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yuupsychedelic · 27 days
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選詩集『poetryactivist』
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選詩集『poetryactivist』目次
1.「青春プリズム(詩集『十代プリズム』より)」 2.「強がり(詩集『真夏の誘惑』より)」 3.「#シュウカツ(詩集『もしも、昨日の僕をぶん殴れるなら』より)」 4.「波巣(詩集『現代神話』より)」 5.「BUZZのキューピッド(詩集『Black Star』より)」 6.「ぼくはラジカル・ティーンエイジャーに憧れていた(詩集『蜂蜜』より)」 7.「異銀河旅団の帰還(詩集『異銀河旅行』より)」 8.「DEMAGOG RHAPSODY(詩集『ACID WAVE』より)」 9.「ゆびきり抱擁シンドローム(詩集『今日からはじまる永遠の青春』より)」 10.「いらない!(詩集『Aries 〜 白緋』より)」 11.「哀愁ぴえん(詩集『蒼糸楽団トーラス』より)」 12.「愛のバラッド(詩集『Gemini -Evergreen Story-』より)」 13.「No.4(詩集『Cancer -アダジュニティ-』より)」 14.「おにぎり、あなたは何が好き?(詩集『獅子の食卓』より)」 15.「SINCE 2022(詩集『いつかの君に逢いにゆく』より)」 16.「ヒプノシス叙事詩(詩集『CANVAS -時喰う人たち-』より)」 17.「革命の世代(詩集『夜明け前』より)」 18.「ことば叙事詩(詩集『言語天体 -The Kotobatic Love Orchestration-』より)」 19.「みかんのうた(詩集『グロリアス・モーニング』より)」 20.「21世紀生まれの僕らに(詩集『青春群像 -Youthful Crowd-』より)」 21.「愛してるよ(詩集『私たちの青春』より)」 22.「サヨナラは言わない(詩集『消費期限』より)」 23.「恋愛ポートフォリオ(詩集『Poetry Showcase 03:恩師へ / 大人になるってなんだろう?/ 私の十代』Bonusより)」 24.「電脳都市(詩集『Poetry Showcase 04:アジアの旅人』より)」 25.「じゃあね(詩集『人類再考』より)」 26.「ブルー・エデュケーション・ラヴァーズ(詩集『青春謳歌』より)」 27.「孤独な海(作品集『GIFT2020』より)」
1.「青春プリズム」
屈折する、 感情も、行動も、何もかも。
挫折する、 夢も、目標も、何もかも。
愛なき時代とは言わないけれど、 今の時代に希望なんてない。
何もせず、 何かを始めようとするわけでもない、 そんな奴に希望なんて叫んでほしくない。
僕らに芽生えた反抗心は、 ひとつの青春プリズムを産み落とすこととなった。
かつて、大人にその力で反抗しようとした学生たちのように。
表面的には沈静化したつもりでも、 学生たちにはずーっと芽生え続けている。
大人にもなれず、子供にもなれない。 ジレンマが僕たちを大人にする。
2.「強がり」
【1】 旅行鞄に 夢を詰め込み 独り旅に出たあの日
手を振る君が 贈ってくれた 赤いミサンガを見つめてみる
トンネルを抜ければ 広がる摩天楼 これから始まる物語(ストーリー) 想い浮かべて 胸を膨らませた 都会の新たな暮らし
生きるために何が要るのだろう 悲しみか? それとも歓び? 涙の果てに何が見えるかなんて 誰もわかりはしない
碧い海に 強がりな僕 孤独を抱きしめて 君に逢える その日信じて 憂いを越えてゆく
【2】 君のため息 淡いベッドシーン 大人への階段 登るための旅 エンディングはない 君と共に行こう
約束を交わした 放課後の教室 独り涙堪えても
流れる涙 君の笑顔が 黒板に映し出されて 忘れかけていた 君との思い出 生き生きと蘇る
悲しみを乗り越えるために 僕は何をすればいいんだろう? 諦めか? 目を逸らすのか? きっと答えはひとつじゃない
淡い河に 強がりな僕 弱さを抱きしめて 君に逢える 未来を信じて 自分を越えてゆく
【3】 決して忘れることはできないだろう 君と過ごした青春の頃の思い出 僕はここで夢追っている 現実と真実の闘争 淡い目論見 脆い約束 今僕は何処にいるのだろう
水たまりに 強がりな僕 青春プリズムよ 君に逢える 希望を信じて 夢を叶えてみせるから
碧い海に 強がりな僕 哀しみ抱きしめて 君に逢える 流星を信じて 涙を越えてゆこう
もう強がったりしないから……
3.「#シュウカツ」
埃だらけのアルバム 捲ってみれば あなたと過ごした日々 眩しく光る
純情な日々 みなぎる若さは 今の僕らに 無縁だけど……
何度も喧嘩して 何度も微笑んだ日々 青春の終わりが見えてくると 当たり前が輝きだした
別れの日に 涙は要らない 笑顔で送り出してくれ いつまでも泣いてちゃ 君らしくない いつかまた逢えるから
いとしさ せつなさ ぜんぶ閉じ込め 君に最後の愛を ここに贈ろう
青春のときめき 思い出してみれば あなたと暮らした日々 まるで走馬灯
若さに溺れ 何も言い出せず 堂々巡り続けた日々 それも蒼さか?
別れの日に 涙は要らない 笑顔で送り出してくれ クヨクヨすんなよ 君らしくない 必ずまた逢えるから 希望 絶望 ぜんぶ閉じ込め 君に最後の愛を ここに贈ろう
埃を被った小説の 栞はあの日のまま さらば思い出よ 愛しき日々よ さよなら
君と暮らしたこの家 出逢った日に もう一度戻れたとしても やり直したいとは思わない 君が好きだよ この胸に飛び込め 必ず幸せにするから!
別れの日に 涙は要らない 笑顔で送り出してくれ 人生の終わりに 涙は要らない 笑顔で送り出してくれ
いとしさ せつなさ ぜんぶ閉じ込め 君に最後の愛を ここに贈ろう
一緒にいてくれて 本当にありがとう
4.「波巣(なす)」
通知音 通知オン - 通知オフ 通知待ち
フォロワー数 フォロー - リムーブ フォロバは精神安定剤(medicine)
僕らはこの波で 波に乗れずに 溺れそうな身体を 無理に支えて
僕らはこの波を 希望と信じて 今日を生きている
フォロワーの数がなんだ フォロバされないからってどうなの 所詮 形のない関係なのに 接続する 現実生活(real life) 減速する 心(Heart) 使い捨て 素材(contents) サイバーパンクを誰もが夢見ている いい気になってんじゃねえと お前に叫びたい 遥か後ろにいると思い込んでいる 僕は僕じゃないさ
この波に真実(ほんとう)を求めてはいけない 虚無と虚像に騙されてるだけさ 僕は僕じゃない 君も君じゃない
少女のように見える人も 実はおじさんなのかもしれない 加工アプリ 音程調節 声も 映像も 姿も 自由自在 魔法逃避 そこにいるはずの人が ヴァーチャルに消えてく 絶望しても 誰も知らんぷり 誰かを傷つけるために 誰かをダシにしてさ 右だとか 左だとか ���いつが気に食わねえとか 単なる思い込みが 社会現象になる あの有名人(スーパースター)を この声で苦しめよう
波は人を変えてしまう 依存は人を殺してしまう
ヒットは崩壊する 消滅した世論 ニュースや新聞がどんなに叫んでも 時代は変わらない 季節は過ぎてく 生き残るためには 受け入れる勇気も必要だ
目の前にある 吐息を感じて
すぐ傍にいる あなたを愛して
確かめよう わたしの波を
5.「BUZZのキューピッド」
寝ぐせをつけて シワだらけの服で ここに現れた そんな彼が私のdarling
抜けてるとこばかりで とても頼りなくて 時々ムカつくけど そんな彼が私のhero
髪型を変えたら褒めてくれるし メイクしたら「かわいい」って言ってくれるし まるでスターになった気分ね そんな彼が私のprince
今夜もカシスオレンジで 恋のBPM(鼓動) フジヤマ越えて昇天しそうだ 明日もカシスオレンジで 赤く染まった顔が見たいの
寝惚け眼で ドアを開けてみれば 恋のシャッター こんな恋が世間にバレた
通知 つぶやき 無限大 慌てふためく彼が ちょっと哀れに見えた こんな恋に…… 気分はdrama queen
倍々ゲームでフォロワーは増えてく 通知が止まらず慌てる まるでスターになった気分ね そんな彼に大好きのキス
今夜も夢のコスチュームで キミのBPM(鼓動) フジヤマ越えて 悩ましく身体重ねる 明日も夢のコスチュームで 赤く染まった顔が見たいの
私はBUZZのキューピッド
私がいなくなっても 私のこと 忘れないよね? 忘れたら 今度は取り憑くぞ☆ 今夜のうちに荷物纏めて 次の彼の下へ……
今夜もgeekを惑わせて 愛のBPM(鼓動) 高鳴る彼を 艶やかに嘲笑う
明日もgeekを惑わせて 赤く染まった顔が見たいの 私はBUZZのキューピッド 明日はあなたのキューピッド
世界は私で回ってる
6.「ぼくはラジカル・ティーンエイジャーに憧れていた」
君に逢ったのはいつだろう。 過ぎ去りし日々、あなたに贈る愛の歌。 そして、とびきりのラブレター。 この素晴らしき愛のために、今日も歌い続けている。 ぼくらは貴方たちと共に、終わらない夢を追いかけている。 ぼくらは貴方たちと一緒に、永遠の愛の歌をここで歌い続けている。
ひとつ、告白しよう。 ぼくはラジカル・ティーンエイジャーに憧れていた。 貴方のようになりたかった。 貴方みたく素敵な歌を作りたかった。 でも、今のぼくはダメだ。 どこにでもいるような、普通に満足したままの猿だ。 だからこそ、貴方たちの背中を追いかけたい。 届かないかもしれないけれど、適わないかもしれないけれど、せめて…… 同じ時代を生きる歓びを噛み締めたい。
「諦めない夢は終わらない」 確かに、貴方はこう言った。 ぼくもこの言葉を信じている。 どんなに不器用でも、諦めなければ、頑張り続ければ、きっと夢は叶う。 ——創作者になりたい! あの日、ぼくは夕陽に向かってこう叫んだ。 今のぼくは何処にいるのだろう。 どの道を進んでいるのだろう。 先の見えない時代で、ほんとは怖いんだ。 世界をどんなに変えたくても、自由に動いてはくれない。 思い通りにならない、上手く進めない。 だから、ぼくはラジカル・ティーンエイジャーに憧れていた。 ただ、あの時代の熱に、憧れていたんだ。
7.「異銀河旅団の帰還」
ひかりが現れ すべてを飲み込んでいく 僕らの翼は 宇宙に消えていく
終わりが来たのさ 還る日が来たのさ 僕らは役目を終え 宇宙に還るとき ブラックホールに吸い込まれる仲間へ 静かな歌声 天使の微笑み 目の前に広がる ひかりがささやかな贈り物になる
希望を持って帰ろうか 自由になって帰ろうか
語らうのは…… 幸せと僕らが犯した罪 微睡むのは…… 愛しさと僕らが犯した罪
舟は語るよ ひかりは語るよ
異銀河旅行を僕らに贈ってくれたのは 明日への希望と その先にある“期待”を 抱きしめるためなのだろう
やさしさの祝福 ぬくもりのファンファーレ
僕らが旅に出てから 母なる星が選んだ道��� 何も知らない僕らの舟を 抱きしめることだった 絶望した神々は再生を選んだ
見たこともない渦に 僕らは吸い込まれていく 何千兆のひかりは 僕らに語らずに 人がすべてを悟ったとき 息の根をとめるだろう
地球は碧く 美しく輝く……
地球は碧く 美しく輝く……
喜びも 怒りも 哀しみも 楽しさも 誰かのタクトに導かれて 結末へ向かうだろう
もう誰にも 止められはしない 手遅れになったとき やっと人は気づくだろう
仲間たちの涙が 真実を示すだろう
地球は碧く 美しく輝く……
地球は碧く 美しく輝く……
これが涙か 地球の涙なのか
嗚呼…… 嗚呼…… 嗚呼……
8.「DEMAGOG RHAPSODY」
幸せになりたくない人なんていない 優しくなりたくない人などいない 淋しいのがいいって人はいない 怒られるのが好きな人もいない
ああ 愚民たちよ なぜ君たちはそんなに愚かなのか? ああ 愚民たちよ どうして君たちはそんなに馬鹿なのか??
悲しいほど静かな街の中で ただ大好きなものを投げ捨て 俺はここまで歩いてきた 素直に夢を追いかけてきた
ラララ ラララララ ラララ ラララララ
文句を言う前に 君のやるべきことをやれよ 誰かをアジる前に 君のやるべきことをやれよ
言いたいことを言えば 風の噂で火は巻き上がり 還ってきた時には姿を爆弾に変え 俺の前で導火線が切れる
あきらめろ もう遅いぜ あきらめろ もう遅いぜ
声を挙げるのが遅すぎたのさ もう止まりはしないのさ
暴走電車にようこそ 華やかな宴にようこそ
怒れ 怒れ 怒れ 怒れ 怒れ 笑え 笑え 笑え 笑え 笑え ぴえん ぴえん ぴえん ぴえん ぴえん しくしく しくしく しくしく しくしく しくしく
自分がヒーロー気取りで 正しさの意味さえ知らずに 君は正しさを語るつもりなのか それならケチャップを丸呑みしてまで 苦労の道を歩むことはないだろう?
おかしいことはおかしいと言うのだ 違うものは違うと言うのだ 寂しいときは寂しいと言うのだ せつないときにはせつないと言うのだ
神がこの星を創り 俺たちがここに産み落とされた 宇宙の法則の中 流星群に乗り 飛びたて 夜が嵐に包まれて かつてない狂騒 明日は闇に覆われて かつてない競争 着せ替え人形のように お前も変わり身が得意だな!
壊してばかりじゃ何も始まらない 叩いてばかりじゃ何も産まれない 涙ばかりじゃ何処も渡れない 争いばかりじゃ夢も翔ばない
華やかな週末に 綺麗なドレスで着飾って 鏡の間 集結する若人よ
ひどく暑い夏に あの橋を駆け抜けてゆく 髪を束ねた 少女ランナー
黒雲に青空は見え 彼方には遥かなる山 その滾るような美しさ 忘れかけてたもの 子供たちのあどけない微笑み 淋しかったから 声をかけてみよう
ロックは死んだ ロックは死んだ ロックは死んだ サイレントマジョリティー 広場に人は集まり まだ終わってないと声を挙げる 意味がないと知っていても 変わる可能性がある限り 闘い続ける 走り続ける それが人の慣性
ダイスを振れば 転がる石のように 気まぐれに時代は変わる
誰かの声に揺られて 転がる石のように 気まぐれに世間は変わる
最高の詩があれば 世界も変わるはずさ
もう一度 信じてみたい もう一度 愛してみたい
愛する勇気をみんなで持てば きっと世界は良くなる
パンドラの函を開く前のように カオスのない世界 まだ物語は始まりすらしない 人間なんだもの 毎日 君も生まれ変われる 世界はもっと良くなる
9.「ゆびきり抱擁シンドローム」
あなたは頑張っているよね 頑張れないこともあるよね もう頑張らなくていいよ 頑張れなくてもいいよ
その一言がどんなに心を軽くしたか あなた次第でわたしは空を飛べたのに
精一杯生きてる あなたは頑張りすぎてる 今日くらいは深呼吸してさ 好きなように生きてみようよ
いつか頑張り方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで指切りしよう
あなたに言われたこと 今も覚えているよ もう頑張らなくていいよ わたしが見てたから
その一言がわたしをどれだけ救ったか 言葉次第でわたしは散ってたかもしれない
性懲りも無く生きてる あなたは頑張りすぎてる 今夜くらいは深呼吸してさ 好きなように生きてみようよ
いつか生き方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで握手しよう
あなたが人生にサヨナラを告げる日まで どんなに幸せでも憂鬱でも 生きていかなきゃいけないのだから わたしが出来ることはなんでもするよ この一言があなたを傷つけたことに気付いたのは あなたが死んでからだった
精一杯生きてる あなたは頑張りすぎてる 今日くらいは深呼吸してさ 好きなように生きてみようよ
いつか頑張り方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで指切りしよう
ここで生きたあなたは ほんとに頑張りすぎてた 今日くらいは泣いてもいいよね 好きなように泣かせてよ
精一杯生きてる あなたに気付けなかった 今日くらいは叫ばせてよ ごめんね…… 救いたかった……
独りよがりの言葉 馴れ合いの世界 好奇心で集う若者 薄汚れた社会
性懲りも無く生きてる あなたは頑張りすぎてる 今夜くらいは深呼吸してさ 好きなように生きてみようよ
いつか生き方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで握手しよう
いつか頑張り方がわからずとも ちゃんと生きていけるようにって ここで指切りしよう
いいや…… なんでもないよ
10.「いらない!」
あれもこれもいらない! 無駄だからいらない! 使わなさそうだからいらない! 気に入らないからいらない!
こんな世界で夢追いかけても 何も変わらないとわかっているから
夢なんていらない 愛なんていらない いっそ全部捨ててしまおう
君もあなたもいらない! この街にいらない! 社会にいらない! 間違えてるからいらない!
一生子供のままでいい 世界に大人なんて一人もいない
光なんていらない 影なんていらない いっそ全部捨ててしまおう
人はいらない! 生き物もいらない! 地球もいらない! 太陽系もいらない!
星なんていらない 宙なんていらない いっそ全部捨ててしまおう
時間はいらない! 過去も未来もいらない! 無も有もいらない! ありとあらゆる偶然も必然もいらない!
いらない! いらない! いらない!
11.「哀愁ぴえん」
寝ぼけ眼に 目覚ましパニック DOKIDOKI☆FORTUNE 調子はどうだい?
苦し紛れの とびきりスマイル 遅刻ごめんね その場凌ぎ
“夜空を繋ぐふたりの愛は 渚に揺れる波のよう”
やけに文学的なキミの言葉 恋の終わりは突然やってくる
そんな時はぴえん どんな時もぴえん 魔法の言葉で時代変えよう
やっと会えたぴえん 話聞いてよぴえん ポンポンポーンで青春天国 いつでもどこでもぴえん日和
Love Love Love 哀愁ぴえん!
カルシウム足りない 愛も足りない TARINAI♡DUKUSHINO 切ない友情
“あなたはいつもウワベだけだね”
別れ際のキミの言葉 一生許さない
そんな時はぴえん どんな時もぴえん キュンキュンバンバン あの歌みたく
忘れたくてぴえん 泣きたいよぴえん キラキラ輝く青春天国 いつでもどこでもぴえん日和
Love Love Love 哀愁ぴえん!
ドラマのような恋愛がしたい 雑誌のような顔になりたい これが魔法の言葉 ぴえん ぴえん ぴえん
そんな時はぴえん どんな時もぴえん 夕陽に向かって愛を叫ぼう
恥ずかしくてもいい 上手く言えなくていい 私らしくいたい 青春は終わらない
やっとわかったぴえん 大好きだぴえん キラキラ輝く青春天国 いつでもどこでもぴえん日和
あなたがくれた 群青ぴえん Love Love Love 哀愁ぴえん
12.「愛のバラッド」
悲しみの夜が 今日もやって来た 君との時間だけは 終わらないと信じてた
あの頃の俺達は ずっと若かったね 君が傍にいる 意味もわからなかった
夕陽に照らされて 自転車を押して帰った日 アヤメの花を握ってさ 約束したこと
今も覚えてるよ 忘れたフリをしたけど 些細なすれ違いが いつしか大きな傷になった
今だから言える 後悔してると 別れてもいいと言って ごめんね
安らぎの夜が 今宵も明けてゆく 君と共に過ごした日々が 無性に恋しくなる
思い出話に 浸りたくはないが 夜が深くなる程に 後悔が止まらないよ
泣き明かした夜は ずっと電話したよね アヤメの花は枯れたまま 月の光を浴びて
今も覚えてるよ 無かったことにしたけど 些細な嘘が 心のかさぶたを開く
今だから言える あの言葉の意味を 別れてもいいと言って ごめんね
君のことだから 新たな恋を育むだろう 俺なんかよりずっと立派な恋人 でも忘れられない 忘れてはいけないんだ 忘れてはいけない気がする 過去に縋るなんて こんなの俺じゃないけど 自尊心……
今も覚えてるよ 忘れたフリをしたけど 些細なすれ違いが いつしか大きな傷になった
今だから言える 後悔してると 別れてもいいと言って ごめんね
今だから言える あの言葉の意味を 別れてもいいと言って ごめんね 愛のバラッド
13.「No.4」
サヨナラを言う前に、 ちゃんと話したかったよ。
ごめんね、 ありがとう、 そして、 サヨナラ。
もっと話したかった、 あなたを知りたかった、 私を知ってほしかった、 人と分かり合いたかった。
僕らにはお互いに、 余裕などなくて、 ふとした言葉が君を、 傷つけていたんだ、 正直に言うと、 私もあなたの振る舞いに、 ちょっとムカついてたし。
だから、 たくさんの言葉に、 もう何も返さないまま、 無かったことにしてしまおうと、 削除キーを押したよ。
しかし、 時が経つほど、 言葉が重荷になって、 忘れられない過去に代わり、 傷口を開いてく。
二度と話すことなど出来ないが、 最後に一言だけ言ってやりたかった。 「君もさほど変わらないでしょ」
14.「おにぎり、あなたは何が好き?」
恋人とのランチタイム 互いにおにぎりを作ってくることにした 綺麗な三角は作れなかったけど 僕なりに頑張ってみた
中庭でランチボックスを広げると 恋人は僕のおにぎりに驚いた 高菜と昆布を入れたのだが その組み合わせが不思議だったらしい
コンビニのおにぎりなら 梅とツナマヨがいい でも折角自分で作るのなら いつもと違うものを作ってみたかった
そんな話をすると 恋人はおひさまのように微笑んだ この笑顔が好きだ 君を好きになった理由を思い出した
恋人がつくったおにぎりは やさしい味がした 恋人も同じように思うのだろうか 表情と仕草が気になった
青空に雲がぷかぷかと浮かんでいるように 穏やかな時は流れていく いつか別れが来るかもしれないが 今はこれでいい
恋人と過ごす この瞬間が好きなのだ だからこれでいい ずっとこのままがいい
15.「SINCE 2022」
ひとつ上の先輩に憧れて 私もピアノを始めたよ 最初はこんなステージに立てるなんて 想像もしてなかったけど
今はあなたがいるから どんな歌も声も力になる 大切な人や愛を守るために 今日もここで音楽を奏でるわ
三国ヶ丘のステージで 恋の歌を歌っていた頃 聞いてくれたのはふたりでも 心は胸いっぱいのぬくもりに満たされてた
今こそあの頃に感謝を あなたと青春を謳おう
明日に向かって 一歩目を踏み出す 勇気があれば それでいいよ
夕陽が沈む寸前の公園で あなたとよくセッションをしたよね 庄内の街で愛を叫んでいた頃は まだ大人になりきっていなかった
いつか友と夢を語り合った日は どんな歌も届く気がした 遠い国で音を見つめるあなたに この声は届いているかな?
心斎橋のステージで 無邪気に歌っていた日は どんなに叫ぼうとも明日は見えずに 帰りの電車で愚痴をこぼしてばかりだった
今こそあの頃に感謝を あなたと青春を謳おう
夢があるなら 私と一緒に 勇気があれば それでいいよ
もう愛の歌を唄いたくはないと 恋人とぶつかった日もある 大恋愛が終わった夜 かつての友に久々に電話をした
嫌いになりかけていた音楽が 友と歌うだけでまた好きになった
私はやっぱり音楽しかないの 愛すべきものがわかった気がした
三国ヶ丘のステージで 恋の歌を歌っていた頃 聞いてくれたのはふたりでも 心は胸いっぱいのぬくもりに満たされてた
今こそあの頃に感謝を あなたと青春を謳おう
明日に向かって 一歩目を踏み出す 勇気があれば それでいいよ
あなたと私のこのステージは すべての物語の始まり かつて私が音楽を始めた頃 無邪気に夢見てた場所
夢は叶えるためにあるもの 一緒に手を取り合って 私はそれが偶然音楽だっただけ あなたとまだ見ぬ夢を叶えよう
今こそあの頃に感謝を これからもあなたと…… 青春を謳ってゆこう
16.「ヒプノシス叙事詩」
【A】 神秘の港で 新世代のブルースを奏でる少女 想像は現実を越え さらなる超絶技巧を求める
走るウマグマ 心臓をすげ替えた男 虹色の牛が街をたむろし 不気味に帽子が笑う
その名は誰も知らず その顔も知らず いくつもの噂の果てに 虚構の素顔が生み出される
打ち棄てられたエシクス 解れたままのイデア
【B】 電気の武者が やさしく老人の世話をする おせっかいなほど丁寧に 不似合いな言葉を並べる
電子・光・管弦楽団 聖地巡礼 土曜・早朝・写真
百眼の巨人アーガス この世のすべてを飲み込む 未だ序章 トリロジー
自動車の群れ ハイウェイは狂騒に包まれる 突然雲の影 Crying Laughing Loving Lying
ロマニーの愛 オリビアの嫉妬 狂気が誘う 殺戮のハイタッチ Pair! Pair! Pair!
第三世界の曙に さらなる深みへ……
【C】 聖なる館 灰は燃ゆる 四枚目のウィッシュボーン バンドよ駆け抜けろ
ブロードウェイ 眩惑される 競獅子 不安は募る 悪に染まる会社 運命のカード
見つからない……エルドラド 精神の波……いつかのトイレ あなたがここにいてほしい
アラビアンナイト 火星の女神 荒廃した街角で
アメリカを越えてゆけ 己に酔いしれてもいい 悪戯電話プレゼンス 愛ゆえに泣き叫んだ後の 突然やって来た静寂よ
空が燃えている 生き物たちは笑ってる
【D】 究極 顔を合わさなくとも 大都会の孤独 乗り越えられる スリリントンはロンドンで唄う デイヴ・ギルモアのギターが唸る傍で
薄濡れの夢 トマトを食べろ そして残ったのは三人の勇者 Never Say Die…… 神に誓おう 宇宙を取り戻すまで 終わらない Resistance!!
血塗れの旅人 滅亡したインカ帝国
銀河のヒッチハイカー ようこそ愛のドライブへ
【E】
やけに乾いた愛 - Yes, Sir!! やけに吼える狼 - Yes, Sir!!
昨日逢えませんか? 夕闇をひとり 彷徨う少女
共同戦線 闇からの一撃!
【F】 銀河船VOYAGER ダイヤモンドは粗く深く 君を見つめるだろう 恋の炎のままに
銀河船VOYAGER ダイヤモンドは粗く深く 君を見つめるだろう 恋の炎のままに
銀河船VOYAGER 原子力で駆動する棲家
銀河船VOYAGER 狂気の先へ行こう ヒプノシス 永遠に
17.「革命の世代」
【A:革命の果て】
闘いの果てに 平穏は戻った 普通の暮らしは 今や過去のもの
街は静けさの中 リュートの音が響き 誰かの涙を語る 世界は変わった
【B:名誉の唄】
民衆の選んだ者が 独裁者に変貌する 誰も気付かぬまま 国は染め上げられていく 気づいた時には もう手遅れだった
罪なき者が武器を取り 侵略者の恥も何処へやら 正義を信じてここまで来た ある日突然現実に気付いたのさ 心に襲いかかる嵐の影 立ち上がらなければと決意した
いつか歴史は語る 物事の正当性 勝者を見つめて 敗者は怨念を秘めた あの頃の僕らに想像もできない 現実は空想を凌駕するもの
自分自身の正義を信じて かつての王朝を倒すと決めた 身の危険は厭わず 時代を変えるために 君よこの手を取り 明日を掴み取れ
【C:我に勝利を】
陰謀の果てに 街に民衆は集う 未来を見つめ 誓いあった者達
慌てふためく 独裁者の姿 宮殿に人々は集い 正義が勝利した
センセーショナルに 報道は伝える 不変の壁や体制が変わる 民衆は時代を破った
【D:英雄よ理想郷を築け】
英雄が舵を取る 新しい時代の到来 人々は祝福し 未来を思い描く
まだ見ぬ青春 素晴らしき人生 ロックスターは夢を語り 俳優は銀幕で躍る 理想郷の幕開け
【E:歴史は繰り返す】
降り止まぬ雨が本質を語る 笑顔の裏に果てなき欲望 力は人を変えてしまったのか 群衆は再び涙を流す
【F:革命よ再び】
S通信の一報が センセーショナルに 世界を駆け巡る
見えない壁に 囲まれた国にも 言葉は透過する
涙が怒りに 怒りは力に もう一度自由のために! 英雄は悪魔になった!
【G:止まらないカオス】
なぜ人は過ちを犯すのか 痛みを厭わないのか
怒りは届かぬまま 今日も晴れ渡る この空も皮肉屋になったのか
【H:運命の唄】
家の中に国境が敷かれ 離れ離れになった恋人たち
好きになった時は同胞だった 結ばれた時も想いあっていた
新たな生命が生まれた瞬間 あの革命が起こり 家族は引き離された
Breaking News!! Shall We Dance!? 踊らされる人
Breaking News!! Shall We Dance!? 罪なき人
終わらない 怒りの果てに
【I:時は語る】
数十年の時が僕らに流れた 子どもの顔も思い出せぬようになった いつか見た夢の痕は 無邪気な幼虫の踊り場
【J:自然摂理】
すべては自然に還る 安らぎと不変の時 風は憂いを吹き払い 光は生命を育む 時代は天の思うがまま
【K:革命の果てに僕らは……】
闘いの果てに 平穏は戻った 普通の暮らしは 今や過去のもの
街は静けさの中 リュートの音が響き 誰かの涙を語る 世界は変わった
嗚呼 僕らは何のために 立ち上がったのだろう
歴史は僕らを慰めない 現実が今を語る 革命の果てに僕らは大人になった
18.「ことば叙事詩」
(地球誕生)戦禍の中に 言葉はいらない 理想を掲げ 使命を果たせばいい
悪魔の声が この胸に轟く 理想の先に 何を攫めるというのか
過ちの果てに 掴み取った未来を 壊す奴を許すな 悪魔に悪魔が笑う
単語(恋) 文節(してる) 文章(恋してる)
恋してるの訳し方を 76億の民は知らない I Love Youじゃ訳せない 言葉の隙間にある真意よ
曖昧さを愛するがゆえに 一元的な正義に恐怖する そのくせ一つになると 揺るぎない連帯
流されることに気づかぬフリして 考えるのを諦めた
君の声に怯えて 僕らは顔を覆ったまま やりたいことをやるために 悪事に手を染める
君と目を合わせず 僕らは安らぎを探して やりたいことをやるために 自分を妥協する
僕らはいつ歌うことを覚えたんだろう? 僕らはいつ踊ることを覚えたんだろう?
忘れはしないよ 君がそこにいたこと 青春と後悔の果て 涙は止まらない
全部捨てちまえ! 言葉も愛も捨てちまえ! 炎で燃やしてしまえ! 日常を投げつけてしまえ!
激情のままに踊ろう 退屈な言語天体で 踊り明かすことしかできない 自分の無力さを嘆く
あいうえお かきくけこ さしすせそ たちつてと な��ぬねの はひふへほ まみむめも やゆよ らりるれろ わをん 憎み合うために 生まれてきたわけじゃない 恨み合うために 生きてきたわけじゃない
未だ終わらぬ戦争よ 人を嘲笑う差別や格差よ 最後に誰が笑うのか
言葉は生まれ もうすぐ死んでゆく 協調という名の欺瞞が見えた
それでも生きてゆく 強く分かちあう 言葉にまだ出来ることはあるさ まだ死ぬ時は先さ
サイバー空間の中で 僕らが生きる意味を探そう 言葉の価値を決めるのは 他でもない君自身さ
今生きている君こそ ことば叙事詩の主人公
19.「みかんのうた」
みかん みかん 僕のみかん みかん みかん 君のみかん みかん みかん 一粒つぶ みかん みかん 一口でも
酸っぱくて顔を顰めるキミも 甘くてサムズアップするキミも まるで恋愛のようなその味に ずっと一目惚れしたままなんです
僕らはきっとみかんが好き あなたもきっとみかんが好き 和歌山 愛媛 静岡 熊本 みかんと一緒に大きくなる
20.「21世紀生まれの僕らに」
【1 - 子どもたちの詠唱(アリア)】
20世紀終わりの狂騒を 僕らは何も知らない 21世紀始まりの歓喜を 僕らは何も知らない
安らかに生まれ 健やかに生きる
希望に満ちた未来へ向かう 子どもたちの声が聞こえるか
【2 - 夜明けの戦争狂交響曲(シンフォニー)】
平和へ向かっていたはずの 人々たちの群れに Shocking!!
崩れ堕ちた平穏に 慌てふためく為政者たち 群衆は熱に浮かされたように 戦争へと足を進める
時は満ち 風は起こり 安らかな日々を求める
群衆は熱に浮かされたように 戦争へと足を進める
独裁者のせいでも 民主主義のせいでも メディアのせいでもない
すべては群衆が求めたこと あまりに無責任だ
他意も悪意も鋭意もなく 無邪気に…… 世界は塗り替えられていく
【3 - 精神科医の輪舞曲(ロンド)】
ニュースは女と子どもに寄り添う 群衆は報道に涙する
本当に目を向けることまで 感傷的な声に惑わされ 大切なことが見えなくなる
性別と年齢の調和が 彼らに武器を持たせた 近隣に住む友人は 国境線の向こうにいる
ふと地面を見ると 転がる死体の群れ 傷ついた首に光るネックレスが 友の面影を語る
もう武器は持てぬ 人は殺せぬ 愛と正義のために
精神科医は夜明けまで 休みなしに働く
この戦争はもう 永久(とわ)に終わらないのか
誰のための戦争か 戦争は何を生むのか
現状打破への焦りが 人類最後の叡智を 隣人へ遣わす!
踊る精神科医 笑う精神科医 嘆く精神科医
【4 - 電子幻想曲(エレクトリック・ファンタジア)】
世界を揺るがす 銀色の箱に 新世界への扉が 開こうとしている
音楽を1$で買えるようにして インターネットの民主化を目論む
その先に何があるのか 誰も知らない
だけど…… 禁断の果実は すでに齧られてしまった
もう止まらぬ 止められぬ シリコンバレー発の革命
世界を揺るがす 銀色の箱に 新世界への扉が 開こうとしている
【5 - スマートフォンの哀歌(エレジー)】
見渡せば スマートフォン 見つめる人の群れ
聞こえない スマートフォン 見つめる人の本音
感じない スマートフォン 見つめる人たちには
味のない スマートフォン 見つめる人が見ているもの
【6 - 正義の小歌劇(オペレッタ)】
独裁者が倒された 正義は勝った
歓喜に沸く群衆に 指導者は主張する
愛する人が傷ついて 目の前に現れる そんな現実の中で なぜ群衆は喜ぶのか
私にはわからない(何故!) 私にはわからない(今!) 私にはわからない(さあ!) 私にはわからない(変えよう!)
戦争は人を豊かにはしない 戦争は偽物の富を国家にもたらす
だから止められない 他人を唆して 都合のいい嘘で塗り固め 愛と平和の名の下に 無名戦士たちを戦場へ送る
私にはわからない(何故!) 私にはわからない(今!) 私にはわからない(さあ!) 私にはわからない(変えよう!)
ここからが本当の 戦いだ
【7 - アラブ奇想曲(カプリッチオ)】
銀色の箱が 塗り替えた世界は 指導者たちの横暴を 決して許さない
片手で収まる 銀色の箱は 写真も撮れるし 声も録れる
ひとりひとりが かつてのマスメディア ひとりひとつの メディアを運営する
あなたの一声が 世界を変えられる 隣の国が出来るんだ 私たちにだって出来るさ
希望を見つけた 群衆は止まらない
影響を持つ人を 誰もが夢見る時代
SNSの海で巻き起こった嵐は 目に見えないままに この国のアンシャン・レジームも 打ち破る!
気概を持て! 勇気を持て! 明日をこの手で創り出せ!
【8 - 群衆の舟歌(バルカローラ)】
安らかな眠りにつく 子どもたちに 平和の意味を尋ねられた時
君はどのように 言葉を紡いでみせるのか
希望に塗り固められた 虚構を伝えるか
それとも現実を素直に 言葉にしたためるか
何れにせよ 大人たちの態度が問われる
安らかな眠りにつけない 子どもたちに 生きる意味を尋ねられた時
君は如何にして 愛情を伝えられるのか
誇張に塗り固められた 誇張を伝えるか
それとも静かなる愛を素直に 言葉にしたためるか
何れにせよ 子どもたちはいつも見ている
【9 - 社会の小即興曲(インベンション)】
未曾有の危機に うねりが生まれて 若者たちは 隙間を見つける
小さな成功が 大きな夢へと導く
大人になって忘れていた 目の前の物事へ 夢中になること
蹂躙されてきた 人々が声を上げる その背中を見て 群衆が時代に乗る
明日なき暴走が 希望の未来を創る
目の前の物事を ひとつずつ変えていく
でも置き去りにされたままの 大人や老人はどうなる?
目の前の物事を ひとつずつ変えていく
時代遅れと糾弾され 存在理由すら若者は否定する
踏み台にされたままの生き物たち 彼らの断末魔が聞こえた
過去と未来を繋ぐ 果てしなき分断の影 そこにあるのは 潜在的現実
何者でもない人に 名前が生まれて かつてない時代の波に 誰もが流されたまま
Fire! Fire! Fire! Fire! Fire! Equally! Equally! Equally! Equally! Equally!
【10 - 21世紀夜明詩(オーバード)】
今こそ! 地球に 目を向けよう
今こそ! 君だけを 愛してみよう
世界を変えるには 目の前の私から この星を守りたいなら 目の前のあなたから
21世紀の始まりに 生まれた僕らの物語は もう一度ここから 愛と希望を胸に旅立つ
世界では この瞬間も 誰かが生まれる
世界では この瞬間も
誰かが死んでいく
戦争を知らない子どもがいるなら 戦争しか知らない子どももいるだろう
空腹を知らない子どもがいるなら 空腹しか知らない子どももいるだろう
今こそ! できることを 私の力で
今こそ! できることを あなたの思うがままに
21世紀生まれを誇りあるものとして 未来の子どもたちに語り継げるように
今何が出来るのか考えてみよう そこから新たな未来が生まれるさ
夜明けはきっと すぐそこに
21.「愛してるよ」
愛してるよ 本当だよ 嘘じゃないよ 信じてよ
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだから
前より増えた煙草の本数 ちょっとした変化に気付けない私 本音を気軽に言えない彼は 合鍵を置いて家(ウチ)を出た
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだから
愛してるの 気付いてよ 抱きしめてよ 逃げないでよ
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだから
人懐っこい笑顔の裏側 なんで言ってくれなかったの? ウチら恋人同士じゃんか 私に何か不満があったの?
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだから
愛してたよ わかってよ 嘘つかないよ 目ェ合わせてよ
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだった
ゴミ箱にはありったけの写真 想い出を捨ててしまうよう そこにもうあなたはいなくて 独りになったことを自覚する
そりゃ束縛もしたけど 誰よりも好きだった
愛してる 愛してたんだよ あなたのこと 心から愛してた
22.「サヨナラは言わない」
時の魔法は 川の流れに似て 君が呼吸するうちに 少女を大人に変えてゆく
手を伸ばせば 太陽に手が届きそう 何度も折れた翼を縫い合わせるうちに 君は空を飛べる鳥になった
裸足で駆け抜けた 海岸線に行く度 あどけない微笑みが美しすぎて 涙が止まらなくなる
今際の別れではなくとも 君と別れるのがつらいよ サヨナラは言わない また逢おうと伝えたい 僕は君を愛していたから
初めて逢った日は忘れられない 今日もこの先もずっと
君がここにいたこと 僕は永遠に語り継ぐから
何度も涙した Graduation 春は待たない Destination 心がつらくなる Sensation 君の時代 My Generation
愛する意味さえわからず 涙色の雨に溺れ�� 絶望に打ちひしがれた日々よ そんな時も君がいたから 僕は強くなれたんだ
あの舞台で歌う君に 青春を重ねた
風に吹かれて 揺れるカーテン 春の夜明け前は静寂の中
ここから君は夜明けを待ち 大いなる翼を広げて旅立つ 涙も憂いもすべて置いてゆけ どんな嵐も糧になるさ
初めて逢った日は忘れない 今日もこの先もずっと
君がここにいたこと 僕たちは永遠に忘れない
梅の花が咲く 美しい満月の夜 桜はその時を待ちながら 別れを見送る 君はもう飛べる鳥だ この坂道から……
23.「恋愛ポートフォリオ」
最初に告白した彼は クラスの人気者でした スポーツも出来て頭も良く 誰もが羨む存在
でも賢いがゆえに影もある 彼には二人目の恋人がいました
二番目に付き合った彼は 図書室が好きでした 静かに見えて冗談がわかる 付き合うほど好きが増していく
四季を重ねたって 少しも飽きずに いつまでも傍にいたいなんて 公園で言葉を交わしたこともある
でも転校してしまった 小学五年の秋 木枯らしが切なすぎて
もう恋なんてこりごりだと 闇雲にスポーツに打ち込んで 気付けば中学に進学し 髪をばっさりと切った夏
同じ部活の先輩に思わず恋をした あっという間に距離は縮まって ふたりは友達以上になり 三番目の恋をした
あなたは私を好きだと言うけど 実は他の女の子が好きだった 気づいてたのです 机の中のプレゼントに
ただ、やりたいことをやればいい! ただ、やるべきことをやればいい! ただ、やれないことをやればいい!
先輩方の背中を追い ここまでやって来たんだ 最後にスリーポイントを決めたら 全国大会への切符を掴む
私たちは跳べると信じていたのに 私のせいで跳べなかった そんな時に慰めてくれたあなたが 四番目の恋人になる
あれほど優しかった人が 付き合った途端に豹変する 言葉も交わしてくれなくなり 身体にアザは増えていく
そんな時に救ってくれたのは 幼馴染でした 男の子は信用ならないと この時心から思ったのです
一本のビデオが運命を変えてしまった 私のことを誰も知らない街へ向かう その音声は偽物であなたの陰謀が蠢く それでも人は人気者のあなたを信じるだろう
桜の咲く季節にひとりでクラスに佇んでた 私に気付いた少年とふと目と目が合う もう恋愛なんて二度としないと決めてたのに あなただけは信用できると恋に堕ちたんだ
最初のキスはあなたから ある放課後のこと 胸がこんなに熱いのは 初夏の陽射しのせいじゃない
あなただけは信用できると思っていたのに また裏切られたのは SNSの通知に気付いてしまったから
リコメンドは人の首を絞めることもある あなたの温もりはすべて嘘でした
六番目の恋は自然発生的なもの 塾で隣の席に座ることが多かった彼と いつの間にか付き合ってた
大した仲じゃなかったけれど 一緒にいて心地よかった でも何かが物足りなくて 大学進学と共に別れた
Evergreen…… すべてが真っ白な季節 同じ学部のあなたに恋に落ちたのは
アイビー・ファッションが似合う シティボーイなアイツよ 颯爽と現れる仕草と同じように 光の速さで浮気された
最初は気づかぬフリしたけど そのままじゃいられない 誤魔化し合うだけの関係は すぐに破綻していった
最後のキスは夏祭りで 私から切り出した 七番目の恋はこれでおしまいと もう開き直っていました
誰もいない街 ヒステリックなニュース 何もすることがなくなった私は マッチングアプリを始めた
最初に出逢った彼とは音信不通になり 次の彼は口を開けば ケ・セラ・セラ
でも八番目の彼は他の彼とは違った カメラが好きなあなたに思わず恋をした だけど良い恋人に限って目の前から消えてく さよならも言えないまま この世界から去っていった
私に一言くらい言ってくれてもいいじゃんか ひとりで死ぬなんて狡すぎるよ
九番目の彼は狡猾だった 元カレの死に落ち込んだ私を まるで飲み込むように恋に堕としたの そんな関係は長続きしない 安らぎも温もりもなく 私たちはどこへも向かえなくなっていた
あなたと出逢うまでは 恋なんか信じられなくて いつかは裏切られると 心に過っていた
何度恋に期待しただろう そして何度裏切られただろう ある時は浮気され ある時は無関心だった
さよならを告げるまでは 恋は終わらないけど 自然に終わった恋を見るたび 胸が痛くなる
それでも誰かを好きになることを あきらめたくはない 誰かを愛していくことを あきらめたくはない
星空にあなたと誓う 幸せな未来を信じて たしかな明日を信じて……
十番目の恋人よ あなただけは信じてもいいですか? 私愛してもいいですか?
24.「電脳都市」
九段下の駅から 遥か彼方を見つめる 少年たちのその眼に 希望はあるのか
安らぎなどない世界 明日など見えない世界 強さも正しさも 正解にはならない
さすらうのは風だけでなく 人も同じだから 時代の波に押し流されて 居場所を見失う
山積みになったままの社会問題たちよ 政治家は居眠りしながら 子羊たちの収穫を待つ
シティポップに浮かれて クールジャパンに惑わされ 輝ける日々に憧れた者が 描いた五輪の夢
あきらめにも近い 若者たちの視線に 大人は気付かぬまま カオスへ突き進む
魑魅魍魎たちが闘う 電脳都市TOKYO 「淋しい」なんか見向きもされず ビル群に舞うだろう
もう泣かないと決めた日をもう一度思い出せ 君は君の責任で生きるしかない 大人が選んだ道なのさ
青春と現実の光と影の狭間 少年少女たちは苦悩し いつしか夢を失くしたまま 子供を卒業する
真っ黒なスーツと 後ろに束ねた髪 パンプスは血だらけで まるで本音のよう
ソーシャルメディアで誰もが繋がれる時代に 見たいものも見たくないものも すべてが無編集のまま 拡散される
資本主義が紡いだ世界に疑問を抱いた人 そしてこの世界を諦めかけた人 さらに夢だけを見つめる人
魑魅魍魎たちが蠢く 電脳都市TOKYO 新しい夜明けへのCollaboration
怒りと痛みのこれから始まる Harmagedōnはどこへ向かうのか? 魑魅魍魎たちが棲む ここは電脳都市TOKYO
25.「じゃあね」
その日は雨だった 玄関にはハイヒール 胸騒ぎがしてドアを開けると ふたりは抱き合ってた
何も言う気にならず 涙を流しても あなたは腰を揺らすばかり こちらに気付きもしなかった
星空を見上げて 愛を誓い合った あの日のやさしさは何処へ なぜ貴方は貴方を殺してしまったの?
話をしようよ 腹を割ってさ 最後くらいは 本音で言ってよ
浮気しても止めないけれど せめて家には入れないで 私を殺すつもりなのか それでも答えは返らない
ある日荷物が消えた 貴方はここからランナウェイ そしてコロナが始まり 新たな恋を探す
遥かなる愛を求め 恋の歴史は深くなる それでも愛には出逢えず 貴方を夢に見る
模造真珠の指環 いつかの贈り物 青春色の記憶は癒えず 今も貴方の面影がコンパス
貴方にサヨナラ 突きつけられるなら 胸に残らない 水に流せるかも
大好きだった狂おしい時間 心から愛してた 胸騒ぎがした日から私は 変わってしまった
あんなに優しい人が 女で変わっていく 私にさえ向き合えないのに 誰と向き合うの?
シャネルのドレスを着た彼女と ヴィスポークのスーツを着た女が 有楽町マリオンの表で メルツェデスに乗り込む
それでもなお 貴方と話したい 別れ話でいい サヨナラが言いたい
貴方にサヨナラ 突きつけられるなら 胸に残らない 水に流せるかも
狂おしいほど貴方を 心から愛していた 愛おしいほど暮らしを 守ろうとしていた
26.「ブルー・エデュケーション・ラヴァーズ」
ついに言えなかったよ あなたのことが好きだと もう良いんだ 僕も君が好きじゃない
負け惜しみのようだが 言い訳させてくれ アオハルの気まぐれという 風に吹かれていただけ
遥か夕陽が沈む春の日に ふたり電車に揺られて話した その言葉は今でも忘れられないけど 君のことは明日で忘れるよ
バレンタインも貰ったし 誕生日のお祝いもあった でも僕は鈍感で 何も言えなかったんだ
君は僕を好いていたはずなのに 何故だか素直になれない 五月の道に咲くジギタリスを見つめ 花言葉に想いを馳せる
遥か朝陽が昇る夏の日に ふたり朝まで語り明かした その言葉は今でも忘れられないけど 君のことは明日で忘れるよ
思い出を宝石に閉じ込められたら ずっと美しいままでいられたのに お互いを知りすぎてしまった関係は 秋の静けさに溶けていく
恋する気持ちは嘘じゃない でも僕の気持ちは嘘ばかり 遥か月が見えない冬の日に ひとり布団に包まり涙した
君ほど好きになれた人はいないのに 最後まで伝えられないまま 卒業式の朝は憂鬱で 打ち上げにも行かないと決めた
僕の心はまだコバルトブルー 桜は春を待っているというのに 君との日々はずっと忘れられないだろう でも君のことは今日で忘れるよ
27.「孤独の海」
水滴がぽつりと零れる 雨音はぽろりと溢れる
夜の静寂(しじま)に怯え 沈黙した子供みたく 安らぎを求めて 誰もが暗闇に背を向ける
遥か彼方に未来があるなら なぜ僕らはまだ答えを知らない? 理想 現実 幻想 失望 ロゴスの源流
華やかに艶やかに 厳かにしなやかに
細胞に刻まれた 愛の痕は何処へ? 未知なる海へ舟を漕ぐんだ 僕らは孤独な旅人
波の滴は満ちて 月が踊り出す 君はペシミスト(星はペシミスト) 誰もが絶望するその時
自由な夜の夢よ  僕らを抱きしめろ 希望の��が鳴ろうとも  二度と目覚めはしない 夢想 瞑想 妄想 失想 ロゴスの誘惑
密やかに心地良く 穏やかに優しく
遺伝子に囁いた 時の印は何処?
宿命と闘い 明日を掴み取れ
未知なる海へ船を漕ぐんだ 僕らは孤独な旅人
詩集『poetryactivist』制作クレジット
Produced / All words written by Yuu Sakaoka Designed by Minoru Ichijo(G.Slope & Hill's Planet)
Co-Written by Sakura Ogawa(No.23) Drafted by TORIMOMO(No.25) / Sakura Ogawa(No.23,24, 26)
Dedicated to My Best Friends Management by G.Slope & Hill's Planet
Very very very thanks to my friend, my familly, and all my fan!!
2024.3.31 坂岡 優
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yuupsychedelic · 3 months
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詩集『Commons』
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詩集『Commons』収録作品
1.「戦争しか知らない」 2.「愛なき世代に薔薇の花を」 3.「青春とロコモティブ・シンドローム」 4.「商店街の純喫茶」 5.「広場、それは私の……」 6.「女は微笑むために生きてるんじゃない」 7.「もうすぐ朝は来るだろう」 8.「いくつになってもマイ・フレンド」 9.「断絶の季節」 10.「失墜」 11.「しぼんでいくこの風船で」 12.「自由になろうよ」
1.「戦争しか知らない」
僕は戦争の最中にここで生まれた 僕は戦争のない日々を未だ知らない 大人なら戦争を止められると信じていた 世界は味方してくれると信じていた
でも欧米から遠く離れたこの国に 振り向く人など誰もいない
愛せるものもなく 信じられる人もなく 生と死の狭間を彷徨い 明日が来ることすら 運命に委ねてた
もはや痛みも感じない 昨日も友達が死んだ
いつか大きくなったら銃を取り 憎き兵士に鉛を叩き込んでやると 幼い僕は無邪気に思ってた
でもいざ戦場で相手兵士の顔を見た時 同じ時代を生きる者同士だと気付いた
誰かの思惑で 何も説明されず 生と死の狭間を彷徨い イデオロギーの違いに 正義を委ねてた
もはや痛みも感じない さっきも友達が死んだ
何年待てば戦争は終わりますか? 僕は戦争のために生まれてきたのですか?
地獄のような日常の中 さすらい続けるのは 空っぽになった良心たち
愛せるものもなく 信じられる人もなく 生と死の狭間を彷徨い 明日が来ることすら 運命に委ねてた
誰かの思惑で 何も説明されず 生と死の狭間を彷徨い イデオロギーの違いに 正義を委ねてた
もはや痛みも感じない 毎日仲間が死ぬ 僕は今日もここで 死を待つ
2.「愛なき世代に薔薇の花を」
レイトショーに微睡み ベランダで佇む恋人 僕たちは星空を見つめつつ 愛をたしかめた
いつしか白髪も増え 日々に燃えなくなった おじさんと馬鹿にされても 何も感じなくなった
愛なき人と呼ばれても 薔薇の花さえあれば 愛なき世代と呼ばれても 薔薇の花さえあれば
いっそ殺してしまえと祈った日 僕はあえて憂鬱を殺してみた
おそらく若い頃は夢を見て 王国でも作ろうとした カブトムシにすらなれないのに 虹を見つめていた
さりげなく大人になり 大仰に歳をとった 会社では役職持ち 部下に媚びを売られる日々
愛なき人と呼ばれても 薔薇の翼さえあれば 愛なき世代と呼ばれても 薔薇の翼さえあれば
いっそ散ってしまえと祈った日 僕はあえて羨望を殺してみた
あんなに泣き虫だったのに もう泣けなくなった レイトショーにはチェコ語の文字 隣で微睡むのは借り物の恋人
愛なき人と呼ばれても 薔薇の翼さえあれば 愛なき世代と呼ばれても 薔薇の翼さえあれば
薔薇があれば生きていける 薔薇があれば生きていける
愛なき時代に生まれても 薔薇の花さえあれば 僕だって生きていける レイトショーは続く 月光に照らされながら永遠に この先も続くだろう
3.「青春とロコモティブ・シンドローム」
十年前の僕は空も飛べる気がした 手を伸ばせば宇宙にだって行ける気がした 僕はいつしか夢を見なくなり 君もいつの間にか大人になったね
数えきれないほどの出逢いと別れを重ねて 青春時代にたしかなピリオドを打つ
ある日突然身体が動かなくなり 新しいことを始める勇気が出ない 僕は必死に今を生きようとするけど 心が何かを無性に止めようとしてるんだ
感覚だけで生きられる そんな季節は過ぎ去った
十年後の僕は何をしてるんだろう 恋も友達も夢もどこへ行ってしまったの? やりたいことがやりたくないことに忙殺され 誰かの意図のままに動く僕が生まれた
いつか見た花は芽が出ずに枯れた 青春時代よ僕に何を伝えたのか
あの日突然身体が動かなくなり すべては幻の中へ溶けていく 僕は必死に今を生きようとするけど かつてのように出来はしない
純情だけで生きられる そんな時代は過ぎ去った
涙が今日も止まらない 何故だかよくわからないけど 心を覆うガーゼは夢を目指した墓標
ある日突然身体が動かなくなり 新しいことを始める勇気が出ない 僕は必死に今を生きようとするけど 心が何かを無性に止めようとしてるんだ
感覚だけで生きられる そんな季節は過ぎ去った
心と身体とシンドローム なりたい自分になるために がむしゃらになれた…… そんな時代は過ぎ去った 僕は花を咲かせられなかった
4.「商店街の純喫茶」
君と僕 ふたりで飲むクリームソーダ 昼下がり 逢いたくなるのは恋じゃない もう何年 続いたのかこの関係 逢えなくなる そう決まって動き出す
遠距離恋愛 幼馴染 不似合いな言葉が 煙草に溶けてく
君と僕 ふたりで飲むウィンナーコーヒー 夕暮れ時 淋しくなるのは夢じゃない もう何度 憂いたのかこの関係 逢いたくなる そう思って呼び出した
蒼穹の彼方へ 時は行く 君の隣に別の男 想像もしたくない
あの頃僕らは若かった いつか見た夢が 煙草に溶けてく 時は流れた
遠距離恋愛 幼馴染 不似合いな言葉が 煙草に溶けてく 埃混じりの便箋 交わす文字 涙に溢れた 青年の日々よ いつかわかるさ……
5.「広場、それは私の……」
街の片隅の広場には さまざまな風が集まる 散らばったり集まったり 繰り返す星のように
私もここに行くたび いくつか時は重ねても 泣いたり笑ったり 変わらぬ声の響きよ
広場、それは私の…… 広場、それは私の……
いつか土に還っても思い出す まだ見ぬ未来を集めた場所 広場、それは私の……
街の片隅にある広場が もうすぐ月になるらしい 守られたり壊されたり 時の調べの中で
虹を追いかけた頃 正解なんてなくても 話したり話さなかったり なんとなく楽しかった
広場、それは私の…… 広場、それは私の……
かつてここにあったと語り継ぐ まだ見ぬ未来を集めた場所…… 広場、それは私の……
名もなき恋の始まり 語り継がれぬ友情よ 穏やかな家族の団欒 政治やデモクラシー
すべてはここから紡がれ いつか魂を結ぶ
広場、それは私の…… 広場、それは私たちの……
子どもから大人まで 人から石まで すべてが集う場所
広場、それは私の…… 広場、それは私の……
時を繋ぐ場所 忘れないで 失くさないで 広場、そこは私の……
6.「女は微笑むために生きてるんじゃない」
蝋燭を吹き消そうとして 消せなかった まるで恋愛のように 私を憎みたくなる
華やかな夜と穏やかな朝 仮に人形だって もっと上手く生きられるはずだ
何度泣いたのだろう 何度笑ったのだろう 作られた感情の先に 繰り越された本音の傷
女は微笑むために生きてるわけじゃない 偽物の愛に照らされて澱んだ光よ 女は微笑むために生きてるわけじゃない 最期に残したいのはこれ以上ない影
あなたを殺そうとして 殺さなかった ナイフの刺さった痕から 碧い血が流れる
笑う男と哀しむ女 仮にロボットだって もっと賢く犯れるはずさ
何度怒ったのだろう 何度誓ったのだろう 踏み躙られた日々の先に 作り込まれた私の愛
女は微笑むために生きてるわけじゃない すべては周りに穢された果ての叫びだ 女は微笑むために生きてるわけじゃない ほんとうは優しくありたかっただけ
さよならを言う前に……
女は微笑むために生きてるわけじゃない 太陽が昇る前の約束のポリフォニー 女は微笑むために生きてるわけじゃない 月が沈む前の運命のモノフォニー
女は微笑むために生きてるわけじゃない 偽物の愛に照らされて澱んだ光よ 女は微笑むために生きてるわけじゃない 最���に残したいのはこれ以上ない影
さよならを言う前に…… 女は微笑むために生きてるんじゃない
7.「もうすぐ朝は来るだろう」
淋しさと棲んできた 愛しさも喜びも抱きしめて いつか実れと祈ってた 幸せの果実よ
ただ夜明けを待つだけじゃ 何も始まらなかった もう歩み出そうとしたって すべて遅すぎるんだ
踏み出せなかった後悔と 変わらぬ平穏の海で 僕は舟を漕ぐ
恋愛がしたかった ぬくもりもつめたさも抱きしめて いつか出逢えると信じてた 運命の人よ
ただ糸を持つだけじゃ 何も生まれなかった もうやり直そうとしたって やり直せはしないんだ
過ぎ去りし日々への懺悔と 決められた宿命の海で 僕は舟を漕ぐ
遠くに太陽が見える もうすぐ来るのか 何度願ったのだろう?
一瞬のうちに沈んでいく 運命という名の儚さよ 何度祈ったのだろう?
それでも変わろうと 僕はこの舟を漕ぐ それでも生きようと 僕は運命に誓う
変わらなくても やり直せなくても 僕が僕であるために この舟を漕ぎ出す
もうすぐ朝は来るだろう いつか僕は夢を見た 朝は来るだろう
8.「いくつになってもマイ・フレンド」
足腰も弱り言葉も出ない そんな時代になっても 僕たちはマイ・フレンド
放課後の教室で語り合う そんな時代からの 僕たちはマイ・フレンド
すれ違うアベック 走るスポーツマン 夕焼けに照らされて すべてが思い出になる
十年経っても百年経っても 僕たちはマイ・フレンド もう迷わない 何処へだって行けるさ
仕事は残業 夫婦は倦怠期 こんな暮らしになっても 僕たちはマイ・フレンド
何したって変わらないさ こんな口癖になっても 僕たちはマイ・フレンド
走り出せ群青 いなくなれ憂鬱 夕焼けに口笛吹けば すべて無かったことに ……できないか
十年経っても百年経っても 僕たちはマイ・フレンド もう迷わない 何処へだって行けるさ だいじょうぶ
「あの頃は若かった」 そうじゃないだろ? まだ跳べるだろ?
十年経っても百年経っても 僕たちはマイ・フレンド もう迷わない 何処へだって行けるさ だいじょうぶ
いくつになっても腰が曲がっても 僕たちはマイ・フレンド 夢だって見るし 無茶だってするのだ
だいじょうぶだ 僕たちは大人だもの 生きてりゃ
9.「断絶の季節」
大人になったら楽になると思っていました いつかの若かった私にもう戻れません 春も夏も秋冬も繰り返すうちに 何も感じなくなった私がいました
たった一日の違いなのに なぜ私は大人を演じなきゃいけないんでしょう 答えを探しても見つかりはしない 現実という名の虚構の中で
断絶した季節を重ねた人は 人が人でなくなると嘆いています でも自覚的にそれを言葉にできない人は なんて幸せなんだと私は思います
幸せの価値など決められないのに どうして他人を決めつけてしまうんでしょう 人生の意味などわからないのに どうして上下をつけようとするんでしょう
自然体で生きているという人がもしいたら 私は自然って何かと疑ってしまいます それを無意識にしてしまうその事自体が 何て嫌な奴なんだろうと私を嫌いになるのです
断絶した心を持った人は 大切な何かを吐き捨ててしまったのです 痛みも憎しみも優しさも忘れて 自分だけの空間で生きているのです
安らぎや激しさの先に 猛烈な時代が過ぎ去っていくのなら 私はいつ楽になるのでしょう 一生このまま働くのでしょうか
断絶した季節を重ねた人は 人が人でなくなると嘆いています でも自覚的にそれを言葉にできない人は なんて幸せなんだと私は思います
愛とは何かを語らった時代よ 夢をふたりで無邪気に見つめた季節よ すべては断絶の中へ消え去り 時の魔法はいつしか解けました
断絶した心を持った人は 大切な何かを吐き捨ててしまったのです 痛みも憎しみも優しさも忘れて 自分だけの空間で生きているのです
死ぬこともできず 生きることもできない そんな臆病者として 私は明日も生きていくのです
10.「失墜」
クラスで一番人気の男子が学校に来なくなった 最初は噂になったけど今や話題にもならない どんな人も数日で忘れられていく 記憶の怖さを思い知ったんだ
記者会見で疑惑を否定した政治家が逮捕された 大臣にまで登り詰めた人だったけれど 裏金と虚飾に浮かれるうちに 人相すらも変わっていた
どんな人さえも どんな事さえも どんな権力に登り詰めても どんな利益を得られても
人は一夜で失墜する まるでコインの裏表のように 人は一夜で染まってしまう まるでカルトの教示のように
誰もが私は普通なんだと 心の中では信じている
ふたり並び立つ存在と称されたアイドルも 数年後にはそれぞれ別の道を行く ひとりは圧倒的なカリスマと呼ばれ もうひとりは「あの人は今」と囁かれる
有る事無い事書き立てる週刊誌 あんなもの無くなってしまえばいいのに 善意仕立てのプロパガンダ マスメディアは社会を侵略するウイルス
どんな恋さえも どんな愛さえも どんな至高の夢さえも どんな上向きな会社も どんな主張も どんな義務を押し付けられても
人は一夜で変身する まるでコブラの猛毒のように 人は一夜で塗り潰される まるでペンキを浴びたように
誰もが私は世界の中心だと 心の中では信じている
登りゆく太陽があるのなら 沈みかけの斜陽もあるだろう もし私が月というのなら 光だという人もいるはずさ
人は一夜で失墜する まるでコインの裏表のように 人は一夜で染まってしまう まるでカルトの教示のように
誰もが私は普通なんだと 心の中では信じている
宇宙が始まるその時に 運命が決められたといえるなら 昇華も失墜も誰かの書いた筋書き 私たちの普通も誰かに造られた偽物
誰もが私は世界の中心だと 心の中では信じている
11.「しぼんでいくこの風船で」
幼い頃から通い詰めた遊園地が 来週の日曜日で閉園するらしい ここ数年は人もまばらだったけど 久々に訪れてみると人の花が咲く
しぼんでいく風船を 人は膨らませて 明日は誰が創るのか 遺された人たちへ繋ぐ今日
ピエロとぬいぐるみたちが最後に舞い踊る 思い出をみんな語り合いながら どこか淋しげで もう少し君も僕も行ってたら こんなエンディングも あと少し先になったかな?
観覧車もジェットコースターも この後はどこへ行く? 数年後にはここは公園になるらしい こうして街は生まれ変わる
しぼんでいく風船で みんな生きている 最初に君と出逢った日 人はまだ沢山いたよ
陽が沈んだ後にセレモニーは始まる ひと時のサヨナラと また逢う日までの約束 でも皆気づいてる「もう逢えない」って ただ見つめたいんだ 今よりちょっといい未来を
映画の世界をそっくりそのまま 始まった頃の君は今と違っていた いつしかここはいろんな色が交わり そして去りゆく季節の先に 何処にでもある日常が流れていく
もう少し僕がここに行ってたら こんなエンディングも あと少し先になったかな?
次の日に僕は遊園地を訪れた 昨日の狂騒はま���で嘘みたく 他と変わらない空気に覆われてた 遊園地は人と時を繋ぐ場所 思い出の栞にたしかに刻まれている
しぼんでいくこの風船で僕らは いくつかのおはようとサヨナラを…… ダンスは続いていく そして愛を遺して新たな夢を携え 生まれ変わる
12.「自由になろうよ」
私がまだ制服を着ていた頃 貴方には出逢ってなかった クラスの輪にも入れず なんでもない日々をやり過ごしていた
そんなある日ふと入った公園で ギターを爪弾く青年がいた 私は思わず声をかけて ふたりで歌った「花はどこへ行った?」
たとえば貴方が白ヘルを被り あの連中と入り浸っていたとしても 私が貴方を好きでいる限り なかったことに出来るわ
自由になりたいと願ったのは 世代の声だから 大人に押しつぶされたままで 私は生きていけない
大学がロックアウトされた朝 隣を見ると貴方はいなかった 寝床にあったモーリスを手に取り ひとりで歌った「グァンタナメラ」
たとえば貴方が季節の炎に包まれ 他の女と抱き合っていたとしても 貴方が私を諦めない限り 見なかったことに出来るわ
自由になるために若者が集った この公園を私は見渡し 桜の木に残したイニシャルを そっと指でなぞる
ひとりで歌った「風に吹かれて」 こうして私たち ヒッピー気取りから足を洗う 幸せの終わり
自由を夢見て 自由を愛した 私たちの夏は歴史に残らない
失ったのは恋人の命と私自身の魂 政治と闘争の季節は終わった
たとえば貴方よりも良い人で 誰もが好きになるような魅力があっても 貴方以上に愛せる人は現れないだろう ひとりで歌う「結婚しようよ」
自由になるために若者が集った この公園を私は見渡し 桜の木に残したイニシャルを そっと指でなぞる
Bonus.「いつかまた「おはよう」を言うために」
何もかも思い出になっても 私のこと憶えててくれるかな? いつかまた逢う日まで 風の中に溶けていく
キミのこと忘れないから 私のこと憶えててくれるかな? きっとまた逢える日まで 風の中で見てるからね
はじめてステージに立った日のこと 今も忘れられないドキドキ それでも手を振ってくれるキミがいたから ここまで歩いて来れたんだ 夢を追いかけられたんだ
私たちがたとえ空気になっても 「こんな人がいたな」と時々思い出してね それだけで十分すぎるくらいだけど 出来たら名前も憶えててほしいな
ふたりから始まった旅路で 私たちは変われたのかな? いつかまた逢う日まで それぞれの旅は続くはず
キミが追いかけてくれた日々を 私は青春と呼んでいいかな? きっとまた逢える日まで 絶対に忘れないから
はじめてステージに立った日のこと 今も忘れられないトキメキ 私たちを好きになってくれたキミがいたから こうして大人になれたんだ 夢を追いかけられたんだ
私たちの魔法が解けても キミにかけた魔法は解かさない 仮に私たちを忘れても どこかでキミが幸せにいられますように とっておきのおまじない
アイドルに憧れ アイドルになった アイドルと呼ばれて アイドルを愛した
私たちが愛した日々 夢中になった日々 思うがままに走り続けた 私色の青春
私たちがたとえ空気になっても 「こんな人がいたな」と時々思い出してね それだけで十分すぎるくらいだけど 出来たら名前も憶えててほしいな
私たちの魔法が解けても キミにかけた魔法は解かさない 仮に私たちを忘れても どこかでキミが幸せにいられますように とっておきのおまじない
キミに出逢ってよかった 好きだよ いつまでも
詩集『Commons』Credits
Produced / All Words Written by Yuu Sakaoka(Sakaoka Project)
Co-Authored / Co-Producer: Yurine(「青春とロコモティブ・シンドローム」「いつかまた「おはよう」を言うために」) TORIMOMO(「商店街の純喫茶」) Koharu Takamoto(「断絶の季節」「失墜」) Sakura Ogawa(「しぼんでいくこの風船で」)
Written at Yuu Sakaoka Studio, Mikage House, JR West Japan Series 225 Train, STUDIO U
Respect to ザ・フォーク・クルセダーズとすべての戦争に参加する人々(「戦争しか知らない」) ムーンライダーズ(「愛なき世代に薔薇の花を」「女は微笑むために生きてるんじゃない」「しぼんでいくこの風船で」) ガロと山上路夫(「商店街の純喫茶」) Yellow Magic Orchestra(「広場、それは私の……」) あの頃夢を見た若者たち(「自由になろうよ」)
Designed / Edited by Yuu Sakaoka Photo by YAT(PAKUTASO) Special Thanks to Koharu Takamoto, Yurine, Sakura Ogawa
Dedicated to My Best Friends
Management by SAKAOKA PROJECT
Very very very thanks to my friend, my familly, and all my fan!!
2024.2.7 坂岡 優
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yuupsychedelic · 4 months
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詩集『ELECTROCITY』
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詩集『ELECTROCITY』目次
1.「あるいは恋人のように」 2.「非労働讃歌」 3.「二十一世紀生まれのペシミスト」 4.「We Are Night Generation 2000/2046」 5.「人間という名の跳べない鳥」 6.「藍し哀しあって愛されなくて」 7.「私は孤児だった」 8.「あたたかいコンクリートジェイル」 9.「ほんとうに信じられる人」 10.「恋人は冷笑主義者」 11.「私も実存主義者」 12.「たとえば隣人のように」
1.あるいは恋人のように
喩えば…… あなたが非現実的な存在だとしても 私は何も気にしない お互いに愛し合えるなら それで良いんだよ
この国は変わった 二度の五輪と万博を経て かつて誰も気に留めなかったことが 政治すらも動かす
この世界は変わった 三度の戦争を経て 今や誰も互いの事など 信用してはいない
隣人の笑顔が無性に怖くなる 無条件で誰かを好きになれた 十代の頃に還りたい
私が生きる街に希望などない あるのは不信と絶望だけ 変わりゆく時代の果て 未来はどんな夢を見るのか
喩えば…… あなたが明日連れていかれるとしても 私は後悔しない 何度も言葉を重ね合って 決めたことだから
あの国は変わった 戦争は終わった しかし何も変わらなかった 世界は変わらなかった
あの時代は変わった 公正に変わった しかし何も変わらなかった 生きづらさは変わらなかった
長く付き合っている親友の事さえも いつか裏切られるんじゃないかと 不安になってしまう私が嫌いだ
私が生きる街に絶望などない あるのは信頼と希望だけ 変わりゆく心情の果て ふたりはどんな愛を描くのか
突然カットアップされた日常 誰も保証してくれない恒常 私たちはまるで社会という名の墓場 未だ醒めないままの臨場
すべてが癒えない傷になる 私という名の人生になる
私が生きる街に失望などない あるのは歴史と歓喜だけ 変わりゆく私の果て いつか老人になる日まで
この街には私がいて あの街にはあなたがいる すれ違う瞬間 あるいは恋人のように
2.非労働讃歌
ふと見えた後ろ姿が 無性に切なく見えた こんな風になるもんかと いつか誓ったのに
銀色の箱に揺られ 次の駅へと輸送される 僕らがかつて見ていた夢を 目の前の少年も見るだろう
職場で上司に怒られた その上司も社長に怒られている 繰り返される日常の果てに 私は会社を辞めた
働くな 働くな 会社のために働くな それなら自分のために やりたいことをやればいい
働くな 働くな 家族のために働くな 無責任な言葉を拾い集めて 人は人じゃなくなる
なぜ僕らは嘘をつき 希望を語るのだろう スーツ姿の学生街に 楔を打つ勇気もなく
金色の星を見つめ 明日なき今日を生き抜け 誰の理想でもなく己の理想を 素直に貫いていこう
自由への長い旅を 嫌いな上司もしている 長く生きてるだけで中身がない 大嫌いなアイツを蔑みながら
働くな 働くな そんなに無理して働くな まだ見ぬ世界を見つめて すべてを変える勇気を持て
働くな 働くな かつての夢に囚われるな 君はもう歳をとった 時代の海に溺れ死ぬ前に
この街は何度も生まれ変わり 明日を見つめていく 民家がビルに スタジアムがモールへ 誰かの青春を犠牲にしながら やさしさのせいにして 理想を貫く
働くな 働くな 会社のために働くな それなら自分のために やりたいことをやればいい
働くな 働くな 家族のために働くな 無責任な言葉を拾い集めて 人は人じゃなくなる
求めるな 求めるな 世界に何も求めるな 裸足で駆け出してく 無垢な理想を抱きしめたい
3.二十一世紀生まれのペシミスト
他人のウォッカをひたすら流し込むように 犬を愛人だと思い込むように せめて純情でありたかったけれども すっかり汚されちまったよ
涙に暮れながら 生きる気持ちはどうだい? 心の中の紳士が 静かに問いかける
厭世家と呼ばれても 私は笑わない 作り笑いで死んでく 感性を笑えない
真夜中の暗黒街で 女の歌声が聞こえる そこに佇む人の影には 見知らぬ獣の匂いがした
走り出す影に 気を囚われぬように 駆け出す私の右手を握る 何者かの差金!
せめぎ合う光に 惑わされぬように そっと私の左手を握る 何者かの誘惑!
厭世家と呼ばれても 私は笑わない 女の長い黒髪は 本音を取り繕うベールだ
真昼のカジノ街で 男の怒声が聞こえる そこに移ろう人の傍に 愛を確かめあった夜の気配がした
飼い猫が静かに駆け寄る 最近動悸が止まらない 溶けない流星 消えていく惑星 突然ニュース速報の音がした
二十一世紀の厭世家と呼ばれて 私は大人になった 世代をラベリングして 私は自由になった
自己責任から他己責任の季節へ 時には怒りを隠さずに
獣になれ 星空になれ 理想郷になれ
4.We Are Night Generation 2000/2046
私たちは夜の時代に生まれた 明日の希望もないまま大人になってく 私たちは夜の世代を生きてる 誰かに蔑まれることも慣れてしまったよ
大切なものなんて何もないさ 星空を埋め尽くす懺悔の涙に 怒りの矢を放つ勇気もない
摩天楼見下ろし 来世への祈り込めて 恋人たちはふたり 命を手放した
悲惨な戦争 未だ終わる気配もなく 人間の愚かさに 絶望する親友
もう振り向くな それでも行くんだ 私たちのジェネレーション 夜の世代のままで
私たちは毎日が死と隣り合わせ 嘘と真実のタイトロープに惑わされたまま 私たちに本音を話せる友はいない すべてが欺瞞だらけの世に本音など言えない
ミレニアム生まれの私は夜空を見上げ 見えないものを見ようとして 本当に大切な何かを見失う
電車に飛び込んだ 舌打ちする群衆 明日は我が身と思えない 無邪気な愚民よ
広がりゆく格差 貧困は個人のせい? 政治家の演説に 絶望する市民よ
もう頼るな それでもやるんだ 私たちのジェネレーション 夜の世代のままで
藍に生きていけ 私たちのジェネレーション 夜の世代として
ミレニアム・ベイビーと呼ばれ 希望の鐘が聞こえる あの頃はまだ夜明けが見えていたけれど
大人になる頃には 数十年後に人口が半減する そう知った時 何かを変えなければいけない そんな気がしたのさ
やさしさと���しさ そして愛情 たとえ涙に包まれても 私は私のやり方で
自由になるために 今を諦めるな 希望を捨てないために 夢を諦めるな
摩天楼見下ろし 来世への祈り込めて 恋人たちはふたり 命を手放した
絶望した友のため 失望した君のため 私たちのジェネレーション 夜の世代のままで
瞳に映る涙は誰のせいでもない 踏み躙られたままで良いのか? 藍に生きていけ!
5.人間という名の跳べない鳥
「死にたい」と思わない夜が珍しかった 「生きたい」と思えない朝が当たり前だった
この街に生まれ育ち 今日まで生きてきたけれども 家族も友達も みんな傍にいたって いつも何故だか淋しかった
鳥になりたかった 自由になりたかった
アイドルになった友人が微笑んでいる 夢を叶えた親友が叫んでいる 僕はまだここで現実を嘆いている 君はそんな姿を見て笑い狂っている
ピアノの音が和音から不協へと移ろう ギターのぴんと張られた弦が切れる
マスメディアは誰かのプライベートを覗く カメラマンは秘密をストーキングする オーディエンスはありもしない正義を謳う
夜になると 平穏という名の仮面を外し 布団の中で 名もなき歌を口ずさむ 僕は明日もこの暮らしを続けながら 今日の不遇を嘆くのだろう
鳥になりたかった 自由になりたかった
君という存在に恋をしてからも ひとつも変わらない日常の中で 街と街を結ぶ銀色の鳥籠に乗り 神経質な言葉で誰かを傷つける
時代は変わった 季節は移った 世界は終わった 平穏は失われた
これから始まる何らかの物語に 僕は「くそったれだ」と嘲笑しそうになる でも止めてくれたのは 他でもない君だった
鳥になりたいなら 自由になりたいなら 今を抱きしめるしかないんだ そうなんだって
6.藍し哀しあって愛されなくて
恋人が別の女と浮気しているのを見た夜 私は思わず裸足で駆け出した すべてが壊れる音がする 次第に雨も降り出して
雨が染み込んだ服はあなたに貰ったもの 今やそんなのどうでもいい 何件も溜まったTinderの通知だって どうせ取り繕いでしょ?
人間なんて誰も同じさ 作り笑いと出まかせで生きている おべんちゃらじゃ何も変わらないのに 今日も心は泣いている
お金なんていらない 名誉だって程々でいい あなたがいればそれで十分 そう思い込んだ時期を返してよ
藍の季節を共に過ごした関係 なのに、何故あなたは簡単に捨ててしまえるの? 私が奥手だから? 人は週三度のセックスのために生きてるわけじゃない 何度言っても上の空だったよね
突然あなたが私を抱きしめて 哀しい顔で泣き出した夜を思い出す 言葉にならない言葉を発する恋人の真相(すがた)に ただ受け止めるしかなかった
もうすぐ二十五になる まだ夢も仕事もない 理想ばかりが膨らんで 中身は所詮空っぽ
あなたが求めたセックスは見知らぬ誰かに変わり 何度も流した結晶が人格を壊していく 死にたいなんて言えない ただ必要とされることに溺れたかった
こんなことで泣きたくはなかったよ こんなことで悩みたくはなかったよ こんなことで笑いたくはなかったよ こんなことで生きたくはなかったよ
表情を隠すための長髪と どんどん隙間が空いていく服に あの日壊れたままの私が詰め込まれている 返してよ……
藍し哀しあって愛されなくて 私はひとりになった 最後まであなたを怒れなかった 全部私が背負い込んだ
何を言っても聞かないだろうから 何かを始める気もないだろうから 最後まで話し合えないままだった 全部私のせいにした
もう、こんな私が嫌になって 乱雑に切り刻まれた髪 誰のものとも思えない表情 サヨナラすら言う勇気もない
あたたかい雨が冷たい青空に代わり 憂鬱さえも洗い流していく 夜明けなんて来なくたっていいのに 今日も空はなんて美しいんだろう
次の人生はもっと倖せになれるよね? ホームドアを飛び越えて 見えた景色はドローンの腕だった また死ねなかったよ
7.私は孤児だった
幼い頃から誰も頼れる人がいなくて 気づけばこの街を独り彷徨ってた 友達すら信じられない 恋人もいつ裏切るんだろう 大切な人をがっかりさせながら 私は大人になってしまった
孤独には慣れている ずっと独りだったから 虐めにも慣れている ずっと独りだったから
ハイスクールを飛び出し 見知らぬ路地へ行こう 何があってもいい 使い捨ての命だから 何時になったっていい 所詮独りだから
真夏の太陽に憧れ 明るくなってみても 真冬の月に付き纏われ そちらの方が似合うと悟った
ハイスクールを飛び出し 知らない人に恋しよう 何処へ行ってもいい その日限りの関係だから 何故だかわからなくてもいい 所詮小芝居だから
青春の風がいつか私にも吹くのかな 幾度も願うたびに裏切られ 碌でもない恋に恵まれ いつかのロマンスを思い出す 
やさしくあるために 私を捨てたんだ せつなくあるために 私を欲したんだ
もう戻れなくたっていい あの教室には帰りたくない もう生きられなくたっていい あの家には帰りたくない
顔も知らない親の子供になり ある夜に捨てられた そんな私の未来は真っ白
何もない 何もできない 何も知らないまま 何かを始めようとする
暴力的な涙と 理性的な怒りで すべてが変わる気がした あの日の私を 星空で覆い尽くしたい
8.あたたかいコンクリートジェイル
何かを始めようとする勇気などなく 誰かを愛そうという気力さえもない
私はまるでマリオネット 社会の操り人形 学校という名のレールは ひとりの少女を廃人にする
付かず離れずのネットワーク 人生という名のシャドーワーク 何かのせいにして 誰かを傷つけた
それでも生きる理由は この街の冷たさが 私にはぬくもりだったから
幼い頃から街をひとり彷徨い 誰かに助けられて生きてきた ここまで大きくなれたのは 誰かの優しさがあったからだ
いつしか忘れてしまっていたけれど 都会は余所者には優しい 大人になってからわかったのは 若さが臭いものに蓋をさせていたこと
私はまるでトイレットペーパー 社会のはぐれもの 現代という名の季節は ひとりの少女を自由にする
付かず離れずのネットワーク 私という名のギグワーク 気まぐれのせいにして 自分を見失う
付かず離れずのネットワーク 人生という名のシャドーワーク ふとした瞬間に我に帰る 夜空を見つめながら
消費された後の真夜中 名もなき鋪道に跪く 涙が止まらない 私は何をしていたんだろう 何のために生きていたんだろう
付かず離れずのネットワーク 人生という名のシャドーワーク 親も友達も恋人も誰も信じられない それでも生きているのは 私を諦められないから
涙が私の道標になる 本当に愛したいのは私自身だった この街の冷たさが 私にはぬくもりになる
信じられなくても 愛せなくても 私は生きるんだ
9.ほんとうに信じられる人
手を繋げば 繋ぎ返してくれる 抱きしめたら 抱きしめ返してくれる
ほんとうに信じられる人が この世界にいたなんて 数ヶ月前の私に言ったところで 信じようとはしないだろう
言葉ではなく行動で 理性ではなく感性で
時代が変わっても あなたは変わらないで 歳を重ねても あなたは変わらないで
泣きたい時は ずっと泣かせてくれる 話したい時は ずっと聞いてくれる
ほんとうに愛し合える人が この世界にいたなんて 幼少期の私に伝えたところで 信じようとはしないだろう
共感ではなく沈黙で 対話ではなく傾聴で
時代が変わっても あなたは変わらないで 歳を重ねても あなたは変わらないで
もう裏切りはごめんだ あなたの傍で生きたい
一瞬ではなく人生で 恋愛ではなく日常で
時代が変わっても あなたは変わらないで 歳を重ねても あなたは変わらないで
この街に来てから やっと出逢えた人 繋いだ手はもう離さない 生まれ変わっても愛し合おう
時代が変わっても あなたは変わらないで 歳を重ねても あなたは変わらないで
あなただけは変わらないで 私がずっと傍にいるから
10.恋人は冷笑主義者
世界のどこかで戦争が起きても 僕にはどうでもいい 誰かがいつ命を落とそうが 僕らには関係のないことだから
この街のどこかで誰かが傷ついても 僕にはどうでもいい 男も女も若者も老人も 僕らには興味のないことだから
ニュースで子どもが映し出されるたびに お涙頂戴は嫌いだと激怒する恋人 私はいつも反論する これは現実に起きていることだと
それでも何も変わらない 生きものの記録 私があなたに恋したのは 優しさに惹かれたからなのに
あなたは冷笑主義者 誰に対してもそう いつか私も笑われるのかと ずっと怯えてる
それでも捨てられない あなたへの純情 親友も別れろというけど 今でも愛してる
格差も性差別も戦争も 僕は素通りする そんなもの気持ちの問題だ 僕らの問題ですらない
沈黙は加担だと言われたって 僕には聞こえない 涙を流すたびに嘲笑いたい 僕らには意味のないことだから
ニュースでハラスメントが取り上げられるたびに だから駄目になるんだと喚く恋人 私はいつも反論する いつだって駄目なものは駄目なんだと
それでも世界は変わってく 過去から未来へ 私があなたに恋したのは 知的さに惹かれたからなのに
あなたは冷笑主義者 知ってたら付き合わなかった いつもはあんな優しいのに どれがあなたなの?
それでも別れられない あなたへの慕情 言葉を交わすたびに もっと愛が深くなる
いつでもどこでも それでも離れられない 言葉を交わすたびに もっと愛が深くなる
たとえあなたが冷笑主義者でも 私が好きならそれでいい 誰に笑われてもいい これが青春と呼べるなら
ほんとうは変わってほしいけど 人はそんな簡単に変われない 今のあなたも嫌えないから きっと本気で愛してる
この時代に生まれて この国で生きるということ
それでも私は冷笑しない 私は人間だから 理性ある生き物だから
11.私も実存主義者
自分で断ち切ってしまえるならそれでいい そうじゃないから人生なんだ 最初に何者かわかってるなら楽だろう でもそうじゃないから人生なんだ
十代の頃にはわからなかった 二十代になってもわからない 三十代になったって変わらないだろうし 八十代になっても見えないかもしれない
百年経っても 私たちは私たち 生きる意味を自分で見つけるしかない そんなふうに生きていけばいい 死ぬ理由が生まれるまでは
あなたに決めてもらえるならそれでいい そうじゃないから楽しいんだ 最初から運命が決められているなら楽だろう でもそうじゃないから面白いんだ
十代の頃には見えなかった 二十代になっても見えない 三十代になってもつまらないだろうし 八十代になってもつまらないかもしれない
千年経っても 私たちは私たち 楽しい意味を自分で見つけるしかない そんなふうに面白がっていけばいい 生きる理由が死ぬまでは
目に見えないものだっていい 見えるものでもいい 人を愛することだっていい 愛せなくたっていい
自由に考えていけばいい 考えなくたっていい おもしろがって出来ることを 他の誰かがつまらなくたっていい
十代の頃にはわからなかった 二十代になってもわからない 三十代になったって変わらないだろうし 八十代になっても見えないかもしれない
百年経っても 私たちは私たち 人生の価値を自分で見つけるしかない そんなふうに生きていけばいい 実存しない日が来るまでは
わからないからおもしろい わかるからたのしい 人の価値は何者にも決められはしない
12.たとえば隣人のように
星空が見えない街に 引っ越してきた 最初は淋しくても 少しずつ慣れていった
大学生になって 出逢った友達 これまでとは違う関係性に 少しずつ馴染んでいった
運命に導かれるように ここまで歩んできた 何も見えない聞こえない 都会の静寂の中で
ひとりになりたいと思ってみたり みんなといたいと言ってみたり 気まぐれな私だけど その日々が青春へと変わるうちに すべて輝いていった
たとえば隣人のように この街で大人になっていく
青空が見えない街で 日々を駆け抜けた どんなにつらくても なんとか生き延びてきた
仮想彼女も 生成ツールも それよりもリアルな関係で ひとつずつ乗り越えていった
宿命に誘われるように ここまで走ってきた もうすぐ終わってしまう 都会の日常の中で
今が終わるなと思ってみたり 明日が来いと願ってみたり さすらう私だけど この日々が青春へと変わるうちに すべて思い出になった
たとえば隣人のように つまらない大人になっても
二十世紀に生まれたあなたと暮らした 地元での日々が時に懐かしくなる 初恋のあなたや親しかった友達が 今も元気であることを冬空に願う
無性に逢いたくなったり 無性に淋しくなったり わがままな私だけど あの日々が青春へと変わるうちに すべて愛おしくなった
たとえば隣人のような 何処にでもいる私になっても
ひとりになりたいと思ってみたり みんなといたいと言ってみたり 気まぐれな私だけど その日々が青春へと変わるうちに すべて輝いていった
たとえば隣人のように 何者でもない私になる どんなことをしたって 私は私にしかなれない
詩集『ELECTROCITY』クレジット
Produced / All the words were written by 坂岡 優
Drafted by Koharu Takamoto(「二十一世紀生まれのペシミスト」「恋人は冷笑主義者」) Sakura Ogawa(「ほんとうに信じられる人」) TORIMOMO(「人間という名の跳べない鳥」)
Written at Yuu Sakaoka House Studio, JR West Japan Series 223 Train
Demo Track Created by Yuu Sakaoka Music Assisted by Koharu Takamoto(「二十一世紀生まれのペシミスト」) TORIMOMO(「人間という名の跳べない鳥」)
Designed & Edited by Yuu Sakaoka Special Thanks by Yurine
Dedicated to YUKIHIRO TAKAHASHI, KEIICHI SUZUKI
Management by SAKAOKA PROJECT
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.12.25 坂岡 優
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yuupsychedelic · 4 months
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作品集『Poetry Showcase 07:人間になろう』
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1.人間になろう
突然切り取られた日常が いつしか非日常になり 銃弾の雨が日常へと移ろう
私たちの暮らしは変わり果て 誰もが希望を失う時 人は何のために生きるのだろう?
助けてくれない 目を合わせてもくれない 無関心の刹那 ひとりの赤ん坊の泣き声が聞こえる
いくつかの影が悲しみになり 無数の光が覆い隠す やがて聖夜が来たところで変わらぬ現実 すべては繰り返すのだ
見慣れた街に散らばる遺骸よ 病院の上に落とされた爆弾よ それを捉えるカメラに何が見えるのか 遥か彼方より見つめる私たちに正義はあるのか?
遠く離れた地であなたは生きている 生と死の狭間を彷徨いながら ここにいる私たちに何ができるのか それとも何もしないまま俯くだけか
もう一度人に還ろう あの頃の人に還ろう やるべきことが見えてくるはずさ 私たちに出来ることを
ある少女から送られたビデオメッセージ そこに映された惨禍に誰もが絶望する この世界で起きていることなのか それとも虚構か
少女はもうこの世にいない 無表情にニュースは伝える 怒るコメンテーター 嘆く専門家 それでも地球は回る
もう一度人に還ろう あの頃の人に還ろう やるべきことが見えてくるはずさ 私たちに出来ることを
戦争のない日が来るまで 私たちに出来ることを ひとりから あなたに教わったことを忘れぬよう もう一度人に還ろう
現実から目を逸らすな 沈黙は賛成と同じだ もう一度人に還ろう 人間になろう
2.ふたりのファースト・ホリデー
ネオンの街を早足で あなたが待つ家へ ご馳走は持ったかい? プレゼントは忘れてないかい? 街ゆく人がパレード続ける
電車はいつもより駆け足で ふたりの夢へ急ぐよ 愛はたしかめたかい? 心は燃えているかい? 一年に一度の特別な日
あなたに恋してもうすぐ一年になる ずっと待ち焦がれたこの日 初めて過ごす一夜が楽しみでやりきれない お気に入りのシャツを羽織って
世界でいちばん好きな人へ 来年も一緒にここで過ごせますように シャンパンを開けて語り合う夢は ふたりが描く夢なのさ 僕たちのファースト・ホリデー
キャンドルを吹き消し ケーキを切り分け いちごが甘いね? クリームもいいよね? 会話がますます弾んでく
食べ終わった後はソファに佇み そっと微笑むあなたに 僕と出逢えてよかった? 私も…… これからの幸せを願う
あなたに恋してもうすぐ一年になる ずっと逢えなかった日を思い出す ベッドで眠るあなたの枕元に 僕からのプレゼントをそっと忍ばせ
世界でいちばん好きな人へ 来年も一緒にここで過ごせますように 朝になって抱きつくあなたが 僕の生きる意味そのもの ふたりのファースト・ホリデー
何度後悔したっていい 何度裏切られたっていい 今目の前にいるあなたに出逢えたから この幸せを噛み締め 今日を前向きに生きていこう たとえ不器用でも
世界でいちばん好きな人へ 来年も一緒にここで過ごせますように いつか今日が思い出になるまで もっと輝かせよう
世界でいちばん好きな人へ ずっと傍にいたい 恋が愛に変わり 愛が僕らの人生になる
あなたと過ごす…… ふたりのファースト・ホリデー ここから始まる
作品集『Poetry Showcase 07:人間になろう』Credits
Produced by 坂岡 優
All the words were written by 坂岡 優 Drafted by Sakura Ogawa(No.2) Written at JR West Japan Series 223 Train
Special Thanks to TORIMOMO, Yurine, Koharu Takamoto and my best friends!!
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.12.24 坂岡 優
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yuupsychedelic · 6 months
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小詩集『ELECTROCITY JAPAN 2046 -Prologue-』
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小詩集『ELECTROCITY JAPAN 2046 -Prologue-』
1.「3Love」 2.「Monster/A」 3.「We Are The Night Generation 2017/2023」
1.「3Love」
君だけを好きになり このまま愛して 大人になれたらと あの頃は想ってた
だけど現実は 遠距離恋愛で すべてに疲れ果て あいつに手を出した
ネット通販で見つけた 仮想彼女にときめいた 当時の僕は周りが なんにも見えていなかった
ある日家に帰ると 君が立ち尽くしていた その視線の先には 隠せてたはずの虚飾
色のない都市(まち)で ひとり暮らしてきた 君と出逢って変われたはずと 信じていたのに
君だけを好きになり このまま愛して 大人になれたらと あの頃は想ってた
すべてが壊れた今 何も反論できない 微笑む君は壊れたままの 関係を示すよう
Broken Love…… 僕のせいで 平穏は崩れた
荷物のすべてを運び出し 仮想彼女も棄てられた カメラロールが語るのは 投げ棄てた未来図
ある日家に帰ると 君が立ち尽くしていた その光景が今も 脳裏にこびりついたまま
光のある都市(まち)で ふたり暮らせたはず 君と出逢って色づいた日々 再び影になる
君だけを好きになり このまま愛して 大人になれたらと あの頃は想ってた
ずっと続くはずの倖せ 僕が壊してしまった 微笑む君は壊れたままの 心情(こころ)を示すよう
Broken Life…… 僕のせいで 未来が壊れた
ある日街で君を見つけた 隣には親友が手を繋いでいる ふと僕は気づいてしまったのさ まるでパズルのような恋愛 巻き込まれていたんだと
君だけを好きになり このまま愛して 大人になれたらと あの頃は信じてた
時が流れた今なら 僕でもわかるよ 君は別れたい理由を ずっと探していただけ
すべてが終わった今 ようやく歩き出せる ふたりの裏切りの果てに 未だ癒えぬ傷痕
Broken Heart…… 君と僕の 恋愛が終わった
Broken Love…… 見つめる度 すべてを思い出す
2.「Monster/A」
TOKYO MACHI ARAWARETA MONSTER TOKYO MACHI KOWASHITEKU MONSTER
DAREKA NO SAKEBI GA KIMI WO KAETE IKU NAMIDA GA KAETE IKU SEKAI WO KAETE IKU
海も空も大地も 君があなたが私が 変えていく
地球に生まれた たったひとりの私が 変えていく
TOKYO MACHI ARAWARETA MONSTER TOKYO MACHI KAZE NO FUKUMAMA NI
DAREKA NO SAKEBI GA KIMI WO KAETE IKU NAMIDA GA KAETE IKU SEKAI WO KAETE IKU
山も川も街も 君があなたが私が 変えていく
宇宙に生まれた たったひとつの命が 変えていく
TOKYO MACHI ARAWARETA MONSTER SUBETE WO KAETE IKU WATASHI WA KAWATTEKU
君があなたが私が 街が社会が地球が 変わっていく
3.「We Are The Night Generation 2017/2023」
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
あれから何年時が流れても 私はこのクラブで踊る 朝から晩まで時を忘れて 現実すらも消し去っていく
私たちは夜の世代に 生まれ死んでいく 憂鬱の中に生まれ 衰退の中で死んでいく
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
都会の片隅に佇むふたり きっと高校生だろう 誰も声すらかけることなく 明日なき迎えを待つ
私たちは夜の時代に 憧れ溶けていく 光の中に生まれ 影の中で死んでいく
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
政治家たちは理想を語るけど 若者もそんなにウブじゃない 萎んでいくばかりの社会の中じゃ 踊り明かすことしかできない
私たちは夜の季節に 花束を持って生まれてきた そして真夜中になる頃に 子孫に見捨てられるんだろう
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation…… We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
未来なき世代 夜の世代 私たちの世代
私たち いくつになっても 20世紀生まれ 若者たちの憎しみを背負い 生きなきゃいけない そんな宿命捨ててしまえるなら 少しは楽なのに
We‘re The Night Generation…… We’re The Night Generation……
【Bonus】「夜の世代 Featuring lilil」(2017)
人が集まる場所 それが「都」 夢が集まる場所 それは「都」
誰もが背伸びして 身の丈の自分を忘れて 無謀なことばかり 呆れちゃうよね 人のエゴと 君の欲望が まるでナイフのように鋭くて
十代が終わるからって この街に来たけど カッコつけてばかりで 心は不幸になっていく 正解は街じゅうに転がっているのに 気付かせてくれないのは この街に住むアクマ
ただ 誰かのせいにするだけで 変化を拒んでるのはわたしでした ただ 自分の責任を押し付けるだけで 変わろうとすらしないのはわたしでした
見上げてもビルばかり 月なんて何処にもない 通りかかった人々は誰も気付かない 今 この瞬間も街は変わっていること
すべての要素は繋がっているんだって 気付いているのは たぶん あの月だけです すべての出逢いは必然だって 気付けているのは たぶん あの月だけです
もうすぐ 十代が終わろうとしてる ベリーショートの黒髪が 風に揺れている 変わるために この街へ来たはずなのに 誰かの作り笑いにウンザリしてるだけ…「想定外」
どんな美しさも 汚さが消してしまうよ 当たり前の日常が 証明してる いつか わたしもあの月のように気付けるのかな? この街で生きることの「美しさ」に
眠らない都は 答えを知ってる だから わたしは この街に染まっていく
小詩集『ELECTROCITY JAPAN 2046 -Prologue-』Credits
Produced by 坂岡 優 Co-Produced by Koharu Takamoto
All the words were written by 坂岡 優 Drafted by Sakura Ogawa & Rin Seiun(No.2)/ Yuu Sakaoka with lilil「夜の世代」(No.3) Written at Yuu Sakaoka Studio
Demo Track Music by 坂岡 優 Rhythm & Basic Programming by 坂岡 優 Arranged / Programming by Koharu Takamoto Recorded at Yuu Sakaoka Studio & Studio P.K.T
Dedicated to Godzilla -1.0(No.2)
Special Thanks to TORIMOMO, Yurine and my best friends!!
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.11.8 坂岡 優
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yuupsychedelic · 6 months
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作品集『TOKUSATSU』
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1.「Prologue ~ 君が地球に降り立った日」
それは、特撮の世界だと思っていた。 あの日が来るまでは。
それは、空想の産物だと信じていた。 あの日が来るまでは。
かつてバイロンは綴った。 「事実は小説よりも奇なり」と。 今ならその意味が手に取るようにわかる。
数年前の出来事から世界は変わっていった。 光の速度で変わっていった。 君が存在するのが当たり前になった。
明日、生きているかわからない。 今日、生き残れるかわからない。
何故なら、彼らはいつどこに現れるかわからないから。
それでも、君がいる限り。 君が地球に存在する限りは。
僕は生きることを諦めないでいようと思う。
君が地球に降り立った日。 僕に「生きろ」と勇気づけた瞬間。
僕たちは君を―――と呼ぶ。
2.「地球防衛軍は共生の夢を見る」
私の両親は怪獣に殺された。 ずっと怪獣のことが憎かった。 怪獣を殺したくて仕方なかった。
言葉にならない憎しみを溜め込んでいた。 そのうち、恋人が星人に殺された。 彼らへの憎悪はますます増幅していった。
大学卒業を機に、創設されたばかりの地球防衛軍に入隊した。 私が配属されたのは、怪獣と星人を調査する部署だった。 駆除部隊への配属を希望していただけに、失望した。
地球防衛軍は彼らを必ずしも駆除対象として見てはいなかった。 共生の可能性を常に模索していた。
現実に、身体の一部を引きちぎられたり、心に深い傷を負ったりした人がいるのに。
一応、戦闘行為が可能な巨大ロボットも保有していた。 しかしながら、それらの行為は駆除部隊の管轄で何も出来なかった。
言葉にならないもどかしさを溜め込んでいた。 そのうち、街がひとつ消えた。 政府の計画に巻き込まれたらしい。
廃墟と化した街に横たわる巨大な亡骸。 見たところ、星人に敵対心はないように見えた。
意思疎通に悩んでいただけで。 自らの言葉では何も伝えられなかっただけで。 私たちが見つめようとしなかっただけで。
なぜ、彼は殺されなければならなかったのか。 なぜ、街は殺されなければならなかったのか。
人も、怪獣も、宇宙人も。 たったひとつの命なのに。 たった一度の人生なのに。
夜明けがやけに美しかった日、私は変わった。 そして、地球防衛軍の思惑が更にわからなくなった。
3.「異銀河からの侵略者」
最近、妙なことが起こっているらしい。 あるブランドの靴を履いた人がいなくなっていく。 しかも、まるで取り憑かれたように、何処かへ行ってしまうそうだ。
地球防衛軍はただちに調査を開始。 一般人が報道で知ることの出来る情報はここまで。
だが、好事家たちは独自に情報網を構築。 不思議の正体を突き詰めようとしていた。 僕も情報網の存在は風の噂で知っていた。
ある夜のことだった。 いつもと変わらない大学の帰り道だった。 駅から離れると人が減っていく。 遠くに悲鳴が聞こえた。
見ると、星人が女性を連れ去ろうとしている。 女性は必死に抵抗するが、星人は力が強く、まったく相手にならない。 通りすがりの男性が掴み掛かったものの、一瞬で伸びてしまった。
僕は電信柱に隠れ、地球防衛軍に緊急出動要請を行った。
何故だろうか。 この先の記憶がない。
地球防衛軍に情報を伝え、星人が逮捕されるまで。 星人が逮捕されてから、女性とともに取り調べを受け、帰宅するまで。 記憶の断片が繋がらない。
噂には聞いていた。 怪獣や宇宙人、地球外の現象に遭遇した者は記憶を消されると。 それでも、日本政府も地球防衛軍も、そんなことはしないと信じていた。
まるでぽっかりと穴が空いたかのように、存在しない記憶。 そこを埋めるかのように、辻褄の合わない記憶。
僕は一体何を見ていたのだろうか。 何に出逢ってしまったのだろうか。
秘密裏に処理された存在に想いを馳せる。
4.「宇宙怪獣に感情はあるか」
宇宙から怪獣がやってくる。 一週間前に宇宙から降ってきた怪獣を見るまで、非現実的だと思っていた。
一日目、その怪獣は工場地帯に現れた。 石油化学コンビナートの液体をすべて飲み込んだ。 地球防衛軍は迎撃するが、まったく歯が立たなかった。 怪獣は生物然とした姿をしており、海へと帰った。
二日目、その怪獣は都市に現れた。 まるでダクトのような構造物の中心に蠢く内臓。 地球防衛軍は新型ミサイルで攻撃するが、まったく歯が立たなか った。 怪獣はすべての戦闘車両を行動不能にした後、空へと帰った。
三日目、その怪獣は山に現れた。 野生怪獣を次々と叩き起こし、蹂躙した。 地球防衛軍は野生怪獣を守ろうとするが、まったく歯が立たなかった。 怪獣はまるで満腹になったかのように、数日間、山で眠り始めた。
私たちのチームは怪獣の調査を始めた。 行動パターンの予測が立たず、常に姿を変化させる怪獣。 攻撃も、防御も、意思も、すべてが存在しない。 ただ毎日現れ続けては、甚大な被害を与え続けた。
地球防衛軍は怪獣を凍結させる作戦を立てた。 かつて地球に初めて怪獣が現れた日と同じ作戦。 今回はさらに自動運転が可能な車両を転用し、火力を増幅させる。 困った時には必ずといっていいほど実行されてきた案だ。
だが、今回の怪獣にはそれが通用しなかった。
翌日、二日目の形態が人型に変形したかのような姿に変わった。 いわゆる第五形態である。 宇宙からやってきた怪獣は街を光線で破壊し始めた。
しかし、ある少女が涙を流しながら、テディベアを差し出した。 すると、怪獣は同じように涙を流し、翼を生やして、地球を去っていった。
私はその少女の記憶を削除した。 少女は無邪気に怪獣の話をしていた。 ほんとうに健気でやさしさのある少女だった。 すべての作戦が終わった時、私の何かが壊れた音がした。
5.「謎のエージェント・ナギを見破れ!」
僕が裏路地であの星人を見つけた時、心が凍りつくような感覚。 そして、プリンア・ラ・モードのような甘美さ。 トラウマに焼き付けられた愛の記憶。
あらゆる世界が塗りかえられていく音がした。 だが、その刹那に銃撃音。 星人を追いかけていく地球防衛軍の兵士たち。
僕はその場から立ち去った。 真夜中、夢の中に星人の笑顔が焼き付いていた。
真昼、夏の風が衣を替えようとしていた頃。 友人とサンドイッチを頬張る。 カフェテリア、突然の混乱。
慌てて手足が動かなくなった友人に、星人が迫る。 僕は友人を助けようとしたが、身体が固められてしまった。 一歩ずつ、距離を縮めてくる中で、スローモーション。
空っぽになった友人の肢体。 次は、僕の番だ。
星人が友人の声で喋る。 いつもひょうきんな友人が野望を語るが、語釈が見えない。 どうやら星人は日本語を知らないらしい。
語り終わると、突きつけられたナイフ。 いや、ナイフのようなもの。 次の瞬間、僕は蒼空を見つめていた。
夢の中に現れた女性。 その名をナギと名乗った。
プラネタリウムのような空間、突然の覚醒。 見渡せば、友人が眠っている。 僕は星人を詰問した。
星人はふと仮面を外して、こちらに距離を縮めてきた。 僕は星人の正体をひと目見た時、驚いた。 そして、銃声とともに、目の前に白い血が広がる。 さようなら、ナギ。
6.「いつも地球を守ってくれる君へ」
「もう少し、私たちがしっかりしていたら」って思う。 生まれたばかりの組織で、ちゃんとした戦力もなく。 大隊長が戦死してからは本部の直轄になった。 そんな私たちに、君を助けられるわけがなかった。
今回、初めて君が怪獣に敗北した。 これまでの怪獣や宇宙人とは訳が違った。 私たちの武器は何も役に立たなかった。
戦いの中で何人もの仲間が散っていった。 駆除部隊ではないけれども、戦闘には参加する。 このところ、戦死者が増えすぎている。 でも、新しい武器が投入される様子はない。
君に地球を守ってくれとは言わない。 守ってほしいとも思わない。 ただ、今は君なしでは何もできないらしい。 悔しいけれども。
私は怪獣が憎い。 異星人を恨んでいる。
いつか、君が怪獣を倒さなかった日があった。 正確には倒せなかったのかもしれない。 私は理由がわからなかった。
それでも、今なら言える。 あの怪獣の死体は私たちのよく知る動物そのものだったと。 彼らに悪意なんてなかったんだと。 ひょっとしたら、ほとんどの怪獣がそうかもしれない。 私たちが見ようとしていないだけで。
私は君とともに戦いたい。 君とともに、より良い地球の未来を描きたい。
素直に思う。 地球のことが好きじゃなくてもいい。 地球人が嫌いだっていい。 せ��て、今だけは。 もう一度私たちと一緒に戦ってくれませんか。 大地に横たわる君へ。
7.「奇跡は君をもっと優しくする」
巨人が敗れた日、僕たちは避難所にいた。 地球防衛軍の対怪獣作戦は完全なる失敗に終わった。 それだけではない。 世間は地球防衛軍への信頼を失くしていた。
さまざまな思惑が入り乱れる世界。 日本人、地球人だけでなく、あらゆる星人が暗躍する。
だが、彼らは諦めなかった。 僕はそんな姿を見て、あらためて生きることを決めた。 この世界に希望を持てたのだ。
二度目の対怪獣戦の時、巨人は少し姿を変えていた。 腕に何かが見えるような気がして。 あまりにも遠すぎてオペラグラスからも見えなかったけれど。 なんとなく、やってくれると確信していた。
今回の戦闘は地球防衛軍もよく戦った。 巨人もその奮闘に応え、怪獣を終始押し切っていた。
一度は巨人を倒した怪獣。 肉体的にも精神的にも有史上最強の生物だった。 その強さを打ち破るにはより強くなければならなかった。
だけど、もっと大切なことがあった。 それは優しさだ。 巨人はわずか五分ほどで怪獣を追い込んでいった。 怪獣は傷ついた翼で飛び立とうとした。
地球防衛軍は怪獣を完全に絶命させようと準備を始めた。 しかし、巨人はそれをさせなかった。
その最期はあまりにも鮮烈だった。 青白い球体で怪獣を包み込んだのである。 これまで見たことのない神秘的な光景に驚いた。
後日、夜空に小さな流れ星が現れた。 地球に現れた怪獣は太陽系の彼方で絶命したらしい。 僕たちは怪獣の最期を報道で知った。 奇跡は君をもっと優しくする。 そんな見出しに飾られて。
8.「大いなる栄光とそれを錆びつかせる虚栄心」
かつて、私の住んでいた街にはヒーローがいた。 そのヒーローは下町に住んでいた。
あなたに出逢うまで、私は正義という言葉を信じなかった。 クラスでは変わっていることを理由にいじめられ、味方はいなか た。 先生もいじめっ子の味方で、家族も助けてくれなかった。 私は何度も自らの命を絶とうとした。
そんな時、ひとりのヒーローが現れた。 いつも通っていた喫茶店のおじさんだ。
あなたに出逢ってから、私は自分自身を大切にするようになった。 他の人の評価や見られ方なんて、案外どうでもいいことに気付いた。 いつも静かに話を聞いてくれたおじさんのおかげだ。 私は彼のことをヒーローと呼ぶようになった。
いつか、おじさんは二号店を立ち上げた。 美味しい珈琲と食事が評判になった。
あなたにもう一度出逢った日、私はその変わりぶりに失望した。 かつての優しいおじさんは消えて、何処にでもいる大人に成り果てていた。 感謝を述べても、まるで覚えていないような表情だった。 私はその店に二度と足を踏み入れなかった。
かつて、この場所には喫茶店があった。 おじさんはどこかへ消えた。
あなたの住んでいた下町の家は、駐車場に変わっていた。 辺り一体が再開発の対象となって、ほとんどの家が立ち退いたそうだ。 反対運動も起こったが、住人たちのその後は誰も知らないらしい。 この国にはよくある話だ。
きっと、私の住んでいた街にはヒーローがいた。 そのヒーローはとても素敵だったと思う。
今、あなたの記憶を巨人と照らし合わせる。 もしも、巨人があなただとしたら。 巨人の中に人が入っているとしたら。
いや、巨人に中の人なんかいない。 ヒーローなんてこの世界には存在しないんだ。
9.「奇想劇団アンバランス」
僕の街には不思議な劇団がある 突然現れては 話題になると消えていく そんな彼らのことを 人々は奇想劇団と呼んだ
ちょっと気になるけれど 噂になる前に 見つけなきゃいけない
明日は別の場所へ 行ってしまうから また見つけなきゃいけない
僕はついに見つけたんだ いつもの公園で テントに入ると不思議な世界 歌と踊りと物語 虜にされてしまった
友達を連れていきたいけれど 噂になったら 風のように消えてしまう
記憶に残したいけれど 一度観たら 風のように忘れてしまう
そんな彼らのことを 人々は奇想劇団と呼んだ 不思議な劇団 まぼろしの劇団 僕もいつか観たんだよ
あの不思議な世界 スラップスティックな世界 また見つけなきゃいけない
地球のものとはちょっと違う 世界にただひとつの劇団 その中身は…… 風のように忘れてしまった
10.「ニュース速報」
ニュース速報です。 今日未明、東京都内に過去最大級の怪獣が出現しました。 全身から怪光線を出す怪獣は、地球防衛軍の精鋭部隊を全滅させました。 霞ヶ関をはじめ、既に東京都内は甚大な被害を受けています。 繰り返します。 霞ヶ関をはじめ、既に東京都内は甚大な被害を受けています。 国際会議出席のために海外へ出ていた総理は、首都機能の大阪移転を指示。 しかし、すでに官房長官や防衛大臣を筆頭に、何名かの大臣の死亡が確認されています。 国民の皆さんは、地下や各家庭のシェルターなど、安全な場所に避難してください。
そのニュースは、地球防衛軍日本支部の壊滅を示唆していた。 都内に現れた怪獣はすでに二十三区を蹂躙。 関東各県にも被害が到達しており、東京は首都機能を失った。 私たちはそれを観ていることしかできなかった。 こうして、幾度もの怪獣災害にも堪えてきた東京が崩壊した。
在日米軍の指揮のもと、怪獣には数えきれないほどの攻撃が行われた。 核兵器や水爆の使用も検討されたが、さすがに総理は拒絶した。 それでも、一般市民の避難を条件に新型爆弾の使用は飲まざるを得なかった。 私たちは必死に反対したが、何の発言力もなかった。
こんな時、あの巨人ならどんな戦い方をしたのだろう。 強襲された日本支部の残骸から怪獣の表皮を集めながら、考える。
そういえば、今回はあの巨人が現れない。 いつもは助けてくれるのに。 どんな時だって守ってくれたのに。
こんな時、こんな時に限って来ないなんて。
私たちはどうしたらいいの? このまま、怪獣に殺されてしまったらいいの? あなたは何処へ行ってしまったらいいの?
涙が止まらなくなった。 動けなくなった。 もう、理不尽ばかりだよ。 地獄だよ。
私が何もできずに佇んでいた今日。 ふと背中を叩かれた。
11.「本日この瞬間から……」
僕のことを、見ていてほしい。 何が起こったのかわからないけれども、やれるだけやるから。 だから、どうか諦めないでほしい。
顔見知りの女性に向けて、こう告げる。 女性はきょとんとした表情で見つめていた。
僕だって、何が起こったのかわからない。 自分の部屋で眠っていたら、いきなり光に包まれた。 どうも、あの巨人になる権利を与えられたらしい。 身体全体に力が漲っている。
ずっと「僕なんかが……」と迷っていた。 それでも、もう腹を括るしかないんだ。
目を瞑り、両手を空に掲げる。 僕は光に包まれ、数秒のうちに巨人に変貌した。
これから起きた出来事は、今でも夢としか思えない。 簡単に言うと、数時間にも及ぶ死闘の末、怪獣は爆発四散した。 周りを見渡せば、都市機能を失った故郷の街が広がっていた。
そして、怪獣が去った後、見たことのない巨人が現れた。 その巨人は右手を伸ばして、緑色の穏やかな光線をこちらに向けた。 僕の身体は浮遊し、地上に実体を取り戻した。 最初で最後の変身は終わった。 もう、巨人になることはないだろう。
しばらく瓦礫の中心で抜け殻のように佇んでいた。
数分後、ようやく自我を取り戻した。 僕は顔見知りの女性の元に駆け寄った。 女性は僕に巨人になった経緯やメカニズムを問い詰めてきた。 ただ、何もわからないとしか答えられなかった。
数ヶ月前から、僕たちはよく逢っていた。 だから、最近の話になると会話がよく弾んだ。 地球防衛軍に所属している女性は、ヘルメットを外した。 女性の表情はどこかすっきりとしていた。
秋の風が吹く中で、女性は「今日で終わるはずだったんだ」と告げた。
12.「Epilogue ~ 地球は怪獣の星」
東京での怪獣災害の後、私は現在の部署から異動になった。 新しく出来る怪獣と星人保護を専門とする部署だ。 私以外は誰もいない部署だった。 同僚からは何度も異動を止められたが、聞かなかった。
最近では巨大怪獣の出現頻度は減少傾向にある。 だからといって、怪獣自体が姿を見せなくなったわけではない。 むしろ、その生態系は様々であることがわかってきた。
私は怪獣を殺したくて仕方なかった。 憎らしくて、恨めしくて、地球防衛軍の入隊試験を受けた。 でも、実際の現場にはさまざまな怪獣や星人がいた。 明らかに悪意のある者もいたが、そうでない者の方が多かった。 そうしているうちに、隊の方針と相反することも増えた。
まだまだ怪獣たちは出現するだろう。 星人もやって来るだろう。
今回の怪獣が出現する直前。 私に出来ることを探したくて、辞めようと決めていた。 ただ、貴方に出逢って、その考え方が変わった。 貴方が巨人になる姿を見てから、何かを見つけたくなった。
私には恋人ができた。 相手は、あの日偶然出逢った貴方だ。 何度か会って話しているうちに、恋に落ちてしまった。 告白したのは私から。 今は同棲している。
そういえば、あの日以来、巨人は姿を見せていない。 貴方が最後の変身者になるのだろうか。 そもそも、これまで巨人は誰が変身していたのだろうか。 いずれは答えを見つけなければいけない。
最近、国際連合は怪獣や星人との共生構想を打ち出した。 地球は怪獣と宇宙人の共生惑星として、多銀河のハブ的存在になるらしい。
これからの旅は貴方と共に行く。 背中を叩かれた日。 私たちの運命は変わったんだ。
作品集『TOKUSATSU』クレジット
Produced by 坂岡 優
All the words were written by 坂岡 優
Respect to Heroes from around the world Written at Yuu Sakaoka House Studio
Demo Track Recorded at Yuu Sakaoka House Studio(#9) Keyboards & Programming by 坂岡 優(#9)
Designed & Edited by Yuu Sakaoka Special Thanks by TORIMOMO, Yurine, Sakura Ogawa
Dedicated to 金城哲夫・上原正三・クレージーキャッツ(#8)
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.11.3 坂岡 優
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yuupsychedelic · 7 months
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作品集『Poetry Showcase 06 : LOVE AGAIN』
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Op.「Prologue : Attack of the Arien Aliens」
幼い頃、宇宙人に逢ったことがある。 誰も信じてはくれなかったが、確かな記憶だ。
宇宙人は近所の小さな洞穴に住んでいた。 私は宇宙人のことを“アリエン星人”と名付けた。 宇宙人がそう名乗ったからだ。
その宇宙人はとても紳士的だった。 地球の言葉は喋れなかったが、いつも暖かく迎え入れてくれた。 学校で落ち込んだ日は、静かに愚痴を聞いてくれた。 いつしか宇宙人と不思議な友情が生まれていた。
そんな宇宙人のことを私は学校の友人に紹介した。 友人は一笑に付そうとしたが、彼にだけは信じてほしかった。
ある晴れた日の放課後。 いつもの洞穴に友人と入ると、宇宙人はいなくなっていた。 残されていたのは、ピンク・レディーのレコード。 私は嘘をついた悪人として、友人を失った。
それから数ヶ月はレコードを聴いた。 時代の変化でレコードは殆ど処分したが、そのレコードだけは処分できなかった。
1.「PURE MUSIC」
私の音楽にホンモノもニセモノもない そこにあるのはホンネだけさ ギターもピアノもオーケストラもいらない 純粋な音楽で行こう
私の芸術にホンモノもニセモノもない そこにあるのはカチカンだけさ 値札も権威も評論もいらない 純粋な芸術でいこう
そもそも純粋な音楽ってなんだ? そもそも純粋な芸術ってなんだ?
考えれば考えるほどワカラナイ つまらないものに拘るくらいなら 新しい何かを始めようよ
この青空に浮かぶ イマジネーションを音楽にして 大切なあなたのために歌う 私の姿を見て なにかを感じるなら
PURE MUSIC PURE ART そんなものは存在しないと 誰もがわかるはずさ
思い出せ あの日のときめき 笑ってみろ 言い争うくらいなら
何がホンモノで 何がニセモノなんて それこそ神のみぞ知るじゃないか
自由への長い旅を 私たちは続けている 今日も結婚も人生も語らず ただ旅を続けている
PURE MUSIC PURE ART そんなものはどうでもいい
私が愛した言葉や あなたが愛する表現で 何かを伝えてみよう
風見鶏でもいい 過去を見つめる勇気があるなら 上手く言えなくてもいい 愛をたしかめる翼があるなら
この青空に叫んでごらんよ
あなたの音楽で あなたの芸術で
PURE MUSIC PURE ART 思うがままに愛を語ろう 誰もが持つ感性で
2.「PIERROT」
駅前のイタリアンレストラン ふたりでピッツァを摘む キャンティの赤ワインを飲みながら 明日のことなんか気にせずに
暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
時にはプレゼントを買おう 近くの小さなブティックで 世界にひとつしかないリング 一目惚れで手に取ってしまった
暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
海近くの小さな画廊で 金子國義の絵を見つけた 欲しがる君の手を引きながら 帰りの書店で画集を買う
暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
ヴィスポークの衣裳に着替えて いつかふたりで行こう ウィーンのオペラハウスへ 今より素敵になった日に
暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
未来 僕らの幸せ やさしく 君と手を取り合い 暮らし 僕らの幸せ 愛しい 君との生活
3.「PAUSE」
あなたがいなくなった朝に ベッドに残った温もりを そっと抱きしめてみるだけで あの日に還れそうな気がしたんだ
彗星が近づいた夏に ふたりで夏祭りへ行ったよね 私が振り絞った勇気が ちゃんと届いた時は嬉しかった
人は素直になるほど 嫌な部分が見える 人はいつも自分を演じられない 他の誰かになれはしない
September…… 九月の風 夏が終わった夜に
最初で最後の喧嘩をして 私は独りになった
私がバイトに行った隙に 彼は荷物を運び出した すっかり無くなった痕跡が 物語の終わりを静かに語っていた
でも一つだけ残ってた ふたりで最初に撮った写真 いつも几帳面なあなたが どうしてここに置いていったのだろう
人は大切になるほど 壊れるのが怖くなる 人はいつも優しくはいられない ちょっと背伸びしたい生き物だから
September…… 九月の風 恋が終わった夜に
最初で最後の喧嘩をして 私は独りになった
あなたを繋ぎ止められたなら どうその手を繋ぐのだろう 愛が足りないなんて言われて 私は何をすればいい?
September…… 九月の風 夏が終わった夜に
最初で最後の喧嘩をして 私は独りになった
雨に濡れた鋪道を今日も行く 答えのない答えを探しながら 私らしさを探しながら
愛が足りないなんて言わないで 世界でいちばん愛してた 信じてよ
4.「PURPOSE」
君に会うたびに ちょっと辛くなるから もう会うのをやめようと 親友に言われた
別れ際に理由を聞いたら いろいろ我慢していて 私はなんてことをしてしまったのだと 胸が痛くなった
立ち止まった時に 感じるものこそが 人の本性を示す
君の決心と向き合い 胸がざわつく
君に憧れていたから 今の君が嫌いだ ネット掲示板の書き込みを見て その向こう側に人を感じた
好きな人を裏切ること 身近な人をがっかりさせること 私は何度も反省するけれども また同じ失敗をする
立ち上がった時に 滲むものこそが 人の本性を示す
私の決心と向き合い 明日へと歩き出す
遥か彼方を歩く君と 一緒に歩いた日を思い出す いつもの笑顔と ふとした瞬間に見せる表情が
なんだか無性に切なくなった あの頃に気付けたなら
走れなくなってから気付いても 二度と走れはしない 立ち上がることすらも臆病になり 五年の月日が流れた
立ち止まった時に 感じるものこそが 人の本性を示す
君の決心と向き合い 胸がざわつく 私の決心と向き合い 今日も立ち上がる
5.「PULSE」
涙で語りきれぬほどの激情が 心を支配していく 怒りという感情を知ってから 私は変わってしまった
自由が善意で塗りつぶされていく 世界が悪意で塗りつぶされていく
誰もが自分のことを 正しくないなんて思っていないさ 誰もが自分のことを 正義のヒーローだと信じてる
チェスの駒を動かすように ゲームでコマンドを入力するように
世界が壊れても 何度でもやり直せるさ 生き残りさえすれば 歴史さえも塗り替えられるさ
名もなき花を踏みつけて 答えのない問いに答えをつけて
名誉もお金も私はいらない 喧嘩も競争も私はいらない 誰に何と言われようとも 今が良ければそれでいいさ
恋人と平穏に暮らせるなら 明日もご飯が食べられるなら
新聞紙を破り捨てて テレビもスマートフォンも消して ふたりだけの時を 永遠に綴じ込めてしまいたい
来世もあなたの傍にいたい 来世もあなたと恋をしたい
Ed.「Epilogue : The Arien Aliens Strike Back」
ピンク・レディーのレコードが発売されてから、五十年目の夏。 巷は宇宙人の話題で持ちきりだった。 SNSに投稿された宇宙人らしき存在。
初めは模造写真を疑われたが、どうも本物らしい。 日本政府は保護対象として捕獲を試みた。
しかし、現れる度にどこかへ消えてしまう。 目撃情報は多く、接触を試みた人もいた。 ただ、シルエットは知っていても、肝心の顔は誰も知らない。 私はそんな宇宙人の話題にある記憶を思い出した。
かつて故郷の街に宇宙人がやって来たことがある。 宇宙人は先の大戦で掘られた洞穴に現れた。 私は宇宙人の第一発見者にして、唯一の友達になった。 誰も信じてくれなかったが、今も憶えているんだ。
ひょっとしたら、宇宙人がもう一度来たのではないか。 不思議な胸騒ぎがして、久々にレコードをターンテーブルに載せた。
レコードのA面が終わる頃、肩に不思議な感触があった。 振り返ると、あの日と変わらぬ宇宙人の姿。 杖のような物体で身体を支えていたが、表情は変わっていなかった。
私はお茶とちゃぶ台を用意して、宇宙人をもてなした。 その席で、宇宙人の本当の名前がアリエンではないことを知った。
そんなことはどうだっていい。 彼らの持つ翻訳機の情報が確かならば、宇宙人は地球を奪いに来たらしい。 かつて優しく歓待した私にだけ、事前に教えてくれた。 外交官として母星に招待するとも言った。
だが、私はこの星が好きだ。 地球星人のひとりとして、地球を裏切ることはできない。
そう伝えると、一瞬、宇宙人は明らかに落胆した表情を見せた。 けれども、宇宙人は「もう侵略は終わった」と続ける。 私は日本語で「それでいい」とココアシガレットを薦めた。
彼らは最後に私を抱きしめ、窓から去っていった。 その後、私の部屋からピンク・レディーのレコードが消えた。
作品集『Poetry Showcase 06 : LOVE AGAIN』Credits
Produced by Yuu Sakaoka Co-Produced by Sakura Ogawa(No.3)
All the words were written by 坂岡 優 Drafted by Sakura Ogawa(No.3)・TORIMOMO(No.5)
Respect to ピンク・レディー「UFO」(Op. & Ed.) Dedicated to 加藤和彦「あの頃、マリー・ローランサン」(No.2)
Written at Yuu Sakaoka House Studio
Demo Track Recorded at Yuu Sakaoka House Studio & TORIMOMO'S House Studio Keyboards & Programming by TORIMOMO
Designed & Edited by Yuu Sakaoka Special Thanks by
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.9.20 坂岡 優
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yuupsychedelic · 8 months
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詩集『わたし専科』
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詩集『わたし専科』目次
1.「忘れて(Prologue)」 2.「碧空が憎い」 3.「100回目のサヨナラ」 4.「永訣のキス」 5.「死にたくなった夜はわたしが抱きしめるから」 6.「片道切符のジャーニーマン」 7.「冷たい微笑」 8.「ふたりと煙草」 9.「いとしのキャフェ」 10.「サヨナラ世界」 11.「ねえ、わたしを見て?」 12.「人生でいちばん倖せな日(Encore)」
1.「忘れて(Prologue)」
この蒼き日に 紅く染まらないまま 消えていけることを倖せに感じる
思えば 取るに足らない人生だった
誰とでも代替できる 誰にだって当てはめられる 私の人生はそんなもの
好かれるよりも 嫌われるよりも 空気であることが最も悲しい
それを理解してくれたのは もうこの世を去った貴女だけだった
貴女がいなくなって 私の存在を肯定する人が消滅し 何も出来なくなった
意志薄弱な私を 愛してくれてありがとう
そして ごめんなさい
私のものはどう始末してくれたっていい いっそのこと 存在自体を忘れてほしい
私がいない方が倖せになれるから 所詮私は諍いを生むだけのバグに過ぎないのだから
生まれてきたこと 生きていたこと 私自体を記憶から抹消してほしい
さよなら 貴女に逢いにいってきます
2.碧空が憎い
こんなにも空が晴れ渡っているのに わたしはベッドに横たわり 明日も明後日もないのに 生きようとしなきゃいけないんだろう
心がどんどん壊れてく 音も映像もないけれど 身体が崩れてく気がして 何かを始めようと思い立った日は
わたしの記念日 碧空を憎ましく思った日
川で水切りをして遊ぶ子どもを見て かつてはわたしもあんな日があったと 目を細めて思い出す
何度も断られているうちに どうでも良くなっていく 誰にも必要とされない悔しさは 誰もわからなくていい
わたしが壊れた日 碧空を憎ましく思った日
旅をしたいなら 旅をすればいい
わたしにはそんな勇気もなく 小舟を河に浮かべ 微笑んでいる
社会が移ろう様を見て 生きる自信を失う この古ぼけた幻には 明るい未来はない
わたしの記念日 碧空を憎ましく思った日
わたしの記念日 碧空に這いつくばろうと決めた日
3.100回目のサヨナラ
何をするにしたって 不器用すぎて 周りに迷惑をかけてきた
いつしか季節は流れ 大人になったけど わたしは今も生きてるだけ
やりたいことはない 風に流されたまま そんな声を夜空にぶつけても 誰も答えはしない
生まれてきて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。 やさしくなれなくて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。
自分さえも信じられず あなたを傷つけ 愛すらも手放しそうだ
恋も夢も失い 大人になったけど 誰のためにこれから生きるのか
やりたいことはない 時に身を任せる そんなわたしの声など 誰も聞きはしない
愛せなくて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。 夢中になれなくて、ごめん。 何も出来なくて、ごめん。
死にたくても死にきれない 生きたくても生ききれない 中途半端なわたしに 誰かトドメを刺してほしい
生まれてきて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。 やさしくなれなくて、ごめん。 何もできなくて、ごめん。
生きていて、ごめん。 ネガティヴで、ごめん。 強くなれなくて、ごめん。 夢叶えられなくて、ごめん。
蒼い空に問いかける 何故生きるのか そして…… 100回目のサヨナラ
4.永訣のキス
貴方が嫌いになったわけじゃない むしろ好きなんだ それでも別れを決めたのは これ以上迷惑をかけたくないから
いつも切り出すのは私 付き合った時も別れる時も それでも貴方は微笑みを浮かべて 私の答えを受け入れてくれた
貴方が愛しすぎるほどに好きでした 最後に身体を重ね合う 二人の心は震えていました
貴女と何かあったわけじゃない むしろ平穏だった 突然別れを告げられて 僕は部屋に静かに佇んでいた
そして最後の夜が終わり 荷物を纏めて貴女は出て��く 突然のわりに心が落ち着きすぎて 僕は不思議な胸騒ぎを感じた
貴女が愛しすぎるほどに好きでした 最後に目を合わせた時 二人の心は濁っていました
大阪メトロにスーツケースを抱えて ひとりの女が涙を隠しながら 佇んでいる光景は 側から見ると滑稽だっただろう それでも私は消えるしかなかった
貴方を想って 立ち去ることしか頭になかった
ふたり分の歯ブラシに ふたり分の食器 これから始まる暮らしを夢見て 揃えたモノたちを段ボールに片付けていく 最初は受け入れようとした運命も 時が経つほどに悲しみに染まり始めた
貴女を想って 受け入れることしかできなかった
あんなに愛し合った仲なのに 最後は呆気なく 別れ際に重ねた唇は 涙で微かに濡れていた
永訣を告げるキス 余韻が褪せないまま 携帯電話からの通知音 貴女からのさよならが聞こえる
愛しすぎるほどに好きだった人 一言でも言ってくれたら良かったのに そんなに僕は頼りなかったですか?
5.死にたくなった夜は私が抱きしめるから
もう帰らないと決めた日 僕はフェンスを飛び越えた 遮蔽物のない摩天楼はあまりにも美しく 過去の僕がいかに濁っていたかを知る
この世界にやっとサヨナラが言えるんだ 不思議な高揚感が胸に宿る 叶えたかった夢も頑張りたかった未来も 今の僕にはどうだっていい 来世はほんの少しでも幸せになれと 後手で誰かにピースした
ふっと息を深く吸う さあ、もう後悔はないぞ。
あなたの姿を見た時 これは「止めなきゃいけない」と感じた あの儚さは今日という日を予言していたのか 屋上のドアを抉じ開けた
どうして何も言ってくれなかったんだ 怒りと哀しみが心を支配する あんなに格好良くて優しかった人が なぜ今自らの命を絶たなければならないのか 私は全力であなたを抱きしめた 嫌われたっていいの
まだ生きてほしい たとえ、私のわがままだとしても。
その気配は君しかいない 君のぬくもりを感じた瞬間に悟った 僕は死ぬ勇気すらないのか もはや摩天楼に身を投げようと思えなくなった
用意周到な計画のはずだったのに 過去の記憶が嵐のように脳裏に浮かぶ いつだって僕は自分自身で決めてきたのに こんな時に限って君に邪魔されなければいけないのか それでも涙が止まらないのは何故だろう まだ未練が残っているなんて信じたくはないんだ
強い力で抱きしめている君の腕を離す はやく、僕を自由にさせてくれ。
あなたの腕が私の身体を離れていく 諦めという名の現世への未練を断ち切るように 私は生きる理由にすらなれなかったんだね 大地を離れた恋人の背中を追いかける
好きと伝えなかったのがいけなかったのかな いまの私は後悔への処方箋を持ち合わせていない いつかのあなたがこう言っていたことを思い出したんだ 「嫌われるよりも忘れられる方が怖い」って 私なんかが生まれるんじゃなかった 恋人すらも大切にできない人に生きる資格なんかないよ
遥か地上で鮮血に染まったアスファルト あなたが死にたい夜は、私がどこへ行っても抱きしめるから。
6.片道切符のジャーニーマン
僕は旅に出ると決めた もうこの家には戻らない すべてを整理して旅を始めた
見慣れた街ともおさらばだ しみったれた役人や腐った上司とも会わなくていい こんなに楽な気持ちは久々である
普通電車に乗り込んだ 後先を考えずに行く旅は心地よく 周囲の景色が色づいて見えた
好きなひとに裏切られ 大切なひとは逃げていく 僕には何も残されていない だから旅に出るんだ 風の調べに乗せて 明日を捜すための旅へ……
君を一生愛すると決めた あの夜が未だに忘れられない でも君はもうここにいない
親友だと思ってた奴に恋人を盗まれた 太陽すら投げ打ってでも守り抜くつもりだったのに 君は奴に容易く心を売り渡してしまった
次の分岐はサイコロで決めてしまおう どこへ行ったって結末は同じ 僕に明るい未来などない
今日輝く太陽が君なら 昨日の月が僕だ もう死んだも同然なのさ だから旅に出るんだ 風の調べに乗せて 自由になるための旅へ……
好きに生きたかったよ やりたいことをやりたかったよ 僕は僕を嫌いになり 君は君を好きになる サヨナラを告げる前に 君を投げ捨ててしまえる勇気があったなら
好きなひとに裏切られ 大切なひとは逃げていく 僕には何も残されていない だから旅に出るんだ 風の調べに乗せて 明日を捜すための旅へ……
死場所を捜すための旅は 生まれた頃から始まってた 優しさに塗り固められた嘘が 僕を静かに殺してく 掠れていく声に気も留めず 今日を決めつけて死んでいこう
7.冷たい微笑
心の中のマグマ 心に絡むドグマ 殺しながら 泣きじゃくる
ひとりが好きなのに 人肌が恋しくて ふいに連絡したくなったのは 私から別れた元彼
電話に表示された名前 ボタンだけは押せず 真っ暗な部屋の真ん中で 静かに嗚咽する
SNSを開けば 私よりも悲惨な人がいる そんな人を見るたびに 心が少し楽になった
そして嘲笑う 安酒を飲みながら
この哀しさは誰にもわからぬだろう わかってほしいとも思わない
生きてるだけの私 死んでくだけの私 真っ赤なドレスは埃を被り 憂鬱に溺れる
病院には行けない 誰にも相談できない 頼れる人もいない 仕事もできない
何のために生きるのか もはやわからない
朝日が登り 月が満ちて 微睡むうちに夜明けは来る
まだ立てるはずなのに 心が追いつかない 身体に巻きつく大蛇の幻想
眠ることさえも取り憑かれて 満足にできない
貴方にサヨナラさえ言えたなら もう未練もなく逝けるのに 後悔に囚われたまま 動かなくなった時計のように固まる
誰のせいでもなく 私のせい すべては私が決めたこと いつか夢を見た残骸
何も残らない 誰かの声が聞こえるまで漂う 今日に怯えながら この星に身を委ねて
8.ふたりと煙草
あんなに吸わないと決めていたのに ゴロワーズを燻らせると あの日に戻れる気がしてさ つい止められなかったの 彼女が呟く
僕らには未来などなかった 少しずつ暖めてきたはずの関係 彼女が隣に連れていた男を見た時 すべてが壊れていく音がした 僕は“じゃない方”で
大学を卒業して 落ち着いた恋愛ができると信じていた だけど…… そこにあったのは残酷な現実で まさか彼女が浮気をしていたなんて
必死に否定すればするほど 僕の気持ちは離れていく そんなことすらもわからずに訴える彼女 恋人とすら呼びたくなくて あの夜を境に締め出してしまった
一年でいちばん雨が降った夜 僕は不安感を胸に眠っていた 最初は訴えるような叫び声が聞こえたけれど 次第に聞こえなくなったことに安堵した 彼女はどこかへ消えたんだと信じたかった
翌朝にゴミを捨てに行こうとした時 彼女は泥だらけで眠っていた 僕は他人のフリをしようとした でも最後の最後でボロボロになった姿が哀しくて つい家に上げてしまったんだ
あれから一年の月日が流れた 彼女は今も何も語らないまま ベッドで一言を唱え続けている あの日がすべてを変えてしまったんだと 後悔しても遅過ぎて
僕らには未来などなかった 少しずつ暖めてきたはずの関係 彼女が隣に連れていた男を見た時 すべてが壊れていく音がした 僕は“じゃない方”で
必死に否定すればするほど 僕の気持ちは離れていく そんなことすらもわからずに訴える彼女 恋人とすら呼びたくなくて あの夜を境に締め出してしまった
それでも彼女を愛していたんだ あんな目に遭うべきじゃなかったんだ 夜の静寂に眠る彼女を見る度に 募り続ける罪悪感の波を いつまでも背負い続けていく
抜け殻のようになった恋人 壊れてしまった関係 どこにも行き場を失った人生 カップラーメンとゴロワーズを肴に 僕たちは今日を生きている
裸足のままで 今日を死んでいこう ふたりのままで 明日を死んでいこう 眠ったままで……
9.いとしのキャフェ
いとしのCaféで佇む男性は かつて私の恋人でした
180cmを超える長身と細い体型は Bespokeのスーツと靴が あまりに馴染みすぎて 思わず恋に堕ちてしまったのです
遠くで見るとマカロンのよう でも近づけばアイスキャンデー そんな恋も今は良き思い出
いとしのCaféに通う女性は かつて私の親友でした
結婚してから会わなくなったけれど CHANELの鞄とワンピースが あまりに似合いすぎて 今も勝手に憧れているのです
あなたは財閥育ちだという 本当は自由が欲しかったのよね そんな日々も輝ける青春
いとしのCaféを営む紳士は かつて私の父親でした
私には気付かないかもしれない Comandanteのコーヒーミルを使う姿が あまりに似合いすぎて やっと幸せになれたのだと安堵しました
言葉を交わすわけでもないのに 繋がりあった気がする瞬間 そんな日々が穏やかな愛
わたしが生きる場所 金曜日午後三時 いつもの席で珈琲を飲む
10.ねえ、わたしを見て?
ねえ、わたしの目を見て?
お願いだから 最後くらい わたしをちゃんと見てよ
出逢った頃からそう 心ここに在らずで 何処かをぼんやりと見つめてる
そんな貴方に惹かれてしまった
最初の夜から 最後の朝まで 聞いても言ってくれなかった
いつか友達から聞いた 忘れられない人がいること 恋人にすら話せないの?
ねえ、わたしの目を見て?
あなたに聞きたいの 本当に好きだったのか わたしが恋人で良かったのか
もういなくなるよ? 二度と逢えないかもしれないよ? それでも言わないの?
ドアを開けても彼は無言のまま サヨナラすらも言わない そっと彼の連絡先を削除した
ねえ、わたしの目を見て?
最後まで見てくれなかったよね うつろな瞳で見つめるだけ そんなに忘れられない人って誰なの
ねえ、わたしは悲しいよ?
碧空が皮肉だ 最期まで愛されなかった 何も本音で喋ってくれなかった
それなのに碧空は綺麗で 時々垣間見る本音を拾い集めたら 誰にも見えない流れ星のように美しい
そんな貴方に惹かれてしまった
いつかまた逢えるなら ふたりで飲みに行こうよ その時は本音で……
ねえ、一度くらいは目を見て?
11.サヨナラ世界
隣で眠る貴方を傍目に 麻縄を首に巻く いつか来ると信じた日が 今日であることに慄き そっと微笑む
素晴らしい日々だった あなたと出逢って 愛おしい存在だった あなたと暮らして
貴方にとって私は どんな存在でしたか?
これから生まれ変わると伝えたら きっと優しい言葉をかけてくれるし 抱きしめてくれるでしょう でも私には不要です
私は幸せになっちゃいけないんです 幸せと感じちゃいけないんです 最高の日に逝かなきゃいけないんです
それが宿命だと信じて 今の幸せを閉じ込めると決めた日 すべてが完璧だと思っていたけれども 貴方の直感だけが誤算だった そっと解かれる麻縄
肢体が吊り下げられていく 巻きつくのは全身に縄 身体にじっくりと染み込む感触 あの世へ歩いていけたらいいのに 何度も身体に焼きつく鞭の音 これこそが私の望んでいた世界なのだ
生きるとは切なさ 死ぬとは喜び 一度はそう信じた私にとって 麻縄由来の傷は勲章のようなもの 今日も私は舞台に立つ
12.人��でいちばん倖せな日(Encore)
今日は人生最高に倖せな日だ 明日のことをもう考えなくていい すべて終わったのだから
かつて白鳥が空を飛んだ 人も空を飛ぶ夢を見た もう当たり前になったけれども 最初は偉業として讃えられた
いつだって最初に孵化させた者が勝者で 二番目は歴史の裏紙に記された敗者に過ぎない
家族が困らないくらいの金は残した 妻も子供も健やかに生きられる 私は人生の目的を成し遂げた もう朽ちるしかない
大人になること 老人に生まれ変わること 私はそれを受け入れたくはない だから自らの手で終止符を打つと決めた
自分勝手と罵りたいなら罵ればいい 蔑みたければ蔑めばいい
もう私が知ることはないし そんなことを言われる謂れもない 新しい世界には響きすらしないだろう
倖せとは 喜びとは 生きるとは 死ぬとは
考えることが仕事だった私も 今日くらいは考えることをやめようと思う 遺された君たちも どうか考え過ぎないでほしい
明日が来ないことへの歓喜を そっと噛み締めてから溶けゆく小石(私という存在)
詩集『わたし専科』クレジット
プロデューサー / 作:坂岡 優 コ・プロデューサー:Sakura Ogawa
原案:Sakura Ogawa(No.2,3,4,5,7,11) 共同執筆:星雲凛(No.1.8.12)
デザイン・編集:坂岡 優 制作スタジオ:Yuu Sakaoka Studio
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.8.31 坂岡 優
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yuupsychedelic · 10 months
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作品集『Poetry Showcase 05 : Panorama』
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作品集『Poetry Showcase 05:Panorama』
1.Panorama Feat. Canterbury Chorale 2.Back to the High School Feat. 初音ミク 3.さよならメランコリー
1.Panorama Feat. Canterbury Chorale
時々、無性に笑いたくなるのは何故だろう? 言葉が詰まった瞬間に存在を見失う 時々、無性に泣きたくなるのは何故だろう? 言葉にできない辛さが脳に刻まれたまま
そんな私がベッドで眠る なんでもない夢を見ている 朝が来たら私は生まれ変わるから 今だけは自由に空を飛ばせて
なりたい自分になれない弱さと なりたい自分になろうとしない脆さよ 過去の自分をどこかへ捨てて来られるのなら 二人目の私にならなくて済むのに
時々、惰性で生きたくなるのは何故だろう? もう終わった物語のように私を俯瞰する 時々、惰性で死にたくなるのは何故だろう? やりたいことは全部やりきってしまった
そんな私がベッドに佇む なんでもない明日を目指す 朝が来たら私は生まれ変わるから 今だけはヒーローにならせて
なりたい自分になれない現実 なりたい自分になろうとしない虚構 もしも私が私を演じているというのなら 二人目の私にならなくて済むのに
ベッドで眠る私は 世界でいちばん嫌いな人 何回死んで、何回生きようとした? ボニー&クライドを夢見ても 俺たちに明日はない そう信じてた
あなたに叱られてから私は 何かを失ってしまったように踊ってた 人は夜明けを求めたがると信じていたのに いつの間にか夜に舞う蝶に生まれ変わってた
パノラマ…… もう一人の私に聞いてよ 枕に涙を零す私は私じゃないのだ
なりたい自分になれない強さと なりたい自分になろうとしない蒼さよ まだ猶予があると勘違いして 決断の日を先延ばしにする
なりたい自分になれない弱さと なりたい自分になろうとしない脆さよ 過去の自分をどこかへ捨てて来られるのなら 二人目の私にならなくて済むのに
大いなる明日へ 私を演じて 鏡よ鏡 私をこの悪夢に包み込め
2.Back to the High School Feat.初音ミク
目の前に佇む君から なみだ溢れる 気持ちは何処へ行った?
優しさと温もりの裏には こころが募る 「好きだよ」と思わず囁いた……
それでも戻らぬことは わかってるけれど 行ってほしくはない その手を離せない
今更好きって言われても困るよ もっと愛してほしかったのに あなたはいつも自分の事ばかりで 私に振り向きもしなかったわ
その目に憂いを秘めた君から かなしみ零れる もう還らない日々の輝きよ……
いっそ君に笑顔を振り撒いて ナイフ胸差し込み このまま消えてしまってもいいかな?
いつでも男は純情すぎて 女の笑顔の裏側を知らずに 別れてから後悔の涙を流す
おかしくなるほど私は愛したのに スマフォに夢中な彼氏を見ると 私がちっぽけな存在に見えて 未来を消し去ってしまうような気がした
ふと涙が溢れてきてさ 話くらい聞いてくれればいいのに あなたは夢の中で踊ってた その時私は淋しさを知ったの
瞳に映る景色は すべてモノクローム 君を失ってから まるで死んだように 世界が回ってく
すべてが燃えていた季節に もう一度戻りたいよ 君に出逢った頃のときめき 僕がまだ染まっていなかった頃へ
Back to the high school…… ふたりの時代へ
3.さよならメランコリー
ダウンタウンを見つめながら 夕陽が沈んでゆく ふたりだけの旅路には ぬるいシャンパンが似合う
いつか来てみたかったと 君は言うけど この旅で気付いたのさ ただ君に合わせていただけ
激しい恋をした夏 きっかけはあのレストラン 君だけに惹かれた夏 始まりはシンガプーラ
君のためなら何でもするさ そう誓った夜から ふたりだけの距離感で 愛を確かめてきた
かつて訪れたこの街 すっかり変わったと君は言う その吐き捨てた言葉に 夢から醒めたと知る
恋から醒めた夏 きっかけはあの街 君だけを見つめた夏 ここは思い出の街
最初で最後に愛したのは 君が醸し出すメランコリー 晴れやかに語る君には ひとつも魅力がない
さよならを待たずに 時を待つことにした もう一度訪れる日は来ない さらばシンガプーラ さよならメランコリー
作品集『Poetry Showcase 05:Panorama』Credits
Produced / Written / Designed / Edited by Yuu Sakaoka Written / Edited at Yuu Sakaoka Studio, TORIMOMO Private Studio
Drafted by Canterbury Chorale(#1) Demo Track Voice by Miku Hatsune(#2) Demo Track by Yuu Sakaoka & TORIMOMO(#2) Dedicated to Kazuhiko Kato & Kazumi Yasui(#3)
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.6.28 坂岡 優
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yuupsychedelic · 11 months
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作品集『STEP』
作品集『STEP』
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SIDE A:抽象
SEEING IS BELIEVING | Yuu Sakaoka with Young Brigade TIME FLIES | Yuu Sakaoka with Young Brigade JOURNEY | Yuu Sakaoka BLUE | Yuu Sakaoka with Young Brigade ISOLATION | Yuu Sakaoka with Young Brigade
SIDE B:現象
EDUCATION FOR | Yuu Sakaoka with Young Brigade QUIRKY GIRL | Yuu Sakaoka with Young Brigade BOSTON | Yuu Sakaoka with Young Brigade RED | Yuu Sakaoka STEP | Yuu Sakaoka
SIDE A:抽象
1.SEEING IS BELIEVING
藍色の空に白銀の雲が往く 僕たちの旅は何処へ向かうのか 名前も知らない時の流れに 人は思い悩み何度も立ち止まる
入り切らないほどに詰め込まれた ショルダーバッグを背負う少女 見知らぬ街のアパートの一室で 孤独の海に溺れそうだと声がした
何度死にたいと思ったかわからない それでも死にきれずにここにいる 君を守りたいからなんかじゃなく 何かをやりたいという気持ちがある
そう格好つけてみたはいいけど 嘘で誤魔化せるほど柔じゃない 今にも沈みそうな少女の手を掴み 引き揚げたものに身体はなし
声じゃ語れない愛がある 文字じゃ紡げない夢がある 突然表れた現実に 僕は啜り泣くしかなかった
絵画や写真のように 過去を綴じ込めておけるなら なんて楽なんだろう 僕らが描いた未来は 風に溶けていく
孤独に耐えられるほど人は強くはないけど 僕が答えを出すしかないから この宇宙に飛び込んでみるよ 百聞は一見に如かず
2.TIME FLIES
私が飛び込んだ世界は 光を浴びるだけじゃない 誰かと競い合ったり 謂れもない噂になったり それでもここで舞うのは 何者でもない自分を 抱きしめたいから
いつしか時が流れ 過去を振り返るだろうけど その時に今日を 後悔はしたくない 風のように流れる時代に 私は…… ひとりのアイドルになる
貴女が飛び込んだ世界に 私はずっと居られない やりたいことを見つけたり 未来を見つめてみたり 春になると飛ぶ鳥のように 明日に向かって 飛び立つ日がいつか来る
誰にも興味がないって 皆は私を言うけれど ほんとは大好きで 照れくさいだけ 風のように流れる時代に 私は…… ひとりの人間になる
長い髪を束ねて 純白のドレスを着た その姿に仲間が涙する ここに居て良かったんだ 愛して良かったんだ
美しい月と優しき雪のコーラス そして桜舞う季節に 穏やかな波が生まれる
いつしか時が流れ 過去を振り返るだろうけど その時に今日を 後悔はしたくない 風のように流れる時代に 私は愛を探してる ひとりの人間になるため
私は…… かつてアイドルだった
3.JOURNEY
南海高野線橋本行きの 急行列車に飛び乗り 私の道はまだ見ぬ街へ繋がる
その街は西と東で姿を変え まるで時代の写し鏡みたく 何かを問いかけているようだ 過去と未来を架けながら
あくせく働いているうちに 身体が動かなくなり 先のことも考えられないまま ここを離れることになった
初めは好きになれなかったこの街も 一度歩いてみるとそんなに悪くはない
いつか故郷になるかもと 思うところはあったけど 今は自分を労いたい だから私はここを去る
人生は終わらない旅のようだと 誰かが言ってたのを聞いた 幼かった私は何も思わなかったけど なぜだか無性に胸に残るのは 無意識的に気付いていたからなのか?
南海高野線橋本行きの 急行列車に飛び乗り 私の道はまだ見ぬ街へ繋がる そう信じたあの日
情熱と愛情を携えて 私なりに頑張ってみたものの 時にはコマを振り出しに戻した方がいい ようやく覚えたのさ 程よく休むこと そして頑張りすぎないことを
4.BLUE
君のことを好きになっても 僕のことは好きじゃない
わかっているけど わからない あきらめたくても あきらめられない
恋するって不思議だね すれ違うって不思議だね 占いじゃ上手くいくって 言ってたのに
あいつのことを嫌いになっても 僕のことは嫌いじゃない
はなれたいのに はなれられない うっとうしいけど うっとうしくない
友達って不思議だね すれ違うって不思議だね サイコロ振ったら どちらも六が出たのに
君のことはどうでもいい 僕のこともどうでもいい あなたのことは気にしない 僕のことも気にしない ああ……
ある日突然 住人が消え失せて まるで気の抜けたサイダーのように 根も歯もない噂が広まる
未来予報じゃ上手くいくって 言ってたのに どうして?
5.ISOLATION
あの日、君がいなくなった いつもの公園で 今日もいつもと同じように おにぎりを頬張る
あの日、君は笑っていた いつもの表情で 今日もいつもと同じように 君に笑いかける
あの日、すべては変わった もう戻らない日々 好きな人には別れる前に ちゃんと好きって伝えよう
あの日、未来が消えた 君を見失った 月と太陽のような関係だった それでも君は僕を愛してくれていた
ISOLATION…… 君に逢いたい
もしも、君に逢えたなら いつもの挨拶しよう 抱きしめ合いながら口づけて 愛を確かめよう
もしも、君が生きてるなら いつもと違ってもいい そっと笑いかけておくれ たとえ僕が嫌いでも
もしも、時を戻せるなら 何度でもやり直す 君の傍で描いた未来を ふたりで掴み取れるように
あの日、未来が消えた 君を見失った 宇宙のどこにでも見つけに行きたい それでも僕は君を捜せない
ISOLATION…… 何か言ってよ
努力は必ず報われるって いつか君は言ったね 何も言わずに居なくなるなんて 僕は未だに信じられない
ねえ、何かしたかな? ねえ、生きてるよね? さよならくらい言わせてくれよ 最初で最後の恋人には
あの日、未来が消えた 君を見失った そんなに君が逢いたくないなら 僕も君のところへ行こう
ISOLATION…… もう耐えられない
ISOLATION…… 僕なんかいなくてもいい
SIDE B:現象
6.EDUCATION FOR
進路面談で 何も言えなくなる やりたいこと 叶えたい夢 何にも無いのだから
僕は何のために 生きてきたのだろう? 言葉にする度 無価値な自分が 情けなくなる
そんな時に君と出逢って もう一度人生を ゼロからやり直すって決めたんだ
好きなんだ 心の底から 君が好きなんだ 好きなんだ どうしようもなく 君が好きなんだ
学校じゃ教わらない 恋する気持ちの瑞々しさ 遥かなる未来へ 今僕は君と夢を見る
進路面談で 記した未来図は やりたいこと 叶えたい夢 恋人と同じように行く
そんな時に君と別れて また空っぽになって ほんとうに大切なことを見つけたんだ
好きだった 心の底から 君が好きだった 好きだった どうしようもなく 君が好きだった
学校じゃ教わらない 失恋後の涙の味 遥かなる未来へ 今僕は君を越えて 再び夢を見る
明日なき未来と絶望した夜をいくつも越えて どんな挫折にも耐えられる 小さくてもしなやかな花をここに咲かせた 君という季節に出逢って
愛してた 心の底から 君を愛してた 愛してた どうしようもなく 君を愛してた
いつの日か 君に逢えたら 語り合いたい 青春の季節 君のおかげで 僕は強くなれた
学校じゃ教わらない 切なさというラブストーリー 遥かなる未来へ 君と見た夢のつづきは 今度こそ叶えるよ 三度目の偶然から始まる
7.QUIRKY GIRL
声をかけられるのが怖くて 何度無視しただろう それでも話しかけてくれたよね 君のこと…… 正直最初はどうでも良かったけど 今は感謝してる
結局付き合えなかったし 告白も出来なかったけれども 君と過ごした夏を今でも忘れられない 何故だろう…… 振り返るたびに涙が止まらなくて 君の面影を追いかけている
還らない日々よ 戻らない時よ さよならの先にあったはずの明日が 誰も知らない夜に溶けていく
普段は格好つけてるのに 意外と甘えん坊なところとか 何も言わないと凛としてるのに 話すと可愛いところとか いろんな一面を知っていくうちに 他人を初めて信頼した
君と過ごした青春の日々が 今でも忘れられない その手をもし掴んでいたのなら ひょっとしたら止められたかもしれない わがままばかり言ってごめん でも君といることが僕の生き甲斐だった
還らない日々よ 戻らない時よ 読まれずに返ってくる手紙が 僕たちの夢を溶かしていく
僕がほんの少しだけ 意気地なしじゃなければ 君は海を渡らなかったのかな 他の誰かと結ばれなかったのかな
いや違うよ アンタが私に惹かれた時点で その恋は終わってたんだ
8.BOSTON
近所の公園をひとりで走る朝 なぜ私は走っているのって もう一人の自分が囁く そんなこと考えたこともなかった ふと足を止めてみた
周りを見渡すと 子供連れにサラリーマン 同世代らしき人もいる がむしゃらに夢を追いかけてきたけど 一番にはなれなかった
笑顔も涙も 人生はきっと半分こ そう思うほど 今の私がつらくなる
それでも…… やらなきゃいけないと思うより なりたい自分のために 今日を生きるんだ
初めの頃は完走もできなかった 仲間が走り切るのを見ていると 逃げ出したくもなる それでも走り続けられたのは 私に夢があったから
振り返ってみると まるで衝動的なもの 気が付けば走っていた 運命のように夢を追いかけてきて 今日の私がいる
笑顔も涙も 人生はきっと半分こ 負けるたびに 今の私がつらくなる
それでも…… いつか一番になれると信じて なりたい自分のために 明日を描くんだ
笑顔も涙も 人生はきっと半分こ 今ずっと雨が降っているなら いつか晴れる日が来る
笑顔も涙も 人生はきっと半分こ 躓いたら立ち上がれたらいい 何度でもやり直せばいい
それでも…… やるって決めたことだから この夢がすべてだから 未来を信じるんだ ここで今日も走るんだ
9.RED
私は何のために生きているのかと 時々考えるんだ 言葉にならない想いの数々 いくつも捨ててきた
こうして立ち止まってみて やっと気付いたんだ やりたいことはいくつもあったのに 見ないふりをしていただけ
今本当にやりたいことは何かと 言われても理解らない 自分の感情に蓋をするうちに 私がわからなくなる
溢れくる感情の波に 押しつぶされてしまいそうだ それでも明日をきちんと選ぶため ここからやり直すと決めた
潮の満ち引きのように いつか来るその日を信じて 私なりにまっすぐ これからも歩いていこう
From the Past to the Future…… 過去は過去でしかない 今日という日を夢中で生きること 私にはそれしか出来ないから
潮の満ち引きのように いつか来るその日を信じて 私なりにまっすぐ これからも歩いていこう 人生を描こう
10.STEP
夢を持てとか、恋をしろとか、誰かに散々言われた。しかし、私には夢は大きすぎ、逆に恋は小さすぎる。それが何故かを考えたことはない。けれども、答えを出そうとも思えない。今の社会は言語化とか具現化とか、知らない英単語や新しい単語で何かに答えを出そうとするが、ごく個人的な思想にまで名前を付けようとする行為に対して、私は御託を奉ることを拒否しようと思う。ここでは、あえて真実を述べよう。誰かを好きになっても、愛した経験はない。人を愛せないし、愛せるほど信頼できないのだ。
それでも、信頼という名の糸が解れ切ってはいないのは、愛にわずかな希望を抱いているから。こんなに愛せるものがあるのに、人にだけ愛を抱けないなんて、おかしいと思うからである。この度のことでよく解った。自分から声をかけるのが極端に苦手な私は、ずっと他人の手を拒み続けていた。いや、顧みることすらもしようとしなかった。今ならわかる。なんて愚かなんだろうと。青空ばかりを見つめて、目の前の小さな段差に躓く。これが私だとしたら、滑稽にすら見える。淋しいといったら、嘘になる。ただ、その淋しささえも当たり前のように受け入れて、淋しいとすらも感じなかった。だから、時々とめどなく流れる涙を受け入れないまま、他人に心配をかけないように拭い去っていく。淋しい。淋しい。淋しいのに、気丈なふりをするのに疲れ切ってしまった。同世代の友人はもうこの世を去っている。
人生を語るほど成熟していないが、若者を心の底から謳歌するには、少し老成し過ぎてしまったのではないか。まるで隠居のように、自分自身を形容することがある。何が起きても驚かず、新しいことに踏み出せない。今を守ることで精一杯で、なんとか今を生きるために藻搔いてはいるが、ライフジャケットもいつかは破れる。ジェームズ・メイが夢の中で言っていたけれども、ライフジャケットは浮くためのもので、ジョーズやピラニアと戦うための武器ではない。ほら、すでに沈みかけているだろう?
それでも、私は人を信頼してみようと思う。信頼することを、諦めないでいようと思う。まだ諦めるには早すぎるし、裏切りなんてよくあること。人生で起こることの半分以上は、そこにいる自分のせいらしい。すなわち、私の身の振り方次第で、周囲がちょっとだけ幸せになったり、不幸になったりする。とはいえ、あまり深刻に考えすぎる必要はない。
赤ちゃん、幼児、児童、生徒、学生、青年、壮年、老年という人生の階段を登っていく中で、今はほんの少し立ち止まっているだけに過ぎない。
それでも、私には夢があり、好きな人がいる。過ぎた季節も、別れた友や恋人も、すべて私の人生。いつの日か、頑張れなくても、頑張らなくてはならない時が来る。まだ見ぬ朝が来る日まで、折れた翼を縫合する作業を続けよう。青春のままでいよう。
生まれ変わっても私になるのだ。きっと。
作品集『STEP』クレジット
Produced by Yuu Sakaoka
Written by Yuu Sakaoka with The Young Brigade(Except A-3,B-4,B-5) Written by Yuu Sakaoka(A-3,B-4,B-5) Co-Written by Sakura Ogawa(A-1)
Drafted by Sakura Ogawa(A-1,A-4,B-1) TORIMOMO(A-2,B-2) Yurine(A-5,B-3)
Dedicated to Asuka Saito(A-2) Takuro Yoshida「Apple」(A-4) Tahi Saihate(B-5)
Designed / Edited by Yuu Sakaoka
Written / Edited at KS206-L, Sakura Ogawa Studio, Yuu Sakaoka Studio, UMEDA STARBUCKS
Respect to KAZUMI YASUI, TAKURO YOSHIDA, OSAMI OKAMOTO, SHINICHI ISHIHARA, TOSHIHIKO TAKAMIZAWA
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.6.7 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year
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詩集『青春謳歌』
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詩集『青春謳歌』作品リスト
1.「桜前線は止まらない!」 2.「四つ葉のクローバー」 3.「Mr.アンダースロー」 4.「流星バックドラフト」 5.「青ざめたアインシュタイン」 6.「淋しくない失恋」 7.「亜空戦士ネオカンダム」 8.「木枯らしが吹く前に」 9.「私たちの恋愛記念日」 10.「ニューイヤー音頭」 11.「偏愛節」 12.「ブルー・エデュケーション・ラヴァーズ」
1.「桜前線は止まらない!」
桜が咲くSeasonに私は生まれた そして母親に桜と名付けられた 私の人生にReasonなんてないけど とにかく全力で生きていければいいさ
勇気がなくて何にも出来なかった ゴールまで一歩も走れなかった そんな自分には昨日でサヨナラ やりたいことに夢中でありたい
かわいくなりたいし かっこよくなりたい 私らしく生きていきたい 欲張りでも今ならIt's Alright OK!!
桜が咲くSeasonに私は生まれた 桜と共に毎年生まれ変わる できないLogicを考えるよりも やりたい衝動があれば何でもできるさ
ロングヘアーは誰にも譲らない 人生という名の舞台で愛を叫ぶ
あいつに嫌いと言われて泣いたり 陰口に怯えたりした夜もある そんな奴らには言わせておけばいいさ 私は私のやり方で跳ね返す
あれもしたいし これもやりたい 人生なんでもやってみたい 欲張りでも私ならIt's Alright OK!!
桜が咲くAvenueを私は愛して 桜と共に毎日生きてく さすらうDreamはまとめて 今からここで叶えれば空に舞い上がる
ロングヘアーは誰にも譲らない 人生という名の舞台で愛を叫ぶ 芝居は終わらない
桜が咲き晴れ渡り 赤く染まって散り行く 四季の輪廻は希望の鐘のよう 私は今年も生まれ変わる
恋もしたい 夢も叶えたい 私をあきらめない 最後の瞬間(とき)まで いつだってFly Away
桜が咲くSeasonに私は生まれた そして母親に桜と名付けられた さすらうDreamはまとめて 今からここで叶えれば空に舞い上がる
ロングヘアーは誰にも譲らない 人生という名の舞台で愛を叫ぶ 芝居は終わらない
私は私の生き方で やりたいことをやるのさ
2.「四つ葉のクローバー」
幸せになりたいと 思いはしないけど 友達や恋人には幸せに なってほしいから
私は私を往く 邪魔はさせない 悲しみ色の先にある 未来を見るため
手首の傷は 夢の痕跡 憎しみに耐えながら ここで生きている
傷つけたい人がいるなんて 誰にも言えないさ 殺したい人がいるなんて 信じたくはないさ
だから…… 四つ葉のクローバーに 明日はいい日になれと願う
いい人でありたいと 言い続けてきたけど 私は私を演じるのが 辛くなったんだよ
誰も傷つけぬためには 何も言わないことだけ そっとここを立ち去り 旅に出ればいい
制服の傷は 旅の痕跡 衝動に耐えながら 今日を生きている
愛したい人を突然 殺してしまいそうで その場から離れたなんて 一生言えないさ
好きになればなるほど私を きっと嫌いになるから その前に愛を手放せ 恋は宝石のまま
だから…… 四つ葉のクローバーに あなたの幸せを願う
蒼いスカーフの傷は 涙の痕跡 孤独に耐えながら 光を待っている
ナイフを突きつけられることに 私は慣れすぎて あなたの優しさを 最後まで信じられなかった
悲しみの雨をそのまま 身体で受け止めて 瑠璃色の明日へ 虹の向こうを求めた
でも本当は違うんだ 臆病すぎただけ
だから…… 四つ葉のクローバーに 明日はいい日になれと願う
3.「Mr.アンダースロー」
背番号16が振りかぶると 強者のバットが空を切る 元祖ミスター・パーフェクト お前がやらなきゃ誰がやる
武智に関根に沢藤に 嗚呼 黎明の近鉄パールス
背番号22が振りかぶると シュートにシンカー、スライダー 野村が巧みな リードで決める
皆川に杉浦にスタンカに 嗚呼 浪速の南海ホークス
背番号17が振りかぶると おっとびっくり豪速球 カミソリシュートは 彼から生まれた
秋山に鈴木に権藤に 嗚呼 魔術の大洋ホエールズ
背番号17が振りかぶると 打者は誰もが空振り三昧 決め手はシンカー ストレートは速い
山田に佐藤に山口に 嗚呼 栄光の阪急ブレーブス
さあ 咲き誇れ 百花繚乱 ミスター・アンダースロー
4.「流星バックドラフト」
織姫と彦星が身体を重ねる傍らで ひとりの少年が走る 流れ星をコンパスに愛が迸(ほとばし)り ユイのヴィーナスは涙を流した
招待状に男の名はない 母はあいつを忘れろという それでも捨てられず 最後の夢が駆け出す
マスカレードに王妃は来ない 抗えぬ宿命に立ち向かう女の歌 レジスタンスに少年の姿はなし 叶わぬ恋敵に立ち向かう男の歌
サヨナラを告げたのは ロイヤルに縛られたくはないから
宇宙戦艦が巨大怪獣と対峙する時 ある宇宙船が銀河を超えてゆく 追手を撒くのは私の仕事だからと スナイパー・ジュンがマグナムで蹴散らす
さあ再会だ 止まった時が動き出す
銀河卿による追討司令 男と女は再び引き裂かれた サヨナラは言わない また逢うための口づけ
僕の私の 夢よ愛のまま
あの日サヨナラを告げたのは 宿命にすべてを 捧げたくはないから
地球星で子どもが 七夕の歌を唄う ファンファーレは流星 夜空の約束
マスカレードに王妃は来ない 抗えぬ宿命に立ち向かう女の歌 レジスタンスに少年の姿はなし 叶わぬ恋敵に立ち向かう男の歌
サヨナラを告げたのは ロイヤルに縛られたくはないから
さよならジュピター 愛の星間戦争 血と汗の闘争の果て ふたりは結ばれる
あの日サヨナラを告げてから ずっとあなたの温もりを求めてた
5.「青ざめたアインシュタイン」
アロハシャツ 身に纏い 渚を駆け出す アインシュタインの舌は なぜか青ざめている
サーフ・ロックに 気を取られ 波に躓く アインシュタインの舌は なぜか青ざめている
ブルーハワイの風に乗り 君の心は夏模様 相対性理論は 理解できないけど
気の置けない奴らと 過ごす夏は最高さ こんな日はパーティーでもして 朝まで騒ごう
ドライマティーニ 酔い潰れ 机上で踊る アインシュタインの舌は なぜか青ざめている
デューンバギー 聞こえるのは カリフォルニアの海 アインシュタインの舌 なぜか青ざめている
時に酔い潰れた友達を 介抱する僕 お酒は飲めないが 無性に楽しくて
気の置けない奴らと 過ごす夏の物語 季節に不似合いな風が 心を溶かしてく
瞳の奥にある憂いに気付いて 人は気付かず仕舞いの想いに 気付けぬまま別れてしまうから
ブルーハワイの風に乗り 君の心は夏模様 相対性理論は 理解できないけど
気の置けない奴らと 過ごす夏は最高さ こんな日はパーティーでもして 朝まで騒ごう
気の置けない奴らと 過ごす夏の物語 季節に不似合いな風が 心を溶かしてく
アインシュタインの舌は なぜか青ざめている
6.「淋しくない失恋」
夏祭りも一緒に行ったのに 花火もふたりで見上げたのに 電話にはあの娘の笑顔 私はひとりになった
せめて最後は笑顔で別れようと 意地を張っていたのに 涙でぐしゃぐしゃの顔のまま 手を振るのがやっとだった
憎しみなんてないと口では言うのに ほんとは憎かったよ 私の親友を奪うため かませ犬にされたのだから
それでも 好きでいたかった あなたを信じたかった
ハグもキスも手を繋ぐことさえ 全部あなたが初めて 恋愛を信じなかった私を 初めて虜にした
責任取ってよ 好きにさせたなら 夜明けが来るまでは
目が泳いでるのが気になっても あえて見ないフリをした でもリップの痕が許せずに つい切り出してしまった
言わなければ幸せなのに 言い出したら止まらなくて 最後はアパートを追い出され 夜道をひとり帰った
あんなに悲しい帰り道は 今まで一度もなかったよ 大事な人に裏切られ 怖い思いもした
それでも 好きでいたかった あなたを信じたかった
旅も泊まりも同棲だって 全部あなたが初めて 恋愛を信じなかった私を 初めて虜にした
責任取ってよ 好きにさせたなら 夜明けが来るまでは 愛して
九月の風が切なく吹き 夏は静かに終わっていく 明日の朝がもうすぐ始まり 私の夜は忘れ去られていくだろう
それでも 好きでいたかった あなたを信じたかった
ハグもキスも手を繋ぐことさえ 全部あなたが初めて 恋愛を信じなかった私を 初めて虜にした
責任取ってよ 好きにさせたなら 夜明けが来るまでは
夜明けが来るまでは
7.「亜空戦士ネオカンダム」
宇宙の掟を汚す者 誇り高きストロム星人 次の獲物は地球星 無敵艦隊迫り来る
君よ今こそ(立ち上がれ) 君よ今こそ(その時だ) ベトナム拳法 銀河斬り 一撃必殺 蒼撃烈
運命さえも変えてみせる 亜空戦士ネオカンダム
子どもの夢を踏みにじる そんな奴らを許さない 奴らが何処へ行こうとも 正義の勇者(ゆうじゃ)が逃さない
君よ今こそ(すっくと立て) 君よ今こそ(勇敢に) テレポーテーション 時を翔び ストロム怪獣 真っ二つ
運命さえも変えてみせる 亜空戦士ネオカンダム
どんなに強い敵が来て 僕らの力が奪われど 困った時は回ればいい 必殺! 怪傑モンブラン戦法
君よ今こそ(愛のため) 君よ今こそ(明日のため)
ベトナム拳法 銀河斬り 一撃必殺 蒼撃烈 テレポーテーション 時を翔び ストロム怪獣 真っ二つ
運命さえも変えてみせる 亜空戦士ネオカンダム
8.「木枯らしが吹く前に」
ルミナリエの季節が ひと月後に迫る 僕は君を見つめたまま 眠りに着いた
きっかけは些細なこと なんでもない会話 君を安心させられたなら 未来は違っただろう
最後の夜はオリエンタル・ホテルで 目の前の海がせつないね
もう二度と嘘はつかない 君を不安にさせない こんなに愛してたのに なぜ伝わらないのか
木枯らしが吹く前に この恋が終わりそう
アズーリのテラスで 君と語らった ささやかな未来の姿は 今や叶わぬ夢
ずっと好きだった 誰よりも愛してた たしかな未来の地図 一瞬で見えない
最後の夜はルイ・ロデレールで でもなぜか酔えない
愛し合っていたはずなのに いつしか不安にさせていた この関係は夜の闇みたく 静かに溶けていった
木枯らしが吹く前に この恋が終わりそう
大切なものほど 言葉で伝えたい 築くのは一年 崩れるのは一瞬
目覚めると君は煙のよう さよならも言えぬまま別れた あんなに夜を重ねたのに ぬくもりが恋しくて
僕に何が足りなかったのか せめて一言言ってほしかった 今なら直せたかもしれない 君と僕の仲だろう
もう二度と嘘はつかない 君を不安にさせない こんなに愛してたのに なぜ伝わらないのか
木枯らしが吹く前に この恋が終わりそう
木枯らしが吹く前に この恋が終わりそう
名前のない離婚届が ペントハウスに送られた 君からの惜別として
9.「私たちの恋愛記念日(クリスマス・イブ)」
忘れられない失恋さえも あなたといるだけで忘れられそう 誰かの悪口も噂話も あなたといる時間は気にならない
こんなに気の合う人が世界にいたなんて 面倒くさい 気まぐれな私を 好きだと言ってくれた
クリスマス・イブから始まった恋を 365通りの思い出が彩る クリスマス・イブは二人で過ごして 次の一年の作戦会議をしよう
愛のその先にある暮らしを ふたりで描くひと時
かっこいいとか声がいいとか 恋ってそれじゃ語り尽くせない 静寂さえも愛おしい そんな関係を恋と信じてみたい
私を抱きしめてくれる人がいるなんて 何もできない 不器用な私を 全部抱きしめてくれた
クリスマス・イブから始まった恋には 365通りの愛しさが詰まってる クリスマス・イブには来年も二人で 次の一年の作戦会議をしよう
時が流れても消えない関係で ふたりでつくる人生
還れない青春の後悔よ 戻れない一瞬の気まぐれよ もし過去からやり直せたとしても 今ならその道は選ばないだろう
クリスマス・イブから始まった恋を 365通りの思い出が彩る クリスマス・イブから始まった恋には 365通りの愛しさが詰まってる
クリスマス・イブにはこの先も二人で 次の一年の作戦会議をしよう
10.「ニューイヤー音頭」
LINE LINE LINE LINE Twitter LINE LINE LINE LINE Twitter たまにゃInstagramが騒ぐ 日本全国お祭りだ
ヤー ヤー スタコラサッサ ヤー ヤー スタコラサッサ 僕は日本東京育ち 嗚呼 ハッピー ニューイヤー音頭
チキンにケーキに大はしゃぎ 恋に青春に大はしゃぎ ホーリーナイトにゃ我を忘れて 北は札幌 南は那覇 日本全国お祭りだ
ヤー ヤー スタコラサッサ ヤー ヤー スタコラサッサ 昨日はキリスト 今日は仏陀 嗚呼 ハッピー ニューイヤー音頭
餅におせちに舌鼓 ついでにお年玉腹肥やし そして日本酒たらふく飲めば 父ちゃんも母ちゃんも恋人も 我が家全員酔っ払い
どんな神でも叶えりゃハッピー フォーチュン中田が通りゃんせ 三ヶ日には神社も騒ぐ 嗚呼 ハッピー ニューイヤー音頭
ヤー ヤー スタコラサッサ ヤー ヤー スタコラサッサ 来週の今頃ゃ父ちゃん背広着て 嗚呼 満員電車に揺られてる
ヤー ヤー スタコラサッサ ヤー ヤー スタコラサッサ 生まれは日本島国育ち 嗚呼 ハッピー ニューイヤー音頭
11.「偏愛節」
バーバーバー バレンタインに 恋の花が咲き乱れ バーバーバー バレンタインに あの子からチョコを バーバーバー バレンタインに 貰えると信じてた
でも僕には 他に好きな人がいるから も もし 貰えたって 断らなければいけない
こー断らねば 僕は浮気してること バレちゃうんだ
バーバーバー バレンタインが こんなに悲しい季節とは バーバーバー バレンタインが 思いもしなかった バーバーバー バレンタインが あの日までは
でーでーでもね 君のこと 思ってたより好きみたい なーなーなぜか わからない 無責任でも好きみたい
こんな日は無心で 髪でも切りに行こうか
バーバーバー バレンタインなど 無くなってしまえばいいのに バーバーバー バレンタインなど 無くなればすっきりするのに バーバーバー バレンタインなど 無くなれなんてウソなのに
なんだかぼんやりしてるのは 君のことがまだ好きだから まだまだ君が好きだから
バーバーバー バレンタインに 恋の花が咲き乱れ バーバーバー バレンタインに あの子からチョコを バーバーバー バレンタインに 貰えると信じてた
来年君にいなければ ボーイフレンドがいなければ 今度こそチョコを 貰えればいいのにな
できれば手作りの 美味しいチョコが食べたいのサ
こんな日は無心で 髪でも切りに行こうか
12.「ブルー・エデュケーション・ラヴァーズ」
ついに言えなかったよ あなたのことが好きだと もう良いんだ 僕も君が好きじゃない
負け惜しみのようだが 言い訳させてくれ アオハルの気まぐれという 風に吹かれていただけ
遥か夕陽が沈む春の日に ふたり電車に揺られて話した その言葉は今でも忘れられないけど 君のことは明日で忘れるよ
バレンタインも貰ったし 誕生日のお祝いもあった でも僕は鈍感で 何も言えなかったんだ
君は僕を好いていたはずなのに 何故だか素直になれない 五月の道に咲くジギタリスを見つめ 花言葉に想いを馳せる
遥か朝陽が昇る夏の日に ふたり朝まで語り明かした その言葉は今でも忘れられないけど 君のことは明日で忘れるよ
思い出を宝石に閉じ込められたら ずっと美しいままでいられたのに お互いを知りすぎてしまった関係は 秋の静けさに溶けていく
恋する気持ちは嘘じゃない でも僕の気持ちは嘘ばかり 遥か月が見えない冬の日に ひとり布団に包まり涙した
君ほど好きになれた人はいないのに 最後まで伝えられないまま 卒業式の朝は憂鬱で 打ち上げにも行かないと決めた
僕の心はまだコバルトブルー 桜は春を待っているというのに 君との日々はずっと忘れられないだろう でも君のことは今日で忘れるよ
作品集『青春謳歌』クレジット
Produced by Yuu Sakaoka / Shizo Chigusa
Written by Yuu Sakaoka Drafted by Yurine(No.1,6,8,9)・TORIMOMO(No.2,5)・Shizo Chigusa(No.3,7,10,11)・Dynamite Kid(No.4)・Sakura Ogawa(No.12)
Dedicated to Sakura Kawasaki From Nogizaka 46(No.1)・Garo(No.2)・Shunsuke Watanabe(No.3)・Message from Space(No.4)・Shotaro Ishinomori(No.7)・Eiichi Ohtaki(No.10,11,12)
Designed / Edited by Yuu Sakaoka
Written / Edited at Yuu Sakaoka Studio, Osaka GRANDSLUM, Kakogawa ARIO, Kakogawa TULLY’S COFFEE, Sakura Ogawa Studio
Respect to EIICHI OHTAKI, KAZUMI YASUI, TOSHIHIKO TAKAMIZAWA, GARO, SHOTARO ISHINOMORI
Very very very thanks to my friend, my family, and all my fan!!
2023.3.26 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year
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作品集『Poetry Showcase 04:アジアの旅人』
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作品集『Poetry Showcase 04:アジアの旅人』
1.ムンバイの幻夜 2.四牌楼路 3.電脳都市 4.そこはガンダーラ 5.ユーンの夢
1.ムンバイの幻夜
ムンバイの夜露に惑わされ 少女は月に舞う 御伽話のような 恋は出来ないけれど
その後ろ姿を追う ひとりの少年には たしかな野心があって 少女を求めてた
富と名声があれば なんでも叶うという でも少女はすべてを撥ね退け 愛に生きることを決めたのさ
過ぎた季節の恋愛を 語る老婆の胸には 錆びたままのペンダント あの夏を語っている
語り尽くせないほど 思い出に埋もれた夏 東京の母に促され 泣く泣く手放した
王子様は元気かしら? 今も口癖にして……
この街がボンベイと呼ばれた頃 少女は星に舞い 風と共に去る
その幻に涙する 少年を慰める ひとりの少女はまた別の 恋に堕ちていた
野心と希望があれば なんでも出来るという かつてのアジアの幻想に溺れ 少年少女は挫折を知る
過ぎた季節の正夢を 語る老紳士の腕には 止まったままの機械時計 あの夏を語っている
語り尽くせないほど 君を振り向かせたかった夏 東京の母に促され みすみす別れた
サクラサンは元気かい? 今も口癖にして……
星々に祈るのは かつての二人のまま ここで出逢うこと
語り尽くせないほど 思い出に埋もれた夏 東京の母に促され 泣く泣く手放した
語り尽くせないほど 君を振り向かせたかった夏 ふたりの記憶は交錯して 流星にきらめく
上海ですれ違った二人は 未だに恋の漂流者
元気かしら? いつまでも口癖にして……
2.四牌楼路(スーパイロウルー)
ホストファミリーに連れられて 三人で訪れた露店 ソウルフードは美味しくて ついつい食べ過ぎた
四牌楼路(スーパイロウルー)の記憶は 遠い昔のこと あの時の夫婦は 今どんな暮らしをしているのか
こんなに大きくなって 立派に仕事もしてるのに 無性に淋しくなる気持ちが やっとわかってしまった
劉偉(リューウェイ) 劉偉(リューウェイ) たった数週間の夢でも
博士号の資格も役に立たず あくせく働く日々 あなた達のことも忘れて 夢中で働いていた
リモートワークになって 久々に話した友 そこでふと挙がったのは あの時の夫婦のこと
十年も経てばきっと 色々変わってるだろうね そんな会話も一瞬で 時に融けていくと信じてた
劉偉(リューウェイ) 劉偉(リューウェイ) 大餅巻肉 (ダービンチュエンロウ)
忘れられない味 そして忘れられぬ人
やっと戻ってきた日常 この仕事が終われば もう一度 上海の地を踏む
こんなに大きくなって 立派に仕事もしてるのに 無性に淋しくなる気持ちが やっとわかってしまった
最後に交わした約束も 忘れてしまった私だけど 今ならもう一度やり直せるって 信じてみたくなったんだ
劉偉(リューウェイ) 劉偉(リューウェイ) たった数週間の夢でも
劉偉(リューウェイ) 劉偉(リューウェイ) 大餅巻肉 (ダービンチュエンロウ)
忘れられない味 そして忘れられぬ人 待っ���ろ上海
3.電脳都市
九段下の駅から 遥か彼方を見つめる 少年たちのその眼に 希望はあるのか
安らぎなどない世界 明日など見えない世界 強さも正しさも 正解にはならない
さすらうのは風だけでなく 人も同じだから 時代の波に押し流されて 居場所を見失う
山積みになったままの社会問題たちよ 政治家は居眠りしながら 子羊たちの収穫を待つ
シティポップに浮かれて クールジャパンに惑わされ 輝ける日々に憧れた者が 描いた五輪の夢
あきらめにも近い 若者たちの視線に 大人は気付かぬまま カオスへ突き進む
魑魅魍魎たちが闘う 電脳都市TOKYO 「淋しい」なんか見向きもされず ビル群に舞うだろう
もう泣かないと決めた日をもう一度思い出せ 君は君の責任で生きるしかない 大人が選んだ道なのさ
青春と現実の光と影の狭間 少年少女たちは苦悩し いつしか夢を失くしたまま 子供を卒業する
真っ黒なスーツと 後ろに束ねた髪 パンプスは血だらけで まるで本音のよう
ソーシャルメディアで誰もが繋がれる時代に 見たいものも見たくないものも すべてが無編集のまま 拡散される
資本主義が紡いだ世界に疑問を抱いた人 そしてこの世界を諦めかけた人 さらに夢だけを見つめる人
魑魅魍魎たちが蠢く 電脳都市TOKYO 新しい夜明けへのCollaboration
怒りと痛みのこれから始まる Harmagedōnはどこへ向かうのか? 魑魅魍魎たちが棲む ここは電脳都市TOKYO
4.そこはガンダーラ
ガンダーラ ガンダーラ……
ゴダイゴの歌が聞こえる 蒙古の平原で バクラームを想うたびに 淋しくなるのは何故?
インターネットの海で 静かに浮かんでいる 女子高生のサジェスチョン 塗り替えられた歴史
ガンダーラ ガンダーラ そこはパキスタン ガンダーラ ガンダーラ モンゴルじゃない
間違いを笑う人 それを叱る人 いつかのネットワーク 繋がらないままのサーバー
失くしたはずの鍵を 解き放つ書籍 ページを捲る手は 微かに震えていた
アマゾン アマゾン そこは南米さ アマゾン アマゾン アフリカじゃない
歴史が変わるたび 無意識 時に恣意的に 世界を覗いてみる 僕たちの旅は今も終わらない
ジンギスカン ジンギスカン それは烤羊肉 ジンギスカン ジンギスカン モンゴル生まれじゃない
ガンダーラ ガンダーラ そこはパキスタン ガンダーラ ガンダーラ 今はモンゴルじゃない
旅人たちが嘆く 歴史の行く末 それでも僕らは旅をするのだ
5.ユーンの夢
クアラルンプールの夜 ラウンジに佇む ある男の瞳に 認めた面影 たしかな光があった
アジアの風が吹き荒れる 季節は新世紀 ヨーロピアン航空に揺られて 若者は夢を見ていた
でも時は流れて いつしか現実を知る 欧米の壁は高い
時代に押し潰されたまま 人々は忘れていく
若き日の情熱は 未だ消えないけれど その眼に見えた 明日はRun Away 溜め息が止まらない
エキゾーストノートが 切なく聞こえる セパンの夏が終わる 私の時代が終わる
作品集『Poetry Showcase 04:アジアの旅人』クレジット
Produced by Yuu Sakaoka Co-Produced by Sakura Ogawa
Written by Yuu Sakaoka Drafted / Co-Written by Sakura Ogawa(No.1,3), TORIMOMO(No.1, 2, 4), Yurine(No.4) Dedicated to Yukihiro Takahashi(#3), Michio Yamagami, Yoko Narahashi(No.4), Alexander Charles Loong "Alex" Yoong(#5)
Designed by Wombo Edited by Minoru Ichijo
Written / Edited at Yuu Sakaoka Studio, Osaka GRANDSLUM, Kakogawa ARIO, Kakogawa TULLY’S COFFEE, Sakura Ogawa Studio
Respect to KAZUHIKO KATO, KAZUMI YASUI, TAKURO YOSHIDA, THE ALFEE Dedicated to my friend, my family, and all my fan!!
2023.2.28 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year
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詩集『人類再考』
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詩集『人類再考』
1.菜の花 2.Goodbye Letter 3.名もなき少年との恋愛 4.やさしい君へのレクイエム 5.小さな 6.じゃあね 7.おひさまのような愛情で 8.栄光へのOvertake 9.人類再興 -Human of Renaissance- 10.私的デカダンス論 11.お子様たちのハイ、チーズ! 12.そして旅は続く
1.菜の花
なぜ私は貴女の事を嫌いになったのか 自問自答しても今はわからない それはきっと気まぐれなんかじゃないだろう 今は失恋のくやしさに涙を流している
夕陽に棲む女神よ どうか慰めておくれ 東京の街でひとり佇む 私のことを慰めておくれ
菜の花が咲く季節に 貴女を好きになり 何度も恋をしたけど いつしか離れていった
ふたりの関係は今でも 言葉にできないが 若き日の良き思い出として 語っていくことだろう
今夜は泣いていい 涙の河に浸っていい
さあ失恋の事など忘れてしまおう 貴女を思い出す度泣きそうになるから この素晴らしき思い出を忘れなくてもいい 二人はホンの少し合わなかっただけだ
時を司る神よ 夢を叶えておくれ 時を戻せるなら 今度は上手くいくはず
菜の花が咲く季節に 悲恋の雨が降る 安らかに眠れと言わんばかりに 歌え恋のレクイエム
ひとりでいることは 今は慣れないが ふたりだけの季節として 語り継いでいくだろう
今朝は泣いていい 思い出に浸っていい
淋しさに泣くたび 貴女が恋しくなる あんなに憎み合ったのに 何故か愛おしい
さすらいの若者が 静寂の街で 旅人にやさしいエールを 神に願えば
菜の花が咲く季節に 貴女を好きになり 何度も恋をしたけど いつしか離れていった
ふたりの関係は今でも 言葉にできないが 若き日の良き思い出として 語っていくことだろう
今夜は泣いていい 涙の河に浸っていい
菜の花の咲く季節に ふたり恋をした
2.Goodbye Letter
僕のこと いらないって 時々 思うんだ 僕だけが 悩んでる ないのに そんなことさ
かつては ときめいた 言葉も つまらない いつかは 夢見てた 明日が 萎んでく
さよなら 言う前に あなたを 抱きしめる 未来は どこかへ 飄々と 消えていった
だから もう行かない 僕は いずこにも……
僕がいない セカイを 時々 浮かべてさ いなくたって ジダイは ふつうに 回るはず
最初は 見えてた 行き先 もう見えず ただここに 浮かんでる それが 許せない
最後の 葡萄酒は あなたと 飲んだもの もう僕に 未来は なんにも 見えないよ
だから もう行かない 僕は いずこにも……
ただ泣いて 笑って 過ぎ���ば 良いのに そうさせない 僕の つまらぬ 拘り
要らないのに 消えたいのに
白い絹 ぶら下げて 永訣の日を想う すべては 終わった なにも後悔はない
さよなら 言う前に あなたを 抱きしめる 未来は どこかへ 飄々と 消えていった
だから もう行かない 僕は いずこにも……
抱きしめる 手を そっと 振り払い 世界が 掠れてく
3.名もなき少年との恋愛
茶色の髪が風に靡き バルコニーから海を見つめる いつかの私はあなたを好きになり 何度も夜を明かした
時には少し不器用で 手作りアクセサリーはバリもあった でも微笑みに胸を刺されるように 恋に堕ちてしまったの
浮気なんてしなかったし 誰よりも優しかった でも些細な喧嘩をきっかけに 平穏は崩れていった
最後に身体を重ねた時の 言葉にできない温もりは 愛しあった記憶の河を泳ぎ 過去を思い出そうとしたのか
私には何にも言えなかった あんなに心地良かったのに 何もなかったかの如く 事の終わりには佇むだけ
別れのキスはジントニックの味がした それはあまりに切ない香りで 普段は吸わない煙草をふかし 綺麗な女を演じてみようともしたけれど
ふとした瞬間に泣けてくる そして涙が止まらない あなたの温もりに甘えすぎて 何も始めようとしなかった季節への後悔
最初に出逢った頃のときめき 付き合い始めた頃の悦び 愛し合うまでは永遠のよう 崩れる時は一瞬で 何のために恋をしたのか
私はこの恋をただの思い出にしたくはない せめて友として付き合いたかった あなたの事が今でも好き
最初からあなたがリードしてばかり 狂おしいほど優しくて でも我慢してたんだよね つらかったんだよね なんにも気付けなくてごめん
あなたのいない世界じゃ 私はもう生きてはいけないよ それでも生きていくのだ 生きなければいけないのだ 天国への階段はまだ登れない
最愛の人の選択を ずっと受け入れられぬまま 消えない傷を胸に抱き これからも私を演じていく
演じるしかない 私の愚かさを許してくれ
4.やさしい君へのレクイエム
その友達は「死にたい」がずっと口癖 夜が来る度に私は話を聞いていた ネットで繋がっているだけの希薄な関係 親はそう言うけれど 私が本音を言えるのは 目の前のあなただけ
最後に美しい姿を見せたいからと 花で全身を覆って 街へ消え失せた
涙さえも流れず 立ち尽くすしかなかった ハルノヒ
逢いたい 話したい 泣きたい 信じたい 断ちたい 始めたい 知りたい 愛したい
あなたにもう少しだけ 寄り添うことが出来たなら 殺さずに済んだかもしれない 私がいながら
唯一の友が死んでから数十年の時が過ぎ セーラーからスーツに着替えて 新たな旅に出る 私の人生は一体どこへ向かうのか 話を聞いてくれる人もいないし 恋人だって出来ない
最初に出逢った日のこと まだ覚えてるよ 好きなアニメのアイコンで
言葉から伝わるやさしさに 心があたたかくなった ハルノヒ
逢いたい 話したい 泣きたい 信じたい 断ちたい 始めたい 知りたい 愛したい
あなたにもう少しだけ 寄り添うことが出来たなら 殺さずに済んだかもしれない 私がいながら
死にたい 死にたい 生きたい 生きたい
そのつらさにもし気づけても きっと私には何も出来ない
逢いたい 話したい 泣きたい 信じたい 断ちたい 始めたい 知りたい 愛したい
あなたにもう少しだけ 寄り添うことが出来たなら 殺さずに済んだかもしれない 私がいながら
飛び降りた後に薔薇の香りが 花をついていた 最後に見た横顔は誰よりも 美しすぎて
5.小さな
いつものレストランで ハンバーグを頼むと スープとサラダが付きます
いつも美味すぎて 頬が落ちそうになり 午後の授業は夢の中
あの店は今どこへ? あの人はどこへ行った?
シャッター街の片隅に かつて確かな愛があった
いつかのレストランで 恋人を誘い 誕生パーティーを開いた
ピンキーリングを渡し ピアノを弾いてみせれば あなたの笑顔が眩しいのであります
あの店は今どこへ? あの人はどこへ行った?
シャッター街の片隅に 小さなレストランがあった
あの燃えるような日々の中に 確かな愛を見つけた
あの店のコーヒーも あの店のクリームソーダも
去り際にエールを送るより 日々の一杯を贈ろう 確かな愛を過去にしたくないなら 午後の能天気から始めよう
6.じゃあね
その日は雨だった 玄関にはハイヒール 胸騒ぎがしてドアを開けると ふたりは抱き合ってた
何も言う気にならず 涙を流しても あなたは腰を揺らすばかり こちらに気付きもしなかった
星空を見上げて 愛を誓い合った あの日のやさしさは何処へ なぜ貴方は貴方を殺してしまったの?
話をしようよ 腹を割ってさ 最後くらいは 本音で言ってよ
浮気しても止めないけれど せめて家には入れないで 私を殺すつもりなのか それでも答えは返らない
ある日荷物が消えた 貴方はここからランナウェイ そしてコロナが始まり 新たな恋を探す
遥かなる愛を求め 恋の歴史は深くなる それでも愛には出逢えず 貴方を夢に見る
模造真珠の指環 いつかの贈り物 青春色の記憶は癒えず 今も貴方の面影がコンパス
貴方にサヨナラ 突きつけられるなら 胸に残らない 水に流せるかも
大好きだった狂おしい時間 心から愛してた 胸騒ぎがした日から私は 変わってしまった
あんなに優しい人が 女で変わっていく 私にさえ向き合えないのに 誰と向き合うの?
シャネルのドレスを着た彼女と ヴィスポークのスーツを着た女が 有楽町マリオンの表で メルツェデスに乗り込む
それでもなお 貴方と話したい 別れ話でいい サヨナラが言いたい
貴方にサヨナラ 突きつけられるなら 胸に残らない 水に流せるかも
狂おしいほど貴方を 心から愛していた 愛おしいほど暮らしを 守ろうとしていた
7.おひさまのような愛情で
真夏のようなやさしさと おひさまのような愛しさで 守っていこう 抱きしめていこう あなたのことだけを
北野坂のカフェでふとすれ違った 少女の瞳は大人びていて 自然に惹かれていた
女の子同士だからとか散々言われたけど 恋する気持ちがあればいい 私たちの人生だから
本当のことは誰にも言えず 塞ぎ込んだ日もあった そんな時、静けさを受け入れられる関係 心が少し軽くなった
真夏のようなやさしさと おひさまのような愛しさで 咲かせていこう 育てていこう ふたりだけの花を
真夏のようなぬくもりと おひさまのような眩しさで 羽ばたかせよう 時めかせよう ずっとあなただけを
高校時代はそっと隠していた そんな関係も今や十年 すっかり馴染んだ仲
まるでジーンズのように 時を重ねれば重ねるほど愛おしくなる 私たちは未だ恋をしたまま
親にも打ち明けられず ふたり泣いた夜もあった そんな時、あなたの一言で 心が明日を見上げた
真夏のような正しさと おひさまのような凛々しさで 歩いていこう 見つめあっていこう ふたりの未来を 
真冬のような悔しさと ひまわりのような淋しさは もう要らないよ 私がいるさ あなたを淋しくさせない
ここに誓うよ あなただけが大好き
真夏のようなやさしさと おひさまのような愛しさで 咲かせていこう 育てていこう ふたりだけの花を
真夏のようなぬくもりと おひさまのような眩しさで 羽ばたかせよう 時めかせよう ずっとあなただけを
真夏のような正しさと おひさまのような凛々しさで 歩いていこう 見つめあっていこう ふたりの未来を 
真夏のような悔しさと おひさまのような淋しさは もう要らないよ 私がいるさ あなたを恋しくさせない
ここに誓うよ あなただけが大好き 一生この先も
8.栄光へのOvertake
あと一秒、届かずに…… ひとり涙流す君 向かい風に負けずに 走り続けてきた
雨の日も雪の日も 強い日差しの日も どんな日も挫けずに 走り続けてきた
最後の全国大会 あの禍で失くなり 絶望した先輩の姿見て 勝つことにこだわり出した
挫折も栄光も背負い 伝統の襷を繋ぐ ランナーたちのその胸には それぞれの未来がある
曲がりくねった道の先 たしかに繋いだエール どんな結末が待とうとも 友よこの風に乗り走れ
限界を、信じるな…… 先輩の使命を継ぎ 大切なものを掴むため 走り続けてきた
仲間たちの「頑張れ!」や 「ファイト!」の声聞こえる 最後のパワーを振り絞り 走り続けてきた
誰もが行く宛を失い ただ夢中で走った冬 微かな希望も潰えたまま 春を待ち続けていた
夢も悔しさも背負い 仲間の意志を繋ぐ ランナーたちのその胸には それぞれのプライドがある
幾多のドラマの先 たしかに見えたゴール 目の前の一歩踏み出し さあ明日に向かって駆けろ 我よこの風に乗りOvertake
限界を越えた先に それぞれのモードがある たしかなことはこの一瞬が 未来を決めること
挫折も栄光も背負い 伝統の襷を繋ぐ ランナーたちのその胸には それぞれの未来がある
曲がりくねった道の先 たしかに見えたゴール いつか見た夢をこの手で 一歩で掴み取る 友よ見ていてくれ Overtake!!
9.人類再興 -Human of Renaissance-
パンデミックの嵐が 世界を覆ってゆく 指導者は慌てふためき 群衆はコンパスを喪う
風の時代に僕らは 何を持てばいいのか 誰も答えは出せない 出せるはずがないのさ
遥かな愛の中に諍いが生まれ やがて憎み争い 神が人を見捨てるその前に
人類再生の波が世界を変えてゆく まっさらな言葉で何もかもやり直そう 大事なものはあなたが見つけるしかないんだ 躊躇っていては渡れない 虹の先の夢を目指して
忘れかけてた貪欲さをもう一度思い出せ 第二の創世記をここから
アダムとイブの伝説 あなたは知っているかい? 今はその時以来の 新たな時代の予感
勝つか負けるかなどではなく どう生き残るかなんだ 豊かさを決めるのは あなただけの感覚
世代の壁が理想に立ち塞がる やがて現実を知り 勇気を忘れるその前に
人類再生の波がカンバスを染めてゆく 過去の常識もここじゃ通じない 欲しいものは自分自身で掴み取るんだ 諦めていたあの頃なんか もう気にしなくていいのさ
倒れたっていい 何度でも立ち上がれよ 第二の創世記をここから
死を選ぶ前に やりたいことに素直であれ
錆びついた腕と 凝り固まった思想が 何かを始めようとする 自分に嘘をつく
やらなかった後悔は いつ何処で気付くのだろう 気付く前に死を選ぶのか それとも気づかぬフリをするのか
十七番街のラッパーが フリースタイルで社会を斬 ロックダンスの熱狂は何を語り どこへ人を導くのか?
人類再生の波が世界を変えてゆく まっさらな言葉で何もかもやり直そう 大事なものはあなたが見つけるしかないんだ 躊躇っていては渡れない 虹の先の夢を目指して
忘れかけてた貪欲さをもう一度思い出せ 第二の創世記をここから
倒れたっていい 何度でも立ち上がれよ 第二の創世記をここから
死を選ぶ前に やりたいことに素直であれ
人類再生の波 新たな時代の予感 最初で最後の Human of Renaissance……
10.私的デカダンス論
泣くことに疲れた私は 街でいちばん寂れたファミレスへ そこなら恋人もいないかなって お酒も煙草もまだ吸えない だから食べまくることにした
でも目の前には恋人達 男は女にルイ・ヴ���トンの鞄を贈る 微笑みを浮かべているが その眼はひとつも笑っておらず ふたりの未来がなんとなく予想できた
思えば私たちもそうだった お互いに明日へのオールを漕ぎすぎて 小波すらも乗り越えられない関係 それが私の恋愛における限界値ならば もはや恋をしてはいけないんだろう 辛い夜も悲しい朝も 貴方がいたから生き延びられたのに
女はティファニーの指輪を密かに見つめる ミルクを手に取った瞳 決して明るいものとは言えなかった いつかの私たちと重ねて とりあえず同情してしまう私 あまりに情けない気持ちに駆られて 大盛りのカルボナーラをただ掻き込んだ
帰り道はもう夜明け前 始発電車で家に帰ろうとした でも両親とはもう逢いたくなくって 友達に電話したのは 失恋の傷を舐められなくするため
そして恋を純情だと信じる人たちに 私はたやすく捕まってしまった 無表情な怒りと演技質な涙 もはや何とも感じなくなった いつか縁を切れるならそうしたいけれども ひとりじゃ生きていけないことが悔しい 少女が大人になること 宿命的なそれ
風はジョー・ディマジオのよう 新たなる旅がここに始まってゆく
11.お子様たちのハイ、チーズ!
【Side A:少年の後悔】
もう逢えないとわかっていても サヨナラは言えない 言えはしない……
少女は少年の三歩先を行く 空を掴もうとしても 掴めないように 目の前で微笑みを浮かべながら 僕らを惑わせている
かつての僕は身勝手過ぎて 何も見えなかったのさ 今更理解っても遅過ぎるけれど 後悔に遅過ぎることはない
クリスマス前の鋪道を歩く 恋人達は憂いを知らない 最初の接吻も最後の性行為も 今や過去の思い出
真夜中の街は静か過ぎて 僕の本音を見透かしているようだ 何を言おうとも 粗末な言い訳に過ぎないけれど 今日くらい言い訳のひとつ 友よ黙って聞いてほしい
少女はなぜ笑うのか それは淋しさや悩みを秘めるため 笑顔の裏側にあるものに 男は気付けぬまま 別れた後(のち)に気付くもの
クリスマス前の鋪道で抱き合う 恋人達よ憐れみは要らない 最初の恋も最後の愛も 今や過去の季節
【Side B:少女の懺悔】
私もあなたのことが見えなくて 別れ際に流した涙に なぜ気付けなかったのか 悩んでいるなら言ってくれればいいのに
でも貴方には言えないって 私がいちばんよく知っている
やさしいから いとおしいから
運命のどこかに ふたりが描く未来があるなら 倖せになれたはずなのに
インスタグラムに 友が恋人と写真を撮っていた もはや嫉妬すらせず 静かに「いいね!」を押して 涙をそっと拭う
見栄やプライドばかりの人生 もう終わりにしたいのに 新たな恋を求める私がいる
涙が止まらないのに つまらない冗談に微笑みを浮かべる 私は一体何者なんだろう?
12.そして旅は続く
マルーン色の電車に 夕陽がつくるコントラスト 嬉しさと切なさ……ひとつまみ 何故か泣き出しそう
恋とは縁もない なぜか恋が好きな君 ほんとは淋しいのに……ひた隠し いつも本音を言わない
乗換駅のスロープは 疲れた星屑で埋め尽くされ 階段で年齢を隠しながら 君は君で居ようとする
おもしろいことが大好きなのに ずっとつまらない君が嫌いだ 時に流され人に埋もれて いつか自分を失っていくのか
そして旅は続く 君がピリオドを打たぬ限り それが人生……君という名の旅 風の吹くまま
黒いバックパックと 蒼いジーンズを履き 楽だからと嘘を……ひとつまみ 現実から逃げてただけ
お洒落になりたいからと お洒落を気取り コンサバが好きなのに……ひた隠し アバンギャルドを装う
最後に本音で話したのは 何年何月のいつだろう 星は瞬き命は墜え 心が死んでいく
サヨナラさえも言えないまま 大切な人と縁が切れて いつしか孤独を愛すと言い訳して ひとりになった君を想う
鬱にもハイにもなったけれど 今は何も残らない 頼れる人などいない 君だけの人生
そして旅は続く 君がピリオドを打たぬ限り それが人生……君という名の旅 風の吹くまま
気分を出してもう一度 タイムマシンに願えるなら ほんの少しマシな人生が送れたのか それとも同じ人生か 自由への長い旅がサヨナラの手紙なら
おもしろいことが大好きなのに ずっとつまらない私が嫌いだ 時に流され人に埋もれて いつか自分を失っていくのか
そして旅は続く 私がピリオドを打たぬ限り それが人生……私という名の旅 風の吹くまま
やっと出逢えたんだ この淋しさを 抱きしめてくれる人に 私が私のまま 生きてていいんだと気付けた
詩集『人類再考』クレジット
Produced by Yuu Sakaoka Co-Produced by TORIMOMO, Yurine, Sakura Ogawa
Written by Yuu Sakaoka Drafted / Co-Written by TORIMOMO(No.3,6,9,11), Yurine(No.4,9,10), Sakura Ogawa(No.7,9)
Designed / Edited by Minoru Ichijo Photo by Julius Yls(Unsplash)
Written / Edited at Yuu Sakaoka Studio, OCoM D101, OCoM Pause, Kitanozaka / Umeda / Sannomiya Starbucks, Kakogawa Tully's Coffee
Respect to KAZUHIKO KATO, KAZUMI YASUI, TAKURO YOSHIDA, THE ALFEE, HIKARU UTADA Dedicated to my friend, my family, and all my fan!!
2023.2.10 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year
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作品集『Poetry Showcase 03:恩師へ / 大人になるってなんだろう? / 私の十代』
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作品集『Poetry Showcase 03:恩師へ / 大人になるってなんだろう? / 私の十代』
1.恩師へ 2.大人になるってなんだろう? 3.私の十代
1.「恩師へ」
小学時代はあなたのことが嫌いだった あれこれと煩く言ってくるから 中学時代はあなたに媚びを売る人もいた 勉強もしないくせして将来は気にしていた 高校時代のあなたはいつも誠実で 何かある度に言葉で抱きしめてくれた
時が移ろうたびに 大人を見る目線も変わる
まるで転がる石のように 毎日変わる僕たちだけど
いつの時代も帰れる場所があるなら つらい時は縋ってもいいはず でも大人は時に一人でやらなきゃいけない あの頃の思い出を胸に秘めながら
栄光の日々を掴むため 共に走り出した僕らの物語 たとえ錆び付いても この約束だけは守ります
小学時代のことを忘れたフリして いつの間にか黒歴史にしたい僕もいたけど 中学時代に築いた思い出達は かつての積み重ねの先にあると気付いた 高校時代は友と距離を置いて 孤高の人でありたいと気取ってみたが 大学時代にやっと気付けたんだよ 僕の方が間違っていたんだと
黄昏時まで友と言葉を交わした あの日を覚えていますか?
放課後の教室は無性に切なくて そう遠くない旅立ちを憂いた
いくつになっても心に刻まれてる 子供時代のさまざまな記憶 ただ大人になるだけじゃ見えて来ない だから新しいことを日々始めるんだ
栄光の日々を掴むため 共に走り出した僕らの物語 たとえ錆び付いても この約束だけは守ります
夕暮れ時の教室で あなたと交わした約束を
卒業式に一度も涙は流さなかった 人前で泣くのは柄じゃない すべてが終わって家に帰ってから ふとした時に流れた涙が 本音だと気付いたのは遥か未来
あの日友にさえ言えなかったサヨナラ 僕はこうして独りになった 果てなきエゴとつまらないプライドのせいで 本当に大切なものも掴めないまま
いくつになっても心に刻まれてる 子供時代のさまざまな記憶 ただ大人になるだけじゃ見えて来ない だから新しいことを日々始めるんだ
栄光の日々を掴むため 共に走り出した僕らの物語 たとえ錆び付いても この約束だけは守ります
夕暮れ時の教室で あなたと交わした約束を
そして、いつか愛した場所を 忘れぬよう心に栞を挟む
2.「大人になるってなんだろう?」
まるで熱に浮かされたかのように 親の反対を振り切り上京した 四年前の三月はあまりに寒すぎて 安物のダウンでは凍えそうになってた
東京に来たら何かが変わるかもしれないと 根拠のない期待に浮かれた季節 今の私にあるのはセフレと悪い噂くらいで 愛なき夜に身を委ねてばかり
Think Difference…… それぞれに描く未来があるのに 一方しか見られなかった 私には私の考えがあるからと 意固地になってた十八の頃を恨む 
六大学を出てもガクチカは書けない 怪しげな求人票は届いても 本当に行きたい会社を希望する勇気もなく 私には私の友がいるからと 親にすら本音を話せない自分を憎む
新宿で高校時代の友とばったり逢ったけど 私にはひとつも気付いてくれない マッチングアプリで出逢った男友達には 私だと気付かずに汚された
不細工だと何度中傷されたって もう一人の私には何とも響かない この空っぽな人生は何処へ向かったっていい たとえトイレでも役割があるだけマシだ
何度ナイフで手首を切ろうとしただろう 未だに私には傷ひとつない 危険な綱渡りをひたすら繰り返してきたのに 男も女もやさしかった
Think Difference…… もっと良い未来があったのに 自分から手放してしまった 私には私の努力が出来たはずなのに 頑張ることすら放棄してしまった
「努力は報われる」とある人は言ったけれど 頑張れなかった人は無数にいる まさか私がその一人になるとは思えなくて かつての私に未来を教えられるなら でも同じことの繰り返しになりそうで
大人になるってなんだろう? 今の私にはわからない
キャリーケースを抱えて 夜明け前の街を歩く ある少女と今日もすれ違う 彼女の眼にはまだ光が漲っていた
何よりも私より遥かに美しくて 泣きたくなったよ この人生も私もクソみたいだ 今すぐに死ねるなら死んでしまいたい
これから何処へ向かうかはわからない マッチングアプリの通知を待つだけ 愛する意味も夢見る価値も忘れたままで 夜が明けた後も生きていくんだろう 一生このまま……
Think Difference…… それぞれに描く未来があるのに 一方しか見られなかった 私には私の考えがあるからと 意固地になってた十八の頃を恨む
大人になるってなんだろう? 今もこの先もわかりたくもない
ただ私らしく生きてみたかったんだ 私らしさを知りたかったんだ 私なりに可愛くなりたかったんだ 私も美しくなりたかったんだ
何より…… 私は普通の恋がしたかったんだ
ブロンドの長髪と ストロベリー・スウィッチブレイド風は 疲れた人生を隠すためのメイク
その時…… 誰かが私をぎゅっと抱きしめた
3.「私の十代」
高校卒業してから会えなかった幼馴染と 親戚の集まりで久々に会った 何かが特別変わったわけじゃないが ほんの少しだけ自信を持っているようだった
あなたともう一度逢う前に かつての記憶を何度か振り返ってみた 姉御肌のあなたはいつも傍にいて 決して強くないのに僕を守ってくれた
どうしてそんなにしてくれるのか いつか尋ねたこともある あなたはとっても悲しそうな瞳で 僕の無関心を静かに詰った
こうして日常的に会わなくなったから やっと素直になれた気がする お酒が入っていたからかもしれないが 僕はあの日の話をあなたとした
放課後に二人で会った日のことを かつては忘れたと誤魔化していたけど 本当はちゃんと覚えてた 目の前のあなたと向き合えなかっただけ
あなたに最近の話を聞いていると 付き合っている人がいるという きっと僕はあなたのことが好きだったんだ
素直になったのがあまりに遅すぎて すべてを失った十代の後悔
この日も僕はあなたから逃げ出してしまった あなたの選んだ人の話を聞きたくなくて でも僕はちゃんと向き合うべきだったんだ 深夜に送られたLINEを見て嗚咽する
あなたと離れて何度か恋もしたものの あなたのことは忘れられなかった 誰よりも長い時間を過ごしてきた友よ なぜ僕は友にさえ素直になれないんだろう
二人で旅に出た夏の日のことを 僕は楽しくなかったと誤魔化したけど 本当は人生で一番楽しかったんだ 目の前のあなたと向き合いたくなかっただけ
あなたに恋人がいると聞いて 僕は何をする気力もなくなった でもこれで良かったんだ
最後の瞬間すら素直になれない すべてを失った十代の後悔
布団に包まり 涙が枯れるほど泣いても もう変わらない現実 好きな人を好きになってはいけない 自分自身の優柔不断のせい
好きになればなるほど距離は遠くなり 僕はいつも遠回りしてばかりで まるでバッドエンドを自分で呼び寄せるように あなたさえも見失いそうだ
僕たちの関係はどこへ向かうのか 答えは僕が決めるんだ たとえ不釣り合いでもやり直せなくても 後悔だけはもうしたくない
僕は不器用なりにこの恋を叶える あなたをもう一度振り向かせてみせる 冬の夜空に夢を描いた あなたと恋仲になると誓った
やっと気付いてくれたんだね 私キミがあまりに鈍感過ぎるから 駆け引きのつもりで恋人を持ち出して もう一度振り向かせようとしたんだ
だけどもう遅すぎるよ 明日には彼と同棲することになった キミと違って余程素直な彼は こんな私さえ抱きしめてくれる
幼馴染のキミへ 私がいなくても幸せになってよ もう私がいなくたってキミは跳べるんだ
Bonus.「恋愛ポートフォリオ」
最初に告白した彼は クラスの人気者でした スポーツも出来て頭も良く 誰もが羨む存在
でも賢いがゆえに影もある 彼には二人目の恋人がいました
二番目に付き合った彼は 図書室が好きでした 静かに見えて冗談がわかる 付き合うほど好きが増していく
四季を重ねたって 少しも飽きずに いつまでも傍にいたいなんて 公園で言葉を交わしたこともある
でも転校してしまった 小学五年の秋 木枯らしが切なすぎて
もう恋なんてこりごりだと 闇雲にスポーツに打ち込んで 気付けば中学に進学し 髪をばっさりと切った夏
同じ部活の先輩に思わず恋をした あっという間に距離は縮まって ふたりは友達以上になり 三番目の恋をした
あなたは私を好きだと言うけど 実は他の女の子が好きだった 気づいてたのです 机の中のプレゼントに
ただ、やりたいことをやればいい! ただ、やるべきことをやればいい! ただ、やれないことをやればいい!
先輩方の背中を追い ここまでやって来たんだ 最後にスリーポイントを決めたら 全国大会への切符を掴む
私たちは跳べると信じていたのに 私のせいで跳べなかった そんな時に慰めてくれたあなたが 四番目の恋人になる
あれほど優しかった人が 付き合った途端に豹変する 言葉も交わしてくれなくなり 身体にアザは増えていく
そんな時に救ってくれたのは 幼馴染でした 男の子は信用ならないと この時心から思ったのです
一本のビデオが運命を変えてしまった 私のことを誰も知らない街へ向かう その音声は偽物であなたの陰謀が蠢く それでも人は人気者のあなたを信じるだろう
桜の咲く季節にひとりでクラスに佇んでた 私に気付いた少年とふと目と目が合う もう恋愛なんて二度としないと決めてたのに あなただけは信用できると恋に堕ちたんだ
最初のキスはあなたから ある放課後のこと 胸がこんなに熱いのは 初夏の陽射しのせいじゃない
あなただけは信用できると思っていたのに また裏切られたのは SNSの通知に気付いてしまったから
リコメンドは人の首を絞めることもある あなたの温もりはすべて嘘でした
六番目の恋は自然発生的なもの 塾で隣の席に座ることが多かった彼と いつの間にか付き合ってた
大した仲じゃなかったけれど 一緒にいて心地よかった でも何かが物足りなくて 大学進学と共に別れた
Evergreen…… すべてが真っ白な季節 同じ学部のあなたに恋に落ちたのは
アイビー・ファッションが似合う シティボーイなアイツよ 颯爽と現れる仕草と同じように 光の速さで浮気された
最初は気づかぬフリしたけど そのままじゃいられない 誤魔化し合うだけの関係は すぐに破綻していった
最後のキスは夏祭りで 私から切り出した 七番目の恋はこれでおしまいと もう開き直っていました
誰もいない街 ヒステリックなニュース 何もすることがなくなった私は マッチングアプリを始めた
最初に出逢った彼とは音信不通になり 次の彼は口を開けば ケ・セラ・セラ
でも八番目の彼は他の彼とは違った カメラが好きなあなたに思わず恋をした だけど良い恋人に限って目の前から消えてく さよならも言えないまま この世界から去っていった
私に一言くらい言ってくれてもいいじゃんか ひとりで死ぬなんて狡すぎるよ
九番目の彼は狡猾だった 元カレの死に落ち込んだ私を まるで飲み込むように恋に堕としたの そんな関係は長続きしない 安らぎも温もりもなく 私たちはどこへも向かえなくなっていた
あなたと出逢うまでは 恋なんか信じられなくて いつかは裏切られると 心に過っていた
何度恋に期待しただろう そして何度裏切られただろう ある時は浮気され ある時は無関心だった
さよならを告げるまでは 恋は終わらないけど 自然に終わった恋を見るたび 胸が痛くなる
それでも誰かを好きになることを あきらめたくはない 誰かを愛していくことを あきらめたくはない
星空にあなたと誓う 幸せな未来を信じて たしかな明日を信じて……
十番目の恋人よ あなただけは信じてもいいですか? 私愛してもいいですか?
作品集『Poetry Showcase 03:恩師へ / 大人になるってなんだろう?/ 私の十代』製作クレジット
Produced by Yuu Sakaoka with the Young Brigade
Written by Yuu Sakaoka, TORIMOMO, Yurine, Bohemian “Kazuma” Scott, Sakura Ogawa Designed by WOMBO Edited by Minoru Ichijo, Yuu Sakaoka
Original Piece / Arrangement by Hori “Fighting Peacock” One, Yuu Sakaoka with the Young Brigade Basic Track - Hori “Fighting Peacock” One, Bohemian “Kazuma” Scott, Yuu Sakaoka Recorded at Hori “Fighting Peacock” One Private Studio(Los Angels), Yuu Sakaoka Studio(Kakogawa)
1.恩師へ Produced / Drafted by Yuu Sakaoka Written by Yuu Sakaoka, Yurine
2.大人になるってなんだろう? Produced by Yuu Sakaoka with the Young Brigade Co-Produced by TORIMOMO, Yurine Written by Yuu Sakaoka, TORIMOMO, Yurine
Original Piece / Arrangement by Hori “Fighting Peacock” One Electric Guitar by Bohemian “Kazuma” Scott Recorded at Hori “Fighting Peacock” One Private Studio
3.私の十代 Produced by Yuu Sakaoka with the Young Brigade Drafted by Bohemian “Kazuma” Scott Written by Yuu Sakaoka, Bohemian “Kazuma” Scott, Sakura Ogawa
Original Piece / Arrangement by Bohemian “Kazuma” Scott Synthesizer by Yuu Sakaoka Recorded at Hori “Fighting Peacock” One Private Studio, Yuu Sakaoka Studio
Bonus. 恋愛ポートフォリオ Produced / Written by Yuu Sakaoka with Sakura Ogawa Drafted by Sakura Ogawa
Original Piece / Arrangement by Yuu Sakaoka Piano by TORIMOMO Synthesizer Guitar, Bass, Drums by Yuu Sakaoka Recorded at Yuu Sakaoka Studio
Respect to KAZUHIKO KATO, KAZUMI YASUI, THE ALFEE, Taylor Swift Dedicated to my Friend, my family, and all my fan!!
2022.12.31 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year
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作品集『Poetry Showcase 02:Holiday Rhapsody』
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作品集『Poetry Showcase 02:Holiday Rhapsody』
1.Holiday Rhapsody 2.クリスマス・イブはひとりでいい 3.恋愛なる……
1.Holiday Rhapsody
今年の聖夜は雪が降り 街を真っ白に染めてゆく コートを着た恋人達が 七面鳥を買って家に帰る
街が眠った後は 私の出番だ 子供達よぐっすり眠れ 明日の朝まで
クリスマス公社の求人票を ひと目見た瞬間 時めいた 良い子も悪い子も今日だけは 誰もが夢を見ていい日だ
いつかは真実を知るだろう その日までは 靴下を置いて待ってて とっておきのプレゼントを贈るよ 大切な君のために
はじめの頃は失敗ばかり あの子にテディベア この子にプラモデル 先輩サンタに叱られて 涙を流したこともあるけれど
今はひとり ひとりでもいい 夢を守れるなら
青春時代が始まるまで 君のときめきを守り抜く
だから今夜はぐっすり眠れ 明日の朝が来るのを待ってて 瞳の奥にたしかな光を宿した君 私の存在を信じているはずさ
だから期待を裏切れない いつか真実を知るその日まで サンタクロースは君の心の中にいる 信じる勇気がある…… 君だけに 今年も夢を贈ろう
実は私もそうだった ある聖夜に見てしまったんだ でも夢を現実に置き換えられなくて だったら私がサンタクロースになろうとした
たとえ本物じゃないとしても 君の夢を守るため 今年も君の元へ行くよ 最高のプレゼントを
2.クリスマス・イブはひとりでいい
好きって言えなくて ぎゅっと出来なくて 意気地なしな私 やるせない私
ほんとに好きだったら 好きって言えるはずなのに こうして布団にくるまって 天井を見つめている
あなたが誰かに取られる前に 振られたっていいじゃんか 告白しない後悔よりも 告白して振られた方がまし
だけど……何も言えない私がいて 気の合う友達のままでいい 思いもしないこと 心の中にはいっぱいだ
外は白い雪が降る そんな夜に ひとり窓を見つめて あなたを思う度 切なくなるのは恋ですか?
出逢った時から あなただけが きっと好きだったの 言い訳ばっかして 何もできなくてごめんね
好きって言えなくて デートにも誘えなくて 鈍感なあなた 優しすぎるあなた
七面鳥でも食べて シャンパンでも飲んで ひと騒ぎでもすれば 恋も忘れられると思ってた
でも現実逃避してたって あなたの顔が浮かんでばかり いつか気付いていたはずの虚しさは ここで心のささくれとなる
だけど……私はあなたが好き どうしようもなく好きなの 信じられないけれど 私はあなたの傍にいたいの
外は白い雪が降る そんな夜に ひとり窓を見つめて あなたを思う度 切なくなるのは恋ですか?
LINEでもして あの樹の下に誘えたら 運命だって変わるはずなのに 私は何も出来ないまま こうして恋愛論を読み耽る
年明け最初の講堂で 少し大人になったあなたが居た その後ろには恋人がいて 夢の終わりを悟った 
白い雪が冷たい雨に変わり 夜の闇は涙を隠す マスクに付いたルージュの跡は 恋が破れた証 さらばと手を振る余裕もない
外は白い雪が降る そんな夜に ひとり窓を見つめて あなたを思う度 切なくなるのは恋ですか?
一月の寒さが胸に突き刺さる 何もできなかった後悔 いつまでも癒えない 私はあなたを忘れないだろう 忘れられない恋にしたのは…… 私自身のせい
大好きな人 大切な人 どうか幸せになってください
3.恋愛なる……
私だって ときめきたい季節があるんだ
真っ赤なマフラーを巻き 電車に乗り込んだ 悴む手にはカイロを持ち 珈琲で暖を取る そんな冬の気怠い朝に あなたと出逢ってしまった
これをときめきと言わないのなら この世界にときめきは存在しないだろう
恋心は炎のように燃え上がり いつしか忘れていた愛情を映し出す 死んだ瞳が再び甦える
私だって ときめきたい季節があるんだ 少女のように 恋愛をしたい季節があるんだ
何度裏切られても恋がしたい 好きな人にはちゃんと好きを言いたい
でも何故かあなたの顔が思い出せなくて 氷点下のベッドで ひとり後悔に暮れる夜もあった
それはいつもと違う時間のメトロ うたかたの片想いは再び疾走する かつて奥手だった私とは違う 今度こそしっかり表情を焼き付けた そして偶然を装う旅が始まり 私の片想いは加速する
もしあなたに恋人がいるのなら 私はもう二度と恋をしないだろう
青春は気まぐれの繰り返し でも気まぐれに生きられなくなって やっと気付いた少女の純情 大人になって思い出した
私だって 恋に燃える瞬間があるんだ 少女のように かわいいと思ってほしい人がいるんだ
あなたのせいだよ 美しい恋愛小説を書き出してしまったのは
最初に出逢った日よりも遥かに強い この片想いとどう向き合おう だけど理性よりも感性が衝動を加速させ ついには新たな恋が幕を開けた
こんなに愛おしい人はいなかったから どう接していいかわからない
手を繋いだとき お互いを抱きしめたとき かつては頬が紅く染まる人じゃなかった
でも愛はちゃんと伝えなくちゃ いつか離れていくって知っているから 何度目かの恋で 運命の人に出逢えた気がする もう運命を手放したくないから
私だって ときめきたい季節があるんだ 少女のように 恋愛をしたい季節があるんだ
何度裏切られても恋がしたい 好きな人にはちゃんと好きを言いたい
青春は気まぐれの繰り返し でも気まぐれに生きられなくなって やっと気付いた少女の純情 大人になって思い出す
私だって 恋に燃える瞬間があるんだ 少女のように かわいいと思ってほしい人がいるんだ
あなたのせいだよ 美しい恋愛小説を書き出してしまったのは
でも……今はそれでいい あなたをもっと好きになりたい 恋をあなた色に染め上げたい
恋愛なるものに夢中になりたい 私はあなたに溺れてもいい
Bonus.Lovingness
何も変わらない 一日が終わる 君はいま何処で 何を思うのだろう?
今日も街は忙しく 愛を捜してる 君はいま此処で 何を感じているだろう?
燃えるような恋にサヨナラ 若かりし頃にサヨナラ そのぬくもりだけの為に 君の影で愛を育む
Lovingness……
冷たい雨が雪に変わる時 僕らは最初の口づけを交わすでしょう それは気まぐれなどではなく 明日を見つめてするのでしょう
かつての僕にはわからない 優しさと激しさの意味 手帳の落書きはずっとそのまま
なにかを始めてみようと 何回思ったろう? いつかの君は余所の誰かと…… 付き合っているかもしれない
忘れられない恋にサヨナラ 青春の後悔にサヨナラ 雪が降り積もる今日の街で 君の心���しるしを残す
Lovingness……
いつか雪が溶ける春の朝に 僕らは生活を共に築くでしょう それは衝動などではなく 今日をたしかめてするのでしょう
かつての君にはわからない 僕が一歩踏み出せなかった意味 手帳の落書きを燃やしても 癒えない傷を治す術はなくて
横断歩道で僕らは別れた 家まで送ると約束したはずなのに 二人だけの時間が耐え難かった その年もっとも寒い冬の夜
Lovingness……
君に出逢うまで振り切れなかった 青春時代の恋にサヨナラ 君と出逢ってから僕は気付いたよ しるしを付ければ向き合える
Lovingness……
いつか雪が溶ける春の朝に 僕らは生活を共に築くでしょう それは衝動などではなく 今日をたしかめてするのでしょう
Lovingness…… Lovingness…… Lovingness……
僕たちはここで未来を見つめて 新たな暮らしが始まる 初夏の街で ふたりの生活が生まれる
作品集『Poetry Showcase 02:Holiday Rhapsody』Credit
Produced by Yuu Sakaoka
Written by Yuu Sakaoka, Yurine, TORIMOMO, Hori “Fighting Peacock” One, Bohemian “Kazuma” Scott Designed by WOMBO Edited by Yuu Sakaoka, Minoru Ichijo
1.「Holiday Rhapsody」 Produced / Drafted by Yuu Sakaoka, Hori “Fighting Peacock” One Written by Yuu Sakaoka, Bohemian “Kazuma” Scott
Original Piece / Arrangement by Hori “Fighting Peacock” One A.Guitar / E.Guitar by Bohemian “Kazuma” Scott Programming by Hori “Fighting Peacock” One Studio by Hori “Fighting Peacock” One Private Studio(in Los Angels) (※This music is not currently available.)
2.「クリスマス・イブはひとりでいい」 Produced / Drafted by Yuu Sakaoka & TORIMOMO Written by Yuu Sakaoka
3.「恋愛なる……」 Produced by Yuu Sakaoka Drafted by Yuu Sakaoka, TORIMOMO, Yurine Written by Yuu Sakaoka, Yurine
Bonus.「Lovingness」 Produced / Written by Yuu Sakaoka Original Piece / Demo Track Created by Minoru Ichijo
Respect to Takashi Matsumoto, Kazui Yasumi, Kazuhiko Kato
Thank you my family, my friends, and all my fan!!
2022.12.25 坂岡 優
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yuupsychedelic · 1 year
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Poetry Showcase 01:キネマとトーキーとポップコーン
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1.夢は癒えない
埃を被った 映写機が動く あなたを見つめた 季節はどこへ消えたの
影に消え馳せた 男と女が 真っ赤なシートで 涙を堪えて座っている
このキネマに 愛はない すべては過去の伝説さ
この街に 映画はない すべては海に沈んだまま
ParisもBerlinも ひとつのフィルム探す あなたが愛した 映画は何処へ行ったの
時に溺れたまま 忘れ去られたなら あなたは静かに ここで眠れたはずなのに
このニュースに 愛はない すべては健常者たちのエゴさ
この時に 映画はない せめて夜くらいは安らかに
風の調べに身を任せ 運命を語るなら 何故こんなに虚しい 復活はあるものか
変わり果てたロビー 移ろう作品たち フィルムはもう要らない 歴史に流してしまおう
このキネマに 愛はない すべては過去の伝説さ
この街に 映画はない すべては海に沈んだまま
いくら時が流れても 支配人は私だけ 何度でも夜に甦り そしてここに愛を創る
2.レイトショーの後は恋の始まり
好きな人に振られてから 恋という言葉 聞くたびに 胸が張り裂けそうになる
あなたはいつまで引き摺るの 何度言われたかわからない でもね、 貴方には気付けないさ
男の子は鈍くて ホントの私を知ろうともしない どうせ、 背の低い子が好きなんでしょ?
映画を観ている時だけ 素直になれるわ 大切なことは映画が教えてくれた さあ、もう一歩前へ
恋人たちが見つめあう 年内最後のレイトショー どうせ、 君には無関係でしょと 貴方は冷やかす
こんなにわかりやすく振る舞っても 恋する人は気づいてはくれない とっておきルージュも さりげないパルファムも 貴方にかかれば何もしないよう
映画を観ている時だけ 素直になれるわ 大切なことは映画が教えてくれた
この映画が終われば 貴方に告白する 今日くらいは素直になって 本音を言っても良いよね
さあ、深呼吸して
3.時を止めてキネマ
今この瞬間を閉じ込められるなら どんなに僕はときめきを感じるんだろう 昔の人がたしかに見ていた夢は 時も場所も人も閉じ込めるキャメラ
最初に写真に映った人は どんな想いでキャメラの前に立っていたんだろう ジョセ・ニセフォール・ニエプスは確かな未来を その心やアイディアには描けていたのか
Shot! Shot! Shot! 最高の一枚を捜して 現代人はサムネイルを見つめるけれど
Shot! Shot! Shot! あの頃のキャメラは 一度きりの大勝負だった
遥かなる時と夢の果てに 僕らが撮る一枚がある
今この物語を記録できるのなら どんな世界が紡げるんだろう 宇宙も街もジャングルも何処へだって行ける いつかの君が夢見たムービー
ジュール・ヴェルヌが物語を紡いだ時は 未来はこうなるって誰が予想したのか ジョルジュ・メリネスが一本の映画を完成させた時は 百年後も語られるって誰が信じていたのか
Cut! Cut! Cut! ここで世界を切り取り ひとつのシーンに繋げよう
Cut! Cut! Cut! いまの当たり前を誰が 最初に考えたのか 想いを馳せたことはあるかい?
でも最初に 映画に声がつけられた時は トーキーのために仕事を失った人もいた
たとえば俳優や映画監督やスタッフ そしてその家族
今じゃ当たり前になった映画も 最初は誰も知らないから 心無い中傷や疑念も たくさん浴びせられたこともあるはず
Copy and Paste… 今やすっかり身近になったムービー その瞬間を閉じ込められるフォト
キネマがテレビになり テレビがYouTubeへ移ろい そこからTikTokが生まれていく
Watch! Watch! Watch! 一度くらいはその道を辿ってみようよ 切り取られた世界の先に何があるか あなたの眼で確かめてみようよ
恋人がぐっすり眠るその傍で 私は何を考えているのか だけど取るに足らないことゆえに なぜか止まらなくなるんだ
そんな夜には アタック・オブ・ザ・キラートマトで あなたと乾杯しよう ピザでも取ってさ
ふたりで夜を明かそう ポップコーンでも食べて エド・ウッドに想いを馳せながら ジャック・ダニエルでも飲みながらさ
作品集「Poetry Showcase 01:キネマとトーキーとポップコーン」クレジット
Produced / Written by Yuu Sakaoka Written Assisted by Yurine, TORIMOMO, J.Nakamura Designed by Stable Diffusion 2.0 Edited by Yuu Sakaoka / Minoru Ichijo
1.「夢は癒えない」 Produced / Drafted by Yuu Sakaoka Written by Yuu Sakaoka, Yurine, TORIMOMO
2.「レイトショーの後は恋の始まり」 Produced by TORIMOMO Drafted by Yuu Sakaoka Written by Yuu Sakaoka, TORIMOMO
3.「時を止めてキネマ」 Produced / Drafted by Yuu Sakaoka Written by Yuu Sakaoka, J.Nakamura
Respect to KAZUHIKO KATO, KAZUMI YASUI
Thank you my family, my friends, and all my fan!!
2022.12.1 坂岡 優
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yuupsychedelic · 2 years
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詩集『消費期限』
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詩集『消費期限』
1.感謝 2.青春の光陰 3.朝に向かって 4.指環はもう要らない 5.枝豆とビールの協奏曲 6.タバコが煙る喫茶店で 7.妄想でぃすとらくしょん 8.サヨナラは言わない 9.小歌劇「自己責任」 10.落陽の季節 11.少年よ栄光あれ
1.感謝
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恋人とは音信不通のまま 友達には地雷系女子と罵られ 将来の夢もなく TOKYOでひとり彷徨う
どっちつかずの人生じゃ どうにもならないと悟ったけど 今更何かを始める訳でもなく OSAKAでひとり涙する
同情してほしいわけじゃない 助けてほしいわけじゃない 私をダメ人間にしてくれた人へ 心からの感謝を
自虐するしか能がない 生きてるだけの人間です 人を笑うしか能がない 生きてくだけの人間です
キミに逢いたい人がいると 小学時代の友からの電話 待ち合わせ場所へ赴いた瞬間 身体目当てだと悟った
大切だった黒い靴を落とし リップもグロスも剥がれたまま なんとか飛び込んだホテルの一室で 裏切られたことにただ涙する
FUKUOKAに来てまで どうしてこんな目に遭うのか 口を開けばマルチに起業に 所詮人間は金の亡者
求められたら行ってしまう 軽薄すぎる人間です 恋に溺れて愛に飢える 軽蔑すべき人間です
死にたいけれど死にきれない 生きたいけれど生ききれない 中途半端な人生じゃ 何にも出来ぬと知ってても
何かを始める勇気もなく ここから逃げる力すらない 生きてるだけの人間です 私はただの人間です
あの夏に還れるなら あの日からすべてを変えてみたい シュプレヒコールが破れた日 私は私の理想と未来を確かに抱いてた
傷だらけの身体と 汚れた心で 新たな私を私が 創り出していこう
これまですべての裏切りに 心からの感謝を
ショートもロングもミディアムも どんな髪型だって私です ブラックもブラウンもブロンドも どんな髪色だって私です
パンツもスカートもワンピースも どんな服装だって私です 素直も小悪魔も優柔不断も どんな性格だって私です
もう一度走り出せ どんな私だって私です もう振り向かない いつだって私は私です
2.青春の光陰
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今日も透明な血が 国会前を埋め尽くしてゆく 見知らぬ若者がそれに 心を痛めている
政治家たちは善人のフリをして 口を開けば政敵のスキャンダルを 必死に暴こうとするけど 本音を言えば 被害者のことなんかどうでもいい 一千万の給料があれば 政治家ごっこをしてりゃいい
ニュースは若者たちを ピエロのように扱い 私たちは扇動されるがまま 就職できなくなる
あいつらのことを誇らしいと思ったり 時には憎んだり 時には共に怒ったり
嗚呼人は気まぐれすぎる 社会には誰も善人などいないと 気付くのは十五の夏
君たちはよくやってると 学者が若者を讃える だから君たちはもっと怒れと 溶けない飴で釣ろうとする
新聞記者や物書きは 表現の自由を振りかざし 男や女の諍いを ドヤ顔で社会に投げかける 本音を言えば 嫌いな奴の平穏を壊したいだけ 右翼も左翼も中道もどうでもいい 私がやってるのは報道ごっこだから
コメンテーターは昨夜のことを ピエロのように扱い 私たちはいつしか幻となり 大人になれなくなる
誰かのことを殺したいと思ったり 時には愛したり 時には共に声を上げたり
まっとうな言葉を信じちゃいけない すべてに裏切られ たしかに燃えていた十五の夏
総理大臣は118回も国会で嘘をついたらしい 僕らも毎日嘘をつき続けてる 本音で話せる人なんかいないさ LINEもStoryも晒されてしまうから ご飯の写真くらいしか載せられないのさ
政治家たちは若者に願う 政治に無関心であれと その結果が今の社会だ
でも僕らだって気付けなかったのさ 誰かを生贄にしてばかりで 何も��ろうとしなかったのさ
あいつのことを誇らしいと思ったり 時には憎んだり 時には共に怒ったり
嗚呼人は気まぐれすぎる 嗚呼人は優しすぎる
夢は終わった 気付くのは十五の夏
僕らがどんなに声を上げようとも 何かに怒りをぶつけても 社会はこれまでと同じように歩み続ける
夢は終わった 気付くのは十五の夏
3.朝に向かって
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この素晴らしき 朝が待つ 君の姿を 探してる 約束の地に 君はいない 私はずっと 待ち続けた
星空に描く 未来予想図は なんの意味もなく 待ち人は来ず
空想少年 そう呼ばれても 信じてきたのは 君がいたから 夢に破れて 心は折れて それでも私は 生きるしかない
この愛おしい 夜が待つ 君がいた夏に 想い馳せる さよならくらい 言ってほしかった ネットの恋の 終わりは儚い
曇り空に描く 明日の予定は なんの意味もなく 虚しくきらめく
空想少年 そう呼ばれても 生きて来たのは 君がいたから 夢のない奴は だいたい友達 それでも私は 死のうと思わない
涙が溢れて 笑顔が溶ける夜空に 私は愛を投げ捨てて 目の前の一日を乗り越えてゆく
空想少年 そう呼ばれても 目にも留めぬ季節は もう終わりだ それが「大人になる」という意味 太陽は私に 語りかけてる
空想少年は 荒野を目指す 新たな夜明けを 心に描いて さらば友よ 家族よ恋人よ 私はひとりで これから生きていく 朝に向かって  時を舞う
4.指環はもう要らない
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夏に踊る街 そして、人よ 君は誰を待つ そして、愛する
ココナッツミルクの香り 僕の心を嘲笑い ひと夏の空夢に酔いしれる
未来はどこにあるのと 君がつぶやいた アパートの一室にはもう誰もいない
最後の花火は 涙で濡れていた
夏は早すぎる そして、気まぐれ 君は誰を選ぶ そして、抱きしめる
明日はその時計の中 僕を嘲笑う言葉 ひと夏の空夢に夜を明かす
既読を待つほどに 君がつらくなり アパートのドアをそっと開けば……
最後の手紙は 笑顔で濡れていた
夏は淡すぎる そして、はっきりと 君を待てなくて そして、別れた
純情色の心は すっかり疲れ果て 淀んだ川を無理やり 昇ろうと決めたのは僕だった
スピーカーから流れるラブソング そのアパートには愛の痕跡がある
最後の一夜は ぬくもりで濡れていた
5.枝豆とビールの協奏曲
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どれだけ声を張り上げても 国民は振り向いてくれない どんなにコッカイで暴れても 誰もが冷ややかな眼
アナタの時代は終わった あの国の使いだろ 根拠なき噂は拡散され いいねマークでラベリング
一万回叫んだって 変わりはしないから 週末は枝豆とビールで 友と乾杯しよう
この国の行く末は 国民が決めるんだよ 私は私の理想を 霞ヶ関で叶えてみせる
だからアナタは私に 代表の席を譲ってください
恋愛も子育てもそこそこに 国民のために闘う 息抜きはカラオケで不協和音 アナタのための福祉
どんなにバラバラになっても 諦めきれない国がある だから残り少ない政治家人生 私はこの使命を果たす
百万回叫んだって 変わりはしなくとも 今ここにいる限りは やるべきことをやるんだ
与党も野党も関係ないでしょ? 向くべき方向が同じなら アナタはアナタなりの正義で 良い国を一緒につくりましょう
未来へのニューディール 始められるのは今だけ
霞ヶ関のビル群が 時々切なくなる 誰のために働いているのか 真夜中に光るネオン
それでも朝になれば 政治家たちのレクへ ここで生きる人たちも 幸せになる権利がある
さらば利権よ癒着よ宗教よ 私たちには要らない 綺麗事ばかりじゃ叶わない それでも綺麗事なんだ
明日は何処へ向かうのか 誰にもわからない 突然何かが起こった時 すべては変わっていくだろう
だから私は私なりに その瞬間に備えているのです 枝豆をビールの肴にして
6.タバコが煙る喫茶店で
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隣の客がふかした煙草を 灰皿に投げ捨てる どうやら商談に失敗したらしい 私にはどうでもいいこと
少し煙たい店で クリームソーダを口に運ぶ 少女の黒髪は 憂いで泣いている
この街は一体どこへ向かうのか 誰も何も知らない
踊っているだけで幸せになれた 昭和にもう一度還りたい 笑っているだけで一日が過ぎた 高校時代にもう一度還りたい
懐かしさに浸るには 旧友との会話で十分さ どんな形であれ前を向く必要がある 国会前のアジテーションを見ると
白ヘルが眩し過ぎて すべてが輝いて見えたあの夏 大学の割れたガラス窓 ふと我に返った……
この国は一体どこへ向かうのか 答えは今も見えない
怒っているだけで幸せになれた 昭和にもう一度還りたい 叫んでいるだけで思い出が出来た 大学時代にもう一度還りたい
遠い昔のことだよ 私がそこにいたのは もう何も出来ることはない このまま老いていくしかない
あいつはあいつなりに頑張ってる 無垢な気持ちでよくやっている
何もやる気がしなかったあの夏の話 私たちの青春は1969にある この夏ならもう一度やり直せるさ だけど……
かつての仲間は冷ややかだった それでも忘れられない夏が私にはある
7.妄想でぃすとらくしょん
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この夜だけは 騒いでもOK! 仮装にパーティー 何してもOK!
スクランブル交差点 仲間と繰り出そう 見知らぬ男も女も 気分はお祭り
太陽が沈みかけた頃から 始まる伝説の日 人が人を煽り倒して やったもん勝ちの夜になる
ハロウィンパーティーは 若者たちがタガを外し 街に家にどこでも 自由に騒げる瞬間(とき)
何をしたって許される そんな気がした青春
バーボンを飲み干せば 気分は超ハッピー! 仲間と踊り明かせば バイブスは超アガる!
意味のわからない 言葉をたくさん並べ立てて 今日やるべきことは とにかく暴れること
明日からはまた普通の人になる 良い人であり続けるために 今夜は一年分の 鬱憤を晴らすのだ
ハロウィンパーティーは 若者が社会への怒りをぶつけ 仮装という名の偽装して 世界に問いかける
何をしたって許される そんな気がした青春
毎年のことさ この夜が明ければ 空虚な気持ちが 脳を覆い尽くす
それでも騒がなけりゃ 人生やってけない
沈みゆく船に乗るには 正気じゃ生きていけない!
ハロウィンパーティーは 若者たちがタガを外し 街に家にどこでも 自由に騒げる瞬間(とき)
ハロウィンパーティーは 若者が社会への怒りをぶつけ 仮装という偽装を着て 世界に問いかける
何をしたって許される そんな気がした青春
大人になれない子どもたちが もう一度始める青春
8.サヨナラは言わない
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時の魔法は 川の流れに似て 君が呼吸するうちに 少女を大人に変えてゆく
手を伸ばせば 太陽に手が届きそう 何度も折れた翼を縫い合わせるうちに 君は空を飛べる鳥になった
裸足で駆け抜けた 海岸線に行く度 あどけない微笑みが美しすぎて 涙が止まらなくなる
今際の別れではなくとも 君と別れるのがつらいよ サヨナラは言わない また逢おうと伝えたい 僕は君を愛していたから
初めて逢った日は忘れられない 今日もこの先もずっと
君がここにいたこと 僕は永遠に語り継ぐから
何度も涙した Graduation 春は待たない Destination 心がつらくなる Sensation 君の時代 My Generation
愛する意味さえわからず 涙色の雨に溺れて 絶望に打ちひしがれた日々よ そんな時も君がいたから 僕は強くなれたんだ
あの舞台で歌う君に 青春を重ねた
風に吹かれて 揺れるカーテン 春の夜明け前は静寂の中
ここから君は夜明けを待ち 大いなる翼を広げて旅立つ 涙も憂いもすべて置いてゆけ どんな嵐も糧になるさ
初めて逢った日は忘れない 今日もこの先もずっと
君がここにいたこと 僕たちは永遠に忘れない
梅の花が咲く 美しい満月の夜 桜はその時を待ちながら 別れを見送る 君はもう飛べる鳥だ この坂道から……
9.小歌劇「自己責任」
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【1.家出少女】
幼馴染が髪を染めた ブロンドの君は 別人のようで 私はどう接したらいいのか ���からなくなった
そいつの親は少女の髪を見ると 眉を顰めて 元に戻せと咎める
子どもは大人の心がわからず 大人も子どもの心は見えない だから互いの普通で語るしかない 家庭という社会の落日よ
君が家出したと聞いた夜 私は少女を探すフリをして こっそり匿っていたのは 普通に反抗したかったから
【2.別離】
今、あなたを抱きしめられるなら こんなに淋しくはならないでしょう
今、あなたと恋人のままなら こんなに悲しくはならないでしょう
あの日、一瞬の過ちがすべてを 変えてしまったと気付くまでは
あの日、僕はあなたを傷つけてしまいました 別の人の彼氏になったと伝えたのです
もう、幼馴染でいられない 僕はあなたを裏切って恋をしました
もう、元のふたりには戻れない 僕はあなたとの未来を捨てました
せめて、地元を出た後なら あなたを泣かせなかったのかもしれません
【3.新しい恋人に】
足元に映る影が ほんのり薄く見えるのは 僕の信念の揺らぎを ここに示す実像
出逢いはマッチングアプリでした ひと目で惚れてしまいました あっという間にリアルで逢いました そして付き合うことになりました
あれもこれも早過ぎて 心も身体もついてゆけなくなり あなたをブロックしようと決めたのは 昨日の夜でした
せめて最後に別れをちゃんと言おうと いつものホテルに誘う でも、あなたには別の男がいたのです 僕も裏切られていました
【4.愛してたのに】
あれほど愛を注いだのに なぜ行ってしまったの 愛おしくて愛おしくて 私も後を追いたいわ
あなたに恋人ができたと 聞いた日は驚いたの 哀しくて悔しくて あんなことを言ってしまったわ
空に浮かぶ雲の群れに 遠い世界を捜す もう還る場所を失くしたあなたは 誰にも頼れなかったのね
私があなたを殺したのです あなたは私に殺されたのです 首元に残る紅い傷は 死にきれない迷いの証明
あなたは生きろというけれど 頑張れと背中を叩くけれど 大切な人を殺してしまった後悔は もう消せない罪です
10.落陽の季節
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あの頃すべてが 燃えていたよね 隣の女が 嘆き悲しむ せっかくのバーボン まずくなったよ 店を出た後も 心は晴れず
仙台行きの フェリーは過ぎて 僕は僕なりに この道行くよ ほんとうの事は 誰も知らない
涙が溢れて 夢は破れて 何もしたくない 十九の秋に 君と出逢って ふたり恋して さすらう気持ちは 癒えていった
忘れてたのに 思い出したのは 君の声が 胸に響くから
かつては僕も 怒りに震えた 声を上げれば 社会は変わるはず 政治の時代は とっくに終わり 僕らはどこへ 向かえばいいのか
壊れた針は 空虚な叫び 僕は僕なりに 生きて来たけど ほんとうの事は 誰も知らない
時が流れて 夢を忘れた 誰も知らない 広島の街で 君と出逢って ふたり恋して 目前の落陽は すべて思い出さす
忘れてたのに 思い出したのは 君の声が 胸に刺さるから
すべての声が 夜の闇溶けてく 僕たちの季節 終わりを悟る 若さは怒りを 抱きしめきれない
涙が溢れて 夢は破れて 何もしたくない 十九の秋に 君と出逢って ふたり恋して さすらう気持ちは 癒えていった
忘れてたのに 思い出したのは 君の声が 胸に響くから
いつかの夏に 愛するがままに 走れたのは 怒りに恋してたから
11.少年よ栄光あれ
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何度死にたいと思ったか もう数えられないほどになる
一睡も出来ぬまま 不安に苛まれて 碧空に涙を溢した朝
生きてるだけでもいいじゃない 頑張れなくても君のせいじゃない あなたがいたからもう私は 悩むことを怖がらなくなった
頭上から落ちる水に怯えて 通気口に差し込まれる箒は痛切で 何気ない違いが不安を生み出し いつしか私は独りになった
仲良かった友人とも疎遠になり 孤独になることに極端に怯え 虐められても無視されるよりはマシだと 汚れた制服をこっそり綺麗にした
何度死にたいと思ったか もう数えられないほどになる
一睡も出来ぬまま 不安に苛まれて 碧空に涙を溢した朝
そんなのは普通じゃないよ 君のことを守ってみせる あなたがいたからもう私は 孤独を恐れなくなった
ほんとに好きだった 素直に惹かれてた あなたのような人を知らない ずっと傍にいたくて 少し上の志望校に受かった時は 思わず涙を流した
あんなに輝いていて 私にも優しかったあなたが なぜ自分を殺してしまったの?
私がいちばん傍にいたのに なぜ何も言ってくれなかったんだろう?
十五の春は涙に暮れて 新しいクラスでも塞ぎ込むばかり でも新たな友は皆が優しくて 次第に馴染んでいった
そして恋人ができて 親友もできた 今の私は満たされている
それでも私は あなたの傍にいたかった 微かな光を信じてみたかった
今はなき少年に栄光あれ 次の人生で もう一度逢えたら せめて夢で逢えたら……
【Credit】 原作・詩・デザイン:坂岡 優 共作詩:S.Horita(#2) 言語協力:M.Takahashi(#1), N.Kanazawa(#7) 写真:Takayuki Miyazaki(From Unsplash)
Thank you my family, my friends, and all my fan!!
2022.11.10 坂岡 優
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