#私たちの��界を曇らせ、物事の知覚だけを残します。
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superhero-kohane · 7 months ago
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Kohane sits at her usual spot, near the train station, feeding the pigeons. Winter is approaching, the sky getting darker by the second. Sigh...
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kokoro-m · 1 year ago
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脈打つ楽園
窓枠から揺らぐ桜の枝も、明日には新緑に飲み込まれそうだ。そういえばここ最近の私の心は綺麗なものに反応しづらい日々が続いていたと思う。晴れの日にカーテンを開けると世界が広がる気がしたし、少し雑にひいてしまったコーヒー豆から苦味を感じた時でも満足していたし、少し開けた窓から春一番が吹き込めば、髪の間に隠れた前髪が目に入ってだるがったり、それさえ日常のきらめきの一粒に、感じていた。
限りなく思い出せる出来事として、喜びに溢れていたはずの、ぱりんと割れた器があって、肌に刺さるほど大きな破片はないから散らばったまま放っておいたのであった。掻き集めてしまえば自分が必死になって過去に浸るような馬鹿な羽目にあうので、毎日思い切り踏んづけて、粉々にする。胸を張るように歩いても曇天の日が多いとあからさまに気分は下がって、記憶の引っ掛かりである音楽を街中のドラッグストアで聞けば瞬きの回数が多くなった。ことごとく気分が天気に左右されるのは通常であったが、あの冬というのは、幾分長かった気がする。
青々とした芝、本当の芝生は全く青くない。はげて土が見え、何日か前に落ちた赤褐色の枯葉、折れたての小枝に誰かが落としたガムの包装紙。秋に忘れられたどんぐりの頭、裸足の指をくすぐる小さな蟻、どこからか飛んできた灰色の石ころ。大きな幹からぐんぐん伸びた枝や生まれたての葉っぱが影を落として、太陽は数分ごとに位置を変え、私たちはそれから逃げるように、お尻をよじらせ木陰を追いかける。誰かの恩恵を受けたわけではなく、私はいつも芝生の上にいる。小学生の時、近��の公園が養殖中になると近くのブランコで口を尖らせ、早く陽の光の元で寝転びたい気持ちを抑え、スニーカーの先端でゴム床を蹴った。中学生になると、芝生の上で読むものがミステリー小説になった。官能小説も相変わらず読んでいた。高校生、私は一人になりたかった。ブレザーの背中についた細い葉を手で振り落とし、スカートも入念に叩いて、草の匂いが残る裸足で靴下を履いて、窮屈なローファーで電車に乗った。それから今も、私は芝生の上で寝っ転がったり、体育座りをしたり、枝葉から覗く太陽をかざした手のひら越しに見たり、首が痛くなれば、足の甲を走る蟻を応援したりしている。
仲良くなったら変わるよ、好きになったら変わるよ、大人になったら変わるよ、経験したら変わるよ。自分というものが変化するということが大前提で人に教えられると、すごく窮屈な気分になる。好きなものは変わらない、増えるだろうけど。逃げ道だって変わらない。泣く時に来る場所も、聴く曲も、読み返す詩も、変わっていないのに。手の届かないところで美化され、日記の彩りとして消費され、全部同じになんてなれない。あくまで共通のものが私と貴方と誰かに存在して、分かり合える喜びが胸を満たすけれど、貴方や誰かが存在する以前から私はずっとここに居たはずだ。貴方のせいで変わったわけじゃ無い。貴方や誰かを通り過ぎた私が、覚えたての感情を抱いても、知らせたりなんてしない。私の全ては、貴方や誰かに、関係がない。もう居なくなったなら。
一定の冷たさが占めていた、細々とした砂利の音と唸る波の音が聞こえた真夜中の海に似ている。目を覚ませば春風が部屋の観葉植物を力強く揺らす季節になっていた。眠りかけていた機微ごと叩き起こされるも、自分のいる場所は変わっていない。薄く開けた唇の隙間から、生温かい陽気を味わう。次に瞳を閉じた時には安らぎが欲しい。深い眠りと呼吸に身を任せて。
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ichinichi-okure · 2 years ago
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2023.10.5thu_kyoto
曇天。雨が降るかどうかをチェックしなくちゃと思い、7時に起床。今日は遠出なので、荷造りと身支度に1時間かかる。そこから美味しいお米と梅干しをいただく。今日も楽しむぞと気合いを入れながらも東京から来た現在居候中の牡蠣居酒屋経営のヨッシー(マルショウアリク:現在京都で出店中)が昨晩は帰ってこれなかったので、今日いつ帰宅するのかと気になっている。そうこうしているうちに出発時間。空を見つめながら雨が降りそうだと感じつつも、調べる時間を見失った。ヨッシーが帰ってきた。よかった。忘れ物チェックをしたようなしてないような気持ちで8時44分の電車に乗る。 天気予報は電車の中で調べることはできるが傘を持ってこなかったので、調べるのに心が手間取る。もし雨なら残念だし、雨だと思って傘を買っても降らなかったら意味ないし、どうかこのまま天気が守ってくれることを祈る。東福寺でJRへ乗り換え。京都駅に着いたなら新幹線だ。
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そんなこんなで、姫路へ。今日は初めて会う方々と作品撮影。どんな作品になるのかなとワクワクドキドキ。新幹線が直前で急停止ボタンのため運転再開に時間がかかったが、無事姫路駅到着。 今日お尋ねするスタジオに車でお迎えしてくれたカメラマンの奥様。なんとも素敵な雰囲気のお方。車に乗りながら雨が降る。あ、ギリギリ助かった。やっぱり今日は雨だったの…? そう思ったのも束の間、雨は止んだ。 いろいろお話ししながらスタジオに到着するとここは森???と思うような素敵な入口が迎えてくれた。
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とっても素敵なこの扉。家を作る、または住むならこんな扉がある家がいい。私の大好きな秘密の隠れ家への入り口みたい。
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中に入ると、とんでもなくセンス溢れる空間が存在してた。 和気藹々とした声が聞こえて、会ってみると皆様初めてとは思えないくらいアットホームな雰囲気。 もう1人被写体の方がおられたのだが、なんと東京の時に知り合った方で、それも驚き! その方の撮影は終わったとのことで、私の順番に。あれ、とてもいい日差しが入ってきた。白いリネンのカーテンの木漏れ日、玄関にある石たちの佇まい、椅子の影が美しい。
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3人の写真家が居たのでどのように作品を作って行くのかなと思いきや、本当に���者三様。仕上がりが楽しみ。見たこともないレンズで撮っている。
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写真から学ぶことが多いけど、自分と向き合うことを実感する。逃げたくなる側面もあるけど、撮られることで、表面ではなく内面と向き合わざるを得ない瞬間がある。いつも思うけど写真家の方達は光を操り、映し出すことがとてつもなく上手いし、世界を作る面白さが映画とはまた違っていて面白い。天気や空間、人と人とのセッションでもあるし、そこにある物全てを味方にして臨機応変に撮影していく。こんなふうに映画を撮ってみたいと思ってしまう。 ある写真家の方は動画も撮っていたのだけど、それはもう短編映画のよう。
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私の好きなデヴィッド・リンチ作品のイレイザーヘッドを思い出した。
私も趣味で人を撮ることはあるけど、人を撮るって思っているより奥深く、信頼関係があってこそのもの。それに撮影者によって演出も違えば撮り方も違い、私自身が私じゃ無くなる時があって、それは私の中に撮影者が乗り映るような感じでなんだかとっても面白かった。
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こうやって初めての人と作品を作り、演出を受け���立場になること、一緒に考えることはすごく刺激になる。今後も映画を切り取ったかのようなシーンを写真で作ってみたいし、まだ現実化していない執筆した短編映画の作品を写真でも表現してみたい。 撮影後みんなに劇場公開が控えている製作、監督作「ロマンチック金銭感覚」の宣伝をし、その場を後に。最高の時間を共有。
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撮影終了し、姫路駅まで送ってもらう。何度も手を振って、送ってくださったお二人を見届ける。 空を見るとすがすがしい空が私を見ていた。
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次はいつ姫路に来るだろうとぼんやり、駅に立ち尽くして今日の思い出に浸る。
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飲みたくなって三宮駅にて1人で飲みに。奇跡が起こる。 カウンターでごはんを食べていたら、隣のサラリーマン風の2人が話しかけてくれ、一杯ご馳走に。話の流れで映画の話をすると、観に行くよと。お金の本質や価値の話をしていたら、盛り上がる。お会計の時に払おうとしたら、なんとその方々が払ってくれるという。私は払うつもりだったんだけど、それも映画の投資だと。何かの形で返したい旨を伝えると、誰かに同じように優しくしてくれとのこと。まさにロマンチック!これも映画「ロマンチック金銭感覚」のテーマの一つじゃないか!ありがとうございます。勘を働かせてたまたま入ったお店、ありがとう。 その後、友人の紹介のお店で飲む。するとそこは昔から知っているかのような場所。みんな映画の話で盛り上がる。映画を作って���かった。みんなに見てもらえる可能性があってよかった。このお店に行ってよかったと思えた。ありがとう。もう、すぐにでも会いに行きたい気分だ。帰宅するとヨッシーも含め、東京からの友人、りゅうじゅくんも来ていた。その日はみんなでお酒を飲みながらお金って何だろう?価値って何だろう?生きていくために必要な本質について眠くなるまで語り合った。その日は夢の中でもそんな話をしていたように思う。
ープロフィールー 緑茶麻悠 京都 俳優、画家、映画監督 Instagram/ https://www.instagram.com/ryokumayu/ X/ https://twitter.com/ryokumayu WEB/ https://www.steam-of-greentea.com/
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newyorkdiary7th · 6 months ago
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西海岸day3
DECEMBER 20th Fri
カリフォルニアに来てから3日目。カルフォルニアに来てから一度も文字を書いていないし、本を読み進めてもいない。でも今朝は少しとこの日記を読んだ。良いなぁと思った。数年前のとこの生きた時間がほんの断片ながらもこの上なくしっかりと伺うことができて。送ってもらった古賀及子さんのnoteを読んで唸り、そしてとこの文章を思い出した。布団の中でとこのタンブラーを引っ張り出し、いや引っ張り出すような気持ちでページを探し出し、読んだ。
サンホセ、サンフランシスコで過ごす数十時間の間に、ニューヨークシティを離れたところから感じ始めていて、その感じ始めていることを文字に落としておきたい気持ちがずっとあるのに、パソコンを開くタイミングがずっとない。またいつかちゃんと書けたら良いなぁ。
今日は一日サンフランシスコを巡った。
今日は初めてアメリカ合衆国で運転をした。
今日はフォーを食べた。
今日はずっと頭が痛い。
サンホセは静かだ、NYCに比べて。でも車の鍵を閉めるときのアラームがうるさい。アラームというかクラクション。(あぁ、頭痛がひどい。)クラクションがうるさいので中学生くらいの頃に見た『ノイズ』という変な映画を思い出した。youtubeで予告編を探したら、NYCのサイレンの音が聞こえて、あぁ今はなんて静かなところにいるのだろうと、iPhoneのスピーカーから聞こえる予告編の音声にそう気付かされた。
サンフランシスコではまずはヒッピーの聖地に降り立った。崇に案内されるがまま、ハイト・アッシュベリーというヒッピーの聖地にまずは降りる。そう、言葉のあやではなくて文字通り降りる。そう、ずっと車に乗っている、カリフォルニアライフは。車では頭痛と眠気で寝た。すごい間柄だなと思った。運転させて、寝た。
ちゃんとヒッピーが居た。NYCの寒さでは野外生活は不可能だろうけれど、西海岸では路肩にテントが貼ってあったりする。ギターをポロロンと奏でているヒッピーもいた。なんというか、とても不思議な界隈だった。外国に来たみたいだねって言い合った。建造物がまずとても不思議で、不思議というかサンフランシスコのスタイルなのだろうけれど、不思議。おもちゃみたい。基調はヨーロッパから来ているけれど、色使いがアメリカっぽくて、ほんとによくできたおもちゃを拡大したみたいな家が立ち並んで街になっている。不思議な家並みを、より一層ハッピーにヒッピーな感じにしたのがアッシュベリーだった。
崇がトイレに行きたくて仕方無くなったのと、寒かったのとで、noodle shopという小汚い(褒め言葉)店にそそられた、崇が。私は基本的に頭痛を抱えていて空腹ではなかったのだけれど、別に合わせるよという感じでフォーが食べたいという崇に従った。何件かあったアジア料理の複合店を巡って、一番よさそうだった場所にはフォーがなくて、フォーがメニューに載っている店に行ったらフォーは後1時間くらいしないと出来ないと言われた、時刻は11時半くらい。
「じゃぁもういっその���とリトルイタリーにでも行く?」と私。
「でもスープ飲んで温まりたい」崇。
ということで車に戻って、私が行ってみたかった本屋のあるリトルイタリーに向かうことにした。めげずにその辺りのフォーを調べた崇、「この辺に数件ベトナミーズがあるから行ってみよう」と。
目指したベトナミーズがある界隈は大変に治安がよろしくない雰囲気だった。サンフランシスコでは平気で車の窓ガラスが破られるそうだ。窓ガラスのない車がたまに走っている。運転手のいない無人のタクシーはたまどころではないそこいら中を走っている(今度東京に来るらしい)。なんとか駐車スペースに車をねじ込んだ我々は、私物を全てトランクに隠し込んでフォーを目指した。
するとどうだろう、電信柱の上の方で揺れている旗に、リトルサイゴン、と書いてあった。
「ねぇここリトルサイゴンだって」
「メイクセンスだね」
先日部長がメイクセンスですねと言っていた声が脳内を泳ぎ去った。
すごく良さげな、すなわちすごくローカルな感じの Pho 2000 という店に入った。ヒッピータウンではまだお腹の空いていなかった私も、いくばくか食べれそうな感じになってきたので、ハノイでは200円くらいで美味しく食べれたフォーに、2000円以上かけて冒険することになった。
店の中には本場を感じる匂いが充満していて期待できた。これは実に本場な香りだ、と少々興奮しだす私に対し言い出しっぺの崇は、日本とアメリカでしかフォーを食べたことがないから本場が分からない、と言う。 生のもやしとバジル、ライムを盛った皿が乱雑にテーブルに運ばれてくる、良い感じだ、それっぽくて。 フォーは麺がそうめんくらいの細さだった。「細いね」と言ったら「アメリカのフォーはだいたいこれ」と言っていた。 フォーのスープは美味しかった。麺も悪くはなかったけれど、勝手にペラペラの麺を想像していたので、そちらが少し恋しくもある。チキンは残念なお味だった。久しぶりに食べ物をためらい無く残した、それくらいチキンはいただけない味だった。
総じて、なんだか可笑しかった。カリフォルニアに来て3日、サンフランシスコのリトルサイゴンで本場を感じるベトナムを味わっている。(あ、ハノイで食べたフォーはどれも絶品だったので、味のクオリティはちょっと別物)
満たされた私たちは無事だった車に戻って、リトルイタリーに移動した。どこにでもあるんだなぁ、リトルイタリー。そしてここのカフェもキャッシュオンリーだった。リトルイタリーには現金を持って参じましょう。カンノーリはあのカクテルに入っている色のチェリーが付いていたので遠慮しておいた。ここのリトルイタリーは夜のバー巡りが最高だそうです。
目指していた本屋、ビートニクの本屋に行って、ビートニクミュージアムのミュージアムショップを歩いて、チャイナタウンの合奏をBGMに聴きながらリトルイタリーの丘を登った。
やっぱり家が面白くて、急な坂を見下ろしていたら、急に『ロンググッドバイ』の映画のワンシーンを思い出した。
そうやって、サンフランシスコが自分の中に染み込んでくる感覚を味わった。
それからやっとゴールデンゲートブリッジに向かった。 サンフランシスコといえばゴールデンゲートブリッジだろうに、慣れた人に連れて行ってもらうと最後になってしまった。でも今日はほとんど一日曇っていたのに、橋を展望する場所にいた数分だけは晴れた。タイミングすごーい。
リトルイタリーの坂の上で、スケボーに座り込んだ青年達が上質なスピーカーで音楽をかけていて、そのシーンが大層気に入った私たちは彼らの音楽をシャザムして、それをかけながら橋に向かった。
Current Joys
非常にハマった。あの時間とはじめましてのこの音楽が。あぁこれはきっと遠い未来にも愛でることになる類の時間の中に今いるなぁ、と感じながら夕方に向かう車窓を見ていた。そしてついにゴールデンゲートブリッジの御目見。
ゴールデンゲートブリッジは、会った事はないけれどその存在を勝手に拝借してきた過去がある。先の長い目標を定めた時に、ルート66を走りきる、などとメタファーにして、いつかゴールデンゲートブリッジを渡る日まで諦めちゃいけない、などと言っていた、胸の内で。だからほんのちょびっとだけ、コバエの前足くらい少しだけ、感慨深い気持ちもあったりなかったり。いかんせん、展望スポットにいた時だけ西陽が射したのは嬉しいラッキーだったわね。
そうして駐車場から展望スポットの往復を歩いている5分くらいの間になぜか私は「I love you baby…」がエンドレスループをしだす。そのフレーズしか空で歌えないのだけれど。ヒース・レジャーが『恋のから騒ぎ』で歌っているあのシーンが脳の3%くらいを占めて仕方ない時刻だった。車に戻って、それが「Can't Take My Eyes Off You」という60年代に生まれた曲だということを知って、2回ほど繰り返しかけながらサンフランシスコの丘をドライブした。アメリカでの初めての運転。
夕暮れと、ゴールデンゲートパークの中のドライブコースと、ユニークな姿の高級住宅街と、丘に次ぐ丘と。山沿いのハイウェイを1時間ほどドライブして帰路に着いた。二人してとても具合が悪いけれど、やった事はどれも楽しくて、変な思い出になりそうだねと話していた時の車窓をずっと憶えておきたい気分。
いつか書いておきたいことリスト
・カリフォルニアの、人と接点のない車社会
・グッゲンハイム美術館とNYCが好きな���
・運転と音楽
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oivgbqiqfz358 · 10 months ago
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--深海人形-- あーるじみやは対バイド軍やらTeam R何とかではありません
※然し乍らバイドです(※正真正銘のバイド!!!!!!)。
※閲覧注意(※キ��ラ崩壊についても)。
※ネタも話題も雑多(※闇鍋)。
※所々グロい(※精神的にも)
※メダロットネタ(※←New!)あり
…『恥を知って居るのがデザイン(※某船ゲースタッフ名言)』だってもう『戒め(ほぼ確実な)』…として言われてる(※元は自分達の作ったゲームのUIを丸々と何の捻りも他者、歴史へのリスペクト無く作られた某刀剣ゲームに対して発せられた言葉)。
…。
オリキャラ(一次創作で生産)も嫁推し(二次)も次元戦闘機も自分自身(バイド)も全て使い捨ての様に粗末に扱う、それがあーるじみやだ(※…まるで、22世紀地球の対バイド軍かTeam R何とかの様に……)。
…。
「作者は此方の事を知り得ない欧米人だから()。」…と言ってSWから極々自然にデザインとって来たり業界では頗る名の売れた方なのにZgndmとビゴーの歌をだらしなく彼等の作った音楽を至極無礼にも採用し、あのゴリラ漫画を十何年も継続してつい最近迄アニメ化しといて、自らの権利を叫ぶ(彼等の同胞である筈の高橋監督とレッドショルダーマーチ採用したちゃんとしてる人達とは雲泥の差)。
…矢っ張り、ガソダムよりボトムズ、此れマジね(※…何故か人気で負けて居るが……)。
…。
ルリルリよりゲキガンガー3(※ある意味当然??)がメダロットになってるのに、驚愕(※タイムリーネタ)。
…。
火蜂が登場する前は、ブラハ様mk-2とラスボスの烏賊が当時最強と呼ばれてたのは皆様知っますよね??(※知らんがな)。
…。
自害狂言だいすき!もちずきさん(※ドカ食いは事実上、"緩やかな自害"なのでどうしても其うなる)。
ドカ食い習慣は事実上の自死です(※戒め)。
…。
今後描くかどうかは?なネタをメモしとく
本物(コウ)による偽物(にせウラキ)へのおしりぺんぺん
ふーけつ、館主様馬で馬の調教と馬術の練習
ガトーで遊ぶコウ
幻影旅団ガンダム(二号機)強奪
陽昇ロボアニメ勢で各自の念能力覚醒ネタ
Effigy(二号機)強奪
Effigy(二号機)売るよ(生体売買)!宇宙世紀で人身(?)売買とか(※頭P.Dかよ)
…。
あーるじみやに逆らったらエンジェルパックされる……な訳無いじゃん(※ワイはバイドであってTeam R何とかじゃねぇんだぞ ※真顔)。
…。
Final-2の夏の夕暮れは、矢鱈、敵構成も背景も面構成も豪華だよね(※…其の上、BGMも)。
…。
神剣ファルシオン
竜の素材(牙)から作られた屠竜剣(※拵えは朽ちても剣の本体は決して朽ち無い程の剣)
各種フォース
バイドを素材に作られた対バイド兵器(※バイドフリーなのは除く)
"⚪︎⚪︎を以て、⚪︎⚪︎を制す"。
何方も製作理念(?)がほぼ同じだしロマンの塊(※確信)。
…。
HxHに(緋色の眼はコレクションアイテムなので例外)モンハンとかみたいに狩った獣を素材にした武器、道具、全然出て来ないね(※ワイも団長を素材にしたアイテム欲しいんだけど)。
…。
只管十年近くはんたととがし信者に叩かれて続けて居るHxH映画、然し、実際に見てみると、何方も普通に丁寧な作りの面白くて良い映画でワイ困惑(※此れだからはんたととがし信者嫌い)。
「…はんたの世界観に合わない(全然合わない)。」…と言われてるオモカゲの念能力と怨でさえも第四王子(※強過ぎる効果の念能力)と暗黒大陸(※念能力以上に強い何かが無いと生き残り辛い)の存在があると地味に説明出来るの凄いと思う(※間違い無く、劇場版は、はんたに世界観の多様性を齎した存在だと思う。丁度、Gガンかアナザーみたいな感じ)。
緋色の幻影とラストミッションが駄作だったら、0083はもっと擁護出来ないレベルの駄作ですよ(※超小声)。
…。
モビルミゼットの話は、Final-2でのウロボロス(自機)vs.ウロボロス(ボス)みたいなノリでやってみたい時もある(※同キャラじゃないけど同キャラ対戦)。
…。
トマト大嫌い交渉人が、スイカバーならぬヨーグルトバーの所為で潰れたトマトみたいになるとか哀しいなぁ(※鬼畜生)。
…。
MS・MA→メダロット、パイロット→メダル(※基礎知識?)。
…。
…シロッコは"タイラント・ソード"と言うのにも居るんですが、全然知られてなくて(※其処では、強化人間実験の為に木星に送られたデザイナーベビー型ニュータイプとして登場する。 結局コーディネーターなんじゃん笑)。
…。
…自殺する位なら生きて、みたいに言い出したり、パパゲーノ効果を全面肯定したり、其れを他人様にも平気で押し付ける気色悪い人達を、ワイははっきりと変質者か変態と呼んでる(※其れ位価値観がイカれた存在だと思ってる)。
…。
※以下、某えろバレー風パ��注意
シロッコは如何しても出せない。其れ言ったら、某ノースリーブサングラス野郎もだが(※すぐ戦争の事、現行政権への反乱を考えるしな)。実力がガトー、ヤザンよりも上で、女誑しですぐ裏切る。此んな奴を、入国させてはならない(※…だけど、腹部に、頭にビームサーベル刺さってるSDgndmのララァみたいにスイカバーが刺さった儘、第三のララァとして第二のララァであるサラと一緒に草葉の影から、見守って居る模様)。
…。
※クロスオーバー?注意
※終始ガトー視点
※モブキャラ注意
※過去捏造注意
Fly to the Leaden / Starry sky
其の日、島にある飛行場で航空機の状態を乗って確かめて欲しいと言う依頼した方がおり、私と彼奴は其れに喜んで参加した。生憎の曇り空だったが、風は無く、飛ぶのには支障は無かった。
「……複葉機ですか。」
「まぁ、超高速ジェット機すら軽々と容易く乗り熟せそうな兄ちゃん達には此の機体は生易し過ぎたな。」
其の仕事(?)を私達に依頼した方は、島にある飛行場を管理するアドマイスターさんで、私が島に来て少し経った後に出会い、彼は私のパイロットとしての素質を見抜き、更に、御好意で、すぐに飛行機操縦の免許を取らせて貰った。
「…複葉機ね。こんな古臭ぇにも程があるプロペラ機なんて良い趣味してんじゃねぇか。」
そして、今日は、彼奴----ヤザンも居る。
「だが、安定性は単葉機よりも上だ。」
私が此う言うと彼奴は此う答える。
「知ってるぜ。」
此んなザマでも彼は操縦の免許を持って居るとの事だが、正直此んな奴は呼ばなくて良いだろう。…等と思って居ると、飛行場のアドマイスターさんが、彼奴に話掛けて来た。
「…お前さんも、ガトー君と同じく、元々はジェット機乗りと聞いたが、…矢張り、はじめはレシプロ機に慣れる訓練から……。」
其のアドマイスターさんの質問に奴は答えた。
「…其うッスね。」
此処で、前に、私は彼奴に、其のアドマイスターさんと似た様な事を訊いた時の場面を思い出す。
…、
「お前も、航空機の操縦は、先ず、レシプロ機からはじめたのか?」
其う訊くと、彼奴は此う答える。
「当然よ。俺も元々は航空機乗りだった。大体MSは、後から出て来たモンだしな。オデッサの戦い前後に出て来たGMには、予め『FTD(飛行訓練装置)』で操作を覚えてから乗せられたぜ。」
「私の場合、航空機訓練は最低限、実戦は0で、四六時中MSで戦って居た。連邦の航空機と有象無象のジム共は腐る程見て来たが、かのエースパイロットが駆る連邦の白い悪魔と其の���機達だけは見た事が無い。…但し、此の私でも見た事がある連邦の白い悪魔は……、」
ヤザンには、あの試作機三体の事等興味無いだろうが、私は如何しても彼に話して置きたかった。…だが。
「……別に?あれの派生種が如何だのこうだのに興味無ぇな。」
其う言って、彼奴は其の場を後にした。其の彼の胸中と理由は私には分からない。
然し、連邦の人間でありながら、紛れも無い連邦の救世主であるあの白い悪魔と其の派生機が嫌いだとは、きっと何かあったに違い無い事は此の私にも分かった。………何とも、複雑なモノだ。
…。
「ガトー!オレよりも先に乗れよ!」
「早速だが、ガトー君、…ヤザン君より先に此の子に乗って見て欲しい。」
其う言われるが儘に、彼奴よりも早く、私はヘルメットを被り、先にレシプロ機に乗る。此のヘルメットは、自分が昔よく被って居たモノより明らかに製造技術が未熟で質が悪い。……其う思いつつ、発動機を動かす(エンジンスタート)。此の私が飛行を共にする機体は、大きなエンジン音を、唸り--ある種鬨の声、雄叫びの様に--を上げ、滑走路を力強く走り出す。…其うして、空へと飛び立つ。--私の後に此の機体に乗る--生粋のアースノイドである彼奴--も、少し位は私と同じ此の感触を共有するだろうが--。我が飛翔するは鉛色の空。地球ならではのフライト。人生初の飛行体験。コロニーの中に『鉛色の空』は決して無い。
此処で、正直な感想。曇り空にレシプロ機で空を翔けるのは、青い空程の爽快感は無いが、其れでも曇り空を翔ぶならではの趣があった。更には、ジェット戦闘機ともMSともMAとも違う操縦感は私の心の癒しになった。
…。
其の後、私が住み込みで勤務するリゾート施設では、久し振りのナイトパーティが行われた。あれから、曇り空は晴れて居た。さて、前回と同じく、ヤザンの奴は未だ宴会を楽しんで居る様だ。其の他方、私は、暑い夏の夜の冷めやらぬ活気と喧騒に疲れて、一人だけで海辺で星空を見ながら佇んでいた。あの飛行機に乗ってからずっと思う。如何にかして、時を跳びたい。如何か此の地球から飛んで行きたい。快速の宇宙船か飛行機か何かで、あの星の海を渡って行ければ良いのに。何処迄も。光を追い越し、時を跳んで、元居た宇宙に帰り着く迄。
--星の海を渡っていこう、振り向くことなく、光を追い越し、時を翔んで、
いつまでも
どこまでも
--R-TYPE FINAL F-C
…。
※おまけ
「曇り空よりも青空を飛びたいぜ(※正直な感想)。」
…。
「君が先に乗って良かったのに、何故ガトー君に順番を譲ったのかね?」
「オレが先に乗ると、機体を破壊してしまうかもしれませんからね。オレは夜戦も空戦も激しい���ンで。昔は今よりヤンチャしてましたよ。其んな感じで、現役時代から結構機体も友軍もド派手に沢山壊して来たので、散々歴代の上官に怒られて来まして。…特に、あの女性の権利に煩いのは……。」
(……もしかして、…此の男、……前はとんでもない悪党だったのかな……??)
…。
「懐かしいソロモンの空だ……。」
「お前の戦ったソロモンとは、違うソロモンだろ!?」
…。
※如何でも良い補足
Fly to Leaden / starry skyの元ネタはバトルガレッガの一面曲で、ライジング・エイティングのゲーム(※魔法大作戦、ガレッガ等を製作)には『1944〜THE LOOP MASTER〜』と言う、19シリーズの版元に依頼されて作ったWW2太平洋南方戦線が舞台のゲームがある(※…少しだけだが、此の話の元ネタになってたりする)。
…。
※クロスオーバー注意
※メダロットネタ
※夢要素注意
シロッコの心を複写して作ったシロッコメダル(※…尚、機体の音声はコピー元本人と同じ物となる)欲しい。其のメダル(※余裕でLVMAXにする)をマイメダのゴッドエンペラーに入れて「…御主人様、大好き!大好きです〜〜!!(※…とっても愛してる〜〜!!!)。」…と言わせて抱き締めさせながら四六時中侍らせたい(※支配欲)。…然も、其れをシロッコ本人の前で見せびらかしながら、PMX型メダロット三体、PMX-01 パラス・アテネ PMX-02 ボリノーク・サマーン PMX-03 ジ・オとロボトルしたい(※…因みに、他の二体はサラメダル搭載パーティクルとガトーメダル搭載非純正ビーストマスター ※稀にヤザンメダル搭載済ブラックメイル ガルマメダル搭載プリミティベイビーの模様) 。
…この様な人格コピーメダルは、レアメダル並にレア(希少)なメダルと言えよう(※…って言うか、メダロット版すーぱーふみな)。
ゴッドエンペラー「勝てると思うな!小僧共!(※何時もの言動)。」
ロボロボ団下僕「此の生意気な感じ、正に本人其の物ロボね(※率直な感想)。」
木星帰り「自分の紛い物を自らの手で討たねばならぬとは!あのゴッドエンペラーに攻撃を仕掛けるのは、私が私自身で自分の魂を傷付ける様なモノ!試合に勝っても負けても私に大きな精神的ダメージが残る時点で勝負には負ける!生理的に無理だ!あの女!!(※女性至上主義なのに真逆の拒絶反応)。」
…以下、補足情報
※何故ビーストマスターは非純正仕様かと言うと、純正弱いしな……(※何せ歴代ラスボスで最弱と言われる位の欠陥品)。
※本物よりガトーメダルは非常に賢い(※本物には解けない微分積分も高度難解定理についての問題もスラスラ解ける)。性格��割と良い(※…だけど、元が元なので、すぐ挙動不審に陥る)。
※人格コピーメダルは、其のメダル元となった本人の意志で自由に操れない(※メダル内プログラムが最優先実行される)。
※ロボトルに負けたら負けたでゴッドエンペラー機能停止時に排出されたシロメダを踏み潰して(※本人の前で)、更なる精神的ダメージ与える(※下衆顔)。某女史が此の光景を見たら吐きそう(※本当すみません。相手がシロッコ他だからこそ、此う言う非道い扱いして居るので)。
※…他には、ミーア、コノエ、スレッタメダルとかノイマン、刹那メダルとかも存在すると思いますよ(※登場するか如何かは未定)。
…。
※…以下、おまけ
「此うも足がスパゲティでは上手く歩けん。此の様なイトミミズの束が脚部パーツなどとは!!…巫山戯ているのか??!速急に二足パーツにしろ(※傲慢不遜)。」
「はいはい(※シロメダの方は異形脚部の儘で、二足にしろとか何も言わない……。矢張り『初めから怪物みたいな感覚の野郎(某トライエイジのカードに書かれて居るフレーバーテキストより)か……。…で、さて、ガトメダの方は今度、二足は二足でも女性型に換装して女体化させとくか……)。」
※メダの性自認厄介問題(※故か、原作ではメダル自体には性別 ※性自認も? は無い。性同一性障害を発症されたら困るからだろう)。
…。
Mr.うるち「合意と見て宜しいですね?!!(※御馴染みパターン)。」
シロッコ「あっ、レフェリーの方。何時も御疲れ様です(※御辞儀)。
Mr.うるち「いえいえ此方こそ(※礼)。」
メダロッター(※未成年)「あれが大人の社交辞令って奴か〜〜(※呑気)。」
…。
…盟主王メダル……サルベーション……ウウッ!!アタマガ…!!(※茶番)。
…。
ガトメダはジョニメダゲットしたらウラキにあげるよ(※適当)。
…。
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shintani24 · 11 months ago
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2024年7月26日
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8月15日に終わった戦争などない 「平和報道は9月にシフトを」(朝日新聞)
毎年8月にメディアにあふれる風物詩的な戦争・平和報道は、半ば揶揄を込めて「8月ジャーナリズム」とも呼ばれてきた。加害性の視点の欠如や、内容の定型化も指摘されて久しい。そもそも「8月15日=終戦日」という日本の常識自体が内向きの8月ジャーナリズムの産物で、国際的には非常識であり、世界との対話を阻んでいる――。そんな刺激的な議論を世に問うたのが、佐藤卓己・上智大教授(メディア史)だ。それなら本来の終戦日はいつなのか。先の戦争が人々の「記憶」ではなく「歴史」に変わりつつあるいま、私たちはそれをどう論じていけばよいのか。8月ジャーナリズムは乗り越えられるべき過去の遺物なのか。疑問をぶつけた。
「終戦の日」は8月ジャーナリズムの産物
 ――今年も8月を迎えます。8月15日���ピークとした日本メディアの戦争・平和報道「8月ジャーナリズム」は、他者の存在と降伏の事実を忘却したものだと指摘し続けてきました。
「1945年8月15日に終わった戦争は存在しないからです。日本が連合国にポツダム宣言受諾を伝えたのは8月14日ですが、15日は、どの前線でも戦闘が続いていました」
「『終戦』は相手国のある外交事項です。米戦艦ミズーリ号で降伏文書に調印した9月2日が国際法上の終戦日であり、翌3日をロシアも中国も対日戦勝日としています。交戦国ではなく、あくまでも『臣民』に向けた昭和天皇による終戦詔書の放送、いわゆる『玉音放送』があったに過ぎない日を節目としていること自体、極めて内向きの論理に基づいています」
「そもそも、千島列島や旧満州は8月15日以降もソ連軍の侵攻を受けており、終戦どころではない。放送局が破壊され物理的に『玉音』体験が困難だった沖縄も同じ。ゲリラ戦を続けていた残存在沖日本軍が降伏文書に調印したのは9月7日で、アジア各地の日本軍が降伏したのも9月2日以降です。『8.15=終戦記念日』は、沖縄や外地の邦人、南方の戦地に取り残された兵士らの記憶を捨象し、周縁化することで成立しているのです」
「8月15日が終戦日と明記されたのは1963年の閣議決定で、その正式名称『戦没者を追悼し平和を祈念する日』が決まったのは、連合国軍総司令部(GHQ)が廃止されてから30年も経った1982年です。今ではそのことを知らない人がほとんどでしょう」
「創られた記憶」に基づくエモい報道
 ――「8.15=終戦の日」という日本人の「記憶」自体、8月ジャーナリズムの産物だとも指摘しています。
「8月ジャーナリズムが確立されたのは戦後すぐではなく、多くの新聞が終戦10年特集を組んだ1955年です。この時の紙面に掲載された、玉音放送を流すラジオの前でうなだれたり泣き崩れたりする国民を写したとする新聞写真は、実は撮影日時や状況が不確かなものや、『やらせ』も含まれていました。宮城(皇居)前でひざまずく人々の姿を伝える1945年8月15日の記事も、見てきたように書かれているものの、多くは予定稿に基づくものでした」
「また日本人の多くは、あの日を『じりじり照りつける太陽の下』の出来事として記憶しています。『暮しの手帖』の花森安治は『あの日は誰でも知っているように日本じゅうがたいへんな晴天で(略)非常に暑かった』と書いています(『一億人の昭和史』第4巻)。ですが、東北は曇りだったし、北海道の一部は雨でした」
「記憶のウソは『8.15』だけではありません。8月6日も、国民的な平和反核運動の起点となるのは戦後すぐではなく、独立回復で原爆報道の統制が解かれた後、1954年の第五福竜丸事件以降です。広島市生まれの私の記憶では、被爆者への差別はかなり後々まで残っており、被爆体験は完全に自由な語りの中にあったわけではなかった。しかし、放射能雨や放射能マグロの恐怖とともに、広島と長崎という地方都市の悲劇が突如、国民的な原水禁運動の『起源』に据えられたのです」
「8月前半に集中する戦争回顧の報道をつぶさに調べてみると、いかに『創られた記憶』が多いかに、驚きます。通常の報道をする際には当たり前の真偽の検証すら不十分という点で、8月ジャーナリズムは『ジャーナリズム』の名にも値しないものが少なくありません。昨今、ネット上の『エモい』記事に対する批判が高まっていますが、伝統芸能化した8月ジャーナリズムの多くも、残念ながらそれに陥ってしまっている」
「戦後長らくメディアが作り上げた『記憶』は、引用や孫引きが繰り返されることで、国民の集合的記憶=体験として歴史化していく。それはもはや『神話』と言えます」
「8月革命論」と「記憶の55年体制」
 ――その「神話」が浸透・定着したのには、戦後の政治・思想空間が大きく作用していたようですね。
「戦後憲法に深く共感した政治学者の丸山真男は、1945年8月15日に日本が国体の呪縛から解放され、人民主権への変革が起きたとする『8月革命論』を唱えました。一方、保守派は天皇の御聖断によって戦争が終結し国体も護持されたという物語を信じてきた。これらは正反対に見えて、左右のイデオロギーが背中合わせにもたれかかる心地よい均衡であり、双方が『降伏』に目を背けることで一致した『記憶の55年体制』とも言うべきものです」
「『8.15』を境に日本に『自由なる主体』が生まれたというのは、明らかに虚妄です。丸山はそれを承知のうえでその虚妄に賭け、8月ジャーナリズム最大のイデオローグとして戦後言論界に君臨しました」
「しかし、戦前と戦後の断絶を設定する『8.15神話』は、両者の連続性を隠蔽する効果をもたらしてきました。その意味で、8月ジャーナリズムは『戦争の記憶』ではなく、『戦後の忘却』の上に存在しているのです」
「戦前」と「戦後」の断絶史観、世界と乖離
 ――世界との対話を阻む障害となっている8月ジャーナリズムではなく「9月ジャーナリズム」を展開すべきだと提唱しています。
「私はメディア論の学者なので、報道や言論の『内容』だけでなく『効果』に関心があります。内容の真偽や善悪を問題にするジャーナリズム論に対し、効果の程度や射程を問題にするのがメディア論です」
「終戦の日に首相や天皇が���省の弁や世界平和を口にしても、靖国神社に閣僚が参拝する報道とともに伝われば、本心では反省していないと世界からは見られます」
「8.15終戦記念日は、周辺国との歴史的対話を困難にしてきました。いくら私たちが戦後の象徴たる平和憲法にコミットする姿勢を示しても、その前提となる内向きの『あしき戦前』と『良き戦後』の断絶史観は外国と共有されていない。外部の他者に開かれていない空間で、いくら自己反省を繰り返しても、対話なきゲームです。『8.15』をリセットタイムとする日本史において、『戦後』は世界史との経路を遮断され、その記憶は自閉化されています」
「本当に世界史への接続を考えるなら、7月7日(盧溝橋事件)や12月8日(真珠湾攻撃)を国家的記念日にしてもよいでしょう。でも、そんな試みはほぼありません。だったら、8月ジャーナリズムを9月にシフトし、世界標準の終戦日である2日、サンフランシスコ講和条約と日米安保条約の調印日である8日、そして満州事変が勃発した18日まで、新学期の教室でも議論できるものにすべきです」
「もっと言うなら、私の提唱する9月ジャーナリズムは、8月29日から始まります。何の日かご存じですか?」
 ――……。
「日韓併合記念日です。この日を国恥日としている朝鮮半島だけでなく、戦後しばらくは日本人もみな覚えていましたが、今やすっかり忘却されています。9月1日の関東大震災後の朝鮮人虐殺も、植民地支配を背景にしたものです。戦争と平和についてさらに広く考えるなら、米同時多発テロが起きた『9.11』や、戦後70年の節目だった安保法制の成立日(9月19日)も射程に入れてもよいでしょう」
戦没者追悼と歴史的対話、記念日の分離を
 ――8月ジャーナリズムは内容的にも、被害や受難の語りに偏重してきたと言われています。
「8月6日や9日、あるいは空襲や引き揚げ、特攻や玉砕の体験は、紛れもなく悲劇の記憶です。それを前提にする限り、報道やドラマの内容が『犠牲』に偏るのは避けられない。侵略や植民地支配の加害性を見つめなくてはいけない、といくら主張しても戦災者には響かないし、この語りの傾向を変えるのは難しいでしょう。お盆の8月15日は、戦前から慰霊と供養の日としても定着していました。宗教的追悼と政治的議論を同時に行うことは、ふつうの人にはなかなかできることではない」
「だから私は、終戦の日を二つに分け、8月15日を『戦没者を追悼する日』、9月2日を『平和を祈念する日』にすべきだと訴えています。8月15日はこれまで通り死者に祈りを捧げ、9月2日は戦争責任や加害の事実に冷静に目を向け、諸外国と歴史的対話をする日にする。政教分離の観点からもそれがよいでしょう。その意味では、9月ジャーナリズムは8月ジャーナリズムの全否定の上にあるわけではなく、その内向きさと情緒性を省みたうえで、理��的で対話的な新たなジャーナリズムを構築する試みです」
歴史対立踏まえ、未来志向のジャーナリズムへ
 ――戦後生まれが人口の85%を超え、戦争の記憶の継承が課題です。「新しい戦前」というきな臭い言葉も飛び交っています。
「今は『記憶の歴史化』の潮目です。平均寿命に近い80年という時間の経過は、生存者の反証を物理的に不可能にします。そのため、『戦争の記憶』は『記憶の戦争』の中で再編されていく。それは、事実関係よりも表現の効果に人々の関心が向けられていく時代に、今後は突入するということです」
「すでに近年、終戦や戦争をめぐる『歴史のポリテ��クス』は過熱しています。中国は従来、靖国参拝問題などで歴史カードを切れる8月15日を重視してきましたが、日中の経済力が逆転した2010年代以降、改めて9月3日を抗日戦争勝利記念日と明確に定めました。ロシアも昨年、9月3日を『軍国主義日本に対する勝利と第2次大戦終結の日』と名称変更し、ウクライナを支援する日本を強く牽制しました。歴史戦や情報戦という不穏な言葉を使うのは適切ではないでしょうが、私たち自身が内向きな『記憶の55年体制』に閉じこもっている限り、こうした他国の功利的な歴史利用に対峙することはできません」
「情緒的で紋切り型の8月ジャーナリズムがもたらしてきたものは、現代の戦争や安全保障問題に対するイメージの貧困化です。日本人は『豊かで平和な戦後』において、米国の核の傘の下、周辺国との敵対性を無視することができました。しかし、国家利害の対立が深まるなか、現実に目を背けることは、あまりに反政治的です」
「外交とは、敵対性を討議性へと開く技術です。歴史の対立が存在することを前提に、それならどのような対話が可能なのか、私たちは模索し続ける必要がある。戦争の記憶の問題にメディアが果たす役割とは、本来そうした未来志向のものでなければならない。だからこそ、他者と向き合うための9月ジャーナリズムが必要なのです」(聞き手・石川智也)
佐藤卓己 さとう たくみ 1960年生まれ。上智大教授、京大名誉教授。専門はメディア史、大衆文化論。著書に「『キング』の時代」「言論統制」「八月十五日の神話」「輿論と世論」など。
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広島原爆の日の式典、周辺での「平和運動」を締め出しへ 公園一帯で「入場規制」、プラカードやのぼりは禁止(東京新聞)
8月6日の広島市の平和記念式典で、原爆ドーム周辺を含めた平和記念公園の全域に入場規制を広げる市の方針が波紋を広げている。メイン会場から離れたエリアも手荷物検査を受けないと入れず、プラカードやのぼりの持ち込みを禁止。安全対策を理由とするが、法的根拠はなく行きすぎた表現規制との懸念も。背景には近年の平和行政の変質も指摘される。(山田雄之、山田祐一郎)
◆物議を醸した「園内での禁止行為」
広島市は5月、平和記念式典で、入場規制エリアを昨年まで対象外だった原爆ドーム周辺を含む公園全体に広げる「安全対策」を発表した。当日午前5〜9時に入場規制し、6カ所のゲートで手荷物検査を行うとした。
広島市の平和記念公園で、松井一実広島市長(左から5人目)から説明を受けるG7首脳ら=2023年05月
これに加えて物議を醸したのが園内での禁止行為。「式典の運営に支障を来す」としてマイクや拡声器のほか、プラカードや横断幕の持ち込み、はちまきやゼッケンの着用まで禁じ、従わなければ退去を命令することがあるとした。
規制強化の理由としたのは昨年の式典の際、原爆ドーム周辺で市職員に活動家の集団が腕を組んでぶつかるなどした「衝突事案」だ。5人が暴力行為法違反の疑いで逮捕、起訴された。
松井一実市長は記者会見で「参列する市民の安全を最優先に考えての措置」と強調。「原爆ドームや供養塔の周辺で毎年、慰霊に関する行事をしている団体もあると思うが」と問われると、「今までのような集会はできなくなるかと思いますね」と淡々と応じた。
◆「核廃絶の思いを自由に伝えたいと考える人は多い」のに
被爆者たちの受け止めはさまざまだ。広島県原爆被害者団体協議会の箕牧(みまき)智之理事長(82)は「こちら特報部」の取材に「騒動を起こす人がいることも事実。犠牲者を追悼するために厳粛に式典を行いたい。規制は仕方ない」と理解を示す。一方、もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(79)は「祈る場所は必要以上に制限されるべきではない。反戦や核廃絶の思いを自由に伝えたいと考える人は多い」と話した。
6月上旬、日本ジャーナリスト会議(JCJ)広島は「ゼッケンなどの着用禁止は表現の自由に抵触する。取り消すべきではないか」と市長あての質問状を出した。JCJ広島幹事の難波健治さん(76)は「そもそも式典を巡る問題は騒音だった。いつのまにか安全の問題にすり替わった」と強調する。
◆「条例は関係なく法的根拠はない」
どういうことか。会場周辺のデモで拡声器が使われたことを受け、市が2019年に参列者に行ったアンケートでは、音が聞こえたという人の約6割が「式典に悪影響がある」と回答。市議会は21年、議員提案された「市民の理解と協力の下に、厳粛の中で行う」と定めた市平和推進基本条例を賛成多数で可決した経緯がある。ただ「厳粛」の具体的な規定はなく、県弁護士会などは「市民の表現を萎縮させる」と懸念を示していた。
公園からの退去などを市民に強制できる根拠はあるのか。市の市民活動推進課の担当者は取材に対し、手荷物検査や禁止行為による退去命令について「条例は関係なく法的根拠はない」と断言。「安全な式典にするための必要最小限の規制。表現の自由を制限するとは思わず、あくまでご協力いただくもの」と述べた。プラカードなどを使って平和や核廃絶を訴えたい人については「規制終了後や公園外でしてほしい」と話した。
◆「ここまであからさまな表現の自由の制限は…」
デモの音量に対する「騒音規制」の問題だったはずが、いつの間にか目的が「安全対策」にすり替わったという今回の出来事。広島大の田村和之名誉教授(行政法)は「別の場所から大音量が発せられる可能性があり、騒音問題の解決になるのか疑問だ」と話す。
「式典が安全に行われることに異論はないが、論理の飛躍だ。差し迫った危険の発生が具体的に予見されるわけでないのに、短時間とはいえ拡声器やプラカードといった表現活動を禁止するのは言論の自由や集会の自由の制限に当たる」と憲法違反を指摘する。その上で「ここまであからさまな行政による表現の自由の制限は最近、目にしたことがない」とあきれる。
松井市長は5月の会見で、衝突事故の再発防止のため、式典会場外の区域も式典会場と位置付けて規制する考えを説明した。田村さんは「式典として使用実態がない場所は自由利用が原則であり、市長の説明は詭弁だ」と批判。都市公園法の原則に反し、正当な理由なく住民の���共施設利用を拒んではならないとする地方自治法にも違反するとした上で「屋外の平和公園で式典を行う以上、騒音は避けられない。行政が必要以上に規制すれば、異を唱える人を排除することになる」と危ぶむ。
◆広島の平和行政が変質していないか
2023年度に差し替えられる前の平和教材の「はだしのゲン」のページ
近年、広島の平和行政を巡っては平和団体が懸念を示す問題が相次いできた。広島市教委は、平和学習教材に引用掲載してきた漫画「はだしのゲン」や、1954年にビキニ環礁で米国の水爆実験で被ばくした「第五福竜丸」の記述を2023年度から削除。市民団体が実施したオンライン署名では、約半年間で削除に反対する声が5万9000筆以上寄せられた。
昨年6月には広島市の平和記念公園と、旧日本軍の真珠湾攻撃を伝える米パールハーバー国立記念公園が姉妹協定を締結。同年9月の市議会で市幹部が、米国の原爆投下の責任議論を「現時点では棚上げにする」と答弁し、被爆者団体などから批判を受けた。今年の式典を巡っても、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルを招待する方針を表明。ウクライナ侵攻以降、招待していないロシアへの対応との違いを「二重基準」と会見で指摘された松井市長が声を荒らげて否定する場面もあった。
「根拠やプロセスを説明しないという松井市長の政治姿勢が年々、顕著となっている」と指摘するのは広島市立大の湯浅正恵教授(社会学)。「行政は法律や条例の規則に基づいて政策決定をするべきなのに、納得できる説明がない状況が続いている」。7月には突如、来年以降の式典招待国の基準も見直す考えを示した松井市長。湯浅さんは「近年にない特殊な状況」と受け止める。
◆「アメリカのご希望に沿う岸田首相、追従する広島市」
平和記念公園で記念撮影に納まるG7首脳ら=2023年5月
「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」は先進7カ国(G7)広島サミット後の昨年7月、「広島市平和行政の変質を問う声明」を発表し、現状への危機感を訴えた。
共同代表を務める森滝春子さん(85)は「広島市の平和行政の変質は、原爆被害が見えなくなることを望む米国に沿った岸田首相の政策に、市が追従していることによって起きている」と危ぶむ。「G7の広島ビジョンも米国の核の傘の下での核抑止論を肯定する内容。その場所に広島が利用された」と批判する。
今回の入場規制が原爆被害の実相を伝える上での悪影響を及ぼすのではないかと懸念する。「世界や日本から原爆被害者を悼みに来るのに、法的根拠なく入場を厳しく規制すれば、近づかない方がいいという人が出るかもしれない。被爆者が減る中、マイナスの効果しかない。それを止められないのは歯が���い思いだ」
◆デスクメモ 前に公園内の韓国人原爆犠牲者慰霊碑に足を運んだ。日本は米国の原爆の被害者だが、アジアとの関係では加害者でもある。立場の違いも含め原爆の実相を知り、犠牲者を悼み、核なき世界を願う場と思ってきた。戦後79年の夏空に「NO WAR」と掲げられる公園であってほしい。(恭)
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takahashicleaning · 11 months ago
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TEDにて
ギャヴィン・プレイター = ピニー: 曇りの日こそ楽しもう!
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
創造的な刺激を得るために、旅を計画する必要はありません。ただ、上を見て下さい。
「雲を愛でる会」の設立者であるギャヴィン・プレイター = ピニーは、そう語ります。
自然が作り出した、大気の素晴らしい構造物の魅力的な写真を紹介したプレイター = ピニーは終わることのないデジタルな仕事の手を止めて、寝転がって頭上の空にある美を堪能しようと呼び掛けます。
古代ギリシャの劇作家・アリストファネスは、怠け者たちを守る女神として雲を描きました。
2500年前のことです。意味は分かりますね。最近の大人たちは、想像力をそよ風に委ね、漂うに任せるという気ままなひとときに消極的になっているようで残念なことです。
そういうことをもう少しやるべきだと思います。少し積極的に取り組んでもいいのではないでしょうか?
地上から見ると、この大気を動かしている自然の力強いエネルギーも見られます。そこにいたら、土砂降りの雨や雹とのつながりや大気とのつながりさえ体感できることでしょう。
私たちが空気という海に暮らす生物なんだと気付くはずです。
空の下で生きているのではなく、空(=大気)の中で生きているのです。そんな直観的に感じる大気とのつながりは、私にとっては解毒剤のように感じます。
ある広まりつつある流れに対する解毒剤です。無線をつないでコンピューターの画面を見るだけで人生をリアルに受け止められていると思ってしまう傾向のことです。
大切なことは、今、この瞬間をこの場で楽しみ、未来にやるべきことや過去にやるべきだったことなどは一瞬だけ忘れてみましょう。
または・・・
皆さんにも、「イラっ」とした感覚が生じる瞬間があるはずです。これは、「憎しみ」と誤解して、表現する書物がたくさんある。
しかし、誤りです。ブッタによると、「憎くて憎くて、あんたが憎い!だから、私の最大の敵なんだ〜」として、「イラっという感覚」と「目の前の敵」をリンクさせたがる。
これも、誤りです。ブッタは「私は、おまえの敵ではない!おまえの敵は自分自身なのだ!」と言います。自分自身ほど手強いライバルはいないとも言います。つまり、人間の特質がそうさせる自我がライバルです!
アインシュタインの相対性理論によるとある時点で光が、トポロジー的に反転して、今、自分の見ている対象が、自分自身の姿として写って脳内が認識してしまう!という現象も計算で判明しており、鏡のようになってしまうこともあり得ます。
「イラっという感覚」と「他者を敵という概念」は、リンクせず、関連もない!ただ単に、自分自身の勘違いと言うこと。これが理解できれば、憎しみの連鎖は断ち切れます。他人に教えても減らないプラスサムのブッタの知恵です。
また、ネイティブアメリカンでも、「イラっ」とする感情は、慈愛、慈しみと言うらしいです。
そして、親、兄弟姉妹は、ウザいという感情表現は、最高の慈愛、慈しみを感じてるから!らしいです。最悪、感情を自分自身で消化できないなら、物理的な距離感を大事にすればいい。ということになります。
日本では、西遊記の物語にでてくる天竺(てんじく)に行く三蔵法師が有名だが、アビダンマは、根本経典である三蔵(経・律・論)の一部。
阿毘達磨とも。サンスクリット語から、漢字に翻訳するとこう書かれる。武道の達人でもあった達磨大師。ダルマ様とも呼ばれる。
数十年単位では、悪性でも数百年単位では善性という事象は多数ある!
なぜ?一神教に比べて、多神教や漢字などに概念が多いのは、お釈迦さまが膨大に構築し、先人達の蓄積したアビダンマが根本だから!
宗教の創始者たちの概念上の教え。
原本は、ものすごくパワー(「パワーかフォースか?」の本でのパワー)の高い状態であることが確認されている。
ここで言われる「Powerパワー」は(スターウォーズでのライトサイドのForceフォース)そして、「Forceフォース」は(ダークサイトの方)という前提です。
しかし、宗教概念が、二元的であればあるほど(例えば、「神と悪魔」や「法律で暴力装置をがんじがらめにしたテロリスト集団が警察機構なのに絶対に善のような先入観を強調する構造」など)
つまり、ゼロサムになると誤訳される危険性も大きくなるように思います。
ロジェカイヨワの戦争論にある「いけにえ」も似ている。
あれこれと姿は変わっても、それらは常に存在し続けてきました。
上があれば下があるように、光と闇があります。人間の心理への探求、そして、高い精神的レベルに達しようとするコミットメントは、宗教として社会的に組織化されます。
逆に、そうなることによって、最も低いエネルギーフィールドに落ちていくのです。
よく組織に入ると優秀な人が無能化するのもこの構造原理にあるためです。
なぜなら、組織化されると言う偽りが最初から伴っているからです!!
だから、マスメディアを通すと意味が反転して届き易くなる傾向があります。
世界中のさまざまな宗教の創始者たちの概念上の教えが言うように、慈愛と言うエネルギーフィールドは、一神教でいう神の恩恵への入り口です。
多神教の仏教では慈悲とも言う「悟りへの入り口」とも呼びます。「ラーマ」「道(タオ)」バージョンもあります。
これらのキャパシティを増やすことで、私たちは、誰であり、なぜ?ここにいるのかと言う最終的な気づきに導かれ。
さらに、このアトラクタフィールドの光の中では溶かされ、すべての存在の究極の源へと導かれます。
これが、この世界で自らのパワーを高める唯一の方法なのです。
そして
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の三大宗教って、すべて一神教。数学の群論、トポロジーの圏論で多神教の仏教の視点で俯瞰すると、ある意味、多神教の一形態とも言えるんだよな。
インドでも似たようなのあるからね。ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神など。
なお、日本では、あまり知られていないヴィシュヌ神は、日々、時空を超越して、同時に姿を変えて人々を救っていたという場の量子論的な特徴があります。
その時のそれぞれの姿は化身を意味する「アヴァターラ」と定義されており、オンラインゲームなどで呼ばれる自分の分身となるキャラクター「アバター」の由来ともされています。
日本では、観自在菩薩に似ていますが、シヴァ神よりも強くて最強。宇宙を維持する役割もあるので、最新物理学では、イメージ的に不確定性原理に近く、スーパーストリング理論や陰陽五行理論も含まれています。
日本人は皆、神社にいくでしょ!
あれ神道で神社庁も公的にありますよ。
お寺にいくでしょ!あれ仏教ですよ。
お盆やお祭りや年中行事に参加するでしょ!あれ仏教ですよ。
これらに関わらない人も・・・
数%の大企業を中心にしたマスメディアやテレビなどもナショナリズムと言うカルトの定義になるんだけどね。
カルトの定義「中立的なバラン��の欠けた極端な思想を対象にする少人数の狂信的な崇拝を持つ教団」に当てはまる?
カルトを論じる前にカルトの定義をしないと風評被害になります!
ご注意下さい。
お金に色がつかないように、量子にも色はつきません(数学の言葉で裏付)人間が色を定義していく。
お金に色がつかないように、量子にも色はつきません(数学の言葉で裏付)人間が色を定義していく。
お金に色がつかないように、量子にも色はつきません(数学の言葉で裏付)人間が色を定義していく。
テーラワーダ仏教では「色」も定義されていて、「色」とは「五蘊(ごうん)」の一部であり「存在する物や事を視覚で認識」すること。
「色即是空」の「色」です。
「五蘊(ごうん)」は「五根(ごこん)」という身体の感覚器官から執着が生じていると論じています。
偶然の一致か否か?不思議なことに・・・
「量子力学」という分野を開拓し、発展させた三人の物理学者「ニールス・ボーア」「ヴェルナー・ハイゼンベルグ」「エルヴィン・シュレーディンガー」たちは
とても奇妙なことに気がつきました。
素粒子の物理学を究極まで追求していくと、驚いたことに、はるか昔の東洋の賢者たちが説いた哲学に
どんどん接近してしまうのです。
これは何を意味するのでしょうか?
次に
老子の道教の徳(テー)とアリストテレスのニコマコス倫理学の徳(アリテー)が似ていることから・・・
どちらの起源が先か?調べるととても面白い仮説が出てきた。
中国の道教は紀元前750年位。古代ギリシャ末期のアリストテレスは紀元前350年位。
共に多神教。この時代の情報の伝達速度を考えるとシルクロードで相互的に交流して伝わった可能性も高い。
プラスサムな概念だから。道(タオ)が先で、アリストテレスのニコマコス倫理学の徳(アリテー)が変化して
老子の道教の徳(テー)となり、神仏習合みたいな道徳になった?アリストテレスのニコマコス倫理学の徳(アリテー)は具体的だが、道徳経ではあいまい。
当時は、西洋と東洋の最先端を統合?古代中国では、老子は仙人とも言われていたし、始皇帝もこの頃の激動の時代。
どうなのか��
バラモン教に対して創始した仏教もブッダにより誕生し、アリストテレスの時代に近い年代であることは偶然の一致だろうか?
ニコマコス倫理学に似ている仏教最高レベルの奥義が「中道」ということ。チベット経由で中国にも伝わります。そして、日本にも。
その後、古代ギリシャは300年後、多神教の古代エジプト文明を滅ぼしてローマ帝国になっています。キリスト教も誕生。
その後、国教へ。一神教が広まり紀元後が始まります。
現在のEUは、NATOがウクライナ侵攻でクローズアップされたこと。さらに、13の暦がひと回りして2000年前位の状況も含めて考えると
トルコまで領土にしたローマ帝国の民主主義版をフランス、ドイツは構築しようとしてる?
イギリスがブレグジット(Brexit)で離脱したのは、かつてのローマ帝国の過ちを回避した可能性も?
もし、以前、機運が高まった時にロシアがEUに加盟していれば、古代ローマ帝国2.0(民主主義版)が建国していたかもしれない。
大西洋を超えてアメリカ大陸からロシアを含めて、北半球に巨大なモンゴル帝国を超えた人類史上最大の領域が誕生するので・・・
今からでもロシアは遅くないので加盟したほうがいいような気がします。
真実はわからないが、そんな仮説がインスピレーションとして出てきた。
仏教最高レベルの奥義が「中道」と言葉で言うのは簡単だけど、体得して実践するのは至難の業。
ピータードラッカーも言っている。
それを可能にする方法を段階を踏んで導いた最初の人が釈迦です。
初心者向けとして、アビダンマや八正道がそれに当たります。具体的な方法を体系化しています。
極端な見解にとらわれない(顚倒夢想:てんとうむそう)よう人が心の苦しみから逃れるには、八つの道を守れば良い。
正しい見かた、正しい思い、正しいことば、正しい行い、正しい生活、正しい努力、正しい判断。そして、正しい考えかたである。
ところで「正しい」とは、何をもってそう言うのだろうか?
ここでは、アリストテレス(サンデルの正義)の定義ではありません。
この場合の定義は、ブッダの説いている「中道」が「正しい」という意味です。両極端にとらわれない正しい立場(中道)が悟りへと導く唯一の道なのです。
悟りから始まり、この世は、様々な概念が重なり合うため、概念の機微や均衡点を決断できるのは、人間の倫理観が最も重要!
最初は大変だが、ドラゴンボールに登場するスーパーサイヤ人みたいに、これを大変なレベルじゃなくなるくらいに習慣化することがコツです。
参考として、フランスの哲学者であり啓蒙思想家のモンテスキュー。
法の原理として、三権分立論を提唱。フランス革命(立憲君主制とは異なり王様は処刑されました)の理念やアメリカ独立の思想に大きな影響を与え、現代においても、言葉の定義を決めつつも、再解釈されながら議論されています。
また、ジョン・ロックの「統治二論」を基礎において修正を加え、権力分立、法の規範、奴隷制度の廃止や市民的自由の保持などの提案もしています。現代では権力分立のアイデアは「トリレンマ」「ゲーム理論の均衡状態」に似ています。概念を数値化できるかもしれません。
続きは、後ほど。倫理は強制ではなく一定のプロトコルに基づく自由権なので
アリストテレスのニコマコス倫理学には、快楽的生活、社会的生活、真理を追求する生活がある。
思考の知的な徳は、形式知の根本?
もう一つ、性格の徳は、暗黙知の根本?
アリストテレスのいう定義である悪徳の反対は、有徳。有徳に転換する努力が必要。
悪徳に似た概念として、仏教でも、具体的に邪道四つと定義されている。
テーラワーダ仏教に似ている。顚倒夢想(てんとうむそう)になるため悪行為を段階的に最小限する努力が���行為。
こうすることで「パワーか?フォースか?」の書籍でいうパワーが人類全体で平等に底上げされる。
ここで言われる「Powerパワー」は(スターウォーズでのライトサイドのForceフォース)そして、「Forceフォース」は(ダークサイドの方)という前提です
そして、ブッダの説いている「中道」は、「パワーか?フォースか?」の書籍でいう「意識のマップ」内の「中立」レベルに当たるかもしれない。
アビダンマとは異なる領域なので、うつ病、ADHD、自律神経失調症、発達障害などは、精神科医や心療内科へどうぞ。
もう少し、テーラワーダ仏教で教え伝えられている経験則を初心者向けから二、三歩、歩みを進めると「預流道心」と言われる悟りの最初の心が生まれる瞬間があります。
自力で到達するのは危険なので、お寺のお坊さんに詳しくは聞いてください。
自分の解釈では、ここに到達する感覚としては、量子力学の本質である「場の量子論」を本当に理解した瞬間が一番近い感覚です。しかし、検証できないので本当に到達したかわかりません。
テーラワーダ仏教のアビダンマでは、「預流道心」に到達すると自然と悟りの道に自動的に回帰できるようになるそうです。次に、七回生まれ変わるまでに完全に悟りの流れに乗れる。
前世で「預流道心」に到達してると子供の頃から、桁の違う天才になりやすい傾向が発現してくるそうです。
そして、六道輪廻するのは、人間界か天界のみだそうです(一神教では、天国に近い領域に似ている)他にいくつか特徴があります。
「預流道心」に到達すると「第一禅定(ぜんじょう)」状態に自動的になります。
一神教では「天国」に相当することですが、テーラワーダ仏教には、この先がありますが、ここまでにします。
厳密には違うけど、わかりやすく言うと精神領域がスーパーサイヤ人に到達するようなイメージ。しかし、すぐ心の状態は普通になります。
漫画のイメージのように身体は強くなりません。
言葉の定義として「禅(Zen)」は、ブッダが伝授された「第一禅定(ぜんじょう)」が起源。
言葉の定義として、ここでの「定」は、サマーディとも「梵天」の「梵」とも呼ばれます。
日本語ではわかりずらいけどサンスクリット語などにすると全て関連してることがわかります。
サマーディ瞑想とも深く関連していて、瞑想しすぎると「あの世」の人になってしまうので、ほどほどの八正道で「この世」の状態を維持しないと危険です。
戻ってこれなくなります。
再起不能になる可能性が高いため、本当に詳しくは、歴史あるお寺でお坊さんに聞いて下さい。
再起不能になる可能性が高いため、本当に詳しくは、歴史あるお寺でお坊さんに聞いて下さい。
再起不能になる可能性が高いため、本当に詳しくは、歴史あるお寺でお坊さんに聞いて下さい。
歴史に耐え抜いた哲学の基盤がない権力者が最も危険な存在です。
最後に、マクロ経済学の大目標には、「長期的に生活水準を高め、今日のこども達がおじいさん達よりも良い暮らしを送れるようにする!!」という目標があります。
経済成長を「パーセント」という指数関数的な指標で数値化します。経験則的に毎年、経済成長2%くらいで巡航速度にて上昇すれば良いことがわかっています。
たった、経済成長2%のように見えますが、毎年、積み重ねるとムーアの法則みたいに膨大な量になって行きます。
また、経済学は、大前提としてある個人、法人モデルを扱う。それは、身勝手で自己中心的な欲望を満たしてい��人間の部類としては最低クズというハードルの高い個人、法人。
たとえば、生産性、利益という欲だけを追求する人間。地球を救うという欲だけを追求する人間。利益と真逆なぐうたらしたい時間を最大化したいという欲を追求する人間。などの最低生活を保護、向上しつつお金の循環を通じて個人同士の相互作用も考えていく(また、憎しみの連鎖も解消する)
多様性はあるが、欲という側面では皆平等。つまり、利益以外からも解決策を見出しお金儲けだけの話だけではないのが経済学(カントの「永遠平和のために」思想も含めて個人のプライバシーも考慮)
<おすすめサイト>
エピソード6Episode6 - アトラクタフィールドと人類の歴史について(パワーか、フォースか 改訂版―人間のレベルを測る科学 - デヴィッド・R・ホーキンズ Amazon)
ルーシー・ホーン:レジリエンス(心の回復力)を高めるための3つの秘訣
ティム・フェリス : 目標でなく、あえて心の状態の恐怖認識を明確にすべき理由?
日本テーラワーダ仏教協会
仏教と物理学
ボブ•サーマン:私たちは、だれでも仏陀になれるという話
マチウ・リカール:慈しみと愛他性(アルトルーイズム)に導かれる生き方
マチウ・リカール:幸せの習慣
<提供>
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team-ginga · 2 years ago
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映画『キングダム』シーズン2
 ラース・フォン・トリアー監督が撮った伝説のテレビドラマ『キングダム』のセカンドシーズンをU-Nextで見ました。
 ファーストシーズンの放送が1994年。セカンドシーズンのそれは1997年。視聴者は3年も待ったのですね。でも、3年も経って細部を覚えていたのかな。
 セカンドシーズンはファーストシーズンに輪をかけてナンセンス度が増しています。
 ファーストシーズンの最後に生まれた赤ん坊は頭は成人男性ですが、体は乳児。でも驚くべき速さで体が大きくなり、このままでは骨が体の成長を支えきれなくなり、長くは生きられないと言われます。
 しかも驚くべきことに知能は成人並みで言葉もしゃべります。
 こんなことがあれば病院内は大騒ぎになりそうなものですが、そうはなりません。医者は「まれに起こることだ」、「16億人に一人の割合で起きる」と平然としています。
 一方、嫌われ者のヘルマー医師は、ことあるごとに自分と対立する若い医師クロウスホイをゾンビにする(?!)ためにわざわざハイチへ行って手に入れたゾンビパウダーをコーヒーに混ぜて飲ませます。
 クロウスホイは手術中に倒れ死んでしまいますが、火葬直前に生き返ります。
 えーっと、そんなことがあれば病院内は大騒ぎになりそうなものですが、そうはなりません。クロウスホイは当たり前のように仕事に復帰します。
 霊能力のある老婆ドルッセ夫人は無事退院となりますが、病院の入り口を出た途端、自動車事故に遭遇し再入院。夫人はファーストシーズンの終わりで病院内を彷徨っていた少女マリーの霊をあの世に送ったはずですが、病院内にはまだ多くの霊がいます。
 夫人は霊と対話をしようとしますが、悪霊というか悪魔というか、まあそういうものが現れて失敗。たまたま悪霊祓いの棒(?)を持ってきた病院付きの神父が殺されてしまいます。
 えーっと、そんなことがあれば病院内は大騒ぎになりそうなものですが、そうはなりません。そういう病院なんだ、そういう世界のお話なんだと思うしかないですね。
 ファーストシーズンでは幽霊救急車というのかな、病院に救急車が来るのだけれど迎えに���ると救急車はどこにもないという事態が続いていましたが、それに関する種明かしもあります。
 実はファルコンというコード・ネーム(?)の男が救急車に乗って指定された時間内に病院にたどり着けるかどうか病院の教職員たちが賭けをしていたのです。
 ところがあるときファルコンは途中他の車にぶつかり、運転手に重傷を負わせてしまいます。翌日、ファルコンが怯えてもう運転できなくなったので、若い医学生が代わりに運転します。付き合っている女医学生に退屈な男だと思われるのが嫌で、いいところを見せようとしたわけですが、医学生は見事成功します。
 個人的に好きだったのは、ヘルマーの上司である医師長の物語です。いろいろあって精神的に疲れてしまった医師長は、病院の地下階で無許可で診察している怪しげなーーどう見ても怪しげなーー精神科医にかかることにするのですが、そもそも病院内で精神科医が勝手に無許可で診察しているなんてことあり得ますか。
 しかし、そのおかげで医師長は元気を取り戻し、思春期の少年のようにポルノ雑誌を読んだり、大人のおもちゃを買い込んだりします。
 医師長がペニスを模したおもちゃを無意識に持ったまま、用事を思い出して女医に語りかけ、あっと気がついておもちゃを隠すために布の衝立に隠れるけれど、医師長が勃起した自分の性器を露出しているかのようなシルエットが写ってしまう場面は大笑いさせられました。
 医師長は女医に気づかれていないと思って「ちょっと話があるんだ。私の部屋まで来てくれないか」と言うのですが、女医は呆れて向こうへ行ってしまいます。
 医師長の息子で医学生のモッゲ(ファーストシーズンで解剖用の遺体の首を切り取った人物です)は、医師の資格試験の口頭試験の試験官が嫌われ者のヘルマーだと知り、ひたすらヘルマーに媚を売ります。
 モッゲはヘルマーの医療ミスの証拠となる書類が倉庫に隠してあることをクロウスホイから聞き出し、ヘルマーに教えます。ヘルマーは書類倉庫の警報装置を解除して、中に入り書類を取りますが、ちょうどそこへクロウスホイが現れ、ヘルマーの邪魔をしようとします。慌てたモッゲは倉庫のドアを閉めてしまい、警報装置が再びかかってしまいます。
 この警報装置は倉庫内で動くものがあればすぐに警報が鳴るというもののようで、閉じ込められたヘルマーとクロウスホイは睨み合ったまま動くことができません。
 文章で書くとおかしさが伝わりませんが、この場面も爆笑ポイント(?)でした。
 ファーストシーズン同様、ラスト近くでは様々な出来事が一斉に起こります。霊感老人ドルッセ夫人は天啓を得て、息子と一緒に息子の同僚が操縦するセスナ機に乗り病院を空から眺めます(息子の同僚は操縦免許は持っていませんが、病院内の「飛行クラブ」に入っているので操縦できるそうです)。
 セスナ機は悪霊によって墜落しそうになります(尾翼が落ちて嫌われ者のヘルマーの修理仕立てのボルボを直撃するのも爆笑ポイントです)が、ドルッセ夫人の祈りに応じてやってきた霊たちの力で助かります。
 頭が成人男性の赤子を産んだ女医は、赤子に依頼されて治療器具をはずし安楽死させます。
 ファルコンの代わりに救急車を運転する若い医学生はフロントガラスをわざと曇らせたまま時間内に病院に着けるかどうかの賭けをします。ふと気がつくと後ろに見知らぬ老人が乗っているので「誰だ?」と尋ねると、老人は「死神だ。今夜は忙しくなるぞ」と答えます。
 一方、同じく医学生のモッゲは救急車に乗っている医学生の恋人といい感じになり、一緒に車で出かけます。
 彼らが乗った自動車が医学生の乗った救急車と正面衝突し、それと同時に病院内が停電するところでセカンドシーズンはおしまい。
 論理も合理もへったくれもなく、ただ思いつきでメチャクチャなことをしているように思えますが、メチャクチャなことをするにも才能が要ります。
 なんでもいいからメチャクチャなものを作ってくださいと言われても困ってしまう人が多いでしょうし、既成の型にはめてしまう人が多いでしょう。
 おかしな言い方かもしれませんが、ここまでメチャクチャなことができるというのは、一つの才能だと思います。
 この後ラース・フォン・トリアーとしては当然サードシーズンを作る予定だったはずですが、主要キャストのうち五人が亡くなってしまった(一人は私が大好きな嫌われ者の医師ヘルマーを演じたエルンスト・フーゴ・イエアゴーだそうです。残念。他の四人は誰なんだろう)ためテレビ局がサードシーズンの制作を断念したとか。
 で、結局それから四半世紀が経って誰もが忘れていた頃の2022年にサードシーズン「エクソダス」が制作・放映されることになったわけですね。
 なるほど……絶対サードシーズンも見なきゃ。
 まあサードシーズンで物語がきちんと完結するかどうかはわかりませんが、それはまた別のお話です。
追記:  『キングダム』セカンドシーズンには名場面(迷場面?)、名セリフ(迷セリフ)が数多くあります。  精神を病みかけている医師長が息子の医学生モッゲに「お前はお前の父親が打ちひしがれ混乱していると言われても信じないだろう。でもそれが今の私だ」と言うのや、ゾンビを作るにはゾンビパウダーだけでは足りない、死体になった相手に第二の薬を飲まさねばならないと言われたヘルマーがクロウスホイの遺体を探して回り、したい安置所の係の職員に解剖済みの死体を見せられ、「デンマーク語には死の定義は一つしかない。しかし私が生まれ育ったスウェーデンでは死体は2種類ある。死んでいるのとよく死んでいるのだ。これはよく死んでいる死体だ」と言うのは名セリフだなと思いました。  医師長に「健康かどうかは排泄物でわかる。排泄物が浮いていれば健康、沈んでいれば不健康だ」と言われたヘルマーが便器を覗き込んで何やらひとりごとを言う場面が何度も繰り返されるのも、私は好きでした。
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satoshiimamura · 2 years ago
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雨濡れ色のペトル残響 雨請い 期待
大変換のときのジーナ・チャイカについて
��水溜りだらけのコンクリートの上で、仰向けに寝そべりながらも、ジーナ・チャイカは空を見つめていた。
 雨が降り続ける。なんの変哲もない日常が溶け出していく。それを見たジーナは、小声で歌を歌った。幼い頃に離婚し、顔も覚えていない父親が酔っ払ったときに歌っていたものだ。歌詞の一部しか覚えていないそれは、父の故郷での流行ったものだと母から聞いている。
 ジーナが歌うたびに母は嫌な顔をしていたが、それでもこの無秩序を生み出し、混沌を飲み込み、静謐を降り注ぐ雨に対して、父が残した歌は合った。
 罪を背負った���が、愛した女のために戦場へ向かう。帰ってきたら結婚しようと将来を約束し、そして二人の夢だけが遺された。そんな陳腐なラブストーリーの主題歌だった、とジーナの母親は歌の由来を教えた。酷評する母親は、その映画のタイトルさえも思い出せず、ジーナがインターネットの海からありきたりな映画を探し出す労力は多大だ。だから、諦めたし、いつかに期待した。
 この歌は、期待だ。
 困難に立ち向かうとき、理不尽が襲いかかったとき、夢だけを頼りにしなさいと教えてくれる期待の歌。
 濡れた制服は肌にまとわりつき、雫が顔の肌を伝い、地面へと垂れる。泥水を吸った髪は乱雑に広がり、溺れるほどに雨はふり続けた。
 ジーナの視界に映る有象無象は、徐々に姿を無くしていく。
 学校の一角が、逃げ遅れた人々の姿が、消え去ったところで、彼女は起き上がった。
 カシャンと手に持っていたメガネが滑り落ちる。慌てて拾い上げた彼女は、その丸いレンズに着いた水滴を払うと、顔にかけた。
 ダサイ、ダサイと散々言われていたワンピース型の制服は、紺色から真っ黒に染まり、同じように真っ白だったブラウスもまた黒になっている。唯一の色は、襟元にあるリボンくらいだ。それは、とても美しい青色をしていた。宝石のように輝く色に、ジーナは嬉しくなって、二度三度とリボンを撫でる。
 喜ぶジーナの口から漏れ出た笑いを打ち消すように、女の悲鳴が上がった。
 せっかくの気分が台無しだと思いながらも、ジーナは振り向く。そこにいたのは、彼女を凝視する生徒や教師たちだった。
 彼らの前にいるジーナの周囲は、文字の山ができていた。先ほどまで阿鼻叫喚の悲鳴を上げて、もがき、苦しみ、死にたくないと嘆き、助けを求めた多くの生徒たちの成れの果て。避難場所は限りがあり、その限りからあぶれた者たちの末路。勝手に価値を決められて、力任せに外に出されたそれらの中で、ジーナだけが立ち続けていた。
「なに……あんた、なんなの?」
 怯えた女子生徒が、ジーナを指差して呟く。
「なんで、生きているの」
 なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、の大合唱が、ジーナのクラスメイトや教師たちから発せられる。それは聞くに耐えない、醜く、不恰好な合唱だった。
「……うるさいわ」
 耳を塞ぎ、顔をしかめ、ジーナは不快感を露わにする。
「なんで? そんなの分からないわ。でも、これだけは言える。私は勝ち得たの。選ばれたとも言うわね」
 睨みつけるように、彼女が宣言すれば、不協和音に近い合唱は止んだ。そして、次に彼らがやったのは、自分もまた雨に勝つかもしれないという幻想への度胸試しだった。
 学年でも有名なお調子者が、その指先を外に出す。けれど、あっという間に文字と化していき、彼は悲鳴とともに中へと逃げて行った。二人、三人、四人……見える範囲で、次々と試し、次々とその結末が文字であることが共有される。
 誰もがジーナを見下して、誰もがジーナだけが生きている事実を不平等だとなじり、誰もがジーナごときが選ばれる理由を貶めた。それだけジーナ・チャイカは、彼らにとって取るに足らない、見下す対象なのだ。
 彼女は引っ込み思案で、強くものが言えない性格もあり、面倒ごとを押し付けられてしまう貧乏くじを引くタイプだった。
 運動は苦手、トップとまではいかないが学年内では上位の成績を収めているため、教師からの評価はいい子。ただ、周囲が活動的なタイプを是とする環境だったために、これまで日の目をみることはほとんどなかった。
 唯一彼女らしい彼女の特徴は、本好きであること。しかし本にのめり込みすぎて、少しクラスでは浮いていた存在。
 それがジーナ・チャイカという、小さな田舎町に住む、閉ざされた学校環境で貼られた彼女の評価だった。
 再び、なんでの大合唱が起きるかと思いきや、今度は嘲笑が起きた。さざなみのように広がる嘲りが、徐々に崩れかけた校舎全体に広がる。それは、無機物が生きているような錯覚をさせた。
 校舎内の腹わたに巣食う人間たちが、まるで一つの生物のようにジーナを見下す。
 風が彼女の髪を揺らした。
 雨が彼女の頬に当たった。
 曇天の暗闇が彼女を覆う。
 それでも嘲笑は止まなかった。
 ただ独りで立ち続ける彼女を、その場で人間という種を代表する彼らは、魔女裁判で火炙りを求めるように、罰を口にし始めた。ついでに雨で文字化されない彼女をどうやって利用するかの審議が始まった。
 その瞬間、ジーナは彼らへの期待をやめた。原因不明の、大災害とも言えるほどの、この奇妙な豪雨において、何も変わらない彼らへの期待を彼女はやめた。
 そうして、天啓のように、この雨はこうして醜い人間たちを消すために存在しているのだと悟った。悟りといいながらも、ほぼ確信であった。
 だから、彼女は等しく彼らも雨の下にいるべきだと思ったのだった。全身が雨に濡れて、選別は完了する。それに、まだ試していない生徒や教師たちも多い。もしかしたら、ジーナのように文字にならない人もいるのかもしれない。そうしたら、きっと変わるだろう。こんなくだらない審議も、侮蔑も、レッテルも存在しない世界に足を踏み出すべきなのだ。
 変化を望むジーナはそうして期待を胸に、彼らの手を掴みに向かったのだった。
 一人目は、うっかり掴んだ手のひらを砕いてしまったようだった。
突如掴まれた手が鈍い音を立てて、悲鳴をあげようとしたら彼は気がついたら雨の下にいた。
 二人目は、足を掴んでしまったので頭を打ちつけてしまったようだ。雨の下に放り出されたときには、すでに動かなくなっていた。
 三人目で、握力が強くなっていることに気がついたジーナは、手加減をしたが、勢いをつけすぎて失敗してしまった。手首ではなく、からぶった手は相手の肩を叩き、左腕が吹っ飛んだ。血が雨のように降り注いで、そこで周囲は事態をようやく認識したようだった。
 ジーナから逃げ惑う人々が、サメが魚の群れに突っ込んだときに、側からみるとぽっかり穴があくような動きをした。
 ジーナが一歩動けば、虚無の円は一歩分ズレた。
 四人目はジーナに友達を作れといった教師だった。
 五人目は隣のクラスで人気者の男子だった。
 六人目は生徒会長の推薦文を読んだ生徒だったはずだ。
 七人目は本ばかり読むジーナを根暗と言った女子生徒だった。
 八人目は憧れの人の彼女だった。
 九人目は下の学年を示すバッヂをつけた男子生徒だった。
 十人目はクラスで有名な不良だった。
「ああ、これは面倒だわ」
 クラス委員、よく隣のクラスから来ていた子、女子に騒がれていた男子、学年主任に目をつけられていたギャル、大きな派閥の中心核、大会で表彰されていたはずの人、先輩の学年カラーを身につけた人、名前も知らない、見た覚えのない同じ学校に通っていた人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、生徒、人、人、人、人、人、ひとだ、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、ひと、人、人、人、人、人、人、人、人、よく通学路で見かけた、人、人、人、人、人、人、校門で立っていた、人、人、人、人、人、ヒト、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、爽やかだった人、人、人、人、人、人、貧乏人、人、人、人、人、人、人、人、人、ブランド物が好きだったはず、人、人、人、教頭、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人間、人、人、ヤンキー、人、人、人、人、男、人、人、人、人、人、人、人人、人、人、修学旅行で教師に怒られていた人、人、人、人、人、人、泣いている人、人、人、人、人、人、人、人、男子、人、、人、人、人、人、人、人、頭でっかち、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、名前もしらない人、人、人、人、人、人、人、どこにでもいる存在、人、人、人、人、人、人、人、人、親身になってくれた友人、人、、人、人、生徒、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人人、人、人、きつい性格で有名だった、人、人、馬鹿、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、どこかの誰か、人、人、人、人、人、将来を期待されていた優等生、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、教師、人、人、人、友人、人、人、人、人、女、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、誰だろう、人、人、人、人、人、漫画を貸し借りしていた人、人、、ひと、人、人、ブス、人、人、人、人、人、人、人、人、人、どうでもいい人間、人、ギャル、人、人、人、人、人、人、ひと、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、お金持ち、人、人、人、人、デブ、人、人、人、人、人、人、誰か、人、人、人、人、パンを食べていた人、人、人、人、笑い声が大きかった人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、女子、人、人、人、人、美人、人、人、馬鹿にしてきた人、人、人、人、人、人、人気者、人、人、人、人、人、人、人、人、よく注意してきた人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、お調子者、人、人、人、人、人、人、数学教師、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人、人……。
 最後の二人になったとき、ジーナはやっと終わると思っていた。
 校舎の一角。彼女の前に怯え切った少女が座り込んで、嫌と泣き叫ぶ。許してと言われても、ジーナは彼女の何を許せばいいのか分からない。
 これは儀式なのだ。
 ここに避難したとしても、校舎は刻々と文字になり、崩れている。彼女が外に出した人々以外にも、結局雨に打たれざるを得ない人々はいた。そう、最初から生き延びるためには、文字にならないことが絶対条件だったのだ。そんなことも、ここの生徒や教師たちは気づかなかった。
 ジーナは呆れ、指摘した。
「じゃあ、どうやってこの雨から逃れるの? どうしたって、時間とともに校舎は崩れるわ。そうしたら、同じことよ。私だって、仲間が欲しかっただけだわ」
 文字になるのなら引導を、ならないのならば仲間を、の言葉に、少女は食ってかかる。
「もっと別の道があったかもしれないじゃない! 少しでも、助かる道があったかもしれないじゃない! あんたがやったのは、ただの虐殺よ」
 その言葉に、ジーナは薄く笑う。その笑い方は、最初に校舎内で響いた嘲笑とよく似ていた。だが、彼女は似ていることに気づかない。
「子供ね、とても。あなたは子供でしかないわ。期待を胸にしたのは、あなただけではないわ。私だって、そう。……それに、最初に私たちを外--雨の下に出したのは、あなたたちだったじゃない」
 自業自得よ、と呟いたジーナは、少女の腕を掴む。嫌だと暴れる彼女を無視して、その場を動こうとした時、天井が崩れた。
「……あ」
 静かに驚いた声をあげたのは、少女か、それともジーナか。
 文字が少女の上に落ちていく。奇しくも、少女の腕だけが文字化を逃れ、ジーナの手元に残った。
「……あーあ。結局誰一人として同じ人はいなかった��ね」
 ポイッと残った腕を雨の中に放り投げて、ジーナはその場を後にした。
「とりあえず、家に帰って……家まだあるかな。荷物作って、足りなかったら適当に他の家を探せばいいか。お母さんは、仕事中だったはず。ああ、携帯が文字化したのは面倒だなぁ。……うん、とりあえず、お母さんの職場に行って、お母さんの無事を確かめて……あとは」
 つらつらと、この後の段取りを決めていくジーナは、清々しい表情を浮かべていた。先ほどまで大変面倒な作業を終えて、疲れはしたが達成感に溢れているらしい。
「そうだ、都会にいくいい理由になるよね、これ。私と同じ人が、きっと都会だったらいっぱいいるかもしれないし」
 服これで大丈夫かなぁ、と心配する彼女は、足を自宅へと向ける。
「きっと私と同じ選ばれた人なら、こんな面倒で怠惰でくだらないことをしないはずだよね」
 ジーナは、昼の夏空のように染まった瞳に期待を乗せていた。
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hariitovial · 2 years ago
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吸血鬼の友達(前編)
静寂に包まれた深い夜。 ポツリポツリと等間隔で佇む街灯は、どこまでも続く長い道を照らしている。 その道を行く人影がひとつ。 それは少女のものだった。 銀色の髪は上半分を結い、青いリボンで留めている。 青で揃えられた上品な服装とは対照的に、その手には武骨で重たげな鞄が提げられていた。
彼女はため息を吐き、空を見上げた。
「宿場町、通り過ぎたみたい……」
肩を落とす彼女に追い打ちをかけるかのように、冷たい風が吹く。 その風は疲れ切った彼女の身体を容赦なく刺した。 グッと縮こまったその刹那、鼻先に雨粒を感じた。 ハッと青ざめると、やはり思った通りに雨脚がきつくなってきた。 今夜はとことんついていない。
どこか雨を凌げるところはないかと見渡してみる。 ここは農地に囲まれた一本道。 真っ直ぐに進むしか選択肢は無かった。
降りしきる雨で視界が悪くなる中、右前方にオレンジ色の灯りがあることに気が付く。 雨と疲労で重くなる脚に鞭を打ち、彼女は駆け足で向かった。 近づくとわかった。 そこは大きな屋敷だった。 遠くから見えていた灯りは、二階にある一室の窓から漏れているものだった。 彼女は住人に気づかれないよう、石塀の際に生えている大きな木の陰に身を寄せる。 髪も服も、どれも濡れてしまった。 これほど不快なことはない……。 クタクタに疲れ切った彼女は、ため息とともに視線を落とした。
「ん?」
足元に小石が転がってくる。 コロコロ、コロと3つ、4つ。 どれも同じ方向からだ。 小石が転がってくる先に目を遣ると、勢いよく転がる小石が地面を弾き、彼女の額を衝いた。
「痛っ!」
ああ、なんて災難な日なのだろう……。
痛む額に手を当て、再び小石の転がってくる先を見る。 それは遠くから見えていた灯りの灯る一室で、窓辺には女の子がいた。 どうやら慌てた様子だ。 部屋の灯りは残されたまま、女の子の姿が消えた。
ビチャビチャビチャ――
遠くから雨音に混じって足音が近づいて来る。 足音の正体は案の定、窓辺にいた女の子だった。
「ごめんなさいっ!こっちに気づいて欲しかっただけなの。ごめんなさい!」 「平気よ、大丈夫」
その女の子は暗闇を照らす光のようだった。 というのも、髪は白く長く、肌も透き通るほどに白い。 身に纏ったネグリジェも、その上に羽織るケープも、何から何まで白に包まれていたからだ。 幻覚でも見ているかのような不思議な感覚に陥り、気づけば目を奪われていた。
「本当にごめんなさい……。ところであなた、こんな雨の中何してるの?」
宿場町を通り過ぎてしまい、宿を探している事を話した。
「そうなの?それならここへ泊るといいわ!誰もいない離れがあるから丁度いい!」 「いいの?」 「もちろん、さあ上がって」
二人は大きな門をくぐる。 正面にそびえる古めかしくも豪壮な屋敷の脇に、その離れがあった。 木製の重厚な扉を開けると、薄暗い空間が広がっていた。 雨のせいもあってか黴臭さが漂う。
「ずっと誰も使ってないから少し汚れているけど」 「いいえ、ありがとう」
女の子は笑みを浮かべ身体に纏った雨粒を払うと、腰のあたりまである髪を絞った。
「ところであなた名前は?私はケイト」 「アルマよ。よろしくねケイト」 「少し待ってて、必要そうな物を持ってくるから」
ケイトは笑みを浮かべ、弾む足取りで雨の中を進んで行った。 ひと先ずは宿がみつかり、アルマは胸をなでおろした。
しばらくするとケイトはたくさんの品を抱え戻って来た。 それらを手渡すと彼女は風のように去っていった。 アルマは感謝の気持ちでいっぱいだった。 ただ、気になったことがひとつだけあった。 一瞬触れた彼女の手はとても冷たかったのだ。 雨に濡れたせいなのかもしれないが。
次の日の朝。 窓から差し込む光によってアルマは眠りから覚めた。 離れの二階、古びたベッドの上でフカフカの大きな白いタオルに包まれている。 これはケイトが用意してくれたものだ。 彼女にお礼を言わなければ……。
窓の外を見てみると、昨夜の雨が嘘だったかのように空は晴れ渡っている。 昨夜は暗くてわからなかったが、庭の木々を挟んだ先には母屋が見えた。 ケイトはそこにいるのだろう。 窓から目を離そうとしたその時、数名の人物が屋敷への門を潜り入って来るところだった。
「お客さんかな?」
忙しくしていれば悪いと思い、少ししてからケイトのところへ行くことにした。
昼を過ぎた頃、朝に見た数名の人物は帰っていくようだった。 そろそろケイトの元へ行こう。
屋敷から一歩踏み出すと、時間が動き出したかのように爽快な風が優しく吹いた。 足取りも軽やかに辺��を見渡してみる。 庭は広いが、どの木々も手入れをされていない。 しかし、屋敷はやはり立派だった。 階段を数段上がったところが玄関らしい。 大きな扉をノックする。 すると、一人の老婆が現れた。
「はい、どちら様で。何か御用でしょうか」 「私は昨夜、隣に泊めていただいた者です。ケイトさん、いらっしゃいますか?」 老婆は眉をひそめた。 「隣……、そうですか。少しこちらでお待ちいただけますか」 「はい」
5分程すると、先ほどの老婆が再び現れた。 「すみません、今は忙しいようです。夕方ごろでしたら、またこちらにいらしてください」 「そうですか、わかりました」
アルマは離れへ戻ることにした。
爽やかな外の空気を知ったからには、このままではいられない。 埃と黴の臭いを払うため、屋敷の窓をすべて開け放った。 掃除を試みたが、長い年月が積み重ねてきたであろう汚れと屋敷の広さに断念した。 唯一清潔な白いタオルに寝転がった。 高い天井へ向け地図を広げる。
それにしても、どこで迷ったんだろう……。
地図を見つめ、頭の中で考えを巡らせていると、窓の外は夕暮れに染まっていた。 集中するといつもこうだ。 そろそろケイトに会えるだろうか。 アルマは再び母屋へ向かった。
コン、コン、コン――
「はい」
開いた扉の先には、白い服に身を包んだケイトがいた。 ほんの一瞬、表情を曇らせていたように見えたが、気のせいだったようだ。 パアッと明るい笑顔が飛び込んできた。
「アルマ!」 「ケイト、こんばんは」
夕暮れの中に佇むケイトは、アルマの目にはどこか不思議に映った。
「どうしたの?まるで幽霊でも見ているようね」
ケイトはクスクスと笑った。
「ごめんなさい、何だかぼうっとして。ケイト、いま忙しい?」 「ううん、もう平気!ずっとアルマに会いたかったの」 「そうなの?私も、昨日のお礼が言いたくて……泊めてくれてありがとう、ケイト」 「いいからいいから、そうだ!夕食はいかが?」
ケイトはアルマの両手を取り、同意を求める眼差しを向ける。 アルマの手に伝わってくる彼女の冷たい温度は、昨夜の雨の記憶を思い出させた。
「そうね、いただこうかな」 「さあ、入って入って!」
アルマはケイトに押し込まれるようにして屋敷へ上がった。 広々としたエントランスを抜け、薄暗く長い廊下を進んだ先の大広間へと通された。 表からは確認できなかったが、廊下の窓ガラスは所々割れていた。 ケイト曰く、以前に来た嵐の影響で屋敷は被害を受け、未だ修理できていないらしい。
「さあ、ここよ」
ケイトは大きな両開きの扉を開く。 暗い廊下にまで光が溢れ出す。 そこは無数の蝋燭に照らされ暖かい光に包まれていた。 広間の中央には食卓。 壁や床、天井の装飾はどれも豪華絢爛だ。
「すごい豪華ね……」 「私のお気に入りの場所よ、そう言ってもらえて嬉しいわ」
二人が席に着くと、数名の使用人が料理を運んできた。
「さあ、召し上がれ」 「いただきます」
食卓には二人では食べきれない量の料理が並べられた。 アルマは少し驚いた。 ケイトはその様子に心配して尋ねた。
「もしかして、苦手なものがあったりする?」 「いいえ、大丈夫。好き嫌いは特にない��ら」 「よかった!私も好き嫌いはないわ」
「そういえば、アルマは旅人?どこへ行くの?」 「ええ、すごく遠いところ。山岳地帯を越えた先なんだけど……」 「もしかしてあの山?かなり遠いところよね。それに危険な山だと本で読んだことがあるわ」
それから二人の話題は、共通の趣味だと判明した読書に移った。
「とてもオススメの一冊よ!探しておくわ」 「ありがとう、楽しみにしてるね」
食事を終え、アルマはケイトに見送られ離れへ戻った。
――――――――
それから数日間、アルマは離れに泊めてもらいながら旅に必要な品を買い集めた。 その日々の中で、気が合う二人は交流を深める事となった。 けれど、日中にアルマとケイトが会うことは一度もなかった。 ケイトはいつも来客の対応で忙しいらしい。 そのため、二人が会うのは陽が落ちた後になってからと決まっていた。
この日は二人で夕食を終えた後、初めてケイトの部屋へ通してもらった。 白を基調とした部屋は彼女らしさを醸し出していた。
「いい部屋ね、ケイトらしい」
――?
「アルマ、どうしたの?」 「ううん、何でもないよ」
アルマは違和感を覚えた。 嗅いだことのある香りが鼻をついた気がした。 けれど気にしないことにした。
「忘れてた!お茶を淹れるから待っててね」
ケイトを待つ間、アルマは部屋を見渡した。 ある一角には背の高い棚が並んでいる。 上段には様々な種類の本が詰め込まれていた。 読書好きな彼女らしいスペースだ。 下段には引き出しと、金庫のような扉があった。 その扉は閉め忘れているのか、少しばかり開いていた。 アルマは悪い気もしたが、好奇心から覗いてみることにした。 近づくととてもヒンヤリしていた。 扉の中は薄暗く、目を凝らしてみた。 そこには、この部屋に似つかわしくない大量の血液が収納されていた。
「これは……」
アルマは眩暈がした。
しばらくするとお茶を持ったケイトが戻って来た。
「アルマどうしたの?顔色が悪いけど……」 「うん、ちょっと気分が。ごめん、今日はもう向こうに戻るね」 「そうなの大変、ゆっくり休んで」
アルマは屋敷を後にした。 そして後で気づいた。 あの時の違和感。 それは、彼女から漂う何人もの血の匂いだった。
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tausendglueck · 4 years ago
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supernova (summer of 21)
7月の終わりにはアスファルトにこぼれ落ちるくらい咲いていたノウゼンカズラが、今では数えられるほどの花だけを残して静かに夏の終わりを見つめている。9月を過ぎて残った花は私の手には届かない高いところで、太陽を向いて、じっと静かに。 ノウゼンカズラは凌霄花と書く。あの橙色と桃色が混じったやわかい色の花と、咲いたそばからアスファルトにこぼれ落ち、そしてなお蔓いっぱいに咲き続ける生命力と、太陽を見つめる眼差しを、「霄を凌ぐ花」だと大昔の誰かが名付けた。私の生家から二軒離れた家の塀をはみ出して、毎年をこぼれ咲く凌霄花。リョウセンカ。
生家の町で、蝉の声をもう聞かない。大阪の街で毎日毎日、脳を破壊せんとするばかりに鳴いていたクマゼミの大群はここにはいない。8月の終わりに一匹だけのミンミンゼミの声を聞いた。最後の振り絞った声を。誰も応えてはくれないであろう孤独な声を。生まれるのが、生まれるのがあと少し、一週間でも早かったなら、きみを誰かが見つけただろうか。 私は蝉の声をもう聞かない。あのミンミンゼミの声ももう聞こえない。 昼間は長い雨が降り続いて、水と風の音以外には、全てがアスファルトと用水路に流されていくばかり。
雨の止まない真夜中に、死を思って一人横たわる私に虫の声がやってくる。秋の虫の声が、雨をやり過ごし窓の隙間からそっと入り込んでくる。私はタオルケットをかぶり、天井を見つめている。どうしたら死ねるだろうと考え、その気さえあればきっと私はいつでも死ねるのだという安堵とともに眠りにつく。悲しくて午前3時にひとり睡眠薬をぱちぱちと、一粒ずつ出していき、右手いっぱいになった錠剤を一気に飲み下した夜。抽斗のカッターナイフが全然切れなかった夜。悲しみを足に縛り付けて引きずって、戻ってきた部屋に鳴り響いている虫の声。全てが夢みたいに、私は何もしなかったのだと錯覚するほどに、昨日も今日も明日も、静かに部屋を満たす虫の声。 液体のような夜。冷たい空気に肌を浸ける。もうエアコンはいらない。
夏は燃え上がり、私は部屋を閉め切ってエアコンを入れた。蝉の声も、工事現場の音も、まとめて遠ざける。私は私をこの夏から切り離す。燃え上がる夏を前にして、こうする以外に私の生きる術はないから。 エアコンの効いた部屋からベランダに出て洗濯物を干し、布団を頭からかぶって昏々と眠る。照りつける太陽も夕立も何もいらない。彼らに早くいなくなって欲しいから、私は明るい間をずっと眠る。夏はいつも、どうやって生きるのがいいのか途方に暮れる、やり過ごすより他にない季節。 今年の私は歯車が急に噛み合わなくなったように、がたついて、倒れ込んで、いきなり立ち上がって走り込んで、また動けなくなって、倒れるしかない、足元のおぼつかないからくり人形のようで、ちょうど今年二度目の不調に突き落とされたとき、世界は夏になっていた。燃えるような快晴の日々から一転し、長い雨の降りしきる曇天の夏になっていた。 長雨のせいで、梨が不作らしいんだよねと母が言った。
ついぞ、オリンピックもパラリンピックも観なかったと書こうとして、パラリンピックの車椅子バスケットボールの決勝だけは試合開始から試合終了まできちんと観たことを思い出した。この地元から選手が出場していると聞き、車椅子バスケットボールのルールなんて何も知らないのに40分間をじっと観た。結局この地元から出場している選手がどの人なのか画面に見つけることはできなかったし、試合は負けてしまったけれど、これが私の唯一のTOKYO2020の記憶。嵐の歌う「カイト」が耳に残る。風が吹けば歌が流れる。歌っているのは嵐の5人なのに、紛れもない米津玄師が体に持つメロディで、消し切れない、あるいは消そうともしない彼の存在感を、ほんの少し、可笑しく思う。らる、らり、ら。
オリンピックもパラリンピックもどっちも中止になればいいと、なるはずだと、ずっと願っていたけれど、9月も半ばに来て、どちらもスケジュール通りに開催されて、終わってしまった。オリンピック開会式に抱いた悲しみと、車椅子バスケットボール決勝のほのかな高揚感と、パラリンピック閉会式に抱いたあらゆることへの諦念。何をやっても覆らないことがあるのだと、鉄壁の権力をまざまざと見せつけられれば刃も折れた。残された「カイト」のメロディ。糸が切れて、あとは自由に飛んでいくカイト。らる、らり、ら。
働き、歩き続けることが困難になった体を抱えて生家に戻ってきた。
18歳までを育てられたこの生家で、私は18歳までの記憶を絶えず語りつづける。この家にいて無限に溢れ出てくる10代の記憶。あらゆるところに残る、10代だった私の存在感。
命ばかりを燃やして、日常に使い切れなかった分の全てを部活動に注いだ夏。矯正器具にマウスピースを押し付ける痛みに耐えながら、思い通りに吹けない悔しさに泣きながら鳴らし続けたトロンボーン。心はとっくに絶交しながらも同じ音楽を完成させるために隣に座り続けたファースト・トランペットの彼女の横顔。彼女の口が吹くトランペットの高らかな、風のような主旋律と、その下を川のように流れる私の副旋律。離れた心を誰にも悟られないように、互いに不可侵を貫いた3年間。
昼も夜もなく脚本を書き続け、何度も迎えた夜明けの薄明かり。平気で遅刻して向かった部室。いつも靄がかかったような頭で、次はどこを直すべきかを考えている左手。全ては私の脚本にかかっているのだと、私が完成させられなければ全てが終わってしまうのだと、崖の端に置き去りにされたような日々。
自分が作った役を演じるために、自ら長い髪を切り落として「男」になった夏の終わり。白いオーバーブラウスに紺のプリーツスカートを履いて、そのちぐはぐな姿がとても、怖かったこと。
随分、髪が伸びた。 7月の終わりに切り落とした私の髪は、もう物珍しくもない長さへ落ち着きつつある。 髪型を変えるとき、ここでも夏が私の背中を押す。暑さを乗り切るためと周りに上手に半分ほどの嘘をつき、私は「女性」からの脱出を図る。ささやかに、私は私を女性から切り離す。 髪を切り落とすことに、怖いことなどもう何もない。16歳で私は男になった。17歳でも18歳でも、私は男の子だったのだ。その度に髪を切り、その度に、髪はまた伸びるのだ。スカートの裾は揺れるのだ。
冬を迎える頃には誰も、私が男だったことなんて、覚えていないのだ。誰も。
31歳の命は静かに燃えている。ただその日を生きながらえるだけの分の火が、毎日静かに揺れている。頭を駆け巡る記憶の映像を映画館に一人座って眺めるように、終わらない上映に席を立てないままでいる。
夏は燃え上がり、爆発し、収縮して死を迎える。 小学校へ向かって自転車を走らせていた私の車輪めがけて、一匹の蝉が突っ込んできたことがあった。 慌ててブレーキをかけてももう遅く、一瞬で蝉は砕け散って、残骸のひとかけらさえも見つけることができなかった。自転車に跨ったまま呆然とする私に、蝉時雨が降り注ぐ。真夏の太陽が肌を灼く。 少女だった私は、一体何匹の蝉をあの自転車で轢き殺してきたのだろう。一体何匹の蝉がそうやって、人間の自転車に突っ込んでいったのだろう。
夏の死は鮮烈だ。砕け散って跡形も残らない。破片は真っ黒なアスファルトに焼かれて腐ってゆく。耳をつんざく蝉時雨に燃え上がる太陽の日差し、陽炎とともに揺れる死の光景と腐臭。
一瞬を輝いて燃え尽きてしまう花火と火薬の匂い。慣れない浴衣に汗を滲ませて、足を痛めながら歩いた河川敷。人の群れに押し流されるようにして帰った熱帯夜。友達の恋を手伝うことにばかり一生懸命で、自分の恋をついに叶えられなかった。これもまた鮮烈に死んでいく夏の断片、今も忘れない。
「弱った夏に秋は背後から忍び寄り、気付いた時には首元にナイフを突き立てられている」
16歳の夏、終わりゆく夏を見つめて日記に書いた。けれど秋は、夏の首元にナイフなど立てたりしな��。夏は燃え上がり、爆発し、収縮して死を迎えるのだ。その収縮した死を、秋はただ包み込むだけだ。収縮が永遠のものとなる前にその手に捕まえて、胸に抱きしめて、空を押し上げて太陽を遠ざける。
夏は秋の胸の中で眠る、燃え上がった火をそっと吹き消して。 秋は夏を抱いて目を閉じる、夏の残した生命が実りを成すことを祈って、いずれ自分を迎えに来る冬を思って。
今年も夏は逝ってしまった。 田園の稲穂は皆深くこうべを垂れて、国道沿いに広がる林檎園は赤く色づいて、しめやかに収穫のときを待っている。 私は夜の声に満たされた部屋でひとり眠る。明日を目覚めるために、もう少し、生きるために、今夜もそっと目を閉じる。
ノウゼンカズラが咲いている。9月を過ぎて残った花は私の手には届かない高いところで、離れゆく太陽を見送るように、ただ静かに。
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teretteeen · 4 years ago
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ルシェ族現パロ本あとがき
 2021年3月20日に発行したセブンスドラゴンシリーズルシェ族現パロ本『ラグトレイン』(https://www.pixiv.net/artworks/88376714)について、本に載りきらなかった各キャラの設定や各話のあれそれについてだらだらと語っている記事です。毎回ペーパーでやれと思っています。本同様好き放題にしていますのでご了承ください。また、もしこの本を読んで何かを感じてくださったり想像してくださったことなどがありましたら間違いなくそれが全てです、むしろ教えて下さいお願いいたします…。
■誌名・表紙
 誌名は、稲葉曇(Vo.歌愛ユキ)様の曲『ラグトレイン』(https://youtu.be/UnIhRpIT7nc)よりお借りしていました。
 ご存知の方も多いのではないかと思います。そうでない方も、最高の曲なのでぜひ1度聴いてみてください。今回の『ラグトレイン』だけでなく『ゴーアクション!』『クライアンドダウン!』も曲名からで、私自身は曲名(イメソン)=誌名の同人誌が大好きなんですが、こう、地雷踏んでたら申し訳ありません…特に今回は内容が内容なので…まあやっている時点でアレですしこれからもしていくのですが…最初から話それました。
 ちなみに『ゴーアクション!』の元の曲はこちら(https://youtu.be/VgG6xtXJesM)で『クライアンドダウン!』の元の曲はこちら(https://www.nicovideo.jp/watch/sm18361932)です。どちらも最高曲です。
 表紙色は『ラグトレイン』PVに合わせてグレースケールにしています。表紙に手をつけたのが締切当日だったので色なしで本当に助かった…。誌名フォントは作字鉄道書体(https://sakujitetsu.com/)です。これも予定していたフォントを紛失して当日慌てて探している中で見つけたのですがフォント名で選びました。
■プロローグ
 そもそも『ドラゴンは襲来しなかったがルシェ族は存在する世界線』とは、という話なんですが、ざっくりこんなイメージです。
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 要は『ぼくのわたしのかんがえたさいきょうの自己解釈セブンスドラゴン』です。セブンスドラゴンシリーズの妄想全部そうなので今更ですが…。
 最高個体値の狩る者(=3主人公)が星から生まれることで3の物語は始まりますが、星がそのレベルの狩る者を生み出すためには星自体のレベルを上げなくてはならず(真竜を撃退し歴史や文明を繰り返し続けることで、星が内包するエントロピーをより膨大なものにしていかなくてはならず)、そのレベル上げのために幾千幾億もの2020・2020-iiや無印を含む歴史を繰り返す、というイメージです。つよくてニューゲーム的なセイバールート凛ルートクリアしてからの桜ルート的なスパロボの撃墜数引継&撃墜数による別ルート発生的な…。
 最初はルシェが生まれない歴史や真竜が現れない歴史、2020・2020-iiや無印が存在しない歴史などももちろんありましたが、繰り返していくうちにある程度歴史が固定され、ATL(真竜襲来・ルシェ消滅)→TKY(真竜襲来・ルシェ復活)→EDN(真竜襲来)が基本的な歴史の流れとなりました。これにより多少起こらない事象/予定していない事象があったとしても、基本的な歴史の流れへと修正される力が働くようになります。
『ラグトレイン』はこの基本的な歴史の流れが定まり始めた後かつ3の前の話で、本来は真竜襲来とセットとなっていたルシェの復活が、歴史修正力により真竜が襲来せずとも発生した、そんな世界線の話です。
『ラグトレイン』のルシェ族には首輪がついていますが、これは管理番号や戸籍的なものをイメージしています。ペットにマイクロチップを装着させるようなアレです。ならマイクロチップで良いんですが、絵的にもより人間に管理されている印象を持たせるためにも首輪の方が良いなと思ったのでそうしています。
■1話目/海を見に行きたいルシェ族の少女と人間の少年
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 渾身のおねショタです!!!!渾身のおねショタです、と書いたらそれ以外の語りたかったであろう内容全て飛びました。この話は『ラグトレイン』の歌詞やPVにあるように電車に乗ったりルシェを海へ向かわせたり人間を憎むルシェとルシェを知らない人間の出会いだったりそれが人間の心に残り続けるようなだったり、『ラグトレイン』におけるルシェやルシェと人間、を描けた気がするので結構満足しています。そのふんわり部分を言語化するための記事な気がするのですが、そこは置いておくことにします。強いて挙げるならフキダシやコマの大きさが気になりますね。他、美少女が得意でない絵柄なためルシェ少女を描くのにも四苦八苦していました。マンガ難しいです。
 原稿をしている間『ラグトレイン』の他、稲葉曇様のアルバムCDを購入し聞いていたのですが、その中の『ロストアンブレラ』で人間の少年、『絶体暗星』で死んだルシェ族少女を思い浮かべていました。
■2話目/援交しているルシェ族の少女と人間の青年
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 ルシェ族の男性(3話目)状態になるまであと一歩のところで止まることができた話です。これも結構満足に描けたといいますか、ガッッとキたのをバッッと描いた話だったので、ルシェ族の少女の笑顔に気をつかって描いたこと以外にあまり記憶がないです。なんといいますか、全部の話がそうですが、1番好きに読んで欲しい話な気がします。
■3話目/待ち人はもういないルシェ族の男性
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 未亡人/男やもめが似合うルシェ族グラ選手権断トツで優勝の無印セブンスドラゴン・ルシェヒーラーです!!!!ついでに主人公の母親や病弱なヒロインなどにたまに見られる髪型(軽く結わえた後ろ髪を肩にかける)も似合うけど絶対に死なない選手権も上位狙えると思います。
 これはシンプルにルシェと人は相容れないを無視し続けたらを描きたかったのだと思います、当人達は手を取り合っているのに周囲やこの世界が許さずに。あと、この辺りにとても良い定点観測型の同人誌を読んだので、それの影響を受けてこの型のマンガにしたような気がします。ちなみにこの型のマンガこれ背景1コマで済むじゃん!最高!!とかって余裕こいてたんですがルシェ族男性の表情がほんとにほんとにほんとにほんとに難しくて結局他の話とほとんど変わらない作画時間になりました。どうして…。そしてその御本というのがこれ(https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=758993)です。やはり永夜組は最高…。
■4話目/人間の世界を生きるルシェ族の青年と折れたルシェ族の青年
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 イメージCVについては今は素直に申し訳ないなと思っています。申し訳ありません…。何の事かわからない方はそのままでいてもらえると助かります。
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 けれどしかしカフェ…すごかったな…実質愛機コーデだしどう見てもひとりだけ老けていて…グレイトのGはバスター(ガンダム)のG…それはそれとしてこれがあとちょっとしたら軍に所属し戦争に参加し人殺しの道に進むようになりコーディの為ザフトの為覚悟を持ってというよりはコーディである故の万能さをナチュラルにひけらかしたいといった遊び感覚が勝っていて最初それをあまり意識しなかっただろうのが少し小馬鹿にしていた心優しい仲間が死んだことで実感させられきっと自身にもその感情があったろうに感情を露わに怒り悲しむ他の仲間をなだめるために放棄することを選んだりするのかと思うともう…ここ好きな話なんですね…しかもこの話HDリマスター版でスクライド顔に描き直されているのでつまり重要なシーンと捉えられているということになりませんか?わかる~~~~~~だよね~~~~~~贔屓目で見ている自覚はありますがでもこれはそうですね。2作品とも(4クール×2作品でシンプルに長いのもありますし)個人的に薦めたいと思う作品ではありませんがその部分も含めシン・アスカは何もかもが好きです。HDリマスター版確定わからされ握手最高です。シン・アスカとディアッカ・エルスマンと同僚してて欲しいです。そういうわけでSDガンダムフルカラー劇場をよろしくお願いいたします。話がそれました。
 『ラグトレイン』のルシェ達のほとんどはアトランティスやエデン、ルシェ族の歴史の記憶を持ってはいませんが、稀にどこかのルシェの記憶を持って生まれたり歴史を知るルシェ達がいます。生きるルシェは持たない者、折れたルシェは持つ者です。
 折れたルシェが最後に生きるルシェにも分かるように言った「神サマなんていない」は、『セブンスドラゴン世界での神とは何であるか』といった意味を持たせていました(もちろん生きるルシェはそのことを知る由もありませんが)。
『折れたルシェを殺した世界をこれからも生きていく、そしてそれを選ぶ生きるルシェが誇り』という別れの言葉も、『ラグトレイン』の世界で生きていくには逆に重荷になるかもしれないのですが、それでも生きるルシェはこれからも生き続けるんだと思います。ルシェ族なので。
 4話目も好きに描けましたが、ページ数の割に入れたい要素詰め込みすぎたような気がするのが���しだけ心残りです。マンガ難しいです。でもなきがおがかわいくかけたとおもいます!!
 また、この話は1話で挙げた稲葉曇様のアルバムCDの『渦巻ハナビ』も良いな…と思いながら聞いていました。この話の1ページ目の看板文字の一部はその曲名からでした。
■エピローグ(最後のページ)
 どの話でもこれやりたいあれやりたいというものがありますが、ラグトレインで特にやりたかったページはここだったなと思います。このページを読んだ後、表紙に戻っていただければ嬉しいです。
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idiotect · 4 years ago
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ちょっとだけ、クラウドがホラーちっくなおはなしでっす。
なんでもOKの方推奨~~~~!
「クラウド!!!!」
 目を離した刹那。本当にそれは一瞬で。  クラウドの身体を、ヤズーとロッズが放った銃弾が貫いていた。そして、次の瞬間、振りかぶった彼の大剣と沢山のマテリアから発動した魔法が衝突し、目も開けていられない程の白い爆発の後、どこを探しても、いくら名前を呼ぼうとも、世界中を何周としても、彼の姿はとうとう見つからなかった。  rêve ou réalité  あの日の雨で星痕症候群の患者が救われて幾日が過ぎただろうか。エッジの街はまだまだ遠方から病を治しに来る人々でごった返している。世界中に降った輝くような雨は、それを浴びた人、もの、すべてを浄化したけれども、その時、デンゼルのように屋根の下に居た人も多く、噂を聞きつけた人々で伍番街の教会は連日中に入れないほどの人出だそうだ。混乱が生じるといけないので、リーブをはじめとしたWROが指揮をとっているらしい。仲間達も手が空いている者はそれを手伝っているという。  そんな中、ティファは一人、店を再開した。  手伝いには行かなかった。仲間達も来なくていい、十分だ、と言っていたし、寧ろ、店もやらずに休んでいたらいいんじゃないか、とも言われた。それというのも、あの日から、ティファは連日連夜、クラウドを探していた。そして、そうなることは傍目に見ても分かりきっていたのに、精神のバランスを崩してしまったのだ。  特に深刻なのは睡眠だった。  ティファは、夢を見る。  その夢では、皆が見守る中、クラウドは教会の泉の中に現れて、ただいま、と言った。そして、マリンとデンゼルと4人で手を繋いで、セブンスヘブンに帰ってきた。仲間達皆で祝杯をあげてご馳走を食べて、これでもかと酔いつぶれてそして、二人、同じベッドで眠った。 「…ティファ?」  ふと、柔らかい音が響て、ティファは瞼を開いた。 「…マリン。…ごめん、寝てた?」 「うん。…あのね、そろそろ酒屋さん来る時間だな、って思って」  重たい瞼を持ち上げて、ティファは時計を見た。いつから意識を失っていたのか。確かに、もうすぐ納品の車が来る時間だ。 「もうこんな時間だったんだ。起こしてくれてありがとう、マリン」  マリンは少しだけ眉をよせて、うん、と小さくうなずいた。  睡眠障害。そう診断されて日が浅い。  日中、ぼうっとしているとすぐ寝落ちてしまうのだ。だからなのか、寝すぎて眠い悪循環で、ずっと、けだるさが体中にまとわりついている。病院にも行ったが、おそらく精神的ショックをやわらげようと、脳が眠るよう過剰に指示を出しているのでしょう、そういった診断だった。規則正しい生活をすれば、じきによくなりますよ、と。  その為、ティファは一旦クラウドの捜索を諦め、日中起きていられる時間をフルで使って店の開店準備をし、夜は精一杯働いた。働いている間は気がまぎれるし、寝落ちてしまう事もない。ティファだって、夢うつつのまどろみは望んではいなかった。そういう中途半端な眠りが、一番 精神的によくない夢を見せた。だから、ぐっすりと眠る必要があるのだ。潜在意識が届かないほどの、深い深い眠りに。 「こんにちはー!配達でーす!」  元気な声が裏口の方からして、ティファは慌てて走っていった。 「ごめんなさい、ぼんやりしてて… …あれ、いつもの方はお休みですか?」 「あ~… …あの、前の人、突然辞めたんっスよ」 「え!?何かあったとか…?」 「えっと、いや、う~ん、詳しくはわからないんです」  どこか言いにくそうに青年は笑うと、ティファが注文していた酒類の木箱を重たそうに置いた。明らかに慣れてなさそうな様子だ。   (…一昨日来た時は、いつも通りだったのに…)  顔なじみのいつもの酒屋の配達員は、もうセブンスヘブンの担当になって随分長かった。真面目な人柄で、仕事も丁寧で。それに、いつも、ちょっとした雑談とか、おまけとかしてくれるくらいには親しかった、と思っていただけに、何も言わずに突然やめた、という事実を、ティファはいまいち飲み込めなかった。人間関係のもめごとだろうか?職場環境が悪かった、とか…?そんなもやもやが、顔に出ていたのかもしれない。 「あ~、あの…」  悩んだ挙句、のような歯切れの悪さで、新担当の青年が口を開いた。 「ここだけの話なんですが、アイツ、クスリやってたみたいで…」 「え!?」 「中毒っぽくなって入院したって話なんですわ。…言わないでくださいよ。あ、オレも他の店のヤツ皆、クスリやってるヤツなんか後いませんから、そこは安心してください!」  それだけ早口で言うと、青年は帰っていった。 (クスリ、…)  世界が救われたからといって、すべてが平和になるなんて思ってはいない。ついこの間も、常連客の一人が最近店に来なくなったので、いつも一緒に飲んでいた人に聞いたところ、借金を踏み倒して蒸発したとか。 (分かってはいる、、けど…)  今更、正義漢ぶるつもりだってさらさらなかった。でも、命を落とした仲間達の事を想うと、気持ちの収まりどころが分からなくなる時も時々あった。 ***  それから数日後の事だ。その日も店は大繁盛だった。  けっして広くはない店の中、皆が幸せそうに笑っている様子を見渡していて、ふと、カウンター席の端に一人で座る男性にティファの目が留まった。彼もまた、常連客の一人だった。いつもは陽気に、他愛もない色々な話をしてくれる彼だが、今日は何かあったのか沈んだ表情をしていた。 「おかわり、作ります?」  それとなく近寄って話しかけると、空のグラスを両手で抱えて何か考え事をしていたらしい男性は、びくりと身体を震わせて、そしてあわあわと顔を上げた。 「あぁ、ティファちゃん。もう、たくさん飲んだから、この辺にしとくよ」 「ふふ、飲み過ぎは良くないですものね」  そう、ティファが頷くと、男性はほっとしたようだった。  ティファは皿を拭く続きに戻った。一枚一枚、丁寧に布巾で拭いて、棚にしまっていく。その工程をずっと見ていた男性だったが、最後の一枚が拭き終わった時、おもむろに口を開いた。 「ティファちゃんは眠れなくなったことはあるかい?」 「…私は、、最近寝すぎるくらいなので…。…眠れないんですか?」  男性はただ頷いた。 「最近、ね…。酒でも飲めば眠れるかと思ったんだけど、そうでもないみたいだ。…でも、…いや。気のせいかもな…」  そう独り言のように呟いて、そして顔を伏せた。 「あ、そうだ、これ使ってみます?」  ティファはポケットから小さな匂い袋を取り出した。ハーブの優しい匂いが香るそれは、精神を落ち着ける働きがある、とかでマリンとデンゼルと一緒に作ったものだった。 「なんだい?」 「お守りみたいなものです。昨日、子供達と作ったんです。眠れるようになるといいんだけど」  男性はその袋を受け取ると、すうっと匂いを嗅いで、そして微笑んだ。 「いい匂いだ。…よく眠れるかもしれない」  しかし、その後、それまで定期的に来てたその男性を店でみかける事はなくなった。 ***  ユフィが来た時、ティファはこの事を思い切って話してみた。 「え~、���ィファの思い過ごしだって。そんなことないよ」 「でも…なんだか、気になって」 「そんなん、世の中にはごまんといるって。たまたま、店の常連客が2人来なくなっただけじゃん」 「酒屋さん入れると3人だよ」  ティファが即座に反論すると、ユフィはあからさまに大きなため息をついた。 「じゃ、3人。…だいたいさ、ティファ働きすぎなんだよ」 「そんなことないよ」 「そんな事あるって」 「だって……ユフィとか皆の方が働いてるでしょ…」 「アタシ達は、ほら、、、どこも悪くないからさ」 「私だって、ただ、寝すぎるだけで…」 「それが心配なんじゃん。皆心配してるよ。クラウドならぜったい止めてる……」  名前を出してしまって、ユフィはしまった、と顔をしかめる。  でも、ティファの表情はみるみるうちに曇っていった。 「寝すぎるとか、そんな事してる場合じゃないのにね。早く、クラウド探してあげないと…」 「あ〜……」     その時だった。ぐらっと視界が揺らいで、ティファはテーブルに手をついた。 「ティファ!?」 「ごめん、ゆふぃ、ちょっと横になる…」 「大丈夫!?苦しい??」 「ううん…だいじょうぶ…」 「全然大丈夫に見えないよ!…何か薬とか…」 「…ほんとうに、だいじょうぶだから…」  それは本当だ。これだけ強烈な眠気ならば大丈夫。今回は深い眠りに違いない。 「ねむいだけだから…」 「ティファ!」  ユフィの悲鳴のような声が遠くに聞こえて、そして、消えた。  ・  ・  ・  ・  無音の後の静寂。 「…ティファ」  真っ暗な世界に響いた、大好きな、やさしい声。  ティファは目を開いた。 「…クラウド?」 「おはよう、ティファ」 「…おはよう」  そして、そのままクラウドの首に抱きついた。 「…ティファ?」 「…怖い夢を見たの」 「……どんな?」 「…クラウドが居なくなる夢」 「俺はここに居る」 「うん。…でも、家出した」 「それはっ…ごめん。もうしない」 「絶対?」 「うん。絶対だ」  耳元で響いた、困ったような、でもどこか嬉しそうなその声に、ティファは少しだけ身体を離して、クラウドの顔を見た。  そこは二人の寝室で、そして、碧い瞳が少し心配そうに、こちらを見ていた。  だ���ら、そのきゅっと一文字に結ばれた唇に、ティファはキスをした。即座にクラウドはそれに答えてくれて、彼女の閉じていた唇は割って入ってきた舌によって開けられる。顔の角度を変え、もう一度、と落ちてきた熱い吐息に、再度入ってきた舌に、身体の奥が疼いて熱を持ち始める。 「…ティファ」 「ん?」 「…もう少しだから」 「え?」 「…もう少しだ。だから…」  こつんと額と額が触れ、地肌に直に触れるクラウドの指に力が籠もった。次の瞬間、彼がティファを掻き抱いた腕が強くて、息が苦しい。 「……。」 「え?」 「」 「クラウド?なんて言ったの?」 「クラウド??」  パッと目が覚めた。  そこは夢に見たのと同じベッドの上。  ただ、そこにはティファ一人だった。 (…聞いちゃいけなかったんだ)    ティファは起き上がった。目を向けた窓の外は、空が白ばんでいる。夜明け前の静かな靄のかかった外の景色。窓にカーテンがかけられていないのは、そんな時間から眠っていたからだろうか。  ティファはただぼんやりと窓の外をみつめた。  徐々に外は明るさを増し、ふとした瞬間、光の糸が空に放たれ、じんわりと頭を見せた陽の輝き。それは一瞬で空を金色に染めた。 (…………そうすれば、まだ一緒にいられたのに)  深い夢は幸せに満ち溢れていて、そして残酷だ。夢はティファの発言を求めてはいない。いつも一方的に始まって、唐突に終わった。  夢の中で二人は言葉もなく飽きもせず、一晩中愛し合った。夢の中で目が覚めると、いつもそこにはクラウドの顔があって。そして、目が合う。唇が重なる。クラウドの手が服の下から肌に触る、その少しだけ冷たい感触までもありありと伝わってくる。だから、いつも全力でそれに答えてしまう。すると、煌々と濡れた唇がティファの身体中にキスを落としていく。全身に余すことなく、彼の、クラウドの感触が刻み込まれていく。そして、夜が明けるのだ。  ……でもそれは、最後まで、間違えなかった時。間違うと、今みたいに夜明け前に目が覚めてしまう。 (…次は気をつけなくちゃ)  話してはいけない、そう訴えるように、夢の中のクラウドはティファの問にはほとんど答えない。それなのに、今日の夢の中の彼は何か伝えたそうでもあった。それは、ティファが咄嗟に抱き着いてしまったからなのかもしれないが。でも、、、 (わかってる、所詮、あれは夢…)  触れる感触も、耳に響くその声も限りなくリアルで、今の生きる喜びで、でも、夢、なのだ。  と、行き場を失ったままになっていた身体の中の熱がうずいて、ティファは自分で自分を抱きしめた。  その時、違和感を感じた。  恐る恐る、自分の腕を見る。そこには、いつできたのだろうか、きつく握りしめられたような、赤い指の跡が浮かんでいた。 *** 「ティファさん…顔色悪くないですか?」 「え!?そ、そうですか…?」  常連客に突然指摘され、ティファは思わずグラスを落としそうになった。幸いにもそれはまた手の中に留まり、最悪の事態は防げたものの、一緒になって飛び跳ねた心臓はドキドキと大きな音を響かせている。 「疲れてるんじゃないかって、前から心配してたんですよ。最近、表情が暗い」  常連客は尚も続ける。  しかし、その彼の心配してくれているのであろう口調が、妙に耳に触るような気がして、ティファは俯いた。 「…昨日夜更かししたからかな。今日は早く寝ます」  ティファはそう言うと、素早く客に微笑み、そしてまた視線を落とす。  作業をしている風を装って、もう磨き上がれているグラスを再度拭き始めた。 「心配だな…僕が家族なら、早く休めって、今日はもう貴女を休ませますよ」 「ふふ、そうですね。もうすぐお店も閉店時間だし、今日は早めに閉めちゃおうかな」 「ティファさん、僕は本気で心配しているんですよ」  ああ、嫌だ、咄嗟にそう思ってしまって、ティファは耳を塞ぎたくなった。 「僕だったら、貴女みたいな人を一人で働かせたりしない」  私は、働きたくて働いているの。働かされているわけじゃない。 「そうだ、僕が代わりに皆に言いましょうか。今日は閉店しますって」  やめて。  それは、それは………クラウドの役目。  ―ティファ、休んだ方がいい。  ―すまない、今日は早いが閉店にする。  脳裏に心配そうな彼の姿が浮かんだ。その表情が夢の中のクラウドと重なる。ティファ、と心配そうにのぞき込む、吸い込まれそうなほど碧い瞳。  彼の、……クラウドの場所を、私から取らないで。  ティファは顔を上げると、にっこり、とほほ笑んだ。 「いえ、自分で皆さんに言ってきます。お会計もあるし…あ、先に頂いてもいいですか?」 「えっ、ああ…」  代金を受け取って、ティファはカウンターから出た。そして、テーブル一つ一つに声をかけていく。その後ろで、先ほどの常連客は店を出たようだった。  それからすぐの事だった。  ドン    そんな鈍い大きな音が店の外から響いた。 「なんだぁ…?」  誰かがそう呟き、誰かが外へ様子を見に行った。しばらくして戻ってきた男は、席に座りながら隣の客に言った。 「なんでも、近くで事故があったらしい。モンスター車だかに人がひかれたんだとよ」 「へぇ。千鳥足で歩いてた酔っ払いか」 「そこまでは分からなかったなぁ」  ・  ・  ・ 「ティファ」 「…クラウド?」 「おはよう、ティファ」 「…おはよう」  ティファはクラウドに抱きついた。 「…ティファ?」 「クラウド、どこに居るの?」 「………ここに居るだろ?」 「………。」  いやいやをする小さな子供のように、ティファは頭を横に振った。 「でも、」 「ティファ」  クラウドはティファの名前を呼ぶ。そして、その唇はティファの耳の外側をなぞるように触れたのち、その耳たぶを唇と唇で挟んだ。 「ん…」  漏れ出た声に、耳元に落とされた、ため息のような吐息。 「…もう少しだ」 「…。」 「……だから、それまで…」 「……。」  静かに身体はベッドの上に寝かされる。  一番最初は額だ。つぎにこめかみ。頬、そして、首筋。ゆっくりとクラウドはキスを落としていく。いつも決まった順番。むき出しの腕をなぞるように移動した唇は、手の甲で止まり、そして内側にも。指の一本一本までも。  その動きを見ていると碧い瞳と目が合う。そして彼は切なげに微笑んで、唇と唇が重なった。 「……俺は、ティファの方が居なくならないか不安だ」 「…え?」  覆いかぶさるその大きな身体が闇を作る。 「…………誰も、ティファに近寄らせたくない」 「え?」 「ティファは分かってない、」 「…クラウド?」 「…俺が…どれだけ……」 「クラウド?」  ・  ・  ・  店のドアベルが勢いよく跳ね上がり、近くのテーブルに座っていた初老の男性がそれに気が付いて顔を上げた。 「おう、いつも元気だな」 「あったりまえじゃん!」  その元気のよい声にティファが顔を上げると、それに気が付いたユフィがひらひらと手を振った。 「ティファ~お腹すいた~」 「先に連絡くれたら作って待ってたのに!」  呆れて言うティファに、ユフィは「忍がそんなことしないって」そう真顔で言い返しながらカウンター席に腰を下ろした。 「適当でいい?」 「うん。おいしーやつお願いね!」 「りょうかい」  ティファが調理を始め、ユフィはそれをにこにこ顔で眺めていたが、ふと、思い立ったように口を開いた。 「あれからは増えてない?」 「え?何が??」 「前に、ティファの思い過ごしだって言ったやつだよ」 「う~ん」 「え、また誰か来なくなったの?」 「うん…、でもそれは私のせいだから違うかな」 「ティファのせいって?」 「ちょっと、失礼な事をした、かも…」  その二人の会話が聞こえていたようだ。ユフィの隣に座っていた男が口をはさんだ。 「それさ、よくそこに座ってたヤツ?身なりの良いスーツ着て」  カウンター席はだいたい常連客が座る事が多いため、それぞれが名前は知らずとも顔見知りであることも多い。その男も大概いつも同じ席に座っていたから知っていたのだろう。 「ええ、そうです」 「あいつ、事故にあったって言ってたから、ティファちゃんのせいじゃないさ。治ったらまた来るだろうから、覚悟しといた方がいいよ」 「なんだよ、覚悟って」 「ティファちゃんはモテるんだって」 「はぁ?知ってるし」  ユフィが客に失礼な態度をとっているにも関わらず、ティファはぼうっと呟いた。 「…事故?」  あの日、一番最初に帰った彼。あの後すぐに近くで事故があったと聞いたのは、数日たってからだった。街中に入ってきたモンスターと一般人が衝突したそうだ。もし、それが彼だったのなら。それが、ここに来ていた事が原因なのだとしたら。……これで4人目だ。 (なんだろう…怖い…)  背筋に悪寒のようなものが走って、ティファは身震いをした。次々と姿を消していく顔見知りの人達。それぞれ理由があるにせよ、重なりすぎじゃないだろうか。そして、そう、ティファ自身の体調不良。規則正しい生活を心がけてはいるが、一行に改善が見られない。それどころか、日に日に悪化しているような気さえする。 「ねぇ、ユフィ、やっぱり…」  そう言いかけたティファだったが、ユフィはあ、という顔のまま、丁度電話に出てしまったところだった。 「もしもーし!ユフィちゃんだよ。…え、今?…別にいーじゃん、どこでも」  不貞腐れた顔をした彼女だったが、途端に表情が変わった。 「ティファ今仕事中だから。は?ティファなら目の前に……。……。分かった。すぐ行くよ」  電話を切るなり、ユフィはティファを見て真剣な顔になった。大きく息を吸い込み、そして、 「…ティファ、落ち着いて聞いてね。  あのさ、クラウドが見つかったって。今から一緒に行こう」  その後のあれこれを、ティファはあまり良く覚えていない。  ユフィに手伝ってもらって、急遽店を閉めると、マリンとデンゼルを預けて、二人は迎えのヘリに乗った。暗夜の闇を掻き分けるように進んだ先に見えてきたのは、海の中にぽっかりと灯りを灯した孤島だった。  ヘリはその島に一つだけある診療所の屋上上空をホバリングし、二人は飛び降りるように建物に降り立つとそのまま迎えに来ていた看護師に連れられて中に入った。  そして、一つの個室へと案内された。 「…クラウド?」  壁もカーテンもベッドも、真っ白な部屋だった。そこにクラウドは眠るようにベッドに身体を横たえていた。 「今朝、ミディール沖で見つかったようです」  静かな声でリーブが言った。 「おそらく、海底のライフストリームから吹き上げられてきたのでしょう。驚いたのは、どこにも怪我ひとつなかった点です。どうやら、ライフストリームの中で再生していたらしい。身体中のライフストリーム濃度が極端に高くなっています。でも、人体に害があるレベルではない。あくまで、傷の再生にだけつかったようです。それがクラウドさんの意思なのか、ライフストリームの意思なのか、それはわかりませんが」 「……目は、覚めない…?」  真っ白な部屋で閉じられている金色のまつ毛。それは照明に透けるように輝いてはいるが、しっかりと閉じられたままだ。 「医者が言うには、いつ覚めてもおかしくない状態らしい。…何か刺激が必要なのかもしれない。それで、ティファさんに来てもらったわけです。ティファさんが来れば、反応があるかと思いまして…」  気遣わしげにリーブは言った。「ティファさんの体調を考えて、目が覚めてからの方が良い気もしたのですが…」そう言葉を濁した。  ティファはクラウドの傍までくると、身体の横に力なく置かれている手を取った。両手で包んで、暫く待ってみた。でも、特に何も変化はなかった。 「…少し、二人きりにしてもらうことは出来ますか…?」  リーブとユフィ、そして看護師はうなづきあって部屋を出ていった。  その真っ白な部屋に、ティファは眠ったままのクラウドと二人きりになった。 「…クラウド?」  呼びかける、でも、その声は白に吸い込まれていく。  眠るクラウドは、本当にただ眠っているかのようだった。規則的に胸が上下し、顔色も良い。でも、全身の力が抜けていて、意識はまだ、どこか遠い世界にいるのが分かる。 「……帰ってきて、クラウド」  ティファはクラウドの顔を見つめた。あの碧い瞳が見たかった。そして、言って欲しかった。『ティファ』と。クラウドが言うその言葉をどれだけ夢に見たことだろう。  ティファは、クラウドの眠るベッドの上に手をついた。そして、そうっとクラウドの額に唇を落とした。つぎにこめかみ。頬、そして、首筋。ゆっくりとティファはキスを落としていく。腕をなぞるように移動した唇は、手の甲で止まり、そして内側にも。指の一本一本までも。そして、クラウドの顔を見た。 「……………………ティファ?」  薄く開いた口から、細い小さな声が漏れて、そして、ゆっくりと、碧い瞳が開かれた。 「っ、おはよう、クラウド」 「……おはよう、ティファ」    碧い瞳と目が合う。そして彼は切なげに微笑んだ。顔をそっと近��けると、ようやく、唇と唇が重なった。抱きしめた体はまだうまく覚醒していないようだったけれども、クラウドはゆっくりとティファの背中に手を回し、そしてぎゅっと力を入れた。 「ただいま」 「うん、おかえりなさい…」  笑顔と共に堪えるように、きゅっと一文字に結ばれた唇。頭を少し持ち上げると、クラウドはそこにキスをした。ティファの紅い瞳から、涙がぽろぽろと零れていった。 ***    クラウドが帰ってきて、ティファの体調は瞬く間に良くなった。マリンやデンゼルはもちろん、仲間達も店に顔を見に寄っては喜んでいった。  そして、セブンスヘブンに戻ったクラウドを、家族以外で一番?大歓迎したのはまさかの年配の客達だった。そんなに仲良かった…?とティファが思ってしまうくらいだ。彼らは配達を再開したクラウドが仕事を終えて店に戻るなり、 「おお、クラウドさん良かったな~!俺たちもこれで安心して飲める」 「やっぱり、ここにはクラウドさんが居ないとダメだな」  そう彼を囲むとバシバシと酔い任せの遠慮なしに背中を叩くものだから、クラウドが嫌がらないかと少し心配した。しかし、 「当然だ」  そうキリッとした顔で返事をしていて、思わずティファはびっくりしてしまったのだが。  その後、酒屋の配達人は退院し、客として姿を見せた。「薬!?違いますよ、俺、アル中で…だから今日はジュースお願いします」そう情けなさそうに笑った。蒸発した、と言われていた常連客もまた店に来るようになった。「え!?出稼ぎに行ってただけだって」眠れなくなっていた男も、「眠れるようになったから、溜まってた仕事を片せてやっと来れた」そう笑った。あの事故にあった男も、退院したそうだ。  でも、4人共、クラウドと顔を合わせた瞬間、ぎょっとしたように怯えて見えたのは、ただの思い過ごしだろうか。  でも、あれから、魔晄色が少し強くなった瞳をのぞき込んでティファは言う。 「やっぱり、クラウド少し変わったね…?」  ティファの紅い瞳を見上げてクラウドは答える。 「…だったらティファが教えてくれ」  軟らかい微笑みをたたえて、ティファを抱きしめ、小さく呟く。「ティファが俺を完全にしてくれる」 「どうやって?」  クラウドの唇はティファの耳をなぞり、そして囁いた。 「……夢で見たように」 fin.
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akntm · 5 years ago
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旅行記 
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この街に訪れてから3日が経った。
イヤホンをしてoasisのHelloから始まるアルバムを流し、ついさっき買った地元パン屋のラップに包まれたサンドウィッチを食べている。
そして自販機で買った「あったか〜い」お茶をコートのポケットに移動して、カイロ代わりにする。
今日はとってもさむい気がするな、
朝から鼻水が出ていたし。
パン屋から駅までは友人から20分くらいだと聞いていた。
散歩にはちょうどいい。
わたしはこれから、この街とおさらばする。
歩いて行くこの商店街の長い道は、思い出の場所だらけだ。
走馬灯のように、勝手にこの三日間のことが頭の中で映像になって流れていく。
さっきからやけに鼻がつんとする。
ああ、やっぱり風邪かもしれない、嫌だなあと思っていたら、今度は目頭が熱くなっていることに気づいた。
あれ。
目の前が霞んでから、やっとこのツンの正体を理解した。
どうやら思っていた以上にこの街を離れることが寂しかったようだ。
友人はいろんな人を含めてこの街のことを紹介してくれた。
この友人は、上京してから一番近しい存在であり大事な友人なんだけれど、この子のことを話してもかなり面白い。けれど今回は省略する。
彼女の人柄もあり、この土地に住み始めた彼女のガイドはとても面白かった。さすがだ。
一日目は合流する前にラインで友人を紹介していい?と言われたので、もちろんYESと答え、友人とご対面しその彼の運転で街を案内してもらった。
お腹が減っていると着く前に伝えていたから、まずはかわいい地元パン屋に連れて行ってもらってかわいい昔ながらのサンドウィッチを買った。
それから、彼女がこの街を好きになった理由の一つというお気に入りの景色をいくつか案内してもらった。
まずは海辺へ。
水は透き通っていて底まで見えた。
海の向こう側にまた山がある。山に囲まれている海だ。
湖と海の違いを教えてもらったけれど、忘れてしまったな。大きさ?なんだっけ?
水平線がある海に憧れる、とこの土地で生まれ育った彼は言う。わたしは初めて山に囲まれる海の景色を見たから新鮮だった。
内緒だけれどその話を聞いて、ここではくるりの「その線は水平線」は歌えないのか、、と勝手に寂しく思ってもいた。
けれどオレンジの船がゆったりと走り(そう見えた)、その後ろに広がる向こう側の山がちょうど西日の光を受けている光景が綺麗で、水平線がない海も良いなと思った。
それから、また別のお気に入りスポットを案内してもらった。公園だったり、道だったり、家だったり。
案内してもらった景色を見て、彼女の好みは変わっていないんだな、となぜか安堵した。
彼女のお気に入りスポットツアーが終わり、
車に乗ると、絶対今の時間いい場所がある、と前に座っていた二人が話をしていた。
景色はもうずっと両側山だ。
山やそこらにあるススキが、西日に照らされていてとても綺麗だった。さっきの海での景色もそうだけれど、夕日は全てを美しくしてしまうな。
と楽しんでいたら、
前方に海…………!
3人でうわ〜〜〜〜〜〜〜と言った。
車内にはoasisが流れていた。
海に沿った道路を走る。
そこからは水平線が見えた。
あ、歌えるじゃんと思った。
本当に言っていた通り、"この時間にいい場所"だ。
山に囲まれつつも水平線が見えて、夕日が水面をきらきらと黄金色に照らしている。空は水面に近づくにつれピンク色になっていて横に細長い雲が続いていた。あ、これは"紫だちたる雲の細くたなびきたる"の夕方ver.だと思いながら頭で一句読んだ。
景色に心奪われていると、
この景色を一緒に見たらもう友だちだよね、と言われてそりゃもう友達だ〜と返事をした。
oasisがとても気持ちよかった。
車の窓を開けて風を感じながら、好きなwonderwallが流れていて、この状況に幸福を感じざるを得なかった。
彼女の家に帰り(彼女の家のことも紹介するとかなり面白いけれど省略です。)、歩いてご飯屋へ向かった。
歩く道中で、彼女の知り合いのお店に寄った。ストリートのショップでレコードも置いてあった。(最近出し始めたらしい。)レコードを見ていたらデラソウルがあって、思わずデラソウルだ!と言ったら、お店のお兄さんと盛り上がった。
音楽は世界共通言語だ、、、(うっとり、じーん)と改めて感じ、そんな話をしていた。
スケボーの絵柄を見ているとかわいいなあと思うものをいくつか見つけて、お兄さんがそのイラストレーターの事まで教えてくれた。知らない楽しさがこういうところで繋がっているんだと感じ取ることがあって、やっぱり知るって楽しいな!とざっくり思ってしまった。
そのあとごはん屋さんに行ったんだけれど、
そのお店は入る前から素敵だなあと思った。
やっぱりね、照明が優しい光なお店は素敵なお店が多いんだな。
もちろんご飯も一つ一つ美味しかった、
らっきょうがメニューにあって驚いた。
普段なかなかメニューに出て来ないらっきょうは、と���もいいつまみになっていた。
美味しいなあと思っていると、さっきストリートのお店の前にいたお兄さんが来ていた。
わたしはその人のことを店員さんだと思っていたけれど、よくそのお店に行くお客さんだったみたいだ!
3人で飲むことになった。
そのあとそのお兄さんの友達が来て、
3人でいたのを知らされていなかったようで、なんの集まりだ?とはてなになっていて面白かった。最初は、"?"となっていたようだけれど、自然だった。
というかちょっと強面なお兄さんだったから
緊張していたけれど、とてもよく話すサバサバなお兄さんで気持ちが良かった。
友人は仕事が残っているということで家に帰り、わたしはそのまま残っていたんだけれどよく考えてもいつもだったら一緒に帰っていたなと思う。
お店の店主はじわっと付かず離れずな感じでお店にいて、この人のつくる空間に勝手に安心感を抱いているのかもしれないなあと思った。
その後もお店にいたお客さんが、私たちのテーブルに加わったりしていた。
家の近くまでお兄さん二人が送ってくれて、
明日どこにいくかざっくりしか決めてないんですよね〜と言ったらあそこならここは行くべき!というラーメン屋さんとかご飯やを教えてくれた。たのしかった。
3人で歩いていると、下にかなり傾いている半月が見えおかしかった、街中でも星が見えてうれしかった。
自然を褒めて都会人呼ばりされたくないなと思ったから言わなかったけれど。
帰ったら、友人と最初の彼が待っていた。
一緒にお湯を飲んだ。
2日目の朝は、友人は仕事をしていたのでカッコいい自転車を借り昨日とは違ったパン屋に行った。
自転車が気持ちよかったなあ。
パン屋は全部が美味しそうでしかも腹ペコだったから悩みに悩んだ。その間おじいさんに自転車を褒められた。
えっへんという気持ちで本当は自分の物かのように話そうとしたけれど、正直に友人から借りていると話した。そこからパン選びに集中しながらも話が進んだ。
やっと3個選んで家に帰り、全部半分に切ってトーストして友人と半分こした。二人で美味しい〜美味しい〜のエンドレス。こういう朝、毎日訪れて欲しいと思った。
その後その街から30分くらい一人電車に揺られ、散歩をした。昨日教えてくれたラーメン屋さんは、なんと定休日。がーーんとなり、Googleマップで出てくるラーメンの写真に想いを寄せながら、街を歩いた。おろしそばを食べた。おろしそばは地域毎、お店毎に辛さが違うらしく食べてみるといいと思う!と昨日言われていたので、少し楽しみにしていた。
そば〜〜、旅行で食べるそば好きなんだよね。
旅行に行ったら一食は食べるご飯=蕎麦 だよね。これはマスト。
メニューを見たらきっと揺らいでしまいそうだったので、席に着くなり言われていた通りおろしそばを頼んだ。
大根をつゆに入れて蕎麦を食べる、という方法を知ったのは数年前で当時衝撃を受けた。
そしてそれまでの蕎麦人生(規模がでかいな)を少し悔やんだ事があったのだけれど、その元になっているのがこういう地域でのおろしそばなんだなあと思った。
もちろんおいしかった!
ここでしか蕎麦を食べていないから、比較はできなかったけれど甘い寄りの大根おろしだったと思う…おそらく……。(当てにならない言葉よ…)
それからまた一駅電車に乗り少し観光名所に行こうかなと思い、目的地までたぶん30分くらい歩いた。そして着いたと思ったら、、、はい、定休日。と、わたしの旅行記によくある、結果散歩旅になってしまうという事案が今回も発生してしまった。。
気を取り直し、これはもうどこかで一休みしよう!と思って喫茶店を探すと、胸がざわつく喫茶店が近くにある、、!救世主だ。
お店の前に立つと、もう良さそうな雰囲気。
初めての土地の地元喫茶は緊張する。
緊張しつつも扉を開けて中に入ると、外からではわからない内装の良さったら!雑多な感じ。
と思うと、店主さんが
「今日はもう終わりなんだ〜ごめんね〜。」と言う。うわ〜〜そっか〜〜残念。。。。な気持ちが顔に出ていたのかはわからないけれど、
「何分くらいいるの?ん?30分?うーん…、それなら特別に良いかあ。」と言ってお店に入れてくれた。
この瞬間、あっ…この店大好きだ…となった。
ちょろいです。
カウンターに座っていたサラリーマンの方も良かったねと言ってくれた。
このお店の配置、置いてある物、雑多な感じなんだけれど、きっとご主人の趣味なんだろうかまとまっているんだよね、とても好きだった。メニューも手書きで可愛らしい。
サラリーマンはお店にある新聞やら雑誌をすごい速さで読んでいた。後頭部がツルッとしていて、ちょうど照明の光が当たっていた。
サラリーマンの方もご主人も相まって、このお店は可愛かった。
気に入りすぎたので、ご主人にお店の写真撮っても良いですかと尋ねると、僕のことは撮らなくて良いからねと恥ずかしがっていてその様子もまた魅力的だった。このお店にはこのご主人だな、と思った。
終わり良ければ全て良しということで、友人の家に帰った。
一息ついてから、友人とご飯を食べに行った。
予約していたけれど結構時間がギリギリで、
先にお店に行ってるねと商店街を走り抜けた。
10分かかるところを5分くらいで着いたから、まだまだ現役でいけるじゃんと思った。(元テニス部)
帰りは、車でコンビニに寄って、ハーゲンダッツを買ってもらった。
彼女のダイニングには丸いテーブルが置いてある。わたしは丸いテーブルにとても憧れがあったけれど、やっぱり良かった。
この部屋は夜になると、
レンジフードのオレンジの光に包まれるみたいだ。最初に会ってきっと友達になった人が、この場所にこの照明があってこのテーブルがあればそれでいい、と言っていたけれど全くその通りだと思った。わたしは、たびたびオレンジの光という言葉を口に出す。その人の言葉とわたしが思う光について部屋の温かみについての感覚を共有できたようでうれしかった。というか、先に言われて少し悔しかった。(笑)
この部屋にはそれがある。
そんな部屋でハーゲンダッツを食べていると、お酒が欲しいねとなり、近くのコンビニまで歩いてウイスキーを買ってきた。
なんだかんだで二人でゆっくり話すのはこの旅に来て、初めてだった。
久しぶりに会う大好きな友人とのウイスキー、アイス、チョコレート、ナッツ、全部が沁みた。
18歳の頃から知っている彼女とこんな夜を迎えるとはね、、大人になったね、、と話をした。
終いにはストーブの前で二人でハグしていた。
午前3時、
ああ今日は愛の日だなと思った。
3日目。
友人が休みだったから、車で少し遠くまでドライブをしようということになっていた。
この日は雨が降っていた。
なかなか起きれず、頑張って起きて雨の音を聞きながらシャワーを浴びた。
そもそも最初にこの街は、晴れの日が少ないっていうのを聞いていた。初日がとても気持ちよく晴れている日だったから忘れていたけれど。
曇りが多いってなんだか、ヨーロッパみたいだよね。
観光地に向かう。
その前に、運転中、近くにある橋の麓の方を見て、気になっているところがあると言うからそれなら行っちゃおうとなり下へ降った。
降っていくと駐車場があったから、そこに停めた。
車を降りて川を目指して歩いていく。
川の側で野球場やバーベキューができそうな広場?があったけれど、そこは無視をして川の方へ近づいた。左右に道があって右側には看板があった。ひとまず広がっている左側の川の様子を見て満足し、看板が気になっていたから右側へ戻った。いそいそと看板の内容を確認すると、「250m先文化遺産」と。
右側の道は左側と比べてたしかに"ありそう"な気配を醸し出している。
看板には結構前に描かれたであろう落書きがされていてそのまま残っているから、ここは人が頻繁に来るような場所じゃ無いんだと思った。
というか、見るからに分かる!
このありのままに自然です!手入れをしたのはいつだったかな?どーんっていうのが。左側と比べても歩けるような道は細い。
それでも道はできているから進んでみる。
進む、進む、とってもわくわくした。
もう2、3分歩いたところからうわ〜〜わ〜〜とずっと言っていた。どうやら私たちは橋の下にいるらしい。
歩いている道には草や苔が生えていて、しかも小雨が降っていたので滑りやすかった。道はアールを描いていて、これから進む場所から歩いてきた道の方へ川は流れている。その様子があまりにも綺麗で、何度も右から左へ、左から右へ目を追っていく。こんな場所があるんだ……と感動しながら進んでいくと、トンネルが…!いや、トンネルではなく使われなくなった橋だった。橋は草木で覆われている。橋の下には階段がありどうやら登れるようだ。どうする?と言われたけれど、即答で登ろう登ろうと言った。階段には手すりがあるんだけれど、どこも苔で覆われているから掴まないで足元に気をつけながら登っていく。登った先で見える光景にずっと胸をドキドキさせながら、なんだか見覚えがある風景だよなあと思ったら、きっとこれはジブリだ。今見えている橋の景色は千と千尋の最初に出てくるトンネルのようで、他見えている景色は、ナウシカやもののけ姫で見たことがあるような景色だった。こんな景色が実際にあるんだね……。すごい……。これは確かに文化遺産だ。目にしっかりと焼きつけた。こういう時、いつも目で見た景色がそのまま写真として出て来ればいいのになと思う。目でカチッと瞬きをしたらそのまま残る機械…… iPhoneで撮る写真もカメラだとしてもやっぱり違うんだ。そんなことを考えこの場を離れるのを少し惜しみつつも階段を降りると、さっきよりも背の高い草がぼうぼうと生えていた。熊がいたら怖いからと手を叩いて歩いた。するとまた、階段がある。次に何があるんだろうと思いながら階段を登り切ると、朱色の紅葉が辺り一面に散っていた。わあっと思って視線を上に向けると車を停めた駐車場が見える。今の場所がわかると、急に現実を感じた。あっけらかん…って効果音が入った気がする。けれど、その最後を朱色の紅葉で締めるというところまでジブリのシナリオにありそうで、私たちはジブリの世界観をもしかしたら体現してしまったのかもしれない!と興奮しながら車に戻った。曇りで雨の、湿っている天気だったから余計にね、と。
そのあと観光地に行き、そこからお気に入りのお店があると言うのでまた向かった。
この街に住むきっかけとなった場所でもあると言うそのお店の店主は、とても愉快だった。
あの俗に言う東京での「何か面白いことやりましょうよ!」という言葉とは打って変わり、本当に愉快で面白そうなことをしてくれる!って人だった。そして、一緒にやりたいから手伝える事がないかなって探し出したくなるような人。だから、このお店にはこの店主に会いにたくさんあったかい人がいるんだなあと思った。
最後何してる人なん?と聞かれて答えたら、私を巻き込もうとすぐにあれをしましょうと企んできた!みんながこの店主の事が好きなのは、こういうところなんだろうなと思った。だって嬉しくて楽しいものね。
そういうほくほくな気持ちで、
帰りは私が運転した。久しぶりの運転、緊張した。
夜は最初に出会った友達と3人で回転寿司を食べに行った。回転寿司って、その響きだけでキラキラしているよね。
私が食べた皿の数を見て、歳上の彼が張り合っていて面白かった。結局3人とも枚数はほぼ一緒だったけれど。
それから、今企画しているという"物"を見にもう一人のところへ会いに行った。
面白かった。
この日の夜も、初日のようにまた丸いテーブルを囲んでオレンジの光に三人照らされていた。
またお湯を飲んで。
三日間を振り返って、二人とも寂しくなるなあと言ってくれた。寂しいね、と言いながらお気に入りの曲を聴いていた。たくさん話した。
彼が帰ってから、私たちはご近所のバーへ出向いた。お店へ入ると、バーのお兄さんは寝ていた。友人が起こすと、びっくりしていた。
起きると気さくに話す少しチャラいお兄さんだった。時間はもう1時、2時を回っていたけれど、お客さんは二人来ていた。一人はまた違うバーで働いているお兄さん、そのあと入って来たのは不動産屋で働いている方で、友人に家を貸している人らしい。何も情報が無かった一言目に、明日帰るんだってね。と言われたときは、驚いた。田舎は情報が回るのが早いと言うけれど、ここまで早い!?と思っていたら、そういうことで少し安心した。またおいでな、と声をかけてくれて、店を出る時もお兄さんにあかねちゃんまたねと言われた。
そして今日になる。
濃い三日間だった…。
街の人はとても優しくておしゃべり好きな人がたくさんいて愉快だった。
地域の名所には行けずにいたけれど、
会った人たちにまた会いにこの街に来たいなと思う。
なんだかこの街は、街全体がゲストハウスのようだ。
うん、ゲストハウスって言葉がしっくりくる。
ゲストタウン……?
あったかくて、距離感がとても心地よい。
そんなことを考えながら、
変わらず私はoasisを聴いている。
トーストされたサンドウィッチは噛み切りにくく(それが良い)、苦戦しつつもやっと食べ切れそうだ。
乗る電車まであと10分。
ちょうどいい時間だ。
ああ、寂しいな。
この寂しさは思っていたより大きかったみたいだ。
けれど、ほくほくしている。
寂しい という���情は私にとってきっとここ数年でやっと憶えた感覚だと思う。感情のカテゴリが増えるのってやっぱり嬉しい。
だから私はこの寂しさを大事に抱えて、改札に向かう。
街の人たちへ
また次に会える時を楽しみにしていますね
とてもいい街でした
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emily-et-tommy · 5 years ago
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夢と希望である 「アンジュルム」と 「和田彩花」という  存在について
***
wezzyで『アイドル保健体育』についての記事が掲載されたので、私が2020年にZINE『towards the light』を出した時にはじめて好きなアイドルについて書いた文章でもあり、フェミニズムとアイドルは両立できるんだ…!と、その存在と出会いに感嘆した、アンジュルムと和田彩花さんについてのエッセイを公開すること��しました。
(当時想いと熱量がほとばしるままに書いたものなので、少し読みづらい部分もあるかもしれませんが、あしからず……)
2022.06.24
***
 去年の夏前ごろから、私はハロー!プロジェクトの「アンジュルム」というアイドルグループに、そして「和田彩花」という一人のアイドルに、まさに光のごとき速さと底なし沼のごとき深さで心を奪われ続けている。まさか28歳にもなって、再びアイドルをこんなにも好きになる日が来るだなんて、夢にも思っていなかったのに。  ちょっと長くなりそうですが、(少なくとも私にとっては)とても大事なことなので思う存分書かせてもらいます。
 今から15-20年前の小学生の頃、私は他の多くの女の子たちと同じように、モーニング娘。とあややの大ファンだった。元々歌と踊りが大好きだったこともあって、心から楽しそうでかっこよくてかわいいくてキラキラ輝いている彼女たちの姿は、幼い私の憧れだった。ファンクラブに入って母と一緒にコンサートにも何度も足を運んだり、録画した歌番組のビデオテープを何度も何度も巻き戻して振りを完コピするのはもちろん、好きと憧れが高じてジャズダンスを習い始めたり、実はハロプロキッズオーディションまで受けていたくらいに(一次審査であっさり落ちてしまったのだけれど)。
 それくらい、子供の頃からどっぷりハマりやすいオタク体質な私だったけれど、歳を重ねて他に好きなアーティストや女優、モデルさんが現れていくうちに、いつしかアイドルからはすっかり心が離れてしまっていた。  特に、AKB以降の日本のアイドル独特の「男性のまなざしを意識した」「かわいらしい」曲調やパフォーマンス、ルックスに共感出来なかったから、という理由も大きかった。
 前ページに載せた「美少女が好き」をテーマにした文章にも書いた通り、子供の頃から28歳になった現在まで、私は女性の芸能人ばかりをずっと眩しく見つめて生きてきたような人間だ。けれども25歳を過ぎてフェミニズムについて学ぶようになってから、世の中の「女の子」を消費するまなざしや態度に気がついてしまい、それまでのようにただ純粋な気持ちで10代や20代の女の子たちを好きでいることが出来なくなってしまった。
 そんな中で、アンジュルムを知り好きになるきっかけを作ってくれたのは、女優の蒼井優さんと菊池亜希子さんがW編集長を務めたアイドル本『アンジュルムック』だった。私は10代の頃から蒼井優さんの大ファンだったし、菊池亜希子さんの『マッシュ』(彼女が編集長を務めるファッション・カルチャーマガジン)も愛読していたので、2人の感性やセンスには大きな信頼を置いていた。だから「あの2人がそれだけ好きで愛情を注いで作った本なのだから素晴らしいに違いない!」と、どちらかといえばアンジュルムというグループそのものよリも、2人が編集するアイドル本の内容に興味を惹かれて手に取った、という感覚に近かった。
 読み始めてまず一番に感嘆したのは、「あの子のチャームポイント」という企画だ。12人のメンバー一人一人のルックスの自然な魅力を最大限引き出すような写真に対して、本人も含む12人全員がそれぞれのメンバーのチャームポイントを挙げていく、という内容のあまりの素晴らしさに、私は衝撃を受けた。こんなふうに一人一人、全員のルックスについてそれぞれが思うチャームポイントを目に見える形で言葉にして挙げていくだなんていうことは、未だかつてどこでも見たことがなかったから。  よくよく考えてみればとても当たり前のことであるはずなのに、12人それぞれが持つ個性溢れる容姿の魅力を、こうやって一つ一つ言葉にして表すことによって改めて際立たせられる「女の子は一人一人みんな違った魅力やかわいさを持っているんだ」という事実に、私は心の底から感動してしまった。
 そして、もう一つ完全に心を掴まれてしまったのは「あやちょの部屋」というリーダーの和田彩花さんがメンバー全員と一対一で対談したものを文章化したページだ。5万字近いというその対談の中には、私がそれまで抱いてきたアイドル像や「女の子が消費されること」を心配する思いを軽やかに力強くはねのけてくれるような、強い意志や自覚、誇りを持ってアイドルを全力で楽しみながら生きている彼女たちの��いと言葉で溢れていた。
それからすぐにYouTubeでMVやライブ映像を漁り始めたら、元来オタク体質な私が深いアンジュルム沼にはまっていくのは、あまりにも容易いことだった。  彼女たちのライブでのパフォーマンスはまるで閃光のように強く眩しくて、目が醒めるような衝撃だった。写真の中で見る彼女たちも十分美しくてかわいらしかったけれど、ステージに立っている時の神々しいまでの美しさや強さ、溢れ出す魅力は、明らかに桁違いだった。
 激しくしなやかなダンスに、鳥肌が立つような信じられない声量と耳を疑う美しく力強い歌声、曲や歌詞の世界観とリンクした魅惑的な表情、異性に対する媚びや守ってあげたくなるようなか弱さを微塵も感じさせない、圧倒的強さや美しさと戦闘力の高さ。踊ることや歌うことを心と身体の底から全身で楽しんでいるという、どこまでもまっすぐで明るいエネルギー。一人一人がみんな違って、それぞれの個性と魅力を最大限に発揮するような魅せ方。かっこよくてスタイリッシュでメッセージ性の強い、楽曲や歌詞の内容。お洒落かつ最高に戦闘力の高そうな衣装やヘアメイク。ステージ上での美しさや格好良さからは想像もつかないような、全力で笑いに振り切る潔さや一点の曇りもないような天真爛漫さとのギャップ。どのグループよりも強いグループ愛とメンバー愛。年齢の若さを感じさせないほど圧倒的なパフォーマンスの完成度とプロ意識の高さ。ブログの文章やライブのMCから伝わってくる「魂が美しいな」と思わされてしまうような人柄や性格。
 どこを切り取っても、アンジュルムには私が好きになる要素しか見当たらなくて、年甲斐もなく堕ちるように彼女たちの存在にのめり込んでいく自分に、思わず頭を抱えてしまうほどだ。平均年齢が10歳近くも離れている、自分よりもずっと歳下の女の子たちだけれど、彼女たちには溢れんばかりの愛おしさと眩しさ、純粋な尊敬の念しか抱けない。
 何よりも、彼女たちの強さや美しさやかっこよさやかわいさは、並外れた努力と練習と経験に裏打ちされたものだという事実に、とてつもなく胸を打たれる。一般的に、女性アイドルは「かわいさ」というルックスやイメージで評価されがちなところがあるし、応援している中で、私たちファンが勝手に理想を押し付けてはいけないな、とか、そんなに無理しないでほしいな、なんて思わず心配してしまうこともある。でも彼女たちの輝きは、彼女たちを築き上げているものは、そんな簡単に壊れるわけがないのだと、ライブでの姿や練習風景を観るたびに、頭をガツンと殴られるようにして思い知らされる。 「情熱なめんじゃねえ!」と歌っている彼女たちの言葉やパフォーマンスには、積み重ねられた努力や経験の厚みや重みと、魂がこもっている。
 以前蒼井優さんがテレビのインタビューで「全国民がアンジュルムを好きになればいいのに」とこぼした言葉に、今なら首がもげそうなほど全力で頷いてしまう。 もはやどうして全国民が好きにならないのか、もっと世間の目に広く触れられ正当に評価されていないのか、全く意味がわからない!と思うほどに。
 こんなふうに、彼女たちは何も知らなくてもそのステージでのパフォーマンスを一目見るだけで見る人の心を強く惹きつけてしまうし、「アイドルってなんだっけ…?」と思わず疑問を抱かずにはいられないほど、「アイドル」の既成概念を壊してくれるような唯一無二の強さや魅力を持っている。
 けれども私がこんなにもアンジュルムのことを好きになることが出来た一番大きな理由の一つは、初期メンバーで元リーダーの和田彩花さんの存在だった。 私は彼女のことを「アイドル界と全女の子の希望」だと勝手に思っている。
 実は、私がアンジュルム、そして和田さんのことを知ったのは、奇しくも彼女がグループを卒業する2日前、去年の6月16日のことだった。その日、私は前々から気になっていたアンジュルムックを手に入れ、その時初めてメンバーの顔と名前を知り、そして対談の中で触れた和田さんの言葉や思想に、強く惹きつけられた。直接的な言葉は何一つ使われていなかったけれど、フェミニズムを知り日々あれこれ考えていた私には、彼女がフェミニズム的な思想を持っている女性だということは、すぐにわかった。「こんな考え方を持った女性が、日本のアイドル界にいただなんて…!」となんだか信じられないような気持ちで感嘆した。
 そんな、ある意味運命的なタイミングだったものの、私は2日後の和田さんの卒業コンサートの日からちょうど仕事で長期の海外出張に行かなければならず、どう頑張っても卒業ライブを観に行くことは物理的に不可能だった。後に発売された卒業コンサートの映像で観た彼女の姿は、一瞬一瞬、一挙手一投足、言葉や歌声の一つ一つがあまりにも神々しくて美しく、そしてどこまでも愛と思慮深さに溢れた女神のようで、これはきっと、アイドル界(と言わずにもはや人類)の歴史に残るような伝説のライブだった���ではないかと、呆然とテレビの画面を見つめながら思った。  仕方がないことではあるけれど、アイドルグループ・アンジュルムのメンバーとしてステージ上で輝く和田彩花さんの姿を一度も自分の目で直接見ることが叶わなかったことを、たまらなく悔しく、残念に思った。
 もっと早く出会えていれば、と思う気持ちは今でももちろんある。それでも幸か不幸か、彼女がグループを卒業するタイミングで出会ったからこそ、私は彼女が「アンジュルムのリーダー」ではなく「和田彩花」として心からやりたい、表現したいと思っている想いや言葉に次々に触れることが出来た。そして、彼女が考え言葉にしてくれることの素晴らしさや大切さを、これ以上ないほどにひしひしと実感し理解することの出来る(10代や20代前半の頃ではない)今の私だからこそ、こんなにも彼女の存在や表現に惹かれ、希望に感じることが出来ているのだろうな、とも思っている。
彼女の誕生日である去年の8月1日に「和田彩花」としての個人での活動をスタートさせた際に公式HPに載せられた言葉(*1)に、私は強く胸を打たれた。「女性アイドル」という、この国での「女の子はこうあるべき」という姿やイメージが一番凝縮され、象徴化されたような存在でありながら、このようなメッセージを世の中に発信してくれることの素晴らしさとその勇気に、少し信じられないような気持ちですらあった。
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*1: 和田彩花オフィシャルウェブサイトより
http://wadaayaka.com/
 和田さんは、趣味でもある美術(主に西洋絵画)に出会い、大学や大学院で美術史を学ぶことを通してより広い世界を知ると共に、それまでのアイドル活動の中で感じてきた様々な違和感の正体を理解し言葉で表現出来るようになったと、雑誌『クイック・ジャパン』でのエッセイの連載や、様々な媒体のインタビューなどで語っている。「アイドルだから」という理由で、メイクの色や衣装、表現の内容を制限されてしまったり、もっとこうした方が楽曲のテイストやメンバーの個性に合うはずと意見を言っても「そうしない方がアイドルらしい(男性に違和感を与えない)から」と自分の意思を持ち表現することすら許されなかったりすること。彼女は約10年に渡るアイドル活動の中で、そういったことに「自分がなぜ違和感を感じるのか、どうして誰もその違和感の答えを知らないのか」が次第にわかるようになり、「それを理解していくたびに、アイドルの世界に自分の意思を持つことの必要性を感じ」るようになった。だから「アイドルと女の在り方の接点を探り、アイドルの解釈の幅を広げていきたい」と、グループを卒業しソロでアイドルとして活動することを選んだのだという。(*2)
*2 和田彩花 「連載 未来を始める 第1回 軽い心持ちと足取りで」『クイック・ジャパン』vol.146 2019年10月29日発行 太田出版 p.110
 和田さんの言葉や思想は一見メッセージ性が強いけれど、それを決して誰かに押し付けたりすることはなく、彼女の中で長い間丁寧に考え抜かれた想いを、軽やかな言葉と気持ちで穏やかに、真っ直ぐに伝えてくれているという印象が常にあって、いつも読むたび彼女の想いに共感するとともに、心が優しく解かれていくような感覚になる。「人はみんな違う」ということをアンジュルムを通して深く知った(『アンジュルムック』p.86参照)、今あるものを否定するのではなく、誰かの解釈の幅を拡げるきっかけを作っていきたいと考える彼女だからこその表現の仕方であり、伝わり方なのだろうな、と思う。
 特にこの半年ほどは、なるべく今の彼女が表現するものを見逃したくないという想いが強くあって、公式YouTubeにUPされる彼女が作詞を手掛けた楽曲や、WEBで公開されるインタビュー、雑誌での連載などを極力追いかけてきた。そして今年に入って、ついにfaniconという、月会費制のコアなファンたちが集まる公式のファンコミュニティーにも入会したのだけれど、そこで私は、また新たに驚くことになる。
 そのコミュニティーには男性ファンも女性ファンもいるのだが、メジャーアイドル界の第一線で長年活躍してきた彼女だから、当然男性のファンが多い。そんな中でも、和田さんは音楽や美術や花についての話と同じように、コロナや働き方などについての社会的な話、さらにはフェミニズムの話や生理の話、低容量ピルの話など、普通ならなかなか男性がいる場では話しにくいと思ってしまうような話題を当たり前のように私たちに投げかける。そして、それを受け取るファンの方たちも、男女問わず、とても誠実に彼女の言葉やその内容について考え、丁寧にコメントを返し、彼女と一緒に議論や思考を深めていく。  アイドルとファンという関係性の間にこんな空間が成り立ってしまうことに、私は感動するとともに心底驚いた。純粋に、なんてすごいことなのだろう、と思っている。
 これまで、私はSNS上やそこで出会った友人たちと一緒にフェミニズムのことについてあれこれ考え話してきたけれど、そこにはほとんどと言っていいほど男性の存在はなかったし、集まる人たちも、元々フェミニズムや社会的なことに少なからず興味がある人たちに限られていた。だから、どんなにその中で女性を取り巻く問題について話しても、それが届く場所はどうしても限定的になりがちだった。ましてや「女性アイドルの男性ファン」なんて、本来ならば一番そこから遠い場所にいる人々のはずだ。でも和田さんは、普通のフェミニストがどんなに頑張ってもなかなか届かせることが難しい、本来なら完全に分断されがちな異なるコミュニティーに属する人々のもとへ軽やかにその思想を届ける架け橋になることが出来る、とても稀有な存在なのだ。
 アンジュルムのファンの方がこの文章を読んでいたら薄々気づいているかもしれないが、私はステージに立っている時のあまりの神々しさと、彼女の活動や表現に対する尊敬の念の強さから、彼女のことを「あやちょ(アンジュルム時代の愛称)」と呼ぶことが出来ずに「和田さん」と呼んでしまう。でも彼女はいつも「神格化しないでほしい」「同じ人間だから」と私たちファンと同じ場所、同じ目線に立っているのだということを、歌詞の中でも、ファンコミュニティー内での会話でも、繰り返し言葉にして伝えてくれている。ラジオや配信などで話している姿を見たり聴いたりする機会が増えてからは、とても軽やかで天真爛漫でチャーミングな彼女の話し方や振る舞いを、良い意味で「かわいいな」と感じて親近感を抱いたり、眩しい存在でありながらもどこか心の距離の近い友人のように思える瞬間がたくさんあって、そのことにもとても救われている。
 最後に話をまたアンジュルムに戻すと、私にとってはやはり自分に年齢が近いこともあって、和田さんや勝田里奈さん(2期メンバー・2019年9月にグループを卒業)がいた頃のアンジュルムが体現していたアイドル像が、自分の中での一つの理想になっている。特に卒業前の1年間ほどの彼女たちは、パフォーマンスもルックスもとことん大人っぽくて美しくてかっこよく、そして彼女たちらしい魅力や個性に溢れていた。若い時のフレッシュでかわいらしい良さももちろんあるけれど、それ以上に年齢や経験を重ねた先に一番大成する、完成された魅力があることを体現し確信させてくれることが、とても素晴らしいと感じていたし、28歳の女性として純粋にうれしくもあった。
 元々は曲調や歌詞の内容、メンバーの個性に関係なく「アイドルらしい」ヘアメイクや衣装に身を包んでいたかつてのアンジュルムを、和田さんや勝田さんのような自分の意思をしっかり持ったお姉さんたちが少しずつ働きかけて(勝田さんはアイドル活動のかたわら文化学園短大に通ってファッションを学び、ファッション誌で連載を持ったり、メンバー一人一人のライブの衣装をスタイリングしたり、アイドルらしからぬモードなヘアメイクでステージに立ったりしていた。卒業後もファッションの道で活躍中。)、今の一人一人のメンバーの魅力を最大限に生かすような、より多くの同性のファンからも憧れられるような姿へと導いたことは、きっと他の女性アイドルたちにとっても大きな希望だ。
 和田さんの卒業以降、アンジュルムはメンバーの卒業や加入が立て続けに発表され、今も現在進行形で変わり続けている。さっき、私の中での一つの理想形は和田さんや勝田さんがいた頃だったと言ったけれど、その時はその時として、いつでもアンジュルムは常に進化しながら、別の在り方で最高を更新し続けている。だから不思議と、いつでも今が一番好きでいられるのだ。 それはきっと、絶対的なセンターが存在しない、メンバー全員が主役であり、代わりのきかない唯一無二の魅力と実力を持った女の子たちの集団であるアンジュルムだからこそ、可能であること。 この先も、アンジュルムは体制もアイドル像も含め、まだまだ間違いなく変化し続けるはずだけれど、過去の姿やこちらの描く理想像に囚われるのではなく、彼女たちが「今はこれが一番」と信じて体現している姿を、これからもずっと一番最高だと思って応援していけたらとても幸せだし、素晴らしいなと思っている。
 子供の頃アイドルに憧れていた私が、15年以上の時を経て再びアイドルに出会い、そして大人になった今でも、純粋に彼女たちのことを最高に魅力的でかっこよくて尊敬出来ると、アイドルになりたかったのは私が子供だったからではないのだと、そんなふうに思わせてくれる存在に出会えたことは、なんてとびきりに素晴らしいことだろう。
 日本のアイドルを取り巻く環境は、働き方や世間からのまなざし、アイドル特有のルールなども含めて、まだまだとても手放しで賞賛出来るものではないし、知れば知るほど違和感を感じたり、苦しくなるような部分もたくさんある。だからこそ、彼女たちの素晴らしさや、彼女たちから受け取っている光の計り知れない大きさを知ってしまった私は、これからも常に考えることをやめずに、出来るだけ真摯に誠実に、彼女たちを少しでも消費しない在り方で応援していきたい。
 私はきっと、稀に見る重すぎるオタクなのかもしれない。それでも彼女たちの努力の重みや存在の眩しさにふさわしくあるために、私はこれからも、正々堂々重すぎるオタクの道を貫いていくつもりだ。 彼女たちが表舞台に立ち、私たちファンの前でアイドルとしての姿を見せてくれていることの奇跡に、常に感謝し続けながら。
ZINE『towards the light』 issue 1
every kind of thoughts about “girls” より
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trpgplayer-sky · 5 years ago
Photo
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長谷川 遼太郎(はせがわ りょうたろう)
年齢:27歳 / 性別:男性 / 身長:187cm 職業:刑事 / 出身:愛知県
8月6日生まれ 右利き B型 年収:600万円相当
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「んじゃ。俺から自己紹介。主役のお出ましってことで。  長谷川 遼太郎(はせがわ りょうたろう)、これでも一応刑事だ。」
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 日本国内であればよく見られる黒髪黒目の長身細身男性。
 目つきが悪いせいか初対面相手からの信頼を得るのはとても難しく、意図せず言いくるめてしまいがち。加えて、地方での方言癖が抜けておらず、本人は普通に話しているつもりだが、一部の人には悪印象を与えてしまうことも。本人は方言を使っていることを自覚していないので改善するのには時間が掛かりそうだ。
 不良が好むような恰好をしているが、刑事というのもあって中身は結構真面目。その場の状況次第では規則違反であっても黙認する姿勢は何処か警視と似ているところも。刑事というのもあり自身に向けられる悪意等には気づかないようにしているが、心理学に関する知識を齧っているのでどうしても目についてしまうことも。基本的には仕事でしか意識しないようにしている。
 精神を統一させる為に弓道の道に入ったものの、和弓を扱えるような技量は持ち合わせておらず、化合弓は彼からすると非常に重く、扱いづらく感じられたようで、様々な経緯を得て競技人口が多く、和弓と比べて高度な技術を要求することもなく、化合弓と比べたら軽い「リカーブボウ」を扱うことになった。
 元々筋力が高い家系ではない為か、リカーヴボウでもまだまだ重く感じられる様子。パーツに関しては半年近くかけて何とか覚えたが、最初の目的である精神を統一することはできたかは不明。しかしながらも彼にとっては非常に有意義な趣味となっているようだ。(なお、PLはパーツ等を覚えてないので答えられないです)
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【能力値】
STR8 CON9 POW10 DEX9 APP8 SIZ17 INT13 EDU18 HP13 MP10 幸運50 アイデア65 知識90
HP:13 MP:10 SAN:48/96
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【技能値】
回避58 キック50 弓50 応急手当50 聞き耳75 追跡50 図書館55 目星69 運転50 言いくるめ65 説得50 クトゥルフ神話3 心理学75 法律50
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【所持品】
・手持ち  財布、手袋、スマホ、警察手帳、懐中電灯
・車内  リカーブボウ、リカーブ用完成矢、スーツ
【アーティファクト】
 お祝いのケーキの置物  部屋に飾っている限り、神話技能以外の好きな技能に+1%。その1%がいつか救いになるかもしれない。
【魔導書】  ネクロノミコン(キタブ・アル=アジフ)  正気度喪失1D10/2D10 クトゥルフ神話技能に+18% 解読不可
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【踏破シナリオ】
・アビス・キラー
「すべては私のせいだというのに…本当に…申し訳ございませんでした…。」
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・刻限の種   クトゥルフ神話技能+2%
「…人間は、死ぬ時は死ぬんだ。…彼も、天命だったと、思うよ…。」
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・人を望みし者   目星+3%
「流石に…。流石に亡くなった友人の息子を殺せるはずがねぇだろ!!!!」
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・見えない君と待ち合わせ
「勝手に人の可能性に掛けるのは自由だが、俺なんかに掛けるな。俺はお前が思う以上に最低な人間で、この後もどうせ行く先々で死者を出すだろう。…こんな奴、助けずにさっさと見殺しにした方が良かったと思うぞ。」
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・忘却のゴミヶ原 (NPCとしての参加)
「慈希留先生に救われた命だ。どうせ救われたもんだから必死に生きなきゃアカンだろ?その為に救ってくれた訳だと、俺は思ってるしな!!」
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・閉鎖病棟で鬼は死ぬ (NPCとしての参加)
「ああ、ああ…うん。慈希留先生…うん…。……大嫌い。だから、死ね。」
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・王の晩餐
「よっす!!投票は五分五分だったようだな!!俺が来たから安心しろ!!!」
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・セックスしないと出られない部屋 (NPCとしての参加)  聞き耳+10%
「ふふっ…。かわいいなぁ…。とってもかわいい。」
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・馬鹿参り  呪文習得「記憶を曇らせる」
「隠し事ばかりでもううんざりなんだよッッッ!!!!!!!」
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・狂愛の夜  クトゥルフ神話技能+1%  図書館+5%
「愛の形を間違えるな。愛も行き過ぎれば暴力に成り得る。」
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・終わりなき病の処方箋 (NPCとしての参加)
「だから、お前もそれを飲んで死んでくれや。」
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・やさしい朝をくださいね  不定(10-強迫理念に取りつかれた行動)を発症。2~3時間に一度、特定人物への安否確認を行わないと不安で仕方なくなる。期間は8月6日から11月4日まで。
「…二人の手を無理矢理取って、胸を張って先導できる人になりたいんだ。俺は。『…怖くない。大丈夫。俺が居るから。』そう言って、狂った世界の中でも安心して飛び込んで…正気のまま帰って笑い合いたいんだ。…多少壊れたって、幾度もの絶望の先を歩んだ俺達なら…その狂気すらも乗り越えられる。」
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・なんでもない日おめでとう!  探索者「佐々木アンリ」からKPの了承の元「ネクロノミコン(キタブ・アル=アジフ)」を譲渡  アーティファクト習得「お祝いのケーキの置物」  回避技能+10%
「んじゃ、帰るとしますか!何だかんだお前らと一緒に遊ぶの、嫌いじゃなかったからまた遊んで欲しいわ!」
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【アーティファクト一覧】
・お祝いのケーキの置物  部屋に飾っている限り、神話技能以外の好きな技能に+1%。その1%がいつか救いになるかもしれない。  長谷川はどうやら目星を選択したようだ。(目星+1%)
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【入手魔導書】
・ネクロノミコン(キタブ=アル・アジフ)  探索者「佐々木アンリ」からKPの了承の元、譲渡する。言語が「アラビア語」に当たる為、現時点では解読不可。
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【入手呪文】
・記憶を曇らせる(馬鹿参り)  この呪文の対象になった者は、ある特定の出来事を意図的に覚えていることができなくなる。この呪文をかけるためには1D6マジック・ポイントと1D2正気度ポイントのコストがかかる。呪文の効果は即時に現れる呪文の使い手は対象が目に見えていなければならず、対象は呪文の使い手の指示が受け取られるような状態でなければならない。呪文の使い手のマジック・ポイントに買った場合、対象は1つの特定の出来事に関して頭が働かなくなってしまう。その出来事が非常に恐ろしいものであった場合には、その後になってもそのことに関する漠然とした悪夢を見るということはあるかもしれない。呪文が失敗した場合には、その出来事は対象の心にかえって鮮やかな記憶となって残る。  呪文の使い手は呪文をかけようとしている出来事を知っていなければならない。すなわち「お前が昨日やったことは忘れろ」という曖昧な命令を出すことはできない。「モンスターに襲われたことを忘れろ」というように、具体的な出来事を示さなければならない。
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