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文化的マクロファージの生態記録
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fuyuubutu0 · 2 months ago
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シャーロック・ホームズの凱旋 感想
刊行:2024年 著者:森見登美彦
・今作は森見登美彦によるシャーロックホームズシリーズの二次創作だ。 彼の十八番的世界観である京都とシャーロック・ホームズの世界の融合が奇妙なだけではなく、原作と今作を不可解な現象でつなげることによって、二次創作感を薄めていたように思える。
・結局ホームズのスランプの原因は何だったのだろうか?やや急ぎ足で読んだ��いで判然としない。
・「モリアーティ教授は世界を終わらせるべく派遣された登場人物である」という設定は、歴史小説を自分の本分と考えていたコナン・ドイルがホームズシリーズが著名になり過ぎたため、ホームズを倦厭するようになった事を彷彿とさせるものだった。 森見登美彦はしっかりと『ホームズ』を読み込んでいることがわかる。
・『熱帯』のような、茫洋とした物語だった。
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fuyuubutu0 · 2 months ago
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チ。 ―地球の運動について― 感想
2025/5/4~6
ABEMAで視聴。 まだ天動説が信じられていた時代に、地動説を唱えた人たちの物語。 既存の常識を覆し信仰や周囲の人間に歯向かい、真理にたどり着く過程に興味がある。
既存の常識を覆す様、強大な権力に人々が抗い細々と綿々と受け継がれていく様がとても面白かった。 また、「チ(知識や知性)」の大事さがありありと描かれた物語だった。 同作者の「FACT」も興味がある。
作者の「タイトルを一文字にすることによりSNSでのエゴサーチを困難にし、作品と視聴者を強制的に1対1で向き合わせる」という意向が面白い。確かにこれは自分でまず思考するべき物語だ。
サカナクションの曲は初めて聞いたが、ボーカルの人の歌い方が独特で癖になる。OPは綿々と続く意志や概念を怪物に例える様が印象的な��。
第1話『地動説』、とでも呼ぼうか 2025/5/4
・ラファウはとても賢く八方美人を演じて生きようとしているが、自分の好奇心に抗えず周囲の人間を小馬鹿にしている。  常識に歯向かう下地はすでにある。 ・「その理論に美しさはあるか」は一見合理性を欠いた主張に見えて、その人自身の知性と直観にダイレクトに問いかけるとてもシンプルかつ合理的な問いだ。  ラファウがつい一石を投じたところからも、知性を磨いた人間にこそこの問いは無視できない問いになるのだろう。 ・神学に捧げよと言う義理の父と、天文をやれと言う異端者。ラファウはどちらを選択するのか。  あるいは周囲の人間をだますのか。
第2話 今から、地球を動かす 2025/5/4
・フベルトはもう退場か。とてもわずかな出番だったけど、最も大事な「次の誰かに託す」ことをやり遂げた。 ・「神やこの世を肯定したいがゆえに自然を見て学ぶ」とは、とても理にかなっている。科学とは現象の中に神を見出す行為なのかもしれない。 ・ノヴァクは大事なもののためならどんなに残虐な事でもできるタイプか。彼は彼なりの愛と正義で動いているのだろう。 ・ラファウの父親も、元々は天文学を学んでいたのだろうか?
第3話 僕は、地動説を信じてます
・フベルトとポトツキは共同で地動説を研究していたのか。だからラファウを守るために天文をやめろと言っていた。  おそらくラファウの研究を密告したのも彼の命を慮った結果だろう。いい父親だ。 ・ラファウは今まで通り嘘八百を並べて大学に行き年月をかけて周囲を欺き、とても巧妙に地動説の研究をしていくのだと思っていた。  しかし最後まで地動説を信じ、火に焼かれた。 ・ノヴァクがとても困惑していた様が印象的だった。彼は狂人拷問者ではなく、とても敬虔な信者だった。 ・いかに賢く地動説に魅せられたといえど、死と拷問を前にして落ち着きすぎじゃないだろうか。  まさにノヴァク曰く「狂気」とも、ラファウ曰く「愛」ともいえる。  「あなたがたが相手にしているのは僕ではない。異端者でもない。ある種の想像力であり、好奇心であり、畢竟、それは知性だ」はとてもいい言葉だ。人間の内面は権力では到底制御しえない物だという事を言い表している。
第4話 この地球は、天国なんかよりも美しい
・オグジーはニヒリズムにどっぷりつかってるなぁ。  「神は死んだ」と言われたら、それこそ死にかねない。いやむしろ死ぬことすら選べなさそうだ。 ・神が徹頭徹尾完璧で���上な存在ならば、なぜ地球が至上至高の世界ではなく底辺なのだろうか。 ・グラスの予想が外れたのは天動説ベースで星をとらえていたからだろうか。あるいはただの願望か。  「不正解は無意味を意味しない」むしろ、疑問を持てて初めて学びが始まるのだろうか。 ・異端者の「観測不可能な夢物語に逃避せず、明確に観測できるこの世界を礼賛せよ」という言葉は、信仰を持たない僕には自然に聞こえるが、信仰を無二の常識として信じている二人には抗わざるを得ない言葉だったのだろう。 ・この作品は見る人間によっては「既存の常識を疑うことこそが絶対的な正義なのだ」と捉えかねない。  常識をそのまま信じず知性の光を当てて精査することを貴ぶ作品だと僕は捉えるが、見る人間によっては全く見当違いな感想になり、それはもしかしたら「論理無くただ逆張りする人」を作りかねないのかもしれない。  それは結果的に孤独感と劣等感を個人の中に育み、むしろ知性を遠ざけ安易な妄信を引き寄せかねない。  既存の価値観をひっくり返すことに安易な快感を覚えず、疑心と知性を上手に扱える人間でなければこの作品を正しく捉えることは困難だろう。
第5話 私が死んでもこの世界は続く
・グラスは人間の不死性に気が付いたか。この世への希望とともに異端者に託され、オグジーに託したのだろう。  また彼はずっとオグジーの意思を尊重していた。  異端者の言葉を信じつつオグジーの天国礼賛を否定せず、それを選択肢として提示できるのはとても大人だ。  そしてグラスも左遷された修道士に知識を託す。一人一人の異端は散っていくが、その意志は細々と、連綿と託されていく。 ・馬車を引く馬を的確に射貫くノヴァクは有能だ。彼は様々な異端者を見て何を感じるのだろうか。  身近にいながら傍観するその立ち位置が一番僕に近いのかもしれない。
第6話 世界を、動かせ
・「教会は免罪符で金を稼いでいる」ということは、ルターが現れる前の時代か。 ・「賢いだけではだめだ」はいい言葉だ。チャンスに貪欲で、時には大胆な行動に出れなければ真実はつかめないだろう。 ・考え方が一つ変わるだけで夜空の見え方が違う。知性とは世界を変えるものだ。 ・僕は今「それが常識だから」という理由でのみ地動説を支持しているが、作中の天動説支持者と同じだと思う。  要するに思考停止している。仮にそれが正しいとしても本来は自分で思考し模索するべきなのかもしれない。
第7話 真理のためなら
・バデーニは己が名を挙げることだけを考えている。オグジーがフベルトの意志を尊重することを選ばなかったら、綿密と紡がれてきた意志がここで途絶えたかもしれない。オグジーは賢くはないが、意志の連続性の重要さはとてもよくわかっている。 ・固定概念はどこまでも人を縛る。  コルベが悪人だったら、あるいはヨレンタが賢くなければ彼女は苦悩しなくてよかったのかもしれない。  ラファウの最後を目にしたノヴァクの娘が地動説に強くかかわることになるとは、何たる因果か。
第8話 イカロスにならねば
・突飛な仮説にこそ時に真理が隠れているのかもしれない。無論それは当てずっぽうでは意味がない。  論理で証明しなければ。 ・キャスト伯は真理を第一に考えてる故に女性軽視は本質的ではないとわかっている。 ・「イカロスの罪は神を軽んじた事ではなく、ロウの翼を過信した無知だ」 これはこの作品を見る我々への警鐘でもある。  無知や偏見を持って今作を見ることはその本質を遠ざける。 ・ヨレンタを通して「大胆さ」が強調されている。  正しさはあれど理解されがたい価値観を広める為なら埒外の事をする必要があるという事か。
第9話 きっとそれが、何かを知るということだ
・たった一人の無知な人間の一瞬の観測が、2000年の知と観測の収束を軽々と凌駕する。  こんな壮大で迂遠な事が果たして現実にあるのだろうか。いや、あるのだろう。スケール感が違いすぎる。  それほどまでに「真理」の門は狭く、見つけづらい。だからこそ何よりも価値がある。矮小な価値観を度外視させる。 ・バデーニの容赦のない言葉は一体何人分の人生を否定したのだろうか。ある意味老人のキャスト伯よりその認識が薄いのかもしれないが、それゆえにキャスト伯より真理に近づくのかもしれない。  しかし「間違いは無意味ではない」とフベルトが言ったように、あらゆる仮説が正しい説を導き出す可能性足りえる。 ・ヨレンタの「文字は奇跡だ」という言葉は、信仰ある人間には重く深く鮮烈に響くのだろう。確かに記録された感情や記録は時間を超越する。大昔の偉人の言葉が現代に通づるところを見てもそれは明白だ。ゆえに文字の集積たる本、その集合たる図書館は文明に生きたすべての人間の生が詰まっている。 ・今作を見た後に軽々しく「真理」という言葉は使えないだろう。一切学ばない人間にはその含意を思い図ることは不可能であり、侵犯する事すら許されないのかもしれない。
第10話『知』
・狭く苦しく閉ざされた現状を打破するのに必要なのは、「チ」  ・オグジーの物語にバデーニは何を見たのだろうか? ・異端審問側に視点が移った。いよいよバデーニたちと彼らが交わり、対立するのだろうか。  完成した地動説は本格的に脅かされるのだろうか。 ・「誰もが文字を使い情報を流布できるようになるとこの世はゴミだらけになる」とは卓見だ。チとツールの普遍化は時に悪貨を際限なく遺憾なくはびこらせる。
第11話『血』
・新米審問官の言う通り、史実でも痛みか��逃れたがった人たちが次々に共犯者をでっちあげ、凄惨な結果になった。 ・秩序を守るために必要なのも「チ」 現状から抜け出すために必要なのも「チ」 相反する事柄に共通の響きの言葉が重要なのは何とも面白い。 ・ノヴァクは彼らを拷問するのだろうか?娘さえも。
第12話 俺は、地動説を信仰してる
・オグジーはようやく信仰を持てたのか。この世に希望が持てるならそれが一番だ。 ・反論がなくなるとキャスト伯のように間違いに膨大な時間を費やしてしまう。人を排除しすぎると反論の余地がなくなり、正解から遠ざかる。オグジーはよくわかっている。 ・オグジーの「信仰」に対してバデーニの祝福。破門されたバデーニだからこそ、独自の信仰に祝福を与えられたのだろう。
第13話 『自由』を
・オグジーの強さは、この世に期待の兆しが見えたゆえなのだろう。己を賭けた戦いだった。 ・自由への渇望は流行り病のように伝播し、一度かかるとそれの奴隷になる。そこに知性の有無や性別や階級は一切関係ないのかもしれない。  ある種のバグあるいは、膠着状態を突き崩し進化の可能性を模索する種子。 ・ノヴァクの見立てが正しいのなら、バデーニはヨレンタをかばっているのだろうか。 ・ノヴァクにとってラファウは今でも鮮烈��存在なのだろう。10年越しにネックレスによって関連者が集うのは感慨深い。しかし彼らが迎合することはないだろう。  また、数々の異端を目にしても信仰と理性を捨てないのは、ある意味信念が強いのかもしれない。その頑迷さは現代において荒唐無稽な言質を論理無くただ否定する人々と何ら変わりないが、己の立つ地面を自分で消し去るような疑念を持てと言うのも残酷な話だ。無知は力。
第14話 今日のこの空は
・オグジーはやっと「自分の天国」に至れたのだな。 ・あれだけ利己主義だったバデーニが最後には他者に感動を伝え、先人の知的財産を守った。「自由」や「真理」への渇望は人から人に伝播する。 ・ノヴァクの怒りや悲しみや不可解さが非合理的かつ執拗な拷問姿勢に現れている。 ・若手審問官は信仰が教義や体制への隷属など表面的姿勢ではなく、本質的なモノだと気が付いたのだろう。 ・ヨレンタをノヴァクが尋問することになり、本末転倒な事に気が付く展開だと思ったが全然違った。 ・天才的な頭脳と鮮烈な憧れと破壊的な無謀さを兼ね備えたラファウはまさに常識破りの道の第一歩を刻むのにふさわしい存在だったのだろう。
第15話 私の、番なのか?
・ノヴァクは敬虔だったがゆえに子供の素直な感性との板挟みになっていたのか。己で信仰を模索する事に思い至っていればこれは避けれた。 ・ノヴァクはアントニの計略に気が付いているのだろうか? ・バデーニの奇策は自由とチへの渇望の種をまくことだった。  しかし頭皮によくハッキリと文字が残っていたなぁ。  正確に字を刻む��とも困難だし、それが不衛生な環境で文字として保たれていたのも奇跡だ。まぁフィクション要素としてとらえよう。 ・バデーニがクラボフスキに託した理由は、彼にチへの渇望の欠片を見出したからだろう。感動とチが確かに伝われば、自然と地動説は再び動き出すと信じて。  なんとも迂遠な見立てだ。
第16話 行動を開始する
・新しい章に突入した。教会の権威的腐敗が進み抵抗勢力が増えてきた。その中の1勢力のリーダーが主人公なのだろうか? ・オグジーが残した本を求めている「異端解放戦線」 その長はヨレンタなのだろうか? ・「異端解放戦線」は思考を放棄させる教会より、己で神を見出す思考や信仰を貴ぶようだ。
第17話 この本で大稼ぎできる、かも
・また視点が変わり、アントニが廃村で出会った老人視点。  彼のそばには聡明な少女のドゥラカがおり、彼女は不安の払しょくのために金稼ぎに貪欲だ。資本主義の権化と言ってもいい。  そんな彼女がオグジーの本を見つける。彼女は商売ベースでこの本をとらえ、物語が人々に娯楽として受け入れられる下地を模索する。  そして老人の保身のために彼女が売られていく。オグジーの本はどうなるのだろう?  今度はオグジーが残した「感動」がどのようにして広まっていくかの過程を描いた章なのだろうか?
第18話 情報を解放する
・科学が地動説を受け入れられる知的下地を作り、羅針盤が世界地図の始点になり、活版印刷により知識がより広範囲に流布される。  これまでの絶対的権威足る教会の腐敗と画期的な発明により新しい世界が始まろうとしているのか。とても面白い。 ・シュミットの思想は一見神を嫌悪しているように見えて、その実は理性や発展性を捨てた敗退的な物だ。驕りを排した点のみは評価できるかもしれない。  かといって、ドュラカのように発展だけを重視すると格差や争いが生まれる。上手くアウフヘーベンできれば良い。 ・細い穴を縫うようにして綿密と続いてきた地動説の論理が人の感情を揺さぶる文章に集約簡便化され、今度は流通の局面に入った。  フベルト、ラファウ、バデーニ、オグジー、そして地動説にかかわってきたすべての人々の意志が形を変えて引き継がれていくのはとても感銘を受ける。   第19話 迷いの中に倫理がある
・ヨレンタはドュラカを通じて25年越しにオグジーと再会したのだな。その人が死んでも文書が残っていればその人は生き続ける。やはり文字は奇跡だ。 ・ノヴァクは一生を掛けて地動説論者を観測しなければならない運命なのだろう。  教会に歯向かっている集団のリーダーが娘だと知ったら何を思うのだろうか? ・一つの強固な前提は新しい権威を産み、思考を停止させる。そして新しい前提が産まれる。  だから人間には意志思想の不死性があり、個人や集団のそれに限界があるのだろうか。 ・信念を揺らがせる何かに出会った時に迷い、結果出した答えが本当の信念なのかもしれない。
第20話 私は、地動説を愛している
・ヨレンタとノヴァクは再会を目前にして永遠の別れを遂げた。権威と固定観念が二人を永遠に引き裂いたのだと考えるととても悲しい。  それにしてもノヴァクは感情がとても鈍い。彼は身元不明の手を握り娘を感じたのだろうか?  ノヴァクは不感症になった人間の総体なのかもしれない。思想の停滞は大事なものをすべて失わせていく。 ・歴史の確認作業がヨレンタを突き動かす。地動説を愛する自分を愛しているからだ。だから己の死を受け入れてドゥラカに手紙を託す。 ・ポトツキへの謝礼は物語の一番最後に彼の子孫に引き渡されるのだろうか。  地動説の始発点たる彼への敬意が危うい過程を経つつもしっかりと受け継がれているのも重要な点だ。 ・いかなる主義思想だろうとこの作品の登場人物たちは神という概念が常に根底にあるらしい。世界観的に必然なのかもしれない。
第21話 時代は変わる
・ドゥラカにすべては託された。シュミットはヨレンタの目的ではなく意志を引き継いだ彼女を後継に選んだ。 ・逃走方法を決断するときにシュミットが行った方法をドゥラカが取ったのが意外だった。  シュミットらを説得する為に彼の方法を選んだのかもしれない。 ・フライはずっと両親の仇を打ちたかったのかもしれない。
第22話 君らは歴史の登場人物じゃない
・アントニはノヴァクに彼の間違いを説いているが、それを助長したのはヨレンタの処刑を偽ったアントニでもある。 ・一生を掛けてアントニの父の妄念に踊らされたノヴァクがとても可哀想だ。 ・アントニは父のかたくなな姿勢を見ているからこそ仮説の一つとしての地動説を受け入れたのだろうか。 ・かつての地動説論者の記録を消去するのは悪手ではないのか。アントニが受け入れているなら燃やす必要はなかったのでは? ・かつての地動説論者たちが「歴史の登場人物ではない」と言うのはとても浅慮だ。  彼らが居なかったらアントニの利益もないというのに。
第23話 同じ時代を作った仲間
・ノヴァクは悪役だったと自分で認識した。しかし、その悪が後世に語り継がれるのならそれは学びの機会になる。  空想のラファウが言った通り、どんな人間ものちの人間から見ればただの記録であり歴史の一部でしかない。  ヨレンタの手を持っていたという事は、ほんの一瞬だけ彼女の顔を見れたのだろうか?死ぬ間際に娘の安楽を想えるのはとてもいい父親だ。  ラファウを処刑する際に自分の痛みに正直になれていたら、ノヴァクは自分の信仰を持てたのだろう。 ・ドゥラカは最後に自分の生きた意味を悟れたのだろうか。朝日を肯定できたことがそのしるしだと思いたい。 ・また主役が変わった。今度は学問を否定する人間が主役だ。
第24話 タウマゼインを
・タウマゼインとはこの世を美しいと思い、それに近づきたいと願う心。 ・常識、知識、動機、方法を疑い、同時に自分の感性や直感や世界の美しさを信じる。これはとても難しいことだ。 ・ここにきてラファウの登場とは。一番最初に出てきた彼とは流石に別人物だろう。 ・地動説はどうなったのだろう。
第25話『?』
・このラファウは知のために他者を排斥することをためらわない人間だ。これは最初に出てきた彼とは違うと思う。最初の彼はもっと純粋だったと思う。 ・疑いと信じることを時にあいまいにして続けられるのが人間。矛盾という混沌をずっと抱えられるのが人間。 ・ポトツキ宛の手紙が届いたという事は、何かしらの利益が出たという事なのだろうか。それは前より地動説が排斥されなくなった証?  そしてそれがアルベルトの疑問を想起し、のちにコペルニクスへと引き継がれたのだろう。 ・今までコペルニクスは地動説を唱えて処刑された人間としてもっとも有名だと考��ていたが、どうやら当時の教皇や枢機卿に受け入れられていたらしい。  常識が変わった。  しかし1616年ガリレオ・ガリレイに対する裁判が始まる直前に、『天球の回転について』は「地球が動いているという」内容が『聖書』に反するとされ、ローマ教皇庁から閲覧一時停止の措置がとられたらしい。 ・これまでの物語の壮絶さに対してやはりその意志はとてもとてもか細く小さい一片の欠片としてしか残らなかった。  物語としてのカタルシスは小さいが、それゆえに歴史を題材にしたフィクションとして説得力があるのかもしれない。 ・最後の2話は少々雑なまとめだと思た。ここまで克明に地動説の連綿な伝道劇をやっておいて、最後にぼやかすとは。もう少し明確な説明がほしかった。
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fuyuubutu0 · 2 months ago
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1Q84
刊行:2009年 著者:村上春樹
タイトルから分かる通り、ジョージオーウェルの『1984年』をオマージュあるいは、村上春樹ナイズド。 (2025/5/21追記 と思っていたが終盤は全然『1984年』の気配がなかった。)
和訳作品である『フラニーとズーイ』を除けば、村上春樹作品を読むのはこれが初めてだ。
BOOK1 4月~6月 読書日2025/4/20~30
・性的加害者に制裁を与える「青豆」と、塾講師でアマチュア物書きの「天吾」の視点が交互に描かれる。恐らく青豆の恋の相手は天吾だが、まだお互いが交わることはない。
・くどいほどに物事を淡々と説明する文章、時折挟まれるセックスの描写、時事問題や古典の要素が特徴的だ。 村上春樹の小説を語るときに官能的な描写を一番の特徴として挙げる人が少なくない。これはあくまで彼があえて設置している、物語の序盤におけるちょっとした見所なのかもしれない。 あるいは人物像描写の一貫。 これは確かに「大人の粋な文学」と捉えられてもおかしくないし、少なからず僕自身もそう感じた。
・青豆がヤナーチェックのシンフォニエッタを聴いたときに恐らく世界線移動が起きたのだと思う。 ゆえに一切知らない事件や警察の変化が唐突に表れたように見えたのだと思う。
・『1984年』のオマージュ作品という要素に惹かれて手に取ってみたが、現状は特に目立った面白さはない。 かといってつまらなくもない。あくまで村上春樹作品を検分するような心持だ。 官能的な描写が人を選ぶかもしれないが、概ね知的で上品な小説だ。 多様な要素が出てくるので、興味のとっかかりとしてもいいかもしれない。
BOOK2 7月~9月 読書日2025/4/30~5/7
・徐々にリトルピープルが二人に干渉を及ぼし始めた。  より顕著なのは、青豆と教祖の邂逅だ。  これによっていままでふかえりの創作上の存在でしかなかったリトルピープルが、青豆と天吾に干渉する悪意ある存在として現れた。
・青豆と天吾の記憶の中にあったお互いの存在が少しずつ明確になり、海岸の波がわずかに砂浜を追おう面積を広げるようにしてお互いの名前を思い出した。  派手な演出無くしれっとお互いがお互いの名前を思い出すので驚いた
・天吾はなぜふかえりと交わったあとに青豆の事を思い出したのだろうか。 「知覚する者」であるふかえりの感性を一時的に天吾と共有した結果、天吾が忘れていた青豆からの「鮮烈な想い」を思い出したのだろうか?  ならふかえりが天吾と交わった理由は天吾のためだったのだろうか?  パシヴァとは天吾に「ビッグブラザー」たるリトルピープルに対抗する為の意識を彼に知覚させようとしたのだろうか?
・天吾とふかえりが交わる場面は官能的であった。 その行為を丁寧に描写し、五感による艶めかしさを想起させ、その行為を回顧と転機の動機として描写することで、官能的だと感じさせる構成なのだろうか。
・そろそろこの物語がどんな帰結を迎えるか想像しやすくなってきた。  直接的な干渉力は無いが明確に歴史を変えるリトルピープルと、各々の欠落や空白を認知した青豆と天吾が対立するという構造がはっきりと見える。  「己のかけている部分、忘れているものに向き合う事の肝要さ」を説いているのだとも捉えられるが安直すぎるし、必ずしも主題に物語が沿っているとも分からない。  しかし、とても普遍的な価値観の重要性を説く側面は強い。
BOOK3 10月~12月 読書日2025/5/13~5/21
・天吾と青豆が1Q84年の世界に踏み入れたことは、二人が出会うための必然だった。この作品は運命的な出会いを描いた物語だった。
・牛河がメインの登場人物として出てきた。 彼も世界の特異さに気が付いたが最後にはタマルに殺されてしまった。 彼は天吾と青豆をつなげるための人物だったのだろう。
・最後まで読んでみてまず出てきた感想が「とにかく長かった」だった。 小学生の日記並みに冗長な部分が多かったゆえに、二人の再会の感動があった点もあるが、やはり長かった。
・収���ミステリアスだったリトル・ピープルやふかえりが最後までそのままだったのが印象的だった。 ふかえりはどこに行ったのだろうか?
・二人がたどり着いた世界は1984年の世界ではある物の、お互いの意識的には全く違う世界なのだろう。
・天吾の母親の詳細は天吾自身には明らかにされなかったが、それは彼が抱えていくべき空白なのだろうか。
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fuyuubutu0 · 2 months ago
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planetarian OVA 〜雪圏球〜
2021年配信
小説を読んで内容は知っていたが、改めて見て、ゆめみにもかつての同僚や約束があったのだなぁ…と、改めて感じた。
里美の「ゆめみには変わらないでほしい」という願いがあったからゆめみは当時のままでいて、屑屋にプラネタリウムを見せられたのかもしれない。 恐らく里美の言葉が無くてもゆめみは変わらなかったが、そう考えるとロマンチックだ。
OVA作成に際しクラウドファンディングで目標金額を大幅に上回る7,798万円が集まったことに驚く。 『planetarian』は僕が思っている以上にたくさんの人に愛されているようだ。僕自身もとても好きな作品なのでとてもうれしい。
switchを持っていないのでまだノベルゲーム版ができないのが残念だ。とはいえ、内容をすでに知っているので優先順位は低い。
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fuyuubutu0 · 3 months ago
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終のステラ 感想
それは未来へと希望を運ぶ旅路
発売日:2022/9/30 シナリオ:田中ロミオ
Keyの「ロボット三部作」の最新作。 このシリー���はどれも人間の種としての死滅、新たな可能性の模索や萌芽がテーマとして共通している。 それゆえに新鮮さが薄いのがやや残念だ。
Keyの『rewrite』のシナリオを書かれていた田中ロミオさんの作品で、発売当初から気になっていた作品。 steamで購入可能なことを今更ながら知ったのでHarmoniaと同時に購入した。 正直期待していたほどではなかったがいい作品だった。 読後感がとてもいい。
フィリアと自分が子を成し己の遺伝子を永遠にし、人類復興の足掛かりにするか、人間となったフィリアの人格を地上のAe型に複写して疑似的な新人類を作ることがウィレムの目的だと思っていた。後者は一部当たっていた。
ジュードとフィリアの旅は、フィリアの人格形成のための旅であった。一番最後にジュードへの殺意が目覚めたことによって飛躍的に人格が成長した事が面白かった。 殺意も人間を形成する大事な感情だという事だろうか。
ジュードがかつてのパートナーや娘とフィリアを重ねていた部分があったとはいえ、最後はフィリア自身への愛情でもってウィレムを裏切る場面はとても良かった。 自分の愛する人を守りつつ、人類の希望も保つ選択だった。
ウィレムのデリラに関する言及は本当だったのだろうか。 事切れる直前のデリラの記憶が正しかったのだと信じたい。
一人の人間が新たな可能性となる展開は『rewrite』を思い出した。
背景やキャラクターのイラストがKeyっぽくなくて新鮮だった。 キャラデザはフリーイラストレーターのSWAVという方。どおりでKeyっぽくないわけだ。透き通った色彩がとてもよかった。 しかし「無垢で善良な女の子」と「ぶっきらぼうな男」の構図はKeyの伝統と言ってもいい。
ジュードが家族を捨てて運び屋として成熟する様はrewriteの湖太郎を想起させた。 ジュードが家族を捨てない選択を取った場合は負い目はなくなってそれなりに幸福も手に入るが、フィリアの発見はできなかった。 湖太郎は未知の篝火に突き動かされた結果孤独な道を選んだが、人類を救済する新たな可能性をついに見つけた。 人間は新たな価値を新しい場所や人などに運ぶための運び屋なのかもしれない。 人間は既存のリソースを根絶やしにしてでも新たなフロンティアを目指して旅をするべきなのかもしれない。 それでも愛情を忘れてはいけない。崇高な目的のもとで遍く上書きされる他者の感情より、個人的で世俗的な愛情が人類を救う為には必須なのかもしれない。 ずっと合理的な判断をしてきたジュードが最後の二択で個人の愛情を取ったことが、この作品のテーマを表しているように思えた。 個人的な愛情が結果的に人類を救うことになる。 これは『Harmonia』にも共通する点だ。
Beginning Journer White Floewer Vast Forets Zephyr Odyssey Shadow of the Almighty No way out Confronatation 
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fuyuubutu0 · 3 months ago
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Harmonia 感想
発売会社:key 発売日:2016/12/29(日本版)
途中まで絵本みたいな優しい��話で癒されるな~と思ってたのに、シオナがレイを監禁するしティピィに物凄く冷酷で辛辣で驚いた。 しかしこれはシオナがティピを守るための行為だった。シオナもつらかったのだろうな。
シオナが銃で打たれたのに外傷がない点や、ティピィが膨大な量の絵を描いていた点(約18年分?)、襲撃者の「経口摂取だけ残す」発言、死んでしまった逃亡奴隷の発言などから、この町はフィロイドの町なのでは…?と想像していた。実際にその通りだった。 なんとなく、じゃあ逆にレイが人間だったりするのか…?という予想も的中していた。
襲撃者の雑貨店襲撃時にマッドがあっさり死んで「せっかく息子に会う気になったのにな…」と思ったが、映画を見終わった時点ですでに死んでいたらしい。 レイの行動が裏目に出てしまった。
シオナが伝えてくれた愛とティピィが200年かけて保存した膨大な知識が地球と二人を再生させた。 この上ないハッピーエンドだ。 彼女らの傍らにいるのは1研究員な何かであってレイではなく、口ぶりから察するにレイや電子図書館の寿命も尽きたころだろう。 彼女らの隣にレイがいないことだけが少し残念だった。
フィロイドと人間が親密になることにより、人間は愛をはぐくめなくなった。 レイが目指した「人間とフィロイドが共存する世界」は、世界崩壊を再び招くのでは?と考えたが、目覚めたティピィやシオナに個体識別名がついておらずパートナーが居ない事から、過度に人間とフィロイドが親密になる事を防ぐことで新しい秩序を生み出したのだろう。
シオナの愛も重要だが、ティピィが守った膨大な知識が無ければ、レイの目指す調和の世界はなかっただろう。 やはり知識は人間にとって愛と同じくらいとても大事なものだ。
レイが調和の世界を達成するまでの軌跡も見てみたかった。
レイ役の西谷亮さんの演技が素晴らしい。 2016年4月に事務所所属となった新人とは思えない演技だった。 新人ながらも表現豊かな演技ができる点がレイ役にちょうどよかったのだろうか。 感情の欠落を思わせながらも自然な均一な声色で、レイが感情を体得するシーンではその欠落を感じさせつつ声色を変化させていた。
BGMはOppidum(町・城市)、Cantus(歌)、永遠の星へ、届けたいメロディが好き。 ラテン語の名称が使われているBGMが多い。
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fuyuubutu0 · 4 months ago
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ペッパーズ・ゴースト 感想
著者:伊坂幸太郎��刊行:2021年
すべての困難や絶望は乗り越えるためにある。
壇がアメショー・ロシアンブルと合流したのが印象的だった。 ファンタジー的な世界観や仮想世界などの非常識がまかり通る中では特段珍しい展開ではないが、ハラショーとロシアンブルが作中作として登場したので、壇や遺族サークルメンバーとは直接かかわらないだろうと思っていた。 爆弾テロで姿を消した庭野らが「ペッパーズ・ゴースト」なら、ハラショーとロシアンブルは「逆ペッパーズ・ゴースト」だろうか。 途中までは壇が布藤鞠子を救っていく物語だと思っていたが、ハラショーとロシアンブルの登場により、読み終わるまで不藤鞠子の存在を忘れていた。 過去に生徒を救えなかったと後悔する壇が、現に苦しんでいる生徒を救うことによって、永劫回帰的な人生を肯定していく物語なのではないか…と途中までは思っていた。
句読点を多用する文章は区切る位置によって読みづらくなるが、今作はとても読みやすく、読み始めてから一気に半分ほど読めた。 久しぶりの感覚だった。
楽天家で発言に裏表がないハラショーと、極度の心配性だが冷静にあらゆる事態に対処するロシアンブルは対照的故にとても良いコンビだった。 やっていることは復讐代行だが、彼らの活躍を期待する気持ちがあった。
ニーチェの『ツァラトゥストゥラかく語りき』を題材にしているだけあって、その導入本に今作はちょうどいいのかもしれない。 ニヒリズムに沈むサークルメンバーと、後悔を引きずる回帰的な人生を変えようと奮闘する壇が対照的だった。 アメショーのメタ的な価値観から始まる今作の「読者側」を意識させる構図は、永劫回帰を首肯しつつもそれに抗えることを提示するためのもののように感じられた。
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fuyuubutu0 · 4 months ago
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鹿の王 感想
著者:上橋菜穂子 初版刊行:2014年
未知の細菌によって変貌した人間と、それを主軸にあらゆる感情、策略、人間が動き出す。 生と死を絶えず揺らめく生命の、その内側の無数の蠢きを見た。
明確かつ豊かにそれらを想像させるような風景や心理描写がとても丁寧だった。
コロナ全盛期の時にこれを読んでみたかった。未知の病に対する人の動きや感情がより近くなる。
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fuyuubutu0 · 5 months ago
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テスカトリポカ 感想
著者佐藤究 発行日2021年2月19日
物語の主題がどこに置かれているのかが捉えづらい作品だった。 現代によみがえったアステカ文明、社会の闇と非条理さを淡々と描くことで、リアリティを追求したのだろうか。
アステカ文明を引きつぐバルミロたちが暗躍を続けることによって、現代でも生贄が絶えず必要な事の非情さを描いた作品だと捉えていた。しかし実際は違っていた。 アステカ文明が滅んだ理由を作者なりに解釈し物語として語ったものだろうか?
登場人物たちの生い立ちが詳細に書かれていることによってリアリティが増していた。 実際にこのような生い立ちの人たちがいるのだろうなと思った。
事実をただ羅列しているだけかのような淡々とした文調が特徴的。 社会の裏側の不条理さや残虐性を表すため?
バルミロはテスカトリポカを見出す対象を間違えていたからコシモに殺された? 本当は皆既日食こそがテスカトリポカ?
「私が求めるのはいけにえではなく、あわれみ」  アステカ文明が滅んだ理由と教訓がこれに集約されている気がする。 現代に生きるアステカ文明たるバルミロは憐れみを持たなかったゆえにコシモに殺された。 テスカトリポカの化身たるコシモによる自滅ともとれる。 しかしそれは、アステカ文明を滅ぼしたコンキスタドール側の思想だ。(キリスト教) つまり制圧者側が語るアステカ文明の滅亡への嘆き。
コシモは順太への哀れみ、矢鈴は子供たちへの哀れみを持っていたから生き残れた?
バルミロが家族や拠点奪われて露店から立て直していく過程が面白かった。 世界の無常さや残虐さを自然に受け入れ、強靭な精神を保ち生きるアステカ文明の精神は見習うべきかもしれない。
最後のコシモの「おれたちはゆめをみたんだろうな」は、バルミロのことだけではなく、アステカ文明そのものがそうだったのかもしれない…という意味に思えた。
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fuyuubutu0 · 10 months ago
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涙を呑む鳥1 ナガの心臓 感想
日本語版初版発行:2024/7/25
韓国版書籍化:2003年
・登場人物や土地以外の固有名詞がほとんど出てこず、形容詞で物や神やキャラクターの特徴を言い表すことが多いことが特に印象的だった。  例えばトッケビの火、各種族の神の名など。
・イ・ヨンドの中に「作品中に必ずしもネタを出さなければならない」という鉄則、あるいは嗜好があるのだろうか?  硬派なファンタジーの中にカブトムシのナーニが出てくるのは奇妙だった。
・1巻の段���ではまだ物語の全容がつかめない。  ケイガンたちが何を成そうとしているのか。  ケイガンは何者なのか?
・ナガの社会では女性ならではの感情の動きがよく見られる。
・様々な王の定義が出てくるたびに、『ドラゴンラージャ』のフチの台詞が思いだされる。
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fuyuubutu0 · 10 months ago
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デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆
2024/8/15 youtube期間限定公開で視聴。
・大人になることで狭まっていく人間の可能性と、それに担保されていたデジモンとの共生関係の終わりを描いた作品。
・テーマとしてはありきたりに感じた。  初代アニメの最終話で語られた「これまでの道のりは平たんではなかった」につながる過程の描写がこの映画の立ち位置なのだと思う。
・メノア役の松岡茉優は演技が上手かったが、やはり一人だけ本職ではないので浮いていた。
・変わっていく子供たちと変わらないデジモン達。  変わるからこそ不安定な子供たちと変わらないからこそ意志がブレず強固なデジモン達の対比。
・初代アニメ最終話で子供たちとデジモン達が共に居たので、映画の最後で別れを回避する方法が出てくるのかと思っていたが、そうではなかった。おそらくヤマトや太一以外の子供たちも一度別れを経験していたのだろう。
・ゲンナイのいう「人はことさら死について言及しないだろう」という台詞が、言外に「別れとは当然のものだ」と言っているような気がした。
・子供が大人になって無限の可能性が無くなっていくからデジモンとの別れが訪れるが、大学生はまだまだ可能性に満ちてると思う。  また、まだ進路が決まっておらず未来が未定な太一とヤマトに、真っ先に別れが来るのもちょっと腑に落ちない。  可能性の減少が別れのトリガーなら、現状生け花師と医者と社長で未来が定まっている空、丈、光四郎に真っ先に別れが訪れるはずではないのか。
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fuyuubutu0 · 1 year ago
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十万分の一の偶然 感想
刊行:1981/7/5 出版:文藝春秋
新聞に掲載された、高速道路での玉突き衝突事故を捉えた写真がきっかけとなる物語。 発信ツールが普及した現代にも通ずる、ジャーナリズムにも似た功名心と倫理観を秤にかけた作品。
沼井が山鹿と古谷を手にかけていく過程と手段(How done it)は精細に描写されていたが、沼井の動機については描写が欠けていた。
ミステリとして作品を見ると、沼井の思考(Why done it?)や警察の捜査の荒さが歯抜けに思えて仕方がない。 しかし、精細な現場描写や登場人物たちのリアルなやりとりは、作品を安易に消費されるエンタメにせず、硬派で現実的なものに仕上げている。
欲を言えば、この精細な描写で、沼井の行為が明らかになり裁かれる過程までを読みたかった。
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fuyuubutu0 · 1 year ago
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鵼の碑 感想
刊行日:2023/9/14 
作者:京極夏彦
読書期間:2023/12/21~2024/1/9
・『陰摩羅鬼の瑕』からの百鬼夜行シリーズは面白さが微妙だったので、あまり買う気はなかったが、機会があったので購入。  百鬼夜行シリーズを定価で買うことは二度とないと思う。  文量的な読みごたえはあるが、これで2400円は高すぎる。  買ったことを少々後悔してる。
・バラバラに配置された謎がだんだんと合わさっていく過程が面白かった。  長編ゆえに複雑化した人物相関が不明瞭なことも合わさり(単に僕が把握できてないだけ)、最終的に判明した謎の正体は期待していたものではなかった。  これが今回のテーマなのかもしれない。  作中で陰謀論への言及がたびたび見られる点や、「悪意が絡んでそうな巨大な企みごとが、実は偶然の重なりであった(隠された巨大な企みはあったが、経年とともに反故になっている)」という点は、作者の陰謀論への見解や、それに惑わされる人への主張なのかもしれない。  昭和の世を舞台にはしているが、こういうところは現代的だ。あるいは、今も昔も変わらないのかもしれない。  また、こういった内容は映画の「CUBE」に似ている。
・信仰の心で化学を恐れた築山と、科学の観点から信仰的な恐怖へ至った寒川は、陰謀論に惑わされてしまう人の典型例なのかもしれない。  作中では比較的学があり、慎重な思考の二人ですら間違った視点に至るのが恐ろしい。  分からないものを分からないと断じ、ひたすら遠ざけることも大事だ。それには己の無知や劣等感や優越感を自覚したり、「嘘こそが本当かもしれない」という思い込みを捨てる必要がある。  「真実」は時がたてば表に露呈する物なので、荒唐無稽な妄想で病み荒み、孤立する必要はない。
・登場人物たちの心理描写がよく言えば丹念、悪く言えば冗長。  謎の配置中は登場人物の描写で楽しめるよう作られてるのだろう。
・唯一残った謎は寒川の行方だ。彼はどこに行ったのだろう。  もし次回作で語られるのだとしても、僕が知るのは恐らくかなり後になってからだろう。
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fuyuubutu0 · 2 years ago
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CHAOS;CHILD 感想
初エンド日 2023/8/9
・すべては拓留の無自覚の願望が引き起こしたことだった。  ミステリの探偵役が自身の欲望と作品内の立ち位置を自覚するとこんな感じになりそう。  『ドラゴンラージャ』のドラゴンロードの「人間は常に自身に対する理解が難しいようだ」が思い起こされた。
・Ovre sky endでの拓留はどうなったんだろう?  心電図の音がピーとなっていたので死んだ?そして世莉架が外に連れ出した(死体を持ち出した?)結局普通の女の子にはなれなかったということだろうか。
・来栖がとても好きだったので、途中で死んでしまったのが悲しかった。しかも殺したのが世莉架だったから驚いた。  拓留が危険な場所に行くときに決まって「鍵が開いてる」と発言することから、途中から世莉架が真犯人なのでは?と思ってはいたが、まさかこんな展開になるとは。
・香月がキャラとして置物すぎて謎だったので、個別ルートは一番最初に見ようと思う。  エンスー2のつながりで拓巳が出てくるのか?と思いもしたが、全然そうならなかった。
香月華END 2023/8/16
・拓巳がかなりしっかりと絡んできて驚いた。  委員会にマークされてはいるもののエンスー2はしっかりやっているのは拓巳らしい。しかしなぜ?  しかもだいぶレベルが低いようで、エンスーのころの名声は地に落ちたのだろうか。  最強のギガロマニアックスなのに微妙に頼りにならない。 彼が大っぴらに動くわけにはいかないんだろう。 和久井の話だとカオヘのヒロインたちも委員会にあらがっているようだ。
・ゲーマーの香月が妄想を駆使して大活躍するシナリオと思っていたが、予想は少しだけ外れていた。  活躍はしていたがあまり主体的ではなかった。 まぁ香月らしいともいえる。
・和久井が悪役なのは驚いた。  拓留たちとやり取りしてる間も口調が変わらないのが「狂気が彼らにとっての正気」だということを感じさせて良かった。  和久井あるいは委員会は単純な「破壊の権化」ではなく、世界の秩序を保ったうえで操ろうとしているのかもしれない。
・改めて尾上の純粋すぎる狂気があらわになった。  特に最後のセリフにはぞっとした。  拓留の劣等感や肥大した自意識の代償が大きすぎる。
・来栖いじめがひどい。  一番好きなキャラなので、何度も苦しんで死ぬ場面を見るのはちょっとつらい。拓留に感情移入がしやすいという利点もあるが。
有村雛絵エンド 2023/8/16
・TRUEだと雛絵が幸せにならずに終わりBADだと幸せで終わるので、TRUEとBADが逆な気がする。  TRUEはハッピーエンドだろうと思っていたので「こんなことってあるんだ」と思った。  しかしよく考えてみれば、香月ルートもハッピーエンドとは言えない。  やはり尾上をどうにかしないと拓留は幸せになれないらしい。   雛絵が罪悪感の具現である「兄」や他人の嘘を克服する過程が楽しみだったので割と残念だった。
・拓留と雛絵のデートを根掘り葉掘り聞こうとする来栖が歳相応でとてもかわいかった。  来栖がひどい目に合う場面ばかり見てるので新鮮だ。
・本当の「情報強者」とはニュースや情報を収集しつつも過度に取りざたさず、他人の心に配慮ができる人間だと思う。  そしてそんな人間はほとんどいない。  過度に情報を探ったり「情強だ」と傲慢になれば、結局は情弱と同じで人を傷つけてしまう。
山添うきエンド 2023/8/23
・介護エンド。雛絵ルートとは違った切なさがある。 ・うきの私服と青崎夢がかわいかった。 ・BAD ENDはうきの妄想が半端だったゆえに後味の悪い終わりになったのだろうか。 ・『胡蝶の夢』がモチーフになっていることがわかりやすい。  うきの夢か、拓留の夢か。
来栖乃々エンド 2023/8/28
・一番平和かつ拓留が成長したルート。  本編と香月ルートでの乃々いじめとのバランスを保つかのようないい話だった。  拓留が乃々への恩を思い出す場面はもう少しじっくり描写してほしかった。  各個別EDはビターエンド寄りだったのでハッピーエンドになるとは想像してなかった。
・本編ですでに暴走している尾上だが、今回は乃々に対する強い嫉妬で動いていた。  尾上の存在が消せるなら本編でもこうしてたらよかった気がする。
・暴走してとことん悪手を打つ川原が少し可哀想。
・久野里の「脳に電極ぶっさすぞ」はシュタゲの紅莉栖を思い出させた。  紅莉栖は後輩にも言ってるのかw
TRUE END 2023/9/1
・尾上の正体を知った時から拓留が拓巳のように老化しない理由が気になっていたけど、それがしっかり説明されていてよかった。  ある意味『CHAOS;HEAD』をやってる人だけが気が付ける伏線かもしれない
・今までのルートでは学校自体は普通だと思っていたからとても驚いた。まさに思考のデッドスポット(死角)
・来栖の老婆姿の衝撃が大きかった。  ずっとあの姿だったのか…。想像すらしてなかった。
・TRUEは久野里ルートも少し兼ねてるのかもしれない。  彼女の己の力で道を切り開��うとする気高さは紅莉栖の影響なのかもしれない。  アメリカ時代のエピソードも気になるところだ。
・和久井の「被支配者は下位の存在を見下し、支配からの脱却を考えない」は的を射てる。  陰謀論はとても荒唐無稽だけど、芸能人のスキャンダルやネットの炎上に反応するのは安っぽい感情に己を没する行為だ。
・拓留と尾上は互いへの依存と戦い続ける「同志」になったのかもしれない。  二度と会うことはないだろうけど、依存を超えた共存関係になれた。
・来栖(泉里)、うき、香月、雛絵がカオスチャイルド症候群から脱し、各々の悩みから解放されているのがうかがえて、晴れやかな気持ちがした。  来栖以外が各ルートでは救われなかったのは、彼女たちがカオスチャイルド症候群から脱しないといけなかったからか。
・拓留もCHAOS;HEADの拓巳や、STEINS;GATEの岡部のように、  ずっと委員会と戦い続けることになるんだろう。
・今作でのギガロマニアックスの能力的制約を見て、CHAOS;HEADのギガロマニアックスのすごさを感じた。  原種と副次的なものとの違い。
総括
・「徐々に大きな陰謀に巻き込まれていき、それを乗り越える主人公たち」という 科学ADVシリーズの醍醐味をしっかり味わうことができた。
・ずっと「拓留は拓巳や岡部に比べると魅力的に欠ける主人公だ」と思っていたけど、TRUEを見て印象が変わった。  優越感や依存心から脱して尾上を変え、彼女を目の前にしても嘘を貫く姿がかっこよかった。
・来栖ルートと香月ルートが特に面白かった。  香月ルートをやってカオスヘッドのプレイ意欲がわいた。  (まだ個別をすべて見れていない)
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fuyuubutu0 · 2 years ago
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DokiDokiGraduationStory 感想
・ドキドキ文芸部の二次創作。  『+』の追加シナリオに本編要素を少し取り入れた様な構成が特徴。  改めて本編のクオリティの高さを思い知った。
・モニカが世界の真実を吐露した時の一枚絵でプレイをやめようかと思った。
・本作のようなメタ的演出やじりじりとメンタルに迫ってくるような描写が無かったのでちょっと物足りなかった。やはり『DDLC』は演出あってこそだ。
・唐突な恋愛要素とモニカのスクリプト改変の陳腐化がどうしても際立って見えた。  本編のような第四の壁を思わせる描写の積み重ねが無いために、モニカによるプレイヤー認知がとても唐突かつ薄い。
・全員の口調はうまくトレースできていた。  特にユリとナツキのやり取りには、描写の精巧さの面でもほとんど違和感がなかった。
・主人公の立ち絵は出てきてほしくなかった。  二次創作だから許容できるが、やはり『DDLC』において主人公は、プレイヤーが「文芸部」を観測するための媒体でいてほしい。  とはいえ、本編にない要素を独自に取り込めるのは二次創作の利点だ。  逆に媒体である主人公が自我を持ち自分の役割や世界を壊していくシナリオもみたかった。  なので「世界をループする」の選択肢から違う話が展開されるかと思いきや、本当にループするだけだったのは拍子抜けだった。  
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fuyuubutu0 · 2 years ago
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2023年7月 映画集中視聴月間記録
Amazon primeの無料体験を利用して映画をたくさん見た。 映画を見ること自体もそうだったが、色んな人とウォッチパーティをするのが楽しかったので、またやりたい。 映画をいたずらに消費したくないし、特別感を持たせるためにprimeを続けなかった。
キャスト・アウェイ 2023/6/13 ・チャックのサバイバル能力が強すぎるw ・人は徹底的に孤独になったとき、イマジナリーフレンドを作り出すのかもしれない ・4年間社会的に死んでいたチャックと彼を葬り新しい家庭を築いたケリー。  「時間に支配されている 時間がもたらす影響からは逃れられない」が作品のテーマなのかもしれない。
CUBE 2023/6/15 ・こんなに面白い映画を見たのは久しぶりかもしれない ・リーダー気質の人って基本的には頼りになるけど、時に傲慢不遜に見えるよなぁ~~ ・「世界には陰謀なんてなくて、個人が世界を切り取って日々の仕事や日常に没頭してるうちに、悪意なく誰かが不幸になる(要約)」 という言葉が印象的だった
JUNK HEAD ・ストップモーションで一人で作ってるのがすごすぎる  ・背景やキャラクターがとても精巧で、アクションシーンではすごくよく動く  ・深遠な廃墟のような世界観、不気味なモンスター、謎言語でどんどん世界に引き込まれていった ・場面や展開が転々と変わり、時にギャグやアクションが入るので飽きづらい構成になっていた。物語としても完成度が高い。 ・主人公が物理的にあちこちを転々として、行く先々で待遇や体験が違うのが面白かった・人間は生殖能力がないらしいけど、主人公が付けてるマスクが量産化できれば人を不死&機械化できそうだ。その辺りは続編で明らかになるのかな。
ミッドサマー 6/20 ・典型的なヤバカルト ・日常から隔絶された環境だから、フィクションとしてしか見れなかった   もっとリアリティのあるカルトを描いた作品だと思ってたからちょっと残念  ・常軌を逸した出来事がものすごく静かに行われるさまは印象的だった ・クリスチャンのセックスシーンはシュールだった 女性のおっぱいがきれいだった ・ペレはダニーの心の傷につけこんで「家族」にしようと最初から企んでいたのだろうか それとも、最初から善意だったんだろうか もし善意なら狂気だ
ペーパーマン 6/22 ・他薦 ・一言でいうなら、こどおじ礼賛映画  ・将来自分が結婚せず孤独でいるならこの作品がこの上ない癒しになるだろう   しかし、そんなときは来ないほうがいい
ワイルドスピードアイスブレイク 6/26 ・エレナとトレットの間に子供がいたとは   トレットはなぜレティと子供を作らないんだろう  子供が「ブライアン」になり、実質的にト���ットの相棒になるのだろうか  レティはエレナとトレットの仲を受け入れられるのだろうか 死亡扱い中にできたことは言え、心境は複雑ではないのか?次回作以降で語られたらいいな ・デッカードが母親に弱かったり子供を丁重に扱っているのが面白かった   しかし彼はファミリー否定派ではなかったか? ・ホブスの娘の不満も解消して、ちゃんと「ファミリー」に一番重きを置いてるのが、作品として一貫していて良かった
NOPE 6/27 ・他薦 ・つまらなかった   緩急に乏しいシナリオ運び、たいして怖くないホラー場面、大量に人を殺せるUFOが巨大風船で破裂するという拍子抜け感   これほど退屈な映画があるのかと、ある意味新鮮だった
イーグルVSシャーク 6/27 ・他薦(ペーパーマンを勧めた人と同じ) ・発達障害気味の女主人公いじめっ子への復讐を目指してシュールな修行を続ける陰キャの話。 ・リリーがジャロッドを許したのは庇護欲からか同情心からか。 ・ジャロッドの修行が子供の遊びのようでシュールだった。彼自身は真面目なのが面白い。 ・ジャロッドの小物然とした振る舞い、こだわりが強い面、自尊心の強さ、リリーの空気の読めなさがまるで自分を見ているようだった。他人から見た自分の言動は割とシュールなのかもしれない。
セッション 6/30 ・他薦 ・「生半可な練習や熱意では新たな偉人が生まれない」というフレッチャーの理論は一理ある。  しかし若い生徒を時に差別用語を織り交ぜて罵倒し、感情を誘導し、自殺させた事を肯定はできない(創作といえどもそれはただの狂気なので)  フレッチャーの狂気ですら制御できなかったニーマンはきっと音楽家として大成するだろう。 ・肥大していく怒りや劣等感と過酷な練習と才能が合わさったときに新たな偉人が生まれるのかもしれない。  技術だけではなく、才能の開花にも犠牲が必要なのかもしれない。 ・人種や性的指向をこれでもかと罵倒するので、ポリコレがものすごく怒りそうだ。 ・僕にはフレッチャーもニーマンも狂人に見える。 ・公式HPでフレッチャーを「狂人」と評してい��少しほっとした。 ・フレッチャーを全肯定する人間とはおそらく相容れないだろう。  おそらくとても意識が高い人間だろうから。(実力はともかく) ・「新たな音楽偉人を作る」という目的があるはずなのに、ニーマンを貶めようとするフレッチャーがとるに足らない人間に思えた。  どんなに高い目標や才能があろうと、低俗な行為に手を出した瞬間に薄っぺらい「意識高い系」に成り下がる。 ・この作品はネガティブな感情で印象付けるタイプのものだ。 ・フレッチャーからの抑圧を経てのニーマンの反骨と開花を見て、視聴者にフレッチャーを嫌わせる構造になっていると気が付いた。  ある意味「うまく楽しめた」ともいえるが、まんまと構造に乗せられた気がして少し悔しい。
トランスフォーマー ・前に何度も見たので内容ははっきり覚えてた ・ミーガンフォックスがセクシー。このころの彼女が一番好きだ  今も美しいけど顔が濃すぎる。 ・バンブルビーが捕まるシーンは心が痛む
トランスフォーマー リベンジ ・おじいちゃんディセプティコンが好き ・サムの狂ってる時の表情の動きがすごい ・探索パートが長くてトランスフォーマー同士の戦いがあまり印象に残らない  CGの量や質的に見せれる限度があるのかもしれないが、やはりトランスフォーマー同士のかっこいい戦いを堪能したい。
トランスフォーマー ダークサイドムーン ・ミーガンフォックスの降板とサムがフられたことになっているのも驚いた。 ・原作でのセンチネルプライムはどんなキャラクターなんだろう ・アポロ11号にまつわる隠された真実は聞いてて楽しかった ・オプティマスが縄に引っかかって身動きが取れなくなっていたのがシュールだった ・サムたちが逃げたり柱に近づく場面が長くて冗長だった ・メガトロンの支配欲がセンチネルを倒すきっかけになったのが良かった
トランスフォーマー 最後の騎士王 ・サムがウィトウィック騎士団の末裔らしい   サム自身は出てこないが、彼に関する重要な設定が後から生えてきたのが面白い ・バンブルビーはWW1のころにはすでに地球にいたらしいが、『バンブルビー』では1987年に地球に降り立った   今作は『バンブルビー』の前の作品なので、WW2の頃からビーがいたという設定が筋的には正しいのだろうか  ビーの残虐性は全く設定として生きていなかったので、余計だったと思う ・ストーンヘンジでサイバトロン星(セイバートロン星)とコンタクトを取るのは「ビーストウォーズ」を思い出させた  ・地球はとりあえず守ったが、ユニクロンへはどう対処するんだろう   『ビースト覚醒』が楽しみだ ・地球のミステリアスな部分が全てトランスフォーマーと関連付けられているのが面白い
バンブルビー 7/4 ・敵も味方もアニメ準拠のデザインになっており、とても見やすくなった。  本編のエイリアン感を意識デザインよりこちらの方が好き  ディセプティコンも個性が強くなった ・いたずらをやりすぎたり、驚いたりおびえたりするビーがとてもかわいかった  勇敢なサムとともに戦う本編も好きだが女の子の主人公と絆を育む今作もとても好き   ロボットと人間が歩み寄る話が好きなので、とても気に入った。 ・結局メガトロンは地上に落ちるが、ビーは地球の危機を救った   まさに孤軍奮闘 ・「ディセプティコンのおかげでインターネットができた」という設定はとてもロマンがあり面白い。 ・ディセプティコンに協力したパウエル博士が可哀そうだった   協力の有無に限らず、ディセプティコンに出会った時点で彼の死は避けられなかったのかもしれない
我が闘争 若き日のアドルフヒトラー 7/2 ・画家志望のヒトラーの世話をした老人「シュロモ」が『我が闘争』を書いた。 ・ヒトラーは芸術学校に落ちたことと好きな女性が老人に魅了されてることで劣等感を募らせた? ・教養がないと内容がよく分からない映画だった ・ヒトラーがどのように権力を手にしたのかあまり描かれていなかった
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 7/2 ・内容はほぼ放映版と同じ あらすじはほぼ覚えていた ・相変わらずシンジに降りかかる責任や体の痛みが重すぎる ・まだミサトはまともな大人に見える ・レイのおっぱいが意外と大きくて驚いた 乳首
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 7/2 ・序盤の日常シーンがエグいシーンとの差のためにあると思えた ・初号機が神になるのをカヲルがロンギヌスの槍で防いだ?   「今度こそ君だけを幸せにする」というセリフも気になる   もしかして旧劇の記憶を保持している? ・レイが急速に人間らしくなっていて驚いた  ・レイとシンジが仲良くなり、レイが使途に取り込まれ、知恵の実と生命の実が一つになることをゲンドウは望んでいた?
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 7/9 ・また(ナディア以来)エッフェル塔が壊れてる!! ・マリの「がってんだ!」でナディアのサンソンハンソンを思い出した ・カヲル、シンジを全肯定するじゃん
シン・エヴァンゲリオン劇場版 7/9 ・一回見ただけじゃ話の半分もわかってないと思うけど、ゲンドウがシンジを認めたり、シンジの中にユイを見いだす場面に感動した ・トウジやケンスケがめっちゃ大人になってる……シンジへの接し方が完璧すぎる ・だんだんと人間らしくなっていくレイと、悪態をつきながらもシンジを気に掛けるアスカがとても印象的だった ・シンジを送り出すのはずっとミサトの役割なんだな~~ ・ゲンドウが孤独を好む理由がめちゃくちゃ分かる ・『エヴァンゲリオン』の完結を見届けられてよかった   鬱々とした旧劇の印象が強くて長らく見る気が起きなかったけど、  良い感じに払しょくできた
ジョーカー 7/4 ・「ジョーカー」は抑圧と人々の無関心さと劣悪な環境が作ったサイコパスだったのかもしれない   そして「まぁ典型的なサイコパスだなー」とあっさりした感想を抱いた自分も「無関心な人々」側の人間なのかもしれない  ・悲しいのにどうしても笑ってしまうのはとてもつらそう ・正直この作品が刺さらない自分は幸福なのだと思う   これが刺さる人は日々多大なストレスにさらされてる人だ ・「予想不可能な事件で社会を思い通りに変えてくれる狂人」を求める気持ちはわかる  ジョーカー自身に感情移入するか、ジョーカーを見る人々に感情移入するかで抱く感想が違いそう 僕は狂人には感情移入できない  おそらく信仰のような目で見るジョーカーを見る人が多いのだろう 
シャイニング 7/5 ・古い画質が新鮮だった ・B級ホラーで正直退屈だった ・静かに恐怖をあおる演出が好き ・REDRUMを逆から読んだらMURDERと読める言葉遊びは、映画好きには通じるのだろう
ロード・オブ・ザ・リング 7/5 ・突出した能力がなく、純朴な種族のホビットが主人公なのが面白い  力や野心があると指輪の誘惑が強くなるから、逆にホビットだからこそ指輪を運べるのかもしれない ・ガンダルフが全然魔法を使わないのが意外だった   魔法使い同士の戦いはポケモンのサイコキネシスで相手の体を吹っ飛ばしあうという地味なものだった  体をオーラで守ったり遠くの天候を一時的に操れる魔法があるっぽいけど、やはり地味だ ・フロド役の人がとてもイケメンだ 目がきれい ・世界観に重点を置いており、とてもオーソドックスなファンタジー作品だった さすがファンタジーの金字塔
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 7/10 ・ガンダルフはフロドが徹底的にピンチになったときにあらわれるかと思いきや、意外と登場が早かった ・ローハンとオーク勢の戦いはずっと絶望的だった だからこそ、ガンダルフが増援を引き連れてきたときはカタルシスがあった ・レゴラスとギムリの軽口の応酬が、RPGのパーティ間のやりとりのようで楽しい ・梯子、剣と矢、破城槌、そして爆弾と、戦術が中世っぽかった   世界観がしっかりしている ・平和になった世でサムがフロドの冒険の語り部として生きるエンドな気がしてきた ・今までちょっとした問題を引き起こす立ち回りだったメリーがエントを説得し、サルマンに一泡吹かせたのが気持ちよかった
ロード・オブ・ザ・リング 王の凱旋 7/12 ・アラゴルンが人の新たな王としてたくさんの人に喜ばれてるのに対して、フロドの帰還に対しては特に反応がなく、日常がただ続いてるだけなのが対照的でよかった ・「また負け戦からの逆転パターンかい」ってちょっと思ったけど、やっぱ見てて気持ちよかった ・派手な魔法や馬鹿デカモンスターと人のバトルとかを期待してて、最初はちょっと微妙かな~って思ってたけどとても楽しかった  ・小学生の時に小説をチラ見して読むのやめた時以来、ごくごくまれに思い出す作品ではあったから、すごくいい機会だった ・小説がWW2の頃に書かれていたり、『指輪物語』がトールキンが作り上げた伝説体系の一部と知ってとても驚いた  また、数々の作品に影響を与えていたり、社会現象を引き起こした事もすごい  ファンタジーの金字塔的作品だとは知っていたけどこれほどまでとは思っていなかった
スマホを落としただけなのに 7/8 ・やっぱ実名SNSってこわい   今回はFacebookのようなSNSだったけど、匿名SNSでも個人情報を特定しえるような情報は投稿するべきではない   当たり前ではあるんだ���ど意外とわかってない人が多いし、自分自身も気を付けたほうがいい ・犯人の「被害者の家族って『スマホでつながってるから生きてる』と勘違いしてた連中のこと?」が、現代の情報社会を皮肉っていて印象的だった ・話を作る都合上そうなるのは仕方ないんだけど、ハッピーエンドだったのはちょっと残念   視聴者にSNSへの恐怖をもっと持たせる内容にしてほしかった  事件は殺人ではなく長い嫌がらせでどんどん病んでいく様な展開だと、リアリティがあったかもしれない  「作り話」として消費せず啓発として捉えたほうがいい作品なので、きれいなハッピーエンドは違和感がある
禁じられた遊び 7/12 ・あまりにも後味が悪すぎた 何も解決していない  おそらく隣人愛や寛容さといった訓戒を込めた作品なのだろう ・牧師や親がミシェルとポーレットの心に寄り添っていればこうならなかった ・敬虔なキリスト教徒なら墓場で争うことなどないはず  本質的でなく都合のいい慰め程度の信仰はかなりリアルなのかもしれない ・故人より今生きているポーレットの慰めを優先させたミシェルはある意味正しかったのかもしれない   ミシェルがもう少し大人だったら「ポーレットには慰めはいらないのか」と言っていたかもしれない
田舎司祭の日記 7/12 ・市民と親交の間で板挟みになり、酒で体を壊してしまった司祭の話  主人公は信仰だけを見ていて市民の気持ちに共感出来てなかったのかもしれない  主人公が「世間知らず」と言われるのは、共感力が足��ないゆえか? ・夫人は神への忠誠と息子を失った悲しみのどちらかしか選べなかった   前者を選んだがそれでは息子の喪失が耐えられなかったのかもしれない  こういう場合は信仰心のためにあえて神から遠ざける必要があったのかもしれない ・主人公は結局神に見放されたのだろうか ��某人が言っていた「経験であればあるほど人として薄っぺらくなり、馬鹿にされがち」の意味が分かった気がする
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fuyuubutu0 · 2 years ago
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CHAOS;HEAD NOAH 感想
共通ルート 2023/6/5
・アニメを二度見ていたので大筋は知っていた。  続編のカオスチャイルドのために一応プレイするといった感じだった。
・アニメの時も思ったが、拓巳役の吉野裕行さんの演技が素晴らしい。  こういう震えとどもりの演技はできる人が限られてるのではないだろうか。
・野呂瀬は倒せたが拓巳は死んでしまうという、何ともビターなエンディングだった。
・妊娠男と張り付け以外の事件の犯人は誰だったんだろう。  特に「ヴァンパイ屋」が気になる。  シュタゲのゲル人間に酷似しているので、SERNや300人委員会が直にかかわっている?
梨深ルート 2023/6/5
・梨深の拷問シーンが生々しかった。  そういう性癖の人にはたまらないんじゃないだろうか。
・梨深には二度と会えないが、拓巳は彼女に会おうと前進する。  このEDもハッピーエンドとはいいがたい。
セナエンド 2023/9/4
・真の300人委員会や百瀬のネタバレを目にし、気になって読んでみた。  まさか300人委員会が高次次元から駒として操られているとは。  化学ADV最初の世界観に関するとても重要な設定がセナルートでみられるとは知らなかった。  ネタバレを見なければもしかしたらずっと知らなかったかもしれない。
・やや雑というか薄味なシナリオだった。  そう感じた理由は、拓巳の覚醒がものすごくショートカットされていたからだろうか。  セナの感情の揺らぎに重点が置かれていたのだろう。
・百瀬はデバッガだったことにとても驚いた。  しかし「エラー」である赤ちゃんを生かすあたり、人間らしさもしっかりあるようで安心した。  彼女は判をどんな感情を持ってみていたんだろう。
・なぜチートコードが赤ちゃんだったのだろうか。  セナの感情を動かし、拓巳に協力させるため?
あやせエンド 2023/9/12
・終始あいまいでよくわからない話だった。  でもあやせが幸せならOKです。
・榊原ゆいさんの声がとてもよかった。
梢エンド 2023/9/12
・トラウマ刺激→暴走。  作りが雑というか展開が急だった気がする。
・なんで専用ED曲があるんだw
優愛エンド 2023/9/19
・優愛の尋問を聞いていて、こういう性癖の音声作品を聞いてる気分になってきた。
・拓巳が優愛に落ちる妄想を見せた?  拓巳の諭すような台詞が不自然だった。
・優愛が眼福だった。  もっと大きいかと思いきや、意外と小さい。
七海エンド 2023/9/19
・ひたすら七海が可愛い。  しかし、実際の七海を見捨てているので後味が悪い。
crying sky 2023/9/19
・諏訪と葉月の背景が少し語られる。  自分の子を猟奇殺人のために使う二人が恐ろしい。
・心を殺されてもノアⅡはちゃんと破壊できる拓巳は、やはり化け物じみてる。
blue sky(TRUE) 2023/9/19
・拓巳生存エンド。  個別ルートを経たからディソードが集まったのだろうか?
・内容はsilent sky(一週目のエンド)とほとんど変わらない。  カオスチャイルドのように、もっと別の展開がみられると思っていたので、少し残念だ。
総評 記入日:2023/9/19
・キャラクター一人ひとりの濃い個性や猟奇的描写、徹底して弱弱しかった拓巳が終盤にかっこよくなる演出がとても印象的。  吉野裕行さんの演技に拍手したい。
・あくまで主観でしかないが、『CHAOS;HEAD』のキャラクターは年代を強く反映してる気がしてならない。  個人的に「オタク的ゲーム」要素や今では失われつつある、懐かしい「オタク感」を体感できた。  自分がオタクになりたての頃に触れた作品だから、特にそう感じるのかもしれない。  また、同シリーズの『CHAOS;CHILD』のキャラクターと比べてみると、『CHAOS;HEAD』キャラクターの濃さが顕著だ。  (『CHAOS;HEAD』は2008年   『CHAOS;CHILD』は2014年発売)
・個別ルートはやや雑だった。  特に梢と優愛エンドはもう少し作りこんでほしかった。  
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