2023.07 火打山
百名山の妙高・火打に今シーズン初のテント泊登山に行ってきた。2日目の妙高山がかなりキツかった。
新幹線で長野→しなの鉄道で妙高高原→バスで笹ヶ峰というルートで入山した。バスの接続がどうしてもうまく行かず、バスが来るまで妙高高原駅で一時間の待機が発生する。駅前はお土産屋さんが一軒あるくらいで、ほんとに何もない・・・。この日は日曜日のためかバスの乗車はたった3名のみ、一時間で笹ヶ峰に到着(1000円)。笹ヶ峰は広いキャンプ場があり、ここで前泊するプランもあり。この時点で25℃はあるので道中かなり暑くなりそう。
【コースタイム】笹ヶ峰登山口(1045)→黒沢橋(1125-1130)→富士見平分岐(1250)→高谷池ヒュッテ(1325)
立派な登山道入り口。入山料の集金箱が設置されている(任意)。お金を入れた人は木製キーホルダーがもらえるようだが、自分が来たときには無くなっていた。
驚くことに、高谷池ヒュッテまでの70-80%の区間で木道が設置されており、とても歩きやすい道だった。
途中で黒沢橋を通過するが、橋の下を流れている沢がとても気持ちよさそう!気温が高くダレていたので、もちろん全身に浴びてリフレッシュした。
基本的に傾斜がゆるく、木道の設置もあってとてもラクに進めた。十二曲りから急に傾斜が急となったが、それでもある程度整備されているので見た目ほどではない。この日最も急だったのは十二曲りとその少し先までの間。なお終始樹林帯のため風が通らず、気温のせいもあって非常に蒸し暑い。スタート地点の標高が1300m、本日のゴールの高谷池ヒュッテでもたかだか2100mしかないので、完全に登る時期を間違えたな。
富士見平分岐周辺からは再び緩やかな道へ。高谷池ヒュッテまでほぼ平坦な道だった。
テント泊装備だったが3時間もせず本日のゴールである高谷池ヒュッテに到着。鋭利な角度の屋根と3階建てが特徴的な山小屋。今まで見たことある山小屋って平屋か2階建てで、3階以上あるのは立山の雷鳥沢ヒュッテくらいしか思い浮かばないからけっこう珍しいかも?各階にテラスもついており気持ちよさそう。しかしこの山小屋の特徴として最も驚愕を受けたのが、トイレにウォシュレットが付いていること(もちろん水洗式)。水は池から引いてきているとして、まさか下水敷かれているわけでもないだろうに・・・。こんな山小屋全国にほんの一握りだと思う。
テント場は真っ平らに整地されており凸凹は一切ないといってよいくらい。ただしすぐとなりが高谷池で、おそらく池の水が地面に染み渡っているのか、どこも湿り気を帯びている。スペースは20張くらいか?この日(日曜日)は7張。
ヒュッテとテント場の眼の前にある高谷池。雲がかかると少し幻想的な感じになり、ロケーションがとても良い。
テン場の水場は池から引いている。少量ではわからないが、数リットル採ると緑色を帯びているのがわかる(植物性プランクトン?)。さすがに煮沸消毒が必要。
テントを設営し、昼寝してぼちぼち夕食へ。夕方は17-20℃くらいと涼しく、風が吹くと少し肌寒い。登山ガイドを目指しているという40代くらいの女性と夕食時に知り合った。なんでも資格を取るには年間100日以上(目安)の入山が必要なんだとか。安曇野に移住して看護師やりながらすごいペースで山に登っているとのことで、その体力が凄まじいと思った。20時位には就寝。
翌日0400起床、朝は15℃と心地いいが、この程度じゃ日中は絶対暑いな。朝食をとり、必要なもの以外はデポってまずは火打山へ向かう。荷物は火打から戻り妙高山へ向かうときにピックアップ。
【コースタイム】高谷池ヒュッテ(0505)→ライチョウ平(0540)→火打山(0605-0610)→ライチョウ平(0630)→高谷池ヒュッテ(0700)
湿原の道がとても気持ちよく、正面には火打山
10分ほど歩くと天狗の庭園という名の湿原に出た。山上の湿原の規模としては結構大きい。
ところどころ池があり、逆さ火打山が見れる。
ワタスゲの群生。もう終わってしまったみたいだが、1ヶ月くらい早ければお花畑が広がっていたらしい。
湿原をぐるっと半周して火打山への稜線上へ上がる。ほとんど樹林帯で風が通らず。早朝とはいえ蒸し暑い。
道中花がキレイだった。
振り返るとさっき通過してきた天狗の庭園が眼下に。また最奥にはこのあと登る妙高山と、そのひとつ手前に横長の外輪山が見える。
傾斜はそこまで気にならず登りやすい道だった。樹林帯を抜けて森林限界まで来ると今度は日差しが痛い。まだ朝6時なのに。
登り始めてちょうど1時間で山頂に到着、山頂は広い。まだ朝の6時だがすでに先着者がいた。自分が一番だと思っていたが。
北アルプス
日本海は見えているが、霞と雲ではっきりとしない
天狗の庭園(写真中央)と妙高山
5分ほど休憩しヒュッテへ戻る。本日の行程は長い。
特に下山時の景色が良い。
下山始めて20分もすると雲がたくさん湧いてきて妙高山隠してしまった。もう妙高山登っても景色だめだろうが、火打山の方でそこそこいいもの見えたからいいか、何より日差しがなくなるのはよい。
高谷池に戻ったらテントを撤収し、重いザックを背負って妙高山へ。
続く
0 notes
剱岳、別山尾根テント泊
3回目のアルプスは、春からの目標だった剱岳へ!天候の関係で2泊3日の予定が1泊2日に、それが私の体力面の問題で結局2泊3日で終わるという、ややこしい展開でした…。
新幹線、電鉄富山、ケーブルカー、バスを乗り継ぎ室堂入り。
富山名物の白エビかき揚げの載った立山そばで腹拵え。
外へ出ると雨だったのでレインウェアを着込むも、降ったり止んだりで蒸し暑い…。
みくりが池。
ここの温泉は日本一標高が高いと聞いて、帰りに入ろう!と話していたのですが…。
山ガスがシューシューと音を立て、硫黄の臭いが立ち込めています…。
右奥に見えるのが雷鳥荘ですね。
池塘。少し紅葉が始まっている感じ。
今回は泊まれないから…と、記念に撮っておいた1枚。結局泊まったんだけど。
雷鳥沢キャンプ場が見えて来ました。空も晴れて来た!
清く澄んだ川を渡ります。帰りはバテ過ぎて、ここに飛び込みたい衝動に駆られました…。
またガスって来ました。
この辺までは、まだカメラに向かって笑う余裕があったんですが…。
雨の中、登りの途中でバテてしまい、せっかく軽量化して来た同行メンバーに荷物を手分けして運ばせてしまう事態に…大変申し訳ございません。
その後はバテていたので途中をだいぶ端折りましたが、剱御前小屋の先から見えた雪渓です。
剱御前小屋の前で少しだけ休んで、写真を撮る余裕も出て来ました。
剱御前小屋から劔沢キャンプ場までは下り基調で幾らか回復。
今夜の野営地、劔沢キャンプ場が見えた!
テントはサクッと設営するも、雨で冷えたのか今回も低体温症気味。
しかもマットを持参し忘れ、殆ど眠れず…夜中に静かな星空と満月は堪能したものの、完全に寝不足。
夕飯時は雨だったので、テント内で各自自炊。
シーフードカレーメシにウィンナーとチーズをプラスして、コーンポタージュと共に頂きました。
4人で来てるのに、孤独な夕飯…。
朝もテント内で一人。
尾西の五目ご飯、アマノフーズのナスの味噌汁、紀文の切れてる玉子焼き。
こんな時間(2:45)に、食べ過ぎで満腹です。
身支度を整え、未明に出発。
ちょこちょこルートを間違えながら、気付けば既に2番目の鎖。
この先も鎖場には番号の付いたプレートがあるのですが、多いので割愛します。
お、東の空が白んで来た!
「山際少し明かりて ようよう白くなりゆく」ってヤツですね。
春じゃなくて秋だけど。
明るくなって、さっきまでいたテント場も見えるようになりました。
真っ暗で距離感が分からなかったけれど、結構歩いて来たんだな〜。
鎖場も本格化して来ます。
雲海が綺麗!
よそ見してると滑落しそうになるけど、この夜明けの空も見ずにはいられない…
いよいよご来光タイム!
前剱に到着です!
何と、前剱の山頂からは初めて見るブロッケン現象が!しかも二重!
自分の影が映ってる〜!
その後もブロッケンがクッキリと!
今度は鎖場を下ります。楽しい!やっぱり鎖場大好き♬
ブロッケンの興奮冷めやらぬ中、いよいよ噂の鉄の橋へ。
朝日に照らされ、鎖場を移動する皆さん。セピア写真みたいになってます。
渋滞してるな〜。
アレ?何か思ったより怖くなさそう???
思っていたより幅があるし、短いし。
でも、この写真では分かりづらいですが両側が切れ落ちてるんですよね。
でもまぁ何があるか分からないし、ここからはセルフビレイシステムを活用します。
まだ動作にイマイチ慣れない私…。
ハーネスに掛けたカラビナを外すのにマゴマゴしてます。
上から撮ってもらった写真。
カラビナを鎖に掛けることに夢中だったけど、結構切り立っていたんですね。
さっきの橋の下も、切れ落ちてるのが良く分かる。
でもこの時はとにかく登ることに夢中で周りは見えていませんでした。
振り返ると、さっきまでいた前剱岳が。神々しい…。
今度は岩肌にもブロッケン!こんなに乱発されると、もう祭りだ、祭り!
見えますか?クッキリ二重です◎
ブロッケン現象にも若干見飽きたところで、山頂へ向かいます。
平蔵の頭の始まり。
こういう杭のような足場は初めて。慎重に登ります。
平蔵の頭を越えたら、また鎖で下ります。
同じく鎖場のアップダウンの連続だった、両神山の八丁尾根のようでした。
いや、こっちの方がスケールが大きいんですけどね。
尾根の反対側はガスってますね〜
平蔵のコルから見た平蔵の頭。ところで平蔵って誰?
あの尾根を歩いて来たのか〜。良い景色!頑張ろう!
平蔵のコルの始まり。だから、平蔵って誰?
こうして写真で見ると凄い所にいるなぁ…。
高さはあんまり気になってなかったカリメロ。
9番鎖場、カニのタテバイ、始まり始まり〜!また杭だ!
タテバイの鎖にカラビナを通しているところ。作業に夢中なカリメロ。
緊張はしていたけれど、思っていたほど怖くはありませんでした。
山頂まではあと少し!疲れてるけど、頑張れ私!
ヘロヘロになりながらも、何とか登頂!
もちろんメチャクチャ笑っております♬
万年低山専門ハイカーだった私が、まさかの剱岳に登れる日が来るなんて…。
あちら側は、一般登山者は進入禁止!
山頂からの眺望は無かったけれど、湧き立つ雲が綺麗でした。
さぁ、下山します。ここが本日のメインイベントなのかな?
先ずは右足から降ろすんだよね…と予習して来た事を確認しつつ。
ヨコバイでも、もちろん笑顔。
スマホを出して後ろにいるCLを撮影し返す余裕もありました♬
セルフビレイのお陰で安心感があったのが大きいかも。
長い梯子を降りるCL。
コレ、上で体の向きを変える瞬間がちょっとドキドキしました。
タテバイ&ヨコバイよりも、梯子の後のここの鎖場の方が、手こずったかも…
上から見るとこんな感じ。
短足のカリメロには、足場が微妙でした。
13番、前剱の門。ここへ来て、また登り。
青空も出て来ました!テント場も見えてますね。
歩いて来た稜線を振り返る。
チングルマが風に揺れていました。
白くて可憐な花が、何でこうなっちゃうんだろう?不思議。
劔沢小屋の前から見た剱岳。雄大です。
テント場からこの小屋まで片道10分はあるのに、メンバーのうち二人はビールを買いに昨夜もここまで歩いたそうです。
雨に濡れて寒くても、ビールは飲みたくなるものなのね〜。
テント撤収後、室堂へ急ぎます。
バスターミナル(ホテル立山)が見えて来ました。
あそこまで、結構な距離だけど…マズイ、もうあと2時間も無い!
バスの最終便に間に合うよう頑張ったものの、荷物の重さでスピードが出ず、登頂の疲れで脚がプルプル…。 結局、雷鳥荘前でタイムアウト。
まさに「体力の限界!」で、仕方なく当初の計画通りにもう一泊して翌朝帰宅することになりました。
雷鳥沢に戻ってのテント泊も考えたけれど、疲労困憊でそんな気力も残っておらず…。第一、食糧も残ってないし!
雷鳥荘に空きがあって本当に良かったです(涙
お世話になった雷鳥荘。
ご飯も温泉も楽しめる、とっても良いお宿でした。
当初の計画では体力があったら3日目に立山三山を回る予定でしたが、恐らく私はグッタリで無理だったでしょうね…。
立山三山は来年のお楽しみにとっておくことにして、その時は大日岳にも登りたい!
だけど雷鳥沢キャンプ場から室堂までの「万里の長城」みたいなあの石段は、もう当分歩きたくないというのが本音。
それとも、小屋泊でなら頑張れるのかな〜?
大日岳。宿の展望温泉からも見えました。来年はきっと登るからね!
帰りの新幹線では、富山駅のデパ地下で買った秋の味覚弁当で舌鼓。
満腹で夕飯は食べられず。
そして今回も雷鳥さんには出会え〜ず。
今年最後の望みは来月の南アルプス!今度こそ会えると良いな〜♬
(会えなくて悔しかったので、今回はホテル立山で雷鳥手拭いを購入)
当面の課題は体力強化と荷物の軽量化。あとは、どんな環境でもグッスリ眠れる図太さを身に付けなくちゃ!
0 notes
2021年10月2日(土)
アルペンルート往復きっぷ割引プランを使って、扇沢から室堂まで観光。一面に広がる紅葉が素晴らしかった。
雷鳥沢キャンプ場でテント泊。夕方はひょうが降ったが、夜は満天の星々が美しかった。
1 note
·
View note
立山 室堂乗越 4
ブログを更新しました。「立山 室堂乗越 4」
太陽が国見岳の向うに沈んで行くと、立山にアーベントロートが始まる。紅葉や黄葉が一層鮮かな輝きを放つ。
太陽が完全に沈むと気温は急激に下り始めた。お酒は持ってこなかったが、ザックの奥にダウンジャケットを押し込んでいた。これを引っ張り出して着る。頭も寒くニット帽を被った。管理所で汲んだ水を沸かしコーヒーを入れ、夕食は菓子パン1個で済ませた。早めにシュラフに潜りこみ、辺りが静まるのを待った。
山の野営場(キャンプ場)では、いつも太陽が沈んだらシュラフに潜り込む。しかし、今回はお隣さんが酷かった。50才前後の夫婦と思われるが、よくもまあ寒い中、遅くまで酒を飲みながら話をしていて(聞こえてくるのはほとんどが旦那の声)、挙句の果てには地面に転がったビールの空き缶を、ドスドスと踏みつけて潰す行為に及んだ。これは止めて欲しい。「あなたの足元の1m先に当方のテントがあり、横になった人(自分のこと)の頭が…
View On WordPress
0 notes