curryshokudo
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curryshokudo · 4 years ago
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カレー屋なので毎日カレーを作り続けているのですが、味づくりは日々、本当に試行錯誤です。たとえば当店の定番カーリーチキンカリー。幾度もマイナーチェンジし、開業当初と比べスパイスの強度はそうとう高まっています。
具体的には、よりいっそう複雑な芳香が放たれるように、スパイスを幾重にもかさね、香辛料の種類や量、入れるタイミングなどを調整してきました。もちろん今が正解というわけではありませんが、自分としては納得解に近い感触を得ています。
ただ、難しいのは作り込みに作り込んだ味が、必ずしも美味しいわけではないということです。作り手のエゴにまみれた「あざとい」美味よりも、「いさぎよい」滋味のほうが、最終的には愛されるように思うのです(人間でも同じことが言えそうですね)。
そもそも印度亜大陸で愛され続きてきたスパイス料理は、その構成要素も調理工程もシンプルでソリッドです。そこには、いたずらに素材をいじらない「いさぎよさ」があります。実際、インドの現地で見てきた料理は素朴で力強いものでした。素材を刻む、油とスパイスで炒める、塩をして仕上げる、以上!みたいな。それでいて味わいが豊かなのだから、料理とは不思議で奥深い。いたずらに素材をこねくり回すことは、美味の追求に関して愚策なんだと思います。
では、どのようにして、おいしさをヒトサラに実現していくのか?料理に対する態度というものが重要になるでしょう。ひとつの料理をどのように仕上げることが、自分にとって「おいしい」のか…価値基準・判断基軸を持つことが料理人には求められるのだと思います。そこがブレてしまうと、味の個性や特長を確立することは困難です。
つまり、求められているのは味に対する哲学であり、料理に関するグランドデザインなのだと思います。一つひとつの料理の役割を考えつつ、力強くシンプルに仕上げていく。そんなインド亜大陸の家庭料理は意外にも和食に通底する味づくりの共通項があるようです。
考察しつつ書き連ねているのですが、インド料理と日本料理とは、まるで相反するベクトルで成立しているようでいて、実はかなり重なる部分もあるように感じてきました。それは、素材に対してリスペクト、敬虔さを持つということです。そして、食べる人に寄り添う料理であることです。
寄り添う料理、ひとまずキーワード的に書いてみましたが、インド料理にもそして僕の住む日本の家庭料理にも、美味しい料理というのは「人に寄り添う」ことが大事なのだろうと思えてきました。冒頭に、あざとい美味より、いさぎよい滋味のほうが愛されると書きましたが、つまりはエゴをいかに抑制しつつ、自分の味わいを追求していく態度が大事なんだと思います。
明日も店の厨房に立つ僕ですが、自分の料理はお客様に寄り添えているのか?考えることが、より美味しいカレーを作る起点になるのだと考えます。そして、だからこそ、試行錯誤は続くのです。正解はない、納得解しかないこの世界の中で。
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curryshokudo · 5 years ago
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お酒を断って今日で985日になりました。そんなアル中の僕ですが、今度の日曜日の夜、かりい食堂にて居酒屋営業いたします。お酒は飲めなくなりましたが、酒呑みヴァイブスは十二分に充填しております。気の利いたお酒のアテに、フライパン片手にダンシングします。一緒に呑んで、しゃべって、ごきげんなお時間を過ごせたら幸いです。
合言葉は、平和トゥーザピーポー🎵
明日の平和のために、日曜の夜に乾杯しましょう。よろしくお願いします。
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curryshokudo · 5 years ago
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かりい食堂の定番「カーリーチキンカリー」をばっちり仕込んでいるところ。2006年から試行錯誤を繰り返し、今では15種類のスパイスを厳選して使用しています。
もともとは南インド、チェンナイのレシピでしたがあれこれ手を加えたり、工程を見直したりしているうちに「かりい食堂オリジナル」なレシピになりました。
香りの決めてのひとつはアジョワンシードです。それに加えマスタードシードの香ばしい匂いもステキ。アジョワン&マスタードって、なんかサイモン&ガーファンクルみたいなコンビ。
チキンカリーを美味しく仕上げることは、僕にとってなによりも基本中の基本です。もっと言えば、チキンカリーだけでお店を成立させられたらとも思うことがあります。たとえば、渋谷にあるムルギーみたいに、カレーが1種類でみんなその味を求めて来店するような。
いま、僕のカリーは愛されているのか?ムルギーのカリーに僕は近づけているのか?理想は遠く、日々のカレーづくりは一進一退を繰り返しているようで…僕は成長しているのだろうか?進化しているのだろうか?どうなんだ。
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curryshokudo · 5 years ago
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将棋とはジャスト才能の世界なんだと思われるが、天才達が繰り広げる棋界において、最終的な勝敗を分かつ要素っていったい何なのだろう。天才の閃きか、勝利への執着か。
カレーの世界においても、凡百のヒトサラを蹴散らす天才のヒトサラを成立させる要素とは何か、ひたすらカレーを好きだと思える継続力か、スパイスの自由を謳歌する奔放さか。
天才という存在をつくづく考えさせられる、それが今回のNumberの将棋特集だ。
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curryshokudo · 5 years ago
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当店の名前「かりい食堂」は、昔「仮居食堂」という漢字表記でした。名前の通り、4年ほど前から月に1回のペースで間借りカレーをやっていたので、その頃は仮居食堂で営業していました。
その頃は実店舗化を目指しながら毎月いろいろなカリーづくりに挑戦していました。その頃に培った経験は今の日々のカレー屋稼業に生きています。間借りカレー、いろいろ大変だったけど面白い経験を詰めました。
あとは、僕の大好きなアーティスト「カヒミ•カリィ」も踏まえての「かりい食堂」でもあるんです。意外とこれを言うのは初めてだったりして。渋谷系の音楽、そのスタイルやアティテュードは僕のモノづくり、カレーづくり、店づくりのベーシックになっているんだと思います。
膨大な音楽知識をもとにした編集&サンプリング的な作曲手法、DJ的な音楽創作、それらはかりい食堂のカレーにも通底しています。僕のカレーは、印度亜大陸のスパイス料理の数々を踏まえた上で、ヒトサラの上にサンプリングし編集して再構築しているものです。
カレーと音楽、それらは僕の基本要素。明日はどんな音楽を流して、カレー屋をやろうかな?考えるとすこしワクワクしてくるのです。
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curryshokudo · 5 years ago
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先日のディナー、神楽坂の想いの木にて洗練されたインド料理のコース。
タンドール料理のかぐわしい火入れの加減、スパイスの香り、ぐいぐい食欲がそそられる魔法的な味わいでした。メインのカレーはバターチキンと野菜のカレー。2品とも北インドなスパイスづかいで、ナッツやクリームが感じられてリッチなテイスト。クリスピーなナンと共にいただくと、至福。
さすが、名店の貫禄。インド料理の多様性と奥深さを感じて、いろいろ勉強になりました。
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curryshokudo · 5 years ago
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Tumblrの使い方、徐々に慣れてきたかな?
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curryshokudo · 5 years ago
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9月になりました!
今月はいろいろ新しいことをやっていきます。
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curryshokudo · 5 years ago
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僕の大好きなカレー
渋谷は百軒店にある「ムルギー」のカレー。
青春の思い出が詰まった大切なヒトサラです。
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curryshokudo · 5 years ago
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高円寺 あづま通りにある「かりい食堂」です。
これから、こちらに当店のいろいろをお伝えしていきます!どうぞよろしくお願いします。
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