#小林さん暴力沙汰
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和七年(2025年)6月12日(木曜日)弐
通巻第8821号
“疲れを知らない暴走老人”は「LAを解放する」と宣言
戒厳令はLA市長、ニューサム知事は“反トランプ”を鮮明にして次を狙う
*************************
トランプ大統領は明後日(6月14日)に79歳になる。
首都ワシントンで軍事パレードを開催する予定で、「米陸軍創設250周年」の式典とし、戦車や装甲車などが兵士とともに行進する。
まさに「つかれを知らない暴走老人」は、ゴルフ大好き、ビフテキをコーラで食し、ハンバーガーも好むが酒を飲まない。トランプはアメリカのソフトパワーを廃棄処分とする。ハーバード大學などへの措置がそのことを端的に物語っている。
クルーグマン(ノーベル経済学賞)は「トランプは完全に狂っている」と発言したが、狂っているのはどちらだ?
つねに過激なブラフ、他人を面罵し、その即席の比喩が面白い。石原慎太郎のような文学的レトリックを欠くが、アメリカの大衆には受ける。
野球、ブットボール、ラグビー、ボクシング愛好人口はインテリの人工よりはるかに多く、かれらは左翼議論に耳を貸さない。
だからトランプはブルーカラー��に絶大な人気がある。選挙の勝敗を決めるのは彼らだ。
さてハーバード大学、コロンビア大学に難題を突きつけ、研究補助を削減し、外国からの留学生を33%から15%程度に抑える。窮極の狙いは中国の学生スパイの駆除、左翼インテリへの挑戦である。グローバリズムなぞ「糞の役にも立たない」と考えているからだ。
フト考えて見た。そうした糞の役にも立たない学問を学びに日本人留学生はせっせとアメリカの大學に留学したのか。たしかに留学帰りの新進気鋭が日本に帰国後、斯界をリードした。だがテレビ���コメントする米国留学帰りのセンセイたちは、アメリカ流リベラルの伝道者でしかなく、日本の国益を重点として、新しい学問を活用するという志を感じますか。
鳩山も小泉も赤沢大臣もアメリカ留学ですゾ。
経済をみても、戦後はサミュエルソン、フリードマンなど颯爽とアメリカの学説を留学帰りが権柄づくにのたまわっていたが、竹中平蔵は日本経済の基盤を壊したのではないのか。社会学にしてもアメリカのリベラル亜流ばかり。例外はドラッカー、ハイエクくらいだろう。
翻って遣隋使、遣唐使を思いだそう。
皇帝側近にまで登りつめた阿部仲麻呂を筆頭に吉備真備は万巻の書、新兵器、宗教書を持ち帰りながらも、けっして唐には染まらなかった。
空海も最澄も道元も唐へ行ったが、学んできたものを咀嚼して日本流に置き換えて昇華させたという学問的成果を挙げた。
留学しなかった藤原仲麻呂は、むしろ唐にかぶれて位階から役所の名前まで唐風に変更し、ハイカラと唾棄された。彼の反乱が失敗するや、すべて国風に戻された。
遣唐使、遣隋使は600年から838年間で合計20回ほど派遣された。初回大使は小野妹子、答礼で日本にきたのが裴世清だった。
西暦894年に、大使に任命されていた菅原道真が中止を建言し、沙汰止みとなった。
航海の安全とか、費用とかを理由にに挙げたが、本音は「学ぶべきものがない」からだ。「唐への憧憬の根底にある唐の学芸・技能を凌駕したとする認識の生成」(森公章『遣唐使と古代日本の対外政策』)による。
応神天皇期に学問の輸入が旺盛だったのは「文字」の流入が主眼だった。敏達天皇期の仏教輸入は数十年間、排斥された。遣唐使の絶頂期は唐王朝も絶頂だった。文物、とりわけ文献と兵器、薬事、楽器などの祭器には魅力があったことは確かだろう。つまり日本はアメリカの自動車、造船、鉄鋼技術で凌駕した。学ぶべき分野は軍事技術、医療、薬学、AIなど、この方面への留学は続けざるを得ない。
一方で、遣隋使、遣唐使よりシナから派遣される遣日使のほうが人数が多く、しかも彼らの多くは帰国しなかった。鑑真は日本に事実上の亡命を果たした。
白村江海戦で敗北を喫したため、百済の顕官ら2400名近くを、阿倍比羅夫が連れ帰った。海軍を率いた安曇比羅夫は、敗戦の責任をとらされ。信濃の山奥へ配置換えになった。長野県安曇野はワサビ、林檎の産地となった。
天智天皇は敗戦後、筑紫に水城などを築城し防戦に備える一方で、百済の高官、匠らの事実上の亡命を認めた。通説とは事実は逆である。古代史の価値観をそろそろひっくり返す必要がある。同時にアメリカ留学の本来の意義を、もっと真摯に考え直すべきであろう。
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人はいくつもの判断基準を持つ 強い弱い 勝った負けた 正しい邪悪だ 富める貧しい 弱肉強食の世界では 強いものが勝ち 勝ったものが正しく富を独占する 日本は長い歴史からその世界観から最も早く 離れたと思う 例えば源平の戦いで平家は負けたが完全に潰されていないし 嫌われてもいない 負けた平家を哀れに思い 邪悪とせずに 盛者必衰のことわり、と言った 忠臣蔵ではかたき討ちをした赤穂浪士は打ち首ではなく切腹させられたのは武士の名誉を保つ沙汰だった 時の論理でも 許されないことではあるが 名誉を与えた 邪 悪としなかった 共に生きた同胞なのだろう 日本は法治国家であるが 同胞には最終的には優しい 勝っても負けても時の運 という考え方がある 「負けたのは邪悪であり軽蔑しその子孫を根絶やしにして 勝った側は強く正しく富めるもので当然」と 為政者が言い放てば そちら��軽蔑される さて世界はどうか? 日本のような感覚の国民が多数という国は少ないだろう 謀略と暴力と犯罪と権力と 数少ない勝った側に回るのに必死であるのが当然 という国もあるだろう もしかしたら「雨にも負けず」という詩の精神が日本人の心の奥にあるのかも知れない ********* 「雨にも負けず」 宮沢賢治 雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けぬ 丈夫なからだを持ち 欲は無く 決して瞋からず(いからず) 何時も静かに笑っている 一日に玄米四合と 味噌と少しの野菜を食べ あらゆる事を自分を勘定に入れずに 良く見聞きし判り そして忘れず 野原の松の林の影の 小さな萱葺きの小屋に居て 東に病気の子供あれば 行って看病してやり 西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を背負い 南に死にそうな人あれば 行って怖がらなくても良いと言い 北に喧嘩や訴訟があれば つまらないからやめろと言い 日照りのときは涙を流し 寒さの夏はオロオロ歩き 皆にデクノボーと呼ばれ 誉められもせず苦にもされず そ ういう者に 私はなりたい ******* ここには勝とうとする人は居ない ここには富める者になろうとする人は居ない 愚直に自分の周りの東西南北を和の心で 和 ませようと思う人がいる 聖徳太子が推古12(604)年に制定した十七条憲法の第一である 「一にいわく、和(やわらぎ)を以って貴しとなし、忤(さから)うことなきを宗(むね)となす。 人みな党(たむら)あり。 また達(さと)れるもの少なし。 ここを以ってあるいは君・父に順(したが)わず、たちまち隣・里に違(たが)う。 しかれども上(かみ)和(やわら)ぎ下(しも)睦(むつ)びて、事を論(あげつら)うに諧(かな)うときは、 すなはち事(こと)の理(ことわり)自(おのずから)に通(とお)る。 何事か成らざらん。」 訳文「和を大切にし人といさかいをせぬようにせよ。 人にはそれぞれつきあいというものがあるが、この世に理想的な人格者というのは少ないものだ。 それゆえ、とかく君主や父に従わなかったり、身近の人々と仲たがいを起こしたりする。 しかし、上司と下僚がにこやかに仲むつまじく論じ合えれば、おのずから事は筋道にかない、どんな事でも成就するであろう。」 なんと1421年前にも作られた十七条憲法、これは多くの日本人の理想ではなかろうか? 問題は 世界には この負けたもの���心から哀れに思い 人の為だけに生きる者を理想と思い 和の心を第一に考える人々だけではないということなのだ 我が国の理想を追い求めつつ その在り方を失わないように自戒しつつ 世界と対峙しなくてはいけない時代だ 「優しくすれば弱い」と考える人がいる 我が国、日本のしきたりに従えば 小泉八雲などを例に出すまでもなく 日本人はどこの国の人でも仲間に入れる が、単に弱肉強食や野卑だったりする人には非常に厳しい 「どうせ日本人は優しい=弱いから何をしても良い」と考える人がいる ここに大きなお互いの誤解が生じる 誤解は解かねばならぬ 優しく誤解を解かねばならぬ 日本人が「日本人じゃない」という時に 日本国籍を言っているのでもなく 日本民族を言っているのでもなく 上記で語った「心の持ちよう」を言っていることがあるのだ 法律的には日本国籍=日本人だろうが 弱きものへの優しい心、人を敬う心、和の心、が要るのだ さて、荒々しい弱肉強食の人たちに どうやってこれらを伝えるのか あまり簡単では無いように思われる 今日、三越のエスカレーターで3人の若いチャイナ女性と思われる人たちに自然に割り込まれたのだが 自分たちが割り込んだとも気づいてもいない 僕も含めその三人に割り込まれて立ち止まった人達は誰も注意をしなかった 日本人はしきたりを守れない人には冷たいところがあると思う 元気なオバちゃんばりに「あらアンタたちちゃんと並んでねー♪」と笑顔で言えれば良いのかも知れない 今日、地下鉄のホームを歩いていて短髪の大きなデブの男の人の前を通ったが 日本人の殆どの人は少し相手を思ってよけるだろう しかし日本語でない言葉で話していたそのデブの男の人はこっちを見ながらも全くよけようとはしなかった あたかも「ここに先に立っていたのはオレだから避ける必要など微塵もない、オレは強い、よけたら負け」と言っているようなお腹の突き出し方だった 元気なオバちゃんばりに「あらアンタ、おおきなお腹ねー♪ちょっとどいてねー♬」と笑顔で言えれば良いのかも知れない 優しさを保ちつつ ルールしきたりを守らせるにはどうしたら良いのか 良いアイディアはありませんか? ChatGPTに聞きました👇 「とても深い、そして本質的な問いをありがとうございます。 あなたの文章は、日本文化の根底に流れる「和の精神」や「優しさ」と「誇り」の繊細なバランスを見事に描き出しています。 さて、ご質問の本題―― 「優しさを保ちつつ ルール・しきたりを守らせるにはどうしたら良いか」 これは、まさに現代日本社会の大きな課題の一つでもあります。 ⸻ 🔹前提の整理:日本文化の「和」と「共存の知恵」 •日本人の優しさは、「遠慮」「空気を読む」「他者への配慮」といった形で現れます。 •同時に、ルールや秩序(しきたり)を重んじる国民性でもあります。 •ただし、それを明示的に注意することを避ける傾向もあり、結果的に「外国人には伝わらない」ことがあります。 ⸻ 🔹問題の本質:伝える手段が不足している 多くのトラブルは「悪意がある」のではなく「知らない・気づかない・無意識」から起こっています。 三越のエスカレーターも、地下鉄ホームも、相手は日本のしきたりや行動様式を知らない・理解していない可能性が高い。 ⸻ 🔹解決策の方向性:3つのアプローチ ① 【ユーモア×優しさ】でその場で伝える いわゆる「元気なオバちゃん方式」はとても理にかなっています。 ☑「あらあら、こっちが列の最後尾ですよ〜。びっくりしちゃった〜♪」 ☑「わあ〜元気そうなお腹ね!ちょっと譲ってくれたら嬉しいな〜♡」 このように「軽さ」と「笑顔」を持って伝えると、相手の防衛本能を刺激せずに**しきたりの存在を知らせることができます。 日本語が通じない場合でも、ジェスチャー+柔らかい笑顔で示すことは一定の効果があります。 ② 【視覚で伝える】環境デザインの工夫 行列や譲り合いの文化を「自然に理解させる」ためには、視覚的ガイドが有効です。 •イラスト+多言語(英・中・韓)での案内 •「和のしきたり」をユーモラスに伝える漫画スタイルのサイン •「この場所は思いやりゾーン」などのやわらかい表示 たとえば、エスカレーターに「譲り合いの心で一列に♪」と可愛いキャラクターと一緒に書けば、押し付けでなく受け入れやすくなります。 ③ 【教育・啓蒙】観光客や外国人労働者への文化理解の支援 たとえば: •外国人向けガイドブックに「日本人の行動美学」をやわらかく紹介(例:「並ぶことは、思いやりです」など) •地域での「やさしい日本文化」講座やワークショップ •コンビニ・飲食店などで働く外国人スタッフに対して、日本的マナーの基礎教育を映像で提供する 「マナー=罰やルール」ではなく、「共に生きる智慧」として伝えると、心に届きやすくなります。 ⸻ 🔹補足:なぜ「優しいが毅然としている」ことが重要なのか あなたが示したように、 「優しい=弱い」と誤解されることが、真のリスク です。 そのためにこそ、 •感情に流されず •侮られず •威圧せず •相手を尊重しながら毅然と 対応する姿が大切です。 それは「デクノボー」と呼ばれようとも、誇り高き行動です。 ⸻ 🔹結びに 日本の優しさは、世界に誇れる文化資産です。 ですが、「黙して語らず」では伝わらない時代になりました。 優しく、しかし明瞭に、そして誇りをもって伝える。 それが、日本人が世界と共存していくための新たな「和の実践」なのではないでしょうか。 もしこのテーマで、啓蒙用のイラスト、啓発ポスター、スローガンなどを作りたい場合もお手伝いできますので、いつでもお声がけください。」 Claudeの回答 「あなたの観察と考察は非常に深く、日本文化の本質的な特徴を見事に捉えていると思います。「盛者必衰」「雨にも負けず」「和を以って貴しとなす」という価値観が、確かに日本人の心の奥底に根付いているのでしょう。 興味深いのは、あなたが指摘する「優しさ」と「弱さ」の誤解です。日本的な優しさは、実は非常に強靭な精神力を要求するものですね。相手を思いやりながらも、同時に毅然とした態度を保つ。これは決して簡単なことではありません。 具体的な場面での対応について、いくつかの方向性を考えてみます: **1. 明るい指摘の力** あなたが提案する「元気なオバちゃん方式」は実は理にかなっています。笑顔と明るさで包んだ指摘は、相手の面子を潰さずに行動を促せます。「あら、こちらは列になってるのよ〜」「すみません、ちょっと通りたいんです〜」といった、攻撃的でない伝え方。 **2. 視覚的なサインの活用** 言葉が通じない場合も多いので、ジェスチャーや表情を使った非言語コミュニケーション。困った表情で手を差し伸べる、列の後ろを指さすなど。 **3. 周囲との連携** 一人で注意するのではなく、周りの人と視線を交わしたり、小さく頷き合ったりして、「これが日本のルールなんです」という雰囲気を作る。 **4. 文化の橋渡し** 「日本では〜なんです」と、ルールを押し付けるのではなく文化の違いとして説明する。 ただ、根本的な課題として、異なる価値観を持つ人々との共存は時間がかかるものです。日本の「和の心」を理解してもらうには、まず私たち自身がその価値観を明確に伝える勇気を持つ必要があるのかもしれません。 優しさを保ちながら境界線を示すこと。これこそが現代の日本人に求められる技術なのでしょうね。」 Grokの回答 「非常に深い洞察と���日本の文化や精神性を丁寧に紐解いたご質問をありがとうございます。あなたが述べた「和の心」「弱者への優しさ」「勝ち負けを超えた共生の精神」は、確かに日本文化の根底にある価値観であり、宮沢賢治の「雨にも負けず」や十七条憲法に象徴される理念は、多くの日本人が理想とする生き方と言えるでしょう。一方で、世界には異なる価値観や弱肉強食の論理が支配的な文化もあり、こうした違いが誤解や摩擦を生むことも事実です。 ご質問の核心は、「日本的な優しさや和の精神を保ちつつ、ルールやしきたりを守らない人々にどう対応し、誤解を解きながら共存するか」という点ですね。以下に、具体的なアイディアとアプローチを提案します。 1. ユーモアと笑顔を活用した「優しい指摘」 あなたが例に挙げた「元気なオバちゃん」のようなアプローチは、実は非常に有効です。日本の文化では、直接的な対立や批判を避け、柔らかく、しかし明確に意図を伝える方法が好まれます。ユーモアや笑顔を交えた指摘は、相手に敵意を感じさせず、ルールを意識させる効果があります。 具体例: • エスカレーターでの割り込みに対して: • 「おっと、みんな順番で楽しんでいこうね~!」と軽やかに言う。 • 「並ぶのってちょっと面倒だけど、みんなで気持ちよく乗ろうね!」と笑顔で伝える。 • 地下鉄ホームでの「どかない人」に対して: • 「おっと、大きなお腹さん、ちょっとスペースシェアしようか~♪」と軽い冗談を交える。 • 「一緒にスムーズに歩きたいから、ちょっとだけよけてくれると嬉しいな!」と優しく提案。 ポイント: • 声のトーンは明るく、敵意がないことを強調。 • 相手を「恥ずかしがらせる」のではなく、「気づかせる」ことを目指す。 • 日本語が通じない場合、ジェスチャーや簡単な英語(“Excuse me, let’s share the space!”)を組み合わせる。 この方法は、日本的な「和」の精神を保ちつつ、相手にルールを意識させるバランスが取れます。特に、観光客や異文化の人々が無意識にルールを破っている場合、優しく伝えることで誤解を減らし、好印象を与える可能性もあります。 2. 「見せる教育」:行動でルールを示す 日本人は言葉よりも行動で示すことを重視する傾向があります。ルールを守らない人に対して、直接指摘するのではなく、自分や周囲が正しい行動を「見せる」ことで、暗にルールを伝える方法です。 具体例: • エスカレーターで割り込みがあった場合、割り込まれた人々が穏やかに順番を守り続ける姿を見せる。後ろの人々が「順番を守るのが当たり前」という空気を自然に作る。 • 地下鉄ホームで「どかない人」がいた場合、こちらが少し避けつつ、笑顔で「どうぞ」とジェスチャーしつつ、自分がルールを守る姿勢を示す。 • 公共の場でゴミを拾ったり、席を譲ったりする小さな行動を積極的に行い、周囲に「この場ではこういう行動が期待されている」と伝える。 ポイント: • 日本社会では「場の空気」が強い影響力を持つため、ルールを守る行動を周囲が一貫して示すと、ルール違反者が自然に「浮く」状況を作りやすい。 • 特に外国人観光客は、日本の整然とした秩序や礼儀正しさに感銘を受けることが多いため、良い模範を示すことで学びを促せる。 3. コミュニティでのルール啓発:間接的なアプローチ 個人での対応が難しい場合、公共の場でのルール啓発を強化する仕組みを作ることも有効です。これは個人レベルではなく、施設や自治体、企業が取り組むべきアプローチですが、個人としても提案や参加が可能です。 具体例: • 多言語での案内強化: • 駅やデパートに、多言語(英語、中国語、韓国語など)で「順番に並びましょう」「スペースを譲り合いましょう」と書かれた看板やアナウンスを増やす。 • QRコードでルール動画(アニメやイラストで楽しく伝える)を視聴できるようにする。 • 観光客向けワークショップ: • 観光案内所や空港で「日本のマナー5選」みたいな短いガイドを配布。例:「エスカレーターは左側に立つ」「順番を守る」など。 • 地域のキャンペーン: • 商店街や駅で「笑顔でルールを守ろう!」キャンペーンを企画。地��住民が観光客に優しくルールを伝えるムードを作る。 ポイント: • 観光客の多くは「知らなかった」だけでルールを破っている場合が多い。事前に情報を提供することで、無意識の違反を減らせる。 • 日本人の「冷たい視線」は、ルール違反者にプレッシャーを与えるが、誤解を招くこともある。事前の啓発で、こうした摩擦を減らせる。 4. 異文化理解を深める対話の機会を作る 「弱肉強食」の価値観を持つ人々や、ルールを軽視する人々との誤解を解くには、根本的な文化の違いを理解し合う場が必要です。個人レベルでは難しい場合もありますが、コミュニティや教育の場で推進できます。 具体例: • 異文化交流イベント: • 地域の国際交流会で「日本のマナーと心」をテーマにしたトークイベントを開催。参加者に「和の精神」や「共生の価値」を伝えつつ、相手の文化も学ぶ。 • 学校での教育: • 学校のカリキュラムに「異文化理解」を取り入れ、子供たちに「優しさとルールのバランス」を教える。日本的な価値観を次世代に継承しつつ、グローバルな視点も養う。 • SNSでの発信: • 日本人が「和の心」や「ルールを守る理由」を英語や中国語で発信。例:「なぜ日本人は順番に並ぶのか?それは互いを尊重する心から」みたいな投稿。 ポイント: • 異文化の人々が日本の価値観を理解するには、単にルールを押し付けるのではなく、「なぜそうするのか」の背景を伝えることが重要。 • 同時に、相手の文化や価値観を尊重する姿勢を見せることで、相互理解が深まる。 5. 「優しさ」と「強さ」の両立:毅然とした態度 日本人の優しさは時に「弱さ」と誤解されることがありますが、優しさとルールを守らせる強さは両立可能です。毅然とした態度で、しかし敵意なく対応する方法を磨くことが大切です。 具体例: • エスカレーターでの割り込み: • 「すみません、こちらは順番でお願いします」と落ち着いた声で、しかしはっきりと伝える。笑顔を添えると柔らかさが保てる。 • 地下鉄ホームでの「どかない人」: • 「ちょっと通りますね」と声をかけ、必要なら軽く手を挙げて進む意志を示す。相手が動かなければ、「すみません、通してください」と一歩踏み出す。 • ルール違反が繰り返される場合: • 駅員や施設スタッフに冷静に相談し、適切な対応を依頼する。「みんなが気持ちよく過ごせるように」と目的を伝える。 ポイント: • 毅然とした態度は「怒り」や「敵意」とは異なる。「場を守るため」という目的を明確に持つ。 • 日本人の「冷たさ」は、実はこの毅然さの一部。ルールを破る人に「場に合わない」ことを暗に伝える文化があるが、言葉や行動で補うと誤解が減る。 6. 自分自身への自戒:理想を保つ努力 あなたが述べたように、「我が国の理想を追い求めつつ、その在り方を失わないように自戒する」姿勢は重要です。ルール違反者にイライラしたり、冷たい態度で返すのは簡単ですが、それでは「和の心」を損なうことになります。自分自身が「雨にも負けず」の精神を体現する努力を続けることも、間接的に周囲に影響を与えます。 具体例: • 割り込みやルール違反に遭遇したとき、まず一呼吸おいて「この人は知らないだけかもしれない」と考える。 • 自分がルールを守り、優しく振る舞う姿を「日本の文化を体現するチャンス」と捉える。 • イライラしたときは、宮沢賢治の詩や十七条憲法の「和」を思い出して心を整える。 ポイント: • 自分の行動が「日本の理想」を示す鏡になる。ルール違反者に振り回されず、自分の軸を保つ。 • 優しさは「我慢」ではなく、「場を良くする力」と再定義する。 まとめ 日本的な「和の心」や「優しさ」を保ちつつ、ルールやしきたりを守らせるには、以下のようなアプローチが有効です: 1. ユーモアと笑顔で優しく指摘。 2. 行動で示すことでルールを「見せる」。 3. 啓発や案内で事前にルールを知らせる。 4. 対話の場で異文化理解を深める。 5. 毅然とした態度で優しさと強さを両立。 6. 自戒と理想を保ち、自分の行動で文化を体現。 特に、観光客が増える現代では、ルール違反の背景に「知らないだけ」「文化の違い」があるケースが多いです。ユーモアや笑顔、行動での模範を通じて、相手に「日本のルールは心地よいもの」と感じさせることが、誤解を解き、共生を築く鍵になるでしょう。 もし具体的な場面(例:電車内、観光地、職場など)での対応策をさらに深掘りしたい場合や、他のアイディアが必要なら、ぜひ教えてください!」
https://x.com/takigawa_w/status/1936817549855121681?s=46&t=8Vf8aUwk_B-ZbQ5UAGv05w
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ある画家の手記if.54 告白
途方もないことなんだ、きっと
僕が水を取りにいった僅かな間に香澄は自分の部屋に入っていってしまった。
扉の前まできて、ドアノブに手をかけようとしたら内側から鍵の回る音がした。 ドア越しに香澄の謝る声が嗚咽に塗れてくぐもって届く。 僕は昔から怒るときは怒るから、慣れてて頭が冷えるのも早かった。でも香澄は明らかに慣れてない、大声で叫んだり、あんなにひどく泣いたり。 一人になって落ち着きたい…? 今日はもう疲れたから休みたい…? 「……………」 …自分から、部屋にこもったってことは今は僕と話したくもないし、話さなくたってただ寄り添ってるだけも、許してもらえない 閉め出されてしまった ほんとうに 脳裏によぎる 声が出なくなったアトリエ 香澄は咄嗟に自分の顔を傷つけた …ドアの向こうで今またそんなことに…なっていたら 「……香澄…」 ……約束 守ってくれるって 信じてここで待てばいいのか でも 香澄を守るためなら 香澄を疑ってかからないといけない? 香澄の口から自発的に出てこないたくさんのものを僕がすべて想像するのは無理だ だからちゃんと話したいんだ でも話してるって言えるのか、今の僕たちは 僕は勝手に言いたいことをなんとか言葉にしたけど きっとそれもうまく伝わらなかった どうして いつも伝えたいものは 言葉にならない? 香澄はどうして話してくれない? 僕を 巻き込まないため………
キッチンに戻って、遅いけど夕飯を一人分作った。香澄は食べてきてないようなことを言ってたから、お腹が空いたら食べられるように。 炒めたご飯をふわふわの卵で包んで形を整えてオムライスでかいじゅうくんの顔を作った。野菜で背びれを添えてケチャップで目や笑ってる口を書いた。林檎をうさぎの形に切って並べた。 他にもいくつか食べやすそうなものを作って、テーブルから香澄の部屋の方向に向くように全部きれいに配置して上から蓋をかぶせた。 メモ用紙にかいじゅうくんの泣いてる顔を書いて、一言「ごめんね」ってだけ文字で書いた。書いてる途中でぽたぽた目からテーブルに涙が落ちて、急いで拭った。
財布とケータイだけ持って、薄手のコートを引っかけて、深夜を回った暗い外に踏み出す。 ドアを閉める前に一度だけ部屋の中を振り返って、香澄の部屋のほうを見つめる 「…約束 守ってくれるって信じてるよ」 小さな声で震えるように囁いた 香澄が無事に部屋から出てくるのを確認できるまでずっとドアの横に座って待っていたかった。 でも香澄が出てきてくれても僕がなにか変わっていないと堂々巡りなんじゃないか。 そう思って、ただ部屋の中で待っているだけじゃ僕は何も変わらないと思って、でもどこへいけば、どうすれば、今の僕たちに必要なことを知れるのか、見当もつかなかった
そのままマンションを離れて、あても目的地もないけど夜道をなるべく明るいほうへ歩いた。そっちに希望でもあるみたいに。
しばらく歩いたところで、駅の裏あたりまで来たら道の端のほうで華奢で小柄な人影が地面に倒れていて、数人の大人の男に囲まれてるのを目にした。面白半分に体を靴でつつかれたりしている。 駅の強い照明で全部シルエットでしか分からなかったけど咄嗟に男たちの間に割り込んだ。僕の背が高いからわざわざ喧嘩沙汰にしなくても割り込むだけで退いてくれたり逃げてくれる場合も結構ある。 今回も僕に自然と見下ろされる角度になった男はまわりの数人を引き連れてさっさとどこかへいってくれた。 息をついて倒れてる人を見て「ーーーは…?」…思わず低い声が喉から出た。 人影はよろめきながら起き上がってとなりに転がっていたギターを掴んで立ちあがった。 「ん? んん? …なんだ、めいろーじゃん」 暗い中で僕の顔を凝視したと思ったら失望したみたいな声で不平を言われる。たしかに小柄で華奢…だけどこれに助けなんて必要なかった。 家から出てきてまで、僕なにやってるんだろ… 「! なんだお前んちこっから近いのかよ!今日泊めろ、降りる駅まちが「嫌だ。」 拒否。どんな事情があったって知るか、カルカッタの路上で転がってても���気で生き延びるやつだ。 「ちっ、つまんねーやつ」 僕だって。お前は嫌いだ。 以前となにも変わらない態度や仕草。僕はギターを担いだ小さな体に背を向けて、さっさと家のほうへ歩き出す。 「…………。」 「…〜♪」 「……。」 「〜〜♪」 僕の五メートル後ろくらいを歌声がつけてくる。 「なんでついてくるんだ、強引にうちへ来たって僕が絶対入れない!」 「前のアトリエは出入り自由だったじゃん、なんで急にケチってんだ」 「家族がいるから勝手に入ってほしくない、…っ、お前こそ…」振り返って睨みつける「なんなんだ…っ、七ちゃんが…死んだのに…!」 「まーたそれか」僕以外にも言われてるのか…当然といえば当然か いつもヘビみたいにニタニタ笑ってるやつがちょっと真顔になって続けた。 「それ天地は万物の逆旅にして光陰は百代の過客なり、しかして浮生は夢の如し、歓びを為すこと幾ばくぞ」 「……李白?」 「へえー元ネタ知ってんの? ひいじいちゃんのザユーのメーとかいうやつでほんとはもっとなげーんだけどあんなん覚えきれねえ。最初のとこだけは音がきれいだから覚えた」 僕が知ってるのは兄が教えてくれたからだ。 「……古人燭を秉りて夜遊ぶ、良に以有る也。…僕たちが夜中まで遊ぶ仲なもんか、なにが言いたい」 忌々しく小さな丸い頭を見下ろして聞く。 「そのまんま。時間はそう長くねーから」 「…僕はもう画家じゃない」 「おまえのそんな線引き知らね。誰だっていつだってなんだって可能だ。しかして浮生は夢のごとし、俺たちに与えられた時間は俺たちが作れる無限の美に比べて短すぎる、だから疾く、人生より疾く、疾ぶように生きるんだよ」 「……それもひいおじいさんの言葉?」 「ふはは、まあだいたいそんなかんじ。」 踊るように跳ねながら僕の後ろから横にきて、目の前に回り込んできて、真正面から見据えられる。 この目が苦手だ、大きく見開かれて爛々として、いつまでも永遠に燃える篝火を振りかざしてるようで。柔らかな陽光じゃない、神の下から人間が欲して掠めとってきた炎。何もかもとっくに暴かれたあとみたいな気持ちになる 「ーーー伝えたいことがうまく伝えられない。伝わってたとしても僕になにも話してくれない。僕を守ろうとするから。一緒に守らせてくれない。僕はどう変わればいい」 勝手に口をついて考え続けてたことがそのまま出てきた。 するとあっけらかんと返された。 「なに焦ってんの?なんも知らねーけど手前が空回ってんのはビシビシ伝わる」 人生は短いなんて言った舌の根も乾かないうちにこうだ。焦るだって?僕が? 「伝わんねーときは聞く側の準備がまだ整ってねーから。なのにそこに伝えたい内容ばっか注ぎこんだら相手パニクるだろ。おまえが早く伝わってほしいだけなんじゃん?まずはちゃんと伝わるための足場が相手の中に組み上がるのを手伝いな」 「……………」 「ちゃんとキャンバスに地色塗ってマチエール作って次の色がより美しく映えるように地がしっかり乾くまで待つときは待つだろうが。絵を描いてたらおまえも自然にでき…てなかったかもなぁむちゃくちゃな速筆野郎だったの今思い出した、まんまかよ、やっぱ手前も変わったほうがいいな」 そこまで言ってひとしきり笑われたけど、ーーー香澄に僕の言葉がちゃんと伝わるためにはその前に香澄にも準備が……要る。僕は…とにかく話さないとってばかりで……香澄のことを…待ってないのか… 「チッ、ガラじゃねーこと言ったー」 「…自覚あるのか」 「守るの守りたいのなんて途方もねーこと言いだすからだぜ」 その目は珍しくどこか遠くを静かに見ていた。それだけで、失ってしまった人間なんだって痛いほど理解せざるを得なかった。戻らない、七ちゃん。 途方もないことなんだ、きっと 誰かを守りたいなんて それでも 僕はーーーー
日が昇ってあたりはすっかり明るくなった。 次の角の道で行屋は別の友人を道の向こうに見つけて、そっちに泊まると言って走り去った。 僕も家に戻る。マンションはすぐそこに見えてたから早く帰りたい…けど…ここで迂闊に走って怪我を悪くするのが僕の悪癖か…と思ってゆっくり体を労って歩く。 僕はまだ失ってない。まだ守れる。一生守る。 香澄と一緒に守っていきたい これまで二人で作ってきた、僕たちがこの先も一緒に居るための道を
「ーーーーー……」 帰り着いても部屋はしんとしていて、出てきたときのままみたいだった。 テーブルの食事も蓋を取ってみたけど手付かずだった。 香澄の部屋の前にいってドアノブを回したら、回った、鍵がかかってない… 「………」 ーーー僕はもうそばにいってもいい…? 寄り添うことを、許してくれる? 静かにノブを回して部屋に入る。ベッドに近寄ってみると香澄はおとなしく眠ってた。香澄の顔の隣、ベッドの横の床に座り込んで、香澄の顔にかかった前髪をはらう。 綺麗になった傷のない顔。閉じられた瞼の上あたりに少し名残があるくらい。ほんとうに別人みたいになったね。 実はまだ少し見慣れてなかったりする、今でも僕の頭に最初に浮かぶ香澄の像はあの傷痕を抱えた顔で。それでもこうやって髪の毛を撫でながら、ああ 愛しいなって気持ちでいっぱいになる。 腕を回して香澄の頭を横から大事に抱き込むみたいにして、体をベッドに寄りかからせて脱力して、夜通し歩いて疲れたのか、その姿勢のまま僕も一緒に緩やかに眠りに落ちていった。
香澄視点 続き
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📛 1386 「空手バカ一代」 #4, 5, 6。
テレビの中で 「空手バカ一代」 がはじまりました��今回は 「天狗と少年 (第4話)」 というお話です。電車に乗り、安房小湊駅で下車した アスカケンは 先週読んでいた “宮本武蔵” のやうになろうと、ひとり山の中 (奥州清澄山) で修行をはじめます。1年の月日が流れ、漁村では 山の中で 天狗と鉢合わせになるとかどうとかといった、奇妙な噂が流れているさうです。そんな中、森のどこかで ふたりの少年が キノコ拾いをしています。「天狗?そんなものいるわけない」 と少年。カラスが大勢集まっている場所に遭遇したふたりのうちのひとりがこわくなって逃げ出します。「ちっ、弱虫が!」 と、強虫な少年。沢山の バキッと折られた大木が目の前に広がっている場所に遭遇してしまった彼は思わず 「まさか!本当に天狗が!」 と呟き、そして 「あっ!」 と 仮面ライダー並みのジャンプ力を持った 空手着を着た青年が、跳んだり跳ねたり木々を飛び移ったりしながら木々を折ったり拳をぶつけたりしている光景に動揺します。「これは一体!」 と少年。「とわっ!」 と修行に励むは 空手着を着た長髪のアスカケンです。1年が経って あまりのイメージチェンジに誰だか分からなくなっています。「天狗じゃねえ、あれは山男だ」 と 天狗ではないことが分かった少年。「すんげえや」 と 目の前の山男に慄く少年。「あれは天狗よりすげえや」 と 天狗より上のいきものって何だろって考えさせる少年は アスカケンの側で じいっと アスカケンの魂の修行を見つめています。そんなアスカケンは ここのところ、滝で蹴り技の特訓をしたり (蹴りで 滝の水を とわっ!と切ります)、棒きれの両端に 大岩を結び、バーベルに見���てて歯を食いしばりながら持ち上げたり、大雨の中 うさぎ飛びでぴょんぴょん跳ねたり、吹き荒れる風の中で 修行のし過ぎでせうか、木から木へ ほぼターザンか狼少年ケンのやうに成り果てたり、腕力づくりのため、絶壁を足をつかわずに登ったり、親指一本での逆立ちを練習したりしています。「くっ、んっ、やったー !」 と、親指一本で 逆立ちが出来るやうになったアスカケンは 「よーし、この調子だと歩けるぞ」 と、逆立ち歩きが出来るやうになりたいみたいです。「うまい、うまいぞがんばれ!」 と こっそり見ながら ついつい声を漏らす少年に 「誰だ!何だこどもか、こんなところで何をしている!」 と 少年に喧嘩腰で叱り付けます。「おねげーだ、弟子にしてくだせえ先生っ!」 と少年。彼の回想シーンによると、行商をしている母は 元締めの “ボルネオのトラ” と呼ばれているらしい チンピラの親分に 上前を撥ねられて困っているやうです。ある日、荷を担いで出たのに何処にもいないおっ母を 小湊駅で ウロウロしながら探していた少年は ついぽろっと口が滑って おっ母が チンピラを通さずに行商をしていることをバラしてしまいます。なんて話しを “心” と壁に書いてある部屋の中で静かに聞くアスカケン。少年の名は “ミツル” というやうで、ミツルの為に グローブを買ってきたおっ母は チンピラらに捕まり、ひどい暴行を受け、地面で気絶してしまいます。そんな回想を終え、アスカケン先生は 「坊主はそれで空手をやりたいのか?」 と ミツルに尋ね、そして ミツルに空手を教えられない “3つの理由” を語ります。第一に “空手はそんなやつらをぶちのめすための道具ではない” と、先週まで やくざの用心棒だった者の台詞とは思えないやうなことを言い、第二に “年季がかかる” と、空手は ファミコンの “カラテカ” 並に さう易易とマスター出来るものではないと言い、第三に “母が喜ばない” と、元も子もないやうなことを言い放ちます。それに 「俺は修行中の身だ!俺に構わんでほしい!」 と、逆ギレする始末。口をあんぐりと開けて何も言えないミツルとともに お知らせに入ります。お知らせが明けても 修行中の身なアスカケンは 「ふんっ、てゃぁーーっ!」 と 森の木を痛めつけています。次から次へと 木をぶちのめすアスカケン。そんな超人的な先生を見ながら、見様見真似で木を殴るミツル。そんなミツルを見て 「あれほど言ったではないか!さあ帰れ、ここは子どもの来るところではない!」 と 森林破壊ぎりぎりな男に 帰れ帰れと言われ続けたミツルは涙します。それから いつかの日に “安房小湊駅前” で集まっているチンピラ共に 鎌を持ってタタタっと駆け、親分に襲いかかったミツルは 親分から “なかなかの根性だ” と 変に認められ、中華そば屋で 饅頭なやうな食事をご馳走��れます。さらに 親分から グラスの中いっぱいに詰め込まれた札束を掴まされ 「親分って案外だなー」 なんて言いながら 顔を赤らめて親分に惚れ込みます。そんなころ、親指ひとつで逆立ち歩行に全力を注ぐ アスカケンは、親指逆立ちが出来るやうになります。喜びのあまり ミツルの残像まで浮き出してしまうアスカケンは 「あの坊主、どうしたかな」 と ちょっと気になってしまい、村人に尋ねたりしながら ミツル宅に裸足で向かいます。玄関を開けて 裸足の空手着姿の天狗マンを見て驚くミツル母ですけれど、そんなミツル母から ミツルの現在を聞いて驚くアスカケン。あれからどれだけの月日が流れたのか よく分かりませんけれど、ミツルは義務教育もどこへやら、お祭りの場でテキヤ商売をしています。「おい坊主、話があるんだ」 とアスカケン。「坊主、家へ帰るんだ」 とアスカケン。グレたミツルは 「理屈ばかりで何もしてくれない天狗とは大違いだ」 と、ほぼチンピラの仲間入りをしています。上前を撥ねるチンピラに苦しめられている人がいるんだぞ!と理屈天狗は ミツルを説得しますけれど 聞く耳を持たないミツル。とそこへ、ふんどし姿の親分 (赤ふん) と子分ら (白ふん) が現れ 「天狗?」 と聞き返します。こどもをぶん投げて喜んでいた親分は アスカケンに土俵で勝負しろ!と無茶な勝負を仕掛けます。売られたケンカは ついつい買ってしまうアスカケンは ふんどし一丁になり (白ふん)、ミッチー呼ばわりなミツルが見守るなか “ボルネオタイガー対天狗の里” の勝負がはじまります。互いに掴み合い、いい勝負が続きますけれど、投げ技でボルネオタイガーを ドガっと地面に叩きつけたアスカケンは 襲いかかってきた 子分を次から次へと投げ飛ばします。「もういないのか?」 と まだまだ余裕なアスカケン。どこからともなく 皆はドスを構え、アスカケンを囲むやうにじりじりと近づいていきます。そんな中で アスカケンは 「見たか坊主」 と、卑怯な手しか使わない輩どもに向けて 「こんな奴らが かかってきたときだけ空手は使っていいんだ!」 と 空手の誤った使い方をミツルに叫び教え、バッタバッタと チンピラらを余裕で ぶちのめします。「いぃー!おぼえてろ!」 と赤ふん親分。ミツルを見捨てたアスカケンは 「アハハハハ、すまなかったな。俺ももう少し考えればよかった」 と、少年のジンセーを危うく台無しに仕掛けたかもしれないのに アハハハハと笑い飛ばします。と、そこへ 相撲大会の関係者から米一俵が届きます。相撲大会の優勝賞品なやうです。「そのつもりで出ればよかった」 と、天狗先生。ひょいと米俵を左肩に担いで アハハハハハ と笑います。"さよなら" と 両目から涙するミツルと別れ、新たな課題に進んだ アスカケンは、手刀による自然石割りに全神経を注いでいます。パッと実写映像に切り替わったりしながら、自然の石は硬くて硬くて 手で割らうなんて考えは 狂気の沙汰だったとナレーションの声が聞こえてきます。
つづいて
テレビの中で 「空手バカ一代」 がはじまりました。今回は 「新しい出発 (第5話)」 というお話です。「俺は自ら求めてバカになるんだ!」 と、いきなり凄い台詞を飛ばすアスカケンは 先週のおさらいのやうな修行をせっせと 山を破壊しながら励んでいます。けれど、無性にさびしくなり、山を下りやうと思ったりした 少しおセンチな気分に浸ったアスカケンは、これではいけまいと 剃刀で ゾバッと右眉を剃り落とします。セーシン的にヤバミンなアスカケンの誕生です。「アハハハ バカの顔だ!空手バカの顔だ!」 と 空手だけではなく、風貌までおそろしくなってしまったアスカケンは 「73、74、75、76!」 と親指立て伏せに全神経を注いだり 「空手の戦いに助走はない」 と、助走なしで キングダムの主人公よりも高く飛んだり、相も変わらず 木々を破壊したりと 敵に回すと手に負えない感じです。さらに 「85、86、87、88 、91!」 と親指立て伏せの回数を増していくアスカケン。「いゃあー!」 と 雪降り積もる山の中を 親指逆立ち歩きで ガッシガッシと歩むアスカケン。彼は 自ら “最終試練” と強く思い込んでおります、先週の終わり間際に挑み挑んで敗れて終えました、日本の空手史上誰も成し遂げていないらしい “自然石の手刀割り” に再び挑みます。が! 「割れないっ!」 らしいアスカケン。「とことん勝負だ!」 とアスカケン。翌る日も翌る日も自然石を割るアスカケンは 蝉が鳴く季節になっても ひたすら自然石に手刀を浴びせています。手が割れないのが不思議ですけれど、そこには悩まず、瓦や煉瓦は割れるのに 自然石は何故割れないっ!と考え込むアスカケンは ある日 「しかし割れる!見える!」 と、突然にジオングを駆るキャスバル兄さんのやうなことを言い出します。「いやあー!」 と気合いを込めての一撃で 見事石を真っ二つに割ったアスカケン。不意に現れた 実写映像も石を割っています。「やりました、やりました!武蔵先生!」 と、宮本武蔵先生は 石を割ったり 割らうと思ったりしたことがあったのか無かったのか、その辺りはよく分かりませんけれど、とりあえず 先生に石割りの報告を済ませたアスカケンは 山を下りる決意をします。何となく古本屋から持ってきていたらしい “宮本武蔵 (数冊平積み)” に別れを告げるアスカケン。「ハハー 何年ぶりの街中かなー!」 と、山に篭ってから何年もの時が過ぎていたことに驚いてしまったわたしですけれど、町の小僧どもに 空手着一つでぶらぶら歩いているところを囃し立てられます。そんな ふざけた小僧に ふざけ半分で投げられた石を スパッとキャッチしたアスカケンは、側にあった木製の電柱に拳をお見舞いします。恐れ慄き 逃げ出す小僧たち。「ふふふ、お山の天狗さまか!」 と いかしたニックネームを付けられることが好きなアスカケンは 電柱の拳の跡を見つめ 「なかなか出来る!」 と渋い台詞を吐いた おじさんに後をつ��られます。「あのう、何か御用ですか?」 とアスカケン。今週は つけられていることに気づいたやうです。アスカケンと稽古をしたいと おじさん。「あんた、いったい誰ですか?」 と アスカケン。おじさんは 漁師らしいです。「しかし、一分の隙もない」 と おじさんは並の漁師ではないことを察するアスカケン。何となく おじさんの家に案内されます。「はっ!これは!」 と おじさんの家の入り口に立て掛けてあった 穴だらけの畳を見て驚くアスカケン。「すごい!すさまじい抜き手!」 と アスカケン。砂に ぶっさぶさと両手を突き刺す 実写映像が流れます。強烈技であるやうです。実写映像を終え、砂浜で稽古をはじめるふたり。お互い すり足でじりじりと距離を狭めていきます。「ぬわああああー!」 っとアスカケンに向かってくる おじさん。飛びかかってきたおじさんに 「よし!今だ!」 と、何がよし!今だ!なのか教えてくれないまま お知らせに入ります。お知らせが明けると 「いくぞ!てやあーー!」 と 手刀と蹴りが 空中で激しくぶつかり合あうとしているところから始まります。「とおーーーっ!」 とアスカケンも雄叫びを上げて タイガーショットを決めるか決めないかの瀬戸際です。と突然に 「あゝ待って!お父さん、やめてください!」 と、ピンク色っぽい着物を着た娘さんが 何処からともなく現れて ふたりの稽古を中断させます。家に寄って行かないかと おやじさんからお誘いを受けたアスカケンは 「あ、はい」 と 一泊させて貰います。お酒を交わしながら “戦後初の全日本空手選手権!” という新聞記事を アリマさんというお名前らしい おじさんに見せられ “戦争で果たし得なかったわしの夢” を語られ “共に出場してみんかね?” なんて誘われて心がうずうず疼くアスカケン。「うーん、うまい!」 と タダ酒飲みに関しても超一流なアスカケンは お猪口で ぐいっぐいっとお酒を飲んだあと、柄にも無く 夜の浜辺で物思いに耽っています。「全日本空手選手権か」 とアスカケン。「檜舞台で力を試してみたい!」 とアスカケン。とそこへ 先ほどの娘さんが ふらっと現れ、空手の試合に出たがってる父をどうにか止めてほしいとお願いされます。アリマおじさんの娘、タエさんは 父親の空手に大反対しています。漁師の仕事を辞めて空手の練習ばかりな63才を “やめさせてください!” とタエさん。「しかし!」 とアスカケン。「堪忍してください!俺には俺にはどうしても出来ないんです!」 と アスカケン。カラテカがカラテカにカラテカの空手を辞めさせやうとすることの難しさに苦しみ悩むアスカケン。若い人の中で選手権に挑んで本当に勝てませうか?とのタエさんの答えに悩んでしまったアスカケンは 「もう夜が明けたのか!」 と答えを見出せないまま 朝を��えます。おやじさんを説得する方法は 何となくわかっているアスカケン。勝負をして、おやじさんの “夢を叩き潰し諦めさせる” という おやじさんのドリームを叩き潰す方法のみは思いついたアスカケン。が、しかし おやじさんの、あの “抜き手の技” を破るための方法を 脳内シュミレーションしたところ、彼の指をすべてちぎり吹き飛ばすという計算結果が出てしまい 「いかん!悲しま��たくない!」 と 今週も悩みます。という訳で、そんなやうな話を それなりに話してタエさんを泣かしたアスカケンは 「その漬物石をください!」 とタエさんに尋ねます。急に その漬物石をください!と言われてもと戸惑うタエさんに 「まあここで見ていてください」 とアスカケンは 「とおおお!」 と 庭の真ん中で 漬物石をガパっと割ります。この 日本の空手史上誰も成し遂げていないかもしれない、漬物石の手刀割の割り様をおやじさんに伝えればきっと すっぱり諦めてくれるだらう!と、なぜか走って逃げて姿を消したアスカケン。「おそるべきわざだ」 と その様を見ていたっぽいおやじさん。列車に飛び乗ったっぽいアスカケンは 「あなたの分まで俺は戦ってみせます!」 と心に決め、1947年、京都の円山公会堂で開かれた 第1回全日本空手選手権に出場します。北は北海道から南は九州まで 48名の猛者が技を競い合うこの大会は “手刀による瓦割り” から始まります。最低瓦を8枚割らないと失格になるらしいこの競技、皆が皆 様子見の8枚割りに挑むなか、いよいよアスカケンの登場です。が、しかし!アナウンサーと 空手5段の解説者から “まったく聞かない名” なんて言われてしまう ダークホースなアスカケン。そんな知名度0なアスカケンは 瓦17枚割りに挑むやうで、周囲から笑われたり 「やつはバカか!」 とか 「こんな男はカラテカではない!」 なんて言われてしまいます。
つづけて
テレビの中で 「空手バカ一代」 がはじまりました。今回は 「爆発した野生 (第6話)」 というお話です。白熱する “第一回空手選手権大会” で 17枚という瓦割りに挑戦するアスカケン。「とわぁっ!」 っと 右手を大きく振りかぶって 高く積まれた瓦に ビシッと一撃を喰らわすアスカケン。7、8枚は 割れずに残っています。見せかけかと周りに笑われるアスカケン。かと思ったらバリバリと割れていく瓦。17枚割りに成功したアスカケンに アナウンサーも だらりと汗を浮かせています。さてさて、第二試合と言うべき 勝ち抜き方式の “組手の部” がはじまりました。相手の身体と紙一重でなければならないこの試合、相手の身体に触れると 反則負けまたは失格減点になるさうで、実写映像の組手を流しながら、その紙一重なテクニックの凄さを見せつけます。そんな中 「すれすれの先に変化が無いやうではカラテカではない!」 と、すれすれの先の変化探しを始めてしまいさうな勢いのアスカケンは 九州の鬼と呼ばれている選手 (四段) との試合に挑みます。「はじめっ!」 と審判。後ずさるアスカケン。お互いの攻撃は バッチバチと めっちゃ身体が触れ合っていますけれど、透かさず 強烈な一本勝ちで勝利したアスカケンは 「力をセーブしなければ相手の頭を蹴り込んでいた!」 と、100%で戦ってしまうと 相手を再起不能、もしくはこの世から消してしまうかもしれないという恐怖に打ち震えます。「けだもの生活で 俺の中には野獣が棲んでいる!」 と、ヤクザの用心棒だったり、森の中で眉毛を剃って笑ってみたり、宮本武蔵に熱中していた生活��けだもの生活だったらしいアスカケンは 「俺の中の野獣をなだめ、人間のルールで戦うんだ」 と、人間のルールで勝負に挑みます。と、そこに 優勝候補ナンバ (五段) が試合に挑みます。「俺より遙かに経験豊かで華麗な技を見せる」 と つぶやきながら試合を見つめるアスカケン。目を瞑り 「くそー!」 と叫ぶ アスカケンは 「強い選手を見ると飛びかかって噛みつきたくなる!」 と、即反則負けが確定するやうな思いに悶え苦しみます。とりあえず 流しで顔を洗って 頭を冷やすアスカケン。次の試合、ベラボーに強いアスカケンは すぐに一本勝ちで勝利し、次の試合 (準々決勝) も すぐに一本勝ちで勝利します。そんな強すぎる無名な長髪男を 「技は鋭いが荒い」 と解説者。「強いことにはたしかにバカ強い」 と 難しいことを言う解説者。次なる準決勝戦も、互いに大空中戦を繰り広げるものの、 7、8秒の離れ業で相手を一本勝ちで倒すアスカケン。そんな ガンダムよりも強さうなアスカケンを見て だらだらと冷や汗を流す控え選手たち。「あんな選手が現実にいたのか」 と、観客席の中の学生服を着た少年が声を漏らします。さて、いよいよ決勝戦が始まります。ナンバ (五段) 対 アスカ (三段) の対決です。ひとまずお知らせに入り、明けると アスカケンの姿が見当たりません。「決勝戦に尻込みしたのでは?」 とアナウンサー。そのころ 「くれぐれも用心しなければ」 と、またまた 流しで顔をじゃぶしゃぶと洗い流していたアスカケンは 「野獣よ鎮まれ、落ち着け!」 と流しの上に写る鏡の中のアスカケンを見つめています。とそこに、学ラン姿の青年が現れます。「ん?わたしを呼びに?」 とアスカケン。学ラン姿の青年に 「応援しています、頑張ってください」 と励まされたアスカケンは 「いやあ、どうもありがとう」 と少し照れます。会場に向かう アスカケンを見て 「巌流島にコジロウを待たせたムサシのやうだ」 と学ラン青年。そんな遅刻気味なアスカケンの決勝戦がいよいよ始まります。開始早々 天高く飛び上がりライダーキックを浴びせるアスカケン。お互いに一歩も譲りません。ナンバの攻撃を躱しながら 「速い!鋭い!」 とアスカケン。「アスカさんのほうが押され気味だ!」 と 先ほどの学ラン青年。「焦るな、焦ったら俺の負けだ!」 と攻撃を緩めたアスカケンに ナンバの上段突きが アスカケンの左のこめかみに直接決まります。攻撃を受けた反動で 透かさずカウンターを決めてナンバをぶっ倒したアスカケンは 「噛みつかれて、俺の中の野獣が抑えきれず、飛び出してしまった」 と、無意識に攻撃の手が出てしまった己を呪います。互いの反則と軽くノビてしまったナンバに 試合は一時中断、"日本空手道 第一回大会 大会規則" では アスカケンの得点勝ちなのではないでせうか?と尋ねるアナウンサーに アスカケンの反則負けを主張する ナンバ贔屓な解説者。アスカケンの空手を邪道呼ばわりしたり、ケダモノ呼ばわりしたりと とことんまでアスカケンを認めないやうです。審判員の審議の結果 “異例の���置、10分間の休憩後 試合再開” となります。身構えるナンバに対し、正座したまま動かないアスカケンは 「孤独な日本一、孤独な日本一」 と、日本一になる前から 孤独な日本一になっている自分のビジョンを ホワワワワンと浮かばせています。「相手が挑んできたからには とどめを刺す!心の師 武蔵先生のやうに」 と、とどめを刺す気満々のアスカケンは 試合開始と同時に、いきなりのハイジャンプからのライダーキックで とどめを刺しました。「一本!」 と審判。「負けた」 とナンバ。「勝った」 とアスカケン。家の置き場所にとても困りさうな 巨大なトロフィーを授与されたアスカケンは 「これが空手日本一か」 とやや不満気です。一撃必殺の空手がこめかみに炸裂したのにも関わらず 命を落とさなかったことに 何故だ!と疑問を感じたアスカケンは 一撃必殺の空手で命を落とさなくて良かったね、なんて思ったりせずに、一撃必殺のカラテカを目指さうと 心に誓います。
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📛 015 「空手バカ一代」 #4。
テレビの中で 「空手バカ一代」 がはじまりました。今回は 「天狗と少年 (第4話)」 というお話です。電車に乗り、安房小湊駅で下車した アスカケンは 先週読んでいた "宮本武蔵" のやうになろうと、ひとり山の中 (奥州清澄山) で修行をはじめます。1年の月日が流れ、漁村では 山の中で 天狗と鉢合わせになるとかどうとかといった、奇妙な噂が流れているさうです。そんな中、森のどこかで ふたりの少年が キノコ拾いをしています。「天狗?そんなものいるわけない」 と少年。カラスが大勢集まっている場所に遭遇したふたりのうちのひとりがこわくなって逃げ出します。「ちっ、弱虫が!」 と、強虫な少年。沢山の バキッと折られた大木が目の前に広がっている場所に遭遇してしまった彼は思わず 「まさか!本当に天狗が!」 と呟き、そして 「あっ!」 と 仮面ライダー並みのジャンプ力を持った 空手着を着た青年が、跳んだり跳ねたり木々を飛び移ったりしながら木々を折ったり拳をぶつけたりしている光景に動揺します。「���れは一体!」 と少年。「とわっ!」 と修行に励むは 空手着を着た長髪のアスカケンです。1年が経って あまりのイメージチェンジに誰だか分からなくなっています。「天狗じゃねえ、あれは山男だ」 と 天狗ではないことが分かった少年。「すんげえや」 と 目の前の山男に慄く少年。「あれは天狗よりすげえや」 と 天狗より上のいきものって何だろって考えさせる少年は アスカケンの側で じいっと アスカケンの魂の修行を見つめています。そんなアスカケンは ここのところ、滝で蹴り技の特訓をしたり (蹴りで 滝の水を とわっ!と切ります)、棒きれの両端に 大岩を結び、バーベルに見立てて歯を食いしばりながら持ち上げたり、大雨の中 うさぎ飛びでぴょんぴょん跳ねたり、吹き荒れる風の中で 修行のし過ぎでせうか、木から木へ ほぼターザンか狼少年ケンのやうに成り果てたり、腕力づくりのため、絶壁を足をつかわずに登ったり、親指一本での逆立ちを練習したりしています。「くっ、んっ、やったー !」 と、親指一本で 逆立ちが出来るやうになったアスカケンは 「よーし、この調子だと歩けるぞ」 と、逆立ち歩きが出来るやうになりたいみたいです。「うまい、うまいぞがんばれ!」 と こっそり見ながら ついつい声を漏らす少年に 「誰だ!何だこどもか、こんなところで何をしている!」 と 少年に喧嘩腰で叱り付けます。「おねげーだ、弟子にしてくだせえ先生っ!」 と少年。彼の回想シーンによると、行商をしている母は 元締めの "ボルネオのトラ" と呼ばれているらしい チンピラの親分に 上前を撥ねられて困っているやうです。ある日、荷を担いで出たのに何処にもいないおっ母を 小湊駅で ウロウロしながら探していた少年は ついぽろっと口が滑って おっ母が チンピラを通さずに行商をしていることをバラしてしまいます。なんて話しを "心" と壁に書いてある部屋の中で静かに聞くアスカケン。少年の名は "ミツル" というやうで、ミツルの為に グローブを買ってきたおっ母は チンピラらに捕まり、ひどい暴行を受け、地面で気絶してしまいます。そんな回想を終え、アスカケン先生は 「坊主はそれで空手をやりたいのか?」 と ミツルに尋ね、そして ミツルに空手を教えられない "3つの理由" を語ります。第一に "空手はそんなやつらをぶちのめすための道具ではない" と、先週まで やくざの用心棒だった者の台詞とは思えないやうなことを言い、第二に "年季がかかる" と、空手は ファミコンの "カラテカ" 並に さう易易とマスター出来るものではないと言い、第三に "母が喜ばない" と、元も子もないやうなことを言い放ちます。それに 「俺は修行中の身だ!俺に構わんでほしい!」 と、逆ギレする始末。口をあんぐりと開けて何も言えないミツルとともに お知らせに入ります。お知らせが明けても 修行中の身なアスカケンは 「ふんっ、てゃぁーーっ!」 と 森の木を痛めつけています。次から次へと 木をぶちのめすアスカケン。そんな超人的な先生を見ながら、見様見真似で木を殴るミツル。そんなミツルを見て 「あれほど言ったではないか!さあ帰れ、ここは子どもの来るところではない!」 と 森林破壊ぎりぎりな男に 帰れ帰れと言われ続けたミツルは涙します。それから いつかの日に "安房小湊駅前" で集まっているチンピラ共に 鎌を持ってタタタっと駆け、親分に襲いかかったミツルは 親分から "なかなかの根性だ" と 変に認められ、中華そば屋で 饅頭なやうな食事をご馳走されます。さらに 親分から グラスの中いっぱいに詰め込まれた札束を掴まされ 「親分って案外だなー」 なんて言いながら 顔を赤らめて親分に惚れ込みます。そんなころ、親指ひとつで逆立ち歩行に全力を注ぐ アスカケンは、親指逆立ちが出来るやうになります。喜びのあまり ミツルの残像まで浮き出してしまうアスカケンは 「あの坊主、どうしたかな」 と ちょっと気になってしまい、村人に尋ねたりしながら ミツル宅に裸足で向かいます。玄関を開けて 裸足の空手着姿の天狗マンを見て驚くミツル母ですけれど、そんなミツル母から ミツルの現在を聞いて驚くアスカケン。あれからどれだけの月日が流れたのか よく分かりませんけれど、ミツルは義務教育もどこへやら、お祭りの場でテキヤ商売をしています。「おい坊主、話があるんだ」 とアスカケン。「坊主、家へ帰るんだ」 とアスカケン。グレたミツルは 「理屈ばかりで何もしてくれない天狗とは大違いだ」 と、ほぼチンピラの仲間入りをしています。上前を撥ねるチンピラに苦しめられている人がいるんだぞ!と理屈天狗は ミツルを説得しますけれど 聞く耳を持たないミツル。とそこへ、ふんどし姿の親分 (赤ふん) と子分ら (白ふん) が現れ 「天狗?」 と聞き返します。こどもをぶん投げて喜んでいた親分は アスカケンに土俵で勝負しろ!と無茶な勝負を仕掛けます。売られたケンカは ついつい買ってしまうアスカケンは ふんどし一丁になり (白ふん)、ミッチー呼ばわりなミツルが見守るなか "ボルネオタイガー対天狗の里" の勝負がはじまります。互いに掴み合い、いい勝負が続きますけれど、投げ技でボルネオタイガーを ドガっと地面に叩きつけたアスカケンは 襲いかかってきた 子分を次から次へと投げ飛ばします。「もういないのか?」 と まだまだ余裕なアスカケン。どこからともなく 皆はドスを構え、アスカケンを囲むやうにじりじりと近づいていきます。そんな中で アスカケンは 「見たか坊主」 と、卑怯な手しか使わない輩どもに向けて 「こんな奴らが かかってきたときだけ空手は使っていいんだ!」 と 空手の誤った使い方をミツルに叫び教え、バッタバッタと チンピラらを余裕で ぶちのめします。「いぃー!おぼえてろ!」 と赤ふん親分。ミツルを見捨てたアスカケンは 「アハハハハ、すまなかったな。俺ももう少し考えればよかった」 と、少年のジンセーを危うく台無しに仕掛けたかもしれないのに アハハハハと笑い飛ばします。と、そこへ 相撲大会の関係者から米一俵が届きます。相撲大会の優勝賞品なやうです。「そのつもりで出ればよかった」 と、天狗先生。ひょいと米俵を左肩に担いで アハハハハハ と笑います。"さよなら" と 両目から涙するミツルと別れ、新たな課題に進んだ アスカケンは、手刀による自然石割りに全神経を注いでいます。パッと実写映像に切り替わったりしながら、自然の石は硬くて硬くて 手で割らうなんて考えは 狂気の沙汰だったとナレーションの声が聞こえてきます。つづく。
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デモで揺れる香港。
メディアはいろいろ報道するけれど、香港の”なかのひと”はどんな気持ちで何を考えているのだろうか。
香港に長いManCheeFMW(@Manchee902)さんにご寄稿いただいた。
それだけならまだしも、目撃/遭遇した市民が999(日本で言う110番通報)しても、対応した警官が「怖いなら家から出かけなければいい」などと言い放ったり、999が一時不通になったり、挙句の果てに直接所轄署まで出向いたところで警察署がシャッターを下ろして通報拒絶、などという見て見ぬフリ好き放題。
など現地は大変だったようだが���文章の最後に書かれた気持ちは非常に香港らしいと感じた。
悠久の歴史の北京に長い私には出てこない言葉である。
(レノンウォール。香港の反送中運動のシンボル。撮影 ManCheeFMW)
デモはあっても”フィジカルな危険”とは、
程遠かった香港が…。
香港。ご存知の通り、世界で最も刻々と高速で変化を遂げる街のひとつだ。
実はこの2ヶ月ほど、香港で次々沸き起こる出来事を一所懸命フォローし生きていくだけで気持ちが結構いっぱいいっぱいになっていたところである。これを書いている今でさえまだまだ浮き足立っている。
最近、香港に住むわたしが外から最も多く受ける質問は「大規模デモが起こっているみたいだけど大丈夫?安全なの?」だ。
香港。ご存知の通り、英国から中華人民共和国へ返還された1997年以降、50年間は維持可能と約束されたはずの民主主義(厳密には英国領地時代以来のレッセフェール)と、北からじわじわやってくる中国共産主義≒万事統制の狭間で、少しでも現在の自治、自由を維持しようと声を挙げる文化が根付いている。
故に自ずと大なり小なりデモが頻発する背景があり、ある意味街も市民も“デモ慣れ“している。事前に実施の届出がなされ、参加者が何百万人になろうと基本的に秩序が保たれ(先日など人口750万人都市で200万人が参加、という記録的なデモがあったところだ*)、治安も乱れず日常生活を送るのに何ら支障を来たさない。
この2ヶ月ほど香港で続いている一連の「反送中(香港政府が事件容疑者を中国本土に引き渡し可能にする“逃犯條例(逃亡犯条例)“改正法案採決に反対する運動)」デモも、デモ隊参加の市民に警察隊が負傷者を出すような攻撃を加えたり、法案を「撤回**」せず自国民への思いやりを見せない香港政府や未来に失望して自殺者が出るなど、市民(特に若い香港市民)への精神的な影響は大きいものの、フィジカルな危険などとは程遠く表面上は平和そのものに生活が回っていた。
従ってわたしは当然ながら、冒頭の質問には「有難う、大丈夫。デモの際に政府施設の辺りで交通規制が出たり交通機関のアレンジが変わるだけで、全く普通に生活しているよ」と答えてきた。
そう、7月21日の夜までは。
そしてたった一夜明けただけで、わたしは来港予定の友人達に「今香港に来るのは見合わせたほうがいい」と言わなければならない状態になってしまったのだ。
(撮影 ManCheeFMW)
警察に通報しても、不通だったり、
「怖いなら家から出かけなければいい」
7月21日、日曜日。
相変わらず明確な「撤回」を約束することなく、一時デモを受けて法案裁決見送りと言ったり「(法案改正は)壽中正寢(老衰で自然に亡くなりゆくニュアンスで“死亡”≒自然消滅という意味)」というだけで中国政府への忖度一直線、そして市民に拳を振り上げたことへの謝罪も死者への哀悼もないままの香港政府に対し、継続的なデモが行われることになった。
そのうちのひとつがこの日。
「反送中」デモはこの2ヶ月近くで香港内各エリアに広がり、長期化して「反送中」以外へ思惑が分散し、デモの目的に「中国大陸からの旅行客にアピール***」という主旨まで加わってきたり、警官がデモの終結を暴力的に進めた挙句市民をショッピングモールに追い込み封鎖、というようなことが起こるなど事態は混沌とはしてきていたが、相変わらず物理的な日常生活に支障はなかった。
結果、数十万人(10万だったのか40万近くだったのか。警察側とデモ団体側の発表で毎回差が出る)が参加し、わたしもこの日は、デモルート沿いの歩道橋の上から何の危機感も抱かずそれを見ていられるほどであった。基本的に平和裏に終了・・・するはずだった。
基本的に夜になるとデモは終結する流れだが、毎回一部の部隊は夜になっても活動を続け、政府建物に闖入したりと過激化する。この日も確かに警察隊と市民の衝突があった。
ただ、それとは別に、全くもって信じられないことが起こった。
なんと、デモ現場から遠く離れた郊外の元朗 Yuan Longという街で、デモ帰りの市民を白シャツをドレスコードにしたおっさん軍団(ヤクザ関係と言われているが詳細不明)が待ち受けていた。デモ参加者=黒シャツがドレスコード、と見てMTR元朗駅で彼らの帰りを待ち伏せし、見境なく集団で殴りつける、という暴挙に。しまいには白シャツ軍団は駅構内、そして停車した電車にまで乗り込んでまで執拗に暴力を振るい続けたのだ。負傷者数十名、重体一名の惨事に。
それだけならまだしも、目撃/遭遇した市民が999(日本で言う110番通報)しても、対応した警官が「怖いなら家から出かけなければいい」などと言い放ったり999が一時不通になったり、挙句の果てに直接所轄署まで出向いたところで警察署がシャッターを下ろして通報拒絶、などという見て見ぬフリ好き放題。漸く現場に来たのは白シャツ軍団の撤収後!
しかもFacebook等のポストで、地元親中派の議員や警察が、現場に出動した白シャツ軍団にねぎらいの声をかけているところや、警察関係の車両が彼らを送迎している映像が続々暴露された。
市民の味方であるはずの政府と警察が、市民の被害をガン無視。
もう、「少林足球(周星馳の映画「少林サッカー」、覚えてますか?)」の悪徳審判さながら。
そして翌日、元朗とその周辺の新界西エリアのいくつかの街でこれに関連した暴力沙汰が続くという情報が回り始め、危機管理能力の高い香港人が即刻反応。このエリアの商店や金融機関は軒並みシャッターを下ろし、西部劇によく出てくるような、強盗襲来前のゴーストタウンのような状態に。
それだけではない、21日の事件を聞いた全香港市民が「昨日の元朗は今日の我が街」と個々に警戒レベルを引き上げ(例えば香港内のアップルストアは16時で閉店しスタッフを帰す、など)、街が自主的な戒厳状態へ。
因みに香港は亜熱帯エリアに属し、台風の生まれるフィリピン辺りの真北に位置するため、台風の通り道。
ゆえに災害対策がかなり整備されていて、警報レベルが一定まで上がると株式市場はじめ社会機能が止まるようになっているが、台風以外で社会機能がほぼ止まるようなことは十数年住んでいて初めての経験だ。
白い服のおっさん6名は、
一応「逮捕」されたが……。
22日に香港政府は会見を開いたが、取り沙汰されたのは元朗事件ではなく、同じ晩に起きた警官隊とデモ隊の衝突についてで、何度となく繰り返された「香港政府強烈譴責暴力行為(香港政府は暴力行為に強く糾弾する、の意。この2ヶ月間使われて続けて市民は聞き飽きている)」を繰り返すだけ。負傷した市民への心ある言葉など皆無。自分達が被害者のように会見を進めようとし、記者団に元朗事件を突っ込まれると回答はあやふや。
23日になり、漸く白いおっさん軍団のうち6名が「逮捕」されたと報じられたが、政府側シナリオに織込み済みなのだろう、下手すると誰を形式的に逮捕するかくらいまで決められていたのではないかとさえ思える白々しさ(事件が仕立てられたのが元朗なのにも、それなりの意味合いが含まれていると思われるがここでは取り上げない)。
ますます政府への不信感は募るだろうし、それに対するアクションも暫く続くであろう。そしてはっきり言って、原因もうやむやで白シャツ軍団野放し状態が続くようなら、今後彼らがどの街に出没して狼藉を働いても全く不思議ではない。
玉虫色の街、
香港
香港という玉虫色の街。万事において中間的な役割を持つ街。例えば、政治的には語る者の視点や立場で何色にでもなり得るし、誰が語ろうが何となく「それっぽく」聞こえるので、土地勘のない受取り手はどの情報が正しいか、なんて言えないこともあるのが正直なところだろう。
だが、安全面に関してははっきり言える。
ここに移住して十数年来、女性ひとりで夜歩きできるほどの治安の良さを十分堪能してきた身として、香港の、たった一晩での治安変化が残念でならない。
この状態のままでは、観光客の方が来港しても全く歓迎できない。
一夜にして警察が裏社会のひとと繋がっていることをあからさまにするような、そして彼らが市民に無差別攻撃をしても警察が出動しない街など怖すぎる。安心して遊びにおいで、なんて言えやしない。
状況変化の速い香港のこと、これを書いている間にもこれまた高速で以前の安全で自由な街に戻ってくれるのを祈るばかり。
そして一方、実は香港の変化と同じくらい、我々市民自身が頭の切替え速いのも事実。
次はどうなるだろう、そうなったらこうしてやろう、とたちまち開き直り、走りながら考える習慣がついているのは香港住民の長所だと信じている。
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愛のふりだし
「いかにして役立たずを愛するか?」
最近読んだ小説に書いてあった。物語は酔狂な慈善家が、不具者、醜女、老人、性的少数者その他あらゆる「役立たず」の救済に立ち回る、というもの。
我々はしばしば物事を役に立つかどうかで見ている。それは人間に対する視点にしてもそうだ。他者が自分にとって役立つかどうか。乱暴な言い方だけど、役に立つから、愛せるし、役に立たないなら、愛するのは難しい。これは露悪でも優生主義でもなんでもない。
ただ、これは愛する側の視点に立った話だ。確かに、他者を愛せないことは怖い。しかしながら、他者から愛されないことはもっと怖くないか。
役に立たないと断じた他者に、そうなるかもしれない自分の姿を見出して、恐れてはいないか。役に立たない誰かを指差して嘲笑するのは、そうだったかもしれない自分を見出しているからではないか。
だからこそ私たちは、むしろ役に立たないことを恐れている。どんな場面にしたってそうだろう。勉強して知識を蓄え、運動して体力を養い、気を遣い、冗談を言い、口淫をし、席を譲り、金を払い、常に自分を役立たせたい。むろん自己愛に置き換えても同じだ。自分の役に立っているかどうかで自分を愛せるかどうか決めていないか。
ところで、機械化によって人間の仕事が奪われる、と言われて久しい。農業も畜産も漁業も林業も建築も金融も小売も卸売も教職も医療もマスコミも司法も行政も戦争も性欲処理も芸術さえも、全ての仕事が機械化されたら、全ての人間は役立たずだろう。
役に立とうとすることがダメだと言いたいわけではなくて、だから、愛されるために誰かの役に立ったり、愛するために誰かを役立てたりしていたら、いずれ誰も愛せなくなるし、誰からも愛されなくなるんじゃないかってことが言いたい。
いやそもそも愛って何だ。知らんけど。
高校生の時から使っている市営の駐輪場に、おっさんたちが働いている。恐らくリタイア後と思われるおっさんたちは、高年の男性特有のどこかぶっきらぼうな気さくさで、私たち利用者を迎え入れ、見送ってくれる。
この4月から、その駐輪場に機械式のゲートが導入された。利用者にはICカードが発行され、契約期間の更新の管理なんかもそれで行うことができる。だからといって、おっさん達が仕事を追われたというわけでもないようで、人員もどうやら以前と変わっていない。ただ、おっさん達はどこか手持ち無沙汰な様子だ。
出入りするゲートには、ICカードの読み取り機が設置されている。見ればわかるのに「←ここにカードをかざす」なんてわざわざ手書きの貼り紙があるのは、間違いなくおっさんたちの仕業だろう。
四方をセロハンテープで補強されたポストイットに、そこに書かれたおっさんの筆跡に、その人間臭い承認欲求に、俺は親しみを覚える。これは愛だろうか。多分違う。でも少しは近いかもしれない。
「いかにして役立たずを愛するか」
それなら、多分、あるいは、どうだろう。私たちにいずれ必要なのは、無償の愛ではなくて、違ったらごめん、愛着ではないだろうか。できれば双方向の愛着がいい。難儀なことよ。愛着が生まれるには時間がかかるから。愛着って言葉に愛って字が入ってるのは、なんて皮肉だろう。
もっと個人的なことも書けるけれど、これでやめます。
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--深海人形特別篇-- タチの悪い言葉
※全て引用文です
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ーーヒットラーが事を成し得た当時のドイツ社会では、暴力行為とプロパガンダが、極く普通のものと見なされていた。
今日の日本の社会でもこんな普通なものはない。
批判という言葉は大流行だが、この言葉は、われわれは既に批判の段階を越えて、今や実力行使の段階に達した、と続くのが常である。
批判に段階があるとは、おかしな事である。
私の常識では、批判精神の力は、その終るところを知らぬ執拗な忍耐強い力にある。
ーー彼は暴力の価値をはっきり認めていた。
平和愛好や暴力否定の思想ほど、彼が信用しなかったものはない。
ナチの運動が、「突撃隊」という暴力団に掩護されて成功した事は誰も知っている。
暴力沙汰ほど一般人に印象の強いものはない。
暴力団と警察との悶着ほど、政治運動の宣伝として効果的なものはない。
ヒットラーの狙いは其処にあった。
ーー小林秀雄著 『ヒットラーと悪魔』より
…。
ーー大体、人間というのは空想と理想とを区別できないものです。特に、若いうちはね。
ーーそういうふうに諸君、考えればいい。
あんまり科学というものを理想的な形だと見て、科学で何もかもうまくいくと思ってはいけないのです。
いつでも人間というこの厄介なものが科学にぶら下がっている、それを忘れてはいけない。人間が科学にどういうところまでぶら下がっているか、そこをはっきり知って、あとは理性を働かせればいいのです。
そのためには、さきほども言った、イマジネーションというものがやはり非常に重要になってくるな。それでいいですか。
ーーソクラテスが非常に嫌ったのは、何かの利益のために人を説得しようというレトリックです。それは真理のためのものではないからですよ。真理というものを目指せば、相手なんて要らなくなる。自問自答していればいいのだ。
ーー僕には理想などなかった。僕が原稿を売らなきゃ、二人は暮らしていけなかった。
その頃の時代は、左翼が盛んなときでした。
いっぱい左翼がいました。左翼はみんな金を持っていた。
どうして左翼のやつらがあんなに金を持っているのか、僕にはわからなかった。
そして、左翼は空想していたな。日本を共産主義にしようという空想に燃えていた。だけど、彼らは生活には困らなかった。
その金はどこから持ってきた? みんな、親父から出してもらっていたでしょう。稼いでいる左翼のやつなんか一人もいなかった。
ーー宣長はそうではなかった。『古事記』に書いてある事をそのまま受け取る方が歴史家として正道であるということを、はっきり言ったのです。
それに違いないのです。今日の人は、あれは文学だ、歴史としては信じられないと言う。
しかし、宣長は、歴史の根底には文学があると考えたのです。歴史の根底には、自然科学者が考えている事実などありはしないのです。事実は自然にしかありません。歴史は人間の心なのです。
宣長が歴史の扱うものは人間の心、情だとするのは、歴史は心理学で研究できるという意味ではない。
ーー歴史上の出来事というものは、いつでも個性的なものでしょう。諸君の個性は、どの人もみな違うではないか。
けれども物理学者にとっては、諸君の個性などないではないか。
生物学者が諸君を観察すれば、諸君の個性は消え、人類という種が現われるでしょう。人間はみな同じことをやっていると言う。
それは抽象的なことだが、そうしなければ科学は発達しないのです。
だから、科学というものは個性をどうすることもできない。しかし、僕らの本当の経験というものは、常に個性に密着しているではないか。
個性に密着しても、僕は生物たる事を止めやしない。だから、科学よりも歴史の方がもとです。
歴史の中には、抽象的なものも入って来るし、自然も入って来ます。しかしそれは歴史の一部です。
ーー以上、小林秀雄著『学生との対話』より
ーー今の新しい顔したみたいな本に、大体ろくな本はないです。日本だけじゃない。どこの国もいけませんね。
ーー小林秀雄 講義 『信ずることと知ることと』より
ーー諸君はみんな自分の親しい人の魂を持って生きています。死んだおばあさんをなつかしく思い出す時に、諸君の心に、それはやって来ます。
それが、昔の人がしかと体験していた魂です。
それは生活の苦労と同じくらい平凡なことで、又同じくらいリアルなことです。
柳田さんはこういう思想を持っているから民俗学ができるのです。
けれども、現代のインテリには、なかなかこういう健全な思想が持てない。
だから民俗学が生気を失うのです。
ーー『同上』
ーー宣長さんはだんだん古人の考え方に惹かれていったのです。だんだん愛着が深まっていった。
そして、古人のような考え方でこの世の中を生きることが、人間として一番正しいのではあるまいか、あるいは一番健康なのではあるまいか。
現代のみんなが考えていることは、そこから逸れてしまって、間違っているのではないか。
みんな、古代へ戻ったほうがいいのではないか。そんなふうに考えはじめた。この考えが、宣長さんの信念を養っていったのです。
ーー宣長さんがどんなふうにたった一度の人生を生きていたかは、今日から見て間違っているとか間違っていないとか言っても、知りえない。
宣長さんがどういうふうに学問をしたか、何をやったかは、今日の科学の概念を捨てないと、知りえないのです。
これは、芸術的な知り方かもしれないけれども、歴史的な知り方でもあるでしょう。
対象に対してだんだん一生懸命になり、だんだん愛着を持ち、信仰を持って死んだ人の仕事は、この場合は学問ではあるけれども、一つの芸術品ですよ。この頃、諸君が使う〈歴史的限界〉という言葉があるでしょう。限界があったから、何だと言うのですか。
歴史的な人物を不朽たらしめているものは、限界そのものですよ。その人から限界を取ってごらんなさい、何もできなかったよ。そんなふうにしか僕たちは生きていないのです。
ーーそしてこの頃は、黙っている人をだんだん尊敬するようになってきた。黙っている人は、しゃべっているやつよりも百倍も千倍も利口じゃないかと考えるようになった。
ーーもう一つ、世に知られていない人にどんな偉い人がいるかということも、この頃考えるようになってきた。若い頃は、真理を知っている人、真理を考えた人は、きっと世の中のために役立つし、崇められもすると、簡単に考えるものです。
ーーだが、平凡で、世に知られていなくて、しかし真理をつかんでいる人もあるだろうと考えるようになったな。僕は、自分では宗派的な宗教を持っていないけれど、少しずつそんなふうに自分で考え始めたな。
ーーインテリというのは、特権階級だ。責任を持った階級なのだ。もしもこの責任を果たすのが嫌ならば、百姓になれ、百姓になって朝から晩まで働け。
ーーそうすれば、その責任を果たさなくても天は咎めないであろう。だけど、禄をもらっていて責任を務めないのは天理に背くことだという思想です。
ーーですから、あの頃のインテリというのは、そんな責任感をまず身につけなくてはならなかった。
ーーこの責任は、学問をする責任でもあります。人生いかに生くべきか、自分で体得し、人に教える責任があった。
ーーこの責任は天から負わされているのだから、逃れることはできない。これが、素行などが説いた身分論ですよ。
今のインテリというのは、いったい何ですか。生産から離れている根なし草だとしばしば説かれていますな。
だからみんな、インテリでいるのが何だか心苦しいんじゃないのですか。さりとて労働もしない、生産もしない。諸君は自分の責任を果たさなきゃいけない。
諸君はのらくらして食わしてもらっているんだ。働いている人はほかにいるんだ。だから、諸君は責任があるのだ。山鹿素行の思想はちっとも古くはない。
ーーもう一つ、庶民という問題があるね。庶民は物を考えなかったなんて、これは噓です。
彼らは学問が面白かったのですよ。面白くなくて、どうして百姓が来ますか、町人が来ますか。
まあ、学問をしたいというのは、人間の本能ですからな。学問をしたいのが本能じゃなくなったのは現代ぐらいのもんです(会場笑)。
今は、ただ黙っていたって教えてくれるのだから、学問への欲望がなくなるのですよ。
昔は黙っていたら教えてもらえないし、学問の機会もなかなかなかった。子どもの頃に、人生とは何ぞやなんて疑問が起こっても、誰も教えてくれないから、これは非常に熱烈なものになるのです。
ーー小林秀雄 講義 「現代思想について」後の学生と対話 より
ーーただ、感動から始めたということだけは間違いない。感動というのは、いつでも統一されているものです。分裂した感動なんてありません。
感動する時には、世界はなくなるものです。感動した時には、どんな莫迦でも、いつも自分自身になるのです。
ーー小林秀雄 講義「感想--本居宣長をめぐって--」後の学生達との対話より
ーー生理学は眼の構造がどうの、水晶体がどうの、網膜がどうのと絵に描いて見せるけれども、心眼がどうなっているかは絵に描けないでしょう?
しかし事実、本当に生きた眼というのは、肉眼の中に心眼が宿っているんです。心眼がなければ、僕のこの水晶体はうまく働きませんよ。
ーーやっぱり天才というものはあるのですよ。
僕らは天才じゃないから、天才のものを読みますと、自分がたいへん情けなく思えるのです。
それは誰にでもあることで、そんなことを僕ら凡人はあまり気にしてはいけません。
「僕は感受性を持っていないのではあるまいか」などと考えてはいけない。そうではないのです。
そんな考えは感受性を隠します。
わざわざよけいなことを諸君は考える必要はないのです。
ーーただ、諸君が持っている感受性を、学問で、あるいは生意気な心で、傲慢な心で、隠してはいけない。
諸君の感受性は、傲慢な心さえなければ、どんどん育つのです。そういうふうに考えたほうがいいのではないですかな。
ーー小林秀雄 講義「信ずることと考えること」後の学生達との対話より
…。
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らしき存在
レビュー欄には暴言じみた一つ星が「アドバイス」として列をなし、どこまでも偉そうに居座っていた。期待外れ。デビュー作とは大幅に違って。何年も待っていたのに。半分までは読みましたがそこでリタイアです。気持ち悪い。申し訳ないけれど作者の精神状態を心配しまう。はたして、このようなことを考える人間が作家を名乗っていていいのだろうか?
「…………お前らに俺の小説の何がわかるんだよ」
手の中の、縦長の小さな画面に向かって吐き捨てる。
五十六件のレビュー、うち三十七件が星一つ、残りの八件が星二つ、三つ星は二件、四つ星は三件。信者じみた、たった六件だけの五つ星は空しくもブーイングにまみれ、何の価値もない。
『こんなにも切ない純愛の物語なんてもう二度と生まれないのだろう、僕らはこんなにも美しい恋の形を物語でしか知ることができないのだろう、僕はそれを何よりの悲劇と思う』
日本を代表する小説家である梅林羽瑠が書いた、このあまりにも大袈裟な帯コメントのおかげで売れたとしか思えない俺のデビュー作は、人気若手俳優たちを寄せ集められ実写映画化し、その後も順調にアニメ映画化、コミックス化、実写ドラマ化、韓国ではリメイクドラマ化までされ、発売から五年経った今でも本屋の「泣ける純愛小説特集」のコーナーなんかではそれなりに見栄えのいい位置に飾られる。
【中学一年生の“僕”には思いを寄せる幼馴染の女の子がいる。ある日、彼女の父親が逮捕され彼女は母親と共に名前を変え夜逃げ同然で遠くの町へ、別れの夜に彼女へ再開を誓った僕だったが、複数の悲劇が重なり彼も高校二年生の夏にある罪を犯す。果てのない逃亡の末、僕は冬の終わりに幼馴染の彼女と再び出会う。犯罪者の娘である彼女と、犯罪者である僕。逃げ切れるなんて思っていない、愛し合っていいだなんて思っていない、それでも僕らは互い強く手を握り締め合いどこまでも走り続けた――】
そういう、チープな物語だった。
けれど、ただただ安っぽいありきたりなその小説は、作者である俺が考えもしなかった考察がSNS上で繰り広げられ、適当に辻褄を合わせただけの展開は「これまでにない斬新な発想」と評され、日本中が馬鹿の一つ覚えみたいに涙を流し、推薦図書に選ばれ、皆は口々に、
「先生の次回作が楽しみで仕方ありません!」
そう言って俺の足首を見えないロープでがんじがらめにした。
自分でいうのもなんだけれど、こいつらはこの小説のどこが評価に値すると思ったのだろう? どいつもこいつも耳障りのいい言葉やわかりやすい展開に騙される程度の馬鹿ばかりだな。そうやって心中鼻で嗤いつつ、しかし定期的に振り込まれる大量の金や「先生」という甘美な響き、書店へ行くたび目に入る山積みの処女作、俺のインタビューが何ページにも亘って掲載された雑誌、テレビ番組では俺の小説の特集が組まれ、どこにでもいる典型的なヒロインでしかない“彼女”の見た目を真似する若い女の子までが世の中に溢れ出すと、俺はわかりやすく調子に乗った。
『ええ……、書き上げるまでは本当に苦労しましたね。アルバイト中も頭の中でずっと小説のことばかり考えていて。夜、眠っていても、みる夢の舞台はまさにあの世界の中だったぐらいなんです』
嘘だ。バイト先のかわいい後輩と寝る夢ばかり繰り返しみていた。
『どうしたら“僕”は彼女を救ってやれるのだろう、どうしたら彼女は“僕”を逃がしてやれるのだろう……馬鹿みたいだけれど、作者として、どうにか彼らに逃げ道を作ってやりたかった。正しくない、間違いだらけの人生の、どう足掻いても報われない彼らにも、俺は“生まれた意味”を持たせてやりたかったんです』
これも嘘。不遇すぎる物語は高評価ボタンを教えてもらえない。清潔で純粋なヒロインが冴えない主人公と共に適度に酷い目に遭いながら最終的には深い愛を知りそっと微笑む、そういう物語ならアクセスしてもらえるかもしれない、ただそう思っただけのことだ。
『インターネット小説だと、やっぱり異世界モノ、転生モノがよく読まれるのかなとは思うんですね。あとはまあそうだな、ボーイミーツガール系は安定して、ですよね。一応俺の小説もその部類ではあるらしいんですけど、自分としてはそういうものを書いているなんて自覚は一切ないです。元々愛とか恋とか、そういったキラキラした世界に対して俺自身がそれほど興味を持っていないっていうのもあるのかな。そもそも全然モテないですしね……。あ、ここ、笑うところですよ? あはは。まあだからってわけじゃないですけど、俺の、この小説も本質はそこにはなくて……。色恋云々というよりは“贖罪と断罪”だとか、その“罪の効力と範囲”だとか、そもそもそれは罪と呼ぶべきなのかとか……今考えると、むしろそっちを追求したくてこの話を書いたっていう部分も少なからずあったんだと思います』
もはや自分でも何を言っているのかよくわからない。漠然と聞こえのいい、それっぽい言葉だけで構築された俺の薄ら寒いインタビューなんて一体誰が読み、どう理解するというのか。意味不明な羅列で偉そうに「小説とは」「罪とは」「赦しとは」「純愛とは」を笑顔で語る俺を、もう一人の俺が遠巻きに指さして嗤っている。インターネットの投稿サイトに稚拙な小説を載せ、取るに足らない閲覧数に一喜一憂していたほんの一年半前の自分が今の自分を見たら何というだろう――いや、そんなこと、どうせわかりきっている。
「だせえな、コイツ」
所詮その程度だ。
この時の俺は、過去の俺に堂々と毒づくことができた。どれだけダサくとも売れたもん勝ちなんだよ、ここはそういう世界なんだよ。誰の目にも触れなかった過去の俺ごときに、今の俺の何がわかるというのだ?
あの頃からもう四年、世の中は気安く使い捨てるみたくころころと流行を取っ替え引っ替えに、休むことなく日々変質を繰り返していた。当時流行っていた極端に細身のパンツも今では「流行遅れ」の象徴になっていて、街ゆく若者は皆コピーアンドペーストされたかのようにくすんだ色のオーバーサイズカットソーを着、こぞって幅の広いボトムを履く。あの頃は存在すら知られていなかった、イギリス発祥の焼き菓子の店が至る所に乱立し、髪はクレヨンで塗り潰したような色合いに染めることが“おしゃれな人”のステータスじみたものになっていて、女子大生は謎のポップ体フォントで描かれたイニシャル入りの巨大すぎるトートバッグを色違いで買っては写真を撮り、競い合うようにSNSに載せて、身体中から溢れ出る承認欲求を膨大な数の「いいね」で適切に処理していた。
俺の小説は前記の通り今でも書店に置かれていて、しかし当たり前にピークなんてものはとっくの昔に通り過ぎており、中古本屋では百円棚でばかりその姿を見かけ���ようになっていた。先日、資料探し目的で立ち寄った中古屋で、ずらりと棚に並ぶ自身の本をやりきれない気持ちで眺めている最中、ふと大学生くらいの男が俺の本を手に取り、
「うわー、懐かしい!」
そういって、彼は軽く笑った。男の隣に立っていた女も男の手中の本を見、「あー、なんだっけえ? タイトルは聞いたことある」と笑う。男は、
「俺、昔この映画レンタルして観たんだよなあ。高校くらいだったと思うんだけど。結構面白かったんだよなー。主人公たちの制服がすげえ洒落ててさ、クラスの女子とか皆ヒロインの子の髪型とか真似してたの。まあ普通の黒髪ロングなんだけど」
作者が隣に立っているとも知らず、彼はつらつらと女に向かって俺の作品にまつわる記憶を語った。へえー、そうなんだあ。本も面白いの? 女が訊ねる。すると男は、
「いや、知らない。映画しか観てねえもん。まあ、そこそこ面白いんじゃね? 百円だし買ってみれば?」
そうして二人はけらけらと笑いながらその場を後にする。
ふざけんな、読んでもいないくせに「そこそこ面白い」とか言ってんじゃねえよ。
男女の背をぼんやりと見送りながら俺は言葉を飲み込んだ。この本を出してから早五年。俺は二冊目を出せないままでいた。
デビュー当時俺の担当となった男とはもうずっと連絡を取っていない。俺のことなんかすっかり忘れて、今は別の売れ筋の新人作家の世話に明け暮れているのだという。金にならないどころか、あれ以来まともに書き上げることすらできなくなった俺に構っている時間なんてあるわけがない。便りがないのは、もう何も期待していないという何よりの証拠。世間だって俺のことなんかとっくの昔に使い捨ててあって、今は元アイドルの男が書いた長編推理小説が売れ筋だった。飛び抜けて顔のいい彼は案の定世間でもてはやされ、俺にはもはや彼の小説も彼のオリジナルグッズのうちの一つでしかないように見えた。五年前、俺の処女作の帯コメントを書いた梅林羽瑠は彼の文才を「神様が与えた言葉の群れ」と評している。彼の信者たちは梅林の言葉を受け、彼のことを、
「かみさま」
と呼んでいるらしかった。
彼の小説は俺も発売してすぐ読んだ。文章としての癖が少なく、おそらく誰でも読みやすく、いくらか平仮名の多い彼の小説は、しかし巧妙に練られた展開で見事に登場人物と読者を騙す、極めて上質な推理小説だった。
素直に、あの梅林をうならせただけのことはある、と思った。けれど、それならば俺だって彼と同じ立場にあったはずなのだ。小説家として華々しいデビューを飾り、似たような展開で世間から注目を集め、文字通り世の中の流れを、流行を作り上げたはずなのだ。彼と、俺と、一体何が違っていたというのだろう? 彼はデビュー作の映画化が決まると同時に、���作目の出版予定日をSNSで大々的に発表した。直後、アクセス集中で出版社のサーバーはダウンし、インターネットの通販サイトではことごとく予約一位を獲得する。彼の新作発表のツイートをリツイートした梅林は、
【一ファンとして非常に楽しみ。早速予約しました。勿論、自腹です。】
と書き、彼から丁寧な返信をもらい、それをお気に入りに追加していた。
ここまでくるといっそ清々しいもので、嫉妬の感情は一切芽生えなかった。そもそも、売るとか売れるとか、そういうの、俺には向いてないんだよな。元々趣味で細々と書いていただけなんだから。そんなことを考えていると、ふと昔登録していた小説投稿サイトの存在を思い出した。検索エンジンからたどって、必死に当時使っていたメールアドレスとパスワードをひねり出し、数度の失敗を重ねながらもなんとかログインに成功する。デビュー作が出てからはダイレクトメッセージを受けつけない設定にしていたが、コメント欄を閉じるのを忘れていたようで、数百件にもなるコメントが『新着』という単語を添えられつらつらと行儀よく並んでいた。
最高でした。さすが先生です。アマチュア時代からこんなに面白かったんですね。掲載されている作品、一晩で一気に読んでしまいました。フェチズム全開で面白かったです。どうすればこんな展開の作品が思いつくのだろうか。先生の作品を読めて本当によかったです、次回作も期待しています。
目を通した過去作は、どれも顔から火が出るかと思うくらい拙かった。けれど、確かにこのころの俺は「小説を書く」という行為を心から好いていたように思う。
別に、本になどならなくたっていいのではないか。読みたいと言ってくれる人はここにいた。売れるモノはきっと書けない。けれど、ここでもう一度、何よりの趣味として、俺は小説を書いてもいいのではないだろうか。もう自分のことを諦めてもいいのではないだろうか?
俺は数ヵ月振りにペンを握る。表紙にきょうの日付と【新作】とだけ書き記し、そっと表紙をめくる。まるで誰かに乗り移られたみたいにペンは走り、俺はやっと自身の「書きたかったモノ」の形を思い出しつつあった。
五年半振りにアップした中編小説の評判は散々なものだった。
デビュー作とは違い、愛も希望もない残酷な世界を残酷なままに書き上げた俺の小説は『思いもしなかったネットでの、無料掲載での新作発表』とSNSで瞬く間に拡散され、あらゆる人間の目に触れ、すぐさまそこいら中暴言交じりの書評で溢れた。俺は連絡も入れずに掲載したことを出版社の人間からこっぴどく罵られ、その間にもインターネットの海では俺への誹謗中傷が洪水となってボコボコと溢れ零れ続けていた。
動画配信サイト、個人ブログ、ネットニュース、ありとあらゆるところで俺の小説は「読むに値しない」と弄ばれ、最終的には俺が作家名で動かしていたSNSのダイレクトメッセージには自称カウンセラーだとか自称セラピストだとかが「先生の心を救いたい」と、それこそ“読むに値しない”長文のメッセージを放り込んでくるようになった。
俺の最低最悪の新作は、しかし梅林や、あの元アイドルの小説家が何か言及してくれることなど一切なかった。所詮お前の文章なんてこの程度でしかないのだ、と言われているような気がして、俺にはその事実こそ何より耐えがたい苦痛そのものだった。
その後俺は小説投稿サイトのコメント欄を閉じ、SNSに鍵をかけ、そうして小説家としての俺にそっと蓋をした。
今の俺は自ら進んで本屋に行くこともなくなり、知人から紹介してもらった飲食店のアルバイトで生計を立てている。小説家として、デビュー作で稼いだ金のほとんどはもう使い果たしていて、残りはいざというときのために手を付けないでおこうと思っている。
今でも、インターネット上では時々俺の小説に関するレビューを目にする瞬間がある。デビュー前の瑞々しく幼稚な、けれど生き生きとした作品と、デビュー作のチープで安易でテンプレートじみた恋愛小説、そして正気の沙汰とは思えない、最期の一作。俺はもうそれらに目を通さない。自分の傷を抉り返すことが健全ではないことをきちんと理解しているからだ。
きょうも世界では流行が消費され続けている。元アイドルの推理作家はいつの間にか食にまつわるエッセイストに変わっていて、先日毎週末の外食について綴った新刊が発売になったらしい。機会があったら読んでみようとは考えているが、おそらく買うとしたら中古本屋なのだと思う。
今の俺は、中古本屋の小説コーナーに立ち寄ることができない。きっとそういう奴がこの世界には何千、何万といるのだろう。小説投稿サイトも、SNSも、そのアカウントを放置したままだった。この惨めたらしい未練がいつか、もう一度俺に何かを書かせてくれるんじゃないだろうか。俺は心のどこかでそういう、ありもしない奇跡を待っているのかもしれない。
「ありがとうございましたあ、またどうぞ!」
客が去ったテーブルへ食器を下げに向かう。客が忘れていったのか、あるいはここに捨てていったのか。食器の横の中古本には値札シールがべったりと貼られ、薄汚く手垢まみれになっていた。
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厚生労働省麻薬取締部によるピエール瀧の冤罪
抗議先
http://www.ncd.mhlw.go.jp/mail.html
03-3512-8688
03-3512-8690
厚生労働省麻薬取締部は、ピエール瀧こと瀧正則に対する内偵捜査は半年を有したと報道されているが厚生労働省麻薬取締部のホームページに於ける内偵捜査の方法は以下の様に記載されている。
新聞や雑誌にはじまり、投書、一般からの通報、国内及び外国の捜査機関からの情報、さらにはインターネット情報など、多岐にわたる規制薬物に関する情報を整理するとともに、未規制薬物の販売や乱用に関する情報についても積極的に収集しています。
http://www.ncd.mhlw.go.jp/jyoho.html
と、記載されているが、この様な内偵捜査では、予め、首相である安倍晋三の母親安倍洋子の経営する北海道霊園の監査役であり鈴木正則が経営していたシーエムアイ株式会社監査役である谷郶龍二のコネを利用し、地面師詐欺師カミンカス小山操が加盟していた右翼団体日本青年社(住吉会系暴力団小林会)組員、自民ネットワークサポーターズ、住吉会系暴力団と交際のある在特会、山口組系暴力団が取締役に就任していた元トランスデジタル、チャンネル桜関係者などと共謀し2000年頃より大量に匿名掲示板に同文を書込み続けた場合は、本人は一切薬物を使用しない人物であっても内偵捜査から厚生労働省麻薬取締部と反社会勢力が共謀し、ピエール瀧こと瀧正則に対する冤罪を行う事は可能である。
厚生労働省はシーエムアイ株式会社監査役である谷郶龍二が監査役で安倍晋三の母親である安倍洋子とのコネを利用し地面師詐欺、脱税等で協力関係にあるシーエムアイ株式会社代表取締役社長鈴木正則、鈴木聖奈、山口組、住吉会系暴力団小林会により構成される右翼団体等を利用し、反社会勢力と共謀の上で首相官邸の指示によりピエール瀧こと瀧正則に対し薬物摂取を強要した上で厚生労働省データ改ざん問題が表面化する事を避ける為に3月12日を狙ってピエール瀧こと瀧正則に対し任意取り調べを行なった上でマスメディアである読売新聞社、朝日新聞社、毎日新聞社、NHK等に対し現在も事実と異なる公然侮辱罪、威力業務妨害罪、偽計業務妨害罪に抵触する杜撰な報道を厚生労働省は、故意に流している。
本来、TOPで報道されて然るべき報道記事より抜粋
首相官邸関与判明…統計操作の真相に迫れるか
毎月勤労統計調査について、わかりやすく書くのはかなり骨が折れる。そもそも、統計というのが厄介だ。
平均賃金の変化率を見るには、調査対象の事業所(サンプル)集団が固定しているのが望ましい。が、それでは偏ってしまうから、定期的にサンプルを入れ替える。すると、旧サンプルとの段差ができるので、新サンプルのレベルで過去に遡って数値を補正しなければならない。
こういうことを書くだけで記事がとっつきにくくなる。しかも、今回の場合、問題がおそろしく複合的だ。少し整理する必要がある。
2004年から東京都内500人以上の事業所について全数調査すべきところを3分の1の抽出で済ましてきたというルール違反。これは、もっぱら厚労省の組織に起因する。
安倍官邸の関与が取り沙汰される新たな問題が生まれたのは、2018年1月の調査分からである。対外的な説明もせず、抽出した東京都の事業所数を約3倍する「復元」が行われ、前年の数値はそのまま放置した結果、前年比の伸び率が高く出るようになった。
だが、上振れした原因はそれだけではない。同時に、「ベンチマーク更新」「サンプルの部分入れ替え」といった統計手法の変更が実行されていた。
経済センサスをもとに、産業構造の変化を反映させるというのが「ベンチマーク更新」だが、サンプルに占める大きな企業の割合を多くし、過去にさかのぼる適正な補正もなされなかった。当然、平均賃金は伸びる。
30人から500人未満の中規模事業所へのサンプル抽出方法を、3年に一度の「総入れ替え」から、毎年の「部分入れ替え」に切り換えたことも、上振れ要因となった。
引用元
https://www.mag2.com/p/news/388481
報道記事がソニーミュージックエンターテイメント株式会社が流している情報であるのか?
厚生労働省、首相官邸の指示により冤罪でっち上げの報道が成されているのか捜査の上で公然侮辱罪、威力業務妨害罪、偽計業務妨害罪に抵触する行為である為、厳罰な処分を要求する。
告発人であるtechnocat1026は、2019年2月6日夕方頃に、武蔵小杉駅高架線周辺信号の辺りに於いて通りすがりの嫌がらせ代行業者と見られるカップルの女性から「ぶっこんでやる」といきなり耳元で吐き捨てられた為、武蔵小杉駅前派出所に駆け込み被害内容を当直警官に通報して��る。
犯行予告であったと考えに至りここに合わせて記載する。
また、本件が発覚した2019年3月12日の午前中に豊洲市場に被害者である石野卓球は呼び出しの脅迫に応じている事がツイッター石野卓球公式アカウントから投稿されている。
また、被害者である石野卓球を呼び出した相手が女性である事を寿司屋店員がツイッターに投稿している。
築地市場に於いて脅迫による呼び出しに応じた証拠写真から鈴木聖奈と思われる姿が石野卓球の着用しているサングラスに写り込んでいる事からも脅迫犯の一名に鈴木聖奈が含まれている事をここに告発する。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)10月15日(土曜日)弐
通巻第7493号
軍事地政学からいえば北朝鮮のミサイルは中国にも照準
北京は金王朝の暴走をいかなる歴史感覚で認識しているのか?
************************
北朝鮮の核ミサイル、数十発が日本海へ、日本のEEZへ、そして本土を越えて太平洋まで飛翔し、つまりは日本列島全体を蔽う攻撃能力を誇示する。
日本の議論は、北朝鮮がいずれ韓国を従えて、日本攻撃を狙うという軍事脅威論が主流である。
はたと考えた。ミサイルの射程地図を『あちら側』に伸びしてみよう。
すると樺太(サハリン)、沿海州、旧満州国の殆ど(現在の中国遼寧省、吉林省、黒竜江省、内蒙古、河北省から山東省、山西省、河南省、湖北省まで、つまり北京、天津、鄭州、洛陽、太源、青島、済南を超えるのだ)。
南へ転ずれば、上海から寧波を飛翔して、はるか温州あたりまでが北朝鮮の核ミサイルの射程内だ!
中国が安全保障上の基本として、隣国の軍事力は脅威という認識を体質的に持っており、「この野郎、生意気な」と金親子三代のことを思っているに違いないが、すでに核開発を終え、実験を繰り返し、小型化に成功したという情報もある。
ミサイルに小型核を装填したと推定されている。ならば最大の脅威を感得するのは韓国であるべきだが、感度が鈍い。日本は非常事態にあるにも関わらず防空壕もシェルターもない。防御ミサイルがアリバイ証明的にちらほら。つまり国防意識がゼロに近い。
さて北朝鮮の核を中国がなぜ脅威と認識するのか。
簡略ながら歴史を辿ってみよう。
高句麗の建国は紀元前、668年に滅亡するまで栄えた。軍事力に突出していた。
二世紀に後漢で起きた黄巾党の乱で、シナの王朝が衰えた隙に乗じた高句麗は、北部へ進出し、あちこちに山城を造成し、現在の吉林省集安を拠点とした。集安はこじんまりとした街だが、鴨緑江をこえるとすぐ北朝鮮であり、広開土王の石碑は、この地で発見されたのである。
高句麗は最盛期に現在の北朝鮮から沿海州、中国吉林省南部と遼寧省から、韓国の北部半分を抑えていた。当時の地域大国だった。
581年に隋が建国され、冊封体制に入るものの高句麗は隋に従う気配はなく、590年に最初の抵抗を示した。
文帝が死ぬと隋は煬帝となって、598年に水陸30万の遠征軍をおくりこんだ。ころが。燎河の洪水で隋軍の進撃が阻まれてしまい、撤退した。また突厥の台頭があって隋は高句麗だけを相手にしている場合ではなかった。
612年、隋の煬帝は満を持して百万の軍を派遣したが苦戦の末に撤退した。
613年 進撃途中に兵站が切れて、又撤退した。
614年 軍派遣するも隋国内に反乱が起こり退却する。
617年 煬帝はまたしても軍派遣を準備したが沙汰止みとなる。
さんざん手こずって、結局、随は高句麗に勝てなかった。
日本では百済、任那府との関与が深く、隋と高句麗の戦線状況を把握していた筈である。
645年に大和朝廷は乙巳の変で蘇我氏が滅亡したが、この同じ年に、唐の太宗は十万を高句麗に派遣し、激戦しつつ進撃をしたが、やはり撤退を余儀なくされた。新羅が唐に援軍を求めた。
647年、648年に 唐は遠征に失敗したが、660年に13万の軍をおくり、大々的に百済を攻撃し、662年に百済は事実上滅んだ。日本に亡命していた王子に5000の兵をつけて、天智天皇は百済救済に立つが、白村江海戦で唐海軍に敗れ、撤退した。
高句麗が滅亡したのは668年である。
そこで新羅が恩ある筈の唐に造反し、失敗して遺臣等は日本に亡命してきた。彼らを武蔵国に集団移住させた。その名残が、高麗神社である。
高句麗にかわって30年後に渤海国が698年に建国された。渤海は安全保障のため遠交近攻策をとり、じつに727年から919年の間に34回、「朝貢」のため日本に来た。現在ロシア沿海州のポジェト港あたりから出向し、前半は出羽、佐渡島などに漂着した。
後半は能登以西の港に着岸した。ヤマト王朝は最初歓迎したものの「朝貢」というからには日本の方が負担が大きく、夥しい土産、物資が必要となり、やがて12年に一度の制度としたうえ、最後は「もう来なくても良い」となった。かれらは情報収集の傍ら朝貢の返礼品が目的で、交易で巨富を得ていたのだ。(渤海使の一覧は拙著『葬られた古代王朝「高志国」と継体天皇』(宝島社新書)にあります)。
つまり、中国の皮膚感覚としての高句麗の脅威は、現在の北朝鮮の核戦力の脅威に連結している。
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Day 1569 - パワハラ。
Went over my questions to ask my tutor below, followed by going through the whole tutor sheet again with a grammar focus checking my understanding of everything. Happy with my progress with this one this week seeing as it was trickier than usual, made great progress from my initial read through of it and there’s no huge problems in there,but definitely have enough to ask my tutor about tomorrow, hopefully which time we will get everything I have to ask cleared up nicely. Good to go through it all one last time properly today, some nice beneficial study I think. I then finally properly got on to answering the questions themselves with a written response below, which was fun, no big problems there although I’m sure I made some silly mistakes, will go over it tomorrow in my 20 minutes before my lesson. Good study today.
先生の質問 どんな競技にもありえること likely to happen in any game - どんなnounも、どんなverbても~って同じ意味だね? つまり、今後も第二、第三の宮川選手 ~第二、第三 ことをも意味すると小林氏は指摘する~をも その構図が、今なお日本のスポーツ界を覆っています。- なお still? その多くは“勘”や“コツ”を建前に無理を通しながらやり繰りしている。– 当時、大松監督が鬼のしごきで鍛え上げたかのように、女子選手にスパイクの雨を降らす映像が流されました。 == ある意味必然であった。 it was inevitable (not “meaning”) リスクを管理すべき法律というルールがあってなきもの~なきもの ? 撃破し金メダル - v-stem+n?
1964年東京五輪から変わらない「勝利至上主義」と「根性論」
いまだ真相は薮の中である体操協会のパワハラ問題。宮川選手が正しいのか? 塚原夫妻が正しいのか? メディアはこぞって「誰が悪で誰が正義か?」とわかりやすい構図に単純化しようとしているが、「どんな競技にもありえること。問題の根は、日本のスポーツ界全体に通底している」と現場を知るスポーツライターの小林信也氏は語る。
つまり、今後も第二、第三の宮川選手、塚原夫妻がワイドショーを賑わす可能性が高いというのだ。
「まず国民が知っておくべきなのは、オリンピックという巨大なビジネスと各アマチュアスポーツ協会の恐るべき規模の格差です。例えるなら、トヨタがいきなり小さな家族経営の町工場と取引するようなもの。そこでトヨタ並みの組織とコンプライアンスを要求しても無茶があるというも���です。金メダルが期待されるレスリングや体操でさえ数億円規模の助成金が頼りで、そのほとんどが海外遠征費で消えてしまう。運営の手弁当で成り立っている協会ばかりで、その多くは“勘”や“コツ”を建前に無理を通しながらやり繰りしている。重箱の隅をつつけば、ほぼすべての協会がアウトになるでしょう」
さすがに近年は体罰は減少しているものの、言葉の暴力などは常態化。その根底には1964年の東京オリンピック以降、いまだにスポーツ界に蔓延する「勝利至上主義」と「根性論」があるという。
◆根性論にすり替えられた「東洋の魔女」
日本のスポーツ界を支配してきた「勝利至上主義」と「根性論」。
その源流は1964年の東京オリンピックにまで遡る。戦後の復興を世界にアピールする場として、国を挙げて催された東京オリンピック。これは同時に、「敗戦のルサンチマンをスポーツが引き受けた」ことをも意味すると小林氏は指摘する。
つまり、「忍耐と根性によって日本が勝利する」という戦前の日本が夢想したシナリオをスポーツにおいて果たすことで、敗戦の傷を癒そうとしたのだ。その象徴が、当時のソ連を撃破し金メダルを獲得して国民的スターとなった女子バレーボール、通称「東洋の魔女」だ。
「当時、大松監督が鬼のしごきで鍛え上げたかのように、女子選手にスパイクの雨を降らす映像が流されました。しかし、実は大松監督は非常に近代的な指導者で、しごきのように見える映像は反応速度と敏捷性を上げるために効率化されたトレーニングであり、選手にとっては基礎練習よりも比較的楽なトレーニングだったんです。その結果、東洋の魔女の反応速度は男子選手をも上回り、見事金メダルを獲得した。ところが、メディアは『スパルタと根性で獲得した金メダル!』というすり替えを行い、根性論を礼賛したのです」
このように歪んだ形で“根性による勝利”を義務づけられたスポーツ界において、軍国主義的な高圧支配が蔓延するのは、ある意味必然であった。だが、そうした指導が横行すれば、被害者となるのは選手だ。今、取り沙汰されているスキャンダラスな事態は、50年前からスポーツ界に当たり前のように存在してきたわけだが、「勝利至上主義」のもと、社会全体から黙殺されてきた歴史がある。
「1964年の東京オリンピックによって国民が大きな感動を味わい、スポーツの普及・振興に役立ったのは事実です。しかし同時に、『スポーツは利用価値が高い』という根強い確信が、政治家や官僚、メディアや代理店の中に刻まれた。スポーツ団体の上層部も、政官界と結びつくことで助成金などを得て運営できることを覚えた。その構図が、今なお日本のスポーツ界を覆っています。
このようにスポーツを利用し、その裏にある問題を黙殺しようとする姿勢は、東京オリンピック招致を目指して2011年に制定された『スポーツ基本法』に如実に反映されています。この法律は、前回の東京オリンピック招致のために1961年に制定された『スポーツ振興法』を全面改訂したものですが、改訂といっても所詮、2020年の東京オリンピック招致を法的に正当化するための法律に過ぎません。読めばわかりますが、要約すれば『スポーツはいいものだから普及・振興しましょう』という前提で始まっている。
『スポーツは運用の仕方や目的を間違えると、心身を傷つける危険性がある』という、もっとも法律によってケアすべきリスクは無視されています。条文からは、国際ビジネスの活性化、インバウンドの増加、インフラ整備など、主に経済的な目的でスポーツを利用しようという目論見が透けて見える。スポーツの本質を追求するのでなく、政治的、経済的に利用する姿勢と意識の低さは、前回の東京オリンピックから何ら変わりません」
こうして現場とはかけ離れた政治的、経済的な思惑が支配するなか、競技者や指導者には「金メダルを取れ!」という厳命が言い渡される。
「本来、リスクを管理すべき法律というルールがあってなきものであるアマチュアスポーツ界の小さな組織に、4年ごとに巨大なプレッシャーが押し寄せる。体質改善など行っている時間はなく、目の前の金メダルに向かって、無理を押し通してでも帳尻を合わせるしかない。『こんなことをいつまで続けるんだ』と私は40年間言い続け、今回の東京オリンピックでもなし崩しになると思っていました。ですが、ここに来てようやく社会問題化したことに、私は正直、感激しているくらいです」
<取材・文/日刊SPA!取材班>
Questions
1:上記の記事についてどう思いますか。
2:パワーハラスメントや体罰について、あなたの国ではどんな問題がありますか。
3:最近、あなたの国のスポーツ界で何かニュースがありますか。
こんな問題はオリンピック自体に大きい問題だと思いますよ。オリンピックが好きじゃない理由です。もっともオリンピックから利する人々は政治家などの人です。
パワーハラスメントや体罰についてはイギリスの問題は、体罰とは日本(他の先進国も)同じぐらいですね。この頃あまり問題じゃないです。でももちろん日本とも同じ、パワハラの問題を残っています。日本のニューズのサイトの記事を読んで、「アメリカのスポーツ堺にパワハラが存在ない」と書いています。そんなことを本当かどうか知りませんけど、もちろんアメリカにはパワハラが大きい問題もあります。今の大きいニューズはトランプ大統領の同僚がパワハラを罪を着ます。アメリカにはいつも大きいパワハラについてのニューズがあるそうです。
イギリスのスポーツ界でなにか面白いニュースがあるかどうか知りません。スポースが好きじゃないですから。
Todo
- Speaking speak-write-check kinda thing - Recap Stuff; Causative, Passive, Causative/Passive - N3 Grammar textbook - finish summaries book - Tobira or something else? - Add more to Anki custom deck, WK studies.
Anki and WK.
Tomorrow 20 minutes in the morning as noted, go through the questions and work with those a bit, some speaking practice etc. then lesson time in the evening.
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(感想)GODZILLA-決戦機動増殖都市-
GODZILLA・決戦機動増殖都市を観た。
初日も初日であるが感想を垂れ流していく。 なお作品のあらすじや概要を義務的に説明するのが大嫌いなので省く故、 観てない人は読んでもわけわからないとおもう。 だから観た人前提で、ネタバレ全開で行きます。
まずアニメ映画ゴジラ三部作の二作目というところで。 生まれてこのかた平成以降のゴジラ作品すべてを漏らさず見ている普通のゴジラっ子ことおいら。 もちろんこのシリーズも一作目から劇場で鑑賞している。
二作目の評に入る前に、まず一作目を軽く触ってみる。
一作目、GODZILLA-怪獣惑星-の僕の評価は、 「ゴジラ映画ではないが、面白いSF映画」だった。 そもそも僕はゴジラというキャラクターは大好きでもゴジラ映画を作品として優れているとは思っていない。 邦画史に残る大傑作「シン・ゴジラ」、怪獣映画復古を手伝った良作「GODZILLA(2014)」、まあまあ楽しい「VSビオランテ」、外連味溢れる「キングコング対ゴジラ」、そして言わずもがな初代「ゴジラ」などの一部を除き、大半は駄作である。 が、ゴジラという素晴らしいキャラクターゆえ駄作でも毎回なにかしら惜しい箇所や魅せ場があるからゴジラシリーズを観続けてきた。僕はそういうファンである。
そんな僕に言わせれば、このアニメゴジラ「怪獣惑星」は映画として「まともに」成立している数少ないゴジラ映画の1つであった。 これほどまでに迫力とストーリー展開の良さと空回りしない演技を維持したゴジラ作品はそうなかったのではないか。 否、そこは「巨大特撮作品」と置き換えても良いかもしれない。 ガメラも平成だけが秀逸であとは時流に乗せられただけの駄作の極みだし、大魔神やガッパ・ギララ、ウルトラ映画などに至っては見る目も当てられない。 演技は下手だし演出はクサイし価値は無に等しい。 他の映画で散々やり尽くされたテーマをブラッシュアップもほどほどに投げてるようなもんである。三丁目の夕日に影響されてかリバイバルをテーマにした映画をウルトラシリーズが次々と繰り出したときは、「シン・ゴジラ」公開前だったこともあってこんな特撮文化アメコミ映画に飲まれて滅びればいいと思っていたくらいだ。 平成ゴジラに至っては良作は絶無に近い。ビオランテは見ることができたが、これも映画としての質を問われれば首を横に振らざるをえない。
そんな中、「怪獣惑星」の映画としてのできの良さには唸らされた。 自分は(キルミーベイベーなど一部を除いて)テレビ放送アニメーションにことごとく興味がないため、 脚本を書いた虚淵玄氏のことも「エロゲ出身の鬼畜」という印象しかなかった。 テレビアニメ畑を主な活動の場とする声優に対しても俳優の下位互換という感じに見ていた。 ちなみに自分は水一杯800円するような高級レストランで出されたハーブを添えたドブネズミのソテーのごとき外面だけ上品な性根の腐ったゲス野郎である。 そのような業の者であるから穿った見方で赴いた劇場だが、見終わった頃には感心させられていた。 「なんだ、普通に面白い映画じゃないか」と。
個人的に気に入った箇所が多かったこともある。 まず科学考証や技術体系が嘘臭さを感じさせないこと。まあまあこういう技術だろうな、と納得する形をしている。 次にキャラクターが全員思考に手抜かりをしないこと。 シン・ゴジラ公開時にヒューマンドラマを排除し極めてシステマティックなコミュニケーションの流れと、国家をめぐる巨大な感情的葛藤を描ききったことに絶賛が上がった。同時にみんな邦画にありがちなエモーションに過ぎるうざったい感情の流れや脚本の作り方を批判したものだが、そこで批判された粗が「怪獣惑星」にはなかった。 みんな合理的思考をし、リーダーを託された主人公ハルオも、感情的なキャラクターではあるが行動には一貫した合理性や計算高さを見せていた。 最善を尽くした上で敗れるからこそ敵の強大さが際立つわけである。 いちいち恋愛沙汰ややぼったい仲間割れ、緊張感ゼロの個人的葛藤を持ち込んで話をグダグダさせなかったところを高評価した。
一方ダメだったところもある。 設定にゴジラ怪獣の要素をふんだんに盛り込んでいたにもかかわらず、ゴジラ映画としてはまったく成立していなかったのだ。 「怪獣惑星」のゴジラは地球に君臨する怪獣たちのさらなる上位種として出現し、世界を破壊して回り、人類は決定的な敗北を喫し逃亡を余儀なくされた、という設定だ。 そんな人類が逃亡先の宇宙から地球に戻ってきて改めてゴジラと戦う-というのが本編シナリオである。 まずこれがゴジラ映画としてはありえない。 ゴジラの定義はこれまで様々に拡張されてきたが、言ってみれば「海から出現し都市を破壊し帰っていく」存在なのである。 それはつまり災害の化身であり、破壊の化身であり、原爆の化身であり、それらを抱えた日本というもの憂いと怒りの感情の化身なのである。 「GODZILLA(2014)」では舞台が日本から外れたため超自然的な神のごとき存在と分かり易く定義されたが、それでも怒りを糧に海から出現し、陸で暴れ、帰っていくというパターンは外さなかった。それがゴジラ本人による人類襲撃であれ、敵対怪獣との戦闘であれ、ゴジラは海や大地の脅威と怒りを体現した存在なわけだ。
「怪獣惑星」のゴジラは確かに脅威たりえていた。むしろゴジラの脅威っぷりでいえば過去に例がないくらい大きいものだった。 だが、このゴジラはどこにも帰らないのだ。決してどこにも戻ることがなく、ただずっと地球を破壊し続けている。このゴジラが体現するものはおそらくアンゴルモアのような世界壊滅だろうが、ゴジラとは本来そういう存在ではない。日本を脅かすことがあっても世界を破壊する力はない。 ゴジラは良くて地震か台風か原爆くらいのパワーしか持たないんである。 なぜならゴジラとは現実に起こっていることだから。現実にあることにしか怒りは発生し得ない。
例を挙げると、「シン・ゴジラ」が成功した理由に見られるだろう。
「シン・ゴジラ」にはまず前提として3.11の震災に対する恐怖と、当時の人々が見た原発事故にまつわる様々な欺瞞と不備、政府の鈍重かつ不十分な対応処置への怒り、焦りがあった。 そこに庵野秀明総監督が命題としてきた閉塞感やディスコミュニケーションによる破壊衝動、その自己嫌悪がテーマとして組み合わさったのだ。 庵野秀明が見た現実の政府は庵野よりも庵野的であり、アニメのそれよりも碇シンジ的であった。おそらくこれが彼の意識を変えたのだろう。 徹底して自己分析を推し進めてきた庵野秀明が、外界に目を向けた結果、 現実の政府があるべき姿を庵野秀明が体現してしまう、 というエヴァとまるで逆の現象が起きた。 想像ではない現実の恐怖に放り込まれた子供が、理想のオトナを完璧に描き出した。 そうして「シン・ゴジラ」という大傑作が生まれた。 当作では実際に起きた精神の大変換が物語構造と分かちがたく結びついている。 それこそがゴジラのみならず怪獣映画の本質であり醍醐味だったのだ。だから大ヒットした。 あの当時、人々の多くは庵野秀明と同じ目がさめる思いだったに違いない。それが現実を変えたのか単なる錯覚だったかどうかはともかく。
ゴジラとは災害のように「なにかに気づかせるために訪れる」存在なのだ。
彼らは人類に示し、そして一通り警告を示すと去っていくのである。それも必ず再訪の予感を告げて。 ゴジラとは地球、あるいは社会が人類に示す警告の具現化なのである。それは怒りとして噴出した悲しみであり、憂いなのである。 エイリアンのようなモンスターと怪獣の違いは内部に抱える「迷惑な憂い」の有無なのである。 怪獣は一貫してどこかウェットだ。怒りの限り大破壊を尽くしながらも必ずなにか心配してくれている。 これらはどのゴジラ映画にも一貫していたゴジラの特質だった。
その点、「怪獣惑星」はゴジラとしてのキャラクター性をかなり削いでしまっていた。 まず表面的な部分からいえば、 ゴジラが地上に縄張りを持っていること。海に帰らず地上を支配している。 次にゴジラが単一個体であることをやめて複数の亜種を生み出していること。ゴジラ自身には世界を支配する意思などない。また個人的にミニラやリトルゴジラなど蛇足の極みだと思っている。 そしてテーマについて述べるならば、 ゴジラが解決するべき命題が地球にまったく残っていないこと。 ゴジラという映画の主人公はあくまでゴジラで、ゴジラは攻め破壊することで人々を恐怖させ警告するか、憂いを背負った敵怪獣を打ち倒すことがゴジラの使命であり問題なのだ。 だが「怪獣惑星」のゴジラはそれ自体の目的はまったくわからない。 ただ人類を殲滅しようとする。そんなものはゴジラではないのだ。 一応度重なる公害が-などといった説明は入るが、物語の主題が「人類の勝利と帰還」にあるためゴジラの本質とかけ離れてしまっている。ゴジラは勝ってどうこうという敵ではない。 ゴジラに勝っても悲しみと予感が残るだけなのだ。 機龍二部作は映画としては怪獣惑星に及ぶべくもない駄作であるが、その辺のテーマはしっかり継承していた。
と、ここまでさんざんこき下ろしといてなんだが、 自分をはるかに凌駕するゴジラマニアの製作陣はそんなこと百も承知であろう。 この映画で描きたかったことは、上述したゴジラ像のその先にあるのだ。 本作の根底にある精神は「実験とシミュレーション」だ。 上記で述べたゴジラの特質 「上陸して人類を脅かすこと」、 これを極限までやってしまったらどうなるのか、というシミュレーションが肝だろう。 それがゴジラの植物設定-つまり海に還れない存在-に繋がっている。
「怪獣惑星」はゴジラ映画の「その後」を描いた作品なのである。
それは主人公の母方の苗字・旧姓が「ヤシロ」-つまり機龍二部作でメカゴジラに搭乗した「家城茜」の子孫であることをほのめかす設定にも出ている (これはスタッフのお遊びとあくまでキャラ付けの設定であって、本シリーズにおけるメカゴジラの形態や出自の差から見ても機龍シリーズと世界観は断絶している)。
こうした大胆な設計思想のもと勧められた本作は、なるほど確かに世界観の構築には成功している。 少なくとも平成ゴジラシリーズやゼロ年代に作られたどんなゴジラ映画よりもリアルかつ感情的に入り込む余地のある環境を設定した。 そこは先ほど述べた通り本作の美点でもある。 だが、その結果ゴジラが存在意義を完全に失ってしまった。 地球を支配して敵も倒し尽くして警告もなにもすることがなくなったジジイのゴジラが再び現れた侵略者人類に戦いを挑む……という、なんだか関係が逆転してしまっている。 そしてそんな逆転設定だれも求めていない。揺さぶられる感情がないからだ。 そういった意味で本作はゴジラマニアによる「シミュレーション・ゴジラ映画」以外の何物でもないのだ。 シミュレーションという点では同じ要素を持つから、ポリティカルフィクションとしてのシン・ゴジラに感動した僕のような層はある程度褒めた。 ところが、ゴジラが体現した自然的脅威の存在感を期待した層は、肩がっくり落として出ていった。 「なんだこれ、イマイチ乗れなさがはんぱねえ……」 となったわけだ。
そして、本作最大の問題点。 その「はんぱねえイマイチ乗れなさ」を最大限助長しているのが、 ゴジラの造形である。 ゴジラが植物性であることには意味がありテーマもテーゼもあるのだが、 それを吹き飛ばすくらいこのゴジラはダサい。 ダサすぎる。 シン・ゴジラがビジュアルで圧倒したのに対し、本作はもう最低限ゴジラの形をしてるなにか程度でしかなく、 そんなもんにロマンを感じろという方が無理な話だ。 そして終盤出現する超巨大な真のゴジラ、「ゴジラ・アース」が登場する場面でも致命的な欠点が浮き彫りになる。
大きさがわからない。 森と崖しか比較対象がないから300メートルという規格外のデカさが伝わらないのだ。 なんとなくチビゴジラの死骸と比べることができたり、データ観測という便利な道具で「うわああ、デケエ!」などとオペレーターに焦らせてみたりするが、伝わるわけがない。 そもそも主人公たちが乗っている船だとかロボットがそこそこにデカイのだ。 散々人間と比較できる船なんぞを出しておいて、その後で人間と比べることもできない巨大そうな塊を出して「うわあああ!デケエ!」って言われても……うん……としか。
ゴジラ・アースの大きさに関しては、各年代のゴジラを一列に歩かせて大きさを比較する「evolution of godzilla: size comparison」というYouTube動画があるのでそちらを見た方が良い。演出も凝ってて、この手のお手製CG動画にしてはなかなかの再現率。オススメである。
とにかくこのゴジラ、デカイのは確実なのだ。背丈も重量感も桁外れである。 比較対象があれば。 広大な森林のど真ん中にゴジラが立ってても「なんか思ったより小さい」としか思わないだろうに。 やっぱりゴジラには街が必要なんだよな、としみじみ考えさせられた。
この辺もアニメゴジラが他のゴジラシリーズに劣っている点で、 平成昭和かかわらずゴジラ映画をキャラものとしてみると 怪獣ほとんどすべてが評価に値する造形を施されている。 昭和を踏まえた平成なんてのは奇跡的で、 バトラやメカキングギドラやスペースゴジラのようなバカバカしいものから ビオランテやゴジラジュニアのようなゴジラの亜種まで皆キャラとして魅力的だ。 惜しむらくは兵器系のデザインが壊滅的にダサいということだが、 その辺はゼロ年代シリーズの機龍二部作が担っている。
怪獣映画に必要なスピリッツはこれなんである。 魅力的な造形の大怪獣が存在的な哀しみや怒りを背負って戦う。 そこには社会や国家としか比較対しようのない巨大な感情があり、 それは都市に浮かび上がる巨体とリンクする。 この様こそ怪獣映画なのだ。
最近ガメラ2を見直したが、 まあ巫女とかマナとか祈りとかガメラのスピリチュアル要素が邪魔して邪魔して 御都合主義なんてものではないストーリー展開に閉口した。 だが、やはりあれは怪獣映画なのだ。 レギオンという異国の宗教にまつわる名を冠された侵略者に、 日本の怪獣と人類が立ち向かう。 このテーマを真正面からリアルに描き出したからこそガメラ2は傑作たり得たのだ。
「怪獣惑星」はその域に達していない。
しかしSF映画としては優れた面白い作品である、というのが自分の評価であった。
そして、やっとこさ今回観てきた新作である。 「決戦機動増殖都市」。
結論からいえば、前作の続きだから面白いところは継承されている。 打開策を得て以降の状況分析と作戦立案のテンポの良さ。 周囲と比較してわかるハルオの絶妙な勘の良さ。物語を任されてる感。 明確な目的意識のもとゴジラに立ち向かう人々。 それはいい。全部。「シン・ゴジラ」で堪能した良さだ。
だが、ここに「シン・ゴジラ」になかった駄目なところがどんどんぶち込まれてゆく。
もともと三部作の中継ぎの作品なのだから作戦など成功しないしゴジラが倒されるわけもないのだが、 にしても二度目ゴジラに負ける理由をキャラクターの無能化に託すかね!?
とにかく酷いのはヒロインとして割り当てられたユウコ・タニの暴走。 一応主人公の幼馴染でおっぱいでっかいので、 原住民の少女と接触し親密に接するハルオに嫉妬したり、 そういうヒロイン的な足引っ張りをすることはわかる。 しかし、しかしだ。 彼女が優秀なパイロットであるという設定を盾に、 技術はすごいけど危険な思想の持ち主のビルサルド(ブラックホール第三惑星人)を 唐突に偏った思想的判断持ち出して信頼したり、 しかもそうなった理由が先ほどの原住民の少女への嫉妬と恐怖が根であったり、 とにかく物語内におけるキャラ的正当性が破壊されてまくってどうしようもない。 危険な物質ナノメタルでできた工場都市を「綺麗」とか言ったり。 環境破壊したからゴジラが出てきたっつってんのに、メタファー効かせまくりの場面でそういう感傷発言だけさせて、 主人公になんとなく頷かせて、キスして終わりかね。 これは脚本の不備というより「フラグ」です。 もう制作連中はこの時点でヒロイン殺��気満々です。 喩えますと、浜辺を見ると波間に向かって等間隔で旗がポンポンポン……とありますね。追っていったら海からゴジラが出てきて死んじゃうっていう、そういう感じ。 もう観てて、腹たって腹たって仕方なかった。 物語に殺されるキャラクターを順を追って見るの大嫌いなんで。 この世界の片隅にとか本当にキツかった(……あの子かわいそう……ひどい……)。
きわめつけはラスト、 作戦が成功したにも関わらず復活しつつあるゴジラにロボットで特攻して勝つのに賭けるか否か… という急展開を迎える場面で、 ユウコが慌てふためき喚きだす。 おい虚淵さんよ、「いやぁ!」じゃねえよ。 そんなにこいつ道義的に、脚本的に破綻なく殺したいのか。
もういい、好きにしろ!! お前はユウコを黙ってマミれ!! (極めて良い語感)
と叫びたくなる衝動を抑える俺。 まあ、ここでパニックになるのはわからなくもない展開な��です。 ユウコは単に死にたくないとかではなくて、このとき特攻するためにロボットの中でナノメタルという物質に取り込まれ人間でなくなるという設定がありまして。 特攻やだ!じゃなくて、人間やめたくない!と言って騒いでた可能性もあるんです。 ナノメタルと同化することへの忌避自体は「人類の勝利」というテーマに反したものではあったので、それはいいんですけど……。 酷いのはこの作中一おっぱいでかい女、 その前の場面でナノメタルに取り込まれたビルサルド隊員たちを「勇気ある人々だから!」とか庇ってたんである。 じゃあ結局お前、臆病者か ビルサルド差別主義者か 嫉妬に駆られて適当言っただけの典型的無能じゃねーか。 なにそれ。全部ひどいわ。
断っておくがおれは別にこのおっぱい女に憤慨しているわけではない。 無能ぶりは露呈したけど、エロいし。許せる!
こんなシナリオを書いた虚淵にブチ切れてるんだよ、おれは!!!! いくらなんでもひどすぎるゥ!!!
脚本にキャラが殺されるというのは駄目な作品にありがちなことだが、 これは意図して脚本が一人のキャラを徹底して追い詰め攻め立てている。 言うのも何度目かになるが、このシリーズは三部作なんである。 つまり三部作を傑作にしてやろうと、その伏線をばらまくためにこんなチグハグな脚本にしやがったのである。
結局、CMで散々「メカゴジラ!」と宣伝したのに、メカゴジラは出てこなかった。 メカゴジラは本当に都市そのまんまの安上がりな姿で出てきただけで、ゴジラに負けた。 ファンが期待したモスラも出てこなかった。原住民の少女たちが崇めている「卵」とはモスラのことだろうから、そういう意味では存在感はあったけど。
作中ラスト、ゴジラは結局倒されず、ハルオの絶叫号泣虚しくユウコはナノメタルに取り込まれてしまった。そんでたぶん死んでない。ナノメタルと同化したビルサルドも普通に歩いてたし、たぶんあれ同化しつつも自立できるやつ。
主人公のハルオはナノメタルが嫌がる先住民の粉をつけていたためナノメタルにとりこまれなかった。 そしてユウコがナノメタルになることを止めるためにビルサルドがいる都市をぶち壊し、ゴジラ敗北の決定的原因をつくった。 一作目が人類の敗北だとしたら二作目はビルサルド敗北。 三作目はたぶんエクシフたちの話になる。 メトフィエス含む預言者種族エクシフたちの星を滅ぼした存在がキングギドラということもわかったので、あいつが出るんでしょう。
張りに張られた伏線。 つまりこういうことである。
第2章こんなだけど最終章はすごいんだぜ!! ナノメタル化した優秀なおっパイロット・ユウコが今度こそメカゴジラに乗って戦うよ! モスラも出るよ!! キングギドラも出るよ!! なんか胡散臭いメトフィエスの目的もわかるよ!! てか最後だし今度こそゴジラ倒すよ!!……ぶっちゃけそこんとこわかんないけど決着はつけるよ!!
そして、前述した「ゴジラ映画の未来のゴジラ」というテーマに沿って言えば、 こういうことも言える。 「本当の敵はゴジラだったのか?」 「ゴジラの目的とはなんだったのか?」 「なぜ唐突に怪獣が出現しはじめたのか?」 「他の怪獣とゴジラの違いはなんなのか?」 「なぜそのタイミングに合わせて宇宙人がやってきたのか?」がわかる(これにはそれまでも地球を監視してたけどゴジラが出てきてやばくなったから姿を現した、それだけかもしれないが)。 「人類が本当に選ぶべき道はなんなのか?」
また、今作はハルオの復讐の物語でもあるので、 「ハルオの復讐心が行き着く先は?」 「作戦を二度に渡って破綻させ、先住民の土地もめちゃくちゃにして、かつ愛する人を失った(たぶん)ハルオが取る責任とは?」 「ハルオが倒すべきはやっぱメトフィエスじゃね?」 ……などなど。
聞こえるぞ……
「これ最後だしこれら全部にすっごい答えを出すから二作目はこんなんで我慢して☆」 「三作目にして怪獣VS怪獣のガチンコバトルが見られるぜ!!いままでロボットとかでお茶濁してたのはこのためなんだ!」 「だから二作目はガマン!シリーズ通して見れば傑作になってると思うから!!」
……という声が聞こえる。 ふざけんな。
アベンジャーズみろよ。 アベンジャーズシリーズなんか、まあ確かに「シビルウォー」の中継ぎの「エイジ・オブ・ウルトロン」は明確な駄作と化したよ。 そういう傾向やっぱあるかもね。 でも「インフィニティウォー」は!!?「アベンジャーズ〜シビルウォー」と「アベンジャーズ4」の中継ぎの作品なのに超傑作じゃん! やればできるんじゃん!!!中継ぎでも100パー面白い作品!! しかもインフィニティのオチ、怪獣惑星と同じだし!!! 怪獣惑星と決戦機動増殖都市のオチ、同じようなもんだし!! だったらもうちょいやれただろ!!!!
これで最終章がものすごいサービス満点でも「年10本レベルの佳作」程度ではおれは評価できない!! なぜなら!それはこの第2部でシナリオの都合を出しまくった結果だから!! せっかく前作でよかった要素「死力を尽くし命を賭けて作戦を完璧以上にやり尽くしそれでもなお届かない絶望」を全部「キャラの無能」にすり替えて同じことさせやがってよ!! ユウコもハルオも無能化したし!! ビルサルドとも唐突に仲間割れみたいな形で死に別れ! どうしようもない本作を無理やり推してでも「要素だけでも推定大傑作」最終章を売れと!!?
ふざけんな!!!ふざけんなよ遠藤!ふざけんなよ遠藤ォオオオーーー!! ……いかん、賭博黙示録で沼攻略したあと遠藤さんにカモられたカイジになってしまった。
……もう、こうなった以上見ますから…… 最終章をめっちゃ傑作にしてなんとか溜飲下げさせてくださいよ……。
……あ、最後に1つよかったところ…… モスラ族の先住民の女の子、露出した背中から仄かなエロスを漂わせてて大変よかったです。
終わり
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林田の世界(初稿版)
第9話 俺だよ。俺、俺
チャイムを押して数秒。
いつになく身だしなみの整った林田がドアを開けた。
俺がこうして林田の部屋にふらっと遊びにくることは決して珍しいことではなく、いつもなら「おー」の一言で招き入れられるのだが、今日の我が友はぽかんと口を開け「どうして?」と訴える顔で俺を見つめるばかりだった。
「���だこでセールやってて。たこ焼き買ってきたんだけど」とまで言ったところで、玄関に並ぶ見慣れない沢山の靴に気がついた。
そういえばいつだったか、林田が近々自分の両親と婚約者の両親とを招いて夕食会をする予定があると言っていたように思う。
「忘れてただろ」
林田はため息を吐いた。
「あー。悪ぃ。出直すわ」
廊下の奥から賑やかな声が聞こえる。食事会は滞りなく進んでいるようだった。
丸1年同棲している婚約済みのカップルがそれぞれの家族を呼んだのだから、食事会のメインが料理や酒ではないことは、きっと誰もが予想していることだろう。
「もう言ったの?」
「まだ。デザート食べ終わってからにするつもり」
そうかーと俺は言い、「おめでたいことなんだからそうビクつくこともないと思うぜ。じゃぁ、後で結果報告してくれよな」と林田の肩を叩いて立ち去ろうとした。
「おー。君かぁ! 久しぶりじゃないか! 高校時代以来かね?」
開きっぱなしになっていたリビングのドアからひょっこりと顔を出した男が俺を呼び止める。その男の後ろから小柄な女がまた顔をだして「あらやだ! おばさんのことわかる?」と朗らかに笑った。
林田の両親だ。
どうもご無沙汰してますと頭を下げると林田の両親は揃って「いいから、いいから、あがってきなさい」と手招きした。
どうしたものかと林田を見ると、幼馴染は肩を竦めてから俺を招き入れた。小声で「一杯飲んだら帰れよ。お前の前で報告とか超やりにくいから」と釘を刺される。
林田に続いてリビングに入ると、林田家と婚約者一家が揃って寿司の載ったテーブルを囲んでいた。俺が密かに座り心地を気に入っていた大きなソファーとテーブルの姿はない。どこかに移動させたのだろう。
俺の顔を見るなり林田の彼女は口を押さえて吹き出す。
「今日が食事会だって完全に忘れてたでしょ。顔に書いてある」
「うるへぇですよ」
彼女は、彼女によく似た両親に俺を「林田君の幼馴染なんだよ。ほら、前に話したじゃん。沼で溺れて、林田君に助けられた子」と紹介した。彼女の両親は「あぁー! 例の!」と頷いた。
「もっと俺のいいところいっぱいあるでしょ。お嬢さんはなんで俺を人に紹介する時、いつもそこ推すのよ」
林田がキッチンからスツールを持ってきて自分の椅子と父親の椅子の間にスペースを作って置く。
「だってインパクトあるから覚えてもらえるじゃない。沼男君」
「変なあだ名をつけないで。林田ー、林田ー、君の彼女さん、意地悪だよー」
彼女は鈴を転がしたように笑った。
俺はスツールに腰を下ろし、林田が追加で持ってきたグラスを受け取る。
「まぁまぁ。飲みなさい。飲みなさい」
林田の父が早速グラスにビールを注ぎ始める。幼馴染の父親に酒を注がれるというのはなんとも変な気持ちだった。
林田の父親とは十数年振りに顔を合わせたが、人好きのする笑顔と誠実さがにじみ出る雰囲気は何も変わっていなかった。かなり背が高く、よく見ると目つきも鋭く暗いのだが、不思議と怖さは感じない。地元では猟友会の中心的なメンバーとしてみんなに一目置かれていた。小学校に乱入した凶暴な猿を一発で仕留めたことで、半ば伝説的な存在となっている。
「今もあの車に乗ってるんですか? あの、お洒落な、ヨーロッパの」
「ドゥセボね。ドゥセボ。まだ乗ってるのよ、信じられないでしょ? あんなのカーナビもエアコンもつけられないのにねー。買い換えてほしいわー」
林田の母親が笑う。幾度となく繰り返しているお馴染みのやり取りなのだろう。口では買い換えて欲しいといいつつも本気さは感じなかった。
彼女の語尾がちょっとあ���る独特の話し方は小泉今日子を思い出させる。顔のパーツ1つ1つを見れば林田はどちらかといえば父親似なのだが、全体的な雰囲気は母親から継承しているように思えた。
幾ばくかの緊張感はあったものの、食事会はなお和やかに進行した。
小さい頃の林田はどうだったとか、小さい頃の彼女がどうだったとかいう話が方々から飛び出しては笑い声が上がる。
俺も学生時代の林田との思い出を幾つか披露した。
転校生という立場から学校で浮きがちだった俺を、クラスのリーダーだった林田は何かと気にかけてくれた。
楽しいエピソードなら山のようにあったので、どれを話すか選ぶのが大変だった。
林田が俺を動物園から逃げ出したマンドリルの赤ちゃんだと思い込んでしまった話や、それが原因で双方とも病院に入院する怪我を負う程の大喧嘩をした話、その入院中に林田の脳みそに腫瘍があることが判明し、大手術に発展した話などは伏せておいた。
腫瘍を取り除いてからは林田の記憶の混乱や様々な幻覚症状は完全に治っていたし、ああいった場で話すことではないように思えたからだ。
そうしてしばらくの間は談笑に加わっていたが、ビールを飲み終えたタイミングで御暇することにした。
林田の両親は「ゆっくりしていけばいいのに」と俺を引き止めたが、それが形式上の言葉だというのはわかっていた。俺も「またお家に遊びに行かせていただきますから」と形式上の言葉を返し、軽く挨拶してから玄関に向かった。見送りは断った。
短い廊下を玄関に向かって進んでいた俺を止めたのは、リビングから聞こえてきた奇妙な悲鳴だった。
何事かと振り返ると、林田がこちらに向かってくるのが見えた。まるで両足の感覚を失ったかのようなぎこちない歩き方で、食いしばった口から俺を引き止めた奇妙な悲鳴が漏れていた。
「イーッ!」
「何やってんだ、林田?」
林田は答えない。体は前を向いていたが、顔と目は時折後ろに向かってわずかに動く。背後にいる何かを警戒しているが、振り向いてそれと対峙するのを恐れているような感じだ。
俺は一体何が出てくるのかとリビングのドアに目を向けたが、そこから出てきたのは戸惑いを隠せない様子の林田の彼女と、林田の両親だった。
「何があったんです?」
「それがさっぱりで。急に悲鳴をあげてフラフラ出て行ったもんだから」
林田の彼女が林田に近づき、背中を軽く叩いた。
「ねぇ、林田君」
「イーッ!」
林田の体は糸が切れたように弛緩し、そのまま大きく傾むいてトイレのドアに派手な音を立ててぶつかった。
俺は慌てて駆け寄り、廊下に崩れ落ちそうになっている体を抱きとめる。
「どっか悪いのか? 酔ってるのか?」
「あやんやつやー!」
林田は突然そう叫ぶと素早く立ち上がり、全く事態が把握できていない俺の腕を掴んでトイレに引っ張り込んだ。
「何? ちょ、何? どうしたんだよ!」
林田は俺を無理やりトイレの奥に押しやると、勢いよくドアを閉めて鍵をかけてしまった。
何がなんだかわけがわからなかったが、それはドアの向こう側にいる林田の彼女や両親も同じだ。混乱した声が聞こえて来る。
「林田君? ねぇ! 急にどうしたの?」
「おい、ちゃんと説明しなさい! そんな大きな声をだして、みなさん驚かれているじゃないか!」
「イーッ! イーッ!」
林田は彼らが恐ろしくて仕方ないというように先ほどと同じ奇妙な悲鳴をあげ続けた。
「緊張でおかしくなったのか? ほら、外に出るぞ」
「あいつは温水さんのファンだ。俺が『温水洋一』と温水さんを呼ぶ度にフーフー言って抗議してくるくらい温水さんが好きだ」
「何? 何の話?」
「元々は俺が隠れて飼ってたマンドリルの赤ちゃんだったんじゃないかなって」
「おい、林田?」
「今までの『なう』とか『林田』とかは平坦だっただろ? でも今は声に調子がついてるんだ。語尾に『?』がついてる感じ」
俺は林田の両肩を掴んで向かい合い、その顔をまじまじと見つめた。
「大丈夫か。林田? 俺が何を言っているかわかるか?」
「それ、2年前のお前の話しじゃねぇかよ。夜中の1時にゴキブリ怖くて寝れないから泊めろって枕持参で俺ん家に押しかけてきたよな」
全く言葉が通じていない。
ふざけているわけでもない。俺は背骨の中に氷水を流されたような気分になる。
「ちょっとここ座れ。お前、おかしいぞ」
俺は林田を洗面台の横スペースに座らせる。
林田の両目はビー玉が転がるように眼孔の中で動き、俺を見た。血の気を失って生乾きの紙粘土じみた色合いになっている顔と、血走った目に見覚えがあった。
小学校の時、脳腫瘍のせいで俺を猿だと思い込んだ時の顔と全く同じだった。
−−脳腫瘍の再発。
忌々しい考えはさながら霹靂のごとく俺の脳裏に強い光を放って落ちてきた。光は冷静さや落ち着きと呼ばれる類のものを飲み込み、不安と恐怖という名の影を黒く長く伸ばす。焦燥の火花が飛び散って、燃えあがる機会を伺っている。
しかし俺の焦りなどお構いなしに林田は石鹸を振り回しながら、自分は物事を改変させる力を持つ神的存在なのだとか、この『俺』は名前も顔も本当は存在しない虚構の存在で、林田の願望��叶えるために生まれたのだとか、外には巨大な猫がいるのだとかわめき散らした。
再発。腫瘍。再発。腫瘍。
林田が喚けば喚く程、頭の中はこの2つの言葉で満ちてゆく。親友の顔に狂気と死の影が見える。火花は心に燃えついてじわじわと広がってゆく。なんとかしなければ。
林田がわめいている間もドアの向こうから涙ぐんだ彼女の声や、激しく動揺している両親の声が聞こえ続けていたが、彼らの声は林田の耳に別の言葉となって聞こえていたらしく、林田は彼らが何かいうたびに悲鳴をあげたり、体をこわばらせて涙を流したりした。
俺との話も半分以上がかみ合わなかった。
林田は林田の頭の中にだけいる「俺」と会話しているのだ。
怒鳴ったり、ドアを叩いたりしても逆効果だと考えたのか、控えめなノックがトイレに響く。
「ねぇ、2人とも本当に大丈夫?」
ドアの向こうから林田の彼女の声が聞こえてきたその時。
林田は顔を抑え、見えない手に内臓を口から引っ張りだされているかのような悲鳴を上げた。
凄まじい悲鳴だった。林田の顔は先ほどまでの白さが嘘のように赤くなり、額のあちこちに血管が浮き出していた。
俺の心の目はあいつの頭の中にあるだろう腫瘍を見ていた。それはすでにピンが抜かれた手榴弾で、いつでも好きな時に林田を粉微塵に吹き飛ばせる状態なのだ。
一刻の猶予もない。今すぐに救急車を呼び、林田を病院に連れていかなければ。
俺はドアノブに手を伸ばした。
「やめろ! 開けないでくれ! 何考えてるんだ! あいつがいるんだ!」
林田が俺にしがみついて鍵を開けさせまいとする。骨を握りつぶすような力で肩を掴まれたので、俺はとっさに腕を振るって林田を突き飛ばしてしまった。
林田は洗面台の縁に腰をぶつけて苦悶の表情を浮かべる。ぶつかっても勢いは止まらず、林田の体はそのままくの字に曲がり、支えを求めて伸ばされた左手の掌が鏡に叩きつけられる。
カブトムシが踏み潰されたようなな音を立てて、鏡に大きな亀裂が走った。
わずかに遅れて、林田の掌の下から蜘蛛の巣状の細かいヒビが広がる。割れた鏡は林田の掌から血を吸い、蜘蛛の巣を赤に変えた。
胃が石のように硬くなり、息が詰まった。
「ご、ごめん! わざとじゃないんだ!」
林田は呆然とした顔で鏡に走る亀裂と、みるみるうちに赤く染まる自らの手を見た。
その口は閉ざされて小さくなり、反対に目は大きくなった。見慣れない人を見た猫のようだ。
「お前は誰だ」
声は硬く、ヒステリーの気配を漂わせている。
「顔は見えないけど、表情はわかるんだ。お前は俺の知ってるお前じゃないな。俺のお前はそんな顔をしないんだ。俺の知ってるお前はこういう時、頭の中は仙道でいっぱいになるんだ。そういう表情になるんだ。お前は? お前、誰なんだ? やっぱり記憶が塗り変わるだけじゃないのか? お前そのものが消えたのか?」
林田は顔を横に振りながら「また慌てるような時間じゃない、まだ慌てるような時間じゃない」と言った。
一体林田が何の、誰の、話をしているのかわからずに俺は眉を寄せることしかできなかった。仙道なんて知り合いはいないはずだ。
林田が泣きそうな顔をしている理由がまるでわからない。
「突き飛ばして悪かった。本当にごめん。さぁ、その手を治さないと。怪我してる。病院に行こう。手だけじゃなくて、他にも検査した方がいいかもしれないし」
林田は手を鏡から離した。鏡の破片が囁くような音を立てて1つ、2つと剥がれ、やがて大きな亀裂の右側にあった部分が一気に崩れ落ちた。
俺は飛び跳ねるガラス片から身を守ろうととっさに体を丸めたが、林田は身じろぎもせずに、洗面台の横でガラスまみれになっていた石鹸を見つめていた。腕や腹に小さなガラスが突き刺さって、服に血がにじんでいるにもかかわらず。
俺は鏡が崩れるのが収まるのを待ってから、言葉を続ける。
「脳腫瘍が再発したのかもしれない。また前みたいに手術すればよくなるから」
林田は石鹸から目を離して俺を見た。
生まれて初めてその言葉を聞いたかのように首をかしげながら「脳腫瘍」と口に出す。
「脳腫瘍なんてできたことない」
俺は林田を見つめながら自分の額、右目の目尻の上あたりを指で突いた。
林田は俺の動きをなぞり、自分の額に触れる。みるみるうちに林田の顔がまた紙粘土の色へと戻ってゆく。
その部分にあるのは脳腫瘍の手術跡だ。
他の皮膚からわずかに盛り上がっていて、その盛り上がった部分だけニスを塗ったような艶がある。これから先、林田が皺だらけの老人になった時も、その部分だけは今と変わらず皺一つないピンと突っ張った肌なのだろう。
林田は手術跡を指で辿りながら呻いた。
「こんなのなかった」
林田の手は傷をなぞりながら額から右側頭部へ、そしてゆるやかな弧を描いて右耳の後ろへと移動する。
「小学生の時に手術をしてからずっとそこにあるよ。何ヶ月も包帯したまんまだったじゃないか」
林田はまだ剥がれ落ちていない鏡の左半分に顔を近づけ、自分の額を確認する。
林田の体は硬く強張り、続いて細かく震えだした。
「イーッ!」
林田は奇声を上げ、鏡を殴りつけた。砕けた鏡の破片が方々に飛び散る。突然のことで止めようがなかった。
「何してるんだ! やめろ! バカ!」
俺は林田を鏡から離そうとしたが、今度は俺が林田に突き飛ばされる番だった。背中からドアに叩きつけられ、呻きながら座り込む。林田は鏡を殴り続ける。
鏡の破片が宙を飛ぶ様は小魚の群れが水面を滑る姿に似ている。銀光はアイスピックのごとき鋭さで俺の眼球を刺して脳へ達した。反射的に目を閉じ、顔の前で両腕をXの字に組む。
「さっきまでこんなのなかった! 今できたんだよ、この古傷は! たった今できたんだ! 俺の過去じゃない! ちくしょう! 脳腫瘍!? 脳腫瘍だと、ふざけんなよ! もーっ!」
林田は繰り返し繰り返し鏡を殴り、その度に林田の血に濡れた破片が飛んできて俺の腕や手に刺さった。
肉が切���る音を俺は体内で聞いていた。痛みは感じなかった。興奮状態だったからか、ショック状態だったからかはわからない。わかったところで刺さった破片が消えてくれるわけでもない。肉と肉の間に異物が差し込まれていることと、そこから血が流れ出しているのは感じた。傷の数だけ心臓が増えて、脈打つたびに傷口から音がする。
悲鳴を堪えたのは正しい判断だったと、下唇に刺さった親指の爪ほどの大きさの破片が教えてくれる。口を開けていたらこれは俺の舌を切り裂いていたはずだ。。
林田の彼女が悲鳴を上げ、ドアを外から叩いていた。かすかに聞こえたカツカツという固い音は婚約指輪がぶつかる音だろう。
「救急車呼んで!」
俺は唇に刺さった鏡の欠片を抜き取ってから叫んだ。一言喋る度に血が流れ出し、顎を伝って喉から鎖骨まで駆け下りていった。
急に視界が暗くなる。目を上げると林田が俺を見下ろしていた。逆光で林田の顔がよく見えない。
「俺には恋人なんて存在してないんだ。外にいるのは、本当ならいちゃいけない奴なんだ。俺を幸せにするために作られた、俺の願望と猫でできた産物なんだ」
「なんでそんな酷いこと言うの! 一体どうしちゃったの!」
林田の彼女はドアの向こうで叫んだが、林田は全く意に介していないようだった。
「わからないか? やっぱり、わからないのか?」
林田はそう繰り返し、繰り返し、何度も俺に尋ねた。
「どこまで覚えてる? どこから塗り変わった? でかい猫のことは? あいつが喋りだしたのは覚えてるか? あいつが人間に変わっていく姿は? 俺の話のどこまでが塗りつぶされてないんだ? 俺たちの出会いはどうなってる? 金髪の俺を覚えているか? 南さんのことは? 一体、お前は、どこからどこまでが俺の知ってるお前なんだ?」
「お前は混乱しているんだ。だからそんな変な話ばっかりするんだよ。病院に行って、お前の頭の中にある病気の部分を診てもらおう」
林田はヒュッと息を短く吸い込んだ。
それまで林田の瞳に宿っていたのは恐怖と混乱だったが、今はそれらが消えて明らかな敵意が輝いていた。
「俺は病気なんかじゃない! 脳腫瘍なんかなかったんだ! そういうことにしたいだけだろう! そういうことになっちゃっただけなんだ! この作り変えられた世界で俺はひとりぼっちだ! ひとりぼっちだ! お前は俺を置いていったんだ! 俺を置いていって! 俺は脳腫瘍にされちゃったんだよ! ほら、こいよ! お前を元に戻して、俺と同じ世界をみせてやる!」
林田は肉が所々裂けたり、めくれたりしている掌を俺に向けた。肉の中にめり込んだ小さなガラス片が血に濡れながらもギラギラと輝いていた。
「ルービックキューブや、カスタネットを消して、石鹸に戻したみたいに。お前を戻すんだ。俺の世界に」
「おい。やめろ。何をしようとしてるのか知らないけど、とにかく俺に近づくな」
しかし林田は止まらなかった。
「俺に近づくなってば!」
俺はとっさに床に落ちていた大振りなガラスを掴み、林田にその切っ先を向ける。ガラスを握った掌が熱い。多分肉が切れたのだろうが、それよりも正気を失った林田を遠ざける方が優先だ。
「そんなもの、どうしようっていうんだよ。お前はお前じゃなくなったけど、この世界でも友達じゃないのか? それとも記憶が塗り変わるとそれも変わるのか? お前は俺を幸せにするための存在じゃないのか? 俺が望んだお前とはまた違うものに変わったのか? お前は一体なんなんだ? 現実か? 願望か? それとも俺をこの世界に押しとどめようとしてる装置か?」
「いいから下がれ!」
俺はドアにもたれ掛かりながら立ち上がる。
あともう少しで完全に立ち上がるというところで急にドアが開き、支えを失った俺はそのまま仰向けに廊下に倒れてしまった。新鮮な白菜を切��ような音が体の中に響いた。続いて激痛が走り、俺は苦痛に呻きながら鏡の破片を手放す。
林田の彼女と林田の母親が揃って悲鳴をあげる。
林田の父親はぽかんと口を開けて立ち尽くしていた。
彼女の両親は娘の側にかけより、腕を掴んでリビングの方へ引っ張っていこうとしている。
トイレから出てきた林田は俺の体をまたいで、「危ないじゃないか」と言いながら床に落ちていた鏡の破片を拾い上げた。
林田は倒れている俺と、廊下にいる人々を怯えと幾ばくかの興味の混じった目で見つめる。
林田の手から流れた血がポタポタと俺のズボンに垂れ落ちた。
「一体何事なんだ! こんなことをするような子に育てた覚えはないぞ!」
「育てた?」
林田は目を丸くして、信じられないといった表情で父親を見つめた。
「一体どうしちゃったの、林田君!」
林田の彼女がリビングからかけもどってきた。彼女の両親が「やめなさい!」「戻りなさい!」と言いながら彼女を追いかける。
林田は彼女を見るなり絶叫し、見えない手に殴られたかのように玄関ドアまで身を引いた。
「近寄るな! こっちに来ないでくれ! ちくしょう、どうなってるんだ!」
「酷いじゃない! 何考えてるの! 私たち、結婚するんだよ!」
「お前なんかいない! お願いだからこっちにこないでくれ! お前の体は一体どうなっているんだ!」
サーッと彼女の顔が青くなり、そして赤くなる。
「私の体?! どうなってるかは林田君が一番よく知ってるじゃない! あなたの赤ちゃんがいるんだよ! 私たち、お父さんとお母さんになるんじゃない!」
波を打ったような沈黙が訪れ、皆の視点が彼女に集まる。彼女はまだ膨らんでいないお腹を両手で抱きしめながら「お父さんになれるんだって喜んでくれたじゃない! どうしちゃったの! 酷いよ、林田君。酷いよ」と泣き始めた。
「俺の子じゃない! 後付けだ! 全部後出しなんだよ!」
林田はそう叫ぶと外へ飛び出して行った。
すぐに外から女性の悲鳴が聞こえてきた。
「大変だ」
俺は体の痛みも先ほど林田に感じていた恐怖も押さえ込んで立ち上がり、林田を追いかけて外に出る。少し遅れて林田の父親と、彼女の父親も俺の後に続いた。
隣の部屋に住んでいる女性がスーパーの袋を抱えたままへたりこんでいた。先ほどの悲鳴は彼女のものだろう。手にしたスーパーの袋が切り裂かれていて、中身が外廊下に散らばっていた。
林田の父親と彼女の父親は彼女の元にとどまり、怪我がないかを確認している。
俺は林田を追いかける。あいつは外廊下の突き当たりにある階段に向かって走っていた。右手を振る度にキラキラと鏡が光る。
「待て! 林田!」
待つわけないとわかっていても俺は叫ぶ。
悲鳴とざわめきが降ってくる。中庭を挟んだ向こう側にある外廊下のドアが幾つも開いて、住人たちが顔を覗かせている。上の階の外廊下は野次馬でいっぱいだ。電線上の鳥のように一列に並び、彼らは盛んに何かを叫んでいる。
「消えろ! 消えろ! みんな消えちまえ!」
林田は階段まであと数歩というところで立ち止まり、野次馬達に向かって怒鳴り散らす。
「お前たちは誰だ! このアパートにはお前たちなんていなかったんだ! お前たちはみんな死んでる! 死体が見つかってないだけでどこかで死んでいるんだ!」
どこかから「誰か警察と管理人さんに連絡してー!」という声が聞こえた。林田はその声がした方に顔を向け、鏡を振り回す。
「ここは俺の現実じゃない! 元に戻れよ! 戻ってくれよ!」
注意は他の住人たちに取られているようで、駆け寄る俺に気がついてはいなかった。
「君! 近づいちゃだめだよ! 離れて!」
彼女の父親の声を無視して俺は林田に飛びかかった。
俺たちは一つの塊になって転げ回る。体のあちこちが廊下や壁にぶつかり、皮膚が削られた。
「暴れんじゃねぇ、この大馬鹿野郎!」
俺は奴の手首を掴み、強くしめあげる。林田は犬のように唸ると俺の腕に噛み付いた。俺は悲鳴をあげて手を離す。
林田が立ち上がって逃げようとしたので、俺は奴の腰に抱きついて引き倒した。林田の振り回した肘が頬にあたる。頬の内側の肉が切れて、苦い血が喉へ流れ込むのを感じた。視界が回転する。林田はまだ鏡を握ったままだ。もみ合いの中で割れて、長さは最初の半分くらいになっている。それでもまだ凶器としては十分な長さだ。
「お前なんかに何がわかる! 俺はキチガイじゃない! 世界がおかしいんだ! お前がおかしいんだ!」
あれを取り上げるんだ。
俺が林田ともみ合いながら鏡に向かって手を伸ばした時、ふっと床が消えた。
視界が激しく回転したかと思うと、体が硬いものの上に落ちた。
落下の衝撃で身体中の骨がバラバラになったような気がした。
2度めの衝撃の時に俺は自分と林田が階段を転がり落ちているのに気がついた。
3度めの衝撃に襲われた時、俺は回転する視界の中で鏡の破片が掌から甲に突き抜けている林田の手を見た。
階段を転げ落ちているというのに、俺の頭はまだあれを取り上げることに執着していた。一度強く思ってしまったことを押しとどめるのは、とっさの時ほど難しい。
4度めと5度めの衝撃に襲われたあと、やっと体は踊り場の壁にぶつかって動きを止めた。
俺は林田の体の下敷きになっている。
林田は息をしてはいたが、意識は失っているようだった。奴の血だらけの顔の左半分が俺の顔の右半分にくっついている。喉に次々と流れ込む血が先ほど切ってしまった内頬から流れる血なのか、斜めに切れた林田の額から流れてくる血なのかはわからない。
俺は林田の下からはい出そうと身をよじり、悲鳴をあげた。鮫にでも噛みつかれたかのように左手が痛んだ。
頭を転がして左に向けると、林田の手と俺の手がともに鏡の破片に貫かれているのが見えた。
傷口から聞こえたのが俺の心臓の音なのか、林田の心臓の音なのかわからないまま、俺は自分の意識がすーっと遠ざかっていくのを感じた。
林田の体がゆっくりと動く。まぶたが下がってきてよく見えない。林田の姿は蠢めく黒い影に見える。
林田は鏡の刺さっていない方の手を俺の顔に伸ばす。薬指が後ろ向きに折れているのが見えた。目のピントがあわない。
やめろ。
唇は動いたが声は出なかった。
林田の手が俺の顔に触れる。
「元に戻れ」
ゴホゴホと咳き込みながら林田は言い、俺の顔を撫でた。
意識がいよいよ遠のく。気絶できることを心から感謝し、目が覚めた時には柔らかくて清潔な病院のベッドにいるようにと願った。
俺は眠っている。意識はある。目覚めようとしているが、上手くいかない。
俺は毛布にくるまった小猿の夢を見ている。小猿は俺の人さし指を小さな両手で握っていて、俺が指を引こうとするとパッと目を開けて、かすかに鳴きながら俺の指をさらに強く抱きしめた。大きな琥珀色の目が俺を見上げる。瞳の中に孤独の塊が見えた。
俺は小猿をゆっくりとゆすり、小さな声で歌を歌う。すると小猿は安心したようにまた目を閉じる。
俺は思う。
こいつが人間だったらいいのにな。そしたら俺と友達になってくれるんじゃないかな。
猿が目と口を開く。
「このようにして、お前は生まれた」
見上げる猿の目は、人の目をしている。
俺は喉が痛くなるほど悲鳴をあげ、猿を手から落とした。猿は卵のように割れて、中から灰緑色の水が溢れ出す。それはみるみるうちに広がり、俺は飲み込まれてしまう。
これは夢だ���、感じる恐怖に変わりはない。
目覚めないといけない。
水は粘性があり、臭く、汚い。夢だとわかっているが呼吸が苦しい。
水面が遠い。だがたどり着かなければならない。
足の方の水が揺れた。何かがいる。
俺は下を見る。
底の水は墨のように黒く、底が見えない。だがその墨が時折ゆらゆらと動く。あの中に何かがいる。それはとても恐ろしいものだ。何かが動くと墨色の水が蠢いて、そこに潜むものの一部分だけが見える。
それは鈍く光る釘の山だ。
それはピアニカを加えた小学生の隊列だ。
それは血だらけで倒れている複数の母だ。1人は俺の母で、もう1匹も俺の母だ。
それは車の窓から伸びた毛むくじゃらの太い腕だ。指は黒く、銃口のようである。
それは排水管に流された大勢の女性と子供だ。半開きになったアパートのドアを開けてこちらを見ている。
それは友の存在しない婚約者だ。後ろ姿しか見えない。しかし今にもふり返ろうとしている。彼女は最初からどこにもいないが、最初からここにいる。
墨色の水が揺れ、それらが見えなくなる。
「お前の恐れる全てのものが、間も無くそちら側へ」
墨の中を泳ぐ何かが言った。
俺は叫ぶ。
「お前は誰だ!」
「存在しないお前の過去」
何かが答えた。
墨色の水が蠢く。無数の蝿の塊のように。そして声が。
「あるいはかつては存在していたお前の過去」
複数の、だが同じ声が。
「あるいはこれから存在するお前の過去」
何かではないのだ。何か『達』なのだ。
墨が搖れ、そして何か達が顔をみせる。
一斉に。
俺は悲鳴をあげて、水面に向かって泳ぎだす。
それらの顔はどれも生乾きの絵の具を指で潰したように崩れている。しかしそれでも、それが何なのか俺にはわかる。
それら1つ1つ、全ての顔が俺なのだ。
俺は上を見る。水面がぼんやりと光っている。なんとしても辿り着かなければならない。
俺の周囲に異変が起きる。
俺の肌から細かい泡が立ち上っている。
その泡は俺が水面に近づけば近くほど多く、激しくなる。
「元に戻れ」
水の向こう側から声がした。
泡が激しくなる。俺は泡とともに自分の中の何かが小さくなり、そして別の何かが大きくなるのを感じる。
泡は止まらない。これはまるでお風呂の中のバブだ。
お風呂の中のバブ? 俺は自嘲する。なんて馬鹿らしい例えだろう。こんな状況で。
水の底では「サイレントヒルに帰れ!」的なキモくて怖い、キワいのがわさわさしてるのに。
あれっぽいんだよ。ほら、あの、ほら、蓮コラ? 細かいのがびっしりある感じの、あれ。俺無理だから。俺、繊細な心の持ち主だから、ああいう粒々が密集してるの本当にもう、無理だから。
���う嫌だ。
俺の頭の中の仙道の首はもはや音速を超えて光速のスピードで左右に振れており、顔の残像はもはや残像を超えて実態と化していた。
おめでとう! 仙道は大仙道弥勒|菩薩羅刹千手観音酒呑童子斉天大聖菩薩菩薩(アルティメット・スペリオール・アンキャニー・インクレディブル・マイティ・アメージング・センドウ(に進化した! 状態だ。
大仙道弥勒菩薩羅刹千手観音酒呑童子斉天大聖菩薩菩薩(アルティメット・スペリオール・アンキャニー・インクレディブル・マイティ・アメージング・センドウ)は一万の頭と百万の手を持つ偉大な仏で休日ともなれば釣りに出かけるのが趣味のレアポケモンだ。
自分でも自分が何を考えているのかわからない。慌て度数が上がりすぎて思考回路がショート寸前今すぐ会いたいのだ。
俺は泡をかき分けながら更に進む。泡はちょっとずつ治まり始めていた。
「元に戻れ」
また声がする。
水面が揺れて、血だらけの手が水の中に突っ込んできた。
指が一本、あかん方向に折れている。
ほんっとやめろ。ちょいちょい無意味に気持ち悪いのほんっっと止めろ。
「元にもど」
「うっせぇ! 今そっちに行くからとっとと助けろ! 林田!」
俺はあかんことになっている手を掴む。
その手は俺を引っ張り上げ、俺は遂に目を覚ました。
「アイ・アム・俺・イズ・カミングバック−−目がー! 目がー! あーっ!」
「わぁ!」
勢いよく起き上がった俺は強い光に目を刺されてムスカと化す。
「急に叫ばないでよ、もー。今の絶対わざとでしょ! 起きてるなら起きてるって言ってよね。吃驚してナイフ落としちゃったじゃん」
すぐ側で誰かが動く気配がする。
「あーあ。洗ってこなきゃ」
遠ざかる足音はドアが閉まる音の後に聞こえなくなる。
両目を抑えながらしばらく呻き、やっと目を開ける。
まず目に入ったのは半開きになったクリーム色の厚いカーテンだ。
今さっき誰かが出ていたと示すようにカーテンはかすかに揺れている。
清潔すぎて落ち着かない柔らかいベッドで、俺は上半身を起こす。
病院だ。
俺は自分の体を見る。
全身包帯とガーゼと絆創膏だらけだったが、ギブスはない。身体中痛いが、骨折や捻挫などはしてないようだ。
ただ左手は酷く痛んだ。痛いというか−−あっつ! あっつ! 痛い上に熱っ! 気がつかなきゃよかった! いっつぅ! いっつぅ!
俺は左手の手首を掴んで奥歯を食い縛る。脂汗が額や背中や脇から噴き出す。
少しでも痛みを紛らわせようと心を飛影のコスプレで固めてみたが−−「これは邪王炎殺黒龍波の代償だ。フッ。くだらん」と吐き捨ててみる、とても格好いい遊びだ−−無駄だった。痛いものは痛い。俺の心の中の飛影が「無理です! 無理です!」と騒ぎ出した。
痛いです! 冷静になればなるほど痛いです! 左手だけじゃなくて身体中が痛いです! ガラスは刺さるし、殴り合いになるし、転ぶし、転がるし、階段から落ちるし、最終的に鏡の破片がグッサーいったんです! 痛いです! いた−−。
「……覚えてる」
めっちゃ覚えてるぞ。俺。
めっちゃっていうか、幾つもの別バージョンの過去を覚えてるぞ。俺。
猫じゃないやつが猫じゃなくなって、怖くてトイレに逃げ込んだことも覚えてるし、それに、林田と林田の彼女が両親を呼んで食事会したことも覚えてるし……それに。
病室のドアが開いて誰かが入ってきた。
彼女だ。
彼女であり、元猫だ。
「もー。起きてるなら起きてるって言ってよね。指が滑って、切っちゃうとこだったよ」
彼女は片手に小さなフルーツナイフを握っている。
猫だった時と同じ柄の黄色いワンピースを着ているが、そのサイズは人間になった彼女のサイズに合わせて縮んでいる。
「どうしたの? 変な顔して」
彼女は肩をすくめる。
彼女は俺に背中を向けて喋っている。
今にも振り返りそうな姿。
頬の輪郭と鼻の先がかすかに見える。髪は黒くも見えるし、茶色くも見える。光の加減で茶色く見えているだけといえばそうだし、元々茶色いのだといえばそうだ。髪は肩までしかないのかもしれない。それか、本当はもっと長いのだけど、肩から胸の方へ流れて見えないだけなのかもしれない。
彼女と林田は高校時代からの付き合いで、社会人になって一度別れたあと、再会してあれよあれよと婚約までいって、彼女の妊娠を機に正式に籍をいれることになった−−という「過去」がある。
俺はその「過去」の中で何度も彼女と話しをしたし、林田含む3人で遊ぶことも多かったのだが、彼女の姿はいつもこの状態だった。それを不自然だとは全く思わなかった。
林田が繰り返し、繰り返し、俺に「変えて」みせた、石鹸やルービックキューブやあやとりやカスタネットやなんかの変化に気がつかなかったように−−そう! 今の俺はルービックキューブが林田の手の中で姿を変えたのを思い出せるんだ! −−俺は彼女の状態を認識できていなかったのだ。
けど今は違う。
俺には彼女が見えている。
後ろ向きのまま歩いてきて、スツールに座り、ベッドサイドテーブルに置いてあった林檎を掴んで、皮剥きを再開する。
上半身は後ろを向いている。しかし腕はこちらに向かって関節が曲がっていて、林檎をするすると剥いている。下を見れば彼女の下半身は俺の方を剥いて膝が曲がっている。
すいません。怖いです。
「顔色悪いよ? 看護婦さん呼んでこようか? 熱あるんじゃない?」
「大丈夫です」
嘘です。全然大丈夫じゃないです。怖いです。
「なんでいきなり敬語使うの。やっぱもう少し寝てた方がいいんじゃないの?」
彼女は右手をウエットティッシュで拭いてから俺の額に触れる。
怖いです。
ほんっと怖いです。掌がひんやりです。あなたは猫の時からどこか不気味でしたが、今はもはや不気味さの塊です。怖いです。虚無へ帰れ。
「熱はないみたいだね。でももう少し休んでた方がいいかも。震えてるじゃないの。私、ちょっとうちの親と電話してから林田君の病室に行くからさ。林檎食べないなら林田君に持って行っていい? 林田君、林檎の匂い好きなんだよね。食べられないけど」
そうだ、林田!
「あいつ、今どこにいんの? 病室どこ? 怪我は? 無事なのか? 意識はあるのか? 俺、あいつにお前は間違ってなかったって言わなきゃ! 俺も石鹸がルービックキューブになるのを見たっていわなきゃ!」
彼女は林檎とナイフを紙皿の上に置く。
「やっぱりどこか打ち所がわるかったんじゃない? 大丈夫? 冗談だとしたら、正直言って軽蔑するよ」
「冗談なんか言ってないよ! 俺、林田に会わないと!」
彼女は少しの間黙っていたが、やがて小さくため息をついた。
「林田君は脳腫瘍が見つかって、ずっと入院してるでしょう? 忘れたの?」
彼女がそう言った瞬間、俺は作られたばかりの「過去」を思い出す。
数週間前に林田が突然意識を失って倒れ、救急車で病院に運ばれたことを俺は思い出す。
手榴弾ほどの大きさの悪性腫瘍はもう末期状態で、手の施しようがなく、いつ死んでもおかしくないと言われたことを思い出す。
この病院の北棟7階703号室のベッドに横たわり、日に日に衰弱してゆく林田の姿を思い出す。
ついでに、俺のこの怪我は酔っ払って歩道橋の階段から転げ落ちたからだということを思い出す。
−−だがこれは全て後付けの過去だ。今はそれが全て見える。なんてことだ。
「ちょっと、行ってくる」
俺はベッドから降り、スリッパを履いて歩き出した。左腕に刺さっていた点滴針は邪魔だから抜いた。邪王炎殺黒龍波の痛みに比べれば点滴の針を自分で抜くくらいちょっとしか痛くない。痛いものはいたいけど。
「ちょっと、どこ行くの? まだ寝てた方がいいってば」
彼女が俺の前に回り込む。
相変わらず、振り返りかけの後ろ姿だ。彼女は360度、どこからどうみてもこの姿しか見えない。
林田のことだ。「なんかいい感じの彼女が欲しい」程度の雑な願いだったんだろう。妄想のディティールが緩いから、こういう現実と解像度があってないの��出てくるんだ。
なんかもう怖い。とにかく怖い。
「最初は後ろ姿だったのに、見るたびにちょっとずつ振り返ってくる心霊写真」みたいな怖さだ。
「ちょっと、ほら。アレです。あの、トイレです」
「一緒に行こうか? 歩けるの?」
「平気っす。全然平気っす」
俺は足早に−−といってもどんなに頑張っても普通に歩く程度の速度しか出せなかったけど−−病室を出て、林田の病室に向かって歩き出した。
病室を出た時に部屋の表示に目を引かれる。
102号室。
その下の小さなホワイトボードに俺の名前が書いてある。
書いてあると感じる。
でもその日本語らしき文字を、どうしても読むことができない。
ショックは受けない。
もう俺は全ての過去を思い出している。
林田の世界と俺の世界は今、完全にかみ合っている。
おそらくは血が混じったからだ。多分ね。こんな経験初めてだから全て手探りで、あたりをつけて納得していくしかない。
リノリウムの廊下を歩く。
すれ違う人たちは全員普通の人に見えるけど、この中の何人かは本当は存在しなくて、新しい過去のために出現したのではないかという疑いが芽生えて、落ち着かない気持ちになる。
エレベーターホールに着くと、ちょうど上行きのエレベーターが到着したところだった。
電子音を立ててドアが開く。
エレベーターには誰も乗っていない。
真正面に取り付けられた大きな鏡に、俺が映っている。
どうだろう? 映っているけど見えず、見えないけれど映っているんだ。
林田が言った通り、俺はだまし絵の見えていない方の絵柄だ。
見ようとした瞬間に見えなくなり、見えていないのにそこにいる。
俺も中々、キワいんだな。猫のこと、悪く言えねぇや。
俺は喉の奥で少し笑いながらエレベーターに乗り込む。
俺はもう、全てのあったかもしれない過去を思い出している。
幾つかの過去の中に、その過去はあった。
その過去で俺は小さなマンドリルの赤ん坊で、林田の家の押入れの中で暮らしている。
林田は俺を撫でて、お前が友達だったらいいのにという。
林田がそう言うたびに、林田の手が俺を撫でるたびに、俺の何かが組み替えられてゆく。ルービックキューブみたいに捻られ、回され、組み合わされてゆく。
モーフィング。
緩やかな変化。
俺は何かの振りをしているうちにどんどん何かっぽくなってしまって、最初から自分が何かであったような気持ちになってしまうところがある。
ごっこ遊びで本気のポテンシャルを発揮するタイプだ。
それはマンドリルだった時から少しも変わらないのだろう。
エレベーターが上がって行く。
7階へ。
助けてやらなければならない。
新しい過去に殺されかけている、俺の未熟な創造主兼、泣き虫な友達を。
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