Tumgik
#タグでも私たちの言語を話す必要がありますか?
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おはようございます!今日は五月七日「スピーク・ヨー・ラングウィッジ・デイ」!私は日本語が上手ない、しかし僕の最高が試してみます!!!(^∇^)
イギリス人だ、参考のため。
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gupaooooon · 10 months
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NoBarbenheimer
今回の件、原爆投下/原水爆をミーム化/ネタ化する動きの加速に対して。フェミニズムな作品であることがとても楽しみだったバービーの……“公式アカウント”が乗っかっていたという事実。そのショックについて。自分も抗議を送ったりTwitter/Tumblrでタグを使ったひとりですが、
「日本のみ」が被爆国ではないし、「日本人とされれる人々のみ」が被爆被害者ではない。
凡ゆる国と地域で被爆被害があり、凡ゆる国や地域の人々が、被害者が、世界中にいること。
“戦争被爆国”としての日本においては、戦時下で、軍国主義/差別主義の中で更に更にマイノリティとして虐げられた人々が、植民地支配/強制連行による被害者や、捕虜として収容されていた人々が、沢山、犠牲になっているし、その後も苦しみ続けている。日本/政府による迫害と差別に晒されている。その存在が、事実が、歴史が、蔑ろにされ続けている。
原爆/原水爆の犠牲者が、被害者が、いまも、世界で、さまざまな場所で、苦しみ続けていること。その歴史について。
それらを踏みにじるような言葉も、それらについて誤った認識を与える言葉も、Twitter上では多く(差別主義者/ネトウヨ/極右なども、バービーという作品そのものとそこにあるフェミニズムや多様性に対する一方的な揶揄/叩きや、韓国へのデマ/ヘイトや、他の悲惨な歴史や事件を更にミームにして茶化し出すという……醜悪な最低最悪な行いをぶち撒けながら、この抗議タグをTwitter上で利用してきていることもあり、)かなり蔓延してきてるようなので。
Twitterで今回自分がRTさせて頂いた……さまざまな方々が紹介していた記事やアーカイブ/今までTwitter上で自分がRTしてきたり引用してきたりした記事なども、自分用と兼ねて、いくつか、改めて、此方にも引用してみます。
また、再度、強調したいのですが、
日本は、今なお、戦争責任/加害の歴史に向き合おうとしない。戦争の責任と記録と歴史を忘却し、捻じ曲げようとする歴史修正主義が、まさにいま、どんどん勢いを増し続けている現状。核廃絶について背を向けるばかりか、核武装について“柔軟な議論”などとほざいて嬉々として語り出す連中が、差別主義者の糞どもが、万年与党であること。
そこを無視することこそ、恐ろしいことで、忘れてはならないこと。(これもほんと繰り返しだが、この現状だからこそ、戦争/核を軽視しないための抗議の責任があること、強調したい)
・日本だけではない、被爆国
「核兵器を開発するためには実験が必要です。1945年、アメリカのニューメキシコ州で世界で初めての核実験が行われてから、これまで2,050回以上の核実験が行われきました。
アメリカはネバダ砂漠や太平洋でロシアはカザフスタンや北極海で、イギリスはオーストラリアや太平洋の島国で、フランスはアルジェリアや南太平洋の仏領ポリネシア・タヒチで中国は新疆ウイグル自治区で実施しました。ワシントンやモスクワなどの大都市から遠く離れ、多くの場合は植民地や先住民族の暮らしている土地でした。(川崎 哲「核兵器はなくせる」、岩波ジュニア新書、2018)」
・Hiroshima and Nagasaki: A Multilingual Bibliography
「ABOUT US: The Aim of Our Project
In 2014, a year before the 70th anniversary of the atomic bombings of Hiroshima and Nagasaki, we started our survey and research into the multilingual publication of atomic bomb literature. Our goal is to make a comprehensive survey into the process of worldwide acknowledgment of Hiroshima and Nagasaki for 70 years.」
・外国人戦争犠牲者追悼核廃絶人類不戦碑
「この戦争の末期、長崎では数次にわたる米軍の空襲、潜水艦攻撃、そして八月九日の原爆 によって七万余の日本人、数千の朝鮮人、中国人労働者、華僑、留学生、連合軍捕虜(イギ リス、アメリカ、オーストラリア、オランダ、インドネシア等)が犠牲となった。
特に浦上刑務所のあった隣接する丘では、三十二名の中国人、十三名の朝鮮人が、日本人 受刑者とともに爆死し、また香焼や幸町の捕虜収容所では、被爆前に病気や事故などによ って数百名の連合軍兵士が死亡した」
「碑の建立に力を注いだのは、戦時中に収容所の職員だった田島治太夫さん(九九年死去)。一緒に運動した鎌田信子さん(72)は「日本人だけでなく、多くの外国人が犠牲になったことを知ってもらいたい」と語る。」(2005/07/15 掲載記事)
・被爆2世、女性として直面した複合差別 ――「韓国のヒロシマ」陜川から
「2023年2月7日、被爆者の援護を定めた法の対象外となっているのは不当だとして、被爆2世が国を訴えていた裁判の判決が広島地裁で言い渡された���「不当な差別とは評価できない」などとして、原告の訴えは棄却された。被爆2世に対しては、厚生労働省が定めた要綱に基づく健康診断が実施されているものの、がん検診はそこに含まれず、各種手当の交付なども受けられない。」
「原爆被害に加え、それ以前からの植民地支配に翻弄されてきた韓国人被爆者の次世代も、「線引きの外側」に置かれ、公的な支えを受けられずに生きてきた。」
・80歳を過ぎて語り始めた被爆体験――福島へ手渡したい思いとは
「切明さんの話は、「あの日」から始まるのではなく、軍都「廣島」の話から始まる。
「広島は今、平和を守ることや、核兵器廃絶を掲げていますが、77年前までは軍国主義の街でした」
切明さんが国民学校2年生の時、満州事変が起きる。広島城の周辺には陸軍の師団が置かれており、宇品港は中国大陸や、その後の東南アジアの国々侵略のための出発港だった。」
・「存在しない」とされた残留放射線、内部被ばくの被害を認めない政府
「こうした政府の態度の根底にあるのは、残留放射線による内部被ばくの否定だ。放射性物質を体内に取り込む危険性から目を���ける、その姿勢の源流を知るためには、日米の歴史を紐解く必要がある。
『原水爆時代〈上〉―現代史の証言』(今堀誠二)や 『核の戦後史:Q&Aで学ぶ原爆・原発・被ばくの真実』(木村朗、高橋博子)でも示されているが、原爆投下から1ヵ月後、マンハッタン計画の副責任者であるトーマス・ファーレル氏は、下記のような声明を発表したとされる。
「広島・長崎では、死ぬべきものは死んでしまい、9月上旬において、原爆放射能の余燼ために苦しんでいる者は皆無だ」
残留放射能が存在しないとした理由について記者からの質問を受け、ファーレル氏は「相当の高度で爆発させた」ことを挙げていた。
なぜこうした声明を出すに至ったのか。『核の戦後史』の他、『封印されたヒロシマ・ナガサキ』などの著者でもある奈良大学の高橋博子教授は、占領を円滑に進める必要がある米国側の意図を指摘する。
「声明には、原爆投下が国際法違反であることを否定し、広島を取材した連合国軍記者による報道を打ち消す狙いがあったと思われます」 」
「 「日本政府は核兵器の残酷さや非人道性を訴えるどころか、その“威力”を重視し、原爆攻撃をした米国と一緒になって、核兵器の有効性を世界に向けて訴えてきたといえます。核の“パワー”の肯定的イメージを拡散してきた、世界に対する責任は重いと思います」 」
・«さもしいといって下さいますな» 福田須磨子さんの思い 原爆を背負って(30)
「 《何も彼(か)も いやになりました 原子野に屹立(きつりつ)する巨大な平和像 それはいい それはいいけど そのお金で何とかならなかったかしら “石の像は食えぬし腹の足しにならぬ” さもしいといって下さいますな 原爆後十年をぎりぎりに生きる 被災者の偽らぬ心境です》
 1955年8月、被爆詩人・福田須磨子さん=74年に52歳で死去=が詠んだ詩「ひとりごと」です。須磨子さんは23歳のとき、爆心地から1・8キロ地点で被爆。高熱や脱毛など後遺症に苦しみ、紅斑症にもかかります。身体的、精神的苦痛と生活苦にさいなまれる日々…。3千万円の巨費を投じて造られた平和祈念像を見て、この詩を詠みました。」
・問われる空襲被害者の戦後補償
この記事は2020年放送のNHKスペシャル「忘れられた戦後補償」を下地にした2021年放送のクローズアップ現代の記事です。もとのNHKスペシャルを記事化したページは……もう削除されてしまい、この別番組の記事しか残っていない状況です。
被爆被害とは違った話なのですが、日本が戦後も、ずっと、いかに、国内外問わず、戦争責任に向き合っていない国であるか。民間人/市民を切り捨て、権力者/軍部を優遇してきたか。それがわかりやすい記事のひとつとして、引用します。
以下はNHKスペシャルの特集記事から当時引用した文面です。
「大将経験者の遺族には、戦犯であっても、兵の6.5倍の補償を実施。閣僚経験者に対しては、現在の貨幣価値で年1000万円前後が支払われていた。その一方で、旧植民地出身の将兵は、恩給の対象から外された。」
「国家が総動員体制で遂行し、破滅への道をたどった日本の戦争。犠牲となった民間人は80万人。戦後、国家補償を求めた民間被害者の訴えは一貫して退けられてきた。」
「ドイツやイタリアと違い、軍と民の格差が時代とともに拡大していった日本の戦後補償」
(しかしNHKの戦争責任を問う特集関係の読みやすいWEB記事や記録は……数年しか残さない、消されてしまうし。オンデマンド配信に全て入る訳ではないようだしで。戦争の真実シリーズの731部隊の特集の書籍化は何年も延期が続き、今年やっと……出版されそう……?である現状(何かしらの検閲を受けていないかが、不安である)、本当に不気味で、最悪だ)
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nyantria · 2 years
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ワンワールド・ビースト・システムが開始されます
2022/11/21 12:34
http://takahata521.livedoor.blog/archives/16649901.html
出典:G20 leaders agree to work toward mandatory digital health passports for all human beings: This will kickstart one-world beast system experimented with during Covid – http://LeoHohmann.com
G20首脳は、全人類のデジタル健康パスポートの義務化に向けて取り組むことに合意した:これは、Covidで実験されたワン・ワールド・ビースト・システムを始動させます
今週初めに、インドネシアの保健大臣が「次のパンデミック」時に人々の移動の自由を追跡・監視・制限するために、世界的に認められたデジタルヘルスパスポートをすべての国が採用するよう呼びかけたことをレポートしましたが、現在までに、これが単なる一保健大臣の意見ではなく、公式なG20政策の一部であることが公式に確認されています。
G20、WHO基準のワクチン・パスポートを採用へ
「WHOが認めるデジタル健康証明書を作ろう...ワクチン接種や検査をきちんと受けていれば、移動できる」とインドネシア保健相がバリ島で発言した...
G20は世界の20大経済大国のリーダーを代表するものですが、パートナーである中国が非常に効率的に国民を抑制する方法で素晴らしい成功モデルとして賞賛されているにもかかわらず、孤立し悪魔化されているロシアを除いています。
G20サミットが終了したとき、その公式コミュニケにはデジタルヘルスパスポートに関する強い文言の宣言が含まれていました。インドネシアの高官は、2023年に世界の最有力国が望んでいることに反するような発言をしたわけではありません。
G20の公式首脳宣言は、デジタルCOVID-19証明書を求めています。
ホワイトハウスのウェブサイトに再掲され公開されている最終コミュニケのワクチンとCovid-19パンデミックを扱った部分には、「私たちは、広範なCovid-19の予防接種が世界的な公共財であると認識し、安全、安価、高品質で効果的なワクチン、治療薬、診断薬(VTDs)へのタイムリーで公平かつ普遍的アクセスを確保すべく努力を進めていきます。」 と書かれています。
コミュニケはさらに、国家間の多国間協力の必要性について述べています。「私たちは、人間の健康を脅かす可能性のある病原体と抗菌薬耐性(AMR)を検出するために、多部門にわたるワンヘルス・アプローチを組み込み、ゲノム監視を含むグローバル監視を強化することに引き続き取り組んでいます」 と述べています。
これは実際のグローバル・ガバナンスであり、彼らはもはやそれを隠してはいません。国家主権は後回しにされ、「危機」や緊急事態の最中に簡単に回避される小さな障害物のように扱われています。そして、世界的な企業メディア全体を支配していれば、危機を作り出すのがいかに簡単であるかを、私たちは皆知っています。
パンデミック、気候変動、戦争、飢饉など、その時々の恐ろしい危機に対する「対応」を遵守するために、ゲノム構成を含む全ての人間を監視する単一世界システムです。私たちは、彼らの「反応」がどのようなものかをすでに知っています。あなたが望むと望まざるとにかかわらず、すべての人にmRNAワクチンを投与することです。
たとえこれらのワクチンが完全に安全で効果的であったとしても、そうでないことは分かっていますが、それでも私は決して一度も接種を受けることはありません。
それはなぜか?なぜなら、ウイルスは人々にワクチンを摂取させるための道具であり、ワクチンはデジタル健康パスポートを取得させるための道具だからです。これはグローバルIDの一種で、基本的人権、移動の自由、集会の自由、言論の自由、宗教の自由を制限するために使われます。国や地域単位だけでなく、世界単位で自由を根絶するためにこれほど広範囲に使われる可能性のあるツールは、これまでの地球上に存在しなかったのものです。
彼らは、彼らの管理ツールであるデジタル健康パスポートやSMARTヘルスカードを携帯電話に装備させ、彼らが別のロックダウンや部分的なロックダウンの必要性を感じたときにいつでもあなたを追跡し、動きを制限できるようにしたいと考えています。
世界の中央銀行が新しいデジタル通貨を導入しようと躍起になっているのと同じように、保健当局もすべての人に携帯電話のデジタル健康パスポートを持たせようと躍起になっているのです。
これは決して偶然ではありません。この二つの要素、グローバル・デジタル・マネーとグローバル・デジタルIDは、技術的に連動して、人類を奴隷にするために機能することになります。
あなたの健康とあなたのお金は、獣のシステムが進められている2つの手段です。
これがまさに獣のシステムであることに気づけないクリスチャンは、霊的に盲目です。そして、このシステムがある段階まで進化すると、すぐに実際の獣のマークに変換され、世界の受け入れのタグを受け取らなければ、誰も売買することができなくなります。
ユヴァル・ハラリは、これがどこに向かっているのか、すでに教えてくれました。彼は、次のステップは、監視ツールを『皮膚の下』に置くことだと言っています。この侵襲的なテクノロジーを私たちに受け入れさせるには、covidが鍵になると彼は言っています。以下、視聴してください。
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ビル・ゲイツはパンデミックの初期に、ワクチン接種のデジタル証明書を作成することが最終ゲーム、「ファイナル・ソリューション(最終的な解決策)」であると語っていました。
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ドイツのナチスの息子であるクラウス・シュワブは、「すべての人がワクチンを接種しなければ誰も安全ではない」と言いましたが、額面通りに受け取れば意味がありません。もし、ワクチンを接種して効果があるのなら、なぜ安全でないのでしょうか?
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しかし、シュワブの考え方を知っている人なら誰でも、Covidワクチンは決して誰かの健康を守るためのものではなかったことを知っています。私たちを奴隷にするためのものだったからです。covidは「グレート・リセット」のもと世界全体を再構築する「貴重な機会の窓」であるとシュワブは語っています。
つまり、シュワブ氏が本当に言いたかったのは、グローバリストが思い通りにやれば、今後起こることから誰も逃れることは許されないということです。国連のアジェンダ2030に書かれているように、「誰一人として取り残さない」ための包括的なものになるのです。
他にどう言えばいいのか分かりません。彼らはこれをオプションにはしていません。聖書に書かれているように、これは世界的なものであり、強制的なものだからです。
ですから、真のキリスト教徒はこれに従うことはできません。あなたの魂そのものが危機にさらされているのです。
だから私たちは、FRBや中央銀行が発行するデジタル通貨や、上記のようなデジタルヘルスアプリを使って私たちを追跡しようとする試みには、全身全霊で抵抗しなければなりません。
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manganjiiji · 9 months
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果つる燃える
区役所に、行けた!!���うだめかとおもった。起きて13時、全然力が出なくて、どうにか白飯に鮭ほぐしと麺つゆをかけて食べ、どうにかシャワーを浴び、どうにか駅へ向かい、電車に乗り、区役所について、申請書類を提出し、いくつか住所と名前を書いて、無事16:40に手続きを終えた。区役所に向かう途中、全力で歩いているのに、道行く全ての人より自分の歩行が遅く、息も苦しく、もうだめだ、と思った。気圧(先取り)かな?
ということで、期限が切れてしまっていた自立支援医療(精神通院)と障害者手帳の改めての申請がやっとできました。七月末に失効してから一ヶ月半。やっと……よかった……。手帳の発行には3ヶ月以上かかるのですが、まあ発行されてから会社に言えばいいだけだし(障害者雇用の枠になることは伝えてある)、自立支援はすぐに控えがもらえるみたいだし、肩の荷が降りました。ただ、嫌な予感がするのですが、私は今月既に2回、医療機関で保険証を使っていて、保険適用で総額5.5万円ほどになっているのだが、ひょっとして、ひょっとすると?今月から社保に入れられているのでは?という気がする。国保の保険証を使ってしまったが……会社からはまだ何も言われていないが……これはやばい感じが致しますぞ。入って2ヶ月経てば社保に入れるとは言われていたが、強制的に入れられるものではなく申請が必要なのかと思っていたが、どうも、もう入れられる手続きが始まっているらしい。それは全然ありがたいのだが、国保から抜けているのに国保の保険証を使ってしまった場合、どのような払い戻し?手続き?が必要になるのかわからず、戦々恐々としている。入社が7月の半ばだったので、どうか社保の加入が9月の半ばでありますように。まあもしアウトでも、こちらはいつから社保になるのか知らされていないので(たぶん現場の誰も分からない)、しかるべき手続きを謝り倒しながらこなすしかない。
区役所ののち、原稿(燐一)をしようと思いドトールに寄ったが、どうしてもチーズ牛カルビミラノサンドの誘惑に負けてしまい、食べた。おいしかった。文句なし。うまい。泣けた。そして、亜和さんのお母さまとのことを綴った晶文社の連載エッセイを読む。とてもいい親愛の日差しを浴びた。亜和さんからお母さまへの。お母さまは大変な方なのだなと思った、そして亜和さんには労いの言葉をかけたい気持ちだった。とても優しい人だから、お母さまに対しても、最大限優しい対応をしていて、なんて大人なのだろうと思った。
今日は、シャワーを浴び終わったあたりから、コトリンゴの「悲しくてやりきれない」を聴いていた。なぜか思い出して聴きたくなった。それをずっと聴きながら区役所に行き、ドトールに行き、アワヨンベ(亜和さん)の連載を読んだ。そうしたら、私も、生活が落ち着いたら家族のことをnoteに書いて整理しようと思っていたことを思い出し、とりあえず思いつくままに書き出してみた。コトリンゴの「悲しくてやりきれない」は、おそらく刀剣乱舞時代に小説を書くために聞いていた曲だが、bgmとしてでなくても、自分の心そのものとしてこの曲と1対1で向き合い、救われることが多かった。私にとって悲しくてやりきれないことなんて、家族のことくらいなので、この曲を聞いたらだいたいそのことを考える。この曲を聞いていれば、家族との記憶は無数に溢れ出してきて、何も考えなくても手癖で文章になっていく。なんとなくまとまりになったな、と、疲れたところで〆たら、5000文字を超えていた。昨日の燐一は3500くらいしか書けなかったのに。やはり何度も何度も、何十年もかけて思い出し続けた記憶はすぐに文章にできるものなんだなと思った。何よりそのnoteの記事には脈絡がない。わりと矛盾だらけで、展開も何もあったものではない。思い出した順に全部書いた。そのうち、久しく忘れていたことも思い出した。あれもこれも書きたい、書き留めておきたいと思った。例によって涙を溢れさせながらキーボードを打ち続けた。悲しくて悲しくて、とてもやりきれない、とずっとコトリンゴが歌ってくれていた。
帰宅して、書いた文をいくらか整形し、noteに投稿して誤字脱字や一文の長さなど調節し、としている間に、4時間で「♡」が10個もついていた。やはり家族とのことというのは、悩んでいる人、苦しんでいる人が多いのだろう。タグにはそこまで露骨な単語を入れなかったが、それでも家庭問題、親子関係に関係する記事と並べて表示してもらえたのだと思う。
今回は1回目だが、2回目以降、いよいよ精神的虐待とも呼べる可能性もあるかもしれない、くらいのひたすら辛く悲しい展開が待っている。まだなんの構想もどこまで書くかも決めていないが、1回目で家族との良い思い出のほとんど全てを書いてしまったため、2回目以降はどこを取ってもつらい話になると思う。そういう注意書きもいれていかなければなあと思う。2回目をいつ書くのかは分からないが、とにかく燐一を書きたい。その体力を残しておきたい。今自分の考えた燐一が最高潮に熱い。ニキひい要素みたいなのが入ってくるので、こちらも注意書き必須だ。そもそも燐ニキ前提みたいな話なので、それも何がどうであるのか早く書いてしまいたい。私はニキ燐のほうが好きなのだが、肉体関係がなくともこの話の2人は燐ニキなのだと感じる(最近そういう話があったなあ〜)。
2023.9.12
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bookclubsaturday · 1 year
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第13回 報告
日時: 2023年4月8日(土)14:00 - 16:00
場所: 越前市中央図書館グループ室
テキスト:灰谷健次郎著『兎の眼』(角川文庫)
【感想、意見など】
今回、読書会に臨むにあたって、あらためて文庫版を求めようとしたところ、どの本屋を訪れてもおしなべて灰谷本は絶滅寸前でした。文庫コーナーに行けば必ず「灰谷健次郎」のタグが設けられており、その棚の半分に10を越す著作が並んでいる…、没後20年が近づいていますが、この作家に関していえば、このような読書環境が10年前までは成立していたように思います。そんな一抹の寂しさと、「なぜ灰谷作品が世に受けなくなっているのか」という疑問を抱きながら読み進めていきました。
再読する前からある程度の見当はついていたのですが、まずは、登場する教員の振る舞いや発する言葉に、今の時代に受け入れられなくなっているものがいくつかありました。ここでそれを逐一挙げていくのはやめておきます。個人的にはこの小説に登場する先生たちのことがとても好きなので、あまりその非をあげつらうようなことはしたくありません。
ただ、小説内でいくつも展開される、子どもたちの生活世界と深く交わるような素晴らしい教育実践は、教師も自らをむき出しにして初めて実現したものだったのではないでしょうか(小谷先生が研究授業で鉄三の作文を読みあげるシーンは、涙なしでは読めません!)。足立先生や小谷先生は、作品の中でまだそれぞれ30代や20代でした。このあともきびしい時代の風に遭う一方で、子どもたちやその保護者、地域と向き合うことを大切にしながら、めでたく定年まで勤めあげられたことを願っています。
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足立先生や、小谷先生子供達への意見も沢山あると思いますが、私が特に引っかかったのは小谷先生の夫の事です。妻の仕事を良く理解せず、家庭に影響及ぼさない程度にやって欲しい。自分は家事などしないで妻にばかり要求してくる。まるで幸福日本一の県の事のようです。その幸福は妻の忍耐力、犠牲によって成り立ってるんですぞ! いつになったらそのことが骨身にしみるのだろうか? まあ、妻が忍耐限界になって、一枚の用紙(妻の名前は既に記入済み)を突きつけられるまでわからないんでしょう。世の中の男性群、御用心あれ。
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1974年に出された本書の小学生の登場人物は、僕と同学年でもあり、自分自身の物語として読んだ。そのことが現在と「時代のちがい」を感じさせた。具体的にはこの本が出された頃は、「正解を求める」ことが今と異なっていたのではないかという点だ。学校が物語の舞台であるけれども、子供のみならず、子どもたちを教育する先生(=大人)も間違うことがあるのだということが、この本の土台にあったように思える。つまり、学校は子どもたちだけでなく、先生も学ぶ場であるということが、認識されていたように感じた。正解を求めれば、あれもこれも正解ということにはならない。間違いがどれかを示すことが難しくなるからだ。そうした教育が全面的によいことだとはいえないのではないか、という問いが物語には隠されている。
この本が出た当時は、戦前教育を受けた人たち(50代前後)が社会の中心になっていただろう。そうしたこともあり、戦争にまつわる人(植民地だった朝鮮の人たちを含む)や、出来事を問い直すような話も出てくる。高度経済成長の末期、学生運動の衰退の中、社会全体の変わり目、小学校を舞台にした物語で改めて日本全体に「問いかけ」を行ったと言える。
著者は教師であったこともあり、登場人物を設定した後、それぞれが自由に動きだすその動きを書き留めていったように思える。この作品からあふれる生き生きとした力は、著者の創作の力以上に、人が本来持っているエネルギーを解放することにあると感じた。昔の言い方で知恵おくれのみな子が、にこにこしながら走っていく様子は、僕の心に強く印象付けられた。ラスコーの壁画のように。
著者の場面を切り取る際の詩のような描写が、人物だけでなく「もの」の声をも浮かび上がらせる。その点も本作に欠かせない要素だ。
読んで話し合う、対話のための作品だと思う。だから終わりがない物語なのだ。
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dvlrechan1 · 2 years
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半年前くらいにちょっとやりたくなってしまって、遊び半分でつくっとったやつをひっぱり出してきて勝手に作りました、れーなこういうの好きそうって言われて。そう大好きと(笑)この座席表だけで1日語れるね!ってレベル。やけんね、タグやりたいやりたい言って全然できんけんここでちょっと何でこの席にしたかとかみんなのことを少し話したいと思います。ながーーーーーい投稿になると思うっちゃん自分のがんばって探してね(笑)ちなみに右が廊下側で左が窓側です。
まずはまもちゃん!
何で1番前と!って思った?この席ね、同じ企画やりよう人がここはクラスの顔になる席やけん、他のクラスの子とも仲良くできてマルチにこなせる人がいい!って言っとったっちゃんまもちゃんにしました!顔も広くて視野も広いまもちゃんにぴったりな気がして。まもちゃんってすごいぎゅって詰まった人ってイメージがあると、すごい羨ましくて。そういうクラス楽しそうやなって!あと1番前ってすごい重要と!先生とどれだけ仲良くしてくれるかでいろいろ決まるけんね(笑)発言力が強い人が入口におってくれるほど安心感があると。
そこうしろのたっつん。
たっつんは迷った!(笑)廊下側って色んな人が来るっちゃんわいわいするタイプの人がいいかなって思ったっちゃけどね。いつも穏やかで平和な人やけんあえてここで。かと言ってしっかり自分がある人でたっつんの意見もちゃんと伝えられる人やけん、声を張って発言する人たちの近くにおってくれたらいろんな意見があって楽しいかなって。あと先生に気にいってもらえそうっちゃん前にしたと(笑)大人っていうかほんっとに穏やかやけんそういう人がそこにおってくれたらみんな意見言いやすいと思うと。
そのうしろのッコメンイ。
ッコメンイは人脈がすごいし、人を見る力がちゃんとあるっちゃん絶対廊下側がよくて。きっとほかのクラスの子でもクラスで話し相手が見つからん子とかでもすぐ見つけて声をかけにいってくれると思う。だけんどっちも見渡せるこの席で。イベント事とかも引っ張っていってくれると思うと。声を上げて自ら進んでいく人やけんね。きっとクラスのムードメーカーも間違いなしです!でも何か不安になった時のためにれーなが斜め後ろから見渡せるとこにしました(笑)これで安心!
そのうしろのたくちゃん!
たくちゃんも顔の広さと人を見る力がすごいっちゃん廊下側です。あと面倒見もいいっちゃん、後ろめの席にしました。常にだれかのことを見守っとったり、大事にしてるイメージ。そしておもてなし精神が本当にすごくてたくちゃんに何をお返ししても全然足りんと(笑)もういつもありがとうすぎるよ!!ちょっと話ずれたっちゃけど、そのくらい優しくて。この席も周り巻き込んで楽しいことしてそうやなーって思ってね!言いも悪いもちゃんと教えてくれそうっちゃん、後ろの方の席の人も先生まで声が届きます!
ママ!
もうママはほんっとに顔が広くてすぐ仲良くなってくれるし、他のクラスの仲の良い子に「よ!」ってしとーとこがすぐ想像できてしまうけんここです!(笑)その席からなんでもアイデアを出してくれたり、れーーな!!!って絶対呼んでくれるやろうけんここ!いやたぶんどこでも絶対呼んでくれるやろうっちゃけどさ(笑)その席から人をたくさん笑わせてあげてほしいし、先生とも仲良くしてあげてほしい!あとクラスとは言わず全校生徒巻き込んでくれそう。そのくらいママの持つ力は偉大です。
そしてちゃまちゃま!
ちゃまちゃまは絶対前の席は似合わんと(笑)そのルックスと身長の高さもそうやし、実は超フレンドリーでどんな人にも気軽に話してくれるけん廊下側の1番後ろにしました!なんとなく安心感もある気がすると。たまに顔出してはすごい人気者で引っ張りだこのイメージ。それにしてもちゃまちゃまの距離の詰め方に尊敬しちゃうよ。うしろからきた違うクラスの子ともすぐ仲良しになっとー想像ができるっちゃん適任やと思う。あとその席におるちゃまちゃまなんか強そうと(笑)
さて、前に戻ってうーさんです。
うーさんは絶対前にいてほしい!後ろから前におるうーさん見とーだけで安心するし癒される気がすると!あと真面目に授業を受けてそうっちゃんあとでノート借りれるのもとっても助かります(笑)あとこの席って癒しが必要な席やと思うと。やっぱり廊下から覗いてもこの席は見えるしね。声を上げる人たちが周りにいてくれるなら周りの気持ちを考えてまとめてくれるような存在です。実際れーなと話す時もれーなが箇条書きタイプやけん、うーさんと話すと答え合わせみたいに話がまとまると。
その後ろの大地くん!
大地くんも迷った!れーなの近場におってもらおうかとっても悩んだ!でもたぶん少し離れててもたぶん大丈夫やと思っとる。時々顔出してくれて、来たよってツイートにいいねしてくれたり、いつか絶対いっしょに舞台しよ!ってずっと言ってくれよう所が何か戦友みたいなさ!(笑)よし!がんばろ!って思える存在です。この席ならその良さが発揮できそうやなって。窓側で友だちと集まるタイプじゃなさそうったい(笑)あ!休憩時間はサッカーしてそうと!!友達に誘われていつも何かしてそう。
お次は環奈ちゃん!
環奈ちゃんもれーなの近場かなーって思ったっちゃけど、可愛い子はクラスの自慢として廊下寄りにおってほしい!って思ってね。それだけじゃないとよ、環奈ちゃんって忙しくても必ず会いに来てくれると。いいねの嵐してくれたり、周りをほんっとによく見れる子と。やけん環奈ちゃんの気持ちが通るとこにいてほしいと。久しぶりに会っても気軽に話せるし、話題もポンポンでてくる。絶対クラスのみんなと仲良しになれちゃうよね、どんな人も優しい気持ちで話せると思う。ここなら挨拶するのもみんなしやすそうやしさ。
その後ろの風間くん。
風間くんはれーなの私情っちゃけど、近くにおってくれたらわからん問題とか教えてくれそうっちゃん横並びで頭の良い人にいてもらおうと(笑)それだけじゃないよ!風間くんはそういうの苦手って雰囲気だしながら本当は喋るのとかすごい上手と!(笑)知り合いに囲まれとったら本領発揮してくれるやろうしさ。クールに見えるのにお茶目やし、友達もあんまりおらんって言いながら友だち思いなんだよね。実はってとこいっぱい知っとーけんね!(笑)
そしてパパ!
パパとママは宇宙で一二を争う面白さっちゃんここにおってくれたら毎日楽しいなーって!あとちょっと後ろめにしたのはいろんな人の意見を聞いてこういうのもあるったいって解析しとーパパが見たかったと(笑)ちょっと一線おいて分析するところ好きと!よく似てるって言ってもらえるっちゃけど、頭の良さと回転の速さが違うっちゃんね。パパ本当は頼り甲斐すごいあるし、言葉もすごく信頼できるっちゃん本当は人気者やと思う。そんなの望んでないかも知らんっちゃけどね(笑)ピカイチなんだよねー。
1番後ろはまいちゃん!
知り合いが多いからっていうのもあるっちゃけど、周りをファンで固めるれーなにとって、まいちゃんそこ!?って思われるかも知れんっちゃけど(笑)まいちゃんは離れててもれーなちゃん!!って絶対声かけてくれるし、持ち前の人懐っこさでいろんな人の意見を拾って周りに伝えてくれると思うと。だけん1番後ろ。後ろで天真爛漫やっとーまいちゃん想像できるし、まいちゃんならそこでも絶対かわいがってもらえるはずやけんね。どんなとこにおってもまいちゃんはまいちゃんらしくおれるとこが良いところだよ。
1席飛ばしてみなみちゃん!
みなみちゃんもマドンナ的存在やけん廊下側にしようかと思ったっちゃけど、みなみちゃんはちょっと覗かんと見れん席にしました!(笑)どこでもマドンナっちゃけどね!でも時々大丈夫かな?ってなったりするっちゃん、れーながみなみちゃんの席通って自分の席に行くように、いつでも声かけれるようにって思ってね。案外いっぱい見てるよ!って(笑)ストーカーか。ここで?って感じっちゃけど、れーなね、みなみちゃんのこと大好きだよ!何でって感じやろうけどさ、何かあったらいくらでも手を貸したい人だよ。
その後ろはもねちゃん!
もねちゃんも私情ですが、褒めちぎってくれて癒してくれるっちゃん近くでれーなを上げまくってもらいたいからです!(笑)それとこの席も癒しが必要な感じっちゃない?そういう子が集まるイメージ。きっと休み時間はもねちゃんの周りにふわふわした子たちがいっぱい集まりようとやろうなー。もねちゃんって話すだけで癒されるっちゃんどんな人とも優しい気持ちで話せるイメージ。実際にれーながそうやけんさ。どんな気分の時も話すと優しい気持ちにしてくれ���す。でもしっかりしてるんだよ。
お次はせしるん。
元気にしてますか?(笑)一声目がこれなくらいせしるんと話せてなくてさみしいです。やけんれーなの隣にしました(笑)せしるんは不思議な雰囲気を持ちようとやなって思うっちゃけど、実はお喋りするのがすごい上手で相手の心の掴み方がすごく優しい子です。やけん真ん中でいろんな人と関わっていろんなせしるんを見てみたいと。そして近くでいつも褒めてくれるけんれーなを癒やしてくれることも間違いなしやね。もう一回言うっちゃけど、さみしいので時々顔だしてね!(笑)
ゆいころのこの席は意外やったっちゃない?(笑)
作り始めた当初からずっとれーなの後ろにしてたっちゃけど、れーなに喋られすぎて怒られる気がしてならんやったっちゃん斜め後ろにしたと(笑)れーなの後ろって安心感がほしくて。ゆいころは周りの人を見ながら自分がしたい事、出来る事を一生懸命考えて行動してくれるっちゃん出来るだけ真ん中にしました。どこにおっても絶対大丈夫にしてくれるけどね(笑)人との付き合い方も自分の在り方もいつも凛としててね。ゆいころのプライドは高いんじゃなくて在るべき姿してるよ!だけん、それで大丈夫!
そしてきっちゃん!
こういうの好きそうって言ってくれた張本人に、きっちゃんは教卓にいてほしいと頼んだら「それは絶対嫌!後ろじゃないと学校こない!って先生に言ってた」って中々なヤンチャエピソードが返って来ました(笑)適任やと思うっちゃけどなー。来てくれんと困るのときっちゃんは人を引っ張ってくれるっちゃん1番後ろでどしっと構えててほしいと。絶対そこからも先生に物申せるやろうしさ(笑)きっちゃんおったら文化祭とか楽しみでしょうがない!あとどヤンキーがこの席って怖いものなしっちゃね!(笑)
また前に戻って譜久ちゃん!
譜久ちゃんはね、人と話して心を打ち解かせてくれるのが才能と!れーな実は同じ界隈っていうと?そういう人と繋がるの実は苦手やったっちゃけど、今おる子たちは全然そんなことなくてね。特に譜久ちゃんはすーって懐いてくれて近くにいてくれると。他のお友達とかともそんな感じがするっちゃん、前におっても大丈夫そうやなって思ったのと先生の意見とかもちゃんと理解して過ごしてそうっちゃんここにしたと。朝教室に入ってきた人が安心しておはよう!ってできそうな子です。そういう人本当に大事と。
れーなの前はいずちゃんです!
いずちゃんは出会って1番短くてもっと知りたくて仲良くなりたいっちゃん、れーなの前にしました(笑)いずちゃんもしかしたら何で私れーなにこんなに懐かれてるんやろ?って思ってますか?(笑)直感っちゃけどね、いずちゃんみたいな人好きと!だけん距離の詰め方が面倒臭いやつみたいやったらごめんね。でも同世代の女の子の友達って最近全然おらんくて、しかも昔雑誌で見てた人ってテンション上がりまくってます。自分で言うのもあれっちゃけど、悪い人ではないっちゃん仲良くしてね!(笑)
そしてれーなは欲張りやけんみんなの真ん中がよかったっちゃんここね!(笑)
れーなの後ろはレオくん!
レオくんは自然と周りを引き寄せることができて、尚且つ自分から人と関われる人なんだよね、すごい理想的な人。いつも明るくてムードメーカー的な存在で気軽に話しかけてくれるからすぐ仲良くなれちゃう。あとれーなを推しまくってくれるっちゃん近くで上げまくってもらおうという作戦です(笑)でもレオくんは本当相乗効果すごいっちゃん周りの人絶対楽しいと思う!レオくんはおるだけで愛されてるのがわかる人です。いっしょに楽しいこと考えて絶対実行してくれそうって思ったけんここです。
この列の1番後ろは優ちゃんです!
優ちゃんはねー、絶対1番後ろ勢と(笑)楽しいことするのも楽しむのもめちゃくちゃ上手なイメージがあってね。いつも楽しいこといっぱい考えてくれとー気がする。楽しそうにいっ��い企んでほしいのと大人な考えで何かあっても大丈夫にしてほしかったと。それともうずーっとれーなのことを見守ってくれとーけん。いつも大人でれーなに何かあってもそっと離れんでおってくれるっちゃんそういう所も安心すると。信じて待っててくれる存在なんてとっても贅沢っちゃけど、優ちゃんはそんな人だよ。
前に戻って金ちゃん!
金ちゃんがめちゃくちゃ迷ったと(笑)クラスの顔にもなってほしいし相乗効果抜群やけん真ん中もいいし絶対先生と仲良いっちゃん前でもいい!もうこの説明で金ちゃんの良さ伝わったと思う!(笑)このれーなが唯一がんばらんと負ける!(笑)って思うほど元気で明るくてピカピカの笑顔が想像できる人。ボケのセンスもまあ抜群でそこも悔しいっちゃけど、認めざるを得ない。どこにおっても周りの人はもちろん金ちゃんも金ちゃんを輝かせる何かも全部ひっくるめてプラスにしてくれる存在です!!
その後ろはとも!
1番後ろかと思ったー?(笑)どこにいても板野友美な気がするっちゃけどね。クラスにともおったら楽しそう(笑)よく寝てよく笑ってよくれーなといっしょにいてくれそうっちゃん。眠いって言ってるとこが想像できる。いつも堂々としとって自分がちゃんとある人。昔からずっとそういうとこ尊敬してる。それはそうともう8年くらいいっしょにおるっちゃけど、電話もしたことないよね(笑)昔はよくいっしょに夜更かししたね。なんか友とおると青春感あるとよ、よくわからんけど!
そしてさとみちゃん! 
さとみちゃんもちょっと心配やけん、れーなの横です(笑)あと変な男が寄りつかんようにね!あとさとみちゃんは自然と周り見て行動できる人やけん、こう大々的にそういうところを出すってよりそっと気づいてあしらってくれるっちゃんそういうのが活かせるとこがいいかなって。そっと気を回してくれて友達とか恋愛とか対応してくれるっちゃん。さとみちゃんが人にそうやってしとるとこれーな大好きだよ。とっても上手にしてくれるけん。本当に隣におったらずっと喋ってて楽しそうっちゃんね!
そして通くん!
通くんはぽそっとれーながツボること言ってくるけん近くにしたと(笑)通くんも戦友感あるよね、いや何か楽しい戦友やけど。あと通くんっていつも本当に自然に見えるのに実はガッツリ人の心を掴んでくる羨ましい才能をお持ちなんです。もう何年も羨んでる。やけんこの辺の席なら桜田通が活かせると思いました。実はめちゃくちゃ頼られてる人で友達からも人気なんだよね、そういう人クラスにおるよね。あれ通くんやと思う(笑)やっぱり数女思い出すね!学園ものはさすがにもう無理やけど、またなんかしたいね!
その後ろはシュアちゃん!
シュアちゃんも迷った!交友関係広そうやなって思って廊下側にしたかったっちゃけど、れーなのモチベを上げてもらうために近くにおってほしくて(笑)シュアちゃんは人と仲良くなるの本当に上手やけん後ろでおってほしいなって思ってね。自然にそうやって距離詰めてくれるのすごいうれしいと。ツイートとか見よう限り分け隔てなくいろんな人と話して一生懸命自分の言葉を伝えようとするとこ偉いなって思ってるんだよ。そういうとこに癒されてるのはれーなだけじゃないはずっちゃん、大事にしてね!
さて、窓側にはいります。
1番前はタロさん!
タロさんはれーなの中で博識のイメージで。大人で賢くて知らん世界を教えてくれたりすると。れーながマイナスに捉えるところを褒めてくれたりね。あーこういう風にできるったいって思うんです。こういう表現とか伝え方があるっちゃんってね。やけん日の当たる1番前の席で安心感をみんなに与えてほしかったっちゃん。ここで本読んでそうなタロさんが想像つきます。できるだけ沢山のことを吸収してそれを目一杯放出できる人。タロさんも元気かなー?元気なお顔見せてください!
次はちゃんしげ!
ちゃんしげはしれっとモテる人やと勝手にずっと思っとーっちゃんここです(笑)モテてるなら教えてくれ!って昔言ってたの思い出して今笑ってる。後ろに座ってモテるのは違くて。頭の回転も早くて、人の良さ見つけるのも自然とできる人なんだよね。あと伝え方もとっても上手。自分がちゃんとあってマルチに活躍できちゃうそんな人。でも本人はそんなとこを表にあんまり出さんけんしれっとモテるイメージがついとーと(笑)ちゃんしげもあったかいとこで本読んでてほしくてこっち側の席にしたよ。
そのうしろはかくたろう!
今更っちゃけど、かくたろうってあだ名よ!もっとあったやろうに(笑)かくたろうはいい意味でどこでもよかったと。どこにおっても自分を持ってると思うし、ブレんと思う。会話しててもどんだけ大ボケかましててもかくたろうの軸がひしひし伝わるっちゃん、話しやすいというか。じゃあれーなはこう!ってぼけやすいと(笑)でもね、れーなだけじゃないと思う話しやすいの。合う合わんはあるやろうけどかくたろうはどこでも自分でいれる人やと思う。人と話すの上手いよね、れーなも一本取られたなって思うもん(笑)いや、何様よ。
次はひーちゃん!
ひーちゃんも廊下側と迷った!でもひーちゃんは優しい気持ちでおれるとこにおってほしくて窓側にしました。いろんな人に目を向けられて、優しい気持ちをいっぱいあげられる人やけんからこそ、そういう良いとこを大事にしてほしくてね。わちゃわちゃした場所からじゃなくて、落ち着いて人を見れる場所におってほしい。どこにおってもきっと人を大事にしてくれると思うっちゃけどね。れーなと同じ列なのはタピオカの話したかったからです(笑)朝登校前に買ったタピオカが机にあるの想像できる!
そして太輔!
太輔はれーなの私情です(笑)れーなの視野に入るとこにおったらそわそわしちゃうから!なんて。真面目な話をすると歯を食いしばってがんばれる人で、周りの人をよーく見れるから。ここなら優しい気持ちで周りの人も見れて安心できるっちゃないかと思ってね。あと太輔の良さをプラスに発揮できるかなって。相手に対して勇気を与えられる人であって、何かあったら絶対味方でいようとしてくれる存在やと思う。優しさが真っ直ぐなんだよね、だけん頼られるんやと思う。でもその優しさ大事にしなさいね!
最後は仁くん!
仁くんは絶対1番後ろと決めてました。友達との付き合い方とか人の思いやりとか、人とフラットな部分とか。絶対1番後ろの席の人と!(笑)周りを巻き込むのもすごく上手くて、楽しむのも楽しませるのも上手やけんさ。むかーしに仁くんのキャスにお邪魔した時、仁くんの友だちも初対面のれーなにフラットに話しかけてくれて、やっぱりこういう人の周りには素敵な人が集まるとやなって思いました。自分の意見もしっかりあって、強さもちゃんとある人。それにしても仁くんってこういう設定も様になるよね!
最後までれーなの妄想癖にお付き合い頂きありがとうございました(笑)みんなのこと考えながら決めてたら何かが溢れ返ってしまって、形にしてみたっちゃけど、中々様になってて大満足です。いつも本当にありがとう。れーなの友だちがみんなでよかったです。
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fusiginokuni · 3 years
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「話さなければ繋がっている意味がない」
と、考える方ももちろんいると思うんですけど私はちょっと違います。なので自分から切ったりブロックするという行為はあまりしない。それぞれのペースや価値観、物語があって、その中に私の言葉や存在が関われていたら嬉しいしそれを願って接している人だからです。逆に私の物語の中にアナタが居てほしいと思うから繋がってる、とも言うんですけど。あ、もちろん、ある程度の会話や時間の共有は必要だと思いますよ。でもそれって別にそんなに濃くなくてよくて。直接的ではなくても、タイムラインに流れてくるツイートや誰かとのやり取りの中の「今日もがんばろう!」とか「良き日を。」って言葉に救われることってあるじゃないですか。その人がなにかを思って紡いだ言葉が、全然関係ない自分にじわじわ染みてその日のモチベーションに繋がる、みたいな。そういうものを大切にしたいと言いますか。
他にも「こんな面白いことがあってさ」っておもしろツイートがあると、それを読んで笑っちゃったりだとか。ふと「そういえば…」って思い出す瞬間があったりだとか。そういう間接的なものにも「なんかいいな、この人」が生まれてくるので、離したくないって思うんですよね。それを伝えなければたしかに一方的ではあるかなと思いますけど(笑)
繋がりを感じるという点で他にも例をあげるなら、タイムラインに番宣や何気ないツイートが流れてくることも大きい。それによって私は気がつくわけです。あ、今日はこんな番組があるのか。見てみようかな!とか。今日は○○の日か。じゃあ私もそれっぽいことしてみようかな!とか。
診断やタグだってそう。ふむふむ、こんな感じで当たってる人なんだ。自分と似てるから気が合いそう!とか。全然違うタイプ!面白っ!とか。ちょっと私もやってみようかな!みたいな。そういう「影響」を与えてくれるアナタという存在に意味を見ていて、そこに在ることや居てくれることが重要なんですよね。
そんなわけで、会話の頻度とか近づくペースは特に気にならないし私自身も会話を強要されることはあまりすきじゃありません。がんがん話せば早く仲良くなれるかもしれないけど、少ない時間に急激に仲良くなれることもあるし、そんなに必死になることじゃなくない?と思っちゃうタイプ。まあこういうぶれない部分に誤解をされることも多いんですけど(笑)話す気がないわけではないのに勝手に決めつけられると気持ちが萎んじゃいます。ただ、何かある前には察せる距離感ではいたいから定期的には伝えるしこうやって意思表示はどこかしらにする。
居なくなってから「こんなに思ってたのに」って嘆いても後の祭りでしかないですから。
ふらっと声をかけてくれたら受け入れるから、ふらっと声かけさせてよ。そんな感じ。その中に深い話をする人がいて、くだらないおふざけをする人がいて、今日も一緒に頑張ろうって切磋琢磨できる人がいるって思ったら全員大切。繋がった段階で私にとってアナタは唯一無二です。そういう在り方でここにいます。
(そんな簡単には居なくならないです、居なくならないでよアピール。)
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ambiva-diary · 3 years
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日記とアメリカのソフトウェアエンジニア面接で聞かれたテクニカルな質問メモ
備忘録です。アメリカの中小IT企業を2社受けて、結果的に両者からオファーを頂けました。
私のスペック
最終学歴は国際信州学院大学理学部電子機械学科卒業です。大学入学時のセンター試験の英語の点数は196点で、国際信州学院大学に合格したのも英語の試験でほぼ満点を取れたことが大きいと思います。大学在学中は、大学で独自に行われた英語のテストで1番上のクラスに分類されたため、英語の授業は帰国子女と一緒に受けていました。TOEICやTOEFLは必要に駆られなかったため受けたことがありませんが、周りの人を見ているとTOEIC800点くらいなのかな?と思います。当然ですが、日本で上の方の英語力だったからと言って、アメリカでネイティブとバリバリ話せるわけがありません。アメリカでお仕事をする際に英語力の欠乏にはかなり苦労を強いられましたが、幸いエンジニア職の面接では英語力はそこまで問われませんでした。なんとなく考えていることが伝えられれば大丈夫なようで、重要なのは技術力の面なのだと感じました。
中学生の頃には将来プログラマ〜になりたいな〜と考えていましたが、わかりやすく言うと両親が毒親で家庭が終焉(オワ)っていたので、本当にComputer Scienceを学び始めたなという実感が持てるようになったのは大学3年生の頃です。もちろんそこから満足にコーディングインタビュー対策をすることはできず、大学在学中にはデータ構造やアルゴリズムをほとんど理解することができませんでした。競技プログラミングもかじりましたが、なにせ前提知識がなく、数学的な閃き力もなかったため自分なりにいくら頑張っても上手くはなりませんでした。過去問を解きまくっても自分が成長している実感がわかず、競技プログラミングが嫌いでした。競技プログラミングくらいできろよ、みたいな圧力がとても不快だった記憶があります。延々と身長190cmのバスケ選手とバスケをさせられている気分でした。
日本でのコーディングインタビュー経験
日本ではコーディングインタビューを受けたことは1度しかありません。大学3年生時に、国際信州学院大学に広報に来ていたIT企業の方が「バイト感覚でインターンに来てくれたらいい」と宣伝していたのを鵜呑みにして面接を受けにいった結果、普通に落ちました。問題を与えられて何も思い付かずに面接官3人と自分全員が無言の状態でただ時間が過ぎていくあの経験はトラウマです。
私も単純にコーディング能力が足りなかったのと、何も思い付かなくても自分の思考プロセスを口に出す等のセオリーを知らなかったのも悪かったと思いますが、今考えると面接官の方々も不慣れだったのかなと思います。出された問題が、All or Nothing型の問題で、部分点が存在しなさそうなものでした。私経験・調査上、実装できるか実装できないかの問題を出されることは稀だと思っていて、例えばO(n^2)で全探索できるけれども、それをもっと速くO(nlogn)やO(n)にするにはどうしたらいいか面接官とやりとりをしていく中で答えにたどり着くような問題が好まれていると感じています。また、私が発言しなかったのも今思えば悪かったのですが、コーディングインタビューは基本的に対話なので面接官側からの発言が普通ならもっとあるだろうなと思います。
なんにせよ、この経験でコーディングインタビューへのトラウマが植え付けられました。
コーディングインタビュー対策
皆さん「Leet Code」か「Cracking the Coding Interview」でコーディングインタビュー対策をするとおっしゃるので真似してみるのですが、さっぱり自分が前に進んでいる気がしません。色々模索したところ、やはり基本的なデータ構造とアルゴリズムの知識がないとそれらを活用できないと思い、基礎がために注力しました。他にも色々あるのですが、割愛します。時系列が分からなくなっていると思うのですが、コーディングインタビュー対策を真面目にやり始めた時点で大学を既に卒業しており、アメリカの非エンジニア職で食いつないでいました��なので、コーディングインタビュー対策は働きながら17時くらいに仕事が終わってから喘ぎながらしていました。
ビザとか
私は幸運にもグリーンカードを所持しているため、ビザには困りませんでした。どの企業に連絡しても、アメリカで合法で働ける資格を持っているのか確認されました。日本人向けに就労ビザを発行するのは骨が折れるようですね。私は就労資格で振るいに落とされる可能性がなかったのはかなり幸運でした。身の回りのアメリカへの移住に成功した人は、私の観測範囲内では(偽装も含め)結婚という手段で永住権を獲得しているので、アメリカに移住する場合はまず留学か短期の駐在でアメリカに来て配偶者���獲得するのが主な手段かと思われます(ちなみに私に配偶者はいません)。米系企業にスポンサーしてもらえるような天才気質の方は、そちらで良いと思われますが、スポンサーしないといけないような日本人とスポンサーが必要ないアメリカ人では後者の方が優遇されやすいのは想像に難くなく、実際に米系大企業に入社できたものの、数年でスポンサーを解除されてしまった方を2人知っています。日本の企業からの出向で、グリーンカードを得て、アメリカに永住という方は個人的な経験では見たことがないですね。
とにかく、私はビザの面では運が良かったと言えます。なので日本人の方が私以上の実力を持っていたとしても、私よりも就職するのは難しいと思われます。
というか、日本良い国ですよ。医療制度やらなんやらが確立していて、普通に暮らす分には申し分のない国だと思います。あと、多分ご飯が世界で1番美味しいです。あの値段であの美味しさのものが買える国はまぁないと思います。丸亀製麺、てんや等、びっくりするくらいコスパが良いご飯が少し出歩けばあるのはやばいです。犯罪率も低く、アメリカにいると子供が誘拐される事件を結構耳にしたりし、近所のモールで銃発砲事件があったり、夜に出歩かないように親戚に注意されるなど、日本って安全だったんだなという気持ちによくなります。多分日本にいたのが人生で1番長かったからなのかもしれませんが、日本人の感覚がとても好きで、例えばアメリカ人はガンガンごみをポイ捨てするので(体感、ポイ捨てする人の比率が日本より多いという意味)道路脇はかなりゴミだらけです。日本ではあまりそのような光景を見ません(高速道路付近を除く)。アメリカだと本当に関わったらヤバイやつもよく見かけますし、日本良いですよ。確かに日本には、ちゃんと利益を出して成長している会社が少なく、私たちの下の世代が苦労しそうな感じはしますが、今生きている人たちが安全に死ぬくらいまではなんとかなりそうな気がします。
アメリカで出会う日本人の方が「アメリカLOVE」な人ばかりなのは、アメリカが合わなかった人が日本に帰っちゃうからなんだろうなと思います。
面接まで
Resume(日本で言う履歴書、ただしフォーマットが決まっていないのでやりたい放題)、LinkedIn(転職のデファクトスタンダード)を(自称)プロにお金を払って見てもらったりして準備しました。私はエンジニア職の経験が少ないので、Junior Software Engineerというjob titleに絞りLinkedInで片っ端から応募してみたのですが、Resumeの時点で落とされて不採用メールが来るのはまだマシで、だいたいの場合は音信不通でした。LinkedInのDMでそれなりの大企業に「あなたの経歴に興味があるから履歴書を送って」と言われて、メールを送ったらそのまま音信不通になったのはなかなか印象深いものでした。生活がかかってる+誰からも必要とされていない感覚はかなりメンタルに来ましたね。
IndeedやMonsterという就活サイト?にも登録していて、よくそこから翻訳の仕事の声がかかりました。エンジニア志望とはっきり書いてあり、Resumeもエンジニアに絞ったものにしてあるのに非エンジニア職の求人ばかりが来るのはなかなか精神にこたえました。日本人の人材仲介会社みたいなのからもよくお声がかかり、全体的に応対が高圧的で不快だったのを記憶しています。不快だったなと思ってレビューを見て見ると案の定レビューがボロクソ書かれています。特にActiv8という会社は、希望の職ではない求人を断り、Activ8さんに掲載されている求人に現時点では興味がない旨を伝えたところ、「年収1000万超えのソフトウェアエンジニアの求人もあったのですが、残念ですね(あ〜あ)」のようなメールが送られてきて、私はかなりlevel-headedな人間なので憤ることはしないのですが、すごい会社だなと思いました。逆にやりとりが好印象だったのはQuick USAという会社さんですね。そこでの機会には恵まれませんでしたが。
そんな中、Indeed経由で初めてJunior Software Engineerの募集を送ってきた仲介会社さんがあったので、そちら求人に応募してみる運びとなりました。
また、LinkedInは、DMに返信をちゃんとしていると「DMに応答しやすい人」みたいなタグ?が裏でつくことを知っていたので、どんなDMでも返信するようにしていました(こっちが返信したら音信不通の場合が多い)。そんな中、ある企業からお声がかかって、「どうせ音信不通になるんだろうな」と思いつつホイホイ返信していたら、いつの間にか面接の日程が決まっていました。これにはかなり驚きましたね。
面接の流れ
A社は(イントロ+面接+技術面接:2時間)+(最終面接:40分)で内定をいただける運びとなりました。
B社は(イントロ:20分)+(技術面接+イントロ:2時間)+(技術面接:2時間)+(最終面接:30分)でofferをいただける運びとなりました。
流石にコーディングインタビューまで詳細に書いていたら気が触れてしまうので、コーディングインタビューは触りだけで、テクニカルな質問を中心に覚えている限りまとめたいと思います。
コーディングインタビューの方針
これは私の方針であって正解ではありません。
基本方針として、まずは全探索(brute force)の解法に最初に言及するようにしました。そうすることで、最悪ブリリアントな解答が思いつかなかった場合も1番簡単な全探索と実装してお茶を濁すことができます。
また、自分の思考プロセスを逐一口に出すことを徹底しました。そこで面接官との対話が産まれます。
分からないことは分からないときちんと言うようにしました。どうしてもとっかかりが分からない時は「何かヒントをくださいませんか?」と正直に聞きました。この姿勢の良し悪しは企業にもよるのでしょうが、2社からかなり評価されたようです。(そもそも私は嘘をつくのが嫌いで、証券マンになってお客さんを騙してこれ絶対儲からないだろって金融商品を売りつけるみたいなことは多分できません)
気をつけたのはこんなところでしょうか。
テクニカルな質問集
自分の回答をメモ書きしておきます。回答であって解答ではないので、厳密には正しくなかった可能性が高いです。Junior Software Engineerだったらこのくらいで受かるのか、というくらいの参考にして頂ければと思います。これはもっとこう言った方が良かったかもね、という指摘を歓迎します。
A社
O記法とはなんですか?
入力されたデータサイズに対して計算時間がどのように変化するかを表す指標、みたいに答えた記憶があります。どう説明したら良かったのでしょうかね
What is the object oriented programming?
関数型プログラミング言語では、プログラムが関数で構成されている。それと同様で、オブジェクト指向ではプログラムがオブジェクトという箱の組み合わせで表現されている
ErrorとExceptionの違いを教えてください
これは正直分からなかったので、今まで書いてきたコードを思い出して、I guess exceptionはコード中でcatchできるある意味dynamicなもので、Errorはある種staticなもの、と苦し紛れに回答しました。
ExceptionはrecoverbleでErrorはunrecoverbleなものだね、と面接官の方が教えてくださいました。
HTTPについて知っていることを教えてください
「正直に申し上げるとあまりプロトコルについて詳しくないのですが、ユーザがリクエストをサーバーに送ってサーバーがユーザにリクエストされたコンテンツを送り返す際に使用するもの」、と回答しました。
今考えると、最初に公開鍵暗号で共通鍵を交換して、共通鍵暗号でデータのやりとりを行う、みたいなことは言えたのかなと思います。
GETメソッドとPOSTメソッドの違いについて教えてください
GETメソッドはサーバーの状態に影響を与えないが、POSTメソッドはユーザーデータの登録等でサーバーの状態を変更しうる、と回答しました。
B社
StackとHeapについて説明してください
StackはFILOで、データにアクセスする時には1番上の値にしかできない。Heapは、min-heapの場合は、1番小さい値がHeapの頂上に残り続け、新たに値を挿入する等してHeapの状態が崩れた場合も、その形を変えて1番小さな値を頂上に残し続けるデータ構造です。みたいに回答したと思います。
StackとHeapが実際に使われている例を思いつきますか?
StackとHeap両方が使用されている例を思いつかなかったので、Stackが使われていそうなBrowser Historyを挙げました。Browser Historyは、ここではブラウザ左上のページに戻るボタンと前に進むボタンのことです。訪れたURLをStackに積んでいくことで後ろに戻るボタンを実装できると考えたのでそのように回答しました。面接官に言い忘れていたのですが、もう一つStackを用意して、後ろに戻るボタンが押された時に後ろのURLを保持しているStackからpopしてもう片方にpushすれば前後移動が可能になるのかなとも考えていました。
Stackだと後ろに戻ることはできるが、後ろに戻った時に前にもいけるデータ構造を思いつきますか?(話題がBrowser Historyに移行)
(沈黙)
Linked Listについて説明してください
値を保持したNodeが次のNodeへのポインタを持つことでNodeが繋がっており、全体の走査等が可能なデータ構造
Doubly Linked Listについて説明してください
Nodeが次のNodeへのポインタだけでなく、前のNodeへのポインタも保持することでNode間の行き来ができるデータ構造
Doubly Linked ListからNodeを削除する時はどのようにすれば良いですか?(1,2,3,4,5のNodeがあるとする)
2のnextを4に、4のbackを2に付け替えてから、3を削除する
Browser HistoryをDoubly Linked Listでどう実装すれば良いですか?
あるNodeへのポインタをユーザが保持し、後ろに戻る時は後ろむきのポインタを辿り、前に進む時は前向きのポインタを辿れば良い。
Googleで何かを検索する時、今までの履歴からvisit回数が多い順?にURLが表示されます。これはどのように実装すれば良いですか?
(沈黙)
keyとvalueをpairにして保持するデータ構造を知っていますか?
(Pythonで言う)dictionary(HashMapと回答すべきでした)
HashMapですね、HashMapとDoubly Linked Listを併用すれば良いです。
ソート��ルゴリズムを可能な限り列挙してください
shell sort、insertion sort、selection sort、merge sort、quick sort、bubble sort(shell sortだけは理解してなくて実装できないので、shell sortには触れないで欲しいなぁと思っていました)
それらのソートアルゴリズムで1番速いのはどれですか?
merge sort、quick sort。間があいたので、説明しろとのことかと思い、merge sortはin-placeなソートアルゴリズムで、quick sortはin-placeではないソートアルゴリズムです。quick sortはextra spaceが必要なくて、merge sortはspaceが必要です、と説明した記憶があります。今考えたら下手すぎますね。
英語が下手すぎて、イヤイヤ、quick sortはspaceはいらないんだよ、値を交換していくだけだから、と面接官の方に言われ、誤解を与えたと思って「quick sortはspace必要ないですよね、値を交換するだけなので」とかぶせに?いったけど、ちゃんと伝わったか不明。
merge sort とquick sortの計算量は?
O(nlogn)
Quick sortがnlognの理由を説明してください
Quick sortは配列をどんどん半分にしていって処理します。半分の半分の半分の半分の...と続けていくと、その半分にする回数はlogn(基数2)です。そして一回ごとに値の走査O(n)が必要なのでn*lognでO(nlogn)です。
Gitのコマンドを可能な限り列挙してください
(最初質問が分からなくて、他のVersion Control Systemとの違いを説明しろとのことかと思って、Gitでは全てのファイルをハッシュで〜みたいに回答したところで止められました。add とか〜と言われて、なるほど理解)
add commit stash reflog branch checkout switch pull merge fetchあたりを答えた気がします
fetchとpullの違いはなんですか?
pullは他のブランチをmerge commitでもって取り入れることで、fetchは現在の作業ディレクトリに影響を出さずにremote repositoryの状態(なんとも歯切れの悪い)をlocal repositoryに反映させること、みたいに回答しました。
cherry-pickとはなんですか?
特定のcommitだけを取り入れること(フワフワした回答)
AuthenticationとAuthorizationについて説明してください
Authorizationはユーザになんらかの権限を与えることで、Authenticationはユーザが権限をもっているか確認すること
InheritenceとCompositionについて説明してください
InheritenceはIs-A relationshipとして知られているように他のクラスから要素を継承することで、CompositionはHas-A relationshipと知られているように他のクラスを内部にattribute(という表現を使ってしまったが厳密には違うかも)として持つこと、と答えました。
InheritenceとCompositionのどちらが良いと思いますか?
InheritenceとCompositionのことを、どちらの方が良いか判断できるほど理解していません、すみません
Singleton Patternについて何か知っていますか?
デザインパターンの記事において読んだことはあるのですが...(思い出し中)...すみません、忘れてしまいました。
Web ApplicationにおけるEncryptionとHashについて説明してください
ユーザのパスワードをデータベースに保持する際に、データベースを見られたら危険なため、パスワードをそのまま保持するのではなくそのハッシュを保持する。インターネット経路は傍受可能で安全ではないため、ユーザとデータをインターネットを介してやりとりする際には暗号化が必要になる。基本的に、最初に公開鍵暗号で秘密鍵を交換してから、もっとデータ交換に効率の良い共通鍵暗号でデータのやりとりを行う。
公開鍵・共通鍵のくだりは、そうだね、それがHTTPで行われていることだね、と教えていただきました。
SQLインジェクションの(自分でどこかで言及済み)他に知っているサイバー攻撃をできるだけ列挙してください
DoS・DDoS攻撃(しかその場では思いつかなかった)
今考えると、有名どころだとクロスサイトスクリプティングって言えば良かったなと思います。
プログラミング以外の趣味はなんですか?
これは本当に困りました。最近何をしても人生おもんないな〜という感覚が拭えなかったので、特に趣味という趣味はありませんでした。趣味を聞かれて即答できる人っているのでしょうか?そんなに全人類土日になったらやりたいことが決まっているようなものなのでしょうか?
全く役に立たない・非論理的だと分かっていながらも余暇で自己啓発本を読んでいること、ゲームも結構やっていてSkyrimは500時間以上遊んだ、と回答しました。
インタビューにおける誠実さについて
前職を辞す際に上司の方から「アメリカでの就職はかなり自分の能力を大袈裟に言わなければならない」とアドバイスをいただきました。例えば「フランス語を少し勉強したことがあるならフランス語ができるって言ってしまう」みたいな感じです。もはやアメリカ人みんなそんな感じで大袈裟にアピールするので、HR(人事)もそれもそれを分かっててResumeを見たりするらしいです。これは前職の先輩方からのアドバイスだけではなくて、アメリカに無数に散らばっている親戚や知人(元Apple、Tesla、IBM等がいる。プレッシャーかけてくんな。)にアメリカでの就職のアドバイスをもらいにいくとみんな口を揃えて「自分を大きく見せろ」「ハッタリをかませ」と言ってきました。
私はこの風潮が嫌いです。10の仕事しかできないのに100の仕事ができると言って会社に入り、後々問題になったらどうするのでしょうか?就職はそういうゲームなんだと言われればそれまでですが、単純に誠実でない人と仕事したくないと思うのは私だけでしょうか?
エンジニア就職だと、面接でいくら天才アピールをしたってコーディングインタビューでほとんどバレると思うので、上記のアドバイスは無視しました。私はまだ精神的に幼稚なので、人を騙してお金を稼ぐような行為が全体的に嫌いです。まだ社会経験が少ないよちよち歩きの赤ちゃんなので、他人に対しても自分に対してもできるだけ誠実に生きたいと思ってしまうのです。
後からわかったのは、この私のできる限りの誠実さは2社のソフトウェアエンジニア職で非常に評価された点だったとのことです。文系就職のことはさっぱり分からないのですが、エンジニア職ならどうせハッタリはバレるので、実力で勝負した方が良いんじゃないかなというのが私の個人的な考えです。といっても、私はJunior Software Engineerのポジションを、それも2社というごく少ないサンプル数受けただけなのでmid-levelから上の世界は全く分かりませんし、Resumeスクリーニングで落とされないように自分がやってきたことを少し良い感じに書いているのは私も同じなので、そこも含めて嘘ついているじゃないかと言われると苦しいところがあります。このへんは人によって信念があるでしょうから、私が何かを断言することはできません。
結果
2社両方からofferを頂くことができました。2社ともかなり良い条件(当社比)をご提示頂いたので、あとは色々と条件を比較して結論を出そうと思います。すぐさまクビになるんじゃないかとビクビクしているのですが、私を面接で通した会社の方が悪いと思って、自分なりに頑張っていきたいと思います。
nere9について
私がいくら内向的な人間で、四六時中他人と過ごすことを嫌っていたとしても、アメリカで孤立している中、どうしても微かでも良いから人との繋がりが必要でした。前職を辞すタイミングでmastodonを始め、LTLを眺めているだけでまだ社会から隔絶されていないと思うことができました。
妹とパブに行った際に、1人で来ていたおじいさんが周りの家族連れ・カップルを眺めながらお酒をちびちび煽っていた光景をよく思い出します。あのおじいさんの心情を完全に推し量ることはできないのですが、私にはあの光景は、まだ社会の一部に自分が存在してる実感を得たかったように見えました。
私にとってLTLは、あのおじいさんにとってのパブみたいなものでした。本当にありがとうございました。(と書くとラブレターを書いているみたいでなんだか恥ずかしいのですが)
その他
まだ人生経験が豊富ではないのですが、何か個人的な質問等があればいつでも受け付けております。
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kiyomune0115 · 3 years
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#フォロワーさんのイメージで同人誌のタイトルロゴをつくる
アポン マイワード,マイディア(Upon my word, my dear)/わくらばさん(@neeeeecco)
「誓って言うよ、愛しいひと」。ホームズが『悪魔の足』で、ワトソンにかける一声(本来ならmy dearがWatson)です。謝罪の前置きとして発せられる言葉なのですが、どこかコミカル。わくらばさんに捧げる題は海外小説っぽくしたかったのが着想のはじめ。それから、普段の呟きから感じ取った、果たせない約束をいっとうロマンチックにするような、刹那的な交流などお好きなのではないかな……!という気持ちに沿ってつけました。
匙いっぱいの尊厳/蘭子さん(@rancopence)
おしゃれも反体制音頭も作風も、足場が悪くとも踏みしめて立つ人間の尊厳が根っこにあるのではないかな、と思いました。そこから、尊大さや偏屈さのない、程よい量ってなんだろうなと考えを巡らせるうち、お茶やお料理の味を決める適量、匙が思い浮かびまして、この題に。洋楽を意識して英題にしたかったのですが、あんまり英訳がオシャレじゃないので断念。スプーンって感じじゃなかったのです。
藤喰む二神/清水さん(@shimizuakila)
「二鼠藤を噛む(この世に生きている者には刻々と死が近づく)」がベース。藤の天ぷらを食す清水さんの一習慣も意識しています。「噛む」「神々」など、音の合う組合せを際限なく試していたのですが、清水さんの書くにほへしが、彼女史上最高に可愛い恋愛をしているので、破裂音系カ行の音ではなく、摩擦音系ハ行の音で柔らかく仕上げました(お菓子……?)。でも全てをひらがなに開き切るところまではいかなかった。開き切った先に清水さんはいませんでした。
やがて五劫の擦り切れるまで/八田たむさん(@tuupe)
最近知ったのですけれど、「劫」って、宇宙が生まれて果てるまでの1単位なのだそうで。それが×5!いくら長生きしてほしいからってそりゃないだろう、と、落語の親の強すぎる子への思いに驚いています。さて話を戻しまして。もちの金荒、とくに金城さんを見ながら、蛇の諦めなさなどをイメージしているうちにここにたどり着きました。もちとはなんの関係もなくなっちゃった。
鹿が鳴き、花は目醒めて/永さん(@ei_nagaaaai)
秋田くんのアイコンに、秋のイメージが先立ち、そこから、ピンクの髪の秋の花=萩、というところへ向かい、「暁の露に鹿鳴いて花始めて発く」という菅原道真の漢詩に着想が落ち着きました(秋に咲く萩は『和名抄』に「鹿鳴草」と注されています)。萩の花言葉は「内気、思案、柔軟な精神」なのだそうです。秋田くんっぽいな〜。
誰もが忘れたオレンジのこと/けいさん(@txm87)
以前、熱帯魚絡みで題をつけさせて貰っているのと同様、やはりけいさんを語るには熱から!ということで、暖色のものを思い浮かべるところからスタートしました。その際、スペインかどこかでは、人生のパートナーのことを「オレンジの片割れ」と言うらしいことを思い出し、ここに冷静さを加える動詞(今回は、忘れる)を引っ張ってきて、物語要素の付与と、音数リズムを整えて完成。でも私は覚えている、が副題です。
白刃を踏むひと/みなまるさん(@mi_sable)
源氏のアイコンから、まずは白。あと、兄者はあぶなっかしい感じがあるよな、と膝丸の目線でのんびり考えていた時に浮かんだのが、「白刃踏むべし(=勇気があること)」の語でした。踏むべし、だと、とても能動的な感じになってしたうので、恐れを知らず飄々とした雰囲気に語尾を調整しました。
まずはうさぎを捕まえろ/椿さん(@tubaki2891)
First catch your hare. 手に入れていない段階でとやかく言うな、ということわざです。椿さんが、計略をしかけつつも手を出せずぐるぐるするにほへし職人であることは周知の事実であり(私の中で)、これはそのままタイトルになるのでは⁈と思い、ストレートに採用。以前つけさせてもらった『A sour grape turns into the gusty wine.』とシリーズ感を勝手に出しました。新作のおねだりです。
あなたのために夜は更けゆく/相楽さん(@ywpd_sagara)
次に進むための離別を描くマスターであり、季節の取扱いが上手い相楽さんの作品、と、定義づけるところからはじめました。着想は、白居易の「秋来てはただ一人の為に長し」を使用しました。このタグで遊んでくださるたび「自分のぶんがわからなかった」と仰るので、今回こそしっくり来るものができているといいのですが(勝敗の行方を固唾を呑んで見守る顔文字)。
冷艶/Kさん(@vKz_zKv)
白い花や雪のように冷ややかで美しい様子。写真をずっと眺めておりますと、流し目だとか、片方だけ器用に持ち上げた口の端だとか、そういうクールな美しさに加え、縛ったりヒールだったり、王道BLの香り高さが目に留まり、「ちょっといにしえ感のあるBL本のタイトルっぽくしよう!」という遊び心が働きました。コスプレ写真集のタイトルのイメージです。
What will be, will be/えみさん(@ringo_peda)
なるようになる。ケセラセラの方が有名な感じがしますが、私はこのスペイン語(もどき)の音の響きよりも、英語版の、落ち着かせるような言葉の響きの方が好きです。その時の調子と相談しながら、ひと息入れたりお出かけしたり、緩急のつけ方がお上手だな〜と思っていて、ふとこの言葉が思い浮かびました。おふろとてーもーは今回は諦めました。
雨の日は贈り物/ひさめさん(@hisame_kano)
お名前から、安直ではありますが、発想は雨スタート。呟きを少し拝見させていただいたのですが、お料理等、お家の中で出来ることがお好きな穏やかな方なのかな、と思いまして、A rainy day is a special gift to readers.(雨の日は読書家にとって特別な贈り物だ)というエイミーマイルズの格言を持ってきました。
朝顔が枯れたらお別れ/鹿目さん(@831_Kaname)
呟きから、不可逆性や必然がお好きとのことでしたので、出会いと別れが不動となるものを題に入れようと思い、規則正しく終わるもの探しからはじまりました。お名前の鹿の秋のイメージは触らず(秋はそも別れの季節なのでひねりがなくなるし)、手前の夏から朝顔を引っ捕まえて来ました。枯れても次の日には咲くので、朝だけ会える人との交流のお話かな。
ばら とげ うしなひ/篠藝さん(@shinoki__ )
どうにか則宗御前に絡めたくて画像を眺めていたところ、髪の毛のボリュームと色から、モッコウバラが思い浮かびまして。モッコウバラは棘がない蔓性で、花言葉が「初恋」なので、そこから、華やかで年長の御前が、恋に落ち武装が取れ……みたいな妄想を一頻りし、この題となりました。全部漢字にすると重たい耽美な雰囲気となりますので試してみてください。
Million-dollar question/荒屋さん(@amaminoaraya)
「当てたら賞金100万ドルの質問(=超難解な質問)」。鳥三部作じゃないのか!と思っていらっしゃることと思います(少なし私はそう思っています)が、鳥の和語でいいのが思い浮かばなかったのと、ひとつひとつ組手のように進めていく台詞のやりとりに、翻訳された海外小説感があるよな!と思ったのとで、方向転換しました。一筋縄ではいかなさそうな、賢いふたりの恋愛タイトルにはもってこいのような気が勝手にしています。
小鳥が教えてくれたのですが/ザウリさん(@zauri8836)
「A little bird told me」で、噂話の情報源を隠したいときに使うのだそうです。(虫)かごや、どこからともなくやって来るふぁぼから、着想は鳥へ。歌がお上手とのことで「囀り」。下手な他人より知っている気になれる、フォロワーさんのフォロワーという謎めいた立ち位置から「隠し事」。単語の風呂敷を広げているうちに、職場の日本号(195cm)からこの言葉を教わり、採用に至りました。
ささやくようにさらさらゆれる/柳生明希さん(@Akkie155)
お名前の柳生から、剣豪、竹林と広げるところからはじまりました。こども向けの本のお仕事をされているとプロフィールから知って、ひらがなに開くこととし、pixivに掲載されているお話のタイトルから、和風がお好きなんだろうな、というところにたどり着いています。竹の葉に風が吹いて、青波のようにしなる雰囲気をイメージしました。
踏青記/マツハナさん(@matsuhanaa)
踏青は、晩春の青草を踏み遊ぶこと。マツハナさんの作品タイトルっぽくはないな〜!と最後まで迷ってはいたのですけれど、『山月記』『最遊記』と、記のつく作品がお好きなこと、それから、若手俳優の出る演劇のタイトルはわりと鋭さを孕むものが多いイメージであること(私調べ)、このふたつをベースに、やっぱり可愛さは入れたい!ということで、春の遊びを持ってきました。刀剣で一作いかがでしょうか。
ア・ポット・オブ・ブルーマロウ(a pot of BLUE MALLOW)/海老野さん(@ebino_kun)
細部まで熱を感じるイラスト、カラフルなのに深みのある色合い、それからハーツラビュル愛!を、どうにかタイトルに詰め込みたくて、お茶会に出そうな華やかなものを、頭の中にずらっと並べては捨てていきました。最初、ドラジェ(シュガープラム)あたりを使おうと思っていたのですが、色の深みが出ず破棄。お茶の水色にターゲットを変え、ブルーマロウ(http://www.teapond.jp/herb/4104.html)に。
無題の春/藤本さん(@fjmtsan)
藤本さんの作品は、押花の話、コンパクトシティ福岡の話、妖精本丸、好きなものを挙げていけばいとまが無いほどなのですが、そういえばタイトルつきの作品をあまり見たことがないな、と思い、「無題」の語が先行しました。それから、絵に感ずる穏やかさや、よく照れて血色の良くなる二口から、冬〜春をイメージし、お花を飾って楽しんでいらっしゃる普段の暮らしぶりに沿って春、と定めていった次第です。
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touve-rukuru · 3 years
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メビウス完結しました!
Tumblr media
本編中に、二人の幼少期をちょっと入れられて、「あー、やっぱり真反対だったのかな…」って部分が見えたかな?と思います。
昨日、9話目をアップしました↓
https://www.pixiv.net/artworks/87248904
これで「メビウス」は完結です。くぅ~疲れました、、
なんだかんだ、もう3年弱描いてることになるんですかね…??途中ブランクもありましたが、描き終えることができて嬉しいです。続き物はなかなか終わりまで描けなかったりするので…(放置してる創作が結構あります)。
描き始めたきっかけは、私が社畜生活で頭が狂ってしまったからなのですが、その経験のおかげでリアル感のある話が描けたんじゃないかなーと思います。
登場するキャラクターは、「こういう人いるよね」って共感してもらえるよう意識して描きました。こういう人がいない環境にいる方が平和だと思いますが…(笑)
エンドをどうするかすごく悩んだのですが…最初は心中エンドでした。だって人間の終わりは「死」ぢゃん…。でもさすがにそれは何の解決にもなってないし、真代がすべてを放棄したら今までのやり取りは何だったんだ?って虚無感が強すぎるので、ちゃんと前向きなエンドにしました。
フィクションの中でぐらいね…幸せで終わっていいじゃない…。
拍手や感想フォーム等でメッセージいただけたりして本当に感謝感謝です。
返信不要がほとんどなのでお返事はしませんが、味わうように何度も読んでます。返信要は必ずお返しします!どちらでも私は構わないので(お返事書くの好きです)、是非気軽に送ってください。
製本版にはおまけページが付きます。温泉でまったり話す二人の話でも描こうかと思ってます。バレンタインにゲーム作ろうと思っていたので、それより後になるかも…。まあゲームは立ち絵とスチルさえ描ければ、もうゴール同然なのでそんなに時間かからないかな??
入稿した際はまたアナウンスさせていただきます。
以下、ネタバレ含む語り。
瞬平くんは何でこんな真代のことが好きなんだろう??
って考えたときに、答えが出なくてですね…「そもそも好きなんだろうか?」という疑問すら浮かび、それを元に発展させて9話が出来ました。
私はあんまり創作キャラのことがわかってなくて、描いていく内にわかってくるタイプなので、こんなことばかりです。
無の世界で生きてきた瞬平くんは、人から喜怒哀楽を強要されるのが不快だったんだと思います。そこで、「変わりたい」と思い、試しに真代に恋をしてみた。(本人にはそういう自覚はなく、無意識上の行動ですが)
これが意外と効果があって、真代に想いを寄せるという「恋愛ごっこ」をして自らがまるで喜んだり、ドキドキしたりする感覚を得ている錯覚があったようです。
多分、最初は本当に錯覚だったんでしょうけれど、次第にちゃんと心が動くようになっていたんじゃないかなーと私は思います。
でも、かおちゃんとの対話とかをしていく中で、本人は「ごっこ」をしている自覚が芽生え、「これは自分が錯覚しているだけ」だと結論付けてしまった。で、9話に至ったという感じです。
かおちゃんや晃との会話の中で、「好き」という気持ちについて話して、動揺するシーンがあったのはそういうわけです。かおちゃんと晃はかなり「人を愛している」という自覚が強い人間なので、「愛しているかどうか自信がない」瞬平くんが二人と話している内に怖くなってきちゃうんじゃないかな。意志の強さに押されてしまうというか。
瞬平くんは真代に謝り続けましたけど、もうその時点で無ではなかったんだと思います。不安感とか、申し訳なさとか、今まで感じたことない気持ちがいっぱいこみ上げて、それで余計に混乱していたような。
真代はそういうのも理解しつつ、感情一つ一つを整理できるまでずっと傍にいてあげる選択をしてあげたのかと。一応年上なので…。
瞬平くんが無の世界だったら、真代が生きてきたのは音が鳴りやまない世界です。周りの声や自己の内面が自分を非難して、眠ることすら困難な、騒がしい世界。
真逆の世界を生きてきた二人だけど、それがちょうどよかったんだと思います。そして、粘着質の真代が瞬平くんの手を無理やり掴んでくれるし(笑)
真代を愛している「ごっこ」で感情を得ていくというエゴ、瞬平くんという依存できる存在を傍に置くというエゴ。両方のエゴで成立する関係で、決して綺麗とは言えないんですが、互いを労わる気持ちは確かに存在していて、まあこういうのも愛じゃね?という感じです。
真代と晃も両者のエゴで成り立った関係だったんですが、二人の場合は「自分だけは助かりたい」という気持ちが強く働いて、その綻んだ状態にりなという救済に見せかけた地獄が現れ、二人の関係を裂いてしまったわけです。
人間関係って相互作用だよね~~って考えながら描いたエンドでした。真代ばっかり支えられてるのも、なんか違うなあと。
後日談もちょっと差し込んだんですが、そこではもう二人とも信頼し合っている関係になっていて、本心からお互いを大事にできてるんじゃないかな。エゴだけの関係ではなくなっているはず。
これってBLって感じじゃないですね…ってホントに自分でも思います…ごめんね創作BLってタグ付けてるのに…。
どちらかというと、人間同士の関係を描きたかったので、今の形が自分としては理想です。瞬平くんも真代も、たまたま同性と付き合うことになっただけなので。
その他のキャラについても補足を書いておこうかなあ。
かおちゃんは後日談(本編より一年ぐらいあとを想定しました)の時点でも、もちろん瞬平くんラブです。真代とのイチャイチャにちょっとヤキモチ焼きつつ、瞬平くんが幸せならそれでいいか!って思ってます。自分のキャリアのために、転職考え中。ちょっと今の場所を離れるのは寂しいけど。相変わらずセフレはいても、恋は全く別腹です。
れみは別の支店に異動になっていますが、セリフにもある通り、今住んでる家は米車支店の方が近いので不満げです。異動先の支店は実家の方が近いので、実家に帰る日も割と多いみたい。ただ、異動先の方が忙しくないので、帰る時間はかなり早くなっているようです。帰ったらごはんつくったり(メシマズですが)。
かおちゃんが「失恋じゃないのにすいません」と言ってましたが、晃が髪を切っていたのはりなへの気持ちを断ち切る意味もちゃんとあるので、失恋っちゃ失恋です。と同時に、りなに肯定されていた部分のメッキが剥がれて、昔の気弱でシャイな性格に戻りつつあります。仕事は割と真面目に来るようになった様子。
新島係長はもしかすると、係長→副支店長ぐらいになってるかも…。係長の上がすぐ副支店長なので。相変わらず、新人の世話や営業のお手伝いをしています。
ひまりは今も時々真代の部屋に遊びに行ってます。後日談の時点ではもしかすると中学卒業間近かもしれない。瞬平くんと一緒に過ごすことも結構あります。そんな「おじさんの彼氏」にイ〇ンへ連れて行ってもらったり。
そんなこんなで、勢いでいっぱい語りました。
今まで読んでくださった方々、ありがとうございました!これからもちまちま四コマとか描くかもしれませんが、その時は時々見てやってください。
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socialwellfare · 3 years
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「会話が苦手です」
youtube
「相手の言葉を即座に理解する方法はないものだろうか。 自分の中に湧いて来た感情を、瞬発���言語化する方法はないものだろうか。 だれかいい方法があれば教えてください。その際、気の利いたコメントはお返しできないかもしれませんが……」
という内容について、お答えしてまいります。
「相手の叶えたい要望」を福祉現場ではニーズと呼びます。
今回で言うと、ニーズは「理解と言語化」になるけれど、もう少し整理してみます。 現在の状態=「状態像」という言い方をしますし、 そして困り事=「課題」という言い方をします。
そうすると、こうなります。
「状態像」 ・コメントが下手。 ・会話のキャッチボールができない。 ・質問して応えて、また質問して答える。ただそれだけのことができない。 ・一方的に自分の話をしてしまう。 ・瞬間で感想やコメントが湧いてこない。
「課題」 ・相手の言葉を理解することで、いっぱいいっぱいになってしまう。 ・自分の感想を考えるどころでなくなる。 ・理解して、咀嚼して、自分の感想を生み出すまでに時間がかかりすぎる。
「ニーズ」 ・楽しく会話したい。 ・相手が喜ぶ言葉を返したい。 ・相手の言葉を理解しながら、自分のコメントを引き出したい。 ・相手の言葉を即座に理解したい。 ・同時に、自分の中に湧いて来た感情を瞬発的に言語化したい。
以上のことを踏まえて、 福祉的観点から解決策と方法論を提示したいと思います。
これはあくまでも、「このようなやり方が正解」というわけではなく、 「あなたの悩みに対して、私はこのような提案ができますよ」、 という解釈の話だということを、押さえて読んでいただければ。
会話を楽しむためには、 自由なキャッチボールができることが必要です。 スポーツもなんでもそうですが、 球技はボールを上手に扱えないと楽しくありません。 「球技=言語」と捉えると、楽しむために必要な技術は二つある。
「相手の言葉を理解する力」 「言葉にして相手に伝える力」
その背景にある大きな力が必要になります。 それが「傾聴力」になります。 「傾聴力」は「共感力」と「洞察力」からなります。
会話は観察から全て始まります。 目の前の人のことをほめようと思ったら、 まずは観察しないだろうか、髪形や服装など、気にはしないだろうか。 表情や語りから、その人の心の動きを考察しないだろうか。 そして相手の語りなどを受け止めながら肯定し、支持し、 頷きながら話を促して、相手に気持ちよく話してもらう空気感を演出しはしないだろうか。
ここで会話を細分化する。
1.観察する 2.考察する 3・質問する(~ですか?)/提示する(~ですね) 4.共感する(受容/肯定する) 5.質問/提示する (4と5は繰り返しながら、1と2を水面下で行う)
会話とは表面的にはボールを投げ合っているだけに見えますが、 内面的には複数の処理を同時に行っているように思います。 コメントが下手とは投げ返すのが下手ということになります。 相手が取れるボールを投げられなければ、キャッチボールは成立しません。 まずは、「こんな感じでキャッチボールを始めてみませんか?」 という提示=挨拶から始まることになります。
自分が相手に質問し、相手が答える。 そこに共感して、そして相手が質問して、自分が答える。 そして、また相手に質問して、相手が答えて、また共感する。 会話とはつまり、この繰り返しなんですね。 おそらくは、会話への苦手意識があり、高度なものをいきなり求めているのではないか、 と察せられます。 相手が喜ぶものを知る手掛かりに「想像力」があります。 「自分が相手だったらなんて言ってもらえたら嬉しいか」という想像です。 そこから、相手が答えたものについて、 あるいはこちらが見つけた肯定のポイントを伝えていけばいいと思います。
「そのネクタイいいですね」(どこで買ったんですか?) 「物知りなんですね」(ちなみにこれはどういう意味なのですか?) 「私はこうなんですよ」(あなたはどうですか?)
人は自分の好きな物を受け入れてもらえると嬉しい。 そして、えてして好きなものは語りたくなるものです。 その二点を踏まえて「あなたの好きな物に、私は興味があります」 という関心を示しながら、それについての質問を重ねれば、 自然と相手の話を聞くことが増えていきますね。 そういう時間が得られただけで、相手は嬉しい。 気の利いたことを言うなんて、その後で大丈夫です。 大事なのは「あなたと話せて私も楽しかった/とても有意義な時間でした」 という尊重と感謝を伝えることです。 キャッチボールはあなたのボールを私は受け止めますよ、という姿勢から始まります。 自分が話をするのが大事なのではなく、相手の話を聞くことが、大事ということですね。 関心が高い水準であれば、その前傾姿勢な態度が質問へと自然と繋げてくれます。 極端な言い方だけれど、相手の言葉は最悪理解しなくてもいいんです。 相手の語りの中で要点となる部分を「繰り返し」たり、 そこについて「もう少し聞いてもいいですか?」と関心を示していけばいいんです。
その中で段々と明るくなってきた情報を、 「私はこのように理解しましたけれど、あってますか?」と 繰り返して言葉にしていけばいいんです。
相手の話を聞く。質問する。肯定する。感想は、最後。 基本的に、相手への肯定の態度さえ伝われば、言葉は何でもいいと思っています。 すごいでも素敵でもなんでも。
ここから先は、ちょっとシステマティックな話。技術的な話。 人によって感情が言語になるまでの時間は差があります。 その差を埋めるには、トレーニングが必要です。 まずは相手の言葉を理解するまでの時間を埋めるために、 質問をして、情報を得る時間を作っていきます。 話のディティールではなく、流れに耳を澄ませます。 問いは常に「ポイントはどこだ?」 自分の湧き上がる「分からない」、に耳を澄ませて、 その点をまた新たに質問していく、という流れですね。
次に、自分の感情が言語になるまでの時間を埋めるために。 感情は大きく分けて喜怒哀楽。 自分の感情に自覚的になることが必要です。 自分の感情について常に観察し、「今はこう思っているな」と気づいていきます。 日記やSNSのツールを上手く使ってもいいでしょう。
感想とは、考えるものではなく、感じ想うもの。 つまりは感性の話。だからロジックではうまく扱えない。 映画、音楽、日常の様々なものについて、 これはこうだああだと、自分で感じることを丁寧に扱うことがその訓練になっていきます。 感想の反射神経を得るならば、 すごいおいしいたのしいうれしいなどの表面的な感想が口をついて出るようにして、 その瞬間に「どこが?」とディティールや内容を問う問いかけを自分にして、 倒置法的に「こういう部分が」と掘り下げていきます。 こういうところが身に付くと、 頭の中で「すごい」など思った瞬間にタグ付けされる 「こういう部分が」が言葉に出しやすくなります。 それを言語的に文法を調えて述べたら、それは感想です。
つまり、訓練。思考と、試行錯誤と、反復練習。そして意識すること。 キャッチボールで例えたけれど、いきなり全速力で投げる人はいません。 まずは手を抜いたボールから。優しいボールから。 ゆっくりと。そういうゆっくりとした人とコミュニケーションができるといいです。 低速度の中で、じっくりとやっていく。まずは。 そういう会話のできる人がいればいい練習相手になりますね。 また、「こういえばよかった!」という後悔も大切なことです。
つまり振り返り。 振り返った時に、「どのタイミングで言えたか」を考えます。 「こういえばよかった」は「こう言う」ための視点や物の考え方がある。 そこに気づくのが大切です。
情報が一通り知れて、自分の中に降りてきて、それが深まってきたからこそ、 「こういえばよかった」に気づくんです。 ならば、いかに早い速度感で深めるか、つまり早期の情報収集が大事になってきます。
かなりメジャーな考え方だけれど、本を読むのも大事です。 言葉に触れること。ここでは量より質です。 自分の中でこういう言葉が素敵だな、こういう考え方いいな、 というものを落し込むような読書=努力が必要になります。 それがある人とない人の語彙の差は話せばわかります。
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cuttercourier · 4 years
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[翻訳] ナガランド州の犬肉禁止問題: 動物の権利、部族民差別
ナガランドにおける犬肉禁止をめぐるポリティクス
ドリー・キコン(メルボルン大学社会政治科学学術院)
2020年8月14日
先日、ナガランド州政府が犬肉の販売を禁止したことは、何が食べ物で何が食べ物でないかについての議論を二極化させただけでなく、私たちがいかに動物の体を私たちの政治や偏見のための戦場にしてきたかを示している。
7月3日、ナガランド州のテムジェン・トイ官房長は、犬の商業的な輸入および取引を禁止し、犬市場と犬肉の販売を禁ずるという州政府の決定をツイッター上で発表した。当該ツイートの最後に、彼はネイフィウ・リオ同州首相と、国会議員でありピープル・フォー・アニマルズ(PFA)創設者であるメーンカー・ガーンディーをタグ付けした。7月4日付ナガランド州政府告示によれば、この禁止事項に違反した者は、1860年インド刑法典第428条および第429条、ならびに1960年動物虐待防止法第11条に基づいて処罰される。これらの2つの法律に加えて、政府はまた、2011年インド食品安全基準委員会(FSSAI)規則、特に、人間が安全に消費できる動物を定義している2.5.1(a)節も援用している。今や犬肉はインドの食品安全基準外の食品に分類されているのだ。〔※同規則で食用動物とされているのはヒツジ・ヤギ・ブタ・ウシ・家禽・魚類〕
州政府の決定後の議論は、禁止を非難する犬肉支持消費者とそれを祝福する反犬肉の声の二項対立にエスカレートしている。論争についてはっきりしているのは、犬肉を消費する文化的権利について話す者と、動物の権利についての倫理的問題を提起する者が持ち出す極端な話法である。牛論争とは異なり、犬肉に関する論争は宗教を中心としたものではなく、文明の論理に基づいている。すべての動物の中で、現代インドにおける野犬は倫理、ケア、権利の代表である。また、路上の犬の経験と存在こそが家庭内空間と屋外の境界線を曖昧にしてもいる。
日常の食べ物の選択は、私たちにインドにおけるカースト暴力やウルトラ・ナショナリズムというより大きな問題に対処することを強いる。例えば、牛は最も崇拝されている動物であり、牛を保護せよと叫ぶ人々は牛を武器として用いるまでになっている。牛保護活動家たちは軍国主義的ヒンドゥトヴァ・ナショナリズムを推進してきた。犬はこのリストに加わり、インドにおける文明、純粋性、愛についての既に山ほどある論争を一つ増やすことになる。犬は道具化された存在となり、その擁護者は禁止令に違反した者を追い詰めるかもしれないが、犬肉を珍味として宣伝するグループは反撃するかもしれない。悲劇は、権利についての政治が応報的正義についての政治になってしまったことだ。
論争の中心にあるのは、犬の肉を消費する、あるいはそれに近づかないための「権利」の問題である。動物愛護活動家、ナショナリスト、雑食主義者、反カースト活動家、伝統文化継承者と、さまざまに自認する人々が声を上げている。犬肉禁止は、何が食べ物で何が食べ物でないかについての価値観、虐待、嫌悪感、禁忌、人種差別等々をめぐる議論を二極化させた。
COVID時代における食肉
とりわけCOVID-19パンデミックの時期にあって、インドにおけるウイルス拡散のもっともらしい要因として食肉への注目が高まっている。ナガランド州を含むインド北東部では、豚の輸入を禁止する告示が出されている。犬肉禁止の場合、動物福祉(犬を苦痛から救う)の主張と、犬は不潔で、病気にかかる可能性があり、したがって消費には適さないという記述が同時になされていた。COVID以前の時代でさえ、FSSAIの勧告の下、犬肉を含むさまざまな食品は、消費しても安全とされる食品の定義の外に置かれていた。目下は清潔で安全な動物という論理が、禁止を正当化するために用いられている。しかし、犬肉の禁止はインドのアニマルライツ活動家が始めたキャンペーンの成果として祝われようとしている。
州政府はまだ禁止措置の詳細を示していないが、犬肉は禁止リストに入った2番目の食品である。1989年、ナガランド州酒類全面禁止(NLTP)法により、州内での酒類の販売と消費が禁止された。今日では、ブラックマーケットが活況を呈しており、アルコールは州内で広く入手可能である。皮肉なことに、ナガランド州の犬肉取引についても同様の未来を目にすることになるかもしれない。
とはいえ、アニマルライツ活動家にとってこれはまさに法的勝利の瞬間である。ナガランドで犬肉を禁止しようとするキャンペーンは継続的なプロジェクトだった。ローカル市場からの数多くの文書や動画は、犬がいかに悲惨な目に遭い、恐ろしい残虐行為の犠牲になっているかを見せつけた。禁止直後の期間、犬肉消費賛成派・反対派双方の口調は非難がましいものであった。道徳的に唯一正しい選択としての菜食主義と雑食主義についての発言は声高になっている。
人種差別の道具
そもそも犬肉はナガ人の食生活の中心ではない。犬肉は珍しく、多くのナガ人世帯では消費されていない。しかし、犬肉の語りは、インド北東部の部族民コミュニティに対する暴力、憎悪、人種差別を扇動するための道具となっている。ナガ人コミュニティ全体を、野蛮と未開についての本質主義的な人種差別的イメージである犬肉食いとして描写する例がインドでは横行している。それほどまでに、ナガ人の集団的アイデンティティと犬肉は、半人半獣的な住民像、ナガ人臣民は道徳的に劣っており、教化されなければならないという〔英領期の〕語りを構築するうえで著しく影響を与えてきた。この説明は、犬を消費する文化的権利や犬を保護する道徳的権利といった権利の主張が、肉や植物に実際に齧りつくことによってなされるというナショナリスト的なアジェンダを生み出してきた。この二項対立は、権利についてと、どのような行為が非正統化されるべきかについての私たちの理解が、いかに禁止という観念によって動かされているかを示している。このような倫理観の形成とモラル・ポリティクスは、動物と人間の区別をさらに先鋭化し、アニマルライツ団体と人権擁護活動家の間に深い溝をもたらしている。
ナガランドでは、何十年にもわたる武力紛争と人権侵害が、深刻な不安と恐怖をもたらしてきた。犬肉の禁止が国軍特別権限法(AFSPA)の延長直後になされたという事実は「我々は犬を守るがナガ人は守らない」というメッセージを送っているように思える。犬肉禁止への抵抗の中で、食品選択の問題が伝統と文化の一部として用いられている。
ナガランド州における犬肉取引が禁止されたことで、アニマルライツ団体は州内での犬の悲惨な扱いに終止符が打たれると感じているかもしれない。それが実現しないことを私は危惧している。禁止がもたらした怒りや憤慨は、別の現実が展開される可能性を警告している。すなわち、自分の文化を証明するため、無理強いされた道徳的勝利を打ち破るため、覇権的秩序に抵抗し、粉砕するために犬を食べたいという衝動である。道徳的勝利と反撃の政治が、犬の身体の上に組み上げられている。
州政府の降伏
庶民の間には怒りが渦巻いている。ある特定の種類の活動家が、24時間にも満たないような目覚ましい速さで州政府に犬肉を合法的に禁止させることができるのはどうしてなのだろう。保健や教育のような基本的な権利を得ることができないナガランドの普通の市民にとって、犬肉の禁止は、ナガランドから遠く離れていながらナガの人々の文化実践を支配することができるアニマルライツ団体の要求に州政府が屈するという屈辱的な動きの集大成である。この禁止令は、いかに犬とナガの人々の生命がこのナショナリスト的な文明化プロジェクトの中心的主題であるかを浮き彫りにしている。ここにおいて右翼ヒンドゥー・ナショナリズムをめぐる政治は特に重要である。牛の屠畜禁止が宗教的少数派の迫害を正統化する動きになったとすれば、犬肉禁止が表しているのは野蛮人を文明化する運動であり、その中で動物的人間/部族民は清潔で安全な食べ物について教えられることになるだろう。
私たちは、アニマルライツ運動と他の形態のアクティヴィズムを互いに対立するものとして設定すべきなのだろうか。それとも、包摂的政治について考え、二項対立をなくすことに重点を置くべきなのだろうか。動物の世界、人間の世界、霊の世界(祖先の価値観)が、ケア、責任、答責性についての観念を共有できるような環境を考えるべきなのだろうか。犯罪性を強調する法的手段に完全に頼ることなく、地球のための共通目標をもつことができるだろうか。
新たな議論の必要性
犬肉に関する論争が曖昧にしているのは、右翼ヒンドゥー・ナショナリズムの意見とアニマルライツ運動の意見との間の線引きである。これは熟考に値する。なぜなら、いやしくも私たちが連帯を求め、価値観や倫理観についての新たな対話を始めるとしたら、それは後者のグループとのものになるだろうからだ。カースト、社会階層、ヒンドゥトヴァ・プロジェクトが絡み合っているように見えるアニマルライツについての政治の中で、私たちはどのような方法で自身の道を切り開くことができるだろうか。アニマルライツを支持する人々と、食習慣についての民族的・人種的価値観を擁護する人々のカーストや社会階層のヒエラルキーは、殺生、屠畜、肉食についての対話を結ぶ方法を見つけることができるだろうか。私たちの皿は、ある政治的主張を証明するために、すべて植物か、すべて肉かのどちらかでなければならないのだろうか。
犬肉の禁止から学べることがあるとすれば、それはオープンマーケットで売られている動物たちがどこでも経験している苦しみと残酷さである。動物の肉を食べるということは厄介なことであり、殺す行為がこのプロセスの中心にある。私はノンヴェジタリアンである。ナガランドで育つあいだに、私は動物を殺す方法を学び、食べようとする肉をきれいにする方法を学んだ。このような瞬間はめったになかったが、私は自分の存在が責任と犠牲という形で絡み合っていることを学んだ。これらは私が実践しようとしている価値観、つまり、自分が食べられるぶんだけをいただき、無駄にしないということだ。私が示唆したいのは、殺して肉を食べるという行為が可視化され、野蛮で非人間的なものとして隠されたり、排除されたりしない世界である。同じ精神で、植物や作物を栽培するプランテーション(オーガニックブランドを含む)で貧困や構造的暴力に苦しんでいる労働者の状況も解明する。このことは、私たちが日々の食事をめぐる社会的・政治的な現実と向き合うのに役立つだろう。
ナガランドの市場ができなかったのは、犬を隠し、消費のために処理されようとする他の動物から引き離すことだった。犬は鶏やアヒル、鳩の隣で縛られていた。また、彼らの肉は派手な袋に詰められていたり、「オーガニック」や「放し飼い」製品としてブランド化されたりしていたわけでもなかった。しかし、全国の市民の憤慨は、インド全土のオープンマーケットで販売されているすべての生きた動物が同様の状況に苦しんでいるという事実とは無関係に、犬だけに向けられていた。ナガランドの市場から犬を救出することは比較的容易であった。しかし、これは犬にとっては脱出したことにならない。これは利益と苦痛の論理が支配しつづける闇市場の活況の始まりとなるだろう。それは、人間が〔動物の〕権利を確立し、思いやりを示し、秩序を創出しようとする一方で、市場、屠畜場、動物保護施設、リハビリテーションセンターにおいて動物がどのように深く道具化され、動員されつづけるかについての現実に私たちを連れて行くだけだ。犬肉禁止に発する論争は、私たちがいかに動物の身体を自分たちの政治と偏見のための戦場に変えてしまったのかの内省を迫るべきである。インドにおいてこの論争は権利をめぐる政治の二極化を推し進めたにすぎない。
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duckreunion · 4 years
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人間小観察①~「227大団結」について
 まず始めに、このアカウントを作ろうとしたのは、���ごろ読んだBL小説やBLマンガなどの書評と感想をポストするつもりだった。まぁ日本語の練習もその目的の一つなのだが、しかしまさか最初の一編となるものは、書評も感想でもなく、中国の同人圏の一大事件についての雑文だとは、思いもしなかったものだ。 
 ここに書いたのはただ個人の記録と感想なので、事件の全貌や真相などではない。間違いがあればお許しください。
 さて、誰でも否定できない事実から始めよう。2020年2月29日に、AO3が中国のGFWにブロックされ、中国大陸のインターネットユーザーがAO3に直接的にアクセスできないようになった。この事件の火元は政府側ではなく、「肖戦」というアイドルのファンによる告発だったそうだ。どうして肖戦のファンが政府にAO3を告発したのだろうか。そこには妙な原因がある。
1.「陳情令」とファンの構成
 近年中国では、IP(Intellectual Property)の開発の好景気に伴い、オリジナルBL小説に基づくドラマも多くなってきた。「陳情令」もその中の一つで、BL小説「魔道祖師」を翻案したドラマなのだ。そして「陳情令」の主役として、肖戦は「魏無羨」つまり受けを演じた。ちなみに攻めの「藍忘機」を演じたのは、王一博というアイドルだ。
 このドラマはSNSで話題になり、人気を博した。もちろん主役の二人も多くのファンを集客した。ただし、「陳情令」はBL小説に基づいてのものなので、そのファンの中にはBLの好きなファンも多い。更に、BLファンの中に、キャラクターではなく役者の二人の関係を恋愛関係だと想像しながら、二人をも応援している、通称「CP(カップリング)ファン」という人も少なくない。彼女たちはBLの力を発揮し、肖戦と王一博の仮想の恋愛関係を語り合ったり同人を書いたりしているようだ。
 一方、アイドルのファンには一人のアイドルしか好かないファンもいるに違いない(いや、むしろそのようなファンこそ一般的なファンだろう)。中国では彼らは「唯ファン」と呼ばれている。「唯ファン」とは、「そのアイドル=唯一」という意味だ。その言葉はそもそもアイドルグループの場合に、メンバーズの中で一人しか好みではないファンに対しての呼び名だが、今は広義的に使われるようになったそうだ。
 まあ細かいところには気にしなくてもいいのだが、とにかく、肖戦の「唯ファン」たちは彼らのアイドルを他の人とカップリングさせることを嫌がっている、というのは否定できないことだ。
2.同人小説と告発
 2020年2月24日、あるCPファンが、『落下(中国語:下坠)』というRPS(Real Person Slash、実在する人間に基づいてのBL同人小説)をAO3とLofter(たくさんの中国同人作者が活躍しているブログ)で発表した。もちろんそれは王一博と肖戦を主人公にした同人小説だ。小説では、「王一博」というキャラクターは未成年の高校生で、「肖戦」は女装している男である上、売春もやっている性同一性障害患者なのだ。一見危うい題材だが、読んだら意外にいい作品だと思う。官能的な描写もあるが、二人の主人公の切ない感情が繊細に描かれているところもあり、さらに主人公の身近の人たち、そのどん底に生きている人間の絶望と虚しさも、ゆっくりとしたタッチで語られている。私は普段オリジナルBL作品しか読んでおらず、同人作はあまり読んだことがなかったから、その文学性に驚いた。
 しかしその小説の反響があり、発表した後すぐSNSで広がっていき、CPファンだけではなく、唯ファンたちにも読まれだ。その結果、「肖戦」のキャラクターの設定に大変な物議を醸した。「唯ファン」は彼らの統領をはじめ、「未成年・売春・色情の内容が未成年たちに害する恐れがある」ことと、「アイドルを娼婦として描写することはアイドルのイメージに対しての損害」といった理由をもって、小説・小説作者・小説の発表されたサイト(AO3とLofter)三者を政府機関に告発することを仕掛けた。もちろんその行為を反対したり批判したりする人もいないわけではないが、告発を止めることはできなかった。こうして、ある見えない「戦争」の火種を灯した。そして数日後AO3がブロックされたことを機に、火種は燎原の火になった。
3.戦場の拡大
 この戦争は肖戦のファンの内部分裂で引き起こされたのだが、その影響は拡散したため、今はもうサイバースペースでの社会事件と言ってよいだろう。どうして今回の事件はこんなに大規模になったかについては、私の浅はかな考え方からすると、恐らくこの事件にはいくつかの問題が重なっており、それぞれの問題に対して、異なる人の回答と行動を要請し、結局思いもよらぬところまで波及していったのではないか。
 まずは同人圏からの反対と「227大団結」の誕生。
 もう慣例になってしまうが、中国のサイトが告発されたら、(不適切だとみなされた)内容への清掃は必ず付いてくる。この環境の下で、同人、特に性描写のある同人を創作する作者はいつも不安なままなのだ。だから告発の始まった後、Lofterでは大量の同人作品が読めなくなり、多くの作者も保身のため自分の作品を削除し、Lofterから遁走した。影響された作者とその作品は、肖戦の同人圏だけではなく、Lofterでほとんどすべての同人圏にも及んだ。それを見かねて、同人の支持者が集まって、肖戦のファンの行為に反対の声を上げはじめた。肖戦の熱狂的なファンの向こうに立っているのは、世界中の数え切れない作品とその同人、「ハリーポッター」から「文豪ストレイドッグス」まで、それぞれの愛好者たちによる戦線なので、その日(2月27日)は「227大団結」と名付けられたそうだ。
 次は論争の焦点、「告発の権利」と「表現の自由」だ。
 同人圏の反対に対して、肖戦のファンは「わいせつな物を告発するのは市民の権利だ。私たちには間違いなどない。そのような物を作った人こそ間違っている。」と主張した。それによって、告発の権利と表現の自由との関係も激しく討論された。
 中国では近年文芸上の制限が増え、書いてはいけない題材・表現が多くなる一方だ。また「告発」は制限の仕組みの一環となっている。読者が「不適切な」ものを発見→政府機関に告発→作品の封鎖/サイトに処罰を与える、という連鎖なのだ。この制限は同人圏より恐らく商業化されたオリジナル創作圏の人に嫌われているのだろう。いずれにせよ自分の作品が「不適切だ」と判断されると、作家自身の名にも酷く影響を与えることになるからだ。従って、今回の論争にはオリジナル作家も(もちろん彼らの読者も)「大団結」の側に立ち、同人圏の人を応援したのだ。大団結の支持者は徐々に増えてきている。
 最後は「ファン圏」とインターネットユーザーとの間の衝突。
 「饭(ファンの発音の当て字)圈」という言葉は今中国のSNSでよく見られる。元々「ファンダム」という意味だった。今は「ファン圏」と聞いたら忌まわしい印象があるので「ファンダム」とそのまま翻訳したらそのニュアンスがなくなることから、「ファン圏」というちょっと変わった言葉を使ってみることにした。
 アイドルがいればファンもいる、というのは言うまでもないことだが、中国の「ファン圏」という言葉が指したのは一般的なファンの集まりではなく、高度組織化されたファンの団体のようなものだ。
 普通のファンは好きなアイドルの歌を聞いたり、番組を見たり、ライブなどあれば行ったりする。しかし「ファン圏」の一員になったら、すべきことが多くなる。あらゆるランキングに投票する。アイドルのポストしたことをリツイートする。アイドルがある商品のイメージキャラクターになれば、その商品を買う。SNSで誰かがアイドルの悪口を言うと、「アイドルの風評被害を防ぐ」ために、そこに赴いて反論する等々。
 上述のことは、普通のファンもしたりするが、ファン圏であれば、そのようなことは割り当てられた任務になった。それをしなければファン圏の一員失格なので、他のメンバーズに見下されるようだ。さらに、ファン圏の者は頭領の指示に従い行動を一体化させるところもあるため、その影響力が拡大し、ファン圏以外の人物に多大な影響を及ぼすことが屡々ある。
 ファン圏による群体的行動にはだいたい二つの目的がある。アイドルの人気や商業上の価値を上げることと、アイドルのイメージ・風評を守ることなのだ。ネット上では、普通のユーザーがファン圏に嫌悪感を抱いているのは後者による行動だろう。
 ファン圏の人はアイドルに対するあらゆるツッコミ・不満・批評を、アイドルのイメージの損害と認識しているようだ。そのようなコメントが発見されるたびに、ファン圏は迅速に対応する。反論は基本中の基本だが、他の手段もある。例えば、アイドルに対する積極的なコメントを多く発表しネガティブな批評はコメント欄で閲覧できなくなる。さらに、それを不適切な発言があったと報告する。評論者の個人メッセージに「そのコメントを削除してください」などとお願いする。下手をするとお願いではなく過激な言論や悪口なども送ったりするのだ。Weibo(中国版のツイッターって言ってよいのかな)では検索機能がある。たとえ「○○(アイドルの名前)の演技下手過ぎて受けるわ~」というツッコミをしても、ファンに見つけられ囲まれいろいろ言われる恐れがあるから、今Weiboでは「ファン圏」という兵器を持っているアイドルに、他の人は彼らの頭文字だけ用いて語るようになった。つまり新垣結衣を「ay」と書く、という感じなのかな。
 もちろん異なるアイドルのファン圏の間でもよく「戦いあう」がそこまで言ったら収まらないだろう。とにかく、ファン圏の活動の拡大に伴い、一般的なユーザーは活動空間が侵食されつつあり、苦情も不満も溜まっている一方だ。今回の事件を契機として、AO3やLofterなどをよく知らない人もファン圏の過激なやり方を批判したりこれまでの苦情をこぼしたりして、大団結の戦線の一部となった。
 要するに、事件の直接的な被害者である者、表現の自由の擁護者である者、ファン圏のやり方の反対者である者、この三つの群体が、肖戦のファン圏と直接的に対峙している。まるで波紋が四方に広がっていくかのような状況なのだ。
4.AO3の陥落と攻防戦の開始
 政府機関に告発したのは26日だった。そして29日の夜、中国からAO3にアクセスすることができなくなった。同人圏に、「精神上の家が失われた」と嘆きながら涙を流した者は少なくなかっただろう。とはいえ、たとえどう願ってもAO3は戻ってこないのだということをつくづく感じ、彼らはすぐに自身の悲痛と憤りを肖戦のファン圏への恨みに変え、敵討ちしはじめた。
 肖戦の膨大なファン圏に反撃するため、「肖戦」を狙わなければいけない。肖戦を倒すのは反撃の一番重要な目標となった。ここでの「肖戦」は人間としての肖戦ではなく、アイドルとしての肖戦だ。資本に操られ、ファンに崇拝され、信仰を金銭に両替する一番重要な中枢というものなのだ。また、その目標には、「肖戦が芸能界から追い払われたら、肖戦のファン圏も自分の大好きなものが失われる苦味を味わわされるのだろう」という、肖戦の反対者の気持ちさえも含まれていた。
 反撃の計画は速やかに立てられた。肖戦の商業上の価値を消すのは計画の核心となった。肖戦が出演した作品のレビュー欄で反対の声を出し、これはドラマ・番組の制作会社に警告し、今後肖戦を役者として起用しないという手段だ。同時に、肖戦をイメージキャラクターに起用している商品をボイコットし、会社にイメージキャラクターの変更を訴える。それらの会社の中に、肖戦を支持する会社はいくつかある。そのような会社に対して、反撃者たちは「発票」というものを持って大手企業と対抗する。
 私は文系なので経理のことにはちっとも分からないが、ようするに「発票」とはレシートみたいなものだが、実は税務局の課税の対象になるそうだ。買い物した後、レシートをもらえるのは言うまでもないことだが、中国ではお店に「発票」を出してもらうことができる。発票を発行することでその部分の売り上げは税務局に知られ、そして税金は増えるようだ。発票による税金は会社が納める税金の全部ではないが、発票を多く出せば出すほど、納める税金は多くなるのだ。そこで消費者が発票を請求しなければ、普通の店舗は発票を出さない。
 しかし、取引が発生したら、消費者がその記録を保存し、将来いつでも販売店に発票を請求することができる。なので反撃者たちは消費者の権利を行使し、何年も前の消費記録を探し出し、肖戦を支持する会社に発票を出してもらうことにした。短時間に大量の発票を出すと、会社の経理部に大きな圧力を与えることができ、その会社は税務局に何か不審な行動があるのではないかとも疑われるそうだ。
 ボイコットと「発票」の策は効いている。肖戦のイメージキャラクターはだんだん他の者に取り替えられていった。しかし勝利にはまだほど遠いのだろう。肖戦を世論とトラブルから救い出したいのはファン圏だけではない。肖戦の所属する芸能事務所と、「肖戦」というブランドに投資した資本もこのブランドの価値を保つため動いている。時々肖戦を群体迷惑行為の被害者として、「227大団結」を加害者として描いた文章がWeiboで流布される。「227大団結」の参加者を香港の独立の擁護者、暴動者と同じように見なす評論も見られる。ちなみに「227大団結」というタグの閲覧数は一億を越えたが話題ランキングには全然見られない。このようなことは肖戦の後ろ盾である資本による仕業だとみなされている。更に、肖戦とは全く関係のない政府の公式アカウントが肖戦への同情の言論を発表したり、肖戦のスタジオの声明をリツイートしたりすることもある。この現象は「227」の立場からみると、まさに資本が政府の機構を蝕み、共謀している証拠なのだ。ゆえに肖戦側には「公権を私的に利用する」という罪名が加えられた。
 振り返ってみると、いつの間にか「表現の自由」というスローガンはこの攻防戦が始まったとたんに捨てられた。私にとっては残念なことだが、それはしょうがないことだと納得が付かないこともない。成人向けのレイティングのない中国では、あらゆる性描写のある内容がわいせつ物と視されがちだ。もちろん芸術的価値のある作品であれば性描写があってもわいせつ物の範囲には入らないが、どのような基準に則って芸術的価値の有無を裁定するかは、法律には書いていない。こういう状況である以上、「表現の自由」についての討論はこの戦争に役立たず、逆に話をややこしくし、敵に隙を付け込まれる恐れもあるのだ。従って「227」の人たちは本当の目的を明かさず、肖戦を倒すのにもっと役に立つ罪名を探し出した。「公権を私的に利用する」のはその一つだ。肖戦の昔のWeiboでの発言を探り、女性を見下すような品のないコメントを取り上げ、「女性を侮辱する」という罪名をつけた。また、ファン圏の行為を放任したせいで、ファンが狂気になりファン圏自体も邪教団体と化す可能性があるため、「ファン圏の邪教化」という罪名も加えられた。事件が起こった直後に、肖戦のファンがツイッターで自分の無実を訴えたりした。AO3がブロックされたのは中国政府のしたことで、肖戦に、彼らには関係ない、と。しかしそれらの弁解はそれぞれ微妙に差があり、元々偏っている話をさらに誤魔化し、結局傍観者に「中国政府がlgbtを迫害している」や「肖戦は新型コロナで死去した」といった印象を残してしまったようだ。もちろんそのような言論も227の人にピックアップされ、Weiboで暴かれ、もっと厳しい罪名がつけられた。国家の形象を損害することつまり「売国」という罪名なのだ。こういうふうに、227の人は肖戦と彼のファンを、国家と対立する立場に押し付け、社会の平穏を脅かす存在として語っている。
 5.政府筋の意見?
 227の人と肖戦のファンとの戦いが白熱化し、いよいよ政府が注意を喚起した。
 3月11日、中国の最高人民検察院に所属する機関紙『検察日報』が今回の事件について文章五編を登載した。文章の作者には検察日報の職員や、検察官や、法学の博士もいる。機関紙に出る文章は公的立場からの意見とされているので、この五編の文章も政府側の今回の事件に対しての見方だと見なされている。
 それらの文章をかいつまんで言うと、両方にも意見が表れていることが分かる。
 一つは同人側に対する意見。
 1.中国では、同人作品はオッケー。ただし、商業利用の目的であったら法律違反になりかねない(著作権侵害など)。また、同人にわいせつ的内容があったら法律違反だ。中国では「わいせつ物伝播罪」という罪名がある。わいせつ物をもってお金を稼ぐことはもちろんダメだが、ただわいせつ物を広げることだけで犯罪視される、ということだ。
 2.『落下』の小説について言えば、現実人物の肖戦と王一博の氏名権を犯す可能性はあるが、告訴の主体は肖戦と王一博に限る。
 3.中国ではレイティング制度はないので、AO3での一部の作品は中国の法律を犯したのかもしれない。外国のサイトであるAO3に対して中国は法律を執行できないなので、法律に従い措置をし伝播ルートを阻止するのもおかしくないのだ。
 次はアイドルとファン圏に対する意見。
 1.ファン圏の活動が一般人のインターネットの利用ないし生活にも影響を与えたということは否定できない。
 2.アイドルとファンの絡みが日に日に強くなる今日には、ファンの暴走に見て見ぬふりをするのもアイドルの失格だ。
 3.法律違反の行為や現象などを見たら政府に告発する権利を市民は持っているが、それを持って意見の不一致である反対者を排除することは認められていない。
 私に言わせれば、これは政府の本音に一番近い意見かもしれない。
 同人は大丈夫だけど色情はダメ。色情内容を削除できないとしたら排除する。アイドルが自分のファンを手先のように馴らしてもいいが、調子乗りすぎると締めてやる。まるで公正無私の父上が喧嘩し合っている兄弟を止める時の言い方のようだ。その文章を一通りに読んだら、今回の事件は価値観の対立している二つのコミュニティーの間の争いに見えるかもしれないが、事件の起こる要因の一つとしてのGFWは巧みに隠された。隠喩的に「法律に従い措置をし伝播ルートを阻止する」という言葉のみにとどめられている。さすが公正無私のお父様にも大人の事情があるのだ。
 6.一か月後の今
 これを書いたのは、「227」の一か月後、3月28日の深夜だ。
 いまだに「227」と肖戦のファン圏との戦いは続いている。いつ終わるかは、私にはさっぱり分からない。毎日SNSで関連情報をざっと目を通すことすら私は疲れてきた。現時点ではSNSで「227」の人の憤慨と悲痛の気持ちは多少治まったが、ボイコットの範囲は拡大しつつあり、「発票」を請求する対象となる商社も増えている。なぜなら、肖戦のファン圏を倒すためにまず肖戦を処罰しなければならず、またそのために、肖戦の後ろ盾としての資本・大手企業と戦わなければならない、という見方で彼らが一致したのだ。涙は御免で、大切なことが失われたその切ない気持ちを相手に味わわさせるこそ一番大事なことなのだ。
 面白いことに、事件が起こった頃から今まで、肖戦はネットでも現実でも全く姿を現さず、お詫びも申し開きもせず、まるでAO3と一緒にGFWにブロックされたかのようだ。ファンの保護の下に凌いでいる度胸のないやつだと言われることもあれば、しばらく鳴りを潜め復帰できる時を待っている企みだけだという推測もある。しかし私は、犠牲になったAO3が「227」の闘争の旗となったことと同じように、肖戦側も何かを抽象的に彼らの意志を託す象徴物を作らなければならないと思う。そうでないと戦争は始まらない。そこで肖戦は彼らの味方に選ばれ、軍旗の上の印にされたのだ。この戦争が終わらないうちは、肖戦は外に出られないのだろう。まるで保護対象が生贄になったようだ。まあそれはそれで一種の罰なのかもしれない。とはいえ、逆に言えば、肖戦自身が皆の前に現れるというのは、このもどかしいシーソーゲームの勝負がつくということだ。しかしながら、その時には、どちらが勝者どちらが敗者なのか、それを突き止める意味はまだあるのだろうか。「227」のほうが勝ったとしてもAO3は私たちの許へ戻れなくなったことに変わりはない。
(この雑文は私の日本語先生に添削していただきました。サクラ先生、どうもありがとうございました!)
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kkagneta2 · 5 years
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無題
2735 グラム、――掃除中、ふいに出てきた写真を眺めているうちに思い出した数字である。写真の中にはまだ生まれて間もない女の子の姿が写っており、これがまさかあんなに可愛らしい少女へと育つのだと思うと、感慨深くもあり、懐かしくもあり、愛しくもある。彼女は物凄く活発な子で、俺のお下がりの遊び道具をめちゃくちゃにしては母親に怒られ、幼稚園で誰それを泣かせたとか何やらで先生に怒られ、話によると幼少期の俺よりも手がつけられなかったらしく、本当に今の姿と当時の姿を比べると唖然とする他ない。まだ彼女が物心もつかない頃には、俺もしばしば近くにある公園へ引っ張られたものであったが、目一杯暴れまわるものだから彼女の体は帰る頃にはすっかり砂と泥にまみれてしまい、いじめられたのではないのかとよく疑われていたものである。
妹とはもうその頃から何をするにも一緒であった。三才違いだから小学校へは三年間一緒に通ったし、中学校もほとんど小学校の横にあるようなものだからその後も手をつないで一緒に通学した。違う部屋を割当られていたけれども、家の中ではずっと一緒に居た。寝る時も、彼女が小学四年生に上がる頃までは一緒の布団に潜り込んで、何をするわけでもなく思い思いの体勢で夜を過ごしていた。
思えば妹が落ち着き始めたのも、若干距離が離れ始めたのも彼女が高学年へ上がってからである。先の一緒に布団に入らなくなったのは一つの例で、実はお風呂も一緒に入っていたのであったが、急に恥ずかしがるようになったかと思えば、それも直に無くなっていった。
だが、もしかすると当然かも知れない。というのも思春期特有の問題として、成熟し始めた体に心が追いついていなかったのであろう。特に問題だったのは彼女の胸であった。妹は昔からの習慣で自分の部屋で着替えをせず、わざわざ制服をこちらの部屋にまで持ってきて、寝ぼけ眼の目をこすりながら、
「んっ」
と言って、手をバンザイしてパジャマを脱がせようとしてくるのであるが、その時ジュニアブラを通して見えてくる膨らみがどんどん日を追うに連れて大きくなっていくのである。小学五年生に上がる頃にはぷっくりと先端の突起が現れていたし、小学六年生に上がる頃にはもはやジュニアブラでは覆いきれなくなったのか、可愛らしい刺繍の編み込まれた普通のブラジャーをつけるようになっていた。恐らくすでに彼女の握りこぶしぐらいの大きさであったかと思われる。
妹が自身の胸元をどんな思いで俺に見せていたのかは分からない。思うに単に寝ぼけていただけであろう。手をバンザイして来た時にそのまま放っておくと、パタンと布団の上に倒れ込んですうすうと寝息を立ててしまうほどに、妹は朝が弱いのである。何にせよ彼女の胸は、同年代はもとより大人の女性と比べても遜色ないほど、小学生にして大きくなっていた。
正直に言って男の俺からするとたまったものではない。手が伸��たことの一度や二度は当然ある。だが妹が小学生の頃に、実際に触れたのは一度だけである。確か大晦日の夜のことで、おせちやら何やらの準備で気の立った母親が、時間の節約と言う名目で、
「もう二人してダラダラするならさっさとお風呂入って来なさい、ほら、行った行った」
と言ってくるので仕方なしに立ち上がると妹も渋々立ち上がっている。トイレに行ってくると言う彼女を残して先に浸かっていると、ちょっとしてガラガラと音がして入ってくる。手で胸元を隠しながらかけ湯をして、そっと水面を波立たせないように足から浴槽に入って来て、こちらに背を向け、そのまま俺の足と足のあいだに体を潜り込ませ、ゆっくりと体を倒してくる。
しばらくは無言で互いの鼓動を聞き合うだけであったが、鼻に当たる彼女の柔らかい髪の毛がこそばゆくて、ついくしゃみをしてしまって以来、一年の終わりともあって色々と話がはずんだ。そうこうしているうちにすっかりリラックスした妹は、手も足も体もだらけさせてしまったので、溺れないよう俺は彼女を支えてあげていたのだが、うっかり手が彼女の胸に触れてしまう。――が、妹はピクッと体を震えさせてこちらを見てくるだけだった。そこには嫌悪感はなく、びっくりしただけだったようである。俺はさわさわと撫でるように触り続けた。手のひらにちょうど収まるおっぱいの心地よさは何物にも比べ難く、このままずっと触っていられそうであった。彼女は俯いて声が出るのを抑えているようで、時おりひどく色っぽい鼻息が漏れ聞こえてくる。思い切って先端にある可愛らしい突起を摘んでみると、
「お兄ちゃん、そこはダメ、……」
と言って弱々しい力で手を取ってくるが、やはりそこには拒絶はない。むしろ迷っているような手付きであった。だがその時、あまりにもお風呂の時間が長かったために痺れを切らした母親の怒号が飛んできて、ドスドスと中にまで入って来てしまった。それきり俺たちは大人しく体を洗い、もう一度だけ一緒に浴槽に浸かると、お互い恥ずかしさのあまり静かに新年を迎えた。
  妹は俺と同じ中学には通わず、区内にあるお嬢様学校に進学することになった。あの大晦日の日以来、俺と妹との関係がどのように変わったのかは分からない。お風呂を一緒に入ると言うのもそれ以降しばらくなかった。はっきりと言えるのは会話が増えたことと、妹がどんどんお淑やかになっていくことと、逆に二人きりだとどんどん無防備になっていくことである。朝の着替えはもちろんのこと、お風呂から上がるとタンクトップ一枚になったり、バスタオル一枚をちょうど谷間が見えるように体に巻き付けたり、そもそも妹が中学校に上がってからというもの、お風呂に一緒に入ろうと誘われることが多くなった。しかもそれが机に向かっている最中に後ろから抱きついて、
「おにーちゃん! 今日こそ一緒にお風呂に入りましょ? んふふ、隠しても無駄だよ。ほら、行こう?」
と指を顔に這わしながらささやくものだから、頭を包み込んできそうなおっぱいの感触と、耳元のこそばゆさで俺はどうにかなってしまいそうだった。妹は兄である俺を誘っているようであった。そしてそれが実際に誘っていることは追々分かることになる。
しかし、今はそれよりも彼女のおっぱいについて語ることにしよう。中学生になっても成長の止まらない妹のおっぱいは、一年生の時点で俺の手では包みきれないぐらい大きかったと記憶している。当時俺は高校生であったが、同学年でも上級生にも妹より大きいおっぱいの持ち主は居なかった。時々本屋で目に飛び込んでくるグラビアモデルなぞも妹には敵わない。日々洗濯物としてベランダで干されて居るブラジャーは、もはや俺の顔を包めるほどに大きく、装飾は同年代の女の子のそれと比べると地味で、時々三段ホックのものが干されている時なぞは、彼女の兄であるにも関わらず心が踊った。妹はバスケットボールを部活でやっていたようだが、体操服にやっとの事で収めたおっぱいが走る度に揺れに揺れてしまい、手で押さえつけていないと痛くてしょうがないと言う。そもそも成長痛で始終ピリピリとした痛みが走っているらしく、俺と話している途中にも幾度となく胸元に手をやって、ストラップとかカップの位置を調整する。最も文句の多かったのは階段の上り下りで、殊に激しく降りてしまうとブラジャーからおっぱいが飛び出てしまうから一段一段慎重に降らなければならない。そういう時にはさり気なく手を差し伸べてエスコートしてやるのだが、失礼なことに妹はそうやっていたわってやると、
「えっ、やだ、お兄ちゃんがそういうことをするなんて、全然似合わないんだけど」
としごく嬉しそうに笑って、手すりから手を離してこちらにもたれかかってくる。その時すごいと思ったのは、上からチラリと見える谷間よりも下に広がる彼女の視界で、足先はかろうじて見えるけれども、階段の段差などは全く見えないのである。
「苦労してるんだなあ」
と呑気に言うと、
「ようやくお分かりになりまして?」
と澄ました顔で言うので、つい笑ったら頬を突かれてしまった。
さて、話を妹が俺のことを誘う誘わないの話題に戻そう。ある日のことである。彼女が中学二年生に上がって何ヶ月か経った頃、家族でどこか温泉でも入りに行こうと中々渋い提案を父親がするので、そっくり乗った母親と何やら良からぬことを企んでいそうな妹に流されて、家族総出でとある山の中にある温泉地へと向かうことになった。旅行としては一泊二日の極々普通な旅であったが、事が起きたのは夜も更けきって、良くわからない蛙だとか、良くわからない鳥とか、良くわからない虫が大合奏をし始めた時のことである。
泊まることになったペンションと言うのが中々豪勢で、温泉地の中にあるせいか各部屋ごとに備え付けの露天風呂があり、夜中に目を覚ました俺は、せっかくだしもう一回入っておこうと唐突に思うや、気がついた時にはもう温泉に浸かっていた。深夜に自然の音を聞きながら入る露天風呂はかなり良い。大学生になったら温泉巡りなども趣味に入れようかと思いながら、小難しいことを考えていると、カラリと言う扉の開く音が聞こえてきた。一応これほどにないまでこっそりと露天風呂にやってきて、かけ湯も極力音を立てないようにしたのに、家族の誰かが聞きつけたらしい。その者はそっと音も立てずにこちらにやってくると、まだあどけなさの抜けない顔をこちらに向けてしゃがみこむ。
「なんだ里穂か」
と言ってみると、
「なんだとは何です。お兄ちゃん愛しの里穂ちゃんですよ。となり良いですか」
彼女が裸になっていることに気がついたのはこの時であった。いつものように遠慮しようにも時すでに遅く、妹はするすると足から湯に浸かると、隣ではなく背を向けて俺の足の間に入って来る。――
しばらく無言が続いた。この時のことはよく憶えている。眠いのか船をこぐ妹を支えつつ耳を澄ませて山の音色を聞く。――それは何とも幻想的で桃源郷にいるような印象を抱いた。この時俺は彼女のお腹を抱きしめるようにして、彼女の体を支えてあげていたのだが、ちょっとでも腕を上へ滑らせると、ふわりと浮いているおっぱいに手が当たるのである。これが桃源郷でなくて何なのか。文字通り桃のような妹の膨らみは、最高としか言いようがなく、彼女が寝そうになっていることに調子付いて、何度も上へ下へ浮き沈みさせてその感触を楽しんだ。
するとのぼせそうになった頃合いに、突然目の覚ました妹がお尻をぐりぐりと動かして来た。しまったと思って手を引っ込めたけれども、途中で掴まれてしまった。
「んふふ、……いまさらどこに逃げようとしてるです?」
と、彼女は俺の手を自身の豊かな胸元へ。
「毎回毎回、ちょこちょこ触って来ては、こんなに固くして。……もう、お兄ちゃんのために大きくなったようなものなんですから、もっと触って良いんですよ? あ、でも、ちゃんと言ってからにしてくださいね」
そう言っているうちにも、妹はもにもにと俺の手を思いっきり動かして、自身のおっぱいを揉ませてくる。当然、ものの数秒で彼女の手は添えるだけになり、俺の手は自分の力で彼女の胸を揉みしだいていた。
この時聞かされたのだが、妹は全部知っていた。意外とうぶな彼女はあの大晦日の夜、俺がしたことをいまいち理解していなかったようだったけれども、今となってはそういうことだったのだと理解してしまっており、俺に逃げ道はもう残されていなかった。彼女の質問に頷きつつ、彼女のおっぱいを揉みしだき、彼女のお尻に大きくした〝ソレ〟を刺激される。最後から二番目の質問は、
「うわぁ、……ほんとうの変態さんだ。……じゃあ、こういうこともされたかったんだ?」
この言葉を言うや、妹はするりと拘束から逃れて、俺を温泉の縁にある岩場に座らせるよう促す。次に何が起きるのかはもはや分かりきっていた、彼女はすっかり大きくなった俺のモノを、ずっと大きな自身のおっぱいですっぽりと包むと、体を使ってずりずりと刺激してくる。行為の最中俺のモノは一切見えず、あの蠱惑的な谷間と頭の中がとろけそうな色っぽい声に、俺は一瞬で果ててしまった。
肉棒をずるりと抜き取ると妹は、
「気持ちよかった?」
と最後の質問を言ってきて、精液でドロドロになった谷間をゆっくりと広げていく。その顔には中学生の女の子のものではない、何か微醺を帯びたような一人の成熟した女性の持つ色香が確かにあった。
  こうして俺は妹の虜になり、果ては彼女の胸の中で種を放ってしまったのである。旅行の次の日には俺と妹は昔のように引っ付き合っていた。親から笑われようとも、帰って来ても、ずっと離れることはなく、久しぶりに夜をともにした。
以来、俺は妹のおっぱいを事あるごとに揉んだ。二人きりで居る時はもちろんのこと、外に出かけた時も周りを見計らって揉んだし、登下校中にも彼女が良いよと言ってくれたら隠れて揉んだ。そこから次の段階に発展するようなことはあまりないようなものの、胸でしてくれたり、手でしてくれたりするのはよくあることであった。
中学二年の終わり頃には、妹のおっぱいは世間では全く見られないような大きさに達しており、俺も驚けば本人も驚き、時々来る彼女の友達も私服姿を見てびっくりするなどしていた。ベランダで干されているブラジャーの大きさもどんどん大きくなっていき、とうとう俺の顔が余裕で包めるほどの大きさになっているのであるが、俺には女性の下着をどう見たら良いのか分からないからこの辺にしておくことにする。ただ言えることはめちゃくちゃ大きい。本当にこんなブラジャーがあるのかと信じられないぐらい妹のブラジャーは大きい。……
そう言えば中学三年の春、彼女がそのめちゃくちゃ大きいブラジャーをくれたことがあった。というのも、
「私が修学旅行に行っちゃうと、お兄ちゃん寂しがると思いまして。ですので、――はい、これ、プレゼントです。もう合わないから、お兄ちゃんの好きなようにしてください」
そんな馬鹿げた理由だったのだが、実のこと、この時くれたブラジャーは大学生になった今でも下宿先に持って行って、時おり寂しさを紛らわせているのは確かである。タグには32K と書かれているけれども、俺には良くわからないので、当時中学3年生だった妹のおっぱいがどれほどの大きさだったのかは聡明な読者のご想像にお任せする。
ただ彼女の大きな胸が、残酷な現実を呼び寄せてしまっていたことは伝えねばならない。まず痴漢は日常茶飯事であった。電車に乗れば四方八方から胸はもちろん、案外豊満なお尻にも手が伸びてくるので、必ず俺が壁となって彼女を守らなくてはならない。そもそもの話として男の視線そのものが嫌だと言っていた。そして一人にしておくと何かしら知らない男が近寄るので、おちおちトイレにも行けない。機嫌が良ければ、
「あの人、お兄ちゃんよりかっこよかった」
と言ってケロリとしているのであるが、そうでない場合はひどく面倒くさいことになってしまう。痴漢と言えば学校でもあるらしく、これは男よりも同性同士のじゃれあいで触られると言う。そして彼女が一番心を病めるのは同級生からの妬みであった。当然あんなに大きなおっぱいをしているものだから、妹はしばしば泣きはらした目で帰ってくることがあり、それとなく話を聞いてみると、
「今日も詰め物をしているんじゃないかと言われて激しく揉まれた、私だって好きでこんなに大きくしたんじゃない、あの子たちには全然おっぱいが無いから私の苦労をわかってもらえない、私の半分でもいいから分け与えてみたい」
と、ひとしきり文句を言って最後には、
「でもお兄ちゃんが満足してくれるなら何でもいいんだけどね」
と笑いながら言うのであった。
しかしこれらは彼女にとっては大したことではないかもしれない。妹が本当に心の底から泣きはらしたのは、彼女が中学三年の夏真っ盛りの頃、あれほどに悔しそうにしている我が妹は後にも先にも見たことはなく、恐らくずっと先の将来に渡ってもあの姿を見ることはもう無いだろう。先に彼女はバスケットボールを部活としてやっていたと言ったが、中学3年生の夏頃にもなると、胸が痛くてもはや激しく体を動かすことなんて出来なくなっていた。聞けば試合に出ては足を引っ張り、自分のせいで負け、幾度となく涙を流していたと言う。
彼女の最後の試合は見に行った。常に胸に手をやり、動いては胸を抑えて痛がるものだから、ボールが来ても反応が一瞬遅れてしまって折角のチャンスをものにできていない。兎に角ひどい動きだった。だが、当然とも言えよう、何と言ってもバスケットボールとそれほど遜色ない大きさで、バスケットボールとは比較にならないほど重たい膨らみが胸に二つも付いているのだから、むしろそれで試合に出て、あれほどまで体を動かせると言うのは、かつてやんちゃだった妹だから出来るのであろう。誰が称賛せずに居られようか。
迎えに行った時、彼女はバスケ部の同期後輩に囲まれて声を上げて泣いていた。意外とあっさり引き渡してくれた理由は考えたくもない。彼女にとっては最後だったけれども、三年生の試合としてはまだまだこれからという事実はさぞかし悔しかったであろう。その日は一晩中隣に居て、頭を撫でてやった。
そんな妹であったが、明くる日の朝には早くも復活して、
「次は受験だねー」
と飼っている猫に向かって呑気に言っていた。この時妹はボケててこんなことを言っていたけれども、彼女の通う中学校は中高一貫校なのだから何も心配はいらない。むしろ受験で大変なのは俺の方で、今度は俺が妹に頭を撫でられる羽目になろうことは目に見えていた。だが、彼女の危惧はそちらではなく、この一年間を終えると俺は地元を離れてしまうと言うことが、殊更気にかかっているようであった。何せ、
「実は合格してほしくないって思ってる。お兄ちゃんが居ない生活なんて私、嫌」
とまで言ったのだからよっぽどである。それでも俺は頑張った。決して妹を蔑ろにしたわけではないけれども、兎に角頑張った。気がついた時には彼女もまた応援してくれるようになっていた。
だから受験は上手く行って、俺は別に泣きはしなかったけれども、妹は泣いて喜んでくれた。その涙がどこから出来たのかは分からない。だが俺の顔をあの巨大な胸の谷間にすっぽりと入れて、何度も何度も背中を擦ってくれる。それはかなり息苦しかったけれど、これほどにないまで気持ちの良い抱擁であった。
そして実家で暮らす最後の日、俺たちは前々から約束していた通り次のステップに進んだ。自分以外何者の音も聞こえない深夜、彼女は震えながら俺の部屋へ来ると、まずはキスをせがみ、ゆっくりと服を脱いでいった。合う下着がないからと言って、おっぱいの溢れかえるブラジャーを取っ払い、綺麗に畳んで一糸まとわぬ全身を俺に見せる。――もはやそこには今まで見てきた妹は居なかった。よろしくおねがいしますと彼女は言った。俺も彼女の要求に答えて、手をしっかりと繋いでから、秘部に自分のモノを出来るだけ優しく入れた。これ以上は何も言うまい。最後に妹は目に涙をためながらこう言った。
「お兄ちゃん、どうか私のことを忘れないでください」
と。――
ところで、ここまで言っておいて何であるが、妹はその後何事もなく高校生活を歩んでいるようである。そして俺は突然初めた片付けが終わらずに嘆いているところである。妹の写真やらブラジャーやらを見つけて以来全く進まぬ。少し前に連絡が来た時には、彼女はあと15分くらいで着くからと言っていた。ならもうすぐである。俺は片付けの途中でむしろ汚くなった部屋を眺めてどう言い訳したらいいのか考え始めたが、あのしっかり者の妹のことだから言い訳なぞ通じないであろうと思うと、ベッドに横たわってさらに大きくなった胸元を頭に描きながら彼女の訪れるのを待つことにした。
  (終わり)
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sorano-mukou · 5 years
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「いざ青春の二次会のスタート」
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卒業式前夜。24時間後には最も慣れ親しんだ「学生」という肩書きを捨てている事になる。
正直な所これといった感傷はない。大学院に進学するということは、周りの友人の大多数は就職しているわけで。会えば話題は近況の、つまり仕事の話をに及ぶことも多かったし、近い将来の予習のつもりで会話していた節があったのかも。というか本当に追い込まれていた時期に8時登校23時下校でひたすら実験執筆というブラック企業真っ青なスケジュールをこなしてた時もあるから、これはお給料いただいても割とバチは当たらないのでは??ってなった時も正直に言えばあるから。
けど年末とか進級進学といった節目の機会にこれまでを振り返って身の振り直すのは嫌いじゃないので、ちょっとこの2年間の記憶を掘り起こしてみる。要するに私も自分語り大好きなんですよ。
仕事(研究):これは達成感7割、後悔3割といったところ。
まずかなりの数の発表(今正確な数数えたら36回)をこなした結果人前で話すということに何の恐怖も抱かなくなった上に、きちんと原稿を用意すれば言いたいことの精度を上げて伝えられるようになったと思う。あといわゆる正しい日本語を使った文書的なモノを仕上げるスキルも身についた。その弊害としてブログとかTwitterも変にかしこまってしまうのはご愛嬌。ここは上手いこと崩して使い分けたいですねぇ。
後悔としては、自分の研究以外の仕事を手早く済ませられなくて、本来のやるべきことの進捗が致命的に遅くなったこと。本来自分がやるべきことはどこまでなのか、優先順位が一番高いのはどれか。これを常に念頭に置くこと。「自分で全部やらないと不安」なんて傲慢。一人のキャパシティなんてたかが知れているんだよ。
好きなこと(趣味):胸を張って言える「楽しみ尽くしました」
サークルにいた大学生時代と変わらず音楽は聴くのも弾くのも好きでいれた。結局自分に一番フィットしていて世界を広げてくれる趣味は音楽なんだろうなって。映画鑑賞をサボりがちな性分を直すために一昨年くらいから目標に掲げてた「年間映画52本鑑賞」も去年達成できました。
あまり生涯No.1の映画とか曲とかって聞かれても軽々しく決められないタチなのですが、ライブ部門については1年生の時に観たTHE NOVEMBERSが内定しました。本編で演奏した曲の出来に満足しなかったメンバーがダブルアンコールで同じ曲を爆音で叩きつけた挙句叫び狂い、「大人気ない大人でごめんなさい!」とのたまった2017/11/08。初めてライブで笑い泣きした夜。彼らについていくことを決意した夜。
大学生時代はサークルに時間とお金を取られすぎて出来なかった、一人での旅行もちょくちょくいった。尾道・金沢・名古屋・京都。やっぱり居心地よく過ごせるのは「適度な都会」なんだなって。うまく説明できないけど、20時すぎにスーパーが閉まる商店街、朝日を遮る高層ビルがない街並み、自分の町を好いてるひと。そういうところがいい。卒業旅行で華々しく海外に行く院生おきまりのアレは出来なかったけど、どの旅行も楽しかった。今度は一週間くらい泊まって、地元の人みたいに過ごせたらな。
前々から興味があったフィルムカメラも縁があってちょうど大学院生活が折り返したタイミングで手に入れた。「現像した後編集しない」なんでこのご時世そんな縛りを課したんだ俺。ちょっぴり後悔することもあるけど、まぁいいでしょう。フィルムでしか表れない美しさがあるって信じてもうしばらくはこのスタイルを崩さずにいようと思います。フィルム写真を通じて「一緒に撮りに行きたい」「自分を撮って欲しい」と必要としてくださる方にも出会えるなんて思いもしなかったから、初めてよかったなぁ。好き勝手にやってて必要とされるってなんて贅沢。とりあえずカメラ購入から500日くらい経ったいま、一番好きな写真を貼っておきますね。写真アカウントはこちらです↓
 https://accidents-in-thirtyfive.tumblr.com/
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人間関係(言葉):割と反省することが多いかな。
人との距離のはかり方が下手すぎることを痛感した2年間でもあった。今の自分と相手の距離感ならどこまで言っていいのか。その言葉は無意識のうちに相手を縛り付けていないか。そういったことにまるで意識が向いていないと気付かされた。一番タチが悪いのは私は善意すら持って相手を傷つけたことがあったこと。多分その時の自分は「無難にやり過ごすならいないのと同じ」なんて考えで言葉を選んだんだろうけど。それでより相手の気持ちを曇らせてどうする。一度ならずとも二度もそういう事件があったのは胸に刻んでおきたい。
それでも。酔っ払った時に冗談半分で海外に住んでみたいよねー、なんてうそぶいたら「でも俺がここに居続けたい理由のだいたいは皆だなぁ」って真顔で言ってくれる人もいる。「学生時代にできた友達だけがホンモノ」なんて俗説これっぽっちも信じていないけど、今仲良くしている友人は「絶対に裏切ってはいけない」人たちだ。
元を辿ればもうなんで仲良くなったかも不確かな人。よく考えるとなんで知り合えたのか分からない人。気づけば周りにそんな人々が増えてきた。うわべだけで人間関係をやり過ごすことが上手いって不本意ながらも分かった自分だからこそ、その人たちを裏切りたくないって本気で思うし、願わくば自分が関わることで少しでもその人の人生が楽しくなったらもっと嬉しい。これからはどんな人と出会えるんだろうね。怖くてでもちょっと楽しみ。
SNS(発信):これは進行形だからまだ評価を下せるわけじゃないけど。
およそ投稿内容だけで特定されるようなことはしていないのに、いまだに自分を思う存分ネット上で出すことができない。恥ずかしさが何を発信するのにも付きまとってくる。「どの立場からそんな偉そうに…」って。
たぶん、ネット上で話題をさらうために使われる「やたら強い言葉遣い」や「無駄に誇張された形容詞」とかに対するアレルギーがそういう遠慮に繋がっているんだろう。なんというか、「SNSで注目を集めるために」やる、ということ全般に対してずっと形容しがたい違和感がある。Twitterで写真にタグ付けすると「写真本体には目もくれずに押される、自分の存在を知らせるためのいいね」をもらうことが多いけど、それすら?と疑問符が浮かんでいる。なに中身見ずにいいねしてんだ。そんな軽々しくなんでもいいって言ってたらそんな人のセンスは信じられないよ。
SNSはいいね稼ぐゲームでしょ、別に誰かの邪魔してるわけでもないし、なんて言われたらぐうの音も出ないけど、この風潮に乗れるのは私にはどうも無理そうだ。やめないけど。SNSで知り合えた人だっているから完全にネガティブなイメージな訳ではないけど、きっと延々とグレーな印象のままだと思う。だから写真に関して言えばある程度纏まったモノが作れそうなら写真集を作ったりどこかのお店で展示したり、と形の発信も今後は検討したいとぼんやり考えてる。
うーん。珍しく家でお酒飲んだのがヘンな方向に出た気がする!
もう少しで夜が明けそうな時間になってしまった。学生が終わろうとここで書くことはこれっぽっちも変わらないと思うので引き続きよろしくお願いします。
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koamisie · 5 years
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美しく燃える森
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2019.1.27発行※転載禁止
動物園
 ホッキョクグマ。クマ科クマ属。食肉類……    水槽に埋め込まれた金属パネルには動物の情報が表記されていた。その隣にあるアンドロイド用のタッチ端末を覗き込んでいると急に目の前が白く眩しく染まった。水槽が大きく波をたてて、子供たちの歓声が館内に響く。 シロクマが水に勢い良く飛び込んだのだ。青く輝くソーダのような水中を踊るように泳いで、シロクマは水面に顔を出した。オモチャのボールを掴むとプカプカ漂いくるりと回転する。 「へえ、よくできてるもんだな…」 ギャビンは水槽にそっと手を伸ばした。 シロクマの額にはアンドロイドを示すLEDが光っていた。 「ええ、私は映像と写真でしか見たことはありませんが、本物と変わらないように思います」 シロクマは飛沫を上げて泳ぎ、また歓声が上がる。 「そうか、もう居ないんだよな」 水面の模様が水槽や壁に反射して白く光り、ギャビンの表情はよく見えなかった。
 花曇りの空の下、動物園のエントランスは閉園前にも関わらず賑やかだった。ケージの中で飛びまわるサルや、カラフルな羽を広げる鳥たちの声が響く。園内で売られている軽食の油っぽくて甘い香り。校外学習だろう、同じ緑色の帽子を被った子供たちが園内をかけていく。 「どうだった?初、動物園は」 ギャビンと並んで売店の前のベンチに腰掛け、ワゴンで売られていくパンダやキリンのぬいぐるみを見つめている。先程見たシロクマにそっくりのぬいぐるみも山積みにされていた。 「はい、とても満足しました。ありがとうございます…ここへは来たことが?」 「いや初めて来た、ガキんとき行ったのは普通の動物園だったし」 春の夕暮れ、皮膚のセンサーが冷たい風を感知する。随分と暖かくなったとはいえ、日が沈めば気温はぐっと下がる。ギャビンはいつものインナーの上にゆったりとしたカーキー色のカーディガンを着ていたが、少し肌寒そうにしていた。 「冷えてしまいましたね、帰りましょう。本調子ではないのに、お付き合いさせてしまいすみませんでした」 「別に。自宅療養ってもやることねーし、暇つぶしには丁度良かったよ」まあ、自分がヘマした現場見に来るのも妙な感じだけどな。ギャビンはそう言ってベンチから立ち上がるとふらりと売店に入っていった。ついて行こうとすると、そこに居ろよと言われてしまったので再び腰を下ろした。 「………」 ガラス張りの売店の中を物色する彼を目で追いながら、一ヶ月ほど前にこの動物園で起きた事件を思い返していく。  子供のアンドロイドが誘拐されたとの通報でギャビンと共に駆け付けた。難解な事件ではなかったものの、ギャビンは運悪く犯人の所持していたナイフで脇腹を刺され、一週間ほど入院していたのだ。 売店のガラスに自分の黄色いLEDが映っている。 ガラス越しにギャビンと目が合うと、彼はにんまりと目を細めて笑った。  あの日、彼の異形に気づいた。 倒れたギャビンの傷口に押し付けた自分の上着。その血のぬくもりの下には、おおよそ人間とは言えない毛皮の身体があったのだ。 応援が来るまでの短い時間ではあったが、ギャビンが自分の知らない「なにか」なのだと理解するには充分すぎた。 店内をうろつくギャビンを目で追いながら、あの日の彼をメモリから検索する。彼が人間ではなく、アンドロイドでもないかもしれない。そんな非現実的な事があるのだろうか。 あのような事象が他にもあるのか調べてもキーワードすら浮上しないので、夢や妄想だったのかとも錯覚してしまいそうになるが、ウイルスや不正なプログラムも診断済みだし、なによりこうやってあの時の映像を鮮明に再生できるのが絶対的な証拠だった。 深層のメモリに保存してある彼の呪文のような遺伝子。あの時舌で感じた彼の血液は、確かに彼ではあるが、どうしてもヒトの物ではなかった。 こうしていても答えは出ないのに。今も売店でぬいぐるみを手にとるギャビンを遠くから見つめているだけだ。 本人に聞くしかないのは明確であるのに、結局言い出せずに、あの日の彼を探すために動物園に行きたいなどと言ってしまったのだ。 ギャビンの姿は物陰に隠れて見えなくなってしまっていた。 (分からなかった…) ガラスに映る自分は、迷子のような顔をしていた。自分が変異体でなければ、こんなにも考え込まずに彼に聞けていたのだろうか?  変異に気づいた時、まず感じたのは、肌寒い春先の気温と沈丁花の香りだった。 変異はするとか、なるとか、そんな話をよく聞いていたが、自分の場合は「気づく」だった。動物園での犯人逮捕の後、病院に運ばれたギャビンは普段どおりで、とりたてて大きな問題も無かった。付き添って居た病室で肌寒さを感じて、慌てて窓を閉めたのだ。その時につんとした甘い香りを感じて、それが心地よいと思った。 あれだけ恐れ避けていた変異も、してしまえば「こんなものか」という感覚だった。幸いなことにサイバーライフも、DPDも大した言及はしてこなかったのだ。きっかけも「あの動物園での事件」としか言いようが無かった。 拍子抜けだった。  ギャビンは、変異した私に「ロビン」という名前を付けた。彼が病室で目覚めた時に私が着ていたサイバーライフ製の上着。事件時のまま、胸元の白が彼の血液でくすんだ赤に染まっていたそれを見て、アメリカコマドリを思い浮かべたのだという。 「だからロビンですか」「ああ、それにお前の目の色、コマドリのタマゴの色だしな」丁度良いだろうと彼はおかしそうに笑った。 変異する前からギャビンとはそれなりに良好な関係を持てていたと思う。最初こそ反発はあったが、慣れてしまえば彼の仕事の効率は上がり、私は彼の相棒という肩書きを手に入れた。名前こそ無かったが、いつの間にか冗談を言い合うような間柄になっていた。今も病み上がりの彼を看るために半同居状態だし、変異したということを伝えてからも関係は変わらなかった。 ただ一つ、あの時の毛皮に包まれたギャビンを知ってしまったことと、どうしてかそれを言い出せないことを除いては。 彼との関係が変わってしまうかもしれないということが、こんなにも怖いなんて。 「ロビン、おい」 「は、はい、おかえりなさい、ギャビン」 「フリーズか?」 すぐにギャビンは戻ってきた。売店は先程よりも人が増えて賑わっている。 「いえ、少しデータを…それより、買い物は終わりましたか?」 「ん」無言で差し出された物を受け取る。それは黒くて、胸元が赤い円らな目の小さな鳥のぬいぐるみだった。ふわふわとした合成繊維のさわり心地が好ましいが、尻尾の根元についた動物園のタグが大きくて少し気になった。 「アメリカコマドリですか」「お前にやるよ、動物園デビューの記念だ記念」彼から贈り物をもらったのは初めてだった。嬉しい。 「いいのですか?ありがとうございます」 「ああ。帰るか…どうせ明日も休みだ、酒買って…いや、めんどいしなんか食って帰るか」 「飲酒はまだ駄目です」 小鳥のぬいぐるみを上着のポケットに入れる。そういえば、今日は臙脂色のインナーに黒いジャケットを羽織っていた。名前も、色も、この小鳥のぬいぐるみとお揃いだ。  出口に向って歩き始めると共に閉園の放送と音楽が流れてきた。するとそのメロディに共鳴するように遠吠えが聴こえてきた。ここから程近い、オオカミのケージから聴こえる歌声だった。 ギャビンと共に誘われるようにオオカミのケージの前に来た。そこには六匹のオオカミが居て、その内の二匹はアンドロイドだった。各が走り回ったりじゃれあったりしては遠吠えを続けている。 「シンリンオオカミか」「ええ」 冬毛のオオカミは大きく、威厳に満ちている。ゴージャスなたてがみと、背中や肩の色の濃いコートのような毛皮。足先は骨ばってごつごつと逞しい。鋭い牙と爪、耳はふっくらとしていて厚みがある。 ギラリと光る目に捉えられ、一ヶ月前の彼の姿がフラッシュバックする。一瞬身動きが取れなくなるような感覚をおぼえた。 ギャビンは、ケージ前の手すりに肘をかけて、オオカミを眺めている。 弱弱しい北風が夜を運んでくる。ギャビンの髪に、桜の花びらが絡まった。ケージの中にある桜の木が、夕焼けの色に染められていた。 「ギャビン、私は、夢をみていたのかもしれないのですが」 「夢?」 「ええ。その夢ではあなたが、オオカミなんです」 ギャビンの目が静かに見開かれた。 「アンドロイドも、夢を見るんですね、変異体はみんなそうなのでしょうか?」 ざわざわと風が強くなって、桜の木がうめき声を上げる。枝が揺れて、薄桃色の花びらが吹雪のように舞った。 「ロビン…」 風に乗せるように、ギャビンが声を漏らす。 その姿は、普段通りのギャビンにしか見えない。 ケージの中のオオカミは力強く遠吠えを続けている。 ギャビンは何も言わなかった。彼の薄い若葉色の虹彩が、夕日を反射してギラリと光った。
ワタリガラス
「ある一羽のワタリガラスが、浜辺に落としたハマグリ。その中から生まれた人間が最初の人類である。
 それから、ワタリガラスはありとあらゆる植物、動物に魂を与え、その後ハクトウワシに命じて人間に火を与えた。そして人間は……ええと…」 獣人は文字を必要としないために、一切のその記録が無い。伝承は全て神話や歌のみで受け継がれ、現在まで至っているという。 ギャビンは円周率を思い出すかのように、その記憶の中に記された自らの種族の神話をポツポツと語ってくれた。 「お前が調べても分からなかったのはそもそも書くやつがいなかったからだし、まず獣人以外は獣人の存在も知らないんだよ」 「そうだったのですね」 「UMA居るだろ」 「UMA…未確認生物。ネッシーやイエティなどですか?」 「ああ。ああいうのは殆んど獣人だよ。ネッシーあたりは何なのか知らねぇけど」
 頭上で真っ黒いカラスがガアガアと声を上げた。雨に沈んだネオンが弱々しく光る裏通りは、錆びた鉄と排気ガスが混ざってひどい臭いがした。コンクリートを打つ雨音に混ざってクマネズミやコックローチが這いずる音が響く。 「くそ…」 ターゲットの臭跡は途絶えたようだった。 夏の雨は肌や服にまとわりついて、前を走っていたギャビンは不快感についに足を止めた。 「ギャビン、一先ず署に戻りましょう、あなたでなければこんなにも追跡できませんでしたよ」 ギャビンは不服そうに鼻を鳴らした。 「お前でも無理か」 「ええ、もうとっくにセンサーは感知していません」 ギャビンが雨避けに被っていたフードを取ると、先程まであったはずの獣の耳はすっかり消えていた。署に連絡を取りながら少しだけ彼を観察する。ターゲットを追っている最中、絶妙に揺れてはバランスを取っていた尻尾もジーンズの隙間から消えている。 今はもう、よく見知ったいつも通りのギャビンだ。 動揺の黄色いライトは誤魔化せただろうか。 「変異した動物のアンドロイドは人型のアンドロイドよりも厄介です」言語機能がプログラムされていないため意思の疎通ができない。変異すれば人型以上に人間の手に負える代物ではないのだ。 「見りゃわかる、アレはただの猛獣だ…作った奴馬鹿だろ」 「接続さえ出来れば」 「暴走してるコヨーテに触ろうなんてむちゃくちゃだな」 「ですがアンドロイドです…」 「知ってるよ」 触れさえすれば機体に接続して動きを止められるのだ。しかしそう簡単なことではないだろう。 待機中だった通信が入る。ギャビンもLEDの輝きに気づいたようだった。路地を抜けて広い通りに出たので、シャッターの下りた店先で雨を凌いだ。 「ギャビン、上からの指示でここから別行動になります。この先の通りにアンダーソン警部補とコナーが来ているそうなのであなたは二人に合流してターゲットをまた探してください」 「はあ?なんで俺が向こうなんだよ」 「ギャビンの方が動物の追跡に詳しいでしょう。私の判断です」 雨足が弱くなり、また頭上でガアガアとカラスが鳴いた。ギャビンは苛立たしげに唸り首筋を掻いた。 「分かった。お前は」 「私は別件で分析班に行きますが終わり次第合流します」 では、と体の向きを変える。自分は来た道を戻るほうが近い。 「ロビン!」 「?」 「まて、ちょっとこっち来い」 振り返ると、すぐ目の前にギャビンの顔があってうろたえる。耳に彼の髪が当たった。お互いの頬が擦れるようにぶつかってすぐに離れた。彼の髭が当たる感触が心地よかった。
「群れがお前と共に走ってくれますように」
ボソリと低い声でつぶやくと、彼は表通りへとかけていった。足音も気配もすぐに雨の中に消えてしまう。 取り残された路地に、雨の音と遠い街の喧騒だけが響く。彼が触れていた頬が熱を持ったように熱くなった。 「群れ…」 ギャビンが話してくれたワタリガラスの神話。秘密を教えてもらったあの日、彼の口から聞いた獣人の伝承を思い返す。ワタリガラスの落とした貝、つまり海洋から始まった生命は進化を続け、様々な生物が発生した。生存の日々、ひ弱な人間は他の動植物を捕食しその力を借りるという方法で生き延びてきた。元々は自然の循環の一部だった人間は、いつしかそのサイクルから離れ、自然を搾取するようになり、一方、植物や動物は生き残るために共生を選び、人間の繁殖力を利用して長い年月をかけ獣人へと進化を続けた。そして今はその殆んどが人間として社会に暮らしている… その一人が彼だ。 「…………」 気の遠くなるような時間だ。雨が河になり、岩を削り渓谷を作るくらい。遠い星が生まれ、その輝きが届くくらい。自分には無い、そして絶対に追いつけない時間。 そのゼロとイチでは測りきれないほどのギャビンとの距離を、あの一言が埋めてくれた。ギャビンにとっては何てこと無い挨拶なのかもしれない。しかしそれは、プラスチックの体を持つ自分が、40億年の遺伝子を持つ彼の群れの一頭になってしまうまじないだった。 頭上でまたカラスが鳴いた。 弾かれたように路地を駆け出す。いつの間にか、電気信号とブルーブラッドで動く二本の足は広大な地を蹴る四本の足に変わり、黒と白のジャケットは豊かな毛皮になって雨を弾いて風を切った。 彼が横を走っているような気がした。
灰色熊
 初雪に包まれた朝のDPDは騒がしい。電話が鳴り、怒号が飛び、ギャビンはずっと不機嫌に唸っている。 触らぬ神に祟りなしだ。気の毒にだれもが彼を避けて通っていた。 ギャビンにコーヒーを持っていくためにブレイクルームを出ると、コナーに呼び止められた。 「おはよう、ロビン。腕のところすごい毛がついてるけど、君、犬でも触ったのかい?」 「いえ、ああ、はい…それよりもコナー、警部補を起こした方が良いのでは?」 「えっ…もう!ハンク!お腹が一杯になったからって寝ないでください…!」 「それでは…」分析される前に足を速める。今はそれどころではないのだ。 ギャビンのデスクにコーヒーを置くと、突っ伏していた顔が上がる。 「おせーよ」 「1分もかかってません」 隣にある自分のデスクに戻る。彼は受け取ったコーヒーを一口飲むと、手元の端末を操作した。うつむいた項の生え際にふわふわとした毛が浮いている。うっとおしそうに首筋を掻くと重いため息をついた。 「はあーーーー痒い痒いかゆいかゆいかゆい…」 「ギャビン…あまり掻かないでください…」 席を立って彼の背中を強めにさすってやると、あーとか、うーとか…なんとも言えない声が出る。ひとまず顔周りをバリバリにさせることは防げたようだ。 「しんどすぎる…」 「春はそうでもなかったのにどうしたのでしょうか…何か心当たりは?」 例年より気温が高い日々が続いていたのが最近になって急激に下がったために、換毛がスムーズに行かなかったのだろうか。即座に「犬、換毛期、トラブル」で調べるが、目ぼしい情報は見当たらなかった。 視線を感じ顔を上げるとコナーと、その向かいにいるアンダーソン警部補が顔を突き合わせてニヤニヤとこちらを見ていた。 (良い旦那もらえてよかったな) 警部補が口の動きだけでそう言った。ギャビンは無言で中指を立てている。 「絶滅種が…冬眠してろや…」 「冬眠?」 唸るようなギャビンの声に首をかしげるとコナーから通信が入る。 《君たちはいつの間に結婚したんだ?》 《してません》
またギャビンがむずむずと動き出したので肩をさする。マルチタスクで業務の手は止めていないが、周りからすれば介抱しているようにしか見えないだろう。 《ところでリード刑事大変そうだけど、さっき君の袖に着いてた毛が原因なんじゃないか?…それで調べたんだけど、これ犬じゃなくて…オオカミみたいなんだけど、君たち動物園にでも行ったのかい?》 《………》 《ロビン?》 《ええ、そうなんです。それでちょっとアレルギーが出てるみたいで… それよりコナー、警部補は冬眠されるのですか?》 《冬眠?》 コナーは不思議そうに首をかしげた。
山鳩色のタペータム
 隣で小さく跳ねた体温が、穏やかにたゆたっていた意識を浮上させた。ゆっくりとスリープモードを解除する。 「ギャビン?」 「うーん…」 背中をむけて眠っていたギャビンは器用に寝返りをうつと、ごそごそとこちらの胸元にもぐり込んでくる。 寝ぼけていてもなかなか寝顔を見せようとしない様子に苦笑いする。静まり返った夜更けの空気が少しだけ震えた。朝日が入るようにと開けられたカーテン。少しだけ開けられた窓から花の香りがする。仕事を終えて静かに消えた街灯のむこうに、沈みかけの月が見えた。 肌のセンサーが気温を感知する。寝汗で彼の体が冷えないように毛布をそっと引きあげてやる。 「目がさめた…」 胸元からくぐもった声がする。枕に押しつけられてくしゃくしゃになっている髪をすいてやると、パッチリと目が合った。前髪を直す彼の癖。 「今何時だ?」 「3時45分12秒です」 声帯を震わさずに出す声は内緒話をしているようで楽しい。普段寝起きの良い彼の舌足らずな声を聞くのは久しぶりで、慌てて深層の保存領域にアクセスをする。 「あ?真夜中じゃねーか…」 「最近出ずっぱりで疲れすぎていたのかもしれませんね、眠れそうですか?」 「ん〜…」 「気温が急に上がったので体が慣れてないのかもしれません」 そっと頭を撫でると、ぐずるようにパジャマにしがみ��いてきた。今着ているのは、彼が買ってくれた綿と合成繊維でできた濃紺のパジャマだ。 彼はその匂いを分析するかのように鼻を動かすと、息を吐き出す。パジャマの下の機体がもわりとした湿度を感知した。 「変な夢見た…」 唇にやわらかな感触。彼の髪の毛から覗く、ふっくらとした毛皮。穏やかにとんがったシルエットはオオカミの耳だった。 「お前は夢見ないからいいよな…」 「はい、良いかは分かりませんが…人間のような夢を見ることはありません…」 満足そうな鼻息が聞こえる。 ギャビンのこの姿を見たのは数えるほどしかない。腕に触れるうなじの生え際や毛布の中で絡まる足先がうっすらと毛皮をまとって、フサフサとした感触が擽ったい。 体は人間のまま耳と尻尾だけオオカミのものになっているのだ。獣人という種族の最も合理的な姿をしている。彼曰く、これが一番楽で自然体なのだという。 「ギャビン…?寝ぼけているんですか?」 「うん?起きてるよ」 「触れても、良いですか?」 欠けている方の毛皮の耳がぴくりと動いた。 「触んなって言ったら触んねーのかよ?」 毛布の中に隠れている、彼の尾骨から伸びる尻尾は苛立たしげに揺れただろうか。 「あなたの…嫌がることはしたくないので…」 ぴくぴくと動く耳は音を探しているだけではなく、落ち着かない彼の心情をそのままに伝えてくるようで、小さく笑みを漏らしてしまう。 「好きにしろよ」 そっと毛皮の耳に口付けると、データには無い、不思議な遺伝子情報が流れ込んでくる。 「ありがとうございます」 彼の目に見つめられると、その瞳から目が離せなくなる。霜がおりた木の葉のような、山鳩色の虹彩が、LEDの黄色を反射してギラリと色を変えた。オオカミのマナーを思い出す。目を逸らさなければならなのに動けなかった。オオカミに追い詰められ、凍った湖に足を取られて、動けなくなったアカシカになった気分だ。 このうつくしい獣に食べられてしまいたいとも思ってどうしようもない。 「おい、いつまで撫でてんだ…ぬいぐるみじゃねーんだぞ」 「ギャビ…」 唇に、毛皮とは違う柔らかな濡れた感触。いつもよりほんの少しだけ深く触れ合った舌に、かたい犬歯が当たる。 「味見」 「…食べられてしまうかと思った」 それを聞いた彼が静寂を揺らすように大きく笑う。開いた唇の隙間から長く鋭い犬歯が見えた。 「お前のこと食っちまいたいよ」 乱暴な言葉とは裏腹に、触れる手つきは優しい。うっすらと毛皮の生えた手の甲で頬を撫でられると、声が漏れそうになる。 「ーーーーー」 どこの国の言語とも一致しない不思議な言葉。喉を震わせる歌うような声。彼の言葉が理解出来ないのは、少し寂しい気持ちになる。しかしその顔を見ると、都合よく意味を解釈してしまう。 「私もですよ、ギャビン」 驚いたような、けれど嬉しそうな意地悪な彼の微笑み。きらきらと光を反射する不思議な色の瞳。それだけで今は十分に満足だった。
 中庭のジャカランダは、ここのアパートの大家がチリ旅行に出かけたとき気に入ってわざわざ植えたのだという。熱帯の植物だが、寒帯の気候に適応するまでそうかからなかったらしい。ギャビンのようだと思った。動物だけでなく、植物もこの世界での生き残りに必死なのだ。もしくは、温暖化が進んで平均気温が上がっているだけなのかもしれないが。 北米の初夏、紫雲木とも呼ばれているその木は、紫色の花が満開の見ごろをむかえていた。薄曇まばらな空から朝日が差し込んで、ジャカランダの透��通る青みの強い紫が照らされる。うつくしい色だ。 「こんな朝早くから…ピクニックだ?てか何年ぶりだよ。しかも家の前って…」 「綺麗ですね」 散った紫色の花が木の周り一面に絨毯を広げている。持ってきたラグを木の根元に敷いて腰を下ろすと彼も隣に座った。紫の地面に使い古された織物の白が映える。昨日の残りのポテトサラダをハムと一緒にパンに挟んで朝食を作った。 「ぜってー昼眠くなるだろこれ」彼は大きく口を開けるとそれを二口で食べてしまった。パン屑をねだりにムシクイがピョンピョンと木から下りてきた。 キスのあと二人は本格的に眠れなくなり、ベッドを抜け出すと早すぎる朝食を作ったのだった。 起き出す前「早く食っちまいたい」と彼は言ったけれど、しかしどうやらそれはまだらしい。 彼とはいつの間にか、ゆるやかに、人間でいうところの恋人のような関係になった。病み上がりの彼を診るために半同居をしていて、そのまま一緒に暮らすようになったのだ。 直接的な言葉はもらっていないし、渡していない。けれど彼からの接触は、グルーミング以上の意味があるように感じているし、それが嬉しくも思う。 「昨日と今日に0時という区切りがあるのは面白いですね」 「はあ?」 「朝と夜は繋がっている。暗い空の向こうから太陽が昇ってきて、明るくなる、そして沈んで暗くなる。正確には地球が回っているのですが…人間はそれの繰り返しに区切りを付けて日付をつけた」 「お前ってアンドロイドの癖に時々哲学的だよな」 日ごとに同じ長さ伸びる枝はありません。芽は随時伸びているし、鳥の雛も区切り無く成長している。そう言うと、彼は「そうだな」と一言、またサンドウィッチに手を伸ばした。聞いているのかいないのか、ムシクイにパンをちぎってやっていた。 「私は…あなたのことを愛していますよ」ギャビンの手が止まる。爽やかな夏の朝の風が吹いてジャカランダの筒状の花がぼとりと落ちてきた。 「………」 彼の耳が赤いのは、透ける朝日のせいだけではないはずだ。ふわふわのオオカミの耳も表情豊かだが、人間の薄い耳だってこちらが恥ずかしくなるほど彼のことを教えてくれる。 彼の特別な言葉が分からなくたって彼の大体のことは分かってしまうのだ。 ぼふんと毛皮の耳が現れる。この傲慢で世間を見下している一匹オオカミは、とんでもなく奥手で優しくて愛情深い。私がもしオオカミなら、尻尾を千切れんばかりに振って、くんくんと鼻を鳴らして彼におなかを見せていることだろう。 山鳩色の瞳がじっと見つめてくる。私は尊敬を込めて、ふいと視線を逸らした。
「ーーーーー」
やっぱり、確かに、幾度となく囁かれたこの歌うような言葉は。彼からの愛の言葉だ。
湖畔
 シャワーを浴びて部屋に戻ると、ソファーの上でロビンが縮こまってスリープモードになっていた。 付けっぱなしの電気、ヒーター、加湿器。煌々と明るく暖かい部屋。秋も終わると言うのに、ここだけはまるで春のような暖かさだ。 とっくに日付は変わっていた。早くこいつをを起こして寝床に移さないと面倒なことになる。寒さに弱いアンドロイドは機能を保つため冬は人間のように暖かい。そうすると暖を取ろうとしてくっついていたくなってしまうのだ。 (このままじゃ俺がソファーで寝ることになる…ていうかアンドロイド��て寝落ちするんだな…) 電気を消す。やっと、この部屋にも夜が来た。どこからかキツネの声がする。
仕事が終わり家に帰ってくると、暗いはずの部屋の窓にあかりがついていた。
中古で手に入れた郊外のアパートの一室は隙間こそ多少あるが趣があって気に入っている。 駐車場兼中庭の葉の落ちたジャカランダが窓の明かりを鈍くはね返して陶器のように光る。 ウーフウーフとフクロウの鳴く声が遠くから聞こえた。 深緑色のサッシの窓がカラカラと音を立ててスライドする。 「おかえり、ギャビン」 「おう」 窓から顔を出したロビンがふわふわと笑っていた。自分の息が外気で白く凍る。 「寒かったでしょう」 バイクで風に当たり凍えた身体も少し暖かくなった気がした。 「今日は買い物をしに外に出ただけであとは家に居ました」 「そか」 ソファーで一息ついたら、ロビンがコーヒーを出して隣に座った。こっくりとした白練色の焼物のマグカップ。取っ手が欠けてしまったのをロビンが金継ぎで直したやつ。お気に入りにならないはずがなかった。コーヒーの香りが心地良い。 「お疲れ様」 「サンキュ」 あとは?と聞く。バラバラに過ごした日、お互いの出来事を話すささやかな日課だ。昼食が遅かったので、作ってもらっていた夕食は明日の朝にまわすことにした。 「昼間、中庭にハイイロリスが来てたのでクラッカーをあげました」「うん」「そしたらショウジョウコウカンチョウとアオカケスが大群で来て襲われました」「笑える」 ロビンはよく鳥たちの止まり木にされる。人間のように臭わないし、危害もくわえないので鳥たちも餌をくれる機械くらいにしか思ってないのだろう。ブルージェイやカーディナルに群がられているこいつを想像してにやけていると、ロビンは拗ねた顔になってしまった。が、かわいいのでそのまま無視した。頬に甘噛みしてやるとくすぐったそうに返される。グルグルと喉を鳴らしてわざとらしく匂いを嗅ぐ。石鹸の良い香りがした。 「あーだからお前小鳥臭いのか」 「もう…本当に意地悪なひとですね…」 「あはは」
 明かりを落とした部屋の中、カーテンからこぼれた細い光が、ベッドに横たわっているロビンの薄い頬を照らしていた。埃がキラキラと輝いている。満月が近いのかやけに外が明るい。窓に手を伸ばしそっとカーテンを開けると光は一気に溢れて洪水のように部屋中を満たした。まぶしい光に狭まった視界を暗い部屋に戻すと、世界が青みがかって見えた。ロビンの息遣いで静かな水面が揺れているようだ。 「すごい月だぞ」 返事は無く、静かに結ばれた口元が少し震えたように見えた。眩しそうに眉間に皺。完全なスリープモードではないのかもしれない。 もし今、こいつが目を開けたら凍った湖のような秘色色があふれるんだろう。 氷の張った湖に大きな月が反射する。それをどうしても手に入れたくて、湖畔から踏み出す。しかし向こう見ずのオオカミは、薄くなった氷に気づかず湖に捉えられて沈んでしまうのだろう。 大人しく湖畔のベッドに腰を下ろして月がロビンを照らすのをただ眺めていた。艶やかなエルクのような髪の色。水底の光をかき集めて、影を作る睫毛を、通った鼻筋をなぞる。人間と変わらない肌だ。 ロビンが身じろいだ。まるで視線で愛撫しているようでおかしいと思った。 ロビンが目を開けていた。 「起きてたのか」 凍った湖に自分が映っている。変な顔をした、赤茶けたオオカミの姿。ヒーターのジーという音がやけにうるさく感じて、耳をせわしなく動かしてしまった。 「貴方に食べられるのを待っていました」 気づけば足元は薄い氷だった。
六本足の踊り
 オオカミの背の毛皮はマホガニーのような色をしていて、波打つ度に金色にきらめいた。 横腹や足先の毛は銀色で雪を反射してキラキラと風のように光る。ようやく登ってきた太陽が森を照らしはじめて、オオカミのたてがみは一層きらめきを増した。遅い遅い朝が来た。 頭の上ではジョウビタキがさえずり、足元ではライチョウのグロロロという声が静かに響く。葉の残っているトウヒたちはさわさわと賑やかにお喋りをしては身体を震わせて雪を落とした。その間を縫うようにギャビンはどんどん走っていった。 オオカミの姿をした彼は四本のたくましい足で飛ぶように木々を抜ける。その後ろを離れないように、二本の足を懸命に動かしてついて行く。いくら自分が戦闘に特化しているといっても、雪深い木々の間を走るのは一苦労だった。小さな吹き溜まりに足を取られて転びそうになる。激しい動作により通常の機能では排熱が追い付かず、はあはあと口を開けて熱を逃がした。 「ギャビン、」 待ってくれと声をかけるが、前を走っていたギャビンはすでに姿を消していた。雪の上に、彼が残した足跡が転々と浮かんでいるだけだった。 溜息と共に口から出て行った熱は外気に白く溶けていく。幸いここはGPSも機能するし、ギャビンも相棒を置いてきたことに気づけば戻るか待つかしてくれるだろう。  足を止めてしまえば、雪を踏むザクザクとした音も、耳の側を駆け抜けていく風の音も止んで、自分の排熱音が響くだけだ。雪のツンとした香りがする。見上げると、カバノキの白い枝の間から薄い青空が覗いていた。 雪を掻き分けてようやく吹き溜まりから抜けた。相変わらずギャビンの気配はなく、どうしようかとLEDを回して立ち尽くしているとどこからかキツツキの笑い声が聞こえた。 ギャビンがいなければ自分はすっかりこの森の異物になってしまう。 足跡を辿ってゆっくり進むと沢の音が聞こえてきた。ネズの茂みに被った雪が固まり氷柱になって垂れ下がっている。沢の上まで来ると流れが良く見えた。黒々とした岩の間に飛び越えられるくらいの小さな流れを見つける。そこへ音も立てずヤマセミがとまり、捕まえた魚を岩に叩きつけていた。 気づけば一面足跡だらけだった。ギャビンの物を追うのは造作も無いが、その他にも賑やかに走り回るキツネやクズリ、アカネズミ、カワウソの様子が予測機能で次々に再現されていく。 足元に突き出ている枝に絡まっているのはノウサギの毛だろう。パキパキと後ろで音がして振り向くと、エルクの親子が鼻先で雪を退かして器用に苔を食べていた。鳥たちは騒がしく縄張りを取り合い���相変わらず木々は楽しげにお喋りを続けている。雪に覆われた世界は、生命に溢れていて、全てが自分に無関心だった。 すっかり落ち着いた機体が吐き出す息はもう白くはならなかった。  ゆっくりと歩きながらオオカミの足跡を辿っていく。頭に何かが当たり見上げるとハシバミが咲いていた。クリーム色の羊の尻尾のような花が辺り一面に垂れている。花を落とさないように薮をくぐっていると、夏にギャビンと羊を追いかけた事を思い出す。デトロイト郊外で飼われている羊が遠くまで行ってしまい、一日中追いかけ回したのだ。彼は終始悪態ばかりだったが楽しかった。 そんな事を考えながらハシバミを観察していると、峰の方でオオカミが吠えた。サイレンのように低く長く響き、最後は掠れて溶けるように途切れる。 ギャビンが自分を呼ぶ声だ。 『どこに居るんだー!さっさと来やがれ』といったところだろうか。その声に驚いたワピチがぴょんぴょんと茂みから飛び出して跳ねていった。 すると遥か遠くの山からオオカミの群れの声が届いた。 『きみはどこにいる?』 『ここはすばらしいぞ!』 『仲間がたくさんいる!獲物もたくさんいる!』 『オレたちはすばらしいところにいる!』 遠吠えがこだまする。大きい群れだろうか。物珍しそうに、ギャビンの返事を待っているのだ。しかし彼はその声を一切無視してまた自分を呼んだ。 『ロビンーーーー!』 「いま行く!!」 遠吠えではない、ただの大声でそう返すと、その音量に驚いたコガラがバタバタ逃げていった。 ビャクシンの間を抜けた先の山頂付近の雪原、ぽつねんと一本だけ立ったオークのそばにギャビンは居た。後ろから朝日に照らされて大きなオオカミの身体が黒く浮かび上がる。 「何してたんだよ」 不機嫌な声。鼻にシワがよっている。手を着いて雪原を登る。 「すみません、ヤマセミがいて、初めて見たので気になってしまったんです。マスを叩きつけて仕留めていたんですよ、エルクの親子もいました」 録画しましたよ。ギャビンの隣に腰を下ろすとふさふさの尻尾がおざなりに揺れて少しだけ手に触れた。 「ったく…オーロラが見たいの次は朝日が見たいときた…次は夕日か?」「よく分かりましたね」 ここはデトロイトから遠く離れたカナダの最北だ。極夜があけて初めての晴れた朝、ギャビンとともに泊まっていたロッジを飛び出して、朝日を見るために山頂まで走ってきたのだ。 氷河は溶け切り、森林限界は年々北上しているという。北極圏も近いというのに、賑わう森があった。 「年始休みは南の島にでも行こうかと思ってたのにな」 「北の果てに来てしまいましたね」 「ふん…」 「あなたと極夜のオーロラと朝日を見ることが出来て幸せです」 ギャビンが後足を崩してもたれかかってきて、右肩にずしりと重みを感じる。その毛皮の下の暖かさも知りたくなって、温度感知機能をオンにする。 「!さ、さむ…」 しかし、彼の体温を知る前に、外気の凄まじい寒さを感知してしまった。思わずギャビンにしがみつく。 「うわ!なんだよ」「さ、さむくて…!」 生体部品が凍りつかないように防寒はしているが、予想以上の寒さだった。 「お前、気温感じないようにしてたんじゃないのかよ」 「少しだけオンにしてみようとおもったんです」 ギャビンがずっとオオカミの姿をしていた理由に気づく。あたたかな毛皮と、雪に沈まないかんじきのような四本の足が羨ましくて、ぎゅうと抱きつく。 すると重みに耐えられなくなった足元の雪がズルズルと悲鳴を上げながら砕けて滑って、ギャビンと共に雪の中に放り出された。 「うわ!?」 なだらかな白い丘陵に描かれたいびつな線を、太陽がぬるく照らした。ごろごろと雪煙を上げてふたりもつれ合って転がっていく。視界が空と地面を何度も往復して、やっとのことで雪山にぶつかって回転が止まった。 重み、そしてゆっさりとした毛皮の感触。生暖かい息が顔にかかる。揺れていた視覚ユニットが正常に戻れば、ギャビンは雪まみれになって自分の上にいた。 「この、ポンコツ」言葉とは裏腹に、あたかく湿った舌でめろめろと顔をなめられた。お返しにと彼の鼻先とヒゲをなめる。毛皮にこびりついた雪が舌の上で溶けると、氷の成分と一緒に彼の情報が表示された。 その表示の向こうに見える空は果てのない黒々とした青空だった。薄い空気の先の宇宙が見えるようだ。目が痛くなるほどの白と青のコントラスト。 「もっと暖めてください」 ごろんと彼の上に乗ると、ギャビンは甘えるようにスピスピと鼻を鳴らした。 目の前で揺れる、木の色の毛皮に指をうずめて、顔をこすり付けて、彼の匂いを吸い込む。 あれだけ賑やかだった森を抜けてしまえば、雪の上にいるのは自分とギャビンだけだった。
美しく燃える森
 ミシガン最北の島、アイル・ロイヤルは紅葉の季節を迎え、森は宝石のように色づいていた。 エルクの群れはのんびりと苔を食んで、キツネの親子のお喋りが聞こえる。小鳥たちはうるさく囀り、木々は色鮮やかに染った葉を揺らして楽しげに歌った。 眩しいカエデの並木道を早足で進む。頭上を舞う木の葉も、足元でがさがさと音をたてる落ち葉もその全てが、金色や、アンバーに輝いた。ハクガンだろうか、白い鳥の群れがV字を描いて遠い青空に浮かんでいた。 しばらく森の中を歩きハイキングコースに出る。メタセコイアの横にある鉄の橋を渡ると、かつてビジターセンターだった小屋が現れる。木とレンガで出来た小さな一軒家だ。壁に葡萄が伝って実が成っている。ポストを確認すると、一通手紙が入っていた。餌を貰えると勘違いしたのだろう、アカリスがやってきた。秋バラの小さなゲートをくぐって、玄関扉を開ける。 「ただいま」 暗い室内。朝に出たときのまま、固く閉められていたカーテンを勢いよく開けると埃がきらめく。陽光が矢のように差し込んで部屋に色をつけた。 「ギャビン、起きてください、休みだからと言って寝すぎですよ」 窓辺の大きなベッドを独り占めするように、毛布やキルトに包まってくちゃくちゃになっているギャビンをたたき起こす。 持っていた籠いっぱいの野イチゴを掲げた。 「あなたの大好きなベリーをたくさん頂きました。食べませんか?」 「んー…?んー…たべたい…」 「ほら、起きて」 「ロビン……」 「もう」 毛布から顔を出したギャビンは髪をあちこちに跳ねさせて、おまけに耳も片方ひっくり返っていた。それが可愛くてくすくすと笑うと、すぐ不機嫌になって毛皮の耳は仕舞われてしまう。お詫びに籠から野イチゴを一つだけ抓むと、彼の口に運んで食べさせてやった。
「もうすぐシーズンが終わるので、仕事が少なくなると思います」 「ん」 温暖化は進み、地球上の生物の四分の一が絶滅したといわれている。 数年前に起きた都市大気汚染による獣人の大量死。環境悪化の魔の手はギャビンにも伸びて、ついに二人でデトロイトの街を出た。ここに来てからはギャビンは環境保護警察として、犬や外来種の規制、狩猟の取り締まりなどの仕事を任され、デトロイトに居た頃ほどではないが急がしく働いていた。 「今日は?」 「一組が今日の帰りだったのでビーバー島まで迎えに行ってきました」 ネイチャーガイド兼レンジャーの仕事は楽しい。DPDで勤務していた時とは違い、常にギャビンと共に居る事はなくなってしまったが、島で働く者もそう多くないので仕事場は近い。 「それで、ビジターがベリーをくれたんですよ」 「なるほど」 「野生のオオカミが見られなくて残念そうにしてたので行ってあげてくださいね」 「絶対嫌だね…お前言ってないだろうな…」 「まさか」 ギャビンは大きく口を開けて一気に野イチゴを頬張った。あとでジャムにしようと思ったのに、もう半分以上食べられてしまった。タンブラーにブルーブラッドを注ぐと、彼の金継ぎのマグカップにもコーヒーを用意する。ホーローのポットがおだやかに湯気を立てていて、漂う先を目で追う。ロフトやハシゴから吊るされているドライフラワー。暖炉の横に立てかけられたスノーボードと釣竿。薪置きには「アイル・ロイヤル・ナショナルパーク」の広報誌が溜まっている。古く歪んだガラスの窓に映る紅葉は絵画のようで、部屋の中の全てのものを優しく照らしていた。 「またすぐ冬が来ますね」 「ああ、そうだな」 「ギャビン、川の方の紅葉が見ごろでした。朝食が終わったら、ビジターの見送りついでに見に行きませんか?」 彼は頷いてから、今度はパンにかぶりついた。自家製の黒パン。これも職場で貰ったものだ。その他にも廃屋だったこのビジターセンターをリノベーションしてくれた島民、ブルーブラッドなどの物資を運んでくれる連絡船のアンドロイドたち。そして獣人のコミュニティ。随分と周りに支えられて生きていることに気づいて暖かな気持ちになる。 「そうだ、コナーから手紙が届いていました」 「手紙ぃ?あいつほんとアナログ大好きだな…さすがじじいのわんころ…」 「ギャビン、行儀が悪いですよ」 椅子の上に乗せられた足をポンと叩く。
 午後の日差しは暖かで、入り江は凪いで鏡のようだ。今シーズンで最後の旅行者になるだろう、彼等をカナダへの連絡船に乗せて、今日の仕事は終わりだ。 桟橋を戻ると、現ビジターセンターの小屋で待たせていたはずのギャビンはそこには居らず、すぐ近くのバーチの木立の中にいた。 「!」 白樺の白い幹とレモン色に染まった葉に紛れるように、5、6歳の子供がギャビンと話していた。雪のような肌と髪の、まっ白い少年だ。ギャビンは困ったような顔でしゃがみこんでいて、少年と目を合わせて何か喋っている。迷子だろうか。島は東西に長く、ビジターセンターや港、我が家がある西側とは違い、東側には少数だが島民が住んでいるのだ。急いで彼らに合流すると、ギャビンはホッと息をついた。 「ーーーー!」 「あ、」 ふと呼び声が聞こえて振り返ると、木立の向こうに人影を見つける。 「ママ!」 少年は弾かれたように駆けていった。彼と似たもう一人の子供をつれた、母親らしき人物がこちらに頭を下げていた。手を上げて応える。 少年は母親に抱きついて再会を喜んでいた。 「双子でしょうか?大事無くてよかったですね」 「オメー、来るのが遅いんだよ」 「ギャビンがワタワタしてるのを見るのがおもしろくて、つい」 「あ?型落ちロボコップは人助けの仕方も忘れたか?」 足に蹴りを入れられた。お返しにと落ち葉をかける。ヒートアップしそうだったので、彼を羽交い絞めにして動きを止めた。 親子はこちらに背を向けて森の道に入っていった。三人の白い髪と肌が、紅葉の中に溶けていくようだ。子ども達のころころとした笑い声が、爽やかな秋の風の中で響いた。
「シロクマ…」 「?」 ゆったりと遠ざかる親子を見て、シリウムポンプが強く脈打つような感覚に襲われた。あっと声を上げる。ギャビンは動きを止められたままの格好で不思議そうに彼等を見つめた。 「ギャビン、シロクマです、あの親子…」 「シロクマ?…ホッキョクグマはとっくに絶滅してるだろ」そう続けるギャビンはもがくのを諦めたようだった。 「でも、そんな気がするんです」 「ふーん…ならそうかもな」 ギャビンは彼等の消えた先を見つめて眩しそうに目を細めた。その表情に満足して、ふと腕の力を抜いてしまう。すると閉じ込めていた体が急にググっと動く。ズルズルと体の形を変えた彼は、器用に羽交い絞めから抜け出し、四つの足で落ち葉の絨毯の上に着地した。 「ざまぁねぇな!」 そのまま牙を見せて不敵に笑うと家の方向へ駆けていった。 「それは!反則!ですよ!」 敵わないのは分かっているが、必死に足を動かして彼を追いかけた。 「ギャビン、待って!」 転々と落ちている、彼が脱ぎ散らかした服を引っ掴んでは走る。 視界を流れていく、色とりどりの宝石のような紅葉。常緑樹に垂れ下がる不気味なサルオガセ、豊かな緑の苔、川の音。カラフルなキノコ。視覚ユニットが情報でどんどん溢れていく。 『おせーよ!ロビン!』 彼の呼び声が響く。蕩ける様な遠吠えだ。 足を止めて、手で口元を覆う。 「ゥワォーーーーーーーン!」 彼の遠吠えには似ても似つかない、ただ音量を最大にしただけの、人間の声に似せた音を響かせる。意味の無い、おまけに呼吸も必要無い、ただの叫び声。 ��れど彼には届いているだろう。 二人の遠吠えはサイレンのように響き渡り、森の中に溶けていく。 騒がしい森。どんぐりをさがすアカリス、野ねずみの足音、薮に入ると絡んだウサギの毛が舞う。うるさく笑うキツツキをやり過ごして、ミツバチの羽音が耳元を掠める。木の洞ではワシミミズクがあくびをした。 エルクの群れを横切る、オオカミの足跡。この先に彼がいる。 ブルーブラッドが体中を巡る音。 生きている、何もかもが。美しく生命が燃えるこの森で。
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