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yuupsychedelic · 1 month ago
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YODEL SYSTEM.『Nature Intelligence with SPACE YODELS』
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詩集『Nature Intelligence with SPACE YODELS』
1.戦争はいらない 2.すなおになりたい 3.僕たち地球人 4.かわいいの鎖 5.もしも怪獣がいるなら 6.ヴェニスの失踪 7.キャフェ・ラ・スクーデリア 8.大きなビルの小さな思い出 9.その薬を飲み込むな! 10.五月の雨 11.変わりたい僕のためのチアーソング 12.明日の僕へ 13.おやすみ前の詩
Work in Work『SPACE YODELS LIVE -Rétro Future- 2125 @21250525』
1.Theme From SPACE YODELS 2.コロニーより愛をこめて 3.銀河労働歌 4.日常的銀河飛行 5.科学者Xの論理 6.たたかえ!バーチャル・チャンピオン 7.悪夢を見た夜のこと 8.宇宙的不倫時代 9.銀河の果てまでFly Away 10.僕たちのクライシス 11.月より君を愛して 12.See You Next Live
1.「戦争はいらない」
僕らの暮らしに 戦争はいらない 誰かを殺すための 武器もいらない
お腹いっぱい ご飯が食べられて 夜はぐっすり 眠れるように
僕らの暮らしに 戦争はいらない 今も昔も 戦争はいらない
戦場で殺した 敵兵の胸ポケットに 家族の写真を見つけた時 ふと涙が出た
どんな理由があっても 戦争は許さぬ 二十歳になった今 心に刻む
僕らの暮らしに 武器はいらない 未来の子どもたちへ 武器はいらない
「ひとりでも多く撃て」と 独裁者は煽動する 僕らをためした 季節は終わった
それでも人は愚かに 武器を手に取って なぜ同郷の友に 銃を向けるのか?
僕らの暮らしに 戦争はいらない 愛の時代に 武器はいらない
いかなる理由でも 戦争はいらない 誰かを殺すための 武器はいらない
2.すなおになりたい
僕が僕を守るために 気付けば格好つけてしまう もうやめたいと思っても またやめられないや
大丈夫じゃないのに 大丈夫と言ってしまう そんな僕を見ていた 君が泣き出した
傍にいる人にさえも 本音を話せない いつからこんなに不格好な 僕に慣れてしまったのか?
素直になりたい 素直になれない 素直になれた 素直になるんだ 素直がいちばん 素直がうれしい 素直がやさしい 素直がたしかだ
僕なんかと決めつけるたびに 隠した心は泣いてる でも作り笑いを浮かべたら 少し楽になった気がした
やせ我慢ばかりして いつしか大爆発 そんなことをしているうちに みんな離れていった
誰にも聞こえないヘルプの声 見えないハンドサイン 星空が知らんぷりするその前に 僕を全部塗り替えたいんだ
素直と生きたい 素直と言いたい 素直と咲きたい 素直と逢いたい 素直で良いなら 素直で行くんだ 素直であるため 素直で進みたい
失ったもの 手に入れたもの すべて拾い集めながら ほんとうに大切なものだけ 最後には残るはずだから 素直に生きていこうと 別れ際……君に誓った
素直になりたい 素直になれない 素直になりたい 素直になるんだ
素直になりたい 素直になれない 素直になれたら 素直になるんだ 素直がいちばん 素直がうれしい 素直がやさしい 素直がたしかだ
素直に生きていくために 僕は僕に素直になるんだ
3.「僕たち地球人」
もしも僕たちが地球人ではなく もうひとつ文明があったら もしも僕たちと交流を持ち 共に生きられる可能性はあるのか
もしも誰も知らない そこに黄金の原石があるなら もしも僕らの欲望が すべての倫理を捨ててしまったら
ひとつの地球に ひとつの人類 僕たちだけが人間を名乗る
そこに何があろうとも 唯一の真実を信じて
もしも本当の地球人たちが 地球を取り戻そうとしたら もしも本当は僕たちが 他の星から来た移民なら
もうひとつの文明と 言葉も知らずに対話を試み 僕らが築いた価値観のもと 彼らに席を空けられるか
ひとつの地球に ひとつの人類 無邪気に信じた僕たちの世界
ひとつの地球に ふたつの人類 八十億の放浪が始まる
そこに何があろうとも 唯一の真実を信じて
確かなことは僕たちが 人間であること
もしも僕たちだけの世界じゃない 明日なき争いが始まったら かつての僕らがやったように 彼らの文明を奪うのか
ひとつの地球に ひとつの人類 僕たちだけが人間を名乗る
ひとつの地球に ひとつの人類 無邪気に信じた僕たちの世界
そこに何があろうとも 唯一の真実を信じて
そこに何があろうとも たったひとつの運命を信じて
4.「かわいいの鎖」
「あのアイドルの目の形が気に食わない」って 推しのアイドルの写真と比べて君は言う 君はいつからルッキズムの虜になってしまったのか 答えは風にでも聞くしかないだろう
「あのアイドルは最近ちょっと太ったね」なんて 掲示板のファンの書き込みを本人が目撃する そして終わりなきダイエットというメビウスの輪の中で 人知れず悩みながら口には出せない
つまらぬことと切り捨てたくても 通知にはいつだって声の吹き溜まり 推してくれることは嬉しいけど 他の誰かと比べないでほしい
かわいくなりたいと思うのは自然なことだろう 人は誰でもかわいくなりたい生き物だから 男と女はかわいいに憧れている 同じくらいかっこよくもなりたいけど
目の前の快感のため 未来を投げ捨てる価値はあるのか 目の前の欲望のため 健康を擲つ価値はあるのか
「あの俳優の態度は癪に障る」からって 別のよく似た誰かを君は誉め殺しにする 君が嫌いな俳優はある日突然失踪した後 白骨死体となって隣人に発見された
「あの俳優がドラマでアイドルとキスをした」って アイドルのファンダムが容姿や性格を叩く やがてアイドルに醜いスキャンダルが発覚した時 自殺した俳優が復讐でリークしたと陰謀論が生まれた
つまらぬことと切り捨てているうちに 喜劇が悲劇の引き金をそっと引く サイネージには満面の笑みを浮かべるプリマドンナ 足の引っ張り合いはもう懲り懲りだ
かわいくありたいと思うのは自然なことだろう 人は誰でもかわいいと思われたい生き物だから 男と女はかわいいと言ってほしい 同じくらいかっこいいと言われたいけど
目の前の希望のため ワイングラスを割るように 目の前の渇望のため 自分に酔う理由はあるのか
夜の魔法に照らされた 摩天楼の下には 夢破れし者たちの 死体が積まれている
名もなき存在たちが 今日も苦しみ 声を上げられないまま 今日をもがいている
「あいつはなんだか変わっている気がする」と クラスの中で自然といじめは始まる なんの対処もされないまま君は大人になり あの頃と変わらぬやり方で他人を攻撃した
「あいつの顔は世界一不細工だから」と クラスの誰もがリーダーの声に従い 普段はやさしい人さえその空気には抗えず 何度も繰り返された悪魔のリミックス
これでいいのか? どうありたいのか?
確証なき噂ほど 無限に拡散してしまう この鎖を壊したい
かわいくなりたいと思うのは自然なことだろう 人は誰でもかわいくなりたい生き物だから 男と女はかわいいに憧れている 同じくらいかっこよくもなりたいけど
目の前の快感のため 未来を投げ捨てる価値はあるのか 目の前の欲望のため 健康を擲つ価値はあるのか
今を生き抜くために かわいいに溺れる意義はあるのか 明日を見つめるために かっこいいに靡く意味はあるのか
性別にとらわれず 職業にかかわらず 世間体にためされず もう一度考えてみないか?
5.「もしも怪獣がいるなら」
もしも僕たちの住む街に 怪獣が現れたら…… なんて名前をつけよう? そもそも仲良くなれるかな?
怪獣が悪だと決めつけるのは 人間の勝手な思い込みだと思う 時には悪い怪獣もいるけど だいたい良い怪獣ばかりだ
幼い頃友達とつくった秘密基地で 小さなかわいい怪獣に出逢った 今は遠く離れた星で母怪獣と 静かに暮らしているはず
もしも誰もが信じなくても 僕は怪獣のやさしさを信じて そのすべてを抱きしめる勇気を持っていたい 同じ星に生まれた友達だから
もしも僕たちの住む街に 宇宙人が現れたら 日本語は通じるかな? そもそも何故地球を選んだのだろう?
地球に生まれた僕らでさえ きっと知らないことばかりだから 侵略が目的と決めつけずに 最初は言葉を交わしたい
幼い頃怪獣と暮らし始めて 何ヶ月か経ったある夏の日 政府に雇われた研究者たちが 突然ドアを叩いた
もしも誰もが怖がっても 僕は怪獣のかしこさを信じて そのすべてを知る勇気を持っていたい 同じ星に生まれた仲間だから
研究目的だからといって 無機質なケージに入れようとする 僕は大人たちの腕に噛みつき 必死に止めようとした
あんなに怒ったのは後にも先にも あの時の一度きりだ 僕の熱意に負けた政府の計らいで 年に一度は怪獣に会うことを 許される権利を手にした
もしも怪獣がこの地球に もう一度現れる日が来たら 僕は人類の先頭に立ち 味方だと手を広げたい
もしも誰もが信じなくても 僕は怪獣のやさしさを信じて そのすべてを抱きしめる勇気を持っていたい 同じ星に生まれた友達だから
理想主義者と言われてもいい 僕は僕のただしさを信じて そのすべてを受け容れる強さを持ちたい 同じ星に生まれた仲間だから 人間という生き物だから
6.「ヴェニスの失踪」
この街の広場にある 悲しみという名の鐘が鳴り 闇夜の歌が流れて すべてを覆い尽くす
仮面で隠した 素顔の影に何がある? 踊り子たちの群れ 旅人を攫っていく
ゼンマイ仕掛けの街が動き出し 気づいた時には地下牢の中にいた
すべてがゼロになる すべてがクローンになる ヴェニスの秘密
太陽が昇る頃 外せぬ仮面を身に纏い 誰も知らない通りの隅 無言で立ち尽くす
途方に暮れたまま これから何をするのか? どう生きていくのか? いくら叫んでも届かない
そして悲しみの鐘が鳴り響き 身体が独りでに動き出す
チェンバロの調べは 終わらない舞曲の始まり 観客は何も知らない
愛など要らない 自由を求めて どんなに手を伸ばしても 誰も気づかれず ひとかけらのパンで 踊り狂うしかないのさ 口移しで与えられる ワインに酔いしれながら
ゼンマイ仕掛けの街が動き出し 気づいた時には地下牢の中にいた
この街に来��までは 生きる希望が見えず 命を絶つことも考えた 仮面の中でも居場所があるなら……
そして悲しみの鐘が鳴り響き 今夜も宴が始まる すべては主人の欲望のため 僕らはゼンマイ仕掛けの人形になり 最期の瞬間まで舞い踊る
ヴェニスの失踪者になる 僕を探さないで
7.「キャフェ・ラ・スクーデリア」
ティフォシたちの雄叫びが スタンドを揺らしてく 最終コーナー抜けたら 跳ね馬の声がする
夢にまで見たこの瞬間 遠慮はいらない 真紅のオーバーオールが シャンパンで微笑む
俺たちの合言葉はいつでも フォルツァ・ミケーレ どんなに時代が変わっても フォルツァ・ミケーレ
エンジン時代の栄光 ミュージアムに記されて 俺たち何年待てばいいのか 未だチャンピオンは遠く
それでもやめられないのさ モンツァへ行ってしまう どうしても行けない時には このキャフェで友人と
真紅の魅惑に惹かれて フォルツァ・ミケーレ 誰よりも真摯な男さ フォルツァ・ミケーレ
俺たちの合言葉はいつでも フォルツァ・ミケーレ どんなに時代が変わっても フォルツァ・ミケーレ
カプチーノを飲んだら フォルツァ・ミケーレ イタリアン・シンフォニーを奏でよう フォルツァ・ミケーレ
8.「大きなビルの小さな思い出」
ターミナル駅の斜向かい 今でも佇む 廃墟となったビルへ 僕はこっそり忍び込む
壊されたシャンデリア 落書きだらけの壁 誰かが住んでた痕跡 天井は崩れたまま
どんな有名人もいつか忘れ去られる ビルは余計にそうさ 役目を終えた次の日には 都市のノイズになる
明日なき時代を必死に生きてた あの頃の僕にはここの Aランチが生きがいだった
だから廃ビルになった後も ここを訪れ 本当はいけないけど コンビニ弁当を食べた
あゝ どうしてこんなに 胸騒ぎが止まらないのだろう ほんとは次へ進むべきなのに どうしても身体が動かない
とうとう取り壊しの日 その様子を見ていた 一瞬のうちに更地になり 振り出しに戻された
次はショッピングビル いやいや公園かも カジノは勘弁してよ 噂が止まらない
そしてまた工事が始まり 新たなビルが建つ いつか見た景色がこの街にも やってくるそれだけなのに
明日なき季節を必死に堪えてた あの頃の僕にはここの 古本屋が救いだった
だから廃ビルになった後も ここを訪れ 本当はいけないけど 必死に本を読んだ
あゝどうしてこんなに 僕は情けないんだろう 役目を終えたビルよりも よっぽど役立たずさ
あの戦争が終わり 悪夢から醒めて 復興の時代を過ごした 僕らの街の象徴 せめて忘れないで
明日なき時代を必死に生きてた それはこのビルも同じさ 自由を求めて
明日なき季節を必死に堪えてた どんなに古くなっても 夢中で歯を食いしばって
泣くな まだ終わりじゃない 街は今日も生きてる 泣くな 次の時代が これから始まってく
廃墟になった後も たくさん頑張ったよね 恥ずかしい思いもした だから安らかに 記憶の中で生きていてくれ 今度は僕が頑張るから
9.「その薬を飲み込むな!」
街に出れば 薬を片手に踊りまくる 若者たちの群れが そこら中に出来てる
僕はそんな風潮に背を向け 自分を貫くと決めた 健康でいるそれがいちばん 格好良いと知ってるから
馬鹿野郎メディシン 馬鹿野郎メディシン
心の中では何度叫んでも 言い出せない本音もある そんな時君を見つけた
誘惑に負けないで 邪悪に負けないで 君の手を握りながら 群衆から逃げたあの日
薄汚れたこの街 ヴィーナスを見つけた 正義なんか信じないけど 僕は君を守りたいと思った
街が変わってく 人が壊れてく 公園で居場所をなくし あのホームレスはどこへ?
明日は我が身と知ってる だから素通りするだけ 時々寄付はするけど その使い道は知らない
馬鹿野郎プレジデント 馬鹿野郎プレジデント
声なき声に唆され 止まらない陰謀論 カオスな世界に生まれて
快感に負けないで 幻影に負けないで 君がどんなにつらくても 僕は見離さないから
薄汚れたこの街で ヴィーナスを見つけた 愛なんか知らないけど 僕は君を愛したいと思った
喧嘩だらけの路地裏に 君はそっと佇んでた 煙草に偽装されたメディシン なんとかしてくれよプレジデント ちょっと前までの僕ならば 無視してたかもしれない
誘惑に負けないで 邪悪に負けないで 君の手を握りながら 群衆から逃げたあの日
僕はたしかな勇気を出し ひとりの少女と走った 何も知らないけど 走らなきゃいけない気がした
薄汚れたこの街で ヴィーナスを見つけた 正義なんか信じないけど 僕は君を守りたいと思った
社会を変えなきゃいけない やるしかないんだ 僕らが壊れてしまう前に 気持ち良くなる前に 悪い薬の餌食になる前に
10.「五月の雨」
五月の雨が 心を濡らす しとしとと雨が 傷を湿らす
何故こんなにも さびしいのだろう?
春の風に吹かれ 咲く花たちが やけに皮肉っぽく 心吹き抜ける
五月の光が 夏を連れてく るんるんと君が 恋を運ぶ
何故こんなにも ときめくのだろう?
夕陽が沈む頃 ふたりベンチで 交わした言葉を 今も忘れず
何故こんなにも やさしいのだろう?
春夏秋冬 春が大好き 心地よい風に 身を委ねながら
何故こんなにも いとしいのだろう?
春の風に吹かれ 咲く花たちを 今はぼんやりと 眺めるだけでいい
急いでも変わらない 人生だから 僕の速度で行こう 焦らずに行こう
11.「変わりたい僕のためのチアーソング」
ラブな気持ちを堪えて ラフに世界を駆けよう
夜が深すぎて 越えられない気がした そんな夜は君を 想えば楽になる
でも君はいつしか 他の誰かに恋をして 僕は想いを抱いたまま 平気なフリをする
泣きたい夜が来ても 泣けない時には 想像という名のタイムマシン 夢幻の彼方へ走り出せ
大切なことはやってみることさ 始める前から躊躇はNG! 世界でいちばん臆病な僕へ 今日を変えるためのチアーソング
月曜日が怖くて 学校へは行きたくない 休みたい理由を挙げれば 両手じゃ収まらないくらい
でも君もいつかは 社会に人が付き纏い 金と名誉のために働き きっと恋をするだろう
笑顔になりたくても 笑えない時は 気まぐれという名のアラカルト 心の中に自由に散りばめて
大切なことは諦めないことさ 転んでも立ち上がればOK! 世界でいちばん慎重な僕へ 今日から変わるためのチアーソング
布団に包まり寝ているだけじゃ変わらない まず最初の一歩を踏み出してみれば なんでもできる気がしてこないか? 案ずるより産むが易し
大切なことはやってみることさ 始める前から躊躇はNG! 大切なことは諦めないことさ 転んでも立ち上がればOK!
世界でいちばん無垢な僕へ 瞳の奥にある過去は過去として 新たな未来を描くために 今日から変わるためのチアーソング すべての僕のためのチアーソング
12.「明日の僕へ」
今日も仕事が終わって 電車に揺られ 夜景を見つめながら 家路を急ぐ
周りを見渡せば 疲れた顔が見える 世界は誰かの仕事で 成り立っているんだろう
ふと気づいた時 僕はこれまでどんなに 成功と失敗を重ねて ここまで来たのかと感じた
明日の僕へ 青空は見えるか? 思い描いた 夢の軌跡は見えるか? 未来の僕へ 風に流されてないか?
素直な言葉で 紙飛行機を飛ばそう
さらば今日までの僕 明日もよろしくね
見慣れた坂道の途中で 友とすれ違う 目が合った瞬間に 会釈を交わした
思えば何人の友と 別れてきたのだろう? どこで何をしてるのかなんて 想像もしなかったけれど
ふと考えた時 運命と宿命の狭間で 思い悩んでいたあの頃を 鮮明に思い出した
明日の僕へ 太陽は綺麗か? やっと見つけた 夢へ走れているか? 未来の僕へ 愛を信じているか?
素直な言葉で 紙飛行機を飛ばそう
さらば今日までの僕 明日もよろしくね
涙に暮れた夜も 怒りに震えた夕暮れも 寝坊した朝も 無邪気に語り合った昼休みも
明日の僕へ 夜空を見つめて 思い描いた 夢が叶わなくても 未来の僕へ すべては繋がる
理想と現実の間で もがき続けた日々が きっと糧になるから
明日の僕へ 希望は見えるか? 思い描いた 光ある今日はここに……
未来の僕へ 風に流されてないか? 未来の僕へ 愛を信じているか?
世界でいちばん 不器用でもいいじゃない
誰にも負けない愛を その胸に携え 希望の未来を掴み取るために たとえ転んでも何度でも 僕は僕の歩幅で しっかり立ち上がっていく
13.「おやすみ前の詩」
子どもの頃の僕らは よく夢を見ていた 強く願えば夢は叶うと 無垢な僕は信じてた
でもいつからか僕らは 夢を見なくなった 現実の壁に打ちのめされて 夢を見られなくなった
昨日の僕はもう何者にもなれない だから今日から変わっていくのさ
明日を変えるため 倖せになるため 大好きな君と 「おはよう」を言い合うために
おやすみ 良い夢を見てね
Work in Work『SPACE YODELS LIVE 2125 -Rétro Future- @21250525』
1.「Theme From SPACE YODELS.」
俺たち 宇宙を歌うバンド この夜 銀河一のバンド
未来の子どもたちも 目の前のお嬢さんも ロックが嫌いなとーちゃんも そこで眠そうなパンダも
We are SPACE YODELS!! 愛があれば何でもできる We are SPACE YODELS!! 夢があれば何でも叶う
不安や不満があればおいでよ 今夜はきっとアガるぜ!
腹減ったら米を食え 疲れたらカプセルへ行け 酒はほどほどにして タバコは吸わない 健康に気を遣うFunny Band!!
We are SPACE YODELS!! 音楽で宇宙を駆けるぜ We are SPACE YODELS!! アートで銀河を染め上げるぜ
やりたいことは五次元ロックさ 今夜は俺たちを見逃すな!
今日が終われば 明日は次の星へ スペース・トランスポーターは この宇宙中駆け巡る
We are SPACE YODELS!! 愛があれば何でもできる We are SPACE YODELS!! 夢があれば何でも叶う
We are SPACE YODELS!! 音楽で宇宙を駆けるぜ We are SPACE YODELS!! アートで銀河を染め上げるぜ
今日の俺たちが最新さ 今夜は音楽でトリップしようぜ!
2.「コロニーより愛をこめて」
宇宙行きの夜行列車で 僕らは旅に出た なんにも理想はないけど なんとかなるだろう
恋も愛も友情も 僕らにはわからない 風の時代に生まれて 世界は変わった
貧富の差は広がり 戦争は終わらない 誰もが平和を願っても 無意味なことだと 諦めてしまうその前に
大人になろうと 大人のふりをして 大人になりきれない 悩めるあなたへ
僕らは行くぜ この宇宙で待ってる 無意味なことはな 小さな一歩でいい
誰かを傷つけるために 理想を使わないで
この星から地球を見つめて 美しいと感じた その裏にある現実 ぜんぶ嘘に思えた
恋も愛も友情も ほんとうは大事で ひとりで生きられそうでも 人は孤独に勝てない
人種差別は止まらず 憎しみの雨が降り 「誰もが平等」は理想論と 無意味なことだと 切り捨てるその前に
大人であろうと 大人のふりをして 大人らしさに溺れた 迷えるあなたへ
僕らと行こうぜ この宇宙で待ってる 何度だっていい 小さな夢を見よう
虚飾を愛するために 背伸びをしないで 何かをあきらめるために 人生を使わないで
人は何のために生まれ 誰のために死ぬのか そして何故に夢を見て いつか夢を失くすのか?
いつだって矛盾の嵐に 死にたくもなるけど それでも生きようと思えるのは 明日があるから
そうやって僕らはいくつもの 成功と失敗を繰り返し この惑星にたどり着いて 失いかけていた 恋と愛と友情を思い出す
大人になろうと 大人のふりをして 大人になりきれない 悩めるあなたへ
僕らと行こうぜ 誰ひとり取り残さず 手と手を取り合い 希望の明日を拓こう
嫌いなあいつのために 愚痴にとらわれないで 変えられない何かのために 愛を投げ捨てないで
コロニーより愛をこめて 地球のあなたへ贈る歌
3.「銀河労働歌」
土の香りが 心を切り裂く 枝の鋭利な先端が 肌を傷つける
朝から晩まで 晩から朝まで
明日の希望を求めて 穴を掘り続けた
シャベルを振り下ろせ ひたすら振り下ろせ 確実に振り下ろせ しっかり振り下ろせ
硫黄の香りが 心を突き抜ける 残業の報せが 脳を空っぽにする
今日から明日まで 明日から未来まで
土の上をベッドにして 働き続けた
シャベルを振り下ろせ ひたすら振り下ろせ 確実に振り下ろせ しっかり振り下ろせ
人工知能の描いた 地図の通りに動け 銀河に列車を通すまで 労働は終わらぬ
明日なき時代に希望は見えず 夜空の星すら何も見えな そんな時代に人を支配する 人工知能様を崇め奉れ
シャベルを振り下ろせ ひたすら振り下ろせ 確実に振り下ろせ しっかり振り下ろせ
シャベルを振り下ろせ ひたすら振り下ろせ 確実に振り下ろせ しっかり振り下ろせ
今日の計画は もうすぐ終わりだ 時計の針は 十二を指していた
この地獄が死ぬまで続くのか? もう太陽はずっと見ていない 太陽はもう二度と輝かない
4.「日常的銀河旅行」
大銀河の海をこのビーグルで行こう 流星の波に乗りターンを決めよう ……Rock The Beat!! 激しくやろうぜ
皇帝閣下の舟をミラーに捉えて デブリが棲みつく街を綺麗にしよう ……Open Mind!! 遠慮はいらない
地球にいた頃の僕にはきっと出来ない でも今なら出来るぜ なぜなら 僕らは生まれた時からヒーローだからさ
ロックンロールなビートを人生に掻き鳴らせば 日々がつまらなくても楽しくなるんだ この世にサヨナラを告げたい君へ 一度ツーリングしないか?
Out of the blue 何事も突然に変化する
この銀河中のディスコをキュンキュンさせよう 愛という名のボムに気分はメロメロさ Sexy Time……?? 気分屋じゃない
涙が止まらぬ夜はシネマで笑おう 上司に叱られた朝はリキュールを流し込め Escapism……?? なんとでも言えよ
宇宙の誰もが僕らみたいに出来るわけじゃない 若さというリキュールは 気まぐれに 滅茶苦茶な夢すら無邪気に肯定する
ロックンロールなハートで理性に抗えば 掟だらけの世界を情熱で変えられる この世でいちばんラブリーな君へ 一度ツーリングしないか?
Out of the blue 何事も突然やってみるもんさ
サイバーパンクな世界で狂わず生きるには ロックンロールなハートで自分を奮い立たせ アドレナリンは常に限界突破で 宇宙で最もイケてるリフで拳を上げろ!
僕にはそれしかないんだ 愛する音楽しかないんだ
ロックンロールなビートを人生に掻き鳴らせば 日々がつまらなくても楽しくなるんだ この世にサヨナラを告げたい君へ 一度ツーリングしないか?
Out of the blue 宇宙の彼方で 突然世界が変わる そんな体験を僕としないか?
これがコロニーの日常 僕のイかれた日常
5.「科学者Xの論理」
この宇宙のすべては 我々地球人のものだと 主張する科学者 瞳に生気は見え ただ取り憑かれたように
人類の野望は 地球に留まらず
ある朝…… 太陽がふたつ現れた そして空からひとつふたつ 命の欠片が降り注ぐ 僕らは無邪気に生きる
この宇宙の彼方から 生命の種は偶然の果てに 人類を産み落とした それから数多の時が流れ 矛先を神に向ける
民意の名を借りて 批判を封じた
ある夜…… 星空に光が突き抜けた そして朝にはぽつりぽつり 七色の雨が降る 僕らはそれを写真に収める
気づいた時にはコクピットに身を委ね 頼り甲斐のない装備を頼りに 姿なき敵を探す旅に僕は出た 片道切符になるだろう それでも世界平和の名をかけて 己を愛するために
ある朝…… ニュースに僕の名が出た そして昼にはうつらうつら 影に生まれ変わるだろう 後悔の翼を広げて
ある朝…… 太陽がふたつ現れた そして空からひとつふたつ 命の欠片が降り注ぐ
ありきたりな日々のために 今やるべきことをやるんだ 大切な誰かのために 自分の意志を信じてみるんだ
宇宙というロマンに飲まれる前に 科学者Xの狂気を君よ越えてゆけ
6.「たたかえ!バーチャル・チャンピオン」
脳が機械仕掛けの上司に今日も怒られた いくら反論したくても頭の回転はCapten Slow 同僚たちが生ぬるい目で俺を見ている そんなこんなで気分は今宵もずっとFeel So Bad
俺は冴えないサラリーマン でも真夜中だけはファイター インターネットのフィールドで 敗北知らずのチャンピオン
大行列に割り込んでくる輩にじっと睨まれた 反抗しようと思っても俺の身体はGetting Over 目当ての品はとっくの昔に売り切れ御免 大迷惑な奴らに夢で逢えたらKick On Head
俺は冴えないサラリーマン 俺だって夢の中じゃキング ドリームマシンのバーターに 誰もがなりたくないないない!
鬱憤だらけの日常 打ち破れ Ride On Time 初めから諦めてばかりじゃ 夢など掴めない
どんなに夜に呑まれても 夜明け前に戻ればいい Change My Life!!
世界一のパンチを喰らっても もっと強い一撃で 理論的限界を打ち破っていけるのが 我々人類だけの特権
俺は冴えないサラリーマン でも真夜中だけはファイター インターネットのフィールドで 敗北知らずのチャンピオン
インターネットの鎖を その手で引きちぎれ 愛なき時代に愛を その拳で灯せ
バーチャル世界のチャンピオン その称号があればいい 他に何にもいらない 俺が生きる理由
7.「悪夢を見た夜のこと」
愛という言葉の意味を 忘れてしまった君 僕はその姿を見つめていると 涙が止まらなくなる
名もなき風に吹かれて 少し強くなった気がしても 風はあまりに気まぐれすぎて コンパスが壊れてしまった
ここから旅立つ勇気もな ここで暮らす気力もない僕 抜け殻のようになったままの 君に縋り付くことしか出来ない
おはようは今日の約束 さよならは明日への希望 もしもは昨日との対話 でもだっては自分宛ての言い訳
必ず戻ると約束した その手が離れた日 僕はひとりになった
誰もいない部屋で 見えない影に怯えて 華やかな週末の裏側に 僕だけの物語描く
やさしさに甘えすぎて 涙に気付こうともせず 別れてから気付くのは 君が溜め込んだ鬱憤
青春時代から変わらぬ 何度も繰り返した悪癖 ホンモノは逃げ去り 紛い物ばかりが手を伸ばす
おはようは今日の約束 さよならは明日への希望 もしもは昨日との対話 でもだっては自分宛ての言い訳
そんなに縋りたいなら いくらでも縋ればいい 僕はあまりに愚かだ
言葉にならないユーウツ 本音もいえないタテマエ 愛さえあればと嘆いた あの素晴らしき日々を振り返る
夜が更けていくたび 飲み込まれそうになる そして星空に祈るのは 夜を越えられることだけ
必ず戻ると約束した その手が離れた日 僕はひとりになった
ひとりが好きと嘘をつき 未来が見えなくなった 忘れられないあの夏
8.「宇宙的不倫時代」
禁断の恋とわかってた バレたらやばいとわかってた それでも止められないないない スリルが心をギュンギュンギュン ふたりは世界を不倫で染めてく
恋人のことも好きだよ だけど君のことも同じく好きさ 想いは変えられないないない モラルが心をジュンジュンジュン ふたりの世界で不倫を続ける
恋や愛を半分に分けられたら良いのに
ダメだとわかっても やっ��りやめられない 愛を知っても やっぱりやめられない
君のことが好きだけど 次の君はもっと好き でも本当は最初の君が好き 心の中はいつでもブランク どっちつかずの男でゴメンネ
世間がどんなに僕らを叩いても 仕事をどんなに失っても どっちも選べないないない 敷かれたレールはノンノンノン ふたりは世界を不倫で突っ切る
宇宙の彼方まで君を連れてく 一夫多妻制の宇宙へ行こう ヘイトは聞こえないないない コスモを飛び出しビュンビュンビュン ふたりの世界の不倫は終わらない
理想と現実を切り分けられたら良いのに
心ではダメと思っても やっぱりやめられない 歪んだ愛と知っても やっぱりやめられない
そろそろ君が僕に飽きる頃 僕も君に少し飽きたよ でも本当はそんな君が好き 心の中ではいつも不安 矛盾だらけの僕でゴメンネ
ほらごらん 宇宙はこんなに美しい 君も同じくらい いやもっと 美しいじゃないか
キザな台詞をいくつも並べて 不似合いなジャケットで着飾って ジュエルは偽物ドキドキドキ キスの嵐でバンバンバン ふたりは世界を愛で染めてく
そうやって生きてきたんだから もうやめられないないない!
君のことが嫌いでも 嫌いなりに好きになる でも本当はずっと君が好き 心の中はいつでもカオス どっちつかずの男でゴメンネ 宇宙一の無責任でゴメンネ
9.「銀河の果てまでFly Away」
Hey Jump!! スピードを出せ 次元の狭間に 取り残されたくはないだろ?
Hey Jump!! アクセルを踏め 嫌いなアイツに 笑われたくはないだろ?
銀河の果てまでFly Away!! 知恵と勇気があればSo Good!! 何もない日々などない この旅が教えてくれる
Hey Boy!! クヨクヨすんな 落ち込んでばかりじゃ 何も変わってはいかないだろ?
Hey Girl!! メソメソすんな 涙を拭いてごらん 世界が変わって見えるだろ?
過去と未来を繋ぐFly Away!! 愛と希望があればSo Good!! 毎日頑張らなくてい 時には現実逃避も大事さ
銀河の果てまでFly Away! 知恵と勇気があればSo Good!! 過去と未来を繋ぐFly Away!! 愛と希望があればSo Good!!
Hey Jump!! 次元を越えろ Hey Jump!! もっと高く Hey Boy!! 準備はいいかい? Hey Girl!! 次の宇宙へFly Away
何もない日々なんかな この旅が教えてくれる 俺たちの旅が終わる時 君は少しだけ大きくなるはずさ 銀河の果てまでFly Away
10.「僕たちのクライシス」
人の安寧を奪う パパラッチの君は 週刊誌に他人の幸せを売り ゴールドを手にする
表現の自由を前衛に 誹謗中傷ヘルジャパン 現代人の吹き溜まりリプ欄 見たくなくても見てしまう
電子音で喋るビルボー 脱毛に金儲けに詐欺マシン 小さな文字を読まない人が 今日も吸い込まれていく
キャメラが僕らを追いかけてる マイクが失言を狙ってる ライターが嘘を塗り固める メディアがすべてを拡散する
星空がきらめく夜に 終わらぬ情報戦 切り抜かれるな!
エンターテイナー気取り 手に入れた写真を載せて 高笑いを浮かべる君は 一世一代の賭けに出た
でも言葉は力に勝てない ペンの諺など嘘っぱち 権力が仕事をしないなら 暴力ゲームで喰らい尽くせ
若者は使い捨てちまえ 人間は労働マシン 力と宗教で洗脳してしまえば 間抜けなボスが神になる
キャメラは恋を追いかけてる エディターは愛を偽装する インフルエンサーは壊れて メディアは明日の犠牲者を探す
太陽が沈まぬ夜に 始まった情報戦 弄ばれるな!
キスもハグもしてないのに 浮気に不倫に二股疑惑 そもそも連絡先も知らないのに チャットのスクショが拡散されている どうして?
誰かの悲しみを売り物にして 怒りという名の 導火線に火をつける それが嘘か真実かわからない だから人はすべてを疑うのさ 僕らは終わりなき情報戦 明日への希望を信じ この夜を駆ける
キャメラは切り取れない 人間のイノセンス 扇動に陰謀論に疑似科学 さあ全て白状してもらおうか 僕の目を見て!
11.「月より君を愛して」
月から見る地球は あまりに美しすぎて 失ったものの大きさに ようやく気付いたよ
君を愛した季節を 未だに思い出し 欲望に溺れた愚かさが 胸の奥に痞えてる
この淋しさは一体なんだろう? ずっと誰かといるのに 孤独に飲み込まれそうだ
月を見つめるたび 心がつらくなる いつも影で微笑み 涙を隠してた
地球から追い出され 月に逃げ込ん 仕事も家族もあるのに 心に穴は空いたまま
この切なさは一体なぜだろう? ずっと倖せなはずなのに 闇に飲み込まれそうだ
もうひとりの僕が問いかける 正義と欲望のシーソーゲーム なぜ溺れていったのか なぜ我慢できなかったのか 君より愛してしまったのか
この淋しさは一体なんだろう? ずっと誰かといるのに 孤独に飲み込まれてしまった
あまりに愚かすぎる 僕を許してくれ 許さなくてもいいから 地球に帰してくれ
月は孤独だ 未来が見えない
出逢った頃に戻れるなら 今度はちゃんとするから 浮気なんかしないから
12.「See You Next Live」
お別れだ この夜も ほんとに楽しかったぜ いつかまた ここで逢おう 俺とお前の約束だからな
最高だ この夜も ここに来て良かったぜ きっとまた すぐ逢えるさ 俺とお前の絆があるから
銀河一のFunny Bandも 真夜中はぐっすり眠る お前も終電が来る前に ちゃんと家に帰るんだぞ!
お別れだ この夜も ほんとに楽しかったぜ いつかまた ここで逢おう 俺とお前の約束だからな
ホソノも タカハシも サカモトも ここにいる 先人がいたからこそ 俺たちは ここで歌を唄える
戦争が終わるまで 俺たちはやめろと叫ぶ 貧困がなくなるまで 俺たちは寄付をする
銀河一のFunny Bandは 理不尽を許さない だからみんなも安心して 俺たちに着いてきなよ!
お別れだ この夜も ほんとに楽しかったぜ いつかまた ここで逢おう 俺とお前の約束だからな
次のライブはいつの日か その頃には銀河一か 三次元でいちばんのロックバンドへ 目指すだけじゃ終わらないさ
お別れだ この夜も ほんとに楽しかった いつかまた ここで逢おう 俺とお前の約束だからな
ありがとう この夜が 永遠に残るように レスポールで この歌を唄おう 俺とお前の愛の歌を
La La La La La………… 俺とお前の約束だからな
今夜はこの辺で いつかまた逢おう
今夜はこの辺で きっとまたすぐ逢えるさ
俺とお前の約束だからな その日までお元気で
詩集『Nature Intelligence with SPACE YODELS』Credits
Produced / Written by Yuu Sakaoka as YODEL SYSTEM. SIDE-B Co-Produced by Koharu Takamoto(B-1, 2, 6, 9, 12), Sakura Ogawa(B-4, 7, 8,11), TORIMOMO(B-3, 5, 10), John Stewart(B-1, 6, 9, 12 = English)
Demo Track Created(Guitar, Synthesizer, E-Bass, Drums, VOX) by Yuu Sakaoka, Aaron Greenburg & Carroll Santana(Miami House Band)
Designed by Yuu Sakaoka
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2025.5.25 YODEL SYSTEM.(坂岡 優)
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yuupsychedelic · 3 months ago
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YODEL SYSTEM.『Generalbass』
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YODEL SYSTEM.『Generalbass』
1.「信じる」 2.「勇気の相違」 3.「アルファ・レクイエム」 4.「この西瓜と向日葵は誰のもの?」 5.「Live and Death」 6.「愚痴と溜息のミルフィーユ仕立て」 7.「散歩するショートケーキ」 8.「愛は知らない」 9.「離郷」 10.「もしも世界がポリスティブで出来てたら」 11.「宇宙でいちばん大好きな君へ」
1.「信じる」
ほんとうの気持ちなど 誰もわかりはしない 時にはひとり思い悩み 涙を流してもいい
季節が過ぎていくのは あまりに速すぎるから 抱えきれぬこの想いも すべて言葉にしよう
ありふれた日々が愛おしく感じる 別れた友や恋人に問う 今を楽しく生きられてるかい?
決して皆に自慢できるような 人生じゃなくても 不平不満を探すより 私らしくあるために
これから先の道のりは 最初に両手を広げて どこにでもある景色を まずは拾い集めたい
風の吹く方向など 誰も知るはずがない 思いがけないこの瞬間に 吹き抜けることもある
正義や理屈じゃ測れない わずかなアンバランス やりたいことがなくたって 自分を嫌いにならなくていい
さりげない優しさに泣きそうになる いつから私はぬくもりを 無性に求めるようになった?
決して世界に自慢できるような 倖せじゃなくても 大好きな人たちと生きてく 私らしくあるために
それさえ出来れば倖せだ 今なら本心で言える 背伸びばかりしすぎて 周りが見えなくなってた
止まらない愚痴 募る不幸自慢 心に棘が刺さってく
その場の空気が怖くて 逃げ出す勇気もなかった
決して皆に自慢できるような 人生じゃなくても 不平不満を探すより 私らしくあるために
もう過去には戻れないから 何度でも今日から立ち上がり 上手くいったこと いかなかったこと あらゆる過去を抱きしめて
大好きな人たちと生きてく 私らしくあるために
この世界は時に 皮肉で汚れているけれども 自分自身のことくらいは 素直に信じてみたって良いじゃない
2.「勇気と相違」
ふたり星空を見つめて 明るい未来を語らう そんな夢を見た日は 君との恋が終わった日
フィクションのようだった 放課後の屋上に呼び出し すべて上手くいくと思い込んでた そこに君は来なかった
小さな恋がどこかへ流れて 初めて悲しい気持ちになった
なぜに思い込み なぜに告白した 片想いのままなら 永遠になれたのに
よく晴れた日のカフェテリアで なんでもない話をする そんな夢を見た日も 君との恋は忘れず
ノンフィクションにしたいと 良からぬ想いが芽生え 気まぐれのように踏み出した あの日の僕を恨む
大きな愛に僕らは惑わされ ほんとの気持ちを置き去りにしたまま
なぜに走り出し なぜに後悔する 片想いのままなら 永遠になれたのに
クラスでいちばん人気の君を 誰もが恋人にしたいと願った 他でもない僕もその一人で いつもは叶うはずがないと 素直に諦めたのに どこで何を間違えたのだろう?
現実と非現実の些細な隙間で 僕の知らない僕がいて 大切なものを傷つけ 失望の味を知る
小さな恋がどこかへ流れて 初めて悲しい気持ちになった
大きな愛に僕らは惑わされ ほんとの気持ちを置き去りにしたまま
なぜに何度も なぜに繰り返す 片想いのままなら 意気地なしのままなら 永遠になれたのに
3.「アルファ・レクイエム」
この人は私と話したくないんだと ふいに気付いてしまう瞬間ってあるよね そうなると何を話しても無駄 心はシャッターを閉じる こんな広い世界で生きているのに こんな小さな社会に閉じ込められる ショーケースの中の人形みたく 今日も…… 不似合いなスーツとパンプスとメイクを纏う
心の底から信じていた彼が 得体の知れない×××にハマってた すぐにアパートから逃げようとしても 右手に手錠をはめられ 左足に鎖を繋がれて されるがままになるしかない あなたの欲望を受け止めるしかない 終わりを悟って目を閉じたら いつか愛したカノジョがいた
ふた周り以上も体格が違うのに 恋人は一瞬で伸びてしまった インスタに上がってた筋肉自慢 いざという時には役に立たない 騒ぎを聞きつけ響くサイレン 真夜中に咲き誇れカーネーション 憂鬱も理不尽も聞き飽きた 愛の名を騙る星人Aよ 地獄で震えて眠れ
その手を握るから 楽になって良いんだよ ゆっくり休んでね さよなら大好きだった人よ
4.「この西瓜と向日葵は誰のもの?」
テーブルの上に並んだ この西瓜と向日葵を 誰にも見つからないように 塩と胡椒でいただいて ふたりでにっこり笑いましょ
テーブルの上に並んだ この西瓜と向日葵を 内緒の話で切り分けて 残りは僕らでいただいて すべてをこっそり貰いましょ
テーブルの上に並んだ この西瓜と向日葵を もしも社会が見つけたら メディアの首をいただいて 部屋にしっかり飾りましょ
テーブルの上に並んだ この西瓜と向日葵を あいつとこいつの真似をした 小物の土産にいただいて 詭弁ですっぽり覆いましょ
5.「Live and Death」
ベッドに横たわっているだけで 一日が過ぎていく 同年代のみんなはきっと あくせく働いているというのに 私だけ取り残されそうで 不意に切なくなった
どうして普通にやれないの? なぜ普通になれないの?
何度も自問自答してきた言葉が この胸深くに突き刺さり もう抜けそうもないや だからナイフが刺さったまま 生きていく
他の誰かを傷つけるくらいなら 自らにひどい言葉をぶつけて 誰にも好かれないようにすれば いつかきっと孤独になるし 社会にも迷惑をかけずに 静かに死ねるね
やさしくありたかった あたたかくありたかった 落ち着く時間は何処にもなくて 家族にも甘えられず 恋人とも距離を置き始めて 本音を忘れてしまった
あなたの本音がわからないよ 思いの丈を喋ってごらん
やりたいことを無理と決めつけ 自分の想いは強い力で捻じ曲げた 私の求める私を演じ続けたまま 死んでいく 激しく
人生という芝居を演じるのは もう疲れたよ
突然頭を殴られたように 心にぽっかりと穴が空いた あれから少し頑張ったけれど もう頑張れなかった 仲間を傷つけ 自分も殺してしまった すべて失った後にどんな言葉を重ねても 耳を傾ける人など誰もいない
現代という病に侵され 誰もが思い悩む季節の中で 最初で最後のダンスをしよう これが駄目なら死んでもいい 終わった夢の幻だから
突き刺さったナイフや 縫い痕から溢れる血 そして涙に沁みゆく人生 死んだ気持ちで 生きてみるよ
6.「愚痴と溜息のミルフィーユ仕立て」
今日も何もない一日が終わってく そこにあるのは愚痴と溜息 せっせと全部挟み込んで ミルフィーユ仕立てにしてしまおう
結構好きなあなたと どうでもいい君と さっさと消えてほしい奴らを ミルフィーユ仕立てにしてしまおう
現実という名のカオスは 嫌なことばかりだよね 嘆いてもしょうがない どれだけ今をはしゃぎ飛ばせるか
やっちゃえやっちゃえやっちゃえ 明日のことなど どうでもいい
ほんじゃらほんじゃらほんじゃら 社会のことなど どうでもいい
Who Baby 私が良ければそれでいい ぜんぶ自己責任さ
真夜中に始まるリンチパーティー 羽目を外して暴れよう 嘘まみれのソーシャルメディア あらゆる批判は自分の鏡だよ
説教ばかりの上司や兄ちゃん 己の顔をよく見てみな 狂った顔をしてるじゃないか 愚かな羊たちの群れよ
センチメンタルな気分になって シーシャに入り浸る若者 CBDで気持ちよくなれば どんなに汚れた世界もFeel So Good
ありったけの悲しみが 突然心に溢れて 繁華街を彷徨う少女の その表情は晴れやかに感じた
やっちゃえやっちゃえやっちゃえ 生き残った奴が 正しいんだ
ほんじゃらほんじゃらほんじゃ あいつのように 壊れちゃえ
Who Baby 人間だって生き物だ 鎖に繋がれるな
Ah 夢幻の宇宙が 目の前に広がってるよ 身体の感覚は朧げで 天に召されそうだ 助けて!
やっちゃえやっちゃえやっちゃえ やっちゃえやっちゃえやっちゃえ やっちゃえ!
ナツキ印の人形は 今日もベッドで静かに眠ってる
今日も何もない一日が終わってく そこにあるのは愚痴と溜息 せっせと全部挟み込んで ミルフィーユ仕立てにしてしまおう
やっちゃえ 壊しちゃえ! イカれた世界を 私もう壊れたよ
7.「散歩するショートケーキ」
ある朝、目を覚ますと ショートケーキが散歩してた 何度目を擦っても 手足を生やした君がいた
何回、声をかけても ショートケーキは止まらない いちごに手をかけても びくともしなかった
こうして僕らは 不思議の味を知る 次の日クラスで もし笑われたとしても
子どもの頃に見たものが 今の僕らを作ってる 夢をあきらめず 否定せず 誰より大きな未来を掴もう
I will make my dreams come true そのままでいい
ある夜、窓の外を見ると 小さな妖精が見えた 手招きするような仕草に 僕は吸い寄せられた
どこまで、君を追いかけても その距離は縮まらない 家族の呼ぶ声が 現実に引き戻した
いつしか僕らは 不思議を嘲笑い かけがえのない星を そっと手離してしまう
子どもの頃を振り返り 今の僕らを見てみると 夢をあきらめ 否定して 何故こうなってしまったの?
それでも今を生きるんだ 前を向いて生きるんだ 愚痴を吐かずに生きるんだ 自分なりに夢中で生きるんだ
I will make my dreams come true そのままでいい 僕のままでいい
散歩するショートケーキ 空飛ぶビーフステーキ 世界はいつでも複雑怪奇 僕らは明日も青息吐息
子どもの頃の僕に 自慢できるような生き方は きっとできていないけど これはこれでいいと胸を張れる そんな人生を歩むんだ
子どもの頃に見たものが 今の僕らを作って 夢をあきらめず 否定せず 誰より大きな未来を掴もう
I will make my dreams come true そのままでいい
やるだけやればいい やらない後悔より やる後悔を
8.「愛は知らない」
この世界が心底 嫌いな君へ
放課後の体育館裏 人気もまばらな倉庫 ただひとつの私の居場所 コンクリートが友達
ここから抜け出そうと オーディションを受けた 家族も透明で 東京へひとり来た
お金もないし家もないけど もう帰る場所はない 地元へ戻ったところで きっと笑われるだけだし
愛なき暮らしを続けるより 愛なき街の方がいい すれ違う誰もが知り合いより 他人同士の方がいい
ずっと私に���み付いてきた 地元の空気が嫌いだった 家族も同級も教師も全員くたばれ 私に構うな
あれから何年かして なんとか生きてる アイドルにはなれず ひたすら影暮らし
ポリコレがどうとか セクハラがどうとか 世間は色々言うけど いざ現場を見ても 誰も知らんぷりをする
やっとできた友達を 私は守れなかった 自暴自棄の女を見たところで 手を差し伸べるのは屑野郎だけ
愛さえあればと願っても 愛が偽物の時もある 理想だらけの虚構より ひとつの希望がほしい
ずっと私に染み付いていた 負け犬根性が嫌いだ 今更やっと気付いて踏み出したくても 時が流れすぎた
青春したかった 普通になりたかった
見上げればコンクリートジェイル いつまでもロンリネス 虚飾だらけのコモンズ 政治家たちの語るフェアリーテイル
この世界は愛を知らない 正義も優しさも知らない 誰かを守る資格もない そして誰かを咎める権利もない
愛を知るためにこの街に来たのに 愛が怖くなってしまったよ 政治も宗教も意地悪も懲り懲りだ もう自由にさせて
やりたいなら他でやってよ 心の渇きは癒えない
この世界が心底 嫌いな君へ
9.「離郷」
見えなくなっていく ふるさとの景色よ 時折抱きしめてくれ 淋しい時くらいは
荷物は先に着く 僕だけ追いかける まだ見ぬ明日に幸運あれと さよならに名前をつけた
卒業式の終わりに 君から貰ったボタン ポケットの中で握りしめて 電車は橋を渡った
新たな世界へ旅立つ日は 空は青い方がきっと良いだろう もうひとつだけわがままを言うのなら 恋人や友達と一緒が良いだろう
もう泣かないと決めたのに 涙が止まらない
近づいてくる 未知なる暮らしよ いつかは慣れるのかな 不安が募っていく
心のベルが鳴り 急ぎ足で駆け出す 春の陽気が眠りへと誘い さっそく向かい風が来た
遠距離恋愛はできないと 好きなのに別れた 後悔の雨は今も止まないけど ふたり幸せになるために
新たな世界へ旅立つ日は 予定を立ててからの方が良いだろう もうひとつだけ忠告するなら 電車の時間は確認した方が良いだろう
ひとりでやるんだと決めたのに 僕は未熟だ
咲きかけの桜の下にいる ビール片手に酔っ払う男たち でも表情は晴れやかで あの人たちなりに幸せなんだと 羨ましくなった
新たな世界へ旅立つ日は 笑顔の花を胸に携えた方が良いだろう もうひとつだけ言えるなら すべてを投げ捨てない方が良いだろう
退路を断つのは一見美しい ただ時が経てば経つほど もう戻れなくなるから 孤独が好きな人などいない
新たな世界へ旅立つ日は 空は青い方がきっと良いだろう もうひとつ望めるのなら 程よく暖かい方が良いだろう
ちゃんとするって決めたから 何度転んでも みんなに声かけながら ここから歩き始める
10.「もしも世界がポリスティブで出来ていたら」
このまっさらな大地に 新しい街をつくろう 住居にオフィスに町工場に 電気や水道も忘れないで
一時停止ボタンを外せば たちまち家が立ち並ぶ そういや道はまっすぐ引けたかい? 曲がった道は渋滞の元……
もしも世界がポリスティブなら すべてはあなたの思うように ビルはにょきにょき生えて 東京タワーにピラミッド 凱旋門もひとつの街に
このまっさらな大地に 遊園地をつくろう コーヒーカップにメリーゴーランド ジェットコースターも忘れないで
ドリンクショップにレストラン お土産屋さんも欲しいよね みんなの笑顔が明日へのエナジー 描く未来は夢の国
もしも世界がアミュエーターなら すべてはあなたの思うように ゴーカートにバンジー サファリパークもひとつの世界に
ポリスティブもアミュエーターも ゲームの中の世界 だから夢で終わらせるのかい?
あきらめない夢は終わらない 憧れの人の言葉を胸に刻む
未来の世界を君に繋ぐために 僕はどんなに転んでも立ち上がる もしも明日が雨だとしても 明後日が天晴れになるように前へ進んでく
愚痴なんか言ってもしょうがない 終わったことを嘆いても始まらない
嵐の夜も 淋しき朝も ぜんぶ抱きしめて 今日を生きよう
11.「宇宙でいちばん大好きな君へ」
片想いだと思ってた 一年前の夏 君は突然声をかけてきて 夏祭りへ僕を誘った
夜空に花火が舞う その瞬間 君はそっとキスをして 僕に告白した
隣で眠る天使は 最愛の君だよ ずっと続いてほしい時間 倖せがふたりを包む
世界でいちばん大好きな人 ようやく出逢えたから どんな強い雨に降られようとも その手は二度とは離さない
世界がたとえ終わっても 愛する君を見つけ出す 人間は愚かな生き物だけど この愛は嘘じゃない
隣同士の席になり 一気に縮まる距離 修学旅行の自由行動 思えばきっかけだったよね
普段は無口だけど 話すと意外に饒舌で ふと微笑む表情がかわいくて 気づいたら好きになってた
大人になって しばらく遠距離になり 年に一度しか会えないぶん より愛を確かめ合った
世界でいちばん大好きな人 恋が愛に変わっても あの頃のように熱くなくたって ぬくもりで抱きしめればいい
世界中にこう伝えたい 僕の恋人は最高なんだと いくつになっても変わらぬ愛で ふたりぎゅっとしたい
空港でひとり見つめた朝焼けに 君の面影を感じた 何度も会いたくなったけれど 君には夢があるから 僕なんかに付き合わせちゃ申し訳ない ある時我慢できなくなって 正直に打ち明けた そんな僕を抱きしめてくれるのは 世界で君だけ だから僕も君がつらい時は この身体いっぱいに愛を伝えたいよ
愛は世界を変える力がある 愛に嘘はつけない 愛よ僕らを包み込んでほしい 愛が宇宙から消えても
世界でいちばん大好きな人 ようやく出逢えたから どんな強い雨に降られようとも その手は二度とは離さない
夜明け前の僕らへ 未来はきっと明るい
YODEL SYSTEM.『Generalbass』Credit
Produced / Written by Yuu Sakaoka(YODEL SYSTEM.) Co-Produced by Koharu Takamoto, TORIMOMO, Yurine, Sakura Ogawa
Demo Track Created(Guitar, Synthesizer, Bass, Drum, Programming etc...) by Yuu Sakaoka, Aaron Greenburg & Carroll Santana(Small Band)
Very very very thanks to my friend, my familly, and all my fan!!
2025.4.2 YODEL SYSTEM.
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yuupsychedelic · 6 months ago
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詩集『わたしのエネミー』
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詩集『わたしのエネミー』
1.「僕達洗練人間」 2.「洗練人間飛翔せよ」 3.「洗練人間たちの帰還」 4.「惑星キーラと星雲ホノスで出逢った友の話」 5.「夢見る機械と夢を見られない私」 6.「ただいま」 7.「大丈夫と言わないで」 8.「ある居酒屋のカウンター席で」 9.「ふたりのいちばん長い一週間」 10.「生きたい」
1.僕達洗練人間
地球初の異次元ロケットに乗って まだ見ぬ世界へ君と出逢いに行こう そんなに心配しなくても如何にかなるさ 太陽系の引力から離れた僕らなら
言葉にできない形のモンスター 特撮番組のようなヒューマノイド 浮遊する構造物で出来たビル群 音楽は五線譜の外を舞い踊る
ヒーロー番組のような正義は作り物だから 目に見えるものと目に見えないものと 生まれたての感性で 蒼く光る星空を見つめ彷徨う
この街の元素は希望とまだ見ぬ言葉だ 空気と水と炎じゃ説明できない そんな惑星の都市が僕らの最前線
地球宛の交信は 誰にも聞こえない
言葉も仕草も通じない なんの文化もわからない 意思があるかも見えてこない 未知なる世界でふたりぼっち
あと食糧はひとケース 異次元ロケットの燃料も切れた マトノミオのチェキは連れてきたのに おにぎりとカップ麺は忘れた
SOSはもう百万回以上伝えたけれども 青二才の僕と素直な君が この世界を生き抜いてやろうじゃないか
銀色に輝く夜空に林檎の舟は舞い 八十メートルもある怪獣が光弾を吐く ヒトはこの世界では蟻未満 それでも僕らは旅を終わらせない
ふたりの名前は…… 僕達洗練人間
この惑星の大衆酒場で元人間に出逢った いつか地球連邦に見捨てられたらしい 世界は意外と狭い マスクを外した素顔は 憧れのアイドル
いつか僕らが異次元ロケットを元通りにして 地球という故郷に還るその日まで どんなに涙と怒りに溺れようとも ヒトという絆を信じて立ち上がる
僕達洗練人間 僕達洗練人間 僕達洗練人間 僕達洗練人間
見捨てられた者同士だから 何も失うことはない 空の彼方にある虹の向こう側へ 最前線から
次元の穴をたしかにこじ開ける日まで 生きようぜ 生きてやろうぜ
2.洗練人間飛翔せよ!
異次元宇宙のジャンクヤード 規格も用途も未知なまま 太陽系の先遣隊 未知なる使命を帯びて
起動せよ 飛翔せよ 銀河を超えてゆけ
嗚呼 いとしの地球製メカニック 銀河中の知恵を借りて もうすぐ帰還する
この世界で最初に出逢った友は コロニーの知恵を授けてくれた 怪獣に宇宙人に生物現象 君がいなければ生き残れなかった
新たな街が生まれ日々消えていく 名もなき惑星が炎に包まれる 政治も文化も生命も溶け出して 声なき涙を見知らぬ誰かが踏み躙る
起動せよ 飛翔せよ すべてを伝えるため
さあ 最後の仕上げをここに始めよう 銀河中の知性を載せ 地球へ帰還する
新たな旅の始まり 何者でもない愛を守るため ギアを上げろ!
ライト兄弟の気持ちがわかった気がする 宇宙港の先端で地面が見えた時 生まれて初めて死を覚悟した
それでもやらねばならぬと ここに決めたのだ 大粒の汗と涙を拭い 生きるために闘う
さあ いとしの地球に還ろう 単位のない速度に乗って 君に逢いにいく
どんな結末が待とうとも 洗練人間の誇りをかけて これこそが僕らの青春と誓い 運命を信じ駆け出す 自由な朝の白鳥のように 星空の海を越えてゆけ
3.洗練人間たちの帰還
いくつかの星雲を越えて 夢にまで見た蒼き星が見えてきた ツギハギだらけのロケットは なんとか僕らを支えてくれた
かつてのアイドルはあの銀河に残ったけれども たくさんの文化と知恵を背負い この大いなる旅の終わりに 最後の試練に挑む
成層圏で燃え尽きなければいいが ずっと心配していたんだ まだ見ぬ星のまだ見ぬテクノロジー 僕らの勇気が試される
何度目かのワープも無事だったから 最後もきっと問題ないだろう そう信じれば信じるだけ 上手くいく確率も上がっていくはず
この翼に愛を託して 僕らの夢の終わりを飾ろう 母なる大地に降り立つ時 何億光年ぶりのキッスをしよう
地面に降り立った時 少し強い衝撃が加わり 僕は身体に痛さを感じた それでも隣の君のため
数分の後にハッチを開けば 今ここが海の上と気付いた 僕らは救難信号を出して この時代の人たちに生存を伝えた
VTOL機で旅立ちの場所へ やっと降り立った僕らは立てなかった それでも鳴り止まぬ拍手の声が 疲れた心に染み渡る
正直生きて帰れるとは思わなかった もう帰れないと思ってた 君と二人で戻れたんだ 現実を噛み締める度に想いが溢れた
ありがとう この宇宙船(ふね)
次はこの人類への復讐を 大声で語り継ぐ番だ あまりに計画的でかなり無謀な 僕らの立派な旅を
その前に今夜は君と ゆっくりしよう
4.惑星キーラと星雲ホノスで出逢った友の話
ある旅の途中 惑星キーラに立ち寄った 地球にしかない物資を運ぶ仕事 これが初仕事だった
チョコレートのような大地が見えて ヘリポートに降り立つと なんともいえない声を出しながら 私を歓迎してくれたキーラニアン
しょうもない冗談や なんでもない会話 人によっては すぐに忘れることもあるだろう
でも私はなんとなく覚えている 翻訳機なしでも伝わる言葉や よく見るとかわいいマスク越しの顔 そして忘れられないユーモア
別れ際に隣の惑星にいるらしい 歌い手の名刺を渡してくれた 名前はわからない
惑星キーラを旅立ち しばらく宇宙を散歩した そろそろ仕事をしたかった時に あのキーラニアンから電話が来た
「私の同期なんです」 「いつも半ズボンを履いてて」 そんな紹介を聞いてるうちに とりあえず引き受けることにした
屈託のないその笑顔と 圧倒的な身体能力 星雲ホノスのホノージャは 私を熱烈に出迎えてくれた
ただキーラニアンは何も教えてくれなかった 愛があまりに強すぎることや ドキドキさせられる言葉 そして気の置けない友人たち
はしゃぎすぎて声が枯れた 忘れられない夜 ところで仕事ってなんだろう?
何十年が経った今も ふたりから連絡がある 星間宅配人を引退してから 星を越える手段を失ったけれども またあなたに逢いたい
古くからの友にお願いして メッセージをふたつの星に飛ばせば ひょっとして気付いてくれるかも とにかくやってみることにした
惑星キーラと星雲ホノスの友へ 私はここで元気にやっている もし良ければ地球に遊びに来て 友達を連れてきても良いから
しばらく何も答えがない どこかで撃ち落とされてしまったのか?
そう思っていたら…… いつか聞いた声 ようこそ地球へ!
5.夢見る機械と夢を見られない私
今朝のワイドショーはどこも同じ 夢見る機械の発明 年老いた科学者が高笑いしながら その凄さを雄弁に語った
夢見る機械と 夢を見られない私
私に夢を見させたら 認めてあげるわ
何年間かの狂騒の後に やっと手にした使用権 いくつかのデバイスを身につけ 見たい夢を機械に語った
夢見る機械と 夢を見られない私
金持ちになりたい 人格者になりたい 世界の王になりたい あなたに愛されたい
私に夢を見させたら 許してあげるわ
虹の膜が歪んでいく 身体に何かが突き刺さる 幻想を黒に塗りつぶされたまま 苦しみが心を華やかに覆う
目が覚めたとき私は 金持ちで人格者の王様 あなたからの愛は無限大 それでも何かが足りない
夢見る機械が欲しいわ 夢をもう一度見させてくれ こんな欲望は誰かにくれてやる もっと普遍の幸せを
まるでアヘンのような中毒性 繋がったままの透明パイプ 自由な夢に憧れた 私は世界でいちばん愚か者だ
夢見る機械と 夢を見過ぎてしまった私
どこかへ連れていけ いっそ殺してしまえ ジャムを塗って食べてくれ その辺に捨てちまえ
6.ただいま
何年も連絡を取らなかった 連絡先も変えた ひとりになることを選んだ そうあるべきだと思った
僕なんか幸せになっちゃいけない 僕は生きてちゃいけない 僕には何もできない 僕が君を好きになっちゃいけない
土砂降りの夜に突然駆け出したくなった 街中を大声ではしゃぎながら叫びたくなった
水がTシャツを滴っていく 言葉は夜の闇に溶ける いちばん逢いたいひとは もうこの世にいない
僕はもうひとりだ
翌朝会社を辞めた 退職代行を使った 上司の首を取った 春に会社は倒産した
僕は部屋を追い出され 心も身体もスカンピン 綺麗なスラムで生きるうちに ここが居場所と気付いた
あれから何年か経った白い雪の降る夜に 公園でゴミを漁っていたら誰かが肩を叩いた
途端に泣けてきた 涙が止まらない 身勝手に選んだ道の先に 倖せなどないと知った
僕はもうひとりじゃない
誰かに悪口を言われたり 誰かが右足を払ったり 魑魅魍魎が蠢く世界だけど 全部疑わなくてもいい 教えてくれたのは大切な君だった
途端に泣けてきた 涙が止まらない 何にもできないまま 時を重ねる愚かさよ 風よ応えてくれ 何処へ向かえばいいのか?
それでも君がいるから なんでも出来る気がした 二度と離さないよ
僕はもうひとりじゃない このドアを開けて ……ただいま
7.大丈夫と言わないで
大丈夫なんて言わないで 君が平気じゃないと知ってるから 大丈夫なんて言わないで あまりに便利すぎるから
見えない魔法のように みんな使ってる 大丈夫という名の 呪文のチカラ
本音はつらくても 心の中はきつくても そう声に出すことで やれる気がした
でもとっくに気付いてるよね もう頑張れないこと そんな時は 思い切って止めてみよう 何かが変わるはずだ
大丈夫なんて言わないで もう無理なんかしなくていい 大丈夫なんて言わないで 周りの目なんか無視していい
人生はジェットコースター 浮き沈みだらけの道 時には自分なりにやってみよう
そうすれば心も軽くなる いろいろ考え過ぎなくていい 時には好きにしてみようよ
風邪にインフルに腱鞘炎 それでも仕事は休めない 満員電車に遅延天国 心に怒りの嵐が舞う
みんなの目が怖く�� 一歩目が踏み出せない そんな時こそ 思い切って進んでみよう 誰もが“私”というドラマの主人公
大丈夫なんて言わないで 自分の感情に蓋をしなくていい 大丈夫なんて言わない 言うべきことはちゃんと言っていい
社会はロールプレイング 誰もが私を演じてる 時には台詞を塗り替えてみよう
そうすれば次の幕が開く やりたいことをやるだけだ 時にはスキップしよう
人はいつ死ぬかわからない
大丈夫だよ…… 大丈夫じゃない…… 大丈夫かな…… 大丈夫そうだね……
誰かの世界を塗りつぶしてきた 無責任な言葉に まっさらな楔を打とう
大丈夫なんて言わないで 大丈夫なんて思わないで 大丈夫なんて誤魔化さないで 大丈夫なんて壊れないで
人生はジェットコースター 社会はロールプレイング
茶番だらけの小さなこの世界で 私だけの大きな旗を掲げよう 大丈夫に囚われないで 時には好きにしてみようよ
8.ある居酒屋のカウンター席で
ターミナル駅の高架下 五十年前から続いている この居酒屋のカウンターは 私が私になれる場所
口うるさいタレント 現実的じゃないスケジュール 今夜は愚痴と懺悔に花を咲かせて 明日が来るのを待つ
一杯目は生ビール 二杯目はハイボール 最初は盛り合わせ 次に鶏皮
ちょっと酔い始めたら 名物のビビンバ 最後に大将特製のカクテル そんな夜が私の幸せ
十年前からこの事務所で いろんな原石を見守った 時には苛立つこともあるが 何気ない言葉に救われた
芽が出なかったアイドル 良いものを持っていた俳優 新たな道へ送り出す度 「私がいけなかったのか」と後悔する
華やかな世界だからこそ その裏には影が強くなる それでも明日を夢見る者たちが 絶えないのは光があるから
いつしか後輩やも恋人ができて 東京暮らしにも慣れたけど 年末の二十時間労働の終わりには この店でビールを飲まなきゃね
そうやって私は私なりに 自分の感情を咀嚼して この世界で私らしく あなたの幸せを願い続ける
いつだってそう 銀幕やステージ 初めてあなたが立った日に これからどんな道を歩み 星を掴み取る姿を想像するんだ
一杯目は生ビール 二杯目はハイボール 最初は盛り合わせ 次に鶏皮
ちょっと酔い始めたら 名物のビビンバ 最後に大将特製のカクテル そんな夜が私の幸せ
タレントの話はしないけど なんでもない愚痴を話す場所 ここは昔ながらの居酒屋 私の大好きな居酒屋
9.ふたりのいちばん長い一週間
僕にちょっと勇気があるなら この沈黙はきっと存在しないだろう 手を繋いでも何故だか冷たくて 手を離すと無性に淋しくて ふたりの距離感が掴めなくなる
思い返せば小学生からの癖 僕らはあの坂道を登って 海の側の学校へ行く
帰り道は小さな喫茶店に寄り道して コーヒー抜きのカフェオレを飲んだ
バレンタインは手作りのチョコ ホワイトデーはあの店のクッキー クリスマスは街でショッピング 誕生日はお互いの家でゆるパーティー
誰かの噂になるためじゃなく いつしか君を本気で好きになってた でもクラスに流れた噂を聞いた瞬間 すべて終わったと思い込んだ
もしもあの日に戻れるなら 僕に「ちゃんと向き合え」と伝えたい
一緒に通学しても何も喋らず 玄関からは友達同士に分かれてく そんな数日間を過ごすうち 僕らの噂は拡散して LINEに「明日からはいいよ」とメッセージ
クラスでもぼーっとしがちな僕を見かねて 共通の親友がご飯に誘った時に言った 「そろそろ素直になったら?」
次の日の朝に前を歩く君を見つめて 必死に言葉を探してもやっぱり言えなかった
照れた時に見せるくしゃっとした笑顔 気が緩んだ時にふと出る博多弁 トマトを見るとそっと渡してきたり よくわからない問題で間違えたり
そんな君を他の誰かが好きにならないなんて 「絶対おかしいだろー!」と浜辺で叫んだ 誰にも見られていないと思ってたのに ふと気配がして振り返ったら君が泣いていた
出逢ってからちょうど10年のある冬の日に 僕らは初めて抱きしめ合った
「あなたは信じてくれると思い込んでた」 「ごめんなさい、僕のせいで」 「でも、やっと気づいた。私、好きみたい」 「先に言われちゃった」 「ちゃんと言葉にしないとわかんない」 「僕も君が世界でいちばん好きだ」
曇り空に隠れた夕陽が 白鷺のように羽ばたいた 聡明な碧と純情な紅に照らされ 僕らは永遠になる
翌朝からふたりは手を繋ぎ合い チャイムが鳴るまで離さなかった もちろん噂にはなったけど そんなのどうでもいい ふたりでいられるなら 僕にちょっと勇気があるなら
10.生きたい
生きてりゃドジばかり 仕事すりゃミスばかり 死にたけりゃ死ねばいい どこかで誰かが言ってた
何もせずに生きられたら なんて幸せなんだろう 実際に何もしなかったら 皆あれこれ言うのに
川の流れに流されまいと 小さな枝にしがみつく私を 誰かが力づくで 殴ろうとする
離してよ 離さないでよ
口を開きゃ愚痴だらけ 文字を書きゃ不満だらけ カネさえあればの人生に 肝心のカネがない
もし誰かのせいに出来たら なんて楽ちんなんだろう 無機質に敷かれたレールの上は きっと居心地悪いのに
悪い奴になるまいと 土俵際で踏ん張る私を 誰かが甘い言葉で 堕とそうとする
構ってよ 構わないでよ
優しい言葉に惑わされたり 厳しい言葉に縋ったり 人間不信は加速中 私の人生は五里霧中 誰も責任取らないこの社会 しょうもない責任押し付け合い どうして大人になれないの? なんでこんなに間抜けなの? 私の言葉はぐるぐるぐるぐる 赤道直下を行進中
私が私を生きるため こんなに汚れても 誰も振り向かないなら 生きてる意味がないね
生きたい ボロボロになっても 生きたい 老人になっても 生きたい 恋を知らなくても 生きたい 人が信じられなくても
川の流れに流されまいと 小さな枝にしがみつく私を 誰かが力づくで 殴ろうとする
そんなあなたの手を取り ある晴れた空に向かう
人は何歳からでも生まれ変われる たとえ何回転んでも また起き上がればいい 今の私の気分で 行きたいと思えりゃいい
詩集『わたしのエネミー』各種クレジット
Produced by 坂岡 優 & 蒼乃彗星
All Poetry Written by Yuu Sakaoka Brain by Koharu Takamoto, Sakura Ogawa
Words “僕達洗練人間” = “We Are Smart Human” references by 村井 優(櫻坂46) Dedicated to 櫻坂46, moonriders, 的野美青, 増本綺良, 大沼晶保, 田村保乃, ウルトラマン, メフィラス星人, バロッサ星人, 金城哲夫, 石堂淑朗, THE ALFEE, 細野晴臣, 高橋幸宏, 大滝詠一, 加藤和彦, 水野あつ, 星新一, 伊藤計劃, 今敏, ルネ・マグリット, 友人A, 知人諸氏, その他多数……
Designed, Edited, A&R by Yuu Sakaoka
Management by G.Slope & Hill's Planet
Very very very thanks to my friends, my family, and all my fan!!
2024.12.29 坂岡 優
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yuupsychedelic · 10 months ago
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詩集『人生と演劇』
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詩集『人生と演劇』
1.「夜と演劇」 2.「あなたと演劇」 3.「ドレスと演劇」 4.「旅と演劇」 5.「僕と演劇」 6.「秋と演劇」 7.「演劇と風」 8.「演劇とマス」 9.「演劇とはかない」 10.「演劇とあきない」 11.「演劇と街」
1.「夜と演劇」
終演後の街はもう暗く、 車内も人はまばら。 言葉にならない余韻の中で、 私は台詞を反復する。
カーテンコールが終わる頃、 ひとりの眼を見つめて、 一瞬に涙を認めた。
この劇団はもう終わる。 明日はここにいない。 サヨナラも言えぬまま。 キャラバンは街へ消える。
風の中へみんなの宴は、 静かに溶けていく。 誰の声も聞かぬまま、 明日は別の場所で。
サヨナラも言わぬまま。 キャラバンは夜へ消える。
ありがとうも言えぬまま。 キャラバンは時に消える。
2.「あなたと演劇」
私の憧れた先輩、 ずっと追いかけてた先輩、 彼が「部活を辞めたい」と言った日、 未だに忘れもしない。
誰に聞かれても、 部長が問い詰めても、 虚ろな目のまま、 どこかを見つめていた。
もう数ヶ月が経って、 誰も先輩の話はしない。 でも、私は覚えてる。 数日後に転校していった先輩の噂、 もう聞かないけれども。
あのアイドルのオーディション、 親にも友達にも内緒で、 初めて応募した。
テレビに出るような人になれば、 先輩は帰ってくるんじゃないかって。 詩的でも激情でも、 なんでもなくたって、 私はアイドルになる。
やりたいことはこれから見つければいい。
広告を見た日に浮かんだ���問、 やっとわかった。
生きる意味。 生きる価値。 生きる……
3.「ドレスと演劇」
ふだんの私にはなれない、 あなたになりきって。
大きな声で叫んだり、 普段言えないことを伝えたり、 そんな非日常感に憧れ、 私は役者になりたいと思った。
あの娘が着ている、 ドレスには手が届かなくたって、 あなたへのラブレター、 最初に渡された日、 ここで生きてくことを決めた。
憧れた私じゃなくても、 夢は無数に分岐して、 いつか描いた道のりが、 突然目の前に現れる。
世界はいつも残酷で、 言うことなんか聞かないけど、 それでも私は素直に、 愛のままに。
咲かせろ、リアリズム。
4.「旅と演劇」
あの頃は旅をするたびに、 街に劇団があって、 夜になると素敵な劇を観られたものだ。
名もなき役者と、 天才作家たちの宴。 次もまた観られるかと劇場を訪れると、 もう別の劇団が構えてた。
たとえば海の見える街で、 かつて映画館だった劇場。 たとえば昔栄えた町で、 かつて盛場だった劇場。
アングラの名を借りて、 誰もが明日の光を求めてた。
埃を被ったマネキンに何かを問うても、 誰も何も答えないと私は知っている。 それでも世界は今日も回り続けて、 誰かの夢を無作為に拾い集めようとする。
さらば役者たちよ、 さらば素敵な劇団よ。 あなたたちの描いた虹は、 私が忘れない。
一度きりのロマンスは 愛の名を借りた幻想。
5.「僕と演劇」
学校へ行きたくない日は 女優志願の姉に連れられ、 劇団の稽古を静かに眺めてた。
朝から深夜まで 僕の知らない世界が、 目の前に広がる様を観るのは 楽しかった。
でも本番を観るのは嫌いで、 大人と呼ばれる年齢になってからも 一度も観劇したことがない。
未完成なものが好きなのは、 保育園だった頃からの癖。 完成したら後は壊れるだけ、 ちょっぴり可哀想な気がした。
スーツをしっかり着る男も、 ドレスをきちんと着こなす女も、 どこで生まれたのかわからない生物も、 自然の中に佇む擬人化された君も、 そして、それを見つめる僕も。
9時から6時まで今日も僕は、 上司に怒られながら仕事をする。 後輩にゃ出世で先を越されたが、 世の中には上司になるよりも大事なことがある。
誰かの上に立つよりも、 僕は僕の人生の方が大事で、 とっくに亡くなった姉の後を追い、 週末はこのステージに立つ。
髪を切れと言われても 僕はこのステージのために髪を伸ばす。
6.「秋と演劇」
雨上がりの舗道に ぽつんと取り残された水溜りが、 まるでクラスメイトのAのようだと 友人の誰かが言う。
僕はそれを否定する言葉が出ず、 ひたすら唇を噛み締めるしかなかった。
秋が来る頃、 高校で文化祭があると聞いて、 僕はAにある役を演じないかと誘った。
ずっとAを見つめてきたから BにもCにもなれると知っていた。 誰かが決めつけなければ Aは誰にでもなれると知っていた。
人はほんの一言で変われる、 きっかけがある、 もしその一瞬が僕なら、 ありきたりな言葉でもいい、 僕だけの言葉で。
愛という名のシャワーで 君の心を融かそう。
AがAのままで居られるように 僕がこの手を握るから。
7.「演劇と風」
どんなに君が歴史になろうとも、 私が思い出させるから、 「老いた」なんて言わないで、 その手を握るから。
風に吹かれるように、 社会はゆっくり変わって、 たしかに君を、 過去のものにするけれども、 精神に埃を被らぬうちは、 きっと現在を投影したまま、 そうやって生きる。
ロマンティシズムの塊を、 人間と呼ぶのなら、 君が若かった頃の写真を切り取って、 目の前に貼り付けたい。
まだ死んでないじゃないか、 安いバーボンに溺れるくらいなら、 ラーデンシュタインに、 ローガン伯爵に、 君にしかなれないアイツを、 死ぬまでに再び演じてくれよ。
そうさせなきゃ、 ここで手を握っている意味などない、 私だって、 君に惚れ込んだんだから。
一度は憧れた人だから。
これ以上、 好きに筆を入れさせないでくれよ。
8.「演劇とマス」
最初はほんの気まぐれ、 人生はやさぐれ、 そんな私の戯れ、 あなたに明け暮れ。
いつしか劇も大きくなり、 髪はちょっと伸び、 メイクは綺麗になったけれど、 それでもふと微笑む瞳は、 あの頃とちっとも変わらない。
あなたの劇を見て、 あなたを好きになり、 私は大人に変わってった。
大きな仕事を任され、 しばらく行けなくなっても、 私はあなたが生き甲斐、 ずっとそうだと信じてた。
ある日、友達からのLINE。
彼の安寧を奪わないで。 ふつうに生きる権利を憎まないで。
9.「演劇とはかない」
この一瞬がすべてを台無しにしてしまう。
たった一音…… たった一秒…… いつかの夏の影。 踏みしめて。
「コメディエンヌ」と言われた同級生が 効果音を持ってきた。 いつも朗らかな少女の真剣な眼差し。
絶対に失敗は出来ないと 何度も練習して 僕のいない日は後輩にも委ねて もしもに備えた。
でも本番はまさかの影が付き纏う。
永遠に終わらぬ読み込み、 舞台はすぐそこまで進んでく。
君の落胆した表情が今も忘れられない。 プロになっても時折夢に現れるんだ。 ひと夏の努力を無駄にした十字架。
「君だけのせいじゃない」と皆は言うけれど、 それでも、 何か出来たはずだと、 心の中には消えないかさぶた。
君へのかさぶた。 青春という名前のかさぶた。
10.「演劇とあきない」
愛がはしゃぎだす、 この共鳴の中に、 ふたりは抱きしめ合う、 夜が明けるまで。
正解なんてない、 このエチュードが終わるまで、 悲しみに任せて、 抱きしめ合えばいい。
そんな芝居すら、 誰かが決めたもの、 私たちはドールハウスの中で、 夜明けまで、 愛を演じていく。
そうやって生きてきて、 こうやって笑ってきて、 ああやって泣いてきて、 どうやって生きるのか。
11.「演劇と街」
私の街に、 新たな劇場ができた。
人が来る、 広場が生まれる、 愛を知る、 夢を感じる。
余分に木を切らず、 できるだけ循環させ、 後載せの言葉ではなく、 今ある言葉、 そして地域の声で。
奏でたいのは理想じゃなく、 そこにある現実を見つめ、 何もない土壌への幻想でもなく、 今の地域と共に歩きながら。
なんでもない物語を紡ごう。 言葉のない世界を生きよう。
あなたと、 わたしと、 この街と。
詩集『人生と演劇』Credit
Produced by Yuu Sakaoka
All Poetry Written by Yuu Sakaoka Dedicated to Kazumi Yasui(「女優志願」) Brain by TORIMOMO, Koharu Takamoto, Sakura Ogawa
Designed, Edited, A&R by Yuu Sakaoka Co-Produced by Koharu Takamoto
Management by G.Slope & Hill's Planet
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2024.9.1 坂岡 優
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yuupsychedelic · 11 months ago
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小詩集『Poetry Showcase Vol.09 : 真夏の花を探して』
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小詩集『真夏の花を探して』
1.「月光浪漫」 2.「恋仲アシンメトリー」 3.「あなたに返す花がない -No War, No Nuke.-」
1.「月光浪漫」
月明かりに照らされて 僕らは愛の言葉を交わした この夏、最初の花火 見上げた二人は恋人になる
人生の意味なんかわからない 今日までただ生きてきた なんでもない日々に祝福を 君と出逢って僕は変わった
月明かりに照らされて 僕らは愛をたしかめあった 永遠に続く片想いは 不安な昨日に置いてきたのさ
大好き 大好き 大好き 明日まで見つめ合いたい
月明かりに照らされて さっきまで降ってた雨も止んだ 今まで誰も好きになれなかった 君がほんとうに初恋なのさ
やりたいことなんかわからない 進路希望は白紙で出した 9 to 5 ただ繰り返し このまま死んでくのは嫌だった
君とふたり歩いていこう 僕らは愛に生きるのだ さらば昨日 よろしく未来 夜空に響く青春の鐘
大好き 大好き 大好き 明日は希望の中にある
月明かりに照らされて 浴衣でポテトをつまむ君は 絵画のように美しく すべてを塗り替えていった
大好き 大好き 大好き 月明かりは浪漫を呼ぶ
月明かりに照らされて 僕らは愛をたしかめあった 君と僕の初恋 すべては運命のまま愛になる
君とふたり歩いていこう 僕らは愛に生きるのだ さらば昨日 よろしく未来 夜空に響く青春の鐘
大好き 大好き 大好き 夜明けはすぐそこに 影すらも抱きしめて
八月の夜空へかき鳴らせ ふたりの青春の鐘
2.「恋仲アシンメトリー」
もう、あなたには疲れたの これ以上付き合えないわ 傍にいるだけで倖せだった 数ヶ月前の日々を返して
別の女がいることくらい ずっとわかってたわ もし、身体だけの関係でも 私はあなたを求めてた
たとえ腰掛けだったとしても 私といる時くらい 私を見てくれてもいいじゃない でもあなたが見るのはスマホの画面ばかり 相手は私の幼馴染
知らない誰かと浮気するなら 好きにしたらいい 私なんか踏み台にしてさ 良い人と付き合えばいいんだ
でも子どもの頃から友達だった あいつだけは奪わないで 私からすべてを奪わないで これ以上好きにならないで
あの日も君の傍にいた ただ抱きしめられていた いけないことだと解っていても 君が手を離してくれなかった
恋人を失っても二番目でいたかった 他人の一番よりも君の二番目になりたかった ずっと好きだった君に再会して また夢中になったんだ
さらば恋人との素晴らしき日々 僕は君を選んだ 僕なんかさっさと忘れてくれ でもカメラロールの写真は正直で 見つめるたびに愛おしくなるのは何故なんだろう?
突然恋人から別れを告げられ 心が壊れそうだ 僕はあまりにも無垢すぎて すべてを抱きしめていた
君をどんなに愛しても 君の一番にはなれない わかっていても諦めきれない 僕を殺してくれ
青春の影に映る 涙の痕がもしあなたなら その対岸に立つ私が太陽になる 棄てられたからこそ美しい そう思い込むしかない
風になりたい 空気になりたい ここから空に向かって 最後に奏でよう 悲劇という名のバラッド 高らかに……
ふたりが愛し合って ひとりが奪い去り ふたりは生きてるだけ ひとりは壊れてく
そして僕は君を憎んで 私はあなたを好きなまま 僕はここでクラリネットを吹き 私はその音色を聴く
これから先の人生に君の姿はない 僕が愛した恋の歌 すべては水の泡 思い通りにいかない日々
愛して 愛して ただ愛してよ……
やっぱりあなたが好きなんだよ あなたと別れたくないんだよ
恋仲アシンメトリー それは行く宛のない幻想 恋仲アシンメトリー ふたりの叶うはずのない幻想
3.「あなたに返す花がない」
風もない 愛もない そんな街の中で 溶けた皮膚 爛れたビル 時代は終わった 私たちが信じた あの幻想 すべて時に消えて 生き残った者たちが 静かに 河を目指した
あれから七十年近く 私は ここにいる あの街で 今生きる あなたの声が返る
軍靴の音がする この時代に 何を伝えるか 何を話せるか
旗もない 意志もない こんな時の中で 心なき鳥 逃げる民 歴史は繰り返す 平和と反戦 今声にせず いつ声を上げるか 何度踏み躙られても…… いつか季節は変わる そう信じて
百年後の子どもたちへ 私は 何が言える? 見逃して 沈黙する そんな私で良いのか?
戦争の風が吹く この八月に 何を感じるか 何を求めるか 今日だけでもいい 歴史に還ろう
零戦が空を飛ぶ いつかの夏が呼ぶ ありふれたこと いとおしいひと 私が この夏を守る……
あれから八十年近く 私は ここにいる あなたに 花を手向け 風の中に叫ぶ
綺麗事の味がする この時代に 何に学ぶか 何に活かすか すべて私が 決められる
どんな時代も どんな季節も 何か出来ることがあるさ
風もない 愛もない そんな街に生きた あなたの命と向き合う 私は この街で生きる……
小詩集『Poetry Showcase Vol.09 : 真夏の花を探して』Credits
Produced by Yuu Sakaoka
All Words Written by Yuu Sakaoka Drafted by Sakura Ogawa(No.1) / Koharu Takamoto(No.2)
Management by G.Slope & Hill’s Planet
Dedicated to all victims of war and conflict.
Very very very thanks to my friend, my familly, and all my fan!!
2024.8.7 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year ago
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作品集『Varme7』
1. Rina Takahashi「水晶の碑 ~ある音楽家���捧ぐ詩」 2.坂岡 優「愛ゆえに哀は咲く」 3. slow「孤独」 4.Aoshu「迷子」 5. 坂岡 優「A Lost Memories」 6. slow「仄かな灯」 7.DIIK「消えたぬくもり」 8. Aoshu「おやすみをしよう」 9. slow「フォーク」 10. 峰鏡牙「0→1」 11. 坂岡 優「誰がために言葉を紡ぐのか、それとも恋をするよう(あるいは私の)」 12. slow「伽藍堂」 13.DIIK「日常」 14.坂岡 優「連作詩:言綜芯母 -Mother of All Words-」
Project VARME are
Yuu Sakaoka:Words, Creative Direction, Design, Edit, Promotion and More… Rina Takahashi:Lyrics & Music & All Instruments slow:Drawn & Words Aoshu:Drawn & Words DIIK:Words 峰鏡牙:Words
2024.5.29 Gentle Slope & Hill's Planet / Studio VARME
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yuupsychedelic · 1 year ago
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小詩集『Poetry Showcase 08 : Happiness! Happiness!! Happiness!!!』
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小詩集『Poetry Showcase 08 : Happiness! Happiness! Happiness!!!』
1.『Happiness in Life』 2.『Coming Summer '24』 3.『Promised Happiness ~ 最低で最高な結婚しようよ』 4.『Happy Lunch Time』 5.『We Are The Idol』
1.「Happiness in Life」
僕たちが幸せと呼ぶ日を想像する それは晴れやかな日か あるいは曇り空か どちらも違うかもしれない
ときめきを探してきた人生だったけれども やっと君に出逢って こうして共に暮らして やっと気づけたのは傍にある幸せ
何度も叱られたし 君を何度か泣かせた 見たことのない景色の中で いつしか僕たちは次を描き始めた
人生の幸せはどこにあるんだろう 恋でも夢でもない幸せの在処を 僕たちはずっと探し続けている
人生の終わりに何を掴むんだろう 君でも他の誰かでもない意味 僕はずっと見つめ続けている
かつて出逢った頃は気付かなかった ふたつの人生が重なり合う日々 やがて僕たちの色になる
僕が十代の頃は臆病だった みんなが好きなアイドルとか 誰もが好きなあの芸人とか 好きなフリをしてた
誰かと違うって恐ろしいことだ あの日々はそう思い込ませた 本当は違ったってどうでもいい あの頃の僕にはわからなかった
でも君と出逢って僕は変わった 君は僕に自��を持たせてくれた 出逢った頃からずっと言ってくれてたよね 君が思うよりも僕には力になってるんだ
何度も笑ったし 何度も見つめあった 川のように止まらない人生の流れに 僕たちは抱き合ったまま身を委ねていく
人生の始まりはどこにあるんだろう 物心ついた時には考えなかった過去の話 今なら見つけられる気がする
人生の夜明けに誰がいるんだろう 咲かなかった花に別れの歌を贈ろう 今こそ乗り越えられる気がする
僕だって幸せになっていいんだ 傷つき傷つけあった日々 すべてを抱きしめた先 やがて僕たちの色になる
ほんとうは謝りたかったんだ 僕は強がりすぎて 君の声を聞けなかった 光が眩しすぎて 影に溶け込めない孤独
淋しさに未だ慣れることはできない だけど君にも未だ慣れない 慣れなくたっていい それが僕たちの幸せと呼べるなら それで十分じゃないか
人生と呼ぶものの価値ってなんだろう 何者にも決めつけられないからこそ 僕たちはずっと求め続けている
人生はどこに向かおうとしているんだろう 僕はどこへ行こうとも知らない道を 三輪車が壊れるまで走り続けている
人生の始まりはどこにあるんだろう 物心ついた時には考えなかった過去の話 今なら見つけられる気がする
人生の夜明けに誰がいるんだろう 咲かなかった花に別れの歌を贈ろう 今こそ乗り越えられる気がする
かつて出逢った頃は気付かなかった ふたつの人生が重なり合う日々 やがて僕たちの色になる
この人生が終わるまで 僕たちは抱きしめあう すべての雨が降り終えた先 僕たちは青空になる
人生になる 幸せになる
2.「Coming Summer '24」
今年の夏はいつもと違う気がする 毎年言ってる気もするけど
恋とか愛とかそんなのどうでもいい ずっとそう信じてた でも君に出逢ってから 心がざわめくんだ
海の見える坂道を自転車立ち漕ぎで 走り出す二人の目の前は碧空 深緑の桜は未来を占うよ
もうすぐ夏は来る ふたりの季節だ 忘れられない夏がこれから始まる だからもう迷うな 一瞬で夏は終わるんだ
何度も経験しただろ? 運命は僕の中にある
夏に始まった恋が終わった去年の秋 ふたりは別々の道を行く
あの日から僕は誰も信じられず ずっと迷ってた でも君に出逢ってから やっと振り切れたんだ
カフェテリアで他にも空いてるのに 突然隣に座ってきた君の笑顔 いちごソースの酸っぱさも甘く感じた
もうすぐ夏は来る ふたりの時代だ たとえ夢だって青春のうち だからもう憂うな 一瞬で時は過ぎるんだ
何度も泣いただろ? 夜明け前の闇に問う
ホントのことは誰にも言えない 誰も僕のことを知りたくなんかない でも作り笑いはしたくない いつだって正直でありたい 君となら素直に自分を好きになれる そんな気がしたんだ
もうすぐ夏は来る ふたりの季節だ 忘れられない夏がこれから始まる だからもう迷うな 一瞬で夏は終わるんだ
もうすぐ夏は来る ふたりのストーリー 高校最後の夏がこれから始まる 二度と来ないこの夏は すべての夢がジャムになる
青春ラプソディ もうすぐ夏は来る もう僕は好きかどうか迷わない 君に出逢ってからわかった ホンモノの恋を探してたのだと 好きだよ
3.「Promised Happiness -最低で最高な結婚しようよ-」
僕は君を好きじゃない 私もあなたが好きじゃない 僕は君を愛してる 私もあなたは愛してる
最高で最低な恋をしよう 好きじゃなくてもいいじゃない 愛しあえるのなら
君の傍にいたら曇り空も好きになる あなたと傍にいたら夜もやり過ごせる 君に薦められたワインはなぜか美味しい あなたと飲むビールはなぜか苦くない
最低で最高な暮らしをしよう 嫌いだっていいじゃない 憎みあわないなら
出逢った頃にはよく喧嘩した 街中で取っ組み合いだってした なぜか離れられなかった 好きになんて一度もなったことないのに いつの間にか一緒に家まで買った
婚姻届じゃ掴めない恋愛の容もある 世間体には見えない恋愛の姿もある ニュースが伝えない恋愛の端もある 時流れても消えない恋愛の麗もある
僕たちの恋は僕らにしかわからない 私たちの愛は私らにしか見えない
青空に浮かぶ雲みたく その形はさまざまで だからこそ不思議だ
最高で最低な結婚しようよ 最良で最悪な生活しようよ 最初で最後の青春しようよ
僕と私の謎めいた暮らし
僕は君を好きじゃない 私もあなたが好きじゃない 僕は君を愛してる 私もあなたは愛してる
僕は君を好きじゃない 私もあなたが好きじゃない 僕は君を愛してる 私もあなたは愛してる
僕は君を好きじゃない 私もあなたが好きじゃない 僕は君を愛してる 私もあなたは愛してる
4.「Happy Lunch Time」
「今日のお昼は何食べよっか?」と 隣の恋人に訊ねる 「なんでもいいや」と大きな目は こちらを見つめていた
何度も通い詰めたインド料理店 家族ぐるみの付き合いがある寿司屋 この街には美味しいが詰まってたから 僕はこんなに大きくなれた
とっても素敵な恋人と 大好きな街を巡る こんなに幸せなことなど 他にあるはずがない
永遠に続けばいいのに キスのおまじない
明日のお昼は何食べよっかと 満腹の恋人に訊ねても 「気分でいいじゃん」とうつろな目は ホワイトボードを見つめていた
マスターが愉しい喫茶店 やたら量の多い定食屋 この街で美味しいに囲まれたから 僕はこんなに優しくなれた 
とっても素敵な街に生まれて 大好きな恋人と巡ってく こんなに良い青春なんて 他にあるはずがない
二度と帰らぬ日々 一瞬を大事に
遅刻寸前に手を繋ぎ 教室に何度駆け込んだだろう? 夕焼けとともに手を振り 明日も良い日になれと笑顔を重ねた たとえすべてが今終わっても 僕は後悔しないだろう
とっても素敵な恋人と 大好きな街を巡る こんなに幸せなことなど 他にあるはずがない
永遠に続けばいいのに キスのおまじない 二度と帰らぬ日々 一瞬を大事に 「今日のお昼は何食べよっか?」
5.「We Are The Idol」
憧れていたんだ アイドルという存在に 夢見てたんだ あなたという輝きに
ステージの上 きらめくあなたが わたしの人生を 塗り替えてくれたから
ここからわたしも 元気と勇気を届けたい
みんなアイドル 君もアイドル わたしもアイドル あなたもアイドル
We Are The Idol 君も僕も誰かのアイドル
大好きなんだ アイドルという概念が 信じてるんだ あなたという群青を
ステージの上 笑うあなたが わたしの生き方を 塗り替えてくれたから
今日からわたしも 愛とぬくもりを伝えたい
みんなアイドル 君もアイドル わたしもアイドル あなたもアイドル
We Are The Idol あなたも私も誰かのアイドル
みんなアイドル 君もアイドル わたしもアイドル あなたもアイドル
犬もアイドル 猫もアイドル ハムスターもアイドル ぬいぐるみもアイドル 世界中がアイドル
青春アイドル 純情アイドル 星空アイドル 最高アイドル
みんなアイドル 君もアイドル わたしもアイドル あなたもアイドル
わたしもアイドル わたしはアイドル あなたがアイドル あなたとアイドル
We Are The Idol あなたも私も誰かのアイドル You Are My Sunshine あの歌のように 誰もが誰かの太陽
Get it On!
We Are The Idol We Are The Idol We Are The Idol
La La La…………
We Are The Idol!!
小詩集『Poetry Showcase 08 : Happiness! Happiness!! Happiness!!!』Credits
Produced by Yuu Sakaoka Designed by Minoru Ichijo
All Words Written Except “You Are My Sunshine” by Yuu Sakaoka “You Are My Sunshine” by Jimmie Davis「You Are My Sunshine」
Drafted by Yurine(No.1)/ TORIMOMO(No.2)/ Koharu Takamoto(No.3)/ Sakura Ogawa(No.5)
Management by G.Slope & Hill's Planet
Dedicated to Yukihiro Takahashi(No.1)/ Mizuki Yamashita From Nogizaka 46(No.5)
Very very very thanks to my friend, my familly, and all my fan!!
2024.5.9 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year ago
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選詩集『poetryactivist』
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選詩集『poetryactivist』目次
1.「青春プリズム(詩集『十代プリズム』より)」 2.「強がり(詩集『真夏の誘惑』より)」 3.「#シュウカツ(詩集『もしも、昨日の僕をぶん殴れるなら』より)」 4.「波巣(詩集『現代神話』より)」 5.「BUZZのキューピッド(詩集『Black Star』より)」 6.「ぼくはラジカル・ティーンエイジャーに憧れていた(詩集『蜂蜜』より)」 7.「異銀河旅団の帰還(詩集『異銀河旅行』より)」 8.「DEMAGOG RHAPSODY(詩集『ACID WAVE』より)」 9.「ゆびきり抱擁シンドローム(詩集『今日からはじまる永遠の青春』より)」 10.「いらない!(詩集『Aries 〜 白緋』より)」 11.「哀愁ぴえん(詩集『蒼糸楽団トーラス』より)」 12.「愛のバラッド(詩集『Gemini -Evergreen Story-』より)」 13.「No.4(詩集『Cancer -アダジュニティ-』より)」 14.「おにぎり、あなたは何が好き?(詩集『獅子の食卓』より)」 15.「SINCE 2022(詩集『いつかの君に逢いにゆく』より)」 16.「ヒプノシス叙事詩(詩集『CANVAS -時喰う人たち-』より)」 17.「革命の世代(詩集『夜明け前』より)」 18.「ことば叙事詩(詩集『言語天体 -The Kotobatic Love Orchestration-』より)」 19.「みかんのうた(詩集『グロリアス・モーニング』より)」 20.「21世紀生まれの僕らに(詩集『青春群像 -Youthful Crowd-』より)」 21.「愛してるよ(詩集『私たちの青春』より)」 22.「サヨナラは言わない(詩集『消費期限』より)」 23.「恋愛ポートフォリオ(詩集『Poetry Showcase 03:恩師へ / 大人になるってなんだろう?/ 私の十代』Bonusより)」 24.「電脳都市(詩集『Poetry Showcase 04:アジアの旅人』より)」 25.「じゃあね(詩集『人類再考』より)」 26.「ブルー・エデュケーション・ラヴァーズ(詩集『青春謳歌』より)」 27.「孤独な海(作品集『GIFT2020』より)」
1.「青春プリズム」
屈折する、 感情も、行動も、何もかも。
挫折する、 夢も、目標も、何もかも。
愛なき時代とは言わないけれど、 今の時代に希望なんてない。
何もせず、 何かを始めようとするわけでもない、 そんな奴に希望なんて叫んでほしくない。
僕らに芽生えた反抗心は、 ひとつの青春プリズムを産み落とすこととなった。
かつて、大人にその力で反抗しようとした学生たちのように。
表面的には沈静化したつもりでも、 学生たちにはずーっと芽生え続けている。
大人にもなれず、子供にもなれない。 ジレンマが僕たちを大人にする。
2.「強がり」
【1】 旅行鞄に 夢を詰め込み 独り旅に出たあの日
手を振る君が 贈ってくれた 赤いミサンガを見つめてみる
トンネルを抜ければ 広がる摩天楼 これから始まる物語(ストーリー) 想い浮かべて 胸を膨らませた 都会の新たな暮らし
生きるために何が要るのだろう 悲しみか? それとも歓び? 涙の果てに何が見えるかなんて 誰もわかりはしない
碧い海に 強がりな僕 孤独を抱きしめて 君に逢える その日信じて 憂いを越えてゆく
【2】 君のため息 淡いベッドシーン 大人への階段 登るための旅 エンディングはない 君と共に行こう
約束を交わした 放課後の教室 独り涙堪えても
流れる涙 君の笑顔が 黒板に映し出されて 忘れかけていた 君との思い出 生き生きと蘇る
悲しみを乗り越えるために 僕は何をすればいいんだろう? 諦めか? 目を逸らすのか? きっと答えはひとつじゃない
淡い河に 強がりな僕 弱さを抱きしめて 君に逢える 未来を信じて 自分を越えてゆく
【3】 決して忘れることはできないだろう 君と過ごした青春の頃の思い出 僕はここで夢追っている 現実と真実の闘争 淡い目論見 脆い約束 今僕は何処にいるのだろう
水たまりに 強がりな僕 青春プリズムよ 君に逢える 希望を信じて 夢を叶えてみせるから
碧い海に 強がりな僕 哀しみ抱きしめて 君に逢える 流星を信じて 涙を越えてゆこう
もう強がったりしないから……
3.「#シュウカツ」
埃だらけのアルバム 捲ってみれば あなたと過ごした日々 眩しく光る
純情な日々 みなぎる若さは 今の僕らに 無縁だけど……
何度も喧嘩して 何度も微笑んだ日々 青春の終わりが見えてくると 当たり前が輝きだした
別れの日に 涙は要らない 笑顔で送り出してくれ いつまでも泣いてちゃ 君らしくない いつかまた逢えるから
いとしさ せつなさ ぜんぶ閉じ込め 君に最後の愛を ここに贈ろう
青春のときめき 思い出してみれば あなたと暮らした日々 まるで走馬灯
若さに溺れ 何も言い出せず 堂々巡り続けた日々 それも蒼さか?
別れの日に 涙は要らない 笑顔で送り出してくれ クヨクヨすんなよ 君らしくない 必ずまた逢えるから 希望 絶望 ぜんぶ閉じ込め 君に最後の愛を ここに贈ろう
埃を被った小説の 栞はあの日のまま さらば思い出よ 愛しき日々よ さよなら
君と暮らしたこの家 出逢った日に もう一度戻れたとしても やり直したいとは思わない 君が好きだよ この胸に飛び込め 必ず幸せにするから!
別れの日に 涙は要らない 笑顔で送り出してくれ 人生の終わりに 涙は要らない 笑顔で送り出してくれ
いとしさ せつなさ ぜんぶ閉じ込め 君に最後の愛を ここに贈ろう
一緒にいてくれて 本当にありがとう
4.「波巣(なす)」
通知音 通知オン - 通知オフ 通知待ち
フォロワー数 フォロー - リムーブ フォロバは精神安定剤(medicine)
僕らはこの波で 波に乗れずに 溺れそうな身体を 無理に支えて
僕らはこの波を 希望と信じて 今日を生きている
フォロワーの数がなんだ フォロバされないからってどうなの 所詮 形のない関係なのに 接続する 現実生活(real life) 減速する 心(Heart) 使い捨て 素材(contents) サイバーパンクを誰もが夢見ている いい気になってんじゃねえと お前に叫びたい 遥か後ろにいると思い込んでいる 僕は僕じゃないさ
この波に真実(ほんとう)を求めてはいけない 虚無と虚像に騙されてるだけさ 僕は僕じゃない 君も君じゃない
少女のように見える人も 実はおじさんなのかもしれない 加工アプリ 音程調節 声も 映像も 姿も 自由自在 魔法逃避 そこにいるはずの人が ヴァーチャルに消えてく 絶望しても 誰も知らんぷり 誰かを傷つけるために 誰かをダシにしてさ 右だとか 左だとか あいつが気に食わねえとか 単なる思い込みが 社会現象になる あの有名人(スーパースター)を この声で苦しめよう
波は人を変えてしまう 依存は人を殺してしまう
ヒットは崩壊する 消滅した世論 ニュースや新聞がどんなに叫んでも 時代は変わらない 季節は過ぎてく 生き残るためには 受け入れる勇気も必要だ
目の前にある 吐息を感じて
すぐ傍にいる あなたを愛して
確かめよう わたしの波を
5.「BUZZのキューピッド」
寝ぐせをつけて シワだらけの服で ここに現れた そんな彼が私のdarling
抜けてるとこばかりで とても頼りなくて 時々ムカつくけど そんな彼が私のhero
髪型を変えたら褒めてくれるし メイクしたら「かわいい」って言ってくれるし まるでスターになった気分ね そんな彼が私のprince
今夜もカシスオレンジで 恋のBPM(鼓動) フジヤマ越えて昇天しそうだ 明日もカシスオレンジで 赤く染まった顔が見たいの
寝惚け眼で ドアを開けてみれば 恋のシャッター こんな恋が世間にバレた
通知 つぶやき 無限大 慌てふためく彼が ちょっと哀れに見えた こんな恋に…… 気分はdrama queen
倍々ゲームでフォロワーは増えてく 通知が止まらず慌てる まるでスターになった気分ね そんな彼に大好きのキス
今夜も夢のコスチュームで キミのBPM(鼓動) フジヤマ越えて 悩ましく身体重ねる 明日も夢のコスチュームで 赤く染まった顔が見たいの
私はBUZZのキューピッド
私がいなくなっても 私のこと 忘れないよね? 忘れたら 今度は取り憑くぞ☆ 今夜のうちに荷物纏めて 次の彼の下へ……
今夜もgeekを惑わせて 愛のBPM(鼓動) 高鳴る彼を 艶やかに嘲笑う
明日もgeekを惑わせて 赤く染まった顔が見たいの 私はBUZZのキューピッド 明日はあなたのキューピッド
世界は私で回ってる
6.「ぼくはラジカル・ティーンエイジャーに憧れていた」
君に逢ったのはいつだろう。 過ぎ去りし日々、あなたに贈る愛の歌。 そして、とびきりのラブレター。 この素晴らしき愛のために、今日も歌い続けている。 ぼくらは貴方たちと共に、終わらない夢を追いかけている。 ぼくらは貴方たちと一緒に、永遠の愛の歌をここで歌い続けている。
ひとつ、告白しよう。 ぼくはラジカル・ティーンエイジャーに憧れていた。 貴方のようになりたかった。 貴方みたく素敵な歌を作りたかった。 でも、今のぼくはダメだ。 どこにでもいるような、普通に満足したままの猿だ。 だからこそ、貴方たちの背中を追いかけたい。 届かないかもしれないけれど、適わないかもしれないけれど、せめて…… 同じ時代を生きる歓びを噛み締めたい。
「諦めない夢は終わらない」 確かに、貴方はこう言った。 ぼくもこの言葉を信じている。 どんなに不器用でも、諦めなければ、頑張り続ければ、きっと夢は叶う。 ——創作者になりたい! あの日、ぼくは夕陽に向かってこう叫んだ。 今のぼくは何処にいるのだろう。 どの道を進んでいるのだろう。 先の見えない時代で、ほんとは怖いんだ。 世界をどんなに変えたくても、自由に動いてはくれない。 思い通りにならない、上手く進めない。 だから、ぼくはラジカル・ティーンエイジャーに憧れていた。 ただ、あの時代の熱に、憧れていたんだ。
7.「異銀河旅団の帰還」
ひかりが現れ すべてを飲み込んでいく 僕らの翼は 宇宙に消えていく
終わりが来たのさ 還る日が来たのさ 僕らは役目を終え 宇宙に還るとき ブラックホールに吸い込まれる仲間へ 静かな歌声 天使の微笑み 目の前に広がる ひかりがささやかな贈り物になる
希望を持って帰ろうか 自由になって帰ろうか
語らうのは…… 幸せと僕らが犯した罪 微睡むのは…… 愛しさと僕らが犯した罪
舟は語るよ ひかりは語るよ
異銀河旅行を僕らに贈ってくれたのは 明日への希望と その先にある“期待”を 抱きしめるためなのだろう
やさしさの祝福 ぬくもりのファンファーレ
僕らが旅に出てから 母なる星が選んだ道は 何も知らない僕らの舟を 抱きしめることだった 絶望した神々は再生を選んだ
見たこともない渦に 僕らは吸い込まれていく 何千兆のひかりは 僕らに語らずに 人がすべてを悟ったとき 息の根をとめるだろう
地球は碧く 美しく輝く……
地球は碧く 美しく輝く……
喜びも 怒りも 哀しみも 楽しさも 誰かのタクトに導かれて 結末へ向かうだろう
もう誰にも 止められはしない 手遅れになったとき やっと人は気づくだろう
仲間たちの涙が 真実を示すだろう
地球は碧く 美しく輝く……
地球は碧く 美しく輝く……
これが涙か 地球の涙なのか
嗚呼…… 嗚呼…… 嗚呼……
8.「DEMAGOG RHAPSODY」
幸せになりたくない人なんていない 優しくなりたくない人などいない 淋しいのがいいって人はいない 怒られるのが好きな人もいない
ああ 愚民たちよ なぜ君たちはそんなに愚かなのか? ああ 愚民たちよ どうして君たちはそんなに馬鹿なのか??
悲しいほど静かな街の中で ただ大好きなものを投げ捨て 俺はここまで歩いてきた 素直に夢を追いかけてきた
ラララ ラララララ ラララ ラララララ
文句を言う前に 君のやるべきことをやれよ 誰かをアジ��前に 君のやるべきことをやれよ
言いたいことを言えば 風の噂で火は巻き上がり 還ってきた時には姿を爆弾に変え 俺の前で導火線が切れる
あきらめろ もう遅いぜ あきらめろ もう遅いぜ
声を挙げるのが遅すぎたのさ もう止まりはしないのさ
暴走電車にようこそ 華やかな宴にようこそ
怒れ 怒れ 怒れ 怒れ 怒れ 笑え 笑え 笑え 笑え 笑え ぴえん ぴえん ぴえん ぴえん ぴえん しくしく しくしく しくしく しくしく しくしく
自分がヒーロー気取りで 正しさの意味さえ知らずに 君は正しさを語るつもりなのか それならケチャップを丸呑みしてまで 苦労の道を歩むことはないだろう?
おかしいことはおかしいと言うのだ 違うものは違うと言うのだ 寂しいときは寂しいと言うのだ せつないときにはせつないと言うのだ
神がこの星を創り 俺たちがここに産み落とされた 宇宙の法則の中 流星群に乗り 飛びたて 夜が嵐に包まれて かつてない狂騒 明日は闇に覆われて かつてない競争 着せ替え人形のように お前も変わり身が得意だな!
壊してばかりじゃ何も始まらない 叩いてばかりじゃ何も産まれない 涙ばかりじゃ何処も渡れない 争いばかりじゃ夢も翔ばない
華やかな週末に 綺麗なドレスで着飾って 鏡の間 集結する若人よ
ひどく暑い夏に あの橋を駆け抜けてゆく 髪を束ねた 少女ランナー
黒雲に青空は見え 彼方には遥かなる山 その滾るような美しさ 忘れかけてたもの 子供たちのあどけない微笑み 淋しかったから 声をかけてみよう
ロックは死んだ ロックは死んだ ロックは死んだ サイレントマジョリティー 広場に人は集まり まだ終わってないと声を挙げる 意味がないと知っていても 変わる可能性がある限り 闘い続ける 走り続ける それが人の慣性
ダイスを振れば 転がる石のように 気まぐれに時代は変わる
誰かの声に揺られて 転がる石のように 気まぐれに世間は変わる
最高の詩があれば 世界も変わるはずさ
もう一度 信じてみたい もう一度 愛してみたい
愛する勇気をみんなで持てば きっと世界は良くなる
パンドラの函を開く前のように カオスのない世界 まだ物語は始まりすらしない 人間なんだもの 毎日 君も生まれ変われる 世界はもっと良くなる
9.「ゆびきり抱擁シンドローム」
あなたは頑張っているよね 頑張れないこともあるよね もう頑張らなくていいよ 頑張れなくてもいいよ
その一言がどんなに心を軽くしたか あなた次第でわたしは空を飛べたのに
精一杯生きてる あなたは頑張りすぎてる 今日くらいは深呼吸してさ 好きなように生きてみようよ
いつか頑張り方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで指切りしよう
あなたに言われたこと 今も覚えているよ もう頑張らなくていいよ わたしが見てたから
その一言がわたしをどれだけ救ったか 言葉次第でわたしは散ってたかもしれない
性懲りも無く生きてる あなたは頑張りすぎてる 今夜くらいは深呼吸してさ 好きなように生きてみようよ
いつか生き方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで握手しよう
あなたが人生にサヨナラを告げる日まで どんなに幸せでも憂鬱でも 生きていかなきゃいけないのだから わたしが出来ることはなんでもするよ この一言があなたを傷つけたことに気付いたのは あなたが死んでからだった
精一杯生きてる あなたは頑張りすぎてる 今日くらいは深呼吸してさ 好きなように生きてみようよ
いつか頑張り方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで指切りしよう
ここで生きたあなたは ほんとに頑張りすぎてた 今日くらいは泣いてもいいよね 好きなように泣かせてよ
精一杯生きてる あなたに気付けなかった 今日くらいは叫ばせてよ ごめんね…… 救いたかった……
独りよがりの言葉 馴れ合いの世界 好奇心で集う若者 薄汚れた社会
性懲りも無く生きてる あなたは頑張りすぎてる 今夜くらいは深呼吸してさ 好きなように生きてみようよ
いつか生き方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで握手しよう
いつか頑張り方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで指切りしよう
いいや…… なんでもないよ
10.「いらない!」
あれもこれもいらない! 無駄だからいらない! 使わなさそうだからいらない! 気に入らないからいらない!
こんな世界で夢追いかけても 何も変わらないとわかっているから
夢なんていらない 愛なんていらない いっそ全部捨ててしまおう
君もあなたもいらない! この街にいらない! 社会にいらない! 間違えてるからいらない!
一生子供のままでいい 世界に大人なんて一人もいない
光なんていらない 影なんていらない いっそ全部捨ててしまおう
人はいらない! 生き物もいらない! 地球もいらない! 太陽系もいらない!
星なんていらない 宙なんていらない いっそ全部捨ててしまおう
時間はいらない! 過去も未来もいらない! 無も有もいらない! ありとあらゆる偶然も必然もいらない!
いらない! いらない! いらない!
11.「哀愁ぴえん」
寝ぼけ眼に 目覚ましパニック DOKIDOKI☆FORTUNE 調子はどうだい?
苦し紛れの とびきりスマイル 遅刻ごめんね その場凌ぎ
“夜空を繋ぐふたりの愛は 渚に揺れる波のよう”
やけに文学的なキミの言葉 恋の終わりは突然やってくる
そんな時はぴえん どんな時もぴえん 魔法の言葉で時代変えよう
やっと会えたぴえん 話聞いてよぴえん ポンポンポーンで青春天国 いつでもどこでもぴえん日和
Love Love Love 哀愁ぴえん!
カルシウム足りない 愛も足りない TARINAI♡DUKUSHINO 切ない友情
“あなたはいつもウワベだけだね”
別れ際のキミの言葉 一生許さない
そんな時はぴえん どんな時もぴえん キュンキュンバンバン あの歌みたく
忘れたくてぴえん 泣きたいよぴえん キラキラ輝く青春天国 いつでもどこでもぴえん日和
Love Love Love 哀愁ぴえん!
ドラマのような恋愛がしたい 雑誌のような顔になりたい これが魔法の言葉 ぴえん ぴえん ぴえん
そんな時はぴえん どんな時もぴえん 夕陽に向かって愛を叫ぼう
恥ずかしくてもいい 上手く言えなくていい 私らしくいたい 青春は終わらない
やっとわかったぴえん 大好きだぴえん キラキラ輝く青春天国 いつでもどこでもぴえん日和
あなたがくれた 群青ぴえん Love Love Love 哀愁ぴえん
12.「愛のバラッド」
悲しみの夜が 今日もやって来た 君との時間だけは 終わらないと信じてた
あの頃の俺達は ずっと若かったね 君が傍にいる 意味もわからなかった
夕陽に照らされて 自転車を押して帰った日 アヤメの花を握ってさ 約束したこと
今も覚えてるよ 忘れたフリをしたけど 些細なすれ違いが いつしか大きな傷になった
今だから言える 後悔してると 別れてもいいと言って ごめんね
安らぎの夜が 今宵も明けてゆく 君と共に過ごした日々が 無性に恋しくなる
思い出話に 浸りたくはないが 夜が深くなる程に 後悔が止まらないよ
泣き明かした夜は ずっと電話したよね アヤメの花は枯れたまま 月の光を浴びて
今も覚えてるよ 無かったことにしたけど 些細な嘘が 心のかさぶたを開く
今だから言える あの言葉の意味を 別れてもいいと言って ごめんね
君のことだから 新たな恋を育むだろう 俺なんかよりずっと立派な恋人 でも忘れられない 忘れてはいけないんだ 忘れてはいけない気がする 過去に縋るなんて こんなの俺じゃないけど 自尊心……
今も覚えてるよ 忘れたフリをしたけど 些細なすれ違いが いつしか大きな傷になった
今だから言える 後悔してると 別れてもいいと言って ごめんね
今だから言える あの言葉の意味を 別れてもいいと言って ごめんね 愛のバラッド
13.「No.4」
サヨナラを言う前に、 ちゃんと話したかったよ。
ごめんね、 ありがとう、 そして、 サヨナラ。
もっと話したかった、 あなたを知りたかった、 私を知ってほしかった、 人と分かり合いたかった。
僕らにはお互いに、 余裕などなくて、 ふとした言葉が君を、 傷つけていたんだ、 正直に言うと、 私もあなたの振る舞いに、 ちょっとムカついてたし。
だから、 たくさんの言葉に、 もう何も返さないまま、 無かったことにしてしまおうと、 削除キーを押したよ。
しかし、 時が経つほど、 言葉が重荷になって、 忘れられない過去に代わり、 傷口を開いてく。
二度と話すことなど出来ないが、 最後に一言だけ言ってやりたかった。 「君もさほど変わらないでしょ」
14.「おにぎり、あなたは何が好き?」
恋人とのランチタイム 互いにおにぎりを作ってくることにした 綺麗な三角は作れなかったけど 僕なりに頑張ってみた
中庭でランチボックスを広げると 恋人は僕のおにぎりに驚いた 高菜と昆布を入れたのだが その組み合わせが不思議だったらしい
コンビニのおにぎりなら 梅とツナマヨがいい でも折角自分で作るのなら いつもと違うものを作ってみたかった
そんな話をすると 恋人はおひさまのように微笑んだ この笑顔が好きだ 君を好きになった理由を思い出した
恋人がつくったおにぎりは やさしい味がした 恋人も同じように思うのだろうか 表情と仕草が気になった
青空に雲がぷかぷかと浮かんでいるように 穏やかな時は流れていく いつか別れが来るかもしれないが 今はこれでいい
恋人と過ごす この瞬間が好きなのだ だからこれでいい ずっとこのままがいい
15.「SINCE 2022」
ひとつ上の先輩に憧れて 私もピアノを始めたよ 最初はこんなステージに立てるなんて 想像もしてなかったけど
今はあなたがいるから どんな歌も声も力になる 大切な人や愛を守るために 今日もここで音楽を奏でるわ
三国ヶ丘のステージで 恋の歌を歌っていた頃 聞いてくれたのはふたりでも 心は胸いっぱいのぬくもりに満たされてた
今こそあの頃に感謝を あなたと青春を謳おう
明日に向かって 一歩目を踏み出す 勇気があれば それでいいよ
夕陽が沈む寸前の公園で あなたとよくセッションをしたよね 庄内の街で愛を叫んでいた頃は まだ大人になりきっていなかった
いつか友と夢を語り合った日は どんな歌も届く気がした 遠い国で音を見つめるあなたに この声は届いているかな?
心斎橋のステージで 無邪気に歌っていた日は どんなに叫ぼうとも明日は見えずに 帰りの電車で愚痴をこぼしてばかりだった
今こそあの頃に感謝を あなたと青春を謳おう
夢があるなら 私と一緒に 勇気があれば それでいいよ
もう愛の歌を唄いたくはないと 恋人とぶつかった日もある 大恋愛が終わった夜 かつての友に久々に電話をした
嫌いになりかけていた音楽が 友と歌うだけでまた好きになった
私はやっぱり音楽しかないの 愛すべきものがわかった気がした
三国ヶ丘のステージで 恋の歌を歌っていた頃 聞いてくれたのはふたりでも 心は胸いっぱいのぬくもりに満たされてた
今こそあの頃に感謝を あなたと青春を謳おう
明日に向かって 一歩目を踏み出す 勇気があれば それでいいよ
あなたと私のこのステージは すべての物語の始まり かつて私が音楽を始めた頃 無邪気に夢見てた場所
夢は叶えるためにあるもの 一緒に手を取り合って 私はそれが偶然音楽だっただけ あなたとまだ見ぬ夢を叶えよう
今こそあの頃に感謝を これからもあなたと…… 青春を謳ってゆこう
16.「ヒプノシス叙事詩」
【A】 神秘の港で 新世代のブルースを奏でる少女 想像は現実を越え さらなる超絶技巧を求める
走るウマグマ 心臓をすげ替えた男 虹色の牛が街をたむろし 不気味に帽子が笑う
その名は誰も知らず その顔も知らず いくつもの噂の果てに 虚構の素顔が生み出される
打ち棄てられたエシクス 解れたままのイデア
【B】 電気の武者が やさしく老人の世話をする おせっかいなほど丁寧に 不似合いな言葉を並べる
電子・光・管弦楽団 聖地巡礼 土曜・早朝・写真
百眼の巨人アーガス この世のすべてを飲み込む 未だ序章 トリロジー
自動車の群れ ハイウェイは狂騒に包まれる 突然雲の影 Crying Laughing Loving Lying
ロマニーの愛 オリビアの嫉妬 狂気が誘う 殺戮のハイタッチ Pair! Pair! Pair!
第三世界の曙に さらなる深みへ……
【C】 聖なる館 灰は燃ゆる 四枚目のウィッシュボーン バンドよ駆け抜けろ
ブロードウェイ 眩惑される 競獅子 不安は募る 悪に染まる会社 運命のカード
見つからない……エルドラド 精神の波……いつかのトイレ あなたがここにいてほしい
アラビアンナイト 火星の女神 荒廃した街角で
アメリカを越えてゆけ 己に酔いしれてもいい 悪戯電話プレゼンス 愛ゆえに泣き叫んだ後の 突然やって来た静寂よ
空が燃えている 生き物たちは笑ってる
【D】 究極 顔を合わさなくとも 大都会の孤独 乗り越えられる スリリントンはロンドンで唄う デイヴ・ギルモアのギターが唸る傍で
薄濡れの夢 トマトを食べろ そして残ったのは三人の勇者 Never Say Die…… 神に誓おう 宇宙を取り戻すまで 終わらない Resistance!!
血塗れの旅人 滅亡したインカ帝国
銀河のヒッチハイカー ようこそ愛のドライブへ
【E】
やけに乾いた愛 - Yes, Sir!! やけに吼える狼 - Yes, Sir!!
昨日逢えませんか? 夕闇をひとり 彷徨う少女
共同戦線 闇からの一撃!
【F】 銀河船VOYAGER ダイヤモンドは粗く深く 君を見つめるだろう 恋の炎のままに
銀河船VOYAGER ダイヤモンドは粗く深く 君を見つめるだろう 恋の炎のままに
銀河船VOYAGER 原子力で駆動する棲家
銀河船VOYAGER 狂気の先へ行こう ヒプノシス 永遠に
17.「革命の世代」
【A:革命の果て】
闘いの果てに 平穏は戻った 普通の暮らしは 今や過去のもの
街は静けさの中 リュートの音が響き 誰かの涙を語る 世界は変わった
【B:名誉の唄】
民衆の選んだ者が 独裁者に変貌する 誰も気付かぬまま 国は染め上げられていく 気づいた時には もう手遅れだった
罪なき者が武器を取り 侵略者の恥も何処へやら 正義を信じてここまで来た ある日突然現実に気付いたのさ 心に襲いかかる嵐の影 立ち上がらなければと決意した
いつか歴史は語る 物事の正当性 ���者を見つめて 敗者は怨念を秘めた あの頃の僕らに想像もできない 現実は空想を凌駕するもの
自分自身の正義を信じて かつての王朝を倒すと決めた 身の危険は厭わず 時代を変えるために 君よこの手を取り 明日を掴み取れ
【C:我に勝利を】
陰謀の果てに 街に民衆は集う 未来を見つめ 誓いあった者達
慌てふためく 独裁者の姿 宮殿に人々は集い 正義が勝利した
センセーショナルに 報道は伝える 不変の壁や体制が変わる 民衆は時代を破った
【D:英雄よ理想郷を築け】
英雄が舵を取る 新しい時代の到来 人々は祝福し 未来を思い描く
まだ見ぬ青春 素晴らしき人生 ロックスターは夢を語り 俳優は銀幕で躍る 理想郷の幕開け
【E:歴史は繰り返す】
降り止まぬ雨が本質を語る 笑顔の裏に果てなき欲望 力は人を変えてしまったのか 群衆は再び涙を流す
【F:革命よ再び】
S通信の一報が センセーショナルに 世界を駆け巡る
見えない壁に 囲まれた国にも 言葉は透過する
涙が怒りに 怒りは力に もう一度自由のために! 英雄は悪魔になった!
【G:止まらないカオス】
なぜ人は過ちを犯すのか 痛みを厭わないのか
怒りは届かぬまま 今日も晴れ渡る この空も皮肉屋になったのか
【H:運命の唄】
家の中に国境が敷かれ 離れ離れになった恋人たち
好きになった時は同胞だった 結ばれた時も想いあっていた
新たな生命が生まれた瞬間 あの革命が起こり 家族は引き離された
Breaking News!! Shall We Dance!? 踊らされる人
Breaking News!! Shall We Dance!? 罪なき人
終わらない 怒りの果てに
【I:時は語る】
数十年の時が僕らに流れた 子どもの顔も思い出せぬようになった いつか見た夢の痕は 無邪気な幼虫の踊り場
【J:自然摂理】
すべては自然に還る 安らぎと不変の時 風は憂いを吹き払い 光は生命を育む 時代は天の思うがまま
【K:革命の果てに僕らは……】
闘いの果てに 平穏は戻った 普通の暮らしは 今や過去のもの
街は静けさの中 リュートの音が響き 誰かの涙を語る 世界は変わった
嗚呼 僕らは何のために 立ち上がったのだろう
歴史は僕らを慰めない 現実が今を語る 革命の果てに僕らは大人になった
18.「ことば叙事詩」
(地球誕生)戦禍の中に 言葉はいらない 理想を掲げ 使命を果たせばいい
悪魔の声が この胸に轟く 理想の先に 何を攫めるというのか
過ちの果てに 掴み取った未来を 壊す奴を許すな 悪魔に悪魔が笑う
単語(恋) 文節(してる) 文章(恋してる)
恋してるの訳し方を 76億の民は知らない I Love Youじゃ訳せない 言葉の隙間にある真意よ
曖昧さを愛するがゆえに 一元的な正義に恐怖する そのくせ一つになると 揺るぎない連帯
流されることに気づかぬフリして 考えるのを諦めた
君の声に怯えて 僕らは顔を覆ったまま やりたいことをやるために 悪事に手を染める
君と目を合わせず 僕らは安らぎを探して やりたいことをやるために 自分を妥協する
僕らはいつ歌うことを覚えたんだろう? 僕らはいつ踊ることを覚えたんだろう?
忘れはしないよ 君がそこにいたこと 青春と後悔の果て 涙は止まらない
全部捨てちまえ! 言葉も愛も捨てちまえ! 炎で燃やしてしまえ! 日常を投げつけてしまえ!
激情のままに踊ろう 退屈な言語天体で 踊り明かすことしかできない 自分の無力さを嘆く
あいうえお かきくけこ さしすせそ たちつてと なにぬねの はひふへほ まみむめも やゆよ らりるれろ わをん 憎み合うために 生まれてきたわけじゃない 恨み合うために 生きてきたわけじゃない
未だ終わらぬ戦争よ 人を嘲笑う差別や格差よ 最後に誰が笑うのか
言葉は生まれ もうすぐ死んでゆく 協調という名の欺瞞が見えた
それでも生きてゆく 強く分かちあう 言葉にまだ出来ることはあるさ まだ死ぬ時は先さ
サイバー空間の中で 僕らが生きる意味を探そう 言葉の価値を決めるのは 他でもない君自身さ
今生きている君こそ ことば叙事詩の主人公
19.「みかんのうた」
みかん みかん 僕のみかん みかん みかん 君のみかん みかん みかん 一粒つぶ みかん みかん 一口でも
酸っぱくて顔を顰めるキミも 甘くてサムズアップするキミも まるで恋愛のようなその味に ずっと一目惚れしたままなんです
僕らはきっとみかんが好き あなたもきっとみかんが好き 和歌山 愛媛 静岡 熊本 みかんと一緒に大きくなる
20.「21世紀生まれの僕らに」
【1 - 子どもたちの詠唱(アリア)】
20世紀終わりの狂騒を 僕らは何も知らない 21世紀始まりの歓喜を 僕らは何も知らない
安らかに生まれ 健やかに生きる
希望に満ちた未来へ向かう 子どもたちの声が聞こえるか
【2 - 夜明けの戦争狂交響曲(シンフォニー)】
平和へ向かっていたはずの 人々たちの群れに Shocking!!
崩れ堕ちた平穏に 慌てふためく為政者たち 群衆は熱に浮かされたように 戦争へと足を進める
時は満ち 風は起こり 安らかな日々を求める
群衆は熱に浮かされたように 戦争へと足を進める
独裁者のせいでも 民主主義のせいでも メディアのせいでもない
すべては群衆が求めたこと あまりに無責任だ
他意も悪意も鋭意もなく 無邪気に…… 世界は塗り替えられていく
【3 - 精神科医の輪舞曲(ロンド)】
ニュースは女と子どもに寄り添う 群衆は報道に涙する
本当に目を向けることまで 感傷的な声に惑わされ 大切なことが見えなくなる
性別と年齢の調和が 彼らに武器を持たせた 近隣に住む友人は 国境線の向こうにいる
ふと地面を見ると 転がる死体の群れ 傷ついた首に光るネックレスが 友の面影を語る
もう武器は持てぬ 人は殺せぬ 愛と正義のために
精神科医は夜明けまで 休みなしに働く
��の戦争はもう 永久(とわ)に終わらないのか
誰のための戦争か 戦争は何を生むのか
現状打破への焦りが 人類最後の叡智を 隣人へ遣わす!
踊る精神科医 笑う精神科医 嘆く精神科医
【4 - 電子幻想曲(エレクトリック・ファンタジア)】
世界を揺るがす 銀色の箱に 新世界への扉が 開こうとしている
音楽を1$で買えるようにして インターネットの民主化を目論む
その先に何があるのか 誰も知らない
だけど…… 禁断の果実は すでに齧られてしまった
もう止まらぬ 止められぬ シリコンバレー発の革命
世界を揺るがす 銀色の箱に 新世界への扉が 開こうとしている
【5 - スマートフォンの哀歌(エレジー)】
見渡せば スマートフォン 見つめる人の群れ
聞こえない スマートフォン 見つめる人の本音
感じない スマートフォン 見つめる人たちには
味のない スマートフォン 見つめる人が見ているもの
【6 - 正義の小歌劇(オペレッタ)】
独裁者が倒された 正義は勝った
歓喜に沸く群衆に 指導者は主張する
愛する人が傷ついて 目の前に現れる そんな現実の中で なぜ群衆は喜ぶのか
私にはわからない(何故!) 私にはわからない(今!) 私にはわからない(さあ!) 私にはわからない(変えよう!)
戦争は人を豊かにはしない 戦争は偽物の富を国家にもたらす
だから止められない 他人を唆して 都合のいい嘘で塗り固め 愛と平和の名の下に 無名戦士たちを戦場へ送る
私にはわからない(何故!) 私にはわからない(今!) 私にはわからない(さあ!) 私にはわからない(変えよう!)
ここからが本当の 戦いだ
【7 - アラブ奇想曲(カプリッチオ)】
銀色の箱が 塗り替えた世界は 指導者たちの横暴を 決して許さない
片手で収まる 銀色の箱は 写真も撮れるし 声も録れる
ひとりひとりが かつてのマスメディア ひとりひとつの メディアを運営する
あなたの一声が 世界を変えられる 隣の国が出来るんだ 私たちにだって出来るさ
希望を見つけた 群衆は止まらない
影響を持つ人を 誰もが夢見る時代
SNSの海で巻き起こった嵐は 目に見えないままに この国のアンシャン・レジームも 打ち破る!
気概を持て! 勇気を持て! 明日をこの手で創り出せ!
【8 - 群衆の舟歌(バルカローラ)】
安らかな眠りにつく 子どもたちに 平和の意味を尋ねられた時
君はどのように 言葉を紡いでみせるのか
希望に塗り固められた 虚構を伝えるか
それとも現実を素直に 言葉にしたためるか
何れにせよ 大人たちの態度が問われる
安らかな眠りにつけない 子どもたちに 生きる意味を尋ねられた時
君は如何にして 愛情を伝えられるのか
誇張に塗り固められた 誇張を伝えるか
それとも静かなる愛を素直に 言葉にしたためるか
何れにせよ 子どもたちはいつも見ている
【9 - 社会の小即興曲(インベンション)】
未曾有の危機に うねりが生まれて 若者たちは 隙間を見つける
小さな成功が 大きな夢へと導く
大人になって忘れていた 目の前の物事へ 夢中になること
蹂躙されてきた 人々が声を上げる その背中を見て 群衆が時代に乗る
明日なき暴走が 希望の未来を創る
目の前の物事を ひとつずつ変えていく
でも置き去りにされたままの 大人や老人はどうなる?
目の前の物事を ひとつずつ変えていく
時代遅れと糾弾され 存在理由すら若者は否定する
踏み台にされたままの生き物たち 彼らの断末魔が聞こえた
過去と未来を繋ぐ 果てしなき分断の影 そこにあるのは 潜在的現実
何者でもない人に 名前が生まれて かつてない時代の波に 誰もが流されたまま
Fire! Fire! Fire! Fire! Fire! Equally! Equally! Equally! Equally! Equally!
【10 - 21世紀夜明詩(オーバード)】
今こそ! 地球に 目を向けよう
今こそ! 君だけを 愛してみよう
世界を変えるには 目の前の私から この星を守りたいなら 目の前のあなたから
21世紀の始まりに 生まれた僕らの物語は もう一度ここから 愛と希望を胸に旅立つ
世界では この瞬間も 誰かが生まれる
世界では この瞬間も
誰かが死んでいく
戦争を知らない子どもがいるなら 戦争しか知らない子どももいるだろう
空腹を知らない子どもがいるなら 空腹しか知らない子どももいるだろう
今こそ! できることを 私の力で
今こそ! できることを あなたの思うがままに
21世紀生まれを誇りあるものとして 未来の子どもたちに語り継げるように
今何が出来るのか考えてみよう そこから新たな未来が生まれるさ
夜明けはきっと すぐそこに
21.「愛してるよ」
愛してるよ 本当だよ 嘘じゃないよ 信じてよ
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだから
前より増えた煙草の本数 ちょっとした変化に気付けない私 本音を気軽に言えない彼は 合鍵を置いて家(ウチ)を出た
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだから
愛してるの 気付いてよ 抱きしめてよ 逃げないでよ
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだから
人懐っこい笑顔の裏側 なんで言ってくれなかったの? ウチら恋人同士じゃんか 私に何か不満があったの?
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだから
愛してたよ わかってよ 嘘つかないよ 目ェ合わせてよ
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだった
ゴミ箱にはありったけの写真 想い出を捨ててしまうよう そこにもうあなたはいなくて 独りになったことを自覚する
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだった
愛してる 愛してたんだよ あなたのこと 心から愛してた
22.「サヨナラは言わない」
時の魔法は 川の流れに似て 君が呼吸するうちに 少女を大人に変えてゆく
手を伸ばせば 太陽に手が届きそう 何度も折れた翼を縫い合わせるうちに 君は空を飛べる鳥になった
裸足で駆け抜けた 海岸線に行く度 あどけない微笑みが美しすぎて 涙が止まらなくなる
今際の別れではなくとも 君と別れるのがつらいよ サヨナラは言わない また逢おうと伝えたい 僕は君を愛していたから
初めて逢った日は忘れられない 今日もこの先もずっと
君がここにいたこと 僕は永遠に語り継ぐから
何度も涙した Graduation 春は待たない Destination 心がつらくなる Sensation 君の時代 My Generation
愛する意味さえわからず 涙色の雨に溺れて 絶望に打ちひしがれた日々よ そんな時も君がいたから 僕は強くなれたんだ
あの舞台で歌う君に 青春を重ねた
風に吹かれて 揺れるカーテン 春の夜明け前は静寂の中
ここから君は夜明けを待ち 大いなる翼を広げて旅立つ 涙も憂いもすべて置いてゆけ どんな嵐も糧になるさ
初めて逢った日は忘れない 今日もこの先もずっと
君がここにいたこと 僕たちは永遠に忘れない
梅の花が咲く 美しい満月の夜 桜はその時を待ちながら 別れを見送る 君はもう飛べる鳥だ この坂道から……
23.「恋愛ポートフォリオ」
最初に告白した彼は クラスの人気者でした スポーツも出来て頭も良く 誰もが羨む存在
でも賢いがゆえに影もある 彼には二人目の恋人がいました
二番目に付き合った彼は 図書室が好きでした 静かに見えて冗談がわかる 付き合うほど好きが増していく
四季を重ねたって 少しも飽きずに いつまでも傍にいたいなんて 公園で言葉を交わしたこともある
でも転校してしまった 小学五年の秋 木枯らしが切なすぎて
もう恋なんてこりごりだと 闇雲にスポーツに打ち込んで 気付けば中学に進学し 髪をばっさりと切った夏
同じ部活の先輩に思わず恋をした あっという間に距離は縮まって ふたりは友達以上になり 三番目の恋をした
あなたは私を好きだと言うけど 実は他の女の子が好きだった 気づいてたのです 机の中のプレゼントに
ただ、やりたいことをやればいい! ただ、やるべきことをやればいい! ただ、やれないことをやればいい!
先輩方の背中を追い ここまでやって来たんだ 最後にスリーポイントを決めたら 全国大会への切符を掴む
私たちは跳べると信じていたのに 私のせいで跳べなかった そんな時に慰めてくれたあなたが 四番目の恋人になる
あれほど優しかった人が 付き合った途端に豹変する 言葉も交わしてくれなくなり 身体にアザは増えていく
そんな時に救ってくれたのは 幼馴染でした 男の子は信用ならないと この時心から思ったのです
一本のビデオが運命を変えてしまった 私のことを誰も知らない街へ向かう その音声は偽物であなたの陰謀が蠢く それでも人は人気者のあなたを信じるだろう
桜の咲く季節にひとりでクラスに佇んでた 私に気付いた少年とふと目と目が合う もう恋愛なんて二度としないと決めてたのに あなただけは信用できると恋に堕ちたんだ
最初のキスはあなたから ある放課後のこと 胸がこんなに熱いのは 初夏の陽射しのせいじゃない
あなただけは信用できると思っていたのに また裏切られたのは SNSの通知に気付いてしまったから
リコメンドは人の首を絞めることもある あなたの温もりはすべて嘘でした
六番目の恋は自然発生的なもの 塾で隣の席に座ることが多かった彼と いつの間にか付き合ってた
大した仲じゃなかったけれど 一緒にいて心地よかった でも何かが物足りなくて 大学進学と共に別れた
Evergreen…… すべてが真っ白な季節 同じ学部のあなたに恋に落ちたのは
アイビー・ファッションが似合う シティボーイなアイツよ 颯爽と現れる仕草と同じように 光の速さで浮気された
最初は気づかぬフリしたけど そのままじゃいられない 誤魔化し合うだけの関係は すぐに破綻していった
最後のキスは夏祭りで 私から切り出した 七番目の恋はこれでおしまいと もう開き直っていました
誰もいない街 ヒステリックなニュース 何もすることがなくなった私は マッチングアプリを始めた
最初に出逢った彼とは音信不通になり 次の彼は口を開けば ケ・セラ・セラ
でも八番目の彼は他の彼とは違った カメラが好きなあなたに思わず恋をした だけど良い恋人に限って目���前から消えてく さよならも言えないまま この世界から去っていった
私に一言くらい言ってくれてもいいじゃんか ひとりで死ぬなんて狡すぎるよ
九番目の彼は狡猾だった 元カレの死に落ち込んだ私を まるで飲み込むように恋に堕としたの そんな関係は長続きしない 安らぎも温もりもなく 私たちはどこへも向かえなくなっていた
あなたと出逢うまでは 恋なんか信じられなくて いつかは裏切られると 心に過っていた
何度恋に期待しただろう そして何度裏切られただろう ある時は浮気され ある時は無関心だった
さよならを告げるまでは 恋は終わらないけど 自然に終わった恋を見るたび 胸が痛くなる
それでも誰かを好きになることを あきらめたくはない 誰かを愛していくことを あきらめたくはない
星空にあなたと誓う 幸せな未来を信じて たしかな明日を信じて……
十番目の恋人よ あなただけは信じてもいいですか? 私愛してもいいですか?
24.「電脳都市」
九段下の駅から 遥か彼方を見つめる 少年たちのその眼に 希望はあるのか
安らぎなどない世界 明日など見えない世界 強さも正しさも 正解にはならない
さすらうのは風だけでなく 人も同じだから 時代の波に押し流されて 居場所を見失う
山積みになったままの社会問題たちよ 政治家は居眠りしながら 子羊たちの収穫を待つ
シティポップに浮かれて クールジャパンに惑わされ 輝ける日々に憧れた者が 描いた五輪の夢
あきらめにも近い 若者たちの視線に 大人は気付かぬまま カオスへ突き進む
魑魅魍魎たちが闘う 電脳都市TOKYO 「淋しい」なんか見向きもされず ビル群に舞うだろう
もう泣かないと決めた日をもう一度思い出せ 君は君の責任で生きるしかない 大人が選んだ道なのさ
青春と現実の光と影の狭間 少年少女たちは苦悩し いつしか夢を失くしたまま 子供を卒業する
真っ黒なスーツと 後ろに束ねた髪 パンプスは血だらけで まるで本音のよう
ソーシャルメディアで誰もが繋がれる時代に 見たいものも見たくないものも すべてが無編集のまま 拡散される
資本主義が紡いだ世界に疑問を抱いた人 そしてこの世界を諦めかけた人 さらに夢だけを見つめる人
魑魅魍魎たちが蠢く 電脳都市TOKYO 新しい夜明けへのCollaboration
怒りと痛みのこれから始まる Harmagedōnはどこへ向かうのか? 魑魅魍魎たちが棲む ここは電脳都市TOKYO
25.「じゃあね」
その日は雨だった 玄関にはハイヒール 胸騒ぎがしてドアを開けると ふたりは抱き合ってた
何も言う気にならず 涙を流しても あなたは腰を揺らすばかり こちらに気付きもしなかった
星空を見上げて 愛を誓い合った あの日のやさしさは何処へ なぜ貴方は貴方を殺してしまったの?
話をしようよ 腹を割ってさ 最後くらいは 本音で言ってよ
浮気しても止めないけれど せめて家には入れないで 私を殺すつもりなのか それでも答えは返らない
ある日荷物が消えた 貴方はここからランナウェイ そしてコロナが始まり 新たな恋を探す
遥かなる愛を求め 恋の歴史は深くなる それでも愛には出逢えず 貴方を夢に見る
模造真珠の指環 いつかの贈り物 青春色の記憶は癒えず 今も貴方の面影がコンパス
貴方にサヨナラ 突きつけられるなら 胸に残らない 水に流せるかも
大好きだった狂おしい時間 心から愛してた 胸騒ぎがした日から私は 変わってしまった
あんなに優しい人が 女で変わっていく 私にさえ向き合えないのに 誰と向き合うの?
シャネルのドレスを着た彼女と ヴィスポークのスーツを着た女が 有楽町マリオンの表で メルツェデスに乗り込む
それでもなお 貴方と話したい 別れ話でいい サヨナラが言いたい
貴方にサヨナラ 突きつけられるなら 胸に残らない 水に流せるかも
狂おしいほど貴方を 心から愛していた 愛おしいほど暮らしを 守ろうとしていた
26.「ブルー・エデュケーション・ラヴァーズ」
ついに言えなかったよ あなたのことが好きだと もう良いんだ 僕も君が好きじゃない
負け惜しみのようだが 言い訳させてくれ アオハルの気まぐれという 風に吹かれていただけ
遥か夕陽が沈む春の日に ふたり電車に揺られて話した その言葉は今でも忘れられないけど 君のことは明日で忘れるよ
バレンタインも貰ったし 誕生日のお祝いもあった でも僕は鈍感で 何も言えなかったんだ
君は僕を好いていたはずなのに 何故だか素直になれない 五月の道に咲くジギタリスを見つめ 花言葉に想いを馳せる
遥か朝陽が昇る夏の日に ふたり朝まで語り明かした その言葉は今でも忘れられないけど 君のことは明日で忘れるよ
思い出を宝石に閉じ込められたら ずっと美しいままでいられたのに お互いを知りすぎてしまった関係は 秋の静けさに溶けていく
恋する気持ちは嘘じゃない でも僕の気持ちは嘘ばかり 遥か月が見えない冬の日に ひとり布団に包まり涙した
君ほど好きになれた人はいないのに 最後まで伝えられないまま 卒業式の朝は憂鬱で 打ち上げにも行かないと決めた
僕の心はまだコバルトブルー 桜は春を待っているというのに 君との日々はずっと忘れられないだろう でも君のことは今日で忘れるよ
27.「孤独の海」
水滴がぽつりと零れる 雨音はぽろりと溢れる
夜の静寂(しじま)に怯え 沈黙した子供みたく 安らぎを求めて 誰もが暗闇に背を向ける
遥か彼方に未来があるなら なぜ僕らはまだ答えを知らない? 理想 現実 幻想 失望 ロゴスの源流
華やかに艶やかに 厳かにしなやかに
細胞に刻まれた 愛の痕は何処へ? 未知なる海へ舟を漕ぐんだ 僕らは孤独な旅人
波の滴は満ちて 月が踊り出す 君はペシミスト(星はペシミスト) 誰もが絶望するその時
自由な夜の夢よ  僕らを抱きしめろ 希望の鐘が鳴ろうとも  二度と目覚めはしない 夢想 瞑想 妄想 失想 ロゴスの誘惑
密やかに心地良く 穏やかに優しく
遺伝子に囁いた 時の印は何処?
宿命と闘い 明日を掴み取れ
未知なる海へ船を漕ぐんだ 僕らは孤独な旅人
詩集『poetryactivist』制作クレジット
Produced / All words written by Yuu Sakaoka Designed by Minoru Ichijo(G.Slope & Hill's Planet)
Co-Written by Sakura Ogawa(No.23) Drafted by TORIMOMO(No.25) / Sakura Ogawa(No.23,24, 26)
Dedicated to My Best Friends Management by G.Slope & Hill's Planet
Very very very thanks to my friend, my familly, and all my fan!!
2024.3.31 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year ago
Text
詩集『Commons』
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詩集『Commons』収録作品
1.「戦争しか知らない」 2.「愛なき世代に薔薇の花を」 3.「青春とロコモティブ・シンドローム」 4.「商店街の純喫茶」 5.「広場、それは私の……」 6.「女は微笑むために生きてるんじゃない」 7.「もうすぐ朝は来るだろう」 8.「いくつになってもマイ・フレンド」 9.「断絶の季節」 10.「失墜」 11.「しぼんでいくこの風船で」 12.「自由になろうよ」
1.「戦争しか知らない」
僕は戦争の最中にここで生まれた 僕は戦争のない日々を未だ知らない 大人なら戦争を止められると信じていた 世界は味方してくれると信じていた
でも欧米から遠く離れたこの国に 振り向く人など誰もいない
愛せるものもなく 信じられる人もなく 生と死の狭間を彷徨い 明日が来ることすら 運命に委ねてた
もはや痛みも感じない 昨日も友達が死んだ
いつか大きくなったら銃を取り 憎き兵士に鉛を叩き込んでやると 幼い僕は無邪気に思ってた
でもいざ戦場で相手兵士の顔を見た時 同じ時代を生きる者同士だと気付いた
誰かの思惑で 何も説明されず 生と死の狭間を彷徨い イデオロギーの違いに 正義を委ねてた
もはや痛みも感じない さっきも友達が死んだ
何年待てば戦争は終わりますか? 僕は戦争のために生まれてきたのですか?
地獄のような日常の中 さすらい続けるのは 空っぽになった良心たち
愛せるものもなく 信じられる人もなく 生と死の狭間を彷徨い 明日が来ることすら 運命に委ねてた
誰かの思惑で 何も説明されず 生と死の狭間を彷徨い イデオロギーの違いに 正義を委ねてた
もはや痛みも感じない 毎日仲間が死ぬ 僕は今日もここで 死を待つ
2.「愛なき世代に薔薇の花を」
レイトショーに微睡み ベランダで佇む���人 僕たちは星空を見つめつつ 愛をたしかめた
いつしか白髪も増え 日々に燃えなくなった おじさんと馬鹿にされても 何も感じなくなった
愛なき人と呼ばれても 薔薇の花さえあれば 愛なき世代と呼ばれても 薔薇の花さえあれば
いっそ殺してしまえと祈った日 僕はあえて憂鬱を殺してみた
おそらく若い頃は夢を見て 王国でも作ろうとした カブトムシにすらなれないのに 虹を見つめていた
さりげなく大人になり 大仰に歳をとった 会社では役職持ち 部下に媚びを売られる日々
愛なき人と呼ばれても 薔薇の翼さえあれば 愛なき世代と呼ばれても 薔薇の翼さえあれば
いっそ散ってしまえと祈った日 僕はあえて羨望を殺してみた
あんなに泣き虫だったのに もう泣けなくなった レイトショーにはチェコ語の文字 隣で微睡むのは借り物の恋人
愛なき人と呼ばれても 薔薇の翼さえあれば 愛なき世代と呼ばれても 薔薇の翼さえあれば
薔薇があれば生きていける 薔薇があれば生きていける
愛なき時代に生まれても 薔薇の花さえあれば 僕だって生きていける レイトショーは続く 月光に照らされながら永遠に この先も続くだろう
3.「青春とロコモティブ・シンドローム」
十年前の僕は空も飛べる気がした 手を伸ばせば宇宙にだって行ける気がした 僕はいつしか夢を見なくなり 君もいつの間にか大人になったね
数えきれないほどの出逢いと別れを重ねて 青春時代にたしかなピリオドを打つ
ある日突然身体が動かなくなり 新しいことを始める勇気が出ない 僕は必死に今を生きようとするけど 心が何かを無性に止めようとしてるんだ
感覚だけで生きられる そんな季節は過ぎ去った
十年後の僕は何をしてるんだろう 恋も友達も夢もどこへ行ってしまったの? やりたいことがやりたくないことに忙殺され 誰かの意図のままに動く僕が生まれた
いつか見た花は芽が出ずに枯れた 青春時代よ僕に何を伝えたのか
あの日突然身体が動かなくなり すべては幻の中へ溶けていく 僕は必死に今を生きようとするけど かつてのように出来はしない
純情だけで生きられる そんな時代は過ぎ去った
涙が今日も止まらない 何故だかよくわからないけど 心を覆うガーゼは夢を目指した墓標
ある日突然身体が動かなくなり 新しいことを始める勇気が出ない 僕は必死に今を生きようとするけど 心が何かを無性に止めようとしてるんだ
感覚だけで生きられる そんな季節は過ぎ去った
心と身体とシンドローム なりたい自分になるために がむしゃらになれた…… そんな時代は過ぎ去った 僕は花を咲かせられなかった
4.「商店街の純喫茶」
君と僕 ふたりで飲むクリームソーダ 昼下がり 逢いたくなるのは恋じゃない もう何年 続いたのかこの関係 逢えなくなる そう決まって動き出す
遠距離恋愛 幼馴染 不似合いな言葉が 煙草に溶けてく
君と僕 ふたりで飲むウィンナーコーヒー 夕暮れ時 淋しくなるのは夢じゃない もう何度 憂いたのかこの関係 逢いたくなる そう思って呼び出した
蒼穹の彼方へ 時は行く 君の隣に別の男 想像もしたくない
あの頃僕らは若かった いつか見た夢が 煙草に溶けてく 時は流れた
遠距離恋愛 幼馴染 不似合いな言葉が 煙草に溶けてく 埃混じりの便箋 交わす文字 涙に溢れた 青年の日々よ いつかわかるさ……
5.「広場、それは私の……」
街の片隅の広場には さまざまな風が集まる 散らばったり集まったり 繰り返す星のように
私もここに行くたび いくつか時は重ねても 泣いたり笑ったり 変わらぬ声の響きよ
広場、それは私の…… 広場、それは私の……
���つか土に還っても思い出す まだ見ぬ未来を集めた場所 広場、それは私の……
街の片隅にある広場が もうすぐ月になるらしい 守られたり壊されたり 時の調べの中で
虹を追いかけた頃 正解なんてなくても 話したり話さなかったり なんとなく楽しかった
広場、それは私の…… 広場、それは私の……
かつてここにあったと語り継ぐ まだ見ぬ未来を集めた場所…… 広場、それは私の……
名もなき恋の始まり 語り継がれぬ友情よ 穏やかな家族の団欒 政治やデモクラシー
すべてはここから紡がれ いつか魂を結ぶ
広場、それは私の…… 広場、それは私たちの……
子どもから大人まで 人から石まで すべてが集う場所
広場、それは私の…… 広場、それは私の……
時を繋ぐ場所 忘れないで 失くさないで 広場、そこは私の……
6.「女は微笑むために生きてるんじゃない」
蝋燭を吹き消そうとして 消せなかった まるで恋愛のように 私を憎みたくなる
華やかな夜と穏やかな朝 仮に人形だって もっと上手く生きられるはずだ
何度泣いたのだろう 何度笑ったのだろう 作られた感情の先に 繰り越された本音の傷
女は微笑むために生きてるわけじゃない 偽物の愛に照らされて澱んだ光よ 女は微笑むために生きてるわけじゃない 最期に残したいのはこれ以上ない影
あなたを殺そうとして 殺さなかった ナイフの刺さった痕から 碧い血が流れる
笑う男と哀しむ女 仮にロボットだって もっと賢く犯れるはずさ
何度怒ったのだろう 何度誓ったのだろう 踏み躙られた日々の先に 作り込まれた私の愛
女は微笑むために生きてるわけじゃない すべては周りに穢された果ての叫びだ 女は微笑むために生きてるわけじゃない ほんとうは優しくありたかっただけ
さよならを言う前に……
女は微笑むために生きてるわけじゃない 太陽が昇る前の約束のポリフォニー 女は微笑むために生きてるわけじゃない 月が沈む前の運命のモノフォニー
女は微笑むために生きてるわけじゃない 偽物の愛に照らされて澱んだ光よ 女は微笑むために生きてるわけじゃない 最期に残したいのはこれ以上ない影
さよならを言う前に…… 女は微笑むために生きてるんじゃない
7.「もうすぐ朝は来るだろう」
淋しさと棲んできた 愛しさも喜びも抱きしめて いつか実れと祈ってた 幸せの果実よ
ただ夜明けを待つだけじゃ 何も始まらなかった もう歩み出そうとしたって すべて遅すぎるんだ
踏み出せなかった後悔と 変わらぬ平穏の海で 僕は舟を漕ぐ
恋愛がしたかった ぬくもりもつめたさも抱きしめて いつか出逢えると信じてた 運命の人よ
ただ糸を持つだけじゃ 何も生まれなかった もうやり直そうとしたって やり直せはしないんだ
過ぎ去りし日々への懺悔と 決められた宿命の海で 僕は舟を漕ぐ
遠くに太陽が見える もうすぐ来るのか 何度願ったのだろう?
一瞬のうちに沈んでいく 運命という名の儚さよ 何度祈ったのだろう?
それでも変わろうと 僕はこの舟を漕ぐ それでも生きようと 僕は運命に誓う
変わらなくても やり直せなくても 僕が僕であるために この舟を漕ぎ出す
もうすぐ朝は来るだろう いつか僕は夢を見た 朝は来るだろう
8.「いくつになってもマイ・フレンド」
足腰も弱り言葉も出ない そんな時代になっても 僕たちはマイ・フレンド
放課後の教室で語り合う そんな時代からの 僕たちはマイ・フレンド
すれ違うアベック 走るスポーツマン 夕焼けに照らされて すべてが思い出になる
十年経っても百年経っても 僕たちはマイ・フレンド もう迷わない 何処へだって行けるさ
仕事は残業 夫婦は倦怠期 こんな暮らしになっても 僕たちはマイ・フレンド
何したって変わらないさ こんな口癖になっても 僕たちはマイ・フレンド
走り出せ群青 いなくなれ憂鬱 夕焼けに口笛吹けば すべて無かったことに ……できないか
十年経っても百年経っても 僕たちはマイ・フレンド もう迷わない 何処へだって行けるさ だいじょうぶ
「あの頃は若かった」 そうじゃないだろ? まだ跳べるだろ?
十年経っても百年経っても 僕たちはマイ・フレンド もう迷わない 何処へだって行けるさ だいじょうぶ
いくつになっても腰が曲がっても 僕たちはマイ・フレンド 夢だって見るし 無茶だってするのだ
だいじょうぶだ 僕たちは大人だもの 生きてりゃ
9.「断絶の季節」
大人になったら楽になると思っていました いつかの若かった私にもう戻れません 春も夏も秋冬も繰り返すうちに 何も感じなくなった私がいました
たった一日の違いなのに なぜ私は大人を演じなきゃいけないんでしょう 答えを探しても見つかりはしない 現実という名の虚構の中で
断絶した季節を重ねた人は 人が人でなくなると嘆いています でも自覚的にそれを言葉にできない人は なんて幸せなんだと私は思います
幸せの価値など決められないのに どうして他人を決めつけてしまうんでしょう 人生の意味などわからないのに どうして上下をつけようとするんでしょう
自然体で生きているという人がもしいたら 私は自然って何かと疑ってしまいます それを無意識にしてしまうその事自体が 何て嫌な奴なんだろうと私を嫌いになるのです
断絶した心を持った人は 大切な何かを吐き捨ててしまったのです 痛みも憎しみも優しさも忘れて 自分だけの空間で生きているのです
安らぎや激しさの先に 猛烈な時代が過ぎ去っていくのなら 私はいつ楽になるのでしょう 一生このまま働くのでしょうか
断絶した季節を重ねた人は 人が人でなくなると嘆いています でも自覚的にそれを言葉にできない人は なんて幸せなんだと私は思います
愛とは何かを語らった時代よ 夢をふたりで無邪気に見つめた季節よ すべては断絶の中へ消え去り 時の魔法はいつしか解けました
断絶した心を持った人は 大切な何かを吐き捨ててしまったのです 痛みも憎しみも優しさも忘れて 自分だけの空間で生きているのです
死ぬこともできず 生きることもできない そんな臆病者として 私は明日も生きていくのです
10.「失墜」
クラスで一番人気の男子が学校に来なくなった 最初は噂になったけど今や話題にもならない どんな人も数日で忘れられていく 記憶の怖さを思い知ったんだ
記者会見で疑惑を否定した政治家が逮捕された 大臣にまで登り詰めた人だったけれど 裏金と虚飾に浮かれるうちに 人相すらも変わっていた
どんな人さえも どんな事さえも どんな権力に登り詰めても どんな利益を得られても
人は一夜で失墜する まるでコインの裏表のように 人は一夜で染まってしまう まるでカルトの教示のように
誰もが私は普通なんだと 心の中では信じている
ふたり並び立つ存在と称されたアイドルも 数年後にはそれぞれ別の道を行く ひとりは圧倒的なカリスマと呼ばれ もうひとりは「あの人は今」と囁かれる
有る事無い事書き立てる週刊誌 あんなもの無くなってしまえばいいのに 善意仕立てのプロパガンダ マスメディアは社会を侵略するウイルス
どんな恋さえも どんな愛さえも どんな至高の夢さえも どんな上向きな会社も どんな主張も どんな義務を押し付けられても
人は一夜で変身する まるでコブラの猛毒のように 人は一夜で塗り潰される まるでペンキを浴びたように
誰もが私は世界の中心だと 心の中では信じている
登りゆく太陽があるのなら 沈みかけの斜陽もあるだろう もし私が月というのなら 光だという人もいるはずさ
人は一夜で失墜する まるでコインの裏表のように 人は一夜で染まってしまう まるでカルトの教示のように
誰もが私は普通なんだと 心の中では信じている
宇宙が始まるその時に 運命が決められたといえるなら 昇華も失墜も誰かの書いた筋書き 私たちの普通も誰かに造られた偽物
誰もが私は世界の中心だと 心の中では信じている
11.「しぼんでいくこの風船で」
幼い頃から通い詰めた遊園地が 来週の日曜日で閉園するらしい ここ数年は人もまばらだったけど 久々に訪れてみると人の花が咲く
しぼんでいく風船を 人は膨らませて 明日は誰が創るのか 遺された人たちへ繋ぐ今日
ピエロとぬいぐるみたちが最後に���い踊る 思い出をみんな語り合いながら どこか淋しげで もう少し君も僕も行ってたら こんなエンディングも あと少し先になったかな?
観覧車もジェットコースターも この後はどこへ行く? 数年後にはここは公園になるらしい こうして街は生まれ変わる
しぼんでいく風船で みんな生きている 最初に君と出逢った日 人はまだ沢山いたよ
陽が沈んだ後にセレモニーは始まる ひと時のサヨナラと また逢う日までの約束 でも皆気づいてる「もう逢えない」って ただ見つめたいんだ 今よりちょっといい未来を
映画の世界をそっくりそのまま 始まった頃の君は今と違っていた いつしかここはいろんな色が交わり そして去りゆく季節の先に 何処にでもある日常が流れていく
もう少し僕がここに行ってたら こんなエンディングも あと少し先になったかな?
次の日に僕は遊園地を訪れた 昨日の狂騒はまるで嘘みたく 他と変わらない空気に覆われてた 遊園地は人と時を繋ぐ場所 思い出の栞にたしかに刻まれている
しぼんでいくこの風船で僕らは いくつかのおはようとサヨナラを…… ダンスは続いていく そして愛を遺して新たな夢を携え 生まれ変わる
12.「自由になろうよ」
私がまだ制服を着ていた頃 貴方には出逢ってなかった クラスの輪にも入れず なんでもない日々をやり過ごしていた
そんなある日ふと入った公園で ギターを爪弾く青年がいた 私は思わず声をかけて ふたりで歌った「花はどこへ行った?」
たとえば貴方が白ヘルを被り あの連中と入り浸っていたとしても 私が貴方を好きでいる限り なかったことに出来るわ
自由になりたいと願ったのは 世代の声だから 大人に押しつぶされたままで 私は生きていけない
大学がロックアウトされた朝 隣を見ると貴方はいなかった 寝床にあったモーリスを手に取り ひとりで歌った「グァンタナメラ」
たとえば貴方が季節の炎に包まれ 他の女と抱き合っていたとしても 貴方が私を諦めない限り 見なかったことに出来るわ
自由になるために若者が集った この公園を私は見渡し 桜の木に残したイニシャルを そっと指でなぞる
ひとりで歌った「風に吹かれて」 こうして私たち ヒッピー気取りから足を洗う 幸せの終わり
自由を夢見て 自由を愛した 私たちの夏は歴史に残らない
失ったのは恋人の命と私自身の魂 政治と闘争の季節は終わった
たとえば貴方よりも良い人で 誰もが好きになるような魅力があっても 貴方以上に愛せる人は現れないだろう ひとりで歌う「結婚しようよ」
自由になるために若��が集った この公園を私は見渡し 桜の木に残したイニシャルを そっと指でなぞる
Bonus.「いつかまた「おはよう」を言うために」
何もかも思い出になっても 私のこと憶えててくれるかな? いつかまた逢う日まで 風の中に溶けていく
キミのこと忘れないから 私のこと憶えててくれるかな? きっとまた逢える日まで 風の中で見てるからね
はじめてステージに立った日のこと 今も忘れられないドキドキ それでも手を振ってくれるキミがいたから ここまで歩いて来れたんだ 夢を追いかけられたんだ
私たちがたとえ空気になっても 「こんな人がいたな」と時々思い出してね それだけで十分すぎるくらいだけど 出来たら名前も憶えててほしいな
ふたりから始まった旅路で 私たちは変われたのかな? いつかまた逢う日まで それぞれの旅は続くはず
キミが追いかけてくれた日々を 私は青春と呼んでいいかな? きっとまた逢える日まで 絶対に忘れないから
はじめてステージに立った日のこと 今も忘れられないトキメキ 私たちを好きになってくれたキミがいたから こうして大人になれたんだ 夢を追いかけられたんだ
私たちの魔法が解けても キミにかけた魔法は解かさない 仮に私たちを忘れても どこかでキミが幸せにいられますように とっておきのおまじない
アイドルに憧れ アイドルになった アイドルと呼ばれて アイドルを愛した
私たちが愛した日々 夢中になった日々 思うがままに走り続けた 私色の青春
私たちがたとえ空気になっても 「こんな人がいたな」と時々思い出してね それだけで十分すぎるくらいだけど 出来たら名前も憶えててほしいな
私たちの魔法が解けても キミにかけた魔法は解かさない 仮に私たちを忘れても どこかでキミが幸せにいられますように とっておきのおまじない
キミに出逢ってよかった 好きだよ いつまでも
詩集『Commons』Credits
Produced / All Words Written by Yuu Sakaoka(Sakaoka Project)
Co-Authored / Co-Producer: Yurine(「青春とロコモティブ・シンドローム」「いつかまた「おはよう」を言うために」) TORIMOMO(「商店街の純喫茶」) Koharu Takamoto(「断絶の季節」「失墜」) Sakura Ogawa(「しぼんでいくこの風船で」)
Written at Yuu Sakaoka Studio, Mikage House, JR West Japan Series 225 Train, STUDIO U
Respect to ザ・フォーク・クルセダーズとすべての戦争に参加する人々(「戦争しか知らない」) ムーンライダーズ(「愛なき世代に薔薇の花を」「女は微笑むために生きてるんじゃない」「しぼんでいくこの風船で」) ガロと山上路夫(「商店街の純喫茶」) Yellow Magic Orchestra(「広場、それは私の……」) あの頃夢を見た若者たち(「自由になろうよ」)
Designed / Edited by Yuu Sakaoka Photo by YAT(PAKUTASO) Special Thanks to Koharu Takamoto, Yurine, Sakura Ogawa
Dedicated to My Best Friends
Management by SAKAOKA PROJECT
Very very very thanks to my friend, my familly, and all my fan!!
2024.2.7 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years ago
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詩集『ELECTROCITY』
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詩集『ELECTROCITY』目次
1.「あるいは恋人のように」 2.「非労働讃歌」 3.「二十一世紀生まれのペシミスト」 4.「We Are Night Generation 2000/2046」 5.「人間という名の跳べない鳥」 6.「藍し哀しあって愛されなくて」 7.「私は孤児だった」 8.「あたたかいコンクリートジェイル」 9.「ほんとうに信じられる人」 10.「恋人は冷笑主義者」 11.「私も実存主義者」 12.「たとえば隣人のように」
1.あるいは恋人のように
喩えば…… あなたが非現実的な存在だとしても 私は何も気にしない お互いに愛し合えるなら それで良いんだよ
この国は変わった 二度の五輪と万博を経て かつて誰も気に留めなかったことが 政治すらも動かす
この世界は変わった 三度の戦争を経て 今や誰も互いの事など 信用してはいない
隣人の笑顔が無性に怖くなる 無条件で誰かを好きになれた 十代の頃に還りたい
私が生きる街に希望などない あるのは不信と絶望だけ 変わりゆく時代の果て 未来はどんな夢を見るのか
喩えば…… あなたが明日連れていかれるとしても 私は後悔しない 何度も言葉を重ね合って 決めたことだから
あの国は変わった 戦争は終わった しかし何も変わらなかった 世界は変わらなかった
あの時代は変わった 公正に変わった しかし何も変わらなかった 生きづらさは変わらなかった
長く付き合っている親友の事さえも いつか裏切られるんじゃないかと 不安になってしまう私が嫌いだ
私が生きる街に絶望などない あるのは信頼と希望だけ 変わりゆく心情の果て ふたりはどんな愛を描くのか
突然カットアップされた日常 誰も保証してくれない恒常 私たちはまるで社会という名の墓場 未だ醒めないままの臨場
すべてが癒えない傷になる 私という名の人生になる
私が生きる街に失望などない あるのは歴史と歓喜だけ 変わりゆく私の果て いつか老人になる日まで
この街には私がいて あの街にはあなたがいる すれ違う瞬間 あるいは恋人のように
2.非労働讃歌
ふと見えた後ろ姿が 無性に切なく見えた こんな風になるもんかと いつか誓ったのに
銀色の箱に揺られ 次の駅へと輸送される 僕らがかつて見ていた夢を 目の前の少年も見るだろう
職場で上司に怒られた その上司も社長に怒られている 繰り返される日常の果てに 私は会社を辞めた
働くな 働くな 会社のために働くな それなら自分のために やりたいことをやればいい
働くな 働くな 家族のために働くな 無責任な言葉を拾い集めて 人は人じゃなくなる
なぜ僕らは嘘をつき 希望を語るのだろう スーツ姿の学生街に 楔を打つ勇気もなく
金色の星を見つめ 明日なき今日を生き抜け 誰の理想でもなく己の理想を 素直に貫いていこう
自由への長い旅を 嫌いな上司もしている 長く生きてるだけで中身がない 大嫌いなアイツを蔑みながら
働くな 働くな そんなに無理して働くな まだ見ぬ世界を見つめて すべてを変える勇気を持て
働くな 働くな かつての夢に囚われるな 君はもう歳をとった 時代の海に溺れ死ぬ前に
この街は何度も生まれ変わり 明日を見つめていく 民家がビルに スタジアムがモールへ 誰かの青春を犠牲にしながら やさしさのせいにして 理想を貫く
働くな 働くな 会社のために働くな それなら自分のために やりたいことをやればいい
働くな 働くな 家族のために働くな 無責任な言葉を拾い集めて 人は人じゃなくなる
求めるな 求めるな 世界に何も求めるな 裸足で駆け出してく 無垢な理想を抱きしめたい
3.二十一世紀生まれのペシミスト
他人のウォッカをひたすら流し込むように 犬を愛人だと思い込むように せめて純情でありたかったけれども すっかり汚されちまったよ
涙に暮れながら 生きる気持ちはどうだい? 心の中の紳士が 静かに問いかける
厭世家と呼ばれても 私は笑わない 作り笑いで死んでく 感性を笑えない
真夜中の暗黒街で 女の歌声が聞こえる そこに佇む人の影には 見知らぬ獣の匂いがした
走り出す影に 気を囚われぬように 駆け出す私の右手を握る 何者かの差金!
せめぎ合う光に 惑わされぬように そっと私の左手を握る 何者かの誘惑!
厭世家と呼ばれても 私は笑わない 女の長い黒髪は 本音を取り繕うベールだ
真昼のカジノ街で 男の怒声が聞こえる そこに移ろう人の傍に 愛を確かめあった夜の気配がした
飼い猫が静かに駆け寄る 最近動悸が止まらない 溶けない流星 消えていく惑星 突然ニュース速報の音がした
二十一世紀の厭世家と呼ばれて 私は大人になった 世代をラベリングして 私は自由になった
自己責任から他己責任の季節へ 時には怒りを隠さずに
獣になれ 星空になれ 理想郷になれ
4.We Are Night Generation 2000/2046
私たちは夜の時代に生まれた 明日の希望もないまま大人になってく 私たちは夜の世代を生きてる 誰かに蔑まれることも慣れてしまったよ
大切なものなんて何もないさ 星空を埋め尽くす懺悔の涙に 怒りの矢を放つ勇気もない
摩天楼見下ろし 来世への祈り込めて 恋人たちはふたり 命を手放した
悲惨な戦争 未だ終わる気配もなく 人間の愚かさに 絶望する親友
もう振り向くな それでも行くんだ 私たちのジェネレーション 夜の世代のままで
私たちは毎日が死と隣り合わせ 嘘と真実のタイトロープに惑わされたまま 私たちに本音を話せる友はいない すべてが欺瞞だらけの世に本音など言えない
ミレニアム生まれの私は夜空を見上げ 見えないものを見ようとして 本当に大切な何かを見失う
電車に飛び込んだ 舌打ちする群衆 明日は我が身と思えない 無邪気な愚民よ
広がりゆく格差 貧困は個人のせい? 政治家の演説に 絶望する市民よ
もう頼るな それでもやるんだ 私たちのジェネレーション 夜の世代のままで
藍に生きていけ 私たちのジェネレーション 夜の世代として
ミレニアム・ベイビーと呼ばれ 希望の鐘が聞こえる あの頃はまだ夜明けが見えていたけれど
大人になる頃には 数十年後に人口が半減する そう知った時 何かを変えなければいけない そんな気がしたのさ
やさしさと厳しさ そして愛情 たとえ涙に包まれても 私は私のやり方で
自由になるために 今を諦めるな 希望を捨てないために 夢を諦めるな
摩天楼見下ろし 来世への祈り込めて 恋人たちはふたり 命を手放した
絶望した友のため 失望した君のため 私たちのジェネレーション 夜の世代のままで
瞳に映る涙は誰のせいでもない 踏み躙られたままで良いのか? 藍に生きていけ!
5.人間という名の跳べない鳥
「死にたい」と思わない夜が珍しかった 「生きたい」と思えない朝が当たり前だった
この街に生まれ育ち 今日まで生きてきたけれども 家族も友達も みんな傍にいたって いつも何故だか淋しかった
鳥になりたかった 自由になりたかった
アイドルになった友人が微笑んでいる 夢を叶えた親友が叫んでいる 僕はまだここで現実を嘆いている 君はそんな姿を見て笑い狂っている
ピアノの音が和音から不協へと移ろう ギターのぴんと張られた弦が切れる
マスメディアは誰かのプライベートを覗く カメラマンは秘密をストーキングする オーディエンスはありもしない正義を謳う
夜になると 平穏という名の仮面を外し 布団の中で 名もなき歌を口ずさむ 僕は明日もこの暮らしを続けながら 今日の不遇を嘆くのだろう
鳥になりたかった 自由になりたかった
君という存在に恋をしてからも ひとつも変わらない日常の中で 街と街を結ぶ銀色の鳥籠に乗り 神経質な言葉で誰かを傷つける
時代は変わった 季節は移った 世界は終わった 平穏は失われた
これから始まる何らかの物語に 僕は「くそったれだ」と嘲笑しそうになる でも止めてくれたのは 他でもない君だった
鳥になりたいなら 自由になりたいなら 今を抱きしめるしかないんだ そうなんだって
6.藍し哀しあって愛されなくて
恋人が別の女と浮気しているのを見た夜 私は思わず裸足で駆け出した すべてが壊れる音がする 次第に雨も降り出して
雨が染み込んだ服はあなたに貰ったもの 今やそんなのどうでもいい 何件も溜まったTinderの通知だって どうせ取り繕いでしょ?
人間なんて誰も同じさ 作り笑いと出まかせで生きている おべんちゃらじゃ何も変わらないのに 今日も心は泣いている
お金なんていらない 名誉だって程々でいい あなたがいればそれで十分 そう思い込んだ時期を返してよ
藍の季節を共に過ごした関係 なのに、何故あなたは簡単に捨ててしまえるの? 私が奥手だから? 人は週三度のセックスのために生きてるわけじゃない 何度言っても上の空だったよね
突然あなたが私を抱きしめて 哀しい顔で泣き出した夜を思い出す 言葉にならない言葉を発する恋人の真相(すがた)に ただ受け止めるしかなかった
もうすぐ二十五になる まだ夢も仕事もない 理想ばかりが膨らんで 中身は所詮空っぽ
あなたが求めたセックスは見知らぬ誰かに変わり 何度も流した結晶が人格を壊していく 死にたいなんて言えない ただ必要とされることに溺れたかった
こんなことで泣きたくはなかったよ こんなことで悩みたくはなかったよ こんなことで笑いたくはなかったよ こんなことで生きたくはなかったよ
表情を隠すための長髪と どんどん隙間が空いていく服に あの日壊れたままの私が詰め込まれている 返してよ……
藍し哀しあって愛されなくて 私はひとりになった 最後まであなたを怒れなかった 全部私が背負い込んだ
何を言っても聞かないだろうから 何かを始める気もないだろうから 最後まで話し合えないままだった 全部私のせいにした
もう、こんな私が嫌になって 乱雑に切り刻まれた髪 誰のものとも思えない表情 サヨナラすら言う勇気もない
あたたかい雨が冷たい青空に代わり 憂鬱さえも洗い流していく 夜明けなんて来なくたっていいのに 今日も空はなんて美しいんだろう
次の人生はもっと倖せになれるよね? ホームドアを飛び越えて 見えた景色はドローンの腕だった また死ねなかったよ
7.私は孤児だった
幼い頃から誰も頼れる人がいなくて 気づけばこの街を独り彷徨ってた 友達すら信じられない 恋人もいつ裏切るんだろう 大切な人をがっかりさせながら 私は大人になってしまった
孤独には慣れている ずっと独りだったから 虐めにも慣れている ずっと独りだったから
ハイスクールを飛び出し 見知らぬ路地へ行こう 何があってもいい 使い捨ての命だから 何時になったっていい 所詮独りだから
真夏の太陽に憧れ 明るくなってみても 真冬の月に付き纏われ そちらの方が似合うと悟った
ハイスクールを飛び出し 知らない人に恋しよう 何処へ行ってもいい その日限りの関係だから 何故だかわからなくてもいい 所詮小芝居だから
青春の風がいつか私にも吹くのかな 幾度も願うたびに裏切られ 碌でもない恋に恵まれ いつかのロマンスを思い出す 
やさしくあるために 私を捨てたんだ せつなくあるために 私を欲したんだ
もう戻れなくたっていい あの教室には帰りたくない もう生きられなくたっていい あの家には帰りたくない
顔も知らない親の子供になり ある夜に捨てられた そんな私の未来は真っ白
何もない 何もできない 何も知らないまま 何かを始めようとする
暴力的な涙と 理性的な怒りで すべてが変わる気がした あの日の私を 星空で覆い尽くしたい
8.あたたかいコンクリートジェイル
何かを始めようとする勇気などなく 誰かを愛そうという気力さえもない
私はまるでマリオネット 社会の操り人形 学校という名のレールは ひとりの少女を廃人にする
付かず離れずのネットワーク 人生という名のシャドーワーク 何かのせいにして 誰かを傷つけた
それでも生きる理由は この街の冷たさが 私にはぬくもりだったから
幼い頃から街をひとり彷徨い 誰かに助けられて生きてきた ここまで大きくなれたのは 誰かの優しさがあったからだ
いつしか忘れてしまっていたけれど 都会は余所者には優しい 大人になってからわかったのは 若さが臭いものに蓋をさせていたこと
私はまるでトイレットペーパー 社会のはぐれもの 現代という名の季節は ひとりの少女を自由にする
付かず離れずのネットワーク 私という名のギグワーク 気まぐれのせいにして 自分を見失う
付かず離れずのネットワーク 人生という名のシャドーワーク ふとした瞬間に我に帰る 夜空を見つめながら
消費された後の真夜中 名もなき鋪道に跪く 涙が止まらない 私は何をしていたんだろう 何のために生きていたんだろう
付かず離れずのネットワーク 人生という名のシャドーワーク 親も友達も恋人も誰も信じられない それでも生きているのは 私を諦められないから
涙が私の道標になる 本当に愛したいのは私自身だった この街の冷たさが 私にはぬくもりになる
信じられなくても 愛せなくても 私は生きるんだ
9.ほんとうに信じられる人
手を繋げば 繋ぎ返してくれる 抱きしめたら 抱きしめ返してくれる
ほんとうに信じられる人が この世界にいたなんて 数ヶ月前の私に言ったところで 信じようとはしないだろう
言葉ではなく行動で 理性ではなく感性で
時代が変わっても あなたは変わらないで 歳を重ねても あなたは変わらないで
泣きたい時は ずっと泣かせてくれる 話したい時は ずっと聞いてくれる
ほんとうに愛し合える人が この世界にいたなんて 幼少期の私に伝えたところで 信じようとはしないだろう
共感ではなく沈黙で 対話ではなく傾聴で
時代が変わっても あなたは変わらないで 歳を重ねても あなたは変わらないで
もう裏切りはごめんだ あなたの傍で生きたい
一瞬ではなく人生で 恋愛ではなく日常で
時代が変わっても あなたは変わらないで 歳を重ねても あなたは変わらないで
この街に来てから やっと出逢えた人 繋いだ手はもう離さない 生まれ変わっても愛し合おう
時代が変わっても あなたは変わらないで 歳を重ねても あなたは変わらないで
あなただけは変わらないで 私がずっと傍にいるから
10.恋人は冷笑主義者
世界のどこかで戦争が起きても 僕にはどうでもいい 誰かがいつ命を落とそうが 僕らには関係のないことだから
この街のどこかで誰かが傷ついても 僕にはどうでもいい 男も女も若者も老人も 僕らには興味のないことだから
ニュースで子どもが映し出されるたびに お涙頂戴は嫌いだと激怒する恋人 私はいつも反論する ��れは現実に起きていることだと
それでも何も変わらない 生きものの記録 私があなたに恋したのは 優しさに惹かれたからなのに
あなたは冷笑主義者 誰に対してもそう いつか私も笑われるのかと ずっと怯えてる
それでも捨てられない あなたへの純情 親友も別れろというけど 今でも愛してる
格差も性差別も戦争も 僕は素通りする そんなもの気持ちの問題だ 僕らの問題ですらない
沈黙は加担だと言われたって 僕には聞こえない 涙を流すたびに嘲笑いたい 僕らには意味のないことだから
ニュースでハラスメントが取り上げられるたびに だから駄目になるんだと喚く恋人 私はいつも反論する いつだって駄目なものは駄目なんだと
それでも世界は変わってく 過去から未来へ 私があなたに恋したのは 知的さに惹かれたからなのに
あなたは冷笑主義者 知ってたら付き合わなかった いつもはあんな優しいのに どれがあなたなの?
それでも別れられない あなたへの慕情 言葉を交わすたびに もっと愛が深くなる
いつでもどこでも それでも離れられない 言葉を交わすたびに もっと愛が深くなる
たとえあなたが冷笑主義者でも 私が好きならそれでいい 誰に笑われてもいい これが青春と呼べるなら
ほんとうは変わってほしいけど 人はそんな簡単に変われない 今のあなたも嫌えないから きっと本気で愛してる
この時代に生まれて この国で生きるということ
それでも私は冷笑しない 私は人間だから 理性ある生き物だから
11.私も実存主義者
自分で断ち切ってしまえるならそれでいい そうじゃないから人生なんだ 最初に何者かわかってるなら楽だろう でもそうじゃないから人生なんだ
十代の頃にはわからなかった 二十代になってもわからない 三十代になったって変わらないだろうし 八十代になっても見えないかもしれない
百年経っても 私たちは私たち 生きる意味を自分で見つけるしかない そんなふうに生きていけばいい 死ぬ理由が生まれるまでは
あなたに決めてもらえるならそれでいい そうじゃないから楽しいんだ 最初から運命が決められているなら楽だろう でもそうじゃないから面白いんだ
十代の頃には見えなかった 二十代になっても見えない 三十代になってもつまらないだろうし 八十代になってもつまらないかもしれない
千年経っても 私たちは私たち 楽しい意味を自分で見つけるしかない そんなふうに面白がっていけばいい 生きる理由が死ぬまでは
目に見えないものだっていい 見えるものでもいい 人を愛することだっていい 愛せなくたっていい
自由に考えていけばいい 考えなくたっていい おもしろがって出来ることを 他の誰かがつまらなくたっていい
十代の頃にはわからなかった 二十代になってもわからない 三十代になったって変わらないだろうし 八十代になっても見えないかもしれない
百年経っても 私たちは私たち 人生の価値を自分で見つけるしかない そんなふうに生きていけばいい 実存しない日が来るまでは
わからないからおもしろい わかるからたのしい 人の価値は何者にも決められはしない
12.たとえば隣人のように
星空が見えない街に 引っ越してきた 最初は淋しくても 少しずつ慣れていった
大学生になって 出逢った友達 これまでとは違う関係性に 少しずつ馴染んでいった
運命に導かれるように ここまで歩んできた 何も見えない聞こえない 都会の静寂の中で
ひとりになりたいと思ってみたり みんなといたいと言ってみたり 気まぐれな私だけど その日々が青春へと変わるうちに すべて輝いていった
たとえば隣人のように この街で大人になっていく
青空が見えない街で 日々を駆け抜けた どんなにつらくても なんとか生き延びてきた
仮想彼女も 生成ツールも それよりもリアルな関係で ひとつずつ乗り越えていった
宿命に誘われるように ここまで走ってきた もうすぐ終わってしまう 都会の日常の中で
今が終わるなと思ってみたり 明日が来いと願ってみたり さすらう私だけど この日々が青春へと変わるうちに すべて思い出になった
たとえば隣人のように つまらない大人になっても
二十世紀に生まれたあなたと暮らした 地元での日々が時に懐かしくなる 初恋のあなたや親しかった友達が 今も元気であることを冬空に願う
無性に逢いたくなったり 無性に淋しくなったり わがままな私だけど あの日々が青春へと変わるうちに すべて愛おしくなった
たとえば隣人のような 何処にでもいる私になっても
ひとりになりたいと思ってみたり みんなといたいと言ってみたり 気まぐれな私だけど その日々が青春へと変わるうちに すべて輝いていった
たとえば隣人のように 何者でもない私になる どんなことをしたって 私は私にしかなれない
詩集『ELECTROCITY』クレジット
Produced / All the words were written by 坂岡 優
Drafted by Koharu Takamoto(「二十一世紀生まれのペシミスト」「恋人は冷笑主義者」) Sakura Ogawa(「ほんとうに信じられる人」) TORIMOMO(「人間という名の跳べない鳥」)
Written at Yuu Sakaoka House Studio, JR West Japan Series 223 Train
Demo Track Created by Yuu Sakaoka Music Assisted by Koharu Takamoto(「二十一世紀生まれのペシミスト」) TORIMOMO(「人間という名の跳べない鳥」)
Designed & Edited by Yuu Sakaoka Special Thanks by Yurine
Dedicated to YUKIHIRO TAKAHASHI, KEIICHI SUZUKI
Management by SAKAOKA PROJECT
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.12.25 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years ago
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作品集『Poetry Showcase 07:人間になろう』
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1.人間になろう
突然切り取られた日常が いつしか非日常になり 銃弾の雨が日常へと移ろう
私たちの暮らしは変わり果て 誰もが希望を失う時 人は何のために生きるのだろう?
助けてくれない 目を合わせてもくれない 無関心の刹那 ひとりの赤ん坊の泣き声が聞こえる
いくつかの影が悲しみになり 無数の光が覆い隠す やがて聖夜が来たところで変わらぬ現実 すべては繰り返すのだ
見慣れた街に散らばる遺骸よ 病院の上に落とされた爆弾よ それを捉えるカメラに何が見えるのか 遥か彼方より見つめる私たちに正義はあるのか?
遠く離れた地であなたは生きている 生と死の狭間を彷徨いながら ここにいる私たちに何ができるのか それとも何もしないまま俯くだけか
もう一度人に還ろう あの頃の人に還ろう やるべきことが見えてくるはずさ 私たちに出来ることを
ある少女から送られたビデオメッセージ そこに映された惨禍に誰もが絶望する この世界で起きていることなのか それとも虚構か
少女はもうこの世にいない 無表情にニュースは伝える 怒るコメンテーター 嘆く専門家 それでも地球は回る
もう一度人に還ろう あの頃の人に還ろう やるべきことが見えてくるはずさ 私たちに出来ることを
戦争のない日が来るまで 私たちに出来ることを ひとりから あなたに教わったことを忘れぬよう もう一度人に還ろう
現実から目を逸らすな 沈黙は賛成と同じだ もう一度人に還ろう 人間になろう
2.ふたりのファースト・ホリデー
ネオンの街を早足で あなたが待つ家へ ご馳走は持ったかい? プレゼントは忘れてないかい? 街ゆく人がパレード続ける
電車はいつもより駆け足で ふたりの夢へ急ぐよ 愛はたしかめたかい? 心は燃えているかい? 一年に���度の特別な日
あなたに恋してもうすぐ一年になる ずっと待ち焦がれたこの日 初めて過ごす一夜が楽しみでやりきれない お気に入りのシャツを羽織って
世界でいちばん好きな人へ 来年も一緒にここで過ごせますように シャンパンを開けて語り合う夢は ふたりが描く夢なのさ 僕たちのファースト・ホリデー
キャンドルを吹き消し ケーキを切り分け いちごが甘いね? クリームもいいよね? 会話がますます弾んでく
食べ終わった後はソファに佇み そっと微笑むあなたに 僕と出逢えてよかった? 私も…… これからの幸せを願う
あなたに恋してもうすぐ一年になる ずっと逢えなかった日を思い出す ベッドで眠るあなたの枕元に 僕からのプレゼントをそっと忍ばせ
世界でいちばん好きな人へ 来年も一緒にここで過ごせますように 朝になって抱きつくあなたが 僕の生きる意味そのもの ふたりのファースト・ホリデー
何度後悔したっていい 何度裏切られたっていい 今目の前にいるあなたに出逢えたから この幸せを噛み締め 今日を前向きに生きていこう たとえ不器用でも
世界でいちばん好きな人へ 来年も一緒にここで過ごせますように いつか今日が思い出になるまで もっと輝かせよう
世界でいちばん好きな人へ ずっと傍にいたい 恋が愛に変わり 愛が僕らの人生になる
あなたと過ごす…… ふたりのファースト・ホリデー ここから始まる
作品集『Poetry Showcase 07:人間になろう』Credits
Produced by 坂岡 優
All the words were written by 坂岡 優 Drafted by Sakura Ogawa(No.2) Written at JR West Japan Series 223 Train
Special Thanks to TORIMOMO, Yurine, Koharu Takamoto and my best friends!!
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.12.24 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years ago
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小詩集『ELECTROCITY JAPAN 2046 -Prologue-』
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小詩集『ELECTROCITY JAPAN 2046 -Prologue-』
1.「3Love」 2.「Monster/A」 3.「We Are The Night Generation 2017/2023」
1.「3Love」
君だけを好きになり このまま愛して 大人になれたらと あの頃は想ってた
だけど現実は 遠距離恋愛で すべてに疲れ果て あいつに手を出した
ネット通販で見つけた 仮想彼女にときめいた 当時の僕は周りが なんにも見えていなかった
ある日家に帰ると 君が立ち尽くしていた その視線の先には 隠せてたはずの虚飾
色のない都市(まち)で ひとり暮らしてきた 君と出逢って変われたはずと 信じていたのに
君だけを好きになり このまま愛して 大人になれたらと あの頃は想ってた
すべてが壊れた今 何も反論できない 微笑む君は壊れたままの 関係を示すよう
Broken Love…… 僕のせいで 平穏は崩れた
荷物のすべてを運び出し 仮想彼女も棄てられた カメラロールが語るのは 投げ棄てた未来図
ある日家に帰ると 君が立ち尽くしていた その光景が今も 脳裏にこびりついたまま
光のある都市(まち)で ふたり暮らせたはず 君と出逢って色づいた日々 再び影になる
君だけを好きになり このまま愛して 大人になれたらと あの頃は想ってた
ずっと続くはずの倖せ 僕が壊してしまった 微笑む君は壊れたままの 心情(こころ)を示すよう
Broken Life…… 僕のせいで 未来が壊れた
ある日街で君を見つけた 隣には親友が手を繋いでいる ふと僕は気づいてしまったのさ まるでパズルのような恋愛 巻き込まれていたんだと
君だけを好きになり このまま愛して 大人になれたらと あの頃は信じてた
時が流れた今なら 僕でもわかるよ 君は別れたい理由を ずっと探していただけ
すべてが終わった今 ようやく歩き出せる ふたりの裏切りの果てに 未だ癒えぬ傷痕
Broken Heart…… 君と僕の 恋愛が終わった
Broken Love…… 見つめる度 すべてを思い出す
2.「Monster/A」
TOKYO MACHI ARAWARETA MONSTER TOKYO MACHI KOWASHITEKU MONSTER
DAREKA NO SAKEBI GA KIMI WO KAETE IKU NAMIDA GA KAETE IKU SEKAI WO KAETE IKU
海も空も大地も 君があなたが私が 変えていく
地球に生まれた たったひとりの私が 変えていく
TOKYO MACHI ARAWARETA MONSTER TOKYO MACHI KAZE NO FUKUMAMA NI
DAREKA NO SAKEBI GA KIMI WO KAETE IKU NAMIDA GA KAETE IKU SEKAI WO KAETE IKU
山も川も街も 君があなたが私が 変えていく
宇宙に生まれた たったひとつの命が 変えていく
TOKYO MACHI ARAWARETA MONSTER SUBETE WO KAETE IKU WATASHI WA KAWATTEKU
君があなたが私が 街が社会が地球が 変わっていく
3.「We Are The Night Generation 2017/2023」
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
あれから何年時が流れても 私はこのクラブで踊る 朝から晩まで時を忘れて 現実すらも消し去っていく
私たちは夜の世代に 生まれ死んでいく 憂鬱の中に生まれ 衰退の中で死んでいく
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
都会の片隅に佇むふたり きっと高校生だろう 誰も声すらかけることなく 明日なき迎えを待つ
私たちは夜の時代に 憧れ溶けていく 光の中に生まれ 影の中で死んでいく
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
政治家たちは理想を語るけど 若者もそんなにウブじゃない 萎んでいくばかりの社会の中じゃ 踊り明かすことしかできない
私たちは夜の季節に 花束を持って生まれてきた そして真夜中になる頃に 子孫に見捨てられるんだろう
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation…… We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
未来なき世代 夜の世代 私たちの世代
私たち いくつになっても 20世紀生まれ 若者たちの憎しみを背負い 生きなきゃいけない そんな宿命捨ててしまえるなら 少しは楽なのに
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
【Bonus】「夜の世代 Featuring lilil」(2017)
人が集まる場所 それが「都」 夢が集まる場所 それは「都」
誰もが背伸びして 身の丈の自分を忘れて 無謀なことばかり 呆れちゃうよね 人のエゴと 君の欲望が まるでナイフのように鋭くて
十代が終わるからって この街に来たけど カッコつけてばかりで 心は不幸になっていく 正解は街じゅうに転がっているのに 気付かせてくれないのは この街に住むアクマ
ただ 誰かのせいにするだけで 変化を拒んでるのはわたしでした ただ 自分の責任を押し付けるだけで 変わろうとすらしないのはわたしでした
見上げてもビルばかり 月なんて何処にもない 通りかかった人々は誰も気付かない 今 この瞬間も街は変わっていること
すべての要素は繋がっているんだって 気付いているのは たぶん あの月だけです すべての出逢いは必然だって 気付けているのは たぶん あの月だけです
もうすぐ 十代が終わろうとしてる ベリーショートの黒髪が 風に揺れている 変わるために この街へ来たはずなのに 誰かの作り笑いにウンザリしてるだけ…「想定外」
どんな美しさも 汚さが消してしまうよ 当たり前の日常が 証明してる いつ�� わたしもあの月のように気付けるのかな? この街で生きることの「美しさ」に
眠らない都は 答えを知ってる だから わたしは この街に染まっていく
小詩集『ELECTROCITY JAPAN 2046 -Prologue-』Credits
Produced by 坂岡 優 Co-Produced by Koharu Takamoto
All the words were written by 坂岡 優 Drafted by Sakura Ogawa & Rin Seiun(No.2)/ Yuu Sakaoka with lilil「夜の世代」(No.3) Written at Yuu Sakaoka Studio
Demo Track Music by 坂岡 優 Rhythm & Basic Programming by 坂岡 優 Arranged / Programming by Koharu Takamoto Recorded at Yuu Sakaoka Studio & Studio P.K.T
Dedicated to Godzilla -1.0(No.2)
Special Thanks to TORIMOMO, Yurine and my best friends!!
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.11.8 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years ago
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作品集『TOKUSATSU』
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1.「Prologue ~ 君が地球に降り立った日」
それは、特撮の世界だと思っていた。 あの日が来るまでは。
それは、空想の産物だと信じていた。 あの日が来るまでは。
かつてバイロンは綴った。 「事実は小説よりも奇なり」と。 今ならその意味が手に取るようにわかる。
数年前の出来事から世界は変わっていった。 光の速度で変わっていった。 君が存在するのが当たり前になった。
明日、生きているかわからない。 今日、生き残れるかわからない。
何故なら、彼らはいつどこに現れるかわからないから。
それでも、君がいる限り。 君が地球に存在する限りは。
僕は生きることを諦めないでいようと思う。
君が地球に降り立った日。 僕に「生きろ」と勇気づけた瞬間。
僕たちは君を―――と呼ぶ。
2.「地球防衛軍は共生の夢を見る」
私の両親は怪獣に殺された。 ずっと怪獣のことが憎かった。 怪獣を殺したくて仕方なかった。
言葉にならない憎しみを溜め込んでいた。 そのうち、恋人が星人に殺された。 彼らへの憎悪はますます増幅していった。
大学卒業を機に、創設されたばかりの地球防衛軍に入隊した。 私が配属されたのは、怪獣と星人を調査する部署だった。 駆除部隊への配属を希望していただけに、失望した。
地球防衛軍は彼らを必ずしも駆除対象として見てはいなかった。 共生の可能性を常に模索していた。
現実に、身体の一部を引きちぎられたり、心に深い傷を負ったりした人がいるのに。
一応、戦闘行為が可能な巨大ロボットも保有していた。 しかしながら、それらの行為は駆除部隊の管轄で何も出来なかった。
言葉にならないもどかしさを溜め込んでいた。 そのうち、街がひとつ消えた。 政府の計画に巻き込まれたらしい。
廃墟と化した街に横たわる巨大な亡骸。 見たところ、星人に敵対心はないように見えた。
意思疎通に悩んでいただけで。 自らの言葉では何も伝えられなかっただけで。 私たちが見つめようとしなかっただけで。
なぜ、彼は殺されなければならなかったのか。 なぜ、街は殺されなければならなかったのか。
人も、怪獣も、宇宙人も。 たったひとつの命なのに。 たった一度の人生なのに。
夜明けがやけに美しかった日、私は変わった。 そして、地球防衛軍の思惑が更にわからなくなった。
3.「異銀河からの侵略者」
最近、妙なことが起こっているらしい。 あるブランドの靴を履いた人がいなくなっていく。 しかも、まるで取り憑かれたように、何処かへ行ってしまうそうだ。
地球防衛軍はただちに調査を開始。 一般人が報道で知ることの出来る情報はここまで。
だが、好事家たちは独自に情報網を構築。 不思議の正体を突き詰めようとしていた。 僕も情報網の存在は風の噂で知っていた。
ある夜のことだった。 いつもと変わらない大学の帰り道だった。 駅から離れると人が減っていく。 遠くに悲鳴が聞こえた。
見ると、星人が女性を連れ去ろうとしている。 女性は必死に抵抗するが、星人は力が強く、まったく相手にならない。 通りすがりの男性が掴み掛かったものの、一瞬で伸びてしまった。
僕は電信柱に隠れ、地球防衛軍に緊急出動要請を行った。
何故だろうか。 この先の記憶がない。
地球防衛軍に情報を伝え、星人が逮捕されるまで。 星人が逮捕されてから、女性とともに取り調べを受け、帰宅するまで。 記憶の断片が繋がらない。
噂には聞いていた。 怪獣や宇宙人、地球外の現象に遭遇した者は記憶を消されると。 それでも、日本政府も地球防衛軍も、そんなことはしないと信じていた。
まるでぽっかりと穴が空いたかのように、存在しない記憶。 そこを埋めるかのように、辻褄の合わない記憶。
僕は一体何を見ていたのだろうか。 何に出逢ってしまったのだろうか。
秘密裏に処理された存在に想いを馳せる。
4.「宇宙怪獣に感情はあるか」
宇宙から怪獣がやってくる。 一週間前に宇宙から降ってきた怪獣を見るまで、非現実的だと思っていた。
一日目、その怪獣は工場地帯に現れた。 石油化学コンビナートの液体をすべて飲み込んだ。 地球防衛軍は迎撃するが、まったく歯が立たなかった。 怪獣は生物然とした姿をしており、海へと帰った。
二日目、その怪獣は都市に現れた。 まるでダクトのような構造物の中心に蠢く内臓。 地球防衛軍は新型ミサイルで攻撃するが、まったく歯が立たなか った。 怪獣はすべての戦闘車両を行動不能にした後、空へと帰った。
三日目、その怪獣は山に現れた。 野生怪獣を次々と叩き起こし、蹂躙した。 地球防衛軍は野生怪獣を守ろうとするが、まったく歯が立たなかった。 怪獣はまるで満腹になったかのように、数日間、山で眠り始めた。
私たちのチームは怪獣の調査を始めた。 行動パターンの予測が立たず、常に姿を変化させる怪獣。 攻撃も、防御も、意思も、すべてが存在しない。 ただ毎日現れ続けては、甚大な被害を与え続けた。
地球防衛軍は怪獣を凍結させる作戦を立てた。 かつて地球に初めて怪獣が現れた日と同じ作戦。 今回はさらに自動運転が可能な車両を転用し、火力を増幅させる。 困った時には必ずといっていいほど実行されてきた案だ。
だが、今回の怪獣にはそれが通用しなかった。
翌日、二日目の形態が人型に変形したかのような姿に変わった。 いわゆる第五形態である。 宇宙からやってきた怪獣は街を光線で破壊し始めた。
しかし、ある少女が涙を流しながら、テディベアを差し出した。 すると、怪獣は同じように涙を流し、翼を生やして、地球を去っていった。
私はその少女の記憶を削除した。 少女は無邪気に怪獣の話をしていた。 ほんとうに健気でやさしさのある少女だった。 すべての作戦が終わった時、私の何かが壊れた音がした。
5.「謎のエージェント・ナギを見破れ!」
僕が裏路地であの星人を見つけた時、心が凍りつくような感覚。 そして、プリンア・ラ・モードのような甘美さ。 トラウマに焼き付けられた愛の記憶。
あらゆる世界が塗りかえられていく音がした。 だが、その刹那に銃撃音。 星人を追いかけていく地球防衛軍の兵士たち。
僕はその場から立ち去った。 真夜中、夢の中に星人の笑顔が焼き付いていた。
真昼、夏の風が衣を替えようとしていた頃。 友人とサンドイッチを頬張る。 カフェテリア、突然の混乱。
慌てて手足が動かなくなった友人に、��人が迫る。 僕は友人を助けようとしたが、身体が固められてしまった。 一歩ずつ、距離を縮めてくる中で、スローモーション。
空っぽになった友人の肢体。 次は、僕の番だ。
星人が友人の声で喋る。 いつもひょうきんな友人が野望を語るが、語釈が見えない。 どうやら星人は日本語を知らないらしい。
語り終わると、突きつけられたナイフ。 いや、ナイフのようなもの。 次の瞬間、僕は蒼空を見つめていた。
夢の中に現れた女性。 その名をナギと名乗った。
プラネタリウムのような空間、突然の覚醒。 見渡せば、友人が眠っている。 僕は星人を詰問した。
星人はふと仮面を外して、こちらに距離を縮めてきた。 僕は星人の正体をひと目見た時、驚いた。 そして、銃声とともに、目の前に白い血が広がる。 さようなら、ナギ。
6.「いつも地球を守ってくれる君へ」
「もう少し、私たちがしっかりしていたら」って思う。 生まれたばかりの組織で、ちゃんとした戦力もなく。 大隊長が戦死してからは本部の直轄になった。 そんな私たちに、君を助けられるわけがなかった。
今回、初めて君が怪獣に敗北した。 これまでの怪獣や宇宙人とは訳が違った。 私たちの武器は何も役に立たなかった。
戦いの中で何人もの仲間が散っていった。 駆除部隊ではないけれども、戦闘には参加する。 このところ、戦死者が増えすぎている。 でも、新しい武器が投入される様子はない。
君に地球を守ってくれとは言わない。 守ってほしいとも思わない。 ただ、今は君なしでは何もできないらしい。 悔しいけれども。
私は怪獣が憎い。 異星人を恨んでいる。
いつか、君が怪獣を倒さなかった日があった。 正確には倒せなかったのかもしれない。 私は理由がわからなかった。
それでも、今なら言える。 あの怪獣の死体は私たちのよく知る動物そのものだったと。 彼らに悪意なんてなかったんだと。 ひょっとしたら、ほとんどの怪獣がそうかもしれない。 私たちが見ようとしていないだけで。
私は君とともに戦いたい。 君とともに、より良い地球の未来を描きたい。
素直に思う。 地球のことが好きじゃなくてもいい。 地球人が嫌いだっていい。 せめて、今だけは。 もう一度私たちと一緒に戦ってくれませんか。 大地に横たわる君へ。
7.「奇跡は君をもっと優しくする」
巨人が敗れた日、僕たちは避難所にいた。 地球防衛軍の対怪獣作戦は完全なる失敗に終わった。 それだけではない。 世間は地球防衛軍への信頼を失くしていた。
さまざまな思惑が入り乱れる世界。 日本人、地球人だけでなく、あらゆる星人が暗躍する。
だが、彼らは諦めなかった。 僕はそんな姿を見て、あらためて生きることを決めた。 この世界に希望を持てたのだ。
二度目の対怪獣戦の時、巨人は少し姿を変えていた。 腕に何かが見えるような気がして。 あまりにも遠すぎてオペラグラスからも見えなかったけれど。 なんとなく、やってくれると確信していた。
今回の戦闘は地球防衛軍もよく戦った。 巨人もその奮闘に応え、怪獣を終始押し切っていた。
一度は巨人を倒した怪獣。 肉体的にも精神的にも有史上最強の生物だった。 その強さを打ち破るにはより強くなければならなかった。
だけど、もっと大切なことがあった。 それは優しさだ。 巨人はわずか五分ほどで怪獣を追い込んでいった。 怪獣は傷ついた翼で飛び立とうとした。
地球防衛軍は怪獣を完全に絶命させようと準備を始めた。 しかし、巨人はそれをさせなかった。
その最期はあまりにも鮮烈だった。 青白い球体で怪獣を包み込んだのである。 これまで見たことのない神秘的な光景に驚いた。
後日、夜空に小さな流れ星が現れた。 地球に現れた怪獣は太陽系の彼方で絶命したらしい。 僕たちは怪獣の最期を報道で知った。 奇跡は君をもっと優しくする。 そんな見出しに飾られて。
8.「大いなる栄光とそれを錆びつかせる虚栄心」
かつて、私の住んでいた街にはヒーローがいた。 そのヒーローは下町に住んでいた。
あなたに出逢うまで、私は正義という言葉を信じなかった。 クラスでは変わっていることを理由にいじめられ、味方はいなか た。 先生もいじめっ子の味方で、家族も助けてくれなかった。 私は何度も自らの命を絶とうとした。
そんな時、ひとりのヒーローが現れた。 いつも通っていた喫茶店のおじさんだ。
あなたに出逢ってから、私は自分自身を大切にするようになった。 他の人の評価や見られ方なんて、案外どうでもいいことに気付いた。 いつも静かに話を聞いてくれたおじさんのおかげだ。 私は彼のことをヒーローと呼ぶようになった。
いつか、おじさんは二号店を立ち上げた。 美味しい珈琲と食事が評判になった。
あなたにもう一度出逢った日、私はその変わりぶりに失望した。 かつての優しいおじさんは消えて、何処にでもいる大人に成り果てていた。 感謝を述べても、まるで覚えていないような表情だった。 私はその店に二度と足を踏み入れなかった。
かつて、この場所には喫茶店があった。 おじさんはどこかへ消えた。
あなたの住んでいた下町の家は、駐車場に変わっていた。 辺り一体が再開発の対象となって、ほとんどの家が立ち退いたそうだ。 反対運動も起こったが、住人たちのその後は誰も知らないらしい。 この国にはよくある話だ。
きっと、私の住んでいた街にはヒーローがいた。 そのヒーローはとても素敵だったと思う。
今、あなたの記憶を巨人と照らし合わせる。 もしも、巨人があなただとしたら。 巨人の中に人が入っているとしたら。
いや、巨人に中の人なんかいない。 ヒーローなんてこの世界には存在しないんだ。
9.「奇想劇団アンバランス」
僕の街には不思議な劇団がある 突然現れては 話題になると消えていく そんな彼らのことを 人々は奇想劇団と呼んだ
ちょっと気になるけれど 噂になる前に 見つけなきゃいけない
明日は別の場所へ 行ってしまうから また見つけなきゃいけない
僕はついに見つけたんだ いつもの公園で テントに入ると不思議な世界 歌と踊りと物語 虜にされてしまった
友達を連れていきたいけれど 噂になったら 風のように消えてしまう
記憶に残したいけれど 一度観たら 風のように忘れてしまう
そんな彼らのことを 人々は奇想劇団と呼んだ 不思議な劇団 まぼろしの劇団 僕もいつか観たんだよ
あの不思議な世界 スラップスティックな世界 また見つけなきゃいけない
地球のものとはちょっと違う 世界にただひとつの劇団 その中身は…… 風のように忘れてしまった
10.「ニュース速報」
ニュース速報です。 今日未明、東京都内に過去最大級の怪獣が出現しました。 全身から怪光線を出す怪獣は、地球防衛軍の精鋭部隊を全滅させました。 霞ヶ関をはじめ、既に東京都内は甚大な被害を受けています。 繰り返します。 霞ヶ関をはじめ、既に東京都内は甚大な被害を受けています。 国際会議出席のために海外へ出ていた総理は、首都機能の大阪移転を指示。 しかし、すでに官房長官や防衛大臣を筆頭に、何名かの大臣の死亡が確認されています。 国民の皆さんは、地下や各家庭のシェルターなど、安全な場所に避難してください。
そのニュースは、地球防衛軍日本支部の壊滅を示唆していた。 都内に現れた怪獣はすでに二十三区を蹂躙。 関東各県にも被害が到達しており、東京は首都機能を失った。 私たちはそれを観ていることしかできなかった。 こうして、幾度もの怪獣災害にも堪えてきた東京が崩壊した。
在日米軍の指揮のもと、怪獣には数えきれないほどの攻撃が行われた。 核兵器や水爆の使用も検討されたが、さすがに総理は拒絶した。 それでも、一般市民の避難を条件に新型爆弾の使用は飲まざるを得なかった。 私たちは必死に反対したが、何の発言力もなかった。
こんな時、あの巨人ならどんな戦い方をしたのだろう。 強襲された日本支部の残骸から怪獣の表皮を集めながら、考える。
そういえば、今回はあの巨人が現れない。 いつもは助けてくれるのに。 どんな時だって守ってくれたのに。
こんな時、こんな時に限って来ないなんて。
私たちはどうしたらいいの? このまま、怪獣に殺されてしまったらいいの? あなたは何処へ行ってしまったらいいの?
涙が止まらなくなった。 動けなくなった。 もう、理不尽ばかりだよ。 地獄だよ。
私が何もできずに佇んでいた今日。 ふと背中を叩かれた。
11.「本日この瞬間から……」
僕のことを、見ていてほしい。 何が起こったのかわからないけれども、やれるだけやるから。 だから、どうか諦めないでほしい。
顔見知りの女性に向けて、こう告げる。 女性はきょとんとした表情で見つめていた。
僕だって、何が起こったのかわからない。 自分の部屋で眠っていたら、いきなり光に包まれた。 どうも、あの巨人になる権利を与えられたらしい。 身体全体に力が漲っている。
ずっと「僕なんかが……」と迷っていた。 それでも、もう腹を括るしかないんだ。
目を瞑り、両手を空に掲げる。 僕は光に包まれ、数秒のうちに巨人に変貌した。
これから起きた出来事は、今でも夢としか思えない。 簡単に言うと、数時間にも及ぶ死闘の末、怪獣は爆発四散した。 周りを見渡せば、都市機能を失った故郷の街が広がっていた。
そして、怪獣が去った後、見たことのない巨人が現れた。 その巨人は右手を伸ばして、緑色の穏やかな光線をこちらに向けた。 僕の身体は浮遊し、地上に実体を取り戻した。 最初で最後の変身は終わった。 もう、巨人になることはないだろう。
しばらく瓦礫の中心で抜け殻のように佇んでいた。
数分後、ようやく自我を取り戻した。 僕は顔見知りの女性の元に駆け寄った。 女性は僕に巨人になった経緯やメカニズムを問い詰めてきた。 ただ、何もわからないとしか答えられなかった。
数ヶ月前から、僕たちはよく逢っていた。 だから、最近の話になると会話がよく弾んだ。 地球防衛軍に所属している女性は、ヘルメットを外した。 女性の表情はどこかすっきりとしていた。
秋の風が吹く中で、女性は「今日で終わるはずだったんだ」と告げた。
12.「Epilogue ~ 地球は怪獣の星」
東京での怪獣災害の後、私は現在の部署から異動になった。 新しく出来る怪獣と星人保護を専門とする部署だ。 私以外は誰もいない部署だった。 同僚からは何度も異動を止められたが、聞かなかった。
最近では巨大怪獣の出現頻度は減少傾向にある。 だからといって、怪獣自体が姿を見せなくなったわけではない。 むしろ、その生態系は様々であることがわかってきた。
私は怪獣を殺したくて仕方なかった。 憎らしくて、恨めしくて、地球防衛軍の入隊試験を受けた。 でも、実際の現場にはさまざまな怪獣や星人がいた。 明らかに悪意のある者もいたが、そうでない者の方が多かった。 そうしているうちに、隊の方針と相反することも増えた。
まだまだ怪獣たちは出現するだろう。 星人もやって来るだろう。
今回の怪獣が出現する直前。 私に出来ることを探したくて、辞めようと決めていた。 ただ、貴方に出逢って、その考え方が変わった。 貴方が巨人になる姿を見てから、何かを見つけたくなった。
私には恋人ができた。 相手は、あの日偶然出逢った貴方だ。 何度か会って話しているうちに、恋に落ちてしまった。 告白したのは私から。 今は同棲している。
そういえば、あの日以��、巨人は姿を見せていない。 貴方が最後の変身者になるのだろうか。 そもそも、これまで巨人は誰が変身していたのだろうか。 いずれは答えを見つけなければいけない。
最近、国際連合は怪獣や星人との共生構想を打ち出した。 地球は怪獣と宇宙人の共生惑星として、多銀河のハブ的存在になるらしい。
これからの旅は貴方と共に行く。 背中を叩かれた日。 私たちの運命は変わったんだ。
作品集『TOKUSATSU』クレジット
Produced by 坂岡 優
All the words were written by 坂岡 優
Respect to Heroes from around the world Written at Yuu Sakaoka House Studio
Demo Track Recorded at Yuu Sakaoka House Studio(#9) Keyboards & Programming by 坂岡 優(#9)
Designed & Edited by Yuu Sakaoka Special Thanks by TORIMOMO, Yurine, Sakura Ogawa
Dedicated to 金城哲夫・上原正三・クレージーキャッツ(#8)
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.11.3 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years ago
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作品集『Poetry Showcase 06 : LOVE AGAIN』
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Op.「Prologue : Attack of the Arien Aliens」
幼い頃、宇宙人に逢ったことがある。 誰も信じてはくれなかったが、確かな記憶だ。
宇宙人は近所の小さな洞穴に住んでいた。 私は宇宙人のことを“アリエン星人”と名付けた。 宇宙人がそう名乗ったからだ。
その宇宙人はとても紳士的だった。 地球の言葉は喋れなかったが、いつも暖かく迎え入れてくれた。 学校で落ち込んだ日は、静かに愚痴を聞いてくれた。 いつし��宇宙人と不思議な友情が生まれていた。
そんな宇宙人のことを私は学校の友人に紹介した。 友人は一笑に付そうとしたが、彼にだけは信じてほしかった。
ある晴れた日の放課後。 いつもの洞穴に友人と入ると、宇宙人はいなくなっていた。 残されていたのは、ピンク・レディーのレコード。 私は嘘をついた悪人として、友人を失った。
それから数ヶ月はレコードを聴いた。 時代の変化でレコードは殆ど処分したが、そのレコードだけは処分できなかった。
1.「PURE MUSIC」
私の音楽にホンモノもニセモノもない そこにあるのはホンネだけさ ギターもピアノもオーケストラもいらない 純粋な音楽で行こう
私の芸術にホンモノもニセモノもない そこにあるのはカチカンだけさ 値札も権威も評論もいらない 純粋な芸術でいこう
そもそも純粋な音楽ってなんだ? そもそも純粋な芸術ってなんだ?
考えれば考えるほどワカラナイ つまらないものに拘るくらいなら 新しい何かを始めようよ
この青空に浮かぶ イマジネーションを音楽にして 大切なあなたのために歌う 私の姿を見て なにかを感じるなら
PURE MUSIC PURE ART そんなものは存在しないと 誰もがわかるはずさ
思い出せ あの日のときめき 笑ってみろ 言い争うくらいなら
何がホンモノで 何がニセモノなんて それこそ神のみぞ知るじゃないか
自由への長い旅を 私たちは続けている 今日も結婚も人生も語らず ただ旅を続けている
PURE MUSIC PURE ART そんなものはどうでもいい
私が愛した言葉や あなたが愛する表現で 何かを伝えてみよう
風見鶏でもいい 過去を見つめる勇気があるなら 上手く言えなくてもいい 愛をたしかめる翼があるなら
この青空に叫んでごらんよ
あなたの音楽で あなたの芸術で
PURE MUSIC PURE ART 思うがままに愛を語ろう 誰もが持つ感性で
2.「PIERROT」
駅前のイタリアンレストラン ふたりでピッツァを摘む キャンティの赤ワインを飲みながら 明日のことなんか気にせずに
暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
時にはプレゼントを買おう 近くの小さなブティックで 世界にひとつしかないリング 一目惚れで手に取ってしまった
暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
海近くの小さな画廊で 金子國義の絵を見つけた 欲しがる君の手を引きながら 帰りの書店で画集を買う
暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
ヴィスポークの衣裳に着替えて いつかふたりで行こう ウィーンのオペラハウスへ 今より素敵になった日に
暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
未来 僕らの幸せ やさしく 君と手を取り合い 暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
3.「PAUSE」
あなたがいなくなった朝に ベッドに残った温もりを そっと抱きしめてみるだけで あの日に還れそうな気がしたんだ
彗星が近づいた夏に ふたりで夏祭りへ行ったよね 私が振り絞った勇気が ちゃんと届いた時は嬉しかった
人は素直になるほど 嫌な部分が見える 人はいつも自分を演じられない 他の誰かになれはしない
September…… 九月の風 夏が終わった夜に
最初で最後の喧嘩をして 私は独りになった
私がバイトに行った隙に 彼は荷物を運び出した すっかり無くなった痕跡が 物語の終わりを静かに語っていた
でも一つだけ残ってた ふたりで最初に撮った写真 いつも几帳面なあなたが どうしてここに置いていったのだろう
人は大切になるほど 壊れるのが怖くなる 人はいつも優しくはいられない ちょっと背伸びしたい生き物だから
September…… 九月の風 恋が終わった夜に
最初で最後の喧嘩をして 私は独りになっ���
あなたを繋ぎ止められたなら どうその手を繋ぐのだろう 愛が足りないなんて言われて 私は何をすればいい?
September…… 九月の風 夏が終わった夜に
最初で最後の喧嘩をして 私は独りになった
雨に濡れた鋪道を今日も行く 答えのない答えを探しながら 私らしさを探しながら
愛が足りないなんて言わないで 世界でいちばん愛してた 信じてよ
4.「PURPOSE」
君に会うたびに ちょっと辛くなるから もう会うのをやめようと 親友に言われた
別れ際に理由を聞いたら いろいろ我慢していて 私はなんてことをしてしまったのだと 胸が痛くなった
立ち止まった時に 感じるものこそが 人の本性を示す
君の決心と向き合い 胸がざわつく
君に憧れていたから 今の君が嫌いだ ネット掲示板の書き込みを見て その向こう側に人を感じた
好きな人を裏切ること 身近な人をがっかりさせること 私は何度も反省するけれども また同じ失敗をする
立ち上がった時に 滲むものこそが 人の本性を示す
私の決心と向き合い 明日へと歩き出す
遥か彼方を歩く君と 一緒に歩いた日を思い出す いつもの笑顔と ふとした瞬間に見せる表情が
なんだか無性に切なくなった あの頃に気付けたなら
走れなくなってから気付いても 二度と走れはしない 立ち上がることすらも臆病になり 五年の月日が流れた
立ち止まった時に 感じるものこそが 人の本性を示す
君の決心と向き合い 胸がざわつく 私の決心と向き合い 今日も立ち上がる
5.「PULSE」
涙で語りきれぬほどの激情が 心を支配していく 怒りという感情を知ってから 私は変わってしまった
自由が善意で塗りつぶされていく 世界が悪意で塗りつぶされていく
誰もが自分のことを 正しくないなんて思っていないさ 誰もが自分のことを 正義のヒーローだと信じてる
チェスの駒を動かすように ゲームでコマンドを入力するように
世界が壊れても 何度でもやり直せるさ 生き残りさえすれば 歴史さえも塗り替えられるさ
名もなき花を踏みつけて 答えのない問いに答えをつけて
名誉もお金も私はいらない 喧嘩も競争も私はいらない 誰に何と言われようとも 今が良ければそれでいいさ
恋人と平穏に暮らせるなら 明日もご飯が食べられるなら
新聞紙を破り捨てて テレビもスマートフォンも消して ふたりだけの時を 永遠に綴じ込めてしまいたい
来世もあなたの傍にいたい 来世もあなたと恋をしたい
Ed.「Epilogue : The Arien Aliens Strike Back」
ピンク・レディーのレコードが発売されてから、五十年目の夏。 巷は宇宙人の話題で持ちきりだった。 SNSに投稿された宇宙人らしき存在。
初めは模造写真を疑われたが、どうも本物らしい。 日本政府は保護対象として捕獲を試みた。
しかし、現れる度にどこかへ消えてしまう。 目撃情報は多く、接触を試みた人もいた。 ただ、シルエットは知っていても、肝心の顔は誰も知らない。 私はそんな宇宙人の話題にある記憶を思い出した。
かつて故郷の街に宇宙人がやって来たことがある。 宇宙人は先の大戦で掘られた洞穴に現れた。 私は宇宙人の第一発見者にして、唯一の友達になった。 誰も信じてくれなかったが、今も憶えているんだ。
ひょっとしたら、宇宙人がもう一度来たのではないか。 不思議な胸騒ぎがして、久々にレコードをターンテーブルに載せた。
レコードのA面が終わる頃、肩に不思議な感触があった。 振り返ると、あの日と変わらぬ宇宙人の姿。 杖のような物体で身体を支えていたが、表情は変わっていなかった。
私はお茶とちゃぶ台を用意して、宇宙人をもてなした。 その席で、宇宙人の本当の名前がアリエンではないことを知った。
そんなことはどうだっていい。 彼らの持つ翻訳機の情報が確かならば、宇宙人は地球を奪いに来たらしい。 かつて優しく歓待した私にだけ、事前に教えてくれた。 外交官として母星に招待するとも言った。
だが、私はこの星が好きだ。 地球星人のひとりとして、地球を裏切ることはできない。
そう伝えると、一瞬、宇宙人は明らかに落胆した表情を見せた。 けれども、宇宙人は「もう侵略は終わった」と続ける。 私は日本語で「それでいい」とココアシガレットを薦めた。
彼らは最後に私を抱きしめ、窓から去っていった。 その後、私の部屋からピンク・レディーのレコードが消えた。
作品集『Poetry Showcase 06 : LOVE AGAIN』Credits
Produced by Yuu Sakaoka Co-Produced by Sakura Ogawa(No.3)
All the words were written by 坂岡 優 Drafted by Sakura Ogawa(No.3)・TORIMOMO(No.5)
Respect to ピンク・レディー「UFO」(Op. & Ed.) Dedicated to 加藤和彦「あの頃、マリー・ローランサン」(No.2)
Written at Yuu Sakaoka House Studio
Demo Track Recorded at Yuu Sakaoka House Studio & TORIMOMO'S House Studio Keyboards & Programming by TORIMOMO
Designed & Edited by Yuu Sakaoka Special Thanks by
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.9.20 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years ago
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詩集『わたし専科』
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詩集『わたし専科』目次
1.「忘れて(Prologue)」 2.「碧空が憎い」 3.「100回目のサヨナラ」 4.「永訣のキス」 5.「死にたくなった夜��わたしが抱きしめるから」 6.「片道切符のジャーニーマン」 7.「冷たい微笑」 8.「ふたりと煙草」 9.「いとしのキャフェ」 10.「サヨナラ世界」 11.「ねえ、わたしを見て?」 12.「人生でいちばん倖せな日(Encore)」
1.「忘れて(Prologue)」
この蒼き日に 紅く染まらないまま 消えていけることを倖せに感じる
思えば 取るに足らない人生だった
誰とでも代替できる 誰にだって当てはめられる 私の人生はそんなもの
好かれるよりも 嫌われるよりも 空気であることが最も悲しい
それを理解してくれたのは もうこの世を去った貴女だけだった
貴女がいなくなって 私の存在を肯定する人が消滅し 何も出来なくなった
意志薄弱な私を 愛してくれてありがとう
そして ごめんなさい
私のものはどう始末してくれたっていい いっそのこと 存在自体を忘れてほしい
私がいない方が倖せになれるから 所詮私は諍いを生むだけのバグに過ぎないのだから
生まれてきたこと 生きていたこと 私自体を記憶から抹消してほしい
さよなら 貴女に逢いにいってきます
2.碧空が憎い
こんなにも空が晴れ渡っているのに わたしはベッドに横たわり 明日も明後日もないのに 生きようとしなきゃいけないんだろう
心がどんどん壊れてく 音も映像もないけれど 身体が崩れてく気がして 何かを始めようと思い立った日は
わたしの記念日 碧空を憎ましく思った日
川で水切りをして遊ぶ子どもを見て かつてはわたしもあんな日があったと 目を細めて思い出す
何度も断られているうちに どうでも良くなっていく 誰にも必要とされない悔しさは 誰もわからなくていい
わたしが壊れた日 碧空を憎ましく思った日
旅をしたいなら 旅をすればいい
わたしには��んな勇気もなく 小舟を河に浮かべ 微笑んでいる
社会が移ろう様を見て 生きる自信を失う この古ぼけた幻には 明るい未来はない
わたしの記念日 碧空を憎ましく思った日
わたしの記念日 碧空に這いつくばろうと決めた日
3.100回目のサヨナラ
何をするにしたって 不器用すぎて 周りに迷惑をかけてきた
いつしか季節は流れ 大人になったけど わたしは今も生きてるだけ
やりたいことはない 風に流されたまま そんな声を夜空にぶつけても 誰も答えはしない
生まれてきて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。 やさしくなれなくて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。
自分さえも信じられず あなたを傷つけ 愛すらも手放しそうだ
恋も夢も失い 大人になったけど 誰のためにこれから生きるのか
やりたいことはない 時に身を任せる そんなわたしの声など 誰も聞きはしない
愛せなくて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。 夢中になれなくて、ごめん。 何も出来なくて、ごめん。
死にたくても死にきれない 生きたくても生ききれない 中途半端なわたしに 誰かトドメを刺してほしい
生まれてきて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。 やさしくなれなくて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。
生きていて、ごめん。 ネガティヴで、ごめん。 強くなれなくて、ごめん。 夢叶えられなくて、ごめん。
蒼い空に問いかける 何故生きるのか そして…… 100回目のサヨナラ
4.永訣のキス
貴方が嫌いになったわけじゃない むしろ好きなんだ それでも別れを決めたのは これ以上迷惑をかけたくないから
いつも切り出すのは私 付き合った時も別れる時も それでも貴方は微笑みを浮かべて 私の答えを受け入れてくれた
貴方が愛しすぎるほどに好きでした 最後に身体を重ね合う 二人の心は震えていました
貴女と何かあったわけじゃない むしろ平穏だった 突然別れを告げられて 僕は部屋に静かに佇んでいた
そして最後の夜が終わり 荷物を纏めて貴女は出ていく 突然のわりに心が落ち着きすぎて 僕は不思議な胸騒ぎを感じた
貴女が愛しすぎるほどに好きでした 最後に目を合わせた時 二人の心は濁っていました
大阪メトロにスーツケースを抱えて ひとりの女が涙を隠しながら 佇んでいる光景は 側から見ると滑稽だっただろう それでも私は消えるしかなかった
貴方を想って 立ち去ることしか頭になかった
ふたり分の歯ブラシに ふたり分の食器 これから始まる暮らしを夢見て 揃えたモノたちを段ボールに片付けていく 最初は受け入れようとした運命も 時が経つほどに悲しみに染まり始めた
貴女を想って 受け入れることしかできなかった
あんなに愛し合った仲なのに 最後は呆気なく 別れ際に重ねた唇は 涙で微かに濡れていた
永訣を告げるキス 余韻が褪せないまま 携帯電話からの通知音 貴女からのさよならが聞こえる
愛しすぎるほどに好きだった人 一言でも言ってくれたら良かったのに そんなに僕は頼りなかったですか?
5.死にたくなった夜は私が抱きしめるから
もう帰らないと決めた日 僕はフェンスを飛び越えた 遮蔽物のない摩天楼はあまりにも美しく 過去の僕がいかに濁っていたかを知る
この世界にやっとサヨナラが言えるんだ 不思議な高揚感が胸に宿る 叶えたかった夢も頑張りたかった未来も 今の僕にはどうだっていい 来世はほんの少しでも幸せになれと 後手で誰かにピースした
ふっと息を深く吸う さあ、もう後悔はないぞ。
あなたの姿を見た時 これは「止めなきゃいけない」と感じた あの儚さは今日という日を予言していたのか 屋上のドアを抉じ開けた
どうして何も言ってくれなかったんだ 怒りと哀しみが心を支配する あんなに格好良くて優しかった人が なぜ今自らの命を絶たなければならないのか 私は全力であなたを抱きしめた 嫌われたっていいの
まだ生きてほしい たとえ、私のわがままだとしても。
その気配は君しかいない 君のぬくもりを感じた瞬間に悟った 僕は死ぬ勇気すらないのか もはや摩天楼に身を投げようと思えなくなった
用意周到な計画のはずだったのに 過去の記憶が嵐のように脳裏に浮かぶ いつだって僕は自分自身で決めてきたのに こんな時に限って君に邪魔されなければいけないのか それでも涙が止まらないのは何故だろう まだ未練が残っているなんて信じたくはないんだ
強い力で抱きしめている君の腕を離す はやく、僕を自由にさせてくれ。
あなたの腕が私の身体を離れていく 諦めという名の現世への未練を断ち切るように 私は生きる理由にすらなれなかったんだね 大地を離れた恋人の背中を追いかける
好きと伝えなかったのがいけなかったのかな いまの私は後悔への処方箋を持ち合わせていない いつかのあなたがこう言っていたことを思い出したんだ 「嫌われるよりも忘れられる方が怖い」って 私なんかが生まれるんじゃなかった 恋人すらも大切にできない人に生きる資格なんかないよ
遥か地上で鮮血に染まったアスファルト あなたが死にたい夜は、私がどこへ行っても抱きしめるから。
6.片道切符のジャーニーマン
僕は旅に出ると決めた もうこの家には戻らない すべてを整理して旅を始めた
見慣れた街ともおさらばだ しみったれた役人や腐った上司とも会わなくていい こんなに楽な気持ちは久々である
普通電車に乗り込んだ 後先を考えずに行く旅は心地よく 周囲の景色が色づいて見えた
好きなひとに裏切られ 大切なひとは逃げていく 僕には何も残されていない だから旅に出るんだ 風の調べに乗せて 明日を捜すための旅へ……
君を一生愛すると決めた あの夜が未だに忘れられない でも君はもうここにいない
親友だと思ってた奴に恋人を盗まれた 太陽すら投げ打ってでも守り抜くつもりだったのに 君は奴に容易く心を売り渡してしまった
次の分岐はサイコロで決めてしまおう どこへ行ったって結末は同じ 僕に明るい未来などない
今日輝く太陽が君なら 昨日の月が僕だ もう死んだも同然なのさ だから旅に出るんだ 風の調べに乗せて 自由になるための旅へ……
好きに生きたかったよ やりたいことをやりたかったよ 僕は僕を嫌いになり 君は君を好きになる サヨナラを告げる前に 君を投げ捨ててしまえる勇気があったなら
好きなひとに裏切られ 大切なひとは逃げていく 僕には何も残されていない だから旅に出るんだ 風の調べに乗せて 明日を捜すための旅へ……
死場所を捜すための旅は 生まれた頃から始まってた 優しさに塗り固められた嘘が 僕を静かに殺してく 掠れていく声に気も留めず 今日を決めつけて死んでいこう
7.冷たい微笑
心の中のマグマ 心に絡むドグマ 殺しながら 泣きじゃくる
ひとりが好きなのに 人肌が恋しくて ふいに連絡したくなったのは 私から別れた元彼
電話に表示された名前 ボタンだけは押せず 真っ暗な部屋の真ん中で 静かに嗚咽する
SNSを開けば 私よりも悲惨な人がいる そんな人を見るたびに 心が少し楽になった
そして嘲笑う 安酒を飲みながら
この哀しさは誰にもわからぬだろう わかってほしいとも思わない
生きてるだけの私 死んでくだけの私 真っ赤なドレスは埃を被り 憂鬱に溺れる
病院には行けない 誰にも相談できない 頼れる人もいない 仕事もできない
何のために生きるのか もはやわからない
朝日が登り 月が満ちて 微睡むうちに夜明けは来る
まだ立てるはずなのに 心が追いつかない 身体に巻きつく大蛇の幻想
眠ることさえも取り憑かれて 満足にできない
貴方にサヨナラさえ言えたなら もう未練もなく逝けるのに 後悔に囚われたまま 動かなくなった時計のように固まる
誰のせいでもなく 私のせい すべては私が決めたこと いつか夢を見た残骸
何も残らない 誰かの声が聞こえるまで漂う 今日に怯えながら この星に身を委ねて
8.ふたりと煙草
あんなに吸わないと決めていたのに ゴロワーズを燻らせると あの日に戻れる気がしてさ つい止められなかったの 彼女が呟く
僕らには未来などなかった 少しずつ暖めてきたはずの関係 彼女が隣に連れていた男を見た時 すべてが壊れていく音がした 僕は“じゃない方”で
大学を卒業して 落ち着いた恋愛ができると信じていた だけど…… そこにあったのは残酷な現実で まさか彼女が浮気をしていたなんて
必死に否定すればするほど 僕の気持ちは離れていく そんなことすらもわからずに訴える彼女 恋人とすら呼びたくなくて あの夜を境に締め出してしまった
一年でいちばん雨が降った夜 僕は不安感を胸に眠っていた 最初は訴えるような叫び声が聞こえたけれど 次第に聞こえなくなったことに安堵した 彼女はどこかへ消えたんだと信じたかった
翌朝にゴミを捨てに行こうとした時 彼女は泥だらけで眠っていた 僕は他人のフリをしようとした でも最後の最後でボロボロになった姿が哀しくて つい家に上げてしまったんだ
あれから一年の月日が流れた 彼女は今も何も語らないまま ベッドで一言を唱え続けている あの日がすべてを変えてしまったんだと 後悔しても遅過ぎて
僕らには未来などなかった 少しずつ暖めてきたはずの関係 彼女が隣に連れていた男を見た時 すべてが壊れていく音がした 僕は“じゃない方”で
必死に否定すればするほど 僕の気持ちは離れていく そんなことすらもわからずに訴える彼女 恋人とすら呼びたくなくて あの夜を境に締め出してしまった
それでも彼女を愛していたんだ あんな目に遭うべきじゃなかったんだ 夜の静寂に眠る彼女を見る度に 募り続ける罪悪感の波を いつまでも背負い続けていく
抜け殻のようになった恋人 壊れてしまった関係 どこにも行き場を失った人生 カップラーメンとゴロワーズを肴に 僕たちは今日を生きている
裸足のままで 今日を死んでいこう ふたりのままで 明日を死んでいこう 眠ったままで……
9.いとしのキャフェ
いとしのCaféで佇む男性は かつて私の恋人でした
180cmを超える長身と細い体型は Bespokeのスーツと靴が あまりに馴染みすぎて 思わず恋に堕ちてしまったのです
遠くで見るとマカロンのよう でも近づけばアイスキャンデー そんな恋も今は良き思い出
いとしのCaféに通う女性は かつて私の親友でした
結婚してから会わなくなったけれど CHANELの鞄とワンピースが あまりに似合いすぎて 今も勝手に憧れているのです
あなたは財閥育ちだという 本当は自由が欲しかったのよね そんな日々も輝ける青春
いとしのCaféを営む紳士は かつて私の父親でした
私には気付かないかもしれない Comandanteのコーヒーミルを使う姿が あまりに似合いすぎて やっと幸せになれたのだと安堵しました
言葉を交わすわけでもないのに 繋がりあった気がする瞬間 そんな日々が穏やかな愛
わたしが生きる場所 金曜日午後三時 いつもの席で珈琲を飲む
10.ねえ、わたしを見て?
ねえ、わたしの目を見て?
お願いだから 最後くらい わたしをちゃんと見てよ
出逢った頃からそう 心ここに在らずで 何処かをぼんやりと見つめてる
そんな貴方に惹かれてしまった
最初の夜から 最後の朝まで 聞いても言ってくれなかった
いつか友達から聞いた 忘れられない人がいること 恋人にすら話せないの?
ねえ、わたしの目を見て?
あなたに聞きたいの 本当に好きだったのか わたしが恋人で良かったのか
もういなくなるよ? 二度と逢えないかもしれないよ? それでも言わないの?
ドアを開けても彼は無言のまま サヨナラすらも言わない そっと彼の連絡先を削除した
ねえ、わたしの目を見て?
最後まで見てくれなかったよね うつろな瞳で見つめるだけ そんなに忘れられない人って誰なの
ねえ、わたしは悲しいよ?
碧空が皮肉だ 最期まで愛されなかった 何も本音で喋ってくれなかった
それなのに碧空は綺麗で 時々垣間見る本音を拾い集めたら 誰にも見えない流れ星のように美しい
そんな貴方に惹かれてしまった
いつかまた逢えるなら ふたりで飲みに行こうよ その時は本音で……
ねえ、一度くらいは目を見て?
11.サヨナラ世界
隣で眠る貴方を傍目に 麻縄を首に巻く いつか来ると信じた日が 今日であることに慄き そっと微笑む
素晴らしい日々だった あなたと出逢って 愛おしい存在だった あなたと暮らして
貴方にとって私は どんな存在でしたか?
これから生まれ変わると伝えたら きっと優しい言葉をかけてくれるし 抱きしめてくれるでしょう でも私には不要です
私は幸せになっちゃいけないんです 幸せと感じちゃいけないんです 最高の日に逝かなきゃいけないんです
それが宿命だと信じて 今の幸せを閉じ込めると決めた日 すべてが完璧だと思っていたけれども 貴方の直感だけが誤算だった そっと解かれる麻縄
肢体が吊り下げられていく 巻きつくのは全身に縄 身体にじっくりと染み込む感触 あの世へ歩いていけたらいいのに 何度も身体に焼きつく鞭の音 これこそが私の望んでいた世界なのだ
生きるとは切なさ 死ぬとは喜び 一度はそう信じた私にとって 麻縄由来の傷は勲章のようなもの 今日も私は舞台に立つ
12.人生でいちばん倖せな日(Encore)
今日は人生最高に倖せな日だ 明日のことをもう考えなくていい すべて終わったのだから
かつて白鳥が空を飛んだ 人も空を飛ぶ夢を見た もう当たり前になったけれども 最初は偉業として讃えられた
いつだって最初に孵化させた者が勝者で 二番目は歴史の裏紙に記された敗者に過ぎない
家族が困らないくらいの金は残した 妻も子供も健やかに生きられる 私は人生の目的を成し遂げた もう朽ちるしかない
大人になること 老人に生まれ変わること 私はそれを受け入れたくはない だから自らの手で終止符を打つと決めた
自分勝手と罵りたいなら罵ればいい 蔑みたければ蔑めばいい
もう私が知ることはないし そんなことを言われる謂れもない 新しい世界には響きすらしないだろう
倖せとは 喜びとは 生きるとは 死ぬとは
考えることが仕事だった私も 今日くらいは考えることをやめようと思う 遺された君たちも どうか考え過ぎないでほしい
明日が来ないことへの歓喜を そっと噛み締めてから溶けゆく小石(私という存在)
詩集『わたし専科』クレジット
プロデューサー / 作:坂岡 優 コ・プロデューサー:Sakura Ogawa
原案:Sakura Ogawa(No.2,3,4,5,7,11) 共同執筆:星雲凛(No.1.8.12)
デザイン・編集:坂岡 優 制作スタジオ:Yuu Sakaoka Studio
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.8.31 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years ago
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作品集『Poetry Showcase 05 : Panorama』
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作品集『Poetry Showcase 05:Panorama』
1.Panorama Feat. Canterbury Chorale 2.Back to the High School Feat. 初音ミク 3.さよならメランコリー
1.Panorama Feat. Canterbury Chorale
時々、無性に笑いたくなるのは何故だろう? 言葉が詰まった瞬間に存在を見失う 時々、無性に泣きたくなるのは何故だろう? 言葉にできない辛さが脳に刻まれたまま
そんな私がベッドで眠る なんでもない夢を見ている 朝が来たら私は生まれ変わるから 今だけは自由に空を飛ばせて
なりたい自分になれない弱さと なりたい自分になろうとしない脆さよ 過去の自分をどこかへ捨てて来られるのなら 二人目の私にならなくて済むのに
時々、惰性で生きたくなるのは何故だろう? もう終わった物語のように私を俯瞰する 時々、惰性で死にたくなるのは何故だろう? やりたいことは全部やりきってしまった
そんな私がベッドに佇む なんでもない明日を目指す 朝が来たら私は生まれ変わるから 今だけはヒーローにならせて
なりたい自分になれない現実 なりたい自分になろうとしない虚構 もしも私が私を演じているというのなら 二人目の私にならなくて済むのに
ベッドで眠る私は 世界でいちばん嫌いな人 何回死んで、何回生きようとした? ボニー&クライドを夢見ても 俺たちに明日はない そう信じてた
あなたに叱られてから私は 何かを失ってしまったように踊ってた 人は夜明けを求めたがると信じていたのに いつの間にか夜に舞う蝶に生まれ変わってた
パノラマ…… もう一人の私に聞いてよ 枕に涙を零す私は私じゃないのだ
なりたい自分になれない強さと なりたい自分になろうとしない蒼さよ まだ猶予があると勘違いして 決断の日を先延ばしにする
なりたい自分になれない弱さと なりたい自分になろうとしない脆さよ 過去の自分をどこかへ捨てて来られるのなら 二人目の私にならなくて済むのに
大いなる明日へ 私を演じて 鏡よ鏡 私をこの悪夢に包み込め
2.Back to the High School Feat.初音ミク
目の前に佇む君から なみだ溢れる 気持ちは何処へ行った?
優しさと温もりの裏には こころが募る 「好きだよ」と思わず囁いた……
それでも戻らぬことは わかってるけれど 行ってほしくはない その手を離せない
今更好きって言われても困るよ もっと愛してほしかったのに あなたはいつも自分の事ばかりで 私に振り向きもしなかったわ
その目に憂いを秘めた君から かなしみ零れる もう還らない日々の輝きよ……
いっそ君に笑顔を振り撒いて ナイフ胸差し込み このまま消えてしまってもいいかな?
いつでも男は純情すぎて 女の笑顔の裏側を知らずに 別れてから後悔の涙を流す
おかしくなるほど私は愛したのに スマフォに夢中な彼氏を見ると 私がちっぽけな存在に見えて 未来を消し去ってしまうような気がした
ふと涙が溢れてきてさ 話くらい聞いてくれればいいのに あなたは夢の中で踊ってた その時私は淋しさを知ったの
瞳に映る景色は すべてモノクローム 君を失ってから まるで死んだように 世界が回ってく
すべてが燃えていた季節に もう一度戻りたいよ 君に出逢った頃のときめき 僕がまだ染まっていなかった頃へ
Back to the high school…… ふたりの時代へ
3.さよならメランコリー
ダウンタウンを見つめながら 夕陽が沈んでゆく ふたりだけの旅路には ぬるいシャンパンが似合う
いつか来てみたかったと 君は言うけど この旅で気付いたのさ ただ君に合わせていただけ
激しい恋をした夏 きっかけはあのレストラン 君だけに惹かれた夏 始まりはシ���ガプーラ
君のためなら何でもするさ そう誓った夜から ふたりだけの距離感で 愛を確かめてきた
かつて訪れたこの街 すっかり変わったと君は言う その吐き捨てた言葉に 夢から醒めたと知る
恋から醒めた夏 きっかけはあの街 君だけを見つめた夏 ここは思い出の街
最初で最後に愛したのは 君が醸し出すメランコリー 晴れやかに語る君には ひとつも魅力がない
さよならを待たずに 時を待つことにした もう一度訪れる日は来ない さらばシンガプーラ さよならメランコリー
作品集『Poetry Showcase 05:Panorama』Credits
Produced / Written / Designed / Edited by Yuu Sakaoka Written / Edited at Yuu Sakaoka Studio, TORIMOMO Private Studio
Drafted by Canterbury Chorale(#1) Demo Track Voice by Miku Hatsune(#2) Demo Track by Yuu Sakaoka & TORIMOMO(#2) Dedicated to Kazuhiko Kato & Kazumi Yasui(#3)
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.6.28 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years ago
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作品集『STEP』
作品集『STEP』
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SIDE A:抽象
SEEING IS BELIEVING | Yuu Sakaoka with Young Brigade TIME FLIES | Yuu Sakaoka with Young Brigade JOURNEY | Yuu Sakaoka BLUE | Yuu Sakaoka with Young Brigade ISOLATION | Yuu Sakaoka with Young Brigade
SIDE B:現象
EDUCATION FOR | Yuu Sakaoka with Young Brigade QUIRKY GIRL | Yuu Sakaoka with Young Brigade BOSTON | Yuu Sakaoka with Young Brigade RED | Yuu Sakaoka STEP | Yuu Sakaoka
SIDE A:抽象
1.SEEING IS BELIEVING
藍色の空に白銀の雲が往く 僕たちの旅は何処へ向かうのか 名前も知らない時の流れに 人は思い悩み何度も立ち止まる
入り切らないほどに詰め込まれた ショルダーバッグを背負う少女 見知らぬ街のアパートの一室で 孤独の海に溺れそうだと声がした
何度死にたいと思ったかわからない それでも死にきれずにここにいる 君を守りたいからなんかじゃなく 何かをやりたいという気持ちがある
そう格好つけてみたはいいけど 嘘で誤魔化せるほど柔じゃない 今にも沈みそうな少女の手を掴み 引き揚げたものに身体はなし
声じゃ語れない愛がある 文字じゃ紡げない夢がある 突然表れた現実に 僕は啜り泣くしかなかった
絵画や写真のように 過去を綴じ込めておけるなら なんて楽なんだろう 僕らが描いた未来は 風に溶けていく
孤独に耐えられるほど人は強くはないけど 僕が答えを出すしかないから この宇宙に飛び込んでみるよ 百聞は一見に如かず
2.TIME FLIES
私が飛び込んだ世界は 光を浴びるだけじゃない 誰かと競い合ったり 謂れもない噂になったり それでもここで舞うのは 何者でもない自分を 抱きしめたいから
いつしか時が流れ 過去を振り返るだろうけど その時に今日を 後悔はしたくない 風のように流れる時代に 私は…… ひとりのアイドルになる
貴女が飛び込んだ世界に 私はずっと居られない やりたいことを見つけたり 未来を見つめてみたり 春になると飛ぶ鳥のように 明日に向かって 飛び立つ日がいつか来る
誰にも興味がないって 皆は私を言うけれど ほんとは大好きで 照れくさいだけ 風のように流れる時代に 私は…… ひとりの人間になる
長い髪を束ねて 純白のドレスを着た その姿に仲間が涙する ここに居て良かったんだ 愛して良かったんだ
美しい月と優しき雪のコーラス そして桜舞う季節に 穏やかな波が生まれる
いつしか時が流れ 過去を振り返るだろうけど その時に今日を 後悔はしたくない 風のように流れる時代に 私は愛を探してる ひとりの人間になるため
私は…… かつてアイドルだった
3.JOURNEY
南海高野線橋本行きの 急行列車に飛び乗り 私の道はまだ見ぬ街へ繋がる
その街は西と東で姿を変え まるで時代の写し鏡みたく 何かを問いかけているようだ 過去と未来を架けながら
あくせく働いているうちに 身体が動かなくなり 先のことも考えられないまま ここを離れることになった
初めは好きになれなかったこの街も 一度歩いてみるとそんなに悪くはない
いつか故郷になるかもと 思うところはあったけど 今は自分を労いたい だから私はここを去る
人生は終わらない旅のようだと 誰かが言ってたのを聞いた 幼かった私は何も思わなかったけど なぜだか無性に胸に残るのは 無意識的に気付いていたからなのか?
南海高野線橋本行きの 急行列車に飛び乗り 私の道はまだ見ぬ街へ繋がる そう信じたあの日
情熱と愛情を携えて 私なりに頑張ってみたものの 時にはコマを振り出しに戻した方がいい ようやく覚えたのさ 程よく休むこと そして頑張りすぎないことを
4.BLUE
君のことを好きになっても 僕のことは好きじゃない
わかっているけど わからない あきらめたくても あきらめられない
恋するって不思議だね すれ違うって不思議だね 占いじゃ上手くいくって 言ってたのに
あいつのことを嫌いになっても 僕のことは嫌いじゃない
はなれたいのに はなれられない うっとうしいけど うっとうしくない
友達って不思議だね すれ違うって不思議だね サイコロ振ったら どちらも六が出たのに
君のことはどうでもいい 僕のこともどうでもいい あなたのことは気にしない 僕のことも気にしない ああ……
ある日突然 住人が消え失せて まるで気の抜けたサイダーのように 根も歯もない噂が広まる
未来予報じゃ上手くいくって 言ってたのに どうして?
5.ISOLATION
あの日、君がいなくなった いつもの公園で 今日もいつもと同じように おにぎりを頬張る
あの日、君は笑っていた いつもの表情で 今日もいつもと同じように 君に笑いかける
あの日、すべては変わった もう戻らない日々 好きな人には別れる前に ちゃんと好きって伝えよう
あの日、未来が消えた 君を見失った 月と太陽のような関係だった それでも君は僕を愛してくれていた
ISOLATION…… 君に逢いたい
もしも、君に逢えたなら いつもの挨拶しよう 抱きしめ合いながら口づけて 愛を確かめよう
もしも、君が生きてるなら いつもと違ってもいい そっと笑いかけておくれ たとえ僕が嫌いでも
もしも、時を戻せるなら 何度でもやり直す 君の傍で描いた未来を ふたりで掴み取れるように
あの日、未来が消えた 君を見失った 宇宙のどこにでも見つけに行きたい それでも僕は君を捜せない
ISOLATION…… 何か言ってよ
努力は必ず報われるって いつか君は言ったね 何も言わずに居なくなるなんて 僕は未だに信じられない
ねえ、何かしたかな? ねえ、生きてるよね? さよならくらい言わせてくれよ 最初で最後の恋人には
あの日、未来が消えた 君を見失った そんなに君が逢いたくないなら 僕も君のところへ行こう
ISOLATION…… もう耐えられない
ISOLATION…… 僕なんかいなくてもいい
SIDE B:現象
6.EDUCATION FOR
進路面談で 何も言えなくなる やりたいこと 叶えたい夢 何にも無いのだから
僕は何のために 生きてきたのだろう? 言葉にする度 無価値な自分が 情けなくなる
そんな時に君と出逢って もう一度人生を ゼロからやり直すって決めたんだ
好きなんだ 心の底から 君が好きなんだ 好きなんだ どうしようもなく 君が好きなんだ
学校じゃ教わらない 恋する気持ちの瑞々しさ 遥かなる未来へ 今僕��君と夢を見る
進路面談で 記した未来図は やりたいこと 叶えたい夢 恋人と同じように行く
そんな時に君と別れて また空っぽになって ほんとうに大切なことを見つけたんだ
好きだった 心の底から 君が好きだった 好きだった どうしようもなく 君が好きだった
学校じゃ教わらない 失恋後の涙の味 遥かなる未来へ 今僕は君を越えて 再び夢を見る
明日なき未来と絶望した夜をいくつも越えて どんな挫折にも耐えられる 小さくてもしなやかな花をここに咲かせた 君という季節に出逢って
愛してた 心の底から 君を愛してた 愛してた どうしようもなく 君を愛してた
いつの日か 君に逢えたら 語り合いたい 青春の季節 君のおかげで 僕は強くなれた
学校じゃ教わらない 切なさというラブストーリー 遥かなる未来へ 君と見た夢のつづきは 今度こそ叶えるよ 三度目の偶然から始まる
7.QUIRKY GIRL
声をかけられるのが怖くて 何度無視しただろう それでも話しかけてくれたよね 君のこと…… 正直最初はどうでも良かったけど 今は感謝してる
結局付き合えなかったし 告白も出来なかったけれども 君と過ごした夏を今でも忘れられない 何故だろう…… 振り返るたびに涙が止まらなくて 君の面影を追いかけている
還らない日々よ 戻らない時よ さよならの先にあったはずの明日が 誰も知らない夜に溶けていく
普段は格好つけてるのに 意外と甘えん坊なところとか 何も言わないと凛としてるのに 話すと可愛いところとか いろんな一面を知っていくうちに 他人を初めて信頼した
君と過ごした青春の日々が 今でも忘れられない その手をもし掴んでいたのなら ひょっとしたら止められたかもしれない わがままばかり言ってごめん でも君といることが僕の生き甲斐だった
還らない日々よ 戻らない時よ 読まれずに返ってくる手紙が 僕たちの夢を溶かしていく
僕がほんの少しだけ 意気地なしじゃなければ 君は海を渡らなかったのかな 他の誰かと結ばれなかったのかな
いや違うよ アンタが私に惹かれた時点で その恋は終わってたんだ
8.BOSTON
近所の公園をひとりで走る朝 なぜ私は走っているのって もう一人の自分が囁く そんなこと考えたこともなかった ふと足を止めてみた
周りを見渡すと 子供連れにサラリーマン 同世代らしき人もいる がむしゃらに夢を追いかけてきたけど 一番にはなれなかった
笑顔も涙も 人生はきっと半分こ そう思うほど 今の私がつらくなる
それでも…… やらなきゃいけないと思うより なりたい自分のために 今日を生きるんだ
初めの頃は完走もできなかった 仲間が走り切るのを見ていると 逃げ出したくもなる それでも走り続けられたのは 私に夢があったから
振り返ってみると まるで衝動的なもの 気が付けば走っていた 運命のように夢を追いかけてきて 今日の私がいる
笑顔も涙も 人生はきっと半分こ 負けるたびに 今の私がつらくなる
それでも…… いつか一番になれると信じて なりたい自分のために 明日を描くんだ
笑顔も涙も 人生はきっと半分こ 今ずっと雨が降っているなら いつか晴れる日が来る
笑顔も涙も 人生はきっと半分こ 躓いたら立ち上がれたらいい 何度でもやり直せばいい
それでも…… やるって決めたことだから この夢がすべてだから 未来を信じるんだ ここで今日も走るんだ
9.RED
私は何のために生きているのかと 時々考えるんだ 言葉にならない想いの数々 いくつも捨ててきた
こうして立ち止まってみて やっと気付いたんだ やりたいことはいくつもあったのに 見ないふりをしていただけ
今本当にやりたいことは何かと 言われても理解らない 自分の感情に蓋をするうちに 私がわからなくなる
溢れくる感情の波に 押しつぶされてしまいそうだ それでも明日をきちんと選ぶため ここからやり直すと決めた
潮の満ち引きのように いつか来るその日を信じて 私なりにまっすぐ これからも歩いていこう
From the Past to the Future…… 過去は過去でしかない 今日という日を夢中で生きること 私にはそれしか出来ないから
潮の満ち引きのように いつか来るその日を信じて 私なりにまっすぐ これからも歩いていこう 人生を描こう
10.STEP
夢を持てとか、恋をしろとか、誰かに散々言われた。しかし、私には夢は大きすぎ、逆に恋は小さすぎる。それが何故かを考えたことはない。けれども、答えを出そうとも思えない。今の社会は言語化とか具現化とか、知らない英単語や新しい単語で何かに答えを出そうとするが、ごく個人的な思想にまで名前を付けようとする行為に対して、私は御託を奉ることを拒否しようと思う。ここでは、あえて真実を述べよう。誰かを好きになっても、愛した経験はない。人を愛せないし、愛せるほど信頼できないのだ。
それでも、信頼という名の糸が解れ切ってはいないのは、愛にわずかな希望を抱いているから。こんなに愛せるものがあるのに、人にだけ愛を抱けないなんて、おかしいと思うからである。この度のことでよく解った。自分から声をかけるのが極端に苦手な私は、ずっと他人の手を拒み続けていた。いや、顧みることすらもしようとしなかった。今ならわかる。なんて愚かなんだろうと。青空ばかりを見つめて、目の前の小さな段差に躓く。これが私だとしたら、滑稽にすら見える。淋しいといったら、嘘になる。ただ、その淋しささえも当たり前のように受け入れて、淋しいとすらも感じなかった。だから、時々とめどなく流れる涙を受け入れないまま、他人に心配をかけないように拭い去っていく。淋しい。淋しい。淋しいのに、気丈なふりをするのに疲れ切ってしまった。同世代の友人はもうこの世を去っている。
人生を語るほど成熟していないが、若者を心の底から謳歌するには、少し老成し過ぎてしまったのではないか。まるで隠居のように、自分自身を形容することがある。何が起きても驚かず、新しいことに踏み出せない。今を守ることで精一杯で、なんとか今を生きるために藻搔いてはいるが、ライフジャケットもいつかは破れる。ジェームズ・メイが夢の中で言っていたけれども、ライフジャケットは浮くためのもので、ジョーズやピラニアと戦うための武器ではない。ほら、すでに沈みかけているだろう?
それでも、私は人を信頼してみようと思う。信頼することを、諦めないでいようと思う。まだ諦めるには早すぎるし、裏切りなんてよくあること。人生で起こることの半分以上は、そこにいる自分のせいらしい。すなわち、私の身の振り方次第で、周囲がちょっとだけ幸せになったり、不幸になったりする。とはいえ、あまり深刻に考えすぎる必要はない。
赤ちゃん、幼児、児童、生徒、学生、青年、壮年、老年という人生の階段を登っていく中で、今はほんの少し立ち止まっているだけに過ぎない。
それでも、私には夢があり、好きな人がいる。過ぎた季節も、別れた友や恋人も、すべて私の人生。いつの日か、頑張れなくても、頑張らなくてはならない時が来る。まだ見ぬ朝が来る日まで、折れた翼を縫合する作業を続けよう。青春のままでいよう。
生まれ変わっても私になるのだ。きっと。
作品集『STEP』クレジット
Produced by Yuu Sakaoka
Written by Yuu Sakaoka with The Young Brigade(Except A-3,B-4,B-5) Written by Yuu Sakaoka(A-3,B-4,B-5) Co-Written by Sakura Ogawa(A-1)
Drafted by Sakura Ogawa(A-1,A-4,B-1) TORIMOMO(A-2,B-2) Yurine(A-5,B-3)
Dedicated to Asuka Saito(A-2) Takuro Yoshida「Apple」(A-4) Tahi Saihate(B-5)
Designed / Edited by Yuu Sakaoka
Written / Edited at KS206-L, Sakura Ogawa Studio, Yuu Sakaoka Studio, UMEDA STARBUCKS
Respect to KAZUMI YASUI, TAKURO YOSHIDA, OSAMI OKAMOTO, SHINICHI ISHIHARA, TOSHIHIKO TAKAMIZAWA
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.6.7 坂岡 優
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