ようやく乗れました
で、この座席なんですが当初は「モケットにグレー? まじかよ」って思ったんですよ。なんせ座席ってのはとにかく汚れやすくて、明るい色で汚損するとそれがものすごく目立つんですよ
インテリアデザイナーはやっぱり明るい色を座席に使いたいだろうけど、インダストリアルデザイナーならそれを止めると思うんです。で、
…なるほど頭いいわ
何が感心したかってモケットの模様をランダムパターンにした…。こうすることで多少の汚れなら目立たないんですよ。人間は一定のパターン内にノイズが入るとそれを目ざとく見つけるんですが、ランダムパターンだと意外と認識しない。なるほどうまいこと考えたな、と
んで、かけ心地なんですがいいですね。いや、武蔵小杉から明治神宮前〈原宿〉まで座りましたが、ちゃんと着座する分にはこの椅子ホントよくできています
ちょっと座るとわかるんですが、この座席の骨格は東京メトロ10000系のあの椅子です。あの「椅子というのもおこがましい」あの座席ですね。着座する膝の曲がり方といい背中への感触といい、東京メトロ10000系のそれを思い出させます
でも、いざ着座すると東京メトロ10000系のそれとは全く別物です。骨格は同じでも面厚への考え方がまったく異なるため、疲労度はまるで異なります。正直ビビりました。背面と座面の窪みがこれほどまでに効果的とは!
これだけで面厚がかなり改善し、着座時の疲労度は格段に小さくなっています。車体幅の狭い東急乗り入れ組の電車で背面を厚く取るのはギルティですが(だからあのメトロ10000系の座席にも五分の「理」はあるんです)、あくまでもこの座席は背面を厚くしたのではなく、メトロ10000系の座席の周囲を盛り上げたデザインコンセプトなので、室内空間をそれほど圧迫していないのもアドです
座面の出来もいいと思います。着座面が床と並行なんですけど、腿の誘導が的確かつ左右の盛り上がりが面厚を分散して足が疲れにくい造りになっています。座面は見た目ほど厚くはないのですが必要にして十分。巻き尺を持ってなかったので座面高さは計測できませんでしたが420mm程度でしょうか。いい塩梅です
本来ならこの座席を装備した車両こそ、Fライナーに入れてほしいところですが、運用的に入らないんですよね。とはいえ1時間に1本、西高島平~海老名の急行系統に入ったりしてますから、足の長い列車にも結構使われていて結構なことだと思います
せっかくなんでこちらにも座ってみました
座席そのものの評価としては最低です。うんこです。ゴミです。座面は恐ろしく高く浅く(昔の101系を思い出しました。座面高さ460mmくらいありそうですね)、背面はくつろぐことを拒否するような構造ですが、これはこれでたしかに「あり」だと思いました
足の力が弱くなったお年寄りが腰を落として着座すると、相鉄20000系のような座席だと立ち上がるのが困難なんですね。ふくらはぎに力を入れてよいしょっと立ち上がることができない。なので着座姿勢としては、膝があまり曲がらない(膝が90度以上曲がらない)ような座面高さで「腰を置く」ような浅いかけ方ができるのが望ましい。ただこれだとロングシートの場合、加減速で左右に体が降られてしまう。足で踏ん張る力がないからまあそうなります
なので体を支える手すりを座席につけた。理にかなっています。健常者が着座すれば酷い座席ですが、この座席本来の役割を考えたらよく考え抜かれた知的な座席だと思いました。ただ、なんでこんなにたて付け悪いんだろう…この電車だけの個体差の問題かな?
まあ何はともあれ、久々に「いい座席じゃん」と思える知的な電車でした。東急線内で乗るならこの電車一択ですね
それにしてもメトロ10000系の座席がここまで化けるとはねえ…それにしてもなんで同じ日立なのにメトロ17000系の座席はあんなんなんだ?
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スマホを解析されて、薬物売買のログを見せられたときのレポ
―逮捕から7日目。この日は2回目の検事調べが予定されており、今回はワゴン車による単独の護送ではなく、護送車での複数人共同の護送になるとのことで、僕は初めて護送車に乗れることを少し楽しみにしていた。
朝8時30分頃、点呼とともに居室から出され、留置場の出入り口扉の前に連れていかれると、扉の前には既に2人の収容者が縦一列に並ばされており、僕はその2人の後尾に立つよう指示をされる。そして例によって身体検査をされると、いつもよりキツく手錠をかけられる。
その後、留置官が先頭の収容者の手錠の間の輪に、通常より長い腰縄を通してから腰に巻き付け、同じ要領で、その長い腰縄を中間の収容者、そして後尾の僕に巻き付け、見事に3人を数珠繋ぎにすると、その長い腰縄を自分の腰につけているフックに括りつけ、後尾に立つ僕の後ろについた。
それから、3人の前後に警官が3人ずつついた体制で、地下の駐車場まで連行され、しばし駐車場で待機をしていると、白色と灰青色のツートーンカラーで、黒色のスモークガラス窓のマイクロバスがやってきて、3人の手前に停車した。
僕はその時まで、護送車とは、青地に白のラインが入っている、窓に金網のついたバス型の車だと思っていたので、実際の護送車がひどく凡庸なことにがっかりした。
上が護送車、下は人員輸送車(警察官を輸送する車)
そうして、3人は連結されたまま護送車に乗せられる。護送車の車内は、右側2座席に左側1座席の3列配置で並んでおり、窓には鉄格子が嵌められていて、運転席との間には壁があって全く見えないようになっていた。
また、護送車は周辺地域の警察署を順繰りにまわり、地検に移送する被疑者らを拾っていくシステムのようで、すでに15人ほどの先客が座っていた。
彼ら15人は、非常に長いロープで数珠つなぎにさせられており、全員が上下グレーのスウェットに茶色の便所サンダルの恰好で、手錠をかけられ、姿勢よく無言で着座しているので、捕虜の集団のようだった。
車内にいた警官らによって、3人は各自指定された座席に座ると、3人を連結していた長い腰縄が外され、今度は15人を連結している非常に長いロープに括り付けられる。
18人の被疑者と1本のロープによる数珠が完成すると、1人の警官が、「車内では会話や目配せはもちろん、足を組むのも禁止する」などという護送車内の規則を、大声かつ歯切りのよい口調で説明していた。
車内に5人ほどいる警官らも、これだけの逮捕者を移送するというだけあってか、非常に緊張感を持った面持ちで、ちょっとでも無駄に声を発したら怒鳴られそうな緊迫感がある。
僕は幸い、右側2座席の窓側の席であったので、外の景色でも見て気を紛らわせていようと思った。なんだったら、前回の単独移送では、両隣に警官が座っていて、窓はほぼ塞がれている状態だったので、久しぶりに外の景色を見られることは楽しみだった。
そうして、護送車が出発する。捕虜同然の惨めな状態というのもあってか、留置場では見ることのない格好や表情をした道行く人々を見ると、外の世界は自分とはもう関係がないように思えてきて、非常にセンチメンタルな気持ちになる。梅雨時で曇天模様だったのがまだ救いであった。
出発からおよそ1時間が経過し、護送車が地検に到着する。護送車のドアが開くと、地検で待機していた警官がドア横に立ち、日本陸軍の点呼のような厳格さを感じる大声で「第三系統! 総員十八名!」と号令をする。車内の被疑者らが数珠つなぎにされたまま、1人ずつ車内から降りていくと、その警官はやはり日本陸軍のように「一!二!三!…」と点呼をとっていた。
数珠つなぎのまま連行され、待合室のある広間に出ると、そこには前回よりもはるかに多い、100人弱の被疑者らがおり、見るからに力士のような者からヤクザのような者まで、前回より威圧感のある男が多く集結していて、全体的に迫力があった。
また今回は人数が多いためか、警官の人数が多く、警官らはみな厳格な号令と点呼を行い、鋭い眼光で被疑者らを監視しているので、今までに味わったことのない張り詰めた空気が漂っている。
それから例によって、待合室という名の牢屋で、座る者の事など考えていない直角の硬い椅子にすし詰め状態で座らされ、時間もわからないままひたすら待ち、昼食時にコッペパンを食べ、いつ自分が呼ばれるか分からないまま、またひたすら待つ。相変わらず地獄。
おそらく3時くらいになってようやくお呼びがかかり、僕は一人の警官に連れられて、検事のいる部屋に入室した。あくまで検事が起訴か不起訴かを決めるので、入室の際、僕は少しでも検事の心証を良くしようと、礼節を重んじている風の挨拶を決め込む。
前回同様、義務的な質問などがされ、黙秘権について告知がされるので、僕はここぞとばかりに、昨日弁護士にアドバイスされた通りに、「担当の弁護士さんから抗議書が送られていると思いますが、昨日、留置担当官の方に「ブチ殺す」などの脅迫を受けて、警察や検察の方を信用できなくなったので、取り調べには協力できません」などと、あくまで被害者ぶった深刻な表情で言う。
すると検察官は、こちらの会心の一撃をまるで意に介さないような表情と口調で「わかりました。その件についてはこちらでも事実確認と調査を行ってまいります」などと流暢に返事をし、「ただ、本日は見ていただきたい資料があるので、応えられるものに関しては応えていただけませんか?」と尋ねてきた。
僕はその見せたい資料とやらが気になったので、「資料は見せていただきたいですが、黙秘はします」と応えると、検察官はそれを了承し、A4サイズの紙が200枚ほど綴じられている分厚いバインダーを取り出して、付箋の貼ってあるページを開き、僕に見せてきた。
そのページには、僕がプッシャーから薬物を買おうとやり取りしていた、Telegramのログ画面の写真が貼り付けてあった。
僕はまず、そもそもスマホの解析承諾をしていなかったので、無断で解析をされていたことに��肝を抜かれたし、露骨な薬物売買の証拠を見せられて、少し動揺が出てしまった。
ただ幸い、今回一緒に逮捕されたプッシャーとのやり取りのログは完全に消去していたし、見せられたログは、僕が「在庫はいかがですか?」と尋ね、プッシャーが「こちらになります」と隠語で書かれた薬物のメニュー表を画像で添付して送り、僕がそれを既読無視しているという、購入の意思を見せていない内容ではあった。
メニュー表のイメージ
ちなみにTelegramにはパスコードロックをかけていなかった。
検察官は僕が動揺している隙に、「これは、あなたが薬物を購入しようとして、売人にコンタクトをとったものじゃないですか?」と単刀直入に質問をしてくる。
僕は、このログについてはどうとでも取り繕って否定できそうだったので、つい否定をしたくなったが、下手に喋ってボロを出しては検察の思う壺なので、「黙秘します」と応える。
それに対し、検察官は無言で頷き、プッシャーが提示していたメニュー表の画像を指さして、「この“罰”っていうのは、コカインのことですよね?」と尋ねてくる。
僕は反射的に、「いえ、罰はMDMAの隠語です」と本当に危うく口走りそうになったが、一呼吸置いて「黙秘します」と応えると、検察官はやはり無言で頷き、再び付箋の貼ってある別のページを開いて、僕に見せてくる。
そのページには、一緒に捕まった友人の吉岡とのLINEでのやり取りの写真が貼ってあり、どう見ても薬物を言い表した代名詞でのやり取りや、それに付随して、「悟ってる時の顔」などと言って、僕がLSDのピーク中に目を瞑って微笑んでいる顔写真を吉岡に送りつけている赤面不可避のログも載っていた。
当然、これらに関する質問にも黙秘を貫いたが、検察官は少し呆れた表情で、「…うん。でもね、小林さん(一緒に捕まったプッシャーの本名)のTwitterアカウントのリンクが、吉岡さんからあなたに送られているんですね」などと言って、今度はそのログの写真を見せてきた。
僕は吉岡とは完全にクロな証拠のやり取りをしていなかったつもりでいたので、これにはさすがに焦りを感じたが、そのメッセージの前後に脈絡はなく、リンクだけが送られているという内容のログではあったので、これだけでは証拠として不十分であろうとは思った。
検察官は続けて、「この小林さんのアカウントにコンタクトを取って、小林さんから大麻を購入したんじゃないですか?」と名推理をしてきたが、僕はなんとか無表情をキープしたまま、「黙秘します」とだけ言っておいた。
検察官は表情を変えず、「わかりました。それでは本日はこれで以上です」などと言って、この日の取り調べは終わることになり、僕は当然、調書への署名・押印を拒否して、部屋を後にした。
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つづく
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この物語はフィクションです。また、あらゆる薬物犯罪の防止・軽減を目的としています( ΦωΦ )
#フィクション#エッセイ#大麻#大麻取り締まられレポ
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またずいぶんマイナーな列車を再現するんだな相鉄は
せっかくだから臨時電車でいいので当時の「オカイモノ電車」の停車駅(海老名~希望ヶ丘間各駅と横浜)で走らせればいいのに
そういえば『オカイモノ電車』は案内上は準急だったんだけど当時の急行停車駅は海老名~二俣川間の各駅と横浜。それに対して『オカイモノ電車』は準急扱いなのに停車駅は海老名~希望ヶ丘間の各駅と横浜で、急行より1駅停車駅が少なかったんだよね。なんでだ?
プレスリリースの5000系にも『準急』札が入ってる
それはそれとしてラッピング、ちゃんと5色(緑と赤の間の白は忘れられがちよね)再現してるのはいいっすね。しかも灯具類までそれっぽくラッピングで表現するのか
ていうか当時こんなややこしい塗り分けをマスキングでやってたんだよな相鉄は
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