リップのお話@2023/08/24
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リップのお話@2021/12/30
リップのお話@2022/03/31
リップのお話@2022/10/21
手持ちリップについてはちょいちょい投稿しているのですが、前回の投稿よりかなりの時間が経過おり当然手持ちも結構入れ替わっております。また、同一製品に関する感想でも180°意見が変わっていたりしますがその時の天候や体調、メンタル等によるものですのでそんなこともある、と大目に見てください。
あと!今回よりスウォッチ撮影の際にSHEINにて購入したアクリルのパレットを使用しておりますので、色味が少しわかりやすくなっているかと。色味の感想に関しては私の主観によりまして……当方かなり黄みの強い肌で、唇の色も元々濃い目でございます(自己判断ですがPCは間違いなくイエベ秋です)。
リップのお話、ということでBGMはこちら♬
ꕤCANMAKE/メルティールミナスルージュ(ティントタイプ) 税込880円
上から[T02]ロゼミルクティー、[T04]スウィートガナッシュ
、[T07]ジンジャーオレンジ(※限定)です。
T02は誰が付けても似合うであろう優しいピンクベージュ、T04は深めのレッドブラウン、T07はT04と同じ明度で少しオレンジ寄りにしたような色味です。アクリルの上では結構違うのですが、いざ塗るとT04とT07の色がほぼ同じなんですよね……唇のせいかな……?
するんと塗れて被膜感もないので使いやすいです。ティントタイプとはいうものの色持ちはやはりガチのティントほどではなく、ツヤ感などもこってりめのリップクリームに近いように感じます。
ꕤCANMAKE/むちぷるティント 税込770円
左から[01]バタースコッチ、[02]モモ、[03]ワインベリーです。個人的に気に入っており使用頻度高めなんですが、一度繰り出したら元に戻せないので要注意です。この使い勝手抜群の製品をたったの770円で売り出す井出ラボラトリーズ、あまりにも強すぎるな……。
私のようなお肌真っ黄色の方は01がよろしいかと。02は自分には少し明るくしっくりこなかったですね……03はHPにはローズウッドと記載されているのですが濃い目のベリーパープルっぽく感じました。が、03は結構暗めの色なのでティッシュオフして薄めにすれば青みこそあるものの案外問題なく使えました。
これ私はめちゃくちゃ気に入っていまして、発色よし、色持ちよし、乾燥なし、匂いなし、小ぶりサイズで持ち運びしやすくしかも安いという可逆性がない点以外目立った不満がないんですよ。使用感が良くとも匂いのせいで処分したコスメも少なくないので……。こってりしたツヤ系で、こちらも塗りやすいですね。いや本当井出ラボラトリーズ的にはこの価格でいいのか(もっと高くても買います)?
ꕤKATE/リップモンスター 税込1,540円
ꕤKirei&co./ルージュリップティント 税込550円
上2本がリプモンの04 パンプキンワイン、14 憧れの日光浴で下2点がルージュリップティントの06 テラコッタオレンジ、07 パーシモンオレンジです。
リプモンに関してはSNS上であらゆる美容垢・コスメ垢の方が魅力を熱弁していらっしゃるので、割愛いたします
Kirei&co.は全品税込550円と非常にリーズナブルでその安さ故に不安視している方もいるのではないかと思いますが、実は発売元がWHOMEEと同じ株式会社NUZZLEなので、そのまで心配しなくてもいいのかなぁと……いや知らんけど……。そう知ってから見ると確かにあの薄ピンクのプラスチック容器、そこはかとなく似てるな?という気がしてきます笑。
(株式会社Nuzzle(ナズル)HPのスクショ)
06 テラコッタオレンジ、色味がめちゃくちゃしっくりきます。07 パーシモンオレンジもいいんですよね……以前08 ショコラブラウンを使用しておりましたが、あの色はちょっと青みがあったのか自分だと紫っぽい色になってしまったのでお別れしております。
塗った直後はまぁしっとりしていますが、ぼちぼち乾燥します。色持ち自体は普通かなぁ……。不満を挙げるならばケミカルな(韓国コスメにありがちなお菓子っぽい甘い匂いではなく、何か化学的な)匂いがする点と開閉時に容器から軋んでいるようなキーキー音が鳴る点が嫌です。後者は個体差があるのですが地味に結構不快です。とは言え、550円で買えることを考慮するとこんなものかな、とも思います。
ꕤrom&nd/ジューシーラスティングティント 税込1,320円
ꕤrom&nd/ゼロベルベットティント 税込1,320円
(※日本版公式HPがないようなので、韓国版公式HPのリンクを貼っております)
上2本がジューシー~の08 アップルブラウン、13 イートドトリで下2点がゼロ~の05 ウィッティ、06 ディープソウルです。
気になるリップは無限に出てきます。例えばファッション誌だったり、SNSだったり、店舗だったり、ひとたび目に入ると彼等は私の心を執拗に揺さぶりかけてくるわけですが……いつも「いやロムアンドでよくね?」と歯止めをかけてくれています(参考までにFASIOのヒトヌリヌージュが税込1,430円、OPERAのシアーマットリップスティックが税込1,980円です)。ロムアンド安いんですよね……貧乏なので非常に助かります……。
ジューシーラスティングティント、こってりしたツヤ系ティントなのに色持ちが異常にいいんですよね。ツヤ系はどうしても液の粘度が高めだったり水分量が多めだったりでマスクやらカップやらに持っていかれがちで、この製品も例外ではないんですが持っていかれた上でしっかり色もツヤも残っているのが素晴らしいですね。ただ、謎の甘ったるい香りは要らなかったなと……。イートドトリはココアを溶かしたような暗めかつ透け感のある赤なんですが、これを塗った日は交際相手等に褒められる確率が高いです。へへ……。
ゼロベルベットティントは最近買いました。スフレ系のふんわり軽いつけ心地なんですが、このタイプはどうしても摩擦に弱い印象がありますねぇ。若干匂いはありますが何の匂いかがよくわからないです……ジューシー~程気にはなりません。テスターで見る限りは似たような色で、どちらを買うか迷った結果両方買ったのですがウィッティーはくすみのない暗めのオレンジといった感じで、似合っていないとは思わないのですが自分には暗めで濁り気味のディープソウルの方がよりしっくりきたなと(ディープソウルはどことなく静脈の血液っぽさを感じます)。マットリップなのでやはり時間が経つとちょっと縦皺が出てきます……が、トータルで言えば不満はないです。
ꕤちふれ/リップ ジェル 税込715円
ꕤパラドゥ/リキッドティントリップ 税込1,100円
ꕤセザンヌ/ウォータリーティントリップ マット 税込660円
上からリップジェル 656(ベージュ系)、リキッドティントリップ RD01 フィグ、ウォータリーティントリップ マット M2ウォームオレンジです。
リップジェルに関しては平成後期によく出ていたような、VISEEのイメガを倖田來未が勤めていた時代に出ていたような古のグロス感がありますね(伝われ)。ねっとりこってりツヤッツヤ、な。テクスチャはかなり重ためで、一塗りでぶりんぶりんでぼってりした唇になれます。自分は薄めに塗って必ずティッシュオフをするようにしておりまして、薄めにつければそれなりにいい感じになります。匂いがないのが嬉しいところ。
ウォータリーティントリップ マット、個人的にかなり気に入っているのですが色展開が増えませんね……。
ꕤセザンヌ/リップカラーシールド 税込660円
ꕤVisee/ネンマクフェイクルージュ 税込1,540円
ꕤperce/ベルベット フィックス リップバーム 税込1,680円
左からリップカラーシールド 02オランジュベージュ、ネンマクフェイクルージュ BR350林檎の口づけ、ベルベット フィックス リップバーム 03 CHILI ORANGEです。上手く色を乗せるためにぐりぐり押し付けていたら3本とも無残な姿になってしまいました、南無……。
この3本はいずれも新顔なんですが、最も言いたいことがあるグループです。
リップカラーシールド、SNS上では頻繁にセザンヌ版リプモンと言われていますが私は全くそうは思っていなくて、似ている要素あるか???と思っています。発色が違う塗り心地が違う違うだろすべてが(最悪の速水ヒロ)!!穿った見方をすると、美容垢やコスメ垢の人がそうやって謳うことでインプレッションを稼ごうとしたか、或いはセザンヌサイドがリプモンばりのヒットを祈ってこっそりそうPRしたかかな、と勝手に捉えております。が、何にせよリプモンではないような……。
・発色
リプモンは一塗りでしっかりこっくり色が乗りますが、リップカラーシールド(いい略称がわからず……)はかなりシアーなのでしっかり色を乗せたい場合は結構ぐりぐり塗る必要があります。
・価格
リップカラーシールド2本買ってもリプモンより安いんですよね。これに関してはセザンヌが強すぎますね(言うてリプモンも高いわけではないです)。
・色持ち
これはリプモンの圧勝です。リップカラーシールドは正直自分の中では口紅というより色付きリップと思っていまして、飲食したら残っておりません。塗りなおし前提で使うのが吉です。
・使用感
リップカラーシールド、とに��く軽いですね。スルッと濡れて膜っぽさも匂いもなく。まぁ色付きリップみたいなものですしね……。
……文句ばかり言いましたがリプモン似と思って買いさえしなければ、それなりにいいリップなのかもしれません。かなりシアーなのでナチュラルメイクが好きな方、素の唇の色を活かしたい方、レイヤードを楽しみたい方にはいいのかと思います。なんだかんだで03ココアブラウン買っちゃいましたしね(写真を取り直す気力がなく今回は未掲載です……)!!
ネンマクフェイクルージュは名前のインパクトがすごいですよね。粘膜て。使ってみて思ったのが、リップの成分によるツヤが強いな、と(パールもラメもないので)。塗り心地が、なんというかにゅるんっとしていてオイリーな感じがします(別にリップ自体がぬめぬめしていたりべたつくわけではないのですが、塗布時が)。色持ちはまぁまぁですかね。この色、公式HPにはブラウンレッドと記載されているのですがいかんせんイエベ特有の黄み吸い現象が発動してしまい、自分が塗ると「あれっ思ってたのと違う」となりました。過去にもリプモンのフィグフィグや焦がした茶葉の余韻、ヌメリップのレディッシュブラウン等でも同様の事態が発生しまして……ダークブラウンのリップ、対策をせずに塗ると間違いなく紫がかった茶色になるんですよね、はい。イメージ画像を作成したのですが、お分かりいただけるでしょうか。
長年困ったなぁと思っていたのですが解決法が見つかりまして、下にオレンジ系のリップを仕込めば綺麗な赤みブラウンになります(キレイアンドコーのティントのパーシモンオレンジの上に重ねたらすごくいい色になりました)。……リプモンの忍ばせイエロー、もう一回買いますかねぇ……。
そして、ベルベット フィックス リップバーム。これは今回挙げたリップの中で最も異色で、質感が唯一無二なんです(※独断と偏見と主観によります)。マットリップなのにふんわり、固めのテクスチャなのにするすると塗れる、中々お目にかかれないリップです。塗り心地も何か変わっているというか独特というか……ペタッとしてはいますが、べたつきはしていなくて、ツヤは皆無なのに乾燥もしておらず(流石に塗り直しなしの8時間勤務後は乾燥しましたが……)。所謂口紅、という感じではないんですが、じゃあ何?と言われると何かよくわからないです笑。このリップを使ってみて最も驚いたのがティッシュオフした時ですね。自分以外のプチプラリップオタクにもこの衝撃を味わっていただきたいのですが、塗りたてでティッシュを押し付けてもほぼ色移りしません。本当に。本・当・に!べたつきがなくさらっとしているからですかね、手の甲を押し付けても色写りしません。
目立った」マイナスポイントがないのですが、強いて言えばパケが若干ゴツめで横に太いこと(それでもかわいいんですけども)くらいですかね……?改めて書き出してみるといいとこだらけで笑いました。近々他の色も買います!
機能性で選ぶならベルベット フィックス リップバーム、コスパで選ぶならロムアンドのいずれか、といったところでしょうか。と言いますのも、リップって容量が大体3.5g前後なんですけどロムアンドの今回挙げた製品はいずれも5.5g入っています。g当たりの値段で考えると大特価じゃないですか?恐らく世のコスメ垢・美容垢はそんな細かいこと気にしていないとは思いますが
なお、画像は一生懸命撮影しましたので転載は禁止いたします。あとステマとかPRではないです(もし仮にやるとしてもTumblrよりTwitterやインスタの方が人目に触れるでしょうし……)笑。
以上、低収入ブスおばさんによる渾身のプチプラリップレビューでした!
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あんまり求められてはないと思うんだけど、こないだ友だちとメイクの話してたらすごく元気が出て楽しかったので、勝手に自分から化粧品の話をする。
大学3年くらいの時から、お化粧にだいぶ興味が出て、なので今はメイク歴3年くらいだ。始めた当初はどうい��のが「良い」のか、あんましよくわかんなかったんだけど、最近は「良い」もそうだし「好き」もわかってきた。なにより、お化粧をする余裕があると、とても嬉しいし、自分の気持ちに良い影響がある感じがする!お化粧の話、みんなどんどんしようー。
カテゴリごとにリストアップしつつ話します↓
【ベースメイク】
●to/one デューイモイストCCクリーム02(下段左端)
●ラロッシュポゼ UVイデアXLプロテクショントーンアップ(下段左から2番目)
●innisfree マイコンシーラーワイドカバー N23トゥルーベージュ(下段左から3番目)
●innisfree ノーセバムミネラルパクト(上段左端)
最近のベースメイクは主に2通りで、to/oneのCC+innisfreeのパウダーか、ラロッシュポゼ+コンシーラー+パウダー。おおむね、どのくらい陽に当たる日かで決める。ラロッシュポゼはかなり紫外線に対する能力が高くてしっとりなので、CCのほうが軽めに仕上がる気がする。コンシーラー、気に入ってはいるのだけどわりとマットにべたっとつくので、次はthreeの薄付きなペンタイプのやつを試したいと思っています。パウダーはこれマジでいいよ…やすいし…
自分への誕生日プレゼントで買ったRMKの下地とファンデも持っているんだけど、それはここぞというときのとっておきにしている。
【チーク/ハイライト】
●CANMAKE クリームチーク07(上段左から2番目)
●ヴィセ リシェ リップ&チーククリームN SP-10(上段左から3番目)
バイト先でファッション誌を繰っていて、ティーン誌でもミセス誌でも死ぬほどおすすめされているので買ってみたCANMAKE。パウダーチークよりとぅるん!という感じのツヤが出ます。色もちょうどいい。これが入ってるポーチを持って撮影に行ったら、居合わせたお子さんに「コレ、きれい〜💕」っていわれて可愛かった。。少女心をくすぐるおジャ魔女的なパッケージです。とてもかわいいが、もうちょいニュートラルなのあるとうれしい。ヴィセのハイライトは、鼻の頂点と目と目の間、上唇のとがったあたりに3点ちょっとつける日もある。つけない日もある。
【眉毛】
●フーミー アイブロウパウダー α ダークブラウン&フーミーのアイブロウブラシ(下段右端、右から2番目)
最初、インスタかなんかで見てこのブラシが欲しくて買ってみたら、なんかパウダーも揃えたほうがいいか?!と思い始めてしまった。評判通り良いです。左の薄めの茶と中央のカーキをちょんちょんと混ぜて、毛の薄い眉の真ん中→中央にかけて乗せ、最後に右の焦げ茶で眉尻をスッと引く、感じで描きます。色が髪色に合うし、この筆の形がよくて一瞬でできる。パッケージ、可愛いんだけど、ちょっとこのピンクはわたし照れちゃうんだよな…しかしかなーりのお気に入りです。
【アイメイク】
●デジャヴュ ラスティングファインEクリームペンシル101 ブロンズブラウン(下段左から4番目)
●UZU モテマスカラ コッパー(下段右から4番目)
●ヴィセ アヴァン シングルアイカラー クリーミィ 105(上段右から3番目)
ブロンズカラー祭みたいな感じなんですが、どうやらかなりわたしの肌の色に合うようで、自分でもかなりしっくりきます。アイラインは引いたり引かなかったり…アイシャドウも、先に挙げたヴィセのハイライトで代用してあっさりな日もあります。ここ1番のお気に入りはこのマスカラ、陽に当たった時にいい色がチラッとして大変良いのです。わたしは目の色がやや茶色いので、それで馴染むのかもしれませんね〜目は、派手じゃないけど存在感!みたいな感じで行きたい。
【リップ】
●LAKA スムースマットリップスティック 02.SCOTT(上段左端)
●Dr.Hauschka リップケアスティック(上段左から2番目)
●to/one ペタルエッセンスグロス07(下段右から3番目)
きたー!やっぱりリップが1番遊べるところだなと思っています、いっぱい持ってるよ…
LAKAのマットリップスティックは、ジェンダーニュートラルというコンセプトがとても気に入っています。めちゃくちゃいい色!リップクリームを塗ったあとにトントン…と載せるといい感じに血色感が出て一気に元気な顔になります。イエベだから/ブルベだから(あるいは女だから?/男だから?)似合わない〜というやつあるけど、これはとても馴染みやすくて、好きな色を好きに試せると思う。これはマットだけどつやがある方の製品もほしいな…ビジュアルもとても素敵なんですよ、調べてみて!
to/oneのモーブブラウンのグロスもこれ、めちゃくちゃ好きな色、とても上品です。けっこうしっとりするからリップクリーム要らずで、荷物少なくしたいときはこれだけ持っていく。ほかの口紅と重ねるのもほんのり深みが出て良い!
このようにリップは持っててもまた買っちゃう、、だから、日によって変えます。左上のTHE PUBLIC ORGANICのリップクリーム、今のDr.Hauschkaがそろそろ終わるから買ってみたんだけどこれはめちゃくちゃ良いな…軽くてジュワッとしたつけ心地です。あと2段目のセザンヌのやつもいわゆる「粘膜リップ」的な色味でとてもハマりそう、長くなるのであとは割愛だけど!リップ1番楽しい!
……てなわけで、結論めいたものはあんまりないのだけど、すこぉーしずつアップデートしながらメイクを日常的な楽しみとして大事にしてたいな、と思ってるところです。今は外出しにくい状況だから、メイクぅ?と思う人もいるかもだけど、だからこそ、自分が楽しむためにやるのは非常に良いぞ!といいたい。メイクの話、またします。いろいろ落ち着いたら、試したいものいっぱいー。早くテスターやタッチアップができるようになるといいな…
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アストルフォ 下書き
灯りの消えない大都会、東京の街は今日も人の群れがそれぞれの目的に向かって進んでいる。帰路を急ぐサラリーマン、飲みの誘いに心を浮きだたせる若者、パートナーに贈り物を買う化粧の濃い女性。様々な人がいる密集地帯の、裏路地近くの場所に目立つ彩色をした店があった。
「ありがとうございましたー! また来てね、おじさん♪」
スーツ姿の男性を笑顔で見送り、道行く人々の中で“客”にすることができそうな人を探し始めるこの人物は、バイトであるにも関わらず店の人気上位に食い込むほどの実力の持ち主であるアストルフォだ。服装はいつもと変わらず、マントや籠手<こて>といった装備も装着している。日本でそのような恰好をするのはイベントの日などでない限り変に思われるのだが、この店においてはそれが普通であるのだ。
カルデア内のサーヴァントに一週間の休暇が与えられ、東京に遊びに行ったアストルフォが都会を楽しんだ末にこのバイトを始めたのは三日前。風俗業界というものに対しての知識は少なからずあったため、刺激と快楽を求める彼は迷わずそこに飛び込んだ。客として入ったはずが、整った顔立ちや派手な衣装にボーイはコースではなく、バイトとして勤めるよう勧めてきた。二つ返事で承諾したアストルフォが嬢の中で人気になるまで、そう時間はかからなかったという訳である。
「ふぃーっ、今日は寒いなあ。あんまり外に出てるのも得策じゃない、となると……あったまっていきませんかー? とってもいいサービス、してますよー!」
向かいの店にまで届く声でアストルフォは男を勧誘する。声の大きさは大して気にしていない。注意される前に客引きが完了すればいいと彼は考えているし、それだけの実力があることはこの三日間で実感していた。
桃色の髪に騎士の服装、女性よりも確かに筋肉のある身体は触り心地が適度に柔らかく男性陣から大好評だ。昨日相手をした男性が言っていた「同じ体重の女性よりも抱き心地がはるかに良かった」という言葉は当分忘れないだろう。思い出すだけで身体が疼いてしまうが、撫でるように流れた冬の風で少しばかりの冷静さを取り戻す。
「そこのお兄さん、こんな日は女の子と一緒にちょっと過ごしていかない? もちろんボクとでもいいけど……ああ、行っちゃった」
適当に話しかけても客引きは成功しないもので、何人か若い男に話しかけても皆素通りしていった。少なからずアストルフォに対して興味を示すような視線を感じたが、あと一歩足りないと言ったところだ。
マントのおかげで温かいものの、待っている時間は決して楽しいとは言えない。室内で待機しておくかと彼が思ったとき、肩をポンと男に叩かれた。
「はい、何でしょう……えっ、マスター……? マスターなの?」
「ああ。休暇中何をしているのか気になってちょっと寄ってみた。客引き、うまくいっていないようだが」
「うん……休日明けの平日だからかな、余裕がないんだと思うよ。でもそのうちお客さんは来る気がする、あくまで気がするだけ……ん、どうしたの?」
じっと自分を見てくる彼が最初何を考えているのか、アストルフォには分からなかった。風俗店に勤めているなんてと怒られるのだろうと予測を立てていたが、彼の顔を見るうちその可能性は極めて低いことに気づく。どこか見たことのある表情はレイシフト先での戦闘の時でもカルデアでの落ち着いた時の表情でもなく、ここ最近の男のそれだった。それはつまり、彼は自分を――
「行くぞ、アストルフォ」
「え、ちょっと本当に……いいの? じゃなくて、あっ」
店に向かって歩き出した彼に手を引かれる。どんなことを考えているのか理解していくうちに、頬が熱を出したように火照り始めた。カルデアではない、誰にも覗かれることのない個室に二人っきりという状況は、主人と想いを交わした時からずっと待ち望んでいたことだった��もしかしたら、自分はそれを期待して風俗のバイトを始めたのかもしれない。
嬉しくなったアストルフォは、主人の腕に抱き着いて店へと入っていく。恋人同士の甘い空気を後に残しながら。
「いらっしゃいませ。おすすめは――」
「彼の知り合いだ、これで頼む」
話しかけてきたフロントのボーイに対して彼はポケットから紙幣を取り出して渡す。準備してきたのか、丁寧に畳まれた一万円札は二枚や三枚どころではない。枚数を数えるボーイの顔がみるみるうちに驚きの色を露わにする。
「あの、この金額ですと180分コースに可能なオプションをつけても、お支払いいただく分よりお釣りが余るのですが……?」
「そうだったか、なら……」
掲示された金額に驚く様子もなく彼はこちらを見てきた。��のてっぺんからつま先までゆっくりと舐めるような視線は、アストルフォに羞恥の感情を抱かせた。自分のことを、彼は行為の相手として見てくれている。単なる主人と従者ではない、特別な関係として。そのことが嬉しくないわけがない。
全身をくまなく見られたアストルフォは、己のスイッチが次々と入れられていくのを感じていた。情欲や興奮といった波を立たせ、愛おしい主人のことでいっぱいになる。先ほどまでいた外の寒さなど忘れてしまうくらいに、はっきりと身体が熱くなっていた。
「――今晩、彼を借りてもいいかな? 困ることがあるなら、考えるが」
「ま、マスター……!」
「大丈夫ですよ、平日ですから夜明けまでどうぞご自由に。知り合いのようですので、割引しておきますね」
アストルフォを差し置いて二人は話を進めて、すぐに会計は済んでしまった。最上階の一番広い部屋を借りたらしく、既に満足そうな顔をした彼に肩を抱き寄せられる。
「どうぞごゆっくりだってさ。楽しみだな」
「うん……そう、だね。はぁ……」
「すまないな、突然来てしまって。予約の一本でも入れられれば良かったが……むっ」
彼の言葉を遮るように抱きしめ返すと、がっちりとした身体の感触が返ってくる。男らしくて逞しい肉体に頬を擦りよせ、迷惑なんて思っていないよと小さく呟く。本当は嬉しくてたまらないし、人の目がなければ抱擁以上の行為に及びたいが、風俗嬢として客をエスコートする仕事の存在が彼を踏みとどまらせていた。
理性が蒸発しているとはいえ、我慢ができないわけではない。エレベーターが降りてくるまでの短い待ち時間くらい抑えられないで英霊は務まらないのだ。彼の体温や汗の臭いを感じ取って呼吸が深くなっても、自然に手が主人の胸板や腹を触り、下腹部へと伸びていようとも、踏み止まっているうちに入るだろう。
だが、アストルフォの葛藤は長く持つことはなかった。エレベーターの中に入って主人と二人きりになれたと思った瞬間、理性などすぐになくなってしまうのだから。
「マスター……ちゅっ、んっ……っぷっ、ちゅる……」
主人の身体にもたれつつ唇を突き出して、アストルフォは何度もキスをする。乾いた唇を唾液で湿らせるようにくっついては離し、再び口づけた。自然と目を瞑ってしまうのは彼にすべてを任せているからか、心の芯まで温まっていく。
「ぷぁ、はぁ……んむぅ、ぐむ……っ」
抱き寄せられ呼吸の途中で口を塞がれると、下の方で何かがピクリと反応した。背伸びが続かなくなると軽く持ち上げられ、音が鳴るほど唇を吸われる。舌まで口内から吸われ出されそうになり、首を振って唇を離すと絡まった唾液が服に垂れた。
「んはぁっ……♡ マスター、大好き……♡ もっと、キスしようよ……ちゅっ、ぢゅるぅ……♡」
溢れんばかりの想いを言葉に、口づけに込めてキスを続ける。二人の唾液が唇だけでなくその周りも濡らしても気にせずに、強く唇を押し付けて舌を挿入する。舐めて、舐められて。口内で絡まる柔舌は蛇の踊りのようで、味覚を感じる器官であるそれの先から付け根までが快楽を受け取っていた。
最上階に着いたのか、背後で扉が開く音が聞こえたが二人は離れようとしない。熱に浮かされたように密着した両者は求めるまま己を差し出し、愛を交換する。キスとキスの間に甘い言葉を挟みつつ、行為はより欲望に忠実になっていく。
「ずぢゅぅ……っ、ちゅぷ。んぁ、あぁ……♡ キスすごい……ひゃわっ!?」
恍惚としていたアストルフォだが、突然主人に抱きかかえられた。両脚が地面から離れ、背中と尻に彼の手が当たっていることからどういう体勢になっているかはなんとなく分かる。
好きな人にされてみたいことの一つであるお姫様抱っこ。甲冑やマントなどの服装もあってそれはアストルフォによく似合っていた。自分は主人にとってお姫様なのだ、そう思うと頭から湯気を出しかねない程の「好き」で思考が埋め尽くされてしまう。
「ますたぁ……♡ 早く、シたいよ……あっ、ん……っく、ちゅぷっ。れるっ……」
尻に当てられていた手がスカートの中に侵入してくる。抱きかかえたまま器用だと思う暇もなくショーツに隠れている窪みに指が触れた。前の客との行為の跡であるローションは拭いていたが、彼の指は驚くほど自然にその窪みの中へと入っていく。
たまらずキスをして声を抑えるアストロフォだが、くぐもった声が息継ぎの間に漏れていた。
「んぅっ、あん……っ! っちゅ、ぢゅ……ぅっ。ぷぁ、あっ」
主人の足に合わせてゆさゆさと身体が揺られ、幸せな気持ちになるのと反対に臀部を中心に性欲が沸いてくる。尻穴に入った指は窄まった孔にマッサージをするように左右に動き、拡げられているという実感がアストルフォをさらに興奮させた。
唾液で濡れた口はリップ音と喘ぎ声を交互に奏で、服の下では溜まりつつある劣情に反応して腋からは汗が滲み、乳首は内側から押すように硬くなっていた。さらにその下ではショーツの膨らみを作っている陰茎がその頭をもたげていた。
「んん……っ、ちゅぱっ。はふ、はぁ……あぅっ!」
いつの間にか部屋の中についていたらしく、ベッドに放り投げられる。シーツの上に軟着陸したアストルフォは乱れた服を直すことなく、続いてやってきた主人の太ももに手を添える。
「ね、マスター……すぐシちゃう? それとも、お風呂入る? あはっ、そんなに押し付けられたら断れなくなっちゃうよ……♡」
顔に押し付けられるそれにアストルフォは口を綻ばし、喜々としてズボンのジッパーを下ろす。色摩から雄の臭いがしそうで鼻を鳴らすという端正な顔に似つかないことをしたが、主人はそれを悪く思っていないようだ。
自身の肉棒に惚れ込んだ姿は男として嬉しいのだろう。頭を撫でて愛撫を促され、早く大きく逞しいそれを見たくなる。踏み止まる理由も理性も持っていない彼は、溜まった色欲を曝け出すように口を歪めて主人の下着をずり下ろした。
「わぁ……♡ 相変わらず、大きなおちんちんだぁ……♡ ボクの口に、入るかな……あむっ、ちゅ……♡」
閉じこもっていた性器を手で支え、先端を口に含む。少し塩辛い味を舌に感じ、溜めた唾液を硬いそれに塗していく。皮を被った亀頭の外側、隙間、尿道口と触れていくと次第に口の中が満たされる。根元まで咥えていないにも関わらずそう思うのは、刺激を受けた亀頭がさらに大きくなっているからだ。
先ほど見た時はまだ完全に勃起していなかった――それでもあの太さなのだから、主人の雄槍は本当に大きい。お世辞にも逞しいとは言えないアストルフォのそれが、確かにショーツの中で嬉しそうに跳ねた。
「むぐっ、ずぢゅるっ♡ ぐぼっ、ずろろ……っ♡ じゅぷ、んるる……」
半分ほど咥えては先端まで戻り、勃起を促す。舌の付け根を亀頭が擦り、吐き気の皮を被った快感が頭の中に広がる。もっと奥まで咥えたい、けれどいきなりではなく完全に勃起した時に、喉まで一気に突かれることを彼は望んでいた。快感を得られるだけではなく、主人にする口淫の中で最も彼が喜ぶ刺激を与えることができるから。
「ぢゅるぅ、ぐぷぷ……。んん、んぐっ♡ っぷぁ、ちゅっ」
開きっぱなしの顎が休憩を求めてきたため、名残惜しい気持ちを引張って口から肉棒を引き抜く。べったりと唾液が付着した肉棒はまさに棒と呼ぶにふさわしい力強さを持っていた。剣とも呼べる肉の塊は包皮という鞘をカリ首に引っ掛けたまま、次の愛撫を待っているようだった。
「マスター、このまま口でシちゃう? それとも、もう……」
「僕に構わずしてくれていいんだが、どちらを選ぶかと言われたら……。一発目は口よりも直接の方がいい、そうなんだろう?」
「……うん。ボクもシたい……でもその前に、こっちもね♡」
再び股間へと顔を埋め、アストルフォは陰茎ではなくその下にある陰嚢に舌を伸ばし垂れさがっている二つの睾丸、その片方を口に含む。亀頭とは違った硬さを感じながら、表面に染み込んでいるだろう精液の臭いを唾液に溶け込ませる。味はほとんど無味に近いが、おそらく嗅覚が邪魔しているに違いない。
「んむんむっ、ずるろ……♡ はむっ、ぢゅるっ♡」
時間をかけて両方の睾丸を舐めしゃぶり、最後に舌で陰茎をなぞる。これから自分に注ぎ込まれる我慢汁や精液といった体液を運ぶ尿道を、アイスを食べるように舌で舐め上げて愛撫する。徐々に持ち上がっていく肉棒に期待と興奮の表情を浮かべ、アストルフォは亀頭にキスをした。
「よいしょっと……来て、マスター……♡ ボクのここ、マスターのおちんちんが欲しくてたまらないんだ……」
「入れてやるとも。股をもっと開いて、そうだ」
「あっ……」
言われた通りに股を開くと、彼に腰を掴まれた。そのままひょいと軽々と持ち上げられ、尻に滑った肉槍が触れる。正常位の姿勢で彼を見上げると、普段よりも主人の体躯は大きく見える。がっちりとした肩、服越しでも分かる筋肉の付いた二の腕、離さないという意思が籠った手で腰を、胴体を固定されると、指で解<あい>してもらった穴が窄まりそうになる。
「だ、め……っ。捲らないで……♡ あぁ、あ……」
口から出る声はか細く、主人の手を止めることはできない。黒いワンピースの裾を捲られ、その下にあるモノが二人の視界に晒されてしまう。
それは肉の突起。薄い女物のショーツをテントの傘のように張りながら、アストルフォの陰茎が勃起していた。これから犯されることを期待してか、それともフェラをしたことによるものか。アストルフォ自身にもいつからそうなっていたのか分からず、それよりも主人にはしたない勃起を見られて恥ずかしくて仕方がない。
「うぅっ、入れて……犯して、ほしいよ……♡ マスターと一緒になりたい、ボクで気持ちよくなって……ああっ! や、あっ……!」
アストルフォの切なそうな声と表情、それに対して肉欲の冷めない熱によって勃起している乳首と陰茎は主人の目にどう映ったのか。言うまでもなく、彼は行動で示してくれた。
腰を掴んだ手に手繰り寄せられ、後孔に肉棒がぴたりとあてがわれる。来る――そう思ったときには硬い亀頭がアナルを押し広げていく感覚に悶えていた。
「ひあっ、はいっちゃう……ああんっ! 一気に、奥まで……!」
みちみち、と粘膜と粘液が擦り合わさる音が下で鳴る。待ちわびていた挿入に対し準備していた心と身体は悦の声を上げていた。
指で解されるのとは違う、太く熱い肉槍が腸内を突き進む。亀頭や竿が腸内粘膜を刺激し、体内から快楽が膨れ上がる。肛門性交の性的な快楽、恋人と交わる愉悦、男に征服される種としての悦び。様々なものが肉棒から流れ込んでくるようで、腰が自然と浮いてしまう。
「く、あ……っ♡ 挿入<はい>、っちゃった……♡ はぁ、はぁ……」
深呼吸を繰り返して落ち着こうとするも、息を吐くたびに理性の欠片まで吐き出されているように思える。呼吸に合わせて腸壁が収縮し、窄めた口内のように肉棒にまとわりつく。
性交に邪魔な男としての恥じらいが無くなっていくと、自分はどうなってし��うのだろう。彼の男<メス>として、犯される快楽を身体全体で表現してしまうに違いない。そんな姿を見て、もっと激しく腰を打ち付けられでもしたら――
「ますたぁ……♡ お願い……♡ おちんちん、出し入れして……♡ んあ、あ♡ 抜けちゃ――ああぁっ♡」
腸内から一瞬引き抜かれたかと思えば、再び奥へと挿入される。押し出されるようにして、高い声が口から飛び出した。続けてもう一度、腸壁を擦りながら前後に肉棒が動き、灼けるような快感が尻穴から脳天に突き抜ける。
襲い掛かる衝撃に対して身体を投げ出して身を任せると、ピストンによる振動が全て尻から響き、主人の劣情を受け止めているような気分になる。それはとても幸せなことで、気持ちのいいことだ。
自分を犯してくれている主人に対し、アストルフォも全身で応える。
「ひゃぅっ、んおあっ♡ きもちいいっ♡ セックス気持ちいいっ♡ あんっ、あっ♡ 奥、しゅごいっ♡」
声で、表情で、性感帯で。あらゆる器官が快楽のために総動員していた。舌は呼吸を求めるように口からはみ出し、端正な顔は汗と涎に濡れている。汗によって肌に張り付いた衣装は乳首の突起を露わにし、腰の掴んでいる手は当然そこを次の狙いに定めた。
「はっ、あっ♡ ちくびっ、いやぁっ……♡ ビリって、しちゃうから……あぐっ、きひゃ……♡」
乳首を服の上から親指で押され、弓なりに身体が反る。あまりの快感に絶頂したと錯覚してしまい、がに股の両脚は離れないように交差してしがみついていた。
規則的な腰の前後運動はやがて的確にアストルフォの弱点を責め始める。単に直腸に沿て挿入するだけでなく、腸壁を擦るように角度をつけたり時には抉るように亀頭で弱点を押された。その弱点とは、精嚢と、前立腺だ。
「あんっ、あーっ♡ すご、いひっ♡ そこ押されると、出ちゃう♡ おあっ、あ” ♡」
休む暇もなく何度も責められてしまうアストルフォ。勃起しきった陰茎はショーツを押し上げながら左右にぶるんと揺れていた。ピストンの際に主人の腰が尻に打ち付けられると、その勢いで陰茎が彼の腹に当たった。ぺち、ぺちと可愛らしく自己主張をする皮被りの男性器はショーツや腹に擦れる刺激と、身体の内側から溢れる快感でその先端を濡らしている。
ぬちっ。ぬちっ。ずっちゅ。ぐぽっ。
「はっ、あはぁっ♡ ましゅたぁ、きもちいひっ♡ せっくしゅ、いいっ♡ あんっ、ああん♡」
快楽に蕩けた声がだだ漏れになる、そのことすら気持ちよくなるほどにアストルフォはセックスに対して深い幸せを得ていた。主人もまた、自分の肉棒でここまで喘いでくれる彼のことを好いていたし、実際カウパーで腸壁を滑らせるほど興奮もしていた。
何度もカリ首や竿によって後孔が拡げられたからか、挿入時の粘ついた音が次第に空気の混じったものになっていく。腰を突かれれば肉棒に押し出された空気が体外に流れ、根元の一番竿が太くなるところで栓をされる。そして手で抑えた腰を使われて引き抜かれると、逆に空気が身体の中に入る。
ぶぽっ、ぶぽっという屁にも似た音が鳴り、主人は腰を早く打ち付けてくる。
ぐぽっ。ぶぽっ。ぶっ。ぶぷっ。
「お、お”っ♡ おしり、えっちさいこぉ……♡ なかっ、ぬちぬちってやらしくなってるっ♡」
顎を上げて桃色の髪を揺らしながら回らない舌で喘ぐ。いや、喘がされると言った方が正確か。のけ反った身体は彼がどんなに感じているかを物語っていた。今自分はどんな顔になってしまっているのだろうか、考えるとどうしようもなく切なくなり、更にセックスに夢中になる。
伸びたショーツが裂けそうなほどアストルフォの陰茎は激しく揺さぶられ、漏れ出した淫汁があちこちに散っている。自分もれっきとした男の子だと勃起したそれが言っているようだが、現実は彼のモノより一回りも二回りも太い肉棒に犯されているという事実が男の彼の意識を“メス”に近づけた。
ずぽっ、ぐぷっ。ぶぽっ、ぶっぽ。
「ましゅたぁっ♡ しゅきっ♡ ボク、ましゅたぁのおよめしゃんになるぅ♡ あ”ッ♡ おおあっ♡♡」
ガクガクと身体を震わせ、軽い絶頂を何度も味わう。陰茎が射精の脈打ちを繰り返し、根元では前立腺が溜まった快楽を爆発させていた。
主人も我慢が近くなったのか、リズミカルに腰を打ち付けてくる。緩み切った尻孔は隙間から漏れる空気とカウパーで周りを白く汚していた。アストルフォの陰茎から溢れた我慢汁や精液といった粘液が股間を伝って肉棒に絡まり、潤滑の役割を成す。
背中側から腹に向けて、前立腺と精嚢を同時に突かれて腰が浮くほどの快感が弾ける。
たん、たん。ぽぶっ、ぬぽっ。たんっ、たん。ぶぽっ、ずぷっ。
「いひぃっ♡ イっちゃうっ、おちんぽイっちゃう♡ あ”っ♡ あ“あ”っ♡ おしり、ダメになるぅ♡」
冷静さの一片もなく淫らに乱れるアストルフォ。がに股でシーツに身体を投げ出した格好で交わり、自らも陰茎を起立させている姿は性欲の獣のそれだった。
腸肉は肉棒に少しでも快楽を与えようと隙間なく密着し、カリ首や裏筋を擦り合わせる。様々な粘液によって滑っている亀頭が最大限に硬くなり、竿もそれに応じて一層太くなった。
みちみちっ、と拡がった肛門が塞がれてピストンをされれば、肉棒と後孔が擦れて今までで一番大きな快感を二人は得た。
じゅぽっ、ぐにゅ。ぶぽっ、ぶぽっ。
「お”ぁっ♡ イクっ♡ ちんぽ穴で、イっちゃう♡ しゅきっ♡ おちんぽしゅきぃっ♡ ますたぁ、らいしゅきぃぃ♡♡」
甲高い声を部屋中に響かせながら、先にアストルフォが絶頂した。押さえつけられている腰をガクガクと震わせ、陰茎と前立腺の両方でエクスタシーに浸っているように錯覚していた。どろりとショーツのテントの先から精液が漏れ、股間を白く汚す。
その後に続いて主人が腰を密着させ、アストルフォの体内に向かって精液を放った。
どびゅるっ! びゅくっ、びゅく! ぶびゅるっ! どぷっ!
「ひゃあっ♡ おちんぽっ、中で跳ねてるっ♡ せーえき、どくどくって……♡ んおっ、おあっ♡」
次々と体内に流れ込んでくる粘液の量は、想像していた以上のものだった。数度脈打っても全く衰えない勢いで射精をする肉棒は、根元までアストルフォの腸内に入っている。フェラチオをしていた時から待ち望んでいた射精は、お互いの心と身体を快感と幸福感で満たすものだった。
十数秒の間、二人は射精の気持ちよさに浸っていた。アストルフォの陰茎は力なく傾いたが、体内のモノは未だ硬さを保持したままだ。やがて二人の精液の射出が止まり、彼が肉棒を引き抜こうと力を加えてきた。
「ああっ……♡ 抜けちゃ、んっ♡」
カリ首が腸壁を擦り、緩い恥門を通って体外に抜ける。窄めようと力を加えたアストルフォだったが、あれほど激しい交尾をしてすぐに元に戻るわけもない。小さく口を開けたそこは肉棒を求めるように収縮と弛緩を繰り返し、涎のように精液を垂らしていた。
それを肉棒で拭い、ついでと言わんばかりに主人は黒いショーツにこびりついた精子を絡めていく。肛門から会陰、陰嚢と肉棒でつつかれると得も言われぬ気持ちが湧き出る。
どろりと濁った、それでいて性の熟成された臭いのしそうな背徳感はアストルフォの思考を再びピンク色に染めるのに十分だった。
「ますたぁ……♡ おちんぽ、ちょうだい……♡ 今度は、こっちに欲しいな♡ うん、ボクの口……精子でぬるぬるのおちんぽでいっぱいに……えへへ♡ うれしい♡」
目の前に突き出された肉棒は、つい数十分前とは全く違うように見えた。尻孔で射精したばかりのそれは硬さも臭いもより“雄”を感じさせ、見ているだけで頭から湯気が出てしまう。べったりと付着した精液の小さな塊はおそらく自分のものではなく、彼のものだろう。
亀頭の先に舌を近づけ、アストルフォは口を大きく開ける。歯を立てないように気を付けながら、唇で先端に吸い付くとそのまま奥へと一気に咥え込んだ。犯してもらったときのように根元まで咥え込むと、口の中と言わず頭の中まで一杯になる。
「んぐぅっ♡ ふーっ♡ フーッ♡ むぐっ、んごぷっ♡」
大きすぎて入らないと思われた肉棒を何とか収める。顎が外れそうになるも、首を振って奥へ奥へと招いていく。舌を擦られて湧き出た嗚咽感はそのまま鼻水として流れ出て、唾液と一緒に陰毛の茂みに染み込んだ。
このまま主人が動き始めるまで待っても良かったが、貪欲な桃色の勇士は舌を絡めて愛撫することを選んだ。
「んるろっ、ん”ぶっ♡ ぐっぷ、ぷぶっ……ん”んぅ♡」
狭い口内の届く限り、舌で精液を探し求める。亀頭に付いていた分は既に食道に流れ込んでいたようで、カリ首や竿を丹念に舐めしゃぶる。その味が甘いように思えるのは濃い精子の臭いを吸い込んでいるせいか。時々塩辛くまた青臭くもある味がして、舐められることを嬉しく思いながら夢中になって竿を味わった。
「ぢゅるっ、ぢゅぅ♡ んっ、ん……ぢゅぞぞっ♡ れるれろ……」
息苦しさが限界に近くなり、頭を後ろに引いてカリ首まで戻る。根元まで咥えて唇を押し付けていたからか、陰毛が唇や頬に付いてしまっていた。べったりと汚れた陰毛は好ましくないと自分のを剃るときに思っていたが、主人のものに限っては別だ。自分が精いっぱい奉仕をした結果でもあり、またべたべたに汚れた姿を大好きなマスターは好きだと言ってくれる。
熱く盛る想いを口淫に込めるように口の動きが激しくなる。舌は亀頭の表面をぞりぞりとなぞり、唇でカリ首と裏筋を咥え込む。鼻息は常に荒く、唾液か我慢汁ともつかない液体が鼻からだだ漏れになっていても恥ずかしい気持ちは全くない。
「ふぢゅっ、んぐっ♡ んっく、んぷっ……♡ じゅぽ、じゅぽっ♡」
頭を動かす度、興奮と快感の波が脳内で暴れる。味覚や嗅覚は痺れたかのように快感を得ることだけを求め、口と鼻で肉棒を味わう。
フェラチオにしては激しく出し入れを繰り返し、溢れた唾液が顎を伝って服に染み込む。けれど精液は決して零さず、丹念に舐めとった後は再び射精を促すために性感帯の集まる亀頭を重点的に愛撫した。
「じゅるっ、じゅるる……♡ ぷぁ、はふっ……れろれるっ♡」
口の中で大きく跳ねたのを横目に見て、アストルフォは一度亀頭を離して陰嚢を咥える。両方同時にはできず、中にまだ溜め込んでいる精子をかき混ぜるように舌で睾丸を転がす。頬に自分の唾液で濡れた肉棒が触れているのがもどかしいが、己を焦らすという意味でも睾丸舐めを続ける。
そうしていると主人がアストルフォの後頭部に手を添え、編んだ髪を掴んできた。睾丸をしゃぶることに夢中な彼を眺めつつ、その髪を肉棒に巻き付けていく。
「んぐッ!? ま、マスター……それ、ボクの」
「いいから、舐めて」
「は、はい……ふぢゅっ、ちゅぷ……」
決して強制的な言い方ではない優しい声色だが、従うよりほかない。髪を使われることに不安よりも期待が勝るのは、奉仕しているが故だろう。ただ、自分のフェラチオよりも髪で扱く方が気持ちいいと言われたら少しショックだが。
「んっ、ん”っ♡ はむっ、んるれろ♡ ちゅ……っぽっ」
彼の好みである竿の付け根を舌で舐めると、主人は頭を撫でてくれた。その手とは逆の手で扱いているのが見えるが、とにかく褒められるのは嬉しかった。
男性にしては柔らかい髪の毛で扱くのは気持ちよかったのか、早いペースで手が前後に動いている。編んだ桃色の髪が擦り付けられ、唾液が徐々に泡立っていく。
「れろ、れろっ。あぅっ、すごい……♡ ボクの髪、気持ちいい……?」
「もちろん。アストルフォ、ここに唾液を垂らしてくれないか?」
「分かった、じゃあ……♡」
溜め込んだ唾液を飲み込まず、彼の肉棒――いや、自分の髪に向かってそれを垂らす。粘液の泡が髪に染み込み、ぬめりを良���する。舌を出して唾液を垂らすアストルフォの顔は今にも口に挿入してほしいと言っているようだが、彼が咥えさせてもらったのは先端のみだった。
亀頭を咥えたまま見上げると、主人が髪で扱き始める。ぬちぬちという音が目の前でなり、唾液の匂いが鼻をくすぐった。
「んん……♡ れるっ、えろれろ……」
深く咥え込みたい衝動を抑えつつ舌で尿道口を穿る。右手は自然と彼と繋がれていて、余った手で陰嚢を揉んで刺激を加えると、口の中に唾液とは違う塩辛い味がした。
巻き付けられた髪は肉棒を前後に行き来し、手でするのとは違う細かい音が聞こえた。唾液で滑らせても刺激は強いのか、びくびくと根元から震えていて、アストルフォは彼の目を見て射精のタイミングを探る。
「く……っ。アストルフォ、もうイきそうだ……っ」
「うん、いいよ……♡ ボクの口に、出して……♡」
亀頭を口から放して待っているアストルフォの前で何度か髪を擦り付けられる。気持ちよさそうに手を動かすのを見ていると、自分もやりたくなるというのが男ならば思うことで、アストルフォはそっと陰茎に手を添えてみる。そのまま手で擦って微弱な快感を得ていると、唐突に主人が髪を解放していた。
「アストルフォ、出るっ……!」
「分かった、あむっ……じゅるるっ、ぢゅうぅっ♡ ぐぷぷ――ん”ぐぅっ♡♡」
亀頭を咥えて吸ったところで、舌に向かって温かい液体が噴き出した。どく、どくっと脈打つ肉棒をさらに深く、喉まで招き入れて射精を促進させる。
「ん”ぶっ、ずぢゅるる……♡ ん”く、んん♡」
口や喉は精液を放つ場所であると言うように、吐き出された精液を次々に飲み込んでいく。けれども、精液の放出はすぐには終わらない。
粘ついた精子は舌や口の粘膜に絡みつき、味覚が犯されていた。次に口腔内を通じて嗅覚を。
「んお”お”っ♡ お"っ♡ おぼっ♡♡ ず、ちゅうぅ……♡」
軽い絶頂に至っているアストルフォは、全身から力が抜けていくのを感じていた。口や鼻からは精液が零れ、股間でも押し出されるようにして薄い精液が漏れている。
彼の手が後頭部を支えてくれなかったら、零した精液はもっと多いだろう――そう感じながら、アストルフォは顎を上げて口内に残った雄汁を飲み下す。喉が嚥下の音を美味しそうに鳴らし、最後に肉棒を舌で綺麗にした。
「れろ、えろ……♡ ちゅっ♡ けぷっ、あは……♡ たくさん、出したねマスター……♡」
二度も出してもらったという深い達成感に笑顔を浮かべる。口の周りがべっとりと汚れ、陰毛が二本ほど付いているアストルフォの笑顔は可愛さと官能さを両立していた。
頭を撫でて褒めてくれる主人が愛おしく、店員としてサービスする側だということも忘れて彼に抱きつく。
「お、どうした? 体調が……」
「ううん、違うよ。ボクね、今とっても幸せなんだ。マスターは……?」
「そんなの幸せに決まっているじゃないか。かわいい君が傍にいるんだから」
「そっか……えへへ、照れるなあ」
ベッドに倒れ込む二人は、抱きしめたまましばらく互いの体温を感じ取っていた。風呂に入らないといけないと思いつつも、身体の力が入らない。口も尻も、たくさん使ってもらったのだ。疲れがまったくないわけがない。
「ね、マスター。お風呂一緒に入ろうよ。またお姫様抱っこ、してほしいな」
「了解、お嬢様。ん、この場合はちょっと違うか?」
「お嬢様……いいかも、それ……マスターは、ボクの王子様ってことだもんね」
そう言うと珍しく主人の顔が赤くなる。その照れ隠しか、ひょいと身体を持ち上げられてしまう。
慌てて首に腕を回したアストルフォは、そのまま彼の頬にキスをして小さく言った。
「大好きだよ、マスター♡」
(了)
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