#青柳の糸よりかくる春しもぞ乱れて花のほころびにける
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各地句会報
花鳥誌 令和5年7月号

坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年4月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
一葉の家へ霞の階を きみよ 春昼や質屋の硝子なないろに 小鳥 伊勢屋質店今生の花とほく 光子 菊坂に豆煎る音や花の昼 和子 一葉の質屋は鎖して春の闇 はるか 本郷の亀を鳴かせて露地住ひ 順子 おかめ蕎麦小声で頼み万愚節 いづみ 文士らの騒めきとすれ違ふ春 三郎 一葉を待つ一滴の春の水 光子 物干に如雨露干したり路地の春 和子
岡田順子選 特選句
一葉の家へ霞の階を きみよ 金魚坂狭め遅日の笊洗ふ 千種 菊坂��底ひの春の空小さし 光子 坂の名のみな懐かしき日永かな 要 赤貧の欠片も少し春の土 いづみ 本郷の間借りの部屋の猫の妻 同 質店の中より子規の春の咳 俊樹 止宿者の碑のみ残すや蝶の舞 眞理子 本郷の北窓開く古本屋 きみよ かぎろひの街をはみ出す観覧車 いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月1日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
花冷の背後より声掛けらるる 美穂 幾年も陽炎追ひて遊びけり 散太郎 濃きほどに影のやうなる菫かな 睦子 化粧水ほどの湿りや春の土 成子 画布を抱き春の時雨を戻りけり かおり 昼月は遠く遠くへ花満開 愛 シャボン玉の吹雪や少女手妻めく 勝利 麗かや砂金三つ四つ指の先 睦子 成り行きの人生かとも半仙戯 朝子 鞦韆の羽ばたかずまた留まらず 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月3日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
花吹雪卍色と云ふが今 雪 花冷に後姿の観世音 同 そぼ降りてひと夜の契り花の雨 笑 観世音御手にこぼるる花の寺 同 お精舎やこの世忘れて糸桜 啓子 逝きし友逢へないままに朦月 同 裏木戸を開ければそこに花吹雪 泰俊 御仏と咲き満つ花の句座に入る 希 愛子忌や墓にたむけの落椿 匠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月5日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
縋りつく女心や桃の花 世詩明 肌寒く母の手紙はひらがなぞ 同 啓蟄や鍬突き立てし小百姓 同 日野河原菜花の香る祭りかな ただし 菜の花や石田渡しの蘇る 同 雛祭ちらしずしそへ甘納豆 輝一 ぽつたりと落ちて音なき大椿 清女 花吹雪路面電車の停車駅 同 大拙館椿一輪のみの床 洋子 花の山遠く越前富士を抱く 同 吉野山日は傾きて夕桜 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月6日 うづら三日の月 坊城俊樹選 特選句
花の下天をを仰げば独り占め さとみ 春陰やおのが心のうつろひも 都 春耕や眠りたる物掘り起す 同 左手の指輪のくびれ花の冷え 同 園児等のお唄そろはず山笑ふ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
膝をまだ崩せずにをり桜餅 秋尚 登り来て本丸跡や花は葉に 百合子 葉脈のかをり弾けて桜餅 同 桜餅祖母の��せし会津塗り ゆう子 売り声も色つややかに桜餅 幸子 木洩日の濡れてゐるやう柿若葉 三無 春愁や集ふふる里母忌日 多美女 伍しゐても古草の彩くすみをり 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
心経をとなへ毛虫に火をはなつ 昭子 マンホール蓋の窪みに花の屑 昭子 栄螺売潮の香りを置いてゆく 三四郎 金の蕊光る夕月てふ椿 時江 禅寺の読経流るる花筏 ただし 若者の髭に勢や麦青む みす枝 龍が吐く長命水の春を汲む 三四郎 花吹雪受けんと子等の手足舞ふ みす枝 土器の瓢の町や陽炎へり ただし 海遠く茜空背に鳥帰る 三四郎 紅梅のことほぐやうに枝広げ 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月10日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
片棒を担いでをりぬ四月馬鹿 三無 薬草園とふ門古りて松の花 和魚 だんだんと声ふくらみて四月馬鹿 美貴 四月馬鹿言つて言はれて生きてをり 和魚 松の花表札今も夫の居て 三無 白状は昼過ぎからや四月馬鹿 のりこ 一の鳥居までの大路や松の花 秋尚 松の花昏き玄関応へなく 美貴
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月11日 萩花鳥会
京よりの生麸草餅薄茶席 祐 不帰のヘリ御霊をおくる花筏 健雄 ただ一本ミドリヨシノの世界あり 恒雄 堂々と桜見下ろす二層門 俊文 猫に愚痴聞かせて淋し春の宵 ゆかり 杵つきの草餅が好きばあちやん子 美惠子
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令和5年4月13日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
便り待つポストをリラの房覆ふ 栄子 畑打つや鍬を担ひし西明り 宇太郎 軒下の汚れし朝や燕来る 都 桜蕊降る藩廟の染まるまで 美智子 桜蕊降るももいろの雨が降る 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
何氣なく来て何気なく咲く花に 雪 神御座す杜の新樹に聞く鳥語 かづを 老の踏むひとりの音や落椿 ただし 野辺送り喪服の背に花の蕊 嘉和 夜ざくらのぼんぼり明り水あかり 賢一 喝采の微風を受けて花は葉に 真喜栄 生きる恋はぜる恋ととや猫の妻 世詩明 葉ざくらに隠されてゐる忠魂碑 同 眩しさを残して花は葉となれり かづを
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
極大と極小としやぼん玉宙へ 要 穴出でし蟻の列追ふ園児どち 経彦 頰をつく石仏の春愁 貴薫 酸模を噛む少年の今は無く 要 稲毛山廣福密寺百��鳥 同 瑠璃色を散らし胡蝶の羽ばたきぬ 久 春陰の如意輪仏へ女坂 慶月 棕櫚の花年尾の句碑に問ひかくる 幸風 朴の花仏顔して天にあり 三無
栗林圭魚選 特選句
���蚪の群突くひとさし指の影 千種 峠道囀り交はす声響き ます江 美術館三角屋根に藤懸かる 久子 こんもりと句碑へ映るも若葉かな 慶月 微かなる香りや雨後の八重桜 貴薫 朝の日に濃淡重ね若楓 秋尚 落ちてなほ紅色失せぬ藪椿 経彦
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月19日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
通勤のバスから見ゆる日々の花 あけみ 花馬酔木白き房揺れ兄の家 令子 亡き鳥をチューリップ添へ送りけり 光子 偲ぶ日の重く出たるや春の月 令子 あの頃の記憶辿って桜散る 美加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月19日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
矢車の音きしみ合ふ幟竿 世詩明 風よりも大きく揺れて糸柳 啓子 花万朶この世忘れて花の下 同 あたたかやお守りはねるランドセル 同 甘き香の女ごころや桜餅 千加江 春場所や贔屓の力士背に砂 令子 落椿掃きゐてふつと愛子忌と 清女 春の虹待ちて河口に愛子の忌 笑子 散りそめし花の余韻も愛子の忌 同 城の濠指呼の先には花の渦 和子 花筏哲学の道清めたる 隆司 故郷の深き眠りや花の雨 泰俊 山道の明るさを増す百千鳥 同 ほころびて色つぽくなり紫木蓮 数幸 花桃に出迎へられて左内像 同 瞬きは空の青さよ犬ふぐり 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
忠直郷ゆかりの鬱金桜とぞ 雪 椿てふ呪縛の解けて落つ椿 同 春愁や言葉一つを呑み込んで 同 御襁褓取り駈け出す嬰や麦は穂に みす枝 鶯の機嫌良き日や鍬高く 同 ただならぬ人の世よそに蝌蚪の国 一涓 あの角を曲つてみたき春の宵 日登美 春の果次も女に生れたし 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月21日 さきたま花鳥句会(四月二十一日)
清冽な水は山葵を磨き上げ 月惑 連写して柳絮の舞ふを収めけり 八草 天守閉ぢ黙す鯱鉾朧月 裕章 行き先は行きつく所柳絮飛ぶ 紀花 南無大師遍照金剛春の風 孝江 揚浜に春の虹立つ製塩所 とし江 柳絮飛ぶ二匹の亀の不動なり ふじ穂 筍堀り父編むいじこ背負ひ来て 康子 花吹雪ひと固まりの風の道 恵美子 満天星の花揺らしつつ風過ぎる ���香 夢叶へ入学の地へ夜行バス 静子 啓蟄やピンポンパンの歌聞こゆ 良江
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令和5年4月23日 月例会 坊城俊樹選 特選句
真榊はあをばの中に立つてをり いづみ 水の上の空のその上鳥の恋 順子 掌の中の春の蚊深き息を吐き 炳子 耳朶を掠めて蝶のうすみどり 緋路 仕上りの緻密なる蒲公英の絮 秋尚 手放して風船空へ落ちてゆく 緋路 春の闇より声掛けて写真館 順子 零戦機日永の昼の星狙ふ ゆう子
岡田順子選 特選句
玉砂利の音来て黒揚羽乱舞 和子 耳朶を掠めて蝶のうすみどり 緋路 仕上りの緻密なる蒲公英の絮 秋尚 風光る誰にも座られぬベンチ 緋路 緋鯉とて水陽炎の中に棲み 俊樹 手放して風船空へ落ちてゆく 緋路 蜂唸る神の園生に丸き井戸 炳子 佐保姫は夜に舞ひしか能舞台 俊樹
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
つかまへし子亀に問へり亀鳴くか 美穂 亀鳴くや拷問石にある哀史 ちぐさ 亀鳴ける賓頭盧尊者撫でをれば 美穂 板の戸に志功の天女花朧 喜和 連子窓に卯の花腐し閉ぢ込めて かおり 大人へのふらここ一つ山の上 光子 ふらここや無心はたまた思ひつめ 同 ふらここや関門海峡見下ろして 同 さくら貝ひとつ拾ひて漕ぎ出しぬ かおり 午後一時直射にぬめる蜥蜴の背 勝利 花冷の全身かたき乳鋲かな 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
落城の如く散りたる落椿 世��明 三人の卒業生以て閉校す 同 双葉より学びし学舎卒業す 同 氏神の木椅子はぬくし梅の花 ただし 鳥帰る戦士の墓は北向きに 同 草引く手こんなですよと節くれて 清女 雛あられ生きとし生くる色やとも 洋子 官女雛一人は薄く口開けて やす香 露天湯肩へ風花ちらちらと 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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「春雨の降りそめしより青柳の糸の緑ぞ色まさりける」 『新古今和歌集』から 青柳とは、青みを増した春の柳の葉のような強い黄緑色のこと 日本の春といえば【桜色】ですが、『青柳』もまた、古くから日本の春を表現する色として用いられてきました ここ日本にて、イタリア料理を実直に表現するうえで、日本人らしい色の捉え方や表現は大切にしていきたい #青柳の糸よりかくる春しもぞ乱れて花のほころびにける #青柳 #春色 . . . #池ノ上#池ノ上カフェ#池ノ上駅#池ノ上ランチ#池ノ上駅1分 #池ノ上グルメ#池ノ上レストラン#池ノ上イタリアン#池ノ上ディナー#池ノ上のイタリア郷土料理店 #池ノ上の手打ちパスタ #池ノ上でイタリアワイン#池ノ上でイタリアクラフトビール#池ノ上でチーズ#池ノ上のbar利用 #池ノ上でフルコース#池ノ上でペアリングコース#池ノ上でティーペアリング#池ノ上でクラフトビールのコース#池ノ上でパスタコース #世田谷イタリアン#代沢#代沢イタリアン#代沢イタリア郷土料理 #ペペロッソ 世田谷区 池ノ上駅のイタリア郷土料理店ペペロッソ Ristorante regionale italiano a IKENOUE a Tokyo "PEPE ROSSO" . Italian regional restaurant in IKENOUE in Tokyo "PEPE ROSSO". https://www.peperosso.co.jp/ Webマガジン 「SHOP ITALIA ~あなたが知らないイタリアここにあります」にてイタリアについて執筆させていただいております https://shop-italia.jp/food/peperosso_imai_panificio_palumbo (ぺぺロッソ池ノ上) https://www.instagram.com/p/B9_AK-TF9-1/?igshid=1w0zwzkfi1lw0
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中世の文学と尺八📖 「閑吟集」
とある世捨て人によってまとめられた歌謡集⁉️
「ここにひとりの桑門(よすてびと)あり。」
と、なんともカッコいい文句で始まるこの歌謡集ですが、作者については不詳ということです。
前回のブログ、中世の文学と尺八「宗長手記」篇の作者、連歌師の柴屋軒宗長(さいおくけんそうちょう)をあてる説もあるそうです。
↓「宗長手記」についてはこちらをご参照下さい。
閑吟集の成立は、1518年秋8月に書かれたとされ、十有余年、富士山を遠くに望む草庵生活を送った僧形(そうぎょう)の一隠者が、風雅な宴席に交遊した往時を回顧しながら、老後懐旧の慰みのもと、青春時代からの諸歌謡を収録したもの。
尺八についての記載が序文や歌謡にあります。
漢文と仮名文字で書かれたものがあり、まずは漢文で書かれた「真名序」といわれるものから。漢文は、明治時代までは公文書で使われていたんですね。
真名序(和書の、漢文で書かれた序文)
竺支扶桑、翫音律吟調子、其揆一也。悉説。中殿嘉会、朗唫罷浅々斟、大樹遊宴、早歌了低々唱。弄小扇之朝々、共踏花飛雪、携尺八之暮々、独立萩吹風。爰有一狂客。編三百余首謳歌、名曰閑唫集。伸数奇好事、諭三綱五常。聖人賢士至徳要道也。豈小補哉。于時���日之)永正戊寅龝八月、青灯夜雨之窻、述而作、以貽同志云爾。
〈漢文訓読〉
竺支扶桑(じくしふそう)の、韻律を翫び調子を吟ずること、その揆(みち)は一つなり。悉く説(よろこ)ぶ。中殿の嘉会には、朗唫罷(ろうぎんや)みて浅々として斟(く)み、大樹の遊宴には、早歌了(おわ)りて低々として唱ふ。小扇を弄ぶ朝々(あさなあさな)は、共に花の飛雪(ひせつ)を踏み、尺八を携ふる(の)暮々���ゆうべゆうべ)は、独り荻(おぎ)吹く風に立つ。爰(ここ)に一狂客あり。三百余首の謳歌を編み、名づけて閑唫集と曰(い)ふ。数奇好事を伸べ、三綱五常を諭す。聖人賢士の至徳要道なり。豈小補(あにしょうほ)ならんや。時に永正戊寅龝(えいしょうぼいんあき)八月、青灯夜雨(せいとうやう)の窻に、述べて作り、以て同志に貽(のこ)すと云爾(しかいう)。
【竺支扶桑】天竺(インド)・扶桑(日本)。扶桑は東海の日が出るところにあるといわれた神木。転じて日本の別称
【韻律を】音楽の調子を楽しみ、声高らかに歌うこと
【揆】軌に同じく道の意。
【悉く】「ヨロコビヲツクス」「コトゴトク(ツマビラカニ)トケバ」とも訓める
【中殿】中殿御会とは、内裏の清涼殿で行なわれた管絃と和歌の会のこと。
【浅々】次の「低々唱」と対句
【大樹】「大樹将軍」の略『後漢書』の故事による。「中殿嘉会」に対して将軍家における宴遊をさす
【小扇】次の「携尺八之暮々」と対句をなす。扇を用いて拍子を取る。扇拍子の意。
【尺八】一尺一寸一分の一節切。隠者が愛用
【狂客】風狂の客。編者の謙辞。当時は遁世者と称し、狂に隠れて姓名を秘する者が多かった。
【数奇】数奇は好のあて字。趣味・芸道などの風流の道を好む物好き。
【三綱五常】三綱は君臣・父子・夫婦間の道。五常は儒教で説く仁・義・礼・智・信の五徳の道。
【豈小補】小補はほんのわずかな助けの意。編者自身の謙遜のことば。実は編者の抱負を示す。
【永正戊寅龝】1518年秋
【青灯夜雨】青い布や紙を張った読書用の燈火(とうか)
(番号をふると元の文がごちゃごちゃになってしまうので、言葉の意味のみを並べました)
〈訳〉
インド��日本の人々が(宴席などで)音楽の調子を賞翫し、時には声に出して歌うこと、その心は全く同一である。常にこれによって無常の歓を尽くすためである。清涼殿における和歌や管弦の御会(ぎょかい)などで、詩歌の吟詠が終わってから小酒宴をもよおし、将軍家の遊宴の折りには、早歌の披露がすんでから小歌を低く口ずさんだものである。
また扇拍子をとる朝(あした)には(小歌を口ずさみつつ)風に飛ぶ雪のような花びらを踏みしだきながら、共に春の桜花を愛で、尺八を携える夕暮れには、ひとり荻の上を吹きわたる風のもとにたたずんで(その旋律をたのしみつつ)秋の月を賞した。さて、ここに、一人の風狂者がいる、三百余首の歌謡を編纂して、これを名づけて「閑唫集」という。風雅な思いを述べながら、三綱五常を諭したものである、明らかに聖人や賢士の至徳要道にも適ったものである。どうして少しばかりの助けをいうべきであろうか。時に永正十五年の秋八月、青い燈火(ともしび)のもとで、古人のことを述べ伝え、己が新たにつくったものをも加えて、もって同好の士のためにのこしておくこと、上述のとおりである。
清涼殿で行なわれた管絃と和歌の会とはこんな感じ↓

建保中殿御会図 藤原信実 画(国立国会図書館蔵)
男性ばかりで堅苦しそうですが…😅
「中世の文学と尺八」シリーズでやった、紫式部の『源氏物語』にも、欄干で太鼓を叩いたり尺八を演奏した場面が描かれていましたが、この場所ですね。なんで広間とかじゃなくて、欄干なんでしょうね〜🤔酒宴は開放的な場所が良かったのかな。
著者か自分のことを「風狂者」というあたり、謙遜の意味もあるようですが、普化禅師の影響を受けているのでしょうか。今までの長い人生を思い浮かべながら三百余りの歌を編纂しましたよ。との前書きです。
次は仮名序で書かれた前書きです。
仮名序 (仮名文で書かれた序文)

閑吟集近世文芸叢書 第11(国立国会図書館より)
ここにひとりの桑門(よすてびと)あり。富士の遠望をたよりに庵を結びて、十余歳の雪(1)を窓に積む。松吹く風に軒端を並べて、「いづれの緒より」(2)と琴の調べを争ひ、尺八を友として秋の調子を試むる折々に、歌の一節を慰み草(ぐさ)にて、隙行く駒に(3)任する年月のさきざき、都鄙(4)遠境の花の下(もと)、月の前の宴席にたち交はり、声もろともにせし老若、半ば古人となりぬる懐旧の催しに、「柳の糸の乱れ心」(5)と打ち上ぐるより、或は早歌(6)、或は僧侶佳句(かく)を吟ずる(7)廊下の声、田楽、近江、大和節になり行く数々を、忘れがたみにもと思い出づるにしたがひて、閑居の座右に記しおく。これ吟じ移り行くうち、浮世のことわざ(8)に触るる心のよこしまなければ、毛詩(もうし)三百余篇になずらへ、数を同じくして閑吟集と銘す。この趣于をいささか双紙の端にといふ。命にまかせ、時しも秋の蛍に語らひて、月をしるべに記すことしかり。
【雪】中国の孫康(そんこう)・車胤(しゃいん)が雪の光によって読書���たという故事に基づく。
【いづれの緒より】『拾遺集』(しゅういしゅう)雑上・斎宮女御(さいぐうにょうごの「琴の音に峰の松風通ふらしいづれの緒より調べそめけむ」による。《通釈》 琴の音に、峰の松風の音が通いあっているらしい。一体この妙なる音色はどの琴の緒から奏で出し、どこの山の尾から響き始めて、ここに相逢ったのだろう。」 この句から、「琴の音か、松風と混じり合う音が、いづれの音にしても、」という意味。
【隙行く駒に】年月の早く過ぎ去ることのたとえ《「荘子」知北遊から》白い馬が走り過ぎるのを壁のすきまからちらっと見るように、月日の経過するのはまことに早いことをいう。
【都鄙遠境(とひ)】都や田舎や遠国(おんごく)の春秋の風雅な宴遊の席につらなること。
【柳の糸の乱れ心】「花の錦(にしき)の下紐(したひも)は 解けてなかなかよしなや 柳の糸の乱れ心(ごころ) いつ忘れうぞ 寝乱れ髪の面影」巻頭の小歌。
【早歌 (そうか)】宴曲の一節を謡う短い歌謡。鎌倉中期から室町時代にかけて、貴族・武家・僧侶の間で流行した歌謡の一。院政時代の雑芸 (ぞうげい) ・今様 (いまよう) の系統を引き、これに天台声明 (しょうみょう) の節まわしを取り入れたもの。作者には天台宗の僧、明空・月江などがいる。内容は物尽くし、道行きの歌で、多くは七五調。初めは伴奏なしの扇拍子で、のちには尺八の伴奏で歌われた 。
【僧侶佳句を吟ずる】僧侶が寺院の長い廊下を歩みながら吟じた五山(ござん)禅林好みの漢詩句。
【ことわざ】事と業(わざ)の意。
訳
ここに一人の世捨人がいる。富士山を遠望できる地に草庵をつくり、すでに十余年の歳月を過ごしている。松風吹く風の中に軒端を構えて「いずれの緒より」という古歌同様、その風の音に和して琴をかきならしたり、また尺八を伴侶として春秋の季節にふさわしい調べを吹きすます折々に、小歌の一ふしを慰みの種として、早くも過ぎ去ったこの歳月を思いやるに、時として都や田舎の遠い国までも、春は花の下、秋は月の前と四季折々の風雅な宴席につらなり、共に歌った老いも若きも、今では半ば故人となってしまったその昔が恋しさに「柳の糸の乱れ心」と巻頭に謡い出したのをはじめとして、あるいは早歌、あるいは僧侶が��漢の名句を吟唱しつつ歩む廊下での歌、さらに田楽節、猿楽の近江節や大和節に至るまで、数々の歌を(自分の死後の)忘れがたい記念のもと、思い出すままにつれて、閑静なすまいの座席のそばに記しておく。これらを歌い暮すうちは、浮世の繁多なことがらにわずらわされる邪念も起こらないから、かの『詩経』三百十一篇に見立て、同数の歌を集めて『閑吟集』と命名する。この趣意を少しばかりこの草子のはしに書きつけておく。余命あるにまかせ、折りも折かすかな光をともする秋の蛍に語りかけつつ、月の光のもとでこのように記したものである。「いづれの緒より」と琴の調べを争ひ、尺八を友として秋の調子を試むる折々に、歌の一節を慰み草(ぐさ)にて、隙行く駒に任する年月のさきざき、都鄙遠境の花の下(もと)、月の前の宴席にたち交はり、声もろともにせし老若、半ば古人となりぬる懐旧の催しに、「柳の糸の乱れ心」と打ち上ぐるより、或は早歌(そうが)、或は僧侶佳句(かく)を吟ずる廊下の声、田楽、近江、大和節になり行く数々を、忘れがたみにもと思い出づるにしたがひて、閑居の座右に記しおく。これ吟じ移り行くうち、浮世のことわざに触るる心のよこしまなければ、毛詩(もうし)三百余篇になずらへ、数を同じくして閑吟集と銘す。この趣于をいささか双紙の端にといふ。命にまかせ、時しも秋の蛍に語らひて、月をしるべに記すことしかり。
こちらも先程の漢文の序文と同じような事がもう少し詳しく書かれていますね。今度は作者が狂客(風狂者)ではなく、桑門(世捨人)となっています。余生を富士山の見える小さな家に住み、昔を邂逅しながら歌謡集を作るなんて、なんて素敵な人生なんでしょう…。
次はそのたくさんある中の歌謡の中から、尺八を詠ったものを一つ。
我らも持ちたる尺八を 袖の下より取り出(い)だし 暫しは吹いて松の風 花をや夢と誘ふらん いつまでかこの尺八 吹いて心を慰めん
【我ら】自称の「われ」「われら」は、相手を尊敬するか、または謙遜の意を示す語。
【吹いて】吹くは風の縁語。松に待つわかけ、尺八を吹く意に松風の吹くことを利かせる。
【花】花を夢のようにはかなく吹き散らす意。暗に恋しい人に逢うことができない恨みを示す。
訳
「私も携えてきた尺八を袖の下から取り出して、しばし吹き鳴らして待つとしようか。待つといえば、折から松を吹く風も桜の花をはかなくも吹き散らしてしまうであろうが、人に逢うこともかなわぬまま、いつまで尺八を吹いてわが心を慰めたらよいものか。」
誰を待っているのでしょうか…。
自分自身を慰めることのできる人生の友、尺八と言えども、いつまで吹いたらいいのか?
これは死ぬまで吹きつづけなければいけないというオチですね…
参照・『閑吟集』浅野建二 校注
ひゃ〜💦たった3ヶ所の尺八の記述の説明が、長かったですね〜😅
日本人なのに、知らない日本語ばかり!実は私は国語が苦手でした…💦
今になって楽しくなってきました💚
日本語の悲しき事情をロバートキャンベルさんが分かりやすく話してくれています。なるほどです。
そして、この閑吟集を書いた一狂客のように、私も桑門になるゾ!という新たな希望がわいてきたのでした(笑)
目指せ!風狂者!💓
...
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各地句会報
花鳥誌 令和4年7月号

坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和4年4月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
花の舞ふ五叉路に迷ふ女かな きみよ 蛇穴を出て街中に紛れたる 梓渕 大江戸も春や二の橋三の橋 荘吉 ハワイアンたらたら流れ逝く春ぞ いづみ 大銀杏とは崩れつつ芽吹くもの 光子 散る花も散らざる花も手に遠く 和子 春の地上へとエスカレーターエスカレーター 炳子 六本木ヒルズの方へ茎立ちぬ いづみ 小津映画ほどの間合や春の昼 美紀 春爛漫東洋英和女学院 梓渕
岡田順子選 特選句
女学館へとまやかしの蜃気楼 俊樹 道路鏡に真昼の空や鳥交る 炳子 花衣抱かれて泣く真昼かな 光子 花盛り帝都の地下を逝く列車 久 骨董を異人売りをり春市場 季凜 花衣とて親鸞のわらぢ履き 千種 散る花も散らざる花も手に遠く 和子 開山堂椿は白に額は朱に 季凜 老酒の壺の箆跡風光る 和子 手のひらが日を受くやうに飛花落花 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月7日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
春光やコロコロコロと猫たはむ 喜代子 制服も夢も大きな一年生 由季子 ぶらんこや少し揺らぎて誰を待つ 同 遠い国桜咲くよな和みあれ さとみ 春灯や逝きし人宛文を書く 都 九頭竜に影を流して春の雲 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月7日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
鳥曇東尋坊に句碑幾つ 匠 日本海敦賀も能登も鳥曇 同 お精舎は花の宇宙となりにけり 笑 花見舟鳩も雀も乗りたかや 希 白猫も潜めし花の堤かな 天 空
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月8日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
花の昼一本の棒の如く臥す 悦子 野遊やゴム動力機風に乗せ 宇太郎 落花また落花画布まだ白きまま 栄子 少女らに余る日溜り菫濃く 都 戻りにも居るふらここの独りぼち 栄子 風光る雲に届けと竹蜻蛉 宇太郎 しやぼん玉橋の上から彼の世まで 栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月9日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
陽子墓碑追慕にしば���桜舞ふ 文英 鶯の息継ぎ長きとしあつ忌 百合子 たえまなく組んでほぐれて花筏 ゆう子 ふらここや立ち去る子等に揺れ残る 多美女 ふらここの空へ空へと蹴る愁ひ 百合子 チューリップ南部鉄器の壺の中 節子 ぶらんこや引つ越す友と風をきり 三無 天からの風に舞ふ花としあつ忌 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月11日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
鄙里の相聞歌碑や青き踏む 時 江 干鰈の骨透きとほる越の町 ただし 思案橋ゴルフボールは朧にて 三四郎 仏生会寺の柱に凭れけり 世詩明 花吹雪手に掬ひても停まらず 同 うららかや猫と話すは妻のこゑ 三四郎 家刀自の納戸色てふ花衣 昭上嶋子 花吹雪しの字への字と風に乗る みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
遠足の列に割り込む仔犬かな 史空 縋るものあれば絡みて豆の花 三無 豆の花叱られるのはいつも姉 美貴 遠足や新任教師もみくちやに 三無 遠足の思ひ出母の味噌にぎり 貴薫 遠足やほんのり甘き玉子焼 美貴 春風に心放たれ一歩かな せつこ 遠足の列笛の音に伸び縮み 三無 豆の花剪定の音惜し気なく 有有 遠足の信号待ちの列乱れ ます江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月12日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
椿咲く日々つがひ鳥顔うづめ みえこ 高架下電車の音も東風に乗り 紀子 病床の闇を香らせ沈丁花 令子 満開の花や背景埋め尽くす 裕子 暮遅し残業の無き日の余裕 紀子 完璧に弾けぬピアノや花の雨 登美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月12日 萩花鳥句会
乱鶯や競ふ息吹に山びこに 祐子 啓蟄や地下で避難す命あり 健雄 霧かかる山なみのぞむ花見バス 恒雄 病む体不安ばかりや春の闇 ゆかり 先々のことは預けて花見かな 陽子 初蝶を追ふ子の網に花ひらり 美恵子
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令和4年4月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
初蝶と云ふ前触れも告げぬ使者 雪 猩々と云ふ程もなき花の色 同 落ちさうで落ちかねてゐる白椿 同 花筏墨絵のごとく流れゆく 和子 森羅万象春の息吹の謳歌あり 同 花影やひとりで修す愛子の忌 眞喜栄 寺町へ路地幾曲がり鐘朧 英美子 百千鳥今極楽と鳴き交す 玲子 入院の衣裳としたる花衣 千代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
桜蘂降る城攻めの骸積み 斉 メタセコイア芽吹きの森に小さくゐる 要 供養する人に緋牡丹浄土なる ます江 蒲公英をたどりたどりて母の塔 久 鬨上げて城山囲む芽吹きかな 兎生 たんぽぽに膨らむ丘や母子像 斉 桜蘂まみれの犬とすれ違ふ 久 山吹に肩抱かれて石仏 三無 新しき柔道着の児葱坊主 亜栄子 梵鐘は鳴らず蜜蜂ぶんぶんと 慶月 稲毛三郎春風抱きて丘に立つ 佑天 陽炎や乳白の塔膨らみぬ 久
栗林圭魚選 特選句
春林の足音ふつとたしかめり 幸子 そぞろ来て鶯を聞きノラを撫で 炳子 蒲公英をたどりたどりて母の塔 久 紅牡丹美しき重さを競ひたる 三無 切口を曝し菩提樹芽立ち初む 眞理子 城山の谷間隠れの遅桜 兎生
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月20日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
花馬酔木少年指で句をつくる 令子 洗ひ髪束ねるまでにまだ遠く 清女 花衣杉田久女に想ひ馳せ 同 越前の土の臭ひも筍の里 笑子 暮六つや花雪洞に灯も入りて 希子 ふらここに心残りの揺れてをり 雪 落椿踏むには淋し過ぎる白 同 涅槃図の嘆き洩れ来る荒格子 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
花仰ぎ空の蒼さを仰ぎけり 雪 初蝶と呼ばれ初蝶らしく飛ぶ 同 万葉の古歌の如くに散るさくら 同 目借時弁財天も琵琶重し 一涓 糸遊や虚子に中子師汀子師か 同 天金の蔵書ひもどく朧月 同 菜の花や浄土と思ふ茜雲 ただし 父の歳三倍生きて日脚伸ぶ 同 競ふごと囁くごとく木の芽吹く みす枝 若緑むくりむくりと故山かな 同 子を抱きてくるりくるりと花吹雪 洋子 鈍重か威厳か蟇動く 昭上嶋子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年4月24日 月例会 坊城俊樹選 特選句
姫女菀いつもどこかが欠けゐたる 和子 竜天に登る気配や神の池 幸風 蒲公英の絮の宇宙を壊しけり 和子 蠅生まる日をぎらぎらに絡ませて 光子 行春やゆつくりゆがむ田安門 千種 青き眼の鯉にまぶたや春の水 和子 招魂祭終へてふつくら大鳥居 三郎 亀の鳴く朝はほあんと白き月 炳子
岡田順子選 特選句
ものの影泛ぶ水面や春暮るる 三郎 著莪の雨ふり向けば立つ憲兵碑 和子 蝶生る斎庭に黒き翅濡れて 光子 金鳳花神宿るかに咲き満ちて はるか 春の鴨ひなたの石の色をして 光子 ラジオより小さき時報や囀れる 炳子 九段坂小さき登攀草芳し ゆう子 蓮巻葉かそけき光恃みとし はるか 二の丸は淡き襲の若葉かな 千種 石燈の幾柱立てば母の日に 慶月
栗林圭魚選 特選句
蓮巻葉かそけき光恃みとし はるか 春の鴨ひなたの石の色をして 光子 春陰や誰か在する橋懸 眞理子 水底の��を脱ぎつつ蓮巻葉 順子 この坂は静謐な風ライラック 同 惜春の人へ神池水の音 政江 尚残花ありけり杜の静けさに 同
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令和4年4月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
長閑けしや纜ひと日軋みをり 志津子 永劫の城は動かず飛花落花 朝子 着て立ちてしつけ糸抜く花衣 佐和 大切なこと話せずに花あけび 光子 古代魚の飄々として春深し 久恵 海越えて来るやも知れぬ柳絮かな 愛 密漁区抜けだす船に雲の峰 佐和 演歌歌手の草履飛んだり花 美穂 青柳のたそがれの道夫を追ふ 朝子 亀鳴けりここが潮時じやんけんぽん ひとみ 三打目の筍傷に香を放つ 久恵 姿見に春の日射しのもうひとつ 桂 心空にして飛べさうな春の空 睦古賀子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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5月の各地句会報
花鳥誌 令和元年8月号

坊城坊城選
栗林圭魚選 岡田順子選 吉岡乱水選
平成31年5月4日 零の会 俊樹選
百合開ききらずを供へ慰霊堂 和子 戦とは全てを熔かし切つて初夏 梓渕 更衣まはしは長く干されをり 佑天 若葉風奈落のごとき土俵へと 美佐子 北斎の生魂さがす聖五月 公世 廻し干す力士敲きに水打ちて 順子 熔塊へ現の野辺の花咲きぬ 瑠璃 慰霊堂の尖頭の上の夏の雲 和子 椎の花匂ふ劫火の記憶へと ゆう子 戦災の鉄のかたまり風光る 美佐子 青白くまろき慰霊の灯涼し 小鳥 慰霊堂より夏服は手をつなぐ 同 順子選
北斎の生地ジャングルジムの初夏 梓渕 熔塊の列柱に咲く姫女菀 俊樹 北斎の達磨は春の白昼夢 同 めまとひや江戸の残像搔きまはす ゆう子 五六人力士がゐたり夏の路地 伊豫 そのむかし画狂人ゐて麦の秋 同 砂糖菓子の冷たさを持ち白躑躅 野衣 熔塊へ現の野辺の花咲きぬ 瑠璃 逆しまに拡ぐる古地図春惜しむ 眞理子 砂利に足しづませ見上ぐ聖五月 小鳥
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月7日
武生花鳥俳句会 俊樹選
老鶯を沈めて山雨走り去る 越堂 空を割り日輪砕き代田掻く みす枝 ものの芽のざわめく程に育ちけり 世詩明 鯉のぼり靡かせ観覧車は満�� 昭子 園児みな溺れてゐたり花菜畑 時江 新婚の窓流れ入る若葉風 みす枝 新キャベツ乳の匂ひの甘さ持�� 世詩明 松蟬や百の古墳の眠る丘 越堂
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月9日 うづら三日の月句会 俊樹選
クレマチスピカソに青の時代あり 都 藤の雨人待つ女歩き出す 同 端然と坐る仏や夏立ちぬ 同 朧夜のかすかな記憶母の唄 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月11日 枡形句会 圭魚選
新樹の香纏ひ令和の始まりぬ 和代 アカシアの花に誘はれ一人旅 多美女 介護の手菖蒲湯の香を残しをり 和代 ジャムパンの皮つやめきて夏来る 美枝子 昆布締めの鯖の大皿卓真中 ゆう子 句碑裏に木洩れ日届き風五月 百合子 柿の花薄黄に光り日に透けて 三無 若楓葉の広がりに影あらた 瑞枝 甲斐駒の残雪仰ぐ立夏かな 教子 薔薇抱くをとこは靴をとがらせて ゆう子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月13日 なかみち句会 圭魚選
花水木散るも咲くのも隣から エイ子 更衣してより風の纏ひつく 秋尚 海亀の一途や波に迎へられ 和魚 更衣母の面影このなかに ます江 海亀に少年となる夫の顔 エイ子 お早うの声の眩しき更衣 秋尚 更衣樟脳疾くに果ててをり 有有 新開地共に育ちし花水木 怜
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月15日 福井花鳥句会 俊樹選
麦秋の野辺より夜の明けて来し 越堂 月光に濡れて匂へる夜の新樹 同 子等の声遠くにありて麦の秋 和子 黄昏を引き寄せてゐる麦の秋 嘉子 麦秋の上を何かが翔びゆけり 昭子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月17日 萩花鳥句会 思ひ出す亡母と蚕豆むきしこと 祐子 母育て妻の作りし豆の飯 吉之 五月葬世界へ躍つた京マチ子 健雄 筍を鎌でなで切り指月山 圭三 豆飯や令和の御世は余生なり 克弘 (順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月17日 芦原花鳥句会 俊樹選
藤房の棚はみ出して風を追ひ よみ子 寺処丘陵多し木下闇 寛子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月19日 風月句会 俊樹選
木洩れ日に鈍く光りて小判草 三無 弁天池浮きて沈みて竹落葉 眞理子 竹落葉ほろほろ水に誘はれ 圭魚 青空に高くけむりて花樗 秋尚 ソーダ水買うて見上ぐる喪服かな 和子 葉桜となりし古木の苔あをし 三無 日に晒す墓石みどりのにほひして 幸子 清流を底に海芋の白を措く 斉 整列の尼寺の礎石や大夏木 炳子 夏草や遊女のぞきし水濁る 和子
圭魚選
風の道は空にもありぬ夏柳 和子 武蔵野は雲も豊かな夏の空 同 輝うて雲の階段夏めきて 斉 本多姓その一軒が茄子苗売る 千種 青空に高くけむりて花樗 秋尚 ソーダ水買うて見上ぐる喪服かな 和子 すかんぽを噛んで昨日のこと忘れ 要 白白と���日に晒す尼坊跡 千種 水湧きて海芋の白を濃くしたる 政江 風騒ぐ樗の花の空青き 秋尚
(順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 平成31年5月22日 鯖江花鳥俳句会 俊樹選
葉ざくらの木洩れ日騒ぐ裸婦の像 越堂 黒牡丹彩を深めてゐる夕日 同 吾も縄文人の裔かな蓬摘む 同 田植機に跨がりタバコ燻らせり 信子 早苗田の浮雲白きまま流る 同 臥竜松塀に添はせて緑立つ みす枝 羅に大きな嘘を隠しけり 世詩明 (順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月22日 九州花鳥会 俊樹選
夏川に泳ぎ習ひし父遥か 眞理子 まだ誰も泳がぬ海に指浸す 美穂 水郷の蛍の中に嫁ぎゆく 孝子 遠泳を戻り来し子の肩うすく 要 背泳ぎの空は孤愁の青春期 かおり 泳ぎつつ眠る大魚や昼の月 ひとみ 鱚泳ぐ玄界灘の島躱し 慶月 白薔薇の崩れ白紙となる話 寿美香 姉見上ぐ弟にだけある幟 慶月 幟竿ぎぎとしなひて里静か 眞理子
圭魚選 宇治橋や息青むまで若楓 美穂 上り窯一子相伝初幟 郁子 遠泳を戻り来し子の肩うすし 要
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月23日 壱岐吟行第一回句会 俊樹選
朱夏の潮地蔵の足へ透きとほる かおり 玄室に入らぬやうに黒揚羽 要 いちまいの紺は曾良へと朱夏の潮 かおり 夏潮に唄ふはらほげ六地蔵 志津子 一支国の韓くれなゐの夏落葉 要 城跡の虎口に句碑と花薊 由紀子 弥生よりうす緑なる夏の蝶 慶月 人を呑む灘は涼しき色を立て かおり
乱水選 身透くまで浸る若葉と潮風と 由紀子 夏霞縫うて壱岐指す船迅し 圭魚 天空を鳶に許して壱岐は夏 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月24日 壱岐吟行第二回句会 俊樹選
猿岩の唄ふか夏の鶯か 乱水 猿岩はただ炎帝と語るのみ 千種 灯台は岬の仏卯波立つ 孝子 青空に砲台の黙草茂る 由紀子 うすごろもまとひ男神に仕へたる 千種 猿岩の孤高に夏草の迫る 要
乱水選 猿岩のそつぽ向きたる夏怒濤 俊樹 夏の鳶浮力揚力演技力 寿美香 月を読む素敵な話木下闇 とし子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月26日 鳥取花鳥会 順子選
田園の後継祝ぎて鯉幟 俊子 恋の石投げ上ぐ向う夏霞 美智子 そこ此処に宮の裏なる蟻地獄 幸子 石段に熱閉ぢ込める薄暑かな 佐代子 この寺は祖父の生家や夕薄暑 幹也 蜻蛉生る白兎神社の御霊とす 和子 日参の幟を宮へ日焼の子 栄子 蚊に食はれ吾の手足はてんてこ舞 悦子 あめんぼや不増不減の池の水輪 史子 玉垣を梳かせて涼し菊座��� 益恵 蟻地獄杖でいたぶる齢かな すみ子 新緑の宮に一礼幼去る 立子 衣更へ中学生のペダル軽し 萌 若葉風からから燥く恋の絵馬 都
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年4月12日 芦原花鳥句会 俊樹選
寄ればすぐ逃げる鶯乳母車 よみ子 白木蓮あるかなしかの白を見る 孝子 蛇穴を出て大木に絡みたり 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
さくら花鳥会 順子選 背伸びして神輿を担ぐ豆絞り みえこ 母の日に贈る一句にルビを打つ 登美子 画用紙の角に石置き若葉描く 同 藤の花長き読経を共に聞き 紀子 少年の指のしなりや祭笛 登美子 柿若葉朝日の中で揺れながら 光子 お稽古はいつも楽しや新茶くむ 栄江
(順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 伊藤柏翠俳句記念館句会 俊樹選 万緑が包みきりたる故山かな かづを 蚯蚓にも意志あるやなし身をよぢり 清女 一匹の乱れに千の蟻乱れ 英美子 笹粽解き遠き日の母のこと 同 神島の礁だたみの卯波かな 千代子 白山の水たつぷりと代田掻く みす枝 浜風に女一人の夏座敷 世詩明 (順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 立待花鳥俳句会 俊樹選 黒牡丹好きで勝気で俳人で 越堂 椿落ち古刹の静寂轟かす 同 上品とは仏の位白牡丹 同 蛙田の恋の賛歌や夜もすがら 同 ふらここや母の掌いつも背にありし 世詩明 厚化粧稚児百人の花まつり ただし 稚児よりも僧の喜ぶ灌仏会 同 糸崎の仏の舞や花の寺 同 代掻きや何処の川も濁り水 誠(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
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