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#サボ手ン
crydayz · 1 year
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230215 #2
キャリアや互いの技術向上に役立たない対話は基本全部ムダ。ムダだけで作る人間関係超好きだったけど今は封印中。
太るからね 心が。
優しさの贅肉がつく。スポーツ脳で生きるなら共感力ゼロの小学生テンションが最適。
なんであいつと同じようにできないんだよムカつくなーという 人生ある程度過ごしてたら秒で結論レンダリングして悩むだけ時間の無駄として切り捨ててしまう悔しさを1mmも捨てない。
つまり1mmも自分の成長諦めない。
ン十年サボってきた事実を完全に棚上げして。
いきなり小学生モード。社会性と協調性がなく大人の割り切りができないやつになる。
そういうパーソナリティを捏造する事で初めて参加できる競争と山登りがある。
かっけー!あれがほしい あれやりたい あれになりたい!
なかなか30〜40過ぎた負け越し人間が獲得できる浅さではないが技術と手続きでそれを演じてみるのをオススメする。
そうそう 歳取ると酸っぱい葡萄ロジックと他人は他人という割り切りで大半のストレスや挑発無視できちゃうから。
「このストレスは自分伸ばすタイプのやつだから乗っておこう」という気持ちだけは残しておいた方がいい。
無論自分の成長に役立たない挑発とストレスからは脱兎の如く逃げ出して無視。
逃げるか逃げないかは相手と向き合い倒した(または仲間にした)時に得られる経験値とゴールドの差で決める。そこにだけ大人の損得勘定使う。
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kiiman27 · 3 years
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【サボ手ン / 2020】 (oilpaint / leather) 平面作品のご注文ありがとうございました。 “サボ手ン”は2年前に車体のハンドルをコラージュすると言うご依頼で描いたものです。 今回はその“サボ手ン”での平面作品を制作しました。 ご依頼とご購入を頂きまして誠にありがとうございました🌵💅 ・ #KIIMAN #サボテン #サボ手ン #art #leather https://www.instagram.com/p/CJcKnyQs4pb/?igshid=jhi57vquj0co
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aaaaya-m · 3 years
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今日はお昼過ぎから急にスマホが不審な挙動を始めてめっちゃ焦りました。どうやら一部のあんどろいど端末で障害が起きたようですね。この「一部」でってところに普段自分が含まれることがあまりなかったので、最初は障害だと気づかず、本気でスマホが壊れたと思いました。再起動してもダメ。電源を落としてしばらく置いておいてもダメ。となれば、誰だって終わったわ…と思うでしょう。諦めて放置してたら挙動は勝手に直りました。とりあえず良かったけど、動作はまだいまいち鈍いですね。もともとけっこうにクズな端末なのでよく起きる現象なんですけど、シャニライをやったら、ちゃんと押してるはずなのにすっぽ抜けていってMISS連発で、あ゛ああああッ…!ってなりました。イベント中だからちゃんと自分で叩きたかったのに、しょうがないですよね。オートで回しましたよ…。今回はちょっとサボり気味だったのもあるので、UR獲得が若干怪しくなってきました。明日にはちゃんと動くようになってくれてたらいいな。いずれにしてもスマホ買い換え時なのかもしれないですね。半年くらいを目途にとは考えていたんですけど、本当に不具合が起きてからでは遅いですもんね。人生で初めて携帯電話というものを手にした時からずっとふじつー製品を使っていて、ガラケー時代のふじつーは頑丈で長持ちってイメージがあったんですけど(実際、他のメーカーを使ってる友人たちのが壊れていく中、私のは長持ちしてた)、スマホになってからはどうもいまいちな気がします。あれもこれもといろんな性能がついてきてお値段が高くなるくらいなら、低スペックでも構わないと思ってるのですが、低スペックな分、本体は頑丈であって欲しいものです。2年くらい使うとだんだん調子が悪くなってきて、そこからだましだまし使って��うちに「あ、やばい」という状態になって慌てて換えにいくっていうのが、スマホになってからのいつもの流れです。……ま、前回は失くしたんですけどね!!でも失くす前からGPS機能は死んでました(←ここ重要)
昨日今日とあまぞんのぷらいむデーでしたね。いくらお買い得であっても、必要だと思うものがあるわけでもないのに、わざわざ買いたいものを探すというのは何かが違う気がするので、今回もいつも通りスルーの予定でした。が、きんどる本もセールになっていたので、ラインナップをチェックして何冊が購入しました。といっても、きんどる本はぷらいむデーに限らずよくセールをやってるのですが…。読みたいと思っていた本があればもちろん迷わずポチるのですが、機会があれば読んでおきたい、くらいの読みたい度が中の上くらいの本は特にセール時にまとめて購入することが多いです。今回はこの中の上くらいの本が多くてかなり悩みました。シリーズものが一気にセールに上がってくると、ほんと、悩むのよね。今回はまさにいつか読んでみたいと思っていたア.ガ.サ・.ク.リ.ス.テ.ィーのポ.ア.ロシリーズが(たぶん)すべてセール対象になっていて、非常に困りました。というのも、ポ.ア.ロシリーズがこんなにあるなんて知らなかったのですよ。37冊?だったかな。本音はシリーズ一作目から順に読み進めていきたいところなんですけど、さすがに無理だわと思って、いちばん読んでみたかったオ.リ.エ.ン.ト.急行だけ購入しました。他にも読んでみたい本はいくらでもあるので、ゆっくり時間をかけてシリーズ読破を目指すことにします。 オ.リ.エ.ン.トは有名すぎてすでにトリックは知ってしまってるんですけど、だからこそ読んでみたかったんですよねぇ。 他にも冲.方.丁さん(これもシリーズものでどこまで買うか迷った)と伊.藤.計.劃さんの本を選び、計7冊購入しました。また積み本を増やしてしまって、果たしていつ読み終えることができるのか謎ですけど、読みたい本がたくさんあるって幸せですよね!
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higashiazuma · 3 years
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ヤンヨグ鮭卓ログ #終 珊瑚は確かに物語る~青い空は良く晴れて
!ご注意! このログには、裁定ミス、吟遊プレイ、内輪ノリなどが大量に含まれます。 どんとこいガハハ!な方のみ、お酒でも飲みながらのんべんだらりとお楽しみください。
ちなみに文中で使用しているナイスな各種シートは公式サイト(http://www.bouken.jp/pd/yy/)からDLできるぞ! るるぶを購入したら、今日から君もヤンキーだ!!
GM : では「決闘フェイズ」に移ります! 稲原 アギト(PL) : はーい! 劔 理一(PL) : いよいよ!
※ちなみに、前回ラストの「襲撃シーン」はPCが「戦う理由」を決める大事なシーンでもありましたが、見事にすっぽ抜けてました。大変申し訳ございません。おさけのせいです。
GM : お祭り舞台に着くと、そこには倒し損ねたヤンキードワーフと、腕を組んだバッドヤンキー、画定深刻の姿があります GM : めっちゃ不機嫌そうですね。それとは別に、全身から町全体を覆っていたあのモヤのようなまがまがしい瘴気が噴き出ています GM : 「あなた達ですか…私の楽しみを滅茶苦茶にしてくれたのは…」 稲原 アギト : 「よく来たな。おれはおまえたちをこれから倒す作業をわずかな時間でこなしていくことになるだろう」 GM : ここで画面に筆文字で「バッドヤンキー ”イカれた”画定深刻」って文字がバーンと
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劔 理一(PL) : ああーヤンキーものゲームにありそうな演出ー! 稲原 アギト(PL) : 達筆~ 稲原 アギト(PL) : 私も出したい!筆文字! GM : はーい、ではなんかかっこいいこと言ってください! 劔 理一 : 「ああ…? 頼んでもねえ仕事を人に押し付けて、『自由』を奪うのが楽しみかよ。ヘドが出るぜ」 劔 理一(PL) : 筆文字は出さなくてもいいかな…出てくるにしても多分「中学時代はすごかった」だし… GM : 筆文字「”中学時代はすごかった”劔理一」バーン GM : あっ いらなかった 劔 理一(PL) : ソウダトオモッタ 劔 理一(PL) : でもまあ 演出は統一感があったほうがいいですからね! ええ! 稲原 アギト(PL) : 「真の男”サボり魔”稲原 亜義人」ノリノリで当て字しておいた 稲原 アギト(PL) : じゃあちょっとフォントサイズ小さくしよう GM : ではそのように筆文字バーンします バーン 稲原 アギト(PL) : いや、むしろ推していこうか!?こう英語の当て字とかつけて 稲原 アギト(PL) : 在りし日の栄光(中学時代はすごかった)みたいな GM : サボり魔!なんだろう! 稲原 アギト(PL) : 英語じゃねえんだよなあ GM : 英語の当て字! GM : グロリアスデイズ(中学時代はすごかった)
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稲原 アギト(PL) : レイジーとか 劔 理一(PL) : 大変それっぽい いいですねそれ 劔 理一(PL) : じゃあサボり魔の当て字は「レイジー・クレイジー」あたりにしましょう
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GM(PL) : かっこいい! 稲原 アギト(PL) : うれしい! 劔 理一(PL) : その筋の人たちにとってクレイジーは褒め言葉なので… 稲原 アギト(PL) : 3年留年したこととかかっているきがしていい GM : 「やー、マジ運悪いっすねぇ。俺はともかく、お二人ヤる気満々なんスよ…ま、俺も…(バンダナを目深に直して)ヤる気満々だけどなー?」 「”いつかビックになる”ハル」バーン
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稲原 アギト(PL) : かっこいい 劔 理一 : いつもはチャラけた人が真剣になるのは確定でかっこいいのでずるい 稲原 アギト(PL) : ほぼNPCなのはわかってるんだけどキャラがPTに加入してるときとかにちゃんとステータス画面を開いてプロフィールをぶっこぬいておきたい 稲原 アギト(PL) : 時期がきわどいので気をつけて回収する 劔 理一(PL) : 一時加入NPCにもしっかりフレーバーテキスト等がついているゲームはいいゲーム GM : 「あなた達…私を敵に回すということがどういうことになるのか」 GM : 全身から邪悪な瘴気がよりいっそう濃く立ち上ります GM : 「教えてさしあげましょう…!!」 GM : ファッション特徴:メガネなので GM : メガネがキラッと光ります GM : ということで、バッドヤンキー戦です!!
劔 理一 : これは同じメガネとして負けられない 稲原 アギト(PL) : わーい! GM : 「あなた、私とメガネキャラがカブってるんですよ!!!」 GM : 倒していなかった格闘家ヤンキーのステータスがバッドヤンキーに反映されます 劔 理一 : 「あァ!? テメェ人の視力にケチ付けてんじゃねえ! 裸眼いくつだオラァ!」 GM : 場所は「お祭り舞台」、PCからの手番です! 稲原 アギト(PL) : アッこれ必要があってメガネかけてる人だ 稲原 アギト : おれはしんの男であり、良識があるので、メガネをとってからかったりはしない。 GM : 「やれやれ、下品な物言いですね…両目とも2.0です」 稲原 アギト(PL) : おのれえええええええええええ 劔 理一(PL) : 伊達だ! こいつ伊達だぞ! 劔 理一(PL) : 理一のメガネはファッションであると共に素で視力矯正用だよ! 稲原 アギト(PL) : GM!テンアゲアイテムを使いたいです!!!
※あっ!アギトの中の人が【怒りMAX】だ!!!
GM : テンションめいっぱいです!! 稲原 アギト(PL) : あ、もうあがらないのか! GM : あとアイテムは基本的に自分にしか効果ないのですが! GM : 使ったていでベイブがいっしょうけんめい応援してくれます GM : 「プイ!プイ!」 稲原 アギト : これにはおれもにっこり 稲原 アギト : ありがとうございますGM! GM : では、ハルから動きます GM : 「邪魔なんだよテメェ!!!」『兵隊NPCを片付ける』を宣言します 稲原 アギト : お片付け!?えらい!!! 劔 理一 : そうかそれが使えるんだ! つよい! 稲原 アギト : さすがハルさんだ ヤンキーができているな GM : これで手番を消費することで、任意の兵隊NPC一体を確定で始末できます。バッドヤンキー戦限定の処理ですね GM : バッドヤンキーに反映されていたステータスは無くなりました!お二人どうぞ!
※ちなみに残っていたのは「力強い格闘家ヤンキー」。そのままにしておくと、バッドヤンキー本来のステータスにHP+7、攻撃力+1、さらに特性の「【攻撃力】が+2」が加算されていました。
稲原 アギト(PL) : GM!バンカラの意地の「②邪神戦開始時に使用できる。邪神戦の間、自分はすべての判定をサイコロを振らず成功したことにできる。」 稲原 アギト(PL) : この邪神というのは今関係ない奴ですか? GM : はい。まだ関係ないです 稲原 アギト : まだ……そうか 意地をたいせつにしまっておこう
※バンカラの意地には、他にも「ダチリストのリスペクトにチェックを入れることにより、熱血判定(食いしばり)を自動成功させることができる」効果があります。窮地に陥り、たとえ倒れたとしても、仲間との絆で立ち上がる!そんな感じ。
劔 理一(PL) : じゃあとりあえず、私はせっかくテンションも上がっていることだし【武器攻撃】しとくか… 劔 理一(PL) : 椅子あたりを使って GM : はーい! GM : 椅子なら目標値+1で、剣道で殴るなら6ですね! 劔 理一 : で、せっかくドワーフさんたちに洞窟でリーフレットもらったし、武器攻撃にしましょう 劔 理一 : 椅子で! やる! GM : リーフレットには「角で殴ると痛い」とか書いてあります 稲原 アギト(PL) : リーフレットもらったなあって思ってたけどアレ武器だったの!? 稲原 アギト(PL) : キャット&チョコレートやってる気分になってきた GM : 武器で攻撃する時の効果的な指南が書いてるんですよ。「武器で殴るときは角で殴ると痛いぞ!」みたいな 劔 理一 : !roll 2d6 ダイスボット : @リヒト rolled 10. (4+6=10) GM : 成功です! 劔 理一 : よしダメージだ GM : 基本ダメージが2D6+4です どうぞー 劔 理一 : !roll 2D6+4 ダイスボット : @リヒト rolled 12. (2+6=8,   4) 稲原 アギト : なかなかつよい 劔 理一 : !? ダイスボット : @リヒト, Unknown command. Use `!help` or `@ダイスボット?help` to view the list of all commands. 劔 理一 : あっ ごめんbotさん! このビックリマークはそういうコマンドではないの! GM : それはコマンドじゃないのよBOTちゃん GM : かわいい 稲原 アギト : これにはRPBOTくんも動揺
※ダイスを振るコマンドが「!roll」なせいか、半角!に動揺するダイスボットちゃん。
劔 理一 : ともあれ基本ダメージが12で、さらに補正が2つくから14ですか? GM : 12点に施設補正2、二つ名は~…確か打たれ強さ+1でしたっけ、これは関係なくて 劔 理一 : あ、いや補正込みで14か GM : それにテンションの攻撃力+2が合わさります GM : 合計16点 劔 理一 : 腰を入れて思いっきり振り抜き角を的確にゴリッと GM : 手ごたえ十分!! 稲原 アギト : メガネどのくらい割れました? ※メガネに執着するアギトPL。怖い。 GM : …でしたが、画定は不敵にニヤリと笑います GM : メガネは無事です 稲原 アギト : なんだと……!? 劔 理一 : クソッ! メガネキャラのくせにメガネが頑丈だぞ!(?) GM : 「わかりませんか?私には邪神がついてるんですよ。かつてガイヤンキーを絶望の底に落とした、邪神がね…」クイッ GM : システム的にはダメージは通ってますので大丈夫です! 稲原 アギト : ケツモチが邪神 GM : ではアギトさんの攻撃どうぞ! 稲原 アギト : はーい!手元に何か……コショウ……だがメガネが!普通に殴りたいです!コークスクリューしたい! GM : あ、すみませんアギトさんは人魚の村で伸ばしたステータスどれでしたっけ 稲原 アギト : 攻撃です! GM : はい!ありがとうございます! 稲原 アギト : 【こぶし】で攻撃です! GM : では判定どうぞ! 稲原 アギト : !roll 2D6 ダイスボット : @アギト rolled 5. (3+2=5) GM : いちたりた!
※実はたりてない。後述します。
稲原 アギト : おお~~~どうでしたっけ? よかった……足りていた…… 稲原 アギト : 【コークスクリュー】を使用します! GM : はい! GM : ダメージは2D6+怒りMAXでさらに2D6 GM : 4D6振ってください 稲原 アギト : やった! 稲原 アギト : !roll 4D6 ダイスボット : @アギト rolled 15. (6+3+1+5=15) GM : では15に補正もろもろはいって~~~~~ 稲原 アギト(PL) : お値段なんと! GM : あえてここは補正もろもろは飛ばします。ナンデカナー。良いのが当たりますね
※実数値で言うと、【コークスクリュー】6+3、【怒りMAX】1+5、【戦闘スタイル】1、【人魚の村】1で合計17点、ですかね?
劔 理一(PL) : ンンンン??? 稲原 アギト : (この手応えは……おれの政治経済の中間テストと同じくらいの点数はおみまいできたようだな……) 劔 理一(PL) : 政治経済はちょっと得意なんだ… GM : 当たった瞬間、画定��まとっていた闇の瘴気がぶわっと膨れ上がったかと思うと GM : 少し薄くなった気がします GM : 画定はピンピンしていますが、小さく舌打ちするのが聞こえました 稲原 アギト(PL) : メガネは!? GM : キラーン ※メガネに執着するアギトPL。ヤベエ。 稲原 アギト(PL) : くっ……まだか…… 劔 理一(PL) : あのメガネ邪神召喚の触媒かなんかじゃないの??? GM : システム的な話をすると、バッドヤンキーを守っていた「邪神の加護」が1点減少しました GM : これが0点になるとようやく本体にダメージが入ります 何点かは今回キャラシが公開されてないので伏せます GM : あっ 稲原 アギト(PL) : メガネに異変が!? GM : 処理忘れ一個あったので次回から適用しますね 劔 理一(PL) : ハイ 稲原 アギト : おれはきにしない
※GMやらかしポイント2点。1、「邪神の加護」は公開情報です。2、「邪神の加護」による「PCの達成値1点減少」を適用しそこねました。さっきの攻撃、じつは当たってなかったんですね!  ちなみに、処理的には「バッドヤンキーはHPは0になっても邪神の加護を1点消費することによりHPを全快できる」のですが、前の卓でF●Oのボスゲージシステムがわかりやすかったみたいなので、それを踏襲した描写です。パリーン。
GM : ではバッドヤンキーの攻撃で���! GM : !roll 1d3 ダイスボット : @GM rolled 2. 稲原 アギト : プイプイ GM : 「椅子は振り回すものじゃないんですよ、このメガネ猿が!!」リヒトくんが嫌いらしいです 稲原 アギト(PL) : メガネへの嫉妬 劔 理一(PL) : メガネの人に対する罵倒として極めてティピカルな台詞! GM : 【トルリョ・チャギ】で攻撃します。指定特技はテコンドー。 劔 理一 : 「そのメガネに度を入れてから言うんだな!」 ケッと吐き捨てつつ 劔 理一(PL) : わおテコンドー! GM : !roll 2d6 ダイスボット : @GM rolled 8. (2+6=8) GM : 鋭い蹴りがリヒトを捉えます。えーとだめーじ だめーじ GM : 11点!打たれ強さで減らしてからHPにどーんしてください
※【トルリョ・チャギ】は、ダメージ自体は【こぶし】と同じですが、判定に失敗しても確実にダメージを与えられる強力なスキルです。余談ですが…実は画定、この時点でPCを見くびって手加減してます。本気で攻撃した場合、追加ダメージが入る【テイミョ】を併せて使ってくるため、さらに4点ダメージが上乗せされます。リヒト以外なら一撃で吹き飛んでいましたが……その油断が命取りになろうとは。
劔 理一(PL) : ウワッけっこう入る! 劔 理一(PL) : 打たれ強さ2で現在HPが18だから残り9かあ GM : クラスの打たれ強さが2と、二つ名修正で1ありませんでしたっけ 劔 理一 : あっそうだ二つ名忘れてた じゃあ残り10! 稲原 アギト(PL) : 「リヒト!まだこのこうだいな大地にたてるか!」 GM : おすしたべててよかった GM : あとダメージ受けたのでテンションが上がります。怒りMAX!
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劔 理一 : 「当たり前よ…真の男は砂を噛んで苦難を乗り越えるもんだ、そうだろ?」 稲原 アギト : 「よし、バンデラスだ!」 劔 理一 : (※相手のテンションが未だ掴めていないがそれっぽいことを言おうとはしている) 稲原 アギト : ちょっとうれしかったので上がりきったテンションがプイプイしている GM : 「リヒトさんマジ頑丈っすねぇ…」 劔 理一 : 「これでも鍛えてンだよ」
※GMがビビっている。かっった。
GM : では再びPCの手番です!動きたい方ー GM : ハルから動きますかね 劔 理一(PL) : どうぞどうぞ 稲原 アギト(PL) : あとはきっとやること同じだな~ おまかせしますわ! GM : こしょうかラーメンを使いたい 劔 理一(PL) : どうぞ使ってください 理一はたぶんラーメンを武器にはできない… GM : 攻撃-2か、達成値-2どっちがいいですかね 稲原 アギト(PL) : 食べ物を武器にできないヤンキーだ 稲原 アギト(PL) : ラーメンのサンプルとかかもしれない GM : 熱いんだよなあ>ラーメン 稲原 アギト(PL) : できたてほやほやだった 劔 理一(PL) : やけどが入るんですよねえ… 劔 理一(PL) : で、うーん攻撃か達成値か…当たらないよりは攻撃力が低くても当たるほうがいいかな? GM : あ、相手にかかるデバフです 稲原 アギト(PL) : RP言いがかり的にはメガネかけてるからラーメンの方が効きそう 稲原 アギト(PL) : でもぶえっくしゅ!ってなってメガネに隙が生まれるかもしれないけど ※アギトPLさんのメガネへの執着がパネえ。 GM : じゃあラーメンそおいしよう リヒトさんとの間に隙間が生まれるかもしれないけども 稲原 アギト(PL) : 食べてからそおいする? 劔 理一(PL) : 食べてからそおいしたら冷めてまう GM : やけどできない! 劔 理一(PL) : 大丈夫 リヒトもこういう場面でなら「食べ物を粗末にした」とは思わないよ…たぶん… 稲原 アギト(PL) : や、屋台でひき殺そう だめだ えーとえーと 劔 理一(PL) : 自分でやるのはこう 躊躇われるけど 稲原 アギト(PL) : ひき殺すんじゃないんだよなあ つよいことばをつかってしまった 稲原 アギト(PL) : 屋台でやんわりする GM : 屋台でぐりぐりする 劔 理一(PL) : 屋台でぺったんする 稲原 アギト(PL) : CERO:Aきたなこれは 稲原 アギト(PL) : お子様でも安心してみられるヤンキーセッションです。
※食べ物の扱いと強い言葉に細心の注意を払う、ご家庭に優しいヤンキー卓です。
GM : 「痛いのが平気だってんなら、熱いのでも食らってみなぁー!!!」ラーメンで【武器攻撃】します GM : そのへんの屋台の火にかかりっぱなしの鍋から、器をお借りしてスープと麺をもりつけてそぉい GM : !roll 2d6 ダイスボット : @GM rolled 6. (4+2=6) 劔 理一(PL) : ちゃんと盛り付けるあたりに律儀さが見える 稲原 アギト(PL) : 繊細さがある GM : ダメージ出しますわよ GM : !roll 1d6+2 ダイスボット : @GM rolled 7. (5,   2) 稲原 アギト(PL) : おちゃらけている中でもきっとこう、なんかそういう面があるんだろうねハルさんは…… GM : あ、怒りMAX GM : !roll 2d6 ダイスボット : @GM rolled 6. (1+5=6) 稲原 アギト(PL) : 今2杯投げた気がする 稲原 アギト(PL) : 両手でこう GM : せっせせっせと盛り付けます 稲原 アギト : よくきたな。このラーメンはサービスだから 稲原 アギト : 逆噴射ではないなこのよくきたなは
※よくきたな。この二杯目は怒りMAX分だから、まずは浴びて落ち着いてほしい。うん、「また」なんだ。済まない。ヤンキーの面子もって言うしね、謝って許してもらおうなんざ…微塵も思っちゃいねっすよー?じゃあ、次の注文を聞いときましょっかー?
GM : ラーメンのダメージ7+テンション6+施設2+戦闘スタイル2+二つ名1+人魚の村1かーらーのー GM : 怒りMAXなので持ってる友情度計4点×2!ネオヤンキー友との誓いだ!
※友情度裁定ミスが効いてるシーン…ですが、裁定ミス無くても友情度2点×2なので実質ダメージ23点です。ネオヤンキーこっわ。
劔 理一(PL) : このどんどん盛っていく感はやっぱりいいなあ 稲原 アギト : あ、じゃあ腕を組んでなんか店主面をして加勢する 稲原 アギト : きもちだけ加勢 劔 理一(PL) : 店主面めっちゃ似合う GM : 27点のラーメンがこちらです 稲原 アギト : ベイブも肩に乗って横柄なかおをしていることだろう。 劔 理一(PL) : かわいい 稲原 アギト : おれの国語のいちばんいいときの点数のようなダメージが見えたな GM : 電卓二度見した GM : 赤点を抜けれてない 劔 理一(PL) : それでもそこまで出せるんだからやっぱり国語には適正があるんだ…言語てきセンスが… 稲原 アギト : 漢字だけたまに書ける時があるのかもしれない
※ヤンキーだからね。
GM : ではラーメンをぶちまけられた画定の瘴気がまたぶわっと大きく広がり GM : より一層薄くなったように見えます 劔 理一 : 何味のラーメンによって薄められたんだろうな… 劔 理一 : とんこつあたりかな GM : 火傷の変調も受けてもらいましょう アッツイ GM : とんこつがいいな 稲原 アギト : 「お前のこうげきのやりかたにはつくづく目を見張るものがあるな」 GM : 「おまけだよ」って言ってフレーバーで紅ショウガの缶も投げよう。スコンって当たる 劔 理一 : クールだ… 稲原 アギト : メガネは! GM : メガネげんき! 稲原 アギト : くっ……まだか…… ※怖い。
GM : では次の攻撃どうぞ! GM : あ、お知らせです。さっき私がかっとばした処理(邪神の加護による達成値デバフ)が、邪神の加護が減少したことにより消滅しました。 稲原 アギト(PL) : どっちでもいいな~!障壁やぶるほうがダメージ低くてももったいなくなさそうだから行きます? 稲原 アギト(PL) : 霧が晴れてた! 劔 理一(PL) : やったあ! 稲原 アギト(PL) : デバフがしょうりゃくされていたのか。 GM : メタな話すると、障壁のHPと本体のHPは同じです 劔 理一(PL) : ソウダッタノカ GM : 本来ならいちたりたかーらーのーいちたりましぇーんwwwwになってたんですよね GM : 気付かなかったのでいいです 稲原 アギト(PL) : あぶないところだった 劔 理一(PL) : ともあれ次もまたやることは攻撃だな…机かなあ 稲原 アギト(PL) : 無事に終わったらここにKP温情港をつくろう 劔 理一 : 机で【武器攻撃】します! 稲原 アギト : いけいけー GM : 扱いにくさが2なので目標値7ですね 劔 理一 : !roll 2d6 ダイスボット : @リヒト rolled 11. (5+6=11) 稲原 アギト : さすがだ GM : 当たりました!ダメージください 劔 理一 : ええと 3d6-1か GM : 3D6-1に怒りMAXで2D6、合計5D6-1 GM : あとは補正つみつみしていきましょう 劔 理一(PL) : ワアア 劔 理一 : !roll 5d6-1 ダイスボット : @リヒト rolled 21. (6+3+6+5+2=22,   -1) 劔 理一 : さついが すごい 劔 理一 : 絶対さっきメガネ猿呼ばわりされたの腹に据えかねてる 稲原 アギト : 真のメガネだ GM : 21に施設2点…あっ ※意訳「落ちたわ」 GM : せっかくだし全部計算しますか GM : 21+施設2+チーマーのブランド2 25点 GM : ですかね! 劔 理一 : 絶対こう 机を縦に持って構えて 劔 理一 : チェストオオォォ!!! って叫びながら突撃して振り下ろしてる GM : 熱血ぅー!!! GM : めっちゃおこってはる 稲原 アギト(PL) : チェストオオォォ!!! って叫ぶリヒトPLさんのPCが新鮮すぎてフフってなる GM : では瘴気がまた膨れたかと思うと… GM : 瘴気が霧散しました! 稲原 アギト(PL) : メガネは! GM : まだぶじ! 稲原 アギト(PL) : うっ…! 劔 理一(PL) : しぶといメガネだ…
※怖。 GM : 画定は明らかに狼狽えてます! 劔 理一 : そりゃあね… 稲原 アギト : そうだね… GM : ラーメン投げられたり机で殴られたりしてる GM : アギトさんどうぞー! 稲原 アギト : 普通に【こぶし】で殴っていようかな シュッシュと GM : はいどうぞ! ダイスボット : @アギト rolled 11. (6+5=11) 稲原 アギト : !roll 2d6 GM : 良いとこに当たりました! 稲原 アギト : プイプイ 稲原 アギト : 【コークスクリュー】でダメージいきます! GM : ベイブ「プイ!!」 GM : はーい! 稲原 アギト : !roll 4d6 ダイスボット : @アギト rolled 22. (5+6+6+5=22) 劔 理一(PL) : さつい GM : さつい 劔 理一(PL) : 机と同レベルの威力を叩き出す拳 稲原 アギト : これはメキシコ GM : 22+スタイル1+人魚1 GM : 24ですかね! 稲原 アギト : じゃあフレーバーでなんか拳を振るったときにじゃっかんサボテンと荒野のバックを背負います! 稲原 アギト : 草が転がっていきます 劔 理一 : 乾いた一陣の風が吹き抜ける! GM : じゃああれです、ヒットストップの瞬間に荒野の風が吹く感じにしましょう 稲原 アギト : やった!ありがとうございます! GM : 背景にサボテン、荒野、たんぶるうぃーどとかが GM : キメ台詞を…どうぞ! 稲原 アギト : 「よくきたな。ここはおれの間合いになっている」 稲原 アギト : ドーン GM : では派手に吹っ飛んで GM : お祭り舞台の中央にある、大きなシャコ貝のステージの GM : シャコ貝の上蓋部分、ステージの背景になるところですかね、そこに画定の身体がたたきつけられて GM : その拍子に、魔法映像クリスタルが作動して、ステージに荒野が映し出されます GM : 画定の体はずるりと落ちて、ピクピクと小刻みに痙攣しています。眼鏡は落ちて割れました。 GM : バッドヤンキー戦、勝利です!! 稲原 アギト(PL) : 荒野がきた! 劔 理一(PL) : ヤッター!!! いや眼鏡にはすまないことをしたがそれはともかくヤッター! GM : 後ろで見守っていたイワンや異世界の人々から大歓声があがりますね! GM : おりしも水平線には夕陽が沈もうとしているところです。空に輝くあの星は…なんでしょうね。宵の明星でしょうかね! 劔 理一(PL) : アッ 稲原 アギト : 「まじめにはたらきすぎてしまったな」空を見て「今なんじだ……?」 劔 理一(PL) : あかん星では
※CoCプレイヤーならピンとくるアレ。BGMに某キャロルをどうぞ。
GM : 画定「低能なサルどもが…あなたたちはもう…助かりません…」 劔 理一 : 「何だと…?」(破壊された机を捨てながら) GM : 舞台の上で画定がゆらりと立ち上がります GM : 画定「わかりませんか?あなたたちは…怒りに触れたんですよ…」 GM : 画定「大いなる邪神の怒りに…!私たちの理解の及ばぬ存在の怒りに…!!ククク…ハハ…クハハハハハッ!!!!」 GM : 画定はゴボゴボと黒い泡を吐き始めます。 GM : ハル「な、なんか雰囲気ヤバくねえっすかー…?」 劔 理一 : 「あれは…血じゃねェな。何だ、何がヤツに起きてやがる?」 稲原 アギト : 「そういえばイワンのやつがなんとかゆっていたきがするな……邪神とかなんとか……」 GM : イワン「まさか、あれは…伝説の…!!」 稲原 アギト : 「だが、どうせやることが変わらないならやるべきことも変わらない(拳を構える)」 GM : その皮膚にはメキメキと鱗が浮かび上がり、体のいたるところが膨らみ始め…
GM : 刹那、口から何かが、空に向かって吐き出されました。画定は無残な姿となって再び倒れます…息はまだあるようです。
GM : 肉体の中にあったとは思えない体積のその『何か』は、明確な意思を持って輪郭を持ち始めます…その形状は、正しく『名状し難きもの』と呼ぶより他無いものです。
GM : 気体のようであり、流体のようであり、固体のようでもあり、
GM : 絶えず蠢くその存在からは、時折触肢のようなものや、鉤爪のようなものが突き出ているようにも見えます。
GM : それは、目に映した者の正気を根本から叩き潰すような、恐るべき神話の存在…グレート・オールド・ワン。
GM : 名状し難きもの、ハスターが、アルデバランの星を背にあなた方の前に顕現します。
GM : この恐るべき存在を目の当たりにした探索者は、全員(1D10/1D100)の正気度ロールを行ってください。
GM : ですが、あなた方はヤンキーなのでしなくていいです。なんかヤバそうなでっかいのが出てきました。 稲原 アギト(PL) : どうしよう!>< 稲原 アギト(PL) : よかった!!! 劔 理一(PL) : あっ 周りのみんなのSAN値がやばい GM : 周りのひとたちもなんか あなたたちヤンキーのオーラでまもられてます
※精神的な実害はないので気にしなくていいよ、の意。NPCに気を遣うPCの鑑である。
GM : びっくりしてますが発狂はしません 劔 理一(PL) : 周りのみんなはとりあえず退場しといてもらえませんか こう、画定の応急手当とかしといてもらうつもりで GM : あなた方は直感します。これを放っておくと、パねくヤべえことになると…!! 劔 理一 : 「罪を償わせるためにも、まずは生きててもらう必要があるんでな」とかなんとか言ってお任せしとこう 劔 理一 : そして自分たちはヤベえやつを引き受けよう 稲原 アギト : あ、じゃあ、おれのベイブをイワンに託しておこう GM : イワン「構いませんが、何かあった時に友情修正が入れれなくなりますよ!?」 劔 理一(PL) : しんせつだ! 稲原 アギト : やっぱりベイブ返してもらおう
※「友情修正」を行うには同じシーンに登場している必要があります。少なくとも、PCは。NPCはどうなんですかね!
GM : ではイワンと異世界の人々も参加します GM : 画定の手当はやってもらえるでしょう GM : せっかくなので場所を「城」に移しましょう。ヤバいのがお城でもくもくもぞもぞしてます。 GM : 一番高いところからこの町を一網打尽にするつもりなのかもしれませんね 劔 理一 : なるほど理に適っている 武器の使用可能数もリセットされる
※誇張表現ではなく、邪神戦で一定ダメージを与えられなかった場合、邪神の討伐は失敗し、町は壊滅的な被害を受けることになるでしょう。みんなもまほうのすてぃっくでヤンキーをおうえんして!
GM : では最終決戦、邪神戦です!! 稲原 アギト(PL) : これが邪神戦か~~~! GM : 1ラウンドの間に与えたダメージの総量で、勝敗が決します。頑張ってください! 劔 理一(PL) : ようし すとろんぐぜろを飲むぞ GM : ハルはどうしましょう。先に動きますか 最後に動きますか 稲原 アギト : おれはバンカラの意地でイワンをタイタス……タイタス……してむつかしいものを投げたいのだが
※リスペクト、と言いたいのかもしれない。GMにもわからない。
劔 理一(PL) : じゃあアギトさんにはむずかしいものを託すとして(盾とかかな?) GM : 難しいのだと大盾ですかね 壺も良いダメージは出そうですが 稲原 アギト(PL) : 4+2D6 2 大盾 防御 劔 理一(PL) : 私は長剣だなあ せっかく剣道だし 稲原 アギト(PL) : 3D6-3が壺か GM : 盾が最大値16 壺が最大値15 稲原 アギト(PL) : 盾の 2d6+4のほうがよさそうだな 稲原 アギト(PL) : ベイブが固定値はテキサスの荒野で生き延びていくためにはひっすだと言っていた 劔 理一 : うんうん
※固定値は正義。
GM : じゃあ残った壺はハルがマスターソードの勇者しましょう 稲原 アギト(PL) : 青ルピー入ってると良いな GM : いいな GM : だれからいきますー? 劔 理一(PL) : じゃあ私から振っていいですか! GM : どうぞ! 稲原 アギト : どうぞ! 劔 理一 : !roll 2d6 ダイスボット : @リヒト rolled 6. (4+2=6) GM : 成功してますね!武器攻撃で長剣ですね! 劔 理一 : はい! 劔 理一 : 4d6になるのか GM : では怒りMAX分含めてダメージどうぞ!4D6です! 劔 理一 : !roll 4d6 ダイスボット : @リヒト rolled 15. (4+4+3+4=15) GM : さついたかめ 稲原 アギト : いいかんじにおこ 劔 理一 : 安定していく! GM : 施設2+ブランド2で GM : 19点入ります!ぐにょん GM : かっこいいRPをどうぞ 劔 理一 : 「邪神だかなんだか知らねェが、突いて斬ればブチ破れンだよ!」と 劔 理一 : ひび割れたかフレーム歪んだかした眼鏡でメンチ切ります 稲原 アギト(PL) : かっこいい GM : 名状しがたい悲鳴がお城の周りに響きます 劔 理一(PL) : 普通の眼鏡だからね 視力補正用の普通の眼鏡だからね あそこまでタフではないのでね GM : じゃあ次ハル行こうかな! 稲原 アギト : はーい! GM : 「斬れるってことはよぉー…ブンなげりゃ当たるってことでもあるよなぁー!?」【武器攻撃】で【壺】を投げます 稲原 アギト : 城にあった高そうな壺ーーー! GM : !roll 2d6 ダイスボット : @GM rolled 8. (6+2=8) GM : ヘーイヘイヘーイダメージヘーイ GM : !roll 5d6-3 ダイスボット : @GM rolled 11. (1+2+2+6+3=14,   -3) GM : かすったが固定値の暴力があるぞ GM : 壺1+2+2-3+怒りMAX6+3+スタイル2+二つ名1+施設2+人魚の村1+ネオヤンスキル8 GM : 25点入りました 劔 理一(PL) : これが本当に怖い ハルくんはつよい GM : 名状しがたい悲鳴が空間中に響き渡ります GM : 軟弱な探索者風情は一瞬で発狂四散するでしょう 稲原 アギト(PL) : しまった>< 劔 理一(PL) : われわれはヤンキーなので
※正気度ロールしなくていいです。
GM : では最後どうぞ! 稲原 アギト(PL) : はい!やります! 稲原 アギト(PL) : イワン君をタイタス……タイタ……リスペクトしてバンカラの意地を使いたいです!ところで失敗しなくなってもダイス振りますか
※こたえあわせ:リスペクトでした。
GM : では神話級の絶対ヤベー奴を目の当たりにし、【バンカラの意地】が発動して絶対成功モードです!! 稲原 アギト(PL) : わーい! GM : ダメージの算出だけどうぞ! 稲原 アギト(PL) : 盾を投げます! 稲原 アギト : !roll 2d6+4 ダイスボット : @アギト rolled 7. (2+1=3,   4) 稲原 アギト(PL) : あら低め GM : 怒りMAX分の2D6もどうぞー 稲原 アギト(PL) : あっそうか!武器にもつくのであった 稲原 アギト : !roll 2d6 ダイスボット : @アギト rolled 3. (2+1=3) 稲原 アギト(PL) : やっぱりなんかテンションが上がらないみたいだな GM : おねだんすえおき
※「アギトは武器で殴ると出目が低くなりがちなので、拳で殴りたいのかもしれない」そんなことを後日PLさんが言ってたとかなんとか。
GM : 7+3+施設2+人魚1+クラス1 GM : 14点ですかね! 稲原 アギト : 「よくきたな。これがおまえとの最初でさいごのあいさつになるだろう」と言いながらでっかい盾を投げよう 稲原 アギト : 狙いは安心だが若干テキサスからはラグがあるようだ GM : ベイブ「プイ!」 劔 理一 : そうかラグがあったか… 稲原 アギト : ちょっと植生がテキサスじゃないな?と言う映像が混じっている GM : ではせっかくなのでトライアングルアタック発生したことにしましょうか 稲原 アギト : おれたちはペガサス3姉妹だった GM : リヒトが長剣で切りかかり、当たったのを見た瞬間ハルが壺を投げ、ア��トが大盾を GM : あ、そうだ GM : アギトさん、あれです GM : 大盾持った瞬間に、今までにない力のうねりのようなものを感じます。これは…巨大サンゴから発せられる魔力の波!! 稲原 アギト : 何だと……!? GM : 波に、乗れそうな気がする!!! 稲原 アギト : 投げるからお二人とかこの上に乗って直接攻撃たたき込みにいきません? 劔 理一 : アッそうだ町の流行
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劔 理一 : いいですね それはすごくチームワークを感じる! GM : リヒトがアギトが放り投げた盾を足掛かりに… 稲原 アギト : 「危険なギャンブルではあるが、あんしんしてくれ。ここぞというときに狙いがそれたなどのクレームはついぞきたことがない」 劔 理一 : こう、剣を構えたままダッと飛び乗ってバランスを取りながら狙いを定めるかんじで 稲原 アギト : 「ただこの流れに身を任せれば良いはずだ」 GM : ライバル二人のコンビネーション 稲原 アギト(PL) : 魔力の波にサーフィンだ! 劔 理一 : 「俺はとうに安心してンだよ、テメェみたいな真の男が気を抜くなんざ有り得ねえからな!」 劔 理一(PL) : もう大船に乗った気持ちですよ GM : かっこいいー!!ではリヒトさんの剣がハスターを的確に捉え、乗ってきた大盾もそのままぶち当たりました! GM : 壺もおまけにぶつかります。がしゃん。 稲原 アギト : プイプイ
GM : 邪神は耳をつんざくような悲鳴をあげ… GM : 皆さんの意識が、巨大な怒りと憎しみのような感情を感じ取ります GM : そしてそのまま、邪神は空高くへと逃げるように消え去り… GM : 町を覆っていたモヤは消え去りました。 GM : 夜空の中、珊瑚の町が元の輝きを取り戻したのです!
劔 理一(PL) : バンザーイ 稲原 アギト(PL) : やったーーー! GM : 人々は口々に皆さんをたたえ、その晩は盛大に宴が執り行われました。イワンも久しぶりのお酒に顔を赤くしています… 劔 理一 : よかったね…よかったねえ… 稲原 アギト : おれはハルのラーメンが食べたい せんとう中に美味しそうだったからな GM : もちろん、食べれて良いですよ!本来の店主さんがちゃんと作ってくれることでしょう ※もしかしたら、ハルはどこかのラーメン屋さんでバイトしてたのかもしれませんね。アギトが希望するなら、照れながらも店主の隣でラーメンをよそってくれるでしょう。 劔 理一 : 食べよう食べよう とんこつだ 稲原 アギト : やったー GM : そして翌朝。 GM : 昼でもいいです、みなさんが起きてきた時間です。 劔 理一 : 大丈夫だ ちゃんと早起きができる 稲原 アギト : 必要とあらばベイブが起こしてくれるだろう でもイワンを昼まで寝かせてやりたいな 稲原 アギト : だからおれはあえて昼にのそのそとおきてくることだろう はたらいてるかもしれないが 劔 理一(PL) : うんうん みんなぐっすり眠ってほしいね… 劔 理一 : 真の男の気遣いがすごい GM : イワンは定時出勤して元気に働いてますね 稲原 アギト(PL) : イワンーーーーーーーーーーー 劔 理一(PL) : そして気遣いにも関わらずやっぱり働いているイワンくん… 劔 理一(PL) : いや でも今日からは定時でちゃんと帰れるからね! GM : ですね!とてもすがすがしい顔をしています! 劔 理一(PL) : 時間がきっちり定まっていて成果もわかる労働というのは気持ちのよいものだ 稲原 アギト(PL) : 8時間寝れるからね! GM : 城の広間。そこには町長、イワン、町の人たちがいます。そして皆さんの目の前には、亜利我闘と中央に書かれた魔法陣が。 稲原 アギト(PL) : 魔方陣の解像度がきゅうにすごいんだよなここだけ GM : PCはここで、現実世界に帰るか、異世界に残るか選ぶことができます。 稲原 アギト : おれは真の男を目指しているからな……ここが平和になったのならここはもはやメキシコではない 劔 理一(PL) : 理一的にはやっぱり、元の世界には兄貴がいるからなあって戻ろうとするでしょうね  いつか自分も兄貴を追いかけるように立派な男になるのだ GM : イワン「皆さん、本当にありがとうございました。邪神の危機にさらされているのはここだけではありません。本当はもっと長く居てほしいのですが…」 稲原 アギト(PL) : ハルはまた別の世界のヤンキーだったりするのだろうか 劔 理一(PL) : また何かあったらいつでも呼べってかんじでいこうかな 稲原 アギト(PL) : あ、まだシナリオフックがある系!? GM : ヤンキー召喚の儀式はわりと広く知れ渡ってるので、困ってる人がいたらまた呼ばれるかもしれませんね! 稲原 アギト(PL) : サブクエスト「定時退社」 とかあるのかな 劔 理一(PL) : 禁断の儀式とかではないんだな…知れ渡ってるんだな… GM : ヤンキーに救われた世界ですからね GM : この町でやることはたぶんもうないでしょうね 劔 理一(PL) : 神社でお賽銭投げ入れて鈴鳴らすぐらいの知れ渡り方 稲原 アギト(PL) : この町の(サブクエスト)を消化しきったなら帰ろうかな GM : ちなみに、城の前ではもうリヒト君像が建ってました 劔 理一(PL) : やっぱり建ってんだもう! GM : 同じくらいのサイズの像を設置するんだろうなーってスペースがもう2か所、ちょっと小さいサイズのを設置するんだろうなーって場所が1か所ありましたね 劔 理一 : なんかこう、えーっとチーマーだから、わりと小洒落た革ジャンにランニング的な服を着た高校生の像が… 稲原 アギト : ベイブをその場所に立たせて静かに頷こう GM : ジャストサイズ>その場所 劔 理一(PL) : 小動物への手厚い尊敬 稲原 アギト(PL) : 土産物に小さいキーホルダーないかな 稲原 アギト(PL) : リヒトくんキーホルダー GM : 望むならドワーフの細工師さんが「できたてですじゃ」って渡してくれます。珊瑚細工のリヒトキーホルダー 劔 理一(PL) : 技術力の無駄遣い 稲原 アギト : 「ほう、よくできているな」 GM : ハル「俺はとりあえず帰るっすわー。家族を心配させるわけにもいかねーんで。」 稲原 アギト : 「おれも次なる試練を求めて帰るとしよう。タフな課題だったが、真の男たちと出会えたことをうれしく思っている」 劔 理一 : 「俺も兄弟がいるんでな。まあ、もしまた何か起きたらいつでも呼べや。手は貸してやる」 稲原 アギト : 「おれにはベイブがいる(謎の張り合い)」 GM : ハル「へへ、リヒトさんホント良い人っすね。イワン、困ったらまた呼んでくれよー?」 劔 理一 : 「お前はなんというか、最初から最後までヤベエ奴だったなハル」 GM : では全員帰るということで、イワンが涙をほろっと零しながら、「ありがとうございました…!」と GM : 帰還の儀式を執り行います 稲原 アギト : 「お前たちもたまには「何もしない」を実践するといいだろう。おれもたまにそうしている」 稲原 アギト : 「二人でかちあったときには……帰ったらリヒトにもハルの武勇伝を聞かせてやろう」 劔 理一 : 「ああ、やっぱ武勇伝あンだな…俺の見てねえ間に…」 GM : リヒトキーホルダーは全員に差し上げますね。異世界の思い出に。 稲原 アギト(PL) : やった~! 劔 理一(PL) : キーホルダーどうしよう 本当にただの記念にしかできない…自分だし… 劔 理一(PL) : でも大事にするよ! ありがとう! GM : 「バリバリの武勇伝でしたよー?ね、アギト先輩?」 稲原 アギト : 「まず荒巻鮭のぜつみょうな配置から話が始まるが……っと、ながくなってしまうな」 GM : 「じゃ。二人とも、またどっかで会ったらよろしくっす!俺の本名は、青…」 GM : と、そこで辺りは再び光に包まれ…
GM : 皆さんは、元居た場所に帰ってきます。 劔 理一 : 「荒巻鮭????」 劔 理一(PL) : あっ鮭に気を取られてハルくんの名前を聞きそびれた! 稲原 アギト : 「ききそびれてしまったか。だがこの(キーホルダーきらり)証があればきっといずれ……」 劔 理一(PL) : 空のアルミカップに比べれば遥かに尊いかんじの煌めきだ! 稲原 アギト : 親の顔より見た荒野 GM : スマホを確認するなら、異世界に召喚された翌日ですね。時間は…14時くらいでしょうか。 稲原 アギト : おれはサボり魔なのでフツーにサボったと思われていることだろう 稲原 アギト(PL) : たぶんリヒトさんと相打ちになったとか噂が流れてるのかな…… 劔 理一(PL) : ああー… GM : 日曜日なので、校舎はがらんとしています。部活してた人たちが急に現れた二人にぎょっとしてますが、先の騒ぎもあるのでそそくさと逃げ去りますね 劔 理一(PL) : 実際はお弁当を一緒に食べてついでに異世界を救っていたよ… GM : 2人の手には、珊瑚細工のキーホルダーが握られています GM : それは精密に彫られたリヒトの…ドワーフ的感覚でだいぶ屈強さマシマシの…姿です 稲原 アギト : 「長い夢を見ていた気がするが、蜃気楼ではないようだな」 劔 理一 : 「バッドトリップでも寝不足でもねえよ。まあ、あっちでも似たようなことを考えてんだろ」 劔 理一 : だいぶ美化されてんなあ…とキーホルダーを眺めつつ 稲原 アギト : 「にわかには信じがたいが、そうゆうこともある、と受け入れていかなければならないようだな」 稲原 アギト : 「名前を聞き取れなかったな……」 GM : 後光輪っかもばっちりですね>珊瑚細工 劔 理一 : 「次もあるかもしれねえンだろ? 本腰入れて鍛えていかねえとなあ」 劔 理一 : 「ああ、そういやハルの名前な、あれもまた別の時に聞くことがあるのかねえ」 稲原 アギト : 「それでこそ真の男だ」 稲原 アギト : 「真の男はゆきさきが同じなので黙っていても集まってしまう。いずれまた会う予感がするな」 GM : そう言って二人は青空を見上げます。 劔 理一(PL) : うんうん 劔 理一(PL) : 爽やかなエンディングだあ GM : あの異世界で見た空とは違いますが、確かにそこには、同じ青い空が広がっているのでした…
GM : では、エンドロールです。お二人とも2D6をどうぞ! 稲原 アギト : !roll 2d6 ダイスボット : @アギト rolled 4. (3+1=4) 劔 理一(PL) : はーい! 稲原 アギト(PL) : ひくめ 劔 理一 : !roll 2d6 ダイスボット : @リヒト rolled 6. (2+4=6) GM : ああ~~~~~
※その後表を見ていたGMの感嘆の声。
GM : ではアギトさんのその後です 稲原 アギト : 「2じだと授業に行くのもはばかられる……フケてどこか行くか……」 稲原 アギト(PL) : おっ死ぬかな???
※FIASCOではない。
GM : 「今回の仲間と食事をしに行った」 稲原 アギト(PL) : あ、そうだ、エビチリのお礼をしなくちゃだよ GM : リヒトさんのその後は GM : 「仲間との毎日をより大切にした」 劔 理一(PL) : ああーーーー 最高にいい… 稲原 アギト(PL) : なんでこんなほんわかする表なんだ 稲原 アギト(PL) : もっと日々抗争に明け暮れるとか想像してて構えていた 劔 理一(PL) : 完全にダチになりましたよこれは GM : ただ、そこにはハルの姿だけが無いんですね 稲原 アギト : さみしい 稲原 アギト : バイトしてないかな GM : この後で二人でご飯食べに行く流れですかね 劔 理一 : 食べに行こう ラーメンかな GM : そういえば帰還の儀式のどたばたでお昼をちゃんと食べてなかった ウカツ GM : とんこつですかね 稲原 アギト : おれは今日はしょうゆにしよう 劔 理一 : とんこつだなあ GM : そっか、前の晩に食べましたもんね GM : ではそうやって、巨大な珊瑚の回廊ではなく、見慣れた街並みを通って… GM : アギトの行きつけのラーメン屋さんの暖簾をくぐる二人でした「ラッシャイ!!」
GM : ということで、これにてエンディングとさせていただきます!長時間お疲れさまでしたー!!! 稲原 アギト(PL) : ありがとう御座いました~~~!!! 稲原 アギト(PL) : なんとなくすっかり仲良くなれたようで楽しいです!!! 劔 理一(PL) : ありがとうございましたー!!! 楽しかったです! 劔 理一(PL) : 普通に喧嘩の果てで共通の敵に立ち向かい友情が芽生えてしまった…
※すごい!王道少年マンガみたい!!
GM : では、今夜は突然のお誘いにも関わらずお集まりいただき、本当にありがとうございました!!また遊びましょうー! GM : お疲れさまでしたー!! 稲原 アギト(PL) : また���非ヨロシクお願いします! GM : 夜露死苦!!! 劔 理一(PL) : こちらこそ夜露四苦!!!
見渡せば、聳えるのはコンクリートの街並み。 行き交う人々は皆、二人と目を合わせようとはせず、足早に去っていく。 きっと誰も、あの世界の事を知らない。 きっと誰も、二人と一匹と…もう一人の功績を知らない。 ふと見上げれば、ビルの隙間から覗く青い空。 そういえば、ゆっくり空を見上げる時間は無かったけれども、あの世界にも同じ色の空が広がっていた。 きっと彼も、同じ色の空を見ている事だろう。 二人の手に握られた珊瑚細工のキーホルダーが、確かにそれを感じさせるのだった。
青い空は良く晴れて、 珊瑚は確かに、物語る。 ヤンキーたちと異世界の、奇妙奇天烈な物語を。
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行方不明だった高校生が保護され、病院に搬送されたらしい。 それは、空中分解したヤンキーチームのヘッドだったらしい。 穏やかな空の下、そんな噂が、ひっそりと町を駆け抜け、すぐに忘れ去られて行った。 そして…
「ねえ、明日の当番代わってくれない?」 「えー、881号室の学生クン?やだぁ。」 「私だって嫌よ。ずっとぼーっとしながら何かブツブツ言ってるんだもん、あの子。」
夜の病室にて。 「………  ……もちろん…です…よ…  憎い……私をこんな目に遭わせたあいつらが…憎い……  あいつらを呼び出して…私の邪魔をした……異世界の連中も……  私がいなくなるや否や…さっさとチームを抜けて行った連中も……  憎い……憎い……憎い憎い憎い……!!全てが…憎らしい………!!!  ……勿論です……ええ、ええ……  ありがとうございます…外なる神よ……次こそは………」
窓の外は、闇。 夜であることを差し引いても、あまりにも暗い夜空に、煌々と輝く星がひとつ。 生暖かい風が、病室を舐めるように吹き込むと… そこには、空っぽになったベッドだけが、ぽつんと取り残されていた。
TO BE CONTINUED...?
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thedevilsteardrop · 4 years
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ジカンダ
最初見た時それを人間だと思った。 「油断するな!」 だがそれと目が合った直後には仲間の打った麻酔がそれを貫いて眠らせていた。 猿のような形をしたそれは防護服を着ていなかったが、この汚染された区域でも問題無く呼吸し生命活動をしているようだった。痩せ細っているのは地上にほとんど食料が見つからなかったためだろう。 「…すごい爪だな」 「牙もあるな、口が閉じれてない…皮膚もおかしいな、硬い。猿じゃないのか?」 汚染された土地にも適者は生存している。一部の鳥類や虫、それに植物。地下の人々は汚染区域の様相を荒廃した大地だとイメージすることが多いようだが、実際は緑が生い茂っている。そういう地上に適合した生命体は研究の対象だった。 この生き物も研究対象にされるだろう。鳥や虫ではない、人の形に近い動物…今までになく重要なサンプルだ。 鋭い爪と牙を振るえないよう厳重に拘束し、危険区域から持ち帰り 研究所へと引き渡すことにした。
持ち帰ったそれは差し出すやいなや大勢の研究員に取り囲まれて隔離部屋に押し込まれた。 何事か早口でまくし立てる解説じみた言葉を適当に聞き流して、成果物の引き渡しと報告を済ませると俺はとっととその場を出て行った。どうせ会話しても半分も理解できん。 あとのことは連中に任せて、防護服を脱ぐと地下の地下にある自宅へと降りていく。
地上へ調査に出た後は数日間の休みがもらえる。その間誰とも会えず、健康状態も警戒されるが、俺は別にこの期間が嫌いじゃ無かった。家に帰って存分に寝よう、睡眠は生き物が与えられた唯一の安楽であり救済である。 俺も研究員の一部ではあるものの、地上調査に出るような研究員は末端の捨て駒だ。汚染された地上のたった二層下に俺の住んでるアパートがあるが ここよりもっと地下の安全な場所に、頭脳となる科学者たちが住んでいる。彼等がこの地下都市を支配し、人工知能を介して研究の指示を出している 今、人間の世界にあるのは人間が作り出した地下都市と 人間が作り出した遺伝子組み換えの食料と 人間が作り出した危険なエネルギー源 …すべて、科学の力だ 労働も営みも全てそこに依存する それゆえか、世界で科学信仰がすすみ 研究施設は宗教団体のようになっていた 地上に現存する生命体を研究しているのだって、狭い地下から脱出するために彼等の遺伝子構造をパクり、人類を汚染された地域でも生きていける生命体へ進化させようということらしい。汚染された地域を浄化するのではなく、生命を操ろうとする方へ向かっている… 他に生きる術が無いから仕方が無いが、俺はそーゆうのは好きじゃ無かった。今の社会が、自分の生きてる世界が、何もかも気にくわない  だけどそこから外れてしまえば待っているのは死のみだった。
数日後、研究所で検診を受けた後なぜか俺はあの拾ってきた生き物の様子を見て世話をする役目に任命された。 なぜだ。 なるべく四六時中の観察記録などをつけるよう言われたが正直部屋で引きこもって寝ていたい。言葉の通じない生命体の相手なんて…人間同士でも億劫��というのに、やってられるか。相手は爪も牙もあるんだぞ。 …これもまた捨て駒扱いってやつか。 それが保管されているエリアに出向き、檻からなるべく離れたまま恐る恐る中をうかがってみる。 壁を破壊して襲ってこないだろうかと警戒していたんだが… 「……え、ぉぉう」 杞憂に終った。この数日間でどんな扱いをされたのやら、その生き物はすっかり怯えた様子で、狭い檻のさらに隅の方で縮こまって身を固くしていた。 俺に気付くと凶悪な泣き笑いに似た表情を顔だけでこちらに向けてくる。表情筋があるから動物なりの感情表現は伝わってくるな。しかし人間の表情とはやはり違うのか、その必死に口角をつり上げた泣き笑いは…威嚇だろうか。口を閉じれないほどの牙をむき出しにして俺を威嚇してる。 なんだか哀れになって、俺は檻越しの観察室でなるべくそいつを刺激しないよう、凝視もしないように過ごした。俺だって得体の知れない生物に近付きたくはねえし。部屋の端に椅子を持って行って最大限離れた場所に陣取ると疲れにくい体勢で座った。 途中で一度施設内の自動販売機で食事を買って戻り、内容スカスカな観察記録をつけながら食べた。チラチラ何度か俺が視線を投げたうち数回、そいつからも視線が返ってきたのを感じた。 「時間だ、上がってくれ。交代しよう」 「やっとか。お疲れさん」 ひたすら観察室でそいつの気配に注意しているだけの時間が過ぎ、その日の予定は終った。長かった。帰って寝よう。
職務があんまりにも暇なんで、こっそり紙の本を持ち込むようになった。身体チェックのセンサーにも引っかからないし、薄いのだったら服の下に何種類か忍ばせられる。腹部と背中側と両脚の裾と… 食事を買いに出る回数もわざと増やして、買ってくる量も多めにした。時間がある限りだらだらと食べる。味覚で楽しむのは貴重な娯楽の一つ。 俺がそうやってサボってるうちに、檻の中の生き物は俺が持ってる物に興味を示し始めた。俺が視線を向けても過剰に怯える様子は見られなくなり、部屋の隅から脱し、狭い部屋を存分に使って手足を伸ばすようになってきた。 匂いの強い食物のパッケージをあけた時に鼻を鳴らして檻越しに見てきたので、その食い物を檻の中へ転がしてみた。途端びくついたそいつは一旦部屋の隅に戻った後、丸まった姿勢でじっと俺の方をうかがってきた。俺が食物を口に運び飲み込むのをしばらく眺めた後で、じりじり近付いて口を上から被せるようにして歯で掬い取って食べた。 「……うまいか?」 戯れに訊いてみると顔を上げてこちらを見た。もう食物は飲み込んだらしい。 そいつの腕?前足?部分には、栄養補充用の点滴が差し込まれている。餌付けしたなんて知られたら怒られるかもしれないので、これは誤って落とした食物をこいつに食われてしまったということにして、観察記録に書いておいた。 「時間だ、お疲れ」 「おー」
経口摂取についてはお咎めが無かった。むしろその翌日からそいつの点滴は外されて、時間になると食い物がチューブからごろごろ出てくるようになった。おかげで暇すぎた俺の仕事にそいつが何をどのくらい食えるのか記入する作業が加わった。 けどどうやら与えられる食物は好ましく無いのか、あまり食いたがらずにそいつは俺の食ってるものを欲しがることが増えた。清掃機械が床の食べかすを隠滅していくのを脇に眺めながら、餌付けした内容も全て記録していく。 食ってるものはほとんど俺と同じだ。清掃機械を攻撃することも無い、暴力性は感じられず、今日に至るまで非常に大人しく落ち着いている。最初の数日間は怯えられたけど。 無警戒に餌付けされるものを食ってるように見える。毒殺しようと思えばできるんじゃないか… と考えた矢先、チューブからの食事でそいつが泡を吹いて倒れたらしい。俺が観察室に居ない、別の奴が見てる時間でのことだった。死ぬかもしれないと連絡が来て、医療措置をとる間、俺は仕事が休みになった。 死ぬかもしれない か あんな檻の中で、まぁ実験体だものな。有毒な食事だって、偶然食っちゃったんじゃなくて、わざと与えられた物かもしれない。中には人間の食わない物も当然のごとく混じっていたのを、記録媒体をつけていた俺は当然知っている。他の連中も。 その毒物事件では結局、そいつは死ななかった。休みが明けて観察室に赴けば、相変わらず檻の中にそいつが居た。 変ったところと言えば、そいつが前以上に弱った雰囲気をしていたことと チューブから与えられる食べ物を、口にしなくなったことだった。 ならば何なら食えるのかと言えば、俺が気紛れに投げ入れてやる物だけらしかった。他の奴からだと食わないらしい。 俺が与える食べ物ばかりを食うようになったせいでそいつの餌は俺が持っていくことになってしまった。 観察室に入る前に餌を受け取る。中には、やはり毒性の強いものも混じっていた。 「……うーん」 バレませんように。と思いながら、餌はほとんど廃棄して自分の食い物をそいつに分けて与えた。毒をそのまま与えてたら、俺の手から与えられる物を素直に口にするそいつをだまし討ちする形になる。もしまた苦しめたらと思うと…俺にそんな責任を負わせるなと思った。実験をしたいなら自分らでやれ。 床に転がされた餌を、そいつが牙のある口では食いづらそうにしてることに気付いてからは 俺が直接口に投げ入れてやるようになった。牙は恐ろしかったが、こいつにとって俺は食料を持ってくる生命線のはずだ、攻撃を加えることは無いだろうという予想に賭けた。予想通りだった。
そいつが餌を口を開けて待つようになり、俺も投げ入れないで手ずから食物を口に運んでやるようになった頃、一時的に弱っていたそいつの様子もだいぶ落ち着いてきた。 もうじっと見守っていなくても大丈夫だろうと思い、また本などを持ち込んで時間を潰すことにした。部屋の真ん中に椅子を置いて座ると、本を開く。 その時、檻の中から 「時間だ」 と 声がした。 「……え?」 本から顔を上げる。目の前には見慣れた生き物が居て、そわそわと頭を揺らしながら俺の方に近寄ってきた。 他に誰も居ない。 今の、こいつが言ったのか? 半信半疑で目を見詰めかえしてたら、もう一度「時間だ」と 今度こそ目の前の口が動いて はっきりと、発声した。いやはっきりとはしてない、たどたどしい、歯が邪魔そうな発音だけど… でも 言葉を発音している …人間と遜色ない咽の機構を持っているのか 「……お前、どういうつもりだ」 「ジカンダ~ォゥ~」 「……」 意味がわかって言っているんじゃ…無いのか。そりゃそうか。 何が始まるわけでもないとわかってほっと息を吐く。改めてそいつの方に視線を向けると心なしか目を見開いて俺の方を見詰めてきた。そわそわと檻の前で動く。 俺に呼びかけてるつもりなんだろうか。本に意識を戻すふりをしてみせたらまた「ジカンダー」と鳴いた。顔を上げるとそわそわと動く。…呼びかけているので間違いなさそうだ。 腹でも減ったのか?食物を差し出してみたらぱかっと口を開けた。放り込んで俺も一つ食べる。 「うまいか?」 「ンー」 発声がみられたのは初めてだな。記録しておくか。それにしても「時間だ」って、なんでそのチョイスなんだ…俺はそんな単語言ったことは…あ。 交代の時、仲間が呼びかける言葉…時間だ、 あれのせいか。 仲間が俺に呼びかける時… …俺の名前だと思ってる? 「…違うぞー俺は。時間だってのはそういう意味じゃなくて」 「ン」 残り時間を使って説明に費やしたものの、訂正は難しそうだった。諦めて俺はジカンダってことになった。多分。
「ジカンダー」 「はいはい」 その後たまたま俺が何も食物を持っていない時にしつこく呼ばれ、腹が減ってるわけじゃなくただ構ってほしいだけだとわかった。試しに本を読み聞かせてやったら大人しく聞いていた。相変わらず呼び方はジカンダだし本の内容はわかってないんだろうけど、俺の注意が向いてさえ居ればいいっぽい。 今日も別の本を持ってきて開く。 自分では読み古した本でも、声に出して朗読してみると不思議と新鮮だった。 「こっちは絵があるぞ。ほら」 「ンー」 貴重な紙の本。…正直渡したくは無かったが、見せて反応を見てみたくもあった。 受け取ったそいつは触感を楽しむように本を触り、ぱたんと開くとじっと絵をなぞった。 鋭い爪のある指先。けれど破らずに本に触れる。俺が本を扱っていたように。 真似るだけの知能がある、と思う。力加減もできている。 開かれているページを見ながら、何度も読み古して覚えた内容を絵に合わせて暗唱していくと、俺の語りの法則性に気付いたのか、そいつはページを繰って見ていないページを探し始めた。 「もうお別れの時間だ、私は帰らなくては」と台詞を言った時、ぱっと顔を上げて俺の方を見た。指さして口を開いてる。 「…俺の名前だと思ったのか、ははは」 思わず手を伸ばして 頭を撫でそうになった …いや、待て、何しようとしてんだ俺は いや、ずっと殺菌もしてない生き物の毛なんて触らない方がいいに決まって…いや…そういう問題でも、無くて 手袋はしてるし…いや、突然触ろうとしたらこいつが驚いて攻撃してくるかもしれない、危険だ …いや… 宙に浮いた手を引っ込めて、椅子に座り直す。目の前で本をパタパタと動かして遊んでいる生き物が居る。 …笑ったのなんていつぶりだろう。 「時間だ」のページは気に入られてしまい、何度も繰り返し読む羽目になった。
本や食べ物を手渡すうちに、いつしかそいつの手に触れることができるようになっていた。 いざそうなって、硬い爪の間に入り込んだ食べかすを取ってやってる時にはっと自覚した。こんなに無警戒に触れあっている自分にも相手にも一瞬驚いて、その一瞬の硬直すら察して俺を見詰めてくるそいつを安心させるために更に手を撫でた。 …そしてそのおかげで前々から無意識に視認していた事実をはっきりと確かめることができた。 その鋭い爪も 牙も 肉を引き裂き食いちぎれるような、歯茎や付け根、筋肉に基づいてはいない、…ということ。 皮膚は確かに傷付きにくそうな硬さなのだろう けれどその付け根は人間と大して変らない脆さをしているのが、触れてみるとわかる。 俺に優しく触れてくる、それは知能の高さゆえでもあるし、まずもってこいつに見たとおりの矮躯ぶんの筋力しか無いってことでもあった。爪も仮に俺に突き立てたとして、こいつの指先からべろっと剥がれてお終いだろう。 それに、柔らかいものを好んで食べる。…記録にはそこまで書いてないけど、じかに反応を見ていた俺はこいつが何をうまそうに食べて何を食いづらそうにしてたか、知っている。牙が咀嚼に実用的なものでは無い。そのぶんろくに噛まずに飲み込んでも、腹を下したりはしなかった。 ―――――― 奇形の 子供だったんじゃないか? 「……」 この後に及んで…とでもいうのか…こいつを知れば知るほど、俺の中にふっとその考えが浮かぶ。その可能性が主張の頻度を増していく。 奇形で生まれたり障害を持って生まれたら、…それとわかった時点で地上へ捨てられる。こんな薄汚れた世界だ、生む側の受けた影響は当然多くの子供に現れる、奇形児も障害児も年間にいくらでも居る。地上は子供達の墓場だ。 もしも…生き延びた子供が居たら それはこんな姿をしてやしないか? 汚染に適応した身体 汚染によって変異した身体、元から 奇形の身体 …それだけで 彼も人間なのだとしたら 俺は… 「時間だよ。最近長い勤務で大変だな」 「あ、あぁ…ありがとう」 大変、…だろうか。こっそり服の下に忍ばせた本を上着越しに押さえる。 「ジカンダ…」 ぎりぎり聞こえる小さな声が、横顔に投げかけられた。振り向けば檻のすぐ前までそいつが乗り出してこっちを見てる。 最近では俺が出て行くとき、こうして細い声で呼んでくる。 「本当に喋るんだな。これだけ人間に近い生体サンプルは貴重だ」 「…ああ」 サンプル 人間に近い、…近いって何だ この世界のやけにシビアなニンゲンのひな形には当てはまらないかもしれないけど だったらこいつはニンゲンじゃ無いのかな ニンゲンじゃないものなら …生体実験も、当然のこと?人間至上主義のこんなやり方 俺はずっと好きじゃ無かったけど どっかで、生きるためなら仕方ないって 思ってた 思ってたはずだった。
それからまたしばらくは食べ物を与えたり、本を読み聞かせたり たまにうとうとしてるそいつを眺めてたりもした。気持ちよさげに目を閉じて安心しきったそいつを見ながら、一緒に家帰って寝る妄想なんかをして…してしまって それを自覚したら ああ もう 駄目だ、と思った。俺は ここにこいつと居ることが、心地よくなってしまってるんだ 拾ってきてから、どのくらいの時間が経ったんだろう。もう数日やそこらではきかないことは確かだ こんなに誰かと 何かと 共に過ごしたことはなかった 人間でも、そうじゃなくても。
「俺は寂しかったのかもな」 「オレワ?」 きょとんとしてるように見えるそいつを、腕を差し伸べて抱きしめた。別にいいだろ、手袋してるし。こいつは俺にビビらない。 「寂しい」 わかるか? 「サビシイ」 「そう。…お前が居なくなったら寂しいな…」 俺は一人で平気なんだと思ってた、むしろ人付き合いとか億劫で 一人が好きなんだと思ってたけど 「お前と居るのがどんどん好きになってきてる」 「ウー」 「うー…」 声の 跡が 震えた。 今日、ここに来る前に …こいつを実験室に戻そうって話が出てるのを、聞いた。色々採取して、解剖もしよう、と 解剖されればこの子は死ぬ。楽には死ねない 生体実験だ 研究者たちにはこの子が化け物にしか見えていないのかもしれない ジカンダ、って言葉を聞いても 俺への呼びかけじゃなくて ただ音を繰り返してるようにしか見えていないかも だけど俺にとってはもうこいつは人間だった それもただの人間じゃなくて、友達とか、兄弟とか、何だろう 居なくなったら寂しい、そういう人間になっていた。 いつ、連れて行かれるのか …これからその日まで、毎日、最後かもしれないって怯えながら接しないといけないのか?
目の前で研究員にこいつを連れて行かれるところを想像した 簡単に想像できた 一度は見た光景なんだから
「……だめ、だ」 駄目だ。
―――――― その夜 そいつを盗み出した。
完全なる武力行使だった。まごうことなきテロ行為…スマートにマスターキーとか用意できるセキュリティじゃなかったんで破壊して連れ出した。科学や知恵に対抗できるは純粋な暴力、駆け引きの前にぶん殴れ、鍵を開けるんじゃなく壁を爆破しろ、これに尽きる。他に手段は無い。見つかれば少なくとも俺は確実に始末されることだろう。 だから逃げる そいつの手を引いてひた走る これで俺も非人間の一員てわけだ。 「 ――――っ!」 なぜかこみ上げてくるもんがあった 脚がもつれそうなスピードで 息の続く限り地上へ 駆け上がりながら、 生まれて初めてくらいの勢いで声を上げて笑った。 こんなに楽しかったことは無い 人生初だ、口元をつり上げて地下都市を見下ろして、笑う 思い切り走るのも 高らかに笑うのも 誰かの手を取るのも 初めてだ 楽しい 死への階段を駆け上がっていく。
「 あ は は は は ! 」
…生きるためなら仕方ないって? それって結局誰のためなんだよ 何で生きてんだよ 俺は …俺はそれ、もうわかったからさ わかったからもう 死んでもいいって思っちゃったな。 「ゥアッゥアッ」とそいつもつられたみたいに笑い声を立てた。四つ足で走って俺を追い越し、視界から外れないところで待って、また走る 俺はその姿を追いかけた 地上に出るとがばっと飛びついてきたそいつに押し倒されて、雑草の上に転がった。「わっ、あは、はは」急に身体が横になって心臓がどくんどくんと破れそうなほど脈打つ。俺にじゃれついてくる様子は嬉しそうだった。俺も嬉しい。固い毛並みをわしゃわしゃと撫でた。 「はぁっ、はぁっ、はは、はは…」 「ウー、ゥ」 「…はー、んなことしてる場合じゃない」 急いで身体を起こすと辺りを見回して、どの出口から地上のどの辺りに出たかを把握する。ここは… 「……お前、覚えてるかな」 「ン」 …汚染区域に行こう。 すぐに追っ手が来たとしても、防護服を着ていなければ手前で引き返すはずだ。俺は生きられないけど、こいつは自由になれる。 手を引いて歩き出して 数歩ですぐにでも息が苦しくなり、眩暈がしてきた。走ったせいでまだ息切れしてんだと思い込もうとしたけど…難しい。嘔吐感で一歩を踏み出すのもつらい。走ったせいで…血の巡りが速まって、地上の影響が出るのが早いのか。 そいつは俺の様子が変だと気付いたのか、三本脚歩行しながらじっと俺を見上げて身体を支えるようにぴったりくっつけてきた。 「お前…」 ぎゅ、と 空いてる方の手で胸を押さえる 苦しい だけじゃない 何か なんだろう やっぱり苦しいのか、でも 嫌じゃ無い、この苦しさは 「ありがと…」 タン、っと 銃声がした。 脚が 崩れる 熱い まずい、もう来たのか 「…っ逃げろ!!」 自分の脚がどうなってるかも確認する暇がない 指を指す 今にも追っ手が来るような気がする、気配が迫ってくるような 錯覚か? 撃たれた まだ距離がある まだ…まだ逃げられる 叫ぶ 「捕まるな!!行け…っはやく…」 ウ、ぅ 言葉が通じない そいつは俺の傍から離れようとしなくて 初めて苛立って怒鳴りつけた 無理矢理に背中を押す 「行け――――!!」 眩暈がする 身体中、痛い 内側から食い破られそうな激痛が全身に広がる 意識が混 濁し てく る あいつ 行った か? 目 かすんで み え な
…「ジカンダ」 「……」 傍らからの呼び声に、意識が戻る さっきまで気絶するほど苦痛にまみれていた身体が、麻痺している どこが手で脚なのかもわからない …俺間もなく死にそうじゃん。耳だけ、顔だけは、そいつの声のおかげで何となくわかった。 視界に映り込んだそいつの手は血だらけで…爪が全部剥がれてた。 ぼやけた視界の中 四つ足の獰猛な怪物が 着ぶくれた人間のシルエットを引き裂くのを みた気がする 倒れた人間が嘔吐してた 赤い 血液が 散って …人間は ここじゃ生きていけない 呼吸も できない 次々に防護服を破られて、倒れていく人間の真ん中で ――――立ち続けてるそいつは確かに 違うモノだったんだろう。 「ジカンダ…」 「…ん…」 俺の身体に縋り付くように、抱きしめてくるそいつの、血まみれの腕に俺もすり寄る。そいつが触れたところだけ まだ、身体の動かし方がわかる。 「… 俺 本名より、その呼び名が好きだなぁ」 お前が呼んでくれたから。 「……   」 不意に ぽつんとそいつが、別の言葉を漏らした。 「え?」 「…ィ 」 ぎゅ、と俺を抱きしめて 離れない、離そうとしない子供が呟く。 「サビシイ」 寂しい
「居なくなったら 寂しい ジカンダ」
――――…… それ どういう、つもりで 言ってんのかな。 「俺も、だよ…」 力を振り絞ってその子を抱きしめ返す。
遠くから銃声が聞こえてきた。
#ss
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chaukachawan · 5 years
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遅い奴
 遅い。  遅すぎですね。今何日ですか。9日ですよ。秋公園の終演は?4日。切腹。  綺麗な臓物が出てくる自信がないので腹を切るのは止めておきますが、それにしても各方面の方々申し訳ございませんでした。
 こんな書き方をしているので自己紹介はいらないと思うのですが、Airmanです。  誰お前?へぇ、B脚本「メタフィクション:ザ・ゲーム」の脚演です。  あー………………って顔してる。今絶対あー………………って顔してますよね。そうです。もうネタバレも怖くないのでぶっちゃけますが、暗殺者の首を折ったりエルフをバットでリンチしたりするシーンで子供さんを泣かしたのは私です。その節は本当に申し訳ございません。  なんでそんな事になったのかは後々お話しするとして、いや変ですよね。後でご紹介する石英さんも言及なさっておられたのですが、何故人は役者紹介の最初に自分の名前を書かないのでしょうか?いやでも分かる。その気持ちは分かる。その方がクイズみがあって面白いって考えるんですよね。実際そういう面白さはあるんですが、「そこで面白さを取るか、役者紹介において必須の『誰が誰を紹介している』という前提を先に伝えて情報の伝達性を良くするか」というのは尽きない議論ですね?いや尽きるかも。割とすぐ尽きちゃうかも。    ようやく温まりました。  何がしたいかというと、役者紹介です。  諸々の都合で敬称略です。
・ニッキ役/でぃあ(31期)  イカレた世界のイカレた主人公を演じてくださいました………………え?。読み合わせの前段階で既に役を作ってくる?え、何イリハケ表?はー、神。  いや、そんな気はまぁうすうすしていたというか、やぁまさか本当に役を作ってきて下さるとは思いませんでしたが「ヤケに嵌まってるなぁ」という気はしたというか、凄い。役者魂。楽ステ最後のアドリブにも対応して下さるあたり、いやもうこの方は役者として域に達している気がします。怠惰ゲージがMAXになると自分で自分を傷つけて死ぬタイプの演出だったので、そうした心労を大分軽減して下さった神ですあなたは。そして場当たりの時は酷使して、というか変更点を噴出させて本っっっっっっ当に申し訳ございませんでした。なます斬りされてもおかしくなかった。というかされたかった。だってこの人が演じるニッキ本当に狂っててカッコいいんですよ。全編ふざけた勢い��けで押し通してしまいそうな役ですが、この方は締める所ちゃんと締めて下さる。そして作中でも〆るべき敵をちゃんと〆て下さる。でぃあさんに主人公お任せして本当に本当に楽しかったです。秋公演まではそんなにお話しする機会もなくて、正直ニッキというキャラクターをそこまで気に入って下さって嬉しかった。「自分以外にニッキは演じさせない」。その覚悟を、この一か月間通してしかと目に焼き付けました。
   怨霊の手が肩を撫でる。気色が悪い。  しかし中身を聞くと妙に笑える。
 負け犬が。 
 そんなんだから死ぬんだっつのバーカ。  恨み言吐いてる余裕があったら首でも締めて来いや。  テメェで持ってきたルールさも当然みたいな顔で宣いやがって。  だったら!………………殺してみろ。
 そう思ったのが、疑いなく口に出ていた。
・レミ役/児玉桃香(29期)  ペチカさん!御紹介致します、私の師です(無許可)。シザーズの時に演出としての基礎知識を叩き込んで下さった恩人です。あれ一般化してマニュアルにして後世の演出に読まれるべき。まず役者に脚本を読ませ、該当部分を一人で演じさせてみる。その上で、違和感のある部分があれば/役者さんが違和感を覚えていそうな部分があれば演出が質問を受けに行き、適宜イメージを調整する。「頑張って考えた演技の方向性を全否定してくる演出にはなってほしくない」という言葉から、演技というものがどれだけ役者さんの内的イメージによって生まれ、変わってくるかに気付けました。そうですね。生地に型を押し付けてもその型通りにはならないんですね。だから生地の元の形にある程度あった型を選んで、自分からそこに入ってもらう事が大事なんですね。オムニの最初は重大な勘違いをしていた私ですが、今回はそうでなかったのであれば有難いです………………!  余談ですが、私はPCの音声データを普段イヤホンで聞きます。諸事情でペチカさんにはキャラクターのセリフを読んで頂いた音声を送って頂いたのですが………………いや、もう二度としません。アレはマズい。意味合いが変わってくる。違う、そう言う個人的な目的で送ってもらったんじゃないのに、その、あの、ペチカさんの演技が上手過ぎるからぁ………………!!(涙)  完全に予想外でした。具体的にはバイノー………………何でもないです。特定の方へ後でファイルをお送りします。そして私の方からは完全に削除します。それがいい。あれは世の中から消すべきではないけど、私が持つべきものではない。本当にそう。  告解が終わり、私の黒歴史がまた一つ増えました。死んで詫びたいレベルです。ごめんなさい。
   あーあ、死んじゃった。  日用品で喉掻っ切られちゃって、死んじゃった。  これが呪い?  あっけなーい。
 ねぇ、どんな気持ち?  格下だと思って気楽に襲い掛かって、結局お仲間さんと一緒に殺されちゃって。  分かるよ。辛いよね。怖いよね。屈辱だよね。  こんなにいろいろ予想外だと、一周回って笑えてきちゃうよね。    子犬みたいな目で縋ってきちゃって。  嘘ついたら目ぇ輝かせちゃって。  裏切ったら傷付いて激昂しちゃって………………ねぇ、バカなの?  殺しに来た奴助ける訳ないよ。当たり前じゃん。    そんで、殺したらそうやって血ぃぴゅーぴゅー噴いちゃって。  あー、もぅ。
 かーわい。
・マギー役/ちゃわんちゃうか?(31期)    芸名を訳すと「違わないのではないか?」となるのではないでしょうか?御本人の知った事でしょうか?これ所謂クソリプという奴ではないでしょうか?でもエアーマン、お前の存在その物がクソだからある意味当然ではないでしょうか?それもクソリプではないでしょうか?どうでもいいのではないでしょうか?  えっと、新入生の方です。疑わないで下さい。マギー役、この人以外には務まらなかったと思います。だってFF7レベルの大剣持たされるんですもん。完全に演出の悪乗りでした。途中から刃の部分持っておられたので、あーマギーの肉体は刃の概念を理解してないんだな、つまりマギーの中でコレは鈍器のカテゴリなんだなぁと解釈してました。いや、でもマギーは強い。貞子レベルの怪物を素手で殺る。  ただの脳筋キャラにしたくなくて色々詰め込みましたし、役者さんの今までの御経験なども彷彿とさせながら「バカっぽく見えていろいろ考えてるキャラ」を目指してみたら演出の中で見事にブレまくり。最終的に丸投げしてしまったのですが、楽しんで頂けた様で何よりです(クズ)。  今思うと素のマギーは四千頭身の後藤さんみたいな雰囲気かも知れませんね。更に訳わかんねぇ。  本公演ではめちゃくちゃ暴れて下さいましたが、いつか素でカッコいいこの方を見てみたいというのはあります。実力不足でした。次回はちゃんとキャラクターを練ってきます。  
 呪い、ってくらいだから何かあんだろうよ。  ぼんやりと、ただそう思った。  根拠なんてねえけど。    だから、寝ずの番って奴をやってやった。    実際、俺はいなくてもいい。トークならあいつらの方が上手い。  
 何が来ても相討ち覚悟で殺す。  最初に死ぬなら、俺が一番良い。  何の感動もなくそう思って、色んなモンが転がった床に寝た。
 
 出た。
 出たよ。
 マジで出たよ。
 いやいやいやンだコイツ。忍者。忍者か。そこは幽霊とかそんな感じの奴寄越せや。  なんだ「呆気ない、ものよな」って。呆気ねえのはお前だよ。多分。    刀を避けたら目ぇ丸くしてやがった。  顔に一発。鳩尾にキック。めっちゃ吹っ飛んで机とか巻き込んで壁にドーン。どうでもいいけど真夜中なのにすっげえ音した。御近所さん迷惑だな。つかアイツら起きんじゃねえか。  そんで呻いて咳き込んで逃げようとしやがるから背中に乗って首をゴキッと。いっちょ上がり。
 
 いや弱っ。  呆気ねえもんだな。
・いろり役/久保伊織(29期)  正式名称がめちゃくちゃ長いバンコクの様な方です。これは私の予想ですが、ここから約10年で何度か二刀流スキルを獲得したりヒノカミ神楽を学校教育に取り入れたりトラックを異世界転生させたり未曽有の星6鯖を手に入れたりしてなんやかんやで宇宙を何回か救ってその度に二つ名が増え、最終的には「18カ月ごとに名前の長さが倍になるイケメン」という称号を手になさいます。実を言うと予想ではなく真実です。  役の名前と御本人の芸名が似ている事で同じ29期の先輩方からいじられたり演出から呼び間違え………………てません。ホントです。そんな事してません。一回位素で間違えたとかそんな事は絶対にないです。空飛ぶスパゲッティモンスターに誓って本当です。様々な人物を惹きつける魅力をお持ちの方で、もうちゃうかのイケメンといえば物理的にも精神的にもこの方に他ならない、と言った感じです。しかしアレですね。去年(2018)の新歓公演を見た直後の私に本公演の写真を見せたらマジでお前何したんとかなじられそうですね。その位今回は今までの役との差分が凄かったのではないでしょうか。ヒールとして妖しい魅力を存分に………………ヒール?あれ?主人公サイドですよね?でも陽な感じの狂気を称えた技術顧問、という中々ない、それまでのイメージとは大分違う役を最高の笑顔で演じ切って、最高に弾けて下さいました。  本当に何をなさってもそのイケボで彩って下さる、そしてノリもいいし、あと殺陣。キャスパ中の殺陣とかvs剣客とか全部この方が担当なさってます。凄いですよね。「PCを腕に巻き付けて戦ってほしい」「短剣は二種類用意してほしい」みたいな無茶振りにも応えて下さって………………いや神です。この稽古場にはなんて神が多いんだろう。  いつかこの方を主人公にしたなろう小説を書きたいです。本当にお世話になりました。
   これをこうして………………っと。  おニッキ、丁度良かった。割ったゲームのコピーガード突破したぜ……… 「なぁいろり。お前秘蔵のエロ画像とか持ってる?」  ………………いや急かよ。何だよ。持ってたとして何に使うんだよ。 「企画に………………」  ほう貴様さてはネタ切れか。 「うっせー!あーネタ切れだよ何か文句あんのかよ!」  別に?まそんな気はしてたけどな。  で、どんな企画? 「い、『いろりのエロ画像だいこうかーい』、いぇーい………………」  ハッ。 「鼻で笑うんじゃねーよお前こっちは昨日夜通しで考えたんだかんな!」  何が夜通しだ何が。  お前ら三人「企画会議ぃ」とか言って結局夜中じゅう酒飲んで暴れて近所のアパマンショップに放火してただけじゃねぇか。つーかその様子撮っときゃ良かったろ。 「いや、流石にスポンサー敵に回すのはマズい………………」  逆にそこでよく理性が働いたな。もうええわ。  で、どうすんの。俺そういうの持ってねえけど。 「は?」  いや、逆に俺がそういうのに興味あると思う?割れるゲームも弄れるコードも溢れてる世の中で何で他人の裸見て興奮すんのかマジで理解できねえ。 「あーそういやお前そういう奴だったわ………………うわ最悪」  何が最悪だよ。無いなら作ればいいじゃん。 「え、どゆ事?」  要はその辺から適当に落としてくりゃいいんだろ。『プライベートな写真を公開されて俺がひたすら困ってる』って絵が撮れればいいなら別に俺が普段使ってる奴じゃなくてもいい、それっぽくヤバい性癖の画像漁って来るわ。 「や、でも本物じゃねえとリアクションが………………」  言っとくけど俺結構演技上手いからな。死にゲー実況とか何度気ぃ使って死んでると思う? 「え、あれ演技?マジか初耳」  あぁあとな、ただ公開するんじゃ面白くないだろ。他のYoutuberみたく「お前ら三人と俺でミニゲームやって、俺が勝ったら公開阻止」みたいなルールにすれば尺も稼げる。お、そうだ。ただ公開するんじゃなくて「ネット上に公開された暗号を解けばエロ画像にありつける」みたいな形にして最終的に「釣りでした」ってやれば……………… 「いろり」  何だよ。 「………………お前、最強の友達だな」  ヘヘッ………………そういうの。『悪友』って、言うんだぜ。
  『泣きながら抱き合って何してんのかな、あの二人』 『そういう事だ、ほっといてやろうぜ』 『………………いや、ちょっと何言ってんのか分かんない』 『何で分かんねえんだよ。つか俺がツッコミかよ』 『もうええわ!』 『いや雑か。こっちサイド雑すぎだろ色んな意味で』   ・織戸役/武田聖矢(29期)  見透かされている。何を?どこまで?  物凄く頭が回る方、というイメージでした。「この場にいる方の中で、私の発言の意図をこの方だけが理解している」というシーンが何度かありました。かなり分かり辛く、さりとて特に面白くない事を言う事が多い私ですが、それでもぽにょさんには全て見透かされている。その上で何かのリアクションを返してくださる程優しい方です。演出としてぽにょさんにお世話になるのは二度目ですが、思えばシザーズの頃から言葉足らずな私の意図を汲んで下さり、最適な知恵を………………オムニの場当たりでは御迷惑をお掛けしました。ちょっとした事で自信を喪失しがちな私に優しく声を掛けて下さり、気付けば近くにいらした時に心の中で何となく癒しを求めてしまう自分がいました。物語の最後の最後に真理っぽい事を言って去っていく織戸。キャスト選考の際に何故かぽにょさんの姿が被ったのですが、いやでもカッコいいんですぽにょさん。スタッフワークではめちゃくちゃかっこいいのに、基本的に舞台上では何か叫ぶ系の可愛い役ばっかり。もっと教え説くようなカッコいい役回りの、あるじゃーん!という訳で、大分すんなり決まりました。ちゃうかで普通の人をやるぽにょさんが見られて満足ですが、もっと見たかったです。 「あれ、もういいの?」 「はい。………………もう、大丈夫です」  じゃあ、気を付けて。  大人としては無責任かもしれない一言を残して、職務に戻る。  随分しっかりした感じの子だった。  本当は誰かとはぐれてなんていなかったのかも知れない。  となると、こんな街の中を一人で………………親はどうしているのだろう。    首を振り、妙な邪推も振り払う。  この区画で育児放棄なんて珍しくもない。  あの子の境遇は自分の仕事と関係ない。  それこそ、あの子が死体にでもならない限りは。  もしくは………………  そこまで考えて、下らないと切り捨てた。  そう言えば、警察の役目を教えてくれた人。  別に、「何が悪か」までは教えてくれなかった。  それから十数年。  考えてみれば、別に大した話じゃなかったのかも知れない。 「正義」や「悪」は、道具だ。  守るべきものが「正義」。倒すべきものが「悪」。  互いにそう決めつけあってるだけで、本当にあるのは単に殴ったら殴り返されるだけ、自己責任の野蛮な世界。 「なんでマイナスの平方根があるんですか」みたいな質問みたいなもの。便利だからそこにあるだけで、それ自体に意味なんてない。  下らないけど、それで社会は回ってる。  別に壊す理由も、逆らう理由もない。  それでも、あえて「正義」を見出すなら。  廊下を歩き、仕事をする。  その事に疑いはない。  突然爆発が起こって壁が吹き飛ぶ事も、ない。    深く考えないで、前に進める環境。  当たり前が当たり前のままであり続ける。  それも、一つの正義。  それを守る事が、自分達の正義。  そう思うと、今の自分は間違っていないように思えた。  急に、暖かさを感じる。  体のどこかに熱がこもったかの様な感覚があって、それでようやく迷いが消えて………………  焦げ臭い匂いで、それが違和感に変わった。  暖かい、じゃない。熱い。    いつのまにかポケットに入れたタバコが、スーツを内側から焦がしていた。  それに気付いて、絶叫した。 ・芒役/大林弘樹(29期)  サイゴンさん。すごく優しい方です。そしてすごくエ【自主規制】アンケートを拝見しました所、御自分でなさったのであろう芒としてのメイクは「大学生とは思えない」等と評判を博していました。思えばオムニバス公演で役者メイクについて教えて下さったのもこの方だった、そんな気がします。まぶたの縁のギリギリに鉛筆を突っ込むという(役者としての通例とは言え)なかなかの恐怖体験ですが、サイゴンさんに指導していただいている最中はそんな不安もありませんでした。  本公演では主にいろり役のイッヒさんと過激なスキンシップを………………詳細は述べませんが、中々に印象的な光景でした。あとすれ違う時には【検閲済】とある事情でアドリブが多くなりがちな刑事サイドでしたが、それを自然な演技で軌道修正して下さるという点ですごく頼りになる存在でした。芒という「場を取り仕切る」役に最も馴染み、その持ち味を最大限に生かして下さったと思います。そのお陰で周りの役者さんもアドリブをぶち込み易かったのではないでしょうか。いえ私は怒りません。ただし一部のアドリブについて周囲の役者さんがどう思うかは別問題です。「悪い事は自己責任」。  文字通り予測不能、キャラと同じく胃の痛い環境の中で進行を務めて下さってありがとうございます。 「織戸の野郎、どこほっつき歩いてやがる」 「絶叫しながら廊下走ってましたよ。服に火が付いたとかで」 「何やってんだアイツ………………」  現状報告を終えた部下を見送り、溜め息を吐く芒。  学歴を鼻に掛けて露骨に見下してくる同僚は何故か辞表を提出した。  加えて最近自らを悩ませていた肩の荷がようやく降りた、そんな感覚。  芒の記憶は数週間分不自然に抜け落ちていた。  だが、その上でなおも本能が「終わった事だ」と訴える。  そんなものか。  声に応じ、その傷が癒える事を許し始める。    当たり前の様に信じていた法則が破壊される。  予測しようもない事態が次から次へと襲い来る。  白昼夢の様な経験。  省みるでもなく、懐かしむでもなく。  ただ人として、芒はそれらを「呑み込んだ」。  後には何も残らない。  それで良い。  根拠の無い確信は、何故だかある種の安心感を伴っていた。   「遅ぇんだよ。何時間かけてんだ」  険のある声色に思考が遮られる。  同じ部署の人間が作業机に部下を呆れた顔で叱り付けていた。 「おぅ、どうした」 「芒さん。聞いて下さいよ、コイツ中々作業を進めないんです」  ふぅむと唸り、当の人物を見遣る芒。  俯き、混乱した様な表情。目は泳ぎ、脂汗を流している。  屈む事で視線を合わせ、その奥の感情を見据えようと試みる。 「どうした?  ………………訳があるなら話してみろ」 「いえ、その………………」 「何だ?」  怪訝な表情が威圧となって相手を怯えさせる。  その事に気付き、芒は慌てて柔和そうな態度を取り繕う。  数秒後、件の人物は意を決して話し始めた。 「字が、読めないんです」 「読めない。前からか?」 「突然です。朝起きたら、急にそうなってて………………文字が全部ミミズみたいな記号に見えて、日本語のはずなのに全く意味が」 「下らない事言ってんじゃねえ。仮にも警察官が、そんな出まかせで仕事サボれるとでも思ったか?芒さん、コイツ人事に掛け合って更迭しましょう」 「………………いや、待て」  芒は悩んでいた。 『刑事として培われた長年の勘』なるものも、この場合は上手く働かない。  見え透いた嘘、と断じるには絶望した様な表情が真に迫りすぎている。  しかし、発言の内容が内容故においそれと信じる事も出来ない。  仕事柄、作業量の多さや精神的な負担に耐えかねて心を壊す同僚の存在は少なくない。芒自身、そうした人物を幾度と無く目にしてきた。  今回もその類の事かと結論付けた所で、  軽い眩暈が芒を襲う。  知るはずもない人物の、聞くはずもない言葉が脳裏に過る。 『呪いの渦中にいない以上、その呪いについてとやかく邪推すべきでない。  大きなお世話という物です』 『御自分の考え、常識。そうした物を一義的であると思わぬ方がいい』    気付けば体勢を崩していた。  叱っていた人間はおろか、先刻まで怯えていた人物にすら心配そうな視線を向けられている。  仕切り直す様に芒は姿勢を整え、指示を下す。 「今日はもう上がれ。んで病院行って来い」 「良いんですか?」 「おう。場所は分かるか………………というか、行けるか?」 「はい、何とか。ありがとうございます!」 「ちょっと、芒さん!?」 「この作業代わってやれ。大した量じゃねえだろ。  今の仕事があったらそっちは持ってやる」 「しかし、現状の案件は………………」 「気にすんな。なんだ、今流行ってんだろ。マルチタスクがどうたら」  少なくとも、すべき事はある。  それを続けていれば、自らの勢いが衰える事はない。  漠然とした、にもかかわらず確かなる信念を持って。  芒も、また再び歩み始めた。  件の人物が実際にとある病気を発症していたと分かるのは、先の話。 ・大下役/渡部快平  ワカさん。今年「美」に目覚めたんだな、と思いました。  思えば今年度の新歓、まさか脚選でご自分の脚本をお書きになるとは思いませんでした。それからオムニで一度脚本を通し、その美しい世界観は言うまでもなく好評を博しておられました。その後は言うまでもなく劇団内にも固定ファンをされ、舞台監督としても多くの団員から信頼を集めている凄い方です。  社会派な作品を書きたいと仰っていたのが私個人の記憶に新しいですが、それと関係があるのかないのか今回の大下という役ではめちゃくちゃ輝いて下さいました。「低学歴」を見下すあの表情。何て楽しそう。いや、ありがとうございます。「普段の様子を知っているから逆に面白い」という声が何となく理解できました。やー、面白かった。  癖も強く、中々演じたがられなさそうな大下という役の魅力をここまで引き出して下さったのはひとえにワカさんの教養というか、想像力というか、そういう部分があったからだと思います。「脚本を書く上で人間性の闇と向き合い続けたら病んだ」という逸話をお持ちなくらいなので、それだけ人間の負の側面という物を見据えて来られたのだと思います。だからあの闇の塊みたいな大下もあの仕上がりに。すごい。でも、人間の闇ってそこ止まりじゃないんですよ。RPG「ダークソウル」シリーズとかプレイした後になるにぃさんの動画とか見てみて下さい。ちなみに私は未プレイです。  未明とは言え、人の往来は少なくない。  市街地の中心地、一際大きな交差点。  行き交う各々の事情に思いを馳せるでもなく、その怪人物は佇んでいた。    薄汚れた赤いトレンチコート。  風呂に入っているのかも怪しいボサボサの髪。  中華風の丸いサングラス。  長老の様に伸びた無精髭。  所々生地がほつれ、破れた焦げ茶色のベスト。  ダボついた深緑のズボン。    全体的に浮浪者じみた風体は、少なからず衆目を集める。  その中に二つ、明らかな警戒を孕んだ視線。  ある種の殺意めいた物を背中に感じながら、怪人は動き出す。  信号は既に青。  それをちらと確認し、尾行者二名もあくまで自然な風を装って歩を進めた。  区画の発展は目覚ましいが、完全ではない。  主な通りを少し外れれば程なく「裏路地」に入る。  解体されずに放置された廃墟群。  複雑に絡み合った利権や都合が整理を許さない文字通りの暗部。  如何ともし難く、さりとて誰にとっても有用でない無法地帯。  というよりは、無の地帯。  誰もいない、敢えて足を踏み入れない、ビルに挟まれた虚無の歩道群。  尾行者は並みでない苦労を強いられていた。  第一に、通路の複雑な構造。  不規則に別れ、出鱈目に繋がったそれらの中では一歩先を行く人物の位置すら把握が困難になる。  第二に、尾行対象の挙動。  おちょくっている。  尾行者の片割れは直感した。  一つの通路へ頭を向けたと思いきや、そちらには行かない。  足を踏み入れた、次の瞬間バックステップで急に元の分岐点へ戻る。  恐る恐る様子を伺う相棒が息を呑む様子が聞こえた。  以降、対象の挙動は激しさを増す。  時折何の脈絡もなく振り返る。  明らかに不必要な動きが増える。  ゴミを拾って見せる。  何かを思い出し、腹を抱えて笑う。  立ち止まってロボットダンスを披露したかと思えば急に歩き出す。  相棒の困惑した視線を受け取る。尾行者は頷く。  意を決して身を乗り出したその瞬間、怪人は軽やかなターン。  慌てて遮蔽物に飛び込むも時既に遅し。体が急な制動に対応しきれずバランスを崩す。強かに尾てい骨を打った。  起き上がるや否や、怪人が逃走を始める。  追う相棒が怪人へ怒号を飛ばし、慌ててそれに着いて行く。  以降、仁義なき追走劇が10分程度。    息切れも激しく、明らかに許容量を超えた運動を行ったと分かる。  満身創痍の二人に目もくれず、余裕綽々と言った怪人がせせら笑う様に背中を向けて立ち止まる。  埒が明かないとばかりに尾行者は懐へ手を入れる。 「動くな」  台詞の内容、金属部品が擦れ合う音。  取り出した物を察したのか、怪人の様子が変わる。  言わずもがな、拳銃。  漸く話の通じそうな雰囲気を感じ取り、尾行者が要件を口にする。 「警察だ。署まで同行しろ」 「ちょ、流石に拳銃はマズいですよ。一応任意同行なのに」 「うるせえ。散々面倒掛けてくれやがって、この………………」 「………………何故、私が?」  くぐもった声。  対称的に毅然とした声で返す警察の片割れ。 「礼楽町付近で起きた連続不審死。  ここ最近、現場周辺にお前みたいな奴の姿が複数回目撃されてる」 「どう考えても関係者だな、テメェ。何を知ってる」  観念したかのように怪人が振り向く。  瞬間、その眉尻が上がる。 「………………織戸君に、芒さん?」 「は?」 「え、えー。うわー、意外だなぁ。もう会う事ないとばかり思ってたけど、まさかこんな感じで再会するなんて。ねぇ、二人とも元気でやってます?大事件とかない?その辺どうなんです、ねぇ」 「お、ち、近寄んな!これ拳銃!見えねえのか!?」 「安全装置外し忘れてますよ。それじゃ撃てない」 「あ、本当だ。何してんですか」 「うわ、クッソ………………つうかそじゃねえ、そうじゃねえ!」  親し気な様子で近付いて来た不審者に調子を崩され、一瞬和気藹々とした雰囲気に呑まれかける芒。  幸いにして持ち直し、根本的な問いを放つ。 「テメ誰だ!少なくとも俺の身内に浮浪者はいねえぞ!」 「浮浪者?あー、そっか。イメチェンしたんだった」 「イメチェン………………?」 「参ったな。あ、サングラス外せば分かる?」  訝しむ織戸を他所に、怪人物は一方的に自らの素性を明かそうとする。  隠されていた目元が明らかになった事でその顔立ちの全貌が見える。  髪や髭に邪魔されて輪郭が見えづらいものの、その人を食った様な独特な表情、整った各部の配置はその人物を特定するに十分だった。  今世紀最大の驚愕を込め、芒が情けなく叫ぶ。 「お………………………………大下ァ!?」 「え、そんな驚きますか。僕が僕で」 「変わったな………………というか変わりすぎでしょ!  もう原型留めてないもん!」 「そこまで言う?やー、意外だなぁ。  自分じゃそんなに変わってないつもりだったんだけど」 「いやいやいや………………あ、違う!大下テメェ!  現場近くで、そのクッソ怪しい風体で何してやがった!」  呆れも込めた激しい追及に、あっけらかんとして答える大下。 数か月前とは打って変わり、その様子には一切のしがらみを感じさせなかった。 「何って、捜査ですよ。聞き込みというか、情報収集?」 「捜査って、警察は辞めたはずじゃ………………」 「こっちの話。要は、そういう仕事があるんです。金さえあれば、普通の警察が太刀打ちできない事件の全貌を明らかにできるって約束の仕事」 「はぁ?」  只管困惑する二人を前にして、大下はマイペースに言葉を紡ぐ。 「という訳で、昔の同僚とはいえ今は部外者。  本件に介入させる訳には行きません、お引き取り願えますか」 「こっちの台詞だ!おい、今のお前が何に手ぇ染めてるかはどうでもいい。  ただな、お前の言動は明らかに捜査妨害………………」 「あーその辺の問題じゃないんですよ。こっちにも同じ事情があるって言うか………………面倒臭いな。おい!」 「はいはーい!」  大下が呼びかけ、返事を返したのは路地裏の上方。  道を挟むビルの屋上、その縁に座る小柄な人影。  妙な既視感が奇妙な風切り音に遮られる。  矢。  妖しく白い輝きを放つそれが、織戸と芒の足元に突き刺さる。  驚く間も与えず、矢は一際眩い光を放つ。  強烈な眠気によって二人が倒れるのに、そう時間は要しなかった。  効果の程を確認すべく、寝顔をまじまじと眺める大下。  その様子を見た人影が、猫じみた身のこなしで飛び降りる。  高さと質量からは想像も出来ない程に軽やかな着地音を聞き、思わず感嘆の声が漏れる。 「俺も中々かと思ったけどさ、やっぱお前は大分違うな。  2,3日でもう人間辞めやがって」 「人でなしみたいな性格した人に言われたくないなぁ。  でぇ、大下さーん。今日の分のお小遣いは?」  後ろで手を組み、上目遣いで期待を込める大下の協力者。  そのわざとらしさに若干白い目を向けながら、大下は苦々しく確認する。 「隠しカメラとか仕込んでねえだろうな」 「まっさかぁ。ケーヤクイハンだし?」 「白々しい………………」 「あ、でも報酬次第だかんね。  動画にした方が儲かるなら無許可でそっちに切り替えるし、その辺宜しく」 「………………4人分か?」 「当然でしょ。4人揃ってこぉそぉのブランドなんだし」 「なぁにがブランドだ。どぉせこないだの放火もお前らだろ。  炎上系の癖に気取りやがって、偉そうに。地獄に落ちろ」 「そんな連中頼ってメシ食ってんだし、お互い様でしょー?」 「ハッ。そうだな………………」  自嘲気味の笑いを漏らし、清々しさを湛えた顔で向き直る。  煽った相手も心底楽しそうな笑みを浮かべていた。  厚みを持った封筒を手渡すや否や、協力者は当然の様にひったくる。  苦笑いを浮かべながら、険の無い口調で嫌味を放った。 「じゃ、午後もよろしく。犯罪集団」 「どーも、似非捜査官さん」    別れの言葉もそこそこに、互いに別の方向へ歩み出す二人。  相変わらず白目を向いて横たわる織戸と芒。  それぞれの姿を、上り始めた朝日の反射光が照らしていた。   ・三珠役/遠藤由己(29期) ��ハイ。説明不要でカッコよくて面白くて優しい我らが座長です。そして本公演での舞台監督です。そのゴリラとバナナと演劇に対する情熱で皆から愛される凄い方。え、完璧。欠点と言ったら作ったラーメンの生地をサークルの冷蔵庫の中で腐らせる事くらいしか思いつきません(実話。なお物体Xはちゃんと処分されました)。面白い人ってたまに人をダシにして笑いを取る、いわゆる陽なイメージがあるんですけど、この方には一切それがない。絶対に他人を責めないし、本気で人を蔑んでる所とかみたことがないし、ミスをしてもちゃんと注意して許して下さるし、もう、ちゃうかにとって太陽みたいな方だったと思います。リミッター掛けずに暴れて他人様に迷惑を掛ける事が多くて、後会話が苦手でよく人を避けがちな私にも沢山話しかけて下さったり、もう天使みたいな人です。本公演も滅茶苦茶なスケジューリングの所為で予定押しまくって、御自分が泣きたいくらいの状況においても優しい言葉で気に掛けて下さって、もう色々限界に近い様な状況でも絶対に激昂したりせず笑顔を保ち続けて下さった、それらの事へ申し訳ないの気持ちと伝えきれない程の感謝の気持ちが渦巻いております。本当に御迷惑をお掛けしました。そして、本公演本当にお疲れさまでした。  ………………はっ!「役者」紹介なのに役者としてのエンドゥーさんをご紹介出来ませんでした。カッコいいのはそうなんですけど、実際面白い、というかアドリブを多めに入れて下さる方です。  とはいえ今回はその余裕がない脚本でした。いえアドリブが悪かった訳ではなく、そうした「遊べる」部分がないような脚本だったのが良くなかったかな、と思ってます。  なので、その無念を晴らすべく脚本の方を書き換えてみます!  IFストーリー、「もし三珠がアドリブしやすい環境だったら」。 「所有者は実行ファイルをJadでデコポンした、と言ってましたが」 「デコポ………………デコンパイルの事っすか?」 「そうそう、そのデコピン」 「デコンパイルっす。ちょっと遠くなってる」 「ほう、そのデコッパチってのは大変なんですかい」 「いや惜しい。今までのに比べたら惜しいレベル」 「レコンキスタが何ですって?」 「あ大分離れた。イベリア半島の再征服活動は全く関係ないっす大下さん」 「デコレーションケーキですかな?」 「矢盛さんデコしか合ってない。というかあなたもそっち側なんすか」 「えーっと、………………ヒロポン」 「いや原型失ってるっす。何すかヒロポンって。  思い付かないからってデコポンから雑に派生すんのやめて下さい」 「ちゃんぽん」 「クーポン」 「ピンポン」 「じゃんけんぽん」 「NEXCOニシニッポン」 「ポンで畳みかけないで下さい。  そもそも『デコンパイル』にポンつかねーから!」 「えっと、何の話でしたっけ………………」 「忘れてんじゃねーよ!」  結論:話が進まない。  おあとがいけないようで。  本式のIFは後で書きます。予告しよう。長いよ。 ・矢盛役/石英(29期)  入団当初、まだ人間性を獲得しておらず暴れまくっていた頃の私は(今思うと大分失礼な発言ですが)ある方に似ている、と言われた事がありました。無論見境がない分私の方がヤバかったらしいですが………………お察しの通り、その方が■■さんです。一目見たとき「あ、キャラ被ってる」と思ってしまいました。眼鏡、あと敬語キャラ。後者が特に大きかった。しかし聞いて下さい、色んな意味で暴走する私と違って■■さんは落ち着いた凄い人なんです、言わば私の上位互換。ああでも■■さんを私ごときの上位互換だとか言ったらそれはそれで無礼度がマッハ有頂天、どうしよう、みたいな事になったのでとりあえず私はフードとマスクとサングラスを着用しました(全くの無関係)。  この方の普段の振る舞いを見るとまず「人間科学ってすげぇ」という感想が溢れてきます。人間に精通している。どう言えば伝わり、どうすれば動き、何をやっても大丈夫なのか把握しておられる気がします。そして私の取り扱い説明書を持っておられる貴重な方です。通訳さんとして大分お世話になりましたし、この公演中「この方にしか理解できないだろうなぁ」みたいな事も大分お話させていただいた事があります。あと照明の「チーフ補」を務めて頂きました。もう、諸々神の様なお方です。私にとっては最高神。  お世話になった事を箇条書きしていったらそれだけで脚本が一個できるレベルで御迷惑をお掛けしました。役者として?めっちゃくちゃ上手い方です。脚本の理解に掛ける執念と言え、プラス私の脳内を推察できる方なのでもうそれはシンクロです。不明点などどんどん質問して下さって、本当に有難うございました。長台詞ばっかりでごめんなさい、でもカッコよく決めて欲しかった、啓蒙の高いカッコよさを存分に示してほしかったのです!よって後悔はありません、お疲れ様でした!なんて鬼畜な私ぃ! 「それで、話というのは何ですか。久保田君」    昼下がり。  どこにでもある喫茶店。  二人の客が会話を始める。 「………………お願いがあるんです」 「ほう、お願い」 「ええ。自分が、死んだ後の事を」  尋ねた方の人物が片眉をひそめ、もう片方を吊り上げる。  薄布で出来た黒のローブ、頭には二本の蝋燭。  奇態な格好が衆目を集める事は、何故かなかった。  相対する紙袋を被った人物、久保田についてもそれは同様だった。 「死ぬとはまた縁起でもない。一体何に首を突っ込んだんです?」 「………………他愛もない、呪いの類です。  ネット上に転がってて、まだ誰も傷付けた事がない様な」 「それを、消そうとしたのですな?」 「そうです。でも………………」 「上手く行かなかった。なるほどなるほど」  オカルトじみた服装の人物、矢盛。  最も酷薄な、かつ当たり前の言葉を選び、相手に向けて躊躇なく吐き出す。 「まぁ、自業自得でしょうな。  どんな理由があったかは知りませんが、その辺に転がる呪いに手を触れるなどあってはならない事。無論君ならば良く分かっていたはずです。  その上で、なぜその様な真似を?」 「………………子供」 「はい?」 「子供が作った呪いなんです、それは」  矢盛の脳内を様々な推測が去来する。  亜事象………………呪いを含む、超常現象。  それらを構築する知識を子供が得るのも、あり得ない話ではない。  しかしながら。 「一体なぜ?」  爆弾を作る知識を偶然手に入れた子供、そのどれだけが実際に爆弾を作ろうとするだろうか。倫理的な問題は省��にせよ、手間は掛かる。一歩間違えれば自らの身に危険が降りかかる。「面白そうだから」という目的だけで殺人兵器を完成させる物は、まずいない。  誰かに殺意でも抱いたのだろうか。それでは「誰も傷付けていないまま、呪いがネットに流れている」状況と矛盾する。誰を狙って?  久保田の答えは、そうした矢盛の疑問を更に深める事となった。 「芸術………………多分、そんな感じだと思います」 「どういう意味です?」 「その子は、その呪いを一つの作品として完成させたんです。  誰かを殺すことも、その一部として」  要領を得ない答えが返る。  様々な疑問を飲み込み、矢盛は最低限の解釈で応じた。 「………………ただの子供では、ないと」 「ええ」 「しかし、それならますます意味が分からない。  君、なぜそんな人物を敵に回したのですか?自分の命すら危険に晒して」  沈黙。  紙袋の上から��その表情は窺い知れない。   「………………守りたかったんです」 「誰を。何から?」 「その子をです。このままだといずれあの子は、あの呪いは、誰かを傷付ける。それだけじゃ済まない、いずれあの子自身も復讐に遭って殺される。  誰かを殴れば殴り返されて死んでしまう、それをあの子は!」 「お、落ち着いて。あ、どうもすいませんね店員さん。  ほら。一旦食べて落ち着きましょう」 「あ、すいません………………」  立ち上がっていた久保田が気を取り直し、椅子に座る。  紙袋の所為で悪くなった視界は、プレートを持ったまま困惑する店員の存在を捉えていなかった。  矢盛の注文はパンケーキ。久保田はフレンチトースト。  すぐさまナイフを入れ、舌鼓を打ちながら互いに考えを整理する。  もきゅもきゅ。  全てを胃袋に収める頃には、矢盛はある程度その理解を纏めていた。  紙ナプキンで口元を拭い、再び話を切り出す。 「つまり、アレですな。  亜事象世界のシンプルで残酷な掟からその子を庇護したかったと。  その子、ひいてはその呪いに関わるにあたって、どうしても君自身が狙われる必要があったと」 「ええ。道を踏み外したとはいえ、あの子にはそれだけの才能がある。  若い芽が摘まれるなんて、俺には耐えられない」 「正義感の強い君らしいですな。  誰かを殺めようとする子供すらそこまで気に掛けるなど。  しかし、才能というのは呪いを作る事だけですかな?」 「どういう事です?」 「いや何。先程から話を聞いてみると、何か君自身その呪いに感銘を受けた節が感じられると思いまして」 「………………一つ、見ていただけますか。  呪いに関わる画像なので、あまり」 「その程度気にしていたら亜事象家などやっていられませんよ。是非」  促され、久保田はポケットから一枚の紙を取り出す。  画像がプリントされたそれを見て、矢盛はただ美しいと感じた。  中世のそれを思わせる、ファンタジー的な街並み。  山肌の質感。自然な光。現実には存在しえない、だが「何処かにあってもおかしくない」とすら感じさせる趣ある建築。細部に至るまで生々しく描写された人、生物、その他全て。  最新のCG技術ですら再現出来ない程の光景、一枚の紙に映し出されたそれですら矢盛の心を掴むには十分だった。 「ほう、なるほど……………亜事象で生成した光景、ですか。  ここまで見事な物は見た事がありません。しかし、呪いと何の関係が?」 「呪いのゲームのスクリーンショットです。  この世界の中で悪行を犯したプレイヤーは裁きを受ける」 「何と。要はグラフィックがめちゃくちゃ綺麗な呪い版UNDERT〇LEと。  はー、確かにこれは危険ですな。良い評判に騙されてその辺の一般人が手を出してしまうかもしれない」 「でしょう?  こんなに美しい物が作り出せる子なのに、勿体ない」 「ちなみに『子供』というのは、何故?」 「追われてる時に何回か姿を見ました。  やってる事と言い体格と言い、少なくとも大人じゃない気がして」 「ほーん………………」    納得しかけた所で、本題から逸れた事を思い出す矢盛。  そも、久保田から自分に託された願いとは何であったか。  AM6:00。  日が昇り、矢盛は「吸血鬼」の亡骸が崩れ去るのを確認する。  亜事象の研究家として適宜警察等の公共機関に協力し、必要に応じて自ら手を下してほしい。  丸投げともとれる雑な願いに対し、事実矢盛はやり遂げるに至った。  身勝手に命を賭け、死んでいった久保田。  その行いに、何らかの意味があったのか。  確かめる術もないまま、弔いを胸に矢盛は佇む。  もう、あの姿のままで相まみえる事はない。  路地裏の静寂が、惜別の情を静かに包んでいた。  昼下がりの喫茶店。  甘味を味わい尽くし、席を立とうとする二人。  今生の別れを前に、矢盛が希望的観測を口にする。 「時に、久保田君。  怨霊を、信じますか」 「………………信じます」 「そうですか………………」  根拠もなければ、証拠もない。  ただ、「そうであれば良い」だけの噂。 「この世界は、産み落とした物を無碍にはしないそうです。  例え姿形が変わろうとも、今ある物は残り続ける」    矢盛が久保田から視線を外す。   「いずれ、また会いましょう。  互いが互いに出来る事をやり尽くした、その後で」  その声は、心なしか震えていた。  応える久保田も、また死の恐怖を掻き消すように声を張る。 「ええ。負けません。  必ず、この世に想いを遺します」  それが、矢盛の聞いた久保田の最後の一言となった。 ・玉池役/堀文乃  らめるさん。お世話になるのはシザーズ以来ですね。  いや、プロです。上手い。それっぽく投げたイメージの解像度を物凄く引き上げて下さる神です。それだけに学生役にとどめるのが申し訳なかった。前座コントで見た様な虚無感の演技然り、もっと幅広い顔があるはずなのにそれを見る事が出来ないっ………………!!!!あ、ああ悪役!次は悪役をお願いします!!!フリーが濃すぎた影響か、今回の役は割と常識的に見えたかもしれませんがホントにすごいんです。楽しみ方とか喜び方とか満面の笑みがもう輝くような感じだし、「草」の言い方とか「あミスった」とかすごい自然だし、推しに遭えた感情で限界に達するムーブとか安易に共感できて、もう玉池やってもらってよかったなぁと。配役に関する個人的な妄想をもう少し広げると、そうですね………………次はめっちゃクールな役も見てみたいし、自然に微笑みながらサラッととんでもない事を語るようなにこやかサイコパスも見てみたいし、逆に怒涛のツッコミをお任せしまくるのもいっかなぁ、あーでも笑顔が見れない、何をお願いし���も笑顔で演じ切ってくれそうな感じがあるからこそその笑顔がもっと輝いてほしい、はぁよすぎでしんど。でも一番しんどいのは勝手に色々言われてるご本人かもしれませんね。この辺で止めにしときます。 ・多賀役/岡山桃子  この方の優しさをフルコースで体験しました。いや音響。音響。舞台上の役者の動きに合わせて音が鳴ったりするんですが、今回はその回数が3桁を超えたそうです。やーすごいですね。誰のせいなんでしょう。下手人は大集会室の床に土下座の要領で頭を叩きつけまくって脳漿をぶちまければいいのに。すいません私ですごめんなさい。でも全然キレないんですこの方。慈悲の化身か。本当にしんどい思いをさせて申し訳ございませんでした。  役者としてですが、可愛らしい役をする事が多い方だと思ってます。それだけに今回はただ可愛いというよりも大人しい感じの役だったというか、そこまであざとさに向いてなかったというか、むしろカッコいい部分もあったかもしれない?スタッフワークとかで人間性的なカッコ良さを発揮する人が舞台上でそうなれないのに耐えられなかったんだよ!!!!!(謎の告白)何でしょうね。そう考えると今回はまだ役にイケメンさが足りなかったかも知れないです。でもいつかどちゃくそイケメンな役を演じさせてみたい。そして全国のみこた………………みこさんランドの住民の村を焼きたい。見てみたくないですか?私は見たい。  久保田inにその片鱗はあった気がする。目覚めよその魂………………!! ・中西役/lulu  ラブノートからの………………ペチカさんの所でコレ書くんだったー!!先に言っておくと、luluさん/児玉桃香さん/中戸太一さん/サミュエル・ツヤンさんの4名とは2018オムニB脚本「LOVE NOTE」メインキャストからの仲です!なのでこの5人はこの脚本に揃ってました!懐かしー!  え、役者として?この御方を誰だと思ってるんですか。luluさんですよ。初登場からその圧倒的なカリスマ性で固定ファンを大量に獲得、今やその影響力は政財界の域を超えを揺るがさんとしているluluさんですよ?真実はさておき、私も稽古場で「ルルさんに逆らうんですか?」という脅し文句を使った事があります。怒られました。いやでもカッコいい。キャスパも凄い。一回ぐらい主役やってほしい。というか最近「殺されるならこの人かな」みたいな感情が芽生えてきています。気持ち悪いですね。今作ではツッコミ役の学生としてこれ以上ないほどリアルで引き締まるような演技を披露して下さいました。  本公演では演出補佐も務めて下さいました。そう考えると演技面ここどう思いますか、みたいな感じでもっと御意見を求めれば良かったのかな、と思うシーンが山の様にあります。いやでも十分ですね。キャスパしかり、学生サイドの監修しかり、「一つのシーンが演出の手を経ずにほぼほぼ完成する」という夢の様な事例を作って下さってありがとうございました!luluさん最高!  マッカブランカによる前代未聞の生放送企画から3週間後。  一切の情報を残さず、件の4人は消息を絶った。  遺されたのは、一瞬の安寧。  あるいは……………… 「玉池ぇ、いい加減立ち直んなよ。  別にマッカが死んだって決まった訳じゃ………………」 「アァアァアァアァァァ………………」 「しょうがないよ。あれからすっかり落ち込んじゃって。  夜も眠れず食事も喉を通らない、唯一体が受け入れるスタバの新作メリーストロベリーケーキフラペチーノで辛うじて生きながらえてるんだって」 「弱ってるにしちゃ主食がハイカロリーだな」  あるいは、死んだ目の玉池。  生気を感じない瞳の下には幾重にも隈ができ、顔色は青白さを通り越して純白、あらゆる問いかけに対して「マッカしゅき」としか返さぬ有様。  ゾンビ。  端的に表現すれば、それそのものとしか言い様がなかった。 「どうすんのコイツ。てか何でこんななってんの?」 「何日か前からおかしかったっちゃおかしかったんだよね。  最初こそ『大丈夫。マッカは生きてる』って怖いくらいの笑顔で言ってたんだけど、段々『マッカニウムが足りない』とか『まばゆい推しの記憶があたしを生かし、同時に苦しめるんだ』とかうわ言いい出すようになって」 「しまいに教室のど真ん中でカッター持って『我ガ臓器ヲ捧ゲマッカヲヨビダス』とか叫びやがった、と」 「止めてなかったらホントに切腹してたかもね………………」  多賀が玉池の様子をみやる。  焦点の合わぬ視線が虚空を見据え、時に痙攣しては弛緩していた。  その様に呆れ、中西が眉間を指で抑える。 「勘弁してよ………………このままじゃウチらまで変人扱いじゃん。  玉池、どうしてもマッカじゃないとダメなn」 「いい訳ないでしょぉおぉぉぉおおおお!!?!?!?!?!?!?」 「うわっ………………」 「二度とあたしに向けてその言葉を放つな、それはあたしにとっての禁句だ、いいか。故郷に替えが利かない様に」 「おかえり玉池」 「ただいま多賀。一生の推しはずっと代えられない。他人がどうだか知らないけど、あたしにとっての推しYoutuberは今後一生、何があっても絶対、どんな不幸や災難があたしを襲おうとも、間違いなく、確実に、マ、ッ、カ、ブ、ラ、ン、カ、だ分かったかぁ!!!!!」 「離せ」 「あいだだだだだだギブギブギブ!!!」  激昂しながら中西に掴み掛かり、結果手酷い反撃を受ける玉池。  野に咲く花を見るかの様な面持ちで眺める多賀。  最早、日常であった。  関節技を解かれるや否や、玉池が喚く。 「あー中西余計な事すんなよぉ、何も言わなきゃあたしは今も虚ろで空虚な夢の中を一人さみしく泳いでいられたのにぃ」 「『虚ろ』と『空虚』は同じだよ」 「るっさい。あー、やだなぁ。これから何十年もマッカのいない世界を生きてかなきゃいけないのかぁ。退屈だなぁ、いっそ死んでやろうかなぁ。しかし死ぬと言っても色々方法はある。転落、焼死、窒息死………………」 「お前は何がなんでも過去公演ネタをやらないと気が済まんのかい」 「え、じゃあ何?信じてればいつかあたしの目の前にドラゴンに乗ったマッカブランカの4人が来てくれるとでも?」 「いや知るかよ。勝手に信じてれば」 「ハクジョーな事いうなよー友達だろー?」 「とち狂った挙句クラスみんなの前で割腹自殺しようとするような奴を友達とは呼びたくない」 「ひどい………………え待って何の話」 「記憶すらねーのかよ最悪だな」 「二人とも」  縋りつく玉池、邪険にする中西。  二人が、多賀の声によってようやく異変に気付く。  周囲を見れば、クラスメートも同様に騒いでいる。  薄暗い。    教室のみならず、学校全体を覆う影。  窓から見えるは硬く、煌びやかに輝く固い鱗の群。  古典的RPGじみたドラゴン。  何かを振り落とさんと、必死に暴れ翔んでいた。  そして、その背中には。 「視聴者のみなさーん、おっひさー!  待たせたお詫びに今回は特大スペシャル!何とみんなの目の前でドラゴンの解体実況をやっちゃいまーす!いぇーい!」  多賀や中西にとっても見覚えのある、クロスボウを抱えた小柄な人物。  背後にはいつもの3人。  謎の空撮ドローンに向かって手を振りながら声を張る、その様は。    玉池が、弾けた。  枯れかけた草木が生命の輝きを取り戻すかの如く、弾けた。  肌は瑞々しさを取り戻し、四肢には宿るは火事場の馬鹿力。  特に邪魔だった訳でもない中西の足を掴んで持ち上げ、後ろに放り投げる。  宙を舞う中西。  飛距離は5m。  壁に激突。  駆け寄る多賀。  唖然とするクラスメート。  それら全てを完全に意識から外しながら、玉池は。  力の限り。  喉が割れんばかりの大声で、叫んだ。 「マッカじゃああぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁぁあぁああぁあぁあぁあぁああぁぁぁああああっぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁっぁあぁああぁあぁぁああああああぁあぁぁあぁあぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁあぁあぁあああぁぁああぁああぁああぁあああああああああぁああぁあぁんっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」    教室のガラスが、一斉に吹き飛ぶ。  クラスの大半が耳を抑え、うち幾人かは失神する。  数百人分のそれに匹敵する声量の応援を受け、レミがそちらに手を振る。  玉池の視力、今や5.0。  無論その仕草を捉え、その精神が天へと召されゆく。  推し、即ち神。  自らの声が神に届けられる。  この世の何物にも耐え難い自己肯定の証左、狂おしい程の悦楽に呑まれながら玉池は有頂天であった。    ふと、側頭部に違和感を覚える。  足。  どす黒い殺意を纏った中西の飛び回し蹴りが、玉池の頭蓋に横から深く食い込み、破壊する。  必死に止めようとした多賀は、既に振り払われていた。  ああ、何だ。  たった、それだけの事か。  意識が、徐々に霞となって消える。  机や椅子を薙ぎ倒し、玉池の体が床へと零れ落ちる。  暖かい布団に包まれ、微睡みに墜ちるかの様に。  怒り冷めやらぬ中西の幾度とない踏み付けを食らっても、なお。  玉池は、笑顔であった。      ………………駄目だ。耐えられない。  一つのキャラにつき一つの物語を書かないなんて、そんな馬鹿な。  待てよ、僕の仕事は………………こんな風に、想像する事。  文字によって、頭の中の世界を描く事じゃなかったか?  そうだ。  何を忘れていたんだろう。  これはあくまでも本編後のアフター/IFストーリー。  役者紹介は、その口実に過ぎない。  ハ………………ハハハ。そうだ。それこそが、僕の! 「ちょっと待って」  ………………誰だ? 「お世話になった人、迷惑をかけた人。  その人たち全てに感謝と謝罪の念を述べ、過去を供養する事。  その大切さを、君は忘れている」  何を、言って………………ぐっ!?  ぐ、ぐあ………………あが、ぐあぁあぁああぁああぁああ!!!  できません………………  私の仕事は、公式二次創作を、書く事だから………………!!! 「違うって。  君の仕事は、役者紹介だよ」                                      -transmission complete-  ぐ、ぎゃぁあぁああぁああぁああぁあ!!!!!!!  あ、あ……………… 『メタフィクション:ザ ゲーム』に、接続。    マジですいません。  流石に十勇士ぐらいはまとめます。
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6wound-blog · 7 years
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16.oaspeţii
 不吉なインターホンの音がした。
「なんだ。こんな朝早くに」 「アマゾンじゃねーの? アンタのサプリメントとか」 「いや、特になにも頼んでないぞ。 オマエこそ新しいマンガとか、頼んでるんじゃないのか」 「それはない。最近、新刊出てねえし」
 アイリが作ってくれたブロッコリーとパプリカ、それからベーコンのサラダを食い終わったおれは、トーストにバターを塗ったくってた手を止めた。  ちらりとテレビの時計を見ると、七時五十分。インターホンが鳴ったときは瞬時にアマゾンの配達を、それもしょっちゅうアイリにハンコをあずけて受け取りを頼んでるユダの荷物の到着を疑ったけど、この時間はまだ配達時間外のはずだ。  だったら、誰かお客さん���? そう思い直すけど、こんな朝早くから尋ねてくるような非常識な知り合いはいない。  いや、いる。一人だけ、いるわ。
「アイリちゃん」
 おれは腰をあげようとしてるアイリの肩をつかんで、半ば強引にそれを止めた。  声もかけず触ったせいでアイリは一瞬怯えたけど、自分の肩に手を乗せてるのがおれだと知るとホッとひとつ息を吐いた。ビックリさせてゴメン。おれは小さく呟いた。
「キミは座ってて。オニーチャンが出ます」
 じりじりとにじり寄ってくるのは、嫌な予感。  インターホンが鳴った瞬間から感じてた、不吉な予感。その予感は間違いなくこの朝の平和な時間をブチ壊す。それが現実になれば、おれとユダとアイリ、三人が仲良く朝飯を食ってるこの幸せな時間が即座に終わる。おれにはわかった。  そんな重く、ドロリとした予感を振り払うように頭を振って、バターのついた指を舐めながら立ち上がる。ユダが千葉の牧場から取り寄せてるこのバターはめちゃくちゃうまくて、いつもだったらこれを塗ったパンを食ってる途中に席を立つなんてことは絶対にしない。でもいまだけは、特別だ。  さっきから言うように、これはただの予感じゃない。ただの嫌な予感とも違う。
「……」
 おれはオートロックのモニターに向かって歩き出す前に、そっとユダの顔を見た。  ユダはいつも通り牛乳をかけたシリアルにスプーンを突っこんだまま、おれを見上げてる。ほとんど手をつけてないフルーツジュースのボトルを脇へ押しやって、それからそのスペースに頬杖をついたユダは、うっすらと笑った。  でもその笑みもすぐにたち消える。ユダの顔に不安が広がる。どうやらインターホンの音は、ユダにも不吉に聞こえたみたいだ。
「……ジーザス」
 モニターに映し出された男を見たとたん、おれは無意識に頭を抱えてこう呟いてた。  肌色のドアップ。それがゆっくり引かれると、空色の瞳とぶつかった。とは言っても向こうからはこちらの様子が見えないから、目が合ったって思ったのは単なる、おれの妄想なんだけどね。
「お兄ちゃん、どうしたの? 出ないの?」 「え、あ」
 いつまで経ってもモニターのボタンが押される音が聞こえないことを不思議に思ったアイリが、おれに質問する。  その声がいつもより少しだけ慎重だ。なにを隠そう二十年間、一日もサボることなくおれの妹をやってきてくれたアイリはきっと、おれの戸惑いに気づいてるはずだ。しかもアイリは目が見えない。目が見えない人全部がそうだって言いきる自信はないけどさ、目が見えないだいたいの人は相手の声の揺らぎに敏感だ。そしてきっとアイリも、その「だいたい」のなかに入ってる。  その証拠に煮え切らない、曖昧な返事ばっかりしてるおれを心配したらしく、アイリはテーブルを伝ってモニターのところまでやってきた。そして、そっとおれの腕をつかむ。
「お兄ちゃん、私が出ようか?」
 おれを気づかうアイリの言葉は、また押されたインターホンの音にかき消されてしまう。  まったく、ほんとに優しい子だね、キミは。そう思うと突然、おれは泣きたくなった。  なんだかなあ。昨日からおれ、ちょっとおかしい。ルイセン? がめちゃくちゃゆるくて、すぐに涙が出そうになる。これはひょっとすると、昨日したばかりの失恋のせいかもしれないね。そんなことを考えながら、おれはユダに視線を向ける。  それからまた、悲しくなった。
 ユダは目が見える。  両目1.5。たしか前にそう言って自慢してたことがある。でも、あのときユダは、視力の話についてけなくてふてくされたアイリに「でも、そういう人は老眼になるのが早いんだって」と言われて黙りこんでた。  でも、老眼になるのが早かろうと遅かろうと、ユダはいま、目が見える。そして、インターホンのモニターは、ユダが座ってる席の真正面にある。  それはつまり、なにが言いたいのかっつーと。
「大丈夫だよ。アイリちゃん。ありがとね」
 ユダは誰がインターホンを押してるのか、知ってんのよね。  あそこからだったらぜったい、見えてるはずだ。あそこに何度も座ったことがあって、ユダと同じく両目1.5の視力を持つおれにはわかる。やれやれまったく、わかるどころの騒ぎじゃない。  あそこから見ると、配達にきたのがヤマトだか佐川だか、それとも郵便局だか、そんなところまでわかっちゃうのよね。
 こんな朝早く家を訪ねてきて、しつこくインターホンを鳴らしてるのが誰なのか、ユダはちゃんとわかってる。  わかってるからこそ、あんな目でおれを見てる。あんなってのはおれを責めるみたいなヒナンしてるみたいな、そんな目だ。  シリアルと牛乳が入ったガラスの器を抱えて、そこにスプーンを突っこんだまま、おれを見上げてるユダ。相変わらず不安げな目をしてるユダにおれは、なにも言ってやれなかった。
「いま、降りるから。そこにいて」
 通話ボタンを押して、短くこう告げる。  するとモニターの向こうにいる男は荒い画質のなかでもわかるぐらい嬉しそうに、顔をくしゃっと丸めて笑って、言った。
 『Bunã ziua』
「あ、そっか」
 サンダルないんだった。  玄関までやってきたおれは昨晩の、ユダの赤いゲロまみれになったビルケンのサンダルのことを思い出す。そして、一人で笑った。  とにかくアレはもう、ゴミ箱行きだ。しつこいようだけど気に入ってたから、正直かなり名残惜しい。ま、ユダのことだから新しいヤツ、買ってきてくれると思うけどね。  だからおれはその代わりに、ほとんどがユダの靴で埋まってる靴箱のなかからナイキの黒いサンダルを取り出して、それを履いた。久しぶりに履いたナイキは案外足になじんで、履き心地がよかった。
「レイ」
 名前を呼ばれたのは、玄関のドアに手をかけた瞬間だった。  おれはドアノブから放した手を短パンのポケットに突っこむと、くるりと後ろを振り返る。そこには火の点いてないキャスターマイルドをくわえたユダが、まっすぐにおれを見つめながら立ってた。  スッピンに部屋着。ほとんどない眉毛と襟がでろでろに伸びたシャツ。そこからのぞく白い肩。  ったくなんてカッコしてんのよ。いつもおれには風呂あがりにパンツで歩くなとか、ズボンのケツが破けそうだよか、うるさく言うくせにしてさ。ユダのカッコのあまりの無防備さに、おれは苦笑い。ついでにため息まで飛び出した。
「……今夜はどこか、出かけるのか」
 さすがに丸出しの肩が気になったみたいで、ユダは襟を引っぱりながらこう言った。
「いや、特に予定ないかな。最近顔出してない店舗回って、リース先の業者勝手に変えてないかどうかとか……見にいこっかなって思ってるくらい」 「そうか。それはまた明日にしろ」 「うん?」 「アイリの体調が良かったら、今日こそ三人で飯を食いに行こう」
 まったく予想外の申し出を聞いたおれは、驚いてユダを見つめる。  そんなおれの反応を見て、ユダは明らかに居心地が悪そうだった。タバコをくわえたまま壁に寄りかかって、それに火を点ける様子もなく、天井を見上げたり履いてるスリッパをパタパタと遊ばせたりしてる。  いや、三人で出かけられんのはそりゃ嬉しいけど、なんでまた急に? いままでこんなこと一度もなかった。あのクソ忙しいユダが二日間も連続でおれとアイリを外食に連れ出してくれるなんてこと、一度も。  嫌なわけじゃない。そんなわけない。ただ、不思議だった。不思議すぎて心配になって、黙りこんでた。
「お兄ちゃん」
 するとそんなおれたちを助ける声が廊下の奥、リビングのほうから響いた。
「私がユダに頼んだの。お夕飯作るの面倒だから、どこか連れていってって」 「え、あ……そうなの?」 「そう。焼き肉がいいなァ。私」 「あーいいね、お肉。オニーチャンも食べたいです」 「ねえユダ、前に連れていってくれたあの焼肉屋さん……行きたいな」 「ああ、用賀の『らぼうふ』だろう」 「そうそう! ね、そこにしよう」
 なんだ、それならそうと、最初っから言えばいいだろ。  おれは「そういうことだ」とでも言いたげな表情で腕組みをしてるユダに向かって、呆れた笑いを向ける。どうやらユダはその意味がわからないらしく、眉を寄せて首をかしげた。
「わかった。じゃあ、今夜は焼き肉な」 「今日は普通の格好でいいぞ。臭いがつくしな」 「わーってるよ、っていうか昨日のスーツ、クリーニング出さなきゃだし。アンタのせいで」 「ん? アッハハ、そうか。そりゃ悪かったな」 「ったく……」
 ちっとも悪かったなんて思ってなさそうなユダ。  そんなユダの口元では、小さな黒いダイヤが光ってる。しかもいまのユダは化粧をしてないから、それがなおさら目立ってた。  おれはまたすぐに目を奪われた。昨日はユダのアレに触って、いっぱいキスして。二人で湯船のなかでじゃれ合って、ホント、マジで幸せでした。  でもそれももう、できないんだ。ユダにはフラレた。もうやめてくれって、キョゼツされた。だからおれはもう、ユダを抱きしめたりキスしたり、アソコをしごいてイカせてやったり、できない。しちゃいけないんだ。  これは自分で決めたことだし、ユダが望んでることだ。だからおれは、これをしっかり守ってかなきゃいけない。んだけど。
「じゃあいってくる。すぐ戻るから」
 そう言ったおれはユダの腕を引いて、タバコを口唇から抜き取ると、そのままそこにキスをした。
「もうこれで、さいご」 「っ……」 「ホントに終わりにする。だから、一回だけ」
 抱き寄せたユダの肩が震えてる。  嫌な思い、させてんのかな。そう思うと悲しくなったけど、おれはキスするのをやめなかった。どうしてもキスしたかった。オージョーギワ、悪いのよねおれ。
「ゴメン。もっかい」
 ボサボサのユダの頭を抱いて、深く口唇を合わせる。  玄関の、少し段差になっている上にユダが立っているせいで、おれはちょっとだけ背伸びをしなくちゃいけなかった。ホントはおれのほうが高いのにね、背。
「ん、っ」
 ゆっくり舌をなかに入れても、ユダは拒まなかった。  それを知ったおれの胸は、切なく縮む。縮んだあとに高鳴って、爆発しそうになる。  二人の舌が絡まって、クチャ、と濡れた音が玄関に響いた。ユダと自分のヨダレが混ざって鳴ってるその音をおれは、ココロの底から好きだと、愛しいと感じた。
「レ、イ」
 待って、そんなふうに名前を呼ばれると、涙ぐんだ目で見つめられると、やめたくなくなっちゃうんだけど?  口唇を離すのがいやだ。死ぬほど名残惜しい。でも、やめなきゃ。やめなきゃいけない。自分の気持ちにケジメをつけるためにも、やめなくちゃ。
「じゃっ」
 長いキスがようやく終わる。  やっとの思いでユダを突き放したおれは、わざと素早く、ユダに背中を向ける。なんで? ってそんなの、決まってる。ユダの顔見たらまた、キスしたくなる。だからわざと、見ないようにした。  本音を言うと終わらせたくなかった。ずっとああしてたかった。でももう、行かなくちゃ。  ユダから奪い取ったキャスターマイルドをくわえると、おれはドアを肩で押し開けた。とたんにおれを包むのは夏の、ムシムシした空気。
「……ありがと。ユダ」
 ユダがずっとくわえてたキャスターマイルドのフィルターは冷たく、湿ってた。  おれはポケットにライターが入ってることを確認すると、それを取り出して素早く火を点けた。するとすぐにふんわり、白い煙がたつ。
「はやく帰ってこいよ」
 ドアが閉まる寸前、耳に届いたユダの声。  おれはそれに力強くうなずいて、ユダと、バニラの香りのする煙を思いっきり肺に送りこんだ。甘い。そう思った。
「レイ」
 マンションのエントランス。  自動ドアを抜けて姿を現したおれを見るなり、姐さんは突撃してきた。うわ、あっぶね、燃えるっつーの。慌てたおれはくわえてたキャスターマイルドを指にはさんで、高く持ち上げる。
「こんなとこじゃナンだから、ちょっと出よう」 「ああ。わかった」
 おれにぴったりと身体をくっつけた姐さんは、少しだけ高い位置にあるおれの顔を撫でながら、にっと笑う。  おれはこの笑い方が好きだった。自信満々で、挑発的で。自分以外の人間全員をバカにしたようなこの、笑い方。おれはこれを見るとなぜか安心した。  きっと、その、誰かに似てるんだ。おれがよーく知ってる、誰かに。
「どこでする?」
 こう耳元でささやきながら、おれの脚の間に太ももを挿しこんでくる姐さんの行動にはさすがのおれも少々、ビビった。  いやいやここどこだと思ってんのよ。しかも、防犯カメラついてるし。このマンション。それにいつ、アイリはないにしてもユダや、顔見知りのお隣さんかなんかが出てくるかわからない。
「オイオイ、朝っぱらからかよ」 「そんなの関係ないだろう。いつも、朝だって昼だってヤリたがるのはレイ……オマエだ」 「ン、まあ、そうだけど。あのね、今日はしないよ」
 きょとんと目を丸くする姐さんを、おれはそっと引きはがす。  視線を合わせた姐さんは不安と不満、それが半分ずつ混ざり合ったような顔つきでおれを見てた。いつ見てもキレイだなって、その透明さに一度は見とれちゃいそうになる青い目。それに睨みつけられると思わず一瞬ひるむけど、おれは姐さんの頭を撫でて、おでことおでこをくっつけて、立ち向かうことにした。
「行くよ」
 ムスッとふてくされてる姐さんの手をにぎり、エントランスを飛び出した。  外はえらく暑い。七月の太陽が暑く、ジリジリとおれたち二人を焼く。それなのににぎった姐さんの手はとても、冷たかった。
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crydayz · 3 years
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210113 #2
設定案をひとつ提出し終わる。
あらためて見返しそれに「ゴミ」というレッテルを貼る。
当然これは「逃げであり保険」だ。ボツ食らって暴言ぶつけられた際の心理ダメージ軽減の為のマインドセット。
自分のアイデアやデザインが肯定される事にむっちゃ期待して描いたものが「きたねーもん描いてくんじゃねーよナメてんのか?」って言われた事があるがゆえに。
そんな事言ってくる人間上司としてもクライアントとしても狂ってるんだが、その手の人間にひどい目に合わされたトラウマの所為で、提出物に自信を持つ事にはリスクしか感じない。
「仕事終えた」と思っているところにいきなり「おいおいおいおーい、まさかと思うがよぉー、あのゴミ投げて仕事した気になってたりしねぇよなぁー? オォ? お前この3日間なんもしてねぇよなぁーー」って言われる警戒、常にしてる。
そんでそれを言われたとしても「はい、してません。サボってゴミを投げさせて頂きました。そしてあなたとは金輪際仕事する気はありません。お金も頂かなくて結構です」と返す身構え、常にしてる。
そのあとの「てめ、なんか勘違いしてねーか? 結構かどうかを決めるのは手前ェじゃなく俺だろうが? ン?」という返しへの対策も持ってはいるが、もう被害妄想の領域なのでそれはいい。
自分の作ったものは「ゴミ」という「へりくだり」は行うが、自分の作ったものを素でゴミだとは思っていない。
ただ「ゴミ扱いしてマウントを取ることが目的のクズ」が存在する事は理解しているし、そういう人間に隙を見せると無茶苦茶不愉快な目に合わされるという事も身を持って知っている。
ヤツらにとってはそれがコミュニケーションであり、信頼の築き方なのだ。挑発と侮辱にどれだけ耐えられるかで信頼(というか屈服)の強度を測る。
挑発と侮辱に耐える人間からは「搾取」ができる。
「値切れる」し「過剰労働を課す」事ができる。連中が無意識に行っているのはそれなのだ。
「値切りと過剰労働」
発注者はこれを「挑発と侮辱と脅迫」をもって行うか「許しと肯定と温もり」でもって行うかでしかない。
前者でひどい目に合わされたからといって後者に騙されてもいけない。 アニメ業界は 「許しと肯定と温もり」を利用した「値切り」だらけだ。
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yo4zu3 · 5 years
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NIGHTCALL(柴君)
 ▽
 その日の君下はすこぶる機嫌が悪かった。
 元々の鋭い目付きと無愛想な性格が相まって、だいぶ人相が良くない自覚はある。それ故に君下はクラスで浮いている存在だった。親しい友人もいなければ、用がない限り誰も彼に近づこうとしない。通常運転で既にこれだから、今日のように君下が青筋を何本も立てて座っていると、あからさまに教室の空気が何キロも重くなった。
 ーー事の発端は前日の練習後に遡る。
 すっかり日の落ちきった午後8時過ぎ。
 その日鍵当番だった君下は倉庫に備品を片付け終えて、鍵を返しに体育教官室へと向かった。ノックをして「失礼します」と声をかけると、白く烟った教官室の奥から「君下、ちょっと」と顧問である中澤の声がした。グラウンドの脇にある小さなプレハブで、ほとんど体育教師たちの喫煙所と化しているそこは、普段ならば生徒が立ち入ることは許されていない。君下は初めて足を踏み入れる場所に少しドキドキしながら、「ッス」と小さく返して扉を閉めた。
「おう。どうだ、新しいポジションは」
 ぎい、と椅子が鳴り、パーテーションの向こうに背伸びをした中澤の頭が見えた。いつ見てもとっ散らかった黒髪にいくらか白いものが混じり、疲労が滲み出ているようだった。
「まあ、ぼちぼちです」
「そうか」
 二人の間でゆらゆらと紫煙が燻っている。中澤は咥え煙草のまま、無言で何か言いたげな目を向けていた。そうして暫くの沈黙が続くと、ようやく君下は腹の底で蟠っていた疑問を口にした。
「でもなんで、俺がフォワードなんすか」
 数時間前、中澤は部活前の君下を呼び止めて、ポジション変更を告げていた。入学して以来ずっとトップ下を守ってきた君下に、センターフォワードに入れと言ったのだ。
 このチームでプレイして半年は過ぎたが、君下には中澤の考えがいまいち分からないままだった。そもそも君下を聖蹟に引っ張ってきたのは他でもない中澤であったが、たかが中学生にエースナンバーをくれてやると約束したこともまた、腑に落ちないことだった。とはいえ当時の君下は、自分の力を過信していたきらいがあった。それに加え貰えるものはありがたく貰う主義なので(俗に言う貧乏性というやつだ)、返すつもりもなかったのだが。
「お前ならできると思ったからだ」
「はぁ」
「まあまだ初日だ。明日も同じ形でいくから、焦らずやってみろ」
 中澤は深くヤニを吸うと、ゆっくりとした動きで目を伏せて灰を落とす。それからもう一度まっすぐ君下と向き合った。
「それと大柴のことなんだが」
 その名前を耳にして、君下の顔がぴく、と引き攣った。なんとなく、こちらが話の本題なのだろうと思った。中澤もそれに気づいたようで、言葉を区切ると片眉を僅かに上げた。
「なんだ、なにか聞いていたか?」
「いや、なにも」
「そうか」
「で、何なんすか」
「一週間ほど休むそうだ」
「……は?」
 君下はぽかんと口を開けながら、なるほど合点がいった。
 君下がいきなりフォワードにコンバートされたのは、正規のフォワードである大柴が何かしらの理由でポジションを外れたから。大柴がいない理由などそんなことはどうでもいいが、問題はなぜパサーである君下がそこに入るのかということだ。
 選手層の厚いこの学校にはフォワードをやるものはいくらでもいる。それに君下がトップ下を離れるのならば、ふたたび開いたその穴には一体誰が入るというのだろう。
 君下の賢い頭脳は一瞬にしていくつもの疑問が浮かべたが、そのどれもが意味のないことのように思えた。中澤の光のない瞳がじっとこちらを伺っている。監督には何か考えがあるのかもしれなかった。
「……ポジション交代はその一週間だけっすよね」
「いや、それはわからん」
「おいおい、俺は嫌ですよフォワードなんて」
 よりによって、あいつの代わりだなんて。
 そう言い返すのも憚られた。そのぐらい、君下は大柴喜一という男が気に食わなかった。
 蘇る中学都選抜時代の���憶。同じチームにいながら味方同士で競い合うようにボールを奪っていたあの頃。たしかに君下は、最初からパサーをしていたわけではない。むしろ今の大柴のように、自分で積極的にゴールを狙うようなプレイスタイルだった。頭も切れて自分で点を取れる。それ故に中学選抜でついたあだ名は「悪童」であり、おそらく中澤もそれを知っているのだろう。そうでなければこの指示には疑問点があまりに多い。
 いつのまにか握った拳に汗をかいていた。君下が目の前の男を睨むように立っていると、煙草の火を消した手でぽん、と肩を叩かれる。力強いが、それでいてやさしい手つきだった。
「君下。賢いのは随分だが、そうあまり深く考えるな。俺はこのチームのありとあらゆる可能性を試したいだけだ」
「……」
「やるだけやってみろ。ただ、チームが今のままでは勝てる試合も勝てん。そのぐらい、ピッチに立っているお前なら分かってるだろ」
「ッ……クソが」
 君下は昨日のことを思い出して、小さく舌打ちを零した。
 結局何も言い返すことができなかった。中澤の突拍子も無い提案はともあれ、言っていることはあながち間違いではなかったからだ。
 七月、夏のインターハイは予選決勝で敗退した。
 一年生である君下にとって高校最初の大舞台だった。敗因はオフェンス陣が思うように点が取れなかったことと、チームの司令塔である君下との連携がほとんど機能しなかったことだった。
 苦汁を舐めることは二度としたくなかった。あんな無様に敗けるのは御免だった。中学時代の大敗を教訓にしてきたつもりだったが、その結果がこれだった。
 勝てない。
 だから君下は的を絞るために、チームの頭脳であり心臓であるパサーに徹することにした。たとえ自分の得点を捨ててでも。
 だがそれでも勝てなかったら、あの努力の日々には一体何の意味があるのだろう。
「おーい君下、寝てんの?」
 唐突に声がして、背後から肩を叩かれ君下はハッとした。そこでようやく自分がぼんやりとしていたことに気がついた。
「うぉ、何だよ」
「何だよじゃねーよ、さっきから何回も呼んでるんだけど」
「悪い……」
 君下に声をかけたのは鈴木だった。同じサッカー部の一年で、レギュラーではないがそこそこ上手い経験者。地味だが人好きする性格で、部内でも浮き気味の君下に気軽に声をかけてくるような男だった。
「どうした、寝れてないのか? すごい顔してるぞ」
「うるせぇこれは元からだ」
「それは否定しないけど、今日は特にひどいぜ。乾燥した日のグラウンドみたいな顔色してる」
「お前わりと失礼だな……」
 あまりにもじっと見つめられるので、君下はなんだか気恥ずかしくなってきた。目を逸らして、「何でもねぇよ」と小さく呟くと、鈴木は紙パックの牛乳を啜りながら「ならいいけどさ」と、さして興味もなさそうに教室の入り口を見ている。
「君下がいつもに増してすげー顔してるから、みんな怖がってるぜ」
 そう言われて、君下はようやく周りを見た。昼休みである今、自分の周りの席はおろか、君下の席からきっちり教室半分は人が居なかった。ドアの周辺に佇んでいる、不安げにこちらを見つめるクラスメイトの集団に気づいたところで、再び鈴木に視線を戻す。君下と鈴木を見つめるたくさんの目は、まるで檻の中にいる猛獣でも見ているかのような視線だった。
 見た目で勘違いされやすいが、君下はいわゆる不良などではなかった。根はクソがつくほどの真面目であり、寧ろ学業における成績は優秀で、入学以来ずっと学年一位をキープしている。それに加えて強豪サッカー部の特待生で奨学金を貰っている身であるから(君下の家は貧乏な父子家庭だった)、素行不良などどうしたってできるわけがなかった。
 ただ大柴と居ると、腹の奥底から湧き上がる得体の知れない感情に左右されやすくなる。あのふざけた態度と面を見ているだけで、どうにも我慢が効かなくなってしまうのだ。
 顔を合わせればどちらかがーーどちらかと言えば大柴からの方が多いがーー喧嘩を吹っかけて、その場で睨み合いや口論になる。悪ければ互いに手がでることもあるが、大抵の場合がその場に居合わせた誰かの仲裁で未遂に終わった。そう言うことがしばしば起こり、いつのまにか二人は犬猿の仲として学校中に認知されるようになったのだ。
 ▽
「あの赤アタマ、とうとうクビになったのか?」
「さぁ、知らね。ともかく1つ席が空いて良かったよな」
「ほんとそれ。ただでさえレギュラーなんて狭き門なのによ、一年が二人も居座っちゃあな」
「最初から先輩に席を譲れってんだよ」
「言えてる」
「つーか君下もだよ、なんであいつがフォワードなんだよ」
「あーあれ監督の指示だとよ。臼井が聞いたって」
「マジ? なんでよ」
「知らん」
「ついにケツでも開いたか?」
「ギャハハあり得る」
「おい! きったねぇなー、飛ばすなよ」
「だってよぉ、夏負けたの、明らかにあいつのせいだったろ?」
「な、流石の悪童もブルっちまったんじゃね?」
「あーあったな悪童とかいう大層なあだ名」
「ハッ、どこでもいいから使ってくれってか、一年坊が。調子に乗りがって」
 大柴がいない部活はいつも通りだった。
 入学早々レギュラー入りを果たした君下や大柴が、控えの上級生に陰口を叩かれているということはなんとなく想像がついた。今までだって何度も似たような経験をして、その度に結果で黙らせてきた君下だったが、こんなあからさまな陰口を偶然聞いてしまって、素直に気分がいいとは言えなかった。
 大柴の不在についてミーティングで中澤は何も言わなかったし、それについてわざわざ聞き返す者もいなかった。君下が大柴の居たポジションにコンバートされた今、大柴はドロップアウトと考えるのが妥当だった。
 君下は当然のようにフォワードの練習に混ぜられ、久しぶりにも感じるシュート練習に身を入れた。トップ下でもそれなりに蹴る機会には恵まれるが、聖蹟高校の得点数の8割以上は、伝統である三本の矢からなるフォワードの功績だった。総シュート数で考えても、圧倒的に場数が違う。
 加えてフォワードは敵ディフェンダーとのぶつかり合いになることが多い。前線でボールを保持するための身体の強さは勿論のこと、それを振り切るだけの脚力と、飛んできたボールに合わせられるジャンプ力や背の高さも必要になる。
 君下はそのどれもを持っていない。背や筋肉量といった先天的なフィジカル面も足りなければ、瞬発力だって左サイドの水樹に比べれば今ひとつだった。だから何も持たない君下が前線で勝負するためには、シュートの精度を上げる以外に道はない。
 慣れない雰囲気での練習を終え、君下は日課にしている勉強もそこそこに眠り込んでしまった。一日中気が立っていたこともあり、無意識のうちに疲労が溜まっていたらしい。夢も見ないほどぐっすりと眠り、目が覚めたのは翌朝5時だった。
「……寝すぎたな」
 ベッドの上で背伸びをして、ブラン��ットに包まったままカーテンの外を見る。秋の朝は遅い。空は夜を色濃く残したまま、まだ星がいくつか輝いていた。こんな時間に目が覚めたのはあの夏の試合ぶりだった。
 だが起きるのには僅かに早い時間だった。自主参加の朝練には顔を出すつもりだが、それでもあと30分は眠れるだろう。君下はゆるく瞼を閉じて、再び睡魔がやってくることを祈った。
 そうして暫くうとうととしていると、ブルッ、と枕元のスマホが振動した。震え続けるスマホに苛立ち、チッと短く舌打ちをしてもぞもぞと手繰り寄せる。
「あ?」
 あれからまだ十分も経っていなかった。当然アラームも鳴っていない。ホーム画面に残っていたのは、メッセージアプリからの通知で「バカ喜一:不在着信」の文字。
「電話……あいつが?」
 中学都選抜の付き合いで止むを得ず連絡先を交換した記憶はあるが、実際に番号を使ったことなど今まで一度もなかったはずだった。メッセージアプリって電話帳が勝手に登録されるのか? 寝ぼけた頭でそんなことを考えていると、手の中のスマホがもう一度震えだす。また「バカ喜一」からの着信だった。本当に本人なのか怪しいところだが、君下は出るかどうか迷った末、緑の通話マークに触れた。
「……おう」
『お、繋がった。そっち何時だ?』
「はあ?」
『だから、何時だって聞いてんだろ』
 電話の相手はちゃんと大柴だった。だが言われた言葉の意図がよく分からない。もしかしてかけ間違いなのか? 偉そうな口調はいつも通りなのに、随分と久しぶりに声を聞いたような気がした。
「朝5時過ぎだが」
『ア? んな早く起きてるとか、ジジイかよ』
「んだとテメェ」
 親切に教えてやった挙句に罵られ、カッと頭に血が上った君下は通話を切った。強制終了。二度とかけてくるんじゃねぇと思いながら、ブロックしようと思ったがどうにもやり方がわからなかった。覚えていたらあとで鈴木に聞こうと思った。
 へんな電話のせいですっかり目が覚めてしまった。少し早いが支度をして、まだ空が暗いうちに家を出た。その後電話がかかってくることもなければ、人の疎らな電車に揺られてぼんやりとしていると、あれだけ嫌っていた大柴から着信があったことなどすっかりと忘れてしまった。いつのまにか日が昇っている。たくさん寝たからか、昨日よりは少しマシな気分だった。
「お、昨日より元気そうだな」
 そう言われて君下が振り返ると、いつのまにか鈴木が後ろの席に座っていた。鈴木はいつものように牛乳パックのストローを噛みながら、片手であんぱんの袋を破っている。この男はたしか君下の隣のクラスだったはずだが、まるで最初から自分の席だと言わんばかりの態度で他人の席に腰掛け、口の端からパンくずをぼろぼろと零していた。
「食い方が汚ねぇ……」
「いやこれパッサパサなんだって。見ろよ、半分食ったのにまだあんこが出てこない」
「やめろ、食いかけを人に向けるな」
「絶対あんこ入ってないよな? チクショウ売店のおばちゃんに文句言ってくるわ」
 ドッコイセ、ととても高校生に似合わない掛け声とともに、鈴木はのそりと立ち上がると大きく背伸びをした。くああ、と大きく口をあけて欠伸をする鈴木に向かい、「お前こそちゃんと寝てんのか?」と問いかけると、背伸びのせいではみ出したシャツをスラックスに押し込みながら「いやーホラゲ実況見てたら寝れなくなってさ」とケシの実のついた口でぼそぼそ呟いている。
「あ、」
 唐突に声を上げた君下は、そういえばこの男に聞きたいことがあったはずだった。律儀にも椅子を元に戻した鈴木が「ん? なに?」と首を傾げていたが、やっぱり思い出すことができずに「いや、忘れたわ」とだけ返した。鈴木はしばらく不思議そうな顔をしていた。
「君下ってわりとおしゃべりだよな」
「別に、普通だろ」
「なんか色んな噂が立ってるからさ、てっきりヤバいやつかと思ってたけど。口が悪いしちょっと変だけど、思ったより親しみやすいっていうか」
「変って、どこが」
「そのインナーの信じられないほどのダサさとか」
「ハァ? 目ぇついてんのか格好良いだろうが」
「あとそのネックレス、田舎のチンピラみたい」
「お、お洒落だろ……」
「全然。てか普通に怖いからやめたほうがいいよ」
 そんな感じでああだこうだと一通り文句をつけて、鈴木は去っていった。不思議な男だった。それでも嫌な気がしないのは、陰口を言う上級生たちとは違い、この男に一切の悪気が感じられないからだろうか。
 ▽
 枕元で長い振��がして、君下は無意識のうちにスマホを手に取ったらしい。枕に顔を埋めたままそれを耳元へ当てると、ガザガザとしたノイズに混じり、男の低い声がする。
『おい、起きてるか』
「んーー……ぁんだよ、」
 喋りながら、寝起きの君下は自分が誰と話しているのかわからなかった。頭が重い。昨夜は遅くまで予習をしたから、あまり寝たような気がしなかった。そんな君下の都合など知らない男は、『なんだよ、毎朝5時に起きてるんじゃないのか』と不貞腐れている。
『寝ぼけてんのか?』
「………………っるせーんだよタワケが」
 ムニャムニャと呟いて、諦めたように薄っすらと目を開ける。ぼやけた視界が捉えたスマホの通話画面には「バカ喜一」の文字があった。ちょうど朝5時を過ぎたところで、昨日も似たような時間に電話があったことを思い出した。
「テメェ……ふざけんのも大概にしろよ。こんな朝っぱらに電話してきやがって」
『るせぇな、俺だって暇じゃないんだよ』
「つーかお前、今どこに居んだ」
『イギリス』
「ハア? テメェのほうこそ寝ぼけてんのか?」
『昨日言っただろうが』
「聞いてねぇ。 つか、イギリスがどこか知ってんのかよ」
『当然だろ、馬鹿にするな』
「馬鹿だろうが」
『ブッ殺す』
 そこでブチッと通話が切れた。大柴が切ったようだ。
「いや……何なんだよ」
 君下はスマホを放り投げると目を瞑り、ごろりと仰向けになった。両腕を額の上に乗せて、はぁーっと長い溜息をついた。
 ……イギリスだと?
 学校も練習も来ないやつが、なんで突然そんなところに居やがるんだ。テメェが練習に来ないせいで、俺はやりたくもないフォワードをさせられているというのに。
 ブーッと再びバイブレーションが鳴った。また大柴からの着信だった。自分から切っておいて掛けてくるとは、奴は余程暇なのだろう。電話に出るか迷った君下は起き上がり、のろのろと部屋を出て小用を足しに行った。戻ってくるとまだスマホが健気に鳴っているので、仕方なく濡れた手で通話ボタンに触れる。
『遅い』
「うるせぇ俺はテメーと違って暇じゃねぇんだ」
『せっかく俺様が起こしてやったってのに』
「早すぎだ馬鹿が。そっちは……夜8時ってとこか」
『ああ、結構寒いぞ』
 君下は通話開始5秒で電話に出たことを後悔した。どうやら大柴はモーニングコールのつもりで電話を掛けてきたらしい。余計なお世話だ。
 だが本当にイギリスにいるのだな、と君下は思った。そもそも日本にいるのならば、大柴がこんな時間に起きているはずがない。
「つーか、なんで急にイギリスに?」
『従姉妹の結婚式だ。俺も練習があるし、最初は行く予定じゃなかったんだが無理矢理母さんが……まあ、いろいろあんだよ。家庭の事情ってやつだ』
「ハッ、金持ちも大変だな」
『そういうお前は、練習はどうだ?』
「あぁ……」
 君下は黙ってしまった。あれだけ練習に不真面目だった大柴が、部活のことを気にかけているのが心底意外だった。だからこの男に本当のことを言うべきなのか、少しの間迷ってしまった。
 俺が今、お前のポジションをやっていること。俺のいたポジションには、大して上手くもない三年が入っていること。そのせいでなかなか連携が取れずに水樹が苦労していること。皆はお前がもう戻って来ないと思っているということ。
 ……というか、お前は本当に戻ってくるんだよな?
 そんならしくもない疑問までもが浮かんできたところで、電話の向こうから『喜一、そろそろ出掛けるわよ』と彼の姉らしき声が聞こえてきた。
『悪い、もう行くわ。今から夕食なんだ』
「あ、ああ……そうか」
『じゃあな、俺の分までしっかり練習したまえ』
「うるせぇタワケが。お前こそサボってんだから筋トレぐらいしとけよ」
『余計なお世話だバーカ』
 ブツリ、そこで今度こそ通話は終わった。
 最後、咄嗟に口うるさいことを言ってしまった君下に対し、大柴は本気で怒っている様子ではなかった。どちらかというと仲の良い友人に対して使うような、気安い軽口のような「バーカ」だった。聞きなれない声になんだか胸のあたりがむず痒く、自分のベッドの上だというのに居心地が悪かった。
 いつのまにか、普段起床する時間になっていた。アラームのスヌーズ機能を切った君下は、もうすっかりと目が覚めている。 
 ▽
 
 翌朝も大柴から電話が掛かってきた。やはり朝5時ちょうどだった。
『起きてるか?』
「ン゛……んだよ喜一……」
『おい起きろよ、俺は夕食前しか時間が取れねぇんだ』
 聞き飽きているはずの大柴の声はどことなく落ち着いていて、寝起きの耳にやさしい、低い声だった。君下は練習の疲労が溜まっているせいか身体が怠く、目を閉じたままごろりと寝返りを打って仰向けになる。
『お前が疲れてるなんて珍しいじゃねぇか』
「別に、いつも通りだろうが」
『あっそ』
「それで結婚式とやらは終わったのか?」
『いや、明後日だよ』
「そうかよ……」
 一言二言と適当に話しているうちにだんだんと頭が回ってくる。冷静になった君下は、なぜ俺はこいつとどうでもいい話をしているのだろう、と訳がわからなくなった。思い返してみれば大柴と、こんな友人同士の世間話のような会話をしたことがなかった。
 昨日だってそうだった。部活の様子を聞いてきた大柴があまりにも意外だったので、君下はつい本当のことを言い止まってしまった。つまり君下は大柴に気を遣ったのだ。この犬猿の仲である男に、悪童と呼ばれた男が、だ。信じ難いことである。
『そういや今日筋トレしたぞ』 
「テメェどうせ腹筋10回とか、そんなしょうもねぇこと言うんだろ」
『なぜ分かった?!』
「バカじゃねーの」
『う……で、でも走ったぞ! ホテルの横にバカでかい公園があって、デカイ犬もいっぱい走ってた』
「へーへー」
『んだよ舐めやがって……フン、まあいい。俺様は今からレストランへ行くからな』
 今日はロブスターだ! と電話口で叫ばれ、思わず顔を顰めているとそこで電話は切れていた。ロブスターは羨ましいが、一体あいつは何がしたいんだ。
 その日は土曜日で、午後の練習では他校との練習試合が組まれていた。相手は東京でベスト8に残る常連校であり、選手層も厚く、攻守ともにバランスのいいチームだ。そこへ君下が初めてフォワードとして、ボールキックをすることになったのだった。
「君下、お前は無理に取りに行かなくてもいい。が、来たボールは必ず拾え。自分で狙えるなら狙って、無理ならいつも通り水樹か、右サイドの橋本に流せ。俺はお前にフォワードに入れと言ったが、お前のやることは普段と少しも変わりないよ」
 試合前に中澤の言葉を聞いた君下は、あぁなるほど、と思った。まだ一年の君下にエースナンバーを与え、トップ下としての才能を見出したのは中澤であり、敗戦が続いた今でもその可能性を見捨てられたわけではないことを理解した。
 要するに司令塔のポジションが一列上がっただけだ。とは言えそこはチームの最前線であり、全体の指揮を執るには偏りすぎている。後列を動かすためにはどうしたって中盤、とくにトップ下を経由しなくてはいけない。その為の「大してうまくもない三年生」だった。つまり君下が全てパスで動かせばいい。
 結果は、数字だけで見れば引き分けで思うようにはいかなかったが、君下にはたしかに手応えがあった。課題も見えた。後半で蹴ったフリーキックがうまく入ったとき、求めていた何かが満たされる感覚があった。本来ストライカーならば持っているはずの獰猛さを、この練習試合を通して君下はまざまざと思い出したのだった。
「おつかれ〜」
 首元をひやりとしたものが触れ、君下は思わず「ヒッ!」と悲鳴を上げた。ゾゾゾ、と鳥肌を立たせながら振り向くと、冷えたスポーツドリンクを片手に鈴木が立っていた。その後ろに佐藤という、いつも鈴木と組んでいる男もいる。
「テメェは……いつもいつも俺の背後に立つんじゃねぇ」
「こわ、どっかの殺し屋みたいだな」
 君下が「ほい」と手渡されたドリンクを受け取ると、二人は君下の隣に座り込んだ。試合に出ていない二人は何をするわけでもなく、ただ君下が靴紐を解いているさまをじっと見ているだけなので、どうにも居心地の悪い君下は「んだよお前ら」と渋い声を出す。
「君下、なんか今日は吹っ切れたみたいな顔してる」
「そうか?」
「うん、ちょっと嬉しそうだよ。な、佐藤」
「うーん、ごめん。俺には全然わかんないんだけど」
 いきなり話を振られた佐藤は、眉を下げて困ったように笑っている。君下はあまりよく佐藤のことを知らないが、こいつは苦労人タイプだろうなと思った。
「でもお前、あれはまさか狙って打ったのか?」
「あのフリーキックな。相手チームもびっくりしてたよな」
「まあ、あんなのはマグレだ。毎回入るようなもんじゃねぇ」
 半分は謙遜だったが、それを百発百中にするための練習をしてきたつもりだった。今日入ったのはそのうちの何割かに過ぎないのだろうが、キックの精度は経験の数に比例すると君下は思っている。しばらくどん底を歩いてきた分、この1点は希望を持つには十分な1点だった。
「ていうかさ、大柴って辞めてないよな」
 何気ない佐藤の一言に、君下は飲んでいたスポーツドリンクを吹き出しそうになった。寸でのところで飲み込むと、気管に入ったのか「ゴホッ!!」と大きく咳き込む。鼻の奥がつんとする。
「うわッ大丈夫か?」
「……な、何でもねぇ」
「あー佐藤、こいつの前で大柴の話はナシだろ」
「え、そうなの?」
 君下は口元を拭いながら、キッ、と隣の鈴木を睨んだ。当の鈴木は涼しい顔で、しかしぺろりと舌を出している。なんだか嫌な予感がしていた。
「喧嘩の相手がいなくなってさ、ほんとは寂しいんだよこいつ」
「おい、何バカなこと言ってやがる」
「そうなのか?」
「あ、水樹先輩」
「なっ……?! アンタも信じてんじゃねぇ!」
 鈴木の両頬をつねる君下の後ろに、いつのまにか二年生である水樹と臼井が立っていた。「いひゃい、いひゃい」と抵抗する鈴木の声に、通りかかった他の先輩らも「え、なになに?」「何してんの?」と次々と群がってくる。
 君下は咄嗟に鈴木の顔から手を離し、「あ、いや、何でもないっす」と、わざとらしい笑顔を貼り付けて肩を組んでみせた。これ以上鈴木が何も言わないように、肩を組むふりをして首を締めようという魂胆だったが、水樹の隣に立っていた臼井が唐突に「それにしても、今日のお前はすごく良かったよ、君下」と褒め出したので、それがあまりに意外だった君下は「あ、あざす……」と答えることしかできなかった。
「確かにあのキックは痺れたわ」
「わかる、最近めっちゃ蹴ってたしな」
「ポジション変わって大変だったろ? ほんとお前はよくやってるよ」
 結果は引き分けで褒められたものではない。だがそれでもきちんと評価してくれる者もいる。その事実にほんの少しだけ泣きそうになっていると、首を大きく傾けた水樹に「今日の君下は、なんか大柴みたいだった」と言われて、君下はその日で一番キレ散らかしたのだった。
 ▽
 電話が鳴っている。
 君下はスマホを手に取り、「着��:バカ喜一」の文字をぼうっと眺めた。
 大柴がいなくなって既に5日が経っていた。
「おう」
『あ? なんだ、起きてやがる』
「毎日テメェに起こされるのも癪だからな」
 自分で言いながら思わずふ、と小さく笑うと、聞こえていたらしい大柴が『なんだよ、気持ち悪いな』と笑っていた。
 未だに電話で話していることが幻のように感じるのは、大柴の声が記憶の中よりも柔らかいからだろうか。あの嫌味ったらしい顔も見えないせいなのか、不思議と君下が本気で苛つくことはなかった。
『さっきまで隣の公園で子供たちとサッカーしてたんだ。俺様の圧勝だったけど、でもさすがはヨーロッパって感じだったな。俺らが子供のときより上手いかも』
「へぇ、折角だから負けてくれば良かったのに」
『負けねーよ。俺を誰だと思ってる』
「大人げねぇな」
『それで急に土砂降りになって、慌てて戻ってきたところだ』
「そりゃあ、災難だったな」
『うわ、道が冠水してやがる。酷いなこれ』
 大柴の声が遠くなったので、恐らく窓を見に行ったのだろう。そういえば電話に出たときからザーザーと雨のような音がしてた。
「明日なんだろ、結婚式。あ、待てよ、日曜なら今日か?」
『明日で合ってる』
「せいぜい楽しんで来いよ」
『ん。式が終われば明後日にはもう飛行機だ』
 あ、帰ってくるのか、と、君下は当たり前のことを思った。中澤にも言われていたので分かってはいたが、なんだか実感がまるでなかった。
 大柴は戻ってくる。そうしたら君下はもうフォワードじゃなくなる、かもしれない。元に戻ることは喜ばしいことのはずだった。
 だが君下は、昨日の練習試合で何かを掴みかけた気がした。出来ることが増えるということは、単純に考えて良い事のはずなのに、大柴の居ないチームがうまくまわりはじめてなんだか寂しく思ったことを、鈴木に言われた君下は気づいてしまったのだ。
 同時に君下はずっと苛立っていたのだ。
 大柴がいなくなり、それを受け入れはじめたチームと君下自身に。
 当然のように中澤が君下をフォワードに置き換えたことに。
 君下に黙って、勝手にイギリスなんかに行ってしまった大柴に。
「ハハッ」
 思わず君下は笑った。自分でも気味が悪かった。それでも笑わずにいられなかった。お前がいなくて寂しいと言ったら、この男はどんな顔をするだろうか。そう考えて、今だけは電話越しで顔が見えないことが惜しかった。
「さっさと帰って来ねぇと、寂しくて泣いちまうだろうが」
『……へ? な、なに言って……おま、』
 予想通りの反応を見せた大柴がおかしくて、笑い死にそうだった。君下は暫く笑いを堪えていたが、どうしても漏れてしまう吐息を聞いて、本当に泣いているのだと勘違いした大柴が「いや、仕方ねぇだろ……」と慰めのような言葉を吐くので、もう限界だった。笑いすぎて本当に涙が出てくる。
「冗談だバーカ。だがぼーっとしてると、俺がテメーの背番号貰っちまうからな」
『あ゛?! なんでそうなるんだよ!』
「ああ、言い忘れてたが、俺��まお前のポジションしてんだわ」
『ハア?! 聞いてねぇぞ!』
「まあ言ってないからな。お、練習の時間だ。せいぜい旅行を楽しめよ」
『おい待てっ!』
 ブツリ。通話を切って、ついでに電源も落とした。
 君下はもう寂しくなどなかった。
 君下の電話に怒り狂った大柴が帰ってくるのが楽しみだった。 
 
( NIGHTCALL / おしまい )
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kuroda-kanbee · 7 years
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数年分のコピペ002
「変態」⇒「ある種の知識に精通している」 「悪趣味」⇒「自分の世界を持っている」 「臭い」⇒「フェロモンが溢れ出ている」 「愛想が悪い」⇒「媚(こび)を売らない」 「愛想笑い」⇒「空気を読める」 「飽きっぽい」⇒「気持ちの切り替えが早い」 「浅はか」⇒「行動を起こすのが早い」 「いい加減」⇒「おおらか」 「意地っ張り」⇒「意志が強い」 「内気」⇒「おしとやか」 「おこがましい」⇒「威勢がいい」 「ガラスのハート」⇒「繊細」 「気が弱い」⇒「優しい」 「キモい」⇒「存在感がある」 「きれやすい」⇒「素直」 「暗い」⇒「落ち着いている」 「オンチ」 ⇒「誰にもマネできないアレンジ」 「計画性がない」⇒「行動力がある」 「愚痴を言う」⇒「スッキリする」 「孤独」⇒「自立している」 「寂しがり」⇒「優しさに敏感」 「舌ったらず」⇒「愛嬌がある」 「緊張感がない」⇒「肩の力が抜けている」 「ぐうたら」⇒「自分の気持ちに正直」 「睡眠不足」⇒「趣味をたくさんもっている」 「ずるい」⇒「頭がいい」 「短絡的」⇒「決断が早い」 「デブ」⇒「おいしく食事をできる」 「泣き虫」⇒「感情を素直に表現できる」 「能天気」⇒「前向き」 「ばか」⇒「素直」 「悲観的」⇒「想像力豊か」 「不公平」⇒「人間らしい」 「プライドが高い」⇒「誇り高い」 「利己主義」⇒「合理的」 「ルーズ」⇒「リラックス」 「わがまま」⇒「自分のことが好き」 「ヲタク」⇒「ある種の知識に精通している」 ネガティブな言葉をポジティブに変換する方法 (via petorushi) (tomtomjpから)
Wikipedia見てびっくり! 志位さんは「陸軍中将の孫」で おじが「関東軍情報将校」で 後にソ連の「二重スパイ」と公安に自白 志位正人 陸軍中将 志位正二 陸軍陸軍少佐 世の中、まだまだ知らない事が一杯あるわあ…
1位・新宿駅 2位・池袋駅 3位・渋谷駅 4位・大阪駅(梅田駅含む) 5位・横浜駅 6位・北千住駅 7位・名古屋駅(名鉄・近鉄含む) 8位・東京駅 9位・品川駅 10位・高田馬場駅 ※日本のではなく世界のランキングです あじゃじゃしたー - 世界の駅乗り降り数ランキグンwwwwwwwww (via darylfranz)
子供の頃に 「人類みな兄弟」「人は話し合えば気持ちが通じる」「世界平和」 などど子供の頃に平和ボケ教育を受けた奴らが役員になって 中国に進出とかしてるんだよ、 世界は平和なんかじゃない、 とくに中国と韓国は契約なんて守らない 非常に危険な国だった ちゃんと子供の頃から学校で教えてないとダメなんだよ 【拡散】日本企業の中国撤退は事実上不可能である事が判明!!!!! 退職金支払いや追徴課税、数年にも渡る税務当局の調査で撤退がどんどん先延ばしに!!!!! そして、万が一裁判を起こされたら一巻の終わり!!!!! 社長が物理的に出国不可能となる恐怖の法案「中国民事訴訟法231条」が発動する!!!!!! 2ch「おい、なんだこれ??」「チャイナリスクなんて言ってられるレベルじゃなくなってきた・・」「すっげぇ・・完全に民族ぐるみ、国籍ぐるみの乗っ取りじゃないか・・・」 - News U.S. 中国・韓国・在日朝鮮人崩壊ニュース (via 774rider) (koke-musumadeから)
世界中の科学者が集う学会の開催宣言にて スイスのある重鎮学者「科学の世界の公用語は皆さん、英語であるとお考えだと思いますが違います。科学の公用語は”へたな英語”です。どうかこの会期中、あらゆる人が進んで議論に参加されることを望みます。」 かっけえw
2015/7/28 大雑把に、こんな感じ? 70年間、中共の命令・指導下で( 日本侵略滅亡を目指していたが( 世界情勢の変化により方向性がずれてきた。 在日利権派: すぐに本格侵略より地方を朝鮮自治区にして利権を得る方がおいしくて現実的と思ってる。半島には帰る気はない。草加の多数はココに所属( 在日サヨク派: 北系在日多数と日本人サヨクが混ざってる。北の中共派粛正で中共サヨクと微妙になった。統一の多数はここに所属( 中共サヨク派: 中共の日本侵略をめざす。 232 :名無しさん@おーぷん :2015/07/28(火)22:56:51 ID:6n6 ( コミンテルンの関与が弱すぎる( やり直し とりあえず( ヴェノナ文書でググろう( さすればGHQの影響が( 如何なるものだったかが理解出来る( 在日の問題はその延長に過ぎない ※参考 ベノナ - Wikipedia ベノナないしベノナ計画(英: Venona project、ただし一部機関では、VENONA と大文字表記する)は、1943年から1980年までの長期にわたって、アメリカ合衆国とイギリスの情報機関が協力して極秘裏に行ったプロジェクトである。主要任務は当時のソ連が第二次世界大戦後半に発信した暗号文を解読することであった。アメリカ合衆国とイギリスがこの作業に用いたコードネームは少なくとも13あったことが知られている。「ベノナ」はその最後のものである。「ベノナ」の意味は現在も不明。先立っては「JADE」、「BRIDE」、「DRUG」という名が使用されていた。この計画に関連した日本における出版物では、ベノナをヴェノナと表記したり、解読されたファイルを指してベノナファイルと表記されることがある。 極めて高度の機密とされていたが、1995年7月に原爆研究やマンハッタン計画へのソビエトのスパイに関する文書が公開され、さらなる公開で約3000に上る解読文書が公開された。( ・・・ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%8E%E3%83%8A 第9回 追悼・感謝 英霊顕彰・県民の集い【ヴェノナ文書が暴いたルーズヴェルトの戦争責任】 | スタジオ日本 日曜討論 「ヴェノナ文書」が暴いたコミンテルンの戦争責任 ■コミンテルンのスパイを暴いた「ヴェノナ文書」の衝撃 第二次世界大戦前後の時期に、アメリカ政府内部に多数のソ連のスパイが潜入していることを暴いた「ヴェノナ文書」の公開以降、同国内では、「ルーズヴェルト政権はソ連や中国共産党と通じていたのではないか」という古くからの疑念が、確信へと変わりつつある。当然、当時をめぐる歴史観の見直しも進んでいる。しかも、そのピッチは近年、急加速していると言ってよい。 ヴェノナ文書とは、第二次世界大戦前後の時期にアメリカ国内のソ連のスパイたちがモスクワの諜報本部とやり取りした秘密通信を、アメリカ陸軍情報部が秘密裡に傍受し解読した記録である。1995年、アメリカ国家安全保障局(NSA)が公開した。 これら機密文書が次々と公開され、その研究が進んできた結果、ルーズヴェルト大統領の側近であったアルジャー・ヒス(傍線は共産党員又は協力者と思われる人物。以下同じ)を始めとする二百人以上のスパイ(あるいは協力者)が政府官僚として働いていたことが立証されつつあるのだ。【略】( ・・・ http://touron.l-mate.net/archive/seminar130804.php 「『ルーズヴェルト政権はソ連や中国共産党と通じていたのではないか』という古くからの疑念が、確信へ」( 「ルーズヴェルト大統領の側近であったアルジャー・ヒスを始めとする二百人以上のスパイ」 233 :名無しさん@おーぷん :2015/07/28(火)23:04:57 ID:6n6 ( ヴェノナの次はミトロヒン文書な( とどめにフランクフルト学派を理解すれば( 現代にまで存続する陰謀の( 大半は氷解する 一人前の陰謀論者になりたければ( ここまでは頑張って欲しい
税金? 罰金? 稼いだら罰金 → 所得税 買ったら罰金 → 消費税 所有者は罰金 → 固定資産税 動かすと罰金 → 自動車税&ガソリン税 飲んだら罰金 → 酒税 吸ったら罰金 → タバコ税 死んだら罰金 → 相続税 継いだら罰金 → 相続税 貰ったら罰金 → 贈与税 住んでると罰金→ 住民税 働かないと賞金→ 生活保護
ロマンティック・コメディに必要な要素は以下の通りです。 その1「出会いはキュートに」 その2「反発しながら惹かれ合う」鉄板です。仕事のライバルでも可。 その3「嘘をついて接近する」もちろん愛が芽生えはじめた大事な瞬間にその嘘はバレます その4「婚約は一度は破棄される」バリエーションとして「結婚が無効になる」があります。最近だと「ラブ・アゲイン」はこのバリエーション。 その5「高嶺の花にはかならず手が届く」このままハッピーエンドになる場合と、振り向いてくれた憧れの対象ではなくて身近にいた相手に気がつくパターンに分かれます。 その6「デートもキュートに」デートアイデアを提供してくれないようなロマコメはロマコメではない。意外なところだと、アダム・サンドラ主演作のデートはいつもひねりがあって面白いです。 その7「プレイボーイ/プレイガールはかならず陥落する」高嶺の花とはまた違うパターン。各自が持っている「恋の法則」「恋の哲学」が使えなくなる時がかならず来ます。 その8「恋敵は上手に退場させる」これが難しい。ここでつまずくラブコメ多数。ノラ・エフロンさえ一度失敗している。「Baxter」は「退場する恋敵」を主人公にした映画で、ラストにツイストがありました。 その9「適切なアドバイスをする第三者がいる」影の重要人物です。「ここで恋を逃したら後悔する、行け!」『ステイ・フレンズ』のジャスティンには二人もいました。この「適切なアドバイスをする第三者」をオネエキャラのゲイ友にする脚本家はサボっています。 その10「失った相手は取り戻せる」どうやって取り戻してみせるかが脚本家の腕の見せ所。デート並みにキュートなアイデアが必要です。 その11「告白もキュートに」「好きだ」「愛している」の代わりに「黙って(カードを)切って」というのが映画です。今年一番良かった告白は「いつかパンケーキを焼いてあげる」(今年年末公開の映画) その12「ハッピーエンド」ロマンティックな曲がかかり、飛行機が飛び立つシーンで終われば文句なしです。
朝鮮の歴史というのは、服属した宗主国が没落崩壊していくのを、朝鮮が狼藉陵辱を尽くして溜飲を下げていった歴史と言っても良い。あまりにも、前宗主国への侮蔑が露骨で酷いため現宗主国の怒りを買った例すらある。その歴史において、前宗主国が復活した例は無いのだが、唯一の例外が日本国なのだ。韓国人にとって、日本ほど目障りな国は無いのかもしれない。
まず肯定 ・ゆっくり喋る ・早く反応し過ぎない ・正論が正しいとは限らないことを理解する ・言う必要がないことは言わない ・弱点をつこうとしない、探さない ・話を素直に聞く態度 ・疑問を抱き過ぎない ・断定系を使わず提案するような疑問系を使う 自覚はないのに「言い方がキツイ」「上から目線」と言われる原因と対策について考えてみた - Togetter (via fffff9)
11月 7, 2015 最近蚊が増えてよく噛まれるけど、Twitterで知った「蚊の毒は、50度で壊れる」のおかげでめっちゃ助かってる。ポットのお湯を紙コップに入れて、ちょっと水で温度下げて刺された所にチョイチョイと掛る。熱っ!ってなるけど、面白いほどピタッと痒み止まる。オススメです0 Twitter / ShadowCodex (via gkojax) (元記事: lastmomentlines (pipcoから))
11月 7, 2015 人って「して欲しいこと」をしてくれる人の優しさには気づきやすいのに「しないでもらいたいこと」をしないでいてくれる人の優しさには中々気づけなかったりするんですよね。何かの時に裏切らないでいてくれるとか、酷いことを言わない・しないでいてくれるとか…いざという時のそんな優しさ、超大事。 Twitter / chilime (via gkojax) (rebreから)
11月 5, 2015 1.国籍 2.魂(精神) 3.人種(民族)の内、国籍と魂は一致させるのが望ましい。 実は「そんな事をするのは日本人じゃない」と日本人が言うのは「魂」の事を言っている事が多いのだ。 日本人が意識した方が良い事として国籍と人種は違う事。 - 言霊と革命を超えて (via shinjihi)
11月 16, 2015 こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。 この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。 どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ? ちんゃと よためら はのんう よしろく
11月 16, 2015 一事を必ずなそうと思ったら、ほかのことがダメになっても嘆いてはいけない、人から悪く言われても決してきまり悪く思う必要などない。すべてのことを犠牲にしなくては、第一の大事はなすことができない(兼好法師) 11月 16, 2015 「言ってはいけない事を、最も言いたい時に言わない」のが大人 小池一夫さんはTwitterを使っています: “どンなに腹が立って怒りが込み上げてきても、相手の「魂の領分」に係わる事で相手をやり込めては絶対いけない。言った方は一時溜飲を下げるだろうが、言われた方は一生忘れない。人は舌でつまずく。「言ってはいけない事を、最も言いたい時に言わない」のが大人と言うものだ。(小池一夫)” (via c610) (sasami120gから)
11月 15, 2015 「水の如くであれ。水は障害物があるときはとどまり、なくなれば流れ出す。四角の器に入れば、四角になるし、円い器に入れれば円くなる。この謙虚さが、何よりも人間を強くする(老子)
11月 16, 2015 自衛隊の練度の高さはアメリカでも語りぐさになっているそうですな。 ・演習後、アメリカの誇るトップガン出のエリートたちが口をそろえて 「空自とだけは戦りたくない」と明言。  エリートのプライドを木っ端微塵に打ち砕かれたか、再教育志願者が続出した。 ・実弾射撃演習のためにアメリカ派遣された陸自砲兵部隊。ばかばかしいほどの命中率にアメリカ側が恐慌を起こした。  アメリカ側が、「超エリートを集めた特殊部隊を作っても意味がない」と本気で忠告してきた  (もちろん陸自は通常編成のまま)。  ついでに、その演習を見に来ていたWWII&ベトナム生き残りの退役将校が、 「彼らがいてくれればベトコンを一掃できたし、あんなに死人が出なくてすんだのに」と泣いたというオチが付く。 ・ホークだかパトリオットだか忘れたけど、演習でアメリカ側の発射したトマホークの 迎撃訓練で、数十発を全弾撃墜した。  なお、数十発のうち、後半は超低空・対地誘導その他、隠蔽技術をフルに活用した上で この成績。 スターファイターでイーグル相手に撃墜判定をたたき出した故ロック氏の例を挙げるまでもなく、少数で、様々な制約を課せられているが故に、その制限枠内ギリギリ まで戦力を高めようとする努力の結果なんでしょうけどね。 人種の優越とか、 才能とかじゃなくて、文字通り体が擦り切れるような過酷な訓練の成果だと思うと、 自然と頭が下がります。 こんな人々に守られて、私らは平和と繁栄を謳歌してるんだなぁ、 としみじみ感謝の念を噛み締めることがありますよ。 (via shinjihi) (satobon99から)
11月 29, 2015 悪人は亡ぼすこともできる。だが、惑わされた善人ばかりは、どうすることもできない。 幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341)) / アーサー C クラーク - 電子書籍 名言まとめ (via rokuroku)
第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。 現代の人たちは、悲壮な顔をしてあくせく働いている人が多い。 成功や栄誉や勝ち負けにこだわってばかりで、熱中することを忘れてしまったんじゃないか。 好きなことに没頭すること自体が幸せのはずなのに。 「成功しなかったら、人生はおしまい」と決め込んでいるのかもしれないが、成功しなくてもいい。 全身全霊で打ち込めることを探しなさい。
第ニ条 しないではいられないことをし続けなさい。 打ち込めることを探すには、好奇心を大事にすればいい。 好奇心がわき起こったら、とことん熱中してみる。 そうすると、「しないではいられないこと」が姿をあらわす。 それでも見つからないなら、無我夢中で遊びや趣味に没頭した子どもの頃を思い出して見なさい。 初心に帰って、仕事にあらためて喜びを見出すのもいいし、ずっとやりたかったのに我慢していた趣味をやってみるのもいい。
第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追求すべし。 我を忘れて没頭できることを見つけたら、ひたすら自分の道を進めばいい。 周囲の目や評判を気にして「世間のルール」に合わせようなどとしてはいけない。 とことんやっていくと「奇人」とか「変人」と呼ばれるようになる。 実際、彼らは幸福な人が多いことが分かった。 あなたも奇人変人になりなさい。
第四条 好きの力を信じる。 水木先生が幸福だと言われるのは、勲章をもらって偉くなったからではない。 好きな道で60年以上も奮闘したから。 漫画を書くことが好きな水木先生は、漫画の筋を考えるため、売れなかった時代でも、原稿料の大半は漫画の筋を考えるのに役立ちそうな本や資料を買い込むのに使っていた。
第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。 好きなことにのめり込み、才能が開花してどんどん伸びたとしても、努力に見合う金はなかなか得られないもの。だからといって悲観してはいけない。ただただ好きな道で努力するべき。大好きなことに熱中すること自体が喜びであり、幸せです。その行為が金銭的に報われる方がいいに決まっているが、結果の良し悪しには運がつきまとう。
第六条 なまけ者になりなさい。 努力をしても結果はなかなか思い通りにはならない。だから、たまにはなまけないとやっていけないのが人間。中年を過ぎたら愉快になまけるクセをつけるべき。水木先生は中年を過ぎたころ、連載の本数を減らして、世界中の楽園や妖怪の住処を訪れる「世界妖怪紀行」を始め、今までに78回も世界を旅した。
第七条 目に見えない世界を信じる。 これは宗教の話ではありません。世の中には、人間の五感ではつかまえられないものがいる。世の中には「見えない世界」が広大無辺に広がっている。その代表が妖怪だが、現在絶滅の危機に貧していて、その存在が薄れるとともに、どうも人間はつまらなくなった。彼らは人間を活気づけ、生き生きとさせる不思議な力を持っているのです。 ********************************* 大正時代の貧しい家で生まれ、戦争に行ってはマラリアに掛かり、空襲で左腕を失いました。 帰国して職を転々とし、紙芝居作家になるが飯が食えず、漫画家になっても鳴かず飛ばず。 そんな水木先生が漫画で食べられるようになったのは40歳を超えてから。 成功を手にするまでに過ごしてきた半生は、実に壮絶なものだったようです。 そんな長い人生を駆け抜けてきた人生の大先輩からの貴重なアドバイス。 ぜひ、心に留めておきたいですね。 出典元:水木サンの幸福論 (角川文庫)
12月 2, 2015 大音量で音楽鳴らして走っている車からいい曲を聴いたことがないように、声がデカいやつの意見にはロクな意見がない。真実は常につぶやかれるものだ。
12月 5, 2015 アメリカでは、相続税が40%とられるはずなので、マーク・ザッカーバーグ氏の資産を計上すると、2兆円以上を支払わなければいけないという。しかも、ほかの税ももろもろ計上されてしまい、5・5兆円の株式資産があります、と言ったところで、実は手元に残るのは2兆円ほどと試算される、と。 しかし、創業者が自身の保有する株式を全部お金に換えてしまえば、価格崩壊が起き、会社は成り立たない。 何を言ってるか分からない? 要は、たった今、もし仮にの話だが、マーク・ザッカーバーグ氏が何らかの不幸に見舞われ、死亡したとしよう。生まれたばかりの娘は大量に自動発生する相続税を「事実上」支払うことができず、何にもできないままに「破産してしまう」可能性がある、というのだ。 ではそれを回避するにはどのような方法があるのか? その回答の一つが今回のマーク・ザッカーバーグ氏のとった行動である。要は「寄付する」という名目で「新しい団体」を設立してしまうのだ。アメリカにはドネーション(寄付)文化が根付いている、という話が所々で聞かれるが、私もアメリカで生活して実感したことだが…これは寄付だけではない。 簡単に言ってしまえば、「節税対策」なのだ。 大量の���産を保持する人間は社会貢献のために「寄付」という形で何らかの「団体」を設立する。すると、あくまで社会に対する「寄付行為」でしかないので、その金額に該当する税金が免除されるという仕組みだ。なので、アメリカの多くの富豪たちがドネーションを行うのだが、実態はただの節税対策だったりするのが実態なのだ。 話をザッカーバーグ氏の件に戻そう。 このままでは、生まれたばかりの娘に、大変な税金が発生してしまうが、創業者の株式を税金を納付するためにそこまで一気に売却などできない。しかも、その金額が、2兆円以上ときたもんだ。 そこで、「世界の教育に役立てるため」とか何とか言って「慈善団体」を設立する。そこで、なんの仕事をしなくてもいいので、ザッカーバーグ氏本人や生まれたばかりの娘を… 役員として登録する。 すると、5・5兆円は入ることはないが、5・5兆円の基金の「利子分」は自分たちでお小遣いとして自由に動かすことができるようになるというからくりだ。もし預けた銀行の利息や何らかの運用で2%のゲインがあったと仮定しよう。5・5兆円の2%だ。 1100億円だ。 なんと、生まれたばかりの彼女の手元には、毎年、利息だけで1000億円以上のお金が転がり続けてくるのだ。この利回りが4%だった場合、年間2000億円以上だ。もはや、国でも運営してくれ、の世界である。 単純に「世界の教育のための、子供たちのための団体を作ってそこに寄付します」と言われると惑わされがちになるのだが、これはアメリカでは富豪たちが意外と誰でもやっているレベルの「ただの節税対策」だったりする。 Facebook創業者のM・ザッカーバーグ氏の寄付は「いい話」でもなんでもないという現実 (via c610) (flow7から)
12月 5, 2015 やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ 話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば 人は育たず やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば 人は実らず 山本五十六(1884-1943) ZDNet Japan Blog - 真水不足のミッドウェイ:貧乏だったワケじゃないけれど (via mnky) (via hustler4life)
12月 5, 2015 ●100年以上創業している企業の数 韓国・・・・5社 中国・・・・1000社 欧州・・・・4000社くらい 米国・・・・1万社 日本・・・・5~10万社 かんべえの不規則発言 (via pdl2h)
12月 5, 2015 1898年 日本の抗議にもかかわらず、アメリカが謀略によってハワイ王国を併合。 1899年01903年 アメリカ・フィリピン戦争。アメリカがスペインから独立させたフィリピンを植民地に。 1919年 日本は国際連盟規約宣言の中に人種平等の原則(人種差別撤廃条項)を挿入する事を提案し、17票中11票の賛成を得ましたが、委員長のアメリカ大統領ウィルソンは、「斯かる決議には全員一致を要する」との理由で拒絶。 1922年 アメリカ最高裁が「黄色人種(日本人)の帰化権はない」と判決。既に帰化した日本人の権利まで剥奪出来るとしました。 1924年 「絶対的排日移民法」が成立。アメリカは、ヨーロッパからは毎年何十万人もの移民を入れていた時、日本人移民を一人も入れない法律を作りました。 1939年3月 アメリカは、中国が軍用機や発動機を購入の為に1500万ドルを借款。 1939年7月26日 アメリカが日米通商航海条約を破棄。 1940年1月4日 アメリカが錫、屑鉄の対日輸出額を前年度の半分にすると通告。 1940年6月5日 アメリカが工作機械の対日輸出を禁止。 1940年7月31日 アメリカが航空機用ガソリンの東半球への輸出を禁止。 1940年9月25日 アメリカが重慶政権に2500万ドルの借款。 1940年9月26日 アメリカが屑鉄の輸出を全面禁止。 1940年11月3日 アメリカ大統領が重慶政権に更に5000万ドルの追加借款。 1940年12月2日 アメリカが蒋介石の重慶政府に一億ドルの借款供与。 1941年3月31日 ルーズベルト大統領が提出した武器貸与法案が成立。米海軍が護衛する輸送船団により連合国へ武器供与を開始。 1941年7月23日 ルーズベルト大統領など米国首脳が、フライング・タイガースによる日本本土爆撃計画に署名。 1941年7月25日 在米日本資産を凍結。 1941年8月1日 アメリカが対日石油輸出を全面禁止。 1941年11月26日 ハルノート提示。 1941年12月7日 真珠湾攻撃。 日米近代年表 米国が日本に戦争を仕掛けた事実|本当の日本の歴史: 2010-12-20 (via nandato) そら真珠湾やられても何も文句言えないだろ (via sierra7) 爽やかなぐらい明白な戦争行為 (toshikawaから)
12月 4, 2015 相手の全部を受け入れることと相手の中身を変えることの両方をやってのけないことにはアイシテルもヘチマもないのである。(富岡多恵子)
12月 15, 2015 息子が「とうちゃん、黒いネクタイ、買いに行こうよ」と言ってきたのです。 「黒いネクタイ? そんなもん、どうすんだ?」 「だからさぁ、疑似裁判で締めるんだよぉ」 アメリカの高校生たちの疑似裁判については昔、紹介しましたが、早い話、運動神経が鈍い「勉強お坊ちゃんたちの体育会」だと思って下さい。 「おまえのコーチは、そんな間抜けなコト言っているのか?」 ここで僕は三原山の噴火みたいに、カーッと頭に血が上ったわけです。 「貴様っ、法廷ではパワー・タイ(power tie)を締めるものなんだっ! 間違っても、葬式のネクタイ(funeral tie)じゃない」 横からワイフが「あら? でも先生からのメールで、白いシャツに黒いタイって、書いてあるじゃない?」 「ちがーう! 法廷では、ふてぶてしい自信(confidence)を、そこいらへんに振り撒く必要があんだ。黒いタイじゃ、お悔やみ(condolence)申し上げますになっちまうじゃないかっ!」 「あんたの言う事なんか、アテになんないわ。コーチの言う事の方が、正しいと思うけど?」 「ばかもん、おまえにビジネスの何がわかる! オレはこう見えても昔、JP fucking モルガンに居たんだ。パワー・タイが何を意味するかということぐらい、わきまえている。よし、これからメンズ・ウエアハウスにネクタイを買いに行こうじゃないか。そこで仕立師の主人に聞けば、誰が正しいか、わかるから」 そこで息子と僕は、クルマで近くのメンズ・ウエアハウスに行きました。 ところが出て来たのは二十歳くらいの短大出たばかりのようなクネクネしたオネエチャンです。(嗚呼、万事休す……) 案の定、オネエチャンは、オサレなネクタイを次々に広げ始めます。どれもこれもクソ軟弱な、ファッションボーイみたいな柄です。 「ちがーう。そうじゃない!」 その場の異様な雰囲気をセンサーでキャッチしたのか、店の裏から白髪の仕立師の老人が出てきました。 「どういう御用ですか?」 「あ、息子が疑似裁判で原告弁護士を務めるんです」 「ふむ、パワー・タイじゃな」 そう言うと、仕立師は、まるで手品のように5本ほどのネクタイを出してきました。真っ赤なものや、鮮やかなブルーも含まれています。そして息子に向かって「お若いの、大統領のネクタイを、テレビで観た事、あるかな?」 「………」 「大統領がテレビに出る時、締めているネクタイは、全てパワー・タイだ。悪い事は言わん。疑似裁判で勝ちたいと思うなら、コレとコレにしておき」 僕が大きく頷いたことは、言うまでもありません。 「ときに若いの、ちゃんとした靴は、もっているのか?」 ここで僕は得意になって、割り込みました。 「先日、新調しました。黒のキャップ・トウ、オックスフォードの6穴レース・アップです」 「キミの父上は、よくおわかりだ。で、スーツは?」 「黒です」 「よかろう。タイはウインザー・ノットに締めたまえ」
読者の皆さんは「なんで下らないファッションの事など、投資ブログに書いているの?」と思われるかもしれません。でも若しグローバル・エリートの話をするのであれば、少なくともコンサルタントや弁護士やバンカーの世界では、「服装の自由」という事は、ありえないのです。 グロマチョ筋トレ道場 服装編 - Market Hack (via itokonnyaku) (darksidejediから)
12月 15, 2015 自分の考えに気をつけよう。それは言葉になる。 自分の言葉に気をつけよう。それは行動になる。 自分の行動に気をつけよう。それは習慣になる。 自分の習慣に気をつけよう。それは人格になる。 自分の人格に気をつけよう。それは運命になる。
フランク・アウトロー(米国の実業家)の言葉より。 Ange 編集部:自戒を込めて。人格の出来方。 http://eyes.soreccha.jp/e191487.html (via kingcurtis) (iamhigeから)
12月 15, 2015 アメリカ帰化申請には5つの条件があります。 1つ目は、永住資格を取得後5年間居住すること。 これはその国に住まずしてその国の文化は理解できないからです。 2つ目は、道徳的人格を備えた者であること。 日本にも素行が善良であることという規定がありますが、アメリカは徹底しています。 過去5年に遡って、殺人、薬物所持、ギャンブルによる違法収入、売春、重婚といった具体的犯罪歴がないか、FBIが調査するのです。 3つ目は、読み、書き、話し、聴くといった英語能力で、英語能力なくしてアメリカを理解することはできないからです。 4つ目は、国旗に敬意を払い、国歌を歌い、戦没者に… (話の途中だが会場からかなり大きな拍手が沸き起こる) 戦没者に追悼に意を捧げることを始めとして、アメリカの歴史と文化、そして政府の仕組みに関する知識を取得することです。 これら4つがクリア出来て、最後に5つ目の忠誠宣言が行われます。 この宣言で、帰化申請をする外国人は、母国に対する忠誠を放棄し、もし要請があれば武器を持って合衆国軍の一員として戦うことを誓うのです。 (かなり大きな拍手と賛同の声) 母国とアメリカが一戦を交えることがあっても、アメリカ人として武器を持てるのか!こうした覚悟が無ければアメリカ人としての市民権つまり国籍は与えられない!ということです。 (大きな拍手) たかだか250年の歴史しかない移民大国のアメリカでさえ、自国の歴史に誇りを持ち、国家への忠誠心、具体的には国防の義務と参政権はセットとして考え、国籍のバーゲンセール、安売りは絶対にしません。 (かなり大きな拍手) 2600年も連綿と続く日本が、日本人としての生活習慣や文化、日本語の能力、日本の歴史や政府の仕組みに関する知識の取得、そして日本に対する忠誠心をなぜ新しく日本人になる人に要求出来ないのでしょうか? (本日一番とも思える大きな拍手と賛同の声) 日本が今なすべきは、国籍取得のハードルをもっと高くして、 (話の途中だが会場から大きな拍手) 日本に忠誠を尽くすことを誓う外国人にだけ国籍を与えるように法律を改正することです。 (かなり大きな拍手と賛同の声) 歴史と伝統を誇るこの素晴らしい日本を守るために外国人参政権付与法案と国籍の安売りを絶対に阻止しましょう。 正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現 河野太郎が売国法案提出へ「特別永住者等の国籍取得特例法案」在日は届出だけ審査なしで日本国籍 (via bochinohito) (tra249から)
12月 15, 2015 外国人に生活保護してるのは1950年11月27日、 在日朝鮮人が生活保護を要求して長田区役所を襲撃し、長田区役所襲撃事件の後も、 在日朝鮮人は、1951年の下里村役場集団恐喝事件、1952年の万来町事件など、生活保護費受給を求める騒乱事件を相次いで起こしたことなどによる これ、初めて聞いた。 Twitter / peponist: 外国人に生活保護してるのは1950年11月27日、 … (via gasarak) (muuuuから)
12月 26, 2015 鼻腔のひだひだが充血して膨らんで気道を狭めるからですよ。膨らむ理由は炎症とか、鼻の骨のゆがみとかがあるからと思います。左右の目の瞳の下の頬骨のとがった辺り(「しょうきゅう」って言う所あたり。)を人差し指と親指で右側左側をはさむようにしてマッサージして見てください。頬骨が開く方向になると息が少しし易くなります。鼻が詰まっていると血行が悪くてその指で押している所はかなり痛いですが、痛くならないくらいまでマッサージします。程よく血行がもどったら鼻の通りはそれよりもよくなると思います。 鼻が詰まる理由について - Yahoo!知恵袋
本当だ! (via kwwwsk)
12月 26, 2015 日本人の言う無宗教ってのは単に人間の作った宗教団体に所属する気は無いって言ってるだけだよ 社会や自然に対する帰属意識はちゃんと持ってて道徳や感謝はそれで維持出来てるから安心しろ 宗教全否定する奴ちょっと来いや - スチーム速報 VIP
12月 30, 2015 日本は教科書に韓国の歴代政権の言葉を載せた方がいいと思う。
朴正熙:完全かつ最終的な解決 金泳三:慰安婦の賠償は求めない 金大中:日本は謝罪した。私が謝罪を受けた 盧武鉉:任期中に過去史の話はしない 李明博:日本に謝罪は求めない 朴槿恵:最終的な解決
漫才教科書。 慰安婦問題が絶対に解決しない事が一目でわかる『息をするように嘘をつく韓国人』の習性 - ハムスター速報 (via darylfranz) (dormouse0から)
12月 29, 2015  見かけの効率と真の効率との違いを考えさ���られる、こんな例もあります。人々に狭い出口から早く出てもらうには、出口付近に柱などの障害物を置くといいのです。歩行の妨げになると思うかもしれませんが、むしろ人の流れがよくなります。  これは一升瓶に入れたお米を出すとき、口に割り箸を差し込むと米がより多く流れ出るのと同じです。障害物がぶつかりを減らし、流れをよくするのです。  人が出口に殺到すると、ぶつかりあってその度に0.3秒くらい通常より時間がかかります。これに対して手すりや柱を置くと流れが分割され、互いにぶつからずに済むのです。 “アリの行列”と“蛍の光”から考える効率性:NBonline(日経ビジネス オンライン) (via nakano)
12月 29, 2015 ■1.二人のインドネシア人■  大東亜戦争というものは、本来なら私たちインドネシア人が、独立のために戦うべき戦争だったと思います。もしあの時私たちに軍事力があったなら、私たちが植民地主義者と戦ったでしょう。大東亜戦争はそういう戦いだったんです。  1950年8月に成立したインドネシア共和国の首相モハマッド・ナチールはこう語る。  もう一人、日本軍の設立した青年道場で軍事訓練を受け、義勇軍設立と幹部教育に尽力し、独立戦争中は情報面の責任者として活躍したズルキフリ・ルビスの言葉を聞こう。  オランダに再植民地化をあきらめさせる中心となったのは義勇軍出身者でした。日本がインドネシアにもたらしたもの中で、最も素晴らしかったことは訓練ですが、それがインドネシアの独立にとって最も重要な要素となったのです。…もし義勇軍がなかったならば、インドネシアの独立は南米のスリナム共和国のように長期間かかっていたかもしれません。スリナム共和国は、オランダから独立するのにインドネシアの独立からさらに30年もかかりましたから。  インドネシアが独立の夜明けを迎えるのに、日本軍は大きな役割を果たした。それがどのようなものだったのか、この二人の証言を聞いてみよう。 ■2.日本軍にびっくり■  ルビスは大東亜戦争開戦時はジャワ島中部のジョグジャカルタの高校生だった。当時のほとんどの家庭は子供を学校に通わせる余裕はなかったが、裕福な旧家に生まれたルビスは限られた例外の一人だった。  1942年3月、突然、日本軍がジャワ島に攻めてきました。町が急にあわただしくなってきました。  それまでオランダ植民地政庁はインドネシア人にとって絶対的な力を持っておりましたから、たとえ日本軍が攻めてきたとしても微動だにしないものだと思われていました。 しかし、ジョグジャカルタがあわただしくなって数日もしないうちにオランダ植民地政庁は日本軍に降伏してしまいました。ジョグジャカルタでは戦闘もなく、あまりにも簡単にオランダが降伏したので、私たちはびっくりしてしまいました。  インドネシア総督のチャルダは逮捕され、町にいたオランダ人たちもどこかに逃亡した。  それまでインドネシアを支配していたオランダ人がいなくなり、インドネシア人ははじめて自由というものを感じました。大人も子供も訳もなくオランダが敗れたことを喜び、興奮し、やがて日本軍が町や村へ来ると大歓迎しました。インドネシアでこれほど歓迎された外国人は、これまでなかったでしょう。  ところが、ジョグジャカルタにやってきた日本軍を見ると、どの日本人も私たちと同じように小柄で、同じ色の肌をしているので、さらにびっくりしました。 ■3.画期的な教育政策■  日本軍がやってきた時、ナチールは33才、イスラム協会の会長として社会改革運動に従事していた。日本軍はオランダ植民地政庁を倒してくれたが、単に支配者が交替しただけかもしれない、と疑っていた。  しかし、日本軍はナチールの予想もしなかった事を次々と始めた。第一に幽閉されていた独立運動の指導者スカルノ、ハッタを解放し、インドネシア側代表の位置につけた。第二にイスラム教に対する制約を撤廃し、マシュミ(インドネシア回教連合会)を作って、イスラム教の指導者達が初めて直接話ができるようにした。  日本軍のやったことで三番目に注目すべきことは、インドネシアの教育に力を入れたことでしょう。  これもオランダの政策とまったく違っていました。オランダの植民地政庁は長い間愚民政策を採ってきました。インドネシア人を教育すると、目覚めてオランダに反抗するかもしれませんし、また、農業に従事するだけなら教育は必要ありません。・・・学校に通うことのできるインドネシア人は全体の数%くらいではなかったでしょうか。・・・  ところが日本軍は、やって来ると、さっそく教育に力を入れ始めました。戦争でいったん休校になった学校を再開し、すぐに3年間の初等国民学校と、その上にさらに3年間勉強できる国民学校作りました。・・・日本軍がきてわずか1年あまりで、それまでの倍近くの子供が学校に通うようになりました。  日本軍は行政機構への現地人登用を進め、ナチールはバンドン市の教育部長に任命された。そして権限を与えられ、仕事を任せられた。これもオランダ時代にはなかった画期的なことだった。  教育に関する日本軍からの命令は、オランダ語の禁止と、日本語、唱歌、教練を含めることだけだったので、ナチールはインドネシア人としての自覚を持たせるようなカリキュラムを組んだ。本格的にインドネシアの歴史を教えるようにしたが、これもはじめてのことだった。また日本軍からインドネシア語の外に地方語の教育も勧められていたので、バンドンで広く使われていたスンダ語の授業を取り上げた。 ■4.熱心に仕事をする以外に独立を実現する道はない■  半年ほどもすると、バンドン市の属するプリアンガン州の内政部長として姉歯準平が赴任してきた。戦前に長くスラバヤやジャカルタの総領事を務めて、インドネシアとは関係の深い外交官だった。  姉歯はよくナチールや市の有力者数人を集めては日本軍の軍政に関する意見を聞き、また自身の考えを語った。  日本がインドネシアにやって来た目的は、インドネシアの独立を支援することで、日本人がここにいるのはあとわずかだろう。まずこれをしっかり頭に入れてほしい。  次に、将来、インドネシアが独立したなら、インドネシア人の中で首相が選ばれるだろうが、私は皆さんの中から首相が出ることを期待している。  そう述べた上で、朝7時から午後2時までの定時間を務めればすぐに帰ってしまうナチールらを注意した。姉歯は6時頃まで仕事をし、さらに書類を家に持って帰って仕事を続けていたのである。  インドネシア人は独立、独立と叫んでいるようだが、熱心に仕事をする以外に独立を実現する道はない。独立してもきちんと行政ができるように今から準備すべきで、そうでなければ、独立国としてやっていけないだろう。他の人はどうあれ、まずみなさんが率先しなければならない。  ナチールは恥ずかしい思いをすると共に、姉歯の考え方に共鳴した。 ■5.「青年道場」■  ジョグジャカルタに日本軍がやってきて数ヶ月した時、日本の青年訓練所でインドネシアの青年に軍事訓練を施すから希望者は集まれ、というビラが貼り出された。日本軍がオランダ植民地政庁を倒すのを見て、独立のためには自らの軍隊を持たねばならない、と考えていたルビスは、絶好の機会だと思って、 すぐ応募した。  数百名の希望者の中から選抜で90名が選ばれ、ルビスも無事合格した。そこで3ヶ月の軍事訓練を受けた後、昭和18(1943)年1月、ルビスと3名はより本格的な訓練を受ける為に、ジャカルタ近郊のタンゲランに新しく設置された「青年道場」に派遣された。  青年道場には、インドネシア各地の青年訓練所から選りすぐった二十歳前後の青年47名が第一期生として入学し、現場の責任者の柳川宗成中尉の訓示を受けた。  訓示の内容は、アジアを解放するために日本軍はインドネシアに来たが、独立は自分の力で成し遂げるものである。 しかしインドネシアは教育や軍事などあらゆる面で遅れているので、いますぐ独立はできないだろう、日本軍は知っていることをすべて教えるので、一日も早く学んで立派に独立してほしい、というものでした。  訓示の中で、悠長に構えている暇はないと度々強調されましたので、私たちの間には、緊張感が漲り、一刻の猶予もないのだ、とにかく早くいろいろなことを習得しなければならないという思いがいっぱいになりました。 ■6.日本軍の率先垂範教育■  青年道場では、朝5時から夜10時まで、軍事訓練、精神訓話、体育訓練、実地訓練などが行われた。精神訓話では、「正直であれ」、「勇気を持て」、「常に前進せよ」の3点を厳しく叩き込まれた。またインドネシアの歴史を初めて学んだ。  実地訓練は、教官が自ら率先してやってみせる、という教え方がとられ、自営農場での農作業では、柳川中尉自らふんどし姿で肥おけをかついだ。中上流の家庭出身者が多い訓練生たちは農作業の経験もなく、臭くていやがったが、やりながら自分のものにしていった。こうして教官と生徒の間の一体感も生まれていった。  ある時、午前中の野外訓練が終わった時、厳しさが欠けているというので、一人の小団長候補生が銃を持って立っているように命令された。午前中だけでもくたくたになり、その上の炎天下で直立不動というのは、大変な罰だった。その時、中隊長の土屋競中尉が、何も言わず、小団長候補生の隣で同じように 直立不動で立ち始めた。二人は一時間ほど、午後の訓練の合図まで立ち続けた。  私たちはそれをずっと見ていましたが、すばらしいことだと思いました。これまでインドネシアでこのような教育をする人はいませんでした。・・・インドネシアの若者全員に知れ渡り、全員感動しました。  土屋中隊長は、まだ20代半ばで、私たちとそれほど年齢は離れていませんが、常に私たちのことを考えていたと思います。訓練期間中、苦しくて倒れそうになると、いまはインドネシアが独立したときの要人を育成しているのだとか、インドネシア国軍が創設されたとき中心になる軍人を育成しているのだ、といって私たちを励ましてくれました。  同じ中隊にいたスハルトも土屋中隊長からは深い感銘を受け、大統領に就任してはじめて日本に行ったとき、土屋中隊長にだけはぜひ会いたいといって探してもらい、20数年ぶりに会っています。  ルビスは日本軍から受けた教育を次のように総括している。  そこでの教育はインドネシア人の民族精神を改革した画期的なものといえるのではないでしょうか。まず愛国心を育てたことであり、次に死を恐れぬ精神を植え付けたことです。さらにいえば、向上心を涵養したことなどもあげられると思います。 ■7.「ムルデカ17805」■  ナチールは独立後の首相となり、またルビスの青年道場での同期生スハルトは第2代大統領となった。独立は自らの力で勝ち取るものであり、そのための人材育成こそが急務であるという日本軍の方針は、見事に奏効したと言える。  この二人の証言に共通しているのは、姉歯準平氏、柳川宗成中尉、土屋競中尉らとの心の通った人間関係である。インドネシアの独立を願うこれらの日本人のまごころは、ナチールやルビスに伝わったのである。  日本軍の降伏した2日後、1945年8月17日に後の正副大統領スカルノとハッタは急遽インドネシア独立を宣言する。しかしオランダは再植民地化しようと軍隊を送り込み、インドネシアは4年5ヶ月もの独立戦争を戦わねばならなかった。  この中心となったのが、ルビスら、日本軍によって鍛えられた義勇軍だった。日本軍は彼らに大量の武器を渡し、また1~2千名の日本兵が、独立軍に身を投じて一緒に戦い、そのうち400名ほどの人々が戦死した。ジャカルタ郊外のカリバタ国立英雄墓地にもインドネシア独立の戦士たちとともに11名の日本人が手厚く葬られている。[a,b]  インドネシア独立に命を捧げた日本人将兵らは、現在上映中の映画「ムルデカ17805」[c]に描かれている。ムルデカとは「独立」、17805とは独立宣言の日付で、皇紀2605(西暦1945)年8月17日の事である。日本軍の独立支援への感謝として年号を日本の皇紀で表したのである。  我々の父祖の世代が、どのような思いでインドネシア独立に身命を投じていったのか、この映画を通じて偲ぶことができる。 JOG(193) 地球史探訪:インドネシアの夜明け (via chikuri) (rupazoから)
12月 29, 2015 アメリカの企業が、「クリスマスにサンタさんに電話しよう」と言うキャンペーンを開く
→広告に載った電話番号が間違っていた
→それどころか、アメリカ中央防衛空軍基地の、最重要ホットラインの番号だった
→総司令官が電話に出ると、小さい女の子からの「サンタさんですか?」
→最初はイタズラ電話だと思い冷徹に対応していたが
→事の重大さに気づいた女の子が泣き出してしまった
→慌てた司令官 「レーダーで調べた結果、サンタが北極から南に向かった形跡がある」
→以後、毎年クリスマスには、NORADがサンタさんの追跡をするのが恒例となる 今年で60回目 クリスマスにサンタさんに電話しよう - 続・妄想的日常 (via darylfranz) (fortyniner045から)
12月 28, 2015 1月1日0時0分0秒 宇宙誕生(137億年前)
元旦に宇宙誕生。めでたい。こんなときこそ明けましておめでとうと言いたいものだ。
2月 バレンタインデーですがまだ地球ができてません。 3月 卒業シーズンですがまだ地球ができてません。 4月 お花見にでも行きたいところですがまだ地球ができてません。 5月 新緑の季節なので友達とピクニックにでも行きたいですがまだ地球ができてません。 6月 梅雨の季節はジメジメしてイヤですがそもそも地球が存在しないので梅雨でもじめじめすることはありません。ヤッタネ!と言いたいところですが一緒に喜ぶ仲間は存在しないしそもそも嫌がる自分も存在しません。 7月 そろそろセミが鳴き始める季節かなと思いますがセミなど存在しません。なぜなら地球が存在しないからです。 8月 地球誕生 (46億年前) ついに地球ができました! 季節は夏真っさかり! みんなでプールに行きたいところですが地球ができただけでみんなもいないし私もいません。
9月中旬 原始生命誕生(38億年前) 原始生命が誕生しました! 原始生命とかいう響きは難しそうですが要するになんかアメーバみたいなやつです(※正確には違います)。 10月 アメーバ的な 11月 あまりにもアメーバ的な 12月 アメーバ的 12月1日 アメーバ 12月2日 アメーバじゃん 12月3日 あれ? アメーバさんですよね? 12月4日 アメーバかよ 12月5日 アメーバさん五番テーブル入りまーす! 12月6日 あ 12月7日 め 12月8日 え  12月9日 ば 12月10日 マジ一年終わるぞ 12月11日 アメーバ空気読めよ 12月12日 進化しろよボケ 12月13日 気持ち悪いんだよボケ 12月14日 単細胞野郎が 12月15日 うねうねすんな 12月16日 完全に水飴のパクリ 12月17日 アメーバさんの進化待ちです 12月18日 魚類誕生(5億年前)  やっと魚。間に合うのかこれ。
12月19日 早く陸上がれよな空気読んで
12月20日 両生類誕生(4億年前) 頑張った、おまえ頑張ったよ。マジ呼吸とか大変だと思うけど頑張れ
12月21日 両生類とか 12月22日 魚類もいるよ!
12月23日 恐竜誕生(3億年前) クリスマスを目前にして恐竜がきた! プレゼントに恐竜がほしいよパパ!
12月24日 恐竜 12月25日 ダイナソー
12月26日 哺乳類、鳥類誕生(2億年前) やっと哺乳類がきた。駄目な小学生の夏休みみたいなプランだな 12月27日 恐竜黄金時代 12月28日 地球の支配者ダイナソー
12月29日 恐竜滅亡(6500万年前) 早すぎ。セミ以下。見損なった。
12月30日 そんで人類は 12月31日0時 いやマジで 12月31日1時 終わるから 12月31日2時 一年終わるからさあ 12月31日3時 大晦日なんですけど 12月31日4時 早く二足歩行しろや 12月31日5時 火とか発見しろって 12月31日6時 何やってんの? 12月31日7時 ほら、大晦日の朝ですよ! 12月31日8時 石器とか超便利だから 12月31日9時 進化しろって 12月31日10時 猿とかいいから 12月31日11時 マジでほら 12月31日12時 もう昼になったから 12月31日13時 悪いこと言わないでほら進化 12月31日14時 なんか忘れてない? 12月31日15時 そうそう進化だよ進化! 12月31日16時 忘れてるって! 12月31日17時 ほら、マジで日が暮れてきたから! 12月31日18時 紅白始まるっつーの 12月31日19時 ほんと頑固だな 12月31日20時 もういい 12月31日21時 勝手にしろ
12月31日21時30分 ヒト誕生 (400万年前) やっとヒト。遅すぎる。そしてヒトだといってもアウストラロピテクスとかであり、半裸でマンモスを追いかけるタイプの人類なのであまり共感はできません。
12月31日22時 ほら、 12月31日22時10分 まだまだやることあるだろ 12月31日22時20分 おまえら文明とか知らねえだろ 12月31日22時30分 めっちゃ便利なんだぞ 12月31日22時40分 石器はいいから 12月31日22時50分 すげーんだよ新幹線とか 12月31日23時00分 早く! 12月31日23時10分 エジソンまだ? 12月31日23時20分 馬鹿じゃねーの 12月31日23時30分 ウホウホじゃねーよ 12月31日23時40分 インターネットとか発明しろよ 12月31日23時50分 除夜の鐘鳴ってるから! 12月31日23時51分 発明しろって 12月31日23時52分 何でも良いから 12月31日23時53分 恥ずかしいでしょ 12月31日23時54分 いつまでも半裸だと 12月31日23時55分 だからウホウホじゃねーよ 12月31日23時56分 あと4分だから 12月31日23時57分 年明けまで! 12月31日23時58分 おまえ猿丸出しじゃねーか 12月31日23時59分 もういい 12月31日23時59分1秒 知らん 12月31日23時59分2秒 12月31日23時59分3秒 12月31日23時59分4秒 12月31日23時59分5秒 12月31日23時59分6秒 12月31日23時59分7秒 12月31日23時59分8秒 12月31日23時59分9秒 12月31日23時59分10秒 好きにしろ 12月31日23時59分11秒 12月31日23時59分12秒 12月31日23時59分13秒 12月31日23時59分14秒 後悔するのはお前だからな 12月31日23時59分15秒 12月31日23時59分16秒 12月31日23時59分17秒 12月31日23時59分18秒 俺言ったし 12月31日23時59分19秒 すげー言ったし 12月31日23時59分20秒 マジアドバイスしたし 12月31日23時59分21秒 12月31日23時59分22秒 12月31日23時59分23秒 12月31日23時59分24秒 12月31日23時59分25秒 12月31日23時59分26秒 12月31日23時59分27秒 12月31日23時59分28秒 いや 12月31日23時59分29秒 12月31日23時59分30秒 マジ? 12月31日23時59分31秒 12月31日23時59分32秒 12月31日23時59分33秒 12月31日23時59分34秒 アホなん? 12月31日23時59分35秒 12月31日23時59分36秒
12月31日23時59分37秒 縄文時代(10000年前) やっと縄文!? 馬鹿じゃねーの!? 土器とか作ってる場合じゃないだろ
12月31日23時59分38秒 いやほんと 12月31日23時59分39秒 マジで年明け間近なんですけど 12月31日23時59分40秒 あれでしょまだ原始人でしょ 12月31日23時59分41秒 ヤバいって 12月31日23時59分42秒 間に合わないから 12月31日23時59分43秒 とりあえずさ 12月31日23時59分44秒 森繁久彌とかもう作っとかないと 12月31日23時59分45秒 間に合わないって 12月31日23時59分46秒 ていうか織田信長とかもまだか 12月31日23時59分47秒 せめて聖徳太子をそろそろ 12月31日23時59分48秒 マジで 12月31日23時59分49秒 あ、卑弥呼! 卑弥呼つくろ! 12月31日23時59分50秒 ね、ほら、機嫌なおしてさ 12月31日23時59分51秒 俺も言い過ぎたって 12月31日23時59分52秒 あと10秒切ってんじゃねーか 12月31日23時59分53秒 ちょっと下手に出たら調子に乗って 12月31日23時59分54秒 おい!
12月31日23時59分55.4秒 西暦0年(約2000年前) やっとキリストとか生まれた! 12月31日23時59分56秒 頑張ったよ 12月31日23時59分57秒 なんとかなるもんだね 12月31日23時59分58.12秒 鎌倉幕府誕生 12月31日23時59分58.45秒 鎌倉幕府滅亡 鎌倉幕府が0.33秒で滅亡。良い国つくれるはずもない
12月31日23時59分58.95秒 ザビエル ザビエル遅すぎ
12月31日23時59分59.07秒 江戸幕府 12月31日23時59分59.65秒 ペリー 日本の鎖国が0.58秒で終わったよ 12月31日23時59分59.945秒 上田(私)、生まれる ついに俺が生まれた! 12月31日23時59分59.957秒 上田、小学校入学
12月31日23時59分59.971秒 上田、小学校卒業
12月31日23時59分59.977秒 上田、中学校卒業
0.020秒で義務教育が終わった。 12月31日23時59分59.99885秒 上田、バイトをやめる(半年前) 12月31日24時00分00秒 現在
やっと現在に辿り着いた。つまり、宇宙の歴史を一年だとすると、俺が働いてない期間は0.00115秒だってことだ。 よーし、まだまだ大丈夫だぞー! No.13500 宇宙の歴史を1年であらわすと - コピペ運動会 (via edieelee) (clann-jpから)
1月 4, 2016 ストークスさんも堂々と真実を述べているが、愚かな連中に真実を述べても 豚に真珠を与えるようなものだということも、また真理であるといえるね http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1451795640/ 【政治】「侵略戦争」は連合国の宣伝、日本は植民地アジアを解放した★2 c2ch.net (via worldwalker2) (toutiku-m44から)
1月 4, 2016 自分が常識と思っていた事、そうして見えない枠として自分をしばっていた事、それを共有しない人が現れる。最初、それは非常識な人、変な人に思えるかもしれない。だけど、それが変だと感じることで、自分が当たり前だと思っていた事を自覚するようになる。見えない枠が見えるようになる。(野矢茂樹)
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madokamatsunaga-att · 4 years
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貴女の【アソコ】は 旦那さんが拝みたくなる 秘宝に育ってますか?   昨日は 総勢8名での オトナの社会科ケンガク もとい オトナの遠足で 浅草ロック座 老舗ストリップ劇場へ 行ってきました😊   (社会科ケンガクと遠足の違いは会費制かどうかってだけね😅)    せっかくの浅草なので 着物で行こう❗️ もんじゃ食べたい‼️ ニオイ付くのヤダー んじゃレンタルは?  ってことで お着物と着付けのセットを VASARAさんで予約 @vasara_asakusahonten   着物の種類も豊富だし オプション選べるし 夜22時まで借りられるし 便利でステキなお店でした😊   そして 着物をビシッとキメて いざ 浅草浅草寺さんへ 御参り❣️   外国人観光客がいない分 歩きやすいし ゆっくり仲店見られて 写真も撮れて 参加者さんも大満足❣️   歩き疲れて 軽く一杯引っ掛けてからの  本日のメイン 【浅草ロック座】  中の写真は🆖なので 外で記念撮影   14時から始まり 2時間おきに ステージがあるんですが 入れ替え制ではないので 入ったらずっと いられます❗️ 自由席なので移動も可能❗️ ベテランおじさま方は 円形ステージの 右寄りキープ‼️😆    やっぱり シュガーリング屋としては 踊り子さんの お手入れ気になるのよね🤩   7人の踊り子さんのうち 1人ナチュラル? 2人パイ◯ン 4人IOのみ処理 でした‼️   しかし おじさま方が いざご開帳❣️となると 居住まいを正す姿は ホントに 拝む気満々🤣  踊り子さんの 穏やかな視線を 目一杯浴びて すがりつくような目で 魅入ってるおじさま方  エロスもある 愛もある💞    昔から 女性はこうあるべき なんじゃね? と しみじみ感じました   妙な高揚感を感じつつ  もんじゃも食べて 大満足でございました🥰    次回はどこにしましょかね?   しかし 8人は大所帯💦 ゆっくりお話しも 出来なかったんで もう少し 人数減らそ。。  今回も 日程が合わずに 断念した方が6人ほど いたので 次回の予告が出たら 迷わず 申し込みしないと すぐ いっぱいになりそう😅      プライベートサロンまどかでは 30代40代の女をサボっていた 女性たちを変身させてます😊  ・ヘアサロンに半年行ってない ・色気のない下着を履いてる ・2年以上セックスをしてない ・いつもイライラしてる  どれか一つでも当てはまるなら プライベートサロンまどかの 公式ラインに登録してください  貴女のオンナを取り戻すための ヒントやセルフケア情報を お届けします❣️  https://is.gd/zomtoD     #プライベートサロンまどか #個室 #女性専用サロン #エステ #完全予約制  #千葉 #船橋 #マッサージ #女性専用 #beauty #大人女子 #女子力アップ #美意識 #脱毛サロン #自分磨き #水分代謝 #おんなの嗜み #happy #デリケートゾーンケア #スキンケア #脱毛 #vio脱毛 #SKINCANDY #ブラジリアンワックス #シュガーリング  #アロマオイル #doTERRA #アロマタッチ  #浅草散策 #浅草ロック座 (プライベートサロンまどか) https://www.instagram.com/p/CHPxpvtAs2v/?igshid=g8z0j1np92tj
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higashiazuma · 3 years
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ヤンヨグ鮭卓ログ #1 おいでませ異世界~ここはよいとこ残業地獄
!ご注意! このログには、裁定ミス、吟遊プレイ、内輪ノリなどが大量に含まれます。 どんとこいガハハ!な方のみ、お酒でも飲みながらのんべんだらりとお楽しみください。
ちなみに文中で使用しているナイスな各種シートは公式サイト(http://www.bouken.jp/pd/yy/)からDLできるぞ! るるぶを購入したら、今日から君もヤンキーだ!!
GM : ではマスターシーン、「邪神シーン」です! GM : 遥かなる異世界、ガイヤンキー。 GM : かつて偉大なるグッドヤンキーに救われたというこの世界で、人々は平和な時を過ごしていました。 GM : ですが… GM : 邪悪に顔を歪めた人魚とドワーフが、城の執務室のドアを乱暴に開け放ちます。 GM : その音に、机に座っていた水色の髪のエルフの男性が、ビクッと体を震わせます。 稲原 アギト(PL) : ガタッ GM : ステイ 劔 理一(PL) : アッ中の人! 稲原 アギト(PL) : スミマセン GM : イイノヨ ※アギトの中の人は無類のエルフスキーである。ちなみにエルフくんには眼鏡属性がありましたが、眼鏡率がすごいことになったのでログ化にあたってサクッと削除されました。悪しからず。 GM : そして開け放たれたドアから、ツカツカと入室してくる影がひとつ。 GM : 「さて、イワン君。お願いしていた書類はできていますか?」 GM : イワンと呼ばれた男性が使っている机は…おぞましい量の書類で埋め尽くされています。 GM : 「す、すみません画定様!申告書がなかなか集まっておらず……」  「困りますねえ…期日は、ちゃあんと守っていただかないと。何のための役所だと思っているんです。」 GM : 「すみません!!すみません!!!」  「あなた、昨日の帰りは何時だったんですか?」  「昨日は…2時に…」  「おや!帰った!!こんなに仕事をためておいて!!帰った!!」 GM : バッドヤンキー、画定はイワンの耳元に口を寄せ、そっと囁きます。 GM : 「あなたも、町長のようになりたいのですか?」 GM : 「ヒィッ!!!!」 GM : 思わず身をのけぞらせるイワンの目には、深い恐怖の色が浮かびます。 GM : 「では、くれぐれも よ ろ し く お願いしますよ。」  そう言って、画定とその配下たちは退室します。 GM : イワンの脳裏に浮かぶのは、陰惨な町の様子。 GM : かつては観光で栄えたこの町は、今や誰もが年度末までに提出しなくてはならない大量の書類に埋まり、決して終わることのない無間地獄の中にいます。 GM : イワンは震える手で、引き出しの中から古めかしいスクロールを取り出すと席を立ち… GM : それを手に、部屋の隅に魔法陣を書きはじめます。 GM : 「ヤンキー様、ヤンキー様、どうぞお出でください…」 GM : 「遠く、遥かなる異世界より…どうか、どうか我らをお救いください…!!」 GM : イワンは最後の呪文を魔法陣に書き込みます。 GM : ”夜” GM : ”露” GM : ”死” GM : ”苦” GM : すると、部屋にはまばゆいばかりの光が満ち溢れ……… GM : ~ここまで邪神シーン~
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GM : ~ここから異世界シーン~ GM : 召喚されたあなた方の目にまず映るのは、まるで何かの映画のセットのような部屋。先ほどの執務室です。 GM : ウゴイテイイデスカラネー 稲原 アギト(PL) : すごい笑ってた 劔 理一(PL) : ちょっとツッコミが追いつかなくって ちょっと 稲原 アギト(PL) : ヨロシクが1文字1文字出てくるシーンでだめだった 劔 理一(PL) : 同じく GM : えへへ
※やったぜ。GMは画面の前でガッツポーズをしたという。
劔 理一(PL) : エルフの名前がイワンだ! に反応している暇もなかった 稲原 アギト(PL) : 労基に行った方がいい案件では……? GM : 労基があればいいね 劔 理一(PL) : 労働基準法は非常に現代的な概念ですからね… GM : 魔法陣の中央に立つあなた方二人の目の前で、男が祈るように手を組んでいます。 稲原 アギト : 「ここは……」 GM : イワン「成功だ…成功した…!!」目の前の男性はちょっと泣き出しそうですね GM : 耳がとんがってる 劔 理一 : 「な…なンだァどうした? ウチの校長室…もここまでシャラ臭くはねえわな…」 稲原 アギト : 「真の男はそんなに軽々しく涙を見せるものじゃない」どうしようついたてとかあったらかくしてあげようかな GM : じゃあ手近なところについたてはないですが、書類ならいっぱいありますね 劔 理一 : 書類をこう、うまいぐあいに積み上げてこう 稲原 アギト : かくしてあげよう……いじめでは? GM : どさどさ GM : 「細工品売却税の証明の証明の証明書」みたいな書類がいっぱいある 劔 理一 : ウワーッお役所仕事の最たるものだァー!!! 劔 理一 : 「ああ…知ってるぜ、こういうの。親父みたいな連中が好きなやつだ」 稲原 アギト : 「よし、これでみえなくなった。原因はよくわからないが、おれが力になれることなら力を貸さないでもない」 稲原 アギト : 「すこしならベイブを見てもいい」 GM : ちなみにRPの指針として、今すぐ協力しなくても大丈夫です。真の男(ヤンキー)は最後にはやるべきことを見つけるものなので 稲原 アギト(PL) : なるほど!ありがとうございます 劔 理一(PL) : 今はまだ事情を知らないものなあ、PCは
※そういうこと。
GM : 「本当ですか…!ああ、よかった…!!まさかヤンキー様が三人も…!!」 稲原 アギト : 「ベイブはヤンキーではないが……?」 GM : ベイブ「プイ?」
※ヤンキークラス:モルモル/ヤンキースキル:プイプイ言う、鼻をひくひくする
劔 理一(PL) : (あっ…お助けNPCだな…) 稲原 アギト : おれはけいさんが得意じゃないのでリヒトを見る ※アギト氏ー!!三人!!!三人!!!!かたてでたりる!!!!! 劔 理一 : 「…俺とお前以外に誰かいたか?」アギトを見返す GM : じゃあリヒトさんの後ろにもういっこ事務机があることにしましょう 劔 理一(PL) : ふむふむ GM : そこに誰か座ってます GM : 「よーっす。いやー、お互い災難っすねぇー。」 劔 理一 : ばっと振り返ろう 稲原 アギト : 「よくきたな」あとから来ておいても言う GM : 「お互いっすよそれはー」ヘラヘラ笑います GM : 「俺はハル。高1っすー。本名はヨシハルっつーんですけど、イモいんで。ハルって読んでほしいっすわぁー。」 GM : ということで、お助けPCであるとこのハルのキャラクターシートです。
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稲原 アギト : 「おれはアギト。高六だ(マウンティング)」 劔 理一 : あっチャラい感じのやつだ! ネオヤンだ! 劔 理一 : 「劔 理一だ。学年については気にしなくてもいい」 稲原 アギト : ヤンキーっぽい! GM : 「マジっすか!大先輩じゃないっすか、パねっすね!!よろしゃっすしゃっすー!」 GM : 「リヒトさんっすか。よろしゃっすー。」ヘラヘラ 稲原 アギト : 「むやみにケンカをするのは真の男ではないと先人もゆっている。おれはおまえとよろしくやる予定だ」ハルさんと握手しよう GM : 「ヘッヘッヘ、あんまり喧嘩とか得意じゃないんで。よろしくしてもらえるなら願ったりかなったりですよー?」握手に応じます。 GM : 裏でダイス振ったら抗争中の学校潰した男になりましたが腰は低いですね 稲原 アギト : 学校を潰すのはすごいな……地図から消したんだろうな…… GM : そこまでではないです たぶん きっと
※本当は武勇伝シーンで一緒に振ろうと思っていたけど、シーンがとても盛り上がったので、裏でそっと武勇伝表のダイスを振るGMの姿があったという。
劔 理一 : わりと接し慣れていないタイプのせいか理一はちょっと戸惑っている!「…まあ、確かにここでいきなりおっ始めても良いことねェわな。よろしく頼む」 GM : 「ヒューッ、クールっすねえ。何か面白い話あったら聞かせてくださいよぉー。」 劔 理一 : 「音楽と料理の話ぐらいしかできねェよ」 劔 理一(PL) : めっちゃキレてるやつですよねハルくん
※キャラシのヤンキースキルのこと。プロレスの1R目からパイプ椅子を持ってくる程度にはキレキレ。
GM : PC達が和気あいあいしてると、イワンが書類をはらって向き直ります GM : イワン「申し遅れました、私はイワン=ミニバン。理由あって、この町『共和制コーラルキングダム』の政務を取り仕切っています。」 GM : ※町名はまよきんの表できまりました 劔 理一 : ※だと思いました
※同社のTRPG迷宮キングダムのこと。某アジアの大国を引いたので、国旗→赤→サンゴとちょっと捻りました。
GM : イワン「ここは異世界ガイヤンキー。かつて皆さまの世界から召喚された正義のヤンキー様により、一度救われた世界です。」 GM : イワン「この町は…そうですね、ご覧いただいた方が早いでしょう。」 GM : そう言ってイワンは、皆さんを部屋のテラスに招きます。 劔 理一 : テラス! 稲原 アギト : 「そういう説もあるな(分からないので適当に話を合わせておく)」 稲原 アギト : テラス席は良い席だ~ GM : なんかこう 洋館のなんか 犯人おいつめるかんじのやつです GM : おそとの GM : ということで、タウンマップを公開しますね。
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※本来であれば、ここで夢見るNPCの「大切な夢」も公開されますが、今回はシナリオの流れ上まだ伏せています。 GM : ここ、共和制コーラルキングダムは、エメラルドグリーンの海に生えた巨大な珊瑚を利用して築かれた町です。 根本に生える色とりどりのサンゴにより、海はまるで七色に輝いているように見えます。 劔 理一 : すごい! 異世界っぽい! でも寿司屋がある! GM : ヘイラッシャイ 稲原 アギト : ボスの弱みを一つ GM : なるほどワサビを>ボスの弱み
※ボスの弱みをひとつ握ってほしい、の意。
GM : 美しいコーラルピンクの珊瑚の洞をそのまま施設として利用したり、枝の上に大きな貝殻や水晶で作られた建物が建てられていたりします。空中に浮く水晶の足場で連絡通路が作られていたりもしますね。 劔 理一 : ああートロピカルなリゾート…! GM : その景観はもとより、ドワーフの職人による珊瑚細工、巨大な珊瑚から発せられる魔力の波を応用したマナサーフィンなどで、一大観光地として潤っていました。
※大きいサンゴといえばエアサーフィン。(※アマプラへのリンク)
GM : 人口は700人程度ですが、平和な頃にはその何倍もの観光客でごった返していたそうです。 GM : ですが今皆さんの眼下に広がる町は、紫色のモヤのようなものでどんよりと覆われており、大きな通りは閑散としています。 GM : 時折通りかかる人も皆目を伏せ、足取りはどこかフラついているように見えます。 GM : ハル「あらぁー、ずいぶん賑やかなモンっすねぇー。」 劔 理一 : 「いや、そうか…? 結構ヤバそうだぞあいつらの顔」 GM : 具体的に言うと正気度が30くらいしかなさそうな人しかいない 稲原 アギト : まだいけそう GM : まだ舞える 劔 理一 : あっ30ぐらいならまだ大丈夫だな GM : イワン「『絶望』です。」 GM : イワン「平和だったこの世界に、邪神が戻ってきたのです。邪神は我々の『絶望』を喰い、力をつけると聞きます…。」 GM : イワン「町長は古代よりの儀式に則り、異世界よりヤンキー様を召喚しました。」 GM : イワン「ですがそれは、邪神の狡猾な罠でした。用いられた儀式は邪神が用意した偽物の儀式であり、召喚されたのは…」 GM : イワン「邪悪な意志を持つ、バッドヤンキーだったのです…。」 劔 理一 : 「悪の…ヤンキー…?」 劔 理一 : 良いとか悪いとかあんのかヤンキーに…? みたいなかお
※さあ………?
稲原 アギト : 「うつむいて裸足で逃げ出したくなるほどのミステイクだな……」 劔 理一 : 「なんでちょっと可愛いンんだよ」 GM : と言ってタウンマップにここを牛耳るバッドヤンキーチームの情報をぺたり
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劔 理一(PL) : すごい面子だなあ…人魚とドワーフとビヤーキー… 稲原 アギト : 格闘家ヤンキー……!たたかってみたいな 稲原 アギト : おれの拳がプイプイとうずいている GM : バッドヤンキーの名前は、2人は耳にしたことあるかもしれません。何処かの町にマジでヤベー奴がいるみたいな GM : 半年くらい前からぷっつりと噂を聞かなくなっていましたが…といった感じで 劔 理一 : 隣の駅あたりかな 劔 理一 : そしてチーム名がカロウシである 稲原 アギト(PL) : こっちのチーム名テイジタイシャとか労働基準監督署とかにするか 劔 理一(PL) : テイジタイシャいいなあ GM : 労基もイイデスネェ 劔 理一(PL) : 異世界TRPG伝説 カロウシ&テイジタイシャ GM : つらみしかない
※「テイジタイシャいいなあ」そう呟いた劔PLのテキストが、なぜか滲んで見えた。
GM : イワン「ヤンキー様、手前勝手なお願いだとは承知しております!どうか、どうかバッドヤンキーを打ち倒し、この町をお救いください…!!」 GM : ハル「つってもなぁー」 GM : ハルはどうすんの、みたいな感じで二人の方をちらっと見ます 稲原 アギト : 「おれは救うとかはどうでもいいが、真の男になるためになんじゃくものにはこのてっけんをおみまいするつもりだ」 劔 理一 : 「…そのバッドヤンキーとやらにはなンとなく聞き覚えがあンだよ。風の噂だが」 劔 理一 : 「なあ、そいつらをボコしたら、俺らは元の世界に返して貰えるってやつか」 GM : イワン「受けていただけてもそうでなくても、皆さんの帰還は保証いたします。なんでしたら…ご希望とあれば……今すぐにでも………」つらそう 劔 理一(PL) : あ、一応ちゃんと帰還保証あるのか! GM : あります!
※バッドヤンキー討伐パック、なんと今なら帰還保証付き!
GM : ハル「アギトパイセンお人よしっすねぇー」 劔 理一 : 「いや、良いンだ。タダで返せとは言わねえよ、何もせずに帰るのと何かして帰るのは同じだろ」 稲原 アギト : 「さいきんはサボりすぎてたからな。ここで暴れていけば帳尻が合うだろう」 劔 理一 : 「俺は乗ってやってもいいぜ。アギトのやつは当分帰る気なさそうだしよ」 GM : ハル「そんなもんっすか。いやー、お二人とも良いヒトっすねぇー、涙ちょちょぎれるっすよ。」ヘラヘラ 劔 理一 : 「《サボり魔》がやる気になってンだから相当だぜこれは」 GM : ほんとだ!!かっこいい!!! 稲原 アギト : 「やはりな。おれのみこんだふたりは真の男だったか」がしっとハルを掴もう 稲原 アギト : 「ハル、おれはおまえに闘争の炎が渦巻いているのを感じていた」 稲原 アギト : 「握手の時につたわってきた」 GM : 「え、え。何スか。えっ」 GM : リヒトさんの方にドウシタライイノって目線を 劔 理一 : 「諦めろ。そいつにはなんか…凄みだけで全てをアレするタイプの理不尽がある」 劔 理一 : 「俺は弁当のうまいおかずを一品やっただけでだいたい同じようなことになった」 稲原 アギト : 「話は決まったな(決まってない)」 GM : ちっちゃい声で「マジッスカ...」って聞こえます GM : と、イワンがふと町を見やり、血相を変えます。 GM : イワン「皆さん、バッドヤンキーが戻ってきています!裏口へご案内しますので、今すぐ【城】から離れてください!!」 GM : イワン「ヤンキーの皆さまとはいえど、町が絶望一色の今はバッドヤンキーの力は強大!太刀打ちできないはずです…!」
※クライマックスまではバッドヤンキーには太刀打ちできませんよ、という事をやんわりと伝えています。
稲原 アギト : 「おれ”たち”はたたかってもいいのだが……あ、しまった。ベイブ!」 GM : 「プイ!」
※既にリヒトとハルも勘定に入っている。
劔 理一 : 「そうだ、ここにいるのは俺たちだけじゃねえんだ。今は作戦を練るときだろうな」 GM : イワン「ありがとうございます…!ですが、まずは町の皆を助けてやってください…!お願いします!!」 GM : イワン「私なら大丈夫です!どうかくれぐれも、【城】には近づかないでください!!」 GM : と、皆さんは急かされながら城の裏口から町に向かいます… 稲原 アギト : 向かおう
※【友情度】の処理で少しごたついたので一部割愛。このタイミングで夢見るNPCからPC全員への【友情度】が1点上昇します。 また、この後PC同士がお互いの第一印象を決めるのですが、その際誤ってお互いへの【友情度】を上昇させています。 本来は、「第一印象を決めて関係を記入する」「友情度は変化しない」処理にするべきでしたね。ウカツでしたが、本セッションはこのまま進行します…悪しからず。
GM : イワンから皆さんへの感情ですが GM : アギトさんに「かっこいい」 GM : リヒトさんに「利用できる」 GM : ハルに「つよい」 劔 理一(PL) : 確かにハルくんはつよい 稲原 アギト(PL) : この過労エルフはリヒトさんになんて感情抱いてるんだ GM : かしこそうだし書類整理手伝ってくれないかなーって GM : ネットリとした視線が 劔 理一(PL) : いやまあ一番まともに利用できそうな感はあるかもしれません 稲原 アギト(PL) : まきこまれ GM : あ、そうだ関係性でですね。「第一印象表」というものがございます GM : 自作orロールでどうぞ GM : ロールする場合は1D6です 劔 理一(PL) : ロールしますかね 劔 理一 : !roll 1d6 ダイスボット : @リヒト rolled 1. GM : リヒト→アギトへはライバルでいいですかね 劔 理一(PL) : ですね! GM : ではリヒトさんは、ハルに対して「ヤベエ」という印象を受けました 劔 理一(PL) : うんわかる ヤベエ 劔 理一 : こいつ…完全に巻き込まれておきながらあんなヘラヘラと…のらりくらりと… GM : 逃げながらも、「ドラクエみたいっすねー」ってヘラヘラしてました 劔 理一(PL) : ウッ感覚が完全に現代っ子!
※りひとPLしってるか さいきんのげんだいっこは どらくえがよくわからない
稲原 アギト : やはり真の男 稲原 アギト : !roll 1d6 ダイスボット : @アギト rolled 1. GM : アギトもやっぱり「ヤベエ」なこいつっておもいました 劔 理一(PL) : 先輩二人が揃いも揃ってヤベエヤベエと思ってる状況 GM : !roll 1d6 ダイスボット : @GM rolled 1. GM : ハルはアギトに「ヤベエ」って思いました。さもありなん GM : !roll 1d6 ダイスボット : @GM rolled 2. GM : リヒトには「パねえ」って思いました 劔 理一(PL) : よかった…全員が全員をヤベエと思っていなくてよかった…
※セッション中使用する機会はありませんでしたが、【友情度】は【友情修正】による判定補助や、【ツープラトン】などに使用されます。また、お助けPCであるハルのクラス、【ネオヤンキー】の専用スキルにも関係します。ここでの【友情度】の処理ミスが、後々えらいことになるのですが………
GM : ダチリストのIQが低い
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稲原 アギト : おれでもかんぺきに理解がデキる すばらしいリストだ リストは簡潔なほうがいい GM : まじやべえ GM : では、メインフェイズに移りまーす!
TO BE CONTINUED...
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1-2-3-5-6-7 · 7 years
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My beloved Tiger
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荒東(パラレルワールド)
ふたりが幸せになるために生きていくはなし/前編
 ——20XX年8月31日、神奈川県Y市の繁華街で起きた殺人事件に関するインタビュー。被告人の中学時代の同級生Tさん(男性)による証言。
「彼のことはあまり覚えていません。小学校は別々でしたし、確かにおなじ中学校へは通っていましたがそれも中学2年生までです。そのときにショックな事件があって記憶が飛んでしまって。ああ、ライターの方ならご存じですよね。……私を守っての行為だということは警察の方に聞きました。でもほんとうによく覚えていないんです。……薄情、ですか? ええ、ご存知の通り父親は非道な人間でした。でも目のまえで血のつながった父親が殺されたらショックを受けて当然ではないですか? 当時の私もそうだったのだと思います。憶測ですが。……彼との仲ですか? わるくはなかったんじゃないでしょうか。ただ私はあまり学校へ通えていなかったので、彼だけでなくとくべつ仲のいい友人はいませんでした。なぜ彼がそのような行動に出たのか私にはわかりません。彼に訊いてもそう答えるんじゃないですか。深い理由なんてきっとなかったんです。もしかしたら彼はもう私のことを覚えていないかもしれないし……。ですから、今回の事件に関してお話しできることはなにもありません。もう結構ですか?」
 まるで台本通り読み進めたかのようなセリフを、まるで繰り返し繰り返し練習したかのような表情、息遣い、完璧なタイミングで間合いを置いて話す様はまるでスクリーンに映る大女優のように美しかった。インタビューアは記事の最後をそう締めくくった——。
Side:荒北 age.11
 磯と油のにおいがどこへいっても��につく港町で育った。ひとが溢れかえる繁華街。みんな流行りの服を着て、流行りの音楽を聴き、流行りの食事を口にする。
 きらびやかな町は昼と夜でずいぶん表情を変えた。昼間はただ賑やかなだけだが、夜は人々が淫猥な空気を纏っている。共働きの親が不在の夜は目的もなく繁華街の入り口で人の流れを見るのが日課だった。なかへ足を進めることはせず、補導されるまえに家へ帰った。自分が大人になり親になったら、できる限り家にいて、帰宅する子をおかえりと迎えてやろう。よくそんなことを考えた。
 はやく大人になりたかった。子どもの自分では出来ないことを、大人になればすべて叶えられると信じていた。
 もうすぐ日が暮れる。橙色の太陽が、町を燃やすようにじりじりと辺りを染め上げていた。つい昨日まで蝉が鳴いていたような気がしたが、いまはその声も聞こえてこない。ひやりとした肌が半袖のシャツから伸びた腕を撫でた。夏の残党もついにくたばったのだろうか。
 開店前のバーの入り口に座り込んで、色を変える空と行き交う人々を眺める。昼と夜が入れ替わる、逢魔が時。少年はいつも、音もなく現れる。
「荒北」
 鈴の音のように凛とした声に顔を上げると、東堂が荒北を覗き込むようにして傍らに立っていた。東堂はちいさくて細くて艶のある黒い髪が肩でゆらゆら揺れていて、はじめて見たときは女だとすっかり勘違いした。利発そうな眼はきゅっとつり上がって、口元には笑みが浮かんでいる。
 ずっとひとの波を眺めていたはずなのに、荒北はいつも東堂の気配に気づけない。存在感は存分にあるのに、だ。口がよく回るのでやかましいし、ふだんから散々美的センスに欠けると東堂に言われる荒北ですら、東堂の容姿は他とは群を抜いて、とくべつなものに感じる。隣でしゃべっているときは気配も存在もちゃんと感じるのに、ひとの群れを縫ってやってくる東堂にはいつだって気づけない。
「今日はガッコ行ったの」
 荒北の隣に座って膝を抱えた東堂は視線を地面に向けて、問いに対し首を横へ振った。ふたりとも学年はおなじだが通う学校は異なる。
「いや。今日は父さんが家にいろって言うから」
「ンな父親聞いたことねーよ。小学生に向かって家にいろなんてなに考えてんだ」
「それはオレにもわからん」
 膝に額をくっつけるように顔を伏せていた東堂は、顔をこてんと斜めに傾けて荒北を見上げた。長いまつげが天に向かってカーブを描き、藍色のひとみを縁どっておおきさを強調している。肉付きのうすい頬が膝のうえでつぶれて、いつも弧を描く唇はすこしだけ突き出ている。キレーな顔、と思ったが、荒北はフンと鼻を鳴らして視線をそらした。そんなことわざわざ他者が言わずとも、己がいちばんよく知っているのだ。東堂尽八という少年は、自分の美しさに絶対の自信と確証がある。だからあえて言ってやらない。言葉にしようものなら余計調子に乗って口の回ること回ること。
「荒北は学校へ行っていたのか?」
「ったりめーだろ。学校行かねぇ小学生のほうが珍しいっつーの」
「ちゃんと勉学に勤しんだのだろうな?」
「ベンキョーなんてたりぃことしてられっかよ」
「また居眠りか。あまりサボってはらなんぞ」
「ガッコーサボってるやつに言われたくねぇんだけどォ」
 冗談交じりの悪態に、東堂は静かにほほ笑んだ。東堂がサボりたくて学校に行かないわけではないことはわかっているが、荒北は口が悪い性分なのだ。性格上、素直にやさしくなんてできない。慰めることも、励ますことも、器用にできたら苦労はしない。
「体育はぜってーサボんねーし野球すげー面白ェーし」
「まあひとつのことを極めるのもわるくはないが」
「おまえも今度やろーぜ。休みの日にオレのクラスのダチ集めて」
「野球はルールがいまいちわからんが……あれだな、バッドで球を打ったら元の場所まで走って戻ってこればいいのだな?」
「アーまァそうなんだけどォ……。ルールもおしえてやっからァ。今度の日曜は?」
「すまん。日曜は父さんが家にいるから出かけられない」
「おまえの父親っていつまで子離れしねー気なの?」
 父さんが、父さんが。二言目にはこれだ。東堂の家は父子家庭らしく、だからなのか、いつも父親の存在を気にしている。相当厳しい親なのかと思ったが、だとしたら学校へ行かせたがらないのはおかしな話だ。辻褄が合わない。でも肝心の東堂の口からは彼の父親を想像しうる情報はなにひとつ出てこなかった。おしゃべりな東堂が欠片も話したがらないということはつまり、訊かれたくないし、触れてほしくない領分なのだろう。
「さぁ。いつまでだろうな」
 解を知らない東堂の声はとても無垢に響いた。ゆっくりと立ち上がった東堂を見上げる。影になって顔はよく見えなかったが、笑っているような気がした。
「野球のルール勉強しておく。いつか混ざったとき一等目立てるようにしておかないとな」
「いやぜってー目立つってェ。オメー変わってるからよ」
「そうか? 荒北も充分変わっているがな」
「ハァ? 言われたことねーよ」
「オレはおまえ以外に友人がいないのでな、比べる対象が自分しかおらんのだ」
「だとしてもオメーのほうが100倍変わってるってェ!」
 緩慢に歩み、繁華街へ向かう人の波に乗る東堂の背へ声を張り上げる。繁華街のなかへ進んでいく理由は、単純に東堂の家がそちらの方面にあるのだろうと思っていた。いつも東堂はなにも告げずに去っていく。さよならもなく、つぎに会う約束もせず、現れたときとおなじように音もなく、煌びやかな町へ消えていく。帰路につくさみしそうな背中は、ほかの人々と同化して荒北にはどれが東堂なのか見分けがつかない。ひと際うつくしい子どもは、夜が訪れた町を闊歩する大人に紛れて存在感を消失する。入り口で立ち往生している荒北にはその光景をテレビの向こうの映像を眺めるように甘受するしかなかった。
***
 朝晩めっきり冷え込むようになったせいで、秋を飛び越えて冬の到来を感じさせた。東堂は体のおおきさに見合っていないぶかぶかのパーカーを羽織っていたが、下はいつもハーフパンツを履いているので空気にさらされた足が寒そうに見える。抱えた膝をすり合わせて、それでも寒いとは言わなかった。
 結局、東堂は何度誘っても野球のチームに加わることはなかったが、それでも宣言通りルール���会得してきたようだった。
「しかしな荒北、オレにはどうも野球が面白いスポーツには思えんのだが」
「あァ? なんでェ?」
「おなじところをぐるぐる走ってまわるだけではないか」
 真面目くさった顔をする東堂の広い額にデコピンをくらわせてやった。言っていることがルールを調べるまえと変わっていない。東堂は額を両手で覆って、「痛い! 痕が残ったらどうしてくれる!」と大げさにわめいているが無視してやった。
「オメーちゃんとルール理解したのかよ」
「もちろんだ。一つのチームは9人で編成され、攻撃と守備を交互に担って競い合う球技だろう? それぞれのポジションの名前もちゃんと記憶してきたぞ」
「あのなァ~そんな簡単なスポーツじゃねぇーんだよ! もっと深ぇんだよ野球は」
「ほぉ。じゃあオレにも伝わるように説明してくれ」
「だァから説明するよりやるほうが早ぇっつーんだよ。オメーいつだったら空いてんだよ。ガキのくせにタボーなやつだな」
「オレがガキならおまえも等しくガキだぞ荒北」
「小5はまだガキだろーがよ。こまっしゃくれたしゃべり方しやがって」
「おまえはほんとうに口がわるいな!」
 口をおおきく開けて豪快に笑う東堂は、高貴に微笑んで見せるときよりよっぽど年相応に見える。
 東堂の家にはテレビがないらしい。荒北もクラスメイトに比べたら疎いほうではあるが、そんな荒北でもさすがに知っているような有名なドラマや芸能人の話をもちかけても、東堂は知らないと首を振った。新聞もとっていない、もちろん携帯電話など持っていない、学校へはあまり行かない、友人も荒北しかいないので、本を読むことが唯一世界を知る方法なのだと言う。東堂の家にはテレビやパソコンなどの類が一切ない代わり、壁一面に本棚があり、所狭しと本が並んでいるのでそれをじっくり時間をかけて読むらしい。教科書の文字の羅列ですら発狂しそうになる荒北には縁のない話だ。そんなに本好きなら図書館に行けばいいのにと提案したら、「貸出カードを持ってない」ときた。借りずともその場で読めばいい、と言えば、また「父さんが」ときた。「カード貸してやろうか」学校の授業で強制的に一冊借りたっきり、一度も使っていないそれをどこにやったか思い出せないまま訊いてしまったが、東堂はうーんと唸って、「いや、いい」と断った。なんで、と理由を訊こうとして、東堂の口が回らないときは深く話題に突っ込まないほうがいいという経験を積んでいたので、口を閉ざしたのだった。
 テレビを見ない東堂には当然、バラエティ番組から派生した流行の言葉は通じないし、ヤンキーもののドラマや映画に登場する粗暴なセリフを真似たりもしない。東堂が用いる言葉はきっと、読んでいる本のなかから東堂が選び抜いた、本人がうつくしいと感じた表現なのだろう。普段使いするには芝居がかった、すこし鼻につく高飛車な口調。特徴的なそれがさいしょは鬱陶しく感じたが、慣れてしまえば違和感もなくなった。
 日が沈む時間がずいぶんはやくなり、一瞬目を離した隙に辺りはもう暗くなっていた。夜の世界がはじまる。東堂がスッと立ち上がって闇に溶けるように人の群れへ進んでいく。肉付きの薄い生白い足がチカチカとまぶしい。
「とおどォ~風邪ひくなヨ」
 もう見えない、あるいは見えているのに東堂だと判別できない背に向かって声をかける。人の波のなかから、「ゼンショする」と聞き慣れた声で聞き慣れない言葉が返ってきた。夜になった町には、数多ある店の電気や看板のネオンが荒北を取り囲むように発光して目がくらむようだった。夜のにおいを纏った大人たちに逆らうように、足早に自宅へ向かう。荒北はその日はじめて、辞書を引くという行為をした。小学校入学時に教科書類とまとめて学校側に買わされた分厚い国語辞典は、重たいという理由一点で荒北がランドセルへ入れたことはなかった。
「ゼ……ゼン、ゼンショ……善処ォ? ……ハァ? ンだアイツふつーにアリガトウって言えよ」
 つぎに会ったとき部屋でひとり呟いた言葉を東堂にも言ってやった。
「それはキョッカイがすぎるぞ荒北!」
 東堂はまた口を開けて豪快に笑った。キョッカイ、とまたも漢字変換できない言葉が荒北の脳内を占拠する。
「国語の授業じゃねェーんだぞ!」
 怒鳴った荒北に対し、なんの話だ? と東堂は首を傾げた。家に帰ったらまた辞書を引かなければならない方の身にもなれ、とおもったが、東堂は自分の知らない言葉を耳にしたらきっと嬉々として分厚い辞書を捲るのだろう。
***
 冬の寒さが町を凍てつかせる頃になると、東堂は足首まである長いコートを纏うようになった。見るからにあたたかそうな、真っ黒な毛皮のコートは東堂によく似合っている。こまっしゃくれに拍車がかかって多少苛立ちもわいたが、うつくしいものの前でそういった感情は無効化されるものだ。それでも相変わらず太ももから足首まで肌が外気に曝されているので、それ見ている荒北のほうが寒さを感じる。バーの軒先にある石段もすっかり冷やされて、座るときすこしの覚悟が必要だった。東堂はコートを尻に敷いて直接肌が触れないよう工夫している。
「オメー寒くねェのォ?」
「寒い。でも短いズボンしか持ってないんだ」
「……買ってくんねェの?」
「うん」
 それっきり東堂が口を閉ざしたので、荒北も追及するのをやめた。
「荒北のジャケット、背中で虎が吠えているぞ」
「これスカジャンってゆーんだヨ」
「ほぉ。オレもそういうのが着たい」
「ぜってー似合わねェからやめとけ」
「似合わなくないと思うが」
「なんだよその自信」
 ウッゼ、と思い切り顔を顰めてやる。東堂はフ、と小馬鹿にするように笑って荒北の悪態を一蹴した。白い息が生み出された瞬間、跡形もなく消失する。寒さで鼻先がジンと痛み、頭がぼぉっとした。東堂は顔にかかる前髪を人差し指で耳にかけ、すこし動けばまた髪が視界を遮るので耳にかけ、という動作を繰り返している。
「髪切ればァ?」
「それはならん。うつくしさが損なわれる」
「ッゼ」
 長い前髪をぐしゃっとかき上げてやると、「乱暴はよせ!」と東堂が荒北の手を引きはがそうともがいた。
「デコッぱち」
「うるさい」
 おおきなつり目が荒北を恨めしそうに睨み上げる。
「デコ広いのがヤなの?」
「うつくしさに欠けるだろう」
 額の広さでひとの美醜は決まらないと荒北はおもうが、こだわりの強い東堂にはコンプレックスらしかった。
「ヘェ~。自称美形のとぉどォチャンはァ、そんなちっせェこと気にしてご自慢の顔隠しちゃうんだぁ?」
「自称ではない! みんな口をそろえてオレをうつくしいと称賛している!」
「あれ、なんか頭に巻くやつなんだっけェ。ターバン? とかすれば?」
「話をきけ!」
 ぎゃあぎゃあと喚く東堂を解放してやれば、艶のある黒髪はさらさらと宙を踊った。東堂は乱れた前髪を手櫛でといて、指で撫でつけている。すぐにまた乱してやりたくなったが、二度目は本気で怒ってくるような気がしたのでやめた。
 ぶわ、と顔にやわらかい感触を受けて視界が遮られる。立ち上がった東堂のコートが荒北を攻撃したようだ。もしかして一度目もなかったか、と見上げた先で黒い毛皮が重厚に風を切った。
「ターバンよりカチューシャのほうがいい。荒北、クリスマスプレゼントに悩まなくて済んだな」
「なァにプレゼント要求してんだよ。しかもなに、カチューシャって」
「辞書を引け辞書を。載っているかはわからんが」
 国語辞典にはちゃんとカチューシャの項目が記載されていた。そういえばクラスの女子がつけていたような気がするが、辞書にもあったように女子が身につける装飾品だ。東堂はそれがほしいと言う。本気だろうか。
 翌日の朝目覚めたとき荒北は家にひとりだった。よくあることでそう珍しくはないが、ダイニングテーブルに『三日間出張で家に帰れません』と母親の字でメモ書きが置かれ、五千円札が吸い殻一つ落ちていない灰皿の下敷きになっている。喫煙者は父親のみで、近頃家に帰って来たのを見ていない。最後に洗われたっきり使われることもなかったのだろう。顔を洗い歯を磨き、身支度を整えて5千円札を二つに折ってズボンのポケットに突っ込む。スカジャンを羽織るとき、背中で虎が吠えているぞ、という東堂の声がよぎった。
 荒北は久々に平日の朝、手ぶらで家を出た。学校をサボるのはいつぶりだろうか。品行方正とまではいかずとも、荒北はこう見えて根は真面目な性分なので、普段は理由もなく学校を休んだり授業をバックレたり教師に悪態吐いたりなどしない。逆を返せば理由があれば迷いなくやってのけるのだが、ただその日はどうしても学校へ行く気が起きなかったのだ。
 電車で行くにも自転車で行くにも中途半端な距離にある繁華街へは、いつも徒歩で行っていた。まだ昼にもなっていないせいで夜のにおいを纏う大人のすがたは見当たらない。いつもだったら入り口で眺めているだけの町へ足を踏み入れる。いつも東堂が消えていく町のなかは夜の煌びやかさの名残もなく、会社へ向かうスーツ姿の大人と観光客が入り乱れていた。ナイトクラブや居酒屋は軒並みcloseの看板を下げているが、観光客向けの飲食店や雑貨屋はクリスマスの装飾で店を飾り客を迎え入れている。建物が隙間なく立ち並んでいるせいで町はとても窮屈に感じた。きっとこの建設物は港まで延々続くのだろう。
 目についた雑貨屋は少々足を踏み入れるのに躊躇ったが、今日の目的はきっとここにあると荒北は確信して中へ入った。店員は小学生相手にも律義にいらっしゃいませと声をかけてきた。店内では二人組の女がキャッキャと話し込みながらアクセサリーを選んでいる。荒北が求めていたものはすぐに見つかった。カーブを描いたプラスチックの内側に小さなトゲがいくつもついている。色とりどりのそれは装飾が施されているものや細いものから太いものまで種類は様々だ。これが東堂のほしがっていた「カチューシャ」であることは確かだが、本当にこれを頭につけるのか、と疑問が浮かぶ。「やはり女みたいでイヤだ」と顔をしかめる姿も、「美形にはなんでも似合う」と高飛車に笑う姿も、おなじくらい想像が容易い分、どっちに転ぶかわからない。リボンや花がついているものは東堂がどうというより荒北がレジへ持って行きたくないので却下。要は前髪が邪魔にならなければいいのだから、飾りなどなくていいのだ。なんの装飾もついていないシンプルなものに狙いを定める。あとは色だ。黒、は地味だと詰るだろうか。青、白、まあわるくない。黄、ピンク、すこしイメージとちがう。ふと��やかな赤に視線が止まる。艶やかな黒髪に真っ赤なそれはよく映えるだろう。
 レジへ持って行くと「プレゼントですか?」と笑顔で尋ねられる。一瞬プライベートな話題に突っ込まれたかと返事を躊躇ったが、すぐにギフト包装をするかしないかの質問だったことに気付いた。
「ソウデス」
 視線をレジカウンターに落とした。気恥ずかしくて店員の顔など見れたもんじゃない。五千円札で支払って、千円札三枚と小銭が返ってくる。カチューシャに支払う金額として高いのか安いのかわからないが、五千円で足りてよかったなと安堵した。ポケットに釣銭を突っ込んで、ラッピングが施されたカチューシャが入ったちいさな紙袋を提げて店を出る。店内が暖房を効かせてあたたかかったせいで、外気の寒さが余計沁みた。カチューシャじゃなくてズボンを買ってやればよかったとも考えたが、サイズを知らないし、それこそデザインがどうのこうのと文句を言われる未来が予測できたのでかぶりを振ってイメージを消し飛ばす。
 去年も一昨年もそのまえも、一度もクリスマスプレゼントなど渡したことなどなかったし、要求されたのもはじめてだった。そもそも当日に会っていたかどうかも記憶にない。会う約束をしたこともなく、お互い気まぐれに訪れる繁華街の入り口にある開店前のバーの軒先。言葉としての約束はなくても、あの石段のうえだけが唯一ふたりを繋げる場所だった。東堂が来ない日はひとりで人の波を眺め、昼から夜へ表情を変える町の様子を傍観していた。荒北が来ない日の東堂はなにをしているのだろう。あまり興味もなかったので訊いたこともなかった。荒北がいなくても、東堂は石段のうえに座って膝を抱えていたのだろうか。あの場所でひとり、夜が来るのを待っていたのだろうか。
***
 十二月二十四日、二十五日にかけて世間では家族や友人や恋人とたのしいクリスマスパーティーでも開催するのだろう。荒北にはクリスマスに関して、これといって印象に残っている思い出がない。思い出せないだけかもしれないが、それだけ遠い記憶ということだ。
 冬休みに入ったので、目覚ましもセットせずに昼まで寝る日があと二週間は続くだろう。荒北がリビングへ行くと、クリスマスらしい雰囲気のかけらもない殺風景な部屋は静まり返っている。ダイニングテーブルには万札が五枚、灰皿の下敷きになっていた。五年生だから、五枚、という意味だろうか。荒北は自分の母親がそういった発想を持った人間なのかどうかわからない。意味なんてないのかもしれない。昨日帰宅した母親と話したとき、クリスマスの話題など一切出なかったし、プレゼントはなにがいいかなんて質問をされたのはもう何年前のことだったか。母親に学校が冬休みに入ったことを伝えると驚いて、期間がいつまでなのかを尋ねられたので答えた。母親との会話はそれっきりで、灰皿は依然きれいなままだ。父親との最後の会話はもう覚えていない。
 出かけ際、母親が置いて行った五万円はもしかしたらクリスマスプレゼントではなく、冬休み期間中の生活費のつもりだったかもしれないなとおもいながら、無造作にスカジャンのポケットへ突っ込んだ。
 二十四日、東堂は荒北のまえにすがたを見せなかった。自分からプレゼントを要求しておいて勝手なやつだなと腹が立ったが、クリスマス当日は明日だ。明日は来るだろうと、おなじように紙袋を持って出かけたがその日も東堂は来なかった。あたりはすっかり暗くなり、ネオンや街灯が照らし合わせたかのように灯っていくのをぼうっと眺めた。いつもより何割増しかで浮足立った人々が町の中心地へ吸い寄せられるように歩いて行く。ついて行ってしまおうか。いつも東堂が消えていく方向を見つめた。人の波に乗っていけば、東堂に会えるかもしれない。いつもだったらそんなことおもわないのに、なぜだか今日はそんな気分になった。もしかしたら荒北も、クリスマスというイベントの雰囲気にあてられて浮ついていたのかもしれない。自分はそちらへ行けないと線引きして、立ち往生していた光景のなかへ足を踏み入れた。
 町のなかは昼間のように明るく、だが決して昼間にはない雰囲気と表情で荒北を品定めするように見ていた。寒さにもにおいがある、と荒北はおもう。気温が低いつめたい空気のにおい、大人たちが纏う淫猥なにおい、港から漂う磯と油のにおい。いろんなにおいが混じって、都会の匂いを作り出している。
 道行くすべての背中が東堂に見えたし、どの背中も東堂のものではないと感じた。いまこの町を歩いている人間は大多数が成人した大人なのだから、小学生のちいさな背中と見間違うはずがない。頭ではそうわかっているのに、荒北は一瞬跳ねあがる心臓を抑えられなかった。
「東堂……」
 ほとんど無意識のうちに呟いていた名前は、雑踏に紛れてだれに拾われることもない。歩き続けると港が近づいてきた。磯のにおいが強くなり、潮風が肌を刺す。派手なネオンで飾られた看板がそこかしこでチカチカと点滅を繰り返しているせいで視界がうるさかった。勝手に垂れてくる鼻水をなんどもすすっていたので粘膜が痛い。寒さで指先が痺れていたが、紙袋の持ち手を強く握った。
 町のおわりまで来ても東堂はどこにもいない。そもそも、いるという確証はどこにもなかった。荒北の勝手な確信に過ぎなかった。今頃自宅で父親とケーキでもつついているかもしれない。そうだったらいい。こんな凍えてしまいそうな夜に、東堂がひとりぼっちで町を歩いていなくてよかった。
 気づいたらほとんど駆けるように町を彷徨っていたので、肩で息をするほどに呼吸が乱れていた。ふと視線をむけた先で、闇と同化しそうな真っ黒なコートが重たげに揺れる。
「東堂?」
 小さすぎる声が届くはずもなく、背中はどんどん遠ざかり、となりを歩いていた男と廃墟のようにくたびれたアパートの階段を上っていく。もしあれが東堂だとしたら、となりの男は父親だろうか。そしてあの歴史に取り残されたかのようなアパートは、東堂の家なのか。心臓が早鐘を打つ。もし荒北の憶測が正解だったとしても然程驚くことではない。なのに、得体の知れない焦燥感が肺を満たして呼吸が苦しくなる。有り体に言って、荒北は緊張していた。見てはいけないものを見てしまった時のようなバツの悪さが、じわりと体を這うように纏わりつく。
 部屋に消えたふたつの背中。ひとつは大人の男のものだった。もうひとつは、その男の腰上あたりまでしか背丈のない、子どものものだ。荒北は呼吸を出来るだけ整えて、アパートへ歩み寄った。そっと階段に足を乗せ、ゆっくりと上る。ふたりが入って行ったアパートの玄関には表札も、部屋番号を示すものすらなかった。チャイムを鳴らすかどうか迷った指先はドアノブに這わせた。そっと音を立てないように時計回りに回すと、鍵がかかっていないことに気付いて思わず息をのむ。不法侵入、という四文字が頭をよぎる。
 見かけほど老朽化は進んでいないのか、玄関の扉は荒北の努力も手伝って、とても静かに、ほとんど音もなく開いた。同時に、なにをやっているんだ、と頭のなかで警音が鳴った。もし見間違いだったら荒北は警察へ突き出されるかもしれない。見間違いでなくほんとうに東堂だったとしても、あとをつけて自宅へ不法侵入など、許してもらえるかどうかわからない。
 室内は明かりが灯っていなかったが、玄関から見て正面にある窓から繁華街のネオンが差し込んで、部屋を心もとなく照らしている。でも室内の様子を窺うには、その光だけで充分だった。畳の上に敷かれた布団のうえで、ちいさな体を押しつぶすように、おおきな背中が覆いかぶさっている。そういったことに対してほとんど知識がない荒北でも、この部屋でいまなにが行われているのかを理解するのに時間はかからなかった。テレビのなかでしか見たことがない光景が、眼前で繰り広げられている。自分はなす術もなく甘受し、立ち尽くすしかないのかと呆然とした。ドアノブを握る手が汗で滑り、玄関が派手な音を立てて閉まって目の前の光景を遮断した。ぶわ、と音が聞こえたかと錯覚するほど一気に冷汗をかいた。
 東堂じゃない。あれは東堂ではない。きっと見間違えたのだ。今日だってずっとそうだった。東堂ではない背中を東堂だと思い込んで、結局すべて違っただろう。荒北はその場から動けず、祈るように自分に言い聞かせた。東堂じゃない。東堂じゃない! 祈るように。つまり、荒北はもう気づいていた。
 目のまえの扉がそうっと恐る恐る開かれる。荒北はぎゅっと閉じていた目を開き、扉を開けた人物の横をすり抜けて土足のまま部屋を走った。背後で大人の男の低い声がしたが、荒北の耳にはほとんど届かなかった。
「あらきた」
 シーツを裸のからだに押し当てて、驚愕の表情を浮かべる見慣れた顔と自分の名前を呼ぶ聞き慣れた声に絶望した。部屋に雪崩れ込んだ瞬間ですら、この少年が東堂でなければいいと願っていたのだ。あまりにも非現実的な光景に、体が拒絶反応を起こして嘔吐してしまいそうだった。
「…………コイツ父親?」
 玄関先で固まっている男を睨み上げながら荒北が問うと、東堂は返事を躊躇うように視線を泳がせた。
「東堂」
 ずいぶんと苛立った声が出た。その感情は東堂というより得体の知れない男へ向けたものだったが、東堂はあからさまに肩をビクッと揺らして怯えた。
「ちがう、ちがう。父さんじゃない」
「じゃアイツ誰なんだよ! なんで、なに、……オメーなにしてんだよ?!」
「……帰れ。はやく、帰ってくれ」
「はァ?!」
 東堂はいつものように膝を抱えてそこへ顔を埋めた。表情が見えない。東堂の言葉の意味が理解できない。ひとりでなど、帰れるわけがない。スカジャンを脱いで東堂の肩にかけた。黒いコートは玄関先でくしゃくしゃになっている。男は随分動揺していたように見えたが、小学生が相手であることを思い出したのか、ゆっくりと荒北の方へ歩み寄ってきた。目のまえにひらりと紙が落ちてくる。三枚あるそれは、男が財布から取り出して降らせた万札だった。一瞬理解ができず、ふとスカジャンにのポケットに突っ込んだ五万円の存在を思い出し、「クリスマスプレゼントか?」と間抜けな認識をした。すぐにそうではないと気づいて、布団に着地した紙幣をぐしゃっと握りつぶす。大人はいつも金でどうこうしようとしたがる。それでどうにかなると思っている。金がほしいなんて一度だって口にしたことはない。荒北がほしいものを大人たちは知ろうともしないくせに、偉そうに金を寄越して満足な面を浮かべる。
「いらねぇよ。コイツ連れて帰るからどけオッサン」
 蹲っている東堂の手を引くと、いやだと抵抗をみせる。細い腕からは想像できないほど強い力に驚いて、荒北はパッと手を離して東堂の頭頂部を見下ろした。赤いカチューシャはきっとこの髪に映えるだろうと、場にそぐわない呑気なことを考える。男がなにかしゃべりかけたが、それを遮るように東堂が口を開いた。
「……」
「は? なんてェ?」
 東堂の声は膝に顔を埋めているせいかくぐもって聞き取りづらい。
「オレにはそれが必要だと言ったんだ!」
 顔を上げた東堂は荒北がてのひらで潰した万札を顎でしゃくって声を荒げた。東堂が負の感情をむき出しにする姿を見るのはこれがはじめてだった。荒北は自分の手の下でぼろぼろになった万札を見下ろす。心臓はドクドクと大きな音を立てて鳴り続けているのに、頭だけが冷えていくのを感じた。
「……金がありゃあいいの?」
 喉が引きつるような感覚がして、絞り出すように放った声は震えていた。荒北は自分が泣きそうになっているのだと気づいて、眉間に力を入れて必死に涙を堪える。ポケットのなかでくしゃくしゃになっていた万札を、震える指で取り出して東堂の足元へ置いた。自分が軽蔑した大人たちと同じ行為をしていることがたまらなく悔しかった。でもそうする以外に東堂をここから連れ帰る方法を見いだせなかった。
 東堂は驚いたようにおおきな目を見開いて、すぐにくしゃりと顔を崩して泣き出した。子どもみたいにエンエンと声をあげて泣く姿を見ながら、東堂はまだ子どもなのだ。自分と同い年の子どもなのだと、まるでたったいま気づいたかのように思い出した。
「東堂。おい、帰ンぞ」
 腕を引いても東堂は動こうとしなかった。嗚咽を漏らしながら首を横に振る姿に、苛立ちより焦燥が勝る。
「東堂」
 ほとんど懇願するような声が出て、いよいよ涙を堪えるも限界だった。ハァ、と大きく息を吐く音が頭上から聞こえて、荒北の体はほとんど強制的に男の片腕で引っ張り上げられた。布越しに荒北の腕を掴む男の指がついさっきまで東堂に触れていたかと思うと、肌が粟立つほどの憎悪と怒りを感じた。
「触ンな! オイ離せッ! 離せよ!!」
 無理やり立たされた荒北は抵抗も空しく玄関まで引きずられ、床に丸まっていた東堂のコートを乱暴に投げつけられる。
「あの子は君に帰れと言っただろう?」
 男は町を歩いていれば五人はすれ違いそうなほど平凡な風貌をしている。口調こそ穏やかだが男の発言には有無を言わせない圧を感じた。男に対する恐怖はなく、頭がおかしくなりそうなほどの怒りが荒北の体躯を震わせた。
 東堂を連れて帰るという自分の選択のほうが男の行いよりよっぽど正しいという確信がある。それなのにどうすることもできない無力さが、悔しくて情けなくてついに涙がこぼれた。自分が子どもであるがゆえに、非力なばかりに、東堂を助けてやることも守ってやることもできない。
 男はゴミを捨てるように荒北を外へ追い出してドアを閉めた。施錠をする音が、外に放り出された荒北を遮断するように重たく響いた。たった一枚、扉を隔てた向こうに東堂がいる。でも荒北はその部屋から東堂を連れ出す術を持っていないのだ。
 階段の手すりにうすく雪が積もっている。空を見上げると、音もなく雪が舞っていた。急に寒さを思い出して、仕方なく押し付けられた東堂のコートを羽織った。黒い毛皮のコートからは、荒北の父親とよく似たにおいがした。煙草のにおいだ。きっと東堂が吸っているわけではなく、東堂の身近にいる大人が吸っているのだろう。
 足早に町を歩きながら、引っ込んでいた涙がまた溢れて止まらなくなった。すれ違ったときだれかが「ホワイトクリスマスだ」とつぶやく声が耳に滑り込む。クリスマスというワードを聞いて、荒北は自分が紙袋を持っていないことにようやく気付いた。きっとあの部屋に置いてきたのだ。大事なものをすべて、あの部屋に置いてきた。早歩きはいつのまにか駆け足になって、ネオンが輝く町を一度も振り返らずに、息を切らして走り抜けた。
***
 まえは人混みを歩いてくる東堂の気配を感じ取ることができなかったのに、今日は遠くからでもはっきりと認識ができた。それを荒北はかなしくおもう。理由はうまく説明できない。
 目が合うと、東堂は口角をきゅっとあげて、すこしだけさみしそうに見える笑顔を浮かべた。荒北が似合わないと言ったスカジャンは存外、生意気そうな東堂の風貌によく似合っていた。生意気そう、ではなく東堂は実際も生意気でこまっしゃくれの癇に障るやつだ。でもほかに代えのきかない、唯一無二の大切な友達だ。ついでに赤いカチューシャは荒北の読み通り、艶のある黒髪によく映える。
「似合ってンじゃん」
 東堂は片膝を立てて座る荒北の目のまえで仁王立ちし、スカジャンを見せつけるように両手で引っ張ってみせ、そのあと「こっちか?」とカチューシャを指さした。「どっちも」と言えば、至極満足そうな顔をする。
「スカジャンは返せヨ」
「ああそうだったな」
 そう言いながらも東堂は返すそぶりを見せず、いつも通り石段に膝を抱えて座った。
「荒北は似合ってないな」
 つぎに会ったら返そうと荒北が着てきた黒い毛皮のコートを見ながら東堂は笑う。
「ッセ。似合ってたまるかこんなダッセェの」
 小学生が着るには身の丈が合わないと思われる黒い毛皮のコートは、東堂が着るとしっくり馴染むのに、荒北が着るとただただ不格好だった。
「荒北にしてはなかなかセンスあるじゃないか。見直したぞ」
 東堂はカチューシャに触れながら機嫌よさそうにしている。うれしそうな姿を見るのは荒北としても気分がよかったが気恥ずかしさも拭えなかった。
「これ買うのスッゲーはずかったんだけどォ。もうぜってェーやだ」
 東堂はわはは、と豪華に笑う。その笑顔がすきだ、と荒北はおもう。口をおおきく開けて笑う無邪気な顔が、ほかのどんな表情よりも。
  今日で今年が終わろうとしている。東堂に会うのはクリスマス以来だったが、もうずいぶん長い時間あっていないような気分がした。もう二度と会えないような気がしていたが、案外あっさり、いつも通り顔を合わせて、いつもどおり軽口を叩いている。直接的な話題に触れそうで触れないギリギリのラインを探りながら、自分たちの日常を崩したくないと、すくなくとも荒北はそう願っている。
 ほんとうだったら詰め寄って、洗いざらい聞き出してしまいたい。その行為は東堂を深く傷つけるのだろうと予測ができたので、荒北は口を開いて、出しかけた言葉を飲み込んで、息を吸って吐いてを繰り返した。
「荒北」
 東堂はスカジャンのポケットをまさぐって、きれい折りたたまれた万札を荒北の目のまえに差し出した。荒北がしわくちゃにした紙幣を、きっと丁寧に手で伸ばしたのだろう。あの日の光景が脳裏をよぎる。繁華街のネオンが差し込む四畳半を、荒北は一生忘れられないだろうとおもった。
「これを返したくて来たんだ。……もう会えないかとおもった。ここにいてくれてよかった」
 まるで別れの言葉のようだった。耳に入り込む言葉すべてにさみしさを感じて、荒北は視線を地面に落としたまま顔が上げられなかった。きっと情けない顔をしているだろう。
 会う約束をしたことはなかった。東堂がここへ来る理由を訊いたことはなかったし、ちゃんと考えたこともなかった。いま東堂は明確な理由と荒北に会うという目的を持ってここにいる。それがさみしかった。理由などなくても、目的なんかなくても、約束をしなくても、当りまえのようにそばにいたい。
「荒北? 泣いているのか?」
 茶化すような声色に腹が立ったので、顔を覗き込んできた東堂を手で追い払った。
「なんでそうなンだよ。泣いてねーよ」
「ならいいんだ。ほら、はやく受け取ってくれ」
 差し出された万札を受け取り、手のなかで広げてみる。
「なにがほしい?」
 紙のしわを指で伸ばしながら問いかけると、東堂は歯を見せておかしそうに笑った。
「わはは。まだクリスマスプレゼントをくれるのか?」
 寒さで鼻の先を赤くした東堂は、暖を取るように膝のうえで指先をすり合わせている。荒北は黙って東堂の横顔を眺めた。もしほんとうに神様というものが存在して、東堂にうつくしい容貌を与える代わりに子どもでいる権利を奪ったのだとしたら、荒北は神になど一生祈らないどころか恨んでやる腹積もりだ。
「荒北が静かだと不気味だな」
 いつもだったら何かしら言い返すところだが、荒北は視線を自分の指先へ落として万札のしわを黙���と伸ばし続けた。その些細な異変を感じ取ったらしい東堂も軽口を引っ込める。しばらく町の方を眺めていた東堂は、おおきな目に光をたっぷり集めて荒北を見た。
「……オレがほしいものは金では手に入らんよ」
 でもありがとう、と東堂は静かに笑う。そんなかなしい顔で笑うな、と咎めてやりたかったのに、喉が焼けるように熱くなってそれもままならない。鼻の奥がツンと痛んで、目に涙が滲む。
「……とお、どぉ…………ご、めん、ネェ」
 涙がこぼれてしまわないようにと堪えながら絞り出した声は、情けなく震えている。咎めて、詰ってやりたかったのに、実際に出たのは謝罪のことばだった。伏せた横顔に東堂の視線を感じた。言葉にならない嗚咽が漏れて、とうとうこぼれた涙がズボンに染みをつくる。東堂は黙っていた。荒北のつぎの言葉を待っていたのか、返答を迷っていたのかはわからない。
 沈黙が何分か続いて、荒北が乱暴に涙で濡れた頬を拭って顔を上げたとき、東堂は困ったような顔をして荒北を見ていた。
「すまん。荒北がオレのために泣いてくれたのがうれしくて。でもニコニコしたらおまえ怒るだろう?」
「はァ?」
 ずび、と鼻をすする音がずいぶん間抜けに響いた。ほら怒った、と東堂は荒北を指さす。
「この間も……クリスマスの夜も、荒北は泣いていたな。オレのために涙を流してくれた」
「あれは……ってかべつにテメェのために泣いてるわけじゃねェよ。オレが……」
「うん」
「……オレがガキだからなんもできなかった。……オメーのこと助けてもやれないし守ってもやれねェんだ」
「うん」
「……だから、ごめんネ」
「わはは! おまえが謝ることではないな!」
 東堂は快活に笑って、そのままぽろりと左目から涙をこぼした。顔のラインに沿って流れた涙が顎で引っかかって、ぽつんと東堂の膝へ静かに落ちた。
「とおど、」
「すまん」
 東堂は両目からぽろぽろ涙をこぼして声も出さず静かに泣いた。あくびは隣人にうつると言うが、ひょっとしたら涙もそうなのだろうか。
 いま自分が東堂にしてやれることはなんだろう。大人の庇護のもとでしか生きられない無力な子どもが、おなじく無力な子どもに、いったいなにをしてやれるだろう。拙い頭で考えてみても、答えは出ない。
「東堂ォ。オレはオメーを助けてやれないし……守ってもやれない、から、……幸せに、する。ぜってェ、幸せって思えるような人生送らせてやる」
 でもひとつ、いままでしたことのない約束を取り付けてみる。約束というより宣言というべきか。漠然としていて信憑性には欠けるが、自分なりの覚悟を持って言葉を選んだつもりだった。
「ッフフ、なんだそれ、プロポーズみたいだぞ」
 涙を流しながら、東堂は肩を震わせて笑った。そんなつもりはなかったが言葉で指摘されると確かにそう捉えられても仕方ないような物言いだったかもしれない。そう自覚すると、羞恥で顔に熱が集まり、耳まで赤くなっている気がした。
「バァカそうゆんじゃなくてェ……わかれよ! オレより頭いいンだからよ!」
「わはは、うん、そうだな。わかる、荒北の言いたいことはわかる。フフ」
「テッメなに笑ってんだよ! オレ真面目にゆってンだけどォ?!」
「うれしいから笑ってしまうんだ。許せ荒北」
 笑いながら泣くなんて器用なやつだな、と呆れながら東堂を見た。東堂は涙が引っ込むとスカジャンを脱いで荒北へ渡した。
「すまんね。交換しようか」
「オレこれ嫌いだわ」
 重たいコートを脱いで、手渡されたスカジャンを受け取る。煙草のにおいはついておらず、代わりに柔軟剤のようなあまいにおいがした。
「わはは! おまえには10年はやい」
「ッセ!」
 あながち間違っていないような気がしたので否定はできなかったが、腹は立ったので舌打ちをしてやった。立ち上がった東堂は荒北が渡したコートをばさりと音を立てて羽織る。それがあんまり様になっているので、荒北は黙って東堂の背を眺めていた。
 東堂の手を取って引き留めてやりたい。行かなくていいと、ずっとここにいようと言いたかった。それが東堂の救いにならないとわかっている。荒北の身勝手でしかないとわかっていたから、なにも出来ずに見送った。
 歩き出した東堂は振り返り、「じゃあまたな、荒北。よいお年を」と出会ってからはじめて挨拶をして去っていった。また、なんて約束をしたくはないのに、その言葉に荒北がどれだけ安堵したか、東堂は知らないだろう。
「またネ。……よいお年をー」
 荒北が返事をすると、東堂は手を振って人の流れに飲まれていった。もう見失わない東堂の背を、見えなくなるまで見送った。
(つづく) My beloved Tiger/171015
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ni----cho · 7 years
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名探偵ルフィ
執事サボの仕事は主(ドラゴン出張中) の息子のルフィ坊ちゃんを起こす所から始まる シーツを掴んでルフィを寝顔を サボ「ホラ、ルフィ!!朝だぞ起きろ!」 ルフィ「ぐごごごご💤」 エース「ずぴょーー💤」 サボ「ンなんで刑事のお前が寝とるんじゃー!!」 高橋留美子風に飛ぶエース A「痛ぇーな!!執事が客人を蹴飛ばすんじゃねぇ!!」 S「誰が客人だおい!事件もないのにルフィのベッドに潜り込んで、テメーこそブタ箱行きだおら!」 A「表でるか?ああん?!」 S「お前一人でお帰りください。なぁ、ルフィ(ベッドへ)」 A「起こしに来たんじゃねーのかよ?」 チーン キッチンのオーブンからトカゲワニの肉が焼けた合図だ ルフィの目がパチリと ルフィ「肉モーーーーーニン!!!肉肉肉肉肉にくー💗」 ルフィは一目散にキッチン目掛けて走る。呆気に取られるAとS。しかし、執事サボは並走しながらもLを寝巻きから正装へと着替えさせていく。 ヨダレ顔のルフィは目を♡にさせて、ダイニングルームへ着くと既に着替えが済んでおり、ようやく執事サボに満面の笑みで L「おうサボ!おはよー!早く俺の肉食いてぇ!!」 S「////慌てるな、今持ってくる」と キッチンに向かうと、 A「やっぱり焼きたてはうめーな」 L「おでのにぐー😭」 S「竜の鉤爪!!!!!」 またもや吹っ飛ぶエース L「ぷはーぁ!食った食った!!やっぱりサボの焼いた肉はうめーな」 A「焼いただけだろ(ボソッ)」 S「ルフィ、腐敗刑事を消し炭にしていい許可をくれ」 L「そいや、エース何でここいるんだ?事件か?」 A「そうだ。俺は別にこんな朝早くからL、お前の寝顔を見に添い寝しに来たわけじゃねー!!」 と言いつつ、いつにも増してLに顔を近づけるので、すかさずSが鉄パイプで殴る。ドクドク。Aは一瞥するも続けて A「やばいぜ、ルフィ、お前を見てると俺はドキドキが」 L「血のせいじゃねーのか?」 A「冗談はさておき、最近霧が濃くなる夜中で人が忽然と消えるって事件が多発してるんだ。しかも狙われるのは子供ばかりときたもんだ」 S「何で子供が一人で夜中ふらつくんだよ。A、夢でも見たか?」 A「夢なら良いけど、ここ数日間で10人もお尋ね人になっちまった。」 S「警察は何をしてる」 A「張り込み聞き込みパトロールしても、それが子供部屋だろうが関係ない。子供たちが霧と一緒に消えちまう。どうだ?ルフィ、この謎美味そうだろ?」 眉間にシワを寄せるルフィを横目に S「その霧ってのが引っかかるな。怪しさプンプンだ。どうするルフィ」 L「分かった!俺はその霧ぶっ飛ばす」 A「そう来ると思ってよ。また2人で手柄を立てるぞL」 S「そうだな。無能な刑事にはおかえり頂き、この優秀な執事Sとなら、あんな場面やこんな場面もお役に、」 A「妄想が暴走してるぞ。鼻血ふけよ」 L「3人だ!3人が良い!!な、S!A!俺に力を貸してくれ!!」 SA「おう!!」(キメ顔) ブルルルルン!🚙カメ者のハンドルを握るS S「その子供攫いの霧の謎を」 L「俺たち、3人で」 A「解き明かす!!」 こうして3人は霧の怪人を追って街へ繰り出すのであった シュロロロロ つづく?!
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トイレの掃除・・・ン年間サボってたら、すごく汚くなって。街の誰も掃除してない、放置された公衆便所 みたいな状態ですね。
汚部屋から脱出したい!第53章 http://life7.2ch.net/test/read.cgi/kankon/1120957898/ 181 :おさかなくわえた名無しさん:2005/07/13(水) 15:14:27 ID:kS2i/NX5 トイレの掃除・・・ン年間サボってたら、すごく汚くなって。 それがコワくて、見てみぬフリで、さらに放置してしまった。 今は最悪の状態です。 どういう状態かって、街の誰も掃除してない、放置された公衆便所 みたいな状態ですね。 そんな風にしてる自分が恥ずかしく、落ち込んでますが、どう手を 出してよいかわかりません。誰か教えてください。 183 :おさかなくわえた名無しさん:2005/07/13(水) 15:20:30 ID:lTD6G9FG >>181 とりあえずトイレットペーパーで漂白剤湿布 189…
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crydayz · 4 years
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いっこ言っておくぜ。
僕がアナログコンプレックスを克服せざるを得ないと確信したのは、アナログで描く恐怖を克服していない人間はアニメーターと漫画家と油彩画描きにはメンタルの部分で決して勝て��いと確信したからだ。
身体感覚ってもんを信じるんだ。このカラダと脳は必ずこの「扱いづらい道具」の特性を理解し攻略法を見つけてくれる、と。
だからってアナログ依存しちゃあいけない。
カラダと脳が持つ可能性を信じる。その覚醒を体験し、他者由来ではない、自分の肉体を通した成功体験を得る。
その為にアナログで描くんだ!!!
童貞 / 処女卒業みたいなもんだ。
ふーん、これがこのカラダと脳の機能。開いておくに越した事のない、チャンネル。その本質の片鱗を知るために。
まだなんにも免許皆伝してないし段位も取得しちゃあいないが、デジタルで自分の特性を活かす算段は付いたよ。
アナログ画材をコントロールできるようになった人間は、ドがつくほどの根性論と感情論に身を委ねて描けばいいと理解した。
逃げで加筆して構わない。素早く逃げ切る。ただただ、終わらせるために。
描き逃げる。基本はコレ。
デジタル人間の悪いところは「取っておこうとする」事だ。
それがあとで功を奏する場合もあるだろう。だがそれはとんでもない「お荷物」になるぜ?
全世界から電力が失われたらどいつもこいつも混乱するだろうな。
ああ、そんな状況ふつうは起きっこないさ。しかし昨今の世界線、どうかしてるからな。
・ ・
なんでもいっか。とりあえずムカつくものを否定するために、ムカつくものに染まったり拒否ったり各自やってきゃいいんだよ。
だが本当に心の底から敵を憎むには、一度敵側の正義を受け入れてみてからでも遅くは無いんじゃあねえか?
僕は味方を簡単・・でもないが裏切れる。それは、ある側面から見れば自分自身や仲間自体も「悪」でしかないからだ。
そんな中での優先順位はただ、どんだけ長い間「関与」したかでしかない。素の感情に身を委ねるとそうなってしまう。
でも、それこそくだらなくねーか。正義の軸足、どこに置く?
楽しいか、否か、だろ。僕は少なくとも、そうだ。
悲しい事や魂が打ち震える感動的な事はどんな「低い次元」にも存在する。
そういうものは実際尊いさ。虫のスケールになって仮に「虫側にヒト並の知性があった」なら、一匹一匹の虫が尊くてたまらなくなるだろ?
そういう比喩話、僕はいつもしてるよな。
素晴らしいものは低い次元にいくらでも存在する。
だが、興奮、昂揚、熱狂! 圧倒的爆笑!!
そういうものは巨大な熱量動く現場にしか、ない!!
これは断言するぜ。僕はそういう快楽に身を委ねて目をギラギラさせながら遊んでいたいンだ!!!
いいや、それを目指さねば、熱量の小さい世界の中の感動と安らぎに耽溺して亡者共を愛しちまうだろ。
愛を成就させるには高いEQが必要だ。それは絶対なんだ。
俺にそれはない!! ヒトを愛する資格は、ない!!
ならば!!
遊ぶでしかないでしょう。そしてせーぜー経済を回して、自身が大事だと思う人間になけなしの金を渡す。そんくらいでしか「人間」を維持できない。
お金が無くなる優しさを手に入れてしまったら終わるんだよ僕は。
自分を不幸にしてでも稼ぎ、楽しむ。そういう道しか無いっつってんだよ、クズ人間にはよ・・・
ああ・・
IQふつうでEQが高く、若く、絵の才能さえあれば・・・ こんな欺瞞に身を委ねずに済むものを。
いやいや、条件多すぎっしょ。それは別人。ただの、別人。
自分は自分。
無いものねだり・・・ し続けてサボったツケを払わないとな。
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