#玉磨かざれば器をなさず
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moko1590m · 7 days ago
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日本人同士でも「些細な生活文化」の違いがカルチャーショックや摩擦を生む例は多く、 以下にジャンル別に簡潔な例をできるだけたくさん挙げます。
🍳 食事・食卓まわり
目玉焼きに醤油/ソース/塩こしょう/何もつけない
納豆に砂糖を入れるか入れないか
おでんに味噌をつけるかつけないか
カレーをスプーンで食べる/箸で食べる
パンにごはんを合わせるのはアリかナシか
弁当に冷たいまま食べる派/温めて食べる派
お米に梅干しをのせると汚れると嫌がる/OKな人
スイカに塩をかける派/かけない派
🚿 トイレ・風呂まわり
ウォシュレットを必ず使う/使わない
風呂は家族で続けて入る/毎回入れ替える
シャワーだけで済ますのが普通/失礼
歯磨きは風呂の中/洗面所限定
トイレ後の手洗いを必ずする/しない
家のトイレは男女で分ける/気にしない
温泉・銭湯で身体を洗ってから入る/いきなり入る
👨‍👩‍👧‍👦 家族との関係
両親に敬語/タメ口
親のことを**「お父さん/パパ/おやじ」**
家族の食事は毎回揃って食べる/各自自由
家族内での上下関係が厳しい/フラット
家にいるときも上下スウェットでOK/ちゃんと着替える
🧼 掃除・生活��慣
掃除機は毎日かける/週末だけ
洗濯物を夜干す/朝干す
布団を毎日たたむ/敷きっぱなしOK
靴を脱ぐ場所は玄関/玄関の外で
帰宅後すぐ手洗い・うがい/しない
外出着でベッドに寝るのはアリかナシか
💬 言葉づかい・コミュニケーション
「ありがとう」は頻繁に言う/言い過ぎはよそよそしい
「ごめんね」は軽く言う/あまり言わない
目上でもニックネームで呼ぶ/必ず敬称をつける
電話は一言目に名乗る/いきなり本題
メールやLINEに絵文字を使う/使わない
👫 対人距離・交際観
恋人でも手をつなぐのは恥ずかしい/平気
デート代は割り勘/男性が払う
異性との交際を家族に話す/秘密にする
飲み会でのお酌文化/セルフでOK
初対面でもフレンドリー/丁寧・形式的
🏘️ ご近所・地域文化
ご近所に挨拶を毎日/あまりしない
ゴミ出しの時間に厳格/適当でも黙認
回覧板を丁寧に回す/雑に回す
音の出る生活(洗濯・掃除・楽器など)は時間帯を厳守/気にしない
町内会に必ず入る/入らないのが普通
📚 教育・子育て
子どもに早くから敬語を教える/自由に育てる
子どもの勉強は親が積極的に見る/本人に任せる
お年玉の額は多め/少なめ
習い事は複数/一つに絞る
「叱る」ことは必要/否定的
🔚 その他
お正月は家族で集まる/どこかへ旅行
結婚式は神前式/チャペル式/しない
宗教的行事(お盆・法事)に積極参加/形式だけ
ご希望があれば、「世代別」や「地方別」「カップル間」「職場内」での事例に特化した一覧もお作りできます。
 
日本社会では、表面的には「中流的な同質性」が維持されているように見えますが、富の偏在・経済格差は、日常生活のごく些細なレベルに滲み出ます。 ここでは、特に意識されにくく、でも隠し��れずに表れる些細な生活文化のズレを、できるだけ簡潔に多数列挙します。
🛋️ 家・住空間まわり
玄関に靴がきれいに揃っている/靴だらけで雑然
玄関マットの有無/高級ブランドか100均か
インターホンの種類(カメラ付き/ピンポンだけ)
表札がある/ない
窓ガラスが曇っている/ピカピカに磨かれている
マンションの郵便受けの壊れ具合・落書きの有無
🍽️ 食生活
食卓にペットボトル/水差し/ウォーターサーバー
食器がバラバラ/統一されている
調味料が業務用/オーガニック/百均商品
おやつがスナック菓子/焼き菓子/フルーツ
米のグレード(無洗米/玄米/コシヒカリ/古米)
油がサラダ油/オリーブオイル/こめ油/ギー
魚を丸ごと買う家庭/切り身のみ/缶詰中心
👚 衣類・身だしなみ
Tシャツがヨレヨレ/アイロンがけされたシャツ
靴下に穴/同じ色で揃っている
洗濯物を外干し/浴室乾燥/ランドリー利用
部屋着が上下スウェット/ユニクロ/ブランド品
学生服の傷み・サイズ感/ランドセルの劣化
コートのブランド・手入れの有無
📱 モノの持ち方・使い方
スマホケースの汚れ・ひび割れ/清潔感ある保護
バッグがロゴ付きブランド/ノンブランド布袋
イヤホンが有線/AirPods/中華製の謎Bluetooth
傘がコンビニ傘/折りたたみ/高級傘
筆記用具が100均/文房具ブランド/何年も使い込まれたもの
🧼 清潔・衛生感覚
歯の黄ばみ・矯正・虫歯の有無
手の爪が短く整えられているか/伸びっぱなし
靴の汚れ具合/かかとのすり減り具合
カバンや財布の表面の傷・年季
手拭き用のハンカチを持っているかどうか
部屋の芳香剤の香り/無臭/カビ臭さ
🧒 子育て・教育まわり
子どもの習い事の数/種類(ピアノ、英語、塾など)
読んでいる本が漫画のみ/絵本・図鑑・学習まんが
自由研究の質:手書きで丁寧/印刷で美麗/丸写し
名前の書き方:漢字で丁寧/書きなぐり/カタカナ
親が子どもの宿題を見るか放置か
学校提出物が期限内/いつもギリギリ/未提出も
👫 人間関係の所作
お礼の手土産がある/ない
来客時にお茶を出す/出さない
言葉遣いが丁寧/荒っぽい/だらけた印象
LINEの文面が敬語/ため口/語彙が粗雑
メールや申請書に誤字脱字が多い/丁寧で整っている
🏘️ 地域・移動・余暇
自転車のサドルが破れている/カバー付き/新品
車が軽・中古・外車・所有しないなどの選択
旅行が年に数回/日帰りのみ/全く行かない
休日の過ごし方:ショッピングモール/図書館/庭いじり/ギャンブル場
📚 教養・会話の中で滲む違い
漢字や敬語の使い方で育ちがにじむ
ニュースや時事の話題に無関心/興味を示す
「これ知らないの?」という一言に含まれる階層感
食材名・ブランド名・地名の発音ミス/正確さ
「エレベーターじゃなくて階段で」→健康志向/節約志向/エレベーターない住宅事情
💡まとめ:**
これらの違いは、あからさまではありませんが、日常の所作・物・空間にじわじわと「見えてしまう」ものであり、多くは「本人がそれを生活水準の差だと気づかないまま」露呈してしまうことが、静かなカルチャーショックや関係性の齟齬を生みます。
ご希望があれば、これらを「物語」や「場面対比」で描写したり、世代別・職場別のバージョンも作成できます。
 
あからさまに経済格差が可視化されやすく、貧困層にトラウマや劣等感を感じる可能性がある生活の違いを、ジャンル別に簡潔に列挙します。
🏠 住まい・環境
家が豪邸/タワマン/古い団地/築古アパート
部屋が広くて個室がある/家族で1部屋共有
冷暖房が全室完備/扇風機のみ/電気代を節約
庭がある/ベランダすらない
自室にデスク・ベッド/布団とちゃぶ台だけ
インテリアが高級家具/リサイクルショップ/段ボール代用
🚗 移動・乗り物
通学・通勤が送迎車/自転車/徒歩+乗り換え多数の公共交通
車が外車/新車のファミリーカー/ボロボロの軽/持っていない
旅行が年数回の海外/年1の国内/一切行かない
修学旅行の費用を全額自腹/補助あり/不参加
🍽️ 食生活・外食
外食が高級フレンチ/ファミレス/牛丼/スーパーの弁当
普段の買い物が百貨店/オーガニック専門店/業務スーパー/コンビニ見切り品
おやつがブランドチョコ/駄菓子/なし
水がミネラルウォーター/浄水器/水道水そのまま
誕生日ケーキが専門店のホール/手作り/カットケーキ/なし
🎒 教育・学習環境
塾・習い事に複数通う/1つだけ/一切通わない
所有している教材がZ会・進研ゼミ/100均ドリル/学校配布のみ
自宅に本棚/図鑑/電子辞書/勉強机がある/ない
オンライン学習がタブレット完備/スマホを使い回し/利用不可
大���進学の選択肢が私立でも余裕/奨学金必須/断念せざるを得ない
👚 衣服・身なり
制服・私服が常に新品/お下がり/破れを縫って使う
髪型が美容院で定期整髪/親がカット/伸ばしっぱなし
靴がブランドスニーカー/量販品/靴底がすり減っている
季節ごとの服がそろっている/1着で使い回し
カバンがハイブランド/丈夫な通学用/紙袋/破れてる
🎉 イベント・娯楽
誕生日やクリスマスのプレゼント有無/価格差
家族旅行の有無と宿泊施設の質(高級ホテル/民宿/日帰り)
お年玉の額が万単位/千円以下/ゼロ
お祭りやテーマパークに毎年行く/一度も行ったことがない
🧑‍🤝‍🧑 交友・人間関係
「家に遊びにおいで」に招待できる家か/無理な家か
「みんなでご飯食べに行こう」で行ける店に限りがある
「修学旅行のおこづかい」などで使える額が違う
「どんな家に住んでるの?」という質問が地雷化する
SNSで豪華な投稿に傷つく/自分の暮らしを出せない
🛠️ 医療・衛生
歯列矯正をしている/できない
予防接種・健康診断を定期で受けている/避ける
メガネやコンタクトが適切な度数/古いまま使い続ける
お風呂・シャワーが毎日入れる/節水で数日に一度
📱 所有物・日常的なモノ
スマホが最新機種/親のお下がり/持っていない
ゲーム機が複数台/中古/なし
ノートPCが個人所有/家族共有/使えない
通信環境が光回線/ポケットWi-Fi/フリーWi-Fi頼り
📈 総合的にあらわれやすい場面
宿題に親が付き添ってくれる/親がいない・時間がない
家族の会話が教育的・建設的/愚痴と疲労と怒号
「今週末の予定は?」に対し遊園地/勉強/バイト/何もない
✅ 補足
こうした差は、金額やブランドの違いとして現れるだけでなく、「当然できると思っていたことができない」「できないことを責められる」ことによって、深い劣等感やトラウマを形成する原因になります。 また、**他人との比較が起きやすい場面(学校、SNS、外出時、贈り物など)**で強く露呈します。
ご希望があれば、これらを物語的に描写したり、子ども視点・思春期・大人の恋愛・職場など、それぞれのステージ別での格差の「見え方」もご提供できます。
 
富裕層の中にも、あえて「質素」「節約」「ミニマリズム」を実践することで精神的・美的・社会的満足を得る人がいます。2025年の日本において、以下のような生活パターンが考えられます。
🍚 食生活
自炊中心で一日500円以下の食費(玄米・味噌汁・納豆・ぬか漬けなど)
外食を断る/チェーンの朝定食のみ利用
断食・1日1食生活で「感覚を研ぎ澄ます」
食材は道の駅・業務スーパー・無農薬農家直送から厳選
雨水で野菜を育て、自給自足の一部実践
🏠 住まい
都心の高級マンション所有でも実際は郊外の古民家暮らし
狭小住宅/築50年以上の家をセルフリノベ
賃貸住宅で家具は最小限(折りたたみ・移動式)
照明はLED1灯、暖房は湯たんぽと重ね着
電気契約は20A以下、水道・ガスも最低限の使用量
👚 衣服・持ち物
私服は毎日同じ(黒T+黒パンツ)=思考の無駄を省く
服はユニクロ・ワークマン・古着のみ
高級腕時計は所有していても、普段はノーブランドのチープカシオ
布製エコバッグを何年も使い込む
衣替えなし。季節ごとに2セットで回す
📱 通信・テクノロジー
格安SIM/サブスクはすべて解約/Wi-Fiなし生活
古いiPhoneを使い続ける(最新機種には興味なし)
スマホの使用時間を1日30分以下に制限
SNSは見る専、または一切使わない
🧘 修行的・精神的側面
冷水シャワーで意志鍛錬
瞑想/坐禅/朝の読経が日課
家計簿や支出管理を徹底し「1円で幸福を感じる」訓練
「所有しない」ことを誇りにする(家・車・保険すら手放す)
週末はネット断食・無言の時間
💬 対人関係・社会活動
交際費ゼロ、外出・飲み会は最小限
贈り物・年賀状・季節の挨拶を省略(相手の時間を尊重)
チャリティやNPOには匿名で寄付し、派手な寄付報告は避ける
SNSでは「節約術」や「ミニマル生活」を情報発信して影響力を持つ
ラグジュアリー系の交友関係を意図的に避け、地域の古老や子どもとつながる
🚲 移動・消費
車を持たず電車か徒歩、もしくは古い折りたたみ自転車
移動中にオーディオブック・経典・哲学書を聞く
キャッシュレス決済は使わず現金主義(出費の可視化)
美容院は年2回・セルフカットで済ませる
🎨 美意識・趣味
「美は節約の中に宿る」と信じる
読書は図書館・青空文庫・古本市のみ利用
収集はしない。モノは循環させる
趣味は散歩、写経、路地裏観察、物々交換
室内に花を活けるが、野草や拾った枝で表現する
🧾 その他象徴的な行動
医療費を抑えるために健康管理を極める(歩行・呼吸法)
銀行口座は1つのみ。投資や運用は一切しない「無財産主義」
「毎月○万円生活」や「持たない幸福」ブログを発信
世界一周など豪華な経験はしていても「今は粗食こそ贅沢」
高級品は「借りる/体験だけ/手放す」で完結
✅ このような人物像:
「修行系ミニマリスト」「侘び寂び系富裕層」「思想的節約家」「反消費アスリート」「アナーキスト風僧侶」
所有しないが影響力は大きく、静かに社会���リードしているタイプ
ご希望であれば、こうした人物をモデルにした物語・キャラ設定・思想的背景の分析などもお手伝いできます。
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magazine-hitori · 3 months ago
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書物礼賛⑤
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朱野帰子/キーボードなんて何でもいいと思ってた/自主出版2024
もともとお年玉には手をつけない子供ではあったのですが、その傾向が新卒の頃にあった就職難でさらに強くなってしまいました。エクセルに1円単位で家計簿をつけて節約に励み、年間100万円を貯金する。そんな内部留保をためこむ傾向は、フリーランスになってからさらに強くなりました。数年前に勇気を出して分譲戸建てを買ったのですが、ローンの返済が心配でたまらず深夜に目が覚めることがしばしばあります。
大学も就職も、地方出身の若者にとって東京はイス取りゲーム。幼稚で利己的な考え方をとるよう追いやられる。どこへ行っても不可欠な職、たとえば建設現場で働いているような若者の方が心にゆとりがあって、学歴が低くても考え方がしっかりしている。情報化・都市化が進んで大卒ホワイトカラーが増殖するとその国は滅ぶんじゃないかと思わせる、そんな本です。広告業⇒メーカー⇒兼業作家⇒専業作家となった著者が、頚椎ヘルニアなど体の不��に悩み、長時間使用するパソコンのキーボードを高級品に買い替えるまでのいきさつ、そして同じように高級キーボードを愛用する同業者へのインタビューからなる。文章も装丁も粗悪、これでプロ作家?と疑問を抱かせる、何一つ参考になるところがないゴミ本。
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高野文子/ドミトリーともきんす/中央公論新社2014
高1のときふゅーじょんぷろだくと(漫画評論誌)発だったか「田辺のつる」が凄いと聞いて掲載されている漫金超を買ったものです。友人にも読ませた。高2の冬にそれらを収めた高野文子の初単行本『絶対安全剃刀』が出るということで、西武新宿ペペ内の漫画専門店で予約して買いました。今も漫画の最重要書架に。ところが彼女はそこで見せた実験性やバラエティーのほとんどを捨て去り、第2単行本『おともだち』は芝居がかった懐古的な作風の出発点となる。ここでいう「芝居がかった」とは、まるで宝塚歌劇のように漂白された、固定客向けの。あげく消費に浮かれるOL���読者層の雑誌Hanakoに連載された『るきさん』である。
子どもの頃読んだ野口英世の伝記本には、彼の借金や女遊び、科学的な業績の大半が否定されていることは触れられない。ひさしぶりに高野文子の作品を読んで、そういう女こども向け漂白を感じ、私の高校時に異常天才として現れた彼女が、短期間で作風を狭めるに至った世知辛さとその後の人生の長さを思わざるをえない。つまらない漫画ですが、絵の上手さは折り紙付き。ミニマルアートとして。お芝居は要らない。今の私にとって、渡航のための借金を一晩で使い果たしてしまう、似たことを繰り返す、そっち側にしか野口英世の存在意義はないのです。
マーシャル・マクルーハン+クエンティン・フィオーレ/メディアはマッサージである/河出文庫2015・原著1967
「あらゆるメディアは人間のなんらかの心的ないし身体的な能力の拡張である」
「投票や多数決で頭数を数えることは、18世紀的な断片化プロセスの大切な要素であったが、電気の即時的スピードがもたらした環境において、急速に、社会を評価するにあたって厄介で効力のない方法になった」
「現代とは、すべてが同時に生起するようなまったく新しい世界である。時間は止まり、空間は消え去った。われわれは聴覚的空間にもどってきた。原初的な情緒、すなわち、数世紀間の識字文化ゆえに疎遠になってしまった部族的な感情を、ふたたび構造化しはじめている」
「新たな電子的相互依存はグローバル・ヴィレッジの荷姿に世界を作りなおす」
印刷・鉄道・テレビといった発明がいかに人の意識や社会のあり方を変貌させたかを説くメディア論の名著。古代ギリシャの盲目であった詩人ホメロスに代表される話し言葉の文化と、活版印刷発明後の書き言葉の文化を対比させ、音声に頼り記憶や反復が重要であった古代に対し、視覚による情報の固定化・標準化が行われるようになり「大衆」が生まれた、そして20世紀テレビやラジオといった電気メディアが現れ、話し言葉の特性(流動性・即時性・共同体意識の強化)が復活することで、再び大きな変革が起っているとする。現状スマホ・ネット・AIは双方向的な「話し言葉の復権」と時間の支配による孤立化を促し、文明をカタストロフに導くのではないかというような、示唆に富んだ一冊。
谷頭和希/ニセコ化するニッポン/KADOKAWA2025
前々回いわゆるプロ倫を批判する前置きとして「ディズニーランドのハリー・ポッターのアトラクションでトシ(タカアンドトシ)の次男がグッズを買うのに抽選があって3回行列に並んでやっと買えた」と述べましたが、ユニバーサルスタジオジャパンの間違いでした。まあ似た���うなものですが、世間的な娯楽に対する無知無関心がさらけ出されてしまった。
非国民の視点=日本人が行列するようなものごとは価値がない。本書によれば東京ディズニーランドは当初富士山麓と浦安が候補地であったが、ウォルト・ディズニーの創業理念を貫くため日本人が神聖視する富士山を避け、「何もない」浦安に造られた。食事の持ち込み禁止、外の風景が見えないようになっているなどカルト的な閉鎖空間であったが、後年になるほど借景を取り入れたディズニーシーもしくはDオタと呼ばれるリピーターを意識した催しなどマーケティング志向が強まりディズニーの創業理念は薄まっていく。これと類似する差別化・ブランディングを図ったヴィレッジヴァンガードは近年凋落し、スターバックスはリピーターにとって特別な場所であり続けているのだという。前者は行ったことない、後者は2~3回行ってみたが広告・新自由主義的な邪悪な空気。
そしてコロナ禍と円安を経て、日本人客や地元住民など眼中にないと思われるニセコのスキーリゾートをはじめ全国いたるところで「選択と集中」「テーマパーク化」に沿った再開発が進み、静かな排除が進んでいる…。著者自身も、このテーマで食っていく、俺のもんだ感を放つ。週刊東洋経済やダイヤモンドの、写真や図表の潤沢な特集記事で見せてくれるのならそっちがベターでしょう。
打越正行/ヤンキーと地元/ちくま文庫2024・原著2019
本土の建設業に従事する日雇い労働者の場合、単純作業がメインになるが、地元の後輩を雇い入れてきた沖組の場合、仕事の割り振り方がそれとは異なる。作業には楽なものからキツいものまである。新参者の後輩は、目の前のことで精一杯で、できる作業も限られているが、何年か働くうちに、できることが増えてくる。ところが、自分にとって楽な作業を優先して行い、全体の作業工程を乱す従業員がいる。女性従業員が言うように、一緒に働いていれば、他の従業員のことを考えて働く者と、自己中心的な働き方をする者とが、それぞれ見えてくる。作業をサボっているわけではないが、働いているようで実際には手を抜いてい ことが、経験者にはわかる。そういう働き方を繰り返す者は、周囲の従業員に負担をかけ続けることになる。このような従業員は、最終的には先輩から桟木で殴られるなどの暴行を受けることがあった。
(セクキャバの従業員の採用や警察対策において)重要なのは、地元の人間が得た(覚醒剤に関与している���京子と加奈の情報を、適切な範囲で、適切な方法で用いるということだ。そこには、持たざる者同士が、貴重な情報を共有しようとする互酬性の論理が働いている。と同時に地元という場には、情報にせよ、人間関係にせよ、適切な範囲と方法でそれを用いることができない人間は見捨てざるを得ないという力学がつねに働いているのであった。
民主党政権当時に同い年のイトコが長男を連れて在特会・桜井の街宣を見物したとかで、以来「ネトウヨの従弟」として旧ブログにたまに登場してもらいましたが。毎年彼が主催する新年会、風邪やコロナが重なって延期になっていたのが2月1日に行われ、2年ぶりに参加。その「長男」、高卒で大手スーパーに勤め、今35歳。昨夏に入籍し、今夏には第一子が生まれるという、その嫁さんも初参加。ローンを組んで一軒家を買い、中野区の実家は妹2人が好きにすればいいともいう。誰もが利用する生活インフラに従事し、ありとあらゆるクレームに対処したり、パートの女たちを管理する側でもあり、職業意識の高さ、それによって磨かれた人間的な器量に感服する思いであった。少女漫画時代の弓月光さんのファンということで私とも少し話が合うのだが、血は争えないけれどもやはり自分には結婚・子育ては無理だったなと納得。従弟は従弟で表具・内装の仕事のかたわら消防団を30年続け、副団長に推されているという。体を使って働き、地元に根付いて生きる彼らの姿に学ぶところの多い一日であった。
本書は以上のような学びに満ちた、人文系学問の本当の役割を再認識させてくれる労作。解体屋、風俗経営者、ヤミ業者として生きる沖縄の20・30代と同じ目線に立つこと。ウシジマくんの描写が図式的で薄っぺらいと思わせるような、人生の臭いやぬくもりが直接伝わってくる濃密な一冊。
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kanasando-movie · 5 months ago
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照屋年之監督の母校「日本大学芸術学部」でティーチイン試写会を開催しました!<イベントレポート>
照屋監督の母校となる日本大学芸術学部にて、1月17日(金)に映画『かなさんどー』特別上映を実施。上映後には照屋監督が登場し「ティーチイン&学生との質疑応答」を行いました。
日本大学芸術学部・映画学科の演技コースに2年生まで通っていた照屋監督。今回のイベントは日本大学芸術学部・映画学科の授業の一環として行われ、学部をまたいだ他学科の生徒も集まり、照屋監督自身の経験や学生のみなさんへのメッセージと共に、貴重な授業の時間となりました。
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日芸・映画学科の演技コースで2年間学んだ照屋監督。今回の特別授業では、照屋監督と当時演技コースの同級生だった大谷尚子教授(現・映画学科演技コース専任教授)が進行をつとめ、日芸での初めての授業に照屋監督も喜びの表情。
校舎も新しく���て替えられており、教室へ登場するなり「僕がやめたのが30年ほど前なんですけど、全然違うもん日芸が!」と驚きのコメント。この日、校舎内にある食堂や図書館にも足を運び、懐かしい当時の映画学科の教授との再会も果たした照屋監督。大学を辞めた後も2年ほど(校舎がある)江古田に住んでいたといい、そこから吉本興業に通った思い出を懐かしむ様子も。
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まずはこの日、特別に上映された照屋監督が脚本・監督・原案まですべて手がけた最新作『かなさんどー』の話からスタート。ストーリーの構想については、「黒澤明監督も『何かに影響されなかった作品なんてこの世に一つもない』とおっしゃっているんですが、僕自身も自分で本を書きますが今まで見た映画や小説、テレビドラマなど、なにかしらの影響で無意識に真似しているはずなんです。そういう部分でいうと、僕は最初からオリジナルというのは考えない方がいいと思っていて、芸人としてネタを作る時もそうですが、まず自分が尊敬する人のものをわざと真似した方がいい。それでも絶対に同じものにはならない。どこかに自分のオリジナルが絶対に入ってきてずれる。そしたらそれがオリジナルになる。演技でもそうだと思います。この人の演技がいいからと一生懸命真似してみる。真似してるだけで何か栄養になってどんどん自分が磨かれていくので、今の若い段階でオリジナリティは考えない方が僕はいいと思っています」と自身の経験をもとにアドバイス。
実際に前作『洗骨』では、大好きな映画である『リトル・ミス・サンシャイン』に影響されたといい、「バラバラの家族がそれぞれ問題を抱えているんですけど、娘のある大会に出るために家族で車��移動をしていく中でバラバラの家族が一つになっていく物語。『洗骨』もいろいろな問題を抱えている家族が、“洗骨”(人が死んだら火葬せずにミイラとしてねかせ、その人をもう一回出して骨を洗っていくという沖縄で今も一部で残っている風習)に向かっていく間に、家族が一つになっていく同じ構造。でも見比べても絶対同じ映画にはなっていないはずなんです。そういう部分でみなさんも、まずは真似することから勉強した方がいいかなと思います」と投げかける。
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 最新作『かなさんどー』では、愛おしい親子の関係が瑞々しく描かれるが、キャストについては「沖縄の映画なので、(方言的にも)沖縄の方に演じていただくのが一番自然ではある」としつつ、「主演で娘の美花を演じた松田るかちゃんは、ピュアな役からいろんな役を器用に演じる方で、沖縄出身で僕は以前から知っていたので彼女を主演にしようとなり、お母さん役はやはり温かくて可愛らしい、かつ歌が上手い方というのが条件だった時に、僕はコメディエンヌとしても堀内敬子さんの演技がとても好きで、これはもう堀内さんにお願いしようと。
自分が予想しなかったのは、浅野さんだけです。もともとはもっと15歳くらい上の設定の役者さんを探していたんですけど、プロデューサーの方が浅野さんと何本も仕事をされていて、『浅野くんはどう?面白いんじゃない?』ってなった時に、『ハリウッドでもあれだけ出ている方だから、まずこんな無名な監督の作品はでないだろうと思ったんですけど『本が面白かったら、彼は出るよ』と聞いて、一度読んでいただいたら出てくださることになって。ゴールデングローブ賞も受賞されたので、本当にちょっといい意味で運が舞い込んできてるなと(笑)」と言って会���を笑わせ、浅野さんの印象については、最初はめちゃくちゃ怖いイメージだったんですけど全然違う。ゴールデングローブ賞のスピーチでも『俺のことなんか知らないでしょ。浅野忠信と申します。日本の俳優です』と英語で言っていましたが、あのまんま。とても腰が低くていい方。ただ演技に入ると人が変わるから、そこはやっぱりプロだなと思うんです」と明かす。 
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 そして今作でキーマンとなるのが、沖縄でピン芸人として活躍するKジャージさん。浅野忠信演じる悟の知念建設の社員で、危篤状態となった悟のために美花を伊江島に呼び戻す。「YouTubeで彼を見たら、普通はキャスティングしないだろうなっていう癖のあるネタなんです。沖縄の重鎮で安定感の演技をする方かKジャージさんかを迷いました。安定感の方は、ちゃんと小橋川を演じてくれるんですが、面白みがないんです。何となくサラッとやってくれるみたいな。でもKジャージさんは癖が強すぎて、ちょっと演技がいまいちぎこちなかったんですけど、ハマればとっても人に好かれる役になるだろうなと思ったんです。愛嬌があったので。それでスタッフと『このキャスティングに失敗したら、この映画が台無しになる…でもかけてみた方がいいと思います!』と話して決断。事前に2人で徹底的に読み合わせをして、クランクインまでに小橋川という人間にちゃんと赤い血を流してもらってからクランクインしたので、すべてうまくいきましたが、あのキャスティングは本当に勝負でした」と裏側を明かす。
「難しいですよね。この中に演技コースの方もいると思うんですけど、演技って演技しちゃうと見ている人が冷めちゃう。演技を演技されちゃうとつらいというか…例えば自分が嬉しい話をする演技の時に、Kジャージさんはセリフっぽく言うんです。そこで僕が『Kジャージさんが例えば芸人をやっててこれは嬉しかったなってこと��ります?』って聞くと、『実は僕はすごく癖があるから、舞台でネタをやっていても笑う人と笑わない人がいるんです。でも劇場を出たときにお客さんが一人ずっと待ってて、なんですか?って言ったら急に泣き出して、『僕1人だけはあなたのコントが刺さって』って泣いてくれたんです」と自然に話したので、その気持ちのままもう一回言ってもらったらすごくよくなった。『いかに自分の実体験の中に、このセリフを入れることができるか』ということ。緑の血として喋っているのを、ちゃんと赤い血に変えて喋ることができるかは、結構僕は大事なのことかなと思います」。
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 さらに自身の学生時代からを振り返り、「場慣れが異常に大事」だとも語る照屋監督。「僕は監督として14本撮っているんですが、最初の作品とかもう見てられないほど恥ずかしくて…でもいっぱい恥かいて、失敗してるから上手くなってるんです。演技もそうなんですが、僕はお笑いの世界に30年間いて、初舞台はもうすべりまくりで膝も震えるし逃げたかった。でもそこからウケてる芸人たちのネタの作り方、言ってみれば脚本の作り方とかを徹底的に研究する。そして漫才もコントも結局演じることになる。吉本興業が劇場を持っているありがたさもあり365日舞台に立てるので、異常に人前にでてるんです。
例えば今5万人の前でバーンって急に出されても、全然平気で喋れる。そのくらい舞台慣れしている。皆さんもとにかく恥をいっぱいかいた方がいい。プライドほど無駄なものはない!自分をよく見せたいし、上手いって思われたい気持ちすごく分かるんですけど、いっぱい恥かいて出れば出るほどものすごい太い幹になってくるので、『恥をかきにいく』っていう方が正解かもしれない。作品作りもそうです。演じ手もそうですし、いっぱい恥をかいた方がいいです」と自身の経験からくる珠玉の言葉を学生たちにおくり、「今は携帯という最強のものがあるから、自分の実力を鍛える場所がいっぱいある。その行動を起こすかどうか」だとも。 
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 また、“日芸生時代の経験で今に生きていること”を聞かれると、「日芸に入らなかったら絶対に芸能界にはこなかった」と話す照屋監督。「僕はもともと4年生卒業という資格を持って沖縄でできるだけ良いところに就職できたらいいなと思っていたんです。沖縄から芸能人なんてなれるわけないという時代でしたし、それで日芸では4年間映画を学んで卒業証書をもらえるのだったらいいなと思ってきました。そして入るとエキストラの話とかがきて、『あれ僕が思ったより、芸能界って遠くないかも。1回しかない人生だから』と足を踏み入れて、今こうして30年もやっている。僕に人前に出る勇気を与えてくれたこともそうですし、やっぱり大谷先生もそうですけど同級生や先輩方、いろんな人たちと話し合ったり刺激を受けられるし、本当に仲間は財産。みんなエンタメをやりたくて同じ考えを持っている人たちだから、お互いに火つけ合って共感して同じ道に向かっていける、あの空間がとてもよかった」と述懐。学生たちも何度も頷きながら、輝く目で監督の話に耳を傾けていました。
 そして後半、学生との質疑応答の時間にうつると、演技コースだった照屋監督に一年生の映画学科の学生から「なぜ俳優ではなく芸人になったのか」という質問が。 監督は「新しく1年生が入ってくる時に新2年生が歓迎するためにコントをやっていて、誰がやる?ってなった時に、友達に「としぼう面白いからコントの台本書いてよ!」って言われて初めて脚本というものを書いて人に演出して自分も演者として出たんです。それで1年生が笑ってくれて、笑い声の対価を得るっていうのがあまりにも気持ちよくて…。その打ち上げで同級生���「としぼうって面白いから、お笑い芸人になればいいのに」って飲み会で言われて。『そうだ、僕はただ役者だけをやりたいというよりも、歌やドラマ、バラエティといったエンターテイメントに救われてきて、ダウンタウンもドリフターズもみんなドラマも出るし、歌も出すし、司会もやるし…お笑い芸人は全部やってる…お笑いやろう!』と思って、まさに映画学科の3年に上がる時に退学届けを出しました。そしたらあっさり受理されちゃって。『本当に辞めるの?』とか言われるかと思ったら、伝票を受け取るくらいあっさり(笑)。それで辞めて、相方の川田が当時沖縄でアマチュアのお笑いやっているのを知っていたので、お笑いやろうぜとなったんです」と振り返る。
「僕自身は人を笑わせるのが好きだったけど、学校で一番面白いとか言われるレベルじゃなかった。ちょっと身内を笑わせるせるくらいのレベル。でもなんでこの世界で30年も生きてこれたのかなと思うと、ひとつは『根拠のない自信』。これは大事。演技にしろ作品作りにしろ、根拠のない自信が異常に背中を押すから!なんでかというと、根拠のない自信ってことは、自分はまだ何者でもないけど、なりたいという気持ちがある。一生懸命頑張ったらなれるんじゃないかっていうその気持ちがガソリンになって、学ぼうとする。本当に僕はこの30年でつらいこともいっぱいあるけれども、何で続けられるかっていうと、ご褒美の方が全然大きいから。楽しいよエンタメは!いろんな現場で演じたり、たくさんの方にありがとうねって言ってもらえたり。『みなさん、ようこそ!』、そのうち一緒にやるだろうからね!」と学生たちに笑顔を向け、「なんか熱くなるね!一人の質問で止まらなくなる」と学生たちを前に言葉が溢れだしていた照屋監督。
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続いて映画学科で同じ沖縄出身の学生から、映画『かなさんどー』について「普段沖縄の映画を見ていると、沖縄の人からしたら訛りが少しおかしい映画もある中で、とても自然で作品もとても面白かったです。松田���ん演じる娘の美花の話し方もリアルに表現されていて、沖縄のことを知っている人から見たらめっちゃ懐かしいというか、愛おしいなと思いました」と感想が伝えられた。 
また美術学部の学生からは、『かなさんどー』を観て「私は小学校の時にすごく印象に残っている友達がいて、その子が中学の時に突然沖縄に行ってしまってもう連絡も取れないんですけど、その子のことを思い出して、映画中ずっと泣いていて…映画のキャッチコピーに『あなたもきっと大切な人を思いだす』って書いてあったんですけど、まさにその気持ちになって、すごくよかったです」と想いを吐露。 
また普段からは絵本を書いているといい、「それを将来仕事に繋げるかどうかはまだわからないんですけど、監督はみんなに面白いものを作りたい、見てもらいたいという気持ちがあるかもしれないのですが、私はそれとはちょっと違って、本当に大切なもの素敵なものはみんなに見てもらいたいなという気持ちがありつつも、本当に大切なものを作品で扱ってしまうと、自分が消費するものにしてしまっているという罪悪感を感じたりもして…本当に大切なものは作品として消化しないで、大切にしまっておいた方がいいのかなと思って悩んでいます。どの程度、自分の心の内みたいなものを作品に出していいのかな?って…」と言葉に迷いながら質問すると、照屋監督が「消費っていう罪悪感の方向に自分からベクトルを持ってっちゃうのはもったいないかもしれない。消費じゃなくて“共有”。あなたの大事なものを、みんなに共有させてあげる。大切なものは共有した方がいい。幸せは広がっていくから。
だから絵本作家ってとても素敵だと思うよ。宮崎駿監督も何を見るかって世界中の絵本。子供の驚きや泣きとかが、シンプルに表現されているのが絵本。シンプルだからこそ自分の個性を出すのに表現が難しい。でも絵本に惹かれるものを感じるなら、世界中のまだ見ていない絵本をもっと見ていくと本当に絵本の世界でやりたいのかが見えてくるだろうし。大切なものは消費するのではなく、みんなと共有するという考えに変えれば、全然苦しい作業にならないはずですよ」と心温まるアドバイス。監督自身も、「演技コースでこの世界に入ったはずなのに今は映画監督をやっていて、自分はこうなると思っていなかった。だからあなたも絵本を目指しながら違う方向に行くかもしれないし、逆に本当に絵本が好きだとなって絵本で真っ直ぐいくかもしれない。そこはとにかく足を止めないことだと思います。もったいないもったいない。いっぱい突き進んでください!時間は本当に限られているので」と背中を押すと、言葉を受けとめた学生も「『幸せは広がる』っていう言葉にすごい救われました。ありがとうございます」と笑顔を見せた。
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 さらに最後の質問では、映画学科の学生から「映画を作るにあたってどこから始めるのか」の質問が飛ぶと、「映画作りは絶対に脚本。本という命がないと絶対に映画は取れない。脚本が面白くないと映画は絶対に面白くない。どれだけスターをキャスティングしようが名監督が手がけようが、本が面白くないとダメなんです。なので本作りに僕はほとんど命を捧げています。僕自身は出役になりたくて一生懸命頑張っていたんですけど、自分が結婚して子供も持ってくると考え方がどんどん変わってきて。子供が2歳ぐらいの時に肺炎で小児科病棟に入院したんですけど、その病棟のほとんどが小児がんの子たちで、何ヶ月も入院している子供ばかり。お母さん方はみんな疲れ切っている。そんな中で疲れ切っているお母さんが休憩室に入ってきて、(当時照屋監督が出演していたテレビ番組)「ワンナイR&R」にチャンネルを合わせて笑ってるんですって。『あなたは自分が有名になりたいとか、お金持ちになりたいとかいろんな欲でこの芸能界を突っ走っているかもしれないけど、あなたの知らないところであなたにすごく救われてる人がいるっていうのも言っておくね』と言われて…僕はすごく考えが変わったんです。
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 やっぱり自分の欲のために頑張ってきたし、それでいいと思う。有名になりたいとかその欲は僕もちゃんとエネルギーになって頑張ってこれたんだけど、ある程度くると自分が頑張っている��とで、自分の知らないところで人の役に立ってるって、こんなにありがたいことはないなと。心の『いいね』だよね。俺がやってることで人が救われてるんだと思った時に、自分の幼少期を思い出したんです。小学校の時に大阪に預けられた経験があって、すごく寂しい幼少期を過ごしたんですけど、その時にテレビに救われた経験があって。テレビの向こうだけはみんな笑っていた。病気と闘ってたり将来が不安だったり、いろんな方がなにかエンタメにすがっていると思う。『そういう人に何か力になれるように頑張らなきゃな』って考えが変わって、誰かを傷つけることは言いたくないと発する言葉も気をつけるようなった。まったく皆さんが知らない土地で、救われている人がいる。
タレントの丸山礼ちゃんも、小さい頃に北海道で寂しい部屋の中でずっとポツンといる時に『ゴリエちゃんに救われた』って言ってくれて号泣したの。だからそうやってあなた方がやることで、どこか遠くの誰かを救っていることがある。そういう仕事に就けるっていうことが、よりまたこれから楽しくなるよね。エンタメは最高の仕事」だと熱く語った。
最後には学生たちへ向け「試験期間が近くてみんな実は大変というのをさっき聞いて、僕の映画とトークに皆さん大事な時間を割いてくれたこと自体が非常にありがたく思っています。これも出会いですから、僕の話を聞いて何か力になってくれたら僕も嬉しいですし、皆さんは人に勇気を与えられる、明日会社や学校に行きたくないっていう人の背中をポンって押してあげられる力をこれから見せてください。素敵な仕事なので、一緒に世の中にエネルギーを与えられるように頑張っていきましょう!」と笑顔でメッセージをおくった。
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bearbench-tokaido · 6 months ago
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八篇 上 その三
大阪で宿とった弥次郎兵衛と北八。 相宿となった者と、ひと悶着あった。
さて、丹羽の人は高野へ出て行ってしまいのこされた弥次郎兵衛と北八。 二、三日逗留するつもりなので今日は、このあたりの見所でも回ろうかと思っていると、 「これは、お早うございます。 今日はどっちゃへぞ、おこしでござりますかいな。 さよなら御案内のもの、お連れなさるがよござりましょ。」 と番頭が言ってきた。 「ああ、そりゃいい。それをおたのみ申やす。」 と弥次郎兵衛が答えると、 「かしこまりました。これこれ佐平次どの、��ょとごんせ。」 と番頭が帳場のほうから、案内の男を呼んだ。 「このお方たちが、案内をたのむとおっしゃってじゃ。」 と一人の男を呼びつけた。
「ああそうだ。わら草履を二束買ってもらいたいんだが。」 と北八は、思い出したように言うと、 「いや一足でいい、おいらは京雪駄買ってきた。 どうもわら草履では、みすみす田舎ものの上方見物とわかってしまう。」 と弥次郎兵衛は、変な見栄をはる。 「なに、旅先で、見栄もへちまもあるものか。」 そんなことには、いっこうにお構いなく佐平次は、 「お支度がすんだら、出かけましょかいな。」 「そうだな。さあさあ、早くまいろうか。」 と弥次郎兵衛もせかす。 慌てた北八を引きずるようにでていく後姿に、番頭や女中どもが 「いてお出なされませ。」 と声をかける。
これより三人でこの宿を出ると、佐平次が、 「では、こういたしましょう。 天王寺の生玉は住吉の御参詣のときに、お参りなさるといい。 今日は、こっちゃの方へいきましょうわいな。」 と長町通りを北の方に歩いて高津新地に出ると、まず、高津の宮に参る。
ここは昔、仁徳天皇の御所があり今も繁盛していることは、言うまでもない。 社内に豆腐田楽をだす茶屋があり、参詣の人を呼んでいる。 「さあさあ、お入りな。お入りな。これへこれへ。お休みな。」 祇園浄瑠璃の声が聞こえてきた。 「今じゃあ、今じゃあ。紙屋徳兵衛、天満やおはん。 瓦屋橋の白木屋の段。次は千本ざくらの天川屋。 弁慶の腹切、出演中だ。」
こちらでは、望遠鏡を商売にしている。 「さあ、見なされ。大阪の町、蟻の這うまで見渡せる。 近くは道頓堀の群集に、坊様が何人あるか。 お年寄りにお若い衆。お顔のあばたも、見えてしまう。 女中たちの器量、不器量もはっきりわかる。 焼き芋をこっそり買って食っているのもみえるし、川岸で小便しているのも、橋のたもとにたっているよたかが服についたしらみを取っているのも手の取るように見える。 また、風景をみるなら、住吉の沖に淡路島。兵庫の岬に須磨、明石。 大船の船頭が飯を何ばい食ったのか、何を食ったかもすべてわかる。 まだまだあるは、この目がねをお耳にあてると芝居役者の声色、ひょうし木のかたり、残らず聞こえて見たも同然。 お鼻をよせれば、大庄のうなぎのにおいぷんぷんと、食ったも同然 ただの四文。 四文なら見るがお得じゃ。千里ひとめの遠眼鏡とは、これじゃ。」
弥次郎兵衛は、冷やかし半分で、 「めがねやさん。有名な新町とやらも、近くに見えるかね。」 と声をかけると、 「さよじゃ、このお山のつい先に見えるわいな。」 「それじゃあ、近くに見えるのじゃあねえ。遠くへ見えるのだ。」 と弥次郎兵衛が言うと、 「なぜもし。」 と眼鏡屋が首をかしげる。 「はて、この高津と新町との間は、たった指一本の幅しかないものを。」 「そりゃお前さん。大阪の地図の上でじゃろわいな。」 「ああ、そうだった。ははは。では、お宮へまいろう。 ははは、これは、いいお宮だ。」 と弥次郎兵衛は、高笑い。 さて、三人とも神前にぬかずきたてまつりて、
もろもろの 神の背くらべ したならば やはり高津の 宮の尊さ
これより三人は境内の石段を西に降りて、谷町通りに出ると何となく腹がさみしくなったので、近くの居酒屋に入ることにきめて立ち寄ることにした。 弥次郎兵衛が、 「もし、なんぞありやすかね。」 と声をかけると、 「はい、鯨の煮たのに、鳥貝、にしんの昆布まきじゃわいな。」 奥から亭主が出てきて答える。 「さっぱりわからねえ。そのうち旨いものならなんでもいい。出してくんな。」 と北八は、近くの座敷に座り込むと言った。 「はいはい、いっきにあぎよわいな。」 と亭主は、その様子を見ながら言うと、 「いや、いっきんはいらぬ。三合ばかりたのみます。」 と弥次郎兵衛がちゃかす。 「ところで、びろうながら、用たしにいって来よう。 便所はどこだ。おお、あるぞ。」 と北八は軒先より向こうに回ると、みつけた便所に入った。
そのうち、弥次郎兵衛たちの前に酒や肴が出された。 弥次郎兵衛は、 「さ、ひとつはじめなせえ。」 と案内の佐平次に勧める。 「まあ、あなたから。」 と佐平次が遠慮するので、 「そんならお先に。おととと、ああ、いい酒だぞ、こりゃ北八 はやく出ねへか、酒がみんななくなる。はやくはやく。」 と弥次郎兵衛にせきたてられ、北八は便所の中で、飲みたくてたまらず、 「おお、わかった。今出るぞ。」 とうろたえて戸をあけ、すっと出た所が不思議なことに、さっきの居酒屋とは様子が違う。
そもそもこの便所は共同の便所で、この居酒屋と裏に住む人の家と両方で使う便所なので、入り口が両方にある。 北八はうろたえて、入ってきたほうとは別の扉を開けてしまって、向こうの家に出てしまっていた。
そこには隠居らしいじい様がひとり。 何やら小細工をしていたりしが急に出てきた北八を見てきもをつぶし、眼鏡越しにじろじろと見るので、北八もうろうろとして何がなんだかわからずに、まごついていると、 「もしもし、お前さんは、誰じゃいな。」 「はい、これは違ったそうな。もし、居酒屋へはどうまいります。」 北八が答えると、隠居は、 「ははあ、わかった。お前さんは、表の居酒屋のお客じゃな。 その縁側を左の方にいかんせ。」 北八は隠居の言う方を見たが、 「はいはい、こりゃ、行どまりだ。」
「そうか。なら元の便所の方へ戻っていかんせ。」 「ははあ、また、元の便所に入らにゃいかんか。」 と北八は、便所の戸をあけようとしたのだが、戸が開かない。 中からは、弥次郎兵衛の声が聞こえてきた。 「えへん、えへん。」 「ナムサン。道がふさがれた。」 と北八がうなっている。 便所の中でそれ���聞いた弥次郎兵衛が、 「北八か。何処から声が聞こえているんだ。」 「いや、弥次さんだな。 俺は戸を間違えて、とんだめにあった。早くそこを通してくんねえ。」 と戸を開けようとする。 弥次郎兵衛は内側から、掛け金をかけていて、 「いや、もうちょっと待ってくれ。 それに、いきむと体によくないそうだから、ひとりでに出てくるのを待っているのだ。 だから、少し閑がいる。 ああ退屈だね。歌でも歌おう。北八そこで、くち三味線たのむぞ。」 北八は、 「ええい、とんでもないことをいう。はやく出なせえ。」 と外から押したが、びくともしない。 内側ではゆうゆうと、弥次郎兵衛の道成寺の歌が聞こえてきた。
「恋の手ならい。つい見ならいて、誰に見しよとて、鐘つきよぞ。 みんなぬしえの心中だて、おお、うれしうれし。」
「まったく、気の長いこった。」 と、北八があきれていると、 「末は、添われるからそうなるまでは、この恋のことは誰にも言わずに済まそうと、正しいさか、偽りか、嘘か誠か、忍んでいることが出来ないほど恋しくなって逢いに来た。」 「ええ、こりゃ、早く出ねえか。」 と北八がいらいらして言ったが、内側ではさっぱりなんの音沙汰もきこえない。 北八はあせって、 「どうだ、もう出たか。ええ、こりゃ、弥次さん弥次さん。」 と言っていると、むむんとんという音がして、 「ふううつううり、小生意気、狭いぞと、たしなんで。」 「うん?、どうするのだ。」 「もうとっくにいいが、まだ、待て。もう一声やろう。」 「ええい、いい加減にしなせえ。」 と言いながら無理に戸を強く押すと、掛け金が外れて北八はそのまま、便所の中に転げ込んでしまった。 弥次郎兵衛も居酒屋の方に出る戸をあけて出ようとしていたので、その戸が外れて倒れてしまった。 その上へ北八と弥次郎兵衛が、いっしょに倒れこんでしまった。 便所の戸は、無残に破れてしまった。 「あいたたた。」 と弥次郎兵衛がうなっていると、居酒屋の亭主が走ってきて、 「こりゃ何じゃい。便所の戸が壊れてしまっとるじゃないか。」 と大きな声をあげている。
「いや元々、お前方が、こんなに両側に入り口のある便所なんか作るから悪い。」 と慌てぎみで北八が言うと、 「それじゃてて二人で連れ立って、便所に行くことがあるもんかいな。あほらしい。」 と亭主が、難しい顔をしている。 「堪忍してくんなせえ。俺たちが悪かった。」 と弥次郎兵衛が、ひざがしらをさすり、さすり、居酒屋の方に戻ると、 「なんとなされたぞいな。」 と佐平次が聞いてきた。 「うち身には酒がいいということだ、はやく一杯のましてくんな。」 それには答えずに北八が、酒をあおると、 「ここは運が悪い。又、先に行って飲みなおそう。」 とここの勘定をすますと、そうそう出かけることにした 酒屋の亭主が不服らしく挨拶もせずに小言を言いながら、膨れかえっている。 ふたりはおかしくおもいながらも、ここをでると、
出ることの おそいはやいで あらそいし これを宇治川の 便所かも
それより谷町通りを安堂寺町より、番場の原に出て話しながら歩いていくとやがて、天満橋に着いた。
つづく。
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kachoushi · 1 year ago
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各地句会報
花鳥誌 令和6年4月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年1月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
ドッグラン鼻と鼻とで交はす賀詞 荘吉 裸木のはるかを白く光る街 要 頰切るは鷹の翔つ風かもしれず 順子 人波をこぼれながらの初詣 光子 焼芋の煙たなびく志んぐうばし 和子 群衆といふ一塊の淑気歩す 順子 寒雀神馬と分かちあふ日差し 光子 寒雀入れ神苑の日のたまり 同 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
岡田順子選 特選句
跼り清正の井を初鏡 昌文 本殿につぶやく寒紅をつけて 光子 楪の浴ぶる日我にゆづらるる 慶月 肺胞に沁み込んでゆく淑気かな 緋路 冬草や喧騒去りて井戸残し 眞理子 馬見えぬ乗馬倶楽部の六日かな 六甲 寒鯉来おのれの色の水を分け 緋路 寒椿落つれば湧くや清正井 眞理子 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
一束もいらぬ楪もて遊ぶ 成子 深井より羅漢に供ふ冬の水 かおり 赤なまこ横目に買ひし青なまこ 久美子 畳みたるセーターの上に置くクルス かおり 再会のドアを開けばちやんちやんこ 朝子 半泣きのやうに崩るる雪兎 成子 火を見つめ男無口に薬喰 かおり 歳晩の一灯母を照らすため 朝子 悴みて蛇となる能の女かな 睦子 その中の手話の佳人やクリスマス 孝子 悪童に悲鳴をはなつ霜柱 睦子 凍空とおんなじ色のビルに棲み かおり かくも典雅に何某の裘 美穂 唐突に雪投げ合ひし下校の子 成子 楪や昔硝子の磨かれて かおり 奥伝の稽古御浚ひする霜夜 愛 出会ひ重ね寿限無寿限無と年惜む 美穂 冬灯一戸に遠き一戸あり 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
流れ来し葉屑も霜を置いてをり 昭子 御慶述ぶ老いも若きも晴れやかに みす枝 初春の光りまとひし石仏 ただし 神なびの雨光り落つ氷柱かな 時江 地震の中産声高き初笑ひ ただし 歌留多とり一瞬小町宙に舞ふ みす枝 まだ誰も踏まぬ雪道新聞来 ただし 奥の間に柿餅吊し賑はへり 時江 さびしさの枯野どこまで七尾線 昭子 万象の音の鎮もり除夜の鐘 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月9日 萩花鳥句会
初句会吾娘よりホ句のファクシミリ 祐子 書き初め震何んぞ訳あり辰に雨 健雄 吹雪突き突進するエネルギー 俊文 日本の平安祈る今朝の春 ゆかり こがらしが枯葉ころがしからからと 恒雄 平穏な土地にて食べる七草粥 吉之 御降や茶筅ふる音釜の音 美惠子
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令和5年1月10日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
被災地にすがりし木の芽盛んなる 世詩明 的中の乾いた響き弓始 誠 初場所の桟敷の席の晴れ着かな 同 初御空耶馬台国は何処にぞ 同 石段を袖振り上がる春著の子 同 細雪番傘粋に下駄姿 幸只
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月11日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
年上の夫に引かるる初詣 喜代子 地震起こり慌てふためく大旦 由季子 曇り拭き笑顔映りし初鏡 さとみ 地震の地にぢりぢり追る雪女 都 冴ゆる夜の天井の節をまじまじと 同 男衆が重き木戸引き蔵開き 同 寒月や剣となりて湾の上 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
海鳴や雪の砂丘は祈りめく 都 初電話卒寿は珠のごと笑ひ 同 針始友が未完のキルト刺す 同 授かりし神の詞や竜の玉 悦子 蜑に嫁し海山詠みて老いの春 すみ子 焚上げの火の粉加勢や冬銀河 宇太郎 古傷を思ひ出させて寒四郎 美智子 枯葦の透き間に光る水一途 佐代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
寒の雨誦経とよもす陽子墓碑 文英 寒林を上り来よとて母の塔 千種 顔消えし元禄仏へ寒菊を 慶月 道祖神寄り添ふ寒の雨うけて 慶月 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 裸婦像の背にたばしる寒の雨 同
栗林圭魚選 特選句
信州へ向かふ列車の二日かな 白陶 寒林を上り来よとて母の塔 千種 晴天の初富士を背に山降る 白陶 大寺の太き三椏花ざかり 幸風 空までも続く磴なり梅探る 久 はればれと良き顔ばかり初句会 三無 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 五姉妹の炬燵の会議家処分 経彦 走らざる枯野の車両咆哮す 千種 凍蝶のポロリと落つる影哀れ れい 三椏の開花明日かと石の門 文英
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月13日 枡形句会(一月十三日) 栗林圭魚選 特選句
嗽ぐをどる喉越し寒の水 幸風 七福神ちらしの地図で詣でをり 多美女 七福神詣りしあとのおたのしみ 白陶 凍て鶴の青空渡る一文字 幸子 金継ぎの碗に���湯汲む女正月 美枝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月15日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
曇天に寒紅梅や凜と咲く のりこ 寒梅のつぼみの枝の陽の仄か 貴薫 青空に白き寒梅なほ白く 史空 朝の日に紅色極め寒椿 廸子 我が机散らかり初めし二日かな 和魚 倒れ込む走者にやさし二日かな 三無 釦穴に梃摺る指や悴かみて あき子 夢てふ字半紙はみ出す二日かな 美貴 二日早主婦は忙しく厨事 怜 りんご飴手に兄妹日向ぼこ 秋尚 雪遊びかじかむ手の子包む母 ことこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月16日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
幼子の運を担いで福引へ 実加 寒空や命尊きこと思ひ みえこ ことわざを子が覚えをりかるた取り 裕子 元旦の母と他愛もない話 同 元旦や地震の避難を聞くことに みえこ 初詣車椅子の児絵馬見上ぐ 実加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
古里に温石と言ふ忘れ物 雪 師の墓に愛子の墓に冬の蝶 清女 寒の月見透かされたり胸の内 眞喜栄 鴨浮寝無言の中にある絆 同 降る雪を魔物と今朝を天仰ぐ 英美子 藪入りも姑の一言行けぬまま 同 庭仕事今日冬帝の機嫌よき かづを 玻璃越に霏々と追はるる寒さかな 同 正月が地獄の底に能登地震 みす枝 雪しまき町の点滅信号機 ただし お御籤の白き花咲く初詣 嘉和 若狭より繋がる水脤やお水取 やす香 水仙の香りて細き身の主張 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
寒紅の濃き唇が囁きし 世詩明 お雑煮の丸と四角と三角と 同 正月の馳走其々ある謂れ 千加江 新年の風も言の葉も美しく 和子 磯の香も菰巻きにして野水仙 泰俊 捨て舟を取り巻くやうに初氷 同 左義長や炎崩れて闇深し 同 去年今年形見の時計よく動く 同 ふと今も其の時のマフラーの色 雪 天地に誰憚からぬ寝正月 同 迷惑を承知の猫に御慶かな 同 不器用も父似の一つ初鏡 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 鯖江花鳥句会(一月十七日) 坊城俊樹選 特選句
而して九十三の初鏡 雪 蛇穴に入り人の世は姦しく 同 紅を差し眉ととのへて近松忌 同 懐手おばあちやん子を憚らず 同 鬼つ子と云はれて老いて近松忌 同 着膨れて顔ちさき女どち 一涓 歌かるた子の得て手札取らずおく 昭子 年新たとは若き日の言葉とも やす香 新年を地震に人生うばはれし 同 元旦を震はせる能登竜頭めく 同 裂帛の気合を入れて寒みそぎ みす枝 風の神火の神乱舞どんど焼き ただし 八代亜紀聞きをり外は虎落笛 清女 寒怒濤東尋坊に砕け散り 同 波の腹見せて越前浪の華 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月19日 さきたま花鳥句会
月冴えて城址うろつく武者の翳 月惑 仲見���を出て蝋梅の香に佇てり 八草 枯菊や木乃伊の群の青き影 裕章 寒鴉千木の反り立つ一の宮 紀花 合掌す金波銀波の初日の出 孝江 青空に白き一機や寒紅梅 ふゆ子 初詣令和生まれの児と犬と ふじ穂 白鼻緒水仙の庫裏にそろへあり 康子 激震の恐れ記すや初日記 恵美子 お焚き上げ煙を浴びて厄払ひ 彩香 我が干支の年につくづく初鏡 みのり 家篭りしてをり冬芽萌えてをり 良江
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令和5年12月1月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
師を越ゆる齢授かり初鏡 雪 初笑玉の如くに美しく 同 大晦の右大臣左大臣 同 猫の名は玉と答へて初笑 同 天が下縁深めゆく去年今年 数幸 能登の海揺るがし今日の空冴ゆる 和子 しろがねの波砕かれて冴え返り 笑子 語り継ぐ越前の秘話水仙花 同 雪降れば雪に従ふ越暮し 希子 皺の手にマニキュア今日は初句会 清女 初電話親子の黙を解きくれし 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
蟷螂を見て戻りたるだけのこと 雪 もて余す老に夜長と云ふ一つ 同 蟷螂の緑失せつゝ枯れんとす 同 小春日や袱紗の色は紫に 泰俊 正座して釜音聞くや十三夜 同 海沿ひにギターの調べ文化の日 千加江 枝折戸をぬけて紅さす返り花 笑子 祇王寺の悲恋の竹林小鳥来る 同 大胆な構図を取りし大銀杏 和子 宿の灯も消して無月の湖明り 匠 秋の海消えゆくものにますほ貝 天空 落葉降る賽の河原に降る如く 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
異ならず枯蟷螂も人老ゆも 雪 世の隅に蟷螂は枯れ人は老い 同 無造作に残菊と言ふ束ね様 同 冬ざれや汽車に乗る人何を見る 泰俊 石膏でかたまりし腕冬ざるる 和子 山眠る小動物も夢を見る 啓子 路地裏の染みたる暖簾おでん酒 笑子 冬ざれや路面電車の軋む音 希子 おでん屋の客の戯れ言聞き流し 同 風を背に連れておでんの客となり���かづを にこにこと聞き役おでん屋の女将 同 冬紅葉地に華やぎを移したり 同 街師走見えざるものに背を押され 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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natsucrow820 · 2 years ago
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自我宿る処
 ――私は、何処までも物だった。
 ずっとずっと昔に編まれた魔法使いの本。それが私。色んな不可思議と奇跡の記された、古の稀少本が私であり、稀少本だからこそ、私は私だった。
 ずっと昔に記述されて、ずっと時代の流れを色んな人々の手の中で眺めてきた私が、私と言う自我を得た瞬間を、私は覚えていない。気付けば、私は私として人の手の中にいた。
 長い時を経た物には魂が宿るという。
 なら、私は、そういう魂なのだろう。
 不可思議が記されたことで、時代を経たことで意志を持った稀少本の魂なのだろう。
 歩けないことに、自由でないことに疑問を感じているのは、人間と異なることに違和を感じているのは、きっと、何かの勘違いなのだろう。
 だって、私は稀少本の――物の中身なのだから。
 本なら、本として振る舞うのが務めなのだろうから。
 
 
   ・・・・・
 
 
「立って」
 私は足に力を込める。つるりとした表皮の下で、無数に張り巡らされた糸がぴん、と張ったり、逆にたわんだりしながら膝の関節を稼働させているのが分かった。軋みはない。中では忙しなく仕込まれた機構が蠢いているのに、表面はあくまで流動的で、滑らかな動きだった。
 椅子に座った状態からの起立。曲げた膝を伸ばして、背を伸ばし、一本、身体の真ん中に芯があるように、姿勢を床に対して垂直に保持する。大きさの割に重量のある頭部が少しふらついたけど、足の裏にぐっと力を入れてみれば、すぐに安定した。
「そのまま」
 言葉の通りに、私は静止する。静止、している筈なのに、内部の機構が少しずつ、微動しているのが分かる。姿勢の保持の為に。それと生理的な――人間ならば起こり得る不随意の運動。を、演じているのだろう。そうした細やかな仕掛けが、この身体をより生々しく、人であるかのように見せているのだと、この身体の「作者」は言う。
 「作者」――私の目の前で私の身体に触れているその人は、真摯な眼差しと慎重な手付きで私の身体を検分していた。表皮の質感、触れたときの、肉の詰まっている感触、身体を身体として運営するのに必要な様々な運動。及びそれに伴う身体の蠢き。
「手を出して、両方」
 従う。両手を差し出す。関節の部分に必要な切れ込みの入った手指をその人はそっと摘まんで、私の意志なんてお構いなしに曲げたり伸ばしたりする。
「どう?」
 不意の問い。
「……?」
 余りにも突然で、どうやって答えるべきか分からないでいると、その人はああ、と少しだけ口元を綻ばせて先の問いに言葉を接いでくれた。
「新しい器は、気に入った?」
 
 
   ・・・・・
 
 
 私��魂が稀少本のものなら、私の身体は稀少本そのものである。
 だから私の自我は、意志は、何もかも無視されて私は世界中を回った。
 人の手から手へ。時に美術館へ。何処まで行っても、私は魔法の稀少本だったから、人に求められた。奪い合われることさえあった。
 どうやら昔より魔法使いは減っていたから、私をちゃんと扱える人もいなくなっているようだった。
 だから、私はただ観測するだけの魂になっていった。
 時代の流れを、人の有様を、ただ観測するだけのあってないような自我。
 その私を、幾らかの時代の果てに手に入れたのは、風変わりな、そして現代となっては貴重な魔法使いだった。
 
 
   ・・・・・
 
 
 その人は、一応女性の姿をしていた。ただ、気分で男性になったことも、子供になったこともあったから恐らく、あんまりその事実は重要性を持ってはいないのだろう。少なくとも、一番女性の姿をしていることが多い、というだけで。
 ともかく、その人――姿にこだわりがないせいで私は未だにその人の形容の仕方が分からないけれど、今後は仮に彼女としようと思う――は偶然に見かけた稀少本の中身に、魂に気付いたのだという。彼女は一も二もなく稀少本を己の手の内に収めて、そして私にこう言った。
「君に器をあげようか?」
 それは、私には、余りにも甘い誘いだった。
 彼女は、魔法使いであり、人形師でもあった。尋常ならざる工法で、尋常ならざる人形を生む稀代の存在。彼女にしてみれば、ただ、一つの挑戦、試みでしかなかったのだろう。既存の、肉体を持たない魂に器を与えたらどうなるか。純粋なる好奇心に突き動かされたに過ぎないのだろう。
 私にとっては、都合が良かった。
 無意味に等しい自我を持て余し、物であることを疎み、人間を、自由な身体を羨んだ存在への、それは天啓。
 私は、初めて己の魂で肯定を叫んだ。
 
 
   ・・・・・
 
 
 魔法で作られた糸で編まれた人工の筋肉を詰めた肉体は、不思議なくらいに私の意志に従順だった。私の望むままに動いた。
「新しい器は、気に入った?」
 問いかけ。無意味に、動くことを確かめるように眼球を横方向へ動かす。磨き上げられた美しい硝子玉を思い出す。この身体にはめ込まれたのは、何色だったろうか。視線の先にあった窓。写り込んだ姿で思い出す。鮮やかなビリジアンの光彩。眼球を元のポジションに。彼女は、この器を作り上げた人形師は先の表情を崩さないままに、私の動向をつぶさに見守っている。
「――、」
 口を開いて、言葉が喉の奥で凝っていることに気付く。発声の機能は、まだ馴染んでいないらしい。気付いたことが、愉快で堪らない。
 代わりに首を縦に振ってみせれば、それで彼女には伝わったのか、彼女は満足そうに口の端を笑みの形に引き上げた。
「そう。じゃあ、慣れていかないとね、これからの人生��為に」
 差し出したままほったらかされていた両手を取られて、私の身体は彼女に引きずられるように歩き出す。
「今日から、君は人なのだから」
 私は、ふと、眼球をまた動かす。窓ではなく、この部屋に設えた机の上に。
 ずたずたにされた、紙屑と化した本が、転がっている。
 私の魂はもう、稀少本の魂ではない。
 何処までも物だった私は、それの破壊でもって、漸う新たな定義を手にする権利を得たのだ。
 だからこそ。
 私は。
 私は、一刻も早く、人にならなくてはならない。
 私の意義を見出さなくてはならない。
 私は。
 私は。
 わたしは?
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herbiemikeadamski · 3 years ago
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. (^o^)/おはよー(^▽^)ゴザイマース(^_-)-☆. . . 2月4日(金) #仏滅(戊子) 旧暦 1/4 #立春 月齢 2.9 年始から35日目に当たり、年末まであと330日(閏年では331日��です。 . . 朝は希望に起き⤴️昼は努力に生き💪 夜を感謝に眠ろう😪💤夜が来ない 朝はありませんし、朝が来ない夜 はない💦睡眠は明日を迎える為の ☀️未来へのスタートです🏃‍♂💦 でお馴染みのRascalでございます😅. . あっと云う内に一週間も早いです🤚 もう金曜日ですよんね😅💦今週は より早かった🚀って云うよりも例の コロチャン事件が起きて11日しか経って ませんよ🤣なのに昨日で全員復帰。 . 可笑しくねー?PCR検査で陽性と判定 が出たのが三人も居て、それも最初に 分かったのは水曜日の朝に一人が確定 その時点で月曜に休んで来ない2人は まだ、判らんらしいと、でっ木曜にで . 夕方に月曜の女性に方が陽性と判った 事態は深刻化していくんだろうと⤵️ それで、この時点でも最初の言い出し っぺの野郎が保健所の解答待ちですよ。 そうこうしてる内に金曜も終わり週末。 . それで日曜には女性の方が月曜から 出勤と聞き🤭マジスカ?木曜の朝に報告 があったって事は水曜には判定があり。 それから、どう治療するのか判らんが 次の検査して結果が2日はみてもハヤクネw . 中1日ぐらいで、コロチャン退治が出来ちる って普通の風邪よりも簡単に治るの❓ それで、その一番乗りの疑いがあるのが いつ判定下って再検査がいつになった のかも報告も聞かない内に火曜から出社。 . それで最後に現場に居て抗原検査もさせ られた挙句に月曜中か明日にでも検査を 受けろと帰らされす水曜の一番乗り陽性 の判断が降った方が昨日に出勤して来た。 これ本当の話って😅💦こんなにも簡単 . に完治してしまうなら、そんなに騒ぎ立 てる程の恐ろしい感染症なんでしょうか ね🤣絶対に変だと思ってるが、この件に 関して誰一人も話そうとしなく口を摘む んで居ます⤵️ミステリー怪事件としか思えん。 . 今日一日どなた様も💁‍お体ご自愛 なさって❤️お過ごし下さいませ🙋‍ モウ!頑張るしか✋はない! ガンバリマショウ\(^O^)/ ワーイ! ✨本日もご安全に参りましょう✌️ . . ■今日は何の日■. #神戸事件(コウベジケン).  神戸開港、間もない1868年2月4日(土)《慶応4年1月11日��西宮警備の隊列が行進中の目の前を英仏軍の水兵数人が隊列を横切った事に腹を立てた  第3砲兵隊長の滝善三郎は部下に切りつけるように命令を下した。  西宮警備の岡山藩兵と英仏軍で神戸で互いに発砲、衝突した事件。  その結果、英仏軍は神戸居留地を居留地の安全の確保を名目に、列強は一時神戸を占領します。  英仏軍は、責任者の厳重な処罰(処刑)要求したのでしが、交渉に当たった伊藤俊輔(初代内閣総理大臣、後の伊藤博文)は、何とか穏便に済ませようとするが、外国側代表に拒否されます。  明治政府は、六カ国の立会人を面前にして指揮を下した岡山藩士の滝善三郎を切腹させて解決となります。  滝の切腹によって、決着をみたが、政治体制が確固としていない日本の新政府成立を、諸外国に知らしめるための、犠牲となったとのでしょう。 . #仏滅(ブツメツ).  六曜における大凶日。  もとは「虚亡」といい勝負なしという意味で、さらに「空亡」とも称されていたが、これを全てが虚しいと解釈して「物滅」と呼ぶようになり、仏の功徳もないという意味に転じて「佛(仏)」の字が当てられたものである。  仏滅は万事に凶であるとされる。 . #母倉日(ボソウニチ).  暦で、母が子を育てるように、天が人間をいつくしむという日。  春は、亥・子の日。夏は、寅・卯の日。 秋は、辰・戌・丑・未の日。 冬は申・酉の日。  他に四季の土用には巳・午の日がこれにあたり大吉の日とされる。 . #立春.  二十四節気のひとつ。  春の始まりをを意味し、春の気が立つとして「立春」。  雑節の基準日で、この日から数えて88日目を「八十八夜」、210日目を「二百十日」など、さまざまな行事が行われる。 . #ロールス・ロイス社の倒産. . #西の日. . #銀閣寺の日. . #Nissyの日. . #ビタミンCケアの日. . #妊娠の日. . #レディースユニフォームの日. . #ぷよの日. . #ビートルズの日. . #みたらしだんごの日(毎月3~5日). . #世界対がんデー(World Cancer Day). . #スリランカ独立記念日. . . ■今日のつぶやき■. #玉磨かざれば器をなさず(タマミガカザレバキヲナサズ). 【意味】 才能や素質に恵まれていても、努力しなければ立派な人間になることはできないと云う例え。 どんなに素晴らしい玉でも、磨かなければ立派な器具にならないという意から。 . . 2001(平成13)年2月4日(日) #春名風花 (#はるなふうか) 【女優、声優、タレント、元子役】 〔神奈川県川崎市〕 . . (みらい平駅) https://www.instagram.com/p/CZiAqrxBNwJcqdwe_qppuICCAeaXzRcHWq-bFA0/?utm_medium=tumblr
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ichinichi-okure · 5 years ago
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2020.5.13wed_kyoto
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五月十三日水曜日 天気晴 温度75度[華氏/摂氏24度] 起床六時半 就眠十時の予定
 朝食後、昨夜、寝る前に校正した『ウィークリー・コロナ 磯田家と井上家の今日このごろ』第1号の版下データをコンビニで20部コピーして、10部を潤に磯田家へ届けてもらう。『ウィークリー・コロナ』は、家族ぐるみ仲良くしている磯田さん(ウチの5年生の長男と2年生の次男が、磯田家の長女と長男とそれぞれ同級生)と、小学校の休校がすでに2ヶ月近くなり、「お互いの家に行けないし会えないので、紙上訪問といった塩梅で、磯田家-井上家の近況報告をかねての週刊ぼちぼち新聞」(編集後記)を作ろうということになった。名前はまりっぺ(潤はそう呼ぶが、私は面と向かって呼べない)が「コロナ新聞」と提案したので、じゃ「ウィークリー・コロナでいこう」と私が決め、やや強引に子どもらに同意を求めた。  一部50円。さっそく次男がばあばに、長男は向かいの駐車場の山ちゃんに売って50円玉を握って帰ってきた。  将来、この家族新聞を、コロナの日々の記録として子どもたちが読み返してくれたらと思う。
 この一週間、大伯母の百年前の日記を首っ引きで翻刻に取り組んでいる。  三年前に寺の境内にある六角堂(納骨堂)の片づけをしていたら、須弥壇の下の収納奥深くから埃をかぶった六冊の日記帳が出てきた。薄暗い堂内でそれを開けると、まだ女学校に通っていた日野のおばちゃん(大伯母/祖父の姉)の多感な10代が現われて、びっくりぎょうてんしたのだった。  コロナのパンデミックが、百年前のスペイン風邪の流行と共通しているという話を聞いて、そういえば、あの日記は大正7、8年(1918、19)頃じゃなかったかなと思い出し、本棚から取り出してきて読んでみた。すると、こんな記述を見つけた。日付は大正7年(1918)。
十月二十二日火曜日 天気曇 温度七十度[華氏/摂氏二一・一度] 起床五時半 就眠九時 今朝は寺村さんへお美代さんやお喜久さんとお茶のおけいこに行つた。清子さんは御病気だったのでなさらなかつた。 この頃は大変いやな風が流行するので先生も父母も私に気を付けよとおつしやる。
十一月二日土曜日 天気雨 温度[空白] 起床七時 就眠九時半 此頃大層風が流行るから学校は今日から四日間お休みになつた、学校は二百六十四人程の欠席者があつた。 今朝弟は姉ちやんはよいなお休みだからとうらやましさうに学校へ行つた。 正午帰つて来て姉ちゃんく僕とこ一週間休みへとうれしさうにしてゐた。
十一月十二日火曜日 天気晴 温度五十五度[一二・七℃] 起床六時 就眠九時 此頃新聞を見ると黒枠の広告が沢山ついてゐる。 お友達の重田さんのお母さんも八日になくなられたさうで今日山嵜先生と世良さんと私とで生徒総代になつておくやみに行った。 ほんと重田さんはお気の毒である。
 日野のおばちゃんが、当時まだインフルエンザとは知られていなかったスペイン風邪を、身近に迫る不安として記し留めていたことに息を飲んだ。  これは何としてでも、この日記を翻刻して、スペイン風邪の記録として読んでもらいたいと思った。さっそく大伯母の孫にあたるつねちゃんに電話で連絡を取った(五月五日火曜日)。
 コロナの終息が見えない中で、スペイン風邪の蔓延に見舞われた百年前の社会が、どのようなものだったかを知ることが、コロナ後の世界をどう生きるべきかを知る手がかりにもなる。また今現在起こっていることを、どう後世に記録を遺すか、当時十二歳の少女(!)だったおおおばあちゃんの筆がそれを示していると感じた。どんな時であっても日記は貴重な記録なのだ。  つねちゃんに大伯母の日記のもつ意義を伝え、この日記を翻刻して世に出しても良いか尋ねたのだった。私が鼻息荒く熱弁をふるったので、つねちゃんも戸惑ったことだろう。つねちゃんのお父さん、つまり大伯母の長男にあたるのぶおさんは、いまは病に臥しておられる。のぶおさんと家族にも聞いてみなければと、いったん受話器を置いた(むかし受話器を置くという動作にこめられる思いがあった。もう若い人には理解のできない電話にまつわる言葉も多い)。  連絡を待つ間、さっそく日記の翻刻に取り掛かった。水曜日(五月六日)、活字にした分からPDFデータにして、つねちゃんに送った。翌日、「日記を本に掲載することについて、出してもらってよい、と父親が回答したそうです。」と連絡があった。のぶおさんの朗らかな声を思い出した。
八月三十日金曜日 晴 温度八十四度[二八・八℃] 起床六時 就眠九時 朝目を覚すなりお天気はと見ると大変な暴風雨で須磨所か隣へ行くのもこはい位でした。その時どこかでニアオニアオと猫の鳴声が聞こゑると女中の猫がすてゝございますと云ひましたので飛んで見てみますと三毛猫ですけれどこはい顔をしてゐました。門の柵の所へくくりつけてあつたさうです。牛乳屋のおつさんがきましたので猫が棄てあつたがあげませうかと云ひましたら「へいどうぞおくれやす」と云はれましてとうどう連れて行かれました。 須磨行の止めでしたのには残念に思ひましたが夕方五時頃上の親類から電話がかゝつて唯今おぼんさんがお生れになりました。と云ひましたので家では大喜びでした。弟は家中はねまはつて男だ男だと喜んでゐました。 早く赤ちやんの顔が見せていたゞきたいし、伯父母・兄・姉のにこく顔と男ではつまらないと思いながらも喜でいら〈つ〉しやる和子さんのお顔も見とうございます。
十二月二十二日日曜日 天気曇 温度[空白]度 起床七時半 就眠九時半 正午からお茶の御稽古に行つた。大正七年の稽古終ひであるから丁寧にお習ひをした。 明日一日学校で授業したらもうお終であるがちつともそんな気がしない。私は暮でも急がしくない。やつぱり女学生と云つても子供だと思つた。
 毎日、欠かさず書かれた大伯母の日記を読んでいると、百年前と今が繋がった時間に感じられる。なにせ、この日記には私の会ったことのない6歳の祖父が生き生きと描かれている(祖父は46歳で他界。大伯母は92歳と長命だった)。弟思いの大伯母であった。そして、12歳の大伯母がこの日記を書いているのは、いま私たち家族が暮らすこの家の一室だった。
 大伯母の日記は、「十二歳のスペイン風邪 大伯母の百年前の日記 野田正子日記抄」として、神戸の詩人、季村敏夫さんの個人誌『河口から』6号に掲載します(6月上旬には刊行)。
-プロフィール- 扉野良人(とびらのらびと)48歳 京都 徳正寺住職。プライベート・プレス〈りいぶる・とふん〉を主宰。二児の父。 Instagram → ● Twitter → ●
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2ttf · 13 years ago
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momijiyama1649 · 6 years ago
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ざこば・鶴瓶らくごのご お題一覧 1992年    1 過労死・つくし・小錦の脂肪    2 一年生・時短・ニューハーフ    3 レントゲン・混浴・アニマル    4 ゴールデンウイーク・JFK・セクハラ    5 暴走族・かさぶた・バーコード    6 タイガース・母の日・入れ墨    7 目借り時・風呂桶・よだれ    8 しびれ・歯抜け・未婚の娘    9 ヘルニア・目ばちこ・フォークボール    10 造幣局・社員割引・オリンピック    11 父の日・猥褻・丁髷    12 ピエロ・ナメクジ・深爪    13 ミスユニバース・特許・虫さされ    14 魔法使いサリー・祇園祭・円形脱毛症    15 サザエさん・ジャンケン・バーゲンセール    16 ト音記号・北方領土・干瓢    17 妊婦体操・蚊帳・ビヤガーデン    18 身代わり・車だん吉・プラネタリウム    19 床づれ・追っかけ・男の涙    20 海月・肩パット・鶏冠    21 放送禁止用語・お年寄り・ピンポンパン    22 おかま・芋掘り・大人げない    23 復活・憧れ・食い逃げ    24 蒲鉾・風は旅人・半尻    25 泉ピン子・ヘルメット・クリーニング    26 美人姉妹・河童・合格    27 スカート捲り・ケツカッチン・秋の虫    28 チンパンジー・フォークダンス・いなりずし    29 稲刈り・小麦粉・フランス人    30 日本シリーズ・鶴瓶・落葉    31 クロスカウンター・学園祭・タクシー    32 付け睫毛・褌ペアー誕生・ツアーコンダクター    33 泣きみそ・ボーナス一括払い・ぎゅうぎゅう詰め    34 静電気・孝行娘・ホノルルマラソン    35 暴れん坊将軍・モスラ・久留米餅 1993年    36 栗きんとん・鶴・朝丸    37 成人式・ヤクルトミルミル・まんまんちゃんあん    38 夫婦善哉・歯磨き粉・夜更かし    39 金の鯱・オーディション・チャリティーオークション    40 ひ孫・いかりや長介・掃除機    41 北京原人・お味噌汁・雪祭り    42 視力検査・フレアースカート・美術館めぐり    43 矢鴨・植毛・うまいもんはうまい    44 卒業式・美人・転た寝    45 らくごのご・浅蜊の酒蒸し・ハットリ君    46 コレラ・さぶいぼ・お花見    47 パンツ���棒・オキシドール・上岡龍太郎    48 番台・ボランティア・健忘症    49 長嶋監督・割引債・厄年    50 指パッチン・葉桜・ポールマッカートニー    51 同級生・竹輪・ホモ    52 破れた靴下・海上コンテナ・日本庭園    53 シルバーシート・十二単衣・筍    54 ぶんぷく茶釜・結納・横山ノック    55 睡眠不足・紫陽花・厄介者    56 平成教育委員会・有給休暇・馬耳東風    57 生欠伸・枕・短気は損気    58 雨蛙・脱税・右肩脱臼    59 鮪・教育実習・嘘つき    60 天の川・女子短期大学・冷やし中華    61 東京特許許可局・落雷・蚊とり線香    62 真夜中の屁・プロポーズ・水戸黄門諸国漫遊    63 五条坂陶器祭・空中庭園・雷    64 目玉親父・恐竜・熱帯夜    65 深夜徘徊・パンツ・宮参り    66 美少女戦士セーラームーン・盆踊り・素麺つゆ    67 水浴び・丸坊主・早口言葉    68 桃栗三年柿八年・中耳炎・網タイツ    69 釣瓶落とし・サゲ・一卵性双生児    70 台風の目・幸・ラグビー    71 年下の男の子・宝くじ・松茸狩り    72 関西弁・肉まんあんまん・盗塁王    73 新婚初夜・サボテン・高みの見物    74 パナコランで肩こらん・秋鯖・知恵    75 禁煙・お茶どすがな・銀幕    76 ラクロス・姥捨山・就職浪人    77 掛軸・瀬戸大橋・二回目    78 海外留学・逆児・マスターズトーナメント    79 バットマン・戴帽式・フライングスポーツシューター    80 法螺貝・コロッケ・ウルグアイラウンド    81 明治大正昭和平成・武士道・チゲ鍋 1994年    82 アイルトンセナ・正月特番・蟹鋤    83 豚キムチ・過疎対策・安物買いの銭失い    84 合格祈願・パーソナルコンピューター・年女    85 一途・血便・太鼓橋    86 告白・ラーメン定食・鬼は外、福は内    87 カラー軍手・放火・卸売市場    88 パピヨン・所得税減税・幕間    89 二十四・Jリーグ・大雪    90 動物苛め・下市温泉秋津荘・ボンタンアメ    91 雪見酒・アメダス・六十歳    92 座蒲団・蛸焼・引越し    93 米寿の祝・外人さん・コチョコチョ    94 談合・太極拳・花便り    95 猫の盛り・二日酔・タイ米    96 赤切符・キューピー・入社式    97 リストラ・龍神伝説・空巣    98 人間喞筒・版画・単身赴任    99 コッペン・定年退職・ハンドボール    100 百回記念・扇子・唐辛子    101 ビクターの手拭い・カーネーション・鉄腕アトム    102 自転車泥棒・見猿言わ猿聞か猿・トマト    103 紫陽花寺・豚骨スープ・阪神優勝    104 三角定規・黒帯・泥棒根性    105 横浜銀蝿・他人のふり・安産祈願    106 月下美人・フィラデルフィア・大山椒魚    107 鯨・親知らず・ピンクの蝿叩き    108 蛍狩・玉子丼・ウィンブルドン    109 西部劇・トップレス・レバー    110 流し素麺・目高の交尾・向日葵    111 河童の皿・コロンビア・内定通知    112 防災頭巾・���気按摩・双子    113 河内音頭・跡取り息子・蛸焼パーティ    114 骨髄バンク・銀杏並木・芋名月    115 秋桜・ぁ結婚式・電動の車椅子    116 運動会・松茸御飯・石焼芋    117 サンデーズサンのカキフライ・休日出勤・ウーパールーパー    118 浮石・カクテル・彼氏募集中    119 涙の解剖実習・就職難・釣瓶落し    120 ノーベル賞・めちゃ旨・台風1号    121 大草原・食い込みパンツ・歯科技工士    122 助けてドラえもん・米沢牛・寿貧乏    123 祭・借金・パンチ佐藤引退    124 山乃芋・泥鰌掬い・吊し柿    125 不合格通知・九州場所・ピラミッドパワー    126 紅葉渋滞・再チャレンジ・日本の伝統    127 臨時収入・邪魔者・大掃除    128 アラファト議長・正月映画封切り・ピンクのモーツァルト 1995年    129 御節・達磨ストーブ・再就職    130 晴着・新春シャンソンショー・瞼の母    131 家政婦・卒業論文・酔っ払い    132 姦し娘・如月・使い捨て懐炉    133 立春・インドネシア・大正琴全国大会    134 卒業旅行・招待状・引っ手繰り    135 モンブラン・和製英語・和風吸血鬼    136 確定申告・侘助・青春時代    137 点字ブロック・新入社員・玉筋魚の新子    138 祭と女で三十年・櫻咲く・御神酒徳利    139 茶髪・緊張と緩和・来なかったお父さん    140 痔・恋女房・月の法善寺横丁    141 ひばり館・阿亀鸚哥・染み    142 初めてのチュー・豆御飯・鶴瓶の女たらし    143 アデランス・いてまえだへん(いてまえ打線)・クラス替え    144 長男の嫁・足痺れ・銅鑼焼    145 新知事・つるや食堂・南無阿弥陀仏    146 もぐりん・五月病・石楠花の花    147 音痴・赤いちゃんちゃんこ・野崎詣り    148 酒は百薬の長・お地蔵さん・可愛いベイビー    149 山菜取り・絶好調・ポラロイドカメラ    150 お父さんありがとう・舟歌・一日一善    151 出発進行・夢をかたちに・ピンセット    152 ホタテマン・深夜放送・FMラジオ    153 アトピッ子・結婚披露宴の二次会・おさげ    154 初産・紫陽花の花・川藤出さんかい    155 ビーチバレー・轆轤首・上方芸能    156 ワイキキデート・鹿煎餅・一家団欒    157 但空・高所恐怖症・合唱コンクール    158 中村監督・水着の跡・進め落語少年    159 通信教育・遠距離恋愛・ダイエット    160 華麗なる変身・遠赤ブレスレット・夏の火遊び    161 親子二代・垢擦り・筏下り    162 鮪漁船・新築祝・入れ歯    163 泣き虫、笑い虫・甚兵衛鮫・新妻参上    164 オペラ座の怪人・トルネード・ハイオクガソリン    165 小手面胴・裏のお婆ちゃん・ガングリオン    166 栗拾い・天国と地獄・芋雑炊    167 夜汽車・鳩饅頭・スシ食いねぇ!    168 長便所・大ファン・腓返り    169 美人勢揃い・雨戸・大江健三郎    170 親守・巻き舌・結婚おめでとう    171 乳首・ポン酢・ファッションショー    172 仮装パーティー・ぎっくり腰・夜更し    173 ギブス・当選発表・ちゃった祭    174 超氷河期・平等院・猪鹿蝶    175 コーラス・靴泥棒・胃拡張    176 誕生日・闘病生活・心機一転    177 毒蜘蛛・国際結婚・世間体 1996年    178 シナ婆ちゃん・有給休暇・免停    179 三姉妹・バリ・総辞職    180 家庭菜園・ピンクレディーメドレー・国家試験    181 ほっけ・欠陥商品・黒タイツ    182 内股・シャッターチャンス・金剛登山    183 嘘つき娘・再出発・神学部    184 金柑・恋の奴隷・ミッキーマウス    185 露天風呂・部員募集・ぞろ目    186 でんでん太鼓・ちゃんこ鍋・脳腫瘍    187 夢心地・旅の母・ペアウオッチ    188 (不明につき空欄)    189 福寿草・和気藹々・社交ダンス    190 奢り・貧乏・男便所    191 八十四歳・奥さんパワー・初心忘るべからず    192 お花見・無駄毛・プラチナ    193 粒揃い・高野山・十分の一    194 おぃ鬼太郎・シュークリーム・小室哲哉    195 くさい足・オリーブ・いやいや    196 ダイエットテープ・北京故宮展・細雪    197 若い季節・自動両替機・糞ころがし    198 おやじのパソコン・なみはや国体・紙婚式    199 降灰袋・ハンブルグ・乳首マッサージ    200 雪見酒・臭い足・貧乏・タイ米・コチョコチョ・雷・明治大正昭和平成・上岡龍太郎・お茶どすがな・トップレス(総集編、10題リレー落語)    201 夫婦喧嘩・川下り・取越し苦労    202 横綱・占い研究部・日本のへそ    203 マオカラー・海の日・息継ぎ    204 カモメール・モアイ・子供の事情    205 ありがとさん・文武両道・梅雨明け    206 団扇・ボーナス定期・芸の道    207 宅配・入道雲・草叢    208 回転木馬・大文字・献血    209 寝茣蓙・メロンパン・初孫    210 方向音痴・家鴨・非売品    211 年金生活・女子高生・ロングブーツ    212 エキストラ・デカンショ祭・トイレトレーニング    213 行けず後家・オーロラ・瓜二つ    214 金婚式・月光仮面・ロックンローラー    215 孫・有頂天・狸    216 雪女・携帯電話・交代制勤務    217 赤いバスローブ・スイミング・おでこ    218 参勤交代・ケーブルカー・七人兄弟    219 秋雨前線・腹八分・シルバーシート    220 関東煮・年賀葉書・学童保育    221 バンコク・七五三・鼻血    222 ホルモン焼き・男襦袢・学園祭
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%96%E3%81%93%E3%81%B0%E3%83%BB%E9%B6%B4%E7%93%B6%E3%82%89%E3%81%8F%E3%81%94%E3%81%AE%E3%81%94
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tanshi-hdmi · 6 years ago
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ゴールドエクスペリエンス
去る3月23日、そして24日、私は世界フィギュアスケート選手権を観戦にさいたまスーパーアリーナへ赴いておりました。夢のような出来事にかまけて気付いたら3月は終わり、新たな元号まで発表されてて色々信じられません。ちょっと何言ってるか分からない。
皆さんも現地またはTV越しでも感じられたかと思いますが、あの空間で巻き起こった事象、とそれがもたらす質量と熱量、を自分なりの言葉で残しておきたいなぁと今回思ったのです。はじめはどんな言葉も陳腐に成り下がってしまう…完璧に自分の感覚と齟齬なく言葉に落とし込むことが出来ない…と文字に起こすことを躊躇ったのですが、それより己の内から記憶がぽろぽろ零れおちて、振り返った時にその当時に自分が何を感じ、どのような言葉が湧きあがっていたのかが分からないことの方がよっぽど辛いと思って筆を取った次第であります…己の心象世界には常に正直でありたい。
今回の記事ではまず23日にフォーカスしたいと思います。アイスダンスも勿論観戦していたんですが、カップル競技に疎いため男子シングルに…いやもっと言えば最終G、羽生さんの事に関して…更に言えば技術やルールに明るくないので受けた印象や解釈に偏るかと思いますズビバゼッ!
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ソチで完全に魂を売り渡したのを皮切りに、現地で試合を観戦したのは2014年NHK杯FS、2015&2017年国別FS、2016年NHK杯SPの合計4回でありました。ここに今回のワールドが貴重なひと試合として新たに追加された訳ですね。
今大会は羽生さんのロステレぶりの実戦、4ヶ月間の岩戸隠れからの公の場、とあってその注目度の高さは計り知れません。様々な意味で貴重な彼の、生命を糸状にしてそれを丁寧に編み込み形作るような演技、そして生き様を目に出来ることの有り難さを絶対に忘れないように、そしてそのような心の動きを大切にしようという思いを胸に現地へと飛び立ったのでした。
私が羽田に到着したのは23日の午前10時40分頃。ここからさいたま新都心駅まで約1時間かかるため男子FSの公開練習を観る事は叶いませんでしたが、会場までの移動のあいだ、Twitterに上がるレポをひとつひとつ、目を皿のようにして読みました。そこには"Lo"という記号の羅列、また涙が出た・胸を締め付けられた・このような場面は見たことがない等の感想の山、山。一体どうしたことだと身震いしました。本番前の練習だけでここまで人々の心の深いところまで根を下ろし、感情を揺さぶることのできる力とは…。直接観ていないので想像でものを言うようなことはしませんが、その場に居られた方々はまさに黄金の体験が出来たのではないでしょうか。インターネットを介して文字情報として触れた私でさえ、その執念とも言える透明な、純度の高い圧に見事にあてられてしまったのですから。
この日の座席はちょうどキスクラの対岸、限りなくショートサイドに近いロングサイド。200レベルの19列目、近すぎず遠すぎずで視界も開けており快適です。だからこそ緊張もダイレクト、選手の出入りもバッチリ分かるため最終Gの中で羽生さんが最後に裏から出てきた時のひりつくような空気の微細な振動、正しい呼吸の仕方が途端に分からなくなりました。
2年ほど前から始まった6練前の選手紹介。名前がコールされると客席からは割れんばかりの拍手、歓声。途方も無い期待や願いが一身に注がれていることが否応なしに分かる中、彼は完全にスイッチの入った表情で、自らのやるべきことを完遂するのみ、と言った風情。痺れる。
ここでもやはりひたすら4Loの確認。この時かなりの確率で決められており —必ずしも本番に反映されるとは限らないけども— 個人的には気を確かに保つのに充分な効能がありました。写真でしか見たことのなかったOriginの衣装、いやその御姿は、それはそれは豪奢に瞬いており、全身を疾る血脈の如き真黒い羽はそれそのものが意思を持つ独立したいち有機体のようで、戦いを前に今にも爆ぜ蠢めかんと奮い立っているようでした。
6分間が経過し、1番目の滑走者を残して選手たちはリンクを後にします。彼がいつも通り深々とお辞儀をした際に見えた、かっちりと固められた射干玉の黒髪とその艶がやけに鮮烈に目に焼きついたのが忘れられません。
ヴィンスの素晴らしい演技にスタオベし、昌磨の一心不乱さに盛大に拍手を送り、マッテオ君の場をひとつにする力に身を委ね、やってくる滑走順。冷える、冷える。会場内は外に比べればずっとあたたかいのに、冷える。
名前をコールされ、オーサーコーチと固く握手を交わし、戦友の頭にぐっと力を込め、ひらりと身を翻して、いざ。大歓声に迎えられながら普段通りのルーティンでしずかに感覚を研ぎ澄ませてゆく様はさながら神事のよう。過換気になりかけていたのかやや痺れと冷えを伴っていた私の身体は、その厳かな所作に不思議と解きほぐされてゆく感じがしました。
スタートの時が迫るに従い次第に収束する歓声、静寂(しじま)の底にただひとりの彼。無の世界に産み落とされた卵から孵るときを待つ雛鳥のような姿勢を取れば、荒涼とした大地に一陣の風が吹き荒ぶ…。
後日S-PARKを見て初めて気が付いたのですが、名前をコールされてからスタートポーズを取るまで本当にギリッギリ(残り0.7秒程)だったんですね…。試合が終わった後に見たのに、かなりゾッとしました。シミュレーションを何度もしたと言うことですが、人間ってそんなトレーニングによって0コンマ何秒レベルでの調整が出来るようになるものなのか…?いつも人間の(というか生命体の)無限の可能性に想いを馳せさせてくれる無二の存在だと再認識させられました。実にいち生物として興味深い。
話を戻します。"ドンドン"という鼓動らしき音に合わせて頭を振り起こす動作、初見の時も言いましたが異形感がたまりません。この部分に限らず、Originは全編通してひとならぬものの本能の奔流を見ているようで、その原始性やある種の蛮性が演技中の彼が覗かせる烈しさ、狂おしさとこの上なく親和して、"演技"という枠を超え"初めからそのような形姿・挙動をする生き物の躍動"なのだ、とさえ感じるのです。
冒頭2つのエッジジャンプはご本人も仰っていた通り私もとても緊張していて、無意識のうちに両手には力がこもっていました。
4Lo、壮大な物語の幕開けを思わせる銅鑼の音とシンクロし美しく決まる。天逆鉾を抜き取るような動作を挟み4S、やや沈み込む形になりフリーレッグが危うく氷を掠めるか、と言うところだったが堪える。4Sは後に回転不足だと分かりましたが、とりあえずはこの2つを降りることが出来たという事実にこの上なく安堵し、私の両手は不安によりかけられる握力にではなく、歓喜に満ちた拍手による心地よい痛みに酔いしれていました。冷え切っていた身体にじわりじわりと、熱が左胸から徐々に全体にゆき渡っていくのを感じます。でも本当に、4Loが決まって良かった。彼にとっても、彼を見守るすべての人達にとっても。
それ以降のジャンプについては全く心配していなかったと言うか、失敗する気配を感じ��かったのです。ステップの一部かと見紛うシームレスなトリプルジャンプとそのコンビネーション、後半に組み込まれているとは思えない程の質を誇る単独の4T、そして王様のジャンプ・アクセルへの愛と敬意をあらわすかのような4T+3Aのシークエンス、3A-1Eu-3Sの3連続。ジャンプとしては最後に配置されているこの3連を降りた瞬間、私は膝から崩れ落ちたのです。座席には座ったままの状態で。私は性格上、家に家族といる時や気を許す友人と閉じられた空間で会話をする時くらいしか感情を露わにしない(出来ない)ので、現地で、周囲に見ず知らずの観客や何より選手がいる中で、まさか自分がそのような状態に陥るとは想定外でした。
しかし演技はまだ終わっていません。すべてを見届けなければならない、この場にいる時間を一瞬でも無駄にしてはならない。
薔薇の精が蠱惑的に咲みいざなうようなレイバックイナバウアー、わずかな時間の筈なのに、悠久の時に触れたような、食虫植物が捕食、消化、そして成長する過程をタイムラプスで一度に見たような。
キャメルスピン、まるで鎌鼬のような、うねりを伴って空間が切断され、それに巻き込まれてしまいそうな、1回転する度に彼の周囲の空間が質量を増し、姿が次第に大きくなるような。
畳み掛けるような弦楽器の荒ぶる旋律そのもののように、はたまたそれに抗うまつろわぬ神のように、彼は目まぐるしくその姿を変え、最後はなにかを目指し、渇望するかのように天に向かって力強く手を伸ばす。
瞬間、世界はこれまでの摂理や道理をくつがえして、新たな世界として再誕したような、そんな気がしました。弾ける客席、鳴り止まない歓声、揺れるアリーナ、くらむような熱気、意図せず溢れる涙。私はこれまで素晴らしい演技を見たあと圧倒されて言葉を失ったことはあっても、涙したことはなかったのです。しかし今回ばかりは無条件に、何かものを考えるより先に涙が溢れ、止まりませんでした。
泣きながら少し笑いが込み上がって来てしまいました。嘘だろ、嘘だろ、と口をついて出てきてしまう。この人は本当に何という人なのか。万全な状態では決してないだろうに、想像を絶する期待やプレッシャーなどの中にあるのに、なぜそれ以上に成せてしまうのか。そしてどのような結果になろうとも、"君の思い描く理想"は達成出来たのではないか。それこそが私が最も叶ってほしい、と今回強く願っていたことであり、すべてでした。
キス&クライ、満開の桜を背に自らの演技を回顧する姿。たおやかな薄紅色と綾羅錦繍のコントラストがえもいわれぬほど美しい。得点が発表される間際、両側に座るふたりのコーチ、観客、会場、またこの場に居らずとも声援を送ってくれたすべての人に深く感謝をあらわす様子に胸がいっぱいになります。得点がアナウンスされると、場内は祝祭の様相。ルール改正後はじめてFS200点、総合300点というひとつのラインを突破出来たことはやはり喜ばしいことです。しかしそれ以上に、いま出来うる最高を日本という地で見せてくれたこと、またその生き様になんとしても敬意を表したかった。得点発表の場を斎庭(ゆにわ)として、交歓の輪がやさしく広がったように感じられました。それは世界で一番あたたかく、やわらかい気持ちだけが集う特別なシーンであったように思います。
次の滑走者であるネイサンは、非の打ち所のない素晴らしい滑りでした。SP・FSを揃え自己ベスト、ひいてはワールドレコードを更新するこれ以上ない完全な勝利。本当にカッコいい。彼が凄いのは、何かミスや不足点があれば必ず次の機会までに修正、改良を徹底し、一度物事の"核"を掴めばそれを失わず別の場面でもずっと適用・応用していけるところだと思っています。それらの積み重ねで、大きな大会前のメンタルコントロールや3Aの安定など、課題とされてきた部分を悉く克服している。一世代で進化を遂げているような、完全体に迫っていくような、そんな印象を受けます。これからも確実に眼前に立ちはだかる存在であると思いますが、腕が鳴るではありませんか。互いにリスペクトしあい、理解しあい、その上で真正面からぶつかりあえる幸せは何物にも変えがたい。可能な限り、そんな光景を見守り続けたいと思いました。
最終滑走者のジェイソンは今シーズンからクリケットクラブへ移籍し、髪もばっさり切り、4Sにも挑み、本当に別人になったかのように雰囲気が変わりました。(内面はそのままのようで安心します!笑)サイモン&ガーファンクルの『冬の散歩道』は個人的に好きな曲でして、今の彼によくハマりますね。明るくハッピーな面も残しつつ、寂寥感や翳りも感じさせる新しい彼。いまはなかなかすぐに結果に直結しないもどかしさがあるかもしれませんが、歌詞にある通り人生は分からない、春はやってくると、これまで慣れ親しんだ環境を脱して挑戦を選んだ彼を見て強く思うのです。
最終的にネイサンが2連覇、羽生さんが銀、ヴィンスが銅という結果になりました。アメリカのふたりはまだまだ若くて、沢山伸びる余地を残していることが脅威でもあり喜ばしくもありますね。羽生さんは怪我からの復帰戦であれだけのクオリティを発揮出来るのは流石としか言いようがないです。本当にお疲れ様でした。五輪を2連覇してなお休まず走り続け、こうしてまた120%の全力で挑む姿を見せて下さって、感謝してもしきれません。どうかゆっくり癒されて、ご自身が心から納得出来たと言えるほどの突き詰めたトレーニングや研究が1日も早く出来るようになることを祈るばかりです。
これを書いている間、治療に関する見通しについてのニュースが届きました。詳しい症状や治療期間についての記事を見るのはいつも手が震えて目を逸らしたくなりますが、彼が一番悔しくて辛くて、でもその時ごとの目的地に向かって懸命に歩みを進めていることを思って自らも強くあらねば、と覚悟を新たにもするのです。君のゆきたい道を進むがよい…私はどんな選択でも尊重するしついてゆく所存です。これはファンになってから一度も揺らいでいないスタンスです。どんな道を選んでも、それぞれの良さ、美しさが間違いなく待っているはず!だから!
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試合を観る、選手を応援するという行為は実に不思議なものであると思います。己のこと、もしくはそれ以上に心を砕き、信心深くなくても知らず知らずのうちに選手の心身の健康を願い、健闘を祈って神社仏閣を巡ったり。プログラムの題材になった原作や原曲、またそこから派生した様々な分野に気付いたら詳しくなっていたり。リアルタイムは緊張に耐えられない、と言っていたのにいつのまにかライストを探すのがクセになっていたり現地観戦に赴くようになったり。心臓がおろし金にかけられるような日々を送っているのに、むしろ豊かにいきいきと生活出来ていたり。普通に生きていたら会うことのないような方々と繋がりが生まれたり。ファンになっていなかったら今頃どうしていたのだろう、と思うとすぐには何も浮かばないくらい、人生における占有面積が大きいんですね。大変なこともあるけど、それらも含めて他では巡り会えない出会いや経験が出来ることに"生きている"のだなぁ、と実感するのでした。
しかし本当にいい試合を観ることが出来ました。気持ち的には2017年の四大陸選手権に近いでしょうか、結果としては2位だったけれどもとても清々しく、収穫も多く、今後どのような未来が開けていくのかわくわくするような…勿論そこには大きな悔しさも伴って!笑 なんと幸せなことでしょう。これからも頑張って生きる生きられる。ライフイズビューティフル。
またこれは多くの方々も仰っていることですが、現地の観客の皆様が非常にあたたかかったです。どの選手に対しても平等に、良かった時には盛大な賛辞を惜しまず、実力が発揮しきれなかった時にはそっと寄り添うように。今回の運営に対する様々な意見や思いがあることは知っていますし私も何も思わなかった訳ではありませんが、大会そのものはこれ以上ない程素晴らしいものであったと言えるのではないでしょうか。海外への遠征がほぼ不可能な身からすれば、日本でこれだけの規模の大会が開催されること自体ありがたいことです。この大会に関わって下さったすべての方々にお礼を言いたいです。本当にありがとうございます、お疲れ様でした。最高の思い出になりました〜〜!!
追記:メダリスト写真撮影会のときうまく国旗を扱えなくて少し困ったようにしてる&アメリカンふたりの邪魔にならないようにリンクの端でみのむしみたいに丸まってた羽生さんめちゃくちゃ可愛かった
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51dog · 2 years ago
Text
これ書いてた時こういうこと考えながら書いてたよのやつ(今?)
 元来こういうものを書くのも読むのも大好きなので書きたかったのですが、私が書く文章かなり気持ち悪いかつ押し付けがましいので興醒めさせてしまうような気しかせず書いていませんでした。が、我慢できなくなったので書きます。興醒めさせてしまったらごめんなさい。
いぬになりたい
選択肢「わん」を選ぶと好感度が上がるルシファーが謎すぎて擦り続けてしまいます。あとルシファーが犬派(ケルベロス派らしいですが)なのをずっと擦ってしまう。私は犬が本当に好きだから……。
この話は多分まだルシファーと契約してない頃をイメージして書いてた気がします。あの時期のルシファーが優しくしてくれたり可愛がってくれる理由明確に好意以外の何物でもなくて(契約してからもそうですが)やっっさし! って毎度びっくりするので、そんな感じの優しさを表現できてたらいいな、と思っています。好きな子好きだからいじめてしまう系(相手が嫌がること系のいじめ)苦手なんですが(相手が嫌がっていることをするモラルが信じられないと思うから)こういう方向性のキュートアグレッション的な気持ちで留学生をいじめてしまうルシファーは割と…好きかもしれない……と思っています。我慢させて我慢させて突如許容量の5倍くらいのご褒美あげてバグらせる感じのいじめ方が……。
これは表現方法として昔からやっていたことではあるのですが、二人称とかを声のトーンの変化表現として表記をめちゃくちゃに変えていたり、あとは単純に間違えていたり酷い有様ですごいのですが、こんな状態なのにブラウザバックせず読んでくださった方ありがとうございました。声のトーンの変化表現はもうちょっとやめようと思って(やかましい気がしてきたので)います。
レビアタンせんせい
思いっきりレヴィアタンの一人称を「僕」にしていて謝罪の気持ちです。「ぼく」ですのに……。すみません………………。
「のたり」という言葉をレヴィアタンの尻尾に使いたかったのと、元気はつらつ女子に振り回されるウブ男が書きたかったので書きました。今思えばこの話もネームレスで書けたのでは?   レヴィアタンは割と興奮した時(自身を他者による刺激から守る時)に悪魔的な要素が出てくるところがあるなあと思っていて(留学生殺しかけた時とか)、それを好きな女に押せ押せされてる時にも発揮してほしい! と思います。私は赤面が好きなので隙あらば赤面描写を入れたくなります。
1.3、あるいは1.45
スマホから書いている途中でEvernoteがバグって3000文字くらいふっ飛んだ衝撃的な思い出があります。スマホに⌘+Zのコマンドがないから戻せませんでした。びっくりしました。これ以降Evernoteは使わなくなりました。(これはどうでもいい話です) 一番最初に考えていたタイトルは「アフロディーテに命を乞え」でした。全然そんな話じゃなくなったのでタイトルが全然思いつかず、書き終わって4日くらいタイトルを考えました。考えましたが特に思いつかなかったので本文中に出た数字にしました。今はこれでしっくりきているのでよかったです。 これは愛用している(というより唯一持ってると言った方が正確ですが)腕時計に大きめな傷が付いているのを見て思いついた話です。私の時計はかなり雑に扱ってるので自業自得なのですが、金工などで金属を磨いてぴかぴかにするのだって見方を変えれば傷だらけにしているようなものなので(違うかも…)大切にすることと傷をつけるということは割と近いことなんじゃないかと思います。明確な悪意の元に傷をつけることはまた話が違うのですが、大切にして傷がちらほらついているものを「愛用」している〇〇です、と紹介するならルシファーだって留学生のことそういう扱いしてもいいんじゃない!? って書いてました。寝てる相手の体触るのは普通にモラル無いなとは思います。さっき久しぶりに読み返してルシファーがクリーム塗るために留学生の服脱がしたところでえ!? 脱がせるの!? ってびっくりしました。すみません。でもそういう気持ちの悪さも書き出しもすごく気に入っています。
ほしくてほしくてたまらない
暇な時ちまちま書いていたものをまとめたものです。短い話を書くのがあまり得意ではないのでその練習で、4,000文字未満で一つ話を書く、という決まりで書いていました。ほぼ全てオーバーです。決まりとは? 短い話を書ける人は本当に天才だと思います。書きたいことをきゅっと書けるのは本当にすごい。本当にできない。
・はらをきってお詫びします
すれ違いラブコメが好きです。なので今でも自分が書いた中でトップレベルで好きです。トップレベルで好きですが、タイトルに変にひらがなを使ったせいで自分でもどの単語が漢字でどの単語がそのままひらがなだったかわからなくなりがちです。この話は最初に「俺の尻に頭突きした責任を取れと言っている」という言葉を思いついて、絶対に使いたい…面白すぎる……意味わからないけど……(自画自賛)と思ったので書いたものです。これ以外の話も、大体の話がそういうこの発言使いたい…から書き始めています。
・愛に足る、
ルシファーの服の足元に犬の毛絡まってたら幸せ指数爆上がりだ…って思って書いていました。私はよくそのキャラクターの足元を歩いていたらかわいい犬ランキングを作るのですが、ルシファーは一位ダックス二位コーイケルホンディエ三位ピンシャーです。なおこのランキングは作るたびに変わります。あんまり関係ないんですけど、これを書いている時にバスターが死んだんだぞを読み返して爆泣きしました。冗談抜きでもう百回以上読んでいますが「バスターが死んだんだぞ」部分でびちゃびちゃに泣いてしまいます。犬…死ぬな…なんで死ぬ……って思ったあたりで、多分ルシファーもこういう風に思ってくれてるんだろうな…って思います。
・ほしくてほしくてたまらない
テーマは「寓意」でした。アトリビュートとしての孔雀やねずみ取りのアレゴリーなど、自分が好きな分野の話で書いていてすーっごく楽しかったです! ちなみにルシファーが描かれている絵は多く存在しますが、割とミカエルにボコにされてる絵が多い気がします。ミカエルが悪魔をボコにしてる絵が多いと言った方が正しいかもですが。そういった絵も描かれている天使と反逆天使の持つ役割や描かれた年代から宗教改革vs反宗教改革を表しているのでは? という意味を受け取ることができたり……何が言いたいのかと言うと、キリスト教芸術めちゃ面白いよ! っていうことが言いたくて……。 メロードの祭壇画にはソロモン王の玉座も描かれていた気がします。 話を戻して、私はソロモンとルシファーと留学生の三人組の、微妙な関係がすごく好きです。ソロモンとルシファーは特に仲が良いわけではないけど、留学生がいるから近い距離にいるよね、みたいな……。ソロモンはルシファーを出し抜くこともできるし、できないこともあるし、って関係なのも好きです。頭がいい人たちの戦いは見てるだけで痺れます。
・もうだまって目を閉じてよ
人間の倫理観全部分かった上でわざと踏み外してくる悪魔が書きたかったです。これも隙あらば赤面描写…! って念が感じられますね。ルシファーって向こうからキスしてくることほぼないんですけどええいまどろっこしい! キスしな! って思ったので(蛮族?)向こうからキスさせました。キャラ崩壊かも…って迷いましたが……。ルシファーの余裕綽々な部分を強めに書けていたらいいなと思います。思いますがゲームのルシファーが向こうからキスしてくる時って多分余裕ない時なんだよね、、とも思います。二次創作だからもういいのかもしれませんそういう部分は……身も蓋もないけど……。
花を食む
※下ネタの話が多いです。
私はセックスシンボルみたいな男がEDだと爆萌えするあまりよろしくない感じのあれがあり、このゲームで遊び始めて最初の頃にルシファーがEDだったらめちゃくちゃ嬉しい‼️ って散々思っていたので、なんか、そういうあれです(ごめんなさい)。ルシファー全然EDじゃなさそうだけど(本当にごめんなさい)。でもルシファーがEDだったら本気で本気で本気で萌えです。セックスシンボルみたいな男がEDだとどうして萌えるかというと、そういう人が槍玉に上げられる低俗で卑猥な会話って大体がその人のセクシャリティーとかを完全無視で繰り広げられる気持ち悪いもので、その暴力性が威力を増すからです。その人はもしかしたら性器を勃起させられないとかそもそもそういう欲求がないとか考えられてない、完全決めつけの悪意の塊ですよねー。私は人知れずそういう暴力を振るわれながらも綺麗で素敵な人のこと超好きなので、そういうのが書きたかったなと思います。 美術品を見る目で相手のことを見る、ということと、大好きだから見る、ということと、おもちゃにするために見る、ということはまあ全部暴力になり得るよね! という考えも持って書きはじめていたのですが、でも段々逸れていってしまった気がします。 ちなみに私がルシファーの目の色だ! って思っているアリザリンクリムソンはこんな感じの色です。テレピンにペインティングオイルを8:2くらい。
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ウィンザー&ニュートンの油絵具です。 赤色のなかでも暗めのめちゃくちゃ血の色(名前の由来に血液があるらしい)(これ見た方が早いです)なので、不用意に触ると手が本気で殺人事件後みたいになります。あるいは鼻血ブーした人。 「もうだまって目を閉じてよ」で出したパーマネントアリザリンクリムソンはアリザリンクリムソンの色があまり劣化しないように成分を変えたものらしいです。ホルベインのサイトに書いてありました。そうなんだー。 油絵具で例えるより水彩絵具で例えた方が想像しやすいのかも? と思うのですが、ルシファーたちが描かれるような肖像画って多分油絵だよねえ…と��う気持ちがあるので油絵具にしました。あと単純に、これを書いていたくらいの時に初めて油絵具触ってみて、その匂いと油絵に関する全てのめんどくささに圧倒されていたので油絵具の例え使いたい……になっていたんだと思います。もしこれを読んでくださっている方の中で油絵具やってみようかなって思っている方がいらっしゃったら、布団がある部屋ではやらない方がいい、ということだけお伝えしたいです。私は布団がある部屋でやって(なんでその部屋でやった?)めちゃくちゃ後悔しました。臭すぎる。二度とやりません。油絵やる人はすごい。全てがめんどくさい。
つきのひかり
アニマルイベントでルシファーがオオカミならサタンはジェヴォーダンの獣でしょ!!!! って一人でテンションぶち上がりからの猫だったので着席した時に書いてたものをサルベージしたやつです。キャプションにナショジオのリンクを貼りましたが私はジェヴォーダンの獣みたいな正体不明の怪物系の記事がすごく好きなので、ちょっとホラーみたいな話書けたら嬉しいなと思っていました。無理でした。今書き直したい話ナンバーワンです。五万文字くらいにしてもっともっと丁寧に書けばよかった。 サルベージ前の本文は「死のうと思ってるんだ」から始まっていました。サタンが人間界で留学生が通う高校に留学してくる〜っていう夢の中でサタンが何度も何度も留学生の目の前で死ぬ話でした。タイトルは「君の獣は祈りじゃ死ねない」でした。なんか今思えば…そっちの方が面白そうかも…? 楽しそうなのでそういう話も書きたいです。サタンはホラー展開と多少のグロテスクさのある文章だとパッと彼特有の造形美が映える気がしていますが、自分の技量不足のせいで上手く書けなくて悔しいです。 サタンは伝承とか小説や美術品の絡む話を書きたい気持ちになるキャラクターですね。今書きたいな〜って思ってるのは人体欠視症の留学生のことをサタンと医者が語る口述筆記みたいな文体の話です。私は……川端康成が好きだから……。初版本の表紙本当に素晴らしいので……。あと留学生の髪の毛をどうにかしちゃうサタンのことをとても見たいし書きたいし読みたい。私が……。
クロノスは微笑まない
全体的に人間に振り回されているルシファーが多いです。再録本に入れた話のことを書きます。
・ちぜっくさん
こどもに歩み寄りの姿勢を見せるもののうまくいかないルシファーが見たかったので書きました。子どものぐちゃぐちゃ描きってその過程を見てるとすごくよく考えられながら描かれた思考の産物なのだなと感じます。チゼックは子供の美術教育の人です。サイ・トゥオンブリーは現代美術の人です。サタンなら知ってるでしょ私でも知ってるから…と思いましたが、毎回ルシファーがどの程度美術に関しての知識があるのか迷います。でも現代美術のキャンバスぽいっちょする人は…本当に何にも知らないんじゃないか……? という疑念は捨てきれません。そういうところも可愛いとは思います。ただ私も自分が好きな作家の絵捨てられたら暴れるとは思います。あのチャット見た時サイテーーー!!!!!! って絶叫しちゃったし……。
・わんっ
不肖人間にメチャクチャにされるルシファーが見たかったので書きました。ルシファーが留学生をほめてくれるところはいっぱいありますが(ありがたいですね)ルシファーを可愛がるシーンってそこまで多くないのかも…? と思います。私が回収できてないだけかもですが。これは弟たちの反応を書くのがすごく楽しかったです。読み返すとそのへんの文章がすごく楽しそうだな…って感じの文章になっていて笑いました。
・クロノスは微笑まない
私は「生きてるうちの努力が肝心だ! 生きてるうちになんとかしなさい! 死は救いじゃない!」派閥の人間なので(そういうのを作ったり好んでいる人を否定しているわけでは本当にないです)留学生が死ぬ話は書かないと思います。多分。わからない。自分のこと何も信用できないので普通に書くかも……好きだしそういうのも……(最速手のひら返し)。ループものとかまどマギとか大好きだし……(?) 起こってしまったことは起こってしまう前には戻せない、という時間軸の中で、ならばずっとずっと先延ばしにしてしまえばいい、という方向へ向かった悪魔たちと、その相手に「正しく傷つくべきだったよ」と声をかける、起こったことを起こったこととして見つめる悪魔、という話をずっと書きたかったので書けてよかったです。完全に映画「ドライブ・マイ・カー」に影響されまくっています。あれはよかった……。
100年経っても思い出してね
「犬になってからというもの、私はルシファーが顔を顰めるようなことばかりした。例えば庭の土を掘り返してゴロゴロしたり(最高だった)、勇敢にもケルベロスに吠えてとんでもない声で吠え返されたり(最高だった!)、クッションに穴を開けてわたを引き摺り出して遊んだり(最高だった‼︎)した。」
私が一番好きなところです。ここが一番好き。生意気な犬を見るとすごく元気になります。カニンヘンダックスとかいうちょうちいちゃいワンコロにブンブン振り回される泣く子も黙る生徒会副会長さん、最高! って思っていました。自画自賛失礼しました。これを読んでくださっているあなたはカニンヘンダックスが歩いているのを見たことがありますか? 小さすぎて面白いくらい小さいです。 この話は反芻をテーマに書いているので、物語の中で同じような行動をしているシーンがいくつかあります。 ルークに手を引かれて走る留学生と、ルシファーに手を引かれて走る留学生もそのうちの一つです。ルークと留学生が笑いながら走っていくシーンでルシファーが少しだけ驚いたような顔をしている描写を入れましたが、それはルシファーが自分の前ではずっとむすーっとしているような描写の留学生が笑っているのを見たから、という設定? があります。それがルシファーがびっしょびしょに濡れながら走った後に笑い出してしまう理由(存外楽しかったから)につながっているつもりです。本当は物語後半の三人称視点でルシファーの心情的なものを書いてある部分にそういう説明文みたいなのがあったのですが、うーん、くどい! って削りました。 「ルークと笑いながら走る留学生を見た時、ルシファーは彼女があんなにも笑っているのを初めて見た。だから最初は驚いて、それからその笑顔が自分といるときに出てこないことに苛立ちを覚えた。自分のものなのに、と、幼い子供が抱くような嫉妬を覚えた。  だからルシファーは楽しかったのだ。大雨の中で、ずぶ濡れになって彼女と走れたことが。」 ↑削った文章がギリギリ残っていたので持ってきました。削って正解だったと思います。 でもなんか本文を読み返してて伝わらないのでは? って思ったのでここに書いておきます。2年くらいしたら自分でも忘れそうなので。 犬の描写を生意気に書けたり、書きたい部分を好きなように書きまくったので、非常に楽しく書けました。 本当に余談ですが、マゼッパの演奏でルシファーにこういうふうに弾いてほしい…の演奏は反田恭平さんのマゼッパです。 他のマゼッパに比べてスピードが早いからかわかりませんが、情熱的で苛烈ですが、楽しそうな感じがします。弾き手によって本当に異なるので、興味がある方はお好みのマゼッパを見つけてください。
あかるい悪夢でおどる
元々全く違う話に展開するつもりで、その時のタイトルは「クールべの天使」でした。 これを書くにあたって美術部に入っていたことがある人にどういうことをしていたのか話を聞いたのですが、私も美術部とか絵画教室とか行ってみたかった!! て思いました。私が行っていた学校は美術の授業がなかったので、学校という組織でどう美術部が活動しているのか全くわからず、かなりふわふわしている描写になっています。美術部入っていた方がいたら先に謝っておきます。全然わかりませんでした。すみません。 これを書く前に、奥付けにも書きましたが高階秀爾さんの講義録の本を読み、その音楽分野の作品の在り方と美術分野の作品の在り方の話が面白かったので、それに影響されてこういった話にしました。あとルシファーが現代美術を捨てるデイリーチャット。 サタンには申し訳ないですが、ルシファーにとってキャンバスって多分燃えるゴミなんだなあっていうのがすごく個人的に面白かったので(だってふつうゴミだと思っても絵の具のついてるキャンバスなんか捨てない気がします)(タックスちゃんと分別した!?)、シメオンのデビルグラムの内容も引っ張ってきて書きました。シメオンのデビルグラムのルシファーも割と酷いですよね。「絵ならまた描けばいい」ってシレッと言うし。私多分このデビルグラムでルシファーに若干引いた気がします。 音楽と絵と悪魔と人間の残り方を書きたかったです。書けてたかな…。音楽はもちろん楽譜という大事なものがありますが、それそのものが作品というわけではなく、実体がないものだからこそそれを再現する人によって違いが現れる芸術で、絵画はそれそのものが作品であるという絶対的な実体があり、それがずっと先の未来まで美術館や博物館などの機関によってそのままの形で保存されるものだと思っていて、それは悪魔と人間にも言えることなんじゃないかな、と思って書き始めました。かつて共に居た、語り手によってさまざまな言葉で表現されながらも根本の部分は誰が語っても変わらない人間と、ずっとずっと昔からの同じ姿のままで人間の前で微笑む悪魔みたいな……。 書いているうちに思ったより長くなってしまって、そして自分の描写のバリエーションの無さに絶望したりいろいろしましたが、書いてて楽しかったです。美術部に入っていた人の他に、絵を描くことを学んでいる友達たちに「どんな絵を描きたい?」と尋ねたのですが、結構長く話し合ってくれて楽しかったです。友達たちの最終的な答えは「誰かが自分も描きたい! って思ってくれたり、好き! って思ってくれる絵が描きたい。上手いねえで終わらない絵。現代美術の表現はほとんど意志の強さの分野だと思っているし、上手いねえは多分もうあんまり意味がないから」でした。その返答が本当になるほど〜……!!!! だったのでなんとかして入れ込みたいなと思ってねじ込みました。制作をしたりグループ展を開いたりアートプロジェクト企画したりなどなど、自分と違う世界に生きて違う表現方法をしている人たちの話はすごく面白いですね。尊敬します。すごい。私は絵を描く側のことは全然わかりませんが、こういった考えを持った人たちがいてくれるからこそ文化って豊かになっていくんだろうなと感じます。今回参考にした「人の心を動かすことができなければ、芸術ではない」という本はさまざまな芸術の分野の方々が「これから先芸術というものはどこへ向かっていくのか?」というテーマに対してすごく面白いお話をしているのがまとまっている本なので、おすすめです。高いし分厚いので図書館とかにあったらその場でパラパラ…という感じがいいかもしれません。 元タイトル「クールベの天使」から変えて一番最初に考えたタイトルは「やさしいひと」でした。ソロモンの「君は優しいから、そう言うんだと思ったよ」というセリフで、やさしいひとって酷い人の側面も全然持っているし、そういったいろいろなものが内包されているタイトルの方が相応しいような気がしていました。が、そういうさまざまな面を持った相手と関わる中でいつか自分にとって本当に起こってほしくないことが確定で起こるこんな世界は悪夢だ! でもそんな悪夢でも君とおどれるのなら愛せるよ、という話の流れにしたかったので(なったかどうかは別として)「あかるい悪夢でおどる」に変更しました。 そう! これを書いてる途中で光の指環のデザインが公開されてびっくりしました。かっこいいですね。ミカエルはこの指環を見ながら何を想ってたんだろうな…って思いました。あと、ソロモンはミカエルから指輪をもらって(これはソロモン王の話なのでおべいみーのソロモンがどうだったかはちょっと覚えてないです)留学生はルシファーから指環をもらっているのが印象的だなと思います。天で輝き続ける者と地に落ちてもなお誇り高い者の対比も好きです。
2023年も書きたいことを書けたらいいなあと思います。就活とか卒業論文とかありますが、こう、なんとか頑張ります。
書くときによく取る手法なのですが、これだけは書きたいという部分を細切れに書いていって、それにつながるように話をむりくり繋げていっているので、上手くつながらないような場面が続いていると無限に文章が長くなってしまいますね。反省点です。おそらく5000〜10000文字程度の短編くらいの文量が読みやすいのだろうなとは思うのですが、書くたびに文量が増えてしまい上手くいかないです。今回出した新刊の話は本当は50000文字くらいの中編にする予定だったのですが、11万7000文字くらいに増えてしまいました。増えすぎ。私は映画を観るのが好きで、画面の中に現れる色彩効果も文章に落とし込みたいなって思っているので描写がのたのたして冗長になりがちなのだと思います。あと小川洋子や江國香織が好きなので一人称視点の話をたくさん書いてしまいます。
私は終わらない物語が好きで、自分が書くものがそういったものになれば良いなと思いながら文章を書いています。終わらない物語は完結していない物語ではなく、登場人物たちの人生は文章が終わったその次の瞬間にも当たり前のように存在しているけれど、読み手としてそれ以降の人生を見ることはできない、というのを突きつけられたように感じる物語のことです。たとえば『100年経っても思い出してね』では撫でられて髪がぐしゃぐしゃになった留学生にはその次の瞬間にも人生がありますし、新刊の留学生にもその次の瞬間には人生があります。物語が終わったからといって人生までもが綺麗に終わるわけではないと思っているからです。でも急にその人生の覗き見から引き離��れたように物語が終わってしまうように感じる何かを…作りたくて……あんまり上手くいってないかもですが……。これは私の課題ですね。もっと色々書いていきたいです。精進します。
日本語めちゃくちゃ人間なのでもう本当に誤字脱字誤用が多々ありますが、そんな拙作でも読んでくださる方がいらっしゃるのはとても嬉しいことだなと噛み締めています。私は何かを作らずにはいられない人間なのでおそらく見てくれる人がいなくても何かしらの表現はすると思いますが、見てくださる方がいるのは本当にありがたいし恵まれていることだと強く感じます。
いつも本当にありがとうございます。励みになります。
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kachoushi · 2 years ago
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各地句会報
花鳥誌 令和5年7月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年4月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
一葉の家へ霞の階を きみよ 春昼や質屋の硝子なないろに 小鳥 伊勢屋質店今生の花とほく 光子 菊坂に豆煎る音や花の昼 和子 一葉の質屋は鎖して春の闇 はるか 本郷の亀を鳴かせて露地住ひ 順子 おかめ蕎麦小声で頼み万愚節 いづみ 文士らの騒めきとすれ違ふ春 三郎 一葉を待つ一滴の春の水 光子 物干に如雨露干したり路地の春 和子
岡田順子選 特選句
一葉の家へ霞の階を きみよ 金魚坂狭め遅日の笊洗ふ 千種 菊坂の底ひの春の空小さし 光子 坂の名のみな懐かしき日永かな 要 赤貧の欠片も少し春の土 いづみ 本郷の間借りの部屋の猫の妻 同 質店の中より子規の春の咳 俊樹 止宿者の碑のみ残すや蝶の舞 眞理子 本郷の北窓開く古本屋 きみよ かぎろひの街をはみ出す観覧車 いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月1日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
花冷の背後より声掛けらるる 美穂 幾年も陽炎追ひて遊びけり 散太郎 濃きほどに影のやうなる菫かな 睦子 化粧水ほどの湿りや春の土 成子 画布を抱き春の時雨を戻りけり かおり 昼月は遠く遠くへ花満開 愛 シャボン玉の吹雪や少女手妻めく 勝利 麗かや砂金三つ四つ指の先 睦子 成り行きの人生かとも半仙戯 朝子 鞦韆の羽ばたかずまた留まらず 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月3日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
花吹雪卍色と云ふが今 雪 花冷に後姿の観世音 同 そぼ降りてひと夜の契り花の雨 笑 観世音御手にこぼるる花の寺 同 お精舎やこの世忘れて糸桜 啓子 逝きし友逢へないままに朦月 同 裏木戸を開ければそこに花吹雪 泰俊 御仏と咲き満つ花の句座に入る 希 愛子忌や墓にたむけの落椿 匠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月5日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
縋りつく女心や桃の花 世詩明 肌寒く母の手紙はひらがなぞ 同 啓蟄や鍬突き立てし小百姓 同 日野河原菜花の香る祭りかな ただし 菜の花や石田渡しの蘇る 同 雛祭ちらしずしそへ甘納豆 輝一 ぽつたりと落ちて音なき大椿 清女 花吹雪路面電車の停車駅 同 大拙館椿一輪のみの床 洋子 花の山遠く越前富士を抱く 同 吉野山日は傾きて夕桜 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月6日 うづら三日の月 坊城俊樹選 特選句
花の下天をを仰げば独り占め さとみ 春陰やおのが心のうつろひも 都 春耕や眠りたる物掘り起す 同 左手の指輪のくびれ花の冷え 同 園児等のお唄そろはず山笑ふ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
膝をまだ崩せずにをり桜餅 秋尚 登り来て本丸跡や花は葉に 百合子 葉脈のかをり弾けて桜餅 同 桜餅祖母の遺せし会津塗り ゆう子 売り声も色つややかに桜餅 幸子 木洩日の濡れてゐるやう柿若葉 三無 春愁や集ふふる里母忌日 多美女 伍しゐても古草の彩くすみをり 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
心経をとなへ毛虫に火をはなつ 昭子 マンホール蓋の窪みに花の屑 昭子 栄螺売潮の香りを置いてゆく 三四郎 金の蕊光る夕月てふ椿 時江 禅寺の読経流るる花筏 ただし 若者の髭に勢や麦青む みす枝 龍が吐く長命水の春を汲む 三四郎 花吹雪受けんと子等の手足舞ふ みす枝 土器の瓢の町や陽炎へり ただし 海遠く茜空背に鳥帰る 三四郎 紅梅のことほぐやうに枝広げ 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月10日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
片棒を担いでをりぬ四月馬鹿 三無 薬草園とふ門古りて松の花 和魚 だんだんと声ふくらみて四月馬鹿 美貴 四月馬鹿言つて言はれて生きてをり 和魚 松の花表札今も夫の居て 三無 白状は昼過ぎからや四月馬鹿 のりこ 一の鳥居までの大路や松の花 秋尚 松の花昏き玄関応へなく 美貴
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月11日 萩花鳥会
京よりの生麸草餅薄茶席 祐 不帰のヘリ御霊をおくる花筏 健雄 ただ一本ミドリヨシノの世界あり 恒雄 堂々と桜見下ろす二層門 俊文 猫に愚痴聞かせて淋し春の宵 ゆかり 杵つきの草餅が好きばあちやん子 美惠子
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令和5年4月13日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
便り待つポストをリラの房覆ふ 栄子 畑打つや鍬を担ひし西明り 宇太郎 軒下の汚れし朝や燕来る 都 桜蕊降る藩廟の染まるまで 美智子 桜蕊降るももいろの雨が降る 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
何氣なく来て何気なく咲く花に 雪 神御座す杜の新樹に聞く鳥語 かづを 老の踏むひとりの音や落椿 ただし 野辺送り喪服の背に花の蕊 嘉和 夜ざくらのぼんぼり明り水あかり 賢一 喝采の微風を受けて花は葉に 真喜栄 生きる恋はぜる恋ととや猫の妻 世詩明 葉ざくらに隠されてゐる忠魂碑 同 眩しさを残して花は葉となれり かづを
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
極大と極小としやぼん玉宙へ 要 穴出でし蟻の列追ふ園児どち 経彦 頰􄼺をつく石仏���春愁 貴薫 酸模を噛む少年の今は無く 要 稲毛山廣福密寺百千鳥 同 瑠璃色を散らし胡蝶の羽ばたきぬ 久 春陰の如意輪仏へ女坂 慶月 棕櫚の花年尾の句碑に問ひかくる 幸風 朴の花仏顔して天にあり 三無
栗林圭魚選 特選句
蝌蚪の群突くひとさし指の影 千種 峠道囀り交はす声響き ます江 美術館三角屋根に藤懸かる 久子 こんもりと句碑へ映るも若葉かな 慶月 微かなる香りや雨後の八重桜 貴薫 朝の日に濃淡重ね若楓 秋尚 落ちてなほ紅色失せぬ藪椿 経彦
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月19日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
通勤のバスから見ゆる日々の花 あけみ 花馬酔木白き房揺れ兄の家 令子 亡き鳥をチューリップ添へ送りけり 光子 偲ぶ日の重く出たるや春の月 令子 あの頃の記憶辿って桜散る 美加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月19日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
矢車の音きしみ合ふ幟竿 世詩明 風よりも大きく揺れて糸柳 啓子 花万朶この世忘れて花の下 同 あたたかやお守りはねるランドセル 同 甘き香の女ごころや桜餅 千加江 春場所や贔屓の力士背に砂 令子 落椿掃きゐてふつと愛子忌と 清女 春の虹待ちて河口に愛子の忌 笑子 散りそめし花の余韻も愛子の忌 同 城の濠指呼の先には花の渦 和子 花筏哲学の道清めたる 隆司 故郷の深き眠りや花の雨 泰俊 山道の明るさを増す百千鳥 同 ほころびて色つぽくなり紫木蓮 数幸 花桃に出迎へられて左内像 同 瞬きは空の青さよ犬ふぐり 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
忠直郷ゆかりの鬱金桜とぞ 雪 椿てふ呪縛の解けて落つ椿 同 春愁や言葉一つを呑み込んで 同 御襁褓取り駈け出す嬰や麦は穂に みす枝 鶯の機嫌良き日や鍬高く 同 ただならぬ人の世よそに蝌蚪の国 一涓 あの角を曲つてみたき春の宵 日登美 春の果次も女に生れたし 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月21日 さきたま花鳥句会(四月二十一日)
清冽な水は山葵を磨き上げ 月惑 連写して柳絮の舞ふを収めけり 八草 天守閉ぢ黙す鯱鉾朧月 裕章 行き先は行きつく所柳絮飛ぶ 紀花 南無大師遍照金剛春の風 孝江 揚浜に春の虹立つ製塩所 とし江 柳絮飛ぶ二匹の亀の不動なり ふじ穂 筍堀り父編むいじこ背負ひ来て 康子 花吹雪ひと固まりの風の道 恵美子 満天星の花揺らしつつ風過ぎる 彩香 夢叶へ入学の地へ夜行バス 静子 啓蟄やピンポンパンの歌聞こゆ 良江
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令和5年4月23日 月例会 坊城俊樹選 特選句
真榊はあをばの中に立つてをり いづみ 水の上の空のその上鳥の恋 順子 掌の中の春の蚊深き息を吐き 炳子 耳朶を掠めて蝶のうすみどり 緋路 仕上りの緻密なる蒲公英の絮 秋尚 手放して風船空へ落ちてゆく 緋路 春の闇より声掛けて写真館 順子 零戦機日永の昼の星狙ふ ゆう子
岡田順子選 特選句
玉砂利の音来て黒揚羽乱舞 和子 耳朶を掠めて蝶のうすみどり 緋路 仕上りの緻密なる蒲公英の絮 秋尚 風光る誰にも座られぬベンチ 緋路 緋鯉とて水陽炎の中に棲み 俊樹 手放して風船空へ落ちてゆく 緋路 蜂唸る神の園生に丸き井戸 炳子 佐保姫は夜に舞ひしか能舞台 俊樹
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
つかまへし子亀に問へり亀鳴くか 美穂 亀鳴くや拷問石にある哀史 ちぐさ 亀鳴ける賓頭盧尊者撫でをれば 美穂 板の戸に志功の天女花朧 喜和 連子窓に卯の花腐し閉ぢ込めて かおり 大人へのふらここ一つ山の上 光子 ふらここや無心はたまた思ひつめ 同 ふらここや関門海峡見下ろして 同 さくら貝ひとつ拾ひて漕ぎ出しぬ かおり 午後一時直射にぬめる蜥蜴の背 勝利 花冷の全身かたき乳鋲かな 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
落城の如く散りたる落椿 世詩明 三人の卒業生以て閉校す 同 双葉より学びし学舎卒業す 同 氏神の木椅子はぬくし梅の花 ただし 鳥帰る戦士の墓は北向きに 同 草引く手こんなですよと節くれて 清女 雛あられ生きとし生くる色やとも 洋子 官女雛一人は薄く口開けて やす香 露天湯肩へ風花ちらちらと 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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wazakka-kan · 3 years ago
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『国産棕櫚』を使用した、お風呂用の柄付きたわし、ボディたわしが入荷しました。
長柄のが5本、短柄のが3本。
国産棕櫚、注文に対して生産が追い付かず当店も約2年振りの入荷です。
中国産棕櫚よりも細くて粘りがある柔らかい洗い心地。
「たわしで体を洗うなんて!?」「痛くないの?」と思った方、棕櫚の繊維は違うんですよ。
100均で売ってるたわしの繊維は「パームやし」油を搾った後の繊維を使っています。元が油を含んだ植物の繊維、油汚れを身に移しやすいので、洗剤とセットで使わなくちゃいけないのが玉にきず。
太くて硬いからフライパンや鍋の焦げ落としには硬いのが便利なんですが、硬すぎるのです。
棕櫚繊維は、へちまたわしのように、濡れると柔らかい肌触りに変身。元々油を含まない繊維なので、油汚れを洗剤無しで掻き落とすのが得意。私は、棕櫚たわしで漆器も洗っていますが、傷がついた事はございません。洗剤の使用料も減るし、手荒れする人にはぜひ棕櫚たわしオススメなんです。
お風呂で使えば、優しい肌触りで垢落ちごっそり。肌磨きした後はツルツルすべすべ。使い続けると肌がしなやかになるような気もします。背中の痒みなんて一発で納まりますよ。一度使えばこの感触が癖になり、リピーターが増える一方。
だから生産が追い付かなくなってしまうというスパイラル。快感スパイラルとでも名付けましょうか…(笑)
職人手巻きの棕櫚たわしは、髙田耕造商店 謹製。
希少な国産棕櫚を使っているのと柄の分、ちょっとお高いですが、水切り+乾燥に気をつけてくだされば長持ちします。
父の日のプレゼントにいかが?
快感を贈ろう
通販→https://goo.gl/jJNyYt
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utsuwa365 · 3 years ago
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. いよいよwebでの期間限定販売も 明日2/16の夜9時までとなりました。 . sizuku店主の茂子さんが撮るうつわたち。 自然光でとても表情豊かに写してもらい とても嬉しいです。 . ご覧いただけるものが少なくなってまいりましたが 是非写真もお楽しみいただけましたら♡ 👇 https://sizuku.ocnk.net/product-list/83 . Repost from @sizuku2518 • *sizuku実店舗は明日から冬期休暇に入らせていただきます* 先だってお知らせしていました通り、当店は明日2/16より3/1まで、恒例の冬期休暇をいただきます。 お休み中には、webshopのご注文品発送などで店舗で作業している日もありますが、基本的にはお店は閉まっています。 ご不便をおかけしますが、お問い合わせはwebshopの「問い合わせ」から、お願いいたします。 画像の耐熱八角皿は、ただいま開催中の石渡磨美web展でお求めいただけます。 プロフィールのリンク先よりお進みください。 画像2枚目は、以前から愛用している私物の耐熱八角皿に、辛くないキーマカレーでお昼ゴハンの様子。 玉ねぎやミニトマト、パプリカ、ズッキーニをたっぷり入れてしっかり炒めると甘味と旨味が半端なく溢れ出ます。 【石渡磨美web展】 2022年2月14日21:00 〜2月16日21:00 https://sizuku.ocnk.net/product-list/83 今回のお支払い期限は、2月18日(金)午後3時までとなっています。期限が短く申し訳ございません。お支払い方法にはお気をつけ下さい。 〈ご利用案内〉 https://sizuku.ocnk.net/help なお、通常作品を含むご注文の場合も、ご入金確認は2月18日15時までとなります。 期日までに確認がとれない場合、自動的にキャンセルとなります。ご了承下さい。 ご利用の金融機関がモアタイムシステム(24時間365日の振込可能な金融システム)であるかを ご確認の上、お手続きをお願い致します。 キャンセル不可、お客様のご都合(イメージ違いを含む)による返品はお受けしておりません。 出品作品は、釉薬のかかりや溶け具合などが一つずつ異なりますが、枝番のあるもの以外はお客様の方でご指定いただくことはできません。2点以上同じアイテムをお求めの場合は、なるべく風合いの近いものをこちらで選ばせていただきます。 当店では日本国外からのご注文や、お届け先を転送会社としているご注文はお受けしておりません。 また、転売目的でのご購入は固くお断りしております。 転売代行目的と当店が判断した場合は、ご購入をお断りし、予告なくご注文をキャンセルする場合がございます。 ご連絡なくお支払い手続きを滞られますと、次回からのご注文をお受けできなかったり、お支払い方法を変更していただく場合がございます。 なお、店舗は定休日と臨時店休をいただいており、次の営業は3月1日からの予定です。 ご不便をおかけしますが、お問い合わせなどはwebshopの「問い合わせ」からお願いします。 #石渡磨美 #器 #器屋 #うつわ #うつわ屋 #ウツワ #暮らしの道具 #雫 #sizuku2518 https://www.instagram.com/p/CZ_-5-5PA_s/?utm_medium=tumblr
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divine-discontent-spec · 4 years ago
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約束の場所
 こんにちは、半年に一回更新できたらいいなぐらいになっていますが相変わらず元気にほどよく忙しくしております。  ここ最近の近況といえば、「丙子椒林剣」の現物を目にする機会がありました。7世紀の鉄剣ということでしたが綺麗に磨かれていて錆がなく(すごく微細にみればあるのかもしれませんが)吸い込まれるような刀身につい見入ってしまうものでした。それと、意外にも刀身が華奢でした。一緒に展示されていた日出処の天子の太子が持っているのであればしっくりくるようなサイズ感ですね。丙子椒林剣と七星剣が聖徳太子展の出し物ですが、写しが一対つくられていて、大阪は丙子椒林剣のほうが現物で東京は七星剣が現物だそうです。大阪のほうはたぶん来週ぐらいまでやっていますので、気になる方は感染症に気を付けて見に行かれてはいかがでしょうか。聖徳太子については不勉強だったのですが、さすがに習っていた世代でしたので、これ知ってる!という絵もあったり、別の題材で好きな絵と同じ絵柄のものがあり、作者が同じというわけではなかったのですが室町時代の画風だと判明したり、なかなか面白く見ることができてよかったです。  剣の錆といえば、剣を見に行った前後に仕事で真鍮をわざと錆びさせていたのですが、目の覚めるようなターコイズブルーの錆が生成されていて本当に驚きました。銅の錆が緑青というのは知っていて、銅像だとか十円玉の錆なんかはもちろん見慣れていたのですが、その黒ずんだ緑青とは全くちがって、真鍮の錆は見たとたんに外国に行った気分が味わえるような爽やかでかつ深い色味をしていました。というよりもうこれはアスラムの青の色味です。あのヴァレリアハートの紋章の青の色です。ふと、あの紋章の色は鉄鋼の錆の少し沈んだ赤と真鍮の錆の少し緑がかった青で、もしかしたらヴァレリアハートは真鍮と鋼の組み合わせでできているのかなとか空想しながら仕事をしていました。ちなみに一回?二回ほどヴァレリアハートの絵を描きましたが刀身は鋼の色で柄のほうは真鍮っぽい色です。それに、アスラムのモデルになったと思われるアテネあたりだと武器として銅合金を使っていた時代も鉄をつかっていた時代もあるようです。ただ現実的にそういった材料の組み合わせをするのかはわからないですし、柄のほうはどこか有機的な感じのデザインなので、こうしっかりとした根拠はないぼんやりとした想像の話です。鉄と銅の合金というのはあまりポピュラーでもないですし。  しかし、本気でキレイだったのでホームセンターで真鍮のうすい板を買ってきて塩水に漬けたらあの青い水酸化銅を育てられる……!?と一瞬思いましたが人体に影響もあるかもないかもという話でしたのでやめておきました。(もちろん仕事場ではきちんと処分しています)  さて、毎度前置きがやたら長いのですが本題に。本題のほうが短い可能性がありますが……。今回のタイトルは約束の場所、ということですが、たぶんプレイヤーのみなさんが大好きなクエスト「遠い約束」のことを考えてみました。例にもれず私もあのクエストが大好きなのでたまに思い返したりするのですが……なんで、海岸のけっこう奥のあんな場所なんでしょう?  思いませんか、事故というか襲撃がおこったのは街の外周部です。普通に考えたら、あんな郊外通り越してモンスターもいる海岸よりも、もうちょっと街から離れていない場所に他の被害者といっしょに弔われるのが自然ではないでしょうか。マップやゲームシステムの都合だろうという声が聞こえてきそうですがここはちょっと真剣に理由を考えてみましょう。  まずダヴィッドがふたりの思い出の場���に指定したという説です。説を挙げといてなんですが、これは無しです。ダヴィッド本人が「後でここだと知った」と言っているので無しです。  じゃあその時の被害者がみんなあそこに……というのは可能性として消しきれませんが、前述のとおりやや不自然です。労力がかかりすぎるというか海岸のモンスターによる二次被害が起きそうなので、私が仮にアスラムのちょっとだけえらい公務員でそういう事業を決められる権限があったら「少なくとも衛兵が見回れるぐらいの距離感の場所にしようよ、城壁のちょっと外側の丘とか。これでトルガル様に提案しておくから」とかいうと思います。  だったらいったいどうなんだよ、ということですが、結論としては「彼女の家族か近しい人が生き残って、彼女の遺言に従って彼女だけをあそこに埋葬した」ということなんだと思います。はっきり言って両想いです。つらい。息も絶え絶えにふたりの思い出の場所を指定するなんて、これは完璧にだいぶ重たい感じの気持ちにを持っていたのには間違いないです。ダヴィッドのほうは匂わせなセリフで終わっていますがパブの噂からすると、製作者的には間違いなくそういう設定なのでしょう。身分違いなのは分かっていたようなので彼女サイドは「でも幸せならOKです」(使うなら今しかないフレーズ)というノリだったのでしょうが、個人的な考えではダヴィッドはだいぶ引きずっていたのではないかなと考えています。だからこそあのオープニングイベントで「うわー裏切りそう」という描写になっていたんだと考えています。最初のちょっとした描写を最後できれいに説明してきている感じがこのクエストの大好きポイントです。クエストやらないとそこらへんもわからなかったりするのもリアルで良いです。同じぐらい好きなのは何回も繰り返しますが二週しないと理解できないフラショナルと最初の廃城クエのヤーマの話です。ものすごく大好きです。  余談も多かったのですが、ここまでがひとつめの謎についての推論になります。しかし、もうひとつの「なぜ海岸」というところについてはちょっと自信がありません。アスラムからはさほど離れてはいませんが……ふたりしていわゆる「海の馬鹿野郎」をやりにきたんでしょうか。夕日のロケーションですし、人気もないのでちょうどいいといえばちょうどいいですが。ダヴィッドのほうは自分の生まれに不満があり、またそれなりに訓練をうけていたので「海の馬鹿野郎」説についてはそれなりにあり得そうです。  問題は彼女のほうです。一般人なので海岸まで安全に来れるのかが謎です。ただ、ダヴィッドの回想の感じだと、海岸の入り口のあたりで出会って、その後で武器をもったダヴィッドとふたりで海岸の奥に移動したということだったらあるのかな、と思います。何をしにきたのかは杳として知れずなのですが、回想のなかの話からするとけっこう図太……いや、大胆な感じの性格をしていたのかなという印象もうけます。描写がまったくないので考えようもないのですが、マップ上でのファストトラベル=テレポータ―のレムナント利用と無理やり考えてみたりすると、入り口までは比較的簡単にアクセスできて、結構大胆な性格���彼女は単に海が見たくて遊びにやってきていた、ということも解釈のひとつとしてできなくはないかな、と思っています。  正解はわからないですが、(システムの都合でそうなっているため設定として存在しない可能性もありますし)やはりあの世界について色々と考えるのは楽しいですね。  それでは、また気が向いたときに。
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