2023年日本陸水学会若手の会を開催しました
2023年10月13日に、日本陸水学会大分大会の自由集会にて若手の会を開催しました。今年度は4年ぶりの対面開催となり、コロナ禍で交流が制限されていた若手の皆様に気軽な交流の場を提供できればと集会を企画しました。
当日は27名と例年以上に多くの方が発表をしてくださり、生物や化学分野にわたる複合分野の陸水学らしく、対象・フィールド・アプローチのいずれも多様な演題が集まりました。心より御礼申し上げます。
当日は聴講参加の方も多くいらしてくださり、30名を超える方にご参加をいただきました。
今回はありがたいことに大変多くの方にご参加いただいたため、自由集会中に議論の時間を十分に設けることができませんでしたが、ほとんどの方が懇親会にもご参加下さり、対面開催を存分に活かした交流をすることができました。
ご参加いただいた皆様のご協力なしには、このような活発な交流を実現することはできませんでした。改めて心より御礼申し上げます。お忙しい中、本当にありがとうございました。
オンライン開催にはオンライン開催の良さがあると思いつつ、やはり対面での交流は楽しいと強く実感した回となりました。
次回の熊本大会でもお会いできますと幸いです。
また、E会では企画運営に携わってくださる方を募集しています。ご興味のある方はぜひお知らせください。
____________________
2023年 日本陸水学会若手の会 実施概要
日時:2023年10月13日 16:00 ~ 18:00
会場:ホルトホール大分
参加者所属:東北大学、横浜国立大学、富山県立大学、Kyung Hee University、奈良女子大学、滋賀県立大学、海洋研究開発機構、東京大学、神戸大学、兵庫県立大学・姫路科学館、信州大学 ほか(敬称略)
プログラム:
16:00 ~ 16:02 鈴木 碩通(東北大) 趣旨説明・案内
16:03 ~ 16:06 鈴木 碩通(東北大) 水中のハイエナ? 行動実験で分かったケンミジンコ類の新たな餌利用様式
16:07 ~ 16:10 伊藤 青葉(東北大) 環境DNAを用いた魚類分布推定法の開発
16:11 ~ 16:14 笠原 剛樹(東北大) 植物プランクトン群集を対象とした動的結合ネットワークのアグリゲーション
16:15 ~ 16:18 中西 博亮(横浜国大) 色づいた雪に棲む特殊な微生物たち
16:19 ~ 16:22 仲才 香鈴(横浜国大) ダム湖におけるコットンストリップを用いた有機物分解能の測定
16:23 ~ 16:26 Duangmany Phongsa(横浜国大) The Role of Fungi on Decomposition of Large Algae
16:27 ~ 16:30 高階 眞丈(横浜国大) 青森県八甲田山における彩雪現象:緑雪や赤雪の色の違いは何の違い?
16:31 ~ 16:34 田中 駿(横浜国大) 湖面カメラを用いた高頻度モニタリング手法の検討〜花粉編〜
16:35 ~ 16:38 高江洌 鈴奈(横浜国大) 淡水湖の琵琶湖にいる海浜性のトビムシの起源を探る。
16:39 ~ 16:42 米山 貴将(富山県大) 餌環境によるカブトミジンコの生活史特性とろ過スクリーン面積への影響
16:43 ~ 16:46 Hye-Ji Oh(Kyung Hee Univ.) How to use zooplankton quantitative information more effectively in lentic ecosystem surveys and assessments
16:47 ~ 16:50 Yerim Choi(Kyung Hee Univ.) Ecological role of artificial water channel in fish diversity and food web structure
16:51 ~ 16:54 Dae-Hee Lee(Kyung Hee Univ.) Monitoring of isotope trophic level of redlip mullet(Planiliza haematocheilus)
16:55 ~ 16:58 Geun-Hyeok Hong(Kyung Hee Univ.) The effect of tributary species composition on mainstream fish biodiversity
16:59 ~ 17:02 原 直子(奈良女子大) ダム下流域で働く濾過食者の仕事
17:03 ~ 17:06 中村 萌(奈良女子大) 伝統的河川工法が創った一時的水域に棲んでいる底生動物
17:07 ~ 17:10 藤田 安優(奈良女子大) コサナエTrigomphus melampus種特異的プライマーの開発と生息地調査への適用
17:11 ~ 17:14 宇留賀 千佳(奈良女子大)伝統的河川工法聖牛によって生じた一時的水域に生息するプランクトン群集
17:15 ~ 17:18 Deb Soumya(滋賀県大) Algae: A form of blessings to mankind
17:19 ~ 17:22 Amare Mezgebu Alamrew(滋賀県大) Food quality of Arthrospira for Daphnia magna
17:23 ~ 17:26 ツジ ジャクソン(海洋研究開発機構) Studying Canadian lakes as a gateway to inter-disciplinary and inter-cultural science!
17:27 ~ 17:30 板倉 拓人(東京大) トビケラが纏う装飾の機能
17:31 ~ 17:34 山崎 駿(東京大) ナベブタムシの空間分布を左右する生息地の連結性
17:35 ~ 17:38 國政 祐太(神戸大) 河川横断構造物とニホンウナギ
17:39 ~ 17:42 宮下 直也(兵庫県大・姫路科学館) 播磨地域のため池における溶存二酸化炭素・溶存無機炭素観測
17:43 ~ 17:46 竹中 將起(信州大) 分子マーカーを用いた河川昆虫の研究
17:47 ~ 17:50 大川 晴菜(奈良女子大) 河床間隙水域と環境DNA
17:51 ~ 17:54 大竹 裕里恵(東北大) 画像解析による動物プランクトンの自動種判別:システム構築中に出会う多様なプランクトン
18:45 ~ 20:45 懇親会
日本陸水学会若手の会企画者
鈴木碩学 中西博亮 大竹裕里恵
3 notes
·
View notes
Occupied City
Based on "Atlas of an Occupied City Amsterdam 1940 - 1945" by Bianca Stigter
dir. Steve McQueen
2024年8月22日 BFI Player
スティーヴ・マックイーンの2023年作品。配偶者であるBianca Stigterの著作に基づき、言及されているアムステルダム市内の130の場所において、ドイツによる占領下にあったWWII中に発生した出来事が2020年から22年までの現在の様子にナレーション (英語版はメラニー・ハイアムズ) が被さる。4時間10分に及ぶ大作だが、原作に完全準拠した36時間のヴァージョンも存在するという。
映像はコロナウイルスによるロックダウンからその反対運動、ワクチン接種を経て次第に通常の生活に戻って行く様子を追う一方、WWII中の出来事については主にNSDAPとオランダの協力者によるユダヤ系住民の迫害中心に言及されるものの、時間軸に沿っているわけではない。ランダムにそれぞれの場所で起こった襲撃、保護活動、自殺、抵抗運動、占領者側の活動が淡々と語られていく。一方映像では、固定カメラ中心で静的な美しい画と、コロナ禍中の特異な状況を含みながらも冬の凍った運河でのスケートや雪ぞり、夏のくつろいだ会合やギャラリーやクラブでのイベント、環境保護活動デモといった市民活動をいきいきと捉えている。途中、ナレーションなしで夜の街を追うシークエンス、同じく終わりの方で深い霧の中を進むトラムからの通りの眺めは陶酔的な美に溢れている。過去作品の 『Carib's Leap / Western Deep』 『Queen and Country』 にも近い、より現代美術に近いアプローチに見えるので、美術館や博物館で長時間流しっぱなしになっていてもおかしくない作品ではあるが、一編のまとまった映画として通して見ることで伝わる重さがある。おそらくアムステルダムの地理に親しんでいると、各場所の距離や現在の各地域の違いも理解できてより深く味わえると思うし、なによりも実際に訪ねてみたくさせる映画である。
0 notes
2024年8月14日
【速報】岸田総理が自民党総裁選への不出馬の意向固める(TBS NEWS DIG)
岸田総理が来月おこなわれる自民党の総裁選に出馬しない意向を固めたことが、複数の政権幹部への取材で分かりました。このあと、記者会見を開き、岸田総理自ら説明するものとみられます。
総裁選には、石破元幹事長や小泉元環境大臣の他、茂木幹事長や河野デジタル大臣、高市経済安全保障担当大臣らが出馬に意欲を見せていますが、岸田総理を支える立場の党幹部や閣僚が総裁選に出馬することには批判的な声もありました。
岸田総理が出馬しないとなれば、総裁選の構図も大きく変わることになり、「ポスト岸田」レースは激しさを増すことになりそうです。
岸田首相、記者会見で総裁選不出馬を正式表明 「自民が変わるため私が身を引く」(産経新聞)
岸田文雄首相は14日、首相官邸で記者会見を行い、9月の自身の任期満了に伴う自民党総裁選に出馬しないと正式に表明した。
首相は「今回の総裁選は自民党が変わる姿、『新生・自民党』を国民の前にしっかり示すことが大事だ。自民党が変わることを示す最も分かりやすい最初の一歩は私が身を引くことだ。総裁選には出馬しない」と述べた。新総裁選出後に岸田政権は退陣し、約3年で幕を閉じる。
岸田首相の在任期間は14日時点で1046日で、岸信介氏に次ぎ戦後8番目の長さとなっている。
G7広島サミットのワーキングランチで記念撮影に応じるG7首脳。右手前が岸田文雄首相=2023年5月19日、広島市南区、代表撮影
広島から首相、期待したが… 岸田氏の総裁選不出馬表明で被爆者らは(朝日新聞 8月15日)2024年8月14日に追記
岸田文雄首相が自民党総裁選への不出馬を表明した。広島選出の総理大臣として、被爆地の声を国内、世界に向けて届けることはできたのか。(柳川迅、魚住あかり、遠藤花、編集委員・副島英樹)
広島市の松井一実市長は岸田首相の平和行政について、「ライフワークである核兵器の廃絶に向けて積極的に取り組まれた」「『ヒロシマの心』を世界に発信するために御尽力いただきました」と評価した。自民党の県議や市議と同じく、主要7カ国首脳会議(G7サミット)の広島開催などを成果に挙げた。
一方で、県内に二つある県原爆被害者団体協議会(県被団協)の理事長はいずれも、日本政府が核兵器禁止条約に署名・批准するよう訴えてきた。しかし、核保有国が参加していないことを理由に、岸田首相は後ろ向きな姿勢を示し続けた。
佐久間邦彦理事長(79)は、「これではいつまで経っても(核禁条約に)『入らない』と言っているようなもの。本当にやる気があるのか見えなかった」と振り返る。
佐久間理事長と箕牧智之理事長(82)は、8月6日の平和記念式典に合わせて開かれた「被爆者代表から要望を聞く会」で、岸田首相と面会したばかり。箕牧理事長は「被爆者の訴えを一つでも受け止めてくれるのではないかと期待していたが、淡々と聞くだけだった」と話した。
広島を拠点に平和活動に取り組むNPO法人「ANT―Hiroshima」理事長の渡部朋子さん(70)は岸田首相の3年間について、「広島にとってチャンスかもしれないとみんな期待しましたが、残念ながら広島の宰相ではなかった」と語った。
昨年5月のG7広島サミットでは、核抑止力を正当化した「広島ビジョン」も発表され、被爆地から選出された岸田首相もその文書に名を連ねる一人となった。サミットについて渡部さんは「広島が貸し舞台として使われ、肩すかしでした」と残念がる。
岸田政権が閣議決定で防衛費拡大を進めたことを「戦争のできる国にし、原発再稼働も進めた」と指摘。「核軍拡が進む状況にのみ込まれ、戦争被爆国としてのリーダーシップが見えなかった」と振り返った。
広島市安佐南区の会社員、末棟将彦さん(44)は、元々外務大臣だった岸田首相の外交に期待していたという。サミットで各国首脳が広島を訪れたことを「歴史に残る」と評価しつつ、「もう一歩、核廃絶に向けて踏み込んだ外交をしてほしかった」と述べた。
統一教会問題や自民党派閥の裏金問題など、数々の「内憂」に見舞われた首相でもあった。
「大変驚いており、本当に残念だ」。自民党広島県連会長代理の中本隆志・県議会議長は県庁で会見を開いた。「安倍政権、菅政権下の色んな問題が浮上し、対応に追われた3年間だった。裏金問題の対応では、身内である自民党議員の協力があまりに少なかった」
広島市議会の会派「自民党・市民クラブ」幹事長の山路英男市議も「国防の強化や経済安全保障は岸田政権の下で進んでいる」と不出馬を残念がる。裏金問題については、「巻き込まれた形だ」と話し、問題を受けて政治資金規正法が改正されたことについて、「党内ではだいぶ反発もあったと思うが、大きな決断をした」とたたえた。
平和記念公園を歩いていた広島市中区の山本裕志さん(67)は裏金問題について「私利私欲のための政治になっていたのでは。広島から出た首相で期待していた。もう少し国民のための政治ができなかったものか」と話した。
GDPは百年前に「逆戻り」 それでも日本は「強兵」路線に進むのか(朝日新聞 100年をたどる旅~未来のための近現代史~③「持たざる国」の素顔)
「DIME」という安全保障のキーワードがある。 今回はこれを切り口に、「持たざる国」日本がたどってきた100年の歩みを考える。
国内総生産(GDP)は1940年代に生まれた。資源や物資など戦争を遂行できる生産力がどれだけあるか正確に把握する指標として、米英が開発した。「第2次世界大戦が生んだ数多くの発明品の一つ」と英ケンブリッジ大のダイアン・コイル教授は位置づける。
世界に占める日本のGDPは、百年前と同じ水準に逆戻りしている――。英国の経済学者アンガス・マディソン氏の研究チームは、西暦1年から今に至る世界各国のGDPを歴史資料から推計してきた。そこから浮かび上がってきたのは、そんな日本の姿だ。
日本のGDPの世界全体に占める割合は1920年は3・4%。それが戦後の経済成長で急伸。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと称された。米国の地位をも脅かす経済力を誇った90年には8.6%に上昇した。
上位20カ国。マディソン氏の研究チームの最新の推計結果から。1920年の中国はデータが無いため、1900年で代用。1920、90年のロシアは旧ソ連のデータを使用。ソ連以外は現在の国旗
だが、その後、中国をはじめとする新興国の経済成長が加速。日本は人口減社会に突入して主要7カ国(G7)で唯一足踏みを続け、2022年には3・7%に落ち込んだ。歴史的な「定位置」に戻ったともいえる。
現在の日本のGDPは世界4位。米ゴールドマン・サックスによれば、さらに50年に6位、75年には12位へ転落が予想される。日本は近い将来「経済大国」の看板を下ろすことになるかもしれない。
問われるDIMEの発想 軍事以外が軽視されていないか
一方、岸田政権は一昨年末、27年度の防衛費のGDP比を倍増させ、2%にすることを決めた。27年度の防衛費は世界5位内に入り、「軍事大国」に仲間入りする可能性がある。
問題は、この歴史的増額が果たして「国力」に見合っているのかだ。マディソン氏の研究チームの一員である深尾京司・一橋大特命教授(国際経済学)は「人類史上まれに見るスピードで人口が減少していく日本の世界における経済的地位が、当面再び高まることは考えづらい。日本が単独で防衛費を拡充しても限界がある」と指摘する。
米国防大のテキスト「国家安全保障戦略入門」には、国家は「外交、情報、軍事、経済(DIME)という四つの主要な手段を駆使して力を行使し、目的を追求する」と記述され、「DIME」の統合的運用が重要だと説かれている
「DIME(ダイム)」という言葉がある。「外交(Diplomacy)」「情報(Information)」「軍事(Military)」「経済(Economy)」の頭文字を取ったものだ。米国が安全保障の指導者育成のため設立し、米軍の将校や文官らが在籍する米国防大(NDU)のテキスト「国家安全保障戦略入門」では国家安全保障の構成要素にこの四つを挙げ、DIMEを駆使して目的を追求するとしている。軍事は大事な要素だが、それだけでは国の安全が担保できない。国力の重要な要素であるDIMEを統合して国の安保を確保する、というのが、欧米では常識となっている。
近年では中国に対抗するため、「技術(Technology)」を加えた「DIME+T」、あるいは「金融(Finance)」「諜報(ちょうほう)(Intelligence)」「法執行(Law enforcement)」を加えた「DIME+FIL」とも呼ばれる。日本では安保を考える際、これまでDIMEという言葉はほとんど聞かれなかった。
だが日本はかつて「国力」から目をそむけて軍事偏重に走った結果、人的・物的破局を招いた。
むろん、過去と事情は異なる。安保環境の変化を踏まえた防衛力の要素は必要だろう。だが今、安保を議論するのに、軍事以外の要素が、あまりに軽視されてはいないか。
岐路に立つ今だからこそ、「国力」を重層的に、冷静に見つめる視点が求められている。
日本の安全保障にDIMEの発想はあるのか。
日本の国家安全保障戦略、乏しい経済・外交の記述
一昨年改定された日本の「国家安全保障戦略」には「外交力・防衛力・経済力・技術力・情報力を含む総合的な国力を最大限活用して、国家の対応を高次のレベルで統合させる戦略が必要である」とある。
日本はこれまで、安全保障は米国を最重視し、経済面では最大の貿易相手国・中国との協力を深めてきた。だが、その米中の対立は軍事だけでなく、経済や技術といった非軍事の分野にまで拡大。安全保障の裾野が広がるなか、日本もいや応なく「踏み絵」を迫られている。自国の国力を見つめ、「国益」を見定めていこうというのが新戦略の趣旨だ。
しかし、中身を見ると、経済や外交に関する記述は乏しく、経済安保の項目も他の記述とのつながりがない。「戦略」の一部分を担当したある省の幹部は「戦略の全体像の議論もなく、他の項目の記述も見せてもらえず、一部の項目だけ割り振られた。いわば(各省からの文章を短冊状にしてつなぎ合わせる)『短冊方式』だ」と不満をもらす。DIMEを掲げてはいるが、「軍事」に重きが置かれ、政府一体の「総合的な国力」の底上げを図ろうとの意識は薄い。
歴史的な増額を決めた防衛費の財源も宙に浮いたままだ。
参院本会議で防衛費財源確保法案が審議入りし、答弁する岸田文雄首相=2023年5月24日
岸田文雄首相は防衛費倍増を決めるにあたり、安定財源の確保について「今を生きる我々の将来世代への責任」と訴えた。しかし、首相が確保したとする財源の大半は、1度しか使えない国有財産の売却など安定財源にはほど遠いものだ。唯一、実効性がある防衛増税は、自民党内をまとめきれず、いまだ実施に必要な法律もできていない。
戦略の策定に先駆けて首相官邸が設置した有識者会議でも、「国力」をめぐる議論はあった。エコノミストの翁百合・日本総合研究所理事長は「防衛力強化には、持続的な経済、財政基盤強化と国民の意識の共有が大変重要だ」と訴えた。エネルギー自給率の低さや、債務残高の国内総生産(GDP)比の高さなどを挙げ、「そのリスクを認識する必要がある」とも指摘した。DIMEに通じる考え方といえる。一方で「『国力に見合った防衛力』と固定的に考えるべきではない」と積極的に防衛力強化を唱える論者もいた。だが、有識者会議は3カ月間に計4回開かれただけで議論は煮詰まらず、メンバーも不満を口にした。
戦前の日本もDIME的発想で自国の国力を見つめようとしたことがあった。(大日向寛文、編集委員・佐藤武嗣)
対米開戦前、日本の「敗戦」を予告する二つの報告が軍と政府それぞれの研究チームでまとめられていました。 第4回「予知されていた『敗戦』」は8 月15 日配信予定です。
コメントプラス
加谷珪一(経済評論家)【解説】 国家の戦争遂行能力は基本的にGDP(国内総生産)に比例するといわれます。当たり前のことですが、軍隊の維持には費用がかかりますし、実際に軍事的オペレーションが始まれば、物流など経済インフラの強さが戦争継続のカギを握ります。一般的にロジスティクスという言葉はビジネスにおける物流のことを指しますが、ロジスティクス本来の意味は軍隊における兵站(へいたん:物資の補給など)です。言い換えれば、日常的に経済活動が活発で、多くの人やモノが移動している国、もっと簡単に言ってしまえば豊かな国ほど、いざという時にこうしたリソースを戦争に転用できるので、高い戦争遂行能力を発揮する仕組みです。世界でもっとも豊かな米国が最強の軍事力を持っているのはある意味で当然のことといえますし、経済規模が小さくなれば、やはり戦争遂行能力も低下せざるを得ません。
ちなみにGDPに対する軍事費の比率は、全世界的に見ると2%程度が標準です。常に何らかの軍事活動を行っている米国や、大規模な戦争を継続しているロシアのGDP比は3.5%~4%と高くなっています。日本の防衛費はGDP比1%という制約がありましたが、岸田政権が防衛費の倍増を決めたことから2%程度に上昇する可能性が高まっています。
不気味なのはやはり中国でしょう。中国の軍事費のGDP比はわずか1.6%ですが、GDPそのものが大きいので、軍事費の絶対値は日本の6倍にもなります。中国が米国並みに軍事費をかけた場合、その金額は途方もない水準となります。
辻田真佐憲(評論家・近現代史研究者)【視点】 戦前と現在の類似性に焦点を当てた分析ですが、差異にも注目する必要があると思います。戦前の日本は、経済的にはそれほど強くなかったかもしれませんが、北東アジアにおいて高度に近代化された軍隊を持ち、自主的に行動することができました。しかし、現在の日本は状況が異なります。日本が大陸で大規模な軍事行動を起こすことなど想像しにくいでしょう。むしろ、現在の北東アジアで軍事力を誇り、主導権を握っているのは中国です。したがって、戦前の日本と現在の日本を比較するのもいいですが、戦前の日本と現代の中国を比較するという視点も合わせてもたなければならないでしょう。
0 notes
TEDにて
サンドリン・チュレ:新しい脳細胞を増やす方法
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
成人の新しい神経細胞は増やせるのでしょうか?神経科学者のサンドリン・チュレは、それは可能だと言います。
研究結果に基づいた、私たちの脳の神経新生を促す実践的なアドバイスに従えば、気分良く過ごし、記憶形成を向上し、先々の老化にともなう脳機能低下が予防できます。
人間の脳に関して言えば、カロリンスカ研究所の同僚ヨナス・フリセンが、海馬では、毎日700個の新しい神経細胞が作られていると推定しています。私達の持っている何十億の神経細胞に比べたら、あまり多くないと思うかもしれません。
でも、50歳になるまでに、持って生まれた海馬の神経細胞は成人後にできたものと全て入れ替わるのです。
これは、神経新生と呼ばれる現象です。
同僚のロバートが、より興味を示したのが神経新生とうつの研究です。
うつの動物モデルにおいて神経新生の低下が見られました。抗うつ剤を投与すると新しい神経細胞の生成が促進され、うつの症状が軽減し、神経新生とうつの明確な関連が確かめられました。
また、神経新生を阻害するだけで抗うつ剤の効き目も阻害されるのです。
これで、ロバートは、癌(悪性新生物)が治った後でさえも患者にうつの症状があるのは、癌(悪性新生物)の薬が新しい神経細胞の生成を阻害したからと理解しました。
正常に機能する新しい神経細胞を作るのに時間がかかるのです。
これまでの結果から記憶形成や気分を改善し、老化に伴ったりストレスに関連する脳機能低下を防止したいなら神経新生を標的にする上で十分な証拠があると考えます。
これは初期の研究として、私の指導者でもあるソーク研究所のラスティ・ゲイジが行ったもので環境が新しい神経細胞の生成に 影響を与えることを示すものです。
まず、こちらのマウスの海馬の断面組織像は回し車のないケージで育てたものです。小さな黒い点は、新しい神経細胞になる細胞です。
次に、回し車があるかごにいたマウスの海馬の断面組織像です。新しい神経細胞になる黒い点が大幅に増えています。様々な活動は、神経新生に影響を与えますがそれが全てではありません。
食べ物は、海馬での新しい神経細胞の生成に影響があります。
有効性が認められた食品や栄養素を示します。何点か指摘いたします。20~30%のカロリー制限は神経新生を向上させます(日本の腹八分目に医者いらず)
断続的な絶食。つまり、食事の間隔を空けること。これは神経新生を向上させます。
ダークチョコレートやブルーベリーに含まれるフラボノイドの摂取は神経新生を向上させます。サーモンをはじめ、魚油の多い魚に含���れるオメガ‐3脂肪酸は、新しい神経細胞の生成を向上させます。
反対に、飽和脂肪の多い食事は、神経新生に悪影響を与えます。エタノール。すなわち、アルコールの摂取は神経新生を低下させます。でも、全てが悪影響ではありません。
赤ワインに含まれるレスベラトロルは、新しい神経細胞の生存を促進することが分かっています。
何事も適量。次回夕食会に行ったら、この「神経新生に中立」な飲み物を選ぶかもしれませんね。
細胞レベルで調べられたデータは全て動物モデルを使用したものです。しかし、この食べ物を人間に与えても神経新生を調節するのと同じ方向に記憶と気分を変えていることが示されています。
例えば、カロリー制限は記憶容量を増やします。高脂肪食はうつの症状を悪化させますが、逆に、オメガ‐3脂肪酸は神経新生を向上させうつの症状を緩和します。
精神衛生。記憶や気分への食事の影響は、精神衛生。記憶や気分への食事の影響は、海馬の新しい神経細胞の生成に実際に関与しています。何を食べるかだけではなく、食べ物の歯ごたえ、食べるときや量も関与しています。
義務教育の時期に、勉強すると頭痛がするという症状があります!
これは個人的な仮説だけど、脳内のニューロンとシナプスが再結合を繰り返して脳内ネットワークを強靭に構築している可能性が高い。
神経経路が肉を裂き、急激に伸びてるため若くても再生能力が追いつかないので痛みが起きてる可能性もある。
だから、高い栄養補助や十分な水分、睡眠で補給し回復、心身の健康を強化する方がいいかもしれない。
しかし、大人は再生能力が低下していくので、危険なため、頭痛が起きたらすぐ病院行ってください。
人間はみんな天才だが、ケタの違う天才も少数存在する。
人間はみんな天才だが、ケタの違う天才も少数存在する。
人間はみんな天才だが、ケタの違う天才も少数存在する。
ジュリオ・トノーニの意識に関する情報統合理論がある。
万物には意識があるとする汎心論という考え方です。
ジュリオ・トノーニの 意識に関する情報統合理論によれば、ネットワークの密度は意識(ここでは、ファイと命名している)と呼ばれる何か?の密度に関連しているということ。
これを数値化して、方程式にしている。
それゆえ、人間の脳内では、膨大な情報統合が行われるため高度なファイがあることになり、かなりの意識が存在します。
マウスにおいては中程度とはいえ、かなりの情報統合が行われるので相当な程度の意識があるといえます。
しかし、虫や微生物や粒子レベルになると、ファイの量は低下します。情報統合の量が低下してもゼロにはなりません。
日本では、「一寸の虫にも五分の魂」という言葉もあります。
トノーニの理論によると意識の程度はまったくのゼロには、ならないのだといいます。
事実上、トノーニは意識に関する基本的法則を提案しています。つまり、高度なファイには高度な意識が宿るのです。
そこには、ただ淡々と善も悪もなくて古来から有る日本の「魂」という概念みたいなことにも似ています。
また、ロジャー・ペンローズとスチュワート・ハメロフの提唱する量子脳理論(波動関数の客観収縮理論)があります。
他には、ブラックホールの特異点定理をスティーブン・ホーキングと共にを証明し、「事象の地平線」の存在を提唱している。
クオリアという言葉も関連していて、「質」を意味するラテン語の qualitas (あるいは qualis) が源流。
この言葉の歴史は古く、4世紀のアウグスティヌスも用いている。長い間忘れられてきたが量子論の登場により、1929年、アメリカ合衆国の哲学者クラレンス・アーヴィング・ルイスが現在の意味とほぼ同じ形でクオリアという言葉を書いている。
太古から高密度なアイデアは、概念の豊富な人間からしか創造されません。
太古から高密度なアイデアは、概念の豊富な人間からしか創造されません。
太古から高密度なアイデアは、概念の豊富な人間からしか創造されません。
2018年現在では、サピエンスは20万年前からアフリカで進化し、紀元前3万年に集団が形成され、氷河のまだ残るヨーロッパへ進出。紀元前2万年くらいにネアンデルタール人との生存競争に勝ち残ります。
そして、約1万2千年前のギョベクリ・テペの神殿遺跡(トルコ)から古代シュメール人の可能性もあり得るかもしれないので、今後の「T型オベリスク」など発掘作業の進展具合で判明するかもしれません。
メソポタミアのシュメール文明よりも古いことは、年代測定で確認されています。古代エジプトは、約5千年前の紀元前3000年に人類最初の王朝が誕生しています。
こういう新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との
戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界を超えてることが前提だけど
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!
<おすすめサイト>
エピソード7意識のマップの数値と人工知能を訓練する計算回数が相似?2023
スティーブ ・マキャロル:ビッグデータが脳のミステリーをどのように明らかにするのか
ブレイス・アグエラ・ヤルカス: コンピューターはこうしてクリエイティブになる?
テンプル・グランディン: 世界はあらゆる頭脳を必要としている!
エリザベス・ブラックバーン: 決して年を取らない細胞についての科学
キャロル・ドウェック:必ずできる!― 未来を信じる 「脳のパワー」
スザーナ・エルクラーノ=アウゼル:人の脳は、何がそんなに特別なのでしょうか?
ジョー・ランドリーナ:一瞬で止血するジェル
トーマス・インセル:精神疾患の新たな理解に向けて
デビッド・アンダーソン:あなたの脳はただの化学物質の袋ではない!
<提供>
東京都北区神谷の高橋クリーニングプレゼント
独自サービス展開中!服の高橋クリーニング店は職人による手仕上げ。お手頃50ですよ。往復送料、曲Song購入可。詳細は、今すぐ電話。東京都内限定。北部、東部、渋谷区周囲。地元周辺区もOKです
東京都北区神谷のハイブリッドな直送ウェブサービス(Hybrid Synergy Service)高橋クリーニングFacebook版
0 notes
2023/12/08
朝、他の誰かを考えながら遅く起きる。今日は有給を取ってて、お父さんとお母さんと妹と、河口湖へほうとうを食べに行くことになっていた、土日は絶対高速が混むから、わざわざ平日に出かけることにしたんだった。一日中雲が一つもない青空で、朝は寒くとも風はやわらかく、昼��は比較的標高が高い場所でも暖かかった。富士山はくっきりはっきりと空の青に近づいて輝いていた。久々の中央道は、仕事で、トラックに乗って少し走ったときとはもちろん異なるかけがえのない経験で、藤野SAのモスバーガーもまだあって、遅い紅葉で山々がきらめいて、車の中ではスピッツがかかっていて、平日でもほどよく道はすいてなくて、にぎわっていて、よかった。八王子、談合坂、大月の分岐、久々に走る道だった。山の輪郭と影はずっとシャープで、数々の懐かしいかたちに心の中でしゃべりかけていた。朝ごはんをぬいてきたのでほうとうのお店に着くころにはお腹がグーと鳴った。みるみるうちに店は混んでいったけど、それも安心できるほどよいにぎわいだった。子供連れもちらほら、カップルもいた。ずっと太陽の光がふりそそいでいて、富士山がそばにあった。ほうとうは、野菜やきのこがたっぷり入っていて麺は思いのほかつるりとしていて、食べ進めるほどにぐっとおいしくなって、量がかなり多かったけどゆっくり完食した。お父さんは鶏肉いりを頼んでいて私もひときれもらったが、鶏肉いりのほうがおいしかったかもしれない。お店を出ようとすると食べるのを待っている人たちがたくさん見えた。車にのると、次はジェラート屋さんに行って、私は山梨で育てたとうもろこしと鳴沢村産のブルーベリーのジェラートをたべた。とてもしみる甘さでどちらもつぶつぶとした食感があって、おいしかった。お店の中に客はうちの家族だけだったけど、なぜか哀しくなることはなかった。みんなダブルをたのんで、車の中でたべた。観光地価格だとブーブー言いながらもおいしくたべた。河口湖周遊道路?的な湖を一周できる道を走った。商品や店舗デザインのディレクションが今っぽい(決して褒めてはいない)道の駅では何も買わなかった。道中、富士山がよく見える位置で車を停めてもらったりわざわざUターンなどしてもらったりしながら車を降りて妹と写真を撮った。私はやせたと自他共に認められているが、顔はどうもぷくぷくしていてなんだか情けない感じだ。富士山は雄大だがすんなりとひろがる裾野は安心感すらおぼえる姿形をしていると思う。いつも、おばあちゃんちにいくときにしか会えなかったのに今ではほぼ毎日会える。どうか私の大事な人にもあなたの力をわけてほしいと祈る。もうひとつの道の駅では道路を挟んだ向かいに湖に面した芝生の公園があった。湖の青と冬の芝生の淡い黄緑のコントラストがうつくしく写真を撮った。公園に足は踏み入れることなく、私たちは帰った。上り線の談合坂サービスエリアは昔の姿で、中身はすこしキレイになっていて、涙がでそうになった。お母さんも、「ここってそうだ、こんなだったね」と言った。「談合坂やさい村」という屋根のあるスペースの直売コーナーもずっとある。そこで、南天の木(枝)が売られていた。ああ、これが冬休みの景色のひとつだったなと思った。店舗に入るドア横に、ホンダのビートのミニカーのカプセルトイがあった。お父さんが「やろう」と千円札を両替してくれたのでまわしたら黄色いのがでてきた。
0 notes
(2023/09/15)散文・創作三篇
------
川をくだっている。平たいボートの上に顔の見えない船頭とわたし。陽光であたためられた風がからだの外殻をながれ、髪をなでつける。振り返ると吊り橋があり、逆光を受けて黒光りするそれは巨大な怪物のようにも厳かな門のようにも見える。左手に高速道路、果てしなく伸びるその向こうで無機質な冷たい光を放つビルが犇めいている。河川敷に人の群れが現れた。じっとたたずむ彼らの視線がわたしに集注し、何かの祭りでも始まるのかとおもったが、よく見ると、誰もが額に二本の角を生やしている。あれは鬼だ。ここは三途だろうか。
------
古びた安アパートにはあまり相応しくない、芳ばしい焼き菓子の匂いが漂っている。幸せの象徴みたいな匂い。お隣の奥さんがアップルパイを焼いて、一切れ届けてくれた。「焼き立てですから、すぐお召し上がりになってね」礼を言ってドアを閉ざす、が。その一瞬、奥さんの顔が奇妙に歪んで見え、ノブを握ったまま数秒固まる。今のはなんだ?と考えて、でも気のせいということにしておいた。堆積したダンボールを蹴飛ばし部屋へ戻る。温かい紙皿の上、三角形に切り分けられたそれは艶々と暴力的なまでに照っている。食品サンプルのように完璧でどこか嘘くさい。キッチンの台へ追いやってから、飲みかけのペットボトルや空のコンビニ弁当で散乱したテーブルにかがみ込み、煙草を探り出して咥えた。蝉がやかましい。ちら、と見たベランダの窓から陽光が容赦なく射し込んでいて、カーテンを閉める。(……待てよ)はたと気がつく。
どうして蝉が鳴いている?今は十二月だ。
蝉の声が止む。カーテンを開けた。つい数秒前まで確かに太陽が昇っていたはずなのに、灰色の曇り空から雪がしんしん舞いおちて、街中に降り積もり、庭の木々は枯れている。(ああそうか)これは夢だ。おれはまた夢を見ているんだな。明晰夢というやつで、ときどきあることだ。そうと気付いた瞬間に醒めてしまうことが多いのだが、今日のはやけに長いし、気持ち悪いほどリアルだ。よく考えたらこの部屋だって、おれのものではない。ちっとも知らない、身に覚えのない他人の部屋だ。不快な唸りをあげる冷蔵庫に、宗教のシンボルマークみたいなものが描かれた紙が張られている。よく見ると至るところにある。チャイムが鳴る。少し迷って、出ることにした。隣の奥さんが立っている。「パイはお召し上がりになりました?」まさかずっとそこで突っ立ってたんじゃないだろうなとおもいながら、いえ、まだ……。正直に答えた。奥さんから笑顔が消え、わけのわからない不安に駆られ始める。身体中のあちこちから変な汗が滲みだす。はやく醒めなければとおもう。「でも召し上がらないとね」奥さんがいう。「元居た場所へは帰れませんよ」
-----
「ねーえ」わざとらしい陽気な声がわたしを活字の世界から引きずり戻した。「K谷がさあ、手相とかみれんだって。あんたもみてもらいなよ」そう呼ばれてやってきたのは、うちの学校でいちばん美人と評判のA川さん。男子からも女子からもモテモテのカリスマで、モデルをやってる大学生のイケメン彼氏がいるって噂。「え~みてほし~」A川さん本人も自分がとびきりの美人で特別な個性があることを自覚しているし、そんな生まれながらの武器をどうしたらいちばん魅力的に活かせるかということもバッチリ心得ていて、一度目が合ったり関わり合ったりした子たちならあたしを好きにならないはずがない、という絶対的な自信をたずさえ、用意された椅子へ腰かけている。わたしは彼らのななめ後ろ、ひらいた文庫本からわずかに目線をずらし、様子を盗み見る。しぶしぶ付き合わされている、という態度のK谷くんが無表情で「両手だして」と指示。その横顔のEラインは完璧な造形をしていて、うつくしい。(彼の通学鞄のなかにシュティフターの『ヴィティコー』が入っていることをわたしは知っている)「美的センスが高い、金運もいい、一生金に困らない、海外と相性がいい」淡々と言葉を紡ぐK谷くんのきれいに整えられた指先が、A川さんの薄くて白い掌をつうとなぞるたび、わたしは自分がくすぐられているような錯覚にとらわれてぞくぞくしてしまう。「レンアイはどうなの?」女子のひとりが問いかけ、取り巻きから囂しい奇声があがる。A川さんの含みを孕んだような笑みが深くなる。K谷くんはつづける。「ガードが硬くてかなりの奥手だね、今んとこ、三十まではずっと処女の線が出てる。このままだと結婚の望みは薄い」時が停止したように、空間が静まりかえった。それからぷっと吹き出す音。「いや、そんなわけないじゃん。処女ならこの子はとっくに卒業してるし」まじうけるんですけど!その場は再び接待じみた白々しい笑いに包まれたが、当のA川さんはというと嘘みたいに真っ赤になって、きれいなかんばせを引きつらせていた。
0 notes
ここ数年~最近はまってるゲーム
ここ数年でハマったゲームをつらつらとつづってみます。
NO MAN'S SKY>
イギリスのHello Games。
自動生成される1844京6744兆737億955万1616個に及ぶ多数の惑星・銀河を冒険していくオープンワールドゲーム。空に浮かぶ数多の星から好きなところを選んで、銀河系、惑星を航行し探索することにものすごくロ��ンを感じる。降り立つ惑星はそれぞれ、生息する生物や環境、植物、地下資源が違っており、夢のように美しく、そして恐ろしい世界が広がっていて、1つの惑星を探索しきるのにもかなりの時間を要するが、それが1800京以上あるわけで。。。
しかもメインストーリーもあるけれども、放置して好きに惑星間探索したり、拠点作ったりできるので、全然メインストーリー進まないのであった。
またストーリーもとってもミステリアスなのよね、そして淡々と静かな空気感が漂っていて、、もはや宇宙に深く潜っていく禅の世界。海王星的なイメージの世界観です。
65daysofstaticの手がける静かで美しい音楽もとても良くて、没入します。
個人的に好きなポイントは、各惑星のコロニーや宇宙ステーションに登場する3種類の種族の言葉を、最初は理解できないのだけど、交渉や遺跡で学ぶことによってだんだん会話が理解できるようになるところ。
NintendoSwitch版が10月にリリースされたみたいなので、買ってしまうかも。
https://www.nomanssky.com/
The Witcher 3: Wild Hunt>
Netflixでもドラマ化された、アンドレイ・サプコフスキ作のファンタジー小説『ウィッチャー』を原作とするウィッチャーシリーズの3作目。三人称視点のオープンワールド、アクションRPGの超爆売れ作品。私が洋ゲー&オープンワールドに目覚めるきっかけとなったゲームです。
イケおじを操作して、重厚感ある剣と魔法の世界を闊歩できる。世界観とストーリーが最高です。
あと個人的にオープンワールドで薬草を摘めるゲームは良いぃ。
だいぶ前にメインストーリーはクリアして、DLコンテンツを消化しているのだけど、冒険を終わらせたくなくて、南のリゾート地(笑)をただただウロウロしている状態です。
ゲーム内でプレイできるおなじみのカードゲーム「グウェント」も楽しくて好きなんよな。
以前、地元の服屋さんでゲーム好きなお兄さんと話したときに、その方もウィッチャー3大好きで何度もプレイしてて、好きすぎて、自分の脳内で美化されていて、久しぶりにプレイしたら、こんなに映像荒かったっけって吃驚したそう。(発売は2015年で7年前)笑 わかる~と深くうなずいてしまった。それぐらいウィッチャーの世界観は鮮やかに記憶に残ります。
https://www.spike-chunsoft.co.jp/witcher3/
Cyber Punk 2077>
ウィッチャーシリーズの製作会社によるアクションRPG。FPSは酔うし、難しくて私にはプレイできねえ…と思っていたのに、サイバーパンクの世界観に浸りたいがためにやりはじめたらまんまとハマってしまった。何という没入感。願わくばDLコンテンツか、続編を希望します。。と思ってたら2023年に拡張パック来るとのお知らせ、、ありがてぇぇ。
そしてNetflixでTRIGGERによるアニメ版も放送されて、盛り上がってるのが大変うれしいこの頃です。
ウィッチャーやスカイリムのような中世ダークファンタジーが基本的に好物なのですが、カウンターカルチャーやニューエイジカルチャーの流れをくむ近未来もの(レトロフューチャーもの)にもとてもとても弱くてですね。笑
サイバーパンク2077は世界観も最高だけど、特にストーリーがウィッチャー以上に好み。
相棒のジャッキーや、キアヌ・リーブス演じる(でいいのか?笑)ジョニー・シルヴァーハンドとの関係性とか胸熱で、ジョニーとの墓場でのシーンは「うあああん、ジョニーすきいいい」と叫びだしたくなりました。
https://www.cyberpunk.net/us/ja/
Assassin's Creed Odyssey>
フランスのソフト会社ユービーアイソフトより2018年に発売された
舞台は紀元前430年ペロポネソス戦争中の古代ギリシア。
Youtubeのゲームさんぽで藤村シシンさんのプレイ動画を見て、やってみたいと思ったのがきっかけ。
アサシンクリードシリーズは、人間の自由意思を尊重するアサシン教団(主人公側)と、力での支配による世界秩序を求めるテンプル騎士団との何世紀にもわたる対立を描いたストーリーと、パルクールのようなアクションが売りですが、現時点でまだプレイ途中&アサクリシリーズ初プレイで、ほぼ攻略サイトとか情報見てないので、その辺の背景がオデッセイとどう関わっているのかは分かってません。
古代ギリシャをお散歩できる最高ゲームです。
ピュティアで有名なデルポイのアポロン神殿や、スミソナイト(カドモスの土)のカドメイアに立った時は、ここが…あの…と胸アツに。
そしてマップが広大で、いろんなギリシャ世界を見てみたい~ってやってるうちにメインストーリーそっちのけになってしまっております。
https://www.ubisoft.com/ja-jp/game/assassins-creed/odyssey
The Elder Scrolls V: Skyrim>
エルダースクローズシリーズ、Falloutシリーズとかで有名なベゼスダゲームスタジオの、オープンワールドのダークファンタジー・アクションRPG。
実は10年前ぐらいに一度、PS3版をパッケージで購入していて、操作方法が分からず、なんか村人に間違って切りかかっちゃったらフルボッコにされるとうい恐ろしい思いをして即挫折して売り払ってしまったことがありました。
旦那がSkyrim何度もプレイするぐらい好きなゲームで面白いからと勧められて、10年ぶりの正直でやってみたらめちゃめちゃ楽しかった。。。
歴史書作れるレベルの作りこまれた重厚で膨大な世界観。
主人公の種族を選んでキャラクリできるんだけど、べゼスダが用意したものでキャラクリするとどうしたって不細工になる。笑
有志たちの美麗なMODを入れて自由にキャラクリして好きな主人公像を作りあげることでより没入できる。
https://elderscrolls.bethesda.net/ja/skyrim
ELDEN RING>
私にはダクソファンの気持ちは分からないと思って、フロムソフトウェアのゲームは避けて生きてきました。(1回の攻撃に1HPしか減らせないような敵をじっくり1HPずつ減らしながら倒すことに快感を覚える変態が多いという勝手な印象)あ、旦那はフロムゲーめっちゃすきです。
が、とうとう私もエルデンリングでフロムゲーに手を付けてしまい、楽しんでしまっているという事実をここに述べたい。
https://www.eldenring.jp/
MIND CRAFT>
マルクス・ペルソンとMojang Studiosの社員が開発したサンドボックスビデオゲーム。
ハードモード版あつ森+レゴブロック。
開始後すぐに木を切って家作らないと夜が来てモンスターに殺られる。お腹すくと死ぬし、穴掘ってたら生き埋めになって死ぬし、まさにサバイバル。
シンプルな家と畑とペットたちを柵の中で放し飼いにして満足してる私ですが、親戚の小学生がマイクラやってたのでデータ見せてもらったら、建造物めっちゃすごくてだな…驚嘆。
自分のマップや友達のマップに入って、同じ世界で一緒に遊べるのも楽しいですね。
ただ、Switch版だとやり続けるといまだに画面に酔ってしまうのが難点。あと匠が怖いですね。
https://www.minecraft.net/ja-jp
Medieval Dynasty>
ドイツのToplitz Productionsによる中世の片田舎でサバイバルして、自分の村を作って経営してというゲームなんですが、淡々とした派手さのない世界観がとても好ましいです。
旦那のゲーミングPCでsteamのベータ版をプレイしたのが少し前のことで、とうとう正式版が発売&コンシューマーでプレイできるとのことで、さっそくXboxに落とさせていただきまして、一日の終わりにプレイして寝落ちるという最高のプレイスタイルでお送りさせていただいております。
実績の解除率見てると、日本人(XBOXで)ぜんぜんプレイしてないじゃん!って思いますね。めちゃ楽しいのに。
あれかな、日本語版の誤訳(翻訳ソフトにかけただけな感じの文章です)が酷くてストーリーの内容が入ってこないのが問題かなとは思うんですが、そこはさほど気にならないというか、文章から推して図るべしで個人的には気にならないですね。
むしろメインストーリーのひとつは、結構しっかり作りこまれていて、主人公はこの世界でどう生きるかを問うてくる感じで好きなんよ。(おじさんに関するストーリー)
そしてやはりこの未完成な感じもまた良くて。行間がたくさんあるので、世界観をプレイヤー側がいろいろと想像できるという、小説読んでる時みたいな感覚を味わえるのです。
ウィッチャーやアサクリみたいに主人公のキャラクターやビジュアルがくっきりはっきり濃厚に設定されているのも嫌いじゃないけど、基本はキャラクリできるor主人公の存在が薄味?…基本設定だけあって細かいところは不明…でこちらで色々と想像できるというのが好きです。
今後良ければ、今の谷だけじゃなく、王様のいるもっと栄えた街なんかも登場してほしいし、メインのストーリーもっと色々あるといいな。(現段階でメインストーリー2つだけでな)
https://store.playstation.com/ja-jp/concept/10005204
0 notes
三人姉妹 Three Sisters
リクリエイション/ツアー公演、決定!
2013年、日本人俳優とフ��ンス人俳優との国際協働作品として、新国立劇場で上演された第七劇場「三人姉妹」を、10年ぶりにリクリエイション版として三重・愛知にてツアー上演。
日程:
2023年10月7・8日 @三重県文化会館 小ホール
2023年10月22日 @パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)かきつばたホール
2023ツアー特設サイト https://dainana-trois.tumblr.com/
--------------------------------------------
原作:A. チェーホフ
構成・演出・美術:鳴海康平
訳:神西清、Andre Markowicz、Francoise Morvan
初演:2013年11月2日
会場:新国立劇場 小劇場
[第20回BeSeTo演劇祭 BeSeTo+公演 / 平成25年度(第68回)文化庁芸術祭参加上演・日仏協働作品]
出演(初演):
Moustafa Benaibout, Anna Carraud, Lyly Chartiez
Kimiko Kitamura, Adil Laboudi, Lilas Nagoya
小菅紘史、額田麻椰、須田真魚
スタッフ(初演)
アシスタントドラマトゥルグ : Kevin Keiss
舞台監督 : 中西隆雄
共同美術 : 青木拓也
照明 : 島田雄峰(Lighting Staff Ten-Holes)
音響 : 和田匡史
音響操作 : 河相朱音
音響補 : 山中秀一
映像 : 遠藤豊, 岸本智也(ルフトツーク)
イメージ写真 : 松原豊(写真集『村の記憶』所収)
稽古場通訳(フランス): 竹中香子, 征矢かおる
[フランス語・日本語上演 / 日本語・英語字幕]
助成:公益財団法人ポーラ美術振興財団
主催:第七劇場
共催:第20回BeSeTo演劇祭実行委員会
私たちはすでに愚直な獣の群れだともいえます。行くあてがないこの群れは、お互いをこがねの鎖で縛り、一つのいびつな鉄の塊にも見えます。獣が従う本能的な感情は現在に純粋であるがゆえに、さらに強く自身を縛ります。ただ、私たちがもし希望を求めるとすれば、その醜悪さを示す感情の中に新たな種を蒔き育てなくてはならないでしょう。たとえ私たちがその結実を目にすることができなくとも。
(初演時のプログラム・演出ノートより)
ずいぶん前、国語の授業で書いた何かの感想文で、多くのひとが若い頃に必ずといっていいほどこだわってしまうことについて、それは「いくつかの制限から解放されたときに錯覚する一時的な経験だ」というようなことを書いて、先生とケンカになりました。今思えば、恥ずかしいのひと言に尽きますし、それはケンカというような立派なものではなく、青臭い私を淡々と諭そうとした先生に納得がいかない私の単なる口答えに過ぎなかったように思います。それから20年近くが経ち、思いがけずまた同じことについて考えました。今度はチェーホフとともに。
さまざまな思考を磨き、大勢の血を流し、多くの涙が流れ、そして乾いていく中で、かつての私たちがそれを手に入れたということは、よく知られています。しかし、その上に立つ私たちは、はたしてかつての私たちが描いたような姿をしているのでしょうか。
20年という歳月で私に何か変化があったのか、2年または100年という歳月で私たちにどんな変化があったのか。
かつての私は差異を手に入れることによって自由という錯覚を経験すると書きました。しかし今、どうやら同じようには考えることができなくなっています。自由そのものが差異を生み出し、すでに私たちは自由から疎外されているように実感しています。
日本と韓国や中国で使われている言葉が異なるのと同じくらい、アジアとヨーロッパの自由をめぐる言葉も異なるように感じます。自由だけではありません。愛情についても、知性についても、労働についても、そして現在や未来や過去についても。いえ、もっと正確にいえば言葉そのものの人生における機能も異なる点が多いとも感じます。
私たちは言葉を使い、何かについて、何かをめぐって思いを伝え合います。そして私たちに許された自由の範囲内で、ひどくたくさんある選択肢の中からひとつを選びながら、自分自身を、または私たち自身をより良く描けるように期待します。
100年後の私たちが、今の私たちを描くとき、どのような姿をしているのでしょうか。
第七劇場 演出家 鳴海康平
Three Sisters
We are already almost the same as a too honest herd. A herd, which doesn’t have a destination, seems like a distorted mass of iron, binding itself with golden chains. Its instinctive sentiment is faithful to the present; therefore it binds itself very hard. But, if we seek a certain hope for the future, we will just have to plant new seeds in this hideous sentiment. Even if we cannot see its fruition.
- Kouhei NARUMI
——————
original text : A. Chekhov
translation : Kiyoshi JINZAI, André Markowicz and Françoise Morvan
conception, direction, scenography : Kouhei NARUMI
creation : 2013. Nov.
(20th BeSeTo Festival / BeSeTo+, 68th National Festival)
at New National Theatre Tokyo - the PIT
duration : about 90 minutes, no interval
actor / actress :
Moustafa Benaibout, Anna Carraud, Lyly Chartiez, Kimiko Kitamura
Lilas Nagoya, Adil Laboudi, Hiroshi Kosuge, Maya Nukata, Mao Suda
1 note
·
View note