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panya3 · 6 years ago
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オタクの異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて幻覚を愛するようになったか
『 こんばんは! ぱんやさんのルルーシュくんと枢木さんが大好きで、いつも挫けそうな心の助けになっています。 ぱんやさんは、三道、復活と折り合いをつけておられて尊敬します。 どのようにその境地まで辿り着けたのか教えていただけると幸いです。 公式の発表があるたびに心が磨り減っていき.... 』 1週間ほど前にいただいたマシュマロです。字数の制限された連続ツイートではなく、ある程度きちんとした場をとっての返信をさせていただきたいと思い、少し時間が経ってしまいました。投稿者さんにおかれましては、お待たせしてしまってすみません。確かこのマロをいただいた日は、それこそ公式の新しい発表があったか(復活の円盤だったかな?)またはギアス界隈で何かちょっとした火種のようなものがあったのか、あるいはそのどちらもだったのでしょうか。わたしは復活の公開以後、ほとんどTLを見ないままTwitterをやっているので、正確なところは把握しきれていないのですが。 と今書いたように、実はわたしも復活プロジェクトまわりについては「へいちゃらさ!」と割り切れているわけでは全くありません。折り合いをつけられている、と普段の言動がそう映っているのであれば、それはこちらとしても狙い通りですし、とても喜ばしいことなのですが。 ただ、これからもスザルルで同人活動を続けていく気満々な身としては、やはりこのあたりで一度スタンスの表明をしておいたほうが誠実かなとも思い、先のマシュマロを半ば利用させていただくような形でこのエントリを書いています。 特に『叛道』編および『復活のルルーシュ』を大傑作だ、最高だった!と楽しまれた方にとっては、あまり、むしろかなり、愉快ではない内容になると思われます。ただ、これはわたし自身が強く当てはまることなのですが、同人活動における「解釈違い」というアレは、そのものずばり何らかの「解釈」よりはもう少し包括的な、喩えて言うなら「音楽性の違い」の部分で実際のところ引っかかってしまっている、という事態が往々にしてあると思うんですよね。なので、以降の文章を読んでくださった方の中に「こんな考えの奴が書いている同人誌をこれまで読んでいただなんて」と気分を害される方が出てしまうのもかえって早めの処置というか、言うなれば住み分けなのかなと考えています。 前置きが長くなってしまいすみません。そしてここからも、起点をなんとキセアニにまで遡っての叙述が続きます。長いなあ。でもそれだけギアスが好きだったんです。間違いなく自分の全てでした。初めてテレビ版を全話視聴したのは亡国三章の公開直前で、これまでの10年余りをリアルタイムで追ってこられた方からすればちゃんちゃらおかしいと思われてしまうかもしれませんが、それでもコードギアスはわたしの神様でした。 キセキのアニバーサリーにそれこそ奇跡的に現地参戦できたあの日、「これからの10年をまたよろしくお願いします」といった旨の発言を監督がされたとき、『救済された!』と感じたことをよく覚えています。私的な範囲で自分の身に何が起ころうと、これから10年、10年もの間!コードギアスは続くのだから、それは10年の幸福が、救済が約束されたも同じだと思いました。特報として流れたイメージPVも素晴らしく、当時社会人になりたてだったわたしは、ああ大丈夫だ、これで生きていける、と人生に安堵したものです。と同時に、監督の「アキトがポシャったので復活プロジェクトをやることになった」という大意の発言(あくまで大意であり「ポシャった」という明確な発言がなされた訳ではありません、念のため)には一抹の不安も覚えていました。大丈夫かな、と感じた自分を、大丈夫だよ!とっても楽しみ!とはしゃぐ自分が掻き消してその場は終わりましたが。 そして期待に胸がはち切れんばかりで迎えた『興道』の封切りは、それはそれは最高、だと思いました。劇場三部作の尺へ収めるにあたってカットされた部分、変更された部分は確かに多かったけれど、実際の歴史も視点や切り口を変えれば大きく異なるドラマとして描かれうるのですから、なるほどそういうアプローチなんだな、と納得するに留まっていました。ダーツで調子に乗るルルーシュは最高に可愛かったですしね。シャーリーと公式にお付き合いしていることになっている、という点についてはびっくりしたものの、オーディオコメンタリーなどで「物語上の要請」という点が強調されていたことから、まあなるほどねえ、程度の捉え方をしていました。学園生活の描写が削られたため、ルルーシュの二重生活を描くには「二面性に気付く存在」が必要になる。しかしそれが誰彼構わず気付かれていたのではルルーシュが間抜けになってしまう。なるべく近しい存在の1人でなくてはならない。ということで適役だったのがシャーリー。なるほどね。短い尺でその役割を果たさせることに注力された結果、キャラクターとしての厚みや物語における強度がかなり変化してしまった(と感じられた)のは残念ではありましたが、うーん、そこらへんは仕方ないよね。そもそもの復活プロジェクト自体が商業的な要請に大きく拠るものなんだし。と、ここまでは大丈夫だったんです。ここまでは。 わたしの挫折点は『復活』ではなく『叛道』でした。 『叛道』で折れてしまって、そこで受容でも妥協でも覚悟でもなく諦念を選んでしまったので、『復活』では今さらダメージを受けなかったんですよね。 先行上映で『叛道』を観て、エンドロールが終わり、劇場の明かりが点いて、そこで真っ先にわたしが思ったのは「これはわたしの大好きなコードギアスではない」でした。どこがどう具体的に、と詳しい内容を語ることは、本当に申し訳ないのですができません。そこを語らなければ説得力が生まれず、語ってこそのエントリだとは理解しているのですが、辛すぎて……というよりも、細かい部分をもう覚えてはいないからです。『亡国』そして『興道』はそれぞれ必ず4回は劇場で鑑賞していたのですが、『叛道』は1度しか観ることができませんでした。円盤は購入しましたが、封を開けることすらできないまま手放してしまいました。辛すぎて、というのが結局の理由です。今こうして思い返していてさえも、脈が速くなり指先が冷えていくのを感じます。映画館からの帰り道、絶望的な気持ちでふらふらと歩き、どうにか帰り着いた部屋は棚も壁も一面がルルーシュに覆われていて、そこで限界を迎えて泣き崩れました。 『叛道』で、これも恐らくは尺の関係で、または今後の展開のために削られていたシーン/ルルーシュの感情表現・心情吐露/ルルーシュという人間の描写。それらはわたしにとって「ルルーシュ」というキャラクターの核となるもの、欠けてはならない魅力、本質の部分だと思っていた部分でした。もしわたしがテレビ版を視聴しておらず、コードギアス初見の状態で『叛道』を観たならば、わたしはきっとルルーシュを好きになりませんでした。 でも、それが公式の提示した、これからの『ルルーシュ』であり『コードギアス』だったのです。 オミットされた要素は、つまり公式にとってオミットしてもよかった要素ということです。今後10年、新しいお客を呼び込んで新しく作っていく『コードギアス』には、なくてもいい、と判断された要素ということです。もちろん、削らずに済むなら削りたくはなかったでしょう。それでも、限られた尺の中で、これからの発展と成功を考えた上で、それらは「カットでOK」と判断された訳です。 わたしが「これがルルーシュのコアだ」と思っていたものは、コアでも何でもなかった。どれだけ時間や演出の制約がある中でも失くしてはいけない、と公式が認識している部分ではなかった。わたしは「ルルーシュ」について、とんだ思い違いをしていたのだと思い知らされたのでした。 わたしの暮らす狭いワンルームは、壁の画鋲を刺せる範囲が全てルルーシュのポスターやキャンバスボードで埋まっています。ポスターは全て額装で、部屋のどこを向いてもルルーシュが目に飛び込んできます。そんな部屋で明日からも生活していくのに、わたしはルルーシュのファンから失格してしまった。そもそも腐女子の時点で正しいも何もない、という話以前の問題でした。『コードギアス』が大好きで、それはストーリーの面白さや絵の美麗さ、メカデザインやアクションの格好良さ、それもあるけれどやっぱり一番はルルーシュの存在が大きくて、どんなに日々が惨憺としていてもルルーシュの美しさを心に仰げば生きていられた、生きていけると思えたのです。 けれどそれは間違いだった。敬虔な信者のつもりで信仰に励んでいたら、その信仰のあり方を他ならぬご本尊から「お前は異端だ」と突きつけられた、そんな気持ちでした。そう、気持ちです。ここまでそしてこれ以降もつらつらと書いているのは全てがいわゆる「お気持ち」で、考察や、ましてや真実でも何でもないので真に受けすぎないでくださいね。 公式に提示されたものと、自分が受け取っていた(気でいた)ものが異なったならばそれは当然、間違っているのは自分です。だって公式なんだから。じゃあ大人しく身を引く、こともすぐにはできませんでした。だって神様なんだから。ギアスと出会って以降、生活も心の置き所も全てギアスで構成してしまって今があるのに、それを捨てるということは言葉の綾でなく自死を意味しました。やだ~~~死にたくね~~~!絶対死ぬのやだ!こわい!でもどうしよう、もう生き方がわからない、生きていていいと思えない、でも死にたくないよ~~~!号泣!……時間が経っ���今となっては異常というか、メンヘラとしか言いようがない当時の心境ですね。また当時、自分の観測範囲では同じような感想を持っていた人がおらず、『叛道』は内容が内容であるだけにしんどさが語られているのは多く目にしましたが、大きな感想としては絶賛ばかりがTL上に流れていたことも「世界から弾き出される、ってこういうことを言うんだなあ……」と絶望が深まる一因でした。自分はここにいてはいけない。Twitter見るのやめよう、と思っても、スマホから顔を上げれば部屋中にルルーシュの姿がある。でも、じゃあ、全部処分する?こんなファンもどき(がんもどきみたいですね)の汚い手じゃなくて、ちゃんと正しく正しい『コードギアス』と「ルルーシュ」のファンである人にお譲りする……というのは、それはそれでもう考えただけで絶対に無理でした。そうした時期を経て今はまた考え方が変わっているのですが、当時は本当に、自分にとってのルルーシュとは現人神だったのです。怖~。でも隠れキリシタンが踏み絵に抵抗して処刑された気持ちがあの時でよくわかりました。殺されるくらいなら絵なんて踏めばいいじゃん、だって絵だよ?踏んで、それで内心では信仰を保ってればいいじゃん、とか思ってた無知を恥じています。そういうことじゃないんだよね。 話がずれました。そういう状況で、本当に死んでいてもおかしくなかったくらい頭がおかしかったのですが、それでも何とか踏みとどまれていたのは自分がやっていた俳優パロディがあったからでした。頭のおかしさを別側面の頭のおかしさによって救われたんですね。狂気も捨てたもんじゃないな。 ちょっとまた大きく話が逸れるのですが、この俳優パロディのこれまでの経緯と自分の中における扱い方について文章を書かせてください。 この世界は本当は全部ドラマのお芝居で、登場人物たちはみんな役者さんで、作中で死んでしまった人も「はいカット!」の声が画面の外から掛かれば「お疲れ様で~す」「いや~迫真でしたね」と血糊まみれで元気に起き上がるんですよ、という類の妄想は、本編のストーリーが過酷なジャンルにはまった人はけっこうな割合で嗜んだ経験があるのではないでしょうか。かくいうわたしも典型的なそのクチでして、あと単純にギアスはみんな顔が良いから芸能人パロとか見たいよね、と至極明快な動機でそれらのパロを楽しんでいました。それと、これは個人的な嗜好の問題で、他者の創作活動に対して何かを言うものではありませんが、『コードギアス』の場合テレビ版の終わり方があの形なので、本編中のどの時点における話を妄想したとしてもラストは絶対にああなる、という理由で、本編沿い二次創作を自分で書くことは考えていませんでした。ゼロレク回避エンドは先人の方々の素晴らしいものをもうたくさん読んで、あれらが自分の中での最適解として輝いているし。なので、これは今後も変わらずそうなのですが、わたしの書くスザルルは全て「テレビ版の二人を前世とした転生モノが前提のパロディ」になっています。かつ、「転生後の世界はテレビ版本編のパラレルワールド」です。悪逆皇帝が歴史に残っている世界では、何のしがらみもない健やかな暮らしに障害が出てくるだろうし……あとKMF含むあの世界の科学技術が数十年後数百年後にどういう発展を遂げるかの考証ができないし……と後者は逃げの理由ですね。幸い、スピンオフ作品の『ナイトメア・オブ・ナナリー』はパラレルワールドについて明確に言及しているので、二次創作としてもそこに乗っからせていただいた所存です。転生前提になっているのは(記憶の有無や前世の存在に触れるか否かは話によって異なりますが)、やっぱり二人には幸せになってほしかったナ……というオタクの甘い夢ですね。本編の生き様を否定するのか、何が彼らにとっての幸せかを勝手に断ずるのか……という話をしだすと落ち込んでくるのでいったんそこは置いておきます。 で、わたしの書くものは全てパラレルワールド、もっと言うとルート分岐になっており、世界観やその世界における育ち方の各ポイントに「もしこのとき●●が××だったら」という条件を代入した結果をそれぞれ書いている、という意識なのですが、俳優パロディを書くにあたってはその代入ポイントが前提から異なっているんですね。とか言うとすごく大それたもののようになるんですが、要は「我々の生きる世界において『コードギアス』はアニメ作品だが、平行宇宙のどこかには『コードギアス』がドラマ作品だった世界も存在するだろう。その世界の話」という認識で俳優パロを書いています。ルートの分岐する時点がそもそも違う、と言った方が正確でしょうか。 前置きが長いな!つまりそういう、我々と並び立つ別の現実の話、異なる世界線におけるもうひとつの現実として俳優パロディを書き始めた訳なのですが、これがお遊びではなく本当に存在する「現実」なのでは?と確信するに足る出来事が二度ありました。病気だ! オフ本として発行し、現在pixivにも掲載している『ルルーシュの2355night』の前身として書き起こしていた『ルルーシュのオールナイトニッポン』第6回放送において、ルルーシュくんは弟であるジュリアスくんと一緒に「ズートピア」を観に行った話をしているのですが、その際に考えていたのが「ショッピングモールの中の映画館に行き、同じモール内のコールドストーンでアイスを食べ、ゲームセンターに行ってクレーンゲームをする」という流れでした。それでルルーシュくんの語りを書き進めていた最中、「あれ?……もしかしてそんなテナントの入り方をしているショッピングモールって実在しないんじゃないか?」という懸念に襲われます。別にそんなの架空でいいじゃん、と今にして思わなくもないのですが、ルルーシュくんの実家がある地区(横浜市中区。ルルーシュくんは浜っ子だったらいいなという印象と、横浜一の高級住宅街で外国人家族も多い「山手」という町があるとの情報から)や通う学校(慶応義塾大学の湘南藤沢キャンパス)まで決めておきながらそこは妥協したくなかったんですよね……病気……それはそうと、上記の条件が高難度になっている理由が「コールドストーン」という項目でした。わたし自身が当時暮らしていた実家の近くにコールドストーンがあったため、サーティワンアイスクリームと同じくらい分布しているチェーン店だと思い込んでいたのですが、実はもともとそこまで店舗数が多くない上に複数店舗が閉店しており、2016年5月時点で都内と神奈川県内あわせて15店舗しか現存していなかったのです。そうだったのか……どうしよう、やっぱりサーティワンに変える?いやでもルルーシュくんにはコールドストーンに行ってほしい!冷えた鉄板でアイスを混ぜる店員さんの前に立って緊張させてほしい!祈るような気持ちで出店施設を順に検索し、映画館とゲームセンターが一緒になっている所はないのか……と調べていくと、唯一、たったひとつだけ、その条件が当てはまる場所があったのです。 それが、横浜ワールドポーターズ(横浜市中区)でした。 ルルーシュくん実在してる!!!!!! そうなんです、ルルーシュくんのお家はそこそこ過保護なので、ましてや当時小学生の弟と一緒だと休日に遊びに行かせてもらえるのは区内が限界だったんです。あのとき大学の図書館で生徒用パソコンに向かいながら、モニタの中で起きている奇跡に打ち震えたのをよく覚えています(大学図書館のパソコンで架空のラジオを書き起こしすな)というか今読み返したら第6回放送でコールドストーンの話、してなくないか?なんだったんだあの苦労。まあそれはそれとして。 もうひとつの出来事は2018年3月、初めてサークル参加した春コミの撤収後に横浜市中区山手まで実際に足を運び、「ここがルルーシュくんの通った小学校か……」「なるほどここがルルーシュくんが幼少期に遊んだ公園だな」と架空の聖地巡礼をしていたときのことです。病気だ! 住宅街の散策を終え、「ルルーシュくんはこのあたりまでよく足を伸ばすんだよね」と赴いた元町エリアのショッピングストリート。その底抜けにお洒落な風景はヨーロッパを思わせ――さらに言うとイギリスの高級住宅街、ノッティング・ヒルによく似ていました。 以前に一度NHKの『世界ふれあい街歩き』で目にして、「素敵!ここがルルーシュくんの故郷なのだわ」と設定していた場所、ノッティング・ヒルに。 なるほどね!!!これはルルーシュくんのご両親も、日本に移住するにあたってこの町にしようと決めるわね!!!! 「ルルーシュくんは現実」。この言葉が確定的に脳裏へ刻まれてから、気付けばもう1年以上になります。 こうして文章にしてみると改めて独り相撲というか、1から10まで狂人のうわ言という印象が強いですね。ですがあの衝撃は、間違いなく雷に撃たれたかのごとき真実の啓示でした。 閑話休題。余談が長すぎ!何の話をしていたんでしたっけ。 そうだ、俳優パロが「現実」だという話でした。そう、俳優のルルーシュくんは現実なので、こちらの世界でわたしがアニメ『コードギアス』の正しい信者でいられずに打ちのめされていたとしても、あちらの世界で彼の活動は続いているのです。ラジオ番組『ルルーシュの2355night』も毎週月・水・金曜の23時55分から放送されているし、それを書き起こしてこちらの世界に伝えるための手を止めるわけにはいかない。如何にわたしが正しくなかろうとも。書けば書くほど狂人ですが、そのラジオの書き起こし、の体の連載小説を、毎回楽しみにしてくださっている方がいるということを、有難くも身に余る幸福としてわたしは知ることができていました。ルルーシュくんと枢木さんが結ばれるまで、結ばれるそのときをこの目……ラジオだから耳?いや書き起こしなんだから目?でも書き起こしているときの自意識としては「実際に聞こえる音声を文字に写している」から耳?まあいいや。この目で見届けて、そして読んでくれている方に届け終えるまでは、この狂事をやめるわけにはいかない。それをやめてしまったら、いよいよ自分には生きている価値がなくなってしまう、と(当時は)信じていました。縋っていた、と表現する方が正しいですね。 俳優の、「現実」に生きる生身の彼らの幻影を追うことは、次第に『コードギアス』という作品を受け止められなかった自分を宥めることに繋がっていきました。人気を博したテレビドラマ作品が、続編の場を映画に移すということは昨今よくありますよね。それでたとえば、映画版のその作品の演出や展開があまり好みではなかったとして、テレビドラマ版が好きだったという自分の嗜好まで、自分で否定する必要はないはずです。ましてや役柄を演じられている出演者を好きだと思う気持ちまで。そんな当たり前のことに、『コードギアス』を妄信していたわたしはようやく気付いたのでした。 「この俳優は好き、でもこの映画は合わなかった。ドラマ版は超好きだったんだけどな」はよくある話でも、「このキャラクターは好き、でも彼が主人公の映画は合わなかった。テレビアニメ版は超好きだったんだけどな」を、オタクの自分は認められなかった。だけどいいじゃないか、そう思っても。だってそれがアニメなのはこの世界の話で、歩いていけない隣の世界では、彼は本当に生きている生身の人間かもしれないんだから。アニメや漫画のキャラクターを「そんなのただの絵じゃん」と見做さずに、それこそ実在する人格かのように『推す』という行為って、そういう願いを含有するものだと思うんです。 そうやって少し心の整理ができたところで『皇道』の公開日を迎え、三部作の中で最もテレビ版からの変更点が少なかった『皇道』を観たとき、わたしはやっぱり『コードギアス』が好きだな、と思えたのでした。テレビ版のギアスは本当に面白かった。そして、シャーリーが生存したままゼロレクイエムが行われたこと、ラストシーンが大きく描き変えられていたこと(ムビチケ特典のショートストーリーも含め、C.C.の心情描写にかなり変化があったこと)。今後の「新しい」ギアスの魁となる『復活』はどうやらこの変更されたラストシーンから続く物語になるということ。これらの要素によって『皇道』は賛否ある受け止められ方をしていたように感じているのですが、少なくともわたしはそれらによって大きく安堵したのです。 ああ、これでテレビ版と『復活』含む映画版は別のものになった。わたしの好きなテレビ版『コードギアス』は永遠になったんだ、と。 あらゆるフィクションにおいて、わたしは「永遠」であることを重視しています。それは登場人物が不老不死になるとか、物語世界が未来永劫平和に続いていくといったことではなくて、その物語にアクセスすればいつでも「そこ」に戻れる、という意味です。 わたしのサークル名の由来にもなっている『からすのパンやさん』(かこさとし作)は、お話が次のような文章で幕を閉じます。 「あなたが しらない もりの なかで、 どこからか こうばしい おいしい においがしたら、 もりの うえのほうを みてごらんなさい。 もし、かざぐるまが、 ちらちら まわっているのが みえたら、 そこが からすの パンやさんがいる いずみがもりなのです。」 この二文を読む度、わたしはいつも涙が出そうになりま��。 もし、いつか、どこか知らない森の中で。焼きたてのパンの匂いが漂ってきたなら、見上げた木々の上に風車が見えたなら。そこはからすのパンやさんだ。優しいからすの両親が、可愛い赤ちゃんたちのために美味しくて素敵なおやつパンを焼いて、それを求めたお客さんでお店は大繁盛している。そう信じて生きていけることは、どれほど楽しく幸福なことでしょうか。たとえどんなに辛いことがあっても、そのときわたしが深い苦しみの中にいて、ともすれば老いて死ぬ間際だったとしても。幸福な場所が今も、どこかの森の中にはあるのだと夢を見られることは、どれほどわたしたちを慰めてくれるでしょうか。 幸せな物語だけではありません。悲しい結末を迎える物語も、恐ろしくて救われない話でさえも、本を開けば、ディスクを読み込めば、いつでも変わらずそこにある。そこにいる人々に変わらずまた会える。 永遠に変わらないものなど実際には何ひとつないわたしたちの世界において、フィクションの永遠性は救いであると思うのです。 ちなみに『からすのパンやさん』には、からす家の赤ちゃんたちが成長してそれぞれ別のお店屋さんを営む続編があるのですが、わたしはこれを半ば恨みのような気持ちで「なかったこと」にしています。だって成長した先の話を底に展開されてしまっちゃえば、あの森のパンやさんの話は今この時点での過去になるじゃない……don’t U θink…… ということで、コードギアスシリーズにおける『復活のルルーシュ』についてもわたしは『からすのパンやさん』の続編と同じ場所に収めることに決めたのでした。ここまでがマシュマロにあった「境地まで辿り着いた」道筋ですね。お疲れ様でした。で、とはいえ俳優ルルーシュくんを推している身としては彼の出演作を見ない訳にはいかないし、あとこんなオタクの痴れ事はともかくとして『復活』面白くあってくれとも普通に思ってはいたので、「なんか面白そうなアニメ映画が公開されるんだよなー、観に行こうっと♪」という気持ちになって『復活』は公開初日に観ました。感想としては、上述の全然知らん新作アニメ映画としては65点って感じでした。折り合いをつけた上で敢えて言うなら『コードギアス』続編としては30点だと思ってます。まあ、もういいんですけど。『叛道』でもう自分が公式の狙うターゲットではない、と気付けたことは、今となっては傷が浅く済んでラッキーだったな、くらいの印象です。 ただ、それでもやっぱり最初に書いたように、割り切ることができているかと問われれば全くそんなことはないんですけどね。これだけ長い文章をだらだらと書き連ねているのもその証左です。『復活』も一度しか観ていないし(悪感情抜きに65点だったので。あと考えてみたらオタクじゃない人間は同じ映画を何度も映画館に観に行かない)円盤も買う予定はないです。『復活』名義になっている新グッズは、それがスザルルの組み合わせだったとしてもおそらく買うことはないでしょう。あ、映画の割と直後のコラボストア商品だったサラリーマン衣装のクリアファイルは買いました、顔が良かったから。不買の意志を固めている訳ではないし……でも無条件に「スザルルだ!買おう!」とは今後もならないんじゃないかな。だってあれは、わたしの大好きな『コードギアス』とはまたちょっと別の作品なので。という、これらの感情が恨み節ではない……とは、自分でも断言できないです。『復活』のラスト、L.L.の大写しの後に「Fin」の文字が出たことも、今でもたまに思い出してはウッ……と胸を押さえています。そうかあ、「Fin」かあ。あれで、あのシーンで、ルルーシュの物語は完結したんだ……いや、でもドラマだしね。あっちの世界では。演者さん本人であるルルーシュくんの人生は全然まだ続くし、ファンクラブの新規入会受付も始まったし。オタクは忙しいから、へこたれてる暇なんてないんですよね。 そんな感じです。 そんな感じで、今後もやっていくので。よろしければ今後ともお話ししましょうね。 オタクの幻燈はこれでおしまいであります。
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panya3 · 7 years ago
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拍手のお返事パート3
1/21~2/13にいただいたWeb拍手(https://t.co/e9c7OnpPVX)のお返事です。ちょっと間の空いたぶんやたらと長くなってしまったので、適宜飛ばしながら斜め読みしてもらえれば幸いです…。 【01/21 23:51】 『こんばんは! ANNルルーシュくん、いつも楽しく拝見させていたたいております。 私も本編でPTSDを生じたので、ANNルルーシュくんにいつも助けられていて、ぱんやさんには感謝しきりです! ラジオ内で語られる、ルルーシュくんの豆知識とかもとても面白くて、ぱんやさんがどこから色々な情報を仕入れているのか気になります。 体調が悪い時は無理をしないで、自分を甘やかすのが1番なので無理せずにいて下さい! ぱんやさんのファンより。』 わ~いありがとうございます!このメッセージを頂いたときとはまた別件で現在絶賛体調崩し中でして、ほんと常に具合の悪い人生送ってんなこいつって自分に対して思いました。知人に昔「誰よりも早く死ぬか化け物みたいに長生きするかの二択しかなさそう」と評されたことがあるんですが、わたしもそう思います。そしてこのまま行くとロクな死に方をしない気がする。 俳優パロは本編で負った傷を癒すためにあると個人的には思っているので、うまく効能がもたらせているのでしたら最高にハッピーです。まあパロっていうか、俳優のルルーシュくんは現実なんですけど…。また後述しますが、ラジオの書き起こしひいてはANN世界線の話は���自分の頭で考えている」という感覚が全くなく、実際に見聞きしたものを書き起こしているだけ、いわばイタコのような状態で書いているものなんですよね。なのでルルーシュくんの語る知識や経験については、へえ~~~~すごいなあと思いながら文章にしています。やばいというか怖いですね。このぱんやとかいう人。 【01/27 18:05】 『23:55に今日初めて出会ったのですが、ルルーシュが本当に生きているかのようで…素晴らしかったです…!!!喋り方や考え方が本人そのもので、ルルーシュの声が聞こえてくるかのようでした(''Д'') 23:55を聞いている間、終始「生きてる…生きてる!!!!!!」としか声が出ませんでした ギアスに関する時事ネタを喋ってくれるルルーシュがこの世にいることに感謝しかありません…(合掌) しかもルルーシュだけでなく、ギアスのキャラクターみんな楽しそうに暮らしている様子に、感極まってパソコンの前で泣いてしまいました… 嬉しくて泣いたのはいつぶりでしょうか(ノД`)・゜・。 ぱんやさんのおかげで、生きがいがまた一つ増えました!!!! 23:55のリスナーとして、これからも応援しています!!!!本当にありがとうございます!! 』 こちらこそ泣くほど嬉しいお言葉を本当にありがとうございます…!!俳優として「ルルーシュ・ランペルージ/ヴィ・ブリタニア」を演じたルルーシュ・ランペルージくんは、生身の人間として(もうこの際こういう発言のやばさはスルーしてください)やはり「ルルーシュ」とは異なる部分が多くあるのですが、それでも「声が聞こえてくるかのよう」と感じていただけるのは書き起こし冥利につきます。この俳優世界線については、以前にルルーシュくんがパーソナリティを担当していた別番組『ルルーシュのオールナイトニッポン』で語られた人間関係や出来事などが積み重なって出来ているというか、実際の俳優さんなりアーティストの方なりを追いかけるときも「以前からのファンの間では周知の過去エピソード」とかってつきものですよね。なので意図的に不親切な作りにしてしまっている部分が多々あるため、この話って何なんだ、この人とこの人ってどんな関係性なんだ、といったようなことについては、どんなことでもご質問いただければお答えいたします。リプライでもこの拍手メッセージでもご遠慮なく何なりと!少なくとも『皇道』の公開が終了し、『復活』のプロジェクト全容が明らかになるまでは、2355night、続くかと思われますので、今後ともよろしくお願いいたします。 【02/10 19:18】 『ぱんやさんたすけてください…Hando こわくて映画館いけないです…ルルーシュくんのラジオを聴いて生きてますありがとうございます!!hando乗り越えます行ってきます!!!! 』 Hando大変なことになりましたね!!!「本編でこれから何があっても正気を保っていられるぞ、だってコードギアスは実在の俳優さんが演じてるドラマだから…」といった感じで己の精神衛生をなんとか保っていくために毎週毎週3日おきで飽きもせず書き起こしを更新しているので、それが他者のためにも役立っているのであればこれほど嬉しいことはありません。 以下、問わず語りになってしまうのですが、わたし自身は叛道を先行上映で観た際に色々と思うところがあり、もちろん映画自体はサイコーに面白かったんですが、ただ自分はコードギアスのファンを名乗ってはいけない人間だったんだな、と自覚しまして…明日からどうやって生きていこうかなみたいな…でもコードギアスを追いかけることができないとそれこそ生きる意味が全くなくなってしまうので、今後は(今後も)粛々と公式に払える限りのお金を払う人生を送っていこうと思っています。出した人間の性質が醜悪でもお金の価値に変わりはないのが貨幣経済のいいところですよね。ひとまず今のところは、いわゆる萌え語りや感想ツイートといったものは自分に対して許すことができないです。とはいえ元々たいした考察も真面目な感想も言えなかったし、かろうじて小説が書けるくらいしか能も価値もないので…今後は(今後も)香洲ぱんやという輩については、全自動スザルル製造マシーンくらいに捉えて消費していただけるとありがたいかなと思います。特に先述の通り俳優世界線については自分の頭で考えているものではなく、現実に起こったことを聞き書きしているだけなのでご安心ください(?) ほんと「もうちょっとこんな風にならないかな…こんな展開が起こらないかな…」みたいなコントロールが利かないんですよ、だって現実だから…でも現実のいいところって身体的アクセスができるところで、わたくし3月の春コミで遠征する際には横浜のルルーシュくんの実家近辺に足を運んで、ルルーシュくんが幼少期に遊んだ公園とかカメラにおさめてこようと思ってるんですよ。実現できたらTwitterにも上げますね。いやはや怖いですね。 【02/13 00:19】 『 枢木さんに、最近食べたルルーシュさんお手製の料理は何ですか?と質問した者です 事細かく教えていただいてありがとうございました!ルルーシュさん絶対盛り付けも上手なんだろうなあと思いました、料理しているだけでも絵になりそうです…さすが! ルルーシュさんの癖も意外な一面が知れて嬉しかったです(*´∀`) 料理の名前、ポーピエットって言うんですね!響きはかわいらしいですが、作るにはなかなか手間のかかりそうで、ルルーシュさんの料理スキルの高さを改めて感じまし��(;つД`) 普段はルルーシュさんからしか語られない枢木さんご本人の声が23:55で聞けて新鮮な気分で聞いていました! 今後の23:55、そしてニューシングルCDが届くのを楽しみに待ってます!』 その節はご質問いただき本当にありがとうございました!枢木さん、すごい詳しくマウントを取って、もとい教えてくれるなあと思いながら書き起こしてました。ポーピエットはひとつの料理に対する名前というよりは、「肉や魚で巻いて煮たもの」の意味合いなのでレシピによって中身が違うんですよね。せっかくなので、長い記事ついでにルルーシュくんの「にんじんとりんごのポーピエット」のレシピを以下に書いておきます。2人分です。 <材料> にんじん100g りんご100g 豚もも薄切り肉6枚(120g) 小麦粉適量 塩・こしょう適量 サラダ油小さじ1 (a)《トマト水煮缶詰150g・ウスターソース大さじ1・トマトケチャップ小さじ2・固形ブイヨン1/2個・お湯1カップ》 《作り方》 ①にんじんとりんごを5cm長の細切りにする ②豚肉に塩・こしょうを振り、①を等分にのせて巻き、小麦粉をまぶす ③鍋に油を熱し、②の巻き終わりを下にして焼く ④(a)を加え15分ほど煮て、塩・こしょうで味をととのえる 【02/13 10:36】 『 ルルーシュの2355nightの書き起こしいつもありがとうございますm(__)mサーカスナイトの発売も楽しみにしております!無事に購入させていただければいいのですが…。これからも楽しみにしております! 』 こちらこそありがとうございます!『サーカスナイト』は3曲入りのCDでして、力及ばず音声ディスクを付けることができないかわりに、各曲に合わせた掌編を3つ、歌詞カード風ブックレットに収録しています。といっても歌詞から考えた話とかそういうことではなく、ふわっとしたイメソンというか、BGMにして読んでいただけると雰囲気があっていいかな~程度の心づもりです(表題曲でもある1曲目の「サーカスナイト」は七尾旅人さんの楽曲なのですが、オリジナルではなく青葉市子さんのカバーverをイメージしています)2/14の朝7時にBOOTHの商品ページを開けるので、ぜひお手にとっていただければ嬉しいです。
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panya3 · 7 years ago
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拍手のお返事パート2
1/19にいただいたWeb拍手(https://t.co/e9c7OnpPVX)のお返事です。拍手コメントをこんな迅速に返信するのもきもちわるいだろうか…と悟りつつ、前回分とちょうど同じ数だけ溜まったのでいいかなと思って… 【01:13】 『 ルルーシュくんのラジオ本当に楽しみにしてます!月水金は(あ、今日ルルーシュくんのラジオだ…)って思いながら1日過ごしてます。ついに枢木さんとの関係についての言及があり思わず「うわーっ」とか言ってました。最高です。これ枢木さんはどんな顔して聞いてるんだろうと思って読むと倍楽しかったです。側から見たら絶対両想いというか、ルルーシュくんもこれだけの気持ちがあってまだよくわかってないとなるともうコレって天然とかで片付く問題じゃないんだなって感じがしました。(勝手な感想です』 ありがとうございます!決まった日時に更新されるコンテンツへの並々ならぬ憧れがありまして、「明日はジャンプの発売日だから明日まで頑張ろう」みたいなそういう、世知辛い日常における救いのひとつの形だと…比喩とはいえジャンプと比べてしまうとおこがましさが頂点知らずなんですが…。5分ラジオなら原稿にして2000文字程度、それならこのぐらいの頻度でもいけるな、と判断しての週3更新、やってみると思った通りさほど苦ではないものの「えっもう次回更新日!?」と毎回あきずに自分で驚いています。これからも「今日ラジオの日だな」と思っていただければこんなに嬉しいことはないです。 ラジオの書き起こしという体裁での文章は「行間を読む」ことを過剰に要求するというか、語られていない部分やそれを聴いた受け手のリアクションまで想像してもらえて初めて完成できる形式なので、今後もうわーっと言ってもらえるようなアレをアレしていこうと思います!急にファジー! そして感じていただいている「天然とかで片付かない」というのはこちらの思惑通りで非常に嬉しいです、よかった伝わってたぞ…実はこの、恋愛感情に対し鈍感を通り越して受容体がないんじゃないのかというルルーシュくんの気質は、ルルーシュくんが演技の世界に足を踏み入れた大きなきっかけというか、原因にもなっています。このあたりのことはまたいずれ。 【07:40】 『 ぱんやさんちの自家製パンとてもおいしいです! こだわり製法のぱんをこれからも楽しみにしています\\\(۶•̀ᴗ•́)۶/// 』 やったーー!これからもたくさん焼いていきます!これおいしそうだなと思えるパンがあればお好きなだけ召し上がっていってくださいね!たまにチャレンジングすぎてわけのわからないことになってる惣菜パンとか並ぶ可能性がありますので!パン屋であると同時に、スザルルというパン種を繋ぐイースト菌としてありたいものですね。 【10:08/10:16】 『 ぱんやさんこんにちは。ぱんやさんはスケバン刑事をご存知ですか?作中のセリフに、「サキ(主役)さんは優しい。優しいが故に血を流しながら生きている。もしあの人が幸せな世界で愛されて育ったら、どんなにたおやかに、優しく、美しくなるんだろう」(うろ覚えです)という、好きなセリフがあるんですが、ぱんやさんのスザルルは、まさにそんな感じだと、読むたび思うんです。良質な家庭で愛されて育ってルルーシュくんは、人を信じることや頼る事を知っていて、世間を斜めに見ることなく素直で、スザルさんは生を謳歌しています。私はいつ���読みながら、良かった、良かったねとそんな2人に幸せを感じています。ぱんやさんは時折ご自分のスザルルの事を原作のキャラ崩壊、と言われていますが、2人は心の底から惹かれあっている、素晴らしいスザルルだと思います。こんな素敵な世界を与えてくださってありがとうございます。今後も楽しみにしています。スザルルも勿論ですが、オリジナルも是非読んでみたいです。ぱんやさんの文章は読み易く、物語に入り込んでさらりと読めるのに印象深い、とても魅力的な作品だと思うからです。きき酒ならぬ ききスザルルでぱんやさん当てる自信あります笑。長々と、何書いてんだかほんとすみません、これからもご活躍をお祈りしています。身体と心の健康に気をつけて、豆乳もいいですが野菜とか鶏胸肉とかも冷蔵庫に入れて下さいね。ありがとうございました。いちフォロワーより。 』 『 追伸  先ほどのメッセージですが、読み返すと誤字が多くて、なんとなく偉そうで、長々ダラダラ書いた上に私の言いたいことの半分も伝わらないんじゃないか、と申し訳なさで一杯です。こんな短文でも不安に陥るのに物書きさんはすごいなあ、って改めて感じます。要するに、私はぱんやさんの作品が大好き、というファンレターでした。ありがとうございました。 』 うわーーーありがとうございます…勿体ないお言葉、ファンレター…!わたしは前回の返信でも触れたように自分へのカウンセリングとしてスザルルを書いているので、必然、現パロばかり考えがちなのですが、どんな世界線でも(がっつりのダブルパロでない限りは)考えていることのひとつに「親からの育てられ方」というものがあって、要は書かない範囲の設定というか妄想を積み上げて積み上げて二次創作をやっていっている部分が大きいです。二次創作に限らず、というかむしろ一次創作のキャラメイキングを二次に持ち込んでいるといったほうが正確かもしれないのですが…だからANNのルルーシュくんについても、一歩間違うと己の統合を失調するのではないかと時々我に返って危ぶむくらいの細かい設定があります。何時何分の何線に乗って大学に通ってる、とか。設定じゃないですね、だってルルーシュくんは現実。ともかく、そういった部分をもし感じていただけていたならとてもとてもありがたく、最高に嬉しいです。ききスザルルいいですね!完全匿名のスザルルアンソロとか読みたいですね。過去にもうあったのかな?この設定いいな、こんな本が欲しいな、と思い浮かべるものってスザルルでは大抵がすでに実現済みな気がします。だからといって別に全然書きますけど…美味しいものは何度食べても美味しいし… 冷蔵庫の中身についても、ご心配いただきありがとうございます…肉はコンビニの安いベーコンを執拗にカリカリに焼いてたびたび摂っていますよ!
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panya3 · 7 years ago
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拍手のお返事
  1/17~1/18にいただいたWeb拍手(https://t.co/e9c7OnpPVX)のお返事です。返信ご希望の方はその旨を、と拍手画面には記載しており、お寄せいただいた中に「返信希望」の文字は一切なかったんですが嬉しかったので勝手にお返事をします。呼びかけてもいないのに大音量で返ってくる山びこ、それがわたくし 【2018/1/17  20:07 】 『ぱんやさんの小説大好きです!!お話のネタもですが書かれる文章が大好きです〜〜、スザルルはぱんやさんのお話しばかり拝読しております。すてきなお話をありがとうございます…! 』 わーいありが���うございます!辺境でタルパ作りみたいな二次創作をやってきた甲斐がありました…何度か言っていることなんですが、わたしは本編で負った一生消えない傷をちょっとでもなんとかしたいがため徹頭徹尾のウルトラミラクルラブストーリーしか書かないぞと決めているので(その割には根がメリバ村の出身なのでPixiv初投稿作があんな感じなんですが)お読みいただく方に少しでも響いているのであれば本当に嬉しいです。 あとは文章を褒めてもらえるのが本気ではしゃいでしまうしありがたい…これもちょこちょこ言ってることなんですが、文章を書いてご飯を食べることを20代のうちの夢、というか要実現目標として持っていまして…去年、仕事だったりそこから発生した身体的精神的な諸々でほとんど手をつけられていなかった一次創作を今年はばりばりやっていこうと思っています。もちろんスザルルも同じくらいはたまたそれ以上にばりばり書きます!スザルル界に咲くドクダミの花になりたい。これからもご愛顧いただければ幸いです。 【2018/1/17 22:42】 『 ぱんやさんのスザルルが大好きです!何を読んでも「好きだ!」って、思います。ルルは何しに日本へ、の続きも、どうか、どうかよろしくお願いします!』 ありがとうございます!嬉しい!ルルーシュもスザクも基本的に痛い目や怖い目に絶対に遭うことなく世界が真綿に包まれているスザルルばっかり書いていきますので、これからもお暇つぶしのお相手にどうぞよろしくお願いいたします。『ルルは何しに~』は今年こそ書き終えてPixivに流したいですね!えっだって最初に書いたの2年前…?だったっけ…?ほんといつまで放置してるんだっていう…その他にも言うだけ言ったり破片だけ投げたりして宙に浮いてるスザルルのあれこれが無数にあるので、今年は真面目に頑張っていきたいです。あと上でも触れてた『藍色の結晶、および私が知っていたこと』は三部作構想が投稿時からありまして、『千年経てば緑の星』というタイトルでオフ本にして日の目を見させるつもりなのでそちらの計画も頑張ります。多分これが「ぎあすのパンやさん」から出す最初で最後のかわいそう系同人誌になると思うので、無理だったら避けてくださいね!でもやっぱりお手にとってもらえると超うれしいです! 【2018/1/18 11:25】 『2355night、いつも楽しみに拝読しています!先日の更新で「2人はお付き合いしているんですか?」という疑問にルルーシュくんが答えていましたが、もう一拝聴者としてルルーシュ・ランペルージのファンになってしまっている私としては、あまりにも匂わせすぎな枢木さんとの関係にドキドキしていたのでよくぞ答えてくれました!と言う気持ちになりました……笑 でも確かに、私たちのほとんどがそうだと思いますが、「コードギアス反逆のルルーシュ」という作品でルルーシュとスザクの関係性に胸打たれ、そしてその2人を演じた俳優2人が(当然ですが)ルルーシュとスザクと全く同じ顔で仲良しこよししているのを見せつけられている我々としては、本当にごちそうさまです……といった気持ちです。いつも素敵な作品ありがとうございます!これからも楽しみにさせていただきます(*´◒`*) 』 ありがとうございます感涙です~…!『ルルーシュのオールナイトニッポン』もそうなんですがこういう、キャラクターのパーソナリティにあまりにも作り込みを独自でかけていく(端的に言うと「原作のキャラ崩壊」ですよね)タイプの二次創作って、嫌いな方は蛇蝎のごとく嫌いなものだとしっかり認識しているので、時々「こんなことずっとやってて誰が喜ぶんだ…俺か…」と放心してしまうのですが、あと実際のところ界隈でも特に書き手さんからはけっこうな割合で嫌悪されてるか存在を抹消されてるかのどっちかだろうなと自覚してはいるのですが、こういったお言葉をかけてもらえるとわーいこれからも現実誤認してこっ!という意欲が漲ってきます。そうルルーシュくんは現実。ルルーシュくんのラジオは現実。コードギアスは俳優さんが演じているドラマ。 ちなみに同回でルルーシュくんが「見たことないものを見せます」みたいな発言をしているのは、二十歳を迎えたルルーシュくんに「待ってました!一番乗りで逃さんぞ」とがっつりR18の映画オファーが来ており、それをすでに承諾しているからです。 【2018/1/18 22:55】 『ANNルルーシュ君のファンクラブ入会希望です!』 ありがとうございます!今のところはなにせ技術不足でファンクラブにまつわるあれこれを実体化させる手段がないのですが、前々からやりたいなあやらなきゃなあと思っていたDTP的な勉強をちょっと本気で頑張ろうと思っているので、いずれ本物の(本物とは?)会報をブツとしてお手にとっていただけるようやっていきます!ルルーシュくんのファンクラブ名称「empereur」ってなかなか良くないですか…?「皇帝」と苗字の響きとダブルでかけてて…
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panya3 · 9 years ago
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lelouch.L×four LIES
『ルルーシュ・ランペルージ×4つの嘘』 第一話「人生という名の嘘」 【第一夜】 スザクが死んだ。 車の運転中、携帯電話が見当たらないので探していて、電柱に衝突したらしい。携帯はつまるところ、家に置き忘れていたとのことだった。 急遽呼び出され、スザクの死を告げられた病院の廊下で、俺はベンチにいつまでも腰掛け、背後の壁に体を預けていることしかできなかった。涙は一滴も出なかった。あまりにも馬鹿馬鹿しい死に方に思えて、うまく悲しむことができなかったのだ。 様々な処置がとりあえずの終わりを見せ、冬場のリノリウムに囲まれていい加減に冷え切った体を引きずり夜道を帰った。道半ばで鞄の中の携帯が鳴り、取り出すと画面には「スザク」と表示されていた。茫然とその発信者名を眺め、驚くどころかいっそニュートラルなほど白い思考で通話ボタンを押下した。 「……もしもし?」 「――もしもし、ルルーシュ君?」 聞こえてきた声は、スザクのお父上、ゲンブ氏のものだった。彼は俺に、病院まで来たことの礼を告げた。ばたばたしていてきちんとお礼も言えなかったので、と。俺は「……はあ」と、気の抜けた声を返すので精一杯だった。「まあ事故も電柱相手で、他の人を傷つけなかったのが救いか。……あいつらしいというか」という、明らかに繕って淡々とさせた調子の言葉にも、返す台詞を思いつかずに「そうかもしれませんね」とだけ発話した。そしてしばしの沈黙が降りた。 「……じゃあ、明日お通夜で」 「……はい」 通話を切って間もなく、俺は自分がゲンブ氏に腹を立てていることに気付いた。何もスザクの携帯で掛けてくることはないじゃないか、と。 結局その夜は、明け方まで眠れなかった。興奮していた。多分、怒りで。 木造アパートの朝は寒く、布団に潜り込んでいてすら手足の感覚が覚束なくなる。震えながら起き上がり、ベッド脇の灯油ストーブをやや乱暴に点けようとしたのだが、スイッチの捻りが異様に軽かった。灯油の残量メーターに視線を滑らせれば、針が指すのは限りなくゼロの目盛りだった。ますます苛立ちながら部屋の隅のポリタンクを持ち上げ、るとこれも逆につんのめってしまうほど軽かった。ほぼ空。何て有様だ。 補充にガソリンスタンドへ行くにも身支度はせねばならず、クロゼットを開けたところで久しく着ていない、というか大学の卒業式以来いちども袖を通していないリクルートスーツと目が合った。そんな人間が喪服など持っている筈も当然ない。二十代もじきに半ばを過ぎる男が、このぺらぺらのスーツ上下で通夜に参列しても良いものか。久々に実家との縁を切ったことを後悔したが、しかしそうでもしなければスザクとは出逢えていなかった訳で、そしてそのスザクとはもう二度と。 「……まあ、良いか」 独りごちてスーツに着替え、家の鍵と携帯と財布だけを持って家を出た。窓ガラスに映る自分は、思った以上に貧相なリクルーターだったけれど。 「まあ、良いか」 我ながら真っ平らに固まった表情筋で、遅々とした歩みで、自然公園を突っ切る遊歩道を歩いた。町の本通りに出るにはここを通るのが一番の近道で、すなわちスザクがデートの迎えに来るたびに二人でこの道を歩いた。半舗装の土の割れ目には霜が滲んでいた。コートも着ずに出てきてしまったが、屋内の冷え込みとは裏腹に、外は風邪の治りかけのような気だるい陽射しでゆるく充ちていた。 やがて大通り沿いに出たとき、車道を挟んだ向かい側から「ルルーシュ!」と大きな声がした。見ると、扇のカフェから玉城が柴犬を抱いて出てくるところで、初めて見る俺のスーツ姿に眉をひそめているのがこの距離からでもはっきりとわかった。いつもならば俺の方でも顔をしかめていただろう。婚活で不在がちな扇とどちらが経営者なのか判然としなくなるほど店に入り浸って。俺はこの男に、カフェの看板犬であるところの柴犬をこうやって抱かれるのが正直なところやや不愉快だった。あの犬には、内心ひそかに「スザク二号」と俺だけの呼び名をつけているのだ。 スザク。 「なに、葬式?」 間の抜けた調子で玉城が問うてくる。その腕の中で尾をちぎれんばかりに振る犬に免じて、しぶしぶながら返事をした。 「……お通夜」 「ありゃりゃ、まじで。親戚か誰か?」 「スザク」 玉城は間も置かず、「そうかあ、あいつとうとう死んだかあ」と極めて普通の雑談の調子で、愚にもつかないコメントを述べた。呑気な顔を、距離があるながらも少し斜めからうかがうようにして、俺も平坦に「死んだ」と言葉を継いだ。 「そっか。はは、死んだかスザクー!作家への道半ばにして、天に昇ったか。ははは」 笑い出す玉城をしばらく無言で眺め、そしてそのまま、先よりも少し早めの歩調でその場を立ち去った。玉城が「あれ?」といったような雰囲気で笑うのを止め、俺の背を見送っているのがわかったが、やはり俺は何も言わなかった。後で本当にスザクが死んだと聞いたとき、玉城はこの冗談を後悔するのだろうと思いさすがに少し申し訳なかったが、妙な空気になってご愁傷様ですなどと言われるよりはずっと良かった。俺は、嘘はついていない。 通夜の会場に行くにはいささか時間が早すぎた。立場からすれば今から行ったとしても、身内扱いとして適当に置いておいてもらえないこともないだろう。手伝う仕事のひとつやふたつだってあるかもしれない。だが俺の足はてんで別の、どこともつかない場所へ歩みを続けていた。喪服も一応、それなりに、着てきたというのに。いや正確に言うまでもなく喪服ではないのだが。そもそも喪服とは何だ。喪に服するとは、どういう意味なんだ。 俺はスザクの、喪に服さなければいけないというのか。 ふと我に帰ると、暮らしてそこそこ長いはずのこの町でも未だ来た覚えのないような場所に俺は立っていた。目線の先には寂れかけのバッティングセンターが建っていて、「理不尽な上司を!ムカつく恋人を!力の限りかっ飛ばせ!」の看板。さらに強調的な太い文字で、「スカッとします!」の誘い文句。 はたして、自分の意思で入店したのかもわからない。ただ料金を支払い、バットを振りかぶり、そして全ての球を残らず空振りした。 「スカッとしない……」 休憩所になっているプレハブ小屋の中で、ベンチに座り両脚を投げ出した。窓から見える景色のどこにも他の客の姿は見当たらず、時計の音とストーブの低い唸りが耳につく。空のポリタンクを思い出し、帰宅する部屋の寒さを考え、なぜ補充を済ませてから本格的な外出をしなかったのだろうと少しばかり悔やんだ。当初はそのつもりだったのだ。今からでも一度戻って、もう時間がないか、いやそろそろ会場に向かわなければそれこそ時間が。それらの理解は胸の内で上滑りをして、立ち上がるどころか指一本も動かすことなく何周分の秒針音を聞いただろう。 ポケットの携帯電話が震え、着信はカレンからだった。耳に当てればすぐに、焦りと苛立ちの半々になった声が聞こえてくる。 「ルルーシュ?カレンだけど。あんた何やってるの?今どこ?スザクのお通夜始まっちゃうわよ!?」 「……俺は行かない」 さほどの逡巡もなく口から零れ出た返答に、自分でも驚きより、むしろ腑に落ちるといった感慨の方があった。そうだ。俺は行かない。 「なんで……彼氏のお通夜なのよ?」 信じられない、と言わんばかりの問いに、返事はしなかった。カレンの問いかけは続く。 「……本気で来ないの?お別れ言いたくないの?スザクに」 「……言いたくないな。全く言いたくない」 「……何よそれ。酷くない?酷い上に意味わかんなくない?」 「……言ってもスザクには聞こえないだろ。……死んでるんだから」 通話がぶつりと切れた。しばらく空中を見つめ、俺は喪に服するのをやめることにした。もともとその言葉の意味だって、よくわかってはいなかったのだから。 ほとんどめちゃくちゃに歩いて飛び込むように古本屋へ入り、ワゴンに積まれた文庫を表紙を見もせず買い込んだ。古着屋にも行き、目に付いたものを手当たり次第カゴに詰め、店内で一式着替えてスーツをろくに畳みもせず店の袋に入れた。そして気が付くとそこに向かっていた。 スザクの死んだ、事故現場。 郊外の畑道にその電信柱はあって、農作業姿のままの老夫婦が腰を曲げ合掌している。テレビの撮影隊が小規模ながらその様子にカメラと、モップのような集音装置を向けていて、しかし問題はそこではない。それも腹が立つが、そこではない。 もう一人、三十手前ほどだろうか。見も知らぬ男が、花束や缶ジュースの供えられた電柱の根元に跪いていた。 ** 妻が今日、家を出て行った。予告通りに。 ゴッドバルトの家は離婚が代々多く、私もまた母子家庭で養育された。しかしながら、否、だからこそだろうか。我が事となるとそこには多大な狼狽や悲哀があり、だがそれも一過した今となっては虚脱感だけが身を覆っていた。 会社から帰ると彼女の荷物はすっかり無くなっていた。 向かい合う者のないダイニングテーブルで缶ビールを傾ける。机上の、我が社のノベルティであるところのメモ台紙には妻の字で「大丈夫とは思いますが、私のものが残っていたらかまわないので捨てて下さい」と最後のメッセージが残されていた。視線の先のCDラックは綺麗に半分のスペースが空き、下段のDVDについても全く同様の状態だ。立ち上がり、寝室の様を確認するため、そこへ繋がる洗面所を抜ける。コップに刺さった一本だけの歯ブラシをしばらく見つめたあと、意図して平静を保ちドアを開けた。 二つ並んだベッドのうち、妻の使っていた方からは枕も掛け布団もシーツも取り去られ、体温のないベッドマットだけが天井灯の光を受けていた。クロゼットを開ける。妻の不在が空間となって広がっている。箪笥の抽斗を一つずつ開ける。上から二段目の右端に手を掛けたとき、奥に何かが引っ掛かかり抽斗のレールに噛まれている感触があった。手探りでその何かを掴み、引きずり出す。 眼前に現れた、それはピンクのブラジャーだった。 ダイニングテーブルを挟む向かいに置かれた椅子の背もたれへ、対峙する形でブラジャーを掛けた。 ブラジャーと視線を合わせながら、しばし先の続きの酒を飲んだ。 夜も更け、寝室に引き上げる折には、バルコニーの物干しピンチにブラジャーを吊るした。 そして翌朝、シャワー後の上半身を晒したままリビングに出てきた私は視界に揺れるブラジャーを捉え、気付いたときにはそれを着けて洗面台の鏡の前に立っていた。 「この町で、カフェを開こうと思うんです……」 内見に連れてきた、アインシュタインと名乗る女性客が俯き姿勢の小声で言った。それには特に返事をせず、「やはりお一人だと広いかもしれませんね」とだけビジネスライクに言葉を掛けた。ライクも何も仕事であるのだからして、至極真っ当な対応と評価できるだろう。しかしそれにしても、会話を広げてやろうという表面的な意気すらこちらで持とうと思えない、内に籠った語調でぼそぼそと話す女である。 「……でも……いつ一人じゃなくなるかわからないから……なんて」 「……はあ」 「あっ……まあ、まあその予定は、ないんですけど……なんて」 「ああ、こういう棚は高すぎて使いづらいんですよね」 やや声を遮るほどの勢いで話題の矛先を変え、玄関を上がってすぐ横の頭上に設置された棚へ腕を伸ばす。観音開きの戸に手を掛けたところで「――あっ」思わず声が漏れた。慌てて、しかしあくまでさりげなく背中を探る。が、ジャケット越しではどうにもならない。 私の様子に気付くどころか私そのものに意識を向けることもほとんどせず、客は「……駅まで、歩いてみます……」と小さく言い、醸し出す雰囲気や声調に似合わない、異様に俊敏で軍人然とした挙動で腕時計を確認してから居室の外へと出て行った。 がらりとした室内に一人残され、私は我が家よりも遥かに小さな間取りの洗面所へ向かう。鏡の前に立ち、ジャケットを脱いでシャツのボタンを外す。現れる私の胸筋には、ブラジャー。 先の弾みで外れたホックをシャツの前側から片手で付け直そうと試み、しばし苦戦したあと結局シャツを脱いだ。誰も私がブラジャーをしていることを、知らない。ブラジャーをしながら客を車に乗せて物件を回ったり、契約していることを知らないのだ。 契約が片付き、本社に一度戻るべく社用車で最短ルートとなる郊外を流す。両脇に畑の広がる道を過ぎたとき、ミラーの端に映った光景に目が引きつけられ、車を止めた。 農作業姿のままの老夫婦が電柱に合掌しており、小規模な撮影隊がカメラや集音装置といった機材を向けている。運転席から身を乗り出し振り向いてその有様を眺めるうち、くだらないことを思いついてしまった。車を降り、事故現場なのだろうと思しきその場所へ歩み寄る。 私もあそこで手を合わせよう。テレビカメラで撮られよう。全国ネットではないだろうが、ブラジャー男が手を合わせている映像が公共の電波に乗るのだ。 花束や缶ジュースの供えられた電柱の根元に跪き、しばしの黙祷を行う。突如現れた私を撮影隊はしかと捉え、被写体になること数十秒。 撮れ高は十分だろうと立ち上がり、さて本社への帰途を再開すべく車へと戻る。その短い道すがら、思わず口元にかすかな笑みが堪えきれず昇ってきた。愉快、というにも足りないような、些細な感情だ。 そしてふと顔を上げると、目の前に何やら色とりどりにちぐはぐな衣服で身を包んだ、異様に整った顔立ちの若い青年が、こちらを茫然と見つめていた。 ** 合掌を終えた男は立ち上がり、俺の方へと歩いてきた。初め、こちらの存在には気付いていなかったのだろう。俺の立ち尽くす斜め少し先にワゴン車が一台停められていて、その車中に男は戻ろうとしているようだった。スザクの知人、とは思えないが、行きずりに悼み心でも覚えて他人に黙祷を捧げたのか。しかしその、全く心当たりがない人相がはっきりと視認できるまで男との距離が詰まったとき、俺は間違いなく目撃してしまった。 男の口元に、一瞬、「堪えきれない」とでも言いたげに可笑しげな笑みが薄く浮かんでいた。 はたと視線が合った後、男は特に気まずげにするでも取り繕うでもなく車に乗り込み、そのまま発進した。思考が全く整理できないまま、ほぼ無意識に細い道の脇へ寄って避ける。通り過ぎる車体の横には、社名と思しきロゴが入っていた。 『お部屋探しは 東京オレンジ』 ――走って車を追いかけようとした。だが数歩で足は止まった。みるみるうちに車が過ぎ消えた道の先を呆気に取られることもできず眺めた。そして電柱の下の供え物を振り見た。どこの誰が置い��のか、俺にはわからない缶ジュースに花束。 スザクの死にまつわることのひとつひとつが、俺を苛立たせた。 すっかりと日の暮れたアパートの階段を、両足を引きずるようにして上る。暗く冷え切った部屋のドアを開け、電気を点け、ストーブを点けようとしたところで空のポリタンクに目が行った。燃料切れのことを、今このときになって再び思い出した。 テーブルに置いた鍵をまた握り財布を持ち電気を消しタンクを持ち外に出る。階段を降りる最中、ポケットの中でメールの着信があった。通夜が終わり、これから食事会でも始まる時間か。差出人はカレン、本文には「本当に来ないの?」とだけ書かれていた。 一瞬だけ足を止め、親指を乱雑に動かし送信完了の画面も待たずにまたポケットへ突っ込む。 行かない。 最寄のガソリンスタンドに着くと、一台の車がセルフの給油スペースで幅を利かせていた。既視感のあるワゴン車、その車体の横にはロゴマークが。 『お部屋探しは 東京オレンジ』 ポリタンクを地面に置き、辺りを見回した。運転席はもちろん、軽く見渡す限りにも運転手の姿は無い。休憩コーナーを覗くも、制服である赤いキャップにオーバーオール姿の店員が気だるげにスポーツ新聞を広げているだけだった。視線は隣、建物の奥、男女兼用のトイレの扉に滑る。 何故だろう。探していたつもりもなかったのに。あの男を探し出して、何か言いたかったわけでもないのに。 吸い寄せられるようにその古びたトイレに近づき、しばし逡巡して扉を見つめたあと、ノブに手を伸ばす。ドアが開く。 スーツのジャケットを着たままシャツの前ボタンを全て開き、裸の胸にピンクのブラジャーを着けた男がいた。 目が合った。 呆気に取られた顔のまま、男は小さく早口で言った。 「……なんだ、見られちゃった」 お手本のように目が点になっているであろう俺の前で、男もまた呆然と、手や何かで隠す素振りもなく己の胸に一度目を落とす。ややあって顔を上げ、恐らくはこんなときの――いやどんなときの? ともかく自然な反応なのだろう、男は苦笑と自棄がないまぜになった挙句の面白がり、といった風情で笑い出した。 俺もつられるしかなく吹き出す。くすくすなどという音には収まらないほどの声が二人ともの口から漏れ出、男は半ば腹を抱えながら、俺は口元を手首で押さえながら笑い合う。 笑ううち、自分の額に皺が寄っていくのがわかった。 男は笑っている。俺も笑っている。笑っている俺の息がだんだんと詰まる。 笑い声が泣き声になっていく俺に、やがて男の笑いが潮の引くように消えていく。 スザクがここにいない。 ** 妻はもう戻らない。 ** もう戻らない。 笑っているのか、泣いているのか、俺自身にも判別のよくつかなかった声が、いつしかただの嗚咽に変わっていた。 肩を震わせ、目を固く固く閉じたまま、開き放しの扉に頭をもたれさせるようにして、泣きじゃくる身体が崩れ落ちていく。 男が困惑し、うつむく気配がした。 人生なんて、嘘みたいだ。 【第一夜 END】
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panya3 · 10 years ago
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001 月
卒業旅行の金星ツアー、トランジットの月で僕は運命の恋に落ちた。月皇帝の十一番目の息子、気が触れそうなほど美しいルルーシュ。結ばれるまでは幸福なお伽噺でも、めでたしめでたしの先に待つのは銀河法第四十二条だ。自星から衛星への永住禁止は宇宙の常識、二人で暮らすにはルルーシュに地球へ降りてもらうしか道がなかった。それでさえ多額の罰金と権利の剥奪を被った僕らには、とある研究機関から救いの手が差し伸べられた。実験への協力と引き換えに得る金銭で小さな部屋を借り、僕らはもうじき初めての冬を迎える。    ルルーシュは六倍の重力をも僕の一部として愛することに決めたのだと言った。月人の細い手足では地球上での歩行も自立も、訓練してすら難しい。「僕が月に住めなくてごめん」と謝ると、彼は「全くだ」と苦笑いするか「悪いのはお前じゃなく法律だろ」と肩を竦めるかだったのだけれど、やがてあるとき「俺は望んでここに来たんだ。スザクの星で生きたかったんだ。それが不満か」と怒りながら泣かれてしまった。あれはラクシャータ先生のリハビリ医院へ通う道中で、慌てた僕は彼を抱きしめようと勢い余って車椅子ごと抱え上げたのだった。彼は濡れた瞳で呆然としたのち、今度は笑いすぎて涙ぐんだ。僕もつられて泣きながら笑った。それ以来、僕は言葉をうまく使えなくなる度、彼の身体をそっと包むようにしている。あまり力を込めすぎると比喩でなく、六倍圧の愛で彼を潰しかねない。  丸一日の検査を終えて戻ってきたルルーシュを、なのでひとまず白い手に手を重ねるだけで迎える。「握力が七キロになった。ロイド博士に大躍進だといわれた」と頬を紅潮させてはいても疲労は相当のはずで、普段よりも口調や表情が幼いのがその証拠だ。そもそもセシルさんが車椅子を押してくれている今の状態で抱きつけば単純に機嫌を損ねる。彼は月人らしからぬ照れ屋なのだ。 「凄いよルルーシュ、ラクシャータ先生のおかげだね」そう褒めるとセシルさんが、スザク君がいるからこそよ、と微笑んで僕に車椅子のハンドルを明け渡す。血圧や内臓に係るその他の数値も上向き安定、満月の今夜は予定通りに”帰省”を行うとのことだった。前半はとても喜ばしく、後半は気が進まない。そのために僕らの生活は守られているのだから、絶対に口にはしないけれど。    夜道をアパートへ戻り、部屋の冷気をまだ纏う白いシーツへ彼を寝かせる。ベッド脇の黒々と大きな機械から伸びるたくさんのコードと端子を彼に繋ぎ、「おやすみ」のかわりに「いってらっしゃい」を言う。彼も「行ってくる」と小さく返す。低い起動音と同時にルルーシュは目を閉じ、するとすぐに寝息が始まり、そして間もなくそれが聞こえなくなる。  身体は地球に置いたまま、意識のみを月まで飛ばす実験。いわば精神だけの里帰りをしている彼の白い顔をしばらく見つめて、僕は逃げるように台所へ立つ。シンクに差し込む光を辿り、小窓の端に浮かぶ月へ彼の姿を思い浮かべる。今はもうあのクレーターを過ぎて皇宮に着いた頃だろうか。もしも途中で接続が切れたら。月にいるときならまだいい、宇宙空間に魂だけ投げ出されて彷徨うことにでもなったら。不安で気が狂いそうになるのを、鍋をひたすらかき回して紛らわせた。    やがて空が白み始め、機械から流れ出す"Fly me to the moon"のオルゴールに、僕はベッドまでの数歩の距離を光の速さで飛び戻る。たいがい悪趣味な選曲だと思うけれど、機械の駆動終了、すなわちルルーシュの帰還を告げるこの曲に僕は死ぬまで縋り続けるのだろう。  呼吸が無事に戻ってくるのを見届け、泣きそうな安堵感の中で彼の目蓋が開くのを待つ。弱い朝陽に紫色の輝きがゆっくりと現れ、「おはよう」ではなく「……ただいま」と未だ微睡む声で言う彼に「おかえり」と僕も囁く。彼はほほえみ、コードが繋がったままの手で僕の頬の涙を拭った。 「……妹さん、元気だった?」「ん……二人とも、元気だったよ。大使の仕事も楽しいって」「お父さんは?」「スザクを嫌いになったらいつでも帰ってこいと。何なら今すぐにでも、だそうだ」彼が笑って言い、僕も笑う。「そっか、それは安心だね」「どこがだ」「……シチュー、食べる? 昨日の残りだけど」「あとで。……スザク、ほら」彼が広げる両腕の間に、しばし躊躇してから身を横たえ、足元の毛布を肩まで引きずり上げる。一晩のあいだ空洞だったルルーシュの身体は、それこそ月のように冷え切っている。抱いて温めるのは本当に僕でいいのだろうか、そんな疑念を持つこと自体が彼の愛に釣り合わないのではないか、けれど彼が選んでくれたのは、紛れもなくこの僕だ。 「好きだよ、スザク」  地球に戻ったあと、ルルーシュの声はいつも優しい。できるだけ力を込めずに抱きしめ、二人で少し眠ったらスーパーに出かけようと決めた。ルルーシュがいつか飲みたがっていた、マシュマロ入りのココアを買おう。 NEXT:「輪」
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panya3 · 10 years ago
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TODAY IS YOUR
のどがかわいたでしょう、おなかがすいたでしょう、みんな用意ができてますよ。さがしているものも 欲しいものも、やすらぎも なぐさめも。つらいことがいっぱいだったわね。いい子だったにしろ わるい子だったにしろ、あるがままでいいのです。だってあなたは遠い遠い道をきたのですから。  エンデの『はてしない物語』に上記の節があり、はじめは「ああ~~ルルーシュ~~~」と涙を浮かべていたのだけれど、今「あ”あ”あ”ぁ”ぁ”~~~~~!!!スザクゥゥゥぁああああああ!!!!」と比喩でなく嗚咽している。恒例のスザク擁護病。誕生日のお祝いって最大の自己肯定じゃないですか…あの自傷自罰の子に…。ルル様原理主義過激派なんだけどもっぱら最近のマイバズワードは「スザクはいい子」。スザクはいい子なんだよ!!などと世に放言したいのではなく、スザクはいい子だねぇ…よしよしスザクはいい子、いい子いい子…とふわふわ頭を抱きこみながら陽の燦々と降る庭で囁きたい。低脳パン屋だから考察もできないし考察未満の愛すら素直におしゃべりできない…津波のような侘しさに…だからこれからせめていっぱい作品の形にできればと思っている。うおーーースザクーーーー幸せになってくれーーーーー!ルルーシュと!!!二次創作で原作の不幸を否定するのはキャラの生き様の否定、という言説もそりゃまあよくわかるんだけど(一時期Twitterでよく見てへこんだ)わたしはわたしを悦ばせるためだけに物を書くので…それがたまたま偶然どなたかにも喜んでもらえればお得じゃんヒュウ!くらいの…
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 その「己を充たす」手段として一番手っ取り早く用いるのがイメソン妄想なのだけれど、だけれど、世の中にスザルル曲って多すぎやしない??もう何を見聞きしてもルルだ!スザクだ!ゼロレクだ!!!と痙攣に忙しい。特に「ゼロレクイエム後のスザク」があまりにも居過ぎる。世界めっちゃつらい。今のところの強者は陽:楓(スピッツ)/陰:白夜(KANA-BOON)、この2曲に関してはおそらくオールハイルな支持をいただける。でもここに来ての本題、パン屋がもうひとつ激推ししたいのは『Past The Stargazing Season』です。『星見る頃を過ぎても』という曲の全英詞リミックスで、スマホ音ゲーのdeemoに収録されているものの課金パック曲なので知名度はたぶんとても低い。原曲は日本語詞でも意味がけっこう違うので、ええいこうなればと和訳しました。ほぼ意訳というか下手すると誤訳でさえあるかもしれない。↓ ******* さよなら、さよなら 僕のすてきな人、さようなら 言葉で定義できるものが僕らの間に どれだけあったかは、もう関係ない さよなら、おやすみ 僕の最愛、おやすみなさい 「正しくなかった」時が僕らの間に どれだけあったかは、もう問題じゃない 空はからっぽだ  僕は一人で、そばに誰もいなくて、 でも記憶の中で僕ら二人はずっと生きている 美しい星の眺めへと誘われて、 僕らの心はひとつになる 君の思いやりだった、献身だった、 愛情だった、その行動だった、許しだったんだ 僕を今も高く飛ばせ続けるそれは 共にする苦しみだった、強さの支えだった、 励ましだった、信念だった 君は僕の瞳に映る星だった 受容だった、承認だった 確信だった、赦しだったんだ 君が僕の心から 重荷を下ろしてくれたのだとしても、 僕を君のそばで戦わせてもらっても、 いいかなあ 君がとても好きだったよ そんな心が、溢れ出ていく どれほどの失敗がどれだけ悲痛だったかは、 もう問題じゃないんだ 君がとても好きだったよ 君をただとても好きなだけだったんだよ 空はがらんどうだ  僕は一人で、君の側で星を眺めて ほら記憶の中で僕ら二人はずっと生きている 美しい星の眺めへと誘われて、  僕らの魂はひとつになる 雪降る冬、夏の風、季節の中を歩いたね ひとつひとつの出来事はでも、もう、曖昧で ただ僕は目を閉じて、開いて、時が止まる ほほえみはいつだってまぶしかった 幸せを手にできてうれしかった 幻になんてならないでほしかった 見せたい夜空がまだたくさんあったんだよ 君のそばにいたいよ 曇りの夜、君と僕 生きている僕とは遠く離れてしまっても 君は僕の近くに今も、いるんだよね? 君が笑った道 君が泣いた道 僕に決められることなんて何一つない、 「永遠」はいつも僕にそう言うけど ねえ、でも、そんなこともないよね? 僕を君のそばで戦わせてもらっても、 いいかなあ (星見る頃を過ぎても) *******    兵長愛でたさにエルリの民をやってたはずが気づけば狂信スミソニアンになってた事例と全く同じことがギアスでも起きていて、日付が変わったときからずっとスザクについて考えすぎてちょっと具合が悪くなってきてさえいる。どうかどうか幸せになってくれ…全ての時間軸と時空で愛に包まれて…。今リアルタイムでめちゃめちゃ辛い目にあってるけど劇場で…。キャラマイドもさっそく印刷してきて紙質よくて大満足なんですが、誕生日祭壇に設置するの忍びないなと思われてならない表情の連発。あんなに可愛い笑顔ももはやビジネススマイルでしか…ああ…スザク、枢木スザぐぅぅゥォオオオたんっ、たんじょ、びゥヴォォ!!おめでとヴォォォオ!!!!とわずかに残された人間の自我に苦しむキメラみたいな心情です今。ケーキももう買ってきてあるからね、キメラ帰ったらちゃんとお祝いするからね。日本男児に幸あれ!!!
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