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#世界の宝中本悠太わたし達の誇り
skybluelatte · 11 months
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Happy Birthday Yuta!!!💚🍒💚
悠太くんお誕生日おめでとう!🎂🍒
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2ttf · 12 years
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Latin//Alphabet// ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZabcdefghijklmnopqrstuvwxyz0123456789 !"“”#$%&'‘’()*+,-./:;<=>?@[\]^_`{|}~ Latin//Accent// ¡¢£€¤¥¦§¨©ª«¬®¯°±²³´µ¶·¸¹º»¼½¾¿ÀÁÂÃÄÅÆÇÈÉÊËÌÍÎÏÐÑÒÓÔÕÖ×ØÙÚÛÜÝÞßàáâãäåæçèéêëìíîïðñòóôõö÷øùúûüýþÿ Latin//Extension 1// ĀāĂ㥹ĆćĈĉĊċČčĎďĐđĒēĔĕĖėĘęĚěĜĝĞğĠġĢģĤĥĦħĨĩĪīĬĭĮįİıIJijĴĵĶķĸĹĺĻļĽľĿŀŁłŃńŅņŇňʼnŊŋŌōŎŏŐőŒœŔŕŖŗŘřŚśŜŝŞşŠšŢţŤťŦŧŨũŪūŬŭŮůŰűŲųŴŵŶŷŸŹźŻżŽžſfffiflffifflſtst Latin//Extension 2// ƀƁƂƃƄƅƆƇƈƉƊƋƌƍƎƏƐƑƒƓƔƕƖƗƘƙƚƛƜƝƞƟƠơƢƣƤƥƦƧƨƩƪƫƬƭƮƯưƱƲƳƴƵƶƷƸƹƺƻƼƽƾƿǀǁǂǃDŽDždžLJLjljNJNjnjǍǎǏǐǑǒǓǔǕǖǗǘǙǚǛǜǝǞǟǠǡǢǣǤǥǦǧǨǩǪǫǬǭǮǯǰDZDzdzǴǵǶǷǸǹǺǻǼǽǾǿ Symbols//Web// –—‚„†‡‰‹›•…′″‾⁄℘ℑℜ™ℵ←↑→↓↔↵⇐⇑⇒⇓⇔∀∂∃∅∇∈∉∋∏∑−∗√∝∞∠∧∨∩∪∫∴∼≅≈≠≡≤≥⊂⊃⊄⊆⊇⊕⊗⊥⋅⌈⌉⌊⌋〈〉◊♠♣♥♦ Symbols//Dingbat// ✁✂✃✄✆✇✈✉✌✍✎✏✐✑✒✓✔✕✖✗✘✙✚✛✜✝✞✟✠✡✢✣✤✥✦✧✩✪✫✬✭✮✯✰✱✲✳✴✵✶✷✸✹✺✻✼✽✾✿❀❁❂❃❄❅❆❇❈❉❊❋❍❏❐❑❒❖❘❙❚❛❜❝❞❡❢❣❤❥❦❧❨❩❪❫❬❭❮❯❰❱❲❳❴❵❶❷❸❹❺❻❼❽❾❿➀➁➂➃➄➅➆➇➈➉➊➋➌➍➎➏➐➑➒➓➔➘➙➚➛➜➝➞➟➠➡➢➣➤➥➦➧➨➩➪➫➬➭➮➯➱➲➳➴➵➶➷➸➹➺➻➼➽➾ Japanese//かな// あいうえおかがきぎくぐけげこごさざしじすずせぜそぞただちぢつづてでとどなにぬねのはばぱひびぴふぶぷへべぺほぼぽまみむめもやゆよらりるれろわゐゑをんぁぃぅぇぉっゃゅょゎゔ゛゜ゝゞアイウエオカガキギクグケゲコゴサザシジスズセゼソゾタダチヂツヅテデトドナニヌネノハバパヒビピフブプヘベペホボポマミムメモヤユヨラリルレロワヰヱヲンァィゥェォッャュョヮヴヵヶヷヸヹヺヽヾ Japanese//小学一年// 一右雨円王音下火花貝学気九休玉金空月犬見五口校左三山子四糸字耳七車手十出女小上森人水正生青夕石赤千川先早草足村大男竹中虫町天田土二日入年白八百文木本名目立力林六 Japanese//小学二年// 引羽雲園遠何科夏家歌画回会海絵外角楽活間丸岩顔汽記帰弓牛魚京強教近兄形計元言原戸古午後語工公広交光考行高黄合谷国黒今才細作算止市矢姉思紙寺自時室社弱首秋週春書少場色食心新親図数西声星晴切雪船線前組走多太体台地池知茶昼長鳥朝直通弟店点電刀冬当東答頭同道読内南肉馬売買麦半番父風分聞米歩母方北毎妹万明鳴毛門夜野友用曜来里理話 Japanese//小学三年// 悪安暗医委意育員院飲運泳駅央横屋温化荷開界階寒感漢館岸起期客究急級宮球去橋業曲局銀区苦具君係軽血決研県庫湖向幸港号根祭皿仕死使始指歯詩次事持式実写者主守取酒受州拾終習集住重宿所暑助昭消商章勝乗植申身神真深進世整昔全相送想息速族���打対待代第題炭短談着注柱丁帳調追定庭笛鉄転都度投豆島湯登等動童農波配倍箱畑発反坂板皮悲美鼻筆氷表秒病品負部服福物平返勉放味命面問役薬由油有遊予羊洋葉陽様落流旅両緑礼列練路和 Japanese//小学四年// 愛案以衣位囲胃印英栄塩億加果貨課芽改械害街各覚完官管関観願希季紀喜旗器機議求泣救給挙漁共協鏡競極訓軍郡径型景芸欠結建健験固功好候航康告差菜最材昨札刷殺察参産散残士氏史司試児治辞失借種周祝順初松笑唱焼象照賞臣信成省清静席積折節説浅戦選然争倉巣束側続卒孫帯隊達単置仲貯兆腸低底停的典伝徒努灯堂働特得毒熱念敗梅博飯飛費必票標不夫付府副粉兵別辺変便包法望牧末満未脈民無約勇要養浴利陸良料量輪類令冷例歴連老労録 Japanese//小学五〜六年// 圧移因永営衛易益液演応往桜恩可仮価河過賀快解格確額刊幹慣眼基寄規技義逆久旧居許境均禁句群経潔件券険検限現減故個護効厚耕鉱構興講混査再災妻採際在財罪雑酸賛支志枝師資飼示似識質舎謝授修述術準序招承証条状常情織職制性政勢精製税責績接設舌絶銭祖素総造像増則測属率損退貸態団断築張提程適敵統銅導徳独任燃能破犯判版比肥非備俵評貧布婦富武復複仏編弁保墓報豊防貿暴務夢迷綿輸余預容略留領異遺域宇映延沿我灰拡革閣割株干巻看簡危机貴揮疑吸供胸郷勤筋系敬警劇激穴絹権憲源厳己呼誤后孝皇紅降鋼刻穀骨困砂座済裁策冊蚕至私姿視詞誌磁射捨尺若樹収宗就衆従縦縮熟純処署諸除将傷障城蒸針仁垂推寸盛聖誠宣専泉洗染善奏窓創装層操蔵臓存尊宅担探誕段暖値宙忠著庁頂潮賃痛展討党糖届難乳認納脳派拝背肺俳班晩否批秘腹奮並陛閉片補暮宝訪亡忘棒枚幕密盟模訳郵優幼欲翌乱卵覧裏律臨朗論 Japanese//中学// 亜哀挨曖扱宛嵐依威為畏尉萎偉椅彙違維慰緯壱逸芋咽姻淫陰隠韻唄鬱畝浦詠影鋭疫悦越謁閲炎怨宴援煙猿鉛縁艶汚凹押旺欧殴翁奥憶臆虞乙俺卸穏佳苛架華菓渦嫁暇禍靴寡箇稼蚊牙瓦雅餓介戒怪拐悔皆塊楷潰壊懐諧劾崖涯慨蓋該概骸垣柿核殻郭較隔獲嚇穫岳顎掛括喝渇葛滑褐轄且釜鎌刈甘汗缶肝冠陥乾勘患貫喚堪換敢棺款閑勧寛歓監緩憾還環韓艦鑑含玩頑企伎忌奇祈軌既飢鬼亀幾棋棄毀畿輝騎宜偽欺儀戯擬犠菊吉喫詰却脚虐及丘朽臼糾嗅窮巨拒拠虚距御凶叫狂享況峡挟狭恐恭脅矯響驚仰暁凝巾斤菌琴僅緊錦謹襟吟駆惧愚偶遇隅串屈掘窟繰勲薫刑茎契恵啓掲渓蛍傾携継詣慶憬稽憩鶏迎鯨隙撃桁傑肩倹兼剣拳軒圏堅嫌献遣賢謙鍵繭顕懸幻玄弦舷股虎孤弧枯雇誇鼓錮顧互呉娯悟碁勾孔巧甲江坑抗攻更拘肯侯恒洪荒郊貢控梗喉慌硬絞項溝綱酵稿衡購乞拷剛傲豪克酷獄駒込頃昆恨婚痕紺魂墾懇沙唆詐鎖挫采砕宰栽彩斎債催塞歳載剤削柵索酢搾錯咲刹拶撮擦桟惨傘斬暫旨伺刺祉肢施恣脂紫嗣雌摯賜諮侍慈餌璽軸叱疾執湿嫉漆芝赦斜煮遮邪蛇酌釈爵寂朱狩殊珠腫趣寿呪需儒囚舟秀臭袖羞愁酬醜蹴襲汁充柔渋銃獣叔淑粛塾俊瞬旬巡盾准殉循潤遵庶緒如叙徐升召匠床抄肖尚昇沼宵症祥称渉紹訟掌晶焦硝粧詔奨詳彰憧衝償礁鐘丈冗浄剰畳壌嬢錠譲醸拭殖飾触嘱辱尻伸芯辛侵津唇娠振浸紳診寝慎審震薪刃尽迅甚陣尋腎須吹炊帥粋衰酔遂睡穂随髄枢崇据杉裾瀬是姓征斉牲凄逝婿誓請醒斥析脊隻惜戚跡籍拙窃摂仙占扇栓旋煎羨腺詮践箋潜遷薦繊鮮禅漸膳繕狙阻租措粗疎訴塑遡礎双壮荘捜挿桑掃曹曽爽喪痩葬僧遭槽踪燥霜騒藻憎贈即促捉俗賊遜汰妥唾堕惰駄耐怠胎泰堆袋逮替滞戴滝択沢卓拓託濯諾濁但脱奪棚誰丹旦胆淡嘆端綻鍛弾壇恥致遅痴稚緻畜逐蓄秩窒嫡抽衷酎鋳駐弔挑彫眺釣貼超跳徴嘲澄聴懲勅捗沈珍朕陳鎮椎墜塚漬坪爪鶴呈廷抵邸亭貞帝訂逓偵堤艇締諦泥摘滴溺迭哲徹撤添塡殿斗吐妬途渡塗賭奴怒到逃倒凍唐桃透悼盗陶塔搭棟痘筒稲踏謄藤闘騰洞胴瞳峠匿督篤凸突屯豚頓貪鈍曇丼那謎鍋軟尼弐匂虹尿妊忍寧捻粘悩濃把覇婆罵杯排廃輩培陪媒賠伯拍泊迫剝舶薄漠縛爆箸肌鉢髪伐抜罰閥氾帆汎伴畔般販斑搬煩頒範繁藩蛮盤妃彼披卑疲被扉碑罷避尾眉微膝肘匹泌姫漂苗描猫浜賓頻敏瓶扶怖附訃赴浮符普腐敷膚賦譜侮舞封伏幅覆払沸紛雰噴墳憤丙併柄塀幣弊蔽餅壁璧癖蔑偏遍哺捕舗募慕簿芳邦奉抱泡胞俸倣峰砲崩蜂飽褒縫乏忙坊妨房肪某冒剖紡傍帽貌膨謀頰朴睦僕墨撲没勃堀奔翻凡盆麻摩磨魔昧埋膜枕又抹慢漫魅岬蜜妙眠矛霧娘冥銘滅免麺茂妄盲耗猛網黙紋冶弥厄躍闇喩愉諭癒唯幽悠湧猶裕雄誘憂融与誉妖庸揚揺溶腰瘍踊窯擁謡抑沃翼拉裸羅雷頼絡酪辣濫藍欄吏痢履璃離慄柳竜粒隆硫侶虜慮了涼猟陵僚寮療瞭糧厘倫隣瑠涙累塁励戻鈴零霊隷齢麗暦劣烈裂恋廉錬呂炉賂露弄郎浪廊楼漏籠麓賄脇惑枠湾腕 Japanese//記号//  ・ー~、。〃〄々〆〇〈〉《》「」『』【】〒〓〔〕〖〗〘〙〜〝〞〟〠〡〢〣〤〥〦〧〨〩〰〳〴〵〶 Greek & Coptic//Standard// ʹ͵ͺͻͼͽ;΄΅Ά·ΈΉΊΌΎΏΐΑΒΓΔΕΖΗΘΙΚΛΜΝΞΟΠΡΣΤΥΦΧΨΩΪΫάέήίΰαβγδεζηθικλμνξοπρςστυφχψωϊϋόύώϐϑϒϓϔϕϖϚϜϞϠϢϣϤϥϦϧϨϩϪϫϬϭϮϯϰϱϲϳϴϵ϶ϷϸϹϺϻϼϽϾϿ Cyrillic//Standard// ЀЁЂЃЄЅІЇЈЉЊЋЌЍЎЏАБВГДЕЖЗИЙКЛМНОПРСТУФХЦЧШЩЪЫЬЭЮЯабвгдежзийклмнопрстуфхцчшщъыьэюяѐёђѓєѕіїјљњћќѝўџѢѣѤѥѦѧѨѩѪѫѬѭѰѱѲѳѴѵѶѷѸѹҌҍҐґҒғҖҗҘҙҚқҜҝҠҡҢңҤҥҪҫҬҭҮүҰұҲҳҴҵҶҷҸҹҺһҼҽҾҿӀӁӂӇӈӏӐӑӒӓӔӕӖӗӘәӚӛӜӝӞӟӠӡӢӣӤӥӦӧӨөӪӫӬӭӮӯӰӱӲӳӴӵӶӷӸӹӾӿ Thai//Standard// กขฃคฅฆงจฉชซฌญฎฏฐฑฒณดตถทธนบปผฝพฟภมยรฤลฦวศษสหฬอฮฯะัาำิีึืฺุู฿เแโใไๅๆ็่้๊๋์ํ๎๏๐๑๒๓๔๕๖๗๘๙๚๛
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toubi-zekkai · 4 years
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白い鷹
 隕石の如き勢いで虚空から大きな雪の一塊が庭へと落ちてきた。しかしそれは雪ではなく白い鷹であった。私は自分の目に疑惑を抱き素早くそれを確認した。東京に鷹が生息しているという話を聞いたこともなければ見たことも無論なかった。 
 鷹の大きさは鴉と同程度であり、頭から尾の先まで白く覆われた羽毛の中に他の鳥類には見られない猛禽類特有の鋭い目付き、一切の余情を許さぬ残酷で厳しく誇り高い王の瞳が光っていた。そうした瞳に我が身が晒されるとき、存在は逃げ場のない緊張、戦慄が全身を駆け巡る。私は自分の身が紛れもなく緊張しているのを感じた。その瞬間に至るまで刻々と刻まれてきた私の全人生及び全人類の時計の針が光の速さで逆回転し、そこにはただ一匹の虚弱な猿と一羽の強靭な白い鷹がいた。猿は身に迫る危機そのものである鷹の研ぎ澄まされた三日月のような嘴、黒い血が染み込んだ拷問器具を思わせる爪、縛られて両肩を抑え込まれ膝を屈した罪人に淡々と死刑判決を告げる異端審問官のような眼差しに畏れ慄いていたのだが一方で鷹の神聖で侵し難い白い翼に抑えることの出来ない憧れを抱いていたのも事実であり、畏れと憧れは少しずつ一つに溶け合うと畏敬の興奮へと高められていった。  避け難い緊張の極限に達した時、世界は一瞬石になったかの如き完全な平和、静寂に包まれる。しかしそれは次の瞬間には轟音とともに爆散し弾け飛ぶような緊張の予感を孕んだ石である。とはいえ平和とはすべてそういうもので一見物静かに見えるものほどその裏側には危険な抑圧が潜んでいる。宇宙は一瞬たりとも時を止めたりはしない。それを無理矢理にでも留めようとするならば時間を抑え込むその殻が限界を迎えた瞬間に時間は一気に爆発する。核爆弾には圧縮された時間そのものが詰め込まれているのである。  鷹が舞い降りた庭が見える窓の面前で猿は石のように固まっていたが、息が止まるような緊迫はその猿だけではなく庭の敷地全体にまで及んでいた。先程まで柔らかな風が青い草と戯れ、枝の先々に乗ったすずめたちが無邪気に囀り、梅の花に群がる蜂たちの羽音がさざめいていた庭は些細な波の揺らぎ一つさえ浮かばない黒ずんだ沈黙の海へと様変わりしていた。固く閉ざされた庭の中に太陽は容赦なく時間を降り注ぎ続け、逃げ場のない空間のなかに充満した時間は、風、赤い自転車、草、乾きかけた洗濯物、すずめ、蜂たち、梅の木や花、猿、ありとあらゆる存在をきつく圧迫しその活動を停止させた。  時が停止した庭の光景は猿に幼い頃目にした一つの光景を思い出させた。それは夏休みか何かに両親に連れて行かれた片田舎にある博物館で見た古代人の生活を再現した展示だった。鍾乳洞のように薄暗い通路に沿って続くひんやりとした手摺のすぐ向こうでは、獣の毛皮に逞しい半裸を包んだ古代人たちが、細い矢が幾本も突き刺さり血を垂れ流しつつも白く鋭い牙を剥き出して抵抗するマンモスに四方八方から槍を投げつけ、断面化された藁ぶき屋根の簡素な家のなかで肩を寄せて黙々と土鍋をつつき、満天の星々と満月が浮かぶ夜の下に煌々と燃える焚火の周りを白い歯を剥き出して狂熱的に身体をくねらせて踊っていた。そこには幼い猿が思い描いてきた穏やかな太陽に見守られのんびりと自由気ままに暮らす古代人の面影は微塵もなく、どの場面の古代人たちも何か恐ろしいものの影に怯えて皆一様に固まっているように見えた。次の瞬間にはその何か恐ろしいものが古代人たちに一斉に襲い掛かり、そこに虐殺と悲鳴の惨劇が巻き起こるのではないかと予感させる不穏な臭いが密かに漂い、場面のひとつひとつはそうした惨劇が起こる直前の時間を無理矢理に固めて置いているように見えた。それは謂わば生々し過ぎる遺影だった。そうした場面場面の前を怖じ怖じと進みながら猿は自分が幽霊になったかのような不安を感じた。生きている時間は遺影のなかに閉じ込められおり、それを見ている自分はそこから乖離している何かだった。猿は怖くなって後ろを振り返った。しかしそこには暗闇に顔が半ば溶けたやはり幽霊のような両親が立っていた。  遺影と化した庭の上をしかし白い鷹は悠然と闊歩していた。彼は幽霊に対する不安にもミダス王の如き嘆きにもまるで縁がないようだった。庭に置かれた大きな庭石の上に悠々と腰を落ち着けるとすぐに扇のように羽根を開いて丹念にそれを繕い始め、時折その白い羽根の隙間から覗く鋭い眼差しが庭の一面を睥睨しこの初めて見る土地が本当に征服に値する土地なのか見定めているようだった。そのようにして彼は己を飾るのに相応しい宝石を求めて空の海を渡り歩いて来たのだろう。ダイヤ、サファイア、真珠、エメラルド、トパーズ、様々な種類の宝石が王冠に煌いているように思えた。しかしこの庭の派手さに欠ける平凡な石たちは彼の気に召さなかったらしく、すぐに羽根を折りたたむと白い鷹は大きな羽音を立てて呆気なく空の彼方に飛び去っていった。後に残された庭はというと未だ時間を止められたままでいたが、それでもその後時間は少しずつ溶け始め、暫くすると堰を切ったように動き始めた。まず始めに風が青草に挨拶し、それから猿が足早に庭へと駆け出して来る頃には、すずめたちが囀り、満開の梅の花に蜂たちが群がる、いつもの庭がそこにあった。
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chaukachawan · 5 years
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一周回って早い奴
 エアーマンです。  流石に長くなりすぎたので分割投稿致しました。  自己最長記録を突破したかもしれません。笑えませんね。    役者紹介、黒幕&十勇士編です。  何卒、最期までお付き合い頂ければ幸いです。 ・加々見役/尾形莉奈(31期)  正直、加々見というキャラの発祥はあまり覚えていません。ふと気付いたら私の頭の中で寝ていました。人格の造形にあたってそこまで苦労した覚えもありませんし、もう何が言いたいかというと私の中でのこの方へのイメージが一つのキャラとして既に完成していたのかも知れません。それだけ、舞台に立ったこの人は格好良かった。役者さんとして以前に、人として既に悟っているオーラがある気がする。椎名林檎みたいな感じ、と御本人にはお伝えしました。不思議、という評をよく目にしますがそれだけ自分の中の世界がオリジナリティに溢れている証拠ではないでしょうか。今回は加々見の中で色々整理が付いてなかったので「語られる側」の役回りになりましたが、数年後には「語る側」に回っていてもおかしくないし、役者さんとしてもそうあってほしい。あと個人的な願望としてはそうですね、アレですね。本編後の大下との絡みが見たいですね。とんでもない連中によってそれまでの価値観を粉々にされた物同士、積もる話もあるでしょう。根が自由人だから絶対相性も良いはず。たまに会ってめっちゃ高尚な世間話繰り広げてそう。今後にも期待してます! ・暗殺者役、久保田役(兼役)/中戸太一(30期)  LOVE NOTEで主役を務めたこの人に結構なエアハラをした気がします、いやその時以来なのでルルさんと並んで一番最初に私のクセに慣れた同期の方かも知れません。いや、羨ましいです。自分があるというか、精神的な強さを持つと言うか。「人間」ってこうなんだな、みたいな感じの要素を詰め込みまくった性格をしておられます。でも、決定的に相容れない。貴方は主人公で、私はそうでないから。舞台上ではそうでしたし、これからも多分そうなのでしょう。忌憚なく話をしてみたい気もしますが、多分いや絶対喧嘩になる。  大分アドリブの多かった楽ステで、唸る部分もあれば「楽しそうだなぁ」と思って微笑ましい部分もありましたがこの方のそれはとても良かったと思います。メタは正直演出が機能してなかったのですが、だからこそ台詞の追加という大胆な真似に踏み切れた。あそこでミスってたら正直私も責任は取れませんでしたし、ペトロさん御自身もしんどい思いをなさっていたかもしれません。それを承知で、結果あそこまで物語を良くして下さった。「ルールは押し付ける物、文句があるなら殺してでも止めてみろ」。この方の行動に、私はそうした今作のメッセージを感じ取りました。  引退、残念です。また顔を出しに来てくれると嬉しいな。 ・エルフ役/西田幸輝(31期)  こんな役させてごめんなさい。でも優しいラムさんなら成し遂げてくれると思った………………成し遂げて下さいました。結果オーライですが一種のパワハラですねコレ。あとナチュラルにセクハラしたかもしれない。最悪だ。  ゆるキャラ感のある方です。だからこそ「子供っぽい役やれて楽しかった」と言って下さったのは嬉しかったですし、例の場面で本気の殺意を、そして最後のシーンで「後はお願いします」みたいな情を出してくれたのは本当に良かったと思います。セリフといい殺害シーンといい、個人的な性癖を押し付けてしまった気がするので次はサイコパス役を当て書きしたい。キマった表情も中々いい人ですし、何なら殺されても良いとすら思った。性癖ですね。  私自身プランを提案し辛かった演技に関してご自分で色々考えて下さったのは本当に感謝しかないですし、めっちゃ考えて下さってるんだなぁという事がよく分かりました。あと大道具チーフとしてカッコ良かったです。新人頑張って下さい。舞台図を仕込み二日前に書き直させられるという拷問を受けてなお笑顔でいさせちゃダメなんですよ本来は。そんな事があってはならないんですよ。いやぁ、死にてぇ。  輝くような演技をいつか見てみたいです。お疲れさまでした。 ・魔術師役/Anna(31期)  あ、その気持ち分かる。みたいな失礼な事を内心思う事が結構多い方です。今回めっちゃ楽しそうに演じてくれ………………ていたのなら、いいな。本当に色々な意味でこれから先頑張ってほしい人です。恐らく同じ道を辿っているであろう私は応援してます。勤勉な方ですし、演劇に対する情熱もあるし、私と比べて色々な物を持っている。貫いて行って下さい。叶うのならいつか主人公役を任せたいな、と思っている今日この頃です。  屍を晒した私なんぞが言える事はそう多くありませんが、やはり為すべき事を為すのが一番です。死ぬまで足掻いて、考えなしに暴れて、貴方も含めた沢山の人に迷惑を掛けて、そうした結果は何であれ必ず帰ってきました。それらはどういった形であれ、血として、肉として貴方に還元されます。それらに無心で、無感動で、当たり前の様に食らいついて咀嚼して呑み込み続けてこそ、貴方の様な人はもっともっと強くなると思います。  今だからこそ分かりますが、私にとって躊躇こそ最もやってはいけない事でした。もう足を止める事はないと思いますが、それでも自身が無くなったらこう考えるといいです。 「どーせ、あいつより酷い事にはならない」。  そうした存在としてどうか、心の中で頼って下さい。応援してます。 ・狂戦士役/髙木悠(30期)  滅茶苦茶体力を使う役、お疲れ様でした。(狂)戦士については「ステータスは高いけど予備動作が大き過ぎてボッコボコにされる」という所までしか決まってなかったので、ばたけさんに入っていただいた事でキャラが濃くなった気がします。しかしサイコパス、難しいですよね。なんかどの創作でも「くるってるキャラ」はやり尽くされすぎていて、もうなんかとりあえず理性が外れた感じの笑い方をさせるしかないみたいな所はあったと思います。そんな中でこう、何か「頑張ってる」感が出ていたのは本当に凄いと思いました。どれだけ狂ったキャラだろうと、歪んだキャラだろうと、分かりやすい目的の為に邁進している時は何故だか共感を生む気がします。今回はやられ役でしたが、その人間味の様な所が今後更に磨かれていく事を願っています。  全く関係ない話ですが、自分を出すって魅力的ですよね。私もついつい聞かれてない事まで人に話しちゃったり、こうして誰も読みやしない文章を延々と書いて悦に浸っちゃう時があります。何が正解なんでしょうか。私自身、未だに掴み兼ねています。  他の人とは違う事情がある者同士、一緒に頑張りましょう。 ・僧侶役/西岡克起(31期)  面白い役者さんです。こう言っちゃ行けないけど、あの台本では生かしきれなかった。脚本の中でハマってはいたけど、それ以上ではなかった。  もう一回チャンスが欲しいです。そしたらどれだけ面白い物がこっちで書けるか分かりませんが、少なくともその旨い部分をお任せしたい。いやもう、平生の笑顔が光ってるのなんの。そんでもって面白い。いやもう想像でしかないんですけど、あのいつもの言葉で形容できない感じの雰囲気で「何がおかしいのか分からない」みたいな調子のボケ台詞を喋ったらめちゃくちゃウケるんじゃないでしょうか。分からない。未知数。未知数の可能性を持つ役者さんです。何をやらせても上手いとは思うけど、それでもドハマりした時の演技が一度見てみたいです。面白い奴書いてきます。「面白そう」じゃなくてホントに面白いやつを練りたい。あ、もうこれ役者紹介じゃない。願望帳だ。  いや、たった二回の公演でこの方の可能性を図るのはあまりに惜しい。なんて所に使い潰しちゃったんだろう、って感じはあります。それでも「面白い」のと「人間性がある」感じ、そしてアドリブ性の三つを兼ね備えたちゃうか御用達みたいな長所を発揮して下さいました。次も弾けて下さい。   ・盗賊役/サミュエル・ツヤン(29期)  サムさん!!!!!!!!!!!LOVE NOTEの時からお世話になっておりまして、そして今回も演出補佐として大分お世話になりました、恩人です。この方の様にしっかりした演出になるのが夢でした。二回もチャンスがあってそれが叶わなかったのが残念でならないです。一度脚本についてお話しさせていただく機会がありまして、その際に「落とし続ければいつかは受かる」みたいな事を言って励ましていただいた覚えがあります。以後、私は公演の度に脚本を書き続けて来ました。アホですね。それでもまだ続けるつもりですが、サムさんに一言激励の言葉を頂かなければここまで続く事はなかったと思います。  本公演では「一度舞台上で歌いたい」というお願いをいただきまして、あれで良かったんでしょうか………………良かったんでしょうか?カラオケで度々拝聴していた美声。登場シーン全部歌ってるとかでもよかったかもしれない、と今更ながらに思っています。また演出補佐としては十勇士が「~に従え、さもなければ!」と言ってニッキを取り囲む所等をはじめとした十勇士の集合シーン、また各々の出番を監修していただきました。イリハケの整理を呼び掛けて下さった事と良い、正直サムさんにまとめていただかなければこの稽古場は回りませんでした。本当に、ありがとうございます………………!!! ・富豪役/橋本悠樹(31期)  予想外の面白さというのは常にあるものです。正直何となくのイメージで決めさせていただいた役というのはありまして、この役についても「あそこまで繊細な読みが出来る方なら間違いはないだろう」位の漠然としたビジョンで行ってしまった部分はあって………………大正解でした。とんでもない方向に進ませてしまって、これで良かったんでしょうか。これを切っ掛けにネタキャラが振られまくるみたいな事がなければいいんですが、流石にそれをされたら親衛隊の方々が黙っていないと思うので安心ですね。シリアスもギャグも通せるなんてそんな人どこにもいませんよいや本当にもう。ご本人にも何回も言いました。先輩方が御卒業なさる事で良くも悪くもテイストが��わりかけている今だからこそ、「真面目な読みが上手い」という方は非常に重宝されると思います。この先の展開を読む限りこれが一旦の息抜きみたいな事に………………いやこのキャラは絶対に息抜きではない。「ギャグというジャンル」みたいな意味で言いましたが、それにしてもあそこまで遊んで下さるのはめっちゃ大変だったと思います。何度も言うけど予想してませんでした。殻を壊さない程度の無難な感じになるとばかり思っていたので、本当に弾けてくれてよかったです。感動したので次は洒落にならない程重い過去を背負ってもらいたいと思います。次があったらな!!!!   ・オーク役/GEO(30期)  終演後に演出の外注という案を思いついた切っ掛けになった方です。いて下さって本当に良かった。御自身も演出をなさった経験をお持ちなので、ノンクレジットの演出としてシーン練習や殺陣で滅茶苦茶助けて下さいました。キャラクターの理解も早く結構最初の段階で固めて下さったり、ああもう光り輝いて見えました。聞けばサイコパス演出とか散々な言われようなのがちょっと気になりますが、それでもすごい人望をお持ちの方です。信頼の裏返し的な奴ですね。親しまれてるのがうらやましぃ。  ところで、予告しました。この方には「当て書きして主人公にする」と予告しました。いやだってめっちゃ面白い事になると思うんです。あーリーダーやってるなぁって感じのお人柄といい、頭のキレ方といい、こういう人が「イノベーティブ人材」って呼ばれるんだなぁみたいな方なんです。いやーまだ詳しくは言えませんがこれ絶対チートギャグに映える。物語の楽しさって「想像力を掻き立てられる」所が一つあると思うんですけど、それに必要な要素をこの方は持ってます。役者としても新歓公演ではギャグ、今回はマジシリアスとどちらも凄く考えて演じてくださいましたし、夢が広がる。後、この公演で私が自我を保っていられた理由にこの方があります。もう優しい。隙あらば励まして下さる。ダメ演出を支えて下さって本当にありがとうございました。 ・吸血鬼役/初田和大(29期)  Zさん。声量が大きいうるさいイケメンと評判ですが、実はそれほど「うるさい」と思った事はありませんでした。何だろう。私が鈍いのかな。なので私にとってのZさんは悪い所が一つもないめちゃくちゃ優しい照明班の先輩です。その大きな背中を追いかけていられたのでしょうか。綺麗な事言って実際一歩も動けなかった気がします、だってあまりにも大き過ぎたから。ただただ凄くて、そこまでのビジョンなんて何も分からなくて、自分がこの人の器を継ぐのかと思うとプレッシャーでも何でもなく単に「不可能」だと感じてしまう様な、私にとってはそんな方でした。今は継ぐべき人がちゃんと戻って来て下さいましたし、31期の皆さんもちゃんと継承を済ませて下さっているのでもう大丈夫ですが。あぁなんて清々しい他力本願。  今作ではその声量を生かしてカッコいい役を演じて下さいました。いえ確かに色々コテンパンにはされましたけど、でもそれアレなんですよ。RPGのキャラが現代に出て来てて、しかも解析班の存在で内部情報全部明かされてる状況で、もう色々と無理すぎる状況で逆にあそこまで持ちこたえたのカッコよくないですか。1vs4で敵を手玉に取る殺陣を含め、威厳に満ちた、矜持に溢れた役を彩って下さって本当にありがとうございました。 ・剣客役/ガウス(31期)  ラスボス。ラスボスですよみなさん。割れんばかりの拍手を。  この方のキャラ性は演出の中で大分迷走しましたが、それでも役者さんが貫いて行って下さった先に正解があった気がします。演技指導もままならない私には分かりませんが、それで良かったのかも知れません。  ハルク、藤原竜也ときていきなりラスボス。でも演じる上でめっちゃ考えて下さるというか、キャラと真摯に向き合った上でその型を自分と擦り合わせて行くタイプの方です。次回以降も暴れて下さい。舞台に自分でもない、脚本の通りでもない、それらを合わせて辿り着いたより上の鮮烈な存在感を焼き付けて行く。それが相応しい。読みの聞こえの良さといい、役者としての底力を見せて下さったと思います。本当にお疲れさまでした。  日頃優しい。優しすぎる。面倒そうな事を率先して引き受けて下さる。何かトラウマでも抱えているのではないかと思う位優しい方なので、あまり頼り過ぎると良くない気がしてたまに心配になります。でもその分色々と暴れて発散していてくれていたら嬉しいです。トニーさんと並ぶ箱の民として頑張って行って下さい!あと小道具、杖やら矢文やらありがとうございました!  明るくていい人です。本当にいい人です。願わくばその笑顔に陰りが生まれない事を………………いや、祈るまでもありませんね。本公演、とてもカッコ良かったです!有難うございました!!  オペさんの紹介も書こうかと思ったのですが、これ以上長くなってもアレです。新人公演の稽古日誌の邪魔になっても良くないので、単にこう書きます。  
 フィルさん。  すださん。  フロンさん。
 お疲れ様でした。大変な、地獄の様な目に合わせてしまいました。  貴方達を、最後の被害者とします。  困難な表現が、あなた達のお陰で現実に近付きました。  最後まで見届けて下さって、本当にありがとうございます。
・冒頭の紙袋(久保田)役/Airman(30期)    私です。面倒なので自分でやりました。  まぁ、役としての作り込みはないに等しかったですね。情けなや。  正直、何にも出来ませんでした。  脚本を書いた位ですね。  身の程を知った、というのが丁度良い表現です。    実は私、人間ではありません。  そう呼べるだけの知能を持っていません。  お粗末な擬態で世を忍んで来ました。  何にも出来ない人間っているんだなぁと。  人間未満だから何も出来ないんですね。    何やらしても他人様に及ばない。  欠けてるからには何か天賦の才のようなものがあるのかと思ってました。  何もありませんでした。  天は二物を与えずとは言いますが、一物を与えるとは限らないんですね。  正直、後悔は多いです。  演出面での「ああしとけば良かった」が、とても多い。  役者さんは十分以上に頑張って下さいました。  それだけに、申し訳が立たない気分です。  自分の想像を人に投げるしか、出来なかった。  多分、それしか私には許されていないのでしょう。    何度か死にたくなりました。  他人に言われて、とかそんなのではありません。  自分の無能ぶりに絶望しました。  これまでの人生と同じように、幾度も。  死にたがる原因は、いつも私の中にありました。  それどころか。  私の中には、最初から「他者」がいなかったのかもしれません。 「他の人」と思っていた物は、全部自分で作り上げていた像。  人間すら「分かった気になる」。  全部自分。自分の為、自分の為。  脚本を書けなければ、ちゃうかで私が出来る事はない。  居場所がない。  情けないですが、その通りです。    呼吸のつもりで、身勝手に書きました。  それで、人様に御迷惑を掛けました。  最早私に息をする資格はない。  誇張でも何でもなく、そう思いました。  今は笑いかけてくれている。  よい言葉を掛けて下さっている。  その下がどうなっているか。  さしもの私にも、分かっていました。  薄いメッキが剥がれたら、どうなるか。  当たり前の事が起こるだけです。    誰も他人の事を注意深く見ない。  人は他人に無関心である。  だからこそ、こうして書くのです。  返事は無くていい。  返事は無いほうがいい。  私の心の中に誰もいない様に、私も誰かの中にいるべきではない。  それで、一人語りを許されている気になりたい。    この中途半端な虚無の空間に。  私は私に、死ねと言いたい。  何故、自分の事となるとこんなに長く書けるのでしょう?  どうでもいいですね。  身勝手に生き、人を食う獣は考えなくて良い事です。    どうせ。  死にたいなどと言いながら、生きていくのでしょう。  少なくとも後二、三年は。  支えて下さった皆様方。  本当に、ありがとうございました。      さぁ。  次だ。        恐怖。  不可解な存在に対する、言い表せない程のそれ。  それだけを顔に覗かせ、あの子は去った。  それでいい。  僕を殺した事なんて、気にする必要はない。  君には才能がある。  僕には、それを守る義務がある。    嘘だ。  そんな義務、本当はどこにもない。  勝手に手を出して、死んだ。  あの人の言った通り、自業自得だ。  僕の言葉は、大方伝わってはいないだろう。  死んだ人間が、生きた人間に何かを伝えるなど出来はしない。  ただ、察してもらうしかない。  ………………さて。  殺してでも止めてみろ、だったかな。    だったら望み通り殺してやる。  ただし、普通の方法でじゃない。  お前達は狂ってる。  体が死んだところで何度でも蘇って、僕を追い続けるだろう。  怒りでもなく。  義憤でもなく。  ただ「楽しい」、それだけの理由で。  死人還りは恐ろしい。  その事は、今の僕が一番よく分かっている。    あの子をお前達の「楽しみ」の為に消費させない。  全てを忘れ去る。  それで、お前達はこの件について死んだも同然だ。      拍子抜け。  最も面白くない結末。  お前達の様な獣には、それが一番相応しい。  これが、僕の答えだ。  ゲームオーバーだ、マッカブランカ。  今すぐ、消えろ。   『死ねぇえぇ、ニッキぃいぃぃいぃいぃぃぃいいいいい!!!!!!!』      午前11時。  太陽がじりじりと照り付ける陰のない大通り。  撮影中の出来事だった。  ナイフを構えたアンチ活動家が、ニッキ目掛けて突進した。 「ニッキ、危な」  気付いたレミも、庇うには遅く。          刃の先から、血液が垂れる。  悲鳴。  その場にいた誰もが、動きを止める。  そして………………        活動家の頭が、落ちた。    転がる首。  街路樹に当たり、止まる。  皆がニッキを見る。  錆付いた、RPG風の直剣。  いつの間に取り出したのか。  流れる様に首を刎ねる動きは、どこで学んだのか。  ニッキ自身、その記憶は失っていた。    沈黙が、引き始める。  いろりが口を開く。 「………………何だ、今の」 「ホンマ何なん。勝手に『死ねー』つって突っ込んできて、ほんで自分で首掻っ切った………………意味分からん」 「………………新手の抗議か、コレ」 「さぁ。ニッキ、大丈夫?」 「え、いや無傷だけど」  徐々に、街が平静を取り戻す。  いつの間にか、活動家の死体は消えている。  当の4人を含めた誰もが、無意識に己の記憶を改竄していた。  即ち。 「襲い掛かった活動家が突然、ニッキの目の前で自らの首を切断した」。  市井の人は、その様に認識していた。  奇妙な、さりとて取るに足らない出来事として消化され、忘れ去られる。  一連の光景を見る、二つの影があった。 「………………つまり。  忘れると言う行為は、大変に暴力的なんですなぁ。  記憶というのは各々の中に存在するもの。  故にこそ、それぞれで都合のいい様に勝手に解釈してしまえる。過去というものは覚えておかねばやがて消え行くもの。であればこれは畢竟、あるべき過去の改竄にも等しい。それも、一方的な。  まぁ人間、忘れるからこそ覚えておけるという物でもあるのですがね」 「誰ですか?」 「おっと失礼。わたくし矢盛と言います。  端的に言えば君のキャラクターに殺された久保田君の知人ですよ」 「………………ごめんなさい。初めまして」 「初めまして。あとお気になさらず。  実の所、私が君を追えたのは久保田君の残滓あっての事です」 「というのは、どういう」 「会ったのではないですかな?久保田君と」 「………………」    加々見の脳裏を過る、数日前の晩の出来事。  空間を歪める様に現れた暗殺者。  正確には、その体を借りた何者か。  加々見を殺そうとしたマッカブランカの動きを止め、その後動きもなく加々見をじっと見ていた。  怖くなって、逃げ出した。  幸い、追われる事はなかった  あの時、自分は責められていたのだろうか。 「………………ごめんなさい」  無辜の人を、殺めた。  その事実が、今になって加々美へ圧し掛かる。  始めた当初は何とも思わなかった。  殺されかけても、何とも思えなかった。  終ぞ、心を動かす事のなかった事実。  それが、知人の存在という形で目の前に現れる。    謝罪。  自然に口から漏れた、悔悟の念。  それらを何となく察しつつ、矢盛は口を開く。 「『物言わぬ人間の感情を勝手に解釈するのなんて傲慢です』  ………………なんて、どこかの医者が言いそうなセリフではないですか」 「何の話ですか?」 「おや、最近の子供は深夜ドラマを見ないのですな。  ………………まぁ、否定はしませんよ。なんだかんだ言って、分からない物を勝手に察して納得したがるのも人の情というものですからな」 「………………何が言いたいんですか」 「結論を述べましょう。久保田君は、責めてなどいませんでしたよ。  むしろ褒めてすらいた。  呪いとはいえ、よくここまでの物を作り上げられるものだと」  加々見が怪訝な表情を浮かべる。  まさか、人を殺す為の道具を褒められるとは思っていなかった。  それを見た矢盛は更に愉快そうな顔をする。 「ほぅ。想定外と言った顔ですな。  まあ要はこういう事です。この世界には、君よりももっと変わった、有り体に言えば狂った人間が山ほどいる。  君はその内の一人に一杯食わされたのです。  文字通り命を懸けて、茶番を演じさせられたのですよ」 「………………最初から、手のひらの上」 「その通り。おっと、責めないであげて下さいよ?  久保田君も死ぬ気だったとはいえ、君を救おうとしていたのですから」 「分かってます。  ………………その、何というか」 「えぇえぇ分かりますとも。  何が何だか分からない。狐につままれた気分。  亜事象と関われば一回や二回��そうなる。お分かりいただけましたかな?」 「………………あの人は」  視線を合わせず、躊躇う様に加々見が言葉を選ぶ。  それで、自分の罪が無かった事にはならないと。  矢盛が分かってくれる事を望みながら、口に出す。 「あの人は、生きてるんですか」  優しく目を細める矢盛。  どこか遠くを見る様な、さりとて近くを見ている様な。  何とも言えない視線で大通りを見て、半ば独り言を口にした。 「難しい、質問ですな。  生きているとも言えるし、死んだとも言える。  何れにせよ、『在る』のは間違いありません」  確信的でない、回りくどい表現。  しかし、そうとしか言えない。  矢盛は、思いのままに言葉を並べた。 「これは、予想………………噂でしかない。しかし、この世に一度生まれ落ちたものは、何らかの形で残り続け、全てのものに影響を与え続ける。  舞台で言えば、パッと出て終わる様なモブはいない。こう言われます」 「………………」 「まぁ、希望論でしかないのですがな。  いずれにせよ、貴方の行いは残る。業は、おいそれと消えません。  先程首を刎ねられた哀れな人物も、久保田君も………………業となって、今も何処かを彷徨って。  やがてあるべき場所へ、還るのでしょう」  手首を見やる。  加々見の腕に、足に、体全体に。  黒い靄の様な物が、渦を巻いて絡み付く。  矢盛も、それを認識していた。 「君は、好かれていますよ。  いえ実際、私も件の吸血鬼が何処へ行ったのか分かりませんでしたが。  どうやらちゃんとあるべき場所に残ったらしい」 「………………それが」 「ええ。君です。あの貴族ばかりではない、他にも9人ばかり。  業として、君の一部となっていますよ」  靄の渦は加々見を襲わない。  ただ、残る。  そうするのが自然であるかの如く、振る舞う。 「次に進むのです。  久保田君も、きっとそれを望んでいます」 「………………分かりました」  顔を上げ、会釈をして去っていく加々見。  矢盛もまた、別の方向へ向かう。  気付けば、マッカブランカの姿もない。  それきり、交わる事もないであろう別れ。              異常を呑み込み、平衡を保つ世界の理。  或いは久保田も、そうしたモノの一部となった。  日常は、続く。  呪いじみた強固さで、穏当に流れ行く。  淡々と。  人波は、歩み続ける。
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