑 そうです 平均的な血流量やそのばらつきを見ます ある特定の疾患では、異常の有無の基準に用います 白髪の原告側男性弁護士(のちに何度も登場、乞うご期待)が大きな声で割り込む つまり、質問への回答は「はい」ですね! 畑(無視して継続) 健常人の数・年齢・性別などを測定した上で、解析を行う必要があります 白髪の原告側男性弁護士 つまり!「はい」ですね! 畑 ご質問がきちんと数・年齢・性別などを勘案しているのであれば、回答は「はい」になります 別の控えめな原告側男性弁護士 時間がないので、はい、いいえ、のどちらかで答えて頂けると、、、 畑 可能な限り正確に述べる必要があるかと思いまして。 それなら「はい」です 弁 次にデータベースに関する証人の論文についてお聞きします 畑 2012年には多数の論文でノーマルデータベースに問題がありました 撮影するカメラの機種が異なる画像が、データベースに混在していることもあり、これを問題視してきました 撮影の条件には一定の基準が必要です シャッタースピードも統一されていなければ、エラーが混在してしまう そういう論文です 控えめな原告側男性弁護士 あのー、これ以上の説明はもう結構ですので、、、、 弁 現在ではデータベースの問題は? 畑 大阪大学病院では自施設でそういった問題をクリアしたデータベースを構築しています 他の大学病院がどうなっているかまでは分かりません 弁 データベースを使用していれば、ある程度は正しい結果が得られるのでは? 畑 典型的な誤った考えです アルツハイマー型認知症においては、世界的に有用性が認められている ただ、精神疾患や未知の疾患に使用するのは不適切 大阪大学病院ではそんなことはしないし、他の医療機関でも普通はそのような不適切な使用はしていません 弁 特定の疾患だけでなく、脳の機能を評価する際に3D-SSPを使用することもある ここにはそう記載されています 畑 読みますね、、、、 はい、そのように書いています ただし前提として、臨床試験や倫理委員会などを通して評価することが必要です それを経て有用性が確認できれば、診断に有用と言うことが可能です 弁 証人は脳SPECTの教科書執筆にかかわっていますね? そこでアルツハイマー型認知症以外にも、脳SPECTを用いてますね? 畑 はい 弁 前頭葉型認知症にも有用で、アルツハイマー型認知症との鑑別にも有用ですか? 畑 はい、そうです アルツハイマー型認知症、前頭葉型認知症、移行型や混合型の認知症、それぞれ20-30%ずつありますが、有用な検査です ただし移行し得るので、必ずしも判断が変化しないわけではありません 弁 ハンチントン病では脳SPECTで尾状核・前頭葉の血流低下がありますね? 畑 はい、ただし非常にまれな疾患であり、自分も実際に診断したことはありません 弁 ハンチントン病が非常にまれならば、どのように診断しますか? 畑 その場合は診断基準など、、、(メモが追い付かず、書き取りできず) 弁 脳炎などのまれな疾患や新規の疾患の場合には、脳SPECTは使用しますか? 畑 既に知られている疾患の診断に、あえて脳SPECTを使うことはないです 新規の疾患を疑っても、その診断のために行う検査でもないです 弁 質問の回答は「はい」でよろしいでしょうか 畑 もう一回質問を伺えますか? 白髪の原告側男性弁護士 「はい」と答えて頂ければいいんです! 畑 質問が限定的過ぎます 誤解があってはならないので、説明が必要です 別の女性弁護士 時間の節約のために協力をお願いします 裁判長 申し訳ありませんが、可能な限り簡潔にお願いします 畑 分かりました 弁 脳SPECTで所見が乏しい疾患もありますね 2017年の報告では、橋本脳症では脳SPECTで64%は正常と判断されると 畑 最近知りました ただし頻度や割合に関して述べる際には、感度・特異度を合わせて判断する必要がある その論文では、病気でない人の所見がどうかの記載がなく不適切な論文です 傍聴席から、そんなのどうでもいいじゃん!、とヤジが入る 弁 ムラマツ先生が抗NMDA受容体脳炎や橋本脳炎において、3D-SSPを用いた解析を行って、特徴的な所見を報告しています 畑 その報告もノーマルデータベースの記載が不十分であり、世界的なコンセンサスもありません 信頼性が高い報告とは言えません 弁 しかしこの論文は”ユーロピアンニューロロジー”の査読論文です 医学界で評価された論文ですね? 畑 その解釈は正しくありません 査読のプロセスが不透明で、他の研究者による論文引用もされていない 医学界の中で評価されるには、そういった積み重ねが必要です 橋本脳症の知見としては確立していない あくまでそのプロセスにあると判断します 弁 アルツハイマー型認知症やてんかんでは長い歴史の中で脳SPECTの意義が確立している、ということですね 畑 そうです 弁 患者の脳機能を確認するためにも脳SPECTは行われるのでは? 畑 そういった研究には研究チームやプロトコルを揃える必要がある あくまで研究目的で、精査したうえで知見として確立します 新規の疾患を疑ったから試しに検査をしてみよう、という手法は非常によろしくありません 例えば脳波に異常などがあるから、その裏付けとして脳SPECTを行うのはあり得ます しかし脳波などに異常がないにもかかわらず、とりあえず施行するような検査ではありません 弁 保険診療では脳SPECTや脳シンチグラフィーは、脳炎・脳症が保険適用とされています 有効性が認められた検査ではありませんか? 畑 誤った解釈です 保険適用だから脳炎・脳症を疑ったら脳SPECTを施行する、というのは誤りです 統合失調症やうつ病や解離性障害などでも保険適用ですが、脳SPECTは行いません 科学的な意義が不明だからです 保険適用の話をするならば、脳死でも脳SPECTは保険適用です しかし脳死患者に脳SPECTは行いません そういったことは10年以上前に議論されて、既に決着がついています 保険の適応疾患をそのように解釈すること自体が誤りです あくまで診療報酬が支払われるかどうかという話です 弁 それはあくまで先生のお考えですよね 分かりました 次は土田先生による報告です 新型コロナ後遺症のブレインフォグに対して、脳SPECTを221人に対して行ったとこ��、その全例で脳血流が低下していました この報告を知っていますか? 畑 初めて聞きました そもそもブレインフォグの定義などは医学的には確立していません 弁 新型コロナに関して、、、、、、(10秒ほど言葉に詰まり、書面を目で追う) 新型コロナ後遺症の診断において脳SPECTは広く利用されている、ということでよろしいでしょうか? 畑 えーと、新型コロナのワクチン後遺症でしょうか? 弁 ワクチンではなく、新型コロナ後遺症へ脳SPECTは行われていますか? 畑 一般的にはありません 傍聴席から:いやー、あるでしょうよ! ここまでで午前中の尋問が終了 90分間の昼休憩へ 傍聴席からは、高嶋先生の診断を否定したくてしょうがないんだろうなぁ、誠実さが足りないよ、などの声 補足:高嶋博 鹿児島大学神経内科教授 HPVワクチン接種後神経障害を提唱して脳SPECTで多数の患者を診断するも、その謎の疾患に関して未だに査読論文はゼロ 前半はまだ落ち着いた展開だが、後半はハチャメチャが押し寄せてくる ワクワクを100倍にして読んでほしい 特に白髪の原告側の男性弁護士に注目 法廷再開5分前 係員が傍聴の注意点を説明するが、中高年世代の原告支援者の雑談がうるさすぎて聞こえない あの界隈って非常識な大人が多いんだよね 思春期からずーっと、”支援者”たちに囲い込まれてきた”被害女性”たちが、本当に気の毒です 質問を行う原告弁護士が交代 既に何度も登場している白髪の男性弁護士へ(中西弁護士、以下中西と表記) この裁判において、常に笑いと涙を提供してくれる有能な弁護士である ぜひ、カプコンの名作ゲーム『逆転裁判』に登場してほしい 中西 まずですね、質問には、はいかいいえ、でお答えください 回答しているうちに、質問が何だったかよく分からなくなる場面もありましたよね 時間もありませんので 製薬会社弁護士 ご存じのように専門性が高い領域なので、はい、いいえ、だけでは答えられないこともあります 前提条件などを確認する必要があります 裁判長 証人はできれば簡潔にお願いします ただ、それが難しいこともあることは理解しています 一方で原告は、質問の導入で”記載があるかどうか”を証人に確認するのは不要かと思います 中西 平井論文に関して証人は”読み物に過ぎない”と言いました。 覚えていますか? 補足:帝京大学病院神経内科平井利明による未査読論文、脳SPECT検査でHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)の存在を主張 以前の法廷で畑澤先生が論文の問題点を複数指摘し、科学的価値のない”ただの読みもの”と評価 畑 はい、そうです 査読を経た原著論文ではありません 中西 著者らはその論文の中で、脳SPECTによってマウスの脳炎を示した平井・黒岩論文を注釈して引用しています これは2016年の日本自律神経学会の雑誌”自律神経”において、査読を受けています これを読んでいますか? 畑 はい、読んでいます 査読があっても、きわめてレベルの低い論文です 中西 査読を経た論文を引用しているのに”よみものに過ぎない”と評するのは、アンフェアです 畑 もともと提示された論文は、査読を経ていないただの読み物です 引用された論文も読みましたが、通常の査読を通るレベルに達していない 解析は不十分で、採択されるには、、、 中西 (畑澤先生の証言を遮って) いや、そんなことはないでしょう それ以上は必要ない 製薬会社弁護士 異議��り、必要です 裁判長 続けてください 畑 この論文が採択されるまで、8日間という異例の短さです 私は査読誌の編集長を務めてきましたが、査読者の選定などを含めて、通常は早くても2週間は必要です そしてこの論文は、核医学の専門家の査読を通っていません 中西 端的に答えてほしいんですよね! 前回、証人は査読論文ではなく”読み物だ”と主張していたでしょう 製薬会社弁護士 誤誘導です 証人が”読み物”と言ったのは査読を受けていない平井論文の方です 中西(ヒートアップして) じゃあ、アンフェアだと私は感じたんです! それは言わせてもらいます 次に、脳SPECTを判断するには専門家が必要だと言っていましたね? 畑 はい 中西 平井論文の共著者の内山眞幸、慈恵医大放射線部所属 知っていますか? 畑 知っています 専門家の一人ですが、専門は呼吸器の悪性腫瘍です 脳SPECTの専門家ではありません それは強調させていただきたい 中西 日本核医学学会が発足・推進させた会の役員 内山眞幸 そうですね? 畑 はい、私が理事長としてこの会を発足しました 中西 では、内山医師は核医学の専門家でしょう 畑 はい、内山先生は核医学領域では脳神経ではなく呼吸器の専門家です (ここからの展開は、さらにカオスに突入) 中西 改めて平井論文です 脳SPECTの論文作成に当たって放射線部の協力を得る必要がありますね 平井論文の共著者には平瀬技師、太田技師という方もいて、この方々は他にも論文を書いています 畑 放射線技師の役割を誤解されているかもしれません 検査の条件を整える専門家ではあります 撮影された画像の診断を行う役割はありません 技師が論文を書いたり論文に名前が記載されているからと言って、その論文の正しさを担保するものではありません 中西 技師が論文に関わっていれば、信頼度が高いのでは? 畑 技師は放射線画像の撮影を、責任をもって行う職種です 平井論文からは、統計画像解析の信頼性は読み取れません 中西 平井論文には放射線部と技師に対して、協力して下さった、と謝辞が記載されています なので、検査の信頼がおけるのではありませんか? 畑 謝辞を述べるのは論文の作法であり、謝辞があることと論文の信頼性は無関係です 中西 それはあくまで証人の感想に過ぎませんよね 次は先ほどの雑誌“自律神経”の論文です これには東大病院の黒川清先生も関わっています、日本学術会議の 知っていますか? 畑 知っているが、会ったことはありません 中西 本研究の目的は脳SPECT・内分泌・脳波などと中枢神経疾患の関連を見つけること そう記載されていますね 畑 はい 中西 提唱されているHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)の診断基準を提示します 他覚的所見として、脳SPECTでの異常、これが挙げられていますね 畑 私はその医師たちのように脳SPECTの所見だけで診断することはありません 客観的に診るためには、科学的エビデンスに基づいた正しい手法を使うべきです 多数の画像診断をしてきた専門家としての経験上、脳SPECTから結論を導くのは不可能です 中西 科学的エビデンスと言っていますが、このような蓄積がエビデンスが確立する過程なのでは? 畑 既に言いましたが、HANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)という研究の過程や手法に問題があれば、それには意義はありません 脳SPECTはあくまで特定の疾患の補助診断に用いられるべき検査であり、新規の疾患を疑ったから撮影してみるという検査ではありません HANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)に関して脳SPECTを使用することで、有意義なエビデンスが得られるような研究デザインがなされていません 誤った結論が導かれてしまうことを危惧しています 中西(明らかにイライラいている) 次は教科書からの記載です 3D-SSPを使用して健常者と有病者の脳血流を比較することで、異常を検出できる そう書かれていますね! 畑 本の一部分だけを抜粋しても、、、 中西 (話を遮って)書かれていますね!! 畑 この部分だけではなく、全体を読んで判断する必要があります 中西 実臨床では特定の疾患に対して脳SPECTを行うことがあり、3D-SSPを用いることもある それには倫理委員会などを通す必要がある、午前中はそのように言っていましたね? 畑 午前中は答える時間が無さ過ぎました 臨床研究では、例えばアルツハイマー型認知症と診断された方に対して、経時的に観察したうえで治療を行い、脳血流が変動するかを確認しています 既に診断がついている既知の疾患に対して用いる検査であり、新規の特定の診断を行うために用いる検査ではありません 中西 脳血流の異常を脳SPECTで見つけて、それを知見として積み上げる そういった方法を用いても良いのではありませんか? 畑 それはきちんとした研究として、倫理委員会を経てプロトコールを作成し、、、 中西(怒鳴り声で割って入る) だから〇〇(聞き取れず)とはですね! 畑(無視して進める) 実臨床の場ではそのような手続きを踏んだ上で脳血流を見ています 中西 平井論文では、脳梁や脳の広い範囲での血流低下が認められると記載されていますね 畑 はい、記載はあります ここで別の若い女性弁護士へ交代 明らかに慣れていない様子で、発言に詰まって固まったり、言い間違いなどが多い ここからは、赤い・青いについて謎の論争が始まる、、、 弁 視床基準を用いると、画像では赤い部分が多いように見えます これは異常ではないのでしょうか? 畑 そう判断するのは間違いです というのは、、、 中西 (話に割り込んで)赤く見えるか見えないかを聞いているんだ! ワイの心の声(いやそうではなく、女性弁護士は赤く見える部分が異常かどうかを聞いてたやろ、、、マジでやばい弁護士やな) 製薬会社弁護士 異議あり 不適切な質問です 赤いのは確かに赤いですが、赤いかどうかを証人に確認する意義は何ですか? 弁 では、赤いように見える、それで回答はよろしいでしょうか? 畑 赤く見えることの解釈は別として、赤いか赤ではないかといえば、赤が正しいです 弁 では赤いところは相対的高灌流であり、血流低下がある それは違うのでしょうか? 畑 説明が必要です 視床が正常という前提が必要であり、3D-SSPでは正常な部位を基準とします なのでこの手法で3D-SSPを用いるというのは、そもそもやってはならないのです GSK弁護士 原告弁護士は相対的低灌流を相対的高灌流と誤って発言したと思われます 弁 失礼しました ご指摘の通りです 畑 3D-SSPは1つの元データを、全脳平均・視床・小脳・橋の4か所の基準で確認する必要があります 弁 視床基準だけで異常が見られた場合 これをもって異常と判断してもよいのではないでしょうか? 畑 誤りです 脳SPECTでは視床基準のみ異常が見られた場合、エラーを見ているだけと判断すべきです 中西(期待を裏切らない再登場) はい!わかりました! 証人はもう結構です 製薬会社弁護人&裁判長 証言を遮らないで下さい! 畑 100%のケースでこれが正しいわけではないですが、視床を正常と仮定すべき この画像をもって異常と判断することは誤りです 中西 私は納得ができないがね 多くのHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)患者でのZ map分析では、相対的低灌流域が見られている ここに記載のある患者は異常と言えるのでは? 畑 そもそもそこに記載されている “減弱像のZ map” という言葉の意味が不明であり、私は使ったこともなければ聞いたこともない むしろこの意味を私に教えてください 中西 方法、に書いていますけどね この全脳基準でも、19名のHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)患者では特定の領域で有意な灌流量低下が見られています これも見たことがない? 畑 この論文のデータベースの使用法そのものが不適切 ノーマルデータベースを用いて患者1人1人をそれぞれ解析して、ここに異常、ここにも異常と挙げている 通常のエビデンスのある手法とは著しく異なるので、この解析では何の推論もできません 中西 それこそが科学的データの集積では? 畑 誤ったデータを集積させても、それはむしろ有害です というのは、、、 中西 !!!(怒鳴って話を中断させる) 製薬会社弁護士 明らかに話の途中で遮るのは不適切です 中西 話が長すぎる! 製薬会社弁護士 いや、明らかに、、、 裁判長 いえ、この点に関してはもう大丈夫です それに証人の話の長さは、午前中よりも改善していますし(会場・畑澤先生を含めて笑) 中西 別の専門家が出したデータに対して、それが有害になるというのは言い過ぎでは? 畑 誤った方法で誤った結論を導くのは有害です その論文の話ではなくとも、これは科学の一般論です 先ほどの明らかに慣れていない女性弁護士へ交代 弁 再び荒田論文に関して伺います。 証人はこの論文の問題点として、カラースケールがない点や、原画像を確認すると異常とは言えないと証言していますね? 補足:鹿児島大学病院神経内科荒田仁による未査読論文、脳SPECT検査でHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)の存在を主張 以前の法廷で畑澤先生が論文の問題点を複数指摘し、科学的価値のない”ただの読みもの”と評価 畑 はい、そうです 弁 「臨床医・RI技師のための脳SPECTパーフェクトガイド」 この教科書を作成しましたね? 畑 作成しましたが、詳細な内容までは覚えていません 弁 右内頚動脈血栓の術前術後のカラースケールを見ると、赤に近ければ血流が上昇し、青に近ければ血流は低下している それでよいですね? 畑 カラースケールには種類があります これは治療前後の比較をしていますが、一概に赤だから血流増加で青だから血流低下ではない 色分けは目的に応じて使います あくまでもこの画像は脳血管障害による大きな血流差を見ています 弁 次は単純ヘルペス脳炎の項目です こちらはモノクロ画像ですが間違いないですか? 畑 これは白黒だと、、、分かりにくいですね、、 弁 証人は意見書ではこの項を引用していますが、、、、(明らかに困惑) 畑 ずいぶん前のことなので、はっきりとは、、、、(お互いに困惑) 弁 ここではコントラストを比較しており、カラースケールはないですね 畑 教科書のこの部分ではそうですが、実際の診断時にはカラースケールも用います 弁 荒田論文が投稿された雑誌”臨床核医学”の投稿規定には、カラースケールの有無はありませんね 製薬会社弁護士 異議あり 論文が投稿された時期に、その投稿規定があったか不明です 裁判長 証人は当時の投稿規定を知っていますか? 畑 はい、知っています この雑誌の投稿規定には、投稿された論文に事務局が手を入れることが許されています 普通の医学雑誌ではありえないことであり、そういうジャーナルだろ理解しています 私の投稿にも手を加えられていたことがあります 裁判長 規定の時期は分かりますか? 畑 分かりません 長期間かと 弁 ご自身の文献で、てんかんの発作時と間欠時の脳SPECT画像を使用していますが、カラースケールは使用していませんね 畑 脳の左右の血流差を見ている文献ですが、カラースケールを使用する必要がなかったからです 目的に応じて使用します 弁 では発作時と間欠時をどのように判断していますか? 畑 まずは原画像で判断します そしてこの文献は原著論文ではなく、画像を広く知ってもらうために書いた文献です 目的が異なります ここで10分間の休憩 原告支援者たちからは、、、 ・なんかよくわからない ・薬害を起こしたのに誠実さが足りない ・オンラインでまたカワバタ先生(?)に教えてもらいましょう、いつもすごくわかりやすく教えてくれるの 毎回毎回、原告支援者たちは休み時間のたびに「よく分からない」と連呼しているが、それでも傍聴に来るのは偉いですね 非科学的で煽情的な反HPVワクチン報道を繰り返してきたマスコミも、少しはその姿勢を見習ったら??? 慣れていない感じの女性弁護士で継続 弁 検査時の部分容積効果についてうかがいます 大雑把に言えば、赤・青で血流量を判断してもよいのですか? 畑 そうですが常に変動しています 体温など同様と考えていただければ 弁 健常者でも青く見えてしまいますか? 畑 1秒ごとに揺らぎが生じます 大脳皮質には1秒で80ccの血流があります 脳SPECTの画像では解像能力に差が生じます なので、”画像で血流が低下しているように見える”からと言って実際に血流が低下しているとは限りません 弁 実際に血流が低下している場合には、脳SPECTではどのようになりますか? 畑 その場合、脳SPECTではもっと明らかに低下しているように見えます 大脳皮質の薄い部分では、適切な画像ソフトウェアを使うという方法もあります 弁 より青ければ、血流低下はあると判断できるということですね? 畑 一般的にはそうです 弁 この画像では? 畑 異常に低下しているように見えているだけです 実際にはあったとしても数%の差なので、その画像を見て異常だと判断する方が危険です 弁 紙ではなくディスプレイで見ても、そうなのでしょうか? 畑 そうです 信号の強度をより正確に確認するために、白黒の画像を用います カラーの場合はわずかな差でも大きな差に見えてしまうことがある点に、注意が必要です 弁 この論文では血流低下は評価できないのでしょうか? 畑 正しく診断するには、多数の正常・異常の画像パターンが頭に入っていなければなりません この方の脳血流は正常です 弁 シルビウス裂の血流に異常が指摘されている、免疫吸着療法の前後の脳SPECT画像です 解剖学的標準化を行っていればシルビウス裂の評価は可能ですね? 畑 シルビウス裂は位置や大きさの個人差が大きく、脳SPECT・3D-SSPではエラー信号が生じやすい 異常や正常の判断基準から外す必要があります 原画像を確認して判断すべきです 弁 橋本脳症の3D-SSP画像です ここがシルビウス裂でしょうか? 畑 そうです 弁 解剖学的標準化を行えば、シルビウス裂の評価ができるのではありませんか? 畑 申し上げたように、もともと個人差が大きい部位であり、さらに加齢によってその差は増大します 弁 しかし画像を見ると、血流が低下していると解釈できるのではありませんか? 畑 誤っています この画像ではシルビウス裂だけではなく、側頭葉先端・前頭葉下部にも信号が見られます エラーが出ている状態です この場合も、原画像を確認したうえで推論されるべきです 弁 荒田論文では免疫吸着療法を行う根拠として、シルビウス裂での信号増幅を挙げています 以前の法廷で、証人はこれを批判していますね? 畑 批判ではなく、画像を評価するにあたって正確な手法を用いることを勧めているのです 弁 解剖学的標準化を行えば、3D-SSPで評価は可能だと思うのですが、、、 畑 違います 画像撮影時の頭の位置、あごの位置などの差によって、同じ患者でも3D-SSPの結果は異なります なので、免疫吸着療法の前後で3D-SSPを用いて評価することそのものが不適切です 原画像を見て判断すべきです 弁 マーカーなどを設置すれば、大丈夫なのではありませんか? 畑 20分間程度の検査でも、微妙な動きやずれは生じます そのため、検査の前後でも異なった画像になります 弁 証人は正常データベースの年齢との不一致を問題にしていますが、年齢が一致していれば3D-SSPを用いてもよいのでしょうか? 畑 同じ人物であっても、治療前後の評価に3D-SSPを用いることそのものが不適切です 原画像を比較する必要があります エラーが生じている3D-SSPのみを使用して判断することは、正しくありません 弁 治療効果を判断するためのサブトラクションは、てんかん発作に有用でしょうか? 畑 はい 原画像にそのように用いることで、てんかん発作の部位、焦点を判断するのに有用です 弁 原告27番の画像です 鹿児島大学病院で脳SPECT・3D-SSPによって脳血流に異常があるとされています 原画像を確認しましたか? 畑 ここに提示されているのはあくまで原画像の一部です もっと細かいのが原画像です その原画像は全て確認しました ここで提示されているのは、ごくごく一部の画像に過ぎません (いつものことだが、ここで傍聴席の原告支援者には睡眠に突入している人々が散見。いびきがうるさいおっさんもいる。勘弁してくれ。あんたら真面目に原告女性たちを応援する気、本当にあるん?) 弁 脳血流SPECTでは、必ず原画像が必要ですか? 畑 3D-SSPは補助診断にすぎません あくまで原画像の所見を優先します 弁 右後頭葉・側頭葉の血流低下はありませんか? (鹿児島大学病院で脳の血流異常と診断された原告の画像に対して) 畑 はい、まちがいありません 弁 鹿児島大学病院の報告では、RI検査の結果でも軽度の左右差ありとのことですが? 畑 どのようなプロセスでそのような判断に至ったのかが分かりません 弁 報告書は見ましたか? 畑 血流異常があると鹿児島大学病院で判断されて、鹿児島大学病院から提供されたすべての画像を確認しました 全例において異常はありませんでした 弁 鹿児島大学病院で異常があると読影した医師は、解剖学的標準化を行っていましたか? 畑 記載がないのでわかりません 弁 鹿児島大学病院では解剖学的標準化を考慮したのでしょうか?無視したのでしょうか? 畑 わかりません ただ、解剖学的標準化を行われなかった結果で出てくることの多い典型的なエラーに見えます 弁 HANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)に関しての池田修一論文ですが、読みましたか? 補足:信州大学神経内科もと教授池田修一らによる未査読論文 池田修一はマスコミに対してHPVワクチンに関する不適切な研究発表を大々的に行い、厚労省と信州大学から厳重注意を受けたのちに開業医に転身 現在に至るまで、査読を受けたHPVワクチンに関する論文はゼロ 畑 はい、画像分野に関しては それ以外の領域は私は専門家ではな���ので 弁 池田修一医師はHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)と診断された163人をもとに、診断基準を作成しました 診断基準を確認します 補足:信州大学神経内科もと教授池田修一 池田修一はマスコミに対してHPVワクチンに関する不適切な研究発表を大々的に行い、厚労省と信州大学から厳重注意を受けたのちに開業医に転身 現在に至るまで、査読を受けたHPVワクチンに関する論文はゼロ ① 前提条件 HPVワクチン予防接種後(期間は限定しない) HPVワクチン接種前には明らかな異常がない ② 症状 広範な痛み、関節痛、全身疲労感、起立性障害、月経異常など合計10項目 ③ 他覚的所見 脳SPECT検査を含む合計6項目 脳SPECTが含まれていますね 畑 全く理解ができない!(この法廷で唯一、畑澤先生が語気を荒くした瞬間) 脳SPECTを加えるべきではない この診断基準がどのような根拠をもって作られたのか、エビデンスがないです 弁 HANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)の確定診断には脳SPECTも使用される、そう記載されていますね 畑 はい ただ脳SPECTを使用する根拠はありません “脳SPECTの異常”の定義も定められていません 大変、深い憂慮を感じております 弁 脳SPECTだけでは、判断できないのでしょうか? 畑 池田修一医師や、それに属するグループがなぜこのような基準を作ったのかが分かりません 補足:信州大学神経内科もと教授池田修一 池田修一はマスコミに対してHPVワクチンに関する不適切な研究発表を大々的に行い、厚労省と信州大学から厳重注意を受けたのちに開業医に転身 現在に至るまで、査読を受けたHPVワクチンに関する論文はゼロ 私は核医学のことならわかります 脳SPECTが本当に有用ならまだよいのですが、かな��無理があります 医学の世界で到底受け入れられる主張ではありません ここで最終弁論へ向けて10分間の休憩 寝ていた支援者たちも目が覚めた模様 ・のらりくらり言っててよく分からない ・あーあ、イライラするわ などの愚痴が聞こえる この方々が理解できる日は、永久に来ないでしょうね ここからはGSK弁護士が畑澤先生に質問し、これまでの内容を補完する形になる 製薬会社弁護士 証人が全く分からないと、途中で話に出た”減弱像Z map分析”に関してです 英語だとdecrease viewのことで、Z scoreは2を基準とされているようです 畑 それなら分かります 血流低下部位を判断するために用いられます 製薬会社弁護士 それを踏まえて、今回の3D-SSPではどうでしょうか? 畑 これだけでは血流低下を判断できません 製薬会社弁護士 ノーマルデータベースとHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)患者を比較した場合に、違いはありますか? 畑 ノーマルデータベースを作成するには、対照群として多数の健常者が必要になります また、同じカメラ、撮像パラメーター、フィルターなどの条件を統一する必要があります それができていなければ、3D-SSPやZスコアはいくらでも変化してしまいます 今回の論文ではそれができていません 製薬会社弁護士 今回の論文では、他の病院での19人分のデータも併せていますが 畑 ゼネラルエレクトリック社のカメラでノーマルデータベースが作成されていますが、そこに併せられた19人分の他院のデータに関しては、撮影条件が不明です 製薬会社弁護士 鹿児島大学病院で脳血流に異常があると診断された原告27番を含めると、3人か4人分のデータの提供を受けましたね 結果はどうでしたか?また、鹿児島大学病院放射線科の作成したレポートは見ましたか? 畑 まずは鹿児島大学病院放射線科の読影レポートを確認せずに、原画像を含めて読影しました 全例で異常は見られず、正常な脳の画像と判断しました その後に鹿児島大学放射線科の読影レポートを確認しました 鹿児島大学放射線科も異常なし、と診断していました 異常の可能性も疑われるという旨の記載がされているレポートもありましたが、私が確認したところ異常はありませんでした 製薬会社弁護士 検査においては感度と特異度が重要とお話しされていましたね 畑 感度というのは、ある病気の検出を行う指標です 特異度というのは、実際には病気ではない人を判断する指標です 100人中50人が病人、50人が健常者という集団があったとします ある検査を行ったところ、この全員に陽性反応がでた場合には感度100%で特異度0%になります 精度は50%です 病気でない人も、病気であると判断してしまう検査になってしまいます 検査では感度・特異度はともに高いことが望ましいです 製薬会社弁護士 感度100%、特異度0%の検査があったとして、それには意義はありますか? 畑 コイントスと同じです 検査に意義はありません もし院内で他の診療科の医師からそういった意義のない検査を依頼された場合、私たちは断ります 検査の意義を説明して、再考を促します 製薬会社弁護士 証人は、今も脳SPECTの診断を行っていますか? 畑 私は1970年から放射線科の医師として多数の画像を診てきました 2019年に大阪大学病院の教授職を退官したのちにも、今も大阪大学病院で勤務をして医療現場で診断業務を行っています 本当なら、本日月曜日も勤務日なのですが(笑) 画像診断はこの裁判での中心的な問題の一つです 新しい科学技術が開発されて、それが医療現場に応用され���きました 3D-SSPもその一つです 日本人である箕島聡先生がアメリカに渡って開発し、世界に広まった技術です 認知症、特にアルツハイマー型認知症において非常に有用な検査です ただしあくまで補助診断なので、その利用においては原画像を確認することが重要です 専門家へ相談せずに誤った使用を行えば、誤った結果が導かれてしまいます エビデンスの積み重ねの失敗につながります 中西(久々の登場、やったぜ) 今回の論文でのDecreased viewに関してですが、脳SPECTの撮像条件や他院を併せて19例のデータは、診断にあたって満足できる数でしょうか? 畑 2016年の大西論文では、ノーマルデータベースは多ければ多いほど望ましいと判断されています 20例以上が望ましいのですが、19例であれば数だけなら絶対にダメというほどではありません 男女が混ざっているので、精度の限界はあります 中西 ノーマルデータベースを作成するにも、健常者に放射線を浴びせる必要があります なのでどうしても制約はあります それはご存じですか? 畑 はい 日本では健常者と判断された上で、データベースに登録をしていただいたのは5例です その困難さはよく分かります それを考慮した上で、解析には十分に注意すべきです 画像を見て、異常に見えたから異常にする、というやり方は好ましくありません 中西 こちらが提示した論文では、HPVワクチンを接種していないノーマルデータベースを作成している それに、撮影にあたっての薬剤の投与量や撮影条件も詳しく記載されていますがね? 畑 専門家から見れば、何も書いていないに等しいと言えます カメラの機種や感度やフィルターや組織減弱係数など これらは核医学の論文では必ず記載されるように、2012年から公表されています この法廷で提示された研究には再現性がありません 科学的エビデンスとは、再現性の積み重ねが必要です そういったデータとはいいがたい 中西 私は、この論文の記載は詳しいと思うんだけどね 製薬会社弁護士 異議があります あなたの個人的感想は聞いていません 中西(だったか、後半で出てきた女性弁護士か記憶が曖昧) 最後に質問です ハンチントン病の脳SPECTでの感度・特異度はご存じですか? 畑 この場でハンチントン病の脳SPECTの感度・特異度を思い出して、答えることはできません 向かって右の裁判官が初めて口を開く(以下、右と略) 既知の疾患では、例えば脳血管障害・認知症・てんかんでは、脳SPECTでの感度・特異度は判明していますか 畑 しています 右 新しい疾患が疑われた際に、脳SPECTでは感度・特異度をどのようにして出すのでしょうか 畑 初めのころは感度も特異度も分かりません 脳血管障害に関しては、MRIでの血流低下を確認して、その後に補助的に脳SPECTを施行する過程で確立したデータが得られるようになりました てんかんでは約10%に難治性てんかんがあり、病巣を特定して手術を施行する過程でデータが確立してきました IDG-PET検査を含めたその後の追試を得て、現在に至る過程で感度や特異度は判明していきます 新しい疾患への検査というのは、多くの病院で実施されてから、ガイドラインが確立していきます ここで傍聴席の中年男性から唐突に 「おう、ひっくりかえしてやるよ!」との声 治安が悪いですね 右 脳炎や脳症の診断に脳SPECTが適切ではない理由は、感度・特異度が不明だからですか? 畑 そういった疾患は極めて稀であり、症状が多様です 少数の症例報告などはあっても、エビデンスとはいいがたいです 医学の世界でのコンセンサスが確立するのを待つしかなく、感度や特異度は現状では不明です 閉廷 (畑澤先生は開廷時と同様に、深々と原告席に一礼して退席) 以下:以前記載した傍聴感想文に加筆・修正 これが今回のHPVワクチン薬害訴訟です。メモが追い付かない、理解できていないなどの点もありますが、ほぼ全容といってもよいかとは思います。 ある程度以上の理解力がある方ならば、このHPVワクチン薬害訴訟と弁護団の実態も伝わったかと思います。 医者から見れば、開いた口が塞がらないレベルの茶番に見えるでしょう。 この薬害弁護団を正義の味方として祭り上げてきたマスコミの方々も、まさかここまでとは思っていなかったのではないでしょうか。 マスコミ報道だけを鵜吞みにしていた一般の方々は、騙されたと思うかもしれません。 しかし、これがこの裁判の実態です。 HPVワクチン接種後に体調を崩した少女たちに向けてマスコミが旗を振って、結果的にこの裁判へと導いたのです。その責任は甚大ですが、反省や謝罪を表明したマスコミは皆無です。 もちろん厚労省にも大きな問題があります。 鹿児島大学病院や、信州大学病院の責任は、紛れもなく甚大です。 自分が直接お話を伺ったところ畑澤先生も憤慨していましたが、特に鹿児島大学病院のガバナンスには間違いなく大きな問題があります。 現在、日本中の産婦人科外来では数多くの日本人女性が子宮頸がん・前がん病変と診断されて通院されています。そのうち、若い世代の女性たちは本来HPVワクチンを適切に接種していれば、そんな事態を避けられた可能性が極めて高いという事実も判明しています。 この裁判は2016年から開始され、既に10年間が経過しています。それぞれの地方裁判所の判決が出るのは2027-2030年ですが、タミフル薬害訴訟のように最高裁までいくならばまだまだ長期に渡ります。 原告やその関係者の方々も、一度はフラットな目線で上記の記録を参考にして頂いてもよいかとは思います。 超長文でしたが、ここまでお読みいただいてありがとうございます。 これは日本の数多くの女性たちの健康や命に直結する問題です。 一人でも多くの方やマスコミの方々が、この問題に関心を持つ契機になれば幸いです。 最後に、今回の法廷終了時に原告支援者たちがの呟きを紹介して、今回の傍聴記録を終了します。 マスコミや鹿児島大学病院やHPVワクチン薬害訴訟弁護団などによって訴訟に巻き込まれてしまった女性たちに対して、このような発言や考え方をする事が本当に適切なのかを、再考する必要があると思います。 “確かにSPECTではワクチン後遺症の判断ができないことは分かったよ。でも、エビデンスエビデンスって言うけどさ、ワクチンを打ったらこうなっちゃったという事実がすべてなんだよ。だから国や製薬会社はワクチン後遺症を認めて、治療方法を開発する姿勢を見せないと誠実じゃないよ。” なおこの記事は、自分が自腹で交通費・宿泊費などを負担し、丸一日を傍聴に費やし、8時間ほどかけて書き起こしました。 ここまでお読み��なって良記事だと感じた方は、投げ銭も頂ければ非常に嬉しいです。 頂いたお金に関しては、今後の傍聴レポート作成の経費にさせて頂きます。 投げ銭は以下からお願いします↓
【必読記事:薬害を捏造する医師・弁護士たち】2025年4月14日 HPVワクチン薬害訴訟傍聴記録⑧|たぬきち
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crydayz · 3 months ago
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250411 ●しくあれ●●であれ
めちゃくちゃな人への寛容さを忘れるな。娘や娘の友だちのめちゃくちゃさを許容してくれている世界への礼として―
----------------------- 【19:50】
娘は特別支援学級に通っている。一般学級との交流もある
何らかの障害持つ子達のクラスを「ホーム」にして、健常な子達の「アウェーな環境」に定期的に参加して社会性を身につける
そーいう教育プラン
支援学級の先生は優しい。ほぼ親代わりになって生徒の面倒を観てくれる
思えば自分も(まだ学校にそういう枠組みが無かったころ)教頭先生が付きっきりでサポートしてくれたっけ
-----------------------
背の順で後ろの席に配置すると勝手に変なことやりだすから、先生の目の届く一番前の席にさせられたりしてたっけ
まあ、優しい世界だったと思います。私はそれを全然差別されてるとか屈辱的とは思わなかった。そもそも他人への興味が欠落していたんだと思う
私が学ぶのではなく、私のめちゃくちゃさを通して周りが勝手に成長して私を護ってくれる感じだった
娘もそういう善のスパイラルに巻き込まれて、真っ直ぐ育ってくれていることを実感する
温かい気持ちになる。あまりにも顔から性格から私そっくりで「大丈夫か??」って思うが、本当に周りから愛されて優しくしてもらってる
かわいい。掛け値なしに、私にとって命よりも大事な存在だ
もとい、そうやって親に愛されながら生きたかったIfの私の人生を観ているかのようだ
娘が愛されているのを観る度に、自分が苦労して描いた絵が抱きしめられているような嬉しさを覚える
もとい、私が創作を続けてきた理由は妻と出会いこの子をこの世に生み出す為だったんだ とすら思う
私の中のDNAが私を子育てに意識を集中させる為に無理やりそういうストーリーを脳内で作り出し、私はそれをうんうん頷きながら受け入れてゆく
ほんっと、妻と出会ってからだよ、身体が脳に命じてくる無茶な要求を素直に理性が受け入れられるようになったのは
この地獄みてーな世界で詐欺師どもに騙されない為に、誰もが認める「価値」を自分が獲得するまでは他人の優しさなど決して信じない。価値なき者に優しさが与えられるはずがない! 無償の愛なんてあるものか!! ...無力な自分に差し伸べられる手は押し並べて搾取と裏切りの罠!! そう信じて、そう自分に言い聞かせながら猜疑心と恐怖にまみれて生きてきた
妻は私が大手ゲーム会社をやめた時に「そんなすぐ会社やめちゃうの分かってたらちょっと付き合うの考えたかもな」と言っていた。けど、なんだかんだで最後まで私のワガママな生き方に付き合ってくれた
だから私も妻の願いは可能な限り叶えようとした...
「生殖」と「子孫繁栄」を肯定する時、人は自分がとことんプログラム通りに動く動物に過ぎない事を思い知らされる
生殖アンド育成モードに入る前はちゃんと人間だったのに、そのスイッチ入って以降は「機械」になっちゃった感がある
妻や娘にショットガン向けられたならがばっ!! と身を挺して二人を護る...そういうショートカットアイコンが常にデスクトップにでかでかと配置されている。それを片付ける事なんて絶対できない
だから妻が自ら自分を傷つけ弱っていくのを観た時は、ただただ「どうして? どうして?」という気持ちだった。私が想定する選択肢...私自身の自己犠牲では妻の命は救えない
妻自身が生きよう、変わろうと願わない限り何も変わらない、変えられない
その事実は、私の精神を一気に老けさせた
面倒で厄介だからと言って、弱りゆく家族のこと忘れて「次」へ進むなんて薄情な真似はできない
むしろ、それが私が他人に「最もされたくないこと」だから
バカだな、と思った。時間をムダにしているな、とも...
何よりも妻が私にそう言い続けた
「何が楽しくて一緒にいるの? こんな私のどこがいいの? いつまでやせ我慢続けるの?」と―
私は言った
「もういいんだよ。自分の価値を都度都度確かめたりしなくとも。私はもう絶対に君とは別れない。死ぬまで傍にいる」と―
そう言える自分に酔っていたってのもある。けど、もう治療不能なレベルまで病状進行した家族に、他にかける言葉なんてあるわけがない。少なくとも私の脳みそでは想像できない
-----------------------
優しくあれ、寛容であれ
翻って、支援学級のこと:
支援学級は重度から軽度の子までごちゃまぜだ。そこから一般クラスと交流できるレベルの子が選ばれ、たまに交流する。娘もその枠
けど「こりゃまともにコミュニケーション取ったり静かに授業受けるのほぼ無理だ」って子もいる
娘もそういう子に叩かれたり引っかかれたり、してる
けど「しょうがないなあ」って思って許してるって、言ってる
優しいじゃん。お姉ちゃんじゃん。むしろその子が娘の寛容さを育ててくれているんじゃん
子供が他の子供から怪我を負わされると親はかなりピリピリ来るが、子ども自身がそれを糧に成長してくれる事に関しては嬉しい
娘を通して、私も優しさを学び直している
本当に人の気持ちがわからない、本当に空気が読めない人の心理とはいかなるものか。そしてそのような存在を通し、我々が学ばなければならぬ事はなにか
そして自身の能力低下とフレイルとも向き合い、弱者に対し寛容であろうと思う
私、ずっと「年寄り扱いされたくない」って思ってる
けど、鏡観ると白髪と小じわだらけのおじいちゃんだ
同年代よりも部分的に15歳くらい老けている
43歳の母から生まれた子供だからかなぁ....
まあ、寿命短い方が締め切り意識して一日一日を大事にしながら生きられるってもんだ
描け、描くんだ
我々絵描きが善性体現する為の足がかりは「描くこと」のみ
描いて、描いて、観客に考えさせろ、他者の脳内に自分の物語を寄生させろ
それこそがミームの伝播... それこそが作家にとっての正しい生殖行為
【✓】
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magazine-hitori · 2 days ago
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書物礼賛⑦
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アンナ・レンブケ/ドーパミン中毒/新潮新書2022・原著2021
「ブプレノルフィンをやめようとは絶対に思いません。私にとって電気のスイッチのようなものです。ヘロインをやらないようにしてくれるだけでなく、私の体に必要なもの、他のどこでも見つからないような何かを与えてくれるんです」。長期的に薬物を使用してきたことで、彼の快楽と苦痛のシーソーはこの先ずっと「普通」の感覚でいるためだけにオピオイドを必要とするほど壊れてしまったのだろうか? 長い期間「断つ」ようにしてもなお、ホメオスタシスを回復できないほど脳の可塑性が失われてしまうことはあるのかもしれない。
(中略)私が1990年代に医学部に通い、研修医として勤める中で教わったのは、糖尿病を持つ人が充分なインシュリンを分泌できない膵臓を持っているのと同じように、うつ病や不安神経症、注意欠陥、認知的歪み、睡眠障害などがある人は望むように働かない脳を持っているということだった。私の仕事はその説によると、足りない化学物質を何かで補って「普通に」機能できるようにすることとなる。このメッセージは製薬会社によって広く流布され、非常に広範に展開されて、医者も患者である消費者も同様にそれを信じるようになった。
(中略)何年にもわたって多くの患者を診てきて、精神科の薬を飲むと苦痛な感情からは一時的に逃れられるが、自分が感じられる感情の幅が狭くなった、特に深い嘆きや畏怖の念といった強力な感情を感じる力がなくなってしまったと言われることがあった。(中略)「オキシコンチンを使っていた時の妻は、音楽を聴くこともやめてしまいました。しかし薬から離れて今は再び音楽を楽しむようになりました。私にとってそれは自分が結婚した人が戻ってきてくれたと思えることでした」
記述はわりとマトモながら、総花的で浅く、いかにもメディアに出ている女の精神科医・大学教授の本。「制度」の側にいる人物。強欲と堕落に覆われたアメリカ、オピオイド禍と絶望死、その背景にある教育と医療制度の腐敗。それらは一朝一夕に作られたものではない。福音派もシオニストロビーもコツコツ支持基盤を固め、自分が不幸と思い、救いを求める人を増やしてきた。対症療法には意味がない。ホメオスタシス(恒常性維持)=苦痛と快楽は脳の同じ部位で処理されるため、薬物などで一方を貪ると、自律神経・免疫系・脳の報酬系が異常をきたし、快楽より苦痛が長引く、それがまさに麻薬・オピオイド禍の本質なのだが、メカニズムの多くは未解明。ロケット爆発��せてる場合じゃないんだよ。
上野庸平/ルポ アフリカに進出する日本の新宗教 増補新版/ちくま文庫2024・原著2016
日本の神道は、先進国の主要な宗教文化になったという意味で世界的に非常に稀有なアニミズム・多神教の一種である。崇教真光はそれをベースにし、キリスト教の聖書やイスラム教のコーランと同じような定まった経典「御聖言」と実益的な宗教実践「手かざし」を持つにいたった。 外来宗教であるキリスト教やイスラム教は教義がしっかり定まって「人間が生きていくための正しい教え」として非常に洗練されているが、西アフリカ伝統のアニミズム・精霊信仰にはある祖先崇拝や呪物(お守り)の考え方が存在せず、呪術的要素もさほどない。他方、西アフリカ伝統のアニミズム・精霊信仰は教義が定まっておらず、あまり洗練されていない。こうした西アフリカ人のスピリチュアルなニッチを埋めたのが神道というアニミズムをベースにし、経典を持つまでに発展し、さらにキリスト教やイスラム教を統合する万教帰一主義的価値観を持っている「真光」だったのである。
引用した崇教真光や幸福の科学・真如苑・創価学会といった日本発祥の新宗教、ラエリアンムーブメント・統一教会という日本発祥でないが日本人が布教に携わっている、それぞれいかにアフリカを攻略し、受け入れられているのかを実地にルポした労作。創価学会と日蓮正宗は当地でもいがみ合っているとか、幸福の科学は宣伝にお金をかけているが言葉・記号に頼って宗教的イメージ性が貧弱なため集客に苦戦しているとか、ウガンダ、コートジボワール、ガーナ、マリといった国々の事情と併せ興味本位にとどまらない味わい。
秋山駿/簡単な生活者の意見/講談社文芸文庫2025・原著1988
それより私は、自分の生の感覚の中で、この社会の声を読んで、こういっておこう。現在の社会は、無力な者、貧乏人、役に立たぬ者、それから不運な者には、一刻も早く人目につかぬよう隠されて死んでくれ、と、いっているのだということを。
私はふと、こんな空想に走る──。
長くもない年月のうちに、われわれの周囲で、つまりこの社会の到る処で、小さな爆発や小さな戦争が多数に生ずるであろう、と。
そうでなければ耐えきれぬほどに、この社会は、異質な存在の不合理な共存に緊張し過ぎている。つまり、矛盾の高圧下にある。早い話が、石油やトイレットペーパーを境界にして、それを入手出来ずうろうろしているこちら側と、その企業の管理者であるあちら側の人間とが、同一の内容の人間、少なくとも、同一の生の平面上に立っている人間であるとは、私には考えられない。たぶん、その心理、感情から、人間の意味ということも、良心も、それから正義の内容に到るまで、何から何まで違うであろう。
私は彼等と同一の人間の姿でありたくはない。彼等と笑い合いたくない。彼等と握手したくはない。それでは、彼等は私の敵なのか。いかにも、そうかも知れない。敵? だがしかし、彼等の姿は、私がその一人一人を心の壁に密かに記しつつ憎むためには、あまりにも遠い存在なのだ。だからやはり、私の生の感覚から、いっそう正確には、バスカルの言葉をわるくもじって、こういうべきだろう。──彼は川の向うに住んでいる、と。
著者は「うまいそば屋も喫茶店もない、本当の古本屋もない」とぼやきつつ、「敗戦時の社会の混乱こそ、私の生の原点であり、以来国家的な体制を信じていない、そうした生の感情に団地の生活意識が合う」として、ひばりが丘の団地暮しの雑感を綴る。実家とは疎遠。
1930(昭和5)年生まれで、私の父母よりわずかに上の世代。私が父母と幼稚園から小6途中まで暮らした横浜郊外の団地は、文化的にはともかく「民度」は東京幡ヶ谷より高かった。分断や混乱の気配はない。家族の最も幸せだった頃。その安心を私に与えてくれた親のことを思うと、いくら敗戦を経たからといって、著者の傍観者的な態度に違和感。自分は「あちら側」とは別ってか。いや全員一枚岩になるよう仕向ける世間という管理装置がはたらいて、軍国主義をそのまま経済高度成長に振り向け、そしていま同じ事情で国力が相対的に沈んでいる。スマホ等による時間管理の時代に、みな同じ方を向いて平均化されている日本人は生産性を発揮できない。自分は違うつもりの著者は「文壇」に居場所を得て、そうした構造問題に踏み込まずに「批評家」でいられたのでは。文章巧みでも学ぶものはない。
水木しげる厳選集 虚/ちくま文庫2024
横浜団地時代の私に最大の文化的影響を与えてくれた、管理事務所に設けられた、日曜のみ貸し出しを行う小さな図書室で出会った本たち。北川幸比古のSF絵本『宇平くんの大発明』、そして筑摩書房による大人を意識した漫画本、特に現代漫画⑤水木しげるは貸本時代の『悪魔くん』をダイジェストで収め、粗い絵柄に加え、全貌が見えないことで��よいよ神秘的であった。
その解説で鶴見俊輔は「庶民の生活思想の伝統に根ざす虚無主義。長いものには巻かれろの権力追随をねずみ男が代表し、虚無主義の権力批判・引きずりおろしを鬼太郎が代表している」と水木さんの作風を評しているが、ぜんぜん違うと思うね。
この文庫本にも入っている「錬金術」のような皮肉な話、あるいは『河童の三平』の祖父や本人まで死んでしまって決して帰ってこないことを表面的に捉えているのでは。根本には、人智を超えた自然界の生命現象への畏敬、失われた、もしくは目に見えない世界への哀惜、水木さんほど生命を重んじている作家はいないと思う。手塚治虫と対照的なその資質が最も表れているのが貸本時代の短篇「サイボーグ」。近年の衝撃的な読書体験。その再現を期待した本書には、似た系統のお話が多く、互いに印象を弱めている。現代漫画⑤は完璧だった。
橋本昇/追想の現場/鉄人社2025
大韓航空機撃墜・パリ人肉事件・成田三里塚闘争・日本赤軍・赤尾敏・梨本勝…。フランスの写真通信社sygma (現在はgetty images)の契約カメラマンとして昭和・平成の数々の事件事故現場に立ち会った著者による回想録。ほとんど忘れていたような事象が多く、右でも左でも政治的にはニュートラルな立場で扱う趣旨ということで、しみじみ懐かしい気持ちになったが、それにつけても誤字誤植の多さ。書架の良いところには置けない。
ちなみに日航機123便の事故についても現場の凄惨さが描かれているが、いわゆる「自衛隊機が誤射云々」の陰謀論が成立する余地があるとは思えない。それと「ザイム真理教」、2つの陰謀論を流布しながらも晩年まで愛されキャラとしてメディア露出を続けた森永卓郎氏に、テレビ・ラジオに触れる層の情動を刺激しつつ、主流派に影響を与えない絶妙なポジション、しかも息子にそれを譲る、体制側に都合の良いピエロという墓碑銘を贈りたい。
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yotchan-blog · 2 months ago
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2025/4/29 13:00:12現在のニュース
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takahashicleaning · 3 months ago
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TEDにて
ガイ・ウィンチ:感情にも応急手当が必要な理由
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
私たちは、インフルエンザのような症状が出た時やなかなか治まらない痛みを感じる時には、医師を訪ねます。
それなら、罪悪感や喪失感、孤��感など。感情の痛みを感じた時も、専門家に会いに行ってはどうでしょうか?(心療内科など)
あまりにも多くの人が、心理的な健康問題には、自力で対処している、とガイ・ウィンチは言います。でも、そんなことしなくていいのです。
彼は、感情の「衛生」を実践することについて、とても興味深い説明をしてくれます。それは、自分の感情や心を身体と同じくらい大事にするということです。
僕達の心は、身体よりも頻繁に傷つくのに、例えば、失敗とか、拒絶されるとか、孤独とかです。そういった傷つきは、無視すると悪化する場合があり、僕達の人生に、劇的な影響を与えることがあります。
科学的に証明された技法を使って、この類の心の傷を手当てできるにもかかわらずそうしません。
そうすべきだと思いさえしません「ああ、落ち込んでるの?気にするな、そんなの気の持ちようさ」脚を骨折した人にそんなこと言いますか?「ああ、歩いてみろよ。そんなの脚の持ちようさ」
今こそ健康に関する身体と心のギャップを狭める時です。より平等にそれらを扱う時です。
孤独感は心に、深い傷を負わせます。人の知覚を歪め、考えを混乱させます。
人から大事にされていないんだと実際よりも強く信じ込んでしまいます。人と関わるのが、とても怖くなります。拒絶されたり、傷つけられたり、しかねないからです。
これ以上耐えられないほどの痛みを心は既に抱えているんです。
当時の僕は、真の孤独感にとらわれていました。いつも人に囲まれていて孤独だなんて思いつきもしなかったんですが、孤独感は純粋に、主観的に定義されるものです。
孤独かどうかを決めるのは、感情的あるいは社会的な人との繋がりの有無です。そして、僕は、それを失っていました。
孤独感に関する研究はたくさんあり、どれも恐ろしい結果です。
孤独感は人を悲しませるだけでなく、死に至らしめさえするのです。冗談ではないですよ。慢性的な孤独感は、早期死亡の可能性を14%高めます。孤独感は高血圧や、高コレステロールを引き起こします。
孤独感は免疫系の機能を、抑制さえします。あらゆる病気に、脆弱になるのです。
実際、それらを総合して、科学者達はこう結論しています。
慢性的な孤独感が、長期的健康と寿命に及ぼすリスクは、喫煙によるものと同程度であると。タバコの箱には警告文があります「あなたを死に至らしめる可能性」
でも、孤独感の場合は、そうではありませんね。だからこそ心の健康を、もっと大事に考えることが重要なんです。
感情の「衛生」を、心がけましょう!!
心の傷を手当てしようにも傷があること自体知らなければ、やりようもありませんからね。孤独感だけが、心を傷つけ、知覚を歪め、誤った方向に人を導く訳ではありません。
失敗に対して、自分の心がどう反応するか、把握していますか?一度、何かを信じ込むと変更は、非常に難しいのです。
心は、変更が難しいんです。一度、何かを信じ込んでしまうとね。
ですから、失敗すると意���消沈し、挫折感を覚えるのは、至極当然です。しかし、自分は、成功できないと信じ込んではいけません。
無力感と、闘わねばなりません。できることに限ってですが、状況をあなた自身が、コントロールしなくてはなりません。そして、この種の悪循環をまず断ち切らなくてはなりません。
しかし、僕達は、心の傷に対しては、常にそんなことをしているのです。
なぜかって?感情の「衛生」をおろそかにしているからです。僕達が心の健康を優先して考えないからです。
僕達は、何十もの研究から自尊心が低いほど、ストレスや不安に、弱いことや、失敗や拒絶による傷も深くなり、回復に時間がかかるのも知っています。
ですから、あなたが拒絶されたら一番にすべきことは、自尊心の回復です。映画みたいに人を殴り倒すんじゃなくてね。苦しい気持ちの時には、親友がしてくれるのと同じように自分を思いやりで癒してあげましょう。
心や感情は、自分が思うほど信頼のおける友ではありません。不健康な心のクセを把握し、それを変えねばなりません。最も、不健康かつ、一般的なクセは、反すうです。
反すうとは、何度も噛み続けることです(記憶のフラッシュバックとも呼ばれます)
問題なのは、反すうの衝動が、非常に強く、それを重要だと思い込んでしまうことです。
そのため、このクセをやめるのは難しいのです(テーラワーダ仏教では、慈悲の瞑想で解決できます)
しかも、その代償は、とても大きいんです。非常に多くの時間が、腹立たしくてネガティブな思考への集中に使われ、自分を大きなリスクにさらすことになるからです。
うつ病やアルコール依存症、摂食障害、はては、心血管疾患まで。
研究によると、たとえ2分間でも、気を紛らわすと良いんです。
するとその瞬間は、反すうの衝動から解放されます。ですから、不安や動揺、ネガティブな思考におそわれた時は、いつも僕は衝動が去るまで他の事に集中するようにしていました。
1週間もしないうちに、物の見方が変わりました。もっとポジティブになり、希望をもてるようになりました。化学療法を始めて9週間後、兄はCATスキャンを受けました。その結果を聞く時、僕は彼の傍らにいました。
全ての腫瘍が、なくなっていました。化学療法が、あと3ラウンド必要でしたが、僕達は回復を確信しました。この写真は、2週間前のものです。
孤独な時。何か、行動を起こすことによって、失敗に対する反応を変えることによって、自尊心を保護することによって、ネガティブな思考と対決することによって、あなたは、心の傷を癒せるだけでなく、感情の抵抗力を身につけ成長できるのです。
百年前。人々に、衛生意識が芽生えて、平均余命は、50%以上向上しました。
ほんの数十年の間にですよ。生活の質の大幅な向上には、感情の「衛生」が必要だ!と僕は、確信しています。
現在では、2015年にAppleWatchも発売されているので、心拍計も記録できるようになっています。腕時計型ウェアラブルコンピューターでスマートウォッチとも言われる。
Apple Watchの搭載チップは、振動にもつように完全に樹脂でコーティングされてるために、コンピュータシステム全体を一つのチップに組み込んでるそうです。
<おすすめサイト>
ルーシー・ホーン:レジリエンス(心の回復力)を高めるための3つの秘訣
ティム・フェリス : 目標でなく、あえて心の状態の恐怖認識を明確にすべき理由?
ローリー・ギャレット: 1918年のパンデミックが教えてくれること
日本テーラワーダ仏教協会
仏教と物理学
ボブ•サーマン:私たちは、だれでも仏陀になれるという話
マイケル・サンデル:失われた民主的議論の技術
トーマス・インセル:精神疾患の新たな理解に向けて
ラティフ・ナサー:現代の「痛み」治療を生んだ男
<提供>
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todetserrenews · 2 years ago
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インターネット依存症、インターネット中毒が脳に与える障害の恐ろしさ
なぜappleのスティーブ・ジョブズやマイクロソフトのビル・ゲイツは子供にスマホもipadも与えなかったのか?
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・そもそも人間はデジタル社会に不適応
・アメリカ医師会の警鐘「ネット、スマホの依存性はヘロインに匹敵」 一度はじめるとやめられない、精神と肉体を蝕む薬物
・脳機能の低下とデジタル認知症
・眼科医が警鐘、実例と最新の研究に基づくスマホ依存者の「治らない眼球変形」と「失明」
(スマホやパソコンモニターの画面を見て目が「何か辛い、目が変になる、違和感を感じる人」は極めて要注意)
・中国で2400万人が患うインターネットで精神疾患、うつ病、身体的な機能障害の併発、臨床医学的重症、さらに‥
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現代、大半の人が手にしているスマートフォン、そして多くの人が入り浸っているインターネット
アメリカ医師会、そしてスウェーデン医学会らは、脳科学的見地から、これが恐ろしいほどの影響を脳に与えることがあることに警鐘を鳴らしている。
アメリカ最新の研究結果と、スウェーデン医学会権威のベストセラー、そして日本眼科医の権威らの警鐘を読み解いていく。
インターネット依存症は2018年WHOにより正式に認定を受けました。これにより、2022年1月よりICD-11の��知行動療法が必要とされる疾患と認められています。
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インターネット依存症の脳機能低下患者の脳(引用・klorstnk)
「スマホ脳」(アンデシュ・ハンセン著、久山葉子訳)新潮社
スウェーデン医学会
本書「スマホ脳」は、現代非常に多くの人が手にしているスマートフォンが、脳科学的見地から、恐ろしいほどの影響を脳に与えることがあることに警鐘を鳴らした一冊。著者の母国であるスウェーデンで2019年に刊行されて瞬く間にベストセラーとなり、その後も長く好調な売れ行きが続いた。
著者のアンデシュ・ハンセンは、北欧スウェーデンの精神科医。ノーベル賞(生理学医学賞)の選考を行うカロリンスカ医科大学(ストックホルム)の権威。
さらにストックホルム商科大学で経営学修士(MBA)を取得するなど異色の経歴を持つ。
   王家と縁が深いソフィアヘメット病院(ストックホルム)に勤務する傍ら、執筆活動やメディア活動に熱心で、前作の「一流の頭脳」は人口1000万人のスウェーデンで160万部売れ、その後に世界的ベストセラーとなった。
   著者が、スマホは脳にとって恐ろしいほどの影響を与えると述べるのは、人間の脳がデジタル社会にきちんと適応するよう進化していない、ということが理由だ。
   スマホや電気や自動車はわたしたちにとってごく自然な存在であり、それらがない社会は考えられない。だが、その現代社会は人間の歴史からみれば、ほんの一瞬すぎず、人間が地球上に現れてからこれまでの時間のうち99.9%は、狩猟と採集でくらしてきた時間が占めている。
   つまり、私たちの脳は今でもなお、当時の生活様式に最適化された状態で、この1万年のあいだ変化していないのだ。
   脳が司る睡眠や運動の必要性、人間相互間の欲求はながくそのままであるにもかかわらず、人間はその事実から目を背け、精神状態が悪くなっている。
   スマホは事態の悪化を加速した。とくに若者は片時もスマホを手放さず、ベッドに入ってからも操作を続ける。先進諸国のほとんどで睡眠障害の治療を受ける若者がこの10年で爆発的増え、その割合は9人に1人に及ぶ。
著者の母国スウェーデンでは精神疾患と不眠で受診する若者の数は、2010年ごろと比べて18倍になった。
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大企業は多くの脳科学者を雇用し、人間の精神とストレスを巧みに利用して中毒に陥らせようとしている
   本書では、最新の脳科学の膨大な実験結果をもとに、スマホをめぐる数々の「恐るべき事実」が指摘される。たとえば、現代人がスマホを手にする回数。その頻度は10分に1回で、触る回数は1日平均26000回に及ぶ。
   著者は
「スマホは私たちの最新のドラッグ」というが、その証拠にスマホを強制的に手放す実験をすると、手放した被験者の体内では、ほんの10分でストレスホルモンであるコルチゾールが上昇する。それはつまり、脳が「闘争か逃走か」のモードに入ることなのだという。
   こうしたことが顕著に現れるのは、スマホを頻繁に使っている人で、そうでない人の場合はコルチゾールは、それほど上昇しない。著者は「脳がどのように進化してきたかを考えると、それも特におかしなことではない」と述べる。
   デジタル社会に適応していない人間の脳は、頻繁にスマホを利用することで、知らず知らずのうちに依存を強めてしまう。というのも、本書の指摘によれば、大企業は脳科学者を雇用してアプリを開発している。最先端の脳科学研究を動員し、アプリが脳に快楽物質を分泌する仕組みを利用して依存性を高進させている。
   フェイスブックの「いいね」機能を開発した米国人、ジャスティン・ローゼンスタイン氏はインタビューで、自分のフェイスブックの利用時間を制限し、チャットをすっぱりやめたことを明かした。
   自ら創造した「立てた親指」が「度を過ぎて魅力的」だと後悔したという。「製品を開発するときに最善を尽くすのは当然のこと。それが思ってもみないような悪影響を与える―。それに気づいたのは後になってからだ」と述べている。
���メリカ医師会の研究と警鐘
インターネット依存症(インターネットいそんしょう、インターネットいぞんしょう、Internet Addiction Disorder, IAD)、問題的インターネット使用(problematic Internet use, PIU)[1]、強迫的インターネット使用(compulsive Internet use, CIU)[2]、 インターネット過剰使用(Internet overuse)、 問題的コンピュータ使用(problematic computer use)、 病的コンピュータ利用(pathological computer use)、iDisorder[3]とは、日常生活が破綻するほどまでにインターネットへ過剰に依存した状態を指す。 かつて[インターネット嗜癖とも言われた。
1994年頃から、ピッツバーグ大学臨床心理学者キンバリー・ヤングにより、インターネットの利用が及ぼす影響について、「精神疾患の診断・統計マニュアル」(DSM-IV)[5]を基に精神疾患にあたるかの調査が行われていた。これらの研究結果から名称された行動嗜癖である。
グリフィス・クリティア
インターネットを利用することによる主な症状
不愉快になる事が予想できてもつい開いて見てしまい、怒りや不快な気持ちを抱く 忘れようとしてもそれが延々と蓄積され精神を蝕み、次第に脳機能そのものを低下させる 正常な判断、正しい認知、判断力、記憶力を奪っていきます。
マーク・D・グリフィスによって開発された6つのクリティア(Griffiths criteria)は以下である。
顕著性: インターネットの利用が個人の生活よりもより重要となり、思考(職業より優先や認知の歪み)、感情(渇望)、行動(社会的振る舞いの劣化)が支配されている状態。たとえばオフラインになったときでも、次にオンラインになった時のことを考えている。
気分変動: インターネットを利用したことをポジティブな経験と報告し、それを自身のコーピング戦略として捉えている 。(たとえば、その経験を快感・ハイと捉えたり、離脱や麻痺といった精神安���性を感じている)
耐性: 気分変動効果を味わうために要する、インターネット参加の利用レベルが徐々に増加している。それらの効果を拡大させるため、費やす時間が徐々に増加する傾向にある。
離脱症状: インターネットの利用を減らしたり突然中止すると、感情的に不快になったり身体的な症状が発生する。これら離脱症状には、震え、怒りっぽさ、過敏性などがある。
衝突: 過剰なインターネット利用の結果として、様々な紛争を引き起こしている。たとえば対人関係衝突、他の活動との衝突(たとえば仕事・社会生活・その他の趣味)、個人内面(精神内面的な衝突・セルフコントロールの喪失)。
再発性: 以前の行動パターンは繰り返されたり再発しうる。インターネット利用を断ったりコントロールしていても、過剰使用や依存症が、本人の手ですぐに元に戻ってしまう。
これらは、薬物中毒者、薬物依存者と非常に似通っています。
また、薬物は肉体はむしばまれても精神的には快楽を得れるのに対し、インターネットは不愉快になりながらも摂取を止められない、精神を病みながら脳機能も低下していくという人間にとって薬物以上に極めて厄介な代物です。
・顕著…思考能力の低下、判断力の低下、認知の歪み、不安定になる感情、鬱病、社会的振る舞いの劣化、正常判断能力の低下、記憶力の低下、脳機能の著しい低下、高年齢層におけるデジタル認知症 ・離脱発作…ドラッグをやめようとする際の症状に酷似、震え、怒り ・ネットで自らの意見に反するものへの衝突と狂暴化 ・正義中毒 ・気分変動で躁鬱病状態に ・再発 一度ネットにドップリハマるとデトックスとしてネット利用をやめようとコントロールしても、依存症状態の人間はほんの少しですぐ戻ってしまう。
疫学
中国共産主義青年団は20017年に、13 - 17歳の中国国民の17%以上が、インターネット依存であるとしている
ハーバード大学マクレーン病院のコンピュータ依存研究主任であるMaressa Orzackは、5 - 10%のネットユーザーが何らかのインターネット依存であるとしている[14]。
ADHDやアスペルガー症候群を患っている人物はインターネット依存症になりやすい。2019年に発表された日本の研究によると、インターネットの依存度をテストするYIAT(Young's Internet Addiction Test)において、70点以上をインターネット依存症とした時、一般人口と比較してADHDのみの場合は約4.31倍、アスペルガー症候群のみの場合は、約3.72倍、ADHDに加えてアスペルガー症候群と診断されたもの��は約6.89倍もその割合が大きかった[15]。
 眼科医の警鐘、画面を見続ける依存者「眼球変形」と失明のリスク
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スマホを見すぎると目が悪くなることはわかっていても、 それほど深刻にとらえていない人も多いのでは。 ですが、近視が進むと「眼球変形」や「失明」へ至る可能性が指摘されています。 WHO(世界保健機関)も懸念する「近視人口の急激な増加」と失明に至るメカニズム、 そしてその対策について、眼科専門医の川本晃司氏が自著『スマホ失明』から解説します。
スマホによる目の不調・病気が増えている
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近年、スマートフォンなどの小型デジタルデバイスの急速な普及による「目の不調」や「目の病気」が増えていることが指摘されています。
そのひとつの例が、「急性スマホ内斜視」の患者さんが目立つようになってきたことです。
内斜視とは、左右の眼のどちらか、もしくは両方が内側を向いている状態のこと。 私たちの眼は、近くを見るとき、内側を向く「寄り眼」状態になります。このとき、長時間にわたり近くのものを見続けて、寄り眼状態が固定化すると、 固定化した視線の先にしかピントが合わなくなります。すると、それ以外の場所を見たとき���、モノが二重にダブって見えるようになるわけです。
ちなみに急性内斜視は、もともと近視の人が、長時間、近距離でものを見続けることで、発症しやすい傾向があります。 こうした内斜視の中でも、スマホを長時間見続けることで起こる急性症状のことを、私は特別に「急性スマホ内斜視」と呼んでいます。
先日も、私が診療している眼科に、16歳の男子高校生がやってきました。 お母さんに付き添われてきた彼の訴えは、「黒板が見えない」「教科書が見えない」というものでした。検査の結果、裸眼視力は右眼が0.03、左眼は0.04。すでに近視がかなり進んだ状態です。
彼はメガネをかけて片眼ずつで見れば、問題なく見えると言います。しかし両眼で見た瞬間に、見えなくなります。 遠くの景色が見えない、授業中に黒板を見ようとしても見えない。教科書やマンガはもちろん、愛用しているスマホも見えない……。
彼に普段の生活を聞いたところ、毎日、かなり長い時間スマホを見ていることがわかりました。そのため、眼球が内側に寄った状態で固定化してしまい、 片眼だけなら対象物にピントを合わせられても、両眼を使ったときにピントが合わなくなっていたのです。
お子さんの眼は、スマホの使いすぎが原因で、急性内斜視を起こした可能性が高いですね。 メガネで矯正が可能か、先ほど試してみましたが、矯正はできない様子です。詳しくはこの病気の専門の先生に聞いてみる必要がありますが、手術が必要かもしれません」
私がそう言うと、男子高校生とお母さんの様子がたちまち変わりました。 単なる近視だろうと思って受診したのに、まさか手術が必要になるとは思ってもみなかったのでしょう。 この段階になって、ようやく2人は、「先生、どうすればいいですか⁉」とあせり始めました。
急性内斜視は「急性」というだけあって、一時的に斜視になった状態なので、しばらく近距離でモノを見ないようにして生活すると、 症状が軽減することも多いです。しかし近年は、スマホによる「近業」を長期間続けた結果、内側に寄った眼の状態が固定化してしまい、改善されずに手術となるケースが増えています。
近業とは、眼と対象物との距離が近い状態で行う作業のこと。距離でいうと、30センチ未満で行う作業のことを指します。 彼の場合、しばらくスマホをやめても症状は良くならなかったようで、後日、某県の大学病院で手術となりました。
ただ、残念なことに、
手術をした後も、彼の見え方は元通りにはならなかったそうです。彼には、常にものがダブって見える「複視」の症状が残ってしまいました。
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近業を続けると眼球の形が変化する
しかし、長時間スマホを見続けるなどして近業を続けると、毛様体筋が緊張して凝り固まり、一時的に、水晶体が膨らんだままになります。こうなると、近くにピントが合ったままになりますから、遠くにピントが合いません。つまり、一時的に遠くがボンヤリとしか見えない「近視」になるわけです。ただし、毛様体筋の緊張が解ければ、また遠くにピントを合わせられるようになります。
このように、毛様体筋の緊張から、一時的に近視になることを「仮性近視」と言います。「仮性」ですから、この段階で適切な投薬治療をしたり、長時間近くを見続ける生活習慣を改善したりすれば、視力を回復することが可能です。
問題は、仮性近視の状態を経て、さらに近業を続けると、「眼軸長(かんじくちょう)」がどんどん伸びていくということです。眼軸長とは、「角膜」から「網膜(黄斑部)」までの長さのことです。
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もともとはピンポン玉のように丸かった眼球は、軸性近視が進むごとに、どんどん細長くなっていきます。近視は、進行の程度により、「軽度近視」「中等度近視」「強度近視」に分けられますが、最も程度がひどい強度近視になる頃には、ラグビーボールのような形状になってしまいます。 こうなると、引き伸ばされた眼底に負担がかかり、さまざまな病気や病態を生じます。
例えば、眼球後方の一部��ポコッと突起状に飛び出す「後部ぶどう腫」。 眼球が伸びすぎて、引っ張られた網膜が裂けてしまう「網膜分離症」。視力の中心である黄斑部に障害が出る「近視性黄斑症」や「黄斑萎縮」。眼から脳へと映像信号を送る視神経が障害される「視神経症」など。このように、軸性近視の進行の結果、さまざまな異常が生じた状態が「病的近視」です。
病的近視の中でも、特に怖いのが、網膜(黄斑部)や眼から脳へと映像信号を送る視神経がダメージを受けることです。ここが障害されると、視力の回復は困難で、最終的には失明に至るからです。
 スマホ近視の進行の結果、「緑内障」を発症しやすくなりますが、こちらも失明に繋がる病気です。
近業を長期間続けることで、こうした障害・病気が生じる可能性が高まります。
デジタル認知症については以前の記事をご覧ください。
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中国で2400万人が患うインターネットで精神疾患、うつ病、身体的な機能障害の併発、臨床医学的重症、さらに‥
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インターネット依存症は、メンタルヘルスに影響を及ぼす世界的な問題となっている。しかし、どの程度の影響が懸念されるかは、コンセンサスが得られていなかった。中国・四川大学華西病院のWanjun Guo氏らは、インターネット依存症の重症度がメンタルヘルスにどのような悪影響を及ぼすかについて、調査を行った。Journal of Medical Internet Research誌2022年8月11日号の報告。
 2015~18年の四川人を対象に調査を実施した。完全回答率は、85.13%であった。インターネット依存症を評価するため、ヤングのインターネット依存度テスト20項目(IAT)、こころとからだの質問票(PHQ-15、PHQ-9)、症状チェックリスト-90(SCL-90)、Kessler Psychological Distress Scale(K6)、自殺行動アンケート改訂版を用いた。また、4つの精神病理学的症状(身体症状の重症度、臨床的なうつ病、精神疾患の傾向、パラノイア)、重度の精神疾患、生涯自殺念慮について評価した。
 主な結果は以下のとおり。
・インターネット依存症の重症度別の有病率は、以下のとおりであった。  ●軽度:37.93%(10万2,009人)  ●中等度:6.33%(2,0003人)  ●重度:0.20%(6300人)
・各症状や自殺関連の有症率は、以下のとおりであった。  ●重度の身体症状:6.54%(20,072人)  ●臨床的なうつ病:4.09%(10,294人)  ●精神疾患の傾向:0.51%(16000人)  ●パラノイア:0.52%(1650人)  ●重度の精神疾患:1.88%(5094人)  ●生涯自殺念慮:36.31%(10万1,495人)  ●自殺計画:5.13%(1,6240人)  ●自殺企図:1.00%(3150人)
・インターネット依存症でない学生における4つの精神病理学的症状、それらの合併、自殺に関する有症率やオッズ比(OR)は、調査対象者の平均レベルよりも非常に低かった。
・軽度のインターネット依存症の学生における各症状や自殺関連の有症率は、調査対象者の平均レベルと同等もしくはわずかに高い程度であったが、インターネット依存症の重症度が増すにつれ、これらの割合の急激な増加が認められた。
・人口統計学および精神病理学的な交絡因子で調整した後、4つの精神病理学的症状の中で臨床的なうつ病は、インターネット依存症と最も強い関連が認められた。インターネット依存症の重症度別のうつ病有病率は、以下のとおりであった。  ●依存症なし:1.01%(1万7,584人中178人)  ●軽度:4.85%(1万2,009人中582人)  ●中等度:24.81%(2,003人中497人)  ●重度:58.73%(63人中37人)
・4つの精神病理学的症状のいずれかを有する学生および生涯自殺念慮、自殺計画、自殺企図の有症率は、インターネット依存症の重症度が増すにつれ、増加が認められた。
【4つの精神病理学的症状のいずれかを有する学生の割合】  ●依存症なし:4.05%(713人)  ●軽度:11.72%(1,408人)  ●中等度:36.89%(739人)  ●重症度:68.25%(43人)
【生涯自殺念慮の有症率】  ●依存症なし:24.92%(4,382人)  ●軽度:47.56%(5,711人)  ●中等度:67.70%(1,356人)  ●重症度:73.02%(46人)
【自殺計画の有症率】  ●依存症なし:2.59%(456人)  ●軽度:6.77%(813人)  ●中等度:16.72%(335人)  ●重症度:31.75%(20人)
【自殺企図の有症率】  ●依存症なし:0.50%(88人)  ●軽度:1.23%(148人)  ●中等度:3.54%(71人)  ●重症度:12.70%(8人)
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 著者らは「中等度から重度のインターネット依存症は、身体症状を含むメンタルヘルスへの悪影響と強く関連しており、うつ病との最も強い関連性が示唆された。このことから、中等度から重度のインターネット依存症に対するサポートは、妥当であると考えられる。インターネットプラスや人工知能の時代において、人間の健康問題を解決する観点から、健康政策担当者やサービスサプライヤーが、このことを理解することが重要である」としている。
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kai958531911 · 2 years ago
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症例報告:COVID-19関連自己免疫性脳炎の1例におけるステロイド大量投与とIVIGによる治療成功:文献的考察
自己免疫性脳炎はまれであるが、COVID-19の重大な合併症である。COVID-19関連自己免疫性脳炎の管理には、ステロイド、免疫グロブリン静注(IVIG)、プラズマフェレーシス、モノクローナル抗体療法などが用いられる。この研究では、副腎皮質ステロイドとIVIG療法の開始後に急速に回復した重症COVID-19自己免疫性脳炎患者を紹介した。本研究では、COVID-19関連自己免疫性脳炎の病態生理学的機序、診断、管理に関する最新の文献を概説した。
本報告は、IVIG療法後に改善した重症のCOVID-19関連自己免疫性脳炎の症例である。脳炎はCOVID-19患者では比較的死亡率の高いまれな合併症である。罹患者では呼吸器症状は軽度であるか、あるいは消失することもある。精神状態の変化、運動障害および痙攣が、COVID-19関連自己免疫性脳炎患者における神経症状の主な領域である。他のタイプの自己免疫性脳炎と同様に、免疫療法は有望な臨床結果を示している。
COVID-19では神経学的合併症の3つの病態生理学的機序、すなわち脳炎が考えられる:
最初の、そして最も受け入れられているメカニズムは、COVID-19によって引き起こされる分子模倣である。この説では、活性化された宿主抗体が自己抗原を同定し、様々なシステムを攻撃する。COVID-19関連自己免疫性脳炎患者には、抗ニューロナル抗体、抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ抗体、抗CASPR2抗体、抗ミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白など、いくつかの一般的な抗ニューロナル自己抗体が認められる。この病態生理学的メカニズムは、自己免疫性肝炎、ギラン・バレー症候群、脊髄炎、急性散在性脳脊髄炎、まれに自己免疫性副腎炎など、COVID-19に関連する他の自己免疫疾患も説明できる。
第二に、腫瘍壊死因子α、インターロイキン(IL)-1、IL-6などの炎症性サイトカインが過剰に産生されることによるサイトカインストームもメカニズムの一つである。総説によると、末梢循環系におけるサイトカインが神経血管内皮を障害し、血液脳関門(BBB)の透過性を高めるという経路も考えられる。サイトカインストームが起こると、炎症亢進状態が形成され、脳組織の損傷や脳炎を引き起こす。髄液分析やDダイマー、C反応性蛋白などの血清学的検査は、このメカニズムの証拠となる。自己免疫性脳炎の脳波パターンでは、全身性の炎症を示すびまん性徐波を示すことがある。炎症反応に関与するいくつかのバイオマーカーが、疾患の重症度や全予後と関連する可能性があることは言及に値する。Rizziらは、IFN-γ-induced protein 10 (IP-10)とCRPが重症COVID-19患者の予後マーカーになりうると報告している。Tonelloらによって報告された別の研究では、オステオポンチン(OPN)がCOVID-19の重症度を層別化する有望なバイオマーカーになりうることがわかった。
第三に、中枢神経系へのウイルスの直接浸潤が起こる。ウイルスが直接侵入する主な経路には、血行性伝播と経神経逆行性経路の2つがある。血行性伝播では、ウイルスはBBBを通過し、ウイルスのスパイクタンパク質が上皮細胞のアンジオテンシン変換酵素II受容体に結合することで脳組織に侵入する。SARS-CoVはまた、白血球などの異なる骨髄系細胞に感染し、中枢神経系を含む異なる組織に播種する可能性がある。神経を通過する逆行性経路では、ウイルスは嗅覚ニューロンに侵入し、軸索の逆行性輸送を利用して篩状板を越え、CNSに侵入する。この経路は、COVID-19の最も一般的な症状の一つである無嗅覚症の発生に重要な役割を果たしている可能性がある。
上述した3つのメカニズムによれば、自己免疫性脳炎は髄液に自己抗体がなくても発症する可能性がある。したがって、臨床医は自己抗体が陰性であっても自己免疫性脳炎を除外すべきではない。COVID-19の活動性感染の臨床的・検査的証拠を認めなかった本症例では、自己免疫性脳炎の自己抗体も陰性であった。しかし、COVID-19関連自己免疫性脳炎の治療については、症例数が限られているため、確立されたガイドラインはまだ普及していない。
しかし、高用量の副腎皮質ステロイドと免疫グロブリンの静脈内投与が最も広く用いられている治療法である。2020年、Pilottoらは、60歳の自己抗体陰性脳炎の男性に、副腎皮質ステロイド(メチルプレドニゾロン1g/日)を5日間大量静脈内投与した症例を報告した。ステロイド点滴の1サイクル目終了後、患者の意識は改善(運動性緘黙から覚醒)し、神経学的検査も正常で退院した。本報告では,IVIGの投与により改善した重症のCOVID-19関連自己免疫性脳炎の1例を紹介する.脳炎はCOVID-19患者では比較的死亡率の高いまれな合併症である。呼吸器症状は軽度であるか、あるいは消失することもある。COVID-19関連自己免疫性脳炎患者における神経症状の主な領域は、精神状態の変化、運動障害および痙攣である。他のタイプの自己免疫性脳炎と同様に、免疫療法は有望な臨床結果を示している。
また、COVID-19に関連した抗VGKC辺縁系脳炎で、副腎皮質ステロイドの投与により回復した症例も報告されている。この症例は67歳の女性で、三半規管性運動失調、運動性失語症、認知障害を含む中枢神経症状を有していた。彼女はデキサメタゾンの静脈内投与を開始した後、徐々に改善し、最終的にはほぼ完全に回復して退院した。この論文はまた、コルチコステロイドを第一選択薬とし、診断後すぐに開始することを推奨している。
プラズマフェレーシスも有効であると報告された。2020年、DoganらはCOVID-19関連自己免疫性脳炎におけるプラズマフェレーシスの効果を記述した最初のケースシリーズを行った。この研究では、COVID-19関連自己免疫性脳炎の6症例がアルブミンによるプラズマフェレーシスを受け、ICUで経過中の臨床状態、検査データ(特に血清フェリチン値)、脳MRIが記録された。患者のうち1人は臨床状態が悪化したが、他の患者は1~3サイクルのプラズマフェレーシス後に意識を回復し、抜管することができた。検査データ(特に血清フェリチン値)と脳MRIからも脳炎の退縮が示唆された。
同年、Caoらは、メチルプレドニゾロン1g/日を5-10日間静脈内投与し、血漿交換を行った5人の患者のケースシリーズを行った。3人の患者は、1週間以内に意識が改善し、劇的な神経学的改善を示した。リツキシマブなどのモノクローナル抗体も治療の選択肢になりうる。症例報告ではリツキシマブの有効性が証明されている。重篤な神経症状を呈した患者の1人は、全身痙攣と幻覚を呈し、リツキシマブ投与後に徐々に改善した。言及された論文の要約と治療法選択の結論を表3に簡単に示す。
この症例報告は、COVID-19関連自己抗体陰性自己免疫性脳炎の管理における副腎皮質ステロイドとIVIGの併用療法の有効性を強調するものである。これまでの報告では、COVID-19関連自己免疫性脳炎におけるIVIGまたはコルチコステロイド治療の成功が報告されている。しかし、IVIGと副腎皮質ステロイドを併用することの有効性と安全性に関する臨床的証拠はまだ限られている。今回の症例では、併用療法後に良好な転帰が得られた。結論として、高用量ステロイドとIVIGの併用に関するデータは限られており、ガイドラインもないにもかかわらず、この治療法はCOVID-19関連自己免疫性脳炎患者にとって有益である可能性がある。その結果、IVIGと高用量コルチコステロイドの併用療法は、自己免疫性脳炎と診断された患者、特にCOVID-19を合併している患者にとって有益である可能性がある。
自己免疫性脳炎の診断と治療
 自己免疫性脳炎は,自己免疫学的機序を介し,髄膜・脳・脊髄が障害される中枢神経疾患である.急性・亜急性に進行する意識障害,精 神症状,認知機能障害,痙攣発作,運動異常症等多彩な神経症状を呈する.時に傍腫瘍性に発症することがあり,神経症状が腫瘍の発見に先立 つ こ と も 稀 で は な い. 頭 部MRI(magnetic resonance imaging)検査や脳脊髄液検査に異常を認めないこともあり,診断に難渋することも多い.
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みんなの脳神経内科
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memo-0240 · 2 years ago
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でも喜びがなくなってしまったからといって、それなら人生が終わりなんだとは思わなくなった。ただそれは声にならないものに、声にすることができないという感覚に満ち溢れているのかもしれないと思うようになった。だから、今こそ、書く時なのである。わかって書いても、自分自身の声なんか出てくるわけないじゃないか。
坂口恭平 ほか『病と障害と、傍らにあった本。』
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aramashi · 3 years ago
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本に書かれていないことこそが、実は僕たちが普段考えていることで、本当の声なのかもしれない。
坂口恭平 ほか『病と障害と、傍らにあった本。』
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kisanebacci · 2 years ago
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いよいよ、ついについに、 四月二十一日金曜日午後府立洛南病院との 第三回目の団体交渉が設定できました 素晴らしいです。 第一回第二回の団体交渉のために出した、最初の【府立洛南病院院長殿並びに副院長殿並びに看護部長殿並びに事務長殿公開質問及び要請状】をアップしておこうと想います よーーし、ヤルゾーーーー
府立洛南病院院長殿並びに 副院長殿並びに看護部長殿並びに 事務長殿 公開質問及び要請状
 私たちは、1976年設立の精神病患者会前進友の会と申します。また、患者会が設立母体運営主体となって1988年に認可を受けたやすらぎの里作業所とも為っております。40年以上拠点としていました山科区の日ノ岡から、昨年の10月伏見区の石田大山に引っ越して参ったトコロです。貴院とは、距離にして、4キロ弱、車なら10分ほどの距離に居ります。コレもナニかの御縁でしょうか。地元であり身近であると、言えましょう。ジックリとおつきあいくださいませ。身近な患者会作業所として、貴院の医療内容の充実に微力ながら協力を惜しまない決意と覚悟でございます。     さて、身近であると云うコトは、貴院において此のたび観察法病棟を拵えて運用を始めるということに、不安に想っているなかまが多いと云うコトであります。町内会の皆様方が『迷惑施設』ができるので不安だと云うとても差別的な不安とは、全く意を異にする精神病者の精神病患者のセーカツから来る不安と云うものです。 ただでさえ我々精神病患者は『セーシン病』の『キ���ガイ病』の『キタナイ』は『キケン』やは『キツいキチガイ』やは『異常者』やは、『生活保護』やは、だのと、世間様から、散々に言われ続けワルう見られ続けてるのです。しかも、なんとかかんとかフツーにセーカツしていても、この町内から、アパートから、学校から、会社から、出て行けと、表裏なく言われ続けているのです。そこにさらに、上乗せで、『観察病棟帰り』の『触法精神障害者』となったら、『ハクが付き過ぎて』、『スティグマに為りすぎて』、外で暮らせなくなるのではないか、出歩けんようになるんじゃなかろうか、と、ますます、ワシ等キチガイは、暮らしにくくなる、のでは、と不安でいっぱいです。  なぜここまで不安に駆られるのか、以下理由を述べます。
 まずは15年間、この法を運用してみた結果、余りにも『自殺者』が多いと云うコトがハッキリしております。つまるところ、『内省療法』の名のもと、『認知行動療法』的手法を駆使した【心理拷問】でもって自殺を煽る医療を、『法を犯したとする精神病患者』に対し、『治療』としてやり続けてきたわけです。怒りを禁じ得ません。あり得ない、と想います。『認知行動療法』と『内省療法』でもって、自殺させるため【心理拷問】を、組織的に制度的に医療として治療として、多くの人出とたくさんの予算をつこうてやってきたのです。  クロルプロマジン換算何千ミリなどと云うクスリも使ったのでしょう。『m-ECT』とキレイ事を言って電気ショック電パチも使ったのでしょう。看護士の暴力も、鉄格子も保護室も四肢拘束五点張りも使ったのでしょう。観察法病棟の医療従事者ども、キレイ事を言うんじゃない。許さん。専門職と称する奴等が意識的に患者を自殺させるコトを目指す、ことが、果たして医療と言えるのでしょうか。怒りを禁じ得ません。「鉄格子じゃないプラスチック強化ガラスなんじゃ。看護士の暴力やない、包括的暴力防止プログラムCVPPPを実践しとるだけじゃ」などとキレイ事言いさらすなよ、ホンマに。
 我々はなかまの一人が2010年冬、観察法審判に付されると云うゲンジツを味わったのでした。まさか、本当に、一緒にセーカツしていたなかまが、コンナにカンタンに観察法審判に付されてしまうのかと、とてもとても、ビックリ致しました。その時に味わったことは、忘れられるものではありません。その時のことは、現代書館刊、浅野詠子著『ルポ刑期なき収容 医療観察法体制という社会防衛体制』アットワークス社刊、江端一起編著『キーサン革命宣言 精神病者のセーカツとカクメイ』にて、著述されております。ご一読下されれば、この観察法病棟の問題点と、如何にしてなかまを観察法の魔の手から救い出してきたかが、赤裸々に描かれております。  この時の苦い苦い想いから、2点目の理由として、本人にとって一番医療が必要な時に鑑定などで、時間を取られて、法的手続きのために、本人のための医療が途切れると云うコトがあります。つまるところ、本人とって必要な医療は、どのみち必要であり続けるワケで、『触法』であろうがなかろうが、ジブンの信頼している医者にかかれない、作業所に行けないと云うコトであります。この時は奇跡的にも、なかまに対して「この法による医療は必要ない」と云う審判が下されましたが、もし、入院命令、通院命令になっていたら、本人が信頼しているクリニックからも作業所からも、訪看からも、つまるところ、地域から途切れさせらてしまうわけです。本人がづうっと居続けていたクリニックや作業所やトモダチ関係と途切れてしまう、中断してしまうと云うことは、精神医療として、在ってはならない事ではないでしょうか。    3点目としてこの15年の運用実績を見てみると、ゲンジツには短期で出すと云うことが反故になってしまい、【物凄いスティグマの監察札を貼り付けた上で、社会的入院をシビアーに再生産している】だけと為っているのではないでしょうか。入院が長引いているではないですか。『社会復帰』しにくくなってませんか。平たくイャア、制度設計した時の予想より、とんでもない長期入院が増えているんじゃないですか。ソリゃあコンなゲキレツな『鑑札』貼り付けるんやもん、外で生きづらいワナ。  しかも、ゲキレツな人的資源、溢れるほどの銭を使って、他の精神医療や福祉に比べたら、余りにも、不公平じゃないですか。チカラコブの入れるトコ、入れ方、入れようが、間違っているんじゃないですかね。しかもそれをもって、「素晴らしい精神医療の実践」だとか持ち上げて、濃厚で人手とゼニをつこうたスッバラしい精神医療をやってみたかったんだとばかりに、『反対派医師改革派医療従事者』が『賛成派推進派』に回っている、と云うのがアサマシいほどの真実じゃないですか。  そちらの院長副院長の名前を聞いて腰をぬかしましたからね。一応は『改革派』ダッタんですよね。副院長様ナンカ、前進友の会の二泊三日の海水浴の夏レクに一緒に行った仲じゃないですか。此の頃は貴院からもたくさんの入院患者さんが参加されていました。みなさん、ドウ過ごされているのでしょうか。あの頃丘の上の方の二階建ての病棟が上も下も全開放で、愉しかったデスがね。  当会の江端君なんか、ソチらの副院長様吉岡隆一はんとは一緒に夏レク行くは、京都滋賀精神医療人権センターで一緒に結構長く活動してるはで、一体全体、ドウなっているんだと、ドウしたんだと、アタマ抱えていますよ。府立洛南病院と言えば、元々『プシ共闘』の拠点病院で、『改革派医師』の中でイカツく闊歩していたのは、モハヤ過去の歴史の一ページにも為らんと云うトコでしょうか。時代があまりにも早く移り変わって、とかく精神医たちの『変わり身』の速さには、コチとらついていけませんよ、それで、当会の江端一起君、確か90年代後半から02年ころまで、松本院長を主治医として外来に罹ってた、観察法病棟が在るトコに自分の記録やカルテが残ってるのはオソロシクてしようがない。グアイワル為る、カルテを廃棄してくれと、言っていますよ。ひょっとすると、貴院に罹ったことのある患者さん、みんなコウ云うフウに想って恐怖しているかもしれませんね。酷いコトだ。
 4点目として、そもそも、『再犯予測』なんて、出来るハズもないのに、ソンなことは出来ないのに、イロイロリクツをこねくり回して、『学会ごっこ』しているうちに、『池田小事件』利用して、ナンダカ勢いでやっちゃったから、コンなザマナンじゃないですかね。事件の利用の仕方がズル賢いですよ。ナンかの事件が大々的にマスコミにのっかる時、次はナニが出て来るのかと、ホンとシンパイですよ。
 5点目、医療観察法を適用する前から、アンタ等が使えるモノはイロイロアッタではないですか。措置入院も医療保護入院もあったではないですか。任意入院ですら退院制限できる制度設計になっているじゃないですか。警察官通報も検察官通報もナンでもアリだ。ホンのチョットしたことで、ケーサツが来てパトカーで精神病院連れていかれて、家族に連絡されて医療保護入院じゃないですか。刑事裁判で執行猶予が確定するまでの二週間の間、司法では身柄を拘束できないって云うんで、検察官通報と措置入院をまっことベンリに使うているじゃないですか。『司法と精神医療の相乗り』デスな。
 6点目、『司法制度と精神医療の相乗り』と云えば『保安処分』と云うコトバをつかわなくても、そもそも、心神喪失者医療観察法って、憲法の禁ずるところの特別法廷に為っているンじゃないですかね。しかも、一回の審判で決まってしまう。傍聴も出来ない、まるで密室の暗黒裁判やがな。それで、控訴も上告も出来ないんやから、全くの再審の機会がないわけヤカラ。だから、そもそも、その犯罪行為にかかわったかのどうかチャント判断できなくで、冤罪かどうか判断できないもんで、ジッサイのトコロ『真犯人』名乗り出ちゃって、無関係と判明と云う事件この15年で何件もなかっですかいの。コレぞホンマの暗黒裁判ではないですか。無罪か有罪か、証明できない上に、だからこそ、冤罪の場合国家賠償スラできないときた、しかも、ヤリ方によっちゃ、『司法制度と精神医療の相乗り』のくせに『精神医療の麗しき治療』であると言い募って、実質、『遡及適用』出来る上に、『時効』も『一時不再理』も無いときた、うまく出来た制度ですよ、ホンと、コレぞ【ヂゴクの暗黒裁判】だ、コレチャントした刑法学者はんや憲法学者はんや弁護士はんたちは、問題にし続けないとならないのではと、想います。
 ココまで書いて、長すぎちゃって、質問の趣旨や、要請の趣旨が分からないナンて言われちゃうと、うまくナインで、質問趣旨、要請趣旨を箇条書きにしておきますので、まずは、文書でもって九月二十日までに返事を下さいね。宜しくお願いしますよ。
①一度、前進友の会と、会って話しが出来ませんか ②観察法病棟を運用するツモリですか ③ソレは何故ですか ④予定されている年間予算はお幾らですか ⑤『観察法病棟帰り』と云うスティグマを生みませんか ⑥この法15年の実績の中で『自殺者』は何人に為っているのでしょうか ⑦『自殺者』が多い原因は何だと考えていますか ⑧『多剤大量投薬』を実施しますか ⑨『内省療法』を実施しますか ⑩『認知行動療法』を実施しますか ⑪『鉄格子』『保護室』『四肢拘束』『看護士の暴力』を実施しますか ⑫『m-ECT電気ショック電パチ』を実施しますか ⑬この法15年の実績の中で最長入院年数はどのくらいですか ⑭長くなる原因は何だと考えていますか ⑮本人の希望する或いは信頼する医療福祉環境から断絶することをドウ考えていますか ⑯現代書館刊、浅野詠子著『ルポ刑期なき収容 医療観察法体制という社会防衛体制』を読みましたか ⑰アットワークス社刊、江端一起編著『キーサン革命宣言 精神病者のセーカツとカクメイ』を読みましたか ⑱『再犯予測』は出来得るとのお考えですか ⑲司法制度ですか精神医療制度ですか ⑳そのように考えるのは何故ですか ㉑副院長が当会の夏レクに参加していた事実はありますか ㉒副院長が京都滋賀精神医療人権センターの活動に参加していた事実はありますか ㉓何年間活動していましたか ㉔その間『���遇困難者専門病棟』構想に反対していた事実はありますか ㉕当会会員江端一起の記録やカルテは残っていますか ㉖本人の希望により廃棄処分とすることは可能ですか ㉗観察法病棟を運用前に見学することは出来ますか ㉘観察法病棟を運用中に見学することは出来ますか ㉙『保安処分』をドウ考えますか ㉚この法による患者の『自殺』は『治療』の『成果』と考えているのではありませんか、ドウなんダ ㉛府立洛南病院が果たしてきた役割と歴史を、現在の幹部諸君はドウ考えているのか 2020年8月13日   精神病患者会前進友の会  押印      やすらぎの里共同作業所  押印 
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saritamix · 3 years ago
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退院
7/26
退院診察がある日。この日、検査や診察で問題がなければ7/27に退院が出来ると聞いていた。糖尿病内科医より強く感染症に気を付けろと言われているので、風邪やコロナ、サル痘にかかることへ恐怖心が異常に強くなっていたが、心も体も限界に来ていたため早く家に帰りたい気持ちが勝っていた。絶対に明日退院する。気分は通常よりもハイになっていた。
10時に産科の診察の予定があったが、急患のオペが入ったらしく延びてしまった。お産も立て込んでいるらしい。天気が悪い時に体調を崩す妊婦さん多かったし、自分も悪くなっていたことが多かったような気がする。顔も知らない妊婦さん達の無事を祈った。
貰った書類のうちのいくつかを記入した後、バースレビューを書いた(バースプランは結局何も書けずに終わってしまった)。高校の友人が出産の話をしてくれた時、人生で1番の達成感があったと言っていたけど自分は真逆だった。毎日体の痛みや恐怖に耐えることで精一杯。赤ちゃんに対してちゃんと向き合えていなかったし、途中からは自分が救われたい、早く楽になりたいとしか考えられてなかった気がする。ありのままの気持ちを泣きながら書いた。
14時30分過ぎ、色々な予定がズレまくり昼食が来る。インスリンを打つ際に助産師より15時から赤ちゃんの面会があった旨を告げられてやっと思い出す。自分の体のことしか考えてなかった。面会の時間を忘れていたことにかなりのショックを受ける。自分の退院のことしか考えていなかった…最低だ。急いで昼食を食べ、動揺したままNICUに向かう。この日は赤ちゃんのオムツ替えをしてミルクをあげた。前よりは怖くなかったし手も震えなかった。ただ、自分と赤ちゃんの写真を撮られるのはすごく嫌だった。妊娠してから醜く変化した自分の顔や体を未だ受け入れられない。手足は細いままなのに顔と首が太くて化け物みたい。どうせなら全部細くなればいいのに。こんな姿で赤ちゃんとの写真を残したくない。いい加減受け入れなきゃとは思っているのに…未だに受け入れられなかった。明日の面会はいつにするかと看護師に聞かれ、退院や会計の時間を考慮してとりあえず11時頃に予約した。面会が終わり部屋に戻る。産科の診察も終え、退院しても問題ない旨を告げられる。やった。夫に退院が確定した連絡をする。
18時過ぎ、回診で産科医と明日退院確定で問題ないか念の為に確認する。「産科はOKだけど糖内の方では11時半にCT検査あるよね?それ終わらないと退院出来ないでしょ?」と言われてパニックになる。CT検査なんてあったっけ?その検査をパスしないと退院が出来ない?赤ちゃんとの面会11時に入れてしまっている。どうしよう。自分がどういう説明を受けてどんな返答をしたか覚えてない。激しく動揺しながら夫に電話する。パニック状態の私を心配して夫が病棟へ連絡してくれた。
19時過ぎ、糖尿病内科医(M先生)が部屋に来る。「朝にCT検査があることを説明をした時にあなたからはきちんと承諾を得ていた」「CT検査は撮るだけなのでそれが終われば退院が出来る旨を伝えていた」と言われる。足し算も上手く出来ないし説明されたことも忘れてしまうと泣きながら謝る。「その症状はいつからですか?」「それはコルチゾールのせいで気分が躁鬱状態になっているからですね。気にしないでください」といつものモナリザなような表情で返答された。気にしないでと言われても。著しい記憶力の低下や感情をコントロール出来ない自分に対して更に惨めな気持ちになった。
でも想像してみてよ。心の準備が出来ないままいきなり入院。下半身は激痛で何をするにも辛い。お腹には守らなきゃいけない存在がいる。どんどん増えるインスリンへの不安。ほぼ毎日変わる食事の仕方や間食への指示。血糖値は1日に6~9回測らされる。多くの人が出入りし夜中はトイレで目覚めるから常に寝不足。低血糖症状で意識障害を起こして何回か倒れる。妊娠中に滅多にかからない病気が見つかる。赤ちゃんはNICUにいていつ退院かは分からない etc…
そんなギリギリの精神状態で生きている経産婦に「放射線を発する注射を後日する」「その注射を打ったら8月×日~△日までは赤ちゃんの傍に15分以上いられない」「15分傍にいたら何メートル離れて」etc…を一気に口頭で言われてもさ。混乱するに決まってるじゃん。むしろ冷静に聞ける人間はいる?いるかもしれないけど…私には難しかった。先生には想像出来ないんだろうな。外来にいないから相手にしている層も違うだろうし、常に冷静さや正確性が求められる職業だし。寄り添いを求める方がおかしいって分かってるよ…
この時たまたま部屋に居合わせた助産師が私の様子を見て気を遣ってくれ、「お産が立て込んでいるので遅くなるかもしれませんが、私がご主人に説明するので21時過ぎに3人で電話しましょう」 「明日の朝に確定した予定を書いたメモを渡すので、何も考えなくて大丈夫ですよ」 と提案をしてくれた。約束通り21時過ぎに退院スケジュールについて説明をしてくれ、翌朝には予定を書いたメモを渡してくれた。また、M先生より夫を含めて再度治療スケジュールについて再度説明をしたいと言われたらしく、14時頃に面談の調整をして貰った。
7/27
10時前後、CTを撮りに車椅子で検査室に連れて行って貰う(産科の血液検査もクリアして一安心)。CTの台に乗るのはお腹の傷や腰が痛くて一苦労だったが、呆気ないほどすぐに終わった。部屋に戻るとちょうど清掃の時間と被り、私の好きな清掃スタッフのおばあさんが入室してきた。今日退院が出来ることを伝えたらとても喜んでくれた。そしてまた8月末に入院予定だと伝えたところ 「早く治療出来て良かったね。私は別の病棟の清掃も入るから会えるかもね」 と言ってくれた。このおばあさんと会話したのはほんの数回、数分だったが、心がとても救われたし本当に感謝している。私もこんな素敵なおばあさんになりたいと思った。
13時、赤ちゃんとの面会に向かう。いつも通りずっと寝てる。入院期間の面会中、目を開けてる姿をあまり見なかったな。本来だったらまだお腹にいる時期だもんね。抱っこをさせて貰う。看護師さんが気を利かせて赤ちゃんとの写真や動画を撮ってくれた。自分の今の顔や体がずっと受け入れられなくて、赤ちゃんと一緒に写るのはすごく抵抗がある。本来なら嬉しいことのはずなのにね。こんな格好悪いことを考えているなんてみっともなくて誰にも言えないな。
途中から小児科医のI先生が入室して来る。今後のことについて夫と私に説明したいとのことなので、M先生との面談の後に3人で話すことになった。
M先生→今後の治療スケジュールについて説明を受ける。これから服用する薬の副作用についても説明をされたが、重篤な副作用を大多数に起こるうるかのように言うからとても怖い。(皮膚がボロボロになって包帯を巻く必要がある、肝機能障害を起こして人工透析が必要になるetc…)夫もビビる。そして風邪でも重篤化するからくれぐれも感染症には気を付けなさいと念押しされる。妊娠期間中、1度も風邪をひいたことがないと伝えると、「それはただのラッキーでした」とキッパリ言われる。やっぱりこの先生、苦手だ。
I先生→子どもに関しては現状特に大きな問題はないが、これから血液検査等行って経過観察を行っていくとのことだった。そして、私の母乳をあげても問題がないかどうかについては、検査に出しコルチゾールの値を調べた上で判断すると言われた。正直、今後の入院や手術のことを考えると母乳育児は無理なので、検査の結果についてはどうでも良かった。でも、そう思うこと自体が何かすごく悪いことのように思えてしまい、心苦しくなった。色々説明を受けた後、���線を入れる等プライバシーには充分に配慮するので私の顔の写真が欲しいと言われる。珍しい症例だから論文を書いたり学会で発表したりするのだろうか。正直、この顔は残したくないのが本音だけど…複雑な気持ちで承諾した。
先生たちとの面談が終わった後、荷物を持って病院を出る。自動ドアを抜けた時、あまりの気温の高さと湿度に驚いた。7月の下旬で季節は夏。頭では分かっていたけど、もうこんなに外が暑くて蝉が鳴いてるなんて。すごく変な感じ。少し待ってタクシーに乗り込む。タクシーに乗ってからは入院する時と同じように夫がずっと手を握ってくれていた。タクシーの窓から見える空は好きな夏空で。握ってくれた夫の手がとても温かくて。胸の奥からよく分からない感情が次から次へと溢れて涙が止まらなかった。「しんどかった」 「痛かった」 「辛かった」 「怖かった」 呟いたら今まで我慢していたものが一気に決壊した。タクシーの中で泣くつもりなんてなかったのに。嗚咽と弱音が止まらなかった。それに対して夫は終始優しく返答してくれた。
タクシーから降りて、エントランスに入る。ここのエントランスってこんなに広かったっけ?見慣れた風景のはずなのに全然違う場所のように感じる。エレベーターに乗って家の中に入る。ここも知っている自分の家のはずなのに。知っているのに知らない場所みたい。初めての感覚でとても怖かった。しばらくしたら気持ちが落ち着いて、日常生活に戻れるのだろうか。今後に対しての不安は沢山あるけど、この日はゆっくりシャワーを浴びられて時間を気にせずご飯を食べられたことが何より嬉しかった。
寝る時、夫から手を握ってきた。夫も私と同じように怖かったり寂しかったり不安な夜を何度も過ごしたのだろうか。申し訳ない気持ちもあったけど、自分が必要とされている存在な気がして嬉しくて安心した。
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8/15
今日、子どもが退院した。
子どもは特に大きな問題なく、ミルクもよく飲むようになりとても元気。
退院してからずっと弱音を吐いてばかりだったけど、小さな子どもを見ていたら私はもっと強くならないとダメだなと改めて思えた。
治療のために離れることを考えると寂しいし悲しいけど…
前向きに頑張りたい。
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kennak · 4 months ago
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2025年2月3日 東京地裁でのHPVワクチン薬害裁判傍聴記録【後半】 前半だけでも普通の人にはHPVワクチン薬害弁護団の実態は十分に理解できたと思うが、ここから先はさらに凄い。誰も想像できないハチャメチャが押し寄せてくる。 心して読んでほしい。 原(引き続いて矢吹弁護士) HPVワクチン接種で、自己抗体を産生しないと言い切れますか? 角 トリゴエ先生は分子相同性によってそれが生じ得ると主張しています。 それ以外には、ろくな対照実験はありません。 なので、ないと言えます 原 NMDA型の抗体が、静岡てんかんセンターを受診したHANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)の34名、73%の方から検出されました。 これも意味がないと考えていますか? 角 高橋論文(静岡てんかん・神経医療センターてんかん科高橋幸利)では、先ほどもお伝えしたように不適切な方法で実験が行われています。 国際的にはELISA法ではなく、ダルマン法(?聞き取れず)が適切な方法です。 なので、意味がない、もしくは分からないとしか言いようがありません。 原 端的にお答えください。 角 高橋先生の論文では、不明です。 原 次はヒトの免疫寛容に関してです。 これは簡単には破られない。 よろしいですか? 角 はい。 原 トリゴエ先生は、免疫寛容や分子相同性があっても、ヒトの免疫寛容は簡単には破綻しないと主張していますか? 角 それはよくわかりません。 トリゴエ先生は、免疫の教科書に記載がない事を連ねて主張しているだけです。 原 自然なHPV感染でもHPVワクチン接種でも、過剰な免疫反応が生じる可能性はありますか? 角 それは調べたデータがないから分からない。 性交渉などの自然なHPV感染の直後に、そのデータを収集することは現実的ではない。 原 では、可能性はゼロではありませんね。 角 ゼロではないかもしれません。 原(初めに対応していた、小柄な女性弁護士に交代) HPVワクチンであるサーバリックスにはアジュバントは含まれていますか? 角 はい。 原 アジュバント効果を検証すると、抗体価からはサーバリックスに添付されたASO4の成績は良好ですか? 角 はい。結果からは良いワクチンと言えます。 原 ガーダシルでは別のアジュバントが使用されていますが、マウス実験などを含めて良いワクチンだと言えますか? 角 はい。従来のアジュバントよりも良い結果です。 原 データからは、極めて強い免疫反応が生じているかと思いますがどうでしょうか? 角 単純にそう判断は出来ない。 原 改めて確認しますが、教科書的には自己免疫疾患の中には、ワクチンで発症するような疾患も含まれますよね? 角 それは麻疹ワクチン接種後の、SSPE(亜急性硬化性全脳炎)のことではないでしょうか? 原 分子相同性やエピトープを考慮すると、何らかの原因で自己免疫が活性化することはあり得るのでは? 角 あり得ます。 原 高橋先生(静岡てんかん・神経医療センターてんかん科高橋幸利)によると、HANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)の患者では髄液中のIgGが高値。 つまり炎症があるのでは? 角 高橋先生がその後に投稿した論文では有意差はなかった。 高橋先生がその結果をアップデートして、ご自身でその結果を否定しています。 原 中山先生の論文です。 これはサーバリックスを接種したマウスでは、強い炎症を起こしたことが報告されています。 サーバリックスは炎症を起こしますか? 角 接種部位には炎症を起こします。 ただしこの調査では、接種した腕の反対の腕も調べています。 そこには炎症所見はありませんでした。 HANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)のような全身性の炎症であれば、反対の腕にも炎症所見はあるはずです。 原 ふーーーん(大きな声で) で、末梢で自己抗体を産生するならば、BBBを通過する可能性もあるのでは? 角 脳特異的な自己抗体を産生していれば、それは生じ得る。 ただし、原告が主張するHANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)にはその根拠はない。 原 絶対に生じない、と断言できますか? 角 断言は出来ない。 実験室でのレベルなら、生じさせることは既に可能です。 原 次はガーダシルの添付文書です。 重篤な副反応に、ギランバレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病などが挙げられていますね? サーバリックスでもそうです。 副反応と明確に記載されています。 角 因果関係が不明な、有害事象です。 原 サーバリックスは、因果関係はあくまで不明としながらも ギランバレー症候群 多発性硬化症 ループス腎炎 高安病 SLE などを副反応として挙げています。 角 これらは論文などで医学的な因果関係が否定されており、副反応ではなくあくまで有害事象。 原 ではアメリカでのHPVワクチン訴訟で、認められた1例です。 この女性は分子相同性によって、HPVワクチンによって自己タンパク質が攻撃されて、致死的不整脈を生じました。 そう記載されています。 つまり、分子相同性によるHPVワクチンの障害は認められています。 GSK弁護士 異議あり。 本当に根拠のある文献なのか? 角 これは子宮頸がんのワクチンに反対する一般書籍から拾い上げてきた、根拠不明の文献ではないか? 原 ご存じないんですか? 既に分子相同性によるHPVワクチン被害は、示されているんですよ。(ただしここで文献は提出しない) 角 そう主張されるなら、判断はできません。 原(壮年の痩せぎすな男性弁護士が再び登場、ここからが最大の見せ場の一つ) HPVワクチン接種率が低迷すると、その結果で若年世代の日本人女性25000人が余計に子宮頸がんを発症して5000人が死亡する。 その主張で間違いないか? 角 そうなるだろう。 原 HPVワクチンの効果は一生涯に渡って継続する。 間違いなくそれは証明されているか? 角 それを証明するのは無理でしょう。 ワクチンの効果が、一生涯に渡る事を証明するなんて。 原 生涯に渡って効果があるかどうか、臨床試験で示されていないんですか!? 角 されていません。 しかしながらワクチンの効果というのは、、、、 原 質問にだけ答えろ!!! GSK弁護士&裁判長 回答を途中で妨げないでください。 原 芸能人に、高橋メアリージュンという方がいますね。 この人はHPVワクチンを接種したにも関わらず、子宮頸がん発症を公表しています。 ワクチンを打っても、子宮頸がんになる事があるんですか!? 角 あります。 原 いま日本で行われているHPVワクチンのキャッチアップ接種。 1997年から2008年生まれの女性が対象ですか!? それでよろしいですか!? 角 あなたが計算したら、そうだったのでしょう。 であれば、それが正しいのでしょう。 私はその計算を瞬時に行うことは出来ません。 原 提示した文献では20歳を過ぎていればHPVワクチンの効果は不明です! キャッチアップ接種の世代の21歳でも効果は不明です! 角 性交渉の経験の有無によって効果は異なるので、その文献では効果がないとされているのでしょう。 私はその文献を読んでいないから分かりませんが。 原 HANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)の存在を訴える医師らに対して、証人は反ワクチン主義者と主張していますね? 角 ちょっとそれは分からない。 原 証人はyoutubeで発信しています。 そこで我々弁護団を"反ワクチン"と紹介しています。 そうですね? 角 覚えていません。 原 では、証人のyoutube動画の書き起こしを提出します! (ここで反ワクチンさんもそうでない方も、現場で笑いが生じる) ご確認ください。 証人は反ワクチン、と発言していますね? あなたは我々を反ワクチン、としてレッテルを貼ろうとしています。 GSK弁護士 異議があります。 原告代理人の質問は、どういう意図でしょうか? 裁判長 全く同じ疑問です。原告代理人の意図を伺えますか? 原 角田証人の信用性に関わる質問です。 我々を反ワクチンなどと称する人物が裁判で証人を務めるのは、、、 裁判官たちが審議に入る。 会場は思わず笑っちゃう人が多数。 そして、、、 裁判長 原告側代理人に質問です。 証人がyoutubeで反ワクチンと発言したことに問題があると? 原 そうです。 裁判長 証人が今回の弁護団を反ワクチンと称したのか、一般的な反ワクチンとされる層を批判したのか。 証人に確認しましょう。 角 私は原告側代理人を反ワクチンと批判しましたが、訂正させてください。 反HPVワクチンです。 裁判の手続きにおいて可能なはずです。 ここでまさかの法廷での反ワクチン騒動を終えて、また15分間の休憩。 会場では原告支援者が ・ワクチン被害が拡大しているのに、国は何もわかっていない ・国や製薬会社は早くワクチン被害を認めて、早く裁判を終わらせるべき ・こんなのは薬害に決まっている ・ワクチン被害者がいるのに、こんな答弁をするなんてありえない ・HPVワクチンの被害者への治療薬を、早く開発すべき などの声が聞こえる。 裁判再開かと思いきや、ここでまた揉め事が発生。 あと15分で裁判を終了させろと主張する原告弁護団、30分は答弁させろと主張する被告弁護団。 福岡地裁では、、、! 椿証人の際は、、、! おもちゃの取り合いのような口喧嘩。 飛び交う怒号。 いい年の大人たち(しかも弁護士)が。 もう勘弁してくれ。 朝の9時台からもう16時間過ぎまで拘束されているんよ、、、 ここで裁判長達が協議。 今回はとりあえずこのまま続行と。 なお余談だけど、裁判長たちの協議はドラマとかみたいに三人で頭を寄せ合ってヒソヒソ話をするんよね。ちょっと可愛い。 で、被告側証人の最後の答弁(ここからクライマックス) GSK弁護士 まずは角田証人への尋問はこれが最後とする。 原告側代理人らも以前、そうしている。 こちらもそうさせていただく。それがフェアだ。 (原告弁護団から不満の怒声が飛ぶ、裁判長はスルー) 角田証人は、撤回された論文に関して十分に意見を述べる時間が与えられなかった。 改めて確認したいと。 角田Dr 例の論文を取り下げたワクチン学会誌の経緯には賛同している。 先ほどは原告代理人に妨げられたが、丁寧に説明したい。 原告らはワクチンの雑誌の編集者の利益相反を訴えているが、その編集長だけではなく外部の専門家を含めて検討され、当該論文には重大な問題があった。 その点に関して説明しようとしたが、原告代理人らによって、説明することを妨げられた。 編集長の個人的な利益相反だけによって、当該論文が取り下げられたわけではない。 GSK弁護士 高橋Dr(静岡てんかん・神経医療センターてんかん科高橋幸利)は、原告の主張を裏付けるような発表をしていますか? 角田Drの回答 高橋先生は最終的にこのように論文で発表されています。 HPVワクチン接種と、多様な症状との関係は不明。 子宮頸がんワクチン被害者連絡会に勧められて、認知機能検査などを勧められてたまたま受診した集団に過ぎない。 一般的な背景を持った女性集団とは言えない。 そして高橋先生はここまで言及していないが、もとのデータではこの女性たちは一般的な集団とは成育歴も異なる。 受診者の39例のうち18例が、成育歴に問題がある。部活で鬼コーチからのスパルタ指導や、両親の不仲や離婚、学校でのいじめなどの人間関係の問題。 長期に渡る成育歴の問題は、脳へのストレス要因となる。 より良いデータを得るためには、本来は対照群にも成育歴に問題のある方を設定すべきであった。 最後に細胞性免疫に関しては、主にT細胞が関与します。この異常はMRIなどの画像診断で、判断しやすいです。 液性免疫に関しては、主にB細胞や自己抗体が関与します。 HANS(HPVワクチン関連免疫異常症候群)の存在を主張したい方は、液性免疫による脳炎の存在などを主張します。 しかし、原告の弁護団が主張していた分子相同性の話は、あくまでT cellの話です。 いくら分子相同性仮説を主張しても、それはあくまで細胞性免疫の話です。 HANSでの液性免疫での話とはそもそも無関係なので、それをいくら主張したところで、原告らが示したい液性免疫によるHPVワクチン接種後の脳炎という結論にはたどり着けない。(ここで原告弁護団がざわつく) 原告が高橋Drの論文を提出していますが、高橋Drは原告らが主張するような主張はしていません。 現在の高橋Drは、当時とは主張を変更しています。 その仮説を支持するデータが、当初は少なかったためと考えられます。 データを収集していくと、当初とは結論が変更されることは科学の世界では当たり前です。 今回の裁判で原告代理人らが主張するような医学的主張を、高橋Drはもうしていません。 原告弁護団から質問あり。 裁判長らは1点だけ質問を許可。 原告代理人(矢吹弁護士) 先ほどの論文ではエピトープに関連して、免疫応答が生じて炎症が生じているのでは? 角田Dr これ、先ほどは聞かれなかったのでお答えしていませんでした。 この時点での論文には明記されていませんでしたが、この論文発表ののちに判明しました。 T cellによる細胞性免疫による炎症なんですよね。 つまり、あなたがたがHANS説で主張している液性免疫とは関係のない論文なんです。 閉廷 これが今回のHPVワクチン薬害訴訟です。メモが追い付かない、理解できていないなどの点もありますが、ほぼ全容といってもよいかとは思います。 ある程度以上の理解��がある方ならば、このHPVワクチン薬害訴訟と弁護団の実態も伝わったかと思います。 医者から見れば、開いた口が塞がらないレベルの茶番に見えるでしょう。 この薬害弁護団を正義の味方として祭り上げてきたマスコミの方々も、まさかここまでとは思っていなかったのではないでしょうか。 マスコミ報道だけを鵜吞みにしていた一般の方々は、騙されたと思うかもしれません。 しかし、これがこの裁判の実態です。 HPVワクチン接種後に体調を崩した少女たちに向けてマスコミが旗を振って、結果的にこの裁判へと導いたのです。その責任は甚大ですが、反省や謝罪を表明したマスコミは皆無です。 もちろん厚労省にも大きな問題があります。 鹿児島大学病院や、信州大学病院もこの問題に関わっています。 現在、日本中の産婦人科外来では数多くの日本人女性が子宮頸がん・前がん病変と診断されて通院されています。そのうち、若い世代の女性たちは本来HPVワクチンを適切に接種していれば、そんな事態を避けられた可能性が極めて高いのです。 この裁判は2016年から開始され、既に10年間が経過しています。それぞれの地方裁判所の判決が出るのは2027-2030年ですが、タミフル薬害訴訟のように最高裁までいくならばまだまだ長期に渡ります。 原告やその関係者の方々も、一度はフラットな目線で上記の記録を参考にして頂いてもよいかとは思います。 超長文でしたが、ここまでお読みいただいてありがとうございます。 これは日本の数多くの女性たちの健康や命に直結する問題です。 一人でも多くの方やマスコミの方々が、この問題に関心を持つ契機になれば幸いです。
Xユーザーのたぬきちさん
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natsumiabe · 3 years ago
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実は、の話。 私は、HSPであり、季節性うつ、不眠症、対人恐怖症、不安障害、性被害や暴力被害のトラウマやフラッシュバック、などなどをもっています。 人は見た目では分かりませんよね😊 ⁡ ⁡ 私は実際のスタジオでのヨガはほとんどしたことがありません。人や物や常識、状況、全てにおいて、何か少しでもプレッシャーを感じてしまうものが苦手です。 ⁡ でもだからこそ、海外へと意識を広げることができた。だからこそ、今の最高の自分がある。 ⁡ The reason you won’t love yourself is the reason to love yourself. ⁡ 誰にも理解されない悲しい過去、自己嫌悪ややりたいことができないもどかしさ。 そんな「自分を愛せない」理由こそが、私が本気で自分を愛する理由になりました。 ⁡ ⁡ ⁡ 今回も、SUPに行った時も、めちゃくちゃ楽しかった! でもどちらの時も、突然、恐怖や不安の感覚が、まるで火山が突然爆発したように表れて、パニックになって、感情的になって、隠れてたくさん泣いています(笑)。 ⁡ でもヨガや瞑想のおかげで、Arisaさんや、愛と思いやりある皆さんとの出会いと支えのおかげで、そしてもちろん仕事をやめて数年じっくり自分と向き合ってきた自分自身のおかげで(笑)、そういう状況のときも、自分に寄り添えるようになってきました。 オートパイロットではなく、その思考や感情自身になって振り回されるのではなく、立ち止まり、それらをただ観察し、認めて、傍に寄り添い、愛情とコンパッションと共にただbeing、いれるようになりました。 ⁡ 私は自己成長、self-growth が大好きです。 ⁡ 苦手なことや嫌なことなんて、無理やりやる必要は全くない。 ⁡ 私は精神的な問題をたくさん抱えている。 これを読んでる人で私と同じ人もたくさんいるでしょう。 そしてそれは、わかりやすい肉体的な病気と違って目に見えない分、人に理解されにくいし、そのもどかしさや孤独感を感じやすい。 ⁡ ⁡ でも私は、自分を幸せにしたい。 せっかく生きるのなら、人生を楽しみたい。 ⁡ ⁡ 自分には乗り越える力と想像以上の可能性がある。 そう信じて、「楽しみたい」「行きたい」「会いたい」「やってみたい」「心が震えるような純粋な美しさを見たり感じたい」「幸せや心地よさを感じたい」 そういう、シンプルでポジティブな自分の気持ちを大切にして、優先していくことを選んでいます。 ⁡ ⁡ 70%、いや、元完璧主義な私の場合はもっと抜いて、50-60%くらいのエネルギーで。(笑) ⁡ 一番最初に大切なのは自己受容、self-acceptance ですからね😊 ⁡ “Travel light, live light, spread the light, be the light.” ⁡ ⁡ 誰かの心が少しでも軽くなって、心地よくなって、輝きますように❤️ (at 代々木競技場第二体育館) https://www.instagram.com/p/Cf-viHlP8ue/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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wkmnbipolar · 4 years ago
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3年ぶりの鬱
朝目を覚ますと既に絶望している
普段思い出さないような過去の失敗したこと 嫌なことばかり思い出し振り払ってもやまない
意欲・行動・思考の全てが後ろ向きになり自信が極端に削がれる
身体が重力を感じていて思うように動けない 動かせな��� 空気が抜けた風船のようでシャンとしない
逆らって動かすと負荷がかかるらしく、おつりがくるみたいに後から余計に身体が重くなり寝込む
信じられないくらい疲れやすい
人と会いたくない
この先なにもかもうまくいかないんじゃないかとなんの気力もわいてこない
鬱になるとだいたいこんな感じ
これはしばらくなんにもしないでいれば回復する 1年なのか 半年か2か月かはわからない
でも抜けないトンネルはない事も知ってる
これは悩みのようで 悩みではない
喜びや快を感じる脳内物質 セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンが行き渡らなくなるとこの状態になる
自然に戻るのを待つ あまり長引くなら薬も使う
時間の経過でこの悩みは消失する この鬱のディテールも一緒に消え失せる
双極性障害は感情障害の一種でそううつ病と呼ばれていた 古典的な病気で 病気でもあり気質でもある
鬱病がストレスが過剰にかかれば誰でもなりうるのに対し 躁鬱は躁鬱に生まれついた人しかかからない 体質のようなもの 遺伝子は直接関係ないと発表されたけどよくわかんないみたい 1〜2%くらいの人がかかる 
完治しないと言われてる 寛解しても再発率は高く 生涯予防のために服薬が必要 鬱でも躁でもない時期は問題なく過ごせる
わたしは27歳で躁鬱病と診断される
周りの人の気分の波とは違う落ち込みや高揚が季節ごとにあるのは気づいていた
その診断の前の鬱は半年間ハッキリとした波でなんとか仕事には行ってはいたけど毎日絶望していて 初めて掃除も料理も出来なくなった 電車を見れば飛び込む事ばかり考えた 酷くなればなるほど 人にその状態を悟られてはいけないと脅迫観念が働き 自力では病院に行くだとか 人に相談するとかは絶対に無理で どんどんどうしたらわからなくなっっていった。あの恐怖は私も鬱になった時にしかどういうものか思い出せないくらい伝えられないものです。
母にすすめられ心療内科へ行き 鬱 と言われ処方された抗うつ剤で 躁転した 休職して実家で療養した 正しい病名がわかるまで4件はしごした 心療内科で躁鬱病を見れる医者がいる事は少ない そういったことも最初は知らなかった 
はっきりとした躁は2ヶ月続きおさまると深い鬱がやってきた これは長く1年以上続いた
治療してるのに浮上せず一生このままなんじゃないかと思うと何の希望もなかった。
ある日突然普通になる。
そこから6年間 躁も鬱も来なかった。
季節ごとの気分の波に悩ませられる事もなくなった。
睡眠が不規則になりお酒が引き金で3ヶ月鬱が来た。
36歳でdjとお酒をやめ 夜更かし生活をやめた。
間もなく靴の修行に入る
過重労働で3年ぶりの鬱
今回はそりゃなるわ 健康な人でも続かないんだからよくやったわという感じ
今回の反省点は もう少し病気の事を考慮しましょうということ。
安定しているからと まるでなかったかのようにするのもやはり違うということです。
双極性障害と仕事の両立はいつも課題でした。
服薬をずっと続ける事
これが わかってはいても いざ健康になると病院に行きたくないし、薬なんか飲みたくないのです。(それでも飲むんだけど、)
ずっと波がなければ病気は治ったんだと思いたくなるのが心理です。
でも再発しないためには飲み続けるしかないようです。
飲み続けていても負荷をかけ過ぎては破綻します。
やり過ぎないようにする事を学ぶ時です。
躁状態というなにもかも振り切った状態を体験しているだけに やり過ぎずに よいものを作ったりすることに疑念や抵抗があると思います。そんな事が可能でしょうか??
可能です。
そんなときは学生時代に習った藤本由紀夫さんを思い出しましょう。
美大という場所には先生でも学生でもよく徹夜する人がいました。〆切に間に合わせるためです。徹夜自慢をする人を無能の証明を自らしているものだと言い、旧来の価値観を誰の目にも明らかに静かにひっくり返し続けていました。自意識を感じさせない既製品を多用する作品群と先生自身もめちゃめちゃクールでした。
洋書屋のNADIFFを辞めた後、藤本さんのaudio picnic展の展示の手伝いをしたことがあります。10年連続、1年に1度開かれる展示でした。
大谷美術館は兵庫県香里園駅にある施設美術館      広大な敷地の展示準備をほぼ3人だけで1週間で行いました。
全ての段取りが組んであり
毎日決まった時間に作業は終了しました。
藤本さんから教わったのは
作品をつくるときに 大きいものをつくろうだとか量で勝負しようだとか とにかくかっこつけないでください 自分が何に気になっているか 表現したい事をつきとめ そこからぶれずに 全ての要素を考え抜いてください という事でした。 本当にそう言ったかは覚えていませんが当時の私はそう受けとりました。
作品を作ることに一生懸命で、どうやって展示するかを考えてないで徹夜で展示台をつくる事に陥らないように 展示台 照明 が必要か?とか、慣習に惑わされるなということです。
整理整頓 時間の使い方 自分の頭で考えぬくこと 当たり前と考えられてる事を疑う 気になったら調べる 
事前に計画的に動けばその必要はないし、半年後〆切のものを放置してたいてい最後の1ヶ月で仕上げる現象について警鐘を鳴らし続けていた。
徹底して徹夜を非難していました。
今になって思えば先生も躁鬱病だったのでは?
と思うほどです。
いえうさぎとカメの🐢の話だと思います。
躁鬱病は神出鬼没
数年音沙汰がなくても完全に気配を消して潜んでいる。これが今回刷新した認識です。
本にいくら生涯の服薬が必要、再発率が高いと書いてあっても
何もない普通の状態が年単位で続いているのに
自分をいつまでも病気の枠に閉じ込めて置きたい人がいるでしょうか?
双極性障害の難しさはここに集約されていると思います。
傍目には普通にみえる事が、普通と同化して生きることが可能なので、さらにコントロールを難しくしています。
可能だけど負荷がかかる。
健康な人だって色々大変だ。
健康な人と決定的に違う点があります。
躁鬱病者は自分の健康状態や心の状況を把握することが極端に苦手なのです。
その環境に同化しようと注意を払うことにエネルギーを使ってしまいます。
結果、小さい自身の変化に気づいてはいても
それを見過ごします。
例えばその環境が極端に人手が足りていなく仕事量が慢性的に増えていれば
わたしだけが大変なのではない。力にならなくてはともう空のエンジンをふかし続けるのも
躁鬱病者の特徴です。
ここでいう いわゆる鬱病になりやすい人の病前性格、生真面目で神経質などというステレオタイプとはまた違います。
躁鬱病者は ただ人に感謝されたい永遠のお調子者です。褒められ続ければ木のてっぺんのなにもないところまで登りつづける空っぽの人なのです。
通院について
安定していれば2〜3ヶ月に1回通院 半年おきに血液検査して甲状腺、腎臓が通常か、薬の血中濃度が保たれてるかをチェックする。
この疾患は自立支援法が適応され1割負担になるので更新手続きを欠かさない。
大きい病院だと先生が変わるときもあるし 他の街に引っ越せば病院を探さないといけない。長く通う事になるからいい医者と巡り会うことが大事。
様々な調整をして飲む薬は、双極性障害の脳にしか作用しない塩の結晶みたいな薬です。
精神科の薬というとイメージがよくないようですが、これは糖尿病の人が血圧を下げる薬を飲むのと同義です。 心が弱い人が飲んでる薬 のようなステレオタイプは消え去るべきだと思います。精神疾患は脳の機能不全です。 
わたしは割と病気についてカジュアルに周囲に伝えてきましたが、たまーに伝わる人がいればラッキーで、殆どの健康な人にとっては関係ないんだろうなーと思うようになりました。
最近で��症状が殆どなかったので周囲に伝えるきっかけも失っていたように思います。
仕事となると 病気に対しての言及は職を失いかねないのでよほど信頼しないと言わないし 言わないと行けない場面は通院の時くらいで他の病気にすり変えたりしてやってきました。
仕事の上でこの病気がメリットになることは1度もありませんでした。
病気によってdjが出来なくなり 酒が飲めなくなり クラブに行けなくなりました 友達も減ったように思います。でも仕方ありません。夜更かしをやめ、睡眠リズム、睡眠時間を一定にする事は波を安定させます。
悲しかったです。喪失感で鬱になりました。あがきました。そして靴づくりと出会いました。
しかしこの病気になったことを肯定できる方法があると思いました。
靴づくりを続ける事と メンタルヘルスについて自分が得た知識を役立てる事です。
双極性障害を活かして活躍している人に阪口恭平という人がいます。
いのっちの電話という自殺者を減らすホットラインをひとりでやっています。
わたしはかけたくなったことはあるけどまだ電話していませんが躁鬱大学という本にはとても助けられました。
一流の靴づくりを目指すなら 精神疾患を持っている事は隠すのかもしれません。
わたしは生きて行くために自分の裁量で仕事をコントロールする必要があると考え靴づくりを始めました。
故郷で靴の仕事をするために今修行しています。
ここは療養しに帰る場所のようになっていますが空気も水も土も豊かです。
故郷では一度も躁にも鬱にもなった事がありません。家族がいるおかげなのかもしれません。犬のせいかもしれません。
なにより一生続けられる楽しみをまた見つけられた自分はラッキーです。
今年は人の靴をどんどん作りたいと思っています。あなたの足を測らせてください🥾
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genparo · 4 years ago
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現パロ設定まとめ
れじな(源氏名:めい・ナツメ)
28歳限界デリヘル嬢・現役JD。本強ガシマン許さない。帝都大学文科Ⅲ類哲学専攻、西洋哲学科。中国哲学を選択科目に取っている。宗教哲学が主。卒業後はイタリアの大学に留学し神学を学んだ後、英語・イタリア語・日本語の三ヶ国語で児童書の翻訳をするのが夢。
没落豪農の祖父、武家のおひいさまの祖母の家で育ち名ばかりの英才教育を施されるが全部途中で投げ出し逃げ出した。実母に暴力を振るわれ勘当済。11歳の時に実父に犯されており、あらゆる虐待を網羅してしまったサバイバーだが被害者意識のようなものは薄く、寧ろ世界と血縁を憎み倒している。男に生まれていればあらゆることが上手く行ったのにと信じ切っており、男だというだけで自分を支配したり上から抑えつけて来る奴らを全員殺してやりたい。
レズビアン寄りのバイセクシャル。自己肯定感を性関連のものに一任しているため性欲とは少し違う部分で恋人だろうと客であろうと肉体を求められないと気が済まない。リスロマンティックの傾向があり、自分の認めた高嶺の花を追いかけている時だけ輝いているが、いざその高嶺が振り向いて自分を求めてきたり多くの人間に理解されてしまうと一気に興味を失い容赦なく捨てる。「高嶺の花の花盗人」だの「光物大好きなカラス」だの散々なことを言われている。今の処高嶺センサーに引っかかっているのは魈と鍾離。魈とは事実上の恋人だが、珍しく彼がこちらを向いて執着しても逃げようとしていない。が、いつまでそれも続くのやら…。
前髪はセンター分け、胸下まであるロングの黒髪に薄いピンクのインナーカラーを入れている。ピアスは左耳と右耳軟骨、右の耳朶には空けていない。タトゥーは肩甲骨に一対の黒い悪魔の羽(勘当された時に自ら望んで入れた)、右腕の内側にリスカ痕を隠すように緑色の細い線で金翼鵬王座が入っているが、此方は入れた時の記憶があまり無い。163㎝、カップ数I85。山羊座のAB型。
適応障害と重度のPTSDを患っており、物心ついた時から不眠症。母親に関連する出来事と相対すると過呼吸になり動けなくなる。比較的病状は安定しているがそれでも薬は手放せない上に、唐突にODをして卒倒している日もあるが、大抵そういう時は魈にばれて世話をされる。
魈とはセフレののちに友達以上恋人未満を続けているが、ずぶずぶ泥沼に嵌まってなんとなく依存されている気は感じ取った上で傍に居る。彼がなんとなく自分と大体同じ地獄の更に深く暗い場所を歩んでることには気づいており、其処にはきっと人の命が絡んでいることも分かっている。その上でどうか自分に出来ることがあれば何でもしてあげたい。なりゆきで風俗の黒服にしてしまったことは申し訳なく思っているものの彼はそれなりに楽しそうに仕事をしているのでほっとしている。が、4nemoの収録部屋に彼の部屋が使われていることは本当に勘弁してほしい。何故ならカズハ担カズショウ推しなので。ナチュラルにわたしに皆の分の食事を作ることを頼まないで欲しい顔が良すぎて気後れするので。
タルタリヤは滅茶苦茶良い客だがやべー男だとしか思えないので若干苦手。でも彼の誕生日、あまりにも彼が母性を擽るから成り行きで金を貰わず本番込みのセックスをしてしまった。そこそこ後悔しないこともないが、それでも彼のことは放っておけず、たとえ自分が愛したかつての思い出を踏み躙る国の犬だったとしてもそれは彼という個とは関係が無いので、精々野垂れ死ぬまで傍にいてやりたいと思っている。
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