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商品番号:vogvip2023WT-LOE015
在庫状況: 50
会員価格:7600円
商品ブランド:ロエベ LOEWE
出品時間:2023-10-14
商品カテゴリ:ジャケット パーカー セーター コート
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梢ちゃん、初めてのイリュージョン
1.
大阪から東京へ引っ越して、あっという間に1学期が過ぎた。
新しい学校で仲良しの友達もできたし、まあどんな環境にもすぐに適応するのがウチの強みやな。
弟の湊(みなと)は転校先の小学校に慣れなくてちょっと苦労している感じ。
それで母ちゃんが新聞の折り込みチラシで見つけた小学生向けの造形美術教室へ行ってみたらどうか、と提案してきた。
湊はウチと違(ちご)て繊細やもんね。
ゾーケイとかビジュツとか、そういうんは向いてると思う。
母ちゃんは教室へ電話を掛けて見学の予約をした。
土曜日午後のクラス。
「梢(こずえ)も一緒に来て」
「えぇー、ウチも?」
「湊は小2やし一人で行かされへんでしょ? いつもママが付き添えるとは限らへんし、そのときはあんたが連れてくの」
「あーん、貴重な週末やのに。母ちゃんのいけずー」
「そろそろ『お母さん』かせめて『ママ』って呼んでくれへん? いつも成○石井で母ちゃんって大声で叫ばれるの恥ずかしいんやけど」
「『おかん』って言われるよりええやろ? それに高級スーパーやゆうて恥ずかしがるんは田舎モンやで。だいたい成○石井くらいアベノ橋にもあったやんか」
「あ、そうか」
「分かったらよろしい、母ちゃん」
「そうやって親を煙に巻くの止めなさい」
2.
そんな訳で3人で見学に来た造形美術教室。
三田さんというおばちゃんの先生が教えていた。
生徒は10人ほどで、それに保護者のパパとママが何人か来ている。
この日はカラーキャンドルを作っていた。
使い古しのろうそくとクレヨンを削って湯せんにかける。
何色か溶かして好きな順番で型に流し込めばカラフルなキャンドルが出来上がる。
「桧垣湊くんね? よかったら一緒に作らない?」
先生に誘われて湊は頷いた。
「あのっ、ウチもやらせてもらっていいですか!」
「こら梢!」
母ちゃんが止めようとしたけど、先生は笑って許してくれた。
「湊くんのお姉さんね? もちろんどうぞ」
「桧垣梢ですっ。中学2年です! ヨロシクお願いします!!」
だってキャンドル作り、すごい面白そうなんやもん。
「うわぁー、綺麗やん!」
どや、この色のチョイスはなかなかのもんやろ?
「水色を入れたいの? ええで、お姉ちゃんが一緒に削ったげる」
クレヨンを削るのを手伝ってあげた。この教室、こんな小っちゃい子にもナイフ使わせるんか。
「ボク! そこ指入れたらあかんっ。熱いでぇ~!」
湯せんの中に指を入れかけた男の子を止めた。ホットプレートの扱いも注意させんとあかんなぁ。
気が付けばウチは子供たちの輪の中にいてあれやこれや世話をしていた。
先生は後ろに立って笑っていた。
3.
「この娘が一番楽しんだようで申し訳ありません」
他の生徒さんたちが帰った後、母ちゃんが謝った。
ま、ウチを連れてきたらこうなるのを予想せんかった母ちゃんのミスやな。
「いいんですよ。よかったらこれからも毎週来てくれたら助かるな、梢ちゃん」
「ええんですか?」
「子供、好きでしょ?」
「ハイッ、好きです! ・・母ちゃん、ウチの分の月謝もお願い」
「あのねぇ」
「月謝なんて要らないわ。むしろお給料払わないといけないくらいよ」
「えぇ! お給料もらえるんですか!」
「な訳ないやろ」
母ちゃんがウチの頭を小突いた。
「ところで、」
母ちゃんは先生に向かって聞いた。
「三田、静子先生ですよね?」
「はい」
「覚えてませんか? 30年以上前ですけど京都の中学校で」
「京都? 確かに昔、京都で教師をしていましたが」
「私、美術部でお世話になった鈴木です」
鈴木っちゅうんは母ちゃんの旧姓やな。
「・・鈴木純生(すみお)さん? あの、捻挫して松葉杖の」
「はい!」
「きゃあ~っ」「きゃあ~っ」
母ちゃんと三田先生は両手を握り合った。
それからハグして、その場で跳ねながら一回転する。よお息が合うもんやと感心した。
「チラシでお名前見て、もしかしたら思ってたんです」
「懐かしいわ!」
「よかったら、あらためて昔のお話させてください」
「そうね、そうしましょう!」
・・後ろのドアが開く気配がした。
「先生、これも倉庫に置かせてもらっていいですか」
振り返ると背の高いお兄さんが立っていた。
その後ろには可愛いお姉さんもいる。
お兄さんは大きな丸いモンを抱えていた。
イケてない兄ちゃんやな。この、もさぁっとした感じ。
ウチの見立てやと30は超えとるな。もちろん彼女いない歴イコール年齢や。
それと比べてお姉さんはずっと若くてキュート。きっとピチピチの女子高生。
「ああ、まだ生徒さんがいましたね。出直します」
「いいのよ。もう済んでるから。・・それで何を置きたいの?」
「このボールです」お姉さんが答えた。
「くす玉なんだって」
「正確には人間くす玉です」
人間くす玉って、いきなり謎のワード。
「くす玉っ!?」
素っ頓狂な声を上げたのは母ちゃんだった。
「まさかそれ、S型の人間くす玉・・」
「よく分かりますね」
お兄さんが言った。
「あなた何者ですか?」
母ちゃんは両手で胸を押さえて深呼吸して、それから一人で叫んだ。
「きゃあああ~!!」
さっき三田先生とシンクロして叫んだときよりずっと大きな声だった。
皆が驚いて見守る中、母ちゃんだけが絶叫しながらぴょんぴょん飛び跳ねていた。
46歳の母ちゃんが急に若返ってハタチになったみたいに見えた。
4.
次の土曜日の教室。
ウチは一人で湊を連れて来た。
母ちゃんは前の晩からどこかへ出かけ、朝になって上機嫌で帰って来てグーグー寝ている。
ええ歳の主婦がそないな夜遊びしてええんか?
父ちゃんは笑ってたから許してるんやろうけど。
今日の造形美術教室の題材は千切り絵だった。
いろいろな色の和紙をハサミを使わずに裂き、糊で貼って綺麗な絵にする。
子供たちは一生懸命。ウチも一緒に絵を作る。
やっぱり楽しい。
ウチには造形美術の才能があるんやないか。
「みんなーっ、クッキーだよ! あたしの手作り!!」
れいらさんがお菓子を持ってきてくれた。
玻名城(はなしろ)れいらさんは先週出会ったあの高校生だった。
造形美術教室の卒業生で、ときどき子供たちに差し入れしてくれる優しいお姉さん。
「イッくんは二日酔いらしいです」
「男のくせに駄目ねぇ」
れいらさんが報告して三田先生が笑った。
イッくんとはあのお兄さんのことで、本名はえーっと、酒井功(さかいいさお)さんやったな。
れいらさんと同じく造形美術教室のOBで今もいろいろお手伝いしてくれているらしい。
「いったい何人で飲んだんですか? 先生」
「5人ね。イッくんと桧垣純生さんと私。それに桧垣さんの知り合いっていうモデル事務所の社長さんと、京都から来たイベント会社の社長さん。イッくん以外は全員女性よ」
「えっ、ウチの母ちゃんも一緒やったんですか?」
「そうよ。昔のお話が沢山できて楽しかったわ」
「社長するような人と母ちゃんが知り合いとか、知らなかったです」
「面白い人たちだったわ。皆さんお酒もぐいぐい飲むし、盛り上がっちゃった」
「先生もぐいぐい飲んだんでしょ?」
「おほほほ」
「イッくん可哀想。おばさんたちに飲まされて」
「んま、れいらちゃんったら失礼なこと言うわねー」
「ウチにも分かります。30過ぎのおじさんでも、おばちゃんたちから見たら若い男の子ですもんね。そら可愛がられますわ」
「梢ちゃんまだ中学生でしょ? 何でそんなことが分かるの?」
「えへへ、そうゆうんは得意なんです」
「��も30は可哀想よ。彼25歳だもの」
「うわぁ、ホンマですか~! ウチが言うたってチクらんといてくださいっ」
「あはは」「きゃはは」
5.
家に帰って、ウチは母ちゃんから若い頃の話を聞いた。
母ちゃんは京都の会社でイベントの司会やイリュージョンのアシスタントをしていた。
イリュージョンって、あのマジックのイリュージョンなのか。
二十歳のときの写真と言って見せてくれたのは、チャイナ服の母ちゃんが透明な箱の中に出現したところだった。
腰まで割れたスリットから生足出して、きらきら輝く笑顔で手を振っている母ちゃん。
今の母ちゃんと同じ人とは信じられないくらいに綺麗だった。
謎の『人間くす玉』についても教えてもらった。
人間くす玉は同じ会社のアトラクションで、中から女の子が飛び出すくす玉なんだって。
先週イッくんが抱えていたのは一番小さなサイズのくす玉。
「彼がクレクレしたから無料であげたって社長が言ってたわ。意味分からへんよね」
ウチにも意味が分かりません。
夜、れいらさんから LIME のメッセージが届いた。
『明日イッくん家に行くの。梢ちゃんも一緒にどう?』
『行きます!』
『イリュージョンを見せてくれるんだって』
またイリュージョン!?
後にして思えば、それはウチが新しい世界に足を踏み入れるお誘いだった。
6.
イッくんのマンション。
「いらっしゃいませ!」
ドアを開けて迎えてくれたのは綺麗な女の人��った。
「あなたが梢ちゃん? 酒井多華乃(たかの)です。よろしくね」
「多華乃さんはイッくんの奥さんだよ。先月結婚したばかり!」
ほぇ~。ばりばりの新婚さんやないですか。
多華乃さんは七分丈スパッツの上にニットのサマーセーターを着ていた。セーターの襟ぐりが大きくて谷間がちらちら。
こんなセクシーな奥様がいるやなんて、この間は「彼女いない歴イコール年齢」とか思てゴメンナサイ!
リビングに案内してもらうとイッくんが待っていた。
ちゃんとお話しするのはこれが初めてだった。
「お招きありがとうごさいます! ・・あの、ウチも『イッくん』って呼ばせてもらってええですか?」
「いいけど?」
「実はどう呼ぶか寝ないで考えました。『イッくん』はちょっとナレナレしい、『イサオさん』はヨソヨソしい、そやかゆうて『イッさん』やと大阪のおっちゃんみたいで」
多華乃さんがぷっと笑う。
「なんでやっぱり、れいらさんと同じ『イッくん』で行かせてください!」
「梢ちゃんって面白いね」
よっしゃ、ウケてくれた!
ウチは心の中でガッツポーズをする。
「イッくん、二日酔いは治った?」
れいらさんに聞かれてイッくんは頭をかいた。
「ああ、酷い目にあったけど、タカノがいてくれたから・・」
「熱いねーっ」
大喜びで冷やかすれいらさん。
いつものウチなら一緒に囃し立てるとこやけど、さすがに初対面で遠慮したのは我ながらエライと思う。
「・・んじゃ、さっそくやろうか」
「イリュージョン!?」
「うん、新作だよ。この場所に招かれたゲストだけが見れる限定イリュージョン。そして記念すべき最初のゲストが君たちだよ」
ぱちぱちぱち。れいらさんが拍手した。
今度はウチも一緒に思いきり手を叩いた。
7.
小さなテーブルを挟んで4人がソファに座った。
手前のソファにウチとれいらさん。
向かい側にイッくんと多華乃さん。
こちらから見て向かって左にイッくん、右に多華乃さんが座っている。
イッくんは多華乃さんの腰に左手を回すと、ぐいっと引き寄せた。
多華乃さんがイッくんに密着する。
ニットの襟がでろんと伸びて白い肩が出た。その肩にブラ紐はなかった。
あの、それはお客さんが男性のときに目を惑わすための演出ですか。
女でもドキっとするんですけど。
「これはサテンの袋。長さ2メートルあるのでうちの妻が全部入ります」
イッくんは多華乃さんを左手で抱いたまま、床の袋を右手で拾い上げた。
紫色でつるつるした光沢のある袋だった。
それを多華乃さんの頭から被せる。もぞもぞと右手だけで身体全体を覆ってゆく。
・・そやから、わざわざ密着してそういう作業をするのは何でですか。
すごくエッチに見えるやないですか。
足先まで袋を被せた。
「足あげて」
多華乃さんの膝がぴょんと伸びて、目の前に袋の先が突き出された。
「れいらちゃん、袋の口をくくってくれる」
「これでいい?」
れいらさんはサテン袋の口を絞って結んだ。
「ありがとう」
相変わらずイッくんは袋に入った多華乃さんを左手で抱いたままだった。
つるつるしたサテンの袋を右手で撫でる。
多華乃さんのボディラインがはっきり分かった。
膝、腰、頭。
うわ、そこは多華乃さんの胸。
いくら奥さんやからゆうて、人前でそないに揉みしだいたらアカンでしょ。
「次はこのシュラフ(寝袋)。梢ちゃん、シュラフって知ってる?」
「ええっとキャンプとかで使うモンですよね」
「そう、携帯用の寝具だね。綿が入ってて暖かいんだ。・・これを被せるから手伝ってくれるかい?」
イッくんに指示されてシュラフを今度は多華乃さんの足の方から被せた。
腰の下を通すとき、イッくんは左手に抱いた多華乃さんを持ち上げて通し易くしてくれた。
頭まで被せ終えると、脇のファスナーを上まで閉めた。
「こっちは縄で縛るよ。・・ん? どこかな」
右手で足元をまさぐった。
「れいらちゃん、そっちに紙袋が置いてない?」
「ええっと・・、あった!」
ウチとれいらさんが座るソファの後ろに紙袋があった。
「そこに縄が入ってるから、それでここを縛って。できるだけきつく」
れいらさんはイッくんのソファの後ろに回り、言われた通りにシュラフの口に縄を巻いて縛った。
「二人ともご苦労様でした。後は座って見てね」
ソファに座ったイッくん。
ウチとれいらさんはその反対側に座っている。
イッくんの左手はシュラフ(の中の多華乃さんの腰)を抱いたまま。
「いま、タカノは二重の袋の中。暖かい、というより暑いだろうね。呼吸するのも辛いかもしれない」
右手でシュラフを押さえた。多華乃さんのちょうど顔にあたる部分。
「この中で美女が苦しい思いをしていると考えたら、・・ちょっと興奮するよね」
「イッくん! そういうフェチな妄想してる場合じゃないでしょ! 梢ちゃんも見てるのに」
「え、ウチ? 何のことですか?」
分からないふりをしたけど、二人の会話は何となく理解できた。
じっと我慢してる多華乃さん。たぶん本当に苦しい。
そんな多華乃さんを抱きながら「興奮する」と言ったイッくん。ドSやんか。
「ごめんごめん。イリュージョンに戻ろう」
イッくんは右手でシュラフの口を縛る縄を掴んだ。
「いくよ。・・それ!!」
手前に引いた。
シュラフは腰の位置で二つに折れ曲がった。
「もう一回!」
すぐにシュラフの足先を掴んで持ち上げた。
二つ折りのシュラフが四つ折りになった。
「え」「え」
ウチとれいらさんは揃って声を上げた。
「二人で上から押さえてくれるかい」
言われた通りシュラフを押さえると、空気がしゅうっと抜ける音がした。
シュラフは四つ折りのまま潰れて平らになってしまった。
「えーっ、どうして!?」
「多華乃さんは!?」
二人で騒いでいると多華乃さんの声がした。
「お疲れ様、お茶にしましょ♥」
リビングに隣り合ったキッチンに多華乃さんがいた。
紅茶とケーキを乗せたトレイを持って笑っている。
少しだけ乱れた髪。少しだけ紅潮した頬。
とても色っぽかった。
8.
「いったいどうなってるの!?」
「それは内緒。今のところお客さんが来た時に見せられるのはこのイリュージョンだけだからね」
イッくんはタネを教えてくれなかった。
「あんなにたくさんあったイリュージョンの機材はどうしたの?」
「ほとんど人にあげるか倉庫に入れちゃったんだ。これからまた新しいのを作るよ」
「新居に汚いものを置くなって、三田先生に言われたみたい。私は気にしないんだけどね」
多華乃さんが補足してくれた。
「まあ彼のアパートにいろいろ怪しいモノがあったのは確かね」
「怪しいモノはないだろ、タカノ」「うふふ」
「イッくんはね、何でも自分で作っちゃうんだよ。イリュージョンの道具から吊り床まで」
「スゴイですね! 吊り床って何ですか?」
「あ、ゴホンごほんっ」「・・ちょっと早いかな? 梢ちゃんには」
「???」
いろいろ話をしてイッくんと多華乃さんのことを教えてもらった。
二人は同じ大学で知り合って、一緒にイリュージョン同好会を設立した。勤めるようになってからも仲間と活動を続けている。
マジックの競技会にオリジナルのイリュージョンを出して賞を獲ったこともある。
たまに造形美術教室の子供たちにもイリュージョンを見せてくれているんだって。
「最近はれいらちゃんも参加してくれてるんだ。梢ちゃんはイリュージョンをしてみたいって思わない?」
「やりたいです。ウチもあんなすごいイリュージョンができるようになりますか?」
「できるわよ。私も最初は何も知らなくて始めたんだもの」
「ならウチの親が許してくれたら。あ、日曜日しかダメですけど、いいですか?」
「ぜんぜん大丈夫」
「梢ちゃんを誘おうと思ったのは訳があるの」
れいらさんが説明してくれた。
「三田先生、10月に還暦を迎えるのよ」
「カンレキって?」
「60歳のことだよ」
「先生そんなお歳やったんですか」
「だからお誕生会を企画してるの。そこでイリュージョンも見せようって」
「ははぁ」
「いつもだったらイッくんが多華乃さんとやるんだけど、たまにはサプライズもいいでしょ?」
イッくんと多華乃さん、れいらさん。3人がウチを見て笑っている。
まさか。
「れいらちゃんがものすごく推すんだ。新しく来た梢ちゃんっていう中学生がとてもいい子だって」
「あのウチそんないい子では」
「僕も梢ちゃんと会って思ったよ。是非、誕生会のイリュージョンをやって欲しい。・・タカノはどう?」
「大賛成よ。私も梢ちゃんのことが大好きになっちゃった」
「決まりね。マジシャンはあたし、アシスタントは梢ちゃんだよ!」
れいらさんが宣言した。
どうやらウチはいつの間にかイリュージョンに出ることが決まっていたらしい。
母ちゃん、ウチ、母ちゃんと同じイリュージョンのアシスタントするんやで。怒らんといてな。
「実はこんなのを設計しているんだ」
イッくんはノートに描いた図面を見せてくれた。
スーツケース?の中に膝を曲げて入った女の人のシルエットが描かれていた。
「タカノ用に描いたんだけど、梢ちゃんなら問題ないはずだよ」
「もしかしてウチがこれに入るんですか?」
「そうだよ。それで外から剣を刺すんだ」
「えええ~っ!!」
9.
還暦祝いなんて勘弁してちょうだい。
はじめのうち三田先生はお誕生会を嫌がった。
それでも造形美術教室の卒業生がたくさん来る、保護者の皆さんもお金を出し合って準備してくれると聞いて抵抗を断念した。
「ありがとう! ・・でも赤いちゃんちゃんこなんて着せようとしたら、その場で逃亡するわよ」
母ちゃんはウチがイリュージョンするのを嫌がるどころか大喜びしてくれた。
「三田先生のお誕生日にイリュージョン? 素敵やないの!! それであんた衣装はどうするの?」
「んー、まだ何も決まってへん、と思う」
「マジシャン役はあの高校生の女の子ね? よーし、母ちゃんがまとめて面倒みたげる!!」
母ちゃんはイッくんの携帯の連絡先を聞いていたらしい。
勝手に電話して衣装製作の了解を取り、るんるん楽しそうに準備を始めたのだった。
10.
「スーツケースが手に入ったんだ。サイズをチェックしたいから来てくれる」
次の週、連絡があってウチは一人でマンションへ来た。
イッくんと多華乃さんが迎えてくれた。
さっそくスーツケースを見せてもらう。
「メ○カリで買った中古品なんだ。これをイリュージョンに使う予定」
それは思ったより小さかった。
立てて置いたら腰くらいの高さしかない。
「入ってくれるかい。梢ちゃん」
「あ、はい」
いきなりですか。
ええですよ。そのつもりでスカートやのうてショートパンツ穿いてきましたし。
イッくんが広げたトランクの中にお尻をついた。
「両手は後ろに回してくれるかい」
「後ろですか?」
「そう。手錠掛けるつもりだから」
「てじょう?」
「うん、後ろ手錠。動けないように」
!!
「イサオ! イリュージョン初体験の女の子にそんなストレートな言い方はダメっ」
多華乃さんが叱ってくれた。
「梢ちゃんフリーズしてるじゃない。・・心配しないで、梢ちゃん。マジック用の手錠だから自分で外せるわ」
「身の危険を感じました。ウチは生還できるんでしょうか?」
「んー、大丈夫だと思うよ。しらんけど」
イッくんがのんびり答えた。
ウチの関西人アンテナが反応する��
「あ、今『しらんけど』言いました? ウチも使うチャンス伺ってたんですけど」
「一度言ってみたかったんだよ『しらんけど』。今の使い方でいい?」
「グッドです。イッくん大阪でやっていけますよ」
「ナニアホナコトイッテンネン」
今度は多華乃さんが言った。
「多華乃さん、それは東京のヒトがやると割とスベるんで止めた方がええです。あとイッテンネンやのうてユーテンネンです」
「難しいのねぇ」「ドンマイです」
「ねえ、そろそろ続きをやらない?」
「イッくん人のギャグには冷淡ですねー」
「うふふ。冷たいのも彼の魅力よ」
はいはい、ごちそう様です。
トランクの中で横になった。
身体を丸くして両手を後ろに回す。
「もっと顎を引いて頭を下げてくれる」
「はい」
「あぐらを組む感じで。もうちょっとお尻下げて。・・OK、そのポジションをよく覚えておいてね」
「了解っす」
外にはみ出した髪を多華乃さんが直してくれた。
「大丈夫だね。では蓋するよ」
カチャ。
トランクの蓋が閉じて真っ暗になった。
頭の後ろが押し付けられて痛かった。
ぎゅっと折りたたんだ膝と脛、足の甲も前に当たってキツイ。
狭いやん!
「起こすよ」
ぐらり。
お尻に体重が乗った。
すっと身体が沈んで後頭部に余裕ができた。
足は全然動かせないけれど、少しだけほっとした。
「肩を捩じって、片手ずつ前に出してみて」
ごそごそ。
あ、出せた。
「右手で左の壁、左手で右の壁。触れるでしょ?」
はい、触れます。
「あとはまた両手を背中に戻す」
ごそごそ。
戻せました!
「ここまでできたら問題ないよ。ちゃんと生還できるから安心して」
はい!
「何度も練習して慣れてね。出してって言ってくれたらすぐに開けるから」
分かりました!
11.
「・・梢ちゃーん、大丈夫?」
声が聞こえた。
この声は、れいらさん!?
「はーい、大丈夫ですぅ。れいらさんですかぁ?」
「そうだよー。もう15分くらい経ったっていうから開けるよー」
え? 15分も?
ぐらり。
ウチを閉じ込めていた空間が横向きになった。
カチャカチャ音がして蓋が開く。
イッくんと多華乃さん、それにれいらさんがウチを見下ろしていた。
あ、えーっと。
「じゃーんっ、たった今、囚われの美少女が救出されました!」
あかん、誰も笑てくれへん。
仕方ないので、自分で「えへへ」とごまかして起き上がった。
「大丈夫みたいだね。静かなままだから、ちょっと心配になって」
イッくんが言った。
「ぜんぜん大丈夫です。・・何か馴染んでしもて、ぼおっとしてただけです」
多華乃さんとれいらさんが安心したように微笑んだ。
本当は、女の子を閉じ込めるってこういうことなんかと考えてた。
ちょっとえっちな妄想もしてドキドキした。
でんもそんなん恥ずかしくて言われへんやんか。ウチ純真な中学生やのに。
「そういえばれいらさん、いつの間に来てたんですか?」
「遅れてごめんね。梢ちゃんのお母さんに衣装の採寸してもらってたんだ」
「れいらさんちに行ってたんですか、ウチの母ちゃん」
それで朝からウキウキ出かけて行ったのか。
「面白いお母さんねぇ。あの人から梢ちゃんが生まれたのなら納得だわ」
「変な納得のしかた、せんといてください」
「そうだ梢ちゃんのお母さん、イリュージョンやってたって教えてくれたよ」
「え、そうなの!?」
多華乃さんが驚いた。
「らしいです。ウチも詳しくは知らんのですけど」
「むかし京都にいた頃、かなり本格的なイリュージョンをやってたらしいよ」
「なんでイサオが知ってるのよ」
「前に飲まされたときに聞いたんだ。・・あ、別にわざと教えなかったんじゃなくて、僕は余計なことは喋らないだけだよ」
「む」
多華乃さんはイッくんの首を肘で絞めて押さえ込むと、その耳の後ろをゲンコツでぐりぐりした。
「あれはスリーパーホールド。多華乃さんの得意技だよ」
れいらさんが教えてくれた。
その後イッくんがスーツケースイリュージョンの仕掛けを説明して、皆で進め方を相談した。
途中でれいらさんが「あたしもスーツケースに入りたい」と言い出して入ることになった。
「何時間でも閉じ込めていいよ」なんて言うもんやから「なら駅のコインロッカーにでも預けましょか」って返したら「うわーいっ!」と喜ばれてしまった。
多華乃さんまで「あらそれ素敵」なんて言う始末。
「手錠は?」「いいですねー」
「DID♥」「ですっ!」
もうやっとれんわ。
でも、これだけあけすけに話せるんは羨ましいな。
ウチもさっきスーツケースの中で興奮しましたって素直に告白したらよかったかな。
12.
お誕生会前日の造形美術教室。
子供たちがみんなで飾り付けをしていた。
ウチは湊と一緒にケーキを作っている。
ケーキと言っても食べられない飾りのケーキだった。
ダンボールの大きな筒に模造紙を貼って、その上から色紙で作ったクリームやフルーツをつける。
「姉ちゃんっ。そこはローソクやんか」
「あ、ゴメン」
「ここのチョコプレートはボクがやる」
「ならまかせるで」
「うん」
造形美術教室に来るようになって湊はずいぶん積極的になったと思う。
立ち上がって周囲を見渡す。
手伝って欲しそうな子は・・おらへんな。
それなら部屋の隅に座り込んでちょっとひと息。
明日はいよいよイリュージョンの本番か。
昨夜見た夢を思い出した。
スーツケースに入っている夢だった。
何故か学校の制服を着ていて、後ろ手に手錠を掛けられていた。
この頃、何度も同じような夢を見る。
ウチはいつもスーツケースに閉じ込められていた。
・・またか。
夢の中で考える。
・・それやったら、楽しまな損。
イリュージョンと言われてスーツケースに入ったウチ。
そのままどこかへ運ばれる。
街の雑踏が聞こえる中をごろごろ転がって、静かな場所に置かれた。
コインロッカー!?
スーツケースごと、コインロッカーに収納されたんか。
あの、このスーツケース、女の子が入ってるんですけど。
囚われのヒロイン。DID。
ずっと前からDIDの意味は知っていた。ウチはおませな少女なんや。
おませなウチは絶対絶命のピンチにも憧れる。
もう逃げられへん。どこかに売られてしまう。
そうや、可愛い女の子は拉致られて売られる運命にある。
諦めるってキモチ、ちょっとええと思う。
小さく折り畳んだ身体が動かせない。
もどかしい。もどかしくてウズウズする。
そやけど、このもどかしさに耐えるのが乙女の務めや。
身体じゅうが熱くなる。
「・・梢ちゃん!」
誰かに呼ばれて我に返った。
ウチの顔を覗き込んでいるのは、れいらさんだった。
「梢ちゃんがヒマそうにしてるのは珍しいね」
「ちょっと休憩中です。れいらさんはどうしはったんですか?」
「さっきね、衣装を試着してきたの」
「お~っ、どんなでしたか」
「セクシー! 自分でもびっくりしちゃった」
「母ちゃん、ウチの衣装よりもヤル気出してましたもん」
「恥ずかしいけど、あんな恰好めったにできないから頑張って着るよ。梢ちゃんの衣装は?」
「それは明日のお楽しみです。・・ええっと、あの、つかぬ事を伺いますが」
「はい?」
思い切って聞くことにした。
「れいらさん、こないだスーツケースに入ったでしょ? イッくんのところで」
「入ったねー」
「失礼なこと聞くって怒らんといてくださいね」
「うん、怒らない」
「れいらさんと多華乃さん、やっぱりマゾの人ですか?」
「へ!?」
「あのときのお二人、ドMトークで盛り上がってたやないですか。コインロッカーに預けてほしいとか手錠掛けられたいとか」
「そ、そんなこと口ばしったっけ」
れいらさんが顔を赤らめるのを見たのは初めてやないかな。
「『ICレコーダー梢ちゃん』の異名を持つウチですから間違いありません。あのトーク、なんぼかはノ��で言わはった思うんですけど、羨ましかったです。あんな風に性癖を発散する女の人を見たのは初めてでしたから」
「中2のくせに性癖なんて言葉使うのね」
「ウチはおませな少女なんです」
「あははは」
豪快に笑われた。
「いいよ、教えてあげる。マジレスすると多華乃さんはドMだよ。自分でも公言してるわ。旦那様のイッくんはS」
「分かります分かります」
「あたしはMとS両方あるな。お相手によってどちらでも。・・あ、お相手って男性に限らないからね」
れいらさんはそう言ってウインクした。
「梢ちゃんはMだよね」
「あ、ウチはまだ・・」
「スーツケースに詰められて感じてるじゃない。もうみんな気付いてるわよ」
ぶわ。
冗談やなしに顔に火が点いた。
しばらくけらけら笑ってから、れいらさんは言った。
「それでいいんだよ! SとかMとか恥ずかしいことじゃないんだし」
「それやったらお願いがあるんですけど」
「何だって聞いたげるよ」
「これからはウチも多華乃さんとれいらさんのドMトークに参加していいですか? ウチもエロいこと言いたいです」
「そんなこと!? あはは、大歓迎!!」
「ありがとうございます。何かすっきりしました~」
「梢ちゃんて本当に面白くっていい子ねぇ。ますます好きになっちゃった。あたしが三田先生なら絶対にぶちゅ~ってしてるところね」
「ぶちゅう~!?」
13.
三田先生のお誕生会が始まった。
造形美術教室の生徒さん、保護者のパパとママたち、卒業生が何十人も集まっている。
イッくんと多華乃さん、それにウチの母ちゃんもちゃんと揃っていた。
司会のれいらさんが開会を宣言した。
続いてイッくんが卒業生代表として挨拶。・・その直後。
ぱーん!
正面にあったケーキからクラッカーが弾けて紙吹雪が舞った。
「三田先生っ。はっぴぃばーすでーぃ!!」
ケーキが上下に割れて、中から立ち上がったのはウチやった。
母ちゃんの作ってくれた白い衣装を着ていて、手には花束。
ケーキから出て花束を三田先生に渡した。、
子供たちは大喜び。他の人たちからも大きな拍手。
ウチが飛び出したのはケーキの形をしたびっくり箱。
その正体は前日に湊が作ったダンボール製のケーキだった。
これをイッくんがたった一晩で改造してくれた。
クラッカーを取り付けて紙吹雪が飛ぶようにした。
上下に分離できるようにして内部を補強し、小柄な女の子なら収まる空間を用意してくれた。
ホンマ、イッくんって何でもできるスーパーマン。
「ご苦労様!」
花束を渡して戻って来たウチをれいらさんが労ってくれた。
「ケーキの中でドキドキした?」
「はいっ。次にパーティするときは一緒にびっくり箱しましょ!」
「いいわね!」
ウチは皆が集まる前からケーキの中にずっと隠れていたのだった。
お誕生会はそれから子供たちが歌ったり踊ったり、造形美術教室の昔のビデオを上映したりして進行した。
そしてメインイベント。ウチとれいらさんのイリュージョンの時間になった。
14.
れいらさんが衣装を着替えて出てきた。
「うわあ」「れいらちゃーん!!」
「すごーい!」「キレイ!!」
大人も子供もみんなびっくりしてるなぁ。
「みんなー! お姉ちゃんこれから頑張ってマジックするよー。立ち上がったりしないで見てねー」
「はーい!!」
れいらさんは真っ赤なボディスーツとその上に短い黒ジャケットを着ていた。
ボディスーツはハイレグで胸のカットも深い。
バニーガールみたいにも見えるし、白いブーツを履いているからレースクイーンのようにも見える。
エロくて恰好いい。
母ちゃんが「萌える~!!」と雄叫びを上げながら作ったコスチュームだけのことはある。執念がこもってるわ。
何人かのパパが見とれてしまってママから叱られているのもお約束。
さすがにこれを女子高生に着せて小学生の前に立たせるんはええのかと心配やけど、三田先生が手を叩いて喜んでるから構へんのやろうね。
れいらさんが手招きした。さあ出番や。
「マジックをお手伝いしてくれる梢お姉さんです!」
「よろしくーっ」
ウチはスーツケースを引いて出て行く。
あの中古のスーツケースはイッくんが改造して外観が変わっていた。
正面と裏側に細長い穴が6つ。
これはサーベル(剣)を刺すための穴。
ギミックの都合でキャリーハンドルは上げたまま固定。
ウチはお客さんの方に背中を向けると両手を後ろで組んだ。
その手首にれいらさんが手錠を掛けた。
左右に引っ張って手錠が外れないことを示す。
それが済むと、れいらさんはスーツケースを倒して蓋を開いた。
スーツケースの中は仕切り類が全部外されていた。
代わりに蓋の裏に剣刺しのギミックがついて、少しだけ狭くなったけどウチが入るのには問題ない。
うちは靴を脱がせてもらって裸足になり、スーツケースの中に横になった。
膝を引き寄せて身体を丸くする。
簡単な所作やけど、一発で決まるように何回も練習したんやで。
れいらさんはスーツケースの蓋を閉じようとする。と、中身が大きすぎるのかなかなか閉まらない。
蓋にお尻を乗せて座って閉めた。パチンとロックを掛ける。
キャリーハンドルを両手で握り、重そうにスーツケースを立てた。
れいらさんが次に手に取ったのはサーベルだった。
これもイッくんの手作りで、長さ1メートルほど。
銀色のブレード(刃)と手元が束(つか)になっている。
れいらさんはブレードを指で撫でて痛そうな顔をした。
「怖い人は目をつぶってねー」
スーツケースの後ろに立ち、一番上の穴にサーベルの先端をあてがった。
何人かの子供が自分の手を目の前にかざした。
15.
カチャリと音がしてスーツケースが閉ざされた。
ウチはもう外へ出られない。
ぐらり。
スーツケースが立てられて世界が90度回転した。
いよいよここから本番。
ウチはスーツケースの中で深呼吸する。
こんな姿勢やから本当の深呼吸は無理やけど、大切なんは気持ちやからね。
スーツケースの中で身体を捩じった。
背中で手錠を掛けられていた両手を前に回した。
そんなことができるのは、左右の手錠が分離できるからだった。
手錠の鎖は紐で繋がっているだけで、その紐はリールで伸びるようになっている。
前に出した右手で左の壁をまさぐり、そこに6個並ぶレバーを探し当てた。
蓋の裏にはサーベルの一部、ブレードの先端だけが隠されている。
レバーを動かすとスーツケースの蓋の穴からその先端が突き出る仕組みになっている。
一方、れいらさんが持つサーベルは、スーツケースの穴に押し込むとブレードが縮んで束の中に収まる仕掛けになっているのだった。
「・・スチール製のメジャーがあるだろう? あれと同じ構造だよ。ブレードは硬いように見えて実は巻き取られてるんだ」
「?」「?」「?」
ウチもれいらさんも、一緒に聞いていた多華乃さんも、イッくんの説明はさっぱり理解できなかったと思う。
理屈は分からんでも、効果は分かった。
後ろからサーベルを押し込むのに合わせてレバーを操作したら、お客さんにはサーベルがスーツケースを貫通したように見える。
大切なのは二つ。
二人のタイミングを合わせること、それから6個ある穴の順序を間違わんようにすること。
それさえ守ればバッチリのはずや。
れいらさんが最初の穴に1本目のサーベルを押し当てた。
コツン。
スーツケースの中に音が響く。
ウチは1秒待ってレバーを下げた。
これでサーベルの先端がにょっきり顔を出したはず。
2本目、3本目。
ウチは順番にレバーを操作した。
後で聞いたら子供たちとパパママたちはビックリしていたらしい。
ウチが本当に刺されたって思った子が多かったんやて!
うわぁっ嬉しいぃ、って叫んでしもたよ。
4本目、5本目、6本目。
全部のサーベルがスーツケースを突き通った。
れいらさんはそのスーツケースをくるりと回してお客さんに全体を見せた。
今度は後半。サーベルを抜く演技になる。
レバーを逆の向きに動かせばブレードの先端が引っ込み、同時にれいらさんがサーベルを引き抜いたらええんやけど、実はこれはけっこう、ちゅうか、かなり難しい。
前半でサーベルを刺すときは、れいらさんがサーベルを押し当てる音を合図に、少し遅れてレバーを動かせばよかった。
「・・でも、抜くときに少し遅れるのは困るんだ。ちょっと考えたら判ると思うけど」
「?」「?」「?」
またしても女性3人はイッくんの説明を理解できなかった。
「後ろで引き抜いてるのに、前に出ている先端がそのまま残っているのは不自然だよ。あれ?って思われてしまう」
「そうか」
れいらさんが気付いた。
「前も後ろも同時じゃないといけないんですね」
イッくん細かい。でもその通りやな。
ウチとれいらさん、スーツケースの中と外でタイミングを完全に合わせないといけない。
何か合図が要る。でもどうやって?
イッくんのアイデアは単純やった。
「それならお客さんに合図してもらおう 」
16.
子供たちに向かってれいらさんが呼びかけた。
「みんなー、梢お姉さんが穴だらけになっちゃいました! 助けてあげたいですか?」
「助けてあげたーい!」
「じゃあ、この剣を抜きまーす! 何本抜かなきゃいけないかしら?」
「ろっぽん!!」
「1本ずつ抜くから一緒に数えてくれるー?」
「はーいっ」「数えるー!」
「数え間違ったり、声が揃っていなかったりしたら、梢お姉さんは死んじゃうかもしれないよ?」
「だめー!」「やだあっ!!」
「じゃあ練習しよう! いい? せーのっ、いーち、にぃーい・・。ああぁっ、ダメダメ揃ってないっ。もう一回!」
全員が揃って1から6まで数えられるまで練習させた。
「いくよ? せーの!」
「いーっち!」
れいらさんがサーベルを引き抜くと同時にブレードの先端が引っ込んだ。
「にぃーい!」
子供たちの声が響く。リズムもペースも綺麗に揃っていた。
「さーん!」
どんどんサーベルが抜けて行く。
「しいー!」
あと2本!
「ごぉー!」
これで最後!!
「ろぉーっく!!」
「はーい! 全部抜けたねー! 梢お姉さんは無事かなー?」
スーツケースを横に倒して、ロックを解いた。
カチャリ。
横になっていたウチが身を起こした。
「うわー!!」「あれー!?」
白い衣装がピンクに変わっていた。
立ち上がって一回転して見せた。
どうかな? 母ちゃんの作ってくれた早変わり衣装。
可愛いでしょ?
れいらさんに手錠を外してもらう。
小声で言われた。
「知らなかったよ。びっくり!」
「えへへ。黙っててスミマセン」
二人並んでお辞儀をした。
三田先生が駆け寄って来た。
「すごいすごいすごい!! どきどきしちゃった! ありがとう!!」
イッくんも来て握手してくれた。
「やられたよ。衣装チェンジとはね」
もう一度拍手を浴びながら皆でお辞儀した。
お客さんの中に母ちゃんと湊が座っているのが見えた。
湊は黙ってサムズアップしてくれた。
あんた、どこでそんなゼスチャー覚えたの。格好ええやんか。
ウチも笑って親指を立てて返す。
すると母ちゃんまで指を立ててウインクした。
母ちゃんっ、指が違う.
立てるのは中指やのうて親指やちゅうねん。
17.
それから二週間経った夜。
ウチと母ちゃん、れいらさん、イッくんと多華乃さん夫妻、そして三田先生がレストランの個室にいた。
三田先生がお誕生会のお礼にと招待してくれたのだった。
「ウチ、フレンチなんて初めて」「あたしもです!」
「お箸で食べるフレンチ、いいですねー」
「友人のお店なの。形式張らずに楽しんでちょうだい」
ワインとノンアルコールのスパークリングで乾杯。
「あら、あなたたちもノンアル?」
先生がイッくんと多華乃さんに聞いた。
「僕らは後でいただきます。今は、ちょっと」
「彼、リベンジする気なんです」
多華乃さんが言った。
「タカノ、いきなり言う?」
「いいじゃない。頑張るのは私だよ?」
「あ、ぴぴっと来たっ。イリュージョンするんでしょ!」
れいらさんが言った。
イリュージョン!?
「この人、梢ちゃんの衣装チェンジに全部持ってかれたこと未だに根に持ってのよ。子供みたいでしょ? うふふ」
「そんなことはないよ。僕は」
「うん、イッくんってそうだよね」「分かるわ」「イッくん、ホンマですか?」
「ぼ、僕は・・」
「あまりイサオを苛めないであげて。その分、私が彼に苛められるんだから♥」
謎めいた微笑の多華乃さん。
他のみんなは笑っている。母ちゃんまでウンウンって頷いて。
まさかこの二人、ムチとローソクでSMプレイしてたりする?
18.
「ええっと、やろうか」「はい!」
イッくんと多華乃さんは席から立ちあがった。
一度出て行って戻って来た。
持ってきたのはあのスーツケースと紙袋。それからサーベル、ではなくて金属の細い棒。
「先日とは趣向を変えたスーツケースイリュージョンをやります。・・これは」
イッくんはそう言って金属棒を持って水平に構えた
「ステンレスの丸棒です。直径5ミリ、スーツケースの穴をぎりぎり通る太さです。先端を円錐形に削り出しました」
イッくんはスーツケースを床に倒して蓋を開いた。
れいらさんが黙ってウチの肩を叩いた。それから開いた蓋の裏を指差す。
!!
あの剣刺しのギミックがない。
蓋の裏に張り付けられていた黒いパネルのような仕掛けがなくなっていた。
6個の穴がはっきり見えた。
多華乃さんがさっとシャツを脱いだ。
ブルーのスパッツ。その上は黒いブラだけ。格好いい!!
スーツケースの中に入って膝をついた。
そのまま身体を逆海老に反らしてスーツケースに収まる。むちゃくちゃ柔らかいやないですか。
イッくんが多華乃さんの肌を撫でる。ああ、また。
「あら♥」「まぁ♥」
嬉しそうな声を上げたのはウチでもれいらさんでもなく、三田先生と母ちゃんだった。
イッくんはにやりと笑うと蓋をぱたんと閉じた。
すかさずスーツケースを立てて起こす。
紙袋から縄束を出してスーツケースに巻きつけ、荷物みたいにきりきり縛った。
れいらさんがウチの耳元でささやいた。
「多華乃さん、頭下向き」
ホンマや!
あのポーズで逆立ち?
イッくんはスーツケースの後ろでステンレス棒を水平に構えた。
「前後の穴を一発で通すのが難しいんだ。・・練習の成果をご覧あれ」
息を整える。
いきなり穴に突き刺した。合図も何もしなかった。
反対側の穴から棒の先端が飛び出す。
すぐに引き抜き、別の穴に突き刺した。
抜いては刺してを何度も繰り返した。
むちゃくちゃ速かった。
今度はステンレス棒を6本、スーツケースの横に並べた。
まず1本を突き刺した。
すぐに次の1本を持って突き刺した。
立て続けに全部の棒を刺してしまった。
「・・おっと失礼」
テーブルにあった紙ナプキンで、一番下の棒の先端を拭いた。
ナプキンが血に染まったみたいに赤くなった。
ひょえー。
ウチらのイリュージョンより迫力ありまくり!
多華乃さんがどうなっているのか想像できなかった。
ぎちぎちに縄で縛ったスーツケースの中で、無理なポーズで逆立ちで。
「では助けてあげましょう。彼女が無事でいるかどうか心配です」
ステンレス棒を全部引き抜き、スーツケースの縄を解いた。
床に寝かせて蓋を開ける。
入ったときと同じポーズの多華乃さんが現れた。
ぐったりしているみたいやった。
イッくんが多華乃さんの背中に手を当てて起こした。
血!!
多華乃さんの胸と脇腹から真っ赤な血が流れていた。
ええ!!
まさか、大怪我!?
れいらさんも驚いて固まっている。
「・・ええっと、残念ながらイリュージョンは失敗したようです。妻は天国へ旅立ちました」
ガタ!
立ち上がったのは母ちゃんやった。
自分のナプキンを掴むと、二人に近づいて多華乃さんのお腹をごしごし擦った。
「ひ、・・きゃはははっ」
多華乃さんが身を捩って笑いだした。
「あーん、ごめんなさい!!」
「あんたら、やりすぎ! これ、ケチャップでしょ?」
母ちゃんが言う。母ちゃんの目も笑っていた。
「恐れ入りました」
イッくんが謝った。
「最後まで騙せると思ってたんですけど、さすがですね」
「昔よく使ったわ。匂いで分かるからお客さんと近いときは注意が必要なの」
「勉強になります」
19.
食事が済んで、三田先生がイッくんに聞いた。
「さっき、もし桧垣さんに見抜かれなかったらどうするつもりだったの?」
「そのときは蘇生措置をして生き返らせる予定でした」
「ウソ。スーツケースに入れて持って帰るって言ってたじゃない、イサオ」
「そっちの方がよかったかな?」
「そうね。私はまる1日詰められてもイサオのためなら耐えるわよ♥」
「多華乃ちゃん」「はい?」
三田先生がいきなり多華乃さんの頬を両手で挟んでディープキスをした。
「ん! んんん~っ!!」
「素敵よ、その心がけ。でも新婚だからってサービスしすぎると、彼、図に乗るわよ」
「はぁ、はぁ、・・はい」
「次は、」
三田先生が顔を向けたのは・・、ウチやった!
「一番頑張ってくれた梢ちゃん♥」
「は、はい」
ウチは顔を近づけてくる先生から逃げられなかった。
「本当に、一番お礼を言いたかったのはあなたなの」
「うわ♥」れいらさんの歓声が聞こえた。
「これからも、お願いね」
ちゅう。
マウスツーマウスでキスをされた。
女の人相手で快感やったというと変態みたいやけど、本当に気持ちよくてうっとりしてしまった。
ウチは皆が見ている前で60歳のおばちゃんにファーストキスを奪われたのだった。
・・それからウチは長いことイリュージョンの活動をすることになった。
イッくん夫妻とれいらさんにはまだ秘密があったけど、それを知るのはずっと先のことだった。
────────────────────
~登場人物紹介~
桧垣梢(こずえ):14歳、中学2年生。一人称は『ウチ』。
桧垣湊(みなと):8歳、小学2年生。梢の弟。造形美術教室の生徒になる。
桧垣純生(すみお):46歳。梢と湊の母ちゃん。旧姓鈴木。
三田静子:60歳。小学生向け造形美術教室の指導者。嬉しいと誰が相手でもキスする癖がある。
玻名城(はなしろ)れいら:17歳、高校2年生。造形美術教室の卒業生で教室を手伝っている。
酒井功:25歳。造形美術教室の卒業生。趣味でイリュージョンをやっている。通称イッくん。
酒井多華乃(たかの):25歳。功の新妻。身体が柔らかい。
4年前に書いた 多華乃の彼氏 と 多華乃の彼氏2 での仕込みをようやく回収しました。
仕込みとは、造形美術教室の先生の名前を三田静子にしたこと、そしてイッくんが京都に行って人間くす玉をクレクレしたことです。
大抵の場合、回収方法はまったく考えずに執筆時のノリだけで仕込むので、そのまま放置で終わることも多いです。
今回はAIで作成したイリュージョン絵(=スーツケースに女の子が入って笑っている絵)が中学生のように見えたことから、この女の子を純生さんの娘にして仕込みを回収することにしました。
純生さんと三田先生のエピソード(純生さん中学3年生のとき)は『三田静子』をサイト検索すれば出てくるはずなので興味のある方はお読みになってください。
今回のイリュージョンは3つ。
イッくんのマンションでやった袋詰めからの脱出は、現実に演じることが可能と想定しています。
ただし、あの部屋(正確にはソファと隣接してキッチンがある)かつ観客が少人数でないとできないので、舞台で演じるには向きません。
袋の上から多華乃さんのボディを撫でまわすのは夫婦のイリュージョンだからできることですね。
梢ちゃんのスーツケースイリュージョンは、前記の通りスーツケースに入った女の子をAIに描かせたので、それなら剣を刺してしまえと考えたものです。
ダンボールの剣刺しはよく見かけるイリュージョンですが、スーツケースは珍しいかもしれません。
サーベル回避のギミックは、これならできそう?というものをイッくんに考えてもらいました。
刺すときと抜くときのタイミングの相違は作者のこだわりです。お読みの皆さまには面倒くさかったら申し訳ありません。
梢ちゃんのスーツケースで仕掛けを凝ったので、多華乃さんのスーツケースは一切ギミックなしの命がけです(笑)。
ダンボールよりはるかに狭いスーツケースの中、軟体ポーズでその上逆立ち。いったいどうやって6本のステンレス棒をすり抜けたのでしょうか?
最後に母ちゃんが止めたのは本当はルール違反です。
元プロだから分かっているはずですが、レストランで血まみれは悪乗りが過ぎましたね。
本話の最後で梢ちゃんの今後を示唆��ました。
イッくん夫妻とれいらちゃんの秘密とは、もちろん 前話 で描いたあの趣味です。
梢ちゃんがどんなM少女に育って行くのか作者の私も楽しみです。
挿絵は今回もすべてAIで生成して一部手修正を施したものです。
一番うまくできたのはれいらちゃんのマジシャン姿。やはりAIは単純な立ちポーズなら簡単です。
ここのところAIに描かせた絵にストーリーをつける小説が続きましたが、次回以降はストーリーを先に考えて挿絵をつける従来の手順で進めたいと思います。
しばらく時間が開くと思いますが気長にお待ちください。
最後に小説ページの体裁について。
tumblr の入力エディタが更新され、従来の入力方法(HTML入力)が使いモノにならなくなりました。
大きな変化がないように努めていますが、一部違和感があるのはお許し下さい。
(例えば、後書き前の区切り線が引けない~泣)
それではまた。
ありがとうございました。
[Pixiv ページご案内]
こちら(Pixiv の小説ページ)に本話の掲載案内を載せました。
Twitter 以外にここからもコメント入力できますのでご利用ください。(ただしR18閲覧可能な Pixiv アカウント必要)
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GUERNSEY WOOLLENS ALAN PATTERN CREW NECK SWEATER NATURAL
MADE IN ENGLAND 🇬🇧
¥22,000(税込¥24,200)
https://shop.colors-store.com/?pid=96370139
GUERNSEY WOOLLENS(ガンジーウーレンズ)のイギリス製ピュアバージンウール100%を使用したアランパターンクルーネックセーターです。
ガンジーセーターとは、17世紀からガンジー島に伝わる伝統的なセーターで、過酷な寒空の海に出る漁師のため、一針一針に無事と安全を祈りながら家族が編み上げた、チャネル諸島にあるガンジー島の伝統的ニットに由来します。
1976年にガンジー島で創業したGUERNSEY WOOLLENS(ガンジーウーレンズ)社が作りだすニットは、イギリス産ピュアヴァージンウールに、脱脂を控え強い撚りをかけて生み出された糸を使ったもので、独特の質感ながらも、その保湿性や防風性・耐久性は抜群で、何より保温性の高さには驚くばかりです。
高機能素材にはない天然の素材だけが持つ、素朴でありながらも力強さが感じられます。
こちらは、定番のガンジーセーター同様、イギリス産ピュアヴァージンウールに、脱脂を控え強い撚りをかけて生み出された糸を使ったもので、ファッション性と防寒性の高いアラン編みのフィッシャーマンズセーターで、クルーネック仕様になっています。
アランセーターとは、イギリス海峡南部のチャネル諸島にあるガンジー島で生まれたフィッシャーマンズセーター
『ガンジーセーター』をベースに、アラン諸島の編み手の技術と融合してできたといわれています。
伝統のアラン編みで編まれており、その保湿性や防風性・耐久性は抜群で、何より保温性の高さには驚くばかりです。
そのクラシックな雰囲気は流行に左右されることなく、長く愛用できるのが特徴です。
アラン模様とはアイルランドのアラン諸島の海の男のために500年前から編まれている独特の模様のことです。
昔からアラン諸島は漁業を生業とする地でした。
極寒の荒れ狂う冬の海に出かけて行く漁師には防水と防寒のための仕事着としてのセーターが必需品でした。
そんな夫のために妻は羊を飼い、糸を紡ぎ、一針一針に無事と安全を祈りながら編み上げました。
少しでも風を防ぐ様にと糸を交差させ、命綱やロープをイメージした縄編み、大漁を願った模様など、さまざまな願いが込められて模様が作り出されていきました。
多くの家族が自分達の着るセーターに色々なパターンのバリエーションを加え手編みしています。
それは家紋の意味合いもあった様ですが、実際には夫が万が一遭難した時、判別できるようにと、それぞれの家庭の模様を生み出したといわれています。
肩幅を広めにとり、身頃に対して垂直な袖付けなど現在も昔ながらの製法で、ニットの各パーツを機械でそれぞれ編み上げてから、手仕事で縫い合わせられています。
袖口と裾は、やや長めのリブステッチ(ゴム編み)でしっかりと外気の侵入を防ぎ、動きやすさにも配慮された作りです。
ネックは、あわせやすいクルーネックでインナーにシャツをあわせたシャツの襟とも相性良く、
さらに保温性、防寒性もアップします。
全体的にはベージックな程よくゆとりのあるシルエットですので、シャツなどとのレイヤードにも最適で、アウターとしても存在感のあるニットです。
コーディネートは、アメカジスタイルなどのカジュアルにも、Pコート、ダッフルコートやレザーアイテムなどのインナーとしてちょっとキレイ目なスタイルにもボトムのシルエットも選ばず、合わせやすいです。
男女問わず合わせられ、防寒対策にも抜群なアイテムです。
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襟付きとセーター、それとジーンズで気軽に登る。ってのがやりたかったんだなあ
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服の好み
服の好み。10年以上変わらないので恐らく40代はこのまま行くんだろう。後で見返すために記録しておくことにした。
ジーパンが好き。特にEVISUのが好き。丈夫だし、エイジングも分かりやすく進む。ジャストフィットするやつとルーズフィットするやつを一本ずつ持っている。ジャストフィットするやつは1年くらい前に友達からもらった。ルーズフィットするやつは随分前に新品で買ったやつで、5年くらい前におろして、今じゃかなり良い面構えになっている。
シャツは3〜4つ程度のブランドに集約されている。一つ目はサンリミット。一癖あるスタンダードなシャツ。上野にお店ができる前からここのシャツを着続けているからやっぱりもう10年以上の付き合いなのかも。5型くらい所有していると思う。最近は全然お店に行かなくなったがここのシャツは本当に好き。
二つ目はマーガレットハウエル。もしかするとシャツが好きになったきっかけはこのブランドかも。高校生かそれくらいの頃に古着屋で買ったやつを今でも着てる。全部で何枚くらい持っているだろう。ちょっと分からないが、とにかく全部スタメンだ。
三つ目はコムデギャルソン。他がシンプルなのでこれは遊んだ柄のシャツを買うことが多い。
四つ目はブルックスブラザーズ。これは完全に仕事着としての利用。これまで何枚着たか分からないくらい着続けている。常に5枚ほど常備。
無地のシャツはサンリミット。ストライプやチェックはマーガレットハウエル。パッチワークや不思議なデザインはコムデギャルソンという感じか。
クローゼットを眺めていて気付いたが、マーガレットハウエルのシャツは春夏用の薄手のものしか所有していないようだ。他のブランドではメルトン素材で出来た開襟シャツとかバブアーのジャケットみたいなオイリーな生地で出来たシャツなんかも持ってて、知らず知らずのうちに用途の棲み分けをしているようである。
パンツはあまりブランドで固定せず、自由にいろんなものを履いている。多分、衣服の中で一番好きなアイテムだと思う。
アウターは結構色々持っていて。やっぱり秋から冬にかけてが一番洋服が楽しい季節だから、ついつい色々な服に手を出してしまう。その中でも特に好きなアイテムはセーターとコートだと思う。スウェットはあまり持っていない。
ところでセーターというのはパンツやシャツと比べて寿命が短い気がする。過去に愛でていたセーターはどれも皆、不慮の事故で亡くなっている。なんだろな。星の問題?
コートは所有するアイテムの中でもカルチャーの匂いがするものが多い。そういえば昨日チェックのコートを購入した。ネットで購入したのでまだ手元にないが、以前に一度、実物をみたことがあって、その時からずっと忘れられなかったやつ。そういう思い出の品、憧れ続けた���も徐々に手に入り、残りのリストも少なくなってきた。
そういえば最近、また帽子をかぶるようになった。20代までは帽子っ子だったが、30代になってから全くといっていいほどかぶらなくなった。それがまた数年前から急にかぶりたくなって。
色々試した結果見つけたのはキャップでもニットでもなくハットだった。本当に調子が良いので生地違いをこの夏購入。リネン地のハットは自転車に乗ってる時も風を通すしすこぶる調子が良い。先日、シワを入れたくて乾燥機にかけた。前にミュールバウアーのリネン地のキャップを乾燥機にかけたら大失敗したのでもしかするとダメかと思っていたが結果は成功。最近のお気に入り。コーディネートの中心になっている。
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更新時間2023-05-25
カテゴリー:ジャケット パーカー セーター コート
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BURBERRY偽物 バーバリー ジャケットコピー 両面着てデザインして、表面は古典的な格子縞で、標識性は超高くて、裏面は純黒で非常にハイエンドで、両面とも非常にスタイリッシュで大気、上半身は超きれいです!デザインの詳細:開襟デザイン、ボタン式側挿しポケットを含み、袖口にボタンを含み調節できる。男女ともに着用でき、ゆったりとしたバージョンのタイプは体に対して包容性が強い。
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商品の詳細
BURBERRY バーバリー ジャケットコピー22年秋冬新作 リバーシブル チェック コットン ハリントン ジャケット
BURBERRY偽物 バーバリー ジャケットコピー 両面着てデザインして、表面は古典的な格子縞で、標識性は超高くて、裏面は純黒で非常にハイエンドで、両面とも非常にスタイリッシュで大気、上半身は超きれいです!デザインの詳細:開襟デザイン、ボタン式側挿しポケットを含み、袖口にボタンを含み調節できる。男女ともに着用でき、ゆったりとしたバージョンのタイプは体に対して包容性が強い。
▼メッセージ▼
伸縮性 透け感 生地の厚み
あり/なし
あり/なし
厚い/普通/薄い
vogcopy独自の方法により採寸しております。独自の基準で振り分けたサイズですが相異なりますのであくまでもご参考ください。
BURBERRY バーバリー ジャケットコピー22年秋冬新作 リバーシブル チェック コットン ハリントン ジャケット
▼付記▼
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#077 花柄のペプラムブラウス
日暮里で生地を買う
去年、初めて訪れた日暮里繊維街で買ってきたこの生地。コットンだけど少しふわっとしてて冬向けの、暖かくてシワになりにくそうな生地だ。種類はよくわからないけど、コットンフランネルってこういうのを言うのかな?
これで早春の時期に着られそうな何かを作ろうと思った。
重ね着でも単独でも
冬の終わりから春にかけて長く着られるものを作りたいな〜と思って、タートルネックの上に重ね着できるデザインを選ぶことにした。ワタシは冬場、ヒートテックのタートルネックを着るのがデフォになっている。この冬に発売されたヒートテックリブタートルネックTは、インナーではあるけれど薄手のセーターみたいに見えるから、特に重ね着がしやすい。冬場はヒートテックの上に、暖かくなったら1枚で着られるものを作りたいな。
今回は、縫いながら覚えられるホームソーイングの基礎BOOKから、ペプラムブラウスを作ってみることに。
ペプラムって何さ?と思ったけど、ヒラヒラした切り替え布のことを言うらしい。裾じゃなくて袖につける場合もあるみたいね。基本的にファッションには疎いのに服を作ろうとしてるもんだから、知らない用語がいっぱいである。
ちょっとは慣れてきた???
いくつか服を作ってみて少〜しずつ自分のやり方が定まってきたかな?
あまり本に書かれてないことだけど、裁断時にまち針を打つ位置は重要。裁断後の印付けで、チャコペーパーを2枚の布の間に挟んでルレットで印をつけるので、チャコペーパーを差し込みやすいようにまち針を打たないとダメなのね。
ちなみに、縫うときに打つまち針はミシンがけしながら外しやすいように頭が丸いタイプのものを使うけど、裁断時には定規をあてたときに出っ張らないセルまち針(平たいもの)が便利だったりする。
それと、三つ折りなど布端を折るときも人によってやり方がいろいろあるみたいだけど、ワタシの場合は、スライドゲージをあてながら縫い代の倍のところ(1cmで折るなら2cmのところ)にフリクションペンで印をつけていって、印めがけて左手で折りながら右手でアイロンで押さえて同時にフリクションの印も熱で消していく…というのがやりやすいみたい。
お裁縫動画とかでよく出てくるアイロン定規というのがワタシはどうも苦手で、定規の厚みがある分、しっかり布が折れない気がしている。
バイアステープで苦戦
今回は襟ぐりはバイアス処理。見返しをつけるよりスッキリした見た目になるので上達したいところではあるが…苦戦した。
自作のバイアステープを襟ぐりにあてて、馴染ませようと霧吹きしたりアイロンあてたりしていじくっていたら、テープの折り目がふにゃふにゃと戻ってきてしまった!多分これ、生地の種類にもよるんだろうし、市販のバイアステープを使う時にはこんなに簡単に戻らないと思うんだけどな…。
んで、なんかヨレヨレ。
ちなみに今回もテプラりぼんで作ったワオキツネザルのタグをつけてる。自作の服は全部これでいこうかな。ワオちゃん可愛いから。
ワオのイラストは素材サイトイラストACから拾って使ってる。絵の才能ないけど好きなグッズを作りたい!って向きには加工OKの素材サイトがとてもありがたい。
ミシンでギャザー寄せ
ギャザーのある服は、去年夏にSOU-SOUの生地でチュニックを作ったことがあるが、その時は手縫いで仮縫いをしてギャザーを寄せた。今回のは「粗目のミシンを出来上がり線の上下に2本かけて上糸を引いてギャザーを寄せる」との指示。ミシンの縫い目を最大の5mmにしてやってみたら一応ギャザーは寄ったけど、結構長い距離で、均等にギャザーを寄せるのが難しく、これで良いのかどうかいまいちわからない…。
そういえばミシン用のゴム糸というのを使うと簡単にきれいにギャザーが寄せられるとYouTubeで見たけど、水平ガマのミシンだとうまく使えないことが多いみたいね…。
出来上がりは…えっと、若向きなのかおばちゃんくさいのかいまいちわからないwww
まぁ、ウェスト回りがいい感じにカバーされて体型隠しができるので、ワタシ的には便利に着られると思う。
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Helly Hansen”
size M (実寸L程度)
*174cm着用
—
肩幅 57cm
身幅 59cm
着丈 67.5cm
袖丈 66cm
—
¥6600(tax in)
ウール地のボディに、
ナイロン地の切り替え、エルボーパッチが付く
ハーフZIP仕様の立ち襟型セーター
ブラックボディに入る、
ターコイズブルーが目を惹きます。
実寸L程度でゆったりと羽織れるサイズ感です。
写真参照)
気にならない程度ですが、
右腕部分のエルボーパッチに若干の薄汚れが見られます。
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. 寒さが増している金沢。 明日は今週2回目の大雪予報です。 こう寒くなると、暖かいボトムが欲しくなります。 暖かいセーターはたくさんあるけれど、暖かいボトムって、案外無くないですか? このGASA*のスカートは、淡いグリーンのヘリンボーン織りの生地。ロング丈に裏地付きで暖かさはバッチリ👌ウール混ですがそれほど厚みはなくて、軽い穿き心地です。 ひらひらオーガンジーの襟がコーディネート全体を軽やかに見せてくれます。 【Today’s coordinate】 ニット #towavase Blanche スカート #gasa さかさま小路 バッグ #bunon . . #winterfashion #margot_kanazawa (マーゴ - margot) https://www.instagram.com/p/CmeJ2nrvReq/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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本日はSTILL BY HANDのニューアイテムを2点まとめてUPします! ひとつ目がこちらのワッフルハイネックニット。 凹凸感ある編み地が特徴のワッフルを使ったアイテムは、うちでもとにかく人気が高い。 しかも今回は、糸屋さんオリジナルという軽いウール糸で編み立てたウールワッフルというのがポイントで、これまでコットンワッフルばかりを取り扱ってきた身としてはとても新鮮です。 元々、生地面の凹凸が、生地と身体の間に空気の層を作り出し、体温を逃がさない効果があるワッフルなうえ、それ自体が熱を生むウールで仕立てているわけですから、そんな保温性の高さは言わずもがな。 そして気付きました? この手のニットには珍しい胸ポケット付きなことに。 しかも、前回ご紹介したクルーネックニットでも採用されていた、ポケットだけ編み地を変えるデザイン、今回も登場です。 裾あたりにも、少し編み地を変えて模様付けしてますので、ぜひ見つけてください。 ハイネックながら、僕の首の長さでは、ひと折りした方が様になって、LA MONDのタートルと同じく、モックネックほどの襟の高さがスッキリして良い感じです。 ▶︎ご注文はプロフィール欄よりオンラインストアへ @comoda_akashi #メンズファッション #メンズスタイル #メンズコーデ #コーディネイト#ファッション #今日の服 #タートルネック #ハイネック #モックネック #ニット#セーター #ワッフル SELECTBRAND #eelproducts #stillbyhand #avontade #lamond #jackman #manualalphabet #ordinaryfits #audience #fobfactory #military #vintage and more! https://www.instagram.com/p/ClyJlsmvsKf/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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◇RAMUNE PIEKAUTAITE(ラムネピーカウタイト)Lady’s セーター入荷しました。 【セーター】 ¥49,000+消費税 ↓弊社HP商品ページ↓ http://www.gallery-jpg.com/item/19r5-26-steel/ 2019Autumn&Winter 素材、本体1:ポリエステル75%、ポリアミド25% 素材、本体2:アクリル44%、ポリエステル21%、ポリアミド20%、ウール10%、アルパカウール5% カラー:グレー系 サイズ:34(約5号) 着丈約66cm、肩約56cm、袖丈約54cm、バスト約100cm (平置きの状態で図っています。) ラスト1点です。再入荷予定はありません。 変わり糸とラメ糸が編み込まれたセーター。 前開きなので着脱しやすいです。 是非、店頭でお手にとってご覧下さい。 Gallery なんばCITY店 【営業時間】10:00~21:00 【休館日】��休 【PHONE】06-6644-2526 【Facebook】https://goo.gl/qYXf6I 【instagram】http://instagram.com/gallery_jpg 【Twitter】https://twitter.com/gallery_jpg 【ブログ】http://ameblo.jp/gallery-jpg/ 【オンラインショップ】http://gallery-jpg.com/ #RAMUNEPIEKAUTAITE #ラムネピーカウタイト #ニット #Knit #セーター #sweater #前開セーター #カーディガン #ニットジャケット #ニットコート #長袖ニット #長袖セーター #ラメ糸ニット #ラメ糸セーター #変わり糸ニット #変わり糸セーター #襟付きニット #襟付きセーター #ニットウェア #レディスニット #レディスセーター #レディースニット #レディースセーター #グレーセーター #なんばセレクトショップ #なんばシティ #なんばスカイオ #NAMBACITY #NAMBASKYO https://www.instagram.com/p/B28FBbKJFP_/?igshid=1p1jebej40woe
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◇RAMUNE PIEKAUTAITE(ラムネピーカウタイト)Lady’s セーター入荷しました。 【セーター】 ¥49,000+消費税 ↓弊社HP商品ページ↓ http://www.gallery-jpg.com/item/19r5-26-ashwood/ 2019Autumn&Winter 素材、本体1:ポリエステル75%、ポリアミド25% 素材、本体2:アクリル44%、ポリエステル21%、ポリアミド20%、ウール10%、アルパカウール5% カラー:ライトグレー系 サイズ:34(約5号) 着丈約66cm、肩約56cm、袖丈約54cm、バスト約100cm (平置きの状態で図っています。) ラスト1点です。再入荷予定はありません。 変わり糸とラメ糸が編み込まれたセーター。 前開きなので着脱しやすいです。 是非、店頭でお手にとってご覧下さい。 Gallery なんばCITY店 【営業時間】10:00~21:00 【休館日】無休 【PHONE】06-6644-2526 【Facebook】https://goo.gl/qYXf6I 【instagram】http://instagram.com/gallery_jpg 【Twitter】https://twitter.com/gallery_jpg 【ブログ】http://ameblo.jp/gallery-jpg/ 【オンラインショップ】http://gallery-jpg.com/ #RAMUNEPIEKAUTAITE #ラムネピーカウタイト #ニット #Knit #セーター #sweater #前開セーター #カーディガン #ニットジャケット #ニットコート #長袖ニット #長袖セーター #ラメ糸ニット #ラメ糸セーター #変わり糸ニット #変わり糸セーター #襟付きニット #襟付きセーター #ニットウェア #レディスニット #レディスセーター #レディースニット #レディースセーター #グレーセーター #なんばセレクトショップ #なんばシティ #なんばスカイオ #NAMBACITY #NAMBASKYO https://www.instagram.com/p/B28GiuSpcED/?igshid=j4pwrvgloo0h
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GUERNSEY WOOLLENS ALAN PATTERN CREW NECK SWEATER NATURAL
MADE IN ENGLAND 🇬🇧
¥22,000(税込¥24,200)
https://shop.colors-store.com/?pid=96370139
GUERNSEY WOOLLENS(ガンジーウーレンズ)のイギリス製ピュアバージンウール100%を使用したアランパターンクルーネックセーターです。
ガンジーセーターとは、17世紀からガンジー島に伝わる伝統的なセーターで、過酷な寒空の海に出る漁師のため、一針一針に無事と安全を祈りながら家族が編み上げた、チャネル諸島にあるガンジー島の伝統的ニットに由来します。
1976年にガンジー島で創業したGUERNSEY WOOLLENS(ガンジーウーレンズ)社が作りだすニットは、イギリス産ピュアヴァージンウールに、脱脂を控え強い撚りをかけて生み出された糸を使ったもので、独特の質感ながらも、その保湿性や防風性・耐久性は抜群で、何より保温性の高さには驚くばかりです。
高機能素材にはない天然の素材だけが持つ、素朴でありながらも力強さが感じられます。
こちらは、定番のガンジーセーター同様、イギリス産ピュアヴァージンウールに、脱脂を控え強い撚りをかけて生み出された糸を使ったもので、ファッション性と防寒性の高いアラン編みのフィッシャーマンズセーターで、クルーネック仕様になっています。
アランセーターとは、イギリス海峡南部のチャネル諸島にあるガンジー島で生まれたフィッシャーマンズセーター
『ガンジーセーター』をベースに、アラン諸島の編み手の技術と融合してできたといわれています。
伝統のアラン編みで編まれており、その保湿性や防風性・耐久性は抜群で、何より保温性の高さには驚くばかりです。
そのクラシックな雰囲気は流行に左右されることなく、長く愛用できるのが特徴です。
アラン模様とはアイルランドのアラン諸島の海の男のために500年前から編まれている独特の模様のことです。
昔からアラン諸島は漁業を生業とする地でした。
極寒の荒れ狂う冬の海に出かけて行く漁師には防水と防寒のための仕事着としてのセーターが必需品でした。
そんな夫のために妻は羊を飼い、糸を紡ぎ、一針一針に無事と安全を祈りながら編み上げました。
少しでも風を防ぐ様にと糸を交差させ、命綱やロープをイメージした縄編み、大漁を願った模様など、さまざまな願いが込められて模様が作り出されていきました。
多くの家族が自分達の着るセーターに色々なパターンのバリエーションを加え手編みしています。
それは家紋の意味合いもあった様ですが、実際には夫が万が一遭難した時、判別できるようにと、それぞれの家庭の模様を生み出したといわれています。
肩幅を広めにとり、身頃に対して垂直な袖付けなど現在も昔ながらの製法で、ニットの各パーツを機械でそれぞれ編み上げてから、手仕事で縫い合わせられています。
袖口と裾は、やや長めのリブステッチ(ゴム編み)でしっかりと外気の侵入を防ぎ、動きやすさにも配慮された作りです。
ネックは、あわせやすいクルーネックでインナーにシャツをあわせたシャツの襟とも相性良く、
さらに保温性、防寒性もアップします。
全体的にはベージックな程よくゆとりのあるシルエットですので、シャツなどとのレイヤードにも最適で、アウターとしても存在感のあるニットです。
コーディネートは、アメカジスタイルなどのカジュアルにも、Pコート、ダッフルコートやレザーアイテムなどのインナーとしてちょっとキレイ目なスタイルにもボトムのシルエットも選ばず、合わせやすいです。
男女問わず合わせられ、防寒対策にも抜群なアイテムです。
#guernseywoollens #guernseysweater #aransweater #aranpattern #ガンジーウーレンズ #ガンジーセーター #アランパターンクルーネックセーター #アランセーター #アランパターン #colors #カラーズ #colorsinstag
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もうずっとデパ地下に行っていないKOMARIです😢好きなデパ地下は、新宿高島屋&銀座三越です(笑)やっぱり夢が詰まってる~「ワンダーランド」🥰 今日の新作は、去年めっちゃ人気だったワンピース❣大人っぽくシックな形にチェンジして、さらに今っぽい雰囲気に作り直しました♪ ★こだわった所 黒い生地は、オーガニックコットンで作っているので、夏でも涼しいかな~と思います🥰それに、クルミボタンもたっぷり付けてヴィンテージ風に。 背中に襟❓を付けて、ちょっとでも後ろ姿が細身に見えるように❣ ★こんなコーディネートができる ブーツとの相性がバッチリです★ロングスカートとも、太めのパンツに合わせると、下半身にボリュームを持ってこれるので、身長が高く見えるかな~。ブラウスやセーターなどINできるので、シーズンレスですよ♪ Memo モデルはKOMARI本人です。159㎝56㎏ぐらいかな(多分)41歳になったー!二の腕と長い顔がコンプレックスなので(笑)いつも細身&足長&二の腕を目立たせない服を考えている。 🥰販売会のお知らせ🥰 3/3(木)~6(日)まで代官山の懐美館で新作の販売会をしまーす。代官山駅からも恵比寿駅からもアクセス良好★ 3日(木)13:00~18:00 4日(金)12:00~18:00 5日(土)12:00~18:00 6日(日)12:00~16:00 ※コロナの状況により変更になる場合もございます。 👇作った作品やプロフィールはこちらで紹介 @komari_shop 👇制作日記はこちら @mari_komuro #こまり #コマリ #komari #体型カバーコーデ #大人のおしゃれ #30代ファッション #40代ファッション #50代ファッション #一点もの #手作り服 #大人ファッション #ハンドメイド服 #カフェ巡り #ヴィンテージライク #キッチュ #レトロファッション #ガーリーコーデ #個性的ファッション #カラフルコーデ #レトロファッション #大人カワイイ #大人コーデ #ウィリアムモリス #bts好きな人と繋がりたい #パリジェンヌ #フリーサイズ #ぽっちゃりさん #お呼ばれドレス https://www.instagram.com/p/CZRUqHhPcmW/?utm_medium=tumblr
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01/21 ヤクザと家族 The Family 試写会に参加しました
*ネタバレどころか全編通しての感想なので一定期間が経過したら本記事は非公開に移行いたします🙆♀️
*記事全体でお名前や役名などを敬称略にて記載させていただいている部分が多数あります。ご不快に感じられる方がいらっしゃいましたらブラウザバックしていただけますと幸いです。
2021年1月21日(木)、映画「ヤクザと家族 The Family」試写会に参加させていただきました。年末年始は「1月29日を迎える」ことを目標に繁忙期を生き抜いたため、当選通知のメールを見た瞬間私の2021年は終わったような気持ちでした。(誇張表現)
今回も初見時の気持ちをフレッシュに残しておくべく、鑑賞しつつこんな感じでメモっていました。
黒い文字が上映中のメモ、緑の文字は帰宅後に補足で書き足したメモです。
これまでは人に見せることを前提とせず目と耳に入ったことや感想を自由にメモっていたのですが、今回を機にメモを見返しつつ(時に載せつつ)感想ブログなどもしたため始めてみようと思い、画像と文字を投稿しやすそうなTumblrを開設してみました。普段芸術と程遠い業務にいそしむ会社員の感想を眺めて「わかる〜」「いやわからね〜」みたいな楽しみ方をしていただけたら幸いです。
今回はB6ノートに見開き10ページ分ひたすら悶絶しているメモとなりました。
映画開始から終了までの時系列順で書いています。ちょこちょこ下記のようにスクショで掲載します。
水中から始まる……
フレッシュなダイイングメッセージみたいな文字で書き始めているのですが映画冒頭、あぶくに包まれながら沈んでいく推定・綾野剛さんの映像がとても綺麗でした。今思い出すと「ああ〜Familia……」という感じです……
一緒に見に行った方が観賞後、「この映画は山本賢治の走馬灯なんじゃないか」という話をされていて打ちのめされました。
そう言われてみると最後の沈むシーンでは刺された血液か返り血かで体の周りにもやのような赤が浮いていますが、冒頭の沈む映像ではそれがなかった気がするので山本さんの自己認識的な映像なのかな〜とも考えていました。
確か右手を伸ばすようなカットがあり、写っている手がなんだか小さく見えたので「19歳の前に胎児からスタートなのかな?」と斜め上なことを考えていたのですが、上方に伸ばした手を自分で見上げているので確かに小さい感じに見えるんだな〜とも考えていました。
1999年
小さい原チャリの山本賢治くん(19)が着席するまでの一連、白い上着で葬儀場に入って行く俯き気味の後頭部が愛しかったです……読み間違いかもなのですが喪主が山本賢治に読めて、あ〜頼れる親族いなかったんだ……とすでに泣きそうになっていました。
少し後のシーンで山本宅が映る時、お父さんの名前で賞状も雑多に積まれていたのが何だったのかな〜と思いながら観賞後にサイトを読んだら証券マンだったとのことで、優秀な社員さんだったのかな……と思いつつ母親も離婚などではなく亡くなっているという記載からかつての山本家に思いを馳せて切なくなっていました。
いちはらはやとかわいい
市原隼人さんをドラマ版『ROOKIES』で知り、『猿ロック』『ボックス!』くらいしか見たことがないながらにくしゃっと笑う顔が好き^〜〜〜と思っていた高校生時代を思い出しました。原チャに足乗せて数珠をいじってるの大変かわいかったです。数珠は手作りなのでしょうか🤔2019年で大原の墓前にも赤マルと一緒にお供えされてるのを見ると三人でお揃いで作ったのかしら……と深読みして涙する私でした。
おかねにはしゃぐのかわいい
夜の堤防で強奪してきたクラッチバッグを開けるシーン。大原を演じる二ノ宮隆太郎さん、お顔は存じていたのですがお名前が出てこず、さらに事前にあまり情報を入れないようにして映画に没入しに行ったので「大原」「細野」の名前が最後までわからず迷走したメモになっています(言い訳)
バッグの中から20万円くらいが出てきて堤防でめっちゃはしゃぐ大原が大変かわいかった……1999年でも2005年でも大原が笑ったり喜んだりすると見ているこっちもニコ……☺️と笑顔になるのが不思議でした。
このシーンで月におシャブさんをかざして「きれェ」って言う細野もやばいけど投げ捨てちゃう賢治くんの衝動性も心配な感じでした。この衝動性が2005年の川山を瓶でゴン事件に繋がるんだろうな〜と思いつつ……
あかちゃんあやすいちはらはやときゃわ
オモニ食堂で赤ちゃんの翼くんをせっせとあやす細野の笑顔がほんと〜〜に好きで……
山本・細野・大原の三人でいっぱい食べてるのめちゃめちゃかわいい空間でした。
くみちょうかっこいい
帰宅してから追記したメモもだいぶ頓珍漢なのですが「激シブ」と書きたかったんだと思います。
この食堂乱闘事件の最後、大原が出口手前の机に綺麗にぶつかって気持ちよくひっくり返して走って出て行くのも爽快でした。(どんな感想?)
ドアちゃんとしめるけんじくん
寿司パに呼ばれた賢治くんがビルの入り口ドアを後ろ手ながらちゃんと閉めるのが偉いな〜と思って見ていました。(今思うと金文字の「柴咲組」を見せるためかな〜とも思いつつ)
この後商店街を走る時も「どけどけ!」だったのが「どいてどいて!」になって、後に続く言葉の方が優しい感じになる辺りに人柄を感じてグッときました……
はねられたあとはしるけんじくん
雑誌の『キネマ旬報』だったかで綾野さんがスタント無しで挑んだというのは読んでおり、事前公開された映像も見たので心の準備はできているつもりだったのですが劇場で見ると迫力が凄まじかったです……は、はねられている……あと確か長回しがはねられた後も続いていてハラハラしていました。
そしてこのあと盃交わす場面までほとんどメモ取ってませんでした。SNSの完成披露会を見られなかったので一緒に行った方に教えていただいたのですが、あのシーン本当に蹴られているということで……よくぞご無事で……😭
香港までの密輸(入国)船のサイズが意外と小さくて、時々ニュースで見る国境近辺の船ってそういえばこんな感じだったな〜と思い出していました。
あと加藤こと豊原功補さん、『のだめカンタービレ』の江藤しか知らなかったので「なんか見たことあるような…」とは思いつつ一瞬気づきませんでした……!江藤塾の指導が「ヤクザのとりたてみたいな指導しやがって!」と千秋に言われるのですが江藤と加藤全然違う人間ですごかったです……
ところでこの臓器くん三人が密輸されかけるくだりの辺り、賢治くんが柴咲組との関係を否定したのに中村の兄貴が迎えに来てくれて三人とも助かってる描写の理由が1回目だとわからなかったので今後わかるまで見に行きます(ムビチケを追加で積んだ顔)
盃交わすシーンで縦書きのクレジット入るのめちゃめちゃテンション上がりました。かっこいい……ここのシーンの背景や人の配置とお顔など、後で出てくる方いらっしゃるのかな〜と思いながら見ていて白文字を読んでいなかったので結局エンドロールまで気づかなかったのですが今回岩代太郎さんが音楽だったそうで、初めて映画のサントラ買ったのが『武士の献立』だったのでエンドロールでもテンション上がる事態になっていました。
2005年
おしりまで入ってるの
銭湯で山本さんが湯船に向かう後ろ姿のシーンで刺青が背中通り越しておしりと太ももにまで入っていた衝撃のメモ。
そういえば私も小学生くらいの頃、近所の銭湯にどうしても行ってみたかったのですが連れて行ってもらえなかったことを思い出しました。(誰彼構わず話しかけては走り回って物を壊す子供だったのでいろいろな意味で人生変わるところでした)
大原と細野の背中にも線彫りでごっついでかい刺青が一面に入っているのですが、山本賢治さん(25)の気合の入り様がエグいかっこよかった……何年かけて彫ったのか……
米国にいた時スナック感覚で一緒に刺青入れよ〜と誘われた際、断りつつ色々調べて知ったのですが、線ではなく面の刺青は痛さも尋常じゃない上にグラデーションは彫り師さんの技術も問われるところとのことでお尻やふとももとか脇の肋骨のあたりみたいな皮膚の薄そうなところにまで見事に入っているのを見て山本さんの六年間に思いを馳せたりしていました。あと全然関係ないですがお風呂めっちゃ気持ちよさそうで私も帰宅してお風呂沸かしました。
中村「てれるな」かわいい
安易に「かわいい」という形容詞を使いがちなのですが魅力を感じた時にさくっとメモする時やっぱり「かわいい」とか「かわ」って書くのがラクという。
若頭襲名?就任?のお祝いをされてぽつっと一言中村の兄貴が「照れるな」と言うのがかわいかったです。立ってるだけでめちゃめちゃ怖いし1999年の方でも怖かった中村さんが口を開くと思ったよりフランクで端々にポップさが垣間見えて「あっ好き」と引き込まれた瞬間のひとつでもありました。ドラマ『アンナチュラル』の宍戸だ!!と思って警戒しながら見ていたのですがここで警戒を解いて仲間だ〜🌼と思いながら見ていたので2019年の方で落ち込みました……(鑑賞中に落ち込む視聴者とは)
このシーンで細野が「これ山本の兄貴からです」のような文言で中村さんにプレゼント(とは言わないのかしら……)を渡す時、言い方や間の取り方があまりにも自然なモブっぽくて一瞬細野だと思いませんでした。山本さんから中村さんにお祝いの品を渡すだけの舎弟の役割を果たしている細野aka市原隼人にグッときていました……
せんえんくれる
オモニ食堂で小学生の翼くんに千円札をくれる山本さんのシーン。一万円とかではなく、でも小学生には大金の千円札をお小遣いにくれる山本さんのバランス感覚がとても好きでした。愛子さんが止めるでもなく受け取っときなと言う様子になぜか嬉しくなってました。そして翼くんがンマ〜〜〜かわいい……その翼くんと会話してる時の山本さんと細野がこれまたンマ〜〜〜かわいい……あの笑顔は無形文化遺産認定の日も近いです。
「子供と会話すると笑顔になるよな〜」と思いつつ見ていたのですが今思うと大原くんと亡くなった翼くんのお父さんが似ていたというところから、自然と人を笑顔にさせる特性みたいなものを翼くんもお父さんから受け継いでたのかなぁとか、いろんな人の居場所になってたオモニ食堂を切り盛りしてるお母さんから学んだりしてたのかなぁとか色々考えていました。
ジッポのチーンかわいい
この「かわいい」も魅力的だったな〜の「かわいい」です。2005年の山本さん喫煙シーンで印象的なジッポライターの開閉音、薄い金属音がおしゃれで好きでした……小中学生の時分、ジッポに憧れて百均やらドンキやらで安いのを買ってはガチッとかバチッみたいな音を立てて開閉させていた勢なので「かっこいい……」と痺れていました。あと山本さんの手が綺麗で二倍痺れました……
2019年、山本さんの出所後に「柴咲組一同、盛大に」のシーンで煙草に火をつける時は百円ライター的なジッという音になっていて泣きそうになりました。対比がエグい……
くうきのかわりかた
2秒前まで翼くんと近所のお兄ちゃんみたいな会話をしていた細野が山本の電話の様子を見て一瞬で空気を切り替えるのがビリッと来ました。オモニ食堂の壁際に飾られた七五三か端午の節句かの人形を挟んで会話していたのも何故か記憶に残っています。
この画面大原があまり映ってなくて若干寂しかったりしました。三人でご飯食べにくるの可愛かった……ビールの乾杯の時にグラス合わせる位置が特に山本さんが上という感じもなく三人でかんぱ〜いってなってたのが本当に好きでした。(見間違いだったらどうしよう…)山本さんの貴重な笑顔……
あめちゃんなげるのかわいい
この「かわいい」は「かっこいい」と「かわいい」が半々くらいのかわいいです。去り際に細野が翼くんに2つか3つか何か投げるので「小銭?にしては雑…?」と思っていたらキャラメルなのかラムネなのかアメなのかオレンジ色の細長いのを翼くんが両手で受け取ってて可愛くて死にました。
お菓子を持ち歩く細野……
続くクラブ C'est la vie で敵対勢力が煽りに煽るシーン、細野が身を乗り出してゴリゴリに睨んでる中、山本さんが微動だにせず立ってるのがめ〜ちゃ怖かったです……まじで身じろぎひとつせず川山のことをじっと見ている様子が、あまりにも静かなのに絶対静かな訳がない嵐の前の大気そのものでひたすらぞわぞわしました……
川山が立ち去った後でママが気を取り直して女の子たちに声をかけるのがまた好きでした。ママの肝の据わり方よ……
そしてここで登場するみゆきちゃんこと工藤由香。青いドレスが似合ってて素敵でした。今思い出すと冒頭や最後の海を思い出すような深い青なのですが、由香ちゃんの明るい人柄と真逆な色かつ尾野真千子さんの雰囲気にぴったりの綺麗な深さだったな〜と思いました。(小並感)
自己紹介もなく隣に座り山本さんの親指の付け根部分にガラス片が入っているのをそっと取ってくれる由香ちゃんを見つめる山本さんの目元がサングラスと前髪でわかりづらかったのもエモでした。わかりづらいけれど、川山と話していた時とは完全に異質の静けさ……
さっきまで流血沙汰の事件起こしてた男が、自分で気にもしていない(蔑ろにしている)傷に気づいて手当てをする由香ちゃん、彼女の来歴が映画の中ではほとんど見えないのも「山本の走馬灯」と考えると納得でした。
ついでにこの後ホテルに呼び出される由香ちゃんのシーンがめちゃめちゃ可愛くてニコニコしながら見ていました……
由香ちゃんの到着で、画面には映らないジッポの音が「山本さん緊張してるのかな…」という感じでかわいかったです。そして由香ちゃんの私服(チェックのシャツワンピースとフードつきダウン)が青いドレスとこれまた180°正反対とは言わずとも90°くらいの位置にある感じでとてもかわいかったです。◯まむらかパ◯オスか……
ぺちぺちたたかれてる かわいい
抵抗する由香ちゃんのぺちぺちパンチが大変かわいかったというメモでした。
そういえば山本さんの背中におわしますは修羅でしたね
抵抗している由香ちゃんに動揺しまくる山本さん、さっきまで貫禄凄かったのに急に中学生男子になってニコニコしちゃいました。川山とか加藤にこんな態度を取ったら親族もいない由香ちゃんは臓器ちゃんコースでもおかしくないのに、運転しておうちまで送ってくれる……
ここで携帯渡して「入れろ」だけ言われて、一回でちゃんと正しい情報を打ち込んで渡してくれる由香ちゃんの律儀さもかわいかったです。ラブコメ映画ならここで一回ギャグ挟んでから山本さんが「あいつ…!」って思ってるときに携帯に由香ちゃんから連絡入るパターン……🤔💭と思考が逸れるくらいかわいいシーンでした。
セーターのおじちゃんかわいいね…
この「かわいい」も「かっこいい」と「魅力的」の混ざった感情でした。川山の件で加藤との会談に中村の兄貴を連れて行く柴崎さんにスルッと流されてしまって立ち尽くす山本さんに肩ポンしながら「たまには兄貴に花持たせたれや」のようなことを言うおじちゃんがその場面で一人だけスーツではなくセーター着用だったのがかわいいな〜と思った感想。
ビリビリに張り詰めた空気の中で元凶とも言える山本さんに声をかけようにもかけられない(かける勇気が出なさそうな)雰囲気の中、かる〜い感じで声をかけてくれるおじちゃんが大変好きでした。何かあったときに気持ち的にラクにしてくれる方が職場とかに一人いてくださると心理的安全ダンチだなぁなどと今打ちながらしみじみ考えます。みんな頼ってひっそり相談に行く感じ……
あとこの「たまには」という一言、最初はおじちゃんが気を遣ってくれてる感じかと思っていたのですが、2019年の方で中村の兄貴と乱闘になる場面で出所したての山本さんに兄貴が「いつもいいとこどりしやがって」みたいなことを言っていたのを考えると、1999年〜2005年の6年で相当派手に活躍していたんでしょうね山本さん……
出待ちしてるのかわいい
これは紛れもなく「かわいい」でした。クラブの前で車で由香ちゃんを待ってる山本さんのシーン。この直前の事務所でソファで仰向けで煙草吸いながら起き上がって天井見上げてまた吸って……というシーンの山本さんは手首や体の動かし方から漢と色気の混ざり合った匂いを画面越しに感じるほどかっこいいのに、由香ちゃん呼び出して「無理なんで……」とわりと年単位で寝込みそうな断り方をされて無言クラクションパーーーーーで強制的に呼び止めるあたりの流れまじでラブコメでかわいかったです。
みゆきちゃんにオラつけてないのかわいい
まさしく。別に山本さんが「オラついている」訳ではなく「ペースを乱されまくっている」と書きたかったのですが勢いでメモっていたのでこんな書き方になってしまいました。語彙力……
このシーンではまだ「ゆか」という名前が出てこなかったので鑑賞中のメモが「みゆきちゃん」記載。
ドライブ(きょうせい)かわいい
由香ちゃん青いドレスのまま上着だけ持ってきてドライブしてたような気がします。白い上着に青が映えるな〜と思いながら見ていた気がするのですが見間違いかな……次見る時確認します。
そして今気づきましたが「(強制)」と言うと常田大希さんが年末��SNSで公開していた綾野剛さんとのメッセージを思い出します。どんなおせちだったんだろう……ちょろぎ入ってたのかな……🤤
顔が良いあやのごう
夜明けの海岸で由香ちゃんに「どうやって儲けてんの」「なんでヤクザやってんの」のような質問攻めにされるシーン。今回のメモぶっちゃけ6割くらい綾野剛の顔が良い(または諸々が「かわいい」)で埋まっていたのですが、この辺りから各俳優さんの様々な「美しさ」に魂が震える映像になっていった気がしてメモ内容が圧倒的に表情のことや空気感についての言及になっていたので我ながら記述が曖昧で頭抱えました。咄嗟の語彙力 増強 方法 検索👆ポチ
夜通しドライブした二人が由香ちゃんの気軽な質問からほんの一瞬だけお互いの深いところに触れる描写が夜明け前の一瞬の空を思わせてエモでした。
まじすか!? かわいい
ここからしんどかった…釣りに出かけた柴咲さん・山本さん・運転手の大原くんの三人が車内で会話しているシーン。
電話で呼び出された時山本さんが着てたセーターかわいかったな〜というのも記憶に残っています。そういえば山本さんが住んでるところって柴咲組の寮的なところなのかしら🤔最初に由香ちゃんが呼び出された時、ドアに避難経路が貼ってあったのでホテルかと思ったのですがそういえばこの場面でも同じベッドな気がするのでホテルじゃなくて家なのかな……?
運転手の大原くんが嬉しそうに相槌を打つのが可愛すぎて劇場でニマニマしてました。「こいついっつもお前の話するんだよ」みたいなことを柴咲さんに言われて山本さんが呆れてるのに「すみません!」ってお返事しながらニコニコしてるの本当にかわいかったです。
気を張ったり気が立ったりがデフォルトの中で大原くんみたいな人がそばにいるとホッとして笑顔になったり少し安心したりするんだろうなぁ、愛されてるんだなぁと思って(由香ちゃんとのラブコメからのエモの流れで完全に油断していたこともあり)完全にリラックスしてたところで二人乗りバイク………………………………
ずるい………………………
大原くんの魅力にフォーカスした直後のこれはずるい……………………
今思い返すとこのシーンも多分長回しでした。どこからどこまでだったんだろう……完全に頭から世界観に浸って「釣りか〜何が釣れる時期かな〜」とか考えてたのでめちゃめちゃ衝撃でした……
そしてここで山本さんが車を振り返って呆然とする流れが辛いのにめちゃめちゃ綺麗でした。昼前の太陽の明るさ……
ないてるいちはらはやと
翼くんを撫でて笑おうとする細野がぼろぼろ泣いてしまうシーン。シンプルにつらすぎて胸にきました。トレーラー映像で主題歌が入る前あたりに映る煙、煙草かなぁと思ったらこの大原の葬儀のシーンだったんですね……ずるい……
この時の翼くん6〜7歳でしょうか。物心ついてから初めて参加したお葬式だったのかな、と思うと普段と様子の違う知ってる人たちの中で細野ならいつもみたいに笑ってくれる!と思ってたりしたのかなぁみたいなことも考えて辛み増してました。ちょっと戸惑うような様子が辛かった……
細野の翼くんと接する時のあの笑顔が印象的に描かれていたからこそ辛さが倍増(どころの問題じゃない)でした。
そういえばこの後から細野の笑顔がちょっと変わったような。🥲
2005年ではもう笑うシーンがなく、2019年の方でも相当苦労したんだろうなぁという感じで笑顔の雰囲気が変わっていて辛かったです……パパしてる時ももう翼くんに笑いかけたみたいな笑顔じゃなくて……無形文化遺産儚い
メタい感想だと「笑顔」ってそんなに種類分けられるものなの……?と市原隼人さんの表現ぢからにタコ殴りにされていました。安仁屋……
けいさつとヤクザの髪型 ちがうのすごい
柴咲さんと大迫が会話するシーン。画面右側に柴咲さんと中村の兄貴、左側に大迫と若い警官?が映るのですが、中村の兄貴も警官も「髪が短く襟足は刈り上げに近い感じ」「スーツ」「姿勢良く立ってる」とほぼ同じ条件のはずなのに、どう見ても右側がヤクザで左側が警官だったのがすごかったです。さらに場面的に逆光でほぼシルエットだったにも関わらず明らかな差異があったので痺れました。
ケン坊なのかわいいな……
入院している山本さんのお見舞い兼報告?で柴咲さんと細野が病室を訪れるシーン。もうすでに嫌な予感はしていたので感想がかわいいポイントだけフォーカスして書いてありました。柴咲さんが「ケン坊」って呼ぶの本当に愛が深くてなんでか泣きそうになります……
花籠を置きながらずっと泣きそうな顔をしている細野の私が代わりに泣きました。(なんで?)
えっ えっ顔が良い あやのごう……
だいぶ動揺しています。ベッドで横になった山本さんの思考をなぞるように俯瞰でゆっくり回る画面のシーン。天井視点というべきか何と言うか……
1999年に侠葉会から逃げる賢治くんのシーンでも画面がぎゅん!と回って大混乱なところがあってすごく好きでした。
あの静かな表情が怖いのか美しいのか、ぞっとするのか狂おしいほど愛しいのか、全部詰まっていて文字通り息が止まりました。二重幅の目元がずっと脳裏に残っています。
そしてこの後クラブの中で山本さんに紙袋を手渡す細野、サイトのキャスト紹介の写真もしかしてこの場面では……?と気づいて地に倒れ伏しました。苦しい……
な…中村さん……
1999年でおシャブさんを扱わない柴咲組に「じゃあ何をやってるんだよ」みたいなことを聞いた賢治くん19歳に、凛と張りのある声で答えていた中村さんを思い出しました。山本さんとはまた別の理由で耐えきれなかったのかな中村さん……
屋上でゴルフしてる柴咲さんと山本さんを見てる時の中村さんの目線がなんとなく不穏だった気がしたのですが、中村さんは任侠の人でした……😭
刺殺する時は刃物を縦ではなく肋骨に沿うように横にして差し込むと致命傷になるみたいな話を思い出して現実逃避しながら見ていたのですが銃を選んだ山本さんと刃物を選んだ中村さんの違いみたいなところにも思いを馳せていました。
(そういえばサイト読むとドス的なものではなく包丁だったんですね)
そぼくなゆかちゃんハウスかわいい
質素倹約大学生の一人暮らしアパートとてもかわいかったです。調べたら2005年といえばファーが流行したりエスニック柄が流行した時期らしいのですがそんなものの影もない本棚やキッチンの生活用品のカゴに生活を感じてグッときました。そこに転がり込んでくる血まみれの山本賢治……
震えてる山本さんに動揺しながらも少しずつ落ち着いて癒してくれる由香ちゃんと、最初触れるだけのキスをするのがすごくグッときました。
みあげるとき 19さいだ…
翌朝、事務所に帰ってきた山本さんがソファに座ったままぼんやり柴咲さんを見上げて立ち上がるシーン。1999年、加藤の元から助け出された後を思い出しました。ESSE のインタビューで綾野剛さんが語られていた内容もふと思い出し、朝陽の入る光景に胸が痛くなりました。
その後で柴咲さんが山本さんが怪我をしている左肩を大切にして首元を引き寄せて、自分の白い上着を気にするそぶりも見せずにガッと抱き寄せるのがまた辛かったです……(あまりにも当たり前のように深く抱き寄せてたのでしばらく柴咲さんの上着が白いことにも気づきませんでした)
大迫が入ってきて手錠をかけているあたりのシーンで柴咲さんの上着に血がついててウグ……となっていました。
よりにもよって連行される時のニュースを翼くんがガッツリ見ているというのも辛かった……来なくなった大原、逮捕された山本���ん、細野は一人でオモニ食堂にご飯食べに行ったりしたんでしょうか……2019年の方だと細野と翼くんのコンタクトが一切なかった気がしてまた辛いです……
怪我が治ってないのに歩かされて収監されてる山本さんが辛すぎると同時に、真っ暗な中から明るいところに出る流れの表情に鳥肌バキバキでした。
2019年
2019年の方が青いの…?(色)がめんの
早朝出所する場面から始まることもあってか映像が青くて「あれ…?」と思うなどしていました。初めて見る丸メガネの若い子と中村の兄貴が迎えにきてくれて、「細野くん来ないんだ…」とざわざわしていました。
そして事務所に到着すると剥がされている金の「柴咲組」。剥がされた後のスプレー跡が残ってるのが傷跡みたいでまた辛い…(この後ほぼ「つらい」「しんどい」しか形容詞が出てこない)
19才の鼻のキズのこっちゃうんだなぁ
出所後にすっかり様変わりした街並みを見上げながら事務所に戻り、多分14年ぶりに柴咲さんにも会うシーン。和装の柴咲さんに嬉しそうにしてる山本さんの鼻に傷跡が残ってるのがなんとなく印象的でした。
20年経ってるんだなぁと思いつつ、2005年の加藤との会談での「俺のたまでも取ってみるか」はもちろん何気ない会話の一言でも声の厚みがめちゃめちゃかっこよかった柴咲さんの声が弱くなっててめちゃめちゃ不安になりました。
あとこの事務所が映る時に「がらんどうだ………」と思った覚えがあります。置いてある小物の数が著しく減ったとかではなかったと思うのですが、何が違ったんだろう……2005年の時から人が減ったのに様子が変わらないから寂しく見えたのかしら……次見に行った時確認します……
そういえば美術の部谷京子さんが『容疑者Xの献身』の方と後で調べて知って唸り倒しました。寂寥感とあたたかさが混在する空間大好きです……
SEKISUI HOUSE
山本さんの新居のアパートの壁にSEKISUI HOUSEのロゴがありましたという。なぜこれメモったんだろう。しんどさが限界点突破して何か関係ないものメモりたかったのかな……
このシーンの前でたぶん大原くんのお墓参りをしているんですが、そこで赤マルお供えしてるのと、あと多分ほどけてる数珠がお供えしてあったのも印象的でした。お揃いで作ってたのか、それとも細野が趣味で作ってたのを置いてったのか、ちょっと次見る時に三人が1999年と2005年でおそろっちしてるか確認します……
丸メガネの子がしょんぼり辛そうに条例の話をシンプルにしてくれるのを聞いてから山本さんがまず由香ちゃんに連絡取ろうとしてるのがかわいかったです……しかし繋がらない……
ここのスマホ使い慣れてなさそうなところがまた紛れもないかわいさでかわいかったです。通信機器って差し入れできないんですね……
そしてこの後の出所祝いが😭ひ、ひたすら辛かった………
「柴咲組一同、盛大に」という文言はきっと昔から使われてきたもので、山本さんも何度も聞いたことのあるような乾杯の掛け声なんだろうなと思いつつ、どうしてもかつての賑やかさを思い出してしまって辛かったです……煙草に火をつける音が百円ライター……ビールは瓶のプレモル……(これも現実逃避メモ)
追い討ちをかけるようにシラスの密漁シーンが入り、大変な寒さに違いないだろうに「これで食わせてもらってんだよなぁ」的なことを言いながらはしゃぐようにしてるオジキたちがしんどかったです……
そして現存していたオモニ食堂😭よかった……!あった……!変わらず待っててくれる愛子さん、久しぶりの細野……!でもやっぱり笑い方が変わってるというか、なんかあんまり山本さんの方を見てなかったような……この辺りメモがくちゃくちゃ(文字が重なってて)になってて己の動揺を見ました🥲
配偶者を「ヨメ」って呼ぶ細野かわいいな〜と思いつつ、丸めた千円札をぎゅっと押し付けて出て行くまでの流れが辛すぎました。慰めるでもなく何か言うわけでもなく一緒に時間を共有してくれる愛子さんの存在に私も救われていた沈黙のシーンからの翼くん帰宅。上着こそ赤ですがまんま1999年の山本賢治(19)でかわいい〜!となるやら翼くん〜😭となるやら、感情のジェットコースターでした……
あとで加藤と会話してる時にも思ったのですが、翼くんの敬語の使い方が大変最近の若者感で好きでした。何が違うんだろう…🤔何が最近の若者感なんだろう……
ふうとうにフッてするんだね…
親父の入院費を中村さんが徴収するシーン。細かい仕草なのですが気になりました。確かに新しい封筒を開いて紙の端を指で支えて、こう、中の空間を広げて……みたいなのをモタモタやるより一発でガッと開くので効率的ですね。完全に現実逃避の着眼点的メモです。
ここで出所祝金を封筒ごと出して全額出す山本さんもしんどみでした😭お守りみたいに持ってる……
(この部分、あとで由香ちゃんが14年間300万円に手をつけなかった部分と重なるなぁと思っていました)
な…中村さん…
おシャブ………………でもいろんな作品見てても「覚醒剤や大麻って儲かるのか〜」と思うので組を守るために背に腹だったのか……と思いつつ、本当に困窮するまで手を出さなかったであろう中村さんの葛藤を思って泣きそうでした🥲
ひかりのかげんすごいすき
車のライトの前で取っ組み合いする中村さんと山本さんのシーン。足が長い二人がこういう画面で喧嘩すると足しか映らないんだな〜と辛さから逃げる思考をしつつ、画面の中央に車を置かない、全部見えない、どっちがどっちかわからなくなりながら怒鳴って掴んで引っ張って引きずり倒して、という二人の感情の発露を息を呑んで見入っていました。この時どこかのタイミングで月も映ってたと思うのですが、1999年に細野がシャブをすかしてた半月と同じだったりしたのかな……早くもう一回見に行きたい……
中村さんよかった…やってない…
「そこまで落ちてねぇよ」的なことを言いながら自分のハンチング帽?で山本さんをぺしってする中村さんの仕草に「照れるな」の時と同じホッとする気持ちで気が緩んで泣きそうでした。ちょっと嬉しそうな山本さんの表情に私も嬉しくて…😭
(そういえばFitbitの記録見たら多分大原くんの死から2019年中盤あたりにかけてめちゃめちゃ落ちててすごい落ち込みながら見てたんだなぁと思いました)
出待ちしがち山本けんじ
韻を踏んでいる😄煙崎市の市役所職員入り口前で由香ちゃんを出待ちしているシーン。最後自宅前でも出待ちしてましたね。
私個人「来るかわからない」「いるかわからない」「会えたところでめちゃくちゃ嫌な顔をされるかもしれない」状態で待つのが辛すぎて無理の民なので、山本さんの忍耐力や相手を想う気持ちの強さに泣きそうになった場面でした。(よくわからないところで泣く系)
月の出ている夕方の海、かつて隣で見た明け方とは異なりこれから暗くなる空の下で会話して、送ってもらってからあの時の血のついたままのお金を持ってくる由香ちゃんのいろいろな気持ちを思うと辛すぎてダメでした………
キムチチャーハン(うまそう)
現実逃避メモ。お夕飯作ってる娘・あやちゃんが可愛くて可愛くて……😭😭そしてたぶんこれはキムチチャーハンではなくてケチャップライスでした。笑
昨年の『ドクター・デスの遺産 THE BLACK FILE』でも父だった綾野剛さん、今回は「父」としてあやちゃんに接する場面がありませんでしたが、先日公開された主題歌FamiliaのMVでおずおず近づいて抱きしめてくれるあやちゃんに腕を回して抱き返す姿になぜだか救われた気持ちがしました。(歌詞と学生服のあやちゃんが映った瞬間から涙が止まらなくて1日あけてからもう一回見ました)
オヤジからぬけろって言われるの…
入院した柴咲さんを見舞った山本さんに優しく柴咲さんが「お前はまだやり直せる」と言うシーン。辛かった…
ドラマ『アンナチュラル』5話で鈴木さんがミコトに「何が間に合うの」「果歩はもう死んだ」と返して刃物を握りなおすシーンを思い出しました。
山本さんにとっては何も間違えていなかった、やり直すことはなかったんじゃないかな、と思う反面、妻と自分の子供と静かに暮らすためには「やり直す」必要があったのか……と思うといろいろな感情で諸々ぐるぐるしました🌀
な…中村さん……
除籍後、密漁するオジキたちのカットの後で車中で細い注射器で………………おシャブを打つ中村さんのシーン………………………だったと思います……
ハンドルに寄りかかって乱れた髪を手でさらにくしゃっと握りながらメガネがズレるのも構わない様子にめちゃくちゃ……落ち込みました……中村さん……
謎に上から(笑)
加藤宅でお話ししてるシーンで翼くんがタメ語になる瞬間。この場面でも翼くんはずっと敬語でお話ししていて無用な軋轢を産まないというか禍根を残さないと言うか、処世術的にというか極端に悪い言い方をするなら日和見寄りな部分で現代っ子っぽいな〜という印象でした。あっ最近の若者感ってこれかしら…?
加藤の「時代遅れ」な助言の裏にしっかり見えてる支配欲に笑っちゃいそうな雰囲気が、絶えず続けられる撮影にも現れてるような気がしつつ、意外なところで動揺している様子が意外なようなちょっと安心するような気持ちで見ていました。お父さんのことが気になっていた翼くん……
く…くまさんカップ……!
工藤宅で朝ごはんを一緒に囲む山本さんがくまさんカップでスープなのかココアなのかをいただくシーン。この穏やかな朝ご飯の空気と山本さんの柔らかい表情をトレーラーで死ぬほど見てはいたので、これ多分後で崩れ去るんだろうな〜のような予想をしつつ色々気持ちの準備とか覚悟とかしていたのですが、まさかくまさんカップとは思っておらず「かわいい」という気持ちで脳がパンクするかと思いました。と言うよりもパンクしまして準備していた覚悟的なものも全部粉砕したのでこの後のシーンのしんどさ全部真正面から浴びてしまって「もうやめて…やめて…」と泣いてました……(好き)
山本さんにくまさんカップを使わせるに至るまでのあやちゃんと由香ちゃんと山本さんのやりとりも考え始めると辛すぎました。かわいい。辛い。かわいい…………ゆるして…もうやめて………(好き)
空色の車で市役所と学校に二人を送るシーン、学校までのちょっとの時間をあやちゃんと二人で過ごす山本さんが愛しくて泣いてました。この辺りずっと泣いてる……
「最近ママ楽しそうだよ」って言うあやちゃんに穏やかに笑ってる山本さんがもう無理でした。愛しい空気のままここで見終わりたい……と大号泣している自分と、ここからの展開に期待全開で姿勢を正してアドレナリン分泌の大号令を出す自分が同時に存在したので多分このシーンで私の副腎は副腎皮質も副腎髄質も絶賛大稼働していました。
ありがとうほそのくん…
社長に無理を言って産廃処理工場に勤めさせてくれる細野くん。本当にありがとう……「初めてこいつに感謝したよ」みたいなことを山本さんが笑いながら言うのですがそんなところまで含めてかわいいシーン……………と思っていたら、二人の正面に座る若いの(かみやくん?)が口を開いた瞬間から不安でたまりませんでした。翼くんともまた違う若者口調……
そして場面が変わって翼くんがけつもち?しているお店に大迫が来るシーン。しかし一枚上手の翼くん💪いやここで頼もしい写真の証拠と、さっきのシーンでの記念写真の対比がエグい……
翼くんに一枚取られたのが悔しかったのか、八つ当たりみたいに産廃工場に来る大迫さん。シーンが繋がってたせいか余計そう見えてしまいました。大迫さんへいい感じに負の感情が向いた鑑賞中でした。
そういえば大迫さんもざっくり20年以上刑事を務めているんですよね。ドラマ『MIU404』のガマさんに一瞬思いを馳せていました。ふと思い出すと米ドラマ『The Mentalist』や『NCIS』だと現場に出てくる定年後の刑事ってあんまり出てこない印象があるなぁとも考えていました。『The Mentalist』に至っては『MIU404』の陣馬さんポジションのレギュラーいなかったような🤔ミネリはマメジかな……
「全部終わりだよ」とくずおれる細野、にやつく大迫と山本さんのやりとり、続く由香ちゃんとのシーンはただ呆然と見ていました。目も合わせてもらえないまま「お願いです、出ていってください」と泣かれて土下座されて、敷居を挟んで立ち尽くす山本さん……
ここで気づいたのですが、どのあたりからか山本さんのセリフがどんどん少なくなってってる気がしました。元々しゃべる立ち回りはしない山本さんでしたがますます口を開かなくなって……いたような……
まばたきもしないでないてるの…
病院にかけつけた山本さんが危篤状態の柴咲さんに「まだ親父って呼んでくれるんだなぁ」と言われてまばたきもせずぽろぽろ涙をこぼすシーン。微笑んで「俺の父親は親父だけです」のように返す声で心臓がぎゅっとしました…
このシーン、不謹慎ですが見入ってしまいました。綺麗だった……
6組「彩」ってしんどさよ…
転校?の挨拶をするあやちゃんの左奥、教室の壁に大きく貼られたクラスの標語が皮肉すぎました。名前の漢字、あやちゃん「彩」じゃなかったっけ……
このシーン山本さんが事務所から由香ちゃんの携帯に留守電を残すモノローグが入っていて嫌な予感しかしなくてずっと心臓ばくばくしていました。
そして帰宅すると家がからっぽの細野………土砂降り……
そして半グレの仲間達と金属バット持参で傘もささず父の仇のもとへ向かう翼くんと、その時にはもう着手している山本さん。返り血を浴びた表情がまさに背中の修羅そのものでした……担架で運び出されていた大迫はまだ息があったのか否か……
血まみれのまま朝方の堤防でぽやっと煙草を吸って2、3回軽く咳き込む山本さん、バイクの音が3人分聞こえてたような……
そして泣いてる細野……
このカットがチラシなの!?
心の底から思いました。「ただ、愛した」という短いコピーと薄い空の色にどんな場面なんだろうと思っていたので、ここかぁと胸が熱くなりました。
刺されながら抱きしめて「ごめんな」と返事をする山本さんの体からどんどん力が抜けて、それでも溢れるほどの愛情がそこにあったような気がして息を呑みました。
細野の右頬にべったりと血が残っているのが脳裏に焼き付いています。
そして冒頭の沈む山本さん。海水の中で目を開けて、海面に手を伸ばそうとするような動作をしていたと思うのですが正直泣いててあんまり見えてませんでした。早く次見に行きたい……
後日、大きな白い花束を持って堤防に来てくれる翼くん。山本が吸っていたセッターを一口吸ってから箱ごと供えて立ち去ろうとするとあやちゃんが入れ違いでやってくるシーンがまた最高に好きでした。
お母さんゆずりのグイグイ……
翼くんに「あんたヤクザ?」とどストレートな質問を投げかけ、「お父さんってどんな人だったの」と質問を重ねるあやちゃんに、夜明けの海岸で山本さんにグイグイ質問していた由香ちゃんを垣間見て涙腺にきました。その後の翼くんの表情の変遷がまためちゃめちゃ好きでした……
血を分けた家族、血や肉の繋がりを超えた家族、いろいろな家族が描かれる中で、ただ愛した人たちと一緒にいたかった山本さんの人生を時系列で見せてもらえてしばらく放心していました。
幸せは人によって異なり、一緒にいたい人と築く家族の形も世帯の数だけ存在すると改めて思いつつ、山本さんが幸せだった時間も一緒に見せてもらえたことが私にとって幸せでした。
感想何かちょっといい感じの感想で〆たかったのですが全然なにもまとまっていないので月間シナリオ2月号で掲載されているという台本を読みつつ1月29日を待ちます。あと円盤にインタビューやオーコメや未公開映像があったらいいな〜と思いつつ円盤も待ちます。あと今後藤井監督や綾野剛さん・舘ひろしさんをはじめとしたみなさんが今後いろんな媒体でまた『ヤクザと家族 The Family』について言及される機会があるだろうと願いつつ各種媒体おっかけながら生き延びます。生きます。
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