#左投げってやっぱりちょっと変わってるのかもしれない
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数名から投稿楽しみにしているとリクエストがあったので、久しぶりに投稿。
年末年始にヨーロッパにいる友人に会うため旅行したのだが、友人と会った最初の2日間以降は一人旅。
某国の首都を訪問し観光したその夕方、某ゲイ用の出会い系アプリを開いて見ていたら、早速何人かからメッセージが。その中で写真とプロフが気に入った37歳の男が一緒にキメてやろうと誘ってきたので、その夜指定の場所に行って会うことに。
ホテルからタクシーで10分くらいの指定された住所で降りて部屋の場所を尋ねると、そいつはその目の前にあるバーで待っていると。恐る恐るそのバーの入り口を入ると、その男は待っていた。慎重180cmくらいの体格のいい男前だった。既に俺の入場料も払ったからと中に案内された。入り口のエリアはゲイバーなのだが、奥はゲイ用のレンタルルームとクルージングスペースになっているらしく、バーから奥の廊下に入ると薄暗く、廊下には多くの男達がいた。普段着の奴もいれば、上半身裸とか、革のハーネスとケツ割れ姿だけの奴など、年齢も20代~60代くらいと思われる奴までいろいろ。レンタルルームへ向かう途中廊下にいる男達と目があうが、何人かは気軽に挨拶してくる。中には早速ケツを触る奴も。ドキドキしながら部屋に向かった。
レンタルルームに入ると、薄暗い部屋にダブルベッドとシャワーブースのみがあり、ベッドの上には既に他の奴とやっていたと思われるキメ道具やゴミなどがあった。すぐに服を脱ぎ、ホテルから装着して来たハーネスとケツ割れ姿に(コックリングも装着済み)なると、すぐにどれだけ入れる?と聞いてきたので、自分でやると言って、10メモくらいをもらって新しい注射器にセット。それぞれベッドの上で入れ終わるや否や、カーッと体が熱くなり、すぐにエロモードに。ベロチューでスタートしたが、すぐにその男がチンコをしゃぶってと言って俺の口にチンコを押し込んできたが、いきなりのデカマラにむせながらもむさぼり付くように竿から金玉までしゃぶりまくった。そのまま69になりお互いのチンコをしゃぶっていたら、俺のケツの穴にその男の長い舌が入ってきて、そのままし��らくケツをなめられる状況に。俺はタチの頃からケツを舐められるのは好きだったので、そいつの長い温かい舌がケツの穴の中を舐め回る度にガマン汁垂らしまくって唸ってた。「綺麗なケツだ」と言われ、四つん這いで散々ケツと玉と竿を舐められた後は、そのままギンギンになった彼のデカマラが押し込まれた。突然デカいのが入ってきたので痛みで30秒くらい抜かずにストップしてもらったあとは、しばらくずっと掘られっぱなし。デカいのをピストン運動する度うめき声が抑えられず、おそらく廊下まで響いていたと思う。俺のチンコからはガマン汁はダダ漏れで、このままじゃ掘られて終わっちゃうよって思ったら、いきなり強く腰をビクンビクンと突き上げ種漬けされた。量が多いのか、ケツの奥に温かさと満腸感でイッたことがすぐ分かった。その男は既に俺が数人目みたいだったので、疲れたのでしばらく休憩すると。あなたはクルージングエリアに行って遊んできたらいいよって言われたので、まだ掘ってないし全然やり足りない俺はムラムラ全開のまま初めてのヨーロッパでのクルージングゾーンに。部屋から出てロッカーに荷物を預け、ワクワクしながら廊下の奥へ。そのフロアには多くのビデオルームが廊下の両サイドにあり奥に深く回廊の様になっていた。その男達が沢山いる通路をハーネス、ケツ割れ、ブーツ姿で歩くというのはさすがの俺も初めてで恥ずかしさと緊張感があったが、すれ違う男達に"Wow!", "Nice!"などと言われ、すぐに何人かに誘われた。とりあえずそのまま一つのビデオルームに入ると、部屋の上の方のテレビでゲイビデオが20チャンネルくらい選べるしくみで、両側の部屋との間にでかいGlory Holeが空いていた。あちこちでビデオの声とは別にしゃぶっている音や、ケツを掘っている音などが聞こえ、キメているのにさらにアガりまくり。椅子に座るといきなり両側からデカいチンコがヌッと出てきた。なんでこの国の男はみんなチンコがデカいんだよって驚きながらも、早速片側のデカマラにしゃぶりつく。口いっぱいの太さの皮付きのデカマラのエロさに俺のチンコはビンビンダラダラ。夢中でしゃぶっていたら、隣の穴から腕が出てきて俺のケツをひっぱられ、そのままケツを突き出したら穴からけつの穴をペロペロと舐め始めた。あまりの気持ちよさとエロさにうめき声を出しながらデマからを必死でしゃぶった。隣のデカマラもしゃぶりたかったので、向きを変えて何度か交代でデカマラをしゃぶりながらケツを舐められていたが、突然固い太いチンコが俺のケツに入ってきた。あまりの変態なシチュエーションに興奮してうめき声を漏らしたが、その後は3度ほど交代で反対側の男にケツを掘られ、最初の男がうめき声とともに俺のケツに中出しをしたかと思ったら、しゃぶっていたデカマラがビクンとしたと���時に俺の口の中に大量のザーメンが噴射された。それぞれの男は”Thank you"と言って部屋を出て行ったが、同時にケツと口の中がザーメンでいっぱいになった俺は変態度が半端ないレベルだったのでそのままザーメンを飲み込み、ケツの穴にぶち込まれた二人目のザーメンもそのままキープしてビデオルームを出た。ますます変態度が上がり、ムラムラ最高潮の俺はそのまま廊下を一歩きしていたら、地下に続く階段が。ワクワクしながら階段を降りると、さらに広いクルージングゾーンが。大きなスクリーンでゲイビデオ放映している広間の左右に伸びる廊下は迷路のようなダークゾーンで、鉄格子と鎖などがぶら下がっているハードなエリア、ケツ掘りブランコルームやX字の形に4つの革ベルトが付いたSM?プレイルーム、ケツ掘りベンチや叉を開く医療用のベッドのようなベンチなど、いろいろなエリアが。既にやりまくっている奴らもいてあちこちで声が響いている。多くのムラムラした男達が獲物を探して歩き回っているが、俺の格好がハレンチだったのか、アジア人が珍しかったのか、暗い廊下では男達に声をかけまくられた。その、地下のクルージングエリアでのエロ体験についてはまた次回書きます(長文でちょっと疲れた)。自分がこんなにも変態だったことを改めて知ることになったエロい体験談はまた次回に。
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22/03/2025 part2

名もなき小さなケーキ店🐰
やっぱりココもマストです♡ そして、薩摩川内では今週からキャッシュレスキャンペーンが始まりました👏🎊🙌 ↓

去年はQRコード決済ができるお店なら、中小店舗、個人経営は勿論、家電チェーン店にコンビニまで使える太っ腹企画に上限まで使い倒しました笑 この日も名もなきに訪問する前に、家電チェーン店でUSBを何本か購入し(しかも同じ思いの人が多かったらしく、USBも完売だらけに苦笑)、ダ●ソーでも欲しいものを買い占めました笑



3月19日のInstagramのストーリーズより…↓

チョコバナナのクレープ食べるつもりだったのに聞いてないんですけど!?
食べたいけれど、商品名が分からないので、食べたいスイーツの画像に手書きで○をつけて、これを1個ずつイートイン予約を入れました笑



そして、当日になって、ストーリーズにようやく掲載されました。
そして、あこ食堂で食事中…。

聞いてないんですけど!?
しかもジャポネの左のスイーツって…

以前、ホワイトデー限定と掲載されていたので、諦めていましたがあるじゃないの👹

ちょうどイートインのスイーツをパティシエ自身が運んでくれたので新作の大量投下するから、クレープ食べださない💣ってツッコミを入れたら
「これは以前からの決定事項だったから仕方がないんです笑」
ジャポネもホワイトデー限定だったショコラベリーも評判が良かったから当分は販売すると言わせていませんが言っていました笑
なので、心置きなく2週間後、ジャポネとショコラベリーを予約しました♬




左)タルトフロマージュ中の部分がブルーベリーに変更になりました🫐 右)ベリークリームシュー🍓&ピーチメルバ🍑
撮影後、2人でシェア さっぱりした後口順から🍽️ タルトフロマージュ→ピーチメルバ→ベリー→ベリークリームシューの順で頂きました😇


今回はキャッシュレスキャンペーンということもあり、久しぶりに冷凍カヌレをお買い上げしました🎁
再来週はチョコバナナクレープが食べられますように…🌟笑
#備忘録#photography#reminder#japan#kyushu#kagoshima#美味しさは正義です#satsumasendai#vegetable#スイーツには夢がないとダメ#sweets#名もなき小さなケーキ店#namonaki_okashiya
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ビルダーprt5
ビルダーは手慣れた手つきで自分のケツに腕を入れてもらうための準備を始めてる。ゴム手袋は無しで素手で入れてもらうのか好きらしい。
兄貴!腕の前にション浣入れてもらえますか?と仰向けで両足上げてケツマンがよく見えるように両手でケツを左右に広げてる。
俺は半勃ちのチンコを無理矢理入れてケツの中で放尿する。少し出たかな?って程度だけど、ビルダーは暖っけ〜!と喜んでる。
チンコを抜いてビルダーのケツマンに多めのワセリンを塗って粘度の強いローションをケツマンに突っ込んで一気に流し込む。ビルダーはその時点で気持ち良いのか、うぉ〜うぉ〜と唸ってる。
ローションも入れ終わりボトルを抜いて左手でケツタブ広げて右手の中指と薬指の2本からビルダーのプリケツマンコに入れる。
余裕!すぐに人差し指を入れ小指まで15秒も掛からず縦に4本余裕で入った。掌の半分くらいまで入れるとビルダーが、少し出し入れして慣らしてくれれば、すぐに拳行けそうっす!と言う。
俺は右手を出し入れしたり左右に回したりとビルダーのケツマンをドンドン緩くトロトロでガバガバのマンコに仕上げる。気がついたら、俺はフル勃起!ビルダーもフル勃起してる!我慢汁なのか漏らしてるのかチンコから少しずつ汁が出てる。俺はシャブりついてビルダーのチンコから出る汁を味わいながらケツマンを解す!
ある程度トロトロで柔らかいマンコになったので、再度ワセリンとローションをビルダーのケツの中に入れて、そろそろ腕入れるぞ!とビルダーに言う。
ビルダーは両手でケツを広げて、さっき中出ししてもらった精子を拳で擦り付けて孕ませてくれ!とめちゃくちゃ興奮してる。
ゆっくり拳を入れた。手首までは余裕!ビルダーは気持ちいい!を連呼してながら唸ってる。さらに、ケツの中で左右に捻ったり出し入れしたり少しずつ奥に奥に入れていく。S字手前がまた解れてないから固い。
ビルダーに気張らせてS字辺りを攻める。ビルダーはお漏らし状態。俺は勿体無いと思いケツの中に入ってる拳よりも、ビルダーが漏らしてる小便を優先して飲む。お漏らしが終わるとまたS字辺りを攻める。またお漏らしする。の繰り返し。
4.5回繰り返したら一気にS字も貫通!ビルダーは仰け反る。そこで止めてくれ!と言って唸る。俺は容赦無くS字を行ったり来たり。少しずつ速度を上げるとビルダーが、出る!出る!出る!出ちゃう!と連呼すると凄い量の精子がドバドバっと出た。
俺はすぐにビルダーのフル勃起したチンコを咥えて、精子を吸い取る。腹の上に溢れた精子も口で吸い集める。ビルダーが精子精子!俺にも精子飲ませて!ザーキスザーキスザーキス!精子!精子!と早くしろ!と言わんばかりにオネダリ!
俺はビルダーのケツから一気に腕を抜いた。ビルダーのケツは脱肛して真っ赤な腸まで見えてる。右手で脱肛したケツマンを弄りながらビルダーの口に精子を流してやる。
ビルダーの精子は俺の口を行ったり来たりしてお互い精子の味をしっかりと堪能して半分ずつくらいゴクンと飲み干した。
やっぱりビルダーの精子は美味い!ザーキスしても精子の味が無くなるくらいまで、お互いの口を吸い続けながら、俺はビルダーのケツマンに生チンコを入れた。
トロトロガバガバ肉襞がチンコに纏まり付いてマジで気持ち良い。これならもう1発出せそう。ビルダーは、待って待って!ケツマン壊れる!と言いながらも喘ぎ散らかす。
ひたすらガン掘り!ベロチューしながらビルダーをガッチリ抱きしめた状態でガンガン腰を振る。ビルダーのチンコからは我慢汁か小便か分からないけと漏らしてる。俺はそれにまた興奮して掘り倒した。
ビルダーが、俺のケツは便器なんで精子と小便出しまくってくれー!と言いながら、ケツ奥をギューっと締める。締まっても容赦無く突っ込んでを繰り返すと、ビルダーがイクイクイクイク!とケツイキして痙攣し始めた。
そろそろ種上がってきたぞ!と言うと精子くれ!精子くれ!と言い始め、俺はビルダーのケツ奥に中出しして果てた。
ビルダーは、俺が動くたびにビクン!ビクン!と反応する。ケツはマジでトロトロ過ぎて入れて���だけで気持ちいい。完全に萎えた時、ビルダーのケツマンからドロンとチンコが押し出された。
俺はビルダーに四つん這いにさせて脱肛したケツマンを舐めてやる。気張って精子出してみろ!と言うと、ビルダーは漏らしたく無いです!許してください!と半泣きで言う。それでも俺は、自分で出した精子を吸い出してザーキスしたい!と言うと、悲しそーな感じではぃ!と言う。
俺はビルダーのケツマンを舐め回す。ワセリン、ローション、小便、精子、マン汁と吸い出しでビルダーと向かい合ってザーキスする。
ゆっくり味わって、お互いベッドの上で休憩。
俺が、いつも色んな奴に中出しされて、ション浣されて喜んでるのか?って聞くと、タイプの人が相手なら何でもOKでヤリますよ!と。兄貴の精子と小便は全部ケツに欲しいっすね!と言いながら俺のチンコにシャブりつく。萎えチンを舌でペロペロしながら、相手がヤバくてもタイプだったら全然やっちゃいます。って突然言い出した。
俺が、ポジなの?って聞くと、多分そーっすね。検査とか一切して無いので。兄貴は?と平然とした顔してる。
俺も多分そーかな。検査してないし、prepやめてるし、ちょい前に未投薬の人達と4Pして散々種付け中出しション浣飲尿したからね。と言うと、今度それに混ぜて欲しいっす!と言いだす。
ビルダーは、俺が競技してんのはマッチョやフィジークとかの奴等から精子と小便貰うためっす!ノンケでも小便や精子飲ませてくれる奴多いので!って笑顔が可愛い。
俺は、少し休んだら、一旦風呂入って水分摂ってまたヤルかー!と言った。ビルダーはヤリましょ!ヤリましょ!と自分でケツマンに指入れて喜んでる。
一緒に風呂入ってる時も小便飲んだり飲ませたり、お互いのケツに指入れたり。
結果、寝るまでにお互い5発は出した。疲れ果てて隣りの綺麗なベッドで添い寝状態。下半身筋肉痛になりそうなくらい掘った。
翌朝、ビルダーが朝勃ちギンギンで、小便漏れそうです!って起こしてきた。俺も朝勃ちバキバキ。急いで風呂場に行ってお互いに小便飲み合う。俺もビルダーも一気に全開で出してるから飲み切れず溢しながらだったけど、マジで最高の相手だった。
自宅がちょい離れてるのがる難点だけど、これからは定期的にヤル約束をしてLINEも交換した。
帰る間際に、服も着て荷物も持って部屋出る直前にも関わらず、ビルダーが、最後にこのままオナニーするんで精子飲んで欲しいっす!と言い出す。ビルダーはピチピチのジョガーパンツからデカマラ出してシゴき始めた。すぐイケるんで!って俺の肩をグッと下に押さえてチンコの前に誘導された。ビルダーはすぐに、イクイク!と言って俺の口に一気に突っ込んできた。口の中に凄い量の精子が出された。相変わらず量が多い。
ビルダーは急に命令口調で、飲むなよ!と俺を立たせて自分の出した精子を全部飲んだ。��っぱり精子美味いっす!と言いながら、今度は兄貴の番っす!と俺のスウェットをパンツごと下ろした。
当然フル勃起してるのでシゴいた。俺もすぐイキそうな感じ。ビルダーは俺の左乳首と玉を優しく触りながら、これが気持ち良いんでしょ?これされるとすぐイケるでしょ?と言われてる最中に、左手でビルダーの口を開けさせて一滴も溢さない様に射精した。ビルダーは凄い勢いでチンコに吸い付く。尿道に残った精子まで全部吸い尽くされた。
ビルダーは立ち上がり俺の精子でザーキス。全部俺が飲みたいっす!と言ってビルダーはゴクン!と俺の精子を全部飲んだ。ビルダーはまた両膝を付いて、スウェットを履かせてくれた。2人ともモッコリしたまま、しかも口は精子の味と匂いが残ったままホテルを出た。
次は二週間後会う約束して今回はお開き!
性癖が全く同じで顔も体もタイプ。手放せない相手だ!カマグラ買っておかないと。
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ゲイマッサージじゃないですけど、いいですか?
ずいぶん前から気になっていた、マッサージやさんのところへ。
最近使わなくなって、度が合ってるかどうかもわからない、ワンデーアキュビューを装着。
ちっさなスマホの画面を、一生懸命に見ながら歩くけど、当然、迷子に。
全然ピントが合わないんです、もう。老眼まじりのせい?買いなおさないと、だめなのかな。
途中、通りすがりのお三方に、場所を確認しながら進む。みなさん親切で、大助かり。
スマホって、住所を入れると、自動で道案内してくれるんですね。
そんなことも知らんのかいな、あたくし。それでも、結局、たどり着けず。
待ち合わせ時間直前になり、焦って、「たぶん、近くにいます」とメール。
さらに詳しい説明を伺って、どうにか発見し、到着することができた。
とっても居心地のいい感じ。知り合いのおうちに、遊びに来たような感じ。
ゲイマッサージじゃないですけど、いいですか?
え?そうなんですか?もう、僕にとっては、この場所に来させていただいていることが、ゲイマッサージに来ているイメージなんですけど、、
よくわからなかったけど、大丈夫ですよ、とお返事して、施術が開始される。
うつ伏せになるけど、頭がベッドの上になくて、でも苦しくないような高さにセットされる感じ。
両手は身体から頭側のほうに投げ出してくださいね、って。うまいぐあいに、全身の緊張が解ける感じになってるみたい。
あちこちをもみもみしてもらう。とっても心地よい。
アイドリングみたいな感じで始まって、だんだんと力が入っていくみたいな感じ。
いろいろとお話ししてるけど、ついうとうとしてしまいそうになる。
頭側から、肩あたりをマッサージされると、ちょっとどきどき。
首に触れられたときに、もう、なんだか、すんごい感覚が。
耳やら首やら、顔のあたりって、僕、やばいかも。
マッサージしてくださる手が、とってもあったかい。そして、肉厚。
押したり、なでたりしてくださる感触が、ものすごく、素敵。
下を向いてるせいもあるけど、なんだか、頭側から、おっきな王様が、いいこいいこしてくださってるような、不思議な錯覚に陥る。
少しずつ、メインがオイルマッサージに��行されるみたい。
オイルがあたたかい。ものすごく、気持ちいい。
だんだん、下半身の局部根元あたりが刺激されるようになって、もっとわくわくしてしまう。
このコースは、もれなく前立腺マッサージ、入ってますからね。って、うしろから言われる。
え?そうなん?って思ったけど、うん、うん、としか答えられない。
あ、それ、ゲイマッサージじゃないんですか?って言ったら、あ、じゃあ、やめまーす、って言われてしまいそうで、、
でも、よかった。一生懸命に洗っておいて。
久しぶりだったのもあって、用事のあと、1時間半くらい、時間を空けてあった。
どうしても、水が入りすぎて、たわたわどころか、だわだわ降りてきてしまうことがあるので、これに関しては、ちょっと念入りにしておいた甲斐があったかな。
うつ伏せのまま、根元あたりをさわさわされるのって、たまらないですね。
そして、オイルをまぶされてるおかげもあって、ものすごく心地いい。
おっきな手が、うしろから局部を撫でてくださると、こんなに幸せな気持ちになるんだ。
ほら、見てみてくださいよ。先走り、こんなに出てきてますよ。だなんて。
ほんとやー、わーすんごいでてるーなんてのんきなことを言ってるけど、
ほんとは今、左後ろ側に座っている、マッサージやさんの太ももが気になって、仕方ない。
仰向けになって、頭をマッサージしてくださる。おっきな手が覆ってくださるのって、ほんと気持ちいい。
またまた気持ちいいモードが炸裂してしまい、なんだか、触れられてるだけなのに(これはほんと、触れられてるだけなんです)、顔じゅうチューされてるような感覚に陥ってしまう。
身体の真ん中あたりは、つながっているんですよ(うーん、なんて言ってみえたかな、、違ったかも、、)、みたいなことを伺って、へろへろになりつつある頭をフル回転させながら、あ、そうなんですねー、って答えたような気がする。
そして、とん、って、何回か、おでこに手をあててくださってるんだと思うんだけど、僕、変な感じになってて、なんだか、マッサージやさんが、マッサージやさんの局部を、とん、って、僕のおでこに当ててくださってるような気がして(そんなわけないんですけどね)。でも、これが、ほんと気持ちよくて。
そうそう、目を覆われていたのもあったとは思うんですけど、なんか、どっか違う、全身が心地よくなる世界に連れられて行ってるような気もして。
もう、さっきの比じゃないくらいに、ぎゅんぎゅんなってしまう。
そして、僕の両方の大腿の下側に、マッサージやさん入られて、局部刺激。
もう、だめ、何をどうされたらこんなに気持ちよくなっているのか、さっぱりわからないけど、とにかく気持ちいい。
足元に、マッサージやさんがいるんで、脚、触ってもいいですか?って聞いたら、
「だめですよ」って。たしなめられた感じ。いいこにしてなさいよ、気持ちよくしてあげてるんだから、もっと気持ちよくなっていいんですよ、って言ってもらったような、ふわーっと包まれたような気持ちになる。
だって、こんなに気持ちよくしてくれる王様が、こんなに近くにいるのに、、
僕だけ気持ちよくなってても、いいのかな?王様にも、気持ちよくなってもらいたいのに、、
とか思ってはいるけど、もう、されるがまま。
へろへろになっているうちに、モードが変更されて、あっという間に、完了。
こんな色の、僕、出るんや、って、びっくりするような、きれいな白色のが、だばだば出た。
これ、ゲイマッサージじゃないのかな?って思ってたけど、施術を行うだけやから、そういうくくりじゃないです、みたいな感じなのかなって思った。
でも、僕が思うに、ゲイマッサージであるかないかとかはさておき、心から気持ちよくしてもらえる、最高のマッサージだった。
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PART 2!
(PART 1 は一つ前の投稿より)

Sarah Àlainn - Celestial Christmas Concert
サラ・オレイン
~ 天使と天上の音楽 ~
8. Hallelujah (Leonard Cohen)
Airmail Specialをはさみたかった最大な理由が、
ここからの絶対的な3曲のため。
Hallelujah
タイトルだけ見ると教会にぴったりな選曲。
でも、これはレナード・コーエンのハレルヤ。
歌詞の内容を思うと、やって良いものなのだろうか、悩む。
「神様は、いるかもしれない
でも、愛から学んだのは、
自分より銃を早く抜くことが出来る人を、
どう撃つかくらいだ」
壊れたHallelujah。
でも、コーエンが言ったもう一つの名言を思い出す:
「すべてのものにヒビがある。そこから光が差し込む」
そう、私たちは壊れてる。ヒビだらけ。
でも、そこから光が差し込むのよ。
Jeff Buckleyのカバーが特に好きで、ギターが印象的。
今年ツアーでエレキを弾く機会があって、今回もと思っていたのですが、
PAさんとも相談し、結果エレアコに。
久しぶりに登場したオーストラリアのMaton。
指が攣りそう><エレキと違って、ヴァイオリンとも違った力の入れ方があり、フォークギターはとにかく��回緊張します。
エレキヴァイオリニストの壷井彰久さん、ギターも以前弾かれてましたが、「ギターを弾くと指が硬くなってヴァイオリンに影響するからやめた」と話されて、確かに。いつかもっと弾けるようになりたいものですが、今のところ練習を控えてた楽器。
なので、パイプオルガンと並んで、1番緊張した楽曲。
筋肉痛、きっとここからも来てる。
サビでのTakanaとのハモリーがまた気持ち良い。
心の叫びのような、大好きな一曲です。

9. Andata (坂本龍一)
セトリを考える時、一番大事にしてるのは流れ・物語。
演奏者としての自分のことはその次、または無視。
なんでギターの後にまた大変なオルガンを持ってくるのか><
でも、上手くいったら、綺麗なFlowになる。
それを信じて、突き進む。
パイプオルガンのソロ曲、バッハは冗談で言ったものの(ディズニーの「Fantasia」にも出てくるし、分かりやすいかなと。Takanaが当日初めてリハで聞いた時、ふいちゃいましたw)、可能なら挑戦してみたいと思った曲は坂本龍一氏のAndata。アルバム「Async」のバージョンが一番好きで、これをパイプオルガンで演奏できたらなんと素敵だろうと。。
ご本にの前で演奏してみたい。みたかった。
そんな教授へのRequiemでもありました。
終わったから言えますが、初めの和音を弾いた瞬間「やっちゃった。。><」
Shchedrykで消したはずのFull Organ(音色を変えるボタン)がONになってました。
最初は「え!何でこんなに音が大きくて音色が違うんだろうと」、左、右い、上下を次から次へと見て���
最後に赤いランプを見て「うわあ、まさかの」と。
頭の中ではこんなことを色々考えていたけど、現実ではおそらく多分2秒くらいしか絶ってなく、パニックした割には落ち着いて演奏ができました。ちょうどリピートがあったので、落ち着いてボタンを押し、2回目は想像してた音色に。
後で関係者に聞いたら、意図的だったと思う人がいるよ、とのことで、安心。
ハプニングがあったけど、今回一番集中できた演奏でした。
落ち着いたらこちらもYouTubeでシェアしたいです。
10. Merry Christmas Mr. Lawrence 『戦場のメリークリスマス』
もちろん、この季節に欠かせないこの一曲。
ツアーではキーボードの弾き語りをしてますが、Andataからの流れを考えて、パイプオルガンに。
いつもはもっとRubato気味で演奏してますが、オルガンはオリジナルのテンポ感の方があってたので、
演奏してて新鮮でした。最近混ぜてるYMOの「Behind the Mask」もパイプオルガンの音色がハマり、
やっぱり、シンセサウンドに近いものがある!
ここで一番アレンジで苦労したのはピアノとのバランス。
当日でしか分からなかったのですが、オルガンとピアノのチューニングが違う。
あんな大きな楽器で、寒いホールなので、音が狂わないほうが不思議です。
そこでTakanaと上手くどうぶつからないか試行錯誤。
10代の時ピアノトリオで戦メリーを弾いたこともあり、自分の中ではヴァイオリンの激しい部分あってのMerry Christmas Mr. Lawrence。今回のセトリは見ての通り、殆どヴァイオリンの出番がないTTやはりできればここで演奏したい。
そんな構成もあって、楽器の配置も考えました。ヘッドピースは衣装につけられないため、電池を持ちながらヴァイオリンを拾う地味にむずい動作。
色々なアレンジ、編成で演奏して来た戦メリですが、人生でせめてもう一回、またパイプオルガンの弾き語りで表現してみたい。
遠くにいる教授へ
遠くにいる知らないあなたへ
この歌が届きますように

11. Joyful Joyful / 第九
クリスマスは喜ばしい季節。
だから一層悲しみも深く目立つ。
誰もが贅沢できる、少なくとも安心して生きられる、そんな世の中になって欲しい。
でも、現実は違う。
毎日複雑な思いで生きています。
自分自身の行動に矛盾があることにどんどん気づく日々。
今年も出させて頂いた、体にも、環境、動物に優しいクッキー。
今年のクッキーの寄付先はTABLE FOR TWO へさせて頂きます:
https://jp.tablefor2.org/

お陰様でSold Outに。
沢山お作りしたいのですが、ひとつひとつ気持ちを込めて手作りのため、数量限定での販売となっています。
皆さんのおかげで、健康的な食料が、必要とされてる子供たちに届けられます。
最高な、クリスマス・プレゼントでは?!
サポートありがとうございます😇
さあ、クリスマスは、そんな自分にも優しく、遠い誰かにも優しく!
クリスマスをお祝いする方も、
ムーミンみたいに本来お祝いしない方も、
クリスマスは喜ばしい、Joyfulな季節だから!
クリスマス、年末年始にやっぱりこの曲でしょう。しかも今年は合唱入り!
合唱も手拍子しながらのノリノリなゴスペルで「Joyful Joyful」からの日本語で賛美歌のような「喜びの歌」。
そしてラストは��楽で「第九」。Takanaアレンジでお届け!一曲の中で人格がなん度も変わる。好き。
普段声楽を歌われない合唱がさらにドイツ語で歌われて、bravissimo!!!!
そうそう、偶々第九のワインを見つけました!いつか合唱とゆっくり飲む予定^^
Joyful Joyfulから最後までは、ほっと一息。
力が抜けてリラックス。
12. O Holy Night
聖なる夜に聖なる場所で皆さんと過ごせた幸せ。
本編最後はやはり、この一曲。
昔からもっとも好きなクリスマスソング。これ、歌っててとても気持ち良いのです。
歌詞も音符・キーも含めて、とにかく歌いやすいんですよね。発生しやすい?というのだろうか。
綺麗に音が響く、計算されて作られた一曲なのかもしれません。
こちらはウィーン少年合唱団と歌わせて頂き、レコーディングをさせて頂きました。
男の子になりたかったチビサラ。それは叶わないと思った時、せめてボーイソプラノになりたいと思った。
その時からなのか、声を真似て高音が出るようになりました。ビブラートが殆どない、ピュアな歌い方。
こちらの方が誤魔化しが効かないので難易度が高い。後半に連れて疲れてくるとビブラートに逃げたりもします。
今回はウィーン少年合唱団のアレンジをベースに、最後は「Amen」を足してみました。🙏

ENCORE
13. Ave Maria (Vavilov)
きっとアンコールがあるだろうと、お客様は思ってくれるでしょう。
でも教会だから、ここで終わりなのかなと思われたりして。。
色々考えながら、焦りながら、大移動+早着替えを。
オルガンももうないので、ロングのウェディングドレスに合わせてハイヒールに。
ヴェールも被り、慎重に���ぐ。
今度はTakanaがパイプオルガンへ。
Sarah’s AngelsのSAK.と磨裕美さんがヴェールを丁寧に持って下さり、素敵な絵になりました。
この曲は是非ともオルガンと、この時期に、こんなお衣装で歌いたかったです。
2000年以上前の今頃、お腹が大きかった聖母マリア様は大変な思いをされて旅をします。
そんな偉大な母の存在も、決して忘れたくありません。
バージンロードを歩きながらの「Ave Maria」。
静かに見守るお客様。
この歌にもっとも相応しい会場。
大好きなこのAve Maria。よくCacciniと表記されてますが、実際はもっと最近のロシアの作曲家、Vavilovの作品。
あまり知られてないので分かりにくいかもしれませんが、これからはこんな素晴らしい曲を作られたVavilovの名前で表記します。
いつもならMinor(短調)、切ない感じで終わるのですが、打ち合わせも特になかったのに、TakanaがMajor(長調)で終わり、顔を見合わせながら、「だよね!」と二人頷く。
切ないけれど、絶望的でもあるけど、ハレルヤのように希望を感じさせる、そんな気持ちにさせるクリスマス。
14. Silent Night
ここで演出として、会場と一体になりたく、「きよしこの夜」を皆さんと一緒に歌いました。
みなさんが立ち上がり、事��に作った歌詞カードを手にされ、声を一斉に。
伴奏もあっても良かったですし、合唱がハモるのもありでしたが、
ユニゾンで、同じ音で、アカペラで一緒に歌うことに、力を感じました。
シンプルに、ストレートに、心を一つに。
心の中でうるっと🥲
唯一今思うと、私も合唱もマイクを通さないで歌ったらさらに一体化しましたね。
なので、それは絶対にまたどこかで実現したい。
響き渡る皆さんの歌声。Bravi 👏
ここからさらに高いキーに転調し、Takanaのパイプオルガンのベースが鳴る。
合唱がSAK.の指揮によって入られる。
これまたエグいアレンジ(すみません)。
でもSarah’s Angelsは「こういうの好き!」と、
優しさからなのか、チャレンジ精神豊かだからか、天使の笑顔で微笑んでくれた。なんて良い人たちTT
本当に美しかったです。
15. Nessun Dorma
2023年ファイナルということもあり、音響が美しいということもあり、
「Silent Nightでも、誰も寝てはならぬ!」
本人はこの後10時間爆睡しましたけどね。
ツーランドットの女性バージョンを歌いきり、カーテンコールへ。
本当に皆様お疲れ様でした!
関係者の皆様、来られた皆様、
一生忘れない、クリスマスプレゼントをありがとうございました。
16. You Raise Me Up
本来��「Nessun Dorma(誰も寝てはならぬ)」で終わるはずだった舞台。
大きく二つの理由があって、もう一曲アンコールを。
ちょうど一ヶ月前の11月21日、1/f FANCLUBの限定イベントが開催:
https://www.sarahalainn.net/
リクエスト曲ライブ。
最後、ノーマイクで歌って演奏した「You Raise Me Up」。
いつもサポートして下さってる方に最後は肉声で思いをお届けできればと。
限定ライブだったため、もう一度似たような演出を今回も。

満員のホールにもか変わらず、響く教会にビックリ。
ここだったら完全にunplugged (PA・マイクなし)のコンサートは全然あり得ますね。
そして、もう一つ。
コンサートとはいえ、教会でのクリスマスということで、
拍手とお辞儀で終わるのが、ちょっと違和感を感じました。
聖なる夜に、本当の意味のクリスマスをお届けしたい。
メッセンジャーというスタンスで。
最後は、会場に下り、バージンロードを演奏・歌いながらその場を去りました。
ディナーショーなら手を差し伸べたい気持ちは分かりますが、
教会でのマナーを意識されたお客様のおかげで、こんな演出が可能でした。
安心して楽器の演奏も。エンターテイナーとして今後も安心しながら面白い演出をしたいので、とてもありがたいです🙇♀️

サラジオのプロデューサーも来て下さって、とても嬉しい感想だったのでシェアさせて下さい:
「お客さんもあの終わりかただと満足度が極まって、アンコールの拍手も止んでしまいますね。
アンコールの拍手が出ないと言うことは、満足したと言う証明ですから、昨日はそれを実証しました。」
ここまで読まれたのですが?!
ありゃま。ワオ。お疲れ様です!
いつもこんな感じでコンサートの準備などしてます!
年末年始ということで、いつも以上に舞台裏を書けました^_^
そして終わっていつもこうなる:
「次どうしよう。。。><」
笑
今年も沢山のサポート、愛をありがとうございました🫶
Merry Christmas! Happy Holidays! Happy New Year!
Happy New/Old YOU!
良いお年を!新しい自分、今までの自分に乾杯!
#サラ・オレイン#sarah àlainn#sarah alainn#サラオレイン#サラ#サラスタイル#sarah styling#pipe organ#パイプオルガン#violin#ヴァイオリン#multi instrumentalist#マルチプレイヤ��
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(なんか)嫌?な夢を2つ続けてみた
1:ブレワイや原神みたいなプレイング画面的なのが見えてて、そのプレイングキャラが自分みたいな感じだったかもしれない。意識としてはゲームしてるとかじゃなくて実際に自分がその世界で動き回っている。いかにもメインって感じの城に行くとストーリーが始まっちゃうからこの世界を知る?ためにいろいろ走り回ろうとしていたのに気づいたら城のポイントになるところが見えるところにまできていて引き返そうと後ろを向いた。その時に そうだった城に近づかないほうがいいんだまだ という感じがしたのでなにかのゲームの中だったんだと思う。なんだっけな。そのうちになんかもう城の中に入っていて、でも城のポイントになるところは避けて入ったみたいだから、とにかく城の主人(若い男のイメージだったと思う、なんとなく)に見つからないように出ようとしているんだけど、操作ミスみたいな感じで行きたい方向と違うところにいっちゃったり、自分の好奇心ゆえに行きたい方向と違うところにいっちゃったりしつつ、とにかく会わないようにって動き回っている。なぜかといえばストーリーが始まらないようにである。ちなみに、Yahoo!知恵袋で両階段とか吹き抜け階段とか言われるようなところをずっとうろうろしていた。
(
上下の話の間なのか定かではないが、もう一つ別のイメージ(夢)について:ヒーローみたいな、属性でいうと戦士ってことだと思うけれど、おそらくそういうのだった。戦わなくちゃならないというか、そういう状況だったんだと思う。なにか緊迫した状況ではあった感じがある。当の自分に緊迫感があったかは別。あまり覚えていない。戦闘の姿に不備があったのか、その変身が間に合わない的な、そういうことでもあったのかもしれない。なにか身を潜めながらあちゃーまいったなみたいな、そういう雰囲気だった。特別何かをしている描写があったかどうかがかなり曖昧である。
)
そのうちに、わたなべの2階のネネの部屋(みたいなもの)が現れて、と同時に城の主人に気づかれた感じがして、そのネネの部屋に入った。とりあえず電気をつけた。でもすぐに つけないほうがいいよね と思ってさらに 消したほうが と思ったけれどもうすぐそこまできているんだとしたら、電気が消えたのをみられた場合即刻バレてしまう、とも考えて、電気を消す手が止まった。ふと部屋の方に意識をやるといつものネネの部屋とは思えないほど整理されていて、なにか、かつてから自分の興味のあるもののなにかが整理されて置かれているのをみて、おそらく わー と思った。その間ぼんやりとネネが帰ってきたなーみたいなことを頭にぼやっと思っていて、そうしているとやっぱりネネが帰ってきて、上へ登ってきて、自分がいるネネの部屋の向こうの部屋(ベッドのところ)で着替えようとしている?ネネが目に入ったから、自分の姿が見えるように少し体をドア側にズラした。びっくりさせないように。そして、「部屋片づけたんだねー」みたいなことを投げかけたっぽい。そうそうとか言って、なんか他にもいろいろ話してくれてた気がする。この辺でおわり。たぶん。
一度目が覚める。夢を見たなーという感じがした。ネネがお風呂から上がったのかお風呂に入る前なのか、そんな感じだったと思う。目を瞑った時なにかを思った覚えがあるが、何を思ったのかは忘れた。思い出したら書こう。
2:最近sns(instag)でよくみるバレエの先生をどこかまで_教室とかか?いつものっていうよりかはイレギュラーな感じはあった_送るよって車に乗せてあげることになり、車はパパが運転席にいた。たぶん雨降ってた。後ろの席にバレエの先生と乗って、うーんなんか占いだったかな?の話をしてた。なんの話だったかなー占いの話か、占いとかから派生した観念の話か。なんかそこら辺だとは思う。そうしているうちに、着いた。ここで送っていたのは先生だけじゃなくて、子どもが2人?かな?も乗ってたらしく、降りた。自分は後ろの席のまま。それはたぶん雨降ってたからだと思う。たぶん雨降ってたけど窓開けて、じゃあまた、ありがとね、的な会話をちょっと長々やってたのかな。なんか、またいつでも言ってよ(送迎やるよ)的なあれもあったかも。でもなんかそれは結構引き出されたというか、自分もパパもちょっと顔は引き攣ってる感じがあったかも?なんかほら、あの先生結構圧あるから(良い意味でもある)ね。画面越しでしか知らないけどね。そうしてるうちに、パパがブレーキ踏んでるの疲れちゃったのか車がぼわーと動き出して(クリープ現象(←言葉出てこなくて調べた。久しぶりに思い出した、っていうか、そんな言葉だったっけ!?という感じはある。このクリープ現象という名前忘れていたなああんなに覚えていたのに)特有の感じ?)、あ、じゃ、またね!みたいなそういう別れ方をした。若干上り坂で、ちょっと細い道、斜めに上がっていく感じの道路を抜けたら気づいたら1車線ずつの計2車線の道路を走っている。車がまっすぐ進まない時があって、速度もふわーっと落ちる時があって、あれ、パパ眠いのかな疲れちゃったかな、大丈夫かな、と斜め後ろから顔を見る。大丈夫?って声かけたと思う。うんうんうんみたいなちょっとつかれたねみたいなことを言ってた気がするけどいかんせん口がほわほわあんまりまめってない感じ。えーやばくね?みたいなん思いながら、運転変わるよって声かける。一瞬いま免許持ってたっけ、って不安になったけどとにかくパパに運転を続けさせるのはちょっと怖すぎると思う。とか思ってると車体が中央線を越している。あーーこれはまずいと思ってフロント見るけど幸い近くに対向車はない。全くないってことではなかったと思う。ちょっと!!みたいなちょっと大きめの声出すけどパパはなんかぼんやりしてて目を擦ってうーーんみたいな感じだったと思う。元の車線に戻ろうともしないからいやマズすぎるとにかく譲ってくれというか止まらないととかたぶん思っていた。気づいたら反対車線の歩道に車が乗ってて、なんかかろうじて車は止まって?た?のかな?下り坂だったし、じわーーーーとは動いてたのかも。パパにいい加減退いてって凄んだら助手席にズレたから、後ろからギアをパーキングに入れて、てギア見たらすでにパーキングには入ってて、じゃああとはフットブレーキ入れるぞってとにかく足だけ伸ばして運転席の下の方見て、あれフットブレーキってこれだっけ、ってなった。フットブレーキなんていつもは座った状態で目視しなくても入れれるものだから、目で見ると、しかも座ってる状態じゃない姿勢から見ると、こうもすぐには判断できないんだなあみたいなことをちらっと思う。それから、こんな怖い思いをさせたパパになんか起こりたくなって?なんかやいやい言ってたら、ふと「いやちはるが悪いんじゃん」みたいなことを言われ、なんかぶわっと怒りと悲しさみたいなのが湧き上がった感じがした。それまでケータイどこ置いてたっけって頭の隅でぼんやり思ってたんだけれど、左の腰元にあるのがその時なぜか瞬時にわかって、なぜかその時ケータイを手に持ってパパにもう!ってポカ、程度だけどグーで叩くみたいなことをした。_ケータイを手に持ったのはめっちゃ意味はなくて、ただその時ケータイどこだっけが判明したから反射的に手に持っただけなんだけど、こう思い出していると物で殴った的な画に見えてなんかいやだから、こう必死で補足をしているわけだが。_そしたらパパもなんか怒ったのか、そのぼくがわーわー腕をパパに向かってわやわやさせてるのを払うように腕をわやわやさせてたと思う。どっちの腕にも力はこもってないはず。物理的な痛さというよりかは、心臓が痛い的な。そんなんしてるうちにブレーキが効かなくなった(なんだそれ?)のか、車がじわーーっと動いたことに気づいて、フットブレーキを踏み直そうと一旦外し、直後ぎゅーーーーと踏んだ。なんか前には車が止まってて、でもこっちは対向車側だから、要は自分らの車と向き合う感じになって、本当に本当にギリギリで止まれたんだけど、本当にギリギリで、そんなんアニメでしか見たことないよみたいな距離。もしくはそこでギリギリ止まれるのは気持ち良すぎるみたいな距離。でもそれは、車体と車体とかじゃなくて、なんか、相手の車体と、自分らの車についたなんか棒みたいな部分だった。なんにせよ、もうめちゃめちゃハンドル切っても絶対にその棒みたいな部分が相手の車に当たってしまう、みたいなことで、止まれたことにはほーーっなったものの、これって一旦降りてちょっとでも後ろに押すことできないかな、ってパパに聞いてみたら、なんか他人事みたいに無理でしょという感じを言われ、もう、本当に最悪だなーみたいな、そういう気分で、たしか頭とか抱えて、この夢はおわり
起きたらネネがお風呂から上がっていて、起きたぼくをみて、お風呂入りーと何回か促してくれた。正直こちらは短い時間で、心臓が痛いみたいな思いをたくさん?させられてしまったみたいな物理的な心臓の痛さみたいなものが残っている感じがして、しばらくたくさん呼吸をしていた。夢を見ました。
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ネットで蓮舫さんが暴れて大変なことになっています。ヤバイんですけど……。どうしてこうなってしまったのでしょう。 蓮舫さんの経歴は、抜群です。旧民主党政権では国務大臣を務め、旧民進党代表(途中で投げ出しちゃったけど)も歴任するという輝かしい経歴を持ち、状況が許せば日本憲政史初の女性総理大臣にも就任するかもってぐらいの、野党の切り札的存在。 そんな抜群の知名度を持つ大物の蓮舫さんを都知事選に担ぎだしたところまでは良かったんですけれども……。蓋を開けてみたら、俺たちの女帝・小池百合子さん相手に大惨敗してしまったのは皆さん記憶に新しいところかと思います。 立憲民主党や日本共産党など野党陣営からしますと、いくらエース級の蓮舫さんとはいえ、現職都知事に勝ち切るのは当初から難しいと判断していたようです。せめて、2020年の都知事選で担ぎ出していれば、まだ勝算はあったんじゃないですかねえ……。 もともと来年で改選となる参院選までわずか1年という蓮舫さんの残り任期を考えれば、���京都下の衆院選に鞍替えする布石として、都市部で人気が急落している自民党へのダメージと、衆院選顔見世の一環として蓮舫さんが全国の注目を集める都知事選に出馬するのは良い案といえば良い案でした。 ◎「2位じゃダメなんですか」のはずが3位に…15年ぶりにフラグ回収した蓮舫さん(56)は、どこで失敗してしまったのか?(文春オンライン) ところが、ドトールの創業者・鳥羽博道さんと選挙の神様・藤川晋之助さんに担がれたダークホース・石丸伸二さんに頼みの無党派層や若者層をごっそりと奪われ、蓮舫さんは3位に転落してしまいます。やっちまったな。 蓮舫さんの惨敗は、追い風が吹いていると思っていた野党陣営からしても、逆風で大変なことになっている自民党にとっても、「えっ」って感じの衝撃をもって迎えられたのです。 連合東京が野党勢力の候補を支援しなくなった元凶 ある程度いけると思っていた蓮舫さん陣営。それでも小池さんに惨敗してしまったので、なんでこんなに苦戦したのと反省するために、立憲民主党は主力の支持団体である連合(日本労働組合総連合会)の会長・芳野友子さんに来てもらって、敗戦の総括をしたわけですよ。 もっとも、蓮舫さんは幅広い支持を集めるためとの名目で「オール東京」を標榜し、立憲民主党を離脱して無所属扱いとなりました。しかも、左派活動家や著名人のグループである市民連合を緩衝材として、日本共産党が無所属蓮舫さんを強力に支援しました。結果的に、これが裏目となって、オール東京ではなくオール左翼になった結果、活動家っぽい独特な選挙戦に都民の投票意欲は冷めてしまったのもまたむべなるかな。 ただ、この日本共産党と連合との間には、労働組合同士の長い対立の歴史もあって、同じ左派勢力でも不倶戴天の敵とも言える関係にあります。 また、今回蓮舫さんを担ぐに至った立憲・手塚仁雄さん(東京5区・目黒区)は、この連合の東京を中心とする組織・連合東京との折り合いが非常に悪く、過去も東京の選挙では、連合が野党勢力の候補者を担がず、支援しない歴史が続いています。 なので、蓮舫さん陣営も連合には正式な支援・応援要請をしていなかったとされており、蓮舫さんは連合に気兼ねせず、大手を振って「立憲共産党」からの支援を受けて選挙戦を戦い抜いた、はずでした。 ところが、その芳野さんによる蓮舫さん敗戦総括の囲み取材の記事が出るや、蓮舫さんが爆発。「現職に挑戦した私の敗戦を、現職を支持した貴女が評��ですか」といきなり噛みついてしまいます。ヤバイ。 いや、連合に支援を求めなかったのは、そもそも蓮舫さんサイドのはずなのでは。それどころか、繰り返しますが、いまの立憲民主党の支持団体こそ連合なのです。にもかかわらず、「連合離れはこういうトップの姿勢にもあるかもしれませんね」と派手に揶揄したからさあ大変。 普通、負けた候補者が言うことじゃないと思うんですよね。 「私は黙らないからかっこいい」と思っているのかもしれませんが、古巣の支持団体まで一緒に腐すとか、さすがにヤバすぎるのではないかと感じるわけですよ。立憲からすれば、離党したとはいえ党代表のような要職も務めた蓮舫さんが堂々と支援組織批判をするんですから、大迷惑です。 大人の常識をオールスルーした俺たちの蓮舫さん そして、今度は朝日新聞の政治部記者・今野忍さんが、蓮舫さん落選に関して、蓮舫さんにリポストする形で言及したら、これに対して蓮舫さんがさらにブチ切れてしまいました。 蓮舫さんがこの自分から積極的に燃えていくスタイルは、もう誰にも止められない。誰にでも絡みに行くので、もはやカミツキガメとかR指定などと揶揄される始末で、さらに蓮舫さんの支援者が「蓮舫さんへのイジメだ」と大騒ぎするので、結果的に蓮舫さんの異常行動が増幅してさらにクローズアップされてしまう状況です。 それどころか、積極的に蓮舫さんを応援してきた左派活動家や有識者も、このまさかの「朝日新聞の裏切り」に対し、ボンバーマン的な怒りの爆発連鎖で尽きぬ油田の大火災の如き大惨事へと発展していくのであります。ヤバイ。 いきなり、蓮舫さんがX(Twitter)上で朝日新聞に法的措置をチラつかせながら謝罪要求。おいおいおいおいおい。別に「そういうのは水面下でやれ」とか「常識的にはある程度、根回ししてから騒ぐもんだろ」などの、大人としての常識をオールスルーで、酔っぱらいの煽り運転上等のような危険行為をぶちかまします。 もっとも、今野忍さんも朝日新聞にとっては保守寄りの思想を強く持つ“問題児”的な扱いをされていたようで、朝日新聞記者の肩書でネット番組などに出て、あまり裏の取れていない話をしてしまうために困った存在だったというふうにも聞いています。 実際、政治部にいる現役記者が、ネットで落選した候補者に関して、ダイレクトに論評するのは記者としてのマナーや倫理に反するという同業記者も少なくないのは事実です。 ただ、朝日新聞は別に立憲共産党の機関紙ではありません。常に、立憲など左派政党や蓮舫さんなど左派系政治家にとって都合の良い、耳障りの柔らかい言動だけがもとめられているわけでもないのです。 逆に、幅広い政治指向や立場の記者を抱えて初めて報道機関の奥深さという面もありますから、公然と蓮舫さんにDISられ��からと言って、お詫びしたり撤回したりするのは言論の自由の萎縮にも繋がるところなんですよね。 蓮舫さんの次の公認政党は日本共産党? そう思ってたら、いきなり朝日新聞が謝罪してました。ええ……どういうことなの。子宮頸がんワクチンの反対キャンペーンで若い女性の命を大量に奪っておきながら、謝罪もロクにしていないあの朝日新聞が、蓮舫さんの噛みつきを前にあっという間に謝罪に追い込まれてしまうとか、何してんだよという感じが強く致します。 また、発端となった今野忍さんも、誰に対する謝罪かは明確にしないながらも謝意を表明し、しかし騒動となったポストは削除しないという漢気ムーヴをかましています。 これが読売新聞や産経新聞、夕刊フジなんかだと蓮舫さんはそこまで怒らなかったでしょうし、蓮舫さんの支持者も「蓮舫さんは落選したのだから私人だ」などの謎の擁護はしなかったことでしょう。 いわば、身内だと思っていた連合会長や朝日新聞の政治部記者に、よりによってネットで酷評されたので蓮舫さんがイキリ立って批判をはじめ、それが犬笛となって、蓮舫さんファンがネットで焚き付ける側に回り、大騒動に発展したという形であると言えます。 安倍晋三さんの伴侶に過ぎない安倍昭恵さんが私人であるという閣議決定にあれだけ批判を浴びせた蓮舫さんやその支持者が、落選したからといって、「元国務大臣や元党代表は私人だ」というのもヤバくて面白い感じがします。 都知事選のような大型選挙に知名度抜群の大物政治家として挑んで惨敗したのですから、そりゃ当然評論の対象になるでしょうし、そもそも旧民主党の政権交代前から自民党や政府に対しても中傷めいた批判を繰り返してきたのですから、典型的なダブルスタンダードとも言えます。 せっかく法的措置をチラつかせたのですから、これはもう誰でもいいから弁護士ちゃんと立てて、司法で白黒つけたら面白いんじゃないかと思うんですよ。 やはり、蓮舫さんが表だって連合批判してしまったので、立憲民主党から衆院選に鞍替え出馬ってのはまあ無理じゃないのかなっていうふうには思います。いまや、出馬する公認政党としては日本共産党ぐらいしかあり得なくなっちゃっているのではないでしょうか。 いままさに蓮舫さんの惨敗を受けて、立憲も泉健太体制どうするのっていう話にもなります。なぜか責任を負って刷新するべき立憲東京都連は、長妻昭さんも手塚仁雄さんも退任することなく居座っています。 一方、国民民主党とまた候補者調整をして共産党外して仲良くやろうぜという話にもなっているようで、都知事選前はめっちゃ吹いていた立憲民主党への風がぱったりと止みかねない状況で、右往左往している印象があります。 また、何とか小池百合子さんへのステルス応援で面目を保った形の自民党も、同日行われた都議補選で、選出9議席のうち2勝7敗(うち、南多摩だけは不戦敗)となって、都連会長として頑張ってきた萩生田光一さんもついに自ら辞任する運びと���りました。 自民党は自民党で、やはり政治とカネの問題をいまなお強く引きずり、岸田文雄政権の支持率も低迷したままで9月下旬の総裁選に向けてごちゃごちゃやっています。そう簡単には都市部での自民党支持率回復は難しいのではないでしょうかね。 かといって、石丸伸二さんも都知事選で新風を起こして2位になってみたものの、出てくるエピソードがどれも割とイケてない感じのネタばかりで、一過性の人気で終わってしまいそうな雰囲気です。 既存政党に対してこれだけ有権者の不信感が積み重なり、自由民主党も立憲民主党もやらかしが酷くヤバい感じになっているのに、その真ん中で派手なキャンプファイヤーをやってる蓮舫さんってのは、実に象徴的な存在だなあと感じずにはいられません。
ネットで黒煙を上げ続ける俺たちの蓮舫さん、誰かどうにかしてあげられませんかね 【山本一郎ズアイ】ボンバーマン蓮舫に都議選惨敗の自民・萩生田、一過性の石丸…焼け野原と化した都知事選後の東京(1/5) | JBpress (ジェイビープレス)
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パワハラなどの疑惑が指摘されている兵庫県知事。調査する百条委員会が初めて知事の証人尋問を行いました。 内部告発した職員は、なぜ死に追い込まれたのか。独自に入手したマニュアルから、告発者捜しの実態が見えてきました。 ■知事による“パワハラ疑惑”「知事様」と呼ぶ職員も…元職員の証言 パワハラ疑惑が指摘される兵庫県の斎藤元彦知事。30日、こう弁明した。 兵庫県 斎藤元彦 知事 「いろんな指摘をされたということは、真摯にうけとめ、自分の行動の襟を正していくということをやっていきたいと思います」 ことの発端は2024年3月、ある告発文が報道機関などに届いたことだった。告発文には兵庫県の斎藤知事について… 告発文書 「知事のパワハラは職員の限界を超え、あちこちから悲鳴が聞こえてくる」 「齋藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」 ��らに、当時副知事だった片山安孝氏に関するこんな疑惑も。 告発文書 「斎藤知事の政治資金パーティ実施に際して、商工会に対してパー券を大量購入させた」 「実質的な実行者は片山副知事」 告発文の内容について、兵庫県庁の元職員が報道特集の取材に応じた。斎藤知事を「知事様」と呼ぶ職員もいたという。 兵庫県 元管理職の男性 「『知事様』という言葉がこの頃使われていますけども、『自分は知事なんだからもっと丁寧に扱え』という姿勢で、あたられたように思いますね。 長い会見が終わった後で多分イライラされたのでしょうけど、終わった後に資料とかをバンっとお付きの職員に投げつけた」 知事の意見に異を唱えると、異動の対象になったという。 兵庫県 元管理職の男性 「飲みの場で県政に対して批判的なことを言っただけで、その人に対して『辞表を書け』と言って、迫られたこともあります。犯人を捜して左遷するなどの方法をとることによって、みんな職員はおびえ上がっていた」 この斎藤知事のパワハラなどの疑惑を告発し、7月に亡くなったのが西播磨県民局長のA氏だ。A氏の告発について元職員は… 兵庫県 元管理職の男性 「勇気ある行動だったと思います。(県が)きちんと処理していたら、彼は英雄になれていたと思います」 「一死を持って抗議をする」という家族へのメッセージが残されていて、自殺とみられている。 ■匿名で行われたはずの告発が…「告発者捜しマニュアル」独自入手 何がA氏を死へと追い詰めたのか。そもそもこの告発は匿名で行われた。にもかかわらず、県はどのように告発した人物をA氏と特定したのか。 報道特集は県が作成した告発者捜しのマニュアルを独自入手した。これは、取材を基に再現したそのマニュアルだ。タイトルは「庁内調査手順」。告発者の特定が組織的、計画的に行われていたことがうかがえる。 聞き取り対象として告発したA氏を含む3人の名前が書かれていた。3班に分かれ、1人に対して2人で聞き取りを行うことになっている。 A氏に聴取を行うのは片山安孝副知事(当時)と人事課職員となっていた。 【調査手順】 ・午前10時30分に、各班一斉に訪問し、調査開始。 ・秘書や周囲の職員に対しては、訪問の目的は「近くに来たので寄っただけ」と伝える。 ・「名誉棄損及び守秘義務違反の調査のため、パソコン、スマートフォンには触らないように」と告げ、事情聴取を開始する。 ・パソコンは押収する。 また「調査実施結果」と題された別の文書には、A氏への聞き取り結果について、こう書かれていた。 【調査実施結果】 ・午前10時45分から11時30分で事情聴取を実施。 ・告発文書のことは知らない、自分はやっていないと「否認」の姿勢。 しかし調査終了から2時間後、A氏から人事課へ電話があり、自ら告発を認めたと記されている。 【電話の主な内容】 ・すべて自分一人でやったことを認める。 A氏が別の対象者・B氏に電話をした時、B氏は聴取を受けている最中だった。会話はスピーカー状態にされていた。 ・情報収集してきたものを文章にまとめたことがバレた。 ・単独で行った。 A氏が告発を認めた発言には下線がひかれ強調されていた。聞き取りの2日後、斎藤知事が会見した。A氏を告発者と特定した上で、強い非難を繰り返した。 斎藤元彦 知事 「県民局長としてふさわしくない行為をしたということ。被害届や告訴なども含めて、法的手続きを進めているところです。」 知事は15人ほどの記者を前に、告発の内容は事実無根だと強調した。 斎藤元彦 知事 「不満があるからといって、しかも業務時間中に、嘘八百含めて、文書を作って流す行為は公務員としては失格ですので」 ■告発文書は「噓八百を含む事実と異なることが多々含まれている」 この告発について調査するため、議会は51年ぶりに百条委員会を開くことになった。A氏はその最初の証人として委員会に呼ばれていたが、出席を前に亡くなった。 遺族は声明を出した。 遺族の声明 「主人が最後の言葉を残していました。そこには一死をもって抗議をするという旨のメッセージとともに、百条委員会は最後までやり通して欲しいことが記されていました」 知事が公然とA氏を批判したことに問題はなかったのか。28日、知事に聞いた。 ――噓八百であるとか、公務員として失格だという発言についてどういうふうに考えていらっしゃいますか。 斎藤元彦 知事 「表現としては行き過ぎたという風に思ってまして、反省しています。一方で、噓八百を含むということをお伝えしましたので、噓八百を含む事実と異なることが多々含まれている文書だということです」 ――あの発言を聞いた元県民局長がどれだけ傷ついたかは想像に難くないわけじゃないですか。あれは公衆の面前で行われたパワハラそのものじゃないんですか。 斎藤元彦 知事 「私としては、そこはやっぱりああいう文書が作成配布されたっていうことは大変遺憾だったと思っています」 ――元県民局長が追い込まれて、それで亡くなるという結果が出ていて、その言葉で済まされるような状況じゃないと思うんですけど。 斎藤元彦 知事 「行き過ぎた発言があったということは、これまでも反省お伝えしていますけど、やはり誹謗中傷性の高い文章ですから、そこは繰り返しになって申し訳ないんですけど…」 知事は告発文の内容は誹謗中傷性が高いとして、A氏を処分したのは適切だったと主張した。 ■「保護する対象ではなかった」守られなかった告発者 公益通報者保護制度では、告発した人は降格や減給など不利益な扱いを受けることがないよう、保護される。 だが、自殺したとみられる兵庫県西播磨県民局長のA氏のケースでは県の窓口に公益通報し、その調査が行われていた最中に停職3か月の懲戒処分を受けていた。 県は告発者を特定する調査はA氏の同意を得て行ったなどと説明しているが… A氏と親しかったという県のOB職員がJNNの取材に応じ、A氏が強引な調査の実態を語っていたと明かした。 OB職員 「人事課の発表ではパソコンの回収も『同意の上で』となっているが、元幹部(A氏)は『不意打ちだった』と言っていた」 プライベートで使用していたUSBメモリまで持って行かれたという。A氏への聴取を行った片山副知事は7月、「特別職として責任を取る」と辞職している。 兵庫県 片山安孝 副知事(当時) 「前からよく知ってた職員で、亡くなった事実は本当に痛恨の極み」 会見中、涙を見せたが、それはA氏の死を悼んでのものではなかった。 兵庫県 片山安孝 副知事(当時) 「悔しくてしゃあないですけど、自分の能力がもうなかったのだと思っています。一生懸命やってる知事を何で支えられなかったのか。」 疑惑で名前が上がる片山副知事がA氏を聴取したことについて、斎藤知事に聞いた。 ――3月25日だと思うんですけど聴取を行われたのはどなたですか。片山副知事ですか。 斎藤元彦 知事 「片山副知事含めて対応されてます」 ――公益通報者保護法では、『公益通報内容の利害関係者はかかわってはいけない』と定められています。片山副知事はもろ利害当事者だと思いますが。 斎藤元彦 知事 「あくまで誹謗中傷性の高い文書を作成した。これをやはり内容から見て、県の職員が作った可能性が高いということで調査をしたので、懲戒処分に該当することをやった可能性がある職員がいる、ということで調査をしたので、これは公益通報に対する調査ではないんです」 斎藤知事はA氏は公益通報者として保護する対象ではなかったとし、現在も告発内容は真実ではないと主張している。
兵庫県知事のパワハラ疑惑を内部告発した職員は、なぜ死に追い込まれたのか 県の“告発者捜しマニュアル”を独自入手【報道特集】(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース
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(前回の続き)
ヨーロッパ某国のゲイクラブでの話。
ビデオのある個室で2人の男にザーメンをぶち込まれてますます変態度が上がった俺は、ハーネスにケツ割れブーツ姿のまま地下へ続く重厚な階段を降りていった。ヨーロッパらしい石造りの天井が高い薄暗い空間が広がっていて、中央にはまず映画のように大きなエロビデオが投影されている広間があり、スクリーンの前には小さな舞台が。その前には平らなベンチが多く置かれていて、そこでスクリーンを見ながらデカいチンコをジッパーから引っ張り出してしこっているおっさんが数名いた。エロい風景にしばし俺も壁にもたれかかってエロビデオを見ながらおっさん達を見ていたが、奥のエリアを見てみたくなったのでそのおっさん達��視線を気にしながら右手に繋がる暗い廊下方向に。歩いて見行くと幾つかのドアが無い真っ暗な小さな個室と、その奥にはさらに上階と同じような扉付きのビデオ個室があった。そのエリアでも真っ暗な小さな個室の中でしゃぶっていると思われる野郎達や通り過ぎる俺のケツを触ったり胸を触ったりしてくる奴もいた。興味ありつつもそのエリアから中央に戻り、今度は左手方向に。左手には3方向に伸びる廊下があり、一つ目は鉄柵で囲まれた幾つかの暗い部屋があるスペースに続いており、鉄柵の部屋の中には天井から鎖が幾つかぶら下がっていたり、木製の椅子やベンチや台が真ん中に置かれていたりしたハードな作り。二つ目の通路の方に戻るとそこにも壁に鉄柵が取り付けられた部屋があり、中をのぞくと真ん中にケツ掘りブランコがあり、3人ほどの野獣がデカいケツの野郎のケツを交代に舐めながらデカいチンコで掘っていた。俺はケツ割れの股間をパンパンにしながら、その通路の奥に進むと、そこはうす暗いエリアに四つん這いに体を固定する木製の大きなベンチが置かれた広いエリアや壁に等身大のX字のパネルが取り付けられた鉄柵の部屋があり、X字の先端にはそれぞれ鎖が取り付けられていた。興味はあったがそのエリアから一端戻り3つめの暗い通路へ。そこは一番奥が深いようで、中には鉄格子の大きな部屋の中央に大きな木製のベッドが置かれ、開いた足を固定出来る鎖が天井からいくつもぶら下がっていた。その奥には幾つかの広い扉付きの部屋やオープンな暗い部屋があり、迷路のようになっている廊下を進むと股をを開いて寝る手術台のようなベンチがある部屋や、真っ暗で中がよく見えないダークルームが幾つかあった。
さっきから何人もの野郎達と目が合ったりケツを触られたりしていたので、ムラムラ度が半端ない俺は何を思ったのか興味があったその股を開いて寝るベンチに横たわり、両足を固定台に乗せて股を開く形のエロい体制になってみた。その格好になっている自分の変態度にも興奮したが、間もなく一人の体のデカい髭の似合う男が入ってきて俺に近づき、俺の姿を見ながらジーンズからデカいいちもつを引っ張り出してしこり出した。そのでかいチンコをガン見して俺もガマン汁でびちょびちょのケツ割れの上からチンコを揉んでいたら、その男が俺に近づきそのデカマラを俺の口に突っ込んできた。デカくて太くて男臭いチンコをしゃぶっていると途中で甘いガマン汁が口に広がりまたも興奮。するとその男にベロチューされてさらに興奮、ガマン汁はダラダラ。するとその男は俺の開いた足の方に移動して俺のケツを舐め始めた。おそらくさっきのザーメンも一緒に舐め取られているようで、あまりの気持ち良さに声が出たが、気付くと周囲には他に数名の男達が。ケツを舐められていると同時にもう一人のダディがデカマラを俺の口に突っ込んできたのでもちろんしゃぶりついた。すると別の男が反対側に立ち俺のガマン汁でべっとりしたケツ割れから俺のチンコを引っ張り出しでシャブリ出した。同時に他の男が俺の乳首を触り出してきて、周りに他にも数名の野郎がいる中で、チンコもケツも乳首も攻められながら、デカマラをしゃぶらされているという超恥ずかしい姿を見られて興奮はピークに。するとケツを舐めていた男がデカいチンコを俺のケツの穴に押し込んできた。すでにさっきデカマラで広げられていたおかげでそのデカマラは抵抗なくズボッと俺のケツにヌメり込んできた。思わず声が出て体が大きビクンと動いたが、その4名くらいの野郎に体を押さえられ、デカマラで口も塞がれていたので抵抗などできず、グチョグチョと人前でケツを掘られまくった。間もなくケツの中でデカマラがビクンと止まったかと思うと、ケツの中に温かいザーメンが大量に噴出されたのが分かった。すると、俺にしゃぶらせていたダディがすぐさま俺のケツに回り、ケツの穴から垂れるザーメンを自分のチンコに塗りつけたかと思うと、すぐさま俺を掘り始めた。これまたデカい。さっき掘った野郎がザーメンのついたチンコを俺の口にもってきたので、綺麗になめ回してやったらベロチューして去って行った。また別の若イケメンが俺の口にチンコを突っ込んできたので、チンコを咥えながら掘られっぱなし。二人目のダディも間もなく中出し。するとすぐに俺のチンコをしゃぶっていた男が俺のケツを掘り始め、すぐに中に種付け。俺のケツは既にここで3人のザーメンがぶち込まれてケツの穴から垂れていたが、別のヒゲのおっさんがすぐに俺のケツをなめ回してザーメンをすすりだした。またそのおっさんもチンコをぶち込んできたが、それが半端なくデカかった。デカマラでおなかはパンパンだが、ケツの穴とザーメンがグチュグチュとエロい音を響かせてピストンされた。誰かが俺のチンコをしゃぶりまくっているし、乳首も舐められているし、若いイケメンのデカマラをしゃぶりながらもう何が何だか分からなくなって恍惚状態。若いイケメンが俺にしゃぶらせながら横に来た他のごつい野郎とベロチューを始めたのもエロかったが、間もなく若いイケメンのデカマラから大量のザーメンが俺の口の中に噴射。俺は口の中に溜まったイケメンのザーメンをゴクゴクと飲んだが、それをみたごつい野郎が俺とベロチュー。口の中のザーメンをなめ合っていると、もう俺も限界。ベローチューされて掘られながら腹の上にドピュっと噴射。すると、そのザーメンをすくい取りなめながら掘っていたおっさんも一緒に中出し。また腹の中に大量のザーメンがぶち込まれた。
気付くと、そのおっさんやごつい野郎が俺の腹の上のザーメンを舐め合っているし、ケツからザーメン垂れ流しの恥ずかしい姿をまだ数名のチンコをしこりながら囲んでいた男達に見られているのが分かり、一気に恥ずかしさが湧き上がった。俺は笑いながら男達の手を振りほどいてそのままその場を離れ、上階の洗面所に駆け込んで体を拭き小便をして顔を洗った。その後1時間半ほど個室で休憩。
あっという間のあまりに激しく恥ずかしいエロいプレーで興奮はなかなか収まらず、休んだあと再度個室で↗追加して、アゲアゲ状態でもう1回戦臨みに地下へ降りて行ったことは言うまでもないが、その後の更なる変態プレーは想像にお任せします。
今回の旅行で、ヨーロッパについても見直したが、その某国の男達がかっこよくてエロくて感じがよかったので、その国のファンになってしまった。またいつか訪問してみたい。兎に角、自分の知らなかった変態度を改めて知って恥ずかしいと思うと同時に、またやられてみたいという気持ちもあり、癖になりそうな自分が怖い⋯w
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浩志は、夜の浅草を飛び回っていた。ホッピー通りには仕事帰りのサラリーマンや観光で来た若者らで賑っていた。かつて、在日韓国人が揃ってホルモンを主とした手料理や酒を提供したことでこの通りの名前が付いたとされているが、お通しはどの店でもそれぞれ違っていた。中には、うずらの卵をたまり醤油に付けたものを出す店もあり、その店が彼の行き付けだった。
また、「Kバー」が由来のデンキブランを炭酸水で割った「下町ハイボール」が有名だった。ベースはブランデー、それにジンやキュラソーなどのリキュールを加えたもので、温度や割り方により味が変わった。大抵はストレートで飲み、二杯以上だと確実に二日酔いになった。
今年も、三社祭の時にふらりと立ち寄った。繁盛時だったのではしご酒はできなかったが、一ケ所行ければ満足だった。必ずチャンジャをお通し代わりに注文し、その後はもつ煮。もつ煮も、或る店では味を替えて食べ比べもできた。
『嗚呼、食いたい…』
浩志は好みの男が食べているもつ煮をつまもうと手を伸ばしたが、勿論、取ることはできない。樽ハイのグラスも然り。彼は、
『やっぱり、幽霊になるとダメか…』
と落胆した。指をくわえて眺めているしかないと、彼は思った。
そのまま浩志は、六区ブロードウェイへ向かった。昔は映画館がひしめき合い、賑やかだったのだが、最近は廃れてしまった。やはり渋谷や新宿の方にヤングは興味が惹かれるのだろう。彼は、「T館」と言う演芸場の近くに来た。そこにはかつて成人映画館があり、幸雄と出会ったところでもあった。
M大学に入学して間もなく、浩志はアルバイトに明け暮れた。早朝には新聞配達、夕方には上野の高架橋あたりの居酒屋で稼いだ。睡眠時間はニ、三時間程度だったが、講義の少ない土曜、大学自体が休みの日曜や祝日には殆んど寝ていた。時折、朝食を食べに来ない彼にみいは、
「朝ご飯ぐらい食べなさいよ!」
と、敢えて階段を忙しく駆け上がっては怒鳴ることもあった。
或る日、浩志が日曜日なので布団の中で寝ていると、壁越しに喘ぎ声が聞こえた。ちょうど浅い眠りの最中だったからかその声に気付き、彼は目を覚ました。
『な、何だ?』
その声は、明らかにオ◯ニーをする時に自分の恥部を弄りながら発するものだった。しかも、
「お願い…、もっとメチャクチャにして…」
と、次第に言葉が乱れていく。隣は確かと浩志は思った。嗚呼、国立H大学に通う蛭田正樹だ。長身でスラッと細いが、肌が色白たった印象だった。みいがたまに、
「正樹君。あたしとしゃべる時、たまに女っぽくなるの。男っぽさが全然ないし、もしかしたら『ホモ』なのかしら?」
と話していた。
布団に包まったまま、浩志は耳をすませた。バタバタと、激しく身体も動かしているのか畳が響いている。元々、正樹は男のわりには声が甲高く、最初に挨拶された時には男装でもしているのかと疑うほどであった。そんな声で、
「あん、ダメ! イッちゃう、イッちゃう!」
と、���らくオルガズム寸前なのか今にも死にそうな声を上げていた。間もなく、
「あ、あんッ! あんッ! ああン!」
と、廊下にまで漏れて聞こえる様な大きい声で叫んだ。
この時間は、他の下宿生は出掛けていた。みいも「もんぺ」を穿いて玄関周辺の草取りをし、家内に入るのは浩志と正樹だけだった。ランニングシャツとトランクスと言う格好で、浩志は布団から出て正樹の部屋のふすまをノックせずにガラッと開け、
「うっせぇよ! 人が寝てるのに…」
と、その後の言葉を言おうとしたが、目前の光景に絶句した。正樹は、全裸で内腿をM字に開き、普段は用を足すだけの尻の穴に何か挿入している様だった。新聞紙を呉座の様に敷き、その近くには油の様なものがおいであった。チ◯ポは先端がズル剥け、乳白色の淫液が新聞紙のあちこちに飛び散っていた。二人は互いに絶句し、数秒だが見つめ合った後、
「キャアァァァァァァ〜!」
と声を上げた。その瞬間、階下からみいがけたたましくやって来て、
「ど、どうしたの!?」
と様子を見に来たが、正樹の方に視線を向けた途端、
「キャアァァァァァァ〜!」
と、衝撃のあまりに���を失ってしまった。
しばらく階下の茶の間で、浩志に抱えられて畳に休んだみいは、正樹を呼んだ。浩志は目撃者として同席を求められ、M百貨店で買った紅茶を二人に振る舞うと、みいは単刀直入に聞いた。
「正樹君。あなた、学生でしょ? 何であんなことを…」
そう言われた正樹は、オ◯ニーしていたのを見られたショックからか大粒の涙を流し、メソメソ泣いていた。嗚咽を上げながら、
「…御免なさい。みいちゃんは草取りしてるし、浩志君は寝てると思ったから、ずっとエッチしたくてたまらなくて…。つい…」
と告白した。浩志は、初めて用を足すだけの尻の穴に何かを突っ込んでいたのがかなり衝撃的で、
「蛭田。おめぇ、ケツの穴に何入れてたンだ?」
と聞いた。すると、正樹は赤面しながら、
「あれ? 男のチ◯ポを模した玩具だよ」
と答えた。
「男のチ◯ポを模した玩具」と聞き、浩志もみいも一瞬、顔を見合わせた。
「はァ!?」
「…僕、大学入って間もない頃、一人の先輩と付き合ってたンだけど、ホモだったの。『君、女の様に肌が白いね』って…。付き合ってくうちに僕、好きになっちゃって、次第に身体許して…」
「あなた、男は『穴』ないでしょ!?」
「…でも、みいさん。男って、『前立腺』って言うものがあって、ちょうど直腸と大腸の曲がり角に位置してて、そこが刺激されると気持ちイイの」
「…あり得ないわ」
「痛くねぇのかよ!?」
「…痛いよ。でも、徐々に慣れてきちゃう」
浩志もみいも、唖然としていた。こいつ、頭イカれてるンじゃないかと、互いに思った。淡々と男の肉体について語る正樹を目前に、二人はただ紅茶をすするしかなかった。
みいは、とりあえず正樹の意外な側面を理解しつつも、下宿内でのオ◯ニーはしないよう注意した。彼女は、
「男って、『シコ』らなきゃいられない性なの?」
と浩志に聞いたが、
「アイツは狂ってるよ!」
と突っ撥ねた。
正樹は、今夜はその「彼氏」と会うと出掛けて行った。浩志は、嗚呼、気持ち悪いものを見て知ってしまったと、後味が悪いと浅草で飲むことにした。みいは、
「夕ご飯は、アリでイイのね?」
と、出掛ける前に浩志に確認した。
春日通りを上野広小路方面に下り、M百貨店に差し掛かると、そのまま左折して国鉄・上野駅の前を通り過ぎた。営団地下鉄で経営する「地下鉄デパート」の時計は、午前十一時を差していた。浩志は、普段なら十二時頃まで布団の中で寝ていたのにと、正樹を恨んだ。まさかアイツが男好きとは…。しかし、彼の一物は意外と太く、オレの「ムスコ」よりデカかったなァ。ちょっと羨ましい気もしたと、彼は思った。
合羽橋道具街は、この日はどこも休みだった。「菊水通り」に曲がり、「国際通り」に抜けるや、人気のなかった合羽橋に対し、恐らくS歌劇団のレヴューを観に行くのか、皆、「国際劇場」の方へ向かう様子だった。この雰囲気が浩志は大好きだった。
「雷門通り」沿いに、「Kバー」はあった。「デンキブラン」と言うカクテルが飲め、大学入学時、兄二人と訪れたのだが、その味が浩志には病みつきになってしまったのだ。
「東京にはこんな美味いものがあるンだなァ…」
そんな目的を都内の大学への進学理由とした。父・柳二郎は、
「お前、家はどうするンだ!?」
と反対したが、
「オレ、三男だよ。関係ねぇべよ」
と、それは長男・智仁に言ってくれと突っ撥ねた。
この時点では、自分が将来何になりたいか、浩志は決めていなかった。単に茨城を出たかったと言う理由だけだった。何故、兄貴二人が東京に行けてオレには行けないのかと、昔から思っていた。柳二郎も仕事柄、何度も泊りがけで東京を往来しているのに…。終いには、
「まァ、学費は払ってやるから、好きにやれ」
と呆れさせたくらいだ。
Kバーではもつ煮や串カツを肴にデンキブランを飲み、
「堪ンねぇ〜!」
と気分が高揚した。隣に座っていた客たちとも意気投合した。
当時は、デンキブランはアルコール度数が四十度だった。大抵は冷蔵庫で冷やしたものをグラスに注いだストレートで飲むのだが、口当たりがイイのでグイグイ飲めてしまうのだ。しかも、浩志は途中、日本酒も注文し「ちゃんぽん」してしまった。未だ酒との付き合い方が慣れなかったからか、Kバーを出て六区ブロードウェイに向かおうとした時に、彼は気持ち悪くなってしまった。
「うぅッ、ヤベェ!」
浅草寺前の藤棚の下に自転車を停め、近くの井戸で水をがぶ飲み、ベンチでうなだれていた。時折、胃の方から込み上げてくるのを感じつつ、彼は肘で両目を覆い、そのまま寝入ってしまった。
その後、男の声が聞こえ、浩志は目を覚ました。気持ち悪いのはなくなったが、身体は重く感じた。そっと肘を目から離すと、目前にいたのは警官だった。彼は、未成年であるにも拘らず酒を飲んだことに気付かれたかと思い、
「い、いえ! 大丈夫で〜す!」
と逃げる様にその場を去った。警官は、
「き、君!」
と声をかけたが、すでに彼方に浩志の姿はあった。
「…単に、これを渡そうと思ったンだけどなァ」
と、警官の掌には下宿と部屋の鍵が握られていた。
猛スピードで六区ブロードウェイまで来ると自転車のサドルから足を地面に着けた。息を切らしながら、
「ここまで来れば大丈夫だっぺ…」
と浩志は自転車から下りた。
先刻までの酔いは多少引いたが、やはり調子が悪い。何処かで休んだ方がイイかなと、たまたま足を停めたのが成人映画館の前だった。彼は、水戸では殆んど見かけないこんな映画館が、東京にはあるンだなと思い、興味もあったので寄ることにした。まァ、真っ暗にもなるし寝てるさ…。
実は、浩志は精通したのが中学校に入学して間もない頃だったが、オ◯ニーは月一回程度だった。たまに勃起がひどい時に「シコる」だけで、頻繁にはやらなかった。異性の裸を見ても性衝動は起きなかった。戦後間もない頃だったから娯楽も少なかったこともある。
館内に入ると、中年から壮年の男たちがたむろしていた。浩志の姿が視界に入ると一瞬、皆ジロッと彼の方を見た。彼は若干恐怖みたいなものを感じたが、すぐに視線がなくなったので、そのままスクリーンの方に向かって行った。
ちょうど最後列の隅に空席があったので、浩志は座るとすぐ寝入った。急に眠気に襲われ、スクリーンに映る女優の喘ぐ声でさえ聞こえなくなってしまった。
眠りに落ちている間、浩志は夢を見た。所謂「ソープランド」で、彼は下半身を露にした状態で布団に横たわり、誰かが彼の乳房や一物を弄っていた。
「あッ、あん!」
彼は未だ「童貞」だった。肉体は「うぶ」なのですぐに勃起し、次第にエクスタシーの故に涙が出てきた。嗚呼、気持ちイイ…。玉の裏も舌で弄ばれ、
「ダメ、壊れちゃう…」
と、用を足すだけの局部がエクスタシーの中枢になっているのを感じた。
「イヤ、イヤぁ…」
と内腿に力が入り、声の調子も裏返る様になった。チ◯ポがヌルッと生温かく、舌の腹でその背を弄られ、浩志は指をくわえた。最初は汚いし恥ずかしいと思ったが、すぐにエクスタシーに酔い痴れた。口から抜けたと思いきや今度は手指で包皮を剥かれ、紅潮したチ◯ポの頭が露にされ、何かオイルの様なものが掌に塗られているのか、「こねくり」回された。
尿意の様な切迫感がよぎり、嗚呼、イクなと浩志は思った。下半身の奥底から熱いものが込み上げてくる。その間にチ◯ポもますます硬直し、彼はいても立ってもいられない状態になった。
「イク! イク!」
と彼は声を上げた。その途端、再び「フェラ」をしてきたのか生温かい感触がし、口の中か彼は多量の淫液を跳ばした。
嗚呼、何だ? この気持ちよさは…。浩志は夢の中でそう思った。しかし、この映画館は男しかいなかったが、女も観に来るのか? 一瞬、不安がよぎった。もしかしたら、オレは男に手を出されたのか? えッ、嘘!? 不安が最高潮に達し、彼は目を覚ました。幕間だったのか、館内は明るかった。周囲を見渡すも彼の両側には誰もいない。だが、足元には丸められたちり紙が二、三個落ちていた。
服はキチンと元に直されていた。何だ、ただの夢かと安堵のため息をついた。その時、たまたま背後にいた中年の男が声をかけ、言った。
「お兄ちゃん、隣にいた男にエッチされてたよ。かなりハァハァ言わせながら、『イク! イク!』って…。ここは『男色』のたまり場だから気を付けな〜」
その言葉に浩志は絶句した。じゃあ、オレは男に手を出されたのか? 彼は血の気が引いていくのを感じた。
浩志は、乳房が少しでも肌着に触れると微かに心地よく、チ◯ポも用を足した後の様な感覚がした。オレは一体、何をされたのだろう? トイレに向かいながら、未だ実感が湧かなかった。ドアを開けて小便器の前に立ち、用を足した。その時、背後から臀部を弄られるのを感じた。彼は言葉を失った。怖かった。やがて臀部に触れた手指が、股間の真下まで及んだ。
気付くと、浩志は個室の方に身体が向かい、唇を奪われた。まるで媚薬を飲まされた様に彼は身体を弄ばされ、その男のチ◯ポをくわえていた。互いにオルガズムに達すると再び接吻し、微かに「匂う」腋臭でさえ浩志には「芳香」に感じ、その男から離れなかった。
初めての情事に、その時は終わって欲しくないと強く思ったが、トイレからその男が立ち去ると急に淋しさが込み上げてきた。何故か涙が出て、映画館を出て本郷に向かう道の途中、浩志は嗚咽を上げた。それは、まさか自分が「ゲイ」だったとはと言う信じられなさと、童貞を喪失したショックと、そして初めて愛されたことに対する名残惜しさが重なったが故であった。
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ドラクエⅧリメイク(メインシナリオ)クリアしました

キタカミの里を訪れたい衝動を抑え、暇な時間を見つけてひたすら3DS触ってたふねけです。めちゃくちゃ面白かったので完走した感想をレポートの如く連ねています。
※以下全文クソ長感想&ネタバレ注意※
感想を書くに際しまして、wiki等でドラクエ8の情報を漁りある程度の"答え合わせ"は済ませてある状態です。あしからず(本来拾えた筈のアイテム、リメイク前との差異、etc…)
ものすっっっごい個人的なことばかり書いてるので共感とかそんなに無いかもしれません。ご了承ください。
此度のドラクエ8プレイに当たる基本的な方針として
・可能な限りリメイク版追加キャラクターであるゲルダ、モリーの使用を避ける(めっちゃ強いらしいのとなんとなくリメイク前の質感に近づけたかった)
・ヌルゲー化を避ける為過度なレベル上げはしない(道中見かけたメタルは狩ろうかなくらい)
・あまりにも詰まったら普通にwiki見る(方向音痴定期)
というのを気にしてシナリオを進めていました。縛りというかめんどくさいこだわりの域ですね。
どうせ縛るのにモリーを仲間にした理由はもちろんエンディングに居て欲しかったからです。仲間になるという情報をプレイ前に得てしまっていたのもありますが……


最終的には画像の育成状況で暗黒神を屠ることに成功しました。結構満足してます(上は父上のデータ)
印象的なキャラ
ククール : 彼のビジュアルや性格はDCD版モンスターズバトルロードやヒーローズで断片的に得ていましたが、実際に本編を遊んでみてその味わい深さに気付いたクチです。案外というか結構アツい男。話が上手く、煽りのセンスが無駄に高い。当然本人も好きだが後述のマルチェロとの関係も好き。
マルチェロ : ライバルズではお世話になりました。確かに彼の持つ人格は素晴らしいものとは言えないかもしれませんが、一時とはいえ一般人から法皇にまでのし上がった圧倒的な野心家&努力の人というイメージです。ゴルド崩壊後のククールとのくだりは全人類の心が動く。
てっきりリメイク前からあると思っていた「奈落の祭壇」での共闘シナリオがアホ良かった。時系列的にはゴルド崩壊後すぐ挑めるので復帰早くね?とは思いましたが
リメイク前ではあれ以上は終ぞ埋まらなかったマルチェロ、ククールの歪な兄弟の溝が「奈落の祭壇」の追加によりほんの少しでも埋まったのならそれはとても素晴らしいことなんじゃあないでしょうか。
ミーティア :ウマ娘。普通に善い娘すぎるのでクリア後のシナリオも最低でも主人公とミーティアが結ばれるところ(+地獄の帝王との邂逅)まではやろうと決意しました。あと母親似っていうかもう本人じゃん。
モリー :DCDのモンスターバトルロードのオタクであり残党なので彼を見ているとものすごく懐かしい気持ちになる。YOUのチームに命令を与えるのだッ!!
いちキャラクターという観点から見てもロマンに対して無限にアツい漢であり、年長者としての視点をちゃんと持っていたり、夢を叶えてくれたから今度はボーイの夢を叶える為にどこまでも付いていくと言いなんか暗黒神のとこまで一緒に来てくれるおもしれー男。善い人すぎませ��?
印象的な敵
オセアーノン : 他の作品の扱いが結構良い割に思ったよりちょい役だったモンスターその1。序盤の海で出会ってボス戦してそれ以降見ることも無かった。思ってたんと違う……
ドン・モグーラ : 他の作品の扱い(ry その2。キミさ、ジョーカー2で闘技場の責任者やってたりドラクエ10で激強アクセのコインボスになってなかった……???ハープ取り返してアジトが売地になってた以降、彼の姿を追うことができない。思ってたんと違う……
バベルボブル : 単純に好きなモンスターでもある。モンスターズシリーズではとりあえずで作りがち。トロデーン城を前にしてエンカウントしたボルがおもむろに目の前で合体し出し、そして完成したコイツにパーティを半壊させられました。(割と色々な作品で強めの扱いされてる合体モンスターをこんな序盤寄りのなんの変哲もないフィールドで出すな)
ドルマゲス : 化け物その1。リメイク前も強かったらしい。方針に過度なレベル上げはしないとしましたが初見時のレベルで彼に勝てるビジョンが一切見えずククールがベホマラーを覚えるレベルまでトロデーン城ではぐメタ狩りしてました。屈辱。そしたら逆に簡単になっちゃった。マジで屈辱。もし次最初からやる日が来たら頑張ってククールのベホマラー習得前に倒してやります。
レティス : 化け物その2。やっぱりリメイク前も強かったらしい。彼女のわしづかみ一撃でゼシカのHPがオレンジに染まったのを見て素で「は?」って言っちゃった。しかもなんか異様に硬いし。バイキルトかけたヤンガスの蒼天魔斬で100くらいしか出なかった気がする。当時間違えて多額のゴールドを抱えて彼女に挑んでしまい、本当に絶対に負けたくなかったのでゲルダのゴールド投げを解禁してしまった。マジで屈辱。
ジャハガロス : リメイク版の刺客。普通に1回全滅した。マルチェロがいなければ即死だった。第二形態は大岩投げで全体に100〜130くらいのダメージ出してくるし、いなづまで合計約400ダメばら撒いてくるし、かみなりパンチで確定麻痺攻撃してくる。しかもAI2回行動。つまり大岩投げ×2を1ターンでしてくることもあるんですよ。ウソでしょ……???
ただ、挑んだ時期が悪いのもあります。この「奈落の祭壇」というダンジョンは必ずしもゴルド崩壊直後の解放された瞬間に挑まなければいけないものではないらしいです。
というかジャハガロス本人より助っ人のマルチェロの恐るべき強さの印象の方が強いです。こういうキャラって仲間になったら弱体化するのが世の常なのに彼は違いました。助っ人キャラの例に漏れずマルチェロはHP、MP共におおよそ無限。いなづまのダメージも運が良ければ吸ってくれるし、グランドクロスで150くらい、メラゾーマでなんと250くらいのダメージを叩き出してくれる正真正銘の化け物です。お前も仲間にならないか……?
暗黒の魔人 : なんか微妙に弱くね?
暗黒神ラプソーン : あんま強くないって風の噂で聞いて正直ナメてかかりました。リメイク前の話だった……インターネットに踊らされるな
全滅回数は4回。一番苦戦しました。なんかリメイク後の今作で超絶強化貰ったらしくて、神々の怒りで運が悪ければ問答無用で1人即死するし、頻繁にいてつくはどう打ってくるし、マダンテ+叩きつけとかいう低耐久絶許確定即死コンボを予備動作無しで放ってくる。普通マダンテ前にはめいそうとかするもんじゃないの!?!?!?
ピオリムかけないと絶対に上取れないし(ポケモンで学んだsの重要性)、エルフの飲み薬やせかいじゅのしずくフル活用だし、マジックバリアを絶やさなければマダンテ+叩きつけをゼシカは無理でもククールはギリギリ耐える事を発見しなければ勝てなかったと思います。最後の戦いに相応しい、文字通りの総力戦でした。ヤンガスには3回くらいメガザルしてもらいました。R.I.P.
色々なお話
ドラクエ8よりも先にドラクエ10をプレイしてしまったふねけにとってのBGMの第一印象としましては、
トラペッタにて
(レ◯ドア(ラッ◯ラン)じゃねーか…!!!)
フィールドにて
(氷の◯界じゃねーか…!!!)
アスカンタにて
(グラ◯ゼドーラ城じゃねーか…!!!)
という感じでした。いや違うんだよ。やったことないゲームの筈なのにどこへ行っても聞いたことのある、ある程度刷り込みが、認識が成されたBGMが流れてくるんだよ……!"こっちが原作"だと頭では理解してても、逃れられないドラクエ10の認識の呪縛が先回りしてくるんだよ……!!しかし まわりこまれてしまった
ほかのゲームで聞いたことがある、つまり他のゲームに多く起用されているということは、それだけドラクエ8のBGMの完成度が高く、愛されている証拠でもありますね。ほんとに聞いたことのないBGMの方が少なかったです。
あとBGMの話でもう一つ、物語の最後を締め括る戦いである暗黒神ラプソーン戦の、あの有名なBGM「おおぞらに戦う」ですが、
生で(生か?)聞けて良かった……!!!自分の打つコマンドで繰り広げられる戦いの背景にあの神BGMが流れてるのホントに感動しますね……
ドラクエのラスボスのBGMって【魔王の恐ろしさ、性質を前面に出すBGM】と、【最終決戦そのものを表しているような、勇者を鼓舞するようなBGM】の大きく二種類に分けられがちで、例えば「悪の化身」、「オルゴ・デミーラ」なんかは前者に、「勇者の挑戦」や「決戦の時」なんかは後者に分類されます。そしてこの「おおぞらに戦う」は正に後者の代表格と言えるでしょう。
ふねけはRPGとかのラスボスのBGMって結構大事な要素だと思っていて、無くてもいいけど(演出の都合とかもあるし)、有れば絶大なチカラを発揮し、物語を鮮やかに彩るモノという認識です。そのカタルシスの質さえ平気で左右してしまうような要素で、もし自分でゲームを作ることになったら、多分ラスボスのBGMには力を入れると思います。それくらいの代物だと思っています。そして、今作の「おおぞらに戦う」はその完成系の一つだと思っています。
それと色々調べてる内に気付いたのですが……そういえば一応メインシナリオをクリアした筈のふねけのふくろにドラクエ8最強のアイテムと名高い『ふしぎなタンバリン』と、なんか高速で移動できるらしい『バウムレンのすず』が無えな、と
あれ、またなんかやっちゃいました?(汗)(涙)
『ふしぎなタンバリン』に関してはレシピを教えてもらえるのがクリア後要素とのこととあるので、情報をある程度断ち気味だったふねけが作ってないのはまあ仕方ないです。ただ、材料自体はレオパルドの時くらいにはもう揃えられるらしいですね。
『バウムレンのすず』は……いや、存在すら���らなかった。というかフィールド移動が徒歩固定なことに何の疑問も抱きませんでした。考えてみれば確かに……最近のドラクエは徒歩以外の何らかのフィールド移動手段を用意されがちですが……(10のドルボード、11のウマ等)
という訳でタンバリンは仕方ないとしても、探索不足で読むべきストーリーの一つを読まず、挙げ句フィールド移動の時間を無駄に引き伸ばしていたみたいです。こんなハズでは……
話は変わるんですけど、モンスターズの方にこの世界では親鳥の、我々を背に乗せ暗黒神と戦ってくれた『神鳥レティス』と、死してなお"神鳥のたましい"に姿を変え一行を支えてくれた、その"子"の成長した姿らしき『レティス』がいますよね。
もしかして、いやもしかしなくても、子供の方の黄色い『レティス』がちゃんと自分の"肉体"を持って存在してるの、めちゃくちゃ涙腺ブッ壊れ案件なのでは………?
さいごに
ここまで読んでいただきありがとうございます。さらに細かい感想とかはもっと無限に湧いてくるんだけどそれこそ無限に等しいので心の中に納めておきます。
履修できて本当に良かったです。背中を押していただき誠にありがとうございました!
クリア後要素につきましては他のゲームとの折り合いを付けながらチマチマ進めていこうと思います。さっきも言いましたが、ミーティアと主人公の結婚を見届けるのと地獄の帝王に謁見するまでは最低でもやりたいと思ってます。
不一
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パイロットの話
https://goo.gl/jbcg4v https://goo.gl/JVEbYM ------------------------ 三菱重工MHI名古屋航空宇宙システム製作所のテストパイロットの読み物です。 圧倒的な非日常の世界を仕事場にする選ばれた男たちの世界の話です。 マッハの世界なので、大戦期のレシプロ機のエースたちの手記とはまた違った凄み、つまり怖さがあります。 MHIのサイトで閲覧できなくなっていて一部のみのログが残っているのみなので、消えてしまう前に原文まま転載します。 おそらく今後読むのことが難しい作品を、このような形ではあれ広く読めるようにしていくことは、ささやかではありますが意味のあることではないかと思っています。ですから「関係各位」も大目にみてくださったら、ありがたいなあ(敬具)と思っています。
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コックピットから その1 「超音速飛行 GO GATE」 「BINGO」
【超音速飛行 GO GATE】
高度40000フィート速度0.95マッハこれが音速への入り口です。 この付近は遷音速域と言われ、機体の一部分ではすでに音速を超える部分も出てきています。このため飛行機によってはやや不安定な動きをする場合があります。当然パイロットにはそれに対応するために、特別な操舵が必要となります。
例えば、F-4では縦の静安定が逆転します。
飛行機は通常、加速をすれば機首が上がってきます。逆に減速すれば機首が下がってきます。これを縦の静安定が有ると言います。
F-4も音速以下もしくは音速以上では同じ特性があります。しかし遷音速域ではこれが逆転します。加速すれば、機首が下がろうとして、減速すれば、機首が上がろうとします。
具体的イメージが湧かないと思いますが、例えば、超音速飛行で右の5G旋回をします。旋回をすると抵抗が増えますので飛行機は徐々に減速します。減速してくると普通は、機首が下がろうとしますので、パイロットはさらに操縦桿を引きます。しかし、音速を切った瞬間、その特性が逆転します。
同じ力で操縦桿を引いているとパイロットの入力+飛行機の機首上げ特性で飛行機には、突然、パイロットが予想もしていない大きなGがかかってしまいます。G制限ぎりぎりで運動しているような場合はこれだけで飛行機が壊れてしまいます。ですから、超音速状態で敵に遭遇して空中戦に入った場合は、自分の速度に注意しながらの操縦をしなくてはいけないのです。
お話を音速飛行に戻しましょう。
左手のところにあるレバー(スロットル)を最大パワー位置にします。
戦闘機の場合、最大パワーは2種類あります。(謎笑)
1つは、エンジンの最大回転数を得られる位置です。民間機などでは離陸の時などに使われます。戦闘機乗りは、「BUSTER」と呼びます。技術屋さんは、MIL(ミリタリー)位置と呼びます。
しかし、戦闘機のエンジンにはさらにその上があります。(笑)
この位置は、エンジンの回転数はそのままで、エンジン排気口にさらに燃料を流し込みます。これによって、燃料流量は2倍になり推力が1.5倍ほどになります。これを「GATE」と呼びます。もしくは、MAX(マックス)と言います。
スロットルをこの位置にします。エンジンの排気口には、大量の燃料が再投入され、エンジンノズルが段階的に開いて、アフターバーナーが正常に着火したことを知らせます。
これに伴い、飛行機は急激に加速を始めパイロットを座席に押し付けます。燃料流量計が読み取れない速さで増加していきます。昇降計が小刻みに上下に震え始め、高度計も何を示そうか迷い始めます。
次の瞬間、突然高度計が激しく回り始めて大気の状態をモニターしている、エアーデーターコンピューターが計算が追いつきませんと警報を出します。しかし、目を速度計に移すと機体が音速を超えたことを何も無かったかのごとく平然と示しています。
これが超音速への第1歩です。
50年ほど前まではここまでが人間に許された最大速度でした。多くの勇敢なパイロットたちは壁の向こうを覗いても帰らぬ人になっています。そして、チャック・イエガー氏が最初にこの壁の向こうから帰ってきた男なのです。
しかし、現在はスロットルさえ前に出せば誰でも簡単に訪問できる世界になりました。知��も経験も勇気も必要ありません。玄関ドアを開ける程度の力があれば、音速を超えられるのです。これが、技術者の努力の結果なのでしょう。
音速を超えた飛行機は益々元気になって加速を続けます。後ろを振り返ると、濃紺の空に自分が引いてきた飛行機雲が白い1本の線としてくっきりと見えます。コックピット内もちょっと静かな気がします。何しろ、音より速く飛んでいるのですから!(笑)
機体近傍に目を向けると、自分の横に衝撃波が立っているのが観察できます。それでも、飛行機はさらに加速します。
1.2マッハ付近では飛行機はとても安定しています。あたかも硬い氷の上を滑っている感じです。振動も騒音もありません。対象物が無いので、速度感もありません。ただ青い空が広がるだけです。 多くの飛行機は1.5マッハ付近から、機体を守るために各種リミッターが作動し始めます。
これによってペダルや操縦桿が重くなったりエンジン回転数が変化したり機体全体の特性が著しく変化します。
また、この付近で機首を30度ぐらい引き上げれば、減速しながらも80000フィートぐらいまでは簡単に上昇してしまいます。そこはもう濃紺の宇宙空間です。
高高度のお話は別の機会にまわして今回は、そのまま加速します。
1.8マッハ付近になると、機体が「ギシギシ」ときしみはじめます。機体の色々な場所から短い金属音が出始めます。
この辺の燃料流量は、F-15などでは80000lbsPPH。消防車で、水を撒く程度の燃料を燃やします。
さらに加速していくと金属の焼ける臭いがしてきます。
「いやーこれはやっぱ限界だねーこれ以上行ったら分解?」
こんな思いが脳裏をかすめます。その頃には、すでに音速の2倍以上で飛んでいます。
特別な戦闘機を除き速度限界は2.2マッハです。時速2600キロメートルぐらいでしょうか。
この速度は名古屋~東京間を約8分で通過しますが、これ以上に加速するとアルミ合金が熱によって強度を失います。言い換えれば熱によって機体が融けてしまうのです。ちなみに、飛行機は車と違って最大パワーのままにしておくと、機体が分解するまで加速してしまいます。
【BINGO】
加速開始から、約3分飛行機は「BINGO」と叫びます。「燃料がありましぇーん!」と言っているのです。
そこで、スロットルをアフターバーナーレンジから通常レンジへ引き戻します。しかし、飛行機はこれを無視するかのように超音速飛行を続けます。エンジン回転数もスロットルをIDLEにしているにもかかわらず最大回転数を維持しています。燃料計はみるみる下がっていきます。
「このままでは飛行場まで帰れなくなる!なんとかしなくてはー」
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コックピットから その2 「BINGO」 「ZOOM UP」 「BLACK OUT」 【BINGO】
さて、今回は超音速からの帰還のお話です。 超音速飛行でスロットルをIDLEにしてもエンジン回転数は100パーセントです。車で言えばアクセルから足を離してもフルスロットルでエンジンが回り続けているようなものです。飛行機は「BINGO」を叫んでいます。
【ZOOM UP】
しかし、このままでは本当に燃料が尽きてしまいます。そこでなんとか機体を減速させなくてはいけません。 まず、頭に浮かぶのはスピードブレーキです。F-15の場合は機体上面に畳1畳ほどの板を立ち上げて空気ブレーキを使います。しかし時速2,000キロメートル以上の向かい風で畳を立てるのには、かなりの力と強度が必要です。 そこでF-15の場合は高速では僅かしか開きません。このため効果はそれなりです。次に別の方法を考えます。飛行機は3次元を運動しています。そこで今度は速度のエネルギーを高度に変更します。坂道を自転車で登るときに坂道の手前で加速してからかけ上がるのと同じです。飛行機の場合は操縦桿を手前に引いて自分の前に上り坂を作って減速させるのです。
ここで、高度のお話をしてみましょう。 このあたりの高度では水分はすでにありません。ですから雲もありません。生命活動もありません。ただ無限に広がる濃紺の孤独で静寂な空間です。頭上を見ると単にギラギラ輝く太陽、眼下を見ると水色の丸い地球とそれを包む薄い大気と白い雲が見えるだけです。一言で4万フィートと言いますが、約12キロメートルです。この高度はもうどんなに頑張っても人間が生活できる環境ではありません。-56℃1/7気圧、すでに飛行機はこんな中を飛んでいます。 ここで機外に放り出されると「ちょっと寒いじゃん」って思っているうちに血液が沸騰して体の中は泡だらけになっています。これはかなりきついかもしれませんね!でもご安心を!酸素も無いので有効意識時間は5秒程度ですから「あれー?なんか変」と感じる時にはすでに黄泉の国に旅立っています。ですからパイロットにとってこの場所で一番怖いのはキャビン圧の漏れなのです。急激に減圧されればだれでも気がつきますがちょろちょろ漏れると知らず知らずのうちに意識がなくなっています。世界的には、今でも減圧もしくは酸素欠乏に起因するであろう高高度事故が時々報告されています。 半宇宙旅行を楽しんでいると、飛行機は音速を切ってくれます。そこで降下に移ります。飛行機は上昇するより、降下するほうが何倍も大変なのです。スピードブレーキを開いて、パワーを最少にして降下を始めます。ここで降下角を大きく取るとまた音速を超えてしまうので速度計を見ながらの降下になります。先ほど実施したズームアップは弾道飛行で、空気のほとんど無い所を飛んでいますから操縦は思うようにはできません。操縦桿はスカスカ状態です。だましだまし降下を続け、3万フィートを切ると、飛行機は俄然元気になります。エンジンパワーも操縦感覚もグライダーから戦闘機に劇的に変わります。
ついでに衝撃波のお話もしてみましょう。空気は音速よりも速く圧力変動を伝えることが出来ません。このため音速よりも速い物体が空気中にいるとエネルギーが溜まった壁が出来あがります。これが衝撃波です。何らかの原因でこの衝撃波が減衰前に地上に伝わるとドカーンドカーンと2回音がして窓ガラスが割れるような現象を発生させかねません。ですから超音速飛行試験は小松から北へ200キロメートルも沖合に出て細心の注意を払いながら実施されています。
【BLACK OUT】
さて、ここで元気になった飛行機の操縦特性を見てみようかとGをかけてみます。90度バンクに入れてスティックを手前に引いて、2G、3G、4G「うん、すごっく調子いいじゃん」さらに5じー6じー…ん? 「あれー?目が、目が見えなーぃ!まっくらだー!」
さて、今後の運命やいかに!次回に続く!
------------------------ コックピットから その3 「BLACK OUT」 「VERTIGO」 【BLACK OUT】
戦闘機の命は機動性です。 いかに相手よりも素早く動くかで勝負が決まります。この機動性を決定するための大きな要素の1つがG(ジー)です。Gとは地球の重力加速度をあらわす単位です。それではG変化はどのように感じるのでしょうか。私の体験からご説明しましょう。 皆様が日常体験できるG変化ではエレベーターがありますが、多分これで0.1G程度の変化だと思います。もし興味があるならば、体重計をエレベーターに持ち込んで測定してみてください。0.1Gの変化でも体重が1割増減する筈です。 飛行機に話を戻しましょう。民間の飛行機に乗って旋回時に感じるGは最大でも1.2G程度です。しかし戦闘機ではちょっと操縦桿に触るだけで1.5Gぐらい簡単にかかってしまいます。2GになるとGスーツが膨らんできてGがかかり始めたかなという感じでなかなか心地よい雰囲気です。ジェットコースターなどでは最大2~3G程度かかるようですので普通の人でもこれぐらいまでは許容されるのだと思います。3Gは戦闘機が上空で動くときの基本Gです。
2Gから膨らむGスーツはパイロットの下半身を圧搾空気によって締め付けるためのものです。Gがかかると血液は下に下がって脳に血が行かなくなります。これを物理的に防止するために下半身をしめつけて血液の降下を防止しています。Gスーツは1.5グラム程度の耐G能力を上げると言われています。
さて次は4Gです。これ以上はやはり戦闘機でなくては体験できません。通常の飛行機はこの辺で翼が折れてしまいます。 4Gは簡単なアクロバットなどをする場合にかかります。下腹にぐっと力を入れていれば特に問題はありません。さらに5G宙返りなどのアクロバットにはこの程度のGを使います。体全身に力を込めて頑張ればそれなりに耐える事ができます。そして6Gこの辺からやはり人間の構造的限界が自覚できます。ちょっと気を抜くと視野が狭くなって景色が白黒になってきます。これは目に十分な血液が供給されなくなっていることを示しています。「グレイアウト」と呼びます。
そして7G。ここからは根性との勝負です。 Gスーツはギリギリ下半身を締め付けます。体の力を抜くとブラックアウトと言って目が全く見えなくなります。そこを根性で頑張��ます。操縦桿を持つ右手の二の腕でピシピシと音がして毛細血管が切れるのが分かります。何しろ自分の体重の7倍が体中にかかっているのです。 さらに8G。この辺の1Gの変化は劇的です。まず息が出来ません。まぶたも重くてあけているのがやっとです。 そして9Gもう本当に限界です。生きているのがやっとです。あと0.5G増やしたら心臓もお休みしてしまいそうです。9Gはすでに拷問です。「なんでもするから許してー」と叫びたくなります。まあ息はしていないので唸り声しか出ませんがね!(笑)
現在ここが戦闘機の限界です。 いや戦闘機の限界ではなく人間の限界です。戦闘訓練を終えて降りてくると腰は痛いし首は動かないし肩にはくっきりとハーネス痕が残り、足の裏・ふくらはぎ・二の腕など軟らかい部分は内出血しています。いやーまともな商売ではないなーと感じる時です。
しかしここで一番危険なのは意識喪失です。急激にGが立ち上がると人間の体はついてきません。こうなると脳に血液が突然行かなくなるので意識を失う感覚も無く、瞬時に意識を失います。戦闘機乗りが一番恐れている現象です。
マイナスGはさらに愉快です。 この状況を作るにはスティックをちょっと前に押します。普通の人は+0.5G程度で降参します。0Gで目の前で鉛筆が浮かんでいます。体の中身も浮き上がるので食後には気分のいいものではありません。 スティックをもうちょっと押します-1Gです。逆立ちをしているのと同じですごみなどの固定していないものはすべて頭上のキャノピーに張り付きます。そして-2G。これはもう限界です。頭に血が集まるためにひどい頭痛がしてきます。さらに-3G。飛行機はここが限界です。人間は限界を過ぎています。数十秒間この状態が続くとレッドアウトといって景色が真っ赤になって目から血が噴出します。ですからパイロットはこの状態をあまり好みません。 多くの飛行機の戦闘ゲームがありますが、これで実機と一番違うところは押し舵を操縦者が多用することです。もしこの種のゲームを愛されておられる方がおられましたら一度押し舵を使わないで戦闘してみてください。そうすればより実戦的なゲームが楽しめると思います。
【VERTIGO】
さーって、飛行機の調子も良いし帰ろうかなーん?なんかいつもと景色が違う?なんで姿勢指示器が裏返しなの?飛行機壊れた?いーえ、あなたが壊れています。
さて、今後の運命やいかに!次回に続く!
------------------------ コックピットから その4 「VERTIGO」 「Fingertip」 【VERTIGO】
バーティゴは空間識失調と言われています。 パイロットはこの現象から逃れることはできません。どんなベテランでも必ず陥ります。上と下が分からなくなるのです。いや分からなくなるというより間違って認識してしまうのです。 今あなたにとって下はどっちですか?足元が下ですよね!なぜかと言えば地球があなたを引っ張っているからそう思っているのです。この感覚が飛行機を操縦する上では大きな障害となってきます。飛行機は3次元を自由に運動します。運動するとそれと反対側に遠心力が働きます。人間はこの力と重力との合成を重力として感じてしまいます。そこで運動の外側が下だと勘違いするのです。 大型民間機の中央の座席に座って離陸時に「すっごーい急上昇!」と思ったことはありませんか?これも一種の勘違いです。前進する加速度をお客様は背中で感じます。するとその加速度と重力の合成が腰の付近に感じるのであたかも急角度で上昇しているように思ってしまうのです。ここで窓の外をちらっと見ると自分が思っているほど急角度で上がっていないのがすぐに分かります。
私の実体験では雲がポツポツある日、空中戦訓練を終了して帰る時に何か景色が記憶と違うのです。確か雲は下だったのに今は自分の頭の上にあります。お天気が変わったのかなーと思いながら姿勢指示器を見ると背面姿勢です。「そうかぼくは上と下を間違えてたのねーぇ!」この場合、飛行機は地上に向かって背面で2G降下をしていたのです。 これだとちゃんと床方向に1Gかかっていますので感覚的に全く違和感はないのです。水平飛行と2Gの背面との区別がつかないのです。このとき私は海と空をも見間違えているのです。地上では海の方が空よりも青いのですが上空では空の方がはるかに青いのです。人間一旦信じ込むとなんでもそれが真実だと感じてしまうのです。
ちなみにこの写真を見て違和感を感じますか?背面飛行しながらOKサインを出しているように見えませんか?もしそう見えたらあなたはすでにバーティゴです。 ではこの勘違いを防止するためにはどうしたら良いのでしょう。それは常に計器を信じる事です。しかし計器も機械ですので壊れているときもあります。「そんじゃーどうするのー?」それでも計器を信じます。
飛行中、自分の姿勢を知るためには姿勢指示器が一番簡単です。外界が見えようと見えまいとこの計器は常に飛行姿勢を示しています。しかしパイロットはすぐには信じません。次に高度計を見て高度変化を確認して次に高度計を確かめるために昇降計をチェックします。そこで何か疑いがあれば次に速度計エンジン計器などもチェックします。 飛行機には沢山の計器がついています。そして各々は別々の情報を指示しますが何らかの関連をもっています。速度計と高度計は別物ですがパワーをいじらずに上昇姿勢にして高度を上げれば必ず速度は減ります。それなのに速度に変化がなければ必ず何かがおかしいのです。 このようにして飛行中は常に多くの計器から1つの真実をいつも探り出そうとしています。そしてその結果が自分の感覚と違っていても計器を信じて自分を否定しなくてはならないのです。
命がかかっている時に自分の感覚や信念を曲げて機械を信じて行動することは至難の業です。それも数秒のうちに判断しなくてはいけません。10秒も悩んでいたら飛行機はすでに取り返しのつかない領域に入っています。飛行機に許されている余裕時間は2秒です。何かが発生して2秒以内に正しい手順を実施すれば故障で飛行機が落ちないようには設計されています。
車で、ここでは感じとしては右に曲がらなくてはいけないんだけどカーナビは左に行けと言っています。この場合あなたはどちらに曲がりますか?まあ、車ならどちらを選んでも「なーんだやっぱ違うじゃん!」って思った時に止まってやり直せますが、飛行機ではそうはいきません。「なーんだ、やっぱ違うじゃん!」って思った時には全てが終わっています。 空間識失調は訓練では克服できません。どんな訓練をいくらやっても結局上下は分かりません。そこでパイロットはいかなるときにも計器を信じるように訓練します。先ずは机上で教育を受け次にシミュレーターで訓練しそして実機で外界の景色を遮断して徹底的に訓練します。だからこそ計器の誤差や故障は許されないのです。 フライトを終わって「この飛行機ここが変だったよ!」と報告しているときに「あーそれは単に計器の故障ですよ!」ってなことを言われるとパイロットが血相を変えて怒るのはこのためなのです。(笑)
【Fingertip】
Fingertipは戦闘機の基本隊形です。手の指をくっつけた時の親指以外のつめの位置が各機の位置です。この隊形で離陸をしてアクロバットもこなし雲の中も飛んで着陸までします。この間ウイングマン(2番機)はリーダー機しか見ません。特に若いパイロットは他を見る余裕などは全くありません。 「このリーダー超へったくっそーいつまで旋回するの?疲れちゃうよー!」こんな思いが頭に浮かびます。 しっかーっし!これもあなたがまたまたバーティゴです。
さて今後の運命やいかに!次回に続く!
------------------------ コックピットから その5 「IN Popeye」 「HOME BINGO」 【IN Popeye】
ポップアイ?出目金のお話ではありません。セーラーマンのお話です。 雲の中を飛行していることを「インポパイ」と言います。雲の中では何も見えません、多分牛乳のプールの中に潜ってる感じだと思います。(私はそんなプールに潜ったことないので正確に比較はできませんが…笑)
ここで雲のお話をしましょう。 雲は雲があるのではなくて空気の乱れがあるから雲に見えると言ったほうが良いかもしれません。川でいえば瀬に白波が立ちます。これは白波があるのではなくて、流れが乱されて白波に見えるのです。空気の場合も同じで、流れが乱されると雲ができます。 このため雲の中は気流が乱れているので回りとは性質が全く異なります。それでは頑張って雲の中を飛んでみましょう!
目の前に雲が迫ってきます。キムタクはドラマの中で「雲の頂点が左に流れているから風上側の右に迂回する」と言っていましたが、超正解です。 しかし状況によって避けられない場合もあります。そこで仕方なく雲に突入することになります。先ず前方に山とか障害物が無いことが第一条件です。「あったりまえでしょうー」と、思われる方も多いと思いますが、雲に入ってそのまま山に激突する事故は毎月のように発生しているのが現実です。 次に準備することはシートベルトをしっかり締め直すことです。そして計器飛行に移る準備をします。雲の中では景色が全く見えませんから計器飛行以外に無事に飛ぶ方法はありません。
そして覚悟を決めてズボッ!と雲に入ります。 案の定、回りは真っ白です。そして揺れが始まります。揺れは心地よい軽い揺れから飛行機が分解するような揺れまで様々です。この揺れを正確に前もって予想することはできません。 まぁ90パーセントはそれなりに安全ですので適当に心配しておけば問題ありません。
揺れが始まって数十秒たつと風防が白くなってきます。これはアイシングといわれる現象で、雲の中にある過冷却の水が機体にぶつかって瞬時に凍り、どんどん成長していくために発生します。外が見えない程度なら、それほど大きな問題ではないのですが、氷は機体全体に付着します。翼についた氷は翼の形状を変化させ飛行機の特性を変えてしまいます。エンジン付近についた氷は、大きくなってはがれ落ち、エンジンに吸い込まれて大きなダメージを与えます。そして何よりも機体自体が、氷でだんだん重くなります。 こうなってくるともう飛ぶことはできません。このため飛行機には、いろいろな防氷装置があります。あるものは氷をヒーターで融かし、あるものは風船を膨らませて氷を壊します。 機体へのアイシングは外気温が-3~-10度程度で発生します。また気温は高度を1000フィート上げる毎に2度下がります。ですからこの高度帯を避ければアイシングは発生しません。しかしアイシングを避けようとして、安易に高度を上下すると、もっとひどい目にあう��ともありますので、注意が必要です。
雲にはいろいろな種類がありますが、パイロットにとって一番怖いのが入道雲です。入道雲に入ってしまったことはすぐに分かります。先ず、上下左右に大きく振られます。飛行機が木の葉のように舞い踊ります。その次に来るのは、激しい音です。最初は「大粒の雨かな?」なんて思っていますが、実際は氷の塊です。 地上に落ちてくるとヒョウとかアラレと呼ばれるものです。時によっては拳大の氷も浮かんでいます。「ひょえーひどい所にきちゃったなー」なんて思っていると、回りがだんだん暗くなって、雲が緑色に見えてきます。「あれーなんかいる!」「長い蛍?」「光るミミズ?」。そうこうしていると、前方の風防が青白く光り始めます。その中を細長い光が飛び交います。良く見ると機体全体が青く光り始めています。これが「セントエルモの火」と呼ばれるものです。 帆船時代の船乗りは、この光は嵐を知らせる兆候としていたようです。飛行機でも同じです。この光を楽しんでいると「ピシッパシッ」というラップ音が聞こえてきます。そして腕や足の毛が逆立ってきます。こうなってくると、もう近いです!「こりゃーくるぞー!」テレビなどではここでVTRが終わって、結局「霊」は出てこないのですが(笑)、現実は違います。来ちゃうんですねートラのパンツをはいた鬼が! 目の前でそれまで見た事もないような閃光が走ったかと思った瞬間ドッカーンと、大きな音がして自分の体から電気が抜けていくのがわかります。飛行機は比較的雷には強く設計されています。上空で飛行機に雷が落ちても通常この程度です。ただし、着陸後機体を点検すると何か部品がなくなっています。ですから、何があっても入道雲に入るのは避けたほうが良いと思いますよーっ!
【HOME BINGO】
本当に燃料がなくなっていることを飛行機が叫び始めました。燃料の余裕はもうありません。直ちに帰るように言っています。 「でもまだやることあるんだけどなー」
さて今後の運命やいかに!次回に続く!
------------------------ コックピットから その6 「Cockpit」 「Control」 【Cockpit】
今回は我々の職場紹介です。 戦闘機の操縦席はコックピットと呼ばれています。日本語で言えば鳥小屋です。中に鶏のようなやつがいるからではなくて、多分極端に狭いのでこのように呼ばれているのだと思います。ほとんどのスイッチやレバーには、そのままの姿勢で届くようになっています。座ったままでなんでも出来る!横着者にはピッタリの職場です(笑)。
コックピット中央にはいざという時に機外に脱出するための射出座席が鎮座しています。正面下には多くの計器、操縦席左右のパネルには無数のスイッチがついています。そして右手用にスティック(操縦桿)、左手用にスロットル(加減速器)、足用にはラダ-ペダルがついています。 またスティックとスロットルにも、やたらとスイッチがついています。これら全てを迷い無く使っていかなくては、戦闘機は動かせません。可能ならパイロットに手がもう1本あって、かつ親指が2本づつあれば理想的です。
このコックピットへは、車などとは違ってキャノピーを開けて、上から乗り込みます。 まず座席に足を置いて、スイッチなどを蹴飛ばさないように注意しながらゆっくり座り込みます。座ったら座席下にあるサバイバルキットと自分を左右つなぎます。そして今度は自分をシートベルトで固定します。この際同時にGスーツを機体ともつなげます。最後にパラシュートと自分を連結させます。飛行機によっては足にも固定装置を付ける場合もあります。もう、がんじがらめ状態です。これにヘルメットをかぶって無線コード1本と2本の酸素ホースをつなげれば、やっと準備完了です。 夏場などはこれだけでダイエット効果が望めます。
座って正面を見ると、HUD(Head Up Display)があります。これは飛行中、パイロットが必要であろう情報を常に表示しています。その上焦点は無限遠点になっているので、あたかも文字や絵が空中に描かれているように見えます。これによって、発見した目標から目を離さずに、自分や相手の状況を知ることができます。 最近のゲームでは、HUD表示がほとんどですから、見慣れている方も多いと思いますが、本物とはかなり違います。
コックピットは冷暖房完備です。フルオートエアコンがついています。夏場地上では35度、そこでキャノピーを閉めれば灼熱地獄、上空にあがれば外気温はマイナス52度、この環境範囲をカバーするように設計されています。また皆様が戦闘機で一番気になるのが騒音だと思います。 エンジンはものすごい音を出しています。しかしコックピット内で聞こえる音は、エンジン音ではなくて意外にもエアコンの噴出音なのです。それも、かなりの音圧です。まあ、パイロットは完全閉鎖型のヘルメットを常時装着しているのでその騒音もほとんど聞こえません。しかし、コックピットには、超おしゃべりなお姉さんが1人住んでいます。エンジンスタートからしゃべり始めます。やれエンジンが調子悪いだとか、はたまた、敵にロックオンされたとか、もう燃料が無いから帰れとか。分かってるって言うのに、しゃべリ続けます。昔は男性の声でしたが、最近はどの飛行機も女性になっています。この方が、パイロットが素直に従ってくれるからでしょうか(笑)。 他に、いろいろな音色の音が出ます。それも連続音であったり、断続音であったり、それらの混合であったりします。「ピッ」と音がしただけで、パイロットは飛行機が何を言いたいのか直ぐに分からなくてはいけません。ですから、我々はやたらと単音の電子音には敏感になっています。
さて話は変わって、コックピットからの景色のお話です。 一言、「それは最高でーす!」何しろ自分の腰より上は全部透明なのですから、民間機に乗って小さな窓から覗くのとは大違いです。景色360度見放題です。そのままでは、さすがに床があるので真下は見られませんが、飛行機を裏返しにすれば下も丸見えになります。昼間は大パノラマ、夕方には燃えるような夕焼け、夜間には全天溢れんばかりの星空が楽しめます。
しかし、この職場の最大の欠点は、孤独なことです。常に1人の世界です。喜びも、感動も、驚きも、恐怖も、すべて1人で受け止めなくてはいけません。何があっても、1人で判断して1人で対処します。地上には存在しないこんな職場が、そこにはあるのです。
【Control】
それでは次回は、飛行機の操縦についてのお話です。お楽しみにーぃ。
------------------------ コックピットから その7 「Control」「Instrument」「Flying Quality」 【Control】
今回は、操縦のお話です。あまり詳しくお話すると、だれでも飛行機の操縦が出来てしまって我々の仕事が奪われる可能性があるので、今回はほどほどに!(笑)
さて飛行機の操縦は、車とさほど変わりません。行きたい方向に操縦桿を傾ければ良いのです。右に行きたければ操縦桿を右に、上に行きたければ操縦桿を手前に!加速したければスロットルを前に進めます。しかし、車と決定的に違うのは、三次元的に変化してしまうことでしょうか。例えば、旋回すると高度は自然に落ちて、速度も変わってしまいます。ひとつを変えると、全部が変わってしまうのです。この現象を防ぐために具体的には、旋回に入るときには、操縦桿を適量倒すと同時に、機首を僅かに上げて、パワーを少々変更しておくことが必要です。すでにお気付きの方もおられると思いますが、今の文章でのキーポイントは、適量、僅かに、少々、ここにあります。この量が会得できればあなたはもうパイロットです。ちなみに 車の免許は18歳からですが、飛行機の免許は16歳から取得可能です。私自身も、車の免許よりも飛行機の免許の方が先でした。
ご自分が、ケッタ(名古屋弁で自転車)に乗れるようになったときを思い出してください。理由は分からないのですが、ある日突然乗れるようになりませんでしたか?飛行機も同じ感覚です。ある日突然着陸が出来るのです。とても不思議な感覚です。それまでは、悩んで勉強して練習して、試行錯誤を繰り返すのですが、いくらやっても着陸はできません。しかし、ある時突然着陸が見えるのです!
ご存知の方は少ないと思いますが、80年代の映画でスピルバーグ監督の「オールウェイズ」というのがあります。この映画で、若いパイロットが、ある日突然操縦が出来るようになります。私は「あー!ぼくもそうだったのかー」と感動したのを覚えています。しかし、友人に話すと「ん?あれってただのラブストーリーじゃん」全く観点がちがいましたー(汗)。いずれにせよ、飛行機の操縦は、ある日突然出来るようになるのです。
1つの飛行機を完全に手に入れると、後はどんな飛行機でも同じです。慣れるまでは上手な操縦はできませんが、安全に飛ぶ程度でしたら機種が変わってもさほど影響はありません。車で言えば、ミニカの運転が完璧にできれば、プラウディアの運転も出来るのと同じです。まあ飛行機は基本的には、機種毎に免許がありますから、法的にはちょっと問題はありますが…。
【Instrument】
飛行機には、無数の計器があります。「あんなに沢山の計器を見るのは大変でしょう?」と質問を受けます。しかし実際は、全部は見ないのでそれほど大変でもないのです(笑)。全ての計器を常にチェックしていたら操縦など出来ません。計器はあくまでも、飛行の参考とするものです。むしろ自分のやった操舵の結果を見るための物です。必要なときに 必要なものだけを見る。これも操縦の極意です。車でも同じですよね!いつもメーターを見ているのではなくて、パトカーを見つけたら、速度計!灰皿が一杯になったら燃料計!おなかがすいたら時計!この程度ですよね?
それでは、飛行機の計器の中で、何が一番大事だと思いますか?高度計?速度計?姿勢指示器?エンジン計器?航法計器? 私は昔から、それは速度計だと思っています。速度だけは、人間にはわからないのです。特に上空には、対象物がありませんから、速度は全くわかりません。お天気が良ければ、高度は、地上の物の大きさで分かります。例えば人間の形が見えれば1,000フィート、車の形が分かれば2,000フィート、家の形が分かれば5,000フィート…。また、速度計がなければ、着陸はできません。飛行機には失速があります。失速とは飛行機がただの金属の塊になることを意味しています。色々な理由で着陸は、出来るだけ低速でしなくてはいけません。そして何があっても 失速速度以下にしてはいけません。このために 速度計は不可欠な計器なのです。
【Flying Quality】
失速の話が出てきたので、次回はちょっと知的に飛行機の特性のお話をしてみたいと思います。簡単に言えば、飛行機の癖?特徴?性質?みたいなものです。皆様が「へー」とうなるような、トリビアを!お楽しみにぃ!
------------------------ コックピットから その8 「Air Speed」「ALTITUDE」「STALL」 【Air Speed】
「飛行機の速度計は…速度を示していない!」「へーへーへぇーっ…!」(笑)
飛行機の速度計と車の速度計には、大きな違いがあるのをご存知でしょうか?まあ機構的にも全く違いますが、それよりも大きな違いは、示している速度が違うことなのです。車の場合は、地面に対する速さを示していますよね!時速100キロメートルで走っている場合、目的地まで100キロメートルなら、到着は1時間後となります。飛行機はピトー管(写真○印)という機械で速度を感じます。自転車に乗って、ゆっくり走る時と、全速で走る時では、体で感じる空気の抵抗は違いますよね?この圧力変化を飛行機は速度に換算しています。また高原では、空気密度が低くなるのは経験上ご存知だと思います。これらの組み合わせで飛行機の速度計は、その高度の空気の密度に対する速度を示しています。
うーん、ちょっと難しいかな?それでは、超具体的にお話しましょう。車で速度計が時速100キロメートルを示しています。この場合走っている場所が、海沿いの道路であっても、山の上のスカイラインであっても、時速100キロメートルですよね!しかし飛行機の場合は違うのです。同じ速度を示していても、高度が違うと、実際の速度も違ってくるのです。飛行機が地上付近で200キロメートルを指示して飛んでいるときは、時速200キロメートルですが、高度が約10キロメートルだと、同じ200キロメートルの指示でも実際の速度は時速350キロメートルぐらいなのです。
ですから目的地までの飛行時間を計算する場合は、先ず計器を見て速度を読んで、計器の誤差補正をして、それに高度補正のために温度補正と密度補正をして、対地速度を求めてから、飛行時間を算出しなくてはいけません。風がある場合はさらにその補正もしなくてはいけません。「それなら今はコンピューターが発達してるんだから、最初から対地速度計にして表示すればいいじゃん!」っと思われる方も多いと思います。でもこれも大きな間違いなのです。
パイロットが最も必要な速度は、コックピット内にある計器の速度で、対地速度ではありません。その理由は飛行機の特��が、この計器に表示される速度で決まるからです。地上付近で、計器時速200キロメートルで失速する飛行機は、高度10キロメートルでも計器時速200キロメートルで失速します。ですから操縦する上においては、対地速度はあまり必要ではなくて、あくまでも計器が示す、空気の密度に対する速度が必要なのです。
一般の乗客の方は飛行機の速度は車と同じだと思って話を聞いているし、パイロットは、特性を示す計器速度だと思っているし、技術者は性能計算用の等価対気速度だと思って話をします。ですから、この3者で話が全く通じないのは当然です(笑)。
「速度計、ガッテンしていただけました?」「ガッテン ガッテン ガッテン!」おっといつのまにか番組が違っていますぅ。
【ALTITUDE】
今度は、高度計のお話です。飛行機は、毎日同じ高度を飛んでいるのではありません。それは、飛行機の高度計が気圧高度を使っているため、気圧の高い日は、同じ高度計指示でも高い高度を、そして低い気圧の日は、低い高度を飛んでしまいます。この結果、飛行機の飛行高度は実際の高度とは違うのです。「ん?なんか危険な香りがしますよねー」。富士山の高さが3,776メートルだからといって、高度計で3,800メートルだから絶対ぶつからない!と思うのは危険です。地球上の気圧変化を考えれば、最低でも500メートルぐらいの違いはあると思って飛んだほうが無難です。しかし飛行機同士の場合は、同じ理論の高度計を使っている筈なので、同じ場所で、違う高度指示ならば衝突することはまずないでしょう。将来、実高度や対地高度で飛行する機体が出てきたときには、高度計も考え直さなくてはいけないかも知れません。
【STALL】
次回は、飛行機で避けて通れない失速のお話です。本格的飛行機の特性のお話です。かなり専門的用語の多発が予想されます(笑)。事前に是非とも航空工学書の1冊でも読破しておいてくださいねー!それではー。
------------------------ コックピットから その9 「STALL」 【STALL】
今回は、お約束どおり失速のお話です。通常の会話で「失速しちゃったよー」というのは、それまでのペースが急に落ちた時や、なんかやる気が無くなった時などに使いますが、飛行機の失速はそんなに甘いものではありません。イメージとしては、高速道路を車で快適に走っていて、ある速度を切ると、突然道路がぬかるみになってしまうような感じです。
飛行機は、皆さんが想像されているよりも、空気にしっかりと支えられています。普通に飛んでいる限り、飛行機を支えている空気と、車が走っている道路と感覚的違いはありません。むしろ空気の方が安定していて揺れもありません。あたかも 平らな氷の上を滑っているような感じです。しかし一旦ある速度を切ると、それまでしっかりと飛行機を支えていた空気が、突然普通の空気になってしまうのです。こうなると飛行機はただの金属の塊です。地球に向けて一直線に落ちていきます。
それでは実際に、飛行機を失速させてみましょう。基本的には速度を減らしていけば良いのですが、失速後のことを考えると、飛行機の形態、エンジンの推力、補助翼などの中立位置、失速した瞬間の姿勢、残燃料量など、多くの条件を我々に有利にしておかなくてはいけません。これを間違えると取り返しがつかなくなる可能性があります。それと当然十分な高度が必要です。
予想失速速度の1.3倍ぐらいの速度からスタートします。通常はエンジンを絞っていけば徐々に減速していきます。先ず現れる現象は、バフェットと呼ばれる現象です。主翼で剥がれた空気が、胴体や水平尾翼に当たって、機体全体を振動させます。この大きさは、飛行機によって異なっていて、心地よい振動から、飛行機の構造物を壊してしまうような振動まで様々です。一般的には失速速度の1割程度前から発生して失速まで継続します。
「おーこれがバフェットね!おもしろいじゃん!」ってなことを考えていると、失速は突然やってきます。失速そのものの現象は、単に機首が真っ直ぐ下に落ちるものから、機首が横に流れて激しい回転運動を始めるものまで、千差万別です。いずれにせよ一番の問題点は、突然来ることです。「ありゃー」などと思っている時間的余裕はありません、直ぐに定められた手順で回復操舵をしないといけません。5秒も迷っていれば東京タワーの高さぐらいは簡単に落ちてしまいます。
もし、ここで高度に余裕があって、さらに探究心があるならば、さらに操縦桿を引き続けます。おまけで操縦桿を左右どちらかに最大操舵して、反対側のラダ-を踏み込みます。すると「ゴー」という音と共に激しく揺られて、上下左右何がなんだかわからないような運動に入ります。そこで手足を緩めても、同じ激しい運動が続くようなら、スピンモードに入っています。通常スピンは、自然現象として安定しています。木の葉がゆらゆらと揺れながら落ちて行くのと同じです。違いは木の葉が数グラムなのに対して、飛行機は数十トンなだけです(笑)。スピンは、何も対応しなければそのまま継続します。このとき計器類を見ると、姿勢指示器はぐるぐる回り、高度計は読み取れない速度で減少し、速度計だけは極めて低い速度で安定しています。運動が激しい場合は飛行機の構造を破壊しまので適当な所で止めるのが得策です。
スピンモードからの回復操舵は、飛行機によって全く異なります。そのため十分な予習が必要です。スピンを抜け出すと、自動回転運動というのに入ります。これもスピンだと思って、さらに回復操舵をしてしまうと、好ましくないモードに入りますので、正確な状況判定が必要です。自動回転運動に入ると、速度が増加してきて、失速領域から自然に抜け出すことができます。
失速自体は、それほど危険なモードではありませんが、離陸直後や着陸前などは、失速速度の2~3割程度の余裕速度しかありません。ここで何らかの原因で、ちょっとでも減速してしまうと失速してしまいます。ですから、パイロットは離陸後3分、着陸前5分は最高に緊張しています。うーん 今回はちょっと難しかったかな?先月号の予告どおり予習していました?(笑)
次回は、その離着陸の緊張をお伝えしたいと思っています。ご期待ください。
------------------------ コックピットから その10 「Take Off」 【Take Off】
今回は大空への第1歩である離陸についてのお話です。
離陸は飛行機を操縦する上では、比較的やさしいい操舵になります。しかし、その代わりにパイロットには多くの即断が要求されます。それでは実際に、戦闘機を使って離陸してみましょう。
滑走路進入許可をもらって、ゆっくり滑走路に進入します。この時には着陸しようとしている飛行機がいないか、そして滑走路上に障害物などはないかを、自分の目で確認します。またここで大切なのは、出来るだけ滑走路を長く使えるように、無意味に前進しないことです。通常軽装備の戦闘機は4~500メートルで離陸してしまいます。大型民間機でも2,000メートルもあれば離陸します。しかし普通滑走路は3,000メートルもあります。それなのに何故、滑走路は長く使える様に、進入するのでしょう?それは、離陸を断念して、停止するための滑走路長を確保するためで、飛行機は離陸するのに必要な長さの倍以上の距離が停止するためには必要になるからです。
滑走路に進入して停止したら、しっかりブレーキを踏んで、針路計や磁気コンパスを確認します。次に、エンジンチェックを実施します。先ずは、手順書に示されているパワーまでスロットルを進めます。エンジンの計器を素早く読み取って、正常に動いているかどうか確認します。エンジンチェック中に、電気系統、エアコン系統なども確認します。さーって 飛行機はOKなようです。そして管制塔から離陸許可が来ました。離陸です。
再度前方に障害物などがないか確認します。指定されたパワーにして、ブレーキを離します。ゆっくり飛行機は動き始めます。動き始めたのを確認したら、100パーセントパワーにします。このときにも、エンジン計器を確認するのを忘れてはいけません。100パーセントパワーにすると、急に飛行機は加速し始めます。そして必要ならば、スロットルをアフターバーナ領域へ進めます。急激な加速感と、エンジンノズル計器の開きが、アフターバーナへの正常点火を教えてくれます。ブレーキを離してから約5秒後、すでに飛行機は、時速100キロメートルを軽く超えています。空中まであと数秒。
しかしこの付近で飛行機は一番不安定なのです。滑走中は3輪車、そして空中へ飛び出せば飛行機、その変化点なのです。ここで最も影響するのが、風です。特に横風は地上を離れようとしている飛行機にとっては、「嫌がらせ」以外の何ものでもありません。僅か数メートルの横風でも、この場所ではパイロットを真剣にさせるのに十分です。
また、戦闘機にとってはこの地点が大きな決心ポイントです。これまでに機体に異常があれば、離陸を中止して、残滑走路上で止まることを決心し、この点を過ぎてしまえば、何があっても飛び上がらなくてはいけません。(厳密には、もうちょっと複雑な計算が必要ですが…)
さて 離陸速度が近づきました。ゆっくりと機首を引き上げて、離陸姿勢にします。この操作を急激にしたり、過度にすると、思いもかけない事態が発生しますので、細心の注意が必要です。離陸姿勢を維持していると、自然に飛行機は浮きあがります。浮揚を確認して、脚とフラップを格納します。その間も、飛行機はどんどん加速していきます。そのままの姿勢では、滑走路エンド上空で、音速を超えてしまいます。(笑)そこで、決められた上昇速度になるように、機首をさらに上げて速度を維持するようにします。しかしながら今の戦闘機は、膨大な推力があります。速度を維持しようとすると、機首がどんどん上がって、最終的には垂直になってしまいます。搭載物の無いF-2などは真上を向いても加速していきます。そこで適当なところで、アフターバーナをキャンセルして 音速の0.9倍ぐらいの速度で上昇するのが良いでしょう。
これが一連の離陸になりますが、ブレーキを離してから15秒程で、全ての離陸操作が終わります。この間に、パイロットは環境の変化を素早く感じ取って、状況に応じた操舵をしなくてはいけません。そして、この間一瞬も気を緩めることができないのです。ある程度高度が取れれば、やっと、ちょっとひと安心です。
次回は、さらに難しい着陸についてです。飛び上がってしまった飛行機は、何が何でも降ろさなくてはいけません。さて、どのような事態が発生するのでしょう。お楽しみに!
------------------------ コックピットから その11 「Landing」「Final」 【Landing】
着陸は飛行の最終段階です。そして、飛行中一番天候の影響を受け、また飛行機の速度が極めて低く且つ地上に近いために、瞬時の判断の遅れなどが航空事故を引き起こす可能性が最も高い部分でもあるのです。これらの理由から、着陸はパイロットに瞬時の正確な判断が要求されます。
実は、パイロットは離陸する時から、着陸のことは考えています。なぜなら、一度飛び上がってしまえば、何があっても必ず着陸はセットになっているからです。他のミッションは飛行機の状況などで中止が可能ですが、着陸だけはパスできませんからー(笑)。
滑走路の手前約2キロメートル程度からが勝負になります。ここまでは、飛行機の種類や、飛行方法によって様々ですが、この先は、どんな飛行機でもほとんど同じです。それでは実際に着陸してみましょう。接地まで30秒前の地点からです。
ここまでに、自分の飛行機が、着陸できる形態になっているかを確認します。次に飛行場の状況を確認します。特に、気象状況、他機の状況は大切な事項です。これら全てを確認し終えて、着陸操作に専念します。
着陸のための滑走路への接近でやるべきことは、滑走路延長線上を、決められた降下角度で、決められた速度で飛行することです。ですから、この3つの条件さえ満足できれば、着陸は簡単です。しかし「そうは問屋が許しません」(かなり古い表現?)。それは、これら全てが関連しているからです。1つがズレたので直そうとすると、必ず他の2つが乱れるのです。その上、地上付近の風は複雑なので、常に飛行を邪魔しようと狙っています。
1例を見てみましょう。正面に滑走路が見えます、風が右前方から吹いています。飛行機はだんだん左に流されます。そこで右に飛行機を戻すために、浅い右傾斜で飛行機を右に持っていきます。しかしそれと同時に飛行機の向きも右を向いてしまいます。この修正に今度は左ラダーを踏んで飛行機を滑走路方向に向けます。すると今度は揚力の減少と向かい風成分のために、思っていたよりも多くの高度低下を招きます。それを修正しようとして、機首を上げると今度は速度が減ってしまいます。そこでパワーを足します。このように着陸は、修正操舵の繰り返しになります。修正が遅れると、修正量が多くなって、失速ぎりぎりの速度で飛んでいる飛行機にとっては、より危険な状況に近づく可能性があります。
そうこうしていると、滑走路は目の前に迫ってきます、このままでは、かなり激しく滑走路に接地してしまうので、徐々に降下率を小さくして、できるだけソフトに接地させるように操舵します。この辺の操舵は、ほとんどパイロットの経験と勘です。自分のタイヤと滑走路の距離があとどれぐらい残っているかを肌で感じるのが大切で、その許される誤差は数センチメートル程度だと思います。10センチメートルも勘違いしていると、「ドシャン」と接地してしまいます。まあこれでも特に問題はないのですが、プロ意識が許しません(笑)。
接地したからといって安心してはいけません、飛行機はまだ時速300キロメートルぐらいありますので、不意に横風を受けたり、ちょっと操縦桿を引いたりするとまた飛び上がってしまいます。時速150キロメートル以下になるまでは飛行機です。そこで、早急に減速する必要があります。減速方法は色々ありますが、一番簡単なのが、車と同じブレーキです、しかし20トンの重さで時速300キロメートルの機体を止めるのはかなりのテクニックが必要です。残りの滑走路の長さを確認しながら、自分の飛行機の速度を徐々に減らしていきます。時速100キロメートルを切ればひと安心です。ちなみにブレーキは、左右別々です。右ペダルは右ブレーキ、左ペダルは左ブレーキです。このためパイロットは、飛行機を滑走路上で直進させるために、左右のブレーキをちょうどいい具合に加減しています。すごいでしょ?(笑)。
着陸で、着陸操舵よりも大事なことがあります。それは着陸復行です。着陸をやめて、再度着陸進入するための操作です。この決心は早ければ早いほど安全です。着陸に何らかの疑問や不安を感じたら、直ちに着陸復行して着陸をやり直すべきです。ここで迷うのが一番危険です、着陸しようかどうしようか迷ったら着陸中止!こうパイロットは決めています。これが、安全への第一歩です。
【Final】
すでにこの連載も、あと1回を残すだけとなりました。次回は最終回!さーって、何をお伝えしましょうか?ご期待下さーい。
------------------------ コックピットから その12 「EMERGENCY」「Knock It Off」 【EMERGENCY】
緊急状態は、通常状態でないときです。あたりまえの話ですが…。飛行機にとっては、日常茶飯事です。機体の故障ばかりではありません。天候の悪化や、パイロットの体調不良、地上支援施設の故障など様々な状況が考えられます。
緊急事態が、発生したときの原則は、 (1)飛行機の操縦を続けなさい (2)状況を正確に判断して、適切な手段をとりなさい (3)出来るだけ早く、着陸しなさい 先ずはこの3つがあります。
あなたは、今空を飛んでいます。突然、何らかの警報灯が点灯します。同時に警報音や、機体に変化が生じます。これはかなりラッキーです。なぜならば、警報灯が点灯するということは、設計段階から予想されていた故障だからです。このため妥当であろう手順が、すでに作られています。しかし一番厄介なのは、警報等などが点灯しないけど、「なんか変だなー」と、感じるときです。機体後方から「コツン」と音がしました。車ならその場に止まって、後方を確認しに行けばいいのですが、飛行機では不可能です。ここからは、パイロットの知識量と経験に基づく判断が、その後を左右します。
原則(1)は、極めてあたりまえのように感じますが、原因追求に頭がいってしまうと、つい忘れがちになります。実際に脚の警報灯の球切れで、それに全員が集中して落ちてしまった機体もあります。ですから、何が起こっても、先ずは飛行機の操縦に意識を向けていることが大切になります。
原則(2)は、簡単に書いてありますが、かなり難しい原則です。「コツン」と音がしたのを考えても、その原因は、山ほど考えられます。そしてその状況判断を間違えると、間違った対処手順を実施してしまいます。私の恥ずかしい経験では、射撃終了で目標から離脱したときに、発電機の警報灯が点灯しました。「ありゃー 電源故障だー」「発電機リセット!」「あれー?リセットできない」「完全に発電機壊れちゃった?」「もーやっぱ○○製品はだめだね!」なんて思っていると。「ん?なんでエンジン温度が低いの?」「あれぇーエンジン止まってるジャン!」「エンジン止まった警報等をつけて欲しいよねー」。
原則(3)は、状況はその後どうなるかわからないので、出来るだけ早く降りるのが得策です。このためパイロットは常に、ここで何か起こったら、どこに降りようかを考えています。言い換えれば自分がその日に飛ぶコース近くにある飛行場については事前に調べてあるのです。そして、何かあれば直ぐにそちらに機首を向けながら、状況の判断を始めます。
飛行機を操縦する上で大切なのは、あらゆる面で余裕を持つことです。知識・技量はもちろん、心も体も、そして時間にも余裕を持つことが、安全への第1歩です。ぎりぎりでやっていると、何か発生したときに直ぐに限界がきてしまいます。そして、状況を判断するときには、1つの原因に限定せずに可能性があるものは、全て念頭に置くべきです。
【Knock It Off】
さて、今回で私の連載も終了になります。1年間、中年パイロットのたわごとに、お付き合いしていただきましたことを心から感謝いたします。
自由に大空を飛びまわる、この憧れは人類の永遠のテーマです。ライト兄弟が初めて飛んでから約100年、そして今、私たちはその一部分を手に入れました。しかし、まだまだ大空は限られた人々だけの特別な世界です。飛ぶためには、特殊な機械と、それを操る特別な技術が必要です。このために、多くの人々がこれを支えています。そしてあなたもその大事な1人なのです。
それでは、またの日まで…「R.T.B.」(Return To Base)
------------------------ コックピットから その13 「ENGINE START」 以前の連載から約10年、思うところあって連載を続けることになりました。よろしくお願いいたします。今回は開始ということで、スタートから!
【ENGINE START】
一世代前の戦闘機のエンジンスタートには、それなりの装置と知識と技量が必要でした。たとえば、F-4とかF-1にはスターターが搭載されていません。ですから、何らかの理由で、その飛行機を運用していない飛行場に着陸してしまうと、エンジン始動ができないので、飛び上がるには、かなりの時間と努力が必要となります。また、それ以前の戦闘機では、エンジンスタート中、常にエンジン温度をモニターして燃料量をパイロットがコントロールしなくてはいけないので、素人さんにはちょっと無理でした。
しかし、最近の機体のエンジンスタートには、特別な装置や技量・知識は全く必要ありません。だれにでも簡単に、エンジンスタートが楽しめます。それでは実際に、エンジンを始動してみましょう。でも、キーを入れて回すだけでは動きませんけどね!
その前に、確認すべきことがあります。まずは自分の機体内の状況です。戦闘機は、エンジンが動くまでは単なる高価な金属の塊です。操縦桿を動かしても、引き金を引いても、脚ハンドルを上げても、何も起こりません。動いているのはゼンマイ仕掛けの時計ぐらいです。特にF-15などは、バッテリーも搭載していないので、どこのスイッチを操作しても、電気的には何も起こりません。
しかし、エンジンが回ると、電気と油圧が供給されて、戦闘機は生き返ります。この瞬間が結構やばいんです。仮に、何かのスイッチが入ってたりすると、即座に作動して好ましくない状況が発生する可能性があります。もしかすると、皆様も時々やってしまっている、車のエンジンキーを回したらワイパーが動いてしまったとか・・・・ウインカーがカチカチ作動してしまったとか・・・この手の事象です。
まあ、設計者も操縦者を信じていないので、簡単には作動しないようには作ってあります。しかし、その安全装置がもし壊れていたりすると、とんでもないことが起こってしまいます。エンジンをかけたら、脚をたたんでしまったとか、ミサイルが出てしまったとか・・・・車のような笑い話では済まなくなってしまいます。これを防ぐには、やはり真面目なスタート前点検が必要となります。
次に確認すべきことは、飛行機の周りに固定されていない物が無いかどうかです。仮に、空気取り入れ口付近に、小石や工具などがあれば、必ず吸い込みますし、機体後方に車や人がいれば、必ず吹き飛ばします。このようにして、まずは、飛行機の内側と外側の安全を確認してからのスタートになります。それでは、待ちに待ったエンジン始動です。
どんな戦闘機でも同じですが、前方に「START」と書いてあるスイッチがあると思います。その形状は色々あって、倒す場合もあれば、押す場合もあれば、ハンドルを引く場合もあります。いずれにしても「START」と書かれていると思います。これをそれなりに操作します。
すると、「ぷしゅ~っ」と音がして、圧縮空気が流れて、軽く振動が伝わってきます。これは、エンジンを動かすための小型ジェットエンジン(JFSと呼ばれます)が作動したことを意味しています。JFSがスタートして数秒で、電気が流れ始めます。これでやっと、飛行機は目覚めて、計器や警報等が使える状態になります。
言い換えれば、ここまでは機体のどこかが壊れていても、油が漏れていても、火災になっても、何の警報も出てくれないのです。
その上この瞬間に、全ての電子機器に電気が流れるので、各機材が自己診断を始め、多種の警報や音が無意味に発生するのです。まあ慣れてしまえば、心地よいBGMに聞こえてきますがね!「ぴ~~うおーにんぐ!ヒャラヒャラこ~しょんぴろぴろふぁいや~ぽろんぽろんぴんぽ~んロック!びんご~・・・・etc」これに対しては適当に「は~い」と答えておけば良いでしょう(笑)。
JFSが安定したら、この力をエンジンに送る操作をします。すると、エンジン回転計が動き始め、ゴトゴト音がして、エンジンが動き始めたのが分かります。ジェットエンジンの回転数は、車などのレシプロエンジンと違って、最低回転数でも毎分数万回転です。安定するまで1分ほどかかります。
IDLEで、エンジンが安定してしまえば、もう心配はいりません。戦闘機のエンジンは、燃料がある限り、何があっても回り続けます。最近の機械では少しでもなにか変だと、自分自身を守るために勝手に止まってしまう機材がありますが、戦闘機のエンジンは違います。、自分がぼろぼろになるまで最高出力を出し続ける努力をします。
ですから、戦闘機でエンジンが止まってしまったら、それはもう何をしても動かないと思えば良いでしょう。それなのに、空中再始動手順ってあるんですよね~(笑)。まあ、何らかの理由でパイロットが故意に止めてしまった場合は、この手順に従って、再始動しなくてはいけません。
また、車のような、押しがけも可能です。皆で力をあわせて時速400kmぐらいまで加速して、上記の再始動手順をすれば、問題なくエンジンは始動するはずです。
これでエンジンスタートは完了です。エンジンをかけるだけならほんの数分ですが、飛ぶまでには機能チェックや各種点検など、やるべき事がたくさんあります。通常戦闘機は、乗り込んでから離陸開始までに30分~40分かかります。ですから、近所のコンビニにお菓子を買いに行くには、ちょっと不向きかもしれませんね。
こんなに時間がかかるのに、5分以内に離陸するスクランブルにはどうしているのでしょう? この疑問には次回お答えしましょう。
------------------------ コックピットから その14 「SCRAMBLE」 【SCRAMBLE】
それは、「じゃ~~~ん」という、けたたましい非常ベルの音から始まります。 とりあえず、パイロット、整備員、武器員の全員が、飛行機に向かって全力で走り出します。 「何をやっていても、ベルが鳴ったら、向こう側の扉に向かって走る!」これだけを体に覚えこませています。
皆、走りながら、次にやることを考えています。 パイロットは、装具をつける順番、エンジンスタート手順などを思い出しています。 整備員は、発進手順や武器のアーミング方法などを思い出しています。
10秒後には全ての人間が決められた位置に到着して、息を整えながら、エンジンスタートのために動き始めます。この辺からやっと、脳みそが動きはじめます。ここまでは単なる条件反射です。ワンちゃんが、ピンポンが鳴ると、とりあえず吠えながら、玄関に走っていくのと同じです。
アラート勤務についていた頃は、大きな音がするだけで、体が反応して、いつもビクンビクンしていました。普通の日でも、飛行隊の中で金属製のお盆でも落とそうものなら、パイロット全員が瞬時にその場に立ち上がります。しかし、その後、そいつは先輩の方々からボコボコにされてしまいますがね!
さて、スクランブルに話を戻しましょう。エンジンスタートは通常手順とほとんど同じです。但し、F-4だけは両エンジンほぼ同時にスタートできるので、時間は通常の半分になります。エンジンを始動しながら、ハーネスなどの装具を着けていきます。この順番を間違えると、全部外して、最初からやり直しになります。ヘルメット、股帯、胸帯、シートベルト、脚帯、Gホースなど、これらを全てつなぎます。つなぎ終えた頃、エンジンはIDLEで安定します。ここまでで約2分、残された時間は3分です。
ほとんどの電子機器は、最初からONにしてありますが、ある種の電子機器は、色々な理由で、エンジンスタート後に電源を入れなくてはいけません。その代表がINS(慣性航法装置)です。ここで少し、INSについてご説明いたします。この装置は常に飛行機にかかる加速度を感じています。それを積分して、速度にして、さらにそれを積分して、距離にしています。まあ理論的にはわかるような気もしますが・・・・(笑)。
このINSの自立が一番時間がかかります。普通にINSを立ち上げると、7~8分かかります。それはジャイロの回転が安定して、地球の自転を感知して真北を探し出すのに、これぐらい時間が必要だからです。これでは5分以内の発進には間に合いませんので、事前に北の方向だけは、INSに覚えこませておきます。これだと2分程で、立ち上げることができます。その上、現在はジャイロも機械的なものから光学的なものに変わっているので、さらに立ち上がりは早くなっています。
このように、スクランブル用に準備された機体は、すでに全てのチェックが終了している状態でスタンバイしているので、エンジンをかけさえすれば、飛行可能状態になります。
エンジンも安定し、アビオニクス関係の自動チェックが終了すれば、発進可能です。飛行機OKのサインを整備員に送ります。すると今度は、武器員の出番になります。アラートは実任務です。本物の武器を搭載しています。ミサイル、ガンなどを発射可能な状態にします。これをパイロットが確認をして、発進準備完了となります。
発進は通常最優先で許可されます。アラートハンガーを出て滑走路に入って、スロットを最大位置にします。そしてエアボーン。1番機が地上を離れた瞬間が、5分以内でなければいけません。
飛行機が飛び上がっても、アラートハンガーに静寂は戻りません。すぐに、次に発進させるべき飛行機の準備にとりかかります。10分ほどで次の飛行機の待機が完了して、全く同じ待機が始まります。このため、アラートハンガーには常に4機の戦闘機が準備されています。
スクランブルは訓練ではありません。実任務です。世界的には、戦闘時間に計算されます。私の飛行履歴書には戦闘時間92時間と記載されています。このため、米国へ行ったときなど「どこで戦ったの?」とか聞かれて、答えに困ったことがあります。
また、実任務のゆえに、天候が極めて悪くても決行されます。通常飛行機は、着陸時の天候を判断して飛行します。しかし、スクランブルは着陸可能な飛行場がなくても、離陸命令が出ます。民間機の場合、いくら日本が小さくても、国内の全ての空港が天候などのために閉鎖になっている事は考えられません。福岡に降りようとしたけど、お天気が悪いから、羽田にしようとか、千歳にもどろうかな~とか変更可能です。しかし、戦闘機は足が短いので、名古屋に降りようと思っていたのにお天気が悪いと言っても、変更できる飛行場は、浜松か岐阜ぐらいに限られてしまいます。こうなると、降りられる飛行場が全く無いのと同じになります。それでもスクランブルは命令されます。
離陸上昇フェーズが終わって、通常の管制機関から離れて防空管制に移行すると、任務開始です。飛行機を最短会合点まで進めます。離陸から十数分で、自分のレーダーに相手が映ります。徐々に距離を縮めて接近します。そして最終的に、相手機の真横の日本領土側に位置します。2番機は相手機の後方��、かつ、やや上方に位置して、いつでもミサイルを発射できる位置に占位します。もしかすると、第3次世界大戦の始まりが、今なのかもしれません。かなりの緊張です。
ここで大事なのは本気であることです。向こうも本気です。冗談とか遊びではないことです。2番機は、1番機が落とされたら、必ず相手機を落とさなくてはいけません。
幸いなことに、わが国にはスクランブルから戦闘行為が始まった歴史はありませんが、世界的には戦争の始まりが、スクランブルからの場合も多いのです。
(今回の写真は、デュラム氏のご協力を頂きました。)
次回は、戦闘機に搭載されている機銃は当たるのか? この永遠のテーマに挑戦です。
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コックピットから その15 「AIR to AIR GUN」 【AIR to AIR GUN】
今回は、GUNによる空中戦についてお話しましょう。
第2次世界大戦までは、飛行機同士の戦いは鉄砲だけでしたが、それ以降はミサイルが加わり、今ではミサイル戦が主流になりました。このように、搭載武器は時代とともに変化しています。さて、30年ほど前のお話ですが、私が米国でF-4に搭乗したときの出来事です。
写真:GUN 1対1の空中戦訓練でした。相手とヘッドオン(正面同士)で交戦に入りました。相手が私から見て、右に急旋回したのが見えました(相手としては左急旋回)。そこで私も、右に上昇急旋回。上昇すると速度が減り、 旋回半径が小さくなって、 相手の後ろに入りやすくなります。180度回ると、 また相手とヘッドオンですれ違います。この瞬間に旋回を切り返して、お互いに逆の旋回に入ります。これを繰り返して、S字を描きながら絡み合うのがシザースです。
この結果、僅かでも相手の後ろに入れれば、GUNを撃つことができます。運よく私は、相手の後ろ2000フィートに位置できました。「そこでGUNを選択!FOX-III!」とCALLしようとすると、後席の米軍のパイロットが大笑いするのです。「ちみは何をするの?」
私が日頃乗っていたのはF-4EJ、米国で乗ったのはF-4D、ほとんど同機体ですが、決定的に違ったのは、F-4DにはGUNが装備されていないのです…(大汗)。ですから、近接戦で使う武器を持っていないのです。
飛行後のブリーフィングで、飛行隊内は大爆笑!「さすが日本人はすごい!空中で飛行機から出てナイフで戦うのかと思った」と…。
写真:GUN ベトナム戦争での教訓から、F-4E以降の戦闘機には、20ミリメートルの機関砲を搭載するようになりました。その多くは、油圧もしくは電動モーターで作動する回転式機関砲です。砲身は6門あり、これが回転しながら弾を発射します。
発射速度は毎分6000発程度となっています。弾自体は、マッハ3~4ぐらいで飛んでいきます。毎分6000発ですから、1秒間に100発撃ちます。射撃感覚は「バン・バン・バン」という感じではなく、「ブーン」という振動と音になります。また、1回の射撃は1秒間ほどになります。
戦闘機のGUNの照準は、先ずは相手をレーダーでロックオンして距離を測ります。 次に自分の機体にかかっている荷重から、相手の運動を推測します(相手を追い続けていると仮定して計算)。その状態で、着弾時間を計算して、その時間で移動するであろう相手の予想位置に重力落下分を加えて、HUD(ヘッドアップディスプレー)に 照準点として表示します。パイロットはその照準点を、実際の目標の飛行機の上に乗せることで、銃の方向は相手の将来位置に着弾するようになります。
戦闘用計算機は正確なデータさえ与えれば、確実に正解を出します。第2次大戦中に戦った戦闘機はレーダも積んでないので、曳光弾を見ながらの射撃でしたが、通常弾と曳光弾では、その重さも空力特性も違っているので、弾道が違ってきます。実際は参考程度にしかなりませんでした。結局、空中での射撃は100パーセントパイロットの勘で撃っていましたので、まさに神業です。
このように考えて行くと、計算機制御の機関砲って、なんか当たりそうですが、そうは問屋が許してくれないのです。
音速の3倍で飛んでいる弾は、1秒間で100発撃っても、その弾の間隔は約1000メートルに100発ですから、10メートルおきに1発存在している計算になります。これは直線飛行をしているときの計算ですが、実際は急旋回して戦闘するので、角速度がこれに入ります。戦闘加重時は50メートルに1発程度の密度になります。戦闘機の大きさはせいぜい20メートルほどですから、戦闘機から見れば、弾はかなりまばらな感じで撃たれている感覚になります。
写真:GUN その上、計算機で行う照準は、その計算と表示に4秒ほどかかります。相手が4秒間安定した機動をしてくれた時は正確ですが、そうでない場合は、最初から照準点は 不正確となります。ですから、4秒に1回何らかの回避機動をすれば、 照準は定まりませんので、 弾の当たる確率はほとんど0パーセントとなります。強いて言えば、もし運悪く相手の弾に当たってしまった時は、日頃の行いのせいかもしれません。
これらをまとめて考えると、ほぼ同性能の戦闘機同士の戦いで、相手をGUNで落とすことは、ほとんど不可能になります。ですから、対空武器としては、GUNはお守り程度の効果があると思えば良いでしょう。
但し、相手が動かないものとなると話は違ってきて、GUNは極めて有効です。相手がトラックならば、100発撃てば50発は当たるでしょうし、全速で走っている戦車でも 30発は当たると思います。相手が駆逐艦程度の船ならば、90発は命中するでしょう。その上、20ミリメートル弾は鉛の塊ではなく、中に火薬が装填されていて、命中後、爆発するので、その威力はかなりなものです。
このように対戦闘機戦闘では、GUNはそれほど有効な装置ではありません。最も有効なのは、ご存知のようにミサイルになります。
(今回の写真はMasato氏のご協力を頂きました。)
次回は、このミサイルについてお話しましょう。
------------------------ コックピットから その16 「MISSILE」 【MISSILE】
今回はミサイルのお話をしましょう。
まずはイメージを作りましょう。
あなたは学校の校庭の真ん中に立っています。 校庭の端には野良犬が1匹います。 何故か、あなたは野良犬と目が合ってしまいます。すると、野良犬が突然うなりながら、あなたに向かって走りだしました。 あなたなら、どうします? これがミサイル戦の始まりです。
対戦闘機戦で、最も有効であろう武器がAAM(空対空ミサイル)です。 F-15世代の戦闘機のほとんどは、8本のAAMを搭載することができます。4本のMRM(中距離ミサイル)と4本のSRM(短距離ミサイル)です。
また目標1つに対して、2本のミサイルを発射するのが基本ですから、1機の戦闘機は4回のミサイル射撃が可能となります。何故2本撃つかと言うと、1本のミサイルの撃墜確立が80パーセントだとすると、2本目は1本目で外した20パーセントの80パーセントを落とせるので16パーセントとなります。こうなると、2本で96パーセントの確立で相手を撃墜することができるので、かなり有効な手段となります。仮にもう1本撃ったとしても、残りの4パーセントの80パーセントが落とせるので、さらに3.2パーセント増となりますが、1本目と2本目に比べて大変少ない数字になるので、あまり意味を持たなくなります。そこで通常は、1目標に2発撃つのが妥当とされています。これは撃つほうの理論です。
ここで、先ほどの野良犬に話を戻しましょう。あなたは犬に追われています。さてどうします?先ずは反対側に走り出します。時間稼ぎです。走りながら考えます。どうしたらいいか…。 ポケットを探ると、お菓子が入っていました。犬に向かって投げてみます。ラッキーだと、犬はお菓子を食べ始めて、あなたを追うのをやめるでしょう。これがフレアー(火の玉)でしょう。ミサイルが赤外線追尾式だったら、これで��れられます。 しかし運悪く、この犬が満腹だったら…。 次にあなたは上着を脱いで、それを放り投げます。犬がそれに向かって走ってくれれば、またまたラッキーです。これがチャフ(銀紙)です。これで電波誘導式ミサイルは向かってこないでしょう。
このような方法でミサイルをだますのが、撃たれるほうの理論になります。それともう一つ、ミサイルの最大の欠点は惰性で飛んでいることです。ミサイルは数秒しか燃料がありません。長くても5秒程度です。このため通常は、慣性力だけで飛んでいます。 その結果、何回も飛行方向を大きく変えての飛行はできません。もしミサイルを1度、自分からそらすことができれば大成功です。なぜなら、そのミサイルが180度方向転換して追ってくるのは、映画の世界だけの話ですから。
しかし、これで安心してはいけません。ミサイルには近接信管というものがついていて、相手に直接当たって爆発するのではなく、近くに来たなとミサイルが感じた時に、勝手に爆発するのです。この爆発で小さな金属の破片が四方八方に飛び散って、その1つでも飛行機に当たれば、あなたはまともには飛べなくなります。
今回は空対空ミサイルの話でしたが、実際は地対空、水対空ミサイル等の多種のミサイルが、戦闘機に向かって飛んできます。パイロットはこれらに対して、有効であろう多種の方法を使って回避しなくてはいけません。
また、その回避行動は技術的に立証されているわけでもなく、パイロット間で伝説のように言い伝えられているものです。たとえば、「SA-3(地対空ミサイルの一種)が撃たれたら、白煙が見えてその先にミサイルがたぶん見えるから、その大きさがタバコの大きさになったらキャノピーの右端に置くようにして、最大Gで右降下旋回しなさい。」と言うような手順です。この手順で回避できたパイロットがいるのも事実ですが、帰って来れなかったパイロットもいるでしょう…。しかし、後者は証言できませんので、この手順が正解となってしまいます。
あんなこんなで、色々な攻撃から無事回避して任務を終了し、基地に帰ってきます。しかし、ここで安心してはいけません。それは味方の基地防空用のミサイルです。1人で操作可能で、肩に担いで発射するタイプの携行対空ミサイルです。これらの発射の最終責任者は携行者自身です。特に戦時となれば、情報も混乱するでしょう。目の前に突然戦闘機が現れたら、あなたならどうします?翼に日の丸が無いのを確認してから撃ってくれますか?
古来より矛盾という単語があります。���代に言い換えると、誘導弾と戦闘機になるのでしょうか。お互いの技術者は常に自分たちの技術の方が優秀だと思っています。でも現実はやってみないとわかりません。
パイロットの私としては、常に戦闘機のほうが優秀だと信じていますがね!(笑)。
次回は「そこまでしてダイエットするの?」 戦闘機の重さについてお話しましょう。
------------------------ コックピットから その17 「DIET」 飛行機は空中に浮かばなくては意味がありません。このため、1グラムでも軽く作らなくてはいけないのです。特に戦闘機にとっては、この1グラムで勝敗が決するといっても過言ではありません。
今回は軽量化への努力の中でも、超オタッキーな話題である脚のダイエットについてお話したいと思います。
飛行機にとって、飛んでいるときに全く必要の無いものは脚なのです。飛行中の脚は単なる無駄な重量物なのです。ですから、いかに脚を軽く作るかが飛行機の大きな課題の1つとなります。
軽量化の究極の答えは、離陸と同時に脚を捨ててしまう手段です。持って飛ばないのですから、めちゃ合理的です。ライト兄弟の「ライトフライヤー号」や第2次大戦中の「秋水」などが、この方法を取り入れました。脚は離陸と同時に、機体から外れて地上に捨てられます。これで身軽になり飛行を続けます。すごいアイデアです。着陸は、胴体下に取り付けられているソリによってなされます。かなり革新的な方法ですが問題が1つ…。
次の離陸に際しては何らかの方法で、再度脚を取り付けなくてはいけません。また、その装置と脚が準備された飛行場にしか降りることができません。ですから、極めて特殊な使い方の飛行機だけに許される手段となります。
そこで次に思いついたのが、脚をできるだけキャシャにして軽量化することです。通常の運航では、脚にかかる最大の荷重は着陸の時です。この際には、自分の重さの1.5倍程度の荷重が接地と同時にかかります。ですから、基本的にはかなり頑丈に作らなくてはいけません。
ここで技術者は考えました。 「そうだ!かなり軽くなってからじゃないと、着陸はしちゃいけないことにしよう!」
これなら、そこそこの強度があればOKです。たとえば、自重が10トンの戦闘機で、残燃料量が3トンの場合、重さは13トンです。この機体が着陸するときには、約20トンぐらいの荷重が脚にかかります。この重さに耐えれれば、飛行機としては着陸できるので、設計者はこの数字を目標に設計すればいいのです。
皆様も経験したことはあると思いますが、民間機などで離陸直後に何か問題が起こって、着陸しなくてはいけない状況でも、着陸するまでにかなりの時間がかかったという記憶がおありと思います。これは、離陸した直後の重量では重過ぎるので着陸できません。そのため、燃料をある程度使ってからの着陸になりますので、時間が必要となります。これほどまでにして、脚は軽く作ってあります。
さて、戦闘機の一般論を…。通常、自重10トンの戦闘機には、8トンぐらいの燃料が積めます。これとは別に、ミサイルとか爆弾とかも8トンぐらい搭載できます。全部合計すると26トンになります。
ここで 「それって、おかしくない?」 「さっき、10トンの飛行機が耐えれる重さは、着陸時の最大20トンだって説明したジャン!」 「それなのに全備重量が26トンって、すごい矛盾!」…っと思われた方は、このコーナーを熟読していて、かなりの戦闘機通と言えます。(笑)
これまではプロローグです。ここからが本日のメインテーマとなります。
20トンまでしか耐えられない脚を持った戦闘機に、合計26トンのものを乗せる。これが技術者に与えられた命題です。このままだと、地上で燃料と武器を搭載しただけで、脚が折れてしまいますので、絶対何らかの方法が必要となります。
簡単な答えは、「脚を強くしよう!」ですが、これでは今までの努力が無駄になりますし、だれにも「すごーいい!」って、言われません。飛行機を軽く作ろうという目標からもずれてしまいます。そこで技術者が次に考えるのは、最大離陸重量を脚の強度限界の20トンにすることです。
「燃料とか武器とかの合計を10トンにしちゃおう!」 「そうだそうだ。それがいいよ!」 「それじゃ、どうやって積む?」 「燃料を乗せるのやめちゃおう!」 「そうなると、搭載物を8トンにして残りの2トンを燃料に割り当てるようにしよう。」 「これで、みんな丸く収まるねー!」
ここで初めて、パイロット君登場。
「あのね。君らは知らないと思うけど、飛行機は燃料がないと飛べないんだよ!」 「えー そうなんですか?知らなかった…。」 「そんじゃ、武器とか下ろします?」 「それだと、何のために飛んでるか、わからないじゃん。」
まあ、この会話は100パーセント嘘ですが。(笑)このような矛盾が生まれてきます。
(撮影:謎の黄色さん)
そして、答えは…。
すでに上の写真でお気づきと思いますが、本当に武装関係は全部積んで、燃料はちょっとしか搭載しないで離陸します。離陸後は、脚の強度制限は関係なくなります。その状態で、空中で燃料を満載にします。この方法だと、機体の重量の最大設計限界の26トンまで重くすることができます。空中給油は、単に戦闘機などの行動半径を伸ばすためのものではなくて、燃料満載で且つ完全武装をした戦闘機を任務へ向かわせるために、絶対的に必要な装備なのです。
蛇足ながら、わが国ではフォーメーション飛行ができない人は戦闘機乗りには不適ですが、米軍では空中給油ができない人が、先ずエリミネートされます。だって、戦闘機が飛び上がって最初の仕事が、空中給油なのですから!
【EPILOGUE】
急ではございますが、長い間、老パイロットのたわごとにお付き合いいただきありがとうございました。 今回をもちまして、このシリーズを終了いたします。いままでお付き合いいただいた方々に深く感謝するとともに、さらなる航空技術の発展と飛行の安全を祈りつつ、ペンを置きたいと思います。
それでは Knock It Off! 、 RTB 、 Pigeon to Mama? (作戦は終了!、帰ろう、ところでおうちはどっち?)
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みそかです。
噛まれる寸前まで犬の肉球をぷにぷにしたり、締め切り5分前にレポートを出したりと、ギリギリでいつも生きているわたしですが、役者紹介もこんな時期に投下させていただきます。
新歓の読み合わせがまだ始まっていないので、間に合ったということにしてください。
わたしは毎回芸名を変えています。理由は特にありません。気分です。次回は変えるかもしれないし変えないかもしれません。
そんなわたしから、新人公演に参加したみなさんに新しい芸名をプレゼントします。でも、���くまで提案なので、採用するなり仏壇に飾るなり塩胡椒かけて炒めるなり好きなようにしてくださいね。
役者編
縦縞コリー
🆕犬系彼氏
パーマ姿に慣れすぎて、もうもとのこりちゃんを思い出せません。似合ってるってことです。
声がいいのはもちろんのこと、表情管理が素敵だなと思います。父だけど子どもっぽさが残っている表現は、こりにしかできないものだったなと思います。キャスパのときにっこにこになるのもいいですね。わたしは作ってないのにどんどん踊らせたくなる(?)コリーちゃんなのでNew芸名は犬で🐾
あろハム権左衛門
🆕大阪公立大学
すでにつよつよな芸名をしてらっしゃるので、新しい芸名を提案するのに少し緊張しました。やはりハムのイメージが強いので、ハム大と呼ばれる大学をつけました。あとは大阪大学のサークルで大阪公立大学を名乗ることができるマイペースさがアローにはあると思います。新たな外国語を習得しようとする姿には震えました。尊敬します…
海泥波波美
🆕桜下木木木
周りのみんなを巻き込んでいつのまにか台風を生成しています。目にいるアサギはケロッとしていたり、していなかったり。アフヌンは結局行けたのかな?紅茶には明るくないけど、わたしも行ってみたいです。New芸名は、わたしが読みたいなあと思っているアサギおすすめの本から取りました。さすがに読みます。この春休みが終わるまでには
苔丸
🆕津谷子
たくさんたくさん練習しましたね。ひとつひとつの動きにも、単語の言い方にも、細かな工夫をしましたね。あれがもう2ヶ月前なんて…時が流れるのは早いです。いちばん一緒に練習して、気になるところを見つけるたびに指摘していたけど、それをすべて受け止めてくれました。丁寧という言葉がすごく似合う人だと思います。もっと磨いて、もっと丸くつやつやにしていってね。あ、New芸名は「つやこ」と読みます
冊まいむ
🆕内緒♡
演劇って、芸術だったんだと、最近気がつきました。だから、わたしもその中に入ることができて嬉しく思うし、同時に不安になります。わかってるのは、ちゃうかは楽しいってことです
衿君
🆕燻
綺麗めな衣装が似合いますね。ていうかなんでも似合いますね。ちゃうか35期着せ替え人形大会を開こうと模索中なのですが、わたしが着せ替え人形にしたいなあと強く思っているひとりです。
New芸名は「いぶし」と読みます。週一で燻製を食べていそうだなという、完全なる偏見からつけました。ちなみにわたしは燻製食べたことがありません
ミル鍋
🆕Curry is a drink.
「カレーは飲み物」です。美味しい食べ物屋さんを知るたびに、「ゆにちゃんと行きたい!!」って思います。全制覇、つきあってくれるかな?最近Vlogに目覚めたゆにちゃん、編集技術をめきめきと上げていてなんかもう立派なユーチューバーになれそうです。普段はにこにこでギャグ線爆発してるけど、舞台に立ったらかっこいい。好き。ギャップ萌えってやつかな
大福小餅
🆕こゆき
わたしは大福の中では雪見だいふくが1番好きです。邪道って言われちゃうかな。優しいこふくは受け入れてくれると信じてます。あとは、こふくには雪景色が合うだろうなと思ったので。雪の中で名前を呼んで、ダッフルコートを着たこふくにとびきりの笑顔で振り返ってほしいですね。こふく感をどうしても残したくて小をつけたら、某女優さんの名前になってしまいました、汗
中森ダリア
🆕大宮セドナ
ひらりは、演劇がなかったら一生仲良くなることがなかったタイプだろうなあと思います。だからこそ会うたびにたくさんお喋りしたくなっちゃうし、ちょっかいかけたくなっちゃう。
セドナは有名なパワースポットです。世界進出しそうだなあと思ってつけました。大宮は勘です。
飾っておきたくなるような美しい容姿も、そんな美しい唇から出てくるコテコテの関西弁とパワーワードたちも好きです
帝京魂
🆕平方根
いつかの稽古でやった関西弁翻訳がいまだにツボです。コンの関西弁が好きすぎて、わたしの専属関西弁翻訳機になってほしいくらいです。
作業員の衣装が似合いすぎてびびりました。私服かと思いました。さすがに嘘です。New芸名は金平糖と迷いましたが、コンはルートが似合いそうだなと思ったのでこっちにしました。ぜひかぶってみてね。√
黒井白子
🆕サフラン吉岡
演補お疲れさまです。いろんなことを相談させてもらいました。やっぱり頼りになります。
わたしは沈黙を埋めるように喋るのが苦手なので、誰かとふたりでいるとちょっとだけ不安になるのですが、白子と喋るときは安心できます。話すのが上手だからでしょうね。話の内容の面白さはもちろん、本人の圧倒的コンテンツ力が芸人さんみたいだと思ったので芸人さんぽい芸名をつけました
しょこら
🆕あしたの靴下
今回は役柄上あんまり絡む機会はなかったかな。でもなぜか、人科の友達から名前をよく聞きます。他のサークルでも楽しんでいるようで何より。こらしょから最初にインフルの連絡があって、仕事振りすぎたかな、スケジュールハードだったかな、なんて心配していたのも束の間、翌日わたしも38度5分発熱しました。体調管理って大事だね。New芸名はフィーリングです。あしたという単語を使いたかった
鴨兎春
🆕星型魚拓
今回のらびの役者紹介、心の底から好きだあああ!!!スクショはもちろんしました。それをプリントアウトする一歩手前で、さすがにやめとくか、となりました。俵万智を超えられると思います。スパイダーなわたしのはもちろん、他の人の歌もにやにやしながら読みました。
もしらびが魚拓だったら、がんばって星の形になるだろうなと思ったのでこの芸名をつけました。芸術センス恐るべし
スタオン編
園堂香莉
🆕透明な花
テキパキ動いて指示をする照明チのかっこよさを見て、未熟な音響チは焦ってしまいます。今回は声だけの登場でしたが、綺麗な声で音質の悪さを飛び越えてくれました。
「も」は、ちょっと疲れたそうなので休憩してもらってます。わたしはマ行全体が好きなので、いつか復活するかもしれません。未だ(わたし的に)あなたの色が決められないので、透明とつけました。お花要素は外せないよね
まろん
🆕奈々
音入れと場当たりではご迷惑をおかけしました……。本当に本当に感謝です。これからも頼りにしてるぜ。
まろんのふわふわしてて延々とお喋りしたくなるような声が好きです。でも、外公以来ゆっくりお話できていなくて寂しいです。今度ごはんでもいきましょ!New芸名はななって名前がかわいくて似合うなと思ったのでつけました。々は同じと入力すると出るらしい
テキストを入力
🆕 繝?く繧ケ繝医r蜈・蜉
文字化けさせました。最近はすごいですね、文字化けさせてくれるサイトがあるんだもん。宣美殺しと言われそうですね。頑張ってもらいましょう。
話せば話すほど味が出てくるスルメみたいな人です。特に、ゆにとの会話は聞いているだけでにこにこしちゃいます。最近ちゃうかの演劇外の活動にも顔を出してくれるようになって嬉しいです
紫仏瑠唯
🆕六条和歌
今回はあんまりお話できなかった…悔しい…!!みなさんの役者紹介を見ていると、るいは世界史がお好きなんだとか。いつか世界史トークしたいなあ。この後期にすごく面白い授業をとったので、わたしの世界史熱は絶賛高まっています。特に、宗教が絡む歴史が好きです。New芸名は、るいは着物が似合いそうなので和風にしました。かわいくない!?
近未来ミイラ
🆕キャリーケース渋滞中
ツッコミもボケもセンスが良すぎるの、なんなんでしょう。片方だけでいいのでください。
改めまして、演出お疲れさまでした。人マニアのキャスパへの繋げ方が個人的にめちゃめちゃ好きです。あと、演出で疲れているだろうに、ちゃんと話を聞いてくれるの、本当にありがたかった。雨あられです。
New芸名はフィーリングが7割、3割はみーらに「い」の口をしていてほしいという願望です。その芸名だとどちらかというと「う」の口じゃないかと思った人、しー。わたしはこれがいいんです
唯端楽生
🆕久茶寧
「くっちゃね」と読みます。ただばたらきは可哀想なので、思い切りだらけてほしくて食っちゃ寝にしました。
脚本を読んで、あなたの子ども観、大人観は、わたしの子ども観、大人観と通じるものがあるのではないかと感じています。わたしは、子どもはこの世界のお客様であると思います。そして大人になるということは、自分が今までに受けてきたものの存在に気づき、今度は自分が「与える側」になること、つまり世界の運営者になることだと思います。そ���でもって、父は一連の経験を通して、受け取る側(というか受け取る姿勢)だった考え方が、少し大人サイドに近づいたんじゃないかな、と思ったり。こんなことを、お話してみたかったりします。いろんな人が言っていますが、全体を見ても細部を見ても、ずっと面白いあなたの脚本にはわたしも惚れ込んでいます。次回作、楽しみにしてます
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胡粉団子のワークショップに行って100叩きしてきた
時は2023年10月21日。 ホルベイン水彩フェスタ2023で、胡粉団子のワークショップをやるそうで、申し込んだら無事当選したので参加してきました。 (いくつか申し込んだけどこれしか当選しなかったYo)

そもそも水彩フェスタなのになんで胡粉団子に申し込んできたの?というと、前から胡粉(普通の胡粉もそうだけど、特に盛上胡粉)や岩絵具を使ってみたかったけど、イマイチ使い方、塗り方がわからなくて困っていたのでした。
なので、このワークショップは実に嬉しい機会だったのでした。 (イラスト塗り絵ワークショップも貴重だけどさ……)
というわけで、早速胡粉体験。
1.胡粉をすりつぶそう

胡粉、買ったことのある方は知っていると思うが、フレーク状になっています。 (はじめっから粉の胡粉も売ってるけど) それを乳鉢ですりつぶしていきます。
ぶっちゃけ乳鉢よりも紙に挟んで麺棒みたいな棒ですりつぶす方が楽なんですけどね。 (ピグモン東京さんの過去のツイートでもそうやってたしw) 水干絵具でもよくすりつぶしてたりしたので、自分的にはこの辺までは問題なしで進みます。
2.膠液を入れてすり鉢をゴリゴリしよう

水さじで膠液を数滴入れます。 (初めは少なめに入れて、少しずつ足していく感じ) 膠液を入れて乳鉢でとにかく混ぜていきます。 これが結構しんどかったっす。 上の写真のように、だんだん練り棒に胡粉がついてくるのが正解らしいのですが、これ以上練り棒にはつかず、上手くいきませんでした😂。 ※適量がわからないままやっていたが、どうやら膠液が少ないまま終わった模様
乳鉢や練り棒についた胡粉をまとめて、手でまとめていきます。 このとき、膠が少ない場合は、ハンバーグのようにちょっと中央をへこませて、そこに膠をちょっと乗っけてこねて再び丸めると良いみたいです。 ちなみに話は変わりますが、このとき使った水匙、表面張力?がすごいのか、水が一滴ずつ入れられる不思議な匙でした。 面白いので今度買ってみようかな?
3.百叩き

そして有名な百叩きの登場(?)だ!
普通に��皿にたたきつけます(実際には、今回作る団子は小さいので軽く投げる感じ) このときも、膠が少なかったりした場合は、とき皿に膠を一滴落として、その上に叩くようにすると良いらしいです。
4.団子をとき皿に広げよう

百叩きが終わったら、団子を潰してとき皿に広げていきます。 が、私のは最初のに膠が少なかったらしく、めちゃくちゃ硬くて広げられなかったので、膠をやっぱりお皿に広げてから無理矢理広げていきました。
5.お水で溶こう

ここまで来たら、塗りまであとちょっと! とき皿に広げた胡粉全部ではなく、使う分だけ、少しずつ水で溶いていきます。 どのくらいの濃度で溶けば良いかは、まさに牛乳。 牛乳ぽければOKだそうですw
6.胡粉を塗ろう

この量の胡粉を作るのに、1時間弱。 胡粉作りとはなんて大変なんだろう。 だが、ワークショップは1時間しか無い。 慌てて胡粉を塗っていきます。
このとき、乾く前の胡粉は透明で、ちゃんと塗っている実感がわきにくく、不安になります。 が、(時間がないので)ドライヤーで乾燥させたらそれなりに白くなってたので一安心。
ちょっと色が薄すぎたな、というときは、濡れている状態で塗り足すのではなく、乾かしてから塗るべしとのことです。
7.岩絵具を塗ろう
胡粉が塗り終わったら、岩絵具で上から色を重ねていきます。 岩絵具と膠液は同量くらいだそうです。 そして水で薄めて描いていきますが、その水も膠液と同量程度だそうです。 ただし、粒子粗めの番手だと、やや膠を多くした方がよいそうで。
そして時間切れ。 みんなで慌てて残った胡粉を我が輩が持ち込んだハーフパンにつめてお持ち帰りしたのでした。
8.最後に
1.ナカガワ胡粉さんについて
とりあえず胡粉の作り方だけ先に語ったわけですが、 そもそもどうしてホルベインの水彩フェスタなのに胡粉作りなのか。 それは協賛のナカガワ胡粉さんのワークショップだからです。
ナカガワさんのブースでは、試作の京上岩絵具、検品から弾かれたけど、ちゃんと使える棒絵具、日本画初心者キットと、その他岩絵具っぽいものと新岩絵具っぽいものが売っていました。
実際に製品化されなかったらしいので、めちゃくちゃレア品だと思うものの、岩絵具そんなに使わない&気になる色はなさそう(使いそうな色は新岩のを持っている)のでお見送りしました。
棒絵具は、色によって作りやすい色、欠けやすい色?などがあるみたいで、朱色の棒絵具、次に辰砂(だったかな?)が多かった気がします。
2.なんで膠じゃないと駄目なの?

この話はとても興味深かったです。 3種類のバインダーで溶いた胡粉の見本を見せていただきました。 左から、膠 アラビアゴム アクリル だそうです。 見ての通り、膠が一番不透明なんです。 バインダーが違うと、見え方が変わるのがすごく面白いです。
ちなみに普段自分が岩絵具塗る時は膠じゃなくて日本画用アートレジン使ってるけど、やっぱりアクリル系のアートレジンだと不透明度が変わっちゃうのかなぁ…
4.ワークショップの雰囲気について
みなさん初対面でしたが(実はついった相互さんもいた模様)、フレンドリーでみんなでわいわいやりながらワークショップしていました。 というか、難易度が高すぎて周りの人と相談しながらやったりしてた部分もありましたw 時間が足りなすぎたのは間違いないですし、難しかったですが、楽しい時間でした。 またこのような日本画に関するワークショップを開催していただきたいですね。 (ただし、時間は1時間半くらい欲しい)
自分は水彩っ子ですが、イラストを描くときは日本画の画材もアクリルも使ったりするので、やっぱり知識は多くて困ることはないのです。
5.余談
そもそもなんで百叩きなのか。 きちんと綺麗に膠と胡粉を混ぜないと、剥落したりする事があるようです。
これはワークショップが終わったあと、ブースで聞いた話ですが、今回作ったくらいの量であればわざわざ団子で百叩きしなくても…とのこと。 ただし、量が多いときは百叩きの方が効率がよいみたいです。 長い歴史を持つ日本画の叡智というヤツだろうかw
あと、ナカガワさんには都の雪というチューブ胡粉もあるので、それでやっても同じかと思っていたのですが、こちらは胡粉と膠以外の添加物が入っていて、そのため、本当の胡粉の色とは少し変わってしまうとのこと。 手持ちのやつ、なんとなく程度に茶色っぽい気がしてたのはそのせいなのだろうか。
というわけで、以上、胡粉団子体験記でした。
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Event Live 火炎瓶 @川崎 CLUB CITTA'


OA含めて18時半開演だとばかり思い込んでいて間に合わずw FORBIDDEN観れてないですが
鋲さんがこれから色んなとこぶち込んでくから
来いよ
って言ってるとこだけ観た
今日のチッタも思ったより人いっぱい
荷物を預けてフロアに戻ると今年何度も聴いたBGM
①VIRGE
バンドが拡大するタイミングでメンズ動員さんが増えるのあるあるだと思ってるんだけど気合い入ったギャ男さん達の野太い麺コが場を盛り上げていて始まる前からかなり良いムード
とにかくお客さんの声がデカいVIRGE
遼さんが現れ氷のような冷やかな眼差しでフロアを見渡すとお立ち台へ
悲鳴歌い出し3秒でカリスマ性が爆発する歌声と声量 さらにパワーアップしたのでは
新しいベースの方が加入されたので注目したい気持ちはあるんだけどどうしても遼さんに持ってかれる 良くも悪しくもメンバーチェンジ耐性凄い
今日はドラムセットがツーバス バスドラのヘッドにカラーのイラストが入ってる
私が知らない間に出ている新曲達が3曲?挟まれたけど帰ったらすぐ聴かなきゃと思えるヴァージュらしさだった
折り畳みと同時に入るフロアの声とメンバーを呼び叫ぶ声がとてもトッパーと思えない盛り上がりでゾワゾワ ものすごくデカいバンドを見ている気分
ラスト 空に落ちる蛍はサビで遼さんジャンプジャンプとフロアを煽る
最後の"この命を抱いてくれ"を歌っている最中に楽器隊が捌け1人残された遼さんがお立ち台に足を畳んで座り 繰り返す 度々自分の胸をゴツンとマイクで殴る鈍い音を挟みながら
シーンと鎮まり返った会場に響く独唱を最後に幕が閉じた
幕の向こうでコドンと何かが落ちる音がすると
大きな歓声と拍手が沸き起こる
この終わり方何度か観たけどまた鳥肌(笑)
今日のヴァージュかなり良かった
②Chanty
楽器隊板付きで開幕
演奏をバックにステージへ出てきた芥さんが後ろを向いて合図をするとドラムが2打
こちらを向いてマイクの方へ来てから振り返り再び2打 そして2打
火炎瓶 はじめま~す 居場所教えてください と手を挙げさせて1曲目アイシーへと繋ぐ
冤罪ブルースでは下手の方で芥さんと野中さんが向き合って野中さんに声出しをさせる場面も
曲中でテンポが変わると気付いてから聴く冤罪かっこよかったなぁ
でも次の曲 レインドット 初めて聴いたけどなんですかこれはめちゃいいじゃないか
竿帯のコーラスに芥さんのボーカルが入ってく所すごく良かったしそこのドラムもかっこいい もう1回聴きたい サブスクにないからいよいよ音源買うしか
レインドットの途中で芥さん上着を脱いで芥さん二の腕(`⊙ω⊙´)カッ!!
お馴染みの不機嫌 マイクスタンドごと上手下手に移動して歌う芥スタイル 演劇観てるみたいに感じるのはこんな細かなパフォーマンスのせいなのかも
ラストは芥さんがギターを持っておやすみ
間奏部分メンバーのシルエットだけを照らす照明が幻想的で綺麗だった
全員でアウトロを演奏しながら閉幕
③THE MADNA
どの曲だったかな sweet dreamと極彩色かな
ザアザアと同じ進行方向向いて走るタイプのモッシュができてた
無音板付き開幕 白縁サングラスにジャージ姿でお立ち台に立っている涼太さんが喋り出して1曲目 sweet dream
感動さえ誘うコーラスの曲なのに下手を見れば朋さんw目の周りを黒で塗り潰し額に線2本 アオダイショウ(蛇)みたいなのを身体に纏っていてギャグみたいなヴィジュアルなのにずっと見てるとかっこよく見えてくるのはあの顔面だからとしか言いようがない
2023年 楽しかったー?
それは 俺たち タイムリーの漢たちのおかげと言っていいか?
V系って知ってるに負けてらんねぇぞまじで…
これからもずっとこうやって行こうな いいか?
時間なくても割と喋る涼太さん
ラスト極彩色
太嘉志ちゃんのお立ち台にちょこんと腰掛け背中を預ける涼太さんに 太嘉志ちゃんがぼよーんぼよーんておしりで攻撃してて涼太さん歌いながら笑ってた(かわいいしかない世界)
捌ける時にいつもゆっくりみんなに顔を見せてくれる理緒さん 飲み干したペットボトルをお立ち台から投げるその飛距離たるやさすがドラマー
④ザアザア
幕が開くと同時にベースを掻き毟る零夜さんの背中が見えたんだけど何その衣装
今日何着てるのそれ
上手側からフェードインしてきたチェックのジャケットは春さん え え
新衣装??????????
何の衣装なのそれ(混乱)
いつものマイクで叫び散らかすあの表情だけど何も聞こえてこない
マイク入ってない? スタッフさんに知らせるためか袖に向かって中指を立てたりしてしばらく闘った後マイクスタンドごと蹴り飛ばした(笑)
そうこうしてる間にセンターに一葵さんがいてザアザア 発表があります
12月3日 ザアザア10周年 Zepp新宿でライブやります
待ってぇ~~~
一旦待ってぇ~…
唐突の新衣装だわマイク入ってないわ色々ありすぎて脳の処理が追いつかないぜ…
なんだって?
https://x.com/xaaxaa_official/status/1740708778516025474?s=46&t=uhUsDFLEfL0OfgvCYi4Eog
ちょっと後で考えるわ
バッドスタート
零夜さんのベースは今日も白 いにしえのイエローハウス感満載でチェッカーズ味も覚える新鮮な姿を追うのに必死であっという間に終わってしまった
起きてるー?ねてんのー?寝てんのかー?っていうからスリーパーかと思えば
全員左寄れ
攻撃的な左寄せw 今日はフロアへ降りずに蜘蛛の糸
まだセトリ出てないから全部書くと忘年会しよーぜー アル中
私の名前をちゃんと呼んでよ 一旦演奏が止まり一葵さんの泣き叫び嗚咽するパフォーマンスに呼吸が止まった 怖くなるほど物語に入っていくからイベントライブの中のほんの1曲でも映画観た後みたいに影響されてしまう
この後少しMC 上手袖からアレが出てきた(アコギ)
ラストと言って演奏されたのは雪時計 あーー
あーーーーもうなんていうか来年も全部行きます(あっさり)
お時間あとどのくらい残ってますかー?
袖から「あと2分40秒残ってます」
感電、けがのおそれがあります。
演奏始まってしばらくして時間来たら幕閉めちゃってください
最初の走らされる所でほんとに幕が閉まりはじめて(笑)(笑)右往左往するフロアを残し閉幕
一葵さんだけ幕の前に少し残ってたけど演奏が止まると楽しかった ありがとって手を振って幕の中に消えて行きました
演奏しながら幕が閉まるとか何本見てもレポのネタが耐えない
⑤RAZOR
SEを取り定番のメンバー登場
大きなバンドロゴフラッグをバックに
ドラムセットがゴールドのグリッター仕様でRAZORらしい
タイムリーで最も頭が狂っているのはやはりどう考えても猟牙氏 サイドバックのブロンドヘアにグラサンでステージへ
KNOT INVISIBLEで準備運動させGRAVITY EMOTIONへ 初めて聴いたけど近年のRAZORらしい綺麗で激しいかっこいい曲だった
すぐさまグラサンを外し ペットボトルの水を頭から被り手ぐしで髪をオールバックに
ドラム台から黒いハットを拾って被ると
今日の出演バンドを紹介(VIRGE忘れててお客さんからVIRGE…VIRGEって言われて)VIRGEの話始めたけど忘れてたわけじゃなくてって言い訳してた
LIQUID VAIN が聴けるとは…!ブレイクダウンのとこのドラム 哲也さん以上の音では聴けないだろうと思ってたけどNIKKYさん華もあるし技術もあるしすごいねーw めっちゃかっこよかったぁ
続いて瓦礫 猟牙さんの歌唱力も上がってる気がした いい曲
俺たちの ラブソングがあるんですけど と 真ん中割れろのジェスチャー !!!!!!
埋葬
これほどバンギャの欲求を叶えてくれる曲はないぐらい暴れ方が最高
WoDのあとのもみくちゃモッシュが大好物なのでめちゃくちゃ発散できた(フロアに降りてた猟牙氏もモッシュに混じってたw)
最近あんまり見ないけどみんなこのモッシュ取り入れてくれよw
埋葬終わったのにまた真ん中割れろのジェスチャーw そして再びフロアへ降りる猟牙氏
センターの床に仰向けに寝転んで楽しかったー!と言うと立ち上がり ロックな感じで歩いてってフロア下手側後方の扉から出てった(そっから帰るのか)
今日のセトリは一番好きだった時代のRAZORをもう一度観るような流れで燃えた
楽しかった~楽しかったよ~
ブログ書きたいよ~
でもまだ仕事納まってなくて多分明日も大晦日も4日も出勤するから書けないかも…
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嘔吐
リリさんは両手でもったグラスを傾けた。うつむいた睫毛はくろぐろとして、冴え冴えと寒い夜闇にたたずむイトスギの葉みたいだった。蛍光灯の白色の明かりがリリさんの鼻梁を照らして、その細面が寂しく浮かび上がる。頬から首にかけて、夕焼けの下に曝されたようにうす赤く染まっている。
「お酒飲むのって、久しぶり。」
リリさんはその首を傾けて、薄い唇をわずかゆがめた。唇はばら色に濡れ光る。これを蹂躙できる男がいるのだと思うと、かすかな怒りが胸中でちらつくのを感じた。ただ純粋にリリさんが傷つけられることにたいする怒りなどではなく、ただわたしもしたくてできないことを他人が当然のようにおこなっていることに怒っているのだと思う。
「わたしは昨日ぶりです。」
「毎日飲むの?」
「はい。眠るため、忘れるため、祝うため、毎日いろいろな理由があります。」
リリさんはグラスを置いて、その小さな口を覆い隠すようにして笑った。薬指の指輪が安っぽい光を反射した。リリさんの爪は揃って丸く整えられていて、いかにも清潔だけれ��も艶のない素爪である。指輪にすべて奪われてしまったみたいだと思った。
「酒飲みみたい。若い娘の台詞とは思えないなあ。」
「そう歳も変わらないくせに。」
「二十代の五つって大きいでしょう。」
リリさんは世界に空いた穴みたいな、真っ黒い瞳を細めた。たおやかな黒髪がするりと肩をすべって、それに合わせて反射光が動くのがまぶしかった。
「わたしのこと、子どもだと思ってますか。」
「んー。妹みたいに、思ってるかな。」
「男の人のいうそれは、狙っているという意味だと聞きますが。」
「わたしは女だからねえ。」
リリさんは目を伏せて笑った。睫毛の先がなだらかな曲線を描く頬をやさしくなぞった。リリさんの笑い方はいつだってごく静かで、声を立てるにしても内緒話をしているようなささやかさだった。わたしといてそう面白くないからかもしれないけれど、それにしたってリリさんはおとなしい人だと思う。
「告白だったらいいのに。」
「男の人でも告白じゃないでしょう。それに、知ってるでしょ。わたしが結婚してるの。」
リリさんは左手薬指の指輪を撫ぜた。愛らしくてしかたがない子どもを叱るような口ぶりだった。そんな、あなたが愛するに値するようないい男じゃないでしょう。悪口を言いそうになったけれど、リリさんに嫌われると思ったのでやめた。わたしだってリリさんに愛されるべき人間でないことはわかっている。いや、でも、だめな男がいいならば、だめな女だっていいじゃないですか。リリさんと出会うのが遅かったことはわたしの過失だと思うけれど、それ以外はわたしの手の届く範囲の外にあるものだ。
「結婚してなければ、ありえたんですか。」
「わたし、男の人が好きだしなあ。」
リリさんは眉を下げた。わたしはリリさんと酒を飲むたびこの手のことをいって困らせている気がする。そう酔っているわけではないのだけれど、普段から言いたくてしかたのないことだから、酔っているという大義名分を振りかざしているだけである。気が大きくなるのは悪い癖だ。
「女の人と付き合ったこ��あるんですか。」
「ないけど。」
「じゃあ、わからないじゃないですか。」
「……としても、もう結婚しているわけなんだから、どうしようもないよ。」
この話、おわり。リリさんはキッパリと口を閉ざした。
わたしが本気なのはわかっていると思う。酔っぱらいの告白なんて面倒なものである。だけれど、リリさんはわたしが誘うと来てくれるものだから、憎からず思われているものだと思いこんでずるずるとリリさんをあいまいに口説き続けている。リリさんが折れないことは知っているけれど、いつか起こりうる気の迷いに期待している。残り少ないグラスの中身を飲み干す。
「ねえ、もううちお酒ないんですよ。散歩がてら買いに行きませんか。」
リリさんは静かにグラスに口をつけて、天を向く。華奢な喉仏を上下させた。なんだか彼女のお骨拾いをする人びとが無性に羨ましくなった。
「夜の散歩って大好き。」
リリさんは途端立ち上がった。目を細めるしぐさが妙に色っぽくていやになった。リリさんの瞳は夜の海みたいで、吸い寄せられるままに身を投げてみたいと思った。衣擦れを聞きながら、凪いだ浜辺にいるみたいに錯覚した。肌寒くて、静かで、わたしの部屋の匂いがする。
「ほんとうに、夜外に出るなんて久しぶり。覚えてる? わたしがさ、友達と飲みにいってた日、うちの人が怒って入れてくれなくて、マユちゃんが泊めてくれたよね。」
「そりゃあ、覚えてますよ。鼻血だしてるおとなって初めて見ました。」
「あは、あの人、ああだから。」
リリさんはへらへら笑った。むなしい気持になった。リリさんは自分のことを大切にするのがへたな人だ。わたしだって結局のところ、リリさんを大切にはできないのだけれど、リリさんの自分自身への態度が悲しかった。諦めながら生きてきたのだろう。この人は幸せになるに値する人間なのに。殴られたリリさんの顔を思い出した。細い鼻柱が腫れていたっけ。困り笑いを浮かべて、崩れた化粧のままに隣室のドアの前にたたずんでいた。痩せた頼りない肩に、青黒くひかる髪がうちかかっていかにも寒々しかった。わたしのものにしたいと思って、声をかけて、わたしの部屋へと引きずり込んだ。
「……まあでも、ラッキーでしたよ。あの夜、楽しかったし。」
「わたしも。」
「わたしと暮らしたらずっと楽しいですよ。」
「そうだね。」
リリさんの目は切れ長で、不思議な荘厳さをもってひかった。わたしが触れてよいものとは到底思えなかった。もちろん、ほかの誰だって。夜風に冷やされたのか、くたびれたTシャツの深い襟ぐりから覗く首筋は、常通りの白さを取り戻しつつあった。
骨上げ箸で、もう菜箸でもいい、乱暴につかんでやりたいような気持がした。
コンビニの白い灯りはすべてを安っぽくみせる。下品なロゴをでかでかとあしらった缶チューハイと、ジャックダニエルの小瓶をカゴに入れた。わたしはリリさんといるせいではしゃいでいるらしい。一人ならば安くて強くて多い酒しか買わない。炭酸水、氷……とコンビニの棚の間をふたりしてうろうろ歩き回る。スナック菓子も放り込む。がさがさと下品な音が鳴る。こういうときは飲みきれないくらい、食べきれないくらい買うのがよい。リリさんはエクレアと日本酒と赤ワインの小瓶を入れる。買い物かごの中で瓶がぶつかって高い音を立てるのが無性に愉快だった。
リリさんと会うときの会計は交代制にしていて、今日はわたしの番のはずだったし、だからわたしにしては高いものを買おうとしたのに、リリさんは払わせてと言った。断っても妙に食い下がってくるものだから、しかたなしにリリさんに財布を出させた。スウェットのポケットから古ぼけた財布が取りだされるのを見ながら、買い替えたらいいのにと思った。わたしがプレゼントしたっていいのだけれど、リリさんは固辞する。無駄遣いをしたと思われても、ほかの男からのプレゼントと思われても、彼女の夫を怒らせる理由たりえるからだろう。
「マユちゃんは、恋人とかつくんないの。モテそうじゃない。」
リリさんはこともなげに問う。
「この通り、面倒なんで、わたしって。だめですよ。モテません、まるで。」
リリさんは自覚あるんだとかすかな笑い声を立てた。リリさんはきれいな顔立ちをした人だけれど、笑うと年端もいかない少女みたいに幼くみえた。無垢に開かれた口はしかし華奢な手に覆い隠されて、乳色の歯は窺えなかった。
「自覚あるんだ。」
「あ、ひどい。わたしのこと、面倒なんだ。」
「否定はしないけど。かわいいと思うよ。」
拗ねてみせると、リリさんは聞き分けのない子どもをあやすように、やわらかく眉を下げた。頭蓋のまるみに沿ってゆるやかにカーブを描いた眉は、細すぎも太すぎもせず、ただなにか清潔だった。化粧品はなにをつかっているのかと問うと、わたしも手に取ったことがあるような安物だというから驚く。これでも昔は好きなブランドとかあったんだけど。リリさんは遠くを眺めるようなまなざしで言っていた。ただ後悔の色は微塵もみえず、望郷の念じみた純粋ななつかしみがそこにはあった。なんだかすべてが妬ましかった。
「かわいいだけ、受け取っておきますね。」
わたしたちは帰ってから夜更けまで飲んだ。普段リリさんはうちの人が怒るからといって早々に帰っていくものだから、めずらしいことである。今日だって、リリさんの帰ったあとの、狭いくせにがらんと寂しくみえるつまらない部屋で、わたしは一人飲みなおすのかと思っていた。
「大丈夫ですか。怒られない?」
「大丈夫。ねえ、それも開けていい?」
ワインの小瓶をさして言う。リリさんは日本酒をわたしにも勧めたけれど、気分でなかったため断っていたら、リリさんはほとんど一人で二合空けていた。アルコールに強い人ではなくて、普段は度数の低いチューハイを一、二本飲んで十分といった調子だ。
「あの、そんなに飲めたんですね。」
「んー……飲めるというか、そうね、飲めるんだけど。」
リリさんはあいまいに微笑した。わずか持ち上げられた口角にはしかし、もの悲しい影が落ちていた。
「マユちゃんは、時間大丈夫なの。」
「べつに。あしたもなにもないです。」
「ないことないでしょう。……まあ、ならよかった。じゃあね、付き合ってね。飲みたい気分なの。」
リリさんはグラスに頬ずりするようにしてわたしを見つめた。媚びたしぐさが似合わなくて、妙に下品で痛ましくさえみえる。下目蓋がやわらかい曲線を描いて、静かに持ち上げられた。瞳は据わっていて、怖いくらいにきれいである。ずるいんだから、と小さく呟いて、わたしは自分のグラスに口をつける。
リリさんと空が白むまで飲んで、しゃべって、そしてリリさんはベッドで、わたしはソファで眠った。同じベッドで眠らないのは、リリさんとの数少ない線引きである。好きと表明している以上、隣で眠るなんて言い出したら、二度と来てくれなくなるかもしれない。ただ、そんなことを言う男の部屋にはそも入るはずがないのだから、わたしは信頼されているやら舐められているやら、リリさんと一緒にいられることがうれしくて、それがひどく悔しかった。おのずと眉根が寄せられると、ぐわんと脈打つような頭痛が起きて、くたびれたソファの硬い座面に頬を寄せた。リリさんの白い腕が毛布とシーツの隙間からぬっと伸ばされて、カーテンの隙間がぴっちりと閉ざされた。腕を静かに振り下ろすと、リリさんはそれぎり身じろぎひとつしなかった。
ベランダに出ると、陽射し��ちょうど真上から降り注いだ。洗濯物を干しっぱなしだったことに気づいて、ため息をついた。使い古してばさばさのタオルが硬く乾いている。リリさんが音もなくこちらへ歩いてきていたらしくて、わたしの後頭部のあたりからかすれた声がお天気だねと言った。いかにも寝過ごした休日と言ったようすの、のどかな声色だった。
「ああ、コーヒー飲みますか。」
「んー……アイスがいい。」
甘えた声色にだらしなくゆるみそうになる口元を隠して、わたしは室内に戻った。電気ケトルの電源を入れて、インスタントコーヒーの瓶を取り出す。氷は常備するような豊かな生活を送っていないのだけれど、ゆうべ買ったものが残っているはずだ。真っ白に晴れた静かな昼の中で、電気ケトルはやけにうるさい。不ぞろいなグラスを二つ出して、白い水垢のようなものを認めたためなんともないふりをして水洗いした。味気ないインスタントコーヒーを濃く溶いて、グラスに昨日の残りの氷をおとして、水道水を注ぐ。氷が悲鳴を上げながら割れ、互いにぶつかり合う。どうにも乱暴な気持になる。
リリさんにコーヒーを渡すと、口をつけたのち、
「微妙!」
と笑った。
リリさんは昼前ごろに帰って行った。
玄関口に立つリリさんは、陽射しをやわらかく遮って、もやがかったグレーの陰影の中にいた。ほとんど徹夜明けみたいな状態のくせに、肌はまっさらで、ひたすらに清潔だった。古ぼけて伸びた服がそれをいっそう際立てるのだけれど、リリさんが着飾ったらどんなにきれいだろう。
「長居してごめんね。」
「いーえ、全然。住んでくれても構わないくらいです。」
「またあ。マユちゃんって、同棲とかできない人でしょう。」
「やだな、これでも前は同棲してましたよ。そりゃもうべったりで。」
リリさんは思案するような顔をして、
「たのしかった?」
と訊いた。なんだか不思議にあどけない響きを帯びていたものだから、わたしはやや目を瞠ってしまった。リリさんの瞳は静かな夜闇みたいに、ただわたしの眼前にあった。リリさんと見つめ合っていると、自らの輪郭すらあやふやになるような、不安定さが感ぜられることがあった。
「まあ、そりゃあ。好きな人とはずっと一緒にいたいものですよ。」
わたしは目をそらした。リリさんはため息を漏らした。気づくとリリさんの目はいかにもしとやかに伏せられて、睫毛が肉の薄い頬のうえでめいめいにうなだれていた。かと思うと、リリさんは途端明るい声を出した。
「うふふ。そうだよね。そうだった。」
逡巡するように唇を閉ざして、しかし決意したように静かに息を吸った。
「わたし、マユちゃんといると、わたしのことを好きな人がいるって思い出せて、楽しかったよ。」
「なんですか、急に。」
「ほんとのことなんだもの。」
リリさんはひとりで納得したように小さく幾度かうなずいた。髪がふるふると揺れて、肩口でたわむ。薄いデコルテに暗く影が落ちて、どうにも心許なげにみえた。年上だのにリリさんを少女みたいに思うことがある。わたしにとってリリさんは聖母のように清らかで、壊れかけの人形みたいに寂しげで、売女のように卑しく、姉のように慕わしかった。
つまるところ恋であった。
「うれしいですよ。リリさんがわたしといて、少しでも気分がいいなら。」
「ごめんね。そんな卑屈っぽくならないで。」
「本心ですよ。それに、リリさんこそ。」
リリさんは大きく二度、まばたきをした。リリさんの目には光が入らないで、もとよりの黒さも相まってひどく暗くみえた。白目は透けるほどに白くて、わずかな充血もよく目だつ。わたしに抱きしめられることをリリさんが望めばいいのにと思った。
「リリさんを好きな人はずっと、ちゃんといるでしょうに。」
リリさんの眉とまなじりが引き下がって、悲しみかよろこびか、どちらの発露かわからなかった。唇は他人行儀なほどきれいに笑んでいる。わたしは嘆息した。ただ、この人はわたしを傷つけえないということだけが確かだった。リリさんの、世界に一人取り残されているみたいな、哀れっぽさが好きだった。
「じゃあ、今日はありがとう。」
リリさんは胸元で小さく手を振った。指はしゃんと伸ばされて、そして薬指で指輪が鈍くひかった。
いつからか隣の部屋が静かになった。気づいたらもぬけの殻だった。
ポストに貼られた投函禁止のテープで、ようやくわたしは現実を受け入れざるを得なくなった。リリさんの夫はその機嫌を身振りでよく表す男らしく、苛立たしげな物音が響いていたものだから、しばらくぶりの静かな夜におやとうれしくなったものだけれど、男が外泊しているだけかと思っていた。リリさんはあまり大きな音を立てることがない人だから、あの部屋にひとりでいるものだと思った。男のいない生活は穏やかだろうとひそかに安堵していた。
リリさんにメッセージを送ってみたけれど、待てども既読がつくことはなかった。これまでの履歴を遡っても会う日程を確認するていどのやりとりばかりで、わたしとリリさんのこれまですべてがまぼろしみたいな心地がした。リリさんの声を思い出せなくなったことに驚いた。動画も写真もいっさい残っていないものだから、わたしの中でリリさんはただ、憧れとしていっそう美しく、おぼろげな像を結び続けていた。くだらない風景に理想化されたリリさんを重ねて目を瞑る。
騒々しい住民が減って、アパートは静かになった。いや、静かになったとはいえ、安い家賃に似つかわしいような安っぽい住民ばかりである。そう変わりはしない。かれらが立てる音すべてが不愉快である。金も展望もないけれど、次の更新のときに引っ越そうと思った。アイスコーヒーを飲んだ。氷がないものだから、アイスというよりぬるんだコーヒーにすぎず、微妙どころか不味かった。喉に張り付くような不快感を覚えて、ほとんどを流しに捨ててしまった。夕方ごろから頭痛で寝込んだ。
夜更けごろに目が覚めて、自棄のように酒を飲んだ。赤ワインの瓶に直に口をつけた。所詮安酒なのだけれど、台無しにしてやったというような不思議な爽快感があった。飲みきったころに吐いた。ちっともうまくない。嘔吐物は真っ赤でグロテスクだった。
エクレアを買おうと思ってふらふらと家を出た。夜風は冷たくて、足音はわたしのものだけで、泣きそうな気持がした。空気が乾き始めたせいかもしれない。変わらず白く明るいコンビニに入ると、エクレアはおかれていなかった。陳列されている商品は様変わりして、あの日の再現はできそうにない。ショートケーキを買って、帰路にパックを開けて乱暴に食べた。もらったプラスティックのフォークは側溝に捨てた。指についたクリームを舐めた。帰ってまた吐いた。そして、メッセージアプリでリリさんをブロックした。
二か月ほどして、本格的に冬が訪れて、私の最寄りの隣駅で飛び込みがあったと聞いた。なんとなくリリさんのことを考えて、忘れようと思った。
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