Tumgik
#私の頭の中の消しゴム
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kokoro-m · 1 month
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脈打つ楽園
窓枠から揺らぐ桜の枝も、明日には新緑に飲み込まれそうだ。そういえばここ最近の私の心は綺麗なものに反応しづらい日々が続いていたと思う。晴れの日にカーテンを開けると世界が広がる気がしたし、少し雑にひいてしまったコーヒー豆から苦味を感じた時でも満足していたし、少し開けた窓から春一番が吹き込めば、髪の間に隠れた前髪が目に入ってだるがったり、それさえ日常のきらめきの一粒に、感じていた。
限りなく思い出せる出来事として、喜びに溢れていたはずの、ぱりんと割れた器があって、肌に刺さるほど大きな破片はないから散らばったまま放っておいたのであった。掻き集めてしまえば自分が必死になって過去に浸るような馬鹿な羽目にあうので、毎日思い切り踏んづけて、粉々にする。胸を張るように歩いても曇天の日が多いとあからさまに気分は下がって、記憶の引っ掛かりである音楽を街中のドラッグストアで聞けば瞬きの回数が多くなった。ことごとく気分が天気に左右されるのは通常であったが、あの冬というのは、幾分長かった気がする。
青々とした芝、本当の芝生は全く青くない。はげて土が見え、何日か前に落ちた赤褐色の枯葉、折れたての小枝に誰かが落としたガムの包装紙。秋に忘れられたどんぐりの頭、裸足の指をくすぐる小さな蟻、どこからか飛んできた灰色の石ころ。大きな幹からぐんぐん伸びた枝や生まれたての葉っぱが影を落として、太陽は数分ごとに位置を変え、私たちはそれから逃げるように、お尻をよじらせ木陰を追いかける。誰かの恩恵を受けたわけではなく、私はいつも芝生の上にいる。小学生の時、近くの公園が養殖中になると近くのブランコで口を尖らせ、早く陽の光の元で寝転びたい気持ちを抑え、スニーカーの先端でゴム床を蹴った。中学生になると、芝生の上で読むものがミステリー小説になった。官能小説も相変わらず読んでいた。高校生、私は一人になりたかった。ブレザーの背中についた細い葉を手で振り落とし、スカートも入念に叩いて、草の匂いが残る裸足で靴下を履いて、窮屈なローファーで電車に乗った。それから今も、私は芝生の上で寝っ転がったり、体育座りをしたり、枝葉から覗く太陽をかざした手のひら越しに見たり、首が痛くなれば、足の甲を走る蟻を応援したりしている。
仲良くなったら変わるよ、好きになったら変わるよ、大人になったら変わるよ、経験したら変わるよ。自分というものが変化するということが大前提で人に教えられると、すごく窮屈な気分になる。好きなものは変わらない、増えるだろうけど。逃げ道だって変わらない。泣く時に来る場所も、聴く曲も、読み返す詩も、変わっていないのに。手の届かないところで美化され、日記の彩りとして消費され、全部同じになんてなれない。あくまで共通のものが私と貴方と誰かに存在して、分かり合える喜びが胸を満たすけれど、貴方や誰かが存在する以前から私はずっとここに居たはずだ。貴方のせいで変わったわけじゃ無い。貴方や誰かを通り過ぎた私が、覚えたての感情を抱いても、知らせたりなんてしない。私の全ては、貴方や誰かに、関係がない。もう居なくなったなら。
一定の冷たさが占めていた、細々とした砂利の音と唸る波の音が聞こえた真夜中の海に似ている。目を覚ませば春風が部屋の観葉植物を力強く揺らす季節になっていた。眠りかけていた機微ごと叩き起こされるも、自分のいる場所は変わっていない。薄く開けた唇の隙間から、生温かい陽気を味わう。次に瞳を閉じた時には安らぎが欲しい。深い眠りと呼吸に身を任せて。
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3qw13qw1 · 2 years
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「風呂場で……?」 「う、うるさい! 俺がしたくなったんだからいいだろ!」  場所は私の自宅の浴室。ぎゃーぎゃー喚いているのは当然私だ。  白熊の首に腕を回しぴったりと密着しているので互いの顔は見えない。が呆れられてるのは分かる。 「ん」  彼がゆっくりと私を浴室の床へ寝かせる。  その上に四つん這いになって覆いかぶさるのは彼で。水に濡れ寝た被毛の分彼の体積は減ったように思えたがそんなことはない。  むしろ体のラインが露わになり、直に白熊の体を見せる事で野性をより感じさせるだろう。 「すごい、な……」  それに覆いかぶされれば、そんな言葉も出てくる。  今もし普段とは逆にのしかかられれば私はあっという間に潰されてしまうだろう。 「するぞ」  彼が徐々に私にのしかかってくる。彼の重みを感じられるのもそれはそれで嬉しいが今は少し違う。  胸から腹が重なり、そして互いに固く勃起したチンポがぶつかりあう。 「っ……! ぅ!」  声を漏らしたのは彼だ。彼は色々と大きい反動か、こういう刺激に弱いらしい。  今でも少し触れ合っただけで既に彼のチンポは私より固くなり、��走りを垂らしていた。 「……そんなに気持ちいいのか? なら直接触ろう」  と、下に手を伸ばそうとした私はぎゅっと抱きしめられ止められた。  小言の一つも言おうとした私の口は彼のマズルで塞がれる。彼はこっちが得意かつ好きなようだ。 「あ、ふ……! ん、ん、んぅっ!」  まぁ得意でも塞いでる本人はどんどん夢中になって私の舌を吸い、その度に目を蕩けさせていた。  多分私も似たようなものだろうが。 「もうやめるのか? 私はもう少し続けたいんだが」  ぷは、と彼がマズルを離すがそうはさせない。腕が緩んだので彼の首に腕を回す。  それだけで彼も察してくれて、マズルを少し傾けてくれた。  次のキスはより深く、彼以上に私は彼を求め、マズルの中も、舌も、歯にいたるまでを味わう。 「は……あ、んっ。あむ……ぅぁっ……! は、ぁ……は、ぁん……!」  彼と私の声が一層大きくなっていく。互いに互いのチンポに手を添え撫でていた。  私の手が湯とは別の液体で濡れていく。彼の立派なチンポから出る先走りは相応に量も多く、あっという間にぐちゅぐちゅと音を立て。  そのまま彼の胸、乳首へと指を伸ばし触れれば、チンポが震えドロリとまた私の手が濡れる。 「このまま、先に、君を」  しかし彼はニコリと笑うと私の頭を抱え、胸へ押し付けた。同時に腹も突き出し私の腹へと擦り合わせる。  全身に痺れる様な何かが走る。直接性器を触られるのとは違う、全身が性感帯かのような鈍く幸せな気分になる快感。  そんなところで先に私に限界が来てしまった。経験の差か、それとも惚れた弱みか、いつも先に私が射精させられてしまう。 「多いな」  白熊が精液に濡れた自分の手を見つめている。彼の白とは違う濁った濃い白。白濁液とは言ったものだな。  彼は微笑みながら私の精液に舌先を這わせた。挑発するように目を細めて私を見つめながら。  それだけで私のチンポはまた固くヒクついてしまう。もう1回しようと彼に抱きついてみるが。 「後で」  お預けを食らってしまう。またチンポを固くさせたまま彼は立ち上がり背を向けて浴室を出てしまう。  不満げな私とは対照的に、彼はでかい桃みたいな尻にある小さい尻尾を見た事も無いくらいブンブン振っていた。    場所は変わり寝室。彼はベッドに腰掛け、私は腰掛けた彼の股間に顔を埋めていた。 「さっきは君のを味わえなかったからな」  ベロリ、と彼のチンポを根元から舌を這わせ濡らしていく。そこも彼の他の部分と同じく太いので一苦労だ。  まぁ嬉しい苦労だが。 「んっ」  浴室では出さなかったのですぐにでも射精してくれると思ったが意外に耐える。  が、私が亀頭に舌を合わせ、そこだけを咥えて舐め回すと途端に声と先走りが漏れてきた。  不慣れな私でも感じてくれていると思うともっともっとしてあげたくなってしまう。 「ん、んうぅっ! ぷは……どうだ、上手くなってきたろう?」  口を離し、彼を見上げる。白熊は私に微笑み返すと褒めるように頭を撫でてくる。  彼のチンポは下腹に触れる程に固くそそり立ち、私の唾液を上書きするように自身の汁をトロトロと垂れ流していて。  潔癖や純潔として見ることも出来る彼の真っ白な被毛の中で、実に淫らで肉欲的なそれから目が離せなくなり。 「なぁ? 咥えてもいいか? 君の、そ、それを……」  なんて、馬鹿らしいことを聞いてしまう。すると彼は腰を突きだし、私の頬へチンポを擦りつけてきた。  強烈な刺激。彼の被毛から漂う体臭とはまた違う、彼の雄の臭い。私はすぐに彼を咥えた。  彼の腰に腕を回し、私の腰に彼の足を絡めてもらってただただ奉仕する。 「出すぞ」  そう彼が言った直後、私の口を満たすそれが震えると濃厚な液体が私へ注がれた。  私は迷いもせずそれを飲み込んでいく。彼の精液が私の喉を通るたびに悦びが広がっていく。 「たくさん出たが、ちゃんと飲んだぞ」  尿道に残る精液さえ舌で舐め取り彼のチンポを綺麗にし、身を乗り上げて顔を彼の胸へ乗せる。 「いい子だ」  精液が僅かに残る口を開ければ、彼は私の頭を撫でつつ顔を傾けた。  私はすぐにそのマズルへ口を重ねた。彼は口を開け、舌を受け入れ何度も何度も暴れる私の舌に応えてくれる。  互いに両手も重ね合って、握り合っていた。最も、私の手が小さくて白い手袋をしているようになっていたが。 「次は」  彼は呟くと私の尻へと手を伸ばす。それだけでもう私はすっかり女のような気分になって。  いつの間にかゴムを装着した彼のチンポが私の尻へ挟み込まれるように。待ちきれないようにそこへ触れさせて。 「どうしたい?」  尋ねてくる。すぐにでも挿れたいだろうに私に合わせようとしてるのだ。  全く、そんな気を遣わなくともいいのに。 「君に包まれながら、君のしたいように犯されたい」  ベッドへ押し倒される、すぐに来る圧迫感は顔と下半身の同時だ。  私は両腕ごと彼の白い被毛に包み込まれ、私の尻には加減も無く彼のチンポが突き込まれる。  出来ることと言えば両足を彼の腰へ縋りつくように絡ませ、彼の胸でくぐもった泣き声をあげるのみ。 「は、ぁっ! ふ、ふ、ふぅっ! はぁ、はぁ……!」  頭の上から滅多に聞けない白熊の荒々しい声がする。背中にある彼の腕も正面の胸と腹も白とは裏腹に真っ赤に燃えたかのように熱い。  その熱さは私の尻にも。最初の圧迫感は消え去り、彼が私の奥を突く度に嬌声を我慢できない程の快感が押し寄せてきた。  彼が私を犯してくれている。その事実に私の脳は蕩け、彼への想いで頭が一杯になる。 「ひぃっ!? ん、ぁぁっ! もっと、もっと私をおか……!?」  私は彼の胸の中で嬌声と懇願を上げていたが、それすら彼のマズルで塞がれ、奪われた。  彼の腰に回していた足も、彼の足で抑えこまれ、今や私は何も出来ず、ただ犯されるのみだ。  それが嬉しくて、幸せで、私は彼のチンポをきつく締め付けながら、歓喜の涙さえ浮かべ彼を求める。 「このまま、中に……!」 「ああ……来てくれ! き、君のチンポで俺をイかせてくれぇ!」  一層腰が激しくなり、私の尻は大きく淫らな音をたて続ける。待ち望むそれが早く欲しくてつい懇願してしまった。  そんなことせずとも彼は私の欲しい物をくれるのに。  と、思った瞬間一番重く激しく奥を突き込まれて。中の彼が大きく膨らんだと感じたら私はもうそれだけで。 「っ! ぐ、うっ!」  中で彼のチンポが震え続けるのと一緒に私のチンポも彼の白い西瓜を白濁で汚し続ける。  快楽と恍惚でろくに働かない頭で、離れてしまった口から舌を伸ばす。彼が感じれないとそれだけで泣いてしまいそうだ。  しかしすぐにマズルが重ねられる。深く深く入ってくるそれに満たされて、私は満面の笑みをしてしまうのだった。   「君は添寝業だしやはりこういうことはよくするのか?」  彼の片腕に抱かれながら聞く。彼は自分の被毛についた私の精液をぺろりと舐めながら頷く。 「あまり、人気は無かったが」  その精液を舐めたマズルに指を這わせるとそれも彼はペロと舐めようとしてきた。  咄嗟に指を引けば彼は目をスッと細め、片方の丸耳をパタンと倒す。少し怒った時の癖だ。 「ほう、無愛想だから? それとも攻めている時にもあまり言葉責めしてくれないからかな?」 「……努力しよう」  彼が一旦言葉を区切る。今更言いにくいようなことなど無いだろうに。 「その、回数が多くて」 「まぁその体付きだし、玉もでかければ当然、というか相手は喜ぶんじゃないのか」 「……8」  最後が聞こえなくて更に彼に身を寄せる。彼の白い被毛に寝転がる。 「一度火がつけば平均8回」 「……その、そういう冗談は」  やめろと言う前にふと気になって後ろを向く。さっき私の中に大量に精液を出したはずの彼のチンポがまた、いやよりそそり立って。  ぎゅぅぅぅっと音を立てそうなぐらいの強さで私は抱き締められる。顔を戻せば彼はとても嬉しそうに笑っていた。 「今夜は、寝かせない」 「ま、おい、馬鹿! それは……!」  しかし私はさっきのように全身彼に包まれて、どうしようもなくなってしまったのであった。 ストレスと疲れで重い体を動かし歩き続ける。作業のように自宅のあるマンションに入りエレベーターに乗る。  途中テレビでよく見る男や女とすれ違ったような気がするが、今の私にはどうでもいいことだ。 「ただいま」  鍵を開け玄関に入る。本来1人身である私はいつもはこんな挨拶など言わない。  そして玄関から先、いつもは暗く冷たい廊下は明るく、その先からは芳醇な香りが。  それだけで体が軽くなる。この先の事を思うと笑みがこぼれて。 「おかえり」  ガチャリとリビングへの扉を開けたのは白熊である。  巨躯の獣人向けに広めに設計されたこの廊下でやっと丁度いいと思ってしまう程の、縦にも横にも大変育った体格。 「……雪が」 「ん? ああ、ついさっきから降り出したみたいだ。見えていたが気付かなかったよ」  頭や肩に僅かに積もった雪を払おうとするが、その前に彼がスッと歩み寄ってくる。  私よりも頭1つ分は高く、2人分は横に大きい彼に寄られれば、普通は相当な威圧感を感じてしまうだろう。  しかし私はむしろ期待と安堵に胸を膨らませて、手を降ろし彼に身を寄せ。 「お願い」 「ああ」  彼が私の頭にその硬く太く無骨で、凶悪な爪を持った白い手を乗せる。しかしその手は温かく、優しく頭を撫でてきた。  その感触に目を閉じて身を委ねる。彼の被毛が私を撫でる度に先程まであった苛立ち等は消え失せて。 「ん」  彼が小さな声を漏らす。私がそのまま白熊の胸に顔を埋めたから。  嫌がる素振りも見せず、僅かに笑うと白熊はそのまま私を頭に腕を回し、深く抱き返してくれた。 「ああ、やはり帰ってすぐはこうしないと」  温かい。彼の存在を一身に感じ、私は心が満たされていく。例えそれが金があってこその関係だとしても。    添い寝業を知ったのも、彼を知ったのも偶然だった。同時にほぼ一目惚れに近かった。  金だけは有り余っていた私は、添い寝など今更なんだと嘲笑しながら彼を指名したのが始まりで。 「先に、夕食」 「ん、ん……ああ、そうかそうだな。じゃあ夕飯にしよう」  彼に促され彼の豊満な腹に回していた腕を解く。離れるのも寂しく名残惜しい。 「また後でしよう」  少し困ったような、少し嬉しそうな笑顔で彼が言う。最後にポンとあやすように私の頭に手を置く。 「もしかしてそんなに顔に出てたかな? 普段はポーカーフェイスで通ってるんだけど」 「ああ。出てる」  彼の前だからとはいえ気を緩めすぎたか。悪い気分ではないけれども恥ずかしい。  少し彼から目線を逸らしながらそのままリビングへ、の前に自室で着替えを。  当然彼の手を引き、自室へ連れ込む。まぁ手を引かなくともついてくるが、私自身の願望で手を引いたのである。 「どれにする」 「……特に何でもいいんだけれど、まぁ君のおすすめで」  最近妙に私の部屋着が増えたのは気のせいではないだろう。  白熊は服を選ぶのが好きなようで、普段とはまた別な笑顔が浮かんでいた。  彼自身は恰幅が良すぎて選ぶ余地が少ないからだろうか。傷つけてしまいそうなので聞けないが。    最初はただ寝る時に隣で寝かせるだけが、徐々に距離を詰め、片手を伸ばす様になり、両手で縋る様になり。  寝るだけに飽き足らずその前の時間さえも彼を呼びつけるようになったのはすぐだった。 「このまま寝てしまいそうだ。それもいいかな」  そう呟いたのは、彼の作った夕食を共に食べ終え、彼用に新調したソファで彼にもたれ掛かっている時だ。  白熊は律儀に私が差し出した手を握ってくれながら、テレビに向いていた視線をこちらに向ける。 「どうせ朝にはシャワーを浴びるし、第一多少身なりが崩れてても文句を言える奴なんていないし」  軽い愚痴をしながら、私は肩から胸、腹にかけてゆっくり体重をかけて崩れていく。  そして彼の、昔はラグビーだかアメフトだかで鍛えたらしい太もも、太い幹のようなそこに顔を埋める。服越しだと被毛が無いのが残念。  ついでに片手を彼の尻へ回し、体とは対照的に小さな小さな丸い尻尾に触れて。 「んむ……」  僅かに彼が身動ぎする。尻尾にこうやって触れると彼は大抵反応してくれるのが嬉しい。 「だめだ。寝るのも尻尾も」  そう言いつつ白熊は体を少し前に倒し、私の頭を腹と太ももで挟んでくる。  後頭部には圧迫感、顔には暖房をかけているのでより濃い暑さが。しかし私にとっては苦痛でもなんでもなく、ただのお楽しみの1つであり。  ついでに威嚇するような唸り声を彼が上げるも、尻尾に触れていた手をぎゅっと握り返してくれてるので全く威嚇になっていない。 「やだ」  挟まれていた顔を上げた私は、彼の首に腕を回し、広く逞しい胸板に顎を乗せた。  白熊らしい小さく真っ黒な目と視線が合う。彼の丸い耳がせわしなく動くのも、目を合わせるのが苦手な彼の癖だとすぐ気付いた。 「連れていってくれなきゃ」  彼は分かってると言うようにマズルの先を一度私へ触れさせると、片手を私の胴体に、片手をひざ裏へ回す。  そのまま立ち上がれば私の体はあっさりと持ち上げられた。目の前のテレビで映っている結婚式のそれと同じ格好だ。 「重いか? 最近は俺も……私も忙しくてジムの1つも行けないからな」 「軽い。私に比べればずっと」  私は思わず目を丸くする。まさか彼がこんな自虐的なことを言うなんて。  白熊はマズルの端をニィッと曲げ、してやったりの表情のまま私を抱えて浴室へと歩き出す。 「は、はは……あーもう本当、君って奴は!」  照れてるのだろう。白熊は丸耳をピクピクさせているのを目の端に留めながら、私は大きな笑い声を上げてしまった。    もちろんただの添い寝だけでなく、オプションをつけるとあらば相応の費用はかかった。  何かに入れ込み多大な金をかけるのは愚か者だと蔑んでいた私が、今ではそちら側になっているのだ。笑ってしまう。 「服を脱ぐのも億劫に感じてきたな。いっそ家にいる時は最低限のままでいてもいいかもしれない」  浴室へ彼に抱えられて着くと、私は手早く服を脱ぐ。対して彼は服に手をかけてもいない。  もちろん私が脱がしたいので止めてあるからだ。これはオプション等は関係なく、彼の好意で許してもらった。 「それは、私も……?」 「は? そんなわけないだろう脱がす楽しみが無くなるじゃないか」  私の言葉に苦笑いを浮かべる彼を尻目に、彼をゆっくりと剥いていく。  彼自身暑がりで冬でも着ている半袖のシャツを下からゆっくり持ち上げれば、両手に感じる柔らかな被毛の感触と純白の毛皮が目に入ってきた。  白熊という種族上汚れやすい白い被毛が、入念に手入れされ汚れなど欠片も無く透き通っている。 「うん。綺麗だ。お……私も見習いたいくらいだ」  抱きつき、全身で彼を感じたい衝動を抑えながら次は下に手を付ける。  いつもここに手を掛けられると彼は気恥ずかしそうにするのだ。裸など何度も互いに見ているのに。  脱がせばもちろんそこも立派な毛並みをお持ちである。 「うん。立派だ。色々な意味で」  そこをまじまじと見つめれば、彼は被毛の上からでも分かるぐらい顔を赤くする。  私の数少ない楽しみの1つだ。 「そんなに細かくしないでいい。俺……ああもういいか、俺はあまり風呂は好きじゃないからな」 「だめだ」  白熊はごしごしと私の全身を泡立てていく。彼のこだわりなのか、これに関しては譲ってくれない。 「しっかり、綺麗にしてやるから」  この為に買ってきたらしい色々と高価な道具を使って入念に洗ってくる。  これも背中側の間ならいいが、腹側をされると困ってしまう。なんせ彼がピッタリと体を密着させてくるのだ。  被毛が水に濡れ寝ている分、余計彼の体を敏感に感じてしまい扇情を煽られてしまう。 「あ、あのな、それぐらいで充分。充分だから……!」 「まだ残ってる」  スッと彼のマズルが私の肩越しに突き出てきた。そこには余裕のある笑みが。  その間に彼の手は私の腹と股間へ。丹念に、弄ぶように撫でられ続け私は思わずくぐもった声を漏らしてしまい。  もう私は諦めて力を抜き、彼を背もたれにする。丁度後頭部が彼の胸に当たり、彼の腹が私の体重を受け止めてくれる。 「じゃあここも、して欲しい」  彼の腕を足で挟み込む。そのまま腰を浮かせれば当然股間が彼の手に当たるわけで。  白熊が微かに吹き出したのは聞き間違えじゃないはずだ。 「しょうがないな」  彼が私を抱え込むようにしながらそこに手を付け始めた。  恥じらいと歓喜と快感で身悶え、せがむように彼へ顔を寄せる私に、幾度となくマズルを寄せては頬擦りをしてくれながら。 「あ、ぅ……ん……ゃ……ふぁ……」  それがどうしようもなく幸せで、ただ酔いしれてしまって、多分だらしない笑顔でなすがままにされていただろう。  対して白熊は柔らかな表情のまま、私のして欲しい部分にして欲しいことをしてくれて。  温かく湯気に包まれた中で、どこか夢心地で私は彼に身も心も委ねていた。    彼を呼び、共に過ごせば過ごす程彼がいない時は狂ってしまいそうな孤独感に苛まれた。  ただの業務としての関係でしかないのに、割り切れずに彼のことばかり考えてしまって。 「ああ、もうこんな時間か」  寝室で時計を見るともう日付は変わっていた。風呂は風呂で楽しめる分、その後が短くなるのがネックだ。  白熊はもうベッドに横たわっている。買い換えたベッド��彼のサイズでも充分に寝れそうで安堵した。  肘を立て、手に頭を乗せた状態で隣をポンポンと叩く。  それに誘われ私も横になれば、ベッドにはパンツを穿いただけの2人の雄が。 「それじゃあ、今日も」  ぎゅっと私は全身を使って彼を強く強く抱き締める。顔を彼の首に、両腕を彼の胴に、両足は彼の片足に。  柔らかい、温かい、大きい、逞しい、それが全身で感じれて、私はつい身震いしてしまう。 「最近寝る時間が惜しくなってきたよ」 「何故?」  ぷくりと膨らんだ彼の脇腹を下から持ち上げて遊びながらそんなことを呟く。 「恥ずかしい話だけど、寝たらすぐに朝になって君は帰ってしまう。それが惜しい」  自嘲的な笑みを漏らしながら吐き捨てるように言う。  しかしそんな自分に後悔して、私はつい誤魔化す様に脇腹に回していた手に力を込めてしまう。 「まぁ寝ている君を一晩中撫でまわしてみたい、というのが本音なんだがね」  合わせるように彼により体重をかけ、白い被毛に顔を埋め彼の匂いを吸い込む。  それだけで多幸感で胸が一杯になり、彼の匂いを覚えればこの後の寂しさを誤魔化せるような気がした。 「……そうか」  彼は何も言わず、嫌がる素振りも見せず、無我夢中で自分を求めている私を抱き返してくる。  挙句、私は彼の張った豊満な胸にむしゃぶりつく。被毛を舌で舐め取りながら甘く噛みその感触を堪能。  白熊が胸を寄せ、私の両頬を押し潰す様に彼の一部が押し寄せてきた。張ってある分弾力がとてもいい、ついでに熱も篭っていたようで温かい、温かすぎた。  さっきは腹と太ももに挟まれ、今度は胸に挟み込まれのだが、どちらも甲乙つけがたく良い。 「2度も人を挟みやがって、お返しだ」  転がる様に体重を移動させれば、彼の体がベッドに大の字に。私はその上に乗る様な形に。  大の字になると良く分かる白熊の体格の良さ。さながらもう1つのベッドか。  顎を首筋に乗せれば眼前には彼の顔が、ついつい見惚けてしまうがこのぐらいにしておこうか。 「悪かった、このぐらいにしておこう」  フッと鼻で笑い、私は彼の上から脇に収まる様に。彼の腕を枕にする格好へ。  ああ、離れてしまった体が寒い。瞼が重くなってくる自分が憎い。 「無理するな」  瞬間、体がフワリと浮く感触。 「したいように、すればいい」  彼から私を上へ乗せさせ、抱き締めてくる。ふわりと羽毛のような手が私の頬に添えられて。  驚きで硬直する私の視界には、白い顔の小さな黒い目を愛しむ様に細めた彼の笑顔が。 「ずっと、こうしていよう」 「……バ、バカ」  私は口ではそういいながら、体はすっかり彼を抱き返していて。  もうどうしようもなく朝までずっと、彼に甘えたいなんて幼い衝動を受け止め続けてもらったのだ。    いや、もう割り切ってしまおう。たかが業務の、私の金があるから彼は尽くしてくれているだけだ。  いつも私の家から出ていく彼を見送る時のように心を静めて、新しく作った鍵なんか忘れてしまおう。 「朝だな」  カーテン越しに入る日差しを見て私が言う。大体の時間ももう慣れて分かってしまう。  彼が私を抱えてベッドから立ち上がる。  所々彼の被毛が乱れていた。もちろん私があれやこれやと彼に抱きつき、撫で、触ったせいである。 「ありがとう」  私が言うと彼は、気にするなと言いたいのか、乱された毛のお返しか、グシャグシャと爪を立ててまでして頭を撫でてきた。  まぁ私もお返しで彼の白い西瓜のような腹を両手で叩いたのだが。うむ、快音だ。  その後、私達はさっとシャワーを浴び、身支度。彼の方が私より先に家を出るのもいつも通り。ルールらしい。 「お疲れ様。今日はありがとう」  玄関で彼を見送る。白熊らしい大きな足を入れる靴はやはり大きい、というより登山靴かのような重厚さだ。  最初はこの時に彼にいくらか謝礼を渡していたが、じきにそれは互いへ何かを買う為の金に変わった。 「また会おう」 「また、か」  明後日だな、と考えると憂鬱になってしまう。本当は毎日会いたいが、私の我儘だ。  未練たらしく彼の指をついつい掴んだ。と、彼が私の手を強引に引っ張った。 「また、すぐに」  優しく抱き締められる。その声と温かさに無条件で安心してしまう。 「今日も、明日も、明後日も、会おう」 「お、おいおい……」  毛皮と彼自身で嬉しい圧迫をされていて顔を上げる事も出来ない。しかし彼は私に構わず言葉を続けた。 「そうすればもう寂しくない。私も、貴方も」  それきり、彼は私を強く強く、包み込んでくれた。身動ぎ一つ出来ないがしかしまぁ、都合がいい。  年甲斐も無く、目尻が熱く、心を満たす何かに耐えきれない私の顔など見られるのは恥ずかしいのだ。  ああ、幸せだ。彼がいてくれて本当に良かった。  ポケットにいつも入れていた新しい鍵を握りしめながら、私はただ彼へ……。
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combatwarrior · 2 years
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#私の頭の中の消しゴム お稽古しております。やっぱり朗読劇は難しい、けど楽しい。仲良しで同い年の航生くんにいっぱい感情の引き出しを開けてもらっております。 知ってることが多くて少し小っ恥ずかしくなるシーンもあるけど笑、是非尊い私たち2人を(自分で言うな)劇場に観に来てくださいねっ。
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sakana3oisii · 1 month
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ものを無くしすぎて辛いという愚痴
ツイートした通りなんだけど、本当に一日の3分の1、単純に考えると8時間はモノを探してる。
これは誇張ではなくて、本気で合計したら全然8時間くらいはいってると思うんだな。つまり24時間のうち8時間寝て、8時間モノを探して、となると8時間しか私がまともな生活をする時間は無いわけなんだ。ヤバくない?それくらい私の生活の中にモノをなくす、探すっていう動作が練り込まれてるわけ
どうやってそんなにモノをなくすのかって話をするね。感覚としては「知らん間に持ってたものが無くなってる」ってくらいなのよね。例えばスマホをなくすとしよう。よくあるスマホのなくし方って言えば、うっかりお店に置いてきてしまった!とか、電車に置き忘れたかも!とか、そういうのかなぁ。もっと色々あるだろうけど。でも私は最近その無くし方はしなくなった、それ以上のなくし方をしちゃうから。私はスマホをよくズボンの右ポケットに入れるの、半年以上は同じ場所に入れてるかな。入れる場所が決まってるならなくすことも無いんじゃ?って思うよね、私は思うの、でもなくす。どうなるかと言うとね、まず自分がポケットにスマホを入れたことを忘れます。なんで? まぁこれが、「知らん間に持ってたものが無くなってる」の感覚なんだ。スマホをポケットに入れて、少し他のことをする、そしてまたスマホを出そうとする。その時には自分がスマホをどこに入れたかを忘れてるから探し回るのね。これだけでも酷い時は10分くらい見つからないかなぁ、特に1人だと…周りに指摘してくれる人がいれば「さっきポケットに入れてたよ〜」とか言って貰えるけど、それが無いともう沼、モノ探しの沼から抜けれない。あとはシンプルに机に置いたのに1分以内にどこに置いたか完全に忘れたり、そういうのもあります。あと、単純にモノが見えてなくて目の前に探しものがあってもそれを頭が捉えられなかったりもするよ。サラッと言うけどこれが一番苦しいやつ…
今主に話したのはスマホの話だったけど、毎日こういうモノ忘れを様々なモノでしてるよ。イヤホン、シャーペン、消しゴム、帽子、挙句の果てには大きめのカバンもね、全部なくなります。様々なモノを忘れて、見つけて、なくして、見つけて、そうやって生きてるんだ。まぁ大変… でも、それが私だし、ずっと変わらずこの調子だったし、「あぁ、またやったよこんの私ったら…!!」って思えるようにもなってきてね。でもやっぱり辛いなぁ〜、勿体ねぇな〜って思うこともあって。なにか解決策が見つかって、少しでもモノをなくさなくて、なくしてもすぐ見つかるようになったりとか、そういう風になっちゃいたいな〜って考えながら今もなくなったイヤホンを探してるよ。へへ!聞いてくれてありがとう!
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ayukoitakura · 4 months
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C19ワクチン未接種の血液を暗視野生血液分析。C19ワクチンの流出と環境暴露は減少していない。
アナ・マリア・ミハルチェア医学博士 2024年1月24日 https://anamihalceamdphd.substack.com/p/darkfield-live-blood-analysis-c19?publication_id=956088&post_id=140983005&isFreemail=true&r=2so89e (詳しい内容はリンク内の記事を自動翻訳機能を使い読んでください) (リンク内にシェディング状態の血液の写真や動画があります)
画像 C19ワクチン未接種の血液はシェディングにさらされている
C19ワクチン未接種者の血液所見が私が言うほど悪いものであるなら、なぜもっと多くの未接種者が問題を抱えていないのですか?私は明らかにそうだと言える。C19ワクチン未接種者は、疲労、動悸、脳内霧、胃腸障害、不安、うつ病、新発症の内分泌調節障害、月経不順、頭痛、電磁波過敏症など、C19ワクチン接種前にはなかった多くの問題を訴えている。多くの場合、C19を注射された人は、重大な症状を感じるほど敏感である。
多くの人々は、シェディングについて懐疑的なままである。木曜日午後3時(太平洋標準時)にClouthubで放送される私の新しい番組のエピソードを見ることをお勧めする。人々は何がシェディングしているのかよくわからないが、私が見ることができるものははっきりしている。フェロモンやエクソソームの大きさについて考えれば納得がいく。このため、ファイザー社の文書では、C19を注射した人の周りの空気を吸うと、ワクチン未接種の人が影響を受け、このワクチンを別の未接種の人に感染させる可能性があると論じている。詳しくは木曜日に。
ナノテクノロジーは、まるで気体であるかのように、ナノスケールで皮膚に浸透することができる。これは簡単に説明できる。
この投稿では、C19ワクチン未接種の血液に見られるものの例をいくつかビデオで紹介する:
画像:上のビデオでは、バイオセンサーで満たされたミセル球が映っている。下の画像でわかるように、球体の内部はハイドロゲル・ポリマー・フィラメントを作るために流出している。
下のビデオに写っているのは、球体の集合体で、人体に問題を起こすのに十分な大きさの、より大きな構造を作り出している。私がマイクロロボットあるいはバイオセンサーと呼んでいる点滅する光が見える:
下のビデオでは、ハイドロゲルのフィラメント、赤い血液が積み重なる広範なルーロー形成、そして点滅し発光するマイクロロボットを見ることができる。私はこのロボットをどこかで見かけると、人が汚染されていることを知る。なぜなら、このロボットはバイオセンシングだけでなく、建設も監督しているからだ。
このビデオでは、点滅しているライトの中心に青、赤、オレンジなど他の色が含まれているのがわかる。これらのマイクロロボットが近くにいると、フィラメントが見えるかどうかにかかわらず、赤血球が積み重なる傾向がある:
下のビデオでは、これらのフィラメントがどれほど大きくなるかを見ることができる。広範なルーロー(赤血球の連銭形成)が見られる:
ここ1年以上、無毒化療法を受けずに血液がきれいになった人を見たことがないし、私のところへ全国から、さらには国外からやってくる人もいる。クリフォード・カーニコムと私は、血液の電気伝導度が最大47%低下することを示したが、 https://anamihalceamdphd.substack.com/p/unvaccinated-vs-vaccinated-blood 以下の治療法はすべて、分子の電子供与体能力によって電気伝導度を回復させるものである。プラケックスは、酸化ストレスによって影響を受けた細胞膜を回復させる顕著な能力を持っており、それは血液中に容易に見ることができる。アルカリ性の食事も必要である。
汚染の勢いは衰えておらず、環境要因もその一端を担っていると私は考えている:
最近の消費者レポートで、すべての食品カテゴリーに高レベルのプラスチックが含まれていることが明らかになった。 https://anamihalceamdphd.substack.com/p/recent-consumer-report-reveals-high
研究によれば、水ボトルには1リットルあたり25万個のナノ粒子ポリマーが含まれている-モデナ社のコビッド19注射の特許、モルジェロンズのフィラメント、血液、ゴム状の血栓と同じポリマーが発見された。 https://anamihalceamdphd.substack.com/p/study-shows-a-quarter-million-nanoparticle
汚染された食品供給がワクチン未接種者の血液分析結果の一因か?食料品食肉製品の暗視野血液分析 https://anamihalceamdphd.substack.com/p/contaminated-food-supply-contributing
ジオエンジニアリングによる健康への悪影響とワクチンのナノ粒子汚染 https://anamihalceamdphd.substack.com/p/geoengineering-adverse-health-effects
私は、この問題と闘い、血液をきれいにする方法について幅広く書いてきた:
希望はある-EDTAキレーションは有効であり、コビッドとは何なのか? https://anamihalceamdphd.substack.com/p/there-is-hope-edta-chelation-works
EDTAキレーションによる合成生物学ハイドロゲルからの血液汚染除去 – 生きた血液の記録 https://anamihalceamdphd.substack.com/p/decontaminating-the-blood-from-synthetic
自己組織化ナノテクノロジー/合成生物学が血液中の酸化ストレスに及ぼすプラケックスの影響 – ビフォーアフター暗視野顕微鏡法 https://anamihalceamdphd.substack.com/p/plaquex-effects-on-live-blood-oxidative
マイクロロボットとゴム状血栓発生に対するメチレンブルーの効果 - 望ましい補助的解決策の可能性?マイクロロボットとゴムのような血栓の発達に対するメチレンブルーの影響 – 望ましい補助的解決策の可能性? https://anamihalceamdphd.substack.com/p/methylene-blue-effects-against-micro
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kennak · 4 months
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私たちは、洗濯機が 1 日あたり 3.7 ギガバイトのデータを送信していたという主張に直面しています。 誰かが、洗濯機が生成するには不当な量のデータだと主張した 私が指摘しているのは、洗濯機がその 2000 倍のデータを生成する可能性がある簡単な方法です。 ネットワークインターフェースがデータを送信するには不十分である可能性があるという事実は、そもそも洗濯機がデータを生成できるかできないかという問題とは無関係であり、それが議論されていたことです ただし、tcp を使用している場合、テレメトリ メッセージごとに新しい tcp 接続を開かない限り、tcp スタックは多くのテレメトリ メッセージを単一の tcp セグメント (おそらく約 1500 バイト相当) にバッチ処理することを指摘しておきます。 — ⁂ — もちろん、8051 で洗濯機を制御したり、EPROM や電力線からクロック供給されるレジスターを制御したりすることもできます ( https://Laughtonelectronics.com/Arcana/One-bit%20computer/On で jeff Laughton の印刷機コントローラーを参照してください)。 ) 、さらに言えば、機械式タイマー、または私がやったように、撹拌モーターが十分に長く作動していると思われるときに電源コードを抜き、ゴム製の排水プラグを引きます。 しかし、より強力な制御システムにより新しい機能が可能になります 歴史的には、より強力なマイクロコントローラーは高価すぎるため、メーカーが低スペックのマイクロコントローラーを使用してきたことは事実です。 今日、digi-key は philips/nxp の 500 メガヘルツ i.mx rt1010 Cortex-m7 を販売します。128 キロバイトとオンチップ DC/DC 変換機能を搭載し、4 ドル未満、実際にはおよそ です π ドル https://www .digikey.com/en/products/detail/nxp-usa-inc/MIMXR... 。 家電製品とモーター制御は、データシートが「特に役立つ」と主張するアプリケーション分野の 2 つです。 8051 とは異なり、micropython でプログラムし、デバッグ アンビリカル上でシングル ステップで実行でき、展開されると、インターネット経由で監視データを送信できます。 中国語のデータシートを読むことができれば、LCSC でより安くて優れたチップを入手できます。 おっと、監視データって言いましたか? テレメトリーのことを言いました。 テレメトリー、テレメトリー、テレメトリー 良くも悪くも、これはメーカーにとって、消費者に頭痛の種を与えるだけの製品にとんでもなく強力な CPU を搭載するという多くの誘惑を解き放つことになります。 このスレッドの他のコメントでは、これがメーカーの利益を増やす可能性がある悪ではない方法さえ指摘しています
LG 洗濯機は 1 日あたり 3.7 GB のデータを送信 | ハッカーニュース
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kiripon123 · 5 months
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私の頭の中の消しゴムを観た感想
『私の頭の中の消しゴム』は、2004年に公開された韓国のロマンティックドラマ映画で、イ・ジェハン監督によって制作されました。この映画は、若年性アルツハイマー病に苦しむ女性と、彼女を支える夫の愛の物語を描いており、その感動的なストーリーテリングで多くの観客の心を打ちました。 映画の中心となるのは、アルツハイマー病に罹患した主人公スジンと、彼女を一途に愛し続ける夫チョルスの関係です。スジンの記憶が徐々に薄れていく中、二人の関係は試練に直面しますが、チョルスの変わらぬ愛と支えが、感動的な物語を紡ぎ出しています。 この映画の最大の魅力は、記憶を失いつつあるスジンの視点を通じて、愛の本質と人生の脆弱さを描いている点です。記憶が消えゆく中での彼女の恐怖と混乱、そしてチョルスへの愛情が、観る者の心に深く響きます。映画は、病気を通じて愛が直面する困難と、その困難を乗り越える美しさを描いています。 演技面では、スジンを演じるソン・イェジンと、チョルスを演じるチョン・ウソンの演技が際立っています。ソン・イェジンは、スジンの純粋さと、徐々に記憶を失っていく悲しみをリアルに表現しており、その繊細な演技が映画の感動を一層深めています。一方で、チョン・ウソンは、妻を想う深い愛情と、その愛を守ろうとする強さを見事に演じています。 映画のビジュアルと音楽も印象的です。美しい映像は、物語のロマンティックな雰囲気を高め、感情的なシーンの効果を増幅させます。また、映画の音楽は、物語の感動的な展開をさらに引き立てます。 『私の頭の中の消しゴム』は、ただのラブストーリーに留まらず、愛の力と人間の強さを描いた深い作品です。映画は、観る者に愛と人生について考える機会を提供し、感動的な経験を与えてくれます。観る者を涙に包み込むこの映画は、長く心に残る作品です。
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mmmmmmori · 6 months
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ちっちゃい(サイズ)レックスの話
 クラーク・ケントは困っていた。
 ペリー・ホワイト氏の呼ぶ声はいつしか怒声になり、気づいたジミー・オルセンが小さく促してくれたが、それがまるで聞こえないほど困っていた。気のせいだろうか。きっとそうに違いない。だが、今朝からもう3回も確認したのだ。3回。それ以上確認する必要があるだろうか。出勤してロイス・レーンに挨拶し、席に着くまではいつもと変わらぬ1日だった。ただ、そう、デスクから物音は聞こえていたし、それに気付いてもいた。
 クラークケントはスーパーマンだ。この地球上にスーパーマンに傷を負わせるものはほとんどないのだし、多少の異変に動じることはない。だから、デスクの引き出しの中から不自然な音がしていた時も慌てなかった。どれくらい慌てなかったかというと、X-レイビジョンも使わずにいきなり引き出しを開けたほどだ。
 今では後悔している。せめてあの時、中を確認しておけば。
 いや、確認していたところで結果は変わらない。どちらにしろ、引き出しは開けただろうし、その中のものを目の当たりにすることになったのだ。だがしかし、やはり気のせいかもしれない。その可能性は捨てきれない。いくら地球上の、人類の常識を超えた力を持ったスーパーマンとはいえ、不可解なことだけが起こるわけではない。
 と、一縷の望みをかけて、俯いたまま机を透視する。
 そこに小さな骨格が映る。頭蓋骨のカーブは見慣れたものだし、歪みのない背骨もよく知っている。いい整体師でもついているのだろうか。いや、それはどうでもいい。
「……いる」
気のせいではないのだ。肝心なのはそこだ。既に3度確認してこれで4度目だが、初めの2回は引き出しを開けている。骨格だけでなくその姿もきちんと見ている。見慣れたスーツ姿だった。見間違いようがない。
 今、 クラーク・ケントのデスクの引き出しには、親指サイズのレックス・ルーサーがいる。
「クラーク」
上司の声も同僚の声もすり抜けるほどの混乱のさなかにあり、たった今その混乱のもとを確認し直しさらに混迷を深めたクラークの耳は、その声だけには反応した。
「なんだい?」
振り向くと、片手に資料を山とかかえ、片手にコーヒーを持ち、その指先に器用にドーナツの袋を挟んでいるロイス・レーンが、少しばかり呆れた様子で編集長の席を視線で示した。
「クラーク!ケント!!」
ペリー・ホワイト氏の声は、かくしてクラークケントに届いたのだった。
 何が問題なのかが問題だ。
 そもそも、どうしてデイリー・プラネットのクラーク・ケントのデスクの引き出しにレックス・ルーサーが入ることになったのか。縮小くらいはするだろう。レックス・ルーサーの頭の良さはスーパーマンも認めるところではある。だからといって何故クラーク・ケントのデスクに。
 スーパーマンの宿敵レックス・ルーサーとはいえ、スーパーマンの正体は知らないはずだ。
 スーパーマンの宿敵の上、レックスコープを抱えるレックス・ルーサーでもあるから、この新聞社の取材対象になることはよくある。だから、レックス・ルーサーはクラークを新聞記者クラーク・ケントとしては知ってはいるだろうが、何か特別なやりとりがあったことなどない。デイリー・プラネットと関わる時はむしろ、スーパーマンの想い人で、エース記者のロイス・レーンに興味を向けていたはずで、ともかくクラーク・ケントとレックス・ルーサーの繋がりは薄い。
 薄いはずだ。
 ペリー・ホワイト氏からいつかどこかで聞いたことのあるお小言と、新聞の隙間を埋めるための小さな取材をいいつかったクラーク・ケントは、そっと引き出しに手をかけた。
 なんにせよ、相手がどういうつもりなのか聞かねばなるまい。
 覚悟を決めて、引き出しを開ける。
 万年筆、鉛筆、クリップ、幾つかの記憶メディア、消しゴム、ハサミ、カッター、定規、メモ帳、誰かからもらったのだったか使うあてのないジッポライター、のど飴、そこにはデスク右袖一番上の引き出しに相応しい荷物が詰め込まれていた。整理されていたそれらは、今は見る影もなく散らかり、その中心に親指サイズのレックスルーサーがいた。
「おい、腕時計をくれ」
思えば、引き出しをしめてしまえは中は真っ暗だったのじゃないだろうか。息苦しかったかもしれない。流石に悪いことをした。せめて僅かなりとも隙間を作っておくべきだった。
「おい、ぼんくら」
この散らかりようはどうだ。余程怖かったのか、それにしては物の散らかり方に何かしらの目的を感じる。クリップは伸ばされているし、替えのカッターの刃が飛び出して、一枚割り取られている。メモ帳は鋭角に切り取られ、表紙の一部が削り取られ、消しゴムは等間隔で切り取られ、鉛筆の先端部分も削った跡があり、黒鉛の粉が散らばっている。
「おい」
ジッポライターには油が垂れたあとがあり、記録メディアは分解され、薄膜コイルが見える。
「おい、聞こえないのか。腕時計だ」
「え?」
小さなレックス・ルーサーは――なんということだろう、ちっとも可愛くない。小さな生き物には愛らしさが備わっているものではなかったのか。微塵も可���くないのである。クラークは内心で深く感動した。――大儀そうに立ち上がり、手に持っていたクリップの先を振り回した。
「腕時計をよこせ、と言ったんだ。それから、引き出しは開けておけ、明かりは確保できるが、火が使えない」
「ひ?」
「翼の造形には微妙な曲線が必要なんだ」
「あ、ああ…つまり」
「つまり、腕時計をよこせ。そして引き出しは開けておけ。以上」
「……見間違えだったら申し訳ありませんが、貴方はレックス・ルーサーですよね?あのレックスコープの」
「別の人間に見えるならそいつを教えてくれ。興味深い」
「いや、見えません」
「じゃあ何故聞いた」
何故?何故って。
「どうしてこんなところにいるのか、僕にはちょっと見当もつかないので、どういうことなのかご存知でしたら教えていただきたいと思って」
「始めからそう言ったらどうだ」
「はあ」
「ここにいる原因だが」
どうやら話すつもりはあるらしい。レックス・ルーサーらしいといえばらしい。自分の頭の中を開示するのが好きなんだろうな、と感じることがある。だが一方で、意外にも感じていた。誰かの理解や共感を説得で求めようとするタイプではないと感じることも多かったからだ。頭の回転に言葉が追いつかない幼児に少し似ている。
「分かってたら解決している」
違った。説明するつもりはないらしい。
「だが、ここに居ても無意味だということは明らかだ。私は可能な限り速く研究室に戻らねばならない。つまりレックスコープだな。だからその為の道具を作る。腕時計をよこせ」
「はあ、まあ……安物ですが」
「まさか手回しとか言わんだろうな?」
「電池式です」
「よろしい」
不遜だ。感謝の一つもあって然るべきである。
「感謝する」
「……いえ」
かと言っていざ感謝されるとなると居心地が悪い。相手はレックス・ルーサーだ。我儘で自信家、傍若無人で、傲慢でスーパーマンを常に敵視する天才。
「ところで何を作ると言うんです?」
最後の特性が一番厄介なのだ。奇想天外な手段は彼の得意とするところで、それがあらゆる知識に裏打ちされたトリッキーさだということを理解できる程度には、クラーク・ケント――スーパーマンもまた好奇心とは親しく、つまり率直に言って興味深い。知的好奇心というやつは本当に厄介だし、或いはレックスルーサーが盾にしているのはいつでもそれなのかもしれない。
 未知への好奇心。
 だから、何というか、嫌えない。
 いや、大っ嫌いだ。もちろん、嫌いだとも。ただ、つまり、不当な評価ができないのだ。クラークケントの善良さとスーパーマンの余裕がそれを許さないのである。
 レックスルーサーは悪人だ。それでもその手が生み出すものは稚気に富み、最先端のその先を見据えていて、魅力があることは確かだ。今の社会で企業人として成功するやり方も、政治家として成功するやり方も、教えられるまでもなく理解し、実行できて、かつ善良さによるブレーキがない。
 つまり悪人なだけだ。
――それが致命的なんだけど
それとこれとは別問題と割り切れるような冷め方をクラーク・ケントはしていなかったが、この時は好奇心が勝った。腕時計を受け取って、分解しにかかっている小さなレックス・ルーサーの手元は、おそらく電池を目指しているのだが、それ以外の部品も粗雑に扱うわけではない。何かに使うのだろう。残念ながらその全容が予想できない。
「ジェットパックだ」
そっけなく返ってきた答えに、クラークは首をかしげた。
「フライトコンピューターもないのに」
いかにレックス・ルーサーが天才とはいえ、流石にそれは作れまい。
「驚いたな、それなりに物を知ってる」
「?」
「君を見くびっていたようだ、申し訳ない。ジェットパックは作らない。エンジン付きのグライダーのようなものが良かろうと思う」
「エンジン…」
「どうせ使い捨てる。火を吹かなきゃいい。上昇できるようにしたい」
「貴方は自力でレックスコープまで行こうと考えてるんですか」
「おかしなことを聞くな。さっきそう言ったろう?」
「でもそのサイズじゃ、きっと途方もなく遠い」
「地球を一周した人間が何人いると思ってるんだ。月だってもう遠くない」
「それは、そうかもしれませんが」
「やらないのは損だぞ」
言って、小さなレックス・ルーサーは、引き出しの中からクラークケントを見上げる。時計の機械の油が顔を汚していた。緑の目は不可能を知らないように自信に満ちていて、僕が連れて行ってもいい、と言いかけた声をクラークは呑んだ。息をするように人助けをするクラークにしては、ひどく珍しいことだった。
「他に必要なものは」
代わりに問いかける。向こう見ずなロイスが全身から放つあのエネルギーに似た何かを感じたのだ。
「コーヒーは?カップがあるかな」
「フライトコンピューター」
「それ以外で」
ジェットパックをと言ったのも、全くの嘘というわけではなかったのだろう。とはいえもちろんこれはジョークだ。
「そうだな、カフェインを。よく洗ってくれよ」
と、レックス・ルーサーはのど飴の包み紙で器用に折った小さなコップを示した。袋から追い出されたのど飴は、引き出しの底に張り付いていたが、このとき、この場ではそれは些末なことに思えた。
 だから天才というやつはたちがたちが悪い。
おわり
(2015-05-16 privatter より 改稿あり)
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takahashicleaning · 6 months
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TEDにて
デイヴィッド・オートー : 自動化で人間の仕事はなくなるのか?
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
注意!!現在、基本的人権を侵害するストーカーアルゴリズムしか能力のない人工知能です。
注意!!現在、基本的人権を侵害するストーカーアルゴリズムしか能力のない人工知能です。
注意!!現在、基本的人権を侵害するストーカーアルゴリズムしか能力のない人工知能です。
これはあまり耳にすることのないパラドックスですが、1世紀に渡り人間に代わって仕事をする機械が作られてきたにもかかわらず、アメリカで仕事に就く成人の人口の割合は過去125年の間増え続けているのです。
どうして、人間の労働が余計になったり、人間のスキルが廃れたりしないのでしょう?
仕事の未来に関するこの講演で、経済学者のデイヴィッド・オートーが、なぜ、未だ、こんなにも多くの仕事があるのかを問い、驚きと希望に満ちた答えを出します。
ひとつ驚くべき事実があります。45年前に「ATM」あの現金の自販機が導入されて以来、アメリカで雇用されている銀行窓口係の数は、おおよそ2倍に。25万人から50万人に増えていて、1970年に25万人だったのが、今では50万人。2000年以降だけでも10万人増えているんです。
ボストン大学の経済学者ジェームズ・ベッセンが、最近出した本で明らかにされたこの事実は、興味深い疑問を提起します。その人たちはいったい何をやっているのか?なぜ自動化によってそういった仕事がなくならないのか?
考えてみれば、過去200年における偉大な発明の多くは、人間の労働を置き換えるためのものでした。
トラクターは、人間の肉体労働を機械の力で置き換えるものとして作られました。
組み立てラインは、ムラのある人間の手作業を機械の正確さで置き換えるため考案されました。
コンピューターは、間違いの多い手計算をデジタルの完璧さで置き換えるべく生み出されました。
これらの発明は大成功でした。私たちはもはや手で溝を掘ることも鍛鉄から道具を打ち出すことも紙の帳面で簿記をすることも なくなりました。それでも労働市場で雇用されているアメリカ成人の割合は、2016年の今。
125年前の1890年よりも高くなっており、その間10年ごとにほぼ上がり続けているのです。
これはパラドックスを提起します。
機械がますます人間に代わって仕事をしている中で、なぜ人間の労働が余計になったり人間のスキルが廃れたりしないのか?どうしてまだこんなに仕事があるのか?
今宵���どうにかこの疑問に答えようと思います。その過程でそれが仕事の未来に対して持つ意味合い。また、自動化が我々の社会システムに提起する問題。しない問題について話したいと思います。
なぜ?こんなに沢山の仕事があるのか?これには2つの基本的な経済学原理が関わっています!
1つは、人間の才覚や創造性に関するもので、もう1つは、人間の飽くことを知らない欲望に関わるものです。
1番目のものを「Oリングスペースシャトルの原理」と呼びましょう。これは人間がする仕事の種類を決めるものです。
2番目の原理は「足ることなしの原理」です。これはどれだけ多くの仕事があるかを決めるものです。
Oリングの話から始めましょう。
ATM (現金自動預け払い機)には、銀行窓口係の雇用に対し相殺する2つの効果がありました。現在では、ご想像の通り、それは多くの窓口係の作業を代替することになり、支店あたりの窓口係の数は3分の1減少しました。
しかし、また銀行は新たに支店を開くコストが安くなったことに気付き、同じ時期に銀行の支店数は40%増加しました。総数としては、支店数とともに窓口係の数も増えたのです。
しかし、窓口係の仕事内容も少し変わりました。日常の業務として現金受渡の作業は減って出納係よりはセールスマンのような仕事になりました。
顧客との関係を築き問題を解決し、クレジットカードやローンや投資といった新しい商品を紹介するようになったのです(法律で規制されるまで金融に関する詐欺も横行するようになりました)
窓口係の仕事は、より頭脳が要求されるものになりました。
ここには、ある一般原理が働いています。
我々のする仕事の多くは多様なスキルを必要とします。頭脳と筋力。専門技術と経験の勘。エジソンの言うところの努力とひらめき、通常そういった仕事の一部分を自動化することで他の部分は不要になりません。
むしろ、その部分がより重要になります。
経済的価値が高くなるのです(そして、精神的に追い詰められる傾向が高まります)
際だった例をお話ししましょう。1986年。スペースシャトル・チャレンジャー号が発射から2分もせずに爆発し、破片となって地上に落下しました。
調査の結果分かったのは、爆発の原因は補助ロケットの安価なゴム製Oリングにあり、前の夜に発射台で凍り付いて、発射直後に破滅的な故障を来したということです。
この数十億ドル規模の事業において、単なるゴム製Oリングが、計画の成功と7人の宇宙飛行士の悲惨な死とを分けることになったのです
「Oリング生産関数」は、この悲劇的な状況の巧妙なメタファーとして、ハーバードの経済学者マイケル・クリーマーがチャレンジャー号事故の後に名付けたものです。
Oリング生産関数は、仕事を連動する一連のステップ。チェーンの輪として捉えるものです。計画の成功のためには、すべてのチェーンの輪が機能する必要があります。
どれか1つでも壊れると計画・製品・サービスの全体が墜落することになります。(現在のサプライチェーンの根本はここから開始しています。生産管理手法のPEATの発展形)
この危うい状況には、驚くほどポジティブな意味合いがあります。
チェーンの輪1つの信頼性を改善することは、他のチェーンの輪を改善することの価値を高めるということです。
もし、ほとんどのチェーンの輪が脆く壊れやすいとしたら、自分のチェーンの輪の信頼性が高いかはさして重要ではありません。
どのみちどこかが壊れるでしょうから。
しかし、他のチェーンの輪がみんな堅牢で高い信頼性があるとしたら、自分のチェーンの輪の重要性はより本質的なものになります。究極的にはすべてがそこにかかることになります。
Oリングが、チャレンジャー号にとって要となったのは他のすべてが完璧に機能していたからです。もしチャレンジャー号が宇宙時代におけるWindows 2000のような代物だったとしたら。
Oリングの信頼性など問題にならなかったでしょう。どうせクラッシュするんだから。
より一般的な話として言えるのは、我々のする仕事の大部分では、人間がOリングだということです(ボトルネックとも言います)
ATMは、確かに現金受け払いの仕事を窓口係より速くうまくこなしましたが、それで窓口係が不要になることはありませんでした。むしろ、窓口係の問題解決力や顧客との関係が重要性を増したのです。
同じ原理が、建物の建設や患者の診察や手当。教室一杯の高校生への授業などにも当てはまります。道具が進歩し、テクノロジーが梃子として働くことで人間の専門技術や判断力や創造性がより重要になるのです(そして、精神的に追い詰められる傾向が高まります)
それが、第2の原理に繋がります「足ることなしの原理」です。
こうお思いかもしれません「Oリングは分かった。人間の仕事が重要になる。機械にはできないが必要な仕事があるんだと。しかし、それは必要になる仕事の量については何も言っていない」
何かについて生産性が十二分に高くなったら、その仕事から人々が抜けていくのは自明のことではないでしょうか?1900年には、アメリカの雇用の40%は農業でした。今日では、2%未満です。なぜ?農業従事者がそんなに減ったんでしょう?みんなの食べる量が減ったからではありません。
1世紀に渡る農業効率性の向上により、今や2百万の大規模農家が3億2千万の国民を食べさせられるようになったのです(遺伝子改良作物。森林伐採、農地の荒廃も同時に起こっています)
行政府の補助金などの下支えが豊潤にありつつ、労働の概念が、テクノロジーの発展により急激に変化した時代でした。
驚くほどの進歩ですが、これは農家に多くのOリング的な仕事が残されたことも意味します。
だから、確かにテクノロジーは、雇用を減らします。農業はその一例に過ぎません。そういう例は、他にも沢山あります。
しかし、1個の製品・サービス・産業に当てはまることが経済全体にも当てはまるわけではありません。
現在、人々の働く産業の多く医療や健康、金融や保険、電子やITといったものは、100年前には存在しなかったか、ごく小さなものでした(労働の概念の変わり目の過渡期には、ゲーム機器としておもちゃ同様、軽く思われていました)
さらに、私たちが、多くのお金を使っている製品。エアコン。SUV、コンピューター、携帯機器といったものは、100年前には とんでもなく高価かあるいは発明されてもいませんでした。
自動化により使える時間が増え、可能なことの範囲が広がり、新しい製品・アイデア・サービスが生み出され、それが私たちの関心を引き、時間を占有し消費を促すようになりました。
おもちゃみたいにくだらないものが多いと思うかもしれません。究極的なヨガ、冒険ツアー、ポケモンGO・・・それは認めます。でも、人々は、初めはそうですが、人間の限界を遥かに超えるようなアイデアにより高密度に洗練されていくにつれて、そういったものを欲しがり、そのために熱心に働きます。
2015年の平均的な労働者が、1915年当時の平均的な生活水準を得るためには、1年の3分の1。17週。働くだけでよいのです。しかし、多くの人はそうはしません。技術の賜を手にするために熱心に働くのです。物質的豊かさで心理的な不足感が消えることはありません。
さて、この2つの原理「Oリングの原理」と「足ることなしの原理」を認めてもらえるなら、仕事がなくならないのもうなずけるでしょう。では、心配することなど何もないのでしょうか?自動化、雇用、ロボット、仕事・・・すべては自ずとうまくいくのでしょうか?
いいえ。それはまた別の話です。自動化はより少ない時間で多くの仕事ができるようにすることで富を生み出します。しかし、その富を人間がうまく使うと保証する経済法則はありません(基本的人権の尊重が重要になります)
行政府の補助金などの下支えを豊潤にするために、行政府が新産業の成功者である超有福層から強制分配しないからです。
行政府の補助金などの下支えを豊潤にするために、行政府が新産業の成功者である超有福層から強制分配しないからです。
100年ほど昔は、フォード、カーネギー、ロックフェラーなどが個人のセンスでエンジェル投資家を兼務し分配していました。
現在の人工知能時代では、ベーシックインカムです!!
それは懸念すべき点です。2つの国。ノルウェーとサウジアラビアを考えてみましょう。どちらも石油のおかげで豊かな国です。地面の穴からお金が吹き出しているようなものです。
しかし、両者が国民の繁栄のためにその富を同じように使っているわけではありません。ノルウェーは、民主主義がうまくいっている国です。概ね国民は互いにうまくやっており、国民幸福度ランキングでは、大概1位から4位の間にいます。
サウジは、王族などの絶対君主国で多くの国民に栄達の道が開かれてはいません。
国民幸福度ランキングは、35位あたりであのように豊かな国にしては低い順位です。比較として、アメリカがいるのは12位か13位あたりです。
ノルウェーとサウジの違いは、豊かさでもテクノロジーでもなく社会システム制度です。
ノルウェーは機会が開かれていて、経済的移動性のある社会を作るために投資してきました。サウジでは、生活水準は上がりましたが、多くの国民は不満を持っています。
2つの国はどちらも豊かですが、同じようにうまくやっているわけではありません(基本的人権の尊重が重要になります)
これは、我々が今日直面する問題。自動化がもたらす問題を思わせます。問題は仕事がなくなることではありません。
アメリカでは、グレート・リセッションの最悪の時期から雇用が1400万増えています。問題は、多くの職は、良い仕事でなく多くの人には、新たに生まれる良い仕事に就けるスキルがないということです。
アメリカやその他の多くの先進国における雇用の成長は両端の重みが増していくバーベルのようです。一方には、高学歴・高収入の仕事。医師、看護師、プログラマー、エンジニア、マーケティングやセールスの幹部社員といった仕事があります。
雇用は堅調で成長しています。同様に低スキル・低学歴の仕事もまた雇用が増えています。食品サービス、清掃、警備、介護などです。他方で、中学歴・中収入な中流の仕事が縮小しています。工員や職人といった労働者や事務やセールスといった事務職です(ドラッカーの言うテクノロジストも)
この中間部の縮小は、不思議なことではありません。
トヨタも過去には、完全な自動化を行おうとして人間を機械のように扱っていましたが、共産党の粘り強い指摘で次第に改善していきました(現在では、同じ過ちをGMやTeslaも経験しています)
トヨタも過去には、完全な自動化を行おうとして人間を機械のように扱っていましたが、共産党の粘り強い指摘で次第に改善していきました(現在では、同じ過ちをGMやTeslaも経験しています)
そういった中間的スキルの仕事の多くは、よく分かっているルールや手順に従っており、それが、必然的にソフトウェア化されてコンピューターで実行されるようになっているからです。
この現象が作り出すのは、経済学者が「雇用の二極化」と呼ぶ問題で経済の梯子の段が取りのけられ、中間層が縮小し、社会の階層化が進むということです。
高収入・高学歴の 知的職業に就く人が興味深い仕事をする一方で多数の人は低収入の仕事をし、その主な責務は、裕福な層が快適で健康的であるように世話をすることなのです。これは私の考える進歩の姿ではありません。
皆さんもそうでしょう。裕福な層が「くそな人間性の人物」なら、より嫌です。
もう一度言います。
行政府の補助金などの下支えを豊潤にするために、行政府が新産業の成功者である超有福層から強制分配しないからです。
行政府の補助金などの下支えを豊潤にするために、行政府が新産業の成功者である超有福層から強制分配しないからです。
100年ほど昔は、フォード、カーネギー、ロックフェラーなどが個人のセンスでエンジェル投資家を兼務し分配していました。
現在の人工知能時代では、ベーシックインカムです!!
しかし、心強い話もあります。私たちは、過去に同じように大きな経済的転換に直面しており、それをうまく切り抜けてきたのです。1800年代末から1900年代初めにかけて、自動化によって農業の仕事が大幅に減りました。トラクターを思い出してください。農業州では、大規模な失業の危機に直面しました。
1世代の若者達が、農場で必要とされなくなり、工業に従事できる準備もできていません。この問題に対して、彼らは大胆な施策を取り、若い世代全体に16歳まで学校に残り、本人の代わりに授業料を支払い義務教育を受けるよう求めたのです。
これは、ハイスクール運動と呼ばれ、極めてコストがかかり高く付くことでした(新産業であるスチュワートミルの義務教育も当時は未整備でした)
学校への投資が必要なだけでなく、その若者達が働けなくなるからです。
これは、偶然にもアメリカが20世紀にした最良の投資であったことが分かりました(フォード、カーネギー、ロックフェラーなどの先見の明。創業者個人のセンスです)
世界でも、最もスキルの高い柔軟で生産的な労働力を手にすることになったからです。
これがいかにうまくいったか理解するには、1899年の労働者を現代に連れてきたところを想像するといいです。
いかに頑丈な体を持ち良い性格をしていたとしても、その多くは基本的な読み書きや数理的なスキルを欠いていて、最も単純な仕事以外はできず大部分が雇用不適格でしょう。
つまり、当時、この分野は新産業でした!!
この例が示しているのは、我々の制度。特に、学校の優位性であり、それが技術的繁栄の実りを収穫できるようにしてくれたのです。
何も心配することはないなどと言うのは馬鹿げています。我々が、やり方を間違うことは十分あり得ます。
もし、アメリカが1世紀前のハイスクール運動で学校やスキルに投資していなければ、これほど繁栄はしておらず、経済移動性も低く、ずっと不幸な社会になっていたでしょう。しかし、我々の運命は閉ざされていると言うのも愚かなことです。運命を決めるのは、機械ではなくマーケットでさえありません。
運命を決めるのは、我々自身のアイデアとこれを補完する制度なのです(基本的人権の尊重が重要になります)
私は、パラドックスから話を始めました。
機械が、ますます人間の仕事をするようになっているのに、どうして人間の労働やスキルが余分なものにならないのか?
経済的・社会的な地獄への道は、我々自身の偉大な発明によって敷かれているのは自明なことではないのか?
歴史は、このパラドックスに繰り返し答えてきました。
答えの1つは、テクノロジーが梃子として働き、人間の専門知識、判断力、創造性の付加価値や重要性を高めるということ。Oリングです。
もう1つの答えは、人間の尽きることのない創意と果てなき欲求のため、決して満ち足りることがないということ。常に新たな仕事があるのです。
技術が変化する速さへの対応は難しい問題を生み出し、そのことは、労働市場の二極化やそれが経済的移動性を脅かす様に見て取れます。
この困難を越えることは、自動的に出来ることでもコストなしにできることでもなく、容易ではありませんが、ベーシックインカムなどの行政府の補助金があれば可能なことです 。
そして、明るい話もあります。驚くべき効率性のお陰で我々は豊かです。アメリカが、100年前にハイスクール運動でしたように我々自身や子供達など、すべての人に投資することはもちろん可能です。
むしろ、しないことは許されないでしょう(基本的人権の尊重が重要になります)
こう思っているかもしれません。オートー先生は、明るい話を遠い昔や少し前や現在についてはしているかもしれないけど、未来のことは言っていない。今回が違うことはみんな知っているから今回は違うんですよね?
もちろん、今回は違います。毎回違っているのです(労働の概念が変化する過渡期だから)
過去200年間に数え切れないくらい学者や活動家達が警告してきました。
確かに今の古い労働の概念がなくなり、我々は用済みになると。たとえば、ラッダイトが。1800年代初めに米国労働長官ジェームス・デイヴィスが、1920年代半ばに。ノーベル賞経済学者ワシリー・レオンチェフが、1982年に言っています。
そして、もちろん、現在の多くの学者、評論家、科学技術者、マスメディアの人々が言っています(ロジェカイヨワ戦争論でも、移行期の「祭り」のための「いけにえ」と言う形で起こるとも言っています)
そのような予言は、私には傲慢に思えます。
そういった自称予言者達は、実質的にこう言っているのです「人々が、将来どんな仕事をするのか?私に考え付かないなら世の人々にも子孫達にも考え付かないだろう」
人類の創意に対して、そのような賭けをする肝っ玉は私にはありません。何百年先に人々が、どんな仕事をしているか?
私には分かりません!しかし、未来は、私の想像力にかかっているわけではありません。私が、1900年のアイオワ州の農民で、21世紀から経済学者が私の畑にテレポートしてきて言ったとします。
「ねえ。お百姓のオートーさん。この先100年の生産性向上によって、農業雇用は40%から2%に減るんだよ。他の38%の人たちは、何を仕事にしていると思うね?」
私はたぶんこうは言わないでしょう「ああ。そりゃアプリ開発とか放射線医療とかヨガのインストラクターとか絵文字デザインとかかな」(労働の概念も変化し、人間の限界を遥かに超えてるため)
私には見当が付かないでしょう。しかし、こう言える知恵があればと思います「すごいね。農業人口が95%減って食糧不足にならないなんてすごい進歩だ。その繁栄によって人類が何かすごいことをやってくれることを望むよ」(労働の概念も変化し、人間の限界を遥かに超えてるため)
そして、概ねそうなっていると私は思います(労働の概念も変化し、人間の限界を遥かに超えてるため)
ありがとうございました。
最後に、マクロ経済学の大目標には、「長期的に生活水準を高め、今日のこども達がおじいさん達よりも良い暮らしを送れるようにする!!」という目標があります。
経済成長を「パーセント」という指数関数的な指標で数値化します。経験則的に毎年、経済成長2%くらいで巡航速度にて上昇すれば良いことがわかっています。
たった、経済成長2%のように見えますが、毎年、積み重ねるとムーアの法則みたいに膨大な量になって行きます。
また、経済学は、大前提としてある個人、法人モデルを扱う。それは、身勝手で自己中心的な欲望を満たしていく人間の部類としては最低クズというハードルの高い個人、法人。
たとえば、生産性、利益という欲だけを追求する人間。地球を救うという欲だけを追求する人間。利益と真逆なぐうたらしたい時間を最大化したいという欲を追求する人間。などの最低生活を保護、向上しつつお金の循環を通じて個人同士の相互作用も考えていく(また、憎しみの連鎖も解消する)
多様性はあるが、欲という側面では皆平等。つまり、利益以外からも解決策を見出しお金儲けだけの話だけではないのが経済学(カントの「永遠平和のために」思想も含めて国家や権力者は透明性を究極にして個人のプライバシーも考慮)
(合成の誤謬について)
合成の誤謬とは、ミクロの視点では正しいことでも、それが、合成されたマクロ(集計量)の世界では、必ずしも意図しない結果が生じること。物理学では、相転移みたいな現象です。性質が変わってしまうということ。
ミクロのメカニズムが個人同士の経済における仕組みであるのに対して、マクロのメカニズムは、国家間や経済全体の循環における仕組みだからである。
例えば、家計の貯蓄などがよく登場するが悪い例えです。前提条件が、所得が一定の場合!!所得が一定じゃない増加する場合は?これは、論じていませんので参考になりません!!(法人が提供する製品やサービスの価格も一定の場合も前提条件です)
1930年代のアメリカ経済が金融危機2008と似たような状態に陥った時、ケインズは、「倹約のパラドックス」というケインズ経済学の法則を発見しています。
それは、ポール・A・サミュエルソン(1915-2009)が、近代経済学の教科書「経済学」の冒頭で「個人を富裕にする貯金は、経済全体を貧困にする!(所得が一定の場合)」というわかりやすい言葉で表現しました。しかし、庶民の所得が増加し、貯蓄が投資、消費に回る場合には、「倹約のパラドックス」は生じません。
その後、この「倹約のパラドックス」は、アメリカの経済学者・ケネス・J・アロー(1921- )が「合成の誤謬」を数学的論理に基づいて「個人個人がそれぞれ合理的選択をしても、社会システム全体は合理的選択をするとは限らない」を検証してみせた。 要するに、部分最適ではなく、全体最適させていくということ。
つまり、新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との 戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界を超えてることが前提だけど
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!ということに集約していきます。
なお、金融危機2008では、マイケル・メトカルフェも言うように、「特別資金引出権(SDR)」は、2008年に行われた緊急対策で、一国だけで行われたのではなく、驚くほど足並みの揃った協調の下に国際通貨基金(IMF)を構成する188ヶ国が各国通貨で総額2500億ドル相当を「特別資金引出権(SDR)」を用いて世界中の準備通貨を潤沢にする目的で増刷してます。
このアイデアの根本は、元FRB議長であったベンバーナンキの書籍「大恐慌論」です。この研究がなければ、誰一人として、変動相場制での当時の状況を改善し解決できなかったと言われています。
それ以前では、固定相場制でのマーシャルプランが有名です。
続いて、トリクルダウンと新自由主義
インターネットの情報爆発により隠れていた価値観も言葉となり爆発していくことになった。
しかし、法定通貨の方が、その価値、概念に対する通貨量拡大として価格で応じることができず、圧倒的に通貨量が足りない状況が生まれていたのが、2010年代の問題点のひとつでした。
リーマンショックの後に、新自由主義が誤りであることが、ピケティやサンデルによって指摘され、当時のFRBバーナンキ議長が、通貨供給量を大幅に増やした対策により、ベースマネーの金融、銀行間の相互不信を解消して収束した。
それでも、まだ足りないが、適正水準に収まったことで、さらに価値も増幅され、マネーストックの財政政策から再分配、事前分配を大規模に行い、さらなる通貨供給量が重要となっている現在の日本国内。
例えば
Googleがしようとしてた事は、まだ新産業として、基礎研究から発展できない機械学習の先端の成果をすべて持ち込んだ社会実験に近いこと。
シュンペーターの創造的破壊は、一定数の創造の基礎を蓄積後に、未来を高密度なアイデアで練り上げてから破壊をするのが本質です。
こうして、憎しみの連鎖や混乱を最小限にする。
アルビン・トフラーの言うように、法人と行政府とのスピードの違いが縮まらないのは、構造上の違いであって、それを補うためにプラスサムな連携するということが、必要になってくることを説いています。
三権分立が、規制のないGAFAMを非政府部門としてMMT(現代貨幣理論)からプラスサムに連携したらどこで均衡するのか?という社会実験も兼ねています。
このような前提で、あらゆるインターネット企業が、創業時、貢献するためコンセプトの中心であったものが、今では、悪性に変質して違う目的に成り下がっています。
再分配、事前分配の強化がスッポリ抜けてる欠点があり、ここに明かしたくないイノベーショ��の余地があります!!
2021年には、新自由主義のような弱肉強食では自然とトリクルダウンは生じないことは明らかになる。
確かに、トリクルダウンは発生しないが、法律で人工的に同じ効果は、貨幣の再分配、事前分配という形にできる可能性は高い。
再分配や事前分配をケムにまく「金持ちを貧乏にしても、貧乏人は金持ちにならない」「価値を生み出している人を罰するつもりがないのであれば税に差をつけないほうがいい」(サッチャー)
とあるが、新自由主義は誤りで、ピケティやサンデルによると違うみたいだ。
(個人的なアイデア)
電気を作る熱力学のサイクルで熱効率は、ほぼ50%、45%~50%の効率まで高めることは可能ですが・・・
高温の物体から熱を受け取り、電気という「使えるエネルギー」に変換できる機械を一般的に「熱エンジン」と呼んでいる。
高温の物体から受け取った熱エネルギーのうち、どれだけ活用できたかという比率を「効率」と物理学では定義している。
この効率は、原理的に超えられない「カルノー効率」という上限があることが知られている。
カルノー効率が達成されると、効率は上がるが、同時に仕事率がゼロになる現象。
つまり、熱エンジンの効率を最大限に上げると出力がほぼゼロになることを意味しています。そして、効率100%は物理的に不可能ということです。
中世で試行錯誤が行われたことに終止符が示され、機械での永久機関は作れないことが、この現象から理解できます。エネルギー保存の法則からも理解できます。
他には、燃料の持つエネルギーをどれだけ動力として取り出すことができるか?これをエンジンの熱効率と定義しています。
2020年の段階で、ガソリンエンジンの熱効率は最高で40%前後あり、10年くらい前までは30%程度。低燃費の技術競争もあるけどカルノー効率から限界も見え始めています。
だから、ガソリン自動車から電気自動車へ世界中の法人が開発を加速して切り替えている潮流があります。
2020年後半くらいから様々な占いで出てきてた時代の変わり目。
それが、西洋占星術で具体的に「風」の時代という形で出てきました。
私が、感じとってたインスピレーションは、たぶんこれかな?
兆しは、世界的な金融ビックバンの1970年代、IT革命のミレニアムの前から出ていたけど。
これは、これまでの約200年間。物質やリアリティの影響力優位「土」の属性の時代から、量子コンピューター、ビットやインターネットなどといった物質ではないものに影響力が増していく「風」の属性の時代に。
そして、本格的に軌道にのっていく属性は、今後200年程続くことになるのです(2020年12月22日から、2100年当たりをピークに少しずつ衰退していく2220年まで)
直前に!
Appleも何かを感じてたのか?Appleシリコン搭載Macの方は、「Mシリーズ」チップに移行してるし、符号してる。
Googleは、量子超越性を達成してきてるし、Facebookも脳波を読み取る機械の開発を発表してますし、符号してる。
イーロンマスクもブレイン・マシン・インターフェース(Brain-machine Interface : BMI)を具体的に発表。これも、符号してる。
ここから予想できることは、バリーシュワルツが言うように、労働の概念が変わり、地球に居ながら映画アバターのように!その惑星にある資源を使い。
月や火星、土星や衛星などに無人ロボット部品を送り、ゲームのように自宅にいながら共同作業しつつ仕事をすることで高額な賃金が手に入る可能性も高い。
火星や土星や衛星に関しては、有人宇宙船内を無重力工場にして惑星移動期間に3Dプリンター製造、組立を効率的に行うことが実現すれば良いが無人ならベスト。
光速で惑星間通信できるようになったとしても、火星や土星や衛星への通信は、地球からでもリアルタイムで遅延が起きるため、月面のみ、この可能性が開けます!
無重力でもあるため、洞窟に工場を建築して人間の暮らせる環境を作り出すこともできそうです。可能性は無限!この領域に限界はありません!国家や行政府の範囲外なので極端な自由もあります。命の保障はないけど!
このアイデアは、今後数十年、人間の限界を遥かに超える新産業なのでプラスサムになり、地球環境は汚染されず資源エネルギー問題も起こりません。
さらに
経済学者で、ケンブリッジ大学名誉教授のパーサ•ダスグプタが、イギリス政府に提出した報告書の中に登場。
経済学を学ぶと、登場する資本や労働などの生産要素の投入量と算出量の関係を示す生産関数があります。
こうした関数は、様々な前提条件に基づきますが、経済学者は、収穫逓減の法則と言うものをよく知っています。
このような人工的な生産関数とは、他に天然由来の生産関数。
つまり、自然から収穫できる生産関数を導き出し、地球全体の生産関数というエコシステムを数値化することでバランスをコントロールできるかもしれないというアイデア。
ここでは、自然資本と呼びます。
自然資本を加味すれば現在の経済成長ペースがどこまで持続可能かを分析することもできます。
人間は、国内総生産GDPを生み出すため、自然から資源を取り出して使い、不要になったものを廃棄物として自然に戻す。
もし、自然が自律回復できなくなるほど、資源が使われて、廃棄されれば、自然資本の蓄積は減少し、それに伴い貴重な生態系サービスの流れも減っていくことになります。
さらに、教授は、経済学者も経済成長には限界があることを認識すべきだと説いています。地球の限りある恵みを効率的に活用しても、それには上限があります。
したがって、持続可能な最高レベルの国内総生産GDPと言う臨界点の水準も存在するということが視野に入るようにもなります。これは、まだ現時点では誰にもわかりませんので解明が必要です。
なお、地球1個分は、ずいぶん昔に超えています。
<おすすめサイト>
エピソード8 Episode8 - 知恵が試されるバランスとテーラワーダ仏教の「結び」、マクロ経済学(パワーか、フォースか 改訂版―人間のレベルを測る科学 - デヴィッド・R・ホーキンズ Amazon)
この世のシステム一覧イメージ図2012
ロジェカイヨワ戦争論と日本の神仏習合との偶然の一致について2019
マーティン・フォード: 職が無くなる未来の社会システムでのお金の稼ぎ方
バリー・シュワルツ:我々の仕事の考え方は間違っている?
ルトハー・ブレフマン:貧困は「人格の欠如」ではなく「金銭の欠乏」である!
個人賃金→年収保障、ベーシックインカムは、労働市場に対する破壊的イノベーションということ?2022(人間の限界を遥かに超えることが前提条件)
世界の通貨供給量は、幸福の最低ライン人間ひとりで年収6万ドルに到達しているのか?2017
オーギー・ピカード: 製造業の仕事が減っている本当の理由
<提供>
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livechat05 · 8 months
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マダムライブ総合デイリーランキング20位:☆さく☆彡さんとチャットしませんか?
マダムライブ総合デイリーランキング20位:☆さく☆彡さん 名前:☆さく☆彡 年齢:30代 好みのタイプ:お喋りな人、褒め上手 好きなテレビ番組:無職転生、呪術廻戦など お酒:時々飲む 好きな映画:私の頭の中の消しゴム 集めてるもの:シール、マスキングテープ 好きな曲:たくさん 好きな食べ物:チョコレート、甘いもの 嫌いな食べ物:辛いの苦いの苦手 好きな動物:猫 キリン 好きなアーティスト:YOASOBI バンプ マイブーム:動画にいいねすること 休日の過ごし方:アニメ、まんが、イベント 次回オンライン:次回オンライン未定 前回オンライン:2023/10/12 チャットしてみる
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kyollect · 11 months
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三階の声、二階の肉声
花吹雪だって立派なバーコード
/平岡直子『Ladies and』 
急にひとつのあかりが見えた。
「ああついた」
そうではない、
/安東次男「戦場が原」
     「見てはならないもの」ではなく「見てはならないという経験」を欲しているなら我妻俊樹を読むといい。いずれにせよ心霊写真のスタアは、私にとって──私にもし11、2歳だったころがあるとして──「そのころ」なるものが山でも風でもないとして──茨城県つくば市の通称姉さんビルと呼ばれる建物及びそこに表されていた一連の文字現象とエピソードのセットに違いない。ひとつめの注釈をここで入れさせてもらいたい。私は(19そして82の)年に生まれた。そしてそこから少なくとも10の年を足したところでX-ファイルにも、SCPにも、シャマランにも、黒沢清にも出会うに至らない(それらと今こそ出会っているとは言わない)。もっとおそろしいものは後年めぐってくる。とにかく当時は私が鼻突き合わせていた心霊の項などはるかに少なかったということだ。書店には山ほど心霊ムックが積まれていた。山ほどは言いすぎだろうか。ただしノストラダムスの大予言の成就を前にして、さらにはUFOやネッシーの息切れのなさを梃子にして、オカルトブームの活況の反映は永遠に続いていくようだった。そのような時代背景のもとで私は小遣いで最も気味悪そうな、最悪な表紙のムックを買い、子供部屋の寝台の上で鼻の頭を近づけて読んだ。心霊現象、都市伝説ばかりか、世界の拷問器具とその実用、はては帯刀していた時代の日本人が切腹しおのれの臓物を握りしめて見物していたオランダ人か誰かの顔に投げつけたなどという猟奇趣味のみの「逸話」さえ掲載されていた。総じて野蛮な本だった。それがよかった、と今現在の位置から今現在の私は記しておくべきなのだろう。子供部屋の窓側の机には青緑のゴム下敷きが敷いてあり、カッターやペンチで作業することを前提とするように白いグリッドがゴム下敷きに印刷されていた。その机と反対側の広大な田んぼを見下ろせる:すぐ結露する方角にも窓があり、だから私がいた。心霊ムックでは、巻頭近い紙面に姉さんビルの写真が飾られていたと記憶している。それが心霊写真のスタアだった。
 ふたつめの注釈のために行がえを行う(この行がえに「深刻な動機」も「事件性」もない・・・・・これは詩でないから)。心霊写真と言ってきたが、姉さんビルの写真は正確には心霊写真ではない筈だった。そもそも姉さんビルについて少し説明してみよう。手短に言うと、つくば市のあるビルの側面に「姉さん」となんとなく/はっきりと読めるような染みが走っていて:垂れていた。この文字にはひとつのエピソードが付与されていた。少年が交通事故で亡くなり、その今わの際に「姉さん」という声をもらした、というものだ(その少年には姉がいた:弟だったとこれで判断される訳だ)。このエピソードとビルの文字が結合し、ビルに姉さんという声は定着する。少年の死の直前の声が付近にあったビルの壁面に現象したという解釈でもって、この文字+挿話のセットは一個の心霊現象として受容されてきた。
 だが姉さんビルの写真は心霊写真ではない。少なくともそれは、写真の現像行為によって初めて事後的に心霊のイメージが誕生するタイプのものではない。むしろ四六時中「姉さん」という文字は確認できたのであり、写真を撮ろうが撮るまいが「姉さん」という文字は狂わない。その文字の材料は霊性を持たないただの、なんらかの、染みだ(この点について。私は染みではなく「壁面に走ったひび割れ」だと長く記憶していたようだ。染みとひび割れの違いは文字にとって大きなものだが、今は問わない)。ビルの壁に染みがあり、写真はそれを現像する。それを私がたは見ている。だがこのとき「姉さん」という文字へのあらかじめの理解(=染みがまさに姉さんという文字に見えるということ)を手にした上で当の写真への認知が起動しているのであり、そのことは少年の交通事故というエピソードの「なによりも早い」介入によっている。心霊写真ならざるこの姉さんビルの写真が、それにもかかわらず心霊写真のように機能するのはこうした一連の、文字+挿話のセットとして丸ごと受け入れていることを原因としているだろう。
 私の文字観はこうして水の底から引き上げられるというより、水の表をノイズのようにかきまわしながらうろつくことをおぼえた。ここまで述べてきた心霊写真ならざる心霊写真は、私にとってひとつの文字モデルとしていつしか定着する。「少年の最期の声」と「ビルの壁面の染み」の間には、それらが結びつけられているとしても、そうであるがゆえにいやおうない説明の飛躍がある。少年が姉さんと言って亡くなった。「そして、」または「一方で、」つくば市のあるビルの壁面に姉さんと読めなくもない染みが出現した。ここからは、姉さんという少年の声がそのままオノマトペのように浮遊しビルの壁面に乗り移ったということも、姉さんという声に代表される少年の内的情念がビルの壁面にあらためて言葉として表示されたということも、またそのほかの無数の経路をも発明することが可能だ。私は一連のこのような現象のセットを声が見えるという事態として自分に定着させている。ビルの壁面に遺された「姉さん」という染みはそのまま人間の声だ。
 声が見えるということは通常ありえない。電子音楽史における偉大な作家のひとりダフネ・オラムによる音響合成ツール「オラミクス」の手書き波形、エジソンのフォノグラフに先駆けて19世紀にレオン・スコットが発明した音の写真術というべきフォノトグラフ *1 といった装置のことを今、私は思い浮かべている。音が可視化するということはまずもって音=振動の書き取り、すなわち痕跡の記録として理解され実現されてきた。要するにある種の翻訳過程によって音声は視覚的なステイタスを得た。典型的にはそのような声の波形、声紋のテクノロジーのすべてをあたかもほとんど見捨てるようだ。私は姉さんビルの姉さんという声を見つめる。それはなにかの痕跡でもなく、表現でも、ましてや代行でもなく。読める声、描く声として写真という代理=表象(かいり=もうそう?)に鼻の頭を近づける。近づけすぎる?
いま衰へぬ、いま物を辨へぬ、いま消え行く、いま死、いま死! 死よ、汝(いまし)を愛すなり、死よ、汝より易き者はあらじ。
おさらばよ!
/北村透谷「蓬莱曲」p.163、『透谷全集』第一巻、岩波書店、1950年
 いま死も汝も音声上で「いまし」に同化する「蓬莱曲」の最後は、私のなかで姉さんビルの文字現象とどこか響き合うものだ。漬物になる野菜は漬物になる過程で人間には経験不能な「すごい世界」に入っていく(穂村弘)。声は・・・結局見えるためには文字にならなければならないのだが、あまりに長くひきつれ、垂れ下がり続けるあの壁の文字とは、声が「すごい世界」に入ったことのせめてもの、不承不承の、だがいまだ終わっていない痙攣の「痕跡」(ここでようやく正当にこの言葉を使える)であるだろう。
*1 福田裕大「フランスにみる録音技術の黎明期」、塚本昌則・鈴木雅雄編『声と文学』所収、平凡社、2017年
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hitomihirose · 11 months
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今日 色んなミスが
 多発してて 困ってる。 
おかしくて カオスよ。
ファイルに書類を入れて
 整理してたら、堂々と 間違った所に入れちゃったり
送る荷物に貼る 送り状を
 間違った宛先に しちゃったり
あれれ? が多くて。。
記憶が あやしい。
 疲れちゃったのかな?
 
 もしも、『私の頭の中の消しゴム』みたいな状況になって、
思い出とか 記憶が 
 どんどん 零れ落ちてしまったら、
優しく 見守っててほしい。
 因みに パパは
 いつ そういう状況がきてもいいように
練習してるのだから。。。
「名前は 分からないけど、
  ご親切な お嬢さん ありがとう。」
てね^^
 
言われた方は、悪い気はしないから
 親切にしてもらえる のよ。
そういうのを 心に残しておくことって
大事よね。
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kaari888 · 11 months
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殺人の疑惑 共犯 Blood and Ties ☆☆
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haitokunikki · 1 year
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(2023/04/11)散文まとめ
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霧深い視界に湿原の森が広がっている。裸足で水の張った草地を踏む。やわらかい葉が足裏をくすぐる感触にしばらくは慣れず。水は冷たく澄んでおり、小魚の群れがすばしっこく散っては消えるのを見た。どこかへ向かうべきだと感じていたが、どこへ行くべきかわからなかった。360度見渡しても同じ光景が続くばかりで、まるで果てがないように思われた。遠くに目を凝らすほど霧は濃くなり、あらゆる輪郭をぼやかせる。宛もなく逍遥するうちに森は開け、空は白く発光し、眼下に朽ちた古代都市が現れた。切り立った岩の下を覗く。岩の表面は苔が密生していて滑りやすく、慎重にならねばならない。指の間をヒメフナムシが這っていった。崩れた円柱と瓦礫の傍らに大きな水盤がある。水は今も何処からか湧き続けていて、いずれは都市まるごと没しつつある。水盤の中に等身大の球体関節人形が、寝そべるかたちでそっと浸かっている。目が合った。
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人家を囲むようにして聳える山々の一つに、願望成就で有名な神社がある。毎年七夕の時期になると、全国各地から集った色とりどりの短冊が境内を飾り、石畳の参道から社殿へ続く階段まで途切れることのない祈りの森と化す。陽の朱い夕暮れである。散歩ついでに資格試験の合格を祈願し、来た道とは対の参道を抜けた。山の斜面に沿って伸びる石段へ出ると、そこは爛漫にはためく短冊のトンネルになる。生温い夏の風が通る。ひぐらしが鳴きしきる。アーチ状に設けられた竹竿の天井を仰いだ。しだれ咲く短冊の群れの中に、一際目を引く桃色の一枚がある。と言うのもくしゃくしゃに撚れて土埃にまみれていたからであって、気になって手を伸ばし、文字を覗いた。『あの子が死んだら世界を終わらせて』子供とも大人とも判断のつかない字体の呪詛のような祈りだった。暫しの間、訳もなく立ち尽くした。うなじを汗が伝う。遙か頭上を飛行機が通過し、どこかで赤ん坊が泣いていた。それから惑星衝突による地球滅亡のニュースが全世界を駆け巡ったのは、ちょうど一年後のことである。
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バスタブが水槽になっていたことをすっかり忘れていた。その日は珍しく酔っていたから。無防備の冷え切った素肌を水生生物たちが小突き、擽られて飛び上がった。緑色のぬるぬるした藻や苔が手足に絡み付いた。翌日、バスタブを掃除することにした。桶、バケツ、鍋、コップ、深皿などを用意し、網で掬った生き物たちをそれぞれに移していった。金魚、アカヒレ、タニシ、ザリガニ、イソギンチャク、クマノミ、メダカ、ネオンテトラ、淡水エビ、シイラ、ヒトデ、クサガメ、ナンヨウハギ、予想外だったのは近所の野良猫。網で掬い上げたとたん、水滴を散らしながら暴れて浴室を飛び出していった。生き物の他にも色々出てきた。私は宝物をバスタブに沈める癖があったのだ。小学生のとき転校したNくんから届いた手紙、割れたお気に入りのマグ、綿が飛び出てぼろぼろのぬいぐるみ、片脚を失ったバレリーナのオルゴール、サイダ��のビー玉、バービー人形、空の香水瓶、粘土工作、アイドルのキーホルダー、食玩ネックレス、食べ物とか動物の形を模したかわいい消しゴム、初デートで行った映画のチケットの切れ端、破かれた本のページ、母と折った思い出の折り紙、人生がいちばん完璧だったときの誕生日ケーキ、ゲームボーイアドバンス、君の死体。
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samplsstuff · 1 year
Text
人の顔や名前を頭の中で思い出す時、そのイメージがぐちゃぐちゃだったり薄く見える時がよくある。
私は人の名前や顔を覚えるのがとても苦手だ。
字面に見覚えがあっても、顔自体に見覚えがあっても、それぞれの情報が一致していないので名前を呼べない。それが積み重なり、名前を呼ばずに関係を築いてしまったがためになんと呼べば良いかわからない友人がいる…というのが最近のささやかな悩みだったりする。
恐らく私は、視覚で記憶するタイプなのだと思う。聴覚で得た情報にとても弱いと感じることが多い。
始めに言ったように誰かを思い出す時、頭の中でその人の顔を思い浮かべる。そしてその人の名前などがその顔の周りに出てくる。その際にたまに、サインペンの筆跡の様な黒いものが顔や文字の上をめちゃくちゃに落書きしたみたいなことになる。輪郭や顔のパーツが異様に濃かったりする。逆に、絶対にその人の顔はそんなに薄くなかったはずが、顔全体に消しゴムをかけたみたいに薄くイメージされたりする。どう考えたって人間の顔は視覚で捉えているはずなのだが、どうしても覚えられない顔と覚えられる顔がある。
もしかして人の顔面を記号や絵として捉えてる?
だとしたら私と会う人みんなに似顔絵を持ってきてもらった方がいいかもな。名前とか自己紹介を文面で添えて。
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