Text
怒りの使い方を
※僕のヒーローアカデミアNo.373(36巻未収録)までの内容に触れています
もう、何と言えばいいのか、だいぶ言葉に詰まってるんですが、お気持ちおまとめという形で残したくポチポチやっています。
障子目蔵、君は本当に何なんだ……
16歳、16歳かあ…………
「復讐者にならないでくれよ!」という障子くんのむきだしの叫びが、もはや祈りに近くて涙腺が無理でしたね……
クラスの中でも落ち着いていて大人びた彼の叫び声が、16歳の少年の年相応の切実さを湛えていて、こっちも叫び出したい気持ちになりました……次代の子どもたちの明るい未来のために闘う彼がとても眩しいんですが、君もまだ未来を保障されるべき側の少年なんだよ……
だから一般市民がギリギリの所で止まれて、障子くんを傷つけようとする手を止めることができて本当によかった……よかったよ…………
差別の話を扱うのはとても難しいことで、今回このパートに突入する際に期待と懸念があったけども、差別を許せとか水に流せとかそういう話では決してなかったこと。理不尽には怒れ、だけど怒りの使い方を考えろ、やり方と矛先を間違えば、それは加害者と何も変わらない。そういう話だったんだなと思う。
「大事なのは"何をした・何をしてる人間に"言われるかだ。言葉には常に行動が伴うと思う」と焦凍くんは言っていましたが、暴徒への叫びは迫害を受けてきた彼にしか言えなかった、彼だけの叫びだなと思うし、同じ傷を持ちながら正しくあろうとする彼の言葉だから迷いを生めたんじゃないかなと思う。
途方もない大きな壁に信念をもって立ち向かおうとする人間の意志に激弱なのでずっと障子くん……!!になりっぱなしなんですが、彼の祈りが正しく伝わり後退どころか大きな前進をしたことに、そして涙を流す彼の姿が人として美しすぎて、もう何を言うのも野暮な気がしてきました。
障子くん……!!になると共に口田くん……!!にならざるを得ないんですが、優しい彼がずっと障子くんのために怒っているのがとてもいい。お母さん、息子さん優しいだけじゃなくちゃんと大切なもののために怒れる子になりましたよ……
ヒロアカ、誰かが大きすぎるものを背負って闘う時、その背を支えるために同じ場所に友がいてくれるのがすごくすごく好きです。
「ヒーローが辛い時、誰がヒーローを守ってあげられるだろう」という問いに対する答えのひとつは "ヒーローを1人の人間として見てくれる存在" だと思っていて、この場に口田くんがヒーローとしてだけでなく障子くんの友だちとして共に立ってくれているのがとても嬉しいです。
さて、ここ数週間で己を見つめて自分の信じる道を歩いてきた障子目蔵という人間を噛み締めるたびに、借り物の信念を掲げてここまできて空の御輿として担ぎ上げられ、何者にもなれず誰も着いてこなかったスピナーとの対比描写のえげつなさも噛み締めざるを得ず、「ここまでやります……?」の気持ちになっています。そのスピナーの空っぽの思考の中で最後に残ったのが、友だちである「死柄木弔を助けろ」なのがじんわりくる……そうだよな、スピナーにとって死柄木はゲームの話ができる友だちだったんだよな。スピナー、異形迫害を受けて引きこもりだったから初めての友だちだったのかもしれない…… AFOのなかにもう死柄木はいないらしいんですが……どうしたら…………
そして堀越先生のサブタイ芸がキレッキレで切れ味に呻いてる。FRIENDSですよ。3バカだったかつての3人…………
マイクの「思い出まであいつに失わせないでくれ」にマ、マイク〜〜〜〜!!になってしまった。マイクの友人想いなところが好きで「友だち泣かせたぶん」と殻木にDJパンチするシーン大好きなんですが、そんなマイクがかつての友と対峙しなければならないのつらすぎる……覚醒のキーワードがスピナーの"助けろ"だったのがヒーローだった白雲の意識が強く残ってるが故な気がして余計つらい……
眩しい光と希望を見せた後に絶望を見せてバランスを取ってくる堀越先生がブレなくて怖いです。
37巻、ちょうどこのあたりまでの収録かなーと思うんですが、もしも障子くんが表紙にきたら正気を保てないかもしれないくらいには元気に狂っています。来年の私の運命やいかに。
9 notes
·
View notes
Text
障子目蔵という少年
※僕のヒーローアカデミアNo.371までの内容に触れています
ああ、これが俺だ。
この言葉に至る、彼の16年間に思いを馳せては頭を抱えてどうしようもない気持ちにさせられる。
お願いだから障子目蔵の、HIStoryを、全部教えてくれ。頼むから。じゃないとこっちの気が狂う。
私は人間が弱くて醜くてすぐに間違う生き物だと思ってるけど、堀越先生はその醜さを容赦なく描いてくるから時々読んでいてめちゃくちゃ落ち込む。
"顔が怖いと女の子に泣かれたことがある"からマスクで隠されていた素顔にある傷が、あまりに凄惨で言葉を失うし、自分たちと形が違うという理由で幼い子どもを大人が寄ってたかって傷つけて、なんなら死にかねない傷を負わされたという事実があまりにも重い。
明言はされてないけどこれ話の流れとして、川で女の子を助けたのがきっかけで、"人に触れた"と責められて傷を負ったように思えるのでさらに落ち込む。人を助けたことがきっかけで傷つけられたのに、それを嫌なこととして覚えるのではなく自分の姿を肯定するための思い出として縋るって、尊いことのように思えるけどめちゃくちゃ悲しい気持ちになってしまう。
異形を"よくないもの"として排斥する環境で生まれたとしたら、自分の存在、姿形は疎まれるばかりのもので、人を助けれたという事実は"よい結果をもたらせた"、はじめての出来事だったのかもしれない。そしてたぶん自分が人に触れて、はじめて嫌悪や憎悪以外の感情が返ってきた瞬間だった……そしてそのたった一つの思い出に"縋って"いることも自分で理解している……
自分でここまで書いてて馬鹿みたいに泣いてるんですが、そんなことがあってたまるかと思う。人の役に立たなくても、何かしらのよい結果をもたらさなくても、ただそこにあるだけで存在が肯定されるべきだし、ましてや否定され、脅かされることなんてあってはならない。自分と違うものを理解できないという感情を、私たち人間は愚かだから持ち得てしまうものかもしれないけど、自分とは違うから異質と見なして一方的に傷つけたり排斥することはあってはならない。
370話の暴徒への煽動は障子くんにも当てはまるんだよ。「この"個性"じゃなければ」と思ったことがきっと障子くんにもあったし、彼も環境に恵まれずに照らされなかった。だからこの話のサブタイトルは「しょーじくんといっしょ。」なんだよ。
「嫌なことは山ほどあったし忘れる事はない」という言葉が心にのしかかってくるけど、別に彼は聖人なんかじゃなくて、悲しみも怒りも確かに抱えて生きてきて、嫌なことを忘れることなんてできないということがはっきりと分かってしまう。
それでも彼は自分を否定することより、自分の姿でできることを考えて、怒りを理性で制して使う道を選んできた。自分自身を照らすために、自分と同じような人たちを明るく照らせるような、そういう未来を次に作れるような人間に、世界一かっこいいヒーローなるために歩んでいる。人としての善性が強すぎてこんなの泣くしかないだろ……
そしてNo.369で「授かったものを何の為に行使するのかその"意志"に力は宿るのだ。だから人はそれを"個性"と呼ぶのだろう」と示してからのこの流れなのでほんとうに漫画が上手いし、その体現すぎてさらに泣いてしまう……
私は人は弱くて醜くてすぐ間違う生き物だと思ってるけど、優しくて強い善性の部分を信じたくて、だからそういう人間讃歌の物語がすごく好きなんだけど、障子目蔵に関してはこの生い立ちで16歳にして、自分を肯定して自分のためだけでなく未来のために歩もうと思うに至れたことが理解できない。
なんでそんなに強くて優しくなれるのか分からない。分からないからめちゃくちゃ障子目蔵が好きになってしまう。
障子くんの16年間を全部見せてくれ……と言いたいが、そんなことは無理と分かってるので想像するしかないんですが、自分を単に「腕が多いクラスメイト」として扱ってくれる1Aのみんなは彼にとって本当に大切な友人であっただろうし、生い立ちゆえに早熟せざるを得なかったであろう彼が年相応に「うん」と返せる存在があることに心にくる。
理不尽なことを怒ってくれる友も、涙を流して悲しんでくれる友も、これからも一緒に良い思い出を作ろうと言ってくれる友もいる。こんなの泣くしかないだろうが。みんなちゃんと生きて、これからもたくさん良い思い出を作ってくれないと七転八倒して泣くからほんとお願いします……
この1週間、6期OPであるSUPER BEAVERの「ひたむき」を聴くたび涙目になる情緒不安定さでした。
踏み出す人の真ん中にある決意は未来だ
彼らの行く未来が光に照らされたものであることを願っています。
0 notes
Text
全ての宝石を粉に
宝石の国11巻が発売された。
約1年ぶりに地獄の時間がやってきた。地獄に新たな地獄を上塗りし深みを増していく事で名高い宝石の国ですが、今巻はマジで辛い。どこを切り取っても新鮮な地獄です。春子のブレなさがすごい。
はじめにひとつ声高に言わせて頂きたいんですが、エクメア……!!お前まじこのやろう……!!
三族の要素を全て持つことでフォスが人間に近くなっているというのは分かってたけど全部お前が仕組んでたのかよ……お前……鬼か……
姫……まじで趣味が悪いよ……
完全に、フォスが壊れてしまった今巻はほんとうに見ていてつらい。エクメアが脆弱な身体に不釣り合いな承認欲求と称したフォスの心は、本来先生を助けたいという気持ちからくる純粋なものだったんだよ……
終わりのない永い時間の中で、小さくはない絶望を積み重ねて、前向きな性質ゆえか他の宝石のように自壊することもできずに、とうとう壊れてしまった気がしてとてもつらい。私はシンシャが孤独でなく幸せそうなのは、嬉しいんですけど。洞窟の中に打ち捨てられたように残っている画板に手を伸ばした時にフォスは何を考えてたんだろうと思ってしまう。フォスはもうあの約束を覚えていないかもしれないし、覚えていたからさらに壊れたのかもしれない。
フォスの最初の願いだったシンシャとの約束は、彼が見つけた存在理由で、どんどん自分を失う中でもギリギリで立っているための支柱だと思っていた。けど2巻の"忘れることも消えることも 僕はできないから行くしかないよ"という言葉を思い出すと、同時に呪いでもあったのかもしれない。
あとこれは気がついて考えるのをやめたくなったんだけど、シンシャが皆に受け入れられ、頼りにされ必要とされ始めたのはフォスと一部の宝石たちが月側に行ったのがきっかけで、つまりフォスが敵になったことで皮肉にもあの約束は果たされてしまったのでは……?
フォスの先生に対する"お前さえいなければ"の後に続く言葉はなんだろう。"みんな闘わずに済んだ"か"シンシャは僕と来てくれた"なのか…それとも"僕はこんなに苦しまなかった"なのか…… この後頭の中の宝石たちから責められて、最後に自分が"お前さえいなければ"ってアンタークに言われるのめちゃくちゃキツい……フォス自身が1番自分に思っている言葉なんじゃん……
先生を祈らせるためにフォスは人間を越えなきゃいけないみたいですが、これ以上どうなるっていうの……
フォスが新しい要素を取り込んでいく毎に、仏教の七宝に近づいている説に基づくと、あと玫瑰(=赤色系の宝玉)だけですよね…?この玫瑰にあたる宝石が何になるのか前から考えていてやっぱりシンシャなのかな…それか月で再生を試みている、最初に生まれたレッドダイヤモンドという可能性もある気がする。ラストの純度の高い氷のあるクレーターと、宝石の記憶は純度の高い結晶を好むという引きを考えると、誰かの記憶を復元しようとしている……?
今回全巻読み直してみて段々自分を失うフォスに対して、本当の自分になって自由を謳歌する姫が対比的に描かれてることに今更気づいてまた落ち込んだ。エクメアと姫のシーンってどれもかなり意図的に美しく描かれてる気がする……残酷……
フォス以外の宝石で人間っぽい感情を持ってるなと思うのがダイヤとルチルなんだけど、ルチルがなにを考えてるのかよく分からなくなってきた。パパラチアとルチルの関係性は情報量が少ないんだよなあ。パパラチアがいないとルチルが不安定すぎるということしか分からない……
ダイヤとボルツは、"遠くにいるボルツは大事に見える"ってセリフで最終的には大丈夫と安心してたところがあったんだけど、全然めちゃくちゃ拗らせてて頭を抱えてしまった……
ずっと変わりたくて変われなかったダイヤはボルツと離れたくて月に来て、202年経ったけどやっぱり執着を捨てれなくて久しぶりに会ったら相手はめちゃくちゃ変わっていて、自分は全然変われてないと思っているのにボルツからは"変わったね"と言われてしまう……このふたり永久にかみ合わない……
11巻、全体的に辛かった���す。癒しがセミとナポリタンしかなかった。
12巻が出るのはたぶん1年後くらいかな……かなりラストスパートに入ってると思うんだけど終わりを見るのが怖い……一筋だけでもいいから光が見たいです。
4 notes
·
View notes
Photo







〆旅まとめ 2018/1/13〜1/15 神戸三宮〜元町周辺をぐるぐる。 横浜と雰囲気が似ていて、港町って栄え方が似てるのかなとぼんやり思った。 メリケンパークでぼんやりしすぎたら風邪をひきかけた。微動だにしない鳩がいると思ったら片足しかなかった。飛ぶ姿は見れなかった。
0 notes