musuboreki

[musuboreki]

誰でもいいからそばにいてほしいと願うほど疲弊してる この願いは、疲れに由来していて、実際には誰でもよくはない

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なにも始まってない

だから変化もない

感じたよろこびはその時々に梱包される

小さな箱

よろこびは

始まりの合図ではない

それだけで完結していて

そこかしこにただ転がる

なにも始まってない

だから邪推の余地もない

他の誰にもわからないよろこびの形式

言葉にしたくない

私のよろこびは

たぶんあなたのそれと違う

その都度完結させて

暦の進みに放流する

始まってないからおわりもない

おわらないことはとてもこわい

こわいのは永遠におわらないこと

そう思わせる何か

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自分の感情を理屈で整理する。これは有効。他人の少々不可解な言動を理屈で分析して腑に落とそうとする。これは無効。なぜならここでの分析に使われる理屈というのは、自分の経験則や想像力から導き出されるものだから。ほとんど意味がないどころか、一方的な思い込みが強化されるだけ。 他人の私に向けた働きかけの意図が読めない、または自分の理解の範疇を超える言動が私に向けられたときは、「あなたのやってることの意味が私にはわからないな」と柔らかく感じて、黙って受け止めることしかできない。説明を求めたところで、相手が答えを持ち合わせている場合の方が少ないだろう。何よりそんな追及は無粋、気分じゃない。 理屈をこねるのをやめて、ただ「それってわからないな」と受け止めたときに涙が出た。どうして泣いているのか考えてみた。状況や他人の気持ちはコントロール不能であるという無力感と、多少は知った気でいた相手のことをまったく理解できない寂しさと、相手のことをわかりたいと思う重圧そのものから自由になった解放感。そんなところなのかなと思った。

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本心では嫌なことに嫌って言えなかったのを後悔してる。素直が一番なのに。

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すごい好きな写真があって、でもすぐに取り出せるところにはない写真なので、今日はその写真を100回くらい眺めたら脳に正確にインストールできた

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他者との線引きが丁寧であること、関係性が軽やかで心地よいこと、責任を負わないこと負わせないこと、だからこそ忖度なしに優しく構えられること、感情を受け取らずに相手に委ねることはひとつの輪のように繋がってる。ゆっくりそれが回っている。

それはとても素敵で身軽で自由な在り方だけど、とても一人ぼっちだ。状況によっては残酷だ。開くことのない輪の周りを私はトボトボ歩いている。私もたまには身軽になってみたくて、真似してみたけど輪になれなかった。私はツギハギだらけの古いお布団。その輪がゆったり回っていられなくなるのを待ってる。君もたまには千切れて落ちてきたらいいのに。

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2025/1/18 数日まともに寝ていないのと1日ちゃんと寝ているのとでは視界が違う。物理的に目の前が明るくなる。空が暗く、吸う空気が重たくなり、内向きの意識しか働かなくなる理由の半分くらいは、眠っていないから。寝ましょう。

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2024/5/31

自分の話し言葉や文章の端々に滲み出る人を無意識的に見下したさま。素直であれば、無邪気であれば許されるだろうという甘えや傲慢。時として人を駒のように動かそうとするコントロールフリークネス。ここらで梃入れしないと取り返しのつかないことになる。きっと私は今日みたいに大切にしたいと思う人たちを次々に失い続けることになる。ただちに謝らせて欲しい許してほしいと願うこともまた短絡的。もしまだこの首の皮一枚でつながっているのだとしたら、何年もかけて縫い合わせて人間の形に戻れるかな。

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2024/4/7

その時々の適切なペース配分で、誠実に解体したり構築したりしていこうと思っていたことについて、興味本位の他人に横槍を入れられ、重要ではない噂や言葉尻に感情が引っ掻き回され、なんだか妙な型にはめられてしまったように感じる。いつまでも涙が出る。しょうもないことで泣くな。

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"生まれ持った条件が悪かったり、何の落ち度も無いのにいきなり消えない傷を負わされてしまった人間にとって、「幸せ」とは何か？"

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困ってるときにその困り感の強度に比例するように、すごい助け舟を唐突に出してくれる人とか、タイムラグ関係なく無償のやさしさをいきなり注いでくれる人とか、めそめそしてんなよってお尻に火をつけてくれる人とか、逆にクズな行いを仕掛けてくることで過ちに気づかせてくれる人とかが次々に登場するこの現象って昔からあるんだけどなんなんだろう。ここはハプニングバーなの？でも、これをある種のハッピーと呼ばずしてなんという？

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なんか見た。他人事なのにどうしても何か言いたくなったのでここに書くわ。

異性と幸福になる（…とは？）ことで異性への恐怖と憎悪にまみれた過去や奔放で我儘な自分の喪失をおそれるとともに、今さら癒されてしまったらどうしよう！的なお悩みを呟かれている方がいて。若いなー、素晴らしいなー、きっと今の彼氏に愛されて幸せなんだねっていうのは前提として。

年配者として言えることはこうです。きっと大丈夫ですよ。傷が癒されるとかないので大丈夫。異性と幸福になるとかいう漠然とした謎イメージを妄想してしまうのかもしれません。わかるよ。でも傷って手放したくても多分ずっと抱えていくものなので。奔放なあなたのままで、憎悪にまみれたあなたのままで一生いられると思います。心配は無用です。そしてそんな癒されてないあなたを好きでいてくれる人もどこかにいるんじゃないかな。

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出かけるギリギリまで塞ぎ込んでいたが、予定があったのでたった2時間だけ外へ出た。自分の気分とは反対にその時間はとても華やかなもので、子どもたちの笑い声とグランドピアノの音が響き、出来立てでつやつやの床が輝いていた。隣に居合わせた素敵な親子と談笑し、いつものママ友にも挨拶した。子どもは興奮と緊張で顔を少し赤くしていた。

決められた2時間があっという間に過ぎ、私はどこか寄り道して帰りたいような気分だった。まっすぐ帰りたくなかったけれど、帰ったら夕食、別に寄るところなどない。だから黙っていた。そのまま車に揺られて帰って、気持ちがまた塞がった。明るいお母さんたる私でいられたのは、外にいた時間だけ、きっちり2時間。

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ここ最近の失態（だと思い込んでいたこと）が案外悪くない選択の積み重ねになっていて、結果的に今日が愉快な一日になったみたい。今日は嫌だったことをひとしきり吐き出して、たくさん笑ったと思う。今の私に関わってくれる人を大切にしたい。

ちなみに、幽霊はお酒の匂いが大好きなんだって。だから、遺書なく突然飛び降りたり首括ったりして自殺した人は、酒を飲んでいて幽霊に連れて行かれたとか行かれてないとかいう話が面白かった。

シラフで楽しめることは沢山あるってハッとさせられることが続いてる。もうだらだらと飲酒して心身を痛めつけるのはやめようと思う。と宣言してみるだけになるかもしれない。

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ウェス・アンダーソンの新作を当時の彼氏と有楽町に観に出かけたらチケットが完売していたといううんじゅうねん前の日記が下書きに保存されていたので掘り起こしてみる。なになに、平日にはゴミクズのように扱われており、他の女（知り合い）の影が明らかにある中で、週末の当該イベントにすべてのモチベーションを賭けてしまい、その予定が達成されなかった瞬間の落胆たるやうんぬんかんぬんその後の食事もひどいものと相成ったというつまらぬ内容である。

これは精神が弱ったときの諸症状のひとつとして今日の今日まで親密に慣れ親しんだ状態で、そのタイミングでランダムかつ運命的な直感で選んだかけがえのないものに頼りすがり、望んだ結果が達成されないと頭がぶん殴られたみたいにびっくりするという馬鹿の病。ショックというより、手応えのなさに驚くというのがまた滑稽で笑える。今日もまたそんな恥ずかしい一日をやった。

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「これ以上深入りするつもりはありません」や「特別な好意はありません」の標識を掲げながら、一定のやさしさと思いやりをストレートに人に投げかけるというのは、並大抵のことではない。その仕草は私の持たぬ技術なので、それをやれる人がどうしても魅力的に映る。と同時に、その人の線の内側に他人が飛び込んだら、その人はどんな風に不快感から顔を歪めたり、揺さぶられたりするんだろうとさまざまに想像が膨らむ。あまり趣味のよい想像ではないことは確か。

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2024/2

大切に思っていた犬が若くして死んでしまった。冷たい雨の日だった。お腹に腫瘍ができて、治療にかかる負荷と彼女の生命力とのバランスを鑑みて、もう手を尽くすことは難しかった。痛みを取ることだけに集中して、年末の開腹手術を最後に、私たちは彼女の命を引き止めることを諦めた。

亡くなった日の晩は一人で、翌日は子どもを連れて遺体を見に行った。ちょうど亡くなる前日に庭に咲いた白い梅の花を切って持って行って背中に沿うように並べた。亡くなった翌日はまだ温かく柔らかく、眠っているようだった。次の日には、表情は変わらず眠っているようだったが、触れると固く冷たくなっていた。黒くて毛足の長い耳の毛は変わらず柔らかだったので、これを明日燃やしてしまうのが勿体ないように感じた。

子どもは犬の遺体の前で随分長いこと手を合わせていた。「ほんの5分のお祈りの時間もじっとしていられません！」と副園長に警告された我が子が、3分、4分、5分、ずっと目を閉じて手を合わせていた。

ひんやりとした犬の身体に触れ、表情を変えずに子どもは小さく震えた。「つめたい。でも、こっちの方がもっと冷たいよ」と隣にいた祖母の袖にあった黒く無機質なボタンに触れながら子どもはそう言って少し笑った。みんなもそれを聞いて笑った。

子どもは私のお腹の中にいる頃からその犬の声を聞いていた。私のお腹から出てきてからもたくさんの時間を一緒に過ごした。ずっと一緒だったからついでにイヌアレルギーも発症した。子どもがガラガラと大きな音を立てながらローラ���滑り台から降りてくるのを、その犬はいつも心配そうに見上げていた。子どもが慌ててトイレに走って行けば、ひゃん！と声をあげながら急いで後を追い、トイレの戸の前で静かに待機していた。子どもはその小さな顎を段ボール製の棺桶の端にそっとのせて俯いて、声を立てずに静かに泣いた。

外に出ると冬の空に立派なオリオン座を見つけて子どもは歓声を上げた！次は羅針盤座を見つけてみたいと興奮して跳ねた。またプラネタリウムに行かないとね。

「あのときは『どうか生き返ってくれますように』ってお祈りしていたんだ。犬がぼくより早く死んでしまうのも、明日燃やされて骨になってしまうのも本当にいやだ。ぼくはみんなと同じタイミングで死にたい。ママはもしかして、ぼくより年上だから、ぼくより先に死んでしまうの？だめだよ。それがいやなんだよ。ずっと一緒だよ。大好きだよ」