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#プレイグループ
tukumoteiog · 1 year
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セッションゼロの台本
 下記は、セッションゼロを運用する���あたっての大まかな流れを書き出したものです。セッションゼロの概要については、D&Dのサプリメント「ターシャの万物釜」の記載内容や、当blogの翻訳記事をご参照ください。  プレイグループや扱うタイトル、シナリオによってセッションゼロの都度内容は変化するものですが、一例としてご確認いただければと思います。
 内容としてはセッションゼロを行うために参加者が集まったところから始まります。  セッションゼロの日程決めについて説明が必要な場合は、「ゲーム内容についての事前のすり合わせと顔合わせを兼ねた準備と相談会です。みんなでゲームを楽しむために、好きなことや苦手なことも事前に確認しておきましょう。キャラクターの作成なども一緒に行います」というように伝えて、日程を決めるとよいでしょう。
0:席決め  セッションゼロを始める前に、席順を決めておきましょう。  ゲーム自体に不慣れな方や、声の通りにくい方をゲームマスターの近くの席に設定すると進行がスムーズです。
1:自己紹介 「皆さん今日はご参加いただきありがとうございます」 「ゲームマスターをさせていただく〇〇です」
「今日はセッションゼロということで、要は事前の雰囲気説明やキャラクター作成を行う会という内容です」 「初めて顔合わせの方もいらっしゃるので、まずは自己紹介をしていきましょう」
※ゲームマスターから順番に自己紹介を行うとよいでしょう。  自己紹介の内容は下記のようなものです。堅苦しくないようにしましょう。
・お名前(ハンドルネームでも可。他の人から見やすいように、名前を書き込むカードなどがあるとよい) ・TRPG(その日のタイトルのみでも可)歴。不慣れであれば「一緒に盛り上げてくれると助かります」などひとこと添えて協力を促す。 ・今日のTRPGタイトルのどこが好きか(スタイル。ロールプレイ重視、戦闘重視など) ・そのほかの趣味の話など。
2:ゲームの紹介 ・全員が自己紹介を終えたら、今回のゲームの紹介に入ります。  まだ当日のゲームタイトルについて詳しく知らない方がいるようであれば、簡単に紹介を行いましょう。
例:ダンジョンズ&ドラゴンズ 「ダンジョンズ&ドラゴンズ」は、ゲームで言えばファイナルファンタジーやゼルダの伝説のように、剣や���を身に着けた戦士や手から炎を生み出して相手を攻撃する魔法使いのような英雄になるゲームです。皆さんはそんな英雄のひとりである「冒険者」のチームとして旅をすることになります」 (ルールブックを見せながら)「皆さんは英雄として、人々の悩みを解決することで暮らしています。イラストのようなゴブリン(小鬼)やドラゴンと戦ったり、ときには争っている人々を説得して解決することもあるでしょう」
・以下は、TRPGが初めての方がいらっしゃる場合の追加の解説です。 「ゲームは会話とサイコロで進行します。ゲームマスターである私が、皆さんがどのような場面にいるかを説明します。そこにいる重要な人物のセリフを言ったり、敵になって攻撃をすることもあります」 「私が説明した場面に、皆さんのキャラクターだったらどのように対処するか、どのようなセリフを言ったり、どう協力して乗り越えるかを考えたり相談したりして、返答してください」 「ゲームでは、英雄としての能力をメモしておくキャラクターシートと、皆さんの行動がうまくいったかを確かめるためのサイコロを使います」 「サイコロの出目がよければ、行動の結果はよいものになるでしょう。逆に出目が悪いと、行動が上手くいかなかったことになります」 「こうして、私が場面を伝える、皆さんが行動を決めて、サイコロを振る、結果によってお話が動く、という手順を繰り返すことで、ストーリーを進めていくのがTRPGというゲームの基本的な遊び方です」
3:シナリオの紹介 ・タイトルを紹介したら、シナリオの説明に移行します。 「これから皆さんのキャラクターを作成する前に、今回のシナリオ(冒険)の紹介と、いくつかの確認を行わせてください」 「(D&Dスタートセットの例)今回のゲームでは、駆け出しの英雄である皆さんが船に乗り、とある島にある竜の神の神殿を目指します。全体としては3~4回くらいのゲームを行い、島での冒険をこなしていく予定です」 「皆さんは神殿へ行き、『今後の冒険のヒントを聞きに行く』であったり『組織の宝を奪って逃げた元仲間を探す』といった、それぞれの任務を果たすのが目的です。今回はキャラクター作成を行うので、自分で目的を決めてもOKです」 「キャラクター作成のレギュレーション(決まり事)については後で説明をしますが、ゲームの中で自分の分身になるキャラクターについて、なんとなく考えておいてください」
・ここまでで、プレイヤーから質問や確認事項がないか聞いてみましょう。また「このあとでも思いついたらその場で聞いてくださいね」と一言付け加えておくとよいでしょう。
4:苦手なもの、NG事項の確認 「次に、皆さんがゲーム中に出してほしくないものや事柄について確認させてください。TRPGは会話と想像力で進めていく遊びなので、不意に自分が『嫌だな』と思う物事が出��きてしまうかもしれません。完全になくすことはできないかもしれませんが、なるべくそうした要素を減らす、あるいは無くすために、事前確認をしておきましょう。まず、やってはいけないことは以下のようなことです。
・現実の政治、宗教、差別などの主張を持ち込む。差別には、人種、性別、容姿、職業ほか様々な内容が該当します。 ・性的な表現や発言、過度にグロテスクな表現を行う。 ・誰かを糾弾したり、貶めたりする。これはゲームに参加していない方も含みます。 ・行動や言動を強制する。 ・個人情報を聞き出そうとする。これはゲーム外での付きまといなど迷惑行為も含めます。
「お気づきの方もいるかと思いますが、いわゆるハラスメントに該当する行為は一律禁止となります。これは必ず守ってください。ただ、意図せず今の内容に触れてしまうこともあるかと思います。そのときには、私を含めた他の参加者が止めるようにしましょう」
「このほか、ゲームの中に出てきてほしくない内容があれば、それを教えてください。10分程度休憩をはさみますので、その間に考えておいていただけると助かります。あとで追加もできますし、思いついたぶんで大丈夫です」 「例えば『場面として“自殺”や“いじめ”が出てくるのは避けて欲しい』とか、『子供や動物が酷い目にあうのは避けてほしい』とか、『フィクションであっても種族間の差別描写は詳細にしないでほしい』とか、皆さんが漫画や映画を読んだり見たりしているときに出て来てほしくない要素について確認しておくことで、シナリオの内容やゲーム中の描写をみんなで調整することができます。もし可能なら『出てきても場面に沿ったものや匂わせ程度なら許容できる』ラインと、『絶対に出て来てほしくない』ラインにわけてくださると、調整がしやすくなります」 「皆さんにメモ用紙を渡しますので、これにメモをして、私に渡してください。そのあと、私の『苦手なものごと』を含めて、個人名を出さない形でまとめて皆さんにお伝えします」
・10分休憩をはさみ、その間にメモを書いてもらいましょう。ゲームマスターも同じようにメモを作成しましょう。 ・メモを集めたら、ゲームマスターは内容を簡単にまとめるとよいでしょう。その際、個人を特定できる要素については言い換えを行えるようにしておくとよいでしょう。
「皆さんメモのご提出ありがとうございました。では、内容をまとめたので、順番に読み上げていきますね」 ・内容の読み上げを行います。 ・扱うシナリオ上重要な要素(例:家族との死別がシナリオ上外すことができない要素になっている)が「苦手、出してほしくない」要素に該当しそうな場合は、プレイヤー募集の段階で説明しておくことが望ましいでしょう。(例:家族との死別要素有、種族間の差別的な要素有) 「先ほども言いましたが、このほかにゲーム中に気が付いたことがあれば、その場か個別かで相談してください。 「また、この苦手なこと、ものについてゲーム中につい発言してしまったり、少しであれば許容できることでも、やりす��てしまうこともあるでしょう。その際は、先ほども言いましたが、私を含めた他の参加者が止めるようにしましょう」
・Xカードなどのセーフティツールを使用する場合は、使い方についてここで説明しましょう。 「私を含めた他のプレイヤーへの注意をわかりやすくするため、今回は“Xカード”というツールを使います。もし不快になるような表現が使われた場合は、このカードを他のプレイヤーに見えるように提示してください。その時点で描写の内容を変更したり、フェードアウトして次の場面に移るようにしましょう」 「このツールを使う時に、何が嫌だったかをカミングアウトする必要はありません。それを話すこと自体が苦痛になることもあるからです」 「もしとっさに描写を変えたりするのが難しい場合は、その場で相談させていただけると心強いです。よろしくお願いします」
・最後に 「この決め事は誰かを糾弾したり弾き出すためのものではなく、全員がゲームを楽しむための準備のようなものです。みんなで楽しんでいきましょう!」
5:プレイヤー傾向と「やりたいこと」 「最後に、(TRPGタイトル)を遊んだことがある方々は、このゲームのどのようなところが好きですか?」 「逆に、これから遊ぶのが初めてな皆さんは、このゲームでしたいことや、他のゲームで好きな『(TRPGのタイトル)で活用できそうな要素』はありますか? 例えばスパイダーマンのように悩めるヒーローをやってみたいとか、巨大なドラゴンと戦ってみたいとか」 「(D&Dの例)戦闘、探検、ロールプレイのうち、どれが一番好きですか?」
6:キャラクター作成 「それでは、キャラクター作成をしていきましょう。使用していいルールは〇〇と××です。それ以外については、ご相談ください」
 キャラクター作成を行います。自己紹介のときに話をした趣味の内容や、映画やゲーム、アニメなどのフィクション、音楽の話など、プレイヤーがキャラクターを想像するきっかけになる話題をプレイヤーと一緒に見つけましょう。外見や名前、服装やキャラクターの背景設定などについて、ルールブックなどに掲載されたイラストや情報を活用しましょう。世界観やルールについての質疑応答も、ここで改めて行いましょう。  ゲームマスターはキャラクターの特性を確認しつつ、「こんな場面で活躍できそうですね」「〇〇さんのキャラクターとお互いの弱点をカバーできる関係かもしれませんね」といったような、プレイヤー傾向で聞いた内容と合わせて、ポジティブなイメージを話すようにするとよいでしょう。
 プレイヤーが2人以上いるなら、キャラクター同士の関係について話をしてみましょう。例えば家族や恋人、主従といった関係にする場合には、プレイヤー同士の同意をゲームマスターが確認してください。
���:予定の再確認 「最後に、次のゲームの日程を再確認しておきましょう。日程と場所は〇月〇日×曜日の〇時から、〇〇に集合で間違いないですか?」 「場所のルール、飲食や持ち物、場所の利用料についても、改めて確認しましょう」 「体調不良などでやむを得ず欠席する場合には、なるべく前日までにSNSでご連絡ください」 「もし今日のセッションゼロの内容で気が付いたことや後で思いついたこと、質問などがあったら、いつでも個別にご連絡ください」 「それでは、よいゲームにしましょう! 本日はご参加ありがとうございました!」
・ゲームマスターは可能な範囲でセッションゼロで話した内容についてまとめておきましょう。  LINEグループやDiscord、X(Twitter)のDMグループなどを使っている場合には、まとめた内容を再度共有しておくとよいでしょう。
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playgroupgifu-blog · 5 years
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Spring Field Trip 2019 ♪ 【Skate ⛸】 ♪ #springschool #Fieldtrip #iceskate #名古屋スポーツセンター ++ #プレイグループ岐阜校 #プレイグループ #playgroup #プリスクール #preschool #アカデミック #academic #英会話 #子供英会話 #英語 #岐阜 #岐阜市 #幼児教育 #幼児教室 #幼児 #grit #gritacademy #小学生 #低学年 #塾 #テンダーマム #tendermom (名古屋スポーツセンター) https://www.instagram.com/playgroupgifu/p/Bv8lKDVgaa-/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=1rs3j6ez5evzj
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5/9/2019
今日も鼻水喉痛いので教会プレイグループいくのはとりやめ。洗濯して掃除機かけて明日来る友達のためにシーツとかも準備。お昼寝していい天気やったから外で水鉄砲で遊んだり。
小チビも未だ鼻水とごほごほ咳しててつらみ。うちもはやくなおらんかな。パパがお買い物してきてくれて助かるー。またもやオレンジジュース買ってきてもらってがぶのみ。あと薬買ってきてもらったんやけど、パッケージの横の写真を送ってしまったみたいでずっと探してくれてたみたい。すまんなー。しかし店員さんにその写真横やで、ってつっこまれて気づくとかかわゆすかな。明日は学校いけるといいんやけど…
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riena-alex-blog · 7 years
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デッドラインヒーローズが如何にすばらしいか
はじめに
 長田崇先生/ロンメルゲームズ作(KADOKAWA刊)の新作TRPG『デッドラインヒーローズ』(以下『DLH』)が、そろそろ発売されます。(正式発売日は4月20日です)
公式ウェブサイト
Amazon
 この『DLH』は、これまでにTRPG業界で蓄積されてきたナレッジをふんだんに取り入れた、最新鋭と言えるほどに洗練されたシステムです。  ゆえに、個々の要素こそは「いつかどこかで見たことがある」ものがほとんどでしょうが、総体としてのプレイアビリティとユーザー体験は、過去に類を見ないほどに優れている(=快適な)ものになります。  今回は、すばらしいシステムである『DLH』について知ってもらうべく、この作品の“どこが優れているのか”という話をしたいと思います。
 過去にプレイレポートを Togetter にて挙げているので、未読の方はまずはそれをザッと見ていただけると、「このすばらしいシステムに触れたときの興奮」の一端が伝わるかと思います。
『デッドラインヒーローズRPG』を触ってみたよ! - Togetterまとめ
 それでは、以下、『DLH』の長所を挙げていきます。  (なお、本稿は「体験セット」の内容を下敷きにしていますので、製品版とは差異がある可能性もあります。為念)
 わかりやすさのために、「体験セットのよいところ」「ルールのよいところ」の二観点に分類して書きます。
体験セットのよいところ
 まずは、「体験セット」としての特長を挙げていきます。
必要最小限まで削り落とされた軽量感
 体験セットは、物理書籍換算でわずか64頁(PDFファイルとしては32頁)しかありません。(※表紙部分を除くと62頁)  この64頁の中に、「プレイヤーにとって必要なこと」「GMにとって必要なこと」「シナリオ」がすべて詰まっています。(厳密に言うと、この三者が渾然一体となって存在しているのですが、それはひとまず置いておきます)  これは、TRPGの体験セットとしては軽量な部類であると言えます。いくつかのシステムと比較してみましょう。
システム 体験セットのボリューム デッドラインヒーローズ 64頁 アリアンロッド2E (※1)102頁 グランクレストRPG (※��)(※3)238頁 アマデウス(スタートセット) 62頁 アマデウス(体験版) (※3)136頁
※1『アリアンロッド2E』の「スタートセット」は「ルール」「シナリオ」「キャラ」で三分冊になっていますが、その合計頁数を記載しています。 ※2『グランクレストRPG』の公開「コアルール」は六分冊になっていますが、その合計頁数を記載しています。 ※3『グランクレストRPG』の「コアルール」、『アマデウス』の「体験版」は、「最低限の範囲で自由に遊べるルールブック」としての向きを持つので、『DLH』の「体験セット」とは性格を異にします。
 注記で述べたように、『グランクレストRPGコアルール』と『アマデウス 体験版』は「縮小ルールブック」のような体裁であり、「1セッション分のプレイを体験してもらう」のみに絞った『DLH 体験セット』とは、厳密な比較は成立しません。  しかしながら、「ウェブに公開されている範囲でとりあえず様子を見てみたい」というユーザー心理の上では、同列に並び得るかとも思ったので、一応記載しています。
 さて、『DLH 体験セット』の話にもどって、たった64頁です。これは『アマデウス スタートセット』の62頁とほぼ同等のボリュームです。  この軽量な冊子ひとつで、「楽しい1セッションを通して、『DLH』のルールがいかに洗練されているか」がわかるようにできています。削り得るものをすべて削ったがゆえの軽さ、わかりやすさ、取り回しのしやすさが実現されています。
丁寧かつ細心の注意が払われた適切な注釈
 ルールブックの類には、ハシラ(本文外)での注釈がつきものですが、『DLH 体験セット』は、この注釈のテキストが、非常に丁寧です。  「(従来のシステムのルールブックにしばしば見られたような)ありきたりな説明」を漫然と書くのではなく、“デザイナーがユーザーに何を理解してほしいのか”ということに注意を払っています。その点について意識的であることが、注釈のいくつかを読むだけで伝わってきます。
 例として、P2~6から、いくつかの注釈を引用してみましょう。
RPG
RPG ・皆で物語を紡ぐゲーム ・会話で進行するコミュニケーションゲーム ・主人公であるPCの活躍を描くゲーム ・PCが経験点などによって成長していくゲーム ・ドラクエみたいなヤツ  など、RPGとは何かを説明する言葉は多い。  それらはきっと、どれも正しいのだ。正解はひとつじゃなくていい。
(RPGは)長く続けられる(ホビーのひとつだ)
長く続けられる  RPGは、実際にゲームを遊ぶだけの趣味ではない。  データや世界設定を読み込んだり、PCの設定や物語を考えたり、コンベンションを運営したり、同人誌を作ったり、リプレイ動画をUPしたりするのも含め、すべてはRPGの大切な構成要素、楽しみかたの一部なのだ。
GMであるキミ
GMであるキミ  キミがGMになるにあたって、第一に覚えるべきことは何か?  それは「GMはゲームデザイナーよりも偉い」ということだ。  もちろんFAQやエラッタより偉い。 (FAQやエラッタとは、誤字の修正や質疑応答をまとめたもののこと)  だが忘れないでほしい。強さは責任を伴う。GMは公平であるべきだし、ゲームは、卓を囲んだ全員で楽しむためのものなのだ。
様々な質問
様々な質問  キミは、プレイヤーからの質問に対して、その場で答えを決めてもよい。  その際、その答えが本書にかかれていることと異なっても構わないものとする。キミの答えは、ルールの記述より優先される。
PC紹介
PC紹介  プレイヤーは自分の「手番」が来るのを待っているものだ。  PC紹介をひとりずつ行なうのは、プレイヤーに手番を回す、という意味もある。GMは、各プレイヤーが手持ち無沙汰になっていないかどうか、常に気を配る必要がある。  また、本シナリオにはPC同士が出会うイベントを用意してある。PCはそれぞれ知り合いであってもよいし、本シナリオで初めて出会うことにしてもよい。
 いかがでしょう?  きっと、今まで多くのルールブックに触れてきた人ほど、今まで多くのTRPGを遊んできた人ほど、これらの注釈がいかに慎重かつ斬新に書かれているかということを、感じ取れるのではないでしょうか。
 注釈に限らず、本文もむろんのこと丁寧に書かれています。P5~9から三箇所ほど引用しておきます。
P5~6 PCの設定を決める際についての記述
 なお、PCの設定を考える際はプレイヤーから様々な質問を受けることが想定される。  よく訊かれる質問については、 ・世界について(P43) ・PCについて(P05) ・パワーの読み方(P30) ・判定(P16)  あたりを参考にして欲しい。特に各パワーの説明については、予め説明した場合と説明せずに始めた場合でのシナリオ難易度が大きく変わるだろう。  プレイヤーからの質問にはなるべく丁寧に答えてあげるべきだ。大切なのは不安感を与えな いことである。 「最初が上手くいけば、残りは成功したも同然」  RPGは、最初がとにかく重要なのだ。  キャラクターの作成が終わったら、各プレイヤーにPC紹介をしてもらおう。
P8 状況の描写について
状況  プレイヤーがイベントの状況を把握するに当たっては、GMの描写のみが頼りとなる。GMはプレイヤーの顔を見ながら状況描写を行なうことが望ましい。そのほうがプレイヤーに状況を伝えやすいからだ。
P9 NPCのセリフについて
 また、このイベントの描写の途中、ヴィランのセリフを云うたびに、5秒ほどの間を空ける ことをお勧めする。それはプレイヤーに発言を促すため必要な「間」だ。  シナリオに記述したNPCのセリフは、どれもPCが反応することを期待し選んでいる。
 ――体験セット全編を通して、このクオリティが維持されて執筆されているのです。これだけでも、プレイアビリティが相当に高いと言えましょう。
シナリオ内にルールの記述がある
 いわゆる「ルールパート」と「シナリオパート」のように章分けをせず、シナリオとルールが渾然一体となって書かれています。  これは「ルールブック」でしたら問題でしょうが、「体験セット」としては非常に現実的かつ効果的な構成です。
 ルールがシナリオ中に書かれているということは、言い換えれば、プレイヤーは事前にルールを読まなくてよい(※というか読めない)わけです。「体験」の敷居を下げるために、これは効果的だと思います。  また、GMにとっても、セッション中のインストラクションについて、「いつ何を説明すればよいか」を考えなくて済むようになるので、ありがたいものだと言えます。シナリオ中にそのルールの記述が出てきたときに、それを説明すればよいわけですから。
GM向けの“戦闘におけるPCへのアドバイス”が記載されている
 体験セットの記述の手厚さはこれまでに述べてきたとおりですが、驚くべきことに、「戦闘におけるPCへのアドバイス」まで記載されています。  これには、いわゆるゲーム勘のないプレイヤーを相手にしている(あるいはGM自体がそういう)ときだったり、あるいは緊張や疲労でプレイヤーがうまく判断できないときだったり、にゲームの進行を助けてくれることが期待できます。GMとしてアドバイスしたくともできない、というケースもありえますし、シナリオ側からのここまでのケアがあることは特筆すべき長所と言えます。
 以下、一部を引用します。
PCの戦術  プレイヤーがどう行動していいか迷っているときは、GMがアドバイスしてあげると良い。 プレイヤーが行動を迷っているようなら、次の文をそのまま読み上げてみよう。 ・サイオン  敵のいるエリアに《突撃》し、《ボーンエッジ》で攻撃する。《ボーンエッジ》は代償が安く、1ラウンドに何度も攻撃できるのが強みだが、「射程:0」のため敵のいるエリアに侵入しなければならないという弱点がある。 ・テクノマンサー  ラウンド開始時には、忘れずに《支援部隊》を使っておこう。クレジット5点の消費は痛いものの、PC全員のダメージが+2されるのは結構デカい。  《誘導弾》で自動命中攻撃を繰り出しつつラウンド終了間際に《フルファイア》で敵を一掃するのが、最も理想的な戦い方だ。 (後略)
 わかりやすいですね。今後シナリオを書くときに意識したいくらいです。
洗練された用語集とサマリ
 体験セットのP45~46には用語集が、P54にはサマリ用意されています。  体験セットにおいては、「プレイヤーに事前に提示する」情報は、この用語集とサマリ、たった3頁がほぼすべてとなります。
 これらの用語集とサマリは、内容が非常に厳選されて、また明瞭に書かれています。それなりにTRPGに慣れた(いろいろなシステムに触れてきた)ひとであれば、この用語集とサマリを見るだけで、システムの概要と、そしてシステムが如何に洗練されているかの片鱗を読み取れることでしょう。  「ボリュームが多すぎて読むのが大変な用語集」「現実的なプレイの役に立たない用語集やサマリ」がしばしば見られる中、この完成度は特筆に値します。
 そして何より、「プレイヤーに事前に提示するのはほぼこの3頁だけでよい」というのがよいですね。軽量。「体験」を最速最短で実現するための配慮が感じられます。
キャラクターの大部分が決め打ちされている
 たとえばF.E.A.R.のシステムであれば、クイックスタートを使用しても「ライフパス」は基本的に自分で決めることになるわけですが、『DLH』体験セットの付属キャラクターは、「個性」「覚醒」という、「ライフパス」に相当するような項目すら決め打ちされています。これはセッションを手早く始める上で、そしてキャラクターのイメージを固める上で、とても助かります。自由に決められる欄は、「ヒーローネーム」「本名」「年齢」「性別」のみです。潔い。
 例として、オリジン(※いわゆるクラスに相当)が「ジャスティカ」(※超人種ではないは、意志力や鍛錬によってヒーローと同等の活躍ができる者をあらわすオリジン)のキャラクターの「個性」「覚醒」を引用しておきます。
個性:勇敢(困難に屈しない) 覚醒:憧憬(映画や漫画、小説を読み、ヒーローになりたいと思った)
 これとエントリー(※導入のこと。いわゆるハンドアウトに相当)を合わせて読めば、もうすぐにでもキャラクターのイメージが湧きます。プレイしやすい。(ついでに、このキャラのエントリーも下記に引用しておきます)
『強襲!! ロックウェイブ島』エントリー03 PC:ジャスティカ  正体を隠し、人知れず世のため平和のために戦うヒーロー。 それがキミだ。 キミは友人たちとともに太平洋上に浮かぶ科学研究施設“ロックウェイブ島”へ見学に来ていた。  見学の途中、キミたちは海から現れたヴィランたちの襲撃を受ける。だが、友人たちの前で闘うワケにはいかない。  キミがヒーローであることを、友人たちは知らないのだ。
キャラクターシートに簡易サマリが付属している
 付属キャラクターシート(PDFでの29~31枚目)に、簡易的なサマリが付属しています。  頻繁に参照する「判定」とそのオプション、「グリット」の効果について、(常に見ることになる)キャラクターシートに記載されているというのは、地味ながらプレイアビリティを高めていると言えます。
『DLH』ルールのよいところ
 ここからは、『DLH』というシステム自体が持つ特長を挙げていきます。
エンドチェック
 『DLH』のシナリオフォーマットには、イベント(※従来システムの「シーン」などに相当します)ごとに、「エンドチェック」というものが設けられています。  エンドチェックとは何か、P8、P10の記述から引用します。
エンドチェックについて(P8より引用)
エンドチェック  このイベントで済ませておくべき項目を箇条書きにしたもの。すべての項目にチェックを入 れてから次のイベントを開始しよう。
エンドチェックについて(P10(※付属シナリオの1イベントの記述内)より引用)
エンドチェック  各イベントの目的を達成したかどうか確認するためのリスト。それがエンドチェックだ。  要はGM用の備忘録である。 □ヴィランと会話した □ヴィランが脱獄するかもしれないという認識を、プレイヤーが持った □「あのお方」について話した □これからヴィランを連行して、ロックウェイブ島に向かうことになる旨を説明した。  すべての項目をチェックしたら、「状況2」を読み上げ、次のイベントを開始すること。
 これは単純ながら効果的な発明であり、GMがセッションを運用するにあたっての労力を削減し、セッション中の事故を減らし、“安心感”を持ちながら(換言すれば“不安感”をできるだけ抱えずに)ゲームを進行するための効果があります。  従来のシステムでも、シナリオによっては(あるいはシーンによっては)同様のニュアンスのことが書かれていたケースはありました。しかし、それをフォーマット化し、あらゆるイベント(≒シーン)に常に付随するように取り決め、セッション中に「チェックを入れる(満たしたかを確認する)」という具体的手続を要求するように定めた、というのは画期的な発明と言えます。  情報の伝え忘れ等も激減しますし、何より(重ねて言いますが)「このイベントでやるべきことはやった」という安心感を持ちながらゲームを進めることができます。  自作のシナリオの運用時はもちろんのこと、特に他人の作成したシナリオ(たとえば公式配布シナリオ)を運用する際に、猛威を振るってくれることでしょう。
 これは非常に有力なメソッドですので、ほかのシステムにも積極的に輸入したいところですね。
クエリー
 『DLH』には、「クエリー」(query, 質問や問い合わせを意味する英単語)というロールプレイ支援ルールが存在します。次はそれを紹介します。
 プレイヤーキャラクターを表現するためのイベントである「クエリー」、そして困難の克服を表現するイベント「チャレンジ」。  このふたつが展開フェイズの柱だ。
(P15より引用)
 この「クエリー」は、「プレイヤーにロールプレイの機会を与える」ことを、具体的にルール化したものです。
P17 クエリーの説明より引用
クエリー  キャラクターを表現したいという欲求、欲望は何物にも代えがたい。  自分が何者であるのか。または何者であろうとしているのか? それをゲーム内において表現することを、このゲームでは“ロールプレイ”と定義する。  クエリーとはPCがロールプレイするためのイベントである。 クエリーの運用  本書のシナリオでは、PCひとりにつき一個のクエリーを用意した。  GMが用意するクエリーは、NPCからの「問いかけ」を基本とするのが良い。  NPCの口を借りて、 「お前は何者なのか?」 「ヒーローとは何か?」 「正義とは何か?」  などを問うのだ。 これは「問いかけ{クエリー}」の形を採るとプレイヤーが喋りやすい(=ロールプレイしやすい)ためである。 (後略、クエリーによるゲームデータ上のメリットについて記述がある) クエリーの終了  クエリーはGMがタイミングを見て終了する。「PCが充分にロールプレイをした」「会話が終了した」「グダグダになった」「1イベントが長くなりすぎた」などが終了の判断材料だ。
P45 用語集より引用
クエリー  PCにキャラクター表現を行なってもらうため、GMが用意するイベント。  NPCからの問いかけによってロールプレイを促すことをが多いため「問いかけ(クエリー)」と呼ぶが、必ずしも問いかけを行なう必要はない。
 例によって説明が明瞭かつ丁寧で、とてもすばらしいですね。
 それはそうと、ロールプレイの機会を、ルールとして具体化したのは、やはりすばらしい発明と言えましょう。  これは、今までほとんどのシステム/セッションが、漠然とした「手癖」「場の空気やノリ」「暗黙の了解」などによって取り組んできた、“誰がいつ(どのように)ロールプレイすべきか”という問題を、ルールで具体化することによって解決しようというものです。
 このルールを要約すると、プレイヤーは、「主にクエリーとしてのGMからの問いかけに対して反応するだけで、(客観的には)過不足なくロールプレイを行なえる」というわけですよ。どうですか、ロールプレイ機会の提供や配分という観点において、これはきわめて画期的です。  (主観的な不足感は場合によってはあるかもしれませんが、そこはセッションのテンポや尺と相談すべき点でありましょう。あるいは、「クエリー」(と後述する「リマーク」)の存在する『DLH』においては、クエリーとリマークの範囲のロールプレイで満足するというのが、前提のコンセンサスと考えることもできますね)
 F.E.A.R.のシステムにおける「シーンプレイヤー」も「ロールプレイの焦点を具体化する」ためのルールではありますが、曖昧なところが多く、また運用がGM/プレイグループの手癖に任されている節もあり、半ば形骸化している例も少なからずありました。それと比較して、圧倒的に明確なのが、この「クエリー」ルールです。  (サイコロ・フィクションの「シーンプレイヤー」は、「主だった行動の権利がシーンプレイヤーにしか存在しない」という点で、だいぶ具体的ですね。これは後述する『DLH』における「リマーク」のルールに近いかもしれません)
 クエリールールにおいて重要なことのひとつに、クエリーに対してリアクションをすると、「グリット」(grit, 勇気・気概・闘志などを意味する英単語)というリソースを得られる、という取り決めが挙げられます。  つまり、「シナリオから提供されるロールプレイ機会においてロールプレイを行なうと、リソースが得られる」のです。ロールプレイをすることにメリットがあるわけです。  そして、ロールプレイにメリットをつけているシステムは少なからずありますが、『DLH』のクエリー(と後述のリマーク)は、合わせても1セッション中に2~3回(※リマークが1回、クエリーはシナリオにより、付属シナリオだと1回、なので合計2回)しか存在しない――すなわち、「ゲームメリットのためにロールプレイを要求される」回数が有限かつ少数である――というのは長所と言えます。ロールプレイにはエネルギーを使いますからね。
リマーク
 続いて、『DLH』に搭載されているロールプレイ支援ルールその2、「リマーク」(remark, 宣言・意見・演説を意味する英単語)を紹介します。
P18より引用
リマーク  リマークとは、クエリーの対になるルールだ。クエリーがGM、もしくはシナリオによって用意されるイベントであるのに対し、リマークはプレイヤーがキャラクター表現のタイミングを要求し、物語に介入する“権利”なのである。  プレイヤーは一シナリオにつき一回、リマークを宣言できる。タイミングは自由だ。他のイベントの途中であろうが、判定の直後であろうが宣言していい。イベント終了後に、次のイベントとしてリマークを宣言することもできる。  リマークが宣言された時点で、スポットライトがそのPCに当たる。カメラがPCをアップで映す。同卓したプレイヤーやGMの視線がキミに集まる。  キミは自由に描写を行ない、キャラクターの演出を行なってよい。NPCや他のPCを登場させ、対話を試みるという手もある。  描写と演出を終えたら、グリットプールに1点のグリットを追加すること。
P45 用語集より引用
リマーク  プレイヤー自身が、PCのキャラクター性を表現するために場面を演出したり、物語に介入する権利。  「意見(リマーク)」と呼ぶが、必ずしもPCのセリフを喋る必要はない。
 何ですかこのカッコイイ説明は。「リマークが宣言された時点で、スポットライトがそのPCに当たる。カメラがPCをアップで映す。同卓したプレイヤーやGMの視線がキミに集まる」 という部分なんて、読むだけで否応にも盛り上がります。
 さておき、プレイヤーが自分のPCを演出する機会を、1セッションに1回保証するのが、この「リマーク」ルールです。  「クエリー」はGM/シナリオが提供する演出機会ですが、「リマーク」はプレイヤーが自発的に行使する演出機会です。  (むろん良識の範囲内には限られるべきですが)自由なタイミングで自由に演出を、能動的に挿入することができるわけであり、これによって「能動的にセッションに参加した」という満足感が、名実ともに得られるのです。
 そして、「リマーク」も前述の「クエリー」と同様に、実行することによって「グリット」と呼ばれるリソースを得られます。  つまりは(ゲーム的側面からは)実質的に“リソース獲得のためにリマークの権利を行使しなければならない”と導けるわけですが――「任意のタイミングで挿入できる能動的なロールプレイ」は、言うまでもなく、非常に多くの体力と創造性{クリエイティビティ}を要求される行為です。いつでも誰でも無理なくできる、というわけにはいきません。
 しかしながら、心配は要りません。この点について、システムの側から、回答を提示してくれているのです。
P18より引用
キャラクターの演出  時には描写や演出を思いつかない場合もある。そういった場合は無理にロールプレイ をしなくていい。  ロールプレイの強制や強要は避けて欲しい。  このルールは楽しさを提供するためのモノで、押しつけるのはダメだ。  無理にロールプレイしないでグリットだけ受け取ること。
 「思いつかない場合もある」、「そういった場合は無理にロールプレイ をしなくていい」。  (「クエリーへの応答」はGM/シナリオから求められる最低限度の義務ですが、)「リマークによる演出」はあくまで“権利”である――とルールによって定められています。  そしてその上で、「演出はせずに権利を消費するだけでリソースは得られる」とされています。つまり、ゲーム上の不利を背負わなくてよいのです。  (これは、「グリット」が“PC全体での共有リソース”であることを踏まえると、きわめて重要なルーリングです。もし共有リソースで、演出しないと貰えないルールだったとしたら、演出せよという圧力からは逃れられませんからね)
 また、リマークルールは、間接的に「PCがシーンを作りたがる(演出したがる)ことで、セッションが長引く」ことへの、間接的な回答にもなっています。  何故ならば、「1回だけ自由に演出をする権利」が全員に均等に配布されているということは、裏を返せば、「それ以外の場面ではほどほどに大人しくしておけ」とも導けるからです。リマークとクエリーによる演出の瞬間以外は、あまりでしゃばらないことが、暗黙的に求められているわけです。これによって、「PCのロールプレイが盛り上がりすぎて予想外に長引く」という事態を避けられることが期待できます。この事態は、(従来システムでは)起きるときは起きるので、(間接的にとはいえ)対策されていることに、とてもありがたいと感じました。
判定の位置づけ
 『DLH』は、判定(行為判定)の位置づけが、(ほかの多くのゲームにくらべて)特異かつ具体的に定義されています。
P16本文より
判定  このゲームの主人公はヒーローであり、大抵の行為は判定の必要なく成功する。判定を行なうのは、それが困難であり、達成するべき試練である時」のみだ。
P15~16欄外より
判定の必要  このゲームの判定は「成功するか失敗するかわからない時」に行なうものではない。成功することと失敗することに、それぞれ意味があるときに行なうものだ。
 これは、非常に革新的な“判定”の定義と言えます。  既存の多くのシステムでは、判定は“「成功するか失敗するかわからない時」に行なうもの”であると(直接的あるいは間接的に)されてきました。確認のため、以下にいくつか、判定の位置づけを引用してみます。
『アリアンロッド2E ルールブック2改訂版』P204より
 切り立った崖をよじ登る、図書館の蔵書から目的の資料を探し出す、物陰に隠れて追っ手をやり過ごすなど。『AR2E』では、これらキャラクターの行動がうまくいったかどうかを、ダイスを振り、その出目を元にした結果で決定する。
『トーキョーN◎VA THE AXLERATION』P112より
 たとえば、キャスト(※引用者註:いわゆるPCのこと)が追い詰められて、ビルからビルへ跳び移ろうとしているとする。無事に飛べるのか、それとも地面に叩きつけられてトマトケチャップになってしまうのか。  このような、キャラクターの行動の成功失敗を決める際に判定を行なう。 (中略)  ただし、息を吸って吐くというような失敗しようのない行為、あるいは拳で地球をまっぷたつにするというような成功しようのない行為について判定を試みることはできない。
『グランクレストRPG ルールブック1』P218より
 『グランクレストRPG』のセッション中、キャラクターはさまざまな行動を行なう。森の中で敵を探す、馬を速く走らせる、記憶から必要なものを引き出すなどだ。そういった行動の中には、「成功するか失敗するかわからない」ものもあるだろう。その場合、『グランクレストRPG』では決められた数のサイコロを振り、その出目を元にした結果によって行動の成否を決める。これを[行為判定]と呼ぶ。
『バディアクションRPG ガーデンオーダー』P173より
 なお、成功しないような行動や失敗しないような行動については、判定を行なう必要はない。
 このように、多くのシステムが“判定”を“成功するか失敗するかわからないものの決定”としてきたところを、『DLH』は “成功することと失敗することに、それぞれ意味があるときに行なうもの” としたのです。  この「意味がある」とは、言葉を補うなら、「ドラマ(ストーリー展開)上の意味がある」ということになります。すなわち、ドラマに繋がらないことがらはについてのゲーム的手続は、贅肉であるとして、それを削ぎ落としたわけです。逆に、判定が要求されるとき、それはおよそすべてドラマ(ストーリー展開)上の意味がある問題を取り扱っているイベントなのです。
 とはいえ、従来型のシステムにおける、判定のメタゲーム的機能――「PCのリソースを削る」「プレイヤーの没入感を高める」「ゲームを段階的に進行させる」など――は『DLH』でも健在です(「チャレンジ」というゲーム的手続にあらわされています)。その点の心配は不要です。判定が持つこれらの機能は残して活用しつつ、あくまで「判定は常にドラマを伴うもの」と定めた、と思ってください。
戦闘における行動順の決定ルール
 『DLH』は『セブン=フォートレス』や『ネクロニカ』のような、いわゆる“カウント進行”系の��闘進行ルールを採用しています。
 それ自体は(好みの問題はあれど)重要ではないとしても、各ラウンドにおけるカウントの初期値を、(PCは)ダイスロールによって決めることと定められています。  これは『ガーデンオーダー』等でも採用されている手法ですが、戦闘の流れを画一化させない、あるいは「“GMに仕組まれている感”を出さない」ために有力な手法だと言えます。(何せ行動順にランダム性が絡んでいるわけですから)
 目新しい発明というわけではありませんが、システムの長所のひとつとして挙げておきます。
戦闘における座標管理ルール
 戦闘中の位置関係は、『ネクロニカ』などと同様に1次元に並んでいる、4座標でのみ管理されます。  『ネクロニカ』を引き合いに出したように、やはり目新しい発明ではありませんが、���レイアビリティには大きく寄与しているので、長所として記載しておきます。
進むにつれて盛り上がる戦闘ルールデザイン
 『DLH』の戦闘は、(ゲーム中時間、すなわちラウンド数の増加やダメージのやり取り)が進めば進むほど盛り上がるように、ルールがデザインされています。  いわゆる“アルファ・ストライク問題”と呼ばれる現象への対策であり、「ギリギリのピンチから逆転するのがヒーローである」という美学の実現でもあります。
 その実現にはいくつかのルールが関与していますが、まずは簡単なところから――ということで、「グリット」というリソースの効果デザインを紹介しましょう。
グリット
◆グリット  ヒーローの持つ勇気や胆力を表わす。使用することで様々な効果を得られる、PC全員の共有リソースだ。  初期値は3点。  1点消費するごとに下記の効果を得られる。
(中略)
・ダメージUP  ダメージロールの直前に使用する。[現在のラウンド数]D6点のダメージを追加する。
 見てください、この「[現在のラウンド数]D6点のダメージ」という記述。  きわめて潔く、この上なく明瞭に、「後から使ったほうが効果的になる」ということが伝わってきます。
 おそらくは過去にも同様のデザインをしたゲーム(データ)はあったでしょうが、しかし同時に、標準のリソースの効果を、これほど潔く設定した例は、なかなかないと思います。(少なくとも私は知りません)
臨死{デッドライン}状態
 そして何より重要なのが、システム名を冠している「臨死{デッドライン}状態」というルールです。
臨死{デッドライン}状態  ライフ、サニティ(※引用者註:ライフは身体的タフネス、サニティは精神的タフネス)のいずれか、もしくは両方が0未満の状態。  この状態になったヒーローは、成功率に+30%の修正を得る。さらに、敵に与えるダメージやショック(※引用者註:ダメージはライフへ損害、ショックはサニティへの損害)に2D6点を追加する。 (後略)
 要約すると、「タフネス(いわゆるHPの類)が一定のラインを割って死の危険に晒されると、劇的に強くなる」ルールです。  (パーセンテージロールにおける「+30%」は、言うまでもなく非常に大きいものですね。特にこのゲームは、攻撃行動の判定の成功率が、デフォルトでは45~80%程度であり、臨死{デッドライン}状態になる前は攻撃がなかなかキマりづらい数値デザインですから)
 この「臨死{デッドライン}状態」という短いテキストのルールひとつで、「(判定がまともに成功しないような)���しい状態というストレスからの解放というカタルシス」、「危機的状況から逆転するヒーローというロマン」、「アルファ・ストライク問題へのカウンター」を一挙に担っているのです。これは非常に巧妙なデザインと言えます。類似の試みは過去にもいろいろありましたが、ここまで簡潔に表現した例は、そうはないことでしょう。
 少し前に発売された『マージナルヒーローズ』も、「ブレイク効果」というルールの導入によって「ヒーローフォース(※『アルシャード』や『メタリックガーディアン』における加護に相当)をブレイクしてから(=危機的状況になってから)使ったほうが強い」というデザインに成功しています――が、「ブレイク効果」がヒーローフォースごとに個別に設定されていて、把握にいささかの煩雑さがあったことを踏まえると、『DLH』の臨死{デッドライン}状態ルールは、まさに快挙と言えるほどの簡潔さです。
グリットというネーミング
 すでに述べたように、PCたちのリソースである「グリット」(grit)とは、勇気、気概、闘志などを意味する言葉です。  ここから、「PCは危難に対して勇気を持って立ち向かっていくべきである」という解釈が導けます。つまり、プレイングにおいて、PCは前向きな姿勢であれ、ということです。勇気がなければグリットを使うのに相応しくないわけですから。  細かなことかもしれませんが、こういった細部のネーミングから、暗にPCの取るべき姿勢を示唆しているのは、巧妙だと思います。
 そうそう、ネーミングと言えば、体験セットでセッションをした際のほかの参加者からは、「クエリー・リマーク・グリットでカタカナ四字に統一されているのが覚えやすくてよい」という意見もありました。これは個人差もあるでしょうが、頷ける話ではあります。
電子書籍版シナリオブックの発売が予定されている
 本コンテンツは、KADOKAWAドラゴンブックス編集部からの手厚いサポート体制により、今後も公式動画配信や電子書籍版シナリオブックの発売などが予定されている。
(P47「あとがき」より引用)
 何と、体験セットリリースの時点で、すでにシナリオブックの刊行が予定されているのです。それも電子書籍で。  すばらしい、この一言に尽きます。最近のTRPG界隈においては、シナリオこそが最も不足しがちでしょうから、それが最初から一定以上の規模で供給されるというのは、非常に的確にTRPGコミュニティの状況を捉えた戦略であると言えます。また、「電子書籍」というのがイイですね。物理書籍は入手が困難になったりしがちですから。
ライティングの質がきわめて高い
 原文を何度も引用してきたので、ここまで読み進めてきたひとには言わずとも伝わっているかとは思いますが、ライティングの質、テキストの質がきわめて高いのが、『DLH』の特長のひとつと言えます。  冗長だったり、想定読者がぼやけていたり、表現があいまいだったり、理解しづらかったり――そういう“困った”テキストがほとんどなく、無駄なく明瞭かつ厳格、そして丁寧でわかりやすいライティングによって、この作品は構成されているのです。  この“テキストの質”というのは、世界観の理解、ルールの理解、データの理解、そしてプレイアビリティに大きく寄与します。(もしこの意味がわからなければ――そうですね、あなたが読んだことがある中で、最も読むのに難儀したルールブックを思い出して、それと比べてみてください。きっとわかるはずです)
おわりに
 ということで、以上、長くなりましたが、『デッドラインヒーローズ』(あるいはその体験セット)のよいところを挙げてみました。
 購入を悩んでいるひとがいたら、是非体験セットで遊んでみてください。  そして体験セットで遊ぶかを悩んでいるひとがいたら、本稿がその後押しになればよいなと思っています。
公式ウェブサイト
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goldennavithings · 4 years
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一歳の息子がいます。この時期、息子にお友だちは必要ですか?? たまーに年が近いお友だちと遊んだり、公
一歳の息子がいます。この時期、息子にお友だちは必要ですか?? たまーに年が近いお友だちと遊んだり、公園で会う子どもと接したりする機会はありますが、圧倒的に私と2人きりの時間が多いです。プレイグループのような毎週固定で会うような人たちはいません。 兄弟もいないので、この先このまま2,3年とか私とばかり Source: 妊娠出産 お悩み解決
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sakikosetaka · 6 years
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[感情に名前をつける]
脚を交差させ、腕組みをし斜に構える娘、2歳。
両手でぶりっ子(死後か?)仕草をしながら「イエーイ」と横飛びを繰り返す我が子。
教えたつもりも、やっているつもりもないけれど、どこから仕入れたのか無意識なのか、ある日突然、これらの言動が始まった。
大勢のところに行くと、私と同体となって離れようとせず、ただ望観している彼女だが、その眼光でくまなく観察しているのは背後からでもうかがえる。特に自分より大きい子、大人たちの仕草には敏感で、最近は寝転んで本を読む姿が”クール”と思い込んでいるのか、意図的にやって少し得意げにこちらの反応を覗き見ている。私は平静をまとい、その状態を単に述べたり、その状態はどう感じるのか聞いてみる。
「こうして、こう」
会話としては成り立っていないが、彼女なりに何かを説明してくれようとしている。
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「こわい」という感情が言葉にして生まれ出した。
電気を消した瞬間。虫の集団を見つけたとき。髭面のおじさんが絵本に登場したとき。
ハイハイで這いずり回っていた頃は、ともすると口に運ぼうとさえしていた「虫」に対し、「こわい」だなんて。私たち身近な大人が教えたこともそういう態度を表したことも無いはずだけに、確実に、彼女ならではの感情というものが芽生えてきている証拠である。
絵本でも実際の世界でも泣いている人(いきもの)をみると、一緒になって「えんえん」と口にし、号泣する子どもに遭遇すれば眉間がくっつきそうなくらいに困惑し、押し黙っていた。
犬も食わない夫婦喧嘩に、娘は貪るように食らいついてくる。口論の末、落胆し、肩を落としている私に短い腕をひょいと回してくる。
無言の数秒間。
のち、顔を覗き込んでくる。彼女なりの言葉にならない気持ちが私の肩にのしかかって、複雑な思いをさせたことに懺悔したくなった。
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冬の終わりから体調を崩しがちだった私たち。久しぶりのRIEプレイグループに参加した。
ロッキングホースに乗ってご満悦だったのもつかの間、それを他の子に奪い取られそうになり、しばらくその馬を巡ってつかみ合いが続いた。ふたりだけだったのが3人のもみ合いになると、彼女はすかさずそこから引いた。残されたふたりにとってはそれが遊びとなっていたが、娘は数歩離れた側から、何も言わずに見ていた。眉間にはしっかりとシワが刻まれていた。
「りょくが悲しそうな顔をしているね。彼女がもともと遊んでいた馬をきみがとったから」
グループのホストであり、馬をとった男の子のパパが告げる。責めることもなく、まるで物語を読み聞かせるように。男の子は何食わぬ顔で遊び続けている。
「まだ悲しそうだよ。彼女はまだ遊びたいんだよ」
だからと言って無理に返すことは強要しない。あくまでも感情と状況を述べるにとどめる。
誰かに「悲しい」思いをさせて何を感じるか、そしてどうするか。そこから起こる自発的な「シェア」と、一方的に親から言われてする「シェア」では感情のプロセスがだいぶ異なる。
・誰かが遊んでいるものだけど、自分も今すぐそれで遊びたい。そして取り上げる。親、もしくは大人の「シェアしなさい」という言葉によって仕方なく返す。自分の内側や他者との間で起こっている感情に無頓着なまま、常識やルールだから、という理由で行動を行うように、、、なる?!
or 
・誰かが遊んでるものだけど、自分も今すぐそれで遊びたい。そして取り上げる。親、もしくは大人によって取り上げられた子が「悲しい」ことを想像する、知ろうとする。他人の感情を思いやる「悲しみ」や我慢する「悔しさ」と対峙したのち、返したことで得られる他者の「喜び」が自分のものとなる。
そんな都合のいい流れになっているのか、本人でなければ(本人でさえも)わからないこ。けれど、この積み重ねによって、芽生えだした感情が想像力と融合したり、自分の心に従う、という練習になっていくに違いないと信じたくなる。
半年ほど前までは、このグループ内で取り合いになったら、取り合いをさせてどちらかが取ったらそれで終わりだった。「取られたくなかったらしっかり掴んで離さない」と伝える。それが今、子どもたちの成長に合わせて感情を表現してあげることで、どうすべきか考えさせるようになっていた。
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大人になった今は下手に利口になってしまっただけに、他人の感情を思いやるふりをして、自分の言動の言い訳にしたり、怒りや不安の原因にこじつけたりしている(他者に向けているなー)。しわ寄せは、ストレスとなって手繰り寄せられる。
怒りの根本は、恨みつらみよりも、他者への心配という愛情の無意識の婉曲だったりもすれば、自分の感情にベールをかけて、出すべき時に出せなかったりもする。
芽生えてきた感情が一体、何なのか。どこからきて、どこに向かって、どう決着させるのか。感情的になればなるほど衝動的になりがちな私たち。大人になっても、そのコントロールは難しい。
名前のつけられない感情を日々、咀嚼している子どもと過ごしながら、自分のそれにも、もう少し敏感であろう、と思う。彼女が眉毛が一本に繋がりそうなくらい眉間にしわを寄せていても、「悲しい」の一言で片付け過ぎないように。彼女が私にしてくれたみたいに、感情をカテゴライズするよりも、わかったふりをするよりも、ただそっと肩に腕を回してあげる。そうやって自らその感情が何を意味するのか、もたらすのか、探っていくことが成長するってことなのかもしれないな。
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idress42-new · 7 years
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アイドレスとは / Idress System4
「電網適応アイドレス」とは、2007年から続く『無名世界観』という世界を舞台としたゲームです。 「高機動幻想ガンパレードマーチ」「絢爛舞踏祭」「式神の城」「マージナル・オペレーション」「遥か凍土のカナン」など、一度は聞いたタイトル群(実際にはもっとたくさんの!)の登場人物などが登場します。
このゲームの目的の一つは、彼ら・彼女らと一緒に、自らの国や領地をつくり、その地に住まう国民を育み、国を大きくする事です。なお、我々プレイヤーの目的は他にもいくつかあり、最終的な目的も存在しますが、そちらはまた後述します。
このゲームをはじめるにあたり、必要なのはこの世界で活動するためのPC(プレイヤーキャラクター)の作成と、そのPCが所属するプレイグループ“藩国”を決める事です。
プレイグループは“帝國”と“共和国”に大きく分かれており、その中でも更にいくつかの“藩国”に別れています。 ここでは“帝國”に所属する藩国の一つ“星鋼京”について説明しています。
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koseryoko · 7 years
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19/9/2017 朝起きてあづさんが作った朝ごはんを食べて、プレイグループでの花かんむりづくりを任せ、テスト制作に別のキャンパスへ。 テストをいくつかくりかえすけど、なんかピンと来ず、ぐるぐるする。が、時間なくなり、グループプロジェクト制作の続きを しに、いつものキャンパスへ。 地面に向かいながら糸をかけてみたけど、空、が、必要。わたしの作品には、どうしても地面じゃなくて空が必要だと思う。 制作場所に着いて、延々ガラスパネルに人をテープで描いていく。何人も作るので、ひとりひとり、違ったテクニックでつくってあそぶ。が、たまに、めっっっちゃ時間がかかったりする。。が、おもしろい。 こっそりうちのキッズを紛れ込ませました。線で遊ぶのやっぱりどうしてもすき。 3時半に制作を終え、スタジオにもどって明日の朝提出の、来月の展示の文章をクラスメイトのマリアとぐだぐだしながら考える。が、完全にスタック。そもそも作品が決まっ��ないので文章なんて書けない!!となって、講師に相談してたら、やっぱり空がある作品をつくろうよ、と、落ち着く。 文章作るのまで講師に手伝ってもらって、帰宅。彼女の紡ぐ文章の柔らかさが絶妙で、感動的。じぶんの作品についての文章なのに泣きそうになる、、笑。 帰宅してすこし作業して寝ますー。
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idresskdm42 · 7 years
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いま、このページをご覧の“あなた”へ。
『電網適応アイドレス』へようこそ! 
ここはアイドレスのプレイグループのうち「帝國」に所属する「星鋼京」というプレイグループの紹介ページです。
ここではアイドレスをプレイするにあたって星鋼京ではどのような遊び方をしているか、というのをご説明させていただきます。
少し見づらいかと思いますが、ページの内容は以下のようになっていますので、各項目から内容を見てください。
●はじめに -readme!-
 いまあなたが見ているページです。いわゆる目次です。
●藩国概要 -Image-
 星鋼京という藩国について、大まかに説明させていただいております。
●国民 -Job & People-
 星鋼京に住む人々の外見や設定、プレイヤーが選べる職業についてです。
●文化・国風 -culture & Atmosphere-
 国の雰囲気や大まかな文化などについてです。
●有事:戦争 -Battle & War-
 戦闘イベント発生時の対応の仕方です。
●有事:トラブル -trouble!-
 戦闘以外のトラブルが発生した時の対応の仕方です。
●平時:内政 -Governance-
 平時におけるプレイングについての楽しみ方です。
●初心者対応 -Newcomer’s Care-
 星鋼京があなたにできることです。
 一番大事なので、必ず読んでください。
●おわりに -Message for you-
 アイドレスを始めてくれたあなたへ。
●参考資料 -Link & Quotation-
 もっと詳しく星鋼京が知りたい人向け。
 そして今回使用したイラストの出展元です。
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nisiatu · 7 years
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日本語プレイグループ🇯🇵 親子でアンパンマン体操や、歌遊びや絵本等楽しんでます。 こないだの七夕クラフト🎋 次帰ったらアンパマンミュージアム行かねば‼︎ (PCYC North Sydney)
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tukumoteiog · 5 years
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ハワイのショップの話と、D&D×MTGオープンセッションレポート
 皆様こんばんは。またしばらく更新をさぼっておりました。その間べつに食っちゃ寝していたわけではなく(いや、食ったり寝たりはしていたけれども)、同じプレイグループの友達とたわむれにネットの動画配信をやってみたり、会社の研修旅行でハワイに行ったりゲームマーケットに出たりとわりと忙しい日々を送ってしまっていたわけです。というわけでその辺の話とか、6/1に行われましたD&D×MTGオープンセッションの様子とかをお届けいたします。
ハワイのアナログゲームショップ
 カラッとして過ごしやすかったですね。多少……いや、かなり暑かったですけど酷暑と言うほどでもなく、夕方になるとちょっと雨が降って過ごしやすくなります。一応名目上は会社の研修旅行なので初日は時差ボケと戦いながら研修と立食パーティのコンボで心身ともグダグダになりつつ、解放された2日と3日目はアナログゲームショップへ。
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 ハワイのカードショップは外観も内感も日本の地方にある個人店舗って感じでそんなに特殊な雰囲気もないんですけど、どこの店舗もシングルカードの管理がwebショップと連動しているのは日本ではまだあんまり見ない形式ですね。いわゆるシングルストレージはなく、全部店頭のパソコンで注文。パックやスターターなどはレジ下のショーケースで販売している形式です。扱ってるゲームはMTG、ポケカ、遊戯王。あとは店によってブシロード系のタイトルがちょっとあるくらい。Da PlanetというチェーンではゲーミングPCが借りられるe-sportエリアが広くとられており、そのあたりは日本ではまったく見ない光景ですね。ゲームセンターの取り扱いタイトルの違いも影響しているのではと思います。
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 さてTRPGはどうかというと、郊外にある「Other Realms」がオススメです。実は2年くらい前にも1度行ったことがあるのですが、アメコミ、TCG、TRPG、ボードゲーム、ミニチュアゲームを総合的に扱う大型店舗で品ぞろえも抜群です。
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 D&Dは出ているサプリメントはすべてあり、ミニチュアもかなりの量。ウォーハンマー系はウェブストア限定の在庫もあり、池袋のウォーハンマーストアを凌ぐ品揃えでした。MTGのプレイスペースではEDHが盛ん、というかEDHだけでしたね、遊ばれてたの。僕と同僚もスペースに入ったら「EDHやってる?」って聞かれて「スタンダードだけ」って答えたらすぐに興味を失われてしまいました(笑)
 D&Dに関しては遊んでる様子を見ることはできませんでしたが(平日昼間なので当たり前)、ゴブリンやビホルダーのミニチュアが売り切れていたのを見るにセッションもしっかり行われているんじゃないかなーと。  そしてなにより、ミニチュアとサプリメントが物理的にも価格的にも手軽に手に入るのが羨ましい……。
 翌日に行ったアラモアナショッピングセンター(ワイハで一番デカいショッピングモール。免税店とかで女子ウケがいいぞ)の大きな書店でもD&DやパスファインダーをはじめとしたRPGやボードゲームの取り扱いがあり、日本であればクトゥルフとかソードワールドとかの扱いに似た雰囲気を感じました。  ミニチュアがあれば、とか書店で取り扱いがあれば、というのは鶏と卵の話になってしまいますが、日本国内でもミニチュア流通に向けて動いてくださっている店舗や会社が出てきていますしD&Dのルールブックやサプリメントの取り扱いを始めるカードショップも出てきてますので、後押しできるように頑張っていきたいですね。
――― ――― ――― ――― ――― ――― ――― ――― ――― 
D&D×MTGオープンセッション第3回
 さて、去る6/1(土)に東京MTG様にてMTGセッティングを使ったD&Dイベントの第3回を開催させていただきました。なんと最大人数の5名参加。本当にありがとうございます。
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 今回はゴシックホラー次元「イニストラード」を舞台に、田舎の村で起こる失踪事件を調べる異端審問官、というシナリオ。熱血漢の聖戦士をリーダーに、一行はダンジョンへ。心を掻き乱す不気味な詠唱が響き渡る中、魔術に引き寄せられて罠に引っかかったりしつつも犯人である屍術師を追い詰め無事解決となりました。
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 MTGセッティングで遊べるということはD&Dプレイヤーにはなんとなく浸透してきましたが、MTGプレイヤー側にはまだまだという印象です。同日にラヴニカ本の日本語版が権利関係で出版できない旨が報じられましたが、僕個人で出来る範囲でプレーンシフトセッティングやラヴニカのサポートは引き続き行っていきますので、今後もごひいきに。
 次回のオープンセッションイベントは6月末~7月頭に開催の予定です。現在、Twitchでラジオ的なものも不定期にやっておりますので、ご興味がある方はそちらもご覧いただければと思います。Twitchの方は動画が2週間で消えてしまうので、それ以前のアーカイブはYoutubeチャンネルで公開しています。
 というわけで取り留めもない感じになってしまいましたがまた次回。でわで
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playgroupgifu-blog · 5 years
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Spring school 2019 ♪ 【Easter 🐰】 ♪ ちょっぴり早い PGイースターパーティー開催🎉 ♪ ♪ #springschool #イースター #Easter #Easteregg #easterbunny #egghunt #Easterplate #Easterham #チキンダンス #chickendance 🐥 + #プレイグループ岐阜校 #プレイグループ #playgroup #プリスクール #preschool #アカデミック #academic #英会話 #子供英会話 #英語 #岐阜 #岐阜市 #幼児教育 #幼児教室 #幼児 #grit #gritacademy #小学生 #低学年 #塾 #テンダーマム #tendermom (プレイグループ 岐阜校) https://www.instagram.com/playgroupgifu/p/Bv8iTdeg1FY/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=oinwslgs5xz0
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6/20/2019
朝さむいなぁ。早起きして今日はパスポートオフィスへ。ラッキーなことにバラードの図書館の横にあるので8時半すぎに家出てすぐついてしまった。薬局で時間潰していざ出陣。
昨日必要事項書いた書類印刷してる時に下がきれちゃうなーとかいって少し縮小して印刷したのがあかんくて小さいわーっていわれてしまう。書き直しできるよってことで直筆で書き直し。あー印刷しかあかんっていわれんでよかった。あとはワシントンID裏表印刷したのと出生証明書とほんまは出生証明書のコピーもいるみたいやったけど中のコピー機で印刷してくれた。ありがてえ。あと写真な。変な顔。今回は旧姓の証明いらんかった。あらそう。ほいで虚偽のことないですか?ってかんじのことをいわれたのでイエスっていう。右手上げて宣誓とかやなかった。ほいで小ちびすけの顔見せろってことで抱っこ紐から外してみせてお金払う。チェック2枚必要やったので2つもってきててよかった。。。1つはシアトル市、もう1つはアメリカ連邦局?に払うみたい。
とりあえず大仕事おわったのでバス停へ。ソラヤにあった!病院へ行く途中やったみたいでバス一緒ー。小ちびはソラヤの手握っててかわいいなぁ。近況報告などきいたりしたけどうん、英語早くて6割ぐらいしかわからんかった。。。日本語しか最近聞いてへん使ってへんからなぁ。
ほいで久々に日本語プレイグループへ。小ちびはお友達にたくさん会えて楽しそうでよかった。ママ友たちは小ちびすけを代わる代わるに抱っこしててこんな小さかったけー!みたいな。せやねんなーうちも小ちびがこんなんやったとか全然覚えてへんわ。写真のこってるけど今だっこしたら重すぎるしな。新生児のにおいするーっていわれたけどいや、お風呂入れてへんくてたぶん汗臭いだけやで。
小ちびとそのあとはお買い物しておうちかえる。2人つれての買い物はなかなかつらいな。。。エルゴに小ちびすけ入れてると小ちびを抱っこしてカートにのせれんし、セルフレジはあかんってことを学んだ。店員さんが手伝ってくれてありがてぇ。。。明日お友達くるから掃除せんといかんねんけど、ご飯食べてみんな疲れてバタンキュー。おねんね。
夕ご飯は昨日のミリアナがくれたお肉の残り。cochinita pibilっていうんやって。またワカモレつくってむしゃむしゃ。そのあと小ちびをお風呂に入れてベッドに入ったらねてしまった。。。おきたら12時前。ひぃ。そっから携帯のキャリアかえようとかしたらあかんね。カスタマーサポートの人が明日の朝よろってなってしまった。はいよー
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riena-alex-blog · 8 years
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コロッサル自作のための非公式ガイドライン
はじめに
 巨大生物{コロッサル}を操ってPCを絶望の坩堝{るつぼ}に叩き込めるTRPG(偏見)、『巨獣討伐RPG コロッサルハンター』が、つい先日リリースされましたね。
 この『コロッサルハンター』、たいへん面白いゲームではありますが、いかんせんPCの敵役{エネミー}となるコロッサルのバリエーションは、さほど多く収録されて���ません。(エントリー向け2体、その次のステップとして2体、慣れた人向け2体、かなり強そうなの2体の計8体。いや、まあ、8セッション分と考えれば多い気がしますね?)  上位のが少ないのはまあやむを得ないとしても、エントリー付近で使えるデータが多くはなく、複数のテーブルに併行して参加するような人だと、何度も同じコロッサルを見る……ということもあり得るでしょう。
 であれば、コロッサルデータを自作してしまおうという話になるわけですが、そのためのガイドラインなどはルールブックに示されていません。  ないならないなりにやってしまえという話ではありつつも、同じインコグ・ラボからリリースされている『ネクロニカ』はエネミーデータのガイドラインが充実していることもあってか、ガイドラインがないことを嘆く声もしばしば見られます。なので、“ないならないなりに”非公式ガイドラインを作りました。以下ではそれを書いていきます。
 なお、このガイドラインは、ルールブック収録の8体のコロッサルデータを逆算・考察{リバースエンジニアリング}したものに由来します。  ガイドラインに囚われず、たとえばルールブック収録の「オメガ」のように、ガイドラインを逸���するような(=ほかのコロッサルに較べて)歪{いびつ}なコロッサルを作ることも(作る人のアイディア次第で)可能でしょう。
1. コロッサルのビジュアルの決定&画像の用意
 最初に、コロッサルのビジュアルを決めます。これが決まらないことには始まりません。  マップの提示に不可欠ですから、画像も用意しましょう。もちろんライセンスに問題のないものを。
2. コロッサルの名前の決定
 次に、名前を決めます。  これは(やはりライセンスに問題のない範囲で)自由に決めればよいでしょう。ルールブック収録のコロッサルに名前が二語以上から成るものが存在しないので、一語の名前にしておいたほうが“それっぽく”なる傾向にはあります。  『ゴッドイーター』の“アラガミ”なんかに倣うのもアリですね。
3. 部位の羅列
 画像や設定をもとに、コロッサルの部位を羅列していきます。  これはコロッサルの形状(脚の数だとか翼の数だとか)からほとんど決まることになりますが、データ的には8~10コアくらいが目安となります。この目安を逸脱すると、ややピーキーなデータになる向きがあります(PCのデータとの相性の良し悪しが強く出るようになります)。
 以下の 4. ~ 6. の手順とまとめて行うのもアリです。
4. 部位の配置
 8エリア×4高度のコロッサルマップ空間に、部位を配置していきます。  困ったことに(コロッサル画像のない)無地のコロッサルマップがルールブックに収録されていませんが、 公式からPDFが提供されている ので、それを参照しておきましょう。  印刷して付箋やカードを使ったり、表計算ソフトなどを活用したり、各々が扱いやすい手段で進めればOKです。
 配置にあたっては、次のポイントを押さえると、バランスのよいマップを作りやすい傾向にあります。
歩行している生物であれば高度1~3に、飛行している生物であれば高度2~4に配置
ひとつの高度に部位を偏らせすぎないほうが無難(高度指定でダメージを伝播させるスキルが存在するため)
 この手順は、 3. および 5. ~ 6. とまとめて行うのもアリです。
5. 部位の隣接関係の指定
 配置した部位の、どことどこが隣接しているのかを決めていきます。マップで言うと、線で繋がっている部位同士のことです。  これは、形状として自然になるように隣接させていけば問題ありません。どことも隣接していない部位がないようにだけ、注意しておきましょう。
 ただし、もし余裕があれば、[炸裂]などによる隣接部位へのダメージ伝播のことも意識してみると、よりテクニカルなデータになるかもしれません。
 この手順は、 3. ~ 4. および 6. とまとめて行うのもアリです。
6. コロッサルマップの作成
 3. ~ 5. の決定事項にもとづいて、 1. で用意した画像を用いたコロッサルマップを作成しましょう。  「マップ画像として起こしてみたらもっとよいアイディアが浮かんだ」というときは、手順を戻って調整してみましょう。そういうこともあるので、 3. ~ 5. とまとめて行なってしまうのもアリです。どちらが考えやすいかは、人によるところでしょう。
 [クラック][露出コア]はこの時点では書き込めないので、それはあとで(手順 17. で)書き込むことにします。
7. 取得ExPの決定
 ここからは数的データに入っていきます。
 まずは、コロッサル撃破時に発生するExPを決めます。これは重大な仕様なので、特定のシナリオのためにコロッサルを作成したい場合などには、一番最初に決まっていることもあります(それはそれで問題ありません)。逆に「何でもいいからコロッサルを作りたい」ときには、ここで決めることになります。
 これはルールブック収録のコロッサルを参照して、「どのコロッサルと同じくらいの強さにしたいか」を決めて、そのコロッサルと同量にするのがよいでしょう。  目安としては、12~14はエントリー向け、16~18は2~4回目向け、20~24は的確に行動できないとPCが死亡する、26以上は熟練者向け……といったところでしょうか。最初に自作する場合は、12~18の範囲が比較的作りやすいかとは思いますが、まあ20以上であっても何とでもなるでしょう。
取得ExP 想定運用 12~14 エントリーセッション向け 16~18 2~4回目向け(戦闘の処理を把握した人向け) 20~24 PCが十分に強いか、または的確な戦略を立てて行動できるプレイグループ向け 26~ PCが十分に強く、かつ的確な戦略を立てて行動できるプレイグループ向け
8. 大まかな総耐久力の決定
 (以下、耐久力はすべて3人用のデータとして記述します。3人用を作った後に、2人用は「約0.67倍」、4人用は「約1.33倍」にすればOKです)
 全部位の耐久力の合計を、大まかに決めます。  〔取得ExP×100〕点を基準 として、“やわらかい”コロッサルにしたければ-25~35%、“かたい”コロッサルにしたければ+5~15%、が目安となります。
 やわらかくするとチュートリアル向きになり、かたくするとPC側にとってはかなり脅威度が増します。不安であれば、-10%~±0%くらいにしておくのが無難でしょう。  かためにしたコロッサルの場合、作戦フェイズ中にデータを得られないと(≒PCにとっては攻撃のダメージを効率的に分配できないと)厳しい戦いになる公算が大きいと言えます。これは逆に、データを得る価値が高いと言うこともできます。どのようなシナリオで運用するかが決まっているなら、そのあたりを意識してもよいかもしれません。
9. メインコアの決定
 [メインコア]をどこにするかを決定します。  これは形状や生態から決まることが多いはずです。もし形状から決めかねるのであれば、「頭」「胴」などに相当する箇所を選ぶとよいでしょう。  (生物らしいコロッサルなら頭、非生物らしいコロッサルなら胴体の中心、という傾向はあります)
 あまり部位数の多い高度には[メインコア]を置かないほうがよい傾向にはありますが、まあ全体の半分未満の部位数とであれば、同一高度に置いてしまっても何とかなるでしょう。たとえば、ルールブック収録の「ドラゴン」はメインコアと同一高度に大量の部位があります。
10. サブコアの決定
 2~6箇所ほどを[サブコア]に指定します。
 [サブコア]の数は、戦闘中のゲームバランスというよりは、SSRMの獲得のしやすさを左右します。数を少なくすると獲得しやすく、多くすると獲得しづらくなります。  戦闘自体のバランスにさほどの影響をおよぼさないため、比較的気楽に決めてよい項目です。
 無難にまとめるなら、総部位数が10以上なら[サブコア]を3つ、9未満なら[サブコア]を4つ、が目安 となります。  迷ったら、3箇所 にしておけば問題ないはずです。(リワードは、渡さない側よりは渡す側に倒したほうが、プレイヤーにとってのストレスを生みにくい)
11. 大攻撃の作成
 ここで、大攻撃のデータを作成します。
 というのも、(このあとでどこに配置するか決める予定の)[クラック]や[露出コア]はPCにとっての攻撃優先度を決める情報となる――つまり「どこを優先して攻撃させるか」を決めることにほぼ等しい意味合いを持ちます。  そしてそれは、大攻撃の使用部位を設定するにあたって、無視することのできない、緊密に関係する要素であるからです。  加えて、[クラック]や[露出コア]は、ぶっちゃけどこに配置しようとも特に不自然ではなく、また演出にもさほど影響しません。が、一方で大攻撃は、コロッサルの演出と設定そのものです。であるのなら、(微調整の容易な[クラック]や[露出コア]の配置よりも)先に大攻撃を決めたほうがまとめやすい。
 (ただ、同時に複数の情報を扱う余裕があるのなら、[クラック][露出コア]とセットで考えたほうが、データデザインがしやすくはあります。そこはお好みで)
 大攻撃は個々のコロッサルの個性そのものであり、一般化しづらい要素ではありますが、おおむね次の4パターンに分類できます。作成する場合も、このパターンのどれかに当て嵌めるようにすると、考えをまとめやすいはずです。  (人間性へのダメージは、人間性3=ダメージ3、人間性5=ダメージ4くらいのレートで考えてください)
〈A〉 発動すれば深刻な被害をもたらす、攻撃部位の破壊を要求する攻撃
使用部位はメインコア部位以外の特定の部位1つ(「残っているXすべて」などはNG)
範囲は「任意のエリアと~」「前面または背面」「全て」などの、「PCがどう動いても1人以上を巻き込める」性質のもの
ダメージは決定的な量(4+軽減不可など)
〈B〉 攻撃部位の破壊が困難、かつ発動すれば一部/全部のPCに確実に被害を与える、リソースの消費を要求する攻撃
使用部位はメインコア部位
範囲は「任意のエリアと~」や「前面または背面」などの、「PCがどう動いても1人以上を巻き込める」性質のもの
リソースを消費せざるを得ないダメージ(3~4点(+α)が目安)
〈C〉 命中すれば深刻な被害をもたらし得るが範囲の限定的な、免れるための位置取りを要求する攻撃
使用部位はどこでもよい
範囲は「高度XまたはY(の一部や全て)」「前面」「背面」などの、「PC全員が明確に退避できる」性質のもの
ダメージは3~4点以上
〈D〉 上記のいずれよりも脅威度の低い攻撃
〈E〉 ギミック要素が便宜上大攻撃となっているケース
オメガの《オメガラウド》やクトゥルフの《ディープアイズ》、カイジュウの《クウボウ》など
 上記の〈A〉~〈D〉を適度に織り交ぜて大攻撃のラインナップを作れば、ドラマティックなゲーム展開を生み出せるコロッサルになります。  その際、〈A〉〈B〉〈C〉が少なくともひとつず��以上含まれるようにはしておきましょう。特に〈B〉は必ずひとつは含めておくべきです(コロッサルが攻撃手段を失わないように)。
 “適度に織り交ぜて”、と言われても加減に迷うのであれば、以下にルールブック収録コロッサルの大攻撃をパターンに当て嵌めたものを載せておくので、このうちのどれかに倣うのがよいでしょう。  PCに与えるプレッシャーの強さはおおむね A>B>C>D の順なので、〈A〉をどこに持ってくるかでコロッサルの性格が変わると言えます。
コロッサル 大攻撃の順序 アトラス B→B→C→C→C→A ケルベロス A→C→B→C→D→B ガルーダ A→C→C→B→A→B アラクネ C→C→C→A→B→B オメガ A→C→C→B→A→E クトゥルフ C→C→C→B→C→A→E カイジュウ A→C→A→C→C→C→A→E ドラゴン E→C→B→C→C→A→C→B
 大攻撃の数は、6種類を基本に、取得ExP20以上なら+1~2種類、といったところでしょう。  あるいは、「部位の種類(○○×2などは1種類と数える)の数に等しい」数にして、部位種類1つごとに1攻撃、という考え方も可能です。
 なお、取得ExPが多いコロッサルだからといって、大攻撃のデータを“えげつなく”する必要は(上記〈A〉以外は)さほどありません。ルールブック収録の高ExPコロッサルも、「一見するとえげつないが、実際はさほどでもない」攻撃が多く含まれています。
 余談:大攻撃のデータのスコアリングも試みましたが、相当に混沌とした(→記事)ので、そっちは興味のある方だけ読んでください。上の5パターンでの理解で進めてしまったほうがたぶん楽です。
12. クラックと露出コアの決定
 ひとつの部位を[クラック]として、別のひとつの部位を[露出コア]として設定しましょう。  このとき、これら([クラック]と[露出コア])はもちろん破壊しやすくなるため、攻撃部位として使うと大攻撃が発生しない公算が大きくなることに配慮が必要です。つまり、「ダメージを与えるために発生してほしい」攻撃の使用部位には設定せず、「破壊によって発生がキャンセルされてほしい/されてもいい」攻撃の使用部位に設定すべきだということです。
 人によっては、大攻撃のデータを作るのとセットで考えたほうが楽なこともあります。
13. ガード部位の決定
 全体の 3割から6割ほどの箇所を、ガード部位として設定 します。  一概には言いがたい面もありますが、ガード部位の割合を多くすると戦闘が長期化しやすく、少なくすると短期化しやすい傾向にはあります。よって、攻撃のひとつひとつを重くしたいコロッサルであれば短期決戦を想定してガード部位を少なめに、ハンターをじわじわと追い詰めるようなコロッサルであればガード部位を多めにするのがよいでしょう。迷ったら3箇所 にしておくのが無難です。
 ガード部位としての機能を持たせるのは、外殻だけにしておくのが基本 です。  コアにも機能を持たせる場合、ガード部位が1箇所増えるくらいのインパクトがあります。取得ExP20以下のコロッサルでは、避けておいたほうが無難です。(当然、明確なデザイン意図があれば問題ありませんが)
14. 耐久力の分配
 「8. 大まかな総耐久力の決定」で決めた総耐久力を、いよいよ各部位に分配します。  おおむね次の方針に則りつつ、数字が5刻みでまとまるように適当に調整しましょう。  この作業には、表計算ソフトを使うのがおすすめです。
 なお、総耐久力がブレない限りは、部位間の数値の少しの差はそこまで重大な影響をもたらさないので、微妙な数字の調整で迷ったときはパッションで決めてしまってかまいません。
14-1. 部位ごとの分配
メインコアには30%程度 を割り振る(部位数が10以上のコロッサルなら、20~25%程度)
[露出コア]は、他の通常の部位の50~75%程度にする
[クラック]は、他の通常の部位の35~60%程度にする
つまり、〔(総耐久力-メインコア分)÷(総部位数-2)〕が通常部位のおおむねの目安
迷ったらガード部位や主要な攻撃部位にやや多めに割り振る
14-2. 外殻/コアへの分配
メインコアは「外殻1:コア2」から「外殻1:コア4」くらい で耐久力を割り振る
それ以外の部位は「外殻2:コア1」から「外殻1:コア1」くらい で耐久力を割り振る
PCから特に積極的に攻撃してもらいたいコロッサルであれば、外殻の耐久力の比率を低めに、コアの耐久力の比率を高めにする
15. 牽制攻撃の設定
 牽制攻撃を2つ設定します。
15-1. ダメージ量
 「取得ExP」が15以下であればダメージ1、16~20であればダメージ1~2、21~26であればダメージ2~3、27以上であればダメージ3~4が目安 となります。ダメージは、同量の人間性に置き換えても構いません。  何らかのペナルティ(「次の○○で××」等)を付帯させる場合には、ダメージを半分程度にします。
15-2. 範囲
 牽制攻撃は[回避]を試みさせるための攻撃なので、むろん、範囲は現実的に回避可能なものにする必要があります。  狭めにするなら空間全体の25%以下(「任意のエリア」「任意の高度X全て」等)、広めにするなら空間全体の50%程度(「前面または背面全て」等)を目安にしましょう。25%でも50%でもPC側にとっては(まあだいたいの場合は)大差ないので、数的な調整よりも演出意図を優先するくらいで問題ありません。
 もちろん、広くしたのでダメージを1減らす、などの調整をするのもアリです。  ただし、攻撃範囲の大小にかかわらず、付帯効果なしの1ダメージでは脅威がほぼ皆無なので、プレイヤーに緊張感を持たせたい場合には、2ダメージ以上にしておくか、何らかの効果を付帯させたほうがよい と言えます。
16. 大攻撃の調整
 以上で数値的データが一通り揃ったので、大攻撃のデータを見返しておきましょう。  調整の必要があれば調整します。
 特に、次の3点に注意しましょう。具体的にPCの行動(位置取り&どこを攻撃するか)をイメージして調整することで、コロッサルに想定通りの活躍をさせやすくなります。
攻撃の使用部位と[クラック][露出コア]が意図せず一致していないか?(意図して一致させているのはOK)
前ラウンドの大攻撃からPC退避したあとの位置取りの想定は、当ラウンドの牽制攻撃にとって都合がよいか/悪いか?
牽制攻撃を回避したあとの位置取りの想定は、同一ラウンドの大攻撃にとって都合がよいか/悪いか?
 2つ目・3つ目は、よくわからないようであれば、とりあえずゲームを遊んで、(ルールブックのでも自作のでも)コロッサルを何度か動かしてみてから取り組むのでも構いません。
17. コロッサルマップの仕上げ
 [クラック][露出コア]を、コロッサルマップに書き込みます。
18. SSRオプションの定義
 コロッサルを作成する以上、(忘れがちですが)SSRオプションも定義する必要があります。
 これにも何らかの指針を示したいところではありますが、ルールブック収録のSSRオプションはいずれも個性のある効果であり、一般則を求めづらいというのが実情です。  いっそ、テーブルに許容されるのであれば、「SSRオプションはないよ、SSRMの代わりにSRM+1RMが発生するよ」くらいの割り切り をしてもよいかもしれません。
 一応、大まかな考え方を以下に記します。
18-1. スキル
 スキルについては、スタイルの「MR:(X)SR」のスキルを基準にプラスアルファしたような性能にまとめればよいでしょう。「回数制限」は「セッション1回」にしておくのが安全です(既存データもすべてそれ)。  “アルファ”には、位置条件の緩和、数値の増加、判定の補強、付帯効果の追加などが考えられます。(もちろん、既存のスタイルスキルを“食って”しまわないように配慮が必要です)
 名称は、ギアは《(コロッサル名)ソウル》とします。
18-2. ギア
 一方、ギアについては難しいものがあります。
 とりあえず「AP+1」から書き始めるとして、プラスアルファが必要です。  “アルファ”としては、セッション中の(データ面の)ストレスを何かしら緩和する効果を付帯させるのがよいでしょう。既存のSSRオプションのギアはすべてその系統です。  つまりは、ゲーム性をスポイルしない範囲で、何かしらの制限や消耗を(部分的に)免除する効果……というわけですが、なかなか思いつきづらい仕様ですね。簡単ではない。  どのような効果にせよ、不安なら、セッション全体での回数制限を課しておけば、ゲームバランスが著しく乱れる危険性を大きく減じることができます。
 名称は、コロッサルの大攻撃から、似つかわしいものを一つ選びましょう。
19. 完成
 以上で、コロッサルのデータが完成したはずです。
 完成しましたか?  では、完成したコロッサルで、PCたちを絶望の底に叩き込んでやりましょう。
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