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#西新井大師_青もみじ
fukagawakaidan · 1 month
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「お化けの棲家」に登場したお化け。
1、骨女〔ほねおんな〕 鳥山石燕の「今昔画 図続百鬼』に骨だけ の女として描かれ、 【これは御伽ぼうこうに見えたる年ふる女の骸骨、牡丹の灯籠を携へ、人間の交をなせし形にして、もとは剪灯新話のうちに牡丹灯記とてあり】と記されている。石燕が描いた骨女 は、「伽婢子」「牡丹灯籠」に出てくる女つゆの亡霊、弥子(三遊亭円朝の「怪談牡丹灯 籠」ではお露にあたる)のことをいっている。これとは別物だと思うが、「東北怪談の旅」にも骨女という妖怪がある。 安永7年~8年(1778年~1779年)の青森に現れたもので、盆の晩、骸骨女がカタリカタリと音をたてて町中を歩いたという。この骨女は、生前は醜いといわれていたが、 死んでからの骸骨の容姿が優れているので、 人々に見せるために出歩くのだという。魚の骨をしゃぶることを好み、高僧に出会うと崩れ落ちてしまうという。 「鳥山石燕 画図百鬼夜行」高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 「東北怪談の旅」山田 野理夫
2、堀田様のお人形
以下の話が伝わっている。 「佐賀町に堀田様の下屋敷があって、うちの先祖はそこの出入りだったの。それで、先代のおばあさんが堀田様から“金太郎”の人形を拝領になって「赤ちゃん、赤ちゃん」といわれていたんだけど、この人形に魂が入っちゃって。関東大震災のとき、人形と一緒に逃げたら箱の中であちこちぶつけてこぶができたから、修復してもらうのに鼠屋っていう人形師に預けたんだけど少しすると修復されずに返ってきた。聞くと「夜になると人形が夜泣きしてまずいんです」と言われた。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収)
3、ハサミの付喪神(つくもがみ)
九十九神とも表記される。室町時代に描かれた「付喪神絵巻」には、「陰陽雑記云器物百年を経て化して精霊を得てよく人を訛かす、是を付喪神と号といへり」 という巻頭の文がある。 煤祓いで捨てられた器物が妖怪となり、物を粗末に扱う人間に対して仕返しをするという内容だ が、古来日本では、器物も歳月を経ると、怪しい能力を持つと考えられていた。 民俗資料にも擂り粉木(すりこぎ)や杓文字、枕や蒲団といった器物や道具が化けた話しがある。それらは付喪神とよばれていないが、基本的な考え方は「付喪神絵巻」にあるようなことと同じで あろう。 (吉川観方『絵画に見えたる妖怪』)
4、五徳猫(ごとくねこ)  五徳猫は鳥山石燕「画図百器徒然袋」に尾が2つに分かれた猫又の姿として描かれており、「七徳の舞をふたつわすれて、五徳の官者と言いしためしも あれば、この猫もいかなることをか忘れけんと、夢の中におもひぬ」とある。鳥山石燕「画図百器徒然袋」の解説によれば、その姿は室町期の伝・土佐光信画「百鬼夜行絵巻」に描かれた五徳猫を頭に 乗せた妖怪をモデルとし、内容は「徒然袋」にある「平家物語」の 作者といわれる信濃前司行長にまつわる話をもとにしているとある。行長は学識ある人物だったが、七徳の舞という、唐の太宗の武の七徳に基づく舞のうち、2つを忘れてしまったために、五徳の冠者のあだ名がつけられた。そのため、世に嫌気がさし、隠れて生活するようになったという。五徳猫はこのエピソードと、囲炉裏にある五徳(薬缶などを載せる台)を引っ掛けて創作された 妖怪なのであろう。ちなみに土佐光信画「百鬼夜行絵巻」に描かれている妖怪は、手には火吹き 竹を持っているが、猫の妖怪ではなさそうである。 ( 高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕画図百鬼夜行』)→鳥山石燕『百器徒然袋』より 「五徳猫」
5、のっぺらぼー 設置予定場所:梅の井 柳下 永代の辺りで人魂を見たという古老の話しです。その他にも、背中からおんぶされて、みたら三つ目 小僧だったり、渋沢倉庫の横の河岸の辺りでのっぺらぼーを見たという話しが残っています。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収) のっぺらぼーは、顔になにもない卵のような顔の妖怪。特に小泉八雲『怪談』にある、ムジナの話が良く知られている。ある男が東京赤坂の紀国坂で目鼻口のない女に出会い、驚き逃げて蕎麦 屋台の主人に話すと、その顔も同じだったという話。その顔も同じだったという話。
6、アマビエアマビエ 弘化3年(1846年) 4月中旬と記 された瓦版に書かれているもの。 肥後国(熊本県)の海中に毎夜光るものが あるので、ある役人が行ってみたところ、ア マビエと名乗る化け物が現れて、「当年より はやりやまいはや 6ヵ月は豊作となるが、もし流行病が流行ったら人々に私の写しを見せるように」といって、再び海中に没したという。この瓦版には、髪の毛が長く、くちばしを持った人魚のようなアマビエの姿が描かれ、肥後の役人が写したとある。 湯本豪一の「明治妖怪新聞」によれば、アマピエはアマピコのことではないかという。 アマピコは瓦版や絵入り新聞に見える妖怪で、 あま彦、天彦、天日子などと書かれる。件やクダ部、神社姫といった、病気や豊凶の予言をし、その絵姿を持っていれば難から逃れられるという妖怪とほぼ同じものといえる。 アマビコの記事を別の瓦版に写す際、間違 えてアマビエと記してしまったのだというのが湯本説である。 『明治妖怪新聞」湯本豪一「『妖怪展 現代に 蘇る百鬼夜行』川崎市市民ミュージアム編
7、かさばけ(傘お化け) 設置予定場所:多田屋の入口作品です。 一つ目あるいは、二つ目がついた傘から2本の腕が伸び、一本足でピョンピョン跳ねまわる傘の化け物とされる。よく知られた妖怪のわりには戯画などに見えるくらいで、実際に現れたなどの記録はないようである。(阿部主計『妖怪学入門』)歌川芳員「百種怪談妖物双六」に描 かれている傘の妖怪「一本足」
8、猫股(ねこまた)  猫股は化け猫で、尻尾が二股になるまで、齢を経た猫 で、さまざまな怪しいふるまいをすると恐れられた。人をあざむき、人を食らうともいわれる。飼い猫が年をとり、猫股になるため、猫を長く飼うもので はないとか、齢を経た飼い猫は家を離れて山に入り、猫股 になるなどと、各地に俗信がある。 このような猫の持つ妖力から、歌舞伎ではお騒動と化け猫をからめて「猫騒動もの」のジャンルがあり、
「岡崎の猫」「鍋島の猫」「有馬の猫」が三代化け猫とされる。
9、毛羽毛現(けうけげん) 設置予定場所:相模屋の庭 鳥山石燕の「今昔百鬼拾遺」に毛むくじゃらの妖怪として描かれた もので、 「毛羽毛現は惣身に毛生ひたる事毛女のごとくなればかくいふ か。或いは希有希現とかきて、ある事まれに、見る事まれなれば なりとぞ」とある。毛女とは中国の仙女のことで、華陰の山中(中国陝西省陰県の西 獄華山)に住み、自ら語るところによると、もともとは秦が亡んだため 山に逃げ込んだ。そのとき、谷春という道士に出会い、松葉を食すことを教わって、遂に寒さも飢えも感じなくなり、身は空を飛ぶほど軽くなった。すでに170余年経つなどと「列仙伝」にある。この毛羽毛現は家の周辺でじめじめした場所に現れる妖怪とされるが、実際は石燕の創作妖 怪のようである。 (高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕 画図百鬼夜行』→鳥山石燕「今昔百鬼 拾遺」より「毛羽毛現」
10、河童(かっぱ) 設置予定場所:猪牙船 ◇ 河童(『耳袋』) 江戸時代、仙台藩の蔵屋敷に近い仙台堀には河童が出たと言われています。これは、子どもたちが、 なんの前触れもなく掘割におちてしまう事が続き探索したところ、泥の中から河童が出てきたというも のです。その河童は、仙台藩の人により塩漬けにして屋敷に保管したそうです。 ◇ 河童、深川で捕獲される「河童・川太郎図」/国立歴史民俗博物館蔵 深川木場で捕獲された河童。河童は川や沼を住処とする妖怪で、人を水中に引き込む等の悪事を働く 反面、水の恵みをもたらす霊力の持ち主として畏怖されていた ◇ 河童の伝説(『江戸深川情緒の研究』) 安永年間(1772~1781) 深川入船町であった話しです。ある男が水浴びをしていると、河童がその男 を捕えようとしました。しかし、男はとても強力だったので逆に河童を捕えて陸に引き上げ三十三間堂の前で殴り殺そうとしたところ、通りかかった人々が河童を助けました。それ以来、深川では河童が人 間を捕らなくなったといいます。→妖怪画で知られる鳥山石燕による河童
11、白容商〔しろうねり〕
鳥山石燕「画図百器 徒然袋」に描かれ、【白うるりは徒然のならいなるよし。この白うねりはふるき布巾のばけたるものなれども、外にならいもやはべると、夢のうちにおもひぬ】 と解説されている。白うるりとは、吉田兼好の『徒然草」第六十段に登場する、 芋頭(いもがしら)が異常に好きな坊主のあだ名である。  この白うるりという名前に倣って、布雑巾 の化けたものを白容裔(しろうねり)と名づけたといっているので、つまりは石燕の創作妖怪であろう。古い雑巾などが化けて人を襲う、などの説 明がされることがあるが、これは山田野理夫 の『東北怪談の旅』にある古雑巾の妖怪を白 容裔の話として使ったにすぎない。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編
12、轆轤首〔ろくろくび〕
抜け首、飛頭蛮とも つな いう。身体から首が完全に分離して活動する ものと、細紐のような首で身体と頭が繋がっているものの二形態があるようである。 日本の文献には江戸時代から多くみえはじ め、『古今百物語評判』『太平百物語』『新説 百物語」などの怪談集や、『甲子夜話』『耳 囊」「北窓瑣談」「蕉斎筆記』『閑田耕筆』と いった随筆の他、石燕の『画図百鬼夜行」に 代表される妖怪画にも多く描かれた。 一般的な轆轤首の話としては、夜中に首が 抜け出たところを誰かに目撃されたとする内 容がほとんどで、下働きの女や遊女、女房、 娘などと女性である場合が多い。 男の轆轤首は「蕉斎筆記』にみえる。 ある夜、増上寺の和尚の胸の辺りに人の 首が来たので、そのまま取って投げつけると、 どこかへいってしまった。翌朝、気分が悪いと訴えて寝ていた下総出 身の下働きの男が、昼過ぎに起き出して、和 尚に暇を乞うた。わけ その理由を問えば、「昨夜お部屋に首が参りませんでしたか」と妙なことを訊く。確か に来たと答えると、「私には抜け首の病があります。昨日、手水鉢に水を入れるのが遅い とお叱りを受けましたが、そんなにお叱りに なることもないのにと思っていると、 夜中に首が抜けてしまったのです」 といって、これ以上は奉公に差支えがあるからと里に帰って しまった。 下総国にはこの病が多いそうだと、 「蕉斎筆記』は記している。  轆轤首を飛頭蛮と表記する文献があるが、 これはもともと中国由来のものである。「和漢三才図会』では、『三才図会」「南方異 物誌」「太平広記」「搜神記』といった中国の 書籍を引いて、飛頭蛮が大闍波国(ジャワ) や嶺南(広東、広西、ベトナム)、竜城(熱 洞省朝陽県の西南の地)の西南に出没したことを述べている。昼間は人間と変わらな��が、夜になると首 が分離し、耳を翼にして飛び回る。虫、蟹、 ミミズなどを捕食して、朝になると元通りの 身体になる。この種族は首の周囲に赤い糸のような傷跡がある、などの特徴を記している。中国南部や東南アジアには、古くから首だけの妖怪が伝わっており、マレーシアのポン ティアナやペナンガルなどは、現在でもその 存在が信じられている。 日本の轆轤首は、こうした中国、東南アジ アの妖怪がその原型になっているようである。 また、離魂病とでもいうのだろうか、睡眠中に魂が抜け出てしまう怪異譚がある。例えば「曽呂利物語」に「女の妄念迷い歩 <事」という話がある。ある女の魂が睡眠中に身体から抜け出て、 野外で鶏になったり女の首になったりしているところを旅人に目撃される。旅人は刀を抜いてその首を追いかけていく��と、首はある家に入っていく。すると、その家から女房らしき声が聞こえ、 「ああ恐ろしい夢を見た。刀を抜いた男が追 いかけてきて、家まで逃げてきたところで目 が醒めた」などといっていたという話である。これの類話は現代の民俗資料にも見え、抜け出た魂は火の玉や首となって目撃されている。先に紹介した「蕉斎筆記』の男の轆轤首 も、これと同じように遊離する魂ということ で説明ができるだろう。 轆轤首という妖怪は、中国や東南アジア由 来の首の妖怪や、離魂病の怪異譚、見世物に 出た作りものの轆轤首などが影響しあって、 日本独自の妖怪となっていったようである。 【和漢三才図会』寺島良安編・島田勇雄・竹 島淳夫・樋口元巳訳注 『江戸怪談集(中)』 高田衛編/校注『妖異博物館』柴田宵曲 『随筆辞典奇談異聞編」柴田宵曲編 『日本 怪談集 妖怪篇』今野円輔編著 『大語園』巌谷小波編
13、加牟波理入道〔がんばりにゅうどう〕
雁婆梨入道、眼張入道とも書く。便所の妖怪。 鳥山石燕の「画図百鬼夜行」には、便所の台があるよう 脇で口から鳥を吐く入道姿の妖怪として描かれており、【大晦日の夜、厠にゆきて「がんばり入道郭公」と唱ふれば、妖怪を見さるよし、世俗のしる所也。もろこしにては厠 神名を郭登といへり。これ遊天飛騎大殺将軍 とて、人に禍福をあたふと云。郭登郭公同日 は龕のの談なるべし】と解説されている。 松浦静山の『甲子夜話」では雁婆梨入道という字を当て、厠でこの名を唱えると下から入道の頭が現れ、 その頭を取って左の袖に入れてまたとりだすと 頭は小判に変化するなどの記述がある。 「がんばり入道ホトトギス」と唱えると怪異 にあわないというのは、江戸時代にいわれた 俗信だが、この呪文はよい効果を生む(前述 ことわざわざわい ●小判を得る話を含め)場合と、禍をよぶ 場合があるようで、「諺苑」には、大晦日に この話を思い出せば不祥なりと書かれている。 また、石燕は郭公と書いてホトトギスと読ませているが、これは江戸時代では郭公とホト トギスが混同されていたことによる。 ホトトギスと便所との関係は中国由来のようで、「荊楚歲時記』にその記述が見える。 ホトトギスの初鳴きを一番最初に聞いたもの は別離することになるとか、その声を真似すると吐血するなどといったことが記されており、厠に入ってこの声を聞くと、不祥事が起 こるとある。これを避けるには、犬の声を出 して答えればよいとあるが、なぜかこの部分 だけは日本では広まらなかったようである。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 『江戸文学俗信辞典』 石川一郎編『史実と伝説の間」李家正文
14、三つ目小僧
顔に三つの目を持つ童子姿の妖怪。 長野県東筑摩郡教育委員会による調査資料に名は見られるが、資料中には名前があるのみ で解説は無く、どのような妖怪かは詳細に語られていない。 東京の下谷にあった高厳寺という寺では、タヌキが三つ目小僧に化けて現れたという。このタヌ キは本来、百年以上前の修行熱心な和尚が境内に住まわせて寵愛していたために寺に住みついたものだが、それ以来、寺を汚したり荒らしたりする者に対しては妖怪となって現れるようになり、体の大きさを変えたり提灯を明滅させて人を脅したり、人を溝に放り込んだりしたので、人はこれ を高厳寺小僧と呼んで恐れたという。困った寺は、このタヌキを小僧稲荷として境内に祀った。この寺は現存せず、小僧稲荷は巣鴨町に移転している。 また、本所七不思議の一つ・置行堀の近くに住んでいたタヌキが三つ目小僧に化けて人を脅したという言い伝えもある。日野巌・日野綏彦 著「日本妖怪変化語彙」、村上健司校訂 編『動物妖怪譚』 下、中央公論新社〈中公文庫〉、2006年、301頁。 佐藤隆三『江戸伝説』坂本書店、1926年、79-81頁。 『江戸伝説』、147-148頁。
15、双頭の蛇 設置予定場所:水茶屋 「兎園小説」には、「両頭蛇」として以下の内容が著してある。 「文政7年(1824)11月24日、本所竪川通りの町方掛り浚場所で、卯之助という男性 が両頭の蛇を捕まえた。長さは3尺あったという。」
文政7年(1824)11月24日、一の橋より二十町程東よりの川(竪川、現墨田区)で、三尺程の 「両頭之蛇」がかかったと言う話です。詳細な図解が示されています。 (曲亭馬琴「兎園小説」所収『兎園小説』(屋代弘賢編『弘賢随筆』所収) 滝沢馬琴他編 文政8年(1825) 国立公文書館蔵
16、深川心行寺の泣き茶釜
文福茶釜は「狸」が茶釜に化けて、和尚に恩返しをする昔話でよく知られています。群馬県館林の茂 林寺の話が有名ですが、深川2丁目の心行寺にも文福茶釜が存在したといいます。『新撰東京名所図会』 の心行寺の記述には「什宝には、狩野春湖筆涅槃像一幅 ―及び文福茶釜(泣茶釜と称す)とあり」 とあります。また、小説家の泉鏡花『深川浅景』の中で、この茶釜を紹介しています。残念ながら、関 東大震災(1923年)で泣茶釜は、他の什物とともに焼失してしまい、文福茶釜(泣き茶釜)という狸が 化けたという同名が残るのみです。鳥山石燕「今昔百鬼拾遺」には、館林の茂森寺(もりんじ)に伝わる茶釜の話があります。いくら湯を 汲んでも尽きず、福を分け与える釜といわれています。 【主な参考資料】村上健司 編著/水木しげる 画『日本妖怪大辞典』(角川出版)
17、家鳴(やなり) 設置予定場所:大吉、松次郎の家の下)  家鳴りは鳥山石燕の「画図百鬼夜行」に描かれたものだが、(石燕は鳴屋と表記)、とくに解説はつけられて いない。石燕はかなりの数の妖怪を創作しているが、初期の 「画図百鬼夜行」では、過去の怪談本や民間でいう妖怪などを選んで描いており、家鳴りも巷(ちまた)に知られた妖怪だったようである。 昔は何でもないのに突然家が軋むことがあると、家鳴りのような妖怪のしわざだと考えたようである。小泉八雲は「化け物の歌」の中で、「ヤナリといふ語の・・・それは地震中、家屋の震動 する音を意味するとだけ我々に語って・・・その薄気 味悪い意義を近時の字書は無視して居る。しかし此語 はもと化け物が動かす家の震動の音を意味して居た もので、眼には見えぬ、その震動者も亦(また) ヤナ リと呼んで居たのである。判然たる原因無くして或る 家が夜中震ひ軋り唸ると、超自然な悪心が外から揺り動かすのだと想像してゐたものである」と延べ、「狂歌百物語」に記載された「床の間に活けし立ち木も倒れけりやなりに山の動く掛軸」という歌を紹介している。 (高田衛監修/稲田篤信・田中直日編『鳥山石燕画図百鬼夜行』、『小泉八雲全集』第7巻)
18、しょうけら 設置予定場所:おしづの家の屋根 鳥山石燕「画図百鬼夜行」に、天井の明かり取り窓を覗く妖怪として描かれているもの。石燕による解説はないが、 ショウケラは庚申(こうしん) 信仰に関係したものといわれる。 庚申信仰は道教の三尸(さんし)説がもとにあるといわ れ、60日ごとに巡ってくる庚申の夜に、寝ている人間の身 体から三尸虫(頭と胸、臍の下にいるとされる)が抜け出し、天に昇って天帝にその人の罪科を告げる。この報告により天帝は人の命を奪うと信じられ、対策とし て、庚申の日は眠らずに夜を明かし、三尸虫を体外に出さ ないようにした。また、これによる害を防ぐために「ショウケラはわたとてまたか我宿へねぬぞねたかぞねたかぞ ねぬば」との呪文も伝わっている。 石燕の描いたショウケラは、この庚申の日に現れる鬼、ということがいえるようである。
19、蔵の大足
御手洗主計という旗本の屋敷に現れた、長さ3尺程(約9m)の大足。(「やまと新聞」明治20年4月29日より)
20、お岩ちょうちん
四世鶴屋南北の代表作である「東海道四谷怪談」のお岩 を、葛飾北斎は「百物語シリーズ」の中で破れ提灯にお岩が 宿る斬新な構図で描いている。北斎は同シリーズで、当時の 怪談話のもう一人のヒロインである「番町皿屋敷のお菊」も描 く。「東海道四谷怪談」は、四世南北が暮らし、没した深川を舞台にした生世話物(きぜわもの)の最高傑作。文政8年(1825) 7月中村座初演。深川に住んだ七代目市川團十郎が民谷伊 右衛門を、三代目尾上菊五郎がお岩を演じた。そのストーリーは当時評判だった実話を南北が取材して描 いている。男女が戸板にくくられて神田川に流された話、また 砂村隠亡堀に流れついた心中物の話など。「砂村隠亡堀の場」、「深川三角屋敷の場」など、「四谷怪 談」の中で深川は重要な舞台として登場する。
21、管狐(くだぎつね)  長野県を中心にした中部地方に多く分布し、東海、関東南部、東北の一部でいう憑き物。関東 南部、つまり千葉県や神奈川県以外の土地は、オサキ狐の勢力になるようである。管狐は鼬(いたち)と鼠(ねずみ)の中間くらいの小動物で、名前の通り、竹筒に入ってしまうほどの大きさだという。あるいはマッチ箱に入るほどの大きさで、75匹に増える動物などとも伝わる個人に憑くこともあるが、それよりも家に憑くものとしての伝承が多い。管狐が憑いた家は管屋(くだや)とか管使いとかいわれ、多くの場合は「家に憑いた」ではなく「家で飼っている」という表現をしている。管狐を飼うと金持ちになるといった伝承はほとんどの土地でいわれることで、これは管 狐を使って他家から金や品物を集めているからだなどという。また、一旦は裕福になるが、管狐は 大食漢で、しかも75匹にも増えるのでやがては食いつぶされるといわれている。 同じ狐の憑き物でも、オサキなどは、家の主人が意図しなくても、狐が勝手に行動して金品を集 めたり、他人を病気にするといった特徴があるが、管狐の場合は使う者の意図によって行動すると考えられているようである。もともと管狐は山伏が使う動物とされ、修行を終えた山伏が、金峰山 (きんぷさん)や大峰(おおみね)といった、山伏に官位を出す山から授かるものだという。山伏は それを竹筒の中で飼育し、管狐の能力を使うことで不思議な術を行った。 管狐は食事を与えると、人の心の中や考えていることを悟って飼い主に知らせ、また、飼い主の 命令で人に取り憑き、病気にしたりするのである。このような山伏は狐使いと呼ばれ、自在に狐を 使役すると思われていた。しかし、管狐の扱いは難しく、いったん竹筒から抜け出た狐を再び元に 戻すのさえ容易ではないという。狐使いが死んで、飼い主不在となった管狐は、やがて関東の狐の親分のお膝元である王子村(東京都北区)に棲むといわれた。主をなくした管狐は、命令する者がいないので、人に憑くことはないという。 (石塚尊俊『日本の憑きもの』、桜井徳太郎編『民間信仰辞典』、金子準二編著『日本狐憑史資料 集成』)
22、かいなで 設置予定場所: 長屋の厠 京都府でいう妖怪。カイナゼともいう。節分の夜に便所へ行くとカイナデに撫でられるといい、これを避けるには、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」という呪文を唱えればよいという。 昭和17年(1942年)頃の大阪市立木川小学校では、女子便所に入ると、どこからともなく「赤い 紙やろか、白い紙やろか」と声が聞こえてくる。返事をしなければ何事もないが、返事をすると、尻を舐められたり撫でられたりするという怪談があった��いう。いわゆる学校の怪談というものだが、 類話は各地に見られる。カイナデのような家庭内でいわれた怪異が、学校という公共の場に持ち込まれたものと思われる。普通は夜の学校の便所を使うことはないだろうから、節分の夜という条件が消失してしまったのだろう。 しかし、この節分の夜ということは、実に重要なキーワードなのである。節分の夜とは、古くは年越しの意味があり、年越しに便所神を祭るという風習は各地に見ることができる。その起源は中国に求められるようで、中国には、紫姑神(しこじん)という便所神の由来を説く次のような伝説がある。 寿陽県の李景という県知事が、何媚(かび) (何麗卿(かれいきょう)とも)という女性を迎えたが、 本妻がそれを妬み、旧暦正月 15 日に便所で何媚を殺害した。やがて便所で怪異が起こるようになり、それをきっかけに本妻の犯行が明るみに出た。後に、何媚を哀れんだ人々は、正月に何媚を便所の神として祭祀するようになったという(この紫姑神は日本の便所神だけではなく、花子さんや紫婆(むらさきばばあ)などの学校の怪談に登場する妖怪にも影響を与えている。) 紫姑神だけを日本の便所神のルーツとするのは安易だが、影響を受けていることは確かであろう。このような便所神祭祀の意味が忘れられ、その記憶の断片化が進むと、カイナデのような妖怪が生まれてくるようである。 新潟県柏崎では、大晦日に便所神の祭りを行うが、便所に上げた灯明がともっている間は決して便所に入ってはいけないといわれる。このケースは便所神に対する信仰がまだ生きているが、便所神の存在が忘れられた例が山田野理夫『怪談の世界』に見える。同書では、便所の中で「神くれ神くれ」と女の声がしたときは、理由は分からなくとも「正月までまだ遠い」と答えればよいという。便所神は正月に祀るものという断片的記憶が、妖怪として伝えられたものといえる。また、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」という呪文も、便所神の祭りの際に行われた行為の名残を伝えて いる。便所神の祭りで紙製の人形を供える土地は多く、茨城県真壁郡では青と赤、あるいは白と赤の 男女の紙人形を便所に供えるという。つまり、カイナデの怪異に遭遇しないために「赤い紙やろう か、白い紙やろうか」と唱えるのは、この供え物を意味していると思われるのである。本来は神様に供えるという行為なのに、「赤とか白の紙をやるから、怪しいふるまいをするなよ」というように変化してしまったのではないだろうか。さらに、学校の怪談で語られる便所の怪異では、妖怪化した便所神のほうから、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」とか「青い紙やろうか、赤い紙やろうか」というようになり、より妖怪化が進ん でいったようである。こうしてみると、近年の小学生は古い信仰の断片を口コミで伝え残しているともいえる。 島根県出雲の佐太神社や出雲大社では、出雲に集まった神々を送り出す神事をカラサデという が、氏子がこの日の夜に便所に入ると、カラサデ婆あるいはカラサデ爺に尻を撫でられるという伝 承がある。このカラサデ婆というものがどのようなものか詳細は不明だが、カイナデと何か関係があるのかもしれない。 (民俗学研究所編『綜合日本民俗語彙』、大塚民俗学会編『日本民俗学事典』、『民間伝承』通巻 173号(川端豊彦「厠神とタカガミと」)ほか)
23、木まくら 展示予定場所:政助の布団の上 江東区富岡にあった三十三間堂の側の家に住んだ医師が病気になり、元凶を探した所 黒く汚れた木枕が出た。その枕を焼くと、死体を焼く匂いがして、人を焼くのと同じ時間がかかったという。 (『古老が語る江東区のよもやま話』所収)
24、油赤子〔あぶらあかご〕鳥山石燕の『今昔 画図続百鬼』に描かれた妖怪。【近江国大津 の八町に、玉のごとくの火飛行する事あり。土人云「むかし志賀の里に油うるものあり。 夜毎に大津辻の地蔵の油をぬすみけるが、その者死て魂魄炎となりて、今に迷いの火となれる」とぞ。しからば油をなむる赤子は此ものの再生せしにや】と記されている。 石燕が引いている【むかし志賀(滋賀) の】の部分は、「諸国里人談』や『本朝故事 因縁集」にある油盗みの火のことである。油盗みの火とは、昔、夜毎に大津辻の地蔵 の油を盗んで売っていた油売りがいたが、死 後は火の玉となり、近江大津(滋賀県大津 市)の八町を縦横に飛行してまわったという もの。石燕はこの怪火をヒントに、油を嘗める赤ん坊を創作したようである。 『鳥山石燕画図百鬼夜行』高田衛監修・稲 田篤信・田中直日編 『一冊で日本怪異文学 100冊を読む」檜谷昭彦監修『日本随筆大成編集部編
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kennak · 2 months
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九州南方から沖縄・先島諸島へと連なる南西諸島にすむエラブウミヘビが、高知県奈半利町の加領郷漁港で見つかり、室戸市のむろと廃校水族館に保護された。おとなしい性質とはいえコブラ科の毒蛇。黒潮に乗って流れ着いたのか近年、高知県沿岸部で目撃が増えているという。海での行楽が増える季節を迎え、同水族館は飼育展示に必要な知事の許可を得て、注意喚起と情報提供を呼びかける。(浦一貴)  沖縄では「イラブー」と呼ばれる 爬虫はちゅう 類は、青色と黒のしま模様で、120~150センチに成長する。性質はおとなしいが、毒はハブの70~80倍、死んでいても出すので触ってはいけない。ペットとして飼うことは動物愛護管理法で禁じられ、水族館や研究施設の場合は知事や政令指定都市の市長の許可がいる。  6月上旬に漁師が持ち込み、全長41センチ。3か月ほど何も食べなくても死ぬことはないというが、生きた稚魚を与えても食べず、安芸福祉保健所に申請中の7月中旬に死んだ。  昨年10月にも、室戸市の三津大敷で死骸(75センチ)が見つかっている。海水温の低下で死んだとみられ、標本にしている。  6月末、高知大理工学部4年の松永翼さん(21)、熊木慧弥さん(21)らが標本の測定に廃校水族館を訪れた。四国の分布記録を斉藤知己教授と3人の共著で論文にするのだという。  専攻は魚類の2人が調査を始めたのは、昨年6月下旬、高知市の春野漁港で捕獲、標本にしたこと。松永さんによると、四国で捕獲された標本は 御五神おいつかみ 島(愛媛県宇和島市、1985年7月)と合わせても3例。ただ斉藤教授��2012年5月、井尻港(土佐市)で目撃、19年には宇佐福島港(同)で撮影された写真を見ている。松永さんは「海水温の上昇によるものか、高知では南方系の魚の初確認が増えており、ウミヘビ類も北上しているのかなとの印象がある」と話す。 運搬用のクーラーボックスにも南京錠を取り付けた(室戸市で)  サンゴを調査する黒潮生物研究所(大月町)の目崎拓真所長も「沖縄で潜っていると、後をつけてきて気持ち悪い」と言い、柏島周辺のダイバーからも最近、目撃情報がよく寄せられると話す。  韓国・済州島での産卵も確かめられており、斉藤教授は「エラブウミヘビは実際、増えているかもしれない。毒蛇の特徴か、海辺で悠々と寝ていることもある」と、好奇心で近づかないよう注意を促す。  廃校水族館は展示水槽と運搬用クーラーボックスに鍵を取り付け、安芸福祉保健所から18日、展示許可を得た。若月元樹館長は「生きた展示で危険を周知するため、漁師さんにいっそう協力を呼びかけたい」と話している。
死んでいても出す毒はハブの80倍、高知県でエラブウミヘビ発見…ペット飼育は禁止 | ヨミドクター(読売新聞)
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sskyt · 1 year
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『「呪術」の呪縛』下巻の読書ノート
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江川純一・久保田浩編『「呪術」の呪縛』(下)リトン、2017年。
第一部 呪術概念の再検討
鶴岡賀雄「「呪術」の魅力:「永遠のオルタナティブ」の来歴と可能性についての試論」
 「マギア」を人類学的・宗教学的分析概念としてではなく西欧精神史の構成要素として見て、古代ギリシアから、中世神学、ルネサンス、近世キリスト教、現代芸術に至るまで、マギアの位置づけを跡づける。  そこでは、マギアがつねに、公共宗教や哲学といった正統的な知や生き方に対して、劣位に置かれた人々による代替行為として位置づけられる。しかし、この民衆の低級知は正統知でないがゆえに、かえってそれを批判的に超える超高級知ともなりうるものであった。  近世神秘神学における神的/悪魔的/自然的という三分法が、人類学・宗教学における宗教/呪術/科学の三区分に改鋳されていったのではないか、という指摘はなるほどなあと感じ。また、世間的・民衆的な低級知たるマギアがつねに物を介するというのも、フェティッシュとの関係で興味深い。  「神秘主義」概念の検討については別稿に譲るとされているが、その「別稿」とはこれですね。→ 鶴岡賀雄「「神秘主義」概念の歴史と現状」『東京大学宗教学年報』vol. 34、東京大学文学部宗教学研究室、2017年、pp. 1–24。 https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/47687#  なお、本論文の中で、サラマンカ大学の学士アマドール・デ・ベラスコが持っていたグリモワール(魔術の指南書)をめぐる事件の話が出てくるが、最近、魔術のことを考えすぎて、先日、江川さんから「grimoireとは魔術書のことなんですよ」と教えてもらう夢を見た。 山崎亮「社会学年報学派の呪術論素描」
 ユベールとモースの「呪術論」は混乱に満ちた論文であり、その一因として呪術のアポリア(呪術は私的なものであるが、社会的な性格ももつ)が挙げられる。この混乱を理論的に整理したのがデュルケームの聖理論であるが、ユベールとモースは納得していなかった。 江川純一「「magia」とは何か:デ・マルティーノと、呪術の認識論」
 イタリア宗教史学におけるマジーア概念を、特にエルネスト・デ・マルティーノの『呪術的世界』とその後の転回にしたがって明らかにする。宗教学において一般的に、「呪術」は「宗教」のネガとして語られがちだが、宗教史学はこの対比・対立を認めない。  デ・マルティーノは『呪術的世界』において、呪術的世界は「自分の魂の喪失の危機とそこからの解放」という実存のドラマによって根拠づけられるとして肯定的に評価したが、この世界を歴史的時代であるとしたがゆえに、進化主義的宗教論と見分けがつかなくなってしまった。  「呪術的心性と原始的心性を混同している」という師ペッタッツォーニらの批判を受け、デ・マルティーノは後年、「呪術的世界」という想定を取り下げ、神話ー儀礼の結合物としての「呪術ー宗教現象」を探究するようになる。  注にある、「今後、20世紀の宗教学思想を振り返るときには、ペッタッツォーニ、デ・マルティーノ、エリアーデのトライアングルによる、神話ー儀礼的技術としての「呪術ー宗教」の考察が軸となるであろう」という指摘が興味深い。
 なお、A. C. ハッドンが報告したボルネオのトゥリク族の男の話(ある男は鉤形の石を頑なに手放そうとしなかった、その石は魂が自分の身体を去るのを引き留めているのだという)がラトゥールのファクティッシュのようで面白い。
第二部 事例研究:古代~中世
渡辺和子「メソポタミアにおける「祈祷呪術」と誓約:「宗教」と「呪術」と「法」」
 なかなか論争的ですごい論文であった。一言ではまとめづらいが、アッシリアの『エサルハドン王位継承誓約文書』(ESOD)の構成や文法を分析することで、誓約と儀礼、「言うこと」と「すること」の宗教的な結びつきを考察する。  アッシリア学者の重鎮オッペンハイムは、西洋人として祈りと儀礼が結びつくことに耐えられず、「メソポタミア宗教」は書かれるべきではない、とまで言う。また、ESODの誓約と儀礼という形式こそが、契約(誓約)宗教としての一神教の成立と後のキリスト教の成立にも影響を与えたという。
高井啓介「その声はどこから来るのか:腹話術の魔術性についての考察」
 叙述がトリッキーで面白い。腹話術が古代の神学者たちによって魔術として扱われ、近代に脱魔術化していった過程が示される。旧約聖書サムエル記上の「降霊術」がギリシア語に翻訳される際にἐγγαστρίμυθος(腹話術)と訳されたために腹話術の魔術化が始まった。  降霊術が腹話術と見なされることで、腹話術師は腹の中に悪霊をもつことになり、霊媒は魔女扱いされるようになる。しかし、腹話術の魔術性を否定し、単なるトリックだとしたのが、『百科全書』で数学に関する項目を多く書いているジャンバプティスト・ドゥ・ラ・シャペルの『腹話術』であった。
山本伸一「カバラーにおける神名の技法と魔術の境界」
 ユダヤ教のカバラーにおいて、正当な呪術と禁じられた魔術の境界は不分明である。このことを15世紀のカバラー文学、ルネサンスの自然魔術の影響下のカバラー、18世紀のエムデン=アイベシュッツ論争という3つの事例に即して考える。  15世紀スペインのカバラー文学の共通点は、主人公であるカバリストが終末とメシア来臨を促すために悪魔を追放しようと立ち上がるも、悪魔に騙されて取り逃がしてしまい、逆に魔術に手を染めた悪人として非難される、という物語。中2っぽいというか、『進撃の巨人』(デビルマン)フォーマットだなと。 青木健「ゾロアスター教神官マゴスの呪術師イメージ:バビロニア文化の影響と呪術師イメージの由来」
 マゴスには「呪術師」「神秘主義の達人」「放蕩」といったイメージが付与されるが、ゾロアスター教の神官の職能を検討してみると、実態は王朝に仕える官僚であり、吉凶暦や蛇占いといった副業の方がイメージの形成要因となったと考えられる。  青木健『古代オリエントの宗教』は、渡辺論文の注で、紀元前2世紀から13世紀までのオリエントの宗教史を扱うものなので、「書名と内容が一致していない」と批判されていた。 毛利晶「古代ローマにおける凱旋の儀式:トリウンプスに関する最近の研究動向を中心に」
 ローマで戦争で勝利を収めた将軍が行う凱旋の儀式トリウンプス(triumphus)。そこでユピテルの扮装をする凱旋将軍の役割は神か王か。近年の論争を踏まえて、著者は元々ユピテルの儀式であったものが後に将軍自身を讃える儀式へと変化していったと推測する。  凱旋式挙行の要件が、①命令権(imperium)、②鳥占権(auspicium)、③軍隊指揮(ductus)、④幸運(felicitas)の4つだったというのが、統治(王)・呪術(宗教)・軍事の三権が一人に集中しているようで興味深い。 野口孝之「近代ドイツ・オカルティズムの「学問」における「魔術」」
 19世紀後半から20世紀初頭に展開されたオカルティズムにおける「魔術」の位置づけを、キーゼヴェッター、エスターライヒ、シュティルナーという3人の思想を中心に検討する。  ドイツの代表的なスピリチュアリスト、カール・ドゥ・プレルの概念das transzendentale Subjektを「超越的主体」と訳しているけど、「超越論的主観」では。このドゥ・プレルの理論を援用するキーゼヴェッターはオカルティズムをGeheimwissenschaftと呼び、先人としてスウェーデンボルグを挙げている。  ちなみに、スウェーデンボルクを批判したカントの『視霊者の夢』の第一部第二章のタイトルはgeheime Philosophie(オカルト哲学)である。
寺戸淳子「「呪術ではない」祭儀:「秘義」と���ての聖体拝領」
 大変勉強になった。キリスト教の「聖体拝領(聖餐)」「実体変化」「神秘的肢体」といったややこしい話を基本的なところから丁寧に教えてくれるので、これらの神学的議論に関心がある人におすすめの入門的論文。  12世紀に「実体変化」の教理が確立したのと同時に、「神秘的肢体」(Corpus mysticum)論も確立していった。Corpus mysticumは元々、食べる方の「聖体」を意味していたが、秘義的ニュアンスがよろしくないため、それまで「教会」を意味していた「キリストの体」Corpus Christiと呼ばれるようになった。  12世紀に「実体変化」の教理が確立したのと同時に、「神秘的肢体」(Corpus mysticum)論も確立していった。Corpus mysticumは元々、食べる方の「聖体」を意味していたが、秘義的ニュアンスがよろしくないため、それまで「教会」を意味していた「キリストの体」Corpus Christiと呼ばれるようになった。  逆に、教会はCorpus mysticumと呼ばれるようになった。つまり、聖体と教会の呼び方が入れ替わったのである。この教会を指す「神秘的肢体」がやがて法人のような擬制的人格一般を指すようになっていった。カントーロヴィチぽいなと思ったら、カントーロヴィチが参照されていた。 佐藤清子「19世紀合衆国における回心と「呪術」:チャールズ・G・フィニーの新手法擁護論とその批判を中心として」
 きわめて明晰な論文。19世紀アメリカの第二次大覚醒の時代を代表する牧師フィニーは「新手法」と呼ばれる礼拝方式を導入して革新をもたらしたが、それは回心を意図的・合理的に促す手法であり、限りなく呪術に接近していく。  フィニーはスコットランド啓蒙思想の影響の下、自然法則の学習・応用という方法論を採用し、自らの回心の方法を「科学」あるいは「哲学」であると称した。他方で、呪術・宗教・科学の三区分で知られるフレイザーもまた、同じくスコットランド啓蒙の思潮に影響を受けていることは興味深い。  フレイザーは呪術を稚拙な科学であるとしたが、もし仮に「回心」を心理学的な技術によって達成できるようになったとしたら、それは科学なのか呪術なのか。実は科学と呪術の区別は、その知識や技術の程度の差異によるのではないのではないか。  フィニーの「祈り」についての議論も面白い。回心は聖霊の働きによるが、人間は聖霊をコントロールできないがゆえに、回心も究極的には神に委ねられている。しかし、フィニーは回心と聖霊の間に「祈り」という人間の行為を介入させる。とはいえ、人間は祈りによって神を操作できるわけではない。  フィニーによれば、祈りはそもそも聖霊の働きによって可能になるのだから、祈ることができること自体がそれが叶えられる可能性があることの証拠となる、という。ここには、祈りのアポリア(祈りは効果があるならば、祈りにはならず、効果がないならば、祈る必要がない)を解く鍵があるように思われる。 久保田浩「近代ドイツにおける「奇術=魔術」:奇術とスピリチュアリズムの関係に見る〈秘められてあるもの〉の意味論」
 19世紀ドイツで機械仕掛けの奇術を行う奇術師は、トリックを説明(klaeren)可能なものとしながら、それを驚嘆すべきものとして提示する者であり、スピリチュアリストの種明かし(erklaeren)をして詐欺を暴く啓蒙(Aufklaerung)の意義も担っていた。  奇術師がスピリチュアリストを科学的に暴いたり、宮廷からお墨付きを得た「宮廷奇術師」が登場したりと、『鋼の錬金術師』が好きな人にお薦めしたい論文。スピリチュアリストが、奇術師は本人も気づいていないけれど実は霊媒であり、本人が奇術だと思っているのも霊媒現象なのだと主張する話が面白い。
井上まどか「ロシアにおける呪術概念の検討」
 前半が現代ロシアの事典や概説書における「呪術」概念の分析、後半が16世紀に編纂された『百章』における「呪術」の用法について。「準備的覚え書き以上のものではなく」という著者の言葉通りの文章であった。  『金枝篇』の著者名が「D. D. フレイザー」となっていて、目を疑った(ロシアだとJもGもDなんですか)。それ以外にも本書は誤植が非常に多い印象。上巻目次のタイトルからして既に間違っている。
西村明「呪術としてのキリスト教受容:ミクロネシア・ポンペイ島を中心に」
 最終章でいよいよ真打ち「マナ」登場。ミクロネシアのポンペイ島における宣教でキーワードとなった「マナマン」から、マジックワードとしての「マナ」概念の歴史的形成の議論へ。  まず、宣教師は植民地主義的視点で現地の宗教的・呪術的実践を裁断するが、しかし、その視線は一方向的なものではなく、現地民もまた、自分たちの価値体系の中にキリスト教を位置づけて理解する。ポンペイ島で、二つの異なる価値体系を通訳した概念が「マナマン」であった、という話が面白い。  さらに後半、この「マナマン」(ミクロネシア)と同族語である「マナ」(メラネシア・ポリネシア)という概念が辿った数奇な運命が論じられるが、これも面白い。  「マナ」とはそもそも、コドリントンが『メラネシア人』(1891)において初めて学術的議論に導入した語で、その後、超自然的力を指す普遍的な概念として人類学・宗教学で多用されていった。しかし、コドリントンが現地調査したモタ島とバンクス諸島は、当時、ポリネシア人と宣教師の影響を受けていた。  メラネシアの「マナ」が形容詞や動詞としての含意があったのに、ポリネシアでは名詞として用いられた。メラネシアの宣教師たちは先にポリネシア語に通じていたために、「マナ」を名詞的に理解してしまった。こうして、コドリントンがやってきた頃には、既にバイアスのかった「マナ」となっていたのだ。  このように、「マナ」とは、ポリネシアとメラネシア、現地民と宣教師、そして世界各地の多様な宗教間といった、異質な価値体系を通訳=通約する概念として強力な力をもつようになっていったのである。異質な体系の間の界面に生じる通約的概念という意味では、「フェティッシュ」にも似ているように思う。
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ryuseiwotoru · 1 month
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【公演情報】
projecttiyo
『手のひらの町、夜更かしの王様』
2024.10.18(金)-10.22(火)
チケット発売開始:8.10(土)予定
ーそれから時折、この場所に来た。王様は、いつもそこにいた。これは王様のお話。王様と、それから俺のお話。
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◼︎場所:ムリウイ
世田谷区祖師谷4-1-22-3F
小田急線「祖師ヶ谷大蔵」駅 徒歩7分
◼︎あらすじ:
眠れない夜に、僕はよくあの学校の屋上へ行った。
いつもそこにはこの街の王さまがいた。
頑張らなければ生きられない昼間を、
生き抜くための答えを求めて、夜の屋上に人が集まった。
王様はただ好きな事をして、この町を好きだと言った。
その夜の特別な時間は、いつか終わりを迎えるのだろうか。
その時僕は、どうやって昼間の時間を生きるんだろうか。
◼︎スケジュール:
2024/
10/18(金) 18:00
10/19(土) 13:00/17:30
10/20(日) 13:00/17:30
10/21(月) 18:00
10/22(火) 13:00★
★最終日割あり。
*上演時間:約2時間(途中休憩10分)予定。
*開場・受付は開演時間の30分前予定。
*最新情報は、projecttiyo公式xをご確認ください。
◼︎予約フォーム:
R7 TICKET SERVICE
https://r7ticket.jp/tenohiranomachi/
※フォーム送信後、メール認証完了後に本予約となります。
■料金:
一般 ¥3,500 
U25  ¥2,800 *要身分証
早割(3週間前)  ¥2,800
最終日割(10/22(火)限定) ¥2500 ※一律・事前予約のみ適用
※全席自由席
※未就学児入場不可。
※本公演は子ども向けの内容ではありませんが、小学生以上のお子様のご入場は可能です。
◼︎本公演には以下のような内容が含まれています。
• 死に関する表現
• 以下の状況に関連した心理的負荷の高いシーン
 ◦ 職場・学校でのトラブル
 ◦ 家庭内不和、非行
◼︎クレジット:
脚本:山本悠
演出:藤井ちより
ドラマトゥルク:南雲沙希
演出補佐:中村恵
 
出演:
小野里満子 金井朱里 鈴木菜々 髙山斐七子 松永治樹 山田あきひろ
 
舞台監督:青木哲
舞台監督助手:西内穂波
照明プラン:中山愛弓
メディアアート:朋佳
音響:西岡サヤ
美術協力:宮城円香
作品協力:北みれい
宣伝ビジュアルデザイン:maeua
記録撮影:TOKABI
当日運営:杉本亞優
スペシャルサンクス:田山陽大
制作:sakumi 山本悠
協力:コップクラフト/演劇ユニット「きそう」/劇団らん/TOKABI/ターリーズ/サンバーチャイチャイ/ヨゴト/アイマχミセル/アナログ饅頭/そっとすたじお
 
協賛:一般社団法人多摩美術大学校友会
主催:projecttiyo
 
◼︎車椅子でご来場の方、介助が必要な方へ
・本公演が開催される劇場は建物の3階にあり、移動手段は階段のみでございます。
・車椅子対応のトイレはございません。
あらかじめ会場の条件をご確認の上ご予約ください。介助が必要な場合はスタッフがサポートいたします。公演の1週間前までに事前に以下のメールアドレスまでお問合せください。ご観劇に際しご不安点がある場合は同メールアドレスまでお問合せください。
●お問合せ:projecttiyo 制作部
■official account
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honyakusho · 2 months
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2024年8月9日に発売予定の翻訳書
8月9日(金)には23点の翻訳書が発売予定です。
燃え尽きそうな先生のためのリフレクションガイド
メレディス・マットソン/著 レベッカ・ショーフ/著 佐伯葉子/翻訳
東洋館出版社
アウシュヴィッツの小さな厩番
ヘンリー・オースター/著 デクスター・フォード/著 大沢章子/翻訳
新潮社
副大統領暗殺(上)
リー・チャイルド/著 青木創/翻訳
講談社
副大統領暗殺(下)
リー・チャイルド/著 青木創/翻訳
講談社
ランナーは太陽をわかちあう : ケニアの伝説的ランニングコーチと世界王者たちの物語
サラ・ギアハート/著 児島修/翻訳
青土社
後漢書 列伝[一]
范曄/著 李賢/著 渡邉義浩/翻訳
早稲田大学出版部
不滅の愛に守られて
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ジュリー・ガーウッド/著 鈴木美朋/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
夏のドレスに着替えたら
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ダイアナ・パーマー/著 寺尾なつ子/翻訳 リアン・バンクス/著
ハーパーコリンズ・ジャパン
愛のいけにえ
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アン・ハンプソン/著 平敦子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
心の花嫁
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レベッカ・ウインターズ/著 新井ひろみ/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
かわいい秘書にご用心
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ジル・シャルヴィス/著 佐々木真澄/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
大富豪の醜聞
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サラ・モーガン/著 加納三由季/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
世界一の大富豪はまだ愛を知らない
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リン・グレアム/著 中野恵/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
大富豪と孤独な蝶の恋
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ケイト・ヒューイット/著 西江璃子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
王の求婚を拒んだシンデレラ
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ジャッキー・アシェンデン/著 雪美月志音/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
愛の岐路
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エマ・ダーシー/著 霜月桂/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
ドクターと悪女
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キャサリン・スペンサー/著 高杉啓子/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
もう一度恋して
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レベッカ・ウインターズ/著 矢部真理/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
スター作家傑作選~愛は心の瞳で、心の声で~
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ダイアナ・パーマー/著 宮崎亜美/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
オーガスタに花を
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ベティ・ニールズ/著 山本みと/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
招かれざる愛人
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スーザン・スティーヴンス/著 小長光弘美/翻訳
ハーパーコリンズ・ジャパン
徳の起源 他人をおもいやる遺伝子
マット・リドレー/本文 岸由二/監修 古川奈々子/翻訳
筑摩書房
師弟のまじわり
ジョージ・スタイナー/本文 高田康成/翻訳
筑摩書房
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kachoushi · 2 months
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虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅷ
花鳥誌2024年8月号より転載
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日本文学研究者
井上 泰至
14 道のべに阿波の遍路の墓あはれ
 初出は『ホトトギス』昭和十一年四月号「句日記(昭和十年四月)」。「四月二十二日。風早西ノ下に句碑を見、鹿島に遊ぶ。伊豫松山、黙禅邸。ホトトギス会」と前書き。『五百句』にほぼ同文の注記あり。
 この句の詠まれた事情については、『ホトトギス』昭和十三年十二月号巻頭に虚子自身が書いた「阿波のへんろの墓」の一文がある。虚子が新田宵子夫妻・池内友次郎夫妻・高濱(当時)章子と故郷西ノ下を訪ねた消息を書いたものである。まずは決まって訪れる大師堂の大きな松に佇み、裏手にある「阿波のへんろの墓」を確認したが、なかったのであった。虚子の証言によれば、江戸時代の標準的な書体である御家流で書かれた古いものであったという。
 虚子は碑が無くなっているのを嘆きつつ、恐らく行き倒れの曰くなどがあろうことを想起し、子供時代に目撃した遍路の一行を回想している。二、三歳の頃、遍路の女に抱き上げられ、大師堂まで連れていかれた想い出を語り、おそらくその女は、自分と同じくらいの子供を無くしていたのだろう、と語っている。このエピソードは、その後自分の人生を振り返った『虚子自伝』(昭和二三年刊)でも書き記されており、虚子のふるさとの記憶として刻印されていたことがうかがえる。
 「遍路」は『ホトトギス』雑詠欄によって季題になった。一見古そうに見えて新しい季題である。西村睦子『「正月」のない歳時記』(本阿弥書店)によれば、大正十三年に三句登場して以来、昭和九年までに二六〇句も載る人気の季題となったと指摘されている。虚子が季題を選んだ改造社版『俳諧歳時記』春の巻(昭和八年刊)に、虚子の詳しい解説と例句の二七が確認でき、出典はすべて『ホトトギス』からである。虚子編『新歳時記』(昭和九年刊)にも同様に詳しい解説付きで立項され、例句二二を数える。つまり、伊予出身の虚子によって「遍路」は季題になったのであり、この句はその例句として加えられ、そのトドメを打ったのである。
 『俳諧歳時記』の解説につけば、春の、しかも女性の景物としてのこの季題のイメージが確認できる。弘法大師の巡礼にあやかって、四国に散在する八十八か所を順拝する全道程一二〇〇キロ、日数四〇日余りを要する。宗旨・老若男女を問わず、服装は軽いが、三月から四月の季節がよくなる時期に、菜の花・青麦・紫雲英の鮮やかに彩られた道をぞろぞろと通る。この風景との一体化が単なる「巡礼」でなく、季語としての「遍路」の拠って立つところであると特記する。
 特に若い娘たちは華やかなセルの着物に、白木の納札挟みを胸高にかけ、鬱金や浅黄色の手甲脚絆をつけ、同じ色の姉さま冠りの上に真っ白な菅笠をかぶり、緋の腰回しもあらはに裾を端折り、白木の杖をついた姿を虚子は詳細に活写している。高濱年尾の次の句などは、この虚子が特記した美しさの方に拠ったものであろう。
  お遍路の美しければあはれなり
 虚子の句にもどれば、山本健吉『現代俳句』に的確な評がある。まず「遍路の墓」とだけあって無名であることがかえって叙情を増すこと、「阿波」の地名から、浄瑠璃でよく知られた、長年別れた母と出会うもそれと気づかない巡礼お鶴(「傾城阿波之鳴門」)の連想で、子別れの哀話が想像されることを指摘する。
 さらに健吉は重要なことを言っている。「遍路の墓」そのものに、春の季感はない。むしろ春の季語「遍路」が置かれることで、子供時代の春遍路の記憶と現在の春とが結び合わされるのであって、新興俳句の中でも有季定型を守った水原秋櫻子の流れの季感主義を批判している。季語は言葉そのものに意味があるのか、言葉の背後にある季感に意味があるのか? これは有季定型俳句の一大論点である。
 過剰な、「今」「此処」にこだわる季感主義では、この虚子の句などは取り落とされてしまう。言葉が残ることによって、過去の季感を学び、それを想起し、対話する。下手をすると昨今頻出する「昭和の日」俳句の甘い回想句の氾濫のような惰性に堕ちてしまうのだが、言葉の由来や歴史性を無視しては、多くの俳句の財産を無くすことも自覚しておくべきだろう。掲句はその文脈において、今日重要な意義を持っていると言えよう。
15 白酒の紐の如くにつがれけり
 この句の成立は若干の問題を含む。『ホトトギス』昭和二十年六月号の「句日記(昭和十九年三月)」には、「三月四日句謡会。鎌倉要山、香風園」の前書に「白酒の餅の如くに濃かりけり」「瓶のまま白酒供へ雛は粗画」と併記される。
 しかし、『六百句』には、前日の「(昭和十九年)三月三日 家庭俳句会。日比谷公園。丸之内倶楽部別室」と注記され、〈洋服の襟をつかみて春寒し〉と共に掲載される。
 「句日記」では、「洋服の」の句の他、「春草を踏まえて鳩の足あかし」「斯く行けば春風寒し斯くは行く」「その中に大樹芽ぐは物々し」といった吟行句が並び、「白酒」句はない。
 すなわちこの句は当初、雛祭を題詠的に詠んで四日の鎌倉の句会に出したものだったが、後に三日の家庭俳句会での作、ということにしてしまったものなのである。
 虚子の句集における注記は、必ずしも実際に忠実なわけではなかったことが知れるが、これは掲句を三日の発表ということにした方が、効果があると考えたからであろう。なお、家庭俳句会は、婦人俳句会などとともに『ホトトギス』に立ち上げられた、女性中心の句会で名句が多く生まれている(『俳壇』二〇二四年七月号「座談会」(西村和子・井上・堀切克洋)。そのこともこの発表時期の変更という「操作」の理由ではなかったかと思う。
 掲句は、端的にして的確な比喩によって、「白酒」の様態を鷲つかみにした写生句で、間然とするところがなく、名句としてはよく引かれるものの、解説は意外に少ない。
 ポイントは「白酒の」の「の」である。これが「や」では、なぜいけないか?「や」「けり」と切れ字が重なることを嫌ったのは、すぐわかる。
  降る雪や明治は遠くなりにけり 中村 草田男
 この句のように上五とそれ以下の間に「飛躍」があるなら、切れ字が重なっても問題はないが、「白酒」の句は典型的一物仕立てで、「や」では煩い。
 「の」の効果はそれだけではない。「紐の」と「の」を畳みかけることで、「白酒」の様態に焦点を当てることができる。
  鴨の中の一つの鴨を見てゐたり   この庭の遅日の石のいつまでも   蛍火の今宵の闇の美しき   立秋の雲の動きのなつかしき
 以上���ような虚子の作例につけば、上五の下に「の」を軽くつけて、以下で「の」を繰り返して、リズムを作り、対象にフォーカスを当てていったことに気づかされる(井上『俳句のマナー、俳句のスタイル』)。
 「白酒」の句の主題は、液体の動きにあるので、「つがれけり」と用言でまとめた。虚子は「眼」の詩人ではあるが、これをことさらに強調せず、さりげなく、品よく提示してみせる。鷲づかみの「写生」にありがちな生々しさを��むデコレートの感覚(井上「品格ある写生」『俳句』二〇一九年四月号)こそ、作家虚子の「写生」を代表するものとして、ここに指摘しておきたい。
*先月号記事に脱落がありました。「紅梅の苔は固し不言」の句は『ホトトギス』九年二月号で『五百句』同様「二月二十二日。臨時句会。発行所。」と前書きされています。記してお詫び申し上げます。(筆者)
『虚子百句』より虚子揮毫
15 白酒の紐の如くにつがれけり
16 紅梅や旅人我になつかしき
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国立国会図書館デジタルコレクションより
___________________________
井上 泰至(いのうえ・やすし)   1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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bearbench-3bun4 · 2 months
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「虚無への供物」中井英夫 2251
第二章
25皺だらけの眼01
亜利夫や八田皓吉は、再三、警察に呼ばれたみたいですが、結局、単純な過失死として処理したようです。 まあ、完璧とも言えるような密室ですからね。 昭和三十年に「ドミニカ糖事件」の周某がガス中毒で変死している。 ガスが犯罪に利用されることはまれだというのが捜査常識であったとあります。 ここにも書かれているように、ガス禍が起こり始めたのは翌三十一年からで、 ジャーナリズムも中毒死に敏感になり紙面の扱いも派手になったとあります。 周某が変死したのも、実際には、昭和三十一年のことですから、 今回のこの橙二郎の死に対して、その影響があったかどうかは分かりませんね。
亜利夫は、必死に頭を絞ったがわからなかった。が、奇妙な異次元のワンダランドを通り抜けたら“再会”するみたいです。 ちまり、犯罪だということなんでしょう。 どうなるのか、楽しみですね。
氷沼家には片付けなければならない問題が山積しているとあります。 その一つが、緑司の後始末です。それに関係しているのは、内縁の妻の圭子、病院長、それに吉村夫妻です。 院長というのは、小肥りの血色のいい顔つやで、やたら大袈裟に手を振り回して話をする癖のある型通りちょび髭を生やした町医者タイプ。 吉村という男は、薄あばたの顔に色眼鏡をかけ香具師風な柄のわるいところもあるが、女房ともどもひどく律儀な気質らしい。 圭子は、色白の肌がひどく荒れて眼の下に透き通るような青い隈(くま)の浮かんでいるのが自堕落な印象であるそうです。
藤木田老人の推理では、緑司は圭子が帝王切開のあげくに死んでしまい、予期して入院させておいた吉村の女房の子供を多額の金で緑司に仕立て上げ、 その秘密を紅司に気づかれたために鴻巣玄次をそそのかして殺したのだという話でした。 しかも、圭子は、郷里の四国に緑司と暮らしたいと言っているのです。 だから、実際には、見当違いだったようだとまとめています。
まあ、これは調べればすぐわかることでしょうから、余り突っ込まなくてもいい話なんでしょう。
その後、緑司の病気について触れられていますが、これは、神秘的な感じを与えたかったのかもしれませんが、滑稽さを与えるだけで完全に失敗だと思います。 それとも、これが何かの伏線にでもなるのでしょうか?
ちなみに、緑司さんの眼は夜になると猫みたいに光りだすらしいです。 例えとして『ミドウィッチ・カックー』の少年さながらといってますね。 ジョン・ウィンダム原作のSF小説「呪われた村」を映画化したSFホラー映画「未知空間の恐怖/光る眼」のことでしょう。 日本での公開は、1961年ですから、この部分は、作者の意見ってことなんでしょう。
で、 膠腫(こうしゅ)という病気で、目玉が固くなってエンドウ豆みたいに緑色の皺だらけの粒になるっていてます。 実際、視神経膠腫という病気があって、小児に多いようです。 緑色の細胞が優位に増殖し、緑色の細胞が脳腫瘍を形成するみたいです。 まあ、目玉がエンドウ豆みたいに緑色の皺だらけの粒になるっていうのは、大げさに言ったんでしょう。
蒼司は、緑司をだしにしてエメラルドを取り込もうなどとは考えていなかったと橙二郎を擁護します。 むしろ、医者である自分が紫司郎兄さんの色彩の研究を引き継いではどうだろうか? 薬草のことしか知らないけれども植物の知識は多少有るから、それが疎遠だった兄貴への供養だと思うとです。 しかも、緑司と言う名前にしてはどうかと言ったのは、蒼司だというのです。
それで、橙二郎は、緑司が生まれることが、氷沼家を再興できるかできると思いこむようになり、 万一の場合は、赤ん坊を取り換えてでも僕の前にだけはめでたく緑司が生まれたように取り繕ろおうと思っていたようです。
それを吉村がすっかり打ち明けて相談に来て、承知していたんですが、 それほどまで氷沼家のことを考えてくれるならと思って黙っていたのだそうです。
藤木田老人は、橙二郎の話には懐疑的ですが、 さらに、蒼司は氷沼家にはエメラルドもダイヤもルビーも無いといいます。 だから、橙二郎がどうやってもエメラルドを手入れることはできないと。 蒼司が、橙二郎をかばっているように感じますが、この話は、本当なんでしょうか? それにしても、氷沼家には宝石が無いということは、それが理由で事件が起きることもないということですね。
橙二郎は、妙な星占いに凝っていて西洋にあるやつに中国の運命学をまぜたような特殊なもので、 緑司の主星(ロード)はペガサス座のなんとかで、つねに紅司の星に左右されている。 ただ、藍ちゃんの星が強くてそばにいれば大丈夫だと信じているようだと。
で、紅司の死んだ晩は緑司にとっての最悪日で天中殺、フランス語で“虚無”とおなじ“ネアン”というんだそうですが、 夜の十時半だかにどうしても藍ちゃんにそばにいて貰わなければ赤ん坊が危ないという気持ちで大声で呼び立てたというんです。
天中殺とは、算命学という中国で生まれた占術の用語で、エネルギーが停滞する時期のことだそうです。
確かに、紅司の死んだ晩、橙二郎は藍ちゃんを呼び立てていますね。 取ってつけたような理由ですけどこのせいだったのでしょうか? とにかく、橙二郎を犯人呼ばわりするのだけはやめてくれと、蒼司がいいます。
亜利夫は、紅司と橙二郎の死は全く見かけ通りの病死と過失死に過ぎないのかと考えますが、 これはどうなんでしょう。 だとすると、この小説は何か?ってことになります。
結局、緑司は吉村夫妻が予定通り引き取って四国へ連れ帰り、圭子とは相応の金で別れ話がつきます。 名探偵藤木田老人も長い間陣取っていたホテルを引き払って新潟へ帰っていきました。 “アラビク”での推理比べでは一番真相に近かった。 まもなく本物のセイタカ童子やら不動明王やらに会うことなるが、何もかも知っておったと伝えてくれ。 という、この藤木田老人が残した言葉が気になりますね、
場面変わって、 一週間ほど経って、やっと熱も引いたからという催促で久生のところに、亜利夫と藍ちゃんがきています。 事件後何回か概略の報告だけはしておいた亜利夫だが、 久生は、やっぱりガスでの殺人が起きたと妙に納得しています。 橙二郎さんが絶対にストーブを付けっぱなしで寝たりはしなかったという証明をする必要が有るといいます。
で、藍ちゃんが言っていた書斎にあるはずはないものとはなにかと問います。 藍ちゃんは、それは、凶器だと答えますね。
凶器といえばガスですか?
つづく
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yotchan-blog · 2 months
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2024/7/17 7:59:34現在のニュース
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oisiihito · 5 months
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いい加減に 東京へ出てくるとうんざりするのをやめたい 新宿や渋谷ならまだしも 上野などでうんざりしているようでは 情けがないから やめたいのだけど やっぱりどうしてもああやって人が大きな塊になるような状況をみると 誰でもいいじゃないかという気になってくるので苦手だ そこにいるのは誰でもいい かけがけのないことのないただの記号という形をとった肉の塊にしか思えない だからそのような有象無象に気を配る気にもならない 中高生のような 人を殺す目で あれくらいの時期はみんな特に意味もなくあるいは大きな意志の元で人を殺したいと思っているものでは? うつむきながら 足早に肉塊を通り過ぎるしかない フードエッセイストである平野紗季子さんの (NO)RAISIN SANDWICH が クッキー・モンスター (青色のけむくじゃら) とコラボするということで 銀座のソニーパークへ 遊びに行く 銀座はよくわからない 近いようで遠い街だと思う 京橋や日本橋なんかは完全に他人事なんだけど 銀座に関してはどうしても割り切れない部分が個人的にあったりするわけで 上野から銀座線に乗り ライクアタイトル回収 銀座駅で降りる まずまずの人 ソニーパークは駐車場の傍らにある 以下HP引用 "銀座四丁目交差点改札より、そのまま地下コンコースを歩いてお越しください。B7とC3出口の間にある「西銀座駐車場」の入口を入ってすぐ左がSony Park Miniです" なんとも簡潔でいて分かりのいい文ではないの 無駄のないうえにそこまで事務的でもないのが良い 変な場所にある施設が 結構好きです 新橋の ニュー新橋ビル な 熱海の 第一ビル商店街 な 感じの施設 施設群? この日のために PACS の Round Corner Pocket shirts を卸した 真剣な青色で 名前の通り ザッツリテラリー ポケットがまあるくなっている 生地もスーピマコットンなので 肌触りも良い かつ光沢もあり品の良いシャツに仕上がっている かわいいねお気に入りです 大きめに着る 靴下もファミリーマートのアクアブルーだったので 話しかけられた店員さんに 「格好もクッキー・モンスターを意識されてるんですね!」 などと言われ 恥ずかしそうに頭をかきながらうんとかすんとか ヘラヘラするしかなかったよ 23にもなるのに 恥ずかしそうにヘラヘラするしかない場面がいまだにある ステッカーや缶バッジ なんとなく目当てにしていたクッキー・モンスターのTシャツはソールドだった まあそうだねと思いながら"PREMIUM COOKIE SANDWICH for COOKIE MONSTERS"を抱えて後にした この時点で汗が止まらなくて病気かと思う 汗をかきはじめると 周りの視線が過度に拡張されていく感覚になる 批評よりも批判よりの視線に���らされているような感覚 さすがに耐え難いので 鳥越の方に逃げた 昔に といっても2年前までは鳥越に居をかまえていたので 今でもマイメンな東京のスポットなのだ そんな場所は本当に貴重だ 鳥越神社という大きな公園のわきにあるアパートの一階部分には Torigoe T という小さなフランス料理のお店があったのだが それも1年前に閉店して今はアメリカ雑貨のお店になっているのを目撃した 6月は鳥越神社の例大祭があり 裸の男たちが蔵前橋通りを神輿担ぎ闊歩する 言語というよりむしろ発声に近い掛け声に混ざるぶつかり合う肌と肌の音は 何かしら象徴的に聞こえるものです 例大祭のチラシがあちこちに貼られているのに沿って鳥越の街を歩く もうこの街は 自室から浅草にあるアルバイト先まで 日陰から一歩も出ることなく歩いて行けるまでに 知っている 知っているのにすでに住んでいないというのはどうして不思議だ 1時間くらい歩き続けて観念したように浅草橋から総武線で新宿まで出張る 小田急線の急行で下北沢に着く頃にはもうだいぶ風が出て涼しくなったような気がして またシャツを羽織った だいぶ変わってしまったねこの街も 高校教師 (1993) には当時の京王井の頭線沿いも出てくるのだが 1993年時点での下北沢駅周辺はとても文化的ではなかったように見える ホームも薄暗くなんとなく湿り気のあるそんなイメージだった むろんあくまでイメージ 妄想ではある産まれてないしそもそも しかしな 今やサブカルチャーにとどまらず演劇や映画のベースメントとして 機能しているので 大したもんだと思う 人間が本気になれば 何もない場所に都市を計画し造ることなんぞは きっと造作もないのだろう 東京も元々大きな湿地帯であったことを考えると 人間のその豪胆さと労力の惜しげのなさには驚かされるばかりである 茶沢通りを北沢タウンホールに抜ける路地の左手に アンダーニース という楽器屋があり ビルの3Fで品揃えもいいしなによりオーナーの人当たりの良さ! この楽器屋でその感じなのありがたい 友人にお土産として Danelectro Black Coffee を買った DODのFX25B Envelope Filter とも悩んだが ゲインがフルテンで固定というオーナーの説明にクラッときたので そっちにした 朝からまともなものを食べていないことに気づいて 渋谷駅から渋谷川に沿って並木橋の方へ降りると恵比寿の手前にフレッシュネスバーガーがあるため そこでフレッシュネスバーガーとジンジャエールを食べる ジンジャエールがとにかく濃く作られており 自家製なのもあって 飲みごたえがすごいことになってんの 正直ハンバーガーには合わせない方がいい 完全に負けているので 狭い店内の後ろの席には 学芸会終わりの親子が感想戦などをしていた ジメっている恵比寿 リキッドルームに家主がやってくるということで 友人を誘った 昨年の12月に出したアルバムのツアー 恵比寿リキッドルーム ワンマン フルセット 整理番号はなぜか800以降のカスだが 久しぶりのライブも 友人に会えるのも嬉しい チケット代の代わりに 何かモノをくださいという暴力に 友人は旅館の灰皿とぶっとい葉巻で応えた 吸わなかったら灰皿で人を殺してもいいらしい とにかく喫煙が足りないと言われた 喫煙が足りない 喫煙が足りない? アウトレイジ 最近バイトや大学の合間を縫って アルバムのレコーディングなどしているらしく 小職よりも忙しそうにしているので頭が上がらない ライブはもちろん完璧だった 正直言ってここまでのめりこめるライブも少ない 撮影が可能らしく ちらほら撮影している観客もいたが 昔気質だからだろうか どうしてもライブという場において撮影という行為がイマイチしっくりこない いまそこにある景色を損なう可能性を 考えてしまって スマホへ手が伸びなかった 撮影などしなくてもライブはサイコーであるのであれば 無理して撮影する必要はない そうだよね ウン 途中マジで酸欠になって フロアが最高潮だからね クラクラしながら ぜんまいじかけ のリフが宙に浮いて見えたりしたが 無事 終演 熱冷めないまままた歩いて渋谷駅まで戻ることになり 家主の話よりむしろバックナンバーやクリープハイプの話になりなぜ? 家主の話をしないということによってむしろ家主の存在が際立っているような 哲学や文学の文脈でよく使われる論文の手法のような雰囲気で 道玄坂のロイヤルホストに滑り込んでひといきをつく 柴田聡子の新譜は ある種 脱構築的に音楽よりも言語 あるいは歌詞や詩の動きにフォーカスしたアルバムだと論じる 前作 ぼちぼち銀河 においてもその様子はたしかにうかがえたが 今回で完全に音と歌詞 (詩) は同時に存在するように作られはじめた それぞれで見てもイマイチパッとこない 納得できない そのふたつは 同時に鳴ることで私たちの前になにかしらの意味を持って突如立ち現れることになる そこが柴田聡子の独自性ではないかという話で盛り上がって 過ぎる時間 こんな話がしたかったと思っていることに気づいたのは分かれてから銀座線で上野御徒町へ戻る最中だった 山形行きの高速バスで 友人がSound Cloudにあげていると教えてくれた レコーディング中のアルバム そのリード曲になるというデモをこっそり聴く 疲れた身体でも 十分に良いと思える曲だった コンスタントな振動に揺れ カーテンをこっそり開けて 高速道路のナトリウムランプが玉になって流れていくのを眺め 耳を澄ませて友人の曲を何度も 繰り返し聴く はじめて聴くのが夜行バスの中で良かったと思った 眼をつむるまでにそんなに時間がかかることもないだろうなと 考える間もなく 眠った 朝の4時に福島にほおりだされて 始発で郡山へ戻り 8時には職場にいるのだから 頭がおかしいとしか思えない 一緒に住んでいる人には 花屋の娘 が入ったフジファブリックのCDをお土産に買った ディスクユニオンの袋に包まれたのを 満足そうに机の上から机の上へ置き直して ニコニコしている 郡山は肌寒く しまったはずの毛布を取り出した
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kennak · 5 months
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52社※1 173社※2 小林製薬の紅麹を含む健康食品の3製品について食品衛生法第6条第2号に該当するものと判断 当該3製品の紅麹原料の配合量は以下のとおり ※1、※2小林製薬からの報告による(重複あり) 厚生労働省のこれまでの対応 以下のいずれかに該当する製品についての自主点検を行い、厚生労働省へ報告を依頼 ・小林製薬の3製品に使用された紅麹と同じ小林製薬社製の原材料を用いて製造され、かつ、 上記と同等量以上の紅麹を1日あたりに摂取する製品 ・過去3年間で医師からの当該製品による健康被害が1件以上報告された製品 〆切日: ~3月29日(金) ~4月5日(金) 製品名 紅麹コレステヘルプ 1日摂取目安量(3粒あたり) ナイシヘルプ+コレステロール 1日摂取目安量(3粒あたり) ナットウキナーゼさらさら粒GOLD 1日摂取目安量(2粒あたり) 紅麹原料配合量 100mg 100mg 100mg 回収命令の対象となった製品以外の小林製薬の紅麹を 原料とする製品への対応について(案) 資料2 ※1 52社のリストは以下のとおり 注)このリストに掲載された事業者が製造する製品が直ちに健康被害をもたらすものではありません。 会社名 所在地 1 日本バイオコン㈱ 愛知県 2 三生医薬㈱本社 調達購買課 静岡県 3 三京化成㈱山陽営業所 岡山県 4 エステック㈱ 愛知県 5 ㈱本田味噌本店 綾部工場 京都府 6 シーデーフーズ㈱ 東京都 7 ㈱スミコエアー 東京都 8 ㈱秋田今野商店 秋田県 9 金剛薬品㈱ 富山県 10 福山黒酢㈱ 鹿児島県 11 戸倉商事㈱本社 滋賀県 12 ㈱紅商事 沖縄県 13 日本醸造工業㈱ 東京都 14 鶴屋㈱ 大阪府 15 ㈱セイユーコーポレーション 大阪府 16 ㈱千草物産 沖縄県 17 ㈱青い海 沖縄県 18 株式会社八宝商会 千葉県 19 株式会社西井 東京都 20 ㈱GSIクレオス 大阪府 21 大正電機販売㈱ 大阪府 22 東海澱粉 K.K 沼津営業所 静岡県 23 株式会社カザミフーズ 栃木県 24 ㈱OMUクリエイト 広島県 25 山高味噌㈱ 長野県 26 ㈱竹屋 長野県 27 ㈱明治フードマテリア東京支店 東京都 28 ㈱森田草楽堂 奈良県 29 博多薬膳 麹・味噌商店 福岡県 30㈱薫製倶楽部岡山県 31㈲篠崎ベーカリー愛媛県 32金のさじ診療所兵庫県 33㈱丸紅商会大阪府 34ていね・さくら館北海道 35金丸富貴堂㈱北海道 36㈱樋口松之助商店大阪府 37トップフーズ㈱茨城県 38㈱金谷ホテルベーカリー栃木県 39㈱ジャストベイクアミー石川県 40㈱中国リス食品販売岡山県 41パンドコロモーデ京都府 42㈲ベーカリーオロン長崎県 43カネダ㈱経理部東京都 44太冠酒造㈱山梨県 45㈱コウリョー岡山県 46㈱菱六京都府 47日本バルク薬品㈱大阪府 48渡辺ケミカル㈱大阪府 49サンヨー山梨デンカシステム㈱山梨県 50㈱エーデルワイス埼玉県 51飯田商事㈱大阪府 52荒川商事㈱京都府 ※2 173社のリストは以下のとおり 注)このリストに掲載された事業者が製造する製品が直ちに健康被害をもたらすものではありません。 会社名 所在地 1 日本バイオコン㈱ 愛知県 2 旭運輸㈱名古屋港流通センター 愛知県 3 航空集配サービス㈱ 愛知県 4 ㈱三協 日の出工場第4倉庫 静岡県 5 ㈱日祥物流 成田ターミナル 千葉県 6 三生医薬㈱南陵工場 静岡県 7 三生医薬㈱南陵工場 静岡県 8 ㈱きくや 配送センター 愛知県 9 ㈱泉平 岡山本社 岡山県 10 レザンジュ有限会社 山口県 11 ウメサ食品株式会社 石川県 12 高見商店 岡山県 13 笹埜商店 岡山県 14 キミセ醤油㈱五穀蔵 岡山県 15 くらしき塩屋(塩屋商店) 岡山県 16 ㈱オカヤマ 岡山県 17 芳香園製薬㈱ 香川県 18 ㈱カリョー 福井県 19 ㈱能登製塩 石川県 20 ㈱アサダヤコーポレーション 石川県 21 ㈱松下商店 長野県 22 ㈱三協 日の出工場 第3倉庫 静岡県 23 釜蒸し蔵工房 北海道 24 富士カプセル㈱食品工場 静岡県 25 富士カプセル㈱北山工場 静岡県 26 ㈱豆福 愛知県 27 甘強酒造㈱ 愛知県 28 ㈲創建舎 健康増進施設 健康館 岩手県 29 日乃出醤油有限会社 岡山県 30 ㈱富澤商店 神奈川県 31 お茶元みはら胡蝶庵 菓子工房 長野県 32 ㈱鈴勝 静岡県 33 ㈱三協 日の出工場 第4倉庫 静岡県 34 ㈱富澤商店 橋本工場 神奈川県 35 東洋カプセル㈱ 芝川工場 静岡県 36 ㈱ AFC-HDアムスライフサイエンス 3F 静岡県 37 富士カプセル㈱ 食品工場 静岡県 38 ピィシーシステム㈱ 静岡県 39 アリメント工業㈱新富士工場 静岡県 40 ㈱ AFCHDアムスライフサイエンス 国吉田工場 静岡県 41 アピ㈱池田工場 岐阜県 42 ㈱夢実耕望 岩手県 43 緑と風のダーシェンカ 愛知県 44 緑と風のダーシェンカ 幸田本店 愛知県 45 相互運輸㈱ ICロジスティックセンタ- 福岡県 46 日本製薬工業㈱ 愛知県 47 アピ㈱NS工場ソフトカプセル課 岐阜県 48 郵船港運㈱南港物流 センタ- 営業所 大阪府 49 ㈱本田味噌本店 綾部工場 京都府 50 日本タブレット㈱ 京都府 51 中日本カプセル㈱ 岐阜県 52 ㈲太洋 茨城県 53 協和薬品㈱第1工場 富山県 54 アリメント工業㈱新富士工場 静岡県 55 ㈱エスビーケー ・ トヤマ 富山県 56 ㈱アスナロ化工研究所 大阪府 57 備前化成㈱第3工場 岡山県 58 ㈱カニエフードサービス 愛知県 59 株式会社藤忠 神奈川県 60 株式会社もあ 神奈川県 61 ㈱半鐘屋 岡山県 62 ㈱ミカ食品 福岡営業所 福岡県 63 ㈱藤忠 福山営業所 広島県 64 サンエフ㈱ 東京都 65 ㈱藤忠 大阪営業所 大阪府 66 占部大観堂製薬㈱ 福岡県 67 エナジック㈱ 静岡県 68 東京ポンパドウル 船橋 千葉県 69 東京ポンパドウル 新越谷 埼玉県 70 ㈱玄聖 瑞穂細渕倉庫 東京都 71 ㈱ミカ食品 本社 神奈川県 72 住岡食品㈱浜北工場 静岡県 73 富山薬品㈱ 富山県 74 横浜ポンパドウル そごう横浜店 神奈川県 75 油六薬品㈱ 奈良県 76 フェイスラボ㈱ 掛川工場 静岡県 77 酒田米菓㈱ 鳥海山麓工場 山形県 78 丸昌稲垣㈱上郷工場 長野県 79 東京ポンパドウル 八王子 東京都 80 東京ポンパドウル 宇都宮 栃木県 81 ポンパドウル 熊本店 熊本県 82 ポンパドウル 小倉店 福岡県 83 横浜ポンパドウル 天満橋店 大阪府 84 横浜ポンパドウル 名古屋店 愛知県 85 横浜ポンパドウル 奈良橿原店 奈良県 86 窪田味噌醤油㈱ 千葉県 87 角光化成㈱緑の里工場 茨城県 88 ㈱秋田今野商店 秋田県 89 山田屋醸造 福島県 90 ㈱北食(ホクショク) 北海道 91 有限会社おたまや 山形県 92 ㈲斎藤酒造場 徳島県 93 いとげん伊藤元三郎商店 北海道 94 金剛薬品㈱名古屋支店 愛知県 95 美作そうめん山本 岡山県 96 太陽エフ・ディ㈱ 徳島県 97 アダプトゲン製薬㈱可児工場 岐阜県 98 東洋カプセル㈱芝川工場 静岡県 99 ㈱三協 日の出工場 第2倉庫 静岡県 100 ㈲フィリング・ラボ 東京都 101 ㈱三協 日の出工場 第4倉庫 静岡県 102 日本ヘルス㈱厚木工場 神奈川県 103 ㈱敬明 熊本県 104 株式会社島田製薬 静岡県 105 富山薬品㈱ 富山県 106 ㈱ココサプリ 東京都 107 ㈱アジテック・ファインフーズ 岩手県 108 山本漢方製薬㈱ 愛知県 109 園田学園女子大学 食物栄養学科 兵庫県 110 ㈱玄聖 瑞穂細渕倉庫 東京都 111 愛しとーと 唐津支店 佐賀県 112 福山黒酢㈱福山第二工場 鹿児島県 113 戸倉商事㈱ママパン事業部 滋賀県 114 海洋食品豆腐よう事業部  沖縄県 115 ㈱JCC わだや 沖縄県 116 (個人名) 沖縄県 117 沖縄ハム総合食品株式会社 沖縄県 118 石川酒造場 沖縄県 119 京都グレインシステム㈱奈良工場 奈良県 120 フジヨシ醤油㈱ 大分県 121 ㈲河野酢味噌製造工場 岡山県 122 ㈲馬場商店 岡山県 123 三生医薬㈱南陵工場 静岡県 124 ㈱千草西崎工場 沖縄県 125 ㈱青い海 沖縄県 126 ㈱イワセ・エスタ神奈川支店 神奈川県 127 ㈱八宝商会 千葉県 128 ㈱アイ・エム・エス 東京都 129 ㈱ウメケン 富山工場 富山県 130 ㈱アスナロ化工研究所 大阪府 131 三生医薬㈱南陵工場 静岡県 132 ㈱ GSIクレオス 大阪支店機械機能部 大阪府 133 森川健康堂㈱第3工場 熊本県 134 ㈱ GSIクレオス 大阪支店香粧品部 大阪府 135 オッペン 化粧品㈱滋賀工場乳液倉庫 滋賀県 136 ㈲竹屋食品 広島県 137 ㈱りあん 山梨工場 山梨県 138 株式会社カザミフーズ 栃木県 139 ㈱OMUクリエイト 広島県 140 山高味噌㈱ 長野県 141 ㈱竹屋 長野県 142 ㈱丸三 高知県 143 ドギ-フ-ズ 購買管理【福岡支店】 福岡県 144 ドギーフーズ㈱ 宗像工場 福岡県 145 ㈱森田草楽堂 奈良県 146 博多薬膳 麹・味噌商店 福岡県 147 ㈱薫製倶楽部 岡山県 148 荒川商事㈱ 京都府 149 ㈲篠崎ベーカリー 愛媛県 150 いが漢方内科 金のさじ診療所 兵庫県 151 ㈱松山丸三 配送センター 愛媛県 152 元気パン工房 ごぱん 香川県 153 ていね・さくら館 北海道 154 金丸富貴堂㈱ 北海道 155 金丸富貴堂㈱函館支店 北海道 156 カギ の キーステーション 大野 佐賀県 157 ㈱仲蔵商店 新潟県 158 ㈲丸井伊藤商店 長野県 159 トップフーズ㈱ 茨城県 160 ㈱金谷ホテルベーカリー 栃木県 161 ㈱ジャストベイクアミー 石川県 162 ㈱中国リス食品販売 岡山県 163 パンドコロモーデ 京都府 164 ㈲ベーカリーオロン 長崎県 165 大塚食品㈱徳島食品部門 徳島県 166 太冠酒造㈱ 山梨県 167 ㈱コウリョー 岡山県 168 合名会社 関東屋商店 京都府 169 ㈱三協 日の出工場 第1倉庫 静岡県 170 日成興産株式会社 大阪府 171 サンヨー山梨デンカシステム㈱ 山梨県 172 ㈱エーデルワイス 埼玉県 173 ㈱タララボ 佐賀県
令和6年3月28日薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会新開発食品評価調査会及び指定成分等含有食品等との関連が疑われる健康被害情報への対応ワーキンググループの合同開催 資料 ,薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会新開発食品評価調査会指定成分等含有食品等との関連が 疑われる健康被害情報への対応ワーキンググループ(第5回)資料,審議会,研究会,検討チーム,厚生労働省,Ministry of Health, Labour and Welfare,mhlw,遺伝子組換え,バイオテクノロジー,ゲノム,健康食品,指定成分,健康被害情報|厚生労働省
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siteymnk · 9 months
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2023年の文化活動(一覧)
昨年もたくさん行脚しました。特筆すべきはコロナ禍からの本格的な脱却、夏休みの北海道旅行、勤続30年目のリフレッシュ休暇で西日本周遊、だろうか。行きつけの美術館は展示替えの都度、再訪するルーチンが確立。思ってたよりコンサートにもたくさん行ってた(クラシック系が多い)。地方の美術館(県立レベルの)を攻略する楽しさを知ってしまったので、今年も隙を見て行ってみたい。
星野道夫 悠久の時を旅する@東京都写真美術館
プリピクテジャパンアワード@東京都写真美術館
野口里佳 不思議な力@東京都写真美術館
パリ・オペラ座─響き合う芸術の殿堂@アーティゾン美術館
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台@東京都現代美術館
MOTコレクション コレクションを巻き戻す 2nd@東京都現代美術館
DOMANI・明日展 2022-23@国立新美術館
クリストとジャンヌ?クロード 包まれた凱旋門@21_21 DESIGN SIGHT
ハンドメイドジャパンフェス冬2023@東京ビッグサイト
室内楽・シリーズNo.22 デュオの世界 <チェロとピアノのための>@東京文化会館
驚異の声、驚異の言葉─未体験の音空間へようこそ!@横浜みなとみらいホール
Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.:泉太郎@東京オペラシティーアートギャラリー
3331によって、アートは『    』に変化した@3331 Arts Chiyoda
恵比寿映像祭2023@東京都写真美術館へ
同潤会アパート渋谷@白根記念渋谷郷土博物館・文学館
引き寄せられた気配@トーキョーアーツアンドスペース 本郷
東京都水道歴史館
開館60周年特別展「横山大観と川端龍子」@龍子記念館
0~8848M・地上の紋――中国空撮写真展@日中友好会館美術館
毎年恒例の岡本太郎現代芸術展@岡本太郎美術館
六本木クロッシング2022展:往来オーライ!@森美術館
わたしたちは生きている!セタビの森の動物たち@世田谷美術館
それぞれのふたり 萩原朔美と榎本了壱@世田谷美術館
平原まこと 50周年 メモリアルコンサート@東京国際フォーラムCホール
吉松隆オーケストラ傑作選 吉松隆の<英雄>@東京芸術
動物会議 緊急大集合!@ギンザ・グラフィック・ギャラリー
VOCA展2023@上野の森美術館へ
藤子不二雄のまんが道展@豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
昭和レトロ館
ヴォクスマーナ 第49回定期演奏会@豊洲シビックセンターホール
第52回邦楽演奏会@国立劇場
ダムタイプ|2022: remap@アーティゾン美術館
アートを楽しむ 見る、感じる、学ぶ@アーティゾン美術館
画家の手紙@アーティゾン美術館
重要文化財の秘密@東京国立近代美術館
明治美術狂想曲@静嘉堂@丸の内
今井俊介 スカートと風景@東京オペラシティアートギャラリー
収蔵品展076 寺田コレクションハイライト(前期)@東京オペラシティアートギャラリー
ブルターニュの光と風@SOMPO美術館
情景の地 ブルターニュ モネ、ゴーガン、黒田清輝が見た異郷@国立西洋美術館
エドワード・ゴーリーを巡る旅@松濤美術館 応挙と蘆雪@東京黎明アートルーム
「ラ・フォルジュルネ2023」 公演番号:313止まらない!若き活力の横溢と抒情 公演番号:324大作曲家に楽器の制約ナシ!SAXカルテットによる名曲の解答
島じまん2023@竹芝桟橋
デザインフェスタ vol.57@東京ビッグサイト
東京みなと祭@東京国際クルーズターミナル
ルーヴル美術館展@国立新美術館
清澄庭園
大阪の日本画@東京ステーションギャラリー
第63回 海王祭@東京海洋大学 越中島キャンパス
マティス展@東京都美術館
都美セレクション グループ展 2023
夢と自然の探求者たち―19世紀幻想版画、シュルレアリスム、現代日本の作家まで@群馬県立館林美術館
原始神母 THE DARK SIDE OF THE MOON 50th ANNIVERSARY@日比谷公園大音楽堂
本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語@東京都写真美術館
TOPコレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見@東京都写真美術館
田沼武能 人間讃歌@東京都写真美術館
発掘・植竹邦良 ニッポンの戦後を映す夢想空間@府中市美術館
プレイプレイアート展@ワタリウム美術館
下町七夕まつり@かっぱ橋本通り
モネ・ルノワール 印象派の光@松岡美術館
フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン@東京都庭園美術館
川崎水族館
F.A.T.2023 Summer Concert FireBird & AzBand & TAKEBAN@月島社会教育会館ホール
山下清展 百年目の大回想@SOMPO美術館
ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ@アーティゾン美術館
野又 穫 Continuum 想像の語彙@東京オペラシティー アートギャラリー
没後10年 映画監督 大島渚@国立映画アーカイブ
熊谷守一美術館
三井高利と越後屋@三井記念美術館
北海道旅行 ファーム富田 旭山動物園
恋し、こがれたインドの染織@大倉集古館
ブラチスラバ世界絵本原画展@うらわ美術館
特別展 古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン@東京国立博物館
誰かのシステムがめぐる時@TOKAS本郷
東京大学総合研究博物館
第21回東京音楽コンクール(ピアノ部門)の本選@東京文化会館
テート美術館展@国立新美術館
ガウディとサクラダファミリア展@国立近代美術館
ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会@森美術館
コレクション展2023-3@青森県立美術館
大巻伸嗣 地平線のゆくえ@弘前れんが倉庫美術館
弘前昇天教会
旧五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)
旧東奥義塾外人教師館
旧弘前市立図書館
山車展示館
弘前城
津軽藩ねぷた村
カトリック弘前教会
荒木珠奈 展@東京都美術館
ARTBAY TOKYO アートフェスティバル2023 CIRCULATION -ひともまちもせかいもめぐる‐@臨海副都心エリア
生誕140年 モーリス・ユトリロ展@横浜高島屋ギャラリー
全日本模型ホビーショー@東京ビッグサイト
デヴィッド・ホックニー展@東京都現代美術館
「あ、共感とかじゃなくて。」@東京都現代美術館
ステファン・サグマイスター ナウ・イズ・ベター@ギンザグラフィックギャラリー
福田美蘭 「美術ってなに?」展@名古屋美術館
生誕120年 安井仲治YASUI NAKAJI: PHOTOGRAPHS@愛知県美術館
フランク・ロイド・ライト  世界を結ぶ建築@豊田市美術館
漆の彩り・黒と金の幻想 - 高橋節郎@豊田市美術館(髙橋節郎館)
コレクション展 歿後20年 若林奮@豊田市美術館
2023年度 第2期 コレクション展@豊田市美術館
山田寅次郎展@ワタリウム美術館
Japan Mobility Show 2023@東京国際展示場
黒田記念館(特別室開室)
横尾忠則 寒山百得展@東京国立博物館
東京国立博物館の寒山拾得図
デザインフェスタ vol.58@東京ビッグサイト
永遠のローマ展@東京都美術館
上野アーティストプロジェクト2023 いのちをうつす ―菌類、植物、動物、人間@東京都美術館
動物園にて ―東京都コレクションを中心に@東京都美術館
第64回 日本版画会展@東京都美術館
「今こそ、ルーシー!」 ~LUCY IS HERE~@スヌーピーミュージアム
大原美術館
そして船は行く@高知県立美術館へ。
大塚国際美術館
コレクションハイライト@福岡市美術館
芥川龍之介と美の世界 二人の先達─夏目漱石、菅虎雄@久留米市美術館
遠距離現在 Universal / Remote@熊本市現代美術館
第3期コレクション展:宮崎県立美術館
MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ@東京都現代美術館
MOTコレクション歩く、赴く、移動する 1923→2020 特集展示 横尾忠則―水のように 生誕100年 サム・フランシス
大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ@国立新美術館
第4回カルチャー芸術展@国立新美術館
第12回 躍動する現代作家展@国立新美術館
21世紀アートボーダレス展(2023)@国立新美術館
JAGDA国際学生ポスターアワード2023@国立新美術館
第63回全国矯正展@東京国際フォーラム
ゴッホと静物画―伝統と革新へ@SOMPO美術館
ピカレスク・ニュー展 Vol.8@ピカレスク
モネ 連作の情景@上野の森美術館
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kanglo · 10 months
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「これからのことを語り合おう~未来は明るいに決まっている」
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「これからのことを語り合おう~未来は明るいに決まっている」第27回ファイナルShock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ(2023年12月8日)※参加費無料・入退室/飲食自由 チケット: https://scic231208.peatix.com/view https://www.facebook.com/events/315638591329277
■日時:2023年12月8日(金)20時~22時(オンライン開催)
■ダイアログのテーマ: ・これからのことを語り合おう
■ご挨拶: 弊社がコロナ禍より開始したショックコヒーレント講座および、ショックコヒーレント・イノベーションクラブを、2023年12月末を持って終了することとしました。これまで、講座へのご参加、交流にお付き合い下さり、有難う御座いました。この場をお借りし、心より感謝致します。
今後につきましては、この講座のエッセンスは、別な建付けで生成化育していく予定でおります。
また、合わせまして、カングロ株式会社は、2024年度(第15期)より、事業の主要ドメインを刷新し、再スタートを切ることにしました。
今回、これを節目とし、大変急ではありますが、12月8日(金)20~22時、オンラインにて、SCBC修了生、SCICオープンダイアログ参加の皆さんを中心に、「これからのことを語り合う会」を開催したいと思います。ここで、少しだけお時間を頂いて、弊社のこれからのビジョン、そして新規事業について概要をお伝えしたいとも考えております。
参加費は無料です。入退室自由にて、飲み物とおつまみを携えてぜひご参加下さい(どなたでもご参加頂けます)。年末のご多忙の中ではありますが、ぜひともご参加をお待ちしております。
皆さんとの再会を楽しみにしております。
カングロ株式会社 藤井啓人/森夕花
■Zoomオンライン:URLは、Peatix経由によるチケット購入者に自動送信されます
■オープン・ダイアログ参加対象: ※どなたもご参加頂けます ・SCIC正会員 ・SCBC修了生&SCBC受講生 ※SCIC未会員 ・一般参加(社会人) ※SCIC非会員 ・学生(中学~大学院生)
■参加料:無料 ※入退室自由・飲食を自由にしながら
■SCICとは: SCIC(Shock Coherent Innovation Club)は、ショック・コヒーレント基礎講座(SCBC)修了生をベースとした会員制クラブです(ご入会頂くためには、SCBCを受講し修了証明が必要となります)。 https://scic2023.peatix.com/view
●目的:SCBC修了生同士の交流と創発の加速。私たち自身が動き、世界に奇跡を起こす
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■『Shock Coherent(ショック・コヒーレント)』とは: 現代社会は今、破壊的な人間活動によって、エントロピー(無秩序・乱雑さの度合い)を加速度的に増大させています。故に、地球環境の悪化による気候変動や自然災害、絶え間ない疫病の発生、人心荒廃による貧富の格差拡大、資源収奪、世界各地で紛争や戦争が頻発化し、世界の指導者たちが核兵器の使用をほの��かす事態となり、もはや地球生命全体の未曾有の危機に陥っています。これを人々は、VUCAワールドと呼び、行先不透明な生き難い時代の合言葉となってしまっています。
このような時代において、「私は、これからどう生きれば良いのか?」と、多くの人々が、自問自答を繰り返し、五里霧中の状態に陥っています。このままでは、時代に翻弄され、本来あるべき使命を全うすることなく人生を終えてしまうことになるやも知れません。そうならないために、私たちに何が出来るのか。当講座は、そうした社会の強い要請により、30年に及ぶ研究の集大成により創発的に完成した稀有なプログラムです。
当講座では、様々な立場の仲間と共に、自分自身の「存在意義(パーパス)」を見つける5ヵ月間の不思議な旅に出て頂くこととなります。即ち、この「存在意義(パーパス)」が、自己変革への道標となるのです。そして、感性を刺激し、心を揺さぶる独自のアプローチフレームを活用し、固定観念の融解を起こし、事例や課題から自己変革へのヒントを得、仲間やファシリテイタとの多くの対話や繋がりから閃きをもらい、自身でも予期せぬ“創発”を起こしていきます。
このワークショップは、個人が真の意識変革を興すことを目的として、カングロ株式会社によって開発されたプログラムです。私たちは、この講座を多くの方々にお届けすることを使命とし、日々事業を営んでおります。そのことを通じて、真の道を啓く方が増え、社会そのものの変革を成し遂げられたら本望であります。ぜひ、講座で会いましょう。
(プログラム開発者:藤井啓人)
■第1~6期「ショック・コヒーレント基礎講座」全アーカイブ・オンデマンド映像集(有料コンテンツ) https://vimeo.com/ondemand/shockcoherent
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★【ダイジェスト版動画特別提供映像】: 「今だから知っておこう!災害時のマンション活用法/対談セッション『新しい世界の街づくり』安心のデザイン~こころの時代へ向けて」第27回SCICオープン・ダイアログ/講師:尾山幸代氏(2023年11月10日) https://youtu.be/W4NIZzdwtnQ
「アフリカ紛争地に命の素を届ける志経営~ルワンダに単身乗り込みコンゴ民主共和国にトウモロコシ粉を送り届ける汗と涙の奮闘記」第25回SCICオープン・ダイアログ/講師:牧野広太氏(2023年10月13日) https://youtu.be/OVGqlO2zino
「やめられない、とまらない資本主義を考える/どうしたら人類は本当の豊かさ幸福を取り戻せるのか?」第25回SCICオープン・ダイアログ/講師:森夕花氏(2023年9月8日) https://youtu.be/GNLq4y8he6w
「小説『サルの覚醒』著者が語る己の道の啓き方~”第二章”の秘話を参加者の皆さんだけにお伝えします」第24回SCICオープン・ダイアログ/藤井啓人氏 (2023年8月11日) https://youtu.be/jMKc1sQpThg
「上手くいっている経営者は実践している~九星気学を活用した組織構築と経営」第23回SCICオープン・ダイアログ/山田早苗氏 (2023年7月14日) https://youtu.be/hJ1bawvuXpE
「地域共創型サステナビリティ活動の育て方」第22回SCICオープンダイアログ/西田哲也氏(2023年6月9日) https://youtu.be/HlccCwoXLqc
「いまどきの就活と人材育成~コロナで世の中の働き方、人との接点が変わって3年。いまどきの新卒の就職活動と企業の動き、今後について妄想します」第21回SCICオープン・ダイアログ/河合洋氏 (2023年5月12日) https://youtu.be/pmsu1fga9eQ
「54歳の地図 青春の意味を問い直すロールモデル無き人生の彷徨い方」第20回SCICオープン・ダイアログ/山田修司氏 (2023年4月7日)【ダイジェスト版】 https://youtu.be/TMRbyfEUX_c
「心理的安全性を醸成するコミュニケーション~あなたのチームのパフォーマンスと定着率を高める方法」第19回SCICオープン・ダイアログ/池田かなえ氏 (2023年3月9日) https://youtu.be/Gsk5JF4ZCEc
「眠る資産に価値をつける!地方の現状と世代交代後の未来」第18回SCICオープン・ダイアログ/博多敏希氏 (2023年2月10日) https://youtu.be/hU7SvTAhgFk
「地球意識革命・未熟者の道の啓き方~人生のメタノイア(視座転換)についての基礎編」第17回SCICオープン・ダイアログ/講演者:藤井啓人氏 (2023年1月13日) https://youtu.be/CtaWJAboMKM
「なぜビジネスにアート思考が必要なのか?世界の見方を変えるアート思考」第16回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープンダイアログ/講演者:森夕花氏(2022年12月9日) https://youtu.be/vFnykrdzwt4
「VUCAワールドに効く個人と組織の視点の再構築~自己や地者、そして世界への認識の見直し」第15回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:楠徳生氏 (2022年11月11日) https://youtu.be/-wIwXLX4ZUQ
「破壊と創造~壊れると、新しく生まれる/コロナ禍で悪者だった飲食店はどう変化していくのか」第14回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープンダイアログ/講演者:福本浩幸氏(2022年10月7日) https://youtu.be/ygxXywmvQ1w
大企業病への挑戦 第2章~認知科学の実践における人間性と抽象度の壁/自分を変え、常識を変え、世界を変えていく/第13回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:内藤礼志氏 〔2022年9月9日) https://youtu.be/qBNlFTor9hw
新しい『構造』がうつ病から復活させ組織も前進させる~うつ病経験者が語る、ストレスとつき合い未来をつくる方法/第12回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープンダイアログ/講演者:堀北祐司氏(2022年8月5日) https://youtu.be/HudMdpphjEI
The 事業承継~当社流、バトンの受け方、渡し方/第11回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:大島右京氏/2022年7月8日 https://youtu.be/dWnOtXQAmqw
心理的安全性のリーダーシップを身に付ける方法~組織パフォーマンス最大化の処方箋/第10回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:倉持茂通氏(2022年6月8日) https://youtu.be/DuUvRzcqJD0
100年企業研究から見えてきた、コロナ禍だからこそ変えなければならないこと、変えてはいけないこと/第9回Shock Coherent Innovation Clubオープンダイアログ/講演者:小山貴子氏(2022年5月13日) https://youtu.be/0juftCrZ1mQ
人事制度のミライを探求する~ノーレイティングを超え給与を自己申告する人事制度への挑戦/第8回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープンダイアログ/講演者:福留幸輔氏(2022年4月15日) https://youtu.be/XEm-OdMYwMY
「パーパスと共に生きる時代/パーパスとはいったい何なのか?宇宙の営みから壮大なタペストリーを読み解く」第7回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/講演者:森夕花氏(2022年3月11日) https://youtu.be/vNaK4qH94fA
「部署なし管理無し評価無し、VUCA時代に挑む選択できる組織作りへの挑戦」第6回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/金光広樹氏(2022年2月18日) https://youtu.be/33DyPirlM7c
「新規事業における企業の在り方」第5回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/長島壮洋氏(2022年1月13日) https://youtu.be/eM3sRZDo0Ng
「ティール組織の作り方“レシピ”」第4回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/嶋田崇孝氏(2021年12月10日) https://youtu.be/JDp0srEGxGE
「こころの病との上手な付き合い方~仕組みがわかれば予防ができる」第3回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/中田健士氏(2021年11月5日) https://youtu.be/_OW88883t7o
「混ざると、新しい事業価値が生まれる。」第2回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/星野良太氏(2021年10月8日) https://youtu.be/fZJWaFmhAD4
「大企業病への挑戦~認知科学の理論と実践」第1回Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ/内藤礼志氏(2021年9月3日) https://youtu.be/aV8ux6Ha-9M
■「Shock Coherent Innovation Club(SCIC)オープン・ダイアログ」アーカイブ・全オンデマンド映像集(有料コンテンツ) https://vimeo.com/ondemand/scic
■主催:カングロ株式会社 https://www.kanglo.co.jp 協力:サステナ塾/SDGs超実践者委員会/イノベーションサロンZ/システムD研究会/フィロアーツ研究会
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kachoushi · 6 months
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虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅳ
花鳥誌2024年4月号より転載
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日本文学研究者
井上 泰至
6 葛城の神臠はせ青き踏む
 大正六年二月十日、松山に帰省の途中で京阪に寄った。白鳥吟社主催堺俳句会(於開口神社)で出句。西山泊雲・野村泊月・岩木躑躅・原田濱人・島村はじめ・久保田九品太・青木月斗・大橋櫻坡子らが出席。『ホトトギス』の同年三月号「堺俳句会の記」に詳しい。
 この句会は、大阪の『ホトトギス』派の旗揚げに位置する記念碑的な一件で、その詳細は櫻坡子の『大正の大阪俳壇』に詳しい。この句は『新歳時記』にも登録された、虚子の自信作である。大和と河内の国境に位置する葛城山の神一言主は醜貌の女体と言い習わされ、夜しかお出ましにならなかったと謡曲にも出てくる(「葛城」)。
 その引きこもった神に向かって、麓の春を足で確かめて野遊びしております。「山の上からせめて密かに御覧ぜられ度い」(虚子自注「俳句朗読原文」)と悪戯っぽく詠んでみせたのである。「みそなはす」とは、「ご覧になる」の最上級敬語表現で、これまた謡曲に神を主体とした用例がある(「高砂」など)。
 「臠」の字は画数も多く、呪術的なイメージを本来持つが、虚子の字は軽く「糸」の二か所が崩されていて、内容の「滑稽」と対応している。これは活字でなく、虚子の書によってこそ鑑賞が可能で、「臠」は一句の眼目であったことが了解される。
 神や霊魂に命令形を以て呼びかける表現は、江戸俳諧からある。
  塚も動け我泣声は秋の風 芭蕉
  五月雨の空吹き落せ大井川 芭蕉
  笈も太刀も五月にかざれ紙幟 芭蕉
 これらの芭蕉句は、痛切な哀しみや祈りが託されているが、虚子は次にあげる蕪村の例などに学んだか(『蕪村句集講義』)。
  裸身に神うつりませ夏神楽 蕪村
 蕪村の敬語表現「うつりませ」は、祈りとともに一種の滑稽というか余裕があって、そこが夏の禊を「裸身」で具象化する視線と対応している。虚子も、「野遊」の軽々と晴れやかな気分を、この敬語の命令形に託した。命令形は、祈りではあるが、痛切なそれと、軽い挨拶の二種があって、この句は山本健吉の言う俳句の本質「滑稽と挨拶」の典型例と言ってよい。
 ちなみに水原秋櫻子系の俳人の命令形には、自己に執着し、自己に言い聞かせる気分の命令形が多い。
  木の葉降りやまず急ぐな急ぐなよ 加藤楸邨 
  柿若葉多忙を口実となすな 藤田湘子 
  逝く吾子に万葉の露みなはしれ 能村登四郎
 このあたり、命令形の二系統は、俳人の質や俳句観をも照らしだす「鏡」と言ったら言い過ぎだろうか(井上『俳句のマナー、俳句のスタイル』)。
7 雨の中に立春大吉の光あり
 大正七年二月十日、『ホトトギス』発行所句会のものと『五百句』に注記される。
 実景は雨だが、「立春大吉」の御札とその文字に、心中春の光を予感し、見て取る主観句である。もちろん、雨や雨粒にはわずかな光はあるかもしれない。だとしても、それを読み取ろうとする構えから生まれた心象を詠んだ句であることに変わりはない。特にこの句で詠まれた「光」に対する予感は、「立春大吉」の文字から触発されたものであることは、肚にとめておく必要があろう。
 虚子の揮毫では、この「立春大吉」をことさら御札めいて、黒々と���書したりはしていない。ただ��、注意深く見ると「大吉」の「大」の撥ねと、後に来る「光」の字の撥ねとは、対応している。
 そもそも「大」の字の運筆は、先に左に筆先を払い、取って返して右に払うもので、本来撥る字ではない。ところがこの句の虚子の「大」は右の払いの最後が若干撥ねていて、後にくる「光」の右撥ねの呼び出しになっている。こうして一句の眼目は、「光」であることが視覚的にも確認できるところに、虚子の揮毫で句を鑑賞する醍醐味が出てくる。
 「立春大吉」とは、立春の時期に玄関や部屋の入口に張る厄除け札のことである。あたりは雨だが、外界との通路である門口に貼られた「字」から、眼には見えない「光」を感じた。その意味で中七を字余りにする「の」はこの句の重要なレトリックである。
 一般に「中八」の言葉通り、字余りの中でも、中七を字余りにするのは禁忌とされる。俳句のリズムの研究は、五七五が実は休拍・無音の一拍を加えて、六八六であること、さらに前と後の六は伸びる傾向にあることを計測・実証した(別宮貞徳『日本語のリズム』)。これを前提にすれば、中七は延ばして詠まないものなので、ここでの字余りは、おおむねダレるのである。
 ただし、上五で既に字余りがある場合、続く中八は字余りの反復となり、このダレが感じられない。所詮リズムとは反復と同義なのである。
  春や昔十五万石の城下哉 子規
 掲句も上五・中七の連続の字余りだが、掲句の「立春大吉」に、わざわざ「の」を加えた意図は何だったのだろう?類例を挙げよう。
  春ひとり槍投げて槍に歩み寄る 能村登四郎
 やはり「中八」を、堂々とやっているばかりか、上五に字余りはない。しかし、この句は「槍投げ槍に」ではいけない。あえて「て」を入れ、ひと呼吸を置くことで、投げた槍に歩み寄る主人公に焦点があたる。「槍」の繰り返しが独自のリズムを作っており、中八も気にならない(井上『俳句のマナー、俳句のスタイル』)。
 掲句で言えば、まず上五に「雨の中に」と「の」が用意周到に置かれている点が注目される。この字余りを際立たせる「の」の印象を引き継いで、「立春大吉の」の「の」があることが了解される。
 加えて、「の」の繰り返しは、求心性をもたらす。
  ゆく秋の大和の国の薬師寺の      塔の上なる一ひらの雲 佐佐木信綱
  この庭の遅日の石のいつまでも 虚子
 掲句も字余りの「の」の反復を行うことで、光など一切ない春の雨の中、「立春大吉」の文字にのみ「光」を感じたことを焦点化して見せたのである。
 最後に、先の「葛城」の句との関係で言えば、神仏への祈りというテーマのつながりもある。このあたりに編集の妙を認めることも可能かと思う。
『虚子百句』より虚子揮毫
7 雨の中に立春大吉の光あり 
8 さしくれし春雨傘を受取りし
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国立国会図書館デジタルコレクションより
___________________________
井上 泰至(いのうえ・やすし)   1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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bearbench-3bun4 · 2 months
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「虚無への供物」中井英夫 2241
第二章
24好ましくない容疑者(亜利夫の日記1)01
二月七日(月曜)、 殺人があった翌日のことです。 この節は、亜利夫の日記ということになっています。
つまりここに書かれていることは、 すべて、亜利夫の目線ということになるのしょう。
亜利夫は、会社を休みます。 午後から目白の氷沼家へ行き、お通夜やあすの葬式の準備を手伝うつもりです。
ところで、奈々からハガキで、流行りのインフルエンザで寝込んでいると知らせてきました。 1951年から官報において“インフルエンザ”を公式の用語として使用する事が決まっています。 1957年には、俗に「アジア風邪」と言われたインフルエンザのパンデミックがおきてます。 これを考えるとただの風邪も、“インフルエンザ”と言ってたのかも知れません。 亜利夫も、奈々の見舞いに行こうかと考えているくらいですから、十分ありえますね。
亜利夫は、一旦目白に連絡して状況を確認しますが、特に進展はないようです。
その後、とりあえず日記を書くことにします。
・真名子刑事は三十がらみの手首にまで剛毛の密生したような男。 ・鑑識係か監察医は、事実だけを丹念に調べその事実の積み重ねの上に結論を出す。 ・嶺田医師からは事前に廻ってきた。 ・蒼司君から前夜の状況やわれわれの関係を聞き取る。
で、現場の状況です。
・台所のメータコックから天井裏へ這い上がる二階へのガス管は、化粧室と書庫と書斎の三か所にだけつながっている。 ・化粧室のは富士A3号とかいうガス湯沸かし器につながっていて、これの導火用の焔が消えてしまっていた。 →お湯を使う場所でお湯を作るのが「湯沸器」です。代表的な例が台所などに設置する小型湯沸器です。残念ながら探しても出てきませんでした。 富士1号湯沸器 【昭和初期】が見つかりましたから、この系列なんでしょうね。
・化粧室のは書斎のストーブと同じく十二時に階下で元を締めたため消され二時半にまた開かれたためと思われる。 →書斎のストーブと同じだといってますが、ガス湯沸かし器もずっと使っていたということなんでしょうか?だから、元を締めたあと、また開かれてガスが充満することになった? ・書庫は北西の隅にカランがでていていまはカランの口にもゴムのキャップを冠せて塞いだなり久しく用いられていない。 →書庫はガス臭くなっていなかったのだから、これはうなずけます。 ・問題の書斎では書庫側のドアに近く家庭用3/8吋というカランが頭をだしそこからまだ新しいゴム管で大型のガスストーブに接続していた。 →大型のガスストーブって、どのくらいの大きさなんでしょう?一人で抱えられるくらいなんでしょうね。 ・このストーブは紫司郎氏の代から使っている古風な型のもので台の上には一二本の新しく擦られたマッチの燃えさしが転がっていた。 ・(憶測)橙二郎氏は十一時にこの書斎に引き取って、ストーブをつけて、うとうとしてついそのまま寝込んでしまったという状況である。 ・これは、常用のブロムラール系の睡眠薬を飲んだ形跡があって、パジャマに着替えていることから推察する。 この睡眠薬は、1908年ドイツのクノール社でブロムラールの商品名で初めて発売され、日本ではブロバリンやカルモチンの商品名で使用されたらしいです。
刑事が、書斎の元栓を確認しますが、 やはり一階の台所のメータコックを開けてしまったことが原因だろうと考えているみたいです。 それで、メータコックを開閉した時間と人名だけを刑事はききとります。
続いて、刑事は今度は戸締りの方を調べ始めます。 はっきり書いてないのですが、蒼司を中心に聞き取りや確認をしているみたいです。 ナイトラッチもさしてあったので、階段側のドアの合鍵は使かっても意味がない。 そこで書庫のドアから入ろうとして、その途中で、洗面所もガスが漏れていると気づいたと。
ここまでで、亜利夫は舞台奇術のことを思い浮かべ、 書斎に書庫から入ったことに、奇術と同じでなにかの意図が有るのではと考えます。 まあ、答えは出ないんですけど。
書庫の中で刑事は北に向いた窓が長い間と閉ざされたのを確認します。 蒼司は書庫側のドアを合鍵で開けた顛末をもう一度実演して見せます。 で、皆で書斎に入ってみると、亜利夫が見かけた赤い上衣の人形がありません。
紅司が死んだときには、紅い毬が現れ、 橙二郎が死んだときには、赤い上衣の人形が消えた。 蒼司や藍ちゃんに聞いてみてもつれない感じです。 これが、後々どう影響してくるのかチェックですね。
一通り調べた刑事は、誰でも気なるであろう“密室殺人”ということよりも、 どうして、こうまで念入りにドアも窓も鍵と鉄格子に護られていたのかと、そちらの方を気にしています。 誰かに襲われることを怖れていたためではないかと、聞きます。
それに、蒼司が書庫側のドアは前から締め切りになっていた。 窓の鉄格子は祖父の代からの盗難除け、戸棚に並んでいる薬物や毒や劇薬も扱うため留守にするときはドアに鍵をおろしている。 それが習慣になっていたのではないかと答えて、納得するみたいです。
その後、刑事は個人個人に話を聞きます。 最初に、蒼司、次は、亜利夫でした。
昔の“青の部屋”、今は、藍ちゃんの部屋に入ってみるとひとり煙草をもてあそびながら真名子刑事が待っていました。
一人で待ってるんですね。 何となく、刑事さんは二人で行動するのかと思ってました。
亜利夫は、刑事の問に、ゆうべの親族会議から麻雀の経過、橙二郎氏が二階へ引き取った前後の様子など、 あまり詳しく覚えすぎていると思われない程度にぼつぼつと答えます。
と、刑事が急に、紅司の死について問いかけます。 亜利夫は、顔が硬張りながらも、その時の状況を答えます。 ただ、氷沼家はアイヌの蛇神の祟りをうけているとか黒月の呪い、薔薇のお告げだという話はしません。 現実的な利害関係を確認したかったのでしょう。
今まで読んできたこと内容は変わってないような気がします。
現実に、八田皓吉などは家の売買に絡んでしつこく聞かれたらしいが、氷沼家に関する限りまず何も出てくる望みはないと思う。
密室内の死という点からだけでも他殺は不可能で、自殺も無いとすると、 動かしてはならぬメータコックをあけたてしたために起こった不慮の災難ということになる。
で、 亜利夫はこの事件が紛れもない他殺であり真犯人が自在にこの密室へ出入りした証拠を見つけ出さなければ、 ぼくが殺人者となるとしています。
まあ、事故では小説になりませんから、他殺なんでしょうけど、この完璧な密室をどう破るのか楽しみです。 それにしても、化粧室のガスの説明が無いのが気になりますね。
つづく
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yotchan-blog · 4 months
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2024/6/6 9:59:45現在のニュース
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deisticpaper · 2 years
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蜃気楼の境界 編(五六七)
蜃気楼の境界 編(一二三四)から
「渦とチェリー新聞」寄稿小説
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蜃気楼の境界 編(五)
界縫
 正嘉元年紅葉舞い、青い炎地割れから立ち昇る。音大きく山崩れ水湧き出し、神社仏閣ことごとく倒壊す。鎌倉は中下馬橋の燃える家屋と黒い煙かき分けて家族の手を引きなんとか生き延びた六角義綱という男、後日殺生も構わぬ暮露と成り果て武士を襲えば刀を得、民を襲えば銭を得て、やがて辿り着いた河川で暮露同士語らうわけでもなく集まり暮らす。或る夜、幾度目のことか絶食にふらつき目を血走らせ六角義綱、血に汚れた刀片手に道行く一人の者を殺めようとするが、嗚咽を漏らし立ち竦みそのまま胸からあの日の紅葉のごとき血を流し膝から崩れ落ちる。道行くその者、男に扮した歩き巫女だが手には妖しげな小刀、その去る様を地べたから見届けんとした六角義綱のすぐ背後、甚目寺南大門に後ろを向けて立つ闇霙(あんえい)と名乗る男あり。みぞれ降りだして、人とも呼び難いなりの六角義綱を一瞥し、闇霙、口開かず問いかける、そなたの闇は斯様な俗識さえ飼えぬのか。六角義綱、正嘉地震から甚目寺までの道中で妻を殺され、涙つたい、儂には女は切れん、と息絶える。その一通りを見ていた青年、六角源内、父を殺した女を浅井千代能と突き止めて敵討ちを企てるが、知られていたか検非違使に捕らえられ夷島に流され、以後誰とも交流を持たずに僻地の小屋で巻物を記したという。それから七五九年の時が経ち、二〇一六年、仟燕色馨を内に潜める二重人格の高校生市川忍とその同級生渡邉咲が、慧探偵事務所を相手に朔密教門前また内部にて些細な一悶着あった、その同日晩、奇妙な殺人事件が起こる。場所は百人町四丁目の平素な住宅区域、被害者女性、五藤珊瑚(三〇)の遺言は、残酷な苦を前に千年二千年なんて。戸塚警察署に直ちに捜査本部が設置され、その捜査とは別に警部補の高橋定蔵、市川忍の前に立つ。何故おれなんかに事情徴収を、と忍。事件当日、校門の監視カメラに映っていたきみが何か普段と違うものを見てなかったかと思ってね、若き警部補が爽やかに答え、それで市川忍、脳裏の人格に声を送る、一顛末あった日だ厄介だね。対し仟燕色馨、おそらくこの警部補、謎多き朔密教を疑っている、ならばこの事件あの探偵にも捜査の手が伸びる、ところで気づいているか探偵事務所の探偵に見張られている。
 小料理屋点々とある裏通りの角に螺旋階段へ繋がるアーチ状の古い門を持つ築古スナックビルの入り口で刈り上げマッシュショートにゆるめパーマの少年のような青年がただ立っていると突然背後から強面の男がどこに突っ立っとんじゃと怒鳴ってきたので青年は冴え冴えとした眼差しで振り返り、幻を見てたんじゃないですか、俺はずっとこの位置でスマホを見てました、俺の輪郭と色、背後の風景と俺のいる光景をもっと目に焼きつけてください。男は動転し不愉快な目の前にいる青年を忘れないようじっと食い入って見る。だが、その光景はすでに幻で、スマホを見ていた青年はもういない。走り去っていたのだ。朝のホームルーム直前にその青年、六角凍夏(むすみとうか)が現れ席につく。振り返り、後ろの席の渡邉咲に聞く、きみ、部活入ってるの。隣席美術部員中河原津久見が聞き耳を立てている。渡邉咲は初めて話しかけてきた六角凍夏が先々で勧誘しているのを知っていて、文芸部でしょ、と冷えた目を送ると、文化琳三部だよ、と。咲が琳三って何という顔で惑うと、清山琳三ね、俺らの界隈で知らぬ者はいないよ、とくるが、咲はどこの界隈の話なのと内心いよいよ戸惑う。だが、聞き耳を立てていた中河原津久見はピクシブなどで目にする虚無僧キャラねと気づくが話に加わらない。きみ、机の上の本、和楽器好きでしょ、清山琳三は気鋭の尺八奏者。私、渡邉咲、と口にしながら、尺八ね。放課後、六角凍夏は一人、文芸部部室の小さな教室に入って電気をつけるとドアを閉め、密室と成る。中央辺りの机に、鞄から取り出した古びた筒を置く。目を閉じる。刹那、周囲にぼろぼろの布団が幾枚とどさっと落ちてき動きだす。それは天明四年鳥山石燕刊行妖怪画集「百器徒然袋」に見られる暮露暮露団(ぼろぼろとん)だが現実に現れたわけではなく、六角凍夏の想像力は小さな空間で全能となり百器徒然袋の界隈と接続し、今回ならばそこに記された妖怪があたかも姿を見せたかのような気分になったのだ。密室に、江戸の布団の香りが充満する。ときに、異界からの香りが漂ってくることもある。翌、静かな夜、百人町四丁目にて更なる殺人事件が起こる。被害者は志那成斗美(四〇)遺言は、潔く煮ろうか。魔の香りも、又、此処に���
蜃気楼の境界 編(六)
五鬼
 出入りする者らの残り香も錯綜の果てに幻影さえ浮かべる夜の街。串揚げ並ぶコの字カウンター中程で束感ショートの若い警部補が驚きのあと声を潜め通話を切ると手話で勘定を頼み、さっぱりとした面立ちの探偵仲本慧に目をやり、五鬼事件だがまだ続いていたと輝きの瞳隠せないながらも声を落とし去っていく。百人町四丁目連続殺人事件の犯人佐々木幻弐が第二被害者志那成斗美の最期の正当防衛で刺され意識不明のまま病院で死亡したという話、監視カメラから犯行も明確、第一被害者五藤珊瑚への犯行とも繋がり既に報道もされた直後の第三事件発覚。カウンターに残された探偵仲本慧、ビールを追加し面白い事件だが依頼がきてないから何もできないね、と奥に座る長髪黒はオールバックの男に突然話しかける。その男、串揚げを齧りながらチラと目線を合わせる。慧、ビールを飲み干し、隣に座っていいかなと距離を詰め、そっと名刺を置き、歓楽街案内人の市川敬済だね仕事柄我々は抜け目ない、聞き耳を立ててたね、という。黙す市川敬済に、優秀な探偵の知り合いは二人と必要ないかなと強い声で独り言のように笑みを送る。店内、音楽なく、静かに食す客、座敷からの賑わい。この辺りで、青島ビールが飲める良いバーを探してる客がいたなそういえば、と市川敬済、懐から名刺を取りだし横に並べる。直後、和柄のマフラーをしたギャル僡逢里が現れた為、仲本慧、名刺を拾い、勘定を済まし去っていく。お知り合いさんなの、と尋ねつつ座る僡逢里に、池袋の二青龍で今は探偵の男だ知ってるか、と尋ね返す。誰よ、テリトリー渋谷だったし、今日はいないの。暗に警部補のことを口にする。僡逢里の耳元で、まだ続いてるらしい千代女のママ心配だな。食事の注文をしながら僡逢里、出勤前に縛られたい、と呟く。夜十一時、一人になった市川敬済の前を男女が横切る。片方の男が枯淡の趣ある着物姿でありながら凍風をただ浴びるがごとく静かであったため変に気にかかるが、気にするのをやめて電話をかける。あら敬済さん、と通話先、青藍に杉の木が描かれた着物の女、さっきまで警部補さんがいらしてたのよ、お店は営業してません、今朝三人目の不幸がありまして五鬼も残すところ二人なの。語るは浅井千代女である。
 遥か彼方より朗々と木曽節が諏訪太鼓と絡まり聞こえる、それは五年前の、冬の宵、一人の女、吉祥寺の麻雀ラウンジ千代女の開店準備中、六人の女達を前に、肩に雪積もり震えている。浅井千代女が側に近づき、貴女の血に刻まれし鬼の禍、憎しと思うなら、受け継がれし技術でお金に変えて楽園を造るのよ、弐宮苺(にきゅういちご)の源氏名を授けるわ、そちらの西クロシヤ(五〇)引退で貴女の席があるの。語りかけてきた浅井千代女を取り囲む五人の女達、五鬼を見る。はい、と涙流し、生まれて初めての愉しい月日流れ、今、浅井千代女の周りに残る五鬼はその弐宮苺(三〇)と柵虹那奈(さくにじなな、四〇)だけだ。今朝殺害された紫矢弥衣潞(しややいろ、五〇)の遺言は、一路ゆくは三人迄。殺害現場で弐宮苺は両拳固く握りしめて言う。千代女さまを死なせはいたしません、次はこの私が千代女さまの匂いを身につけ犯人を誘いだし返り討ちにしてやります、これまで通り千代女さまは、五鬼にはできない私達鬼の禍の力を強める祈祷にどうか専念してください。浅井千代女の頬に涙が伝う。紫矢弥衣潞の形見の側に六歳の娘が一人。この災い突如訪れ、犯人の心当たりなく、志那成斗美が相打ちにし病院で死亡したという佐々木幻弐が何者なのかも分からない。不気味であったが浅井千代女は思う、そもそも私達がこの現世において得体知られていない存在なの、それに。相手は私達より強い、と震える。市川敬済に連絡を入れる。丑三つ時に市川敬済が女と帰宅、玄関騒がしく、津軽塗の黒地に白い桜が控えめに描かれた高さ一尺程のテーブルに女が横たわる音がする。自室でスマホを触っていた高校一年生の市川忍、悠里と帰ってきたのかあの女嫌いだな、と不機嫌になる。脳裏から仟燕色馨の声、きみの父だが今着信があり通話している。女といるのに別の女と喋ってるのそりゃあ母も出ていくよ。連続殺人の件だ探偵仲本慧の名前も出ている。いつも大人達は都合で何か企んでいて不快だよ。翌日、暑し。ホームルームの前に近寄ってきた同級生渡邉咲が、低血圧以外の何物でもないローテンションでいつもより元気な声で市川忍に話しかける。事件は解決してなかったのよ、貴方のお知り合いの探偵、仟燕色馨の出番じゃない?
蜃気楼の境界 編(七)
境迷
 昼か、はた、ゆめの夜半にか、北原白秋「邪宗門」の一節に紛れ込んでいた六角凍夏は国語教師茨城潔に当てられて、地獄変の屏風の由来を申し上げましたから、芥川龍之介「邪宗門」冒頭付近をちらと見、朗読し始めるが、正義なく勝つ者の、勝利を無意味にする方法は、いまはただ一つ、直ちに教師が、むすみその「邪宗門」は高橋和巳だ、遮ってクラス騒然となる。六角、先生、界をまたぐは文学の真髄ですと逸らす。教室の窓から体育館でのバスケの授業を眺めていた市川忍に、脳裏から仟燕色馨の声、百人町四丁目連続殺人事件、慧探偵事務所の手にかかれば一日で解決する探偵はあの少女が呟く数字で結論を読みとるからだ朔密教での一件はそういう話だっただろう。それじゃあカジョウシキカ勝ち目が。否あの少女がいかなる原理で数字を読むか今わかった。その時、教室の背後から長い竹がぐんと伸び先端に括られた裂け目が口のごとき大きな提灯、生徒らの頭上でゆらゆら揺れる。「百器徒然袋」にある不落不落(ぶらぶら)を空想した六角凍夏の机の中に古びた筒。不落不落を唯一感じとった仟燕色馨、市川忍の瞳を借り生徒らを見回す。何者だ。その脳裏の声へ、何故だろう急に寒気がする。界か少女は先の「邪宗門」のごとく数多の界から特定している市川忍クンきみはこの連続殺人事件どう思う。昨夜の父の通話を聞くに麻雀ラウンジ千代女のスタッフが四度狙われるから張り込めばだけど犯人佐々木幻弐死んでも事件は続いたし組織か警察もそう考えるだろうから現場に近づけるかどうか。吊り下がる口のごとく裂けた提灯に教師も生徒も誰も気づかず授業続く。休み時間スマホで調べた麻雀ラウンジに通話。まだ朝だ、出ないよ、休業中だった筈だし。仟燕色馨は通話先を黙し耳に入れ続ける。浅井千代女らは、魔かそれに接する例えば鬼か、ならば逞しき彼女らが手を焼く犯人も、人ではないと推理できよう恐らく一人の犯行による。驚き市川忍、犯人が死んだというのに犯行は一人だって。きみは我が師仟燕白霞のサロンで幼少時千代女と会っていたことを忘れたか父と古く親しい女性は皆その筋だろう。側に、一人の同級生が近づいていたことに突然気づき、晴れてゆく霞、市川忍は動揺する。渡邉咲が、不思議そうに見ている。
 柵虹那奈、と雀牌散らばりし休業続く麻雀ラウンジで浅井千代女が呼びかける。はい千代女さま。志那成斗美あの人の槍槓はいつだって可憐で美しかったわ、五藤珊瑚あの子の国士ができそうな配牌から清一色に染める気概にはいつも胸を打たれていたわ、紫矢弥衣潞あの方の徹底して振り込まない鬼の打ち筋には幾度も助けられたわ、三人とも亡くしてしまった、弐宮苺は私達を守ると意気込んでいるけどあの子を死なせたくないの。ラウンジを出て一人、浅井千代女は市川敬済から聞いた池袋北口の慧探偵事務所へ出向く。雑居ビル、銀行かと見紛うばかりの清潔な窓口が四つあり小柄の女性職員田中真凪にチェックシート渡され番号札を機械から取り座る。呼ばれると先の職員の姉、同じく小柄な三番窓口女性職員田中凪月が青森訛りで対応するがシート見てすぐ内線で通話し真凪を呼び千代女を奥へ案内させる。無人の応接間は中国人趣味濃厚で六堡茶を口にしながら十分程待つと仲本慧現れ、異様な話は耳にしている我が慧探偵事務所に未解決なしさ安心して、笑顔に厭らしさはない、依頼費は高くつくけどね。千代女は私達に似てるわと思う、職員は皆日本人名だが大陸の血を感じる、理由あってここに集い共同体と成っている、市川敬済とは昔SMサロン燕(えん)で業深き運営者は仟燕白霞に紹介された、世俗の裏側で通信し合うルートで辿り着いた此処は信用できる。受け応えを記録する仲本慧に着信が入り中国語で喋りだす。六堡茶を喉へ。探偵職員二名曰く、監視対象の市川忍が早退し校門前で謎の探偵仟燕色馨と通話していたという。仟燕色馨が仲本慧に仕掛けた誤情報だが、千代女を上海汽車メーカーの黒い車に乗せ吉祥寺の麻雀ラウンジへ。市川敬済はその謎の探偵にも件の連続殺人事件を探らせているのかなぜ子の市川忍が連絡を、空は雲一つない、SMサロン燕は五年前の二〇一一年に閉鎖し今は仟燕家のみその調査は容易ではないが必要かすぐ崔凪邸へ行くべきか。麻雀ラウンジのドア、鍵開き、僅かな灯火の雀卓で盲牌していた柵虹那奈、差し込む外光より、冷気識る。現れるは、病室で死に顔さえも確認した、佐々木幻弐である。上海汽車メーカーの黒い車は崔凪邸に着く。少女崔凪は、使用人二人と土笛づくりをして遊んでいる。
by _underline
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「渦とチェリー」チャンネル
【音版 渦とチェリー新聞】第27号 へ続く
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仟燕色馨シリーズ 全人物名リスト
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