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#紅型鼻緒
bingata-nawachou · 2 years
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#紅型ナワチョウきものコーディネート ・ ・ ♦︎ #着物 ♦︎ トロンと艶やかな スーツ地の着物👘 @coten_official ・ ♦︎ #紅型ナワチョウ半巾帯 ♦ #鳥更紗紋様 の半幅帯を お太鼓風に✨ #半幅帯アレンジ #シロップ先生 の @syrupkimono "半幅帯お太鼓風にします"より♪ ・ ♦︎ #帯揚げ 私物にて えんじ色の絞りの帯揚げを✨ ・ ♦︎ #帯締め ♦︎ @yumimi.ko さんの 赤系の帯締めは 冬に大活躍してます✨ ・ ♦︎ #帯留 ♦︎ @classicko.jp さまの #椿の帯留 を✨ ・ ♦︎ #髪飾り ♦︎ 初おろし✨ 個性的な形に一目惚れた @harukaakahane さまの 髪飾り✨✨ ・ ♦︎ #下駄 ♦︎ #辻屋本店 さまと #紅型ナワチョウ鼻緒 コラボレーションの下駄 @tsujiyahonten ・ 本日は わたしの紅型をきっかけに 来沖&紅型を学ばれ これから作家活動されたい! っという若かりしお嬢様と 会食にて😭✨ ありがたき出逢いと わたしもいろんな方に 育てていただいて 今があるので 何かお力になれればと お話させていただきました😭✨ ・ ・ #紅型 #縄トモコ #きものコーディネート #キモノ #着物 #きものコーディネート #きもの #kimono #紅型ナワチョウ帯 #okinawa #bingata https://www.instagram.com/p/Cl_RvcJLmL3/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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kaoriof · 1 month
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無題
平穏よりも胸のときめきをいちばんにしたら世界のぶあつい皮膚が一枚めくれたかのようになにもかもが歌い踊りかがやきはじめたのをいまでも覚えている。わたしは親が厳しくて外泊できないけれど、そのあいだに同級生の子たちはうつくしい島の海に反射する満月をみて、だれかと夜通しぴたりとからだをあわせて内緒話をするような、今にもぷつりと切れそうな糸のように細くて鋭い若さを世界の夢に浸らせている。感性を野放しにして、こどものころの感動をひとつずつ取り戻す時間がわたしにも必要だった。けれど思いどおりにいかないこともある、それも定めとおもって歯をぎゅっとくいしばる。わたしには必要だった。路上、白い廊下みたいに澄んだ朝霧をかんじる時間。薄いトップス。ズレた口紅。酔った勢いで入れ墨を彫ってしまう危うさ、煙ったクラブでなにもかんがえずに踊って、好きな男と寝て一限目をサボるとか、夜の街頭を走り抜け、くだらないことに時間とお金を費やすこと。「それだけじゃない、夜に遊ばなくても昼に釣りをしたりサッカーしたりそういう遊び方だってあるだろう。そっちのほうが幾分もまともだ」 おとうさんは夜遅くに帰ってきたわたしを叱りつけ、そう言った。わたしはけしてワルにあこがれているのではなくて、ただただ綺麗なものに飽きただけだった。わたしにとって祈りや信仰はさいしょから型があってそれに当て嵌めてハイ完成みたいなかわいいお菓子作りのようなものじゃなかった。自らを成り立たせるピースを集めた上でそれを食い尽くすくらいの覚悟や貪欲さがあなたにはある?わたしにはそれが足りなかった。昔も今も自分でうつくしい歌をつくれない。うつくしいものがたりをかけない。うつくしい絵を描けない。世の中にはフォロワーが万桁いる女子高生がいて、今、何千もの美術展が開催されていて、明日、いつかオリンピックに出るであろう少年がはじめてスケボーに乗るかもしれない。わたしには何もできないかもしれないけれど、彼らの生き様はわたしをわたしたらしめる微かなエッセンスとしてわたしに溶け込む。それを祈りという言葉で表象してはだめ?これからのことをかんがえると、ずっとどきどきする。目の前の光景が、訪れたことのない地の光が、風が、わたしを、わたしのからだを必要としてる気がする。世界中に張り巡らされた血管がわたしの心臓部にも繋がっているような心地。死ぬ5秒前ってどんな感覚なのかしらないけど、築き上げた塔が崩れてゆく感じなのかな、雪景色のような。
無題
朝起きたら腕に友達の噛み跡と身に覚えのない痣が3つくらいあった。耐え難い疲労がからだのあちこちにひっついて、入れ墨と化している。活字の海を、本をその背に背負えたらよかったのに、今のわたしを崖っぷちに引き止めているのはうつくしい言葉でもなくて、泥に塗れた重いカルマ。イヤホンの先から垂れ流れる音楽すらも風のように軽やかで自由なものではなくて、ねばねばした気持ちわるくてかなしいものに聴こえた。夏と、そのあつさと、その底知れぬ闇に街ゆくものすべてがこころのずっと奥の方で平伏している。昼過ぎにスクランブル交差点前の巨大スクリーンが薄青い空を泳いでいるようにみえたこと、街ゆく人の肌色が、シャボン玉のようにその熱を吸収して発光していたこと、ぜんぶなんか夢みたいにふわふわしているかんじがした。もうすぐでなつやすみなのに、大学入ってからそれまでもずーっと夏休みのような感じだったからあまりどきどきしない。みずみずしくずっと光っていたい。わたしもいつかデカい人間になりたい、いつかいつかいつかという文句ばかりが増えてゆくのを横目でみて、ぜんぶカサブタを剥がすように振り解いて拭ってくれる奇跡みたいな命、日々、音をどうしても期待してしまう。どうすればいいんだろーしにてーと思いながらまたあしたも友人と夜ご飯をたべにいく約束した。それでまた家に帰って、朝起きて虚無感に苛まされて、の繰り返しを大量の課題で中和する。薄暗い中でたべるごはんとか朝早起きして化粧をすることじゃない、今はなにもない海とか草原でなにも繕わずにその自然のデカさとか愛を仰向けになって享受するのがいちばんただしいきがする。たすけてと呼ぶには大袈裟すぎるし。わたしはわたしのことをぜったい見放さない、それだけで充分いっぱいすてきでしあわせで救いだということを今じゃなくてもいい何年もかけて真実にしていく、揺るがない愛に変えていきたい。
end
泣き出しそうに張り詰めた空気に鼻を啜る。世界の彩度が落ちて、ぶあつい服を着た街ゆく人たちが皆んなちっちゃな怪獣みたいにみえる。肌寒い。外はずっと灰色、モスグリーン、レモンみたいな匂い。大きな木が揺れて、木の葉の上に横たわっていた雨の滴が霧のように3秒間くらい降った。最近は毎日毎日やることが多くて、それをこなしているあいだに1日が終わる。3日連続で化粧を落とさずに寝てしまった。多くの人が電車にのっているときに外の景色に目をやらないのと同じ感覚で、わたしも生活の外側にひろがる微かな動きに鈍くなった。ずっと特別でありたかった、1番愛されたかった、そういった思春期的な熱望とどんどん疎遠になっていく自分に日々焦ったり安堵したりしている。だけど同時に、わたしの中をまだ生きている17歳のわたしがその面影をときどき覗かせる。期待させる。突拍子もなく走ったり、ゲラゲラ笑ったりする。些細なことで泣いたり、理不尽な世界に怒っている。良くも悪くも変わっていくのなら、これからの自分に期待をしたい。アルバイト先では後輩が6人くらいできて、みんなわたしよりも仕事ができる。わたしはもともと注意をされると衝動的に泣いてしまうところがあったし、シンプルに忘れっぽかった。あまりにも器用に仕事ができないので、ある日店長とそのことについて話し合ったら意識の問題と言われた。その1、人からのアドバイスに劣っている自分を見出してはだめ。その2、素直に人からの意見を受けとる。その3、自分のためでなくだれかのために働く。この3つを約束した。夜の繁華街で50歳の男性に飲みにいきませんかと声をかけられたり、あした授業にどんな��でいくかを考えながら化粧品を見に薬局に寄り道したり、腕に点々とのこる虫刺され痕をみて、それを残した蚊のことを考える。あした、図書館で借りた本の返却期限。わたしもちっちゃな怪獣になって寒さをまるごと食べてしまいたい、寒い日の、霞んだ光やクリアな淋しさ、果実のようにぎゅうぎゅうに酸っぱい気持ちを。
slow burning
大学一年生というよりも、高校四年生というような振る舞いをしているなあ、と自分のことを客観視する。新宿の横断歩道橋から行き交う人々を眺める。つい最近まで、委員会の同期の仲の良さにムラができていて、グループとかカーストとかそういう言葉が浮上してきてしまうほど揉めそうになっていた。それでも、それぞれが居心地の良い場所にしようと歩み寄っている。こういう、諦めによる愛想ではなくて心からの気持ちに胸を打たれる。明大前の飲み屋で酔っ払って「俺みんなのこと愛してるよ」と照れ笑いする先輩に、わたしたちみんな、キモいねーなんて言って茶化した。そのあと夜の大学で騒いでいたら警備員に注意された。机の下に10円玉を落としたのを拾わないで帰る。いつまでも赦されていたい、わたし、山猫のような女の子でいたかった。すぐ隣、肌すれすれにだれかの温もりを感じて弱さを誤魔化すのではなくて弱さを共鳴しあっていたい。「東京の人は生き急いでいる」なんて言葉があるけれど、わたしは美しい光景がそこに広がっていれば必ず立ち止まる人でありたい。仕事に遅れそう、とか、終電が、とかじゃない、好きな人たちのためだけに忙しくありたい。恋人は待ち合わせをするとき、「どこでおちあう?」と聞くのだけど、高2の頃、初めて会う日、それを「(恋に)落ち合う」と勝手に解釈して死ぬほどどきどきしたのを思い出した。それからわたしも「どこで落ちあう?」と聞くようにしている。ドア窓の形に切り取られた青い影が電車のフロアに映って、がたんごとんという音に沿ってフィルム映画みたいに小刻みにうごいていた。池袋で新疆料理をたべて、お腹を下す。スペイン語の中間試験。木曜日、ほんとうは1限に英語の授業があったんだけど、財布を忘れたいせいで交通費が若干足りなくて新宿駅から乗り換え先の電車に乗れなかった。その旨をインスタのストーリーに載せたら、一度しか喋った事ない同じクラスの男の子から「抜け出していくわ、」とだけ連絡が来て、本当にきてくれた。クラスで唯一金髪で、派手で、いつも高そうな服を着ている。ピーナッツをぼりぼり食べながら、ダーツをする。わたしが2回勝って、可哀想だったからあとの1回は負けてあげた。それからは何も無かったかのように授業では一言も喋らない。お互い、目を合わせないふりをしているような、ふしぎな距離感を保つ。渋谷で5分1000円の手相占いをしたら、鎖みたいにいくつもの線が絡まっていますね、と言われた。意外と気にしいなんじゃないですか?「そうですね」と答える。駄菓子屋で1000円使い切ったほうが幸せになれそうだとおもった。電車の隣の線路にカラスが一羽いた。こんなに近くでみるのははじめてだ、と思って、じーっとみつめた。黒なのに黒じゃなくて、光を受けて渋いグリーンや紫っぽくみえる羽毛に目を見張る。なんか、空はどこまでも真っ青なのに光の細部だけ色があたたかい夕方前みたい。ふわっとなにかに気付いて、じーっとそれを見つめて、そこになにかが“視える”とぜんぶ途端にスローモーションになって、焦燥感や虚しさがたちあがってくる瞬間がある。からっぽなのにぎゅうぎゅうな感じ。AirPodsをケースにしまう音が体感的に5秒間くらい耳に残ったり、自分の息遣いにどきどきしたり、すれ違う男子高校生の会話声や、鳥が羽をはためかせる様子がクリアに輪郭が保ったまま空中を転がる。ガムを買って噛みながら、心のもやもやしたなにかを同時に小さく噛み砕いてゆく。光の洪水。家に帰ってパスタをたべたあと、お風呂で下の毛をつるつるにする。夕方終わりにお風呂に入るの、とても好きだなあと思う。コンタクトレンズを外さないまま、化粧も落とさずベッドへダイブする。瞼の裏に東京タワーの赤がたましいの塊みたいにまあるく光っている、はやく何もかも諦められる年齢になりたいと思う。
無題
なんかまじでわたしが疲弊していて悲観しているのか、世界が残酷なのかわからなくなってきた。脳科学の講義を受講したあと、テキトーに混雑した休日の街をあるいていたら皆んなの脳みそが透けて浮きでてきそうで気持ち悪くなった。地球4周分の神経線維。そう、どでかい爆弾が街ゆく人々の頭蓋骨に葬られている。ニューロンが軸索を介してつながってゆく、放出と受容を繰り返してみんな手を繋ぎあってゆく。セール中でバイトの雰囲気がぴりぴりしていて、みんな資本主義の豚みたいに働いていた。うつくしくないとおもったし、私も美しくなかった。結いた髪に、ぴたっとあげられた前髪。なにを思っているのかを書くのがずっと怖かった。もしかしたら私の感じているこの欲望はとても汚らわしいもので、それゆえにだれかを傷つけてしまうかもしれない。でも、言葉にしなければすぐにわすれてしまう感情に名前をあげなくなって、水をあげなくなって、そうしたら、じぶんの脳みその溝をうめていたみずみずしい苔までもがすっかり枯れきってしまって虚構を連ねるようになった。空洞に哀しみの音だけが響き渡る。友達はいるけど、私はその友達の1番になれない。恋人みたいな人はいるけど、私はその恋人の1番にはなれない。1番っていうのはほんとうの意味での1番、2番とか3番とかがいない1番。圧倒的な2人の世界の中でのフェアで高貴な1番。有名になりたかった。文章でも外見でも写真でもなんでもいい、だれにも敵わない羽根で世界を羽ばたいてみたかった。わたしを選ばないで、そこらへんのそれっぽくかわいい女の子を選ぶかっこいい男の子たちを信じられないでいる。外国に行ったらモテるよ^_^と投げかけられた言葉について何回も考えるけど、考えるたびにかなしくなる。でもね、神様はいるとおもうの。木漏れ日の首筋に、砂丘のしずけさに、広大な空の一枚下に、その温もりと永遠が芽吹いているのをしっている。そのたびに、わたしはこの世界に愛されていて、まだ19歳で、まだ何にでもなれて、そして世界を(気持ちがあふれてしまいそうなくらい)等身大で愛しているドラゴンみたいにかわいい女の子だとまじないを唱えるようにして心を強く保つ。アスファルトに散った桜が朽ちて、吐瀉物のようにグロテスクにぬるい光を浴びている。走り抜ける!だれかの憎悪の中に、疑念の中に、見下しの中に憧憬の眼差しを覚えながら。東京で灯される光の数だけ、アフリカの広原でつややかな花が咲けばいいのに。光の重さの分だけ、銃弾が軽くなればいいのに。帰り道、ひさしぶりにパンを買って帰った。
日記
弟がiPadのタッチペンを無くしたらしくて、それを聞いた母がすぐにAmazonで検索して新しいのを買った。こういうとき、ほんとうになんか小さなことだけれど、すごく心が愛にみちる。
大学の新校舎の建物のにおいが400人もの人が集まった大教室の縁をすべっていく。扉を開けた瞬間、目と目と目がわたしの顔を捉える。湿気漂うフロアにだれかがペンを落とす音、先生のマイクが吐息までもを拾って湿った熱を加速させる。「儚いって聞いて何を思い浮かべますか?蝶?蛍?蝉?トンボ?」 教授がそう聞くと、みんなのえらぶ選択肢がちょうど均等に分かれる。講義が終わるといつもすぐに帰るイケてる男の子が蛍を選んでいて、なおさらかっこよく見えた。わたし、インスタのフォロワーが490人いるんだけど、その人数って今見てるこの人たちよりももっともっと多いのかと思うとなんか心強いような息苦しいような、不思議な気持ちになるなーとぼんやり思った。君たちはぶっちゃけ勝ち組です、という先生がキモかった。海外の大学院に行きたい。わたしはもっともっと色々な人を知るべきだし、美しい景色にであうべきだし、貪欲に学ぶべきだとおもうから。聡明になって、お金を稼いで、将来だいすきなひとたちにたらふくご飯をたべさせてあげたい。お母さんとお父さんが育ててくれた、守ってくれたこの心の真ん中にそびえる愛情のかたまりを誰かに分け与えていきたい。でも、そうとも思うけど、逆にそれをこなごなにさせてくれる危険性や若さゆえの解放にも目が眩んでしまうの。「今しかできない」ってとてもずるい言葉だなあ。
19さい
19歳とかいちばん呪われていた1年だった。まだハタチじゃないけど、もうそうさせて、と思うくらいに、1年のあいだに10年分くらいの幸せと不幸せがぎゅうぎゅう詰めに、どっちがどっちかわからなくなるくらいに入り乱れててくるしくてさみしくて悲しかった。くるしかった。わたしと同じ純度で、等しく、あいしてほしい。あいされたい。
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shihlun · 8 months
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大江健三郎 - 後退青年研究所(1960)
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黑暗的深淵在這個世界到處張著大口保持沉默。現實世界向遍布各處的深淵漏斗狀地傾斜,所以對傾斜敏感的人會不知不覺或者有意識地順首傾斜滑下去,墜入深淵黑暗的沉默之中,從而體驗現實世界裡的地獄。
我曾經像地獄把關人站在一個黑暗的深淵邊上,我所體會的對滑入深淵的漏斗狀傾斜的敏感,是指那些在政治或思想上道受過挫折的青年、心靈受到創傷的青年。當然,他們中的許多人在肉體上也有傷痕。
現實世界的一座地獄,即稱之為黑暗的深淵的話,就在大學旁邊不動產公司大樓三樓,房間總是亮堂堂的(啊,人為什麼自古以來就如此熱心努力使自己的周圍照得光明亮堂呢?人為什麼比野獸更強烈地討厭黑暗呢?我只是一個日本青年,不是基督教徒,對這些不感興趣,但每次一想到人對黑暗的恐懼,就想起「原罪」這個詞)。地上鋪著漆布,油光閃亮,不鏽鋼的辦公桌椅顯得清爽氣派,而且具有高效率,等待著合適能幹的主人。
但是,當我目送從走廊推門而入的挫折青年在回答我為了登記卡上的必要事項提出的、僅僅是卡片未曾明確記載但又必須記入卡片的簡單問題後,走進隔壁房間的時候,還是感覺到這間明亮的辦公室是地獄的一個入口。
隔壁房間有鬼嗎?有美國東郊的大學受過非常好的高等教育的嶄露頭角的年輕心理學家戈爾遜先生和擔任翻譯的東京女子大學學生在等待著。在思想或政治上受到挫折的青年邁出憂鬱的一步踏進這個房間,他們滿腦子苦惱,準備談談心裡話。我的大學同學把這間房間稱為「後退青年研究所」。其實正式名稱叫「戈爾遜訪談室」,英文縮寫為GIO。但沒有人稱呼它的正式名稱。結果戈爾遜先生的問題只提一個:「你為什麼後退了?」因為大家都是來談「自己為什麼年紀輕輕就後退了」的。
那個時期,是韓戰結束後相對穩定的時期,是學生運動處於如氣潭中間四陷的波谷時期。學生對社會的關懷表現在合唱俄羅斯民歌,在兩三年激烈動蕩的學生運動中受到創傷的學生重新回到學校,變得憂鬱苦悶,暗自舔著自己的傷口消磨時光。
於是,一個美國國籍的年輕學者就在東京大學旁創立了這家以遭受創傷的學生運動家為主要調查對象的研究所。它每天吸引不少所謂的後退學生。開始它只在校刊上刊登一則《戈爾遜先生恭候先前的學生運動活動家光��!》的廣告,結果學生絡繹不絕。
我是在這兒打工的學生,今年剛剛二十歲,對青年神情憂鬱、臉色充滿抹不掉的髒垢的陰影般的苦悶可以說漠不關心,因此大概不會懷有同情之心。但如果GIO是對日本人炫耀優越者傲慢的那種研究所,我也不會接受接待戰戰兢兢地前來訴說自己內心陰暗的皺襞深處殘留的思想疙瘩的同胞這種工作,也許自己也會成為一個憂鬱症「病人」低垂頭把帽子貼在胸前排在長長的學生隊伍後面。
戈爾遜是個標準的開朗的美國人,雖然留著油煙色的短唇鬍,其實還不到三十歲,所以我在他這裡工作不覺得什麼強烈的自卑感。來日本的美國知識分子似乎要不是目空一切旁若無人或和藹可親寬厚溫敦,我們稱之為戈爾遜先生的這位芝加哥出生的社會心理學家可以說溫良敦厚的典型代表。
我現在還說不清楚戈爾遜先生為什麼跑到日本來調查受創傷學生的精神傾向,廣義地說,是否不少美國人在韓戰結束後很快就對日本學生的挫折心態發生興趣? 用美國社會心理學的方法調查日本學生,結果對美國人有什麼用?
一般認為,美國人的調查是為了加強在遠東地區進行反共宣傳的基礎的一項工作。這種看法多少令人信服,但就我所在的GIO來看,至少戈爾遜先生從未給我與反共宣傳有關的印象。
戈爾遜調查室每個月都把調查結果報回本國,但接收單位是不知道他業已畢業還是尚在就學的美國東部某大學研究所,好像與美國國務院、議會並沒有直接的聯繫。當然,我在這辦公室工作期間,出於一種自我厭惡的情緒,本來就對辦公室的性質、目的十分冷淡,也不想深入了解。我坐在辦公室裡,也和來訪的學生一樣,心情極其鬱悶,但出了大學教室門,會無緣無故地朝氣蓬勃、輕鬆愉快,有一種充滿希望的解放感。
我想擔任戈爾遜先生的翻譯兼打字員的女大學生也是如此的吧。在辦公室裡,我從未見過這個高挑細瘦的女大學生一絲平靜輕鬆的表情,但偶然在東京大學和東京女子大學共同舉辦的歌舞聯歡會上時看到她時,這位憂慮愁悶的我的同事簡直判若兩人,兩頰緋艷動人,興高采烈,歡聲笑語,像鳥鳴一樣尖聲歡笑。第二天,我懷著某種期待和莫名其妙害羞上班,出現在我面前的仍然是像內分泌失調似地愁眉苦臉的女大學生。
GIO的工作性質本身就極為憂鬱。 有一次戈爾遜先生說,日本的工作告一段落後打算去台灣或南韓從事同樣的工作,熱情動員我跟他一起去。那時候我很想試一試,甚至夢見自己在南韓調查受挫折的朝鮮青年,我不僅把戈爾遜先生的所有工作包攬下來,還手執鞭子像對待奴隸一樣抽打前來傾訴衷腸的青年,想來實在可笑。這也許是GIO表面上像穩重平靜的調查室,其實潛藏著將手指插進青年的傷口使勁摳攪脂肪、肉體的冷酷的一面的緣故,感覺在我的潛意識裡、在夢中重現出來。
我的工作是調查接受前來訪談的學生的履歷和訪談結束後付給學生報酬。酬金是採訪一小時五百日元。戈爾遜先生通常在發票上都寫採訪兩個小時,本來學生上學都有月票,無需交通費,但還是根據現住所到這兒的距離支付交通費,這對學生來說,是筆不壞的打工收入。但是,除了特殊情況外,這樣的「打工」只能申請一次,而且不是前不久積極參與學生運動後來倒退的這樣在思想上發生戲劇性轉變的人不要。因此,雖然不是想像的那麼難,確實比一般的打工不容易。
在GIO工作幾個月後,來訪的學生開始明顯減少,有時我的卡片上一天也沒登記一個學生的名字,戈爾遜先生無所事事,皺著眉頭像狗熊一樣悲傷地在屋裡轉來轉去。在這成績不佳的日子裡,只有翻譯兼打字員的女大學生絕不心慌意亂急躁氣惱,板板正正地端坐在桌前,閱讀袖珍本的《矛盾論》、《實踐論》。這不會讓別人覺得她思想上有所共鳴,因為那個時期,在女大學生中,毛澤東的書和羅曼羅蘭的書一樣風行。
沒有學生來的時候,戈爾遜先生就到傳達室和我聊天。他不和女大學生交談。她非常不愛說話,幾乎從不發表意見(這種徹底的沉默寡言使人覺得不正常,好像向戈爾遜先生發表見解自己也就成了前來訴說精神挫折的學生),戈爾遜先生對 她也有幾分發怵。我們一邊從辦公室窗子望著本鄉(本鄉,地名。東京大學位於此地一譯註)的大學裡高大的樹木,一邊盡量避開商業、日漸減少的後退青年的話題,漫無目的、天南海北地神聊起來。
透過這種無拘無束的漫談,我知道這個家庭一貧如洗的白人兒子靠獎學金上的大學,說不上天資聰穎才華橫溢,卻對日本的挫折青年極感興趣。一個二十八、九歲的美國青年選擇這個問題作為研究課題來到日本成立調查所,這本身就令人覺得他的精神構造不可思議有悖常規。我開始感覺到戈爾遜先生不是深淵的擁有者,而是被吸進這個現實世界的深淵裡的第一個墜落者。於是很自然地聯想到自己,我在自己的學生同胞前來訴說陰暗的情緒崩潰的外國人事務所裡工作,覺得有點近乎賣良為娼的人口販子、老鴇這樣卑鄙下賤,想起少年時光,雖然那時還是戰爭年代,對自己二十歲這個年紀依然懷抱著玫瑰色的幻想。但如今已經二十歲,而且是在和平時期,卻幹這種不清不白不三不四的差事,心頭充滿難以言狀的苦澀和自我厭惡。
可以跟我互相交流自我厭惡情緒的應該說是那個同樣打工的女大學生,但她整天愁容滿面,一有空就全神貫注地鑽進毛澤東的書裡,從不到我的屋子來走動。我一到裡屋,就不得不面對那些登記卡,被憂傷鬱悶的學生的形象擠壓得喘不過氣來,所以絕不會從我這邊推開女大學生房間的門,於是只好愁眉苦臉地和同樣愁眉苦臉的戈爾遜先生漫無邊際地神聊。啊,GIO簡直就是一座無比憂鬱的地獄!
正是在這種閒聊中,戈爾遜先生動員我在日本的工作結束後跟他一起去台灣或者韓國,也正是在這種倦怠鬱悶的時間裡,我從他不經意的動作的細微處覺察出 同性戀的傾向。他談到美國東部的鄉村小鎮,語調那麼親切眷戀,卻不遠萬裡跑到東方來,說不定是被流放到日本來的呢。外國人到大學的課餘打工科要求介紹擔任陪同聊天的人、導遊、翻譯的學生,大多都想藉此名義發展成同性戀對象。 外國人的這種別有用心現在已經變成常識了。我的一個朋友透過打工和一個外國貿易商搞上了同性戀,後來被貿易商拋棄,因此自殺。「被拋棄」這三個字是他寫在遺書裡的。這也是韓戰結束後那一陣子的事。
我和戈爾遜先生用低得能聽見隔壁翻書響動的聲音斷斷續續地聊長天,但雙方的心並沒有互相靠攏貼近。我用半瓶醋的英文跟美國人聊白開水淡而無味的閒天,覺得著急,深深地感嘆自已為什麼會在這裡幹這種事。我現在大體能體會到與美國人一起工作的日本人、尤其三十歲左右的婦女為什麼一天到晚裝模作樣矯揉造作大聲叫嚷的秘密。那些戴著很講究很派頭的眼鏡抹著大紅嘴唇以痙攣性地強調突出臉龐的女大學生們即將埋沒自己的空虛乏味的恍惚。她們和舊式婦女一樣,自我要求對工作奴隸般地逆來順受。
就我自己而言,當我看著和我相對而坐自由交談的這個美國人玻璃般透明而遲鈍呆滯的眼睛、像在果子凍上灑一層麵粉一樣發喧的胖臉和手背的皮膚、當細小的高鼻子、突然發出怪聲的嘴唇時,甚至神經質地想如果為了深入了解對方的思想情緒、為了在對方的臉上恢復人的統一感,簡單地說,如果為了發現我和對方之間人與人的聯繫,可以發展到同性戀關係。
我剛剛二十歲,從這個世界的幾乎一切追尋人與人的關係。而對年輕人來說,無論正常或變態的性關係,都是盲目地沉溺在令人感覺怪誕無序的他在之中的行為,都是賦予意義、制定秩序、變成如自己身體的一部分那樣親密的行為。如果我每天都和戈爾遜先生進行這樣百無聊賴的持續不斷的談話,我很可能要麼神經發作地和他同性戀,要麽神經發作地和他大吵一通辭去GIO的工作。
但是,在某月月初,由於上個月報回國內的調查數據實在缺少內容,本國給戈爾遜先生發來一封信指責他工作消極怠惰,信的措辭相當嚴厲。他早晨上班看了這封信後,一整個早上都在房間裡心煩意躁地急步轉圈。下午,戈爾遜先生終於下了決心,對全所人員,除清掃女工外、即我、女大學生及他本人就當前的困境發表演說。
戈爾遜先生的論點簡潔明快,本國要求他今後每個月提供上個月三倍資訊量的調查數據,如果不能保證這個基數,將解除他遠東研究員的職務。因此,我們必須提高效率。
怎麼提高效率?是在校刊上登更大的廣告,還是在校園貼廣告?《戈爾遜先生恭侯先前的學生運動活動家光臨!》
我針對戈爾遜先生的提問,發表意見說不能指望廣告的方法可以使狀況發生根本性的好轉,因為戈爾遜先生的後退青年研究所在學生中已經出名,即使出廣告,也不會有更多的精神挫折的新學生前來。
翻譯兼打字員的女大學生基本上同意我的意見,她認為即使我們在校內張貼廣告,再到處尋找可能會前來訴說自己精神受到創傷的青年,也不會像GIO調查初期那麼多。歸根究底,社會上並沒有存在很多「精神受創」的青年,並不是有無數的在學生運動中有過挫折體驗的青年在等待著GIO的召喚。大概已經見底了吧。
戈爾遜先生、我、翻譯兼打字員的女大學生心情憂鬱地討論了很久。戈爾遜先生不想現在離開日本,工作半途而廢回到美國意味著在大學裡謀不到一個好位置。 另外,我和女大學生都不想過早失去這份又安穩收入又可觀的打工。
越討論越覺得前途渺茫,大家陷於一籌莫展的時候,戈爾遜先生提出了妥協的方案。他說,下個月一個月大家好好幹,��成績提上去,全力以赴,做出好成績,就可以向國內提出報告說日本學生的調查已大體結束,這樣就會批准調到其他地方去。如果在成績惡劣、遭受批評的風頭上提出調任請求,會立即被炒魷魚,南韓與台灣就是別人的美差了。
我和女大學生覺得不是立刻丟掉飯碗,還有一個月的時間可以找別的打工。於是三個人一致決定大幹一個月全力進行調查提出高品質的工作報告。
但是,不找到幾個後退青年,我們連一張調查卡也填不了,寫報告更無從談起。 這時,我突然心血來潮,一個主意浮上心頭:我們可以製造後退青年、即心靈遭受創傷前來訴說苦惱的青年,簡單地說,就是隨心所欲地把一般青年當做後退青年,編造他們前來GIO訴說精神苦惱的假報告。說起來,這麼好的主意為什麼以前就沒想出來。我們以前聽過積極參與學生運動或黨的活動、後來遭受政治思想上的挫折的「心靈受創青年」訴說自己的真實感受。至少我和翻譯兼打字員的女大學生都聽過。「心靈受創青年」的訴說,連我們的心靈都感受到痛苦。「心靈受創青年」主動到GIO來訴說自己的內傷不僅僅要忍受痛苦,更是克服了巨大的心理障礙。其實,後退青年到GI0來本身就是極不正常的非人性的行為。
根據我的主意,只需要一般學生稍微做些表演就好。我目送這些青年走進隔壁房間接受調查時,不會覺得他們掉進黑暗的深淵而心頭難過,也不會從調查完畢出來的青年臉上看到遭受打擊一蹶不振的印象,或者由於說得太多而疲憊興奮得通紅的肌膚上出現後悔、自我厭惡這些陰暗憂鬱的污垢。因為這一切全是演戲。他們不是「心靈受創青年」。
於是我向戈爾遜先生保證我明天去大學找幾個調查應徵者來,一定是幾年前學生運動的積極分子、典型的後退青年。
第二天,我跑了一間又一間教室,還去研究室和課外小組活動室,說明我的宗旨。說是一般學生,其實對兩三年前的學生運動也很了解,而且全身都給人一種體驗過精神挫折的印象。應徵者很多,我從中挑了十個。他們都知道GIO。他們和我一樣,對後退青年研究所把他們演戲的錯誤數據信以真感到愉快。我們興高采烈七嘴八舌討論說,美國人以為能把自己的手指插進日本真正的「心靈受創青年」的傷口裡使勁摳攪,完全打錯了算盤,我們信口雌黃的遊戲奠定了他們學問的基礎。當天晚上,這十個學生去GIO的日期以及各自扮演的角色都安排妥當。
從下一周開始,GIO每天都是開業以來從未有過的充實豐富。戈爾遜先生情緒極佳,幾乎天天說終於採訪到了一直想見的典型的後退青年。我只是輕鬆地把巧妙玩弄訴說把戲的青年送進隔壁的房裡,心情十分舒暢。
但是,令我稍感不滿的是,翻譯兼打字員的女大學生出人意外地突然辭去工作,戈爾遜先生決定停止調查,立即整理報告。結果我預約的兩位表演者未能上場。
戈爾遜先生也寫了一份日本工作業結束,GIO現已關閉,待命調往他地的報告,隨同本月的統計報表送回。他也答應把女大學生的工作日期算到GIO關閉為止向國內申請特殊津貼。戈爾遜先生對這個月成功的調查充滿信心,相信他的報告將一鳴驚人,博得滿堂喝采。
戈爾遜先生最得意的是我的第七個表演者,這個學生個子矮小臉色淺黑長著猴子般的額頭。我對他說不上了解,但戈爾遜先生一採訪,立刻認定他是最典型的後退青年。後來才知道,翻譯兼打字員的女大學生也因為這第七個表演者才下定決心辭去工作的。
報告空郵出去以後,GIO立即關閉。那天晚上,我們三人小聚,戈爾遜先生問女大學生為什麼要辭去GIO的工作,她回答說實在不願意看見那種厚顏無恥的日本青年。我從容不迫地看著女大學生第一次展現的深切焦慮與悲哀,覺得很可笑。戈爾遜先生一臉困惑,但沒有平時那種難以捉摸的異常感覺,而是一個不諳世故的平凡普通的學者即將發作時的不悅表情。我甚至想知道那個猴子額頭的第七個學生是怎麼表演的。
我是在另一個完全出乎意外的地方知道第七個表演者的伎倆的。GIO關閉一星期後,我從日本發行量最大的報紙上讀到有關第七個表演者的文章,也刊登了他的照片。照片排在介紹GIO活動情況的文章中,戈爾遜先生笑嘻嘻地站在第七個表演者旁邊。這一定是採訪結束後翻譯兼打字員的女大學生照的。報紙說戈爾遜先生認為第七個學生、即A君是典型的後退青年,發現他是GIO調查的最大收穫。報紙引用調查卡的記載這樣報道A君成為後退青年的經過。
A是日本共產黨東京大學支部的成員,但被懷疑為特務,慘遭監禁拷打,小手指頭第二關節被切斷,最後被開除出黨,戀人也離他而去。於是他主動向富士警署的某警察提供情報。但是他已經離開學生運動,情報沒有太大價值,當特務也沒資格。現在他非常孤獨。他恨先前的夥伴,是他們使他遭受巨大的挫折,但他的特務嫌疑問題似乎是一個背叛的同夥告的密。戈爾遜先生把A視為日本左翼學生後退的一個典型。
我覺得絕望的黑暗深淵正吞沒���片上與戈爾遜先生並排站立的、猴子一樣微笑著的第七個學生。我的身體開始顫抖,渴望確認自己在第七個學生不幸之外。我使勁從黑暗熱昏的腦子裡把女大學生的「那種厚顏無恥的日本青年⋯⋯」驅逐出去。
冬天。第五堂課結束時,整個大學籠罩著寒氣逼人的蒼茫暮色。我彎腰縮脖地走出大門,突然看見一個躲在電線桿後面的矮小男人用手套遮著側臉朝我走來。我們默默地沿著大學的磚牆在昏黑中並肩走著。
「本來打算鬧著玩的。」第七個學生萎靡不振地說,「我隨口胡編亂造,沒想到報上登出來了。」
「我也沒想到。」我陷入束手無策的困境,說,「向戈爾遜先生提抗議去。」
「已經提抗議了,我要求他撤回報道,但他不同意。他說報紙報道的內容,既有錄音又有證人,不能撤回。我說那是我鬧著玩的,是信口開河、胡說八道。 但他說不管你鬧著玩也好,胡說八道也好,你說的內容很有意義。」
戈爾遜先生淡灰色的明亮的眼睛、細小的高鼻樑、胖乎乎的粉紅色皮膚立刻統一成一個傲慢的形象浮現在我的眼前,冷酷無情地把一籌莫展驚恐害怕的猴額頭青年猛力推開。我把自己融化在戈爾遜先生傲慢的形象後面,突然變得從容冷漠。
「其實報上的照片很模糊,能認出是你的不就是幾個親近的人嗎?既然是十分親近的人,對他們解釋這是一場玩鬧,大家哈哈一笑不就過去了嗎?」
「不行呀。就說我的戀人吧,看了報紙以後看我的眼神都不對了。」猴額頭的小個子把他的左手伸過來。
我看見他小手指第二關節被切斷了。我一陣難過,停下腳步。他像受欺負的小孩一樣眼睛直勾勾地盯著我,左手戳在我的眼前。 我看著馬路上過來的公車,準備上車。
「戈爾遜先生答應一個月以後在報上發表更正啟事,而且把錄音帶還給我。你也幫我記著。好嗎?我幹嘛說那麼多呢?莫名其妙。」
汽車停下來,我上了車。我擔心他跟上來,但似乎他只是在黑暗中看著我離去。 我終於鬆了一口氣,但我也不明白他為什麼要說那麼多。我至今也沒弄清楚。一個月後,戈爾遜先生的報告受到高度評價被調任為歐洲研究所。即使他在報紙上發表「內容與事實不符」的更正啟事,也毫不影響他前往歐洲赴任。但是他並沒有發表更正啟事,在我和女大學生的送行下,從羽田機場飛走了,因為第七個學生一個月後沒有再去找他。戈爾遜先生託我把錄音帶還給第七個學生,但至今仍保存在我這裡。我想起戈爾遜先生把錄音帶交給我的時候說的一句註釋性的話:「他是一個典型的後退青年!」
於是,我感覺到身邊的現實世界到處都是滑入默默張著大嘴的黑暗深淵的漏斗狀斜面。
(鄭民欽 譯)
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shunya-wisteria · 2 years
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雨男のベストバイ 2022
晴れ男のすなるベストバイといふものを、雨男もしてみむとて、するなり。
2022年も終わりということで、今年買って良かったものをとりとめなく綴ってみた。
日常生活関連
無印良品 2通りにたためる 折りたたみ傘 | 無印良品
雨男のお守りであり、必需品。
酷使しすぎた結果、これまで使っていた傘の骨が折れてしまったため、かわりを探して良さそうだなと思い購入した2段式の折りたたみ傘。
2段式のものは久々に使いましたが、骨を伸ばした状態のまま通常の長傘のように閉じられる点が、降ったり止んだりを繰り返すシチュエーションに出会しがちな雨男には嬉しいポイントでした。(オートで開く3段式と違い、開く際は骨を一度手で伸ばしきらないといけない手間はかかりますが、それ以上にメリットの方が大きい)
また、お店に入る際等に閉じるのが煩わしく、傘立てにも立てにくいので扱いに困りがちでしたがこの子のような2段式であれば簡単に閉じることが可能。かつその時点では長傘とほぼ同じ形態なので、傘立てにも楽々ささる。しばらく傘を開く必要がなくタイミングで折り畳めば鞄にしまえるサイズに。付属の傘袋は伸ばした状態、折り畳んだ状態のどちらでも使えて便利。
今年は旅行の道中、土砂降りにあう機会も多かったので、大活躍の一品でした。
2段式故に折り畳んだ際の長さがちょっと長くて鞄の収まりが悪い点と、ちょっとお値段お高めなのだけがイマイチポイント。
トワイニング オレンジ アールグレイ 10P×6箱
週の半分のテレワーク生活を支えるお供。
コーヒーよりもティー派なので、秋から冬にかけてはティーバッグの紅茶を大量消費。いろいろ試して、トワイニングのバラエティパックに含まれていたこのオレンジアールグレイが気に入ったものの、なかなかスーパー等で見つけられず。。。(アールグレイやレディグレイはよくあるけれど)、amazonでまとめ買い。
お仕事のお供等、単品で飲むケースでは、フルーツフレーバーのようにプラスアルファ要素のある紅茶がお気に入り。
オレンジの爽やかな香りが鼻と喉を潤して、日々の仕事をがんばる。
ガジェット関連
ThinkPad X1 Carbon Gen 10
言わずもがな、今年買った最高額品、おニューのノートPC。
大体6年に1度くらいの周期でPCを買い替えていますが、今回 2016年導入のvaio s11からの乗り換え。ThinkPad X200s→vaio s11ときて、またThinkPadに戻ってきました。
薄くて軽く堅牢性に優れ、しっとりとした触り心地のボディ、頬擦りしたくなるくらいですが、皮脂汚れがすごく目立つ素材なので我慢。第12世代Intel Core i7、メモリ32GBのウキウキスペック、docker on WSL2でのコーディングも、LightroomでのRaw現像も、すごく快適。画面比率が16:10の戻ったディスプレイ、薄型PCとは思えない打ち心地のよいキーボードも見逃せないポイント。大満足!!
とはいえ、イマイチポイント(事前の口コミで知っていたわけですが)。
排熱機構があまり強いとは言えず、CPUがパワーを出しきれていない&左側1/3くらいから比較的熱い点が気になる。いまはまだCPUパワーを求めることをそれほどしていないので熱々頻度は低いものの、この先 数年経ちOSやアプリが求めるリソースが増えていった際にどうなるか……
あとやっぱりSDカードリーダーは付いていて欲しかったなぁ。
Anker 735 Charger (GaNPrime 65W)
CIO L字型 柔らかいシリコンケーブル C to C(Type-C/USB-C)
X1 Carbonの充電用に購入。あえてイマイチポイントには書きませんでしたが、付属のACアダプタが昔ながらのやや大きめのものなので、それに変わるものとして購入。今のところ何ら問題なく使用中、本体の熱もそんなに気にならないです。
充電器本体もCIO製品に揃えようかと思いましたが、表面のシボ加工が個人的に好きではなく、Ankerの艶消しの表面加工のほうがThinkPadと一緒に持ち歩くには合う気がしたので、こちらをセレクトしました。
エレコム クリーニングクロス 超極細繊維 Mサイズ クリーナー
たかがクリーニングクロス、されどクリーニングクロス。超極細繊維で細かいホコリもからめとる。ふつうはなかなか拾いきれない、静電気でくっつくディスプレイ面のホコリもゴッソリ。1枚持っていて損のない一品でした。
終わりに
今年はPCの乗り換えというイベントはありつつも、それを除くと比較的 大人しい散財だったな、とAmazonとヨドバシ、マップカメラの注文履歴を見ながら振り返る今日この頃(もちろんPC乗り換えは数年に1度の大イベント & 大出費で、心のときめきはひとしおですがね)。
散財引当金を貯めて、2023年もまた楽しく散在したいな。
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obey-my-wishes · 1 year
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My OCs for Obey Me! And Nightbringer MC Design I had in my head!
Please note that I use Picrew for designs as I haven't been able to draw without bases for years now 😅 Please find below my OCs that I created for Obey Me and some information about them! None of them are great and might come across ridiculous. I just flesh out ideas when they hit me 😅
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Nightbringer MC Design
In my head, this is what my MC would appear like. With us appearing as a demon to the brothers and Diavolo, I decided that I would incorporate horns and long pointy ears, along with a tail reminiscent of Blue Exorcist.
The second image is an idea for a casual outfit that the MC would wear when travelling around Devildom. She carries a satchel and leg bag where she keeps anything she may need as an attendant depending on the brother she is going with.
Her favourite brothers are Mammon and Belphie, although she does find the more approachable nature the youngest has at this time a little weird.
Links to picrew:
First:
Second:
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Nox is one of the archangels, although she is seen to be on the lower end of the rank. She is seen as a failure by other angels as she was made with a pair of useless wings on her head alongside the pair she has on her back, and her pointed ears.
Her magic is one of purifying, excelling mainly in the use of water for this means. She is an angel that tends to blend into the background, not drawing attention towards herself. Even Michael and Simeon forget that she is around.
She was close with Raphael before the War had occurred. However, during the battles, Nox would use her water to heal wounds of anyone. Even going against Michael and healing Lucifer when she found him. Due to this disobedience, Michael had her placed in isolation until after the events of the Fall.
In the OG timeline, Nox remains in the Celestial Realm, but often tries to sneak off to Devildom to meet up with Luke, Raphael and Simeon for tea and cake.
In the Nightbringer timeline, Nox is still in isolation even a year after the events. Michael had expressed how she would be viewed as a traitor and she is lucky that Father wasn't banishing her.
Picrew:
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Akari is a Blue Exorcist and Obey Me OC.
Created by infusing the DNA of Lucifer and a human ovum, Akari was a successful Nephilim for the Demon Prince. However, she was born with a demon heart of her own (similar to Rin Okumara). While Demon Princes are able to possess others, with Akari having a demon heart, she was unable to be a vessel.
She had accidentally ended up in Devildom through Solomon. The sorceror was trying a new summoning spells he had created, but instead of what he expected to come, Akari was there. Akari was introduced to everyone pretty soon after arriving, shocking everyone with her parentage. Lucifer looked like he wanted to scream as his brothers bombarded him with questions related to being a father. She was quick to say that this Lucifer was not her father as they don't look the same (she has only ever seen the vessel of BE Lucifer).
While Solomon searches for a way to get her home, she spends a lot of her time with the MC and the brothers. Her favourite brother is Satan, mainly because he looked the most like her father and seemed to tolerate her need for closeness. She tends to read by his side. Asmodeus would never say it but when he sees this, he thinks they look like a father and daughter.
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MC for the original Obey Me!
A human who was selected for the RAD Exchange Program, she first finds it difficult to adjust to Devildom as a whole. Much preferring the cold, she can be found usually in her room with a fan running. With her height (5'3"), the others tend to tease her in one way or the other, for example, resting their arm on her head, or keeping items out of her reach.
She enjoys spending time with all the brothers, especially Lucifer. Will often be seen brewing coffee for the eldest brother, or sitting in his study with a book in hand. She dislikes how he tends to overwork himself, but understands that he prioritises his work over his other needs. Will sit and look through documents with him when the hour is becoming late.
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tokyomariegold · 1 year
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2023/6/24
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6月24日 今日は生活のミステイクが重なってしまい、お外で楽しかったことが薄らいでしまった。生活を正さないと何も楽しめない。
ちーちゃんから「そだつのをやめる、をお誕生日にもらった」というメッセージが届いていた。とても素敵なプレゼントだけれど、ちーちゃんって8月生まれでは?
生活のミステイク1は、朝少しまた鳩の気配を感じたこと。出かけ際にバルコニーを見ると羽が一枚落ちていて何かメッセージ性を感じてしまう。
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有楽町から銀座へ歩いてメゾンエルメスへ。 国際フォーラムでは骨董市?みたいなのをやっていて、下の展示場では音展を開催していた。 なんとなーく眺めていると、国際フォーラムのカウンターにうさぎのぬいぐるみがいる! それは毎年、クリスマスからお正月にかけて国際フォーラムの地下で展示される干支ツリーのぬいぐるみ! こんなところに…!と近づくとカウンターのお姉さんが「1年間こちらに飾っているんです。」と、アクリル板の内側から出してくれた。 紅白それぞれ写真を撮って、窓口内へお返しする時、初めて干支のぬいぐるみを触ることができた。梅雨なので耳に紫陽花の飾りをつけていた。
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メゾンエルメスで“エマイユと身体”���鑑賞。 釉薬を使った表現の作品。メゾンエルメスで観る作家さんはいつも新しくて世の中には本当にたくさんの美術表現があるな〜と思う。 帽子とスリッパを粘土で作った作品が印象的だった。病院でセラピーをしているらしい。 あとジュネーヴで作家をしている方の建築と記憶を表現している作品に、リヨン駅やヴィトラミュージアム、ゲーテアヌム等行ったことのあるスポットを見つけられて、また海外の建築を観たい気持ちになる。
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資生堂ギャラリーには時間がなくて行けず、そのまま新橋からゆりかもめに乗って日本科学未来館へ。 国際ターミナル駅で友人とばったり会えて、一緒に未来館へ向かう。 転職した話や人間ドッグのエピソードを聞かせてもらった。バリウムは医療機関によって味が異なるらしい。 7月から新しい職場で全く異業種とのことで「久しぶりの新天地なのでがんばる」と言っていた。えらいね〜と思ってしまう。
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未来館は思ったより空いていた。 人工衛星が撮影した?地球が投影された地球儀や、インターネットのつながりを物理的に示した展示、ハザードの循環をドミノやボールで表現した装置など、なんとなく高度な内��だった。 アザラシのロボットは可愛かった。
シアターも予約して、はやぶさ2の制作に関わった人々のお話をみた。プラネタリウムのようなドーム型シアターにワクワクしたけれど、映像の内容はNHKの番組みたい。 はやぶさ2がリュウグウから持ち帰ったかけらは、これまで発見された星よりも炭素が多いらしく、それが人類の誕生の研究材料になっているとのこと。人は炭素と強く結びついているの? その他にもはやぶさ2は今どこでなにを?とか、謎だらけになった。友人とも謎が謎を呼ぶ会話をして、2人ともiPhoneで調べるわけでもなく、帰ってNHKをみよう、みたいな流れになった。
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帰り、今日は桃を買う!と決めていたので、桃と、万が一桃をうまく捌けなかった時用に、補欠でカットフルーツのりんごを買う。 帰るとポストがなんかおかしい。
生活のミステイク2は、ポストに入れていたバナナが液状化していた!つらい!マンションの全住民に謝りたい!エントランスホール異臭事件ごめんなさい! 塩素でポストを拭き上げたけれど、匂いが酷く鼻にこびりついてしまい、シャワーを終えても、お香を焚いても、バナナと塩素の混ざった匂いを感じ続けている。
日記を書いていたらいつの間にか外が真っ暗。 でもちーちゃんのおかげで夏至を更新中。
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mitsu-maru · 2 years
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Bleu
 記憶というのはポインタとデータで出来ている。いつからか、そのように僕は信じている。忘却とはデータの在り処を指し示すポインタを失った状態であり、データそのものは確かに残っているのだと。何らかの切っ掛けでポインタが復元された時、記憶は鮮やかに蘇る。たった今まで自分が忘れていたことにすら驚くほどに。紅茶に浸したマドレーヌは暮らしに満ちている。長く生きれば生きるほど、過去が未来よりも重くなるから。
 記憶のポインタは厳密な一対一対応ではなく、大なり小なり誤差が生じる。本来想起されるべき思い出の一部が欠落したり、少しずれた思い出が蘇ったりする。あるいは、なかった記憶が新たに生成されたりもする。これは僕が2022年11月20日の午後、「Solarfault, 空は晴れて」という本を読んだ時に生じた反応を元に生まれたテキストである。記憶というのは揮発性であるだけでなく発泡性でもあるから、1週間という時間は記憶を発酵させるに十分な時間だ。読んだ小説の感想文が新たな小説であっていけない理由はない。
 青い、作用の定かでない、おそらくはあまりよろしくない液体。小瓶。『ロスマリン』だと思った。図書館で借りたハードカバーの本だった。少年たちが夏休みに高層ビルディングを抜け出して旅立つ先は暖かい海だった。映像の中で少年と犬が白い浜辺を走っていた。オゾンホールが話題になっていた世紀末。姉はフロンが使われているという理由で旧型のエアブラシをゴミの日に捨てた。その頃、一度塗った色をCtrl+Zすることはできなかった。読み終えた本の感想をTwitterで検索することはできなかった。Amazonは夜中に切らしたPPC用紙を翌日の夕方に��けてはくれなかった。
 大学進学を機に上京し、僕は私鉄の駅から坂道を登って、サンドイッチ屋のT字路を左に曲がってどこかの企業の借り上げ社宅の側を抜けた先にある青いアパートで暮らした。とても青い家だった。九州から上京した人間には東京の日暮れは地球が丸いことを実感させるほどに早く、うどん屋のつゆはありえないほど黒かった。レンタカーで意味もなく夜の新宿を走り回って、ラーメンを食べた。殺人事件が起きそうな間取りの海辺の一軒家でペペロンチーノを作った。サークルに入って本を書いた。酔い潰れた関西人の介抱をしながら、寝言も関西弁なんだと妙に納得した。
 敷地の外れの外れに、今はないその建物はあった。自治の名の下にビラがばら撒かれ、インクの匂いが漂い、アニメソングが館内放送で流れるような建物だ。そういえばビラを配っていたあの団体も青という字を冠していた。季節を問わず週に一度僕たちは集まって、ただひたすらに話をした。それが僕たちの活動だった。生協の缶ジュースは少しだけ安かった。年齢も専門もバラバラな学生たちが、教養を無駄遣いしていた。時々真面目に小説を書いて本を作り、批評会で真剣に意見を交わしたりした。僕たちの掟はただ一つ、描き始めた物語を必ず完結させること。開いた物語は閉ざされなければならない。それさえ守れば何をやろうと自由だった。その頃茨城県でバケツで流し込まれた液体が青い光を放った。
 学園祭で小遣い稼ぎをするために部員総出で占い師の真似事をした。タロットカードから客が望む物語を紡ぎ出すのは即興小説の訓練だ、というのが建前だった。原価がただ同然の占い屋はなぜだかいつも大繁盛で、僕たちのサークルは本の印刷代には困ることがなかった。
「久しぶり」
 堤が話しかけてきたのは、夫の不倫を見て見ぬふりをしつつ、別れる決心ができないと悩んでいる女性の背中を押してしまった直後だった。
「俺のことも占ってよ」
「顔見知りのことは占わないようにしてるんだ」
 本当に占いがお望みなら、と後輩のテーブルを指差す。堤は肩を竦めて、三百円を支払った。後片付けを終えた後、二人でステーキを食べに行った。安くて硬い牛肉にニンニクと醤油でえげつなく味をつけた代物だが、その頃の僕らにはそれでよかった。紙エプロンに跳ねたステーキソースが抽象画のようだった。
「なんだ、その。元気そうだな」
「どういう意味だよ」
「別に」
「ああ、聞いたのか」
「聞いたとも。なんで教えてくれなかった」
「教えたからといって、何が変わるわけでもないだろう」
「そりゃあ、そうだけどよ」
「じゃあ、いいだろ」
 堤は煙草をくるくると回して言葉を探した。最後まで、出てこなかった。
 小さなゲーム会社でアルバイトをした。携帯電話で話をしながら深夜の住宅街を歩いた。千駄ヶ谷のモスバーガーが秘密基地だった。自分たちが作っていたゲームのことは欠片も好きになれなかったけれども、スタッフ同士で話しているのが好きだった。六本木のライブハウスには月一で通っていた。お目当てのバンドの対バン相手のファンが自分の周りで激しく踊り出して、つられて踊っていた。強い人が集まる、という噂のファミリーレストランに自転車で乗り込んでカードゲームの対戦を挑んだりした。初めて中央特快に乗って八王子まで行った。
「で、いつ?」
 帰りの電車は適度に混んでいた。冷蔵庫にマグネットで貼り付けたメモのことを思い出した。換気扇の調子が悪いから業者に連絡すること。そうメモしてから何ヶ月が経っただろう。その頃僕はもう自炊することを止めていて、冷蔵庫には赤ワインとチーズしかなかった。黒い服ばかり選んで着るようになっていた。たまたま見つけた美容院の美容師と気があって、好きなように自分の頭を作品にしてもらうことしていた。この時は確か、虎をイメージした金のメッシュの入った黒髪だったと思う。ギターなんて一度も弾いたことがないのに、スタジオを借りてエアバンドのアー写を撮った。悪ノリしてロゴも作った。
「まだ決まってない。決まっていたとしても、お前には教えない」
「そう」
 エアバンドのベースは、本当のベーシストだった。本当はギターが弾きたかったらしいが、手が小さくてコードがうまく押さえられなかったんだと笑っていた。雷と餃子で有名な街から、時々都内に遊びに来ていた。常軌を逸した方向音痴の彼にとって、乗り換えはいつだって至難の技だった。コンピュータグラフィックスを専攻していた彼を、八王子の某大学の教授のところまで無事に送り届けるのが今日の僕のアルバイトだった。この頃のインターネット回線はZoomで面談するほど力強くもなく、クラウド環境はGitHubで自分のポートフォリオを公開できるほどではなかったから、修士論文の指導をしてもらうために直接会いに行く必要があったのだ。
「お前がいなくなるのは嫌だなあ」
 そんなことを面と向かって言われたのは当たり前だが初めてだった。正直少しだけ心が揺らいだ。努めて僕は平静を装い、東へとひた走る列車の窓から外へと視線を移した。刻一刻と時は迫っていた。冬が始まっていた。セーターの袖を鼻に押し当てた。
「バンドはエアなんだ。ギタリストがいなくたって、やっていけるさ」
「エアじゃなかったら、よかったのにな」
「そうしたら、ツアーには必ず宇都宮を入れてやるよ」
「絶対MCでいじられるやつじゃないか」
 東武線の駅の側、一階が物販になっているライブハウスを幻視する。もちろんバンドはエアなので、歌詞も曲もない。それでもステージの上で僕たちは青いライトに照らされていた。ライブの後半で必ずやる定番のバラード曲を歌えば、正確にハモってくれるという信頼があった。電車が新宿駅について、ベーシストと一緒に湘南新宿ラインのホームまで歩いた。
「それじゃあ、またな」
「ああ。今日はありがとう」
 手を振って僕らは別れる。僕には、これが最後だと分かっていた。携帯電話が鳴る。新宿駅は人が多すぎて、誰も僕のことを気にも止めない。運命が僕を迎えに来る。もうすぐだ。こうして世界は分かたれる。
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kathykwoksposts · 9 months
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手腳冰冷
手腳冰冷4大原因 一文看手腳冰冷疾病警訊
手腳冰冷原因及類型 怎麼補才能改善?
氣鬱型 — 理氣優先,不可隨意進補
氣鬱型也是現代人最為常見的類型,氣厥型的人,因長期情志不舒導致氣機失調,以致於陰陽之氣不能調和。常見於生活忙碌、久坐少運動的人,大多會伴有全身性的畏寒,容易疲倦。氣鬱型不可隨意進補,工作的時候,記得不定時站起來活動一下筋骨。平時保持心情舒暢,亦可嘗試足浴泡腳幫助舒緩情緒壓力、增強身體循環代謝。推薦喝玫瑰花茶、陳皮茶、枸杞菊花茶、菊花燉梨子湯等,幫助身體理氣解鬱。
寒厥型 — 適合溫補
寒厥型是指體內陽氣衰微,無法有效通達四肢末梢,導致手腳冰冷的體質。輕微情況只有手掌和腳掌感到冰冷,而嚴重的情況可能會延伸到手肘和膝關節。此外,寒厥型體質還容易伴隨經痛、腹瀉、面色蒼白和精神疲憊等症狀。寒厥型不可隨意進補,建議多食用溫熱性的食物,例如蔥、薑、蒜等辛香調料,以及紅棗、桂圓、豬肝、牛肉和羊肉等溫補食材。此外,溫補藥膳湯,如四物湯、麻油雞和薑母鴨等,也有助於驅寒和促進血液循環。在日常生活中,多做有氧運動,例如散步、慢跑等,以增進血液循環。另外,也可以透過按摩脖子、背部和腰部等部位也可以改善血液循環。
熱厥型 — 清熱優先,不可隨意進補
熱厥型是指體內過度燥熱,陽氣阻滯無法通達四肢末梢的情況。此類體質的人手腳通常冰冷的範圍不會超過手腕和腳踝,並且容易伴隨少汗、體熱、面紅心煩、口乾舌燥、胸腹灼熱和便秘等症狀。熱厥型不可隨意進補,清熱解毒是首要的目標。建議多食用生津健脾、改善體內燥熱的涼補食物,例如白菜、白蘿蔔、綠豆和薏仁。此外,可以飲用銀耳湯、黃菊花茶等涼性飲品。此外,調整作息,保持規律的睡眠時間,並進行適量的運動,例如慢跑和體操,可以減輕壓力,維持心情舒暢。
痰厥型 — 祛痰為先,不可隨意進補
痰厥型的手腳冰冷是由於體內濕氣過度累積,會經常出現胸悶、咳嗽有痰聲,食慾低落、舌苔白膩、頭部容易昏沉等。這類型是由於體內濕度過度堆積而造成循環不良,因而導致手腳冰冷。熱厥型不可隨意進補,應以祛痰為先,飲食清淡,不應攝取過量的寒性食物及冷飲。建議吃些溫性和熱性食物,如薑、大蒜、熱湯等。可以喝四神湯、紅豆薏仁茶、陳皮茶、山藥、茯苓等食材,加強祛濕。每天做適度伸展運動能夠改善體內的濕氣循環。
孕婦便秘
孕婦便秘不適怎麼辦 10種食物讓你更順暢
孕婦便秘的原因
懷孕期間,便秘是一個相對常見的問題。懷孕時,女性體內發生了許多變化,包括荷爾蒙水平的變化、子宮擴大和壓迫腸道、以及孕婦的飲食和活動習慣的改變,這些都可能導致便秘的發生。
1.孕婦生理結構改變導致便秘
懷孕初期媽媽的體內會持續分泌大量令腸道的平滑肌鬆弛的黃體素,讓子宮穩定增厚,但同時野會導致腸道的正常蠕動減少而引發便秘。
2.腸道及胃道受到壓迫
懷孕後期,因胎兒體積讓子宮撐大並長時間壓迫腸道,腸道蠕動變慢,食物殘渣水分被榨乾,加重排便困難,形成便秘。
3.懷孕後飲食習慣改變
「脾胃」為後天之本,與消化器官、腸胃功能息息相關,簡單來說,後天的飲食習慣會直接影響脾胃功能,孕媽因孕吐或是偏食,造成口味變化或者不當的進補,都容易造成消化不良的狀況。加上,部分準媽媽在飲食方面攝取的纖維及水分並不足夠,糞便無法變得柔軟,難以排出,進而誘發便秘。
4.缺乏運動、纖維攝取不足
不少孕婦之後,因擔心寶寶生長,都會���擇休息養胎,導致缺乏足夠的活動量。一旦運動不足,就會影響消化,引致便秘。
5.藥物影響
部份孕婦會服用治療噁心和嘔吐的藥物,一些強效止痛藥可能會導致便秘。另外,鐵質是孕期重要的營養素,但攝取過多鐵質會導致孕婦便秘;過多的鈣補充劑和一些複合維生素也會引起便秘。
流感
流感症狀及接種資訊 有效預防流感的3種疫苗
如何預防流感?
季節性流感很容易傳播,例如透過飛沫傳播以及接觸被流感病毒污染的手部。疫苗接種對高風險人士特別重要,包括孕婦、兒童、長者、患有慢性疾病的人、衛生工作者,疫苗對於老年人可能效果較不明顯,但它可以減輕疾病的嚴重程度,降低併發症和死亡的風險。除此之外,亦應該注意預防流感的方法:
季節性流感疫苗接種
疫苗能安全和有效地預防季節性流感和其併發症。
流感疫苗種類有以下三種:
-滅活流感疫苗
適用於年齡6個月或以上的人士,包括健康人士、懷孕婦女和長期有健康問題的人士。部分人士在接種後6至12小時内可能出現發燒、肌肉疼痛,以及疲倦等症狀,這些症狀通常會在兩天內減退。
-減活噴鼻式流感疫苗
適用於年齡介乎2歲至49歲的人士,懷孕、免疫力低下或有其他禁忌症的人士除外,建議每年接種疫苗。
-重組流感疫苗
適用於年齡18歲或以上的人士。所有年滿6個月或以上人士均應接種流感疫苗以保障個人健康,一般建議在每年秋天時分接種流感疫苗。
保持良好的個人及衞
在到訪或工作於高風險場所時,應佩戴口罩;在觸摸口、鼻或眼之前和之後,以及當手被呼吸道分泌物污染或觸摸公共設施後,應保持雙手清潔。此外,應經常洗手並擦乾,並避免與病人密切接觸。經常清潔和消毒常接觸的表面,如傢俬、玩具和共用物件,同時要保持室內空氣流通。此外,應避免前往人多擁擠或空氣流通不良的公眾場所。
高危人士應如何增加抵抗力?
高危人士要特別注意流感,增強抵抗力,保持均衡飲食、恆常運動、充足休息,避免過度緊張、不要吸煙和避免飲酒,以建立良好身體抵抗力。
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bingata-nawachou · 2 years
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先日 憧れの方々に会いに行った #紅型ナワチョウきものコーディネート ・ 修行時代 お世話になっていた工房が 普天間にあり #普天満紅型工房 2003〜2007年 通ったり住んだりと 思い出深い場所なのですが ここ数年 素敵なお店が増え✨ 足を運ぶ度に ワクワクとしていました ・ #月を詠ム さまは 以前那覇での個展の折 DMを置かせていただきながら 「今度カレー食べに行きます!」 っとお伝えしてから 1年以上経過してしまい🤣💦 ・ 今度こそ!っと 気合を入れて参じました🍛 この日の #紅型ナワチョウきものコーディネート ・ ・ ♦︎ #着物 ♦︎ #新之助上布 #麻着物 @shinnosukejouhu ・ 相変わらず夏日🌞 この日も最高気温30度 綿麻と悩みましたが 体感に合わせました🥹 ・ ♦︎ #紅型ナワチョウ半巾帯 ♦ #鳥更紗紋様 の #半幅帯 をこの日も🕊 ・ 締め方を前回と変えたく♪ #シロップ先生 @syrupkimono の #半幅帯お太鼓風 より♪ ・ ♦︎ #帯揚 ♦︎ キラキラ #マトリョーシカ の帯揚 #🪆 @coten_official いろんな色の マトリョーシカを 集めたくなるのです🪆 ・ ♦︎ #帯締め ♦︎ 私物より♪ 着物や帯揚げと合わせて 縹色のものを ・ ♦︎ #帯留 ♦︎ @harukaakahane さまの #パール揺れる帯留めブローチ はるかさまの帯留めブローチも 帯揚げと同じく集めたくなる 沼なのです🕳✨✨ ・ ♦︎ #簪 ♦︎ #ジーファー マイファーストジーファー @haberu___ 大切な簪に 気持ちがキリッ🕊✨ ・ ♦︎ #履物 ♦︎ #辻屋本店 さま × #紅型ナワチョウ鼻緒 コラボレーションの #下駄  @tsujiyahonten ・ ・ 月を詠ムさまの後 以前から行ってみたかった #茶楼雨香 さまへ @charou_uka ・ 初・茶楼雨香さまにて わたしがいただいたのは #野生紅 (やせいこう) 琥珀色の茶の色と 深い味わいに酔いしれました✨ また 紅型の深い話でも盛り上がり 忘れえぬひとときに🙏  またお邪魔させてください✨ ・ ・ #紅型 #紅型ナワチョウ #縄トモコ #きものコーディネート #沖縄 https://www.instagram.com/p/CjVMZCmrwki/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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shukiiflog · 11 months
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ある画家の手記if.123  告白
かすみのいる金魚鉢は玄関の靴箱の上が定位置になった。ほどよく陽もあたるし風も通る気持ちいい場所。
他の金魚たちは各々ひとつのビーカーにいる。 とりわけ動作が機敏であまりにも速く泳ぐパチンコ玉みたいな一匹はせまいガラスコップに隔離した、かすみをつつきまわしたかどで。 二人でいい貰い手がいないか考えながらガラスコップの弾丸金魚を見る。 「…行屋みたいな子だな…」 「いきや…?うつひこくん?」 「いや、疾彦のほう。…お祭りで会った、イキヤによく似たあれ。あれも画家で、イキヤの父親で、行屋疾彦っていうんだ」 僕が指先でテーブルの上に漢字を書いてみせたら香澄はなんとなく納得してた。 そのうち弾丸金魚はうちの中でトッキーって呼ばれるようになった。早く貰い手を見つけたくなる名前だ。 かすみは体が真っ白で、頭に丸っこい朱色の模様がある。 「…香澄に似てる」 「…そうかな?」 「うん。頭が紅くて体が白くて小さくて派手すぎなくて涼しげで動きが控えめで綺麗でかわいいとこが。」 いろんな味のもの食べられたほうが飽きなくて毎日楽しいかな…と思って餌をたくさんの種類買ってきたり、毎日水槽を洗って綺麗にしてたら、香澄に怒られた。構いすぎると金魚は弱っちゃうらしい。 それでもなんとなく心配でほっとけなくて作業の合間に玄関に行ってみる。 近くで見すぎて弱ってもいけないから、気づかれないように静かに壁から顔だけ出して遠目に様子を見る。目が悪いからくっきりとは見えないけど、かすみ…あの金魚鉢で元気にしてるといいな。
お祭りになんであいつがタイミング悪く…いや、あの場合は良く…なのか…居合わせたのか、いまだに分からないけど、最近は日本にいることのほうが多くなったっていうのは聞いてた。 パーティでも会ったし。イキヤが家から脱出したがってたくらいだし。 七ちゃんをなくしたイキヤに父親としてついていたくて、なんてことはありえないし、これもやっぱり理由はないのかな。理由がない、って言葉さえも本人は言ってないと思うけど。 結局僕もあいつのこと言えない、僕がずっとあいつのことを嫌いなのにも特に理由はないし。 亀裂の入る決定的な諍いや仲違いするような事件があったわけでもない。 それでも学生時代には同じ部屋にいるだけで周囲が僕たちにやんわり距離をとらせるくらいには険悪な空気を醸してた。どっちも目線も合わせないし一言も発してさえないけどああいう一触即発の空気っていうのは周囲にもびしびし伝わるものらしい。 卒業するまでさんざんあいつに嫌がらせじみたことされては怒った僕があいつを追っかけてた。あいつに嫌がらせなんて意図はまるでなさそうだったけど。 お互いやることなすこと、気にくわない。そこだけは、たぶん気が合った。
今朝は香澄が出かける寸前に絢からかかってきた通話に僕も混ぜてもらった。 絢と特になにか話したいことがあるわけじゃないけど顔が見られればよかった。絢は僕にはなかなか連絡くれないから…。 香澄はお祭りで僕がとって香澄にあげたゆきちゃんを画面越しに絢に見せたりしてた。 ゆきちゃんを射的で取ってから、家に帰って僕はすぐに念入りにお風呂で洗った。新聞読んでてたまにコンビニのパンとか給食とかに針や異物が混入してたって記事を見かけるから、夜店に置いてあったぬいぐるみも油断ならないと思って。 僕の手で縫い目から綺麗にカッターで体を開かれてアジの開きみたいになってから洗われて泡だらけになったゆきちゃんが縦にひしゃげて変形して曲げ伸ばしされてバスチェアの上に寝かされて開けなかった耳の中を入念に石鹸で叩かれる様子を香澄はバスタブの中から目をまん丸にして見てた。 綺麗になってお風呂から上がってからドライヤーで乾かして縫い目のあった場所で元どおりに縫い合わせたゆきちゃんを香澄に渡したら香澄はゆきちゃんを自分の部屋に連れていったきり僕にあんまり見せてくれなくなった… 画面の向こうの絢から矢継ぎ早に出てくる話題の中で、絢とまことくんが付き合いはじめたって話になって、頭が固まった。目の前にある香澄の頭を撫でながらそこにとまってる髪留めを見る まことくんは香澄に髪留めくれた子で…なんというか僕の勘だけどまことくんは絶対に香澄のことが好きなんだと思ってた…けど…絢と…? 絢が誰とどう付き合うとかに口出しはできないけど…ちょっとだけ寂しいような…少しもやもやした気持ちが湧く。 香澄にも…絢にも…僕の大事な子たちみんなに無節操に手垢をつけていかれてるみたいで… 絢… 今関わってる人たちからはほとんどそう認識されてないかもしれないけど僕にとっては理人さんが遺した大事な忘れ形見でもあって  僕の従兄弟 可愛い、大事な子  絢に相応しい恋人なんて僕には想像もつかない  もしまことくんが真剣じゃないなら 絢を大事にしないようなら 「………」
もやもやしてるうちにいつのまにか通話は終わってて、香澄が出かけるのを慌てて見送る。 香澄が行くのはイキヤのとこか…二人が仲良しになってくれてて嬉しい 通話の前って僕なにやってる途中だったっけ… 公園のスズメのスケッチを銅版に彫ってたんだった、とか絢のこととかあれこれ考えてて香澄が行っちゃったあとにハッと気づく、 最近猛暑だって聞くしこの時間帯に香澄一人で行かせちゃいけなかったんじゃ…重たそうな荷物もあったし…車は使わないみたいだったし…僕が車出せばよかった… 時計を見るとだいぶ経ってた。今から呼び戻すと余計体力使わせちゃいそうだ…。車で追いかけようか…  …危ないと思えば香澄はきっと僕を頼ってくれると思うし …ただ、香澄にとっての危ないことって、ずっと人からの危害とかだったから  もしかして自分の体調とか健康面とかに気づけなかったり…しないかな…
心配を抱えつつ帰りが遅すぎたら連絡しようと思ってた夕方にさしかかる頃に、香澄はタクシーに乗って帰ってきた。 タクシーはイキヤが手配してくれたらしい。帰ってくる前にイキヤから僕に電話がきた。 (まだ初期症状だとは思いますけど熱中症の症状が出てます。こっちで軽い対処して少し寝てもらったんで症状はおさまってます。注意して過ごせば病院に行かなくてもこのまま治るかもしれません。帰りはタクシー呼んどきました。俺にできるのはここまでなんであとよろしくお願いします) …相変わらずしっかりしてるな…というか話しぶりがちょっと僕に怒ってた気がする…今回は仕方ない。 タクシーから降りてくる香澄の持ってる荷物を引きとって肩にかけて、ベッドまで香澄を抱き上げていこうとしたら遠慮された。 …?どうして…  と、思った次の瞬間にタクシーの後部座席の奥の席から例の上着をなびかせて身軽に飛び降りてきた小柄な体に納得がいく。こいつにそういうとこを見られたくなかったのか。…なんでこいつが香澄と一緒なんだ…。 とりあえずそいつの存在を完全に無視して、香澄をベッドまで連れていく。
ベッドに寝かせてから、熱が体にこもらないように布団はよして柔らかくて通気性のいい涼しいガーゼ生地のタオルケットを香澄の体にかける。 一緒に冷蔵庫から持ってきた水と保存食の経口補水液を出してきて枕元に置いた。ペットボトルの蓋が固くて開けられないかもしれないから一番固い部分だけひねって開けておく。 イキヤの話ではもう厳戒態勢の対処が必要な状態ではないみたいだったけど、気分だけでも涼しくなればと思って香澄のおでこに冷えピタを貼った。 香澄の顔のすぐ横、枕元に両肘をついて片腕で自分の顎を支えてもう片手で香澄の髪の毛や頭をそっと撫でて微笑みかけながら訊く。 「外暑かったね…出かけるとき気づいてあげられなくてごめんね…」 微笑んでるつもりだけど勝手に目がしょぼしょぼ潤んでくる、微笑んでる唇も小さく震える。 香澄が出てってしばらくしてようやく気づいた、あの時僕が連絡してれば…   最近描くのが楽しいって思えるようになって浮かれてたのかな 香澄のことが二の次になってたつもりはなかったけど、香澄は描いてばっかりの僕の様子でそういうふうに受け取ってたかもしれない 僕が微笑みを崩さないままじっと香澄を見つめて髪の毛を撫でてたら香澄がぽそりと呟いた。 「迷惑かと思って…」 …思ってたことが口から出てたかな 「迷惑…?どうしてそんなふうに思ったの…?」 怒って���ふうに聞こえないようになるべく優しく微笑んで髪を梳きながら訊いてみたら、香澄は少し考え込んだあとで神妙な顔で言った。 「うつひこくんにもリスキーだって言われちゃった…気をつける…」 「…うん… いい子」 香澄の髪の毛を撫でながらにっこり笑いかける。手のひらで押さえて自分の目尻に残った涙を払った。 イキヤにも…か。 「…僕は前に画家だった頃は絵を描くのが楽しかったことは一度もなくて、でも今は生まれて初めて絵を描くのが楽しくなって……これは香澄のおかげだね。初めての感覚に少し夢中になりすぎてたかもしれない。…僕も気をつけるよ」 ちょっと深刻な話はここまで。 香澄に一度飲みものを飲ませてからまた寝かせる。 香澄が持って帰ってきた鞄の中には生肉を入れてたクーラーボックスがあったから、もし何かすぐに冷蔵庫に入れたほうがいいようなものがあったらと思って、香澄の荷物だけど勝手に中身を見させてもらった。 中には傷みそうなものの代わりに黒い武装をした謎のぬいぐるみ…よく見るとたぶん原型はかいじゅうくん…が入ってた。 「ところで、これってなに?」 いたずらっぽく香澄のおでこに僕のおでこを擦りつけて笑いながら黒いかいじゅうくんを足元の鞄から取り出して香澄に見せて訊く。香澄の鼻先に黒い武装したかいじゅうくんの口をはむはむ当てる。 香澄は僕とかいじゅうくんに囲まれて嬉しそうにほわほわ笑ってる。 「うつひこくんがね、俺がかいじゅうくん好きだって気づいてありじごくのまわりに置いといてくれたんだけど、それをお父さんが改造しちゃったんだ」 ぽかんとしておでことおでこをくっつけたまま顔を傾げる。 「あ、蟻地獄…?」 「ありじごくってソファクッションの名前なんだって。最初うつひこくんの分しか買わなかったんだけど、次会うまでにうつひこくんがもういっこ買っといてくれてて俺いつもそこに座ってるよ、うつひこくんやさしい」 なるほど…媚びと可愛げが皆無な感じがイキヤのセンスだな。 あいつも他人に必要以上に忖度したり相手に察せられるような気遣いや優しさを見せるのを嫌ってたはずだけど、香澄とはそういうラインを超えた関係を築けてるのか、もともと相性がいいのかな。 香澄はベッドに横になったまま黒いかいじゅうくんをたかいたかいするみたいに両手で持ってにこにこ笑ってる。 「うつひこくんの服でみのむしみたいになってる、かわいい」 みのむし… 香澄のセンスってかわいいな  香澄がかわいいからかな   なんだかすごく、どうにもできないくらい愛おしいな… 両手で香澄の頭を掴んで髪の毛がくしゃくしゃになるまで撫でる   おでこをすり合わせて「かわいい」って目を細めて笑って寝てる香澄の体を抱きしめた
一旦香澄の部屋を出てから、みのむしくんの処遇について考える。 黒いのはイキヤの服が素材だったからなのか…。そういえばこの前うちに来たときもイキヤは全身黒い服だったな。昔から変わってない。 …香澄はこういうのも好きなのかな。派手というか装飾過多というかなんというか…顔つきもいかめしくなって…かいじゅうくんがゴジラみたいに強そうになってる… …ちょうどいいし、これ雪村さんにあげようかな…。いや、僕の物じゃないし、香澄はあんなに気に入ってたんだし、…? なんでこんなにうちに置いとくのに抵抗感あるのかな… 「!!」 不思議に思ってる場合じゃなかった、これ作った奴がいた、 意識から除外しようって思ったらほんとに綺麗に落ちてた、さっきタクシーから降りて僕らの横を当たり前みたいに通りすぎて無断で家に侵入してきてた、どこ行った?! とにかくあいつに一番行かれるとまずい場所 急いで引き返して香澄の部屋にノックもそこそこに入る 視界に飛び込んできた光景は 横になってる香澄の体を あの絨毯みたいに大きな上着が上から覆い隠して 細い腕が枕に突かれて キス してる ように 見え た 「ーーーーーーッ…!!!」 少し体を起こした行屋が僕のほうを横目で見て蛇みたいにしたり顔で目を細めて笑う 部屋の中に踏み入って香澄の上に片足で覆いかぶさるようにして乗ってる行屋の首を掴もうとして、一瞬遅くて、横の窓枠に背中をつけて後ろに倒れるように一回転して外の庭に逃げられた「…っ、」 いつも一瞬遅れで捕まえられない、外に出られたらあいつを捕まえるのは難しい、それよりも、 「香澄!大丈夫?あいつに何かされた?」 横になったまま身動きもしないで呆然としてる香澄を抱き起こして訊いてみる。 特に衣服や髪に乱れはない、ぱっと見える場所の体を見ていって異常がないか確かめる。 頭の片隅では一応わかってはいる、なぜだか知らないけどあいつはめちゃくちゃなわりにこういう状況下で香澄を無理やり襲うような真似はしない、むちゃくちゃなくせに。 「香澄?何か嫌なことされなかった?」 「……う…  うん…?」 香澄は少し混乱してるような、でも気分を悪くしたり怖がったり取り乱したりしてるわけじゃないような様子で、ぼんやり返事した。まだ僕のほうも見ないで正面の壁をぽかんとした目で見てる。何が起きたのか分かってない…? …あいつと接してきた経験の中で覚えがある、正確には「覚えがないようなこと」に覚えがある。あいつは、それが起きて当然だ、って空気をその場一帯に作る。そのままその雰囲気で人間を呑む。 催眠術みたいでずるいような気がするあれが意識的なことか無意識かは知らないけど…  「香澄?」 僕の横で急に顔赤くした香澄がそれを隠すみたいにうつむいて膝抱えて、膝の上に顔伏せてだんだん小さく丸まってく…。 「香澄ー?!」 なんで ちょ、 何その反応?! どういうこと… え
何されたのーーーー?!?
あれから一週間以上が経った。 行屋がうちに押しかけてくるでもなく、香澄の様子も普段通りで、何事もなかったみたい、なんだけど、僕一人が何事かあったような形相でずっと木槌と鑿を木材に向かって振るい続けている… あの日赤くなったまま小さくまとまって固まってそのままピタッと沈黙しちゃった香澄。僕はそっと肩にタオルケットだけかけて香澄の頭を撫でて部屋を出ていった。「もしなにか話したくなった時はなんでも聞くよ」って言っておいた。 危害を加えられたとかすぐに病院に行かなきゃいけないとか、起きたのがそういうことだったんなら香澄は丸まったまま固まったりしない。 じゃあ何があったんだろう?あの体勢で起きることって限られてないかな?いやいや相手はあいつだし普通の発想からだいぶ横手に脱線して暴走してることのほうが… 僕に話せないで丸まっちゃうようなことって何かな?それでいて香澄自身は傷つけられてもなくて、嫌な気持ちもしないことで、かわいく赤くなるようなこと?昔からあいつモテたなそういえば いや今そんなこと思い出しても何にもならない、今僕が心血を注いで情熱を捧げないといけないのはこの木彫だ、つまりみのむしくんだ 香澄が持って帰ってきたみのむしくんは今かすみの金魚鉢のとなりに飾ってある。うちに置くには僕の中にかなりの拒絶反応があったんだけどこの木彫をはじめてから何となくかすみのとなりにある黒いあの物体を心穏やかに受け入れられてるような気がする。 みのむしくんは元々はイキヤが作ってあいつが改造したものでそれを香澄はわざわざもらって帰ってきた、あれが香澄の好みのセンスなのかもしれない、僕が作ったものを好きってよく香澄は言ってくれるけど僕が作ったもの以外のものとか絵とか作品をまだよく知らなかったってことだったのかもしれない、もしそうならもっと香澄にたくさんのものを知る機会をあげたいし僕が香澄の世界を狭めてしまってはだめだ、そのためには僕自身が狭まっていてはだめだ、つまりみのむしくんをかわいくないなんていってうちから排斥してしまってはだめなんだ。 そんなわけで僕は無心でみのむしくんを彫っている。イキヤの服では素材的に表現しきれなかったであろう質感や重量感やみのむしっぽさをとことん追求している。脚立で彫るしかない規模の大きさのものにしたかったけど流石にそこまで立派なアトリエじゃないから高さが足りないし三階に木材を搬入するには壁に穴をあけて入れることになるから、仕方なくかいじゅうくんの貯金箱より少し大きい程度のものを彫ってるけど小さいからこれでもう六体目だ。でも作るごとに真に迫った表現になっていけてる気がする。 クーラーが効いてても木彫は絵よりさらに体力勝負だからかなり暑くなる、彫り始めてさらに体脂肪が落ちた気がする、横に毎日水のペットボトルを並べてひたすらそれを煽って飲んでは彫る。合間にご飯を食べたり家事をしてる。暑いし部屋から出ないから上は脱いだまま、洗濯物が減っていいなとか思いはじめる、スラムにいた頃みたいでちょっと懐かしい。 簡単な木彫りをするときはむしろいつもアトリエじゃなくて庭先とかでやってて、そのほうが木屑の処理が楽なんだけど、この猛暑だからそれもできなくてリビングの床でずっと彫ってる。どうしても木屑が飛んで汚れるからか香澄が途中でかいじゅうくんの雛たちを自分の部屋に招集してまわってた。 香澄の態度は普通だけどときどきふとみのむしくんが視界に入っては赤くなって丸まってる。…。考えてはだめだ。今は無心に彫るときだ。 「直人」 横から香澄にかがんで声をかけられて振り返る。「?」 「ええと…目が据わってるよ…?」 指摘されて瞬きしてみる。…真剣に製作してたら真顔になっちゃってたのかな…。 何となく少し遠慮がちなトーンで香澄が続ける。 「たくさん作ったね…  それ…気に入ったの?」 それ。みのむしくん…? 「? 香澄が気に入ったのかと思って…」 「え、」
…こうして香澄の声掛けによって僕の何週間だかわからない激闘は幕を閉じたんだけど、結局香澄が丸まっちゃう理由は謎のまま。次にもし行屋に会うことがあればとっ捕まえてちょっと小突きまわして吐かせようかなと思うんだけどあれはそう簡単に捕まらないし事実を喋るとも思えない。 繰り返し克明に彫ってるうちに玄関のかすみの横にいるみのむしくんに抵抗感がなくなったことは僥倖だった。あれはあれでいいような気がする。でもやっぱりかわいくはない。 そんなかわいくないモチーフを真剣に突きつめた木彫りみのむしくんが六体もできてしまってどうしようかと考える。誰かに譲るにしたって、僕はこんなのもらってもちっとも嬉しくない…。…ちっとも嬉しくない… そうだ、一ミリも喜ばせたくない人にあげればいいんだ!
それで僕は今、六体の中で一番いい出来の木彫りみのむしくんを丁寧に包装してる。絢の話では一家全員オーストラリアに行ってたみたいだから、これを帰国のお祝いに渡せればいいな。
香澄視点 続き
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tricochino · 1 year
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Chapter 007
討伐哥布林 v1.5
瑪麗亞和我站在《夢之穴》的南邊出口,兩人都感到壓力與興奮交織在一起。
「我們又回來了呢。不過瑪麗亞,這個出口和昨天的不一樣。」
「是的,昨天我們是從《夢之穴》的東邊邊出口出來的。這個南邊出口,聽說魔物會比較強一點。」
我不禁咽了口口水。我們又回來這裡了。雖然距離上次只有短短的一天,但我和昨天完全不一樣了,我現在不只可以使用兩個攻擊魔法,還有其他幾個新技能。
「瑪麗亞妳知道關於哥布林的事情嗎?」
瑪麗亞輕輕抿了一下嘴,
「嗯,我也不是很清楚,不過我聽說它們其實挺狡猾的,喜歡用數量優勢來壓製敵人。我也聽別的探險者說,他們有些甚至會設置陷阱,不過通常不會太複雜。」
「聽起來有點讓人緊張。」
「是的,雖然它是F級任務,但我們還是不能掉以輕心。我聽說最好是保持警覺,不要讓自己被包圍。」
「嗯,好。」
我手裏拿著我的魔法棒,手心不由得冒了點汗,感覺到自己的手有點在發抖。
「記住,娜娜,我們的目標只是消滅至十只哥布林,在條件允許下,才考慮對付哥布林精英。」
「了解。」
瑪麗亞解開胸前的的披肩撥到身後,披肩變成了披風的造型。我則深深吸了一口氣,隨著她一同走進這幽暗的地下城。
隨著我們的腳步逐漸降低,冷冽的空氣和一股刺鼻的氣味撲面而來。地下城的氣氛壓抑而陰森的,而且時不時傳來令人毛骨悚然的的聲響。
沒過多久,我們已經伸手不見五指了。地城很黑,我腦袋卻一片空白,可以聽到自己沈重的喘息聲。
「瑪⋯瑪麗亞⋯這裏⋯也太黑了吧⋯⋯」
「沒關系的娜娜,《光環(Aura Lucis)》!」
瑪麗亞釋出了她的光屬性魔法,她的身體散發出柔和的光芒,照亮了我們周圍一小片區域。
「這是將光屬性的魔力融入呼吸,分配到身體各個地方,除了像昨天一樣拿來攻擊,也可以這樣拿來照明哦。」
「好漂亮哦⋯⋯」
隨著瑪麗亞身體發光,她的身形也從她薄薄的長袍下面透出來,看得我有點害羞⋯
瑪麗亞露出一絲嫣然的微笑,
「娜娜⋯妳在看哪裡呀⋯?」
「沒⋯沒有啦!」
啊,等等,我也是女生啊,是在不好意思什麽?
瑪麗亞嘴邊伸出一點舌頭,
「好吧,嘻嘻,如果妳說沒有,那就沒有吧。」
「瑪⋯瑪麗亞!我看妳是故意的吧!」
我真的很佩服瑪麗亞,儘管在這麽緊張的時刻,還可以開這種玩笑。
瑪麗亞笑著,
「嘻嘻,我看妳都快要停止呼吸了。不用那麽緊張,我會保護妳的。」
「瑪麗亞謝謝妳。」
我也勉強擠出了一些笑容。
我們繼續深入地下城,也許是我對光線比較適應了,憑著瑪麗亞的魔法,周圍的黑暗漸漸變得不那麼可怕。然而,那些令人毛骨悚然的聲音和一股特殊氣味的惡臭卻更加明顯。
「噓⋯」
瑪麗亞突然停下,手指劃過嘴唇做出安靜的手勢,同時解除了《光環》魔法。
她指向前方,我順著她的手勢看去,遠處有微弱的火光在搖曳。
「看那裡⋯可能是哥布林們的營地。」
瑪麗亞壓低了聲音。
「那我們該怎麼辦⋯?」
「我們悄悄靠近,千萬不要發出聲音哦。」
在暗沈的洞穴裡,瑪麗亞和我謹慎地朝著火光的方向移動,一步一步,盡量不發出任何聲音。瑪麗亞準備了一些簡單的手勢,以便我們能無聲地交流。
我們來到了一個小通道的入口,伴隨著一股惡臭,通道裏有三隻鼾聲大作的哥布林,它們皮膚綠油油的,臉上表情各異,但都讓人感覺很不舒服。在他們身旁橫七豎八地擺放著一些凹凸不平的金屬杯子,酒水和破碎的骨頭散落在四周。
通道的另一面則是吵雜的嘶吼聲與搖曳的火光。
瑪麗亞輕聲說,
「⋯看來這是三個沒有好好在把風的哥布林守衛,更深的���穴裡,一定就是他們的營地了。」
我默默地點了點頭。
「我們不能打草驚蛇,娜娜,用妳的魔法。」
我知道瑪麗亞的攻擊是物理打擊,一定會引發巨大的噪音。我有《冰箭(Telum Glaciei)》和《火球(Ignis Globus)》,《火球》一樣會造成爆炸的聲音。唯一的選擇是使用我的《冰箭》,並且要一次貫穿三隻哥布林,機會只有一次。
想到這裡,我感覺到手微微顫抖,冷汗從我額頭滴了下來。我深吸了一口氣,努力穩定情緒。是的,只有一次機會,不能失敗。
瑪麗亞默默地看著我,眼神充滿了信任。
我點點頭,敞開斗篷,露出魔法少女的裝束,緩緩地伸出魔法棒,開始使用技能。
「《冰⋯箭⋯》」
魔法棒的尖端漸漸亮了起來,粉紅色和淺藍色的光芒逐漸變強。我瞇起眼睛,精準地瞄準那三個哥布林。
我心中默念——就是現在!
一道冰藍色的箭從魔法棒疾射而出,幾乎在同一時間,貫穿了三隻哥布林,他們的身體都以原來的姿勢被凍在原地。
「成功了⋯」
我長噓了一口氣。
瑪麗亞高興道,
「幹得好,娜娜。這樣就三隻了!」
「⋯他們雖然長得有點可怕,但似乎遠遠沒有青蛙格羅呼喚出來的魔物厲害。」
我抹去臉上的汗水,覺得輕鬆了不少。
「嗯!娜娜,我們再靠近一點看看吧。」
我再次點了點頭,收起魔法棒,然後悄悄地跟在瑪麗亞後面。我們開始沿著通道朝哥布林營地的核心區域移動。
我們小心地繞過那三具冰凍的哥布林屍體,經過他們時,我還用魔法棒輕輕敲了幾下,他們身上都開著洞,冒著寒氣,看來是不可能起來攻擊我們了。
我們小心翼翼來到洞口。從這裡,我們能清晰地看到哥布林營地的全貌。
這裡有七隻哥布林圍坐在一個火堆前,他們的皮膚在火光下閃著一種令人作嘔的綠色,眼睛泛著惡毒的紅光。他們嘴角滴著粘稠的液體,圍著火堆嘰嘰喳喳地吼叫。仔細看,他們手上還拿著沒有煮過、帶著血與毛的雞腿與雞翅膀在咀嚼,應該是從附近的村民家偷來的家禽。旁邊還有幾個空著的木製大籠子,似乎有什麽特別的用途?
我和瑪麗亞互相看了一眼,都覺得這個情況比之前預想的要復雜一些。那些籠子可能意味著哥布林們還有什麽特別的計劃?
「⋯娜娜,再解決這七隻,我們就完成任務了。」
「可是⋯⋯那些籠子讓我有點擔心。它們在計劃什麽?只是想捕抓動物?還是⋯⋯」
「我也有同樣的疑問,這裡只有七隻,不然我們一口氣把他們⋯⋯」
我們的對話被突如其來的沈寂打斷。哥布林們忽然停下動作,洞穴裡一下子陷入了死寂。只見他們像獵狗一般,用力地抽動著鼻子,似乎在空氣中聞到了什麼。
我和瑪麗亞對視一眼,都感覺到那急速升高的緊張氛圍。那些哥布林好像察覺到了我們的存在!
「嘎嘎唔嘎嘎哦哦!!!」
一隻哥布林突然發現了我們,他圓睜著血紅的眼睛,向著我們發出一聲低沈的咆哮。其餘的哥布林也跟著嘶吼起來,仿佛是某種邪惡儀式的開始。他們嘴角流著口水,臉上還掛著一種令人作惡的興奮表情!
我的心跳猛然加速,全身的毛孔都仿佛在一瞬間張開了,
「嘖!被發現了!」
「怎麼辦,瑪莉亞?」
「娜娜,只有開始戰鬥了!不要離開我太遠!《光環(Aura Lucis)》!」
瑪麗亞快速地握緊拳頭擺出戰鬥姿勢,金黃色的光芒開始凝聚在她的雙手與雙腳。
我手忙腳亂地縮在一旁,不知道該怎麽辦。
「桀桀桀!」
哥布林速度很快,轉瞬之間就衝到了我們面前,一個飛撲,朝我們撲了過來!
「《直踢(Rectus)》、《側踢(Latus)》!」
兩下清脆的轟響,兩隻哥布林如破布袋般飛了出去,但卻迅速重新站了起來。
「呀!!!」
剩下的五隻哥布林朝我們飛撲過來,我嚇得尖叫了起來。
「娜娜,振作點!現在不是害怕的時候!」
瑪麗亞一邊喊道,一邊用她那經過《光環》強化的雙腿猛地踢出,擊退了兩隻即將撲向她的哥布林。
瑪麗亞說得對,我咬著牙緊緊地握住我的魔法棒,深呼一口氣,集中了所有的意志,
「《魔...法屏障(Magia Barrera)》!」
魔法棒發出耀眼粉紅色光芒,我展開了護盾,
咚咚咚咚咚咚咚!七隻哥布林像撞在氣球一樣被彈了出去。
「《火球(Ignis Globus)》!」
我緊接著拋出了一個火球,轟的一聲,火球直接命中了兩隻哥布林,炸得它們骨肉模糊,其他幾隻身上也著了火。
盡管只剩下五隻哥布林,但他們卻毫無畏懼,反而顯得更加興奮。他們口水直流,咧嘴笑著,再次朝我們衝了過來。
「《加速(Acceleratio)》、《空舞(Caelum Calcitro)》!」
她整個人如同一道閃電,長腿躍起,飛快地踢向一隻哥布林。厚重的戰靴準確地踢中了他的頭部,那隻哥布林當場斃命。
瑪麗亞輕輕落地,四隻哥布林立即將她圍了起來。
「瑪莉亞!」
只見她向我投來一個微笑,表示讓我不要緊張。
她擺出戰鬥姿勢,等待著哥布林的攻擊。就在他們準備發起總攻的那一剎那,她大喊,
「凈化吧!光環(Aura Lucis)》+《迴旋(Circumventus)》!」
瑪麗亞的長腿如同一陣迅雷,向著四周的哥布林橫掃而去,一陣絢麗的強光伴隨著轟鳴音,這個哥布林營地瞬間陷入了死寂,只剩下營火燃燒的啪啪聲。
四隻哥布林的身體跌落在地上,腦袋已不知去向。
瑪麗亞深吸一口氣,臉上露出一絲疲憊,但仍然保持著冷靜和專注。她轉過頭,給了我一個溫暖的微笑。
「任務完成了,娜娜。」
「瑪麗亞,妳太厲害了!」
我笑著放鬆了緊握的魔法棒,看著四周一片狼藉,依然心有餘悸。
「哥布林一兩隻沒有什麼,不過要是一擁而上,那實在太可怕了。」
「妳說得對,娜娜。哥布林如果集結起來,確實是很不好對付,幸好有妳。我現在也知道到為什麼人們總是警告說不要單獨去挑戰哥布林。」
我和瑪麗亞轉身開始仔細檢查戰鬥後的場地,身邊四個原木打造的籠子吸引了我們的注意。
瑪麗亞和我分頭走向兩個不同的籠子。我仔細地觀察了一下,眼前是一個木頭製的的籠子,籠子外表看似粗糙,但每一根木條都加固得非常嚴實。籠子看上去並沒有鎖,且空空如也,籠子的底部有一些奇怪的劃痕和斑斑點點的汙跡,令人不寒而慄。
「這些看起來像是血跡,還有那些劃痕,像是某種掙紮過後留下的。」
「等等,娜娜,這個籠子裡面有什麼東西?」
瑪麗亞在另一個籠子裡面撿起一樣東西,是一個紫色的蝴蝶結。她皺著眉頭,
「這是⋯人類的頭飾。」
我心頭一驚,在另一個籠子裡也發現了一件破損的女性內褲,突然覺得背脊發涼。
「這不對,瑪麗亞。我們得快點離開這裡。」
「這些籠子是用來囚禁人類的!」
就在這時,
「啪咚,啪咚」
兩聲響起,籠子的門突然自動關閉,把我們困在裡面。
「糟了,這是陷阱!」
瑪麗亞驚叫。
從四周暗影中,突然竄出十幾隻哥布林,一股腥臭和惡臭彌漫開來,讓人作嘔。他們露出狡猾而殘忍的笑容,似乎對自己的陰謀相當自得。
「嗚⋯!」
瑪麗亞用力揮拳砸向籠子,沒想到籠子竟然比它看起來堅固的多,以瑪麗亞的攻擊力竟然沒辦法從裡面造成任何破壞!
「嘎嘎桀桀桀!」
哥布林群發出一陣嘲諷似的笑聲。
其中一隻哥布林從群裡走出來,和旁邊赤腳空拳或者拿著木棒的哥布林不同,他腰間裝備著兩把匕首,還穿著鞋子。
「桀桀桀⋯哥布林⋯需要⋯女人⋯喜歡⋯!嘎嘎哈哈哈哈!!」
他竟然還能說出人類的語言!他嘶啞的聲音中充滿了邪惡和貪婪。
「⋯⋯是哥布林精英!」
聽到瑪麗亞這麼說,我心頭一震,感到一陣莫名的恐懼。哥布林精英從腰間拿出一個小瓶子,扭開後,籠子內快速地充滿了綠色的霧氣。
「娜娜!千萬不要呼吸!」
瑪麗亞緊急地呼喊,但已經來不及了。
那霧氣觸及皮膚的瞬間,感覺像是被無數針刺了一樣,痛苦難忍。我努力地想要閉氣,但身體逐漸失去控製,意識也開始模糊。
我隱約看見瑪莉亞精緻的臉龐變得蒼白,之後我感到一陣極度的疲憊和無力,最終陷入了黑暗之中。
***
「娜娜,醒醒,娜娜。」
我聽到瑪莉亞用充滿焦急的聲音叫喚我,像是在遠處的霧中找到了一道光。我迷迷糊糊地張開眼睛。
「瑪⋯瑪麗亞,我們怎麼⋯?」
我的頭痛得像是被重錘擊中,我本想伸手觸摸我的太陽穴,但發現我的手臂無法動彈。
「⋯這是⋯怎麼回事?!」
一股恐懼像冰冷的水浸透我的全身,我突然清醒過來。我看了看周圍,那個籠子不見了,取而代之的是一個讓人毛骨悚然的地牢。石壁上長滿了青苔,發出一種混合著腐爛和血腥味的惡臭。角落裡堆著一些不明生物的白色骨骸。
更讓人心驚的是,我和瑪麗亞都一絲不掛,雙手雙腳呈大字型被銬在牆上,除了手指以外,其他都動彈不得!
「看來我們是被抓住了。對不起⋯娜娜⋯我沒有把妳保護好⋯」
瑪麗亞咬著下嘴唇,一臉懊悔。
「瑪⋯瑪麗亞,現在不是自責的時候。我沒有關係的,我們得想辦法出去。」
我強迫自己抑製住恐懼,用力地讓聲音充滿勇氣,試圖安慰瑪麗亞。
從遠處我們隱隱能聽到哥布林的喧鬧聲。我們彼此對視一眼,都能從對方眼中看到那深深的恐懼,我們知道所剩的時間不多了。
我環顧四周,我們的裝備、物品和袋子被隨意地丟棄在地上,而我的魔法棒,竟然就躺在不遠處的腳落,但即使如此,現在四肢都被銬著,完全沒有拿回魔法棒的可能。
「《火球(Ignis Globus)》。」
我努力地試著將魔力集中在手指尖,但是沒有任何反應。
「瑪麗亞,怎麼辦?我好像沒有魔法棒就不能使用魔法了。」
「⋯⋯」
瑪麗亞的目光呆滯,失去了冷靜,沒有像往日一樣給我指示。
看著被綁著的四肢,我突然有了一個念頭。
「瑪麗亞!我有個掙脫的辦法!」
「⋯⋯娜娜,真的嗎?」
「我可以解除變身,讓我的身體變回到十歲,這樣手銬和腳銬就會變大,我就能掙脫出來!」
然而我轉念一想,又開始猶豫了起來,
「但是⋯即使如此,也只有我能得救。而且我將消耗所有的魔力,變成一個完全沒有戰鬥能力的小女孩。」
瑪麗亞看著我,眼睛裡重新燃起一絲希望的火花,
「娜娜,只要妳能走,我就滿足了,妳快點離開!」
「但我不想讓妳一個人留在這裡!」
「我知道,娜娜。但是有時候我們需要做出困難的選擇,至少有一個人能夠逃脫。這樣吧,妳去尋找幫助,我會在這裡等妳。」
我深吸了一口氣,然後做出了決定。
「好,我知道了。但妳要答應我,一定要活著,等我回來救妳!」
瑪麗亞給了我一個微笑,點了點頭。
我集中所有的精力,
「《解除變身(Magia Reverso)》!」
我的全身被柔和的粉紅光芒所包裹,接著,那些光芒逐漸飄向空中,最終消失在周圍的黑暗裡。
隨著魔力的消散,我感到一陣空虛和無力,而我的身體也縮小回了十歲的模樣。
在光芒消散後,手銬和腳銬變得過大,我跌落回地上,成功地掙脫出來了。
「我做到了,瑪麗亞!」
「太好了。」
我迅速跑到瑪麗亞身邊,用力想拉開她的腳銬,但是她的腳銬很結實,沒有一絲的鬆動。
我環顧四周,沒看到任何能使用的工具。
這時候,外面的喧鬧聲似乎開始接近了。
「娜娜,快去吧,我沒事的。」
「⋯嗯,等我!」
我一咬牙,撿起我的魔法棒、背上我的背包。
「瑪麗亞,我一定會找到幫助,然後回來救妳。」
瑪麗亞微笑著點了點頭,
「我知道妳會的,娜娜。快走。」
我望了瑪麗亞一眼,那一瞬間,我們的眼神交匯在一起,充滿了各種複雜的感情。
「保重,瑪麗亞。」
「妳也是,娜娜。」
我轉身快步奔跑,一邊聽著背後越來越近的喧嚷聲,一邊提醒自己,我必須找到幫助,無論如何。即使我失去了所有魔力,變成了一個普通的小女孩,我也要回來救出瑪麗亞!
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shukiiflog · 11 months
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ある画家の手記if.93 告白
つい先日までホテル暮らしだったけど生活圏内から出たとはいえない程度の距離だったし、こういう遠くまで旅行に来るのは初めてだ、仕事の行き帰りとかじゃなくて旅行が主目的。 部屋に戻ってから、二人で話しながら夕飯をゆっくり突つくように味わって食べた。 さっきの不愉快な男相手に香澄が萎縮してないか、たまに頭を撫でながらじっと見つめて様子を見てたけど、食事も美味しかったし、もう忘れてくれたみたいで良かった。
香澄が奮発して家族風呂にも入れるようにしてくれたから、二人で手を繋いでお風呂まで移動する。 家族風呂を覗いてみたら露天風呂だった。 温泉が初めてだから物珍しくて、あちこち眺めてしまう。 ブーツを脱いで裸足になってお湯のはられたお風呂場の中まで入っていく。外気の冷たさに混じってあったかい湯けむりが足元を浚っていく。 懐手でお湯や外の景色を眺めてたら香澄も裸足になってついてきた。 「気に入った?」 「うん。空間がひらけてて風が気持ちいいね… って 香澄の頭に手を伸ばそうとして懐手にしてたの忘れてて体勢を崩しかけた「わ、危な…「ちょ、」 僕を支えようとした香澄を支えようとして二人で慣れない着物に足をとられて横のお湯の中に盛大に倒れこんだ 「…」 ぽたぽた、髪から湯に水が落ちる とっさに庇おうとして腕で香澄を抱き込んだ、お湯の中で倒れこんだ状態の身を少し起こす。 香澄も僕も背中までお湯に浸かったまま 跳ねたお湯に濡れて二人とも頭からお湯をかぶった 「な、直人だいじょうぶ?!」 「ん… どこも打ったりはしてないよ。急に熱いお湯に入っちゃったね… 火傷しなかった?」 香澄の濡れた頬を親指でなぞりながら訊く。 香澄の下敷きになってるけど、着物の重さを合わせても全然重たくない。肩や腰を抱いてた感触や着物のラインからそんなに痩せちゃってるわけじゃないのは分かってるけど、こんなに軽かったっけ。 かわいいなぁ… 「着物…どうしよう…」香澄がぐっしょり濡れた着物の袖を持ち上げて全身を見ながら呟いた。 「…買い取るしかないね」観念したみたいに僕が片眉だけ少し上げて笑ったら香澄が僕の首筋に顔をすり寄せてきた。香澄の体に両腕を回して体をさする。 着物を着たまま、二人で脱力してお湯のあったかさに少しぼんやりする。 「…」 濡れた着物が香澄の肩や体にはりついて、お湯に浸かった袖や裾が水の浮力で揺れる 香澄の伸びた前髪が顔の輪郭に沿って、毛先から僕の体に水を滴らせる 体を這って伝い落ちてお湯に紛れていく 乱れて頰にかかった部分の赤い前髪を顔の輪郭に沿わせるように指先でなぞって整えながら、顎をとって僕のほうを向かせた 「…やらしいね」 「え、 …え?!」 背中を後ろの岩に預けながら香澄の腰を抱いて体勢を安定させる。着物の上から香澄の背中をなぞり上げて体のラインを刺激するように撫でた。高い着物だけど買うのをいいことに開き直って堪能する。 少し頰を紅潮させた香澄のおでこにキスする。 「え、エロいって… 俺そういうこと言われたの初めてな気がする…」 「僕の前以外ではエロくない方がいいかな…」言いながら香澄の唇をぺろっと舌先で舐めた。 片腕で香澄を抱いたまま、もう片手で着物の懐を探る。濡れてだめになっちゃったかな… さっき館内で見かけて買った、綺麗な缶に入った練紅。袖に入れたままにしてたから取り出してみた。缶にしっかり密閉されてて開けると中身は無事だった。 紅を親指の腹ですくって香澄の唇にそのままおし当てる。 薄い唇に少し雑にひかれた鮮やかな赤色が扇情的で 香澄が少しだけ唇を開いたから口の中に親指を突っ込んで白い歯の内側を撫でると、無邪気に戯れるみたいにして笑いながら僕の親指に軽く噛みついて舌先でくすぐってきた。…。 「…」 白い首筋に手を回して撫であげながら髪に刺さった簪を引き抜いて後ろの岩の上に置いた。 濡れた髪の毛を指に絡ませるみたいに後頭部を弄って頭ごと引き寄せる。そのまま顔を傾けて舌を差し入れて深く口付けた。 「…、……ん…、」 何度も軽く唇を離しては舌でお互いの口内を絡めとって お互いの唾液を飲みたがってるみたい 僕の前髪から香澄の頰に水滴が落ちた。邪魔な前髪を片手でかきあげる。 「……ふ…  …ぅ、…」 間近にある香澄の目が気持ちよさそうに緩んで、涙で潤む 口づけをやめないまま腰に回してた手で体をさらに抱き寄せて僕の膝の上に跨らせた 僕の胸に香澄が両手をつく 控えめな仕草がかわいい… ゆらゆら水中で揺れる着物の合わせから白い脚が伸びる 手を太腿に這わせていって、まだ下には触らない 「……っふ…ぁ …」 香澄の目の焦点が一瞬揺らいだのを見逃さない 「…香澄、ちょっと冷えるけどじっとしててね」 香澄の両脚を揃えさせて片腕を僕の首に回させて横抱きにして立ち上がると、一度お湯から上がる。水を含んだ着物が乾いた床を濡らしていく。 お風呂場の中の段差に香澄を抱いたまま腰を下ろして、しばらくその体勢であやすみたいに香澄の体を撫でる。 「…直人…?」 見上げてくる綺麗な瞳に優しく微笑み返しながら言う。 「ちょっとのぼせかけたね。もう少ししたら着物は脱いじゃおう」 僕は平気な気がするけどこのままだと香澄が体冷やすからね。 プロに着付けてもらったままだったから、帰りにあそこまで上手く着付けられなかった時のためにと思って一応部屋の浴衣持ってきててよかった。 香澄は少しのぼせたのが冷めるまで僕の腕の中でぽわんとした目で結われたままの僕の髪の毛の紐をいじってた。 たまに僕の髪の毛の先を掴んで口元に引き寄せるのがかわいくて、支えるために回した手で香澄の頭を撫でては髪の毛の中に鼻筋を埋めてあちこちにキスした。
濡れた着物を脱いでもう一度二人でお湯に浸かってあったまってからお風呂を出た。 部屋に戻ったらもう布団が敷いてあって、ふかふかの羽毛布団に二人でダイブして布団の感触を楽しんだ。 マンションではいつもベッドにマットレスだから、それも柔らかいけど敷布団の心地よさとは種類が違う気がする。 「きもちいいね」 一緒に布団の上で寝そべってごろごろしながら、いつものストールの代わりみたいに香澄を掛け布団で包んで布団の上から抱きしめてぎゅっとする。 布団から顔だけ出した香澄がちいさな声をあげて笑う。かわいいな。ふわふわする… 二人だけの場所だと少し気が緩んで顔から力が抜ける。緊張したり疲れるほど気を張ってたわけじゃないけど、外でも館内でも人の目がある場所ではそれなりに気を引き締めてたから。 「そういえば、肖像画家になるって。肖像画ってどんなのだろ… 俺が聞いてもいいこと?」 布団から出てる香澄の髪の毛をいじりながら優しく笑って答える。 「もちろん」 それから、大晦日の夜まで何してたかを香澄に雑談交じりに話した。
クリスマスに香澄と会ってから、少し考えて、先輩の肖像画家の人の家に訪ねていったりしたよ 僕はずっと静物…果物とかグラスとか無機物とかが並んでるような絵ばっかり描いてたから でも結局自分のやり方でやるしか納得できないみたいで、 ほんの数日だったけど木炭紙や鉛筆や木炭を買ってきて、ホテルの部屋にこもってずっと素描描いてた タクシー捕まえて半日ずっと無作為に走ってもらって車窓に流れる景色を休みなくクロッキーして描くスピード上げたりもしてた これからは相手が人間だから相手の負担も考えないと…  これから描く人たちは描かれる前提で暮らしてないから、モデルみたいに専用の体力備えてる人ばかりじゃないしね チェックアウトの時間すっかり忘れてて、仕方なく部屋に二千枚くらいの素描を散らかしたまま出てきたから流石にホテルの人にちょっと申し訳なかったな でも描いてたらすぐに筋肉ついたから痩せてたのが少し引き締まったよ 腹筋割れてたかも
触る?って聞いたら香澄が布団から腕を伸ばして僕の胴に触れた 「わー…硬い…」 「ボディビルダーみたいに筋肉大きくする鍛え方じゃないから見た目はそんなに変わってないかも」 筋肉を肥大させる鍛え方はプロテイン使ったり工夫がいるし、僕は痩せてもあんまり筋肉は落ちないから、体型だけならスラムにいた頃と少し近いのかな 僕も布団をどけて香澄の体に触れる。相変わらずちょっと痩せ気味だけど不健康ではない感じで安心する。 もう一度布団を一緒にかぶって香澄にくっついて目を閉じる …香澄の匂いに温泉のいい匂いが混じってる… 香澄の頰に触れたら外気で冷たくなってた 「香澄の体ひんやりしてて好き」 香澄の鼻先に僕の鼻先をあてたら鼻も香澄は冷えてた もう一枚、僕の布団のほうの掛け布団を香澄の体にかけてあったかくさせる 布団の中で香澄が僕の着物の合わせに手を入れてきた 「…直人の体いつもぽかぽかしてて好き」 香澄の体に腕を回して脚を絡めてぎゅっと抱きつく 「…これであったかい?」 「…あったかい」 香澄があったまるまでじっと抱きしめる 僕の肩口に口元押しつけて目を閉じてた香澄が目を開けて僕のほうをじっと見る。僕を抱きしめ返しながら言った 「…しないの?」 僕は横目で香澄を見つめて穏やかに笑って聞き返した 「…抱いてくれる?」 香澄の手首を掴んで、ごろんと寝返りをうって仰向けになりながら香澄の体を引き寄せて僕の上に導く 僕の体の上に寝そべりながらキスしてくる、口を開けたら絡んでくる舌に応えながら掛け布団をどけた
香澄に頭を抱き込まれるみたいに腕で囲まれて枕に押しつけられるみたいにキスが深くなる 香澄が体を通しやすいように脚を開いたら太腿の裏を撫でられた「ふ……、……」溜め息みたいな声が喉から漏れる 唇を追いながら上体を起こして膝立ちになった香澄の脚に触れる そっと浴衣の合わせから手を差し入れて香澄のを優しく撫でた「……」 香澄の浴衣の帯を引き抜いて外す 浴衣の前が開いて白い体が中途半端に露わになる 障子の淵に浅く腰掛けられそうだったから一緒に立って香澄の手を引いてそこに座らせた 向かいに立って少し屈んでキスしながら手に持ってた帯を香澄に握らせた「僕���腕、後ろで縛って」 香澄が目を丸くして、なんで?って表情するから「そのほうが僕が楽しいから」って言ってみた せっかく浴衣だし、景観も綺麗で、本当は香澄を縛ったほうが見目美しいと思うけどね 香澄の前で背中を向けて膝をついて後ろで両腕を合わせたらスルリと帯が手首に回る感触がした 何周か巡らせたところで手が止まったから「もっときつく絡めて」って言った 僕の力だと巻いただけじゃすぐ解いちゃいそう キュッと帯が締まる衣摺れの音がして背中でしっかり縛られた 「…苦しくない?」 「全然平気」 膝立ちのまま障子の淵に座る香澄のほうに向き直る 帯のとれた浴衣の布を鼻先でわけて、合わせの中に顔を突っ込んだ そのまま少しだけ反応してる香澄のを舌でなぞり上げてから口に含んで唾液でたっぷり湿らせる そのまま頭をゆっくり上下させて柔らかく唇で包んだまま扱く 少ししたらしっかりたってきた 手が使えないから深くまで咥え込んで伸ばせるだけ舌を伸ばして袋を刺激した 香澄の手が僕の顔まわりに落ちてきた髪の毛を梳いて片側にまとめて流してくれる 浅くまで一度引いてから先端だけ舌でちろちろくすぐって刺激したらさらにかたくなった 舌に絡んでくる先走りの苦みも甘いような気がする 髪に指を通すように優しく頭を撫でられる 褒められてるみたいでうっとりして、咥えたまま夢中でしゃぶり付いてたら途中で肩を掴まれて体を離された 口が離れると同時に唾液と先走りの混じったのがだらだら畳と僕の胸に糸を引きながら垂れた 「…香澄…?」 口寂しくて見上げたらなにか訊く間もなく唇を合わせられて塞がれた 障子の淵に腰掛けたまま上体を折って斜め上から口付けられる いつもと違う角度で僕が頭を大きく仰け反らせないとうまくキスできない ほとんど香澄を見上げるみたいな姿勢で舌を絡ませてたら、倒れないように香澄が背中を腕で支えてくれた 滴ったぶんも舐めとるみたいにキスされて、もともとたってた僕のがもっと反応して浴衣の布を押し上げる 溢れるほどになった先走りが浴衣を湿らせながら一筋つたって足の付け根から太腿にゆっくり落ちていく 香澄が障子の淵からおりて僕の向かいに一緒に膝立ちになった 優しく抱きしめられてから、ローションを絡めた香澄の手が僕の腰を撫でて、浴衣の中に入ってきた手がお尻を撫でながら僕の後ろに触れた 「…ぁ……、」腕を縛られてるからか、思うように動けなくてもどかしくて自然と普段より抑えられたか細い声になった もう片手で浴衣の前を取り払われると恥ずかしいくらい主張した僕のが外気に晒される そっと片手で覆われて扱かれて「…ふ…ぅ……っ、…」気持ちよくて脚が崩れそう 香澄にもたれかかって肩に口元を押しつけた ぎゅっと閉じた目尻から涙が落ちて香澄の浴衣に染みていく そのまま支えるように片腕で背中を抱かれて、もう片手で前と後ろを交互にいじられる 濡れそぼった後ろがぐちゅぐちゅ音を立てて、脚から垂れていく 香澄の指が入ってくるたびになかが吸いつくように指を締めあげる さっきからわざと触れられてなかった僕の好きなところを香澄の指先が軽く抉るように擦った 「…っ!か…かすみ、…ぁ… だめ、僕…」「イっていいよ…」背中に回ってた手で顎をとられてキスされた 「ん…んぅ……」キスしながら後ろの好きなところをずっと刺激される ぎゅっと抱きしめられるのと同時に吐き出して、くっついた体で僕と香澄の腹部が浴衣ごと濡れて滑った
一度布団の上に移動してから、力が入らなくなって崩れた脚を折って布団にぺったりつけて開く 浴衣から脚が出ちゃってる 一度吐いてもすぐかたくなって 後ろで手を縛ってるから何もできない「香澄…触って」 向かい合って座った香澄にそっと前を扱かれる 首を伸ばして香澄にキスする …香澄は気持ちいいかな 腕を縛ったら僕ばっかりになるの忘れてた 部屋は薄暗くて僕の目じゃしっかり表情が確認できない 香澄の背後の窓の縁に乗った雪が月明かりを含んで淡く光ってる 僕が無意識に後ろを布団に擦りつけようとしてたら、香澄に折ってた両脚を一度前に伸ばされて、下から手で持って軽く持ち上げられた 体の前で立てた脚の間に香澄が入ってきて、「少し腰浮かせる?」って聞いてきた 頷く 腰を持ち上げられながらあぐらを組んだ香澄の膝の上に脚を開いて乗る お互いの反応してるのが擦れ合って少し顔があつくなる あついのと一緒に目に涙が溜まる 香澄もちゃんと気持ちいいのがわかると安心する 僕が乗ると重たいだろうから重心をうまく乗せてなるべく体重そのままが香澄にかからないようにする 膝を布団について、腰を浮かせると香澄を見下ろして、濡れて緩んだ後ろに香澄の先をあてた「っ…、ふ……」ゆっくり腰を沈めていくと香澄のが入ってくるのがわかって、気持ちよくてなかが締まる 「んん… ぁっ、」脚から力が抜けて一番奥まで入る、香澄に触りたい…  触れられないから香澄にもたれて顔を首筋に擦りつける ちょっとでも動くと奥に当たって その度に小さな喘ぎをあげて顔をぐりぐり香澄の体に押しあてて なんだかわからない涙が溢れてだんだん涙声になる 香澄が下から腰を突き上げてきて悲鳴をあげた 繰り返し何度も突かれて、気持ちよすぎて一度自分から抜いて、香澄の上から退くようにして布団の上に離れた  …触れたい 「香澄…  」僕の顔に伸びてきた香澄の手を、自分の肩と頰で挟むようにして顔をすり寄せながら手のひらを舌で舐めてくすぐってねだる「…後ろからして」 前にしてくれたとき気持ちよかったから、香澄に好きなように扱われるのがすき、僕は香澄に犯されるのがすき  …って 思ったこと言ってたら自分で言いながら顔がもっとあつくなる 恥ずかしくてうっすら目が潤む 香澄の指先を舐めて口に咥えたら指を抜かれて、かわりに顔を両手で引き寄せられて噛みつかれるようにキスされた 体をひっくり返されてうつ伏せの体勢にさせられて、僕が両膝を立てる  腕がつけないから上体は布団にうつ伏せたまま、横顔で後ろの香澄を見上げる …引かれてないかな…不安で眉が下がる さっきより涙目になってたら腰を両手で掴まれて、一気に香澄のを押し込まれた「あああぁっ…」 全身が仰け反ってなかが締まる 一度浅くまで抜かれて、また深く突かれて その度に全身がずっとぼんやり痺れたみたいで 頭が快感でまっしろになる いつの間にかイってて着物も布団もぐしょぐしょに濡れてた いつイったのかわからないくらいずっときもちよくて このまま意識飛んじゃいそうだ …縛られて、身動きできない状態で僕がねだったように犯してくれてるのは香澄だ… そう思ったら胸がきゅうっとあっためられたみたいに 苦しいようなきもちいいような 酸欠かな 耳が遠くなる どこも痛くない  香澄が根元まで押しこんで一度僕の体を後ろから抱きしめた 胸やお腹を指先が這って刺激していく 僕の体もあつくてぐっしょり汗もかいてるけど、入ってくる香澄のもあつい  きもちいい… すき…   香澄 きもちいい やめないで もっと…   
どこまでちゃんと言葉になってるかわからない  きもちいいのは波を超えたら静まるかと思ったのに香澄がなかでイって動くのをやめても抜かなかったから、香澄のが入ってるってだけでずっと感じてしまって 思ったこと全部言ってしまうつもりで嬌声の合間に蕩けたような声で言いつづけた
香澄視点 続き
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hans-wig · 1 year
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更年期女性注意!6大症狀及早揪出婦科癌症
更年期女性注意!6大症狀及早揪出婦科癌症 高政南 醫師
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【早安健康/高政南醫師(內科內分泌專業醫師)】
・更年期預防癌症很重要
在日常生活中要注意飲食衛生,不吃過燙、過熱、刺激性強、難以消化、黴爛變質的食物,以預防食道癌和胃癌;保持口腔衛生,養成早晚刷牙的習慣,及時治療各種口腔疾病,糾正鑲配不適合的義齒,避免舌或牙根經常受到刺激和損傷,可有助預防牙齦癌和舌癌;戒除煙、酒可有益於預防消化道腫瘤和肺癌;晚婚、晚育、注意性器官和性生活衛生,可以預防子宮頸癌;儘早割除過長的包皮以預防陰莖癌。這些都是預防癌症行之有效的措施。
還要重視各種慢性病的治療和隨診。許多癌症起初並不是癌,而是由一些慢性病發展而來,所以,治療慢性病就能預防癌症的發生。又因為癌的早期症狀極易與某些慢性病的症狀相混淆,因此,應經常去醫院回診,做必要的檢查和治療,切莫不當回事。
積極治療癌前���病。密切觀察和治療可能癌變的良性疾患,如發生在口腔、外陰等部位的粘膜白斑;經久不癒的慢性潰瘍、瘺管;易受摩擦部位如手掌、足底、頸項等處的色素痣等;久治不癒的慢性胃潰瘍、胃腸道息肉樣腺瘤、萎縮性胃炎;其他如睾丸異位、慢性遷延性病毒性肝炎、肝硬化等均有癌變的可能,不容忽視,應予以積極治療,爭取及早排除這些潛在的危險因素。
保持情緒樂觀,精神愉快,調動身體的抗病能力。研究證明,精力充沛、樂觀開朗的人,體內抵抗疾病和癌症的T淋巴細胞處於高水準。定時參加健康檢查,並積極進行自我檢查。
在癌症預防中,熟悉常見腫瘤的早期症狀和信號,經常、自覺地進行自我檢查尤為重要。自我檢查可稱為抗癌的第一道防線,自我檢查不需任何器械,全身的表淺部位,如皮膚、皮下組織、顏面、口腔、甲狀腺、乳腺、腹部、外生殖器等處,均易於自我檢查,如發現可疑的無痛性包塊,應及時就醫,實現早診斷和早治療。
・留心癌症的早期信號
以下症狀經常在癌症的早期出現,遇到時應高度警惕,盡可能及早到醫院做相關檢查,排除惡性疾病。
1. 皮膚、乳腺、舌或身體的其他部位有能觸及的或不消退的腫塊、硬結。 2. 疣(贅瘤)或黑痣發生明顯變化,如顏色加深、迅速增大、搔癢、脫毛、滲液、潰爛或出血等。 3. 持續性消化不正常,上腹部疼痛、腹脹等。 4. 吞嚥食物時有哽噎感、疼痛,胸骨後悶脹不適、食管內有異物感。 5. 持續性嘶啞,乾咳,痰中帶血,吞嚥困難。 6. 耳、鼻不明原因的出血,頭痛,頸部腫塊。 7. 月經期不正常,月經期外或絕經後陰道不規則出血,接觸性出血。 8. 原因不明的大便帶血及粘液,或腹瀉與便秘交替出現。 9. 原因不明的、持續的、無痛性肉眼可見的血尿。 10. 久治不癒的傷口、潰瘍。 11. 原因不明的、突然的體重減輕。
留心癌症的早期信號,可防止早期癌變成晚期癌,癌症的早期治療是取得滿意療效的基本前提。
・癌症早發現,主要靠自己
怎樣才能做到癌症早發現、早診斷呢?應時常注意身體的異常狀態,經常進行自我檢查。要能自我診斷,就需要熟悉一些病症的常見症狀和體徵。如果自己摸到身體某部位,如頭、面、頸、乳腺、四肢或軀幹有腫塊,則需區別是炎症性腫塊還是癌性腫塊。一般而言,若腫塊新近發生,並伴有紅、腫、熱、痛現象,經消炎治療後可迅速縮小或消失,多屬炎症;如消炎治療無效,且腫塊不斷增大,或原有腫塊短期內突然迅速增大者,應考慮有癌變的可能。
另外,對有些腫塊還要鑒別它是良性的還是惡性的,良性腫塊一般生長緩慢,並與周圍組織界限清楚,有包膜,用手推移時,可活動;而惡性腫瘤則生長快,短時間內體積明顯增大,與周圍組織界限不清,固定不動,並易發生多處轉移。
深部腫塊雖然不能窺見,但仍可有局部症狀,有利於早期診斷。如食道癌可有哽噎感、疼痛或進食困難等阻塞症狀;前列腺癌引起排尿困難;盆腔腫瘤壓迫膀胱可出現尿頻;肺癌、胃癌、結腸癌、直腸癌、肝癌和膀胱癌,由於破壞所在器官而發生咯血、嘔血、便血、內出血或血尿等;咳嗽為肺癌的常見症狀;胰頭癌、膽總管癌可出現黃疸。發熱、進行性消瘦也是癌症常見症狀;腫瘤初起時,一般並無疼痛。
體表淋巴結的檢查可查清有無淋巴結轉移,檢查主要包括雙側頸部包括鎖骨上、腋窩和腹股溝6大群淋巴結,當發現淋巴結大而堅硬、無壓痛、活動度差,應想到癌細胞淋巴結轉移的可能,需要到醫院作全面檢查,以便確診。
・怎樣早期發現婦科腫瘤?
腫瘤早期發現才能實現早期診斷和治療,那麼,更年期婦女怎樣才能早期發現腫瘤呢?這需要她們熟悉以下婦科腫瘤的危險信號:
1.腫物:可生長在生殖器官的任何部位。外陰部腫物、某些卵巢腫物、較大的子宮腫物,患者自己可以偶然發現,或有意識地摸到,這些腫物可以是實質性,較硬,或為囊性,較軟,活動度可大可小,形狀可為圓形或不規則,生長速度可快可慢。無論有無症狀,都應到醫院檢查診治。
2.陰道異常分泌物:當女性生殖道發生腫瘤,腫瘤出現壞死、破潰,可出現水樣、血性和米湯樣白帶,如合併有感染,可有臭味。白帶異常可能是宮頸癌、子宮內膜癌或輸卵管癌的先兆。
3.月經改變:當子宮生長腫瘤時,如子宮肌瘤、子宮內膜癌、子宮肉瘤、絨毛膜癌,可出現月經量過多,月經週期紊亂,月經持續時間延長,淋漓出血等。卵巢的某些腫瘤如顆粒細胞瘤、卵泡膜細胞瘤,能分泌雌激素,干擾月經週期,也可引起月經異常。
4.絕經後陰道出血:停經1年以上又有陰道出血,稱為絕經後出血。絕經後出血原因很多,大多數情況是由良性疾病引起,但即使出血量不多,也絕不能忽視有發生子宮頸癌、子宮內膜癌的可能。
5.腹痛:卵巢腫物扭轉、破裂或感染、子宮粘膜下肌瘤、子宮口脫出或肌瘤變性,均可引起較劇烈的下腹痛。惡性腫瘤出現明顯腹痛時大多已進入晚期。
6.飲食及大小便改變:卵巢癌壓迫或侵犯膀胱和直腸可引起尿頻、排尿困難、大便乾燥等。
當出現上述症狀時,病人應及時到醫院就診,切不可因症狀輕、能忍受而消極觀察等待以致貽誤治療。但也要知道上述症狀並非惡性腫瘤所特有,大多仍為良性疾病所引起,不必過分擔憂。
本文摘自《更年期就要這樣過》/高政南(內科內分泌專業醫師)/金塊文化
來自https://www.edh.tw/article/14676
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egosashes · 1 year
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【青宇】錯置
《錯置》青宇    copyright.2714
「幸而歲寒日暖,穿身而往,終有未失未忘。」
不小心被拖了下水,但是心嚮往與心傷彷彿都在一瞬之間,故寫此一篇紀念,但也僅此一篇。
為曾經雙眼中的波瀾,也為你們各自兩往的前景。
Alert: 作者是個悲觀妹子,接受曖昧發糖,但也認同自然的情感歸寂,畢竟過了這麼些年的歲月,已經很懂得戀慕其實不過是人生中枝微末節的一部分,如果不能接受的妹妹們,就別看了吧,別跟我一樣鬧心疼。
BGM: 不才-涉川。
別問為何現代文放古風歌,就是古風控的偏執而已。
01.
「生日會還辦,你來嗎?」
瞥著屏幕上刪刪減減的字眼,繞著的句子不超過十字,卻猶疑地未按下發送,來來回回過了十日,辦方催得緊了,馮建宇才想了再三,懶得再婆婆媽媽,眼一閉傳了出去。
等了等對方的回應,過去半會,發現還是那杠綠色的訊息條在底待著,便低下眼把手機揣進兜裡。
窗面折著炎夏烈烈的日光,亮得他眼有些酸乏,可能是近幾天日程太忙碌,沒什麼時間能夠歇歇。
這樣的事,他應也是一般的吧。
編導推了會議室的門進來,六、七個生眼、熟眼的工作人員一併圍在圓桌,他起身和他們一一點頭問好。
「熱死了,這夏天可真太難受了,誰幫忙把空調調冷點⋯⋯欸,宇哥你嘉賓名單到底確定了嗎?」
「啊⋯⋯這幾天忙沒趕著弄,剛才想起來。」自己乾著哈哈笑了兩聲。
監導的眉頭緊得彷彿能夾死隻蒼蠅,無奈的遞了個眼神給二編,意會了也打算言傳的二編馬上義不容辭地接下話荏,特尷尬地搓了搓手。
二編開口。「大宇是在等誰的回覆嗎⋯?」
馮建宇抬起眼睛看過去。「沒,就是剛剛才記得弄,不好意思啊。」
坦白地承認錯誤和道歉,反而令人難以再繼續追究,這團隊也是有幾次不錯的合作經驗的,便沒再揪著唸下去,開始了正兒八經的討論會議。
開會一路上都還是挺順利的,事前準備工作做得足,又彼此有些合作上的共識和默契,沒吵出什麼火花來,相當祥和地收了場。
團隊一眾欣慰,要知道開個這樣的會也是蠻難能可貴的,現在藝人不就比誰天馬行空、誰誰意見多又出張嘴,但畢竟馮建宇處女座的軸勁在工作上還是挺靠譜的,每次討論的方向言之有物,客氣又配合度高,就是嘉賓的名單拖了又拖,給得晚些。
但稍稍看過風向的助導想著,該約得不就是那一位嗎,票房熱的保證,不說別的,她自己也是期待的。
一時沒忍住便問了出口。「青哥來嗎?」話聲方擲地,就感覺自己的腳不知道被誰擠了一下。
馮建宇淡淡地笑了笑。「該來吧,但我也說不準。等會問問。」
隨後會議便草草地結束了,監導帶著一伙打算去舞台現場看看方才研議的方案是否可行,馮建宇坐在驟然清空的會議桌前望著手機屏幕發愣,黑漆漆地像面鏡子,再整個角度就可以看見自己沒睡飽的那張臉,有點憔悴。
他發誓等這會兒忙完,絕對要死扒著被窩三天三夜不露面。
經紀人取了車鑰匙過來,拍了拍他的頭。「別發愣,再不上車又得堵了,快起來吧。」
馮建宇悻悻然地應聲,與此同時,方才一直黑著的屏幕終於亮了。
「來。」
簡簡單單一個字,又感覺心底某處被陡然捏緊了一下。
02.
時日過得長了,也漸漸學習到如何節約時間,做了這行才知道,原來一天的二十四小時是可以這麼用的,把一天過得像四十八還七十二也是有可能的。
一天可能在高鐵、飛機上跨越南北,七八個小時錄過百遍的歌、重複的舞蹈,十個日夜拍完一齣劇。
只是時間越壓縮,卻沒覺著日子活得長些,反倒一晃眼,年歲就這樣虛翻了過去,周而復始的、未及回顧。
結束了地方行程,像具屍體般賴在飯店床上,眼睛霧得睜不開,馮建宇在黑著燈的房間眨了又眨,眼皮還是重得沉如千斤,又該闔上時,一聲提示音拉回了馮建宇的神智。
轉頭過去摸摸手機,屏幕上一行「睡了嗎」閃著光有點刺眼,調了下亮度又震了一次。
「有事想找你聊」
「什麼時候回北京」
馮建宇看了看,回覆。「明天早上」
「好 那去你家找你」
「嗯」
按掉手機,繼續閉眼往回躺,但翻了一下子,鬧鐘又響了該趕飛機了,馮建宇睡眼惺忪的從床上爬起,眼睛還是霧霧的,真的太累了,做個夢也這麼難醒,話說都這麼累了,就該連夢也別做。
雖是夏季,入夜的涼還是有些,一離開棉被的熱度感覺更是特別缺落落的,翻了個身下床,沒睡的那一側被空調吹得涼冰涼冰地,馮建宇搓了搓鼻子,鼻水似乎有點蠢蠢欲動,可別感冒了吧。
突然間就有那麼點想念身側還睡著一個人的時候,那張不精緻又偶爾有點燥熱的大床,他捂著一邊、他橫著一邊,搶著壓著彼此的被子,有時不知為何醒來都擠在一處額頭冒著汗,一睜眼就看見對方缺心眼的笑,罵咧咧的說睡相也特麼太奇葩,這麼大一張床,還能滾到他的身上去,蹭得他一身臭汗、噁心一把。
馮建宇從來笑著回給他兩記眼刀,可他沒說自己其實睡相是該怎麼老實就怎麼老實,也沒問出口半夜是誰一點一點的抽自己被子,讓人冷得往邊竄。
馮建宇摸了摸空蕩蕩的床半邊,怎麼過去了這些日子,還是沒改掉睡一側的習慣呢?
「沒刷牙別湊近對我說話,臭死人。」
「就臭死你,看我敢不敢今兒不刷就去拍戲。」
「你⋯⋯」
「聽說今兒個還拍吻戲呢,祝老爺唇齒留香~」
「沒見過你這麼噁心人的⋯⋯」
嬉笑間被來人搔住了癢癢肉,只好不爭氣的求饒,咧開嘴牙子,以示諂媚討好誠意。
那人卻越湊越近,近得下一步自己的呼吸似乎就得暫停。
「嗯,再聞一次,還是臭。」
「你就得瑟吧!」 有點欠的早晨,怎麼回想時卻不怎麼笑得出來呢?
03.
被龐雜壅塞的生活所壓縮的每分每秒,都是充實的,簡直就是充實得快不行了,爭分奪秒地捉緊任何補眠休息放鬆的機會。 這樣忙碌且疲憊的日子,相對而言,煩惱就變成了一件很奢侈的事了。 梳化時偶爾聽見助理們天南地北的談天,說著閨蜜男朋友女朋友如何如何、父母親戚還是隔壁鄰居怎麼怎麼地煩人,或者是困擾著哪個造型交不出件、上上個月替哪個藝人跑差的酬勞到現在還沒打進戶頭⋯⋯等等諸如此類瑣碎的交談。 因為馮建宇自己愛較真、熱心傾聽的個性,常常不知為何就變成了特召眾生的苦水桶,但他其實也樂在其中,畢竟聽聽八卦就能幫忙的善事不多嘛;時常他也會有那麼點羨慕,因他離那樣堂而皇之地表露自我情緒的時光已有些遠了,遠得亦忘了上次自己所煩惱的事情究竟是什麼?也根本沒那個心思空閑去做這些瞎想。 沒有煩惱,乍聽之下是很好的一件事,可是偶爾內心卻又有種無法言說、不能命名的,空落落的感受,一點一點,由外而內的將自己掏空。 就像此刻坐在前行車軌上,瞄著沿路倏忽即逝的風景,明明睏得不行,眼睛卻睜得雪亮,車速越快越馬不停蹄,越能感覺到一路所拋失的零碎片段,如此細小、難以述說。 「有那個精神勁就看看後半月要開拍的劇本吧,發啥愣呢。」沒等他傷春悲秋完幾個片刻,經紀人很盡責地將馮建宇拉回工作之中。 「噯、這不眼睛疼呢。」馮建宇打哈哈。 「那正好,看看這幕哭戲,紅眼睛適合培養情緒。」 遞過來的劇本邊角折著貼著密密麻麻的標記,這人就是嘴賤心軟,每每團隊會議或和自己討論出個什麼來時,嚷嚷著你字太醜,然後細心巴拉地替自己抄好筆記,令人省心不少,也多了對戲更深刻的思考,在詮釋時很是受用。 馮建宇認命地看著特意翻開的那一頁,瞅了會上頭的紀錄,紅字和螢光筆的痕跡縱橫排列,活像本高考學生的參考書,但雖然這幕他已經看了很多次了、也討論過很多遍了,卻仍然抓不太準那個情緒。 他新接的這齣古裝網路劇呢,角色是個武俠戲的標配男二,高冷、裝逼也真逼的閤主;武功高強、沉靜睿智、冷然傲岸、寡言淡情,這人從頭到尾都是一張波瀾不驚的面癱臉,台詞雖少,但缺了言語和表情的演出來強化,要如何展現出原劇情的張力及進一步塑造人物的層次,又何止是一個難字了得,是難得不行不行了。 不過也不失為一個精進自己的機會,且古裝和武俠一直都是自己所嚮往的憧憬。 其實角色面癱臉難演也就罷了,可偏偏找來共同策劃的新編劇是寫言情出身的熱門作家,劇本沒編過幾本,現言古言奇幻羅曼倒是賣得可贏了,因此劇本厚得跟小說似的,還動不動附註好幾來句並不用如此鉅細靡遺的心理活動。 諸如他似笑非笑地回眸一看,還是眼神冰冷如寒霜吹雪咻咻咻、偶爾又要有一雙如止水中閃爍著微不可見的火光的眼睛,接著身上穿的亦不能倖免,馮建宇掐指算了算,霸氣側漏的衣袂飄飄大概攏總出現了二十七次⋯⋯⋯到底是哪來的風啊? 這些都不計較,到底還算拿捏出了一個方向,只是唯一這最末的一場戲,怎麼演都覺得不順心。 這幕是在講閤主多年惺惺相惜的對手兼摯友將侯,在敗役後被俘身受重傷生死一線,他日夜兼程趕去營救時,卻只迎來一面蒼白的降旗,和草席裹起的冰冷屍體⋯⋯劇本上是這麼寫的: 「沈沅低下身於屍身旁不發一語。荒野上的風將他的鬢髮吹得有些凌亂,但他的身形卻紋絲未動地恍若靜止。沉默著好一會,沈沅站起身、抽出佩劍,將劍插入席邊的土壤之中,便負手離去。」 對這小說式敘述的劇本他已是見怪不怪,但卻覺得有點彆扭,彆扭的原因居然是前半部浮濫連篇的什麼眼神深幽眉梢一動薄唇緊抿等等,在這更應該大書特書的地方,卻突然有默契的通通消失不見,讓他有點難以適應的自個兒捉摸著面癱的心靈劇場,納悶求解他的心理陰影面積。 「我覺著吧,這兒肯定是殺氣騰騰的,看那將軍死得這麼蹊蹺,閤主必然是要去腥風血雨一場。」經紀人說的振振有辭。 「要去幹一場他幹麼丟劍,又不是蠢,這裡根本就是赤果果的表白啊,你死了就讓我的劍陪你一起,從此再沒有人值得讓閤主出劍了,所以我說這裡必須深情、必須絕望、必須生無可戀,要多悲慘有多悲慘,好讓妹子們齊齊噴淚。」化助妹子滿臉不屑的反駁經紀人,表情就像是在說你這不爭氣的東西敢情是沒談過戀愛吧。 「你以為在拍愛情小說啊?他們那是肝膽相照的哥們,江湖的英雄人物自然是要為兄弟拋頭顱灑熱血,劍丟了一把又沒啥,敢情他閣主還會缺硬體設備嗎?拜託妳眼睛的愛心泡泡收斂些好嘛,別總看見黑影就開槍。」經紀人不甘心的回嘴道。 「噯我說你這人怎麼說話的呢……」 「大宇老師你幫我評評理,他這麼說是不是過分了」 「行行行妳說過分就過分,總揪著這些沒完還要不要看劇本了」 「怎麼又我啦到底是誰先出的意見又不讓人說話……」 馮建宇無奈的擺了擺手示意休戰,殊不知卻只是將矛頭轉向了自己。 「……大宇老師你說吧!你覺得閣主是怎麼想的?」這最近才進工作室的化妝助理,剛從學校畢業沒多久,正是年輕氣盛的時候,每每跟人意見不合就要開座談會,非得討論到服氣才甘心的那個軸勁實在是挺有趣的,曾經不久以前的自己似乎也是差不離的,馮建宇想著,只是不知道什麼時候卻漸漸收了,遇事也很容易就過去了,甚至有時候也覺著,固執著一件事情,其實是挺累人的。 經紀人無奈地看了一眼馮建宇,示意自己已經盡力了。 「嗯……這太深刻的場面我也實在沒什麼頭緒,不如妳先講講妳的?」俗話說情緒最好的緩衝就是抒發,讓她講一講興許風頭就過了。 不點則已,一點則燃。化妝助理開始鉅細靡遺的為他們理一理這部劇裡的情感鋪陳,閣主與將候那點說不清道不明的小情愫、國仇家恨世代背景如何的影響、曾經的滄海到了如今多麼地難為水,根本是來了場旱季等等……言談發表之憤慨昂然,讓經紀人和馮建宇思想又到了新的一個懵度。 「聽妳這麼一講,我簡直就要懷疑自己演的是部愛情連續劇了。」馮建宇說。 「而且你最後還守了寡。」經紀人附和道,被馮建宇狠狠一瞪。 化助妹子又開始不樂意了,直逼著問馮建宇。「那老師你覺得要是你,這輩子最交心、深刻的朋友,若是遇上了同樣的處境,你丟下這把劍又是為什麼呢?」 馮建宇低眼默了片刻,訕訕笑道:「大概是想著上次對打的比數還沒拉平這人就先撤了,實在是虧慘了吧。」 北上的列車上,一路鬧笑哄哄地,為疲憊的路程增添了不少樂趣,也讓馮建宇心裡所丟落的聲音,那些忽弱忽大的喧囂,也逐漸地被覆蓋了過去。 『如果發生什麼事,我一定第一個擋在他的前面。』 『你懂什麼叫冥冥中注定的事嗎?』 『說了多少回,不讓你幹這個……』 在記憶中,最簡單的是回想,難的則是忘掉。
04. ​ 不更了,就這樣吧。 江湖有緣再見。 ​
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