Tumgik
#戸越銀座パスタ
paparun0714 · 1 year
Photo
Tumblr media
#自家製温玉ボロネーゼ #1200円 #大盛 #200円 挽肉ゴロゴロ、味の濃さもちょうどいい。残ったソースはリゾットやピザに乗せて最後まで美味しく頂きました😋 2023/02/23 #フォルマッジョ #戸越銀座商店街 #戸越銀座 #平塚 #品川区 #東京ランチ協会2023 #ランチ #Lunch #東京ランチ協会 #ボロネーゼ #スパゲッティ #スパゲティ #パスタ #pasta https://www.instagram.com/p/Co_stm0Sfww/?igshid=NGJjMDIxMWI=
0 notes
dekandamo · 1 month
Text
丘の石碑
 目覚めるとカーテンの向こうが早朝だった。  仲間の中で唯一床に横になって寝ている、その人の、かたく握られている片手を、眠っていることを確かめるよりも前に、私は待ちきれなくなって指で開いた。そこには小さな銀紙が握られていた。手のひらの細かな凹凸に合わせてシワくちゃになっていた薄い銀紙、私はそれを手に取り、自分の鼻の前に持ってきて匂いを確かめた。そして破かないように注意深くていねいに銀紙のシワをのばし、指で開いていった。6センチ四方ほどの四角い面に私の手のひらを当てる、それは普段は目を合わせることもない同士の私たちの握手だろうと思った。  さっきまで、学校で一番好きな子は誰なの? と眠る前に話し合った結末を夢の中でもう一度訊かれて戸惑っていた。私は夢でこう答えた、  『ぜんぜん知らない。そういうみんなの方が本当は全部知っているんじゃないの?』   銀紙に、灰色のカーテンから入る朝日は鈍く反射しているように見えた。柔らかくて優しい光だった。それと同じ暗い光がカーテンから入り、部屋の暖かい空気と溶け合って、部屋のあちらこちらで立ったまま白い柱状になって眠っているみんなの姿を包んでいた。
今ではもはや人間の姿をしているのは私と、床に横たわるその人だけだった。この秘密に私は驚かなかった。むしろ、ここ数日の会話のやりとりで抱いていた違和感や疑問にも少しは納得がいくような光景だった。やっぱり、私たちが毎日必死で捜している過去や未来の出来事を、この五本の柱となった友達たちはみんな全部知っているんじゃないか。私が誰を好きか、私は知らないけれど、みんな知っていたのだ。知っていて、黙ってくれていたのだ。柱状の友達たちは静かに目を閉じて、天井と床を真直ぐに繋いでいた。じっと耳を澄ませていると五本分の柱の寝息がちゃんと鳴っているが、人間の呼吸とは明らかに違っていた。それはまるで換気扇の中を空気が通過していくような、緩急のない一定の低い響きだった。みんなの頭から爪先までは一本の管になっていて、体の中を空気が一方通行に通り過ぎていくのかもしれない。  私は広げた銀紙にガムをはいて、溢れないように指先できつく摘んでそれを畳み、しばらくのあいだ握っていた。ガムは次第に私の口内の熱を失って銀紙の中で硬くなっていき、それと同時にそれを摘む私の手の温度を獲得して、柔らかさと硬さのあわいを揺れ動いていた。
 日曜日の午前の並木通りには人がたくさんいて、たくさんの大人が自分とペアの子供に何かを言っている。「そこに、座っていなさい。」たとえばその人は私の他人で、子供のことをピーマンと呼んでいる。「じゃ、車の方に歩いていってね。」たとえばその人は、犬が疲れているみたいだから水を寄越そうとしている。歌を歌うフルートの声が遠くから響いてくる。「ねえ帰るよ、もう帰るよ。」たとえばその人は、子供を呼ぶために人々のさなかで大声を出すことを厭わない。 「じっとしていると寒いね。」  そのような、雑然とした言葉が飛び交っている長い並木通りを北へ抜けているあいだは、人々の声に耳を傾けて空想に浸ってもよいし、景色を眺めていてもよいし、現実的な考え事をしてもよいし、私は何もしてもいいのだと頭では分かっていても、結局は何をしたからといって、並木通りを通り抜ける以上の行いにはならない気もした。  丘への並木通りを往くのは親子だけではなかった。弾みながら歩く犬はみんな宝物のようにキラキラしている。ふたつの目、背や尻の毛並み、犬のまだ白い湿った吐息、全てが光を真に受けている。犬は息を切らせて草木の中を走りまわり、飼い主がよろよろとそのあとを続く。  私は並木通りの犬を見ていると、かつて飼っていた小さなゴールデンハムスターのことを思い出すのだった。ハムスターは私の誕生日にペットショップで買った。父の仕事部屋のケージで2ヶ月生きたが、寒くなってきた途端に風邪をひいてしまい、動物病院へ向かう道中で段ボールの中で死んだ。  私がもっと大人になって、世の中のいろんなことの分別がつくようになって、どんなお店や水辺や国の入り方も一通りわかるようになって、だいたいの食事の味や綺麗な食べ方を知るようになって、大人同士のやりとりで発生する複雑な無言の作法もわかるようになって、そうしたらもう一度ぐらい生き物を飼ってみたいな、と眠い頭でぼんやり考えた。私は親しくなった動物が死んでしまうことが何よりも恐ろしかった。親しいものを失うくらいならば、逆に私の方が失われた方がまだましだと思うほどだった。しかしそれはまた、親しいものに、私という親しいものを失わせることに他ならない。
 私は北の丘に着いた。丘は広く、その全体は黒い幹の樹々によって縁取られている。地面を覆っている芝生はところどころが人の足跡によってささくれて黒い土が見えている。丘の中央では大きな白いもやのようなものがゆったりと揺れていて、近づいてみるとそれは枯れかけているススキの群れが風にそよいでいる姿だった。並木通りと比べると丘には人がまったく居ない。時折また南の方から子供の声が響いてくる以外はほとんど静かだった。  丘のある場所に、花崗岩でできた石碑が立っていた。背丈は大人ほどもある。その石碑の何かが私の興味を引いた。いつからそこに立っているのか、岩全体には雨による縦の汚れが目立ち、金属板にはくり抜かれた文字がびっしりと数百文字連なっているが、浅い凹凸に土汚れが詰まっていてほとんど読むことができない。 石碑の文字盤を読もうとして、土汚れを爪で引っ掻いて格闘していると、家で眠っていたはずの友達が背後からやって来た。 「何してるの?掃除ボランティア?」なんだかいやな言い方だな、と思った。「そう、掃除ボランティア。」と私は嘘をついた。「よくここにいるって分かったね。」  彼は照れたような顔をしていた。  空は真白に曇っていて、雲より白い太陽が輝いていた。背の高い友達のちょうど頭の真上に太陽が昇りかけている途中だった。光がところどころで虹色に分裂し、私は目を細めて彼を見上げた。  私は彼のことが気に入らなかった。彼はいつも元気に振る舞って、みんなの目を見つめたり名前を呼んだりしながら過ごす。彼が何かおもしろいことを皮肉まじりに顔をしかめな���ら呟くと、みんな一斉に笑った。すると彼も一緒になって風のような無声音とシワの目立つ笑顔で笑った。気に入らないのは、それが空元気だということに彼自身もみんなも一向に気づく気配が無いことだった。 「みんなは?」 「家で寝てたよ。」 「誰も起きてないの? もう昼じゃない?」 「うん。だけど、もしかしたらもう誰も起きないんじゃないかな。柱になっちゃってたし。」 「やっぱりそうか。」 「うん。」 「柱になったらもう人間は起きないのかな。」 「わからん。目が無いから、目が覚めるとか無さそうじゃない?」 「そういうことか?」  彼は返事をせず、私の隣に腰を下ろし、石碑の文字に顔を近づけた。 「何だこれ、読めそうで読めないな。」 「そうなの。」 「ああ、だから引っ掻いてたんだ。おもしろいこと考えるね。」  私は少し笑った。彼も少し笑って、私の手先を真似て人差し指で石碑の金属板に挟まった土を掻き出し始めた。何かの平仮名の『はらい』の部分を綺麗にすると、それは『れ』のように見え始めた。しばらくの間私たちは鼻歌を歌ったり、いつ終わっても構わないような会話をしながら石碑を爪で掃除し続けた。すると突然「ねえ、これってもしかして。」と彼が言った。 「……何?」 「……人名だ。」 「どういうこと?」 「昔ここでたくさん死んだんだ。」 「人? 虫が? 犬が?」 「それは、人だろうなあ。」  私は石碑を掻く手を止めた。頭上を飛行機が通過していった。彼が言った。 「なんかお腹すいた。そろそろ戻らない?」
 家に帰ると、いまだに五本の白い柱は部屋に立っているままだった。静かに呼吸している柱の合間を縫って、私たちはキッチンの深い鍋でお湯を沸かし、パスタを茹で、冷蔵庫から彼が出してくれたレトルトナポリタンソースと胡椒をかけて食べた。  灰色のカーテンから差し込む光はもうすでに午後の光になり始めていた。しかしカーテンを開ける気にはなれなかった。柱状の彼らが眩しさや騒がしさに驚いてしまわないように、私たちは薄暗い部屋でつとめて静かに食事をした。
 柱の一本を触り、中指の関節で叩いてみると、奥の方でかちかち、と音が鳴った。これは誰だろうか。マキちゃんか、高柳くんか、……。  ……ずっとこうして耳を塞いでいるんだ。
 午後になってしばらくが経っても、白い柱になってしまったみんなの形が変化する兆しがない。私と彼ははっきり言って暇だった。眠り続ける柱を前にすれば丘にいた時のようなお喋りも自然と止み、何をするでもなく、朝目覚めた時と同じポーズをとって絨毯に寝そべってみるばかりだった。  永遠に続く五本の柱との生活のほんの始まりのようにも思えたが、不思議と悪い気はしなかった。柱が増えた彼の部屋に私は時々遊びに来ればいい。そうすればまたみんなで遊ぶのと変わりはないのだから。  ただいつまでも同じ部屋に換気もせずにいると気分が悪くなりそうなので、「また外に行きたい。」と言ってみると、「いいけど、公園じゃなくて、今度は近くの川に行こう。」と彼は応じた。  川までの道中、住宅街の上の線路を、ゴウと音を立てて電車が通過した。やはり街全体も、線路がつなぐ両隣の街も、その向こうの街も、普段と変わらずに開始されているようだ。時間が止まってしまったのはあの部屋だけなのだ。  腰のあたりからメロディーが鳴り、彼は立ち止まってポケットから携帯電話を取り出してすぐに耳に当てた。もしもし……うん……大丈夫……え?週末か……。私は立ち止まらずにゆっくりと彼の先を往っていた。会話を聞いては悪いような気がした。しかし彼は思ったより早く電話を切り上げて、横断歩道の角を曲がるのをさすがにためらって待っていた私に小走りで追いついた。私は信号機のボタンを押した。 「ごめん、ごめん。」 「今の彼氏?」 「え、違うよ。」 「あ、そう。てっきり……。」 「なんでそう思った?」  信号が青になり、二人で並んで渡る。だんだんと道幅が狭くなってきて、そこにあたる陽も弱く橙色に近づき、川と夕暮れが近いことを知る。 「なんでだろう? 声が優しかったから。」 「私の?」 「うん。」 「あはは。お母さんだよ。」  彼はあの乾いたシワのある笑いではなく、本当のように幼い有声音で笑った。 「まあ、実験的にこうやって……。」と彼が何かを言いかけた時、枯れ草が生えた川の土手に到着した。  そこではみんなが遊んでいた。  マキちゃんと野村くんは流れの早い川に膝まで浸かり、水に両手を突っ込んで水の底を見つめていた。どうやら二人は川を泳ぐ魚を素手で捕まえようとしているらしい。浩子が離れた水流からそれをコンパクトカメラで撮っていた。モマと高柳くんはみんなから少し離れた岩岸にしゃがみ込んで何やら喋っていた。 「なんだ、みんな本当に柱になった訳じゃ無かったんだね。よかった。」  彼は本気で安堵しているのか、あのシワの目立つ笑顔を見せた。 「おーい!」  彼は土手の頂上から、川にいるみんなに向かって大きく手を振った。  高柳くんとモマがそれに気づき、彼と私の姿をみとめると、一瞬驚きの表情が浮かび、すぐに笑顔になって大きく手を振りかえした。一瞬遅れて、川に入って魚を追いかけていたマキちゃんたちも気がついて頭をもたげた。その途端、どうしようもない悲しみが急に波のように押し寄せて私を襲った。枯れ草を踏んでみんなの方へ降りて行こうとする彼の腕を咄嗟に掴み言う。あのね聞いて、ごめん私本当はね、あなたのことが一番好きだった。その時目が合った。怯えと期待が入り混じったようなシワの笑顔がはっきりと見えた、その口が何か言おうと開く瞬間が、人間としての私の視野の最後だった。私は彼の肩に額で触れようとして、勢い余って体にめり込んで彼と一体化してしまった。均衡が乱れたせいで私たちの肉体は混ざり合いながら石化し、バラバラと音を立てて砕け、河岸の枯れ草の上に崩れた。  私とその人は小さな白く丸い石の群れになっていた。もう元の二人の姿に戻ることはできなかった。みんなが川下で口々に何かを言っているのが聞こえた。やがて枯れ草を踏んでこちらへ近づいてくる人間の足音と、私の名を呼ぶ声が聞こえた。
2023
1 note · View note
find-the-best-pasta · 2 years
Photo
Tumblr media
⭐。248店舗目は東急池上線の戸越銀座駅から徒歩10分圏内のHanako's CAFEさん。 ダーツが出来て、コーヒーもお酒も飲めるお店と言えばいいのだろうか。ご夫婦と思われるお二人でまわしておりました。 地元の方で結構にぎわっている雰囲気のお店です。 注文したのは、本日のパスタでベーコンとキノコのクリームソースのパスタ。 🍝:1,000円 とても家庭的な味。癖のない外食をしたいときには、ピッタリというような気がする。 仕事の合間に、「外でご飯食べてきます」と言うときに、寄りたくなるようなお店。 🍴:LUCKYWOOD 1868に創業した、日本の超老舗カトラリー。 新潟の燕市に本社をおく、小林工業のオシャレなカトラリーが三回連続で出てきました。 戸越銀座の商店街、パスタを食べられるところが多いかと思いきや、意外とすくない。 このカフェのように、少し外れたところにお店が眠っているのだろうか..��� #pasta #pastalover #pastagram #spaghetti #luckywood #パスタ #パスタグラム #パスタ部 #スパゲティ #イタリアン好き #イタリアンランチ #戸越銀座 #戸越銀座パスタ #戸越銀座イタリアン #品川区パスタ #東京で美味しいパスタを探せ #findthebestpastatokyo #イタリアン好きな人と繋がりたい #1000円 #⭐ (at Hanako's Cafe) https://www.instagram.com/p/CeFWM0nP5hX/?igshid=NGJjMDIxMWI=
0 notes
mariemot · 4 years
Photo
Tumblr media
自主隔離な日々 20
2020年4月22日 水曜日 快晴
英国出発の日の朝。引っ越しの時に世話になったBlack Cabの運転手Rに6時半に迎えに来てもらう段取りになっていたので、朝5時に起床。何度も通ったデリで買ったクロワッサンとヨーグルトで朝食をとっていると、明けゆく空に鳥の声、dawn callだ。庭へと続く扉を少し開けて耳を澄ます。最後の朝にふさわしい贈り物だ。
距離は長くなるが万が一の渋滞を避けるため、ロンドン市内を東西に横切る代わりに外環状線とでもいうべきM25号線を走るというのがRの提案で、「慣れ親しんだ街の眺め」の代わりに車窓に延々と広がる美しい「English countryside」を楽しみつつ、1時間ほどでヒースローに到着した。これほど短時間で着いたのは初めてだと驚くRは、帰りは市内を流して乗客が拾えるか試してみるという。握手のかわりにfist bumpで別れる。
Tumblr media
ヒースローの第4ターミナルはゴーストタウンのようだった。チェックイン後に見上げたフライト案内板には、わずか13の出発便が並ぶのみ。そのうち2便は運休となっていた。開いている店は薬局のBootsと新聞や書籍なども扱うコンビニのようなW.H. Smithのみ。ハンドサニタイザーを少し買い込む。
アムステルダムへと向かう便は満席に近いほどの混みようだった。何しろ普段なら1時間に1本は飛ぶ便が1日に1便まで減っているのだ。隣席に女性が座ると思いの外ナーバスになって我ながら驚いた。だが、前の列が空いていたので、彼女は乗務員と交渉して席を移っていった。小耳に挟んだ会話では、彼女はアムステルダムにある病院に医療機器を届けるのだという。乗務員と乗客の接触をミニマムにするため、機内サービスは最低限になっていた。登場時に入り口で並べられたサンドイッチを自らピックアップする。
Tumblr media
欧州第3位のハブ空港であるスキポール空港も、午後の出発便はわずか10便。キャンセルが4便。がらんとしている。不思議なことに免税店は開いていたが、買い物をしようという気分にはならない。昨夜の残りのトルコ料理を詰めたお弁当で昼食。テイクアウェイのカフェが開いていたので嬉しくなってラテを買う。温かい飲み物は諦めていた。それにしても、びっくりするほど不味いラテだった。
関空へと飛ぶ便は、座席各1列に平均で乗客1.5人ほどといった混み具合だった。まずは指定された席に座り、離陸後に窓際の席に移動するように云われる。乗客同士も乗務員と乗客も、できるだけ距離を取る。サンドイッチ、ビスケット、チーズ、クラッカー、ミネラルウォーター、みかんなどがぎゅっと詰まったビニール袋が座席の上に置いてあった。温かい食事は離陸後すぐに配られたパスタのみ(マカロニにトマトソース、リゾーニのサラダというパスタづくしメニュー)客席サービスはなし。免税品販売もなし。3人掛けのシートに一人で座ったからか、サービスがなかったからか、空いていたからか、よく眠った。よく休めた。至極楽なフライトだった。
着陸の2時間ほど前、それは見事な朝焼けが見えた。紺碧から黄色味がかった水色、橙色、それから真紅へと移ろう空は、帰国前に買ったブルース・チャトウィンの本の表紙を思い出させた。眼下に広がるよく晴れた大阪の眺めも素晴らしかった。神戸も淡路島も皆見えた。普段は通路側の席を選んで座るので、こんなことでもなければ見られない景色だったと思う。一体何がどう幸いするか、どこで厚く垂れ込めた雲の銀の裏地がひらりと閃くか、わからないものだなと思う。
Tumblr media
3 notes · View notes
narasakitohko · 4 years
Text
紫煙と蒼傷 第二話 ワンダラーズ・フォール
 某県某市某所、十六時三十八分、ビルの入り口にたたずむこと幾許。わたしの後ろを、買い物帰りの主婦やら、同年代の学生が通り過ぎるのを感じる。いや正確には、それと分かる話し声が耳に入っては流れていく。見上げる建物は反対に、まるでわたしを挟んで線が引かれてるみたいに静まりかえっていた。  いい加減、怪しまれる前に覚悟を決めなくては。そうして深呼吸してから、わたしはかの闇医者のアジトへ乗り込んだ。  その反応は果たして、予想通り薄い。地団駄を踏みたくなる気持ちを抑えて、コーヒーを淹れてみたりしたけど、ムーさんはわたしの意図なんて気づく素振りがなかった、案の定。 「そういえば、来る時風、冷たかった〜。秋深まる、って感じ」  ……我ながら、なんと鳥肌が立つような話の持って行きかただろう。 「あー、衣替えか。歳とるとそういう、年中行事的な? 季節のアレに疎くなってくっからなあ」  だが、意外にも食いついてきたので、口に運びかけたカップを宙で止める。そのままムーさんに一瞥をくれると、おかしなものを見る目を返されてしまった。  そこまで、気づいて、なんで。嗚呼、近いんですけど、惜しいんですけど、これ以上ヒントを与えるのは、プライドが、もう。  にしてもこの人、他人におっさん呼ばわりされるのは嫌がるくせに、自分じゃ年寄り扱いするんでやんの。まあ、そーゆー矛盾がいじらしいのだが、わたしは思案をカフェインと一緒にお腹へおさめてしまう。  間を割いたのは、無骨な着信音。それに忌々しそうに応対したムーさんは、 「悪いがちょっと出てくる。向こうでヒジリが寝てるから、起きたらコレ渡しといてくれ」  と、テーブルに封筒を置いて、わたしの承諾もなしに、さっさと出て行った。  さて。残された物を見つめながら、会話を反芻してみる。即座に始まった脳内反省会から、意識をヒジリくんが居る部屋のほうへ飛ばし、また封筒に戻す。結果、好奇心が勝ったので、わたしはくたびれた色のそれへ、手を──伸ばした視線の先に、いつの間にか見知らぬ姿があった。 「えっと、ムーさんは今ちょっといなくて……あの、どちら様でしょう」 「そっちこそ誰」  かわゆらしい見た目に反して、鋭い疑問が投げられる。「たぶん患者……」というわたしの曖昧な答えにも、「何それ、イミフ」なんて、同年代らしい反応に、思わず言葉を詰まらす。なぜなら、彼女とは異なる制服に身を包んだわたしは、本来ならそれを脱ぎ捨てるべき年齢であり、正統なる女子高生とは久しく会話をしていなかったから。  なので、ティーン誌に載ってる「絶対カワイイ制服BEST5」に毎年ランクインするセーラーは、この旧時代な廃ビルへ足を踏み入れるには、まったくふさわしくないというか、そぐわない格好で。とにかくなんでそんなお嬢さんがやってきたのか、わたしはすぐに頭に浮かばず、ただ彼女の涼やかな声に耳をかたむけた。 「まあいいや。患者ってことは、あんたも私と一緒なんでしょ。いつものやつ、どこにあるか知らない?」  はて、さっそく話に追いつけないな……否。そこでようやく、思い出した。ここがどういう場所であるか。 「──知りません」  導き出されたのは、『あんたもわたしと一緒』ではないということであったけれど、説明するとややこしくなるし、わざわざ言う理由もないので、端的な事実のみ述べる。すると彼女は、 「あっそ。じゃあアイツが戻るまで待つわ」  容赦なく古めかしい待合いソファへ腰かけた。  一瞬ホッとしかけたものの、ムーさんがいつ戻るか分からないからには、それまでこの状況が変わることはないと思い至って、再び表情を固くする。いっそ、留守番を任せて帰ってしまおうかとも思ったが、ヒジリくんに封筒を渡す命まで授かっているので、仕方なくわたしは視線を彼女に注ぎ続けた。  すると、自分の携帯に向けていた顔を、ふっと上げたのと鉢合わせる。さっきわたしが彼女にしたように、全身を観察するように見回した後、 「あんた、何年生?」  至極真っ当な質問を投げてきた。 「……はい?」  なんでそんなことを尋ねるのか、というニュアンスで応じるわたし。 「東二って、襟に学年ピンつけるでしょ」  あくまで単純なクエスチョンを繰りだす彼女。 「あ、衣替えしたばっかで、付けるの忘れて……」 「だから、それで何年なわけ?」  相手の眉がつり上がり始めたのを見て、わたしは観念してしまう。 「三、です……」 「そう、名前は?」  そこまで訊かれると、さすがにこっちも疑念を抱く。単に会話を広げようとしているだけか、さらに深い意味でもあるのかと、また答えに窮する。しかし黙ったままでいても、彼女のほうの疑いを強めるだけと思い、「田鎖」と苗字だけ告げた。 「ふーん」  そしたら彼女は、あっさり興味を無くしたように、また携帯に目を落とす。 「人に訊いといて自分は名乗んないのかよ」  つい口から出たツッコミに、「は⁉︎」とキレ気味に返してきた。わたしはもはや、お手上げとばかり立ち上がろうとする。その背後から、 「確かキーマさん、だっけ?」  という、思わぬ救援が飛んできた。 「ふいに出てきて、人をカレーみたく言うな! キイナだっつーの」 「はいはい、キイナさんね。またアフターもらいに来たの? 相変わらずなことで。一体いつまで続けるのそれ?」 「エナヤには関係ないでしょ。毎度毎度うるさいわね」 「君こそ、いつも言うけど、その呼び方やめてくれる? あと、ムーさんにも言われてるよね、いい加減にしなって。お節介じゃなく、はっきり言って迷惑だからさ」  いきなり展開されたヒジリくん達の応酬に、口も挟めず傍観するしかない。しばし拳を握っていた彼女は、なぜか悔しそうな目をわたしに投げ、「もういい、帰る」と、わざとヒジリくんに体当たりをかましてから、足早に去っていった。 「あーあ、やっと帰ったね。人の安眠妨害してるの、誰かと思って出てきてみればアレだもんなー……って、ミズハちゃん大丈夫?」  わたしの顔を不安げに覗きこんで、ヒジリくんは目の前で手を振った。 「う、うん。なんていうか、ちょっと気圧されちゃっただけ。あの子、えーと、常連さん?」 「そ。よくいるんだよねー、ああやって自分を安売りする奴」  ため息をついて、ヒジリくんは彼女──キイナが座っていたところを見やる。 「へえ……ところで、エナヤって何?」  先ほどの会話で気になっていた言葉。それがヒジリくんを指すのは分かってたものの、二人の雰囲気から、あの場で意味を問うのは、何となくためらわれてたのだ。 「えっ、ミズハちゃん知らなかったの⁉︎ じゃあ今まで、僕のこと何だと思ってたわけ?」 「んー、ムーさんの助手……みたいな?」  目を丸くしたヒジリくんに、それが分からないから聞いてるのに、と思いつつもわたしは答えた。 「まあそれも間違ってはないけどさ。具体的に、どういう仕事してるかってことは」 「知らない。わたし、ムーさんにしか興味ないし」 「ズバッと言うなぁ……言われなくても知ってたけど。  うん、エナヤっていうのはね、言ってしまえば死体処理業者ってこと」  あー。はい。納得。委細承知。 「僕はムーさんに呼ばれたら、コレを回収して、しかるべき所へ引き渡す。終わったら、お寺さんへ行って供養する。で、それらの手数料を、ムーさんから頂くってわけ」  コレ、と言いながら、銀色のバケツみたいな缶を指し示す。それに何が入っているかは、知ってる。知りすぎている。普段、処置室の片隅に置いてあって、ムーさんがよく消毒しているそれは、棺。  ヒトとして、この世に息吹くことなく天へ召された、小さな小さな骸が入った棺。ムーさんは、それを手にするとき、何を考えているか分からない顔をする。  わたしは、それが、好きだった。それだけが、ムーさんを好きな理由だった。 「でも、あの子みたいなのが来るってことは、結果的にムーさんとヒジリくんの儲けになるんでしょ。なんであんな態度すんの?」  ヒジリくんは、困ったような笑みを浮かべて、 「ミズハちゃんからすれば、そういう風に見えるだろうけど、逆なんだよ。僕らはほんとは、ああいう子たち相手に商売しちゃいけないんだ。手を差し伸べられるのを、ほんとに必要としてる存在をそっちのけにしてたら、ただの死神になっちゃうから」  わたしの瞳の奥に、語りかける。その姿は、ムーさんと同じ哀愁に包まれているようで、どこか違う信念を覗かせてるようで。 「なーんて、僕はムーさんの指示で動いてるだけだから、キイナさんを立派なクライアントとして扱えって言われたら、そうせざるを得ないんだけどね」 「ってことは、ただのお節介なんじゃない、やっぱ」 「そんなことないよ〜。ていうか、それ言ったらむしろ、ムーさんのほうがよっぽどお節介だから」  言われて、はっと壁の時計を見る。ムーさんが出てってから、かれこれ一時間も経とうとしていた。 「そのムーさんから、これ、ヒジリくんに渡せって。じゃあ、わたしもそろそろ帰るわ」  忘れかけていた封筒を託し、わたしはエレベーターへ乗り込んだ。古い機械が怪しげにゴッ、ゴッ、と下降するたび、キイナとヒジリくんの言葉が頭をよぎる。  あの少女の行動を、『自分を安売り』だとヒジリくんは言った。一体どんなことをしてるか、詳しくは聞かなかったけど、ムーさんはそれを繰り返すのを止めようとしている。二人とも、なぜここを何度も訪れたがるのか、分かっていないんだろう。でも、わたしには何となく、察しがついていた。  そして、ずっと逡巡していた場所まで戻ってきて、散々悩んでいたことが解決しないままなことに気づき、舌打ちを鳴らした。 「嘘つき」  そこへ、いきなり発せられた声に、とっさに肩を震わせる。振り返ると、エレベーターホールの陰に、赤いリボンを胸にした女子高生が立っていた。 「な、何が」 「東二の先輩に、メールで訊いたの。あんた三年じゃなくて、四年生なんだってね」  言いながら、わたしに詰め寄ってくる。そうして目の前に立ったキイナは、わたしより五、六センチほど身長が低い。上で向き合っていたときの高圧的な印象のせいか、そのギャップに妙な違和感を憶えてしまった。 「だったら何? あなたに関係ないでしょ」 「あるわよ! だって、私のほうが前からここに」 「──痴話ゲンカ���らよそでやれ」  本日二度目の第三者の登場に、もはや驚くこともなかった。けれど、そうではないキイナは、ムーさんの不機嫌面を見上げると、恐縮したように一歩下がった。 「ごめんなさい、私その」 「アフターの処方だけなら、こんなとこより、まともな病院行けよ」 「……迷惑ですか、やっぱり」  なんだかまた置いてかれてる気配に、いち早くこの場を抜けたい衝動にかられた。が、約一時間前の期待を叶えてくれる相手を前にしてるんだし、再び黙って見守ることにする。 「迷惑ってわけじゃない。ただ、アプローチするならやり方を考えろ、って話だ」  すると、顔をこわばらせていたキイナは、天啓を与えられたように目を輝かせ、「分かりました!」と高らかに叫んだ。 「あんたもごめんね?」  その目を急にこちらに向けられ、 「どういたしまして……」  よく分からない反応をしてしまうわたしに、バイバイと友達のように言ってから、キイナは駅前へ消えた。  でもって、残ったムーさんは、わたしをしげしげと眺める。うおぉ、やっと気づいたか! ってな感じでそのセリフを待つ。しかし、 「お前、鈍感なのかバカなのか分かんねーな」  ムーさんの口から出たのは、脈絡のない指摘だった。 「物わかりが悪い自覚はあるけど、なんで今それを、こんな責められなきゃいけないわけ?」  もういい、諦めよう。ていうかムーさんの言う通り、期待なんかしたわたしがバカでしたとも。そんな恨み節を内心で吐きながら、キイナに続いて帰り道を辿ろうとしたら、 「あれはお前のライバルじゃなくて、ヒジリの天敵だぞ」  わたしの背後から、ムーさんが呟くように言った。  その意を解するのに一瞬、二瞬くらい要してから、なるほど、と独りごちる。二人のやり取りを思い出しつつ、ムーさんの表情をうかがうと、なんとも面倒くさそうな表情である。果たして、わたしの髪型の変化なんて、この中年に気づかせようとしたのが、バカだった模様です。 「なんだ、帰るとこじゃなかったのか」 「留守番のご褒美くらい、くれてもいいと思うんだけど」  せめてもの報いにと、最高にぶりっ子な顔を造ってねだってみる。 「そうだな、もうこんな時間だし、メシでも行くか」  すると予想に反して、あっけなく良い流れになるではないか。もはや、髪型に気づいてもらえなかったことなんか忘れて、「それじゃ、パスタの美味しいところ!」と小学生のように手を挙げる。 「そいつはちぃと専門外だな」  ムーさんは携帯を取り出すと、おもむろに電話をかけだした。この辺でパスタ屋知らねえ? ん、そう。あー、シダの向こうの……という声から、誰かに聞いてまでわたしのリクエストに応えようとしてくれるのに感心し、頬がゆるむ。やがて通話を終えると、 「よく分からんから、案内頼んだ」  またしても予想外の流れに戸惑うが早いか、エレベーターが開いて、十数分ぶりにヒジリくんの困り顔が現れた。電話越しにムードを察しながらも、無理矢理呼ばれたのが、ありありと見てとれる。わたしは、それをぶち壊した元凶たるムーさんに、無慈悲なローキックをお見舞いした。
0 notes
utuwaen · 4 years
Photo
Tumblr media
くらしの雑貨店もくもくいし カレーと丼の昼ごはん の企画展に参加します お昼ごはんのことを 考えたり 子どもの頃のお昼ごはんを思い出したり しながら 制作中 online企画展になります #Repost @mokumokuishi • • • • • • くらしの雑貨店もくもくいし 2020.04.29 5月online企画展のお知らせ  外出自粛中や休日のおうちごはん お昼は手軽に主食とおかずを一皿で食べられる ご飯ものや麺類が登場するご家庭も 多いのではないでしょうか𐃞𐀩߉  5月の企画展は カレーと丼の昼ごはんをテーマに 大皿、丼ぶり、+副菜に便利な小鉢や豆皿など 3名の作り手によるうつわが並びます。  今回はonlineでの開催になりますので お近くの方も、遠くにお住まいの方も みなさまご自宅で企画展を 楽しんでいただけると嬉しいです☺︎  また、いつも企画展に 美味しいジャムや焼菓子を届けてくれる おやつのおみせ @helloswallow さんと おやつ便も計画中。 詳細は決まり次第お知らせいたしますので  どうぞお楽しみに♩  - - - - - - - - - - - - - - - online企画展「カレーと丼の昼ごはん」 5月20日(水)11:00-5月31日(日)24:00 予定 *実店舗営業再開の状況により 会期の日時が前後する場合がございます  カレーにパスタ うどんにのっけ丼 一皿で栄養もお腹も大満足 お気に入りのうつわと一緒に おうちで楽しむ昼ごはん  遠藤素子 (陶) @utuwaen  コウホ窯 (陶) @kouho_gama  たくまポタリー (陶) @takuma_pottery  - - - - - - - - - - - - - - - -   ▷▷休業中のお問い合わせについて  お電話が繋がらない時間が多くなります。 その際はインスタのDMかメールより お問い合わせ下さいますようお願いいたします。 ✉︎[email protected]  不規則ですが、実店舗休業中も 作業のためお店に居ります。 商品の受け取り、ご用のある方は 遠慮なくお声がけください。 在店日の確認やアポイントもお気軽にどうぞ◎  #暮らしを楽しむ #手仕事 #器 #作家 #企画展 #カレーと丼の昼ごはん #遠藤素子 #コウホ窯 #たくまポタリー #mokumokuishi #もくもくいし #戸越銀座   https://www.instagram.com/p/B_k394Dlb5o/?igshid=19sn7gwl5yu32
0 notes
tanaboo0502 · 5 years
Photo
Tumblr media
#ガラナ 100円、エスニックなラーメン50円、ブーパッポンカリーの素78円、パスタ1kg168円。戸越銀座プライス、通いたくなるお得感。#戸越銀座 #買い物記録 https://www.instagram.com/p/ByMdY45ARIK/?igshid=1o45ovbpa8g2p
0 notes
miro1336-blog · 7 years
Photo
Tumblr media
戸越銀座にあるピッツェリア恭子さんからピザ生地で作る激うまパンを頂きました! ビールが飲みたくなります! ありがとうございます!! #三軒茶屋#イタリアン#レストラン#ペペロッソ#ランチ#ランチタイム#ランチデート#ランチビール#ランチコース#ランチの幸せ#ランチ会#昼#昼飯#贅沢ランチ#パスタランチ#昼飲み#昼からビール#昼からお酒#昼からワイン#ディナー#パスタ#手打ちパスタ#クラフトビール #イタリアンレストラン#クッキングラム#世田谷パーク#一眼レフ#まかない#ピッツェリア恭子#戸越銀座 https://s.hitosara.com/0006090724/ (ペペロッソ 三軒茶屋 イタリアン cucina italiana)
0 notes
roaringyoo · 6 years
Text
アンジャッシュ渡部建が絶賛!「チーズとコショウだけ」の超絶品パスタ 乳化の重要性を力説
1 : シャチ ★[ageteoff] :2018/03/10(土) 22:57:00.83 ID:CAP_USER9.net 3月3日放送の『人生最高レストラン』(TBS系)に、アンジャッシュの渡部建(45)が出演。「信じられないぐらいうまい」というパスタを紹介し、MCを務めるチュートリアルの徳井義実(42)らをうならせた。 (省略)  そして、渡部が“グルメサイト投稿禁止のアレ!”として紹介したのは、東京都品川区戸越銀座商店街にあるイタリアンレストラン「ピッツェリア恭子」。 (省略) 全文日刊大衆https://taishu.jp/detail/32161/ 転載元スレッド:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/mnewsplus/1520690220/ 続きを読む Source: まとめたニュース
View On WordPress
0 notes
0imatsu · 6 years
Text
水曜日
Tumblr media
時間覚えてないけど昨日寝るのが早かったので朝四時くらいに起きた。なんか目覚める時に頭のなかで歌が流れてることが多いんだけど今朝は「たちあがれけだかくまえさだめをうけたせんしよ~♪」だった。マブラブオルタのOPね。曲名を思い出したら原曲をyoutubeとかで探して聞くんだけどOP見てたら懐かしい感じになった。
youtube
1:19の戦術機がジャンプするとこと1:30のおっさん軍人が敬礼するとき袖が揺れるのが好き。やったことないけどエロゲOPを見まくってた時期があって好きになった。セリフが文章とボイスで出てくるのがだるくてエロゲほとんど遊んだことない。セリフのテキストが一瞬で出たら即読んじゃうからボイス聞くとテンポ感わるくて…。
そんでなんかマヴラブってロボットが戦うやつじゃなくて普通のエロゲもあったよね?って思っていろいろ調べてたらグロシーン見てしまった。女キャラがエイリアンに頭から食われるやつ。むなくそになるのはわかってたんだけど見てしまった。1枚のグロなら即スルーなんだけどグロの「シーン」だとどうしても前後が気になって見ちゃう。あと敵エイリアンきもい。パイスーのデザインは欲望に突っ走った感じですよね。
Tumblr media
フィギュアは乳首とか透けてなくていい。あと全年齢移植版も透けてないのか?
その後は昼くらいまでずっとyoutubeでメタルギアソリッドのBGM
聞いてた。
MGS2のタンカー編のBGM
結構好きなんだよな。
こないだyoutubeでサンダーバードの発進シークエンス見てたらare go版の発進シークエンスも見てたら2号のやつが怖すぎて笑ってしまった。いつの間にか制服に着替えてるのは突っ込まないとして頭から落っこちるエレベーターいやすぎるだろ。
youtube
最後その勢いでジャンプしながらバーを握ってコックピットに飛び降りるとか怖すぎ。ちょっとでもタイミングを間違えたら大怪我するじゃん。一通り発進シークエンス見たけどメカデザインが旧作を踏襲しつつ今風になってるのがいけてた。実写映画版のメカデザも好きだけど(特に4号)。小学校あがる前にBSかなんかで再放送を見ただけで記憶がおぼろげだが、オモチャは兄が持ってたのでサンダーバードについては割と思い入れがある。are goはなんとなく触れてなかったけど、みんな顔が初代の人形みたいな感じでバタ臭いし見たくなった。これはアンタッチャブルな話題かもしれないが、国際救助隊のメカや家は極秘なのにどうやって作ったんかな。いくら2060年のブルジョワとはいえ個人で宇宙ステーション持ってるのやばすぎでしょ。ロケット打ち上げたら噴射炎の軌跡で即特定されそう。あとメンテナンスとか燃料補給の問題とか…。
とか調べてたらオモチャコレクターのウェブサイトを見つけてレビューをずーっと見てしまった。ガルーブのXウィングとか懐かしすぎる…。旧三部作見てないのになんかトイザらスで買ってもらった記憶がある。これ見てるとどんどんオモチャが欲しくなってしまう。あと映画も見たくなる。古臭いデザインのサイトだけど内容が濃厚でクセになる。
オモコロ杯。だるくて全部は見てないけど、試し書き大喜利、啄木炎上、落書き消しアート、犬のマンガのやつが面白かった。落書き消しアートはマジで都市機能の蓄積というか代謝というか、クイズにしてオチをつけるんじゃなくて、ちゃんとキュレーションすればかなり強度のある現代美術に化けるんじゃないかと思った。
3月でどっかに引っ越さないといけない。柏あたりの物件を探してた。本当は松戸がいいんだけど自分の要件を満たすと予算的に無理っぽいので柏。あと病院が柏にある。
ウォシュレット装備で都市ガスの1DKか2Kに住みたいんだよな。 探すと結構よさげなのがあって5件くらいに絞れた。あとは実際に内見して防音性とかをチェックするだけという感じ。
友達が柏に住んでると言ってたのでアパートの名前を教えてもらって検索したら6畳くらいのワンルームがヒットした。安くていいんだけど、かつて6畳ワンルームに住んでいたこともあったが荷物がクソ多くて常に散らかっていたから少し心配。写真を見たら建物の最上階が台形なので一方の壁が斜めになっていて、風呂の壁も斜めになっていた。閉所恐怖症のケがあるので画像だけで心がざわついて却下。
荷物というか家具が少ないので引っ越し自体は軽トラかりて一往復で終わりそう。
Tumblr media
KJ Worksのホークアイ
の短いやつ(一番下)がかっこいい。ホークアイはセミオートオンリーだがフルオートに切り替えられるキットがあるらしい。いろいろ調べてたら銃を切った張ったしてガチの工作でトイガンを改造してる人のブログを見つけてこれまた数時間見てしまった。
お座敷Gun・blog
Custom Gun Take.R
2つめ��人、目の病気で工作ができなくなったとかで��新が止まっているのだがカスタムのセンスがやばすぎる。全部は見てないけどメルトニクスが最高にかっこいい。アイアンサイトなしで水銀みたいな仕上げ…。撃つもんじゃないと書いてるけど実際に作動してるとこ見てみたい。
めしの話。無職だから基本的に貧乏なのだがちょっと臨時収入があったので自炊しようと思ってスーパーで久しぶりに冷凍パスタと菓子パン以外のものを買った。ここ一ヶ月くらいずっと冷凍パスタしか食ってなかったからね。久しぶりにチャーハンでも作ろうかなと思ってる。生活のレベルが低すぎる…。
0 notes
paparun0714 · 2 years
Photo
Tumblr media
#めんたいカルボナーラ #1100円 サラダ、ドリンク、ドルチェ付き 普通のカルボナーラのソースと明太子じゃない! 絶対他に何か入っている。めちゃくちゃ美味しい! 残ったソースは単品で頼んだピザに付けて残さず食べた。 戸越銀座に来てコレ食べないで帰ったら絶対後悔する。テレビでよくやる唐揚げとかコロッケとかおでんなんか比じゃないくらい美味い😋 2022/02/22 #フォルマッジョ #戸越銀座商店街 #戸越銀座 #品川区 #東京ランチ協会2022 #ランチ #Lunch #東京ランチ協会 #明太子 #カルボナーラ #スパゲッティ #スパゲティ #パスタ #pasta (フォルマッジョ) https://www.instagram.com/p/CaRlHB-lYz0/?utm_medium=tumblr
0 notes
ln-vino-veritas · 7 years
Text
THE BLACK BEATLE 1
クズはクズだ。
なんのクズか違うだけで。
こいつは頭の良いクズ。
俺は頭の悪いクズ。
どちらも愛を知らないクソで、どちらも、相手に干渉しない、相手に興味のないクソ。
ズッキーニを切りながら、
「クソ…」
一言、漏らす。
「きたねぇ言葉、吐くんじゃねぇよ」
今年のズッキーニは皮が固い。
プラスティックのカッティングボードの上でズッキーニが躍る。横でアイツは、果物ナイフで器用にパプリカを小さく切って、黄色いパプリカと赤いパプリカが混ざっていく。指輪とタトゥーが毒々しい手先とは裏腹に、とても手先が器用なのだ。
俺は手先も生き方も何もかもが色々と不器用だ。
大きめのフライパンを彼は取り出して、
「先に炒めるから、それ切ったら、ここに入れろ」
オイルをパンに注ぎ、そこにアイツはブラックペッパーを振り撒くと、熱されたオイルの上でペッパーが躍った。
「イテッ…」
上半身裸の俺の横腹に、熱い油がはねる。
「シャツ着てこいよ。猿かよ、おまえは…」
肯定も否定もせず、
「シャツどこで脱いだっけ…」
俺はもそもそと、リビングに行き、ソファに脱ぎっぱなしにしていたシャツを着てキッチンに戻った。
キッチンに戻ると、彼は俺が途中にしていたズッキーニを、また器用に、指先のナイフだけでカッティングボードを使わずに切りながら、次々とパンに落としていく。俺は木べらを戸棚から取り出して、先に油の中にいる赤と黄色のパプリカと緑のズッキーニを混ぜていく。
ペッパーは油の中で爆ぜながら、彼はズッキーニの次に、酢漬けのハバネロを輪切りにしてパンに落とし、先に用意しといた沸騰した湯の中にパスタを入れた。
「味付けは、オレはするから、てめぇはすんなよ」
俺の舌は基本、信用されていない。
「うるせぇな。勝手にしろよ」
俺はなんでもかんでも美味いって食うからだ。だからって、そう言われると純粋にムカツクものだ。料理を手伝う気を失って、俺は試合を途中で放棄した。
俺は足先を後ろに向けて、キッチンを出て、テレビを点けた。
さほど面白くない。
言葉は分かるが何が面白いか分からない画像の連続。
無表情に視覚を刺激していたら、パスタが茹で上がる、小麦独特の匂い。
嗅覚は強制的に刺激される。
「オラ…」
無造作に、ドンと皿が俺の前に置かれて、
「………フォーク」
フォークが無いから、
「テメェで取ってこい、それくらいやれよ」
俺はキッチンに戻ってフォークを取りに行く。
俺がリビングに戻ってきたら、彼は先に食べ始めていて、テレビを消していた。
「………………」
パスタを食べる音だけが部屋に響く。
音が欲しいから、俺はテレビのリモコンを手にする。テレビを点けて、何の考えもなしに、チャンネルを変えていく。
「テレビ、うるせぇよ」
コイツはいつだって、色んな事に神経質なのだ。
「うるせぇ、チャリ毛。お前が飯、食う音だけ聞いてられっか���」
そしたら、
「…………………ッチ」
コイツは、見るからに分かるイラつきを俺に見せる。
ズッキーニをフォークに何本も突き刺して、突き刺し始める。
ぎょっとした俺に、
「テレビ、消せよ、うるせぇよ」
言って、彼はそれを全部、食べた。
「オレは今日、ずっと、クソ相手ばっかして疲れてんだよ!」
彼は、ズッキーニを追加で突き刺しながら、
「クソ、クソばっかだ。世の中は!」
ぶつりぶつりとズッキーニが突き刺される音が聞こえるくらい。
「今日、来た客は、売春宿の女達だ。高級売春婦だから、性病にかかってると、客からクレーム入るから、性病になってないか調べろって言われて、診たんだ」
そいつは、捲し立てながら、
「全員、ナマでヤってんだ。性病になってないはずねぇんだよ。全員、大なり小なり、性病持ちだ!」
赤いパプリカがフォークからこぼれて、
「全員、性病だって言ったら、オーナーは何て言ったと思う?」
地面に落ちた。
「エイズと梅毒と淋病は病気で、それ以外は病気じゃないって俺に言ったんだ。死なない病気なら、
いいって」
俺は、
「お前が今日、疲れてんのは分かったけど、怒鳴んなよ!」
ズッキーニを一つ、口の中に運んだ。
「オレに言ったってしょうがねぇだろ!」
彼は普段、口数少ない方だ。
「カンジダだって性病だ。セックスしなけりゃうつんねぇんだよ!ヤるなら、きちんとコンドームしねぇとうつるんだよ! セックスしてうつる病気が性病だろうが! なんのための医者だ!」
今日は大変、雄弁だ。恐ろしいほど、雄弁だ。
「性病のことなんか俺は知らねぇけど、まあ、お前は医者だ」
そして、言ってることは正しい。彼の話はテレビより為になる。そしてなにより、テレビより煩い。
「妊娠してる、10代の女だっていたんだ!そんなクソばっか見てきたんだ!」
俺はそれを無言で聞きながら、テレビを消した。彼は無駄にフォークで具を突き刺しながら、音を立てて食べながら、捲し立てる。
「妊娠してるって言ったら、堕胎しろって言われたんだ。性病にもかかってるって言ったら、じゃあ、堕胎の必要はないって言うんだ」
俺は、パスタを一気に胃に流し込んだ。
「なんでだと思う?」
彼は苦々しげに、
「処分するそうだ。俺に支払う堕胎の手術費が勿体ないとよ」
と、言った。
今、飲み込んだパスタが逆流しそうな話をしながら、食べる夕食。
俺らも大概、クズだが、
俺らより、
よりクズの話を聞かされている。
「クソだ。クソばっかだ」
そう言いながら、会話の汚い内容の割に意外と平気に彼はパスタを食べていくから、
そこは、
やっぱ、
医者だなと思った。
ローが怒鳴ってばかりいるから、彼の猫のティーが心配してリビングにやってきた。彼女は高い声で、『ニャー』と、鳴いて主人の気を引いた。
「ティー、ごめんな」
タトゥーだらけの手でティーを抱き上げて、
「騒がしかったな」
彼女にキスをした。ティーはローが、子猫だった”キティ”と、紅茶の”ティー”から名前をつけた。ミルクティーのような色をした雑種の猫。ストリートで1人で寂しそうに鳴いていたから、連れて帰って来た。
ティーはローの腕の中にすっぽりと納まって、喉を鳴らしている。
「キティ。オマエはオレのもんだ」
ローはとびっきりの笑顔で笑って、
俺は猫じゃないのに、それを見て少し、うらやましく感じるのだ。
ローは血統書の付いている猫より、たぶん、何も持たない雑種の方が好きだ。
ティーは雑種で、俺もきっと同じ。
だから、一緒にこの部屋に3人でいるのはなんとなく理由が分かるのだが、俺は、ローが彼女に鼻を寄せて、キスをするのを見ると、何故か少し、うらやましく思ってしまうのだ。
パスタを食べ終えて、ローはキッチンに戻り、酒の瓶を持ってきた。
ショットグラスを2つ持ってきて、テーブルに置く。すると、ティーはひょいっとテーブルに飛び乗って、ショットグラスのグラスの縁を鼻で触った。そんなティーの頭を、彼は撫でて、ティーは彼の手の平に耳を2つすっぽりと隠れるくらい、頭を押し付けて、その間に、彼はショットグラスにジンを注いだ。ジンの蓋を閉めると、ティーはジンの入ったグラスに顔を寄せて、小さなグラスの中に頭を突っ込もうとする。ティーは鼻が弱い。子猫の時に、栄養が足りなかったから、鼻がうまく効いてない。だから、酒の強い匂いに惹かれるんだと思う。
「ホラ」
ローはそんなティーの腕の下に手を入れて、彼女を酒から引き離し、
「オラ」
俺にグラスを渡してくれる。
「サンキュ」
俺は、ジンを一口で飲んで、ああ、そうこの喉を焼く感じがいいのだ。
「どうだ?」
聞くから、
「うまいな。なんて酒だこれ?」
俺は質問に質問で返してしまう。
「ビフィーターズだ」
その度に、俺ってあまり頭が良くないと思う。
「ライム入れようぜ」
だから、頭の良い彼に惹かれるんだと思う。
キッチンへ向かう彼の背中を見て、猫は彼の後を追って一緒にキッチンに向かった。
そんな彼女を見て、
俺は、
どうせなら、
猫に生まれたかった、
と、思うのだ。
ローはライムとナイフを持って、キッチンから戻ってきて、
「オマエもいるだろ?」
ライムを皿に絞って、種ごと、頷く俺のグラスに入れる。そんな彼の指先には、人差し指の先と中指の先に、大きく窪みとタコがある。
だいぶ前、
『その指のタコはなんであるんだ?』
と、聞いたことがある。
『外科手術の時、糸を結ぶ時にできる跡だ』
と、彼は言った。
『手術の時に、何回、糸を結ぶと思う?1針ごとに、糸を結んでいくんだ。しょうがない』
俺はその時、刑務所の中にいて、彼も刑務所の中に居た。2段ベッドの同居人で、俺が下のベッドで上が彼のベッドだった。
『なんで、医者がムショにいるんだ?』
俺がそう聞くと、彼は口角を上げて、
『医者じゃねぇよ。ヤブだ』
笑った。
ますます、それに俺は興味を持ってしまって、
『どうゆうことだ?』
そこから俺達は自分の経緯を話し合った。
彼は、医者の資格が無いのに、ちょっと手先が器用だったから、民間の保険の無い患者を格安で手術しては小銭を儲けていた。月々の保険料が払えない人間はたくさんいる。生活保護がもらえるわけではないくらいの収入があるが、保険の支払いまでは手が回らない、そんなボーダーラインの人に手術をしていた。
『木綿の糸で外科手術の縫合をしたことがある 』
そうも言った。
ある時、15歳の少女が妊娠して、ローの元にやって来た。彼は、彼女に堕胎の手術をしたが、彼女のボーイフレンドが堕胎手術の1週間後に考えを変えて、子供を産んで育てると言い出して、堕胎手術が両方の親にバレた。それで、金の無いティーンエージャーがどうやって子供を堕胎をしたかが問題になり、ローのしたことが発覚し、問題になった。
そして、彼は刑務所に居た。
ベッドの上と下で会話を取り交わす。
『保険の無い人間でも、この国でも手術が受けれる場合があるんだ。どんな人間だと思う?』
彼はベッドの上から俺の顔を覗き込んでそう聞いた。
『俺も保険、入ってないけど、手術受けれるのか?』
俺はベッドの下から彼の顔を見上げた。
『さあ、それは場合による』
彼は首を傾げた。
『交通事故とかで、頭を強く打ってるとかで、脳外科の手術が必要な時に、脳外科手術は高くつくだろ』
俺は見上げて、するとベッドの端から顔を覗かせた彼と目が合った。
『そんな時に、身内が費用を支払う金が無い場合、その患者が死んだときに、遺体を実験用の検体として売却することを許可すれば、手術は受けれる。実験用の死体は貴重だ』
その時、初めて、彼と真正面から向き合ったのだが、彼は、整った顔をしているな、と素直に思った。彼は話を続けながら、
『本人は事故でとっくに意志が無いから、身内の同意を待ってる間に、ほぼほぼ、患者は死にかけてるがな』
出所後、彼は、闇医者時代に貯めた金で大学に行って、資格を取って、今は医者をしている。しかし、前科のある医者だ。前科の医者に集まる患者も前科があったり無かったりで似たり寄ったりだ。
底に一度、落ちるとなかなか、そこから抜け出せない。
『資格を持ってなかった時に、していた手術の方がまともな患者が多かった』
彼はそうも言った。
闇医者の時は、金の無いが真っ当に働く人間を相手にしていたのだが、今の彼の顧客は金のあるクズだ。
出所前、そんな彼に、
『アンタのやったことは正しい。今も昔もだ』
俺はそう言った。すると、彼は、
『ムショでそれを言うか?』
と、言うから俺は答えることを止めた。
落ちるとこまで落ちてしまった俺ら。
3杯目のショットグラスを飲み干したら、心臓がドクドクしてくる。
「キくな、これ」
俺は自分のシャツの首元を掴み、
「心臓がここにあんのが分かる」
と、言うと、彼はショットグラスを煽り、もう片方の手で、
「ほんとうか?」
と、俺の左側に手の平をピタリと当てた。
俺と彼の距離は、彼の腕の長さ分しかない。
脈打つ心臓に、
彼の手の平の温かさが直に伝わり、
心臓がもっと速くなる。
「脈が」
彼はショットグラスをテーブルに置き、
「速いな」
右手の2本の指で、俺の顎下にピタリと指を寄せて、左側の手の平はそのままで、俺の心拍と脈を比べる。
「あまり、今日は飲まないでおくか?」
彼は、自分のグラスにだけジンを注ぐから、
「いや」
俺は、彼のグラスを手に取り、
「今日は酔いたい」
飲み干した。
それを見た彼は、笑って、俺のグラスにジンを注いで、
「俺もだ」
俺のグラスを飲み干した。俺は彼のグラスを彼の側のテーブルに置いて、
「なら、飲もうぜ」
そのグラスに彼はジンを注いでくれる。俺は手を伸ばして、
「お前も丸くなったな」
彼は俺の腕を見て、そう言った。
「そうだな。もうドラッグはヤってない」
俺はグラスを摘まんで、腕の真ん中に残る静脈注射の跡を見た。だいぶ、薄くなった。
「だから、アルコールくらい飲みたい」
彼は、
「合法に頼るか?」
言うから、
「そういうわけじゃねぇよ」
俺は、否定して、
「違法ドラッグも合法ドラッグもどちらも俺のことなんか考えてくれちゃいねぇ」
彼の方を見た。
彼は、
���その通りだ。テメェはテメェで管理しないといけない」
言って、
「あちぃ………」
シャツを脱いだ。
シャツを脱ぐ、彼の腹の筋肉を見て、
「ローって、今、女いんのか」
と、なんとなく聞いてみる。
言ったら言ったで、俺の心臓は走り出しそうだ。急に恥ずかしくなる。
思わず、俯いて、でも、返事が聞きたくて。
同性でも、彼は恰好良いと思う。男前だとも思う。
「ティーが恋人だ」
その答えに茶化された気がしたので、それ以上、俺は聞かないことにした。
すると、
「オマエはいるのか?」
と、彼が聞くから、
もっと心臓がドクンと、ひとなり、高鳴った。
「ゲッゲホッ」
ジンが思わず、気道に入って、酒を吹き出す。
「ガホガホ………あっちぃ」
咳き込みながら、喉奥が燃えるように熱い。肺が焼けたかと思った。
俺が胸元を押さえて立ち上がると、彼は大笑いしたから、
この質問の答えを彼に返さなくて済んだ。
俺は色気のある話はとことん苦手なのだ。
でも、彼は、言わないが、たぶん、女が好きで、女がいると思う。言わないが、俺は彼がどこで、処理してるか見たことがない。彼がAVを見るところも見たことがないし、オナニーをしているところを見たこともない。だからといって、ゲイでもなさそうだ。
つまり、
俺は彼のことを何も知らなくて、
何も分からないのだ。
俺が胸元をかきむしって苦しんでいると、彼の恋人がニャーッと俺を見て鳴いた。
その言葉の意味が分からず、彼女を見下ろすと、彼女はいつもの挑戦的な瞳で俺を見詰めるのだ。
そしてその度に俺は、彼女をうらやましいと思うのだ。
「ああ、そうだ、ロロノア、これ、口座に入ってた金だ」
ローはソファの下から袋を取り出した。中には現金。
「急に振り込まれてたぞ」
俺は刑務所から出ても保護観察が付いていて、自分の銀行口座を持つ手続きが面倒くさいので、彼の口座を借りているのだ。
俺は、現金の枚数を数えて、
「iPhoneが買える!」
と、言った。
「何したんだ?」
ローは酒を飲むのを止めて、
「YouTubeだ。YouTubeに動画を投稿したから、広告料が入ったんだ」
ソファに横になって俺に聞いた。
「なんだ、お前がまた悪いことしたかと思った」
彼は口角を上げてそう言った。なんだか全く以て信用されていない。
「なんの動画あげてんだ?」
グラスを置いて、彼は聞くから、
「パルクールだよ。道具も何も無しで、出来るから元手がいらねぇ」
俺は、立ち上がって、
「見るか?」
と、聞いた。
「酔ってるんだ、やめとけよ」
と、言う彼に、俺は壁に右足を着けて、壁に頭を密着させて、体幹で宙返りする。人間は臍の位置に重心があるから、その重心を崩さずに体重移動をすれば、後はバランスだ。
一瞬、壁に背中を着けて、止まると、
世界が一瞬、止まる。
俺は大好きなんだ、この感覚が。
右足を左足に変えて、また、壁越しに宙返りすると、俺を見る彼が視界に入って、でも、俺はそんな彼を見詰め返すことなく、現実に戻るために、
やっぱり、地上に降りた。
腹が純粋に減ったので、金をポケットに捻じ込んで、近所のケバブを買ってきて、戻ってきたら、ローは仕事中だった。
「オイ、飯、どうする?」
俺も彼も朝から何も食べていないはずだ。部屋の奥から、
「手術中だ。食わせてくれよ」
と、返事が返って来たから、俺は彼の声がする部屋へ入ると、
「っげ」
思わず、変な声が出た。
部屋中、血だらけ。
「今、縫合中だ」
ローは黙々と縫い合わせている。
黒い髪に、黒のパーカーを着て、眼鏡を掛けて、患部に視線を合わせている。
前屈みになって背中を丸めて、手術を施す彼の姿はまるで黒いカブトムシのようだ。
「あとどのくらいだ?」
聞くと、
「もうすこし」
と、目線はそのままで返事された。
「ケバブどうする?」
「食わせてくれ。脳がもう糖分が欲しくて欲しくて悲鳴あげてる」
と、彼は口を開ける。額には汗粒が何粒かある。局部を照らすライトが熱いのだ。
「悪いな。朝から。叩き起こしちまった」
眠っていると思った患者が目を開けて喋ったので驚いてしまった。俺は、目をかっ開いて、
「オッサン、あんた、喋れんのかよ?」
と、叫びながら、ローの口にフライドポテトを突っ込んでいく。
「局部麻酔かけてもらってるからな」
患者が笑うと、金歯が覗いて、俺は昔から、金歯が苦手だ。
ローは無言で、ポテトをガツガツと食べながら、口元は無骨に、手先は繊細に、そんな細い糸、よく縫えるなと、思いながら、
「肉も食わせろ」
と、言うから、俺は手掴みで、一口分ずつ、彼の口元にケバブを運ぶ。ケバブの肉は合成肉。彼は獣のようにそれを食べながら、作業は止めない。彼の手先のゴム手袋は血まみれで、それを見て、俺は一気に食欲を無くす。彼は、すぐにケバブをたいらげて、
「アルコール、消毒用、取ってくれ。それで、俺の口を拭いてくれ」
と、言うから、まずは、ケバブの油でドロドロになった、自分の指を拭って、彼の唇の周りに付いた油を拭いた。
「ありがとな」
彼の薄い唇は、アルコールで拭くと一瞬、真っ赤になって、すぐに奥歯を噛み締めた。
玄関のチャイムが鳴ったので、
「出てくれ」
と、言われた、自分が飯を食べる暇も無く、まあ、食欲も一気に無くなってしまったのだが、俺は玄関に向かう。
「だれだ?」
と、ドア越しに尋ねると、
「予約してる、11時にヒアルロン酸」
と、女の声。
ローの客だ。今日は朝から満員御礼だ。鍵を開けると、派手な女が立っていた。
「急な患者が来てる。リビングで待っててもらっていいか?」
香水の香りを振り撒きながら、高いヒールの彼女は、リビングへ真っすぐ向かって、常連客だ。
「奥の部屋はまだ覗くなよ?まだ、手術中だ」
彼女は、頷いて、リビングでソファに座っていた、ティーを抱き上げて、ソファに座った。キレイな顔をしているのに、どうして、これ以上、ヒアルロン酸の注射を打つのか理解できないが、人には色々と事情があるのだろう。
「何か飲むか?」
深入りも詮索もしたくない。
「何があるの?」
長いマニキュアの指で、ティーを撫でながら、
「コーヒーか紅茶か水か酒か。施術前だからアルコールはやめといたほうがいいよな…」
「紅茶ちょうだい」
「了解」
俺はキッチンでお湯を沸かして、カップにティーバッグを放り込んで、
「ミルク入れるか?」
と、リビングに顔だけ出すと、オッサンの手術が終わったようで、オッサンが廊下をふらついて歩いていた。ああ、これはドアが開けられないなと、俺は玄関に走って行った。
「あんた、このまま帰るのか?どうやって帰る?」
と、聞くと、
「歩いて帰る」
と、言う。
「少し、休んでいくか?」
と、聞くと、
「迷惑だろうからいい」
と、また金歯を見せた。
引き留める気は失せた。
傷口にスーパーのビニール袋を被せられたオッサンを玄関からリリースして、キッチンに戻り、紅茶にミルクを入れて、女に出すと、ローがキッチンに入ってきて、ゴミ箱に血だらけのゴム手袋を捨てた。
「11時だよな、ちょっと待ってくれ。部屋が血だらけだ」
顔は何度か見たことあるのに、名前が覚えられないな、と、ぼんやりと頭の隅で考えながら、ローは下の戸棚から業務用のアルコールが入ったポリタンクを持って、隣の部屋へ戻りながら、
「今日もいつもの、ヒアルロンでいいか?」
と、彼女に聞いた。
彼女は、
「…………………」
少し、考えて、
「今月、あまり稼げなかったら、安いのない?」
と、聞いた。
ローは、理由を聞くわけでもなく、立ち止まり、
「安いヒアルロン酸もあるが、質はあまりよくない。在庫がないから取り寄せだ。今日は無理だ」
淡々と答える。
「安いのは純度が低いからすぐに抜けちまう、不純物も入ってるかもしれねぇし」
指輪だらけの手でポリタンクを持った、大男はリビングで事前打ち合わせをする。
女は、
「じゃあ、自分で打つから、いつものヒアルロン酸だけ売ってちょうだい」
言うが、大男は、
「やめとけよ」
と、
「素人打ちすると、顔が崩れるぞ。もったいない」
そう言われると、女も黙る。
「麻酔無しで打つか? いつもはヒアルロン酸に麻酔混ぜてんんだ。麻酔無しなら、ヒアルロン酸代だけで今日は、打ってやるよ。技術代は今日はいい。その代り、麻酔無しだと、死ぬほど痛いぞ」
大男は、
「痛いのが嫌なら、今日は帰れ」
と、言った。
「それでいい」
彼女は真っ赤な口紅をカップに付けて紅茶を飲んだ。
「分かった」
ローは、リビングを出て行ったから、俺は、
「飯、ここで食っていいか?」
と、彼女に聞くと、彼女は頷いた。
俺は彼女の横にある足置きに座って、冷え切ったケバブをフォークで突き刺し食べだす。今日、一食目。
「アンタ、何歳?」
急に聞かれて、俺は女の顔を見てしまう。
「23歳」
答えたら、
「もっと若く見える」
と、言われた。俺はそれは、どういう意味なのか分からずに、
「そう…か?」
とだけ、返事をした。
ローはリビングを素通りして、キッチンで大鍋で水を沸かし、器具を消毒して、殺菌用の紫外線ライトボックスに放り込んだ。
「おい、準備できた、来いよ」
ローが向こうの部屋から彼女を呼んで、彼女は立ち上がる。
「紅茶、美味しかった。ありがとうね」
ヒールを履いてるからか、腰の位置が高い。
「ロロノア、お前も来てくれ」
ローに呼ばれて、俺はケバブを口に入れるだけ入れて、彼女の後を追った。
「なんだ?」
手術用ではない隣の部屋は、一気に、綺麗にアルコール消毒されていた。
「化粧、落とせよ。ここに来るときは、化粧してくんな」
女を椅子に座らせて、ローはコットンで丁寧に彼女の顔をアルコールで拭い、真っ赤な口紅付いたコットンを床に無造作に置かれているビニール袋に突っ込んだ。
ローは、
「こいつの顔を押さえててくれ」
と、言った。
俺は意味が分からずに、ただ、指示通りに、
「ちょっと、何すんのよ!」
彼女の頭を後ろから両手で固定��る。ローは、やはり、淡々と、
「スゲー痛ぇぞ。注射打ってる時に暴れると困るだろうが」
言った。
そして、彼が宣言したとおり、
本当に、
阿鼻叫喚だった。
メスも料理も何もかも一緒の鍋で茹でる。
沸騰した鍋に、アーティチョークを丸ごと落とし込んで、茹で上がるのを待つ。これが一番、料理が楽だ。
アーティチョークが一個、丸ごと入る鍋が無いので、昼間にローが手術器具を煮沸消毒していた鍋を使うことにした。彼はそれを横目で見るだけで、別に何も言わないから、それでいいんだと思う。
「今日は午後、どこへ行ってたんだ?」
彼はトマトとビーツを半分に切って、フライパンで炒めている。
「高架橋下で落書きして、パルクールしてた。あとは、だらだらと喋ったり」
彼は、視線を落としたまま、
「ふうん…誰と?」
料理をしながら、
「エースとルフィとサンジと…」
チキンを炒めると油がたくさん出るから、
「最近、アイツらに会ってねぇな…元気か?」
それで野菜を炒めると美味い、
「元気だ…エースとルフィはフェイクニュース作って流して、広告料で稼いでるから、一緒にやらないかって言われた」
野菜を炒めながら、
「お前は? Youtubeの作った?」
俺は、
「ああ…。新しいの撮った」
彼は、
「塩、渡してくれ…」
と、彼に塩を手渡す。
「なあなあ、見ろよ」
彼は塩を摘まんで、手を目線まで挙げて、
「トルコの料理番組のマネ」
と、目線をオレに合わせて、塩を振るから、
「っぶ………」
思わず、吹き出してしまう。
「バッカ………何やってんだ」
俺は、笑いながら、彼は、
「アイツら、フェイクニュース作ってんのか。選挙のたびに出る、ワケ分からないスキャンダルとか作るのアイツら上手そうだよな」
俺は、茹で上がったアーティーチョークを、シンクに熱湯ごと落とすと、
「アイツらはYouTubeはやらねぇのか?」
シンクが熱で膨張して、ベコリと音を立てた。
「さあ、知らねぇけど。俺みたいに、いちいち、パルクールやって動画編集するより、簡単で儲かるらしい」
彼は、炒めたチキンと炒めた野菜を皿に盛り、
「俺は、オマエの動きとかリズム感好きだな…。今度、どうやるのか教えてくれよ」
アーティチョークはそのまま皿に置く。
「ああ………」
彼がそんな事を言うとは思ってなかったので、少し、驚いたのだが、
彼は鍋をシンクに置き、蛇口を捻り、食後に洗いやすいように水を溜める。
「お前の才能で、金を稼ぐの俺は賛成だ」
いつものシンプルな夕食。俺は彼の言葉に少し、嬉しくて恥ずかしさを感じた。
「でも、YouTubeで一番、稼いでるのは………」
俺は二人分のフォークを持って、リビングのテーブルに置く。
「どうしたらもっと稼げんのかな?」
俺は、自分の動画にヒントを貰えると思ったのだが、彼は、
「YouTubeで一番、稼いでるのはイスラム国だろうな………」
と、言った。彼は、淡々と、
「捕虜の処刑の動画の再生回数見たか?あの広告料は、ヤツらの資金源になってるんだろ………けっこうな金になるんじゃないか?」
俺は、
「………………」
何も言えなくて、彼は続けて、
「世界で金を稼げるのはクズだからだ」
そう言った。
「資本主義の国じゃ、クズしか稼げねぇ」
言いながら、彼は、アーティチョークの皮を一枚剥がし、溶けたバターに付けて、アーティチョークの柔らかい先を前歯でこそげて食べた。
「食べろよ」
アーティチョークの皿に手を伸ばして、
「お前は、YouTubeで儲けたいのか?」
俺は、アーティチョークを何枚か、バリバリと剥きながら、
「そりゃ………金は欲しい」
実は、iPhoneの事しか考えてなかった。
ローは、
「マルクスの資本論だと、オマエが今、食べてるアーティチョークは買う価値があって」
アーティチョークを口に運ぶ、
「アーティチョークは食べる価値もあるんだ」
根元の柔らかいとこを食べると土臭い、なんとも言えない味が広がってそれが、バターと混ざると美味いのだ。
「だから、オマエがやってることも、見る価値があって、印象深くて何度でも見たくなる、つまり使用価値が高くなれば、ユーザーが増えて」
土臭いといえば、ビーツも最近、やっとうまく感じるようになった。
「きっとうまくいくんだろうな」
彼は、フォークでビーツを刺せるだけ刺して、
「いつか金のiPhoneも買えるようになる」
一気に、口の中に放り込んだ。
俺達はいつも食後に酒を飲む。
「エナメル塗っていいか?」
彼は黒のマニキュアの瓶をテレビの横から持ってきて、
「ああ。どうした?」
スピリットの350ml瓶を、キッチンから持ってきて、
「明日から、3日くらい仕事が空くから…ネイル塗りたいんだ」
彼は、瓶をぐびりと一口、飲み、マニキュアの瓶を開けた。
「手術してると手袋していても、爪先のエナメルがすぐに剥げちまう」
部屋に広がる、シン��ーの匂い。昔、馬鹿みたいに吸った。
でも、今はそんなに懐かしくない。
あの時は、心に空いた穴をシンナーで埋めようとしていた。
シンナーで埋まらないと分かると、
ドラッグに頼るようになった。
ぼんやりと、スピリットを味わうわけでもなく、無感情に飲んでいると、
「右手、塗ってくれよ」
ローは右手を俺の胸元に伸ばした。
彼は試すように俺をじっと見た。
彼の自信ある黒い瞳。悪戯に笑う。
その瞳の中に少し、戸惑った俺が映っていて、それはあまり見たくなくて、
俺は、瓶をテーブルに置いて、ロー側にあるテーブルの上のマニキュアの小瓶を取って、
「俺、あまりこうゆうのうまくないんだよな」
と、言った。
「知ってるに決まってるだろ」
ローは左手でスピリットを飲みながら、
「でも、オマエに塗ってもらいたいんだよ」
と、笑う。俺は不器用に、毛先にエナメルとたっぷりと取って、彼の手を掴んで、彼の短い爪先に黒い液体を塗っていく。
親指は横を向いているから塗りにくい。でも、一番、爪の面積があるから、塗りやすい。少し、はみ出しながらも、5本塗って、
「どうだ?」
と、聞いたら、彼は手をかざして、
「はみ出しまくりじゃねぇか。ヘッタくそ」
と、言ったが、
「アリガトな」
と、礼も言った。
エナメルを乾かす間、スピリットを飲みながら、
「ローは、昼間、来た女みたいなの、好みか?」
俺は、なんとなく聞いてみるのだ。
「どうしてそんなこと聞くんだ?」
彼は、ちょっと驚いた顔をして、
「いや、なんとなく……美人だったから」
俺がそう答えると、彼は、
「オマエはあんなのが美人って感じるのか」
と、呟いた。
「いや、美人つうか、俺、オマエの好みが未だに分からないから…」
俺は、スピリットをちびり、ちびりと、飲みながら、
「俺の好み、分かんねぇのか………」
彼は顔を上げて、俺の顔を見るから、
彼の黒い、黒い、
深い色の瞳に光が差し込んで、
俺は吸い込まれるような錯覚に陥る。
口を薄く開けて、
『オマエのこと何もかも分かんねぇよ………』
と、言いそうになったが、結局、
「………………」
臆病な、俺は言葉が出ないのだ。
俯いて、エナメルの乾く匂いとスピリットのアルコールの匂いが混じって、
しょうがなく、スピリットを足すのだ。
瓶の首を持って、酒を煽ると、いくら度数が高いとはいえ、350mlなんてすぐに無くなる。
「もう1本」
俺は立ち上がって、キッチンに向かうと、
彼は俺の背中に、
「最後にセックスしたのはいつだ?」
と、聞いた。俺は振り向くと、
「愛のあるセックスをしたのはいつだ?」
彼は真実の黒い瞳で、俺を見て、
「………………」
答えられない俺に、
「………無いんだな」
と、俺が知りたくない真実を鼻で笑って俺に告げた。
何も言わずに、俺はキッチンの冷蔵庫から横に寝かせてあるスピリットの瓶を掴んで、冷蔵庫の蓋を閉めようとしたら、
「俺にも、もう1本くれ」
と、ローが俺に声を掛けた。
その声色は先ほどの、質問など無かったかのように喋るから、
俺は、少し、苛ついて、
「最後にセックスしたのは………」
瓶を彼の前に乱暴に置いた。
「いつ?」
彼の細い眉毛が片方上がり、
「先週」
俺は、2本の瓶の蓋を、栓抜きで開けて、
「ナマか?」
そこまで聞くか?と、俺は、ムカついてきたから、
「ゴムしてるに決まってんだろ」
言い放った。
「フェラはすんのか?」
俺は顔を反らして、目を閉じた。
「フェラは、するし、されるし、なんなんだよ、オマエ。いい加減に」
スピリットを飲もうと、テーブルに顔を向けると、彼は立ち上がっていて、
先ほど、蓋を開けたばかりのスピリットをそのままにして、席を立った。
その背中は、なんとも言えない、香りがして、
俺も思わず、立ち上がって、彼の肩を掴むと、
「なんだよ」
と、振り向いた彼の顔は怒っていて、
見るからに怒っていて、
でも、ここは俺が怒る立場なのに、何故か、彼が怒っていて、俺はわけが分からない。
「なんで、怒ってるんだよ」
俺がそう尋ねると、
「オマエ、分かんねぇのか」
ゴミを口から吐き出すように、言う。じっと、彼を見詰めて、
「………………」
俺は黙ってしまう。
すると、彼の黒い瞳の中の俺が一気に大きく写りこんだと思うと、
俺に噛み付くようにキスをして、
俺は顎を両手で覆われて、顔を上げさせられて、
そのキスは驚くほど、乱暴で、
驚くほど、良い香りだった。
アドレナリンだか、ドーパミンだか、エンドルフィンだか、
何が何だか分からないが、
彼が口の中に舌を捻じ込ませてきて、
俺の舌を掴もうとする。
俺の心臓がドクンと音を立てて高鳴って、
俺の心臓も掴まれそうになるから、
俺は彼の舌から逃げようとすると、
狭い俺の口の中を彼の舌は執拗に追いかけ回して、
狭い俺の口の中で逃げ場を無くして、
俺の心臓も逃げ場を無くすくらい、
高鳴って、
しょうがない。
「…………んぅっ……やめ………」
いくら逃げようとしても、彼の舌は俺の口腔内を舌で舐め回すから、俺の舌はいくら逃げても、舌以外の所を、舐め回されて、
粘膜を何度も彼の舌で擦られると、
自然と、
下半身が熱くなる。
すると、俺の脚の間に彼は片足を捻じ込ませてきて、彼の方が背が高いから、俺はそれに逆らえなくて、両手で彼の胸を押すのだが、彼は俺に自分の股間を押し付けてくると、
「………うぁっ………」
彼の股間の熱さに驚いてしまって思わず、声を上げた。彼はべろりと、口周りを舐めて、
「オマエ、良い匂いするな………」
と、言った。
「ずっと前から、良い匂いがしてたんだ………」
そのシャープな黒い瞳は、獣のようで、
今まで味わった事のないような、ぞくりとした感触が背筋を駆け上がった。
彼は俺の指と指を両手、絡めて、握り締めて、両指を絡めたままで握り締めて、
「もっと、はやくにテメェにキスすりゃよかった」
と、吐き捨てるように言い、
「………んぅ」
また、今度は下からすくい上げられるように、
食い付かれるように、キスをされた。
角度を変えると、唾液が、少しだけ零れて、
彼はその唾液を逃さないように、
頬を摺り寄せるように、
キスをする。
その感覚に目をぎゅっと瞑る。
目を閉じているから何が起こってるかなんて分からないけど、
目を開けていたとしても、たぶん、何が起こっているか分からないだろうから、
そんな些細な事は今は気にしなくていいんだろうけど、
彼がキスをする度に、彼の髭が俺の顎を擦ったりして、
それでさえ気持ちいい。
絡められた指先まで握り締められて、指先がじんじんする。
指の根元に彼の指輪が当たって、俺の指の付け根に押し付けられる。
首筋の後ろから耳の後ろにかけて、じんじんする。
キスを角度を変えて、それでも、キスを、彼はやめてくれないから、俺の顔は上を少しずつ、向いてしまって、喉がせり上がる。
「…………んぅぅ」
首の後ろが詰まるから、息苦しくなって、
俺は、彼の腹を膝で蹴った。
「イッテェな………」
彼は、べろりと舌を出して、俺を睨んだ。
その切れ長の、瞳が俺を捉えて、掴まえて離さないから、俺は目を反らす。
口を薄く開けると漂う虚無感。
キスを止められると、
それも嫌なのだ。
その隙に、俺は彼に片手で両腕を掴まれてしまい、もう片腕で腰を引き寄せられて、
腰をぴったりと密着させられて、
「………イヤだ」
焦る。
拒絶の言葉は、
「うるせぇ」
彼の逆鱗に触れて、
俺は彼に抱きかかえこまれて、ソファに無理矢理、運ばれる。足をバタつかせても、微妙な身長さで、抗えない。
ソファの上に投げられて、反動で上半身が浮く、その瞬間でさえ許してくれずに、彼はまた俺にキスをしてきて、
「…………んんんん」
脚を大きく抱えあげられて、俺は両手で突っぱねるが、
指先しか、かからない感触。
目の端から涙が出てくる。
頬が熱くなる。
「泣くくらいイヤか………?」
「わかんねぇ…っよ」
俺は、泣きじゃくりながら、
「わかんねぇんだよ、お前の気持ちも…俺の気持ちも………」
彼の首筋に顔を埋めて、
「そんなに次から次へと、言わないでくれ」
お願いをする。
「イヤじゃない…でも、どうしたらいいか分からないんだ」
彼は身体を少しだけ、離して、俺の顔を覗き込んで、
「イヤじゃないのか………」
俺は頷いた。
「イヤじゃない………」
首を振りながら、
「でも、なんで……お前が俺にキスするか分からないんだよ………」
縋るように、質問をする。
彼は、驚いたように目を見開いて、
「なんでって………なんで、分からないんだよ?」
聞くから、
「知るかぁ………」
俺は、顔を反らせて、彼の身体の下から逃げ出そうとする。
「俺は、オマエが………」
俺の肩を引き寄せて、
「好きなんだよ………」
と、言われた。
初めての言葉に、俺は言葉が出ない。
「………………」
絶句している俺に、
「好きなんだよ!分かれよ!」
やけくそみたいに言って、
「分かってくれよ!」
彼は、俺の胸の中に顔を埋めた。
「俺こそ、どうしたらいいのか分かんねェよ!」
俺のシャツを掴んで、ぐちゃぐちゃにしながら、
「オマエは何歳だ!? いつから情緒が止まってんだよ!」
怒鳴るから、
「知らねェよ!」
俺も怒鳴る。
「ホントによく分かんねェんだよ!オマエだけじゃなくて、誰に対しても!」
俺は、彼の背中を抱き締めて、
「でも、イヤじゃないんだ」
と、言った。
「オマエはイヤじゃない…」
彼の顔を覗き込んで、
「オマエみたいに………俺は、好きとか嫌いは分かんねェんだよ!」
絞り出した声で、
「ただ、イヤじゃない………」
告白する。
「それだけは分かる」
彼は、
「そうか………」
納得したように頷いて、
「今の俺にはそれで十分だ」
唇を頬に寄せて、キスをした。
「俺とキスするのはイヤか?」
聞くから、
「そんなことは、ない………」
首を振ると、優しく口付けされた。
柔らかい彼の唇が、重なって、
「………ぅん……」
唇が押し当てられて、
気持ちがいい。
温かい、彼の唇の感触が、
気持ちいい。
NEXT
0 notes
find-the-best-pasta · 2 years
Photo
Tumblr media
⭐。229店舗目は東急池上線の戸越銀座から徒歩3分にある、Formaggio!!さんにお邪魔してきました。 @togoshiginza.formaggio さん 戸越銀座の商店街、東西1.3KMに400店舗が軒を連ねる東京最強の商店街とも言われていますが、意外とイタリアンのお店がないんですよね。 そんな2020年11月にオープンした新しいお店です。ちょうどお邪魔したときに、新社会人なのか、学生なのか..。9人連れでも入店可能という大型店😊。 Formaggio(チーズ)というぐらいだから、ピザがメインかと思っていましたが、スパゲッティも同じぐらいにメニューが多いです。 注文したのは、目玉商品のシラスのペペロンチーノを注文しました。 🍝:1,480円 すごいです。目の前でシラスをとにかく"てんこ盛り"にのせてくれます。ホントに何を食べているのかわからなくなるぐらい(苦笑)。 味のバランスは完全に崩れて、シラスを食べるヒトサラになってしまいました😗。 パスタと絡むこともなく、それぞれを食べる感覚。 しらす丼をイメージしているのかもしれないけど、マグロやとろろと絡む美味しさがあるから良いのだが、パスタは難しいかな..。 🍴:名もなきカトラリー 店員さんの感じが非常によく、急いでいる9人組に対しても、急ぎならこのメニューが良いとアドバイス。優しい雰囲気がいいです☺️。 メニューがとにかく多く、かつ大人数でも大丈夫。戸越銀座においても貴重なお店ではないかと感じました。 #pasta #pastalover #pastagram #spagetti #peperoncino #パスタ #パスタランチ #パスタグラム #パスタ部 #スパゲティ #ペペロンチーノ #イタリアンレストラン #イタリアンランチ #イタリアン好き #戸越銀座 #戸越銀座パスタ #品川区イタリアン #東京で美味しいパスタを探せ #findthebestpastatokyo #イタリアン好きな人と繋がりたい #戸越銀座ランチ #おすすめランチ #1480円 (Formaggio!) https://www.instagram.com/p/Cb38kpXP0uA/?utm_medium=tumblr
0 notes
find-the-best-pasta · 2 years
Photo
Tumblr media
⭐️。221店舗目は東急池上線の戸越銀座駅の商店街を南へ5分強。パエリアとピザのお店。杉の木さんにお邪魔してきました。 Googleマイビジネスの評価が高いので、どんなお店かと興味津々。 お店は今までに伺ったお店の中で1番コンパクト。2席😊。こだわりオーラたっぷりのご主人が1人で切り盛りしている様子。 複数のパスタメニューがあったものの、ボロネーゼのスパゲティを選択。 🍝:935円 正直、好きなスパゲティでした。 スパゲティのみと言うシンプルな食事でしたが、フォカッチャがあればなぁ〜と思うぐらい。 ホームページを見ると、横浜で40年ピザとパエリアを提供してきたとか。安定感を感じる一皿でした😊。 🍴:IKEA カトラリーは超家庭的。ただ、そのような方向性を目指したお店なのだと思う。 40年も横浜でやってきたと言う、ピッツァとパエリアが正直気になっています。 商店街の折り返し地点で一服したい方におすすめです。 #pasta #pastalover #pastagram #spagetti #italianrestaurant #bolognese #ikea #パスタ #パスタランチ #パスタグラム #パスタ部 #スパゲティ #ボロネーゼ #イタリアンレストラン #イタリアンランチ #イタリアン好き #戸越銀座 #戸越銀座パスタ #品川区イタリアン #東京で美味しいパスタを探せ #findthebestpastatokyo #イタリアン好きな人と繋がりたい #戸越銀座ランチ #おすすめランチ #935円 #⭐️ (杉の木) https://www.instagram.com/p/CbBHp8zB6NC/?utm_medium=tumblr
0 notes
find-the-best-pasta · 3 years
Photo
Tumblr media
⭐️。テレビに良くうつる商店街。戸越銀座に初めて伺ってきました。いくつかお店がありそうです。 最初に訪問したのが、線路沿いにあるミートソース専門店のSPERANZAさん。 カウンター席とテーブル席がありけど、10名程度が上限というお店。注文したのが特製ミートソースのスパゲティ。 乾麺と自家製の生パスタの選択ができます。料金は790円。すごく良心的。 ゴツゴツしたお肉が乗ってきて、とても美味しそうだったのですが、絡まないというのか…。 多分、タリアテッレのパスタにしたほうが、ミートソースがいきるのではないかと思いました。 水が滴り落ちるように、つるっとしたパスタに味も落ちていく感覚を覚えました。パスタも選べたのかな🙃。 ただ、ここのお店。グラタンパスタと言う面白そうなメニューがあり、改めて試してみたい! カトラリーはなもないカトラリーでした。 #pasta #pastalover #pastagram #spagetti #bolognese #italianrestaurant #パスタ #パスタランチ #パスタグラム #パスタ部 #スパゲティ #ボロネーゼ #イタリアンレストラン #イタリアンランチ #イタリアン好き #戸越銀座 #戸越銀座パスタ #品川区イタリアン #イタリアン好きな人と繋がりたい #おすすめランチ #790円 #カウンター席 #⭐ (ミートソース専門店 SPERANZA) https://www.instagram.com/p/CXHt5s4PmI9/?utm_medium=tumblr
0 notes
paparun0714 · 3 years
Photo
Tumblr media
#ポヴェレッロ #ペコリーノチーズ チーズと玉子でメニューでは美味しそうに見えたけどこのチーズの味は苦手。もっとニンニクがきいてるのをイメージしてた。チーズ以外の味も薄いし、塩や醤油足して食べたわ。 サイゼリヤはかなり久々だったので、紙に書いて注文する方式に変わったの知らなかったよ。席案内する時に言ってくれりゃいいのに。 2021/02/28 #サイゼリヤ #戸越銀座 #東京ランチ協会2021 #ランチ #Lunch #東京ランチ協会 #スパゲッティ #スパゲティ #パスタ #pasta (サイゼリヤ 戸越銀座店) https://www.instagram.com/p/CL1MhEKA05N/?igshid=142qkwnb0xu95
0 notes